(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-27
(54)【発明の名称】粉末を分配するための手持ち式ディスペンサ
(51)【国際特許分類】
B65D 83/06 20060101AFI20230120BHJP
A47J 43/28 20060101ALI20230120BHJP
G01F 11/28 20060101ALI20230120BHJP
G01F 11/46 20060101ALI20230120BHJP
【FI】
B65D83/06 L
A47J43/28
G01F11/28 C
G01F11/46
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022527837
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(85)【翻訳文提出日】2022-07-06
(86)【国際出願番号】 GB2020053070
(87)【国際公開番号】W WO2021111115
(87)【国際公開日】2021-06-10
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522185737
【氏名又は名称】イージーコープ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】EZYCORP LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ロゴテティス, コンスタンティン マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ゾルキェヴィチ, アルトゥル
(72)【発明者】
【氏名】ビアード, アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】メリア, ジェームズ
【テーマコード(参考)】
4B053
【Fターム(参考)】
4B053AA03
4B053CA30
(57)【要約】
粉末を分配するための手持ち式ディスペンサ10。ディスペンサ10は、第1の開口部14を含む容器12と、粉末100を貯蔵するための粉末貯蔵容積部16とを備える。ディスペンサ10はまた、容器12内に配置された回転部材18と、回転部材18に接続されたハンドル20とを備える。ディスペンサ10はまた、ハンドル20上に少なくとも部分的に配置されたアクチュエータ22を備え、アクチュエータ22は、容器の粉末貯蔵容積部16内に配置された粉末100が回転部材18を通過して第1の開口部14から外に出ることを可能にするために、容器12内で回転部材18を回転させるように作動可能である。粉末貯蔵容積部16は、200ml以下であるのが好ましい。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末を分配するための手持ち式のディスペンサであって、
第1の開口部と前記粉末を貯蔵するための粉末貯蔵容積部とを備える容器と、
前記容器内に配置された回転部材と、
前記回転部材に接続されたハンドルと、
前記ハンドル上に少なくとも部分的に配置されたアクチュエータであって、前記容器の前記粉末貯蔵容積部内に配置された粉末が前記回転部材を通過して前記第1の開口部から外に出ることを可能にするために、前記容器内で前記回転部材を回転させるように作動可能であるアクチュエータと
を備え、
前記粉末貯蔵容積部が200ml以下である、ディスペンサ。
【請求項2】
前記回転部材が粉末を受け入れるための空間をパドルの間に画定する複数の前記パドルを備え、前記回転部材の回転が、前記容器内に配置された粉末が前記パドルの間の空間を移動して前記第1の開口部から外に出ることを可能にするように動作可能である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記空間が同じサイズである、請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記回転部材が4つのパドル及び4つの空間を備える、請求項2又は3に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記アクチュエータが前記ハンドルのスリーブ部分を備え、前記スリーブ部分が前記容器に対して回転可能であり前記回転部材に接続されており、前記容器に対する前記スリーブ部分の回転が前記粉末貯蔵容積部内に配置された粉末が前記回転部材を通過して前記第1の開口部から外に出ることを可能にするために、前記容器内の前記回転部材を回転させるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記アクチュエータが前記ハンドルの内部に配置されたシャフト部材を備え、前記スリーブ部分が前記シャフト部材によって前記回転部材に接続されている、請求項5に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記シャフト部材の第1の端部が前記回転部材に接続され、前記シャフト部材の第2の端部が前記スリーブ部分に接続される、請求項6に記載のディスペンサ。
【請求項8】
前記ハンドルが、前記容器に接続可能な遠位端と、前記遠位端の反対側に配置された近位端とを備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項9】
前記ハンドルの前記近位端に取り付け可能なキャップ部材をさらに備え、前記キャップ部材が、前記ディスペンサが使用されていないとき、前記ディスペンサを別の物体に取り付けるための取付け手段を備える、請求項8に記載のディスペンサ。
