ニューロンにおいて化学的に老化を誘導するための方法及び組成物、並びに神経変性疾患のモデル化及び創薬のために化学的に誘導された老化ニューロンを使用する方法が本明細書で提供される。本方法は、ヒトニューロンを、DNAグリコシラーゼ1の阻害剤、オートファジー阻害剤、及びHIVプロテアーゼ阻害剤を含む培養培地と接触させて、約4日以内に老化ニューロンのインビトロ集団を得ることを含む。ニューロンを、神経変性疾患を有する患者から得た場合、これらの方法によって得られた化学的に誘導された老化ニューロンは、神経変性疾患を有する個人で観察される細胞及び細胞内表現型を再現する。
【選択図】なし
(a)細胞培養培地中で、ヒトニューロンを、DNAグリコシラーゼ1の阻害剤、オートファジー阻害剤、又はHIVプロテアーゼ阻害剤のうちの1つ以上を含む組成物とインビトロで接触させる工程、
前記CISニューロンが、老化に関連するバイオマーカーであるβ-ガラクトシダーゼを発現し、対照ニューロンと比較して、H3k9Me3、Lap2β、及びHP1γのうちの1つ以上の増加した発現を示す、請求項1に記載の方法。
前記ヒトiPSCが、神経変性疾患を有する個人の体細胞を再プログラミングすることによって得られ、それにより、前記CISニューロンが、前記神経変性疾患に特徴的な1つ以上の形態学的特徴を示す、請求項6に記載の方法。
前記神経変性疾患が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)であり、前記形態学的特徴には、対照ニューロンと比較して、軸索腫脹、軸索変性、H3K9Me9及びLap2βの低下した発現、リン酸化ニューロフィラメントの増大した発現、及び増加したタンパク質凝集が含まれる、請求項7に記載の方法。
前記検出が、接触したニューロンの形態、増殖、又は寿命に対する前記薬剤の少なくとも1つの影響を検出することを含み、それにより、対照と比較して、軸索腫脹、軸索変性を減少させ、H3K9Me9及びLap2βの発現を増加させ、リン酸化ニューロフィラメントの発現を低下させ、及びタンパク質凝集を減少させる薬剤が、神経変性疾患を処置するための治療活性を有するものと同定される、請求項15に記載の方法。
ヒト多能性幹細胞(hPSC)は、疾患をモデル化し、薬物を試験するための潜在的なツールである。hPSCプラットフォームの利点は、患者に特異的なiPSCを確立することよるか、又はナイーブhES若しくはhiPS細胞に疾患関連の変異を導入することにより、ヒトの遺伝的背景を捉える能力である。しかしながら、iPSC再プログラミングプロセスは、ドナー体細胞の年齢をリセットし、hPSC由来の体細胞は、転写及び機能プロファイリングに基づく胎児の発達段階と一致する。
年齢は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病(PD)、及びアルツハイマー病(AD)などの神経変性疾患の主要な危険因子である。従って、ニューロンを含むhPSC由来細胞を使用して変性疾患をモデル化することは非常に困難である。1つのアプローチは、プロジェリンの発現を導入してhPSC由来のニューロンを得ることを誘導し、これにより、iPSC由来ニューロンにおいて加齢に関連する表現型を誘発することである。このような戦略は、遺伝的背景を変更し、表現型の解読を困難にすることにより、モデルシステムに複雑さを追加する。別の代替法は、線維芽細胞などの体細胞をニューロンに直接再プログラミングすることであり、これは小規模な取り組みでは可能であるが、大規模では実行可能ではない。更に、結果として得られるニューロンは、特定のグルタミン酸作動性ニューロンに限定される。従って、ニューロンにおいて「老化」を体系的かつ再現性よく誘導するための非遺伝的手段を作製する必要がある。
従って、疾患モデリング及び創薬のために、hPSC由来ニューロンにおいて体系的かつ再現可能に「老化」を誘導するための非遺伝的方法及び組成物に対する継続的な必要性が存在する。
老化ニューロンにおいて神経変性疾患をモデル化するための従来の分化及び「老化」プロトコルの前述の欠点に対処する方法、組成物、及びキットが本明細書に記載される。
第1の態様では、ヒトニューロンにおいて細胞老化を誘導するためのインビトロ方法が本明細書で提供される。本方法は、ヒトニューロンを、DNAグリコシラーゼ1の阻害剤、オートファジー阻害剤、及びHIVプロテアーゼ阻害剤から選択される1つ以上の薬剤を含む培養培地とインビトロで接触させることと、接触したニューロンを培養培地の存在下で約2~約4日間培養して、化学的に誘導された老化(CIS)ニューロンの集団を生成することと、を含むことができる。例示的であるが限定的ではない薬剤には、SBI-0206965、ロピナビル、及びO151が含まれる。培養培地は、酪酸ナトリウム及び任意選択でSCR-7を更に含むことができる。CISニューロンは、β-ガラクトシダーゼを含む老化関連バイオマーカーを発現し、対照ニューロンと比較して、H3k9Me3、Lap2β、及びHP1γのうちの1つ以上の発現の増加を示すことができる。これらのニューロンは、ヒト多能性幹細胞(hPSC)由来のニューロン、一次ニューロン、又は誘導ニューロン(iN)であり得る。hPSC由来のニューロンは、ヒト胚性幹細胞(ESC)又はヒト人工多能性幹細胞(iPSC)に由来し得る。ヒトiPSCは、神経変性疾患を有する個人の体細胞を再プログラミングすることによって得ることができ、これにより、CISニューロンは、神経変性疾患に特徴的な1つ以上の形態的特徴を示す。神経変性疾患は、ALS、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、及び加齢黄斑変性症であり得る。神経変性疾患は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)であり得、形態学的特徴には、対照ニューロンと比較した、軸索腫脹、軸索変性、H3K9Me9及びLap2βの発現の低下、リン酸化ニューロフィラメントの発現の増加、並びにタンパク質凝集の増加が含まれ得る。培養培地は、N2、B27、GDNF、BDNF、ジブチリルcAMP、ドキシサイクリン、及びラミニンを含むニューロン成熟培地であり得る。
別の態様では、試験物質のインビトロスクリーニングのための方法が本明細書で提供される。本方法は、試験物質を、本開示の方法に従って得られた化学的に誘導された老化(CIS)ニューロンに接触させることと、接触したCISニューロンに対する試験物質の影響を検出することと、を含むことができる。本方法は、接触したニューロンの形態、増殖、又は寿命に対する薬剤の少なくとも1つの影響を検出することを含むことができ、それにより、対照と比較して、軸索腫脹、軸索変性を低減し、H3K9Me9及びLap2βの発現を増加させ、リン酸化ニューロフィラメントの発現を低下させ、タンパク質凝集を減少させる薬剤が、神経変性疾患を処置するための治療活性を有すると同定される。
別の態様では、創薬スクリーニングにおける、本開示の方法に従って得られた化学的に誘導された老化(CIS)ニューロンの使用が本明細書で提供される。
本発明のこれら及び他の特徴、目的、及び利点は、以下の記載からより良く理解されることになるであろう。本記載では、本明細書の一部を形成し、かつ、本発明の実施形態が限定するものではなく例示として示されている、添付の図面を参照する。好ましい実施形態の記載は、本発明を限定すること、並びにすべての修正、同等物、及び代替物を網羅することを意図するものではない。従って、本発明の範囲を解釈するためには、本明細書に列挙する特許請求の範囲を参照する必要がある。
【
図1A】
図1A~1Dは、ヒトの新生児及び高齢者の線維芽細胞における老化マーカーを確立し、小分子を使用して新生児の線維芽細胞において老化を誘導することを示している。新生児及び高齢者の線維芽細胞の両方についてのH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質の免疫染色イメージング(
図1A)。男性新生児及び高齢者(72歳)の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテンツイメージングにおけるシグナル強度の異なるビンの頻度分布分析(
図1B)。異なる小分子で処理された男性新生児線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質発現の頻度分布分析であり、赤い破線は対照であり、各タンパク質の上位7つの分子がグラフに示されている(
図1C)。DMSO対照群と比較した平均±95%信頼区間として示される25個のすべての小分子のシグナル強度の平均差。ゼロラインは対照と比較して差がないことを意味し、平均差が基準線に触れていない場合、発現の変化は有意である(
図1D)。
【
図1B】
図1A~1Dは、ヒトの新生児及び高齢者の線維芽細胞における老化マーカーを確立し、小分子を使用して新生児の線維芽細胞において老化を誘導することを示している。男性新生児及び高齢者(72歳)の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテンツイメージングにおけるシグナル強度の異なるビンの頻度分布分析(
図1B)。
【
図1C】
図1A~1Dは、ヒトの新生児及び高齢者の線維芽細胞における老化マーカーを確立し、小分子を使用して新生児の線維芽細胞において老化を誘導することを示している。異なる小分子で処理された男性新生児線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質発現の頻度分布分析であり、赤い破線は対照であり、各タンパク質の上位7つの分子がグラフに示されている(
図1C)。
【
図1D】
図1A~1Dは、ヒトの新生児及び高齢者の線維芽細胞における老化マーカーを確立し、小分子を使用して新生児の線維芽細胞において老化を誘導することを示している。DMSO対照群と比較した平均±95%信頼区間として示される25個のすべての小分子のシグナル強度の平均差。ゼロラインは対照と比較して差がないことを意味し、平均差が基準線に触れていない場合、発現の変化は有意である(
図1D)。
【
図2A】
図2A~2Cは、線維芽細胞がニューロン(「誘導ニューロン」又は「iN」)に直接変換される間、細胞老化の特徴が保持されることを示している。新生児及び72歳のドナー個人の両方からの線維芽細胞に由来する誘導ニューロン(iN)における、TUJ1(赤)と共染色されたH3k9Me3、ラミンB2、Lap2β、及びHp1γの免疫染色(
図2A)。TUJ1陽性ニューロンのパーセンテージの定量化結果(
図2B)、及びH3k9Me3、Lap2β、ラミンB2、及びHp1γの平均シグナル強度(
図2C)。若年者iN及び高齢者iNの両方のヘキストシグナル強度(
図2D)、核の真円度(E)、核の比率(F)、及び核の面積(G)の定量化結果(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p0.01、***:p<0.001 対応のないt検定)。
【
図2B】
図2A~2Cは、線維芽細胞がニューロン(「誘導ニューロン」又は「iN」)に直接変換される間、細胞老化の特徴が保持されることを示している。新生児及び72歳のドナー個人の両方からの線維芽細胞に由来する誘導ニューロン(iN)における、TUJ1(赤)と共染色されたH3k9Me3、ラミンB2、Lap2β、及びHp1γの免疫染色(
図2A)。TUJ1陽性ニューロンのパーセンテージの定量化結果(
図2B)、及びH3k9Me3、Lap2β、ラミンB2、及びHp1γの平均シグナル強度(
図2C)。若年者iN及び高齢者iNの両方のヘキストシグナル強度(
図2D)、核の真円度(E)、核の比率(F)、及び核の面積(G)の定量化結果(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p0.01、***:p<0.001 対応のないt検定)。
【
図2C】
図2A~2Cは、線維芽細胞がニューロン(「誘導ニューロン」又は「iN」)に直接変換される間、細胞老化の特徴が保持されることを示している。新生児及び72歳のドナー個人の両方からの線維芽細胞に由来する誘導ニューロン(iN)における、TUJ1(赤)と共染色されたH3k9Me3、ラミンB2、Lap2β、及びHp1γの免疫染色(
図2A)。TUJ1陽性ニューロンのパーセンテージの定量化結果(
図2B)、及びH3k9Me3、Lap2β、ラミンB2、及びHp1γの平均シグナル強度(
図2C)。若年者iN及び高齢者iNの両方のヘキストシグナル強度(
図2D)、核の真円度(E)、核の比率(F)、及び核の面積(G)の定量化結果(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p0.01、***:p<0.001 対応のないt検定)。
【
図2D】
図2A~2Cは、線維芽細胞がニューロン(「誘導ニューロン」又は「iN」)に直接変換される間、細胞老化の特徴が保持されることを示している。新生児及び72歳のドナー個人の両方からの線維芽細胞に由来する誘導ニューロン(iN)における、TUJ1(赤)と共染色されたH3k9Me3、ラミンB2、Lap2β、及びHp1γの免疫染色(
図2A)。TUJ1陽性ニューロンのパーセンテージの定量化結果(
図2B)、及びH3k9Me3、Lap2β、ラミンB2、及びHp1γの平均シグナル強度(
図2C)。若年者iN及び高齢者iNの両方のヘキストシグナル強度(
図2D)、核の真円度(E)、核の比率(F)、及び核の面積(G)の定量化結果(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p0.01、***:p<0.001 対応のないt検定)。
【
図2E】
図2A~2Cは、線維芽細胞がニューロン(「誘導ニューロン」又は「iN」)に直接変換される間、細胞老化の特徴が保持されることを示している。新生児及び72歳のドナー個人の両方からの線維芽細胞に由来する誘導ニューロン(iN)における、TUJ1(赤)と共染色されたH3k9Me3、ラミンB2、Lap2β、及びHp1γの免疫染色(
図2A)。TUJ1陽性ニューロンのパーセンテージの定量化結果(
図2B)、及びH3k9Me3、Lap2β、ラミンB2、及びHp1γの平均シグナル強度(
図2C)。若年者iN及び高齢者iNの両方のヘキストシグナル強度(
図2D)、核の真円度(E)、核の比率(F)、及び核の面積(G)の定量化結果(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p0.01、***:p<0.001 対応のないt検定)。
【
図2F】
