(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-31
(54)【発明の名称】2-チオアルキルピリミジンの合成のための方法
(51)【国際特許分類】
C07D 239/38 20060101AFI20230124BHJP
C07D 413/12 20060101ALI20230124BHJP
【FI】
C07D239/38
C07D413/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529464
(86)(22)【出願日】2020-12-02
(85)【翻訳文提出日】2022-06-03
(86)【国際出願番号】 US2020062779
(87)【国際公開番号】W WO2021113282
(87)【国際公開日】2021-06-10
(32)【優先日】2019-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391022452
【氏名又は名称】エフ エム シー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】FMC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ジュンベー・ホン
【テーマコード(参考)】
4C063
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB08
4C063CC51
4C063DD29
4C063EE10
(57)【要約】
式1の化合物及びそれからの化合物を調製する方法であって、式2の化合物を式3の化合物で処理することと、得られた式4の中間体を式5の化合物(又はその塩)と反応させることと
【化1】
を含む方法。上記の方法によって調製される式1の化合物は、式8
【化2】
(式中、R
2、R
3、R
4、m及びrは、本明細書において定義されている通りである)
の化合物を調製するために使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1
【化1】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;及び
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を調製する方法であって、
ハロゲン化剤の存在下における、式2
【化2】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;及び
Xは、Cl又はOHである)
の化合物と、式3
【化3】
(式中、
R
A及びR
Bは、それぞれ独立に、C
1~C
4アルキルであるか;又は
R
A及びR
Bは、一緒になって、-(CH
2)
4-、-(CH
2)
5-又は-CH
2CH
2OCH
2CH
2-となる)
の化合物とを処理して、式4
【化4】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;及び
R
A及びR
Bは、それぞれ独立に、C
1~C
4アルキルであるか;又は
R
A及びR
Bは、一緒になって、-(CH
2)
4-、-(CH
2)
5-又は-CH
2CH
2OCH
2CH
2-となり;及び
Hal
-は、塩化物イオン又は臭化物イオンである)
の中間体を提供することと;
前記式4の中間体を、塩基の存在下において、式5
【化5】
(式中、R
1は、C
1~C
4アルキルである)
の化合物の酸性塩で処理することと
を含む方法。
【請求項2】
R
1は、C
1~C
2アルキルであり;且つ各R
A及びR
Bは、メチルである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
R
1は、メチルであり、且つR
2は、ハロゲンである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
R
2は、塩素である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
Xは、Clである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
式1の化合物を酸化剤で処理することにより、式6
【化6】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;及び
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を調製することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第2の塩基の存在下において、式6
【化7】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;及び
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を、式7
【化8】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ又はSCF
3であり;
mは、0、1、2又は3であり;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物で処理することにより、式8
【化9】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ又はSCF
3であり;
mは、0、1、2又は3であり;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物を調製することをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
mは、0又は1であり;
rは、0又は1であり;
R
2は、ハロゲンであり;
R
3は、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり、ここで、mが1であるとき、R
3は、3位において式7及び式8の残部に付着されており;及び
R
4は、C
1~C
4ハロアルキルであり、ここで、rが1であるとき、R
4は、3’位においてQの残部上で置換されている、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
R
2及びR
3は、両方とも塩素である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
R
4は、C
1フルオロアルキルである、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記式8の化合物は、
2-[2-(3-ブロモ-5-イソオキサゾリル)フェノキシ]-5-クロロピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]フェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]フェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、及び
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-ブロモフェノキシ]ピリミジン
からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記式8の化合物は、5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジンである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
式8
【化10】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ又はSCF
3であり;
mは、0、1、2又は3であり;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物を調製する方法であって、
ハロゲン化剤の存在下における、式2
【化11】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;及び
Xは、Cl又はOHである)
の化合物と、式3
【化12】
(式中、
R
A及びR
Bは、それぞれ独立に、C
1~C
4アルキルであるか;又は
R
A及びR
Bは、一緒になって、-(CH
2)
4-、-(CH
2)
5-又は-CH
2CH
2OCH
2CH
2-となる)
の化合物とを処理して、式4
【化13】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;及び
R
A及びR
Bは、それぞれ独立に、C
1~C
4アルキルであるか;又は
R
A及びR
Bは、一緒になって、-(CH
2)
4-、-(CH
2)
5-又は-CH
2CH
2OCH
2CH
2-となる)
の中間体を提供することと;
前記式4の中間体を、塩基の存在下において、式5
【化14】
(式中、R
1は、C
1~C
4アルキルである)
の化合物の酸性塩で処理して、式1
【化15】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を調製することと;