【請求項10】
前記容器が、前記容器に粉末を満たすことを可能にするための第2の開口部を備える、請求項1~9のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項11】
前記第1の開口部が前記容器の第1の端部に配置され、前記第2の開口部が前記第1の端部の反対側の前記容器の第2の端部に配置される、請求項10に記載のディスペンサ。
【請求項12】
前記第2の開口部が前記第1の開口部よりも大きい、請求項10又は11に記載のディスペンサ。
【請求項13】
前記第2の開口部の幅が60mm以下である、請求項10~12のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項14】
前記第1の開口部の幅が30mm以下である、請求項1~13のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項15】
前記ハンドルが前記容器に対して伸縮自在に摺動可能である、請求項1~14のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項16】
前記ハンドルの長さが120mm以下である、請求項1~15のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項17】
前記ハンドルの長さが少なくとも50mmである、請求項1~16のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項18】
前記ハンドルが円筒形であり、その直径が20mm未満である、請求項1~17のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項19】
前記粉末貯蔵容積部が150ml以下である、請求項1~18のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項20】
前記粉末貯蔵容積部が少なくとも15mlである、請求項1~19のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項21】
前記容器が前記粉末貯蔵容積部内の粉末のレベルを決定するための複数のマーキングを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項22】
前記容器の各開口部上に配置可能なカバーをさらに備える、請求項1~21のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項23】
前記カバーが可撓性である、請求項22に記載のディスペンサ。
【請求項24】
前記ディスペンサの最大長さが200mm以下である、請求項1~23のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項25】
前記容器が半透明又は透明である、請求項1~24のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項26】
前記容器、前記回転部材、及び前記ハンドルがプラスチックで作られている、請求項1~25のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項27】
前記容器、前記回転部材、及び前記ハンドルが再生(PCR)プラスチックで作られている、請求項1~26のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項28】
前記ディスペンサが食品粉末ディスペンサである、請求項1~27のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項29】
前記ディスペンサがプロテイン粉末ディスペンサである、請求項28に記載のディスペンサ。
【請求項30】
請求項1~29のいずれか一項に記載の手持ち式のディスペンサから粉末を分配する方法であって、
粉末を前記容器の前記粉末貯蔵容積部内に配置するステップと、
前記容器の前記第1の開口部を受け具の開口部の上に配置するステップと、
前記アクチュエータを作動させて、前記容器の前記粉末貯蔵容積部内に配置された前記粉末が前記回転部材を通過して、前記容器の前記第1の開口部から外に出て、前記受け具内に移動することを可能にするステップと、
を含む方法。
【請求項31】
前記粉末が食品粉末又はプロテイン粉末を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
粉末用の容器と請求項1~29のいずれか一項に記載の手持ち式ディスペンサとを備える組立品であって、前記ディスペンサが、前記容器から前記粉末を受け入れ、前記ディスペンサの前記容器の前記粉末貯蔵容積部内に前記粉末を貯蔵するための、組立品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、粉末を取出しないしは分配をするための手持ち式ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
食品粉末(例えば、プロテイン粉末などの食品サプリメント粉末)を分配するためなど粉末を分配する状況では、粉末は通常、プラスチック製容器、例えば、プラスチック製タブ型容器(以下「タブ」と称する)内にプラスチック製スコップと一緒に粉末を入れて販売されている。プラスチック製スコップにより、ユーザがプラスチック製タブから粉末をすくい上げ、次いで、すくい上げられた粉末をレセプタクルないしは受け具に投入することができ、次いで、粉末を必要に応じて液体と混合し、例えば、プロテインシェークなどの食品を作ることができる。
