(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-27
(54)【発明の名称】無線通信の装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 24/04 20090101AFI20230120BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20230120BHJP
H04W 80/02 20090101ALI20230120BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20230120BHJP
H04B 7/08 20060101ALI20230120BHJP
【FI】
H04W24/04
H04W16/28
H04W80/02
H04B7/06 950
H04B7/08 800
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022518758
(86)(22)【出願日】2020-11-18
(85)【翻訳文提出日】2022-03-23
(86)【国際出願番号】 CN2020129769
(87)【国際公開番号】W WO2021098722
(87)【国際公開日】2021-05-27
(32)【優先日】2019-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100203105
【氏名又は名称】江口 能弘
(72)【発明者】
【氏名】ヨウ シン
(72)【発明者】
【氏名】シー コン
(72)【発明者】
【氏名】リー ハイタオ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD43
5K067EE02
5K067EE10
5K067KK02
5K067LL14
(57)【要約】
無線通信の装置及び方法を提供する。ユーザ機器(UE)による方法は、UEが少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を生成するステップと、BFRのスケジューリング要求(SR)をトリガするステップとのうちの1つ以上を、UEによって実行するステップを含む。これは、従来技術における課題を解決し、BFRのためにMAC CE及び/又はSR送信を提供し、良好な通信性能を提供し、及び/又は高い信頼性を提供することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)による無線通信方法であって、前記UEが、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を生成するステップと、BFRのスケジューリング要求(SR)をトリガするステップとのうちの1つ以上を、前記UEによって実行するステップを含む、無線通信方法。
【請求項2】
BFR手順において、前記少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記BFR MAC CEは、セカンダリセル(SCell)BFR MAC CEである、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記BFRのSRをトリガするステップは、BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについての前記SCell BFRのSRをトリガするステップを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
アップリンク共有チャネル(UL-SCH)リソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記UEは、前記BFR MAC CEを生成する、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記BFR MAC CEは、切り捨てられたBFR MAC CEを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記UEは、前記BFR MAC CEを生成し、前記SCell BFRのSRをトリガする、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記UEは、任意のULグラントで前記BFR MAC CEを送信することが許可され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、前記UEは、前記障害のあるSCellでのULグラントを使用して前記BFR MAC CEをトリガして送信し、前記BFRのSRをトリガする、請求項1~5及び8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記UEは、前記SCell BFRのSRをトリガする、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記UEは、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントで前記BFR MAC CEを送信することが許可される、請求項1~5及び10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、前記UEは、前記BFRのSRをトリガして、BFR MAC CE送信用のULグラントを取得する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
障害のあるSCellと障害のないSCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記UEは、前記障害のないSCellでのBFR MAC CEを生成する、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
障害のあるSCellと障害のないSCellで使用可能なULグラントがある場合、前記UEは、前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし、前記障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する、請求項1~5及び13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記UEが前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップするステップは、前記UEが前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントを無効なULグラントとみなすステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、前記UEは、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのうちの1つ以上に応じて、前記障害のないSCellでのULグラントを選択することができる、請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
基地局による無線通信方法であって、前記基地局が、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、前記基地局によって、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及びBFRのスケジューリング要求(SR)のうちの1つ以上をユーザ機器(UE)から受信するステップを含む、無線通信方法。
【請求項18】
BFR手順において、前記少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
前記BFR MAC CEは、セカンダリセル(SCell)BFR MAC CEを含む、請求項17~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記基地局によって、前記UEから前記BFRのSRを受信するステップは、前記基地局によって、BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについての前記SCell BFRのSRを前記UEから受信するステップを含む、請求項17~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
