(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-01
(54)【発明の名称】開口デバイスをパッケージ材料のウェブに付加するためのユニット及び方法
(51)【国際特許分類】
B65B 9/00 20060101AFI20230125BHJP
【FI】
B65B9/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022527920
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(85)【翻訳文提出日】2022-07-01
(86)【国際出願番号】 EP2020080577
(87)【国際公開番号】W WO2021094113
(87)【国際公開日】2021-05-20
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ラウロ・ベルッチ
(72)【発明者】
【氏名】アルマンド・スタグリアノ
(72)【発明者】
【氏名】ファブリツィオ・タヴェルナリ
(72)【発明者】
【氏名】ファブリツィオ・バティスティーニ
【テーマコード(参考)】
3E050
【Fターム(参考)】
3E050AA01
3E050AA02
3E050AA08
3E050AB08
3E050BA01
3E050BA11
3E050CC09
(57)【要約】
開口デバイス(2)をパッケージ材料のウェブ(4)に、ウェブ(4)に沿って互いから非ゼロの距離に配置されたウェブ(4)の所定の領域(3)で付加するためのユニット(1)であって、ユニットは、前進経路(P)に沿ってウェブ(4)を供給するように構成された、供給群(5)と、第1の開口デバイス(2)を第1の所定の領域(3d、3e、3f)で付加するように構成された、少なくとも1つの第1のツール(12a、12b、12c)と、第2の開口デバイス(2)を第2の所定の領域(3a、3b、3c)で付加するように構成された、少なくとも1つの第2のツール(11a、lib、11c)と、第2のツールの下流及び第1のツールの上流に配置され、ユニット(1)のツールの数(k)の整数倍である、数(N)の所定の領域(3)を有するウェブ部(19)を含み及び/又は蓄積するように構成された、緩衝部(18)とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口デバイス(2)をパッケージ材料のウェブ(4)に、前記ウェブ(4)に沿って互いから非ゼロの距離に配置された前記ウェブ(4)の所定の領域(3)に付加するためのユニット(1)であって、
前記ウェブ(4)を前進経路(P)に沿って供給するように構成された、供給群(5)と、
前記経路(P)に沿って第1の所望の位置に配置され、第1の開口デバイス(2)を前記第1の所望の位置に配置された対応する第1の所定の領域(3d、3e、3f)に付加するように構成された、少なくとも1つの第1のツール(12a、12b、12c)と、
前記経路(P)に沿って第2の所望の位置に配置され、第2の開口デバイス(2)を前記第2の所望の位置に配置された対応する第2の所定の領域(3a、3b、3c)に付加するように構成された、少なくとも1つの第2のツール(11a、11b、11c)と、
前記経路(P)に沿って前記第2のツール(11a、11b、11c)の下流及び前記第1のツール(12a、12b、12c)の上流に配置され、前記ユニット(1)のツール(11a、11b、11c、12a、12b、12c)の数(k)の整数倍である、数(N)の前記所定の領域(3)を有する、ウェブ部(19)を含む及び/又は蓄積するように構成された、緩衝部(18)とを含む、ユニット。
【請求項2】
前記経路(P)に沿って前記第1のツール(12a、12b、12c)の上流に配置され、前記第1の所定の領域(3d、3e、3f)の位置を検出し、前記第1の所定の領域(3d、3e、3f)の前記検出された位置に相互に関連した第1の情報(S1)を発生するように構成された、第1の位置センサ(15)と、
前記経路(P)に沿って前記第2のツール(11a、11b、11c)の上流に配置され、前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)の位置を検出し、前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)の前記検出された位置に相互に関連した第2の情報(S2)を発生するように構成された、第2の位置センサ(16)と、
前記第1の情報(S1)及び前記第2の情報(S2)を受領し、前記第1の情報を前記経路(P)に沿って前記第1の所定の領域(3d、3e、3f)の予め設定された名目位置に相互に関連した第3の情報(S3)と比較し、前記第2の情報(S2)を前記経路(P)に沿って前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)の予め設定された名目位置に相互に関連した第4の情報(S4)と比較し、前記第1の情報(S1)と前記第3の情報(S3)との前記比較に基づいて第1の位置の差分値(E1)、並びに前記第2の情報(S2)と前記第4の情報(S4)との前記比較に基づいて第2の位置の差分値(E2)を計算するように構成された、制御ユニット(17)とを更に含み、
前記供給群(5)は、
前記第1の所定の領域(3d、3e、3f)を前記第1の位置の差分値(E1)に基づいて前記第1の所望の位置に向かって、及び前記第1の所望の位置において前進させ、前記ウェブ部(19)を前記緩衝部(18)に供給するように構成された、前進デバイス(13)と、
前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)を前記第2の位置の差分値(E2)に基づいて前記第2の所望の位置に位置付けるように構成された、調節デバイス(14)とを含む、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記調節デバイス(14)は、前記緩衝部(18)内の前記ウェブ部(19)の第1の伸張部(19a)が、前記経路(P)に対して、前記調節デバイス(14)の下流に置かれ、前記緩衝部(18)内の前記ウェブ部(19)の第2の伸張部(19b)が、前記調節デバイス(14)の上流に置かれるように、前記緩衝部(18)で適位置に配置され、
