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特表2023-503267乗り物車両上で個人用電子デバイスを保持し充電するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-27
(54)【発明の名称】乗り物車両上で個人用電子デバイスを保持し充電するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/00 20060101AFI20230120BHJP
   A63G 21/12 20060101ALI20230120BHJP
   A63G 21/04 20060101ALN20230120BHJP
【FI】
A63G31/00
A63G21/12
A63G21/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022528062
(86)(22)【出願日】2020-10-27
(85)【翻訳文提出日】2022-05-13
(86)【国際出願番号】 US2020057555
(87)【国際公開番号】W WO2021096673
(87)【国際公開日】2021-05-20
(31)【優先権主張番号】16/682,206
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ウグリン ジョン チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】マジダリ デイヴィッド ジェラルド
(57)【要約】
現在のシステム及び方法は、乗り物車両のための個人用電子デバイス(PED)保持システムを含む乗り物システムに向けられる。PED保持システムは、乗り物サイクル中に乗り物車両の乗客のPEDを乗り物車両にロックするために、アンロック構成からロック構成に移るように構成されたロック部を含む。PED保持システムはまた、乗り物サイクル中にPEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電するように構成された充電システムを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物システムであって、
乗り物車両のための個人用電子デバイス(PED)保持システムを備え、
前記PED保持システムが、
乗り物サイクル中に前記乗り物車両の乗客のPEDを前記乗り物車両にロックするために、アンロック構成からロック構成に移るように構成されているロック部と、
前記乗り物サイクル中に前記PEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電するように構成された充電システムと、
を備える、乗り物システム。
【請求項2】
前記PED保持システムは、前記乗り物サイクル中に前記PEDを収容するように構成されたコンテナを備える、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項3】
前記PED保持システムは、前記PEDに接触して、前記PEDが前記コンテナ内に収容されている間に前記コンテナに対する前記PEDの動きを阻止するように構成された圧縮性材料を含む、請求項2に記載の乗り物システム。
【請求項4】
前記充電システムは、前記PEDが前記ロック部を介して前記乗り物車両にロックされることに応答して、前記PEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電するように構成される、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項5】
前記充電システムは、前記PEDの対応するコネクタに接続するように構成されたコネクタを有するケーブルを含む有線充電システムを含む、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項6】
前記充電システムは、前記PEDのエネルギー貯蔵構成要素を無線で充電するように構成された無線充電システムを含む、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項7】
前記PED保持システムは、前記乗り物サイクル中に前記乗り物車両のフレームに対する前記PEDの位置を調整するために移動するように構成された調整可能アームと、前記乗り物サイクル中に前記乗り物車両のフレームに対する前記PEDの位置を調整するために移動するように前記調整可能アームを制御するように構成された電子コントローラと、を備える、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項8】
前記PED保持システムは、前記乗り物サイクル中に前記PEDのカメラの使用を可能にするように構成されている、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項9】
前記PED保持システムは、前記PEDが前記ロック部を介して前記乗り物車両にロックされている間、前記乗客が前記PEDの表示画面を見ることを可能にする開口部を備える、請求項1に記載の乗り物車両用システム。
【請求項10】
前記乗り物車両上又は前記乗り物車両の周囲の環境においてカメラを備え、前記PEDが前記ロック部を介して前記乗り物車両にロックされることに応答して、前記カメラに関連する機能が前記乗客に利用可能にされる、ことを特徴とする、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項11】
前記乗り物車両上に乗り物車両表示画面を備え、前記乗り物車両表示画面は、前記PEDが前記ロック部を介して前記乗り物車両にロックされている間、前記PEDの表示画面を鏡映するように構成される、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項12】
前記PEDに通信可能に結合するように構成された乗り物制御システムを備え、前記乗り物制御システムは、前記PEDにおいて前記乗客からの入力が、前記乗り物サイクル中に前記乗り物車両の周囲の環境におけるショー効果に影響を与えることを可能にするように構成されている、請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項13】
前記乗り物制御システムは、前記PEDが前記ロック部を介して前記乗り物車両にロックされることに応答して、前記PEDにおける前記乗客からの入力が、前記ショー効果に影響を与えることを可能にするように構成されている、請求項12に記載の乗り物システム。
【請求項14】
前記乗り物車両のための個人用電子デバイス(PED)保持システムであって、
乗り物サイクル中に前記乗り物車両の乗客のPEDを収容するように構成されたコンテナであって、前記乗り物サイクル中に前記乗客が前記PEDのカメラ機能にアクセスすることを可能にするコンテナと、
前記乗り物サイクル中に前記PEDが前記コンテナ内に収容されている間に前記PEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電するように構成された充電システムと、
を備える、個人用電子デバイス(PED)保持システム。
【請求項15】
前記PEDを前記コンテナ内にロックするためにアンロック構成からロック構成に移るように構成されたロック部を備える、請求項14に記載のPED保持システム。
【請求項16】
前記充電システムは、前記PEDが前記ロック部を介して前記コンテナ内にロックされることに応答して、前記PEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電するように構成されている、請求項15に記載のPED保持システム。
【請求項17】
前記コンテナに結合された調整可能アームを備え、前記調整可能アームが、前記乗り物サイクル中に前記乗り物車両のフレームに対する前記コンテナ及び前記PEDの位置を調整するために移動するように構成されている、請求項14に記載のPED保持システム。
【請求項18】
乗り物サイクル中に個人用電子デバイス(PED)保持システムを動作させる方法であって、
前記PEDがロック部を介して乗り物車両にロックされることに応答して、前記PED保持システムの充電システムを使用して、前記乗り物サイクル中にPEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電するステップを含む、方法。
【請求項19】
