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特表2023-504329交連部アセンブリ位置ロッキングのための交連部ポストの突出部を備えた人工心臓弁
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-03
(54)【発明の名称】交連部アセンブリ位置ロッキングのための交連部ポストの突出部を備えた人工心臓弁
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20230127BHJP
【FI】
A61F2/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021574304
(86)(22)【出願日】2020-11-25
(85)【翻訳文提出日】2022-02-08
(86)【国際出願番号】 US2020062225
(87)【国際公開番号】W WO2021113143
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】62/945,029
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500218127
【氏名又は名称】エドワーズ ライフサイエンシーズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Edwards Lifesciences Corporation
【住所又は居所原語表記】One Edwards Way, Irvine, CALIFORNIA 92614, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ノーム・ニア
(72)【発明者】
【氏名】ダニー・エム・ガーマヒ
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA27
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC12
4C097CC18
4C097SB02
(57)【要約】
人工心臓弁は、拡張可能な環状のフレームおよび弁構造体を含む。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。また、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。弁構造体は、環状のフレームの中に支持されており、複数の弁尖を含む。それぞれの弁尖は、1対のタブを有している。隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している。それぞれの交連部タブアセンブリは、交連部支持ポストのうちの対応するものに連結されている。それぞれの交連部支持ポストは、1つ以上の突出部を備えた第1の部分を有しており、1つ以上の突出部は、フレームの軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工心臓弁であって、前記人工心臓弁は、
環状のフレームであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、前記弁構造体は、前記環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖の前記タブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する前記交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、前記1対の第1の突出部は、前記環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリが、前記第1の部分と前記環状のフレームの前記流入端部との間に、前記軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第1の突出部が、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている、人工心臓弁。
【請求項2】
それぞれの交連部ポストは、1対の第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、前記1対の第2の突出部は、前記環状のフレームの前記円周方向に沿って反対方向に突き出ており;
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリは、前記第1の部分と前記第2の部分との間に前記軸線方向に沿って配設されており;
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第2の突出部は、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、請求項1に記載の人工心臓弁。
【請求項3】
それぞれの交連部支持ポストに関して、
それぞれの第2の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、
対応する前記交連部タブアセンブリの前記タブは、前記1対の第2の突出部の前記アパーチャーを通過する1つ以上の縫合糸を介して、前記交連部支持ポストに連結されている、請求項2に記載の人工心臓弁。
【請求項4】
それぞれの交連部支持ポストに関して、
それぞれの第1の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、
対応する前記交連部タブアセンブリの前記タブは、前記1対の第1の突出部の前記アパーチャーを通過する1つ以上の縫合糸を介して、前記交連部支持ポストに連結されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項5】
人工心臓弁であって、前記人工心臓弁は、
環状のフレームであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、前記弁構造体は、前記環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖の前記タブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する前記交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、前記第1の突出部は、前記環状のフレームの内部に向けて前記環状のフレームの半径方向に沿って突き出ており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリが、前記第1の部分と前記環状のフレームの前記流入端部との間に、前記軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第1の突出部が、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている、人工心臓弁。
【請求項6】
それぞれの交連部ポストは、第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、前記第2の突出部は、前記環状のフレームの前記内部に向けて前記半径方向に沿って突き出ており;
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリは、前記第1の部分と前記第2の部分との間に前記軸線方向に沿って配設されており;
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第2の突出部は、前記軸線方向に沿って配設されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、請求項5に記載の人工心臓弁。
【請求項7】
それぞれの交連部支持ポストに関して、
前記第2の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、
対応する前記交連部タブアセンブリの前記タブは、前記第2の突出部の前記少なくとも1つのアパーチャーを通過する1つ以上の縫合糸を介して、前記交連部支持ポストに連結されている、請求項6に記載の人工心臓弁。
【請求項8】
それぞれの交連部支持ポストに関して、
前記第1の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、
対応する前記交連部タブアセンブリの前記タブは、前記第1の突出部の前記少なくとも1つのアパーチャーを通過する1つ以上の縫合糸を介して、前記交連部支持ポストに連結されている、請求項5から7のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項9】
人工心臓弁であって、前記人工心臓弁は、
環状のフレームであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、前記弁構造体は、前記環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖の前記タブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する前記交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、前記1対の第1の突出部は、前記環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有しており、前記ネック部分は、前記端部部分とそれぞれの前記交連部支持ポストの前記第1の部分の中央部分との間に、前記円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つのスロットが、前記中央部分の表面と前記端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリが、前記第1の部分と前記環状のフレームの前記流入端部との間に、前記軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第1の突出部が、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている、人工心臓弁。
【請求項10】
それぞれの交連部ポストは、1対の第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、前記1対の第2の突出部は、前記環状のフレームの前記円周方向に沿って反対方向に突き出ており、それぞれの第2の突出部は、第3の幅を有する第2のネック部分と、前記第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第2の端部部分とを有しており、前記第2のネック部分は、前記第2の端部部分とそれぞれの前記交連部支持ポストの前記第2の部分の第2の中央部分との間に、前記円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つの第2のスロットが、前記第2の中央部分の表面と前記第2の端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており;
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリは、前記第1の部分と前記第2の部分との間に前記軸線方向に沿って配設されており;
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第2の突出部は、前記軸線方向に沿って配設されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、請求項9に記載の人工心臓弁。
【請求項11】
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリの前記タブは、前記1対の第2の突出部によって形成された前記第2のスロットを通過する1つ以上の縫合糸を介して、前記交連部支持ポストに連結されている、請求項10に記載の人工心臓弁。
【請求項12】
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリの前記タブは、前記1対の第1の突出部によって形成された前記スロットを通過する1つ以上の縫合糸を介して、前記交連部支持ポストに連結されている、請求項9から11のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項13】
人工心臓弁であって、前記人工心臓弁は、
環状のフレームであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、前記弁構造体は、前記環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖の前記タブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する前記交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、前記第1の突出部は、前記環状のフレームの内部に向けて前記環状のフレームの半径方向に沿って突き出ており、それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有しており、前記ネック部分は、前記端部部分とそれぞれの前記交連部支持ポストの前記第1の部分の中央部分との間に、前記半径方向に沿って配設されており、少なくとも1つのスロットが、前記中央部分の表面と前記端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリが、前記第1の部分と前記環状のフレームの前記流入端部との間に、前記軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第1の突出部が、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている、人工心臓弁。
【請求項14】
それぞれの交連部ポストは、第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、前記第2の突出部は、前記環状のフレームの前記内部に向けて前記半径方向に沿って突き出ており、それぞれの第2の突出部は、第3の幅を有する第2のネック部分と、前記第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第2の端部部分とを有しており、前記第2のネック部分は、前記第2の端部部分とそれぞれの前記交連部支持ポストの前記第2の部分の第2の中央部分との間に、前記半径方向に沿って配設されており、少なくとも1つの第2のスロットが、前記第2の中央部分の表面と前記第2の端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており;
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリは、前記第1の部分と前記第2の部分との間に前記軸線方向に沿って配設されており;
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第2の突出部は、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、請求項13に記載の人工心臓弁。
【請求項15】
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリの前記タブは、前記第2の突出部によって形成された前記少なくとも1つの第2のスロットを通過する1つ以上の縫合糸を介して、前記交連部支持ポストに連結されている、請求項14に記載の人工心臓弁。
【請求項16】
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリの前記タブは、前記第1の突出部によって形成された前記少なくとも1つのスロットを通過する1つ以上の縫合糸を介して、前記交連部支持ポストに連結されている、請求項13から15のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項17】
人工心臓弁であって、前記人工心臓弁は、
環状のフレームであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、前記弁構造体は、前記環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖の前記タブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、それぞれの交連部支持ポストに連結されている、弁構造体と
を含み、
前記環状のフレームは、前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を拘束するための手段を含む、人工心臓弁。
【請求項18】
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する前記交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられている、請求項17に記載の人工心臓弁。
【請求項19】
軸線方向運動を拘束するための前記手段は、下流方向に、上流方向に、または、その両方に、前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を拘束するように構築および配置されている、請求項17または18に記載の人工心臓弁。
【請求項20】
軸線方向運動を拘束するための前記手段は、1つ以上の突出部を含み、前記1つ以上の突出部は、前記交連部支持ポストのそれぞれの中央部分から、前記環状のフレームの円周方向または半径方向に沿って突き出ている、請求項17から19のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項21】
前記交連部支持ポストは、アクチュエーターアセンブリの一部であり、前記アクチュエーターアセンブリは、前記半径方向に圧縮された構成と前記半径方向に拡張された構成との間で、前記環状のフレームを作動させる、請求項1から20のいずれか一項に記載の人工心臓弁。
【請求項22】
人工心臓弁を組み立てる方法であって、前記方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の前記交連部支持ポストを含み、それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、前記弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、前記1対の第1の突出部は、前記環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリが、前記第1の部分と前記環状のフレームの前記流入端部との間に、前記軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第1の突出部が、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっており、
配設する前記ステップは、
前記交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
前記交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含む、方法。
【請求項23】
それぞれの交連部ポストは、1対の第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、前記1対の第2の突出部は、前記環状のフレームの前記円周方向に沿って反対方向に突き出ており、
前記交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部ポストの上に配設する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリを、前記第1の部分と前記第2の部分との間に、前記軸線方向に沿って配設するステップを含み、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第2の突出部は、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
それぞれの交連部支持ポストに関して、それぞれの第2の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第2の突出部の前記アパーチャーに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
それぞれの交連部支持ポストに関して、それぞれの第1の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第1の突出部の前記アパーチャーに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、請求項22から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
人工心臓弁を組み立てる方法であって、前記方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の前記交連部支持ポストを含み、それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、前記弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、前記第1の突出部は、前記環状のフレームの内部に向けて前記環状のフレームの半径方向に沿って突き出ており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリが、前記第1の部分と前記環状のフレームの前記流入端部との間に、前記軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第1の突出部が、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっており、
配設する前記ステップは、
前記交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
前記交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含む、方法。
【請求項27】
それぞれの交連部ポストは、第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、前記第2の突出部は、前記環状のフレームの前記内部に向けて前記半径方向に沿って突き出ており、
前記交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部ポストの上に配設する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリを、前記第1の部分と前記第2の部分との間に、前記軸線方向に沿って配設するステップを含み、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第2の突出部は、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第2の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第2の突出部の少なくとも1つのアパーチャーに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
それぞれの交連部支持ポストに関して、それぞれの第1の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第1の突出部の前記少なくとも1つのアパーチャーに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、請求項26から28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
人工心臓弁を組み立てる方法であって、前記方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の前記交連部支持ポストを含み、それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、前記弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、前記1対の第1の突出部は、前記環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有しており、前記ネック部分は、前記端部部分とそれぞれの前記交連部支持ポストの前記第1の部分の中央部分との間に、前記円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つのスロットが、前記中央部分の表面と前記端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリが、前記第1の部分と前記環状のフレームの前記流入端部との間に、前記軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第1の突出部が、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっており、
