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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-27
(54)【発明の名称】神経インタフェースシステム
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/05 20060101AFI20230120BHJP
   A61N 1/36 20060101ALI20230120BHJP
【FI】
A61N1/05
A61N1/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022530708
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(85)【翻訳文提出日】2022-07-22
(86)【国際出願番号】 GB2020053036
(87)【国際公開番号】W WO2021105699
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】62/941,522
(32)【優先日】2019-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517155196
【氏名又は名称】ガルバニ バイオエレクトロニクス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オウチョウチェ,セバスチャン
(72)【発明者】
【氏名】アウ,シンディー
(72)【発明者】
【氏名】リス,ケネス ダグラス
(72)【発明者】
【氏名】バーグ,トーマス
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053CC10
4C053JJ02
4C053JJ11
4C053JJ21
(57)【要約】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムは、少なくとも一つの電極と、パルスジェネレータ及び少なくとも一つの電極に接続可能な導電体のための通路を提供するスパインと、スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、電極がアーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、神経インタフェースシステムの部分の相対的な運動における張力を減少し、ターゲットの軸の湾曲に適応するように構成される張力緩和機構と、を備え、ターゲット上又はターゲット内に神経インタフェースが設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムであって、
少なくとも一つの電極と、
スパインであって、任意に、埋め込み可能なパルスジェネレータから前記少なくとも一つの電極までの導電体のための通路を提供するように構成されるスパインと、
前記スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、前記電極が前記アーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、
前記スパイン及び前記少なくとも一つのアームの一つ以上の相対的な運動における張力を減少し、ターゲットの軸の湾曲に適応するように構成される張力緩和機構と、を備え、前記ターゲット上又は前記ターゲット内に前記スパイン及び少なくとも一つのアームが設けられている、
埋め込み可能な神経インタフェースシステム。
【請求項2】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムであって、
少なくとも一つの電極と、
スパインであって、任意に、埋め込み可能なパルスジェネレータから前記少なくとも一つの電極までの導電体のための通路を提供するように構成されるスパインと、
前記スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、前記電極が前記アーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、
神経インタフェースシステムの複数の部分の相対的な運動又は変位における張力を減少し、ターゲットの軸の湾曲に適応するように構成される張力緩和機構と、を備え、前記ターゲット上又は前記ターゲット内に前記神経インタフェースが設けられている、
埋め込み可能な神経インタフェースシステム。
【請求項3】
前記張力緩和機構は、ノッチ、ジョイント、ボールジョイント、その周囲の部分より高い柔軟性材料を備える部分、及び、減少した断面積のうちの少なくとも一つを備える、請求項1又は2に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項4】
前記張力緩和機構は、前記神経インタフェースシステムの複数の部分の相対的な運動のための柔軟性を増加させ、及び/又は、前記神経インタフェースシステムの複数の部分の相対的な運動を可能にし、任意に、前記運動は、前記ターゲットの前記軸に対して垂直方向であり、任意に、前記運動は、結果として、前記ターゲットの前記軸に平行な前記神経インタフェースの長さにおける湾曲が存在するように、前記神経インタフェースの曲げを生ずる、請求項1から3のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項5】
前記張力緩和機構は、湾曲する前記少なくとも一つのアームと前記スパインとの間の取り付け領域に設けられることで、前記少なくとも一つのアームは、前記スパインの軸に対してある角度で枢動可能である、請求項1から4のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項6】
前記神経インタフェースシステムは、複数のアームを備え、前記スパインは、湾曲した前記アームと湾曲した前記アームに近接する前記スパインの部分との間に位置決めされる前記張力緩和機構を備え、前記張力緩和機構の各々は、前記スパインの外周を部分的又は全体的に包囲する、請求項1から5のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項7】
前記神経インタフェースシステムは、前記スパインの内部に位置決めされる前記導電体を包囲するシリコーン管をさらに備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項8】
前記神経インタフェースシステムは、延長されたスパイン部を備え、前記延長されたスパイン部は、前記アームが延在する前記スパイン部と、前記スパインと埋め込み可能なパルスジェネレータとの間の前記導体の一部を備えるリードボディと、の間にあり、前記張力緩和機構は、前記延長されたスパイン部に設けられている、請求項1から7のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項9】
少なくとも二つの湾曲したアームは、前記スパインの第1の部分から少なくとも部分的に放射状に延在し、前記スパインは、湾曲した前記アームの間の前記第1の部分と、前記第1の部分に隣接し、湾曲した前記アームに近接する前記スパインの第2の部分と、に位置決めされる前記張力緩和機構を備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項10】
前記張力緩和機構は、リードボディから最も離れた前記アームの間に設けられている、請求項1から9のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項11】
前記神経インタフェースシステムは、前記導体を包囲し、前記スパインの内部に位置決めされる管をさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項12】