前記調節デバイス(14)は、前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)を前記第2の位置の差分値(E2)に基づいて前記第2の所望の位置に位置付ける一方で、前記第1の伸張部(19a)を前記経路(P)に沿って実質的に静止したままにするために、前記経路(P)に沿って前記第2の伸張部(19b)の動きを制御するように構成され、
前記ユニットは、前記第2のツール(11a、11b、11c)の上流に配置され、前記ウェブ(4)を張力下に置いて張力を掛け続け、前記ウェブ(4)を前記前進経路(P)に沿って前記ウェブ(4)の前記前進方向と反対方向に引くように構成された、張力デバイス(100)を更に含む、請求項2に記載のユニット。
【請求項4】
前記第1の伸張部(19a)は、前記ウェブ部(19)の第1の半体を画定し、前記第2の伸張部(19b)は、前記ウェブ部(19)の第2の半体を画定する、請求項3に記載のユニット。
【請求項5】
前記前進デバイス(13)は、少なくとも前記調節デバイス(14)が、前記経路(P)に沿って前記第2の伸張部(19b)の動きを制御する間、前記第1の伸張部(19a)を位置付けるように構成される、請求項3又は4に記載のユニット。
【請求項6】
周期的に前記第1のツール(12a、12b、12c)は、開口デバイス(2)を前記第2の伸張部(19b)の前記所定の領域(3)に付加するように構成され、前記第2のツール(11a、11b、1cc)は、開口デバイス(2)を前記第1の伸張部(19a)の前記所定の領域(3)に付加するように構成され、又は
周期的に前記第1のツール(12a、12b、12c)は、開口デバイス(2)を前記第2の伸張部(19b)の前記所定の領域(3)に付加するように構成され、前記第2のツール(11a、11b、11c)は、開口デバイス(2)を前記第1の伸張部(19a)の前記所定の領域(3)に付加するように構成される、請求項3~5のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項7】
前記調節デバイス(14)は、前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)の前記第2の所望の位置に向かう動き、及び前記第2の所望の位置における動きを制御するために、前記経路(P)に対して横方向に、及び前記ウェブ部(19)に向かって動くことができる移動部材(20)を含む、請求項2~6のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項8】
前記移動部材(20)は、使用時に前記ウェブ(4)を支持し、前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)を前記第2の所望の位置に位置付けるように、前記ウェブ部(19)を押し又は解放するために、前記第2の位置の差分値(E2)に基づいて前記経路(P)に対して横方向に固定された長手方向軸(X)を中心に偏心的に回転できる、回転可能部材である、請求項7に記載のユニット。
【請求項9】
前記第1のツール(12a、12b、12c)は、前記第1の開口デバイス(2)を前記第1の所望の位置に配置された前記対応する第1の所定の領域(3d、3e、3f)の上に成形するための第1の成形ステーションであり、
前記第2のツール(11a、11b、11c)は、前記第2の開口デバイス(2)を前記第2の所望の位置に配置された前記対応する第2の所定の領域(3a、3b、3c)の上に成形するための第2の成形ステーションである、請求項1~8のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項10】
前記所定の領域(3)の間の距離に等しい距離をもつ、前記前進経路(P)に沿って互いから等距離の3個の前記第1のツール(12a、12b、12c)を含む、第1の群(12)と、
前記所定の領域(3)の間の距離に等しい距離をもつ、前記前進経路(P)に沿って互いから等距離の3個の前記第2のツール(11a、11b、11c)を含む、第2の群(11)とを含み、
前記緩衝部(18)は、前記前進経路(P)に沿って前記第2の群(11)の下流及び前記第1の群(12)の上流に配置される、請求項1~9のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項11】
開口デバイス(2)をパッケージ材料のウェブ(4)に、前記ウェブ(4)に沿って互いから非ゼロの距離で配置された前記ウェブ(4)の所定の領域(3)に付加するための方法であって、
a)前記ウェブ(4)を前進経路(P)に沿って供給するステップと、
b)少なくとも1つの第1のツール(12a、12b、12c)を使用することにより、第1の開口デバイス(2)を第1の所定の領域(3d、3e、3f)に第1の所望の位置で付加するステップと、
c)少なくとも1つの第2のツール(11a、11b、11c)を使用することにより、第2の開口デバイス(2)を第2の所定の領域(3a、3b、3c)に第2の所望の位置で付加するステップと、
d)前記経路(P)に沿って前記第2の所望の位置の下流及び前記第1の所望の位置の上流に蓄積するステップであって、ウェブ部(19)は、前記ステップb)及びc)で使用したツール(11a、11b、11c、12a、12b、12c)の数(k)の整数倍である、数(N)の前記所定の領域(3)を有する、蓄積するステップとを含む、方法。
【請求項12】
e1)前記第1の所望の位置の上流で、前記経路(P)に沿って前記第1の所定の領域(3d、3e、3f)の位置を検出するステップと、
e2)前記第2の所望の位置の上流で、前記経路(P)に沿って前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)の位置を検出するステップと、
g1)ステップe1)で検出した位置に相互に関連した第1の情報(S1)を発生するステップと、
g2)ステップe2)で検出した位置に相互に関連した第2の情報(S2)を発生するステップと、
h1)前記第1の情報(S1)を前記経路(P)に沿って前記第1の所定の領域(3d、3e、3f)の予め設定された名目位置に相互に関連した第3の情報(S3)と比較するステップと、
h2)前記第2の情報(S2)を前記経路(P)に沿って前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)の予め設定された名目位置に相互に関連した第4の情報(S4)と比較するステップと、
