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特表2023-503443アブレーション機器の追跡及び損傷線の生成のための方法、システム、及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-30
(54)【発明の名称】アブレーション機器の追跡及び損傷線の生成のための方法、システム、及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/14 20060101AFI20230123BHJP
   A61B 34/20 20160101ALI20230123BHJP
   A61B 5/367 20210101ALI20230123BHJP
   A61B 5/33 20210101ALI20230123BHJP
【FI】
A61B18/14
A61B34/20
A61B5/367
A61B5/33 100
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529629
(86)(22)【出願日】2020-11-23
(85)【翻訳文提出日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 US2020061809
(87)【国際公開番号】W WO2021108312
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】62/940,219
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/785,392
(32)【優先日】2020-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516193782
【氏名又は名称】ファラパルス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ビスワナサン、ラジュ
【テーマコード(参考)】
4C127
4C160
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB05
4C127DD03
4C127HH13
4C127HH16
4C160KK03
4C160KK13
4C160KK17
4C160KK36
4C160KK38
4C160KK63
4C160MM33
(57)【要約】
エレクトロポレーションアブレーション治療のためのシステム、機器及び方法が開示される。装置は、フィールド生成器を活性化して電界又は磁界を生成するように構成され得るため、組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器によって信号が受信される。信号に関連する処理データが取得されてもよい。アブレーション機器の位置及び配向性は、処理データに基づいて決定されてもよい。組織表面中のアブレーション機器の予定アブレーション区域は、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいて決定されてもよい。組織表面の地図及び組織表面の地図中に配置された予定アブレーション区域の視覚表示が表示されてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと、
前記メモリと動作可能に連結されたプロセッサとを含み、前記プロセッサは、
組織表面に隣接して配置されたアブレーション機器に連結された受信器によって信号が受信可能なように、フィールド生成器を活性化して電界又は磁界を生成し、
前記信号に関連する処理データを取得し、
前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の位置及び配向性を決定し、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて前記組織表面内に前記アブレーション機器の予定アブレーション区域を決定し、
前記組織表面の地図、及び前記組織表面の前記地図中の前記予定アブレーション区域の視覚表示を出力機器によって表示するように構成された、装置。
【請求項2】
前記予定アブレーション区域は第一の予定アブレーション区域であって、前記プロセッサは、
前記アブレーション機器の前記位置又は前記配向性における変化に応じて、前記組織表面中に前記アブレーション機器の第二の予定アブレーション区域を決定し、
前記組織表面の前記地図中にアブレーション済み区域の視覚表示、及び前記組織表面の前記地図中に前記第二の予定アブレーション区域の視覚表示を前記出力機器によって表示するようにさらに構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
第一の一連の印を使用して前記組織表面の前記地図中に前記アブレーション済み区域を投影することと、
前記第一の一連の印とは異なる第二の一連の印を使用して前記表面のグラフィック表示中に前記第二の予定アブレーション区域を投影することとによって、
前記アブレーション済み区域の視覚表示及び前記第二の予定アブレーション区域の視覚表示を表示するように構成された、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記アブレーション機器は一連のスプラインを含み、前記一連のスプラインのうちの各スプラインは一連の近位電極及び一連の遠位電極を含むため、前記一連のスプラインは集合的に複数の近位電極及び複数の遠位電極を含み、
前記プロセッサは、
前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の一連の幾何学的パラメータを決定することと、
前記一連の幾何学的パラメータに基づいて前記アブレーション機器の形態を決定することと、
前記アブレーション機器の決定された形態及び前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性のうち少なくとも一つを決定することと、によって、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性を決定するように構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、少なくとも前記アブレーション機器に関連する長手方向の単位ベクトルを決定することによって前記アブレーション機器の前記配向性を決定するように構成された、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、関連した一連の幾何学的パラメータをそれぞれが有する一連の展開形態から、決定された一連の幾何学的パラメータに最も厳密に適合する関連した一連の幾何学的パラメータを有する展開形態を少なくとも識別することによって、前記アブレーション機器の前記配向性を決定するように構成された、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、決定された一連の幾何学的パラメータに、最小二乗法を用いることによって最も厳密に適合する、関連した一連の幾何学的パラメータを有する展開形態を識別するように構成された、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記受信器によって受信された前記信号を増幅するように構成された増幅器をさらに含み、
前記プロセッサは、前記増幅器によって増幅された前記信号をデジタル化及び処理することによって前記処理データを取得するように構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて、前記アブレーション機器の視覚表示を前記出力機器によって表示させるようにさらに構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記アブレーション機器は複数の電極を含み、
前記プロセッサは、
前記複数の電極から、前記組織表面に接触する電極を識別することと、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて、複数の予定アブレーション区域形状から予定アブレーション区域形状を識別することと、
前記電極の場所に対応する場所における中心であってアブレーションの最大深度を有する前記組織表面の場所を示す中心を有し、前記予定アブレーション区域形状に基づく前記予定アブレーション区域を生成することと、によって、
前記アブレーション機器の前記予定アブレーション区域を決定するように構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記アブレーション機器が前記組織表面に沿って複数の場所に進められるとき、前記受信器によって受信された信号に関連する処理データに基づいて前記組織表面の前記地図を構築するようにさらに構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記組織表面の前記地図は、点群を形成する複数の点によって示され、
前記プロセッサは、
前記アブレーション機器から前記組織表面までの最短距離を決定することと、
前記最短距離が既定値よりも小さいことに応じて、前記アブレーション機器の遠位端から既定距離以内に存在する一連の点を複数の点から識別することと、
前記一連の点の中央を決定することと、
前記中央を通って延びる表面への局所接平面を決定することと、
前記局所接平面に対する前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて、アブレーションの最大深度を有する前記組織表面の場所を示す前記予定アブレーション区域の中心を決定することと
によって、前記予定アブレーション区域を決定するように構成された、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記既定値は約4mmよりも小さく、前記既定距離は約3cmよりも小さい、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器であって、フィールド生成器によって生成された電界又は磁界に応じて信号を受信する受信器によって受信された信号を示すデータを一連のプロセッサのうちの一つにて受信することと、
前記信号を示す前記データに基づいて前記アブレーション機器の位置及び配向性を前記一連のプロセッサのうちの一つにて決定することと、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて前記組織表面に前記アブレーション機器の予定アブレーション区域を前記一連のプロセッサのうちの一つにて決定することと、
前記組織表面の地図と前記組織表面の前記地図中に前記予定アブレーション区域の視覚表示とを前記一連のプロセッサのうちの一つに動作可能に連結された出力機器によって表示することと
を含む、方法。
【請求項15】
前記アブレーション機器が前記予定アブレーション区域に対応するアブレーション区域を生成するように、信号生成器を活性化して前記アブレーション機器に伝達されるパルス波形を生成すること
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記予定アブレーション区域の視覚表示とは異なる前記組織表面の前記地図中に前記アブレーション区域の視覚表示を、前記出力機器によってかつ前記パルス波形の伝達に基づいて表示すること
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記受信器によって受信される前記信号を示す前記データを受信するのは、前記アブレーション機器が第一の場所に存在する時であって、前記位置は第一の位置であり、前記配向性は第一の配向性であり、前記アブレーション区域は第一のアブレーション区域であり、前記方法は、
前記アブレーション機器が前記第一の場所とは異なる第二の場所に存在する時に前記電界又は磁界に応じて前記受信器によって受信された信号を示すデータを受信することと、
前記アブレーション機器が前記第二の場所に存在する時に前記信号を示す前記データに基づいて前記アブレーション機器の第二の位置及び第二の配向性を決定することと、
前記アブレーション機器の前記第二の位置及び前記第二の配向性に基づいて前記組織表面中に前記アブレーション機器の第二の予定アブレーション区域を決定することと、
第一の一連の印を用いて前記第一のアブレーション区域の視覚表示と前記第一の一連の印とは異なる第二の一連の印を用いて前記第二の予定アブレーション区域の視覚表示とを前記出力機器によって表示することと
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
第一のアブレーション済み区域との閾値よりも大きいわずかな重なりを有する前記第二の予定アブレーション区域に応じて、前記アブレーション機器が前記第二の予定アブレーション区域に対応する第二のアブレーション済み区域を生成するように、前記信号生成器を活性化して前記アブレーション機器に伝達される前記パルス波形を生成すること
をさらに含み、前記第一のアブレーション済み区域及び前記第二のアブレーション済み区域は、前記組織表面に連続損傷の一部を形成する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記閾値は既定値である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記フィールド生成器によって生成された前記電界又は磁界に応じて前記受信器によって受信される信号を示すデータを、複数の電極を含む前記アブレーション機器が進められた複数の場所のうち各場所にて受信することと、
前記複数の場所のうちの各場所にて(i)その場所で前記受信器によって受信される前記信号を示す前記データ、及び(ii)前記電極から記録される心電図(ECG)データのうち少なくとも一つに基づいて、前記組織表面に接触する少なくとも一つの電極を前記複数の電極から識別することと、
複数の点のうちの各点は前記複数の場所のうち他の場所にて識別された電極の場所に対応する、複数の点を含む点群を生成することと、
前記点群を用いて前記組織表面の前記地図を構築することと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記アブレーション機器は一連のスプラインを含み、前記一連のスプラインのうちの各スプラインは一連の近位電極と一連の遠位電極とを含むため、前記一連のスプラインは複数の近位電極と複数の遠位電極とを集合的に含み、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性を決定することは、
前記信号を示す受信データに基づいて前記アブレーション機器の一連の幾何学的パラメータを決定することと、
前記一連の幾何学的パラメータに基づいて前記アブレーション機器の形態を決定することと、
前記アブレーション機器の決定された形態及び前記信号を示す前記受信データに基づいて前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性のうち少なくとも一つを決定することと
を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて前記組織表面の前記地図に対する前記アブレーション機器の視覚表示を前記出力機器によって表示することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
電界又は磁界を生成するように構成されたフィールド生成器と、
組織をアブレーションするためのパルス波形を生成するように構成された信号生成器と、
出力機器と、
前記フィールド生成器、前記信号生成器、および前記出力機器に動作可能に連結されたプロセッサとを含み、前記プロセッサは、
