(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-03
(54)【発明の名称】アップリンクデータ伝送方法及びアップリンクデータ伝送装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/02 20090101AFI20230127BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20230127BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20230127BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20230127BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20230127BHJP
【FI】
H04W72/02
H04W72/04 131
H04W28/04 110
H04W72/12 150
H04W72/04 136
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022526317
(86)(22)【出願日】2019-11-08
(85)【翻訳文提出日】2022-06-17
(86)【国際出願番号】 CN2019116830
(87)【国際公開番号】W WO2021088041
(87)【国際公開日】2021-05-14
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100203105
【氏名又は名称】江口 能弘
(72)【発明者】
【氏名】シュー ジン
(72)【発明者】
【氏名】リン ヤーナン
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH28
5K067JJ13
5K067JJ17
(57)【要約】
【課題】本願は、アップリンクデータ伝送方法、装置、端末及び記憶媒体を提供し、通信の技術分野に関する。
【解決手段】本方法は、伝送される第1の物理アップリンク制御チャネルPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップと、第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を第3のPUCCHに搬送するステップと、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送するステップとを含む。第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データの両方を第3のPUCCHに搬送することにより、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データを多重伝送するため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送される第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップと、
前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップと、
前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送するステップとを含む、ことを特徴とするアップリンクデータ伝送方法。
【請求項2】
前記第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、前記第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookであり、
前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップは、
前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちの、優先度が最高又は最低のアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である前記第1のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップ、又は、
前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちの、占有するPUCCH時間領域リソースが最も少ない又は最も多いアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第2のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップ、又は、
前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第3のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップは、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップを含み、
前記以下の情報は、前記ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、前記データ量の合計は、前記第1のアップリンク情報のデータ量と前記第2のアップリンク情報のデータ量との合計である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、前記第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のアップリンク制御情報(UCI)であり、前記HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、前記第1のHARQ-ACKは、前記第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKであり、
前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップは、
前記第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である第4のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップ、又は、
前記UCIに対して設定されたPUCCH集合である第5のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップ、又は、
前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第6のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択するステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送するステップは、前記第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、前記第3のPUCCHによって前記ネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送するステップを含み、前記第1のHARQ-ACK codebookが前記第1のPUCCHの前記サブスロットに搬送されている、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップの前に、
前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップを実行するステップ、又は、
前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップを実行するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップの前に、前記方法は、時間領域における前記第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たし、かつ時間領域における前記第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が前記端末の遅延時間条件を満たす場合、前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップの前に、前記方法は、時間領域における前記第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
伝送される第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップと、
選択された前記PUCCHによってネットワーク機器に、選択された前記PUCCHに搬送されたアップリンク情報を伝送するステップと、を含む、ことを特徴とするアップリンクデータ伝送方法。
【請求項10】
前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、
前記第1のPUCCHのスケジューリング時間と前記第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHからスケジューリング時間が遅いPUCCHを選択するステップ、又は、
時間周波数における前記第1のPUCCHの長さと前記時間周波数における前記第2のPUCCHの長さに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから長さが最も短いPUCCHを選択するステップ、又は、
前記時間領域における前記第1のPUCCHの終了時間と前記時間領域における前記第2のPUCCHの終了時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから終了時間が早いPUCCHを選択するステップ、又は、
第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択するステップを含む、ことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
伝送される第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する第1の選択モジュールと、
前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する搬送モジュールと、
前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送する第1の伝送モジュールと、を含む、ことを特徴とするアップリンクデータ伝送装置。
【請求項12】
前記第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、前記第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookであり、
前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちの、優先度が最高又は最低のアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第1のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択し、或いは、
前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちの、占有するPUCCH時間領域リソースが最も少ない又は最も多いアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第2のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択し、或いは、
前記第1の選択モジュールは、更に、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第3のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する、ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第1の選択モジュールは、更に、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択し、
前記以下の情報は、前記ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、前記データ量の合計は、前記第1のアップリンク情報のデータ量と前記第2のアップリンク情報のデータ量との合計である、ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、前記第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のアップリンク制御情報(UCI)であり、前記HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、前記第1のHARQ-ACKは、前記第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKであり、
前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である第4のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択し、或いは、
前記第1の選択モジュールは、更に、前記UCIに対して設定されたPUCCH集合である第5のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択し、或いは、
前記第1の選択モジュールは、更に、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第6のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する、ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記第1の伝送モジュールは、更に、前記第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、前記第3のPUCCHによって前記ネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送し、前記第1のHARQ-ACK codebookが前記第1のPUCCHの前記サブスロットに搬送されている、ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記搬送モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送し、或いは、
前記搬送モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する、ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記搬送モジュールは、更に、前記時間領域における前記第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たし、かつ前記時間領域における前記第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が前記端末の遅延時間条件を満たす場合、前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する、ことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記搬送モジュールは、更に、前記時間領域における前記第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHに搬送された前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する、ことを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項19】
伝送される第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する第2の選択モジュールと、
選択された前記PUCCHによってネットワーク機器に、選択された前記PUCCHに搬送されたアップリンク情報を伝送する第2の伝送モジュールと、を含む、ことを特徴とするアップリンクデータ伝送装置。
【請求項20】
前記第2の選択モジュールは、更に、前記第1のPUCCHのスケジューリング時間と前記第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHからスケジューリング時間が遅いPUCCHを選択し、或いは、
前記第2の選択モジュールは、更に、時間周波数における前記第1のPUCCHの長さと前記時間周波数における前記第2のPUCCHの長さに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから長さが最も短いPUCCHを選択し、或いは、
前記第2の選択モジュールは、更に、前記時間領域における前記第1のPUCCHの終了時間と前記時間領域における前記第2のPUCCHの終了時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから終了時間が早いPUCCHを選択し、或いは、
前記第2の選択モジュールは、更に、第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択する、ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリには、前記プロセッサによって実行されて請求項1~8のいずれか1項に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている、ことを特徴とする端末。
【請求項22】
プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリには、前記プロセッサによって実行されて請求項9~10のいずれか1項に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている、ことを特徴とする端末。
【請求項23】
プロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する命令が記憶されている、ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項24】
プロセッサによって実行されると、請求項9~10のいずれか1項に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する命令が記憶されている、ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項25】
プログラム可能な論理回路及び/又はプログラム命令を含み、動作すると、請求項1~8のいずれか1項に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する、ことを特徴とするチップ。
【請求項26】
プログラム可能な論理回路及び/又はプログラム命令を含み、動作すると、請求項9~10のいずれか1項に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する、ことを特徴とするチップ。
【請求項27】
プロセッサによって実行されると、請求項1~8のいずれか1項に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する1つ以上のコンピュータプログラムを含む、ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項28】
プロセッサによって実行されると、請求項9~10のいずれか1項に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する1つ以上のコンピュータプログラムを含む、ことを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信の技術分野に関し、特にアップリンクデータ伝送方法、装置、端末及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい無線(New Radio、NR)通信システムでは、ネットワーク機器は、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)をサポートし、即ち、ネットワーク機器が端末にデータを伝送した後、端末がネットワーク機器に、確認応答メッセージ(Acknowledgment、ACK)又は非確認応答メッセージ(Non-Acknowledgment、NACK)であってもよいHARQ-ACKフィードバックメッセージ(HARQ-ACK)を送信する必要がある。これにより、ネットワーク機器は、該HARQ-ACKに基づいて再送(再伝送)する(retransmission)か又は次のデータを伝送する。
【0003】
