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特表2023-503428連結器具およびコルゲートホース装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-30
(54)【発明の名称】連結器具およびコルゲートホース装置
(51)【国際特許分類】
   F16L 33/00 20060101AFI20230123BHJP
   F16L 19/00 20060101ALI20230123BHJP
   F16L 25/00 20060101ALI20230123BHJP
【FI】
F16L33/00 B
F16L19/00
F16L25/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529290
(86)(22)【出願日】2020-11-19
(85)【翻訳文提出日】2022-07-15
(86)【国際出願番号】 EP2020082782
(87)【国際公開番号】W WO2021099520
(87)【国際公開日】2021-05-27
(31)【優先権主張番号】102019131219.1
(32)【優先日】2019-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516236735
【氏名又は名称】デルフィンゲン エフエール-アントュイユ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(72)【発明者】
【氏名】ヅ、ヴァン ゴック
【テーマコード(参考)】
3H014
3H016
3H017
【Fターム(参考)】
3H014BA01
3H016EA04
3H017CA06
3H017CA07
(57)【要約】
コルゲートホース(2)用の連結器具(3)であって、コルゲートホース(2)を受け入れるためのソケット部品(20)と、ソケット部品(20)に装着される、コルゲートホース(2)を連結器具(3)内に係止するための係止部品(33)と、を有し、係止部品(33)が、コルゲートホース(2)のひだ(5)に対して連動係合する、弾力的に変形可能な係合要素(40~43)を有し、ソケット部品(20)が、係合要素(40~43)を受け入れるためのソケット領域(25)を有し、ソケット部品(20)に対する係止部品(33)の相対運動によって、係合要素(40~43)がソケット領域(25)外に配置される係止解除状態(Z1)から、係合要素(40~43)がソケット領域(25)内に配置された結果、連結器具(3)の径方向に沿った係合要素(40~43)の運動がソケット領域(25)によって阻害される係止状態(Z2)へ、また逆に係止状態(Z2)から係止解除状態(Z1)へ、連結器具(3)を移行させることができる。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コルゲートホース(2)用の連結器具(3)であって、
前記コルゲートホース(2)を受け入れるためのソケット部品(20)と、
前記ソケット部品(20)に装着される、前記コルゲートホース(2)を前記連結器具(3)内に係止するための係止部品(33)と、を有し、
前記係止部品(33)が、コルゲートホース(2)のひだ(5)に対して連動係合する、弾力的に変形可能な係合要素(40~43)を有し、
前記ソケット部品(20)が、前記係合要素(40~43)を受け入れるためのソケット領域(25)を有し、
前記ソケット部品(20)に対する前記係止部品(33)の相対運動によって、前記係合要素(40~43)が前記ソケット領域(25)外に配置される係止解除状態(Z1)から、前記係合要素(40~43)が前記ソケット領域(25)内に配置された結果、前記連結器具(3)の径方向(R)に沿った前記係合要素(40~43)の運動が前記ソケット領域(25)によって阻害される係止状態(Z2)へ、また逆に係止状態(Z2)から係止解除状態(Z1)へ、前記連結器具(3)を移行させることができ、
前記ソケット部品(20)が、係止フック(30、31)を有し、
前記係止部品(33)が、前記係止解除状態(Z1)において前記係止フック(30、31)が連動係合する第1係止リブ(36)と、前記係止状態(Z2)において前記係止フック(30、31)が連動係合する第2係止リブ(37)と、を有し、
前記第1係止リブ(36)および前記第2係止リブ(37)が、前記連結器具(3)の対称軸(M)に沿って互いに離れて配置されている、連結器具(3)。
【請求項2】
前記連結器具(3)を前記係止解除状態(Z1)から前記係止状態(Z2)へと移行させる場合、前記係止部品(33)が、前記対称軸(M)に沿って前記ソケット部品(20)へと移動する、請求項1に記載の連結器具。
【請求項3】
前記ソケット部品(20)が、係合部(32)を有し、前記係止部品(33)が、前記係合部(32)に連動係合する相手側係合部(35)を有し、前記ソケット部品(20)に対して前記係止部品(33)が相対的に運動する間に、前記係合要素(40~43)が前記対称軸(M)に沿って前記ソケット領域(25)へと移動するように、前記係合部(32)および前記相手側係合部(35)が相互作用する、請求項1または請求項2に記載の連結器具。
【請求項4】
前記対称軸(M)周りに回転可能となるように、前記係止部品(33)が前記ソケット部品(20)に装着される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の連結器具。
【請求項5】
前記ソケット領域(25)が、少なくとも部分的に円錐形状である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の連結器具。
【請求項6】
前記ソケット領域(25)に受け入れられ、前記コルゲートホース(2)を受け入れる封止部品(56)をさらに有する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の連結器具。
【請求項7】
前記コルゲートホース(2)の表側の一端部(2A)が前記封止部品(56)に当たるように、前記係止状態(Z2)における前記係合要素(40~43)が前記コルゲートホース(2)を前記対称軸(M)に沿って押圧する、請求項6に記載の連結器具。
【請求項8】
前記封止部品(56)が、周囲外側をリブ(60)が延びる筒状の基体(57)と、開口(62)を有し、表側において前記基体(57)を閉じる被覆部(61)と、を有する、請求項6および請求項7に記載の連結器具。
【請求項9】
前記係止部品(33)が、前記対称軸(M)周りに一定間隔または不規則に分布するように配置された複数の係合要素(40~43)を有し、前記係合要素(40~43)が、全体で筒状形状を成している、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の連結器具。
【請求項10】
前記係合要素(40~43)間に中間空間(44~47)が設けられ、その結果、前記係合要素(40~43)および前記中間空間(44~47)が交互に配置される、請求項9に記載の連結器具。
【請求項11】
前記係止部品が、基体(34)を有し、前記係合要素(40~43)が、弾力的に変形可能なヒンジとして機能する狭窄部(53~55)によって前記基体(34)に接続されている、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の連結器具。
【請求項12】
前記基体(34)と前記係合要素(40~43)との間に、前記対称軸(M)周りに環状に延びる間隙(48)が設けられる、請求項11に記載の連結器具。
【請求項13】
前記係止部品(33)が、前記コルゲートホース(2)を挿入するための漏斗形挿入口(39)を有する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の連結器具。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の連結器具(3)と、前記連結器具(3)に受け入れられたコルゲートホース(2)と、を有する、コルゲートホース装置(1)。
