(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-01
(54)【発明の名称】液晶パネル内の均一な透過のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1333 20060101AFI20230125BHJP
G02F 1/1339 20060101ALI20230125BHJP
G02F 1/13 20060101ALN20230125BHJP
【FI】
G02F1/1333 500
G02F1/1339 500
G02F1/13 505
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022531520
(86)(22)【出願日】2020-11-25
(85)【翻訳文提出日】2022-07-26
(86)【国際出願番号】 US2020062128
(87)【国際公開番号】W WO2021108475
(87)【国際公開日】2021-06-03
(32)【優先日】2019-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ベロ,オラダポ オラレカン
(72)【発明者】
【氏名】クイヤール,ジェームス グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】マクドナルド,マイケル アーロン
(72)【発明者】
【氏名】リカール,ポール ジョージ
【テーマコード(参考)】
2H088
2H189
2H190
【Fターム(参考)】
2H088EA34
2H088HA01
2H088MA04
2H189DA49
2H189GA11
2H189HA04
2H189HA14
2H189LA01
2H190HB07
2H190JA02
2H190JA09
2H190JB02
2H190JC11
2H190JC16
2H190JD18
2H190LA02
(57)【要約】
LCセル、LCパネル、及びLCパネルを製造する方法を構成するための様々な実施形態が提供される。様々な実施形態はLCセルの堅固さ及び/又は硬さを増加させることを含み、それによりLCセルが貼り合わせ処理を経てガラス層にLCセルの主表面を取り付けると、LCパネルにされた時、LCセルに歪み/不連続セルギャップは生じない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成するステップと、
複数のLCパネル部品層を組み立てて積重体を形成するステップであって、前記積重体は前記LCセル、第1ガラス層、第2ガラス層、第1中間層、及び第2中間層を有して構成され、
前記第1中間層は前記第1ガラス層と前記LCセルの第1主表面の間に位置し、
前記第2中間層は前記第2ガラス層と前記LCセルの第2主表面の間に位置する、ステップと、
前記積重体の前記部品層間のどんな閉じ込められた空気も除去して硬化性の積重体を形成するステップと、
前記硬化性の積重体を貼り合わせして液晶パネルを形成するステップとを含み、
前記LCセル構成により前記液晶パネルは均一な透過率を有して構成される、方法。
【請求項2】
前記LCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成する前記ステップは、0.5mmから1mm以下の厚みを有する融合形成ガラスから成る第1ガラスシートを使用することを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記LCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成する前記ステップは、0.5mmから1mm以下の厚みを有する融合形成ガラスから成る第2ガラスシートを使用することを含む、請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記LCセルは前記第2ガラスシートより大きな厚みを持つ第1ガラスシートを含む、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第1ガラスシートと第2ガラスシートは同じ厚みを有する、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記LCセルは前記セルギャップ内に複数のスペーサーであって、(1)前記LCセルの前記セルギャップを維持し(2)前記LCパネル内の前記第1ガラス層及び第2ガラス層によって引っ張られる間、前記LCセルの堅固さを増加させ柔軟性を減らし一方、作動材料としてのLC領域機能を維持するのを達成するのに十分な単位面積当たりの数のスペーサーを有する、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記LCセルは前記LC領域内の1つ以上の位置に前記セルギャップを画定する複数のスペーサーを有し、前記スペーサーは硬さを前記LC領域に与えるのに十分な引張弾性率を有し貼り合わせする前記ステップに応答した前記セルギャップの変形を防ぐ、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記LCセルの前記第1ガラスシートは、前記LCパネルの前記第1ガラス層の熱膨張係数(CTE)と一致するCTEを有するよう選択され、前記LCセルの前記第2ガラスシートは、前記LCパネルの前記第2ガラス層の熱膨張係数(CTE)と一致するCTEを有するよう選択される、請求項1~6のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
