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特表2023-504305一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-02
(54)【発明の名称】一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート
(51)【国際特許分類】
   B62D 33/023 20060101AFI20230126BHJP
   B62D 33/027 20060101ALI20230126BHJP
【FI】
B62D33/023 E
B62D33/027 J
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022549221
(86)(22)【出願日】2021-02-17
(85)【翻訳文提出日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 CA2021050167
(87)【国際公開番号】W WO2021163789
(87)【国際公開日】2021-08-26
(31)【優先権主張番号】62/978,105
(32)【優先日】2020-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597005820
【氏名又は名称】マルティマティック インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【弁理士】
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100170184
【弁理士】
【氏名又は名称】北脇 大
(72)【発明者】
【氏名】レテフィ、マイケル ゴードン
(57)【要約】
一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲートは、テールゲートであって、外壁、内壁、および、それらの間のキャビティを有する前記テールゲートを有し、テールゲートの上部に配置されたドアセクションであって、車内壁および車外壁を有し、かつ、実質的にはテールゲートのエンベロープ内で閉じた位置と開いた位置との間を移動可能である前記ドアセクションを有し、ドアセクションは車内壁と車外壁との間の間隔を変動させるための手段を有し、車内壁と車外壁との間の間隔を変動させるための手段は、ドアセクション内に配置された少なくとも一つの回転可能なカム要素を有し、ドアセクションが閉じた位置にあるときには、車内壁が内壁と同じ高さであり、かつ、車外壁が外壁と同じ高さであり、かつ、ドアセクションが開いた位置にあるときには、車内壁と車外壁との間の間隔が減少して、ドアセクションの一部がキャビティに受け取られることを可能にするようになっている。
【選択図】図21図22図23図24
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲートであって、当該一体化され折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲートは:
テールゲートを有し、該テールゲートは、外壁、内壁、および、それらの間のキャビティを有し;
前記テールゲートの上部に配置されたドアセクションを有し、該ドアセクションは、車内壁および車外壁を有し、かつ、実質的には前記テールゲートのエンベロープ内で閉じた位置と開いた位置との間を移動可能であり;
前記ドアセクションは、前記車内壁と前記車外壁との間の間隔を変動させるための手段を有し;
前記の前記車内壁と前記車外壁との間の間隔を変動させるための手段は、前記ドアセクション内に配置された少なくとも一つの回転可能なカム要素を有し;
前記ドアセクションが前記の閉じた位置にあるときには、前記車内壁が前記内壁と同じ高さであり、かつ、前記車外壁が前記外壁と同じ高さであり、かつ、前記ドアセクションが前記の開いた位置にあるときには、前記車内壁と前記車外壁との間の間隔が減少して、前記ドアセクションの一部が前記キャビティに受け取られることを可能にするようになっている、
前記の一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート。
【請求項2】
前記の少なくとも一つの回転可能なカム要素がロッドに設置され、該ロッドは、前記ドアセクション内で前記の少なくとも一つの回転可能なカム要素の配向を変動させるために回転可能である、請求項1に記載の一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート。
【請求項3】
前記の少なくとも一つの回転可能なカム要素が複数のカム要素を有し、かつ、前記の少なくとも一つのロッドが複数のロッドを有する、請求項2に記載の一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート。
【請求項4】
前記の少なくとも一つのロッドがテールゲート本体に設置されたトラックに受け取られ、かつ、前記ロッドがいずれかの可能とされた方向に前記トラックに沿って移動して、前記ドアセクションをその閉じた位置からその開いた位置へと移動させる、請求項3に記載の一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