アップリンク共有チャネル(UL-SCH)リソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記基地局は、前記UEから前記BFR MAC CEを受信する、請求項17~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記BFR MAC CEは、切り捨てられたBFR MAC CEを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記基地局は、前記UEから前記BFR MAC CE及び前記SCell BFRのSRを受信する、請求項17~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記基地局は、任意のULグラントで前記BFR MAC CEを受信するように構成され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、前記基地局は、前記障害のあるSCellでのULグラントを使用して前記BFR MAC CEを前記UEから受信し、前記UEから前記BFRのSRを受信する、請求項17~21及び24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記基地局は、前記UEから前記SCell BFRのSRを受信する、請求項17~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記基地局は、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントで前記BFR MAC CEを受信するように構成される、請求項17~21及び26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、前記基地局は、前記UEから前記BFRのSRを受信し、前記UEがBFR MAC CE送信用のULグラントを取得することを許可する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
障害のあるSCellと障害のないSCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記基地局は、前記障害のないSCellでのBFR MAC CEを前記UEから受信する、請求項17~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
障害のあるSCellと障害のないSCellで使用可能なULグラントがある場合、前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし、前記障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する、請求項17~21及び29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップするステップは、前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントを無効なULグラントとみなすステップを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのうちの1つ以上に応じて、前記障害のないSCellでのULグラントを選択する、請求項30又は31に記載の方法。
【請求項33】
メモリと、送受信機と、前記メモリ及び前記送受信機に結合されたプロセッサとを含み、前記プロセッサは、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を生成するステップと、BFRのスケジューリング要求(SR)をトリガするステップとのうちの1つ以上を実行する、ユーザ機器(UE)。
【請求項34】
BFR手順において、前記少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断するステップを含む、請求項33に記載のUE。
【請求項35】
前記BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される、請求項33又は34に記載のUE。
【請求項36】
前記BFR MAC CEは、セカンダリセル(SCell)BFR MAC CEを含む、請求項33~35のいずれか1項に記載のUE。
【請求項37】
前記BFRのSRをトリガするステップは、前記BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについての前記SCell BFRのSRをトリガするステップを含む、請求項33~36のいずれか1項に記載のUE。
【請求項38】
アップリンク共有チャネル(UL-SCH)リソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記プロセッサは、前記BFR MAC CEを生成する、請求項33~37のいずれか1項に記載のUE。
【請求項39】
前記BFR MAC CEは、切り捨てられたBFR MAC CEを含む、請求項38に記載のUE。
【請求項40】
UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記プロセッサは、前記BFR MAC CEを生成し、前記SCell BFRのSRをトリガする、請求項33~37のいずれか1項に記載のUE。
【請求項41】
前記送受信機は、任意のULグラントで前記BFR MAC CEを送信することが許可され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、前記プロセッサは、前記送受信機が前記障害のあるSCellでのULグラントを使用して前記BFR MAC CEを送信するようにトリガして制御し、前記BFRのSRをトリガする、請求項33~37及び40のいずれか1項に記載のUE。
【請求項42】
障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記プロセッサは、前記SCell BFRのSRをトリガする、請求項33~37のいずれか1項に記載のUE。
【請求項43】
前記送受信機は、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントで前記BFR MAC CEを送信することが許可される、請求項33~37及び42のいずれか1項に記載のUE。
【請求項44】
前記障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、前記プロセッサは、前記BFRのSRをトリガして、BFR MAC CE送信用のULグラントを取得する、請求項43に記載のUE。
【請求項45】
障害のあるSCellと障害のないSCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記プロセッサは、前記障害のないSCellでのBFR MAC CEを生成する、請求項33~37のいずれか1項に記載のUE。
【請求項46】
障害のあるSCellと障害のないSCellで使用可能なULグラントがある場合、前記プロセッサは、前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし、前記障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する、請求項33~37及び45のいずれか1項に記載のUE。
【請求項47】
前記プロセッサが前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップするステップは、前記プロセッサが前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントを無効なULグラントとみなすステップを含む、請求項46に記載のUE。
【請求項48】
前記障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、前記プロセッサは、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのうちの1つ以上に応じて、前記障害のないSCellでのULグラントを選択することができる、請求項46又は47に記載のUE。
【請求項49】
メモリと、送受信機と、前記メモリ及び前記送受信機に結合されたプロセッサとを含み、前記送受信機は、前記プロセッサが、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及びBFRのスケジューリング要求(SR)のうちの1つ以上をユーザ機器(UE)から受信する、基地局。
【請求項50】
BFR手順において、前記少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断するステップを含む、請求項49に記載の基地局。
【請求項51】
前記BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される、請求項49又は50に記載の基地局。
【請求項52】
前記BFR MAC CEは、セカンダリセル(SCell)BFR MAC CEを含む、請求項49~51のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項53】
前記送受信機によって、前記UEから前記BFRのSRを受信するステップは、前記送受信機によって、BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについての前記SCell BFRのSRを前記UEから受信するステップを含む、請求項49~52のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項54】