図2A~2Cは、線維芽細胞がニューロン(「誘導ニューロン」又は「iN」)に直接変換される間、細胞老化の特徴が保持されることを示している。新生児及び72歳のドナー個人の両方からの線維芽細胞に由来する誘導ニューロン(iN)における、TUJ1(赤)と共染色されたH3k9Me3、ラミンB2、Lap2β、及びHp1γの免疫染色(
図2A)。TUJ1陽性ニューロンのパーセンテージの定量化結果(
図2B)、及びH3k9Me3、Lap2β、ラミンB2、及びHp1γの平均シグナル強度(
図2C)。若年者iN及び高齢者iNの両方のヘキストシグナル強度(
図2D)、核の真円度(E)、核の比率(F)、及び核の面積(G)の定量化結果(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p0.01、***:p<0.001 対応のないt検定)。
【
図2G】
図2A~2Cは、線維芽細胞がニューロン(「誘導ニューロン」又は「iN」)に直接変換される間、細胞老化の特徴が保持されることを示している。新生児及び72歳のドナー個人の両方からの線維芽細胞に由来する誘導ニューロン(iN)における、TUJ1(赤)と共染色されたH3k9Me3、ラミンB2、Lap2β、及びHp1γの免疫染色(
図2A)。TUJ1陽性ニューロンのパーセンテージの定量化結果(
図2B)、及びH3k9Me3、Lap2β、ラミンB2、及びHp1γの平均シグナル強度(
図2C)。若年者iN及び高齢者iNの両方のヘキストシグナル強度(
図2D)、核の真円度(E)、核の比率(F)、及び核の面積(G)の定量化結果(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p0.01、***:p<0.001 対応のないt検定)。
【
図3A】
図3A~3Dは、hESCに由来する皮質ニューロンにおいて化学的に誘導された老化を示している。皮質ニューロンのH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテンツイメージングデータの頻度分布分析、赤い破線は対照であり、各タンパク質の上位7つの分子がグラフに示されている(
図3A)。DMSO対照皮質ニューロンと比較した、平均±95%信頼区間として示されている25個のすべての小分子のシグナル強度の平均差。ゼロラインは、対照と比較して差がないことを意味し、平均の差が基準線に触れていない場合、発現の変化は有意である(
図3B)。エトポシド、アクチノマイシンD、及び対照としてのDMSOで処理したH9-GFP皮質ニューロンにおけるホスホヒストンH2A.X(セリン139)の共焦点画像(
図3C)。異なる小分子で処理した皮質ニューロンの核あたりのホスホヒストンH2A.X(セリン139)の陽性の焦点の定量化結果(
図3D)。
【
図3B】
図3A~3Dは、hESCに由来する皮質ニューロンにおいて化学的に誘導された老化を示している。皮質ニューロンのH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテンツイメージングデータの頻度分布分析、赤い破線は対照であり、各タンパク質の上位7つの分子がグラフに示されている(
図3A)。DMSO対照皮質ニューロンと比較した、平均±95%信頼区間として示されている25個のすべての小分子のシグナル強度の平均差。ゼロラインは、対照と比較して差がないことを意味し、平均の差が基準線に触れていない場合、発現の変化は有意である(
図3B)。エトポシド、アクチノマイシンD、及び対照としてのDMSOで処理したH9-GFP皮質ニューロンにおけるホスホヒストンH2A.X(セリン139)の共焦点画像(
図3C)。異なる小分子で処理した皮質ニューロンの核あたりのホスホヒストンH2A.X(セリン139)の陽性の焦点の定量化結果(
図3D)。
【
図3C】
図3A~3Dは、hESCに由来する皮質ニューロンにおいて化学的に誘導された老化を示している。皮質ニューロンのH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテンツイメージングデータの頻度分布分析、赤い破線は対照であり、各タンパク質の上位7つの分子がグラフに示されている(
図3A)。DMSO対照皮質ニューロンと比較した、平均±95%信頼区間として示されている25個のすべての小分子のシグナル強度の平均差。ゼロラインは、対照と比較して差がないことを意味し、平均の差が基準線に触れていない場合、発現の変化は有意である(
図3B)。エトポシド、アクチノマイシンD、及び対照としてのDMSOで処理したH9-GFP皮質ニューロンにおけるホスホヒストンH2A.X(セリン139)の共焦点画像(
図3C)。異なる小分子で処理した皮質ニューロンの核あたりのホスホヒストンH2A.X(セリン139)の陽性の焦点の定量化結果(
図3D)。
【
図3D】
図3A~3Dは、hESCに由来する皮質ニューロンにおいて化学的に誘導された老化を示している。皮質ニューロンのH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテンツイメージングデータの頻度分布分析、赤い破線は対照であり、各タンパク質の上位7つの分子がグラフに示されている(
図3A)。DMSO対照皮質ニューロンと比較した、平均±95%信頼区間として示されている25個のすべての小分子のシグナル強度の平均差。ゼロラインは、対照と比較して差がないことを意味し、平均の差が基準線に触れていない場合、発現の変化は有意である(
図3B)。エトポシド、アクチノマイシンD、及び対照としてのDMSOで処理したH9-GFP皮質ニューロンにおけるホスホヒストンH2A.X(セリン139)の共焦点画像(
図3C)。異なる小分子で処理した皮質ニューロンの核あたりのホスホヒストンH2A.X(セリン139)の陽性の焦点の定量化結果(
図3D)。
【
図4A】
図4A~4Eは、皮質ニューロンにおいて相乗的に増強された異なる老化表現型の提示の組み合わせ効果を示している。皮質ニューロンにおいて試験された5つの最も効果的な分子(O151、SBI-0206965、ロピナビル、酪酸ナトリウム、SCR-7)の異なる組み合わせ、及びSBI-0206965と比較した処理群でのH3k9Me3及びLap2βの平均発現(
図4A)。ニューロンを異なる期間にわたって処理することによって行われ、かつ、成熟後14日目にLap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3の発現についてアッセイされた、SLOの組み合わせの安定性試験。(
図4B)。異なる小分子で処理された皮質ニューロンにおいて、Lap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3のシグナル強度の異なるビンの相対頻度分布分析。(
図4C)。MG-132(プロテアソーム阻害剤)、SLO(SBI-0206965、ロピナビル、及びO151)、及びSSO(SBI-0206965、酪酸ナトリウム、及びO151)で処理され、かつ、タンパク質凝集を検出するためにLamp2A(リソソーム膜関連タンパク質)及びプロテオスタット色素で染色された、H9-GFP皮質ニューロンの免疫染色画像(
図4D)、並びにLamp2A及びプロテオスタットでのニューロンの陽性領域についての画像の定量化(
図4E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図4B】
図4A~4Eは、皮質ニューロンにおいて相乗的に増強された異なる老化表現型の提示の組み合わせ効果を示している。皮質ニューロンにおいて試験された5つの最も効果的な分子(O151、SBI-0206965、ロピナビル、酪酸ナトリウム、SCR-7)の異なる組み合わせ、及びSBI-0206965と比較した処理群でのH3k9Me3及びLap2βの平均発現(
図4A)。ニューロンを異なる期間にわたって処理することによって行われ、かつ、成熟後14日目にLap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3の発現についてアッセイされた、SLOの組み合わせの安定性試験。(
図4B)。異なる小分子で処理された皮質ニューロンにおいて、Lap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3のシグナル強度の異なるビンの相対頻度分布分析。(
図4C)。MG-132(プロテアソーム阻害剤)、SLO(SBI-0206965、ロピナビル、及びO151)、及びSSO(SBI-0206965、酪酸ナトリウム、及びO151)で処理され、かつ、タンパク質凝集を検出するためにLamp2A(リソソーム膜関連タンパク質)及びプロテオスタット色素で染色された、H9-GFP皮質ニューロンの免疫染色画像(
図4D)、並びにLamp2A及びプロテオスタットでのニューロンの陽性領域についての画像の定量化(
図4E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図4C】
図4A~4Eは、皮質ニューロンにおいて相乗的に増強された異なる老化表現型の提示の組み合わせ効果を示している。皮質ニューロンにおいて試験された5つの最も効果的な分子(O151、SBI-0206965、ロピナビル、酪酸ナトリウム、SCR-7)の異なる組み合わせ、及びSBI-0206965と比較した処理群でのH3k9Me3及びLap2βの平均発現(
図4A)。ニューロンを異なる期間にわたって処理することによって行われ、かつ、成熟後14日目にLap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3の発現についてアッセイされた、SLOの組み合わせの安定性試験。(
図4B)。異なる小分子で処理された皮質ニューロンにおいて、Lap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3のシグナル強度の異なるビンの相対頻度分布分析。(
図4C)。MG-132(プロテアソーム阻害剤)、SLO(SBI-0206965、ロピナビル、及びO151)、及びSSO(SBI-0206965、酪酸ナトリウム、及びO151)で処理され、かつ、タンパク質凝集を検出するためにLamp2A(リソソーム膜関連タンパク質)及びプロテオスタット色素で染色された、H9-GFP皮質ニューロンの免疫染色画像(
図4D)、並びにLamp2A及びプロテオスタットでのニューロンの陽性領域についての画像の定量化(
図4E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図4D】
図4A~4Eは、皮質ニューロンにおいて相乗的に増強された異なる老化表現型の提示の組み合わせ効果を示している。皮質ニューロンにおいて試験された5つの最も効果的な分子(O151、SBI-0206965、ロピナビル、酪酸ナトリウム、SCR-7)の異なる組み合わせ、及びSBI-0206965と比較した処理群でのH3k9Me3及びLap2βの平均発現(
図4A)。ニューロンを異なる期間にわたって処理することによって行われ、かつ、成熟後14日目にLap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3の発現についてアッセイされた、SLOの組み合わせの安定性試験。(
図4B)。異なる小分子で処理された皮質ニューロンにおいて、Lap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3のシグナル強度の異なるビンの相対頻度分布分析。(
図4C)。MG-132(プロテアソーム阻害剤)、SLO(SBI-0206965、ロピナビル、及びO151)、及びSSO(SBI-0206965、酪酸ナトリウム、及びO151)で処理され、かつ、タンパク質凝集を検出するためにLamp2A(リソソーム膜関連タンパク質)及びプロテオスタット色素で染色された、H9-GFP皮質ニューロンの免疫染色画像(
図4D)、並びにLamp2A及びプロテオスタットでのニューロンの陽性領域についての画像の定量化(
図4E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図4E】
図4A~4Eは、皮質ニューロンにおいて相乗的に増強された異なる老化表現型の提示の組み合わせ効果を示している。皮質ニューロンにおいて試験された5つの最も効果的な分子(O151、SBI-0206965、ロピナビル、酪酸ナトリウム、SCR-7)の異なる組み合わせ、及びSBI-0206965と比較した処理群でのH3k9Me3及びLap2βの平均発現(
図4A)。ニューロンを異なる期間にわたって処理することによって行われ、かつ、成熟後14日目にLap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3の発現についてアッセイされた、SLOの組み合わせの安定性試験。(
図4B)。異なる小分子で処理された皮質ニューロンにおいて、Lap2β、ラミンB2、及びH3k9Me3のシグナル強度の異なるビンの相対頻度分布分析。(
図4C)。MG-132(プロテアソーム阻害剤)、SLO(SBI-0206965、ロピナビル、及びO151)、及びSSO(SBI-0206965、酪酸ナトリウム、及びO151)で処理され、かつ、タンパク質凝集を検出するためにLamp2A(リソソーム膜関連タンパク質)及びプロテオスタット色素で染色された、H9-GFP皮質ニューロンの免疫染色画像(
図4D)、並びにLamp2A及びプロテオスタットでのニューロンの陽性領域についての画像の定量化(
図4E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図5A】SLOで処理された皮質ニューロンのRNA-seqデータは、高齢者皮質及び早期老化経路との類似性を示した。対照及びSLO処理試料についての主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット(
図5A)。対照皮質ニューロンと比較してSLOにおいて差次的に発現される転写物の数のベン図(
図5B)、及びSLOで処理した皮質ニューロンにおける2860個のDEGと高齢者の皮質からのDEGとの比較(若年者の皮質と比較)(
図5C)。スメアプロット(Smearplot)は、各遺伝子を灰色の・で表している。コントラスト方向に対して、赤色の・及び青色の・ドットは、0.05のp調整値(FDR)有意閾値におけるアップレギュレート及びダウンレギュレートされた発現をそれぞれ表す。灰色のドットはそれらの遺伝子を反映しており、統計的に有意な差次的発現の証拠はない。X軸(log2倍数変化)は効果量であり、SLO処理によってどのくらい発現が変化したかを示す(