i1)前記ステップh1)の間に行った前記比較に基づいて第1の位置の差分値(E1)を計算するステップと、
i2)前記ステップh2)の間に行った前記比較に基づいて第2の位置の差分値(E2)を計算するステップと、
l)前記第1の所定の領域(3d、3e、3f)をステップi1)で計算した前記第1の位置の差分値(E1)に基づいて前記第1の所望の位置に向かって、及び前記第1の所望の位置において前進させるステップと、
m)前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)をステップi2)で計算した前記第2の位置の差分値(E2)に基づいて前記第2の所望の位置に位置付けるステップとを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ウェブ部(19)は、前記第1の所定の領域(3d、3e、3f)に隣接する第1の伸張部(19a)、及び前記第2の所定の領域(3a、3b、3c)に隣接する第2の伸張部(19b)を含み、
位置付ける前記ステップm)は、
n)前記経路(P)に沿って前記第2の伸張部(19b)の動きを制御するステップと、
o)前記経路(P)に沿って前記第1の伸張部(19a)を実質的に静止したままにするステップと、
p)前記前進経路(P)に沿って前記ウェブ(4)の前記前進方向と反対方向に前記ウェブ(4)を引くことにより、前記ウェブ(4)を張力下に置いて張力を掛け続けるステップとを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
q)少なくとも制御する前記ステップn)の間に前記第1の伸張部(19a)を位置付けるステップを更に含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
位置付ける前記ステップm)は、
r)前記経路(P)に対して横方向に動き、前記ウェブ部(19)を押し又は解放するように移動部材(20)を制御するステップを含む、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
制御する前記ステップr)は、
s)回転可能部材(20)で前記ウェブ(4)を支持するステップと、
t)前記ウェブ部(19)を前記経路(P)に対して横方向に動かすために、前記経路(P)に対して横方向に固定された長手方向軸(X)に対して偏心的に前記回転可能部材(20)を回転させるステップとを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
付加する前記ステップb)は、
u)複数の第1のツール(12a、12b、12c)を使用することにより、複数の第1の開口デバイス(2)を複数の第1の所定の領域(3d、3e、3f)に付加するステップを含み、
付加する前記ステップc)は、
v)複数の第2のツール(11a、11b、11c)を使用することにより、複数の第2の開口デバイス(2)を複数の第2の所定の領域(3a、3b、3c)に付加するステップを含み、
前記複数の第1のツール(12a、12b、12c)及び前記複数の第2のツール(11a、11b、11c)は同じ数のツールを有する、請求項11~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
付加する前記ステップu)は、
w)複数の第1の金型(12a、12b、12c)を使用することにより、複数の第1の開口デバイス(2)を複数の第1の所定の領域(3d、3e、3f)に成形するステップを含み、
付加する前記ステップv)は、
z)複数の第2の金型(11a、11b、11c)を使用することにより、複数の第2の開口デバイス(2)を複数の第2の所定の領域(3a、3b、3fcに成形するステップを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開口デバイスをパッケージ材料のウェブに付加するためのユニットに関する。
【0002】
本発明は、開口デバイスをパッケージ材料のウェブに付加するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
概ね公知のように、果汁、UHT(超高温熱処理)牛乳、葡萄酒、トマトソース、その他などの多くの注入可能な食品製品が、殺菌されたパッケージ材料から作られたパッケージに入れて販売されている。
【0004】
典型的な例は、Tetra Brik Aseptic(登録商標)として公知の注入可能な食品製品用の平行六面体形状のパッケージであり、Tetra Brik Aseptic(登録商標)は、パッケージ材料の積層されたシートを折り畳んで密封することによって作成される。
【0005】
具体的には、パッケージ材料は、繊維材料、例えば紙又はミネラル充填ポリプロピレン材料から作られてもよい、剛性及び強度のために基層を実質的に含む多層構造、及び基層の両側を覆う熱融着プラスチック材料、例えばポリエチレンフィルムから作られた多数の積層を有する。
【0006】
UHT牛乳又は果汁などの長期保存製品のための無菌パッケージの場合、パッケージ材料は気体遮断材料の層、例えばアルミニウム箔又はエチルビニルアルコール(EVOH)フィルムも含み、これは熱融着プラスチック材料の層の上に重ね合わせられ、次いで熱融着プラスチック材料の別の層で覆われる。プラスチック材料のこの後者の層は、最終的に注入可能な食品製品に接触するパッケージの内面を形成する。
【0007】
この種のパッケージは、一般に全自動パッケージ機で生産され、全自動パッケージ機内で連続したチューブがパッケージ材料のウェブ供給シートから形成される。更にパッケージ材料のシートは、化学殺菌剤を加えることによりパッケージ機内で殺菌され、次に化学殺菌剤は殺菌が完了した後に取り除かれる、例えば加熱によって蒸発する。
【0008】
その後、パッケージ材料のシートは閉鎖された殺菌環境内に維持され、チューブを形成するために長手方向に折り畳まれて密封される。
【0009】
形成操作を完了するために、チューブは、上からパイプを用いて殺菌又は殺菌処理された注入可能な食品製品を充填され、形成され、密封され、その後等しく離間された横方向の断面に沿って切断される。
【0010】
長手方向密封帯、上側方密封帯及び底側方密封帯を有するピローパックが、それによって獲得され、次いでそれぞれが実質的に平行六面体形状に完成したパッケージを形成するために機械的に折り畳まれる。
【0011】
上記のパッケージを開けるために、開口デバイスの様々な解決策が提案されてきた。
【0012】