【0003】
上記の例では、プラスチック製スコップは薄手のものが多く、必要な量の粉末をピックアップできるという観点から、また、特定の量の粉末をスコップから受け具に正確に分配できるという観点から見ると、ユーザにとって操作し難いものである。
【0004】
本発明は、粉末を分配するための改良された手持ち式ディスペンサ、及びそれを使用するための対応する方法に向けられている。
【発明の概要】
【0005】
本発明の諸態様は、添付の特許請求の範囲に記載されている。
【0006】
この点では、第1の態様により、粉末を分配するための手持ち式ディスペンサが提供され、該ディスペンサは、
第1の開口部と粉末を貯蔵するための粉末貯蔵容積部(粉末貯蔵用の内部空間)とを備える容器と、
容器内に配置された回転部材と、
回転部材に接続されたハンドルと、
ハンドル上に少なくとも部分的に配置されたアクチュエータであって、容器の粉末貯蔵容積部内に配置された粉末が回転部材を通過して第1の開口部から外に出ることを可能にするために、容器内で回転部材を回転させるように作動可能であるアクチュエータと
を備え、
粉末貯蔵容積部は200ml以下である。
【0007】
ディスペンサのハンドル上に少なくとも部分的に配置されたアクチュエータによって回転される回転部材を設けることにより、そのユーザは、アクチュエータを介した回転部材の適切な回転によって、ディスペンサから分配される粉末の量を便利に制御することができる。これに関連して、アクチュエータが少なくとも部分的にハンドル上に配置されていることで、アクチュエータをディスペンサ上の容易に手が届く位置に配置することによって、ユーザが回転部材の動作を制御することが特により容易になる。
【0008】
いくつかの実施形態によれば、回転部材は、粉末を受け入れるための空間をパドルの間に画定する複数のパドルを備えてもよく、回転部材の回転は、容器内に配置された粉末がパドルの間の空間を移動して第1の開口部から外に出ることを可能にするように動作可能である。パドルは空間を区切る役割を果たし、したがって、各空間のサイズに応じた所定の計量された量の粉末を分配するためにそれぞれ使用される可能性がある複数の空間を提供する。分配される粉末の量が通常毎回同じである特定の実施形態では、このような実施形態では、空間は同じサイズであってもよい。
【0009】
回転部材が複数のパドルを備える上記の実施形態では、いくつかの非常に特定の実施形態では、回転部材は4つのパドル及び4つの空間を含んでもよい。
【0010】
ディスペンサのいくつかの実施形態では、アクチュエータはハンドルのスリーブ部分を備えてもよく、該スリーブ部分は容器に対して回転可能であり回転部材に接続されており、容器に対するスリーブ部分の回転は、容器内に配置された粉末が回転部材を通過して第1の開口部から外に出ることを可能にするために、容器内で回転部材を回転させるように構成されている。このように、スリーブ部分は、回転部材の動作を制御するための特に便利な機構として、操作、制御及び到達が特に容易な機構として機能する。
【0011】
上記の実施形態の少なくともいくつかでは、アクチュエータは、ハンドルの内部に配置されたシャフト部材を備えてもよく、スリーブ部分は、シャフト部材によって回転部材に接続される。特定の実施形態では、シャフト部材の第1の端部は回転部材に接続されてもよく、シャフト部材の第2の端部はスリーブ部分に接続されてもよい。これらの実施形態では、シャフト部材をハンドルの内部に設けることで、ディスペンサ上の露出した作動部品の数を減らすことができる。これは、特に有効であり、作動部品を隠すことで使用中に粉が詰まる可能性を防ぎ、ディスペンサの信頼性を向上させることができる。
【0012】
ディスペンサのいくつかの特定の実施形態では、ハンドルは、容器に接続可能な遠位端と、遠位端の反対側に配置された近位端とを備えてもよい。ハンドル上に遠位端及び近位端(ディスペンサの使用中は、遠位端よりも近位端の方がユーザに近い)を設けることにより、特に、粉末含有容器/タブの内部から粉末を取り出すためにディスペンサを使用している場合、ユーザはディスペンサを握ることができるようになるが、そうしなければ、握ることがより難しくなる可能性がある。
【0013】
前述の実施形態では、そのいくつかの特定の実施形態では、キャップ部材をハンドルの近位端に取り付けてもよく、キャップ部材は、ディスペンサが使用されていないとき、ディスペンサを別の物体に取り付けるための取付け手段を備える。可能な取り付け手段は、例えば、フック、材料のフープ、又はクリップを含む可能性がある。
【0014】
原理上、ディスペンサは、第1の開口部を通して粉末を満たすことができ、回転部材の回転によって、粉末が回転部材を通過して容器の粉末貯蔵容積部内に移動することが可能になる。しかしながら、容器の粉末貯蔵容積部内への粉末の添加を容易にするために、ディスペンサのいくつかの実施形態では、容器は、容器の粉末貯蔵容積部を粉末で満たすことを可能にするために、第2の開口部を備えることができる。これらの実施形態のいくつかでは、第1の開口部は、容器の第1の端部に配置されてもよく、第2の開口部は、第1の端部の反対側にある容器の第2の端部に配置されてもよい。
【0015】
ディスペンサが第2の開口部を含むときのディスペンサの幾何学的形状に関して、そこからいくつかの実施形態によれば、第2の開口部は、粉末貯蔵容積部に粉末をより迅速に満たすように、第1の開口部よりも大きくてもよい。いくつかの実施形態では、第2の開口部の直径が60mm以下であってもよい。