前記PEDが前記ロック部を介して前記乗り物車両にロックされることに応答して、前記乗り物サイクル中に前記PEDのカメラへのアクセスを可能にするステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記PEDを介して入力を受け取るステップと、電子コントローラを用いて前記入力に基づいて前記乗り物車両の特徴を制御するステップ、又は前記入力に基づいて前記乗り物車両を取り巻く環境におけるショー効果の特徴を制御するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、遊園地に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの遊園地は、乗り物(ライド:ride)車両が乗り物経路に沿って1又は2以上の乗客を運ぶ乗り物を含む。乗り物車両は、乗り物経路に沿って移動するときに速度及び/又は方向を変えることができる。乗り物経路は、トンネル、ターン、ループ及び同様のものなど、複数の特徴を含むことができる。乗り物車両上及び/又は乗り物車両を取り巻く環境における様々なショー効果が提供されて、1又は2以上の乗客の体験を高めることができる。
【0003】
このセクションは、以下に説明される本開示の様々な態様に関連する可能性がある技術の様々な態様を読み手に紹介することを意図している。ここでの議論は、本開示の様々な態様のより良い理解を容易にする背景情報を読み手に提供するのに役立つと考えられる。従って、これらの記載は、先行技術の自認ではなく、この観点に照らして読まれるべきであることを理解されたい。
【発明の概要】
【0004】
最初に請求項に記載された本発明の範囲内にある一部の実施形態について以下で要約する。これらの実施形態は、特許請求の範囲に記載された主題の範囲を限定することを意図するものではなく、むしろこれらの実施形態は、本主題の実施可能な形態の概要を提供することのみを意図している。実際に、本主題は、以下に記載される実施形態と類似した又は異なる可能性がある様々な形態を包含することができる。
【0005】
一実施形態によれば、乗り物システムは、乗り物車両のための個人用電子デバイス(PED)保持システムを含む。PED保持システムは、乗り物サイクル中に乗り物車両の乗客のPEDを乗り物車両にロックするために、アンロック構成からロック構成に移るように構成されたロック部を含む。PED保持システムはまた、乗り物サイクルの間にPEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電するように構成される充電システムを含む。
【0006】
一実施形態によれば、乗り物車両用PED保持システムは、乗り物サイクルの間、乗り物車両の乗客のPEDを収容するように構成されるコンテナを含む。コンテナは、乗り物サイクルの間、乗客がPEDのカメラ機能にアクセスすることを可能にする。PED保持システムはまた、乗り物サイクル中にPEDがコンテナ内に収容されている間にPEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電するように構成されている充電システムを含む。
【0007】
一実施形態によれば、PED保持システムを動作させる方法は、PEDがロック部を介して乗り物車両にロックされることに応答して、PED保持システムの充電システムを用いてPEDのエネルギー貯蔵構成要素を充電することを含む。
【0008】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、図面全体を通じて同様の参照符号が同様の要素を示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むと更に理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態による、遊園地で使用することができる乗り物システムの斜視図である。
図2】PED保持システムが充電システムを含む、本開示の実施形態による、図1の乗り物システムで使用することができる個人用電子デバイス(PED)保持システムの側断面図である。
図3】PED保持システムが乗客のPEDを充電システムのケーブルに結合するように構成された連結組立体を含む、本開示の実施形態による、図1の乗り物システムにおいて使用することができるPED保持システムの正面図である。
図4】乗客がPEDの特徴を見る及び/又はアクセスすることを可能にするための開口部をPED保持システムが含む、本開示の実施形態による、図1の乗り物システムにおいて使用することができるPED保持システムの斜視図である。
図5】PED保持システムが調整可能アームを含む、本開示の実施形態による、図1の乗り物システムにおいて使用することができるPED保持システムの正面図である。
図6】本開示の実施形態による、乗客のPEDと乗り物システムの他の構成要素との間の通信を可能にする乗り物制御システムを有する、図1の乗り物システムの概略図である。
図7】本開示の実施形態による、図1の乗り物システムにおけるPED保持システムを使用する方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1又は2以上の特定の実施形態を以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を提供するために、実際の実施形態の全ての特徴については本明細書で記載されない場合がある。何れかの技術又は設計プロジェクトと同様に、このような何らかの実際の実装の開発において、システム及びビジネスに関連した制約への準拠など、実装毎に異なる可能性のある開発者の特定の目標を達成するために、多数の実装時固有の決定を行う必要がある。点を理解されたい。更に、このような開発の取り組みは、複雑で時間を要するものであるが、本開示の利点を有する当業者にとっては、実験を伴わずに、設計、製作、及び製造の日常的な業務であることを理解されたい。
【0011】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上が存在することを意味するものとする。用語「備える」、「含む」、及び「有する」は、包括的なものであり、記載した要素以外の付加的な要素が存在し得ることを意味する。加えて、本発明の「一実施形態」又は「1つの実施形態」に対する言及は、同様に記載の特徴部を組み込んだ追加的な実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していない点を理解されたい。
【0012】
本明細書に開示されるシステム及び方法は、一般に、遊園地内の乗り物システムのための個人用電子デバイス(PED)保持システムに関する。乗り物システムは、経路に沿って移動する乗り物車両を含むアトラクション、経路に沿って移動せずに動く乗り物車両を含むアトラクション、乗客がビデオを見る間に座るための固定又は可動座席を有する部屋又は劇場を含むアトラクション、又は同様のものなど、乗客を楽しませるように設計された何れかのタイプのアトラクション又は体験を含むことができる。PED保持システムは、乗り物サイクルの間(例えば、乗り物サイクルの少なくとも一部の間;乗車と下車の間)、乗り物車両の乗客のPEDを保持(例えば、含む、固定)する特徴を含むことができる。PED保持システムはまた、乗り物サイクル中にPEDのエネルギー貯蔵構成要素(例えば、電池)を充電する特徴を含むことができる。加えて又は代替的に、PED保持システムは、乗り物サイクル中に、乗客がPEDのカメラなどの特定の機能にアクセスすることを可能にする特徴を含むことができる。加えて、又は代替的に、PED保持システムは、PEDと乗り物システムの他の構成要素との間の通信を容易にすることができる。幾つかのこのような事例では、乗客は、PEDを使用して、例えば、乗り物サイクル中に乗り物車両上又は乗り物車両を取り巻く環境における光効果などのショー効果を制御することができる。従って、本実施形態は、有利には、乗り物サイクル中にPEDを保持し(例えば、PEDが乗り物車両から落下するのを阻止し)、また、乗客が乗り物サイクル中にPEDを充電すること、及び/又はPEDを使用して乗り物車両上での体験をカスタマイズすることを可能にすることができる。
【0013】
図1は、遊園地で使用することができる乗り物システム10の斜視図である。乗り物システム10は、乗り物経路14(例えば、トラック)に沿って移動することができる乗り物車両12を含むことができる。乗り物車両12は、乗り物経路14に沿って乗り物車両12が移動するときに、1又は2以上のショー効果16(例えば、光又はアニメーションフィギュアなどのショー要素)を通過させることができる。乗り物車両12は、乗り物車両12上の1又は2以上の乗客を保持するように配置された1又は2以上の座席18及び/又は1又は2以上の乗客拘束具20(例えば、ラップバー、シートベルト)を含むことができる。