前記式1の化合物を酸化剤で処理して、式6
【化16】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;及び
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を提供することと;
前記式6の化合物を、第2の塩基の存在下において、式7
【化17】
(式中、
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ又はSCF
3であり;
mは、0、1、2又は3であり;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物で処理することと
を含む方法。
【請求項14】
R
1は、C
1~C
2アルキルであり;及び
各R
A及びR
Bは、メチルである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
R
1は、メチルであり、且つR
2は、ハロゲンである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
mは、0又は1であり;
rは、0又は1であり;
R
2は、ハロゲンであり;
R
3は、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり、ここで、mが1であるとき、R
3は、3位において式7及び式8の残部に付着されており;及び
R
4は、C
1~C
4ハロアルキルであり、ここで、rが1であるとき、R
4は、3’位にある、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
R
2及びR
3は、両方とも塩素である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
R
4は、C
1フルオロアルキルである、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記式8の化合物は、
2-[2-(3-ブロモ-5-イソオキサゾリル)フェノキシ]-5-クロロピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]フェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]フェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、及び
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-ブロモフェノキシ]ピリミジン
からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記式8の化合物は、5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジンである、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チオアルキルピリミジン及びそれからの化合物を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
除草剤としての特定のピリミジニルオキシベンゼン誘導体を調製する方法は、特許文献1に記載されている。ピリミジン誘導体を調製するための方法は、非特許文献1;非特許文献2及び非特許文献3に開示されている。前述の参照文献において開示されている方法は、望ましい化合物を提供することができる一方、特に商業的規模で材料を提供する方法の開発において継続的な改善が求められている。したがって、より高価でないか、より効率的であるか、よりフレキシブルであるか、又は操作するのにより便利である新規な方法についての必要性が依然として存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2015/108779号パンフレット
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Organic Synthesis 2003,80,200-206
【非特許文献2】Organic Process Research and Development 2005,9,141-148
【非特許文献3】Eur.J.Org.Chem.2014,7426-7432
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、式1
【化1】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;及び
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を調製する方法を対象とし、この方法は、
ハロゲン化剤の存在下における、式2
【化2】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;及び
Xは、Cl又はOHである)
の化合物と、式3
【化3】
(式中、
R
A及びR
Bは、それぞれ独立に、C
1~C
4アルキルであるか;又は
R
A及びR
Bは、一緒になって、-(CH
2)
4-、-(CH
2)
5-又は-CH
2CH
2OCH
2CH
2-となる)
の化合物とを処理して、式4
【化4】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;及び
R
A及びR
Bは、それぞれ独立に、C
1~C
4アルキルであるか;又は
R
A及びR
Bは、一緒になって、-(CH
2)
4-、-(CH
2)
5-又は-CH
2CH
2OCH
2CH
2-となり;及び
Hal
-は、塩化物イオン又は臭化物イオンである)
の中間体を提供することと;
式4の中間体を、塩基の存在下において、式5
【化5】
(式中、R
1は、C
1~C
4アルキルである)
の化合物の酸性塩で処理することと
を含む。
【0006】
本発明は、式8
【化6】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ又はSCF
3であり;
mは、0、1、2又は3であり;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物を調製する方法も提供し、この方法は、
ハロゲン化剤の存在下における、式2
【化7】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;及び
Xは、Cl又はOHである)
の化合物と、式3
【化8】
(式中、
R
A及びR
Bは、それぞれ独立に、C
1~C
4アルキルであるか;又は
R
A及びR
Bは、一緒になって、-(CH
2)
4-、-(CH
2)
5-又は-CH
2CH
2OCH
2CH
2-となる)
の化合物とを処理して、式4
【化9】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;及び
R
A及びR
Bは、それぞれ独立に、C
1~C
4アルキルであるか;又は
R
A及びR
Bは、一緒になって、-(CH
2)
4-、-(CH
2)
5-又は-CH
2CH
2OCH
2CH
2-となり;及び
Hal
-は、塩化物イオン又は臭化物イオンである)
の中間体を提供することと;
式4の中間体を、塩基の存在下において、式5
【化10】
(式中、R
1は、C
1~C
4アルキルである)
の化合物の酸性塩で処理して、式1
【化11】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を調製することと;
式1の化合物を酸化剤で処理して、式6
【化12】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;及び
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を提供することと;
式6の化合物を、第2の塩基の存在下において、式7
【化13】
(式中、
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ又はSCF
3であり;
mは、0、1、2又は3であり;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物で処理することと
を含む。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書において使用する場合、用語「含む」、「含むこと」、「包含する」、「包含すること」、「有する」、「有すること」、「含有する」、「含有すること」、「を特徴とする」又はその任意の他のバリエーションは、明瞭に示す限定があることを前提として、非排他的に含むことをカバーすることを意図する。例えば、要素のリストを含む組成物、混合物、プロセス又は方法は、それらの要素のみに必ずしも限定されないが、明確に列挙されていないか、又はこのような組成物、混合物、プロセス若しくは方法に固有である他の要素を含み得る。
【0008】