アップリンク共有チャネル(UL-SCH)リソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記送受信機は、前記UEから前記BFR MAC CEを受信する、請求項49~53のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項55】
前記BFR MAC CEは、切り捨てられたBFR MAC CEを含む、請求項54に記載の基地局。
【請求項56】
UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記送受信機は、前記UEから前記BFR MAC CE及び前記SCell BFRのSRを受信する、請求項49~53のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項57】
前記送受信機は、任意のULグラントで前記BFR MAC CEを受信するように構成され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、前記送受信機は、前記障害のあるSCellでのULグラントを使用して前記BFR MAC CEを前記UEから受信し、前記UEから前記BFRのSRを受信する、請求項49~53及び56のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項58】
障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記送受信機は、前記UEから前記SCell BFRのSRを受信する、請求項49~53のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項59】
前記送受信機は、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントで前記BFR MAC CEを受信するように構成される、請求項49~53及び58のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項60】
前記障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、前記送受信機は、前記UEから前記BFRのSRを受信し、前記プロセッサは、前記UEがBFR MAC CE送信用のULグラントを取得することを許可する、請求項59に記載の基地局。
【請求項61】
障害のあるSCellと障害のないSCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果として前記UL-SCHリソースが前記BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、前記送受信機は、前記障害のないSCellでのBFR MAC CEを前記UEから受信する、請求項49~53のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項62】
障害のあるSCellと障害のないSCellで使用可能なULグラントがある場合、前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし、前記障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する、請求項49~53及び61のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項63】
前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップするステップは、前記障害のあるSCellで使用可能なULグラントを無効なULグラントとみなすステップを含む、請求項62に記載の基地局。
【請求項64】
前記障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのうちの1つ以上に応じて、前記障害のないSCellでのULグラントを選択する、請求項62又は63に記載の基地局。
【請求項65】
コンピュータにより実行されると、請求項1~32のいずれか1項に記載の方法を前記コンピュータに実行させる命令が記憶されている、非一時的な機械可読記憶媒体。
【請求項66】
チップであって、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して実行することにより、請求項1~32のいずれか1項に記載の方法を、前記チップが搭載されている装置に実行させるように構成されるプロセッサを含む、チップ。
【請求項67】
請求項1~32のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項68】
請求項1~32のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムを含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項69】
請求項1~32のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムの分野に関し、より具体的には、良好な通信性能及び/又は高い信頼性を提供することができる、無線通信の装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング及びブロードキャスト等の様々なタイプの通信内容を提供するために、広く展開されている。これらの無線通信システムは、使用可能なシステムリソース(例えば、時間、周波数及び電力(power))を共有することにより、複数のユーザとの通信をサポートすることが可能であり得る。そのような多重アクセスシステムの例は、ロングタームエボリューション(LTE)システム等の第4世代(4G)システム、及び新無線(NR)システムと呼ばれ得る第5世代(5G)システムを含む。無線多重アクセス通信システムは、それぞれがユーザ機器(user equipment(UE))とも呼ばれ得る複数の通信装置に対する通信を同時にサポートする、多くの基地局又はネットワークアクセスノードを含み得る。
【0003】
無線通信ネットワークは、UEの通信をサポートできる基地局を含み得る。UEは、ダウンリンク及びアップリンクを介して基地局と通信し得る。ダウンリンクは、基地局からUEへの通信リンクを指し、アップリンクは、UEから基地局への通信リンクを指す。高周波帯域で動作する無線通信システムにおいて、ページング送信/受信により、シグナリングのオーバーヘッド及びUEの電力消費が増加する。さらに、UEが任意のサービングセルのアップリンク(uplink(UL))グラントを使用してビーム障害回復(beam failure recovery(BFR))媒体アクセス制御(medium access control(MAC))制御要素(control element(CE))を送信することができるか否か、或いは、UEが障害のあるサービングセルでBFR MAC CEを送信しないように制限があるか否かは、未解決の課題である。
【0004】
したがって、従来技術における課題を解決し、BFRのためにMAC CE及び/又はスケジューリング要求(scheduling request(SR))送信を提供し、良好な通信性能を提供し、及び/又は高い信頼性を提供することができる、無線通信の装置(例えば、ユーザ機器(UE)及び/又は基地局)及び方法を必要とする。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、従来技術における課題を解決し、ビーム障害回復(BFR)のために媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及び/又はスケジューリング要求(SR)送信を提供し、良好な通信性能を提供し、及び/又は高い信頼性を提供することができる、無線通信の装置(例えば、ユーザ機器(UE)及び/又は基地局)及び方法を提案することである。
【0006】
本開示の第1の態様では、ユーザ機器(UE)による無線通信方法は、UEが、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を生成するステップと、BFRのスケジューリング要求(SR)をトリガするステップとのうちの1つ以上を、UEによって実行するステップを含む。
【0007】
本開示の第2の態様では、基地局による無線通信方法は、基地局が、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、基地局によって、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及びBFRのスケジューリング要求(SR)のうちの1つ以上をユーザ機器(UE)から受信するステップを含む。
【0008】
本開示の第3の態様では、ユーザ機器(UE)は、メモリと、送受信機と、メモリ及び送受信機に結合されたプロセッサとを含む。プロセッサは、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を生成するステップと、BFRのスケジューリング要求(SR)をトリガするステップとのうちの1つ以上を実行する。
【0009】