【請求項15】
前記コルゲートホース(2)が、前記対称軸(M)に沿って交互に配置された波の山(6)および波の谷(7)を含むひだ(5)を有し、前記ひだ(5)が、前記対称軸(M)に沿って延びて隣り合う前記波の山(6)を互いに接続する接続リブ(13、14)を有する、請求項14に記載のコルゲートホース装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コルゲートホース用連結器具、およびこのような連結器具を有するコルゲートホース装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コルゲートホースまたはコルゲートパイプは、特に、自動車工学において、電気ケーブルや流体ラインなどの伝送路用の保護導管として用いることができる。あるいは、このようなコルゲートホース自体を、流体輸送手段として用いることもできる。例えば、コルゲートホースは、燃料ライン、フロントガラスウォッシャタンク補充用パイプ、またはフロントガラスウォッシャラインとして用いることができる。このようなコルゲートホースをプラグやホースなどの他の部品に接続するために、取り外し可能な簡易継ぎ手を用いることができる。
【0003】
欧州特許第2252822号明細書(EP 2 252 822 B1)には、コルゲートホース用連結器具が記載されている。この連結器具は、連結部品と、そこに挿入可能な差込部品と、を有し、連結部品は、内部保持デバイスを有し、この内部保持デバイスを通して、差込部品の方向にコルゲートホースを誘導することができる。保持デバイスは、径方向に弾力的に運動することができるが、コルゲートホースが引き抜かれるのを防止している。
【0004】
このような背景を踏まえて、本発明の目的は、改良された連結器具を提供することにある。
【発明の概要】
【0005】
このように、コルゲートホース用連結器具が提案される。連結器具は、コルゲートホースを受け入れるためのソケット部品と、ソケット部品に装着される、コルゲートホースを連結器具内に係止するための係止部品と、を有する。係止部品は、コルゲートホースのひだに対して連動係合する、弾力的に変形可能な係合要素を有し、ソケット部品は、係合要素を受け入れるためのソケット領域を有し、ソケット部品に対する係止部品の相対運動によって、係合要素がソケット領域外に配置される係止解除状態から、係合要素がソケット領域内に配置された結果、連結器具の径方向に沿った係合要素の運動がソケット領域によって阻害される係止状態へ、また逆に係止状態から係止解除状態へ、連結器具を移行させることができ、ソケット部品は、好ましくは係止フックを有し、係止部品は、好ましくは、係止解除状態において係止フックが連動係合する第1係止リブと、係止状態において係止フックが連動係合する第2係止リブと、を有し、第1係止リブおよび第2係止リブは、好ましくは、連結器具の対称軸に沿って互いに離れて配置されている。
【0006】
前記運動、特に回転運動によって係止解除状態から係止状態へ連結器具を移行させることができるので、連結器具に対するコルゲートホースの接触圧力を可能な限り高くすることができる。これによって、連結器具に対してコルゲートホースを十分に封止することが、確実となる。さらに、前記運動は、自動的に行うことができ、これによって、組み立てプロセスの自動化が可能となる。
【0007】
ソケット部品に対する係止部品の相対運動は、好ましくは回転運動である。例えば、回転運動は、ねじ継ぎ手または差し込み栓によって実現されてもよい。特に好ましくは、係止部品は、対称軸周りに回転可能となるように、ソケット部品に装着される。あるいは、前記運動は、直線運動、特に対称軸に沿った直線運動であってもよい。直線運動の場合、例えば、係止部品を対称軸に沿ってソケット部品に挿入し、特に、ソケット部品に係止することができる。
【0008】
連結器具は、好ましくは、動力車技術の分野において用いられる。しかしながら、連結器具は、他の分野において用いることもできる。連結器具は、継ぎ手と称してもよいし、接続器具と称してもよい。連結器具、特にソケット部品および係止部品は、好ましくは、対称軸に対して回転対称な構造を有する。連結器具に対して、さらに長軸方向が指定される。長軸方向は、対称軸に一致するか、または対称軸と平行に配向する。コルゲートホースも、対称軸に対して回転対称な構造を有する。径方向は、対称軸に対し直角に配向し、その外側を向いている。連結器具に対して、さらに周方向が指定され、これは対称軸周りに時計回りまたは反時計回りに配向する。
【0009】
連結器具または連結器具の部品は、好ましくは、プラスチック材料から製造される。プラスチック材料は、例えば、ポリオキシメチレン(POM)であってもよいし、ポリプロピレン(PP)であってもよいし、別の適切なプラスチック材料であってもよい。ソケット部品および係止部品は、好ましくは、プラスチック射出成形部品である。ソケット部品および係止部品は、多成分射出成形法で生産されてもよい。この場合、ソケット部品および/または係止部品を異なるプラスチックから製造することができる。さらに、ソケット部品および/または係止部品は、それぞれ、金属材料から製造されてもよい。
【0010】
コルゲートホースは、コルゲートパイプと称されてもよく、またはコルゲートパイプである。コルゲートホースは、特に、押出法によって生産される。コルゲートホースのひだは、好ましくは、コルゲータによってコルゲートホース上に成形される。コルゲートホースは、複数の異なるプラスチック材料で構成されていてもよい。この場合、コルゲートホースは、例えば、多成分押出法および/または多層押出法によって生産されてもよい。例えば、軟らかさまたは可撓性が異なる二種のプラスチック材料を用いてもよい。
【0011】
コルゲートホースは、特に、ソケット部品のソケット領域に受け入れられる。そのようにする際、コルゲートホースの一端部が、特に、ソケット領域に受け入れられる。コルゲートホースのひだは、交互に配置された波の山および波の谷を有する。コルゲートホースは、波の山または波の谷において切られていてもよい。係合要素は、好ましくは、ひだにおける波の谷、すなわち2つの波の山の間に係合する。コルゲートホースは、好ましくは、係止部品を通り、少なくとも部分的にソケット部品を通って誘導される。
【0012】
係合要素は、好ましくは、ばね要素である。任意の数の係合要素が設けられてもよい。係合要素は、特に、係止フックまたはスナップフックであり、コルゲートホースのひだにおける波の谷に係合する。少なくとも2つの接続相手(ここではひだ、特に波の谷と、係合要素)が互いに噛み合うように、または並ぶように、係合することで、連動接続が確立される。
【0013】
連結器具を、係止解除状態から係止状態へと移行させる場合、係合要素は、好ましくは、長手方向または対称軸に沿ってソケット部品へと移動し、その結果、係合要素は、ソケット領域に配置される。このことは、特に、ソケット部品に対する係止部品の回転運動が、長手方向または対称軸に沿った係合要素の直線運動へと変換されるということを意味する。係止部品は、長手方向に沿ってソケット部品へと移動してもよい。しかしながら、これは、必ずしも必要とは限らない。連結器具は、ソケット部品に対する係止部品の回転運動を、ソケット領域に出入りする、係合要素の直線運動または軸方向運動へと変換するギアデバイスを有していてもよい。しかしながら、回転運動が必ずしも必要とは限らない。上記のように、直線運動が提供されてもよい。
【0014】
係止状態において、ソケット領域は、径方向外向きにコルゲートホースから離れてひだから出てしまう係合要素の運動を阻止する。これは、係止状態においては、コルゲートホースを連結器具から引き抜くことができないということを意味する。係止解除状態においては、係合要素は、ソケット領域の外部に配置され、その結果、係合要素は、径方向に沿って見た場合に、コルゲートホースから離れるように外方へ変形することが可能となる。これは、係止解除状態においては、コルゲートホースを連結器具から引き抜くことが可能であり、この時、係合要素は、弾力的に変形してひだの上を滑るように進む、ということを意味する。
【0015】
