(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-27
(54)【発明の名称】脆い材料のシートの移動装置、アセンブリおよび方法
(51)【国際特許分類】
B65G 49/06 20060101AFI20230120BHJP
【FI】
B65G49/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022527106
(86)(22)【出願日】2020-10-28
(85)【翻訳文提出日】2022-07-08
(86)【国際出願番号】 US2020057595
(87)【国際公開番号】W WO2021101678
(87)【国際公開日】2021-05-27
(32)【優先日】2019-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】チョウ,チォン ナン
(72)【発明者】
【氏名】チュアン,ミン ホア
(72)【発明者】
【氏名】ホアン,ユィ-シュエン
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ,ヤー シエン
(57)【要約】
実施形態において、脆い材料のシートの移動装置は、水平支持部、および、水平支持部に連結された1つ以上の垂直支持部を含む。水平支持部は、脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む。1つ以上の垂直支持部は、脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む。1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つを水平支持部に対して平行移動することによって調節されるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脆い材料のシートの移動装置において、
前記脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む水平支持部と、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む1つ以上の垂直支持部と
を含み、
前記1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、該1つ以上の垂直支持部の該少なくとも1つを前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されるように構成されたものである装置。
【請求項2】
前記1つ以上の垂直支持部は、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの前記第1の側縁部の反対側の該脆い材料のシートの第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部と
を含むものであり、
前記第1の垂直支持部と前記第2の垂直支持部の間の距離を、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に対して平行移動することによって調節するように構成されたものである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第2の垂直支持部に連結されて、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に沿って調節自在に配置するように構成された横方向動作アクチュエータを、
更に含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記水平支持部に連結されて、前記装置を縦軸に沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを、
更に含む、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記1つ以上の上縁部挟持装置、前記1つ以上の第1の側縁部挟持装置、および、前記1つ以上の第2の側縁部挟持装置の少なくとも1つは、前記脆い材料のシートを該脆い材料のシートの主面を縦軸と略平行に向けて保持するように、配列されたものである、請求項2から4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
脆い材料のシートの移動アセンブリにおいて、
少なくとも第1レベル、および、第2レベルを画定する昇降タワーと、
前記昇降タワー上で移動自在に支持された装置と
を含み、前記装置は、
前記脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む水平支持部と、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む1つ以上の垂直支持部と
を含むものであり、
前記1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、該1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つを前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されるように構成されたものであるアセンブリ。
【請求項7】
前記1つ以上の垂直支持部は、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、
前記水平支持部に調節自在に連結されて、前記脆い材料のシートの前記第1の側縁部の反対側の該脆い材料のシートの第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部と
を含むものであり、
前記第1の垂直支持部と前記第2の垂直支持部の間の距離は、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されるものである、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記装置は、前記第2の垂直支持部に連結されて、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に沿って調節自在に配置するように構成された横方向動作アクチュエータを、更に含むものである、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記装置は、前記水平支持部および前記昇降タワーに連結されて、該装置を該昇降タワーに沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを、更に含むものである、請求項7または8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記1つ以上の上縁部挟持装置、前記1つ以上の第1の側縁部挟持装置、および、前記1つ以上の第2の側縁部挟持装置の少なくとも一つは、前記脆い材料のシートを該脆い材料のシートの主面を縦軸と略平行に向けて保持するように、配列されたものである、請求項7から9のいずれか1項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
脆い材料のシートの移動方法において、
前記脆い材料のシートを、該脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む水平支持部と、該水平支持部に連結されて、該脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む1つ以上の垂直支持部とを含む装置と、係合する工程を含み、
前記1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、該1つ以上の垂直支持部の該少なくとも1つを前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されて、前記脆い材料のシートの大きさを収容する空間を提供するように構成されたものであり、
前記方法は、更に、
前記脆い材料のシートを、前記装置を用いて、昇降タワーに沿って第1レベルと第2レベルの間で移動する工程を
含む方法。
【請求項12】
移動自在アクセスパネルを第1の位置へと作動させて、前記第1レベルと前記第2レベルの間の分離フロアのスロット開口部を剥き出しにし、それにより、前記装置が該スロット開口部を通り抜けて進行できるようにする工程を、