本開示の第4の態様では、基地局は、メモリと、送受信機と、メモリ及び送受信機に結合されたプロセッサとを含む。送受信機は、プロセッサが、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及びBFRのスケジューリング要求(SR)のうちの1つ以上をユーザ機器(UE)から受信する。
【0010】
本開示の第5の態様では、非一時的な機械可読記憶媒体には、コンピュータにより実行されると、上記方法をコンピュータに実行させる命令が記憶されている。
【0011】
本開示の第6の態様では、チップは、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを呼び出して実行することにより、上記方法を、チップが搭載されている装置に実行させるように構成されるプロセッサを含む。
【0012】
本開示の第7の態様では、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体は、上記方法をコンピュータに実行させる。
【0013】
本開示の第8の態様では、コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、該コンピュータプログラムは、上記方法をコンピュータに実行させる。
【0014】
本開示の第9の態様では、コンピュータプログラムは、上記方法をコンピュータに実行させる。
【0015】
本開示の実施形態又は従来技術をより明確に説明するために、実施形態で説明される以下の図面について簡単に紹介する。図面が本開示のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者であれば、創造性のある労働をせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示の一実施形態に係る通信ネットワークシステムにおける無線通信の基地局及び1つ以上のユーザ機器(UE)のブロック図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係るユーザ機器(UE)による無線通信方法を示すフローチャートである。
【
図3】本開示の一実施形態に係る基地局による無線通信方法を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施形態に係る無線通信システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の添付図面を参照して、技術的事項、構造的特徴、達成される目的及び効果とともに本開示の実施形態を詳細に説明する。具体的には、本開示の実施形態における用語は、特定の実施形態の趣旨(purpose)を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定するものではない。
【0018】
無線レイヤ1(RAN1)リエゾン仕様(Liaison Specification(LS))のセカンダリセル(secondary cell(SCell))のビーム障害回復(BFR)に対する応答では、以下のように現在の議論(discussions)が行われている。質問:UEは、任意のサービングセルのアップリンク(UL)グラントを使用してBFR媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を送信できるか、或いは障害のある(failed。故障している。)サービングセルでBFR MAC CEを送信しないという制限があるか? 回答:少なくともRAN1の観点から、リリース16(Rel-16)においてBFRのMAC CE送信にこのような制限を導入する必要がない。さらに、RAN1は、制限に対する強い動機を認識していない可能性があり、障害のあるSCellでのBFR MAC CEの送信の欠点は、さらに研究され、議論される可能性がある。したがって、UEが任意のサービングセルのアップリンク(UL)グラントを使用してBFR媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を送信することができるか否か、或いは、UEが障害のあるサービングセルでBFR MAC CEを送信しないように制限があるか否かは、まだ未決定事項である。
【0019】
したがって、本開示のいくつかの実施形態は、従来技術における課題を解決し、BFRのためにMAC CE及び/又はスケジューリング要求(SR)送信を提供し、良好な通信性能を提供し、及び/又は高い信頼性を提供することができる、無線通信の装置(例えば、ユーザ機器(UE)及び/又は基地局)及び方法を提案する。
【0020】
図1は、いくつかの実施形態では、本開示の一実施形態に係る通信ネットワークシステム30において無線通信のための基地局(例えば、gNB又はeNB)20及び1つ以上のユーザ機器(UE)10が設けられていることを示す。通信ネットワークシステム30は、基地局20及び1つ以上のUE10を含む。1つ以上のUE10は、メモリ12と、送受信機13と、メモリ12及び送受信機13に結合されたプロセッサ11とを含んでもよい。基地局20は、メモリ22と、送受信機23と、メモリ22及び送受信機23とに結合されたプロセッサ21とを含んでもよい。プロセッサ11又は21は、本明細書に記載の提案されている機能、手順及び/又は方法を実装するように構成されてもよい。プロセッサ11又は21には、無線インタフェースプロトコルのレイヤが実装されてもよい。メモリ12又は22は、プロセッサ11又は21に動作可能に結合され、プロセッサ11又は21を動作させるための様々な情報を記憶する。送受信機13又は23は、プロセッサ11又は21に動作可能に結合され、無線信号を送信及び/又は受信する。
【0021】
プロセッサ11又は21は、特定用途向け集積回路(ASIC)、他のチップセット、論理回路及び/又はデータ処理装置を含んでもよい。メモリ12又は22は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、メモリカード、記憶媒体及び/又は他の記憶装置を含んでもよい。送受信機13又は23は、無線周波数信号を処理するベースバンド回路を含んでもよい。実施形態をソフトウェアで実装する場合には、本明細書に記載の技術は、本明細書に記載の機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能等)で実装することができる。モジュールを、メモリ12又は22に記憶し、プロセッサ11又は21によって実行することができる。メモリ12又は22は、プロセッサ11又は21内に実装するか又はプロセッサ11又は21の外部に実装することができ、その場合、公知の様々な手段を介して、プロセッサ11又は21に通信可能に結合することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、プロセッサ11は、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を生成するステップと、BFRのスケジューリング要求(SR)をトリガするステップとのうちの1つ以上を実行する。これは、従来技術における課題を解決し、BFRのためにMAC CE及び/又はSR送信を提供し、良好な通信性能を提供し、及び/又は高い信頼性を提供することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、プロセッサ11は、BFR手順において、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される。多重化及びアセンブリ手順は、論理チャネル優先順位付け(logical channel prioritization(LCP))手順を含んでもよい。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEは、セカンダリセル(SCell)BFR MAC CEを含む。いくつかの実施形態では、BFRのSRをトリガするステップは、BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについてのSCell BFRのSRをトリガするステップを含む。いくつかの実施形態では、アップリンク共有チャネル(uplink shared channel(UL-SCH))リソースが新送信(新しい送信)に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容(accommodate)できる場合、プロセッサ11は、BFR MAC CEを生成する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEは、切り捨てられた(truncated)BFR MAC CEを含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、プロセッサ11は、BFR MAC CEを生成し、SCell BFRのSRをトリガする。いくつかの実施形態では、送受信機13は、任意のULグラントでBFR MAC CEを送信することが許可され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、プロセッサ11は、送受信機13が障害のあるSCellでのULグラントを使用してBFR MAC CEを送信するようにトリガして制御し、BFRのSRをトリガする。