開口デバイスの第1の解決策は、熱融着プラスチック材料の小さいシートによって画定され、最終的にパッケージの内側を形成するウェブの側面上のそれぞれの穴の上に熱融着されるパッチ、及びパッケージ材料の反対側に付けられ、パッチに熱融着されたプルオフタブを含む。タブ及びパッチは互いに粘着するので、タブが引き抜かれた時にタブに熱融着されたパッチの部分も穴の覆いを取るために取り外される。
【0013】
開口デバイスの第2の解決策は、ウェブの穴の上に直接プラスチック材料を注入することにより付加ステーションで付加された開口デバイスを含む。この場合、付加ステーションは成形ステーションである。
【0014】
最後に、開口デバイスの第3の解決策は、開口を画定し、パッケージ材料を突き刺し可能又は取り外し可能な部分に成形された枠を含む。
【0015】
パッケージの突き刺し可能な部分は、いわゆる「予め積層された」穴、すなわち基層のみのパッケージ材料に形成され、気体遮断材料の層を含む他の積層によって覆われた穴によって画定されてもよい。この場合も、付加ステーションは成形ステーションである。
【0016】
より正確には、ウェブは、複数の予め積層された穴を設け、次いでパッケージ機に供給される。
【0017】
ウェブ上に付加される開口デバイスの型に関係なく、ウェブはパッケージ機内でリールからほどかれる。続いてウェブは、付加ステーションに段階的に供給された後、パッケージ材料はチューブを形成するために折り畳まれる。具体的には、ウェブは、前進経路(又は前進方向)に沿って付加ステーションに向かって供給される。
【0018】
ウェブ上に開口デバイスを付加するには、ウェブ上の所定の所望の位置に各開口デバイスを正しく付加するために、付加ステーションに対してそれぞれの所望の位置に穴又は予め積層された穴を止める必要がある。
【0019】
同出願人の名前による欧州特許出願公開第A-2357138号明細書は、
- 段階的にウェブを供給され、ウェブの上に複数の開口デバイスを射出成形するように適合され、ウェブの予め積層された穴のそれぞれに対応する、成形ステーションと、
- 前進経路に沿ってウェブの前進方向に従って成形ステーションの下流に配置され、前進経路に沿ってウェブを前進させるように適合された、前進デバイスとを実質的に含む、それぞれの予め積層された穴の上に開口デバイスを付加するためのユニットを開示している。
【0020】
具体的には、前進デバイスは、それぞれが3個の予め積層された穴を含むウェブの複数の部分を次々に前進経路に沿って成形ステーションに向かって段階的に供給する。
【0021】
成形ステーションは、前進経路に沿って互いに隣接して配置され、開口デバイスを形成するプラスチック材料をウェブ上に、それぞれの予め積層された穴に対応して注入する複数の金型、この解決策によると3個の金型を含む。
【0022】
各予め積層された穴は、前進経路に沿って各予め積層された穴の位置に関連するように構成された各基準要素、具体的には位置マーカに関連付けられる。公知の解決策では、位置マーカは磁気マーカである。
【0023】
相対的金型に対して予め積層された穴の位置を調節するために、ユニットは、ウェブが前進し、予め積層された穴の実際の位置に関連した各測定信号を発生している間に、マーカの存在を検出するためのセンサ、具体的には磁気センサを含む。
【0024】
好ましくは、前進経路に沿ったウェブの調節変位は、検出された位置と唯一の、つまり中間の1つの予め積層された穴の所望の位置との差に関連する。
【0025】
実際には、中間の予め積層された穴の所望の位置に対するその実際の位置を検出することによって、公知の解決策は、他の2つの予め積層された穴を前進経路に沿って所望の位置に正しく位置付けることができる。
【0026】
しかし相対的金型に対して唯一の基準の予め積層された穴、具体的には中間の予め積層された穴を使用することにより、残りの予め積層された穴は、相対的金型に対してそれぞれの所望の位置に正確に名目上配置されない。これは、残りの予め積層された穴の相同点と基準の予め積層された穴の相同点との間、例えば残りの予め積層された穴の軸と基準の予め積層された穴の軸との間の距離に必然的に許容誤差が存在するからである。
【0027】
成形ステーションにおける金型の数、又は付加ステーションにおけるツールの数が多いほど、残りの穴又は予め積層された穴への許容誤差の伝播は大きく、すなわち基準の予め積層された穴(若しくは穴)の相同点と残りの予め積層された穴(若しくは穴)の相同点との間、例えば基準の予め積層された穴(若しくは穴)の軸と残りの予め積層された穴(若しくは穴)の軸との間の距離における避けられない誤差によって形成された許容連鎖は長い。
【0028】
同出願人の名義による欧州特許出願公開第A-2848399号明細書は、それぞれが3個の金型を有する、2つの成形ステーションを含む各予め積層された穴の上に開口デバイスを付加するためのユニットを示す。
【0029】
2つの成形ステーションの間の許容誤差の伝播を回避するために、欧州特許出願公開第A-2848399号明細書のユニットは、2つの成形ステーションのそれぞれによって注入される2つの中間の予め積層された穴を独立して中心に置くことを記載している。
【0030】
前進方向に対して下流の成形ステーションについて、相対的中間の予め積層された穴を中心に置くことは、位置センサの信号に基づいて行われる。
【0031】
上流の成形ステーションについて、相対的中間の予め積層された穴を中心に置くことは、前進経路に対して2つの成形ステーションの間に配置されたローラアクチュエータによって行われ、このような中間の予め積層された穴と、中間の予め積層された穴がその上に注入された開口デバイスを受領するべきである名目位置との間に、意図的に付与されたオフセットを順次回復するために制御可能である。
【0032】
例えば1食分のパッケージを製造するために、パッケージの大きさを更に低減する必要があることが当技術分野では公知である。これは、より小さいパッケージを生産するために、パッケージ材料のウェブの連続した穴又は予め積層された穴の間の名目距離を低減させることを伴う。
【0033】
しかし欧州特許出願公開第A-2848399号明細書に記載された成形ステーションのような、複数の成形ステーションを含むユニットでは、2つの成形ステーションの間の相対距離は、このような距離がローラアクチュエータを含有するために十分でなければならないので、無限に低減することはできない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