配設する前記ステップは、
前記交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
前記交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含む、方法。
【請求項31】
それぞれの交連部ポストは、1対の第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、前記1対の第2の突出部は、前記環状のフレームの前記円周方向に沿って反対方向に突き出ており、それぞれの第2の突出部は、第3の幅を有する第2のネック部分と、前記第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第2の端部部分とを有しており、前記第2のネック部分は、前記第2の端部部分とそれぞれの前記交連部支持ポストの前記第2の部分の第2の中央部分との間に、前記円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つの第2のスロットが、前記第2の中央部分の表面と前記第2の端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
前記交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部ポストの上に配設する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリを、前記第1の部分と前記第2の部分との間に、前記軸線方向に沿って配設するステップを含み、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第2の突出部は、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第2の突出部によって形成された前記第2のスロットに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、前記1対の第1の突出部によって形成された前記スロットに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、請求項30から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
人工心臓弁を組み立てる方法であって、前記方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、前記環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、前記環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、前記流出端部は、前記フレームの軸線方向に沿って前記流入端部から分離されており、前記環状のフレームは、複数の前記交連部支持ポストを含み、それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、前記弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、前記第1の突出部は、前記環状のフレームの内部に向けて前記環状のフレームの半径方向に沿って突き出ており、それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有しており、前記ネック部分は、前記端部部分とそれぞれの前記交連部支持ポストの前記第1の部分の中央部分との間に、前記半径方向に沿って配設されており、少なくとも1つのスロットが、前記中央部分の表面と前記端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリが、前記第1の部分と前記環状のフレームの前記流入端部との間に、前記軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第1の突出部が、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっており、
配設する前記ステップは、
前記交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
前記交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの前記交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含む、方法。
【請求項35】
それぞれの交連部ポストは、第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、前記第2の突出部は、前記環状のフレームの前記内部に向けて前記半径方向に沿って突き出ており、それぞれの第2の突出部は、第3の幅を有する第2のネック部分と、前記第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第2の端部部分とを有しており、前記第2のネック部分は、前記第2の端部部分とそれぞれの前記交連部支持ポストの前記第2の部分の第2の中央部分との間に、前記半径方向に沿って配設されており、少なくとも1つの第2のスロットが、前記第2の中央部分の表面と前記第2の端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
前記交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部ポストの上に配設する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する前記交連部タブアセンブリを、前記第1の部分と前記第2の部分との間に、前記軸線方向に沿って配設するステップを含み、
それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第2の突出部は、前記軸線方向に沿って配置されており、それぞれの前記交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第2の突出部によって形成された前記少なくとも1つの第2のスロットに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結する前記ステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、前記第1の突出部によって形成された前記スロットに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、請求項34から36のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2019年12月6日に出願された「Prosthetic Heart Valve Assemblies and Methods」という標題の米国仮出願第62/945,029号の利益を主張し、その文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、人工心臓弁に関し、とりわけ、人工心臓弁のフレームの交連部ポストへの人工心臓弁の弁構造体の交連部アセンブリの取り付けに関する。
【背景技術】
【0003】
人間の心臓は、さまざまな弁膜症に苦しむ可能性がある。これらの弁膜症は、心臓の重大な機能不全を結果として生じさせる可能性があり、最終的には、天然の弁の修復または天然の弁と人工的な弁との交換を必要とする。複数の公知の修復デバイス(たとえば、ステント)および人工的な弁、ならびに、これらのデバイスおよび弁を人間に植え込む複数の公知の方法が存在している。外科手術では容易にアクセス可能でない体内の場所に、または、外科手術なしのアクセスが望ましい場所に、人工医療用デバイスを送達するためのさまざまな手順において、経皮的で低侵襲性の外科的アプローチが使用されている。1つの特定の例において、人工心臓弁は、送達デバイスの遠位端部の上にクリンプされた(crimped)状態で装着され、人工弁が心臓の中の植え込み部位に到達するまで、患者の血管系を通して(たとえば、大腿動脈および大動脈を通して)前進させられ得る。次いで、たとえば、人工弁がその上に装着されているバルーンを膨張させることによって、拡張力を人工弁に印加する機械的なアクチュエーターを作動させることによって、または、人工弁がその機能的なサイズまで自己拡張することができるように、送達デバイスのシースから人工弁を展開することによって、人工弁は、その機能的なサイズまで拡張される。
【0004】
拡張のための機械的なアクチュエーターに依存する人工弁は、「機械的に拡張可能な」人工心臓弁と称され得る。アクチュエーターは、典型的に、送達装置のハンドルから人工弁へ拡張力を伝達するように構成されているプルケーブル、縫合糸、ワイヤー、および/またはシャフトの形態をとる。
【0005】
拡張可能な経カテーテル心臓弁は、円筒状の金属フレームまたはステントと、フレームの内側に装着されている人工弁尖とを含むことが可能である。弁尖は、交連部タブアセンブリを介してフレームの交連部ポストに取り付けられ得る。それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖のタブ同士を互いに接続することによって事前に組み立てられ得る。交連部アセンブリの最も外側の部分は、交連部ポストに巻き付けられ得、次いで、交連部アセンブリは、縫合糸によってフレームのそれぞれの交連部ポストに取り付けられ得る。
【0006】
そのような交連部装着方法は、製作上の課題を提示する可能性がある。その理由は、交連部ポストの上への交連部アセンブリの正確な位置決めが困難である可能性があり、アセンブリのハンドリング、クリンピング、または弁拡張の間に、交連部ポストの上での交連部アセンブリの位置が変化する可能性があるからである。交連部ポストに対する交連部アセンブリの望ましくない配設は、交連部ポストの上で交連部アセンブリが回転し、弁尖構成体がもはやフレームの中で中心に置かれなくなるようになくなること、および/または、交連部アセンブリが交連部ポストに沿って軸線方向にスライドし、交連部アセンブリの一部が交連部ポストの縁部から滑り落ちるようになること(それは、弁クリンピングの間に起こる可能性がある)、および/または、交連部アセンブリが交連部ポストに沿って軸線方向にスライドし、交連部アセンブリの一部がフレーム接合部に対して圧縮されるようになること(それも、弁クリンピングの間に起こる可能性がある)を含む可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第10,603,165号明細書
【特許文献2】米国特許第10,806,573号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2018/0344456号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2020/0188099号明細書
【特許文献5】米国特許出願第17/005,058号明細書
【特許文献6】国際公開第WO2020/081893号パンフレット
【特許文献7】米国特許出願公開第2018/0325665号明細書
【特許文献8】米国特許第9,827,093号明細書
【特許文献9】米国特許第10,076,638号明細書
【特許文献10】米国特許第9,339,384号明細書
【特許文献11】米国特許第10,588,744号明細書
【特許文献12】米国特許第8,652,202号明細書
【特許文献13】米国特許第9,867,700号明細書
【特許文献14】米国特許第6,730,118号明細書
【特許文献15】米国特許第7,393,360号明細書
【特許文献16】米国特許第7,510,575号明細書
【特許文献17】米国特許第7,993,394号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、改善された人工心臓弁、および、弁尖アセンブリを人工心臓弁のフレームに固定するための方法のための必要性が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書で説明されているのは、人工心臓弁の実施形態、および、人工心臓弁を組み立てるための方法の実施形態である。いくつかの実施形態において、人工心臓弁のための拡張可能な環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。それぞれの交連部支持ポストは、突出部を有しており、突出部は、環状のフレームの長手方向軸線に対して垂直の方向に延在しており、突出部は、弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリの交連部支持ポストに沿った移動を拘束する。いくつかの実施形態において、突出部は、半径方向内向きにまたは環状のフレームの円周方向に沿って延在している。いくつかの実施形態において、縫合糸は、突出部の1つ以上のアパーチャーを通過させられ、または、突出部によって形成されたオープンスロットを通過させられ、交連部タブアセンブリを交連部支持ポストにさらに固定することが可能である。いくつかの実施形態において、それぞれの交連部支持ポストは、交連部タブアセンブリの反対側端部部分において交連部タブアセンブリの移動を拘束する突出部を含む。
【0010】
1つの代表的な実施形態において、人工心臓弁は、拡張可能な環状のフレームおよび弁構造体を含むことが可能である。環状のフレームは、長手方向軸線を有することが可能であり、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。弁構造体は、フレームによって支持され得、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。隣接する弁尖のタブは、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部ポストが存在することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、それぞれの交連部支持ポストに連結され得、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられている。少なくともそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分は、少なくとも1つの第1の突出部を含むことが可能であり、少なくとも1つの第1の突出部は、長手方向軸線に対して垂直の方向に延在しており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するように構築されている。
【0011】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁を組み立てる方法は、長手方向軸線を有する拡張可能な環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に交連部タブアセンブリを配設するステップを含むことが可能である。それぞれの交連部支持ポストは、第1の部分および第2の部分を有することが可能である。第1の部分は、第2の部分よりも環状のフレームの軸線方向端部のより近くにあることが可能である。方法は、それぞれの交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップをさらに含むことが可能である。配設するステップは、交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと、交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップとを含むことが可能である。少なくともそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分は、少なくとも1つの第1の突出部を含むことが可能であり、少なくとも1つの第1の突出部は、長手方向軸線に対して垂直の方向に延在しており、環状のフレームの前記軸線方向端部に向けたそれぞれの交連部タブアセンブリの移動を拘束するように構築されている。
【0012】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁は、環状のフレームおよび弁構造体を含む。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。弁構造体は、環状のフレームの中に支持され得、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結され得、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられている。それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、1対の第1の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ている。それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設され得る。それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部が、軸線方向に沿って配置され得、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【0013】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁は、環状のフレームおよび弁構造体を含む。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。弁構造体は、環状のフレームの中に支持され得、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結され得、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられている。それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有することが可能であり、第1の突出部は、環状のフレームの内部に向けて環状のフレームの半径方向に沿って突き出ている。それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設され得る。それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部が、軸線方向に沿って配置され得、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【0014】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁は、環状のフレームおよび弁構造体を含む。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。弁構造体は、環状のフレームの中に支持され得、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結され得、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられている。それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有することが可能であり、1対の第1の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ている。それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有することが可能である。ネック部分は、端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分の中央部分との間に、円周方向に沿って配設され得、少なくとも1つのスロットが、中央部分の表面と端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっている。それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設され得る。それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【0015】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁は、環状のフレームおよび弁構造体を含む。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。弁構造体は、環状のフレームの中に支持され得、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結され得、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられている。それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有することが可能であり、第1の突出部は、環状のフレームの内部に向けて環状のフレームの半径方向に沿って突き出ている。それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有することが可能である。ネック部分は、端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分の中央部分との間に、半径方向に沿って配設され得、少なくとも1つのスロットが、中央部分の表面と端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっている。それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設され得る。それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部が、軸線方向に沿って配置され得、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【0016】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁は、環状のフレームおよび弁構造体を含む。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。弁構造体は、環状のフレームの中に支持され得、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、それぞれの交連部支持ポストに連結され得る。環状のフレームは、交連部タブアセンブリの軸線方向運動を拘束するための手段を含むことが可能である。