ピックアップトラックのテールゲートにおける開口部またはドアが有用である、種々の状況が存在する。例えば、テールゲートのドアは、積荷領域およびトラックの荷台へのいっそう良好なアクセスを提供するか、または、向上した積荷積載のための手段(長尺物の運搬における柔軟性のような)を提供するであろう。さらに、テールゲート内のドアは、フィフスホイールトレーラーを連結および運搬するときに有用であろう。通常テールゲートの中心の上部にある開口部は、フィフスホイールトレーラーのブームが、トラックの荷台の領域の中へと延びて、トラックの荷台に設置されたヒッチと接続されることを可能にする。かかるテールゲートの開口部またはドアはまた、テールゲートが水平へと下げられて、トラックの荷台より下から上に延びるトレーラーのヒッチへのアクセスを可能にする状態でも有用であろう。その他の利益は、ピックアップトラックの使用者に明らかであろう。
【背景技術】
【0002】
この問題を解決するために、種々の解決策が提案されてきた。例えば、米国特許第9,988,103号明細書は、テールゲートにおけるポケットの中へと受け取られるために、または、テールゲートの本体の一部を覆うように入れ子になるために、取り外され、水平方向にヒンジ留めされ、または、水平方向にスライドし得るテールゲートの中心セクションを開示している。取り外しは不便であり、かつ、テールゲートから分離するときに中心セクションの紛失、または、それへの損傷をもたらすかも知れない。ヒンジ留めは有効であるが、ヒンジ留めが車内であるときにはトラックの荷台の容量を減少させるか、または、ヒンジ留めが車外であるときにはトラックの荷台の後部へのアクセスが制限されるかのいずれかである。最後のスライドの実施形態では、中心セクションの外寸は、テールゲートの本体(その中へと中心セクションがスライドする)の寸法より小さくなければならないか、または、テールゲートの本体(それを覆うように中心セクションが入れ子になるか、または、横たわる)の寸法より大きくなければならないかのいずれかであることが明らかである。このことは、中心セクションがその閉じた位置、または、ホーム位置にあるときには、テールゲートの外面の不連続部を必然的にもたらす。清潔さ、および、障害の防止を含む種々の理由により、この解決策は潜在的な問題を呈する。
【0003】
したがって、必要とされるときにはテールゲートの本体の中へと受け取られ得るが、その閉じた位置またはホーム位置にあるときには滑らかであり本質的には連続的であるテールゲートの輪郭を呈する一体化されたテールゲートのドアを、優先的には中心セクションとして有することは有益であろう。
【発明の概要】
【0004】
以下の説明および図面には、種々の先行技術の解決策の問題を克服する、一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲートが開示される。
【0005】
本発明の主たる態様では、一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲートは、テールゲートであって、外壁、内壁、および、それらの間のキャビティを有する前記テールゲートを有し、テールゲートの上部に配置されたドアセクションであって、車内壁および車外壁を有し、かつ、実質的にはテールゲートのエンベロープ内で閉じた位置と開いた位置との間を移動可能である前記ドアセクションを有し、ドアセクションは車内壁と車外壁との間の間隔を変動させるための手段を有し、車内壁と車外壁との間の間隔を変動させるための手段は、ドアセクション内に配置された少なくとも一つの回転可能なカム要素を有し、ドアセクションが閉じた位置にあるときには、車内壁が内壁と同じ高さであり、かつ、車外壁が外壁と同じ高さであり、かつ、ドアセクションが開いた位置にあるときには、車内壁と車外壁との間の間隔が減少して、ドアセクションの一部がキャビティに受け取られることを可能にするようになっている。
【0006】
本発明のさらなる態様では、少なくとも一つの回転可能なカム要素は、ドアセクション内で少なくとも一つの回転可能なカム要素の配向を変動させるために回転可能なロッドに設置される。
【0007】
本発明のさらなる態様では、少なくとも一つの回転可能なカム要素は複数のカム要素を有し、かつ、少なくとも一つのロッドは複数のロッドを有する。
【0008】
本発明のさらなる態様では、ロッドはテールゲート本体に設置されたトラックに受け取られ、かつ、ロッドはいずれかの可能とされた方向にトラックに沿って移動して、ドアセクションをその閉じた位置からその開いた位置へと移動させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、テールゲートおよびテールゲートのドアセクションを有する車両の部分的な斜視図である。
図2図2は、テールゲートおよびテールゲートのドアセクションを有する車両の部分的であり分解された斜視図である。
図3図3は、閉じたテールゲートにおいて開いたドアおよびフィフスホイールトレーラーヒッチを有する車両の部分的な斜視図である。
図4図4は、開いたテールゲートにおいて開いたドアおよびフィフスホイールトレーラーヒッチを有する車両の部分的な斜視図である。
図5図5は、開いたテールゲートにおいて開いたドアセクションおよび積荷を有する車両の部分的な斜視図である。
図6図6は、閉じたテールゲートにおいて開いたドアセクションおよび積荷を有する車両の部分的な斜視図である。
図7図7は、フィフスホイールトレーラーヒッチを有する車両および取り付けられていないトレーラーの立面図である。
