(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-02
(54)【発明の名称】経皮的外科処置のための挿入のためのホログラフィック拡張現実超音波ニードル・ガイド
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20230126BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022532712
(86)(22)【出願日】2020-12-03
(85)【翻訳文提出日】2022-07-12
(86)【国際出願番号】 US2020063069
(87)【国際公開番号】W WO2021113483
(87)【国際公開日】2021-06-10
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522215584
【氏名又は名称】メディビュー エックスアール、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブラック、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ハート、グレッグ
(72)【発明者】
【氏名】ファヒム、ミナ、エス.
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601BB09
4C601EE11
4C601FF03
4C601GA18
4C601GA21
4C601KK31
4C601KK38
(57)【要約】
ホログラフィック拡張現実超音波ニードル・ガイド・システム100及び方法200は、ユーザ104によって装着可能なヘッドセット122などの、拡張現実ディスプレイ108を含む。拡張現実ディスプレイ108は、仮想超音波画像110を描写するように構成される。拡張現実ディスプレイ108は、仮想超音波画像110上の所望の基準点114をユーザ104が選択することを可能にするようにさらに構成される。システム100は、所望の基準点114の選択に基づいて、ホログラフィック・ニードル・ガイド112を描写するように構成される。システム100はまた、望ましくない解剖学的構造130を横切らないように、ホログラフィック・ニードル・ガイドの軌道114を調節するように構成される。拡張現実ディスプレイ108は、選択的にロックされた軌道128及び位置にホログラフィック・ニードル・ガイド112をスタンプするようにさらに構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる患者へのニードルの経皮的挿入を案内するためのシステムであって、
拡張現実ディスプレイを有し、前記拡張現実ディスプレイは、前記患者の一部分の仮想超音波画像を描写するように構成され、且つ前記仮想超音波画像内の基準点の選択に基づいて前記患者上にホログラフィック・ニードル・ガイドを描写するように構成されている、システム。
【請求項2】
前記拡張現実ディスプレイは、仮想ウィンドウ、前記患者上の仮想超音波投影、及びそれらの組合せから成るグループから選択されるメンバとして、前記患者の前記一部分の前記仮想超音波画像を描写するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
プロセッサ及びメモリを含むコンピュータをさらに有し、前記メモリは、前記患者の前記一部分の前記仮想超音波画像内の前記基準点の選択に基づいて、前記患者上に前記ホログラフィック・ニードル・ガイドを表示するように前記拡張現実ディスプレイに指示する、非一時的プロセッサ実行可能命令を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記拡張現実ディスプレイは、前記ユーザによって装着可能なヘッドセット・ディスプレイを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンピュータは、前記ユーザによって装着可能な前記ヘッドセット・ディスプレイと一体化されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記仮想超音波画像は、前記ユーザ、及び前記ユーザとは異なる場所で前記患者への前記ニードルの前記経皮的挿入を案内するリモート・ユーザのうちの少なくとも一方によって、前記基準点を特定するために選択可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ホログラフィック・ニードル・ガイドの軌道が、前記ユーザ及び前記リモート・ユーザのうちの少なくとも一方によって調節可能である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
超音波プローブをさらに有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
リアル・タイムで、又は事前記録された画像として、前記超音波プローブから前記患者の前記一部分の前記仮想超音波画像を取得するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記患者上の少なくとも1つの所定の挿入ポイントを前記ユーザに示すように構成されたニードル挿入ガイドをさらに有し、前記ニードル挿入ガイドは、前記患者上に置かれるように構成された物理テンプレートである、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記ニードル挿入ガイドは前記超音波プローブ上に配設され、また前記ニードル挿入ガイドは、前記患者上の前記少なくとも1つの所定の挿入ポイントとして仮想ニードル挿入ポイントを提供するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記患者の構造及び前記ニードルのうちの少なくとも一方の高度可視化を提供するように構成された追跡手段をさらに有し、前記追跡手段は、赤外線マーカ、電磁気トラッカ、光学トラッカ、及びそれらの組合せから成るグループから選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記拡張現実ディスプレイは、前記ホログラフィック・ニードル・ガイドに隣接してホログラフィック・エラー・バーを描写するように構成され、前記ホログラフィック・エラー・バーは、前記ホログラフィック・ニードル・ガイドの軌道に対する前記ニードルの位置の差異の所定の閾値からの逸脱を前記ユーザにアラートするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
ユーザによる患者へのニードルの経皮的挿入を含む外科処置を実施するための方法であって、
前記患者の一部分の仮想超音波画像を描写するように構成された拡張現実ディスプレイであって、前記仮想超音波画像内の基準点の選択に基づいて、前記患者上にホログラフィック・ニードル・ガイドを描写するように構成された拡張現実ディスプレイを提供するステップと、
前記患者の前記一部分の前記仮想超音波画像内の前記基準点を選択するステップと、
前記患者の前記一部分の前記仮想超音波画像内の前記基準点の前記選択に基づいて、前記患者上に前記ホログラフィック・ニードル・ガイドを表示するステップと、
前記ホログラフィック・ニードル・ガイドの軌道に沿って前記ニードルを経皮的に挿入するステップと
を含む、方法。
【請求項15】