【0017】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁を組み立てる方法は、弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップを含むことが可能である。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在することが可能である。弁構造体は、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成され得る。方法は、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップをさらに含むことが可能である。それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有することが可能であり、1対の第1の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ている。それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設され得る。それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部が、軸線方向に沿って配置され得、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【0018】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁を組み立てる方法は、弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップを含むことが可能である。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在することが可能である。弁構造体は、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成され得る。方法は、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップをさらに含むことが可能である。それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有することが可能であり、第1の突出部は、環状のフレームの内部に向けて環状のフレームの半径方向に沿って突き出ている。それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設され得る。それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部が、軸線方向に沿って配置され得、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【0019】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁を組み立てる方法は、弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップを含むことが可能である。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在することが可能である。弁構造体は、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成され得る。方法は、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップをさらに含むことが可能である。それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有することが可能であり、1対の第1の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ている。それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有することが可能である。ネック部分は、端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分の中央部分との間に、円周方向に沿って配設され得、少なくとも1つのスロットが、中央部分の表面と端部部分の向かい合う表面との間に形成され得るようになっている。それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設され得る。それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部が、軸線方向に沿って配置され得、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【0020】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁を組み立てる方法は、弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップを含むことが可能である。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在することが可能である。弁構造体は、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成され得る。方法は、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップをさらに含むことが可能である。それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有することが可能であり、第1の突出部は、環状のフレームの内部に向けて環状のフレームの半径方向に沿って突き出ている。それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有することが可能である。ネック部分は、端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分の中央部分との間に、半径方向に沿って配設され得、少なくとも1つのスロットが、中央部分の表面と端部部分の向かい合う表面との間に形成され得るようになっている。それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設され得る。それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部が、軸線方向に沿って配置され得、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている。
【0021】
別の代表的な実施形態において、人工心臓弁を組み立てる方法は、弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップを含むことが可能である。環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり得る。環状のフレームは、流入端部および流出端部を有することが可能であり、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されている。環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含むことが可能である。弁構造体は、複数の弁尖を含むことが可能である。それぞれの弁尖は、1対のタブを有することが可能である。それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成され得る。方法は、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップをさらに含むことが可能である。環状のフレームは、交連部タブアセンブリの軸線方向運動を拘束するための手段を含むことが可能である。
【0022】
本開示のさまざまな革新のいずれかは、組み合わせてまたは別個に使用され得る。この概要は、簡単化された形態で概念の選択を紹介するために提供されており、それらは、詳細な説明においてさらに下記に説明されている。この概要は、特許請求されている主題の重要な特徴または本質的な特徴を識別することを意図しておらず、特許請求されている主題の範囲を限定するために使用されることも意図していない。本発明の先述のおよび他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明からより明らかになることとなり、詳細な説明は、添付の図を参照して進行する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】人工心臓弁の例示的な実施形態の斜視図である。
図2】人工心臓弁のための弁尖アセンブリを形成するために使用される個々の弁尖の平面図である。
図3A】人工心臓弁の長手方向軸線に沿って見られたときの、交連部タブアセンブリを交連部支持ポストに組み立てるさまざまな段階の概略図である。
図3B】人工心臓弁の長手方向軸線に沿って見られたときの、交連部タブアセンブリを交連部支持ポストに組み立てるさまざまな段階の概略図である。
図3C】人工心臓弁の外部から半径方向に沿って見られたときの、交連部支持ポストに固定されている交連部タブアセンブリの概略図である。
図4A】交連部タブアセンブリが据え付けられていない状態の交連部支持ポストの第1の例の斜視図である。
図4B】交連部タブアセンブリが据え付けられた状態の交連部支持ポストの第1の例の斜視図である。
図5A】交連部タブアセンブリが据え付けられていない状態の交連部支持ポストの第2の例の斜視図である。
図5B】交連部タブアセンブリが据え付けられた状態の交連部支持ポストの第2の例の斜視図である。
図6A】交連部タブアセンブリが据え付けられていない状態の交連部支持ポストの第3の例の斜視図である。
図6B】交連部タブアセンブリが据え付けられた状態の交連部支持ポストの第3の例の斜視図である。
図7A】交連部タブアセンブリが据え付けられていない状態の交連部支持ポストの第4の例の斜視図である。
図7B】交連部タブアセンブリが据え付けられた状態の交連部支持ポストの第4の例の斜視図である。
図8A】交連部タブアセンブリが据え付けられていない状態の交連部支持ポストの第5の例の斜視図である。
図8B】交連部タブアセンブリが据え付けられた状態の交連部支持ポストの第5の例の斜視図である。
図9A】交連部タブアセンブリが据え付けられていない状態の交連部支持ポストの第6の例の斜視図である。
図9B】交連部タブアセンブリが据え付けられた状態の交連部支持ポストの第6の例の斜視図である。
図10A】交連部タブアセンブリが据え付けられていない状態の交連部支持ポストの第7の例の斜視図である。
図10B】交連部タブアセンブリが据え付けられた状態の交連部支持ポストの第7の例の斜視図である。
図11A】交連部タブアセンブリが据え付けられていない状態の交連部支持ポストの第8の例の斜視図である。
図11B】交連部タブアセンブリが据え付けられた状態の交連部支持ポストの第8の例の斜視図である。
図12A図1の人工心臓弁を植え込むために使用され得る例示的な人工弁送達装置を示す図である。
図12B】送達装置の遠位端部部分および図1に示されている人工弁の斜視図であり、半径方向に拡張された状態で人工弁を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書で説明されているのは、人工心臓弁、人工心臓弁のための交連部支持ポストおよび弁尖アセンブリを備えた環状のフレーム、ならびに、人工心臓弁を形成するために弁尖アセンブリを環状のフレームの交連部支持ポストに組み立てるための方法の例である。人工心臓弁は、交連部支持ポストおよび弁構造体を備えた環状のフレームを含むことが可能であり、弁構造体は、フレームによって支持されている弁尖アセンブリによって形成されている。弁尖アセンブリは、複数の弁尖を含むことが可能であり、複数の弁尖のそれぞれは、1対のタブを有している。隣接する弁尖のタブは、一緒に連結され、交連部タブアセンブリを形成することが可能であり、弁尖アセンブリは、それぞれ、交連部支持ポストに連結されている交連部タブアセンブリを介してフレームによって支持され得る。交連部支持ポストは、1つ以上の突出部を有することが可能であり、それは、半径方向内向きまたは円周方向のいずれかに延在している。これらの突出部は、その交連部支持ポストに沿ってそれぞれの交連部タブアセンブリの移動を拘束することが可能である。いくつかの実施形態において、交連部タブアセンブリは、1つ以上の縫合糸を介して交連部支持ポストにさらに連結され得、1つ以上の縫合糸は、突出部の中のアパーチャーまたは突出部によって形成されたスロットを通って延在している。結果として、人工心臓弁のための弁尖アセンブリの位置は、人工心臓弁の組み立ておよび使用の間に、適切な場所に効果的にロックされ得、弁尖アセンブリを人工心臓弁のフレームに固定するための時間および労力が低減され得る。
【0025】
図1は、開示されている主題の1つ以上の実施形態による例示的な人工心臓弁10を示している。人工心臓弁10は、患者の中への送達のための半径方向に圧縮された構成と(図1に示されているような)半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に圧縮可能および拡張可能であり得る。特定の実施形態において、人工心臓弁10は、天然の大動脈弁輪の中に植え込まれ得るが、それは、心臓の中の他の場所にも(天然の僧帽弁、天然の肺動脈弁、または、天然の三尖弁の中を含む)植え込まれ得る。
【0026】
人工心臓弁10は、第1の軸線方向端部14および第2の軸線方向端部16を有する環状のステントまたはフレーム12を含むことが可能である。示されている実施形態では、第1の軸線方向端部14は、流入端部であることが可能であり、第2の軸線方向端部16は、流出端部であることが可能である。流出端部16は、経大腿的な逆行性の送達アプローチで、天然の大動脈弁の中に人工心臓弁を送達して植え込むための送達装置に連結され得る。したがって、人工心臓弁の送達構成において、流出端部16は、人工弁の最も近位の端部である。他の実施形態では、交換されている特定の天然の弁および使用されている送達技法(たとえば、経中隔的、経心尖的など)に応じて、流入端部14が、送達装置に連結され得る。たとえば、経中隔的な送達アプローチを介して天然の僧帽弁に人工心臓弁を送達するときには、流入端部14が、送達装置に連結され得る(したがって、送達構成において人工心臓弁の最も近位の端部になることとなる)。
【0027】
図1に示されているように、フレーム12は、フレーム12は、格子タイプパターン(たとえば、角度付きストラットのアレイ)で配置されている複数の相互接続されたストラット28を含むことが可能である。ストラット28は、人工心臓弁10が拡張された構成にあるときには、斜めに位置決めされており、または、人工心臓弁10の長手方向軸線に対して所定の角度でオフセットされており(ずらされており)、また、人工心臓弁10の長手方向軸線から半径方向にオフセットされているものとして示されている。他の実装形態において、ストラット28は、図1に示されているものとは異なる量だけオフセットされ得、または、ストラット28のうちのいくつかもしくはすべては、人工心臓弁10の長手方向軸線に対して平行に位置決めされ得る。
【0028】
図1に図示されている実施形態では、ストラット28は、それぞれのストラットの長さに沿って1つ以上の枢動ジョイントにおいて、互いに枢動可能に連結されている。たとえば、ストラット28のそれぞれは、ストラットの両端部におけるアパーチャー、および、ストラットの長さに沿って間隔を置いて配置されたアパーチャーを備えて形成され得る。それぞれのヒンジは、ストラット28が締結具または枢動部材(たとえば、アパーチャーを通って延在するリベットまたはピン30など)を介して互いに重なり合う場所において形成され得る。ヒンジは、フレーム12が半径方向に拡張または圧縮されるときに(たとえば、人工心臓弁10の組み立て、準備、または植え込みなどの間に)、ストラット28が互いに対して枢動することを可能にすることができる。フレーム12またはその構成要素(たとえば、ストラット28および/またはピン30)は、さまざまな適切な材料(たとえば、ステンレス鋼、コバルトクロム合金、またはニッケルチタン合金(「NiTi」)、たとえば、ニチノールなど)のいずれかから作製され得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、フレーム12は、個々の構成要素(たとえば、フレームのストラットおよび締結具)を形成することによって、および、次いで、個々の構成要素を一緒に機械的に組み立てて接続することによって構築され得る。他の実施形態では、ストラット28は、それぞれのヒンジによって互いに連結されていないが、その他の方法で互いに対して枢動可能であるかまたは曲げ可能であり、フレーム12の半径方向の拡張および収縮を可能にする。たとえば、フレーム12は、(たとえば、レーザー切断、電鋳、または物理蒸着を介して)単一ピースの材料(たとえば、金属チューブ)から形成され得る。フレームおよび人工心臓弁の構築に関するさらなる詳細は、米国特許第10,603,165号および米国特許第10,806,573号、米国特許出願公開第2018/0344456号および米国特許出願公開第2020/0188099号、米国特許出願第17/005,058号、および国際公開第WO2020/081893号に説明されており、それらの文献のすべては、参照により本明細書に組み込まれている。
【0030】
人工心臓弁10は、複数のアクチュエーター80をさらに含むことが可能であり、複数のアクチュエーター80は、フレーム12の内側表面に装着されており、フレーム12の内側表面の周りに間隔を置いて配置されている。アクチュエーターは、人工弁を半径方向に拡張または圧縮するために、対応する拡張力および圧縮力をフレームに印加するように構成され得る。たとえば、図示されている実施形態において、アクチュエーター80は、リニアアクチュエーターであり、リニアアクチュエーターのそれぞれは、内側部材90(または、ピストン)および外側部材92(または、シリンダー)を含む。内側部材90は、(たとえば、第1の軸線方向端部14などにおいて)フレームの接合部に枢動可能に連結されており、一方では、外側部材92は、第2の軸線方向端部16のより近くにあるフレームの別の接合部に枢動可能に連結されている。外側部材92に対して内側部材90を近位に移動させること、および/または、内側部材90に対して外側部材92を遠位に移動させることは、人工弁を半径方向に拡張するのに効果的であり得る。逆に、外側部材92に対して内側部材90を遠位に移動させること、および/または、内側部材90に対して外側部材92を近位に移動させることは、人工弁を半径方向に圧縮するのに効果的であり得る。アクチュエーター80は、ロッキング機構を含むことが可能であり、ロッキング機構は、患者の身体の内側で人工弁を拡張された状態に保つように構成されている。
【0031】
いくつかの実施形態において、アクチュエーター80のそれぞれは、経カテーテル送達システムの送達装置の1つ以上のそれぞれのアクチュエーターとの解放可能な接続を形成するように構成され得る。送達装置のアクチュエーターは、人工弁を拡張または圧縮するために、送達装置のハンドルからアクチュエーター80へ力を伝達することが可能である。アクチュエーター、ロッキング機構、および、アクチュエーターを作動させるための送達装置のさらなる詳細は、米国特許第10,603,165号および米国特許第10,806,573号、ならびに米国特許出願公開第2018/0325665号に見出され得、それらの文献のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。以前に出願された出願に開示されているアクチュエーターおよびロッキング機構のいずれかは、本明細書で開示されている人工弁のいずれかの中に組み込まれ得る。さらに、以前に出願された出願に開示されている送達装置のいずれかは、本明細書で開示されている人工弁のいずれかを送達して植え込むために使用され得る。
【0032】
たとえば、図12A図12Bを参照すると、患者の心臓の中に人工心臓弁(たとえば、人工心臓弁10など)を送達して植え込むために使用され得る送達装置400が図示されている。送達装置400は、ハンドル410と、ハンドル410から遠位に延在する外側の細長いシャフト420(本明細書でカテーテルとも称される)と、ハンドル410から外側シャフト420を通って遠位に延在する入力トルクシャフト424と、入力トルクシャフト424の遠位端部部分に動作可能に接続されているギア機構430(たとえば、ギアボックス)と、複数の出力トルクシャフト440と、ノーズコーン450とを有することが可能である。ノーズコーン450は、ガイドワイヤールーメンとしての役割を果たす最も内側のシャフト452の遠位端部部分に装着され得、それは、入力トルクシャフト424を通って同軸に延在することが可能であり、ハンドル410に連結されている近位端部部分を有することが可能である。ガイドワイヤーは、ガイドワイヤールーメンを通って延在することが可能であり、送達装置の遠位端部は、ガイドワイヤーの上を植え込み場所へ前進させられ得る。それぞれの出力トルクシャフト440は、ギア機構430に接続されている近位端部部分と、アクチュエーター80のそれぞれのスクリューに解放可能に接続されている遠位端部部分とを有することが可能である。それぞれの出力トルクシャフト440は、たとえば、ロッド、リジッドチューブ、ケーブル、レーザー切断チューブ、ハイポチューブ、または、任意の他の細長い環状の構造体(たとえば、任意のチューブ状のまたは円筒状の構造体)を有することが可能である。入力トルクシャフト424の近位端部部分は、アクチュエーター(たとえば、モーター412など)に動作可能に接続され得、アクチュエーターは、ハンドル410の中に収容されているか、または、ハンドル410に連結されている。モーター412は、たとえば、バッテリーによって給電される電気モーターであることが可能であり、バッテリーは、また、ハンドル410の中に収容され得る。代替的に、モーター412は、油圧駆動式のまたは空気圧駆動式のモーターであることが可能である。モーター412は、入力トルクシャフト424を作動または回転させるように動作可能であり得、そして、入力トルクシャフト424は、ギア機構430を
介して出力トルクシャフト440を作動または回転させ、そして、ギア機構430は、人工心臓弁を半径方向に拡張または圧縮するように作動させられる。人工心臓弁を送達して植え込むための送達装置の構築および動作に関するさらなる詳細は、米国特許第9,827,093号、米国特許第10,076,638号、および米国特許第10,806,573号に見出され得、それらの文献のすべては、参照により本明細書に組み込まれている。
【0033】
いくつかの実施形態において、フレーム12またはその構成要素(たとえば、ストラットおよび/または締結具)は、当技術分野で知られているように、さまざまな適切な塑性的に拡張可能な材料(たとえば、ステンレス鋼など)または自己拡張材料(たとえば、ニッケルチタン合金(NiTi)、たとえば、ニチノールなど)のいずれかから作製され得る。そのような構成では、フレーム12を形成するために使用され得る適切な塑性的に拡張可能な材料は、それに限定されないが、ステンレス鋼、生体適合性の高強度合金(たとえば、コバルト-クロム合金またはニッケル-コバルト-クロム合金)、ポリマー、または、それらの組み合わせを含む。特定の実施形態において、フレーム12は、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金、たとえば、MP35N(登録商標)合金(SPS Technologies、Jenkintown、Pennsylvania)などから作製されており、それは、UNS R30035合金(ASTM F562-02によってカバーされる)と同等である。MP35N(登録商標)合金/UNS R30035合金は、重量で、35%ニッケル、35%コバルト、20%クロム、および10%モリブデンを含む。塑性的に拡張可能な材料から構築されているときには、フレーム12(ひいては、人工弁10)は、送達カテーテルの上で半径方向に折り畳まれた構成へとクリンプされ得、次いで、膨張可能なバルーンまたは同等の拡張機構によって、患者の内側で拡張され得る。塑性的に拡張可能な人工弁を送達して植え込むために使用され得る例示的な送達装置の詳細は、米国特許第9,339,384号、米国特許第10,076,638号、および米国特許第10,588,744号に開示されており、それらの文献のすべては、参照により本明細書に組み込まれている。自己拡張可能な材料から構築されているときには、フレーム12(ひいては、人工弁10)は、半径方向に折り畳まれた構成へとクリンプされ得、送達カテーテルのシースまたは同等の機構の中への挿入によって、折り畳まれた構成で拘束され得る。身体の内側に入ると、人工弁は、送達シースから前進させられ得、それは、人工弁がその機能的なサイズまで拡張することを可能にする。自己拡張可能な人工弁を送達して植え込むために使用され得る例示的な送達装置の詳細は、米国特許第8,652,202号および米国特許第9,867,700号に開示されており、それらの文献の両方は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0034】
いくつかの実施形態において、アクチュエーター80のそれぞれは、それぞれの交連部24を支持するために使用され得る(下記に説明されている)。そうであるので、アクチュエーター80は、弁構造体18の交連部24をフレーム12に支持および固定するための交連部支持ポストを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、図1に示されているように、交連部24は、それぞれの交連部タブアセンブリ26を介して、フレーム12のアクチュエーター80の交連部支持ポストに直接的に装着され得る(たとえば、縫合される)。代替的にまたは追加的に、心臓弁10のフレーム12は、アクチュエーター80とは別個の構造体として、交連部支持ポストを含むことが可能である。たとえば、交連部24は、交連部支持ポストに装着され得、交連部支持ポストは、アクチュエーター80とは別個になっているフレーム12の支持ストラットまたはポストである。そのような構成では、交連部支持ポストは、交連部ポストまたは交連部ロッキングポストと称され得る。いくつかの実施形態において、交連部支持ポスト(または、交連部24が連結されるそのサブセクション)は、フレーム12の長手方向軸線と実質的に整合させられ得、または、フレーム12の長手方向軸線に対して実質的に平行の方向に沿って延在することが可能である。
【0035】
また、人工心臓弁10は、弁構造体18を含むことが可能であり、弁構造体18は、フレーム12に連結されており、流入端部14から流出端部16へ人工心臓弁10を通る血液のフローを調整するように構成されている。弁構造体18は、たとえば、可撓性材料から作製された1つ以上の弁尖22(図示されている実施形態では、3つの弁尖22)によって形成された弁尖アセンブリを含むことが可能である。図1の図示されている実施形態において、弁構造体は、3つの弁尖を備えた三尖弁構造体であり、交連部は、環状のフレームの周囲部の周りに(たとえば、環状のフレームの円周方向に沿って)等しく間隔を置いて配置されている。代替的に、いくつかの実施形態において、弁構造体は、2つの弁尖を備えた二尖弁構造体であることが可能であり、交連部は、互いに環状のフレームの正反対にある。
【0036】
弁尖アセンブリの弁尖22は、生物学的な材料、生体適合性の合成材料、または、他のそのような材料から、全体的にまたは部分的に作製され得る。適切な生物学的な材料は、たとえば、ウシ心膜(または、他の供給源からの心膜)を含むことが可能である。経カテーテル人工心臓弁に関するさらなる詳細は(弁構造体が人工心臓弁10のフレーム12に連結され得る様式を含む)、たとえば、米国特許第6,730,118号、米国特許第7,393,360号、米国特許第7,510,575号、米国特許第7,993,394号、および米国特許第8,652,202号、ならびに米国特許出願公開第2018/0325665号に見出され得、それらの文献のすべては、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0037】