係止解除状態は、好ましくは、予備組立状態であり、そのように称されてもよい。係止解除状態においては、係止フックが第1係止リブに係合するので、係止部品は、ソケット部品に固定され、その結果、この2つの部品は、互いに係留接続される。連結器具を係止解除状態から係止状態へと移行させる場合、係止フックは、第2係止リブの上を滑るように進んで、第2係止リブに食い込むように、または並ぶように、係止または嵌合する。係止状態においては、係止フックが第2係止リブに係合することによって、係止部品とソケット部品との接続が解除されることが防止される。したがって、連結器具が意図せず開くことが確実に防止される。係止フックは、好ましくは2つ設けられ、互いに180°離れた状態で配置される。しかしながら、係止フックの数は任意である。係止フックは、スナップフックとして設計されており、そのように称されてもよい。係止フックは、弾力的に変形可能である。第1係止リブおよび第2係止リブは、係止部品の基体周囲に延びるリブとして設計される。
【0016】
一実施形態によれば、連結器具を係止解除状態から係止状態へと移行させる場合、係止部品は、対称軸に沿ってソケット部品へと移動する。
【0017】
逆に、連結器具を係止状態から係止解除状態へと移行させる場合、係止部品は、対称軸に沿ってソケット部品の外へ移動する。これは、特に、ソケット部品内の少なくとも一部に係止部品が配置されるということを意味する。しかしながら、上記のように、連結器具を係止解除状態から係止解除状態へと移行させる場合、係止部品が対称軸に沿ってソケット部品へと移動することは、必ずしも必要とされない。係止部品がソケット部品に対して相対的に回転する場合に、係合要素のみをソケット領域へ移動させるように、連結器具を設計してもよい。
【0018】
さらなる実施形態によれば、ソケット部品は、係合部を有し、係止部品は、係合部に連動係合する相手側係合部を有し、係合部および相手側係合部は、ソケット部品に対して係止部品が相対的に回転運動する間に、係合要素が対称軸に沿ってソケット領域へと移動するように、相互作用する。
【0019】
特に、ソケット部品および係止部品は、係合部および相手側係合部によって、互いに回転可能に装着される。特に、係合部および相手側係合部は、ソケット部品に対して係止部品が相対的に回転運動する間に、係止部品が対称軸に沿ってソケット部品へと移動するように、相互作用する。例えば、係合部は、雌ねじであり、相手側係合部は、雄ねじである。ねじ山の巻き数は、それぞれ、好ましくは2回から5回である。係合部および相手側係合部は、差し込み栓などの一部であってもよい。係合部および相手側係合部は、どのように設計されてもよいが、係合部および相手側係合部は、ソケット部品に対する係止部品の相対的な回転運動を、対称軸または長手方向に沿った直線運動へと変換する性質を有する。したがって、係合部および相手側係合部は、特に、上記した連結器具のギアデバイスを形成してもよい。ギアデバイスは、ソケット部品に対する係止部品の回転運動を、長手方向に沿った、ソケット部品に対する係止部品の相対的な軸方向運動または直線運動へと変換するのに適していれば、いかなるタイプのギアであってもよい。特に、ギアデバイスは、ソケット部品に対する係止部品の回転運動を、長手方向または対称軸に沿った係合要素の軸方向運動または直線運動へと変換すればよい。
【0020】
さらなる実施形態によれば、係止部品は、対称軸周りに回転可能となるように、ソケット部品に装着される。
【0021】
このために、ねじ山またはねじ込み式接続が設けられてもよい。あるいは、差し込み栓が設けられてもよい。一方、回転可能に装着する代わりに、直線的に移動可能となるように、係止部品をソケット部品に装着してもよい。
【0022】
さらなる実施形態によれば、ソケット領域は、少なくとも部分的に円錐形状である。
【0023】
ソケット領域は、特に、少なくとも部分的に柱状であり、部分的に円錐形状、錐体形状、または円錐台形状である。本明細書における「円錐形状」なる語は、対称軸に対して回転対称で、円錐台状に先細になっている形状を意味するものと理解される。したがって、円錐形状は、円錐台形状と称されてもよい。
【0024】
さらなる実施形態によれば、連結器具は、ソケット領域に受け入れられ、コルゲートホースを受け入れる、封止部品をさらに有する。
【0025】
封止部品は、特に、コルゲートホースの端部を受け入れるのに適している。封止部品は、好ましくは、弾性変形可能なプラスチック材料またはゴム材料から製造される。例えば、封止部品は、熱可塑性エラストマー(TPE)から製造されてもよく、特に、熱可塑性ポリウレタン(TPU)またはエチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)などから製造されてもよい。封止部品は、ソケット領域に置かれてもよいし、押し込まれていてもよい。封止部品の直径は、好ましくは、ソケット領域の直径よりも大きく、その結果、封止部品は、ソケット領域に圧入される必要がある。あるいは、多成分射出成形法で、係止部品上に直接、封止部品を射出成形してもよい。ソケット領域の形状が少なくとも部分的に円錐形状であることにより、封止部品は、ソケット領域に導入された際に弾性変形し、それによって、ソケット領域上で、その周囲が流体密封となるように静止する。
【0026】
さらなる実施形態によれば、係止状態における係合要素は、コルゲートホースの表側の一端部が封止部品に当たるように、コルゲートホースを対称軸に沿って押圧する。
【0027】
特に、係合要素は、コルゲートホースのひだの波の側面に静止する端面を有する。端面は、好ましくは、対称軸または長手方向に対して直角に配向している。特に、波の側面も、好ましくは、対称軸または長手方向に対して直角に配向している。端面は、好ましくは、コルゲートホース、特にその端部を、封止部品の被覆部に押し付け、それによって、後者が弾性変形する。これによって、コルゲートホースは、封止部品に対して流体密封となるように表側において封止される。したがって、ソケット部品に対する係止部品の回転運動によって、封止部品にかかるコルゲートホースの接触圧を調整することができる。高接触圧を有利に達成することができる。回転運動している間に、係止部品をソケット部品にねじ込むことができる。しかしながら、これは必ずしも必要とは限らない。連結器具を係止解除状態から係止状態へと移行させる際に係止部品を対称軸に沿ってソケット部品に移動させることは、差し込み栓などによって実現されてもよい。
【0028】
さらなる実施形態によれば、封止部品は、周囲外側をリブが延びる筒状の基体と、開口を有し、表側において基体を閉じる被覆部と、を有する。
【0029】
コルゲートホースの端部は、特に、筒状の基体に受け入れられる。リブは、特に、弧状に湾曲した形状である。リブは、封止部品がソケット領域に導入される際に、弾性変形する。これによって、封止部品が、一方ではソケット領域の円錐形状により、他方では周方向のリブにより、ソケット領域に対して確実に封止される。特に、コルゲートホースは、表側において被覆部に押し付けられる。被覆部の開口は、好ましくは円形である。開口の直径は、特に、波の谷におけるコルゲートホースの直径よりも小さい。これによって、コルゲートホースが開口を通って滑ることが防止される。
【0030】
さらなる実施形態によれば、係止部品は、対称軸周りに一定間隔または不規則に分布するように配置された複数の係合要素を有し、係合要素は、全体で筒状形状を成している。
【0031】
係合要素の数は任意である。例えば、このような係合要素が4つ設けられる。係合要素は、全体で、柱状、特に円柱形状を成している。これは、係合要素が弧状、特に円弧状であることを意味する。特に、係合要素は、柱、特に円柱の一部である。係合要素が成す筒形状の直径は、特に、ソケット領域の直径よりも小さい。係止状態においては、この筒形状は、ソケット領域に受け入れられる。係止解除状態においては、筒形状は、特に、ソケット領域外に位置している。
【0032】
さらなる実施形態によれば、係合要素間に中間空間が設けられ、その結果、係合要素および中間空間は、交互に配置される。
【0033】
