(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-31
(54)【発明の名称】排出機能を有する低温装置
(51)【国際特許分類】
A61F 7/00 20060101AFI20230124BHJP
【FI】
A61F7/00 331A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529414
(86)(22)【出願日】2020-12-01
(85)【翻訳文提出日】2022-07-19
(86)【国際出願番号】 US2020062717
(87)【国際公開番号】W WO2021113245
(87)【国際公開日】2021-06-10
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522159820
【氏名又は名称】パシラ クライオテック インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】ハフマスター,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ヨハンソン,エリック セオドア
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099CA03
4C099CA20
4C099EA01
4C099GA30
(57)【要約】
冷却剤カートリッジから針プローブに向かって冷却剤を導くための冷却剤経路を有するハウジングであって、冷却剤が1つまたは複数の針を介してターゲット組織に寒冷療法を送達するように構成される、ハウジングと、冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される補助経路と、可動封止要素が閉位置にあるときに補助経路から冷却剤経路を封止するように構成され、可動封止要素が開位置にあるときに冷却剤のある量を相対的に低圧の環境に排出するように、冷却剤経路を補助経路に開放するようにさらに構成された可動封止要素であって、可動封止要素に結合されたユーザ作動可能要素によって移動されるように構成され、自動圧力解放機構によって移動されるように別個に構成される可動封止要素と、を有する低温装置。
【選択図】
図4B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者のターゲット組織に冷却療法を施すための低温装置であって、
加圧された冷却剤カートリッジから1つまたは複数の針を含む針プローブに向かって冷却剤を導くように構成された冷却剤経路を含むハウジングであって、前記冷却剤が、前記1つまたは複数の針を介してターゲット組織に寒冷療法を送達するように構成される、ハウジングと、
前記冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される補助経路と、
可動封止要素が閉位置にあるときに前記補助経路から前記冷却剤経路を封止するように構成され、前記可動封止要素が開位置にあるときに前記冷却剤のある量を前記相対的に低圧の環境に排出するように、前記冷却剤経路を前記補助経路に開放するようにさらに構成された前記可動封止要素であって、前記可動封止要素に結合されたユーザ作動可能要素によって移動されるように構成され、自動圧力解放機構によって移動されるように別個に構成される可動封止要素と、
を含む低温装置。
【請求項2】
前記自動圧力解放機構は、前記可動封止要素を前記閉位置に向かって付勢するために付勢力を加えるように構成された付勢要素を含み、前記付勢力は、前記可動封止要素を前記補助経路の開口部に押し付け、前記可動封止要素は、最大圧力値を超える前記冷却剤経路内の圧力によって前記付勢力が圧倒されたときに前記開位置に移動するように構成される、請求項1に記載の低温装置。
【請求項3】
前記付勢要素は前記可動封止要素に結合された弾性要素である、請求項2に記載の低温装置。
【請求項4】
前記弾性要素はばねである、請求項3に記載の低温装置。
【請求項5】
前記ユーザ作動可能要素は、前記可動封止要素に結合されたブラケット要素に結合され、前記ユーザ作動可能要素は、ユーザによって作動されて前記ブラケット要素を第1の方向または第2の方向に沿って移動させるように構成され、前記ブラケット要素を前記第1の方向に沿って移動させることにより、前記可動封止要素が前記開位置に移動し、前記ブラケット要素を前記第2の方向に沿って移動させることにより、前記可動封止要素が前記閉位置に移動する、請求項1から4のいずれか一項に記載の低温装置。
【請求項6】
前記相対的に低圧の環境は、前記ハウジングが配置される周囲空気環境である、請求項1から5のいずれか一項に記載の低温装置。
【請求項7】
ロック機構をさらに含み、前記ロック機構は、前記可動封止要素が前記開位置になるまで前記ハウジングのカートリッジホルダ内に前記冷却剤カートリッジをロックするように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の低温装置。
【請求項8】
前記ロック機構は、前記ユーザ作動可能要素が第1の方向に沿って前記可動封止要素を移動させるように作動するまで前記カートリッジホルダ内に前記冷却剤カートリッジをロックするように構成され、それにより、前記可動封止要素が前記第1の方向に沿って移動するまで前記冷却剤カートリッジを取り外すことができないようにする、請求項7に記載の低温装置。
【請求項9】
前記ロック機構が、前記可動封止要素および前記ユーザ作動可能要素に結合されたブラケット要素に結合され、前記ロック機構は、前記ユーザ作動可能要素が作動して前記ブラケット要素を第1の方向に沿って移動させるまで、前記カートリッジホルダ内に前記冷却剤カートリッジをロックするように構成され、それにより、前記ブラケット要素が前記第1の方向に沿って移動するまで、前記冷却剤カートリッジを取り外すことができないようにする、請求項7に記載の低温装置。
【請求項10】
圧力センサおよびロック機構をさらに含み、前記ロック機構は、前記冷却剤経路内の前記圧力センサで検出された圧力レベルがしきい値圧力値より低くなるまで、前記ハウジングのカートリッジホルダ内に前記冷却剤カートリッジをロックするように構成される、請求項1から6のいずれか一項に記載の低温装置。
【請求項11】
前記しきい値圧力値は、前記自動圧力解放機構が前記可動封止要素を前記開位置に移動させるように構成されている最大圧力値よりも小さい、請求項10に記載の低温装置。
【請求項12】
前記可動封止要素は、前記補助経路内に嵌合するように構成された円錐部分を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の低温装置。
【請求項13】
前記可動封止要素は、前記補助経路内に嵌合するように構成された円筒状部分、球状部分、または半球状部分を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の低温装置。
【請求項14】
患者のターゲット組織に冷却療法を施すための低温装置であって、
加圧された冷却剤カートリッジから1つまたは複数の針を含む針プローブに向かって冷却剤を導くように構成された冷却剤経路を含むハウジングであって、前記冷却剤が、前記1つまたは複数の針を介してターゲット組織に寒冷療法を送達するように構成される、ハウジングと、
前記冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される補助経路と、
可動封止要素が閉位置にあるときに前記補助経路から前記冷却剤経路を封止するように構成され、前記可動封止要素が開位置にあるときに前記冷却剤のある量を前記相対的に低圧の環境に排出するように前記冷却剤経路を前記補助経路に開放するようにさらに構成された可動封止要素と、
を含み、
