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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-31
(54)【発明の名称】ロボット補修制御システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B24B 27/00 20060101AFI20230124BHJP
【FI】
B24B27/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022530647
(86)(22)【出願日】2020-11-24
(85)【翻訳文提出日】2022-05-25
(86)【国際出願番号】 IB2020061074
(87)【国際公開番号】W WO2021105865
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】62/941,286
(32)【優先日】2019-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ヘメス,ブレット アール.
(72)【発明者】
【氏名】オルランド,マーク ダブリュ.
(72)【発明者】
【氏名】ボディリー,ダニエル エム.
(72)【発明者】
【氏名】アルサー,ジョナサン ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ハーブスト,ナサン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ストレイ,トーマス ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ニーナバー,アーロン ケー.
【テーマコード(参考)】
3C158
【Fターム(参考)】
3C158AA12
3C158AA13
3C158AA14
(57)【要約】
ワーク表面上の補修された領域が提示される。補修された領域は、補修境界を含む。補修境界の内側で、ワーク表面は補修テクスチャを有し、補修境界の外側で、ワーク表面はワーク表面テクスチャを有する。補修された領域はまた、補修境界の内側の補修深さ分布と、隠蔽特徴部とを含む。補修された領域は、欠陥を除去するためにワーク表面上で実行された、ロボット補修の結果である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワーク表面上の補修された領域であって、補修された欠陥の前記領域が、
補修境界であって、前記補修境界の内側で、前記ワーク表面が補修テクスチャを有し、前記補修境界の外側で、前記ワーク表面がワーク表面テクスチャを有する、補修境界と、
前記補修境界の内側の補修深さ分布と、
隠蔽特徴部と、を含み、
前記補修された領域が、欠陥を除去するために前記ワーク表面上で実行された、ロボット補修の結果である、補修された領域。
【請求項2】
前記補修された領域が、前記ワーク表面上での研磨操作の結果である、請求項1に記載の補修された領域。
【請求項3】
前記研磨操作が、前記補修された領域の一部分から前記ワーク表面テクスチャを除去したことである、請求項2に記載の補修された領域。
【請求項4】
前記補修境界が、回転対称である、請求項1~3のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項5】
前記補修境界が、n回の回転対称性を有し得るものであり、nが有限かつ2以上である、請求項4に記載の補修された領域。
【請求項6】
前記補修境界が、n回の回転対称性を有し得るものであり、nが2以上かつ25以下である、請求項4に記載の補修された領域。
【請求項7】
前記補修境界が、n回の回転対称性を有し得るものであり、nが3以上かつ25以下である、請求項4に記載の補修された領域。
【請求項8】
前記補修境界が、n回の回転対称性を有し得るものであり、nが3以上かつ8以下である、請求項4に記載の補修された領域。
【請求項9】
前記補修境界が、外トロコイド又は内トロコイドである、請求項1~8のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項10】
前記補修境界が、aパラメータ及びhパラメータを有するものとして定義され、前記aパラメータ及び前記hパラメータの双方とも非ゼロである、請求項9に記載の補修された領域。
【請求項11】
実行される前記ロボット補修の経路が、外トロコイド又は内トロコイドである、請求項1~10のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項12】
前記経路が、aパラメータ及びhパラメータを有するものとして定義され、前記aパラメータ及び前記hパラメータの双方とも非ゼロである、請求項11に記載の補修された領域。
【請求項13】
前記補修境界が、非対称である、請求項1~12のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項14】
前記補修境界が、有効ツール半径の6倍よりも小さい、請求項1~13のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項15】
前記補修境界が、前記有効ツール半径の4倍よりも小さい、請求項1~14のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項16】
前記補修境界が、前記有効ツール半径の3倍よりも小さい、請求項1~15のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項17】
前記補修境界が、前記有効ツール半径の2倍よりも小さい、請求項1~16のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項18】
切削深さが、前記補修された領域の中心から半径方向外向きに、単調に減少している、請求項1~17のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項19】
欠陥の残滓が、前記補修された領域内に残存する、請求項1~18のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項20】
前記補修された領域が、ぼかし処理を含む、請求項1~19のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項21】
前記補修領域が、前記ワーク表面に融合されている、請求項1~20のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項22】
前記補修された領域が、人間に対して容易には明らかではない、請求項1~21のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項23】
前記補修境界が、凸状部分又は凸状部分を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項24】
前記補修境界が、直線を含む、請求項1~23のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項25】
補修深さプロファイルが、第1の点において、前記ワーク表面に対する第1の深さを有し、第2の点において、第2の深さを有し、前記第1の点及び前記第2の点が、前記補修境界の内側に存在している、請求項1~24のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項26】
前記補修深さプロファイルが、第1の点において、前記ワーク表面に対する第1の深さを有し、第2の点において、第2の深さを有し、前記第1の点及び前記第2の点が、前記補修境界の内側に存在している、請求項1~25のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項27】
前記補修境界が、第1の点において第1の切削プロファイルを有し、第2の点において第2の切削プロファイルを有し、前記第1の切削プロファイルが、前記第2の切削プロファイルとは異なる、請求項1~26のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項28】
前記第1の点が、前記第2の点よりも、前記補修境界に近接しており、前記第1の深さが、前記第2の深さよりも大きい、請求項1~27のいずれか一項に記載の補修された領域。
【請求項29】
ワーク表面上の欠陥をロボット補修するための方法であって、
前記ワーク表面の表面メッシュを受信することと、
前記欠陥の場所を受信することであって、前記場所が、前記表面メッシュ上の点に対応している座標位置である、受信することと、
前記欠陥を補修するための補修マップを生成することであって、前記補修マップが、補修位置と、前記補修位置における補修力とを含む、生成することと、
前記補修マップの時間パラメータ化を生成することと、
補修ロボットに補修命令を送信することであって、前記補修命令が、前記補修マップ及び時間パラメータ化を含む、送信することと、を含み、
前記補修ロボットが、前記欠陥に接触して、前記欠陥の場所で前記ワーク表面を研磨するように構成されている、ツールを備え、前記補修位置が、前記ツールの位置を含み、力が、前記ワーク表面上に前記ツールによって加えられる力を含む、方法。
【請求項30】
ワーク表面に関する補修軌道を生成するための方法であって、
ワーク表面パラメータ取得器を使用して、ワーク表面パラメータを取得することと、
欠陥パラメータ取得器を使用して、前記ワーク表面上の欠陥に関する欠陥パラメータを取得することであって、前記欠陥パラメータが、前記ワーク表面上の前記欠陥の場所を含む、取得することと、
補修経路生成器を使用して、前記欠陥に関する補修経路を生成することであって、前記補修経路が、前記ワーク表面に接触するツールに関する、補修位置、補修力、及び補修向きを含む、生成することと、
時間パラメータ化器を使用して、前記補修経路を時間パラメータ化することにより、補修軌道を生成することと、
を含み、
前記方法は、プロセッサと、記憶されているコンピュータ実施命令とを有する、補修ロボットコントローラによって実施され、前記コンピュータ実施命令が、実行されると、前記コントローラに、ワーク表面パラメータを取得するステップ、欠陥パラメータを取得するステップ、補修経路を生成するステップ、及び補修経路を時間パラメータ化するステップを完了させる、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
クリアコート補修は、自動車の相手先商標製品製造(original equipment manufacturing;OEM)部門で自動化されるべき、最終操作のうちの1つである。このプロセスのみならず、研磨材並びに/あるいはロボット検査及びロボット補修の使用に適している、他の塗装適用(例えば、プライマーサンディング、クリアコート欠陥除去、クリアコートポリッシングなど)を、自動化するための技術が所望されている。
【0002】
塗装欠陥の検出及び補修を自動化するための従来の取り組みとしては、車両本体上の塗装欠陥を検出及び補修するための、電子撮像の使用を開示している、米国特許出願公開第2003/0139836号で説明されているシステムが挙げられる。このシステムは、車両の撮像データを、車両のCADデータと比較照合することにより、各塗装欠陥に関する三次元塗装欠陥座標を作成する。これらの塗装欠陥データ及び塗装欠陥座標は、塗装欠陥のサンディング及びポリッシングを含めた様々なタスクを実行する、複数の自動ロボットを使用する自動補修に関する補修計画を策定するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図面では、必ずしも正確な縮尺では描かれていないが、異なる図において、同様の数字は同様の構成要素を説明し得る。これらの図面は、本文書で論じられる様々な実施形態を、例示的にではあるが限定することなく、全般的に示している。
【0004】
図1】本発明の実施形態が有用である、ロボット塗装補修システムの概略図である。
【0005】
図2】本発明の実施形態において有用であり得る、塗装補修ロボットの概略図である。
【0006】
図3】本発明の一実施形態による、ロボット欠陥補修の方法を示す。
【0007】
図4A】車両上に存在し得る欠陥の画像である。
図4B】車両上に存在し得る欠陥の画像である。
【0008】
図5】ロボット塗装補修システムにおける、対象の変数を示す。
【0009】
図6A】本発明の実施形態において利用することが可能な、例示的な圧力応答を示す。
図6B】本発明の実施形態において利用することが可能な、例示的な圧力応答を示す。
図6C】本発明の実施形態において利用することが可能な、例示的な圧力応答を示す。
図6D】本発明の実施形態において利用することが可能な、例示的な圧力応答を示す。
【0010】
図7A】本発明の実施形態において有用であり得る、例示的な向きを示す。
図7B】本発明の実施形態において有用であり得る、例示的な向きを示す。
図7C】本発明の実施形態において有用であり得る、例示的な向きを示す。
【0011】
図8】オービタルサンダーの圧力プロファイルを示す。
【0012】
図9A】ロータリーサンダー及びオービタルサンダーの速度プロファイルを示す。
図9B】ロータリーサンダー及びオービタルサンダーの速度プロファイルを示す。
【0013】
図10A】本発明の実施形態における、ロボット補修軌道の基礎となり得る形状を示す。
図10B】本発明の実施形態における、ロボット補修軌道の基礎となり得る形状を示す。
図10C】本発明の実施形態における、ロボット補修軌道の基礎となり得る形状を示す。
【0014】
図11A】本発明の実施形態による、軌道に関する向き及び力プロファイルを示す。
図11B】本発明の実施形態による、軌道に関する向き及び力プロファイルを示す。
【0015】
図12】本明細書で説明される実施形態による、補修されるワーク表面の図を示す。
【0016】
図13】本明細書で説明される実施形態による、補修計画生成システムを示す。
【0017】
図14】本発明の一実施形態における、補修命令を生成する方法を示す。
【0018】
図15】補修計画生成システムアーキテクチャである。
【0019】
図16】先行の図に示されている実施形態において使用することが可能な、モバイルデバイスの実施例を示す。
図17】先行の図に示されている実施形態において使用することが可能な、モバイルデバイスの実施例を示す。
【0020】
図18】先行の図に示されている実施形態において使用することが可能な、コンピューティング環境のブロック図である。
【0021】
図19A】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図19B】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図19C】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図19D】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図19E】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図20A】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図20B】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図21A】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図21B】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図22A】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図22B】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図22C】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図23A】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図23B】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図24A】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