【0025】
いくつかの実施形態では、障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、プロセッサ11は、SCell BFRのSRをトリガする。いくつかの実施形態では、送受信機13は、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントでBFR MAC CEを送信することが許可される。いくつかの実施形態では、障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、プロセッサ11は、BFRのSRをトリガして、BFR MAC CE送信用のULグラントを取得する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellと障害のない(non-failed。故障していない。)SCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、プロセッサ11は、障害のないSCellでのBFR MAC CEを生成する。
【0026】
いくつかの実施形態では、障害のあるSCellと障害のないSCellで使用可能なULグラントがある場合、プロセッサ11は、障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし、障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する。いくつかの実施形態では、プロセッサ11が障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップするステップは、プロセッサ11が障害のあるSCellで使用可能なULグラントを無効なULグラントとみなすステップを含む。いくつかの実施形態では、障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、プロセッサ11は、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのうちの1つ以上に応じて、障害のないSCellでのULグラントを選択することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、送受信機23は、プロセッサ21が、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及びBFRのスケジューリング要求(SR)のうちの1つ以上をユーザ機器(UE)10から受信する。これは、従来技術における課題を解決し、BFRのためにMAC CE及び/又はSR送信を提供し、良好な通信性能を提供し、及び/又は高い信頼性を提供することができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、プロセッサ21は、BFR手順において、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEは、セカンダリセル(SCell)BFR MAC CEを含む。いくつかの実施形態では、送受信機23によって、UE10からBFRのSRを受信するステップは、送受信機23によって、BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについてのSCell BFRのSRをUE10から受信するステップを含む。いくつかの実施形態では、アップリンク共有チャネル(UL-SCH)リソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、送受信機23は、UE10からBFR MAC CEを受信する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEは、切り捨てられたBFR MAC CEを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、送受信機23は、UE10からBFR MAC CE及びSCell BFRのSRを受信する。いくつかの実施形態では、送受信機23は、任意のULグラントでBFR MAC CEを受信するように構成され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、送受信機23は、障害のあるSCellでのULグラントを使用してBFR MAC CEをUE10から受信し、UE10からBFRのSRを受信する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、送受信機23は、UE10からSCell BFRのSRを受信する。
【0030】
いくつかの実施形態では、送受信機23は、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントでBFR MAC CEを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、送受信機23は、UE10からBFRのSRを受信し、プロセッサ21は、UE10がBFR MAC CE送信用のULグラントを取得することを許可する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellと障害のないSCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、送受信機23は、障害のないSCellでのBFR MAC CEをUE10から受信する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellと障害のないSCellで使用可能なULグラントがある場合、障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし、障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップするステップは、障害のあるSCellで使用可能なULグラントを無効なULグラントとみなすステップを含む。いくつかの実施形態では、障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのうちの1つ以上に応じて、障害のないSCellでのULグラントを選択する。
【0031】
図2は、本開示の一実施形態に係るユーザ機器(UE)10による無線通信方法200を示す。いくつかの実施形態では、方法200は、ブロック202を含む。ブロック202は、UE10が、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)を生成するステップと、BFRのスケジューリング要求(SR)をトリガするステップとのうちの1つ以上を、UE10によって実行する。これは、従来技術における課題を解決し、BFRのためにMAC CE及び/又はSR送信を提供し、良好な通信性能を提供し、及び/又は高い信頼性を提供することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、UE10は、BFR手順において、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEは、セカンダリセル(SCell)BFR MAC CEを含む。いくつかの実施形態では、BFRのSRをトリガするステップは、BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについてのSCell BFRのSRをトリガするステップを含む。いくつかの実施形態では、アップリンク共有チャネル(UL-SCH)リソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、UE10は、BFR MAC CEを生成する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEは、切り捨てられたBFR MAC CEを含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、UE10は、BFR MAC CEを生成し、SCell BFRのSRをトリガする。いくつかの実施形態では、UE10は、任意のULグラントでBFR MAC CEを送信することが許可され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、UE10は、障害のあるSCellでのULグラントを使用してBFR MAC CEをトリガして送信し、BFRのSRをトリガする。
【0034】
いくつかの実施形態では、障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、UE10は、SCell BFRのSRをトリガする。いくつかの実施形態では、UE10は、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントでBFR MAC CEを送信することが許可される。いくつかの実施形態では、障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、UE10は、BFRのSRをトリガして、BFR MAC CE送信用のULグラントを取得する。
