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特表2023-504049自律型スキャニング及びマッピングシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-01
(54)【発明の名称】自律型スキャニング及びマッピングシステム
(51)【国際特許分類】
   A63G 31/00 20060101AFI20230125BHJP
【FI】
A63G31/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022530898
(86)(22)【出願日】2020-11-23
(85)【翻訳文提出日】2022-06-23
(86)【国際出願番号】 US2020061826
(87)【国際公開番号】W WO2021108318
(87)【国際公開日】2021-06-03
(31)【優先権主張番号】62/940,727
(32)【優先日】2019-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/950,681
(32)【優先日】2020-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】グラハム マーティン エヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ゲルゲン パトリック ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ヘインズ ストックウェル
(72)【発明者】
【氏名】トルヒーヨ トマス マヌエル
(57)【要約】
遊園地アトラクションマッピングシステム(51)は、遊園地アトラクション(50)の環境(52)内に配置されるように構成された検知システム(54)と、検知システム(54)に結合された位置調整システム(56)と、検知システム(54)及び位置調整システム(56)に通信可能に結合された制御装置(74)とを含む。検知システムは(54)、環境(52)のスキャニングデータを取り込むように構成され、スキャニングデータは、環境(52)内の対象物(100、102、104)を示す仮想点を含む。位置調整システム(56)は、環境(52)内で検知システム(54)を移動させるように構成されている。さらに、制御装置(74)は、検知システム(54)によって取り込まれる標的スキャニングデータを決定し、標的スキャニングデータに基づいて検知システム(54)を目標位置に移動させるよう位置調整システム(56)に指示する第1の制御信号を出力し、目標位置でスキャニングデータを取り込むよう検知システム(54)に指示する第2の制御信号を出力するよう構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊園地アトラクションマッピングシステムであって
遊園地アトラクションの環境内に配置されるように構成された検知システムであって、前記検知システムは、前記環境のスキャニングデータを取り込むように構成され、前記スキャニングデータは、前記環境内の対象物を示す仮想点を含む、検知システムと、
前記検知システムに結合された位置調整システムであって、前記位置調整システムは、前記検知システムを前記環境内で移動させるように構成されている、位置調整システムと、
前記検知システム及び前記位置調整システムに通信可能に結合された制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記検知システムによって取り込まれる標的スキャニングデータを決定し、
前記位置調整システムに、前記標的スキャニングデータに基づいて、前記検知システムを目標位置に移動させるように指示するための第1の制御信号を出力し、
前記目標位置で前記スキャニングデータを取り込むように前記検知システムに指示する第2の制御信号を出力する、
ように構成されている、遊園地アトラクションマッピングシステム。
【請求項2】
前記制御装置は、
十分なスキャニングデータが取り込まれた否かを判定し、
十分なスキャニングデータが取り込まれていないという判定に応答して、前記スキャニングデータに基づいて、前記検知システムによって取り込まれる追加の標的スキャニングデータを判定し、
第3の制御信号を出力して、前記追加の標的スキャニングデータに基づいて、前記位置調整システムに、前記検知システムを追加の目標位置に移動させるよう指示し、
第4の制御信号を出力して、前記検知システムに、前記追加の目標位置で追加のスキャニングデータを取り込むよう指示する、
ように構成されている、請求項1に記載の遊園地アトラクションマッピングシステム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記スキャニングデータの量、前記スキャニングデータの解像度、前記スキャニングデータのセット数、又はそれらの何らかの組み合わせに基づいて、十分なスキャニングデータが取り込まれたか否かを判定するように構成されている、請求項2に記載の遊園地アトラクションマッピングシステム。
【請求項4】
前記スキャニングデータは、前記環境の第1の領域と関連付けられ、前記追加のスキャニングデータは、前記第1の領域とは別の前記環境の第2の領域と関連付けられる、請求項2に記載の遊園地アトラクションマッピングシステム。
【請求項5】
前記スキャニングデータ及び前記追加のスキャニングデータの各々は、共有仮想点のセットを含み、前記制御装置は、前記共有仮想点のセットに基づいて、前記スキャニングデータ及び前記追加のスキャニングデータを一緒に結合するように構成されている、請求項2に記載の遊園地アトラクションマッピングシステム。
【請求項6】
前記位置調整システムは、少なくとも1つの継手を介して結合された少なくとも2つの位置調整アームを備え、前記制御装置は、前記位置調整アームの各々を作動させて前記検知システムを移動させるように構成されている、請求項1に記載の遊園地アトラクションマッピングシステム。
【請求項7】
前記位置調整システムは、前記遊園地アトラクションの乗り物車両に結合され、前記第1の制御信号は、前記位置調整システムに、前記検知システムを前記乗り物車両に対する前記目標位置に移動させるように指示するように構成され、
前記制御装置は、前記検知システムが目標場所に移動するように、前記乗り物車両に環境内の前記目標場所に移動するように指示する第3の制御信号を出力し、前記第2の制御信号は、前記検知システムに、前記目標位置及び前記目標場所でスキャニングデータを取り込むように指示するように構成される、請求項1に記載の遊園地アトラクションマッピングシステム。
【請求項8】
前記検知システムは、光検出及び測距装置、赤外線3次元(3D)スキャナ、ストラクチャードライトスキャナ、デジタル写真測量スキャナ、又はそれらの何らかの組み合わせを備える、請求項1に記載の遊園地アトラクションマッピングシステム。
【請求項9】
遊園地のスキャニング及びマッピングシステムのための制御装置であって、前記制御装置は、コンピュータ実行可能命令が格納された有形、非一時的、コンピュータ可読媒体を備え、前記コンピュータ実行可能命令は、実行されると、1又は2以上のプロセッサに、
仮想点の標的集合を含む、取り込まれる遊園地の環境の標的スキャニングデータを決定し、
前記標的スキャニングデータに基づいて前記遊園地内の目標場所に検知システムを移動させるために、前記遊園地の乗り物車両に対して第1の制御信号を出力し、
前記標的スキャニングデータに基づいて前記検知システムを前記乗り物車両に対する目標位置に移動させるために、前記乗り物車両に結合された位置調整システムに第2の制御信号を出力し、
前記検知システムに第3の制御信号を出力して、前記目標位置及び前記目標場所でスキャニングデータを取り込む、
ことを行わせるように構成されている、制御装置。
【請求項10】
前記命令は、実行されると、前記1又は2以上のプロセッサに、前記環境内の前記遊園地のアトラクションの経路に沿って移動するよう前記乗り物車両に指示するための前記第1の制御信号を出力させるように構成されている、請求項9に記載の制御装置。
【請求項11】