端末がネットワーク機器にHARQ-ACKを送信する(send)場合、一般的にHARQ-ACKをHARQ-ACK codebookにエンコードし、HARQ-ACK codebookをPUCCHリソースに搬送して(carry)ネットワーク機器に伝送する。しかしながら、端末がネットワーク機器にPUCCHを伝送する場合、2つのPUCCHが時間領域(time domain)において重複する可能性がある。関連技術では、2つのPUCCHが時間領域において重複する場合、優先度が高いPUCCHを選択し、ネットワーク機器に優先度が高いPUCCHを伝送する。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態は、データ伝送(transmission)の信頼性を向上させ、遅延時間(latency)を低減し、不要な再送(retransmission)を回避することができるアップリンクデータ伝送方法、装置、端末及び記憶媒体を提供する。前記技術解決手段は、以下のとおりである。
【0005】
一態様に係るアップリンクデータ伝送方法は、以下のステップを含む。
【0006】
伝送される第1の物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))と第2のPUCCHが時間領域(time domain)において重複する(overlap)場合、PUCCH集合(set)から第3のPUCCHを選択する。
【0007】
前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する。
【0008】
前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送する。
【0009】
1つの実施形態では、前記第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送(repeat)要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、前記第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookである。
【0010】
PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、更に以下のステップを含む。
【0011】
前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちの、優先度が最高又は最低のアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第1のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する。
【0012】
或いは、前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちの、占有する(occupy)PUCCH時間領域リソースが最も少ない又は最も多いアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第2のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する。
【0013】
或いは、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第3のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0014】
別の実施形態では、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、更に以下のステップを含む。
【0015】
以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する。
【0016】
前記以下の情報は、前記ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、前記データ量の合計は、前記第1のアップリンク情報のデータ量と前記第2のアップリンク情報のデータ量との合計である。
【0017】
別の実施形態では、前記第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、前記第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のUCIである。前記HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、前記第1のHARQ-ACKは、前記第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKである。
【0018】
PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、更に以下のステップを含む。
【0019】
前記第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である第4のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0020】
或いは、前記UCIに対して設定されたPUCCH集合である第5のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0021】
或いは、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第6のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0022】
別の実施形態では、前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送するステップは、更に以下のステップを含む。
【0023】
前記第1のPUCCHが配置される(located)サブスロットにおいて、前記第3のPUCCHによって前記ネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送する。前記第1のHARQ-ACK codebookが前記第1のPUCCHの前記サブスロットに搬送(carry)されている。
【0024】
別の実施形態では、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップの前に、前記方法は、更に以下のステップを含む。
【0025】
前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップを実行する。
【0026】
或いは、前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップを実行する。
【0027】
別の実施形態では、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップの前に、前記方法は、更に以下のステップを含む。
【0028】
時間領域における前記第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求(latency demand)を満たし、かつ時間領域における前記第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が前記端末の遅延時間条件(latency condition)を満たす場合、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップを実行する。
【0029】
別の実施形態では、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップの前に、前記方法は、更に以下のステップを含む。
【0030】
時間領域における前記第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送するステップを実行する。
【0031】
別の態様に係るアップリンクデータ伝送方法は、以下のステップを含む。
【0032】
伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する。
【0033】
選択されたPUCCHによってネットワーク機器に、前記選択されたPUCCHに搬送されたアップリンク情報を伝送する。
【0034】
1つの実施形態では、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、更に以下のステップを含む。
【0035】
前記第1のPUCCHのスケジューリング時間と前記第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHからスケジューリング時間が遅いPUCCHを選択する。
【0036】
或いは、時間周波数(time frequency)における前記第1のPUCCHの長さと時間周波数における前記第2のPUCCHの長さに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから長さが最も短いPUCCHを選択する。
【0037】
或いは、時間領域における前記第1のPUCCHの終了時間(ending time)と時間領域における前記第2のPUCCHの終了時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから終了時間が早いPUCCHを選択する。
【0038】
或いは、前記第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと前記第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在する(locate)PUCCHを選択する。
【0039】
別の態様に係るアップリンクデータ伝送装置は、第1の選択モジュールと、搬送モジュールと、第1の伝送モジュールとを含む。
【0040】
前記第1の選択モジュールは、伝送される第1の物理アップリンク制御チャネルPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0041】
前記搬送モジュールは、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する。
【0042】
前記第1の伝送モジュールは、前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。
【0043】
別の実施形態では、前記第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、前記第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookである。
【0044】
前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちの、優先度が最高又は最低のアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第1のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0045】
或いは、前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちの、占有するPUCCH時間領域リソースが最も少ない又は最も多いアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第2のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0046】
或いは、前記第1の選択モジュールは、更に、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第3のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0047】
別の実施形態では、前記第1の選択モジュールは、更に、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する。
【0048】
前記以下の情報は、前記ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、前記データ量の合計は、前記第1のアップリンク情報のデータ量と前記第2のアップリンク情報のデータ量との合計である。
【0049】
別の実施形態では、前記第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、前記第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のUCIである。前記HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、前記第1のHARQ-ACKは、前記第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKである。
【0050】
前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である第4のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0051】
或いは、前記第1の選択モジュールは、更に、前記UCIに対して設定されたPUCCH集合である第5のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0052】
或いは、前記第1の選択モジュールは、更に、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第6のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0053】
別の実施形態では、前記第1の伝送モジュールは、更に、前記第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、前記第3のPUCCHによって前記ネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送し、前記第1のHARQ-ACK codebookが前記第1のPUCCHの前記サブスロットに搬送されている。
【0054】
別の実施形態では、前記搬送モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する。
【0055】
或いは、前記搬送モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する。
【0056】
別の実施形態では、前記搬送モジュールは、更に、時間領域における前記第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たし、かつ時間領域における前記第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が前記端末の遅延時間条件を満たす場合、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する。
【0057】
別の実施形態では、前記搬送モジュールは、更に、時間領域における前記第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに搬送する。
【0058】
別の態様に係るアップリンクデータ伝送装置は、第2の選択モジュールと、第2の伝送モジュールとを更に含む。
【0059】
前記第2の選択モジュールは、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する。
【0060】
前記第2の伝送モジュールは、選択されたPUCCHによってネットワーク機器に、前記選択されたPUCCHに搬送されたアップリンク情報を伝送する。
【0061】
1つの実施形態では、前記第2の選択モジュールは、更に、前記第1のPUCCHのスケジューリング時間と前記第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHからスケジューリング時間が遅いPUCCHを選択する。
【0062】
或いは、前記第2の選択モジュールは、更に、時間周波数における前記第1のPUCCHの長さと時間周波数における前記第2のPUCCHの長さに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから長さが最も短いPUCCHを選択する。
【0063】
或いは、前記第2の選択モジュールは、更に、時間領域における前記第1のPUCCHの終了時間と時間領域における前記第2のPUCCHの終了時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから終了時間が早いPUCCHを選択する。
【0064】
或いは、前記第2の選択モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと前記第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択する。
【0065】
別の態様に係る端末は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリには、前記プロセッサによって実行されて上記一態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている。
【0066】
別の態様に係る端末は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリには、前記プロセッサによって実行されて上記別の態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている。
【0067】
別の態様に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、上記一態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている。
【0068】
別の態様に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、上記別の態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている。
【0069】
別の態様に係るチップは、プログラム可能な論理回路及び/又はプログラム命令を含み、動作すると、上記一態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する。
【0070】
別の態様に係るチップは、プログラム可能な論理回路及び/又はプログラム命令を含み、動作すると、上記別の態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する。
【0071】
別の態様に係るコンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されると、上記一態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する1つ以上のコンピュータプログラムを含む。
【0072】
別の態様に係るコンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されると、上記別の態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する1つ以上のコンピュータプログラムを含む。
【0073】
本願の実施形態に係る技術解決手段は、少なくとも以下の有益な効果を含む。
【0074】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データを第3のPUCCHに搬送し、前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データの両方を第3のPUCCHに搬送することにより、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データは多重伝送の対象となる(subjected to multiplex transmission)。そのため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送(再伝送)(retransmission)を回避する。
【0075】
本願の実施形態における技術解決手段をより明確に説明するために、以下、実施形態の記載に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の記載における図面は、本願のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【
図1】本願の例示的な実施形態に係る実施環境の概略図である。
【
図2】本願の例示的な実施形態に係る2つのタイプのHARQ-ACK codebookの概略図である。
【
図3】本願の例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法のフローチャートである。
【
図4】本願の例示的な実施形態に係る2つのPUCCHの概略図である。
【
図5】本願の例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法のフローチャートである。
【
図6】本願の例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法のフローチャートである。
【
図7】本願の例示的な実施形態に係るデータ伝送装置の概略構成図である。
【
図8】本願の例示的な実施形態に係るデータ伝送装置の概略構成図である。
【