更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記装置および前記脆い材料のシートが前記スロット開口部から離れた後に、前記移動自在アクセスパネルを該スロット開口部の上に戻るように作動させて、前記第1レベルを前記第2レベルから隔離する工程を、
更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上の垂直支持部は、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、
前記水平支持部に調節自在に連結されて、前記脆い材料のシートの前記第1の側縁部の反対側の第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部と
を含むものであり、
前記第1の垂直支持部と前記第2の垂直支持部の間の距離は、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されて、前記脆い材料のシートの大きさを収容する空間を提供するように構成されたものである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記装置は、更に、前記水平支持部および前記昇降タワーに連結されて、該装置を該昇降タワーに沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを含むものである、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、米国特許法第119条の下、2019年11月20日出願の米国仮特許出願第62/937,974号の優先権の利益を主張し、その内容は依拠され、全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本明細書は、概して、装置、アセンブリおよび方法に関し、特に、脆い材料のシートを垂直方向に移動する装置、アセンブリおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ガラスリボンなど、脆い材料のリボンを、フュージョンドロー処理、若しくは、フロートおよびスロットドローを含む他の処理などの処理で形成しうる。フュージョンドロー処理は、他の方法で形成した脆い材料のリボンと比べて、平坦さ、および、平滑さが優れた表面を有する脆い材料のリボンを生成する。フュージョンドロー処理で形成したリボンを切断した個々の脆い材料のシートを、フラットパネルディスプレイ、タッチセンサ、光電装置、および、他の電子機器利用を含む様々な装置で用いうる。
【0004】
個々の脆い材料のシートを、様々な位置に移動しうる。例えば、梱包施設において、脆い材料のシートは、異なる梱包ステーション間で移動されうる。これらの梱包ステーションは、互いに異なる高さレベル、または、階でありうる。しかしながら、脆い材料のシートを異なる高さレベル間で移動するのは、困難であるか、傾斜させて移動する場合には、空間の制限を受けうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、脆い材料のシートを垂直方向に移動する、代わりの装置および方法が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の更なる特徴および利点を、次の詳細な記載に示し、それは、部分的には、当業者には、その記載から明らかであるか、または、次の詳細な記載、請求項、および、添付の図面を含む本明細書に記載の実施形態を実施することによって分かるだろう。
【0007】
第1の態様において、脆い材料のシートの移動装置は、水平支持部、および、水平支持部に連結された1つ以上の垂直支持部を含む。水平支持部は、脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む。1つ以上の垂直支持部は、脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む。1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つを水平支持部に対して平行移動することによって調節されるように構成されたものである。
【0008】
第1の態様による第2の態様において、1つ以上の垂直支持部は、水平支持部に連結されて、脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、水平支持部に連結されて、脆い材料のシートの第1の側縁部の反対側の脆い材料のシートの第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部とを含むものであり、第1の垂直支持部と第2の垂直支持部の間の距離を、第2の垂直支持部を水平支持部に対して平行移動することによって調節するように構成されたものである。
【0009】
第2の態様による第3の態様において、第2の垂直支持部に連結されて、第2の垂直支持部を水平支持部に沿って調節自在に配置するように構成された横方向動作アクチュエータを、更に含む。
【0010】
第1から第3の態様のいずれか1つによる第4の態様において、水平支持部に連結されて、装置を縦軸に沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを、更に含む。
【0011】
第2から第4の態様のいずれか1つによる第5の態様において、1つ以上の上縁部挟持装置、1つ以上の第1の側縁部挟持装置、および、1つ以上の第2の側縁部挟持装置の少なくとも1つは、脆い材料のシートを脆い材料のシートの主面を縦軸と略平行に向けて保持するように、配列されたものである。
【0012】
第2から第5の態様のいずれか1つによる第6の態様において、第1の垂直支持部は、水平支持部に不動に連結されたものである。
【0013】
第7の態様において、脆い材料のシートの移動アセンブリは、少なくとも第1レベル、および、第2レベルを画定する昇降タワーと、昇降タワー上で移動自在に支持された装置とを含む。装置は、脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む水平支持部と、水平支持部に連結されて、脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む1つ以上の垂直支持部とを含む。1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つを水平支持部に対して平行移動することによって調節されるように構成されたものであるアセンブリ。
【0014】
第7の態様による第8の態様において、1つ以上の垂直支持部は、水平支持部に連結されて、脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、水平支持部に調節自在に連結されて、脆い材料のシートの第1の側縁部の反対側の脆い材料のシートの第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部とを含むものであり、第1の垂直支持部と第2の垂直支持部の間の距離は、第2の垂直支持部を水平支持部に対して平行移動することによって調節されるものである。
【0015】
第8の態様による第9の態様において、装置は、第2の垂直支持部に連結されて、第2の垂直支持部を水平支持部に沿って調節自在に配置するように構成された横方向動作アクチュエータを、更に含むものである。
【0016】
第7または第8の態様による第10の態様において、装置は、水平支持部および昇降タワーに連結されて、装置を昇降タワーに沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを、更に含むものである。
【0017】
第8から第10の態様のいずれか1つによる第11の態様において、1つ以上の上縁部挟持装置、1つ以上の第1の側縁部挟持装置、および、1つ以上の第2の側縁部挟持装置は、脆い材料のシートを脆い材料のシートの主面を縦軸と略平行に向けて保持するように、配列されたものである。
【0018】
第8から第11の態様のいずれか1つによる第12の態様において、第1の垂直支持部は、水平支持部に不動に連結されたものである。
【0019】
