(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-31
(54)【発明の名称】電動弁
(51)【国際特許分類】
F16K 31/04 20060101AFI20230124BHJP
【FI】
F16K31/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524660
(86)(22)【出願日】2020-12-08
(85)【翻訳文提出日】2022-04-26
(86)【国際出願番号】 CN2020134380
(87)【国際公開番号】W WO2021115233
(87)【国際公開日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】201911250887.9
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911250889.8
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 レン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 リーシン
【テーマコード(参考)】
3H062
【Fターム(参考)】
3H062AA02
3H062BB28
3H062CC01
(57)【要約】
内部に第1室(1)と弁口(265)とを有するハウジング(26)と、エンドカバー(16)と、を含み、ロータユニット(10)と、ロッドユニット(14)と、弁体ユニット(33)とをさらに含み、ロータユニット(10)は、ロッドユニット(14)の一端に接続し、ロッドユニット(14)の他端は、弁体ユニット(33)に接続される電動弁である。電動弁は、弁体ユニット(33)に対して弁口(265)から離れた封止部材(19)をさらに含む。封止部材(19)は、第1筒形部(192)と、ダイヤフラム部(191)と、環形封止部(195)とを含み、封止部材(19)を設けることにより、第1筒形部(192)がロッドユニット(14)に対して接続されて接続箇所が封止され、それに、封止部材(19)のダイヤフラム部(191)の外周側がハウジング(26)および/またはエンドカバー(16)と接続されて接続箇所が封止して設けられ、環形封止部(195)がエンドカバー(16)とハウジング(26)との間に挟まれ、環形封止部(195)が圧縮状態にあり、流体がロータユニット(10)と接触することをよく防止でき、流体がロータユニット(10)を腐食することを防止できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に第1室(1)と弁口(265)とを有するハウジング(26)と、エンドカバー(16)と、を含み、ロータユニット(10)と、ロッドユニット(14)と、弁体ユニット(33)とをさらに含み、前記ロータユニット(10)は、前記ロッドユニット(14)の一端に接続し、前記ロッドユニット(14)の他端は、前記弁体ユニット(33)に接続される電動弁であって、
前記エンドカバー(16)は、第1通孔(163)を有し、前記ロッドユニット(14)の一部は、前記第1通孔(163)を通って前記第1通孔(163)の対応する内壁と滑り嵌め、
前記弁体ユニット(33)に対して前記弁口(265)から離れた封止部材(19)をさらに含み、
前記封止部材(19)は、第2通孔(193)を有する第1筒形部(192)と、ダイヤフラム部(191)と、を含み、前記ロッドユニット(14)の別の部分は、前記第2通孔(193)を通り、前記第1筒形部(192)は、前記ロッドユニット(14)に対して接続されて接続箇所が封止され、前記ダイヤフラム部(191)の外周側は、前記ハウジング(26)および/またはエンドカバー(16)と封止して設けられていることを特徴とする電動弁。
【請求項2】
前記封止部材(19)は、環形封止部(195)をさらに含み、前記ダイヤフラム部(191)は、前記環形封止部(195)と前記第1筒形部(192)との間に位置し、前記環形封止部(195)は、前記エンドカバー(16)とハウジング(26)との間に挟まれ、圧縮状態にあることにより、前記ダイヤフラム部(191)の外周側は、前記ハウジング(26)およびエンドカバー(16)と封止して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