移行句「からなること」は、特定されていない任意の要素、ステップ又は成分を除外する。請求項において、それは、それと通常関連する不純物を除いて、列挙するもの以外の材料の包含に対して請求項を閉ざすものである。語句「からなること」が、プリアンブルの直後ではなく、むしろ特許請求の範囲の特徴部分の節において出現するとき、それは、その節において記載する要素のみに限定され;他の要素は、特許請求の範囲から全体として除外されない。
【0009】
移行句「から本質的になること」は、文字通りに開示したものに加えて、材料、ステップ、特徴、構成要素又は要素を含む組成物、プロセス又は方法を定義するために使用され、ただし、これらのさらなる材料、ステップ、特徴、構成要素又は要素は、特許請求される本発明の基礎的及び新規な特徴に実質的に影響を与えない。用語「から本質的になること」は、「含むこと」と「からなること」との間の中間を占める。
【0010】
本出願人がある発明又はその部分をオープンエンド用語、例えば「含むこと」で定義する場合、(他に記述しない限り)記載は、用語「から本質的になること」又は「からなること」を使用して、このようなある発明も記載されると解釈すべきであることを容易に理解すべきである。
【0011】
さらに、特に明示的に逆の記載がない限り、「又は」は、包含的な又はを指し、排除的な又はを指さない。例えば、条件A又はBは、下記のいずれかの1つによって満たされる:Aは、当てはまり(又は存在し)、且つBは、当てはまらない(又は存在しない)こと、Aは、当てはまらず(又は存在せず)、且つBは、当てはまる(又は存在する)こと、A及びBの両方は、当てはまる(又は存在する)こと。
【0012】
また、本発明の要素又は構成要素に先行する不定冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、要素又は構成要素の実例(すなわち出現)の数に関して非限定的であることを意図する。したがって、「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、1つ又は少なくとも1つを含むと読むべきであり、要素又は構成要素の単数形は、数が明らかに単数であることを意味しない限り、複数も含む。
【0013】
本明細書において使用する場合、用語「適している」は、このように記載した実体が、示した状況又は環境における使用に適切であることを示す。本明細書において使用する場合、用語「処理」、「処理すること」などは、化学物質、化学プロセス又はプロセス条件(例えば、加熱)を使用して、他の材料又は化合物の既存の条件を変化させることを示す。
【0014】
本明細書において使用する場合、用語「中間体」は、出発材料が提供された後及び最終生成物が調製される前のステップにおいて調製される、化学プロセスにおける化合物又は化学的実体を指す。いくつかの場合、中間体は、化学プロセス中に単離されず、それに続く化合物にインサイチューで変換される。中間体の化学構造を囲む角括弧の組は、本明細書において、それに続く化合物へのその変換前に中間体が単離されていないことを示すために使用され得;例えば、「[中間体]」である。
【0015】
本明細書において使用する場合、用語「繰り出し式」は、プロセスにおいて形成された少なくとも1つの中間化合物が、プロセスのそれに続くステップにおいてその単離を伴わずに処理されるプロセスを指す。例えば、化合物は、1つのみの反応器における連続的な化学反応に供され得る。
【0016】
本明細書において使用する場合、「アルカリ金属」は、リチウム、ナトリウム、カリウム及びセシウム、好ましくはナトリウム若しくはカリウム又はそのカチオン(化合物を定義するためにアニオン性対イオンと組み合わせて使用するときなど)を含めた周期律表の第1族の元素を指す。
【0017】
上記の列挙において、用語「アルキル」は、単独で又は複合語、例えば「アルキルチオ」若しくは「ハロアルキル」中で使用されて、直鎖状又は分岐状アルキル、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル又は異なるブチル、ペンチル若しくはヘキシル異性体を含む。「アルケニル」は、直鎖状又は分岐状アルケン、例えばエテニル、1-プロペニル、2-プロペニル並びに異なるブテニル、ペンテニル及びヘキセニル異性体を含む。「アルケニル」は、ポリエン、例えば1,2-プロパジエニル及び2,4-ヘキサジエニルも含む。「アルキニル」は、直鎖状又は分岐状アルキン、例えばエチニル、1-プロピニル、2-プロピニル並びに異なるブチニル、ペンチニル及びヘキシニル異性体を含む。
【0018】
「アルコキシ」は、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、イソプロピルオキシ並びに異なるブトキシ、ペントキシ及びヘキシルオキシ異性体を含む。「アルコキシアルキル」は、アルキル上のアルコキシ置換を示す。「アルコキシアルキル」の例には、CH3OCH2、CH3OCH2CH2、CH3CH2OCH2、CH3CH2CH2OCH2及びCH3CH2OCH2CH2が含まれる。「アルキルチオ」は、分岐鎖又は直鎖アルキルチオ部分、例えばメチルチオ、エチルチオ並びに異なるプロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ及びヘキシルチオ異性体を含む。
【0019】
用語「ハロゲン」は、単独で又は複合語、例えば「ハロアルキル」において若しくは記述、例えば「ハロゲンで置換されているアルキル」において使用されるとき、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を含む。さらに、複合語、例えば「ハロアルキル」において使用されるとき又は記述、例えば「ハロゲンで置換されているアルキル」において使用されるとき、前記アルキルは、同じあるか又は異なり得るハロゲン原子で部分的に又は完全に置換され得る。「ハロアルキル」又は「ハロゲンで置換されているアルキル」の例には、CHF2、F3C、ClCH2、CF3CH2及びCF3CCl2が含まれる。
【0020】
用語「ハロアルコキシ」などは、用語「ハロアルキル」と同じように定義される。「ハロアルコキシ」の例には、CF3O-、CCl3CH2O-、HCF2CH2CH2O-及びCF3CH2O-が含まれる。「アルキルカルボニル」は、C(=O)部分に結合した直鎖状又は分岐状アルキル部分を示す。「アルキルカルボニル」の例には、CH3C(=O)-、CH3CH2CH2C(=O)-及び(CH3)2CHC(=O)-が含まれる。「アルコキシカルボニル」の例には、CH3OC(=O)-、CH3CH2OC(=O)-、CH3CH2CH2OC(=O)-、(CH3)2CHOC(=O)-及び異なるブトキシ-又はペントキシカルボニル異性体が含まれる。「アルキルカルボニルオキシ」は、C(=O)O-部分に結合した直鎖状又は分岐状アルキル部分を示す。「アルキルカルボニルオキシ」の例には、CH3C(=O)O-、CH3CH2CH2C(=O)O-及び(CH3)2CHC(=O)O-が含まれる。
【0021】
置換基中の炭素原子の総数は、「Ci~Cj」接頭部によって示され、ここで、例えば、i及びjは、1~4の数である。例えば、C1~C4アルキルスルホニルは、メチルスルホニルからブチルスルホニルを示し;C2アルコキシアルキルは、CH3OCH2-を示し;C3アルコキシアルキルは、例えば、CH3CH(OCH3)-、CH3OCH2CH2-又はCH3CH2OCH2-を示し;C4アルコキシアルキルは、全部で4個の炭素原子を含有するアルコキシ基で置換されているアルキル基の様々な異性体を示し、例は、CH3CH2CH2OCH2-及びCH3CH2OCH2CH2-を含む。
【0022】
化合物が、前記置換基の数が1を超え得ることを示す添字を有する置換基で置換されているとき、前記置換基(これらが1を超えるとき)は、定義された置換基の群から独立に選択される(例えば、(R3)mであり、mは、0、1、2又は3である)。基が、水素であり得る置換基を含有するとき、例えば(m=0であるとき)、この置換基が水素として受け取られるとき、これは、前記基が非置換であることと等しいことが認識される。可変基がある位置に任意選択で付着されていることが示されているとき(例えば、(R3)m(式中、mは、0であり得る)、たとえ可変基の定義において記述されていなくても、水素がその位置にあり得る。基上の1つ又は複数の位置が「置換されていない」又は「非置換」と言われるとき、水素原子が付着されて、遊離原子価を占める。
【0023】
用語「任意選択で」は、本明細書において使用されるとき、任意選択の条件が存在しても又はしなくてもよいことを意味する。例えば、反応が任意選択で溶媒の存在下で行われるとき、溶媒は、存在しても又はしなくてもよい。
【0024】
用語「任意選択で置換されている」は、非置換であるか、又は非置換の類似体が有する化学的活性若しくは生物活性を失わせない少なくとも1個の非水素置換基を有する基を指す。本明細書において使用する場合、他に示さない限り、下記の定義を適用すべきである。用語「任意選択で置換されている」は、語句「非置換であるか若しくは置換されている」又は用語「置換されている(置換されていない)」と互換的に使用される。他に示さない限り、任意選択で置換されている基は、基のそれぞれの置換可能な位置において置換基を有し得、それぞれの置換は、他と無関係である。
【0025】
本発明の実施形態は、下記を含む。
【0026】
実施形態A1。発明の概要において記載されるような式1の化合物を調製する方法。
