(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-27
(54)【発明の名称】重合性化合物のための保存及び運搬安定剤
(51)【国際特許分類】
C08F 2/00 20060101AFI20230120BHJP
C08F 20/00 20060101ALI20230120BHJP
C08F 2/40 20060101ALI20230120BHJP
【FI】
C08F2/00 Z
C08F20/00
C08F2/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021572471
(86)(22)【出願日】2020-11-23
(85)【翻訳文提出日】2021-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2020083014
(87)【国際公開番号】W WO2021105038
(87)【国際公開日】2021-06-03
(32)【優先日】2019-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521037411
【氏名又は名称】ベーアーエスエフ・エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジルケ・ハレムザ
(72)【発明者】
【氏名】フリードリヒ-ゲオルク・マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ドリス・クレムゾヴ-グラヴ
(72)【発明者】
【氏名】レベッカ・スレ
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン・ロマイス
(72)【発明者】
【氏名】コルヴィン・シェルクレ
(72)【発明者】
【氏名】フリーデリケ・フライシュハーカー
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・ニクラス・ゴーゲス
【テーマコード(参考)】
4J011
4J100
【Fターム(参考)】
4J011AA09
4J011NA17
4J011NB06
4J100AB02P
4J100AB02Q
4J100AJ02P
4J100AJ09Q
4J100AK32Q
4J100AL03P
4J100AL03Q
4J100AL04P
4J100AL04Q
4J100AL75Q
4J100CA01
4J100CA04
4J100DA01
4J100DA25
4J100EA09
4J100FA02
4J100FA03
(57)【要約】
一般式(II)
(式中、
R
6は、H、C
1からC
20アルキルであり、C
1からC
20アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
20アルキル基又は環状C
3からC
20アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C
1からC
6アルキルでエステル化もされ得、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R
7は、H、C
1からC
20アルキルであり、C
1からC
20アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
20アルキル基又は環状C
3からC
20アルキル基、フェニル、C
1からC
8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C
1からC
6アルキルでエステル化もされ得、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R
8は、H、C
1からC
20アルキルであり、C
1からC
20アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
20アルキル基又は環状C
3からC
20アルキル基、フェニル、C
1からC
8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C
1からC
6アルキルでエステル化もされ得、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含む)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC
1からC
8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(II)
【化1】
(式中、
R
6は、H、C
1からC
20アルキルであり、C
1からC
20アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
20アルキル基又は環状C
3からC
20アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C
1からC
6アルキルでエステル化されていてもよく、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R
7は、H、C
1からC
20アルキルであり、C
1からC
20アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
20アルキル基又は環状C
3からC
20アルキル基、フェニル、C
1からC
8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C
1からC
6アルキルでエステル化されていてもよく、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R
8は、H、C
1からC
20アルキルであり、C
1からC
20アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
20アルキル基又は環状C
3からC
20アルキル基、フェニル、C
1からC
8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C
1からC
6アルキルでエステル化されていてもよく、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含む)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC
1からC
8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物。
【請求項2】
R
6が、H、C
1からC
8アルキルであり、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C
1からC
6アルキルでエステル化されていてもよく、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R
7が、H、C
1からC
8アルキルであり、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、フェニル、C
1からC
8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C
1からC
6アルキルでエステル化されていてもよく、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R
8が、H、C
1からC
8アルキルであり、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、フェニル、C
1からC
8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、C
1からC
8アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
8アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
8アルキル基又は環状C
3からC
8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C
1からC
6アルキルでエステル化されていてもよく、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル又は4-イソプロポキシフェニルを含む、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
R
6が、H又はC
1からC
6アルキルであり、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基を含み、
R
7が、H、C
1からC
6アルキルであり、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基、或いはC
1からC
6アルキルを有するアルカノイルを含み、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基を含み、
R
8が、H又はC
1からC
6アルキルであり、C
1からC
6アルキルが、直鎖若しくは分岐C
1からC
6アルキル基又は環状C
3からC
6アルキル基を含む、請求項1に記載の混合物。
【請求項4】
C
1からC
8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、請求項1から3のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項5】
混合物における一般式(II)の化合物の合計量が、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC
1からC
8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して0.1から1000質量ppmである、請求項1から4のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項6】
混合物における(メタ)アクリル酸及びC
1からC
8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、混合物の合計質量に対して少なくとも5質量%である、請求項1から5のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項7】
混合物が、(メタ)アクリル酸を含み、混合物が、以下の成分
a.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、水20から15000質量ppm、
b.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm
c.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、酢酸100から2000質量ppm
d.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm
e.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、請求項1から3、5又は6のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項8】
混合物が、請求項4に規定の1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルを含み、混合物が、以下の成分
a.いずれの場合も、混合物に存在する請求項4に規定の(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm
b.いずれの場合も、混合物に存在する請求項4に規定の(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm
c.いずれの場合も、混合物に存在する請求項4に規定の(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、混合物に存在する請求項4に規定の(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、混合物に存在する請求項4に規定の(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.いずれの場合も、混合物に存在する請求項4に規定の(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、請求項4から6のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項9】
混合物が、酸素含有雰囲気下で保存及び/又は運搬される、請求項1から8のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項10】
混合物が補助安定剤を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の混合物。
【請求項11】
(メタ)アクリル酸及び/又はC
1からC
8アルキル(メタ)アクリレートの保存及び/又は運搬安定化のための、請求項1から3のいずれか一項に規定の一般式(II)の、1つ又は複数の化合物の使用。
【請求項12】
請求項1から3のいずれか一項に規定の一般式(II)の1つ又は複数の化合物の存在下で、(メタ)アクリル酸及び/又はC
1からC
8アルキル(メタ)アクリレートを重合するための方法であって、反応混合物が、酸素で0から50%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、方法。
【請求項13】
請求項1から3のいずれか一項に規定の一般式(II)の1つ又は複数の化合物の使用を通して、(メタ)アクリル酸及び/又はC
1からC
8アルキル(メタ)アクリレートを安定化させるための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1個又は複数のエチレン性不飽和基を含有する化学化合物は、フリーラジカル重合する顕著な傾向を有する。そのような化合物は、したがって重合性化合物と称される。これらの化合物がフリーラジカル重合する傾向は、化合物が、例えば意図的なフリーラジカル重合を通して、ポリマーを生成するためのモノマーとして使用されることを意味する。しかし、これらの化合物がフリーラジカル重合する顕著な傾向は、保存及び運搬中に、また、特にエネルギー、例えば熱及び/又は光の作用下での、例えば蒸留又は精留による、化学的及び/又は物理的加工中に、望ましくない自発的なフリーラジカル重合が発生し得るという点において欠点でもある。そのようなコントロール不能な重合は、ポリマー付着物の段階的な形成を、例えば加熱された表面に生じ得、このためポリマー付着物の除去が必要となり、ひいては作業時間の減少を引き起こし、又は爆発を引き起こす恐れさえある。
【背景技術】
【0002】
したがって、フリーラジカル重合する傾向を有するエチレン性不飽和化合物、又はそのような化合物を含有する混合物の保存及び運搬中に、また、化学的及び/又は物理的加工中に、望ましくない自発的なフリーラジカル重合を防止又は妨害する物質を添加することは、慣用的である。そのような物質は、一般的に、また、以下で、重合阻害剤又は重合安定剤と称される。
【0003】
重合安定剤は、個々の化学化合物又は化合物の混合物の形態で使用され得る。重合安定剤は、使用分野に応じて、特定の要件を課せられていることがある。例えば、エチレン性不飽和化合物を運搬及び保存するための安定剤として好適な重合安定剤としては、重合安定剤の効率、すなわち重合の安定化又は阻害の規模を調節できることが重要である。エチレン性不飽和化合物の保存及び/又は運搬条件下で、重合安定剤は、望ましくない自発的なフリーラジカル重合を十分に防止又は妨害すべきである一方、エチレン性不飽和化合物の望ましいフリーラジカル重合は、保存及び/又は運搬中に最初に使用される重合安定剤を分離しなければならない必要性を伴わずに、適切な重合条件下で実行可能であるべきである。保存及び/又は運搬中に使用される安定剤が、望ましい重合中に分離されない場合、望ましい重合中に副作用を有さない、又は、非意図的に連鎖移動剤として作用しないことが重要である(重合連鎖移動剤に関しては、例えばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、Polymerization Processes, 1. Fundamentals、6 Free-Radical Polymerization、DOI 10.1002/14356007.21_305.pub3又はUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、Polyacrylates、4.1.1 Starting Materials、DOI 10.1002/14356007.a21_157.pub2を参照されたい)。
