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特表2023-503176フナムシ検出のための照明コントローラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-26
(54)【発明の名称】フナムシ検出のための照明コントローラ
(51)【国際特許分類】
   A01K 61/13 20170101AFI20230119BHJP
【FI】
A01K61/13
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022537167
(86)(22)【出願日】2020-12-23
(85)【翻訳文提出日】2022-08-16
(86)【国際出願番号】 US2020066800
(87)【国際公開番号】W WO2021146040
(87)【国際公開日】2021-07-22
(31)【優先権主張番号】16/743,023
(32)【優先日】2020-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516326438
【氏名又は名称】エックス デベロップメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】メッサーナ,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ソーントン,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,グレース カルバート
【テーマコード(参考)】
2B104
【Fターム(参考)】
2B104AA34
2B104BA13
2B104CB53
2B104DA06
2B104EG01
2B104EG07
(57)【要約】
【課題】 魚上のフナムシまたは病変を含む他の皮膚特徴を検出することである。
【解決手段】 コンピュータ記憶媒体上に符号化されたコンピュータプログラムを含む、フナムシ検出のための照明コントローラのための方法、システム、および装置。いくつかの実装態様では、赤色光のパルスおよび青色光のパルスは、カメラの露出時間とタイミングを合わせて、赤色光および青色光の両方で魚または魚群の複数の画像を取り込むことができる。異なる色の光を用いて取り込まれた画像を使用することによって、コンピュータは、フナムシ、皮膚の病変、短縮したえら蓋、または他の身体的な変形および皮膚特徴を含む、魚の身体の特徴を検出することができる。検出結果は、軽減技術に役立つことができるか、または分析のために記憶することができる。例えば、フナムシ検出結果は、レーザ、流体、またはブラシもしくは吸引などの機械的デバイスから構成される標的処置に情報提供することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
赤色光のパルスおよび青色光のパルスを各々含む光パルスの対を用いて、1つ以上の魚を照明することと、
カメラの露出を制御して、(i)光パルスの初期の対の間の、一方の色の光のパルスの間に、前記魚のうちの1つ以上の第1の画像を生成し、(ii)光パルスの前記初期の対の間の、他方の前記赤色光または前記青色光のパルスの間、および光パルスの1つ以上の後続の対の間に画像を生成せず、かつ(iii)光パルスの次の対の間の、他方の色の光のパルスの間に、前記魚のうちの前記1つ以上の第2の画像を生成することと、
前記1つ以上の魚が、少なくとも前記第1の画像および前記第2の画像の分析に基づいて、特定の状態によって影響を受けている可能性が高いかどうかを判定することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記特定の状態が、フナムシ感染、病変の発生、または身体的な変形を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記1つ以上の魚が、生けすまたは養魚場内に収容されている、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
光パルスの前記対が、450ナノメータ~480ナノメータの波長範囲内にピークパワーを有する青色光を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
光パルスの前記対が、60Hzよりも大きい光パルスの交番速度を特徴とする、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
画像を生成することが、
光パルスの開始と前記光パルスの終了との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、または、
光パルスの終了と後続の光パルスの開始との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
一対の光パルス内の前記光パルスが、重複期間のない離散的時間間隔において作動される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
1つ以上の魚を照明するか、または1つ以上の魚の画像を生成する要素が、機械学習によって情報提供される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
フナムシ検出の要素が、機械学習によって情報提供される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
画像バッファが、生成された画像を記憶するために使用される、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
コンピュータ実装方法であって、
赤色光のパルスおよび青色光のパルスを各々含む光パルスの対を用いて、1つ以上の魚を照明することと、
カメラの露出を制御して、(i)光パルスの初期の対の間の、一方の色の光のパルスの間に、前記魚のうちの1つ以上の第1の画像を生成し、(ii)光パルスの前記初期の対の間の、他方の色の光のパルスの間に、前記魚のうちの前記1つ以上の第2の画像を生成し、かつ(iii)光パルスの1つ以上の後続の対の間に画像を生成しないことと、
前記1つ以上の魚が、少なくとも前記第1の画像および前記第2の画像の分析に基づいて、特定の状態によって影響を受けている可能性が高いかどうかを判定することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記特定の状態が、フナムシ感染、病変の発生、または身体的な変形を含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
光パルスの前記対が、450ナノメータ~480ナノメータの波長範囲内にピークパワーを有する青色光を含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
光パルスの前記対が、60Hzよりも大きい光パルスの交番速度を特徴とする、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
画像を生成することが、
光パルスの開始と前記光パルスの終了との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、または、
光パルスの終了と後続の光パルスの開始との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、を含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
コンピュータ実装方法であって、
赤色光のパルスおよび青色光のパルスを各々含む光パルスの対を用いて、1つ以上の魚を照明することと、
カメラの露出を制御して、(i)光パルスの初期の対の間の、一方の色の光のパルスの間に、前記魚のうちの1つ以上の第1の画像を生成し、(ii)光パルスの前記初期の対の間の、他方の色の光のパルスの間、および光パルスの後続の対の間の、前記一方の色の光のパルスの間に、画像を生成せず、(iii)光パルスの前記後続の対の間の、前記他方の色の光のパルスの間に、前記魚のうちの前記1つ以上の第2の画像を生成し、(iv)光パルスの次の対の間の、前記一方の色の光のパルスの間、および光パルスの前記次の対の間の、前記他方の色の光のパルスの間に画像を生成せず、かつ(v)光パルスの前記次の対の後であるが光パルスのさらなる対の前に、前記魚のうちの前記1つ以上の第3の画像を生成することと、
前記1つ以上の魚が、少なくとも前記第1の画像および前記第2の画像の分析に基づいて、特定の状態によって影響を受けている可能性が高いかどうかを判定することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記特定の状態が、フナムシ感染、病変の発生、または身体的な変形を含む、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
光パルスの前記対が、450ナノメータ~480ナノメータの波長範囲内にピークパワーを有する青色光を含む、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
光パルスの前記対が、60Hzよりも大きい光パルスの交番速度を特徴とする、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
画像を生成することが、
光パルスの開始と前記光パルスの終了との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、または、
光パルスの終了と後続の光パルスの開始との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、を含む、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、概して、照明コントローラ、特に、水産養殖のために使用される照明コントローラについて記載する。
【背景技術】
【0002】
フナムシ(ウオジラミ)は、宿主の海水魚の粘液表皮組織および血液を餌にする。フナムシの大発生は、濃厚感染が、特に、頭部領域に深刻な病変をもたらす可能性があることから、養殖上の大問題であり得る。フナムシの大発生は、鮭を殺すか、または市場に不適なものにする可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
魚の詳細な画像を取り込むことによって、画像分析を実行して、魚上のフナムシまたは病変を含む他の皮膚特徴を検出することができる。検出は、自動化することができ、様々な軽減技術に情報提供することができる。フナムシの検出のために、軽減は、フナムシ駆除の方法を含むことができる。画像を取り込むために、特定の周波数を有する照明器の光が、カメラ露出と呼応するように、照明コントローラによって制御される。光の特定の周波数は、フナムシ、ならびに皮膚病変、短縮したえら蓋、または他の身体的な奇形および皮膚特徴の検出に役立つ可能性が高い特質のために選択される。照明器光コントローラは、パルスパターンを使用して、特定の周波数の光を用いて魚を照明することができる。
【0004】
有利な実装態様は、次の機能のうちの1つ以上を含み得る。例えば、赤色および青色発光ダイオード(LED)が、1つ以上のカメラの視界内の魚に光を交互に放つ。カメラは、画像をコンピュータに転送することができ、コンピュータは、視覚分析を実行して、付着したフナムシを検出する。異なる色の光は、フナムシ検出の明確さを向上させるとともに、関心対象の異なる特徴を強調することができる。画像を組み合わせるか、または個別の画像を分析することによって、分析は、フナムシ検出に情報提供することができる。
【0005】
光ビームの波長は、ビームが伝播する媒体に依存して変化し得る。可視スペクトルは、連続的である。連続スペクトル内の所与の色の波長領域は、概算ではあるが、波長または周波数を使用して2つ以上の色を明確に区別することができる。
【0006】