加圧されたLCセルを設けることを更に含む請求項1~8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
液晶材料及び/又は複数のスペーサーで溢れるほど一杯にされ封止されると正に加圧されるLCセルを設けることを更に含む請求項9記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2019年11月27日に出願された米国仮特許出願第62/941188号の米国特許法第119条の下の優先権の利益を主張するものであり、その内容全体を本明細書に引用する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概ねLCパネル内及び/又は自動車用途及び/又は建築用途のLC窓内の不均一な透過(例えば暗いスポット及び/又は明るいスポット)を防ぐ、低減する、及び/又は緩和するための構成及び方法に向けられている。
【背景技術】
【0003】
液晶窓は商業化において、特に大きな寸法の建物窓又は自動車窓の製造に関して多くの課題を呈示する。改善された性能及び製造可能性が望まれる。
【発明の概要】
【0004】
薄暗くできる層(例えば、液晶層)を備えるスマート窓は、その窓を通る光透過を制御し、それにより居住者の心地よさを改善しエネルギーコストを低減するために使用されうる。厚いガラスを使用する液晶窓は、厚いガラスはLCセルの重さを大幅に増加させるので非常に重く、その窓の輸送及び設置の困難さの一因ともなる。
【0005】
1つの態様では、方法が提供される。方法はLCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成するステップと、複数のLCパネル部品層を組み立てて積重体を形成するステップであって、前記積重体は前記LCセル、第1ガラス層、第2ガラス層、第1中間層、及び第2中間層を有して構成され、前記第1中間層は前記第1ガラス層と前記LCセルの第1主表面の間に位置し、前記第2中間層は前記第2ガラス層と前記LCセルの第2主表面の間に位置する、ステップと、前記積重体の前記部品層間のどんな閉じ込められた空気も除去して硬化性の積重体を形成するステップと、前記硬化性の積重体を貼り合わせして液晶パネルを形成するステップとを含み、前記LCセル構成により前記液晶パネルは均一な透過率を有して構成される。
【0006】
幾つかの実施形態では、前記LCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成する前記ステップは、0.5mmから1mm以下の厚みを有する融合形成ガラスから成る第1ガラスシートを使用することを含む。
【0007】
幾つかの実施形態では、前記LCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成する前記ステップは、0.5mmから1mm以下の厚みを有する融合形成ガラスから成る第2ガラスシートを使用することを含む。
【0008】
幾つかの実施形態では、前記LCセルは前記第2ガラスシートより大きな厚みを持つ第1ガラスシートを含む。
【0009】
幾つかの実施形態では、前記第1ガラスシートと第2ガラスシートは同じ厚みを有する。
【0010】
幾つかの実施形態では、前記LCセルは前記セルギャップ内に複数のスペーサーであって、(1)前記LCセルの前記セルギャップを維持し(2)前記LCパネル内の前記第1ガラス層及び第2ガラス層によって引っ張られる間、前記LCセルの堅固さを増加させ柔軟性を減らし一方、作動材料としてのLC領域機能を維持するのを達成するのに十分な単位面積当たりの数のスペーサーを有する。
【0011】
幾つかの実施形態では、前記LCセルは前記LC領域内の1つ以上の位置に前記セルギャップを画定する複数のスペーサーを有し、前記スペーサーは硬さを前記LC領域に与えるのに十分な引張弾性率を有し貼り合わせする前記ステップに応答した前記セルギャップの変形を防ぐ。
【0012】
幾つかの実施形態では、前記LCセルの前記第1ガラスシートは、前記LCパネルの前記第1ガラス層の熱膨張係数(CTE)と一致するCTEを有するよう選択される。
【0013】
幾つかの実施形態では、前記第1ガラスシートは、前記第1ガラス層がソーダ石灰ガラスである場合、Corning(登録商標)EAGLE XG(登録商標)及びIris(登録商標)ガラスのグループから選択される。
【0014】
幾つかの実施形態では、前記LCセルの前記第2ガラスシートは、前記LCパネルの前記第2ガラス層の熱膨張係数(CTE)と一致するCTEを有するよう選択される。
【0015】
幾つかの実施形態では、前記第2ガラスシートは、前記第2ガラス層がソーダ石灰ガラスである場合、「Corning」Gorilla(登録商標)ガラス、「EAGLE XG」、及び「Iris」ガラスのグループから選択される。
【0016】
幾つかの実施形態では、方法は加圧されたLCセルを設けることを含む。