図9】本願の例示的な実施形態に係る機器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0077】
本願の目的、技術解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本願の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0078】
図1は、例示的な実施形態に係る実施環境を示す概略図である。該実施環境は、主に端末110とネットワーク機器120を含む。該端末110は、ネットワーク機器120と無線通信することができ、該端末110は、本願の実施形態に係る方法に基づいて、ネットワーク機器120にアップリンクデータを伝送することができる。いくつかの実施形態では、該端末110はユーザ機器とも呼ばれてもよい。ネットワーク機器120は、第4世代移動通信技術(the 4th Generation mobile communication technology、4G)基地局若しくは5G基地局(5th-generation Node B、gNB)などの基地局、又は将来の通信ネットワークにおけるネットワーク機器であってもよい。本願の実施形態はこれを限定しない。
【0079】
本願の実施形態では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、多重する(multiplex)ことができる。第1のPUCCHには、第1のアップリンク情報が搬送され、第2のPUCCHには、第2のアップリンク情報が搬送される。第1のアップリンク情報は、アップリンク制御情報とアップリンクデータのうちの少なくとも1種を含んでもよく、同様に、第2のアップリンク情報は、アップリンク制御情報とアップリンクデータのうちの少なくとも1種を含んでもよい。
【0080】
本願の実施形態では、第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであってもよく、第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookであってもよい。第1のHARQ-ACK codebookは、1つのHARQ-ACKをカプセル化したHARQ-ACK codebookであってもよく、複数のHARQ-ACKをカプセル化したHARQ-ACK codebookであってもよい。第2のHARQ-ACK codebookは、1つのHARQ-ACKをカプセル化したHARQ-ACK codebookであってもよく、複数のHARQ-ACKをカプセル化したHARQ-ACK codebookであってもよい。
【0081】
第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであってもよく、第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のアップリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)であってもよい。第2のアップリンク情報がHARQ-ACK以外のUCIであることは、カプセル化された情報がHARQ-ACKではないことを指す。即ち、HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、第1のHARQ-ACKは、第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKである。例えば、第2のアップリンク情報は、スケジューリング要求(Scheduling Request、SR)又はチャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal、CSI-RS)である。
【0082】
第1のアップリンク情報が第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報が第2のHARQ-ACK codebookである場合、ネットワーク機器120が端末110にダウンリンクデータを送信すると、端末110は、ネットワーク機器120に、該ダウンリンクデータのHARQ-ACKをフィードバックする。該HARQ-ACKがACKであってもよいし、NACKであってもよい。端末110がネットワーク機器120に該HARQ-ACKを送信する場合、一般的にHARQ-ACKをHARQ-ACK codebookにエンコードし、HARQ-ACK codebookをPUCCHリソースに搬送してネットワーク機器120に伝送する。そして、端末110は、同一のスロットの1つのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよく、同一のスロットの少なくとも2つのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよい。端末110は更に、同一のサブスロットの1つのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよく、同一のサブスロットの少なくとも2つのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよい。
【0083】
図2に示すように、NRのRel-16では、端末110は、slotレベルのARQ-ACK codebookとsub-slotレベルARQ-ACK codebookの2つのタイプのHARQ-ACK codebookをサポートする。slotレベルのARQ-ACK codebookについて、端末110は、HARQ-ACKを1つのslotに搬送するか、又は少なくとも2つのHARQ-ACKを1つのslotに多重し、該slotがPUCCHの時間領域リソースに属する。sub-slotレベルARQ-ACK codebookについて、端末110は、HARQ-ACKを1つのsub-slotに搬送するか、又は少なくとも2つのHARQ-ACKを1つのsub-slotに多重し、該sub-slotがPUCCHの時間領域リソースに属する。
【0084】
なお、1つのslotは、2つのsub-slotを含む。
図2において、4つのHARQ-ACKを1つのslotに多重し、2つのHARQ-ACKを1つのsub-slotに多重することを例として説明する。
【0085】
本願の実施形態では、端末110は、1つ又は少なくとも2つの第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHに搬送する。端末110が第1のPUCCHをネットワーク機器120に送信していない場合、端末110は、1つ又は少なくとも2つの第2のHARQ-ACKを生成し、1つ又は少なくとも2つの第2のHARQ-ACKを第2のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第2のHARQ-ACK codebookを第2のPUCCHに搬送する。そして、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する。
【0086】
1つの実施形態では、端末110は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを多重伝送してもよい。即ち、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを第3のPUCCHに多重し、第3のPUCCHによってネットワーク機器120に第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを伝送する。
【0087】
別の実施形態では、端末110は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択し、選択されたPUCCHによってネットワーク機器120に、該選択されたPUCCHに搬送されたアップリンク情報を伝送してもよい。例えば、選択されたPUCCHが第1のPUCCHである場合、端末110は、第1のPUCCHによってネットワーク機器120に第1のHARQ-ACK codebookを伝送する。選択されたPUCCHが第2のPUCCHである場合、端末110は、第2のPUCCHによってネットワーク機器120に第2のHARQ-ACK codebookを伝送する。
【0088】
本願の実施形態では、また、以下の状況がある。端末110は、1つ又は複数の第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHに搬送する。端末110が第1のPUCCHをネットワーク機器120に送信していない場合、端末110は、ネットワーク機器120にHARQ-ACK以外のUCIを送信する必要があり、該UCIを第2のPUCCHに搬送する。そして、第1のPUCCHと第2のPUCCHは時間領域において重複する。端末110は、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを多重伝送してもよい。即ち、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを第3のPUCCHに多重し、第3のPUCCHによってネットワーク機器120に第1のHARQ-ACK codebookとUCIを伝送する。
【0089】
以下、3つの実施形態により、この3つの状況の処理プロセスをそれぞれ詳細に説明する。
【0090】
図3は、例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を示すフローチャートであり、該方法は、上記実施環境に適用可能である。本願の実施形態では、第1のアップリンク情報が第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報が第2のHARQ-ACK codebookであり、かつ第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを多重伝送することを例として説明する。該方法は、以下のステップ301~305の実現ステップを含んでもよい。
【0091】
ステップ301では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHに搬送し、第2のHARQ-ACK codebookを第2のPUCCHに搬送する。
【0092】
第1のHARQ-ACK codebookは、slot HARQ-ACK codebook又はsub-slot HARQ-ACK codebookであってもよく、第2のHARQ-ACK codebookは、slot HARQ-ACK codebook又はsub-slot HARQ-ACK codebookであってもよい。
図4に示すように、
図4において、第1のHARQ-ACK codebookがslot HARQ-ACK codebookであり、第2のHARQ-ACK codebookがsub-slot HARQ-ACK codebookであることを例として説明する。
【0093】
本ステップは、以下のステップ(1)~(6)で実行可能である。
【0094】
ステップ(1)では、ネットワーク機器は、第1のダウンリンクチャネルによって端末に第1のダウンリンク情報を伝送する。
【0095】
ステップ(2)では、端末は、第1のダウンリンク情報の受信状況に応じて、第1のHARQ-ACKを生成する。
【0096】
第1のHARQ-ACKは、ACKメッセージ又はNACKメッセージであってもよい。端末が該第1のダウンリンク情報の受信に成功した場合、端末は、ネットワーク機器にACKメッセージを返し、端末が該第1のダウンリンク情報の受信に失敗する場合、端末は、ネットワーク機器にNACKメッセージを返す。
【0097】
ステップ(3)では、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHに搬送する。
【0098】
なお、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよく、第1のHARQ-ACKと第1のHARQ-ACKが配置される(located)スロットの他のHARQ-ACKとを同時に第1のHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよい。
【0099】
第1のHARQ-ACK codebookは、slot HARQ-ACK codebook又はsub-slot HARQ-ACK codebookであってもよい。1つの実施形態では、端末は、それ自体の設定に応じて、第1のHARQ-ACKをslot HARQ-ACK codebook又はsub-slot HARQ-ACK codebookにエンコードしてもよい。例えば、端末によって設定されたHARQ-ACKのエンコードフォーマットがslot HARQ-ACK codebookである場合、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のslot HARQ-ACK codebookにエンコードする。端末によって設定されたHARQ-ACKのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のsub-slot HARQ-ACK codebookにエンコードする。
【0100】
別の実施形態では、ネットワーク機器は、端末のHARQ-ACKのエンコードフォーマットを指示してもよい。それに応じて、端末は、第1のHARQ-ACKをネットワーク機器によって指示されたエンコードフォーマットにエンコードする。例えば、ネットワーク機器によって指示されたHARQ-ACKのエンコードフォーマットがslot HARQ-ACK codebookである場合、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のslot HARQ-ACK codebookにエンコードし、ネットワーク機器によって指示されたHARQ-ACKのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のsub-slot HARQ-ACK codebookにエンコードする。
【0101】
なお、ネットワーク機器は、端末に対して、HARQ-ACKを伝送する第7のPUCCH集合を設定している。したがって、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードした後、第7のPUCCH集合から第1のPUCCHを選択することができる。
【0102】
1つの実施形態では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookのデータ量に基づいて、第1のPUCCHを選択する。それに応じて、端末が第7のPUCCH集合から第1のPUCCHを選択するステップは、端末が第7のPUCCH集合から、該第1のHARQ-ACK codebookのデータ量以上である第1のPUCCHを選択するステップであってもよい。別の実施形態では、ネットワーク機器は、端末が第1のPUCCHを選択するように指示する。それに応じて、端末が第7のPUCCH集合から第1のPUCCHを選択するステップは、端末がネットワーク機器の第1の指示情報及び/又は第1のアップリンク情報のデータ量に基づいて、第7のPUCCH集合から第1のPUCCHを選択するステップであってもよい。
【0103】
第1の指示情報は、第1のダウンリンク制御シグナリング(Downlink control information、DCI)であってもよい。それに応じて、端末は、第7のPUCCH集合から該第1のDCIによって指示された第1のPUCCHを選択する。第1の指示情報は、制御チャネル要素(Control ChannelElement、CCE)インデックス(index)であってもよい。それに応じて、端末は、第7のPUCCH集合から該CCE indexによって指示された第1のPUCCHを選択する。
【0104】
ステップ(4)では、ネットワーク機器は、第2のダウンリンクチャネルによって端末に第2のダウンリンクデータを伝送する。
【0105】
ステップ(5)では、端末は、第2のダウンリンクデータの受信状況に応じて、第2のHARQ-ACKを生成する。
【0106】
同様に、第2のHARQ-ACKは、ACKメッセージ又はNACKメッセージであってもよい。端末が該第2のダウンリンクデータの受信に成功した場合、端末は、ネットワーク機器にACKメッセージを返し、端末が該第2のダウンリンクデータの受信に失敗する場合、端末は、ネットワーク機器にNACKメッセージを返す。
【0107】
ステップ(6)では、端末は、第2のHARQ-ACKを第2のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第2のHARQ-ACK codebookを第2のPUCCHに搬送する。
【0108】
本ステップは、ステップ(3)と類似するため、ここでは説明を省略する。
【0109】
なお、ステップ(1)~(3)とステップ(4)~(6)の間には、厳密な時間的前後関係がない。ステップ(1)~(3)を実行してから、ステップ(4)~(6)を実行してもよく、ステップ(4)~(6)を実行してから、ステップ(1)~(3)を実行してもよい。
【0110】
なお、端末は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを取得した後、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookの優先度を決定することができる。第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookの優先度を決定することは、以下の4つの方式のいずれかで実現されてもよい。
【0111】
第1の実現方式について、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のスケジューリングシグナリングに用いられるDCIフォーマットに基づいて、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度を決定する。
【0112】
例えば、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のスケジューリングシグナリングに用いられるDCIフォーマットが0_0/0_1/1_1/1_0であれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が低優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)が拡張モバイルブロードバンド(Enhanced Mobile Broadband、EMBB)データである。第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のスケジューリングシグナリングに用いられるDCIフォーマットが0_2/1_2であれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が高優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)が超高信頼・低遅延通信(Ultra-reliable and Low Latency Communications、URLLC)データである。
【0113】
第2の実現方式について、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)のスクランブリングコードに基づいて優先度を区別する。
【0114】
例えば、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI CRCがC-RNTIによってスクランブルされていれば、端末は、該第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が低優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がEMBBデータである。第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI CRCがMCS-C-RNTIによってスクランブルされていれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が高優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がURLLCデータである。
【0115】
第3の実現方式について、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI payloadに追加されたフィールドに基づいて、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度を決定する。
【0116】
例えば、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI payloadに1ビットが追加され、該ビットが0であれば、端末は、該第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が低優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がEMBBデータである。該ビットが1であれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が高優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がURLLCデータである。
【0117】