図5D)。0.05未満のp値及び+/-2より大きい又は小さいlog{2}倍数変化を有する、最も差次的に発現された遺伝子の最大50個のサブセットが選択される。次に、ユークリッド距離を使用して試料及び遺伝子の両方をクラスター化する。遺伝子については、追加のエルボー関数を適用して、存在する遺伝子クラスターの数を推定し、それらが高齢者の皮質においても差次的に発現される場合には赤色で着色される。計算された関係は、ヒートマップの上部(試料)及び左側(遺伝子)に描かれた樹状図で表される。色のグラデーションは、TMMによって正規化された遺伝子列にわたってコンピュータ計算され、スケーリングされたZスコアによって決定される。所与の発現値のZスコアは、その遺伝子のすべての発現値の平均から離れた標準偏差の数である(
図5E)。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰出現又は過小出現について試験する。任意の有意に富むWikiPathway経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられている(
図5F)。
【
図5B】SLOで処理された皮質ニューロンのRNA-seqデータは、高齢者皮質及び早期老化経路との類似性を示した。対照及びSLO処理試料についての主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット(
図5A)。対照皮質ニューロンと比較してSLOにおいて差次的に発現される転写物の数のベン図(
図5B)、及びSLOで処理した皮質ニューロンにおける2860個のDEGと高齢者の皮質からのDEGとの比較(若年者の皮質と比較)(
図5C)。スメアプロット(Smearplot)は、各遺伝子を灰色の・で表している。コントラスト方向に対して、赤色の・及び青色の・ドットは、0.05のp調整値(FDR)有意閾値におけるアップレギュレート及びダウンレギュレートされた発現をそれぞれ表す。灰色のドットはそれらの遺伝子を反映しており、統計的に有意な差次的発現の証拠はない。X軸(log2倍数変化)は効果量であり、SLO処理によってどのくらい発現が変化したかを示す(
図5D)。0.05未満のp値及び+/-2より大きい又は小さいlog{2}倍数変化を有する、最も差次的に発現された遺伝子の最大50個のサブセットが選択される。次に、ユークリッド距離を使用して試料及び遺伝子の両方をクラスター化する。遺伝子については、追加のエルボー関数を適用して、存在する遺伝子クラスターの数を推定し、それらが高齢者の皮質においても差次的に発現される場合には赤色で着色される。計算された関係は、ヒートマップの上部(試料)及び左側(遺伝子)に描かれた樹状図で表される。色のグラデーションは、TMMによって正規化された遺伝子列にわたってコンピュータ計算され、スケーリングされたZスコアによって決定される。所与の発現値のZスコアは、その遺伝子のすべての発現値の平均から離れた標準偏差の数である(
図5E)。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰出現又は過小出現について試験する。任意の有意に富むWikiPathway経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられている(
図5F)。
【
図5C】SLOで処理された皮質ニューロンのRNA-seqデータは、高齢者皮質及び早期老化経路との類似性を示した。対照及びSLO処理試料についての主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット(
図5A)。対照皮質ニューロンと比較してSLOにおいて差次的に発現される転写物の数のベン図(
図5B)、及びSLOで処理した皮質ニューロンにおける2860個のDEGと高齢者の皮質からのDEGとの比較(若年者の皮質と比較)(
図5C)。スメアプロット(Smearplot)は、各遺伝子を灰色の・で表している。コントラスト方向に対して、赤色の・及び青色の・ドットは、0.05のp調整値(FDR)有意閾値におけるアップレギュレート及びダウンレギュレートされた発現をそれぞれ表す。灰色のドットはそれらの遺伝子を反映しており、統計的に有意な差次的発現の証拠はない。X軸(log2倍数変化)は効果量であり、SLO処理によってどのくらい発現が変化したかを示す(
図5D)。0.05未満のp値及び+/-2より大きい又は小さいlog{2}倍数変化を有する、最も差次的に発現された遺伝子の最大50個のサブセットが選択される。次に、ユークリッド距離を使用して試料及び遺伝子の両方をクラスター化する。遺伝子については、追加のエルボー関数を適用して、存在する遺伝子クラスターの数を推定し、それらが高齢者の皮質においても差次的に発現される場合には赤色で着色される。計算された関係は、ヒートマップの上部(試料)及び左側(遺伝子)に描かれた樹状図で表される。色のグラデーションは、TMMによって正規化された遺伝子列にわたってコンピュータ計算され、スケーリングされたZスコアによって決定される。所与の発現値のZスコアは、その遺伝子のすべての発現値の平均から離れた標準偏差の数である(
図5E)。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰出現又は過小出現について試験する。任意の有意に富むWikiPathway経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられている(
図5F)。
【
図5D】SLOで処理された皮質ニューロンのRNA-seqデータは、高齢者皮質及び早期老化経路との類似性を示した。対照及びSLO処理試料についての主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット(
図5A)。対照皮質ニューロンと比較してSLOにおいて差次的に発現される転写物の数のベン図(
図5B)、及びSLOで処理した皮質ニューロンにおける2860個のDEGと高齢者の皮質からのDEGとの比較(若年者の皮質と比較)(
図5C)。スメアプロット(Smearplot)は、各遺伝子を灰色の・で表している。コントラスト方向に対して、赤色の・及び青色の・ドットは、0.05のp調整値(FDR)有意閾値におけるアップレギュレート及びダウンレギュレートされた発現をそれぞれ表す。灰色のドットはそれらの遺伝子を反映しており、統計的に有意な差次的発現の証拠はない。X軸(log2倍数変化)は効果量であり、SLO処理によってどのくらい発現が変化したかを示す(
図5D)。0.05未満のp値及び+/-2より大きい又は小さいlog{2}倍数変化を有する、最も差次的に発現された遺伝子の最大50個のサブセットが選択される。次に、ユークリッド距離を使用して試料及び遺伝子の両方をクラスター化する。遺伝子については、追加のエルボー関数を適用して、存在する遺伝子クラスターの数を推定し、それらが高齢者の皮質においても差次的に発現される場合には赤色で着色される。計算された関係は、ヒートマップの上部(試料)及び左側(遺伝子)に描かれた樹状図で表される。色のグラデーションは、TMMによって正規化された遺伝子列にわたってコンピュータ計算され、スケーリングされたZスコアによって決定される。所与の発現値のZスコアは、その遺伝子のすべての発現値の平均から離れた標準偏差の数である(
図5E)。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰出現又は過小出現について試験する。任意の有意に富むWikiPathway経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられている(
図5F)。
【
図5E】SLOで処理された皮質ニューロンのRNA-seqデータは、高齢者皮質及び早期老化経路との類似性を示した。対照及びSLO処理試料についての主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット(
図5A)。対照皮質ニューロンと比較してSLOにおいて差次的に発現される転写物の数のベン図(
図5B)、及びSLOで処理した皮質ニューロンにおける2860個のDEGと高齢者の皮質からのDEGとの比較(若年者の皮質と比較)(
図5C)。スメアプロット(Smearplot)は、各遺伝子を灰色の・で表している。コントラスト方向に対して、赤色の・及び青色の・ドットは、0.05のp調整値(FDR)有意閾値におけるアップレギュレート及びダウンレギュレートされた発現をそれぞれ表す。灰色のドットはそれらの遺伝子を反映しており、統計的に有意な差次的発現の証拠はない。X軸(log2倍数変化)は効果量であり、SLO処理によってどのくらい発現が変化したかを示す(
図5D)。0.05未満のp値及び+/-2より大きい又は小さいlog{2}倍数変化を有する、最も差次的に発現された遺伝子の最大50個のサブセットが選択される。次に、ユークリッド距離を使用して試料及び遺伝子の両方をクラスター化する。遺伝子については、追加のエルボー関数を適用して、存在する遺伝子クラスターの数を推定し、それらが高齢者の皮質においても差次的に発現される場合には赤色で着色される。計算された関係は、ヒートマップの上部(試料)及び左側(遺伝子)に描かれた樹状図で表される。色のグラデーションは、TMMによって正規化された遺伝子列にわたってコンピュータ計算され、スケーリングされたZスコアによって決定される。所与の発現値のZスコアは、その遺伝子のすべての発現値の平均から離れた標準偏差の数である(
図5E)。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰出現又は過小出現について試験する。任意の有意に富むWikiPathway経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられている(
図5F)。
【
図5F】SLOで処理された皮質ニューロンのRNA-seqデータは、高齢者皮質及び早期老化経路との類似性を示した。対照及びSLO処理試料についての主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット(
図5A)。対照皮質ニューロンと比較してSLOにおいて差次的に発現される転写物の数のベン図(
図5B)、及びSLOで処理した皮質ニューロンにおける2860個のDEGと高齢者の皮質からのDEGとの比較(若年者の皮質と比較)(
図5C)。スメアプロット(Smearplot)は、各遺伝子を灰色の・で表している。コントラスト方向に対して、赤色の・及び青色の・ドットは、0.05のp調整値(FDR)有意閾値におけるアップレギュレート及びダウンレギュレートされた発現をそれぞれ表す。灰色のドットはそれらの遺伝子を反映しており、統計的に有意な差次的発現の証拠はない。X軸(log2倍数変化)は効果量であり、SLO処理によってどのくらい発現が変化したかを示す(
図5D)。0.05未満のp値及び+/-2より大きい又は小さいlog{2}倍数変化を有する、最も差次的に発現された遺伝子の最大50個のサブセットが選択される。次に、ユークリッド距離を使用して試料及び遺伝子の両方をクラスター化する。遺伝子については、追加のエルボー関数を適用して、存在する遺伝子クラスターの数を推定し、それらが高齢者の皮質においても差次的に発現される場合には赤色で着色される。計算された関係は、ヒートマップの上部(試料)及び左側(遺伝子)に描かれた樹状図で表される。色のグラデーションは、TMMによって正規化された遺伝子列にわたってコンピュータ計算され、スケーリングされたZスコアによって決定される。所与の発現値のZスコアは、その遺伝子のすべての発現値の平均から離れた標準偏差の数である(
図5E)。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰出現又は過小出現について試験する。任意の有意に富むWikiPathway経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられている(
図5F)。
【
図6A】
図6A~6Gでは、SLOで処理されたTARDBP変異体iPSC由来の運動ニューロン(MN)が疾患表現型の提示を示したことが示されている。分化に使用される分子を含むTDP-43 G298S変異体及びG298G同質遺伝子iPSCからMNを生成するために使用される分化プロトコル(
図6A)。誘導後32日目における、SLO、SSO、及びMG-132で処理された培養MNにおける切断型カスパーゼ3及びαインターネキシンタンパク質の免疫染色(
図6B)。SLO処理後のTDP43 G298G同質遺伝子対照及びG298S変異体の両方におけるH3K9M3及びLAP2βのハイコンテンツイメージングの発現の結果(DMSOの対照群と比較したSLO処理の平均)(
図6C)。対照及びSLOで処理された変異体ALSニューロンの両方からのMN培養物の代表的な位相差画像(
図6D)。対照MN及びSLOで処理された変異体MNにおけるαインターネキシン、プロテオスタット、リン酸化ニューロフィラメント重鎖タンパク質の免疫染色画像(右パネルは、対照及びSLOで処理された変異体MNの高倍率の連結画像を示す)(
図6E)、並びにすべての群にわたる、リン酸化ニューロフィラメント重鎖陽性凝集体の定量化結果(
図6F)及びプロテオスタット陽性タンパク質凝集体の定量化結果(
図6G)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図6B】
図6A~6Gでは、SLOで処理されたTARDBP変異体iPSC由来の運動ニューロン(MN)が疾患表現型の提示を示したことが示されている。分化に使用される分子を含むTDP-43 G298S変異体及びG298G同質遺伝子iPSCからMNを生成するために使用される分化プロトコル(
図6A)。誘導後32日目における、SLO、SSO、及びMG-132で処理された培養MNにおける切断型カスパーゼ3及びαインターネキシンタンパク質の免疫染色(
図6B)。SLO処理後のTDP43 G298G同質遺伝子対照及びG298S変異体の両方におけるH3K9M3及びLAP2βのハイコンテンツイメージングの発現の結果(DMSOの対照群と比較したSLO処理の平均)(
図6C)。対照及びSLOで処理された変異体ALSニューロンの両方からのMN培養物の代表的な位相差画像(
図6D)。対照MN及びSLOで処理された変異体MNにおけるαインターネキシン、プロテオスタット、リン酸化ニューロフィラメント重鎖タンパク質の免疫染色画像(右パネルは、対照及びSLOで処理された変異体MNの高倍率の連結画像を示す)(
図6E)、並びにすべての群にわたる、リン酸化ニューロフィラメント重鎖陽性凝集体の定量化結果(