図24B】実施例において更に詳細に説明される、欠陥の画像及び分析を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
撮像技術及び計算システムの近年の進歩は、生産速度でのクリアコート検査のプロセスを実現可能にしている。具体的には、ステレオ偏向計測は、後続の自動スポット補修を可能にするべく、塗装欠陥及びクリアコート欠陥の画像と場所とを、(座標位置情報及び欠陥分類を提供する)空間情報と共に適切な解像度で提供することが可能である点が、近年示されている。
【0023】
本明細書で使用するとき、用語「車両」とは、塗料による塗装又はクリアコートを製造時に少なくとも1回施される、広範囲の移動構造体を包含することを意図している。本明細書の多くの実施例は、自動車に関わるものであるが、本明細書で説明される方法及びシステムはまた、トラック、列車、ボート(モータの有無を問わず)、飛行機、ヘリコプターなどにも適用可能であることが明示的に想到される。
【0024】
用語「塗装」とは、本明細書では、仕上げプロセスにおいて適用された、車両のeコート、フィラー、プライマー、塗料、クリアコートなどの、様々な層のいずれをも広範に指すために使用される。更には、用語「塗装補修」とは、いずれかの塗装層上又は塗装層内の、あらゆる視覚的アーチファクト(欠陥)の位置を特定して補修することを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で説明されるシステム及び方法は、標的の塗装補修層としてクリアコートを使用する。しかしながら、提示されるシステム及び方法は、殆ど又は全く変更されることなく、任意の特定の塗装層(eコート、フィラー、プライマー、塗料、クリアコートなど)に適用される。
【0025】
本明細書で使用するとき、用語「欠陥」とは、視覚的審美性の妨げとなる、ワーク表面上の領域を指す。例えば、多くの車両は、塗装が完了した後、光沢があるか又は金属的な外観となる。「欠陥」は、ワーク表面上の様々な塗装層のうちの1つ以上の内部に閉じ込められた、破片を含み得る。欠陥はまた、塗装内の汚れ、染み又は垂れを含めた過度の塗装、並びに凹みも含み得る。
【0026】
塗装補修は、依然として主に手動式の、車両製造プロセスにおける最後に残されたステップのうちの1つである。歴史的に見て、このことは、十分な自動検査が欠如していることと、補修プロセス自体の自動化が困難であることとの、2つの主要因によるものである。塗装及びクリアコートの補修基準は、その車両を受託する販売代理店、及び、購入前にその車両を検査することになる最終的な顧客である、人間の眼によって判断される審美性を巡るものである。ロボットは、伝統的に、鮮明で明確な縁部と、均一な切削部とを有する(図4Bを参照)、「完全な」又は高度に「規則的な」補修を提供するように設計されている。残念ながら、このことにより、その補修は、人間の眼にとって視認性の高いものとなる。本明細書で説明されるシステム及び方法は、補修された欠陥が、より良好に車両表面に融合して、顧客によって検出されにくくなるように、塗装補修プロセスに不規則性を追加する方法に取り組むものである。
【0027】
図1は、本発明の実施形態が有用である、ロボット塗装補修システムの概略図である。システム100は一般に、目視検査システム110と、欠陥補修システム120との、2つのユニットを含む。双方のシステムは、それぞれ、モーションコントローラ112、122によって制御することができ、これらのモーションコントローラは、1つ以上のアプリケーションコントローラ150から命令を受信することができる。アプリケーションコントローラは、ユーザインタフェース160から入力を受信するか、又はユーザインタフェース160に出力を提供することができる。補修ユニット120は、エンドエフェクタ126と連携させることが可能な、力制御ユニット124を含む。図1に示されるように、エンドエフェクタ126は、同時係属中の出願番号第62/940,950号及び同第62/940,960号で更に説明されるように、2つのツール128を含む。しかしながら、他の配置構成もまた明示的に想到される。
【0028】
2つの主な課題のうちの第1の課題である、検査ユニット110による車両130の検査が、根本的な問題領域の性質に起因して、関心の対象となる。一般に、対象の表面は、欠陥自体と比較して極めて大きく、その差は複数桁に及ぶ。このことにより、センサの選択に関して、視野と解像度とのトレードオフがもたらされる。更には、仕上げプロセスの各塗装層(eコート、プライマー、塗料、クリアコートなど)は、その視覚的外観が異なっており、鏡面性が特に注目に値する。高鏡面性の表面(すなわち、高光沢)は、特有の撮像課題をもたらす。これらの問題が相まって、検査を困難なものにさせる。ここ数年で、計算リソースの増大を活用する進歩が、この分野において最近達成されていることにより、いくつかの市販の解決策の利用可能性をもたらしている。十分な能力の検査システム110が存在していることは、補修ユニット120による補修のための欠陥を識別するために重要である。
【0029】
車両塗装補修における現行の最新技術は、電動ツールの支援の有無に関わりなく、最後まで手作業で欠陥をサンディング/ポリッシングしつつも、(例えば、クリアコートにおける鏡面性に匹敵する)望ましい仕上げを維持するための、目の細かい研磨材及び/又はポリッシュシステムを使用することである。そのような補修を実行する熟練者は、長時間の訓練を活用すると同時に、自身の感覚を利用して、補修の進捗を監視し、適宜に変更を加える。そのような高度な挙動は、感知が制限されているロボットによる解決策においては、取り込むことが困難である。
【0030】
更には、研磨材料除去は、圧力駆動プロセスである一方で、多くの工業用マニピュレータは、一般に、位置追跡/制御レジームにおいてネイティブに動作するものであり、位置精度を念頭に置いて最適化されている。その結果、力制御(すなわち、関節トルク及び/又は直交力)が本質的に不得手な、極めて硬直した誤り応答曲線(すなわち、小さい位置ずれが、極めて大きい補正力をもたらすもの)を有する、極度に厳密なシステムがもたらされる。閉ループ力制御手法が、敏感な力/圧力駆動処理に遥かに適している柔軟な(すなわち、硬直していない)変位曲線を提供する、より最近の(かつ、より成功した)力制御式フランジと共に、後者に対処するために(限られた有用性を伴って)使用されてきた。しかしながら、堅牢なプロセス計画/制御の問題が残されており、この研究の焦点となっている。
【0031】
図2は、本発明の実施形態において有用であり得る、塗装補修ロボットの概略図である。ロボット補修ユニット200は、いくつかの実施形態では、静止式とすることが可能な基底部210を有する。他の実施形態では、基底部210は、x軸212、y軸214、及び/又はz軸216を中心とする並進若しくは回転である、6次元のいずれかにおいて移動することができる。例えば、ロボット200は、補修されている車両と共に移動するように構成されているレールシステムに固定された、基底部210を有し得る。欠陥の場所に応じて、ロボット200は、車両により接近するか、又は車両から遠ざかることが必要な場合もあり、あるいは、車両に対して、より高く又はより低く移動することが必要な場合もある。移動式基底部200は、欠陥に到達することが困難な補修を、より容易にすることができる。
【0032】
ロボット補修ユニット200は、ワーク表面と相互作用することが可能な、1つ以上のツール240を有する。ツール240は、一実施形態ではバックアップパッド250を含み得るものであり、又は、別の好適な研磨ツールを含み得る。研磨動作の間、ツール240は、接着剤、フックアンドループ、クリップシステム、真空、若しくは他の好適な取り付けシステムを使用して取り付けられている、研磨ディスク又は他の好適な研磨物品を有し得る。しかしながら、研磨物品は、取り付けられているバックアップパッド250と共に移動するため、研磨物品は、必ずしも、ロボット補修ユニット200の移動に追加的な自由度を加えるものとは見なされない。ロボット補修ユニット200に装着されているため、ツール240は、ロボット補修ユニット200によって提供される自由度(殆どの場合、6自由度)、並びに、その基準系が軸252、254、及び256によって示されている任意の他の自由度(例えば、コンプライアント力制御230ユニット)の範囲内で位置決めされる能力を有する。
【0033】
バックアップパッド250は、いくつかの追加的な自由度を提供する軌道を有する、ツール240に結合されている。殆どのツールにおいては、ある程度のオフセットを伴うか又は伴わない回転シャフトによって、1自由度が提供される。バックアップパッド250の基準系は、軸252、254、及び256によって示されている。ツール240のシャフトの基準系は、軸242、244、及び246によって示されている。ツール240は、力制御230ユニット出力部に結合されている。力制御フランジ230は、柔軟な(すなわち、硬直していない)変位曲線をもたらす。殆どの力制御ユニットにおいては、1自由度が、摺動式(直動)ジョイントによって、アクティブ軸に沿って提供される。力フランジ出力部の基準系は、軸222、224、及び226によって示されている。力制御部230ユニットは、フランジ220に結合されている。構成要素210、220、230、240、及び250の移動は全て、ロボットコントローラ(例えば、図1に示されているロボットコントローラ122)及び/又は何らかの補助制御部(例えば、アプリケーションコントローラ150)を使用して制御可能である。
【0034】
バックアップパッド250に結合されている研磨物品の文脈内での、特定の研磨砥粒の位置は、バックアップパッドの基準系における固定点として、時間的に、その研磨砥粒の位置を、前述の構成要素の基準系間の一連の相対変換(基底部210の基準系に対して、式1で以下に示されるもの)を使用して何らかの他の所望の基準へと数学的に変換することによって、算出することが可能である。
【数1】
【0035】
静止式基底部210に対する、経時的なバックアップパッド250基準系の移動(M)は、第1項に反映されるフランジ220の経時的な移動(例えば、ロボットのマクロな動き)、第2項によって反映される力制御部230の経時的な移動(例えば、コンプライアント直線変位)、第3項によって反映されるツール240の経時的な移動(例えば、シャフトの回転)、及び、ツール240に対するバックアップパッドの経時的な回転によって影響を受ける。第1項、第2項、及び第3項は、以下でより詳細に論じられるような、補修軌道を示すものである。第4項は、バックアップパッド250の回転移動(例えば、ランダム軌道設定上での受動的回転)を示すものである。複雑な動きを説明及び制御することは、補修プロセスを管理するために不可欠である。
【0036】
図3は、本発明の一実施形態による、ロボット欠陥補修の方法を示す。方法300は、ロボット補修システムが、本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態に従って、どのように欠陥を補修するかの概要である。
【0037】
ブロック310で、例えば、図1のアプリケーションコントローラ150などのロボットコントローラから、命令が受信される。これらの命令は、例えば、図2の構成要素210、220、230、240、及び250などの、ロボット補修ユニットの種々の構成要素に関する移動命令を含む。
【0038】
ブロック320で、ロボットモーションコントローラが、ツールに装着されている研磨物品を所定の場所に移動させて、欠陥に係合するように準備する。車両上の欠陥の場所は、検査システムから既知である。研磨物品を所定の場所に移動させることは、欠陥の上に、又は欠陥の近くに、物品を移動させることを含む。この位置は、バックアップパッドの名目上の姿勢と称される場合がある。
【0039】
ブロック330で、研磨物品が欠陥に係合する。欠陥に係合することは、ブロック332に示されるように、欠陥領域をサンディングすること、又はブロック334に示されるように、欠陥領域をポリッシングすることを含み得る。欠陥に係合することはまた、名目上の姿勢に対して、バックアップパッドの速度332、バックアップパッドに付与される力334、バックアップパッドの向きオフセット336、並びにサンディング動作及びポリッシング動作によって作り出される補修の最終形状338などの、バックアップパッドの種々の補修パラメータを変化させることも含む。
【0040】
ブロック340で、欠陥領域が洗浄される。洗浄は、サンディング又はポリッシングで使用されたあらゆる流体を拭き取ること、並びに破片を拭き取ることを含み得る。ブロック342に示されるように、洗浄ステップの後、ツールは、欠陥に再係合することができる。例えば、デュアルマウント式ツールシステムは、洗浄が達成された後に、次の補修ステップを達成することができるように利用可能な、サンディングユニット及びポリッシングユニットを有し得る。
【0041】
ブロック350で、補修が十分なものであるか否かを判定するために、欠陥領域が検査される。追加的な補修が必要とされる場合には、方法300は、矢印360によって示されるように、新たな命令を受信することができ、本方法を繰り返すことができる。欠陥補修を検査することは、補修後の画像352を取り込むことを含み得るものであり、その画像を、必要に応じて補修オペレータに提示するか又は保存することができる。検査することはまた、ブロック354に示されるように、補修を検証することも含み得るものであり、これは、補修前の画像と補修後の画像とを比較すること、欠陥が人間の眼に視認可能/目立つか否かを検出すること、又は別の好適な検証技術を含み得る。
【0042】
図4A図4Bは、車両上に存在し得る欠陥の画像である。図4Aは、ワーク表面400上の隆起した欠陥410を示している。隆起した欠陥410は、ワーク表面400上の塗装の1つ以上の層の下に、破片が閉じ込められることによって引き起こされる可能性が高い。また、ワーク表面400上のテクスチャ420にも注目すべきである。製造環境においてワーク表面に塗装が適用される際、環境による干渉(車両の移動又は振動、循環空気の移動、及び、適用される塗料の特性など)が、テクスチャ化された表面420を生じさせ、この表面は、その外観から一般に「ゆず肌」と称される。ゆず肌はまた、クリアコート表面に意図的に追加することもでき、それにより、種々のレベルのゆず肌がテクスチャ化され、車両の種々の表面の審美性を増大させる。
【0043】
残念ながら、ゆず肌を有するワーク表面上で遂行される補修は、そのテクスチャを破壊することになり、画像450に示されるような、視認性の高い補修領域を作り出す恐れがある。図4Bの補修は、研磨物品が表面に接触した円形の輪郭458を、鮮明に示している。更には、補修計画のアーチファクトである、内部の円454が示されている。補修領域の中心452との間に、力プロファイルによる波効果が示されており、表面高さは、中心452から円454まで減少し、高い地点456まで再び上昇した後、再び周縁部458まで減少している。力プロファイルは、ディスク外周内の円環領域において、より高い圧力が印加されている、「バントケーキ」と同様の形状として理解することができる。所望される補修は、ポリッシングされる表面を、補修の縁部の周囲のゆず肌と滑らかに融合させることにより、ぼかし処理された結果を作り出す。