【0027】
実施形態A2。R1は、C1~C2アルキルである、実施形態A1に記載の方法。
【0028】
実施形態A3。R1は、メチルである、実施形態A2に記載の方法。
【0029】
実施形態A4。酸性塩は、ヘミ硫酸塩である、実施形態A1~A3のいずれかに記載の方法。
【0030】
実施形態A5。R2は、ハロゲンである、実施形態A1~A4のいずれかに記載の方法。
【0031】
実施形態A6。R2は、塩素である、実施形態A5に記載の方法。
【0032】
実施形態A7。Xは、Clである、実施形態A1~A6のいずれかに記載の方法。
【0033】
実施形態A8。Xは、OHである、実施形態A1~A6のいずれかに記載の方法。
【0034】
実施形態A9。ハロゲン化剤は、POCl3である、実施形態A1~A8のいずれかに記載の方法。
【0035】
実施形態A9a。ハロゲン化剤は、ビルスマイヤー・ハック試薬である、実施形態A1~A8のいずれかに記載の方法。
【0036】
実施形態A10。RA及びRBは、それぞれ独立に、C1~C4アルキルである、実施形態A1~A9のいずれかに記載の方法。
【0037】
実施形態A11。RA及びRBは、それぞれ独立に、C1~C2アルキルである、実施形態A10に記載の方法。
【0038】
実施形態A12。RA及びRBは、それぞれメチルである、実施形態A11に記載の方法。
【0039】
実施形態A13。塩基は、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属水酸化物及び第三級アミンから選択される、実施形態A1~A12のいずれかに記載の方法。
【0040】
実施形態A14。処理は、適切な溶媒中で行われる、実施形態A1~A13のいずれか1つに記載の方法。
【0041】
実施形態B1。式1の化合物を酸化剤で処理することにより、式6
【化14】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;及び
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を調製することをさらに含む、実施形態A1~A14のいずれかに記載の方法。
【0042】
実施形態B2。R1は、C1~C2アルキルである、実施形態B1に記載の方法。
【0043】
実施形態B3。R1は、メチルである、実施形態B2に記載の方法。
【0044】
実施形態B4。R2は、ハロゲンである、実施形態B1~B3のいずれかに記載の方法。
【0045】
実施形態B5。R2は、塩素である、実施形態B4に記載の方法。
【0046】
実施形態B6。酸化剤は、m-クロロ過安息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、ペルオキソ一硫酸カリウム及び過酸化水素から選択される、実施形態B1~B5のいずれかに記載の方法。
【0047】
実施形態B7。酸化剤は、m-クロロ過安息香酸、ペルオキソ一硫酸カリウム及び過酸化水素から選択される、実施形態B6に記載の方法。
【0048】
実施形態B8。酸化剤は、m-クロロ過安息香酸である、実施形態B7に記載の方法。
【0049】
実施形態C1。第2の塩基の存在下において、式6
【化15】
(式中、
R
1は、C
1~C
4アルキルであり;及び
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルである)
の化合物を、式7
【化16】
(式中、
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ又はSCF
3であり;
mは、0、1、2又は3であり;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物で処理することにより、式8
【化17】
(式中、
R
2は、ハロゲン、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
各R
4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C
1~C
4アルキル、C
1~C
4アルコキシ、C
1~C
4ハロアルキル、C
1~C
4ハロアルコキシ又はSCF
3であり;
mは、0、1、2又は3であり;及び
rは、0、1又は2である)
の化合物を調製することをさらに含む、実施形態A1~A14及びB1~B8のいずれかに記載の方法。
【0050】
実施形態C2。R2は、ハロゲンである、実施形態C1に記載の方法。
【0051】
実施形態C3。R2は、塩素である、実施形態C2に記載の方法。
【0052】
実施形態C4。mは、0である、実施形態C1~C3のいずれかに記載の方法。
【0053】
実施形態C5。各R3は、独立に、ハロゲン、シアノ、C1~C4アルキル又はC1~C4ハロアルキルである、実施形態C1~C3のいずれかに記載の方法。
【0054】
実施形態C6。各R3は、独立に、ハロゲン又はシアノである、実施形態C5に記載の方法。
【0055】
実施形態C7。各R3は、独立に、シアノである、実施形態C6に記載の方法。
【0056】
実施形態C8。各R3は、独立に、塩素である、実施形態C6に記載の方法。
【0057】
実施形態C9。各R3は、独立に、臭素である、実施形態C6に記載の方法。
【0058】
実施形態C10。mは、1又は2であり、且つR3は、3位若しくは4位又は3位及び4位の両方において式7又は式8の残部に付着されている、実施形態C1~C3及びC5~C9のいずれかに記載の方法。
【0059】
実施形態C11。mは、1である、実施形態C10に記載の方法。
【0060】
実施形態C12。R3は、3位において式7又は式8の残部に付着されている、実施形態C11に記載の方法。
【0061】
実施形態C13。R3は、4位において式7又は式8の残部に付着されている、実施形態C11に記載の方法。
【0062】
実施形態C14。各R4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C1~C4アルキル、C1~C4ハロアルキル又はC1~C4ハロアルコキシである、実施形態C1~C13のいずれかに記載の方法。
【0063】
実施形態C15。各R4は、ハロゲン又はC1~C4ハロアルキルである、実施形態C14に記載の方法。
【0064】
実施形態C16。各R4は、C1~C4ハロアルキルである、実施形態C15に記載の方法。
【0065】
実施形態C17。各R4は、C1~C4フルオロアルキルである、実施形態C16に記載の方法。
【0066】
実施形態C18。各R4は、C1フルオロアルキルである、実施形態C17に記載の方法。
【0067】
実施形態C19。rは、0又は1である、実施形態C1~C18のいずれかに記載の方法。
【0068】
実施形態C20。rは、1である、実施形態C19に記載の方法。
【0069】
実施形態C21。R4は、3’位において置換されている、実施形態C20に記載の方法。
【0070】
実施形態C22。R1は、C1~C2アルキルである、実施形態C1~C21のいずれかに記載の方法。
【0071】
実施形態C23。R1は、メチルである、実施形態C22に記載の方法。
【0072】
実施形態C24。第2の塩基は、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属水酸化物及び第三級アミンから選択される、実施形態C1~C23のいずれかに記載の方法。
【0073】
実施形態C25。第2の塩基は、アルカリ金属炭酸塩である、実施形態C24に記載の方法。
【0074】
実施形態C26。第2の塩基は、炭酸カリウムである、実施形態C25に記載の方法。
【0075】
実施形態C27。式8の化合物は、
2-[2-(3-ブロモ-5-イソオキサゾリル)フェノキシ]-5-クロロピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]フェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]フェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、及び
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-ブロモフェノキシ]ピリミジン
からなる群から選択される、実施形態C1に記載の方法。
【0076】
実施形態C28。式8の化合物は、式8A
【化18】
の化合物、すなわち5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン(代替名5-クロロ-2-[3-クロロ-2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-フェノキシ]-ピリミジン;CAS番号1801862-02-1)である、実施形態C27に記載の方法。
【0077】
実施形態C29。式8の化合物は、実施形態B1~B8のいずれかに記載の方法によって調製された式6の化合物を使用して調製され、及び式1の化合物は、実施形態A1~A14のいずれかにおいて記載されるように調製される、実施形態C1~C28のいずれかに記載の方法。
【0078】
実施形態D1。式5A
【化19】
(式中、R
1は、C
1~C
4アルキルである)