【0035】
いくつかの実施形態では、障害のあるSCellと障害のないSCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、UE10は、障害のないSCellでのBFR MAC CEを生成する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellと障害のないSCellで使用可能なULグラントがある場合、UE10は、障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし、障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する。いくつかの実施形態では、UE10が障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップするステップは、UE10が障害のあるSCellで使用可能なULグラントを無効なULグラントとみなすステップを含む。いくつかの実施形態では、障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、UE10は、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのうちの1つ以上に応じて、障害のないSCellでのULグラントを選択することができる。
【0036】
図3は、本開示の一実施形態に係る基地局20による無線通信方法300を示す。いくつかの実施形態では、方法300は、ブロック302を含む。ブロック302は、基地局20が、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、基地局によって、ビーム障害回復(BFR)媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)及びBFRのスケジューリング要求(SR)のうちの1つ以上をユーザ機器(UE)10から受信する。これは、従来技術における課題を解決し、BFRのためにMAC CE及び/又はSR送信を提供し、良好な通信性能を提供し、及び/又は高い信頼性を提供することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、基地局20は、BFR手順において、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEは、セカンダリセル(SCell)BFR MAC CEを含む。いくつかの実施形態では、基地局20によって、UE10からBFRのSRを受信するステップは、基地局20によって、BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについてのSCell BFRのSRをUE10から受信するステップを含む。いくつかの実施形態では、アップリンク共有チャネル(UL-SCH)リソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、基地局20は、UE10からBFR MAC CEを受信する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEは、切り捨てられたBFR MAC CEを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、基地局20は、UE10からBFR MAC CE及びSCell BFRのSRを受信する。いくつかの実施形態では、基地局20は、任意のULグラントでBFR MAC CEを受信するように構成され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、基地局20は、障害のあるSCellでのULグラントを使用してBFR MAC CEをUE10から受信し、UE10からBFRのSRを受信する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、基地局20は、UE10からSCell BFRのSRを受信する。
【0039】
いくつかの実施形態では、基地局20は、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントでBFR MAC CEを受信するように構成される。いくつかの実施形態では、障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、基地局20は、UE10からBFRのSRを受信し、UE10がBFR MAC CE送信用のULグラントを取得することを許可する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellと障害のないSCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、基地局20は、障害のないSCellでのBFR MAC CEをUE10から受信する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellと障害のないSCellで使用可能なULグラントがある場合、障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし、障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する。いくつかの実施形態では、障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップするステップは、障害のあるSCellで使用可能なULグラントを無効なULグラントとみなすステップを含む。いくつかの実施形態では、障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのうちの1つ以上に応じて、障害のないSCellでのULグラントを選択する。
【0040】
MACエンティティについて
【0041】
図1は、いくつかの実施形態では、UE10のMACエンティティがブロードキャストチャネル(BCH)、ダウンリンク共有チャネル(DL SCH)、ページングチャネル(PCH)、アップリンク共有チャネル(UL SCH)及びランダムアクセスチャネル(RACH)という伝送チャネルを処理することを示す。さらに、UE10のMACエンティティは、サイドリンク共有チャネル(SL-SCH)及びサイドリンクブロードキャストチャネル(SL-BCH)というサイドリンク用の伝送チャネルを処理する。UE10がSCG(master cell group)で構成されている場合、1つがマスターセルグループ(MCG)用であり、1つがセカンダリセルグループ(SCG)用である2つのMACエンティティがUEに構成される。MACエンティティが1つ以上のSCellで構成されている場合、複数のDL SCHがあり、MACエンティティごとに複数のUL-SCH及び複数のRACH、特別セル(SpCell)での1つのDL-SCH、1つのUL-SCH及び1つのRACH、各SCellの1つのDL-SCH、0又は1つのUL-SCH及び0又は1つのRACHがあり得る。いくつかの実施形態では、二重接続(dual connectivity)動作の場合、MACエンティティがMCG又はSCGに関連付けられているか否かに応じて、SpCellという用語は、それぞれMCGのプライマリセル(PCell)又はSCGのプライマSCell(pSCell)を指す。それ以外の場合、SpCellという用語は、PCellを指す。SpCellは、物理アップリンク制御チャネル(physical uplink control channel(PUCCH))送信及び競合ベースランダムアクセスをサポートし、常にアクティブ化される。
【0042】
論理チャネル優先順位付け(LCP)について
【0043】
LCP手順は、新送信が実行されるたびに適用される。無線リソース制御(radio resource control(RRC))は、MACエンティティごとの各論理チャネルのシグナリングによってアップリンクデータのスケジューリングを制御する。RRCは、各論理チャネルについてマッピング制限を構成することにより、LCP手順を追加的に制御する。いくつかの実施形態では、BFR MAC CEが多重化及びアセンブリ手順で生成される。多重化及びアセンブリ手順は、論理チャネル優先順位付け(LCP)手順を含んでもよい。
【0044】
スケジューリング要求(SR)について
【0045】
SRは、新送信についてUL-SCHリソースを要求するために使用される。MACエンティティは、0、1つ又は複数のSR構成で構成されてもよい。SR構成は、異なる帯域幅部分(bandwidth parts(BWP))及びセルにわたるSRのPUCCHリソースのセットからなる。論理チャネル又はSCellビーム障害回復(BFR)の場合、BWPごとにSRのPUCCHリソースが最大1つ構成される。各SR構成は、1つ以上の論理チャネル及び/又はSCellのビーム障害回復に対応する。各論理チャネル及びSCellのビーム障害回復は、RRCで構成される0又は1つのSR構成にマッピングされてもよい。SRがトリガされると、キャンセルされるまで保留されるものとする。
【0046】
例について
【0047】
ビーム障害の検出及び回復の手順について