【0044】
一般には、塗装内に存在するあらゆる欠陥を「完全に」補修することが所望されるが、しかしながら、完全な補修の概念は、主観的な部分が大きく、またそれゆえ、公式に定義することは難しい。非公式には、「完全な」補修とは、最終結果が、人間の眼では、ワーク表面の欠陥のない他の領域と視覚的に識別不可能なものであるが、最適な補修の概念は、何らかの開始状態を所与として可能な、最良の補修を意味するものと解釈される。例えば、全ての欠陥を完全な状態まで補修することはできない。更には、車両の製造は組み立てラインプロセスである場合が多いため、時間は、欠陥補修に関する重要なパラメータである。その場合、効率的な補修とは、欠陥領域を可能な限り短時間で識別不可能にさせる補修として、特徴付けることができる。
【0045】
人間の眼は、本質的に「完全な」又は「規則的な」細部、並びに、境界又はテクスチャにおける急激な遷移に気付くことに、極めて秀でている。急激な視覚的境界の遷移に対する、この感受性により、補修された領域と未補修の領域との間の遷移を制御することが必要となる。図4Bに示されているものなど補修は、補修の外周458のほぼ完全な円形の性質、並びに、環状の中央凹部452を含めた、いくつもの理由により、視認性が高い。前者の場合、そのような遷移は、表面テクスチャの変化(すなわち、元の塗装テクスチャ(その外観に起因して、ゆず肌と一般に称されるもの)から、概してより滑らかな、ポリッシュ後の補修された領域への変化)によって作り出されており、後者は、補修プロセスの間の材料除去の分布によって引き起こされる、表面の高さの変更によって作り出されている。一般に、表面テクスチャ及び/又は高さに対する何らかの局所的変更を伴うことなく、欠陥を除去することは不可能である。とは言え、欠陥を十分に補修しつつも、変更を可能な限り少なく留め、更には、残された変更が人間の眼に気付きにくいようなものである方法には、有用性がある。この点において、本発明者らは、完成品上での欠陥補修の隠蔽を最大化することを目的としている。本明細書で説明されるように、隠蔽特徴部は、補修の視覚的明白性を低下させるものであり、またそれゆえ、人間の眼によって気付かれる可能性が低い。隠蔽特徴部は、例えば、境界の縁部の周囲をぼかし処理すること、不均一な補修領域、補修深さプロファイル、不均一な切削率などを含み得る。
【0046】
境界の遷移を管理しつつ、結果として生じる欠陥補修の視覚的外観を低減することを目的とする、補修計画を導出するための、切削モデリング駆動型手法が提示される。元の欠陥の補修中に、知覚される欠陥を追加しないように注意を払う必要がある点に、留意することが重要である。いくつかの実施形態では、補修計画は、切削分布の所望の特性(すなわち、欠陥を十分に除去する一方で、融合/ぼかし処理などの、他の望ましい隠蔽特性もまた呈するもの)を特定して、その分布をもたらすロボット運動を見出すことから開始する。そのような手法は、第1の原理に基づいた研磨材/基材の相互作用の予測切削モデルを活用し、測定された結果で補完することによって可能である。図5に関連して、以下で更に論じられる。
【0047】
本明細書における方法及びシステムは、基材が局所的に平面状であるという想定の下で運用される。この想定は、基材の幾何学形状を考慮に入れたより高度なモデルが、局所的に非平面状の表面にも同じ手法が適用されることを可能にするため、一般性の喪失をもたらすものではない。そのようなモデルが可能であり、本明細書のいくつかの実施形態において想到されている。一般に、欠陥は、任意の深さで、塗装層のいずれかにおいて存在し得るものであり、クレーター、ヘア、引っ掻き、埃つぶ、垂れ、フィッシュアイを含めた、様々な形態を想定し得る。
【0048】
材料除去の理解(及び、良好な一次近似)のための1つの基礎は、材料除去(切削)の瞬間速度を、研磨材、基材、及び任意の切削液間の複雑な相互作用によって部分的に定義される、圧力、相対速度、及び定数(プレストン定数)の積として表現している、材料除去についての周知のプレストンの式(以下の式2)である。
【数2】
【0049】
ここで、kは、研磨材/表面の相互作用に依存する定数であり、pは、表面上の任意の所与の点における圧力であり、vrelは、その点における研磨材と表面との相対速度である。項dh/dtは、材料が除去される速度である。研磨材及び任意の切削液が所定のものであり、欠陥補修の持続時間にわたって一定に保たれている(すなわち、kが固定されている)という想定と共に、式2から、瞬時切削の領域特定入力は、印加力(及び、結果として生じる圧力)及びツール速度(回転速度、軌道速度など)である。総切削量は、ロボットによるエンドエフェクタの任意のマクロな動きの関数として適宜に分布されている、経時的な瞬時切削の積分を介して決定される。
【0050】
この点において、表面にわたる材料除去は、研磨材と基材との相対速度、及びプレストンの定数によってスケーリングされる、研磨媒体にわたる圧力分布(基材との相互作用によって作り出されるもの)の積分として表現することができる。ここで、圧力分布は、印加力だけではなく、研磨材/バックアップパッドと基材との相対的な姿勢の双方に、極めて大きく依存している(すなわち、本質的に幾何学的である)点に留意されたい。仮に、
X(t):=[X(t),X(t)] 式3a
【0051】
を、位置(X)及び向き(X)の成分を有する、ロボット補修の経路であるとする。その場合、基材上のある点(x)における切削は、以下のように表現することができる:
【数3】
【0052】
式中、xは、何らかの固定された基準系における、基材上の対象の点であり、
【数4】
は、ツール中心点を中心とする基準系(圧力及び速度の分布が定義される)において表現されるような、ツールの中心点から対象の点までの距離である。式3bは、ロボット運動経路(X(t))を含む補修計画を実行した後の、基材上の点xにおいて除去された材料を定めるものである。
【0053】
圧力及び相対速度の分布の項は、双方とも、ツールの向き(X(t))の関数であると同時に、時間の関数でもある(圧力分布を変化させるように、力を時間的に制御することができ、速度もまた、軌道及び/又は回転ツールの速度により時間的に変化し得る)。これらの分布の出力は、その対象の点(x)での、時間tにおける圧力及び速度である。定数項kは、ディスク寿命が少なくなるにつれて、補修の合間に調節される。本発明者らの以下のモデリングにおいて、これは単一の補修の寿命にわたって一定であると想定している。これらの項を、時間で積分することにより、その点における総切削量が与えられる。それゆえ、残されているステップは、所望される結果に応じた、適切な圧力分布p(x,t)とエンドエフェクタツーリングのマクロな動きx(t)とを求めて、生成することである。補修を生成する前述の目的では、双方が、欠陥を十分に除去すると同時に、可能な限り少ない視覚的影響を残す。補修された表面と未補修の表面との間に不規則な境界を作り出すことは、人間による検査に対しての、補修の視認性を低下させる。
【0054】
図5は、ロボット塗装補修システムにおける、対象の変数を示す。ロボット補修における不規則性を達成するために、システム500の変数を操作することができる。変数は、一般に、制御可能変数550と動的制約560とに分類することができる。制御可能変数550は、ロボットコントローラによって設定することが可能な変数を含む。動的制約は、制御可能変数からもたらされるものか、又は、最大加速度、速度、若しくは印加力などの、ロボット自体に対して設定される制限のいずれかである。
【0055】
軌道変数510は、位置502及び向き504の、制御可能な値を含む。バックアップパッドの位置502は、座標空間(x,y,z)において定義することができる。バックアップパッドの向き504は、ロール、ピッチ、及びヨー(r,p,y)によって定義することができる。例えば、バックアップパッドは、ワーク表面と同一平面に位置決めすることができ、又は、ワークピースに対して、ある程度の角度で傾斜させることもできる。軌道変数は、補修中に調節されるようにプログラムすることができる。例えば、バックアップパッドは、第1の時間における第1の位置(x,y,z)から、第2の時間における第2の位置(x,y,z)へと移動させることができる。同様に、向き(r,p,y)は、第1の時点から第2の時点までに変化し得る。このことは、経時的に変化する動的姿勢U(t)をもたらす。姿勢は、研磨材が作業を行っている、チームの表面に対する、バックアップパッドの相対的な位置及び相対的な向きとして定義される。姿勢は、バックアップパッドを、ワーク表面と完全に表面が位置合わせされるように、位置決めすることができ、又は姿勢は、研磨材の一部との種々のタイプの接触を可能にするように、オフセットさせることもできる。
【0056】
ツール変数530もまた、補修中に変更可能である。例えば、バックアップパッドに印加される有効力506を、経時的に変化させることができる。更には、バックアップパッドの回転速度508もまた、変化し得る。例えば、円形の補修を実行するランダム軌道ツール設定の場合、円形補修運動の0°~90°の間で移動する際には、第1の回転速度及び/又は力を有し、円形補修運動の90°~360°の範囲では、第2の速度及び/又は力を有し得る。別の実施例では、最初の2秒間の運動に関しては、第1の速度を有し、最後の6秒の運動においては、第2の速度を有し得る。
【0057】
ツールの回転/軌道運動と組み合わされたロボット運動は、研磨媒体と基材との間の経時的な相対速度566を生じさせる。しかしながら、実際には、ロボットの速度(ツールのマクロな動き)は、回転速度508よりも一般に少なくとも1桁遅いスケールであり、それゆえ、電動ツールの存在下で瞬時切削を計算する場合、一般に無視することができる点に留意されたい。しかしながら、必要な場合には、動的姿勢U(t)を考慮に入れることができる。制御された力506と軌道変数510とを組み合わせることはまた、研磨材/バックアップパッドの相互作用に起因する、経時的な動的圧力564も生じさせる。
【0058】
ツール変数は、現実には、瞬時には変更することができず、動的制約によって拘束されている。それゆえ、いかなる軌道変数510及びツール変数530も、ツール及びロボットの動的制約を考慮に入れなければならない。
【0059】
軌道変数510及びツール変数530は、補修中に調節することができるが、幾何学変数520は、一般に、補修の合間にのみ交換される。例えば、バックアップパッド522は、補修の間一定のまま留まる、所与の直径を有する。同様に、バックアップパッド522に接続されているツールの軌道524もまた、補修前に設定されており、一般に補修の合間にのみ変更される。基材表面526もまた、車両の本体上の欠陥の場所の関数であるという点で限定されている。幾何学変数520はまた、経験される圧力564にも経時的に寄与する。
【0060】
軌道変数510、幾何学変数520、及びツール変数530が全て一体となって、所与の補修に関する補修特性570のセットをもたらす。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの補修特性570が、何らかの形で補修の隠蔽に寄与することが所望される。いくつかの実施形態では、複数の特性570が、補修の隠蔽に何らかの形で寄与する。
【0061】
補修境界572は、一般に補修の外周を指す。多くの現在のロボット補修は、図4Bに示されるように円形である。換言すれば、それらは、補修の中心から外へ延びる、一定の半径を有する。対照的に、非円形の境界572は、いくつかの非一定の半径を有する境界を指す。非円形の境界は、一般に多くのシナリオにおいて目立ちにくいため、隠蔽の一形態である。いくつかの実施例は、楕円体、星形などの回転対称の(周期的)形状、(回転、放射状、左右、又は他の)対称性を有さない周期的及び/又は確率的形状、並びに、任意の(開)曲線を一般に含む。
【0062】
特に、回転対称性を活用するものとする。位数nの回転対称性(すなわち、原点又は軸に対するn回の回転対称性)とは、360°/n(30°、60°、90°、120°、180°など)の角度による回転が補修パターンを変化させないことを意味する。360°の回転は事実上、形状を回転させるものではないため、「1回」対称性は、この定義によって対称とは見なされない。いくつかの実施例は、楕円及びレムニスケート(2回)、正方形(4回)、何らかの花弁形曲線などを含む。円は事実上、無限回である(すなわち、いかなる回転も同じ形状をもたらす)。
【0063】
補修体積574とは、除去されるワーク表面(すなわち、基材材料)の体積を指す。一般に、これは、除去される材料の総体積、又は、より有用には、除去される材料の体積分布(すなわち、基材位置の関数としての切削深さ)として指定することができる。隠蔽特徴部の上記の実施例は、上記の補修境界の場合から、対称性などの補修体積分布へと自然に拡張する。更には、何らかの対象領域にわたる、切削のプロファイルを考察する。例えば、補修又は欠陥の場所の中心からの距離の関数としての、切削深さである。この場合、隠蔽の形態は、単調性、凸性などの、数学関数特性として表現することができる。
【0064】
体積隠蔽計画の一実施例は、欠陥からの距離と共に切削深さを徐々に減少させることを含む、ぼかし処理576である。ぼかし処理576又は融合とは、補修の外縁部又は境界の視認性を低下させて、ゆず肌に「融合」させる技術を指す。ぼかし処理のいくつかの実施例が、図19図23に示されている。
【0065】
補修の他の(隠蔽)特性578もまた、種々の制御可能変数550を変化させることによって導入することができる。
【0066】
圧力分布に関しては、独立気泡発泡体が、単一のバックアップパッドのバネダンパーと近似し得る。例えば、バックアップパッドが発泡体で作製され、圧縮(変位)が比較的低く保たれていると想定する場合には、各パッド構成に関して、固定された圧力分布曲線を想定することができ、以下の図6で説明されるような圧力分布をモデル化することができる。
【0067】
図6A図6Fは、本発明の実施形態において利用することが可能な、例示的な圧力応答を示す。図6A図6Dは全て、ツール610(バックアップパッドなど)が、どのようにワーク表面600と相互作用し得るか、及び、結果として経験される、バックアップパッドの断面に沿った圧力620を示している。様々なバックアップパッドと基材とのインタフェース構成を示す概略的な圧力分布が、剛性の支持体(6A)及び変形可能なもの(6C)の双方に関して示されている。上側の画像では、バックアップパッドは、基材と平面的に位置合わせされているが、その一方で、図6B及び図6Dは、ある程度の非ゼロのオフセットによって傾斜している。全ての場合に関して、バックアップパッド支持体に対して垂直に力が印加される。図6Bの実施例は、以下の式4及び式5でモデル化することができる。
【数5】
【0068】
式中、u及びvは、研磨材中心点に位置決めされている基準系において表現され、表面に沿って傾斜の方向を指しているuで方向付けされるような、座標位置を表している。
【0069】
以下を満たすものとする:
【数6】
【0070】
図7A図7Cは、本発明の実施形態において有用であり得る、例示的な向きを示す。図6A図6Eに示されるように、バックアップパッドは、ワーク表面に対して角度を成す場合がある。図7A図7Cは、バックアップパッドが表面に対して有し得る、種々の傾斜を示している。図7Aは、バックアップパッドがワーク表面と同一平面である、通常の傾斜700を示している。図7Bは、外向きの傾斜720を示し、図7Cは、内向きの傾斜730を示している。しかしながら、傾斜700、720、及び730のそれぞれは、円の全回転にわたって一定であるように示されているが、バックアップパッドの向きは、所与の回転の範囲内で変化することにより、所望の不規則性を補修に導入することができる点が明示的に想到される。