人工心臓弁10は、また、1つ以上のスカートまたはシーリング部材を含むことが可能である。たとえば、図1に示されているように、人工心臓弁10は、フレーム12の内側表面の上に装着されている内側スカート20を含むことが可能である。図1に示されているように、内側スカート20は、円周方向の内側スカートであり、円周方向の内側スカートは、フレーム12の内側表面の周囲部全体に広がっている。内側スカート20は、(たとえば、弁が植え込み部位に設置されているときに)弁周囲漏出を防止するかまたは減少させるためのシーリング部材として機能することが可能であり、また、弁尖22をフレーム12にアンカー固定するための取り付け表面として機能することが可能である。
【0038】
また、人工心臓弁10は、フレーム12の外側表面の上に装着されている外側スカートを含むことが可能である(図1には示されていない)。外側スカートは、天然の弁輪の組織に対してシールすることによって、および、人工弁を通過する弁傍漏出を低減させることを助けることによって、人工弁のためのシーリング部材として機能することが可能である。内側スカートおよび外側スカートは、さまざまな合成材料(たとえば、PET)または自然の組織(たとえば、心膜の組織)のいずれかを含む、さまざまな適切な生体適合性材料のいずれかから形成され得る。内側スカートおよび外側スカートは、縫合糸、接着剤、溶接、および/または、スカートをフレームに取り付けるための他の手段を使用して、フレームに装着され得る。
【0039】
図2に示されているように、それぞれの弁尖22は、主要なカスプ(膜尖)縁部部分134と、カスプ縁部部分134の両側端部における2つの弁尖タブ(交連部タブとも称される)132と、上側縁部部分136とを含むことが可能である。カスプ縁部部分134、弁尖タブ132、および上側縁部部分136は、弁尖22の外周の周りに配置され得、上側縁部部分136は、弁尖22の上側縁部において2つの弁尖タブ132の間に延在しており、カスプ縁部部分134は、弁尖22の下側縁部において2つの弁尖タブ132の間に延在している。ここで使用されているように、「上側」および「下側」は、弁尖アセンブリが人工心臓弁10のフレーム12に据え付けられて連結されているときに、人工心臓弁10の中心長手方向軸線に対して相対的なものであることが可能である。
【0040】
いくつかの実施形態において、カスプ縁部部分134は、(図2に示されているように)湾曲したホタテ貝のような形状を有している。したがって、カスプ縁部部分134は、2つの弁尖タブ132の間で湾曲していることが可能である。図2は、個々の弁尖22のそれぞれに関する中心線102をさらに図示しており、それは、また、弁尖アセンブリの中心線であることが可能である。たとえば、組み立てられているときに、弁尖22のそれぞれに関する中心線102は、重なり合うことが可能である。さらに、図2に示されているように、弁尖タブ132は、互いに中心線102を横切って、カスプ縁部部分134の両側端部に配置され得る。いくつかの実施形態において、弁尖および/または弁尖アセンブリの構成要素は、中心線102に対して対称性を有することが可能である。
【0041】
弁尖22は、交連部24を形成するように配置され得、交連部24は、それぞれの交連部支持ポストに連結され得、それによって、弁尖アセンブリの少なくとも一部分をフレーム12に固定する。たとえば、図3Aに図示されているように、交連部タブアセンブリ150は、1対の隣接する弁尖22a、22bのそれぞれのタブ132a、132bを一緒に接続することによって、フレーム12へのその取り付けの前に、事前に組み立てられ得る。いくつかの実施形態において、交連部タブアセンブリ150は、弁尖タブ132a、132bに連結される1つ以上の連結部材140を含むことが可能である。たとえば、連結部材140は、可撓性のファブリックまたは布ストリップであることが可能である。連結部材140は、フレーム12もしくはアクチュエーター80の部分から弁尖を保護するように、ならびに/または、タブ132a、132bを互いにおよび交連部支持ポスト160に固定するように構成され得る。そうであるので、連結部材140は、図3A図3Dに図示されているように、弁尖22a、22bと交連部支持ポスト160との間に延在することが可能である。連結部材140およびタブ132a、132bは、さまざまな方式で(たとえば、それに限定されないが、縫合糸または接着剤など)一緒に連結され得る。
【0042】
いくつかの実施形態において、図3Aに図示されているように、交連部タブアセンブリ150は、弁尖タブ132a、132bを互いに隣接して配設することによって事前に組み立てられ得る。連結部材140は、弁尖タブ132a、132bの自由端部(すなわち、それぞれの弁尖22の中心線102から遠位にある)に巻き付けられ得る。いくつかの実施形態において、連結部材140の一部分は、図3Bに示されているように、弁尖タブ132a、132bの自由端部において向かい合う表面同士の間に配設され得る。いくつかの実施形態において、補強部材が、随意的に、領域142a、142bの中の弁尖タブ132a、132bの外側表面に隣接して配設され得、それは、図3Bに図示されているように、(たとえば、交連部タブアセンブリ150が交連部支持ポスト160に巻き付けられているときに)連結部材140が弁尖タブ132a、132bの向かい合う表面同士の間に配設されている場所に半径方向に隣接していることが可能である。随意的な補強部材は、交連部タブアセンブリ150に構造的支持を提供する任意の材料(たとえば、それに限定されないが、太い縫合糸(たとえば、Ethibond)または布もしくはファブリックストリップなど)から形成され得る。
【0043】
いくつかの実施形態において、図3Aに図示されているように、交連部タブアセンブリ150の事前組み立ては、連結部材140の左側および左の弁尖タブ132aを通して、1次縫合糸ライン144aに沿って縫合糸を延在させること、および、連結部材140の右側および右の弁尖タブ132bを通して、1次縫合糸ライン144bに沿って別の縫合糸を延在させることを含むことが可能である。追加的な縫合糸が、2次縫合糸ラインに沿って延在させられ、連結部材140をそれぞれのタブ132a、132bにさらに固定することが可能である。たとえば、図3Aに図示されているように、縫合糸は、連結部材140の左側の折り重ねられた部分、左の弁尖タブ132a、および、連結部材140の中間部分を通して、2次縫合糸ライン146aに沿って延在させられ得る。同様に、別の縫合糸は、連結部材140の右側の折り重ねられた部分、右の弁尖タブ132b、および、連結部材140の中間部分を通して、2次縫合糸ライン146bに沿って延在させられ得る。
【0044】
いくつかの実施形態において、図3B図3Cに図示されているように、事前に組み立てられた交連部タブアセンブリ150が、対応する交連部支持ポスト160に取り付けられ得る。事前に組み立てられた交連部タブアセンブリの弁尖タブ132a、132bは、フレーム12に対して最初に半径方向に延在することが可能であるが、タブ132a、132bは、フレア状の交連部タブアセンブリ150の中央領域152と交連部支持ポスト160の半径方向内側表面とを接触させるための準備として、図3Aに図示されているように、互いから離れるように円周方向にフレア状になっていることが可能である。次いで、図3B図3Cに示されているように、フレア状のタブ132a、132bは、交連部支持ポスト160に少なくとも部分的に巻き付けられ得る。たとえば、タブのうちの一方132aは、第1の方向(たとえば、図3Cにおいて時計回り方向)に、交連部支持ポスト160に部分的に巻き付けられ得、他方のタブ132bは、反対側の第2の方向(たとえば、図3Cにおいて反時計回り方向)に、交連部支持ポスト160に部分的に巻き付けられ得る。
【0045】
次いで、交連部タブアセンブリ150は、交連部支持ポスト160に連結され、フレーム12の中に弁尖アセンブリを支持することが可能である。いくつかの実施形態において、図3B図3Cに図示されているように、1つ以上の縫合糸は、3次縫合糸ライン162に沿って延在させられ、交連部タブアセンブリ150の反対側の端部154a、154b(たとえば、弁尖タブ132a、132bのそれぞれの端部をカバーしている連結部材140の部分)を一緒に接続することが可能である。たとえば、図3Cに示されているように、3次縫合糸ライン162に沿った1つ以上の縫合糸は、交連部支持ポスト160の半径方向外側表面に沿って「靴ひも」縫いを形成することが可能であり、それぞれの縫合糸のそれぞれの端部が結び目を作られている。
【0046】
図3A図3Cは、交連部タブアセンブリ150の事前組み立てのための構成要素の特定の配置および連結を図示しているが、1つ以上の企図される実施形態にしたがって、事前組み立てのための他の配置、連結、および/または構成要素も可能である。実際に、連結部材140の折り曲げ、補強部材の場所もしくは存在、および/または、縫合糸ライン144a、b、146a、b、および162の存在、場所、もしくは数は、図3A図3Cに図示されているものとは異なっていてもよい。たとえば、縫合糸ライン144a、b、および146a、bのうちの1つ以上は、異なる形態の連結(たとえば、接着剤結合など)を選択して省略され得る。
【0047】
そのうえ、図3B図3Cは、交連部支持ポスト160に対する交連部タブアセンブリ150の特定の配置および連結を図示しているが、交連部支持ポスト160に対する交連部タブアセンブリの他の配置および/または連結も可能である。たとえば、交連部支持ポスト160の上での弁尖タブ132a、132b、連結部材140、および/もしくは補強部材の配置、交連部支持ポスト160の断面形状、ならびに/または、3次縫合糸ライン162の存在、場所、もしくは数は、図3B図3Cに図示されているものとは異なっていてもよい。さらに、いくつかの実施形態において、弁尖アセンブリの交連部は、弁尖アセンブリをフレームの上に装着する前に事前に組み立てられる必要はない。本明細書で開示されている交連部構成のいずれかは、弁尖をフレームに装着するときに形成され得る。
【0048】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、1つ以上の突出部(エクステンションまたは突起部とも称される)を含むことが可能であり、1つ以上の突出部は、交連部支持ポストに沿った、据え付けられている交連部タブアセンブリの軸線方向運動を制限するように構築されている。いくつかの実施形態において、交連部タブアセンブリは、たとえば、突出部のアパーチャーまたは突出部によって形成されたスロットを通過する1つ以上の縫合糸によって、突出部にさらに固定され、交連部支持ポストに沿った軸線方向運動、および/または、交連部支持ポストの周りの回転運動を制限することが可能である。
【0049】
図4Aを参照すると、交連部支持ポスト200の第1の例が図示されている。交連部支持ポスト200は、半径方向内側側部206および半径方向外側側部202を有することが可能であり、半径方向内側側部206は、環状のフレームの中心線に向けて内向きに面しており、半径方向外側側部202は、環状のフレームの外部に向けて、および、人工心臓弁が植え込まれているときに患者の解剖学的構造に向けて、外向きに面している。1対の対向する側部204a、204bが、外側側部202を内側側部206にそのそれぞれの縁部において接続している。いくつかの実施形態において、交連部支持ポスト200は、1つ以上の長手方向に延在する内部ルーメン212を有することが可能であり、内部ルーメン212は、突出部230から半径方向外向きに間隔を置いて配置された場所に配設されている。たとえば、交連部支持ポスト200が環状のフレーム12のアクチュエーター80の一部であるときには、内部ルーメン212は、アクチュエーター部材(たとえば、内側部材90)および/またはロッキング部材を受け入れるようにサイズ決めされた作動ルーメンまたはロッキングルーメンであることが可能である。
【0050】
交連部支持ポスト200は、その第1の端部部分208において、少なくとも1つの突出部230をさらに含む。図4Aの図示されている実施形態において、少なくとも1つの突出部230は、交連部支持ポスト200の内側側部206から半径方向216に沿って内向きに突き出ており、突出部230の少なくとも一部分が、交連部支持ポスト200よりもフレーム12の中心の近くにあるようになっている。第1の端部部分208から遠くに離れた第2の部分210において、交連部支持ポスト200は、突出部を含まない。いくつかの実施形態において、第1の端部部分208は、第2の部分210よりも環状のフレーム12の流出端部16の近くにあることが可能である。他の実施形態では、第1の端部部分208は、第2の部分210よりも環状のフレーム12の流入端部14の近くにあることが可能である。
【0051】
図4Aは、交連部支持ポスト200の端部と一致する突出部230の特定の場所を図示しているが、いくつかの実施形態において、突出部230は、交連部支持ポスト200の長さに沿って他の位置に位置付けされ得、交連部支持ポスト200が、軸線方向220に沿って突出部230の上方および下方の両方に延在するようになっている。そのような実施形態では、突出部230の上側表面は、交連部支持ポスト200の上側表面と一致しないまたは同一平面上にないこととなる。しかし、突出部230は、第2の部分210よりも第1の端部部分208の近くに配設されることとなる。
【0052】
図4A図4Bの図示されている実施形態において、突出部230は、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔214を含み、縫合糸または他の取り付け手段が、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔214を通過させられ得る。いくつかの実施形態において、突出部230は、複数のアパーチャー214を提供されており、アパーチャー214のそれぞれは、それを通るそれぞれの縫合糸または他の取り付け手段の通過を受け入れるように構築されている。アパーチャー214は、突出部230の上部表面および底部表面における開口部を伴って長手方向220(軸線方向とも称される)に沿って延在するものとして図4Aに示されているが、いくつかの実施形態において、アパーチャーは、その代わりに、突出部230の円周方向表面における開口部を伴って円周方向218に沿って延在することが可能である。
【0053】
交連部タブアセンブリ228は、図4Bに図示されているように、第1の端部部分208と第2の部分210との間において、交連部支持ポスト200に連結され得る。交連部タブアセンブリ228は、上記に議論されて図3A図3Bに図示されている交連部タブアセンブリ150と同様に構築され得る。たとえば、交連部タブアセンブリ228は、タブ部分224a、224bにおいて一緒に連結されている1対の隣接する弁尖222a、222bを含むことが可能である。交連部タブアセンブリ150と同様に、被覆部材が、タブ部分224a、224bの端部に連結され得、随意的な補強部材が、交連部支持ポスト200の内側側部206に隣接する場所において、タブ部分224a、224bに連結され得る。しかし、図示を簡単にするために、交連部タブアセンブリ228の弁尖構成要素のみが、図4Bに示されている。
【0054】
図4Bの図示されている実施形態において、交連部タブアセンブリ228は、上記に議論されて図3B図3Cに図示されているものと同様の様式で、交連部支持ポストに連結され得る。たとえば、交連部タブアセンブリ228のタブ部分224a、224bの自由端部は、円周方向218にフレア状になっていることが可能であり、次いで、少なくとも交連部支持ポスト200の内側側部206および円周方向側部204a、204bに巻き付けられ得る。タブ部分224a、224bの自由端部は、図3B図3Cに示されているように、縫合糸によって互いに接続され得る。弁尖222a、222bの縁部は、突出部230の底部表面に隣接して配設され、随意的に、突出部230の底部表面と接触して配設され得る。したがって、突出部230は、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第1の端部部分208に向けて長手方向220に沿って移動することを制限する。
【0055】
いくつかの実施形態において(たとえば、図4Bに図示されているものなど)、1つ以上の縫合糸226a、226bが、突出部230のアパーチャー214および交連部タブアセンブリ228のそれぞれの部分を通って延在することが可能であり、交連部タブアセンブリ228を突出部230に固定するようになっている。たとえば、随意的な補強部材が配設されている部分において、または、補強部材が配設されている場所に隣接し、補強部材が配設されている場所から円周方向218に沿って外向きに間隔を置いて配置された弁尖タブ部分224a、224bの一部において、または、交連部タブアセンブリ228に沿って任意の他の場所において、縫合糸226a、226bは、交連部タブアセンブリ228を通過することが可能である。したがって、縫合糸226a、226bは、交連部支持ポスト200の周りの交連部タブアセンブリ228の回転を防止するかまたは少なくとも制限し、それによって、環状のフレーム12の中での弁尖アセンブリの中心アライメントを維持することが可能である。
【0056】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、交連部タブアセンブリの反対側の軸線方向端部において、1つ以上の追加的な突出部を提供され得、長手方向に沿った交連部タブアセンブリの運動をさらに制限するようになっている。図5Aを参照すると、交連部支持ポスト240の第2の例が図示されている。交連部支持ポスト240は、少なくとも1つの追加的な突出部232がポスト240の第2の部分210において突出部230から軸線方向に間隔を置いて配置されていることを除いて、図4Aの交連部支持ポスト200と同様の構造体を有している。ポストの全体的な長さに応じて、第2の部分210は、ポスト240の端部部分またはポストの中間部分(そのケースでは、突出部232が、ポストの中間部分に沿って位置付けされている)であることが可能である。以下の説明において、第2の部分210は、ポストの端部部分と称される。しかし、突出部232は、突出部230から軸線方向に間隔を置いて配置されたポストに沿った任意の場所に位置付けされ得るということが理解されるべきである。図5Aの図示されている実施形態において、突出部230および232の両方は、交連部支持ポスト240の内側側部206から半径方向216に沿って内向きに突き出ており、それぞれの突出部230、232の少なくとも一部分が、交連部支持ポスト240よりもフレーム12の中心の近くにあるようになっている。
【0057】
図5A図5Bの図示されている実施形態において、突出部230は、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔214を含み、縫合糸または他の取り付け手段が、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔214を通過させられ得る。同様に、突出部232は、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔234を含み、縫合糸または他の取り付け手段が、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔234を通過させられ得る。いくつかの実施形態において、それぞれの突出部230、232は、複数のそれぞれのアパーチャー214、234を提供されており、アパーチャー214、234のそれぞれは、それを通るそれぞれの縫合糸または他の取り付け手段の通過を受け入れるように構築されている。アパーチャー214、234は、突出部230、232の上部表面および底部表面における開口部を伴って長手方向220に沿って延在するものとして図5Aに示されているが、いくつかの実施形態において、アパーチャー214、234のいずれかまたは両方は、その代わりに、それぞれの突出部230、232の円周方向表面における開口部を伴って円周方向218に沿って延在することが可能である。
【0058】
図5Bに図示されているように、交連部タブアセンブリ228は、第1の端部部分208と第2の部分210との間において、とりわけ、突出部230と突出部232との間において、交連部支持ポスト240に連結され得る。交連部タブアセンブリ228の構築、および、交連部支持ポスト240へのその組み立ては、図4Bに関して上記に説明されているものと同様になっていることが可能である。たとえば、交連部タブアセンブリ228のタブ部分224a、224bの自由端部は、円周方向218にフレア状になっていることが可能であり、次いで、少なくとも交連部支持ポスト240の内側側部206および円周方向側部204a、204bに巻き付けられ得る。タブ部分224a、224bの自由端部は、図3B図3Cに示されているように、縫合糸によって互いに接続され得る。
【0059】
弁尖222a、222bの縁部は、突出部230の底部表面に隣接して配設され、随意的に、突出部230の底部表面と接触して配設され得る。同様に、弁尖222a、222bの反対側縁部は、突出部232の上部表面に隣接して配設され、随意的に、突出部232の上部表面と接触して配設され得る。したがって、突出部230は、したがって、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第1の端部部分208に向けて長手方向220に沿って移動することを制限し、一方では、突出部232は、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第2の部分210に向けて長手方向220に沿って移動することを制限する。
【0060】
いくつかの実施形態において(たとえば、図5Bに図示されているものなど)、1つ以上の縫合糸226a、226bが、突出部230のアパーチャー214および交連部タブアセンブリ228のそれぞれの部分を通って延在することが可能であり、交連部タブアセンブリ228を突出部230に固定するようになっている。代替的にまたは追加的に、1つ以上の縫合糸236a、236bが、突出部232のアパーチャー234および交連部タブアセンブリ228のそれぞれの部分を通って延在することが可能であり、交連部タブアセンブリ228を突出部232に固定するようになっている。たとえば、補強部材が配設されている部分において、または、補強部材が配設されている場所に隣接し、補強部材が配設されている場所から円周方向218に沿って間隔を置いて配置された弁尖タブ部分224a、224bの一部において、または、交連部タブアセンブリ228に沿って任意の他の場所において、縫合糸226a、226b、236a、236bは、交連部タブアセンブリ228を通過することが可能である。したがって、縫合糸226a、226b、236a、および/または236bは、交連部支持ポスト240の周りの交連部タブアセンブリ228の回転を防止するかまたは少なくとも制限し、それによって、環状のフレーム12の中での弁尖アセンブリの中心アライメントを維持することが可能である。
【0061】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、半径方向ではなく円周方向に突き出ている1つ以上の突出部を提供され得る。図6Aを参照すると、交連部支持ポスト260の第3の例が図示されている。交連部支持ポスト260は、図4Aの交連部支持ポスト200と同様の構造体を有している。たとえば、交連部支持ポスト260は、半径方向内側側部266および半径方向外側側部262を有しており、半径方向内側側部266は、環状のフレームの中心線に向けて内向きに面しており、半径方向外側側部262は、環状のフレームの外部に向けて、および、人工心臓弁が植え込まれているときに患者の解剖学的構造に向けて、外向きに面している。1対の対向する側部264a、264bが、外側側部262を内側側部266にそのそれぞれの縁部において接続している。
【0062】
しかし、半径方向216に沿って内向きに突き出ている突出部230の代わりに、交連部支持ポスト260の第1の端部部分268は、側方突出部280a、280bを含み、側方突出部280a、280bは、交連部支持ポスト260のそれぞれの側部264a、264bから離れるように円周方向218に沿って突き出ている。第1の端部部分268から遠くに離れた第2の部分270において、交連部支持ポスト260は、突出部を含まない。いくつかの実施形態において、交連部支持ポスト260は、1つ以上の長手方向に延在する内部ルーメン272を有することが可能であり、内部ルーメン272は、突出部280aと突出部280bとの間において、円周方向に間隔を置いて配置された場所に配設されている。たとえば、交連部支持ポスト260が環状のフレーム12のアクチュエーター80の一部であるときには、内部ルーメン272は、作動ルーメンまたはロッキングルーメンであることが可能である。
【0063】
図6Aは、交連部支持ポスト260の端部と一致する側方突出部280a、280bの特定の場所を図示しているが、いくつかの実施形態において、側方突出部280a、280bは、交連部支持ポスト260の長さに沿って他の位置に位置付けされ得、交連部支持ポスト260が、長手方向220に沿って側方突出部280a、280bの上方および下方の両方に延在するようになっている。そのような実施形態では、側方突出部280a、280bの上側表面は、交連部支持ポスト260の上側表面と一致しないまたは同一平面上にないこととなる。しかし、それぞれの側方突出部280a、280bは、第2の部分270よりも第1の端部部分268の近くに配設されることとなる。