【0017】
幾つかの実施形態では、方法は液晶材料及び/又は複数のスペーサーで溢れるほど一杯にされ封止されると正に加圧されるLCセルを設けることを含む。
【0018】
幾つかの実施形態では、前記均一な透過率は隣接する透過領域に比べて透過領域内で2%以下の差である。
【0019】
幾つかの実施形態では、均一な透過は目視観測によって検出される。
【0020】
幾つかの実施形態では、均一な透過は分光光度計によって検出される。
【0021】
追加の特徴及び利点は下記の詳細な説明で明らかにされ、その説明から当業者には容易に明白であるか、又は下記の詳細な説明、請求項、及び添付図面を含む本明細書に記載された実施形態を実施することで理解されるであろう。
【0022】
上記概要説明と下記の詳細な説明の両方とも単に例示であり、請求項に示された本開示の特質及び特性を理解するための概観又は枠組みを提供するよう意図されていることは理解されるべきである。
【0023】
添付図面は本開示の原理の更なる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれ一部をなしている。図面は1つ以上の実施形態を例示し、記述内容と共に本開示の原理と動作を例により説明するよう働く。本明細書及び図面で表された開示の様々な特徴は、どんな組合せでも、また全ての組合せで使用できることは理解されるべきである。非限定の例として、以下の態様に従って本開示の様々な特徴は互いに組合せられてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、本開示の以下の詳細な説明を添付の図面を参照しながら読む時、より良く理解される。
【
図1A】本開示の様々な実施形態に係る液晶(LC)パネルの実施形態の概略側断面図を示す。
【
図1B】
図1Aの1つの領域の概略拡大側断面図を描き、本開示の1つ以上の実施形態に係るパネルの一部のクローズアップを示し、第2ガラス層、中間層、導電層、及びLC混合物と複数のスペーサーを含むLC領域を描く。
【
図2】本開示の1つ以上の実施形態に係る強化ソーダ石灰ガラス(SLG)の典型的試料と考えられパネルで使用されるガラス層(例えば、フロートガラス)の表面形状測定値の疑似色等高線図であり、波状の表面不連続性(平面外不連続性)を示し、波の頂点と谷が平均50μm以下の高さ/深さを持つ。
【
図3A】LCパネルの実施形態の概略図を描き、本開示の1つ以上の態様に係る第1及び第2中間層を介して第1及び第2ガラス層に貼り合わされたLCセルを示す。
【
図3B】LC窓の実施形態の概略図を描き、本開示の1つ以上の態様に係る枠、枠とパネルの間の封止、及びパネルの表面上の被膜を有して構成されたLCパネルを示す。
【
図4】本開示の様々な実施形態に係るLCパネルを作製する方法を示す。
【
図5】本開示の様々な実施形態に関して構成されたLCセルの実施形態の概略側断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
下記の詳細な説明において、限定ではなく説明の目的のために特定の詳細を開示する実施形態が本開示の様々な原理の完全な理解を提供するために明記される。しかし、本開示は本書に開示された特定の詳細から逸脱した他の実施形態で実施されうることは、本開示から当業者には明らかであろう。また、周知の装置、方法、及び材料の説明は、本開示の様々な原理の説明を不明瞭にしないように省略される場合がある。最後に、該当する場合は必ず、類似の符号は類似の部品を指す。
【0026】
【0027】
図1Aを参照すると、液晶パネル10の実施形態の概略側断面図が描かれており、2つのガラス層(例えば、第1ガラス層12と第2ガラス層14)間に構成された(挟まれた)LCセルと、第1ガラス層12とLCセルの第1表面22の間及び第2ガラス層14とLCセルの第2表面24の間に位置する対応する中間層(例えば、第1中間層26と第2中間層28)とを示す。
【0028】
液晶セル20は、互いに離され間に液晶領域48が画定された2つのガラス層、第1ガラス層30と第2ガラス層40を有して構成される。第1ガラス層30と第2ガラス層40はそれぞれ導電層(例えば、第1導電層34と第2導電層44)を有して構成される。各導電層(34、44)は、液晶領域と電気的連通するようにLC領域48と第1又は第2ガラスシート30、40の間に構成される。
【0029】
液晶領域48は複数のスペーサー38とLC混合物36を含む。スペーサー38はLC混合物36をずっと通して間隔を空けて設けられて、スペーサー38は、LCセル20内の1つの位置から別の位置まで概ね均一なセルギャップ(例えば、所定の閾値を超えない)を促進するように構成される。LC混合物36は少なくとも1つの液晶材料、少なくとも1つの染料、少なくとも1つの母材、及び/又は少なくとも1つの添加剤を含みうる。LC混合物36は電気的に切り替わる/作動するように構成され、それにより対応する液晶セル20、液晶パネル10、及び液晶窓内に作動要素を提供し、作動するとコントラスト(例えば、暗い)状態と非コントラスト(例えば、透明な)状態を提供する。LC混合物36の作動は第1電極32(LCセル20の第1主表面22に隣接する)及び第2電極42(LCセル20の第2主表面24に隣接する)を介した電気接続によって行われる。電極(32と42の一方)は、電源からの電流又は電位を陽極として働く対応する電極を通り、対応する導電層(34と44の一方)を通り、LC領域48を通るように導き、LC混合物36を作動させ、対応する導電層(34と44の他方)を通り、電極(32と42の他方)を通りこのシステムを出るように構成される。電源をオン・オフすることで、LC混合物を通って電流が流れ、LC混合物は第1透過状態から第2透過状態へ切り替えられる(第1透過状態は第2透過状態と異なる)。