第4の実現方式について、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のCORESET/search spaceに基づいて、検出されたDCIが存在するCORESET/Searchspaceにより第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度を決定する。
【0118】
例えば、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCIがCORESET1/Searchspace1(低優先度に対応する領域)において検出されれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が低優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がEMBBデータである。第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCIがCORESET1/Searchspace2(高優先度に対応する領域)において検出されれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が高優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がURLLCデータである。
【0119】
ステップ302では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たすか否かを判断する。
【0120】
多重条件は、第1の多重条件又は第2の多重条件を含む。第1の多重条件は、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度が同じであることを少なくとも含む。第1の多重条件は、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第1の時系列条件(time sequence condition)を満たすことを更に含んでもよい。第1の時系列条件は、時間領域における第1のPUCCHと第1のダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たし、かつ時間領域における第2のPUCCHと第2のダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たすことである。或いは、第1の時系列条件は、多重後の第3のPUCCHと第1のダウンリンクチャネル(又は第2のダウンリンクチャネル)との距離が端末の遅延時間要求を満たすことである。
【0121】
第2の多重条件は、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度が異なることを少なくとも含む。第2の多重条件は、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第2の時系列条件を満たすことを更に含んでもよい。第2の時系列条件は、時間領域における第1のPUCCHと第1のダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たし、かつ時間領域における第2のPUCCHと第2のダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たすことである。或いは、第1の時系列条件は、多重後の第3のPUCCHと第1のダウンリンクチャネル(又は第2のダウンリンクチャネル)との距離が端末の遅延時間要求を満たすことである。
【0122】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第1の時系列条件又は第2の時系列条件を満たす場合にのみ、後続の多重を行う。そのため、端末の遅延時間要求を満たす複数のPUCCHに対して多重し、端末の遅延時間要求を満たさない複数のPUCCHに対して多重せず、リソースを節約し、リソース利用率を向上させるだけでなく、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【0123】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第1の多重条件を満たし、即ち、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度が同じである場合にのみ、後続の多重を行う。そのため、優先度が同じである2つのHARQ-ACK codebookを多重することにより、優先度が同じであるHARQ-ACK codebookを同時に伝送することを保証し、遅延時間を低減することができる。
【0124】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第2の多重条件を満たし、即ち、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度が異なる場合にのみ、後続の多重を行う。そのため、優先度が異なる場合でも、多重伝送を行うことができることを実現し、通信技術の発展に適応する。
【0125】
なお、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たす場合、ステップ303を実行し、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たさなければ、第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択し、選択されたPUCCHをネットワーク機器に伝送する。
【0126】
ステップ303では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たす場合、端末は、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0127】
端末は、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択することができる。以下の情報は、ネットワーク機器の第2の指示情報と、データ量の合計とを含み、該データ量の合計は、第1のHARQ-ACK codebookのデータ量と第2のHARQ-ACK codebookのデータ量との合計である。それに応じて、本ステップは、以下のとおりであってもよい。端末は、ネットワーク機器の第2の指示情報に基づいて、PUCCH集合から、該第2の指示情報によって指示された第3のPUCCHを選択する。
【0128】
或いは、端末は、第1のHARQ-ACK codebookのデータ量と第2のHARQ-ACK codebookのデータ量との合計を決定し、該データ量の合計に基づいて、PUCCH集合から、搬送データ量が該データ量の合計以上である第3のPUCCHを選択する。
【0129】
或いは、端末は、ネットワーク機器の第2の指示情報、及び第1のHARQ-ACK codebookのデータ量と第2のHARQ-ACK codebookのデータ量との合計に基づいて、PUCCH集合から、該第2の指示情報によって指示され、かつ搬送データ量が該データ量の合計以上である第3のPUCCHを選択する。
【0130】
第2の指示情報は、第2のDCIメッセージ又はCCE indexであってもよい。第3のPUCCHは、それぞれ第1のPUCCHと第2のPUCCHと異なってもよく、第1のPUCCH又は第2のPUCCHと同じであってもよい。
【0131】
端末は、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度に基づいて、第3のPUCCHを選択し、即ち、以下の第1の実現方式で選択してもよい。端末は、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウに基づいて、第3のPUCCHを選択し、即ち、以下の第2の実現方式で選択してもよい。ネットワーク機器が端末に対して、多重伝送専用のPUCCH集合を設定し、端末は、このPUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、即ち、以下の第3の実現方式で選択してもよい。
【0132】
第1の実現方式について、端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、優先度が最高又は最低のアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第1のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択することであってもよい。
【0133】
第1のPUCCH集合が、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、優先度が最高のアップリンクデータに対して設定されたPUCCHである場合、第1のHARQ-ACK codebookの優先度が第2のHARQ-ACK codebookの優先度より高ければ、第1のPUCCH集合は、第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である。第1のHARQ-ACK codebookの優先度が第2のHARQ-ACK codebookの優先度より低ければ、第1のPUCCH集合は、第2のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である。
【0134】
第1のPUCCH集合が、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、優先度が最低のアップリンクデータに対して設定されたPUCCHである場合、第1のHARQ-ACK codebookの優先度が第2のHARQ-ACK codebookの優先度より高ければ、第1のPUCCH集合は、第2のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である。第1のHARQ-ACK codebookの優先度が第2のHARQ-ACK codebookの優先度より低ければ、第1のPUCCH集合は、第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である。
【0135】
例えば、端末は、高優先度のHARQ-ACK codebookに対応するDCI指示、CCE index及び/又は多重後のUCI負荷に基づいて、高優先度のHARQ-ACK codebookに対して設定された第1のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。sub-slot HARQ-ACK codebookが高優先度であることを例とすると、端末は、高優先度のHARQ-ACK codebookに対応するDCI指示、CCE index及び/又は多重後のUCI負荷に基づいて、sub-slot HARQ-ACK codebookに対して設定された第1のPUCCH集合から、第3のPUCCHを決定する。
【0136】
本願の実施形態では、第1のターゲットHARQ-ACK codebookが、優先度が最高のアップリンクデータである場合、高優先度のHARQ-ACKの伝送の信頼性を保証し、かつ遅延時間を低減することができる。
【0137】
第2の実現方式について、端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、占有するPUCCH時間周波数リソースが最も少ない又は最も多いアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第2のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択することであってもよい。第1のHARQ-ACK codebookの占有するPUCCH時間周波数リソースは、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウを指す。第2のHARQ-ACK codebookの占有するPUCCH時間周波数リソースは、第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウを指す。即ち、第2のPUCCH集合は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、多重ウィンドウが最小又は最大のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である。
【0138】
例えば、第1のHARQ-ACK codebookがsub-slot HARQ-ACK codebookであり、第2のHARQ-ACK codebookがslot HARQ-ACK codebookである場合、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウが最小であり、第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウが最大であると決定する。第1のHARQ-ACK codebookがslot HARQ-ACK codebookであり、第2のHARQ-ACK codebookがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウが最小であり、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウが最大であると決定する。
【0139】
例えば、端末は、多重ウィンドウが最小のHARQ-ACK codebookに対応するDCI指示、CCE index及び/又は多重後のUCI負荷に基づいて、多重ウィンドウが最小のHARQ-ACK codebookに対して設定された第2のPUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。この例では、端末は、sub-slot HARQ-ACK codebookに対応するDCI指示、CCE index及び/又は多重後のUCI負荷に基づいて、sub-slot HARQ-ACK codebookに対して設定された第2のPUCCH集合から第3のPUCCHを決定し、かつ現在のsub-slotにおいて伝送する。
【0140】
本願の実施形態では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウに基づいて、第3のPUCCHを選択する。これにより、HARQ-ACK伝送に用いられるPUCCHリソースの容量を保証することができる。
【0141】
第3の実現方式について、端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、ネットワーク機器が端末に対して設定した、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第3のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択することであってもよい。即ち、第3のPUCCH集合は、ネットワーク機器が端末に対して設定した多重伝送専用のPUCCH集合である。
【0142】
本願の実施形態では、ネットワーク機器が端末に対して、多重伝送専用の第3のPUCCH集合を設定し、端末が多重伝送する必要がある場合、該第3のPUCCH集合から第3のPUCCHリソースを直接選択するため、効率を向上させる。
【0143】
なお、本願の実施形態では、端末は、このような3つのルールを設定し、この3つのルールに従って、第3のPUCCHリソースを選択すると、遅延時間を低減し、効率を向上させることができる。
【0144】
なお、1つの実施形態では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、まず、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たすか否かを判断する。第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たす場合にのみ、ステップ303における「端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択する」ことを実行し、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たさなければ、第1のPUCCHと第2のPUCCHのうちの1つを選択して伝送する。
【0145】
別の実施形態では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、多重条件の判断を行うことなく、ステップ303における「端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択する」ことを直接実行してもよい。
【0146】
ステップ304では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを第3のPUCCHに搬送する。
【0147】
端末は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを再エンコードして、第3のHARQ-ACK codebookを取得し、第3のHARQ-ACK codebookを第3のPUCCHに搬送する。
【0148】
ステップ305では、端末は、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを伝送する。
【0149】
端末は、第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを伝送し、第1のHARQ-ACK codebookが第1のPUCCHの該サブスロットに搬送されている。即ち、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウは、サブスロットであり、即ち、第1のHARQ-ACK codebookは、sub-slot HARQ-ACK codebookであってもよい。
【0150】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを第3のPUCCHに搬送し、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookの両方を第3のPUCCHに搬送することにより、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを多重する。そのため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【0151】
図5は、例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を示すフローチャートであり、該方法は、上記実施環境に適用可能である。本願の実施形態では、第1のアップリンク情報が第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報が第2のHARQ-ACK codebookであり、かつ第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの1つを選択して伝送することを例として説明する。該方法は、以下のステップ501~503の実現ステップを含んでもよい。
【0152】
ステップ501では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHに搬送し、第2のHARQ-ACK codebookを第2のPUCCHに搬送する。
【0153】
本ステップは、ステップ301と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0154】
ステップ502では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する。
【0155】
端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、後にスケジューリングされるPUCCHを選択し、即ち、以下の第1の実現方式で選択してもよい。端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、HARQ-ACK codebookのウィンドウが小さいPUCCHを選択し、即ち、以下の第2の実現方式で選択してもよい。端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、終了時間が早いPUCCHを選択し、即ち、以下の第3の実現方式で選択してもよい。端末は、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウに基づいて、多重ウィンドウの中の一つのPUCCHを選択し、即ち、以下の第4の実現方式で選択してもよい。
【0156】
第1の実現方式について、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のPUCCHのスケジューリング時間と第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHからスケジューリング時間が遅いPUCCHを選択することであってもよい。
【0157】
例えば、第1のPUCCHのスケジューリング時間が第2のPUCCHのスケジューリング時間より遅ければ、端末は第1のPUCCHを選択する。第2のPUCCHのスケジューリング時間が第1のPUCCHのスケジューリング時間より遅ければ、端末は第2のPUCCHを選択する。
【0158】