前記可動封止要素は、弾性要素によって前記閉位置に向かって付勢され、前記弾性要素は、前記可動封止要素を前記補助経路に押し付ける弾性力を発揮するように構成され、前記可動封止要素は、最大圧力値を超える前記冷却剤経路内の圧力によって前記弾性力が圧倒されたときに前記開位置に移動するように構成され、
前記可動封止要素は、ユーザ作動可能要素に結合されたブラケット要素に結合され、前記ユーザ作動可能要素は、第1の方向または第2の方向に沿って前記ブラケット要素を移動させるためにユーザによって作動されるように構成され、前記第1の方向に沿って前記ブラケット要素を移動させることにより、前記可動封止要素が前記開位置に移動し、前記第2の方向に沿って前記ブラケット要素を移動させることにより、前記可動封止要素が前記閉位置に移動する、低温装置。
【請求項15】
低温装置のカートリッジを交換するための方法であって、
第1の冷却剤カートリッジから針プローブに冷却剤を送達するように構成された冷却剤経路を有する前記低温装置のユーザ作動可能要素を作動させるステップであって、前記ユーザ作動可能要素は、可動封止要素が閉位置にあるときに補助経路から前記冷却剤経路を封止するように適合された前記可動封止要素に結合され、前記補助経路は、前記冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される、ステップと、
前記ユーザ作動可能要素の作動に応答して、
前記可動封止要素を前記閉位置から開位置に移動させるステップであって、前記可動封止要素は、前記可動封止要素が前記開位置にあるときに前記冷却剤のある量を前記相対的に低圧の環境に排出するように、前記冷却剤経路を前記補助経路に開放するように構成される、ステップと、
ロック機構に前記低温装置のカートリッジホルダ内の前記第1の冷却剤カートリッジをロック解除させるステップと、
前記第1の冷却剤カートリッジを取り外すステップと、
を含む方法。
【請求項16】
前記ロック機構が第2の冷却剤カートリッジを定位置に自動的に固定するように、前記カートリッジホルダ内に前記第2の冷却剤カートリッジを位置決めするステップ
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記カートリッジホルダ内に第2の冷却剤カートリッジを位置決めするステップと、
前記ロック機構に前記第2の冷却剤カートリッジを定位置に固定させるように入力要素を作動させるステップと、
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記入力要素は前記ユーザ作動可能要素である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ユーザ作動可能要素は、ブラケット要素を介して前記可動封止要素に結合される、請求項15から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記ユーザ作動可能要素を作動させるステップは、前記ブラケット要素を第1の方向に沿って移動させ、前記ブラケット要素を前記第1の方向に沿って移動させるステップは、前記可動封止要素を前記開位置に移動させ、前記ブラケット要素は、前記可動封止要素を前記閉位置に移動させるように第2の方向に沿って移動可能である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の方向は前記第2の方向と反対であり、前記第1の方向および前記第2の方向は前記低温装置の軸線に沿っており、前記第1の方向は前記低温装置に対して遠位に延び、前記第2の方向は前記低温装置に対して近位に延びる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ユーザ作動可能要素は摺動可能要素であり、前記ユーザ作動可能要素の作動は、前記ユーザ作動可能要素を前記第1の方向に沿って摺動させることを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ユーザ作動可能要素は前記第2の方向に向かって付勢され、前記ユーザ作動可能要素は、外力が前記ユーザ作動可能要素に加えられていないときに前記第2の方向に自動的に摺動するように構成される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記ユーザ作動可能要素はボタンである、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記ボタンは機械的または仮想的なボタンを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の冷却剤カートリッジは、前記冷却剤経路における圧力レベルがしきい値圧力値より大きいときにロック解除されることが防止される、請求項15から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記可動封止要素は、前記補助経路内に嵌合するように構成された円錐形部分を含む、請求項15から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記可動封止要素は、前記補助経路内に嵌合するように構成された円筒状部分、球状部分、または半球状部分を含む、請求項15から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
低温装置内の圧力を解放するための方法であって、
第1の冷却剤カートリッジから針プローブに冷却剤を送達するように構成された冷却剤経路を有する前記低温装置のユーザ作動可能要素を作動させるステップであって、前記ユーザ作動可能要素は、可動封止要素が閉位置にあるときに補助経路から前記冷却剤経路を封止するように適合された前記可動封止要素に結合され、前記補助経路は、前記冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される、ステップと、
前記ユーザ作動可能要素の作動に応答して、前記可動封止要素を前記閉位置から開位置に移動させるステップであって、前記可動封止要素は、前記可動封止要素が前記開位置にあるときに前記冷却剤のある量を前記相対的に低圧の環境に排出するように、前記冷却剤経路を前記補助経路に開放するように構成される、ステップと、
を含む方法。
【請求項30】
前記冷却剤経路内の圧力が最大圧力値を超えたときに前記可動封止要素を自動的に移動させるステップであって、前記可動封止要素は、弾性要素によって前記閉位置に向かって付勢され、前記弾性要素は、前記冷却剤経路内の前記圧力が前記最大圧力値より低いときに前記可動封止要素を前記補助経路に押し付ける弾性力を発揮するように構成され、前記可動封止要素は、最大圧力値を超える前記冷却剤経路内の前記圧力によって前記弾性力が圧倒されたときに前記開位置に移動するように構成される、ステップ
をさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記ユーザ作動可能要素は、ブラケット要素を介して前記可動封止要素に結合される、請求項29または30に記載の方法。
【請求項32】