【請求項3】
前記ダイヤフラム部(191)の外周側は、前記ハウジング(26)および/またはエンドカバー(16)に接続されて接続箇所が封止して設けられ、
前記第1筒形部(192)は、第2通孔(193)を有していることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
【請求項4】
前記ロッドユニット(14)の別の部分は、前記第2通孔(193)を通り、
前記第1筒形部(192)は、前記ロッドユニット(14)に対して固定、または、位置制限されていることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
【請求項5】
前記封止部材(19)は、ゴム材質であり、
前記環形封止部(195)の厚さが、前記ダイヤフラム部(191)と前記環形封止部(195)との接続箇所の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかの1項に記載の電動弁。
【請求項6】
前記封止部材(19)は、前記第1筒形部(192)の内側から前記ロッドユニット(114)へ突起して前記ロッドユニット(14)を取り囲む環形突起部(194)をさらに含み、
前記ロッドユニット(14)は、前記ロッドユニット(14)の外周に凹んで前記ロッドユニット(14)を取り囲む環形凹溝(144)を有し、前記環形凹溝(144)が前記環形突起部(194)に対応し、前記環形突起部(194)の少なくとも一部が前記環形凹溝(144)に入り込み、前記環形突起部(194)が前記環形凹溝(144)に当接し、前記環形突起部(194)が圧縮状態を呈し、あるいは、前記封止部材は、前記第1筒形部の内側面に凹んで前記ロッドユニットを取り囲む環形凹溝を有し、
前記ロッドユニットは、前記ロッドユニットの外周から突出して前記ロッドユニットを取り囲む環形突起部を有し、前記環形突起部の少なくとも一部が前記環形凹溝に入り込み、前記環形突起部が前記環形凹溝に当接していることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかの1項に記載の電動弁。
【請求項7】
少なくとも一部が前記第1筒形部(192)に外挿される環形スリーブ(20)をさらに含み、
前記環形スリーブ(20)は、前記第1筒形部(192)の外壁部と締まりばめることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかの1項に記載の電動弁。
【請求項8】
第1位置制限部材(21)をさらに含み、
前記第1位置制限部材(21)は、前記環形スリーブ(20)における前記第1通孔(163)から離れた一端に位置し、前記第1位置制限部材(21)の少なくとも一部の外径が前記環形スリーブ(20)の内径よりも大きく、前記第1位置制限部材(21)の一部が前記環形スリーブ(20)または第1筒形部(192)に突き当たり、
前記第1位置制限部材(21)は、前記ロッドユニット(14)と固定され、または、前記ロッドユニット(14)の一部であることを特徴とする請求項7に記載の電動弁。
【請求項9】
第2位置制限部材(18)をさらに含み、
前記ロッドユニット(14)は、前記第2位置制限部材(18)を通り、前記第2位置制限部材(18)は、前記封止部材(19)における前記第1通孔(163)に近い一端に位置し、前記第2位置制限部材(18)の少なくとも一部の外径が前記第2通孔(193)の直径よりも大きく、
前記第2位置制限部材(18)は、前記ロッドユニット(14)と固定され、または、前記ロッドユニット(14)の一部であり、
前記封止部材(19)は、前記第2位置制限部材(18)に当接していることを特徴とする請求項8に記載の電動弁。
【請求項10】
前記ダイヤフラム部(191)は、前記環形封止部(195)に接続される第1平坦部(196)と、前記第1筒形部(192)に接続される第2平坦部(197)と、前記第1平坦部(196)と第2平坦部(197)との間に位置する波紋部(198)と、を含むことを特徴とする請求項2に記載の電動弁。
【請求項11】
前記ダイヤフラム部(191)は、最外側に位置する第1平坦部(196)と、前記第1筒形部(192)に接続される第2平坦部(197)と、前記第1平坦部(196)と第2平坦部(197)との間に位置する波紋部(198)と、を含むことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかの1項に記載の電動弁。