本願の実施形態では、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから、後にスケジューリングされるPUCCHを選択することにより、端末は、グローバルドメインに基づいて優先度を決定し、かつスケジューリングの順序により実現することができる。
【0159】
第2の実現方式について、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、端末が、時間周波数における第1のPUCCHの長さと時間周波数における第2のPUCCHの長さに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから長さが最も短いPUCCHを選択することであってもよい。
【0160】
例えば、第1のPUCCHがsub-slot HARQ-ACK codebookを搬送し、第2のPUCCHがslot HARQ-ACK codebookを搬送する場合、端末は、第1のPUCCHを選択する。第1のPUCCHがslot HARQ-ACK codebookを搬送し、第2のPUCCHがsub-slot HARQ-ACK codebookを搬送する場合、端末は、第2のPUCCHを選択する。
【0161】
本願の実施形態では、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから、HARQ-ACK codebookウィンドウが小さいPUCCHを選択することにより、遅延時間が短いHARQ-ACKを優先的に伝送することを保証する。
【0162】
第3の実現方式について、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、端末が、時間領域における第1のPUCCHの終了時間と時間領域における第2のPUCCHの終了時間に基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから終了時間が早いPUCCHを選択することであってもよい。
【0163】
例えば、時間領域における第1のPUCCHの終了時間が時間領域における第2のPUCCHの終了時間より遅ければ、端末は、第1のPUCCHを選択する。時間領域における第2のPUCCHの終了時間が時間領域における第1のPUCCHの終了時間より遅ければ、端末は、第2のPUCCHを選択する。
【0164】
本願の実施形態では、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから、終了時間が早いPUCCHを選択する。これにより、遅延時間が短いHARQ-ACKを優先的に伝送することを保証することができ、データ伝送効率を向上させる。
【0165】
第4の実現方式について、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択することであってもよい。第1のPUCCHの占有する時間周波数リソースは、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウを指し、第2のPUCCHの占有する時間周波数リソースは、第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウを指す。それに応じて、端末が、第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択することは、端末が、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウに基づいて、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウから多重ウィンドウが最小のPUCCHを選択することであってもよい。
【0166】
ステップ503では、端末は、選択されたPUCCHによってネットワーク機器に、選択されたPUCCHに搬送されたHARQ-ACK codebookを伝送する。
【0167】
例えば、選択されたPUCCHが第1のPUCCHであれば、端末は、第1のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報を伝送し、選択されたPUCCHが第2のPUCCHであれば、端末は、第2のPUCCHによってネットワーク機器に第2のアップリンク情報を伝送する。
【0168】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、1つのPUCCHを選択して伝送するため、リソースを節約する。そして、端末は、1つのPUCCHを選択するときに、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、後にスケジューリングされるPUCCHを選択することにより、グローバルドメインに基づいて優先度を決定し、かつスケジューリングの順序により実現することができる。端末は、1つのPUCCHを選択して伝送するときに、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、HARQ-ACK codebookウィンドウが小さいPUCCH、又は終了時間が早いPUCCH、又は多重ウィンドウが小さいPUCCHを選択する。これにより、遅延時間が短いHARQ-ACKを優先的に伝送することを保証する。
【0169】
図6は、例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を示すフローチャートであり、該方法は、上記実施環境に適用可能である。本願の実施形態では、第1のアップリンク情報が第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報が端末のUCIであり、かつ第1のHARQ-ACK codebookと端末のUCIを多重伝送することを例として説明する。該方法は、以下のステップ601~605の実現ステップを含んでもよい。
【0170】
ステップ601では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHに搬送し、端末のUCIを第2のPUCCHに搬送する。
【0171】
端末は、UCIをエンコードし、エンコードされたUCIを第2のPUCCHに搬送する。
【0172】
なお、端末が第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHに搬送するステップは、ステップ301における、端末が第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHに搬送するステップと同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0173】
ステップ602では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たすか否かを判断する。
【0174】
本ステップは、ステップ302と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0175】
ステップ603では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たす場合、端末は、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0176】
端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、ステップ303における、端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップと同じであるため、ここでは説明を省略する。第3のPUCCHは、それぞれ第1のPUCCHと第2のPUCCHと異なってもよく、第1のPUCCH又は第2のPUCCHと同じであってもよい。
【0177】
該PUCCH集合は、第1のPUCCHが存在するPUCCH集合であってもよく、第2のPUCCHが存在するPUCCH集合であってもよい。本願の実施形態では、該PUCCH集合が第1のPUCCHが存在するPUCCH集合であることを例として説明する。それに応じて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である第4のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択することであってもよい。
【0178】
1つの実施形態では、第1のHARQ-ACK codebookのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、第1のPUCCHは、複数のsub-slotウィンドウを含む。第4のPUCCH集合は、第1のHARQ-ACK codebookが最初に伝送されるsub-slotウィンドウに対して設定されたPUCCH集合である。
【0179】
別の実施形態では、第1のHARQ-ACK codebookのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、第1のPUCCHは、複数のsub-slotウィンドウを含む。第4のPUCCH集合は、第1のPUCCHの、時間領域において第2のPUCCHと部分的に重複するsub-slotウィンドウに対して設定されたPUCCH集合である。
【0180】
別の実施形態では、第1のHARQ-ACK codebookのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、第1のPUCCHは、複数のsub-slotウィンドウを含む。第4のPUCCH集合は、第1のPUCCHにおける多重されたsub-slotウィンドウが存在するPUCCH集合である。多重されたsub-slotウィンドウは、第1のPUCCH、第2のPUCCH、又は第2のPUCCHにおける、UCIを搬送するsub-slotウィンドウが存在するPUCCH集合である。
【0181】
本願の実施形態では、該PUCCH集合がUCIに対して設定されたPUCCH集合であることを例として説明する。それに応じて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、UCIに対して設定されたPUCCH集合である第5のPUCCH集合から第3のPUCCHを選択することであってもよい。
【0182】
本願の実施形態では、ネットワーク機器は、端末に対して、多重伝送用のPUCCH集合を特別に(具体的に)設定してもよい。それに応じて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、ネットワーク機器によって設定された、複数の情報を同時に伝送するPUCCH集合である第6のPUCCH集合から第3のPUCCHを選択することであってもよい。即ち、第6のPUCCH集合は、ネットワーク機器によって設定された多重伝送専用のPUCCH集合である。
【0183】
なお、本願の実施形態では、端末は、このような3つのルールを設定し、この3つのルールに従って、第3のPUCCHリソースを選択すると、遅延時間を低減し、効率を向上させることができる。
【0184】
ステップ604では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを第3のPUCCHに搬送する。
【0185】
本ステップは、ステップ302と類似するため、ここでは説明を省略する。
【0186】
ステップ605では、端末は、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のHARQ-ACK codebookとUCIを伝送する。
【0187】
本ステップは、ステップ303と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0188】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを第3のPUCCHに搬送し、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のHARQ-ACK codebookとUCIを伝送する。第1のHARQ-ACK codebookとUCIの両方を第3のPUCCHに搬送することにより、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを多重するため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【0189】
図7は、例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送装置を示す概略構成図である。該装置は、第1の選択モジュール701と、搬送モジュール702と、第1の伝送モジュール703とを含む。
【0190】
上記第1の選択モジュール701は、伝送される第1の物理アップリンク制御チャネルPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0191】
上記搬送モジュール702は、第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を第3のPUCCHに搬送する。
【0192】
上記第1の伝送モジュール703は、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。
【0193】
1つの実施形態では、第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookである。
【0194】
上記第1の選択モジュール701は、更に、第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報のうちの、優先度が最高又は最低のアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第1のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0195】
上記第1の選択モジュール701は、更に、第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報のうちの、占有するPUCCH時間領域リソースが最も少ないは最も多いアップリンクデータに対して設定されたPUCCH集合である第2のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0196】
上記第1の選択モジュール701は、更に、ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第3のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0197】
別の実施形態では、上記第1の選択モジュール701は、更に、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0198】
以下の情報は、ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、データ量の合計は、第1のアップリンク情報のデータ量と第2のアップリンク情報のデータ量との合計である。
【0199】
別の実施形態では、第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のUCIである。HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、第1のHARQ-ACKは、第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKである。
【0200】
上記第1の選択モジュール701は、更に、第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合である第4のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0201】
或いは、上記第1の選択モジュール701は、更に、UCIに対して設定されたPUCCH集合である第5のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0202】
或いは、上記第1の選択モジュール701は、更に、ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合である第6のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0203】
別の実施形態では、上記第1の伝送モジュール703は、更に、第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。第1のHARQ-ACK codebookが第1のPUCCHのサブスロットに搬送されている。
【0204】
別の実施形態では、上記搬送モジュール702は、更に、第1のアップリンク情報の優先度と第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を第3のPUCCHに搬送する。
【0205】
或いは、上記搬送モジュール702は、更に、第1のアップリンク情報の優先度と第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を第3のPUCCHに搬送する。
【0206】
別の実施形態では、上記搬送モジュール702は、更に、時間領域における第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たし、かつ時間領域における第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間条件を満たす場合、第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を第3のPUCCHに搬送する。
【0207】
別の実施形態では、上記搬送モジュール702は、更に、時間領域における第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の遅延時間要求を満たす場合、第1のPUCCHに搬送された第1のアップリンク情報と第2のPUCCHに搬送された第2のアップリンク情報を第3のPUCCHに搬送する。
【0208】
なお、上記第1の選択モジュール701と搬送モジュール702は、プロセッサによって実現されてもよい。第1の伝送モジュール703は、トランシーバによって実現されてもよく、即ち、受信機及び送信機によって実現されてもよい。
【0209】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データを第3のPUCCHに搬送し、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データの両方を第3のPUCCHに搬送することにより、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データを多重する。そのため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【0210】
図8は、例示的な実施形態に係るデータ伝送装置を示す概略構成図である。該装置は、第2の選択モジュール801と、第2の伝送モジュール802とを含む。
【0211】
上記第2の選択モジュール801は、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する。
【0212】
上記第2の伝送モジュール802は、選択されたPUCCHによってネットワーク機器に、選択されたPUCCHに搬送されたアップリンク情報を伝送する。
【0213】
1つの実施形態では、第2の選択モジュール801は、更に、第1のPUCCHのスケジューリング時間と第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、スケジューリング時間が遅いPUCCHを選択する。
【0214】
第2の選択モジュール801は、更に、時間周波数における第1のPUCCHの長さと時間周波数における第2のPUCCHの長さに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、長さが最も短いPUCCHを選択する。
【0215】
第2の選択モジュール801は、更に、時間領域における第1のPUCCHの終了時間と時間領域における第2のPUCCHの終了時間に基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、終了時間が早いPUCCHを選択する。
【0216】
或いは、第2の選択モジュール801は、更に、第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択する。
【0217】
なお、上記第2の選択モジュール801は、プロセッサによって実現されてもよい。第2の伝送モジュール802は、トランシーバによって実現されてもよく、即ち、受信機及び送信機によって実現されてもよい。
【0218】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、1つのPUCCHを選択して伝送するため、リソースを節約する。そして、端末は、1つのPUCCHを選択するときに、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、後にスケジューリングされるPUCCHを選択することにより、グローバルドメインに基づいて優先度を決定し、かつスケジューリングの順序により実現することができる。端末は、1つのPUCCHを選択して伝送するときに、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、HARQ-ACK codebookウィンドウが小さいPUCCH、又は終了時間が早いPUCCH、又は、多重ウィンドウが小さいPUCCHを選択することにより、遅延時間が短いHARQ-ACKを優先的に伝送することを保証する。