【0016】
ディスペンサの他の幾何学的形状に関して、いくつかの実施形態によれば、第1の開口部の直径が30mm以下であってもよい。この最大サイズで、粉末が第1の開口部から外に出るときに粉末が受け具の周囲にこぼれるリスクを減らすような方法で、ディスペンサが粉末を受け具に確実に分配することができるような大きさに、第1の開口部を形成するのが好ましい。
【0017】
ハンドルに関して、ディスペンサのいくつかの実施形態によれば、ハンドルは、容器に対して伸縮自在に摺動可能であり得る。このような伸縮運動により、ディスペンサは、ディスペンサが使用されていない間、占有スペースをより小さくすることができ、また、ディスペンサは、特に長い又は大きい容器/タブの内部でより容易に動作することができる(例えば、ユーザが大きなタブから最後の粉末を取り出そうとしている状況において特にそうである)。
【0018】
特定の実施形態によれば、ハンドルの長さは120mm以下及び/又は少なくとも50mmであってもよい。ハンドルの幾何学的形状について続けると、いくつかの実施形態では、ハンドルは円筒形であってもよいし、直径が20mm未満であってもよい。
【0019】
粉末貯蔵容積部のサイズは、ディスペンサの用途に応じて異なってもよい。しかしながら、ディスペンサが食品粉末(例えば、プロテイン粉末)を分配するために使用される実施形態の場合、少なくとも適している有益な粉末貯蔵容積部は、少なくとも15ml及び/又は150ml以下である。
【0020】
粉末貯蔵容積部内の粉末の残量を決定できるようにユーザを支援するために、ディスペンサのいくつかの実施形態によれば、容器は粉末貯蔵容積部内の粉末のレベルを決定するための複数のマーキングを備えてもよい。このようなマーキングは、例えば、容器の側面に沿って延びる複数の線又は目盛を含む可能性がある。
【0021】
また、ディスペンサのいくつかの実施形態によれば、ユーザが粉末貯蔵容積部内の粉末の残量を決定できるように支援するために、容器は半透明又は透明であってもよい。
【0022】
ディスペンサのいくつかの実施形態では、容器の各開口部上に配置可能なカバーが存在し得る。カバーは、必要に応じて剛性又は可撓性である可能性がある。ディスペンサの容器が第1の開口部及び第2の開口部を備える特定の実施形態、特にその特定の実施形態では、第1の開口部を覆うための第1の部分と、第2の開口部を覆うための第2の部分とを備える可撓性カバーを設けることができ、第1及び第2の部分は、カバーの可撓性スパインによって互いに接続され、可撓性スパインは、第1の開口部と第2の開口部との間で容器の外面に沿って延伸する。上記の実施形態では、カバーは、いくつかの特定の実施形態では、プラスチックで、又は再生(PCR)プラスチックで作られる可能性がある。
【0023】
ディスペンサの材料は、ディスペンサの用途に応じて異なってもよい。しかしながら、特に、ディスペンサが食品粉末(例えば、プロテイン粉末)の分配用である場合、このような実施形態では、容器、回転部材、及びハンドルは、限定はしないが、再生(PCR)プラスチックなどのプラスチックで作られてもよい。特にこれらの実施形態では、プラスチックを使用すれば、ディスペンサを洗浄しやすくなる。
【0024】
上述の手持ち式ディスペンサは、様々な異なる用途を有してもよい。ディスペンサがよく適しているいくつかの実施形態によれば、手持ち式ディスペンサは、手持ち式食品粉末ディスペンサ、又は、特に、手持ち式プロテイン粉末ディスペンサである可能性がある。しかしながら、後述するように、手持ち式ディスペンサは、例えば、手持ち式洗剤(例えば、洗濯用洗剤及び/又は食器洗い用洗剤などであるが、これらに限定されない)ディスペンサのような他の用途を有する可能性がある。
【0025】
ディスペンサの上記の例示的な用途に留意して、ディスペンサのいくつかの実施形態によれば、ディスペンサの最大長さは200mm以下である。
【0026】
第2の態様によれば、第1の態様による手持ち式ディスペンサから粉末を分配する方法が提供され、該方法は、
粉末を容器の粉末貯蔵容積部内に入れるステップと、
容器の第1の開口部を受け具の開口部の上に配置するステップと、
アクチュエータを作動させて、容器の粉末貯蔵容積部内に配置された粉末が回転部材を通過して、容器の第1の開口部から外に出て、受け具内に移動することを可能にするステップと
を含む。
【0027】
この方法のいくつかの実施形態によれば、粉末は食品粉末を含み得、非常に特定の実施形態では、食品粉末はプロテイン粉末を含む可能性がある。
【0028】
第3の態様によれば、粉末用の容器と第1の態様による手持ち式ディスペンサとを備える組立品が提供され、ディスペンサは、容器から粉末を受け入れ、ディスペンサの容器の粉末貯蔵容積部内に粉末を貯蔵するためのものである。
【0029】
第1の態様から上記の実施形態で説明された特徴のいずれかはまた、必要に応じて、第2又は第3の態様の特徴として任意選択的に/別個に提供され得ることが理解されよう。
【0030】
本発明の諸態様を、添付の図を参照して、単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】粉末を分配するためのディスペンサの側面図を示す。
【
図2A】分解した状態にある
図1のディスペンサの一部の側面図を示し、主にディスペンサの容器及び回転部材を示す。
【
図2B】
図2Aのディスペンサの断面図を示し、この断面は、