【請求項12】
少なくとも一部が前記第1筒形部(192)に外挿される環形スリーブ(20)をさらに含み、
前記環形スリーブ(20)は、前記第1筒形部(192)の外壁部と締まりばめ、
前記環形スリーブ(20)は、前記ロッドユニット(14)の径方向に沿って延伸する延出部(201)と、前記ロッドユニット(14)の軸方向に沿って延伸する第2筒形部(202)とを含み、
前記第2位置制限部材(18)の外径は、前記第2筒形部(202)の外径よりも大きく、
前記ダイヤフラム部(191)の第2平坦部(197)は、前記第2位置制限部(18)と前記延出部(201)との間に挟まれていることを特徴とする請求項11に記載の電動弁。
【請求項13】
前記エンドカバー(16)は、第1段階部(165)を含み、
前記ハウジング(26)は、第2段階部(263)を含み、前記第1段階部(165)と前記第2段階部(263)とが相対して設けられ、且つ、前記第1段階部(165)と前記第2段階部(263)との間に収容室が形成され、
前記環形封止部(195)は、前記収容室に位置し、
前記第1平坦部(196)は、前記第1段階部(165)と前記第2段階部(263)との間に挟まれ、圧縮状態にあることを特徴とする請求項10に記載の電動弁。
【請求項14】
スリーブ(3)を含み、
前記スリーブ(3)は、前記エンドカバー(16)と固定されて接続箇所が封止して設けられ、前記スリーブ(3)内に第2室(36)を有し、
前記ロータユニット(10)は、前記第2室(36)内に位置し、
前記第1通孔(163)の一端は、前記第1室(1)に連通し、前記第1通孔(163)の他端は、前記第2室(36)に連通していることを特徴とする請求項1~請求項13のいずれかの1項に記載の電動弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年12月09日にて中国特許庁に提出され、出願番号が201911250887.9であり、発明名称が「電動弁」である中国特許出願、および2019年12月09日にて中国特許庁に提出され、出願番号が201911250889.8であり、発明名称が「電動弁」である中国特許出願という2つの中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が援用されることで本出願に結合される。
【0002】
本発明は、流量調節という技術分野に関し、特に電動弁に関する。
【背景技術】
【0003】
電動弁は、流体媒体管路システムに広く適用されることができ、媒体流量を調節するために使用可能である。
自動車分野での電動弁の適用を例として、電動弁は、空気調和システム、エンジン冷却システム、電池冷却システム、または、燃料供給システムに使用されることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電動弁には、ハウジングに対して動くことができる弁体部材が含まれ、この弁体部材は、駆動部によって動かされ、いくつかの電動弁の適用には、流体は、駆動部を浸食することになり、弁室の流体の駆動部への内部漏れを防止する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、内部に第1室と弁口とを有するハウジングと、エンドカバーと、を含み、ロータユニットと、ロッドユニットと、弁体ユニットとをさらに含む。
そして、ロータユニットは、ロッドユニットの一端に接続し、ロッドユニットの他端は、弁体ユニットに接続される電動弁であって、弁体ユニットに対して弁口から離れた封止部材をさらに含む。
さらに、この封止部材は、第1筒形部とダイヤフラム部とを含み、この第1筒形部は、第2通孔を有し、ロッドユニットの別の部分は、第2通孔を通り、第1筒形部は、ロッドユニットに対して接続されて接続箇所が封止され、前記ダイヤフラム部の外周側が、前記ハウジングおよび/またはエンドカバーと封止して設けられる電動弁を開示している。
【0006】
そして、封止部材を設けることにより、第1筒形部がロッドユニットに対して接続されて接続箇所が封止され、ダイヤフラム部の外周側がハウジングおよび/またはエンドカバーと封止され、流体がロータユニットに接触することをよく防止でき、流体がロータユニットを腐食することを防止することができる。
しかも、ダイヤフラム部を設けることは、ロッドユニットの上下移動に影響を与えない。