【0219】
図9は、例示的な実施形態に係る端末の概略構成図である。該端末は、プロセッサ901、受信機902、送信機903、メモリ904及びバス905を含む。
【0220】
プロセッサ901は、1つ又は複数の処理コアを含む。プロセッサ901は、ソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することにより、様々な機能アプリケーション及び情報処理を実行する。
【0221】
受信機902と送信機903は、通信コンポーネントとして実現されてもよい。該通信コンポーネントは、通信チップであってもよい。
【0222】
メモリ904は、バス905によってプロセッサ901に接続される。
【0223】
メモリ904は、少なくとも1つの命令を記憶し、プロセッサ901は、上記各方法の実施形態において端末によって実行される各ステップを実現するために、該少なくとも1つの命令を実行する。
【0224】
また、メモリ904は、任意のタイプの揮発性又は不揮発性記憶装置、又はそれらの組み合わせによって実現されてもよい。揮発性又は不揮発性記憶装置は、磁気ディスク又は光ディスク、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)を含む。ただし、これらに限定されない。
【0225】
本願は、上記プロセッサによってロードされ実行されて、上記各方法の実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を実行する少なくとも1つの命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0226】
本願は、コンピュータで実行されると、コンピュータに上記各方法の実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を実行させるコンピュータプログラム製品を更に提供する。
【0227】
当業者であれば、上記実施形態のステップの全部又は一部の実現が、ハードウェアによって完了されてもよく、プログラムによって関連するハードウェアを命令して完了されてもよく、上記プログラムがコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、上述した記憶媒体が読み取り専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスクなどであってもよいと理解される。
【0228】
以上の記載は、本願の好ましい実施形態に過ぎず、本願を限定するものではなく、本願の趣旨及び原理内で行われるいかなる修正、同等置換、改変などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送される第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)と第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップと、
前記第1のPUCCHに
おける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに
おける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに
おいて送信するステップと、
を含み、
前記PUCCH集合は、前記第1のアップリンク情報から設定され、前記第1のアップリンク情報の優先度は高く、前記第2のアップリンク情報の優先度は低い、
ことを特徴とするアップリンクデータ伝送方法。
【請求項2】
前記第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、前記第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookであ
る、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3のPUCC
Hは、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUCCH集合か
ら選択
され、
前記以下の情報は
、ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、前記データ量の合計は、前記第1のアップリンク情報のデータ量と前記第2のアップリンク情報のデータ量との合計である、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、前記第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のアップリンク制御情報(UCI)であり、前記HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、前記第1のHARQ-ACKは、前記第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKであり、
前記第3のPUCCHは、前記第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集
合から
のものであり、又は、
前記第3のPUCCHは、前記UCIに対して設定されたPUCCH集
合から
のものであり、又は、
前記第3のPUCCHは、ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集
合から
のものである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のPUCCHにおける前記第1のアップリンク情報と
前記第2のPUCCHにおける前記第2のアップリンク情報は、前記第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、前記第3のPUCCHによっ
てネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送する
ことを含み、前記第1のHARQ-ACK codebookが前記第1のPUCCHの前記サブスロットに
おいて送信されている、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のPUCCHに
おける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに
おける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに
おいて送信するステップの前に、
前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、前記第1のPUCCHに
おける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに
おける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに
おいて送信するステップ、又は、
前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、前記第1のPUCCHに
おける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに
おける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに
おいて送信するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のPUCCHに
おける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに
おける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに
おいて送信するステップの前に、前記方法は、時間領域における前記第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の
処理時間要求を満たし、かつ時間領域における前記第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が前記端末の
処理時間
要求を満たす場合、前記第1のPUCCHに
おける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに
おける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに
おいて送信するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のPUCCHに
おける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに
おける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに
おいて送信するステップの前に、前記方法は、時間領域における前記第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の
処理時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHに
おける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHに
おける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHに
おいて送信するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
第1の選択モジュール
(701)と、
送信モジュール
(702)と
を備え、
前記第1の選択モジュール(701)及び前記送信モジュール(702)は、請求項1~8のいずれかに記載の方法を実行するように構成されている、
ことを特徴とするアップリンクデータ伝送装置。
【請求項10】
前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて
受信するステップと、
を含み、
伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップと、
前記PUCCH集合は、前記第1のアップリンク情報から設定され、前記第1のアップリンク情報の優先度は高く、前記第2のアップリンク情報の優先度は低い、
ことを特徴とするアップリンクデータ伝送方法。
【請求項11】
前記第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、前記第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookである、ことを特徴とする請求項1
0に記載の方法。
【請求項12】
前記第3のPUCCHは、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUCCH集合から選択され、
前記以下の情報は
、ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、前記データ量の合計は、前記第1のアップリンク情報のデータ量と前記第2のアップリンク情報のデータ量との合計である、ことを特徴とする請求項1
0に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、前記第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のアップリンク制御情報(UCI)であり、前記HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、前記第1のHARQ-ACKは、前記第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKであり、
前記第3のPUCCHは、前記第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合からのものであり、又は、
前記第3のPUCCHは、前記UCIに対して設定されたPUCCH集合からのものであり、又は、
前記第3のPUCCHは
、ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合からのものである、ことを特徴とする請求項1
0に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のPUCCHにおける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて
受信するステップの前に、
前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、前記第1のPUCCHにおける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて
受信するステップ、又は、
前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、前記第1のPUCCHにおける前記第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける前記第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて
受信するステップを更に含む、ことを特徴とする請求項1
0に記載の方法。
【請求項15】
受信モジュールを備え、前記受信モジュールは、請求項10~14のいずれかに記載の方法を実行するように構成されている、ことを特徴とするアップリンクデータ伝送装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信の技術分野に関し、特にアップリンクデータ伝送方法、装置、端末及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい無線(New Radio、NR)通信システムでは、ネットワーク機器は、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)をサポートし、即ち、ネットワーク機器が端末にデータを伝送した後、端末がネットワーク機器に、確認応答メッセージ(Acknowledgment、ACK)又は非確認応答メッセージ(Non-Acknowledgment、NACK)であってもよいHARQ-ACKフィードバックメッセージ(HARQ-ACK)を送信する必要がある。これにより、ネットワーク機器は、該HARQ-ACKに基づいて再送(再伝送)する(retransmission)か又は次のデータを伝送する。
【0003】
端末がネットワーク機器にHARQ-ACKを送信する(send)場合、一般的にHARQ-ACKをHARQ-ACK codebookにエンコードし、HARQ-ACK codebookをPUCCHリソースに搬送して(carry)ネットワーク機器に伝送する。しかしながら、端末がネットワーク機器にPUCCHを伝送する場合、2つのPUCCHが時間領域(time domain)において重複する可能性がある。関連技術では、2つのPUCCHが時間領域において重複する場合、優先度が高いPUCCHを選択し、ネットワーク機器に優先度が高いPUCCHを伝送する。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態は、データ伝送(transmission)の信頼性を向上させ、遅延時間(latency)を低減し、不要な再送(retransmission)を回避することができるアップリンクデータ伝送方法、装置、端末及び記憶媒体を提供する。前記技術解決手段は、以下のとおりである。
【0005】
一態様に係るアップリンクデータ伝送方法は、以下のステップを含む。
【0006】
伝送される第1の物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel(PUCCH))と第2のPUCCHが時間領域(time domain)において重複する(overlap)場合、PUCCH集合(set)から第3のPUCCHを選択する。
【0007】
前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信(伝送)する。
【0008】
前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送する。
【0009】
1つの実施形態では、前記第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送(repeat)要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、前記第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookである。
【0010】
PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、更に以下のステップを含む。
【0011】
前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちのアップリンク情報であって、優先度が最高又は最低のアップリンク情報に対して設定された第1のPUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する。
【0012】
或いは、前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちのアップリンク情報であって、占有する(occupy)PUCCH時間領域リソースが最も少ない又は最も多いアップリンク情報に対して設定された第2のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0013】
或いは、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送する第3のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0014】
別の実施形態では、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、更に以下のステップを含む。
【0015】
以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する。
【0016】
前記以下の情報は、前記ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、前記データ量の合計は、前記第1のアップリンク情報のデータ量と前記第2のアップリンク情報のデータ量との合計である。
【0017】
別の実施形態では、前記第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、前記第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のUCIである。前記HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、前記第1のHARQ-ACKは、前記第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKである。
【0018】
PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、更に以下のステップを含む。
【0019】
前記第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0020】
或いは、前記UCIに対して設定されたPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0021】
或いは、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0022】
別の実施形態では、前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送するステップは、更に以下のステップを含む。
【0023】
前記第1のPUCCHが配置される(located)サブスロットにおいて、前記第3のPUCCHによって前記ネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送する。前記第1のHARQ-ACK codebookが前記第1のPUCCHの前記サブスロットにおいて送信(伝送)されている。
【0024】
別の実施形態では、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信するステップの前に、前記方法は、更に以下のステップを含む。
【0025】
前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信するステップを実行する。
【0026】
或いは、前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信するステップを実行する。
【0027】
別の実施形態では、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信するステップの前に、前記方法は、更に以下のステップを含む。