図6F)及びプロテオスタット陽性タンパク質凝集体の定量化結果(
図6G)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図6C】
図6A~6Gでは、SLOで処理されたTARDBP変異体iPSC由来の運動ニューロン(MN)が疾患表現型の提示を示したことが示されている。分化に使用される分子を含むTDP-43 G298S変異体及びG298G同質遺伝子iPSCからMNを生成するために使用される分化プロトコル(
図6A)。誘導後32日目における、SLO、SSO、及びMG-132で処理された培養MNにおける切断型カスパーゼ3及びαインターネキシンタンパク質の免疫染色(
図6B)。SLO処理後のTDP43 G298G同質遺伝子対照及びG298S変異体の両方におけるH3K9M3及びLAP2βのハイコンテンツイメージングの発現の結果(DMSOの対照群と比較したSLO処理の平均)(
図6C)。対照及びSLOで処理された変異体ALSニューロンの両方からのMN培養物の代表的な位相差画像(
図6D)。対照MN及びSLOで処理された変異体MNにおけるαインターネキシン、プロテオスタット、リン酸化ニューロフィラメント重鎖タンパク質の免疫染色画像(右パネルは、対照及びSLOで処理された変異体MNの高倍率の連結画像を示す)(
図6E)、並びにすべての群にわたる、リン酸化ニューロフィラメント重鎖陽性凝集体の定量化結果(
図6F)及びプロテオスタット陽性タンパク質凝集体の定量化結果(
図6G)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図6D】
図6A~6Gでは、SLOで処理されたTARDBP変異体iPSC由来の運動ニューロン(MN)が疾患表現型の提示を示したことが示されている。分化に使用される分子を含むTDP-43 G298S変異体及びG298G同質遺伝子iPSCからMNを生成するために使用される分化プロトコル(
図6A)。誘導後32日目における、SLO、SSO、及びMG-132で処理された培養MNにおける切断型カスパーゼ3及びαインターネキシンタンパク質の免疫染色(
図6B)。SLO処理後のTDP43 G298G同質遺伝子対照及びG298S変異体の両方におけるH3K9M3及びLAP2βのハイコンテンツイメージングの発現の結果(DMSOの対照群と比較したSLO処理の平均)(
図6C)。対照及びSLOで処理された変異体ALSニューロンの両方からのMN培養物の代表的な位相差画像(
図6D)。対照MN及びSLOで処理された変異体MNにおけるαインターネキシン、プロテオスタット、リン酸化ニューロフィラメント重鎖タンパク質の免疫染色画像(右パネルは、対照及びSLOで処理された変異体MNの高倍率の連結画像を示す)(
図6E)、並びにすべての群にわたる、リン酸化ニューロフィラメント重鎖陽性凝集体の定量化結果(
図6F)及びプロテオスタット陽性タンパク質凝集体の定量化結果(
図6G)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図6E】
図6A~6Gでは、SLOで処理されたTARDBP変異体iPSC由来の運動ニューロン(MN)が疾患表現型の提示を示したことが示されている。分化に使用される分子を含むTDP-43 G298S変異体及びG298G同質遺伝子iPSCからMNを生成するために使用される分化プロトコル(
図6A)。誘導後32日目における、SLO、SSO、及びMG-132で処理された培養MNにおける切断型カスパーゼ3及びαインターネキシンタンパク質の免疫染色(
図6B)。SLO処理後のTDP43 G298G同質遺伝子対照及びG298S変異体の両方におけるH3K9M3及びLAP2βのハイコンテンツイメージングの発現の結果(DMSOの対照群と比較したSLO処理の平均)(
図6C)。対照及びSLOで処理された変異体ALSニューロンの両方からのMN培養物の代表的な位相差画像(
図6D)。対照MN及びSLOで処理された変異体MNにおけるαインターネキシン、プロテオスタット、リン酸化ニューロフィラメント重鎖タンパク質の免疫染色画像(右パネルは、対照及びSLOで処理された変異体MNの高倍率の連結画像を示す)(
図6E)、並びにすべての群にわたる、リン酸化ニューロフィラメント重鎖陽性凝集体の定量化結果(
図6F)及びプロテオスタット陽性タンパク質凝集体の定量化結果(
図6G)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図6F】
図6A~6Gでは、SLOで処理されたTARDBP変異体iPSC由来の運動ニューロン(MN)が疾患表現型の提示を示したことが示されている。分化に使用される分子を含むTDP-43 G298S変異体及びG298G同質遺伝子iPSCからMNを生成するために使用される分化プロトコル(
図6A)。誘導後32日目における、SLO、SSO、及びMG-132で処理された培養MNにおける切断型カスパーゼ3及びαインターネキシンタンパク質の免疫染色(
図6B)。SLO処理後のTDP43 G298G同質遺伝子対照及びG298S変異体の両方におけるH3K9M3及びLAP2βのハイコンテンツイメージングの発現の結果(DMSOの対照群と比較したSLO処理の平均)(
図6C)。対照及びSLOで処理された変異体ALSニューロンの両方からのMN培養物の代表的な位相差画像(
図6D)。対照MN及びSLOで処理された変異体MNにおけるαインターネキシン、プロテオスタット、リン酸化ニューロフィラメント重鎖タンパク質の免疫染色画像(右パネルは、対照及びSLOで処理された変異体MNの高倍率の連結画像を示す)(
図6E)、並びにすべての群にわたる、リン酸化ニューロフィラメント重鎖陽性凝集体の定量化結果(
図6F)及びプロテオスタット陽性タンパク質凝集体の定量化結果(
図6G)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図6G】
図6A~6Gでは、SLOで処理されたTARDBP変異体iPSC由来の運動ニューロン(MN)が疾患表現型の提示を示したことが示されている。分化に使用される分子を含むTDP-43 G298S変異体及びG298G同質遺伝子iPSCからMNを生成するために使用される分化プロトコル(
図6A)。誘導後32日目における、SLO、SSO、及びMG-132で処理された培養MNにおける切断型カスパーゼ3及びαインターネキシンタンパク質の免疫染色(
図6B)。SLO処理後のTDP43 G298G同質遺伝子対照及びG298S変異体の両方におけるH3K9M3及びLAP2βのハイコンテンツイメージングの発現の結果(DMSOの対照群と比較したSLO処理の平均)(
図6C)。対照及びSLOで処理された変異体ALSニューロンの両方からのMN培養物の代表的な位相差画像(
図6D)。対照MN及びSLOで処理された変異体MNにおけるαインターネキシン、プロテオスタット、リン酸化ニューロフィラメント重鎖タンパク質の免疫染色画像(右パネルは、対照及びSLOで処理された変異体MNの高倍率の連結画像を示す)(
図6E)、並びにすべての群にわたる、リン酸化ニューロフィラメント重鎖陽性凝集体の定量化結果(
図6F)及びプロテオスタット陽性タンパク質凝集体の定量化結果(
図6G)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図7A】
図7A~7E(
図1A~1Dに関連する)は、男性(上のパネル)及び女性(下のパネル)の両方の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γ発現の個々の値(
図7A)、並びに新生児及び高齢者(62歳の女性)の両方の線維芽細胞についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相差画像(
図7B)を示す。女性新生児及び高齢者(62歳)の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテントイメージングの結果の頻度分布分析(
図7C)。DMSO対照新生児線維芽細胞と比較した、実際の実験における使用濃度での小分子の細胞毒性アッセイ(
図7D)。新生児線維芽細胞で老化を誘導した上位7つの分子についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相コントラスト画像(
図7E)、並びに陽性細胞のパーセンテージ(プールされた複製にわたるすべての数)についての、かつ、染色の強度に基づいて高度の発現クラス及び中程度の発現クラスに分けられた定量結果(
図7F)。(*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図7B】
図7A~7E(
図1A~1Dに関連する)は、男性(上のパネル)及び女性(下のパネル)の両方の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γ発現の個々の値(
図7A)、並びに新生児及び高齢者(62歳の女性)の両方の線維芽細胞についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相差画像(
図7B)を示す。女性新生児及び高齢者(62歳)の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテントイメージングの結果の頻度分布分析(
図7C)。DMSO対照新生児線維芽細胞と比較した、実際の実験における使用濃度での小分子の細胞毒性アッセイ(
図7D)。新生児線維芽細胞で老化を誘導した上位7つの分子についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相コントラスト画像(
図7E)、並びに陽性細胞のパーセンテージ(プールされた複製にわたるすべての数)についての、かつ、染色の強度に基づいて高度の発現クラス及び中程度の発現クラスに分けられた定量結果(
図7F)。(*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図7C】
図7A~7E(
図1A~1Dに関連する)は、男性(上のパネル)及び女性(下のパネル)の両方の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γ発現の個々の値(
図7A)、並びに新生児及び高齢者(62歳の女性)の両方の線維芽細胞についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相差画像(
図7B)を示す。女性新生児及び高齢者(62歳)の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテントイメージングの結果の頻度分布分析(
図7C)。DMSO対照新生児線維芽細胞と比較した、実際の実験における使用濃度での小分子の細胞毒性アッセイ(
図7D)。新生児線維芽細胞で老化を誘導した上位7つの分子についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相コントラスト画像(
図7E)、並びに陽性細胞のパーセンテージ(プールされた複製にわたるすべての数)についての、かつ、染色の強度に基づいて高度の発現クラス及び中程度の発現クラスに分けられた定量結果(
図7F)。(*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図7D】
図7A~7E(
図1A~1Dに関連する)は、男性(上のパネル)及び女性(下のパネル)の両方の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γ発現の個々の値(
図7A)、並びに新生児及び高齢者(62歳の女性)の両方の線維芽細胞についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相差画像(
図7B)を示す。女性新生児及び高齢者(62歳)の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテントイメージングの結果の頻度分布分析(
図7C)。DMSO対照新生児線維芽細胞と比較した、実際の実験における使用濃度での小分子の細胞毒性アッセイ(
図7D)。新生児線維芽細胞で老化を誘導した上位7つの分子についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相コントラスト画像(
図7E)、並びに陽性細胞のパーセンテージ(プールされた複製にわたるすべての数)についての、かつ、染色の強度に基づいて高度の発現クラス及び中程度の発現クラスに分けられた定量結果(
図7F)。(*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図7E】
図7A~7E(
図1A~1Dに関連する)は、男性(上のパネル)及び女性(下のパネル)の両方の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γ発現の個々の値(
図7A)、並びに新生児及び高齢者(62歳の女性)の両方の線維芽細胞についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相差画像(
図7B)を示す。女性新生児及び高齢者(62歳)の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテントイメージングの結果の頻度分布分析(
図7C)。DMSO対照新生児線維芽細胞と比較した、実際の実験における使用濃度での小分子の細胞毒性アッセイ(
図7D)。新生児線維芽細胞で老化を誘導した上位7つの分子についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相コントラスト画像(
図7E)、並びに陽性細胞のパーセンテージ(プールされた複製にわたるすべての数)についての、かつ、染色の強度に基づいて高度の発現クラス及び中程度の発現クラスに分けられた定量結果(
図7F)。(*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図7F】
図7A~7E(
図1A~1Dに関連する)は、男性(上のパネル)及び女性(下のパネル)の両方の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γ発現の個々の値(
図7A)、並びに新生児及び高齢者(62歳の女性)の両方の線維芽細胞についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相差画像(