第7から第12の態様のいずれか1つによる第13の態様において、昇降タワーの第1レベルと第2レベルの間に分離フロアを、更に含み、スロット開口部が、分離フロアに配置されて、装置が分離フロアを通り抜けて移動する空間を提供するものである。
【0020】
第13の態様による第14の態様において、スロット開口部の上に移動し、そこから引っ込むように構成されて、装置がスロット開口部から離れた時に、第1レベルを第2レベルから隔離する移動自在アクセスパネルを、更に含む。
【0021】
第7から第14の態様のいずれか1つによる第15の態様において、第2レベルは、第1レベルの底部から少なくとも10メートルである。
【0022】
第16の態様において、脆い材料のシートの移動方法は、脆い材料のシートを、装置と係合する工程を含む。装置は、脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む水平支持部と、水平支持部に連結されて、脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む1つ以上の垂直支持部とを含み、1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つを水平支持部に対して平行移動することによって調節されて、脆い材料のシートの大きさを収容する空間を提供するように構成されたものである。方法は、更に、脆い材料のシートを、装置を用いて、昇降タワーに沿って第1レベルと第2レベルの間で移動する工程を含む。
含む方法。
【0023】
第16の態様による第17の態様において、移動自在アクセスパネルを第1の位置へと作動させて、第1レベルと第2レベルの間の分離フロアのスロット開口部を剥き出しにし、それにより、装置がスロット開口部を通り抜けて進行できるようにする工程を、更に含む。
【0024】
第17の態様による第18の態様において、装置および脆い材料のシートがスロット開口部から離れた後に、移動自在アクセスパネルをスロット開口部の上に戻るように作動させて、第1レベルを第2レベルから隔離する工程を、更に含む。
【0025】
第16から第18の態様のいずれか1つによる第19の態様において、1つ以上の垂直支持部は、水平支持部に連結されて、脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、水平支持部に調節自在に連結されて、脆い材料のシートの第1の側縁部の反対側の第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部とを含むものであり、第1の垂直支持部と第2の垂直支持部の間の距離は、第2の垂直支持部を水平支持部に対して平行移動することによって調節されて、脆い材料のシートの大きさを収容する空間を提供するように構成されたものである。
【0026】
第16から第19の態様のいずれか1つによる第20の態様において、装置は、更に、水平支持部および昇降タワーに連結されて、装置を昇降タワーに沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを含むものである。
【0027】
ここまでの概略的記載および次の詳細な記載の両方が、様々な実施形態を記載し、請求した主題の本質および特徴を理解するための概観または枠組みを提供することを意図すると、理解すべきである。添付の図面は、様々な実施形態の更なる理解のために提供されたものであり、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面は、本明細書に記載の様々な実施形態を示し、明細書の記載と共に、請求した主題の原理および動作を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による、脆い材料のシートの移動アセンブリを概略的に示している。
【
図2】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による、分離フロアに形成されたスロットの上に移動可能で、そこから引っ込むことが可能な移動自在アクセスパネルを概略的に示している。
【
図3A】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による、脆い材料のシートの移動装置を概略的に示す前面図である。
【
図3B】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による、幅を調節した
図3Aの装置を概略的に示している。
【
図4】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による、
図3Aおよび3Bの装置と昇降タワーの間の係合状態を概略的に示している。
【
図5】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による、脆い材料のシートの移動装置を概略的に示す前面図である。
【
図6】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による
図5の装置と昇降タワーの間の係合を概略的に示している。
【
図7】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による挟持装置を概略的に示している。
【
図8】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による挟持装置を概略的に示している。
【
図9】本明細書に示し記載した1つ以上の実施形態による、脆い材料のシートの移動方法を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
ここで、装置、アセンブリおよび方法の様々な実施形態を詳細に記載し、例を添付の図面に示している。全図を通して、同じ、または、類似の部分を称するには、可能な限り同じ参照番号を用いている。
図1は、脆い材料のシートを移動するアセンブリを概略的に示している。アセンブリは、概して、昇降タワー、および、その移動エレベータ上で移動自在に支持された装置を含む。昇降タワーは、第1レベル(例えば、建物内の1階)および第2レベル(例えば、建物内の2階)など、様々な高さレベルを画定しうる。装置は、昇降タワーに沿って様々な高さレベル間で移動して、脆い材料のシートを1つの高さレベルから他の高さレベルへと移動しうる。より詳細に本明細書に記載するように、脆い材料のシートは、様々な大きさ(例えば、約300mm以下から約3000mm以上の高さ寸法、および、約400mm以下から約3500mm以上の幅寸法)でありうる。これらの異なる大きさのシートの移動を容易にするために、本明細書に記載の装置は、シートの上縁部を支持する水平支持部、および、シートの両側の側縁部を支持する第1および第2の垂直支持部を含む調節自在枠部を含みうる。以下に詳細に記載するように、垂直支持部の少なくとも一方の位置は幅方向に調節自在で、第1および第2の垂直支持部が、シートが少なくとも3つの側部に沿って支持されるように、シートの両側の側縁部を挟持するのを可能にしうる。シートを3つの側部に沿って係合することによって、移動中にシートに伝達されうる振動の影響を削減しうる。本明細書において、脆い材料のシートの移動装置、アセンブリ、および、方法を、添付の図面を参照して、より詳細に記載する。
【0030】
本明細書で用いる、例えば、上に、下に、右、左、前、後ろ、最上部、底部などの方向を表す用語は、示した図面に関する記載であり、別段の記載がない限りは、絶対的な向きを意味することを意図しない。
【0031】
別段の記載がない限りは、本明細書に示した、いずれの方法も、工程が特定の順序で行われることを要するとも、いずれの装置も、特定の向きであることを要すると解釈されることを意図しない。したがって、方法の請求項が、工程の行われる順序を実際に記載しないか、または、いずれの装置やアセンブリの請求項が、個々の構成要素の順序も向きも実際に記載しないか、若しくは、そうではなく、請求項または明細書の記載で、工程は特定の順序に限定されるとも、装置またはアセンブリの構成要素の具体的な順序も向きも記載しない場合には、いかなる点でも、順序も向きも推測されることを全く意図しない。このことは、記載がないことに基づく、いずれの解釈にも当てはまり、そのような解釈は、工程の配列についての論理的事項、動作フロー、構成要素の順序、または、構成要素の向き、文法構造または句読点に由来する単なる意味、並びに、明細書に記載された実施形態の数または種類を含む。
【0032】