前記命令は、実行されると、前記1又は2以上のプロセッサに、前記乗り物車両に対して前記検知システムを回転させる、前記乗り物車両に対して前記検知システムを平行移動させる、又はその両方を行うように前記位置調整システムに指示するための前記第2の制御信号を出力させるように構成される、請求項9に記載の制御装置。
【請求項12】
前記命令は、実行されると、前記1又は2以上のプロセッサに、ユーザ入力を受け取り、前記ユーザ入力に基づいて前記標的スキャニングデータを決定するようにさせるように構成される、請求項9に記載の制御装置。
【請求項13】
前記命令は、実行されると、前記1又は2以上のプロセッサに、前記環境の以前に取り込まれたスキャニングデータを受け取り、前記以前に取り込まれたスキャニングデータに基づいて前記標的スキャニングデータを決定するようにさせるように構成される、請求項9に記載の制御装置。
【請求項14】
遊園地アトラクションシステムであって、
乗り物車両と、
遊園地アトラクションの環境のスキャニングデータを取り込むように構成された検知システムであって、前記スキャニングデータは、前記環境内の物理的対象物を示すデータ点を含む、検知システムと、
前記検知システムを前記乗り物車両に結合する位置調整システムであって、前記位置調整システムは、前記検知システムを前記乗り物車両に対して移動させるように構成される、位置調整システムと、
前記乗り物車両、前記検知システム、及び前記位置調整システムに通信可能に結合された制御装置と、
を備え、前記制御装置は、
前記検知システムによって取り込まれる標的スキャニングデータのセットを決定し、
前記乗り物車両及び前記位置調整システムに、前記検知システムを前記環境内の複数の配置に移動させるように指示し、前記配置の各々は、前記標的スキャニングデータのセットのうちの1つの標的スキャニングデータのセットに関連付けられるものであり、
検知システムにスキャニングデータのセットを取り込むように指示し、前記スキャニングデータのセットのスキャニングデータの各セットは、複数の配置のそれぞれの配置に関連付けられるものであり、
前記スキャニングデータのセットを互いに結合して、前記環境のデータ点群を作成する、
ように構成される遊園地アトラクションシステム。
【請求項15】
前記制御装置は、前記乗り物車両に前記環境内の所定の場所に移動するように指示し、前記位置調整システムに、前記場所に基づいて前記乗り物車両に対する所定の位置に前記検知システムを移動させるよう指示するように構成される、請求項14に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項16】
前記検知システムは、場所センサを備え、前記制御装置は、
前記スキャニングデータのセットのスキャニングデータの各セットについて、前記環境内の前記検知システムのそれぞれの場所を決定するために、前記場所センサからそれぞれのセンサフィードバックを受け取り、
前記スキャニングデータのセットのスキャニングデータの各セットを、前記環境内の前記検知システムのそれぞれの場所に関連付け、
前記スキャニングデータのセットのスキャニングデータの各セットに関連付けられた前記それぞれの場所に基づいて、前記スキャニングデータのセットを一緒に結合する、
ように構成される、請求項14に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項17】
前記制御装置は、
前記環境の前記データ点群を前記環境の基準レイアウトと比較し、
前記環境の前記データ点群と前記環境の前記基準レイアウトとの間の不一致を判定し、 前記不一致に応答して、前記環境の特徴の調整に関連する信号を出力する、
ように構成される、請求項14に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項18】
前記制御装置は、前記信号を出力して、前記特徴の調整を示す通知をユーザに送る、又は前記特徴を自動的に調整する、又はその両方を行うように構成される、請求項17に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項19】
前記基準レイアウトは、前記環境の既存のマップ、前記環境のモデル、又はその両方を備える、請求項17に記載の遊園地アトラクションシステム。
【請求項20】
前記制御装置は、
前記環境の前記データ点群と前記環境の前記基準レイアウトとを比較し、
前記環境の既存のマップと前記基準レイアウトとの間に不一致が存在するか否かを判定し、
不一致が存在しないことに応答して、前記環境の特徴の配置又は外観を確認するための信号を出力する、
ように構成される、請求項19に記載の遊園地アトラクションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2019年11月26日出願の米国仮出願番号62/940,727「AUTONOMOUS SCANNING AND MAPPING SYSTEM」の優先権及びその利益を主張し、その開示内容全体は、全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
(技術分野)
本発明は、自律型スキャニング及びマッピングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、読み手に、以下に記載する本開示の種々の態様に関連し得る種々の態様を紹介することを意図している。この考察は、読み手に対して本開示の種々の態様をより理解するのを容易にするための背景情報を提供するのを助けると考えられる。従って、本記載はこの観点から読まれものであり従来技術の自認ではないことを理解されたい。
【0003】
遊園地又はテーマパークは、一般に、それぞれが遊園地の来客にユニークな経験を提供する様々な娯楽システム又はアトラクションを含む。例えば、遊園地は、ジェットコースター、ドロップタワー、ログフルームなどの様々なアトラクションシステムを含むことができる。一部のアトラクションシステムは、アニメーション人物及び特殊効果など、来客をアトラクションシステムの体験に没頭させるのに役立ついくつかの異なる特徴を有することができる環境を含むことができる。しかしながら、特徴の設置及び構成が困難な場合がある。例えば、来客に望ましい効果又は経験を提供するために、特徴が環境内の望ましい場所(例えば、乗り物車両の移動経路に対して)に配置されているか否かを判定することが難しい場合がある。さらに、アトラクションシステムはますます複雑になっており、アトラクションシステムの様々な特徴の間の連携の重要度が高くなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、アトラクションシステムの特徴が望ましく改善されたか否かを判定するための、アトラクションシステムを査定又は評価するための改善された技術が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示された特定の実施形態の要約が以下に記載される。これらの態様は、単に読み手にこれらの特定の実施形態の簡単な要約を提供するために提示されており、これらの態様は、本開示の範囲を制限することを意図していないことを理解されたい。実際、本開示は、以下に記載されない可能性のある様々な態様を包含する場合がある。
【0006】
一実施形態では、遊園地アトラクションマッピングシステムは、遊園地アトラクションの環境内に配置されるように構成された検知システムと、検知システムに結合された位置調整システムと、検知システム及び位置調整システムに通信可能に結合された制御装置とを含む。検知システムは、環境のスキャニングデータを取り込むように構成され、スキャニングデータは、環境内の対象物を示す仮想点を含む。位置調整システムは、検知システムを環境内で移動させるように構成されている。さらに、制御装置は、検知システムによって取り込まれる標的スキャニングデータを決定し、位置調整システムに、標的スキャニングデータに基づいて、検知システムを目標位置に移動させるように指示するための第1の制御信号を出力し、目標位置でスキャニングデータを取り込むように検知システムに指示する第2の制御信号を出力する、ように構成されている。
【0007】
