(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-01
(54)【発明の名称】セグメント化された巻線を有する電力変換器
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20230125BHJP
H01F 30/10 20060101ALI20230125BHJP
H01F 30/02 20060101ALI20230125BHJP
【FI】
H02M3/28 H
H01F30/10 M
H01F30/10 A
H01F30/10 K
H01F30/10 C
H01F30/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022530871
(86)(22)【出願日】2020-11-27
(85)【翻訳文提出日】2022-07-15
(86)【国際出願番号】 EP2020083639
(87)【国際公開番号】W WO2021105369
(87)【国際公開日】2021-06-03
(32)【優先日】2019-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522190373
【氏名又は名称】ディフェレンシャル パワー,エス.エル.
【氏名又は名称原語表記】DIFFERENTIAL POWER, S.L.
【住所又は居所原語表記】Bahia de Almeria, 14 D, bajo A, 28042 Madrid (ES)
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】コボス マルキエス,ホセ アントニオ
(72)【発明者】
【氏名】コボス フィゲロア,アルヴァロ
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AS01
5H730BB23
5H730DD02
5H730ZZ16
(57)【要約】
セグメント化された巻線を有する電力変換器が提供される。磁気コア(3)と、前記磁気コア(3)の周りに配置された少なくとも1つの1次巻線(51)と少なくとも1つの2次巻線(52)とを含む変圧器又は単巻変圧器を含む。少なくとも1つのフルターンを有する、一次巻線及び/又は二次巻線は、直列に接続され、それぞれ対向して配置され、磁気コアの両側に面し、4つのセグメントに分割されるセル(4)を規定する、少なくとも1つの電力スイッチ(10)及び少なくとも1つのキャパシタ(12)を含み、前記4つのセグメントは、前記少なくとも1つのスイッチを含む第1のセグメント(23)、前記少なくとも1つのキャパシタを含む第2の対向するセグメント(24)、及び第1のセグメントと第2のセグメントとの間に電気接続を提供する2つの他の接続セグメント(21、22)であり、前記2つの他の接続セグメントのそれぞれは反対の電気極性を有する。
【選択図】
図16D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気コア(3)と、前記磁気コア(3)の周りに配置された少なくとも1つの一次巻線(51)と少なくとも1つの二次巻線(52)とを含む変圧器又は単巻変圧器を備える電力変換器(2)であって、
前記一次巻線(51)及び/又は前記二次巻線(52)は、直列に接続され、それぞれ互いに対向して配置され、磁気コア(3)の反対側に面する少なくとも1つのパワースイッチ(10)及び少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む、少なくとも1つのフルターンを有し、4つのセグメントに分割されるセル(4)を規定し、前記4つのセグメントは、前記少なくとも1つのスイッチ(10)を含む第1のセグメント(23)、前記少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む第2の対向するセグメント(24)、及び第1のセグメント(23)と第2のセグメント(24)との間に電気接続を提供する2つの他の接続セグメント(21、22)であり、前記2つの他の接続セグメント(21、22)のそれぞれは反対の電気極性を有する、電力変換器。
【請求項2】
前記磁気コア(3)は、少なくとも1つのスイッチ(10)を備える1つのセグメント(23)を取り囲むか、少なくとも1つのキャパシタ(12)を備える1つのセグメント(24)を取り囲むか、又は、前記接続セグメント(21、22)の1つを取り囲み、前記少なくとも1つのセル(4)の電気接続を提供する、請求項1に記載の電力変換器(2)。
【請求項3】
前記一次巻線(51)及び/又は二次巻線(52)はいくつかのセル(4)を含み、各セル(4)は少なくとも1つのスイッチ(10)及び少なくとも1つのキャパシタ(12)を含み、同じ巻線に属するセル(4)は並列に接続される、請求項1に記載の電力変換器(2)。
【請求項4】
前記磁気コア(3)は、パワースイッチ(10)及びキャパシタ(12)を持たない少なくとも別の巻線(60)を更に含む、請求項1~3のいずれかに記載の電力変換器(2)。
【請求項5】
前記いくつかのセル(4)の前記少なくとも1つのスイッチ(10)及び前記少なくとも1つのキャパシタ(12)は磁気コア(3)を取り囲む少なくとも2つの導電性プレート(42、43)によって接続され、前記導電性プレート(42、43)は前記接続セグメント(21、22)を提供する、請求項3に記載の電力変換器(2)。
【請求項6】
DC/DC又はAC/AC又はAC/DCパワー変換器として具現化される、請求項1~5のいずれかに記載の電力変換器(2)。
【請求項7】
異なる巻線(51、52、60)のターンがインターリーブされ、それによって、磁気要素の漏れエネルギー及び漏れインダクタンスが調節可能である、請求項1~6のいずれかに記載の電力変換器(2)。
【請求項8】