図8図8は、フィフスホイールトレーラーヒッチを有する車両および取り付けられたトレーラーの立面図である。
図9図9は、閉じたドアセクションを有する車両用テールゲートの車外斜視図である。
図10図10は、閉じたドアセクションを有する車両用テールゲートの車内斜視図である。
図11図11は、開いたドアセクションを有する車両用テールゲートの車外斜視図である。
図12図12は、開いたドアセクションを有する車両用テールゲートの車内斜視図である。
図13図13は、閉じたドアセクションを有する車両用テールゲートの車外斜視図である。
図14図14は、閉じたドアセクションを有する車両用テールゲートの車外斜視図であり、ドアセクションの壁がドアセクションの開放前に互いに引き合っている状態である。
図15図15は、部分的に開いたドアセクションを有する車両用テールゲートの車外斜視図である。
図16図16は、開いたドアセクションを有する車両用テールゲートの車外斜視図である。
図17図17は、テールゲートのドアセクションの車内斜視図である。
図18図18は、テールゲートのドアセクションの部分的に切り欠かれた車内斜視図である。
図19図19は、ドアセクションのないテールゲートの部分的に切り欠かれた車内斜視図である。
図20図20は、ドアセクションのない車両用テールゲートの部分的に切り欠かれた斜視図である。
図21図21は、閉じた位置にあるドアセクションを有するテールゲートの概略的で、切り欠かれた、側面の断面立面図である。
図22図22は、第一の部分的に開いた位置にあるドアセクションを有するテールゲートの概略的で、切り欠かれた、側面の断面立面図である。
図23図23は、第二の部分的に開いた位置にあるドアセクションを有するテールゲートの概略的で、切り欠かれた、側面の断面立面図である。
図24図24は、開いた位置にあるドアセクションを有するテールゲートの概略的で、切り欠かれた、側面の断面立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の詳細な説明
車両1(典型的には、ピックアップトラック)は、車両用テールゲート3を備える。テールゲート3はまた、ドアセクション5を有する。図1では、テールゲートは、通常の閉じた位置にあるドアを有して示されている。図2には、これらのコンポーネントの分解図が示されている。
【0011】
図3は、車両1の積荷領域の荷台9に設置されたフィフスホイールトレーラーヒッチ7を示している。図3では、車両用テールゲート3は通常の閉じた位置にあるが、一体化したドアセクション5はテールゲート3のエンベロープ内に引き込まれており、これはドアセクション5の開いた位置と呼ばれてもよい。図4では、テールゲート3は水平位置へと開いており、ドアセクション5はいまだにテールゲート3内に引き込まれている。図7および図8は、フィフスホイールトレーラーヒッチ7への接続のために適合するグースネックコネクター13を有するトレーラー11を示している。図8に示されているように、ドアセクション5が引き込まれた状態で、グースネック13は、引き込まれたドアセクション5によって作り出されるテールゲート3における開いた領域を通って線Yに沿って移動して、フィフスホイールトレーラーヒッチ7と係合してもよい。
【0012】
一体化された引き込み可能なドアセクション5は、フィフスホイールトレーラーヒッチを伴うものとは別に、種々の状況で有用である。例えば、テールゲート3が水平の開いた位置にあり、ドアセクション5が引き込まれた状態であるときには、図5に示されているように、ユーザーは積荷を扱うためにトラックの荷台にいっそう接近するであろう。テールゲート3が閉じた位置にあり、ドアセクション5が引き込まれた状態であるときには、図6に示されているように、積荷領域において搬送される長い積荷は、開いたドアセクションを通って車両から後方に延びてもよいが、テールゲートによって側方移動は制約される。
【0013】
図9および10に示されているように、典型的には、シート状金属もしくはプラスチック、または、かかる材料の組み合わせから形成されたテールゲート3は、外壁15および内壁17を有する。これらのテールゲートの外壁15と内壁17との間で、固定された空間的関係が維持される。少なくとも通常のドアの閉じた位置にあるドアセクション5より下の領域には、テールゲート3の内壁17と外壁15との間にキャビティ19が存在する。キャビティ19は、ドアセクション5が開き、かつ、キャビティ19の中に引き込まれるときには、それを受け入れるように構成されている。ドアセクション5は、キャビティ19の中へと部分的に引き込まれていてもよく、本質的に完全に引き込まれていてもよい。
【0014】
ドアセクション5は、車内壁21および車外壁23を有する。テールゲート3の壁とは対照的に、ドアセクション5の壁は、互いに関して移動するように構成されている。テールゲート3またはドアセクション5のいずれかに関して本明細書で用いられる壁という用語は、厳格な二次元またはシート構造を示すことを意図しない。種々の壁は、添付の図面に示されているように、深さ、および、いっそう複雑な構造を有していてもよい。ドアセクション5が通常の閉じた位置にあるときには、ドアセクション5の車内壁21は本質的にはテールゲート3の内壁17と同じ高さである。同様に、ドアセクション5が通常の閉じた位置にあるときには、ドアセクション5の車外壁23は本質的にはテールゲート3の外壁15と同じ高さである。この状態は、ドアのない単体のテールゲートと似ており、かつ、美観的に満足のいくものであるとともに、車両の清潔さ、安全性などを維持するために有益である。