【0064】
いくつかの実施形態において、それぞれの側方突出部280a、280bは、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔274を含み、縫合糸または他の取り付け手段が、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔274を通過させられ得る。図6A図6Bの図示されている実施形態において、それぞれの側方突出部280a、280bは、複数のアパーチャー274を提供されており、アパーチャー274のそれぞれは、それを通るそれぞれの縫合糸または他の取り付け手段の通過を受け入れるように構築されている。それぞれのアパーチャー274は、それぞれの側方突出部280a、280bの上部表面および底部表面における開口部を伴って長手方向220に沿って延在するものとして図6Aに示されているが、いくつかの実施形態において、それぞれのアパーチャー274は、その代わりに、それぞれの側方突出部280a、280bの半径方向内側側部表面および半径方向外側側部表面における開口部を伴って半径方向216に沿って延在することが可能である。
【0065】
図6Bに図示されているように、交連部タブアセンブリ228は、第1の端部部分268と第2の部分270との間において、交連部支持ポスト260に連結され得る。交連部タブアセンブリ228の構築、および、交連部支持ポスト260へのその組み立ては、図4Bに関して上記に説明されているものと同様になっていることが可能である。たとえば、交連部タブアセンブリ228のタブ部分224a、224bの自由端部は、円周方向218にフレア状になっていることが可能であり、次いで、少なくとも交連部支持ポスト260の内側側部266および円周方向側部264a、264bに巻き付けられ得る。タブ部分224a、224bの自由端部は、図3B図3Cに示されているように、縫合糸によって互いに接続され得る。タブ部分224aの縁部は、側方突出部280aの底部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部280aの底部表面と接触して配設され得、一方では、タブ部分224bの縁部は、側方突出部280bの底部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部280bの底部表面と接触して配設され得る。したがって、側方突出部280a、280bは、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第1の端部部分268に向けて長手方向220に沿って移動することを制限する。
【0066】
いくつかの実施形態において(たとえば、図6Bに図示されているものなど)、1つ以上の縫合糸276が、それぞれの側方突出部280a、280bのアパーチャー274および交連部タブアセンブリ228のそれぞれの部分を通って延在することが可能であり、交連部タブアセンブリ228を突出部280a、280bに固定するようになっている。たとえば、縫合糸276は、交連部支持ポスト260のそれぞれの側部264a、264bに接触している一部分において、交連部タブアセンブリ228を通過することが可能である。したがって、縫合糸276は、交連部支持ポスト260の周りの交連部タブアセンブリ228の回転を防止するかまたは少なくとも制限し、それによって、環状のフレーム12の中での弁尖アセンブリの中心アライメントを維持することが可能である。
【0067】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、交連部タブアセンブリの反対側の軸線方向端部において、1つ以上の追加的な側方突出部を提供され得、長手方向に沿った交連部タブアセンブリの運動をさらに制限するようになっている。図7Aを参照すると、交連部支持ポスト290の第4の例が図示されている。交連部支持ポスト290は、少なくとも1つの追加的な対の側方突出部282a、282bが(たとえば、ポストの第2の部分270などにおいて)側方突出部280a、280bから軸線方向に間隔を置いて配置されていることを除いて、図6Aの交連部支持ポスト260と同様の構造体を有している。図7Aの図示されている実施形態において、側方突出部280a、280b、282a、282bのそれぞれは、交連部支持ポスト290のそれぞれの側部264a、264bから離れるように、円周方向218に沿って突き出ている。
【0068】
いくつかの実施形態において、それぞれの側方突出部280a、280bは、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔274を含み、縫合糸または他の取り付け手段が、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔274を通過させられ得、それぞれの側方突出部282a、282bは、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔284を含み、縫合糸または他の取り付け手段が、少なくとも1つのアパーチャーまたは貫通孔284を通過させられ得る。図7A図7Bの図示されている実施形態において、それぞれの側方突出部280a、280bは、複数のアパーチャー274を提供されており、アパーチャー274のそれぞれは、それを通るそれぞれの縫合糸または他の取り付け手段の通過を受け入れるように構築されており、それぞれの側方突出部282a、282bは、複数のアパーチャー284を提供されており、アパーチャー284のそれぞれは、それを通るそれぞれの縫合糸または他の取り付け手段の通過を受け入れるように構築されている。それぞれのアパーチャー274、284は、それぞれの側方突出部280a、280b、282a、282bの上部表面および底部表面における開口部を伴って長手方向220に沿って延在するものとして図7Aに示されているが、いくつかの実施形態において、それぞれのアパーチャー274、284は、その代わりに、それぞれの側方突出部280a、280b、282a、282bの半径方向内側側部表面および半径方向外側側部表面における開口部を伴って半径方向216に沿って延在することが可能である。
【0069】
図7Bに図示されているように、交連部タブアセンブリ228は、第1の端部部分268と第2の部分270との間において、とりわけ、1つの端部における側方突出部280a、280bと別の端部における側方突出部282a、282bとの間において、交連部支持ポスト290に連結され得る。交連部タブアセンブリ228の構築、および、交連部支持ポスト290へのその組み立ては、図4Bに関して上記に説明されているものと同様になっていることが可能である。たとえば、交連部タブアセンブリ228のタブ部分224a、224bの自由端部は、円周方向218にフレア状になっていることが可能であり、次いで、少なくとも交連部支持ポスト290の内側側部266および円周方向側部264a、264bに巻き付けられ得る。タブ部分224a、224bの自由端部は、図3B図3Cに示されているように、縫合糸によって互いに接続され得る。
【0070】
タブ部分224aの縁部は、側方突出部280aの底部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部280aの底部表面と接触して配設され得、一方では、タブ部分224bの縁部は、側方突出部280bの底部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部280bの底部表面と接触して配設され得る。同様に、タブ部分224aの反対側縁部は、側方突出部282aの上部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部282aの上部表面と接触して配設され得、一方では、タブ部分224bの反対側縁部は、側方突出部282bの上部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部282bの上部表面と接触して配設され得る。したがって、側方突出部280a、280bは、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第1の端部部分268に向けて長手方向220に沿って移動することを制限し、一方では、側方突出部282a、282bは、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第2の部分270に向けて長手方向220に沿って移動することを制限する。
【0071】
いくつかの実施形態において(たとえば、図7Bに図示されているものなど)、1つ以上の縫合糸276が、それぞれの側方突出部280a、280bのアパーチャー274および交連部タブアセンブリ228のそれぞれの部分を通って延在することが可能であり、交連部タブアセンブリ228を突出部280a、280bに固定するようになっている。代替的にまたは追加的に、1つ以上の縫合糸286は、側方突出部282a、282bのアパーチャー284および交連部タブアセンブリ228のそれぞれの部分を通って延在することが可能であり、交連部タブアセンブリ228を突出部282a、282bに固定することが可能である。たとえば、縫合糸276、286は、交連部支持ポスト290のそれぞれの側部264a、264bに接触している部分において、交連部タブアセンブリ228を通過することが可能である。したがって、縫合糸276、286は、交連部支持ポスト290の周りの交連部タブアセンブリ228の回転を防止するかまたは少なくとも制限し、それによって、環状のフレーム12の中での弁尖アセンブリの中心アライメントを維持することが可能である。
【0072】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストの1つ以上の突出部は、スロットまたは凹部を形成することが可能であり、縫合糸は、貫通孔またはアパーチャーの代わりに、スロットまたは凹部を通過することが可能である。図8Aを参照すると、そのような交連部支持ポスト300の第5の例が図示されている。交連部支持ポスト300は、図6Aの交連部支持ポスト260と同様の構造体を有している。たとえば、交連部支持ポスト300は、半径方向内側側部306および半径方向外側側部302を有しており、半径方向内側側部306は、環状のフレームの中心線に向けて内向きに面しており、半径方向外側側部302は、環状のフレームの外部に向けて、および、人工心臓弁が植え込まれているときに患者の解剖学的構造に向けて、外向きに面している。1対の対向する側部304a、304bが、外側側部302を内側側部306にそのそれぞれの縁部において接続している。
【0073】
しかし、それぞれのアパーチャー274を備えた側方突出部280a、280bの代わりに、交連部支持ポスト300の第1の端部部分308は、アパーチャーを備えない側方突出部314a、314bを含む。むしろ、それぞれの側方突出部314a、314bは、それぞれのより狭い幅のネック部分316a、316bと、より大きい幅の端部部分318a、318bとを含む。それぞれの側方突出部314a、314bは、交連部支持ポスト300のそれぞれの側部304a、304bから離れるように円周方向218に沿って突き出ている。したがって、1対の半径方向に延在するスロット320a、320b(それらは、ネック部分316aによって互いから分離されている)は、突出部314aと交連部支持ポスト300(たとえば、交連部支持ポスト300の中央部分)の側部304aとの間に形成されている。同様に、1対の半径方向に延在するスロット320c、320d(それらは、ネック部分316bによって互いから分離されている)は、突出部314bと交連部支持ポスト300(たとえば、交連部支持ポスト300の中央部分)の側部304bとの間に形成されている。代替的に、それぞれの端部部分318a、318bは、単一のスロットのみが突出部314a、314bと交連部支持ポスト300のそれぞれの側部304a、304bとの間に形成されるように、ネック部分316a、316bに対して配置され得る。
【0074】
第1の端部部分308から遠くに離れた第2の端部部分310において、交連部支持ポスト300は、突出部を含まない。いくつかの実施形態において、交連部支持ポスト300は、1つ以上の長手方向に延在する内部ルーメン312を有することが可能であり、内部ルーメン312は、突出部314aと突出部314bとの間において、円周方向に間隔を置いて配置された場所に配設されている。たとえば、交連部支持ポスト300が環状のフレーム12のアクチュエーター80の一部であるときには、内部ルーメン312は、作動ルーメンまたはロッキングルーメンであることが可能である。
【0075】
図8Aは、交連部支持ポスト300の端部と一致する側方突出部314a、314bの特定の場所を図示しているが、いくつかの実施形態において、側方突出部314a、314bは、交連部支持ポスト300の長さに沿って他の位置に位置付けされ得、交連部支持ポスト300が、長手方向220に沿って側方突出部314a、314bの上方および下方の両方に延在するようになっている。そのような実施形態では、側方突出部314a、314bの上側表面は、交連部支持ポスト300の上側表面と一致しないまたは同一平面上にないこととなる。しかし、それぞれの側方突出部314a、314bは、第2の端部部分310よりも第1の端部部分308の近くに配設されることとなる。
【0076】
図8Bに図示されているように、交連部タブアセンブリ228は、第1の端部部分308と第2の端部部分310との間において、交連部支持ポスト300に連結され得る。交連部タブアセンブリ228の構築、および、交連部支持ポスト300へのその組み立ては、図4Bに関して上記に説明されているものと同様になっていることが可能である。たとえば、交連部タブアセンブリ228のタブ部分224a、224bの自由端部は、円周方向218にフレア状になっていることが可能であり、次いで、少なくとも交連部支持ポスト300の内側側部306および円周方向側部304a、304bに巻き付けられ得る。タブ部分224a、224bの自由端部は、図3B図3Cに示されているように、縫合糸によって互いに接続され得る。タブ部分224aの縁部は、側方突出部314a(たとえば、ネック部分316a)の底部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部314aの底部表面と接触して配設され得、一方では、タブ部分224bの縁部は、側方突出部314b(たとえば、ネック部分316b)の底部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部314bの底部表面と接触して配設され得る。したがって、側方突出部314a、314bは、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第1の端部部分308に向けて長手方向220に沿って移動することを制限する。
【0077】
いくつかの実施形態において(たとえば、図8Bに図示されているものなど)、1つ以上の縫合糸322が、それぞれの側方突出部314a、314bによって形成されたスロットを通って延在することが可能であり、それぞれのネック部分316a、316bに少なくとも部分的に巻き付き、交連部タブアセンブリ228を突出部314a、314bに固定することが可能である。たとえば、縫合糸322は、スロット320aを通って延在し、ネック部分316aの上方に巻き付き、スロット320bを通って延在し、弁尖タブ224aを通過することが可能であり、弁尖タブ224aは、交連部支持ポスト300の側部304aに接触している。同様に、別の縫合糸322(または、同じ縫合糸(図示せず))は、スロット320cを通って延在し、ネック部分316bの上方に巻き付き、スロット320dを通って延在し、弁尖タブ224bを通過することが可能であり、弁尖タブ224bは、交連部支持ポスト300の側部304bに接触している。したがって、縫合糸322は、交連部支持ポスト300の周りの交連部タブアセンブリ228の回転を防止するかまたは少なくとも制限し、それによって、環状のフレーム12の中での弁尖アセンブリの中心アライメントを維持することが可能である。
【0078】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、交連部タブアセンブリの反対側の軸線方向端部において、1つ以上の追加的な側方突出部を提供され得、長手方向に沿った交連部タブアセンブリの運動をさらに制限するようになっている。図9Aを参照すると、交連部支持ポスト330の第6の例が図示されている。交連部支持ポスト330は、少なくとも1つの追加的な対の側方突出部334a、334bがその第2の端部部分310にあることを除いて、図8Aの交連部支持ポスト300と同様の構造体を有している。
【0079】
それぞれの側方突出部334a、334bは、それぞれのより狭い幅のネック部分と、より大きい幅の端部部分338a、338bとを含み、交連部支持ポスト330(たとえば、交連部支持ポスト330の中央部分)のそれぞれの側部304a、304bから離れるように円周方向218に沿って突き出ている。したがって、別の対の半径方向に延在するスロット340a、340b(それらは、ネック部分336aによって互いから分離されている)は、突出部334aと交連部支持ポスト330(たとえば、交連部支持ポスト330の中央部分)の側部304aとの間に形成されている。同様に、1対の半径方向に延在するスロット(340dのみが図9Aに見ることができる)(それらは、ネック部分(図9A図9Bに見ることができない)によって互いから分離されている)は、突出部334bと交連部支持ポスト330(たとえば、交連部支持ポスト330の中央部分)の側部304bとの間に形成されている。代替的に、それぞれの端部部分338a、338bは、単一のスロットのみが突出部334a、334bと交連部支持ポスト330のそれぞれの側部304a、304bとの間に形成されるように、対応するネック部分に対して配置され得る。
【0080】
図9Bに図示されているように、交連部タブアセンブリ228は、第1の端部部分308と第2の端部部分310との間において、とりわけ、1つの端部における側方突出部314a、314bと別の端部における側方突出部334a、334bとの間において、交連部支持ポスト330に連結され得る。交連部タブアセンブリ228の構築、および、交連部支持ポスト330へのその組み立ては、図4Bに関して上記に説明されているものと同様になっていることが可能である。たとえば、交連部タブアセンブリ228のタブ部分224a、224bの自由端部は、円周方向218にフレア状になっていることが可能であり、次いで、少なくとも交連部支持ポスト330の内側側部306および円周方向側部304a、304bに巻き付けられ得る。タブ部分224a、224bの自由端部は、図3B図3Cに示されているように、縫合糸によって互いに接続され得る。
【0081】
タブ部分224aの縁部は、側方突出部314a(たとえば、ネック部分316a)の底部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部314aの底部表面と接触して配設され得、一方では、タブ部分224bの縁部は、側方突出部314b(たとえば、ネック部分316b)の底部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部314bの底部表面と接触して配設され得る。同様に、タブ部分224aの反対側縁部は、側方突出部334a(たとえば、ネック部分336a)の上部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部334aの上部表面と接触して配設され得、一方では、タブ部分224bの反対側縁部は、側方突出部334b(たとえば、端部部分338bと側部304bとの間のネック部分)の上部表面に隣接して配設され、随意的に、側方突出部334bの上部表面と接触して配設され得る。したがって、側方突出部314a、314bは、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第1の端部部分308に向けて長手方向220に沿って移動することを制限し、一方では、側方突出部334a、334bは、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第2の端部部分310に向けて長手方向220に沿って移動することを制限する。
【0082】
図8Bに関して上記に議論されているように、1つ以上の縫合糸322が、側方突出部314a、314bによって形成されたスロット320a~320dを通って延在し、交連部タブアセンブリをそれに固定することが可能である。いくつかの実施形態において(たとえば、図9Bに図示されているものなど)、1つ以上の縫合糸342が、それぞれの側方突出部334a、334bによって形成されたスロットを通って延在することが可能であり、それぞれのネック部分に少なくとも部分的に巻き付き、交連部タブアセンブリ228を突出部334a、334bに固定することが可能である。たとえば、縫合糸342は、半径方向外側スロット340aを通って延在し、ネック部分336aの下方に巻き付き、半径方向内側スロット340bを通って延在し、弁尖タブ224aを通過することが可能であり、弁尖タブ224aは、交連部支持ポスト330の側部304aに接触している。同様に、別の縫合糸(または、同じ縫合糸342)は、半径方向外側スロットを通って延在し、(端部部分338bと側部304bとの間の)ネック部分の下方に巻き付き、半径方向内側スロット320dを通って延在し、弁尖タブ224bを通過することが可能であり、弁尖タブ224bは、交連部支持ポスト330の側部304bに接触している。したがって、縫合糸342は、交連部支持ポスト330の周りの交連部タブアセンブリ228の回転をさらに防止するかまたは少なくとも制限し、それによって、環状のフレーム12の中での弁尖アセンブリの中心アライメントを維持することが可能である。
【0083】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、1つ以上の突出部を提供され得、1つ以上の突出部は、半径方向に延在するスロットの代わりに、円周方向に延在するスロットを形成しており、円周方向ではなく半径方向に突き出ている。図10Aを参照すると、交連部支持ポスト350の第7の例が図示されている。交連部支持ポスト350は、図8Aの交連部支持ポスト300と同様の構造体を有している。たとえば、交連部支持ポスト350は、半径方向内側側部356および半径方向外側側部352を有しており、半径方向内側側部356は、環状のフレームの中心線に向けて内向きに面しており、半径方向外側側部352は、環状のフレームの外部に向けて、および、人工心臓弁が植え込まれているときに患者の解剖学的構造に向けて、外向きに面している。1対の対向する側部354a、354bが、外側側部352を内側側部356にそのそれぞれの縁部において接続している。
【0084】
しかし、円周方向に突き出ている突出部314a、314bの代わりに、交連部支持ポスト350の第1の端部部分358は、突出部364を含み、突出部364は、半径方向216に沿って、交連部支持ポスト350の内側側部356から離れるように、内向きに突き出ている。第1の端部部分358から遠くに離れた第2の部分360において、交連部支持ポスト350は、突出部を含まない。いくつかの実施形態において、交連部支持ポスト350は、1つ以上の長手方向に延在する内部ルーメン362を有することが可能であり、内部ルーメン362は、突出部364から半径方向外向きに間隔を置いて配置された場所に配設されている。たとえば、交連部支持ポスト350が環状のフレーム12のアクチュエーター80の一部であるときには、内部ルーメン362は、作動ルーメンまたはロッキングルーメンであることが可能である。
【0085】
突出部364は、より狭い幅のネック部分366と、より大きい幅の端部部分368とを含み、交連部支持ポスト350の内側側部356から離れるように半径方向216に沿って突き出ている。したがって、1対の円周方向に延在するスロット370a、370b(それらは、ネック部分366によって互いから分離されている)は、突出部364と交連部支持ポスト350(たとえば、交連部支持ポスト350の中央部分)の側部356との間に形成されている。代替的に、端部部分368は、単一のスロットのみが突出部364と交連部支持ポスト350の側部356との間に形成されるように、ネック部分366に対して配置され得る。
【0086】
図10Aは、交連部支持ポスト350の端部と一致する突出部364の特定の場所を図示しているが、いくつかの実施形態において、突出部364は、交連部支持ポスト350の長さに沿って他の位置に位置付けされ得、交連部支持ポスト350が、長手方向220に沿って突出部364の上方および下方の両方に延在するようになっている。そのような実施形態では、突出部364の上側表面は、交連部支持ポスト350の上側表面と一致しないまたは同一平面上にないこととなる。しかし、突出部364は、第2の部分360よりも第1の端部部分358の近くに配設されることとなる。
【0087】