従って複数の成形ステーションが存在する場合に、許容誤差の伝播を最も有効な方法で最小にし、同時により小さいパッケージを生産するために連続した穴又は予め積層された穴の間の距離を低減する必要がある場合に、許容誤差の伝播を最も有効な方法で最小にする必要があると業界では考えられている。
【課題を解決するための手段】
【0035】
従って簡単に低コストで上述の必要性を満たすように設計された、パッケージ材料のウェブに開口デバイスを付加するためのユニットを提供することが本発明の目的である。
【0036】
この目的は、請求項1に記載の開口デバイスを付加するためのユニットによって達成される。
【0037】
簡単に低コストで上述の必要性を満たすように設計された、パッケージ材料のウェブに開口デバイスを付加するための方法を提供することが本発明の更なる目的である。
【0038】
この目的は、請求項11に記載の開口デバイスを付加するための方法によって達成される。
【0039】
本発明の非制限的実施形態は、添付図面を参照して例として記載される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本発明によるパッケージ材料のウェブに開口デバイスを付加するためのユニットの、分かりやすくするために部品を取り除いた斜視図である。
【
図2】
図1のユニットの、分かりやすくするために部品を取り除いた拡大側面図である。
【
図3a-3b】2つの異なる作動状態の間に、
図1のユニットの詳細の、分かりやすくするために部品を取り除いた拡大斜視側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1を参照すると、1番は、パッケージ材料のウェブ4、具体的にはユニット1の上流に配置された各リール(図示せず)を中心に最初に巻き付けたストリップの形のウェブ4のそれぞれの所定の領域の上に複数の開口デバイス2(概略的に示されているに過ぎない)を付加するためのユニットを全体として示す。
【0042】
パッケージ材料は、注入可能な製品、好ましくは注入可能な食品製品を含有するように適合された、複数のパッケージ(図示せず)を形成することを意図する。
【0043】
パッケージ材料は、多層構造(図示せず)を有し、熱融着プラスチック材料、例えばポリエチレンの各積層で両側を覆われた繊維材料、例えば紙の層を含む。
【0044】
UHT牛乳などの長期保存製品用の無菌パッケージの場合、パッケージ材料は、気体及び光遮断材料の層、例えばアルミニウム箔又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムも含み、これは熱融着プラスチック材料の層の上に重ね合わせられ、次に熱融着プラスチック材料の別の層で覆われ、後者は、最終的に注入可能な製品に接触するパッケージの内面を形成する。
【0045】
パッケージは、まずパッケージ材料のチューブ(図示せず)から形成される。チューブは、ウェブ4を長手方向に折り畳んで密封することにより、ユニット1の下流に公知の手法で形成される。
【0046】
パッケージ材料のチューブは、次いで食品製品で充填され、多数のピローパック(図示せず)を形成するために密封されて、等しく離間された断面に沿って切断され、ピローパックは、次いで折り畳みユニットに移送され、そこでピローパックは各パッケージを形成するために機械的に折り畳まれる。
【0047】
示されたこの好ましい非限定的実施形態によれば、ウェブ4の所定の領域は、ウェブ4の取り外し可能な部分によって画定される。
【0048】
より詳細には、このような取り外し可能な部分は、いわゆる予め積層された穴3、すなわち基層のみを通って形成された穴(又は開口)によって画定され、パッケージ材料の他の積層によって覆われるので、各穴は、各シートカバー部(それ自体が公知であり詳細には示されず、記載もされていない)によって密封される。
【0049】
具体的には、予め積層された穴3は、必然的な許容誤差を除いて、互いから等しく離間したそれぞれの位置でウェブ4に沿って、すなわちウェブ4の長さ方向に配置される。
【0050】
従ってユニット1は、各予め積層された穴3の上に複数の開口デバイス2を成形するため、具体的には射出成形するための成形ユニットである。
【0051】
図1及び
図2に見られるように、ユニット1は、
- 保存用リールの下流に配置され、ウェブ4を前進経路Pに沿ってユニット1に供給する(すなわち前進する)ように構成された、供給群5と、
- 使用時に供給群5によって前進されたウェブ4を供給され、各予め積層された穴3においてウェブ4の上に開口デバイス2を射出成形するように構成された付加ステーション、具体的には成形ステーション6とを実質的に含む。
【0052】
詳細には供給群5は、ウェブ4の複数の部分7を使用時に順次段階的に供給し、それぞれは以下に記載される手法で所定の数の予め積層された穴3を含む。
【0053】
より詳細には、各部分7は経路Pに対して少なくとも
- 予め積層された穴3a、3b、3cの第1の群、示された実施形態では3個を含む、伸張部8と、
- 予め積層された穴3d、3e、3fの第2の群、示された実施形態では3個を含む、伸張部10とを含む。
【0054】
言い回し「経路Pに対して」及び「経路Pに沿って」は、
図1~
図3bに矢印によって示された意味で、ユニット1を通るウェブ4の前進方向を本明細書及び特許請求の範囲で示すことを意図すると言える。
【0055】
従って周期的に、各部分7の予め積層された穴3a、3b、3c(すなわち各伸張部8)は、経路Pに沿って同部分7の予め積層された穴3d、3e、3f(すなわち相対伸張部10)の上流にある。
【0056】
更に予め積層された穴3bは、予め積層された穴3a及び3cに対して中心に、予め積層された穴3a及び3cから等距離に配置され、同様に予め積層された穴3eは、予め積層された穴3d及び3fに対して中心に、予め積層された穴3d及び3fから等距離に配置される。
【0057】
簡潔にするために、以下でウェブ4の単一部分7を参照し、開口デバイス2は、成形ステーション6によってウェブ4の単一部分7の上に付加され、具体的には成形される。しかしこのような部分7に対して以下に開示される構造的及び機能的特徴は、ユニット1によって処理されるウェブ4の全ての部分7に等しく付加することができる。
【0058】
部分7の予め積層された穴3の上に開口デバイス2を射出成形するために、成形ステーション6は、