【0007】
具体的には、前記封止部材は、環形封止部をさらに含み、前記ダイヤフラム部は、環形封止部と第1筒形部との間に位置し、環形封止部は、エンドカバーとハウジングとの間に挟まれ、圧縮状態にあり、封止部材とカバー体、ハウジングとの箇所の封止をよく実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】
図1に示す電動弁のE-E線に沿う部分断面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を結合して実施例を具体的に説明する。
【0010】
図2に示すように、電動弁は、その内に第1室1と弁口265とを有するハウジング26と、エンドカバー16と、を含み、電動弁は、ロッドユニット14と弁体ユニット33とをさらに含む。
そして、ロッドユニット14は、一端が弁体ユニット33に接続し、他端がロータユニット10に接続し、ロッドユニット14および弁体ユニット33は、このロッドユニット14の延伸方向で上下に動くことができることにより、弁口265を開閉する。
また、ハウジング26は、第1通路261と第2通路262とを含み、この第1通路261が、第1室1と連通し、弁口265が、第2通路262と第1室1とを連通することができる。
【0011】
図2に示すように、電動弁は、コイルユニット31とスリーブ3とをさらに含む。
そして、スリーブ3は、エンドカバー16と固定され、接続箇所が封止して設けられ、このスリーブ3の内側に第2室36が形成され、ロータユニット10の少なくとも一部は第2室36内に設けられる。
コイルユニット31は、スリーブ3に外挿される。
エンドカバー16は、エンドカバー16を貫通する第1通孔163を含む。
ロッドユニット14の一部は、エンドカバー16の第1通孔163を通ってロータユニット10と伝動接続される。
ロッドユニット14は、第1通孔163の対応する内壁と滑り嵌める。
ロータユニット10は、スクリュロッド8と永久磁石4とをさらに含み、ナット部材12は、スクリュロッド8の周辺に外挿され、ナット部材12とスクリュロッド8とは、ネジで係合し、ナット部材12とエンドカバー16とは固定され、スクリュロッド8は、ナット部材12に対して上向きまたは下向きに運動することができ、スクリュロッド8は、ロッドユニット14を動かして運動することができる。
ロッドユニット14とスクリュロッド8との間に、弾性部品11が設けられている。
【0012】
電動弁の第1通路261および第2通路262は、高い圧力を有する燃料電池システムの管路に接することができ、第1室1内の高い圧力の流体がロータユニット10部分に入ることを防止する。
または、外部漏れのリスクを低減するために、
図2~
図4に示すように、電動弁は、弁体ユニット33に対して弁口265から離れた封止部材19をさらに含む。
そして、封止部材19は、第1筒形部192と環形のダイヤフラム部191とを含み、この第1筒形部192は、ダイヤフラム部191の内周側に位置し、第2通孔193を含み、ロッドユニット14の別の部分は、封止部材19の第2通孔193を通って弁体ユニット33に接続され、ダイヤフラム部191の外周側がハウジング26およびエンドカバー16に接続され、接続箇所が封止して設けられる。
そして、封止部材19は、ゴム材質または金属材質であってもよく、封止部材19は、弾性を有する。
図4に示すように、ダイヤフラム部191は、環形封止部195に接続される第1平坦部196と、第1筒形部192に接続される第2平坦部197と、第1平坦部196と第2平坦部197との間に位置する波紋部198と、を含む。
そして、この波紋部198は、ロッドユニット14の上下動きに適応するように、外力の作用で伸縮の効果を発生することができる。
図2~
図4に示すように、封止部材19におけるロッドユニット14との接触部分は、ロッドユニット14に対して動かず、封止部材19におけるハウジング26との接触部分は、ハウジング26に対して動かず、動的封止を採用することに対して、静的封止を採用すれば、漏れのリスクを低減することができる。
他の実施形態において、ダイヤフラム部191の外周側は、ハウジング26またはエンドカバー16のみに接続され、接続箇所が封止して設けられることができる。
【0013】
図3および
図4に示すように、電動弁は、環形スリーブ20をさらに含み、この環形スリーブ20は、第1筒形部192の外周に取り囲まれて第2通孔193を取り囲み、第1筒形部192は、外壁部と、第2通孔193の内側に位置する内壁部とを含む。