一実施形態では、遊園地のスキャニング及びマッピングシステムのための制御装置は、コンピュータ実行可能命令が格納された有形、非一時的、コンピュータ可読媒体を備え、コンピュータ実行可能命令は、実行されると、1又は2以上のプロセッサに、仮想点の標的集合を含む、取り込まれる遊園地の環境の標的スキャニングデータを決定することを行わせるように構成されている。さらに、命令は、実行されると、1又は2以上のプロセッサに、標的スキャニングデータに基づいて遊園地内の目標場所に検知システムを移動させるために、遊園地の乗り物車両に対して第1の制御信号を出力し、標的スキャニングデータに基づいて検知システムを乗り物車両に対する目標位置に移動させるために、乗り物車両に結合された位置調整システムに第2の制御信号を出力し、検知システムに第3の制御信号を出力して、目標位置及び目標場所でスキャニングデータを取り込むことを行わせるように構成されている、
【0008】
一実施形態では、遊園地アトラクションシステムは、乗り物車両と、遊園地アトラクションの環境のスキャニングデータを取り込むように構成された検知システムと、検知システムを乗り物車両に結合する位置調整システムと、乗り物車両、検知システム、及び位置調整システムに通信可能に結合された制御装置とを含む。スキャニングデータは、環境内の物理的対象物を示すデータ点を含み、位置調整システムは、検知システムを乗り物車両に対して移動させるように構成されている。さらに、制御装置は、検知システムによって取り込まれる標的スキャニングデータのセットを決定し;乗り物車両及び位置調整システムに、検知システムを環境内の複数の配置に移動させるように指示し、配置の各々は、標的スキャニングデータのセットのうちの1つの標的スキャニングデータのセットに関連付けられるものであり;検知システムにスキャニングデータのセットを取り込むように指示し、スキャニングデータのセットのスキャニングデータの各セットは、複数の配置のそれぞれの配置に関連付けられるものであり;スキャニングデータのセットを互いに結合して、環境のデータ点群を作成する、ように構成される。
【0009】
本開示のこれらの及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明を、図面全体にわたって同種の文字が同種の部品を表す添付の図面を参照して読むと、よりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の態様による、環境と、環境をマッピングするように構成されたマッピングシステムとを有する遊園地アトラクションの一実施形態の概略図である。
図2】本開示の態様による、遊園地アトラクションの環境と、乗り物車両に結合されたマッピングシステムとの一実施形態の斜視図である。
図3】本開示の態様による、第1の領域及び第2の領域を有する遊園地アトラクションの環境の一実施形態の概略図である。
図4】本開示の一態様による、遊園地アトラクションの環境マップを作成するための方法の一実施形態のフローチャートである。
図5】本開示の態様による、様々な環境特徴を評価するために環境マップを分析するための方法の一実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1又は2以上の特定の実施形態が以下に説明される。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、実際の実行例の全ての特徴が本明細書で説明されるわけではない。何らかの工業設計又は設計プロジェクトの場合と同様に、何らかの当該の実際の実行例の開発において、実行例間で変動する場合があるシステム関連及び事業関連の制約の遵守など、開発担当者らの特定の目標を達成するために数多くの実行固有の意思決定を行う必要があることを認識されたい。さらに、このような開発作業は、複雑かつ時間が掛かることがあり得るが、それでも、本開示の恩恵を有する当業者にとって設計、作製、及び製造の日常的な仕事になることを認識されたい。
【0012】
本開示の様々な実施形態の要素を説明する場合に、冠詞「a」、「an」、及び「the」は、要素の1又は2以上があることを意味することが意図されている。用語「~を備える」、「~を含む」、及び「~を有する」は、包括的であり、かつ、記載された要素以外のさらなる要素がある場合があることを意味することが意図されている。1又は2以上の特定の実施形態が以下に説明される。これらの実施形態の簡潔な説明を行うために、実際の実行例の全ての特徴が本明細書で説明できるわけではない。何らかの工業設計又は設計プロジェクトの場合と同様に、何らかの当該の実際の実行例の開発において、実行例間で変動する場合があるシステム関連及び事業関連の制約の遵守など、開発担当者らの特定の目標を達成するために数多くの実行固有の意思決定を行う必要があることに留意されたい。さらに、このような開発作業は、複雑かつ時間が掛かることがあり得るが、それでも、本開示の恩恵を有する当業者にとって設計、作製、及び製造の日常的な仕事になることに留意されたい。
【0013】
本開示の実施形態は、遊園地のアトラクションの環境をマッピングするためのシステム及び方法に関する。例えば、アトラクションは、ジェットコースター、ダークライド、ウォーターライド、拡張現実乗り物又は体験などの様々な娯楽乗り物のいずれかを含むことができる。アトラクションは、デザイン小道具、大道具、風景、乗り物、乗り物トラックなどの様々な物理的特徴を有することができ、それぞれがアトラクションの来客を楽しませ、来客にユニークな経験(例えば、没入型環境)を提供する。このような特徴は、アトラクションの環境内の目標場所又は所定場所に配置することができる。いくつかの実施形態では、特徴は、特定の視点から来客が見ることができるように特定の場所にあってもよい。追加的な又は代替的な実施形態では、特徴は、特徴が意図されたように互いに相互作用することを可能にするために、特定の場所に位置することができる。例えば、投影機は、表示スクリーン上に画像を投影するために、表示スクリーンに対して配置することができる。
【0014】
特徴が適切に配置されていることを確認するために、特徴の場所を特定するために、アトラクションの環境をマッピングすることが好都合であろう。本明細書で検討するように、環境をマッピングすることは、環境の物理的対象物の外観又は配置を決定することを含む。従って、ユーザ(例えば、アトラクションのオペレータ)は、環境の物理的特徴が環境内の目標場所に配置されているか否かを判定するために、環境を評価することができる。しかしながら、環境をマッピングすることは、困難であるか又は面倒である場合がある。例えば、環境の関連領域をマッピングするために十分なスキャニングデータを取り込むためにスキャニング装置を使用することが困難である場合がある。例えば、スキャニングデータを取り込むことは、環境内の様々な場所及び/又は位置にスキャニング装置を配置することを含む場合がある。場合によっては、スキャニング装置の配置は、スキャニング装置が使用可能な品質のスキャニングデータ(例えば、閾値解像度を超えるデータ、閾値ズームでのデータ、又は閾値焦点でのデータ)を取り込むことを可能にしない場合がある。従って、スキャニングデータは、正確でない場合、又は環境を正確にマッピングするために使用可能でない場合がある。
【0015】
現在、アトラクションシステムの環境を自動的にスキャニングしてマッピングするように構成されたシステムは、アトラクションシステムの物理的特徴の場所又は位置をより容易に決定し、確認することができることが認識されている。例えば、システムは、アトラクションシステムの環境をマッピングするために、アトラクションシステム内の様々な領域のスキャニングデータを収集するためにスキャニングシステム(例えば、検知システム)を位置付けるように構成された制御装置及び位置調整システムを含むことができる。明細書で使用される場合、スキャニングデータは、環境の3次元(3D)画像を含むことができ、スキャニングシステムは、3D画像を取り込む(例えば、遠隔で取り込む)ように構成されたデバイスを含む。例えば、スキャニングシステムは、光検出及び測距(LIDAR)装置、赤外線3Dスキャナ、ストラクチャードライトスキャナ、デジタル写真測量スキャナ、別の適切な検知システム、又はそれらの何らかの組み合わせを含むことができる。3D画像は、環境内の物理的対象物の幾何学的形状、環境内の物理的対象物の場所、又は環境内の物理的対象物の他の何らかの適切な外観又は特性に関する情報を含むことができる。制御装置は、十分なスキャニングデータが収集されたか否かを判定するように構成することができる、十分なスキャニングデータが収集されるまで、スキャニングデータを収集するためにスキャニングシステムを配置するように位置調整システムに指示し続けるように構成することができる。次に、制御装置は、スキャニングデータに基づいて環境の関連領域のマップを生成することができ、環境マップは、物理的特徴の場所を決定及び/又は検証するために使用することができる。このように、システムは、環境をより迅速に及び/又は正確にマッピングすることを可能にすることができる。