前記ユーザ作動可能要素を作動させるステップは、前記ブラケット要素を第1の方向に沿って移動させ、前記ブラケット要素を前記第1の方向に沿って移動させるステップは、前記可動封止要素を前記開位置に移動させ、前記ブラケット要素は、前記可動封止要素を前記閉位置に移動させるように第2の方向に沿って移動可能である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の方向は前記第2の方向と反対であり、前記第1の方向および前記第2の方向は前記低温装置の軸線に沿っており、前記第1の方向は前記低温装置に対して遠位に延び、前記第2の方向は前記低温装置に対して近位に延びる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記ユーザ作動可能要素は摺動可能要素であり、前記ユーザ作動可能要素の作動は、前記ユーザ作動可能要素を前記第1の方向に沿って摺動させることを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記ユーザ作動可能要素は前記第2の方向に向かって付勢され、前記ユーザ作動可能要素は、外力が前記ユーザ作動可能要素に加えられていないときに前記第2の方向に自動的に摺動するように構成される、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記ユーザ作動可能要素はボタンである、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記ボタンは機械的または仮想的なボタンを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記可動封止要素は、前記補助経路内に嵌合するように構成された円錐形部分を含む、請求項29から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記可動封止要素は、前記補助経路内に嵌合するように構成された円筒状部分、球状部分、または半球状部分を含む、請求項29から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
ロック機構に前記低温装置のカートリッジホルダ内の前記冷却剤カートリッジをロックまたはロック解除させるステップをさらに含む、請求項29から39のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2019年12月2日に出願された米国仮出願第62/942,547号の利益を主張し、その全開示は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0002]疼痛を治療するための神経を含む、治療目的で組織を冷却するための装置、システム、および方法。
【背景技術】
【0003】
[0003]本開示は、一般に、寒冷療法のための医療機器、システム、および方法に関する。より具体的には、本開示は、ターゲット組織を変性させ、阻害し、再モデル化し、またはそうでなければターゲット組織に影響を与えてその挙動または組成の所望の変化を達成するように、患者のターゲット組織を低温冷却することに関する。神経組織の低温冷却は、とりわけ、疼痛(例えば、後頭および他の神経痛、神経腫、変形性関節症の疼痛)、痙縮、および関節硬直を含む様々な適応症の治療に有効であることが示されている。例えば、神経組織を冷却することは、これらの状態を引き起こすのに役立つ神経を変性または阻害することが見出されている。低温冷却はまた、例えば、皮膚(例えば、線、しわ、またはセルライトディンプルなど)または他の周囲組織に対する望ましくないおよび/または見苦しい影響を抑制することによって、美容的状態に対処するために使用されてきた。
【0004】
[0004]上記に照らして、針プローブを有する低温装置は、様々な適応症を治療するためのターゲット組織を治療的に冷却する一態様として浮上している。そのような装置の針プローブは、典型的には、ターゲット組織に隣接する患者の皮膚に挿入される。いくつかの低温装置は、ターゲット組織が冷却剤によって直接冷却されるように、それらの針プローブの針の開口部を介してターゲット組織に注入され得る冷却剤を含んでもよい。他の低温プローブは、閉じた針先端部を含むことができ、その場合、針を冷却することができ(例えば、冷却剤の流れによって)、それにより、冷却された針に隣接するターゲット組織を伝導によって冷却することができる。低温プローブは、精度、利便性、および信頼性を備えたターゲット組織またはその周囲の患者内での低温ゾーンの作製に有効であることが証明されている。低温ゾーンは、低温プローブの1つまたは複数の針によって冷却される一定量の組織(例えば、針の遠位部分の近くまたはその周囲の組織の体積)であってもよい。例えば、低温ゾーンは、組織を体積内で凍結させるように冷却される組織の体積であってもよい(例えば、低温領域は、低温プローブの針の周りに形成することができる約0℃(または他の適切な温度)の等温線によって画定することができる)。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本開示は、改善された医療機器、システム、および方法に関する。本明細書に記載の装置およびシステムの多くは、低温装置を使用する寒冷療法に有益であろう。そのような低温装置の様々な特徴が本明細書に記載されている。
【0006】
[0006]いくつかの実施形態では、低温装置は、加圧された冷却剤カートリッジから1つまたは複数の針を有する針プローブに向かって冷却剤を導くように構成された冷却剤経路を有するハウジングであって、冷却剤は1つまたは複数の針を介してターゲット組織に寒冷療法を送達するように構成される、ハウジングと、冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境(例えば、ハウジングが配置される周囲空気環境)に曝される補助経路と、可動封止要素が閉位置にあるときに補助経路から冷却剤経路を封止するように構成され、可動封止要素が開位置にあるときに冷却剤のある量を相対的に低圧の環境に排出するように、冷却剤経路を補助経路に開放するようにさらに構成された可動封止要素であって、可動封止要素に結合されたユーザ作動可能要素によって移動されるように構成され、自動圧力解放機構によって移動されるように別個に構成される可動封止要素と、を含んでもよい。
【0007】
[0007]いくつかの実施形態では、自動圧力解放機構は、可動封止要素を閉位置に向かって付勢するように付勢力を加えるように構成された付勢要素を含み、付勢力は、可動封止要素を補助経路の開口部に対して固定させるか、または補助経路の開口部に押し付け、可動封止要素は、最大圧力値を超える冷却剤経路内の圧力によって付勢力が圧倒されたときに開位置に移動するように構成される。いくつかの実施形態では、付勢要素は可動封止要素に結合された弾性要素(例えば、ばね)である。
【0008】
[0008]いくつかの実施形態では、ユーザ作動可能要素は可動封止要素に結合されたブラケット要素に結合され、ユーザ作動可能要素はブラケット要素を第1の方向または第2の方向に沿って移動させるためにユーザによって作動されるように構成される。ブラケット要素を第1の方向に沿って移動させることにより、可動封止要素を開位置に移動させることができ、ブラケット要素を第2の方向に沿って移動させることにより、可動封止要素を閉位置に移動させることができる。
【0009】
[0009]いくつかの実施形態では、低温装置はロック機構を含んでもよく、ロック機構は、可動封止要素が開位置になるまで、ハウジングのカートリッジホルダ内で冷却剤カートリッジをロックするように構成される。いくつかの実施形態では、ロック機構は、可動封止要素が第1の方向に沿って移動するようにユーザ作動可能要素が作動するまで、カートリッジホルダ内の冷却剤カートリッジをロックするように構成され、それにより、可動封止要素が第1の方向に沿って移動するまで冷却剤カートリッジを取り外すことができないようにする。いくつかの実施形態では、ロック機構は、可動封止要素およびユーザ作動可能要素に結合されたブラケット要素に結合され、ロック機構は、ユーザ作動可能要素が作動してブラケット要素を第1の方向に沿って移動させるまで、カートリッジホルダ内に冷却剤カートリッジをロックするように構成され、それにより、ブラケット要素が第1の方向に沿って移動するまで、冷却剤カートリッジを取り外すことができないようにする。
【0010】
[0010]いくつかの実施形態では、低温装置は、圧力センサおよびロック機構を含むことができ、ロック機構は、冷却剤経路内の圧力センサで検出された圧力レベルがしきい値圧力値より低くなるまで、ハウジングのカートリッジホルダ内で冷却剤カートリッジをロックするように構成される。いくつかの実施形態では、しきい値圧力値は、自動圧力解放機構が可動封止要素を開位置に移動させるように構成されている最大圧力値よりも小さい。