【0028】
時間領域における前記第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たし、かつ時間領域における前記第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が前記端末の処理時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信するステップを実行する。
【0029】
別の実施形態では、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信するステップの前に、前記方法は、更に以下のステップを含む。
【0030】
時間領域における前記第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信するステップを実行する。
【0031】
別の態様に係るアップリンクデータ伝送方法は、以下のステップを含む。
【0032】
伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する。
【0033】
選択されたPUCCHによってネットワーク機器に、前記選択されたPUCCHにおけるアップリンク情報を伝送する。
【0034】
1つの実施形態では、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、更に以下のステップを含む。
【0035】
前記第1のPUCCHのスケジューリング時間と前記第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHからスケジューリング時間が遅いPUCCHを選択する。
【0036】
或いは、時間周波数(time frequency)における前記第1のPUCCHの長さと時間周波数における前記第2のPUCCHの長さに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから長さが最も短いPUCCHを選択する。
【0037】
或いは、時間領域における前記第1のPUCCHの終了時間(ending time)と時間領域における前記第2のPUCCHの終了時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから終了時間が早いPUCCHを選択する。
【0038】
或いは、前記第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと前記第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在する(locate)PUCCHを選択する。
【0039】
別の態様に係るアップリンクデータ伝送装置は、第1の選択モジュールと、送信モジュールと、第1の伝送モジュールとを含む。
【0040】
前記第1の選択モジュールは、伝送される第1の物理アップリンク制御チャネルPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0041】
前記送信モジュールは、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信する。
【0042】
前記第1の伝送モジュールは、前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。
【0043】
別の実施形態では、前記第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、前記第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookである。
【0044】
前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちのアップリンク情報であって、優先度が最高又は最低のアップリンク情報に対して設定された第1のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0045】
或いは、前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報のうちのアップリンク情報であって、占有するPUCCH時間領域リソースが最も少ない又は最も多いアップリンク情報に対して設定された第2のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0046】
或いは、前記第1の選択モジュールは、更に、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送する第3のPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0047】
別の実施形態では、前記第1の選択モジュールは、更に、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記PUCCH集合から前記第3のPUCCHを選択する。
【0048】
前記以下の情報は、前記ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、前記データ量の合計は、前記第1のアップリンク情報のデータ量と前記第2のアップリンク情報のデータ量との合計である。
【0049】
別の実施形態では、前記第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、前記第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のUCIである。前記HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、前記第1のHARQ-ACKは、前記第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKである。
【0050】
前記第1の選択モジュールは、更に、前記第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0051】
或いは、前記第1の選択モジュールは、更に、前記UCIに対して設定されたPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0052】
或いは、前記第1の選択モジュールは、更に、前記ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合から、前記第3のPUCCHを選択する。
【0053】
別の実施形態では、前記第1の伝送モジュールは、更に、前記第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、前記第3のPUCCHによって前記ネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と前記第2のアップリンク情報を伝送し、前記第1のHARQ-ACK codebookが前記第1のPUCCHの前記サブスロットにおいて送信(伝送)されている。
【0054】
別の実施形態では、前記送信モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信する。
【0055】
或いは、前記送信モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報の優先度と前記第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信する。
【0056】
別の実施形態では、前記送信モジュールは、更に、時間領域における前記第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たし、かつ時間領域における前記第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が前記端末の処理時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信する。
【0057】
別の実施形態では、前記送信モジュールは、更に、時間領域における前記第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たす場合、前記第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と前記第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を前記第3のPUCCHにおいて送信する。
【0058】
別の態様に係るアップリンクデータ伝送装置は、第2の選択モジュールと、第2の伝送モジュールとを更に含む。
【0059】
前記第2の選択モジュールは、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する。
【0060】
前記第2の伝送モジュールは、選択されたPUCCHによってネットワーク機器に、前記選択されたPUCCHにおけるアップリンク情報を伝送する。
【0061】
1つの実施形態では、前記第2の選択モジュールは、更に、前記第1のPUCCHのスケジューリング時間と前記第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHからスケジューリング時間が遅いPUCCHを選択する。
【0062】
或いは、前記第2の選択モジュールは、更に、時間周波数における前記第1のPUCCHの長さと時間周波数における前記第2のPUCCHの長さに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから長さが最も短いPUCCHを選択する。
【0063】
或いは、前記第2の選択モジュールは、更に、時間領域における前記第1のPUCCHの終了時間と時間領域における前記第2のPUCCHの終了時間に基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから終了時間が早いPUCCHを選択する。
【0064】
或いは、前記第2の選択モジュールは、更に、前記第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと前記第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、前記第1のPUCCHと前記第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択する。
【0065】
別の態様に係る端末は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリには、前記プロセッサによって実行されて上記一態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている。
【0066】
別の態様に係る端末は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリには、前記プロセッサによって実行されて上記別の態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている。
【0067】
別の態様に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、上記一態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている。
【0068】
別の態様に係るコンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、プロセッサによって実行されると、上記別の態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する少なくとも1つの命令が記憶されている。
【0069】
別の態様に係るチップは、プログラム可能な論理回路及び/又はプログラム命令を含み、動作すると、上記一態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する。
【0070】
別の態様に係るチップは、プログラム可能な論理回路及び/又はプログラム命令を含み、動作すると、上記別の態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する。
【0071】
別の態様に係るコンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されると、上記一態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する1つ以上のコンピュータプログラムを含む。
【0072】
別の態様に係るコンピュータプログラム製品は、プロセッサによって実行されると、上記別の態様のいずれか1つの実施形態に記載のアップリンクデータ伝送方法を実現する1つ以上のコンピュータプログラムを含む。
【0073】
本願の実施形態に係る技術解決手段は、少なくとも以下の有益な効果を含む。
【0074】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データを第3のPUCCHにおいて送信し、前記第3のPUCCHによってネットワーク機器に前記第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データの両方を第3のPUCCHにおいて送信することにより、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データは多重伝送の対象となる(subjected to multiplex transmission)。そのため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送(再伝送)(retransmission)を回避する。
【0075】
本願の実施形態における技術解決手段をより明確に説明するために、以下、実施形態の記載に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の記載における図面は、本願のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【
図1】本願の例示的な実施形態に係る実施環境の概略図である。
【
図2】本願の例示的な実施形態に係る2つのタイプのHARQ-ACK codebookの概略図である。
【
図3】本願の例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法のフローチャートである。
【
図4】本願の例示的な実施形態に係る2つのPUCCHの概略図である。
【
図5】本願の例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法のフローチャートである。
【
図6】本願の例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法のフローチャートである。
【
図7】本願の例示的な実施形態に係るデータ伝送装置の概略構成図である。
【
図8】本願の例示的な実施形態に係るデータ伝送装置の概略構成図である。
【
図9】本願の例示的な実施形態に係る機器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0077】
本願の目的、技術解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本願の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0078】
図1は、例示的な実施形態に係る実施環境を示す概略図である。該実施環境は、主に端末110とネットワーク機器120を含む。該端末110は、ネットワーク機器120と無線通信することができ、該端末110は、本願の実施形態に係る方法に基づいて、ネットワーク機器120にアップリンクデータを伝送することができる。いくつかの実施形態では、該端末110はユーザ機器とも呼ばれてもよい。ネットワーク機器120は、第4世代移動通信技術(the 4th Generation mobile communication technology、4G)基地局若しくは5G基地局(5th-generation Node B、gNB)などの基地局、又は将来の通信ネットワークにおけるネットワーク機器であってもよい。本願の実施形態はこれを限定しない。
【0079】
本願の実施形態では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、多重する(multiplex)ことができる。第1のPUCCHには、第1のアップリンク情報が送信され、第2のPUCCHには、第2のアップリンク情報が送信される。第1のアップリンク情報は、アップリンク制御情報とアップリンクデータのうちの少なくとも1種を含んでもよく、同様に、第2のアップリンク情報は、アップリンク制御情報とアップリンクデータのうちの少なくとも1種を含んでもよい。
【0080】
本願の実施形態では、第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであってもよく、第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookであってもよい。第1のHARQ-ACK codebookは、1つのHARQ-ACKをカプセル化したHARQ-ACK codebookであってもよく、複数のHARQ-ACKをカプセル化したHARQ-ACK codebookであってもよい。第2のHARQ-ACK codebookは、1つのHARQ-ACKをカプセル化したHARQ-ACK codebookであってもよく、複数のHARQ-ACKをカプセル化したHARQ-ACK codebookであってもよい。
【0081】
第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであってもよく、第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のアップリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)であってもよい。第2のアップリンク情報がHARQ-ACK以外のUCIであることは、カプセル化された情報がHARQ-ACKではないことを指す。即ち、HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、第1のHARQ-ACKは、第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKである。例えば、第2のアップリンク情報は、スケジューリング要求(Scheduling Request、SR)又はチャネル状態情報参照信号(Channel State Information Reference Signal、CSI-RS)である。
【0082】
第1のアップリンク情報が第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報が第2のHARQ-ACK codebookである場合、ネットワーク機器120が端末110にダウンリンクデータを送信すると、端末110は、ネットワーク機器120に、該ダウンリンクデータのHARQ-ACKをフィードバックする。該HARQ-ACKがACKであってもよいし、NACKであってもよい。端末110がネットワーク機器120に該HARQ-ACKを送信する場合、一般的にHARQ-ACKをHARQ-ACK codebookにエンコードし、HARQ-ACK codebookをPUCCHリソースにおいて送信してネットワーク機器120に伝送する。そして、端末110は、同一のスロットの1つのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよく、同一のスロットの少なくとも2つのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよい。端末110は更に、同一のサブスロットの1つのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよく、同一のサブスロットの少なくとも2つのHARQ-ACKを1つのHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよい。
【0083】
図2に示すように、NRのRel-16では、端末110は、slotレベルのARQ-ACK codebookとsub-slotレベルARQ-ACK codebookの2つのタイプのHARQ-ACK codebookをサポートする。slotレベルのARQ-ACK codebookについて、端末110は、HARQ-ACKを1つのslotに搬送するか、又は少なくとも2つのHARQ-ACKを1つのslotに多重し、該slotがPUCCHの時間領域リソースに属する。sub-slotレベルARQ-ACK codebookについて、端末110は、HARQ-ACKを1つのsub-slotに搬送するか、又は少なくとも2つのHARQ-ACKを1つのsub-slotに多重し、該sub-slotがPUCCHの時間領域リソースに属する。
【0084】
なお、1つのslotは、2つのsub-slotを含む。
図2において、4つのHARQ-ACKを1つのslotに多重し、2つのHARQ-ACKを1つのsub-slotに多重することを例として説明する。
【0085】