【0016】
本開示では、環境をスキャニングするために3D画像をキャプチャすることを主に説明するが、追加的又は代替的な実施形態では、環境をスキャニングするために他のタイプの画像を使用することができる。例えば、スキャニングシステムは、2次元(2D)画像(例えば、カメラによって取り込まれる)を使用することができる。さらに、環境をマッピングすることに加えて、又はその代わりに、スキャニングシステムは、来客及び/又はアトラクションシステムの構成要素のような、他の特徴又は対象物の画像を取り込むために使用することができる。1つの実施形態では、位置調整システムは、アトラクションの乗り物車両に取り付けられたアームとすることができ、カメラは、アームに取り付けることができる。アトラクションシステムの動作時、アームは、ある要素、例えば、乗り物車両に位置する特定の来客に焦点を合わせるようにカメラを位置決め(例えば、パン、チルト、回転)することができる。また、アームは、カメラのズーム、フィルタなどを調整することによって、カメラの動作を制御することができる。一例では、アームは、カメラを来客に対して様々な角度に移動させることができ、それによって来客の異なる視点を有する画像を取り込む。別の例では、乗り物車両は、アトラクションシステムの動作中に移動することができ、さらに、アームに乗り物車両に対してカメラを移動させるようにさせることができる。これに応答して、アームは、乗り物車両が移動している間に来客の望ましい画像を取り込むために、それに応じてカメラを再配置することができる。
【0017】
ここで図面を参照すると、図1は、環境52と、環境52を検出しマッピングするように構成されたスキャニング及びマッピングシステム51とを有する遊園地アトラクションシステム50の一実施形態の概略図である。環境52は、一般に、来客がアトラクションシステム50の中に参加する間に、通過する、観察する、又は他の方法で経験することができるアトラクションシステム50の一部を含むことができる。例えば、環境52は、乗り物車両の経路、囲い、舞台、待機列(queue line)、何らかの他の適切なタイプの舞台装置、又はそれらの何らかの組み合わせを含むことができる。スキャニング及びマッピングシステム51は、位置調整システム56に接続された検知システム54(例えば、遠隔検知システム、スキャニングシステム)を含む。図示の実施形態では、アトラクションシステム50は、位置調整システム56が結合された乗り物車両58も含む。いくつかの実施形態では、乗り物車両58は、アトラクションシステム50の環境52内の経路60に沿って進むように構成することができる。例えば、経路60は、軌道(例えば、ジェットコースターライドのための)などの設定された経路とすることができる。別の実施例では、経路60は、乗り物車両58が自由に動き回ることができる空き地(例えば、バンパーカーライドのための)とすることができる。さらなる実施例では、経路60は、乗り物車両58が実質的に静止することができる単一の場所とすることができる(例えば、モーションシミュレータライドのための)。位置調整システム56は、検知システム54を環境52内の所定の位置へ移動させるように構成することができる。さらに、乗り物車両58は、環境52内の様々な場所に移動することができる。本明細書で使用される場合、「検知システム54の位置」は、乗り物車両58に対する検知システム54の(例えば、位置調整システム56による)配置を指す。位置は、検知システム54の目標位置の範囲内、例えば、目標位置の1ミリメートル(mm)以内、5mm以内、1センチメートル(cm)以内、5cm以内、10cm以内、別の適切な範囲内などとすることができる。さらに、「検知システム54の場所」は、経路60に沿った乗り物車両58、従っては検知システム54及び位置調整システム56の配置を指す。また、場所は、目標場所の範囲内、例えば、1mm以内、5mm以内、1cm以内、5cm以内、10cm以内、他の適切な範囲内などとすることができる。従って、位置調整システム56及び乗り物車両58の両方の動きは、検知システム54を環境52内の特定の配置に移動させるために使用することができ、それによって検知システム54は、環境52の特定の領域をスキャンすることができる。
【0018】
環境52は、小道具64(例えば、装飾、図形)、ショー効果66(例えば、照明、オーディオ装置)、及び/又は表示面68(例えば、プロジェクションマッピング用のプロジェクタスクリーン)などの様々なタイプの環境特徴62を含むことができる。スキャニング及びマッピング動作の間、検知システム54は、環境52内の環境特徴62に関連するスキャニングデータを収集することができる。スキャニングデータは、各環境特徴62に関連する物理的外観を示すことができる。一例では、物理的外観は、環境特徴62の外形又は幾何形状を含むか又は示すことができ、例えば、環境特徴62が所望のように形作られている又は形成されているかどうかである。別の例では、物理的外観は、環境特徴62の場所を含むか又は示すことができる、例えば、環境特徴62が来客に見えるか否かである。さらなる例では、物理的外観は、別の環境特徴62に対する環境特徴62の配置を含むか又は示すことができ、環境特徴62が所望のように又は意図されるように互いに相互作用するか否かを決定する。このようにして、スキャニングデータは、環境特徴62の物理的外観が望ましいか、適切か、又は期待されるものかを判定するために分析することができる。
【0019】
一実施形態では、検知システム54は、環境特徴62、乗り物車両58、及び環境52内の何らかの他の物理的構成要素を含む、環境52の物理的対象物に関連するスキャニングデータを収集するための送信器70及び受信器72を含むことができる。一般に、送信器70は、反射信号として環境52の物理的対象物から反射することができる送信信号(例えば、レーザ光)を出力することができ、受信器72は、反射信号を受信することができる。反射信号に基づいて、検知システム54は、物理的対象物の外観を決定することができる。例えば、受信器72は、物理的対象物の外観に対応する、様々な時間に様々な特性などを有する反射信号を受信することができる。従って、検知システム54は、各反射信号の検出されたパラメータを使用して、環境内の物理的対象物の外観及び/又は特性を決定し、それによって、環境52の3D画像の生成を促進することができる。送信器70は、送信信号を連続的に出力することができ(例えば、パルスレーザ光で)、受信器72は、反射信号を連続的に受信することができ、その結果、検知システム54は、環境52の3D画像を連続的に生成することができ、3D画像は、環境52内の特定の領域と関連付けされる。
【0020】
一実施形態では、検知システム54は、アトラクションシステム50の制御装置74に通信可能に結合される。制御装置74は、メモリ76及びプロセッサ78を含むことができる。メモリ76は、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性メモリ、及び/又は、読み出し専用メモリ(ROM)、光学ドライブ、ハードディスクドライブ、半導体ドライブ、又は命令を含む他の何らかの非一時的なコンピュータ可読媒体などの不揮発性メモリを含むことができる。プロセッサ78は、そのような命令を実行するように構成することができる。例えば、プロセッサ78は、1又は2以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、1又は2以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1又は2以上の汎用プロセッサ、又はそれらの何らかの組み合わせを含むことができる。検知システム54は、環境52のスキャニングデータ(例えば、3D画像)の様々なセットを示すセンサフィードバックを制御装置74に送るように構成することができ、制御装置74は、スキャニングデータのセットを評価し、スキャニングデータのセットを一緒に組み合わせて、環境52の完全マップを生成することができる。