図7B)を示す。女性新生児及び高齢者(62歳)の線維芽細胞におけるH3k9Me3、Lap2β、及びHp1γタンパク質のハイコンテントイメージングの結果の頻度分布分析(
図7C)。DMSO対照新生児線維芽細胞と比較した、実際の実験における使用濃度での小分子の細胞毒性アッセイ(
図7D)。新生児線維芽細胞で老化を誘導した上位7つの分子についての老化に関連するβ-ガラクトシダーゼ染色の位相コントラスト画像(
図7E)、並びに陽性細胞のパーセンテージ(プールされた複製にわたるすべての数)についての、かつ、染色の強度に基づいて高度の発現クラス及び中程度の発現クラスに分けられた定量結果(
図7F)。(*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図8A】
図8A~8E(
図3A~3Dに関連する)は、H9-GFP ESCからの皮質ニューロンの分化及びニューロンマーカーの発現の特徴評価を示している。分化に使用される分子及び成長因子を含むH9-GFP幹細胞から皮質ニューロンを生成するために使用される分化プロトコル(
図8A)。SOX1及びOTX2タンパク質を発現する14日目の皮質前駆細胞の免疫染色画像、並びに陽性細胞数の定量化(
図8B)。TUJ1(TUBB3)及びMAP2タンパク質を発現する21日目の皮質ニューロン(赤色)並びにヘキストで染色した核(青色)の代表的な免疫染色画像、並びに陽性ニューロンのパーセンテージの定量化(
図8C)。H3K9Me3及びLap2βタンパク質を発現する21日目のGFP標識皮質ニューロンの免疫染色画像(
図8D)。25個の小分子の異なる用量についての皮質ニューロンでの細胞毒性アッセイ(
図8E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図8B】
図8A~8E(
図3A~3Dに関連する)は、H9-GFP ESCからの皮質ニューロンの分化及びニューロンマーカーの発現の特徴評価を示している。分化に使用される分子及び成長因子を含むH9-GFP幹細胞から皮質ニューロンを生成するために使用される分化プロトコル(
図8A)。SOX1及びOTX2タンパク質を発現する14日目の皮質前駆細胞の免疫染色画像、並びに陽性細胞数の定量化(
図8B)。TUJ1(TUBB3)及びMAP2タンパク質を発現する21日目の皮質ニューロン(赤色)並びにヘキストで染色した核(青色)の代表的な免疫染色画像、並びに陽性ニューロンのパーセンテージの定量化(
図8C)。H3K9Me3及びLap2βタンパク質を発現する21日目のGFP標識皮質ニューロンの免疫染色画像(
図8D)。25個の小分子の異なる用量についての皮質ニューロンでの細胞毒性アッセイ(
図8E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図8C】
図8A~8E(
図3A~3Dに関連する)は、H9-GFP ESCからの皮質ニューロンの分化及びニューロンマーカーの発現の特徴評価を示している。分化に使用される分子及び成長因子を含むH9-GFP幹細胞から皮質ニューロンを生成するために使用される分化プロトコル(
図8A)。SOX1及びOTX2タンパク質を発現する14日目の皮質前駆細胞の免疫染色画像、並びに陽性細胞数の定量化(
図8B)。TUJ1(TUBB3)及びMAP2タンパク質を発現する21日目の皮質ニューロン(赤色)並びにヘキストで染色した核(青色)の代表的な免疫染色画像、並びに陽性ニューロンのパーセンテージの定量化(
図8C)。H3K9Me3及びLap2βタンパク質を発現する21日目のGFP標識皮質ニューロンの免疫染色画像(
図8D)。25個の小分子の異なる用量についての皮質ニューロンでの細胞毒性アッセイ(
図8E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図8D】
図8A~8E(
図3A~3Dに関連する)は、H9-GFP ESCからの皮質ニューロンの分化及びニューロンマーカーの発現の特徴評価を示している。分化に使用される分子及び成長因子を含むH9-GFP幹細胞から皮質ニューロンを生成するために使用される分化プロトコル(
図8A)。SOX1及びOTX2タンパク質を発現する14日目の皮質前駆細胞の免疫染色画像、並びに陽性細胞数の定量化(
図8B)。TUJ1(TUBB3)及びMAP2タンパク質を発現する21日目の皮質ニューロン(赤色)並びにヘキストで染色した核(青色)の代表的な免疫染色画像、並びに陽性ニューロンのパーセンテージの定量化(
図8C)。H3K9Me3及びLap2βタンパク質を発現する21日目のGFP標識皮質ニューロンの免疫染色画像(
図8D)。25個の小分子の異なる用量についての皮質ニューロンでの細胞毒性アッセイ(
図8E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図8E】
図8A~8E(
図3A~3Dに関連する)は、H9-GFP ESCからの皮質ニューロンの分化及びニューロンマーカーの発現の特徴評価を示している。分化に使用される分子及び成長因子を含むH9-GFP幹細胞から皮質ニューロンを生成するために使用される分化プロトコル(
図8A)。SOX1及びOTX2タンパク質を発現する14日目の皮質前駆細胞の免疫染色画像、並びに陽性細胞数の定量化(
図8B)。TUJ1(TUBB3)及びMAP2タンパク質を発現する21日目の皮質ニューロン(赤色)並びにヘキストで染色した核(青色)の代表的な免疫染色画像、並びに陽性ニューロンのパーセンテージの定量化(
図8C)。H3K9Me3及びLap2βタンパク質を発現する21日目のGFP標識皮質ニューロンの免疫染色画像(
図8D)。25個の小分子の異なる用量についての皮質ニューロンでの細胞毒性アッセイ(
図8E)。(ns:有意ではない、*:p<0.05、**:p<0.01、***:p<0.001 ダネットの多重比較検定を用いた一元配置分散分析)。
【
図9A】
図9A~9E(
図5A~5Fに関連する)は、SLOで処理された線維芽細胞のRNA-seqデータ及び高齢者線維芽細胞との比較を示す。若年者線維芽細胞(YUGC)及び高齢者線維芽細胞(OLDC)と比較したSLO処理(YUGSLO)において差次的に発現した転写物のベン図、並びに文献で報告されている老化遺伝子とのそれらの比較(
図9A)。対照及び高齢者線維芽細胞(
図9B)並びにSLO処理試料(
図9C)の主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰提示又は過小提示について試験する。任意の有意に富むKEGG経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられ、円のサイズは、高齢者線維芽細胞(
図9D)及びSLOで処理された若年者(新生児)線維芽細胞(
図9E)のそのクラスターにおける転写物の数に関連する。
【
図9B】
図9A~9E(
図5A~5Fに関連する)は、SLOで処理された線維芽細胞のRNA-seqデータ及び高齢者線維芽細胞との比較を示す。若年者線維芽細胞(YUGC)及び高齢者線維芽細胞(OLDC)と比較したSLO処理(YUGSLO)において差次的に発現した転写物のベン図、並びに文献で報告されている老化遺伝子とのそれらの比較(
図9A)。対照及び高齢者線維芽細胞(
図9B)並びにSLO処理試料(
図9C)の主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰提示又は過小提示について試験する。任意の有意に富むKEGG経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられ、円のサイズは、高齢者線維芽細胞(
図9D)及びSLOで処理された若年者(新生児)線維芽細胞(
図9E)のそのクラスターにおける転写物の数に関連する。
【
図9C】
図9A~9E(
図5A~5Fに関連する)は、SLOで処理された線維芽細胞のRNA-seqデータ及び高齢者線維芽細胞との比較を示す。若年者線維芽細胞(YUGC)及び高齢者線維芽細胞(OLDC)と比較したSLO処理(YUGSLO)において差次的に発現した転写物のベン図、並びに文献で報告されている老化遺伝子とのそれらの比較(
図9A)。対照及び高齢者線維芽細胞(
図9B)並びにSLO処理試料(
図9C)の主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰提示又は過小提示について試験する。任意の有意に富むKEGG経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられ、円のサイズは、高齢者線維芽細胞(
図9D)及びSLOで処理された若年者(新生児)線維芽細胞(
図9E)のそのクラスターにおける転写物の数に関連する。
【
図9D】
図9A~9E(
図5A~5Fに関連する)は、SLOで処理された線維芽細胞のRNA-seqデータ及び高齢者線維芽細胞との比較を示す。若年者線維芽細胞(YUGC)及び高齢者線維芽細胞(OLDC)と比較したSLO処理(YUGSLO)において差次的に発現した転写物のベン図、並びに文献で報告されている老化遺伝子とのそれらの比較(
図9A)。対照及び高齢者線維芽細胞(
図9B)並びにSLO処理試料(
図9C)の主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰提示又は過小提示について試験する。任意の有意に富むKEGG経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられ、円のサイズは、高齢者線維芽細胞(
図9D)及びSLOで処理された若年者(新生児)線維芽細胞(
図9E)のそのクラスターにおける転写物の数に関連する。
【
図9E】
図9A~9E(
図5A~5Fに関連する)は、SLOで処理された線維芽細胞のRNA-seqデータ及び高齢者線維芽細胞との比較を示す。若年者線維芽細胞(YUGC)及び高齢者線維芽細胞(OLDC)と比較したSLO処理(YUGSLO)において差次的に発現した転写物のベン図、並びに文献で報告されている老化遺伝子とのそれらの比較(
図9A)。対照及び高齢者線維芽細胞(
図9B)並びにSLO処理試料(
図9C)の主成分分析の非管理多次元尺度法(MDS)プロット。0.05未満のp値を有するすべてのDEGを選択し、遺伝子リスト中の経路の過剰提示又は過小提示について試験する。任意の有意に富むKEGG経路は、有意性が最も高いものから最も低いものへと順に並べられ、円のサイズは、高齢者線維芽細胞(
図9D)及びSLOで処理された若年者(新生児)線維芽細胞(
図9E)のそのクラスターにおける転写物の数に関連する。
【
図10A】
図10A~10C(
図6A~6Hに関連する)は、TDP43 G298S及びTDP43 G298G iPSCの特徴評価を示している。変異体(
図10Aの上のパネル)及び補正された(
図10Aの下のパネル)(同質遺伝子対照)細胞株の両方のサンガーシーケンシングの結果。両方の細胞株のSTR分析を
図10Bに示される選択された遺伝子座に対して行った、並びに変異体(左)及び補正された(右)細胞株の核型分析(
図10C)。
【
図10B】
図10A~10C(
図6A~6Hに関連する)は、TDP43 G298S及びTDP43 G298G iPSCの特徴評価を示している。変異体(
図10Aの上のパネル)及び補正された(
図10Aの下のパネル)(同質遺伝子対照)細胞株の両方のサンガーシーケンシングの結果。両方の細胞株のSTR分析を
図10Bに示される選択された遺伝子座に対して行った、並びに変異体(左)及び補正された(右)細胞株の核型分析(
図10C)。
【
図10C】
図10A~10C(
図6A~6Hに関連する)は、TDP43 G298S及びTDP43 G298G iPSCの特徴評価を示している。変異体(
図10Aの上のパネル)及び補正された(
図10Aの下のパネル)(同質遺伝子対照)細胞株の両方のサンガーシーケンシングの結果。両方の細胞株のSTR分析を
図10Bに示される選択された遺伝子座に対して行った、並びに変異体(左)及び補正された(右)細胞株の核型分析(
図10C)。
【
図11】
図11は、本明細書に示される研究で使用された小分子を列挙した表である。
本発明は、様々な修正及び代替の形態を受けることが許容されるが、その例示的な実施形態は、図面に例示として示され、本明細書に詳細に記載されている。しかしながら、例示的な実施形態の記載は、本発明を開示された特定の形態に限定することを意図するものではなく、対照的に、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲内にあるすべての修正、同等物、及び代替物を網羅することを意図することを理解されたい。
本発明は、胚性線維芽細胞及び複数種のhPSC由来ニューロンにおいて1週間未満で細胞老化を誘導する化学分子カクテルの開発に関する。本開示に示されるように、この老化カクテルは、体系的な化学スクリーニングによって開発され、細胞老化を誘導する能力について線維芽細胞及び異なるニューロン種で検証された。検証研究により、老化カクテルが皮質ニューロン(アルツハイマー病に罹患したもの)、中脳ドーパミンニューロン(パーキンソン病に罹患したもの)、及び運動ニューロン(ALSに罹患したもの)において化学的に誘導された老化(CIS)をもたらすことが示された。ALS患者由来のiPSCに由来する運動ニューロンを使用して、カクテルで処理されたニューロンが、より早く、より一貫して疾患に関連する表現型を示すことが示された。本明細書に記載の方法及び組成物は、神経疾患の前例のないモデリングを可能にし、例えば、変性疾患を有する個人からのiPSCを使用して、ヒト幹細胞ベースの薬物試験を可能にする。この開発は、現在の最先端の方法を大幅に上回る進歩を示している。特に、本方法により、細胞の遺伝的背景を変更することなく、分化したニューロンにおいて老化表現型を誘導することが可能になる。一次細胞、幹細胞由来細胞、及び線維芽細胞からの直接の変換により(すなわち、前駆細胞段階を経ることなく)生成されたニューロンを「老化」させるカクテルの能力は、本明細書に記載のように検証されている。従って、カクテルは、多くの細胞種においてその経歴及び多能性に関係なく広く使用することができる。本方法は、スケール調整可能であり、既存技術よりも予測可能な結果をもたらす。