本明細書で用いるように、原文の英語で単数を表す不定冠詞および定冠詞は、文脈から、そうでないことが明らかでない限りは、複数のものを含む。したがって、例えば、不定冠詞を付けた構成要素は、文脈から、そうでないことが明らかでない限りは、そのような構成要素を2つ以上有する態様を含む。
【0033】
ここで、
図1を参照すると、脆い材料のシート10を移動する例示的アセンブリ100の実施形態を概略的に示している。本明細書で用いるように、「脆い材料」は、破損または粉砕されうる材料のことを称し、例えば、ガラス、ガラスセラミック、セラミックなどを含みうる。シート10は、上縁部11、第1の側縁部13、第2の側縁部15、および、底縁部17を含みうる。シート10を矩形として示しているが、他の形状のシートも企図しており、可能である(例えば、任意の正多角形または不規則な多角形、若しくは、非多角形の形状)。シート10は、高さ寸法12および幅寸法14を有しうる。上記のように、シート10は、様々な大きさでありうる(例えば、約300mm以下から約3000mm以上の高さ寸法、および、約400mm以下から約3500mm以上の幅寸法)。本明細書において、より詳細に記載するように、様々な大きさのシートの移動を容易にするために、アセンブリ100を調節しうる。
【0034】
アセンブリ100は、概して、昇降タワー102、および、昇降タワー102上で移動自在に支持された装置130を含む。アセンブリ100は、更に、制御部101を含み、それは、本明細書において、より詳細に記載するように、オペレータが、装置130の昇降タワー102に沿った移動、および/または、装置130の大きさの調節を制御するのを可能にする。装置130の制御を容易にするために、制御部101を、装置130に、通信可能に連結しうる。制御部101は、プロセッサ、および、非一時的なメモリ保存ロジック(例えば、コンピュータ読取り可能および実行可能命令)を含み、それは、プロセッサによって実行された時に、例えば、装置130にシート10を把持および/または開放させ、装置130を調節して様々な大きさのシートの把持を容易にし、更に、装置130を昇降タワー102の上方に、および/または、下方に進行させうる。
【0035】
昇降タワー102は、互いに上に積み重ねられて堅く連結された複数の部分枠部アセンブリ(例えば、112a、112b、112c、112d、112e、112fなど)を含む枠部アセンブリ110を含みうる。昇降タワー102は、少なくとも第1レベル104および第2レベル106を画定しうる。つまり、昇降タワー102は、建物(例えば、梱包施設、倉庫、研究所など)の2つ以上の階の間を進行する高さでありうる。第1レベル104および第2レベル106は、他方から任意の距離103で延伸しうる。実施形態において、第2レベル106は、第1レベル104の基部109(または、床)から少なくとも10メートルである。
【0036】
分離フロア108は、昇降タワー102の第1レベル104と第2レベル106の間に配置されて、第1レベル104と第2レベル106を分離しうる。昇降タワー102は、分離フロア108の開口部を通って延伸しうる。1つ以上の支持部材122が、昇降タワー102を分離フロア108に連結して、昇降タワー102を安定させうる。1つ以上の支持部材122は、装置130が昇降タワー102の上方および/下方に移動する時に、昇降タワー102の枠部アセンブリ110内で揺れ、または、他の不安定状態を生じるのを防ぎうる。
【0037】
装置130の動作を昇降タワー102に沿って導くために、昇降タワー102は、昇降タワー102の少なくとも1つの側面に連結されて、それに沿って延伸する1つ以上のガイドレールを含みうる。つまり、1つ以上のガイドレールは、装置130を第1レベル104と第2レベル106(または、任意の更なる高さレベル)の間で移動するために、枠部アセンブリ110に沿って延伸しうる。1つ以上のガイドレールは、枠部アセンブリ110の第1の縁部111aに沿って配置された第1のガイドレール114a、および、枠部アセンブリ110の第2の縁部111bに配置された第2のガイドレール114bを含みうる。装置130がそこに載置された時に、装置130は、第1のガイドレール114aと第2のガイドレール114bの両方と同時に係合しうる。第1のガイドレール114aおよび第2のガイドレール114bと係合することで、装置130を拘束して、脆い材料のシート10を移動する間、装置130を、垂直平面(例えば、図示した座標軸のXZ平面)と位置合わせされたままにしうる。
【0038】
装置130が分離フロア108を通り抜けて移動する空間を提供するために、分離フロア108は、分離フロア108を通り抜けて延伸するスロット開口部120を含みうる。更に
図2も参照すると、分離フロア108を通り抜けて延伸する昇降タワー102の側面図を概略的に示している。示した実施形態において、移動自在アクセスパネル180を、任意で、分離フロア108に載置しうる。移動自在アクセスパネル180は、スロット開口部120の上に移動し、そこから引っ込むように構成されて、装置130がスロット開口部120から離れた時に(つまり、装置130がスロット開口部120内に位置しない時に)第1レベル104を第2レベル106から隔離しうる。移動自在アクセスパネル180は、スロット開口部120に近接した位置で、支持枠部182を用いて分離フロア108に連結されうる。移動自在アクセスパネル180は、支持枠部182上に摺動自在に支持されて、移動自在アクセスパネル180がスロット開口部120の上で前後に摺動するのを可能にしうる。移動自在アクセスパネル180の移動は、1つ以上の摺動アクチュエータ184(例えば、空圧、水圧、電動、または、他のアクチュエータ)によって容易にされうる。1つ以上の摺動アクチュエータ184が移動自在アクセスパネル180に連結されて、移動自在アクセスパネル180をスロット開口部120に延伸させるか、移動自在アクセスパネル180をスロット開口部120の上から引っ込めるように配列されうる。移動自在アクセスパネル180をスロット開口部120の上に配置した時に、移動自在アクセスパネル180は、第1レベル104を第2レベル106から隔離しうる。例えば、
図1に示したような脆い材料のシート10が偶然落下した場合に、移動自在アクセスパネル180はシート10がより低い高さに落下するのを防ぐのを助けうる。移動自在アクセスパネル180の動作は、受け付けた入力、および/または、制御部101によって実行されたロジックを介して制御されうる。つまり、制御部101は、1つ以上の摺動アクチュエータ184に通信可能に連結されて、移動自在アクセスパネル180をスロット開口部120の上に移動するか、または、移動自在アクセスパネル180をスロット開口部120から引っ込めうる。
【0039】
ここで、
図3A、3Bを参照すると、
図3A、3Bは、装置130の前面図を示している。装置130は、概して、水平支持部140および1つ以上の垂直支持部を含む。例えば、装置130は、第1の垂直支持部150aおよび第2の垂直支持部150bを含みうる。1つ以上の挟持装置(例えば、1つ以上の上縁部挟持装置、および/または、1つ以上の側縁部挟持装置)は、各水平支持部140、第1の垂直支持部150a、および、第2の垂直支持部150bに沿って配置されうる。例えば、水平支持部140は、1つ以上の上縁部挟持装置160aを含み、第1の垂直支持部150aは、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bを含み、第2の垂直支持部150bは、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cを含みうる。装置130は、更に、1つ以上の横方向動作アクチュエータ170、および、1つ以上の垂直方向動作アクチュエータ175を含みうる。
【0040】
水平支持部140は、第1の端部142と第2の端部144の間に延伸して、脆い材料のシート10が装置130に配置されて、1つ以上の上縁部挟持装置160aによって挟持された時に、シート10の水平縁部(例えば、上縁部11)を、1つ以上の上縁部挟持装置160aで支持するように構成されうる。水平支持部140は、装置130の様々な構成要素(例えば、1つ以上の上縁部挟持装置160a、第1の垂直支持部150a、第2の垂直支持部150bなど)が、そこに載置される基部構造物または枠部を提供する。図示した実施形態において、1つ以上の上縁部挟持装置160aは、水平支持部140に連結されている。例えば、1つ以上の上縁部挟持装置160aは、水平支持部140の上側縁部146に連結されうる。図示したように、1つ以上の上縁部挟持装置160aは、複数の上縁部挟持装置160a(例えば、少なくとも2つの上縁部挟持装置、少なくとも3つの上縁部挟持装置、少なくとも4つの上縁部挟持装置、または、それ以上の上縁部挟持装置)を含みうる。上縁部挟持装置160aは、水平支持部140の上側縁部146に亘って、規則的に、または、不規則に離間しうる。各上縁部挟持装置160aは、共通軸に沿って(例えば、図示した座標軸のX軸に平行な軸に沿って)位置合わせされて、