【0071】
図8は、オービタルサンダーの圧力プロファイルを示す。振動サンダー、ロータリーサンダー、オービタルサンダー、及びランダムオービタルサンダーを含めた、いくつかの異なるツールを、研磨動作に関して使用することができる。オービタルサンダーは、図8に示されるように、円運動で移動する。ランダムオービタルサンダーはまた、バックアップパッドの受動的回転も含む。追加のランダムな回転により、ランダムオービタルサンダーは、表面上に残される渦巻きパターンを少なくすることができる。図8は、理解を容易にするために、オービタルサンダーの動きを示しているが、しかしながら、ランダムオービタルサンダーは、バックアップパッドの受動的回転速度における追加的な変数を提供するものとして、本明細書では明示的に想到される。
【0072】
図8はまた、上記の式3a及び式3bで使用するために、有効ツール圧力分布をどのようにモデル化することができるかを示す。ツールの動きからもたらされる有効圧力は、ツールの動きの範囲にわたるバックアップパッド圧力分布の、時間平均として得られる。この実施例に関しては、バックアップパッド半径の3分の1の軌道半径を有する(ランダム)軌道ツールに関して、バックアップパッド圧力分布が右上に示され、有効ツール圧力分布が右下に示されている。
【0073】
図8は、所与のディスク圧力840と、結果的に得られるディスク圧力850とを有する、オービタルサンダー800の動きを示している。オービタルサンダー800は、既知の軌道半径810と、バックアップパッド半径820と、影響を受けるワークスペース領域の、結果的に得られる有効半径830とを有する。このことは、影響を受けるより大きい領域の中心においてより高く、縁部付近においてより低い、有効ディスク圧力をもたらす。有効ディスク圧力を、補修領域全体にわたって操作することにより、補修特性に隠蔽特徴部を導入することができる。より高い圧力は、より多くの材料が除去されることに相関している。補修表面にわたってオービタルサンダーを移動させることにより、隠蔽体積特徴部と隠蔽境界特徴部との双方を、補修に導入することができる。
【0074】
図9A図9Bは、ロータリーサンダー及びオービタルサンダーの速度プロファイルを示す。回転設定及び軌道設定に関する、研磨特徴部速度の概略図が、それぞれ、図9A及び図9Bに示されている。速度ベクトルが、それぞれ、矢印920及び矢印960によって示されている。回転サンディングユニットは、半径910を有し、方向940で回転するように構成されていることにより、矢印920によって示されるような速度プロファイルをもたらす。ロータリーサンダー900の外縁部は、ロータリーサンダーの内部よりも高い速度を有する。
【0075】
オービタルサンダー950は、有効ツール面積972よりも小さいツール面積952を有する。オービタルサンダー950は、軌道半径962を有し、方向964で回転することにより、速度960をもたらす。オービタルサンダー950は、方向974で回転する。
【0076】
ロボット補修ユニットは、所与の補修に関して、いずれの研磨ツールが存在しているか、並びに、いずれの研磨材料グレードがツール上に存在しているかの知識を有し得る。更には、いくつかの実施形態では、ロボット補修ユニットはまた、研磨ディスクの残りの寿命又は研磨効果の指示も有する。研磨材料についての詳細、及び、いずれの種類のツールがロボットアームに結合されているかを知ることは、最終的な補修に対する、更なる制御を可能にする。図9A及び図9Bでは、2つのタイプの研磨ツールが示されているが、少なくともいくつかの実施形態に関しては、他の研磨ツールもまた既知であり、想到される。
【0077】
図10A図10Cは、本発明の実施形態における、ロボット補修軌道の基礎となり得る形状を示す。多くの現在のロボット補修ユニットは、補修を生成するために円に依存しており、多くの場合、単一の点の周りで研磨ディスクを回転させることにより欠陥を除去する。上述のように、及び図4Bに示されるように、このことは、人間の眼には「過度に規則的」で目立つ補修を結果的にもたらす。いずれの他の設計が、円形の補修領域をもたらすことなく、ロボット補修ユニットによって影響を受けることが可能であるかを決定するために、他の形状及び設計が探究されてきた。
【0078】
例えば、とりわけ以下の曲線は、十分に不規則な、またそれゆえ補修を隠蔽する、特徴部を作り出す際に有用であり得る:ビーン曲線、バタフライ曲線、8文字曲線、楕円、葉線(二葉線、三葉線、四葉線など)、心臓形曲線、ヒポピード、レムニスケート、ネオイド、螺旋(アルキメデス、コーツ、フェルマー、双曲線など)、スーパー楕円、ルーレット(外トロコイド、内トロコイド、外サイクロイド、内サイクロイドなど)、対数曲線、及びバラ曲線。
【0079】
特に対象とする形状の1つのファミリーは、内トロコイド及び外トロコイドのルーレットであり、これらは、図10Aの図解1000に示されるような変数を使用して、以下の式7及び式8に従ってロボット補修ユニットによって形成することができる。この方式で得られる、いくつかの例示的な形状が、図10Bの表1010に示されている。
【数7】
【0080】
図10Cは、本明細書では「バラ」形状1020と称される、別の形状セットを示す。バラ形状1020は、以下の式9を使用して得ることができる:
r=a sin(nθ)+b 式9
【0081】
一般的なバラ形状1020が、それぞれ、関連するnの値で示されている。係数(a,b)は、それぞれ、形状を伸張又は拡張するために使用することができる。
【0082】
バラは、円、蝸牛線、及び外サイクロイド/内サイクロイドと共に、外トロコイド及び/又は内トロコイドの特別な場合(すなわち、a、b、及びhの注意深い選択を介して表現可能)である点に留意されたい。
【0083】
図11A図11Bは、本発明の実施形態による、補修軌道と、結果として生じる材料除去(切削)分布とを示す。バックアップパッドの形状と傾斜とを組み合わせることにより、表1100と表1150との比較において示されるように、極めて異なる材料除去プロファイルをもたらすことができる。表1100の各形状は、2、3、4、又は5のnの値と、-5°、0°、又は5°の傾斜とを有するバラに対応している。結果として得られる材料除去プロファイルが、図11Bに示されている。図11Bに示されるように、バラに基づく(またそれゆえ、外トロコイド及び/又は内トロコイドの)軌道は、欠陥領域上に研磨除去を集中させると同時に、補修領域にわたって、除去される体積を変化させることも可能である。このことは、不規則性を介して、ワーク表面上の周囲のゆず肌に、より良好に補修を融合させる結果をもたらす。
【0084】
そのような軌道は、著しい隠蔽の柔軟性を提供する。一実施例として、図11Bの切削分布1152は、(バックアップパッドの直径よりも小さい領域における)欠陥の修正、及び、その欠陥の修正と周囲の領域との間の滑らかな遷移を示している。図11Bの切削分布1154は、隠蔽特徴部として、滑らかなぼかし処理と、非円形の回転対称性(この場合は8回の回転対称性)とを呈する、「バントケーキ」形状の補修を示している。
【0085】
図12は、本明細書で説明される実施形態による、補修されるワーク表面の図を示す。ワーク表面1200は、サンディングされる領域1250が融合することを試みる、ゆず肌テクスチャを有する。バックアップパッドに取り付けられている研磨ディスクは、中心120を有し、方向1212及び方向1214によって示されるように、ワーク表面1200に沿って移動することができる。図12に示される実施形態では、バックアップパッドは、矢印1222及び矢印1224によって示される方向にもまた移動することが可能な、ランダムオービタルサンダーに取り付けられている。
【0086】
補修軌道1230は、正多角形には対応していない不規則形状を有するものとして示されている。補修軌道1230は、不規則な外周を有する補修領域1250をもたらす、複数の曲線及び凸状の湾入部を有する。図12は、所与の時間において、バックアップパッドに接触しているワーク表面1200の領域にわたる印加圧力の勾配をもたらす、傾斜した向きを有するバックアップパッドを示している。このことは、補修領域内で除去される体積の不規則性も同様にもたらす。
【0087】
図13は、本明細書で説明される実施形態による、補修計画生成システムを示す。補修計画生成器1300は、1つ以上のデータソースから情報を受信し、車両上に存在する欠陥についての受信された情報に基づいて、その欠陥に関する補修計画を生成する。補修計画は、人間の眼による視認性及び検出可能性が低減されるような、欠陥の適切な除去、及び、車両のゆず肌テクスチャとの補修表面の十分な融合を目標とする。
【0088】
補修計画生成器1300は、研磨製品データベース1340と通信する、研磨製品取得器1302を有する。研磨製品データベース1340は、一実施形態では、アクティブな補修システム上の現在の研磨製品1342についての情報を含む。研磨物品1342は、グレード1344と、サイズなどの他の特性1348とを有する。いくつかの実施形態では、研磨製品データベースはまた、研磨物品1342についてのディスク寿命情報1346も有し得る。研磨製品取得器1302は、現在の研磨材1342、並びに、現在の研磨製品1342と交換することが可能な、潜在的な新たな研磨製品1343についての、この情報の全てを取得することができる。
【0089】
補修計画生成器1300はまた、欠陥取得器1306も含む。欠陥取得器1306は、欠陥データベース1390と通信する。欠陥データベース1390は、補修計画生成器1300によって評価されている欠陥を含めた、車両上の欠陥についての情報を含む。所与の欠陥は、実数及び/又は分類を介して欠陥の特性を簡潔に説明する、1つ以上の特徴ベクトル1391を有し得るものであり、車両上での座標位置1392を有し得る。欠陥データベース1390はまた、例えば、視覚システムによって取得された、欠陥の補修前の画像1393も有し得る。欠陥データベース1390は、対象の欠陥についての他の情報1394、並びに、他の欠陥、例えば同様の欠陥についての情報、それら同様の欠陥を補修する際に使用された補修軌道、及び、それらの補修の評価を有し得る。
【0090】
欠陥選択器1308が、補修システムによって補修される欠陥、又は補修される一連の欠陥を選択する。全ての欠陥に補修が必要とされるわけではない。例えば、欠陥が、見込み顧客には見えない車両表面上に存在している場合には、その欠陥を補修する必要はない場合がある。欠陥選択器1308は、欠陥補修計画生成器1350が補修命令を生成するための、補修を必要とする各欠陥を選択する。一実施形態では、補修命令は、複数の欠陥に対して1つずつ生成され、各補修命令が、補修ロボットに個別に送信される。別の実施形態では、欠陥補修計画生成器1350は、補修のために識別された欠陥のそれぞれに対処する、単一の軌道を生成する。
【0091】
補修計画生成器はまた、車両データ取得器1310を使用して、車両データベース1395とも通信する。車両データ取得器1310は、検査及び補修を受けている車両についての情報を取得する。車両は、車両の表面の幾何学形状の離散的表現を含む、表面メッシュ1396を有する。車両はまた、メーカー、モデル、色、ドアの塗装層及び処理数、詳細部、あるいは他の修正を含めた、1つ以上の特徴1397も含み得る。車両はまた、表面上のゆず肌の存在及びテクスチャを含めた、1つ以上のパラメータ1398も有し得る。車両データベースはまた、他の情報1399も記憶し得る。
【0092】
補修計画データベース1320は、欠陥を評価して、補修のための計画を生成する際に役立ち得る、情報を含む。補修計画データベース1320は、欠陥のタイプ1322及び場所1324を含めた、欠陥についての情報を含む。補修計画データベース1320はまた、補修される欠陥の近傍に存在する、ゆず肌1326についての情報も含む。補修計画データベース1320はまた、車両のワーク表面上の欠陥領域を含めた、他の情報も含み得る。
【0093】
欠陥補修計画生成器1350は、研磨製品取得器1302、欠陥取得器1306、欠陥選択器1308、車両データ取得器1310、及び補修計画データベース1320によって取得された情報を受信して、ロボット補修ユニットに通信されることになる補修命令1364を生成する。
【0094】
補修命令1364は、ロボットのエンドエフェクタが補修の間に作り出すことになる、形状1376を含む。形状1376は、ツールが補修の間に静止したまま留まるような、静止点とすることができる。別の実施形態では、形状1376は、バックアップパッド及び研磨製品が、ある形状で車両のワーク表面にわたって引きずられるように、エンドエフェクタを移動させることを含む。形状1376は、一実施形態では、バックアップパッドの半径よりも大きい半径を有する、円を含み得る。形状1376は、別の実施形態では、楕円を含み得る。形状1376はまた、他の実施形態では、バラ、外トロコイド、内トロコイド、又は、矩形、正方形などの別の多角形も含み得る。形状1376はまた、いくつかの実施形態では、曲線状若しくは直線状の縁部、凹状若しくは凸状の部分、又は他の特徴部を有するものなどの、不規則形状も含み得る。
【0095】
欠陥補修計画生成器1350は、補修軌道に関する研磨ツールの開始位置を生成する、位置生成器1352を含む。生成される開始位置は、生成される軌道の終了位置と同じものとすることができ、又は、異なるものとすることもできる。
【0096】
欠陥補修計画生成器1350はまた、軌道に沿った各点においてバックアップパッドに印加される力1374を生成する、軌道力プロファイル生成器1354も含む。力1374は、いくつかの実施形態では、補修軌道の間の各時点において、均等に印加することができる。力1374は、いくつかの実施形態では、補修軌道の間、バックアップパッドにわたって均等に印加することができる。他の実施形態では、力1374は、補修の間の異なる時間1370において異なるものであり、例えば力は、最初に補修時間1370aにおいて、より遅い補修の時間1370bよりも高いものとすることができる。更には、エンドエフェクタは、補修の少なくとも一部分に関して勾配力1374が印加されるように、バックアップパッドを傾斜させることができる。勾配力1374は、傾斜が時間1370aにおいて時間1370bとは異なるように、補修中に変化し得る。
【0097】
欠陥補修計画生成器1350はまた、軌道速度プロファイル生成器1358も含む。軌道速度プロファイル生成器1358は、補修時間1370a~n内の各時点においてバックアップパッドが移動する速度1378を生成する。例えば、円形状の軌道では、エンドエフェクタは、バックアップパッドを、第1の回転部分の間、第2の回転部分よりも素早く移動させることができる。
【0098】
欠陥補修計画生成器1350は、いくつかの実施形態ではまた、研磨ディスク変更決定器1360も含む。いくつかの実施形態では、補修命令1364はまた、次の欠陥補修が開始する前に、研磨ディスク又はバックアップパッドを補修ロボットが取り換える命令も含み得る。ディスク変更決定器1360は、一実施形態では、ディスク寿命指示1346に基づいて、ディスクを取り換えるべきか否かを判定する。ディスク寿命指示1346は、例えば、研磨ディスク上に残存している研磨材料の尺度とすることができ、又は、所与の研磨物品によって完了された、補修サイクルの数に基づくものとすることができる。
【0099】
補修命令1376は、補修命令通信器1362によって、補修ユニット1380に送信される。補修命令通信器1362は、有線接続又は無線接続を使用して、補修ユニット1380と通信し得る。いくつかの実施形態では、補修計画生成器1300は、補修ユニット1380の一部であることにより、補修命令通信器1362は、補修を実施する力コントローラ及びエンドエフェクタに、命令を直接通信する。
【0100】
補修命令1364は、一連の時点1370a~nに関して、補修軌道の形状1376の範囲内の、ワーク表面上でのバックアップパッドの位置1372と、力コントローラによって実施される力1374と、研磨ツールの速度1378とを含む。