組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結される受信器によって信号が受信されるように、前記フィールド生成器を活性化して前記電界又は磁界を生成し、
前記信号に関連する処理データを取得し、
前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の位置及び配向性を決定し、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて、前記組織表面中に前記アブレーション機器の予定アブレーション区域を決定し、
前記組織表面の地図と前記組織表面の前記地図中に前記予定アブレーション区域の視覚表示とを前記出力機器に表示させ、
所望のアブレーション区域に対応する前記予定アブレーション区域に応じて、前記アブレーション機器が前記予定アブレーション区域に対応するアブレーション済み区域を生成するように、前記信号生成器を活性化して前記アブレーション機器に伝達するための前記パルス波形を生成するように構成された、システム。
【請求項24】
前記フィールド生成器は、一つ以上の電界を生成する一連の電極パッチを含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記フィールド生成器は、一連の送信器コイルを含み一連の送信器コイルのそれぞれが時変磁界を生成する請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記プロセッサは、
前記信号生成器を活性化させることに応じて、前記出力機器に、前記予定アブレーション区域がアブレーションされたことを示すために前記予定アブレーション区域の視覚表示を変更させるようにさらに構成された、請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記アブレーション機器は一連のスプラインを含み、前記一連のスプラインのうちの各スプラインは一連の近位電極と一連の遠位電極とを含むため、前記一連のスプラインは複数の近位電極と複数の遠位電極とを集合的に含み、
前記プロセッサは、
前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の一連の幾何学的パラメータを決定することと、
前記一連の幾何学的パラメータに基づいて前記アブレーション機器の形態を決定することと、
前記アブレーション機器の決定された形態と前記処理データとに基づいて前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性のうち少なくとも一つを決定することと
によって、前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性を決定するように構成された、請求項23に記載のシステム。
【請求項28】
前記組織表面の前記地図は、点群を形成する複数の点によって示され、
前記プロセッサは、
前記アブレーション機器から前記組織表面までの最短距離を決定することと、
前記最短距離が既定値よりも小さいことに応じて、前記アブレーション機器の遠位端から既定距離以内に存在する局所的な一連の点を前記複数の点から識別することと、
前記局所的な一連の点に基づいて表面への局所接平面を決定することと、
前記局所接平面に対する前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて前記予定アブレーション区域の中心を決定することと、
によって、前記予定アブレーション区域を決定するように構成された、請求項23に記載のシステム。
【請求項29】
メモリと、
前記メモリに動作可能に連結されたプロセッサとを含み、前記プロセッサは、
組織表面に隣接して配置されたアブレーション機器に連結された受信器によって信号が受信可能なように、フィールド生成器を活性化して電界又は磁界を生成し、
前記信号に関連する処理データを取得し、
前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の位置及び配向性を決定し、
点群を形成する複数の点から構築される前記組織表面の地図を出力機器によって表示し、
前記アブレーション機器から前記組織表面までの最短距離を決定し、
前記最短距離が既定値よりも小さいことに応じて、前記アブレーション機器の遠位端から既定距離以内の一連の点を前記複数の点から識別し、
前記一連の点の中央を決定し、
前記中央を通って延びる表面への局所接平面を決定し、
前記局所接平面に対する前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて、アブレーション区域の表面中央の場所を示す予定アブレーション区域の中心を決定し、
前記組織表面の前記地図中に前記予定アブレーション区域の視覚表示を前記出力機器によって表示するように構成された、装置。
【請求項30】
前記予定アブレーション区域は第一の予定アブレーション区域であって、前記プロセッサは、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性における変化に応じて、前記組織表面中に前記アブレーション機器の第二の予定アブレーション区域を決定し、
前記組織表面の前記地図中に前記第一の予定アブレーション区域に関連するアブレーション済み区域の視覚表示と前記組織表面の前記地図中に前記第二の予定アブレーション区域の視覚表示とを前記出力機器によって表示するようにさらに構成された、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記プロセッサは、
第一の一連の印を用いて前記組織表面の前記地図中に前記アブレーション区域を投影することと、
前記第一の一連の印とは異なる第二の一連の印を用いて前記組織表面の前記地図中に前記第二の予定アブレーション区域を投影することと
によって、前記アブレーション済み区域の視覚表示と前記第二の予定アブレーション区域の視覚表示とを表示するように構成された、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記アブレーション機器は一連のスプラインを含み、前記一連のスプラインのうちの各スプラインは一連の近位電極と一連の遠位電極とを含むため、前記一連のスプラインは複数の近位電極と複数の遠位電極とを集合的に含み、
前記プロセッサは、
前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の一連の幾何学的パラメータを決定することと、
前記一連の幾何学的パラメータに基づいて前記アブレーション機器の形態を決定することと、
前記アブレーション機器の決定された形態と前記処理データとに基づいて前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性のうち少なくとも一つを決定することと
によって、前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性を決定するように構成された、請求項29に記載の装置。
【請求項33】
前記プロセッサは、少なくとも前記アブレーション機器に関連する長手方向の単位ベクトルを決定することによって、前記アブレーション機器の前記配向性を決定するように構成された、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記プロセッサは、(1)決定された一連の幾何学的パラメータに最も厳密に適合する関連する一連の幾何学的パラメータを有し、(2)一連の展開形態のうちの展開形態であってそれぞれが関連する一連の幾何学的パラメータを有する展開形態を少なくとも識別することによって、前記アブレーション機器の前記配向性を決定するように構成された、請求項32に記載の装置。
【請求項35】
前記プロセッサは、決定された一連の幾何学的パラメータに、最小二乗法を用いることによって最も厳密に適合する関連した一連の幾何学的パラメータを有する展開形態を識別するように構成された、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記受信器によって受信された前記信号を増幅するように構成された増幅器をさらに含み、
前記プロセッサは、前記増幅器によって増幅された前記信号をデジタル化及び処理することによって前記処理データを取得するように構成された、請求項29に記載の装置。
【請求項37】
前記プロセッサは、前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて前記アブレーション機器の視覚表示を前記出力機器によって表示するようにさらに構成された、請求項29に記載の装置。
【請求項38】
前記アブレーション機器は複数の電極を含み、
前記プロセッサは、
前記複数の電極から前記組織表面に接触する電極であって、前記予定アブレーション区域の前記中心がその電極の場所に対応する場所に存在する電極を識別し、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて、複数の予定アブレーション区域形状から前記予定アブレーション区域が有する予定アブレーション区域形状を識別するようにさらに構成された、請求項29に記載の装置。
【請求項39】
前記アブレーション機器が心臓内の複数の場所に進められるとき、前記プロセッサは、前記受信器によって受信された信号に関連する処理データに基づいて前記組織表面の前記地図を構築するようにさらに構成された、請求項29に記載の装置。
【請求項40】
前記既定値は約4mmよりも小さく、前記既定距離は約3cmよりも小さい、請求項29に記載の装置。
【請求項41】
組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器であって、フィールド生成器によって生成される電界又は磁界に応じて信号を受信する受信器によって受信された信号を示すデータを一連のプロセッサのうちの一つにて受信することと、
前記信号を示す前記データに基づいて前記アブレーション機器の位置及び配向性を前記一連のプロセッサのうちの一つにて決定することと、
点群を形成する複数の点から構築される前記組織表面の地図を、前記一連のプロセッサのうちの一つに動作可能に連結された出力機器によって表示することと、
前記アブレーション機器から前記組織表面までの最短距離を前記一連のプロセッサのうちの一つにて決定することと、
前記最短距離が既定値よりも小さいことに応じて、前記アブレーション機器の遠位端から既定距離以内に存在する局所的な一連の点を前記複数の点から、前記一連のプロセッサのうちの一つにて識別することと、
前記局所的な一連の点に基づいて表面への局所接平面を前記一連のプロセッサのうちの一つにて決定することと、
前記局所接平面に対する前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて、予定アブレーション区域の中心を前記一連のプロセッサのうちの一つにて決定することと、
前記組織表面の前記地図中に前記予定アブレーション区域の視覚表示を前記出力機器によって表示することと
を含む、方法。
【請求項42】
前記アブレーション機器が前記予定アブレーション区域に対応するアブレーション済み区域を生成するように、信号生成器を活性化して前記アブレーション機器に伝達するパルス波形を生成すること
をさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記予定アブレーション区域の視覚表示とは異なる、前記組織表面の前記地図中の前記アブレーション済み区域の視覚表示を、前記出力機器によって前記パルス波形の伝達に基づいて表示すること
をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記受信器によって受信された前記信号を示す前記データを受信するのは、前記アブレーション機器が第一の場所に存在する時であり、前記アブレーション機器の前記位置は前記アブレーション機器の第一の位置であり、前記アブレーション機器の前記配向性は前記アブレーション機器の第一の配向性であり、前記予定アブレーション区域は第一の予定アブレーション区域であり、前記方法は、
前記アブレーション機器が前記第一の場所とは異なる第二の場所に存在する時、前記電界又は磁界に応じて前記受信器によって受信された信号を示すデータを受信することと、
前記アブレーション機器が前記第二の場所に存在する時、前記信号を示す前記データに基づいて前記アブレーション機器の第二の位置及び第二の配向性を決定することと、
前記アブレーション機器の前記第二の位置及び前記第二の配向性に基づいて前記組織表面中に前記アブレーション機器の第二の予定アブレーション区域を決定することと、
第一の一連の印を用いて前記アブレーション済み区域の視覚表示と前記第一の一連の印とは異なる第二の一連の印を用いて前記第二の予定アブレーション区域の視覚表示とを前記出力機器によって表示することと
をさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記アブレーション済み区域は第一のアブレーション済み区域であり、前記方法は、
前記第一のアブレーション済み区域との閾値よりも大きいわずかな重なりを有する前記第二の予定アブレーション区域に応じて、前記アブレーション機器が前記第二の予定アブレーション区域に対応する第二のアブレーション済み区域を生成するように、前記信号生成器を活性化して前記アブレーション機器に伝達される前記パルス波形を生成すること
を含み、前記第一のアブレーション済み区域及び前記第二のアブレーション済み区域は前記組織表面中に連続損傷の一部を形成する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記閾値は既定値である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記信号は第一の信号であり、前記方法は、
前記フィールド生成器によって生成された前記電界又は磁界に応じて前記受信器によって受信された第二の信号を示すデータを、複数の電極を含む前記アブレーション機器が進められる複数の場所のうちの各場所にて受信することと、
前記複数の場所のうちの各場所にて(i)その場所において前記受信器によって受信された前記第二の信号を示す前記データ、又は(ii)前記電極から記録された心電図(ECG)データのうち少なくとも一つに基づいて、前記組織表面に接触する少なくとも一つの電極を前記複数の電極から識別することと、
前記複数の点のうちの各点は前記複数の場所のうちの各場所にて識別された少なくとも一つの電極の場所に対応する前記複数の点を含む前記点群を生成することと、
前記点群を用いて前記組織表面の前記地図を構築することと
を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項48】
前記アブレーション機器は一連のスプラインを含み、前記一連のスプラインのうちの各スプラインは一連の近位電極と一連の遠位電極とを含むため、前記一連のスプラインは複数の近位電極と複数の遠位電極とを集合的に含み、
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性を決定することは、
前記信号を示す受信データに基づいて前記アブレーション機器の一連の幾何学的パラメータを決定することと、
前記一連の幾何学的パラメータに基づいて前記アブレーション機器の形態を決定することと、
前記アブレーション機器の決定された形態及び前記信号を示す前記受信データに基づいて前記アブレーション機器の前記位置又は前記配向性のうち少なくとも一つを決定することと
を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項49】