【0048】
MACエンティティは、ビーム障害回復手順を使用して、サービングセルごとにRRCによって構成されてもよい。ビーム障害回復手順は、サービングSSB/CSI-RSでビーム障害が検出される場合、新しい同期信号/物理ブロードキャストチャネルブロック(SSB)又は制御状態情報(CSI)-参照信号(RS)をサービングgNBに示すために、使用される。ビーム障害は、下位レイヤからMACエンティティへのビーム障害インスタンス指示(beam failure instance indication)をカウントすることにより、検出される。また、beamFailureRecoveryConfigが、SPCellのビーム障害回復についてのランダムアクセス手順の実行中に上位レイヤによって再構成される場合、MACエンティティは、実行中のランダムアクセス手順を停止し、新しい構成を使用したランダムアクセス手順を開始するものとする。
【0049】
図1は、いくつかの実施形態では、UE10が、以下のうちの少なくとも1つに応じてSCell BFR MAC CEを送信することを示す。
【0050】
(a)UE10は、任意のULグラントでSCell BFR MAC CEを送信することが許可され、障害のあるSCellで使用可能なULグラントのみがある場合、UE10は、障害のあるSCellでのULグラントを使用してBFR MAC CEをトリガして送信すると同時に、BFRのSRをトリガする。これにより、UE10は、BFR MAC CE送信が失敗した場合、ULグラントスケジューリングを受信し得る。
【0051】
(b)UE10は、障害のあるSCellでのULグラント以外の任意のULグラントでSCell BFR MAC CEを送信することが許可される。障害のあるSCell以外に使用可能なULグラントがない場合、UE10は、BFR SRをトリガしてBFR MAC CE送信用のULグラントを取得する。或いは、障害のあるSCellと障害のないSCellの両方で使用可能なULグラントがある場合、UE10は、障害のあるSCellで使用可能なULグラントをスキップし(例えば、UE10はこのULグラントを無効なグラントとみなされてもよい)、障害のないSCellで使用可能なULグラントをBFR MAC CE送信に使用する。さらに、障害のないSCellで複数の使用可能なULグラントがある場合、UE10は、UEの実装と、時間領域での最も近い使用可能なULグラントの選択と、無線状態が最も強いSCellの選択とのいずれかの方法で、ULグラントを選択することができる。
【0052】
SCellのBFRがトリガされる場合、3GPP 38.321セクション5.17に関する仕様を次のように追加又は変更することができる。
【0053】
(a)の場合
【0054】
MACエンティティは、
1> ビーム障害回復(BFR)手順において、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、
【0055】
2> 障害のあるSCellでのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果としてUL-SCHリソースがSCell BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、
【0056】
3> Scell BFR MAC CEを生成し、SCellビーム障害回復のスケジューリング要求(SR)をトリガするように多重化及びアセンブリ手順を指示すべきである。
【0057】
(b)の場合
【0058】
MACエンティティは、
1> ビーム障害回復(BFR)手順において、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、
【0059】
2> 障害のあるSCellでのUL-SCHリソースのみが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果としてUL-SCHリソースがSCell BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、
【0060】
3> SCellビーム障害回復(BFR)のスケジューリング要求(SR)をトリガすべきである。
【0061】
2> 障害のあるSCellと障害のないSCellの両方でのUL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、論理チャネル優先順位付け(LCP)の結果としてUL-SCHリソースがSCell BFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、
【0062】
3> 障害のないScellでScell BFR MAC CEを生成するように多重化及びアセンブリ手順を指示すべきである。
【0063】
さらに、3GPP 38.321セクション5.17に関する仕様を次のように追加又は変更することができる。
【0064】
MACエンティティは、
1> ビーム障害回復(BFR)手順において、少なくとも1つのBFRがトリガされ、キャンセルされていないと判断する場合、
【0065】
2> UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースがBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合、
【0066】
3> BFR MAC CEを生成するように多重化及びアセンブリ手順を指示すべきである。
【0067】
2> UL-SCHリソースが新送信に使用可能であり、かつ、LCPの結果としてUL-SCHリソースが、切り捨てられたBFR MAC CE及びそのサブヘッダを収容できる場合以外の場合(else if)、
【0068】
3> 切り捨てられたBFR MAC CEを生成するように多重化及びアセンブリ手順を指示すべきである。
【0069】
2> それ以外の場合
【0070】
3> BFRがトリガされ、キャンセルされていないSCellのそれぞれについてのSCellビーム障害回復のSRをトリガすべきである。
【0071】
いくつかの実施形態では、MAC PDUが送信され、かつこのPDUが、BFR MAC CE、又はそのSCellのビーム障害情報を含む切り捨てられたBFR MAC CEを含む場合、SCellのビーム障害回復についてのMACプロトコルデータユニット(PDU)組み立ての前にトリガされた全てのBFRは、キャンセルされる。
【0072】
いくつかの実施形態では、ターゲットがステータスレポートを受信すると、ターゲットは、ステータスレポートに基づいてDLデータを再送信でき、ステータスレポートに新しいトリガーを追加することによって冗長な再送信を回避できる。
【0073】
いくつかの実施形態の産業上の利用可能性は、以下のとおりである。1.従来技術における課題を解決する。2.BFRのためにMAC CE及び/又はSR送信を提供する。4.良好な信頼性を提供する。5.本開示のいくつかの実施形態は、5G-NRチップセットベンダーと、V2X通信システム開発ベンダーと、自動車、列車、トラック、バス、自転車、モトバイク及びヘルメット等を含む自動車メーカーと、ドローン(無人航空機)と、スマートフォンメーカーと、公衆安全用途のための通信装置と、ゲーム、会議/セミナー、教育用途のAR/VR装置メーカーとにより使用される。本開示のいくつかの実施形態は、3GPP仕様で採用されて、最終製品を作成可能な「技術/プロセス」の組み合わせである。本開示のいくつかの実施形態は、5G NRアンライセンスバンド通信に適用することができる。本開示のいくつかの実施形態は、技術的機構(mechanisms)を提案する。
【0074】
図4は、本開示の一実施形態に係る例示的な無線通信システム700のブロック図である。本明細書に記載の実施形態は、適宜構成されたハードウェア及び/又はソフトウェアを使用してシステムに実装されてもよい。
図4は、少なくとも示されるように互いに結合された無線周波数(RF)回路710、ベースバンド回路720、アプリケーション回路730、メモリ/ストレージ740、ディスプレイ750、カメラ760、センサ770及び入力/出力(I/O)インタフェース780を含むシステム700を示す。アプリケーション回路730は、1つ以上のシングルコア又はマルチコアプロセッサ等の回路を含んでもよいが、これらに限定されない。プロセッサは、汎用プロセッサと、グラフィックプロセッサ及びアプリケーションプロセッサ等の専用プロセッサとの任意の組み合わせを含んでもよい。プロセッサは、メモリ/ストレージに結合されて、メモリ/ストレージに記憶された命令を実行することにより、様々なアプリケーション及び/又はオペレーティングシステムがシステム上で動作することを可能にするように構成されてもよい。
【0075】