【0030】
図示のように、LCパネル10は第1ガラス層12、第2ガラス層14、LCセル20、第1中間層26、及び第2中間層28を備える。LCセル20は液晶材料36(例えば、分子、染料、及び/又は添加剤)、スペーサー38(ガラス層と協働してLCセルのセルギャップを維持するように構成された)、第1導電層34、第2導電層44、第1電極32、第2電極42、第1ガラスシート30、及び第2ガラスシート40を備える。
【0031】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層12と第2ガラス層14は厚い。幾つかの実施形態では、第1ガラス層と第2ガラス層はそれぞれ少なくとも3mmの厚みを有する。幾つかの実施形態では、第1ガラス層と第2ガラス層はそれぞれ少なくとも3mmから7mm以下の厚みを有する。
【0032】
幾つかの実施形態では、第1ガラスシート30と第2ガラスシート40は薄い。幾つかの実施形態では、第1ガラスシートと第2ガラスシートはそれぞれ1mm以下の厚みを有する。幾つかの実施形態では、第1ガラスシートと第2ガラスシートはそれぞれ少なくとも0.3mmから1mm以下の厚みを有する。
【0033】
幾つかの実施形態では、第1ガラスシート30と第2ガラスシート40は第1ガラス層12と第2ガラス層14より薄い。
【0034】
幾つかの実施形態では、ガラスシート(30、40)はLCセル20内で、LCセルの主表面22、24に隣接しLC材料36に隣接してLC部品(例えば、導電層(34、44)、LC材料36、スペーサー38)を適所に保持するように構成される。幾つかの実施形態では、第1中間層26は第1ガラス層12と第1ガラスシート30(LCセル20の第1表面22)の間に位置する。幾つかの実施形態では、第2中間層28は第2ガラス層14と第2ガラスシート40(LCセル20の第2表面24)の間に位置する。
【0035】
幾つかの実施形態では、ガラスシート(例えば、第1ガラスシート30又は第2ガラスシート40)は1mm未満、0.8mm未満、0.7mm未満、0.5mm未満、又は0.3mm未満の厚みを有する。幾つかの実施形態では、第1ガラスシート30は第2ガラスシート40と同じ厚みを有する。幾つかの実施形態では、第1ガラスシート30は第2ガラスシート40と異なる厚みを有する。
【0036】
例えば、導電層(34又は44)はLCセル20内でガラスシート(30又は40)とLC領域48の間に構成される。導電層(34又は44)は1つ以上の電極(32又は42)に取り付けられ、電極は、例えば導電層及び電源(不図示)と連通し電界をLCセル20にかけ、電界がオンかオフかに基づいてLCパネル/スマート窓を作動させオン位置(第1コントラストを有する)及びオフ位置(第2コントラストを有する)にするように構成される。
【0037】
各導電層は導電膜、例えば透明な導電性酸化物から成る。薄い導電膜の幾つかの非限定例はITO(インジウムスズ酸化物)、FTO(フッ素添加スズ酸化物)、又は金属である。
【0038】
幾つかの実施形態では、ポリイミドなどのアライメント層が薄い導電膜とLC材料の間に配置されてLC材料36内のLC分子の所望の角度の向きを促進してもよい。
【0039】
図1Bは
図1Aの1つの領域の拡大側断面図を描き、第2ガラス層14(例えば、強化SLG)、第2中間層28、及びLCセル20の第2ガラスシート40のクローズアップを示し、LC領域48のLC混合物36とLCセル20内に保持されたスペーサー38を更に描く。
図1Bに示すように、第2ガラスシート40と比べて第1ガラス層及び第2ガラス層14(第2ガラス層のみが示されている)の表面不連続が明らかである。この例では、LCパネル10の領域50のせいである表面不連続は、LCセル20内の不均一/不連続の領域である。この例はLCパネル10内の暗いスポットとして観察者によって見られることがある。スペーサー38はLCセル20のセルギャップに亘って延在するように構成される。
【0040】
図2は本書で説明されるLCパネル10で使用される第1ガラス層12又は第2ガラス層14の典型的試料の等高線図を描く。フロートガラスは製造時、表面うねり/起伏のある形状を有し、焼入れによって悪化し
図2の典型的な例に類似する表面形状を提供しうる。焼入れしたソーダ石灰ガラスは、波の頂点と谷が平均50μm以下の高さ/深さを持つ表面不連続性(平面外不連続性)を示し、貼り合わせして液晶パネル10を製造する時に課題を呈示する。
【0041】
非限定の一例では、うねりは機械的又は光学測定装置により標準方法に従って分析的に測定されうる。非限定の一例では、うねりはASTM C1651:熱処理されたフラットガラスの転波光学歪み測定のための標準試験方法に準拠する測定によって求められうる。本書に開示された1つ以上の実施形態に係るフラットガラス層の表面うねりを理解するために、他の標準方法も利用されてよい。