前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて前記組織表面の前記地図に対する前記アブレーション機器の視覚表示を前記出力機器によって表示することをさらに含む、請求項41に記載の方法。
【請求項50】
電界又は磁界を生成するように構成されたフィールド生成器と、
組織をアブレーションするためのパルス波形を生成するように構成された
信号生成器と、
出力機器と、
前記フィールド生成器、前記信号生成器、および前記出力機器に動作可能に連結されたプロセッサとを含み、前記プロセッサは、
組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器によって信号が受信されるように、前記フィールド生成器を活性化して前記電界又は磁界を生成し、
前記信号に関連する処理データを取得し、
前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の位置及び配向性を決定し、
点群を形成する複数の点から構築される前記組織表面の地図を前記出力機器に表示させ、
前記アブレーション機器から前記組織表面までの最短距離を決定し、
前記最短距離が既定値よりも小さいことに応じて、前記アブレーション機器の遠位端から既定距離以内に存在する局所的な一連の点を前記複数の点から識別し、
前記局所的な一連の点に基づいて表面への局所接平面を決定し、
前記局所接平面に対する前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性に基づいて予定アブレーション区域の中心を決定し、
前記組織表面の前記地図中に前記予定アブレーション区域の視覚表示を前記出力機器に表示させ、
所望のアブレーション区域に対応する前記予定アブレーション区域に応じて、前記アブレーション機器が前記予定アブレーション区域に対応するアブレーション済み区域を生成するように、前記信号生成器を活性化して前記アブレーション機器に伝達される前記パルス波形を生成するように構成された、システム。
【請求項51】
前記フィールド生成器は一つ以上の電界を生成する一連の電極パッチを含み、前記電界又は磁界は前記一連の電極パッチによって生成された前記一つ以上の電界を含む、請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
前記フィールド生成器は一連の送信器コイルを含み、その一連の送信器コイルのそれぞれは時変磁界を生成し、前記電界又は磁界は前記一連の送信器コイルによって生成された時変磁界を含む、請求項50に記載のシステム。
【請求項53】
前記プロセッサは、
前記信号生成器を活性化することに応じて、前記出力機器に、前記予定アブレーション区域がアブレーションされたことを示すために前記予定アブレーション区域の視覚表示をさせるようにさらに構成された、請求項50に記載のシステム。
【請求項54】
前記アブレーション機器は一連のスプラインを含み、前記一連のスプラインのうちの各スプラインは一連の近位電極と一連の遠位電極とを含むため、前記一連のスプラインは複数の近位電極と複数の遠位電極とを集合的に含み、
前記プロセッサは、
前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の一連の幾何学的パラメータを決定することと、
前記一連の幾何学的パラメータに基づいて前記アブレーション機器の形態を決定することと、
前記アブレーション機器の決定された形態及び前記処理データに基づいて前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性のうち少なくとも一つを決定することと
によって、前記アブレーション機器の前記位置及び前記配向性を決定するように構成された、請求項50に記載のシステム。
【請求項55】
前記アブレーション機器は、バスケット型を形成するように構成された複数のスプラインを含む、請求項1~53のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項56】
前記アブレーション機器は、直線形状を含む遠位部分を含む、請求項1~53のうちいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書中に説明される実施形態は、一般的に治療用電気エネルギ伝達のための医療機器、より具体的にはアブレーション機器(例えばアブレーションカテーテル)を追跡するため及びそのような機器を使用して損傷線を生成するためのシステム、装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高電圧パルスの適用を使用するパルスフィールドアブレーションは、他の標的生体構造はもとより心臓組織においても損傷の迅速かつ効果的な生成に適合することが明示されている。心臓の環境においてパルスフィールドアブレーションは、局所アブレーション又は個別の局所的な損傷の生成のために使用されている。例えば局所アブレーションのために構成されたアブレーションカテーテルは、心臓組織への不可逆エレクトロポレーションによって伝達されるパルスフィールドアブレーションに使用され得る。
【0003】
臨床カテーテル検査室では、インピーダンス追跡システム又はインピーダンスに基づく場所確認システムを使用する電気解剖マッピングシステムが、患者の生体構造内に配置される機器の三次元視覚化フィードバックを提供するために使用され得る。さらに又はあるいは、電磁追跡センサは機器中に統合されてもよく患者の生体構造内にてこれらの機器を追跡するために使用されてもよい。
【0004】
アブレーション手術中にアブレーション機器の特性を追跡すること、及び例えばアブレーション手術の計画を支援するためにそのような情報を使用してアブレーションの特徴を評価することが望まれ得る。
【発明の概要】
【0005】
アブレーションカテーテルを使用して局所組織アブレーションを視覚化し、かつ生成するためのシステム、機器及び方法が本明細書中に説明される。いくつかの実施形態ではこれらのシステムにおいて使用されるアブレーション機器は、心臓の適用において心外膜又は心臓内に配置され得る。
【0006】
いくつかの実施形態において装置は、メモリ、及びメモリに動作可能に連結されたプロセッサを含んでもよく、そのプロセッサは、組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器によって信号が受信されるように電界又は磁界を生成するためにフィールド生成器を活性化し、信号に関連する処理データを取得し、処理データに基づいてアブレーション機器の位置及び配向性を決定し、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいて組織表面中にアブレーション機器の予定アブレーション区域を決定し、組織表面の地図及び組織表面の地図中の予定アブレーション区域の視覚表示を出力機器によって表示するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、方法は、組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器であって、フィールド生成器によって生成されている電界又は磁界に応じて信号を受信する受信器によって受信される信号を示すデータをプロセッサにて受信すること、信号を示すデータに基づいてアブレーション機器の位置及び配向性をプロセッサにて決定すること、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいて組織表面中にアブレーション機器の予定アブレーション区域をプロセッサにて決定すること、及び、組織表面の地図及び組織表面の地図中の予定アブレーション区域の視覚表示をプロセッサに動作可能に連結された出力機器によって表示することを含み得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、システムは、電界又は磁界を生成するように構成されたフィールド生成器、組織をアブレーションするためのパルス波形を生成するように構成された信号生成器、出力機器、及び、フィールド生成器及び信号生成器及び出力機器に動作可能に連結されたプロセッサを含んでもよく、そのプロセッサは、組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器によって信号が受信されるように電界又は磁界を生成するためにフィールド生成器を活性化し、信号と関連する処理データを取得し、処理データに基づいてアブレーション機器の位置及び配向性を決定し、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいて組織表面中にアブレーション機器の予定アブレーション区域を決定し、組織表面の地図及び組織表面の地図中の予定アブレーション区域の視覚表示を出力機器に表示させ、所望のアブレーション区域に対応する予定アブレーション区域に応じてアブレーション機器が予定アブレーション区域に対応するアブレーション済み区域を生じさせるようにアブレーション機器に伝達されるためのパルス波形を生成させるために信号生成器を活性化するように構成される。
【0009】
いくつかの実施形態では、装置はメモリを含んでもよいとともにプロセッサはメモリに動作可能に連結されてもよく、そのプロセッサは、組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器によって信号が受信可能なように電界又は磁界を生成させるためにフィールド生成器を活性化し、信号に関連する処理データを取得し、処理データに基づいてアブレーション機器の位置及び配向性を決定し、点群を形成する複数の点から構築される組織表面の地図を出力機器によって表示し、アブレーション機器から組織表面までの最短距離を決定し、既定値よりも小さい最短距離に応じてアブレーション機器の遠位端から既定距離以内にある複数の点から一連の点を識別し、一連の点の中央を決定し、その中央を通って延びる表面への局所接平面を決定し、局所接平面に対するアブレーション機器の位置及び配向性に基づいて予定アブレーション区域の中心であってアブレーション区域の表面中央の場所を表す中心を決定し、組織表面の地図中の予定アブレーション区域の視覚表示を出力機器によって表示するように構成され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、予定アブレーション区域は第一の予定アブレーション区域でもよく、プロセッサは、アブレーション機器の位置又は配向性における変化に応じて組織表面中にアブレーション機器の第二の予定アブレーション区域を決定し、組織表面の地図中の第一の予定アブレーション区域に関連するアブレーション済み区域の視覚表示及び組織表面の地図中の第二の予定アブレーション区域の視覚表示を出力機器によって表示するようにさらに構成される。
【0011】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、第一の一連の印を使用して組織表面の地図中にアブレーション済み区域を投影すること、及び第一の一連の印とは異なる第二の一連の印を使用して組織表面の地図中に第二の予定アブレーション区域を投影することによって、アブレーション済み区域の視覚表示及び第二の予定アブレーション区域の視覚表示を表示するように構成され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、アブレーション機器は一連のスプラインを含んでもよく、その一連のスプラインからの各スプラインは一連の近位電極及び一連の遠位電極を含むため一連のスプラインは複数の近位電極及び複数の遠位電極を集合的に含み、プロセッサは、処理データに基づいてアブレーション機器の一連の幾何学的パラメータを決定すること、一連の幾何学的パラメータに基づいてアブレーション機器の形態を決定すること、及びアブレーション機器の決定された形態及び処理データに基づいてアブレーション機器の位置及び配向性のうち少なくとも一つを決定することによって、アブレーション機器の位置及び配向性を決定するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、少なくともアブレーション機器に関連する長手方向の単位ベクトルを決定することによって、アブレーション機器の配向性を決定するように構成され得る。いくつかの実施形態ではプロセッサは、少なくとも(1)決定された一連の幾何学的パラメータに最も厳密に合致する関連した一連の幾何学的パラメータを有する展開形態、及び、(2)関連した一連の幾何学的パラメータをそれぞれ有する一連の展開形態の中の展開形態を識別することによって、アブレーション機器の配向性を決定するように構成され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、決定された一連の幾何学的パラメータに、最小二乗法を使用することによって最も厳密に合致する関連した一連の幾何学的パラメータを有する展開形態を識別するように構成され得る。いくつかの実施形態では、増幅器は受信器によって受信される信号を増幅するように構成されてもよく、プロセッサは増幅器によって増幅された信号をデジタル化するとともに処理することによって、処理データを取得するように構成される。いくつかの実施形態ではプロセッサは、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいてアブレーション機器の視覚表示を出力機器によって表示するようにさらに構成され得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、アブレーション機器は複数の電極を含んでもよく、プロセッサは、組織表面と接触する複数の電極から、予定アブレーション区域の中心が電極の場所に対応する場所に存在する電極を識別し、かつ、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいて複数の予定アブレーション区域形状から、予定アブレーション区域が有する予定アブレーション区域形状を識別するようにさらに構成される。いくつかの実施形態ではプロセッサは、アブレーション機器が組織表面に沿って複数の場所に進められると、受信器によって受信された信号に関連する処理データに基づいて組織表面の地図を構築するようにさらに構成され得る。いくつかの実施形態では、既定値は約4mmより小さくてもよく、規定距離は約3cmより小さい。
【0016】