リアル・タイムで、又は事前記録された画像として、超音波プローブを使用して前記患者の一部分の前記仮想超音波画像を提供するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記患者上に前記ホログラフィック・ニードル・ガイドを表示した後、前記ホログラフィック・ニードル・ガイドに関連付けられた軌道の角度を調節するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ホログラフィック・ニードル・ガイドに関連付けられた軌道の前記角度を調節する前記ステップの後、所望の位置において前記ホログラフィック・ニードル・ガイドをスタンプするステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ホログラフィック・ニードル・ガイドに沿って前記ニードルを挿入した後、前記ホログラフィック・ニードル・ガイドの前記軌道と比較した前記ニードルの位置を追跡するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記ホログラフィック・ニードル・ガイドに沿って前記ニードルを挿入した後、前記ホログラフィック・ニードル・ガイドの前記軌道と比較した前記ニードルの位置の差異の所定の閾値からの逸脱を、前記拡張現実ディスプレイを通じて前記ユーザにアラートするステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記ホログラフィック・ニードル・ガイドを表示した後、ニードル挿入ポイントを示すために、前記患者上に視覚合図を表示するための物理デバイスを提供するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年5月15日付けで出願した米国仮出願第63/025,584号、及び2019年12月3日付けで出願した米国仮出願第62/942,857号の利益を主張する。それにより上記出願の全開示が、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、ホログラフィック拡張現実アプリケーションに関し、より詳細には、ホログラフィック拡張現実を採用する医療アプリケーションに関する。
【背景技術】
【0003】
本セクションは、本開示に関する背景情報を提供するが、これは必ずしも従来技術ではない。
【0004】
超音波案内は、針生検及び局所麻酔などの、多くの針ベースの医療措置にとって標準的なプラクティスになってきている。超音波案内の使用が、これらの措置の安全性及び成功を増加させることが明らかにされてきた。それでも、針(ニードル)を位置付け、向きを合わせる際の難しさにより、針先を誤って識別してしまうことがあり、この場合、針は、望ましくないことに、特定の解剖学的構成又はロケーションを貫通してしまうか、届かないことがある。
【0005】
開業医が自信をもって針を整合させるのを助けるために、特定の技術が使用されることがある。これらの技術は、簡単な機械装置から、先進的な自動針検出ソフトウェアまでの範囲に及ぶ。1つの特定の技術は、超音波画像で見ることができる軌道上で針を案内するための、超音波プローブに取り付けられた物理的な装置である機械式超音波ニードル・ガイドを伴う。詳細には、物理的な超音波必要性ガイドは、通常、プローブのトランスデューサ上に配置された再使用可能ブラケットで、超音波プローブに貼り付けることができる。ニードル・ガイドは、固定又はデザインされた角深度(angle depth)に基づいて、事前選択及び使用されてもよい。挿入のための異なる軌道に適応させるために、例えば5つまでの異なる所定の角深度など、限られた数の角度の間で選択可能な、位置付け可能なニードル・ガイドも使用することができる。典型的には、これらの物理的なニードル・ガイドは、超音波プローブに連結された再使用可能ブラケットに、取外し可能なように取り付けられる。
【0006】
物理的な超音波ニードル・ガイドは、コスト負担及び限定的な再使用可能性を含む特定の限界をもたらす。実際には、大部分の超音波ニードル・ガイドが、使い捨てとしてデザインされる。このような物理的な超音波ニードル・ガイドは、さらに、ニードル・ガイド又は関連付けられたブラケットと共に使用されるようにデザインされた特殊な超音波トランスデューサを必要とすることがある。特定の所定の角深度が選択され得る場合でも、開業医は、これらの物理的なニードル・ガイドを用いた角度誘導の完全且つ制限のない範囲を与えられることはない。
【0007】
既知のニードル・ガイドも、ベンダ及びプローブ固有のものであり、典型的には、「平面内の」又は「平面に垂直な」角度に限定される。これらは、上述のように、機械式ガイドがサポートする単一の又は少ない角度にユーザが制限されるので、画像化治療の放射線科医などの経験のある臨床医によってしばしば批判される。臨床医は、しばしば、最も良く見えるように、内部手順的に(intraprocedurally)プローブから平面外に針の向きを合わせる必要がある、ガイドとは無関係にプローブを移動させるという柔軟性を要望している。
【0008】
ホログラフィック拡張現実技術が、医療措置、臨床転帰、及び長期患者治療を改善するために、ヘルスケア・アプリケーションにおける、より広範囲に及ぶ用途を見出だそうとしている。これらの拡張現実技術はまた、例えば、患者の転帰を改善することになるコンテンツ固有の情報で、患者の医療設定における実際の環境を強化するのに有用である。例えば、開業医は、医療措置を実施しつつ同じ視野で追加の情報を見ることができ、この場合、開業医は、措置の効率を鈍らせるか、低減させ得る凝視の変更を行う必要がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公報第2018/0303563号
【発明の概要】
【0010】
したがって、費用効果が高く、医療廃棄物を最小化し、経皮的外科処置を最適化するために角度誘導の完全且つ制限のない範囲を開業医に提供するという、超音波ニードル・ガイド・システム及び方法の継続的な必要性がある。望ましくは、システム及び方法は、ホログラフィック拡張現実を伴い、任意のタイプの超音波トランスデューサと共に使用することができる。
【0011】
本開示によれば、費用効果が高く、医療廃棄物を最小化し、経皮的外科処置を最適化するために角度誘導の完全且つ制限のない範囲を開業医に提供し、任意のタイプの超音波トランスデューサと共に使用することができる、ホログラフィック拡張現実超音波ニードル・ガイド・システム及び方法が、意外にも発見された。
【0012】
1つの実施例では、患者へのユーザによるニードルの経皮的挿入を案内するためのホログラフィック拡張現実超音波ニードル・ガイド・システムは、拡張現実ディスプレイを含む。拡張現実ディスプレイは、患者の部位(すなわち一部分)の仮想超音波画像を描写するように構成される。拡張現実ディスプレイはまた、仮想超音波画像内の基準点の選択に基づいて、患者上にホログラフィック・ニードル・ガイドを描写するように構成される。
【0013】
別の実施例では、ホログラフィック拡張現実超音波ニードル・ガイド・システムを使用する方法は、拡張現実ディスプレイを提供するステップを含み得、拡張現実ディスプレイは、患者の部位の仮想超音波画像を描写するように構成される。拡張現実ディスプレイはまた、仮想超音波画像内の基準点の選択に基づいて、患者上にホログラフィック・ニードル・ガイドを描写するように構成される。方法は、患者の部位の仮想超音波画像内の基準点を選択するステップを含み得る。次に、方法は、患者の部位の仮想超音波画像内の基準点の選択に基づいて、患者上にホログラフィック・ニードル・ガイドを表示するステップを含み得る。その後、方法は、ホログラフィック・ニードル・ガイドの軌道に沿ってニードルを経皮的に挿入するステップを含み得る。
【0014】
さらなる実施例では、本開示のシステム及び方法は、空間コンピューティング、拡張現実、及び人工知能(AI:artificial intelligence)を使用してホログラフィック光線を発生させ、物理的なニードル・ガイドの意図した軌道を模倣することによって、意図したニードル軌道のホログラフィック表示を可能にする。このようなシステム及び方法は、任意の拡張現実ディスプレイと共に使用され、任意選択として、電磁気又は光学的追跡を使用してもよい。これは、ホログラフィック・ニードル・ガイドが、計画的に任意の超音波プローブに適合されること、任意の所望の角度に調節されること、及び任意の所望のニードル又はトロカール・サイズを収容するような大きさに作られることを可能にする。
【0015】