従って、第1の態様では、本開示は、ヒトニューロンにおいて細胞老化を誘導し、例えば、神経変性疾患、特に年齢に関連する神経変性疾患のモデル化を含む様々な用途のために年齢相応の化学的に誘導された老化ニューロンを生成するための方法を提供する。特に、本開示は、一次ニューロン、誘導ニューロン、及びhPSC由来の皮質ニューロン、中脳ドーパミンニューロン、及び運動ニューロンを含むがこれらに限定されないニューロンにおいて、老化を化学的に誘導するためのインビトロ方法を提供する。本明細書で使用する場合、「化学的に誘導される老化」という用語は、1つ以上の小分子で処理される細胞を指し、処理の結果として、細胞が代謝的に活性であり、かつ、特徴的な表現型の変化を採択する細胞周期停止状態を細胞が維持する。表現型の変化には、形態学的変化、遺伝子発現の変化(老化バイオマーカーの発現を含む)、機能的活性の変化、及び老化に関連する成長因子、ケモカイン、及びサイトカインの分泌が含まれるが、これらに限定されない。細胞における老化は、参照細胞(例えば、本明細書に記載の化学組成物による処理/接触のない細胞)と比較して、細胞増殖の減少、リポフスチンの蓄積、β-ガラクトシダーゼ活性の増加、ミトコンドリア活性酸素種の増加、又はそれらの組み合わせを含むことができる細胞の変化によって示すことができる。
これらの方法に従って使用するのに適切な8-オキソグアニンDNAグリコシラーゼ(OGG1)の他の阻害剤には、SU0268、CGP-74514A、NCGC000188618、NCGC000188616、NCGC000188617、NCGC000188619、3,4-ジクロロベンゾ[b]チオフェン-2-カルボヒドラジド(O8)、O1、O40、O105、O159、O154、O167、O151-Hy、O155、O156、O158、O179、及びO181が含まれるが、これらに限定されない。Jacobs AC et al.PLoS One.8(12):e81667(2013);Lloyd RS et al.US20170038365を参照のこと。
これらの方法に従って使用するのに適切な他のオートファジー阻害剤には、オートニフィブ(Autophinib)、ニモジピン、SBI-0206965、MRT68921、MRT 68921二塩酸塩、リエンシニン、LYN-1604、PHY34、スパウチン-1、ROC-325、PIK-III、ULK-101、EAD1、CA-5f、ルカントン、IITZ-01、MHY1485、Lys05、DC661、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、クロロキン二リン酸塩、及び3-メチルアデニンが含まれるが、これらに限定されない。
これらの方法に従って使用するのに適切な他のHIVプロテアーゼ阻害剤には、GGTI298、GGTI2147、ホスホラミドン二ナトリウム塩、FTI 277 HCl、チピファルニブ(R115777)、LB42708、AG1343(ネルフィナビルメシル酸塩)、ロナファルニブ、スタブジン、チプラナビル、ダルナビル、サキナビルメシル酸塩、リトナビル、及び遺伝子亜鉛メタロペプチダーゼSTE24(ZMPSTE24)を標的とする他のエンドペプチダーゼ阻害剤が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される薬剤を培養培地中でニューロンに接触させる。DNAグリコシラーゼ1の阻害剤は、培養培地中で、約0.1μM~約10μMの濃度(例えば、0.1μM、0.2μM、0.3μM、0.4μM、0.5μM、1μM、1.5μM、2μM、2.5μM、3μM、3.5μM、4μM、4.5μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM)で存在することができる。有利には、DNAグリコシラーゼ1の阻害剤は、O151であり、約1μMの濃度で存在する。
オートファジー阻害剤は、培養培地中で、約1μM~約20μMの濃度(例えば、1μM、2μM、3μM、4μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM、11μM、12μM、13μM、14μM、15μM、16μM、17μM、18μM、19μM、20μM)で存在することができる。有利には、オートファジー阻害剤は、SBI-0206965であり、約10μMの濃度で存在する。
HIVプロテアーゼ阻害剤は、培養培地中で、約0.1μM~約10μMの濃度(例えば、0.1μM、0.2μM、0.3μM、0.4μM、0.5μM、1μM、1.5μM、2μM、2.5μM、3μM、3.5μM、4μM、4.5μM、5μM、6μM、7μM、8μM、9μM、10μM)で存在することができる。有利には、HIVプロテアーゼ阻害剤は、ロピナビルであり、約1μMの濃度で存在する。
本開示に記載されるように、CISニューロンは、β-Galなどの老化に関連するバイオマーカーを発現し、対照ニューロンと比較して、H3k9Me3、Lap2β、及びHP1γのうちの1つ以上の発現の増加を示す。CISニューロンが神経変性疾患を有する患者に由来するニューロンから得られる場合、それらのCISニューロンはまた、神経変性疾患に特徴的な形態学的特徴を示す。例えば、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者に由来するCISニューロン、又はALSに関連する遺伝子変異を有するニューロンは、対照ニューロンと比較して、軸索腫脹、軸索変性、H3K9Me9及びLap2βの発現の低下、リン酸化ニューロフィラメントの発現の増加、及びタンパク質凝集の増加などの形態学的特徴を示す。このようにして、これらの方法によって得られた化学的に誘導された老化ニューロンは、神経変性疾患を有する個人で観察された細胞表現型及び細胞内表現型を再現することができる。
本明細書に記載の方法及び組成物で使用するためのニューロンは、様々な供給源から入手することができる。いくつかの実施形態では、ニューロンは、一次ニューロンである。他の実施形態では、ニューロンは、誘導ニューロン又は「iN」である。誘導ニューロン(iN)は、分化した体細胞(線維芽細胞など)を前駆細胞段階に戻さずに、機能的なニューロンにインビトロで直接変換することによって得られるニューロンである。誘導ニューロンは、非増殖性であり、患者及び疾患に特異的なニューロンを取るための誘導多能性幹細胞の代替手段を提供し、それらが変換される線維芽細胞の老化表現型(又は「加齢」)を保持することが示されている。線維芽細胞を機能的なヒトニューロンに直接変換する方法は既知であり、一般に、線維芽細胞への神経変換因子のベクター系の送達を伴う。使用される神経変換因子の特定の組み合わせは、所望のニューロンサブタイプに依存する。いくつかの実施形態では、iNは、例えば、ALS、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、又は加齢黄斑変性症などの神経変性疾患を有するか又は有すると疑われる個人から得られた線維芽細胞などの分化細胞を使用して得られる。
いくつかの実施形態では、ニューロンは、任意の適切な分化プロトコルに従って、ヒト胚性幹細胞(hESC)、人工多能性幹細胞(iPSC)、多分化能幹細胞、単能性幹細胞、又はそれらの組み合わせを含む幹細胞の分化によって生成される。例えば、いくつかの実施形態では、ニューロンは、ヒト多能性幹細胞由来のニューロンである。本明細書で使用する場合、本発明の方法に従った使用に適切な「多能性幹細胞」は、3つすべての胚葉の細胞に分化する能力を有する細胞である。本明細書での使用に好適な多能性細胞には、ヒト胚性幹細胞(hESC)及びヒト人工多能性幹(iPS)細胞が含まれる。本明細書で使用する場合、「胚性幹細胞」又は「ESC」は、胚盤胞の内部細胞塊に由来する多能性細胞又は多能性細胞集団を意味する。Thomson et al.,Science 282:1145-1147(1998)を参照のこと。これらの細胞は、Oct-4、SSEA-3、SSEA-4、TRA-1-60、及びTRA-1-81を発現し、高い核対細胞質比及び明瞭な核小体を有するコンパクトなコロニーとして現れる。ESCは、WiCell Research Institute(ウィスコンシン州、マディソン)などの供給源から市販されている。本明細書で使用する場合、「人工多能性幹細胞」又は「iPS細胞」は、それらの分化される起源の体細胞に関して様々であることができ、効力決定因子の特定のセットに関して様々であることができ、かつ、それらを単離するために使用される培養条件に関して様々であることができるが、それにもかかわらず、それらのそれぞれの分化される起源の体細胞と実質的に遺伝的に同一であり、本明細書に記載されるようにESCなどのより高い効力の細胞と同様の特徴を示す、多能性細胞又は多能性細胞集団を意味する。例えば、Yu et al.,Science 318:1917-1920(2007)を参照のこと。
人工多能性幹細胞は、ESCと同様の形態学的特性(例えば、丸い形状、大きな核小体、及び僅かな細胞質)及び成長特性(例えば、約17~18時間の倍加時間)を示す。更に、iPS細胞は、多能性細胞特異的マーカー(例えば、Oct-4、SSEA-3、SSEA-4、Tra-1-60、又はTra-1-81であるが、SSEA-1ではない)を発現する。しかしながら、人工多能性幹細胞は、胚に直接由来しない。本明細書で使用する場合、「胚に直接由来しない」とは、iPS細胞を生成するための開始細胞種が、多分化能細胞などの非多能性細胞又は出生後の個人から得られる体細胞などの最終分化細胞であることを意味する。
人工多能性幹細胞に再プログラミングするための対象特異的な体細胞は、生検又は他の組織サンプリング方法によって、目的の標的組織から取得又は単離することができる。例えば、対象特異的な細胞を増殖させ、分化させ、遺伝子改変し、ポリペプチド、核酸、若しくは他の因子と接触させ、凍結保存し、又はその他では人工多能性幹細胞に再プログラミングし、本開示の方法に従って老化させる前に改変することができる。
いくつかの実施形態では、細胞は、(処置される又は細胞を受け取ることができる対象に対して)自己細胞又は同種異系細胞であり得る。従って、体細胞又は成人幹細胞は、神経変性状態又は神経障害性疾患(例えば、ALS、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、加齢黄斑変性症)を有するか又は発症している疑いのある哺乳動物から得ることができ、そのようにして得られた細胞は、本明細書に記載の組成物及び方法を使用して、化学的に誘導された老化のためにインビトロ由来のニューロンに再プログラムすることができる。
ニューロンへの分化を促進する条件下でhPSC(例えば、hESC又はhiPSC)を培養する前に、支持細胞層(例えば、線維芽細胞層)の非存在下にて、hPSCの増殖に好適な基質、例えば、MATRIGEL(商標)、ビトロネクチン、ビトロネクチン断片、又はビトロネクチンペプチド、又はSynthemax(登録商標)上で、hPSCを培養することができる。いくつかの実施形態では、hPSCは、支持細胞層の非存在下にて、少なくとも1回から少なくとも約5回継代される。hPSCの継代及び維持に好適な培地には、mTeSR(登録商標)及びE8(商標)培地が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、hPSCはゼノフリー条件下で維持及び継代され、細胞培養培地はE8又はmTeSRなどの化学組成が明らかな培地であるが、細胞は、ヒト組換えビトロネクチンタンパク質などの完全に規定されたゼノフリー基質又はSynthemax(登録商標)(又は別の種類の自己コーティング基質)で維持される。一実施形態では、hPSCは、ヒト組換えビトロネクチン若しくはその断片、ヒト組換えビトロネクチンペプチド、又はSyntheax(登録商標)などの化学組成が明らかな自己コーティング基質でのE8培地で維持及び継代される。
任意の適切な方法を使用して、本明細書に記載の細胞種に特徴的な生物学的マーカーの発現を検出することができる。例えば、1つ以上の生物学的マーカー(例えば、神経マーカー)の存在又は非存在を、例えば、RNAシーケンシング、免疫組織化学、ポリメラーゼ連鎖反応、qRT-PCR、又は遺伝子発現を検出若しくは測定する他の技術を使用して検出することができる。上記のマーカーを評価するための好適な方法は当該技術分野で周知であり、例えば、RNAレベルで遺伝子発現を評価するためのqRT-PCR、RNAシーケンシングなどが含まれる。分化した細胞の同一性はまた、NANOG及びOCT4などの多能性マーカーのダウンレギュレーション(ヒトES細胞又は人工多能性幹細胞と比較して)に関連している。細胞集団におけるタンパク質レベルでマーカーの発現を評価するための定量的方法もまた、当該技術分野で既知である。例えば、フローサイトメトリーは、典型的には、目的のタンパク質マーカー(例えば神経マーカー)を発現する(又は発現しない)所与の細胞集団内の細胞の割合を決定するために使用される。
本明細書に記載されるように、本開示の方法は、創薬スクリーニングのための従来のインビトロ及びインビボ方法論よりも有利である。特に、本明細書に記載の方法は、試験物質をスクリーニングするための、感度が高く、再現性があり、定量化可能な方法を提供する。これらの方法を使用して、神経変性疾患がヒト対象において現れるのを待たずに、かつ、非老化ニューロンを使用したスクリーニングよりも高い再現性及び予測可能性で、神経変性疾患に関連する細胞及び細胞内表現型を示すニューロンの治療活性について試験物質を迅速にスクリーニングすることが可能である。実際、これらのインビトロスクリーニング方法は、ヒト対象又は動物モデルを必要とせずに行うことができる。本方法は、経済的に行うことができ(例えば、最小限の量の試験物質を必要とするマルチウェルプレートを使用して)、ハイスループット方法に容易に(例えば、ロボット又は他の自動化された手順を使用して)適応される。本方法は、定量化可能なアッセイであるが、エラーが発生しやすく、多数の動物を必要とし、かつ、実験室間で容易に標準化されないか、又はハイスループットスクリーニング用にスケール調整可能でない、インビボ動物アッセイのより良い代替手段である。動物ベースのアッセイの欠点により、食品医薬品局(FDA)及び米国農務省を含む規制当局は、より生理学的に関連するヒト細胞を含み、かつ、大規模で定量的なインビトロモデリング及びスクリーニング適用のための必要な感度及び均一性を備えた、細胞ベースのモデルの開発を促進している(国立衛生研究所(National Institutes of Health),2008)。
試験物質への曝露後、次いで試験物質で処理した老化ニューロンの生物学的特性の変化を検出する。生物学的特性のそのような変化には、例えば、形態又は寿命の変化、タンパク質凝集の変化、リン酸化ニューロフィラメント及び神経変性疾患に関連する他の生物学的マーカー(例えば、DNA、RNA、タンパク質)の発現の変化が含まれる。