いくつかの実装態様では、特定の魚の検出情報を記憶することができる。記憶されたデータは、フナムシ軽減、他の診断、または分析論の生成の際に使用することができる。例えば、魚は、右側のひれに付着したフナムシの特定の分量を有する画像分析を採用するシステムによって検出することができる。この情報は、自動式フナムシ駆除に渡すことができ、それは、フナムシを除去することができる。さらに、この情報は、サーバ上に記憶されて、個体群分析論に情報提供することができる。
【0007】
いくつかの実装態様では、照明コントローラは、光パルスの対を使用することができる。例えば、照明コントローラは、赤色光および青色光を使用して、魚を照明することができる。赤色光および青色光は、魚を交互に照明することができ、このため、ある時点において、魚は、赤色光によって照明され、別の時点において、魚は、青色光によって照明される。魚が赤色光によって照明されている間に、魚の画像を取り込むことができる。魚が青色光によって照明されている間に、魚の画像を取り込むこともできる。画像処理は、赤色光照明で取り込まれた画像、および青色光照明で取り込まれた画像を組み合わせて、魚が特定の状態にあるかどうかを判定することができる。状態には、フナムシ感染、魚体の病変、または短縮したえら蓋などの身体的な変形が含まれ得る。
【0008】
照明コントローラは、魚のいる任意の区域で使用することができる。例えば、照明コントローラは、生けす内で使用することができる。照明コントローラはまた、養魚場内でも使用することができる。
【0009】
いくつかの実装態様では、照明コントローラは、特定の周波数範囲を有する青色光を含むことができる。例えば、照明コントローラは、450ナノメートル~480ナノメートルの波長範囲内にピークパワーを生成することができる青色光を含むことができる。
【0010】
いくつかの実装態様では、照明コントローラは、照明器が交番する特定の周波数を有することができる。例えば、照明コントローラは、1秒間に60回を超えて交互にオンおよびオフする光パルスの対を使用することができる。特定の周波数を選択して、魚が照明器の交番を知覚しないことを確実にすることができる。特定の周波数を選択して、魚が照明器を安定した光源として知覚することを確実にすることができる。
【0011】
いくつかの実装態様では、カメラ露出のタイミングに合わせて、魚が照明される期間と呼応させることができる。例えば、カメラは、照明器がオン状態で魚を照明しているときと、照明器がオフ状態で魚を照明していないときとの間の一部分の時間の間、露出のために開放することができる。いくつかの実装態様では、カメラは、照明器がオフ状態で魚を照明していないときと、照明器がオン状態で魚を照明しているときとの間の一部分の時間の間、露出のために開放することができる。
【0012】
いくつかの実装態様では、照明コントローラは、重複することなく、照明器を作動させることができる。例えば、照明コントローラは、ある期間の間、青色光を用いて魚を照明することができる。その後、照明コントローラは、青色光を用いて魚を照明することを停止することができる。次いで、照明コントローラは、ある期間の間、赤色光を用いて魚を照明することができる。
【0013】
いくつかの実装態様では、機械学習を使用して、検出プロセスの要素に情報提供することができる。例えば、照明コントローラは、現在の背景照明レベル、または視界内に検出された魚の種類に応じて、カメラの露出、または照明の時間を変更することができる。場合によっては、照明コントローラまたは画像分析プロセスは、正または負の検出結果を使用して、機械学習に情報提供することができる。例えば、照明コントローラは、既知のフナムシ感染した魚の学習データセットを使用し、照明周波数、露出の長さ、または他のパラメータを調整して、非常により多くの正確な検出、またはより少ない不正確な検出を生成することができる。
【0014】
いくつかの実装態様では、画像バッファを使用して、画像取り込みを支援することができる。例えば、カメラが、ある期間の間、露出を取り込み、得られた画像を画像バッファに保存することができる。カメラは、画像バッファが一杯になるまで、画像を画像バッファに保存し続けることができる。画像バッファに保存された画像は、別のデバイスまたはコンピュータに転送することができる。場合によっては、画像バッファを使用して、連続する画像取り込み間の期間を低減することができる。連続する画像取り込み間の期間を低減することにより、2つ以上の画像(例えば、赤色光で照明された魚の取り込まれた画像、および青色光で照明された魚の取り込まれた画像)を組み合わせる場合に、有利である場合がある。
【0015】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本発明の他の特徴および利点は、明細書、図面、および特許請求の範囲から、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】フナムシ検出のためのシステムの一例を示す略図である。
図2】露出パターンの略図である。
図3】交互露出パターンの略図である。
図4】別の交互露出パターンの略図である。
図5】照明コントローラを使用した、フナムシ検出のためのプロセスの一例を示すフロー略図である。
図6A-6C】カスタムベイヤーフィルタの略図である。
図7】ビームスプリッタを使用した画像収集のための方法の略図である。
図8】回転ミラーを使用した画像収集のための方法の略図である。
図9】一対のステレオカメラを使用して画像を収集するための方法の略図である。
【0017】
様々な図面の中の同様の参照番号および名称は、同様の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、フナムシ検出のためのシステム100の一例を示す略図である。システム100は、生けす101、制御ユニット120、2つの一次照明器102および104、カメラ105、ならびに魚109からなる。生けす101は、例えば、ひも、ナイロン、または絹で網を作ることで形成される。照明器は、照明コントローラからの信号を用いて制御することができる。いくつかの実装態様では、照明コントローラは、制御ユニット120に接続することができる。魚109は、生けす101とともに配置された魚の個体群のメンバであり得る。この例では、魚は、その魚体にフナムシの付いた鮭である。
【0019】
いくつかの実装態様では、フナムシの検出は、フナムシの特定の種を含むことができる。例えば、一般的なウオジラミ族およびカイアシ類のうちの外部寄生虫のいくつかの種である。分析される魚の種類は、フナムシ検出のプロセスに影響を及ぼし得る。例えば、鮭を検出する場合、システムは、鮭にとって特に問題となり得るフナムシの一種であるサケジラミの検出のための検出システムに改作することができる。いくつかの実装態様では、特定の種のフナムシの検出は、他のフナムシ検出から分離することができる。例えば、サケジラミの検出は、カーティスシラミおよびカレイシラミのフナムシ検出とは区別され得る。
【0020】
図1において、生けす101は、初期時間τおよびその後の時間τで示されている。生けす101の中身のステータス(例えば、オン/オフ)、および位置は、時間τからτまで変化することができる。
【0021】
時間τおよびτは、第1の画像が取り込まれる時間(τ)、および第2の画像が取り込まれる時間(τ)に対応する。いくつかの実装態様では、異なる露出技術が、単一の画像の取り込みのみを用いて、フナムシの検出を可能にすることができる。これらの様々な露出技術、および露出パターンについては、以下に考察される。
【0022】
2つの一次照明器102および104は、特定の周波数範囲内の光を送出するLEDである。照明器102は、440nm~485nmの波長範囲内の光を送出し、青色を発生する。青色光領域は、青色光領域が450nm波長から最大485nm波長まで広がり、これに対して、水色光の波長が485nm波長で開始し、かつ500nmまで増加するという点で、水色光領域とは区別される。青色光は、450nmと485nm波長との間にピークパワーを有し得、これに対して、水色光は、485nmと500nm波長との間にピークパワーを有し得る。さらに、照明コントローラ内で使用される青色LEDの光は、青色光領域のより低い波長に向かって集中させることができ、水色光に対する青色光の分離を作り出す。分離は、可視スペクトル全体のおおよそ10パーセントに相当する数千ギガヘルツ以上とすることができる。赤色光(例えば、625nm~780nm波長)と青色光(例えば、450nm~485nm波長)との間の分離が大きいほど、フナムシ検出、ならびに皮膚病変、短縮したえら蓋、または他の身体的な変形および皮膚特徴の検出において、高い精度を得ることができる。
【0023】
照明器104は、620nm~750nmの波長範囲内の光を送出し、赤色を発生する。周波数を調整して、カメラ画像取り込みのための可視光を維持し、かつ環境の乱れ(例えば、光吸収、光散乱)を最小限に抑えながら、周波数空間の分離を最大化することができる。
【0024】
カメラ105は、可視光画像を取り込む。カメラ105の露出は、生けす101内の任意の他の照明器(例えば、照明器102、照明器104、追加の照明器)の照明とタイミングを合わせることができる。カメラ105の露出、および任意の照明器の照明は、制御ユニット120によって制御することができる。
【0025】
いくつかの実装態様では、二次照明器を使用することができる。二次照明器は、カメラ105の露出のための追加光を提供することができる。例えば、二次照明器を使用して、魚の画像を明るくすることができる。これは、表面光が最小である状況で役立ち得る。二次照明器はまた、様々な水の状態または場所の状態を制御するのに役立ち得る、画像取り込みの周囲光を制御するための能力を可能にすることもできる。
【0026】
いくつかの実装態様では、より多くの、またはより少ない照明器を使用することができる。例えば、状況によっては、二次照明器が必要ない場合がある。これらの状況には、背景光が十分であるか、またはフナムシを検出するのに問題をもたらさない用途が含まれる場合がある。専用の画像フィルタを組み込んで、単一画像または複数画像を取り込むことによって、より少ない数の照明器を使用することもできる。
【0027】
図1におけるステージAは、制御ユニット120によって選択されている特定の波長を示す。この波長は、項目101に示された生けす内の発光ダイオード(LED)によって使用することができる。これらのLEDを作動させて、魚109を照明することができる。いくつかの実装態様では、他の形態の光を使用することができる。例えば、LEDの代わりに、白熱電球を使用することができる。一次セットまたは二次セットの照明器のいずれかのために、他の形態の光生成を使用することができる。
【0028】
いくつかの実装態様では、波長は、画像化事象が起きる前に設定することができる。例えば、波長440nm~485nmを有する光の青色可視スペクトルの光を放出するLEDを取り付けることができる。波長620nm~750nmを有する光の赤色可視スペクトルの光を放出する別のLEDを取り付けることができる。一般に、1つは、(赤外線に向かって)長波長を有するものであり、別のものは、(紫外線に向かって)短波長のものである、同一でない周波数を使用することが有利である場合がある。水中での光反応は、考慮に入れる必要があり、光の一部の周波数が効果的に伝播するのを妨げ、したがって、一次照明器として適切に機能することを妨げる可能性がある。
【0029】
いくつかの実装態様では、照明LEDの周波数は、遠隔で調整することができる。例えば、回転するLEDホイールを使用して、様々なLEDから選択することができる。LEDは、効果に基づいて、選択することができる。基準には、正確で確実なフナムシ検出をもたらす可能性が高い画像を生成する能力が含まれ得る。
【0030】
図1におけるステージBは、時間τにおける生けす101を示す。生けす101は、魚109、カメラ105、ならびに一次照明器102および103を含む。この例では、一次照明器102および103が使用され、それぞれ、赤色および青色に設定されている間、二次照明器は使用されない。照明器は、カメラ105に接続された照明コントローラ(例えば、制御ユニット120)によって、またはカメラ105自体によって制御することができる。カメラは、図2図3、および図4に示すように、露出のタイミングを合わせることができる。様々な露出パターンの詳細については、本出願の後半で考察されるであろう。
【0031】