【0042】
図3Aは単一セル液晶パネル10の実施形態の概略側断面図を描き、2つの中間層(26、28)を介し2つのガラス層(12、14)に貼り合わされLCパネル10を形成するLCセルを示す。LCパネルは、LCセル封止52の一部から他方のLCセル封止52に向かってLC材料48を通って引かれた軸に関して対称な部品構成を示す。
【0043】
図3Bは単一セル液晶窓100の実施形態の概略側断面図を描く。LC窓100はパネル10内に含まれるLCセル20を備え、パネルは第1中間層26、第2中間層28、第1ガラス層12、及び第2ガラス層14を有する。LC窓100はLCパネル10の端に構成された枠16を有し、枠16の少なくとも一部とパネル10の端の少なくとも一部の間に構成されパネル10の端を損傷することなく枠16内のパネル10の圧縮係合を提供する封止18を有して構成される。また、
図3BはLCパネル10の一方の表面上に任意選択の被膜46を描く。従って、被膜はLCパネル10の第2ガラス層14の外面上に構成される。
【0044】
図4はLCパネルを作製する方法を示す。図示のように、貼り合わせプロセスはLCパネル部品層を積重体に組み立てることを含む。第1ガラス層、第1中間層、LCセル、第2中間層、及び第2ガラス層を含む様々な部品層が互いに接触するよう配置され積重体を形成する。中間層はポリマー及びイオノマーのグループから選択される。非限定の一例として、中間層は0.76mm厚のPVB(ポリビニルブチラール)から成る。
【0045】
次に、貼り合わせプロセスは積重体の様々な層間に捕えられた又は閉じ込められたどんな空気も除去し硬化性の積重体を形成することを含む。空気除去の非限定の例は、挟みローリング、真空引きポーチの使用、少なくとも1つの真空リングによる真空引き、又は平台積層器による貼り合わせを含む。
【0046】
貼り合わせは硬化性の積重体に行われ、第1ガラス層及び第2ガラス層をLCセルの主表面に接合する(例えば、
図1Aに示すように、LCセルの概ね互いに反対側の主表面に第1及び第2中間層を介して、これらの中間層は第1ガラス層をLCセルの第1表面に、第2ガラス層をLCセルの第2表面に取り付ける(例えば、接合する))。貼り合わせの非限定の例は平台積層器又は圧力釜を利用することを含む。ある時間の間、ある温度で目標圧力下で貼り合わせした後、硬化性の積重体は液晶(LC)パネルになる。
【0047】
非限定の一例では、LCパネルの外縁の周りに封止と枠を設けLCパネルを枠内に保持することでLCパネルは液晶窓になりうる。また、電源から電極へ電気連通されるとLC窓は電極、導電層、及びLC材料を介してLC窓にかかる電界によって作動させられうる。
【0048】
図5は本開示の様々な実施形態に関して構成されたLCセルの実施形態の概略を描く。次の図を参照すると、
図5は製造時に強化SLG層によってLCセルにかかる応力に耐えて暗いスポットを防ぐ、低減する、及び/又は除去するようにLCセルをより硬く及び/又はより堅固な構成を持つよう構成する方法の幾つかの実施形態を概ね描く。非限定の例は、LCセル内の第1ガラスシート(薄いガラス)の厚みを増加させること、LCセル内の第2ガラスシート(例えば、薄いガラス)の厚みを増加させること、スペーサーの密度を変えること(例えば、LCセルの1つ以上の領域内のスペーサーの単位面積当たりの数を増加させること)、スペーサーの弾性率を変えること(例えば、スペーサーの弾性率を増加させLC領域の硬さを促進すること)、LCセル内の第1ガラスシートのCTEをLCパネル内の第1ガラス層(例えば、厚い強化SLG)に一致させること(例えば、「Gorilla」ガラス又はIrisガラスを第1ガラスシート及び/又は第2ガラスシートとして使用する)、LC充填材を増やし又は減らし加圧されたLCセルにすること(例えば、封止された制御容積は正又は負圧を含む)、及び/又はこれらの組み合わせを含む。
【0049】
1つの実施形態では、LCセル内の第1ガラスシートの厚みは1mm以下である。1つの実施形態では、LCセル内の第2ガラスシートの厚みは1mm以下である。1つの実施形態では、LCパネルの第1ガラス層が強化SLGである場合、LCセルの第1ガラスシートは「Gorilla」ガラスとIrisガラスから選択される。1つの実施形態では、LCパネルの第2ガラス層が強化SLGである場合、LCセルの第2ガラスシートは「Gorilla」ガラスとIrisガラスから選択される。
【0050】
幾つかの実施形態では、液晶(LC)材料が商業的に入手可能な融合形成ホウケイ酸ガラス、例えば「Corning」「EAGLE XG」の2つの切片に挟まれ液晶セルを形成する。しかし、そのようなガラスは1mm未満の厚みを有し、建築用途の大きな寸法の窓が通常経験する風及び雪荷重への曝露に耐えるのに十分硬くない。このように、本開示の液晶窓は薄いガラス(例えば、1mm未満)を有するLCセルを備え、追加の強度及び/又は支持のためにソーダ石灰ガラス(SLG)の厚い(3mm超)切片に貼り合わされる。SLGは追加の強度及び破損保護のため焼入れされる(ASTM C1048に従って)が、焼入れプロセスはSLGに平面外歪みを生じさせることが知られている。この歪みはLCパネルにかなり影響しうる。