【0004】
世界の生産量の観点から、アクリル酸が、最も重要なエチレン性不飽和化合物の1つであることに疑いの余地はない。標準として、アクリル酸は、アクリル酸の量に対して180から220質量ppmのヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)を用いて、保存及び/又は運搬中に望ましくない自発的なフリーラジカル重合に対して安定化される。MEHQを使用した、望ましくない自発的なフリーラジカル重合に対するアクリル酸の十分な安定化のために、酸素は、十分な量でアクリル酸に溶解されることが必須である。十分な量の酸素は、5から21vol%の酸素を含有する雰囲気下でアクリル酸が保存及び/又は運搬される場合に、一般的に、アクリル酸に溶解される。運搬及び/又は保存中におけるMEHQによるアクリル酸の安定化は、例えば、Acrylic Acid, A Summary of Safety and Handling、第4版、2013年、6.1 Instability and Reactivity-Polymerisation及び7.1. Bulk Storage Facilities and Accessories-General Considerationsで記載されている。アクリル酸の望ましい重合では、例えばポリアクリレートの生成では、アクリル酸に溶解される酸素の含有量は減少し、このためMEHQの重合安定剤としての効率は低下し、それによりアクリル酸は、MEHQの存在下で重合を施される。
【0005】
MEHQは、アクリル酸の保存及び/又は運搬中における重合安定剤としての使用に加えて、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル又は前記化合物の1つ又は複数を含む混合物の保存及び/又は運搬中においても、重合安定剤として使用される。アクリル酸又はメタクリル酸は、以下で(メタ)アクリル酸と称され、そのエステルは、以下で(メタ)アクリル酸エステルと称される。
【0006】
用途の幅広さ故に、MEHQは、一般的に重合性化合物に対して、また、特に(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸エステルに対して最も重要な保存及び/又は運搬安定剤の1つである。
【0007】
重合性化合物は、好適な恒久的に据え付けられるコンテナ、例えば保存タンク又は他の好適な保存容器に保存される(例えばAcrylic Acid, A Summary of Safety and Handling、第4版、2013年、7、Bulk Storage Facilities and Accessories)。それぞれのコンテナにおける重合性化合物の保存は、好ましくは1分以上、より好ましくは10分以上、特に好ましくは60分以上である。適切な条件下での保存の継続期間は、理論上無制限であるが、保存の継続期間は、一般的に経済的理由から最小限まで減少させる。それぞれのコンテナにおける重合性化合物の保存は、好ましくは180日以下、より好ましくは90日以下、特に好ましくは30日以下である。特に好ましい範囲は、上述されている下限及び上限の範囲の自由な組合せから生じる。
【0008】
重合性化合物の船舶、鉄道及び/又は貨物自動車による運搬は、通常、好適な運搬可能なコンテナ、例えばタンク又は他の好適な容器(例えばAcrylic Acid, A Summary of Safety and Handling、第4版、2013年、9、Safe Transport of Acrylic Acidを参照されたい)でのものである。運搬可能なコンテナは、船舶又はレールタンカー内のタンクのように、もちろん恒久的に据え付けられていてもよい。コンテナは、他の場所に運搬される前に、特定の場所で一定時間保存することももちろんできる。重合性化合物の運搬は、例えば重合性化合物の精製後、保存タンクから運搬可能なコンテナへの充填中、及び/又はある運搬可能なコンテナから別のものへの充填中における、保存タンクへのパイプライン又はホースでのものであってもよい。それぞれのコンテナにおける重合性化合物の運搬は、好ましくは10秒間以上、より好ましくは1分間以上、特に好ましくは10分間以上、最も好ましくは60分間以上である。適切な条件下での継続期間は、理論上無制限であるが、継続期間は、一般的に、経済的及び安全性の理由から最小限まで減少させる。それぞれのコンテナにおける重合性化合物の運搬は、好ましくは180日以下、より好ましくは90日以下、特に好ましくは30日以下である。特に好ましい範囲は、上述されている下限及び上限の範囲の自由な組合せから生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】US 6 046 357
【特許文献2】DE 10 2012 223 695 A1
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、Polymerization Processes, 1. Fundamentals、6 Free-Radical Polymerization、DOI 10.1002/14356007.21_305.pub3
【非特許文献2】Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、Polyacrylates、4.1.1 Starting Materials、DOI 10.1002/14356007.a21_157.pub2
【非特許文献3】Acrylic Acid, A Summary of Safety and Handling、第4版、2013年、6.1 Instability and Reactivity-Polymerisation
【非特許文献4】Acrylic Acid, A Summary of Safety and Handling、第4版、2013年、7.1. Bulk Storage Facilities and Accessories-General Considerations
【非特許文献5】Acrylic Acid, A Summary of Safety and Handling、第4版、2013年、7、Bulk Storage Facilities and Accessories
【非特許文献6】Acrylic Acid, A Summary of Safety and Handling、第4版、2013年、9、Safe Transport of Acrylic Acid
【非特許文献7】The Chemistry of Radical Polymerisation、第2版、2005年、49から166頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
MEHQへの依存を抑えるために、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレート、並びに1つ又は複数の保存及び/又は運搬安定剤を含む混合物を提供することが本発明の目的であった。この保存及び/又は運搬安定剤は、望ましくないフリーラジカル重合に対して、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの十分な安定化を確保するはずである。更に、望ましいフリーラジカル重合において、重合前に、混合物から保存及び/又は運搬安定剤を分離する必要性が存在しなければ、やはり利点になり得る。この保存及び/又は運搬安定剤は、したがって、望ましいフリーラジカル重合において、連鎖移動剤及び/又は阻害剤として作用しないはずである。
【0012】
本発明に関連して、化合物は、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートのための保存及び/又は運搬安定剤として好適であり、前記化合物が、同等の条件下で
a)等モル量のMEHQの効率に対して、5から30vol%の酸素を含有する雰囲気下で保存されている液体アクリル酸の自発的なフリーラジカル重合を75パーセント以上の効率で阻害する場合、
及び
b)等モル量のMEHQの効率に対して、96から100vol%の窒素を含有する雰囲気下で保存され、1000質量ppmから15000質量ppmの重合開始剤が添加される液体アクリル酸のフリーラジカル重合を130パーセント以下の効率で阻害し、同等又は同様のポリマーが重合後に得られる場合、望ましいフリーラジカル重合において連鎖移動剤及び/又は阻害剤として作用しない。雰囲気の窒素含有量は、好ましくは99から100vol%である。
【0013】
a)及びb)で、MEHQは、いずれの場合も、10質量ppmから250質量ppmの量で、好ましくは35質量ppmから45質量ppmの量で使用される。質量ppmにおける値は、使用される液体アクリル酸の量に対する。
【0014】
同等又は同様のポリマーは、ポリマーがほぼ同一の質量平均(同一のGPC方法に従って測定される)を有する場合に得られる。ほぼ同一の質量平均は、質量平均が20パーセント以内の隔たりである場合に存在する。
【0015】
(メタ)アクリル酸の重合に慣用的に使用される、当業者に公知の重合開始剤(例えばThe Chemistry of Radical Polymerisation、第2版、2005年、49から166頁を参照されたい)が、重合開始剤として好適である。
【課題を解決するための手段】
【0016】
目的は、一般式(II)
【0017】
【0018】
(式中、
R6は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R7は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基、フェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C1からC8アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R8は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基、フェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C1からC8アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含む)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物により達成される。
【0019】
C1からC8アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基を含む。C1からC8アルキルの例は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、シクロペンチル、n-ヘキシル、シクロヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、3,3-ジメチルブチル、2-エチルブチル、n-ヘプチル、2-メチルヘキシル、2-エチルペンチル、4-メチルシクロヘキシル、n-オクチル、イソオクチル又は2-エチルヘキシルである。
【0020】
本発明は、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートのための保存及び/又は運搬安定剤としての、一般式(II)の1つ又は複数の化合物の使用を更に提供する。
【0021】
本発明は、一般式(II)の1つ又は複数の化合物の使用を通して、運搬及び/又は保存中に、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを安定化させるための方法を更に提供する。
【0022】
本発明は、一般式(II)の1つ又は複数の化合物の存在下で、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを重合するための方法を同じく提供する。
【0023】
本発明による混合物は、標準条件下で液体である。
【0024】
説明:
一般式(I)
【0025】
【0026】
の化合物では、R1は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R2は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R3は、H、C1からC20アルキルであり、C2からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C2からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含む。
【0027】
一般式(I)の好ましい化合物では、
R1は、H、C1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R2は、H又はC1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含み、
R3 はHである。
【0028】
これは、
R1が、H、C1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R2が、H又はメチルであり、
R3がHである場合、特に好ましい。
【0029】
一般式(I)の化合物は、そのケト形態と平衡である。
【0030】
【0031】
そのエノール形態では、一般式(I)の化合物に、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートとの付加反応を施すことができる。一般式(I)の化合物と(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの混合物では、対応する付加生成物が、したがって存在し得る。R3がHである場合、単一の付加に加えて、二重付加も発生し得る。
【0032】
(メタ)アクリル酸の5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンへの付加は、例として、(メタ)アクリル酸の一般式(I)の化合物への付加で例証される。
【0033】
【0034】
(メタ)アクリル酸の5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンへの付加によれば、(メタ)アクリル酸エステルに、一般式(I)の化合物への付加を同じく施すことができる。単一の付加に加えて、二重付加も考えられる。
【0035】
一般式(I)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物が、同じく開示されている。
【0036】
一般式(II)
【0037】
【0038】
の化合物では、R6は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R7は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、C1からC8アルキルを有するアルカノイルであり、C1からC8アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R8は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、C1からC8アルキルを有するアルカノイルであり、C1からC8アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル又は4-イソプロポキシフェニルを含む。
【0039】
一般式(II)のより好ましい化合物では、
R6は、H又はC1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含み、
R7は、H、C1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含み、
R8は、H又はC1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含む。
【0040】
一般式(II)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物が、同じく開示されている。
【0041】
一般式(III)
【0042】
【0043】
の化合物では、R9は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R10は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R11は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含む。