前記一次巻線(51)又は前記二次巻線(52)のいずれかのセル(4)が別の巻線のセル(4)を取り囲み、それによって、磁気要素の漏れエネルギー及び漏れインダクタンスが調節可能である、請求項1~7のいずれかに記載の電力変換器(2)。
【請求項9】
いくつかの相互接続されたセル(4)を更に含み、異なるセル(4)が異なる磁路(7)を取り囲む、請求項5に記載の電力変換器(2)。
【請求項10】
前記磁気コア(3)は複数の開口部(40)を有する磁気コアグリッド(13)を含み、その一部は前記相互接続されたセル(4)のうちの1つに属するキャパシタ(12)を含み、前記キャパシタ(12)は前記開口部(40)の側部に配置され、これらのキャパシタ(12)を有する開口部(40)は負荷(41)を更に収容し、前記磁気コアグリッド(13)は他の隣接する開口部(40)内に、前記キャパシタ(12)を有するセル(4)のパワースイッチ(10)を更に含み、前記他の隣接する開口部(40)の側部に配置される、請求項9に記載の電力変換器(2)。
【請求項11】
前記負荷(41)は反対の電気極性を有する前記導電性プレート(42、43)からエネルギーを受け取り、前記導電性プレート(42、43)の間に挟まれた磁気コアグリッド(13)のアセンブリを形成する、請求項10に記載の電力変換器(2)。
【請求項12】
前記磁気コアグリッド(13)のアセンブリは、電子基板又は多層電子スタックに集積される、請求項11に記載の電力変換器(2)。
【請求項13】
前記磁気コアグリッド(13)のアセンブリが電子半導体回路に集積される、請求項11に記載の電力変換器(2)。
【請求項14】
前記負荷(41)が電子半導体回路を備える、請求項10に記載の電力変換器(2)。
【請求項15】
少なくとも1つのスイッチ(10)を含む前記少なくとも1つのセル(4)の前記セグメント(23)は、第1の電子基板(71)に集積され、少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む前記少なくとも1つのセル(4)の前記第2のセグメント(24)は第2の電子基板(72)に集積され、前記セル(4)の前記接続セグメント(21、22)は少なくとも部分的に、電子基板(71、72)のいずれかに、又は独立した部品として配置される、請求項1~14のいずれか1項に記載の電力変換器(2)。
【請求項16】
少なくとも1つの二次巻線(52)の複数のセル(4)が、空間のいくつかの相対位置において2D又は3D構造に配置され、それらのうちの少なくともいくつかが、セル(4)の二次巻線(52)内の誘導電流に対して垂直又は平行な電流ループを生成する単一の一次巻線(51)の共通電流によって、駆動され、同時に通電されるか、又は、それぞれの1つの一次巻線(51)によって通電される、請求項1~15のいずれか1項に記載の電力変換器(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一次ポートを二次ポートに接続することが意図された変圧器又は単巻変圧器(又は、オートトランスフォーマー/Autotransformer)を含む電力変換器の分野に関し、一次ポートはDCエネルギー源又はACエネルギー源を含み、二次ポートはDC負荷又はAC負荷を含み、電力はエネルギー源及び負荷を交換するだけで双方向に流れることができる。
【0002】
本発明は変圧器又は単巻変圧器の磁気コアの周りに巻かれた巻線の少なくとも1つのターン、少なくとも1つのスイッチ及び対向して配置された少なくとも1つのキャパシタにおける集積(又は、統合)に基づいており、それによって、少なくとも1つのターンを4つの区別されたセグメントに分割又は分離する、すなわち、セグメント化された巻線を提供する。
【0003】
負荷は、更に集積され、磁気コア内に収容され、磁気コアは少なくとも1つのスイッチ及び少なくとも1つのキャパシタを少なくとも両側に有するセグメント化された巻線によって囲まれる。
【0004】
本発明では、「セル」という用語が、直列に接続され、それぞれ互いに対向して配置され、磁気コアの両側に面する、少なくとも1つのパワー(又は、電力/power)スイッチと少なくとも1つのキャパシタとを組み込んだ変圧器又は単巻変圧器の巻線/コイルの完全な(complete)/フル(又は、完全な/full)のターン(又は、巻き/turn)を指すために使用される。巻線は、一次巻線又は二次巻線のいずれであってもよい。
【0005】
本発明において、導体要素(又は、素子/element)は、Cu、Cu合金等のような任意の種類の導電性材料とすることができる。
【背景技術】
【0006】
欧州特許出願公開第1536435号明細書は、開口部(又は、アパーチャ/aperture)を有する回路基板を開示している。それぞれ別々の磁束経路が前記開口部のうちの少なくとも1つを通過し、内部空間を取り囲む閉ループを形成する。前記磁束経路は、透磁性コアピース内に位置する部分を含む。少なくとも2つの磁束経路は、回路基板内に直線が存在するように配向され、該回路基板は該経路に含まれる前記開口部のいずれをも通過せずに、前記2つの磁束経路の前記内部空間を通過する。導電性の一次巻線は、透磁性経路の前記内部空間を通過する第1のセグメントと、前記内部空間の外側に位置する第2のセグメントとを有する。2つ又はそれ以上の導電性の二次巻線がある。
【0007】
Rompower Energy Systems Inc.社のIonel Dan Jitaruは技術論文「より高効率な磁性物質のためのイネーブラとしてのGaN技術」(“GaN Technology as an enabler for Higher Efficiency Magnetics”)において、いくつかのスイッチングトポロジーを開示し、変圧器における漏れインダクタンスに言及して、9ページにおいて、「いくつかの用途において、漏れインダクタンスに加えるために、付加的な誘導要素が一次巻線と直列に配置される」と示すが、一次巻線又は二次巻線のターン内にスイッチ又はキャパシタを含むことについてのいかなるヒントも提供しない。