図2Aのディスペンサの幅の中間で横切る平面での断面である。
【
図2C】分解状態にある
図1のディスペンサの一部の断面図を示し、この断面は、
図1のディスペンサの幅の中間で横切る平面での断面で、主に容器、回転部材、ディスペンサのハンドルを示す。
【
図2D】非分解状態にある
図2Cの構成要素の断面図を示しており、この断面は、
図1のディスペンサの幅の中間で横切る平面での断面で、主に容器、回転部材、ディスペンサのハンドルを示す。
【
図3】
図1のディスペンサの分解斜視図を示し、ディスペンサはまた、容器の第1の開口部及び第2の開口部の上に取外し可能に配置可能なカバーを備えるように示されている。
【
図4】
図1のディスペンサの上面図を示し、ディスペンサはまた、それぞれがハンドルの近位端に取り付け可能な複数の交換可能なキャップ部材を備えるように示されており、キャップ部材の少なくともいくつかはそれぞれ、ディスペンサが使用されていないとき、ディスペンサを別の物体に取り付けるための取付け手段を備える。
【
図5A】
図1~
図4に示されたものと同様のディスペンサの実施形態の様々な図を示し、容器は、第1の大サイズの粉末貯蔵容積部を備える。
【
図5B】
図5Aに示されたものと同様のディスペンサの実施形態の様々な図を示し、容器は、第2の中サイズの粉末貯蔵容積部を備える。
【
図5C】
図5Aに示されたものと同様のディスペンサの実施形態の様々な図を示し、容器は、第3の小サイズの粉末貯蔵容積部を備える。
【
図6】
図1のディスペンサの側面図を示しており、粉末で満たされているときの状況、そして容器の粉末貯蔵容積部内に配置された粉末が回転部材を通過して第1の開口部から外に出て受け具内に移動することを可能にするように、受け具上で使用されている間の状況である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明は様々な修正及び代替形態に影響を受けやすいが、特定の実施形態が図面に例として示され、本明細書で詳細に説明される。しかしながら、本明細書に添付された図面及び詳細な説明は、本発明を開示された特定の形態に限定することを意図するものではなく、本発明は、特許請求された発明の精神及び範囲内に入るあらゆる修正、均等物及び代替物を包含するものであることを理解されたい。
【0033】
本明細書に説明の本発明の態様の特徴は、任意の適切な組合せで便利かつ交換可能に使用することができることが認識されよう。本発明は、個々の実施形態ばかりでなく、本明細書で論じられた実施形態の組合せもまた包含することも認識されよう。
【0034】
特定の例及び実施形態の態様及び特徴は、本明細書で議論/説明される。特定の例及び実施形態のいくつかの態様及び特徴は、従来通りに実施されてもよく、これらは、簡潔にするため、詳細に議論/説明されない。したがって、詳細な説明はないが本明細書で説明されている装置及び方法の態様及び特徴は、このような態様及び特徴を実施するための任意の従来技術に従って実施され得ることが理解されよう。
【0035】
図1~
図5Cに示す実施形態を参照すると、粉末100を分配するための手持ち式ディスペンサ10が示されている。概して述べるならば、手持ち式ディスペンサは、第1の開口部14を備える容器12と、粉末100を貯蔵するための粉末貯蔵容積部16とを備える。手持ち式ディスペンサ10はまた、容器12内に配置された回転部材18を備え、回転部材18に接続されたハンドル20をさらに備える。アクチュエータ22は、ハンドル20上に少なくとも部分的に配置されており、ここで、アクチュエータ22は、容器の粉末貯蔵容積部16内に配置された粉末100が回転部材18を通過して第1の開口部14から外に出ることを可能にするために、容器12内で回転部材18を回転させるように作動可能である。
【0036】
粉末貯蔵容積部16のサイズは、手持ち式ディスペンサ10の用途に応じて、粉末の移送/貯蔵に適するように意図されている。それを念頭に置いて、本明細書に説明されるように、手持ち式ディスペンサ10の主な用途は、食品サプリメント粉末やプロテイン粉末などの食品粉末を、粉末が配置されている容器から飲用グラスや水筒などの受け具に、制御された方法で移送する際に使用することである。この主に説明される動作では、粉末貯蔵容積部16のサイズは、好ましくは200ml以下であり、これは、十分な量の粉末を貯蔵することができるかなり十分な貯蔵容積部16を確保する一方で、容積部を大きくしすぎて、後述するようにアクチュエータ22及びディスペンサ10の回転部材18を用いてそこから粉末を制御可能に分配することが、ユーザにとって扱いにくく困難にならないようにすることもでき、最もよくバランスがとれているからである。主に食品粉末の移送に使用するのに適している
図5A~
図5Cに示すディスペンサ10の特定の実施形態を参照すると、これらの実施形態では、粉末貯蔵容積部16のサイズは、総じて、少なくとも15mlから150ml以下の範囲にあることが分かる。
【0037】
手持ち式ディスペンサ10の構造に戻る。図を参照すると、いくつかの実施形態によれば、回転部材18は、複数のパドル24を備えてもよく、これらのパドルの間には粉末100を受け入れるための空間26を画定する。この態様では、回転部材18の回転は、容器12の粉末貯蔵容積部16内に配置された粉末100がパドル24の間の空間26内を移動して第1の開口部14から外に出ることを可能にするように動作可能である。したがって、パドル24は空間26を区切る役割を果たし、各空間26のサイズに応じた所定の計量された量の粉末100を分配するためにそれぞれ使用可能な複数の空間26を提供する。分配される粉末100の量が通常毎回同じである特定の実施形態、例えば図に示すディスペンサ10の実施形態では、空間26は同じサイズであってもよい。図に示す特定の実施形態では、ディスペンサ10は、4つのパドル24及び4つの空間26を含むように示されている。