【0014】
乗り物12はまた、PED保持システム24の一部とすることができる1又は2以上のPED保持デバイス22(例えば、コンテナ、区画、筐体、凹部、ケーブル、結束具)を含むことができる。例えば、図示のように、各座席18に対して1つのPED保持デバイス22を設けることができる。図示の実施形態では、座席18の前列の座席18のためのPED保持デバイス22は、乗り物車両12の前方ダッシュボード内又は上に位置付けられ、座席18の他の列の座席18のためのPED保持デバイス22は、座席18の隣接する列の座席18(例えば、座席18の後面)内又は上に位置付けられる。しかしながら、PED保持デバイス22は、乗り物車両12上の何れかの適切な場所(例えば、座席18内又は座席18上、乗客拘束具20内又は乗客拘束具20上、乗り物車両12の底面又は床、乗り物車両12の側面内又は側面上、乗り物車両12の内向き面又は外向き面)に位置付けることができる点は理解されたい。
【0015】
また、2以上の乗り物車両12が乗り物経路14に沿って移動できることを理解されたい。更に、乗り物車両12が乗り物経路14に沿って移動せず、代わりに、乗り物車両12が静止していてもよく、又は乗り物経路14を横断せずに(例えば、乗り物経路14に沿って前進又は後進せずに)動く(例えば、傾斜、スピン、上昇、下降)ことができる点を理解されたい。更に、乗り物12は、何れかの適切な数の座席18(例えば、1、2、3、4、5、10、15、20、又はそれ以上の座席)を何れかの適切な構成で配置させることができる。
【0016】
PED保持デバイス22は、PED保持デバイス22が乗客のPEDを保持することを可能にする様々な形態の何れかを有することができる。図2図5は、議論を容易にするためにPED保持デバイス22の様々な実施形態を描いているが、これらの実施形態は、限定を意図するものではなく、例示の実施形態の特徴を様々な方法の何れかで組み合わせることができる。このことを念頭に置いて、図2は、PED保持システム24の一部であるPED保持デバイス22の一実施形態の側断面図を示している。図示のように、PED保持デバイス22は、複数の壁32によって定められたコンテナ30を含む。コンテナ30は、乗り物車両12に結合することができ(例えば、ボルト又は溶接などの1又は2以上の締結具36を介して乗り物車両12のフレーム又は表面34に)、或いは、コンテナ30は、乗り物車両12の表面34と一体的に形成することができる(例えば、一体構造)。コンテナ30は、図示のように、乗り物車両12の表面34から外向きに延びることができ、或いは、コンテナ30が、乗り物車両12の表面34に対して部分的に又は完全に凹状にされるように凹型にすることができる。例えば、コンテナ30は、単に、乗客からPED40を受け入れる大きさにされた、乗り物車両12の表面34に形成された凹部又は開口部とすることができる。
【0017】
PED40は、乗客と共に乗り物車両12に乗り降りする装置とすることができる。場合によっては、PED40は、乗客が遊園地に持ち込まれ、遊園地内で異なる乗り物アトラクションに持ち運ばれ、及び/又は遊園地から家に持ち帰る装置である。PED40は、乗客が所有するか、又はそうでなければ乗客の管理下に置くことができる(例えば、一定期間レンタル又は借用する)。PED40は、携帯電話、タブレット、時計、カメラ、ラップトップコンピュータ、電子書籍リーダー、MP3プレイヤー、玩具、充電式電池、又は他の何れかの携帯電子デバイス及び/又は充電式デバイスとすることができる。
【0018】
コンテナ30は、PED40がコンテナ30内にある間にPED40を充電するように構成された、有線充電システム42及び/又は無線充電システム44などの少なくとも1つの充電システムと関連付けることができる。例えば、動作中、乗客は、PED40をコンテナ30内に置き、次に、有線充電システム42のケーブル46を手動で動かして、ケーブル46の一端のコネクタ(例えば、雄コネクタ)をPED40の対応するコネクタ(例えば、雌コネクタ)に結合させて、有線充電システム42がPED40のエネルギー貯蔵構成要素(例えば、バッテリー)を(例えば、電源48からの電力を使って)充電できるようにすることができる。ケーブル46の代わりに、有線充電システム42は、コンテナ30に対して固定位置にあるコネクタを有するドッキングステーションを含むことができる点を理解されたい。このような場合、乗客は、有線充電システム42がPED40のエネルギー貯蔵構成要素を充電することを可能にするために、コネクタをPED40の対応するコネクタに結合するために、PED40をドッキングステーションに対して配置することができる。ケーブル46は、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルとすることができるが、有線充電システム42は、PED40の対応するコネクタへの物理的接続又は係合時にPED40を充電するように構成された何れかの他の適切なタイプのケーブル又はコネクタを含むことができる。無線充電システム44を有する実施形態では、無線充電システム44は、コンテナ30に近接し又はコンテナ30内に位置付けられた送信機を含むことができ、送信機は、PED40の受信機と相互作用して、誘導充電技術及び/又は無線周波数充電技術などの何れかの適切な無線充電技術を介してPED40を充電することができる。
【0019】
幾つかの実施形態では、乗り物車両12は、静止する、所定位置でゆっくりと移動する、又は乗り物経路14をゆっくりと横断することができる。幾つかのこのような事例では、コンテナ30の構成及び/又はPED40とケーブル46との間の接続は、コンテナ30内にPED40を維持し且つ乗り物サイクル中に乗り物車両12上にPED40を保持するのに十分とすることができる。幾つかのこのような事例では、PED40は、コンテナ30内でほぼ静止したままとすることができ、或いは、乗り物サイクル中に無線充電システム44がPED40を充電することを可能にするコンテナ30内の所定位置に留まることができる。
【0020】
しかしながら、コンテナ30内にPED40を更に固定することが望ましい場合もある。例えば、カバー52(例えば、リッド、ブレース、ネット、ストラップ)は、乗り物サイクルの間、PED40の上に位置付けることができる。カバー52は、様々な構成のうちの何れかを有することができる。図示の実施形態では、カバー52は、矢印54で示すように、コンテナ30のベース53に対して開構成(例えば、開位置;開放状態)から閉構成(例えば、閉位置;閉鎖状態)に枢動してコンテナ30内にPED40を囲むヒンジ付きリッドを含む。カバー52は、乗客によって及び/又はオペレータによって手動で閉構成に調整することができ、又はカバー52は、電子コントローラによって電子的に制御されるアクチュエータを介して(例えば、乗り物サイクルの前に)閉構成に調整することができる。カバー52は、剛性要素56(例えば、硬質プラスチック又は金属)及び/又は圧縮性要素58(例えば、発泡体)を含むことができる。剛性要素56は、コンテナ30内のPED40を保護し、圧縮性要素58に支持を提供することができる。カバー52が閉構成にあるときに、圧縮性要素58は、PED40に接触して圧縮し、PED40の動きを阻止し、これによりPED40の充電を容易にし、及び/又は乗り物サイクル中のPED40と乗り物車両12との間の相対移動を阻止することができる。従って、コンテナ30は、PED40と乗り物車両12との間の相対移動を阻止することによって、及び/又はPED40を複数の壁32で囲むことによって(例えば、乗り物車両12の周囲の環境からPED40を分離することによって)、PED40を保護することができる。幾つかの実施形態では、コンテナ30は、防水性であってもよい(例えば、コンテナ30は、コンテナ30の内部への水の侵入を阻止することができる)。コンテナ30は、異なるサイズのPED40を収容することができ、及び/又は異なるサイズのPED40を収容するように調整可能とすることができる(例えば、壁32は調整可能とすることができる)。
【0021】
幾つかの実施形態では、PED保持デバイス22は、ロック部60を含むことができる。ロック部60は、様々な構成の何れかを有し、一般に、PED保持デバイス22によって保持されるPED40へのアクセスを可能にするアンロック構成(例えば、ロック解除位置;ロック解除状態)と、PED保持デバイス22によって保持されるPED40へのアクセスを阻止するロック構成(例えば、ロック位置;ロック状態)との間で移動することができる。以下により詳細に説明するように、ロック部60は、乗り物サイクルの間はロック構成にあることができる。図示の実施形態では、ロック部60は、カバー52をコンテナ30のベース53にロックするように構成され、ロック部60は、カバー52を閉構成に保持するために互いに係合する2つのロック要素64、66を含む。ロック要素64、66は、何れかの適切なタイプのロック機構(例えば、磁気ロック;ラッチのような機械的ファスナー;電子的に作動するロック)とすることができる。