【0011】
[0011]いくつかの実施形態では、可動封止要素は、補助経路内に嵌合するように構成された円錐構造を含んでもよい。可動封止要素は、補助経路内に嵌合するように構成された円筒状部分、球状部分、または半球状部分を含んでもよい。
【0012】
[0012]いくつかの実施形態では、低温装置は、加圧された冷却剤カートリッジから1つまたは複数の針を有する針プローブに向かって冷却剤を導くように構成された冷却剤経路を有するハウジングであって、冷却剤が、1つまたは複数の針を介してターゲット組織に寒冷療法を送達するように構成される、ハウジングと、冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される補助経路と、可動封止要素が閉位置にあるときに補助経路から冷却剤経路を封止するように構成され、可動封止要素が開位置にあるときに冷却剤のある量を相対的に低圧の環境に排出するように冷却剤経路を補助経路に開放するようにさらに構成された可動封止要素と、を含んでもよい。可動封止要素は、弾性要素によって閉位置に向かって付勢されてもよく、弾性要素は、弾性力を発揮するように構成され、可動封止要素は、補助経路の開口部に対して固定されるか、または補助経路の開口部に押し付けられ、可動封止要素は、最大圧力値を超える冷却剤経路内の圧力によって弾性力が圧倒されたときに開位置に移動するように構成される。可動封止要素は、ユーザ作動可能要素に結合されたブラケット要素に結合されてもよく、ユーザ作動可能要素は、第1の方向または第2の方向に沿ってブラケット要素を移動させるためにユーザによって作動されるように構成され、第1の方向に沿ってブラケット要素を移動させることにより、可動封止要素が開位置に移動し、第2の方向に沿ってブラケット要素を移動させることにより、可動封止要素が閉位置に移動する。
【0013】
[0013]いくつかの実施形態では、低温装置のカートリッジを交換するための方法は、第1の冷却剤カートリッジから針プローブに冷却剤を送達するように構成された冷却剤経路を有する低温装置のユーザ作動可能要素を作動させるステップであって、ユーザ作動可能要素は、可動封止要素が閉位置にあるときに補助経路から冷却剤経路を封止するように適合された可動封止要素に結合され、補助経路は冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される、ステップを含んでもよい。本方法は、ユーザ作動可能要素の作動に応答して、可動封止要素を閉位置から開位置に移動させるステップであって、可動封止要素は、可動封止要素が開位置にあるときに冷却剤のある量を相対的に低圧の環境に排出するように、冷却剤経路を補助経路に開放するように構成される、ステップと、ロック機構に低温装置のカートリッジホルダ内の第1の冷却剤カートリッジをロック解除させるステップと、を含んでもよい。次いで、第1の冷却剤カートリッジが取り外されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の冷却剤カートリッジが第2の冷却剤カートリッジと交換されてもよい。
【0014】
[0014]いくつかの実施形態では、低温装置内の圧力を解放するための方法は、第1の冷却剤カートリッジから針プローブに冷却剤を送達するように構成された冷却剤経路を有する低温装置のユーザ作動可能要素を作動させるステップであって、ユーザ作動可能要素は、可動封止要素が閉位置にあるときに補助経路から冷却剤経路を封止するように適合された可動封止要素に結合され、補助経路は冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される、ステップを含んでもよい。本方法は、ユーザ作動可能要素の作動に応答して、可動封止要素を閉位置から開位置に移動させるステップを含んでもよく、可動封止要素は、可動封止要素が開位置にあるときに冷却剤のある量を相対的に低圧の環境に排出するように、冷却剤経路を補助経路に開放するように構成される。本方法は、冷却剤経路内の圧力が最大圧力値を超えたときに可動封止要素を自動的に移動させるステップであって、可動封止要素は、弾性要素によって閉位置に向かって付勢され、弾性要素は、冷却剤経路内の圧力が最大圧力値より低いときに可動封止要素を補助経路に押し付ける弾性力を発揮するように構成され、可動封止要素は、最大圧力値を超える冷却剤経路内の圧力によって弾性力が圧倒されたときに開位置に移動するように構成される、ステップをさらに含んでもよい。本方法は、ロック機構に、低温装置のカートリッジホルダ内で冷却剤カートリッジをロックまたはロック解除させるステップをさらに含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1A】冷却剤カートリッジを保持するためのカートリッジホルダおよび針プローブを含む低温装置の例示的な実施形態を示す図である。
【
図1B】冷却剤カートリッジを保持するためのカートリッジホルダおよび針プローブを含む低温装置の例示的な実施形態を示す図である。
【
図2】シャーシに結合された冷却剤カートリッジを含む例示的な低温装置のアセンブリの内部図である。
【
図3A】例示的な低温装置のシャーシに結合された冷却剤カートリッジの簡略断面概略図である。
【
図3B】
図2に示す下位部分AAの断面を示す図である。
【
図3C】
図2に示す下位部分AAの内部図であり、冷却剤経路および補助経路の一部を示す。
【
図4A】
図2に示す下位部分AAの外観図であり、閉位置にある可動封止要素を示す。
【
図4B】開位置にある可動封止要素を示す図である。
【
図5A】可動封止要素の例示的な実施形態を示す図である。
【
図5B】可動封止要素の例示的な実施形態を示す図である。
【
図5C】可動封止要素の例示的な実施形態を示す図である。
【
図6】低温装置のカートリッジを交換するための例示的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0025]本開示は、寒冷療法を患者に送達するために使用することができる低温装置を記載する。いくつかの実施形態では、記載された低温装置は、様々な状態を治療するために特定の組織をターゲットとする皮下に寒冷療法を送達するための針を含むことができる。例えば、低温装置は、疼痛、痙縮、またはそのような治療によって改善され得る他のそのような状態を治療するために、末梢神経に寒冷療法を送達するために末梢神経の近くに挿入されるように構成された針を含むことができる。疼痛または痙縮の緩和のための寒冷療法の使用に関するさらなる情報は、2008年11月14日に出願された米国特許第8,298,216号、2014年3月18日に出願された米国特許第9,610,112号、2017年3月13日に出願された米国特許第10,085,789号、および2018年9月14日に出願された米国特許出願公開第2019/0038459号に見出すことができ、これらの全開示は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。低温装置はまた、例えば、2016年3月14日に出願された米国特許第10,470,813号に記載されているように、神経腫の破壊または予防などの予防的治療に使用することもでき、その全開示は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0017】
[0026]
図1A~