【0008】
米国特許出願公開第2020/0350117号明細書は、複数のコアレッグと漏洩コアレッグとを含む磁気コアであって、前記漏れコアレッグは前記変圧器の漏れインダクタンスを制御するために前記複数コアレッグの間に配置された、該磁気コアと、一次巻線と複数の二次巻線とを備える平面巻線構造であって、前記一次巻線と前記複数の二次巻線とがマトリックス変圧器の前記漏れインダクタンスを更に制御するために前記複数のコアレッグの周囲に多数の(又は、いくつかの/a number of)ターンで延び(又は、張られ/extending)、前記漏洩コアレッグの周囲にターンがない、該平面巻線構造とを備える、変圧器に言及する。
図2の例では単一の磁気コアに集積することができるマトリクス変圧器200が要素変圧器211~214を含み、二次側の巻線S1~S8の各々は直列接続された同期整流器SR及びキャパシタCを含む。
【0009】
米国特許出願公開第2015/0256087号明細書は、二重(又は、デュアル/dual)トランス及び少なくとも2つの一次スイッチングデバイスと、二次側に少なくとも2つの同期整流器とを備えたソフトスイッチング変圧器であって、前記一次スイッチングデバイスのぞれぞれは対応する同期整流器がオンになっているときにオフになる、該変圧器を開示している。先行技術のトポロジーのゼロ電圧スイッチングにおける大きな漏れインダクタンスの使用は、追加の磁気要素なしで、ゼロ電流で整流器手段をターンオフし、ゼロ電圧で一次スイッチをターンオンする、一次及びその上二次においてソフトスイッチングを有することを避ける。磁気コアの周りに配置された変圧器Tr1、Tr2のいずれかの二次巻線は直列に接続されたスイッチSR1、SR2及びキャパシタC1、C2を含む(
図3B参照)
【0010】
米国特許出願公開第2018/0027817号明細書電は第1の一次巻線を有する第1の一次回路と、第2の一次巻線を有する第2の一次回路と、前記第1の一次巻線及び第2の一次巻線と直列に結合されたインダクタ巻線を有するインダクタと、前記第1の一次回路に対応し、直列に結合された第1及び第2の二次巻線を有する第1の二次回路と、前記第2の一次回路に対応し、直列に結合された第3及び第4の二次巻線を有する第2の二次回路と、磁気コア構造とを含む、電力変換装置を明かす。磁気コアの周囲に配置され、1つのターン平坦導体巻線(
図11参照)を備える二次巻線S1~S8(
図2参照)は、対応するスイッチング制御信号に従って動作するスイッチSR1~SR8(例えばトランジスタであり得る)と、少なくとも2つのセグメントにおいてターンを直列に分割して接続される出力キャパシタC1~C8(
図11参照)とを含む。
発明の簡単な説明
【0011】
本発明は磁気コアを取り囲む巻線のセグメント化を提案し、巻線は電力変換器の変圧器又は単巻変圧器の一部であり、巻線はセルを規定する少なくとも1つのフルターンを含み、少なくとも1つのセルは、直列に接続され、それぞれ互いに対向して配置され、磁気コアの両側に面する、少なくとも1つのスイッチと少なくとも1つのキャパシタとを組み込んだものを含む。このようにして、セルは4つのセグメントに分割され、それらのうちの2つは、それぞれ互いに対向して配置され、組み込まれた、前記少なくとも1つのスイッチと前記少なくとも1つのキャパシタとを集積し、他の2つのセグメントは反対の電気極性を有し、組み込まれた構成要素を有する前記セグメントの電気的な接続要素として作用する。
【0012】
直列に接続され、磁気コアを取り囲む反対の電気極性で互いに対向する2つの接続セグメントを有する1つ又は複数のスイッチ及び1つ又は複数のキャパシタをそれぞれ反対側に有するセル内のそのような配置は、以下を可能にする:
- 少なくとも1つのセルによって囲まれた磁気コアの開口部に負荷を挿入し、この少なくとも1つのセルの反対極性のセグメントからこの負荷を供給すること、
- 複数の相互接続されたセルを含むコンパクトな2D又は3D空間構造を生成すること、
- コンパクトな複数の相互接続されたセルを含むコンパクトな2D又は3D空間構造を生成すること、ここでセルのうちの少なくともいくつかは、磁路を共有するか、又はセルに通電される(又は、エネルギーが与えられる/energized)一次巻線を共有する。
【0013】
本発明による巻線はいくつかのセルを含むことができ、各セルは少なくとも1つのスイッチ及び少なくとも1つのキャパシタを含み、更に、セルは並列に接続され、それによって、電力変換器の電流能力を調節することができる、すなわち、調整可能である。
【0014】
特定の好ましい実施形態では、電力変換装置が異なるセルが異なる磁路を取り囲む、複数の相互接続されたセルと関連する磁気コアグリッドを含む。磁気コアグリッドは複数の開口部を含み、その一部は相互接続されたセルのうちの1つに係るキャパシタを含み、キャパシタは開口部の側部に配置され(開口部は、1つ又は複数のキャパシタを含むことができる)、キャパシタ(複数可)を有するこれらの開口部が負荷を更に収容する。磁気コアグリッドは他の隣接する開口部内に、キャパシタを有する前記セルのパワースイッチを更に含み、パワースイッチは前記他の隣接する開口部の側部に配置される。
【0015】
開口部の側部のうちの1つに少なくとも1つのキャパシタを有する開口部内に収容される引用された負荷は、磁気グリッドコアの上及び下に配置された導電性プレートからエネルギーを受け取る。
【0016】
本発明はまた、電力変換器の少なくとも一部のためのいくつかの構造的な実施形態にも関する。例示的な実施形態では、少なくとも1つのスイッチを含む前記少なくとも1つのセルの1つのセグメントが第1の電子基板に集積され、少なくとも1つのキャパシタを含むセルの第2のセグメントは第2の電子基板に集積され、引用された2つのセグメントの電気接続を提供するセルのセグメントは少なくとも部分的に、電子基板のいずれかに、又は独立した部品として配置される。