の化合物の酸性塩を介して、発明の概要の式8の化合物を調製する方法。
【0079】
実施形態D2。R1は、C1~C2アルキルである、実施形態D1に記載の方法。
【0080】
実施形態D3。R1は、メチルである、実施形態D2に記載の方法。
【0081】
実施形態D4。酸性塩は、ヘミ硫酸塩である、実施形態D1~D3のいずれかに記載の方法。
【0082】
実施形態D5。R2は、ハロゲンである、実施形態D1~D4のいずれかに記載の方法。
【0083】
実施形態D6。R2は、塩素である、実施形態D6に記載の方法。
【0084】
実施形態D7。Xは、Clである、実施形態D1~D6のいずれかに記載の方法。
【0085】
実施形態D8。Xは、OHである、実施形態D1~D6のいずれかに記載の方法。
【0086】
実施形態D9。ハロゲン化剤は、POCl3である、実施形態D1~D8のいずれかに記載の方法。
【0087】
実施形態A9a。ハロゲン化剤は、ビルスマイヤー・ハック試薬である、実施形態A1~A8のいずれかに記載の方法。
【0088】
実施形態D10。RA及びRBは、それぞれ独立に、C1~C4アルキルである、実施形態D1~D9のいずれかに記載の方法。
【0089】
実施形態D11。RA及びRBは、それぞれ独立に、C1~C2アルキルである、実施形態D10に記載の方法。
【0090】
実施形態D12。RA及びRBは、それぞれメチルである、実施形態D11に記載の方法。
【0091】
実施形態D13。塩基は、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属水酸化物及び第三級アミンから選択される、実施形態D1~D12のいずれかに記載の方法。
【0092】
実施形態D14。処理は、適切な溶媒中で行われる、実施形態D1~D13のいずれか1つに記載の方法。
【0093】
実施形態D15。酸化剤は、m-クロロ過安息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、ペルオキソ一硫酸カリウム及び過酸化水素から選択される、実施形態D1~D14のいずれかに記載の方法。
【0094】
実施形態D16。酸化剤は、m-クロロ過安息香酸、ペルオキソ一硫酸カリウム及び過酸化水素から選択される、実施形態D15に記載の方法。
【0095】
実施形態D17。酸化剤は、m-クロロ過安息香酸である、実施形態D16に記載の方法。
【0096】
実施形態D18。mは、0である、実施形態D1~D17のいずれかに記載の方法。
【0097】
実施形態D19。各R3は、独立に、ハロゲン、シアノ、C1~C4アルキル又はC1~C4ハロアルキルである、実施形態D1~D17のいずれかに記載の方法。
【0098】
実施形態D20。各R3は、独立に、ハロゲン又はシアノである、実施形態D19に記載の方法。
【0099】
実施形態D21。各R3は、独立に、シアノである、実施形態D20に記載の方法。
【0100】
実施形態D22。各R3は、独立に、塩素である、実施形態D20に記載の方法。
【0101】
実施形態D23。各R3は、独立に、臭素である、実施形態D20に記載の方法。
【0102】
実施形態D24。mは、1又は2であり、且つR3は、3位若しくは4位又は3位及び4位の両方において式7又は式8の残部に付着されている、実施形態D1~D17及びD19~D23のいずれかに記載の方法。
【0103】
実施形態D25。mは、1である、実施形態D24に記載の方法。
【0104】
実施形態D26。R3は、3位において式7又は式8の残部に付着されている、実施形態D25に記載の方法。
【0105】
実施形態D27。R3は、4位において式7又は式8の残部に付着されている、実施形態D25に記載の方法。
【0106】
実施形態D28。各R4は、独立に、ハロゲン、シアノ、C1~C4アルキル、C1~C4ハロアルキル又はC1~C4ハロアルコキシである、実施形態D1~D27のいずれかに記載の方法。
【0107】
実施形態D29。各R4は、ハロゲン又はC1~C4ハロアルキルである、実施形態D28に記載の方法。
【0108】
実施形態D30。各R4は、C1~C4ハロアルキルである、実施形態D29に記載の方法。
【0109】
実施形態D31。各R4は、C1~C4フルオロアルキルである、実施形態D310に記載の方法。
【0110】
実施形態D32。各R4は、C1フルオロアルキルである、実施形態D31に記載の方法。
【0111】
実施形態D33。rは、0又は1である、実施形態D1~D32のいずれかに記載の方法。
【0112】
実施形態D34。rは、1である、実施形態D33に記載の方法。
【0113】
実施形態D35。R4は、3’位において置換されている、実施形態D35に記載の方法。
【0114】
実施形態D36。第2の塩基は、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属水酸化物及び第三級アミンから選択される、実施形態D1~D35のいずれかに記載の方法。
【0115】
実施形態D37。第2の塩基は、アルカリ金属炭酸塩である、実施形態D36に記載の方法。
【0116】
実施形態D38。第2の塩基は、炭酸カリウムである、実施形態D37に記載の方法。
【0117】
実施形態D39。式8の化合物は、
2-[2-(3-ブロモ-5-イソオキサゾリル)フェノキシ]-5-クロロピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]フェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]フェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-フルオロフェノキシ]ピリミジン、
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、
5-ブロモ-2-[2-[3-(トリフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン、及び
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-ブロモフェノキシ]ピリミジン
からなる群から選択される、実施形態D1に記載の方法。
【0118】
実施形態D40。式8の化合物は、式8A
【化20】
の化合物、すなわち5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン(代替名5-クロロ-2-[3-クロロ-2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-フェノキシ]-ピリミジン;CAS番号1801862-02-1)である、実施形態D39に記載の方法。
【0119】
上記の実施形態A1~A14、B1~B8、C1~C29及びD1~D40並びに本明細書に記載されている任意の他の実施形態を含めた本発明の実施形態は、任意の様式で合わせることができ、実施形態における可変部分の記載は、式8の化合物だけでなく、式8の化合物を調製するのに有用である出発化合物及び式1~7の中間化合物に関する。
【0120】
好ましい実施形態は、下記を含む。
【0121】
実施形態P1。発明の概要又は実施形態A1~A14、B1~B8、C1~C29及びD1~D40のいずれかの方法であって、
R1は、C1~C2アルキルであり;及び
各RA及びRBは、メチルである、方法。
【0122】
実施形態P2。R1は、メチルであり、且つR2は、ハロゲンである、実施形態P1に記載の方法。
【0123】
実施形態P3。R2は、塩素である、実施形態P2に記載の方法。
【0124】
実施形態P4。Xは、Clである、実施形態P1に記載の方法。
【0125】
実施形態P5。mは、0又は1であり;
rは、0又は1であり;
R2は、ハロゲンであり;
R3は、ハロゲン、シアノ、C1~C4アルキル又はC1~C4ハロアルキルであり、ここで、mが1であるとき、R3は、3位において式7及び式8の残部に付着されており;及び
R4は、C1~C4ハロアルキルであり、ここで、rが1であるとき、R4は、3’位において置換されている、実施形態C1~C29、実施形態D1~D49のいずれか又は実施形態P1~P4のいずれかに記載の方法。
【0126】
実施形態P6。R2及びR3は、両方とも塩素である、実施形態P5に記載の方法。
【0127】
実施形態P7。R4は、C1フルオロアルキルである、実施形態P1~P5のいずれかに記載の方法。
【0128】
下記のスキームにおいて、下記の式1~8の化合物におけるX、RA、RB、R1、R2、R3、R4、m及びrの定義は、他に示さない限り、発明の概要及び実施形態の記載において上記に定義されている通りである。
【0129】
本明細書に記載の方法は、式8の除草性化合物の調製において有用な式1及び6の置換ピリミジンの効率的及びロバストな合成を実現する。
【0130】
スキーム1において示すように、式1の化合物は、任意選択で適切な溶媒中、式2の化合物及び式3の化合物をハロゲン化剤で処理して式4の中間体を得ることと、塩基の存在下において、式4の中間体を、その単離を伴わずに式5の化合物の酸性塩で処理することとを含む、繰り出し式の様式で調製することができる。適切なハロゲン化剤には、POCl
3、POBr
3、SOCl
2、SOBr
2、(COCl)
2又はCOCl
2、好ましくはPOCl