【0022】
幾つかの実施形態では、ロック部60は、乗り物サイクル中を含むどのような時でもPED40にアクセスできるように、乗り物サイクルの前、間、及び後のいつでも乗客及び/又はオペレータによって手動で調整することができる。しかしながら、他の実施形態では、ロック部60は、乗り物サイクル中にロック構成に維持される電子的に作動するロックとすることができ、これにより、乗り物サイクル中にコンテナ30によって保持されるPED40に乗客がアクセスするのを阻止する。例えば、図示された実施形態では、ロック部60がロック構成にある間、乗客はコンテナ30を開くことができず、またコンテナ30からPED40を取り出すことができない。
【0023】
ロック部60が電子的に作動する場合、ロック部60は、送受信機(例えば、乗り物車両12上又は乗り物車両12を取り巻く環境内)から作動信号及び非作動信号を受信する受信機70を含むロックシステム68(例えば、無線周波数識別[RFID]のロックシステム)の一部とすることができる。動作時には、受信機70にて作動信号を受信すると(例えば、乗り物サイクルの前に)、ロック部60は、アンロック構成からロック構成に移行することができる。ロック部60は、受信機にて非作動信号を受信するまで、ロック構成で保持又は維持することができる。その後、受信機70にて非作動信号を受信すると(例えば、乗り物サイクルの後)、ロック部60は、ロック構成からアンロック構成に移行することができる。
【0024】
幾つかの実施形態では、充電システム42、44及びロックシステム68が協働して、コンテナ30内にPED40をロックするように乗客に動機付けて、これによりPED40が乗り物車両12から落下する偶発的事象を低減することができる。例えば、充電システム42、44は、ロック部60がロック構成にある間だけ、PED40のエネルギー貯蔵装置を充電することができる。このような場合、ロックシステム68は、ロック部60の構成を示すフィードバックを、PED保持システム24に関連付けられる電子コントローラ(例えば、プロセッサ及びメモリを有する)に(例えば、ロック部60がロック構成又はアンロック構成にあるかどうかを検出するセンサ72を介して)提供することができる。ロック部60がロック構成にあることを示すフィードバックを受け取ると、電子コントローラは、PED40のエネルギー貯蔵構成要素を充電するために、電源48から充電システム42、44を介した電力の供給を指示することができる。この手法の他の変形形態が想定される。例えば、ロック部60がない実施形態では、充電システム42、44は、カバー52が閉構成にある間(例えば、センサによって検出される)、及び/又はPED40がコンテナ30内に完全に及び/又は適切に位置付けられていると検出される間(例えば、センサによって検出される)だけPED40のエネルギー貯蔵デバイスを充電することができる。従って、PED40を有線充電システム42のケーブル46に接続するが、乗り物サイクル中に意図しない方法でPED40を保持及び/又は操作し続ける乗客は、乗り物サイクル中にそのPED40が充電されるという利点を享受することがない。以下により詳細に説明するように、追加的又は代替的に、様々な他の特徴(例えば、PED40のカメラ及び/又はオーディオ特徴;乗り物車両12を取り巻く環境におけるカメラ及び/又はオーディオ特徴)へのアクセス及び/又は機能性は、カバー52の構成及び/又はコンテナ30内のPED40の位置に基づくことができる。従って、PED保持システム24は、様々な方法の何れかでPED40をコンテナ30内にロックするように乗客に動機付けすることができる。
【0025】
図3は、乗り物車両12で使用することができるPED保持システム24の一実施形態の正面図である。図示されるように、PED保持システム24は、PED40を有線充電システム42のケーブル46に結合するように構成された連結組立体80(例えば、ストラップ、ネット、テザー)を有するPED保持デバイス22を含む。上述のように、幾つかの事例では、コンテナ30の構成、及び/又はPED40とケーブル46との間の接続は、乗り物サイクル中に乗り物車両12上にPED40を保持するのに十分とすることができる。しかしながら、充電を容易にするため、及び/又は乗り物サイクル中にPED40を乗り物車両12に更に固定するために、(例えば、ケーブル46のコネクタとPED40の対応するコネクタとの接続に加えて)連結組立体80を介してPED40とケーブル46との間に別の接続部を有することが望ましい場合がある。
【0026】
図示の実施形態では、連結組立体80は、ケーブル46(及び/又はケーブル46の端部のコネクタ)に結合されて接触するケーブル部分82と、ケーブル部分82から延びてPED40の周りを包む2つのPED部分84とを含む。ケーブル部分82は、比較的剛性であってもよく、一方、PED部分84は(例えば、ケーブル部分82と比較して)比較的可撓性であってもよい。PED部分84は各々、ケーブル部分82に結合された第1の端部と、ケーブル部分82に(又はそれぞれのPED部分84の第1の端部に)結合された第2の端部とを含むことができる。例えば、第1の端部は、ケーブル部分82に固定又は剛性固定することができ、一方、第2の端部は、ファスナー86(例えば、スナップ、バックル、フックアンドループインターフェース)を介してケーブル部分82に取り外し可能に結合することができる。作動時には、乗客は、ケーブル46を手動で動かして、ケーブル46のコネクタをPED40の対応するコネクタに接続することができる。次に、乗客は、PED部分84をPED40の周りに巻き付け、PED部分84の各々のそれぞれの第2端部をケーブル部分82に結合させることができる。乗客は、乗り物サイクル中にPED40を充電することを容易にするため、及び/又は乗り物車両12が迅速に移動、旋回、反転又は同様のことをする乗り物サイクルの部分の間でも、乗り物車両12にPED40を固定するために、ケーブル部分82及びPED部分84がケーブル46及びPED40を互いに向かって全体的に駆動するようにPED部分84を調整(例えば、締め付ける)することができる。従って、PED部分84は、異なるサイズのPED40にも対応することができる(例えば、ある乗客は、連結組立体80を使用して第1のサイズを有する彼らのPED40を保持することができ、別の乗客は、連結組立体80を使用して、第1のサイズとは異なる第2のサイズを有する彼らのPED40を保持することができる)。幾つかの実施形態では、ファスナー86は、図2のロック部6とすることができ、及び/又は図2のロック部60として動作することができ、従って、乗り物サイクル中にケーブル46から及び乗り物車両12からのPED40の分離を阻止するように電子的に作動することができる。このような事例では、有線充電システム42及びロック部60は、ロック部60がロック構成にある間だけ、有線充電システム42がPED40のエネルギー貯蔵装置を充電するように協働することができる。更に、連結組立体80は、乗り物サイクル中に乗客がPED40の少なくとも一部(例えば、表示画面)を見ること、及び/又はPED40の少なくとも一部の機能(例えば、PED40のカメラ機能及び/又はオーディオ機能)にアクセスすることを可能にするためにPED40に対して位置付けることができる。
【0027】
連結組立体80は、様々な構成のうちの何れかを有することができるが、一般的には、ケーブル46とPED40の両方に結合され接触することができる。例えば、連結組立体80は、何れかの数のケーブル部分82及びPED部分84を含むことができる。幾つかの実施形態では、連結組立体80は、ケーブル46から延びてPED40の周りに巻き付き、PED40に対するケーブル46の動きを阻止するネットとすることができる。連結組立体80は、ケーブル46とPED40との間の相対移動を阻止するためにPED40の周りに巻き付くように伸張することができる弾性部分(例えば、PED部分84)を含むことができる点を理解されたい。また、連結組立体80は、図2のコンテナ30などのコンテナと組み合わせて使用できることを理解されたい。例えば、コンテナ30は、PED40を保持することができ、連結組立体80は、ケーブル46とPED40との間の接続を強化するのに使用することができる。更に、連結組立体80は、構成要素及びPED40の周りに巻き付けることによってなど、無線充電システム44(図2)の構成要素をPED40に結合するように構成することができることを理解されたい。