【0101】
補修ユニット1380が補修を完了した後に、いくつかの実施形態では、補修特性1381が収集される。外周1382及び体積1384などの、いくつかの補修特性を、欠陥補修計画生成器1350によって生成された補修計画に基づいて予期することができ、補修特性1381の収集の一部として検証することができる。補修特性はまた、ぼかし処理1386の程度も含み得る。例えば、ぼかし処理1386は、補修領域の外周に沿って存在するべきである。いくつかの実施形態では、ぼかし処理1386は、外周の全体にわたって概ね均等である。いくつかの実施形態では、補修後の画像を含めた、他の補修特性評価1388もまた取り込むことができる。
【0102】
図14は、本発明の一実施形態における、補修命令を生成する方法を示す。方法1400は、本明細書の実施形態で説明されるシステムのうちの1つにおいて、又は別の好適なシステムにおいて実施することができる。
【0103】
ブロック1410で、車両パラメータが取得される。車両パラメータは、補修を受ける準備が整っている車両に関わるものである。車両は、関連する表面メッシュ1412を有し得る。車両パラメータを取得することはまた、ブロック1414に示されるように、層、量、硬化条件、及び硬さを含めた、車両に適用されている塗装についての特性を取得することも含み得る。ゆず肌特性1416もまた、車両全体に関して、又は車両上の1つ以上の欠陥を取り囲む局所的部分に関して、取得することもできる。
【0104】
ブロック1420で、欠陥が特徴付けられる。車両は、いくつかの実施形態では、複数の欠陥を有する場合があり、それらのうちの少なくとも一部が、補修のために特徴付けられる。欠陥を特徴付けることは、欠陥のタイプ1421、欠陥の重大度1422、又は、車両上の場所1423を含み得る。例えば、欠陥のタイプ1421は、汚れ又は引っ掻きを含み得る。欠陥の重大度1422とは、欠陥による影響を受けているワーク表面上の領域、欠陥の長さ、欠陥の高さ若しくは深さ、又は別の特性を指す場合がある。欠陥の場所は、車両のワーク表面上の座標位置を含み得る。欠陥を特徴付けることはまた、塗装層内又はクリアコート層内のいずれに欠陥が位置しているかなどの、ワーク表面に対する欠陥の深さ1424、又は塗装の層に対する深さも含み得る。欠陥を特徴付けることはまた、ワーク表面の補修前の画像1426を取得することも含み得る。欠陥に関連する他の特徴1428もまた、取得することができる。
【0105】
ブロック1430で、欠陥が補修計画にマッピングされる。一実施形態では、欠陥を補修計画にマッピングすることは、図13のものなどの補修計画生成器が、車両及び欠陥についての情報を受信し、その受信された情報に基づいて、欠陥に関する補修軌道を生成することを含む。
【0106】
ブロック1440で、補修計画のための経路が生成される。この経路は、1つ以上の位置1442を含み得る。一実施形態では、位置1442は、円、楕円、バラ、外トロコイド、又は内トロコイドを含めた、規則的形状に対応している。別の実施形態では、位置1442は、不規則形状に対応している。形状は、曲率線若しくは直線、凹状部分若しくは凸状部分、又は他の特徴部を含み得る。ブロック1440で経路を生成することはまた、1つ以上の向き1444を生成することも含み得る。例えば、バックアップパッドは、ワーク表面に均等に接触することができ、それにより、バックアップパッドの表面にわたって、及びワーク表面上に、均一な圧力が適用される。別の実施形態では、バックアップパッドは、生成された経路の少なくとも一部分に対して傾斜している。この傾斜は、内向き又は外向きとすることができ、いくつかの実施形態では、補修中に変化し得る。
【0107】
ブロック1450で、生成された経路は、補修軌道を生成するために時間パラメータ化される。経路を時間パラメータ化することは、生成された経路に沿って、速度及び加速度を割り当てることを含む。時間パラメータ化を生成することは、ブロック1452に示されるように、エンドエフェクタツール並びにロボット自体によって達成可能な最大速度及び加速度、並びに加加速度などの、動的制約を満たすことを必要とする。時間パラメータ化はまた、ロボット及びエンドエフェクタが軌道を達成できることを確実にするべく、軌道が生成された後に制約を検証することも含み得る。
【0108】
ブロック1460で、時間パラメータ化を含む補修命令が、欠陥の実施のためにロボットに送信される。一実施形態では、時間パラメータ化の完了に基づいて、自動的に命令を送信することができる。別の実施形態では、方法1400は、矢印1470によって示されるように繰り返され、第2の欠陥に関して補修軌道が生成される。あるいは、図14に示されるように、方法1400は、一連の欠陥に関して繰り返すことができ、命令が送信される前に、車両補修に関して完全な軌道が設定される。
【0109】
図15は、欠陥検出及びランク付けシステムアーキテクチャのブロック図である。リモートサーバアーキテクチャ1500は、欠陥検出及びランク付けシステム1510の実装の、一実施形態を示している。一実施例として、リモートサーバアーキテクチャ1500は、サービスを配信するシステムの物理的な場所又は構成についてのエンドユーザ知識を必要としない、計算、ソフトウェア、データアクセス、及び記憶域のサービスを提供することができる。様々な実施形態では、リモートサーバは、適切なプロトコルを使用して、インターネットなどのワイドエリアネットワークを介してサービスを配信することができる。例えば、リモートサーバは、ワイドエリアネットワークを介してアプリケーションを配信することができ、ウェブブラウザ又は任意の他のコンピューティング構成要素を通じて、それらにアクセスすることができる。図1図8で示されているか若しくは説明されている、ソフトウェア又は構成要素、並びに対応するデータは、リモートの場所のサーバ上に記憶させることができる。リモートサーバ環境におけるコンピューティングリソースは、リモートのデータセンターの場所に集約させることができ、又は、それらを分散させることもできる。リモートサーバインフラストラクチャは、共有データセンターを通じてサービスを配信することができるが、それらの共有データセンターが、ユーザにとって単一のアクセスポイントとして現れる。それゆえ、本明細書で説明される構成要素及び機能は、リモートサーバアーキテクチャを使用して、リモートの場所のリモートサーバから提供することができる。あるいは、それらは、従来のサーバによって提供されるか、クライアントデバイス上に直接インストールされるか、又は他の方式で提供することもできる。
【0110】
図15に示される実施例では、いくつかの項目は、前出の図に示されるものと同様である。図15は、補修計画生成システムをリモートのサーバの場所1502に配置することができる点を、具体的に示している。それゆえ、コンピューティングデバイス1520は、それらのシステムに、リモートのサーバの場所1502を通じてアクセスする。オペレータ1550は、コンピューティングデバイス1520を使用して、ユーザインタフェース1522に同様にアクセスすることができる。
【0111】
図15はまた、リモートサーバアーキテクチャの別の実施例も示す。図15は、本明細書で説明されるシステムの一部の要素が、リモートのサーバの場所1502に配置される一方で、他の要素は配置されないこともまた想到される点を示している。例として、記憶域1530、1540、若しくは1560、又は補修システム1570を、場所1502とは別個の場所に配置して、場所1502のリモートサーバを介してアクセスすることができる。それらが位置している場所に関わりなく、それらは、ネットワーク(ワイドエリアネットワーク又はローカルエリアネットワークのいずれか)を介して、コンピューティングデバイス1520によって直接アクセスすることができ、サービスによってリモートサイトでホストすることができ、サービスとして提供することができ、又は、リモートの場所に存在する接続サービスによってアクセスすることができる。また、データも、実質的に任意の場所に記憶させることができ、断続的に関係者によってアクセスされるか、又は関係者に転送することができる。例えば、電磁波キャリアの代わりに、又はそれに加えて、物理的キャリアを使用することができる。
【0112】
また、本明細書で説明されるシステムの要素、又はそれらの一部分を、多種多様な異なるデバイス上に配置することができる点にも留意されたい。それらのデバイスのうちの一部としては、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、組み込み型コンピュータ、産業用コントローラ、タブレットコンピュータ、あるいは、パームトップコンピュータ、携帯電話、スマートフォン、マルチメディアプレーヤー、パーソナルデジタルアシスタントなどの他のモバイルデバイスが挙げられる。
【0113】
図16図17は、先行の図に示されている実施形態において使用することが可能な、モバイルデバイスの実施例を示す。
【0114】
図16は、本システム(又は、その一部)を展開することが可能な、(例えば、図15のコンピューティングデバイス1520のような)ユーザ又はクライアントのハンドヘルドデバイス16として使用することが可能な、ハンドヘルド又はモバイルコンピューティングデバイスの、例示的な一実施例の簡略ブロック図である。例えば、モバイルデバイスを、データの生成、処理、又は表示に使用するために、コンピューティングデバイス1520のオペレータコンパートメント内に展開することができる。図17は、ハンドヘルドデバイス又はモバイルデバイスの別の実施例である。
【0115】
図16は、本明細書で示され説明される、いくつかの構成要素を実行することが可能な、クライアントデバイス1616の構成要素の概略ブロック図を提供する。クライアントデバイス1616は、それらと相互作用するか、又は、一部を実行して一部と相互作用する。デバイス1616には、他のコンピューティングデバイスとハンドヘルドデバイスが通信することを可能にし、いくつかの実施形態の下では、走査などによって、自動的に情報を受信するためのチャネルを提供する、通信リンク1613が設けられている。通信リンク1613の例としては、ネットワークへのセルラアクセスを提供するために使用される無線サービス、並びに、ネットワークへのローカル無線接続を提供するプロトコルなどの、1つ以上の通信プロトコルを介した通信を可能にすることが挙げられる。
【0116】
他の実施例では、インタフェース1615に接続される取り外し可能なセキュアデジタル(Secure Digital;SD)カード上に、アプリケーションを受信することができる。インタフェース1615及び通信リンク1613は、メモリ1621及び入出力(I/O)構成要素1623、並びにクロック1625及び位置情報システム1627にも接続されている、バス1619に沿って、プロセッサ1617(プロセッサを具現化することも可能なもの)と通信する。
【0117】
I/O構成要素1623は、一実施形態では、入力操作及び出力操作を容易にするために設けられており、デバイス1616は、ボタン、タッチセンサ、光学センサ、マイクロフォン、タッチスクリーン、近接センサ、加速度計、方位センサなどの入力構成要素と、表示デバイス、スピーカ、及び/又はプリンタポートなどの出力構成要素とを含み得る。他のI/O構成要素1623も同様に使用することができる。
【0118】
クロック1625は、例示的に、時刻及び日付を出力するリアルタイムクロック構成要素を含む。また、プロセッサ1617にタイミング機能を提供することもできる。
【0119】
例示的に、位置情報システム1627は、デバイス1616の現在の地理的位置を出力する構成要素を含む。これには、例えば、全地球測位システム(global positioning system;GPS)受信機、LORANシステム、推測航法システム、セルラ三角測量システム、又は他の測位システムを含めることができる。また、例えば、所望の地図、ナビゲーション経路、及び他の地理的機能を生成する、マッピングソフトウェア若しくはナビゲーションソフトウェアも含めることができる。
【0120】
メモリ1621は、オペレーティングシステム1629、ネットワーク設定1631、アプリケーション1633、アプリケーション構成設定1635、データ記憶1637、通信ドライバ1639、及び通信構成設定1641を記憶している。メモリ1621は、全てのタイプの、有形の揮発性及び不揮発性コンピュータ可読メモリデバイスを含み得る。また、コンピュータ記憶媒体(以下で説明)も含み得る。メモリ1621は、コンピュータ可読命令を記憶しており、このコンピュータ可読命令は、プロセッサ1617によって実行されると、そのプロセッサに、命令に従ってコンピュータ実施ステップ又は機能を実行させる。プロセッサ1617は同様に、他の構成要素によってアクティブにされて、それらの機能を促進することもできる。
【0121】
図17は、デバイスがスマートフォン1671であり得ることを示している。スマートフォン1671は、アイコン若しくはタイル又は他のユーザ入力機構1675を表示する、タッチ感知ディスプレイ1673を有する。機構1675は、アプリケーションを実行すること、電話をかけること、データ転送操作を実行することなどのために、ユーザによって使用することができる。一般に、スマートフォン1671は、モバイルオペレーティングシステム上に構築されており、フィーチャーフォンよりも高度なコンピューティング能力及び接続性を提供する。
【0122】
デバイス1616の他の形態が可能である点に留意されたい。
【0123】
図18は、先行の図に示されている実施形態において使用することが可能な、コンピューティング環境のブロック図である。
【0124】
図18は、本明細書で説明されるシステム及び方法の要素、又は(例えば)それらの一部を展開することが可能な、コンピューティング環境の一実施例である。図18を参照すると、いくつかの実施形態を実装するための例示的システムは、コンピュータ1810の形態の汎用コンピューティングデバイスを含む。コンピュータ1810の構成要素は、限定するものではないが、(プロセッサを含み得る)処理ユニット1820と、システムメモリ1830と、そのシステムメモリを含めた様々なシステム構成要素を処理ユニット1820に結合する、システムバス1821とを含み得る。システムバス1821は、様々なバスアーキテクチャのうちのいずれかを使用する、メモリバス若しくはメモリコントローラ、周辺バス、及びローカルバスを含めた、いくつかのタイプのバス構造のうちのいずれかとすることができる。本明細書で説明されるシステム及び方法に関して説明された、メモリ及びプログラムを、図18の対応する部分に展開することができる。
【0125】
コンピュータ1810は、典型的には、様々なコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ1810によってアクセスすることが可能な、任意の利用可能な媒体とすることができ、揮発性/不揮発性媒体及び取り外し可能/取り外し不可能な媒体の双方を含む。例として、限定するものではないが、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、変調データ信号又は搬送波とは異なるものであり、それらを含むものではない。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、若しくは他のデータなどの情報を記憶するための、任意の方法又は技術で実装されている、揮発性/不揮発性の取り外し可能/取り外し不可能な媒体の双方を含めた、ハードウェア記憶媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、限定するものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk;DVD)、若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、若しくは他の磁気記憶デバイス、又は、所望の情報を記憶するために使用することが可能であり、コンピュータ1810によってアクセスすることが可能な、任意の他の媒体を含む。通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを、移送機構において具現化することができ、任意の情報配信媒体を含む。用語「変調データ信号」とは、その特性のうちの1つ以上が、信号内の情報を符号化するような方式で設定又は変更されている、信号を意味する。