【0044】
一般式(III)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物が、同じく開示されている。
【0045】
一般式(IV)
【0046】
【0047】
の化合物では、R12は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R13は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R14は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R15は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、4-イソプロポキシフェニル、NH2、NH(CO)R16を含み、R16は、H、C1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、フェニル、トリル、例えばm-又はp-トリル、4-メトキシフェニル又はジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニルを含む。
【0048】
一般式(IV)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物が、同じく開示されている。
【0049】
C1からC8アルキル(メタ)アクリレートは、好ましくはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である。
【0050】
一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物の調製は、当業者に公知である、又は当技術分野の一般的知識に基づいて、当業者により確立されている。
【0051】
混合物における一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物の合計量は、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、好ましくは0.1から1000質量ppmである。混合物における一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物の合計量は、いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、特に好ましくは1から900質量ppm、特にきわめて好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである。
【0052】
(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレート、並びに一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の1つ又は複数の化合物に加えて、混合物が他の成分も含む場合、本発明による混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量は、混合物の合計質量に対して好ましくは少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である。
【0053】
他の成分の例は、溶媒、例えば有機溶媒、水若しくは溶媒混合物、溶解した気体、例えば空気、副成分、補助安定剤、又は複数のこれらの成分の任意の望ましい混合物である。
【0054】
副成分の例は、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの生成及び/又は精製中に形成され、その精製中の除去が不完全な副産物である。副成分は、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの生成、精製及び/又は保存中に導入された様々な異物でもあり得る。副成分は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物を経由して、同一の手法で混合物に導入され得る。
【0055】
(メタ)アクリル酸は、生成及び精製に応じて、1つ又は複数の副成分を含有し得る。存在し得る副成分の例は、水、ジ(メタ)アクリル酸、酢酸、プロピオン酸、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン若しくはベンズアルデヒド、プロトアネモニン、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸アリル、又は前記副成分の2つ以上の任意の望ましい混合物である。副成分の含有量は、一般的に、判定可能な検出限度から、(メタ)アクリル酸の量に対して20000質量ppmの範囲内である。
【0056】
C1からC8アルキル(メタ)アクリレートは、生成及び精製に応じて、1つ又は複数の副成分を含有し得る。存在し得る副成分の例は、水、(メタ)アクリル酸、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル、又は前記副成分の2つ以上の任意の望ましい混合物である。副成分の含有量は、一般的に、判定可能な検出限度から、(メタ)アクリル酸エステルの量に対して20000質量ppmの範囲内である。
【0057】
本発明による混合物は、好ましくは、酸素含有雰囲気下で保存及び/又は運搬される。酸素含有雰囲気は、好ましくは酸素5から30vol%の酸素含有量、特に5から21vol%の酸素含有量を有する。
【0058】
本発明による混合物の酸素飽和度をできる限り早急に達成するため、及び/又は、一定した酸素飽和度を確保するために、酸素含有気体を混合物に導入することが好ましい。酸素含有気体は、例えば、開口部が混合物中へと達するように位置させた1つ又は複数のノズルを経由して、混合物に導入され得る。
【0059】
酸素含有気体は、例えば空気、窒素-空気混合物、又は空気を除き、5から30vol%の酸素含有量を有する酸素-窒素混合物である。酸素及び窒素に加えて、酸素-窒素混合物は、他の気体、例えば二酸化炭素、一酸化炭素、水素、メタン、1つ若しくは複数の希ガス、又は前記気体の2つ以上の混合物を含有し得る。
【0060】
混合物は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の1つ又は複数の化合物と、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを混合することにより生成され得る。(メタ)アクリル酸、C1からC8アルキル(メタ)アクリレート中、及び/又は好適な溶媒中の一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物の濃縮物を生成すること、次いでこのようにして得られた濃縮物を(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートで希釈することは都合がよいことがある。好適な溶媒を選択する場合、これは溶媒混合物であってもよく、当業者には、一般的な手段の検討事項、例えば溶解度、混和性、及び潜在的に発生し得る副次的効果が指針となる。(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートは、濃縮物に添加され得る、又は濃縮物は、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートに添加され得る。
【0061】
混合物は、好ましくは補助安定剤を含む。補助安定剤は、個々の化学化合物として、又は化合物の混合物として、本発明による混合物に存在し得る。補助安定剤は、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートのフリーラジカル重合の防止又は妨害を助ける。補助安定剤は、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートのフリーラジカル重合を防止又は妨害する際に、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物と相乗的に作用し得る。補助安定剤は、保存及び/又は運搬の前及び/又は最中に混合物に添加され得る。補助安定剤は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物と共に、又はそれとは別々に(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートに添加され得る。しかし補助安定剤は、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの生成及び/又は精製中に既に添加されていることがあり、この場合は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物が後にその混合物に添加される。
【0062】
本発明による混合物における補助安定剤の合計量は、混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量に対して、好ましくは0.1から5000質量ppmである。補助安定剤の合計量は、いずれの場合も、混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量に対して、より好ましくは1から4000質量ppm、特に5から2500質量ppm、特に好ましくは50から750質量ppmである。
【0063】
補助安定剤の量は、添加又は除去を通して調整され得る。補助安定剤を除去するための方法は、当業者に公知である(例えばUS 6 046 357を参照されたい)。好適な方法の例は、蒸留、結晶化、イオン交換、抽出、逆浸透及び/又は膜法を含む。好適な方法又は方法の組合せを選択する場合、当業者には、当技術分野の一般的な知識が指針となる。一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物が補助安定剤と除去される場合、補助安定剤は任意選択で補充してよい。混合物における補助安定剤の含有量が減少する、又は削減される場合、重合の望ましい安定化を達成するために、任意選択で、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物の含有量を増加させることも必要になり得る。
【0064】
補助安定剤の例は、銅、マンガン及びセリウム塩、フェノチアジン、フェノール化合物、N-オキシル、フェニレンジアミン、ニトロソ化合物、尿素、チオ尿素又は前記物質クラスの2つ以上の混合物の群からなる金属塩である。補助安定剤は、好ましくはフェノチアジン、フェノール化合物、N-オキシル又は前記物質クラスの2つ以上の混合物である。
【0065】
銅塩は、好ましくは、重合性化合物において、また本発明による混合物において十分な溶解度を有する銅(I)及び/又は銅(II)塩である。好適な銅塩の例は、フェノール酸銅(II)、アセチルアセトン酸銅(II)、グルコン酸銅(II)、酒石酸銅(II)、酢酸銅(II)、ギ酸銅(II)、硝酸銅(II)、水酸化銅(II)、硫酸銅(II)、炭酸銅(II)、ナフテン酸銅(II)、アクリル酸銅(II)、ハロゲン化銅(II)、例えば塩化銅(II)、サリチル酸銅(II)、スルホン酸銅(II)、プロピオン酸銅(II)、オクタン酸銅(II)、塩化銅(I)、ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)、シアン化銅(I)、酢酸銅(I)、酸化銅(I)、硫酸銅(I)、銅錯塩、例えば好適な対イオンとのCu(NH3)4
+、配位子安定化銅錯体、例えばDE 10 2012 223 695 A1で開示されているもの、又は前記銅塩の2つ以上の任意の望ましい混合物である。当該銅塩は、その水和物の形態でも使用され得る。
【0066】
マンガン塩は、好ましくは、重合性化合物において、また本発明による混合物において十分な溶解度を有するマンガン(II)塩である。好適なマンガン塩の例は、フェノール酸マンガン(II)、アセチルアセトン酸マンガン(II)、グルコン酸マンガン(II)、酒石酸マンガン(II)、酢酸マンガン(II)、ギ酸マンガン(II)、硝酸マンガン(II)、水酸化マンガン(II)、硫酸マンガン(II)、炭酸マンガン(II)、ナフテン酸マンガン(II)、アクリル酸マンガン(II)、ハロゲン化マンガン(II)、例えば塩化マンガン(II)、サリチル酸マンガン(II)、スルホン酸マンガン(II)、プロピオン酸マンガン(II)、オクタン酸マンガン(II)、配位子安定化マンガン錯体、例えばDE 10 2012 223 695 A1で開示されているもの、又は前記マンガン塩の2つ以上の任意の望ましい混合物である。当該マンガン塩は、その水和物の形態でも使用され得る。
【0067】
セリウム塩は、好ましくは、重合性化合物において、また本発明による混合物において十分な溶解度を有するセリウム(III)塩である。好適なセリウム塩の例は、フェノール酸セリウム(III)、アセチルアセトン酸セリウム(III)、グルコン酸セリウム(III)、酒石酸セリウム(III)、酢酸セリウム(III)、ギ酸セリウム(III)、硝酸セリウム(III)、水酸化セリウム(III)、硫酸セリウム(III)、炭酸セリウム(III)、ナフテン酸セリウム(III)、アクリル酸セリウム(III)、ハロゲン化セリウム(III)、例えば塩化セリウム(III)、サリチル酸セリウム(III)、スルホン酸セリウム(III)、プロピオン酸セリウム(III)、オクタン酸セリウム(III)、配位子安定化セリウム錯体、例えばDE 10 2012 223 695 A1で開示されているもの、又は前記セリウム塩の2つ以上の任意の望ましい混合物である。当該セリウム塩は、その水和物の形態でも使用され得る。
【0068】
フェノチアジンの例は、ビス(α-メチルベンジル)フェノチアジン、3,7-ジオクチルフェノチアジン、ビス(α-ジメチルベンジル)フェノチアジン 又は前記化合物の2つ以上の任意の望ましい混合物である。
【0069】
フェノール化合物の例は、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、例えばパラ-メトキシフェノール(MEHQ)、ピロガロール、カテコール、レゾルシノール、フェノール、クレゾール、2,4-ジメチル-6-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-パラ-クレゾール、又は前記化合物の2つ以上の任意の望ましい混合物である。
【0070】
N-オキシルの例は、ジ-tert-ブチルニトロキシド、2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジル-1-オキシル、2,2,6,6-テトラメチルピペリジル-1-オキシル、2,2,6,6-テトラメチルピペリジンオキシル、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンオキシル、4,4',4''-トリス-1-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジノキシル)亜リン酸塩、又は前記化合物の2つ以上の任意の望ましい混合物である。
【0071】
本出願は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の1つ又は複数の化合物の、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートのための保存及び/又は運搬安定剤としての使用を更に提供する。既に記載されている好ましい実施形態が、すべて参照される。同様の配合物を通して特に好ましい、特にきわめて好ましい、又は好ましいと特徴付けられる実施形態も、したがってカバーされる。
【0072】
本出願は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の1つ又は複数の化合物の使用を通して、運搬及び/又は保存中に、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを安定化させるための方法を更に提供する。既に記載されている好ましい実施形態が、すべて参照される。同様の配合物を通して特に好ましい、特にきわめて好ましい、又は好ましいと特徴付けられる実施形態も、したがってカバーされる。
【0073】