一定の実施例では、本開示のシステム及び方法は、ホログラフィックと超音波技術の一意の組合せを含むことができる。少なくとも1つの基準点が仮想超音波画像上で選択されてもよく、この基準点は、患者の構造に対する、システムによって生成された仮想/ホログラフィック・ニードル・ガイドの角度を、ユーザが能動的に変えることを可能にする。システムは、他の従来の超音波プローブを含み得、この超音波プローブは、(例えば、プローブ内のジャイロスコープ及び加速度計を使用した)既知の座標、ジャイロ、及びポジション・センサを有し得る。超音波画像は、1つ又は複数の事前記録された超音波画像を含むことができるか、リアル・タイムに取得された仮想超音波画像を含んでもよい。
【0016】
本開示の様々な実施例が、以下の態様を含むことができる。操作中、慣例的に物理的なブラケットであるはずのニードル・ガイドは、1つの非限定的な実例として、Microsoft HoloLens(登録商標)ヘッドセットなどの、ホログラフィック可視化システムを身につけている開業医の視界に「ゴーストされる」又は重ね合わされることが可能である。これは、開業医が、任意の所望の角度で、また、追加の使い捨ての物理的なニードル・ガイドを必要とせずに、ニードル挿入を実施することを可能にする。ニードルの超音波又はEM追跡も、ホログラフィック可視化システムを通じて開業医に採用され、伝えられてもよい。システムはまた、特定の措置におけるニードルの挿入に関連付けられ得る、エラー・バー、又は、受入れ可能な配置の関連付けられたゾーンを生成し得る。
【0017】
本開示のシステム及び方法の使用は、改善されたニードルの可視化、低減された措置時間、より信頼できる臨床転帰、及び任意の物理的な超音波ニードル・ガイド、ブラケット、又は手術室の消毒の必要性の望ましい除去を可能にすることを理解されたい。標的でない創傷を最小化するための重要な構造回避も提供される。有利なことに、本開示のシステム及び方法は、神経ブロック、局所麻酔、血管アクセス、生検、切除、エンドキャビティ、経膣、平面外に対する経直腸、バイプレーン、湾曲経路、任意の可変又は固定角度での直線経路の平面内ニードル案内を含むがこれらに限定されない、広い多様性又は医療措置のために使用され得る。システム及び方法はまた、マンモグラフィ及び関連措置での使用に特によく適合する。
【0018】
さらに他の実施例では、本開示のシステム及び方法は、内部手順的に全て簡単に達成可能な、任意の軌道又は角度を仮想的にサポートするホログラフィックック・ニードル・ガイドを提供することによって、機械式ニードル・ガイドの限界に対処する。ホログラフィック・ニードル・ガイドは、Microsoft HoloLens(登録商標)又は他の拡張現実デバイスなどの、立体画法又は立体映像ヘッド・マウント・ディスプレイを通じて見ることができる。ホログラフィック・ニードル・ガイドは、ユーザによって対話可能であり、プローブに制限されないが、ユーザ定義の目的地又は標的への任意のユーザ定義の軌道で、措置者(proceduralist)のニードルを同様に案内する能力を有する。
【0019】
ホログラフィック・ニードル・ガイドは、機械式ガイドより優れた案内を行い、市場において機械式ガイドを置き換える可能性があることを理解されたい。物理的なガイドをプローブに取り付けるのではなく、ユーザは、代わりに、本開示のアプリケーションを動かす複合現実ヘッドセットを着用する。
【0020】
特定の実施例では、システム及び方法は、ユーザが超音波平面上のニードル・ガイドの標的の目的地を選ぶことによって開始される。セットされると、ホログラフィック標的は、患者の内部の現実の単語の空間に変換される。完全なニードル・ガイドがこの現実世界の位置に例示され、ユーザは、次に、任意の所望の視界を発生させるために超音波プローブを同時に移動させながら、ホログラフィック・ガイドを位置づけ始める。
【0021】
典型的には、超音波平面は、ガイドを「スイープ」アップ及びダウンされ、全ての方向に、ニードル・ガイドの周囲の構造への可視性を提供することが望ましい。このスイーピングは、機械式ガイドでは不可能であり、経験豊かな措置者によって機械式ガイドが支持を失う主要な理由の1つである。
【0022】
開業医は、超音波誘導されたニードル措置を実施するとき、自分の手の両方を必要とする。したがって、ホログラフィック標的のスタンピングを可能にすること、ニードル・ガイド、及び超音波プローブ位置が、ツール(例えば、ニードル又はプローブ)を置き、その後戻すこと、並びに、既知の及び決定されたプローブ位置及び解剖学上の標的に基づいてニードルを挿入したいと思う場所を知ることを開業医にもたらす。
【0023】
適用可能性のさらなる領域は、本明細書で行われる説明から明らかになるであろう。説明及び具体例は、例証の目的だけを意図し、本開示の範囲を限定することを意図していないことを理解されたい。
【0024】
本明細書で説明される図面は、選択された実施例の例証目的のためだけのものであり、全ての可能な実装形態というわけではなく、本開示の範囲を限定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本開示の1つの実施例による、操作中に、ヘッドセット・ディスプレイを通じて見ることができる仮想超音波スキャンを示す拡張仮想ウィンドウ及び拡張仮想超音波投影を描写する、ホログラフィック拡張現実超音波ニードル・ガイド・システムの透視図である。
【
図2】
図1に示されたシステムの透視図であり、本開示の1つの実施例による、拡張仮想ウィンドウ上でユーザが基準点を選択することを描写する。
【
図3】
図1及び
図2に示されたシステムの透視図であり、本開示の1つの実施例による、ホログラフィック・ニードル・ガイドが表示され、ユーザが、ホログラフィック・ニードル・ガイドの軌道を調節することを描写する。
【
図4】本開示の1つの実施例による、ホログラフィック・ニードル・ガイドに沿ってユーザがニードルを挿入することを描写する、
図1~
図3に示されたシステムの透視図である。
【
図5】本開示の1つの実施例による、ヘッドセット・ディスプレイ身につけ、ホログラフィック・ニードル・ガイドに沿ってニードルを挿入しているユーザの視点から示された、
図4の印5において撮られたシステムのユーザの拡大された透視図である。
【
図6】本開示の別の実施例による、
図1~
図5に示されたシステムの概略図である。
【
図7】本開示のさらなる実施例による、移動可能なカート上に配置されたシステムを描写する、
図1~
図6に示されたシステムの正面図である。
【
図8】超音波スキャンの概略図であり、本開示の1つの実施例による、選択された基準点を伴う超音波スキャンを描写し、仮想ニードル挿入ポイントを表示する。
【
図9A】本開示の1つの実施例による、所望のニードル挿入ポイントを決定するためのニードル挿入ガイドの上面図であり、ニードル挿入ガイドを使用するために超音波プローブに隣接して配置された孔を伴う物理テンプレートを描写する。
【
図9B】本開示の別の実施例による、所望のニードル挿入ポイントを決定するためのニードル挿入ガイドの側面図であり、ニードル挿入ガイドと共に使用するために超音波プローブに隣接して配置された測定マークを伴う物理テンプレートを描写する。
【
図10A】本開示による、ニードル挿入ガイドを生成及び移動させるための方法を示す概略図である。
【
図10B】本開示による、ニードル挿入ガイドを生成及び移動させるための方法を示す概略図である。
【
図11A】ヘッドアップ・ディスプレイ方法を使用した、ニードル・ガイド標的設定のための段階的フローを示す部分透視図である。
【
図11B】ヘッドアップ・ディスプレイ方法を使用した、ニードル・ガイド標的設定のための段階的フローを示す部分透視図である。
【
図11C】ヘッドアップ・ディスプレイ方法を使用した、ニードル・ガイド標的設定のための段階的フローを示す部分透視図である。
【
図12A】フラッシュライトディスプレイ方法を使用した、ニードル・ガイド標的設定のための段階的フローを示す部分透視図である。
【