- ウェブ4の上に各開口デバイス2を形成するように、予め積層された穴3a、3b、3cのそれぞれの上にプラスチック材料を注入するように構成された金型、示された実施形態では3個の金型11a、11b、11cの第1の群11と、
- ウェブ4の上に各開口デバイス2を形成するように、予め積層された穴3d、3e、3fのそれぞれの上にプラスチック材料を注入するように構成された金型、示された実施形態では3個の金型12a、12b、12cの第2の群12とを含む。
【0059】
詳細には、金型11a、11b、11c、12a、12b、12cは、経路Pに沿ってそれぞれの所望の位置に配置される。より詳細には、金型11a、11b、11c、12a、12b、12cは、このようなそれぞれの所望の位置に固定され、それによって経路Pに沿って固定された各軸A、B、C、D、E、Fを画定し、このような軸は横方向であり、具体的には経路Pに直交する。
【0060】
より正確には、部分7が使用時に成形ステーション6によって処理される時に、軸A、B、Cは伸張部8に直交し、軸D、E、Fは伸張部10に直交する。
【0061】
一実施形態では、金型の第1の群11は、金型11a、11b又は11cの1つのみを含むことができ、金型の第2の群12は、金型12a、12b又は12cの1つのみを含むことができる。
【0062】
上記を踏まえると、各金型11a、11b、11c、12a、12b、12cは、軸A、B、C、D、E、Fのそれぞれに対応して、部分7の各予め積層された穴3a、3b、3c、3d、3e、3fの上に各開口デバイス2を射出成形するように構成される。
【0063】
更に各予め積層された穴3a、3b、3c、3d、3e、3fは、経路Pに沿って移動可能な各軸G、H、I、L、M、Nに関連し、そこで各開口デバイス2は、ユニット1の名目上作動に従って注入されるべきである。
【0064】
従って経路Pに平行に測定した軸AとB、BとC、DとE、EとFとの間の距離は、予め積層された穴3がウェブ4の上に名目上配置される、軸GとH、HとI、LとM、MとNとの間の所定の名目距離に等しい。
【0065】
それ故に、各予め積層された穴3a、3b、3c、3d、3e、3fに対して、可動軸G、H、I、L、M、Nが対応する固定された軸A、B、C、D、E、Fのそれぞれと一致する、それぞれの所望の注入位置を同定することができる。
【0066】
このために、ウェブ4の部分7は、軸G、H、I、L、M、Nの各々が軸A、B、C、D、E、Fのそれぞれの対応する軸と一致する方法で、供給群5により位置付けられる必要がある。
【0067】
しかし各予め積層された穴3の間、ひいては連続した軸G、H、I、L、M、Nの間の経路Pに平行に測定した距離に存在する必然的な許容誤差に起因して、全ての予め積層された穴3a、3b、3c、3d、3e、3fを、軸G、H、I、L、M、Nが軸A、B、C、D、E、Fのそれぞれと一致する所望の相対注入位置に同時に位置付けることができないことを指摘することは重要である。
【0068】
このために、供給群5は、
- 部分7を成形ステーション6に供給し、予め積層された穴3d、3e、3fの中の「中央の」穴である少なくとも予め積層された穴3eが、それぞれの所望の位置にあるような方法で、すなわち軸Mが軸Eと一致するような方法で、経路Pに沿って伸張部10を前進させる、具体的には位置付けるように構成された、前進デバイス13と、
- 予め積層された穴3a、3b、3cの中の「中央の」穴である少なくとも予め積層された穴3bが、それぞれの所望の位置にあるような方法で、すなわち軸Bが軸Hと一致するような方法で、経路Pに沿って伸張部8を動かす、具体的には位置付けるように構成された、調節デバイス14とを含む。
【0069】
便利なことに示された例では、前進デバイス13は、隣接した予め積層された穴3d及び3fに対する許容誤差を最小にし、それによってこのような許容誤差の連鎖を回避するために、「中央の」予め積層された穴3eの位置付けを制御する。同様に調節デバイス14は、隣接した予め積層された穴3a及び3cに対する許容誤差を最小にし、それによってこのような許容誤差の連鎖を回避するために、「中央の」予め積層された穴3bの位置付けを制御する。
【0070】
示されていない別の代替実施形態では、前進デバイス13は、部分7の予め積層された穴3d、3e、3fのいずれか1つの位置付けを制御することができ、調節デバイス14は、部分7の予め積層された穴3a、3b、3cのいずれか1つの位置付けを制御することができる。
【0071】
この実施形態によれば、前進デバイス13は、使用時にウェブ4を支持し、経路Pに沿ってウェブ4を段階的に前進させるためにウェブ4と接触して協同する、相対的な示されていないアクチュエータ、例えばステッパモータによって駆動可能な、経路Pに沿って金型の第2の群12の下流に配置されたローラによって画定される。
【0072】
より詳細には、前進デバイス13は、ウェブ4に引っ張り張力を加え、それによって経路Pに沿ってウェブ4の前進を決定することにより、相対的な保存用リールからウェブ4を引くように構成される。
【0073】
図1、
図2、
図3a及び
図3bに見られるように、ユニット1は、
- 予め積層された穴3eの位置を検出し、検出された位置と相互に関連した信号S1を発生するように構成された、金型の第2の群12の上流、具体的には金型12bの少なくとも上流に配置された、第1の位置センサ15と、
- 予め積層された穴3bの位置を検出し、検出された位置と相互に関連した信号S2を発生するように構成された、金型の第1の群11の上流、具体的には金型11bの少なくとも上流に配置された、第2の位置センサ16と、
- 信号S1及び信号S2を受領し、信号S1を経路Pに沿って予め積層された穴3eの予め設定された名目位置に相互に関連した信号S3と比較し、信号S2を経路Pに沿って予め積層された穴3bの予め設定された名目位置に相互に関連した信号S4と比較し、信号S1とS3との間の比較に基づいて第1の位置の差分値E1、及び信号S2とS4との間の比較に基づいて第2の位置の差分値E2を計算するように構成された、制御ユニット17とを更に含む。
【0074】
示された例では、ウェブ4は複数の磁気マーカ(それ自体が公知であり、示されていない)を含み、それぞれは、各予め積層された穴3、具体的にはこのような各予め積層された穴3の位置と関連する。
【0075】
従って第1のセンサ15及び第2のセンサ16は、予め積層された穴3の位置を検出するために、磁気マーカと磁気的に連結する、すなわち「感知する」ように構成される。