【0015】
図11および図12は、引き込まれた、または、開いた位置にあるドアセクション5を有する車両用テールゲート3を示している。図11においては車両の車外から、および、図12においては車両の車内から見ると、ドアセクション5は、本質的にはキャビティ19の中に完全に引き込まれている。ドアセクション5はキャップ25を備えており、該キャップ25は、ドアセクションの開閉に関わらず、ドアセクションの適切な上面を提供する。ドアセクション5の車内壁21および車外壁23は、ドアセクションが引き込まれ、かつ、延ばされるときには、互いに関して移動するので、キャップ25は、車外壁23および車内壁21のうちの一方に接続されてもよい。キャップ25は、ドアセクション5とともに引き込まれ、かつ、延ばされる。代替的には、図21~24に示されているように、キャップは、少なくともその側方端部に隣接する断面に見られるように、T字状に形成されてもよい。キャップが車内壁21および車外壁23とともに前記壁のいずれにも接続されることなく上下に並進してもよいように、キャップ25と一体化した、または、キャップ25に取り付けられた下方に延びるアーム37が、側方に延びるロッド29に設置される。ロッド29の機能は、以下でさらに説明される。
【0016】
図13~16は、車両1の車外から見た、通常の閉じた位置から完全に引き込まれた位置へと移動するドアセクション5を示している。図13では、ドアセクション5が通常の閉じた位置にある状態で、車外壁23は、露出し、かつ、テールゲート3の外壁15と同じ高さである。図14では、ドアセクション5は、キャビティ19の中へと部分的に引き込まれている。車外壁23はここでは、キャビティ19の中に収容されるように、テールゲートの外壁15および内壁17のエンベロープ内に横たわる。図15では、ドアセクション5は、キャビティ19の中に完全に引き込まれている。図13~16に示されているように、キャップ25はドアセクション5の車外壁23に接続される。図13~16は車外の観点からの車両用テールゲートおよびドアセクションを示しているが、ドアセクション5が開いた、または、引き込まれた位置にあるときには、車内壁21もまた、内壁17と同じ高さである状態から内壁17のエンベロープ内に横たわるように移動する。
【0017】
ドアセクション5は、機械力を用いて、テールゲート3のキャビティ19の中へと引き込まれ、かつ、逆方向に延ばされる。手動機構が、互い、および、ドアセクションに向かいキャビティ19の中に入る車内壁21および車外壁23の移動を開始させてもよい。代替的には、電気動力駆動ユニットのような動力源が、これらの機能を実行してもよい。
【0018】
図17および18に示されているように、ドアセクション5の車内壁21は、車内壁21に対して直角をなす車内末端壁22を備える。同様に、ドアセクション5の車外壁23は、車外壁23に対して直角をなす車外末端壁24を備える。車内壁21および車外壁23の各端部において、車内末端壁22および車外末端壁24は重なり合って、それらが互いに隣接してスライドすることを可能にする。車内末端壁22および車外末端壁24はそれぞれ、水平な位置合わせされたスロット27を備える。ドアセクションを横切るように側方に伸びているのが少なくとも一つのロッド29であり、該少なくとも一つのロッド29は、その各端部において車内末端壁22および車外末端壁24のそれぞれにおける位置合わせされたスロット27を通って延びる。この構成は、ロッド29の端部が対応する位置合わせされたスロット27内に乗るので、各々の末端壁22および24において重なり合う様式で車内壁21および車外壁23が互いに向かって移動することを可能にする。各ロッド29は、一つ以上のカム31を備える。ロッド29は、先に記載された機械力を用いて回転する。カム31の非球形は、車内壁21と車外壁23との間の可変である可能とされる間隔を作り出す。ロッド29上のカム31がそれらの最大幅へと回転するとき、車内壁21および車外壁23は、通常のドアセクションの閉じた位置におけるように離れて保持される。対照的に、ロッド29上のカム31がそれらの最小幅へと回転するときには、車内壁21および車外壁23は互いにいっそう接近することが可能とされて、ドアセクション5がドアセクションの開いた位置においてキャビティ19の中に引き込まれることを可能にする。
【0019】
図19および20は、ドアセクション5が取り外されたテールゲート3の一部を示している。トラック33は、テールゲート3のドアセクションの方を向いた表面35上に鉛直方向に設置される。ロッド29は、ドアセクション5が開いた位置へと引き込まれ、かつ、閉じた位置へと延ばされるときに、これらのトラックに乗る。
【0020】
図21~24は、閉じたドアセクションの位置から開いたドアセクションの位置へと移動するドアセクション5の一端を断面で示している。一端のみが図示されているが、好ましくはドアセクション5の両端がこの方式で機能する。図21では、ドアセクション5の車内壁21および車外壁23は、テールゲート3の内壁17および外壁15と本質的に同じ高さである。ロッド29には、T字形の端部キャップ25の下方に延びるアーム37が接続される。ロッド29は下方に延びるアーム37におけるアパーチャを通過してもよく、それらはその他の適切な方式で接続されてもよい。ロッド29は、トラック33のうちの一つに乗る。トラック33におけるロッド29の移動線が、破線Aで示されている。