図12B】フラッシュライトディスプレイ方法を使用した、ニードル・ガイド標的設定のための段階的フローを示す部分透視図である。
【
図12C】フラッシュライトディスプレイ方法を使用した、ニードル・ガイド標的設定のための段階的フローを示す部分透視図である。
【
図13】本開示の様々な実施例による、
図1~
図12Cのシステムを使用するための方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
技術の以下の説明は、1つ又は複数の発明の主題、製造、及び使用の性質を帯びた例示にすぎず、本出願における、又は、本出願への優先権を主張して提出され得るような他の出願、若しくは、これらから交付する特許における、特許請求される任意の固有の発明の範囲、用途、又は使用を限定することを意図するものではない。開示された方法に関して、提示されるステップの順序は、本質的に例示的なものであり、したがって、ステップの順序は、特定のステップを同時に実施できる場合を含み、様々な実施例で異なることがある。「a」及び「an」は、本明細書で使用されるとき、項目の「少なくとも1つ」が存在することを示し、可能であれば、複数のこのような項目が存在し得る。別途明確に示される場合を除き、本説明における全ての数量は、単語「約(about)」によって修飾されるものと理解されることになり、全ての幾何学的及び空間的な説明語は、技術の最も広い範囲を説明する際に、単語「実質的に(substantially)」によって修飾されるものと理解されることになる。「約」は、数値に適用されるとき、計算又は測定が、値のいくらかのわずかな不正確さ(値の正確さにいくらか近づく、値に近似的に又は適度に近い、ほぼ)を許容することを示す。何らかの理由で、「約」及び/又は「実質的に」で示される不正確さが、この普通の意味で当技術分野において別途理解されない場合、「約」及び/又は「実質的に」は、本明細書で使用されるとき、少なくとも、このようなパラメータを測定又は使用する普通の方法から生じ得る変動を示す。
【0027】
制約のない用語「有する(comprising)」は、含む(including)、収める(containing)、又は有する(having)などの非制限的な用語の類義語のように、本技術の実施例を説明及び主張するための本明細書で使用され、実施例は、代替として、「から成る(consisting of)」又は「から本質的に成る(consisting essentially of」などの、より限定的な用語を使用して説明され得る。したがって、材料、構成要素、又は処理ステップを列挙する任意の所与の実施例に対して、本技術はまた、具体的には、このような追加の材料、構成要素、又は処理が、本出願において明示的に列挙されなくても、(から成るための)追加の材料、構成要素、又は処理を除く、及び、(から本質的に成るための)実施例のかなりの性質に影響を及ぼす追加の材料、構成要素、又は処理を除く、このような材料、構成要素、若しくは処理ステップから成る、又はこれらから本質的に成る実施例を含む。例えば、要素A、B、及びCを列挙する構成物又は処理の列挙は、具体的には、要素Dが本明細書で除外されるものと明示的に説明されなくても、当技術分野において列挙され得る要素Dを除く、A、B、及びCから成る、並びにこれらから本質的に成る実施例を想定する。
【0028】
本明細書で言及されるように、範囲の開示は、別途指定されない限り、エンドポイントを含むものであり、全ての別個の値、及び全範囲内のさらに分割された範囲を含む。したがって、例えば、「AからBまで」又は「約Aから約Bまで」という範囲は、A及びBを含むものである。(量、重量百分率などの)固有のパラメータの値の開示及び値の範囲は、本明細書で有用な他の値及び値の範囲を除外するものではない。所与のパラメータの2つ以上の固有の例示値が、パラメータに対して主張され得る値の範囲のエンドポイントを定義し得ることが想定される。例えば、パラメータXが値Aを有するものと本明細書で例示され、値Zを有するものと同様に例示される場合、パラメータXは、約Aから約Zまでの値の範囲を有し得ることが想定される。同様に、(このような範囲がネストされるか、重複するか、別個のものである)パラメータの値の2つ以上の範囲の開示が、開示された範囲のエンドポイントを使用して主張され得る値の範囲の全ての可能な組合せを包括することが想定される。例えば、パラメータXが、1~10、又は2~9、又は3~8の範囲の値を有すると本明細書で例示される場合、パラメータXが、1~9、1~8、1~3、1~2、2~10、2~8、2~3、3~10、3~9などを含む他の値の範囲を有し得ることも想定される。
【0029】
要素又は層が、別の要素又は層「の上にある(on)」、「に係合される(engaged to)」、「に接続される(connected to)」、又は「に連結される(coupled to)」と言及されるとき、これは、直接的に、他の要素又は層の上にある、に係合される、に接続される、又は、に連結されるか、介在する要素又は層が存在し得る。対照的に、要素が、別の要素又は層「の直接上にある(directly on)」、「に直接係合される(directly engaged to)」、「に直接接続される(directly connected to」、又は「に直接連結される(directly coupled to」と言及されるとき、介在する要素又は層は存在しなくてもよい。要素間の関係を説明するために使用される他の単語は、同様に解釈されるべきである(例えば、「の間の(between)」対「の直接的に間の(directly between)」、「隣接した(adjacent)」対「直接的に隣接した(directly adjacent)」等)。本明細書で使用されるように、用語「及び/又は」は、関連付けられた挙げられた項目の1つ又は複数の任意及び全ての組合せを含む。
【0030】
用語第1、第2、第3等は、様々な要素、構成要素、領域、層、及び/又はセクションを説明するために本明細書で使用されることがあるが、これらの要素、構成要素、領域、層、及び/又はセクションは、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、又はセクションを、別の領域、層、又はセクションと区別するためにしか使用されることはない。「第1」、「第2」などの用語、及び他の数値の用語は、本明細書で使用されるとき、文脈によって明確に示されない限り、シーケンス又は順序を示唆しない。したがって、下記で論じられる第1の要素、構成要素、領域、層、又はセクションは、実例の実施例の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層、又はセクションと呼ばれることがある。
【0031】
「内部(inner)」、「外部(outer)」、「下(beneath)」、「下(below)」、「より低い(lower)」、「上(above)」、「上(upper)」、及び同様のものなどの空間的関連語は、図に示されるような、別の要素又は構成に対する1つの要素又は構成(フィーチャ)の関係を説明するために、説明を容易にするために本明細書で使用され得る。空間的関連語は、図に描写された方向に加えて、使用又は操作中のデバイスの異なる方向を包含することを意図することがある。例えば、図のデバイスが逆さになる場合、他の要素又は構成の「下(below)」又は「下(beneath)」と説明される要素は、他の要素又は構成の「上(above)」に向けられるはずである。したがって、実例の用語「下に(below)」は、上(above)と下(below)両方の方向を包含することができる。デバイスは、(90度回転された方向又は他の方向)に別途向けられてもよく、本明細書で使用される空間的に関連した説明語は、適宜解釈される。
【0032】
図1~