前記管は、0.25mmまでの厚さを有する、請求項11に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項13】
前記スパインは、中空である、請求項1から12のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項14】
前記スパインは、シリコーン又はポリウレタンを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項15】
湾曲した前記アームの間の前記張力緩和機構は、湾曲した前記アームの取り付けの反対側の前記スパインの側に位置決めされ、前記スパインの前記第1の部分に柔軟性を提供する、請求項1から14のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項16】
前記スパインの前記第2の部分上の前記張力緩和機構は、前記スパインの外周を全体的に包囲し、前記第1の部分と前記第2の部分との間の柔軟性を増加させる、請求項1から15のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項17】
前記スパインの前記第2の部分上に少なくとも二つの張力緩和機構が存在する、請求項1から16のいずれかに記載の神経インタフェースシステム。
【請求項18】
前記張力緩和機構は、前記スパインの外周を全体的に包囲する切り欠きを備える、請求項1から17のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項19】
前記スパインの前記第2の部分上の前記張力緩和機構の長さは、前記第1の部分上の前記張力緩和機構の長さより長い、請求項1から18のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項20】
前記アームを前記スパインに放射状に取り付けるために2ショット成形工程が用いられる、請求項1から19のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項21】
神経インタフェースシステムであって、
複数の電極と、
前記複数の電極までの導体のための通路を提供するスパインと、
前記スパインから放射状に延在する二つ以上の湾曲したアームと、を備え、
(i)湾曲した前記アームは、前記スパインに対して垂直に延在し、前記複数の電極は、前記スパインに対してある角度で、湾曲した前記アームの内周に位置決めされ、又は、(ii)湾曲した前記アームは、前記スパインに対してある角度で固定され、前記複数の電極は、湾曲した前記アームの前記内周に沿って垂直に位置決めされる、
神経インタフェースシステム。
【請求項22】
前記スパインは、湾曲した前記アームと湾曲した前記アームに近接する前記スパインの一部との間に位置決めされる複数の張力緩和機構を備え、前記張力緩和機構の各々は、前記スパインの外周を部分的又は全体的に包囲する、請求項21に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項23】
前記神経インタフェースシステムは、前記導体を包囲し、前記スパインの内部に位置決めされる管をさらに備える、請求項21又は22に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項24】
前記スパインは、シリコーンを含む、請求項21から23のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項25】
前記システムは、ショット成形工程によって形成され、任意に、前記アームは、第1のショットによって形成され、前記アームの外部層及び前記リードボディは、第2のショットによって形成され、さらに任意に、前記第2のショットは、オーバーモールドである、請求項1から24のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項26】
前記第2のショットは、前記第1のショットより低い硬度を有する、請求項25に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項27】
前記第1のショットは、少なくともショア70Aのデュロメータを有する、請求項25又は26に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項28】
前記第2のショットは、シリコーンを含む、請求項25から27のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【請求項29】
異なる材料が、前記第1及び第2のショットのために用いられる、請求項25から28のいずれか一項に記載の神経インタフェースシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ターゲットを神経調節するように構成される神経調節デバイスとともに使用するための、リードシステムとも称される神経インタフェースシステムに関するものであり、特には、神経インタフェースシステムの整列配置を改善することに関するものである。
【背景技術】
【0002】
神経又は神経血管束のようなターゲットに埋め込まれる神経インタフェースシステム又はリードシステムは、パルスジェネレータとともに用いられるとき、一つ以上の電極を通して電気刺激を神経に提供することができる。神経インタフェースシステム及び神経刺激は、デバイスの用途及び意図された効果に基づいて広く変化しうる。多くの神経インタフェースシステムは、神経束の上の電極の正確且つ安全な配置及び神経インタフェースシステムのターゲットに対する適切な適応から、システムの改善された安全性及び有効性のための利益を得る。
【0003】
特に、電極が存在する神経インタフェースシステムの遠位端において、不適当に取り付けられたか又は不整列な神経インタフェースシステムは、いくつかの望ましくない結果につながりうる。例えば、電極とターゲットの神経との間のギャップは、神経インタフェースシステムに影響を与え、治療の損失につながり、同じ治療効果を達成するのに著しく高い電流量を送出する必要を生じ、又は、効率を減少させうる。誤った配置はまた、近くの脈管構造を収縮させ、潜在的に永久に変えうるより高い圧力領域をもたらしうる。他の影響は、埋め込み部位での高い炎症、増加した線維症、高められた刺激要件、及び、よりひどい場合には神経死を含みうる。
【0004】
適切な神経インタフェースシステムの配置に対処及びそれを維持し、張力緩和をもたらすための現在の方法は、埋め込みの間の、リードボディのコイル巻き、例えば、ループ又はS状形状を含む。コイル巻きは、埋め込みの初期段階に実施されてもよいが、線維性組織がコイル接合の周りに形成されると、ループは、所定の位置に係止され、張力緩和を提供する際のそれらの有効性を失う。線維性組織は、しばしば、埋め込みの数週後に形成される。他のデバイスでは、形状は、ポリウレタンでできているリードボディに形成されてもよい。リードボディは、(パルスジェネレータへの接続が設けられてもよい)神経インタフェースシステムの近位端と電極を備える遠位端との間に設けられてもよい。したがって、リードボディは、電極のための導電体を備えてもよい。しかしながら、ポリウレタン材料は、シリコーンのような他の材料よりバイオ安定性が低く、軸方向に柔軟でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の設計はまた、典型的には、脈動構造上の応用に非効率的である。上述したように、一旦線維性組織がリードボディの周りに形成され、リードボディを所定の位置に「係止する」ならば、これらの張力緩和設計は有効ではない。加えて、神経インタフェースシステムのリードボディに形成される形状及びコイルは、電極を備える遠位端から遠く、このように、脈動構造上に埋め込まれるとき、(例えば、神経カフを備えてもよい)遠位端の運動、例えば、垂直動作に対処しない。脈動動脈から生じる極小の動きは、神経インタフェースの治療の性能及び効果に妥協を生じさせうる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