本発明による方法は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物であって、酸素で50から100%、好ましくは90から100%、より好ましくは95から100%飽和されている混合物の提供を含む。酸素飽和度は、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す。
【0074】
本発明は、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の1つ又は複数の化合物の存在下で、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを重合するための方法であって、反応混合物が、酸素で0から50%、好ましくは0から10%、より好ましくは0から5%、特に好ましくは0から1%、最も好ましくは0から0.1%飽和されている方法も提供する。酸素飽和度は、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、達成される酸素飽和度を指す。
【0075】
反応混合物の酸素飽和度が高過ぎる場合、酸素飽和度は、例えば窒素を反応混合物及び/又は反応混合物上の雰囲気に導入することにより低下させることができる。導入される窒素は、酸素をほとんど含まないようにすべきであり、例えば酸素含有量は、1vol%未満、好ましくは0.1vol%未満である。
【0076】
(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートに加えて、反応混合物は、他の重合性化合物も含み得る。
【0077】
既に記載されている好ましい実施形態が、すべて参照される。同様の配合物を通して特に好ましい、特にきわめて好ましい、又は好ましいと特徴付けられる実施形態も、したがってカバーされる。
【0078】
重合は、50から150℃の温度にて、より好ましくは70から120℃の温度にて実行されることが好ましい。
【0079】
重合は、窒素雰囲気下で実行されることが好ましい。窒素雰囲気は、85から100vol%、好ましくは90から100vol%、より好ましくは99から100%の窒素含有量を有する。窒素雰囲気の酸素含有量は、5vol%未満である。
【0080】
重合は、重合開始剤の存在下で実行されることが好ましい。重合開始剤として好適なのは、当業者に公知の重合開始剤、例えばThe Chemistry of Radical Polymerisation、第2版、2005年、49から166頁に記載されているものである。重合開始剤は、有効量で使用される。
【0081】
本発明による方法を通して、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の1つ又は複数の化合物で保存及び/又は運搬が安定化した(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートは、重合される反応混合物から、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物を最初に分離させる必要性なしで、重合を施すことが可能である。反応混合物は、したがって、最初に安定化した形態で、重合に使用される反応器に入れることができる。好ましくは窒素を反応混合物上の反応器内の空間に導入すること、及び/又は窒素を反応混合物に導入することにより、反応混合物における酸素飽和度を低下させることを通して、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物の安定化効果は、反応混合物の重合を発生させるのに十分な程度まで低下させてよい。重合開始剤は、酸素飽和度の低下前、その最中、その後に添加してよい。安全性の理由から、酸素飽和度を低下させる前に、重合開始剤が添加される場合が好ましい。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本発明は、特に以下の実施形態をカバーする。
【0083】
1.一般式(II)
【0084】
【0085】
(式中、
R6は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化もされ得、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R7は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基、フェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化もされ得、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R8は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基、フェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化もされ得、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含む)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物。
【0086】
2.R6が、H、C1からC8アルキルであり、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化もされ得、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R7が、H、C1からC8アルキルであり、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、フェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化もされ得、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R8が、H、C1からC8アルキルであり、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、フェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、C1からC8アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC8アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC8アルキル基又は環状C3からC8アルキル基、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化もされ得、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル又は4-イソプロポキシフェニルを含む、実施形態1による混合物。
【0087】
3.R6が、H又はC1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含み、
R7が、H、C1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いはC1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含み、
R8が、H又はC1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含む、実施形態1による混合物。
【0088】
4.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態1から3のいずれかによる混合物。
【0089】
5.いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、混合物における一般式(II)の化合物の合計量が、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである、実施形態1から4のいずれかによる混合物。
【0090】
6.混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、いずれの場合も、混合物の合計質量に対して、少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である、実施形態1から5のいずれかによる混合物。
【0091】
7.混合物が、(メタ)アクリル酸を含み、混合物が、以下の成分
a.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、水20から15000質量ppm、
b.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm
c.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、酢酸100から2000質量ppm
d.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm
e.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態1から3、又は5若しくは6のいずれかによる混合物。
【0092】
8.混合物が、実施形態4による1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルを含み、混合物が、以下の成分
a.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態4による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm
b.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態4による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm
c.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態4による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態4による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態4による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態4による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態4から6のいずれかによる混合物。
【0093】
9.混合物が、酸素含有雰囲気下で保存及び/又は運搬される、実施形態1から8のいずれかによる混合物。
【0094】
10.酸素含有雰囲気が、酸素5から30vol%の酸素含有量、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する、実施形態9による混合物。
【0095】
11.混合物が、酸素含有雰囲気下で10秒以上、好ましくは1分以上、より好ましくは10分以上、特に好ましくは60分以上保存及び/又は運搬される、実施形態9又は10による混合物。
【0096】
12.混合物が補助安定剤を含む、実施形態1から11のいずれかによる混合物。
【0097】
13.混合物に存在する補助安定剤の合計量が、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から5000質量ppm、好ましくは1から4000質量ppm、特に5から2500質量ppm、より好ましくは50から750質量ppmである、実施形態12による混合物。
【0098】
14.補助安定剤が、銅、マンガン及びセリウム塩、フェノチアジン、フェノール化合物、N-オキシル、フェニレンジアミン、ニトロソ化合物、尿素、チオ尿素又は前記物質クラスの2つ以上の混合物からなる群からの金属塩である、実施形態12又は13による混合物。
【0099】
15.(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの保存及び/又は運搬安定化のための、実施形態1から3のいずれかで定義されている一般式(II)の1つ又は複数の化合物の使用。
【0100】
16.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態15による使用。
【0101】
17.一般式(II)の化合物が、安定化される(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmの合計量で使用される、実施形態15又は16による使用。
【0102】
18.(メタ)アクリル酸が安定化され、安定化される(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i. いずれの場合も、(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態15又は17による使用。
【0103】
19.実施形態16による1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルが、安定化され、安定化される(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態16による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態16による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態16による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態16による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態16による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態16による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態16又は17による使用。
【0104】
20.実施形態1から3のいずれかで定義されている一般式(II)の1つ又は複数の化合物の存在下で、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを重合するための方法であって、反応混合物が、酸素で0から50%、好ましくは0から10%、より好ましくは0から5%、特に好ましくは0から1%、最も好ましくは0から0.1%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、方法。
【0105】
21.反応混合物における一般式(II)の化合物の合計量が、いずれの場合も、反応混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである、実施形態20による方法。
【0106】
22.重合が、50から150℃、好ましくは70から120℃の温度にて実行される、実施形態20又は21による方法。
【0107】
23.重合が、85から100vol%の窒素含有量及び5vol%未満の酸素含有量、好ましくは90から100vol%の窒素含有量、より好ましくは99から100vol%の窒素含有量を有する窒素雰囲気下で実行される、実施形態20から22のいずれかによる方法。
【0108】
24.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態20から23のいずれかによる方法。
【0109】
25.重合される(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態20又は23のいずれかによる方法。
【0110】
26.重合される(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態24による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態24による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態24による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態24による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態24による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態24による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態24による方法。
【0111】