図1Bは、冷却剤カートリッジ130および針プローブ110を保持するためのカートリッジホルダ140を含む低温装置100の例示的な実施形態を示す。図示する例示的な実施形態に示すように、低温装置100は、オペレータの手によって把持され操作されるのに適した自己内蔵型ハンドピースであってもよい。他の実施形態では、低温装置は、物理的に分離された構成要素を含んでもよい。例えば、低温装置は、針プローブを含むハンドピースと、ハンドピースから分離された冷却剤カートリッジと、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、低温装置100は、マルチパート(例えば、2つの部分)ハウジングを有することができ、針プローブ110は、ハンドピース部分のハウジングに結合することができる別個のプローブハウジング内に配置される。他の実施形態では、針プローブ110は、別個のハウジング内に配置されなくてもよく、低温装置100のハウジングに直接挿入されるように構成されてもよい。一例として、これらの実施形態の少なくともいくつかにおける低温装置100は、単一のハウジングを有してもよい。
【0018】
[0027]いくつかの実施形態では、冷却剤カートリッジ130は、冷却剤(例えば、亜酸化窒素、フルオロカーボン冷却剤、および/または二酸化炭素)で充填された使い捨てカートリッジであってもよい。冷却剤カートリッジ130は、内部の冷却剤が相対的に高い圧力に維持されるように加圧されてもよい。いくつかの実施形態では、低温装置100は、(例えば、それを交換するために)冷却剤カートリッジ130にアクセスするためのカートリッジドア120を含んでもよい。カートリッジドア120は、カートリッジホルダ140が冷却剤カートリッジ130を受け入れることを可能にするための開位置から、冷却剤カートリッジ130を低温装置100のハウジング内に固定するための閉位置に移動するように構成されてもよい。例えば、
図1A~
図1Bに示すように、カートリッジドア120は、旋回点125の周りを旋回して、冷却剤カートリッジ130へのアクセスを可能にするように構成されてもよい。この例では、ユーザは、
図1Aに示すように(例えば、ユーザが冷却剤カートリッジ130が空であることに気付いたときに)カートリッジドア120を開き、カートリッジホルダ140から冷却剤カートリッジ130を取り外し、新しい冷却剤カートリッジ130をカートリッジホルダ140に挿入し、
図1Bに示すようにカートリッジドア120を閉じることができる。いくつかの実施形態では、低温装置100は、(例えば、治療サイクルが行われていない場合に)冷却剤を冷却剤経路から封止するために、冷却剤カートリッジ130と冷却剤経路(治療サイクル中に冷却剤が取り付けられた針プローブ110に向かって流れて、針プローブ110を冷却する)との間にバルブを含んでもよい。
【0019】
[0028]
図2は、シャーシ105に結合された冷却剤カートリッジ130を含む例示的な低温装置100のアセンブリ200の内部図を示す。いくつかの実施形態では、低温装置100は、針プローブ110を受け入れるように構成されたプローブレセプタクル170を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プローブレセプタクル170は、針プローブ110をシャーシ105(
図2には示さず)内の冷却剤経路を介して冷却剤カートリッジ130に結合するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、プローブレセプタクル170は、低温装置のシャーシ105に穿孔されてもよく、シャーシ105は冷却剤経路の少なくとも一部を含む。例えば、シャーシ105は、その中に、冷却剤カートリッジ130の出口に結合される1つまたは複数のルーメンを含んでもよく、シャーシ105の1つまたは複数のルーメンは、プローブレセプタクル170に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、シャーシは、低温装置100のハンドピース部分内に冷却剤経路全体(例えば、冷却剤カートリッジ130の出口からプローブレセプタクル170まで)を含んでもよい。アセンブリ200の下位部分AAは破線で示され、以下の開示においてさらに参照される。
【0020】
[0029]
図3Aは、例示的な低温装置100のシャーシ105に結合された冷却剤カートリッジ130の簡略断面概略図である。
図2に示す下位部分AAに対応する下位部分が示されている。
図3Aに示す例では、冷却剤カートリッジ130は、例えば冷却剤経路部分360a、360bおよび360cを含む冷却剤経路360に結合されている。バルブ305は、カートリッジ130内の冷却剤とプローブレセプタクル170との間に(例えば、冷却剤経路360に沿って)配置されてもよく、その結果、プローブレセプタクル170に結合された針プローブ110への冷却剤の流れは、バルブ305を開閉することによって制御されてもよい。図示する例では、バルブ305が開放されると、冷却剤は、冷却剤経路(例えば、冷却剤経路部分360c)を通ってプローブレセプタクル170に向かって流れることができる。いくつかの実施形態では、低温装置100は、冷却剤中の不純物を濾過するための冷却剤経路に沿った1つまたは複数の濾過装置を含んでもよい。例えば、
図3Aに示すように、冷却剤が進行する前にフィルタ350を通過させるように、冷却剤経路360に沿ってフィルタ350を配置してもよい。濾過装置は、不純物(例えば、製造中に、カートリッジを穿刺して冷媒にアクセスした結果として、または低温装置100が使用される環境から冷却剤に導入され得る不純物)を除去するために使用されてもよい。固体不純物は、経路を閉塞し、および/または封止機構内にリーク経路を形成することによって、低温装置の性能を損なう可能性がある。油、水、酸素、窒素、および二酸化炭素などの液体と気体の両方の流体不純物も、冷却剤カートリッジ内に存在し得る。これらの不純物はまた、冷却剤経路を閉塞または制限し、および/または冷媒の特性を化学的に変化させる可能性がある。濾過装置は、固体を捕捉するための要素、および/または流体を捕捉するための要素を含んでもよい。濾過装置は、微粒子フィルタおよび/または分子フィルタの任意の適切な組み合わせを含むことができる。低温装置のフィルタに関するさらなる情報は、2013年1月14日に出願された米国特許第9,155,584号に見出すことができ、これは、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、フィルタ139は(例えば、穿刺要素135を交換することによって、または単にフィルタ139を交換することによって)交換可能であってもよい。
【0021】
[0030]
図3Aの例を参照すると、冷却剤は、経路部分360bを通ってフィルタ350を通って流れ、冷却剤経路部分360cを介してプローブレセプタクル170に向かって継続することができる。この流れは、矢印365によって示されている。
【0022】
[0031]いくつかの実施形態では、
図3Aに示すように、低温装置100はまた、補助経路330を含んでもよい。いくつかの実施形態では、補助経路330を使用して、低温装置100からある量の冷却剤を排出することができる。補助経路330は、(冷却剤経路と比較して)相対的に低圧の環境に曝されてもよく、その結果、補助経路内の冷却剤は、それが遮られていないときに自動的に排出される。例えば、
図3Aを参照すると、補助経路330は、周囲空気環境(例えば、低温装置100のハウジングが配置される環境)に対して遠位端で開いていてもよい。いくつかの実施形態では、
図3Aに示すように、可動封止要素310が閉位置にあるときに可動封止要素310が補助経路330から冷却剤経路を封止するように構成されるように、可動封止要素310を補助経路330内またはその近くに配置することができる。可動封止要素310は、開位置に移動するようにさらに構成されてもよい。可動封止要素310を開位置に移動させることにより、冷却剤経路を補助経路330に開放することができ、補助経路330を介して低温装置100から相対的に低圧の環境にある量の冷却剤を排出することができる。本開示は、冷却剤経路360からの補助経路330全体を封止するものとして可動封止要素310を図示および説明しているが、本開示は、可動封止要素310が閉位置にあるときに低温装置100内の冷却剤を封止し、開位置にあるときに低温装置100から冷却剤を排出する役割を果たすように、可動封止要素310を補助経路330の外部の位置に、またはさらに補助経路330の上方の位置に配置することができることを意図している。