リードシステムとも称される神経インタフェースシステムは、ターゲットの神経調節のための埋め込み可能なパルスジェネレータとともに使用するために提供され、システムは、少なくとも一つの電極と、ターゲットの軸の湾曲に適応するための張力緩和機構と、を備える。
【0007】
複数の電極と、複数の電極までの導体のための通路を提供するスパインと、スパインから放射状に延在する二つ以上の湾曲したアームと、を備える神経インタフェースシステムも提供され、(i)湾曲したアームは、スパインに対して垂直に延在し、複数の電極は、スパインに対してある角度で、湾曲したアームの内周に位置決めされ、又は、(ii)湾曲したアームは、スパインに対してある角度で固定され、複数の電極は、湾曲したアームの内周に沿って垂直に位置決めされる。
【0008】
以下、さまざまな非限定的な実施形態が、添付の図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】神経血管束上で良く整列配置されたカフの一例を描写する図である。
図2】神経血管束上で悪く整列配置されたカフの一例を描写する図である。
図3】本願明細書に記載されている実施形態に従って、神経カフを描写する図である。
図4】中空のスパインを有する神経カフを描写する図である。
図5】複数の張力緩和ノッチを有する神経カフを描写する図である。
図6A】本願明細書に記載されている実施形態に従って、張力緩和ノッチのためのバリエーションを描写する図である。
図6B】本願明細書に記載されている実施形態に従って、張力緩和ノッチのためのバリエーションを描写する図である。
図7】神経カフのスパイン上の張力緩和機構を描写する図である。
図8】本願明細書に記載されている実施形態に従って、追加の張力緩和機構を描写する図である。
図9A】傾斜したアームを有する神経カフを描写する図である。
図9B】傾斜した電極アレイを有する神経カフを描写する図である。
図10A】スパインに対して枢動可能なアームを有する神経カフを描写する図である。
図10B】スパインに対して枢動可能なアームを有する神経カフを描写する図である。
図11】カフアームがターゲットの生体構造内のさまざまな角度及び位置に適応するように変更されてもよい他の設計を描写する図である。
図12A】一実施形態に従う電極デバイス及びリードボディの線図である。
図12B】他の実施形態に従う電極デバイス及びリードボディの線図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本願明細書に記載されている本開示のさまざまな態様は、概して、神経又は神経血管束でもよいターゲットに対する、リードシステムとも称される神経インタフェースシステムの安全性、有効性及び応用を改善するためのデバイス、システム及び方法、アプリケーションに関するものである。提供される例が単に明快さ及び理解のためのみにあり、いかなる方法でもこの開示の請求された主題又は関連部分を限定又は制限する意図はないことを理解されたい。例えば、電極を備える神経インタフェースシステムの遠位端の例として記載されている神経カフの応用に加えて、遠位端の他の形状又は配置、例えば、神経パッチを用いてもよい。さらに、この種の神経インタフェースシステムは、神経血管束並びに神経のような任意の非脈動性のターゲットに適用されてもよい。
【0011】
本願明細書に記載されているさまざまな実施形態において、神経カフは、スパインに取り付けられる一つ以上のアームを備え、機械的安定性及び電極までの配線のための通路を提供してもよい。一つ以上のアームの形状又は数を含む神経カフの配置、スパイン、電極の位置決め及び各態様のための材料は、一つ以上の要因及び考慮点、例えば、柔軟性、耐久性及び位置決めの考慮点に応じて異なりうる。
【0012】
一例のターゲットは、脾動脈の周りに配置される自律神経の複合体である脾臓の神経血管束でもよい。ターゲットの埋め込み部位は、膵臓から十分に分離している脾動脈上のループでもよい。しかしながら、脾臓の神経血管束の形態は、人間においてばらつきうる。ループの湾曲は、さまざまな要因、例えば、年齢及び肥満指数に起因して患者の間で異なりうるし、同じ個人においてさえ異なりうる。このように、神経インタフェースシステムの適正な整列配置を維持することは、場合によっては課題になりうる。
【0013】
図1から図2は、神経血管束に適用される神経インタフェースシステムの例を描写する。図1から図2に示される神経インタフェースシステムは、神経カフを備えるリードシステムである。カフ部分を備える神経インタフェースシステムが示されるが、本開示が遠位端のさまざまな他の形状及びタイプを備える他の神経インタフェースシステムに適用されるということは、当業者によって認識されるものである。例えば、神経インタフェースシステムは、パドルタイプ、ラップタイプ、又は、単に、リードボディと、リードボディのさまざまな遠位端部分に設けられている露出電極を有するカフ部分のような神経インタフェース部分と、を主に備えるリードシステムでもよい。図1は、望ましい良く整列配置されたリードシステム233の一例を描写し、一方、図2は、悪く整列配置されたリードシステム230及び232の二つの例を示す。
【0014】
神経血管束及び脾臓ループのバリエーションに対処する一つの方法は、複数の動脈カフ及び神経インタフェースを製造し、さまざまな湾曲に適応することである。しかしながら、この方法は複数の設計を必要としうるし、埋め込みの前に、正しいサイズのカフが患者のために選択されたことを決定するための追加の努力を続いて必要としうる。それゆえ、一つの課題は、患者内の脾動脈の形態における任意の変化、例えば、年齢による変化に適応することである。
【0015】
神経カフを設計する際の他の課題は、カフシステムが、局所的な可変な湾曲及び直径を有しうる脈動動脈に合致することを可能にしながら、動脈への圧力を最小化することである。この課題に対処する一つの方法は、動脈の単一部分に取り付けるのに十分小さい電極を用いることである。この方法は、動脈への圧力を最小化することができるが、神経範囲は、標準未満となりうるし、神経血管束のほんの小さいパーセンテージのみを活性化しうる。小さい電極はまた、適所に維持するために追加のアンカーメカニズム、例えば、接着又は縫合を必要としうる。しかしながら、この種の固定方法は、追加の材料をカフシステム及び埋め込み手順に導入し、これは、各々生体適合性及び生体学的安定性のために制御及び研究される品質でなければならない。これらの方法はまた、特に脆弱である縫合に関して、埋め込み組織の除去を困難且つ危険なものにしうるし、及び/又は、大量出血の危険を有しうる。
【0016】
脾臓ループの形状バリエーション及び潜在的に変化する形態に関連した問題点に加えて(又は神経カフが脾臓神経以外の神経又は神経束に設けられている場合であっても)、任意の長期的に埋め込まれた神経カフは、活動、生体構造のバリエーション及びルーティングストラテジのレベル及びモードの相違に起因して、患者にわたりさまざまな力を受ける。長期埋め込みにおいて、動的に脈動する生物学的構造、例えば、脾臓神経血管束上の神経カフは、時間とともに神経血管束上の神経インタフェースシステム、特に遠位端の整列配置をシフトし、配置を誤りうる力を受ける。