【0126】
システムメモリ1830は、読み取り専用メモリ(read only memory;ROM)1831及びランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)1832などの、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含む。起動中などにコンピュータ1810内の要素間で情報を転送するために役立つ基本ルーチンを含む、基本入出力システム1833(basic input/output system;BIOS)は、典型的にはROM1831内に記憶されている。RAM1832は、典型的には、処理ユニット1820によって即座にアクセス可能であり、かつ/又は、処理ユニット1820上で現在動作されている、データモジュール及び/又はプログラムモジュールを含む。例として、限定するものではないが、図18は、オペレーティングシステム1834、アプリケーションプログラム1835、他のプログラムモジュール1836、及びプログラムデータ1837を示している。
【0127】
コンピュータ1810はまた、他の取り外し可能/取り外し不可能な揮発性/不揮発性のコンピュータ記憶媒体も含み得る。単なる例として、図12は、取り外し不可能な不揮発性磁気媒体から読み取るか若しくはそれらに書き込むハードディスクドライブ1841、不揮発性磁気ディスク1852、光ディスクドライブ1855、及び不揮発性光ディスク1856を示している。ハードディスクドライブ1841は、典型的には、インタフェース1840などの取り外し不可能なメモリインタフェースを介して、システムバス1821に接続されており、光ディスクドライブ1855は、典型的には、インタフェース1850などの取り外し可能メモリインタフェースによって、システムバス1821に接続されている。
【0128】
あるいは、又は更に、本明細書で説明される機能は、少なくとも部分的に、1つ以上のハードウェア論理構成要素によって実行することができる。例えば、限定するものではないが、使用することが可能なハードウェア論理構成要素の例示的なタイプとしては、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-programmable Gate Array;FPGA)、特定用途向け集積回路(例えば、Application-specific Integrated Circuit;ASIC)、特定用途向け標準製品(例えば、Application-specific Standard Product;ASSP)、システムオンチップシステム(System-on-a-chip system;SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device;CPLD)などが挙げられる。
【0129】
上記で論じられ図18に示されているドライブ、及びそれらの関連のコンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、及び、コンピュータ1810に関する他のデータの、記憶域を提供する。図18では、例えば、ハードディスクドライブ1841は、オペレーティングシステム1844、アプリケーションプログラム1845、他のプログラムモジュール1846、及びプログラムデータ1847を記憶するものとして示されている。これらの構成要素は、オペレーティングシステム1834、アプリケーションプログラム1835、他のプログラムモジュール1836、及びプログラムデータ1837と同じものか、又は異なるものとすることができる点に留意されたい。
【0130】
ユーザは、キーボード1862、マイクロフォン1863、及び、マウス、トラックボール、若しくはタッチパッドなどのポインティングデバイス1861などの、入力デバイスを介して、コンピュータ1810にコマンド及び情報を入力することができる。他の入力デバイス(図示せず)としては、ジョイスティック、ゲームパッド、衛星受信機、スキャナなどを挙げることができる。これらの入力デバイス及び他の入力デバイスは、多くの場合、システムバスに結合されているユーザ入力インタフェース1860を介して、処理ユニット1820に接続されているが、他のインタフェース及びバス構造によって接続することもできる。視覚表示1891又は他のタイプの表示デバイスもまた、ビデオインタフェース1890などのインタフェースを介して、システムバス1821に接続されている。モニタに加えて、コンピュータはまた、出力周辺インタフェース1895を介して接続することが可能な、スピーカ1897及びプリンタ1896などの、他の周辺出力デバイスも含み得る。
【0131】
コンピュータ1810は、リモートコンピュータ1880などの1つ以上のリモートコンピュータへの、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network;LAN)又はワイドエリアネットワーク(Wide Area Network;WAN)などの論理接続を使用して、ネットワーク化された環境において動作される。
【0132】
LANネットワーク環境において使用される場合、コンピュータ1810は、ネットワークインタフェース又はアダプタ1870を介して、LAN1871に接続される。WANネットワーク環境において使用される場合、コンピュータ1810は、典型的には、インターネットなどのWAN1873を介した通信を確立するための、モデム1872又は他の手段を含む。ネットワーク化された環境においては、プログラムモジュールは、リモートのメモリ記憶デバイス内に記憶させることができる。図18は、例えば、リモートコンピュータ1880上に、リモートのアプリケーションプログラム1885が存在し得ることを示している。
【0133】
ワーク表面上の補修された領域が提示される。補修された領域は、補修境界を含む。補修境界の内側で、ワーク表面は補修テクスチャを有し、補修境界の外側で、ワーク表面はワーク表面テクスチャを有する。補修された領域はまた、補修境界の内側の補修深さ分布と、隠蔽特徴部とを含む。補修された領域は、欠陥を除去するためにワーク表面上で実行された、ロボット補修の結果である。
【0134】
補修された領域は、ワーク表面上での研磨操作の結果とすることができる。研磨操作は、補修された領域の一部分からワーク表面テクスチャを除去したこととすることができる。
【0135】
補修境界は、回転対称とすることができる。補修境界は、n回の回転対称性を有し得るものであり、nは有限かつ2以上である。補修境界は、n回の回転対称性を有し得るものであり、nは2以上かつ25以下である。補修境界は、n回の回転対称性を有し得るものであり、nは3以上かつ25以下である。補修境界は、n回の補修境界の回転対称性を有し得るものであり、nは3以上かつ8以下である。
【0136】
補修境界は、外トロコイド又は内トロコイドとすることができる。補修境界は、aパラメータ及びhパラメータを有するものとして定義することができ、aパラメータ及びhパラメータの双方とも非ゼロである。
【0137】
補修領域は、実行されるロボット補修の経路が、外トロコイド又は内トロコイドであるように実装されてもよい。経路は、aパラメータ及びhパラメータを有するものとして定義され、aパラメータ及びhパラメータの双方とも非ゼロである。
【0138】
補修境界は、非対称とすることができる。
【0139】
補修境界は、有効ツール半径の6倍よりも小さいものとすることができる。
【0140】
補修境界は、有効ツール半径の4倍よりも小さいものとすることができる。
【0141】
補修境界は、有効ツール半径の3倍よりも小さいものとすることができる。
【0142】
補修境界は、有効ツール半径の2倍よりも小さいものとすることができる。
【0143】
補修領域は、切削深さが、補修された領域の中心から半径方向外向きに、単調に減少しているように実装されてもよい。
【0144】
補修領域は、欠陥の残滓が、補修された領域内に残存するように実装されてもよい。
【0145】
補修領域は、ぼかし処理を含み得る。
【0146】
補修領域を、ワーク表面に融合させることができる。
【0147】
補修領域は、人間に対して容易には明らかとなり得ない。
【0148】
補修境界は、凸状部分又は凸状部分を有し得る。
【0149】
補修境界は、直線を含み得る。
【0150】
補修領域は、補修深さプロファイルが、第1の点において、ワーク表面に対する第1の深さを有し、第2の点において、第2の深さを有するように実装されてもよい。第1の点及び第2の点は、補修境界の内側に存在し得る。
【0151】
補修領域は、補修深さプロファイルが、第1の点において、ワーク表面に対する第1の深さを有し、第2の点において、第2の深さを有するように実装されてもよい。第1の点及び第2の点は、補修境界の内側に存在し得る。
【0152】
補修境界は、第1の点において第1の切削プロファイルを有し、第2の点において第2の切削プロファイルを有し得る。第1の切削プロファイルは、第2の切削プロファイルとは異なり得る。
【0153】
補修領域は、第1の点が、第2の点よりも、補修境界に近接しているように実装されてもよい。第1の深さは、第2の深さよりも大きいものとすることができる。
【0154】
ワーク表面上の欠陥をロボット補修するための方法が提示される。本方法は、ワーク表面の表面メッシュを受信することを含む。本方法はまた、欠陥の場所を受信することも含む。この場所は、表面メッシュ上の点に対応している座標位置である。本方法はまた、欠陥を補修するための補修マップを生成することも含む。補修マップは、補修位置と、その補修位置における補修力とを含む。本方法はまた、補修マップの時間パラメータ化を生成することも含む。本方法はまた、補修ロボットに補修命令を送信することも含む。補修命令は、補修マップ及び時間パラメータ化を含む。補修ロボットは、欠陥に接触して、その欠陥の場所でワーク表面を研磨するように構成されている、ツールを備える。補修位置は、ツールの位置を含み、力は、ワーク表面上にツールによって加えられる力を含む。
【0155】
本方法は、ツールが、研磨物品に結合されているバックアップパッドに結合されるように実施されてもよい。ツールは、補修位置における補修向きを有し得る。補修向きは、ワーク表面に対するツールの向きを含み得る。この向きは、ワーク表面に対して、外向きの傾斜、及び内向きの傾斜、又は平行な傾斜とすることができる。
【0156】
本方法は、補修位置が第1の補修位置であり、補修向きが第1の補修向きであるように実施されてもよい。補修命令はまた、ツールが、第1の時間に、第1の補修位置において、第1の補修向きで、第1の印加される補修力を有し、ツールが、第2の時間に、第2の補修位置において、第2の補修向きで、第2の印加される補修力を有することも含み得る。
【0157】
本方法は、第1の補修位置が、第2の補修位置とは異なるように実施されてもよい。
【0158】
本方法は、第1の補修位置が、第2の補修位置と同じであるように実施されてもよい。
【0159】
本方法は、第1の補修向きが、第2の補修向きと同じであるように実施されてもよい。
【0160】
本方法は、第1の補修向きが、第2の補修向きとは異なるように実施されてもよい。
【0161】
本方法は、第1の印加される補修力が、第2の印加される補修力と同じであるように実施されてもよい。
【0162】
本方法は、第1の印加される補修力が、第2の印加される補修力とは異なるように実施されてもよい。
【0163】
本方法は、ツールが移動構成要素を有し、補修命令が、移動構成要素に関するツール速度を含むように実施されてもよい。
【0164】
本方法は、補修命令がまた、第1の時間における第1のツール速度と、第2の時間における第2のツール速度とを含むように実施されてもよい。第1のツール速度と第2のツール速度とは、同じものとすることができる。
【0165】
本方法は、補修命令がまた、第1の時間における第1のツール速度と、第2の時間における第2のツール速度とを含むように実施されてもよい。第1のツール速度と第2のツール速度とは、異なるものとすることができる。
【0166】
本方法は、ツールがロータリーサンダーであり、ツール速度が回転速度であるように実施されてもよい。
【0167】
本方法は、ツールが振動サンダーであり、ツール速度が振動速度であるように実施されてもよい。
【0168】
本方法は、ツールが軌道を有するオービタルサンダーであり、ツール速度が回転軌道速度であるように実施されてもよい。
【0169】
本方法は、ツールが軌道を有するランダムオービタルサンダーであり、ツール速度が回転軌道速度であるように実施されてもよい。
【0170】
本方法は、ツールが運動軸を有するランダムオービタルサンダーであり、ツール速度が軸速度であるように実施されてもよい。
【0171】
本方法は、補修マップが、順序付けされている複数の位置を含み、時間パラメータ化が、順序付けされている複数の位置を、ツールが順番に通過することを含むように実施されてもよい。
【0172】
本方法は、順序付けされている複数の位置が、開始位置が終了位置とは異なるような開路を形成するように実施されてもよい。
【0173】
本方法は、順序付けされている複数の位置が、開始位置が終了位置と同じであるような閉路を形成するように実施されてもよい。
【0174】
本方法は、複数の位置が、ツールに形状を描き出させるように実施されてもよい。
【0175】
本方法は、形状が、円、楕円、多角形、バラ、外トロコイド、又は内トロコイドから成る群から選択される、規則的形状であるように実施されてもよい。
【0176】
本方法は、形状が、凸状部分、凹状部分、直線部分、又は湾曲部分を有する、不規則形状であるように実施されてもよい。
【0177】
本方法は、補修命令が、補修ロボットが補修命令を実行するためのコマンドを含むように実施されてもよい。
【0178】
本方法は、補修命令がまた、研磨物品を新たな研磨物品と交換するためのコマンドも含むように実施されてもよい。
【0179】
本方法は、コマンドが、受信された研磨物品パラメータに基づくように実施されてもよい。研磨物品パラメータは、研磨グレード、又は研磨物品の残りの寿命とすることができる。
【0180】
本方法は、ツールによって研磨されたワーク表面上の領域を含む補修領域が、ツールに結合されているバックアップパッドの領域よりも大きいように実施されてもよい。
【0181】
本方法は、補修領域が、補修領域の全体にわたる研磨深さプロファイルを有し、研磨深さプロファイルが、補修表面にわたって一貫していないように実施されてもよい。
【0182】
本方法は、第1の点における、ワーク表面に対する第1の研磨深さが、第2の点における、第2の研磨深さよりも浅いように実施されてもよい。
【0183】
ワーク表面上の欠陥を補修するための、補修ロボットが提示される。補修ロボットは、第1の縁部における基底部と、第2の端部におけるフランジとを有する、ロボットアームを有する。補修ロボットはまた、フランジに結合されている力制御部も有する。補修ロボットはまた、力制御部に結合されているエンドエフェクタも有する。補修ロボットはまた、エンドエフェクタに結合されているツールも有する。補修ロボットはまた、ツールに結合されているバックアップパッドも有する。バックアップパッドはまた、研磨ディスクにも結合されている。補修ロボットはまた、駆動アームに、ツールを欠陥の上方の位置へと移動させ、受信された補修命令に応答して、補修軌道を実行させるように構成されている、ロボットコントローラも有する。補修軌道は、ワーク表面上の補修経路をツールが追跡することを含む。補修経路は、複数の位置と、それら複数の位置のそれぞれにおける、ツール向き、ツール力、及びツール速度とを含む。補修ロボットはまた、実行されると、受信された補修命令を補修ロボットに実行させる、コンピュータ実施命令も有する。