時間τにおいて、青色LED照明器は、点灯して、青色光で魚109を照らす。カメラ105は、青色LED照明器と呼応するように、露出を開放する。カメラ105は、照明器のフラッシュと同時に、またはフラッシュの開始後に露出を開放することができる。
【0032】
図1におけるステージCは、カメラ105の露出、および青色LED102の照明によって作成された画像110を示す。画像110内のドットパターンは、画像を取り込むために使用される照明器の青色を表している。画像110において、魚109は、フナムシ111が頭部付近に付着した状態で示されている。
【0033】
いくつかの実装態様では、複数の魚が、画像内で検出することができる。例えば、カメラ105によって撮影された画像は、複数の魚を示すことができる。複数の魚は、別々のフナムシを検出することができる。
【0034】
図1におけるステージDは、時間τにおける生けす101とは時間的に分離された、時間τにおける生けす101を示す。魚109は、第2の照明器、すなわち赤色LED104が点灯したときに、左から右に移動したところである。照明器104の点灯は、カメラ105の露出と呼応する。時間τにおいて、赤色LED照明器104は、点灯して、赤色光で魚109を照らす。カメラ105は、赤色LED照明器と呼応するように露出を開放する。カメラ105は、照明器のフラッシュと同時に、またはフラッシュの開始後に露出を開放することができる。
【0035】
図1におけるステージEは、カメラ105の露出、および赤色LED104の照明によって作成された画像115を示す。主として青色の画像110とは対照的に、画像115は、赤色LED104の照明によって、主として赤色である。これは、画像110内で青色照明を表すために使用されたドットをなくして表されている。画像115では、魚109は、フナムシ111が付着した状態で示されている。
【0036】
いくつかの実装態様では、カメラ105の露出は、必ずしも照明器と同時である必要はない。例えば、青色LED102は、カメラ105が画像を取り込み始める前または後に点灯することができる。カメラ105によって取り込まれた画像は、画像の取り込み中の照明器のステータスに基づいて、選択することができる。
【0037】
図1におけるステージFは、特徴選択を含む。特徴選択は、画像(例えば、画像110、画像115)に対して実行される画像分析の形態とすることができる。いくつかの実装態様では、画像110および画像115を組み合わせることができる。画像分析を実行して、魚109の魚体の特徴を検出することができる。画像分析は、アルゴリズム、ニューラルネットワーク、または線形回帰を含む様々な計算方法によって実行することができる。
【0038】
いくつかの実装態様では、画像分析は、複数のステップからなり得る。例えば、大雑把な対象識別子を使用して、画像110内の魚109を検出することができる。第2の対象識別子が、第1の対象識別子の出力を使用して、魚109上の対象物(例えば、フナムシ111)の場所を探し出すことができる。これらの複数のステップは、アルゴリズム、ニューラルネットワーク、または線形回帰を含む様々な計算方法によって実行することができる。
【0039】
図1におけるステージGは、実行された画像分析に基づいてフナムシを検出することを含む。いくつかの実装態様では、魚体の画像は、背景から分離することができる。他の前処理方法により、画像分析のステージを準備することができる。魚体の画像を取り囲み、かつ重なり合っているフナムシを検出および計数して、特定の魚を判定することができる。フナムシの集計は、個々の魚、魚群、または個体群全体に対して保持することができる。検出されたフナムシのデータは、システムによって使用されて、軽減または分析のいずれかのためのさらなるステップに情報提供することができる。
【0040】
図1におけるステージHは、フナムシの検出に関連する可能性のある作用を示す。いくつかの実装態様では、作用は、フナムシ軽減の形態とすることができる。技術には、検出されたフナムシのデータから提供される座標を使用してレーザを標的とすることができる集束レーザ光を含めることができる。フナムシ軽減は、検出と同期して、または検出後に実施することができる。検出されたフナムシのデータは、システム内の他のデバイスによって、将来のフナムシ軽減、または分析のために記憶することができる。いくつかの実装態様では、システム100は、検出されたフナムシのデータを記憶し、人間の作業者に情報提供して、フナムシ軽減技術に移行することができる。例えば、感染した魚には、作業者がその魚を捕獲およびシラミ除去するために使用することができる場所にタグを付けることができる。
【0041】
図1のステージIは、制御ユニット120の出力121を示す。検出出力121は、フナムシ検出の事象に関連するデータを含むことができる。例えば、検出出力121は、フナムシ軽減のための命令、魚109に関連するデータ、またはフナムシ111に関連するデータを含むことができる。例えば、検出出力は、7つのフナムシが特定の座標における魚109上にあるか、または魚の特定の特徴に付着していることを明示することができる。出力は、魚109のフナムシ軽減が手作業で実行されるべきであることを明示することができる。このデータは、システム100に接続されているか、もしくはその中にある他のシステム内に記憶または使用することができる。
【0042】
システム100はまた、他の状態を検出する際に有用であり得る。例えば、魚の皮膚病変は、同様の方法およびプロセスを使用して検出することができる。いくつかの実装態様では、フナムシ感染を示す要素に対して異なる周波数の光によって照明された画像を分析することに代えて、またはそれに追加して、システムが、他の分析を実行することができる。例えば、システムが、皮膚病変、または短縮したえら蓋などの身体的変形を示す要素に対して異なる周波数の光によって照明された画像を分析することができる。
【0043】
図2は、システム100の照明コントローラが使用することができる露出パターン200の略図である。露出パターン200は、青色LED201、赤色LED204、およびカメラ206からなる。項目202と同様のボックスは、青色LED201が照明している時間間隔を表す。項目205と同様のボックスは、赤色LED204が照明している時間間隔を表す。項目207と同様のボックスは、カメラ206が露出のために開放している時間間隔を表す。青色LED照明202の時間間隔、および赤色LED照明205の時間間隔は、光パルス203の初期の対とみなすことができる。光パルスの後続の対は、初期の対の後に続き得る。
【0044】
図2内で左から右に進行することは、最初からその後の時間までの露出パターンの推移を示している。この例では、青色LED201は、5ミリ秒の持続時間の間、点灯することができる。カメラ206は、この期間の間、露出するために開放する。露出持続時間は、変化される場合があるが、青色LED201からの照明期間と重複する可能性がある。青色LED201の照明中に取り込まれた画像は、カメラ206に接続されたコンピュータデバイス、またはカメラ206自体を使用して記憶することができる。
【0045】
照明期間の終了時に、青色LED201は、照明を停止する。青色LEDが照明を停止した後、赤色LED204は、照明を開始する。いくつかの実装態様では、2つのLED間の重複部分を使用することができる。例えば、青色LED201が時間0から時間5msまで照明する場合、赤色LED204は、時間4msから9msまで点灯することができる。さらに、LED照明の時間間隔は、同一である必要はない。例えば、青色LED201は、5msの間、照明することができ、これに対して、赤色LED204は、10msの間、照明することができる。
【0046】
いくつかの実装態様では、連続する照明の間に、間隙を挿入することができる。例えば、青色LED201の照明後であるが、赤色LED204の照明前に、パターン200は、1msの非照明の期間を含むことができる。いくつかの実装態様では、非照明の期間を挿入して、被写体が青色LED201および赤色LED204によって同時に照明されるのを防止することができる。
【0047】
遅延後、カメラ206は、再度、露出を開始することができる。いくつかの実装態様では、この遅延を挿入して、記憶デバイス、またはメモリ内のどこかに画像を転送することができる。例えば、遅延は、40msとすることができる。様々な実装態様は、異なる遅延の長さを使用することができる。この例では、遅延は、1つの露出の開始から、次の露出の開始までの時間に対応する。次の露出は、以前に取り込まれたことのない照明のものである可能性がある。例えば、青色LED201の照明が露出番号1で取り込まれた場合、赤色LED204の照明は、露出番号2で取り込むことができる。この例では、露出1と露出2との間の時間は、遅延とみなすことができる。
【0048】
カメラが露出を取り込んでいない間、LED201および204は、交番することができる。この交番は、より安定な照明レベルを維持するのに役立ち得るため、有用であり得る。約100Hzの速度で、例えば、最大120Hzの速度で交番すると、交番するLED201および204は、安定な非点滅光と同様に見え得る。有利な実装態様では、安定な非点滅光が点滅光よりも一部の魚にとって魅力的であるため、光源の交番速度をより速い状態に維持することが含まれ得る。
【0049】
露出パターン200は、必要な場合に限って、継続することができる。いくつかの実装態様では、露出は、被写体がカメラ206の視界から去った後に、終了するであろう。複数の画像を組み合わせるか、または個別に処理することができる。単一の画像もまた、処理することができる。
【0050】
いくつかの実装態様では、赤色LED204は、特定の波長において、ピークパワーを放出することができる。例えば、赤色LED204は、625nmと780nmとの間の波長において、ピークパワーを放出することができる。いくつかの実装態様では、青色LED201は、特定の波長において、ピークパワーを放出することができる。例えば、青色LED201は、450nmと485nmとの間の波長において、ピークパワーを放出することができる。
【0051】
図3は、システム100の照明コントローラが挿入することができる露出パターン300の略図である。露出パターン300は、青色LED301、赤色LED304、およびカメラ306からなる。項目302と同様のボックスは、青色LED301が照明している時間間隔を表す。項目305と同様のボックスは、赤色LED304が照明している時間間隔を表す。項目307と同様のボックスは、カメラ306が露出のために開放している時間間隔を表す。青色LED照明302の時間間隔、および赤色LED照明305の時間間隔は、光パルス303の初期の対とみなすことができる。光パルスの後続の対は、初期の対の後に続き得る。
【0052】
図3内で左から右に進行すると、開始からその後の時間までの、露出パターンの推移を示している。この例では、青色LED301は、5ミリ秒の持続時間の間、時間ゼロにおいて点灯する。カメラ306は、4ミリ秒の持続時間の間、この期間に露出するために開放する。青色LED301の照明中に取り込まれた画像は、カメラ306に接続されたコンピュータデバイス、またはカメラ306自体を使用して記憶することができる。
【0053】
照明期間の終了時に、青色LED301は、照明を停止する。青色LEDが照明を停止した後、赤色LED304は、照明を開始する。いくつかの実装態様では、2つのLED間の重複部分を設定することができる。例えば、青色LED301が時間0から時間5msまで照明する場合、赤色LED304は、時間4msから9msまで点灯することができる。さらに、LED照明の時間間隔は、同一である必要はない。例えば、青色LED301は、5msの間、照明することができ、これに対して、赤色LED304は、10msの間、照明することができる。
【0054】
いくつかの実装態様では、連続する照明の間に、間隙を挿入することができる。例えば、青色LED301の照明後であるが赤色LED304の照明前に、パターン300は、1msの非照明の期間を含むことができる。いくつかの実装態様では、非照明の期間を挿入して、被写体が青色LED301および赤色LED304によって同時に照明されるのを防止することができる。
【0055】