【0017】
本発明の他の特徴は、特定の実施形態を参照して、以下の本発明の説明において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1は従来技術による、磁束経路を示す磁気コアを模式的に示す図である。
図2は
図1の磁気コアを模式的に示したものであり、磁束と数個のセル(各々が1つのフルターン(又は、全巻線/full turn)を含む)を示しており、セルは磁路の一部の周囲に磁気コアを取り囲んで配置されている。
図3は本発明の教示による2つの巻線を含む磁気コアを有する一実施形態を示し、巻線の各々は、対向して配置されたパワースイッチ及びキャパシタを有する少なくとも1つのセルと、パワースイッチ及びキャパシタを有さないか又は持たない2つの他の巻線とを含む。本発明の1つのセルを含む巻線の1つは、パワースイッチ及びキャパシタを持たない巻線の1つを取り囲む。
図4は例えば変圧器の巻線がE型磁気コアで囲まれた平面巻線構造の電力変換器の実施形態を概略的に示す図である。スイッチを集積するセグメントを含む巻線は磁気コアの一方の側に配置され、キャパシタを含むセグメントは磁気コアの反対側に配置され、接続セグメントはそれぞれスイッチ及びキャパシタを含む前記セグメント間の電気接続を提供する。
図5は少なくとも1つのスイッチを含む第1の横方向セグメントと、導体要素によって構成される上部セグメントと、少なくとも1つのキャパシタを含む第1の横方向セグメントに対向する第2の横方向セグメントと、導体要素によって構成される下部セグメントとを含み、前記上部及び下部接続セグメントのそれぞれが、反対の電気極性を有する導体要素を有する、4つの接続セグメントから構成されるセルAの実施形態を概略的に示す。
図6は、第2のセルが磁路と、例えば前のセルAとの両方を取り囲む、別のセルの実施形態を概略的に示す。
図7は隣接するセル間の接続を可能にする導体要素を更に含み、このセルの実施形態が導体要素と磁路を取り囲む、
図5のセルの実施形態のような別のセルの実施形態を概略的に示す。
図8は、一次巻線に係るコイルの形態の巻線と、電気導体要素によって並列に接続され、電力変換器の二次巻線に係るいくつかのセルとによって囲まれた磁気コアを概略的に示す。
図9Aは電力変換器の従来技術の電気回路を概略的に示す図である。
図9Bは従来技術の右側の回路から出発して、変圧器の二次巻線を2つの接続セグメントに分割し、2つの残りのセグメントに、反対に、互いに直接対向するスイッチ及びキャパシタを有することによって、本発明の提案がどのように達成されるかを概略的に示す。
図9Cは負荷に関連した磁気コアを取り囲むセルを概略的に示す図であり、
図9Dは前述の実施形態で示されたように、導電性プレートによって並列に接続された2つのセルを示す図である。
図10は4つの接続されたセグメント、すなわち、1つのスイッチを含む第1の横方向セグメントと、導体要素によって構成される接続セグメントと、1つのキャパシタを含む第1の横方向セグメントに対向する第2の横方向セグメントと、導体要素によって構成される接続セグメントとを含み、前記接続セグメントの各々が反対の電気極性を有する、1つのセル4のみを有する実施形態を概略的に示す。
図11は複数のスイッチ及びキャパシタを有する空間構造を形成する本発明の原理を実装し、本実施形態において実施される導体要素を上部及び下部の導電性プレートによって実装した配置を概略的に示す。
図12は、
図10に開示された実施形態のような実施形態を斜視簡略拡大図で示す。
図13は
図11の実施例の構成を用いた実施例を概略的に示しており、多数のセルが磁気コアを取り囲み、セルは逆の電気極性を有する導電性プレートによって接続されている。
図14は本発明の電力変換器の変圧器の1つの巻線の別の実施形態であって、磁気コアの周囲に数個のセルと、スイッチ及びキャパシタを持たない巻線とを有する、別の実施形態である。
図15A~15Eは、磁気コアが、中央部分を共有する接続セグメントを提供する導体要素を取り囲む、実施形態のいくつかの部分を斜視的かつ概略的に示す。
図16Aは磁気コアグリッド状の磁気コアの斜視図である。
図16Bは磁気コアグリッドの開口部のいくつかの側部を取り囲み、これらの開口部側部に少なくとも1つのキャパシタ又は少なくとも1つのスイッチを設けるいくつかのセルを有する引用された磁気コアグリッドを示す図である。
図16Cは
図16Bに対応し、磁気コアグリッドのいくつかの開口部の内側に収容され(すべての開口部が負荷を収容するわけではない)、更に、構成要素(セル及び負荷)間の電気接続を可能にするために、上側及び下側の導電性プレートを更に含む、いくつかの負荷を示す。
図16Dは
図16Cに対応しており、複数のスイッチ及びキャパシタのさらなる配置を示すとともに、負荷、スイッチ及びキャパシタ間の相互関係を示す磁気コアグリッドの拡大された部分を有し、後者は負荷を取り囲んでいる。
図17A及び
図17Bは1つのセル(例えば、変換器の二次巻線及び出力)を含む電力変換器の可能な構成構造を斜視図で示す。この場合、セルは、そのセルによって取り囲まれ、複数のターンを有する一次巻線によって通電される。セルは、多数のスイッチと、別の多数のキャパシタとを含む。
図17Cは
図17A及び
図17Bに記載されたものとして、2つの独立したセットアップを含む電力変換器の可能な構成構造を斜視図で示す。
図17Dは一次巻線が2つのセットアップによって共有され、したがって、両方のセットアップを同時に通電する共通の一次電流が存在する、
図17Cに記載された構造のような可能な構成構造を斜視図で示す。
図17Eは斜視図で前記セットアップが2Dマトリクス内に、さらには3Dキューブ内に配置され得、一次巻線を共有し、したがって、同じ共通電流によって通電される可能性を有する、