図3は、その遠位端で神経カフを備える神経インタフェースシステムの一例を示す。図1及び図2を参照して上述したように、本開示は、神経カフを備える神経インタフェースシステムに適用されるだけではなく、さまざまな他の形状及びタイプの遠位端を備える他の神経インタフェースシステムにもまた適用される。例えば、神経インタフェースシステムは、パドルタイプ、ラップタイプ、又は、単に、リードボディと、リードボディのさまざまな遠位端部分に設けられている露出電極と、を主に備えるリードシステムでもよい。いくつかの実施形態において、神経インタフェースシステムは、配線接続を提供するリードボディの代わりに、神経インタフェースシステムに受信機又はコイルを含むことによって、無線で電力供給されてもよい。いくつかの実施形態において、神経インタフェースシステムが、ユーザが身に着けたデバイスのような無線のパルスジェネレータによって電力供給可能である場合、本願明細書において参照される埋め込み型パルスジェネレータは、埋め込まれる必要はない。いくつかの他の実施形態において、神経インタフェースシステムは、送信機から電力及び通信を受信するための無線アンテナを有するミニチュアの埋め込み型パルスジェネレータ(IPG)を備えてもよい。IPGは、外部ソースから電力を受信してもよく、及び/又は、外部ソースから充電されるバッテリーを備えてもよく、IPGは、前記バッテリー又は外部ソースによって電力供給される。以下の図面は、有線のリードボディベースの実施形態を参照するが、これらの実施形態が代替的に無線でもよく、本願明細書に記載されているパルスジェネレータが、埋め込まれる必要がないか又は埋め込み可能ではないけれども、埋め込まれてもよいことを理解されたい。
【0017】
本願明細書において開示される実施形態のいくつかに従って、それは、2ショット成形工程を通して形成される。第1のショット310は、より固いデュロメータ(例えば、少なくともショア70A)を備え、電極の層間剥離を防止してもよく、第2のショット320は、著しくより柔軟である。第2のショットにおいて、カフのバルクは、第1のショット310より著しく低いデュロメータを有し、低い曲げ剛性、及び、埋め込まれるとき動脈のようなターゲット上に与えられる圧力を提供してもよい。その結果、神経カフは、差動デュロメータを有する2層の設計を備える。いくつかの例において、カフは、特にカフの意図した位置決め及び適用のために、シリコーン及び/又は生体適合性及び生体学的安定性の品質を有する一つ以上の他の材料を備える。同様に、第1及び第2のショットのデュロメータは、異なってもよい。
【0018】
神経カフの実施形態において、一つ以上の電極330は、第1のショットのアーム340上の切り欠き窓上に組み立てられてもよい。電極330は、組み込まれるとき神経血管束との接触を提供し、リードボディ導体350に接続される。実施形態において、電極が第1のショット310上に組み立てられた後、リードボディ導体350は、電極に溶接されてもよい。本願明細書において述べられるさまざまな実施形態及び例において明らかであるように、アーム上の電極の位置決め並びにアーム、スパイン及び取り付け点の構成及び柔軟性は、サイジング、意図した位置決め、張力緩和要件並びに潜在的な動脈の拡大、運動、脈動及び形状に応じて大きく変化することができる。
【0019】
図4は、スパインの剛性を低下し、全体の柔軟性を増加させるのを支援する中空のスパイン410を有する神経カフを描写する。実施形態において、スパインは、主配線コイル430を通して位置決めされるマンドレルの周りに成形され、成形品が中央開口420を作り出すために硬化した後、除去される。成形は、例えば、上述した2ショット成形工程に従って発生してもよい。他の実施形態では、中空のスパイン設計は、成形の後遠位端でホールを形成することによって達成されてもよい。
【0020】
中空のスパイン設計の結果は、従来のスパイン設計に勝るいくつかの利点を生成しうる。最初に、低い曲げ剛性によって、スパインは、湾曲構造に合致してもよい。これは、変化する形状及びサイズを有する神経血管束に対するカフの適用及び安定性を改善しうる。加えて、カフがさまざまな湾曲に適応できると仮定すると、スパインの柔軟性は、神経血管束により少ない圧力を与えうる。これは、過剰な圧力並びに動脈の自然の脈動及び運動から生じうる問題及び潜在的損傷を減少しうる。
【0021】
中空のスパイン設計は、製造に関する利点を提供することもできる。マンドレルは、成形工程の間、配線コイル430がシフトするのを防止するのを支援しうる。マンドレルは、コイルを安定化させるのを支援しうるし、設計は、成形工程の間、バイアスが不整列を生じるのを防止するとともに、損傷を生じうるし、神経カフの効果及び寿命を減少しうる望ましくない圧力上昇を防止するのを助けうる。いくつかの実施形態において、中空のスパインの少なくとも一部は、充填されてもよい(又は埋め戻されてもよい)。例えば、中空のスパインは、シリコーン又はポリウレタンのような、スパイン又はカフの他の部分が形成される材料で充填されてもよい。中空のスパインは、少なくとも部分的に、導電体が設けられている点まで充填されてもよい。例えば、図4を参照すると、中空の中央開口420は、図に示される右縁(スパインの遠位端と称することができ、そこでは、スパインの近位端は、リードボディ又は延長されたスパイン部に接続可能である)からコイル導体430の開始まで部分的に充填されてもよい。
【0022】
同様の利点は、神経カフのスパインに追加される一つ以上の張力緩和ノッチにより実現されてもよい。図5は、スパイン530上に複数の張力緩和ノッチ510、520を備えるカフの実施形態の一例を示す。さまざまな例において、所望のスパインの柔軟性及び/又は神経血管束の輪郭に応じて、張力緩和ノッチ510は、一つ以上のアーム540に隣接して、又は、それらの間に追加されてもよい。これは、アーム540の運動のための追加の柔軟性を提供してもよい。他の態様では、ノッチ520は、スパイン530のリードボディの部分に追加されてもよい。これらのノッチは、ヘッドに対するリードボディの動きの範囲550を増加させるのを助けてもよい。また、スパインの追加の柔軟性及び動きの範囲は、神経血管束の運動並びにさまざまな輪郭及び湾曲に適応させることができるとともに、接触点への圧力を減少させることができる。張力緩和ノッチの深さがスパインルーメンのサイズ及びスパインルーメン内に設けられている導電体のサイズ又はタイプに応じて決定又は制限されてもよいことを認識されたい。
【0023】
図6A及び図6Bは、張力緩和ノッチの設計バリエーションを示す。図6Aは、スパイン650の外周を部分的又は全体的に包囲する二つの輪郭スタイル610、620を示す。緩和ノッチ610は、各アームの間に位置してもよく、スパインのリードボディ部分に対してアーム部分に柔軟性を提供してもよい。特に、ノッチ610は、スパインの上側612(すなわち、アームの反対側)及びスパインの下側614に限定されてもよく、これは、スパインの垂直方向の柔軟性616を提供し、それが取り付けられうる動脈の湾曲及び輪郭に適応しうる。ノッチ610が、スパイン650の外周を部分的にのみ包囲するので、スパインは、依然として他方向の、例えば、水平方向の剛性を維持しうる。張力緩和ノッチ620は、湾曲輪郭を有する外周切り欠きを有する異なる設計を備えてもよい。これは、ノッチ610と比較して、追加の柔軟性をリードボディ、特にスパイン部に提供しうる。より詳しくは、張力緩和ノッチ620は、リードボディとカフとの間の追加の分離を提供してもよい。直線の外周切り欠きと比較して、湾曲ノッチ620は、屈曲する間、スパインに対する応力を減少しうる。張力緩和ノッチ620はまた、配線コイルへの追加の圧力又は応力を防止するのを支援するとともに、カフシステムは、取り付けられた動脈及び神経血管ボディのさまざまな運動及び輪郭に適応することができる。張力緩和ノッチ620は、リードボディとカフとの間のより滑らかな剛性勾配を提供することができ、これは、リードボディ及びカフを備える神経インタフェースシステムの曲げ疲労性能を改善することができる。
【0024】