【0021】
環境52の完全マップの生成を促進するために、検知システム54は、環境52内の検知システム54の配置(例えば、座標位置又は場所)を示すセンサフィードバックを制御装置74に送るように構成された場所センサ80を含むこともできる。従って、制御装置74は、場所センサ80から送られたセンサフィードバックと、検知システム54から受け取ったスキャニングデータとを使用して、スキャニングデータのセットを互いに比較して、スキャニングデータのセットを組み合わせることができる。一例として、制御装置74は、特定のスキャニングデータのセットによって共有される共通の物理的対象物を識別し、環境52内の共有物理的対象物の位置を決定し、環境52内の他の物理的対象物の配置を決定するために共有物理的対象物に対する他の物理的対象物の位置を決定することができる。追加的に又は代替的に、制御装置74は、場所センサ80から送られたセンサフィードバックを使用して、検知システム54に対する物理的対象物の配置を決定し、それによって、環境52内の物理的対象物の配置を決定することができる。
【0022】
制御装置74は、検知システム54を様々な目標位置に移動又は調整するために、位置調整システム56にさらに通信可能に結合することができる。例えば、制御装置74は、環境52内の特定の領域を示すデータなどの標的スキャニングデータを取り込むために検知システム54を動かすために、位置調整システム56を調整することができる。一実施形態では、位置調整システム56はアクチュエータ82を含むことができ、制御装置74は、位置調整システム56を動かすためにアクチュエータ82に制御信号を送り、それによって検知システム54を(例えば、乗り物車両58に対して)動かすことができる。乗り物車両58が経路60に沿って移動する際に環境52内の検知システム54の場所を変更するために、制御装置74は、アクチュエータ82に、(例えば、乗り物車両58の移動に基づいて)位置調整システム56を動かし、環境52のマッピングに用いるための種々のスキャニングデータを取り込むために環境52内の検知システム54の位置を調整するように指示することができる。検知システム54が(例えば、対象物体の)2D画像を取り込むために使用される代替実施形態では、制御装置74は、照明(例えば、照明センサから)、検知システム54の位置(例えば、接触型及び/又は非接触型近接センサから)、対象物体の位置、位置調整システム56の動き(例えば、ジャイロセンサ及び/又は加速度計から)、乗り物車両58の速度、乗り物車両58の運動量、別の適切な要素、又はそれらの何らかの組み合わせなどの様々なパラメータを示すフィードバックを受け取ることができる。次に、制御装置74は、対象物体に焦点を合わせたままにするなど、受信したフィードバックに基づいて検知システム54を動かすよう位置調整システム56に指示することができる。一実施形態では、制御装置74は、対象物体の画像を取り込むために、アトラクションシステム50の動作中に検知システム54を特定の位置又は向きに動かすように予めプログラムすることができる。
【0023】
さらに、制御装置74は、環境特徴62に通信可能に結合することができ、特定の方法で環境特徴62を動作させる及び/又は調整するように構成することができる。一実施形態では、制御装置74は、環境52の生成されたマップに基づいて及び/又は検知システム54によって収集されたスキャニングデータに基づいて、環境特徴62の位置を調整するように構成することができる。例えば、制御装置74は、ショー効果66の配置が環境52内でどのように変化したかに関する判定に応答して、ショー効果66をどのように向けるか又は出力するかを調整することができる(例えば、光がどのように投射されるかを変更する)。特定の実施形態では、制御装置74は、乗り物車両58及び/又は位置調整システム56を自律的に制御することができる。すなわち、制御装置74は、例えば標的スキャニングデータ及び/又はアトラクションシステム50の動作に基づいて、乗り物車両58及び/又は位置調整システム56を自動的に(例えば、互いに独立して及び/又は互いに依存して)動かすことができる。
【0024】
制御装置74は、ユーザが対話することができるユーザインタフェース84を含むこともできる。ユーザインタフェース84は、ユーザが所望の操作を実行するために利用することができる、タッチスクリーン、ボタン、トラックパッド、スイッチ、モニタ、キーボード、他の適切な構成要素、又はそれらの何らかの組み合わせを含むことができる。例示的に、ユーザは、位置調整システム56の動作を調整し、検知システム54を特定の位置に配置するために、ユーザインタフェース84と対話することができる。追加的に又は代替的に、ユーザは、ユーザインタフェース84と対話して、乗り物車両58の動作を調整し(例えば、経路60に沿って)、環境52内の検知システム54の場所を変更することができる。このように、乗り物車両58及び位置調整システム56は、手動で制御可能とすることができ、制御装置74は、ユーザが検知システム54の配置を制御して、環境52を少なくとも部分的に手動でマッピングすることを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース84は、例えば乗り物車両58が特定の場所にある時に及び/又は位置調整システム56が特定の位置にある時に、検知システム54がスキャニングデータを収集するために動作する時間を選択するためにユーザが利用することができる。
【0025】
図2は、アトラクションシステム50の環境52の一実施形態の斜視図である。図示の実施形態では、乗り物車両58は、経路60(例えば、車道)に沿って進むことができる自動車である。さらに、位置調整システム56は、乗り物車両58に結合され、検知システム54は、位置調整システム56に結合される。環境52は、第1の小道具100(例えば、木)、第2の小道具102(例えば、茂み)、ショー効果104(例えば、投影機)、及びショー効果104が画像108を投影することができる表示面106などの様々な異なる環境特徴62を含むことができる。
【0026】
図示の実施形態では、乗り物車両58は、環境52内の第1の場所110にある。第1の場所110では、位置調整システム56は、検知システム54が第1の小道具100、第2の小道具102、ショー効果104、及び表示面106に関連するスキャニングデータを取り込むことを可能にする位置又は向きに検知システム54を位置付けることができる。例えば、検知システム54は、環境52の中及び周囲に様々な放出信号112を出力することができる。この放出信号112は、環境52の領域の中で特に、第1の小道具100、第2の小道具102、表示面106に向かって進むことができ、放出信号112は、検知システム54が受け取る反射信号113として第1の小道具100、第2の小道具102、及び表示面106から反射することができる。詳細には、検知システム54は、第1の小道具100から反射した第1の反射信号113A(例えば、第1の放出信号112Aの結果として)、表示面106から反射した第2の反射信号113B(例えば、第2の放出信号112Bの結果として)、及び第2の小道具102から反射した第3の反射信号113C(例えば、第3の放出信号112Cの結果として)を受け取ることができる。第2の小道具102は、放出信号112が検知システム54からショー効果104に伝わるのを阻止する位置又は場所に設置できることに留意されたい。その結果、検知システム54は、ショー効果104から反射する反射信号113を受け取ることができない。検知システム54は、反射信号113の特性を互いに比較して(例えば、各反射信号113の波長、各反射信号113を受け取った時間)、第1の小道具100、第2の小道具102、表示面106、及び環境52内の他の物理的対象物の外観又は向きを決定することができる。1つの実施構成では、個別の放出信号112及び対応する反射信号113の各々に関して、検知システム54は、放出信号112が反射した環境52内の物理的対象物の点を代表する空間内の単一の仮想点を生成することができる。例えば、第3の反射信号113Cは、第2の小道具102の特定の物理点114から反射した可能性がある。第3の反射信号113Cの特性に基づいて、検知システム54は、物理点114を表す仮想点(例えば、3Dマップのための)を生成することができる。また、検知システム54は、他の反射信号113に関する仮想点を生成し、それによって、環境52内でスキャニングされた各物理的対象物を表すための空間内の点の集合(例えば、点群)を生成することができる。