連結器具の周方向に沿って見た場合に、中間空間は、好ましくは、係合要素よりも幅が小さい。周方向に沿って見た場合に、中間空間は、係合要素よりも幅が大きくてもよいし、同じ幅であってもよい。各係合要素を、2つの中間空間の間に配置することができ、また逆にすることもできる。
【0034】
さらなる実施形態によれば、係止部品は、基体を有し、係合要素は、弾力的に変形可能なヒンジとして機能する狭窄部によって基体に接続されている。
【0035】
これは、係合要素の狭窄部が、コルゲートホースを連結器具に押し込む際に変形するということを意味する。狭窄部は、いわゆるフィルムヒンジであってもよい。特に、このような狭窄部は、各係合要素に割り当てられている。
【0036】
さらなる実施形態によれば、基体と係合要素との間に、対称軸周りに環状に延びる間隙が設けられる。
【0037】
特に、コルゲートホースを連結器具に押し込む際に、係合要素は、径方向に沿って外方へ変形または移動して、周方向の間隙へと入る。長手方向に沿って見た場合に、間隙は、係止部品の相手側係合部の裏側で延びている。
【0038】
さらなる実施形態によれば、係止部品は、コルゲートホースを挿入するための漏斗形挿入口を有する。
【0039】
これによって、連結器具へのコルゲートホースの装着が簡略化される。挿入口は、円錐形または円錐台形と称されてもよい。
【0040】
さらに、このような連結器具と、連結器具に受け入れられるコルゲートホースと、を有するコルゲートホース装置が提案される。
【0041】
コルゲートホースは、特に、ソケット部品に受け入れられる。しかしながら、そのようにする際、コルゲートホースは、係止部品を通って誘導される。コルゲートホース装置は、好ましくは、動力車技術の分野において用いられる。例えば、コルゲートホース装置は、燃料ライン、フロントガラスウォッシャライン、ヘッドランプ洗浄剤ライン、またはセンサ洗浄剤ラインなどとして用いることができる。しかしながら、コルゲートホース装置は、他の分野において用いることもできる。例えば、コルゲートホース装置は、建築技術または工作機械に用いることができる。
【0042】
一実施形態によれば、コルゲートホースは、対称軸に沿って交互に配置された波の山および波の谷を含むひだを有し、ひだは、対称軸に沿って延びて隣り合う波の山を互いに接続する接続リブを有する。
【0043】
このような接続リブは、各波の谷に対して、好ましくは2つ割り当てられ、これらは互いに向かい合って配置されている。これは、ある波の谷の接続リブが、第1円周角である180°だけ互いに離れた状態で配置されるということを意味する。更には、隣り合う波の谷の接続リブは、第2円周角である90°だけ互いに離れた状態で配置される。これによって、一方では、コルゲートホースが高度に柔軟であり、よく変形することができるということが達成される。しかしながら、接続リブは、長手方向または対称軸に沿って、コルゲートホースが伸長するのを防止する。コルゲートホースは、好ましくは、動力車技術の分野において用いられる。例えば、コルゲートホースは、フロントガラスウォッシャライン、補充用パイプ、または燃料ラインなどとすることができ、あるいはフロントガラスウォッシャライン、補充用パイプ、または燃料ラインなどの一部とすることもできる。これは、コルゲートホース自体が、好ましくは媒体輸送手段または流体輸送手段であるということを意味する。媒体または流体は、液体であってもよいし、気体であってもよい。しかしながら、コルゲートホースは、多数のケーブルまたは伝送路を受け入れるのに適していてもよい。この場合、コルゲートホースは、ケーブルの外装に適している。ケーブルは、例えば、単相ケーブル、多相ケーブル、または同軸ケーブルなどであってもよい。伝送路は、ガソリンライン、ディーゼルライン、ケロシンライン、油圧ライン、または空気圧ラインなどの流体ラインであってもよい。
【0044】
連結器具について述べた実施形態および特徴は、それ相応に、提案したコルゲートホース装置に適用され、また逆もしかりである。
【0045】
本明細書における不定冠詞「a」は、必ずしも正確に1つの要素に制限するものとは理解されず、むしろ、複数の要素、例えば2つ、3つ、またはそれ以上の要素が設けられてもよい。本明細書で用いられるその他の数字も、正確に、記された数の要素に制限されるということを意味するものとは理解されない。むしろ、特に記載のない限り、数値に関しては、上方および下方へ逸脱することが可能である。
【0046】
連結器具および/またはコルゲートホース装置のさらに可能な実施態様は、上記または以下に記す特徴または実施形態と例示的な実施形態との、明示していない組み合わせも含む。この点においては、当業者であれば、連結器具および/またはコルゲートホース装置の各基本形態に対する改良または追加として、個々の態様の追加も行うであろう。
【0047】
連結器具および/またはコルゲートホース装置のさらに有利な実施形態および態様が、従属請求項や、以下で述べる連結器具および/またはコルゲートホース装置の例示的な実施形態の主題である。連結器具および/またはコルゲートホース装置について、添付の図面を参照しつつ、好ましい実施形態に基づいて、以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】コルゲートホース装置の一実施形態の概略斜視図である。
図2図1に係るコルゲートホース装置の概略側面図である。
図3図1に係るコルゲートホース装置の概略正面図である。
図4図1に係るコルゲートホース装置用のコルゲートホースの一実施形態の概略図である。
図5図4に係る詳細図Vである。
図6図4に係るコルゲートホースの概略断面図である。
図7図1に係るコルゲートホース装置用の連結器具のソケット部品の一実施形態の概略斜視図である。
図8図7に係るソケット部品の概略断面図である。
図9図1に係るコルゲートホース装置用の連結器具の係止部品の一実施形態の概略斜視図である。
図10図9に係る係止部品の概略断面図である。
図11図1に係るコルゲートホース装置用の連結器具の封止部品の一実施形態の概略斜視図である。
図12図11に係る封止部品の概略断面図である。
図13図1に係るコルゲートホース装置用の連結器具の一実施形態の概略断面図である。
図14図1に係るコルゲートホース装置の概略断面図である。
図15図14に係る詳細図XVである。
図16図1に係るコルゲートホース装置の別の概略断面図である。
図17図16に係る詳細図XVIIである。
【発明を実施するための形態】
【0049】
特に記載のない限り、図面において、同一の要素または機能的に同一の要素には、同じ参照符号が付与される。さらに、図面中の図は、必ずしも縮尺に忠実とは限らないということに注意すべきである。
【0050】
図1は、コルゲートホース装置1の一実施形態の概略斜視図を示す。図2は、コルゲートホース装置1の概略側面図を示し、図3は、コルゲートホース装置1の概略正面図を示す。以下では、図1から図3を並行して参照する。
【0051】
コルゲートホース装置1は、コルゲートホース2と、コルゲートホース2に締結される連結器具3と、を有する。連結器具3は、継ぎ手と称してもよいし、接続器具と称してもよいし、さらにはコネクタと称してもよいし、接続用器具と称してもよい。連結器具3によって、プラグやホースなどの他の部品にコルゲートホース2を接続することができる。コルゲートホース2は、連続的な製品であり、任意の長さとすることができる。
【0052】
コルゲートホース装置1は、好ましくは、動力車技術の分野において用いられる。例えば、コルゲートホース装置1は、燃料ライン、フロントガラスウォッシャライン、ヘッドランプ洗浄剤ライン、またはセンサ洗浄剤ラインなどとして用いることができる。しかしながら、コルゲートホース装置1は、他の分野において用いることもできる。例えば、コルゲートホース装置1は、建築技術または工作機械に用いることができる。
【0053】
中心軸または対称軸Mが、コルゲートホース装置1に対して指定される。コルゲートホース装置1は、好ましくは、対称軸Mに対して回転対称な構造を有する。コルゲートホース装置1に対して、さらに長軸方向Lが指定される。長軸方向Lは、対称軸Mに平行に配向するか、または対称軸Mに一致する。長軸方向Lは、コルゲートホース装置1の軸方向と称されてもよい。図2の配置における長軸方向Lは、上から下に配向する。しかしながら、長軸方向Lは、逆に配向していてもよい。