いくつかの実施形態では、方法は、組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結される受信器であってフィールド生成器によって生成される電界又は磁界に応じて信号を受信する受信器によって受信される信号を示すデータを一連のプロセッサのうちの一つにて受信すること、信号を示すデータに基づいてアブレーション機器の位置及び配向性を一連のプロセッサのうちの一つにて決定すること、点群を形成する複数の点から構築される組織表面の地図を、一連のプロセッサのうちの一つに動作可能に連結された出力機器によって表示すること、アブレーション機器から組織表面までの最短距離を一連のプロセッサのうちの一つにて決定すること、既定値よりも小さい最短距離に応じてアブレーション機器の遠位端から既定距離以内に存在する複数の点から局所的な一連の点を一連のプロセッサのうちの一つにて識別すること、局所的な一連の点に基づいて表面への局所接平面を一連のプロセッサのうちの一つにて決定すること、局所接平面に対するアブレーション機器の位置及び配向性に基づいて予定アブレーション区域の中心を一連のプロセッサのうちの一つにて決定すること、及び、組織表面の地図中の予定アブレーション区域の視覚表示を出力機器によって表示することを含み得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、方法は、アブレーション機器が予定アブレーション区域に対応するアブレーション済み区域を生じさせるために、アブレーション機器に伝達されるべきパルス波形を生成させるように、信号生成器を活性化することをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、方法は、予定アブレーション区域の視覚表示とは異なる組織表面の地図中のアブレーション区域の視覚表示を、出力機器によってかつパルス波形の伝達に基づいて表示するようにさらに構成され得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、受信器によって受信される信号を表すデータを受信するのは、アブレーション機器が第一の場所に存在する時であってもよく、アブレーション機器の位置はアブレーション機器の第一の位置であり、アブレーション機器の配向性はアブレーション機器の第一の配向性であり、かつ、予定アブレーション区域は第一の予定アブレーション区域であり、方法は、アブレーション機器が第一の場所とは異なる第二の場所に存在する時に電界又は磁界に応じて受信器によって受信される信号を表すデータを受信すること、アブレーション機器が第二の場所に存在する時に前記信号を表すデータに基づいてアブレーション機器の第二の位置及び第二の配向性を決定すること、アブレーション機器の第二の位置及び第二の配向性に基づいて組織表面中のアブレーション機器の第二の予定アブレーション区域を決定すること、及び、第一の一連の印を使用してアブレーション済み区域の視覚表示及び第一の一連の印とは異なる第二の一連の印を使用して第二の予定アブレーション区域の視覚表示を、出力機器によって表示することをさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態ではアブレーション済み区域は、第一のアブレーション済み区域でもよく、方法は、第一のアブレーション済み区域との閾値よりも大きいわずかな重なりを有する第二の予定アブレーション区域に応じて、アブレーション機器に伝達されるためのパルス波形を生成させるように信号生成器を活性化することをさらに含むため、アブレーション機器は、第二の予定アブレーション区域に対応する第二のアブレーション済み区域を生じさせ、第一のアブレーション済み区域及び第二のアブレーション済み区域は組織表面中の連続損傷の一部を形成する。いくつかの実施形態では閾値は、既定値であり得る。
【0020】
いくつかの実施形態では信号は第一の信号でもよく、方法は、フィールド生成器によって生成される電界及び磁界に応じて受信器によって受信される第二の信号を表すデータを、複数の電極を含むアブレーション機器が進められる複数の場所のうちの各場所にて受信すること、(i)その場所にて受信器によって受信される第二の信号を表すデータ、又は、(ii)電極から記録される心電図(ECG)データのうち少なくとも一つに基づいて複数の電極から組織表面に接触している少なくとも一つの電極を、複数の場所からの各場所において識別すること、複数の点を含む点群であって、その複数の点のうちの各点は複数の場所のうちの異なる場所において識別される少なくとも一つの電極の場所に対応する複数の点を含む点群を生成させること、及び、点群を使用して組織表面の地図を構築ことをさらに含む。
【0021】
一実施形態では、アブレーション機器は一連のスプラインを含んでもよく、一連のスプラインのうちの各スプラインは、一連の近位電極及び一連の遠位電極を含むため、一連のスプラインは、複数の近位電極及び複数の遠位電極を集合的に含み、アブレーション機器の位置及び配向性の決定は、信号を表す受信データに基づいて一連のアブレーション機器の幾何学的パラメータを決定すること、一連の幾何学的パラメータに基づいてアブレーション機器の形態を決定すること、及び、アブレーション機器の決定された形態及び信号を表す受信データに基づいてアブレーション機器の位置又は配向性のうち少なくとも一つを決定することを含む。いくつかの実施形態では方法は、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいて組織表面の地図に対してアブレーション機器の視覚表示を、出力機器によって表示することをさらに含み得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、システムは電界又は磁界を生成させるように構成されたフィールド生成器、組織をアブレーションするためのパルス波形を生成させるように構成された信号生成器、出力機器、及び、フィールド生成器、信号生成器及び出力機器に動作可能に連結されたプロセッサを含んでもよく、プロセッサは、組織表面に隣接して配置されるアブレーション機器に連結された受信器によって信号が受信されるように電界又は磁界を生成させるようフィールド生成器を活性化し、信号に関連する処理データを取得し、処理データに基づいてアブレーション機器の位置及び配向性を決定し、点群を形成する複数の点から構築された組織表面の地図を出力機器に表示させ、アブレーション機器から組織表面までの最短距離を決定し、既定値よりも小さい最短距離に応じてアブレーション機器の遠位端から既定距離以内に存在する複数の点のうちの局所的な一連の点を識別し、局所的な一連の点に基づいて表面への局所的な接平面を決定し、そして、局所接平面に対するアブレーション機器の位置及び配向性に基づいて予定アブレーション区域の中心を決定し、組織表面の地図中の予定アブレーション区域の視覚表示を出力機器に表示させ、そして、所望のアブレーション区域に対応する予定アブレーション区域に応じてアブレーション機器が予定アブレーション区域に対応するアブレーション済み区域を生じさせるように、アブレーション機器に伝達されるためのパルス波形を生成させるよう信号生成器を活性化させるように構成される。
【0023】
いくつかの実施形態では、フィールド生成器は一つ以上の電界を生成させる一連の電極パッチを含んでもよく、電界又は磁界は一連の電極パッチによって生成される一つ以上の電界を含む。いくつかの実施形態では、フィールド生成装置はそれぞれが時変磁界を生成させる一連の送信器コイルを含んでもよく、電界又は磁界は一連の送信器コイルによって生成される時変磁界を含む。いくつかの実施形態ではプロセッサは、信号生成器を活性化することに応じて、予定アブレーション区域がアブレーションされることを示すために出力機器に予定アブレーション区域の視覚表示を変更させるようにさらに構成され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、アブレーション機器は一連のスプラインを含んでもよく、一連のスプラインのうちの各スプラインは一連の近位電極及び一連の遠位電極を含むため、一連のスプラインは複数の近位電極及び複数の遠位電極を集合的に含み、プロセッサは、処理データに基づいてアブレーション機器の一連の幾何学的パラメータを決定すること、一連の幾何学的パラメータに基づいてアブレーション機器の形態を決定すること、及び、アブレーション機器の決定された形態及び処理データに基づいてアブレーション機器の位置又は配向性のうち少なくとも一つを決定することによって、アブレーション機器の位置及び配向性を決定するように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態ではアブレーション機器は、バスケット型を形成するように構成された複数のスプラインを含む。いくつかの実施形態ではアブレーション機器は、直線形状を含む遠位部分を含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1A】実施形態に従ったマッピング/機器場所確認システムの概略図である。
図1B】実施形態に従ったエレクトロポレーションシステムの概略図である。
図2A】実施形態に従ったアブレーションカテーテルの側面図である。
図2B図2Aに示されるアブレーションカテーテルの正面図である。
図3】実施形態に従ったアブレーションカテーテルの一連の電極の断面の概略図である。
図4】実施形態に従った患者の生体構造内におけるアブレーション機器の擬態図である。
図5】実施形態に従った患者の生体構造内におけるアブレーション機器の擬態図である。
図6】実施形態に従った患者の生体構造内におけるアブレーション機器の擬態図である。
図7】実施形態に従った患者の生体構造内におけるアブレーション機器の擬態図である。
図8】実施形態に従った患者の生体構造内におけるアブレーション機器の擬態図である。
図9A】実施形態に従った組織マッピング及びアブレーション手術のフローチャートである。
図9B】実施形態に従った組織マッピング及びアブレーション手術のフローチャートである。
図10】実施形態に従った生体構造表面地図の斜視図である。
図11】実施形態に従った生体構造表面地図の斜視図である。
図12】実施形態に従った生体構造表面地図の斜視図である。
図13】実施形態に従った生体構造表面地図の斜視図である。
図14】実施形態に従った患者の生体構造におけるアブレーション機器の擬態図である。
図15】実施形態に従った患者の生体構造におけるアブレーション機器の擬態図である。
図16】実施形態に従った患者の生体構造におけるアブレーション機器の擬態図である。
図17】実施形態に従った生体構造表面地図の斜視図である。
図18】実施形態に従った生体構造表面地図の斜視図である。
図19】実施形態に従った生体構造表面地図の斜視図である。
図20】実施形態に従った生体構造表面地図の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
不可逆エレクトロポレーションによって組織をアブレーションするためのパルス電界の選択的及び迅速な適用のためのシステム、機器及び方法が本明細書中に説明される。一般的に本明細書中に説明されるシステム、機器及び方法は、アブレーション機器(例えば局所アブレーション機器)によって損傷線を生成するために使用され得る。
【0028】
いくつかの実施形態では本明細書中に説明されるシステム、機器及び方法は、局所アブレーションカテーテルによる隣接する貫壁性損傷線の生成のような組織アブレーションを支援するために体腔内においてアブレーション機器(例えばカテーテル)の空間的な追跡を提供する。このような空間的な追跡は、例えばアブレーション機器の空間的な場所及び配向性の即時追跡を提供する。空間的追跡機能を組み込むシステム、機器及び方法は、即時手術計画を可能にしてもよく、不可逆エレクトロポレーションを使用して損傷を生成させるための高電圧パルス波形の伝達によるパルス電界アブレーション手術の環境に適用されてもよい。
【0029】
心臓組織アブレーションのためのパルス電界アブレーションは、アブレーション損傷の迅速かつ効果的な生成のための適切な手順であることが最近明示されている。心臓の環境において、局所アブレーション及び個別局所損傷の生成は、パルス電界アブレーションの関連する適用である。臨床カテーテル検査室では電気解剖マッピングシステム(例えばバイオセンスウェブスター社によって製造されるカート(CARTO登録商標)システム又はアボットラボラトリーズによって製造されるナブックス(NavX登録商標))は、心臓生体構造又は心室内に位置決めされたカテーテル機器のための三次元視覚化フィードバックを提供するために使用され得る。
【0030】
電磁追跡センサは、目的の三次元体積内にて機器の位置を(例えば即時に)追跡するように構成された電極を使用してカテーテル機器内に統合され得る。医療適用のための適切な電磁追跡又は場所確認システムは、例えばノーザンデジタル社によって製造されるシステム及びセンサを含む。心室内の異なる場所に進めるためにこのようなセンサを有するカテーテルを心臓内に使用して、カテーテル電極の場所データ及び/又は電極から記録されるECG信号は、心室の表面生体構造を再構築するように使用され得る。
【0031】
さらに又はあるいは機器場所追跡システムは、患者上の一連の表面電極パッチによって生成される電界又は電圧勾配、例えば表面電極パッチ間に生じる電位差を使用して機器(例えばカテーテル)の場所を決定し得る。すべてが同一平面内に存在するわけではない少なくとも三つのこのような独立して対になった電位差によって、電極の三次元場所は、一つ以上の表面パッチに関連する電極又はセンサによって測定される電位に基づいて推定され得る。すなわち、インピーダンス測定は、測定された電流及び/又は電圧に基づいて推定され得る。一連の電極のこのような電位差又は電圧勾配を使用して空間的場所を推定する適切な技術及び方法は、インピーダンス追跡又はインピーダンスを基にした場所確認システムとも呼ばれ、アボットラボラトリーズによって製造されるナブックス(NavX登録商標)システム、ボストンサイエンティフィック社によって製造されるリズミア(Rhythmia登録商標)システム、又はバイオセンスウェブスター社によって製造されるカート(CARTO登録商標)のような電気解剖マッピングシステムに組み込まれる。いくつかの実施形態ではカテーテル機器が電磁追跡のための電磁センサを含み、さらにインピーダンス追跡システムとともに使用される時、カテーテル上の電極場所は、電磁追跡がないインピーダンス追跡を使用することによるよりも正確に推定され得る。
【0032】
局所カテーテルがパルスフィールドアブレーション損傷(例えば不可逆エレクトロポレーションによって生じさせられた損傷)を高電圧パルス波形とともに伝達するように構成されているとすると、所定のパルスフィールドアブレーション波形及び所定の電圧にてそのようなカテーテルを使用して伝達される損傷(例えば空間範囲及び形状)の特徴は、コンピュータによるモデリング及び/又は研究又は過去の手術からの損傷データ(例えば臨床前あるいは動物の研究及び/又は手術)を使用して決定され得る。局所カテーテルの電極形状によっては、このようなアブレーションによって生成される損傷形状は一般的に少なくとも部分的には局所組織表面又は壁に対する機器の配向性に依存する。
【0033】
本明細書中に説明されるシステム及び方法は、一連の損傷(例えば隣接する及び/又は貫壁性)が既定の生体構造領域内に効果的に生成されることを可能にし得る、生体構造地図又は表面レンダリング上の予定損傷形状又はアブレーション区域に関する。いくつかの実施形態では、パルス電界アブレーション損傷を生成させるように構成された局所アブレーションカテーテルは、様々な幾何学的形状をとり得る。いくつかの実施形態では本明細書に開示される方法、システム及び機器は、2019年4月4日に出願された米国特許出願番号16/375,561「局所アブレーションのためのシステム、機器及び方法」、及び、2020年5月28日に出願された米国特許出願番号16/886,514「局所アブレーションのためのシステム、機器及び方法」、及び2020年6月16日に出願された国際特許出願番号PCT/US2020/037948「局所アブレーションのためのシステム、機器及び方法」の中に説明された一つ以上の方法、システム及び機器を含んでもよく、それぞれの内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0034】
本明細書中に使用されるように用語「エレクトロポレーション」は、細胞外環境への細胞膜の浸透性を変化させるように細胞膜に電界を適用することを指す。本明細書中に使用されるように用語「可逆エレクトロポレーション」は、細胞外環境への細胞膜の浸透性を一時的に変化させるように細胞膜に電界を適用することを指す。例えば可逆エレクトロポレーションを受けている細胞は、その細胞膜中の電界を取り除くと閉鎖する一つ以上の孔の一時的及び/又は間欠的な構造を観測し得る。本明細書中に使用されるように用語「不可逆エレクトロポレーション」は、細胞外環境への細胞膜の浸透性を恒久的に変化させるように細胞膜に電界を適用することを指す。例えば不可逆エレクトロポレーションを受けている細胞は、その細胞膜内の電界を取り除いても存続する一つ以上の孔の構造を観測し得る。