【0021】
閉じた位置からのドアセクション5の動きを開始させるために、ロッド29が回転する。ロッド29に設置されたカム31は、ドアセクションの閉じた位置において、それらの最大幅にある。カム31の回転は、車内壁21および車外壁23に関してカム31の有効直径を減少させる。このことは、車内壁21および車外壁23が互いに近くに引き合い、かつ、テールゲート3の内壁17および外壁15のエンベロープ内に収まることを可能にする。カム31は十分に回転して、車内壁21と車外壁23との間の所望の分離を可能にする。上記の機械的作用はその後、ドアセクション5をその開いた位置に配置するために、ドアセクション5がテールゲート3のキャビティ19内に十分に横たわるまで続く。
【0022】
図示されている実施形態には、特定のコンポーネントの配置構成が開示されているが、その他の配置構成も本発明から利益を得るであろうことが理解されるべきである。特定のステップの順番が示され、かつ、記載されているが、ステップは、そうでないことが示されていなければ分離され、または、組み合わされて任意の順番で実行されてもよく、かつ、それでも本発明から利益を得るであろうことが理解されるべきである。
【0023】
異なる例が図において示されている特定のコンポーネントを有するが、本発明の実施形態は、それらの特定の組み合わせに限定されない。例のうちの一つからのコンポーネントまたは特徴のいくつかを、例のうちの別のものからの特徴またはコンポーネントと組み合わせて用いることが可能である。
【0024】
例示的な実施形態が開示されてきたが、当業者であれば、特定の修正が請求の範囲内に入ることを理解する。そのため、以下の請求の範囲は、それらの真実の範囲および内容を決定するために検討されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
【手続補正書】
【提出日】2021-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲートであって、当該一体化され折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲートは:
テールゲートを有し、該テールゲートは、外壁、内壁、および、それらの間のキャビティを有し;
前記テールゲートの上部に配置されたドアセクションを有し、該ドアセクションは、車内壁および車外壁を有し、かつ、実質的には前記テールゲートのエンベロープ内で閉じた位置と開いた位置との間を移動可能であり;
前記ドアセクションは、前記車内壁と前記車外壁との間の間隔を変動させるための手段を有し;
前記の前記車内壁と前記車外壁との間の間隔を変動させるための手段は、前記ドアセクション内に配置された少なくとも一つの回転可能なカム要素を有し;
前記ドアセクションが前記の閉じた位置にあるときには、前記車内壁が前記内壁と同じ高さであり、かつ、前記車外壁が前記外壁と同じ高さであり、かつ、前記ドアセクションが前記の開いた位置にあるときには、前記車内壁と前記車外壁との間の間隔が減少して、前記ドアセクションの一部が前記キャビティに受け取られることを可能にするようになっている、
前記の一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート。
【請求項2】
前記の少なくとも一つの回転可能なカム要素のそれぞれがロッドに固定的に設置され、該ロッドは、前記ドアセクション内で前記の少なくとも一つの回転可能なカム要素のそれぞれの配向を変動させるために対応して回転可能である、請求項1に記載の一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート。
【請求項3】
前記の少なくとも一つの回転可能なカム要素が複数のカム要素を有し、かつ、前記の少なくとも一つのロッドが複数のロッドを有する、請求項2に記載の一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート。
【請求項4】
前記の少なくとも一つのロッドがテールゲート本体に設置されたトラックに受け取られ、かつ、前記ロッドがいずれかの可能とされた方向に前記トラックに沿って移動して、前記ドアセクションをその閉じた位置からその開いた位置へと移動させる、請求項3に記載の一体化された折り畳み可能なドアを有する車両用テールゲート。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正の内容】
図18
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正の内容】
図19
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正の内容】
図20
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正の内容】
図21
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正の内容】
図22
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図23
【補正方法】変更
【補正の内容】
図23
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図24
【補正方法】変更
【補正の内容】
図24
【国際調査報告】