図7は、医療措置のために、患者106へのユーザ104によるニードル102の経皮的挿入を案内するためのシステム100を示す。システム100は、拡張現実ディスプレイ108を含む。拡張現実ディスプレイ108は、ヘッドアップ・ディスプレイすなわち「HUD(heads-up display)」モードとして知られるモードで、患者106の部位の仮想超音波画像110を描写するように構成される。拡張現実ディスプレイ108はまた、「フラッシュライト」モードとして知られるモードで、仮想超音波画像110内の基準点(referene point)114の選択に基づいて、患者106上にホログラフィック・ニードル・ガイド112を描写するように構成される。ホログラフィック・ニードル・ガイド112は、非限定的な実例として、細長い軸、管、又はシリンダの形で仮想的に描写され得、それぞれが、実際の器具の軌道の好ましい角度を示す。有利なことに、システム100は、費用効果が高く、医療措置からの実際の必要性ガイド及びブラケットの必要性の除去により医療廃棄物を最小化し、経皮的外科処置のための角度誘導の完全且つ制限のない範囲を開業医に提供する。
【0033】
1つの実例では、システム100は、プロセッサ(図示せず)及びメモリ(図示せず)を有するコンピュータ116をさらに含んでもよい。メモリ(図示せず)は、患者106の部位の仮想超音波画像110内の基準点114の選択に基づいて、患者106上にホログラフィック・ニードル・ガイド112を生成及び表示又は描写するように拡張現実ディスプレイ108に指示する非一時的プロセッサ実行可能命令を有してもよい。詳細には、プロセッサ実行可能命令は、
図13に示されるような方法200に従ってコンピュータ116を動作させることを可能にし得る。
【0034】
図1~
図2に示されているように、拡張現実ディスプレイ108は、仮想ウィンドウ118の一部として、及び/又は患者106上の仮想超音波投影120の一部として、患者106の部位の仮想超音波画像110を描写するように構成され得る。より詳細な実例では、拡張現実ディスプレイ108は、コンピュータ116と通信している、ユーザ104によって装着可能なヘッドセット・ディスプレイ122を含み得る。さらにより詳細な実例では、コンピュータ116は、ユーザ104によって装着可能なヘッドセット・ディスプレイ122に統合され得る。さらにより詳細には、ヘッドセット・ディスプレイ122は、例えば、定義を含む全開示が参照により本明細書に本明細書によって組み込まれる、Westらへの米国特許出願公報第2018/0303563号で説明されるような、追跡システム(例えば、慣性計測ユニット)、統合CPU及びホログラフィック処理ユニット、カメラ、並びにホログラフィック投影レンズを有するMicrosoft HoloLens(登録商標)でもよい。当業者は、本開示の範囲内で、他の適切なディスプレイを選択してもよい。
【0035】
コンピュータ116によって生成され、患者106上に描写される仮想超音波投影120は、超音波プローブ124に隣接して配置された仮想超音波画像110の仮想ディスプレイとしてさらに定義されてもよい。操作中、仮想超音波投影120は、仮想超音波投影120の位置が超音波プローブ124の位置を追うように、超音波プローブ124にリンクされてもよい。例えば、超音波プローブ124は、光学追跡キューブなどの、(
図6、
図11A~
図11C、及び
図12A~
図12Cに示された)追跡手段125を提供されてもよい。代替として、仮想超音波投影120は、仮想的にロックされた位置(図示せず)においてスタンプ(固定又は記録)されてもよい。より詳細には、仮想超音波投影120が、仮想的にロックされた位置(図示せず)においてスタンプされる場合、コンピュータ116は、仮想超音波投影120の位置を調節するための命令として、ユーザ104の動きを認識することはない。
【0036】
詳細な非限定的例では、仮想超音波投影120は、例えば、
図2に示されているように、操作中に、超音波プローブ124の上に直接的に表示されてもよい。有利なことに、患者106上の仮想超音波投影120は、ユーザ104が、仮想超音波画像110を監視しながら、患者106を見続けることを可能にし得る。
【0037】
図2への参照を続けると、仮想超音波画像110は、基準点114を識別するためにユーザ104によって選択可能であり得る。より詳細な実例では、例えば、
図6に示されているように、仮想超音波画像110はまた、基準点114を識別するためにリモート・ユーザ126によって選択可能であり得る。さらにより詳細な実例では、リモート・ユーザ126は、患者106へのニードル102の経皮的挿入を案内するユーザ104の場所に関して異なる場所(図示せず)に位置していてもよい。
【0038】
図3に示されているように、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の角度又は軌道128は、ユーザ104によって調節可能である。詳細な実例では、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128はまた、リモート・ユーザ126によって調節可能であり得る。さらにより詳細な実例では、リモート・ユーザ126は、患者106へのニードルの経皮的挿入を案内するユーザ104とは異なる場所(図示せず)に位置していていもよい。有利なことに、ユーザ104及び/又はリモート・ユーザ126は、あまり侵襲的でない経路をニードル102に提供するようにホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128を調節し得る。ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128を調節することによって、他の非標的の解剖学的構造130が、より正確且つ効率的に回避され得ることが望ましい。
【0039】
詳細な事例では、コンピュータ116は、本開示の範囲内で、自動又は手動でホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128を選択するためのモダリティ又は設定132、134を定義するように構成され得る。より詳細な事例では、設定132、134は、(
図3に実質的に垂直方向として示された)平面内のモダリティ132、(
図3に軌道128の角度だけ実質的に垂直方向から離れてセットされた方向として示された)平面外のモダリティ134、フリー・ハンドのモダリティ(図示せず)、及びその組合せから成るグループから選択され得る。
【0040】
設定132、134は、患者106に関連付けられた平面136に比較したホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128の角度に基づく。1つの非限定的な実例では、
図3、
図10A、及び
図10Bに示されているように、患者106の平面136は、患者106が手術台に横たり、すなわち台の表面と平行である場合、実質的に水平でよい。平面内のモダリティ132は、患者106の平面136に実質的に垂直になるように、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128の向きを合わせているものとして説明され得る。平面外のモダリティ134は、平面内のモダリティ132の実質的に垂直な角度以外の所定又は所望の角度に、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128の向きを自動的に合わせているものとして説明され得る。コンピュータ116が、所望の角度にホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128の向きを自動的に合わせていない場合、フリー・ハンドのモダリティ(図示せず)が使用され得る。その代わりに、フリー・ハンドのモダリティ(図示せず)は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128のための所望の方向を自由に選択することをユーザ104に頼る。
【0041】
さらにより詳細な事例では、ホログラフィック・ニードル・ガイド112は、シリンダ又はロッド形状の構造として描写され得る。ホログラフィック・ニードル・ガイド112は、選択された基準点114に従属し、(