【0023】
[0032]
図3Bは、
図2に示す下位部分AAの断面を示す。図示するように、冷却剤カートリッジ130は、冷却剤経路部分360aに結合される。図示する例では、冷却剤経路部分360aは、低温装置100の穿刺要素370を通して穿孔されたルーメンを含む。穿刺要素370は、冷却剤カートリッジ130からの冷却剤が冷却剤カートリッジ130から冷却剤経路360に流出することを可能にするために、冷却剤カートリッジ130の一部(例えば、膜)を貫通するように構成された鋭い穿刺点を有してもよい。例えば、
図3Bに示す冷却剤経路部分360aに冷却剤が流入してもよい。この例では、次いで、冷却剤は、フィルタ350を通って冷却剤経路部分360bに流れてもよい。通常の使用中、冷却剤は、次いで冷却剤経路部分360cを通って流れ、プローブレセプタクル170を介して取り付けられた針プローブ110に流出することができる。(
図3Bの断面図は、例示的な低温装置100における冷却剤経路部分360bと冷却剤経路部分360cとの間の接続の例示を可能にしない。)
図3Bに示す例では、可動封止要素310が閉位置にあることにより、冷却剤経路部分360bから補助経路330を封止している。この例では、可動封止要素310はブラケット要素340に結合され、ブラケット要素は、可動封止要素310を閉位置に向かって付勢するように近位方向に向かって付勢力を提供するばね320に結合される。
【0024】
[0033]
図3Cは、
図2に示す下位部分AAの内部図であり、冷却剤経路360および補助経路330の一部を示す。
図3Cの例の矢印365に示すように、装着した針プローブ110に冷却剤を流す通常の使用時には、冷却剤は冷却剤経路部分360b、360cを流れる(この図では360aを省略している)。上述のように、バルブ305(例えば、冷却剤経路部分360bに沿って配置される)は、冷却剤経路360内の冷却剤の流れを制御するように動作されてもよい。この例では、冷却剤は、プローブレセプタクル170を介してシャーシ105を出て、取り付けられた針プローブ110(図示せず)に入る。
【0025】
[0034]
図4Aは、
図2に示す下位部分AAの外観図であり、閉位置にある可動封止要素310を示す。
図4Bは、開位置にある可動封止要素310を示す。図示するように、閉位置(
図4A)にある可動封止要素310は、補助経路330からの冷却剤の流れを防止する役割を果たし、開位置(
図4B)にある可動封止要素310は、補助経路330からの冷却剤の流れを可能にする。いくつかの実施形態では、可動封止要素310は、自動圧力解放システムによって移動されるように構成されてもよい。可動封止要素310は、可動封止要素310を補助経路330の開口部に対して固定するか、または補助経路330の開口部に押し付ける付勢力によって閉位置に向かって付勢されてもよい。付勢力は、ばねなどの弾性要素によって提供されてもよい。例えば、
図4Aに示すように、可動封止要素310に係合するように構成されたばね320は、可動封止要素310を補助経路330に押し付けるように付勢力を提供することができる。いくつかの実施形態では、代替的または追加的に、可動封止要素310自体は、例えば、シャーシ105に固定され、閉位置に向かって付勢された弾性のある弾性構成要素(例えば、板ばねなどの形状記憶構成要素)であってもよい。いくつかの実施形態では、可動封止要素310は、付勢力が低温装置100内の加圧された冷却剤によって加えられる圧力によって圧倒されるときに開位置に移動するように構成されてもよい。例えば、
図4A~
図4Bを参照すると、ばね320によって提供される付勢力は、冷却剤経路360内の圧力が最大圧力値を超えると圧倒され得る。この最大圧力値は、例えば、1700psiであってもよい。この例では、フックの法則F=-kxに従って、ばね320のばね定数kは、最大圧力値での圧力によって提供される力Fが、冷却剤を排出するようにばねを所定の距離xだけ圧縮させるように設定することができる。冷却剤経路360内の圧力が排出から十分に低下すると、付勢力はもはや圧倒されず、可動封止要素310は閉位置に戻ることができる。説明した自動圧力解放システムが有利である多くの例がある。例えば、低温装置100が非常に高温の環境に置かれた場合、低温装置100内の圧力は最大圧力値を超えて上昇する可能性がある。別の例として、低温装置100は、例えば、低温圧力を安定させ、それによって、寒冷療法治療中に一貫した低温領域形成を可能にするための均一な冷却剤条件を作り出すのを助けるために、冷却剤カートリッジ130を加熱するためのカートリッジヒータを含んでもよい。この例では、ヒータの誤動作(例えば、カートリッジヒータに過剰量の熱を加えさせるもの)により、圧力が最大圧力値を超えて上昇する可能性がある。冷却剤カートリッジを加熱するためのカートリッジヒータを有する低温装置に関するさらなる情報は、2009年12月22日に出願された米国特許第9,066,712号(整理番号第002310US号)に見出すことができ、これは、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。別の例として、バルブの機能不全は、冷却剤経路360内の冷却剤の蓄積を引き起こす可能性があり(例えば、
図3Aを参照すると、バルブ305を越えて遠位に冷却剤が進むのを妨げるまたは低減する)、これは、そうでなければ許容可能な量の熱がカートリッジヒータによって加えられることと組み合わせて、最大圧力値を超える圧力蓄積をもたらす可能性がある。これらの例では、圧力を最大圧力値まで上昇させることは安全ではない可能性があり、および/または低温装置100を損傷する可能性がある。したがって、自動圧力解放システムは、低温装置100にとって重要な特徴であり得る。
【0026】
[0035]いくつかの実施形態では、可動封止要素は、手動で移動するように別々に構成されてもよい。例えば、
図4A~
図4Bに示すように、低温装置100は、可動封止要素310に結合されたブラケット要素340を含むことができ、ブラケット要素340を移動させると可動封止要素310も移動する。いくつかの実施形態では、ブラケット要素340は、第1の方向および第2の方向に移動するように構成されてもよい。これらの方向は、低温装置100の軸(例えば、長手方向軸線)に沿っていてもよい。この例では、ブラケット要素340を第1の方向(例えば、遠位方向)に移動させると、可動封止要素310が第1の方向(例えば、遠位方向)に移動し、ブラケット要素340を第2の方向(例えば、近位方向)に移動させると、可動封止要素310が第2の方向(例えば、近位方向)に移動する。したがって、ブラケット要素340を使用して、可動封止要素310を開位置と閉位置との間で移動させることができる。例えば、
図4A~
図4Bを参照すると、ブラケット要素340(およびこれに対応して、可動封止要素310)を遠位方向に移動させることにより、可動封止要素310を開位置に移動させることができ、それにより、冷却剤経路360内の冷却剤が補助経路330を介して排出されることを可能にする。同様に、ブラケット要素340(およびこれに対応して、可動封止要素310)を近位方向に移動させると、可動封止要素310が閉位置に移動し、それによって補助経路330を封止することができる。いくつかの実施形態では、
図4A~
図4Bに示すように、ブラケット要素340は、上述のようにユーザがブラケット要素340を手動で動かすことを可能にするユーザ作動可能要素345(またはユーザ作動可能要素345およびブラケット要素340は単一の一体構成要素であってもよい)に結合されてもよい。ユーザ作動可能要素345は、例えば、
図4A~