図6Bは、神経カフ上のノッチ設計の追加の例を描写する。ここで、アーム660の間に位置する張力緩和ノッチ630は、スパイン650の外周を包囲する垂直方向の切り欠きを備えてもよい。このスタイルは、図6Aのノッチ610と比較して、より大きな柔軟性をカフシステムのアーム部分に提供しうる。リードボディ上のノッチ640は、図6Aの曲線的なノッチ620に類似しているが、より長くより平坦な輪郭を有する。輪郭設計は、スパインのリードボディ部分の剛性を減少してもよく、アーム部分に対して追加の柔軟性を可能にしてもよい。加えて、一つから三つのノッチのみが図6Aから図6Bの全体にわたってスパイン650の各部分において描写されるが、他の任意の数のノッチが、スパインの所望の柔軟性及び剛性を達成するために実施されてもよい。例えば、ノッチは、単独で、又は、任意の数の輪郭バリエーションと組み合わせて、ねじ設計を備えてもよい。図6Aに見られるように、ターゲットは、神経インタフェースシステムの長さに沿って湾曲する。換言すれば、ターゲットの軸に湾曲が存在する。
【0025】
張力緩和ノッチ設計が、さまざまなスタイル、設計及びバリエーションのいずれかを包含してもよく、図面の全体にわたって描写される例に限定されるものではないこともまた認識されたい。描写された設計は、図示する目的のみのためであり、さまざまな実施形態は、類似の、異なる、又は、これら及び他の設計の組み合わせを含んでもよく、それは、本願明細書に記載されている実施形態に従って、張力緩和をスパインに提供し、スパイン剛性を低下し、スパイン柔軟性を増加させるように構成される。
【0026】
図7を参照すると、張力緩和を神経カフリードに提供するための追加の実施形態が描写される。本実施形態において、リードボディは、電極730に接続されているワイヤコイル720又は導体を包囲する内部の薄壁管710を備える。実施形態において、薄壁管710は、シリコーンを含んでもよく、0.25mmの厚さを有してもよい。管710は、ワイヤコイル720の周りの保護の層を形成し(この場合、四本巻きの共通半径の導体であり、他の実施形態では、二本巻きの共通半径の導体が増加した柔軟性のために用いられてもよい)、最大化又は増加した柔軟性及び伸縮性のために低いばね定数を有する。このように、管は、カフシステムによって経験される運動、脈動、湾曲及び輪郭に適応可能(又はこの場合、分離可能)でもよい。実施形態において、薄壁管710は直線に保たれ、取扱い及び説明手順の容易さを改善してもよい。例えば、直管は、クリーンな線維性のチャネルを促進し、これは、コイル状及びS字状の管設計によって経験されうる問題及び外植の問題を除去又は減少する。
【0027】
同様に、ワイヤコイル720自体は、低いばね定数を有する共通半径の導体を備えてもよい。薄壁管710と同様に、ワイヤコイルはまた、カフシステムによって経験される運動、輪郭及び変化に適応可能な最大化又は増加させた伸縮性及び柔軟性を有する。
【0028】
ワイヤコイル720及び薄壁管710は、細長いスパインを備えてもよい外側の成形740内に適合してもよい。本願明細書におけるさまざまな実施形態に記載されているように、スパインは、張力緩和のための一つ以上の特徴、例えば、一つ以上のノッチを有してもよい。張力緩和成形によって、リードボディは、一つ以上のアーム750及び電極730の周りで回転し、一つ以上のアーム750及び電極730から離れて枢動することができる。張力緩和輪郭はまた、薄壁管710と組み合わせて、リードボディによって経験されるねじる動きを、神経血管束上のカフの取り付けから分離してもよい。このように、神経血管束の接触領域上の減少した圧力が存在しうるとともに、運動の間ワイヤコイル720上のカフシステム内の減少した力が存在する。
【0029】
図8は、より多くの張力緩和機構を示し、この種の特徴を従来の神経カフスパインと比較する。従来のカフスパイン810では、張力緩和機構は存在しない。典型的には、カフとリードボディとの間の非常に短い距離のみが存在し、これは、結果として、リードボディとカフとの間の結合された力を生ずる。例えば、リードボディ上のねじる動きは、カフまで伝達される。カフが動脈上に組み込まれる場合、この種のねじる動きは、動脈に損傷及び/又は過剰な圧力を生じさせうる。いくつかの場合には、電極は、予想外のねじる動き又は他の運動の結果、不整列となり、したがって、効果が弱くなりうる
【0030】
しかしながら、本願明細書において開示されるカフ及びスパイン設計820では、一つ以上の張力緩和機構は、カフとリードボディ接合830との間の距離を延長するように機能してもよい。このより大きな距離並びに張力緩和機構からの柔軟性は、カフとリードボディとの間の力を分離するのを助けてもよい。張力緩和機構840により示すように、成形されたピボット構造及びS字状構造は、スパイン剛性を低下し、柔軟性を増加させ、カフとリードボディとの間の力を分離し、神経カフの寿命及び効果を増加させるのに用いてもよいいくつかの方法である。
【0031】
実施された神経カフシステムでもよい一つ以上のノッチ及び張力緩和機構に加えて、取り付けられた電極の位置決めを含むカフアームの修正は、追加の神経範囲及び安定性を提供することができ、神経カフシステムの全体の効果を改善することができる。
【0032】
図9A及び図9Bは、一つ以上の電極の適切な配置及びそれらの適切な位置での安定性を促進するのに用いてもよい二つの例を示す。この種の設計は、図面において描写するように、湾曲及び輪郭を有する神経血管束に特に有用となりうる。図9Aは、アーム910がある角度でスパイン940に接続されてもよい第1の実施形態を示す。従来のカフにおいて、一つ以上のアームは、スパインに垂直に位置決めされてもよい。ここで、アームは、動脈のような湾曲ターゲット950上の電極920の適切な配置を最大化するためのある角度に位置決めされてもよい。この例では、電極は、カフアーム910に対して垂直に整列配置されてもよい。このように、電極920の配置は、カフアーム910の角度に従ってもよく、最適位置で動脈950に外周方向に係合することができる。さまざまな実施形態において、カフアーム910は、成形工程、例えば、2ショット工程又は各種の方法のいずれかにより、角度のある位置に成形されてもよい。
【0033】
図9Bは、図9Aのバリエーションを描写する。図9Bにおいて、カフスパイン940に対してある角度で位置決めされるカフアームの代わりに、電極935は、配置のために最適の角度で位置決めされてもよく、一方、一つ以上のアーム930は、カフスパイン940に垂直に位置決めされる。本実施形態において、カフシステムの設計は、スパインに対して垂直なカフアームを有する従来の設計に起因して、より単純になりうる。この設計はまた、意図された神経血管束の形態に基づいて変化し且つ時間とともに変化しうる最適アーム角度を決定するのに必要な正確性を除去することもできる。
【0034】
さまざまな実施形態において、電極935は、カフアーム930内で移動可能でもよく、動脈950に対する正確な角度配置を可能にしてもよい。他の実施形態では、電極は、図1に関して述べられるように、カフアームに取り付けられてもよい。電極935は、所定の角度で位置決めされ、例えば、動脈に対する最大接触及び範囲を提供してもよいか、又は、特定の神経カフ配置のために決定された最適角度を提供してもよい。
【0035】
図10A及び図10Bは、本願明細書における一つ以上の実施形態に従って、カフシステム設計のさらに他のバリエーションを示す。これらの例において、一つ以上のアームは、枢動し、スパイン1040に対する追加の柔軟性1070を提供してもよい。図10Aにおいて、アーム1030及びスパイン1040の取り付け点1050において又はその近くの一つ以上の切り欠き1050(例えば、ノッチ、ネッキングなど)は、アーム1030を枢動させる。図10Bにおいて、アームピボットは、アーム1030とスパイン1040との間に適用される一つ以上のジョイント1060、例えば、ボールジョイントを用いて達成される。ジョイントは、従来技術において周知の任意の数の設計を備え、スパインとカフアームとの間の所望の柔軟性及び運動を可能にしてもよい。
【0036】
ピボットによって、アームは、一つ以上の方向に移動可能でもよく、これは、電極の適切な配置及び安定性を確実にするのを助けることができる。例えば、枢動可能なアームによって、カフシステムは、複数の形状、湾曲、輪郭及び形態を備える神経血管束及び動脈に適用可能である。また、予想外の運動、力又は他の生物学的変化がカフシステムに適用されるとき、枢動可能なアームは、カフシステムがその位置を維持するのを助けることができる。