そして、内壁部および外壁部が、第1筒形部192の内外両側に位置し、環形スリーブ20は、第1筒形部192の外壁部と締まりばめ、環形スリーブ20は、ロッドユニット14への圧力を第1筒形部192に付与することができる。
これにより、第1筒形部192とロッドユニット14の外周との間が比較的に緊密に貼り合わされ、第2通孔193箇所の漏れを減少することができ、さらに、第1室1内の高い圧力の流体がロータユニット10部分に入ることを防止することができる。
これにより、流体がロータユニット10を腐食することを防止することができ、流体が第2室36に入った後に低温で凍ることでロータユニット10が回動できなくなることも防止することができる。
【0014】
図2~
図3に示すように、電動弁は、第1位置制限部材21をさらに含み、第1位置制限部材21は、環形スリーブ20の第1通孔163から離れた一端に位置し、第1位置制限部材21の少なくとも一部の外径が環形スリーブ20の内径よりも大きく、第1位置制限部材21は、環形スリーブ20に突き当たり、第1位置制限部材21は、ロッドユニット14と固定される。
これにより、第1位置制限部材21に突き当たる環形スリーブ20の一端が軸方向で位置制限される。
本実施例において、第1位置制限部材21は、止め輪であり、ロッドユニット14は、ロッドユニット14の外周面に凹んだ凹溝142を有し、この凹溝142が第1位置制限部材21に対応し、第1位置制限部材21の一部が凹溝142に入り込む。
これにより、第1位置制限部材21は、軸方向の方向で位置制限され、第1位置制限部材21の別の部分は、ロッドユニット14の径方向に沿って外へ延伸するとともにスリーブ20の一端に当接する。
止め輪は、E字型の止め輪であってもよく、止め輪の内径が変化可能であることにより、装着時に、ロッドユニット14の太い部分を経て凹溝142箇所に到達することができる。
他の実施形態において、第1位置制限部材21は、ナットであってもよく、第1位置制限部材21は、内部のネジを介してロッドユニット14に固定されることができる。
しかし、止め輪の構造は、ナット構造に対してより簡単であり、それにコストが低い。
他の実施形態において、第1位置制限部材21は、ロッドユニット14の一部であってもよい。
【0015】
図3に示すように、電動弁は、第2位置制限部材18をさらに含み、この第2位置制限部材18は、封止部材19における第1通孔163に近い一端に位置し、第2位置制限部材18の少なくとも一部の外径が第2通孔193の直径よりも大きく、封止部材19は、第2位置制限部材18に当接する。
そして、この第2位置制限部材18は、ロッドユニット14と固定接続され、または、一体構造である。
これにより、第1筒形部192の一端は、軸方向の方向で位置制限される。
第2位置制限部18は、ロッドユニット14の第5段階部141を介して軸方向で位置制限されることができる。
他の実施形態において、第2位置制限部材18は、ロッドユニット14の一部であってもよい。
【0016】
図3および
図4に示すように、環形スリーブ20は、ロッドユニット14の径方向に沿って外へ延伸する延出部201と、このロッドユニット14の軸方向に沿って延伸する第2筒形部202と、を含む。
そして、この第2筒形部202が第1筒形部192に外挿され、第2位置制限部18の外径は、第2筒形部202の外径よりも大きく、ダイヤフラム部191の第2平坦部197は、第2位置制限部18と延出部201との間に挟まれる。
そして、ロッドユニット14の径方向に沿って外へ延伸する延出部201及び第2位置制限部材18は、封止部材19の挟まれた部分の面積を大きくすることができ、さらに引っ張ることによる第1筒形部192の変形を小さくし、同時に、封止面の面積も増加し、第2通孔193箇所の漏れを小さくすることができる。
環形スリーブ20は、延出部201と第2筒形部202との接続箇所に位置するラッパ状フレアまたは面取り203をさらに有し、このラッパ状フレアまたは面取り203が、第2位置制限部材18に向けて徐々に拡大する。
第1筒形部192の外周に環形スリーブ20が設けられる前に、この第1筒形部192の外径は、環形スリーブ20の内径よりわずかに大きくしてもよい。
そして、このフレアまたは面取りは、第1筒形部192が環形スリーブ20の内側に嵌着される時にガイド作用を奏することができることにより、第1筒形部192が環形スリーブ20の内側により容易に嵌着される。