【0076】
別法として、第1のセンサ15及び第2のセンサ16は、予め積層された穴3の位置を光学的に検出するように構成された光学センサであることが可能である。
【0077】
上記に照らして、成形ステーション6内で予め積層された穴3e及び予め積層された穴3bの適切な位置付けを確実にするために、
- 前進デバイス13は、予め積層された穴3eを、軸Mが計算された値E1に基づいて軸Eと一致する所望の相対位置に向かって、及び所望の相対位置において前進させるように構成され、
- 調節デバイス14は、予め積層された穴3bを所望の相対位置に位置付けるように構成され、所望の相対位置では、軸Hは、計算された値E2に基づいて軸Bと一致する。
【0078】
供給群5は、金型の第1の群11の上流に配置され、経路Pに沿ってウェブ4の前進方向と反対の方向にウェブ4に引き作用を発揮することにより、ウェブ4を張力下に置いて張力を掛け続けるように構成された、張力デバイス100を更に含む。
【0079】
実際に前進デバイス13は、使用時に張力デバイス100の張力を圧倒することにより、経路Pに沿ってウェブ4を前進させる。
【0080】
従って予め積層された穴3bが、軸Hが経路Pに沿ってウェブ4の前進方向に対して軸Bの下流である非名目位置にある場合は、調節デバイス14は計算された値E2に基づいてウェブ4を解放し、同時に張力デバイス100は、以下に記載される手法に従ってウェブ4を引き戻す。このようにして予め積層された穴3b及び3e、ひいては予め積層された穴3a、3c、3d、3fも動的に適応して位置付けることができ、許容できる許容誤差内にとどまる。
【0081】
値E1及びE2は、信号S1、S3、及びS2、S4のそれぞれと相互に関連した位置の差の絶対値として便利に計算されることが言える。
【0082】
欧州特許出願公開第A-2848399号明細書に示されたように、金型の同じ群の2つの隣接した金型の間の距離と異なる、金型の第1の群と金型の第2の群との間の距離を提供することが当技術分野では公知である。具体的には、上記の距離は、前進経路に沿って測定した2つの連続した予め積層された穴の間の名目距離より短い。金型の2つの群(2つの成形ステーション)の間に挟まれるローラアクチュエータは、中間の予め積層された穴と、中間の予め積層された穴がその上に注入された開口デバイスを受領するべき名目位置との間に、意図的に付与されたオフセットを取り戻さなければならないので、このような構成は必要である。
【0083】
しかし、例えばより小さいパッケージを生産するために、金型の第1の群と金型の第2の群との間の上記の距離を更に低減する必要がある場合、経路Pに沿って測定したローラアクチュエータによって占有された固有の容積及び空間の問題が発生する。
【0084】
実際に、金型の第1の群と金型の第2の群との間の距離は、金型の2つの群の間に挟まれたローラアクチュエータによって占有された空間に起因して、無制限に低減することはできない。
【0085】
このために、本発明を参照すると、ユニット1は、経路Pに沿って金型の第1の群11の下流及び金型の第2の群12の上流、具体的には金型11cの下流及び金型12aの上流に配置され、成形ステーション6の金型11a、11b、11c、12a、12b、12cの数の整数倍である、数の予め積層された穴3を有するウェブ部19を含み及び/又は蓄積するように構成された、緩衝部18を含む。
【0086】
実際に緩衝部18は、経路P内で蓄積経路を画定する蓄積部であり、蓄積部では周期的に次々にウェブ4のウェブ部19が蓄積され、すなわちあらゆる所与のサイクルに含まれた後に金型の第2の群12に供給される。
【0087】
換言すると、部分7は、伸張部8の下流及び伸張部10の上流に配置され、ウェブ部19によって画定された第3の伸張部を含む。
【0088】
更に上に述べたように、ウェブ部19は、便利なことに成形ステーション6の金型の数の整数倍である、数の予め積層された穴3を含む。
【0089】
それ故にこの実施形態によれば、ウェブ部19は、好ましくは6個の予め積層された穴3を有する。
【0090】
示されていない代替実施形態では、ウェブ部19は、好ましくは12個、18個、その他の予め積層された穴3を有する。
【0091】
実際に、この実施形態による成形ステーション6は6個の金型11a、11b、11c、12a、12b、12cを有するので、緩衝部18は、使用時に方程式
N=6*m
に従って数N個の予め積層された穴3を含み及び/又は蓄積し、
上式では、mは自然数、すなわちm=1、2、3、4、5、6、…である。
【0092】
これに応じて、成形ステーション6がk個の金型を有していた場合、Nは
N=k*m
と等しくなる。
【0093】
便利なことに、調節デバイス14は緩衝部18に配置される。
【0094】
具体的には、調節デバイス14は、経路Pに対して、ウェブ部19の第1の伸張部19aが調節デバイス14の下流に置かれ、ウェブ部19の第2の伸張部19bが調節デバイス14の上流に置かれるように適位置に配置される。
【0095】
上記に照らすと、第2の伸張部19bは伸張部8に隣接して、伸張部8に連結され、従って予め積層された穴3a、3b、3cに隣接する一方で、第1の伸張部19aは伸張部10に隣接して、伸張部10に連結され、従って予め積層された穴3d、3e、3fに隣接する。
【0096】
好ましくは、第1の伸張部19aはウェブ部19の第1の半体を画定し、第2の伸張部19bはウェブ部19の第2の半体を画定する。この場合、第1の伸張部19a及び第2の伸張部19bは、ウェブ部19が6個の予め積層された穴3を有するので、どちらも3個の予め積層された穴3を含む。
【0097】
調節デバイス14は、値E2に基づいた所望の相対位置に予め積層された穴3bを位置付けるために、経路Pに沿って第2の伸張部19bの動きを制御するように構成される一方で、第1の伸張部19aは経路Pに沿って実質的に静止したままにさせ、具体的には静止させる。
【0098】
加えて前進デバイス13は、少なくとも調節デバイス1が経路Pに沿って第2の伸張部19bの動きを制御する間、第1の伸張部19aを位置付けるように構成され、従ってすでに位置付けられた第1の伸張部19aの動きを実質的に回避し、具体的には回避する。
【0099】
更に張力デバイス100は、経路Pに沿ってウェブ4の前進方向と反対方向に第2の伸張部19bを引くことにより、ウェブ4に張力を掛け続ける。
【0100】