図17A~17Dに記載されるような多数のセットアップを示す。
いくつかの実施形態の詳細な説明
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の原理は電力変換器2の一次巻線51又は二次巻線52を図示する
図10、
図11及び
図12を参照してより良く理解することができる(このような電力変換器2の可能な回路配置はそれを実施する
図9Bに示されている)。そのような電力変換器の1つは磁気コア3と、磁気コア3の周りに配置された一次巻線51及び二次巻線52とを含む変圧器又は単巻変圧器を含み、前記少なくとも1つの一次巻線51及び前記少なくとも1つの二次巻線52の両方は1つのフルターンを含む少なくとも1つのセル4を有する。本発明によれば、一次巻線51及び/又は二次巻線52の少なくとも1つのセル4は互いに対向して配置され、磁気コア3の反対側(又は、両側)に面する少なくとも1つのキャパシタ12及び少なくとも1つのパワースイッチ10を含み、それによって、セル4は4つのセグメント、すなわち、前記少なくとも1つのスイッチ10を含む第1のセグメント23と、前記少なくとも1つのキャパシタ12を含む第2の直接対向するセグメント24と、第1のセグメント23及び第2のセグメント24と、第1のセグメント23と第2のセグメント24との間に電気接続を提供することを目的とする他の接続セグメント21、22とに分割され、他の接続セグメント21、22のそれぞれは反対の電気極性を有する(この点に関して、
図10の図を参照)。
【0020】
本発明の一般的な実施態様では、電力変換器2の変圧器又は単巻変圧器の一次巻線51及び/又は二次巻線52がいくつかのセル4(
図2参照)を含み、各セル4は示されるように空間的に配置された1つ又は複数のキャパシタ12と1つ又はいくつかのスイッチ10を含み、同じ巻線51、52に属する(又は、関係する)セル4は並列に接続され、それによって電力変換器2の電流能力は調整可能である。1つのセル4に集積されるスイッチ10又はキャパシタ12の数は、任意の数であってよく、等しくなくてもよい。
【0021】
スイッチ10及びキャパシタ12のこのような配置は磁気コア3の両側で対向しており、互いに対向しているので、その間、及び磁気コア3に隣接して負荷41を挿入することができ、また、異なる電気極性を有する接続セグメント21、22からその負荷41を供給することができる。
【0022】
図17A乃至
図17Cに示すように、磁気コア3は、図示の実施形態では磁気コア3がいくつかのスイッチ10を含む1つのセグメント23を取り囲むように、異なる構成を採用することができる。
【0023】
代替の実施形態では、磁気コアがいくつかのキャパシタ12を備える1つのセグメント24の周囲に延在する。
【0024】
更に別の実施形態では、磁気コアが後述する
図15A~15Eの実施形態におけるように、スイッチ10及びキャパシタ12をそれぞれ含むセグメント23及び24の間に電気接続を提供する接続セグメント21、22を取り囲むことができる。
【0025】
図3に示す実施形態では、磁気コア3が更に、パワースイッチ10及びキャパシタ12を持たない付加的な巻線60を含む。
【0026】
図4はE型磁気コア3に囲まれたスイッチ10を含むセグメント23と、E型磁気コア3にも囲まれ、スイッチ10に対向して配置されたキャパシタ12を含むセグメント24とを有する電力変換器2の実施形態を示しており、スイッチ10を有するセグメント23とキャパシタ12を有するセグメント24とは、磁気コア3の各窓の空間を通る導体と接続されている。
【0027】
図5は、セル4が4つのセグメント21、22、23及び24から構成され、少なくとも1つのスイッチ10を集積する第1の横方向セグメント23と、少なくとも1つのキャパシタ12を集積する第2の横方向セグメント24とを含み、これら2つのセグメント23、24が互いに対向し、磁気コア3の両側に配置され、上部セグメント21及び下部セグメント22が第1のセグメント23と第2のセグメント24との間に電気接続を提供する導体要素によって構成された、セル4の実施形態を概略的に示す。
【0028】
図6は電力変換器2の一次巻線51又は二次巻線52のいずれかに関連する(又は、属する)セル4が別の巻線のセル4を取り囲み、それによって磁気要素の漏れエネルギー及び漏れインダクタンスが調整可能である特定の空間配置を概略的に示す。
【0029】
図7は隣接するセル4(
図8参照)間の電気接続を可能にする導体要素11を更に含む、
図5のセルの実施形態のような別のセル4の実施形態を概略的に示す。このセル4の実施形態は導体要素11と磁気コア3の磁路とを包含する。
【0030】
図8は、並列に接続され、電力変換器2の変圧器又は単巻変圧器の二次部分52を形成する一次の巻線60(コイルの形態)及びいくつかのセル4によって囲まれた磁気コア3を概略的に示す。セル4は、(
図7に示されるように)導体要素11によって電気的に接続される。この実施形態では、異なる巻線60及び52のターンがインターリーブされ、それによって磁気要素の漏れエネルギー及び漏れインダクタンスが調節可能である。
【0031】
図9Bは、先行技術(
図9A)に関して、変圧器の二次巻線52が2つの部分に分割され、回路のスイッチ10及びキャパシタ12が対向して配置され、セル4と、2つの分割された巻線から供給される負荷41とを提供する、本発明の実施形態を示す。
図9Cでは、セル4の4つのセグメント21、22、23、及び24によって囲まれた磁気コア3が示されている。構造の更なる発展は、2つのセル4が2つの導電性プレート42及び43によって並列に接続されている
図9Dに現れる。
【0032】
図15B及び
図15Cは、磁気コア3(