【0038】
図に示すような手持ち式ディスペンサ10のいくつかの実施形態によれば、容器12は、容器12の粉末貯蔵容積部16を粉末100で満たすことを可能にするために、第2の開口部28を備えてもよい。いくつかの特定の実施形態では、第1の開口部14は、容器12の第1の端部12Aに配置され、第2の開口部28は、第1の端部12Aの反対側の容器12の第2の端部12Bに配置されてもよい。このような実施形態では、粉末貯蔵容積部16を粉末100でより迅速に満たすために、第2の開口部は、第1の開口部よりも大きくてもよい。いくつかの特定の実施形態では、例えば
図5A~
図5Cの実施形態に示すように、第2の開口部の直径が60mm以下であってもよい。この点において、
図5A、
図5B、
図5Cにそれぞれ示すように、第2の開口部28の直径がそれぞれ52mm、45mm、36mm以下として示されている。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、第1の開口部14のサイズに関して、第1の開口部の直径が30mm以下であってもよい。この最大サイズで、特に、ディスペンサ10が食品粉末ディスペンサとして使用される場合、粉末が第1の開口部12から外に出るときに受け具の周りに粉末がこぼれるリスクを減らすような方法で、ディスペンサ100が粉末100を受け具に確実に分配することができるような大きさに第1の開口部14を形成するのが好ましい。
【0040】
図2A~
図2Dに示すようないくつかの実施形態によれば、アクチュエータ22に目を向けると、アクチュエータは、ハンドル20のスリーブ部分34を備え、スリーブ部分34は、容器12に対して回転可能であり回転部材18に接続される。このようにして、容器12に対するスリーブ部分34の回転は、粉末貯蔵容積部16内に配置された粉末が回転部材18を通過して第1の開口部14から外に出ることを可能にするために、容器12内で回転部材18を回転させるように構成されている。
【0041】
スリーブ部分34が存在するいくつかの実施形態では、アクチュエータ22は、ハンドル20の内部に配置されたシャフト部材36を含むことができ、スリーブ部分34は、シャフト部材36によって回転部材18に接続される。
図1~
図6に示すようなディスペンサ10のいくつかの特定の実施形態の場合、シャフト部材36の第1の端部38は回転部材18に接続され、シャフト部材36の第2の端部40はスリーブ部分34に接続される。このような実施形態では、シャフト部材36の第2の端部40は近位端であり、第1の端部38は遠位端であってもよい。
【0042】
ハンドル20に目を向けると、ハンドル20は、容器12に接続可能な遠位端44と、遠位端44の反対側に位置する近位端46とを備えてもよい。ハンドル20の幾何学的形状は、ディスペンサ10の用途に応じて必要に応じて形成され得る。少なくともディスペンサ10を粉末の大きな/深い容器/タブに挿入する必要がある場合に適している特定の実施形態によれば、ハンドルの長さは、少なくとも50mmかつ120mm以下であり得る。ハンドル20の幾何学的形状について続けると、いくつかの実施形態では、ハンドル20は円筒形であってもよく、
図5A~
図5Cを参照して示すように、直径は20mm未満であってもよく、ハンドルの直径は約17mmとして示されている。この配置により、ハンドル20は、使用時に握りやすくなり、また、市販されているプロテイン粉末のような食品粉末の一般的なサイズの容器及びタブで使用するのに十分に適したサイズになる。
【0043】
ハンドル20の近位端46に取外し可能に取り付けられるのは、少なくとも1つのキャップ部材48であり得る。
図4に示すように、いくつかの特定の実施形態では、キャップ部材48は、ディスペンサが使用されていないときにディスペンサを別の物体に取り付けるための取り付け手段50を備えてもよい。可能な取付け手段は、
図4を参照して示すように、フック、材料フープ50A、又はクリップ50Bである可能性がある。
【0044】
また、ハンドル20に関して、ディスペンサ10のいくつかの実施形態によれば、ハンドル20は、容器12に対して伸縮自在に摺動可能であってもよい。このような伸縮運動により、ディスペンサ10が使用されていない間、占有スペースをより小さくすることができ、また、ディスペンサ10が特に長い又は大きい容器/タブの内部でより容易に動作することができ(例えば、ユーザが大きなタブから最後の粉末を取り出そうとしている状況において特にそうである)。
【0045】
図に示す手持ち式ディスペンサ10の実施形態の少なくともいくつかでは、回転部材18は、回転部材18が第1の開口部14と粉末貯蔵容積部16との間に配置されるような位置で、容器12の内部に位置するように構成されていることが分かるであろう。このような実施形態では、回転部材18は、回転部材14を受け入れる大きさに形成された第2の開口部28を通って容器12内に挿入されることによって、容器12内に配置可能であり得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、回転部材18は、容器12の内部に配置された対応する第2の位置決め特徴部54(例えば、第1の位置決め特徴部52を形成する凸部/凹部に対応する形状の凸部又は凹部)と一致する大きさに形成された第1の位置決め特徴部52(例えば、凹部又は凸部)を備えることができる。このようにして、第1及び第2の位置決め特徴部52、54は、回転部材18及び/又はそのパドル24を、容器12及び第1の開口部14に対して正しい向きに向けるのに役立つ。これらの第1及び第2の位置決め特徴部52、54は、