図1に示したように、シート10の上縁部に係合しうる。尚、
図3Aは、1つ以上の上縁部挟持装置160aを水平支持部140の上側縁部146に取り付けたものとして示しているが、その代わりに、図示した座標軸の-Z方向に上側縁部146より下方に配置されてもよい。
【0041】
第1の垂直支持部150aは、水平支持部140の第1の端部142に連結されて、そこから延伸しうる。第1の垂直支持部150aは、水平支持部140の第1の端部142から、図示した座標軸の-Z方向に延伸しうる。第1の垂直支持部150aは、水平支持部140に堅く連結されて、第1の垂直支持部150aが水平支持部140に対して不動でありうる。
【0042】
1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bは、第1の垂直支持部150aに連結されて、
図1に示したように、シート10が装置130に位置する時に、脆い材料のシート10の第1の側縁部13が、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bと係合するように配置されうる。更に、
図3A、3Bを参照すると、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bは、複数の第1の側縁部挟持装置(例えば、少なくとも2つの第1の側縁部挟持装置、少なくとも3つの第1の側縁部挟持装置、少なくとも4つの第1の側縁部挟持装置、または、それ以上の第1の側縁部挟持装置)を含みうる。第1の側縁部挟持装置160bは、第1の垂直支持部150aの長さに沿って、規則的または不規則に離間しうる。各第1の側縁部挟持装置160bは、共通軸に沿って(例えば、図示した座標軸のZ軸に平行な軸に沿って)位置合わせされうる。
【0043】
第2の垂直支持部150bは、図示した座標軸の-Z方向に水平支持部140から延伸して、水平支持部140に調節自在に連結されうる。例えば、第2の垂直支持部150bは、水平支持部140に摺動自在に連結されて、図示した座標軸の+/-X軸に沿って第1の垂直支持部150aに向かって、および、離れるように平行移動しうる。特に、
図3Bは、水平支持部140の第2の端部144から離れて、水平支持部140の第1の端部142および第1の垂直支持部150aに向かうように配置された第2の垂直支持部150bを示している。第2の垂直支持部150bを、第1の垂直支持部150aに対して調節することによって、装置130は、異なる大きさの脆い材料のシートの移動を容易にするように調節されうる。
【0044】
1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cは、第2の垂直支持部150bに連結されて、
図1に示したように、シート10が装置130に位置する時に、シート10の第2の側縁部15が、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cと係合するように配置されうる。更に、
図3A、3Bを参照すると、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cは、複数の第2の側縁部挟持装置(例えば、少なくとも2つの第2の側縁部挟持装置、少なくとも3つの第2の側縁部挟持装置、少なくとも4つの第2の側縁部挟持装置、または、それ以上の第2の側縁部挟持装置)を含みうる。第2の側縁部挟持装置160cは、第2の垂直支持部150bの長さに沿って、規則的または不規則に離間しうる。各第2の側縁部挟持装置160cは、共通軸に沿って(例えば、図示した座標軸のZ軸に平行な軸に沿って)位置合わせされうる。
【0045】
更に、
図3A、3Bを参照すると、実施形態において、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bは、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cの位置を鏡に映したように対応する位置に配列されうる。例えば、実施形態において、各1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bは、第2の側縁部挟持装置160cの1つの正に反対側に位置しうる。その代わりに、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bは、垂直方向に、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cからずれて位置しうる。実施形態において、第1の垂直支持部150aおよび第2の垂直支持部150bは、同じ数の挟持装置(例えば、少なくとも1つの挟持装置、少なくとも2つの挟持装置、少なくとも3つの挟持装置、少なくとも4つの挟持装置など)を含みうる。しかしながら、第1の垂直支持部150aおよび第2の垂直支持部150bの一方が、他方より多くの挟持装置を含む配列など、他の配列も企図しており、可能であると理解すべきである。
【0046】
更に、
図3Aを参照すると、第2の垂直支持部150bの第1の垂直支持部150aに対する移動を支持するために、水平支持部140は、第2の垂直支持部150bが摺動自在に載置される1つ以上の摺動支持レールを含みうる。例えば、水平支持部140は、第1の摺動支持レール147aおよび第2の摺動支持レール147bを含みうる。第2の垂直支持部150bは、第1の摺動支持レール147aと第1の位置で摺動自在に係合し、第2の摺動支持レール147bと、図示した座標軸の-Z方向に第1の位置より下側の第2の位置で摺動自在に係合しうる。
【0047】
実施形態において、第2の垂直支持部150bを、1つ以上の摺動支持レール147a、147bに沿って手動で配置して、第2の垂直支持部150bの位置を第1の垂直支持部150aに対して調節しうる。しかしながら、他の実施形態も企図しており、可能である。例えば、実施形態において、装置130は、第2の垂直支持部150bに連結された1つ以上の横方向動作アクチュエータ170を含み、第2の垂直支持部150bを水平支持部140に沿って調節自在に配置する(例えば、摺動する)ように構成されうる。1つ以上の横方向動作アクチュエータ170は、任意の組合せの装置を含み、第2の垂直支持部150b部材を、水平支持部140に沿って平行移動動作させうる。例えば、任意の数のモータ、滑車、ギア、ベルト、リニアアクチュエータ(例えば、水圧アクチュエータ、空圧アクチュエータ、電動アクチュエータなど)などを用いて、第2の垂直支持部150bを水平支持部140に沿って(例えば、+/-X方向に)移動しうる。1つ以上の横方向動作アクチュエータ170を、制御部101に通信可能に連結して、制御部101がロジックを実行して、第2の垂直支持部150bを水平支持部140に沿って第1の垂直支持部150aに対して望ましい位置に移動するようにしうる。
【0048】
シート10が、例えば3500mmの(図示した座標軸のx軸に沿った)幅寸法を有する場合、第2の垂直支持部150bは、1つ以上の摺動支持レール147a、147bに沿って平行移動され、それにより、第2の垂直支持部150bを第1の垂直支持部150aから間隔を開けて配置して、シート10の第1の側縁部13および第2の側縁部15(
図1を参照)が、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bおよび1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cによって、同時に挟持されるようにしうる。しかしながら、装置130によって次に移動されるシートが3500mmより小さい(または、3500mmより大きい)幅寸法を有する場合、第2の垂直支持部150bの位置を第1の垂直支持部150aに対して(例えば、1つ以上の横方向動作アクチュエータ170を用いて)調節して、次のシートの寸法を収容する空間を提供しうる。このように調節自在であることで、様々な寸法のシートを、装置130を用いて移動することが可能である。
【0049】