ベースバンド回路720は、1つ以上のシングルコア又はマルチコアプロセッサ等の回路を含んでもよいが、これらに限定されない。プロセッサは、ベースバンドプロセッサを含んでもよい。ベースバンド回路は、RF回路を介して1つ以上の無線ネットワークと通信可能な様々な無線制御機能を処理してもよい。無線制御機能は、信号変調、符号化、復号及び無線周波数シフト等を含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路は、1つ以上の無線技術に準拠した通信を提供してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路は、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(evolved universal terrestrial radio access network(EUTRAN))及び/又は他の無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)との通信をサポートしてもよい。ベースバンド回路が1つ以上の無線プロトコルの無線通信をサポートするように構成される実施形態は、マルチモードベースバンド回路と呼ばれてもよい。
【0076】
様々な実施形態では、ベースバンド回路720は、ベースバンド周波数にあると厳密に考慮されていない(not strictly considered)信号で動作する回路を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ベースバンド回路は、ベースバンド周波数と無線周波数との間の中間周波数を有する信号で動作する回路を含んでもよい。RF回路710は、非固体媒体を介して、変調された電磁放射を使用して無線ネットワークとの通信を可能にしてもよい。様々な実施形態では、RF回路は、無線ネットワークとの通信を容易にするように、スイッチ、フィルタ及び増幅器等を含んでもよい。様々な実施形態では、RF回路710は、無線周波数にあると厳密に考慮されていない信号で動作する回路を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、RF回路は、ベースバンド周波数と無線周波数との間の中間周波数を有する信号で動作する回路を含んでもよい。
【0077】
様々な実施形態では、ユーザ機器、eNB又はgNBに関して上述した送信機回路、制御回路又は受信機回路は、RF回路、ベースバンド回路及び/又はアプリケーション回路のうちの1つ以上の全て又は一部に具体化されてもよい。本明細書に使用されるように、「回路」とは、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、電子回路、プロセッサ(共有、専用又はグループ)、及び/又は、1つ以上のソフトウェア若しくはファームウェアプログラムを実行するメモリ(共有、専用又はグループ)、組み合わせ論理回路、及び/又は、上述した機能性を提供する他の適切なハードウェアコンポーネントの一部を指すか、或いはそれらを含む。いくつかの実施形態では、電子機器回路は、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアモジュールにおいて実装されてもよい。或いは、回路に関連付けられる機能は、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアモジュールによって実装されてもよい。いくつかの実施形態では、ベースバンド回路、アプリケーション回路及び/又はメモリ/ストレージの構成コンポーネントの一部又は全ては、共に、システムオンチップ(SoC)上で実装されてもよい。メモリ/ストレージ740は、例えば、システムのためのデータ及び/又は命令をロードして記憶するために使用されてもよい。一実施形態のメモリ/ストレージは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)等の適切な揮発性メモリ、及び/又はフラッシュメモリ等の不揮発性メモリの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0078】
様々な実施形態では、I/Oインタフェース780は、システムとのユーザ相互作用(interaction)を可能にするように設計された1つ以上のユーザインタフェース、及び/又はシステムとの周辺コンポーネント相互作用を可能にするように設計された周辺コンポーネントインタフェースを含んでもよい。ユーザインタフェースは、物理的なキーボード又はキーパッド、タッチパッド、スピーカ、マイクロホン等を含んでもよいが、これらに限定されない。周辺コンポーネントインタフェースは、不揮発性メモリポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、オーディオジャック及び電源インタフェースを含んでもよいが、これらに限定されない。様々な実施形態では、センサ770は、システムに関する環境条件及び/又は位置情報を判断するように1つ以上の感知装置を含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサは、ジャイロセンサ、加速度計、近接センサ、照度センサ及び測位ユニットを含んでもよいが、これらに限定されない。測位ユニットはまた、全地球測位システム(GPS)人工衛星等の測位ネットワークのコンポーネントと通信するベースバンド回路及び/又はRF回路の一部であってもよい。
【0079】
様々な実施形態では、ディスプレイ750は、液晶ディスプレイ及びタッチスクリーンディスプレイ等のディスプレイを含んでもよい。様々な実施形態では、システム700は、例えば、ラップトップコンピューティング装置、タブレットコンピューティング装置、ネットブック、ウルトラブック、スマートフォン、AR/VRガラス等のモバイルコンピューティング装置であってもよく、これらに限定されない。様々な実施形態では、システムは、より多いか又はより少ないコンポーネント及び/又は異なるアーキテクチャを有してもよい。適切な場合に、本明細書に記載の方法は、コンピュータプログラムとして実装されてもよい。コンピュータプログラムは、非一時的な記録媒体等の記憶媒体に記憶されてもよい。
【0080】
当業者であれば、本開示の実施形態で説明及び開示されるユニット、アルゴリズム及びステップのそれぞれは、電子ハードウェア、又はコンピュータのソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせを使用して実現されることが理解される。機能がハードウェアによって実行されるか、ソフトウェアによって実行されるかは、技術案の適用条件及び設計要件に依存する。当業者であれば、異なる方法を使用して、特定の用途ごとに機能を実現することができるが、そのような実現は、本開示の範囲を超えてはならない。上述したシステム、装置及びユニットの動作プロセスが基本的に同じであるため、当業者であれば、上述した実施形態におけるシステム、装置及びユニットの動作プロセスを参照することができる。説明の便宜及び簡潔にするために、これらの動作プロセスについては詳しく説明しない。
【0081】
本開示の実施形態における開示されたシステム、装置及び方法は、他の方法によって実現できることが理解される。上述した実施形態は、例に過ぎない。ユニットの分割は、論理的な機能に基づくものに過ぎないが、実現において他の分割が存在する。複数のユニット又はコンポーネントを他のシステムに組み合わせてもよく、統合してもよい。一部の特徴を省略してもよく、スキップしてもよい。一方、表示又は議論された相互結合、直接結合又は通信結合は、電気的、機械的又は他の形式でポート、装置又はユニットを介して間接的又は通信的に動作する。
【0082】
分離コンポーネントとして説明したユニットは、物理的に分離していてもよく、分離していなくてもよい。表示用のユニットは、物理的なユニットであってもよく、そうでなくてもよく、すなわち、1箇所にあってもよく、複数のネットワークユニットに分散してもよい。実施形態の目的に従って一部又は全てのユニットを使用する。さらに、各実施形態における各機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよく、物理的に独立してもよく、2つ以上のユニットを1つの処理ユニットに統合してもよい。
【0083】
ソフトウェア機能ユニットが、製品として実現されて使用及び販売される場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。この理解に基づいて、本開示が提案する技術案は、本質的に又は部分的にソフトウェア製品の形態として実現することができる。或いは、従来技術に有益な技術案の一部は、ソフトウェア製品の形態として実現することができる。コンピュータのソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、演算装置(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク装置等)に本開示の実施形態に開示される全て又は一部のステップを実行させる複数の命令を含む。記憶媒体は、プログラムコードを記憶可能なUSBディスク、モバイルハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フロッピーディスク又は他の種類の媒体を含む。
【0084】
本開示は、最も実用的かつ好ましい実施形態と考えられるものに関連して説明した。しかし、本開示は、開示された実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の最も広い解釈の範囲から逸脱することなくなされた様々な構成をカバーすることを意図していることが理解される。
【国際調査報告】