【0028】
図4は、乗り物車両12で使用することができるPED保持デバイス24の一実施形態の斜視図である。図示のように、PED保持デバイス22は、乗客がPED40の少なくとも一部(例えば、表示画面)を見ること、及び/又はPED40の少なくとも一部の機能(例えば、PED40のカメラ機能及び/又はオーディオ機能)にアクセスすることを可能にする開口部88を含むコンテナ30を含む。幾つかの実施形態では、開口部88は、コンテナ30の壁32の間の開放空間であってもよく、開口部88は、PED40がコンテナ30内にある間、乗客がPED40に触れることを可能にすることができる。しかしながら、幾つかの実施形態では、開口部88は、窓(例えば、透明構成要素)とすることができ、この窓は、PED40がコンテナ30内にある間にPED40を覆うためにコンテナ30の壁32(例えば、不透明壁)の間に配置することができる。このような事例では、PED40がコンテナ30内にある間、乗客はPED40に触れることができない場合があるが、乗客は、依然として、開口部88を介してPED40の少なくとも一部を見ることができ、及び/又はPED40の少なくとも幾つかの特徴にアクセスすることができる(例えば、PED40のカメラのレンズが開口部88を介して画像を得ることができる)。また、開口部88は、様々なサイズ及び位置の何れかを含む様々な構成の何れかを有することができることも理解されたい。
【0029】
コンテナ30の壁32は、乗り物車両12の表面34から外向きに(例えば、乗客に向かって)延在することができ、及び/又は内向きに(例えば、互いに向かって)湾曲することができる。従って、PED40は、壁32によって、コンテナ30に対して横方向(例えば、左右方向)に、及びコンテナ30に対して縦方向(例えば、前後)に移動することを阻止することができる。PED40はまた、図示のように、コンテナ30の底部を形成する壁32の1つによって支持されてその上に載ることができる。幾つかの実施形態では、コンテナ30は、PED40がコンテナ30内にある間にPED40を充電するように構成された有線充電システム42及び/又は無線充電システム44(図2)などの少なくとも一つの充電システムに関連付けることができる。コンテナ30は、異なるサイズのPED40を収容することができ、及び/又は異なるサイズのPED40を収容するために調整可能とすることができる(例えば、壁32は調整可能とすることができる)。
【0030】
幾つかの実施形態では、乗り物車両12は、静止し、所定位置でゆっくりと移動し、又は乗り物経路14をゆっくりと横切ることができる。幾つかのこのような事例では、コンテナ30の構成及び/又はPED40とケーブル46との間の接続は、コンテナ30内にPED40を維持し、乗り物サイクル中に乗り物車両12上にPED40を保持するのに十分とすることができる。幾つかのこのような事例では、PED40は、コンテナ30内で概ね静止したまま、又は乗り物サイクル中に無線充電システム44がPED40を充電できるコンテナ30内の所定位置に留まることができる。
【0031】
しかしながら、幾つかの実施形態では、例えば、カバー52を用いてコンテナ30内にPED40を更に固定することが望ましい場合がある。図2のカバー52と同様に、図4のカバー52は、矢印54で示すように、コンテナ30のベース53に対して開構成から閉構成に枢動して、コンテナ30内にPED40を囲むヒンジ付きリッドを含む。カバー52は、乗客によって及び/又はオペレータによって手動で閉構成に調整することができ、又はカバー52は、電子コントローラによって電子的に制御されるアクチュエータを介して(例えば、乗り物サイクルの前に)閉構成に調整することができる。カバー52は、剛性要素56及び/又は圧縮性要素58を含むことができる。カバー52が閉構成にあるときに、圧縮性要素58は、PED40に接触して圧縮し、コンテナ30に対するPED40の垂直移動(例えば、上下)を阻止し、これによりPED40の充電を容易にし、及び/又はPED40を乗り物車両12に更に固定することができる。コンテナ30に対する(従って、乗り物車両12に対する)PED40の動きを阻止することはまた、PED40の画面上の画像(ストリーミングビデオを含む)の表示、及び/又はPED40の特定の機能(例えば、PED40のカメラ)の使用を容易にすることができる。
【0032】
コンテナ30は、コンテナ30に対するPED40の垂直方向、横方向、及び/又は長手方向の動きを阻止するのを助けるために、PED40の他の表面に接触し圧縮する追加の圧縮性要素を含むことができることを理解されたい。コンテナ30はまた、図2のロック部60を含むことができ、ロック部60は、乗り物サイクル中に、ベース53からのカバー52の分離を阻止し、ケーブル46からのPED40の分離及び乗り物車両12からの分離を阻止するように電子的に作動することができる。このような事例では、充電システム42、44とロック部60は、協働して、ロック部60がロック構成にある間だけPED40のエネルギー貯蔵装置を充電することができる。
【0033】
作動時には、乗客は、PED40を矢印89の方向でコンテナ30内に降下することなどにより、コンテナ30内にPED40を位置付けることができる。乗客(又はオペレータ)は、ケーブル46のコネクタをPED40の対応するコネクタに手動で結合することができ、或いは、PED40を有線充電システム42又は無線充電システム44(図2)に結合することができる。乗客(又はオペレータ)は、カバー52を閉じることができ、ロック部60を介してカバー52をコンテナ30のベース53にロックすることができる。しかしながら、幾つかの実施形態では、カバー52は、電子コントローラからの指示を介して、閉構成に調整することができ、及び/又はロック部60をロック構成に調整することができる。カバー52及びロック部60は、乗り物サイクルの間、これらの構成に留まることができる。
【0034】
PED40がコンテナ30内に保持され及び/又はロックされている間でも、乗客は、開口部88を介してPED40の少なくとも一部を見ることができ、及び/又はPED40の少なくとも一部の特徴にアクセスすることができる。例えば、乗客は、PED40の画面を見て、ポップアップ通知(例えば、テキストメッセージ又はソーシャルメディアメッセージ)を見ること、表示画面上に表示された画像(例えば、PED40のカメラによって得られた画像)を見ること、(例えば、PED40のスピーカを介して)現在再生中のオーディオトラックに関する情報を見ること、及び/又はPED40の画面上に表示することが望ましいと考えられる他の何れかの情報を見ることができる。乗客は、テキストメッセージを入力して送信する、PED40のカメラを操作する、乗り物サイクル中に再生するオーディオトラックを選択する、及び/又はPED40を使用して他の様々な操作の何れかを実行するなど、PED40に触れてPED40と対話することができる。例えば、乗客は、PED40のカメラを操作して、乗り物車両12が乗り物経路14に沿って移動する際に自分自身の写真を撮る及び/又はビデオを録画することができる。写真及び/又はビデオは、PED40にローカルに保存することができ、及び/又はビデオは、例えば、ネットワーク(例えば、セルラー又は他の無線ネットワーク)を介してストリーミング(例えば、ライブストリーミング)することができる。
【0035】
幾つかの実施形態では、PED40の特定の特徴及び/又はPED40の使用(例えば、カメラ特徴及び/又はオーディオ特徴)は、ロック部60がロック構成にある間のみ乗客に利用可能にすることができる。例えば、乗客は、乗り物サイクル中にPED40上でソフトウェアアプリケーションを実行するように動機付けることができ(例えば、乗り物サイクル中に乗客がゲームをすることを可能にする特徴、又は乗り物サイクル中にPED40の画面上で他の方法では利用できない情報又は媒体を見ることを可能にする特徴など、ソフトウェアアプリケーションの種々の特徴に起因して)、アプリケーションは、ロック部60がロック構成にある間にのみPED40のカメラの使用及び/又はオーディオトラックへのアクセスを可能にすることができる。幾つかの事例では、ソフトウェアアプリケーションは、ロック部60がロック構成にある間だけ、PED40でその特徴のうちの特定のもの(例えば、ゲーム特徴、メディア)を利用できるようにすることができる。PED40の特徴(例えば、カメラ特徴及び/又はオーディオ特徴)は、ロック部60がロック構成にある間(例えば、乗客の入力なしに)は自動的に起動することができる。例えば、PED40上のソフトウェアアプリケーションは、ロック部60がロック構成にある間、PED40が自動的に(例えば、乗り物サイクル中及び/又は乗り物サイクルの特定の部分で)写真を撮る及び/又はビデオを記録することを可能にすることができる。