【0054】
コルゲートホース装置1に対して、さらに径方向Rが指定され、これは、対称軸Mから離れるように配向する。径方向Rは、対称軸Mに対して直角に位置する。コルゲートホース装置1は、さらに、周方向URを有し、これは、時計回りまたは反時計回りに配向していてもよい。図3に示すように、周方向URは、時計回りに配向する。周方向URは対称軸M周りに配向する。周方向URは、コルゲートホース装置1の周辺方向と称されてもよい。
【0055】
図4は、コルゲートホース2の一実施形態の概略図を示す。図5は、図4に係る詳細図Vを示す。図6は、コルゲートホース2の概略断面図を示す。以下では、図4から図6を並行して参照する。
【0056】
コルゲートホース2は、プラスチック材料から製造される。プラスチック材料は、例えば、ポリオキシメチレン(POM)であってもよいし、ポリプロピレン(PP)であってもよいし、別の適切なプラスチック材料であってもよい。コルゲートホース2は、コルゲートパイプと称されてもよく、またはコルゲートパイプである。コルゲートホース2は、好ましくは、押出法によって生産される。コルゲートホース2は、異なるプラスチック材料から製造されてもよい。この場合、コルゲートホース2は、例えば、多成分押出法および/または多層押出法によって生産されてもよい。多層押出法で生産される場合、コルゲートホース2は、層状の壁構造を有する。各層は、異なるプラスチック材料からなってもよい。したがって、多層押出法は、多成分押出法の一実施形態である。
【0057】
コルゲートホース2は、一体型の部品であり、特に単一の材料からなる部品である。この点における「一体型の」または「単一の」とは、コルゲートホース2が、複数の個別の要素または部品から構築されているのではなく、1つの連続ユニットから構築されているということを意味する。しかしながら、これは、コルゲートホースが異なるプラスチック材料から構築されるということを除外しない。この場合、コルゲートホース2は、例えば、多成分押出法および/または多層押出法によって生産されてもよい。本明細書における「単一の材料」とは、コルゲートホース2が同じプラスチック材料から連続的に製造されるということを意味する。末端において、コルゲートホース2は、第1端部2Aと、第2端部2Bと、を有する。
【0058】
コルゲートホース2は、好ましくは、流体ラインまたは媒体ラインである。流体または媒体は、例えば、気体であってもよいし、水であってもよいし、燃料であってもよいし、オイルであってもよいし、その他の液体であってもよい。例えば、コルゲートホース2は、空気ラインまたは気体ラインであってもよい。このように、コルゲートホース2は、それ自体が流体輸送手段であってもよい。しかしながら、コルゲートホース2は、多数のケーブルまたは伝送路を受け入れるのに適していてもよい。この場合、コルゲートホース2は、ケーブルの外装に適している。ケーブルは、例えば、単相ケーブル、多相ケーブル、または同軸ケーブルなどであってもよい。伝送路は、ガソリンライン、ディーゼルライン、ケロシンライン、油圧ライン、または空気圧ラインなどの流体ラインであってもよい。
【0059】
コルゲートホース2は、対称軸Mに対して回転対称な構造を有する。コルゲートホース2は、湾曲していてもよい。しかしながら、長手方向Lに沿って見た場合に、コルゲートホース2は、好ましくは堅く、特に、折り畳み可能であったり伸縮自在であったりはしない。これは、コルゲートホース2が、長手方向Lに沿って折り畳み不可または伸縮不可であるということを意味する。「折り畳み不可」または「伸縮不可」なる語は、特に材料および/または形状のために、長手方向Lに沿ってコルゲートホース2を伸長または圧縮することができない、あるいは少なくとも最小限度しか伸長または圧縮できないということを意味するものと特に理解されるべきである。これは、コルゲートホース2において、長手方向Lまたは対称軸Mに沿った軸方向の剛性が、好ましくは高いということを意味する。
【0060】
コルゲートホース2は、周方向URに沿って対称軸M周りを完全に一周して延び(図6)、径方向Rが指し示す先にある、壁4を有する。壁4は、コルゲートホース2の内部空間Iを包囲している。内部空間Iは、コルゲートホース2、特に壁4によって、その周囲Uから隔てられている。図4から図6に示されていない周方向URは、壁4に沿って配向する。
【0061】
コルゲートホース2は、壁4に成形され、長手方向Lに沿って交互に並ぶ波の山6と波の谷7とを有する、ひだ5を有する。波の谷6および波の山7は、1つの波の谷7がそれぞれ2つの波の山6の間に配置され、1つの波の山6がそれぞれ2つの波の谷7の間に配置されるように、配置される。ひだ5は、図4から図6に示すように、正弦曲線状の輪郭を有していてもよい。あるいは、一方で、ひだ5は、矩形状の輪郭を有していてもよい。波の山6および波の谷7は、コルゲートホース2の外側、すなわち周囲Uに向く側と、内側、すなわち内部空間Iに向く側との両方に設けられる。例えば、波の山6および波の谷7は、コルゲートホース2を押出成形した後、いわゆるコルゲータによってコルゲートホース2上に成形することができる。
【0062】
図5に示すように、波の山6は、波の側面8、9によって波の谷7に接続されている。波の山6および波の谷7のそれぞれに対して、2つの波の側面8、9が割り当てられている。波の側面8、9は、好ましくは、対称軸Mに対して直角に延びる。しかしながら、波の側面8、9は、対称軸Mに対して相対的に傾いていてもよい。波の側面8、9は、ひだ5の一部である。各波の谷7は、コルゲートホース2の周りを周方向に延び、特に隣り合う2つの波の山6の間の中央に配置されている、リブ10を有する。リブ10は、コルゲートホース2の周りを周方向に完全に一周するように延びていてもよい。しかしながら、リブ10は、周方向において中断していてもよい。
【0063】
フィレットとして設計された、リブ10と波の側面8、9との間の遷移領域11、12が、コルゲートホース2を屈曲させる際の屈曲点として機能する。波の側面8、9は、遷移領域11、12によって、リブ10へと遷移する。リブ10は、コルゲートホース2の外側において周囲Uに向かい、内部空間Iから離れるように延びる。リブ10は、周囲Uに向かって弧状、特に円弧状に湾曲する。内側、すなわち内部空間Iに向く側において、波の谷7は、柱状、特に円柱状である。これは、内部空間Iに向く波の谷7が、曲率を有していないか、または少なくとも最小限度の曲率しか有していないということを意味する。
【0064】
コルゲートホース2においては、波の山6における外径が直径d6、波の谷7における外径が直径d7であり、直径d6は、直径d7よりも大きい。ひだ5も、波の高さWを有する。波の高さWは、径方向Rに沿って見た場合の波の山6と波の谷7との間の距離と定義される。波の高さWは、特に、直径d6、d7の差の半分である。波の高さWは、特に、径方向Rに沿って見た場合に、波の山6、特に波の山6の外面形状からの、各波の谷7、特に波の谷7の対応するリブ10の外面形状の距離と定義される。
【0065】
コルゲートホース2は、長手方向Lに沿って延びる接続リブ13、14をさらに有する。接続リブ13、14は、それぞれ、隣り合う2つの波の山6の間の波の谷7に配置され、互いに隣り合う波の山6に割り当てられた波の側面8、9を接続する。特に、第1接続リブ13および第2接続リブ14が、波の谷7のそれぞれに割り当てられている。接続リブ13、14は、それぞれ、フィレット15、16によって波の側面8、9、または波の山6へと遷移する。
【0066】
接続リブ13、14は、中空であり、その結果、接続リブ13、14は、隣り合う2つの波の山6の間の流体接続として機能することができる。その結果、波の山6に液体が残るのを防止、または少なくとも減少させることができる。これは、コルゲートホース2におけるデッドゾーンを低減させることを意味する。リブ10は、接続リブ13、14で中断される。
【0067】