【0184】
補修ロボットはまた、第1のツール位置における第1のツール向きが、第2のツール位置における第2のツール向きとは異なるように実装されてもよい。
【0185】
補修ロボットはまた、第1のツール位置における第1のツール力が、第2のツール位置における第2のツール力とは異なるように実装されてもよい。
【0186】
補修ロボットはまた、第1のツール位置における第1のツール速度が、第2のツール位置における第2のツール速度とは異なるように実装されてもよい。
【0187】
補修ロボットはまた、補修経路が規則的形状を含むように実装されてもよい。
【0188】
補修ロボットはまた、規則的形状が、円、楕円、多角形、バラ、外トロコイド、又は内トロコイドであるように実装されてもよい。
【0189】
補修ロボットはまた、補修経路が、凸状部分又は凹状部分を有する不規則形状を含むように実装されてもよい。
【0190】
補修ロボットはまた、補修経路が回転対称性を有するように実装されてもよい。
【0191】
補修ロボットはまた、補修経路が回転対称性を有さないように実装されてもよい。
【0192】
補修ロボットはまた、補修経路が非対称であるように実装されてもよい。
【0193】
補修ロボットはまた、研磨ディスクが取り外し可能であり、補修命令が、現在の研磨ディスクを取り外して、新たな研磨ディスクをバックアップパッド上に載置する命令を含むように実装されてもよい。
【0194】
補修ロボットはまた、ロボットコントローラが、欠陥特性に基づいて補修命令を生成するように実装されてもよい。欠陥特性は、欠陥のタイプ、欠陥のサイズ、又は、ワーク表面上の欠陥の場所である。
【0195】
補修ロボットはまた、ロボットコントローラが、研磨ディスクパラメータに基づいて補修命令を生成するように実装されてもよい。研磨ディスクパラメータは、研磨グレード又は残りのディスク寿命である。
【0196】
補修ロボットはまた、ロボットコントローラが、ワーク表面パラメータに基づいて補修命令を生成するように実装されてもよい。ワーク表面パラメータは、塗装パラメータ又は欠陥深さである。
【0197】
補修ロボットはまた、ワーク表面が車両であり、塗装パラメータが、塗装コーティングの数、塗装コーティングのタイプ、又は塗装硬さであるように実装されてもよい。
【0198】
補修ロボットはまた、車両が自動車であるように実装されてもよい。
【0199】
補修ロボットはまた、基底部が、補修プロセスの間、自動車に対して静止しているように実装されてもよい。
【0200】
補修ロボットはまた、基底部が、補修プロセスの間、自動車に対して移動しているように実装されてもよい。
【0201】
補修ロボットはまた、基底部及び自動車の双方が、補修プロセスの間、移動しているように実装されてもよい。
【0202】
補修ロボットはまた、ツールが振動サンダーであり、ツール速度が、振動サンダーの振動速度であるように実装されてもよい。
【0203】
補修ロボットはまた、ツールがロータリーサンダーであり、ツール速度が回転速度であるように実装されてもよい。
【0204】
補修ロボットはまた、ツールが軌道を有するオービタルサンダーであり、ツール速度が軌道回転速度であるように実装されてもよい。
【0205】
補修ロボットはまた、ツールが軌道を有するランダムオービタルサンダーであり、ツール速度が軌道回転速度であるように実装されてもよい。
【0206】
補修ロボットはまた、ツールが軸を有するランダムオービタルサンダーであり、ツールが軸速度であるように実装されてもよい。
【0207】
ロボット補修ユニットに関する補修命令が提示される。補修命令は、ロボット補修ユニットに結合されているツールに関する、開始位置を含む。ツールは、ワーク表面に接触して研磨するように構成されている、研磨物品を含む。補修命令はまた、第1の時間における、ツールに関する第1の位置と、第2の時間における、ツールに関する第2の位置とを含む、補修経路も含む。補修命令はまた、第1の時間における、研磨物品に対するロボット補修ユニットによる第1の印加力と、第2の時間における、研磨物品に対するロボット補修ユニットによる第2の印加力とを含む、力プロファイルも含む。補修命令はまた、第1の時間における第1のツール速度と、第2の時間における第2のツール速度とを含む、ツール速度プロファイルも有し得る。補修命令はまた、実行されると、受信された補修命令を補修ロボットに実行させる、コンピュータ可読命令も有し得る。
【0208】
補修命令はまた、ツールに関する終了位置も有し得るものであり、この終了位置は、開始位置とは異なる。
【0209】
補修命令は、ワーク表面が欠陥を含み、補修命令が、そのワーク表面上の欠陥の視覚的外観を低減するべく構成されているように実装されてもよい。
【0210】
補修命令は、補修領域の外周が、ワーク表面に融合されるように実装されてもよい。融合は、補修領域の縁部に沿ってぼかし処理を作り出すことを含み得る。融合は、ワーク表面の補修領域内の補修深さプロファイルを、研磨することを含み得る。
【0211】
補修命令は、第1の位置における第1の補修深さが、第2の位置における第2の補修深さよりも小さくなるように実装されてもよい。第1の位置は、第2の位置よりも、補修外周に近いものとすることができる。
【0212】
補修命令は、研磨物品が研磨物品領域を有し、補修領域が、研磨物品領域よりも大きくなるように実装されてもよい。
【0213】
補修命令は、補修領域が、研磨物品領域の2倍よりも大きくなるように実装されてもよい。
【0214】
補修命令は、補修領域が、研磨物品の直径の2倍よりも大きい寸法を有するように実装されてもよい。
【0215】
補修命令は、第2の位置が、第1の位置と同じであるように実装されてもよい。
【0216】
補修命令は、第2の位置が、第1の位置とは異なるように実装されてもよい。
【0217】
補修命令は、第1の力が、第2の力とは異なるように実装されてもよい。
【0218】
補修命令は、第1のツール速度が、第2のツール速度とは異なるように実装されてもよい。
【0219】
補修命令はまた、第1の時間における第1のツール向きと、第2の時間における第2のツール向きとを含み得る。第1のツール向き及び第2のツール向きは、ワーク表面と平行、ワーク表面に対して外向きの傾斜、及びワーク表面に対して内向きの傾斜から成る群から選択することができる。
【0220】
補修命令は、第1のツール向きが、第2のツール向きとは異なるように実装されてもよい。
【0221】
補修命令は、補修経路が、開始位置が終了位置とは異なるような開路を含むように実装されてもよい。
【0222】
補修命令は、補修経路が、開始位置が終了位置と同じであるような閉路を含むように実装されてもよい。
【0223】
補修命令は、補修経路が規則的形状を含み、規則的形状が、円、楕円、多角形、外トロコイド、内トロコイド、又はバラを含むように実装されてもよい。
【0224】
補修命令は、補修経路が回転対称性を有するように実装されてもよい。
【0225】
補修命令は、補修経路が非対称であるように実装されてもよい。
【0226】
補修命令は、補修経路が不規則経路であるように実装されてもよい。不規則経路は、凹状部分又は凸状部分を有する。
【0227】
補修命令は、開始位置が、欠陥と実質的に接触しているツールを含むように実装されてもよい。
【0228】
補修命令は、ワーク表面が車両であるように実装されてもよい。
【0229】
補修命令は、補修命令が、補修の間に静止したまま留まる補修ロボットに関するものであるように実装されてもよい。ワーク表面は、補修の間に静止していてもよい。ワーク表面は、補修の間に移動していてもよい。
【0230】
補修命令は、補修の間に移動している補修ロボットに関するものであってもよい。ワーク表面は、補修の間に静止していてもよい。ワーク表面は、補修の間に移動していてもよい。
【0231】
補修命令は、ツールが振動サンダーであり、第1の速度が第1の振動速度であり、第2の速度が第2の振動速度であるように実装されてもよい。
【0232】
補修命令は、ツールがロータリーサンダーであり、第1の速度が第1の回転速度であり、第2の速度が第2の回転速度であるように実装されてもよい。
【0233】
補修命令は、ツールが軌道を有するオービタルサンダーであり、第1の速度が第1の軌道回転速度であり、第2の速度が第2の軌道回転速度であるように実装されてもよい。
【0234】
補修命令は、ツールが軌道を有するランダムオービタルサンダーであり、第1の速度が第1の軌道回転速度であり、第2の速度が第2の軌道回転速度であるように実装されてもよい。
【0235】
補修命令は、ツールが移動軸を有するランダムオービタルサンダーであり、第1の速度が第1の軸速度であり、第2の速度が第2の軸速度であるように実装されてもよい。
【0236】
ワーク表面上の欠陥を研磨するための、補修計画生成システムが提示される。補修計画生成システムは、ワーク表面に関連付けられている表面メッシュを取得するように構成されている、ワーク表面取得器を含む。本システムはまた、欠陥に関する欠陥特性を取得するように構成されている、欠陥取得器も含む。本システムはまた、欠陥特性に基づいて、欠陥を研磨するための補修軌道を生成するように構成されている、補修軌道生成器も含む。補修軌道生成器は、ロボット補修ユニット上のツールが実行するための経路を生成するように構成されている、経路生成器と、ツールに結合されている研磨物品に対してツールが加えるための力プロファイルを生成するように構成されている、力プロファイル生成器と、第1の時間において、ツールが第1の位置に存在して第1の力を加え、第2の時間において、第2の位置に存在して第2の力を加えるように、速度と生成された経路とを関連付けるように構成されている、時間パラメータ化器とを含む。本システムはまた、生成された補修軌道を、実行するためのロボット補修ユニットに通信するように構成されている、命令通信器も含む。本システムはまた、プロセッサとコンピュータ実施命令とを有するコントローラを含み、コンピュータ実施命令は、実行されると、ワーク表面取得器に、表面メッシュを取得させ、欠陥取得器に、欠陥特性を取得させ、補修軌道生成器に、補修軌道を生成させ、命令通信器に、生成された補修軌道を通信させる。
【0237】
補修計画生成システムはまた、研磨物品についての研磨物品特性を取得するように構成されている、研磨製品取得器も含み得る。
【0238】
補修計画生成システムは、研磨物品特性が、研磨グレード又は残りの研磨ディスク寿命であるように実装されてもよい。
【0239】
補修計画生成システムはまた、研磨物品特性に基づいて、研磨物品変更コマンドを生成するように構成されている、研磨ディスク変更決定生成器も含み得る。命令通信器は、研磨物品変更コマンドを、生成された補修軌道と共に通信する。
【0240】
補修計画生成システムは、命令通信器がまた、受信されたときにロボット補修ユニットが補修軌道を実行するための、補修開始コマンドも通信するように実装されてもよい。
【0241】
補修計画生成システムは、命令通信器がまた、補修軌道を実行する前にロボット補修ユニットが研磨物品変更コマンドを実行するための、補修開始コマンドも通信するように実装されてもよい。
【0242】
補修計画生成システムは、欠陥特性が、欠陥の補修前の画像であるように実装されてもよい。
【0243】
補修計画生成システムは、欠陥特性が、欠陥のタイプ、ワーク表面上の欠陥の場所、ワーク表面の表面に対する欠陥深さ、又は欠陥サイズのパラメータであるように実装されてもよい。
【0244】
補修計画生成システムは、補修軌道が、過去の欠陥補修に少なくとも部分的に基づいて生成されるように実装されてもよい。
【0245】
補修計画生成システムは、ワーク表面取得器がまた、ワーク表面特性も取得するように実装されてもよい。
【0246】
補修計画生成システムは、ワーク表面が車両であり、ワーク表面特性が、ゆず肌特性であるように実装されてもよい。
【0247】
補修計画生成システムは、ワーク表面特性が、塗装特性であるように実装されてもよい。
【0248】
補修計画生成システムは、塗装特性が、塗装硬さ、塗装色、塗装層厚さ、塗装層の数、又は塗装のタイプであるように実装されてもよい。
【0249】
補修計画生成システムは、欠陥特性が、塗装内部の欠陥深さであるように実装されてもよい。
【0250】
補修計画生成システムは、第1の位置と第2の位置とが同じであるように実装されてもよい。
【0251】
補修計画生成システムは、第1の位置と第2の位置とが異なるように実装されてもよい。
【0252】
補修計画生成システムは、ワーク表面に接触している、研磨物品の第1の領域が、ワーク表面に接触している、研磨物品の第2の領域と重複しないように実装されてもよい。第1の領域は、第1の位置の研磨物品に対応し得るものであり、第2の領域は、第2の位置の研磨物品に対応し得る。
【0253】
補修計画生成システムは、第1の印加力が、第2の印加力とは異なるように実装されてもよい。
【0254】
補修計画生成システムは、第1の印加力が、第2の印加力と同じであるように実装されてもよい。
【0255】
補修計画生成システムは、ツールが、ワーク表面と接触している研磨物品の領域に沿って力プロファイルが加えられるような、ワーク表面に対する向きを有するように実装されてもよい。
【0256】
補修計画生成システムは、この向きが、ワーク表面に対して、外向きの傾斜、内向きの傾斜、又は平行な向きであるように実装されてもよい。
【0257】
補修計画生成システムは、補修経路が、ツールの開始位置と終了位置とが異なるような開路であるように実装されてもよい。
【0258】
補修計画生成システムは、補修経路が、開始位置と終了位置とが同じであるような閉路であるように実装されてもよい。
【0259】
補修計画生成システムは、補修経路が、円、楕円、多角形、バラ、外トロコイド、又は内トロコイドであるように実装されてもよい。
【0260】
補修計画生成システムは、補修経路が不規則形状であるように実装されてもよい。
【0261】
補修計画生成システムは、補修経路が凸状部分を含むように実装されてもよい。
【0262】
補修計画生成システムは、補修経路が凹状部分を含むように実装されてもよい。
【0263】
補修計画生成システムは、補修経路が直線部分を含むように実装されてもよい。
【0264】
補修計画生成システムは、補修経路が回転対称性を有するように実装されてもよい。
【0265】
補修計画生成システムは、補修経路が非対称であるように実装されてもよい。
【0266】
補修計画生成システムは、ツールが振動サンダーであり、ツール速度が振動速度であるように実装されてもよい。
【0267】
補修計画生成システムは、ツールがロータリーサンダーであり、ツール速度が回転速度であるように実装されてもよい。
【0268】
補修計画生成システムは、ツールが軌道を有するオービタルサンダーであり、ツール速度が軌道回転速度であるように実装されてもよい。
【0269】
補修計画生成システムは、ツールが軌道を有するランダムオービタルサンダーであり、ツール速度が軌道回転速度であるように実装されてもよい。
【0270】
補修計画生成システムは、ツールが移動軸を有するランダムオービタルサンダーであり、ツール速度が軸速度であるように実装されてもよい。
【0271】
補修計画生成システムは、ツールが、接着剤物品に結合するバックアップパッドに結合するように実装されてもよい。
【0272】