【0037】
図11は、カフアームがターゲットの生体構造内のさまざまな角度及び位置に適応するように変更されてもよい他の設計を描写する。他の実施形態のように、スパインに取り付けられたカフアームの代わりに、アームは、スパイン及びリードボディから分離される。アノードアーム1110a及びカソードアーム1110bは、互いに対して、又は、スパインに対してさえ定位置にない。このように、各アーム1110は、意図された神経血管束上に正確に位置決めされ、配置されうる。これは、従来のカフ設計及び本願明細書に記載されている他の設計と比較して、著しく増加した柔軟性を提供することができる。この種の設計は、アームの間の力をほぼ完全に分離することができ、リードボディとアームとの間の任意の結合力を著しく減少する。したがって、分離されたアーム設計は、動脈のさまざまな生体構造の形態、湾曲、輪郭及び位置に容易に適応してもよく、埋め込みのための増加した柔軟性及び適応性を提供する。
【0038】
他の実施形態では、リードボディ650、917及び導体350、918の一方又は両方は、張力緩和を提供するための構造又は構成を備えることができる。図12A及び図12Bもまた参照すると、いくつかの実施形態では、リードボディ917は、線形部分917aの間に断続的に位置する張力を緩和する波状の部分917bを備えることができる。任意の特定のリードボディ917は、一つの波状の部分917b又は複数の波状の部分917bを備えることができ、一つ以上の波状の部分917bの特定の構成は、変化することができる。波状の部分917bは、リードボディ917に影響を及ぼす大きいか又は強い動きを、より小さいか、個別であるか又は局所的なより弱い運動に分散するか又は中断するのを助ける。
【0039】
波状の部分917bの二つの例は、図12A及び図12Bにおいて描写されるが、これらの例がこの開示によって考察される可能な実施形態のすべてに関して限定的であるというわけではない。例えば、波形状は、正弦波の形状、正方形の形状、長方形の形状、螺旋形の形状、らせん状の形状、規則的な形状、不規則的な形状、他の形状又はこれらの形状の組み合わせとすることができる。波形状の数はまた、いくつかの波状の部分917bがより多いかより少ない波形状を有し、使用中に多少の張力を経験する領域のために望ましいか又は好ましいように変化することができる。しかしながら、一般的には、波状のパターンの各折り返しは、圧力波が、リードボディ917の長さに沿ってより長い距離を移動するのを妨げる。
【0040】
いくつかの実施形態では、波状の部分917bは、神経インタフェース900の近くに位置することができ、一方で、他の実施形態では、波状の部分917bは、神経インタフェース900から離れて、又は、リードボディ917の長さに沿ったさまざまな点に位置することができる。神経インタフェース900の近くの波状の部分917bは、変位力が神経インタフェース900に到達し、その安定性及び配置に影響を及ぼすのを阻止するのを助けることができる。
【0041】
開示されたシステム、方法及びデバイスは、複数の電極と、複数の電極までの、導電体とも称される導体のための通路を提供するスパインと、スパインの第1の部分から放射状に延在する少なくとも二つの湾曲したアームと、を備える神経カフを含んでもよく、複数の電極は、湾曲したアームの内周に位置決めされる。実施形態において、スパインは、湾曲したアームの間の第1の部分と、第1の部分に隣接し、湾曲したアームに近接するスパインの第2の部分と、に位置決めされる複数の張力緩和ノッチを備えてもよく、複数のノッチの各々は、スパインの外周を部分的又は全体的に包囲する。
【0042】
張力緩和ノッチは、湾曲したアームの取り付けの反対側のスパインの側の湾曲したアームの間に位置決めされてもよく、スパインの第1の部分に柔軟性を提供してもよい。他の実施形態では、スパインの第2の部分上の張力緩和ノッチは、スパインの外周を全体的に包囲し、第1の部分と第2の部分との間の柔軟性を増加させる。張力緩和ノッチの他のバリエーションは、スパインの第2の部分上の少なくとも二つのノッチと、スパインの外周を全体的に包囲する切り欠きと、を含み、スパインの第2の部分上のノッチの長さは、第1の部分上の張力緩和ノッチの長さより長い。
【0043】
実施形態において、神経カフは、管をさらに備えてもよく、管は、0.25mmまでの厚さを有し、導体を包囲し、スパイン内に位置決めされてもよい。他の実施形態では、スパインは、中空でもよく、シリコーンを含んでもよい。
【0044】
さまざまな実施形態において、湾曲したアームは、スパインに対して枢動可能でもよい。湾曲したアームの各々の間の取り付け点の一つ以上のノッチ及び/又は取り付け点のボールジョイントを含むさまざまなピボット設計を用いることにより、各アームは、枢動することができる。
【0045】
追加のカフバリエーションは、(i)スパインに対して垂直に延在する湾曲したアームと、スパインに対してある角度で湾曲したアームの内周に位置決めされる複数の電極と、(ii)スパインに対してある角度で固定された湾曲したアームと、湾曲したアームの内周に沿って垂直に位置決めされる複数の電極と、を含む。
【0046】
神経カフを組み立てる方法は、二つ以上の湾曲したアームを備える第1のショットを提供するステップと、複数の電極を二つ以上の湾曲したアームの内周に適用するステップと、リードボディ導体を複数の電極に接続するステップと、外部層である第2のショットを、二つ以上の湾曲したアーム及びリードボディに提供するステップであって、第2のショットは、第1のショットより低いデュロメータを有するステップと、第1のショットを第2のショットに成形するステップと、を含む。したがって、神経インタフェースシステムは、ショット成形工程によって提供されてもよい。神経カフ(又は神経インタフェースシステム)はまた、例えば、3Dプリント及び押出を含むさまざまな他の方法によって提供可能である。
【0047】
神経血管束に適用される神経カフのためのシステム、方法及びデバイスは、本願明細書において開示される。さまざまな設計は、神経カフの取り付けを改善し、形態の変化に適応させるために、本願明細書において提供される。実施形態において、神経カフは、複数の電極と、電極までの導電体のための通路を提供するスパインと、スパインから放射状に延在する二つ以上の湾曲したアームと、を備える。湾曲したアームは、スパインに垂直に取り付けられてもよいし、又は、スパインに対してある角度で取り付けられてもよい。同様に、湾曲したアームの内周に取り付けられた電極は、整列配置されてもよいし、又は、湾曲したアームに対して角度があってもよい。一つ以上の張力緩和ノッチは、スパインに適用され、電極の適切な配置を促進し、スパインに柔軟性を提供してもよい。さまざまな実施形態は、ショット成形工程を用いて組み立てられてもよい。
【0048】
神経血管束に適用される神経カフを改善するためのシステム、方法及びデバイスは、本願明細書において開示される。一実施形態において、神経カフは、スパインと、スパインから放射状に延在する複数のアームと、湾曲したアーム上の内周に位置決めされる複数の電極と、を備える。スパイン上に位置決めされる複数の張力緩和ノッチは、スパイン剛性を減少し、柔軟性を改善し、このことにより、神経カフは、神経血管束のさまざまな輪郭、運動及び形態に適応することができる。張力緩和ノッチは、湾曲したアームの間のスパインの第1の部分と、第1の部分に隣接したスパインの第2の部分と、に位置決めされてもよい。張力緩和ノッチは、スパインの外周を全体的又は部分的に包囲してもよく、スパインの一つ以上の部分の間及び湾曲したアームの間の増加した柔軟性を提供するのを支援してもよい。埋め込み可能な神経インタフェースシステムは、少なくとも一つの電極と、パルスジェネレータ及び少なくとも一つの電極に電気的に接続可能な導電体を備えるスパインと、スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、電極がアーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、神経インタフェースシステムの部分の相対的な運動又は変位における張力を減少するように構成される張力緩和機構と、を備える。