図10A及び
図10Bに示された)外部ポイント115に又はこれを通じて、患者106から外側に延び得る。外部ポイント115は、例えば、超音波プローブ124のロケーションにおよその中心がある平面136上の円又は長円の周辺上のポイントなどの、平面136上のポイントでよい。外部ポイント115は、ニードル102のための最適のアプローチ角度を生成するように構成されたアルゴリズムに基づく自動選択を含む任意の適切な方法によって、又は、ユーザ104による手動選択によって、選択されてもよい。
【0042】
操作中、ユーザ104は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112をつかむこと、ピンチすること、タップすること、及び/又は保持することによって、ホログラフィック・ニードル・ガイド112を選択し得る。ホログラフィック・ニードル・ガイド112をつかむこと、ピンチすること、及び/又は保持することを行いつつ、ユーザ104は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112と共にユーザの手を所望の位置に移動させることによって、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128を調節し得る。ホログラフィック・ニードル・ガイド112の動きは、選択された基準点114に従属する弧として表示され得る。
図10A~
図10Bに示されているように、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の動きは、超音波プローブ124の位置と相関され得る。フリー・ハンドのモダリティ(図示せず)は、3次元の設定上でさらに調節可能であり得、選択された基準点114のまわりの球状のパターンで弧を作ることを可能にする。さらに、ホログラフィック・ニードル・ガイド112は、仮想的にロックされた位置(図示せず)においてスタンプされてもよい。より詳細には、ホログラフィック・ニードル・ガイド112が、仮想的にロックされた位置(図示せず)においてスタンプされる場合、コンピュータ116は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の位置を調節するための命令として、ユーザ104の動きを認識することはない。最も詳細な事例では、コンピュータ116は、デフォルト設定として平面内のモダリティ132を有してもよい。有利なことに、ユーザ104は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128をより効率的にセットするために、行われる手術のタイプ、及び患者106の解剖学的構造130に基づいて、望ましい設定132、134を選択し得る。当業者は、本開示の範囲内で、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128をセットするための他の適切なモダリティを選択してもよい。
【0043】
図1~
図4及び
図6に示されているように、システム100は、超音波プローブ124をさらに含んでもよい。詳細な実例では、システム100は、超音波プローブ124から患者106の部位の仮想超音波画像110を取得するように構成され得る。より詳細な実例では、システム100は、超音波プローブ124から患者106の部位の仮想超音波画像110をリアル・タイムに取得するように構成され得る。代替の詳細な実例では、患者106の部位の仮想超音波画像110は、事前記録されてもよい。
【0044】
詳細な実例では、システム100はまた、ロボット・アーム(図示せず)を含んでもよい。ロボット・アーム(図示せず)は、超音波プローブ124とニードル102のそれぞれを保持するように構成され得る。より詳細な実例では、リモート・ユーザ126は、コンピュータ116を使用することによって、ロボット・アーム(図示せず)を移動させることができてもよい。さらにより詳細な実例では、リモート・ユーザ126は、患者106へのニードル102の経皮的挿入を実施するためにロボット・アーム(図示せず)を移動させているユーザ104とは異なる場所(図示せず)に位置していてもよい。当業者は、本開示の範囲内で、患者106へのニードル102の経皮的挿入をリモートに実施する他の適切な方法を選択してもよい。
【0045】
詳細な実例では、システム100は、(
図11A~
図11Cに135として示された)追跡手段を含み得る。追跡手段は、患者106の解剖学的構造130及びニードル102の強化された可視化(高度可視化)を提供するように構成され得る。追跡手段は、患者106上、若しくはニードル102上、又は両方に置かれてもよい。追跡手段(図示せず)は、赤外線マーカ(図示せず)、電磁気トラッカ(図示せず)、画像若しくはモデル・トラッカ(図示せず)、及び/又はRFIDトラッカ(図示せず)でもよい。非限定的な実例として、電磁気追跡手段(図示せず)は、Northern Digital Inc.から市販で手に入る、Aurora(登録商標)追跡システムによって提供され得る。別の非限定的な実例として、赤外線マーカ追跡手段(図示せず)は、Holo-LIght GmbHから市販で手に入る、Stylus XR(登録商標)追跡システムと共に利用されてもよい。画像又はモデル追跡手段(図示せず)の非限定的な実例は、Visometry GmbHから市販で手に入る、VisionLib(商標)追跡システムを含み得る。さらに、RFID追跡手段(図示せず)の非限定的な実例は、Xerafy Singapore Pte Ltd.から市販で手に入る、Xerafy(登録商標)タグなどの、加圧減菌耐性RFIDタグと共に利用されてもよい。
【0046】
図11A~
図11Cを参照すると、システム100の追跡手段135は、患者上に配置された少なくとも1つの光学追跡マーカを含み得る。光学追跡マーカは、患者の体の位置を追跡するように構成される。さらに、光学追跡マーカは、ヘッドセット・ディスプレイ108、122を通じたユーザによる視界のために動作情報を空間的に固定するようにさらに構成され得る。例えば、動作投影が超音波平面である場合、超音波平面は、光学追跡マーカを介して患者の体に空間的に固定されてもよい。これは、超音波平面を患者の体に固定したままにすることを可能にしつつ、開業医が、追跡されていない器具又はニードル102を横に置けるようにすることが望ましい。
【0047】
光学追跡マーカの非限定的な実例は、受動マーカ及び能動マーカを含む。受動マーカは、入ってくる赤外光を反射する逆反射素材から成ってもよい。能動マーカは、赤外線発光ダイオードから成ってもよい。それでも、当業者が、本開示の範囲内で、他のタイプの光学追跡マーカを利用してもよいことを理解されたい。
【0048】
ここで
図5を参照すると、システム100が追跡手段を提供される場合、拡張現実ディスプレイ108はまた、ホログラフィック・エラー・バー137を描写するように構成され得る。ホログラフィック・エラー・バー137は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128と比較したニードル102の位置の相違の所定の閾値からの逸脱をユーザ104にアラートするようにさらに構成され得る。アラートの非限定的な実例は、視覚色彩変化、聴覚音、視覚信号、及び/又は振動を含み得る。詳細な実例では、患者106上のホログラフィック・ニードル・ガイド112の表示は、ニードル102の物理的特徴に応じた最小範囲(図示せず)及び最大範囲(図示せず)を含み得る。非限定的な実例として、ホログラフィック・ニードル・ガイド112は、患者106に挿入されているニードル102の物理的な長さ及び直径を描写するように調節可能であり、構成されてもよい。有利なことに、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の表示において、ホログラフィック・エラー・バー137、及びニードル102の物理的限界を提供することによって、ユーザ104は、より正確に、迅速に、且つ自信を持って手術を実施することができる。当業者は、本開示の範囲内で、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128と比較したニードル102の位置の相違の所定の閾値からの逸脱を識別し、ユーザ104にアラートする他の方法を使用してもよい。