ワーク表面に関する補修軌道を生成するための方法が提示される。本方法は、ワーク表面パラメータ取得器を使用して、ワーク表面パラメータを取得することを含む。本方法はまた、欠陥パラメータ取得器を使用して、ワーク表面上の欠陥に関する欠陥パラメータを取得することも含む。欠陥パラメータは、ワーク表面上の欠陥の場所を含む。本方法はまた、補修経路生成器を使用して、欠陥に関する補修経路を生成することも含む。補修経路は、ワーク表面に接触するツールに関する、補修位置、補修力、及び補修向きを含む。本方法はまた、時間パラメータ化器を使用して、補修経路を時間パラメータ化することにより、補修軌道を生成することも含む。本方法は、プロセッサと、記憶されているコンピュータ実施命令とを有する、補修ロボットコントローラによって実施され、コンピュータ実施命令は、実行されると、コントローラに、ワーク表面パラメータを取得するステップ、欠陥パラメータを取得するステップ、補修経路を生成するステップ、及び補修経路を時間パラメータ化するステップを完了させる。
【0273】
本方法はまた、命令通信器を使用して、補修ロボットに対して補修軌道を通信することも含み得る。
【0274】
本方法はまた、補修ロボットの動的制約との適合性に関して、軌道をチェックすることも含み得る。動的制約は、最大加速度、最大速度、又は加加速度を含む。
【0275】
本方法は、軌道が、第1の時間及び第2の時間を含むように実施されてもよい。補修位置は、第1の補修位置とすることができ、補修力は、第1の補修力であり、補修向きは、第1の補修向きである。第1の時間において、ツールは、第1の補修位置において、第1の向きで、第1の補修力を有する。第2の時間において、ツールは、第2の補修位置において、第2の補修向きで、第2の補修力を有する。
【0276】
本方法は、第1の補修位置が、第2の補修位置と同じであるように実施されてもよい。
【0277】
本方法は、第1の補修位置が、第2の補修位置とは異なるように実施されてもよい。
【0278】
本方法は、第1の補修力が、第2の補修力と同じであるように実施されてもよい。
【0279】
本方法は、第1の補修力が、第2の補修力とは異なるように実施されてもよい。
【0280】
本方法は、第1の補修向きが、第2の補修向きと同じであるように実施されてもよい。
【0281】
本方法は、第1の補修向きが、第2の補修向きとは異なるように実施されてもよい。
【0282】
本方法は、ツールが移動構成要素を有するように実施されてもよい。移動構成要素は、第1の時間における第1の速度と、第2の時間における第2の速度とを有する。
【0283】
本方法は、第1の速度が、第2の速度とは異なるように実施されてもよい。
【0284】
本方法は、第1の速度が、第2の速度と同じであるように実施されてもよい。
【0285】
本方法は、補修ツールが振動サンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、第1の振動速度及び第2の振動速度であるように実施されてもよい。
【0286】
本方法は、補修ツールがロータリーサンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、第1の回転速度及び第2の回転速度であるように実施されてもよい。
【0287】
本方法は、補修ツールが軌道を有するオービタルサンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、第1の回転速度及び第2の回転速度であるように実施されてもよい。
【0288】
本方法は、補修ツールが運動軸を有するランダムオービタルサンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、第1の軸運動速度及び第2の軸運動速度であるように実施されてもよい。
【0289】
本方法は、補修向きが、ワーク表面に対して平行、ワーク表面に対して外向きの傾斜、又はワーク表面に対して内向きの傾斜であるように実施されてもよい。
【0290】
本方法は、ツールがバックアップパッドに結合され、バックアップパッドが研磨物品に取り外し可能に結合され、研磨物品がワーク表面に直接接触するように実施されてもよい。
【0291】
本方法は、本方法がまた、研磨物品特性を取得することと、その研磨物品特性に基づいて、研磨物品変更コマンドを生成することとを含むように実施されてもよい。
【0292】
本方法は、研磨物品特性が、研磨グレード又は研磨物品の残り寿命の指示であるように実施されてもよい。
【0293】
本方法は、補修経路が、補修経路を実行する際にツールが通過することになる、複数の位置を含むように実施されてもよい。
【0294】
本方法は、補修経路が、開始位置が終了位置とは異なるような開路であるように実施されてもよい。
【0295】
本方法は、補修経路が、開始位置が終了位置と同じであるような閉路であるように実施されてもよい。
【0296】
本方法は、補修経路が、円、楕円、バラ、外トロコイド、内トロコイド、又は多角形から成る群から選択される、規則的形状を含むように実施されてもよい。
【0297】
本方法は、補修経路が、凸状部分、凹状部分、直線、及び曲線から成る群から選択される特徴部を有する、不規則形状を含むように実施されてもよい。
【0298】
本方法は、補修経路が回転対称性を有するように実施されてもよい。
【0299】
本方法は、補修経路が非対称であるように実施されてもよい。
【0300】
本方法は、ワーク表面が車両であるように実施されてもよい。
【0301】
本方法は、ワーク表面パラメータが、車両上の塗装の層の塗装特性であるように実施されてもよい。
【0302】
本方法は、ワーク表面パラメータが、車両のゆず肌テクスチャであるように実施されてもよい。
【0303】
本方法は、欠陥パラメータが、欠陥のタイプであるように実施されてもよい。
【0304】
本方法は、欠陥パラメータが、ワーク表面に対する欠陥深さであるように実施されてもよい。
【0305】
本方法は、欠陥パラメータが、欠陥の補修前の画像であるように実施されてもよい。
【0306】
本方法は、補修力が、補修領域に沿ってぼかし処理を引き起こすべく選択されるように実施されてもよい。
【0307】
補修ロボットに関する欠陥補修軌道が提示される。軌道は、補修ロボットのツールに関する開始位置と、ワーク表面上のツールに関する終了位置とを含む。ツールは、ワーク表面に接触して研磨する。軌道はまた、第1の時間におけるツールの第1の位置と、第2の時間におけるツールの第2の位置とを含む、軌道形状も含む。軌道はまた、第1の時間において印加される第1の力と、第2の時間において印加される第2の力とを含む、力プロファイルも含む。軌道はまた、第1の時間における第1のツール速度と、第2の時間における第2のツール速度とを含む、速度プロファイルも含む。軌道はまた、第1の時間におけるツールの第1の向きと、第2の時間におけるツールの第2の向きとを含む、向きプロファイルも含む。
【0308】
欠陥補修軌道は、印加される第1の力が、印加される第2の力と同じであるように実装されてもよい。
【0309】
欠陥補修軌道は、印加される第1の力が、印加される第2の力とは異なるように実装されてもよい。
【0310】
欠陥補修軌道は、第1の位置が、第2の位置と同じであるように実装されてもよい。
【0311】
欠陥補修軌道は、第1の位置が、第2の位置とは異なるように実装されてもよい。
【0312】
欠陥補修軌道は、第1のツール速度が、第2のツール速度と同じであるように実装されてもよい。
【0313】
欠陥補修軌道は、第1のツール速度が、第2のツール速度とは異なるように実装されてもよい。
【0314】
欠陥補修軌道は、第1の向きが、第2の向きとは異なるように実装されてもよい。
【0315】
欠陥補修軌道は、第1の向きが、第2の向きと同じであるように実装されてもよい。
【0316】
欠陥補修軌道は、終了位置が、開始位置とは異なるように実装されてもよい。
【0317】
欠陥補修軌道は、終了位置が、開始位置と同じであるように実装されてもよい。
【0318】
欠陥補修軌道は、軌道形状が、円、楕円、バラ、外トロコイド、内トロコイド、又は多角形であるように実装されてもよい。
【0319】
欠陥補修軌道は、軌道形状が回転対称性を有するように実装されてもよい。
【0320】
欠陥補修軌道は、軌道形状が非対称であるように実装されてもよい。
【0321】
欠陥補修軌道は、軌道形状が凸状部分又は凹状部分を有し、外周が湾曲部分又は直線部分を有するように実装されてもよい。
【0322】
欠陥補修軌道は、ツールがロータリーサンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、回転速度であるように実装されてもよい。
【0323】
欠陥補修軌道は、ツールが振動サンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、振動速度であるように実装されてもよい。
【0324】
欠陥補修軌道は、ツールが軌道を有するオービタルサンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、軌道回転速度であるように実装されてもよい。
【0325】
欠陥補修軌道は、ツールが軌道を有するランダムオービタルサンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、軌道回転速度であるように実装されてもよい。
【0326】
欠陥補修軌道は、ツールが移動軸を有するランダムオービタルサンダーであり、第1のツール速度及び第2のツール速度が、軸速度であるように実装されてもよい。
【0327】
欠陥補修軌道は、補修経路が、欠陥にわたってツールが移動していくことを含むように実装されてもよい。
【0328】
欠陥補修軌道は、補修経路が実行された後に、欠陥の残滓が残存するように実装されてもよい。
【0329】
欠陥補修軌道は、ワーク表面が車両であり、ワーク表面を研磨することが、補修領域内のワーク表面のテクスチャを変化させることを含むように実装されてもよい。
【0330】
欠陥補修軌道は、補修領域内のワーク表面のテクスチャが、補修領域の外側のワーク表面のテクスチャとは異なるように実装されてもよい。
【0331】
欠陥補修軌道は、補修領域が、ワーク表面テクスチャに補修領域テクスチャが融合される、境界領域を含むように実装されてもよい。
【0332】
欠陥補修軌道は、境界領域がぼかし処理を含むように実装されてもよい。
【0333】
上記で提示された説明及び図は、単なる例として意図されているものであり、添付の請求項に記載されている場合を除き、いかなる方式でも例示的実施形態を限定することを意図するものではない。上述されている様々な例示的実施形態の、様々な要素の様々な技術的態様は、数多くの他の方式で組み合わせることができ、それらの組み合わせの全てが、本開示の範囲内にあると見なされる点に留意されたい。
【0334】
したがって、例示目的のために例示的実施形態が開示されてきたが、当業者であれば、様々な修正、追加、及び置換が可能である点が理解されるであろう。それゆえ、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、それらの等価物の全範囲と共に、添付の請求項の範囲内で修正することができる。
実施例
【0335】
図19図23は、ぼかし処理及び表面粗さのいくつかの実施例を示す。図19A図19Eは、ぼかし処理の実施例を示す。図19Aは、反射表面上の補修後領域のグレースケール画像を示す。研磨された領域1902は、反射表面1904上に存在している。図19Aの補修は、ぼかし処理された遷移部1910を示している。例示的な研磨された領域1902は、概ね40mmの幅である。表面1904は、塗装された表面の上に、クリアコーティングされている。研磨された領域1902が暗色化していることは、反射表面1904が破壊されていることを表している。この破壊は、欠陥を除去又は低減するために使用された研磨材による、表面の切削又は微小な焼き付きによって引き起こされている。研磨された領域1902は、補修された欠陥よりも著しく大きい。
【0336】
研磨された領域1902がポリッシングされた後、反射表面を見ている個人に対して、可視の谷部が明らかとなることを防ぐためには、ぼかし処理が重要である。上述のように、反射表面1904は、「ゆず肌」と称される、波打ち状の表面特徴部を有し得る。
【0337】
図19B図19Eは、処理された表面の4つの実施例を示す。図19Bは、一方の側の、漸進的なぼかし処理1920と、他方の側の、ぼかし処理が殆ど施されていない部分1930とを有する、不均等にぼかし処理された研磨表面を示している。図19Cは、不規則なぼかし処理が縁部の周りに施されている、実施例1940を示している。図19Eは、ぼかし処理が施されていないアンダーカット1960と、偏ったぼかし処理1970とを示している。図19Dは、外周の周りに均等に存在している、好ましいぼかし処理1950を示している。
【0338】
存在するぼかし処理の量は、特定の経路又は領域にわたって、反射表面に対する破壊を定量化することによって測定することができる。図20A及び図20Bは、ぼかし処理測定技術2000、2050の実施例を示す。図20Aは、補修領域の中心から、縁部におけるぼかし処理された遷移部にわたって引かれている、線2002を示している。図20Bは、画像中心からの画素数を表す軸2052に沿って延びる、線2002に沿った図20Aからの画素の分析を示している。画素値2054は、画素の明度値を表している。図示のように、より明るい中心部2060が存在しており、これは、研磨された領域の、より重度に研磨されている中央環部2065における、より暗い画素へと遷移した後、完全な反射表面2070へと遷移している。
【0339】
図21A図21Bに示されるように、ぼかし処理技術を使用して、研磨された領域に不規則性又は不均一性を導入することができる。5つの線2202、2204、2206、2208、及び2210は、処理された領域の中心から、外側の未処理の領域まで引かれている。経路に沿った画素測定値が、図22Bに表されている。5つのサンプルにわたって、それらの値において見られる凹凸2220は、ぼかし処理の影響を示している。
【0340】
図22及び図23は、例えば、経路にわたる領域内の表面テクスチャ、表面うねり、及び/又は表面粗さを使用して、ぼかし処理をどのように測定することができるかを、数学的に示す。
【0341】
図22Aは、補修された領域2300を示しており、中心から未研磨の部分まで、線2302が引かれている。この領域を、10画素幅の経路にわたって測定した。
【0342】
【数8】
【0343】
式中、Sは、鏡面反射方向へと反射される光であり、Tは、全反射光束であり、Rは、二乗平均平方根表面領域粗さであり、θは、鏡面反射方向であり、λは、光波長である。図22Aは、表面テクスチャ2310、表面うねり2320、及び表面粗さ2330のプロットを示している。
【0344】
式10を図23Aに適用すると、遷移領域は、必要とされるよりも少ないぼかし処理を有しており、81.43の、粗さの二乗平均平方根を有することが分かる。図23Bは、ぼかし処理が存在する領域における、より高い変動性を示すものであり、206.8の、粗さの二乗平均平方根を有する。ゆず肌の粗さの規定の範囲は、製造業者が所望する審美性に依存しており、また、車両の位置にも依存している。例えば、ユーティリティビークル上の下部パネルは、ゆず肌を有し得るものであり、そのゆず肌の変動性は、高い粗度数として表現されるような、粗い粉体塗装と殆ど同様の外観の、極めて急激な遷移を示す。車両のフードの表面上の別の用途においては、ゆず肌は、より低い粗度数で表現されるような、遥かに滑らかな波状の品質を有し得る。
【0345】
図24A及び図24Bは、ポリッシング前(図24A)及びポリッシング後(図24B)の、補修領域の撮影画像を示す。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図19C
図19D
図19E
図20A
図20B
図21A
図21B
図22A
図22B
図22C
図23A
図23B
図24A
図24B
【国際調査報告】