図15A参照)が、それら(接続セグメント22)のそれぞれも細長い接続部分によって作られた対応する外側接続セグメント21に対向する2つの取り付けられた接続セグメント22を提供する内側の細長い連結部分を取り囲んで配置されている実施形態の異なる部品を斜視図で示している。引用された細長い部分の各々は通路75を含み、この通路を通って、本発明によるスイッチ10及びキャパシタ12を対向して含んで(
図15E参照)巻線51、52が形成されるように電気接続片76が伸びる。
【0033】
図16A~16Dは、いくつかの相互接続されたセル4が異なる磁路を包含する実施形態を示す。
図16Dによれば、拡大部分を見ると、磁気コア3は複数の開口部40を有する磁気コアグリッド13を備え、そのうちのいくつかは前記相互接続されたセル4のうちの1つに係るキャパシタ12を含み、キャパシタ12は開口部40の側部に配置される(1つ又は複数のキャパシタ12を含むことができる)。キャパシタ12を備えた開口部40は更に、負荷41(電子半導体回路であり得る)を収容し、磁気コアグリッド13は他の隣接する開口部40内に、他の隣接する開口部40の側部に配置された、前記相互接続されたセル4のパワースイッチ10を更に含む。
図16Dに示すように、負荷41は反対の電気極性を有する導電性プレート42、43からエネルギーを受け取り、前記導電性プレート42、43の間に挟まれた磁気コアグリッド13のアセンブリを形成する。この磁気コアグリッド13のアセンブリは、電子基板又は多層電子スタックに集積されている。代替の実施形態では、磁気コアグリッド13のアセンブリが電子半導体回路内に集積される。
【0034】
図17A及び
図17Bは、セル4の複数のスイッチ10が第1の電子基板71に集積され、同じセル4の複数のキャパシタ12が第2の電子基板72に集積され、巻線のセル4が電子基板71、72のうちの1つ、又はそれらの間に含まれる(先に
図6に示されたように)別の独立した巻線60を包含する、1つの建設的な実施形態を斜視図及び概略図で示す。
【0035】
図17C及び17Dは並列に接続された2次巻線の多数のセル4を含む電力変換器2の一部を斜視図で示しており、2次巻線は、セル4の一部又はすべては、参照符号60によって示されているように、各々の1次巻線によって通電される構造に配置されている。
【0036】
図17Dの代替実施形態では、いくつかのセル4又はそれらの全てはセル4の二次巻線内の誘導電流に対して垂直又は平行な電流ループを生成する参照符号60によって示される、単一の一次巻線の共通電流によって同時に通電される。
【0037】
図17Eは、空間のいくつかの相対位置に3D構造で配置された並列に接続された、二次巻線の多数のセル4を有する別の実施形態を示す。
図17Dの前述の実施形態と同様に、そのセル4は、それらの各々に関連する1つの一次巻線によって通電され得るか、又はセル4の二次巻線内の誘導電流に対して垂直又は平行な電流ループを生成する参照符号60によって示される、単一の一次巻線の共通電流によって同時に通電され得る。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気コア(3)と、前記磁気コア(3)の周りに配置された少なくとも1つの一次巻線(51)と少なくとも1つの二次巻線(52)とを含む変圧器又は単巻変圧器を備える電力変換器(2)であって、
前記一次巻線(51)及び/又は前記二次巻線(52)は、直列に接続され、それぞれ互いに対向して配置され、磁気コア(3)の反対側に面する少なくとも1つのパワースイッチ(10)及び少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む、少なくとも1つのフルターンを有し、4つのセグメントに分割されるセル(4)を規定し、前記4つのセグメントは、前記少なくとも1つのスイッチ(10)を含む第1のセグメント(23)、前記少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む第2の対向するセグメント(24)、及び第1のセグメント(23)と第2のセグメント(24)との間に電気接続を提供する2つの他の接続セグメント(21、22)であり、前記2つの他の接続セグメント(21、22)のそれぞれは反対の電気極性を有する、電力変換器。
【請求項2】
前記磁気コア(3)は、少なくとも1つのスイッチ(10)を備える1つのセグメント(23)を取り囲むか、少なくとも1つのキャパシタ(12)を備える1つのセグメント(24)を取り囲むか、又は、前記接続セグメント(21、22)の1つを取り囲み、前記少なくとも1つのセル(4)の電気接続を提供する、請求項1に記載の電力変換器(2)。
【請求項3】
前記一次巻線(51)及び/又は二次巻線(52)はいくつかのセル(4)を含み、各セル(4)は少なくとも1つのスイッチ(10)及び少なくとも1つのキャパシタ(12)を含み、同じ巻線に属するセル(4)は並列に接続される、請求項1に記載の電力変換器(2)。
【請求項4】
前記磁気コア(3)は、パワースイッチ(10)及びキャパシタ(12)を持たない少なくとも別の巻線(60)を更に含む、請求項1~3のいずれかに記載の電力変換器(2)。
【請求項5】
前記いくつかのセル(4)の前記少なくとも1つのスイッチ(10)及び前記少なくとも1つのキャパシタ(12)は磁気コア(3)を取り囲む少なくとも2つの導電性プレート(42、43)によって接続され、前記導電性プレート(42、43)は前記接続セグメント(21、22)を提供する、請求項3に記載の電力変換器(2)。
【請求項6】
DC/DC又はAC/AC又はAC/DCパワー変換器として具現化される、請求項1~5のいずれかに記載の電力変換器(2)。
【請求項7】
異なる巻線(51、52、60)のターンがインターリーブされ、それによって、磁気要素の漏れエネルギー及び漏れインダクタンスが調節可能である、請求項1~6のいずれかに記載の電力変換器(2)。
【請求項8】
前記一次巻線(51)又は前記二次巻線(52)のいずれかのセル(4)が別の巻線のセル(4)を取り囲み、それによって、磁気要素の漏れエネルギー及び漏れインダクタンスが調節可能である、請求項1~7のいずれかに記載の電力変換器(2)。