【0049】
図8、
図9A、及び
図9Bに示されているように、システム100は、本明細書で説明されるような、ホログラフィック必要ガイド112と併用して使用するための、ニードル挿入ガイド138を含み得る。ニードル挿入ガイド138は、患者106上に視覚合図を提供する物理デバイスでもよい。ニードル挿入ガイド138は、望ましい又は所定のニードル挿入ポイント(insertion point)140、148を示すように構成され得る。詳細な実例では、
図9A及び
図9Bに示されているように、ニードル挿入ガイド138は、ホログラフィック必要ガイド112のロケーションの近くの、患者106上に置かれた物理テンプレート142でもよい。より詳細な実例では、物理テンプレート142は、ホログラフィック必要ガイド112と併用してニードル102の所望の軌道(図示せず)を実現するための、望ましいニードル挿入ポイント140、148のさらなる視覚合図をユーザに与えるために、可能な挿入ポイント140をマークする基準に隣接して定義する(
図9Bに示された)基準マーキングを伴うバー144、又は、可能な挿入ポイント148をその内側に定義する(
図9Aに示された)線形の行に配置された複数の孔146を伴うバー145を含み得る。
【0050】
代替の実例では、
図8に示されているように、ニードル挿入ガイド138は、超音波プローブ124上に配置されるか、これに取り付けられてもよい。ニードル挿入ガイド138が超音波プローブ124上に配置される場合、ニードル挿入ガイド138は、患者106上の意図したニードル挿入ポイントの、及び、ホログラフィック・ニードル・ガイド112と対応する、視覚合図を提供するように構成され得る。
【0051】
図6に示されているように、システム100の様々な構成要素が、様々なやり方で相互接続され得る。超音波プローブ124、ニードル102、及びニードル挿入ガイド138のそれぞれは、コンピュータ116と通信していてよい。コンピュータ116はまた、拡張現実ディスプレイ108と通信していてよい。コンピュータ116はまた、例えば、インターネットなどのワイド・エリア・ネットワーク上でコンピュータ116と通信しているリモート・ユーザ126の端末又は外部コンピュータを通じて、リモート・ユーザ126からデータを配信及び受信してもよい。通信は、適切な有線又はワイヤレス技術手段を通じて提供されてもよい。インターネット接続デバイス(図示せず)も、前述の通信をさらに提供するために利用されてもよい。当業者は、本開示の範囲内で、システム100内の通信を相互接続及び提供するための他の適切な方法を選択してもよい。
【0052】
図7に示されているように、システム100の様々な構成要素は、移動可能なカート150上に一緒に提供されてもよい。カート150は、コンピュータ116、拡張現実ディスプレイ108、及び超音波プローブ124のそれぞれを含み得る。カート150は、損傷からの保護を強化するために、拡張現実ディスプレイ108をケース152に格納してもよい。コンピュータ116がカート150上に提供される場合、コンピュータ116は、コンピュータ16が通信している外部サーバ154及び外部ワイヤレス・ルータ156も含み得る。有利なことに、カート150は、ユーザ104が、医療措置のために患者106のロケーション(図示せず)にシステム100を移動させることを、より簡単に可能にし得る。
【0053】
図13に示されているように、本技術は、本明細書で説明される、ホログラフィック拡張現実超音波ニードル・ガイド・システム100を使用する方法200を含む。方法200は、拡張現実ディスプレイ108を提供するステップ202を含み得る。拡張現実ディスプレイ108は、患者106の部位の仮想超音波画像110を描写するように構成され得る。拡張現実ディスプレイ108はまた、仮想超音波画像110上の基準点114の選択に基づいて、患者106上にホログラフィック・ニードル・ガイド112を描写するように構成され得る。方法200はまた、超音波プローブ124を使用して、患者106の部位の仮想超音波画像110をリアル・タイムに提供するステップ204を含み得る。超音波プローブ124によって提供されるリアル・タイムの画像化は、患者106の解剖学的構造130の、より正確な可視化を可能にし得ることが望ましい。代替として、方法200は、事前記録された仮想超音波画像110を提供するステップ206を含み得る。有利なことに、仮想超音波画像110が事前記録される場合、ユーザ104は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128も調節しながら、超音波プローブ124を保持することを必要とされることはない。
【0054】
方法200は、患者106の部位の仮想超音波画像110内の基準点114を選択するステップ208を含み得る。その後、方法200は、患者106の部位の仮想超音波画像110上の基準点114の選択に基づいて、患者106上にホログラフィック・ニードル・ガイド112を表示するステップ210を含み得る。
【0055】
図13への参照を続けると、方法200は、患者106上にホログラフィック・ニードル・ガイド112を表示した後、ホログラフィック・ニードル・ガイド112に関連付けられた軌道128の角度を調節するステップ212をさらに含み得る。詳細な実例では、コンピュータ116は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128を自動選択するための設定132、134を含み得る。設定132、134は、平面内のモダリティ132、平面外のモダリティ134、及び/又はフリー・ハンドのモダリティ(図示せず)から選択されてもよい。
【0056】
図13に示されているように、方法200は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112に関連付けられた軌道128の角度を調節した後、所望の位置においてホログラフィック・ニードル・ガイド112をスタンプするステップ214を含み得る。ユーザ104が、超音波誘導ニードル措置を実施するとき、自分の手の両方を必要とし得る場合、ホログラフィック・ニードル・ガイド112は、仮想的にロックされた位置(図示せず)においてスタンプされてもよい。より詳細には、ホログラフィック・ニードル・ガイド112が、仮想的にロックされた位置(図示せず)においてスタンプされる場合、コンピュータ116は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128を調節するための命令として、ユーザ104の動きを認識することはない。さらにより詳細な実例では、コンピュータ116は、基準点114、ホログラフィック・ニードル・ガイド112、仮想超音波投影120、及びその組合せのそれぞれが、仮想的にロックされた位置(図示せず)においてスタンプされることを可能にし得る。有利なことに、スタンプの構成は、ニードル102又は超音波プローブ124を置き、その後戻すこと、並びに、ホログラフィック・ニードル・ガイド112及び基準点114に基づいて、ユーザ104がニードル102を挿入したいと思う場所を知ることをユーザ104にもたらす。
【0057】
図13にさらに示されているように、方法200は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112を表示した後、ニードル挿入ポイント140、148を示すために、患者106上にニードル挿入ガイド138を表示するステップ216を含み得る。次に、方法200は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112に沿ってニードル102を挿入した後、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128と比較したニードル102の位置を追跡するステップ218を含み得る。