【0027】
位置調整システム56は、検知システム54を様々な位置に動かすように構成することができ、これにより、検知システム54は、追加の反射信号113を受け取って環境52の追加のスキャニングデータを生成することができる。1つの実施構成態では、位置調整システム56は、縦軸116、横軸118、垂直軸120、又はそれらの何らかの組み合わせに沿って検知システム54を動かすように構成することができる。例えば、位置調整システム56は、検知システム54を垂直軸120に平行な軸に沿って上昇させ、それによって、検知システム54に、スキャニングデータを取り込み、他の物理的物体(例えば、経路60)による放出信号112及び/又は反射信号113の妨害を回避するための見晴らしの利く地点を提供することができる。追加的に又は代替的に、位置調整システム56は、縦軸116に平行な軸の周りに第1の回転方向122、横軸118に平行な軸の周りの第2の回転方向124、垂直軸120に平行な軸の周りの第3の回転方向126、又はそれらの何らかの組み合わせで検知システム54を回転させるように構成することができる。一例では、検知システム54は、検知システム54の第1の幾何学的配置において、縦軸116及び横軸118に関して信号112を放出して反射信号113を受け取るが、垂直軸120では行わないように構成することができる。このため、検知システム54は、垂直軸120に沿って環境52をマッピングしない可能性がある。従って、位置調整システム56は、検知システム54を第2の幾何学的配置に回転させて(例えば、第1の回転方向122及び/又は第2の回転方向124に)、検知システム54が垂直軸120に沿って環境52をマッピングできるようにすることができる。このようにして、乗り物車両58は第1の場所110に留まることができるが、位置調整システム56は、検知システム54を異なる位置又は向きに動かして、環境52内の様々な領域のスキャニングデータを取り込むことができる。
【0028】
乗り物車両58は、経路60に沿って(例えば、方向128に)新しい場所130に移動するように構成することができる。新しい場所130では、検知システム54は、第1の場所110の視点とは異なる視点で環境52をスキャニングしてマッピングすることができる。このようにして、検知システム54は、異なる物理的物体(例えば、第1の場所110からスキャニング及びマッピングされなかった小道具)から反射した反射信号113を受け取ること、及び/又は、異なるスキャニングデータを捕らえる反射信号113を受け取ることができる。例えば、新しい場所130では、検知システム54は、第1の場所110と比較して、より良好な角度で第2の小道具102から(例えば、物理点114から)反射する放出信号112を出力することができる。このように、検知システム54は、より良好な解像度又は品質を有する第2の小道具102のスキャニングデータを取り込むことができる。さらに、制御装置74は、乗り物車両58が新しい場所130にいた間に収集されたスキャニングデータを、乗り物車両58が第1の場所110にいた間に収集されたスキャニングデータと組み合わせることができる。例えば、乗り物車両58が第1の場所110にいるときに、制御装置74は、第1のスキャニングデータを受け取り、環境52内の検知システム54の位置に対する物理点114の位置を比較することによって、環境52内の物理点114の位置を特定することができる。乗り物車両58が新しい場所130にいる間に、制御装置74は、第2のスキャニングデータを受け取り、環境52内の検知システム54の場所に対する物理点114の場所を比較することによって、環境52内の物理点114の場所を再び特定することができる。第2のスキャニングデータは、乗り物車両58が第1の場所110にいたときにスキャニングされなかった可能性のある他の物理的物体に関連する他の物理点を含むこともできる。物理点114の場所を基準点として使用して、制御装置74は、次に、他の物理点の場所を特定することができ、さらに、そのような物理点を(例えば、他の物理点を表す仮想点と共に)第1のスキャニングデータに追加して、第1及び第2のスキャニングデータを一緒に組み合わせることができる。このため、乗り物車両58が新しい場所130にいる間に、制御装置74は、位置調整システム56に、物理点114のスキャニングデータを正確に取り込むことができるように検知システム54を位置付けるよう指示することができる。次に、検知システム54は、環境52をマッピングするために使用される追加のスキャニングデータを取り込むために、新しい場所130で環境52内の他の配置又は向きに動くことができる。
【0029】
環境52のマップは、第1の小道具100、第2の小道具102、ショー効果104及び/又は表示面106が、環境52内で望ましい場所及び/又は望ましい向きに配置されているか否かを判定するために使用することができる。例えば、環境52の生成されたマップに基づいて、ユーザは、乗り物車両58が第1の場所110にある場合、来客にはショー効果104が見えないが、乗り物車両58が新しい場所130にある場合、来客にはショー効果104が見える可能性があると判定することができる。このように、ユーザは、乗り物車両58が新しい場所130にある場合に又は環境52内の他の何らかの場所にある場合に、来客にはショー効果104が見えないようにショー効果104を移動させることを決定することができる。追加的に又は代替的に、ユーザは、様々な特徴(例えば、環境特徴62)の配置が互いに対してどのように変更できるかを特定することができる。例示的に、ショー効果104は、ショー効果104が画像108を投影してこれを表示面106から第1の小道具100に向かって移動させるように配置することができる。従って、第1の小道具100及び/又は表示面106が移動される場合(例えば、メンテナンスのために)、ユーザは、表示面106から第1の小道具100に向かって画像108の所望の投影を維持するためにショー効果104の配置も調整すべきか否かを決定することができる。
【0030】
図3は、第1の領域150及び第2の領域152を有する環境52の一実施形態の概略図である。図示の実施形態では、検知システム54は、第1のセグメント154及び第2のセグメント156を有する位置調整システム56を介して乗り物車両58に結合される。本明細書で使用される場合、位置調整システム56の各セグメントは、ロッド、伸縮アーム、別の適切な支持体、又はそれらの何らかの組み合わせなどの支持体を含むことができる。第1のセグメント154は、第1の継手158を介して乗り物車両58に結合し、第2の継手160を介して第2のセグメント156に結合することができる。さらに、検知システム54は、第3の継手162を介して第2のセグメント156に結合することができる。一実施形態では、継手158、160、162の各々は、第1のセグメント154が乗り物車両58に対して回転方向122、124、126の各々に回転することを可能にし、第2のセグメント156が第1のセグメント154に対して回転方向122、124、126の各々に回転することを可能にし、検知システム54が第2のセグメント156に対して回転方向122、124、126の各々に回転することを可能にする、ボールソケット型の継手とすることができる。このように、位置調整システム56は、乗り物車両58に対して検知システム54を移動させて位置決めするためのより大きな運動自由度を可能にする。追加的に又は代替的に、継手158、160、162の各々は、ピボット継手、ヒンジ継手、別の適切な継手、又はそれらの何らかの組み合わせなど、異なるタイプの継手とすることができる。さらに、図示の位置調整システム56は、2つのセグメント154、156及び3つの継手158、160、162を含むが、位置調整システム56の代替実施形態では、例えば、セグメント又は継手無し、3から5の間のセグメント及び3から5の間の継手、5より多いセグメント及び5より多い継手などの、何らかの適切な数のセグメント及び継手を含むことができる。さらに、セグメント154、156及びジョイント158、160、162は、位置調整システム56の望ましくない及び/又は予期しない動き(例えば、乗り物車両58の動きによって引き起こされる)を制限するために、しっかりと頑丈に組み立てることができる。