【請求項9】
いくつかの相互接続されたセル(4)を更に含み、異なるセル(4)が異なる磁路(7)を取り囲む、請求項5に記載の電力変換器(2)。
【請求項10】
前記磁気コア(3)は複数の開口部(40)を有する磁気コアグリッド(13)を含み、その一部は前記相互接続されたセル(4)のうちの1つに属するキャパシタ(12)を含み、前記キャパシタ(12)は前記開口部(40)の側部に配置され、これらのキャパシタ(12)を有する開口部(40)は
電気半導体回路を含む負荷(41)を更に収容し、前記磁気コアグリッド(13)は他の隣接する開口部(40)内に、前記キャパシタ(12)を有するセル(4)のパワースイッチ(10)を更に含み、前記他の隣接する開口部(40)の側部に配置される、請求項9に記載の電力変換器(2)。
【請求項11】
前記負荷(41)は反対の電気極性を有する前記導電性プレート(42、43)からエネルギーを受け取り、前記導電性プレート(42、43)の間に挟まれた磁気コアグリッド(13)のアセンブリを形成する、請求項10に記載の電力変換器(2)。
【請求項12】
前記磁気コアグリッド(13)のアセンブリは、電子基板又は多層電子スタックに集積される、請求項11に記載の電力変換器(2)。
【請求項13】
前記磁気コアグリッド(13)のアセンブリが電子半導体回路に集積される、請求項11に記載の電力変換器(2)。
【請求項14】
少なくとも1つのスイッチ(10)を含む前記少なくとも1つのセル(4)の前記セグメント(23)は、第1の電子基板(71)に集積され、少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む前記少なくとも1つのセル(4)の前記第2のセグメント(24)は第2の電子基板(72)に集積され、前記セル(4)の前記接続セグメント(21、22)は少なくとも部分的に、電子基板(71、72)のいずれかに、又は独立した部品として配置される、請求項1~
13のいずれか1項に記載の電力変換器(2)。
【請求項15】
少なくとも1つの二次巻線(52)の複数のセル(4)が、空間のいくつかの相対位置において2D又は3D構造に配置され、それらのうちの少なくともいくつかが、セル(4)の二次巻線(52)内の誘導電流に対して垂直又は平行な電流ループを生成する単一の一次巻線(51)の共通電流によって、駆動され、同時に通電されるか、又は、それぞれの1つの一次巻線(51)によって通電される、請求項1~
14のいずれか1項に記載の電力変換器(2)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
米国特許出願公開第2020/0350117号明細書は、複数のコアレッグと漏洩コアレッグとを含む磁気コアであって、前記漏れコアレッグは前記変圧器の漏れインダクタンスを制御するために前記複数コアレッグの間に配置された、該磁気コアと、一次巻線と複数の二次巻線とを備える平面巻線構造であって、前記一次巻線と前記複数の二次巻線とがマトリックス変圧器の前記漏れインダクタンスを更に制御するために前記複数のコアレッグの周囲に多数の(又は、いくつかの/a number of)ターンで延び(又は、張られ/extending)、前記漏洩コアレッグの周囲にターンがない、該平面巻線構造とを備える、変圧器に言及する。
図2の例では単一の磁気コアに統合することができるマトリクス
変圧器が要素
変圧器を含み、二次側の
巻線の各々は直列接続された同期
整流器及び
キャパシタを含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
米国特許出願公開第2015/0256087号明細書は、二重(又は、デュアル/dual)トランス及び少なくとも2つの一次スイッチングデバイスと、二次側に少なくとも2つの同期整流器とを備えたソフトスイッチング変圧器であって、前記一次スイッチングデバイスのぞれぞれは対応する同期整流器がオンになっているときにオフになる、該変圧器を開示している。先行技術のトポロジーのゼロ電圧スイッチングにおける大きな漏れインダクタンスの使用は、追加の磁気要素なしで、ゼロ電流で整流器手段をターンオフし、ゼロ電圧で一次スイッチをターンオンする、一次及びその上二次においてソフトスイッチングを有することを避ける。磁気コアの周りに配置された
変圧器のいずれかの二次巻線は直列に接続された
スイッチ及び
キャパシタを含む(
図3B参照)
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
米国特許出願公開第2018/0027817号明細書電は第1の一次巻線を有する第1の一次回路と、第2の一次巻線を有する第2の一次回路と、前記第1の一次巻線及び第2の一次巻線と直列に結合されたインダクタ巻線を有するインダクタと、前記第1の一次回路に対応し、直列に結合された第1及び第2の二次巻線を有する第1の二次回路と、前記第2の一次回路に対応し、直列に結合された第3及び第4の二次巻線を有する第2の二次回路と、磁気コア構造とを含む、電力変換装置を明かす。磁気コアの周囲に配置され、1つのターン平坦導体巻線(
図11参照)を備える
二次巻線(
図2参照)は、対応するスイッチング制御信号に従って動作する
スイッチ(例えばトランジスタであり得る)と、少なくとも2つのセグメントにおいてターンを直列に分割して接続される出力
キャパシタ(
図11参照)とを含む。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
図17Eは、空間のいくつかの相対位置に3D構造で配置された並列に接続された、二次巻線の多数のセル4を有する別の実施形態を示す。