尚、第1の垂直支持部150aを、水平支持部140に不動に連結して示し記載したが、第2の垂直支持部150bについて記載したのと同様に、第1の垂直支持部150aを水平支持部140に調節自在に載置しうることを企図している。つまり、第1の垂直支持部150aと第2の垂直支持部150bの両方が水平支持部140に沿って移動可能で、2つによる調節自在性を提供しうる。
【0050】
ここで、
図4を参照すると、装置130を、昇降タワー102に載置したものとして示しており、装置130を更に図示するために、昇降タワー102の一部を取り外している。特に、1つ以上の垂直方向動作アクチュエータ175は、水平支持部140に(例えば、載置ブラケット143を介して)連結されうる。垂直方向動作アクチュエータ175は、装置130を縦軸(例えば、図示した座標軸の+/-Z軸に平行な軸)に沿って移動するように構成され配置された任意の装置でありうる。垂直方向動作アクチュエータ175は、任意の組合せの装置を含み、装置130を昇降タワー102に沿って移動させうる。例えば、任意の数のモータ、滑車、ギア、ベルト、リニアアクチュエータ(例えば、水圧アクチュエータ、空圧アクチュエータ、電動アクチュエータなど)などを用いて、装置130を昇降タワー102に沿って移動しうる。
【0051】
図示した実施形態において、垂直方向動作アクチュエータ175は、モータ(不図示)によって駆動されうるドリブンピニオンギア182(例えば、ドリブンカムギア)を含む。ドリブンピニオンギア182は、(例えば、
図1に示したように)昇降タワー102に沿って第1および第2のガイドレール114a、114bの間に延伸するラック127と係合しうる。ドリブンピニオンギア182は回転して、装置130がラック127を昇るか、および/または、下るようにして、昇降タワー102に沿って異なる高さレベルに進行するようにしうる。垂直方向動作アクチュエータ175は、制御部101と通信可能に連結されて、制御部101がロジックを実行して、装置130を昇降タワー102に沿って望ましい位置に移動するようにしうる。
【0052】
上記のように、昇降タワー102は、1つ以上のガイドレール114a、114bを含みうる。1つ以上のガイドレール114a、114bは、ラック127のいずれかの側面に配列されうる。水平支持部140は、1つ以上のガイドレール114a、114bに摺動自在に連結されて、装置130の昇降タワー102に対する位置合わせ状態を維持しうる。例えば、水平支持部140は、第1のガイドレール114aおよび第2のガイドレール114bに、摺動自在に連結されうる。第1および第2のガイドレール114a、114bは、装置130の昇降タワー102に対する垂直方向位置合わせ状態を維持するのを助けうる。
【0053】
ここで、
図5を参照すると、
図5は、代わりの装置130’を示している。代わりの装置130’は、上記装置130と同様である。しかしながら、本実施形態において、水平支持部140’を大きくして、第1および第2の垂直方向動作アクチュエータ175a’、175b’を支持するようにしている。更に、大きくした水平支持部140’は、第1の垂直支持部150a’および第2の垂直支持部150b’を更に支持して、代わりの装置130’の全体に更なる剛性を与えうる。例えば、水平支持部140’は、第1の垂直支持部150a’および第2の垂直支持部150b’が連結される複数の枠部材145’を含みうる。第1の垂直支持部150a’は、複数の離間した水平枠部材148’に連結されて、水平支持部140’の第1の端部142’を画定しうる。複数の離間した水平枠部材148’は、第1の垂直支持部150a’に複数の位置で連結されて支持し、第1の垂直支持部150a’の全長の略大部分(例えば、50%より多く)が、水平支持部140’によって、図示した座標軸のZ方向に沿って支持されるようにしうる。更に、大きくした水平支持部140’は、1つ以上の摺動支持レール(例えば、147a’、147b’)を、第2の垂直支持部150b’の長さに沿って、図示した座標軸のZ方向に沿って支持する範囲を大きくするように配置するのを可能にする。そのように支持する範囲を広げることで、第2の垂直支持部150b’の垂直方向の下方端部151’により近くで支持することによって、より滑らかに第2の垂直支持部150b’を移動しうる。
【0054】
ここで、
図6を参照すると、
図6は、昇降タワー102に載置された代わりの装置130’を示している。
図6は、代わりの装置130’の一部を更に示すために、昇降タワー102の一部は図示していない。
図6の代わりの装置130’の後方斜視図に示したように、代わりの装置130’は、第1の垂直方向動作アクチュエータ175a’および第2の垂直方向動作アクチュエータ175b’を含む。第1および第2の垂直方向動作アクチュエータ175a’、175b’は、
図4を参照して記載した垂直方向動作アクチュエータ175と同一でありうる。例えば、第1および第2の垂直方向動作アクチュエータ175a’、175b’は、代わりの装置130’を昇降タワー102に沿って移動するのに用いうる任意の数のモータ、滑車、ギア、ベルト、リニアアクチュエータ(例えば、水圧アクチュエータ、空圧アクチュエータ、電動アクチュエータなど)などを含みうる。
図6に示した実施形態において、第2の垂直方向動作アクチュエータ175b’は、第1の垂直方向動作アクチュエータ175a’と同一で、第1の垂直方向動作アクチュエータ175a’の下に配置されうる。例えば、各第1および第2の垂直方向動作アクチュエータ175a’、175b’は、モータ(不図示)によって駆動されうるドリブンピニオンギア182’(例えば、ドリブンカムギア)を含みうる。ドリブンピニオンギア182’は、昇降タワー102に沿って第1および第2のガイドレール114a、114bの間に延伸するラック127と係合しうる。ドリブンピニオンギア182’は、互いに同時に回転して、代わりの装置130’がラック127を昇るか、および/または、下るようにして、それにより、昇降タワー102に沿って異なる高さレベルに進行するようにしうる。実施形態において、第1および第2の垂直方向動作アクチュエータ175a’、175b’は、制御部101と通信可能に連結されて、制御部101がロジックを実行して、代わりの装置130’を昇降タワー102に沿って望ましい位置に移動するようにしうる。第1および第2の垂直方向動作アクチュエータ175a’、175b’を用いることで、単一の垂直方向動作アクチュエータを用いて可能なものより、大きい質量のものを、昇降タワー102の上方、および/または、下方に移動するのを容易にしうる。しかしながら、いくつかの実施形態において、単一の垂直方向動作アクチュエータのみを用いうることも企図している。尚、本実施形態の1つ以上の垂直方向動作アクチュエータ175a’、175b’は、代わりの装置130’上で、代わりの装置130’の高さ寸法(つまり、図面に示した座標軸の+/-Z方向)について、より中心に近く配置されて、更なる安定性を提供しうる。
【0055】
任意の図示した実施形態において、1つ以上の上縁部挟持装置160a、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160b、および、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cは、互いに略同様でありうる。例えば、挟持装置は、脆い材料のシート10の縁部に取り付けられて、それを保持するように構成された任意の装置を含みうる。そのような挟持装置は、シート10の単一の主面と係合する吸引装置を含むか、シート10の両主面と係合する把持装置を含みうる。本明細書で用いるように、「主面」という用語は、シートの主要な平面(例えば、シートの前面または裏面)のことを称する。
【0056】
例えば、
図7は、側縁部挟持装置または上縁部挟持装置のいずれかとしても用いうる第1の種類の挟持装置を示している。
図7に示した第1の種類の挟持装置は、枢動挟持部162である。枢動挟持部162は、静止アーム部166、および、静止アーム部166に対して枢動する枢動アーム部164を含みうる。動作中に、枢動アーム部164は、枢動軸165を中心に開放位置から閉鎖位置へと枢動して、静止アーム部166と枢動アーム部164の間に位置するシート10の縁部を挟持しうる。同様に、解放の際には、枢動アーム部164は、閉鎖位置から開放位置へと枢動して、シート10を解放しうる。枢動アーム部164および静止アーム部166は、挟持材料168(例えば、ゴムまたは同様の材料)を含み、脆い材料のシート10を破損することなく、シート10を確実に保持しうる。枢動挟持部162は、アクチュエータ163を用いて自動化され、制御部101を介して制御可能でありうる。つまり、制御部101は、枢動挟持部162に通信可能に連結されて、枢動挟持部162の移動を制御し、それにより、脆い材料のシート10を挟持または解放しうる。特に、アクチュエータ163は、枢動アーム部164を静止アーム部166に対して枢動するのを容易にしうる。