【0049】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムは、少なくとも一つの電極と、リードボディを介して埋め込み可能なパルスジェネレータから少なくとも一つの電極までの導電体のための通路を提供するスパインと、スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、電極がアーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、リードボディとスパインとの間の運動を分離するように構成される張力緩和機構と、を備える。
【0050】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムは、少なくとも一つの電極と、リードボディを介して埋め込み可能なパルスジェネレータから少なくとも一つの電極までの導電体のための通路を提供するスパインと、スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、電極がアーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、リードボディとアームとの間の運動を分離するように構成される張力緩和機構と、を備える。
【0051】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムは、少なくとも一つの電極と、少なくとも一つの電極のための導電体のためのスパインと、スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、電極がアーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、張力緩和機構と、を備える。
【0052】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムは、少なくとも一つの電極と、リードボディを介して埋め込み可能なパルスジェネレータから少なくとも一つの電極までの導電体のための通路を提供するスパインと、スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、電極がアーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、張力緩和機構と、を備える。
【0053】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムは、少なくとも一つの電極と、埋め込み可能なパルスジェネレータから少なくとも一つの電極までの導電体のための通路を提供するスパインと、スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、電極がアーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、スパイン及び少なくとも一つのアームの一つ以上の相対的な運動における張力を減少し、ターゲットの軸の湾曲に適応するように構成される張力緩和機構と、を備え、ターゲット上又はターゲット内にスパイン及び少なくとも一つのアームが設けられている。
【0054】
埋め込み可能な神経インタフェースシステムは、少なくとも一つの電極と、埋め込み可能なパルスジェネレータから少なくとも一つの電極までの導電体のための通路を提供するスパインと、スパインから延在する少なくとも一つのアームであって、電極がアーム上に位置決めされる、少なくとも一つのアームと、神経インタフェースシステムの部分の相対的な運動又は変位における張力を減少し、ターゲットの軸の湾曲に適応するように構成される張力緩和機構と、を備え、ターゲット上又はターゲット内に神経インタフェースが設けられている。
【0055】
張力緩和機構は、張力緩和機構が設けられていない部分と比較して、減少した張力を提供する。
【0056】
張力緩和機構は、神経インタフェースシステムの軸の湾曲を提供してもよく、神経インタフェースの軸は、スパインの軸であるか、又は、スパインの軸に平行である。換言すれば、しばしば全体的に管状形状を備えるターゲットは、湾曲軸を備えてもよい。これらの張力緩和機構は、ターゲットの湾曲軸のこの種の湾曲に適応するのを助けてもよい。
【0057】
張力緩和機構は、ノッチ、ジョイント、ボールジョイント、その周囲の部分より高い柔軟性材料を備える部分、及び、減少した断面積のうちの少なくとも一つを備えてもよい。この種の減少した断面積は、スパインの外周を全体的に包囲するノッチ、又は、スパインの外周を部分的にのみ包囲するノッチを提供することを含む種々の方法で達成されてもよい。減少した断面積は、スパイン内の少なくとも部分的に空洞の一つ以上の部分を提供することによって達成されてもよい。
【0058】
張力緩和機構は、神経インタフェースシステムの部分の相対的な運動のための柔軟性を増加させてもよく、及び/又は、神経インタフェースシステムの部分の相対的な運動を可能にしてもよく、任意に、運動は、ターゲットの軸に対して垂直方向であり、任意に、運動は、結果として、ターゲットの軸に平行な神経インタフェースの長さにおける湾曲が存在するように、神経インタフェースの曲げを生ずる。
【0059】
張力緩和機構は、湾曲する少なくとも一つのアームとスパインとの間の取り付け領域に設けられてもよく、このことにより、少なくとも一つのアームは、スパインの軸に対してある角度で枢動可能である。
【0060】
神経インタフェースシステムは、複数のアームを備えてもよく、スパインは、湾曲したアームと湾曲したアームに近接するスパインの部分との間に位置決めされる張力緩和機構を備え、張力緩和機構の各々は、スパインの外周を部分的又は全体的に包囲する。
【0061】
神経インタフェースシステムは、スパインの内部に位置決めされる導電体を包囲するシリコーン管をさらに備えてもよい。
【0062】
神経インタフェースシステムは、延長されたスパイン部を備えてもよく、延長されたスパイン部は、アームが延在するスパイン部と、スパインと埋め込み可能なパルスジェネレータとの間の導体の部分を備えるリードボディと、の間にあり、張力緩和機構は、延長されたスパイン部に設けられている。例えば、この種の延長されたスパイン部は、図6Aに示され、この延長されたスパイン部に張力緩和機構620が設けられている。
【0063】
少なくとも二つの湾曲したアームは、スパインの第1の部分から少なくとも部分的に放射状に延在してもよく、スパインは、湾曲したアームの間の第1の部分と、第1の部分に隣接し、湾曲したアームに近接するスパインの第2の部分と、に位置決めされる張力緩和機構を備えてもよい。第2の部分はまた、延在されたスパイン部と称されてもよい。
【0064】
張力緩和機構は、リードボディから最も離れたアームの間に設けられてもよい。
【0065】
神経インタフェースシステムは、導体を包囲し、スパインの内部に位置決めされる管を備えてもよい。
【0066】
管は、0.25mmまでの厚さを有してもよい。
【0067】
スパインは、少なくとも部分的に中空でもよい。
【0068】
スパインは、シリコーン又はポリウレタンを含んでもよい。
【0069】
湾曲したアームの間の張力緩和機構は、湾曲したアームの取り付けの反対側のスパインの側に位置決めされてもよく、スパインの第1の部分に柔軟性を提供してもよい。
【0070】
スパインの第2の部分上の張力緩和機構は、スパインの外周を全体的に包囲してもよく、第1の部分と第2の部分との間の柔軟性を増加させてもよい。
【0071】
スパインの第2の部分上に少なくとも二つの張力緩和機構が存在してもよい。
【0072】