【0031】
本明細書で説明したように、制御装置74は、位置調整システム56に、標的スキャニングデータを取り込むために検知システム54を位置決めするよう指示するように構成することができる。例えば、図示の実施形態では、位置調整システム56は、第2の領域152のスキャニングデータではなく、第1の領域150のスキャニングデータを取り込むことに集中するように検知システム54を位置決めする。しかしながら、異なる時間に、制御装置74は、位置調整システム56に、第1の領域150のスキャニングデータではなく、第2の領域152のスキャニングデータを取り込むことに集中するように指示することができる。これに応答して、制御装置74は、セグメント154、156及び/又は継手158、160、162を独立して作動させて、検知システム54の位置を適宜、調整することができる。一実施形態において、制御装置74は、取り込まれる標的スキャニングデータ、以前に取り込んだスキャニングデータ、環境52内の検知システム54の最新の場所及び位置、及び/又はセグメント154、156及び/又は継手158、160、162の運動自由度に基づき、位置調整システム56を作動させるように構成することができる。すなわち、制御装置74は、標的スキャニングデータを取り込むために検知システム54を移動させることができ目標位置を決定することができ、制御装置74は、以前に取り込まれたスキャニングデータに基づいて標的スキャニングデータを決定することができ、制御装置74は、場所センサ80(図1)から受け取ったセンサフィードバックに基づいて検知システム54の現在位置を決定することができ、制御装置74は、検知システム54の位置を変えるためにセグメント154、156及び継手158、160、162が互いに対してどのように移動することができるかに基づいて、それに応じて、検知システム54を現在位置から目標位置へ移動させるためにどのように位置調整システム56を作動させるかを決定することができる。このようにして、制御装置74は、位置調整システム56に、検知システム54を移動させて、環境52内の様々な領域の異なる所望のスキャニングデータを取り込みかつ取り込んだスキャニングデータの結合を容易にするように、迅速かつ自動的に指示することができる。
【0032】
図4及び図5の各々は、検知システム54によって取り込まれたスキャニングデータに基づいて様々なアクションを実行するための方法又はプロセスを示すフローチャートである。各方法は、制御装置74のような制御装置によって実行することができる。各方法のステップは、他の実施形態では異なるように実行することができることに留意されたい。例えば、追加のステップを実行すること、各方法の特定のステップを修正する、削除する、又は異なる順序で実行することができる。
【0033】
図4は、環境52のマップを作成するための方法180の一実施形態のフローチャートである。ブロック181において、制御装置は、検知システムによって収集される標的スキャニングデータを決定する。一実施形態では、環境の既存のスキャニングデータが存在しない可能性があり、標的スキャニングデータは、環境の様々な物理的対象物を含む何らかの初期スキャニングデータとすることができる。一例では、制御装置は、環境の全体的なレイアウトに関する情報(例えば、仮想モデル)を受け取ることができ、制御装置は、レイアウトに基づいて(例えば、物理的対象物の大部分が配置されると予想される場所に基づいて)取り込まれる標的スキャニングデータを決定することができる。別の例として、環境をマッピングする動作の開始時に、検知システムは、開始位置及び/又は開始場所に移動するように指示される場合があり、制御装置は、検知システムに、スキャニングデータの初期セットを取り込むように指示することができる。この場合、初期スキャニングデータは、環境に関する将来のスキャニング及びマッピング動作においても使用することができる標的スキャニングデータとすることができる。追加の又は代替の実施形態において、制御装置は、既存のスキャニングデータを受け取ることができ、例えば、既存のスキャニングデータでの欠測データ、破損データ、さもなければ不適切なデータの判定に応答して、既存のスキャニングデータに基づいて取り込まれる標的スキャニングデータを決定することができる。さらなる実施形態では、制御装置は、検知システムによって取り込まれる標的スキャニングデータを含むユーザ入力を受け取ることができる。
【0034】
ブロック182において、制御装置は、ブロック181で決定された標的スキャニングデータに基づいて、アトラクションシステムの環境内の目標位置に検知システムを移動させるように、乗り物車両に制御信号を出力する。例えば、制御信号は、乗り物車両が概して経路に沿って進むように決められている動作規則的サイクルを動作させるようにアトラクションシステムに指示することができ、制御装置は、乗り物車両が経路の目標場所にあるときを決定することができる。追加的に又は代替的に、制御信号は、乗り物車両が経路の目標場所に直接移動するように直接指示することができる。
【0035】
ブロック184において、制御装置は、乗り物車両が目標場所にある間に、検知システムを目標位置に移動させるために、位置調整システムに制御信号を出力する。上述のように、制御装置は、標的スキャニングデータに基づいて、例えば、検知システムが焦点を合わせるべき環境の領域に基づいて、目標位置を決定することができる。次に、制御装置は、検知システムの現在位置を決定すること及び検知システムの現在位置と検知システムの目標位置とを比較することができる。現在位置と目標位置との比較、並びに検知システムを移動させるための位置調整システムの構成又は能力に基づいて、制御装置は、それに応じて検知システムを移動させるために、位置調整システムに制御信号を出力する。
【0036】
ブロック186において、制御装置は、検知システムの目標位置及び目標場所における環境の領域に関連するスキャニングデータを取り込むために、検知システムに制御信号を出力する。1つの実施態様では、制御信号は、検知システムの目標位置及び目標場所で個々のスキャニングデータのセットを取り込むように検知システムに指示することができ、それによって、領域の単一の3Dスキャン又は画像が生成される。代替の実施態様では、制御信号は、一連の信号を放出し一連の反射信号を受け取るように検知システムに指示することによって、検知システムの目標位置及び目標場所で複数のスキャニングデータを取り込むように検知システムに指示することができ(例えば、検知システムを様々な方向について)、それによって、領域の複数の3Dスキャンが生成される。制御装置は、より正確なスキャニングデータを作成するために、3Dスキャンを互いに比較することができる。
【0037】
ブロック188において、制御装置は、環境に対して十分なスキャニングデータが取り込まれたか否かを判定する。例えば、制御装置は、環境内の各関連領域についてスキャニングデータが取り込まれたか否かを判定することができる。追加的に又は代替的に、制御装置は、取り込まれたスキャニングデータのいずれかの部分が不適当であるか否か(例えば、閾値未満の解像度)及び/又はスキャニングデータ内に予期せぬギャップがあるか否かを判定することができる。制御装置が、取り込まれたスキャニングデータが十分でないと判定した場合、ブロック181-188のステップを繰り返すことができる。ステップの繰り返しの間、制御装置は、スキャニングデータがどのように十分でないと判定されたかに基づいて、検知システムを異なる目標位置及び/又は異なる目標場所に移動させるために制御信号を出力することができる。一例として、制御装置は、環境の特定の領域のスキャニングデータが不完全であると判定する場合がある。従って、制御装置は、特定の領域に関連する標的スキャニングデータを特定し、特定の領域に関連する標的スキャニングデータを取り込むために、対応する目標位置及び/又は目標場所に検知システムを移動させるように制御信号を出力することができる。
【0038】