図10Bに図示されているように、交連部タブアセンブリ228は、第1の端部部分358と第2の部分360との間において、交連部支持ポスト350に連結され得る。交連部タブアセンブリ228の構築、および、交連部支持ポスト350へのその組み立ては、図4Aに関して上記に説明されているものと同様になっていることが可能である。たとえば、交連部タブアセンブリ228のタブ部分224a、224bの自由端部は、円周方向218にフレア状になっていることが可能であり、次いで、少なくとも交連部支持ポスト350の内側側部356および円周方向側部354a、354bに巻き付けられ得る。タブ部分224a、224bの自由端部は、図3B図3Cに示されているように、縫合糸によって互いに接続され得る。弁尖222a、222bの縁部は、突出部364(たとえば、ネック部分366および/または端部部分368)の底部表面に隣接して配設され、随意的に、突出部364の底部表面と接触して配設され得る。したがって、突出部364は、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第1の端部部分358に向けて長手方向220に沿って移動することを制限する。
【0088】
いくつかの実施形態において(たとえば、図10Bに図示されているものなど)、1つ以上の縫合糸372が、突出部364によって形成されたスロットを通って延在することが可能であり、ネック部分366に少なくとも部分的に巻き付き、交連部タブアセンブリ228を突出部364に固定することが可能である。たとえば、縫合糸372は、左側スロット370aを通って延在し、ネック部分366の上方に巻き付き、右側スロット370bを通って延在し、交連部タブアセンブリ228の一部分を通過することが可能である。たとえば、随意的な補強部材が配設されている一部分において、または、内側側部356に面しているかもしくは接触している弁尖タブ部分224a、224bの一部において、または、交連部タブアセンブリ228に沿った任意の他の場所において、縫合糸372は、交連部タブアセンブリ228を通過することが可能である。したがって、縫合糸372は、交連部支持ポスト350の周りの交連部タブアセンブリ228の回転を防止するかまたは少なくとも制限し、それによって、環状のフレーム12の中での弁尖アセンブリの中心アライメントを維持することが可能である。
【0089】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、交連部タブアセンブリの反対側の軸線方向端部において、1つ以上の追加的な突出部を提供され得、長手方向に沿った交連部タブアセンブリの運動をさらに制限するようになっている。図11Aを参照すると、交連部支持ポスト380の第8の例が図示されている。交連部支持ポスト380は、少なくとも1つの追加的な突出部382が(たとえば、ポストの第2の部分360などにおいて)突出部364から軸線方向に間隔を置いて配置されていることを除いて、図10Aの交連部支持ポスト350と同様の構造体を有している。追加的な突出部382は、より狭い幅のネック部分384と、より大きい幅の端部部分386とを含み、半径方向216に沿って、交連部支持ポスト380の内側側部356から離れるように、内向きに突き出ている。したがって、別の対の円周方向に延在するスロット388a、388b(それらは、ネック部分384によって互いから分離されている)は、突出部382と交連部支持ポスト380(たとえば、交連部支持ポスト380の中央部分)の側部356との間に形成されている。代替的に、端部部分386は、単一のスロットのみが突出部382と交連部支持ポスト380の内側側部356との間に形成されるように、ネック部分384に対して配置され得る。
【0090】
図11Bに図示されているように、交連部タブアセンブリ228は、第1の端部部分358と第2の部分360との間において、とりわけ、1つの端部における突出部364と別の端部における突出部382との間において、交連部支持ポスト380に連結され得る。交連部タブアセンブリ228の構築、および、交連部支持ポスト330へのその組み立ては、図4Bに関して上記に説明されているものと同様になっていることが可能である。たとえば、交連部タブアセンブリ228のタブ部分224a、224bの自由端部は、円周方向218にフレア状になっていることが可能であり、次いで、少なくとも交連部支持ポスト380の内側側部356および円周方向側部354a、354bに巻き付けられ得る。タブ部分224a、224bの自由端部は、図3B図3Cに示されているように、縫合糸によって互いに接続され得る。弁尖222a、222bの縁部は、突出部364(たとえば、ネック部分366および/または端部部分368)の底部表面に隣接して配設され、随意的に、突出部364の底部表面と接触して配設され得る。同様に、弁尖222a、222bの反対側縁部は、突出部382(たとえば、ネック部分384および/または端部部分386)の上部表面に隣接して配設され、随意的に、突出部382の上部表面と接触して配設され得る。したがって、突出部364は、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第1の端部部分358に向けて長手方向220に沿って移動することを制限し、一方では、突出部382は、交連部タブアセンブリ228(および、それによって、弁尖222a、222b)が第2の部分360に向けて長手方向220に沿って移動することを制限する。
【0091】
1つ以上の縫合糸372が、突出部364によって形成されたスロット370a、370bを通って延在することが可能であり、ネック部分366に少なくとも部分的に巻き付き、交連部タブアセンブリ228を突出部364に固定することが可能である。代替的にまたは追加的に、1つ以上の縫合糸390が、突出部382によって形成されたスロット388a、388bを通って延在することが可能であり、ネック部分384に少なくとも部分的に巻き付き、交連部タブアセンブリ228を突出部382に固定することが可能である。たとえば、縫合糸390は、左側スロット388aを通って延在し、ネック部分384の下方に巻き付き、右側スロット388bを通って延在し、交連部タブアセンブリ228の一部分を通過することが可能である。たとえば、随意的な補強部材が配設されている一部分において、または、内側側部356に面しているかもしくは接触している弁尖タブ部分224a、224bの一部において、または、交連部タブアセンブリ228に沿った任意の他の場所において、縫合糸390は、交連部タブアセンブリ228を通過することが可能である。したがって、縫合糸372、390は、交連部支持ポスト380の周りの交連部タブアセンブリ228の回転を防止するかまたは少なくとも制限し、それによって、環状のフレーム12の中での弁尖アセンブリの中心アライメントを維持することが可能である。
【0092】
交連部支持ポストに関する特定の形状および構成が、図に図示され、上記の例において説明されてきたが、開示されている主題の実施形態は、それに限定されない。実際に、いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、円形、楕円形、六角形、八角形、または、任意の他の形状である断面幾何学形状(たとえば、環状のフレームの長手方向軸線に対して垂直の平面の中で)を有することが可能である。しかし、いくつかの実施形態において、たとえば、縫合糸または弁尖の引っ掛かりまたは引き裂きを回避するために、交連部支持ポストの角部および/または縁部は、丸みを付けられている(たとえば、所定の半径を有する)かまたは面取りされていることが好ましい可能性がある。そのうえ、交連部支持ポストの突出部に関する特定の形状および構成が、図に図示され、上記の例において説明されてきたが、1つ以上の企図される実施形態にしたがって、異なる形状および/または構成も可能である。たとえば、半径方向に延在する突出部は、交連部支持ポストのものよりも小さい、円周方向に沿った幅を有することが可能であり、および/または、円周方向に延在する突出部は、交連部支持ポストのものよりも小さい、半径方向に沿った幅を有することが可能である。たとえば、患者の中への植え込みのための心臓弁の最小化された断面直径を可能にするために、および/または、弁のさまざまな構成要素の動作(たとえば、植え込まれると、弁尖の動作)と干渉することを回避するために、とりわけ、心臓弁が完全に折り畳まれるかまたはクリンプされた状態にあるときには、それぞれの交連部支持ポストおよびその上の突出部のサイズおよび形状は、任意の必要とされるクリアランスを考慮に入れることが可能である。
【0093】
交連部支持ポストのための突出部の特定の数が、図に図示され、上記の例において説明されてきたが、開示されている主題の実施形態における交連部支持ポストは、より少ない突出部または追加的な突出部を含むことが可能である。たとえば、複数の円周方向に延在する突出部を備えた交連部支持ポストは、代わりに、単一の円周方向に延在する突出部を有することが可能である。別の例において、交連部支持ポストの単一の半径方向に延在する突出部は、複数の半径方向に延在する突出部によって交換され得、半径方向に延在するギャップがそれらの間にある。さらに別の例において、交連部支持ポストの一方または両方の側部における単一の円周方向に延在する突出部は、複数の円周方向に延在する突出部によって交換され得、円周方向に延在するギャップがそれらの間にある。
【0094】
アパーチャーおよびスロットの特定の数、サイズ、および形状が、図に図示され、上記の例において説明されてきたが、1つ以上の企図される実施形態にしたがって、他の数、サイズ、および/または形状も可能である。たとえば、突起部の中の複数のアパーチャーは、単一のより大きいアパーチャーまたはスロットの中へ組み合わせられ得る。一般的に、アパーチャーのサイズ決めは、縫合糸を担持する針がそれを通過することができるようなものであり得る。それとは対照的に、スロットは、1つの端部において開いたままであるので、スロットの幅は、針(それは、縫合糸の断面寸法よりも大きい直径を有している)ではなく、それを通過する縫合糸の断面寸法に基づくことが可能である。
【0095】
いくつかの実施形態において、異なる図に別個に図示されているかまたは別個の例として上記に説明されている特徴は、それにもかかわらず、一緒に組み合わせられ得る。たとえば、いくつかの実施形態において、交連部支持ポストは、同じ端部において、半径方向に延在する突出部および円周方向に延在する突出部の両方を有することが可能である。代替的にまたは追加的に、交連部支持ポストは、第1の端部において1つのタイプの突出部(たとえば、半径方向に延在する突出部)を有し、第2の端部において異なるタイプの突出部(たとえば、1対の円周方向に延在する突出部)を有することが可能である。いくつかの実施形態において、交連部支持ポストの突出部は、縫合糸を通過させるためのアパーチャーを有することが可能であり、また、同じまたは異なる縫合糸を通過させるためのスロットを形成させるための狭いネック部分を有することも可能である。いくつかの実施形態において、交連部支持ポストの同じ端部において、半径方向に延在する突出部および円周方向に延在する突出部が、単一の連続的な幾何学形状で一緒に組み合わせられ得る(たとえば、交連部支持ポストの断面形状は、平面図の中の単一の突出部の断面形状の中に完全に含有される)。
【0096】
いくつかの実施形態において、交連部支持ポストの本体部の中に直接的に形成されたアパーチャーを選択して、突出部は、サイズを低減されるかまたは完全に排除され得る。たとえば、交連部支持ポストは、ポストの半径方向の幅または円周方向の幅の全体を通って延在する孔部またはアパーチャーを含むことが可能である。次いで、1つ以上の縫合糸が、アパーチャーを通過させられ、交連部支持ポストの上の適切な場所に交連部タブアセンブリを固定することが可能である。しかし、交連部支持ポストがロッキングまたはアクチュエーターアセンブリの一部であり得る実施形態では、そのような貫通孔は、(たとえば、図4Aの中の内部ルーメン212を回避することによって)ロッキングまたは作動機構と干渉することを回避するように位置決めされるべきである。代替的にまたは追加的に、交連部支持ポストは、湾曲している内部経路を含むことが可能であり、その内部経路は、ポストの露出された上側表面の上に第1の開口部を備え、半径方向内側壁部または円周方向側部壁部の上に第2の開口部を備える。縫合糸は、内部経路を通って、および、交連部タブアセンブリを通って延在し、ポストの上の適切な位置にアセンブリを固定することが可能である。
【0097】
関心の実施形態の追加的な説明
付記項1. 人工心臓弁であって、人工心臓弁は、
環状のフレームであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、弁構造体は、環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、1対の第1の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている、人工心臓弁。
【0098】
付記項2. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、環状のフレームの流出端部に最も近いその端部部分である、付記項1に記載の人工心臓弁。
【0099】
付記項3. それぞれの交連部ポストは、1対の第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、1対の第2の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ている、付記項1または2に記載の人工心臓弁。
【0100】
付記項4. それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリは、第1の部分と第2の部分との間に軸線方向に沿って配設されており、1対の第2の突出部は、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、付記項3に記載の人工心臓弁。
【0101】
付記項5. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の部分は、第1の部分と環状のフレームの流入端部に最も近い交連部支持ポストの端部部分との間にある、付記項3または4に記載の人工心臓弁。
【0102】
付記項6. それぞれの交連部支持ポストに関して、それぞれの第2の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、対応する交連部タブアセンブリのタブは、1対の第2の突出部のアパーチャーを通過する1つ以上の縫合糸を介して、交連部支持ポストに連結されている、付記項3から5のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0103】
付記項7. それぞれの第2の突出部に関して、それぞれのアパーチャーは、それぞれの第2の突出部の厚さを通って軸線方向に沿って延在する孔部または開口部である、付記項6に記載の人工心臓弁。
【0104】
付記項8. それぞれの交連部支持ポストに関して、それぞれの第1の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、対応する交連部タブアセンブリのタブは、1対の第1の突出部のアパーチャーを通過する1つ以上の縫合糸を介して、交連部支持ポストに連結されている、付記項1から7のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0105】
付記項9. それぞれの第1の突出部に関して、それぞれのアパーチャーは、それぞれの第1の突出部の厚さを通って軸線方向に沿って延在する孔部または開口部である、付記項8に記載の人工心臓弁。
【0106】
付記項10. 人工心臓弁であって、人工心臓弁は、
環状のフレームであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、弁構造体は、環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、第1の突出部は、環状のフレームの内部に向けて環状のフレームの半径方向に沿って突き出ており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている、人工心臓弁。
【0107】
付記項11. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、環状のフレームの流出端部に最も近いその端部部分である、付記項10に記載の人工心臓弁。
【0108】
付記項12. それぞれの交連部ポストは、第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、第2の突出部は、環状のフレームの内部に向けて半径方向に沿って突き出ている、付記項10または11に記載の人工心臓弁。
【0109】
付記項13. それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリは、第1の部分と第2の部分との間に軸線方向に沿って配設されており、第2の突出部は、軸線方向に沿って配設されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、付記項12に記載の人工心臓弁。
【0110】
付記項14. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の部分は、第1の部分と環状のフレームの流入端部に最も近い交連部支持ポストの端部部分との間にある、付記項12または13に記載の人工心臓弁。
【0111】
付記項15. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、対応する交連部タブアセンブリのタブは、第2の突出部の少なくとも1つのアパーチャーを通過する1つ以上の縫合糸を介して、交連部支持ポストに連結されている、付記項12から14のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0112】
付記項16. それぞれの第2の突出部に関して、それぞれのアパーチャーは、それぞれの第2の突出部の厚さを通って軸線方向に沿って延在する孔部または開口部である、付記項15に記載の人工心臓弁。
【0113】
付記項17. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、対応する交連部タブアセンブリのタブは、第1の突出部の少なくとも1つのアパーチャーを通過する1つ以上の縫合糸を介して、交連部支持ポストに連結されている、付記項10から16のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0114】
付記項18. それぞれの第1の突出部に関して、それぞれのアパーチャーは、それぞれの第1の突出部の厚さを通って軸線方向に沿って延在する孔部または開口部である、付記項17に記載の人工心臓弁。
【0115】
付記項19. 人工心臓弁であって、人工心臓弁は、
環状のフレームであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、弁構造体は、環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、1対の第1の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有しており、ネック部分は、端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分の中央部分との間に、円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つのスロットが、中央部分の表面と端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている、人工心臓弁。
【0116】
付記項20. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、環状のフレームの流出端部に最も近いその端部部分である、付記項19に記載の人工心臓弁。
【0117】
付記項21. それぞれの交連部ポストは、1対の第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、1対の第2の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、それぞれの第2の突出部は、第3の幅を有する第2のネック部分と、第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第2の端部部分とを有しており、第2のネック部分は、第2の端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第2の部分の第2の中央部分との間に、円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つの第2のスロットが、第2の中央部分の表面と第2の端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっている、付記項19または20に記載の人工心臓弁。
【0118】
付記項22. それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリは、第1の部分と第2の部分との間に軸線方向に沿って配設されており、1対の第2の突出部は、軸線方向に沿って配設されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、付記項21に記載の人工心臓弁。
【0119】
付記項23. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の部分は、第1の部分と環状のフレームの流入端部に最も近い交連部支持ポストの端部部分との間にある、付記項21または22に記載の人工心臓弁。
【0120】
付記項24. それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリのタブは、1対の第2の突出部によって形成された第2のスロットを通過する1つ以上の縫合糸を介して、交連部支持ポストに連結されている、付記項21から23のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0121】
付記項25. それぞれの第2の突出部に関して、第2のネック部分が、対応する第2の端部部分に対して配設されており、1対の第2のスロットが、第2のネック部分の反対側側部に形成されるようになっている、付記項21から24のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0122】
付記項26. それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリのタブは、1対の第1の突出部によって形成されたスロットを通過する1つ以上の縫合糸を介して、交連部支持ポストに連結されている、付記項19から25のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0123】
付記項27. それぞれの第1の突出部に関して、ネック部分が、対応する端部部分に対して配設されており、1対のスロットが、ネック部分の反対側側部に形成されるようになっている、付記項19から26のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0124】
付記項28. 人工心臓弁であって、人工心臓弁は、
環状のフレームであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、弁構造体は、環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、第1の突出部は、環状のフレームの内部に向けて環状のフレームの半径方向に沿って突き出ており、それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有しており、ネック部分は、端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分の中央部分との間に、半径方向に沿って配設されており、少なくとも1つのスロットが、中央部分の表面と端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっている、人工心臓弁。
【0125】
付記項29. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、環状のフレームの流出端部に最も近いその端部部分である、付記項28に記載の人工心臓弁。
【0126】
付記項30. それぞれの交連部ポストは、第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、第2の突出部は、環状のフレームの内部に向けて半径方向に沿って突き出ており、それぞれの第2の突出部は、第3の幅を有する第2のネック部分と、第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第2の端部部分とを有しており、第2のネック部分は、第2の端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第2の部分の第2の中央部分との間に、半径方向に沿って配設されており、少なくとも1つの第2のスロットが、第2の中央部分の表面と第2の端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっている、付記項28または29に記載の人工心臓弁。
【0127】
付記項31. それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリは、第1の部分と第2の部分との間に軸線方向に沿って配設されており、第2の突出部は、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、付記項30に記載の人工心臓弁。
【0128】