初期の露出307の後に、カメラ306は、再度、露出を開始することができる。この例では、第1の露出と、第2の露出との間の遅延は、露出パターン200よりも短い。より大容量のバッファを使用することによって、より短い遅延を達成して、露出中に取り込まれた複数の画像を記憶することができる。バッファのグラフが項目310に示されている。バッファグラフ310は、時間の横軸に対して、画像バッファ内に保持された画像データの量を示している。項目311は、画像307が取り込まれたときに、バッファ記憶装置が増加していることを示している。項目312は、画像308が取り込まれるにつれて、バッファ記憶装置が再度増加することを示している。記憶されたデータが項目314に示されたバッファ制限線のような制限未満である場合、露出307および露出308の両方からの画像は、画像バッファ内に記憶することができる。
【0056】
バッファ制限314内に留めるために、露出パターンを遅延させ、バッファ内に記憶される画像のための時間を与えて、バッファから別の記憶デバイスに転送することができる。様々な実装態様は、様々な遅延の長さを使用することができる。遅延は、2つの連続する露出群間の時間とすることができる。例えば、パターン300の遅延は、露出307の開始から露出309の開始まで測定される場合に、80msとすることができる。この遅延を調整して、バッファがデータを転送するのに十分な時間を与えることができる。バッファ転送のプロセスは、グラフ310において、下向きに傾斜した線として見ることができる。
【0057】
いくつかの実装態様では、様々な遅延の長さ、および露出群内に取り込まれた露出の回数は、異なる可能性がある。例えば、第1の露出群内の2つの露出の代わりに、4つの露出が、実行される可能性がある。一般に、非露出期間前の群当たりの露出回数は、使用される画像バッファのサイズに依存する。非露出の期間中、データは、画像バッファから削除することができる。大容量の画像バッファを用いると、より多くの画像が、連続する撮影間でより短い遅延で取り込むことができる。
【0058】
非露出の期間の後、カメラ306は、露出を再開することができる。露出を再開する瞬間は、バッファ記憶の利用可能性、および照明器(例えば、青色LED301、赤色LED304)からの照明と呼応し得る。例えば、露出307は、青色LED301からの照明とタイミングが合わせられる。露出308は、赤色LED304からの照明とタイミングが合わせられる。非露出期間後、カメラ306は、露出を再開することができる。非露出期間の後の第1の露出は、青色LED301または赤色LED304とタイミングを合わせることができる。この場合、非露出期間後の露出は、青色LED301とタイミングが合わせられる。非露出期間後の露出309はまた、グラフ310に示すように、バッファ記憶の利用可能性とも呼応することができる。
【0059】
カメラが露出していない間、LED301および304は、交番することができる。この交番は、より安定な照明レベルを維持するのに役立ち得るため、有用であり得る。約100Hz以上の速度で、交番するLED301および304は、点滅する光よりも一部の魚にとって魅力的である、安定な非点滅光と同様に見える場合がある。
【0060】
露出パターン300は、必要な場合に限って、継続することができる。いくつかの実装態様では、露出は、被写体がカメラ306の視界から去った後に、終了するであろう。複数の画像を組み合わせるか、または個別に処理することができる。単一の画像もまた、処理することができる。
【0061】
いくつかの実装態様では、赤色LED304は、特定の波長において、ピークパワーを放出することができる。例えば、赤色LED304は、625nmと780nmとの間の波長において、ピークパワーを放出することができる。いくつかの実装態様では、青色LED301は、特定の波長において、ピークパワーを放出することができる。例えば、青色LED301は、450nmと485nmとの間の波長において、ピークパワーを放出することができる。
【0062】
図4は、システム100の照明コントローラが実行することができる露出パターン400の略図である。露出パターン400は、青色LED401、赤色LED404、およびカメラ406からなる。項目402と同様のボックスは、青色LED401が照明している時間間隔を表す。項目405と同様のボックスは、赤色LED404が照明している時間間隔を表す。項目407と同様のボックスは、カメラ406が露出のために開放している時間間隔を表す。青色LED照明402の時間間隔、および赤色LED照明405の時間間隔は、光パルス403の初期の対とみなすことができる。光パルスの後続の対は、初期の対の後に続き得る。場合によっては、青色LED401も赤色LED404も照明されていない間隔が、光パルスの1つもしくは複数の対の間またはその内部に挿入することができる。
【0063】
図4内で左から右に進行すると、開始からその後の時間までの露出パターンの推移を示している。照明時間は、露出パターンで使用される各光源に対して設定することができる。例えば、いくつかの実装態様では、青色LED401は、5ミリ秒の持続時間の間、時間ゼロにおいて点灯することができる。被写体が光源を用いて照明されたときに、カメラ406は、露出のために開放することができる。青色LED401の照明中に取り込まれた画像は、カメラ406に接続されたコンピュータデバイス、またはカメラ406自体を使用して記憶することができる。
【0064】
照明期間の終了時に、青色LED401は、照明を停止する。青色LEDが照明を停止した後、赤色LED404は、照明を開始する。いくつかの実装態様では、2つのLED間の重複部分を使用することができる。例えば、青色LED401が時間0から時間5msまで照明する場合、赤色LED204は、時間4msから9msまで点灯することができる。さらに、LED照明の時間間隔は、同一である必要はない。例えば、青色LED401は、5msの間、照明することができ、これに対して、赤色LED404は、10msの間、照明することができる。他の持続時間も使用することができる。
【0065】
いくつかの実装態様では、連続する照明の間に、間隙を挿入することができる。例えば、青色LED401の照明後であるが赤色LED404の照明前に、パターン400は、1msの非照明の期間を含むことができる。いくつかの実装態様では、非照明の期間を挿入して、被写体が青色LED401および赤色LED404によって同時に照明されるのを防止することができる。
【0066】
遅延後に、カメラ406は、再度、露出を開始することができる。いくつかの実装態様では、この遅延を挿入して、記憶デバイス、またはメモリ内のどこかに画像を転送することができる。例えば、遅延は、露出407から露出408まで40msとすることができる。様々な実装態様は、様々な遅延の長さを使用することができる。遅延は、2つの連続するカメラ露出間の時間差に対応する。例えば、青色LED401照明が露出407で取り込まれた場合、赤色LED404照明は、所与の遅延の後に、露出408で取り込まれ得る。
【0067】
別の遅延の後に、カメラ406は、項目409に示すように、再度露出する。露出409は、照明器が照明していない間に、画像を取り込む。以前の瞬間に、青色LED401は照明し、続いて赤色LED404が照明するが、露出パターン400は、その連続の中の赤色LED404後の非照明の期間を含む。露出409を使用して、追加のデータを得ることができる。例えば、露出409を使用して、背景照明のデータを得ることができる。これは、他の光の領域が関心対象であり得る状況において、有用であり得る。青色LED401または赤色LED404からの照明なしで取り込まれた画像は、他のプロセスで使用することができる。例えば、露出409を使用して、水の状態に関する読み取り値を得ることができる。青色LED露出407、赤色LED露出408、続いて非LED露出409のパターンは、露出パターン400において繰り返し使用することができる。
【0068】
カメラが露出していない間、LED401および404は、交番することができる。この交番は、より安定な照明レベルを維持するのに役立ち得るため、有用であり得る。約80~120Hzの速度で、交番するLED401および404は、人間または魚の目によって知覚されると、安定な非点滅光と同様に見える場合がある。有利な実装態様では、安定な非点滅光が点滅光よりも一部の魚にとって魅力的であるため、光源の交番速度をより速い状態に維持することが含まれ得る。
【0069】
露出パターン400は、必要な場合に限って、継続することができる。いくつかの実装態様では、露出は、被写体がカメラ406の視界から去った後に、終了するであろう。複数の画像を組み合わせるか、または個別に処理することができる。単一の画像もまた、処理することができる。
【0070】
例示的な露出パターン200、300、および400で照明器として使用されたLEDは、非LED光源によって置き換えることができる。それらLEDは、赤色および青色の波長である必要はないが、任意の波長のものとすることができる。有利な実装態様は、青色の場合は440nm~485nm、および、赤色の場合は620nm~750nmの波長範囲を有する赤色および青色LEDを使用することを含むことができる。
【0071】
実験では、鮭のシラミのいくつかの画像を取り込んで、紫色(400nm波長)から近赤外線(1000nm波長)の範囲の周波数を用いて分析が行われた。周波数ビンが入力として使用される調整されたパラメータを用いて、分類器を訓練および選択して、最長波長および最短波長を使用した。様々な緑色および青色の他の組み合わせ(照明装置内で機能することができるLEDと整合する)が使用されたが、赤色および青色LEDの組み合わせの性能が優れていた。様々な照明方式を比較する追加の主観テストは、同じ結論に到達した。
【0072】
LEDが交番する速度は、交番するLEDが人間または魚の目によって知覚されたときに、安定な非点滅光として視認されるのに十分な速さとすることができる。例えば、LEDは、80~120Hzの周波数で交番することができる。速い交番速度は、それにより、照明された魚が点滅をほとんど感じ取らないだけでなく、露出パターンが使用されたときに魚の連続するスナップショット間の時間、したがって視覚的な相違を低減することができるため、有利である。視覚的な相違を低減することは、複雑さを低減し、その後の任意の画像の組み合わせの取得精度を向上させるのに役立ち得る。
【0073】
露出パターン200、300、および400の場合の特定の順番が示されている。露出パターン200、300、および400の順番は、その中の概念から逸脱することなく、入れ替えることができる。例えば、図4において、第1の露出は、赤色LED404が照明する状態であり得る、第2の露出は、照明なしの露出であり得る。
【0074】
図5は、照明コントローラを使用してフナムシを検出するためのプロセス500を示す。
【0075】
プロセス500は、照明システムおよびカメラシステムを準備することを含む(502)。例えば、図1の制御ユニット120は、魚109を照明するために使用される波長を選択することができる。
【0076】
プロセス500は、カメラシステムの視界内の魚の動きを検出することを含む(504)。例えば、魚109がカメラ105の視界内で遊泳するときに、照明器102、104、106、または107、およびカメラ105は、図2図3、または図4で考察されたものと同様の方法で制御ユニット120から送信された信号を介して協調することができる。
【0077】
プロセス500は、照明コントローラ露出パターンを使用し、照明システムおよびカメラを関与させて、魚の画像を取り込むことを含む(506)。例えば、図2のパターン200と同様の特定の露出パターンが、照明システムとして機能する青色LED201および赤色LED204、ならびにカメラとして機能するカメラ206とともに使用することができる。
【0078】
プロセス500は、フナムシについて取り込まれた魚の画像を分析することを含む(508)。例えば、制御ユニットは、画像110および画像115を収集することができ、画像分析を実行して、フナムシ111を検出することができる。
【0079】
プロセス500は、コンピュータシステム内に結果を記憶することを含む(510)。例えば、制御ユニット120は、画像110および画像115を含む画像分析の結果を記憶することができる。