図4Bに示すように、第1の方向(例えば、遠位)および第2の方向(例えば、近位)に移動するように構成されたスライダ要素であってもよく、またはユーザ入力(例えば、低温装置100の外部ハウジング上に配置された機械的ボタン、低温装置100に結合または関連付けられたLCD画面上に配置された仮想ボタンなど)を受信するための任意の他の適切な要素であってもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ作動可能要素345は、可動封止要素310が閉位置にあることに対応する位置に向かって(例えば、弾性要素を用いて)付勢されてもよい。例えば、
図4A~
図4Bを参照すると、ユーザがスライドしてユーザ作動可能要素345を遠位位置に保持するための力を加えると、可動封止要素310は開位置に移動し、ユーザがユーザ作動可能要素345を遠位位置に保持し続ける限りそこに留まることができる。この例では、ユーザがユーザ作動可能要素345を解放すると、ユーザ作動可能要素345は自動的に近位位置に戻り、それによって可動封止要素310を閉位置に移動させることができる。他の実施形態では、ユーザ作動可能要素345は付勢されなくてもよく、その場合、作動可能要素345(およびこれに対応して、可動封止要素310)を有するユーザは、ユーザによるさらなる作動までその位置(近位または遠位)を維持する。本開示は、遠位方向および近位方向に移動するように構成されたユーザ作動可能要素345および可動封止要素310に焦点を当てているが、これらの要素は、可動封止要素310を開位置と閉位置との間で移動させる目的を達成する限り、任意の適切な方向に移動することができる。
【0027】
[0036]可動封止要素310を移動させる手動手段は、いくつかの異なるシナリオで有用であり得る。例えば、ユーザは、冷却剤経路360内で冷却剤を排出するように、冷却剤カートリッジ130を取り外す前に可動封止要素310を手動で移動させることができる。これは、冷却剤経路360内に加圧された冷却剤が依然として存在する間に冷却剤カートリッジ130を取り外すことに関連するリスクを低減することによって装置の安全性を高めることができる。
図3Aに示す例示的な低温装置100を参照すると、カートリッジ130を取り外す前に、ユーザは、可動封止要素310を開位置に手動で移動させて、冷却剤経路360内の冷却剤(例えば、バルブ305の近位の冷却剤経路360内の冷却剤)が補助経路330を介して排出されることを可能にすることができる。これにより、冷却剤カートリッジ130に至る冷却剤経路360内の圧力を低下させ、および/または周囲温度にして、冷却剤カートリッジ130の安全な取り外しを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、
図3Aの図示する例のように、補助経路330は、(少なくとも冷却剤カートリッジ130に至る)冷却剤経路内のすべての冷却剤が補助経路330を介して低温装置から排出される機会を有することを確実にするために、バルブ305の上流に配置されてもよい。可動封止要素310を移動させる手動手段が有用であり得るシナリオの別の例として、ユーザは、冷却剤経路360内の圧力が所望の圧力値を上回っていると(例えば、圧力センサからのデータに基づいて)判断した後に(例えば、圧力値が自動圧力解放のための付勢力を圧倒するのに十分高くない場合、自動圧力解放機構に不具合がある場合などに)、可動封止要素310を手動で移動させることができる。
【0028】
[0037]本開示は、可動封止要素310を移動させるための特定の例示的な機構に焦点を当てているが、可動封止要素310を移動させる他の適切な手段も考えられる。例えば、可動封止要素310は、回転モータまたはリニアアクチュエータなどの電子部品によって移動されてもよい。電子部品は、冷却剤経路360内の圧力センサから圧力データを受信することができ、可動封止要素310を移動させるように自動的に動作することができる。追加的または代替的に、電子部品は、ユーザがユーザ作動可能要素345(例えば、低温装置の外部にある機械的または仮想的なボタン)を作動させたときに信号(例えば、電気信号)を受信することができ、それに応答して電子部品を動作させて可動封止要素310を移動させることができる。
【0029】
[0038]
図4A~
図4Bの例示的な実施形態に示す構成は、低温装置100からの過剰圧力を解放する2つの別個の手段を単一の組み合わせ機構に統合するという点で有利である。そのような統合は、(例えば、そうでなければ2つの別個の機構を有することに存在するであろう冗長性の欠如に起因して)低温装置100の複雑さの低減およびフットプリントの低減の両方をもたらす。
【0030】
[0039]
図5A~
図5Cは、可動封止要素310の例示的な実施形態を示す。可動封止要素310は、補助経路330を効率的に封止し、また可動封止要素310を移動させるための1つまたは複数の機構(例えば、ブラケット340、ばね320)と効率的に結合するように寸法決めされてもよい。
図5Aは、円錐形の第1の部分510、円筒形の第2の部分520、および(例えば、
図4A~
図4Bのブラケット340およびばね320との結合のための)結合部分530を有する可動封止要素310を示す。
図5Bは、円筒状の第1の部分510および結合部分530を有する可動封止要素310を示す。
図5Cは、半球状の第1の部分510と、円筒状の第2の部分と、結合部分530と、を示す。
図5A~
図5Cは、特定の数の部分を有する可動封止要素310を示しているが、本開示は、任意の数の部分を想定している。さらに、
図5A~
図5Cは、異なる部分を別個のものとして示しているが、本開示は、部分のうちの1つまたは複数が一体化されてもよいことを意図している(例えば、
図5Aを参照すると、部分510、520、および530は、単一の一体型構成要素であってもよい)。さらに、
図5A~
図5Cは、可動封止要素310の一部の特定の形状を示しているが、任意の適切な形状(例えば、球状、直方体状、角錐状)を使用することができる。
【0031】
[0040]いくつかの実施形態では、低温装置100はロック機構を含むことができ、ロック機構は、可動封止要素310が開位置になるまでカートリッジホルダ140内で冷却剤カートリッジ130をロックするように構成される。このようなロック機構を有することにより、冷却剤経路360に存在し得る任意の加圧された冷却剤のための出口経路が存在するまでユーザが冷却剤カートリッジ130を取り外すことを防止することによって、低温装置100のユーザにさらなる安全性を提供することができる。冷却剤経路360内に高圧冷却剤が蓄積しているときに冷却剤カートリッジ130を取り外すと、冷却剤が安全でない方法で冷却剤経路360(例えば、近位)から押し出される可能性がある。ロック機構は、ユーザに可動封止要素310を(例えば、ユーザ作動可能要素345を作動させることによって)開位置に移動させることを強制することができ、それにより、冷却剤経路360内の任意の冷却剤は、少なくとも、冷却剤カートリッジ130が取り外される前に補助経路330を介して排出を開始することができる(また、補助経路330を介した第2の出口経路を有する)。いくつかの実施形態では、ロック機構は、可動封止要素310が(例えば、ある量の蓄積した冷却剤が排出されることを確実にするための安全対策として)所定の期間にわたって開位置に保持されることを必要としてもよい。例えば、タイマーは、ユーザがユーザ作動可能要素345を作動させたときに開始されてもよく、冷却剤カートリッジ130は、所定の期間が経過した後にのみカートリッジホルダ140からロック解除されてもよい。
【0032】
[0041]可動封止要素310が開位置にある(または所定の期間にわたって開位置にあった)ことを保証するために、任意の適切な手段を使用することができる。いくつかの実施形態では、ロック機構は、可動封止要素310に結合された要素が移動されると、冷却剤カートリッジ130をロック解除するように構成されてもよい。例えば、ロック機構は、冷却剤カートリッジ130の取り外しを防止するバリア(例えば、機械的バリア)として作用することができる可動封止要素310(またはその一部)に結合された保持要素を含んでもよい。この例では、可動封止要素310を開位置に移動させることにより、保持要素を移動させて、冷却剤カートリッジ130をカートリッジホルダ140からロック解除することができる。いくつかの実施形態では、入力要素(例えば、ロック解除ボタン)が作動して冷却剤カートリッジ130のロックを解除するまで、冷却剤カートリッジを取り外せないようにしてもよい。いくつかの実施形態では、入力要素はユーザ作動可能要素345であってもよく、その場合、ユーザ作動可能要素345は(例えば、