接続リブ13、14は、柱状、特に円柱状である、外面17を有する。したがって、外面17は湾曲しており、特に円柱状に湾曲している。これは、全ての接続リブ13、14の外面17が、柱上、特に円柱上にあるということを意味する。この場合の接続リブ13、14は、径方向Rに沿って見た場合に、好ましくは高さが全て同じである。円柱は、対称軸Mに対して回転対称な構造を有する。
【0068】
しかしながら、接続リブ13、14は、径方向Rに対して高さが異なっていてもよく、そうであると、外面17が一種類の円柱上ではなく、異なる円柱上に存在する。接続リブ13、14は、フィレット18、19によって、波の谷7へと遷移する。しかしながら、外面17は、平面状であっても、平坦であってもよく、柱状の曲率を有していなくてもよい。この場合、接続リブ13、14は、好ましくは立方体様または立方体状である。
【0069】
各波の谷7の第1接続リブ13および第2接続リブ14は、周方向URに沿って、第1円周角である180°だけ互いに離れた状態で配置される。これは、各波の谷7の第1接続リブ13および第2接続リブ14が、互いに対向するように配置されているということを意味する。更には、隣り合う2つの波の谷7の接続リブ13、14は、周方向URに沿って互いに離れた状態で配置される。隣り合う2つの波の谷7の接続リブ13、14は、特に、周方向URに沿って、第2円周角である90°だけ互いに離れた状態で配置される。
【0070】
したがって、接続リブ13、14は、各波の谷7の接続リブ13、14が第1円周角である180°だけ互いに離れた状態で配置され、かつ隣り合う波の谷7の接続リブ13、14が第2円周角である90°だけ互いに離れた状態で配置されるように、配置される。
【0071】
隣り合う2つの波の谷7の接続リブ13、14が、第2円周角である90°だけ互いに離れた状態で配置されるので、接続リブ13、14は、コルゲートホース2の柔軟性に悪影響を及ぼさないか、またはわずかしか悪影響を及ぼさない。これは、コルゲートホース2の柔軟性が保たれるということを意味する。したがって、屈曲率を非常に狭くすることができる。よって、コルゲートホース2の柔軟性は、このような接続リブ13、14のないコルゲートホースと違わないか、またはわずかしか違わない。
【0072】
径方向Rに沿って見た場合に、接続リブ13、14は、高さHを有する。高さHは、径方向Rに沿って見た場合に、各波の谷7、特に対応するリブ10の外面形状から、接続リブ13、14の各外面17までの距離と定義される。特に好ましくは、高さHは、波の高さWよりも小さい。例えば、高さHは、波の高さWの半分であってもよい。しかしながら、高さHは、波の高さWと等しくてもよい。全ての接続リブ13、14の高さHは、同じであってもよい。しかしながら、接続リブ13、14の高さHは、異なっていてもよい。
【0073】
接続リブ13、14が設けられているので、長手方向Lに沿ったコルゲートホース2の長軸伸長を、搬送される流体または媒体の作動圧の作用によって、最小化することができる。特に、コルゲートホース2の長軸伸長を最小にすることができる。しかしながら、隣り合う波の谷7の接続リブ13、14が離れた状態で配置されているため、コルゲートホース2の柔軟性は少ししか制限されず、屈曲率を非常に狭くすることができる。さらに、隣り合う波の山6の間で流体接続として機能することができる接続リブ13、14が設けられていることによって、コルゲートホース2の内部空間Iにおけるデッドゾーンの形成を、確実に抑えることができる。
【0074】
ここで、図1から図3に係る連結器具3に戻る。連結器具3は、図7および図8に示すソケット部品20を有する。ソケット部品20は、コルゲートホース2、特にコルゲートホース2の端部2A、2Bのうちの一方を受け入れるのに適している。ソケット部品20は、対称軸Mに対して回転対称な構造を有する。ソケット部品20は、プラスチック材料から製造される。
【0075】
例えば、ソケット部品20は、POMから製造されてもよいし、PPから製造されてもよいし、別の適切なプラスチック材料から製造されてもよい。ソケット部品20は、異なるプラスチック材料から製造されてもよい。特に、ソケット部品20は、プラスチック射出成形部品である。ソケット部品20は、プラスチック多成分射出成形部品であってもよい。しかしながら、ソケット部品20は、アルミニウム合金または合金鋼などの金属材料から製造されてもよい。
【0076】
ソケット部品20は、対称軸M周りに環状に延びるカラー22を有する筒状の連結部21を有する。連結部21は、中空であり、開口23が完全に貫通する。連結部21によって、ソケット部品20は、例えば、プラグまたはホースなどに接続することができる。このために、後者を連結部21に押し付けることができる。カラー22は、プラグまたはホースが連結部21から滑り出ることを防止する。連結部21は、図7および図8において、「雄型」として示されている。これは、連結部21を別の部品に挿入することができるということを意味する。しかしながら、連結部21は、「雌型」(図示せず)として設計されてもよい。この場合、ある部品を連結部21に挿入することができる。
【0077】
連結部21は、ソケット部24と一体的に、特に単一の材料で、隣接している。ソケット部24もまた中空である。ソケット部24は、ソケット部24を貫通し、直径d25を有する、ソケット領域25を有する。直径d25は、連結部21の方向に沿って先細になっていてもよい。ソケット領域25は、開口23に接続されている。ソケット領域25は、好ましくは、柱状の第1空隙26と、柱状の第1空隙26に隣接し、円錐形または円錐台形である第2空隙27を有する。ソケット領域25は、面取面25Aに遷移する。面取面25Aは、好ましくは、ソケット領域25の一部ではない。
【0078】
連結部24は、筒状基体28と一体的に、特に単一の材料で、隣接している。把持領域29が基体28上に成形されており、オープンエンドレンチなどの工具によって把持することができる。把持領域29の外形は、例えば、六角形であってもよい。あるいは、把持領域29の外形は、正方形などであってもよい。
【0079】
上側には、第1係止フック30および第2係止フック31が、基体28、特に把持領域29から延出している。係止フック30、31の数は任意である。係止フック30、31は、好ましくはスナップフックとして設計されており、そのように称されてもよい。係止フック30、31は、弾力的に変形可能であり、対称軸Mから離れるように径方向Rに沿って外方へ屈曲させることができる。係止フック30、31は、周方向URに沿って、互いに180°離れた状態で配置される。特に、係止フック30、31は、互いに対向するように位置している。
【0080】
基体28は中空である。係合部32が、ソケット領域25の方向に沿って、基体28を通って延びている。面取面25Aは、ソケット領域25と係合部25との間に配置され、これらを互いに接続している。したがって、係合部32は、面取面25Aを介してソケット領域25へと遷移する。係合部32は、雌ねじの形態で設計されていてもよい。係合部32は、例えば、2本から5本のねじ山を有していてもよい。しかしながら、係合部32は、差し込み栓の一部であってもよい。この場合、係合部32は、雌ねじではない。
【0081】
ソケット部品20に加えて、連結器具3は、図9および図10に示す係止部品33を有する。係止部品33は、プラスチック材料から製造される。例えば、係止部品33は、POMから製造されてもよいし、PPから製造されてもよいし、別の適切なプラスチック材料から製造されてもよい。係止部品33は、異なるプラスチック材料から製造されてもよい。係止部品33は、好ましくは、プラスチック射出成形部品である。係止部品33は、プラスチック多成分射出成形部品であってもよい。しかしながら、係止部品33は、アルミニウム合金または合金鋼などの金属材料から製造されてもよい。
【0082】
係止部品33もまた、対称軸Mに対して回転対称な構造を有する。係止部品33は中空であり、雄ねじの形態の相手側係合部35が外側に設けられている、基体34を有する。相手側係合部35は、上記の差し込み栓の一部であってもよい。この場合、相手側係合部35は、雄ねじではない。