27.実施形態1から3のいずれかで定義されている一般式(II)の1つ又は複数の化合物の使用を通して、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを安定化させるための方法。
【0112】
28.(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、保存及び/又は運搬中に安定化される、実施形態27による方法。
【0113】
29.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態27又は28による方法。
【0114】
30.(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態27又は28による方法。
【0115】
31.(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態29による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態29による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態29による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態29による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態29による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態29による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態29による方法。
【0116】
32.方法が、一般式(II)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物の提供を含み、混合物が、酸素で50から100%、好ましくは90から100%、より好ましくは95から100%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、実施形態27から31のいずれかによる方法。
【0117】
33.混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、混合物の合計質量に対して少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である、実施形態32による方法。
【0118】
34.一般式(II)の化合物が、いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmの合計量で使用される、実施形態27から33のいずれかによる方法。
【0119】
35.一般式(I)
【0120】
【0121】
(式中、
R1が、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基が、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基が、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R2が、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基が、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基が、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R3が、H、C2からC20アルキルであり、C2からC20アルキルが、直鎖若しくは分岐C2からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基が、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基が、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含む)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物。
【0122】
36.R1が、H、C1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R2が、-H又はC1からC6アルキルであり、
R3がHである、実施形態35による混合物。
【0123】
37.R1が、H、C1からC6アルキルであり、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルを含み、カルボキシル基が、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルが、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R2が、H又はメチルであり、
R3がHである、実施形態35による混合物。
【0124】
38.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態35から37のいずれかによる混合物。
【0125】
39.混合物における一般式(I)の化合物の合計量が、いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである、実施形態35から38のいずれかによる混合物。
【0126】
40.混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、いずれの場合も、混合物の合計質量に対して、少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である、実施形態35から39のいずれかによる混合物。
【0127】
41.混合物が、(メタ)アクリル酸を含み、混合物が、以下の成分
a.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、水20から15000質量ppm、
b.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm
c.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、酢酸100から2000質量ppm
d.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm
e.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態35から37、又は39若しくは40のいずれかによる混合物。
【0128】
42.混合物が、実施形態38による1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルを含み、混合物が、以下の成分
a.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態38による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態38による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態38による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態38による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm、
e.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態38による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態38による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態38による混合物。
【0129】
43.混合物が、酸素含有雰囲気下で保存及び/又は運搬される、実施形態35から42のいずれかによる混合物。
【0130】
44.酸素含有雰囲気が、酸素5から30vol%の酸素含有量、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する、実施形態43による混合物。
【0131】
45.混合物が、酸素含有雰囲気下で10秒以上、好ましくは1分以上、より好ましくは10分以上、特に好ましくは60分以上保存及び/又は運搬される、実施形態43又は44による混合物。
【0132】
46.混合物が補助安定剤を含む、実施形態35から45のいずれかによる混合物。
【0133】
47.混合物に存在する補助安定剤の合計量が、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から5000質量ppm、好ましくは1から4000質量ppm、特に5から2500質量ppm、より好ましくは50から750質量ppmである、実施形態46による混合物。
【0134】
48.補助安定剤が、銅、マンガン及びセリウム塩、フェノチアジン、フェノール化合物、N-オキシル、フェニレンジアミン、ニトロソ化合物、尿素、チオ尿素又は前記物質クラスの2つ以上の混合物からなる群からの金属塩である、実施形態46又は47による混合物。
【0135】
49.(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの保存及び/又は運搬安定化のための、実施形態35から37のいずれかで定義されている一般式(I)の1つ又は複数の化合物の使用。
【0136】
50.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態49による使用。
【0137】
51.一般式(I)の化合物が、安定化される(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmの合計量で使用される、実施形態49又は50による使用。
【0138】
52.(メタ)アクリル酸が安定化され、安定化される(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、 マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.いずれの場合も、(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態49又は51による使用。
【0139】
53.実施形態50による1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルが、安定化され、安定化される(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態50による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態50による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態50による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態50による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態50による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態50による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態50又は51による使用。
【0140】
54.実施形態35から37のいずれかで定義されている一般式(I)の1つ又は複数の化合物の存在下で、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを重合するための方法であって、反応混合物が、酸素で0から50%、好ましくは0から10%、より好ましくは0から5%、特に好ましくは0から1%、最も好ましくは0から0.1%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、方法。
【0141】
55.反応混合物における一般式(I)の化合物の合計量が、いずれの場合も、反応混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである、実施形態54による方法。
【0142】
56.重合が、50から150℃、好ましくは70から120℃の温度にて実行される、実施形態54又は55による方法。
【0143】
57.重合が、85から100vol%の窒素含有量及び5vol%未満の酸素含有量、好ましくは90から100vol%の窒素含有量、より好ましくは99から100%の窒素含有量を有する窒素雰囲気下で実行される、実施形態54から56のいずれかによる方法。
【0144】
58.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態54から58のいずれかによる方法。
【0145】
59.重合される(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態54又は57のいずれかによる方法。
【0146】
60.重合される(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態58による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態58による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態58による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態58による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態58による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態58による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態58による方法。
【0147】
61.実施形態35から37のいずれかで定義されている一般式(I)の1つ又は複数の化合物の使用を通して、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを安定化させるための方法。
【0148】
62.(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、保存及び/又は運搬中に安定化される、実施形態61による方法。
【0149】
63.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態61又は62による方法。
【0150】
64.(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態61又は62による方法。
【0151】
65.(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態63による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態63による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態63による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態63による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態63による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態63による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態63による方法。
【0152】
66.方法が、一般式(I)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物の提供を含み、混合物が、酸素で50から100%、好ましくは90から100%、より好ましくは95から100%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、実施形態61から65のいずれかによる方法。
【0153】
67.混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、混合物の合計質量に対して少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である、実施形態66による方法。