上の構成により、予め積層された穴3e及び予め積層された穴3bの両方をそれぞれの所望の位置に位置付けることができ、それによって予め積層された穴3eと予め積層された穴3d及び3fとの間、並びに予め積層された穴3bと予め積層された穴3a及び3cとの間に最終的に生じるあらゆる許容誤差が最小になる。同時に、金型の第1の群11と金型の第2の群12との間、具体的には金型11cと12aとの間の距離は、緩衝部18の存在のお陰で、連続した予め積層された穴3の間の名目距離にもはや関連しない。実際に、金型の第2の群12は、金型の第1の群11からあらゆる便利な所望の距離に位置付けることができる。それに応じて予め積層された穴3の間の距離は、更に低減することができる。
【0101】
従ってユニット1は、ウェブ4の各予め積層された穴3の間の距離が低減されるので、より小さいパッケージを生産するために使用することができる。
【0102】
好ましくは、
図3a及び
図3bに示されたように、金型11a、11b、11cは、開口デバイス2を第1の伸張部19aの3個の予め積層された穴3に付加するように構成されるのに反して、金型12a、12b、12cは、開口デバイス2を第2の伸張部19bの3個の予め積層された穴3に付加するように構成される。
【0103】
実際に、第1のステップの間に、開口デバイス2は第1の伸張部19aの上に成形され、次のステップの間に、開口デバイス2は、ウェブ4の各部分7に対して第2の伸張部19bの上に成形される。
【0104】
示されたこの非限定的な好ましい実施形態によれば、調節デバイス14は、使用時にウェブ4を支持し、ウェブ部19を押し又は解放して予め積層された穴3bを所望の相対位置に(すなわち軸Hが軸Bと一致するように)位置付けるために、固定された長手方向軸Xを中心に値E2に基づいて経路Pに対して横方向に、具体的には経路Pに直交して偏心的に回転できる、回転可能部材20を含む。
【0105】
より正確には、調節デバイス14は、軸Xを中心にシャフト(図示せず)を回転させるために、値E2に基づいて制御ユニット17によって制御されるように構成された公知のアクチュエータ、例えばステッパモータ(図示せず)を含む。
【0106】
回転可能部材20は、上記のシャフトに偏心的に結合され(公知の手法であり、詳細には示されていない)、従って軸Xに対して偏心的に配置されるので、軸Xを中心としたこのようなシャフトの回転は、ウェブ部19に向かう又はウェブ部19から離れる回転可能部材20の横方向の動きを駆動する。
【0107】
このようにして回転可能部材20は、使用時に経路Pに沿って第2の伸張部19bを引っ張り又は解放する。張力デバイス100によって付与された張力と組み合わせて、第2の伸張部19bを引っ張ること又は解放することにより、値E2に基づいて経路Pに沿って予め積層された穴3bの位置の調節を決定する(
図3a及び
図3b)。
【0108】
上記の引っ張ること又は解放することは、許容できる許容誤差内で金型11a及び11cの軸A及びCに対して、予め積層された穴3a及び3cの軸G及びIの位置付けも決定する。
【0109】
ユニット1の作動は、
図3a及び
図3bを参照して以下に記載されており、軸Mが計算された値E1に基づいて軸Eと一致するように、前進デバイス13がすでに名目上位置付けられた予め積層された穴3eを有する状態から始まる。加えて金型の第1の群11は、緩衝部18内に蓄積されたウェブ部19の第1の伸張部19aの3個の対応する予め積層された穴3上に、すでに注入された3個の開口デバイス2を有する。
【0110】
このような条件で、制御ユニット17は値E2を計算する。このような値E2が(
図3aに示されたように)ゼロと異なる場合、制御ユニット17は、第2の伸張部19bに作用し、経路Pに沿って第2の伸張部19bを動かす一方で、第1の伸張部19aを経路Pに沿って実質的に静止したままにさせ、好ましくは静止させるように、調節デバイス14を、具体的には回転可能部材20を駆動する。動きの振幅は、計算された値E2に依存することになる。同時に張力デバイス100は、ウェブ4、具体的には第2の伸張部19bに張力を掛け続ける。必要な場合、張力デバイス100は、経路Pに沿って前進方向と反対方向に第2の伸張部19bを引き戻すこともする。この動きの振幅も、前進デバイス14(回転可能部材20)の位置、すなわち計算された値E2に依存する。
【0111】
このようにして予め積層された穴3bは、金型12bの下の所望の相対注入位置に位置付けることができる、すなわち(
図3bに示されたように)軸Hは軸Bと一致する。
【0112】
この条件で、金型の第1の群11は、予め積層された穴3a、3b、3cの上に(許容できる許容誤差内で)開口デバイス2を注入し、金型の第2の群12は、予め積層された穴3d、3e、3fの上に(許容できる許容誤差内で)開口デバイス2を注入する。
【0113】
ウェブ部19の第2の伸張部19bの予め積層された穴3は、次のサイクル、すなわち注入サイクル中に金型の第2の群12によってプラスチック材料を注入される。
【0114】
値E2がゼロに等しい場合、調節デバイス14の作動は起こらない、すなわち回転可能部材20が動くことはないと言える。
【0115】
本発明によるユニット1の利点は、前述から明らかになろう。
【0116】
具体的には、本発明によるユニット1は、許容誤差が伝播せず、それによって経路Pに沿って最小になることを確実にする一方で、同時に金型の第1の群11と金型の第2の群12との間、具体的には金型11cと12aとの間の距離が、緩衝部18の存在のお陰で予め積層された穴3の間の距離にもはや関連しないので、ウェブ4の予め積層された穴3の間の距離を低減することができる。
【0117】
添付の特許請求の範囲に定義されたような保護の範囲から逸脱しない範囲ではあるが、明らかに本明細書に記載されたようなユニット1に変更を行ってもよい。
【0118】
具体的には、開口デバイス2は、異なる型からなることが可能であり、それに応じて付加ステーションは成形と異なる種類の付加を伴うことができる。
【0119】
例えば一実施形態では、開口デバイス2は、最終的にパッケージの内側を形成するウェブ4の側面上の各穴の上に熱融着される、熱融着プラスチック材料の小さいシートによって画定されたパッチと、パッケージ材料の反対側に付けられ、パッチに熱融着されたプルオフタブとを含むことができる。この解決策では、パッチ及びタブは、タブが引き抜かれた時にそれに熱融着されたパッチの部分も穴から覆いを取る(且つパッケージを開く)ために取り外されるように互いに粘着する。
【国際調査報告】