この面取りは、円弧形であってもよい。
環形スリーブ20は、プレスで製造されてもよく、コストが低い。
【0017】
図3および
図4に示すように、封止部材19は、第1筒形部192の内側からロッドユニット14へ突起してロッドユニット14を取り囲む環形突起部194をさらに含む。
そして、ロッドユニット14は、このロッドユニット14の外周面に凹んでロッドユニット14を取り囲む環形凹溝144を有し、この環形凹溝144が環形突起部194に対応し、環形突起部194の少なくとも一部が環形凹溝144に入り込み、且つ、環形突起部194が環形凹溝144に当接することにより、第1筒形部192が軸方向の方向で位置制限されることができるだけでなく、さらに封止性能を向上させることもできる。
圧力が加えられない場合、第1筒形部192の内側から突出する環形突起部194の高さは、環形凹溝144の深さよりも大きく、第1筒形部192がロッドユニット14の外周に外挿される時に環形突起部194は、圧縮状態を呈することができ、第2通孔193箇所の漏れを比較的減少させることができる。
他の実施形態において、ロッドユニット14は、このロッドユニット14の外周面から突出してロッドユニット14を取り囲む環形突起部を有してもよい。
そして、封止部材19は、第1筒形部192の内側面に凹んでロッドユニット14を取り囲む環形凹溝を有し、環形突起部の少なくとも一部が環形凹溝に入り込み、環形突起部が環形凹溝に当接する。
【0018】
図4および
図6に示すように、封止部材19は、ダイヤフラム部191の外周縁に位置する環形封止部195をさらに含む。
そして、環形封止部195がエンドカバー16の第1通孔163を取り囲み、この環形封止部195の厚さがダイヤフラム部191と環形封止部195との接続箇所の厚さよりも大きく、エンドカバー16は、第1段階部165を含む。
そして、ハウジング26は、第2段階部263を含み、第1段階部165と第2段階部263とがいずれも第1通孔163を取り囲み、第1段階部165と第2段階部263とが相対して設けられ、且つ、両者の間に収容室が形成され、環形封止部195は、第1段階部165と第2段階部263との間に位置し且つ圧縮状態にあり、第1室1から封止部材19の外周縁箇所を経てロータユニット10に入った流体の漏れを減少させることができ、環形封止部195も、第1室1からエンドカバー16とハウジング26との間を経て外部および/またはステータユニット31部位に到達した流体の漏れを減少させることができる。
第1平坦部196は、第1段階部165と第2段階部263との間に挟まれ、、第1平坦部196は、圧縮状態にあることができ、漏れをさらに小さくすることができる。
【0019】
そして、封止部材19のダイヤフラム部191の外周側が、ハウジング26、エンドカバー16の少なくとも1つと封止して設けられると、第1室1からエンドカバー16とハウジング26との間を経て外部および/またはステータユニット31部位に到達した流体の漏れを減少させることができるという目的を実現し、さらに、ダイヤフラム部191は、伸縮可能であり、封止部材19に接続されるロッドユニット14の上下移動に影響を与えない。
本実施例において、エンドカバー16とハウジング26との間にしっかりと押し付けるように、ダイヤフラム部191の外周に環形封止部195がさらに設けられる。
そして、ダイヤフラム部191とエンドカバー16、ハウジング26との封止を間接的に実現し、ダイヤフラム部191の外周側が、直接にエンドカバー16、ハウジング26と接続封止を実現してもよい。
【0020】
図6に示すように、エンドカバー16は、第3段階部164を含む。
そして、第3段階部164がハウジング26の第4段階部264に対応し、この第3段階部164と第4段階部264とが相対して設けられ、且つ、両者の間に収容室が形成される。
電動弁は、第3段階部164と第4段階部264との間に設けられ、且つ、圧縮状態にある環形封止材17をさらに含み、第3段階部164が第1段階部165に対して第1室1から離れた。
環形封止材17は、第1室1の外部漏れを減少し、環形封止部195と二重封止を形成することができる。
エンドカバー16は、ハウジング26に溶接固定して接続箇所が封止されることができ、溶接固定を採用すると、第1室1の外部漏れをさらに小さくすることができる。
【国際調査報告】