【0051】
貼り合わせ後、LCセルの薄いガラスがSLGに良く付着するなら、SLGからの平面外歪みはその薄いガラスを引っ張り、LCセルに働く応力を駆動することがある。これはLCセルギャップを局所的に増加させること及び/又は望ましくない局所的外観変化を生じることを含む。LCパネル又は得られるLC窓は、不均一な透過率のスポット又はパネルの見える領域に亘る平均可視光透過率に対する可視光透過率の2%以上の差異を有する領域(例えば、暗いスポット又は明るいスポット)を有しうる。どんな特定の機構又は理論によっても縛られないが、不均一な透過率の領域はLC窓の製造時に生成されるLCセル内のより厚いセルギャップに起因すると考えられる。
【0052】
LCセルを作製するのに薄いガラスを使用する1つ以上の利点は、(a)既存のLCD製造装置との併用性、より低い窓重量、輸送と設置をより容易にすること、及び全二酸化炭素排出量の低減、透明状態でのより高い可視光透過率、より薄い窓全体構造、及び/又はIGU(断熱ガラスユニット)のガスのための追加の空間とそれによる断熱性能の改善を含む。
【0053】
本開示の1つ以上の実施形態はLCパネル内の不均一な透過率の領域(例えば、暗いスポット又は明るいスポット)を低減する、防ぐ、及び/又は除去するための構成及び方法に向けられている。従って、本開示の1つ以上のLCパネルは均一な透過率(例えば、窓の隣接領域(見える領域)に亘る平均可視光透過率に対する可視光透過率の2%以下の差異を有する領域)を持つように構成される。
【0054】
幾つかの実施形態では、暗いスポット又は明るいスポット(「スポット」)は目視観測によって検出可能である(液晶窓の静的モードでは、第1コントラスト状態と第2コントラスト状態の少なくとも一方でスポットはあれば検出可能であり、コントラスト状態はオンか又はオフ位置である)。
【0055】
幾つかの実施形態では、スポットは、1つの領域の窓透過率が暗いスポット領域内で周囲の暗くないスポット領域に比べて2%超低い透過率であることを意味する。非限定の一例として、透過率は分光計で測定可能である(例えば、パーセント透過率又は可視光透過率)。
【0056】
1つの態様では、複数のLC窓部品層を組み立てて積重体を形成するステップ、積重体の部品層間のどんな閉じ込められた空気も除去して硬化性の積重体を形成するステップ、硬化性の積重体をある時間、貼り合わせ温度である圧力で貼り合わせして液晶窓を形成するステップを含む方法が提供され、液晶窓は均一な透過率を有して構成される。
【0057】
幾つかの実施形態では、均一な透過率は、1つの透過領域で隣接する透過領域に比べて2%以下の差(例えば、可視光透過率)である。
【0058】
幾つかの実施形態では、均一な透過は目視観測によって検出される。
【0059】
幾つかの実施形態では、均一な透過は分光光度計によって検出される。
【0060】
提供するステップは更に含む、組み立てるステップは第1ガラス層、第1中間層、LCセル、第2中間層、及び第2ガラス層を積重ね構成に配置することを更に含む。
【0061】
1つの態様では、第1ガラス層、第1ガラス層から隔てられた第2ガラス層、及び電気的に切り替え可能な材料(例えば、第1コントラスト状態と第2コントラスト状態を含む)から成り第1ガラス層と第2ガラス層の間に配置(保持)された液晶材料と、複数のスペーサーとを備える液晶セルを備える装置が提供される。スペーサーは第1ガラス層と第2ガラス層の間で液晶材料に囲まれて存在するように構成され、またスペーサーはLCセルのLCギャップ(例えば、第1ガラスシートから第2ガラスシートまでの距離)を維持するように構成される。液晶セルは更に、第1ガラス層とLCセルの第1側の間に構成されLCセルの第1側と電気的に連通した第1導電層と、第2ガラス層とLCセルの第2側の間に構成されLCセルの第2側と電気的に連通した第2導電層と、セル周縁に隣接して構成され第1導電層と電気的に連通した第1電極と、第2導電層に隣接して構成された第2電極とを備え、これら電極は電源に接続可能で、LCセルはLC混合物内の電気的に切り替え可能な材料を電気的に作動させるよう構成される。
【0062】
幾つかの実施形態では、スペーサーは重合体材料から作られる。
【0063】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層は薄いガラスである。
【0064】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層は1mm未満の厚みを有する。
【0065】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層は0.5mm以下の厚みを有する。幾つかの実施形態では、第2ガラス層は薄いガラスである。
【0066】
幾つかの実施形態では、第2ガラス層は1mm未満の厚みを有する。幾つかの実施形態では、第2ガラス層は0.5mm以下の厚みを有する。
【0067】
幾つかの実施形態では、LCギャップは10マイクロメートル以下である。
【0068】
幾つかの実施形態では、導電層はITO及びポリイミドから成る。
【0069】