試験化合物が老化ニューロンにおいて細胞の特定の生物学的活性に影響を及ぼす方法は、試験化合物の性質及びアッセイされる特定の生物学的活性に依存するであろう。しかしながら、本発明の方法は、一般に、試験物質の存在下で本明細書に提供される老化ニューロンを培養するステップと、老化ニューロンの選択された生物学的特性又は活性をアッセイするステップと、アッセイで決定された値を、老化ニューロンを使用して行われるが試験物質の非存在下及び/又は適切な対照の存在下で培養された同じアッセイの値と比較するためのステップと、を含む。
生物学的特性の変化は、例えば、以下の非限定的な方法によって検出することができる。DNA、RNA(microRNA、siRNA、tRNA、snRNA、mRNA、及び非コードRNAを含む)、タンパク質、ペプチド、及び代謝産物の発現は、従来の発現評価方法で評価することができる。いくつかの実施形態では、検出は、RNAシーケンシング、遺伝子発現プロファイリング、トランスクリプトーム分析、細胞増殖アッセイ、メタボローム分析、レポーター又はセンサーの検出、タンパク質発現プロファイリング、フェルスター共鳴エネルギー伝達(FRET)、代謝プロファイリング、及び微小透析法からなる群から選択される方法を行うことを含む。いくつかの実施形態では、遺伝子発現に対する効果について薬剤をスクリーニングすることができ、そのような効果の検出は、非接触ニューロンと比較した差次的遺伝子発現についてアッセイすることを含むことができる。
例示的な実施形態では、老化ニューロンへの試験化合物の曝露(例えば、接触)後の少なくとも1つの遺伝子の発現レベルの正又は負の変化を検出及び/又は測定することは、例えばRNAシーケンシングを使用した、全トランスクリプトーム分析を含む。そのような実施形態では、遺伝子発現は、例えば、ライトサイクル、RSEM(期待値最大化によるRNA-Seq)、Eclex、及びPrismなどのデータ処理ソフトウェアプログラムを使用して計算される。Stewart et al.,PLoS Comput.Biol.9:e1002936(2013)を参照のこと。必要に応じて、ANOVA分析、ボンフェローニ補正を用いた分散分析、又は両側スチューデントの検定を使用して統計的比較を行うことがすることができ、ここでは、値が、P<0.05で有意であると決定される。神経構築物からRNA又はタンパク質を単離するために、任意の適切な方法を使用することができる。例えば、トータルRNAを単離して逆転写し、シーケンシング用のcDNAを得ることができる。
本明細書で使用する場合、「試験物質」には、天然化合物、有機化合物、無機化合物、タンパク質、抗体、ペプチド、及びアミノ酸などの単一の化合物、並びに化合物ライブラリ、遺伝子ライブラリの発現産物、細胞抽出物、細胞培養上清、発酵微生物産物、海洋生物抽出物、植物抽出物、原核細胞抽出物、単細胞真核生物抽出物、及び動物細胞抽出物が含まれ得るが、これらに限定されない。これらは、精製された産物、又は植物、動物、微生物の抽出物などの粗製の精製物であり得る。試験化合物には、既知又は未知の毒性プロファイルを有するFDA承認薬及び非FDA承認薬(後期動物試験又はヒト臨床試験で失敗したものを含む)が含まれ得る。試験物質は、天然物質から単離するか、化学的若しくは生化学的に合成するか、又は遺伝子工学によって調製することができる。「試験物質」には、上記の物質の混合物も包含される。
試験化合物は、本明細書に記載されるように、CISニューロンに接触する前に、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)などの溶媒に溶解することができる。いくつかの実施形態では、薬剤の同定は、接触したCISニューロンを、遺伝子発現、タンパク質発現、細胞生存率、及び細胞増殖を含むがこれらに限定されない生物学的活性の正又は負の変化について分析することを含む。例えば、マイクロアレイ法を使用して、複数の試験化合物を増殖した集団に接触させる前、接触中、又は接触させた後に遺伝子発現プロファイルを分析することができる。いくつかの実施形態では、本発明の方法は、代謝アッセイ及びタンパク質発現プロファイリングなどの追加の分析を更に含む。
本開示のスクリーニング方法に従って神経変性疾患を処置するための治療活性を有するとして選択された医薬品は、追加の薬物有効性試験及び安全性試験を行い、更にヒト患者で臨床試験を行うことにより、必要に応じて更にスクリーニングすることができる。
別段で定義しない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されている方法及び材料と類似する又は同等の任意の方法及び材料を本発明の実施又は試験に使用することができるが、好ましい方法及び材料が本明細書に記載されている。
本明細書及び特許請求の範囲において、「含む(including)」及び「含む(comprising)」という用語は、オープンエンドの用語であり、「・・・含むが、これらに限定されない」を意味すると解釈されるべきである。これらの用語は、より限定的な用語である「から本質的になる」及び「からなる」を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別段で明示していない限り、複数形の参照を含む。更に、「a」(又は「an」)、「1つ以上」、及び「少なくとも1つ」は、本明細書では交換可能に使用することができる。「含む(comprising)」、「含む(including)」、「を特徴とする」、及び「有する」という用語は、交換可能に使用することができることにも留意されたい。
本明細書で使用する場合、「から本質的になる培地」とは、特定の成分を含み、その基本的特性に実質的に影響を及ぼさない培地を意味する。
本明細書で使用する場合、「約」は、記載された濃度範囲、密度、温度、又は時間枠の5%以内を意味する。或いは及び特に生物学的システムにおいて、「約」及び「ほぼ」という用語は、所与の値の1桁以内、有利には5倍以内、より有利には2倍以内の値を意味することができる。本明細書で付与されている数値は、特段で明記しない限り、ほぼであり、「約」又は「ほぼ」という用語は、明示的に記載されていない場合には推定することができることを意味する。
以下の非限定的な実施例を検討した際に、本発明はより完全に理解されるであろう。
SOD1変異におけるニューロフィラメントの不均衡は、ALS疾患の兆候の1つである(3)。RT-PCR分析は、NEFH、NEFM、及びα-インターネキシンを含む3つのニューロフィラメント転写物が変異ニューロンにおいてより少ない発現を有し、NEFL遺伝子のみが同質遺伝子対照と比較してより高い発現を有していた。SLOで処理したときに、遺伝子型に関係なくすべてのニューロフィラメントの遺伝子発現の低下が観察されたが、ニューロフィラメントはNEFLを除く正常な遺伝子型においてより高い発現を有してした。これらの結果により、TARDBP変異体MNにおけるニューロフィラメントの誤調節が確認された。従って、CSの誘導は、ALS関連疾患の表現型の提示を容易にする。
インビトロニューロン老化システムは、ヒトの脳に通常存在する多くの他の細胞種を欠如しているにもかかわらず、高齢者皮質試料に類似している。これは、本明細書に開示されるように生成されたCISニューロンと高齢者ヒト脳組織との間の加齢に関連する転写物の実質的な重複(22%)に反映されている。Chen CY et al.PNAS 113(1):206-11(2016)。これらの共通の転写物は、シナプス膜アセンブリでのニューレキシン/ニューロリギン複合体、並びにGABA、グルタミン酸、及びコリン作動系からの神経伝達物質放出関連転写物に関与している。ニューレキシンの発現は、年齢とともに低下することが既知である。Kumar D and Thakur MK,Age(Dordr).37(2):17(2015);Konar A et al.Aging Dis.7(2):121-9(2016)。SLOで処理された皮質ニューロンにおいて有意な変化を示すCREB1(Paramanik V and Thakur MK,Arch Ital Biol.151(1):33-42(2013))及びBDNFシグナル伝達経路のCRTC1転写コアクチベーターなどの他の転写物はまた、脳の老化及びニューロンの老化に寄与する(Boger HA et al.Genes Brain Behav.10(2):186-98(2011);Silhol M et al.Neuroscience.132(3):613-24(2005);Tong CW et al.Dongwuzue Yanjiu 36(1):48-53(2015);von Bohlen und Halbach O,Front Aging Neurosci.2(2010))。p62(SQSTM1)などのBDNF経路のメンバーとして記載した分子のうちのいくつかは、複数の機能を有し、神経変性への寄与について周知である(Ma S,et al.ACS Chem Neurosci.10(5):2094-114(2019))。更に、本明細書に開示されるように生成されたCISニューロンは、プロジェリア症候群においてプロジェリン効果を有するいくつかのヒストンバリアントを共有した。ヒストンバリアントは、皮質ニューロンにおけるCIS中に最も影響を受ける転写物の1つである。加齢に関連する遺伝子の発現(Gevry N et al. Genes Dev. 21(15):1869-81(2007))及び/又はクロマチン構成(Flex E et al.Am J Hum Genet.(2019))を調節することによるヒストンバリアント交換は、CS及び老化の背後にあるメカニズムのうちの1つである。従って、本明細書に開示されるように生成されたCISは、主にエピジェネティックなレベルでプロジェリン効果のいくつかの部分を再現した。
細胞老化は、ミトコンドリア機能障害、DNA損傷、及びP16の発現の変化、並びに遺伝子サイレンシングのためのエピジェネティックな特徴などの特徴を共有する(Kim Y et al.Cell Rep.23(9):2250-8(2018);Madabhushi R et al.Neuron.83(2):266-82(2014);Rubinsztein DC et al.Cell 146(5):682-95(2011);Satoh A et al.Nat Rev Neurosci.18(6):362-74(2017))。これらの変化は、細胞のサイズ、形状及び代謝、増殖停止、並びにテロメア侵食の変化を含む、細胞レベルでの加齢に関連する変化を最終的にもたらす(Petrova NV et al.Aging Cell 15(6):999-1017(2016);Lopez-Otin C et al.Cell.153(6):1194-217(2013);Hernandez-Segura A et al.Trends Cell Biol.28(6):436-53(2018))。線維芽細胞などの有糸分裂細胞では、P16の発現は増殖停止を伴い、老化を誘導する。本明細書に開示されるパルボシクリブによるP16の活性化は、CDK4/6及び線維芽細胞の増殖を妨げて老化をもたらすことによるCSにおける最も効率的な経路の1つであった(Vijayaraghavan S et al.Target Oncol.13(1):21-38(2018))。線維芽細胞の観察に関係する他の経路は、DNA修復、DNA合成、及びDNAアルキル化経路に関連し、これらはすべて細胞分裂及びテロメアの減少に関連している。驚くべきことに、サーチュイン阻害剤はいずれも、それらの老化に対する影響にもかかわらず、線維芽細胞又はニューロンにおいて老化を誘導しなかった。Satoh A et al.Nat Rev Neurosci.18(6):362-74(2017);Bonda DJ et al.Lancet Neurol.10(3):275-9(2011);Mazucanti CH et al.Curr Top Med Chem.15(21):2116-38(2015)。これは、細胞種間の違い又は阻害剤による不十分な治療を反映している可能性がある。
ニューロンなどの有糸分裂後細胞では、プロテアソーム及びオートファジープロセスを含むタンパク質品質管理がCSの進行においてより重要である。Ihara Y et al.Cold Spring Harb Perspect Med.2(8)(2012);Scotter EL et al.J Cell Sci.127(6):1263-78(2014);Pan T et al.Brain 131(8):1969-78(2008);Zhang Y et al.Rev Neurosci.28(8):861-8(2017)。これは、オートファジー阻害剤の強力なCS誘導効果を示すことによって本明細書で反映される。欠陥のあるオートファゴソームは、損傷したミトコンドリア及び折りたたまれていないタンパク質破片を除去することができず、ミトコンドリアの代謝回転が欠如し、より多くの酸化ストレスが生成された。He LQ et al.Acta Pharmacol Sin.34(5):605-11(2013);Wyss-Coray T,Nature 539(7628):180-6(2016)。酸化ストレスはROSを生成し、最終的にCSに関連するより高いDNA変異の原因となる。Lo Sardo V.et al.Nat Biotechnol.35(1):69-74(2017);Campos PB et al.Front Aging Neurosci.6:292(2014)。同様に、ゲノムDNAにおける酸化ヌクレオチドの検出及び除去に重要なDNAグリコシラーゼ(OGGI)の阻害は、線維芽細胞ではなくニューロンにおいてCS表現型を悪化させることが見出された。SLOにおける3つの小分子のうちの2つであるDNAグリコシラーゼ(OGGI)阻害剤(O151)及びHIVプロテアーゼ阻害剤(ロピナビル)は、ニューロンにおいてCS表現型を調節したが、これは、塩基除去修復(BER)経路 (Leandro GS et al.Mutat Res.776:31-9(2015);Cannard S et al.Cold Spring Harb Perspect Med.5(10)(2015);Sykora P et al.Mech Ageing Dev.134(10):440-8(2013))及びプロテアソーム活性が、ニューロンの健全性にとって重要な経路であることを示している(Bedford L et al.J Neurosci.28(33):8189-98(2008);Dantuma NP and Bott LC,Front Mol Neurosci.7:70(2014);van Tijn P et al.J Cell Sci.120(9):1615-23(2007);Zheng C et al.Neurodegener Dis.14(4):161-75(2014))。