【0035】
システム
組織内に局所アブレーション損傷を生成するために構成されたシステム及び機器が本明細書中に開示される。一般に、高電圧パルス波形によって組織をアブレーションするための本明細書中に説明されるシステムは、機器追跡又は場所確認部、ECG記録又は観察部、心臓刺激器、及びアブレーション部を含んでよい。本開示中に説明されるシステム、方法及び実施は、同期又は非同期アブレーション伝達に適用される。さらに本明細書中に説明されるように、システム及び機器は心臓細動を治療するために心内膜及び/又は心外膜に配置され得る。
【0036】
図1Aは、電磁界を生成させるように構成された一連の送信器を含むフィールド生成器(46)を含んだマッピング又は場所確認システム(10)(例えば電磁追跡)の概略図である。インピーダンスに基づく追跡システムを含む実施形態では電界生成器(46)は、電位差が周波数の範囲にわたって維持されるサブセット間に一連の電極パッチを含んでよい。電磁追跡システム(10)を含む実施形態では電界生成器(46)は、時変磁界を生成させるようにそれぞれ構成された一連の送信器コイルを含んでよい。生成された電界又は磁界(それぞれインピーダンスに基づく追跡システム用又は電磁追跡システム用、又は両タイプのシステム用)は、空間的に追跡されるように医療機器(例えばアブレーションカテーテル、局所アブレーション機器(110))の一連の受信器(18)によって信号(電圧、電流又は両方)として一般的に受信される。受信された信号は、増幅器(43)によって増幅され、その後一つ以上のプロセッサ(42)によってデジタル化及び処理されてよい。プロセッサ(42)はまた、電界生成器(46)を制御又は駆動させるように構成されてよい。プロセッサ(42)は、受信した信号に基づいて医療機器の位置及び/又は配向性を推定及び/又は決定するように構成されてよい。推定位置及び配向性情報は、空間的に追跡された機器の視覚的レンダリングの形で入力/出力機器(48)(例えばグラフィックディスプレイ(160))上に表示されてよい。いくつかの実施形態では入力/出力機器(48)は、使用者がレンダリングと情報交換すること(例えば異なる視点からそれを見る)、及び/又は構築された対象の生体構造又は画像化された対象の生体構造とともに機器を視覚化することをもたらしてもよい。
【0037】
図1Bは、アブレーション機器(110)、マッピングシステム(140)、パルス波形生成器(130)及び任意に心臓刺激器(180)を含むエレクトロポレーションシステム(100)の概略図である。アブレーション機器(110)は、例えば不可逆エレクトロポレーションによるパルスフィールドアブレーションのためのパルス電界を生成させるように構成された一つ以上の電極(116)を含んでよい。アブレーション機器(110)は、以下でさらに説明されるように例えばマッピングシステム(140)のフィールド生成器(146)から、信号(電圧、電流又は両方)を受信するように構成された一つ以上の受信器(118)を含んでよい。いくつかの実施形態ではアブレーション機器(110)は、心臓の生体構造、例えば心房の心臓内空間内に導入され得るアブレーションカテーテルでもよい。アブレーションカテーテルの遠位部分は、アブレーションエネルギ(例えばパルス電界エネルギ)を近くの組織に伝達するように構成された電極(116)を含んでよい。一つ以上の電極(116)は、一緒に配線されるか、又は独立してアドレス指定可能であってもよい。動作中(例えばアブレーション手術中)、電圧(例えば超短高電圧パルス)はアブレーション機器の電極の選択されたサブセットに適用され得る。各電極(116)は、その厚さにわたって誘電破壊なく約200Vから約3,000Vの間の電位差を維持するように構成された絶縁電線を含んでよい。いくつかの実施形態では電極(116)は、制限ないが例えば、一つの陽極及び一つの陰極を含むサブセット、二つの陽極及び二つの陰極を含むサブセット、二つの陽極及び一つの陰極を含むサブセット、一つの陽極及び二つの陰極を含むサブセット、三つの陽極及び一つの陰極を含むサブセット、三つの陽極及び二つの陰極を含むサブセット等のような一つ以上の陽極-陰極サブセットに分類され得る複数の電極を含んでもよい。アブレーション機器(110)のさらなる詳細及び例示的な実施形態は、後の図面に提供される。
【0038】
アブレーション機器(110)は、マッピングシステム(140)に動作可能に連結されてよい。マッピングシステム(140)は、図1Aに関して上述されたようなアブレーションマッピングシステム(10)に機能的及び/又は構造的に類似している構成要素を含んでよい。例えばマッピングシステム(140)は、プロセッサ(142)、メモリ(144)、フィールド生成器(146)及び入力/出力機器(148)を含み得る。プロセッサ(142)は、一連の命令又はコードを実行及び/又は遂行するように構成された任意の適切なプロセッシング機器でもよい。プロセッサ(142)は、例えば汎用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等でもよい。プロセッサは、適用プロセス及び/又は他のモジュール、それらに関連したシステム及び/又はネットワークに関連するプロセス及び/又は機能(図示なし)を実行及び/又は遂行するように構成されてよい。基礎となる機器の科学技術は、例えば金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)のような科学技術、エミッタ結合型論理(ECL)のような双極科学技術、ポリマ科学技術(例えばシリコン共役ポリマ及び金属共役ポリマ金属構造)、アナログとデジタルとの混合等、様々な構成要素タイプ内に提供されてよい。プロセッサ(142)は、一つ以上の電界、磁界又は電磁界を生成するためにフィールド生成器(146)を制御するように構成され得る。いくつかの実施形態ではフィールド生成器(146)は、患者上に外側に配置される一連の電極パットであって電界を生成するために使用され得る一連の電極パットを含んでよい。いくつかの実施形態ではフィールド生成器(146)は、時変磁界を生成するように構成された一連の送信器コイルを含んでよい。フィールド生成器(146)によって生成されるフィールドは、受信器(118)によって受信され得る。いくつかの実施形態では受信器(118)は、アブレーション機器(110)の中に統合されてよい。例えば機器上の電極は、フィールド生成器(146)によって生成される電位を感知し得る。さらに又はあるいは受信器(118)は、アブレーション機器(110)の近く、中、又はアブレーション機器(110)に隣接して、例えばアブレーション機器(110)の管腔内に配置されたプローブ又はセンサ上に配置されてよい。プロセッサ(142)は、アブレーション機器(110)又は他の追跡される機器の位置、配向性及び/又は形態を決定するように構成されてよい。例えば及び以下のさらなる実施形態でさらに説明されるように、プロセッサ(142)は、受信器(118)によって受信されたデータを処理してもよく、及び/又はそのデータを分析して心臓表面又は心臓壁に対するアブレーション機器の位置又は配向性、又は心臓空間内にて展開される時のアブレーション機器(110)の形態(例えば形状、展開の状態)を決定してもよい。プロセッサ(142)は、以下の本例の実施形態においてさらに説明されるように、患者、アブレーション機器(例えば位置、配向性及び/又は形態)、パルス波形パラメータ等に関連する情報を考慮して標的生体構造中に予定アブレーション区域を決定するように構成されてよい。隣接する貫壁性損傷を生成する間、プロセッサ(142)は予定アブレーション区域及び/又はアブレーション済み区域を決定するように構成されてもよい。
【0039】
メモリ(144)は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ等でもよい。メモリは、フィールド生成及び/又は場所及び配向性決定のようなモジュール、プロセス及び/又は機能をプロセッサ(142)に遂行させるための命令を記憶してもよい。
【0040】
入力/出力機器(148)は、情報を示すため、及び/又は、使用者及び/又は他のコンピュータ機器(例えばエレクトロポレーションシステム(100)に有線及び/又は無線接続によって動作可能に連結された遠隔計算機器)から情報を受信するために使用され得る。いくつかの実施形態ではプロセッサ(142)(又は別のプロセッサ)は、情報を生成し、例えばディスプレイ、オーディオ機器、プロジェクタ等を使用してその情報を示すために入力/出力機器(148)を制御するように構成されてもよい。入力/出力機器(148)は、使用者への出力の表示及び/又は使用者からの入力の受信を可能にする、例えばディスプレイ、オーディオ機器等のユーザインタフェースを含んでよい。いくつかの実施形態では入力/出力機器(148)は、特定の生体構造(例えば心臓の生体構造)の視覚表示をその生体構造内で追跡される機器(例えばアブレーション機器(110))の視覚表示と共に表示してよい。動作中(例えばアブレーション手術中)視覚表示は、追跡される機器が標的生体構造を通って移動すると、例えば即時に(例えばほんの一瞬以内に)追跡される機器の位置、配向性及び/又は形態を表示してよい。いくつかの実施形態では入力/出力機器(148)は、アブレーション機器(例えばアブレーション機器のタイプ、配置状態等)のパルス波形パラメータ(例えば電圧、継続時間、遅延時間等)、特性又は特徴、及び/又は予定アブレーション区域を決定することを支援し得る他の情報を規定する使用者からの入力を受信するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では入力/出力機器(148)は、予定アブレーション区域及び/又はアブレーション済み区域を例えばアブレーション手術中即時に表示するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では入力/出力機器(148)は、他の構成要素を重ね合わせるように構成中に示すための異なるマーキング、パターン、視覚レンダリング及び/又は色を使用して異なる特徴又は構成要素(例えば周囲の生体構造上の構造、アブレーション機器、予定アブレーション区域及び/又はアブレーション済み区域)を表示するように構成されてよい。
【0041】
パルス波形生成器(130)は、例えば肺静脈口のような組織の不可逆エレクトロポレーションのためのアブレーションパルス波形を生成するように構成され得る。例えばパルス波形生成器(130)は、パルス波形を生成し、組織をアブレーションし得るパルス電界を生成するアブレーション機器(10)にパルス波形を伝達してよい。いくつかの実施形態ではパルス波形生成器(130)は、心臓の心周期(例えば心房ペーシング信号及び心室ペーシング信号の通常の不応期内)と同調してアブレーションパルス波形を生成するように構成される。例えばいくつかの実施形態では通常の不応期は、ペーシング信号に続いて実質的に即座に(又はごくわずかな遅延後に)開始し、約250ミリ秒(ms)又はその後少しの持続時間継続してよい。いくつかの実施形態ではパルス波形全体が、この持続時間以内に伝達され得るが、他の実施形態ではパルス波形の一部はこの持続時間以内に伝達され、他の部分はその後の心周期の通常の不応期の間に伝達され得る。このような実施形態では心周期との同調が、ペーシングの使用を通して、又はECG記録に基づくR波検知へのアブレーション伝達の適切なゲーティングによって達成され得る。
【0042】
いくつかの実施形態では心臓刺激器(180)は、ペーシング信号を生成し、標的生体構造の付近に配置された任意のペーシング機器(120)にペーシング信号を提供するように構成されてよい。ペーシング機器(120)は、ペーシング信号を受信し、例えば心臓のペースを調整するために心臓の生体構造にペーシング信号を伝達し得る一連の電極(122)を含んでよい。心房及び/又は心室のペーシング信号のうち一方又は両方は、心臓に生成されるか、又は心臓に伝達され得る。いくつかの実施形態ではペーシング機器(120)は、患者に関する情報(例えば心臓の信号)を感知及び/又は分析し、この情報をマッピングシステム(140)及び/又はパルス波形生成器(130)のうちの一つ以上に提供してこれらの機器の動作を制御することをさらに支援する(例えばパルス波形伝達を開始又は遮断する、予定アブレーション区域及び/又はアブレーション済み区域を決定する等)ように構成されてよい。
【0043】
いくつかの実施形態では心臓刺激器(180)及びパルス波形生成器(130)は、互いに通信してよい(例えばパルス波形伝達、ペーシング信号伝達のタイミングを調整するため)。いくつかの実施形態では心臓刺激器(180)は、単一の信号制御盤内においてパルス波形生成器(130)と統合されてもよい。いくつかの実施形態では心臓刺激器(180)及びパルス波形生成器(130)は、他の機器、例えばマッピングシステム(140)又は遠隔計算機器と、直接又は例えばそれぞれが任意のタイプのネットワークでよい一つ以上のネットワークを通じて通信し得る。無線ネットワークは、どんな種類のケーブルによっても接続されていない任意のタイプのデジタルネットワークを指してもよい。しかしながら無線ネットワークは、インターネット、他のキャリア音声及びデータネットワーク、ビジネスネットワーク、及び、パーソナルネットワークと相互作用するように有線ネットワークに接続されてもよい。有線ネットワークは通常、ツイストペア銅線、同軸ケーブル、又は光ファイバーケーブルを介して伝送される。広域ネットワーク(WAN)、都市規模ネットワーク(MAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、キャンパスエリアネットワーク(CAN)、インターネット等のグローバルエリアネットワーク(GAN)、及び仮想プライベートネットワーク(VPN)を含む多くの異なるタイプの有線ネットワークが存在する。以下、ネットワークは、インターネットを通じて通常相互接続される結び付いた無線、有線、公共及び私的データネットワークの任意の組み合わせを指し、統合されたネットワーク構築及び情報アクセスソリューションを提供する。
【0044】
いくつかの実施形態ではパルス波形生成器(130)及び/又は心臓刺激器(180)は、マッピングシステム(140)に動作可能に連結され得るため、パルス波形、ペーシング信号及び/又は感知された信号(例えばペーシング機器(120)からの感知された心臓の信号)に関する情報は、マッピングシステム(140)に、例えば機器場所確認及び/又は予定アブレーション決定を支援するために、提供されてよい。いくつかの実施形態では、パルス波形生成器(130)及び/又は心臓刺激器(180)に関連するマッピングシステム(140)及び/又はプロセッサは、これらの機器のそれぞれの構成要素を制御するように機能し得る一つ以上のコントローラの中に統合されてよい。
【0045】
図示されていないが、心臓刺激器(180)及びパルス波形生成器(130)は、一連の命令又はコードを実行又は遂行するように構成された任意の適切なプロセッシング機器でもよい、プロセッサ(142)に類似する一つ以上のプロセッサを含んでよい。
【0046】
図示されていないが、心臓刺激器(180)及びパルス波形生成器(130)は、メモリ(144)に類似する一つ以上のメモリ又は記憶機器を含んでよい。メモリは、心臓刺激器(180)及びパルス波形生成器(130)のうちのいずれか一つのプロセッサに、パルス波形生成及び/又は心臓ペーシングのようなモジュール、プロセス及び/又は機能を遂行させるための命令を記憶し得る。
【0047】