図4A~
図4Bを参照すると、可動封止要素310を開位置に移動させるためにユーザ作動可能要素345を遠位方向にスライドさせることによって)作動されてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、ユーザ作動可能要素345(またはその一部)に結合された保持要素は、冷却剤カートリッジ130の取り外しを防止するバリア(例えば、機械的バリア)として機能することができる。ユーザ作動可能要素345を作動させることにより、カートリッジホルダ140から冷却剤カートリッジ130をロック解除するように保持要素を移動させることができる。いくつかの実施形態では、ロック機構は、可動封止要素310に結合された
図4A~
図4Bのブラケット要素340などの要素に結合されてもよい。ロック機構は、ブラケット要素340が移動するまでカートリッジホルダ内で冷却剤カートリッジをロックするように構成されてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、ブラケット要素340(またはその一部)に結合された保持要素は、冷却剤カートリッジ130の取り外しを防止するバリア(例えば、機械的バリア)として作用することができる。ブラケット要素340を移動させる(例えば、
図4A~
図4Bを参照すると、ユーザ作動可能要素345をスライドさせることによってブラケット要素340を遠位に移動させる)ことにより、保持要素を移動させて、冷却剤カートリッジ130をカートリッジホルダ140からロック解除することができる。
【0033】
[0042]いくつかの実施形態では、ロック機構は、冷却剤経路360内の圧力レベルがしきい値圧力値より低くなるまで、カートリッジホルダ140内に冷却剤カートリッジ130をロックするように構成される。例えば、ロック機構は、冷却剤経路360内の圧力センサから圧力信号を受信することができるように電子的に動作することができる。この例では、ロック機構は、冷却剤経路360内の圧力がしきい値圧力値以上であることを示す圧力信号を受け取ると、冷却剤カートリッジ130をロックすることができる。別の例として、ロック機構は、冷却剤経路360内の圧力レベルがしきい値圧力値以上であるときに冷却剤カートリッジ130をロックするように機械的に動作されてもよい。これを達成する手段の一例は、圧力がしきい値圧力値以上であるときに保持要素を冷却剤カートリッジ130に押し付けるように構成されたばねなどの弾性要素であってもよい(可動封止要素310およびばね320の構成が
図4A~
図4Bに示すように動作する方法と同様であるが、これとは正反対である)。いくつかの実施形態では、しきい値圧力レベルは、最大圧力値(すなわち、可動封止要素310が開位置に移動するように構成されている値)に等しくてもよい。他の実施形態では、しきい値圧力レベルは、最大圧力値未満であってもよい。これらの実施形態では、しきい値圧力レベルは、機能的に、冷却剤カートリッジ130を取り外すためのより高い安全基準(最大圧力値と比較して)を設定することができる。さらに他の実施形態では、反対であってもよく、その場合、しきい値圧力レベルは最大圧力値より大きくてもよい。
【0034】
[0043]
図6は、低温装置のカートリッジを交換するための例示的な方法600を示す。本方法は、ステップ610において、第1の冷却剤カートリッジから針プローブに冷却剤を送達するように構成された冷却剤経路を有する低温装置のユーザ作動可能要素を作動させるステップであって、ユーザ作動可能要素は、可動封止要素が閉位置にあるときに補助経路から冷却剤経路を封止するように適合された可動封止要素に結合され、補助経路は冷却剤経路に結合され、相対的に低圧の環境に曝される、ステップを含んでもよい。ステップ620において、本方法は、ユーザ作動可能要素の作動に応答して、可動封止要素を閉位置から開位置に移動させるステップを含んでもよく、可動封止要素は、可動封止要素が開位置にあるときに冷却剤のある量を相対的に低圧の環境に排出するように、冷却剤経路を補助経路に開放するように構成される。ステップ630において、本方法は、ユーザ作動可能要素の作動に応答して、ロック機構に低温装置のカートリッジホルダ内の第1の冷却剤カートリッジをロック解除させるステップを含んでもよい。ステップ640において、本方法は、第1の冷却剤カートリッジを取り外すステップを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、ロック機構が第2の冷却剤カートリッジを定位置に自動的に固定するように、カートリッジホルダ内に第2の冷却剤カートリッジを位置決めするステップを含んでもよい。例えば、ロック機構は、第2の冷却剤カートリッジが適切に配置されたときに定位置にはめ込まれてもよい。他の実施形態では、本方法は、第2の冷却剤カートリッジをカートリッジホルダ内に配置するステップと、ロック機構に第2の冷却剤カートリッジを定位置に固定させるように入力要素(例えば、ユーザ作動可能要素345)を作動させるステップと、を含んでもよい。
【0035】
[0044]特定の実施形態は、適切な場合には、
図6の方法の1つまたは複数のステップを繰り返すことができる。本開示は、
図6の方法の特定のステップを特定の順序で発生するものとして説明および図示しているが、本開示は、任意の適切な順序で発生する
図6の方法の任意の適切なステップを企図している。さらに、本開示は、
図6の方法の特定のステップを含む、低温装置のカートリッジを交換するための例示的な方法を説明および図示しているが、本開示は、必要に応じて、
図6の方法のステップのすべて、一部、またはいずれも含まない任意の適切なステップを含む、低温装置のカートリッジを交換するための任意の適切な方法を企図している。さらに、本開示は、
図6の方法の特定のステップを実行する特定の構成要素、装置、またはシステムを説明および図示しているが、本開示は、
図6の方法の任意の適切なステップを実行する任意の適切な構成要素、装置、またはシステムの任意の適切な組み合わせを想定している。
【0036】
[0045]
図7は、使用中の低温装置100の簡略概略図である。図示するように、針115は、針115の遠位部分がターゲット組織(例えば、神経組織)に隣接するように、患者の皮膚710の内外に挿入することができる。いくつかの実施形態では、操作者は、組織係合面720を皮膚710に接触させるときに、針115が非ターゲット組織を越えて遠位に延在し、ターゲット組織に隣接するような大きさになるように針プローブを選択することができる。いくつかの実施形態では、針115が配置されると、オペレータは、(例えば、ボタンを作動させること、タッチスクリーン上のユーザインターフェース要素をタップすることなどによって)低温装置100に入力を提出して、コントローラに供給バルブ122を開かせ、それによって冷却剤がカートリッジ130から冷却剤経路を介して針115のルーメンに流れることを可能にする。針115は、針115の遠位部分が針115の近位部分よりも冷却されるように構成されてもよい。したがって、針115の遠位部分は、
図7に示すように、ターゲット組織の周りに冷却ゾーンを形成することができる。
【0037】
[0046]例示的な実施形態は、理解を明確にするためにおよび例としてある程度詳細に説明されているが、いくつかの修正、変更、および適合が実施されてもよく、および/または当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【国際調査報告】