図2Dに最もよく示されている。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、回転部材18はまた、シャフト部材36の一部を形成する伝達部材58を受け入れるような大きさに形成された第1の係合手段56(例えば、穴/突起/溝など)を備えてもよい。これらの実施形態における伝達部材58は、回転部材18に接続可能なシャフト部材36の第1の端部38を備えてもよく、伝達部材58は、スリーブ部分34に接続された第2の端部40を備えるシャフト部材36の残りの部分から取外し可能であってもよい。したがって、伝達部材58は、回転部材18が容器内で回転することを可能にするように、スリーブ部分34に加えられた任意の作動力を回転部材18に伝達するように動作可能である。図に示す回転部材18の特定の実施形態では、回転部材18からの第1の係合手段56は、シャフト部材36の伝達部材58を受け入れるように構成された溝として示されている。伝達部材58及び第1の係合手段56のそれぞれの形状及び/又は断面は、両方が動作して容器12内で回転部材18を回転させるためにアクチュエータ22の作動を可能にすることができる限り、必要に応じて変化させることができることが理解されよう。
【0048】
シャフト部材36が存在するこのような実施形態では、シャフト部材36は、容器12上に配置されるオリフィス60を介して容器12内に配置される回転部材18に接続され得る。これらの実施形態では、伝達部材58が存在する場合、伝達部材58は、オリフィス60を通って延伸するように構成されてもよく、第1の係合手段56は、回転部材18が容器12の内部に配置されたときにオリフィス60と整列するように構成される。このようにして、伝達部材58は、オリフィスを通って延伸し、回転部材18から第1の係合手段56と係合する。このような構成は、少なくとも
図2A~
図2Dに示されるディスペンサの実施形態に示されている。伝達部材58が存在するいくつかの特定の実施形態では、これらの実施形態のいくつかでは、伝達部材58は、ハンドル20が容器12に対して伸縮自在に摺動可能であることを容易にするために、ハンドル20のスリーブ部分34に対して摺動可能であってもよい。
【0049】
ここで、手持ち式ディスペンサ10の材料に目を向けると、ディスペンサ10の材料は、ディスペンサ10の用途に応じて異なってもよいことが理解されよう。しかしながら、特にディスペンサ10が食品粉末(例えば、プロテイン粉末)の分配用である場合、このような実施形態では、容器12、回転部材18、及びハンドル20は、プラスチック、例えば、再生(PCR)プラスチックで作られてもよいがこれに限定されない。特に、これらの実施形態では、プラスチックの使用により、ディスペンサ10は洗浄しやすくなる。しかしながら、ディスペンサ10又はその部品のための他の材料、例えば、木材又は金属を必要に応じて使用し得ることは理解されよう。
【0050】
手持ち式ディスペンサ10の材料について続けると、図に示すようないくつかの実施形態によれば、ユーザが粉末貯蔵容積部16内の粉末の残量を決定できるように支援するために、容器12又は粉末貯蔵容積部16は半透明もしくは透明、又は少なくとも部分的に半透明もしくは透明であってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態によれば、ユーザが粉末貯蔵容積部16内の粉末の残量を決定できるようにさらに支援するために、容器12は、粉末貯蔵容積部16内の粉末のレベルを決定するための複数のマーキング64をさらに含んでもよい。このようなマーキングは、例えば、図の実施形態に示すように、容器12の側面に沿って延伸する複数の線又は目盛を含む可能性がある。複数のマーキングはまた、例えば、インペリアル量(例えば、オンス又はパイントなど)及び/又はメトリック量(例えば、ミリリットルなど)のうちの少なくとも一方を記載した一組の体積量指標を含む可能性がある。
【0052】
本明細書に説明の手持ち式ディスペンサ10の用途に関して、上述したように、ディスペンサ10は、主に、食品サプリメント粉末又はプロテイン粉末などの食品粉末を、粉末が配置されている容器から飲用グラス又は水筒などの容器に、制御された方法で移送する際に使用するためのものである。これを考慮して、ディスペンサ10の起こり得る動作方法は、ユーザが粉末、例えば、プロテイン粉末のタブなどの粉末含有容器にある粉末を、容器12の粉末貯蔵容積部16内に入れることである。第2の開口部28が設けられている場合、第2の開口部28を通ることによって粉末貯蔵容積部16内に粉末を入れることができる。
【0053】
一旦、粉末が容器12の粉末貯蔵容積部16内に入れられると、次に、ユーザは、容器12の第1の開口部14を受け具の開口部の上に配置することができる。このような受け具は、例えば、飲用グラス又は水筒の可能性がある。一旦、配置を終えると、次に、ユーザは、アクチュエータ22を作動させて、容器12の粉末貯蔵容積部16内に配置された粉末100が回転部材18を通過して、容器12の第1の開口部14から外に出て、受け具200内に移動することを可能にする。この動作は、
図6を参照して最もよく示すように、粉末100は、粉末貯蔵容積部16から回転部材18を通過し、最終的にそこに水筒として示されている受け具200に入ることが分かる。
【0054】