付記項32. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の部分は、第1の部分と環状のフレームの流入端部に最も近い交連部支持ポストの端部部分との間にある、付記項30または31に記載の人工心臓弁。
【0129】
付記項33. それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリのタブは、第2の突出部によって形成された少なくとも1つの第2のスロットを通過する1つ以上の縫合糸を介して、交連部支持ポストに連結されている、付記項30から32のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0130】
付記項34. それぞれの第2の突出部に関して、第2のネック部分が、対応する第2の端部部分に対して配設されており、1対の第2のスロットが、第2のネック部分の反対側側部に形成されるようになっている、付記項30から33のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0131】
付記項35. それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリのタブは、第1の突出部によって形成された少なくとも1つのスロットを通過する1つ以上の縫合糸を介して、交連部支持ポストに連結されている、付記項28から34のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0132】
付記項36. それぞれの第1の突出部に関して、ネック部分が、対応する端部部分に対して配設されており、1対のスロットが、ネック部分の反対側側部に形成されるようになっている、付記項28から35のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0133】
付記項37. 人工心臓弁であって、人工心臓弁は、
環状のフレームであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、弁構造体は、環状のフレームの中に支持され、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、それぞれの交連部支持ポストに連結されている、弁構造体と
を含み、
環状のフレームは、交連部タブアセンブリの軸線方向運動を拘束するための手段を含む、人工心臓弁。
【0134】
付記項38. それぞれの交連部タブアセンブリは、対応する交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられている、付記項37に記載の人工心臓弁。
【0135】
付記項39. 軸線方向運動を拘束するための手段は、下流方向に、上流方向に、または、その両方に、交連部タブアセンブリの軸線方向運動を拘束するように構築および配置されている、付記項37または38に記載の人工心臓弁。
【0136】
付記項40. 軸線方向運動を拘束するための手段は、1つ以上の突出部を含み、1つ以上の突出部は、交連部支持ポストのそれぞれの中央部分から、環状のフレームの円周方向または半径方向に沿って突き出ている、付記項37から39のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0137】
付記項41. 交連部支持ポストは、アクチュエーターアセンブリの一部であり、アクチュエーターアセンブリは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、環状のフレームを作動させる、付記項1から40のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0138】
付記項42. それぞれの交連部支持ポストは、環状のフレームの内部に面する第1の表面と、環状のフレームの外部に面する第2の表面と、第1の表面と第2の表面との間に延在している対向する側部表面とを有しており、交連部タブアセンブリの一部分は、少なくともそれぞれの交連部支持ポストの第1の表面および側部表面に巻き付けられている、付記項1から41のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0139】
付記項43. 弁構造体は、2つの弁尖および2つの交連部タブアセンブリを備えた二尖弁構造体であり、弁構造体は、互いから環状のフレームの正反対の側において、交連部タブアセンブリを介して環状のフレームに連結されている、付記項1から42のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0140】
付記項44. 弁構造体は、3つの弁尖および3つの交連部タブアセンブリを備えた三尖弁構造体であり、弁構造体は、環状のフレームの円周方向に沿って等しく間隔を置いて配置された3つの交連部タブアセンブリを介して、環状のフレームに連結されている、付記項1から42のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0141】
付記項45. 環状のフレームは、塑性的に拡張可能な材料または自己拡張材料から形成されている、付記項1から44のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0142】
付記項46. 環状のフレームは、1つ以上の枢動ジョイントによって一緒に接続されている角度付きストラットのアレイを含む、付記項1から45のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0143】
付記項47. 人工心臓弁は、患者の中の既存の心臓弁の中の植え込みのために構築されている、付記項1から46のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0144】
付記項48. 人工心臓弁は、大動脈位置または僧帽弁位置における植え込みのために構築されている、付記項1から47のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0145】
付記項49. アセンブリであって、アセンブリは、
細長いシャフトを含む送達装置と;
患者の身体の中への送達のために半径方向に圧縮された構成で細長いシャフトの上に装着される、付記項1から48のいずれか1つに記載の人工心臓弁と
を含む、アセンブリ。
【0146】
付記項50. 患者の身体の中に人工心臓弁を植え込む方法であって、方法は、
送達装置の遠位端部を患者の血管系の中へ挿入するステップであって、送達装置は、細長いシャフトを含み、付記項1から48のいずれか1つに記載の人工心臓弁が、送達装置の細長いシャフトの上に半径方向に圧縮された構成で解放可能に装着されている、ステップと;
人工心臓弁を所望の植え込み部位へ前進させるステップと;
送達装置を使用し、人工心臓弁を半径方向に拡張された構成まで拡張し、それによって、所望の植え込み部位に人工心臓弁を植え込むステップと
を含む、方法。
【0147】
付記項51. 患者の身体の中に人工心臓弁を植え込む方法であって、方法は、
送達装置の遠位端部を患者の血管系の中へ挿入するステップであって、送達装置は、細長いシャフトを含み、付記項1から48のいずれか1つに記載の人工心臓弁が、送達装置の細長いシャフトの上に半径方向に圧縮された構成で解放可能に装着されている、ステップと;
人工心臓弁を所望の植え込み部位へ前進させるステップと;
人工心臓弁が半径方向に拡張された構成まで自己拡張するように、送達装置から人工心臓弁を展開し、それによって、所望の植え込み部位に人工心臓弁を植え込むステップと
を含む、方法。
【0148】
付記項52. 所望の植え込み部位へ前進させるステップは、経大腿的な、経心室的な、経心尖的な、または経中隔的なアプローチを用いる、付記項50または51に記載の方法。
【0149】
付記項53. 人工心臓弁を組み立てる方法であって、方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含み、それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、1対の第1の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっており、
配設するステップは、
交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含む、方法。
【0150】
付記項54. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、環状のフレームの流出端部に最も近いその端部部分である、付記項53に記載の方法。
【0151】
付記項55. それぞれの交連部ポストは、1対の第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、1対の第2の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ている、付記項53または54に記載の方法。
【0152】
付記項56. 交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部ポストの上に配設するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリを、第1の部分と第2の部分との間に、軸線方向に沿って配設するステップを含み、それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第2の突出部は、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、付記項55に記載の方法。
【0153】
付記項57. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の部分は、第1の部分と環状のフレームの流入端部に最も近い交連部支持ポストの端部部分との間にある、付記項55または56に記載の方法。
【0154】
付記項58. それぞれの交連部支持ポストに関して、それぞれの第2の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第2の突出部のアパーチャーに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、付記項55から57のいずれか1つに記載の方法。
【0155】
付記項59. それぞれの第2の突出部に関して、それぞれのアパーチャーは、それぞれの第2の突出部の厚さを通って軸線方向に沿って延在する孔部または開口部である、付記項58に記載の方法。
【0156】
付記項60. それぞれの交連部支持ポストに関して、それぞれの第1の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部のアパーチャーに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、付記項53から59のいずれか1つに記載の方法。
【0157】
付記項61. それぞれの第1の突出部に関して、それぞれのアパーチャーは、それぞれの第1の突出部の厚さを通って軸線方向に沿って延在する孔部または開口部である、付記項60に記載の方法。
【0158】
付記項62. 人工心臓弁を組み立てる方法であって、方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含み、それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、第1の突出部は、環状のフレームの内部に向けて環状のフレームの半径方向に沿って突き出ており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっており、
配設するステップは、
交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含む、方法。
【0159】
付記項63. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、環状のフレームの流出端部に最も近いその端部部分である、付記項62に記載の方法。
【0160】
付記項64. それぞれの交連部ポストは、第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、第2の突出部は、環状のフレームの内部に向けて半径方向に沿って突き出ている、付記項62または63に記載の方法。
【0161】
付記項65. 交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部ポストの上に配設するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリを、第1の部分と第2の部分との間に、軸線方向に沿って配設するステップを含み、それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の突出部は、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、付記項64に記載の方法。
【0162】
付記項66. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の部分は、第1の部分と環状のフレームの流入端部に最も近い交連部支持ポストの端部部分との間にある、付記項64または65に記載の方法。
【0163】
付記項67. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の突出部の少なくとも1つのアパーチャーに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、付記項64から66のいずれか1つに記載の方法。
【0164】
付記項68. それぞれの第2の突出部に関して、それぞれのアパーチャーは、それぞれの第2の突出部の厚さを通って軸線方向に沿って延在する孔部または開口部である、付記項67に記載の方法。
【0165】
付記項69. それぞれの交連部支持ポストに関して、それぞれの第1の突出部は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部の少なくとも1つのアパーチャーに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、付記項62から68のいずれか1つに記載の方法。
【0166】
付記項70. それぞれの第1の突出部に関して、それぞれのアパーチャーは、それぞれの第1の突出部の厚さを通って軸線方向に沿って延在する孔部または開口部である、付記項69に記載の方法。
【0167】
付記項71. 人工心臓弁を組み立てる方法であって、方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含み、それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
それぞれの交連部支持ポストは、1対の第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、1対の第1の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有しており、ネック部分は、端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分の中央部分との間に、円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つのスロットが、中央部分の表面と端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっており、
配設するステップは、
交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含む、方法。
【0168】
付記項72. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、環状のフレームの流出端部に最も近いその端部部分である、付記項71に記載の方法。
【0169】
付記項73. それぞれの交連部ポストは、1対の第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、1対の第2の突出部は、環状のフレームの円周方向に沿って反対方向に突き出ており、それぞれの第2の突出部は、第3の幅を有する第2のネック部分と、第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第2の端部部分とを有しており、第2のネック部分は、第2の端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第2の部分の第2の中央部分との間に、円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つの第2のスロットが、第2の中央部分の表面と第2の端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっている、付記項71または72に記載の方法。
【0170】
付記項74. 交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部ポストの上に配設するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリを、第1の部分と第2の部分との間に、軸線方向に沿って配設するステップを含み、それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第2の突出部は、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、付記項73に記載の方法。
【0171】
付記項75. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の部分は、第1の部分と環状のフレームの流入端部に最も近い交連部支持ポストの端部部分との間にある、付記項73または74に記載の方法。
【0172】
付記項76. それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第2の突出部によって形成された第2のスロットに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、付記項73から75のいずれか1つに記載の方法。
【0173】
付記項77. それぞれの第2の突出部に関して、第2のネック部分が、対応する第2の端部部分に対して配設されており、1対の第2のスロットが、第2のネック部分の反対側側部に形成されるようになっている、付記項76に記載の方法。
【0174】
付記項78. それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、1対の第1の突出部によって形成されたスロットに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、付記項71から77のいずれか1つに記載の方法。
【0175】
付記項79. それぞれの第1の突出部に関して、ネック部分が、対応する端部部分に対して配設されており、1対のスロットが、ネック部分の反対側側部に形成されるようになっている、付記項78に記載の方法。
【0176】
付記項80. 人工心臓弁を組み立てる方法であって、方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含み、それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
それぞれの交連部支持ポストは、第1の突出部を備えた第1の部分を有しており、第1の突出部は、環状のフレームの内部に向けて環状のフレームの半径方向に沿って突き出ており、それぞれの第1の突出部は、第1の幅を有するネック部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する端部部分とを有しており、ネック部分は、端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分の中央部分との間に、半径方向に沿って配設されており、少なくとも1つのスロットが、中央部分の表面と端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリが、第1の部分と環状のフレームの流入端部との間に、軸線方向に沿って配設されており、
それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部が、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するようになっており、
配設するステップは、
交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含む、方法。
【0177】
付記項81. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、環状のフレームの流出端部に最も近いその端部部分である、付記項80に記載の方法。
【0178】
付記項82. それぞれの交連部ポストは、第2の突出部を備えた第2の部分を有しており、第2の突出部は、環状のフレームの内部に向けて半径方向に沿って突き出ており、それぞれの第2の突出部は、第3の幅を有する第2のネック部分と、第3の幅よりも大きい第4の幅を有する第2の端部部分とを有しており、第2のネック部分は、第2の端部部分とそれぞれの交連部支持ポストの第2の部分の第2の中央部分との間に、円周方向に沿って配設されており、少なくとも1つの第2のスロットが、第2の中央部分の表面と第2の端部部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっている、付記項80または81に記載の方法。
【0179】
付記項83. 交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部ポストの上に配設するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、対応する交連部タブアセンブリを、第1の部分と第2の部分との間に、軸線方向に沿って配設するステップを含み、それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の突出部は、軸線方向に沿って配置されており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を上流方向に拘束するようになっている、付記項82に記載の方法。
【0180】
付記項84. それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の部分は、第1の部分と環状のフレームの流入端部に最も近い交連部支持ポストの端部部分との間にある、付記項82または83に記載の方法。
【0181】
付記項85. それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、第2の突出部によって形成された少なくとも1つの第2のスロットに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、付記項82から84のいずれか1つに記載の方法。
【0182】
付記項86. それぞれの第2の突出部に関して、第2のネック部分が、対応する第2の端部部分に対して配設されており、1対の第2のスロットが、第2のネック部分の反対側側部に形成されるようになっている、付記項85に記載の方法。
【0183】
付記項87. それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップは、それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の突出部によって形成されたスロットに1つ以上の縫合糸を通過させるステップを含む、付記項80から86のいずれか1つに記載の方法。
【0184】
付記項88. それぞれの第1の突出部に関して、ネック部分が、対応する端部部分に対して配設されており、1対のスロットが、ネック部分の反対側側部に形成されるようになっている、付記項87に記載の方法。
【0185】
付記項89. 人工心臓弁を組み立てる方法であって、方法は、
弁構造体の弁尖の交連部タブアセンブリを環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップであって、環状のフレームは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、半径方向に折り畳み可能および拡張可能であり、環状のフレームは、流入端部および流出端部を有しており、流出端部は、フレームの軸線方向に沿って流入端部から分離されており、環状のフレームは、複数の交連部支持ポストを含み、弁構造体は、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、それぞれの交連部タブアセンブリは、隣接する弁尖の対にされたタブによって形成されている、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそのそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