【0083】
相手側係合部35は、ソケット部品20の係合部32に連動係合するのに適している。少なくとも2つの接続相手(ここでは、係合部32と相手側係合部35)が互いに噛み合うように、または並ぶように、係合することで、連動接続が確立される。これは、係止部品33がソケット部品20にねじ込まれてもよいということを意味する。そのようにする際、係止部品33は、長手方向Lまたは対称軸Mに沿って、ソケット領域20へと移動する。上記のように、係合部32および相手側係合部35は、異なる様式、例えば差し込み栓の形態で、相互作用してもよい。
【0084】
対称軸M周りに環状に延びる2つの係止突起または係止リブ36、37が、基体34上に設けられる。係止リブ36、37は、くさび形の断面を有する。係止リブ36、37は、長手方向Lに沿って見た場合に、互いに離れた箇所に位置している。特に、第1係止リブ36および第2係止リブ37が設けられ、これらは、長手方向Lまたは対称軸Mに沿って、軸方向に互いに距離をとって配置されている。ソケット部品20の係止フック30、31は、係止リブ36、37に連動的に係合または嵌合するように構成されている。そのようにする際、2つの係止フック30、31は、第1係止リブ36または第2係止リブ37のいずれかに係止する。
【0085】
さらに、把持領域38が、基体34上に成形される。長手方向Lに沿って見た場合に、係止リブ36、37は、相手側係合部35と把持領域38との間に位置している。把持領域38の外形は、例えば、六角形であってもよい。あるいは、把持領域38の外形は、正方形などであってもよい。把持領域38のレンチ幅は、把持領域29と同じであってもよい。しかしながら、把持領域29、38のレンチ幅は、異なっていてもよい。
【0086】
基体34は、対称軸Mに対して回転対称な構造を有する、円錐形または漏斗形の挿入口39を有する。挿入口39は、基体34全体、すなわち把持領域38および係止リブ36、37を通って延びている。挿入口39は、コルゲートホース2、特にコルゲートホース2の端部2A、2Bのうちの一方を受け入れるのに適している。
【0087】
図9および図10の配置において、複数の係合要素40~43が、基体34から下側へ延出している。係合要素40~43の数は任意である。例えば、4つの係合要素40~43が設けられている。係合要素40~43は、好ましくはスナップフックであり、コルゲートホース2の波の谷7に連動係合するように構成されている。係合要素40~43は、弾力的に変形可能であり、コルゲートホース2を係止部品33に押し入れる際に、対称軸Mから離れるように径方向Rに沿って外方へと変形する。
【0088】
係合要素40~43は、対称軸M周りに一定間隔または不規則に分布するように配置されており、これによって、外径がすなわち直径d40である筒形状を形成する。直径d40は、直径d25よりも小さく、その結果、ソケット部品20のソケット領域25に、係合要素40~43を受け入れることができる。したがって、筒形状のために、係合要素40~43は、周方向URに沿って見た場合に、柱の分割部分、特に円柱の分割部分として設計されている。係合要素40~43の間には、中間空間44~47が設けられている。係合要素40~43および中間空間44~47は、周方向URに沿って見た場合に、交互に配置されている。中間空間44~47は、周方向URに沿って見た場合に、係合要素40~43と同じ幅であってもよいし、これらよりも幅が大きくてもよいし、これらよりも幅が小さくてもよい。
【0089】
図10に示すように、係合要素40~43は、長手方向Lに沿って見た場合に、相手側係合部35へと延びている。これは、相手側係合部35が、径方向Rに沿って見た場合に、係合要素40~43の周りを完全に一周するように延びているということを意味する。相手側係合部35と係合要素40~43との間には、環状の間隙48が設けられている。間隙48は、対称軸Mの周りを完全に一周するように延びている。
【0090】
挿入口39は、挿入口39と同様に基体34を通って延びている、柱状開口49に隣接している。したがって、挿入口39は、開口49に接続されている。開口49上、または開口49内において、コルゲートホース2を誘導することができる。開口49は、周方向URに沿って見た場合に、複数の平坦部50~52によって中断される。このような平坦部50~52は、各係合要素40~43に割り当てられている。平坦部50~52は、狭窄部53~55において、係合要素40~43へと遷移する。狭窄部53~55は、係合要素40~43の屈曲領域またはヒンジとして機能する。狭窄部53~55は、特にフィルムヒンジである。
【0091】
連結器具3は、図11および図12に示す封止部品56をさらに有する。封止部品56は、プラスチック製またはゴム製の部品である。例えば、封止部品56は、熱可塑性エラストマー(TPE)から製造されてもよく、特に、熱可塑性ポリウレタン(TPU)またはエチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)などから製造されてもよい。封止部品56は、好ましくは、プラスチック射出成形部品である。封止部品56は、対称軸Mに対して回転対称な構造を有する。封止部品56は、ソケット部品20のソケット領域25に受け入れることができる。あるいは、プラスチック多成分射出成形法で、ソケット部品20のソケット領域25上に直接、封止部品56を射出成形してもよい。
【0092】
封止部品56は、筒状基体57を有する。基体57は、中空であり、コルゲートホース2、特にコルゲートホース2の端部2A、2Bのうちの一方を受け入れるためのソケット領域58を有する。ソケット領域58は、コルゲートホース2の直径d6と等しくてもよい直径d58を有する。しかしながら、直径d58は、コルゲートホース2の直径d6よりもわずかに大きくてもよいし、わずかに小さくてもよい。直径d58は、特に好ましくは、直径d6よりもわずかに小さい。周方向面取面59が、ソケット領域58上に設けられていてもよい。面取面59によって、コルゲートホース2を封止部品56に容易に挿入できるようになる。
【0093】
基体57は、外径すなわち直径d57を有する。直径d57は、ソケット部品20のソケット領域25の直径d25よりもわずかに大きい。対称軸M周りに環状に延びるリブ60が、基体57の外側に設けられている。リブ60は、弧状、特に円弧状に湾曲する。
【0094】
表側では、基体57は、被覆部61によって少なくとも部分的に閉じられている。被覆部61は、直径d62を有する開口62を有する。直径d62は、コルゲートホース2の直径d7よりも小さく、その結果、コルゲートホース2を押して開口62を通すことはできない。
【0095】
連結器具3の機能について、図13から図17を参照しつつ以下で説明する。まず、連結器具3を組み立てる。このために、最初に、ソケット部品20に封止部品56を受け入れる。そのようにする際、ソケット部品20のソケット領域25に封止部品56を圧入する。ソケット領域25の部分的な円錐形状と、封止部品56の周方向のリブ60とによって、封止部品56は、径方向Rに沿ってソケット領域25に確実に圧入される。上記のように、多成分射出成形法で、ソケット部品20上に直接、封止部品56を射出成形してもよい。
【0096】
次に、係止部品33を、ソケット部品20に対して相対的に回転させる。この回転運動は、係止部品33をソケット部品20にねじ込むことを含んでもよいが、含まなくてもよい。この場合、ねじ込み運動は、係止部品33とソケット部品20との間で実現される。係止部品33は、ソケット部品20に少なくとも部分的に受け入れられる。しかしながら、ねじ込み接続の代わりに、差し込み栓などの別の接続が提供されてもよい。ソケット部品20の係合部32および係止部品33の相手側係合部35は、互いに連動係合する。ソケット部品20に対して係止部品33を相対的に回転運動させる間、係合部32および相手側係合部35は、回転運動を、長手方向Lまたは対称軸Mに沿った係止部品33の軸方向運動へと変換するように、相互作用する。
【0097】