特に、
図3に関連して、ディスペンサ10のいくつかの実施形態では、使用されていないときに開口部を覆うために容器12の第1の開口部14及び/又は第2の開口部28の上に配置可能なカバー68が存在してもよい。カバー68は、必要に応じて剛性又は可撓性である可能性があり、容器12の関連する開口部へのアクセスが必要なときにユーザによって取外し可能である。ディスペンサの容器12が第2の開口部28を備える特定の実施形態において、その特定の実施形態では、第1の開口部12を覆うための第1の部分70と、第2の開口部28を覆うための第2の部分72とを備え、第1の部分及び第2の部分がカバー68の可撓性スパイン74によって一緒に接続されている可撓性カバー68が設けられてもよい。この実施形態では、可撓性スパインは、第1の開口部14と第2の開口部28との間で容器12の外面に沿って延伸する。上記の実施形態では、カバー68は、いくつかの特定の実施形態では、プラスチックで、又は再生(PCR)プラスチックで作られる可能性がある。
【0055】
したがって、1つの観点から、粉末を分配するための手持ち式ディスペンサがここで開示されており、該ディスペンサは、
第1の開口部と粉末を貯蔵するための粉末貯蔵容積部とを備える容器と、
容器内に配置された回転部材と、
回転部材に接続されたハンドルと、
ハンドル上に少なくとも部分的に配置されたアクチュエータであって、容器の粉末貯蔵容積部内に配置された粉末が回転部材を通過して第1の開口部から外に出ることを可能にするために、容器内で回転部材を回転させるように作動可能であるアクチュエータと
を備え、
粉末貯蔵容積部は200ml以下である。
【0056】
上記の説明は、いくつかの異なる特徴を含む粉末を分配するための手持ち式ディスペンサに焦点を当てているが、本開示の他の実施形態によるディスペンサは、これらのあらゆる特徴を含まなくてもよいことが理解されよう。例えば、ディスペンサは手持ち式ディスペンサとして開示されているが、原理上、ディスペンサの動作は、ディスペンサが必ずしも手持ち式である必要がないように大型化することができる。
【0057】
また、手持ち式ディスペンサは、粉末を貯蔵するための200ml以下の粉末貯蔵容積部を有するものとして開示されてきたが、例えば、ディスペンサが食品粉末(例えば、プロテイン粉末などの食品サプリメント粉末)を分配するために使用される用途では、ディスペンサの他の用途において、容器は、必ずしも200ml以下ではない他のサイズの粉末貯蔵容積部を有してもよいことが理解されよう。
【0058】
上記に関連して、本明細書に説明の手持ち式ディスペンサは、主に食品粉末を分配するために使用されるものとして開示されてきたが、ディスペンサの他の用途も想定される。例えば、ある用途では、ディスペンサは、例えば、洗濯用洗剤又は食器洗い機用洗剤などの洗剤粉末の取扱いによく適している。この点で、このような洗剤粉末は、敏感肌の人に刺激を与える可能性があることに留意し、ハンドルを有する本ディスペンサを使用することにより、ユーザは、ユーザの肌に洗剤が接触する可能性が低い方法で洗剤を便利に貯蔵及び分配することができる。
【0059】
手持ち式ディスペンサの用途が何であれ、いくつかの実施形態では、ディスペンサは、ディスペンサが分配するように構成されている粉末を含む容器の一部として供給されてもよい。そこで、いくつかの特定の実施形態では、ディスペンサは、容器の内部に供給されてもよく、又は容器と共に他の何らかの方法(例えば、容器の外側に取り付ける)で供給される可能性がある。
【0060】
手持ち式ディスペンサ10をどのように供給する可能性があるかという点では、ディスペンサを個別に供給するか、又は、例えば、粉末用の容器を備えた組立品の一部として供給し、ディスペンサ10を容器と共に供給する可能性があると想定される。これらの後者の構成では、ディスペンサが一緒に使用するように構成されている容器の内部に供給される可能性がある。
【0061】
手持ち式ディスペンサのいくつかの実施形態によれば、手持ち式のディスペンサの上記の例示的な用途に留意して、手持ち式ディスペンサの長さは最大200mm以下であってもよい(例えば、
図5Aに示すディスペンサの実施形態に示すように、ディスペンサの最大長さは150mm以下(特に141mm)である。
【0062】
様々な問題に対処し、技術を進歩させるために、本開示は、例示として、特許請求される発明を実施することができる様々な実施形態を示す。本開示の利点及び特徴は、実施形態の代表的なサンプルのみであり、網羅的及び/又は排他的なものでない。それらは、理解を助け、特許請求される発明を教示するためにのみ提示される。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって定義される本開示に対する制限又は特許請求の範囲に対する均等物に対する制限と見なされるべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用することができ、修正を行うことができることを理解されたい。様々な実施形態は、本明細書に具体的に説明されたもの以外の開示された要素、構成要素、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組合せを好適に含むか、それからなるか、又は本質的にそれからなることができ、したがって、従属請求項の特徴は、請求項に明示的に記載されたもの以外の組合せで独立請求項の特徴と組み合わせることができることが理解されよう。本開示は、現在特許請求されていないが、将来特許請求され得る他の発明を含み得る。
【国際調査報告】