環状のフレームは、交連部タブアセンブリの軸線方向運動を拘束するための手段を含む、方法。
【0186】
付記項90. 交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップは、交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップとを含む、付記項89に記載の方法。
【0187】
付記項91. 軸線方向運動を拘束するための手段は、下流方向に、上流方向に、または、その両方に、交連部タブアセンブリの軸線方向運動を拘束するように構築および配置されている、付記項89または90に記載の方法。
【0188】
付記項92. 軸線方向運動を拘束するための手段は、1つ以上の突出部を含み、1つ以上の突出部は、交連部支持ポストのそれぞれの中央部分から、環状のフレームの円周方向または半径方向に沿って突き出ている、付記項89から91のいずれか1つに記載の方法。
【0189】
付記項93. 交連部支持ポストは、アクチュエーターアセンブリの一部であり、アクチュエーターアセンブリは、半径方向に圧縮された構成と半径方向に拡張された構成との間で、環状のフレームを作動させる、付記項53から92のいずれか1つに記載の方法。
【0190】
付記項94. それぞれの交連部支持ポストは、環状のフレームの内部に面する第1の表面と、環状のフレームの外部に面する第2の表面と、第1の表面と第2の表面との間に延在している対向する側部表面とを有しており、交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部支持ポストの上に配設するステップは、交連部タブアセンブリの一部分が少なくともそれぞれの交連部支持ポストの第1の表面および側部表面に巻き付けられているようになっている、付記項53から93のいずれか1つに記載の方法。
【0191】
付記項95. 弁構造体は、2つの弁尖および2つの交連部タブアセンブリを備えた二尖弁構造体であり、交連部支持ポストは、互いから環状のフレームの正反対の側にある、付記項53から94のいずれか1つに記載の方法。
【0192】
付記項96. 弁構造体は、3つの弁尖および3つの交連部タブアセンブリを備えた三尖弁構造体であり、交連部支持ポストは、環状のフレームの周囲部の周りに等しく間隔を置いて配置されている、付記項53から94のいずれか1つに記載の方法。
【0193】
付記項97. 環状のフレームは、塑性的に拡張可能な材料または自己拡張材料から形成されている、付記項53から96のいずれか1つに記載の方法。
【0194】
付記項98. 環状のフレームは、1つ以上の枢動ジョイントによって一緒に接続されている角度付きストラットのアレイを含む、付記項53から97のいずれか1つに記載の方法。
【0195】
付記項100. 人工心臓弁であって、人工心臓弁は、
拡張可能な環状のフレームであって、環状のフレームは、長手方向軸線を有しており、複数の交連部支持ポストを含む、環状のフレームと;
弁構造体であって、弁構造体は、フレームによって支持されており、複数の弁尖を含み、それぞれの弁尖は、1対のタブを有しており、弁尖アセンブリの隣接する弁尖のタブ同士は、一緒に対にされ、交連部タブアセンブリを形成している、弁構造体と
を含み、
それぞれの交連部タブアセンブリに対して、1つの交連部支持ポストが存在しており、
それぞれの交連部タブアセンブリは、それぞれの交連部支持ポストに連結されており、一方のタブが、第1の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、他方のタブが、第2の方向に交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けられており、
少なくともそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分は、少なくとも1つの第1の突出部を含み、少なくとも1つの第1の突出部は、長手方向軸線に対して垂直の方向に延在しており、それぞれの交連部タブアセンブリの軸線方向運動を下流方向に拘束するように構築されている、人工心臓弁。
【0196】
付記項101. それぞれの交連部支持ポストに関して、第1の部分は、その流出端部部分である、付記項100に記載の人工心臓弁。
【0197】
付記項102. 第1の突出部のうちの1つ以上は、環状のフレームの内部に向けて半径方向に突き出ている、付記項100または101に記載の人工心臓弁。
【0198】
付記項103. 第1の突出部のうちの1つ以上は、環状のフレームの円周方向に沿って突き出ている、付記項100から102のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0199】
付記項104. 第1の突出部のうちの1つ以上は、第1の幅を有する第1の部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の部分とを有しており、第1の部分は、第2の部分よりもそれぞれの交連部支持ポストの中心の近くにあり、少なくとも1つのスロットが、それぞれの交連部支持ポストの表面と第2の部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、交連部タブアセンブリは、縫合糸を介してそれぞれの交連部支持ポストに連結されており、縫合糸は、交連部タブアセンブリの一部分を通過し、少なくとも1つのスロットを通過している、付記項103に記載の人工心臓弁。
【0200】
付記項105. 交連部支持ポストのうちの1つ以上は、円周方向に沿って突き出ている1対の前記第1の突出部を含み、上記対のうちの一方は、上記対のうちの他方から円周方向に沿って交連部支持ポストの反対側にある、付記項103または104に記載の人工心臓弁。
【0201】
付記項106. 第1の突出部のうちの1つ以上は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、交連部タブアセンブリは、縫合糸を介してそれぞれの交連部支持ポストに連結されており、縫合糸は、タブのうちの1つ以上を通過し、第1の突出部の少なくとも1つのアパーチャーを通過している、付記項100から105のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0202】
付記項107. 交連部支持ポストのうちの1つ以上の第2の部分は、少なくとも1つの第2の突出部を含み、少なくとも1つの第2の突出部は、長手方向軸線に対して垂直の方向に延在しており、上流方向へのそれぞれの交連部タブアセンブリの移動を拘束するように構築されている、付記項100から106のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0203】
付記項108. 第2の突出部のうちの1つ以上は、環状のフレームの内部に向けて半径方向に突き出ている、付記項107に記載の人工心臓弁。
【0204】
付記項109. 第2の突出部のうちの1つ以上は、環状のフレームの円周方向に沿って突き出ている、付記項107または108に記載の人工心臓弁。
【0205】
付記項110. 第2の突出部のうちの1つ以上は、第1の幅を有する第1の部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の部分とを有しており、第1の部分は、第2の部分よりもそれぞれの交連部支持ポストの中心の近くにあり、少なくとも1つのスロットが、それぞれの交連部支持ポストの表面と第2の部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、交連部タブアセンブリは、縫合糸を介してそれぞれの交連部支持ポストに連結されており、縫合糸は、交連部タブアセンブリの一部分を通過し、少なくとも1つのスロットを通過している、付記項109に記載の人工心臓弁。
【0206】
付記項111. 交連部支持ポストのうちの1つ以上は、円周方向に沿って突き出ている1対の前記第2の突出部を含み、上記対のうちの一方は、上記対のうちの他方から円周方向に沿って交連部支持ポストの反対側にある、付記項109または110に記載の人工心臓弁。
【0207】
付記項112. 第2の突出部のうちの1つ以上は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、それぞれの交連部タブアセンブリは、縫合糸を介してそれぞれの交連部支持ポストに連結されており、縫合糸は、タブを通過し、第2の突出部の少なくとも1つのアパーチャーを通過している、付記項107から111のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0208】
付記項113. 交連部支持ポストは、アクチュエーターアセンブリの一部であり、アクチュエーターアセンブリは、挿入可能な拡張されていない状態から取り付けられ拡張された状態へ、環状のフレームを作動させる、付記項111または112に記載の人工心臓弁。
【0209】
付記項114. それぞれの交連部支持ポストは、環状のフレームの内部に面する第1の表面と、環状のフレームの外部に面する第2の表面と、第1の表面と第2の表面との間に延在している対向する側部表面とを有しており、交連部タブアセンブリの一部分は、少なくともそれぞれの交連部支持ポストの第1の表面および側部表面に巻き付けられている、付記項100から113のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0210】
付記項115. 第1の方向は、第2の方向の反対である、付記項100から114のいずれか1つに記載の人工心臓弁。
【0211】
付記項116. 人工心臓弁を組み立てる方法であって、方法は、
長手方向軸線を有する拡張可能な環状のフレームのそれぞれの交連部支持ポストの上に、弁構造体の交連部タブアセンブリを配設するステップであって、それぞれの交連部支持ポストは、第1の部分および第2の部分を有しており、第1の部分は、第2の部分よりも環状のフレームの流出端部の近くにある、ステップと;
それぞれの交連部タブアセンブリをそれぞれの交連部支持ポストに連結するステップと
を含み、
配設するステップは、
交連部タブアセンブリの1つの弁尖タブを、第1の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと;
交連部タブアセンブリの別の弁尖タブを、第2の方向に、それぞれの交連部支持ポストに少なくとも部分的に巻き付けるステップと
を含み、
少なくともそれぞれの交連部支持ポストの第1の部分は、少なくとも1つの第1の突出部を含み、少なくとも1つの第1の突出部は、長手方向軸線に対して垂直の方向に延在しており、環状のフレームの前記流出端部に向けてのそれぞれの交連部タブアセンブリの移動を拘束するように構築されている、方法。
【0212】
付記項117. 第1の方向は、第2の方向の反対である、付記項116に記載の方法。
【0213】
付記項118. 方法は、配設するステップの前に、隣接するタブにおいて複数の弁尖を一緒に連結し、弁尖アセンブリを形成するステップを含み、連結されたタブは、それぞれの交連部タブアセンブリを形成する、付記項116または117に記載の方法。
【0214】
付記項119. 第1の突出部のうちの1つ以上は、環状のフレームの内部に向けて半径方向に突き出ている、付記項116から118のいずれか1つに記載の方法。
【0215】
付記項120. 第1の突出部のうちの1つ以上は、環状のフレームの円周方向に沿って突き出ている、付記項116から119のいずれか1つに記載の方法。
【0216】
付記項121. 第1の突出部のうちの1つ以上は、第1の幅を有する第1の部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の部分とを有しており、第1の部分は、第2の部分よりもそれぞれの交連部支持ポストの中心の近くにあり、少なくとも1つのスロットが、それぞれの交連部支持ポストの表面と第2の部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、交連部タブアセンブリを連結するステップは、弁尖タブのうちの1つ以上に、および、それぞれの交連部支持ポストの第1の突出部によって形成された少なくとも1つのスロットに、縫合糸を通過させるステップを含む、付記項120に記載の方法。
【0217】
付記項122. 交連部支持ポストのうちの1つ以上は、円周方向に沿って突き出ている1対の前記第1の突出部を含み、上記対のうちの一方は、上記対のうちの他方から円周方向に沿って交連部支持ポストの反対側にある、付記項120または121に記載の方法。
【0218】
付記項123. それぞれの交連部タブアセンブリを連結するステップは、縫合糸を介してそれぞれの交連部ポストの少なくとも1つの第1の突出部に交連部タブアセンブリを取り付けるステップを含む、付記項116から122のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
付記項124. 第1の突出部のうちの1つ以上は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、交連部タブアセンブリを連結するステップは、弁尖タブのうちの1つ以上に、および、第1の突出部の少なくとも1つのアパーチャーに、縫合糸を通過させるステップを含む、付記項123に記載の方法。
【0220】
付記項125. 交連部支持ポストのうちの1つ以上の第2の部分は、少なくとも1つの第2の突出部を含み、少なくとも1つの第2の突出部は、長手方向軸線に対して垂直の方向に延在しており、環状のフレームの前記軸線方向端部から離れるようなそれぞれの交連部タブアセンブリの移動を拘束するように構築されている、付記項116から124のいずれか1つに記載の方法。
【0221】
付記項126. 配設するステップは、環状のフレームの軸線方向に沿って、それぞれの交連部支持ポストの第1の突出部と第2の突出部との間に、それぞれの交連部タブアセンブリを位置決めするステップを含む、付記項125に記載の方法。
【0222】
付記項127. 第2の突出部のうちの1つ以上は、環状のフレームの内部に向けて半径方向に突き出ている、付記項125または126に記載の方法。
【0223】
付記項128. 第2の突出部のうちの1つ以上は、環状のフレームの円周方向に沿って突き出ている、付記項125から127のいずれか1つに記載の方法。
【0224】
付記項129. 交連部支持ポストのうちの1つ以上は、円周方向に沿って突き出ている1対の前記第2の突出部を含み、上記対のうちの一方は、上記対のうちの他方から円周方向に沿って交連部支持ポストの反対側にある、付記項128に記載の方法。
【0225】
付記項130. それぞれの交連部タブアセンブリを連結するステップは、縫合糸を介してそれぞれの交連部支持ポストの少なくとも1つの第2の突出部に交連部タブアセンブリを取り付けるステップを含む、付記項125から129のいずれか1つに記載の方法。
【0226】
付記項131. 第2の突出部のうちの1つ以上は、少なくとも1つのアパーチャーを含み、交連部タブアセンブリを取り付けるステップは、弁尖タブのうちの1つ以上に、および、第2の突出部の少なくとも1つのアパーチャーに、縫合糸を通過させるステップを含む、付記項130に記載の方法。
【0227】
付記項132. 第2の突出部のうちの1つ以上は、第1の幅を有する第1の部分と、第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の部分とを有しており、第1の部分は、第2の部分よりもそれぞれの交連部支持ポストの中心の近くにあり、少なくとも1つのスロットが、それぞれの交連部支持ポストの表面と第2の部分の向かい合う表面との間に形成されるようになっており、交連部タブアセンブリを連結するステップは、弁尖タブのうちの1つ以上に、および、第2の突出部によって形成された少なくとも1つのスロットに、縫合糸を通過させるステップを含む、付記項130に記載の方法。
【0228】
一般的な考慮事項
本明細書で説明されているすべての特徴は、互いに独立しており、構造的に不可能な場合を除いて、本明細書で説明されている任意の他の特徴と組み合わせて使用され得る。たとえば、図10A図11Bの内向きに方向付けられた突出部364、および/または、図11A図11Bの内向きに方向付けられた突出部382は、図6A図9Bに関して説明されている円周方向に方向付けられた突出部のいずれかと組み合わせて使用され得る。別の例において、図4A図5Bの内向きに方向付けられた突出部230、および/または、図5A図5Bの内向きに方向付けられた突出部232は、図6A図9Bに関して説明されている円周方向に方向付けられた突出部のいずれかと組み合わせて使用され得る。
【0229】
この説明の目的のために、本開示の実施形態の特定の態様、利点、および新規の特徴が、本明細書で説明されている。開示されている方法、装置、およびシステムは、決して限定するものとして解釈されるべきではない。その代わりに、本開示は、単独で、および、互いにさまざまな組み合わせおよびサブコンビネーションで、さまざまな開示されている実施形態のすべての新規で非自明の特徴および態様に向けられている。方法、装置、およびシステムは、任意の特定の態様もしくは特徴またはそれらの組み合わせに限定されず、また、開示されている実施形態は、任意の1つ以上の特定の利点が存在することまたは問題が解決されることを必要としない。任意の例からの技術は、他の例のうちの任意の1つ以上に説明されている技術と組み合わせられ得る。
【0230】
開示されている実施形態のうちのいくつかの動作は、便利な提示のために特定のシーケンシャルな順序で説明されているが、以下に記載されている特定の言語によって特定の順序が要求されない限り、この説明の様式は、再配置を包含するということが理解されるべきである。たとえば、シーケンシャルに説明されている動作は、いくつかのケースでは、再配置されてもよく、または、同時に実施されてもよい。そのうえ、簡単にするために、添付の図は、開示されている方法が他の方法とともに使用され得るさまざまな方式を示していない場合がある。追加的に、説明は、開示されている方法を説明するために、「提供する」または「実現する」などのような用語をときどき使用する。これらの用語は、実施される実際の動作の高レベルの抽象化である。これらの用語に対応する実際の動作は、特定の実装形態に応じて変化する可能性があり、当業者によって容易に識別可能である。
【0231】
人工心臓弁の組み立ておよび植え込みならびに人工心臓弁の構造に関して本明細書で使用されているように、「近位」は、ユーザーおよび送達システムのハンドルまたは患者の外側にある装置のより近くにある構成要素の位置、方向、または部分を指し、一方では、「遠位」は、ユーザーおよびハンドルからより遠くに離れており、植え込み部位のより近くにある、構成要素の位置、方向、または部分を指す。「長手方向」および「軸線方向」という用語は、明示的に別段の定義がない限り、近位方向および遠位方向に延在する軸線を指す。
【0232】
「軸線方向」、「半径方向」、および「円周方向」という用語は、人工心臓弁のフレームの幾何学形状に対する構成要素の配置および組み立てを説明するために本明細書で使用されてきた。そのような用語は、便宜上の説明のために使用されてきたが、開示されている実施形態は、その説明に厳密に限定されるわけではない。とりわけ、構成要素またはアクションが、特定の方向に対して説明されている場合に、特定された方向に対して平行の方向、および、そこからのわずかな偏差が含まれる。したがって、フレームの軸線方向に沿って延在する構成要素の説明は、構成要素がフレームの中心と整合させられることを必要としない。むしろ、構成要素は、フレームの中心軸線に対して平行の方向に実質的に沿って延在することが可能である。
【0233】
本明細書で使用されているように、「一体的に形成されている」および「ユニタリー構築」という用語は、溶接、締結具、または、別個に形成された材料のピースを互いに固定するための他の手段を含まない構築を指す。
【0234】
本明細書で使用されているように、「同時に(simultaneously)」または「同時に(concurrently)」起こる動作は、一般的に互いに同時に起こるが、たとえば、構成要素同士の間の間隔に起因する、他のものに対する動作の発生における遅れは、特定の反対の言語がない限り、明示的に上記の用語の範囲内にある。
【0235】
本出願においておよび特許請求の範囲において使用されているように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別段の指示をしていない限り、複数形を含む。追加的に、「含む(includes)」という用語は、「含む(comprises)」を意味している。さらに、「連結される」という用語は、一般的に、物理的に、機械的に、化学的に、磁気的に、および/または電気的に連結されるかまたはリンク接続されることを意味しており、特定の反対の言語がなければ、連結されたまたは関連付けられたアイテム同士の間の中間エレメントの存在を除外していない。本明細書で使用されているように、「および/または」は、「および」または「または」、ならびに、「および」および「または」を意味している。
【0236】
方向および他の相対的な参照は、本明細書での図面および原理の議論を促進させるために使用され得るが、それに限定するものであることを意図していない。たとえば、「内側(inner)」、「外側(outer)」、「上側」、「下側」、「内側(inside)」、「外側(outside)」、「上部」、「底部」、「内部」、「外部」、「左」、および「右」などのような、特定の用語が使用され得る。そのような用語は、とりわけ、図示されている例に関して、相対的な関係を取り扱うときに、適用可能である場合に、いくらかの説明の明確性を提供するために使用されている。しかし、そのような用語は、絶対的な関係、位置、および/または配向を暗示することを意図していない。たとえば、物体に関して、単純に物体をひっくり返すことによって、「上側」パーツは、「下側」パーツになり得る。それにもかかわらず、それは、依然として同じパーツであり、物体は、同じままである。
【0237】
開示されている技術の原理が適用され得る多くの可能な実施形態を考慮して、図示されている例は、単なる好適な例に過ぎず、開示されている技術の範囲を限定するものとして見なされるべきではないということが認識されるべきである。むしろ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲によって定義されている。したがって、これらの請求項の範囲および精神の中に入るすべてのものを本発明として主張する。
【符号の説明】
【0238】
10 人工心臓弁
12 フレーム
14 第1の軸線方向端部
16 第2の軸線方向端部
18 弁構造体
20 内側スカート
22 弁尖
22a、22b 弁尖
24 交連部
26 交連部タブアセンブリ
28 ストラット
30 リベット、ピン
80 アクチュエーター
90 内側部材
92 外側部材
102 中心線
132 弁尖タブ
132a、132b 弁尖タブ
134 カスプ縁部部分
136 上側縁部部分
140 連結部材
142a、142b 領域
144a、144b 1次縫合糸ライン
146a、146b 2次縫合糸ライン
150 交連部タブアセンブリ
152 中央領域
154a、154b 端部
160 交連部支持ポスト
162 3次縫合糸ライン
200 交連部支持ポスト
202 半径方向外側側部
204a、204b 側部
206 半径方向内側側部
208 第1の端部部分
210 第2の部分
212 内部ルーメン
214 アパーチャー、貫通孔
216 半径方向
218 円周方向
220 長手方向
222a、222b 弁尖
224a、224b 弁尖タブ部分
226a、226b 縫合糸
228 交連部タブアセンブリ
230 突出部
232 突出部
234 アパーチャー、貫通孔
236a、236b 縫合糸
240 交連部支持ポスト
260 交連部支持ポスト
262 半径方向外側側部
264a、264b 側部
266 半径方向内側側部
268 第1の端部部分
270 第2の部分
272 内部ルーメン
274 アパーチャー、貫通孔
280a、280b 側方突出部
276 縫合糸
282a、282b 側方突出部
284 アパーチャー、貫通孔
286 縫合糸
290 交連部支持ポスト
300 交連部支持ポスト
302 半径方向外側側部
304a、304b 側部
306 半径方向内側側部
308 第1の端部部分
310 第2の端部部分
312 内部ルーメン
314a、314b 側方突出部
316a、316b ネック部分
318a、318b 端部部分
320a、320b、320c、320d スロット
322 縫合糸
330 交連部支持ポスト
334a、334b 側方突出部
336a ネック部分
338a、338b 端部部分
340a、340b、340d スロット
342 縫合糸
350 交連部支持ポスト
352 半径方向外側側部
354a、354b 側部
356 半径方向内側側部
358 第1の端部部分
360 第2の部分
362 内部ルーメン
364 突出部
366 ネック部分
368 端部部分
370a、370b スロット
372 縫合糸
380 交連部支持ポスト
382 突出部
384 ネック部分
386 端部部分
388a、388b スロット
390 縫合糸
400 送達装置
410 ハンドル
412 モーター
420 シャフト
424 入力トルクシャフト
430 ギア機構
440 出力トルクシャフト
450 ノーズコーン
452 最も内側のシャフト
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
【国際調査報告】