【0080】
プロセス500は、結果に基づいた軽減技術を採用することを含む(512)。軽減技術は、レーザ、流体、または、ブラシもしくは吸引などの機械的デバイスからなり得る標的処置を含むことができる。例えば、制御ユニット120は、レーザを作動させ、魚に強烈な光を集束させて、魚からフナムシを除去することができる。レーザは、実行された画像分析から拾い集められたフナムシの場所データを使用することができる。制御ユニット120はまた、軽減を他のシステムまたはデバイス(例えば、他のコンピュータシステム、人間)にも委ねることができる。
【0081】
いくつかの実装態様では、2つよりも少ないまたは多い光を使用して、被写体を照明することができる。例えば、青色LED102および赤色LED104の代わりに、異なる周波数または色の別のLEDを追加することができる。任意の追加LEDの照明は、画像110および115のような画像として、カメラによって取り込むことができる。
【0082】
いくつかの実装態様では、2つ以上のカメラを使用することができる。例えば、画像を取り込むカメラ105の代わりに、追加のカメラを使用して、画像を取り込むことができる。いくつかの実装態様では、追加のカメラが、被写体の代替角度を取り込むことができる。例えば、生けす101内の追加のカメラが、魚109の一方の側面を取り込むことができ、これに対して、カメラ105は、他方の側面を取り込む。
【0083】
いくつかの実装態様では、照明器からの照明は、任意の周波数のものとすることができる。例えば、照明器102および照明器104によってそれぞれ使用される青色および赤色LED光の代わりに、赤外線および紫外線を使用することができる。照明器によって照明された場面の画像を取り込むために使用されるカメラは、照明器の特定の周波数を取り込む能力を有することができる。例えば、照明器が被写体に紫外線を照明している場合、カメラは、画像内の紫外線を感知および記録する能力を有することができる。任意の周波数が、図2図3、および図4におけるような露出パターン内で使用することができる。
【0084】
いくつかの実装態様では、2つ以上の魚が、システム100のようなシステム内で処理することができる。例えば、図1の生けす101は、魚109だけでなく、追加の魚も示すことができる。追加の魚は、カメラ105によって取り込むことができる。魚109および追加の魚の両方は、制御ユニット120によって処理され得、それらのそれぞれの検出結果を表すデータは、結果として生じる検出出力121内に含まれ得る。このようにして、任意の数の魚を処理することができる。処理される魚の数の可能な制限は、使用されるハードウェアまたはソフトウェアの中に存在し得る。
【0085】
いくつかの実装態様では、2つ以上の露出パターンを使用することができる。例えば、図2からのパターン200、および図3からのパターン300の両方を使用することができる。パターンの組み合わせにより、所与のパターンに変更をもたらすことができ、結果として、デバイスが使用することができる新しいパターンを得ることができる。いくつかの実装態様では、外部または内部の刺激に基づいて、パターンを使用することができる。状況によっては、1つ以上の露出パターンのうちの別のまたは特定の組み合わせにわたって1つの露出パターンを選択することは、有益または望ましい場合がある。
【0086】
いくつかの実装態様では、露出パターンは、単数または複数の追加の光を含むことができる。露出パターン200、300、および400は、光を追加して変更することができる。いくつかの実装態様では、2つ以上の光を追加することができる。例えば、露出パターン200では、追加の光が、照明202と照明205との間で点灯することができる。追加の光は、照明器201もしくは照明器204によって照明される周波数とは別個のまたは同様の周波数で、所与の被写体を照明することができる。例えば、追加の光は、紫外線で照明することができる。露出パターンは、変更することができる。例えば、紫外線源の照明は、露出207の後の露出によって取り込むことができる。
【0087】
いくつかの実装態様では、露出パターンは、単数または複数の追加のカメラを含むことができる。露出パターン200、300、および400は、カメラを追加して変更することができる。いくつかの実装態様では、2つ以上のカメラを追加することができる。例えば、露出パターン200では、追加のカメラを使用して、露出207の後の露出を取り込むことができる。追加のカメラは、照明器201もしくは照明器204によって照明される周波数とは別個のまたは同様の周波数で、所与の被写体の露出を取り込むことができる。例えば、追加のカメラは、紫外線スペクトルで光の露出を取り込むことができる。露出パターンは、変更することができる。例えば、紫外線を取り込む露出は、露出207の後に、露出パターン200に追加することができる。
【0088】
魚上のフナムシは、カメラの視界内のどこでも検出することができる。例えば、魚上に検出されたフナムシは、魚体の任意の部分に存在する可能性がある。魚体の部分、場所、または個数は、検出出力121内に含むことができる。
【0089】
いくつかの実装態様では、システムは、検出環境に基づいて、検出技術を変更することができる。例えば、様々な魚種の場合、検出方法を変更して、その種、または照明器光の他の種類の周波数に関連付けられたアルゴリズムを使用することができる。さらに、水質は、システムによって登録されて次のフナムシ検出を変更することができる検出環境になる可能性がある。例えば、水が濁っている場合、使用される光の明るさまたは量の増加が、システムによって促進および実行される場合がある。魚の環境状態に基づいて照明を調整することは、実装態様に応じて、照明器コントローラの一部、または別個のサブシステムとすることができる。検出技術はまた、魚の種を検出することによって変更することもできる。例えば、様々な種が検出環境とみなされて、システムによって登録される場合がある。様々な種の登録は、様々な形態の検出方法を必要とし得る。
【0090】
フナムシの検出方法の任意の変更により、フナムシの検出出力および結果が変更される可能性がある。例えば、フナムシの検出方法が特定の種の鮭の目撃に基づいて変更された場合、出力は、変更されて、フナムシの検出データを、種固有の特徴認識で保存することができる。出力はまた、変更されて、特定の種の鮭に特化された軽減技術を含むこともできる。
【0091】
いくつかの実装態様では、3つ以上のモードの光が、露出パターンで使用することができる。例えば、青色および赤色の代わりに、露出パターンは、青色光、赤色光、および黄色光を使用することができる。
【0092】
いくつかの実装態様では、他の範囲の光を使用して、画像取り込みのために、被写体を照明することができる。例えば、可視光の代わりに、システムは、紫外線を使用することができる。
【0093】
プロセス500はまた、他の状態を検出するのに有用であり得る。例えば、魚の皮膚病変は、同様の方法およびプロセスを使用して検出することができる。いくつかの実装態様では、フナムシ感染を示す要素に対して異なる周波数の光によって照明された画像を分析することに代えて、またはそれに追加して、システムが、他の分析を実行することができる。例えば、システムが、皮膚病変、または短縮したえら蓋などの身体的変形を示す要素に対して異なる周波数の光によって照明された画像を分析することができる。
【0094】
いくつかの実装態様では、照明コントローラは、複数の波長を有する光からなる青色照明器を使用することができる。例えば、青色光の場合の出力パワー対波長のグラフは、465nm波長においてピークパワー、ならびに450nmおよび495nm波長において10%パワーを有するガウス形状に類似し得る。他の実装態様は、異なる比率の波長、または異なる範囲の波長を有することができる。例えば、青色光の場合の出力パワー対波長のグラフは、460nmにおいてピークパワー、ならびに455nmおよび485nm波長において0%パワーを有するガウス形状に類似し得る。
【0095】
いくつかの実装態様では、照明コントローラは、複数の波長を有する光からなる赤色照明器を使用することができる。例えば、赤色光の場合の出力パワー対波長のグラフは、630nm波長においてピークパワー、ならびに605nmおよび645nmにおいて10%パワーを有するガウス形状に類似し得る。他の実装態様は、異なる比率の波長、または様々な範囲の波長を有することができる。例えば、赤色光の場合の出力パワー対波長のグラフは、635nmにおいてピークパワー、ならびに610nmおよび640nm波長において0%パワーを有するガウス形状に類似し得る。
【0096】
図6A、6B、および6Cは、フナムシ検出内で使用するためのカスタムベイヤーフィルタの略図である。
【0097】
図6Aは、画素アレイ600上に2つの異なる色フィルタを含む。画素アレイ600は、魚の画像化の際に使用することができる。画素602は、色フィルタの赤色に対応する。画素603は、色フィルタの青色に対応する。画素アレイ600は、説明の目的のために、部分的に塗りつぶされている。アレイ600のうちの2つ以上の画素上の整合パターンおよび網掛けは、同じフィルタタイプの画素を示す。通常のベイヤーフィルタを調整することによって、画素アレイ600は、主要周波数に対するカメラの光感度を高めることができる。フナムシ検出のいくつかの実装態様では、これらの主要周波数は、赤色光(例えば、625nm~780nm波長)および青色光(例えば、450nm~485nm波長)である。画素アレイ600上の色フィルタは、これらの周波数に対応する。画素アレイ600で示された配置では、赤色および青色の両方のスペクトルで取り込まれる光量は、いくつかの標準的なカメラに使用される通常の赤色、緑色、および青色の画素アレイと比較して、2倍有効である。
【0098】
いくつかの実装態様では、追加の光感度により、フナムシ検出のために取り込まれる必要がある画像の数を低減することができる。例えば、青色および赤色の両方のLEDを同時に用いて、場面を照明することができる。その後、カメラが、画像を取り込むことができる。いくつかの実装態様では、単一の画像の赤色および青色のコンポーネントから別個の画像を抽出することができる。
【0099】
いくつかの実装態様では、色の配置は、入れ替えることができる。例えば、青色画素は、赤色画素に取って代わることができ、逆も同様である。
【0100】
いくつかの実装態様では、異なる範囲の波長を透過することができる色フィルタを使用することができる。例えば、画素アレイ600における項目603のような青色光を登録することができる画素は、紫外線を登録することができる画素と入れ替えることができる。
【0101】
図6Bは、画素アレイ610上に3つの異なる色フィルタを含む別のカスタムベイヤーフィルタである。画素612は、色フィルタの青色に対応する。画素614は、すべての波長を均等に登録することができるブランク色フィルタに対応する。画素616は、色フィルタの赤色に対応する。画素アレイ610は、説明の目的のために、部分的に塗りつぶされている。アレイ610の2つ以上の画素上の整合パターンおよび網掛けは、同じタイプのフィルタを示す。通常のベイヤーフィルタを調整することによって、画素アレイ610は、各チャネルに(例えば、赤色フィルタチャネル、青色フィルタチャネル、ブランクフィルタチャネル)、等量の画素を割り当てる。構造は、均一であり、出力画像を処理するニューラルネットワークによって、より容易に解釈される可能性があり得る。それらの色フィルタは、特定の範囲内の波長を有する光を受け入れることができる(例えば、赤色フィルタ616の場合は625nm~780nm、青色フィルタ612の場合は450nm~485nm、およびブランクフィルタ614の場合は全可視スペクトル)。いくつかの実装態様では、色の配置は、反転させることができる。
【0102】
いくつかの実装態様では、追加の光感度により、フナムシ検出のために取り込まれる必要がある画像の数を低減することができる。例えば、青色および赤色の両方のLEDを同時に用いて、場面を照明することができる。次いで、カメラが、単一の画像を取り込むことができ、その画像から、赤色および青色の両方のコンポーネントについて別個の画像を抽出することができる。
【0103】
いくつかの実装態様では、色の配置は、反転させることができる。例えば、青色画素は、赤色画素に取って代わることができ、逆も同様である。