【0057】
図8は、側縁部挟持装置または上縁部挟持装置のいずれかとしても用いうる第2の種類の挟持装置を示している。
図8に示した第2の種類の挟持装置は、摺動挟持部172である。摺動挟持部172は、第1のアーム部174および第2のアーム部176を含みうる。第1のアーム部174と第2のアーム部176は、作動した摺動部など、第1のアーム部174および第2のアーム部176の少なくとも一方を、他方に向かって枢動して、それらの間に脆い材料のシート10を挟持するように構成されたアクチュエータ173を用いて、互いに連結されうる。上記枢動挟持部162と同様に、各第1のアーム部174および第2のアーム部176は、挟持材料178(例えば、ゴムまたは同様の材料)を含み、脆い材料のシート10を破損することなく、シート10を確実に保持しうる。摺動挟持部172のアクチュエータは、制御部101を介して制御可能でありうる。つまり、制御部101は、摺動挟持部172に通信可能に連結されて、摺動挟持部172の移動を制御し、シート10を挟持または解放しうる。
【0058】
再び、
図1を参照すると、本明細書に記載のように、1つ以上の上縁部挟持装置160a、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160b、および、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cは、1つ以上の枢動挟持部、および/または、1つ以上の摺動挟持部を含みうる。例えば、いくつかの実施形態において、1つ以上の上縁部挟持装置160a、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160b、および、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cの全てが、枢動挟持部である。その代わりに、1つ以上の上縁部挟持装置160a、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160b、および、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cの全てが、摺動挟持部である。実施形態において、1つ以上の上縁部挟持装置160aは枢動挟持部であり、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bおよび1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cは摺動挟持部であるか、または、その逆である。挟持装置は、同時に、または、独立して作動しうる。1つ以上の上縁部挟持装置160a、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160b、および、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cは、装置130に配置された脆い材料のシート10と係合した時に、シート10の主面が縦軸(例えば、図示した座標軸のZ軸に平行な軸)と略平行に向くようにシート10を保持するように配列される。
【0059】
ここで、
図9を参照すると、脆い材料のシート10の移動方法200のフローチャートを示している。尚、様々な工程を特定の順序で示しているが、本開示の範囲を逸脱することなく、より多くの工程、または、より少ない工程を任意の特定の順序で含みうる。方法200は、工程202において、脆い材料のシート10を装置130と係合する工程を含みうる。工程202は、第2の垂直支持部150bを(例えば、横方向動作アクチュエータ170を用いて)水平支持部140に沿って移動することによって、シート10の大きさを収容する空間を提供するように、第2の垂直支持部150bを調節する工程を含みうる。例えば、更に、
図1~5を参照すると、大きいシートについては、第2の垂直支持部150bを水平支持部140の第2の端部144に向かって移動し、より小さいシートは、シート10の少なくとも3つの縁部と係合することが可能なように、第2の垂直支持部150bを、水平支持部140の第2の端部144から離れて第1の垂直支持部150aに向かうように移動することを必要としうる。係合する間、1つ以上の上縁部挟持装置160aを、(例えば、制御部101によって)動作させて、シート10の上縁部11を(例えば、シート10の高品質領域の外側で)挟持しうる。同様に、1つ以上の第1の側縁部挟持装置160bを、(例えば、制御部101によって)シート10の第1の側縁部13を挟持するように動作させ、1つ以上の第2の側縁部挟持装置160cを、シート10の第2の側縁部15を挟持するように動作させうる。したがって、シート10の3つの縁部は、水平支持部140、第1の垂直支持部150a、および、第2の垂直支持部150bによって支持されうる。
【0060】
図1に示したように、装置130は、シート10を、シート10の主面が縦軸(例えば、図示した座標軸のZ軸に平行な軸)に略平行となるように向けうる。
図1および9をまとめて参照すると、工程204において、方法200は、更に、シート10を装置130を用いて(例えば、垂直方向動作アクチュエータ175を用いて)昇降タワー102に沿って第1レベル104と第2レベル106の間で移動する工程を含む。シート10を、シート10の主面が縦軸と略平行に向くように移動することで、シート10が偶然落下した時に、垂直方向に落下するのが可能になる。しかしながら、シート10が縦軸に対して傾斜していると、シート10は下方に移動タワーから離れるように落下し、望ましくないものでありうる。更に、シート10を垂直の向きに移動することで、例えば、より狭いスロット開口部の形状で、更に空間を節約しうる。
【0061】
図1、2を参照すると、工程206において、方法200は、更に、移動自在アクセスパネル180を第1の位置に作動させて、第1レベル104と第2レベル106の間の分離フロア108においてスロット開口部120を剥き出しにし、装置130がスロット開口部120を通って進行できるようにする工程を含む。工程208において、方法200は、更に、装置130およびシート10がスロット開口部120から離れた後に、移動自在アクセスパネル180をスロット開口部120の上に戻るように作動させて、第1レベル104を第2レベル106から隔離する工程を含む。
【0062】
ここで、本開示は、移動アセンブリ、装置、および、方法に関するものであることを理解すべきである。本明細書に記載の移動アセンブリは、概して、昇降タワー、および、移動昇降機上で移動自在に支持された装置を含む。昇降タワーは、第1レベル(例えば、1階)および第2レベル(例えば、2階)など、様々な高さレベルを画定しうる。装置は、昇降タワーに沿って様々な高さレベルの間を移動して、シートを1つの高さレベルから他の高さレベルへと移動しうる。上記のように、シートは、様々な大きさ(例えば、約300mm以下から約3000mm以上の高さ寸法、および、約400mm以下から約3500mm以上の幅寸法)でありうる。これらの異なる大きさのシートを容易に扱うために、装置は、シートの上縁部を支持する水平支持部、および、第1および第2の垂直支持部を含む調節自在枠部を含む。垂直支持部の少なくとも一方の位置は幅方向に調節自在で、第1および第2の垂直支持部がシートの両側縁部を挟持して、シートが少なくとも3つの側部に沿って支持されるようにしうる。
【0063】
当業者であれば、請求した主題の精神および範囲を逸脱することなく、様々な変更および変形が可能なことが明らかだろう。したがって、本明細書は、本明細書に記載の様々な実施形態の変更例および変形例が、添付の請求項および等価物の範囲内である限りは、そのような変更例および変形例を網羅することを意図する。
【0064】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0065】
実施形態1
脆い材料のシートの移動装置において、
前記脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む水平支持部と、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む1つ以上の垂直支持部と