【0154】
68.一般式(I)の化合物が、いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmの合計量で使用される、実施形態61から67のいずれかによる方法。
【0155】
69.一般式(III)
【0156】
【0157】
(式中、
R9は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R10は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含み、或いは4-イソプロポキシフェニルであり、
R11は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基を含み、或いは4-イソプロポキシフェニルである)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物。
【0158】
70.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態69による混合物。
【0159】
71.混合物における一般式(III)の化合物の合計量が、いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである、実施形態69又は70による混合物。
【0160】
72.混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、いずれの場合も、混合物の合計質量に対して、少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である、実施形態69から71のいずれかによる混合物。
【0161】
73.混合物が、(メタ)アクリル酸を含み、混合物が、以下の成分
a.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、水20から15000質量ppm、
b.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm
c.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、酢酸100から2000質量ppm
d.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm
e.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態69、71又は72のいずれかによる混合物。
【0162】
74.混合物が、実施形態70による1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルを含み、混合物が、以下の成分
a.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態70による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態70による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態70による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態70による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm、
e.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態70による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態70による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態70から72のいずれかによる混合物。
【0163】
75.混合物が、酸素含有雰囲気下で保存及び/又は運搬される、実施形態69から74のいずれかによる混合物。
【0164】
76.酸素含有雰囲気が、酸素5から30vol%の酸素含有量、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する、実施形態75による混合物。
【0165】
77.混合物が、酸素含有雰囲気下で10秒以上、好ましくは1分以上、より好ましくは10分以上、特に好ましくは60分以上保存及び/又は運搬される、実施形態75又は76による混合物。
【0166】
78.混合物が補助安定剤を含む、実施形態69から77のいずれかによる混合物。
【0167】
79.混合物に存在する補助安定剤の合計量が、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から5000質量ppm、好ましくは1から4000質量ppm、特に5から2500質量ppm、より好ましくは50から750質量ppmである、実施形態78による混合物。
【0168】
80.補助安定剤が、銅、マンガン及びセリウム塩、フェノチアジン、フェノール化合物、N-オキシル、フェニレンジアミン、ニトロソ化合物、尿素、チオ尿素又は前記物質クラスの2つ以上の混合物からなる群からの金属塩である、実施形態78又は79による混合物。
【0169】
81.(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの保存及び/又は運搬安定化のための、実施形態69で定義されている一般式(III)の1つ又は複数の化合物の使用。
【0170】
82.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態81による使用。
【0171】
83.一般式(III)の化合物が、安定化される(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmの合計量で使用される、実施形態81又は82による使用。
【0172】
84.(メタ)アクリル酸が安定化され、安定化される(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.いずれの場合も、(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態81又は83による使用。
【0173】
85.実施形態82による1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルが、安定化され、安定化される(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態82による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態82による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態82による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態82による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態82による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態82による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態82又は83による使用。
【0174】
86.実施形態69で定義されている一般式(III)の1つ又は複数の化合物の存在下で、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを重合するための方法であって、反応混合物が、酸素で0から50%、好ましくは0から10%、より好ましくは0から5%、特に好ましくは0から1%、最も好ましくは0から0.1%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、方法。
【0175】
87.いずれの場合も、反応混合物における一般式(III)の化合物の合計量が、反応混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである、実施形態86による方法。
【0176】
88.重合が、50から150℃、好ましくは70から120℃の温度にて実行される、実施形態86又は87による方法。
【0177】
89.重合が、85から100vol%の窒素含有量及び5vol%未満の酸素含有量、好ましくは90から100vol%の窒素含有量、より好ましくは99から100%の窒素含有量を有する窒素雰囲気下で実行される、実施形態86から88のいずれかによる方法。
【0178】
90.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態86から89のいずれかによる方法。
【0179】
91.重合される(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態86又は89のいずれかによる方法。
【0180】
92.重合される(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態90による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態90による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態90による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態90による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態90による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態90による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態90による方法。
【0181】
93.実施形態69で定義されている一般式(III)の1つ又は複数の化合物の使用を通して、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを安定化させるための方法。
【0182】
94.(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、保存及び/又は運搬中に安定化される、実施形態93による方法。
【0183】
95.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態93又は94による方法。
【0184】
96.(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態93又は94による方法。
【0185】
97.(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態95による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態95による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態95による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態95による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態95による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態95による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態95による方法。
【0186】
98.方法が、一般式(III)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物の提供を含み、混合物が、酸素で50から100%、好ましくは90から100%、より好ましくは95から100%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、実施形態93から97のいずれかによる方法。
【0187】
99.混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、混合物の合計質量に対して少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である、実施形態98による方法。
【0188】
100.一般式(III)の化合物が、いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmの合計量で使用される、実施形態93から99のいずれかによる方法。
【0189】
101.一般式(IV)
【0190】
【0191】
(式中、
R12は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R13は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R14は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、或いは4-イソプロポキシフェニルを含み、
R15は、H、C1からC20アルキルであり、C1からC20アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC20アルキル基又は環状C3からC20アルキル基を含み、好ましいアルキル基は、C1からC8アルキルであり、より好ましいアルキル基は、C1からC6アルキル、フェニル、シアノフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、ジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、ベンジル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、(カルボキシメチル)フェニルであり、カルボキシル基は、C1からC6アルキルでエステル化されていてもよく、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、(N,N-ジメチルスルホンアミド)フェニル、スルホンアミドフェニル、C1からC8アルキルを有するカルボン酸エステル、例えば-COOMe、C1からC6アルキルを有するアルカノイルを含み、C1からC6アルキルは、直鎖若しくは分岐C1からC6アルキル基又は環状C3からC6アルキル基、4-イソプロポキシフェニル、NH2、NH(CO)R16を含み、R16は、H、C1からC6アルキル、フェニル、トリル、例えばm-又はp-トリル、4-メトキシフェニル又はジメチルフェニル、例えば3,4-ジメチルフェニルである)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物。
【0192】
102.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態101による混合物。
【0193】
103.混合物における一般式(IV)の化合物の合計量が、いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである、実施形態101又は102による混合物。
【0194】
104.混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、いずれの場合も、混合物の合計質量に対して、少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である、実施形態101から103のいずれかによる混合物。
【0195】
105.混合物が、(メタ)アクリル酸を含み、混合物が、以下の成分
a.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、水20から15000質量ppm、
b.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm
c.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、酢酸100から2000質量ppm
d.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm
e.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.混合物に存在する(メタ)アクリル酸の合計質量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態101、103又は104のいずれかによる混合物。
【0196】
106.混合物が、実施形態102による1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルを含み、混合物が、以下の成分
a.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態102による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態102による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態102による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態102による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm、
e.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態102による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.いずれの場合も、混合物に存在する実施形態102による(メタ)アクリル酸エステルの合計質量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態102から104のいずれかによる混合物。
【0197】
107.混合物が、酸素含有雰囲気下で保存及び/又は運搬される、実施形態101から106のいずれかによる混合物。
【0198】
108.酸素含有雰囲気が、酸素5から30vol%の酸素含有量、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する、実施形態107による混合物。
【0199】
109.混合物が、酸素含有雰囲気下で10秒以上、好ましくは1分以上、より好ましくは10分以上、特に好ましくは60分以上保存及び/又は運搬される、実施形態107又は108による混合物。
【0200】
110.混合物が補助安定剤を含む、実施形態101から109のいずれかによる混合物。
【0201】
111.混合物に存在する補助安定剤の合計量が、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から5000質量ppm、好ましくは1から4000質量ppm、特に5から2500質量ppm、より好ましくは50から750質量ppmである、実施形態110による混合物。
【0202】
112.補助安定剤が、銅、マンガン及びセリウム塩、フェノチアジン、フェノール化合物、N-オキシル、フェニレンジアミン、ニトロソ化合物、尿素、チオ尿素又は前記物質クラスの2つ以上の混合物からなる群からの金属塩である、実施形態110又は111による混合物。
【0203】
113.(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの保存及び/又は運搬安定化のための、実施形態101で定義されている一般式(IV)の1つ又は複数の化合物の使用。
【0204】
114.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態113による使用。
【0205】
115.一般式(IV)の化合物が、安定化される(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmの合計量で使用される、実施形態113又は114による使用。
【0206】
116.(メタ)アクリル酸が安定化され、安定化される(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.いずれの場合も、(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態113又は115による使用。
【0207】
117.実施形態114による1つ又は複数の(メタ)アクリル酸エステルが、安定化され、安定化される(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態114による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態114による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態114による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態114による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態114による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態114による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態114又は115による使用。
【0208】
118.実施形態101で定義されている一般式(IV)の1つ又は複数の化合物の存在下で、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを重合するための方法であって、反応混合物が、酸素で0から50%、好ましくは0から10%、より好ましくは0から5%、特に好ましくは0から1%、最も好ましくは0から0.1%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、方法。
【0209】
119.反応混合物における一般式(IV)の化合物の合計量が、いずれの場合も、反応混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの量の合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmである、実施形態118による方法。
【0210】
120.重合が、50から150℃、好ましくは70から120℃の温度にて実行される、実施形態118又は119による方法。
【0211】
121.重合が、85から100vol%の窒素含有量及び5vol%未満の酸素含有量、好ましくは90から100vol%の窒素含有量、より好ましくは99から100vol%の窒素含有量を有する窒素雰囲気下で実行される、実施形態118から120のいずれかによる方法。
【0212】
122.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態118から121のいずれかによる方法。
【0213】
123.重合される(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである、1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態118から121のいずれかによる方法。
【0214】
124.重合される(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態122による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態122による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態122による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態122による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態122による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態122による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態122による方法。
【0215】
125.実施形態101で定義されている一般式(IV)の1つ又は複数の化合物の使用を通して、(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを安定化させるための方法。
【0216】
126.(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、保存及び/又は運搬中に安定化される、実施形態125による方法。
【0217】
127.C1からC8アルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート又は前記(メタ)アクリル酸エステルの2つ以上の混合物である、実施形態125又は126による方法。
【0218】
128.(メタ)アクリル酸が、以下の成分
a.(メタ)アクリル酸の量に対して、水20から15000質量ppm、
b.(メタ)アクリル酸の量に対して、ジ(メタ)アクリル酸100から20000質量ppm、
c.(メタ)アクリル酸の量に対して、酢酸100から2000質量ppm、
d.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロピオン酸100から2000質量ppm、
e.(メタ)アクリル酸の量に対して、各アルデヒドの量が0から1質量ppmである1つ又は複数のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、2-フルフラール、3-フルフラール、クマロン又はベンズアルデヒド、
f.(メタ)アクリル酸の量に対して、プロトアネモニン0から2質量ppm
g.(メタ)アクリル酸の量に対して、マレイン酸0から1質量ppm
h.(メタ)アクリル酸の量に対して、無水マレイン酸0から1質量ppm
i.(メタ)アクリル酸の量に対して、アクリル酸アリル0から30質量ppm、好ましくは0から1質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態125又は126による方法。
【0219】
129.(メタ)アクリル酸エステルが、以下の成分
a.いずれの場合も、実施形態127による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、水1から2000質量ppm、好ましくは1から500質量ppm、
b.いずれの場合も、実施形態127による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、(メタ)アクリル酸1から2000質量ppm、好ましくは1から100質量ppm、
c.いずれの場合も、実施形態127による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコール0.01から2000質量ppm、好ましくは0.1から1000質量ppm、
d.いずれの場合も、実施形態127による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有するプロピオン酸エステル0.1から2000質量ppm、好ましくは10から1000質量ppm
e.いずれの場合も、実施形態127による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルのアルコールを有する酢酸エステル1から2000質量ppm、好ましくは5から2000質量ppm、
f.実施形態127による(メタ)アクリル酸エステルの量に対して、それぞれの(メタ)アクリル酸エステルアルコールのエーテル0から2000質量ppmの1つ又は複数を含む、実施形態127による方法。
【0220】
130.方法が、一般式(IV)の1つ又は複数の化合物、並びに(メタ)アクリル酸及び/又はC1からC8アルキル(メタ)アクリレートを含む混合物の提供を含み、混合物が、酸素で50から100%、好ましくは90から100%、より好ましくは95から100%飽和されており、酸素飽和度が、5から30vol%の酸素含有量を有する、好ましくは5から21vol%の酸素含有量を有する酸素含有雰囲気下の標準条件下で、混合物が保存及び/又は運搬される場合、平衡で達成される酸素飽和度を指す、実施形態125から129のいずれかによる方法。
【0221】
131.混合物における(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計量が、混合物の合計質量に対して少なくとも5質量%、更に好ましくは少なくとも20質量%、更に好ましくは少なくとも30質量%、更に好ましくは少なくとも40質量%、更に好ましくは少なくとも50質量%、更に好ましくは少なくとも60質量%、更に好ましくは少なくとも70質量%、更に好ましくは少なくとも80質量%、更に好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%である、実施形態130による方法。
【0222】
132.一般式(IV)の化合物が、いずれの場合も、混合物に存在する(メタ)アクリル酸及びC1からC8アルキル(メタ)アクリレートの合計質量に対して、0.1から1000質量ppm、好ましくは1から900質量ppm、より好ましくは10から800質量ppm、特に10から500質量ppmの合計量で使用される、実施形態125から131のいずれかによる方法。
【実施例】
【0223】
後続する実施例は、本発明の主題を制約しない。
【0224】
【0225】
実験で使用されるアクリル酸は、新しく蒸留して、そこに含有される安定剤を除去した。蒸留したアクリル酸は、99.5質量%超の純度を有する。蒸留したアクリル酸に存在する副成分は、酢酸(0.0726質量%)、ジアクリル酸(0.0497質量%)及びプロピオン酸(0.0184質量%)である。
【0226】
実験の説明で報告されている質量、例えばアクリル酸に対する質量パーセント(質量%)又は質量ppm値は、いずれの場合も、使用されるアクリル酸の質量に基づき、そこに含有される副成分を含む。
【0227】
空気又は窒素下での重合阻害を試験する実験:
比較実験では、40質量ppmの4-メトキシフェノール(MEHQ)を含有するアクリル酸溶液を調製した。所定の質量ppm値は、使用されるアクリル酸の質量に基づく。
【0228】
更なる比較実験では、アクリル酸と、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物とは異なる化合物の混合物を調製し、使用される化合物のモル量は、比較実験におけるMEHQのモル量に対応していた。
【0229】
本発明の実験では、アクリル酸と、一般式(I)、(II)、(III)及び/又は(IV)の化合物の混合物を調製し、混合物における一般式(I)、(II)、(III)及び/又は(IV)の化合物のモル量は、比較実験におけるMEHQのモル量に対応していた。
【0230】
例示的な希釈系列:
使用されるアクリル酸の質量に対して1000質量ppmのMEHQ含有量を有する2.5gのアクリル酸溶液を、使用されるアクリル酸の質量に対して500質量ppmのMEHQ含有量に、アクリル酸で希釈した。
【0231】
このようにして得られた2.5gのアクリル酸溶液を、使用されるアクリル酸の質量に対して250質量ppmのMEHQ含有量に、アクリル酸で希釈した。
【0232】
このようにして得られた2.5gのアクリル酸溶液を、使用されるアクリル酸の質量に対して125質量ppmのMEHQ含有量に、アクリル酸で希釈した。
【0233】
このようにして得られた2.5gのアクリル酸溶液を、使用されるアクリル酸の質量に対して80質量ppmのMEHQ含有量に、アクリル酸で希釈した。
【0234】
このようにして得られた2.5gのアクリル酸溶液を、使用されるアクリル酸の質量に対して40質量ppmのMEHQ含有量に、アクリル酸で希釈した。
【0235】
使用される開始剤溶液は、新たに調製した、2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)のトルエン溶液であった。開始剤溶液における2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)の含有量は、開始剤溶液におけるトルエンの質量に対して6420質量ppmである。
【0236】
空気下での重合阻害のテスト:
0.000715mmolのそれぞれの重合安定剤を含有する2.2gのアクリル酸溶液を、空気下で最初に入れた。最初に入れたアクリル酸溶液に、0.22gの開始剤溶液を添加し、混合物を均質化した。このようにして得られた1.9mlの混合物 を、空気中にて、4.5ml反応容器に移した。反応容器を密閉し、温度センサーを取り付けた。温度センサーは、反応容器内の混合物中へと達した。