【0104】
いくつかの実装態様では、異なる範囲の波長を透過することができる色フィルタを使用することができる。例えば、画素アレイ610における項目612のような青色光を登録することができる画素は、紫外線を登録することができる画素と入れ替えることができる。
【0105】
図6Cは、画素アレイ620上に3つの異なる色フィルタを含む別のカスタムベイヤーフィルタである。画素622は、色フィルタの赤色に対応する。この実装態様では、画素622の赤色フィルタは、光の波長が625nm~780nmの範囲内にある場合、光を通過させることができる。画素624は、色フィルタの青色に対応し、この実装態様では、450nm~485nmの範囲内の波長を有する光を通過させることができる。画素626は、ブランク色フィルタに対応し、この実装態様では、フィルタは、全波長を均等に登録することができる。画素アレイ610は、説明の目的のために、部分的に塗りつぶされている。
【0106】
アレイ620の2つ以上の画素上の整合パターンおよび網掛けは、同じタイプのフィルタを示す。通常のベイヤーフィルタを調整することによって、画素アレイ620は、使用される特定のフィルタチャネル(例えば、赤色のフィルタチャネル、青色のフィルタチャネル、ブランクフィルタチャネル)からなる、より小さい2x2の窓(すなわち、正方形を形成する、4つの相互に接続された画素群)を作成する。このタイプの構造には、粒度の利点だけでなく、他の魚の関連する識別作業への用途もある。例えば、画像が赤色および青色だけでなく、より多くの光の波長で必要とされる用途の場合、ブランクフィルタデータも使用することができる。このようにして、画素アレイ620は、全スペクトル写真技術、ならびに赤色および青色で指定された波長内に集中したフナムシ検出固有の写真技術にとって十分適している。いくつかの実装態様では、色の配置は、一般的なパターンを維持しながら、反転させることができる。
【0107】
いくつかの実装態様では、追加の光感度により、フナムシ検出のために取り込まれる必要がある画像の数を低減することができる。例えば、青色および赤色の両方のLEDを同時に用いて、場面を照明することができる。その後、カメラが、画像を取り込むことができる。いくつかの実装態様では、単一の画像の赤色および青色のコンポーネントから別個の画像を抽出することができる。
【0108】
いくつかの実装態様では、画素の配置は、パターン全体を保持しながら、変更することができる。例えば、赤色画素622と同様の赤色画素の場所、および青色画素624と同様の青色画素の場所は、図示されたセルアレイ620のパターン全体および利点を保持しながら、切り替えることができる。
【0109】
いくつかの実装態様では、異なる範囲の波長を透過することができる色フィルタを使用することができる。例えば、画素アレイ620における項目624のような青色光を登録することができる画素は、紫外線を登録することができる画素と入れ替えることができる。
【0110】
図7は、入射光ビーム701、一次レンズ702、ビームスプリッタ704、赤色フィルタ705、青色フィルタ706、カメラ707、および別のカメラ708からなるシステム700を示す略図である。システム700は、画像収集のために使用することができる。
【0111】
入射光ビーム701は、生けす内の魚の露出からの光であり得る。一次レンズ702は、ガラスで作製することができ、光をビームスプリッタ704の方向に指向させるのに役立つことができる。いくつかの実装態様では、追加のレンズまたはミラーが、入射ビームを集束させるために使用することができる。
【0112】
ビームスプリッタ704は、入射ビーム701の一部分が反射され、入射ビーム701の一部分が透過されて、入射ビーム701から2つの光ビームを作り出すように構成される。図示されていない追加の光学素子が、ビームスプリッタ704内に使用され得、他のデバイスが、システム700内に使用され得る。例えば、ビームスプリッタ704内に、複数のレンズおよびミラー、ならびに粘着剤および接続剤が存在し得る。
【0113】
赤色のフィルタ705および青色のフィルタ706を調整して、特定の周波数の光を通過させることができる。例えば、赤色のフィルタ705を調整して、620nm~750nmの波長を有する光のみを可能にすることができる。青色のフィルタ706を調整して、440nm~485nmの波長を有する光のみを可能にすることができる。
【0114】
カメラ707およびカメラ708は、光検出器を使用して、光ビームを取り込むことができる。光検出器は、入射光を取り込み、画像を作成する。例えば、光検出器は、取り込まれた光を、色および強度を有する画素のリストとして符号化することができる。画素情報は、画像として記憶することができ、他のデバイスおよびシステムによって使用することができる。
【0115】
図7のステージAは、レンズ702に移動する入射ビーム701を示す。入射ビーム701は、場面の露出からの光であり得る。例えば、入射ビームは、生けすの中で遊泳する魚から反射された光からなり得る。
【0116】
図7のステージBは、ビームスプリッタ704によって分割された入射ビーム701を示す。ビームスプリッタ704は、2つの外向きの光ビームを指向させるために使用される複数のレンズおよびミラーを有することができる。
【0117】
図7のステージCは、赤色フィルタ705を通過するビームスプリッタ704の出力を示す。赤色フィルタ705の前の光は、ビームスプリッタ704から反射または透過される任意の波長であり得る。赤色フィルタ705の後の光は、フィルタの範囲内の任意の波長(例えば、620nmおよび750nm)であり得る。
【0118】
図7のステージC’は、青色フィルタ706を通過するビームスプリッタ704の出力を示す。赤色フィルタ705および青色フィルタ706を通過するビームは、赤色フィルタ705を通過する光が青色フィルタ706も通過しないように、分離することができる。青色フィルタ706の前の光は、ビームスプリッタ704から反射または透過される任意の波長であり得る。青色フィルタ706の後の光は、フィルタの範囲内の任意の波長(例えば、440nmおよび485nm)であり得る。
【0119】
図7のステージDは、カメラ707に到達する赤色フィルタ705の出力を示す。カメラ707は、光検出器を使用して、赤色フィルタ705からの入射光を取り込み、また画像を作成することができる。この画像は、色および強度を有する記憶された画素群とすることができる。カメラ707によって取り込まれた画像は、フナムシ検出のために使用することができる。
【0120】
図7のステージD’は、カメラ708に到達する青色フィルタ706の出力を示す。カメラ708は、光検出器を使用して、青色フィルタ706からの入射光を取り込み、また画像を作成することができる。この画像は、色および強度を有する記憶された画素群とすることができる。カメラ708によって取り込まれた画像は、フナムシ検出のために使用することができる。
【0121】
システム700の可能な利点は、システムが各チャネルの空間分解能を保持する点である。また、他のいくつかの画像収集方法におけるデバイス(例えば、画素毎の精度を必要とするカスタム画像チップ)よりも、色フィルタ(例えば、赤色フィルタ705、青色フィルタ706)を構成する方が容易である。単純な色付き光学フィルタを製造することができる。いくつかの潜在的な欠点には、ビームスプリッタ704のコスト、ならびに分割後に、カメラ707およびカメラ708によって取り込まれた光が入射ビーム701の強度よりも小さくなるという事実が含まれる。これは、画像の被写体上により強い光を当てることで軽減され得るが、より強い光は、被写体の挙動に影響を与える可能性がある。例えば、より強い光は、入射ビーム701によって取り込まれた視界から魚を追い払う可能性がある。これは、魚の画像を収集する機会が少なくなる結果をもたらし得る。
【0122】
図8は、入射ビーム801、一次レンズ802、回転ミラー804、赤色フィルタ805、青色フィルタ806、カメラ807、および別のカメラ808からなるシステム800を示す略図である。システム800は、画像収集のために使用することができる。いくつかの実装態様では、収集された画像は、フナムシを検出するプロセス内で使用することができる。
【0123】
入射光ビーム801は、生けす内の魚の露出からの光であり得る。一次レンズ802は、ガラスで作製することができ、光を回転ミラー804に向かって指向させるのに役立つことができる。いくつかの実装態様では、追加のレンズまたはミラーが、入射ビームを集束させるために使用することができる。
【0124】
回転ミラー804は、入射ビーム801がある角度で反射されるように構成されている。システム800にとって不可欠である2つの角度は、赤色フィルタ805およびカメラ807に向かって入射ビーム801を反射する角度、ならびに青色フィルタ806およびカメラ808に向かって入射ビーム801を反射する角度である。これらの2つの角度は、回転ミラー804の回転の別個の部分であり得る。図示されていない追加の光学素子が、回転ミラー804内に使用され得、他のデバイスが、システム800内に使用され得る。例えば、回転ミラー704の前後に、複数のレンズおよびミラー、ならびに粘着剤および接続剤が存在し得る。
【0125】
赤色のフィルタ805および青色のフィルタ806を調整して、特定の周波数の光を通過させることができる。例えば、赤色のフィルタ805を調整して、620nm~750nmの波長を有する光のみを可能にすることができる。青色のフィルタ806を調整して、440nm~485nmの波長を有する光のみを可能にすることができる。
【0126】
カメラ807およびカメラ808は、光検出器を使用して、光ビームを取り込むことができる。光検出器は、入射光を取り込み、画像を作成する。例えば、光検出器は、取り込まれた光を、色および強度を有する画素のリストとして符号化することができる。画素情報は、画像として記憶することができ、他のデバイスおよびシステムによって使用することができる。
【0127】
図8のステージAは、レンズ802に移動する入射ビーム801を示す。入射ビーム801は、場面の露出からの光であり得る。例えば、入射ビームは、生けすの中で遊泳する魚から反射された光からなり得る。
【0128】
図8のステージBは、回転ミラー804によって反射された入射ビーム801を示す。回転ミラー804は、外向きの光ビームを受光および指向するために使用される複数のレンズおよびミラーを有することができる。
【0129】
図8のステージCは、赤色フィルタ805を通過する回転ミラー804の出力を示す。赤色フィルタ805の前の光は、回転ミラー804によって反射される任意の波長であり得る。赤色フィルタ805の後の光は、フィルタの範囲内の任意の波長(例えば、620nmおよび750nm)であり得る。
【0130】
図8のステージC’は、青色フィルタ805を示す。回転ミラー804の回転の進行中に、回転ミラー804の出力は、青色フィルタ806に向かって指向され得る。指向された光は、青色フィルタ806を通過することができる。青色フィルタ806の前の光は、ミラー804から反射または透過される任意の波長であり得る。青色フィルタ806の後の光は、フィルタの範囲内の任意の波長(例えば、440nmおよび485nm)であり得る。回転ミラー804からの出力の場合は、赤色フィルタ805を通過する光もまた、青色フィルタ806を通過しないように分離することができる。
【0131】
図8のステージDは、カメラ807に到達する赤色フィルタ805の出力を示す。カメラ807は、光検出器を使用して、赤色フィルタ805からの入射光を取り込み、また画像を作成することができる。この画像は、色および強度を有する記憶された画素群とすることができる。カメラ807によって取り込まれた画像は、フナムシ検出のために使用することができる。
【0132】
図8のステージD’は、カメラ808を示す。回転ミラー804の回転の進行中に、回転ミラー804の出力は、青色フィルタ806に向かって指向され得る。青色フィルタ806の出力は、カメラ808に向かって指向することができる。カメラ808は、光検出器を使用して、青色フィルタ806からの入射光を取り込み、また画像を作成することができる。この画像は、色および強度を有する記憶された画素群とすることができる。カメラ808によって取り込まれた画像は、フナムシ検出のために使用することができる。