3、SOCl
2、(COCl)
2又はCOCl
2が含まれる。臭素化剤が使用されるとき、式4におけるHal
-は、臭化物イオンであり、塩素化剤が使用されるとき、式4におけるHal
-は、塩化物イオンである。オキシ塩化リン、POCl
3は、より好ましいハロゲン化剤である。代わりに、ハロゲン化剤は、COCl
2とN,N-ジメチルホルムアミドとの反応によってビルスマイヤー・ハック試薬として事前調製することができる。適切な溶媒には、N,N-ジメチルホルムアミド、ジクロロエタン、トルエン又はアセトニトリルが含まれる。この反応に適した塩基は、アルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシド及びナトリウムイソプロポキシド;又はアルカリ金属酢酸塩、例えば酢酸ナトリウム及び酢酸カリウム;アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム;又は第三級アミン、例えばトリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンを含む。N,N-ジメチルホルムアミドは、好ましい式3の化合物である。一部の実施形態では、特に式3の化合物がN,N-ジメチルホルムアミドであるとき、さらなる溶媒の代わりに過剰の式3の化合物を使用することができる。式2の化合物及びハロゲン化剤は、逐次的に任意の順序で又は同時に式3の化合物に加えることができる。好ましい酸性塩は、スキーム1において示す式5Aのヘミ硫酸塩である。
【化21】
【0131】
スキーム2において示すように、式6のアルキルスルホニルピリミジン化合物は、適切な溶媒又は溶媒の混合物、例えば水、ジクロロメタン、メタノール、アセトニトリル、酢酸又は酢酸エチル中、式1の化合物を酸化剤、例えばm-クロロ過安息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、ペルオキソ一硫酸カリウム(Oxone(登録商標))又は過酸化水素で酸化することによって調製することができる。
【化22】
【0132】
スキーム3において示すように、本発明は、典型的には、塩基及び溶媒の存在下において、スキーム1及び2において上記のように調製した式6のピリミジンと、式7のフェノールとをカップリングすることにより、式8の化合物を調製する方法にも関する。適切な溶媒は、アセトニトリル、トルエン、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド又はN,N-ジメチルホルムアミドを含む。反応に適した塩基は、アルカリ金属水素化物、例えば水素化ナトリウム;又はアルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムイソプロポキシド及びカリウムtert-ブトキシド;又はアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化カリウム及び水酸化ナトリウム;又はアルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カリウム及び炭酸セシウム;又は塩基、例えばリチウムビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド及びリチウムジイソプロピルアミド;又は第三級アミン、例えばトリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンを含む。好ましくは、式8の化合物は、適切な溶媒、例えばアセトニトリル又はN,N-ジメチルホルムアミド中、塩基、例えば炭酸カリウム又は炭酸セシウムの存在下において、20~110℃又は50~110℃の範囲の温度で式6の化合物を式7の化合物と共に加熱することにより、求核置換によって調製することができる。
【化23】
【0133】
式7の化合物は、国際公開第2015/108779号パンフレットに記載されているように調製することができる。
【0134】
スキーム4において示すように、式7の化合物は、適切な脱保護剤による式9の化合物(式中、R
Pは、CH
3又は-C(=O)CH
3)である)の脱保護によって調製することができる。酢酸中の適切なメトキシ(すなわちR
PがCH
3であるとき)脱保護試薬、例えばBBr
3、AlCl
3及びHBrは、溶媒、例えばトルエン、ジクロロメタン及びジクロロエタンの存在下で-80~120℃の温度において使用することができる。適切なアセトキシ(すなわちR
Pが-C(=O)CH
3であるとき)脱保護剤は、室温でメタノール中の炭酸カリウム又は水性メタノール中の酢酸アンモニウムを含み、Das,et al.,Tetrahedron 2003,59,1049-1054及び引用した方法において考察されているように使用することができる。代わりに、式9の化合物は、メタノール中の強酸性イオン交換樹脂、例えばAmberlyst(登録商標)15(Dow Chemical、Midland Michiganから入手可能なスルホン酸部分で官能化された微孔性スチレンジビニルベンゼンマトリックス)(Das,et al.Tet.Lett.2003,44,5465-5468において考察されているような)と合わせるか、又はエタノール中の酢酸ナトリウム(Narender,T.,et al.Synthetic Communications 2009,39(11),1949-1956において考察されているような)と合わせて、式7の化合物を得ることができる。式7の化合物の調製において使用するのに適した他の有用なフェノール保護基は、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.;Wiley:Hoboken,New Jersey,1991に見出すことができる。
【化24】
【0135】
式9の中間化合物は、スキーム5において一般に示されているように式10の中間化合物から当業者に公知の種々の方法によって調製することができる。
【化25】
【0136】
式9の化合物は、鈴木条件又はスティル条件を使用して、式10の前駆体(式中、Jは、Br、Cl、I又はトリフルオロメタンスルホネートである)と、ボロネート又はトリアルキルスズ基含有イソオキサゾール複素環とをカップリングすることによってアクセスすることができる。鈴木カップリングは、典型的には、Pd(0)又はPd(II)塩、適切なリガンド及び塩基の存在下で行われる。この転換のための適切な塩基は、炭酸カリウム又は炭酸セシウムを含む一方、Pd(II)塩、例えばPd(OAc)2又はPdCl2は、リガンド、例えばトリフェニルホスフィン又は1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)と併せて使用することができる。鈴木カップリングのための条件は、文献(例えば、Angewandte Chemie International Edition 2006,45,3484及びTetrahedron Letters 2002,58(14),2885を参照されたい)において十分に立証されている。ホウ素複素環式中間体は、市販であるか、又は文献(例えば、PCT特許公開国際公開第2007/043278号パンフレット、米国特許第8,080,566号明細書、Organic Letters 2011,13(6),1366及びOrganic Letters 2012,14(2),600を参照されたい)において公知の方法によって対応するハロゲン化物又はトリフルオロメタンスルホネートから調製することができる。スティルカップリングは、典型的には、Pd(0)又はPd(II)塩、リガンド及びCu(I)塩、例えばヨウ化銅(I)の存在下で行うことができる。反応は、周囲温度から溶媒の還流温度までの範囲の温度において、溶媒、例えばジオキサン、1,2-ジメトキシエタン又はトルエン中で行うことができる。スティルカップリングにおいて用いられる条件及び試薬について、Chemical Reviews 2007,107(1),133-173を参照されたい。
【0137】
代わりに、式10の化合物(式中、Jは、ボロネート又はトリアルキルスズ基である)は、鈴木又はスティル方法を使用してハロゲン置換されたイソオキサゾリル複素環(すなわちイソオキサゾール-X)(式中、Xは、ハロゲンである)とカップリングして、式9の化合物を得ることができる。式10の化合物及びイソオキサゾール-Xが関与する反応における基X及びJの慎重な選択により、様々なクロスカップリング手順、例えば「Metal-Catalyzed Cross-Coupling Reactions」,Eds.A.de Meijere and F.Diederich,Wiley-VCH,Weinheim,2004,vols 1 and 2に記載されている熊田カップリング、檜山カップリング又は根岸カップリングを利用して式7の化合物を合成できることを熟練の化学者は理解している。
【0138】
式10におけるJがアルケン、アルキン、オキシム、ニトリル又はケトンであるとき、様々な複素環は、Katritsky、Advances in Heterocyclic Chemistry、Vol.1-104、Elsevierに記載されている方法を使用して調製することができる。位置異性体混合物が生成される場合、当技術分野で公知の通例の分離技術を使用して所望の生成物を単離することができる。