図2A及び2Bは、アブレーション機器(例えば局所アブレーション機器)の実施形態の概略図である。図2Aは、パルス波形を受信し心臓組織をアブレーションするための電界を生成するように構成されたカテーテル機器(200)を示す。アブレーション機器(200)は、外側カテーテル軸(210)、内側カテーテル軸(220)、一連のスプライン(230)、及び電極(232、234、236、238)を含んでよい。外側カテーテル軸(210)は、一連のスプライン(230)(図2A及び図2Bにおける四つのスプライン)の近位端が外側カテーテル軸(210)の管腔内において内側カテーテル軸(220)に対称的に連結される、遠位端を含み得る。いくつかの実施形態では内側カテーテル軸(220)は、外側カテーテル軸(210)を超えて延びるように構成されてよい。一連のスプライン(230)の遠位端は、図2Bに示されるように遠位キャップ(240)によって内側カテーテル軸(220)の遠位端に連結されてよい。いくつかの実施形態では内側カテーテル軸(220)は、例えばカテーテルハンドル内のノブ又はロッカースイッチ(図示なし)のような、図2Aに示されるように一連のスプライン(230)(例えばスプラインのバスケット)を例えば実質的に直線形状から電球形状に曲げるか又は形態を変化させるように移行し得る、制御機構(例えばアクチュエータ)を使用して作動する(例えば配置する、格納する)ように構成されてよい。一連のスプライン(230)は、未展開(例えば外側カテーテル管腔内に圧縮される、又は停止状態あるいは非拘束形態)から部分的展開、完全展開まで異なる形状及び直径の複数の形態を有するように構成されてよい。つまり一連のスプライン(230)は、展開した形又は形態の範囲にわたってスプライン(230)の展開形状の最大直径を拡張する連続したより大きい展開の範囲にわたって展開され得る。例えば一連のスプライン(220)は、未展開形態の直径と完全展開形態の直径との間の直径を有する準展開形態に移行してもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では一つ以上のスプライン(230)は、一連の近位電極(232、234)及び遠位電極(236、238)のうち一つ以上を含んでよい。いくつかの実施形態では一連のスプライン(230)のうちの一つのスプラインは、約1個から約8個までの近位電極(232、234)を含んでよく、かつ、約1個から約8個までの遠位電極(236、238)を含んでよい。いくつかの実施形態では機器(200)は、その間の全ての範囲及びサブ値を含む約2から約12個のスプラインを含んでよい。
【0049】
いくつかの実施形態ではアブレーション機器(例えばアブレーション機器(110、200))は、アブレーション機器の位置又は配向性を追跡するための電磁追跡センサとして実装された受信器(例えば受信器(118))に包含されてよい。本明細書中に説明される機器形態の計算と共に、電磁場所確認データは全ての機器電極の精緻化された(例えば改善された)空間的場所を提供し得る。このような実施形態ではアブレーション機器は、場所データ及び/又は心臓データ(例えばアブレーション機器の一つ以上の電極を使用して記録される)を収集しながら、心腔内の異なる場所に心臓内を進むために使用され得、ひいては、心腔の表面生体構造の視覚表示を構築するために使用され得る。
【0050】
さらに又はあるいは、いくつかの実施形態ではアブレーションカテーテル(例えばアブレーション機器(110))は、一連の表面パッチによって生成される電界によって誘導される電圧及び/又は電流を測定するように構成された電極として実装された受信器を含んでよい。このような実施形態では一連の表面パッチは、アブレーションカテーテルの電極によって電圧及び/又は電流信号が測定される(又はこのような測定を使用してインピーダンスが推定される)状態で、複数平面内に電界を生成するように構成されてよい。
【0051】
バスケット型を有するアブレーション機器(110)は図2A及び2Bに示されるが、本明細書中に説明される用途に適合するアブレーション機器は、図2A及び2Bに示されるものとは異なる形状を有し得ることが理解されてもよい。例えば他の例のアブレーション機器は、一連の電極がカテーテル軸の遠位部分に沿って配置された直線局所アブレーションカテーテルを含んでよい。直線アブレーションカテーテルの適切な例は、開示が参照によって本明細書内に包含される、2019年6月19日に出願された米国仮特許出願番号62/863,588「局所アブレーションのためのシステム、機器及び方法」に説明されている。一連の電極は、単一の直線軸上に配置された一連の遠位電極及び一連の近位電極を含んでよい。いくつかの実施形態では一連の遠位電極は、遠位キャップ電極を含んでよい。遠位機器形状は、例えば隣接する電極間の一連の分離距離だけでなく電極の長さ及び直径を含む一連のパラメータによって一般的に特徴付けられ得る。図2A及び2Bに示されるアブレーションカテーテルに関して上述されたことと同様に、局所アブレーションカテーテル機器上の電極の所定の幾何学的配置のために、遠位機器形状又は一般的に電極形状は、一連の幾何学的パラメータによって特徴付けされ得る。
【0052】
方法
本明細書中に説明されるシステム及び機器を使用して、一つ以上の心腔内又は一つ以上の心腔の近くにて実施される組織アブレーション手術中に、予定アブレーション区域を決定するための方法もまた本明細書中に説明される。実施形態では心腔は左心房であってもよく、それに関連する肺静脈を含んでもよいが、本明細書中に説明される機器及び方法は他の心腔においても使用され得る。一般に、一つ以上のカテーテルは、血管系を通って標的場所まで最小限の侵襲的方法で進められてよい。例えばアブレーション機器は、血管系を通り、ガイドワイヤ上を偏向可能なシースを介して進められてよい。このシースは偏向可能に構成されてよく、局所アブレーションカテーテルを血管系及び一つ以上の所定の標的(例えば肺静脈口)を通って進めるのに役立ててもよい。拡張器は、ガイドワイヤ上を進められてよく、使用中及び/又は使用前に経中隔開口部を作製及び拡張するように構成されてよい。本明細書中に説明される方法は、一つ以上の肺静脈口又は腔領域に接触してアブレーション機器(例えばアブレーション機器(110、200))を導入及び配置することを含む。ペーシング信号は、心臓刺激器(例えば心臓刺激器(180))を使用して心臓に伝達されてもよく、及び/又は心臓活性を測定してもよい。アブレーション機器及び組織の空間的特徴(例えば位置、配向性、形態)は、予定アブレーション区域及び/又は表示用の組織地図を生成するために決定されて使用され得る。パルス波形は、組織をアブレーションするために、アブレーション機器の一つ以上の電極によって伝達され得る。いくつかの実施形態ではアブレーションエネルギは、心臓ペーシングと同調して伝達されてよい。いくつかの実施形態では本明細書中に説明される電圧パルス波形は、心臓の洞調律の混乱を回避するために心周期の不応期中に適用されてよい。アブレーション済み組織および予定アブレーション区域を含む組織地図は、機器が組織を通って進み、追加のパルス波形が組織に伝達されるときに、即時にディスプレイ上で更新されてよい。
【0053】
パルス波形が生成されて、組織をアブレーションするために機器の一つ以上の電極に伝達されてよい。いくつかの実施形態ではパルス波形は、心臓の洞調律の混乱を回避するために心臓のペーシング信号と同調して生成されてもよい。いくつかの実施形態では、電極は陽極-陰極サブセット中に構成されてよい。さらに又はあるいは、パルス波形は、例えば2019年5月7日に出願された国際特許出願番号PCT/US2019/031135「組織へのアブレーションエネルギの伝達のためのシステム、装置及び方法」に説明されるように、エネルギ伝達の総量を減少させるように複数のレベルの階層を含んでよい。この開示は参照によって本明細書中に組み込まれる。いくつかの実施形態では本明細書中に説明されるアブレーション機器(例えばアブレーション機器(110、200))は、心外膜及び/又は心臓内アブレーションのために使用されてよい。適切なアブレーションカテーテルの例は、上記参照によって組み込まれる国際特許出願番号PCT/US2019/014226内に説明される。
【0054】
図9Aは、本明細書中に説明される実施形態に従った組織マッピング及びアブレーションの例示的な方法(900)である。方法(900)は、例えばシステム(10、100)を含む、本明細書中に説明されたマッピング及び/又はアブレーションシステムのうちのいずれかによって実施され得る。具体的には方法(900)は、マッピングシステム又はシステム(例えばプロセッサ(42、142))に関連するプロセッサ又はコントローラによって実施され得る。方法(900)は、(902)にて心臓組織に接触して又は心臓組織の近くに配置されるように、アブレーション機器(例えばアブレーション機器(110、200))を心腔(例えば心臓内空間)内に導入することを含む。アブレーション機器は、(904)にて既定場所、例えば組織表面近くに進められ得る。例えばアブレーション機器は、マッピング及び/又は組織アブレーションのために管腔(例えば一つ以上の肺静脈口)の内側放射状表面の近く又は内側放射状表面に接触して位置決めされてもよい。任意にアブレーション機器は、(906)にて複数の形態(例えば展開状態)のうちの一つに移行されてもよい。例えばアブレーション機器は、完全未展開形態から完全展開形態又はその間の任意形態(例えば部分的展開形態)に移行されてよい。いくつかの実施形態では、アブレーション機器は一連のスプラインを含んでもよく、その一連のスプラインのうちの各スプラインは一連の近位電極及び一連の遠位電極を含むため、一連のスプラインは複数の近位電極及び複数の近位電極を集合的に含む。いくつかの実施形態では使用者は、一連のスプラインを異なる展開形態間で移行させるようにアクチュエータ(例えばハンドル)を制御してよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、(908)にてアブレーション機器及び組織に関連する空間的情報が決定され得る。例えば信号は、フィールド生成器によって生成される電界又は磁界に応じてアブレーション機器に連結されるか又は統合された受信器(例えばセンサ、電極等)にて受信されてよい。受信器によって受信された信号を示すデータは、このような情報をさらに処理及び/又は分析し得るプロセッサ(例えばプロセッサ(42、142))にて受信されてよい。このような分析に基づいてアブレーション機器の空間的情報(例えば位置、配向性、形態)は、プロセッサにて決定されてよい。
【0056】
例えば、このような分析はアブレーション機器の遠位端を特徴付ける一つ以上の幾何学的パラメータを決定することを含んでもよい。いくつかの実施形態ではアブレーション機器(例えば局所アブレーションカテーテル)の遠位部分の既知の遠位形状を用いて、スプラインの所定の形態に対して、アブレーション機器の形状は一連の幾何学的パラメータによって特徴付けられてよい。例えば図3に示されるように、各スプライン上の近位電極(明瞭さのために図示なし)の中央は近位円(300)上に存在し、各スプライン上の遠位電極(明瞭さのために図示なし)の中央は遠位円(320)上に存在する。近位円及び遠位円(300、320)は平行平面内に存在し、距離b(340)によって分離される。近位円(300)は直径d(310)を有し、遠位円(320)は直径d(330)を有する。アブレーション機器の遠位部分の形状はこれらのパラメータによって特徴づけられ得る。
【0057】
いくつかの実施形態ではインピーダンスに基づく場所確認システムは、アブレーション機器の近位及び遠位電極の空間的座標を生成するように構成されてよい。従来のインピーダンスに基づく場所確認システムは、組織の不均一性によってエラーを起こす傾向があり得る。本明細書中に説明されるように場所確認システムは、局所アブレーション機器の遠位部分の改善(又は精緻化)された空間的座標推定を生成してよい。インピーダンスに基づく場所確認システムから取得されたアブレーション機器の遠位電極の座標を考慮して、各スプライン上の近位電極の中央が決定され得る。各スプライン上のこの一連の中央から、近位電極のそれらの中央の中央xが決定され得る。中央xは、直径dを有する、例えば最小二乗適合を用いて計算されてよい最良適合円C(近位電極に対応する)の中心を計算するために使用され得る。同様に一連のスプラインの遠位電極の中央が決定されてよく、遠位電極の中央の中央xが決定されてよい。中央xは直径dを有する最良適合円C(遠位電極に対応する)の中心を計算するために使用され得る。中央xの直径d及び中央xの直径dが決定され得る。中央xとxとの間の距離bが計算され得る。
【0058】
アブレーション機器の形態は直径d、直径d及び距離bに基づいて決定されてよく、アブレーション機器の配向性は中央x及びxを用いて規定されてよい。具体的にはそれぞれがパラメータ{d1,i、d2,i、b}と対応するアブレーション機器(インデックスiで形態をラベリングしている)の一連の既知の展開形態{F}を考慮して、最も近い形態{F }は例えば[数1]を使用した最小エラー又はコストSを用いて形態を見出すことによって計算されてよい。
【0059】
【数1】
【0060】
局所アブレーションカテーテル機器が電磁センサを組み込まない実施形態では、機器配向性は[数2]のような単位ベクトルvによって一部規定され得る。
【0061】
【数2】
【0062】
さらに中央x1から基準スプライン(例えば第一のスプライン)上の近位電極の中央pまでの単位ベクトルw=(p-x)/|p-x|はvとともに、機器配向性を完全に規定し得る。上記で取得されるような機器形態、及び機器配向性はそれぞれの機器電極の改善した空間的場所を提供し得る。
【0063】
任意に心腔の表面生体構造は、本明細書中に説明された機器場所及び/又は追跡システムを使用して構築(例えばシミュレーション)されてよい。例えば図9Bに示されるように、局所カテーテル機器は、(950)にて心腔内の異なる場所に進められてよく、心臓電極からの心臓内ECG記録に基づいて、組織表面と接触する電極は、(952)にていつでも(例えばECG振幅、タイミング又は他の基準に基づいて)特定され得る。(954)にて組織表面と接触するこれらの電極を特定した後、これらの電極の個別の電極場所は、図3及び9Aを参照して上述されるように機器形状及び感知場所に基づいて特定され得る。電極場所は生体構造地図又は表面再構成のための点として取得され得る。機器が心臓内腔表面にて様々な場所に進められると、非常に多数のこのような点(例えば組織表面に接触する電極の場所)又は点群は、組織地図のための基礎を形成するために取得され得る。いくつかの実施形態では(956)にて組織地図が生成され得る。例えば複数の点のうちの各点が複数の場所のうちの異なる場所にて識別された電極の場所に対応する、複数の点を含む点群が(954)にて生成され得る。組織表面の地図は、(956)にて点群を用いて構成され得る。
【0064】
このような表示(例えば組織地図)の一部は、図10に示される。図10ではアブレーション機器が進んだ複数の場所にて組織表面と接触した電極の場所を示す点(1020)を含む点を用いて、心臓内生体構造の表面再構成(1000)が構成される。これらの点に基づいて表面三角測量又はメッシュを使用して、光と影の効果、透視図法等を含む表面レンダリングを生成してよい。
【0065】
いくつかの実施形態では心腔の生体構造地図は、他の機器(例えばイメージング機器等)を用いて取得され得、生体構造地図は本明細書中に説明されるマッピング及びアブレーションシステムに提供され得る。このような実施形態ではアブレーション機器を任意に使用して、例えば図9Bに示される方法を用いて生体構造地図の正確性を確認してよい。代わりに950~956は除外され得、本明細書中に説明されるシステムは外因によって提供される生体構造地図に依存し得る。
【0066】