【0133】
回転ミラー804は、高速で回転し、回転ミラー804からカメラ(例えば、カメラ807、カメラ808)内に反射される入射ビーム801の部分を指向することができる。カメラ807またはカメラ808に向かって指向する光の間に回転ミラー804を回転させるプロセスは、2つのカメラがそれらの画像を撮影するときに、それらのカメラの間にわずかな遅延を引き起こし得る。回転運動はまた、カメラ807またはカメラ808の露出期間にも影響を及ぼす可能性がある。いくつかの実装態様では、ミラーは、画像の動きに起因する反りのない状態で、より長い画像化を可能にすることができる場所の間でカシャッとシャッターを切ることができる。
【0134】
図9は、ステレオカメラ画像取り込みのためのシステム900を示す略図である。システム900は、入射ビーム901、入射ビーム902、一次レンズ904、一次レンズ905、赤色フィルタ906、青色フィルタ907、カメラ909、および別のカメラ910からなる。いくつかの実装態様では、カメラ909およびカメラ910を接続して、ステレオカメラシステムを形成することができる。システム900は、画像収集のために使用することができる。いくつかの実装態様では、収集された画像は、フナムシを検出するプロセス内で使用することができる。
【0135】
入射光ビーム901および902は、生けす内の魚の露出からの光であり得る。一次レンズ904および905は、ガラスで作製することができ、光を赤色フィルタ906または青色フィルタ907に向けて指向させるのに役立つことができる。いくつかの実装態様では、追加のレンズまたはミラーが、入射ビームを集束させるために使用することができる。
【0136】
赤色のフィルタ906および青色のフィルタ907を調整して、特定の周波数の光を通過させることができる。例えば、赤色のフィルタ906を調整して、620nm~750nmの波長を有する光のみを可能にすることができる。青色のフィルタ907を調整して、440nm~485nmの波長を有する光のみを可能にすることができる。
【0137】
カメラ909およびカメラ910は、光検出器を使用して、光ビームを取り込むことができる。光検出器は、入射光を取り込み、画像を作成する。例えば、光検出器は、取り込まれた光を、色および強度を有する画素のリストとして符号化することができる。画素情報は、画像として記憶することができ、他のデバイスおよびシステムによって使用することができる。
【0138】
図9のステージAは、レンズ904および905に向かって移動する入射ビーム901および902をそれぞれ示す。入射ビーム901および902は、場面の同時露出からの光であり得る。例えば、入射ビーム901および902は、生けすの中で遊泳する魚から反射された光からなり得る。
【0139】
図9のステージBは、レンズ904および905によって集束された入射ビーム901および902をそれぞれ示す。レンズ904およびレンズ905からの光出力は、赤色フィルタ906および青色フィルタ907に向かって送出することができる。フィルタに向かって光を指向させるプロセスは、複数のレンズおよびミラーからなり得る。
【0140】
図9のステージCは、赤色フィルタ906および青色フィルタ907を通過するレンズ904および905の出力をそれぞれ示す。赤色フィルタ906に向かって指向される光は、レンズ904または他の光学素子によって透過される任意の波長であり得る。赤色フィルタ906の後の光は、フィルタの範囲内の任意の波長(例えば、620nmおよび750nm)であり得る。青色フィルタ907に向かって指向される光は、レンズ905または他の光学素子によって透過される任意の波長であり得る。青色フィルタ906を透過する光は、フィルタの範囲内の任意の波長(例えば、440nmおよび485nm)であり得る。
【0141】
図9のステージDは、カメラ909に到達する赤色フィルタ906の出力を示す。青色フィルタ907の出力は、カメラ910に向かって指向することができる。カメラ909または910は、光検出器を使用して、フィルタ(例えば、赤色フィルタ906、青色フィルタ907)からの入射光を取り込み、また画像を作成することができる。この画像は、色および強度を有する記憶された画素群とすることができる。カメラ909およびカメラ910によって取り込まれた画像は、フナムシ検出のために使用することができる。
【0142】
システム900は、前部に異なる色フィルタを各々有するステレオカメラを採用することによって、それらのカメラが、フィルタを含む様々な光学素子の損失に加えて、入射光の低減なしに同時に画像を撮ることを可能にする。これは、他の画像取り込み技術を凌駕する可能性のある利点を表す。ステレオカメラのセットアップに関する可能性のある欠点には、2つの画像間に視差が生じることが挙げられ得る。例えば、カメラ909によって取り込まれた画像内の座標(x,y)における画素は、カメラ910によって取り込まれた画像内の座標(x,y)における画素とは同じではないであろう。2つの画像間に視差が生じると、マルチフレーム登録プロセスが潜在的に複雑になる可能性がある。
【0143】
多数の実装態様が説明されてきた。それでもなお、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正が行われ得ることが理解されよう。例えば、上で示される様々な形態のフローが、ステップを並べ替えて、追加して、または削除して、使用され得る。
【0144】
本明細書で説明された本発明の実施形態、およびすべての機能的動作は、デジタル電子回路に、もしくは本明細書に開示された構造、およびそれらの構造上の等価物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、もしくはハードウェア、またはそれらのうちの1つ以上の組み合わせで実装することができる。本発明の実施形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品、例えば、データ処理装置によって実行するための、またはデータ処理装置の動作を制御するための、コンピュータ可読媒体上に符号化されたコンピュータプログラム命令のうちの1つ以上のモジュールとして、実装することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、機械可読伝播信号に影響を及ぼす物質の組成物、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせとすることができる。「データ処理装置」という用語は、データを処理するためのすべての装置、デバイス、および機械を包含し、それらには、例として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、または複数のプロセッサもしくはコンピュータが含まれる。それらの装置は、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を作り出すコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、またはそれらのうちの1つ以上の組み合わせを構成するコードを含むことができる。伝播信号は、人工的に生成された信号、例えば、好適な受信機装置に伝送するための情報を符号化するように生成される、機械で生成された電気的、光学的、または電気磁気的信号である。
【0145】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、またはコードとしても知られている)は、コンパイル式言語またはインタープリット式言語を含む、プログラミング言語の任意の形態で記述することができ、独立型プログラムとして、もしくはモジュール、コンポーネント、サブルーティン、またはコンピューティング環境で使用するために好適な他のユニットとして含まれる、任意の形態で配布することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステム内のファイルに対応する必要はない。プログラムは、他のプログラムまたはデータ(例えば、マークアップ言語ドキュメントに記憶された1つ以上のスクリプト)を保持するファイルの一部分に、当該プログラム専用の単一ファイル内に、または複数の調整ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、もしくはコードの部分を記憶するファイル)に記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、または1つの場所に配置されたもしくは複数の場所に分散され、通信ネットワークによって相互配線された複数のコンピュータ上で、実行されるように配備され得る。
【0146】
本明細書で説明されるプロセスおよびロジックフローは、入力データを処理して出力を生成することによって機能を実行するために、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実行され得る。プロセスおよびロジックフローはまた、専用ロジック回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはASIC(特定用途向け集積回路)によって実行することができ、装置もまた、上記のものとして実装することができる。
【0147】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサには、例として、汎用および専用マイクロプロセッサの両方、ならびに任意の種類のデジタルコンピュータのうちの任意の1つ以上のプロセッサが含まれる。概して、プロセッサは、読み取り専用メモリもしくはランダムアクセスメモリ、またはその両方から命令および/またはデータを受信することになる。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサ、ならびに命令およびデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスである。概して、コンピュータはまた、データを記憶するための1つ以上の大容量ストレージデバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、もしくは光ディスクを含むか、または大容量記憶デバイスからデータを受信、もしくはデータを転送、もしくはその両方を行うように動作可能に結合される。しかしながら、コンピュータはそのようなデバイスを有する必要はない。さらに、コンピュータは、別のデバイス、例えば、ごく一部ながら例を挙げると、タブレットコンピュータ、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、携帯オーディオプレーヤー、全地球測位システム(GPS)受信機に内蔵することができる。コンピュータプログラム命令およびデータを記憶するための好適なコンピュータ可読媒体には、すべての形態の不揮発性メモリ、媒体、およびメモリデバイスが含まれ、例としては、例えば、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス、例えば、内蔵ハードディスクまたは取り外し可能ディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD ROMディスクおよびDVD-ROMディスクが挙げられる。プロセッサおよびメモリは、専用論理回路によって補足されるか、または専用論理回路に組み込まれ得る。
【0148】
ユーザとの対話を提供するために、本発明の実施形態は、コンピュータ上で実施することができ、コンピュータは、ユーザ、ならびにユーザがコンピュータに入力を与えることができるキーボードおよびポインティングデバイス、例えば、マウスまたはトラックボールに、情報を表示するための表示デバイス、例えば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタを有する。他の種類のデバイスを使用して、ユーザとの対話を提供することもでき、例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、または触覚的フィードバックなどの任意の形態の感覚的フィードバックであり得、ユーザからの入力は、音響、音声、または触覚入力を含む任意の形態で受信することができる。