【0036】
PED保持デバイス22が、PED40のカメラ機能に対して複数の異なる視認方向を可能にするように調整可能であることが望ましい場合がある。従って、図5は、図1の乗り物システムにおいて使用することができるPED保持システム24の実施形態の正面図であり、PED保持デバイス22は、PED40のカメラ機能のための複数の異なる視認方向を可能にするように調整可能である。PED保持デバイス22は、様々な構成の何れかを有することができるが、図4のコンテナ30と同様のコンテナ30を含むことができ、これが調整可能アーム90(例えば、回転可能アーム、柔軟アーム、伸縮アーム)上に取り付けられる。コンテナ30は、異なるサイズのPED40を収容することができ、及び/又は異なるサイズのPED40を収容するために調整可能とすることができる。調整可能アーム90は、乗り物車両12の表面34に取り付けられるか又は表面34に支持することができる。調整可能アーム90は、乗り物車両12に対するカメラの位置及び/又は角度を変更するための何れかの数の自由度を有することができるが、幾つかの実施形態では、調整可能アーム90は、矢印92で示すように、少なくとも回転することができる。調整可能アーム90は、矢印94で示すように、追加的に又は代替的に、垂直方向に移動することができる。調整可能アーム90は、追加的に又は代替的に、縦方向(例えば、前後方向;乗客に向かって及び乗客から離れる方向)及び/又は横方向(例えば、横から横)に移動することができる。このような動きは、PED40のカメラが、乗客、隣接する乗客、及び/又は乗り物車両12を取り巻く環境の画像を撮影することを可能にすることができる。例えば、乗客は、乗り物車両12が乗り物経路14の坂を登るときに乗り物車両12の前方の画像(例えば、ビデオ画像)を捕捉するようにPED40を方向付けることを望む場合があり、乗客は、乗り物車両12が乗り物経路14の坂を下るときに乗客の画像を捕捉するようにPED40を方向付けることを望む場合がある。
【0037】
幾つかの実施形態では、乗客は、調整可能アーム90に接触して力を及ぼすことによって、調整可能アーム90を手動で調整することができる。加えて又は代替的に、乗客は、乗り物車両12の入力装置100(例えば、タッチ画面、制御パッド、ジョイスティック)を用いて調整可能アーム90を調整することができる。以下により詳細に論じるように、PED40は、(例えば、有線充電システム42、無線充電システム44、又は他の何らかの適切な有線又は無線通信システムを介して)乗り物車両12及び/又は乗り物システム10に通信可能に結合することができる。従って、幾つかの実施形態では、乗客は、PED40を使用して調整可能アーム90を調整することができる。例えば、乗客は、PED40の画面上の仮想制御パッド102を見ることができ、仮想制御パッド102に触れることで、調整可能アーム90の動きを引き起こすことができる。
【0038】
幾つかの実施形態では、調整可能アーム90の動きは、乗り物サイクルの前に予めプログラムすることができる。例えば、調整可能アーム90は、乗り物サイクルの幾つかの部分の間、乗り物車両12の前方の画像を取り込むためにPED40を方向付ける第1の位置(例えば、第1のカメラ位置及び/又は角度)と、乗り物サイクルの他の部分の間に乗客の画像を取り込むためにPED40を方向付ける(例えば、第2のカメラ位置及び/又は角度)第2の位置の間で動くように構成することができる。このようにして、PED保持システム24は、乗り物サイクル中に乗客からの入力なしに(例えば、乗り物サイクル中に乗客がPED40に触れることなく)、より興味深く娯楽性の高い画像の生成を容易にする。従って、画像は、乗客がPED40に触れるため又は調整可能アーム90を調整するために手を動かすことを示さない可能性があるため、画像がより良い品質にすることができる。調整可能アーム90の動きは、各乗り物サイクル中に調整可能アーム90が同じように動くように予めプログラムすることができ、又は異なる乗り物サイクル中に調整可能アーム90が異なる方法で動くように複数の異なる動きのシーケンスを予めプログラムすることができる。従って、乗客は、乗客が乗り物を体験するたびに、異なる画像を得ることができる。幾つかの実施形態では、乗客は、乗車の前(例えば、乗車の前の何れかの時間にPED40を介して)、乗車の前のキオスクで、又は乗車のための待ち行列で、及び/又は乗り物車両12の入力装置100を介して、複数の異なる動作シーケンスの1つを選択するか、或いは調整可能アーム90の動作の好みに関連する入力を提供することができる。例えば、乗客は、PED40のカメラが乗客の一方の側(例えば、乗客と一緒に旅行していない他の乗客)の座席の画像を取得しないように調整可能アーム90の動きを制限する入力、及び/又はPED40のカメラが乗客の他方の側(例えば、乗客と共に旅行している他の乗客)の座席の画像を取得するように調整可能アーム90の動きを生じさせる入力を提供することができる。
【0039】
図5のコンテナ30は、カバー52及び/又はロック部60と共に使用することができることを理解されたい。幾つかのこのような事例では、充電システム42、44とロック部60は協働して、ロック部60がロック構成にある間だけ、充電システム42、44がPED40のエネルギー貯蔵デバイスを充電するようにすることができる。更に、PED40の特定の特徴及び/又はPED40の使用は、ロック部60がロック構成にある間のみ乗客が利用可能とすることができる。加えて又は代替的に、調整可能アーム90は、ロック部60がロック構成にある間だけ移動可能とすることができる。
【0040】
PED保持デバイス22はまた、乗客が、乗り物サイクル中にオーディオトラックを選択及び/又は再生するためにPED40にアクセスすることを可能にすることができる。オーディオトラックは、PED40のスピーカを介して再生することができる。以下により詳細に論じるように、PED40は、(例えば、有線充電システム42、無線充電システム44、又は他の何らかの適切な有線又は無線通信システムを介して)乗り物車両12及び/又は乗り物システム10に通信可能に結合することができる。従って、幾つかの実施形態では、PED40を使用して乗客が選択したオーディオトラックは、乗り物車両12のスピーカ104を介して、及び/又は乗り物車両12を取り巻く環境のスピーカを介して再生することができる。更に、オーディオトラックは、PED40の記憶装置に格納されたオーディオトラック、遠隔記憶装置に格納され、無線ネットワークを介してストリーミングできるオーディオトラック、及び/又は乗り物システム10の乗り物記憶装置(例えば、乗り物車両12上)に格納されたオーディオトラックから選択することができる。PED40と乗り物システム10との間の通信により、乗り物記憶装置に記憶されたオーディオトラックは、PED40の画面上に表示することができる。このようにして、乗客は、乗り物車両12での乗車中の体験をカスタマイズすることができる。幾つかの実施形態では、特定のオーディオ特徴(例えば、乗り物システム10の乗り物記憶装置に記憶されたオーディオトラックを表示する機能、及び/又はPED40を介して選択されたオーディオトラックを乗り物車両のスピーカ104及び/又は乗り物車両12を取り巻く環境のスピーカで再生する機能)は、ロック部60がロック構成にある間のみ、乗客に利用可能とすることができる。
【0041】
上述したように、PED40は、乗り物システム10と通信することができる。幾つかの事例では、PED保持システム24は、PED40と乗り物システム10との間のこれらの通信を(例えば、有線充電システム42又は無線充電システム44を介して)促進することができ、及び/又は乗り物サイクル中に乗客によるPED40の使用を促進するためにPED40を位置付けることができる。上記を考慮して、図6は、乗客のPED40と乗り物システム10の他の構成要素との間の通信を可能にする乗り物制御システム110を有する乗り物システム10の概略図である。
【0042】