図9Aに戻って参照すると、方法(900)は、(912)にてアブレーション機器の予定アブレーション区域を決定すること、及び(914)にて予定アブレーション区域を示す(例えばディスプレイ上に視覚的に)ことをさらに含む。任意にアブレーション機器の一部も、予定アブレーション区域とともに示され得る。例えば出力機器は、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいて組織表面の地図に対してアブレーション機器の視覚表示を表示し得る。図10は、心臓内表面(1010)の近く又は当該表面におけるスプラインのバスケットを含む局所アブレーションカテーテル機器の遠位部分(1050)を示す。図10は、心臓内表面における局所アブレーション機器の場所に対応する表面再構成(1000)上に表示される予定アブレーション区域(1030)をさらに示す。アブレーション区域(1030)は本明細書中に説明されるように位置し得る中心(1032)を有する。図11及び12は、組織表面地図(1110、1210)に対する決定された位置及び配向性を有するアブレーション機器(1150、1250)をそれぞれ示す。同様に図17は、心臓内表面(1710)における直線局所アブレーション機器の場所に対応する表面再構成(1700)上に表示された予定アブレーション区域(1730)をさらに示す。アブレーション区域(1730)は、本明細書中に説明されるように位置し得る中心(1732)を有する。図18及び19は、組織表面地図(1810、1910)に対して決定された位置及び配向性を有する直線アブレーション機器(1850、1950)をそれぞれ示す。
【0067】
いくつかの実施形態では予定アブレーション区域は、以下にさらに説明されるようにアブレーション機器の位置及び配向性に基づいてプロセッサ(例えばプロセッサ(42、142))にて決定され得る。例えば予定アブレーション区域は、アブレーション機器から組織表面までの最短距離を決定すること、最短距離が既定値よりも小さい時にアブレーション機器の遠位端から既定距離以内に存在する一連の点を複数の点から識別すること、一連の点の中央を決定すること、中央を通って延びる表面への局所接平面を決定すること、及び、アブレーションの最大深度を有する組織表面の場所(例えばアブレーション機器の表面中央の場所)を表す、予定アブレーション区域の中心を局所接平面に対するアブレーション機器の位置及び配向性に基づいて決定することによって、決定され得る。さらに予定アブレーション区域は、例えば予定アブレーション区域の大きさ及び深度を修正し得る一つ以上のパルス波形パラメータ(例えばパルスの電圧、間隔、遅延、数、パルス群の数等)に基づいてよい。
【0068】
予定アブレーション区域を決定する例を図示するために、図11及び18は点(1120、1820)をそれぞれ含んだ多数の点を含む点群によって示される心臓内表面にて、アブレーション機器(1150、1850)、例えば局所アブレーションカテーテル及び直線局所アブレーションカテーテルをそれぞれ示す。示されるようにアブレーション機器(1120)は、傾斜配向状態にあってよく、部分的に展開されてよい(例えば図5及び以下にさらに説明される他の図面と同様に)。アブレーション機器(1850)は、アブレーション機器(1120)と同様に傾斜配向状態にあってよい。機器の遠位先端(1152、1852)はまた、図11及び18に示される。遠位先端(1152、1852)の現在の場所に基づいて、また、機器から心臓内表面までの最短距離が既定分離よりも小さいならば、機器先端から既定距離D以内の点群中の局所的な一連の点は点(1120、1820)によって識別され得る。例えば既定分離は約4mmより小さくてよく、既定距離は約3cmよりも小さくてよい。点群中の他の点は示されていないが、点群は局所的な一連の点内に存在しないさらなる点(図示なし)を含み得ることが理解されてよい。
【0069】
この局所的な一連の点の中央(1122、1822)は計算され得る。局所中央(1122、1822)を通過する表面への局所接平面(1110、1810)が決定される。例えばこのような平面は最適化問題を解決することによって決定され得る。もし局所的な一連の点(1120、1820)がyであり、中央(1122、1822)はxであり、局所接平面(1110、1810)の単位法線はnであるなら、接平面(1110、1810)までの各局所的な点の距離は[数3]によって与えられる。
【0070】
【数3】
【0071】
費用関数は[数4]のように二乗された距離の和として規定され得る。
【0072】
【数4】
【0073】
ここで、マトリクスAは外積の和(局所的な一連の点を超える)として規定される。
【0074】
【数5】
【0075】
いくつかの実施形態では費用Cを最小にする局所接平面への法線nを見出すことが所望される。さらにnは単位法線のため、制約nn=1を満たす。適切なラグランジュの未定計数法λを導入すると、これは拘束費用関数に通じる。
【0076】
【数6】
【0077】
いくつかの実施形態ではC′はn及びλに対して最小にされ得る。例えば最小化を実施することによって固有値方程式が導かれる。
【0078】
【数7】
【0079】
マトリクスAの最小固有値に対応する単位固有ベクトルnは局所接平面(1110、1810)への法線のための所望の解法である。このように局所接平面(1110、1810)は決定される。
【0080】
局所接平面が一旦わかると、局所接平面及び/又は展開形態に対する遠位機器形状の配向性に依存するアブレーション区域(及びその中心)の既知の特性に基づいて、アブレーション区域中心(1130、1830)が決定され得る。その後、心臓内表面における機器位置付け及び配置を考慮して、予定アブレーション区域が局所接平面内にレンダリングされ得る。いくつかの実施形態では予定アブレーション区域が表面レンダリングそれ自体上に投影されてもよく、表面、色付きパッチ又は他のグラフィックインジケータ(例えば(914)にて組織の地図中に投影又はレンダリングされる)のうちの一つ以上として示されてもよい。
【0081】
予定アブレーション区域は様々な方法に従って(914)にて示され得る。例えば組織表面の地図及び組織表面の地図中の予定アブレーション区域の視覚表示は、プロセッサに動作可能に連結された出力機器(例えば入力/出力機器(48、148)又は外部計算機器に連結された出力機器)によって表示されてよい。
【0082】
いくつかの実施形態では予定アブレーション区域は、複数の電極のうち組織表面に接触する(例えば上述したようなECGデータを使用して)電極を識別すること、アブレーション機器の位置及び配向性に基づいて複数の予定アブレーション区域形状から予定アブレーション区域形状を識別すること、及びアブレーションの最大深度を有する組織表面の場所(例えばアブレーション区域の表面中央の場所)を表す中心を電極の場所に対応する場所に有し、予定アブレーション区域形状に基づく予定アブレーション区域を生成することによって、(例えばプロセッサ(42、142)を含むプロセッサ等にて)決定され得る。例えば図4は、組織領域(410)と接触するアブレーション機器(430)(例えば局所アブレーションカテーテル)、及びパルス電界アブレーションによって生成されたシミュレーション済み又は予定アブレーション区域(440)の図示を提供する。組織領域(410)は、部分的に展開された局所アブレーションカテーテルの形状のカテーテル機器(430)が配置される組織壁表面又は血液-組織界面(412)にて血液プール(420)と接触する。図4では機器の遠位部分は図2A~2Bに類似したスプラインのバスケット型を有しており、機器(430)は血液-組織界面(412)に関して垂直配向状態又は法線配向状態に係合する。機器(430)は不可逆エレクトロポレーションによって予定アブレーション区域(440)を生成し得るパルス電界(フィールド外形(441)によって示される)を生成するように構成され得る。予定アブレーション区域(440)は、この場合カテーテル機器(430)の遠位先端の場所に対応する組織表面又は界面場所(442)に集められる(又は最大深度を有する)。
【0083】
予定アブレーション区域(440)の形状、大きさ及び/又は配向性は、アブレーション機器の空間的特徴又は形状に基づき得る。例えば直線局所機器は、形状及び大きさが一般的に局所アブレーション機器の形状及び大きさと異なり得るアブレーション区域を有し得る。いくつかの実施形態ではアブレーション機器(430)によって生成されたアブレーション済み区域は、機器が組織表面に対して複数の位置、配向性及び/又は形態に存在する時にアブレーション機器(430)のために記録されて、生成されたアブレーション済み区域から得られた形状は予定アブレーション区域を生成することにさらに言及するために記録及び保存され得る。いくつかの実施形態ではこのようなアブレーション済み区域は実験的環境にて、例えば被験者/臨床前動物モデルを使用して、生成され得る。
【0084】
予定アブレーション区域のさらなる例は、アブレーション機器の空間的特徴に依存する予定アブレーション区域への変更を示す図5~8及び14~16に示され、図5~8及び14~16を参照して説明される。図5は組織領域(510)と接触するアブレーション機器(530)及びパルス電界アブレーションによって生成されるシミュレーション済みアブレーション区域又は予定アブレーション区域(540)の図示を提供する。組織領域(510)は、部分的に展開された局所アブレーションカテーテルの形状のカテーテル機器が配置される組織壁表面又は血液-組織界面(512)にて血液プールと接触する。図5では機器の遠位部分は図2A~2Bにすでに示されたようなスプラインのバスケット形状を有し、機器は血液-組織界面(512)に対して傾斜配向状態で組織界面と係合する。機器(530)は、不可逆エレクトロポレーションによって予定アブレーション区域(540)を生成し得るパルス電界(フィールド外形(541)によって示される)を生成するように構成され得る。予定アブレーション区域(540)は、この場合、組織壁界面(512)に最も近いカテーテル機器(530)の最遠位電極の場所に対応する組織表面又は界面場所(542)に集められる。
【0085】
図6は組織領域(610)に接触するアブレーション機器(630)及びパルス電界アブレーションによって生成されるシミュレーション済み又は予定アブレーション区域(640)の図示を提供する。組織領域(610)は、部分的に展開された局所アブレーションカテーテルの形状のカテーテル機器が配置される組織壁表面又は血液-組織界面(612)にて血液プールと接触する。図6では機器の遠位部分は図2A~2Bに類似したスプラインのバスケット型を有し、機器(630)は血液-組織界面(612)に対して平行配向状態で組織界面と係合する。機器(630)は、不可逆エレクトロポレーションによって予定アブレーション区域(640)を生成し得るパルス電界(フィールド外形(641)によって示される)を生成するように構成され得る。アブレーション区域(640)は、この場合、図6に示されるように組織壁界面(612)に最も近いカテーテル機器(630)の遠位電極の最近位縁にちょうど隣接した場所に対応する組織表面又は界面場所(612)に集められる(又は最大深度を有する)。
【0086】
図7は組織領域(710)に接触するアブレーション機器(730)、及びパルス電界アブレーションによって生成されるシミュレーション済み又は予定アブレーション区域(740)の図示を提供する。組織領域(710)は、部分的に展開された局所アブレーションカテーテルの形状のカテーテル機器(730)が配置される組織壁表面又は血液-組織界面(712)にて血液プールと接触する。図7では完全に展開した機器(730)の遠位部分はスプラインのバスケット型を有し、機器は血液-組織界面(712)に対して垂直配向状態又は法線配向状態で組織界面(712)と係合する。機器(730)は、不可逆エレクトロポレーションによって予定アブレーション区域(740)を生成し得るパルス電界(フィールド外形(741)によって示される)を生成するように構成され得る。アブレーション区域(740)は、この場合図7に示されるようにカテーテル機器(730)の遠位先端の場所に対応する組織表面又は界面場所(712)に集められる(又は最大深度を有する)。
【0087】
図8は組織領域(810)に接触するアブレーション機器(830)、及びパルス電界アブレーションによって生成されるシミュレーション済み又は予定アブレーション区域(840)の図示を提供する。組織領域(810)は、部分的に展開された局所アブレーションカテーテルの形状のカテーテル機器(830)が配置される組織壁表面又は血液-組織界面(812)にて血液プール(820)と接触する。図8では完全に展開した機器(830)の遠位部分はスプラインのバスケット型を有し、機器は血液-組織界面(812)に対して傾斜配向状態で組織界面(812)と係合する。機器(830)は、不可逆エレクトロポレーションによって予定アブレーション区域(840)を生成し得るパルス電界(フィールド外形(841)によって示される)を生成するように構成され得る。アブレーション区域(840)は、この場合図8に示されるようにカテーテル機器(730)の遠位先端に最も近い組織表面上の場所に対応する組織表面又は界面場所(842)に集められる(又は最大深度を有する)。
【0088】
図14は組織領域(1410)に接触するアブレーション機器(1430)(例えば直線局所アブレーションカテーテル)及びパルス電界アブレーションによって生成されるシミュレーション済み又は予定アブレーション区域(1440)の図示を提供する。組織領域(1410)は、直線カテーテル機器(1430)が配置される組織壁表面又は血液-組織界面(1412)にて血液プール(1420)と接触する。図14では機器(1430)の遠位部分は、血液-組織界面(1412)に対して垂直配向状態又は法線配向状態で組織界面(1412)と係合する。機器(1430)は、不可逆エレクトロポレーションによって予定アブレーション区域(1440)を生成し得るパルス電界を生成するように構成され得る。予定アブレーション区域(1440)は、この場合、カテーテル機器(1430)の遠位先端の場所に対応する組織表面又は界面場所(1442)に集められる(又は最大深度を有する)。
【0089】
直線局所アブレーション機器(1430)は機器(1430)の遠位部分上に配置された一連の環状電極を含んでよい。例えば機器(1430)は一連の近位電極(1432)及び一連の遠位電極(1434)を含み得る。いくつかの実施形態では機器(1430)は遠位キャップ電極(1436)(例えば最遠位電極)を含んでよい。電極の形状を規定する一連の電極パラメータは、電極の長さ及び直径及び隣接した電極間の距離間隔のうち一つ以上を含み得る。いくつかの実施形態では直線アブレーション機器(1430)は一つ以上のセンサを含んでよい。例えば機器(1430)の遠位部分は、本明細書中にさらに詳細に説明されるように機器(1430)の遠位部分の位置及び/又は配向性のうち一つ以上を測定するための電磁信号を受信するように構成されたセンサを含んでよい。
【0090】
予定アブレーション区域(1440)の形状、大きさ及び/又は配向性は、アブレーション機器の空間的特徴又は形状に基づき得る。例えば直線局所機器は、形状および大きさがバスケット型を有する局所アブレーション機器の形状及び大きさと一般的に異なり得るアブレーション区域を有してよい。いくつかの実施形態ではアブレーション機器(1430)によって生成されたアブレーション済み区域は、機器が組織表面に対して複数の位置、配向性及び/又は形態に存在する時にアブレーション機器(4130)のために記録され得、生成されたアブレーション済み区域から得られた形状は予定アブレーション区域を生成することを言及するために記録及び保存され得る。いくつかの実施形態ではこのようなアブレーション済み区域は、実験的環境にて、例えば被験者/臨床前動物モデルを使用して、生成され得る。さらに又はあるいは、このようなアブレーション済み区域形状は計算モデルに由来し得る。
【0091】