【0149】
本発明の実施形態は、バックエンドコンポーネント、例えば、データサーバとして含むか、またはミドルウェアコンポーネント、例えば、アプリケーションサーバを含むか、またはフロントエンドコンポーネント、例えば、ユーザが本発明の実装態様と対話することができるグラフィカルユーザインターフェースもしくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータを含む、コンピューティングシステムに、あるいは1つ以上のそのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、もしくはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせに、実装することができる。システムのコンポーネントは、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体、例えば、通信ネットワークによって相互接続され得る。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)およびワイドエリアネットワーク(「WAN」)、例えば、インターネットが挙げられる。
【0150】
コンピューティングシステムには、クライアントと、サーバと、を含むことができる。クライアントおよびサーバは概して、互いにリモートであり、典型的には通信ネットワークを介して相互作用する。クライアントとサーバとの関係は、それぞれのコンピュータで実行され、かつ互いにクライアントとサーバとの関係を有している、コンピュータプログラムによって生じる。
【0151】
本明細書は、多くの特定例を含んでいるが、これらは、本発明の、または請求され得る事項の範囲に限定したものとして解釈されるべきではなく、むしろ本発明の特定の実施形態に対して特有の特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で本明細書に記載された特定の特徴を、単一の実施形態で組み合わせて実装することもできる。逆に、単一の実施形態の局面で本明細書に記載された様々な特徴を、複数の実施形態で別個に、または任意の好適な副次的組み合わせで実装することもできる。また、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上述され、および当初はそのように特許請求され得るが、いくつかの場合、特許請求された組み合わせからの1つ以上の特徴を、その組み合わせから削除することができ、特許請求された組み合わせは、副次的組み合わせまたは副次的組み合わせの変形例を対象とし得る。
【0152】
同様に、動作が特定の順序で図面に描写されているが、これは、所望の結果を達成するために、かかる動作がその示された特定の順序、もしくは一連の順序で実行されるべきであること、または例証したすべての動作が実行されるべきであることを要求するものとして理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスクおよび並列処理が有利であり得る。また、上述した実施形態における様々なシステムコンポーネントの分離は、すべての実施形態においてこのような分離を必要とするものと理解されないものとし、記載されたプログラムコンポーネントおよびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品内にまとめて一体化することができるか、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化することができる。
【0153】
HTMLファイルが言及されている各事例では、他のファイルタイプまたは形式が代用され得る。例えば、HTMLファイルは、XML、JSON、平文、または他のタイプのファイルによって置き換えられて得る。さらに、テーブルまたはハッシュテーブルが言及されている場合、他のデータ構造(スプレッドシート、リレーショナルデータベース、または構造化ファイル)が使用され得る。
【0154】
本発明の特定の実施形態を説明した。他の実装態様は、以下の特許請求の範囲内に存在する。例えば、特許請求の範囲に記載されたステップは、異なる順序で実行されてもよく、望ましい結果を依然として達成することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-08-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装方法であって、
時間によって分離され、かつ、赤色光のパルスおよび青色光のパルスを各々含む、個別の光パルスの対を用いて、特定の魚を照明することと、
カメラの露出を制御して、(i)前記光パルスの初期の対の間の、前記赤色光または前記青色光のうちの1つのパルスの間に、前記特定の魚の第1の画像を生成し、(ii)前記光パルスの前記初期の対の間の、他方の前記赤色光または前記青色光のパルスの間、および前記光パルスの1つ以上の後続の対の間に画像を生成せず、かつ(iii)前記光パルスの次の対の間の、前記他方の前記赤色光または前記青色光のパルスの間に、前記特定の魚の第2の画像を生成することと、
前記特定の魚が、少なくとも前記第1の画像および前記第2の画像の分析に基づいて、特定の状態によって影響を受けている可能性が高いかどうかを判定することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項2】
前記特定の状態が、フナムシ感染、病変の発生、または身体的な変形を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記特定の魚が、生けすまたは養魚場内に収容されている、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記光パルスの前記対が、450ナノメータ~480ナノメータの波長範囲内にピークパワーを有する青色光の前記パルス各々含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記光パルスの前記対が、60Hzよりも大きい交番速度を特徴とする、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
画像を生成することが、
特定の光パルスの開始と前記特定の光パルスの終了との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、または、
前記特定の光パルスの前記終了と後続の光パルスの開始との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、を含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
対の前記光パルス内の前記光パルスが、離散的時間間隔において作動され、かつ、重複していない、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
機械学習が、前記特定の魚を照明すること、または、前記特定の魚の前記画像を生成することを情報提供る、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
機械学習が前記特定の魚上のフナムシ検出を情報提供る、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記生成された画像を画像バッファに記憶することを含む、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
コンピュータ実装方法であって、
時間によって分離され、赤色光のパルスおよび青色光のパルスを各々含む個別の光パルスの対を用いて、特定の魚を照明することと、
カメラの露出を制御して、(i)前記光パルスの初期の対の間の、前記赤色光または前記青色光のうちの1つのパルスの間に、前記特定の魚の第1の画像を生成し、(ii)前記光パルスの前記初期の対の間の、他方の前記赤色光または前記青色光のパルスの間に、前記特定の魚の第2の画像を生成し、かつ(iii)前記光パルスの1つ以上の後続の対の間に画像を生成しないことと、
前記特定の魚が、少なくとも前記第1の画像および前記第2の画像の分析に基づいて、特定の状態によって影響を受けている可能性が高いかどうかを判定することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記特定の状態が、フナムシ感染、病変の発生、または身体的な変形を含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
前記光パルスの前記対が、450ナノメータ~480ナノメータの波長範囲内にピークパワーを有する青色光の前記パルス各々含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項14】
前記光パルスの前記対が、60Hzよりも大きい交番速度を特徴とする、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項15】
画像を生成することが、
特定の光パルスの開始と前記特定の光パルスの終了との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、または、
前記特定の光パルスの前記終了と後続の光パルスの開始との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、を含む、請求項11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項16】
コンピュータ実装方法であって、
時間によって分離され、かつ、赤色光のパルスおよび青色光のパルスを各々含む、個別の光パルスの対を用いて、特定の魚を照明することと、
カメラの露出を制御して、(i)前記光パルスの初期の対の間の、前記赤色光または前記青色光のうちの1つのパルスの間に、前記特定の魚の第1の画像を生成し、(ii)前記光パルスの前記初期の対の間の、他方の前記赤色光または前記青色光のパルスの間、および前記光パルスの後続の対の間の、前記赤色光または前記青色光のうちの前記1つのパルスの間に、画像を生成せず、(iii)前記光パルスの前記後続の対の間の、前記他方の前記赤色光または前記青色光のパルスの間に、前記特定の魚の第2の画像を生成し、(iv)前記光パルスの次の対の間の、前記赤色光または前記青色光のうちの前記1つのパルスの間、および前記光パルスの前記次の対の間の、前記他方の前記赤色光または前記青色光のパルスの間に画像を生成せず、かつ(v)前記光パルスの前記次の対の後であるが前記光パルスのさらなる対の前に、前記特定の魚の第3の画像を生成することと、
前記特定の魚が、少なくとも前記第1の画像および前記第2の画像の分析に基づいて、特定の状態によって影響を受けている可能性が高いかどうかを判定することと、を含む、コンピュータ実装方法。
【請求項17】
前記特定の状態が、フナムシ感染、病変の発生、または身体的な変形を含む、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項18】
前記光パルスの前記対が、450ナノメータ~480ナノメータの波長範囲内にピークパワーを有する青色光の前記パルス各々含む、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項19】
前記光パルスの前記対が、60Hzよりも大きい交番速度を特徴とする、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項20】
画像を生成することが、
特定の光パルスの開始と前記特定の光パルスの終了との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、または、
前記特定の光パルスの前記終了と後続の光パルスの開始との間の時間間隔の少なくとも一部分の間、カメラデバイスを露出させて、露出データを取り込むこと、を含む、請求項16に記載のコンピュータ実装方法。
【国際調査報告】