図示のように、PED保持デバイス22は、PED40を乗り物車両12に保持する。PED40は、乗り物車両12上に配置される乗り物車両コントローラ112(例えば、電子コントローラ)に(例えば、有線充電システム42、無線充電システム44を介して、又は他の有線又は無線通信システムを介して)通信可能に結合することができる。乗り物車両12は、追加的又は代替的に、入力装置100、スピーカ104、及び/又は表示画面114(例えば、タッチ画面)を含むことができる。幾つかの実施形態では、乗り物車両12上のこれらの構成要素の一部又は全部は、乗り物サイクル中にPED40を鏡映するか、又はPED40の構成要素として有効に置き換え/機能することができる。例えば、表示画面114は、コンテナ30に隣接して、又はコンテナ30上に(例えば、コンテナ30のカバー52上に)配置することができる。ロック部60がロック構成にあることに応答して、又は他のある時間に、表示画面114は、表示画面114がPED40の画面であるように見えるように、PED40の画面を鏡映することができる。或いは、そうでなければPED40の画面上に表示されるかもしれないアイコン、画像(例えば、PED40に記憶されている)、オーディオトラック(例えば、PED40に記憶されている)などが表示画面114上に表示することができる。次に、乗客は、例えば、スピーカ104を介して再生されるオーディオトラックを選択するため、又は本明細書に開示される他の技術の何れかを実行するためなど、乗り物サイクル中に表示画面114と対話することができる。有利には、これにより、乗客は、自分自身のPED40と相互作用しているように感じることができ、乗客にとって快適な又は馴染みのあるインターフェースを提供することができる。
【0043】
乗り物コントローラ112は、ロック部60の構成に基づく様々な開示された動作を実行してもよいことを理解されたい(例えば、センサ72[図1]からのフィードバックを受信すると、乗り物コントローラ112は、PED40のエネルギー貯蔵構成要素を充電するために電源48[図1]からの電力の供給を指示することができる)。また、乗り物車両コントローラ112は、乗り物車両が乗り物経路に沿って移動する際に、乗り物車両12を取り巻く環境における様々なショー効果120(例えば、照明やアニメーションフィギュアなどのショー要素;図1の1又は2以上のショー効果16)を制御するように構成された乗り物環境コントローラ118(例えば、無線ネットワーク116を介して)通信することができる。また、乗り物環境コントローラ118は、乗り物表示画面122への情報(例えば、画像)の表示及び/又は乗り物スピーカ124を介した音声の再生を指示するように構成することができる。乗り物表示画面122及び/又は乗り物スピーカ124は、乗り物車両12を取り囲む環境に配置することができる。例えば、乗り物表示画面122は、乗り物経路14の端部付近、又はアトラクションの出口(例えば、出口ドアによる)、又は乗り物のオペレータが使用するために指定されたオペレーションルームに配置することができる。別の例として、乗り物スピーカ124は、乗り物経路14に沿った乗り物12の1つのセクションに配置することができる。
【0044】
作動時には、PED40は、乗り物システム10の構成要素と協働して、乗客の体験を向上させることができる。例えば、PED保持システム24は、乗客が、乗り物車両12が乗り物経路14に沿って移動する際にPED40のカメラを操作することを可能にすることができ、或いは、PED40のカメラが、乗り物車両12が乗り物経路14に沿って移動する際に画像を撮影することを他の方法で可能にすることができる。乗客は、PED40のカメラによって得られた画像を、PED40の画面上、乗り物車両12の表示画面114上、乗り物表示画面122上、及び/又は乗り物システム10に通信可能に結合されている何れかの他の画面上で見ることができる。例えば、PED40は、乗り物車両12が乗り物経路14の坂を下るときに乗客の画像を撮影することができ、画像は、乗客がより大きな表示画面(例えば、PED40の画面に対する乗り物表示画面122)で画像を見ることができるように、乗り物の出口で乗り物車両12の表示画面114上及び/又は乗り物表示画面122に表示することができる。幾つかの実施形態では、PED40は、ショー効果120の1つの画像をキャプチャすることができ、画像は、オペレータがショー効果120を見ること(例えば、ショー効果120が適切に機能しているか不適切に機能しているかを見ること)を可能にするために、オペレーションルームの乗り物表示画面122上に表示することができる。
【0045】
幾つかの実施形態では、PED保持システム24は、乗り物車両12が乗り物経路14に沿って移動する際に、乗客がPED40と対話し、再生するためのオーディオトラックを選択することを可能にすることができる。オーディオトラックは、PED40のスピーカ、乗り物車両12のスピーカ104、及び/又は乗り物スピーカ124を介して再生することができる。更に、オーディオトラックは、PED40の記憶装置に格納されたオーディオトラック、乗り物車両12の外にある遠隔記憶装置に格納され、無線ネットワーク(例えば、ネットワーク116)を介してストリーミングできるオーディオトラック、及び/又は乗り物車両12上の乗り物記憶装置に格納されたオーディオトラックから選択することができる。例えば、PED40と乗り物システム10との間の通信により、乗り物貯蔵装置に貯蔵されたオーディオトラックは、乗客による選択のためにPED40の画面上に表示することができる。
【0046】
PED40と乗り物システム10との間の通信を介して、他の様々な機能を有効にすることができる。例えば、PED保持システム24は、調整可能アーム90を含むことができ、その場合、乗客は、例えば、PED40、入力装置100、及び/又は表示画面114での入力を介して調整可能アーム90の動きを制御することができる。更に、PED40は、表示画面114に通常表示される何れかの情報を表示するために使用することができる。従って、場合によっては、PED40は、(例えば、表示画面114の代わりに)乗り物車両12の表示画面114として機能してもよいし、乗客がPED40の画面と乗り物車両12の表示画面114の両方で情報を見ることができるように、重複する表示画面として機能することができる。様々なディスプレイ及び画面は、ユーザの好み及び/又は利用可能なデバイスに基づいて構成することができる。例えば、ある乗客はPED40を持たず、乗り物車両12の表示画面114で情報を見ることができ、別の乗客はPED40の画面を鏡映する表示画面114で情報を見ることができ、別の乗客はPED40の画面のみで情報を見ることができ、別の乗客はPED40の画面と乗り物車両12の表示画面114の両方で情報を見ることができる。
【0047】
PED保持システム24はまた、乗客が乗り物サイクル中に(例えば、乗り物車両12が乗り物経路14に沿って移動する際に)乗り物システム10の他の特徴と対話すること、及び/又はショー効果120を制御することを可能にすることができる。例えば、PED40上のソフトウェアアプリケーションは、体験を高めるために、乗客が乗り物サイクル中に乗り物システム10に関連するゲーム(例えば、トリビア質問に答える)を行うことを可能にすることができる。別の例として、PED40と乗り物環境コントローラ118との間の通信の開始時に(例えば、乗り物車両コントローラ112を介して、及び/又はネットワーク116を介して)、PED40上のソフトウェアアプリケーションは、ショー効果120を制御するために乗客がPED40を介して入力を提供することを可能にすることができる。乗客は、乗り物経路14に沿ったライトを照らすため、アニメーション化されたフィギュアを起動するため、又はそうでなければ乗り物サイクル中に乗り物車両12を取り巻く環境を変更するための入力を提供してもよい(例えば、水効果、煙効果、移動壁など)。乗り物システム10は、乗客が、乗り物車両12上の効果(例えば、乗り物車両12上のライト)を制御すること、乗り物車両12の動き(例えば、ステアリング、速度)を制御すること、及び/又はそうでなければPED40での入力を介して乗り物体験の他の側面に影響を及ぼすことも可能にすることができることを理解されたい。
【0048】
PED40と乗り物システム10との間の通信により、乗り物システム10は、乗り物システム10が乗客のための体験を強化することを可能にすることができる乗客に関する情報を収集することができる。例えば、乗り物システム10は、PED40から(例えば、PED40の設定から)乗客の好ましい言語に関する情報を取得することができ、その後、乗り物システム10は、乗客の好ましい言語で通信(例えば、PED40、表示画面114、又は乗り物表示画面122の画面上のテキスト)を提供することができる。PED40と乗り物システム10との間の通信及び/又は関連する機能性(例えば、乗り物スピーカ124を介して再生されるPED40のオーディオトラックの選択、PED40を用いたショー効果120の制御)は、ロック部60がロック構成にある間のみ利用可能であり得ることを理解されたい。
【0049】