図15は組織領域(1510)に接触するアブテーション機器(1530)、及びパルス電界アブレーションによって生成されるシミュレーション済み又は予想されるアブレーション区域(1540)の図示を提供する。組織領域(1510)は直線局所アブレーションカテーテルの形状のカテーテル機器(1530)が配置される組織壁表面又は血液-組織界面(1512)にて血液プール(1520)と接触する。図15では機器の遠位部分は血液-組織界面(1512)に対して傾斜配向状態で組織界面と係合する。機器(1530)は、不可逆エレクトロポレーションによって予定アブレーション区域(1540)を生成し得るパルス電界を生成するように構成され得る。予定アブレーション区域(1540)は、この場合組織壁界面(1512)に最も近いカテーテル機器(1530)の最遠位電極の場所にほぼ対応する組織表面又は界面場所(1542)に集められる(又は最大深度を有する)。
【0092】
図16は組織領域(1610)に接触するアブテーション機器(1630)、及びパルス電界アブレーションによって生成されるシミュレーション済み又は予想アブレーション区域(1640)の図示を提供する。組織領域(1610)は直線カテーテル機器が配置される組織壁表面又は血液-組織界面(1612)にて血液プール(1620)と接触する。図16では機器(1630)の遠位部分は血液-組織界面(1612)に対して実質的に平行な配向状態で組織界面(1612)と係合する。機器(1630)は、不可逆エレクトロポレーションによって予定アブレーション区域(1640)を生成し得るパルス電界を生成するように構成され得る。アブレーション区域(1640)は、この場合図16に示されるようにカテーテル機器(1630)の遠位電極の最近位縁にちょうど隣接する場所に対応する組織表面又は界面場所(1612)に集められる。
【0093】
図4~8及び図14~16に示されるように、パルス電界によって生成されたアブレーション区域は、組織表面場所(一般的に血液プールに隣接した心臓組織の心臓内表面)にて集められてもよく、機器形状に関して変化してよい(例えば一般的に機器の展開範囲及び/又は局所組織界面に対する機器の配向性に基づく)。いくつかの実施形態では予定貫壁性アブレーション区域(そこで組織のアブレーション区域は心臓内側から組織の心外膜側まで組織の厚さにわたって断続的に延びる)は類似パターンを示してもよい。
【0094】
いくつかの実施形態ではアブレーション区域の予定形状(アブレーション区域のほぼ中央を含む)が推定され、それが機器展開及び局所組織壁に対する機器の配向性のうち一方又は両方に依存した状態で、アブレーション区域、例えば最小予定アブレーション区域の表示は、組織表面生体構造の地図が取得可能な時、グラフィックで提供され得る。
【0095】
図9Aについては予定アブレーション区域を決定及び表示した後、(916)にて方法(900)はアブレーションパルスを伝達するか否かに関する確認(例えば使用者又は計算機器から)を待ってよい。例えば使用者は表示された予定アブレーション区域を見ることができ、予定アブレーション区域が治療に適切か又はさらに調整を必要とするかを決定し得る。使用者は組織をアブレーションすることを続行するか否かを指示する入力(例えば入力/出力機器(48、148)によって)を提供し得る。あるいは又はさらに、計算機器(例えばプロセッサ(42、142))は予定アブレーション区域を評価するようにプログラムされてもよく、予定アブレーション区域があるパラメータ(例えば連続損傷を形成するための例えば先のアブレーション済み区域との規定量の重なり)に適合するか否かによって組織をアブレーションすることを続行するか否かを決定してよい。アブレーションが続行されるべきでない時(例えば予定アブレーション区域が調整を必要としそれ故にアブレーション機器の再配置及び/又は再構成が必要であるために)(916-いいえ)、プロセスは(904)に戻ってよい。このような場合、アブレーション機器は(904)にて再配置され及び/又は(906)にて再構成され、機器の空間的特徴はアブレーション機器へのこのような調整後に予定アブレーション区域を決定するために再評価され得る。いくつかの実施形態では予定アブレーション区域は、例えば標的組織表面の組織地図上に、即時に更新されて表示され得る。アブレーションが続行される時(916-はい)、組織は(918)にてアブレーション機器によってアブレーションされ、アブレーション済み区域は表示(例えば組織地図上に)され得る。
【0096】
いくつかの実施形態では信号生成器(例えばパルス波形生成器(130))から分離したマッピングシステム(例えばマッピングシステム(10、140))は、アブレーション機器に伝達されるパルス波形を信号生成器に生成させるように信号生成器に信号を送信し得るため、アブレーション機器は予定アブレーション区域に対応するアブレーション済み区域を生成する電界を生成する。いくつかの実施形態では、マッピングシステムは信号生成器と統合されてもよく、アブレーションを続行する決定に基づいて、マッピングシステムはパルス波形を生成してアブレーション機器に送達し得る。本明細書中にさらに詳細に説明されるように、図12及び13は組織表面(1210、1310)上のアブレーション区域(1220、1222、1224、1320、1322、1324、1326)を示す。
【0097】
いくつかの実施形態では、本明細書中に説明されるシステム、機器及び方法は、予定アブレーション区域上のアブレーション済み区域(例えば予定アブレーション区域と同様のアブレーション済み区域を有する)に基づき得る。さらに(918)にて組織をアブレーションした後、このようなシステム、機器及び方法は、予定アブレーション区域の表示を変更してそのエリアがアブレーションされたことを示すことによって、アブレーション済み区域を示してよい。例えば予定アブレーション区域は、第一の一連の印を使用して又はアブレーション前に着色して視覚的に示されてもよく、アブレーション済み区域は、第二の一連の印を使用して又はアブレーション前の第一のセットとは異なる着色によって視覚的に示されてもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、システム、機器及び方法は、アブレーションされた組織エリアを検知するためのさらなる方法(例えば一つ以上のセンサ(例えば電極(116、122))によって受信される信号(例えばインピーダンス)を使用するか、又は外部機器を使用する)を使用してもよい。このような実施形態ではシステム、機器及び方法は、検知されたアブレーション済みエリアに基づいて予定アブレーション区域を決定するためにその方法(例えばモデル、アルゴリズム)にさらに適応し得る。例えば予定アブレーション区域と実際のアブレーション済みエリアとの比較の分析を予定アブレーション区域と実際のアブレーション済み区域エリアとの間の相違を生じさせた可能性のある組織及び/又はアブレーション機器(例えば組織の厚さ、組織タイプ、アブレーション機器形状及び/又は配置等)に関連するパラメータとともに使用することによって予定アブレーション区域の将来の決定を改善し得る。
【0099】
(920-いいえ)にて、アブレーションパルスの伝達がアブレーション機器によって完了されない時(例えば図12に言及してさらに説明されるようにアブレーション機器を使用して連続損傷線を生成する時)、プロセスは(904)に戻ってもよいためアブレーション機器は別の場所に進められてもよく、またさらなるアブレーションパルスが伝達されてもよい。例えばアブレーション機器が第一の場所とは異なる第二の場所に存在する時、受信器は電界又は磁界に応じて信号を示すデータを受信してもよい。アブレーション機器の第二の位置及び第二の配向性は、その後信号を示すデータに基づいて決定され得る。組織表面中のアブレーション機器の第二の予定アブレーション区域は、アブレーション機器の第二の位置及び第二の配向性に基づいて決定され得る。
【0100】
アブレーション済み区域の視覚表示は、第一の一連の印を使用して出力機器によって表示されてもよく、第二の予定アブレーション区域の視覚表示は第一の一連の印とは異なる第二の一連の印を使用して表示されてもよい。例えば以下にさらに説明されるように、図12は第一の一連の印(例えば実線)によって示される三つのアブレーション済み区域(1220、1222、1224)の第一のセット及び第二の一連の印(例えば破線)によって示される第二の予定アブレーション区域(1230)の視覚表示を示す。
【0101】
いくつかの実施形態では第一のアブレーション済み区域及び第二のアブレーション済み区域は組織表面中の連続損傷の一部を形成し得る。例えば信号生成器は、アブレーション機器に伝達されるためのパルス波形を生成するように活性化され得るため、第二の予定アブレーション区域がアブレーション済み区域と重なる既定値よりも大きいエリアを有する時、アブレーション機器は第二の予定アブレーション区域に対応する第二のアブレーション済み区域を生成する。図12及び19は、本明細書中に説明されたシステム及び機器(例えばバスケット型アブレーション機器、直線アブレーション機器)を使用して連続損傷線を生成するプロセスを示す。局所アブレーション機器(1250、1950)の形式の遠位機器形状は、心臓内表面(1210、1910)にて示される。機器(1250、1950)の現在の配置の推定アブレーション区域(1230、1930)は、破線輪郭として図12及び19において心臓内表面(1210、1910)上に表示される。図12及び19において、先のアブレーション済み区域(1220、1222、1224、1920、1922、1924)は実線の輪郭によって示される。この配置及び予定アブレーション区域が使用者によって規定されたように先のアブレーション済み区域(1220、1222、1224、1292、1922、1924)との適正な重なりを有するなら、使用者は現在の機器配置でアブレーションし、アブレーション済み区域として予定区域をマークしてもよく、それに基づいてディスプレイはそれぞれ図13及び20にアブレーション区域(1326、2026)によって示されるようにアブレーションが完了したことを示す実線輪郭として破線輪郭をレンダリングするように更新し得る。いくつかの実施形態ではアブレーション済み区域及び予定アブレーション済み区域の様々な他のレンダリングは、区域タイプを視覚的に区別するために使用されてもよく、異なりかつ区別できる色、外形、陰影、透明度、又は予定アブレーション区域及びすでにアブレーション済みの区域の視覚的な区別をレンダリングする様々なグラフィックのレンダリング方法を含むが限定されない。
【0102】
このプロセスは、連続損傷線生成のためのアブレーション済み区域の一連の重なりを生成するように継続され得る。いくつかの実施形態では、示された予定アブレーション区域の大きさは、適切な損傷の重なりを確実にするために隣接するアブレーションのより近い配置を指示する方法としてシミュレーションされたか又は臨床前に決定された区域の大きさよりも小さくなるように示されてもよい。さらにアブレーション区域の表面レンダリングの形状及び大きさは共に一般的に局所接平面に対する機器配向性及び/又は機器展開状態に依存する。いくつかの実施形態では示されたアブレーション区域の形状及び大きさは、少なくとも部分的に遠位機器形状に依存し得る。例えば直線局所アブレーション機器は、バスケット型を有する局所アブレーション機器の形状及び大きさと一般的に異なる形状及び大きさを有するアブレーション区域に対応し得る。
【0103】
アブレーションが完了すると(920-はい)、アブレーション機器は(992)にて心腔及び患者から引き抜かれてもよい。
本開示中の例及び図面は典型的な目的及び逸脱、及びスプライン数、電極数等のような変化例を提供する。すなわち直線アブレーションカテーテル等のような様々な局所アブレーション機器は本発明の範囲から逸脱することなく本明細書中の教示に従って構築及び展開され得ると理解されるのがよい。
【0104】
本明細書中に使用される場合、用語「約」及び/又は「およそ」は、数値及び/又は範囲と組み合わせて使用される時、列挙される数値及び/又は範囲に近いそれらの数値及び/又は範囲を指す。いくつかの例では用語「約」及び/又は「およそ」は、列挙された値の±10%以内を意味してもよい。例えばいくつかの例では、「約100[単位]」は100の±10%以内(例えば90から110まで)を意味してもよい。用語「約」及び/又は「およそ」は、言い換え可能に使用されてもよい。
【0105】
本明細書中に説明されるいくつかの実施形態は、様々なコンピュータ実装操作を実施するための指示又はコンピュータコードをその上に有する非一時的なコンピュータ可読媒体(非一時的なプロセッサ可読媒体としても言及され得る)を有するコンピュータ記憶製品に関連する。コンピュータ可読媒体(又はプロセッサ可読媒体)は、本質的に一時的な伝搬信号を含まない(例えば空間又はケーブルのような送信媒体上の情報を運ぶ伝搬電磁波)という意味で非一時的である。媒体及びコンピュータコード(コード又はアルゴリズムとしても言及され得る)は、特定の目的又は他の目的のために設計及び構成されたものであってもよい。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、限定されないが、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気記憶媒体、コンパクトディスク/デジタルビデオディスク(CD/DVD)、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)及びホログラフィック機器のような光学記憶媒体、光学ディスクのような磁気光学記憶媒体、搬送波信号処理モジュール、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能論理回路(PLD)、読み出し専用メモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)機器のような、プログラムコードを保存及び遂行するように特別に構成されたハードウェアを含む。本明細書中に説明される他の実施形態は、例えば本明細書中に開示された指示及び/又はコンピュータコードを含み得るコンピュータプログラム製品に関連する。
【0106】
本明細書中に説明されたシステム、機器及び/又は方法は、ソフトウェア(ハードウェア上で実施される)、ハードウェア又はそれらの組み合わせによって実施され得る。ハードウェアモジュールは、例えば汎用プロセッサ(又はマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含み得る。ソフトウェアモジュール(ハードウェア上で実行される)は、C、C++、ジャバ(Java登録商標)、ルビー(Ruby)、ビジュアルベーシック(Visual Basic登録商標)及び/又は他のオブジェクト指向、手続型又は他のプログラミング言語及び開発ツールを含む様々なソフトウェア言語で表現され得る。コンピュータコードの例は、限定されないが、マイクロコード又はマイクロ命令、コンパイラによって生成されるような機械命令、ウェブサービスを生成するために使用されるコード、及び解釈プログラムを使用してコンピュータによって遂行される上位指示を含有するファイルを含む。コンピュータコードのさらなる例は、限定されないが、制御信号、暗号化コード及び圧縮コードを含む。
【0107】
特定の例及び本明細書中の説明は、実際は典型例であって、実施形態は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される本発明の範囲から逸脱することなく本明細書中に教示された材料に基づいて当業者によって発展させられてもよい。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
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図9A
図9B
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【国際調査報告】