図5に示されているように、ニードル102の位置が追跡される場合、方法200は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112に沿ってニードル102を挿入した後、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128と比較したニードル102の位置の相違の所定の閾値からの逸脱を、拡張現実ディスプレイ108を通じてユーザ104にアラートする別のステップ220を有し得る。その後、方法200は、ホログラフィック・ニードル・ガイド112の軌道128に沿ってニードルを経皮的に挿入するステップ222を含み得る。
【0058】
実例
本開示のシステム100及び方法200は、超音波技術とホログラフィックとの一意の組合せとしてさらに説明することができ、これは、
図10A~
図10B、
図11A~
図11C、及び
図12A~
図12Cを全体的に参照しながら説明される以下の非限定的な実例を考慮してさらに示すことができる。
【0059】
「ニードル・ガイド・オブジェクト」
【0060】
詳細な実例では、ニードル・ガイドは、2点間の線であると定義される。視覚標的は、線の遠位端に置かれる。実際のニードルを実際のガイドに接続するためのフィクスチャに似た、線の近位端におけるゴーストされた形状もある。
【0061】
「対話」
【0062】
特定の実例では、標的は対話可能でなくてもよい。フィクスチャ形状は、対話可能でよく、変換のみを実施し得る(すなわち、回転又は拡大縮小がない)。フィクスチャは、Microsoft Mixed Reality Toolkit(MRTK)によって定義されるような、遠くの対話と近くの対話の両方をサポートし得る。「遠くの対話」のために、ユーザは、ハンド・レイをハンドルにポイントし、次に、ピンチ・アンド・ホールドを実施することによってフィクスチャを選択し得る。ピンチされている間、フィクスチャは、ハンド・ジェスチャを通じて変換され得る。「近くの対話」のために、システムは、MRTKにおける既存パターンを介したフィクスチャの直接操作をサポートしてもよい。フィクスチャの対話状態は、例えば、(2020年11月27日に最後にアクセスされた、https://microsoft.github.io/MixedRealityToolkit-Unity/Documentation/README_Interactable.htmlにおいて見つけた)MRTK Interactable Feature Overviewにおいて説明されているような、MRTKパターンに従ってもよい。対話状態は以下を含む。i)デフォルト(通常、観察)、ii)焦点を合わされる(標的にされる、ホバー)、例えば、フィクスチャが光を発し得る、及び、iii)アクティブ(押される)(つかまれる対つかまれない)-フィクスチャが色を青に変化させる。
【0063】
「ニードル・ガイドの視覚仕様」
【0064】
詳細な実例では、線は、エンド・キャップのないシリンダとしてレンダリングされ得る。これは、シリンダをレンダリングすることに伴って問題が生じた場合、本来の線も含み得る。シリンダの材料は、淡いX線シェーダでよい。シリンダ上に前向きのレンダリング・オンリがあってもよい。標的は、ビルボード形状でもよい。フィクスチャは、現実世界のプラスチック・オブジェクトに似た、半透明の緑色のX線シェーダでもよい。ニードル・ガイド構成のそれぞれのスケールは、以下のようなものであることが可能である。i)標的、1と2分の1(1.5)cmの直径、ii)シリンダ、4分の1(0.25)cmの直径、及びiii)フィクスチャ、長さが約3(3)cm。
【0065】
「ニードル・ガイド標的設定」
【0066】
さらに他の実例では、ユーザの人さし指上の近くのカーソルが、デフォルトのMRTKカーソルでよい。標的設定は、
図11A~
図11Cに示されているようなヘッドアップ・ディスプレイ(HUD)と、
図12A~
図12Cに示されているようなフラッシュライト超音波平面との両方において可能でもよい。標的設定は、視線、ハンド・レイ(遠く)及び直接操作(近く)をサポートし得る。HUD又はフラッシュライト平面が標的設定/ホバーされるとき、カーソルは、標的設定/ホバー状態に視覚的に変化し得る。フラッシュライト・モードは、オンとオフをトグルされることが可能である。HUDは、オンとオフをトグルされることが可能である。
【0067】
ユーザは、次に、以下の1つによって標的ロケーションをコミットし得る。i)ユーザが腕を延ばす、ハンド・レイを向ける、及びAirTapsを行うか、「標的を設定する」ボイス・コマンドを発する場合、遠くの対話。又は、ii)ユーザが、その人さし指で、HUD若しくはフラッシュライト超音波平面を直接押す場合、近くの対話。
【0068】
標的ロケーションをコミットすると、以下が起こり得る。第1に、視覚指示が(HUD若しくはフラッシュライト又は両方同時に)超音波平面上で発生し得、アクションが受け取られたことを明らかにする(例えば衝撃波)。第2に、HUD又はフラッシュライト平面上のコミットされた標的視覚は、コミットされるとすぐに消え去り得る。第3に、HUD又はフラッシュライト平面上の標的ロケーションは、世界空間に変換され得る。第4に、ニードル・ガイドがシーン内に現れ得る。第5に、ニードル・ガイドの遠位端が標的ロケーションにおいて初期化され得る。第6に、標的が3D空間において初期化されると、同じ視覚指標(例えば衝撃波)が発生し得る。第7に、ニードル・ガイドの方向が、超音波平面によって決定され得、初期化されるとき「平面内」でよい。第8に、ニードル・ガイドの円筒形シャフト上の近位のフィクスチャは、デフォルトで、トランスデューサ・プローブの約4cm「上」(すなわち、患者の外側)でよいので、ユーザは簡単にこれをつかむことができる。
【0069】
ユーザは、HUD又はフラッシュライト平面上にいつでも「再び標的を向けること」を可能にされ得る。標的がHUD上にコミットされると、標的は、フラッシュライト・モードで自動的にポピュレートされることが可能であり、逆もまた同様である。ユーザは、患者と超音波プローブとの間の動きを考慮に入れるために、(
図11A~
図11C及び
図12A~
図12Cに示された)患者上の光学追跡マーカに関連した物理空間及び基準における、標的及びホログラフィック・ニードル・ガイドにおいてロック及びスタンプすることができる。ユーザは、患者上の光学マーカを参照することによって、光学追跡及び標的設定に関連した物理空間及び基準における超音波プローブの位置、並びにホログラフィック・ニードル・ガイドを、ロック及びスタンプすることができる。
【0070】
有利なことに、超音波ニードル・ガイド・システム100及び方法200は、費用効果が高く、医療廃棄物を最小化し、経皮的外科処置のための角度誘導の完全且つ制限のない範囲を開業医に提供する。重要なことには、システム100及び関連する方法200は、ホログラフィック拡張現実を伴い、任意のタイプの超音波トランスデューサと共に使用することができる。
【0071】
実例の実施例は、本開示が完全なものになり、範囲を当業者に完全に伝えることになるように提供される。本開示の実施例の完全な理解をもたらすように、固有の構成要素、デバイス、及び方法の例など、非常に多くの具体的詳細が示される。具体的詳細が利用される必要がないこと、実例の実施例が多くの異なる形式で具体化され得ること、及び本開示の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことが、当業者には明らかであろう。いくつかの実例の実施例では、よく知られた処理、よく知られたデバイス構造、及びよく知られた技術は詳細に説明されていない。いくつかの実施例、材料、構成物、及び方法の同等の変更、修正、及び変形を本技術の範囲内で行うことができ、実質的に同様の結果を伴う。
【国際調査報告】