【0139】
特に、スキーム6において示すように、式7Aの化合物は、塩基の存在下で式11の2-ヒドロキシアセトフェノンを式12のアシル化剤LG(C=O)R
4(式中、LGは、クロロ、アルコキシ又は-O(C=O)R
4である)で処理して、式13の4H-1-ベンゾピラン-4-オンを調製することによって調製することができ、ここで、
各R
3は、独立に、ハロゲン、シアノ、アミノ、C
1~C
4アルキル、C
2~C
4アルケニル、C
2~C
4アルキニル、C
1~C
4アルコキシ、C
2~C
4アルコキシカルボニル、C
2~C
4アルキルカルボニルオキシ、C
2~C
4アルコキシアルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;各R
3は、5位又は6位において式13の4H-1-ベンゾピラン-4-オンの残部に付着されており;
R
4は、シアノ、C
1~C
4アルキル又はC
1~C
4ハロアルキルであり;
式13の4H-1-ベンゾピラン-4-オンをヒドロキシルアミン塩で処理し;このように得られた式14の1-(2-ヒドロキシフェニル)-ブタン-1,3-ジオン3-オキシムを酸で処理する。いくつかの場合、式14の化合物を処理して、イソオキサゾールの環化を実現し、反応混合物からの単離を伴わずに式7Aの化合物を形成することができる。
【化26】
【0140】
代わりに、式13の化合物は、スキーム7において示すように調製され得る。塩化メチルマグネシウムによる式15のニトリルの処理、それに続く加水分解により、式16のオルト-ハロアセトフェノンを得る。特に、X
1は、クロロである。いくつかの場合、式16の化合物は、市販であり得る。塩基の存在下での式12のアシル化剤LG(C=O)R
4(式中、LGは、クロロ、アルコキシ又は-O(C=O)R
4である)による式16の化合物の処理は、式17の化合物を実現し、これは、オルト-ハロゲンの置換と共に環化することができ、式13の化合物を実現する。一部の実施形態では、式17の化合物は、式16の化合物のアシル化の条件下において又は式17の化合物を例えば約100~200℃、若しくは約120~約180℃、若しくは約140~約160℃の温度で加熱することにより、式13の化合物に環化する。このような実施形態のいずれかにおいて、式17の化合物は、単離する必要はない。
【化27】
【0141】
同様にスキーム8において示すように、式7Aの化合物は、塩基の存在下で式12のアシル化剤LG(C=O)R
4(式中、LGは、アルコキシ又は-O(C=O)R
4である)による処理によって式18の2-メトキシアセトフェノンから調製され、式19のジケト化合物を調製することができる。式19の化合物をヒドロキシルアミン塩で処理して、式21の化合物を提供することができ、これは、スキーム4に関連して記載したように脱保護して、式7Aの化合物を提供することができる。
【化28】
【0142】
式1~21の化合物を調製するための上記のいくつかの試薬及び反応条件は、中間体において存在する特定の官能基と適合性でなくてもよいことが認識される。これらの場合、合成への保護/脱保護の順序又は官能基の相互変換の組込みは、所望の生成物を得ることを補助する。保護基の使用及び選択は、化学合成における当業者に明らかである(例えば、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.Protective Groups in Organic Synthesis,2nd ed.;Wiley:New York,1991を参照されたい)。場合により、任意の個々のスキームにおいて示されるように所与の試薬の導入後、詳細に記載されているさらなる通例の合成ステップを行って、式1~18の化合物の合成を完了することが必要であり得ることを当業者は認識する。式1~21の化合物を調製するために、提示する特定の順序によって示されるもの以外の順序で上記のスキームにおいて例示したステップの組合せを行うことが必要であり得ることも当業者は認識する。式1~21の化合物及び本明細書に記載されている中間体を様々な求電子反応、求核反応、ラジカル反応、有機金属反応、酸化反応及び還元反応に供して、置換基を加えるか、又は既存の置換基を修飾できることも当業者は認識する。
【0143】
さらに詳述することなく、当業者は、従前の記載を使用して、本発明をその最も完全な程度まで利用することができると考えられる。したがって、下記の実施例は、単に例示であり、本開示を決して限定するものではないと解釈される。下記の実施例におけるステップは、全体的な合成変換における各ステップについての手順を例示し、各ステップについての出発材料は、その手順が他の実施例又はステップにおいて記載されている特定の調製操作によって必ずしも調製されていなくてもよい。百分率は、重量による。略語「h」は、「時間」を意味し;「HPLC」は、高速液体クロマトグラフィーを意味する。1H NMRスペクトルは、テトラメチルシランからのppm低磁場で報告し;sは、一重線であり、dは、二重線であり、ddは、二重線の二重線であり、tは、三重線であり、mは、多重項である。
【実施例】
【0144】
合成実施例1
5-クロロ-2-(メチルチオ)-ピリミジン(CAS番号38275-42-2)の調製
オーバーヘッド撹拌機、熱電対、再循環加熱及び冷却槽、窒素注入口並びにスクラバーを備えた100mLのジャケット付き反応器に41mLのN,N-ジメチルホルムアミドを加え、反応器を50℃に加熱した。塩化クロロアセチル(10g、88.5mmol)を滴下で添加し、反応混合物を50℃で1時間保持した。次いで、このように得られた混合物を70℃に加熱し、それに続いてオキシ塩化リン(13.6g、88.5mmol)を滴下で添加し、温度を70~75℃に保持した。反応物を70℃で4時間保持し、次いで50℃に冷却した。S-メチルイソチオ尿素ヘミ硫酸塩(12.3g、88.5mmol)を反応混合物に加え、それに続いて固体ナトリウムメトキシド(23.9g、443mmol)を加えた。このように得られた混合物を60℃に2時間加熱し、次いで40℃に冷却した。水(60mL)を反応器中に滴下で添加し、このように得られたスラリーを20℃にゆっくりと冷却し、2時間撹拌した。次いで、固体を濾過によって集め、水20mLで洗浄し、周囲温度で乾燥させ、表題化合物である式1の化合物を得た(8.5g、塩化クロロアセチルから60%収率)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.76(s,2H),2.53(s,3H).M.P.=61.6℃.
【0145】
合成実施例2
5-クロロ-2-(メチルチオ)-ピリミジン(CAS番号38275-42-2)の代替の調製
オーバーヘッド撹拌機、熱電対、再循環加熱及び冷却槽、窒素注入口並びにスクラバーを備えた100mLのジャケット付き反応器に37mLのN,N-ジメチルホルムアミドを加え、それに続いてオキシ塩化リン(12.2g、79.7mmol)を滴下で添加し、その間、温度を30℃未満に保持した。反応混合物を1時間撹拌した後、これを70℃に加熱した。塩化クロロアセチル(9g、79.7mmol)を滴下で添加し、反応混合物を70℃で4時間保持した。周囲温度への冷却後、S-メチルイソチオ尿素ヘミ硫酸塩(11.1g、79.7mmol)を反応混合物に加え、それに続いて固体酢酸ナトリウム(32.7g、398mmol)を加えた。このように得られた混合物を60℃に2時間加熱し、次いで40℃に冷却した。水(54mL)を反応器中に滴下で添加し、このように得られたスラリーを20℃にゆっくりと冷却し、2時間撹拌した。次いで、固体を濾過によって集め、水20mLで洗浄し、周囲温度で乾燥させ、7.6gの表題化合物である式1の化合物を得た(90.8重量%、塩化クロロアセチルから55%収率)。
【0146】
合成実施例3
5-クロロ-2-(メチルチオ)-ピリミジン(CAS番号38275-42-2)の代替の調製
オーバーヘッド撹拌機、熱電対、再循環加熱及び冷却槽、窒素注入口並びにスクラバーを備えた100mLのジャケット付き反応器にビルスマイヤー・ハック試薬、12.3g(92.9mmol)及び30mLのN,N-ジメチルホルムアミドを加えた。次いで、このように得られたスラリーを50℃に加熱した。塩化クロロアセチル、10g(88.5mmol)を滴下で添加し、50~52℃の反応温度を保持し、反応混合物を50℃で一晩保持した。このように得られた溶液を周囲温度に冷却し、添加漏斗に移した。トリエチルアミン17.6g(177mmol)及び30mLのN,N-ジメチルホルムアミドを反応器中に加え、混合物を10℃に冷却した。次いで、さらなる漏斗中の溶液を滴下で添加し、その間、温度を25℃未満に保持し、S-メチルイソチオ尿素ヘミ硫酸塩13.3g(97.4mmol)を一度に加えた。次いで、このように得られた反応混合物を70℃に4時間加熱し、20℃に冷却した。水(100mL)を反応器中に滴下で添加し、このように得られたスラリーを2時間撹拌した。次いで、固体を濾過によって集め、水(30mL)で2回洗浄し、室温で乾燥させ、10.1gの表題生成物を得た(99.3重量%、塩化クロロアセチルから72%収率)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 8.76(s,2H),2.52(s,3H).M.P.=61.6℃.