張力緩和機構は、スパインの外周を全体的に包囲する切り欠きを備えてもよい。
【0073】
上述した神経インタフェースシステムでは、スパインの第2の部分上の張力緩和機構の長さは、第1の部分上の張力緩和機構の長さより長い。
【0074】
2ショット成形工程を用いて、アームをスパインに放射状に取り付けてもよい。
【0075】
方法は、スパインのボディを通る導体を複数の電極に接続するステップと、二つ以上の湾曲したアームをスパインの第1の部分に放射状に取り付けるステップであって、複数の電極は、湾曲したアームの内周に位置決めされるステップと、湾曲したアームの間のスパインの第1の部分と、第1の部分に隣接したスパインの第2の部分と、に複数の張力緩和機構を提供するステップと、を含み、張力緩和機構の各々は、スパインの外周を部分的又は全体的に包囲する。
【0076】
2ショット成形工程を用いて、湾曲したアームをスパインに放射状に取り付けてもよい。
【0077】
神経インタフェースシステムは、複数の電極と、複数の電極までの導体のための通路を提供するスパインと、スパインから放射状に延在する二つ以上の湾曲したアームと、を備えてもよく、(i)湾曲したアームは、スパインに対して垂直に延在し、複数の電極は、スパインに対してある角度で、湾曲したアームの内周に位置決めされ、又は、(ii)湾曲したアームは、スパインに対してある角度で固定され、複数の電極は、湾曲したアームの内周に沿って垂直に位置決めされる。
【0078】
スパインは、湾曲したアームと湾曲したアームに近接するスパインの部分との間に位置決めされる複数の張力緩和機構を備えてもよく、張力緩和機構の各々は、スパインの外周を部分的又は全体的に包囲してもよい。
【0079】
アームは、第1のショットによって形成されてもよく、アームの外部層及びリードボディは、アームをオーバーモールドする第2のショットによって形成される。
【0080】
第2のショットは、第1のショットより低い硬度を有してもよい。
【0081】
他の実施形態では、第2のショットは、いくつかの実施形態における第1のショットより高い硬度を有してもよい。第2のショットは、導電性シリコーンから形成されてもよい。電極は、導電性シリコーンから形成されてもよい。
【0082】
第1のショットは、少なくともショア70Aのデュロメータを有してもよい。
【0083】
第2のショットは、シリコーンを含んでもよい。
【0084】
異なる材料が、第1及び第2のショットのために用いられてもよい。
【0085】
神経カフを製造する方法は、二つ以上の湾曲したアームを備える第1のショットを提供するステップと、複数の電極を二つ以上の湾曲したアームの内周に適用するステップと、リードボディ導体を複数の電極に接続するステップと、外部層である第2のショットを、二つ以上の湾曲したアーム及びリードボディに提供するステップであって、第2のショットは、第1のショットより低いデュロメータを有するステップと、第1のショットを第2のショットに成形するステップと、を含んでもよい。
【0086】
二つ以上の湾曲したアームは、第2のショットに対してある角度で位置決めされてもよい。
【0087】
複数の電極は、ある角度で各湾曲したアーム上に位置決めされてもよい。
【0088】
湾曲したアームの各々は、ある角度で設けられるとき、又は、電極がある角度で位置決めされるとき、スパインに対して定位置にあってもよい。
【0089】
神経インタフェースシステムは、近位端(リードコネクタ)、導体(例えば、コイル及びケーブル)及び絶縁体(例えば、シリコーン管、PU管)を備えるリードボディ、並びに、基板(例えば、カフ部分)及び電極(又は電極のアレイ)を備える遠位端を備えてもよい。
【0090】
リードボディは、カフ部分からはるかに離れたリードボディの部分と比較して、カフ部分により近い部分の増加した柔軟性を備えてもよい。
【0091】
神経血管束に適用される神経カフのためのシステム及びデバイスは、本願明細書において開示される。さまざまな設計は、神経カフの取り付けを改善し、形態の変化に適応させるために、本願明細書において提供される。実施形態において、神経カフは、複数の電極と、電極までのリードのための通路を提供するスパインと、スパインから放射状に延在する二つ以上の湾曲したアームと、を備える。湾曲したアームは、スパインに垂直に取り付けられてもよいし、又は、スパインに対してある角度で取り付けられてもよい。同様に、湾曲したアームの内周に取り付けられた電極は、整列配置されてもよいし、又は、湾曲したアームに対して角度があってもよい。一つ以上の張力緩和ノッチは、スパインに適用され、電極の適切な配置を促進し、スパインに柔軟性を提供してもよい。さまざまな実施形態は、ショット成形工程を用いて組み立てられてもよい。
【0092】
神経血管束に適用される神経カフを改善するためのシステム、方法及びデバイスは、本願明細書において開示される。実施形態において、神経カフは、スパインと、スパインから放射状に延在する複数のアームと、湾曲したアーム上の内周に位置決めされる複数の電極と、を備える。スパイン上に位置決めされる複数の張力緩和ノッチは、スパイン剛性を減少し、柔軟性を改善してもよく、このことにより、神経カフは、神経血管束のさまざまな輪郭、運動及び形態に適応することができる。張力緩和ノッチは、湾曲したアームの間のスパインの第1の部分と、第1の部分に隣接したスパインの第2の部分と、に位置決めされてもよい。張力緩和ノッチは、スパインの外周を全体的又は部分的に包囲してもよく、スパインの一つ以上の部分の間及び湾曲したアームの間の増加した柔軟性を提供するのを支援してもよい。
【0093】
上述したさまざまな特徴及びプロセスが互いに独立して用いられてもよいし、又は、種々の方法で組み合わせてもよいことを認識されたい。すべての可能な組み合わせ及び小結合は、この開示の範囲内に該当することを意図する。
【0094】
本願明細書において用いられる条件つきの言語、特に、「できる」、「ありうる」、「かもしれない」、「してもよい」、「例えば、」などは、他の意味が明示的に述べられるか、又は、用いられる文脈の範囲内で他の意味に理解されない限り、概して、その特定の実施形態が特定の特徴、要素及び/又はステップを含み、他の実施形態がそれらを含まないことを伝達することを意図する。したがって、この種の条件つきの言語は、概して、特徴、要素及び/又はステップが、いかなる形であれ一つ以上の実施形態のために要求されること、又は、一つ以上の実施形態が、作成者の入力又は指示の有無にかかわらず、これらの特徴、要素及び/又はステップが任意の特定の実施形態に含まれるべきか又は実行されるべきかを決定するためのロジックを必ず含むことを意味することを意図しない。用語「備える」、「含む」、「有する」などは、同義であり、オープンエンド様式で包含的に用いられ、追加の要素、特徴、行為、動作などを除外しない。また、用語「又は」は、その包含の意味で(且つその排他的な意味で)用いられるので、例えば、要素のリストを接続するために用いられるとき、用語「又は」は、リストの要素のうちの一つ、いくつか、又は、すべてを意味する。
【0095】
特定の例実施形態が記載されているが、これらの実施形態は、単なる例として提示され、本願明細書において開示される本発明の範囲を限定することを意図しない。したがって、上述した記載におけるいずれも、任意の特定の特徴、特性、ステップ、モジュール又はブロックが必須又は不可欠であることを意味することを意図しない。実際、本願明細書に記載されている新規な方法及びシステムは、さまざまな他の形で実施されてもよく、さらに、本願明細書に記載されている方法及びシステムの形のさまざまな省略、置換及び変化は、本願明細書において開示される本発明の精神を逸脱しない範囲で行われてもよい。添付の請求の範囲及びそれらの均等物は、本願明細書において開示される特定の本発明の範囲及び精神に該当するような形又は修正をカバーすることを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
【国際調査報告】