さらに、制御装置は、追加のスキャニングデータを既存のスキャニングデータと容易に組み合わせることができるようなやり方で追加のスキャニングデータを取り込むために、検知システムを移動させる制御信号を出力することができる。換言すると、制御装置は、既存のスキャニングデータと組み合わせることができる後続の標的スキャニングデータを特定することができ、後続の標的スキャニングデータに関連する目標位置及び目標場所を特定することができる。例えば、制御装置は、既存のスキャニングデータの第1の点セットを特定することができる。次に、制御装置は、既に収集されておらず関心のある、第1の点セットに隣接する可能性がある点セットを特定することができる。このため、制御装置は、検知システムが、第1の点セット及び第1の点セットに隣接する可能性がある点セットの両方を含む追加のスキャニングデータを取り込むことを可能にする位置及び場所に、検知システムを移動させることができる。その結果、追加のスキャニングデータは、追加のスキャニングデータと既存のスキャニングデータとの間で共有される第1の点セットを用いて、既存のスキャニングデータと容易に組み合わせることができる。いずれの場合も、制御装置が十分なスキャニングデータが収集されたと判定するまで、ステップ181-188を複数回繰り返すことができる。各繰り返しにおいて、制御装置は、追加のスキャニングデータを取り込むために検知システムを移動させるための制御信号を出力することができる。
【0039】
ブロック190において、制御装置は、十分なスキャニングデータが取り込まれたと判定し、制御装置は、例えば、取り込まれたスキャニングデータの複数のセットを一緒に組み合わせることによって、取り込まれたスキャニングデータを使用して環境のマップ(例えば、点群表現)を作成する。本明細書で説明するように、制御装置は、環境内の検知システムの配置を決定することができ、環境内の取り込まれたスキャニングデータの全体的な配置を決定するために、検知システムの配置に関して取り込まれたスキャニングデータの配置する特定することができる。追加的に又は代替的に、制御装置は、スキャニングデータの異なるセットの間で共有される点セットを特定することができ、共有される点の配置に基づいて、取り込まれたスキャニングデータの異なるセットの配置を互いに対して決定することができる。作成されたマップは、環境内の様々な物理的対象物を示す全ての収集された点を含むことができ、この場合、環境のマップは、環境内のそのような物理的対象物の外観又は向きを含む。次に、制御装置は、作成されたマップを(例えば、メモリに)保存することができる。作成されたマップは、例えば、制御装置によって、取り込まれたマップをその後に生成された環境のマップと比較するために、及び/又は、ユーザが、参考のために環境内のどこに環境特徴を配置すべきかを決定するために(例えば、特定の環境特徴を交換するときに)、及び/又は、環境特徴がそれらの期待される又は適切な位置及び向きに配置されていることを確認するために取り込むことができる。
【0040】
図5は、環境のマップを分析して様々な環境特徴の状態を決定及び/又は確認するための方法210の一実施形態のフローチャートである。一例では、制御装置は、手続き的操作が環境の環境特徴のいずれかに影響を与えたか否かを判定するために、メンテナンス、調整、又は別の手続き的操作がアトラクションシステム上で行われた後に、方法210を実行することができる。追加的に又は代替的に、制御装置は、環境特徴の実際の配置が、環境特徴の目標又は期待される配置と一致するか否かを判定するために方法210を実行することができる。ブロック212において、制御装置は、環境のマップ(例えば、点群表現)を取得する。例えば、制御装置は、図4の方法180を参照して説明したステップを実行し、環境のマップを作成することができる。追加的に又は代替的に、制御装置は、既に作成された環境のマップを受け取るか又は取り込むことができる。
【0041】
ブロック214において、制御装置は、取得した環境のマップを環境の基準レイアウト(baseline layout)と比較する。本明細書で使用される場合、基準レイアウトは、その後に作成された環境のマップを比較するための基準点として使用される環境の図面(plan)又はマップを指す。基準レイアウトは、ある時点における各物理的対象物の外観及び/又は各物理的対象物の所望の外観など、環境の物理的対象物に関連する情報を含むことができる。例えば、基準レイアウトは、環境の既存のマップ、環境を表すために作成されたモデル、又は環境の他の何らかの適切な基準レイアウトとすることができる。
【0042】
ブロック216において、制御装置は、得られたマップと基準レイアウトとの間に不一致があるか否かを判定する。一実施形態では、制御装置は、得られたマップにおける様々な物理的対象物の外観を、基準レイアウトにおける様々な物理的対象物の外観と比較することができる。例えば、制御装置は、得られたマップにおける小道具の1つの配置を、基準レイアウトにおける同じ小道具の配置と比較することができる。
【0043】
ブロック218において、制御装置は、得られたマップと基準レイアウトとの間に不一致がないと決定する。その結果、制御装置は、環境特徴を確認するための制御信号を出力する。制御信号は、環境特徴の外観が所望又は期待通りであることを示す通知を含むことができる。従って、ユーザには、環境特徴の外観を変更するためのさらなるアクションを取らなくてもよいことが通知される。さらに、制御装置は、環境特徴の外観を調整することになるさらなるアクションを実行しなくてもよい。
【0044】
しかしながら、ブロック216でのステップで実行された場合に、制御装置が得られたマップと基準レイアウトとの間に不一致があると判定した場合、ブロック220で示すように、制御装置は環境特徴を調整するための制御信号を出力することができる。一実施形態では、制御信号は、特定の環境特徴の外観が変化したこと、又は環境内の目標標とする配置にないことを示す通知を含むことができる。このように、ユーザには、基準レイアウトの環境特徴の外観と得られたマップの環境特徴の外観との間の不一致を通知することができる、ユーザは、それに応じて環境特徴を変更することを決定することができる。例えば、制御装置は、ショー効果が表示面に画像を投影しないように配置されていると決定することができる。従って、通知は、ショー効果及び/又は表示面が再配置されることをユーザに示すことができる。ユーザは、基準レイアウトを利用して、ショー効果が表示面に画像を投影することを可能にするためにショー効果及び/又は表示面がどこに配置される必要があるかを決定することができる。追加的に又は代替的に、制御信号は、環境特徴を自動的に調整することができる。例えば、制御装置は、ショー効果が表示面に画像を投影することを可能にするために、ショー効果及び/又は表示面を自動的に調整することができる。
【0045】
本明細書では、開示された実施形態の特定の特徴のみを図示及び説明してきたが、当業者であれば多くの修正及び変更を想起するであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神の範囲に入るすべてのそのような修正及び変更をカバーすることが意図されていることを理解されたい。
【0046】
本明細書に示して特許請求する技術は、本技術分野を確実に改善する、従って抽象的なもの、無形のもの又は純粋に理論的なものではない実際的性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用される。さらに、本明細書の最後に添付するいずれかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1又は2以上の要素を含む場合、このような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈すべきである。一方で、他のいずれかの形で指定された要素を含むあらゆる請求項については、このような要素を米国特許法112条(f)に従って解釈すべきではない。
【符号の説明】
【0047】
50 遊園地アトラクション(50
51 遊園地アトラクションマッピングシステム
52 環境
54 検知システム
56 位置調整システム
74 制御装置
100、102、104 対象物
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】