を含み、
前記1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、該1つ以上の垂直支持部の該少なくとも1つを前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されるように構成されたものである装置。
【0066】
実施形態2
前記1つ以上の垂直支持部は、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの前記第1の側縁部の反対側の該脆い材料のシートの第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部と
を含むものであり、
前記第1の垂直支持部と前記第2の垂直支持部の間の距離を、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に対して平行移動することによって調節するように構成されたものである、実施形態1に記載の装置。
【0067】
実施形態3
前記第2の垂直支持部に連結されて、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に沿って調節自在に配置するように構成された横方向動作アクチュエータを、
更に含む、実施形態2に記載の装置。
【0068】
実施形態4
前記水平支持部に連結されて、前記装置を縦軸に沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを、
更に含む、実施形態2に記載の装置。
【0069】
実施形態5
前記1つ以上の上縁部挟持装置、前記1つ以上の第1の側縁部挟持装置、および、前記1つ以上の第2の側縁部挟持装置の少なくとも1つは、前記脆い材料のシートを該脆い材料のシートの主面を縦軸と略平行に向けて保持するように、配列されたものである、実施形態2に記載の装置。
【0070】
実施形態6
前記第1の垂直支持部は、前記水平支持部に不動に連結されたものである、実施形態2に記載の装置。
【0071】
実施形態7
脆い材料のシートの移動アセンブリにおいて、
少なくとも第1レベル、および、第2レベルを画定する昇降タワーと、
前記昇降タワー上で移動自在に支持された装置と
を含み、前記装置は、
前記脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む水平支持部と、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む1つ以上の垂直支持部と
を含むものであり、
前記1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、該1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つを前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されるように構成されたものであるアセンブリ。
【0072】
実施形態8
前記1つ以上の垂直支持部は、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、
前記水平支持部に調節自在に連結されて、前記脆い材料のシートの前記第1の側縁部の反対側の該脆い材料のシートの第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部と
を含むものであり、
前記第1の垂直支持部と前記第2の垂直支持部の間の距離は、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されるものである、実施形態7に記載のアセンブリ。
【0073】
実施形態9
前記装置は、前記第2の垂直支持部に連結されて、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に沿って調節自在に配置するように構成された横方向動作アクチュエータを、更に含むものである、実施形態8に記載のアセンブリ。
【0074】
実施形態10
前記装置は、前記水平支持部および前記昇降タワーに連結されて、該装置を該昇降タワーに沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを、更に含むものである、実施形態8に記載のアセンブリ。
【0075】
実施形態11
前記1つ以上の上縁部挟持装置、前記1つ以上の第1の側縁部挟持装置、および、前記1つ以上の第2の側縁部挟持装置の少なくとも一つは、前記脆い材料のシートを該脆い材料のシートの主面を縦軸と略平行に向けて保持するように、配列されたものである、実施形態8に記載のアセンブリ。
【0076】
実施形態12
前記第1の垂直支持部は、前記水平支持部に不動に連結されたものである、実施形態8に記載のアセンブリ。
【0077】
実施形態13
前記昇降タワーの前記第1レベルと前記第2レベルの間に分離フロアを、
更に含み、
スロット開口部が、前記分離フロアに配置されて、前記装置が該分離フロアを通り抜けて移動する空間を提供するものである、実施形態7に記載のアセンブリ。
【0078】
実施形態14
前記スロット開口部の上に移動し、そこから引っ込むように構成されて、前記装置が該スロット開口部から離れた時に、前記第1レベルを前記第2レベルから隔離する移動自在アクセスパネルを、
更に含む、実施形態13に記載のアセンブリ。
【0079】
実施形態15
前記第2レベルは、前記第1レベルの底部から少なくとも10メートルである、実施形態7に記載のアセンブリ。
【0080】
実施形態16
脆い材料のシートの移動方法において、
前記脆い材料のシートを、該脆い材料のシートの上縁部を挟持する1つ以上の上縁部挟持装置を含む水平支持部と、該水平支持部に連結されて、該脆い材料のシートの側縁部を挟持する1つ以上の側縁部挟持装置を含む1つ以上の垂直支持部とを含む装置と、係合する工程を含み、
前記1つ以上の垂直支持部の少なくとも1つは、該1つ以上の垂直支持部の該少なくとも1つを前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されて、前記脆い材料のシートの大きさを収容する空間を提供するように構成されたものであり、
前記方法は、更に、
前記脆い材料のシートを、前記装置を用いて、昇降タワーに沿って第1レベルと第2レベルの間で移動する工程を
含む方法。
【0081】
実施形態17
移動自在アクセスパネルを第1の位置へと作動させて、前記第1レベルと前記第2レベルの間の分離フロアのスロット開口部を剥き出しにし、それにより、前記装置が該スロット開口部を通り抜けて進行できるようにする工程を、
更に含む、実施形態16に記載の方法。
【0082】
実施形態18
前記装置および前記脆い材料のシートが前記スロット開口部から離れた後に、前記移動自在アクセスパネルを該スロット開口部の上に戻るように作動させて、前記第1レベルを前記第2レベルから隔離する工程を、
更に含む、実施形態17に記載の方法。
【0083】
実施形態19
前記1つ以上の垂直支持部は、
前記水平支持部に連結されて、前記脆い材料のシートの第1の側縁部を挟持する1つ以上の第1の側縁部挟持装置を含む第1の垂直支持部と、
前記水平支持部に調節自在に連結されて、前記脆い材料のシートの前記第1の側縁部の反対側の第2の側縁部を挟持する1つ以上の第2の側縁部挟持装置を含む第2の垂直支持部と
を含むものであり、
前記第1の垂直支持部と前記第2の垂直支持部の間の距離は、該第2の垂直支持部を前記水平支持部に対して平行移動することによって調節されて、前記脆い材料のシートの大きさを収容する空間を提供するように構成されたものである、実施形態16に記載の方法。
【0084】
実施形態20
前記装置は、更に、前記水平支持部および前記昇降タワーに連結されて、該装置を該昇降タワーに沿って平行移動するように構成された垂直方向動作アクチュエータを含むものである、実施形態19に記載の方法。
【符号の説明】
【0085】
102 昇降タワー
108 分離フロア
110 枠部アセンブリ
140 水平支持部
150a、150b 垂直支持部
162 枢動挟持部
164 枢動アーム部
166 静止アーム部
172 摺動挟持部
174 第1のアーム部
176 第2のアーム部
175 垂直方向動作アクチュエータ
180 移動自在アクセスパネル
184 摺動アクチュエータ
【国際調査報告】