図17Dの前述の実施形態と同様に、そのセル4は、それらの各々に関連する1つの一次巻線によって通電され得るか、又はセル4の二次巻線内の誘導電流に対して垂直又は平行な電流ループを生成する参照符号60によって示される、単一の一次巻線の共通電流によって同時に通電され得る。
下記は、本願の出願当初に記載の発明である。
<請求項1>
磁気コア(3)と、前記磁気コア(3)の周りに配置された少なくとも1つの一次巻線(51)と少なくとも1つの二次巻線(52)とを含む変圧器又は単巻変圧器を備える電力変換器(2)であって、
前記一次巻線(51)及び/又は前記二次巻線(52)は、直列に接続され、それぞれ互いに対向して配置され、磁気コア(3)の反対側に面する少なくとも1つのパワースイッチ(10)及び少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む、少なくとも1つのフルターンを有し、4つのセグメントに分割されるセル(4)を規定し、前記4つのセグメントは、前記少なくとも1つのスイッチ(10)を含む第1のセグメント(23)、前記少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む第2の対向するセグメント(24)、及び第1のセグメント(23)と第2のセグメント(24)との間に電気接続を提供する2つの他の接続セグメント(21、22)であり、前記2つの他の接続セグメント(21、22)のそれぞれは反対の電気極性を有する、電力変換器。
<請求項2>
前記磁気コア(3)は、少なくとも1つのスイッチ(10)を備える1つのセグメント(23)を取り囲むか、少なくとも1つのキャパシタ(12)を備える1つのセグメント(24)を取り囲むか、又は、前記接続セグメント(21、22)の1つを取り囲み、前記少なくとも1つのセル(4)の電気接続を提供する、請求項1に記載の電力変換器(2)。
<請求項3>
前記一次巻線(51)及び/又は二次巻線(52)はいくつかのセル(4)を含み、各セル(4)は少なくとも1つのスイッチ(10)及び少なくとも1つのキャパシタ(12)を含み、同じ巻線に属するセル(4)は並列に接続される、請求項1に記載の電力変換器(2)。
<請求項4>
前記磁気コア(3)は、パワースイッチ(10)及びキャパシタ(12)を持たない少なくとも別の巻線(60)を更に含む、請求項1~3のいずれかに記載の電力変換器(2)。
<請求項5>
前記いくつかのセル(4)の前記少なくとも1つのスイッチ(10)及び前記少なくとも1つのキャパシタ(12)は磁気コア(3)を取り囲む少なくとも2つの導電性プレート(42、43)によって接続され、前記導電性プレート(42、43)は前記接続セグメント(21、22)を提供する、請求項3に記載の電力変換器(2)。
<請求項6>
DC/DC又はAC/AC又はAC/DCパワー変換器として具現化される、請求項1~5のいずれかに記載の電力変換器(2)。
<請求項7>
異なる巻線(51、52、60)のターンがインターリーブされ、それによって、磁気要素の漏れエネルギー及び漏れインダクタンスが調節可能である、請求項1~6のいずれかに記載の電力変換器(2)。
<請求項8>
前記一次巻線(51)又は前記二次巻線(52)のいずれかのセル(4)が別の巻線のセル(4)を取り囲み、それによって、磁気要素の漏れエネルギー及び漏れインダクタンスが調節可能である、請求項1~7のいずれかに記載の電力変換器(2)。
<請求項9>
いくつかの相互接続されたセル(4)を更に含み、異なるセル(4)が異なる磁路(7)を取り囲む、請求項5に記載の電力変換器(2)。
<請求項10>
前記磁気コア(3)は複数の開口部(40)を有する磁気コアグリッド(13)を含み、その一部は前記相互接続されたセル(4)のうちの1つに属するキャパシタ(12)を含み、前記キャパシタ(12)は前記開口部(40)の側部に配置され、これらのキャパシタ(12)を有する開口部(40)は負荷(41)を更に収容し、前記磁気コアグリッド(13)は他の隣接する開口部(40)内に、前記キャパシタ(12)を有するセル(4)のパワースイッチ(10)を更に含み、前記他の隣接する開口部(40)の側部に配置される、請求項9に記載の電力変換器(2)。
<請求項11>
前記負荷(41)は反対の電気極性を有する前記導電性プレート(42、43)からエネルギーを受け取り、前記導電性プレート(42、43)の間に挟まれた磁気コアグリッド(13)のアセンブリを形成する、請求項10に記載の電力変換器(2)。
<請求項12>
前記磁気コアグリッド(13)のアセンブリは、電子基板又は多層電子スタックに集積される、請求項11に記載の電力変換器(2)。
<請求項13>
前記磁気コアグリッド(13)のアセンブリが電子半導体回路に集積される、請求項11に記載の電力変換器(2)。
<請求項14>
前記負荷(41)が電子半導体回路を備える、請求項10に記載の電力変換器(2)。
<請求項15>
少なくとも1つのスイッチ(10)を含む前記少なくとも1つのセル(4)の前記セグメント(23)は、第1の電子基板(71)に集積され、少なくとも1つのキャパシタ(12)を含む前記少なくとも1つのセル(4)の前記第2のセグメント(24)は第2の電子基板(72)に集積され、前記セル(4)の前記接続セグメント(21、22)は少なくとも部分的に、電子基板(71、72)のいずれかに、又は独立した部品として配置される、請求項1~14のいずれか1項に記載の電力変換器(2)。
<請求項16>
少なくとも1つの二次巻線(52)の複数のセル(4)が、空間のいくつかの相対位置において2D又は3D構造に配置され、それらのうちの少なくともいくつかが、セル(4)の二次巻線(52)内の誘導電流に対して垂直又は平行な電流ループを生成する単一の一次巻線(51)の共通電流によって、駆動され、同時に通電されるか、又は、それぞれの1つの一次巻線(51)によって通電される、請求項1~15のいずれか1項に記載の電力変換器(2)。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】