図示のように、乗り物コントローラ112は、乗り物コントローラ112がPED保持システム24の調整可能アーム90を含む乗り物車両12の構成要素を(例えば、制御信号を介して)制御することを可能にするメモリデバイス130及びプロセッサ132を含むことができる。乗り物環境コントローラ118は、乗り物環境コントローラ118がショー効果120及び乗り物システム10の他の構成要素を(例えば、制御信号を介して)制御することを可能にするメモリデバイス134及びプロセッサ136を含むことができる。乗り物コントローラ112は、通信構成要素138を含むことができ、乗り物環境コントローラ118はまた、通信構成要素140を含むことができる。通信構成要素138、140は、ネットワーク116を介して、乗り物車両コントローラ112と乗り物環境コントローラ118との間の通信を可能にする。通信構成要素138、140は、追加的に又は代替的に、ネットワーク116を介してPED40との通信を可能にしてもよい(例えば、PED40は、乗り物コントローラ112及び/又は乗り物環境コントローラ118と無線で通信してもよい)。例えば、乗客は、PED40を介してショー効果120の1つの作動を指示する入力を提供することができ、その入力は、PED40からネットワーク116を介して乗り物環境コントローラ118に無線で通信することができる。
【0050】
1又は2以上の乗り物カメラ142は、乗り物車両12に設けられていてもよく(例えば、乗り物車両12と共に移動)、及び/又は1又は2以上の乗り物カメラ144が乗り物車両12を取り巻く環境に設けることができる。乗り物カメラ142及び/又は乗り物カメラ144によって得られた画像は、PED40に(例えば、有線充電システム42、無線充電システム44、又は他の適切な有線又は無線通信システムを介して)通信されてもよく、PED40の画面上に表示することができる。場合によっては、PED40がコンテナ30内にロックされることに応答して、乗り物車両カメラ142及び/又は乗り物カメラ144に関連する特定の機能が乗客に利用可能となることがある。例えば、乗り物カメラ142及び/又は乗り物カメラ144は、PED40がコンテナ30内にロックされている間、乗客が乗り物を体験する際に乗客の画像を取得するだけでよく、及び/又は乗り物カメラ142及び/又は乗り物カメラ144によって得られた何れかの画像を、PED40がコンテナ30内にロックされている間だけ乗客に提供(例えば、PED40に表示するために提供)することができる。PED40をコンテナ30内にロックするように乗客に動機付けるための他の類似の技術が想定される。例えば、乗客は、乗り物サイクル中にPED40がコンテナ30内にロックされていた場合、乗り物車両カメラ142及び/又は乗り物カメラ144によって得られた何れかの画像を割引価格で購入又はダウンロードすることができるようにすることができる。
【0051】
メモリデバイス130、134は、プロセッサ132、136によって実行可能な命令及び/又はプロセッサ132、136によって処理されるデータ(例えば、閾値)を格納する1又は2以上の有形、非一過性の、コンピュータ可読媒体を含むことができる。例えば、メモリデバイス130、134は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリ、ハードドライブ、光ディスク、及び/又はこのようなものを含むことができる。更に、プロセッサ132、136は、1又は2以上の汎用マイクロプロセッサ、1又は2以上の特定用途プロセッサ(ASIC)、1又は2以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又はそれらの何れかの組み合わせを含むことができる。更に、メモリデバイス130、134は、プロセッサ132、136によって実行可能な命令を格納して、乗り物システム10について本明細書に記載の方法及び制御アクションを実行することができる。
【0052】
図6に例示された乗り物制御システム110は単に例示的なものであり、本明細書に開示された技術を実行するために様々な他の構成が利用されてもよいことを理解されたい。更に、本明細書に記載される様々な機能は、何れかの適切な方法で、乗り物コントローラ112、乗り物環境コントローラ118、及び/又は1又は2以上の他の処理装置(例えば、PED40のプロセッサ)の間で分割することができる。更に、図1~6を参照して示され説明された様々な特徴及び要素は、互いに組み合わされても交換されてもよいことを理解されたい。
【0053】
図7は、乗り物システム10においてPED保持システム24を使用する方法150のフロー図である。本明細書に開示される方法150は、ブロックによって表される様々なステップを含む。方法150の少なくとも幾つかのステップは、乗り物システム10などのシステムによる自動化された手順として実行されてもよいことに留意されたい。フローチャートは、ある順序でステップを図示しているが、ステップは、何れかの適切な順序で実行されてもよく、特定のステップは、適切な場合には、同時に実行されてもよいことが理解されるべきである。更に、ステップを方法150に追加してもよいし、省略することができる。更に、方法150の特定のステップ又は部分は、別々の装置によって実行することができる。例えば、方法150の第1の部分は、乗り物コントローラ112のプロセッサ132によって実行されてもよく、一方、方法150の第2の部分は、乗り物環境コントローラ118のプロセッサ136によって実行することができる。
【0054】
ステップ152において、方法150は、PED保持システム24がPED40を受け入れる又はPED40と嵌合するステップで始めることができる。例えば、乗客は、PED40をコンテナ30内に配置することができ、及び/又はPED40を有線充電システム42に結合することができる。ステップ154において、PED保持システム24のロック部60は、PED40へのアクセスを阻止するために、及び/又は乗り物サイクル中にPED40が乗り物車両12から分離するのを阻止するために、アンロック構成からロック構成に調整することができる。ステップ156において、PED保持システム24の充電システム42、44は、PED40のエネルギー貯蔵構成要素を充電することができる。幾つかの実施形態では、充電システム42、44は、ロック部60がロック構成にあることに応答して、PED40のエネルギー貯蔵構成要素を充電することができる。
【0055】
ステップ158において、PED40のカメラは、乗り物サイクル中に画像を取得するために使用することができる。幾つかの実施形態では、カメラは、ロック部60がロック構成にあることに応答して、乗客にアクセス可能であってもよく、及び/又は動作可能とすることができる。ステップ160において、PED40は、乗り物サイクル中にオーディオトラックを選択及び/又は再生するために使用することができる。幾つかの実施形態では、選択及び/又は再生機能は、ロック部60がロック構成にあることに応答して利用可能であってよい。ステップ162において、PED40は、乗り物車両12の特徴(例えば、調整可能アーム90、乗り物車両12の動き)及び/又は乗り物車両12を取り巻く環境における特徴(例えば、ショー効果120)を制御するために使用することができる。幾つかの実施形態では、PED40は、ロック部60がロック構成にあることに応答して、このような特徴を制御するように動作可能であるようにすることができる。
【0056】
本明細書では、本発明の特定の特徴のみを例示し説明してきたが、当業者であれば多くの修正及び変更が想起されるであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の技術的思想の範囲内にある全てのこのような修正及び変更を保護することを意図していることを理解されたい。
【0057】
本明細書で提示され請求項に記載された手法は、本発明の技術分野を明らかに改善する実際的な性質の実質的な目的及び具体的な実施例に参照及び適用され、このため、抽象的、無形、又は真に理論的でもない。更に、本明細書の終わりに添付した何れかの請求項が「機能」を「実行」する手段」又は「機能」を「実行」するステップ」として指定された1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されるものとする。しかしながら、何れかの他の方法で指定された要素を含む何れかの請求項については、このような要素は、米国特許法第112条(f)に従って解釈されないものとする。
【符号の説明】
【0058】
10 乗り物システム
12 乗り物車両
14 乗り物経路
16 ショー効果
18 座席
20 乗客拘束具
22 PED保持デバイス
24 PED保持システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】