【0237】
混合物を含有する反応容器を、次いで、40℃に加熱した加熱ブロックに置いた。
【0238】
混合物が温度40℃に到達したら、温度プロファイルを経時的に測定した。40℃到達から最大温度到達までの期間は、それぞれの重合阻害剤の阻害能力に対する参照値として使用される。
【0239】
重合安定剤としてのMEHQとの混合物では、温度145℃から最大温度185℃の上昇を測定し、前記上昇は42秒続いた。最大温度は、混合物が40℃にて熱的に平衡を保ってから9188秒後に到達した。MEHQに対する重合安定剤の効率の計算では、9188秒の値は、100秒の効率に相当する。
【0240】
重合安定剤としての5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンとの混合物では、温度125℃から最大温度165℃の上昇を観察し、前記上昇は48秒続いた。最大温度は、混合物が40℃にて熱的に平衡を保ってから7874秒後に到達した。
【0241】
重合安定剤としての5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンの効率は、MEHQに対してしたがって86パーセントであった。
【0242】
窒素下での重合阻害のテスト:
0.000715mmolのそれぞれの重合安定剤を含有する2.2gのアクリル酸溶液を、空気下で最初に入れた。最初に入れたアクリル酸溶液に、0.22gの開始剤溶液を添加し、混合物を均質化した。このようにして得られた1.9mlの混合物を、空気中にて、4.5ml反応容器に移した。反応容器を密閉し、温度センサーを取り付けた。温度センサーは、反応容器内の混合物中へと達した。窒素を、圧力を均等化させた反応容器中の、最初に入れた混合物の上に導入した。窒素流量は、3から4l/hであった。流入時間は20秒であった。窒素は、99.9%超の純度を有していた。
【0243】
混合物を含有する反応容器を、加熱ブロックに置いた。混合物を、次いで加熱ブロックにおいて4分間かけて40℃に加熱した。
【0244】
混合物が温度40℃に到達したら、温度プロファイルを経時的に測定した。40℃到達から最大温度到達までの期間は、それぞれの重合阻害剤の阻害能力に対する参照値として使用される。
【0245】
重合安定剤としてのMEHQとの混合物では、温度133℃から最大温度173℃の上昇を測定し、前記上昇は54秒続いた。最大温度は、混合物が40℃にて熱的に平衡を保ってから3978秒後に到達した。MEHQに対する重合安定剤の効率の計算では、3978秒の値は、100%の効率に相当する。
【0246】
重合安定剤としての5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンとの混合物では、温度119℃から最大温度159℃の上昇を観察し、前記上昇は66秒続いた。最大温度は、混合物が40℃にて熱的に平衡を保ってから1056秒後に到達した。
【0247】
重合安定剤としての5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンの効率は、したがってMEHQに対して27パーセントであった。
【0248】
アクリル酸と本発明によらない化合物でのテストの結果:
【0249】
【0250】
【0251】
アクリル酸と本発明の化合物でのテストの結果:
【0252】
【0253】
【0254】
【0255】
【0256】
【0257】
【0258】
重合実験:
反応容器に、窒素雰囲気下で450gの脱イオン水を入れた。最初に入れた反応混合物を、撹拌しながら95℃に加熱した。温度95℃に到達したら、温度を維持しながら3種の流れを供給した。
流れ1:5hかけて供給される500gのアクリル酸
流れ2:4.75hかけて供給される35gの脱イオン水中の15gの次亜リン酸ナトリウム
流れ3:5.25hかけて供給される66.4gの脱イオン水中の5gの過硫酸ナトリウム
【0259】
3種の流れを添加した後で、反応混合物を95℃にて更に1時間撹拌した。反応混合物を、次いで室温に冷却し、80gの脱イオン水を添加した。
【0260】
本発明の実験では、流れ1からのアクリル酸を、アクリル酸の質量に対して280質量ppmのエダラボン(5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オン)で安定化させた。比較実験では、流れ1からのアクリル酸を、アクリル酸の質量に対して200質量ppmのMEHQで安定化させた。
【0261】
得られたポリマーを、GPC(Na-PAA標準での較正、溶離液0.01mol/lリン酸塩緩衝液、pH7.4、0.01M NaN3を含有する蒸留水中)により分析した。
【0262】
【0263】
アクリレートでのテスト:
空気又は窒素下での重合阻害を試験する実験:
空気又は窒素下で重合阻害を試験する実験は、エチルアクリレートを除去される安定剤と使用して実行した。これに使用されるエチルアクリレートは、エチルアクリレートの量に対して10から20質量ppmのMEHQを含有しており、圧力をかけずに、タイプ90活性中性アルミナを通して濾過した。100mlの安定化した各エチルアクリレートには、20gのタイプ90活性中性アルミナを使用した。濾過後、MEHQは、エチルアクリレートでのHPLC分析ではもはや検出不可能であった。
【0264】
比較実験では、13質量ppmのMEHQを含有するエチルアクリレート溶液を調製した。質量ppm値は、溶液に存在するエチルアクリレートの質量に対する。
【0265】
更なる比較実験では、エチルアクリレートと、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物と異なる化合物の混合物を調製し、使用される化合物のモル量は、比較実験におけるMEHQのモル量に対応していた。
【0266】
本発明の実験では、エチルアクリレートと、一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物の混合物を調製し、混合物における一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)の化合物のモル量は、比較実験におけるMEHQのモル量に対応していた。
【0267】
例示的な希釈系列:
溶液に存在するエチルアクリレートの質量に対して500質量ppmのMEHQ含有量を有する1.0gのエチルアクリレート溶液を、溶液におけるエチルアクリレートの質量に対して240質量ppmのMEHQ含有量に、エチルアクリレートで希釈した。
【0268】
このようにして得られた1.5gのエチルアクリレート溶液を、溶液におけるエチルアクリレートの質量に対して80質量ppmのMEHQ含有量に、エチルアクリレートで希釈した。
【0269】
このようにして得られた1.5gのエチルアクリレート溶液を、溶液におけるエチルアクリレートの質量に対して30質量ppmのMEHQ含有量に、エチルアクリレートで希釈した。
【0270】
このようにして得られた2.0gのエチルアクリレート溶液を、溶液におけるエチルアクリレートの質量に対して13質量ppmのMEHQ含有量に、エチルアクリレートで希釈した。
【0271】
使用される開始剤溶液は、新たに調製した、2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)のトルエン溶液であった。開始剤溶液における2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)の含有量は、開始剤溶液におけるトルエンの質量に対して6420質量ppmである。
【0272】
空気下での重合阻害のテスト:
0.00021mmolのそれぞれの 重合安定剤を含有する2.0gのエチルアクリレート溶液を、空気下で最初に入れた。最初に入れたエチルアクリレート溶液に、0.17gの開始剤溶液を添加し、混合物を均質化した。このようにして得られた1.9mlの混合物を、空気中にて、4.5ml反応容器に移した。反応容器を密閉し、温度センサーを取り付けた。温度センサーは、反応容器内の混合物中へと達した。
【0273】
混合物を含有する反応容器を、40℃に加熱した加熱ブロックに置いた。
【0274】
混合物が温度40℃に到達したら、温度プロファイルを経時的に測定した。40℃到達から最大温度到達までの期間は、それぞれの重合阻害剤の阻害能力に対する参照値として使用される。
【0275】
重合安定剤としてのMEHQとの混合物では、温度8℃から最大温度48℃の上昇を測定し、前記上昇は1200秒続いた。最大温度は、混合物が40℃にて熱的に平衡を保ってから29084秒後に到達した。MEHQに対する重合安定剤の効率の計算では、29084秒の値は、100%の効率に相当する。
【0276】
重合安定剤としての5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンとの本発明の混合物では、温度6℃から最大温度46℃の上昇を観察し、前記上昇は1200秒続いた。最大温度は、混合物が40℃にて熱的に平衡を保ってから28470秒後に到達した。重合安定剤としての5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンの効率は、したがってMEHQに対して98パーセントであった。
【0277】
窒素下での重合阻害のテスト:
0.00021mmolのそれぞれの重合安定剤を含有する2.0gのエチルアクリレート溶液を、空気下で最初に入れた。最初に入れたエチルアクリレート溶液に、0.17gの開始剤溶液を添加し、混合物を均質化した。このようにして得られた1.9mlの混合物を、空気中にて、4.5ml反応容器に移した。反応容器を密閉し、温度センサーを取り付けた。温度センサーは、反応容器内の混合物中へと達した。窒素を、圧力を均等化させた反応容器中の、最初に入れた混合物の上に導入した。窒素流量は、3から4l/hであった。流入時間は20秒であった。窒素は、99.9%超の純度を有していた。
【0278】
混合物を含有する反応容器を、加熱ブロックに置いた。混合物を、次いで加熱ブロックにおいて4分間かけて40℃に加熱した。
【0279】
混合物が温度40℃に到達したら、温度プロファイルを経時的に測定した。40℃到達から最大温度到達までの期間は、それぞれの重合阻害剤の阻害能力に対する参照値として使用される。
【0280】
重合安定剤としてのMEHQとの混合物では、温度73℃から最大温度113℃の上昇を測定し、前記上昇は240秒続いた。最大温度は、混合物が40℃にて熱的に平衡を保ってから460秒後に到達した。MEHQに対する重合安定剤の効率の計算では、460秒の値は、100秒の効率に相当する。
【0281】
重合安定剤としての5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンとの本発明の混合物では、温度80℃から最大温度120℃の上昇を観察し、前記上昇は240秒続いた。最大温度は、混合物が40℃にて熱的に平衡を保ってから426秒後に到達した。
重合安定剤としての5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンの効率は、したがってMEHQに対して93パーセントであった。
【0282】
エチルアクリレートと本発明の化合物でのテストの結果:
【0283】
【0284】
【0285】
アクリレートとの重合の実験:
n-ブチルアクリレートのホモ重合:
比較実験:
反応容器に、窒素雰囲気下で210gのn-ブチルアセテート、14.7gのn-ブチルアクリレート(n-ブチルアクリレートの量に対して15質量ppmのMEHQで安定化させた)、及び0.08gのアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を入れた。最初に入れた反応混合物を、撹拌しながら80℃に加熱した。温度80℃に到達してから15分後、温度を維持しながら2つの流れを供給した。
流れ1:2hかけて供給される、195.3gのn-ブチルアクリレート(n-ブチルアクリレートの量に対して15質量ppmのMEHQで安定化させた)及び100.5gのn-ブチルアセテート
流れ2:3hかけて供給される、0.98gのAIBN及び74.1gのn-ブチルアセテート
流れの添加後、反応混合物を80℃にて2h撹拌し、次いで25℃に冷却した。
【0286】
本発明のもの:
反応容器に、窒素雰囲気下で210gのn-ブチルアセテート、14.7gのn-ブチルアクリレート(n-ブチルアクリレートの量に対して21質量ppmの5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンで安定化させた)、及び0.08gのAIBNを入れた。最初に入れた反応混合物を、撹拌しながら80℃に加熱した。温度80℃に到達してから15分後、温度を維持しながら2つの流れを供給した。
流れ1:2hかけて供給される、195.3gのn-ブチルアクリレート(n-ブチルアクリレートの量に対して21質量ppmの5-メチル-2-フェニル-4H-ピラゾール-3-オンで安定化させた)及び100.5gのn-ブチルアセテート
流れ2:3hかけて供給される、0.98gのAIBN及び74.1gのn-ブチルアセテート
流れの添加後、反応混合物を80℃にて2h撹拌し、次いで室温に冷却した。
【0287】
得られたポリマーを、GPC(ポリスチレン標準での較正、溶離液:THF+0.1体積%のトリフルオロ酢酸)により分析した。
【0288】
【0289】
n-ブチルアクリレート、スチレン及びメタクリル酸のエマルション重合:
比較実験:
反応容器に、窒素雰囲気下で250gの脱塩水及び4gのペルオキソ二硫酸カリウムを入れた。最初に入れた反応混合物を、撹拌しながら60℃に加熱した。60℃にて、8gの供給流1を反応混合物中に撹拌しながら供給した。添加の5分後、供給流1及び供給流2の残部を、反応混合物中に60℃にて撹拌しながら供給した。供給流1の残部を、160分間かけて反応混合物中に供給し、供給流2を150分間かけて供給した。
供給流1:4gの亜硫酸水素ナトリウム、100gの脱塩水
供給流2:400gのスチレン(スチレンの量に対して20質量ppmのMEHQで安定化させた)、400gのn-ブチルアクリレート(n-ブチルアクリレートの量に対して15質量ppmのMEHQで安定化させた)、15gのメタクリル酸(メタクリル酸の量に対して200質量ppmのMEHQで安定化させた)、20gのDisponil FES 147及び450gの脱塩水。
【0290】
供給流1の添加の終わりに、反応混合物の温度を65℃に上昇させ、反応混合物をこの温度にて1h保持した。得られた分散体を室温に冷却し、アンモニア水溶液(25質量%)でpH7に調整し、ふるいを通して濾過した。
【0291】
本発明のもの:
反応容器に、窒素雰囲気下で250gの脱塩水及び4gのペルオキソ二硫酸カリウムを入れた。最初に入れた反応混合物を、撹拌しながら60℃に加熱した。60℃にて、8gの供給流1を反応混合物中に撹拌しながら供給した。添加の5分後、供給流1及び供給流2の残部を60℃にて反応混合物中に撹拌しながら供給した。供給流1の残部を反応混合物中に160分間かけて供給し、供給流2を150分間かけて供給した。
供給流1:4gの亜硫酸水素ナトリウム、100gの脱塩水
供給流2:400gのスチレン(スチレンの量に対して28質量ppmのエダラボンで安定化させた)、400gのn-ブチルアクリレート(n-ブチルアクリレートの量に対して21質量ppmのエダラボンで安定化させた)、15gのメタクリル酸(メタクリル酸の量に対して280質量ppmのエダラボンで安定化させた)、20gのDisponil FES 147、及び450gの脱塩水。
【0292】
供給流1の添加の終わりに、反応混合物の温度を65℃に上昇させ、反応混合物をこの温度にて1h保持した。得られた分散体を室温に冷却し、アンモニア水溶液(25質量%)でpH7に調整し、ふるいを通して濾過した。
【0293】
【0294】
平均粒径(z平均)は、以下のように判定した:
試料を、Malvern社Zetasizer Nano analyzerで分析した。試料は、Milliporeウォーター(pH4)で0.0005%の測定濃度に希釈し、次いで5μm濾過で判定した。測定は25℃にて実行した。
【0295】
ガラス温度は、以下のように判定した:
ポリマー分散体は、減圧下で80℃にて乾燥させた。ガラス温度は、DSCにより判定した。測定の前に、試料を140℃から急速に冷却し、次いで-50℃から140℃の20K/minで測定した。
【0296】
モル質量を、GPC(ポリスチレン標準での較正、溶離液:THF+0.1体積%のトリフルオロ酢酸)により判定した。
【0297】
残留モノマー含有量を、ヘッドスペースGCにより判定した。
【0298】
凝塊(装置内及び濾過残渣中の凝集したポリマーコロイド)の量を秤量した。
【国際調査報告】