したがって、係合部32および相手側係合部35は、連結器具3のギアデバイス63を形成している。ギアデバイス63は、ソケット部品20に対する係止部品33の回転運動を、長手方向Lに沿った、ソケット部品20に対する係止部品33の相対的な軸方向運動または直線運動へと変換するのに適していれば、いかなるタイプのギアであってもよい。特に、ギアデバイス63は、ソケット部品20に対する係止部品33の回転運動を、長手方向Lまたは対称軸Mに沿った係合要素40~43の軸方向運動または直線運動へと変換すればよい。
【0098】
ソケット部品20に対して係止部品33を回転運動させる間、係止部品33は、係止フック30、31が第1係止リブ36上を滑るように進んで、第1係止リブ36に係止または嵌合するまで、ソケット部品20に対して長手方向Lまたは対称軸Mに沿って移動する。そのようにする際、係止フック30、31は、対称軸Mから離れるように径方向Rに沿って外方へ弾力的に変形する。ソケット部品20に対する係止部品33の相対的な回転運動は、係止部品33をソケット部品20にねじ込むことを含んでいてもよい。しかしながら、これは必ずしも必要とは限らない。係止部品33とソケット部品20との間に、ソケット部品20を長手方向Lまたは対称軸Mに沿って係止部品33に移動させるような、他の接続が用いられてもよい。
【0099】
このようにして、係止部品33は、ソケット部品20に固定される。ソケット部品20および係止部品33は、互いに係留接続される。さらに、封止部品56がソケット部品20に圧入されているので、封止部品56もソケット部品20に係留接続される。この時、連結器具3は、予備組立状態、すなわち図13に示す係止解除状態Z1である。係止フック30、31が、第1係止リブ36から離れるように径方向Rに沿って外方へ変形し、その結果、第1係止リブ36に食い込むように、または並ぶように、連動係合しなくなる場合にのみ、再度、ソケット部品20から係止部品33を分離することができる。同時に、再度、係止部品33をソケット部品20の外へと移動させる。これは、係止部品33をソケット部品20から回しながら抜くことを含んでもよいが、含まなくてもよい。
【0100】
次に、図14および図15に示すように、コルゲートホース2、特にコルゲートホース2の端部2A、2Bのうちの一方を、連結器具3に挿入する。そのようにする際、係止部品33の円錐形の挿入口39は、コルゲートホース2のガイドとして機能する。コルゲートホース2は、波の谷7および波の山6の両方において切られていてもよい。各端部2A、2Bは、係合要素40~43を通って押し込まれる。そのようにする際、係合要素40~43は、対称軸Mから離れるように径方向Rに沿って外方へ弾力的に変形する。係合要素40~43は、ひだ5の上を滑る。
【0101】
コルゲートホース2を、封止部品56に押し込む。封止部品56の面取面59は、コルゲートホース2を封止部品56に挿入するのに役立つ。コルゲートホース2、特にその端部2A、2Bのうちの一方が封止部品56の被覆部61に押し付けられるまで、コルゲートホース2を連結器具3に押し込む。その後、コルゲートホース2は、封止部品56に対して流体密封となるように表側において封止される。封止部品56は、弾性変形可能である。係合要素40~43は、全て、コルゲートホース2の共通した波の谷7(図15)に共に収まる。連結器具3は、いまだ係止解除状態Z1のままである。
【0102】
係止解除状態Z1において、係合要素40~43は、長手方向Lに沿って見た場合に、ソケット部品20のソケット領域25の外側に位置している。係止解除状態Z1における係合要素40~43は、少なくとも部分的に、面取面25A内に位置していてもよい。しかしながら、係止解除状態Z1における係合要素40~43は、完全に、面取面25Aの外側に位置していてもよい。
【0103】
係止解除状態Z1から最終組立状態、すなわち図16および図17に示す係止状態Z2へと連結器具3を移行させるために、長手方向Lに沿って見た場合に、係止部品33をソケット部品20へとさらに移動させる。これは、ソケット部品20に対して係止部品33を回転させることによって行われる。例えば、この回転運動の際に、係止部品33をソケット部品20にねじ込んでもよい。そのようにする際、係止フック30、31は、第2係止リブ37上を滑るように進んで、第2係止リブ37に嵌合または係止する。
【0104】
同時に、係合要素40~43は、ソケット領域25へと移動させられ、その結果、係合要素40~43がコルゲートホース2から離れるように径方向Rに沿って移動することが阻止される。したがって、もはや、連結器具3からコルゲートホース2を引き抜くことはできない。係合要素40~43の各端面64(図17)は、係合要素40~43が係止している波の谷7の波の側面8、9の一方に静止し、これを長手方向Lに沿って封止部品56の被覆部61に対して押し付けることで、後者が弾性変形する。これによって、確実に、コルゲートホース2が封止部品56に安全に圧入される。端面64は、好ましくは、対称軸Mまたは長手方向Lに対して直角に配向する。しかしながら、端面64は、対称軸Mに対して相対的に傾いていてもよい。
【0105】
したがって、コルゲートホース2は、一方では連結器具3に係止し、他方では封止部品56に押し込まれている。これによって、封止部品56、特にその被覆部61に高い接触圧が生じる。これによって、コルゲートホース2が、連結器具3に対して確実に流体密封封止される。係止部品33がソケット部品20から意図せず外れることに備えて、係止フック30、31および第2係止リブ37によってこれらが係止される。さらに、連結器具3によって、波の高さWが小さいコルゲートホース2を確実に固定することも、確実に可能となる。
【0106】
係止フック30、31が、弾力的な変形によって第2係止リブ37に係止しなくなった場合にのみ、コルゲートホース2を連結器具3から分離することができる。このために、係止フック30、31を、対称軸Mから離れるように径方向Rに沿って外方へ屈曲させる。次に、係止フックが第1係止リブ36に並ぶように係止するまで、係止部品33をソケット部品20から、特に回しながら、抜き出す。この時、係合要素40~43は、ソケット領域25の外側に配置されている。
【0107】
この時、コルゲートホース2を連結器具3から引き抜くことができ、係合要素40~43は、弾性変形によりコルゲートホース2から離れるように径方向Rに沿って外方へ変形する。このようにして、再度、連結器具3を係止状態Z2から係止解除状態Z1へと移行させることができる。コルゲートホース装置1の組み立ておよび分解には、有利には、組立工具を必要としない。
【0108】
本発明を例示的な実施形態に基づいて説明したが、様々な方法で変更を加えることができる。
【符号の説明】
【0109】
1 コルゲートホース装置
2 コルゲートホース
2A 端部
2B 端部
3 連結器具
4 壁
5 ひだ
6 波の山
7 波の谷
8 波の側面
9 波の側面
10 リブ
11 遷移領域
12 遷移領域
13 接続リブ
14 接続リブ
15 フィレット
16 フィレット
17 外面
18 フィレット
19 フィレット
20 ソケット部品
21 連結部
22 カラー
23 開口
24 ソケット部
25 ソケット領域
25A 面取面
26 空隙
27 空隙
28 基体
29 把持領域
30 係止フック
31 係止フック
32 係合部
33 係止部品
34 基体
35 相手側係合部
36 係止リブ
37 係止リブ
38 把持領域
39 挿入口
40 係合要素
41 係合要素
42 係合要素
43 係合要素
44 中間空間
45 中間空間
46 中間空間
47 中間空間
48 間隙
49 開口
50 平坦部
51 平坦部
52 平坦部
53 狭窄部
54 狭窄部
55 狭窄部
56 封止部品
57 基体
58 ソケット領域
59 面取面
60 リブ
61 被覆部
62 開口
63 ギアデバイス
64 端面

d6 直径
d7 直径
d25 直径
d40 直径
d57 直径
d62 直径
H 高さ
I 内部空間
L 長手方向
M 対称軸
R 径方向
U 周囲
UR 周方向
W 波の高さ
Z1 状態
Z2 状態
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】