別の態様では、電気的に切り替え可能なLC材料を保持するように構成された液晶セル(LCセル)と、LCセルの第1表面に沿って形成された第1ガラスシートと、LCセルの第2表面に沿って形成された第2ガラスシートと、第1ガラスシートとLCセルの第1表面の間に配置された第1中間層と、第2ガラスシートとLCセルの第2表面の間に配置された第2中間層とを備える装置が提供される。第1中間層は第1ガラスシートをLCセルの第1表面に付着させ、第2中間層は第2ガラスシートをLCセルの第2表面に付着させる。
【0070】
幾つかの実施形態では、装置は積層体である。
【0071】
幾つかの実施形態では、装置は液晶窓である。
【0072】
幾つかの実施形態では、液晶窓は少なくとも1フィート(30.48cm)×少なくとも2フィート(60.96cm)の表面面積を有する。
【0073】
幾つかの実施形態では、液晶窓は少なくとも2フィート(60.96cm)×少なくとも4フィート(121.92cm)の表面面積を有する。
【0074】
幾つかの実施形態では、液晶窓は少なくとも3フィート(91.44cm)×少なくとも5フィート(152.4cm)の表面面積を有する。
【0075】
幾つかの実施形態では、液晶窓は少なくとも5フィート(152.4cm)×少なくとも7フィート(213.36cm)の表面面積を有する。
【0076】
幾つかの実施形態では、液晶窓は少なくとも7フィート(213.36cm)×少なくとも10フィート(304.8cm)の表面面積を有する。
【0077】
幾つかの実施形態では、液晶窓は少なくとも10フィート(304.8cm)×少なくとも12フィート(365.76cm)の表面面積を有する。
【0078】
幾つかの実施形態では、装置は建物の液晶窓である。
【0079】
幾つかの実施形態では、装置は自動車の液晶窓である。
【0080】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層はソーダ石灰ガラスから成る。
【0081】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層は焼入れされたソーダ石灰ガラスから成る。
【0082】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層は少なくとも2mmの厚みを有する。
【0083】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層は少なくとも2mmから4mm以下の厚みを有する。
【0084】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層は3mmの厚みを有する。
【0085】
幾つかの実施形態では、第1ガラス層は4mmの厚みを有する。
【0086】
幾つかの実施形態では、第2ガラス層はソーダ石灰ガラスから成る。
【0087】
幾つかの実施形態では、第2ガラス層は焼入れされたソーダ石灰ガラスから成る。
【0088】
幾つかの実施形態では、第2ガラス層は少なくとも2mmの厚みを有する。
【0089】
幾つかの実施形態では、第2ガラス層は少なくとも2mmから4mm以下の厚みを有する。
【0090】
幾つかの実施形態では、第2ガラス層は3mmの厚みを有する。
【0091】
幾つかの実施形態では、第2ガラス層は4mmの厚みを有する。
【0092】
幾つかの実施形態では、第1中間層は1mm以下の厚みを有する。
【0093】
幾つかの実施形態では、第1中間層は0.76mmの厚みを有する。
【0094】
幾つかの実施形態では、第1中間層は重合体から成る。
【0095】
幾つかの実施形態では、第1中間層はPVBから成る。
【0096】
幾つかの実施形態では、第2中間層は1mm以下の厚みを有する。
【0097】
幾つかの実施形態では、第2中間層は0.76mmの厚みを有する。
【0098】
幾つかの実施形態では、第2中間層は重合体から成る。
【0099】
幾つかの実施形態では、第2中間層はPVBから成る。
【0100】
幾つかの実施形態では、LCパネルの少なくとも1つの表面は被膜を有する。
【0101】
幾つかの実施形態では、LCパネルの少なくとも1つの表面は低放射率の被膜を有する。
【0102】
幾つかの実施形態では、LCパネルの第2ガラス層の外面は低放射率の被膜を有する。例えば、低放射率の被膜は、非限定の例として窒化ケイ素、金属銀、二酸化ケイ素、酸化スズ、酸化ジルコニウム、及び/又はこれらの組み合わせなどを含む金属と酸化物の化合物から成りうる。
【0103】
非限定の例として、被膜は低放射率被膜、反射防止被膜、薄い色の被膜、掃除し易い被膜、又は鳥の衝突防止被膜を含む。幾つかの実施形態では、被膜は部分被膜である。幾つかの実施形態では、被膜は全面被膜である。幾つかの実施形態では(例えば、鳥の衝突防止被膜)、被膜は表面の個別部分に沿ってパターン形成される。
【0104】
幾つかの実施形態では、積層体はLCパネルの第1主表面、LCパネルの第2主表面、及びLCパネルの第1主表と第2主表面両方のうち少なくとも1つに被膜を有する。
【0105】
幾つかの実施形態では、装置は建築製品である。
【0106】
幾つかの実施形態では、装置は建物の窓である。
【0107】
幾つかの実施形態では、装置は自動車の窓である。
【0108】
本開示の上記の実施形態に、本開示の要旨及び様々な原理から概ね逸脱することなく多くの変更と改良を行ってもよい。そのような変更と改良の全てが本開示の範囲内で本明細書に含まれ、添付の請求項により保護されるよう意図されている。