CISを開発することの1つの利点は、ヒト幹細胞を使用して加齢に関連する疾患の効果的かつ信頼できるモデリングを可能にすることである。ALSなどの神経変性変化のいくつかの態様は、ニューロンの分化プロセス、長期の成熟、及び受けるストレス(栄養因子及び培地変化のない基礎条件下での培養を含む)を厳密に制御することによって再現することができる。Chen H et al.Cell Stem Cell.14(6):796-809(2014)。長期にわたるそのような操作は、システムに変数を追加し、幹細胞ベースの疾患モデリングをより困難にする。TARDBP変異を有する患者からのMNは、可溶性及び界面活性剤耐性TDP-43の増加したレベルを有し、かつ、細胞生存率の低下を示し、このモデルがALSの病理を表していることを示唆している(Bilican B et al.PNAS 109(15):5803-8(2012);Fujimori K et al.Nat Med.24(10):1579-89(2018))。しかしながら、最近の研究では、不溶性TDP43の増加及びその誤局在表現型のいずれも繰り返されなかった(Klim JR et al.Nat Neurosci.22(2):167-79(2019))。同様に、パーキンソン病(PD)iPSCからのドーパミンニューロンは、ミトコンドリア機能障害及び酸化ストレス、神経突起の成長及び形態の変化、シナプス接続、並びにリソソーム機能障害を示した(Sanchez-Danes A et al.EMBO Mol Med.4(5):380-95(2012);Reinhardt P et al.Cell Stem Cell 12(3):354-67(2013);Monzio Compagnoni G et al.Stem Cell Reports 11(5):1185-98(2018);Kouroupi G et al.PNAS 114(18):E3679-E88(2017))が、タンパク質凝集及びルイス体などの特徴的な病理はほとんど観察されない(Sanchez-Danes,2012;Reinhardt,2013;Monzio Compagnoni,2018;Kouroupi,2017;Mishima T et al.Int J Mol Sci.19(12)(2018))。これらの不一致は、使用されるプロトコルの違い、及び幹細胞由来のニューロンを成熟させるために必要な長期培養に起因し得る。CISを生成するための本明細書に記載の方法は、TDP43変異体MNにおけるタンパク質凝集及び軸索変性を含む疾患に関連する表現型の早期かつ一貫した提示を可能にした。これらのカクテルは異なるニューロン種においてCSを誘導するので、本明細書に記載の方法及び細胞培養成分を使用して生成されたCISを使用して、PD、AD、及び加齢黄斑変性症などのiPSCを使用する他の加齢性疾患における表現型の提示を促進することができる。
本明細書に記載のCIS方法は、遺伝子操作を必要とせずに、短期間(処置の2~4日後)にCSを誘導する。これは、疾患に関連する表現型の信頼できる一貫した提示を促進し、特定の疾患に特異的ではなかった。カクテルは、分子の比較的小さなプールをスクリーニングすることによって開発されたが、これは、他の分子、特に、類似した経路に影響を与える分子もCSを誘導することができることを示唆している。本方法はまた、iPSC由来ニューロンからの疾患表現型のより迅速で一貫した提示を可能にした。従って、これは薬物検査プラットフォームを確立するのに役立つ。
iNへの成人ヒト線維芽細胞の直接変換:初代ヒト皮膚線維芽細胞(WC-04-05-CO-DG,72歳の男性、WC-60-07-CO-CMN,新生児男性、WC-03-06-CO-DG,62歳の女性、及びWC-59-07-CO-CMN,新生児の女性、すべてWiCellから)を、EtOのためのレンチウイルス粒子(Ladewig J et al.Nat Methods.9(6):575-8(2012))及びXTPNgn2:2A:Ascll(N2A)で形質導入した15%テトラサイクリン不含ウシ胎児血清及び0.1%NEAA(Life Technologies)を含むDMEMで培養し、G418(200mg/ml;LifeTechnologies)及びピューロマイシン(1mg/ml;Sigma Aldrich)の存在下で増殖させた。iN変換のために、以前に公開されたプロトコル(Mertens、2015)を続けて行った。DMEM:F12/Neurobasal(1:1)ベースのニューロン変換(NC)培地を使用して、これらの細胞を3週間培養した。NCは、次のサプリメントを含んだ:N2サプリメント、B27サプリメント(両方とも13、GIBCO)、ドキシサイクリン(2mg/ml、Sigma Aldrich)、ラミニン1mg/ml(Life Technologies)、ジブチリルcAMP(500mg/ml、Sigma Aldrich)、ヒト組換えNoggin(150ng/ml、R&D)、LDN-193189(0.5mM、Cayman Chemicals)及びA83-1(0.5mM、Stemgent)、CHIR99021(3mM、LC Laboratories)、並びにSB-431542(10mM、Cayman Chemicals)。培地を3日ごとに交換した。更なる成熟のために、iNをN2、B27、GDNF、BDNF(両方とも20ng/ml、R&D)、ジブチリルcAMP(500mg/ml、Sigma Aldrich)、ドキシサイクリン(2mg/ml、Sigma-Aldrich)、及びラミニン(1mg/ml、Life Technologies)を含むDMEM:F12/Neurobasalベースの神経成熟培地(NM)で培養した。96ウェルプレート中の変換されたニューロンを更に精製することなく免疫染色に使用された。
免疫蛍光染色及び顕微鏡検査:細胞をPBS中の4%パラホルムアルデヒドを使用して室温で20分間固定した。試料を4%ロバ血清及び0.2% Tween20で1時間ブロッキングした。一次抗体を4%ロバ血清及び0.1% Tween20に希釈し、試料中に4℃で一晩適用した。試料をPBSで洗浄し、フルオレセイン標識二次抗体とともに室温で1時間インキュベートし、ヘキストで20分間対比染色した。試料をNikon A1s共焦点顕微鏡(Nikon)で画像化した。神経突起の長さ及び腫脹を測定するために、画像をFijiソフトウェアで処理した。最初に、すべての細胞プロセスを選択するために画像に閾値を設定し、次に神経突起を骨格化し、パラメーターをプルーンサイクル(prune cycle)法に設定して分岐を最も短くし、端点を取り除いてプルーン端とした。次に、標識付けされた骨格について分岐の全長を計算し(ピクセル/10,000での分岐の全長=cmでの分岐の長さ)、集合体の総数を分岐の長さで割った。
RNA-seq手順:7日間分化させ、次いでSLOで5日間処理した皮質ニューロンをRNA-seq分析のために収集した。7日間連続してSLOで処理した高齢及び若年(新生児)の個人(すべて3継代)からの線維芽細胞をRNA抽出のために収集した。すべての実験を3回行い、RNeasy Plus Miniキット(Qiagen)を製造元の説明書に従って使用して、RNAをすべての試料(3つの生物学的複製物及び3つの技術的複製物)から抽出した。RNAの品質をAgilent RNA PicoChipを使用して評価し、すべての試料がQCに合格した。Illumina TruSeq RNAv2キットを製造元の説明書に従って使用し、poly-A選択を使用して、試料ライブラリを調製した。調製したライブラリを101bpのシングルリードのためにシーケンングし、ウィスコンシン大学マディソンバイオテクノロジーセンターのDNAシーケンング施設によって1試料あたり2500万超のリードの深度までIllumina HiSeqで行った。FastQCをすべての試料で行い、すべての試料がすべての品質管理測定に合格した。
RNA-seq分析:edgeRパッケージ(Robinson MD et al.Bioinformatics.26(1):139-40(2010))を使用して、差次的に発現された遺伝子をglmで同定した。0.05未満のp値及び+/-2より大きい又は小さい対数倍数変化を有する、最も差次的に発現された遺伝子の最大50個のサブセットを選択した(29)。次に、ユークリッド距離を使用して、試料及び遺伝子の両方をクラスター化した。遺伝子については、追加のエルボー関数を適用して、存在する遺伝子クラスターの数を推定した。計算された関係は、ヒートマップの上部(試料)及び左側(遺伝子)に描かれた樹形図によって表される。TMMによって正規化された遺伝子列にわたってコンピュータ計算され、スケーリングされたZスコアにより、色のグラデーションが決定される。所与の発現値のZスコアは、その遺伝子についてのすべての発現値の平均から離れた標準偏差の数である。
経験ベイズ階層モデリングアプローチEBSeqを使用して、2つ以上の条件にわたって差次的に発現された遺伝子を同定した。シーケンシング深度の差異を説明するために、DESeqの中央値正規化技法(Anders S and Huber W,Genome Biol.11(10):R106(2010))を使用した。EBSeqは、各発現パターンにある遺伝子の事後確率(PP)を計算する。PI(EE)の事後確率が1-α未満の場合、遺伝子は、100*(1-α)%に制御された偽発見率で差次的に発現すると宣言された。このDE遺伝子の列挙を考慮して、遺伝子は更に各パターンに分類され、PPによって選別される。
経路分析:一般的な経路分析のためにいくつかの経路データベースを利用するENRICHR(ワールドワイドウェブ上のenrichr.orgで入手可能)を使用し、差次的に調節された経路について、各群からのDEGを分析した。KEGGデータベース及びWikipathwayデータベースを分析に使用した。100超のTPM及び他の群の各々に対して2倍超の変化として、DEGを定義した。統計的に有意な経路は、潜在的に差次的に調節されているとして強調表示した。3つの分析のうち2つ以上で有意であることが見出された経路のみを更なる評価のために考慮した。
qRT-PCR:RNeasy Plus Miniキット(Qiagen)を製造元の説明書に従って使用して、RNA試料を得た。各試料からの500ngの精製RNAを入力として使用し、iScript cDNA合成キット(Bio-Rad)を製造元の説明書に従って使用して、cDNAライブラリを構築した。iTaq SYBR green supermix(Bio-Rad)及び等量のcDNA試料を使用して、CFX Connect qPCR機器(Bio-Rad)でqRT-PCRを行った。ΔΔCt法を使用して、結果をGAPDH又は18s rRNAレベルに正規化した。
SA-βガラクトシダーゼアッセイ:試薬中で提供される1X固定緩衝液を使用して、線維芽細胞を固定し、製造元の説明書に従って手順を行った。Nikon顕微鏡を使用して明視野像を得て、Fijiソフトウェアを使用して陽性細胞数を計算した。ヒストグラム関数(染色の量)を使用し、β-Gal染色後の外観に基づいて、陽性細胞を高度及び中程度にグループ化した。
生細胞及び死細胞の染色:細胞毒性アッセイのために、細胞を96ウェル光学プレート中で1ウェルあたり30,000個の細胞の密度でプレーティングし、各3ウェル(実験的複製)を異なる小分子で24時間処理した。次いで、細胞をPBSで洗浄し、1μM EthD-1及び1mMカルセインAMとともに室温で30分間インキュベートし、Operetta(Perkin Elmer)を使用して画像化し、Harmonyソフトウェアで分析した。
TADBP遺伝子座における一塩基多型(SNP)修飾:一塩基多型(SNP)修飾を行うために、Yang H et al.Cell 154:1370-79(2013)で論じられる一本鎖オリゴヌクレオチド(ssODN)方法を利用し、このアプローチは、Chen Y,Cao J et al.,Cell Stem Cell 17(2):233-44(2015)で公開されているCRISPRワークフローに適合するように以下のように変更された。ワールドワイドウェブ上のcrispr.mit.eduで利用可能な設計ツールを使用して目的の部位のsgRNAを同定した後、プラスミドで提供されるプロトコル(例えば、Shalem O,Sanjana NE et al.Science.343(6166):84-87(2014);Sanjana NE et al.Nat Methods 11(8):783-4(2014))に従って、sgRNA配列をFeng Zhangの研究室からのpLentiCRISPR-V1プラスミド(Addgene V2バージョン#52961)にクローニングした。細胞を培養し、Chen Y,Cao J et al.,2015に記載されているようにエレクトロポレートした。Gene Pulser Xcell System(Bio-Rad)を250V、500μFで0.4cmキュベット(Phenix Research Products)において使用し、500マイクロリットルのエレクトロポレーション緩衝液(KC1 5mM、MgCl2 5mM、HEPES 15mM、Na2HPO4 102.94mM、NaH2PO4 47.06mM、PH=7.2)中で、プラスミドの適切な組み合わせでエレクトロポレートした。TDP43G298S変異遺伝子部位を標的化する15マイクログラムのpLentiCRISPRV1-TDP43 sgl4プラスミド及び100マイクロリットルの10マイクロモルssODNのカクテル中で、細胞をエレクトロポレートした。このssODNは、sgRNA配列と非相補的であり、標的化されたインデル生成部位の上流70ヌクレオチド及び下流70ヌクレオチドを含む141ヌクレオチドを含んでいた(Yang et al.,2013)。エレクトロポレーション後、細胞を1.0mM ROCK阻害剤中で、MEFフィーダー上でプレーティングした。エレクトロポレーションの24時間後及び72時間後に、細胞をピューロマイシン(0.5μg/ml、Invivogen、ant-pr-1)で処理して、pLentiCRISPRV1-TDP43 sgl4プラスミドを含む細胞を選択した。96時間でピューロマイシンを除去した後、コロニーが見えるまで、細胞をMEF馴化hPSC培地で培養した。
単一細胞をジェノタイピングするために、生成されたコロニーを手動で選択し、機械的に脱凝集させた。Q5ポリメラーゼベースのPCR(NEB)を使用してゲノムDNAを増幅し、サンガーシーケンシングを使用して適切なコドンを決定した。非特異的なゲノム編集を同定するために、crispr.mit.eduアルゴリズムによって予測された5つの最も可能性の高いオフターゲット部位を使用して、ゲノム修飾について疑いのあるオフターゲット部位を分析した。