【0147】
合成実施例4
5-クロロ-2-(メチルスルホニル)-ピリミジン(CAS番号38275-47-7)の調製
オーバーヘッド撹拌機、熱電対、再循環加熱及び冷却槽並びに窒素注入口を備えた100mLのジャケット付き反応器に5-クロロ-2-(メチルチオ)-ピリミジン(すなわち合成実施例1、2又は3の生成物;5g、31.1mmol)及びタングステン酸ナトリウム二水和物(0.52g、1.6mmol)、それに続いて水(15mL)及び酢酸エチル(15mL)を周囲温度で加えた。このように得られた混合物を60℃に加熱し、次いで50%過酸化水素水(5.3g、77.7mmol)を滴下で添加し、60~65℃の反応温度を維持した。2時間後、HPLCによって反応が完了したと決定された。反応混合物を周囲温度に冷却し、反応混合物中の過剰な過酸化水素を亜硫酸水素ナトリウムでクエンチした。次いで、有機層を分離し、水層を15mLの酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、粗生成物を得た。トルエン及びヘプタンからの結晶化により、5.6gの表題化合物である式6の化合物を得た(5-クロロ-2-(メチルチオ)-ピリミジンから93%収率)。1H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 9.24(s,2H),3.42(s,3H).M.P.=122℃.
【0148】
合成実施例5
5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]ピリミジン(代替名5-クロロ-2-[3-クロロ-2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-フェノキシ]-ピリミジン;CAS番号1801862-02-1)の調製
ステップA:5-クロロ-2-(ジフルオロメチル)-4H-1-ベンゾピラン-4-オンの調製
オーバーヘッド撹拌機、蒸留ヘッド及び窒素注入口を備えた250mLの丸底フラスコにナトリウムメトキシド(10.8g、200mmol)及びN,N-ジメチルアセトアミド(50mL)を25℃で加えた。事前混合した2,6-ジクロロアセトフェノン(35g、181mmol)及びジフルオロ酢酸エチル(27g、218mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(20mL)溶液をナトリウムメトキシドスラリー中に滴下で添加し、反応温度を25~35℃に保持した。1時間後35℃において、反応から生じたメタノール及びエタノールを減圧下で蒸留によって除去した。オーバーヘッド撹拌機、還流冷却器及び窒素注入口を備えた別々の1Lの丸底フラスコにN,N-ジメチルアセトアミド(80mL)を加え、これを150℃に加熱した。反応混合物を熱いN,N-ジメチルアセトアミド中に2.5時間にわたり加え、その間に温度を150℃に保持した。HPLC分析によって判断して完了すると、反応混合物を50℃に冷却した。水(200mL)を反応器中にゆっくりと加え、このように得られたスラリーを20℃にゆっくりと冷却し、1時間撹拌した。次いで、固体を濾過によって集め、水(100mL)で洗浄し、周囲温度で乾燥させ、38gの粗生成物を得た。粗生成物を活性炭素で処理し、有色の不純物を除去し、トルエンから再結晶化し、表題化合物(31.7g)を淡黄色の固体として得た(2,6-ジクロロアセトフェノンから76%収率)。1H NMR δ 7.79(t,1H),7.70(dd,1H),7.76(dd,1H),7.15-6.89(t,1H),6.68(s,1H).M.P.=113℃.
【0149】
ステップB:3-クロロ-2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-フェノールの調製
オーバーヘッド撹拌機及び温度プローブを備えた500mLのジャケット付き反応器に5-クロロ-2-(ジフルオロメチル)-4H-1-ベンゾピラン-4-オン(すなわちステップA、合成実施例5の生成物;50g、217mmol)、ヒドロキシルアミン塩化水素塩(18.1g、260mmol)及びメタノール(150mL)を周囲温度で加えた。固体酢酸ナトリウム(21.3g、260mmol)を反応混合物中に一度に加え、このように得られたスラリーを一晩撹拌した。次いで、濃縮された塩化水素溶液(34g、325mmol)をゆっくりと加え、このように得られたスラリーを1時間撹拌した。HPLCによって判断して完了すると、水(220mL)を反応器中に加え、スラリーを周囲温度で2時間撹拌した。次いで、固体を濾過によって集め、水(150mL)中の10%メタノールで洗浄し、周囲温度で乾燥させ、49.1gの表題化合物を得た(93重量%、5-クロロ-2-(ジフルオロメチル)-4H-1-ベンゾピラン-4-オンから91%収率)。1H NMR δ 10.7(s,1H),7.48-7.22(t,1H),7.40(t,1H),7.09(d,1H),7.05(s,1H),7.01(d,1H).M.P.=139.7℃.
【0150】
ステップC.5-クロロ-2-[2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-3-クロロフェノキシ]-ピリミジン(代替名5-クロロ-2-[3-クロロ-2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-フェノキシ]-ピリミジン;CAS番号1801862-02-1)の調製
再循環加熱/冷却槽、窒素注入口、温度プローブ及びオーバーヘッド撹拌機を備えた100mLの窒素をフラッシュしたガラス製ジャケット付き反応器に3-クロロ-2-[3-(ジフルオロメチル)-5-イソオキサゾリル]-フェノール(すなわちステップB、合成実施例5の生成物;4.02g、96.5重量%、15.8mmol)、5-クロロ-2-メチルスルホニル-ピリミジン(すなわち合成実施例4の生成物;3.44g、97.0重量%、17.3mmol)、炭酸カリウム(3.27g、23.7mmol)及びイソプロピルアルコール(12.1g)を加えた。このように得られたスラリーを65℃に1時間加熱し、HPLC分析によって判断して完了すると、水(12.1g)を5分にわたり加えた。反応混合物を54℃に冷却し、2つの液相を分離させ、水相を除去した。有機溶液を0℃に冷却させると、固体がイソプロピルアルコールから結晶化した。固体を濾過によって集め、事前冷却させたイソプロピルアルコール/水混合物(4/1v/v、3.5g)で洗浄し、真空下において60℃で乾燥させ、表題化合物、式8の化合物を得た(4.62g、99.4重量%、81.2%収率)。1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.44(s,2H),7.47-7.55(m,2H),7.22(dd,1H),6.61-6.87(t,1H),6.70(s,1H).M.P.=66.5℃.
【0151】
当技術分野において公知の方法と併せた本明細書に記載されている手順により、下記の化合物は、特許請求される方法を使用して調製することができる。下記の略語を下記の表において使用する:iは、イソを意味し、Meは、メチル(CH3)を意味し、Etは、エチル(CH2CH3)を意味し、Prは、プロピルを意味し、i-Prは、イソプロピルを意味し、Buは、ブチルを意味する。
【0152】
【0153】
【0154】
【0155】
下記の表のそれぞれは、表3における見出し行(すなわち「mは、0である(すなわち、R3は、存在しない))が下記に示すそれぞれの見出し行で置き換えられていることを除いて、上記の表3と同じ様式で構成される。例えば、表4における最初の記入は、式8の化合物であり、ここで、mは、1であり、R3は、3-Fであり、R2は、Fであり、R4は、Fである。表4の残部は、同様に構成され、したがって、表5~61の残部は、同じ方法で構成される。
【0156】
【国際調査報告】