【0109】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0110】
実施形態1
LCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成するステップと、
複数のLCパネル部品層を組み立てて積重体を形成するステップであって、前記積重体は前記LCセル、第1ガラス層、第2ガラス層、第1中間層、及び第2中間層を有して構成され、
前記第1中間層は前記第1ガラス層と前記LCセルの第1主表面の間に位置し、
前記第2中間層は前記第2ガラス層と前記LCセルの第2主表面の間に位置する、ステップと、
前記積重体の前記部品層間のどんな閉じ込められた空気も除去して硬化性の積重体を形成するステップと、
前記硬化性の積重体を貼り合わせして液晶パネルを形成するステップとを含み、
前記LCセル構成により前記液晶パネルは均一な透過率を有して構成される、方法。
【0111】
実施形態2
前記LCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成する前記ステップは、0.5mmから1mm以下の厚みを有する融合形成ガラスから成る第1ガラスシートを使用することを含む、実施形態1記載の方法。
【0112】
実施形態3
前記LCセルのセルギャップに歪みを発生させることなくLCセルが貼り合わせを経るように構成する前記ステップは、0.5mmから1mm以下の厚みを有する融合形成ガラスから成る第2ガラスシートを使用することを含む、実施形態1又は2記載の方法。
【0113】
実施形態4
前記LCセルは前記第2ガラスシートより大きな厚みを持つ第1ガラスシートを含む、実施形態1~3のいずれかに記載の方法。
【0114】
実施形態5
前記第1ガラスシートと第2ガラスシートは同じ厚みを有する、実施形態1~4のいずれかに記載の方法。
【0115】
実施形態6
前記LCセルは前記セルギャップ内に複数のスペーサーであって、(1)前記LCセルの前記セルギャップを維持し(2)前記LCパネル内の前記第1ガラス層及び第2ガラス層によって引っ張られる間、前記LCセルの堅固さを増加させ柔軟性を減らし一方、作動材料としてのLC領域機能を維持するのを達成するのに十分な単位面積当たりの数のスペーサーを有する、実施形態1~5のいずれかに記載の方法。
【0116】
実施形態7
前記LCセルは前記LC領域内の1つ以上の位置に前記セルギャップを画定する複数のスペーサーを有し、前記スペーサーは硬さを前記LC領域に与えるのに十分な引張弾性率を有し貼り合わせする前記ステップに応答した前記セルギャップの変形を防ぐ、実施形態1~6のいずれかに記載の方法。
【0117】
実施形態8
前記LCセルの前記第1ガラスシートは、前記LCパネルの前記第1ガラス層の熱膨張係数(CTE)と一致するCTEを有するよう選択される、実施形態1~7のいずれかに記載の方法。
【0118】
実施形態9
前記第1ガラスシートは、前記第1ガラス層がソーダ石灰ガラスである場合、融合ドローガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、「EAGLE XG」ガラス、及び「Iris」ガラスのグループから選択される、実施形態8記載の方法。
【0119】
実施形態10
前記LCセルの前記第2ガラスシートは、前記LCパネルの前記第2ガラス層の熱膨張係数(CTE)と一致するCTEを有するよう選択される、実施形態1~9のいずれかに記載の方法。
【0120】
実施形態11
前記第2ガラスシートは、前記第2ガラス層がソーダ石灰ガラスである場合、融合ドローガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、「Gorilla」ガラス、「EAGLE XG」、及び「Iris」ガラスのグループから選択される、実施形態10記載の方法。
【0121】
実施形態12
加圧されたLCセルを設けることを更に含む実施形態1~11のいずれかに記載の方法。
【0122】
実施形態13
液晶材料及び/又は複数のスペーサーで溢れるほど一杯にされ封止されると正に加圧されるLCセルを設けることを更に含む実施形態12記載の方法。
【0123】
実施形態14
前記均一な透過率は隣接する透過領域に比べて透過領域内で2%以下の差である、実施形態1~13のいずれかに記載の方法。
【0124】
実施形態15
均一な透過は目視観測によって検出される、実施形態1~14のいずれかに記載の方法。
【0125】
実施形態16
均一な透過は分光光度計によって検出される、先行する実施形態のいずれかに記載の方法。
【符号の説明】
【0126】
10 LCパネル
12 第1ガラス層
14 第2ガラス層
16 枠
18 封止
20 LCセル
22 LCセルの第1側(主表面)
24 LCセルの第2側(主表面)
26 第1中間層
28 第2中間層
30 第1ガラスシート
32 第1電極
34 第1導電層
36 LC混合物
38 スペーサー
40 第2ガラスシート
42 第2電極
44 第2導電層
46 被膜
48 LC領域
50 不均一/不連続の領域(の例)
52 LCセル封止
54 セルギャップ
100 窓
【国際調査報告】