本願の実施形態では、端末110は、1つ又は少なくとも2つの第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHにおいて送信する。端末110が第1のPUCCHをネットワーク機器120に送信していない場合、端末110は、1つ又は少なくとも2つの第2のHARQ-ACKを生成し、1つ又は少なくとも2つの第2のHARQ-ACKを第2のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第2のHARQ-ACK codebookを第2のPUCCHにおいて送信する。そして、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する。
【0086】
1つの実施形態では、端末110は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを多重伝送してもよい。即ち、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを第3のPUCCHにおいて多重し、第3のPUCCHによってネットワーク機器120に第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを伝送する。
【0087】
別の実施形態では、端末110は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択し、選択されたPUCCHによってネットワーク機器120に、該選択されたPUCCHに搬送されたアップリンク情報を伝送してもよい。例えば、選択されたPUCCHが第1のPUCCHである場合、端末110は、第1のPUCCHによってネットワーク機器120に第1のHARQ-ACK codebookを伝送する。選択されたPUCCHが第2のPUCCHである場合、端末110は、第2のPUCCHによってネットワーク機器120に第2のHARQ-ACK codebookを伝送する。
【0088】
本願の実施形態では、また、以下の状況がある。端末110は、1つ又は複数の第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHにおいて送信する。端末110が第1のPUCCHをネットワーク機器120に送信していない場合、端末110は、ネットワーク機器120にHARQ-ACK以外のUCIを送信する必要があり、該UCIを第2のPUCCHにおいて送信する。そして、第1のPUCCHと第2のPUCCHは時間領域において重複する。端末110は、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを多重伝送してもよい。即ち、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを第3のPUCCHにおいて多重し、第3のPUCCHによってネットワーク機器120に第1のHARQ-ACK codebookとUCIを伝送する。
【0089】
以下、3つの実施形態により、この3つの状況の処理プロセスをそれぞれ詳細に説明する。
【0090】
図3は、例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を示すフローチャートであり、該方法は、上記実施環境に適用可能である。本願の実施形態では、第1のアップリンク情報が第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報が第2のHARQ-ACK codebookであり、かつ第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを多重伝送することを例として説明する。該方法は、以下のステップ301~305の実現ステップを含んでもよい。
【0091】
ステップ301では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHにおいて送信し、第2のHARQ-ACK codebookを第2のPUCCHにおいて送信する。
【0092】
第1のHARQ-ACK codebookは、slot HARQ-ACK codebook又はsub-slot HARQ-ACK codebookであってもよく、第2のHARQ-ACK codebookは、slot HARQ-ACK codebook又はsub-slot HARQ-ACK codebookであってもよい。
図4に示すように、
図4において、第1のHARQ-ACK codebookがslot HARQ-ACK codebookであり、第2のHARQ-ACK codebookがsub-slot HARQ-ACK codebookであることを例として説明する。
【0093】
本ステップは、以下のステップ(1)~(6)で実行可能である。
【0094】
ステップ(1)では、ネットワーク機器は、第1のダウンリンクチャネルによって端末に第1のダウンリンク情報を伝送する。
【0095】
ステップ(2)では、端末は、第1のダウンリンク情報の受信状況に応じて、第1のHARQ-ACKを生成する。
【0096】
第1のHARQ-ACKは、ACKメッセージ又はNACKメッセージであってもよい。端末が該第1のダウンリンク情報の受信に成功した場合、端末は、ネットワーク機器にACKメッセージを返し、端末が該第1のダウンリンク情報の受信に失敗する場合、端末は、ネットワーク機器にNACKメッセージを返す。
【0097】
ステップ(3)では、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHにおいて送信する。
【0098】
なお、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよく、第1のHARQ-ACKと第1のHARQ-ACKが配置される(located)スロットの他のHARQ-ACKとを同時に第1のHARQ-ACK codebookにエンコードしてもよい。
【0099】
第1のHARQ-ACK codebookは、slot HARQ-ACK codebook又はsub-slot HARQ-ACK codebookであってもよい。1つの実施形態では、端末は、それ自体の設定に応じて、第1のHARQ-ACKをslot HARQ-ACK codebook又はsub-slot HARQ-ACK codebookにエンコードしてもよい。例えば、端末によって設定されたHARQ-ACKのエンコードフォーマットがslot HARQ-ACK codebookである場合、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のslot HARQ-ACK codebookにエンコードする。端末によって設定されたHARQ-ACKのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のsub-slot HARQ-ACK codebookにエンコードする。
【0100】
別の実施形態では、ネットワーク機器は、端末のHARQ-ACKのエンコードフォーマットを指示してもよい。それに応じて、端末は、第1のHARQ-ACKをネットワーク機器によって指示されたエンコードフォーマットにエンコードする。例えば、ネットワーク機器によって指示されたHARQ-ACKのエンコードフォーマットがslot HARQ-ACK codebookである場合、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のslot HARQ-ACK codebookにエンコードし、ネットワーク機器によって指示されたHARQ-ACKのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のsub-slot HARQ-ACK codebookにエンコードする。
【0101】
なお、ネットワーク機器は、端末に対して、HARQ-ACKを伝送する第7のPUCCH集合を設定している。したがって、端末は、第1のHARQ-ACKを第1のHARQ-ACK codebookにエンコードした後、第7のPUCCH集合から第1のPUCCHを選択することができる。
【0102】
1つの実施形態では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookのデータ量に基づいて、第1のPUCCHを選択する。それに応じて、端末が第7のPUCCH集合から第1のPUCCHを選択するステップは、端末が第7のPUCCH集合から、該第1のHARQ-ACK codebookのデータ量以上である第1のPUCCHを選択するステップであってもよい。別の実施形態では、ネットワーク機器は、端末が第1のPUCCHを選択するように指示する。それに応じて、端末が第7のPUCCH集合から第1のPUCCHを選択するステップは、端末がネットワーク機器の第1の指示情報及び/又は第1のアップリンク情報のデータ量に基づいて、第7のPUCCH集合から第1のPUCCHを選択するステップであってもよい。
【0103】
第1の指示情報は、第1のダウンリンク制御シグナリング(Downlink control information、DCI)であってもよい。それに応じて、端末は、第7のPUCCH集合から該第1のDCIによって指示された第1のPUCCHを選択する。第1の指示情報は、制御チャネル要素(Control ChannelElement、CCE)インデックス(index)であってもよい。それに応じて、端末は、第7のPUCCH集合から該CCE indexによって指示された第1のPUCCHを選択する。
【0104】
ステップ(4)では、ネットワーク機器は、第2のダウンリンクチャネルによって端末に第2のダウンリンクデータを伝送する。
【0105】
ステップ(5)では、端末は、第2のダウンリンクデータの受信状況に応じて、第2のHARQ-ACKを生成する。
【0106】
同様に、第2のHARQ-ACKは、ACKメッセージ又はNACKメッセージであってもよい。端末が該第2のダウンリンクデータの受信に成功した場合、端末は、ネットワーク機器にACKメッセージを返し、端末が該第2のダウンリンクデータの受信に失敗する場合、端末は、ネットワーク機器にNACKメッセージを返す。
【0107】
ステップ(6)では、端末は、第2のHARQ-ACKを第2のHARQ-ACK codebookにエンコードし、第2のHARQ-ACK codebookを第2のPUCCHにおいて送信する。
【0108】
本ステップは、ステップ(3)と類似するため、ここでは説明を省略する。
【0109】
なお、ステップ(1)~(3)とステップ(4)~(6)の間には、厳密な時間的前後関係がない。ステップ(1)~(3)を実行してから、ステップ(4)~(6)を実行してもよく、ステップ(4)~(6)を実行してから、ステップ(1)~(3)を実行してもよい。
【0110】
なお、端末は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを取得した後、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookの優先度を決定することができる。第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookの優先度を決定することは、以下の4つの方式のいずれかで実現されてもよい。
【0111】
第1の実現方式について、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のスケジューリングシグナリングに用いられるDCIフォーマットに基づいて、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度を決定する。
【0112】
例えば、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のスケジューリングシグナリングに用いられるDCIフォーマットが0_0/0_1/1_1/1_0であれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が低優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)が拡張モバイルブロードバンド(Enhanced Mobile Broadband、EMBB)データである。第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のスケジューリングシグナリングに用いられるDCIフォーマットが0_2/1_2であれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が高優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)が超高信頼・低遅延通信(Ultra-reliable and Low Latency Communications、URLLC)データである。
【0113】
第2の実現方式について、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)のスクランブリングコードに基づいて優先度を区別する。
【0114】
例えば、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI CRCがC-RNTIによってスクランブルされていれば、端末は、該第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が低優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がEMBBデータである。第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI CRCがMCS-C-RNTIによってスクランブルされていれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が高優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がURLLCデータである。
【0115】
第3の実現方式について、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI payloadに追加されたフィールドに基づいて、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度を決定する。
【0116】
例えば、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCI payloadに1ビットが追加され、該ビットが0であれば、端末は、該第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が低優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がEMBBデータである。該ビットが1であれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が高優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がURLLCデータである。
【0117】
第4の実現方式について、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のCORESET/search spaceに基づいて、検出されたDCIが存在するCORESET/Searchspaceにより第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度を決定する。
【0118】
例えば、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCIがCORESET1/Searchspace1(低優先度に対応する領域)において検出されれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が低優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がEMBBデータである。第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)のDCIがCORESET1/Searchspace2(高優先度に対応する領域)において検出されれば、端末は、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)の優先度が高優先度であると決定する。即ち、第1のHARQ-ACK codebook(又は第2のHARQ-ACK codebook)がURLLCデータである。
【0119】
ステップ302では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たすか否かを判断する。
【0120】
多重条件は、第1の多重条件又は第2の多重条件を含む。第1の多重条件は、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度が同じであることを少なくとも含む。第1の多重条件は、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第1の時系列条件(time sequence condition)を満たすことを更に含んでもよい。第1の時系列条件は、時間領域における第1のPUCCHと第1のダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たし、かつ時間領域における第2のPUCCHと第2のダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たすことである。或いは、第1の時系列条件は、多重後の第3のPUCCHと第1のダウンリンクチャネル(又は第2のダウンリンクチャネル)との距離が端末の処理時間要求を満たすことである。
【0121】
第2の多重条件は、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度が異なることを少なくとも含む。第2の多重条件は、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第2の時系列条件を満たすことを更に含んでもよい。第2の時系列条件は、時間領域における第1のPUCCHと第1のダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たし、かつ時間領域における第2のPUCCHと第2のダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たすことである。或いは、第1の時系列条件は、多重後の第3のPUCCHと第1のダウンリンクチャネル(又は第2のダウンリンクチャネル)との距離が端末の処理時間要求を満たすことである。
【0122】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第1の時系列条件又は第2の時系列条件を満たす場合にのみ、後続の多重を行う。そのため、端末の処理時間要求を満たす複数のPUCCHに対して多重し、端末の処理時間要求を満たさない複数のPUCCHに対して多重せず、リソースを節約し、リソース利用率を向上させるだけでなく、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【0123】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第1の多重条件を満たし、即ち、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度が同じである場合にのみ、後続の多重を行う。そのため、優先度が同じである2つのHARQ-ACK codebookを多重することにより、優先度が同じであるHARQ-ACK codebookを同時に伝送することを保証し、遅延時間を低減することができる。
【0124】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが第2の多重条件を満たし、即ち、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度が異なる場合にのみ、後続の多重を行う。そのため、優先度が異なる場合でも、多重伝送を行うことができることを実現し、通信技術の発展に適応する。
【0125】
なお、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たす場合、ステップ303を実行し、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たさなければ、第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択し、選択されたPUCCHをネットワーク機器に伝送する。
【0126】
ステップ303では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たす場合、端末は、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0127】
端末は、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択することができる。以下の情報は、ネットワーク機器の第2の指示情報と、データ量の合計とを含み、該データ量の合計は、第1のHARQ-ACK codebookのデータ量と第2のHARQ-ACK codebookのデータ量との合計である。それに応じて、本ステップは、以下のとおりであってもよい。端末は、ネットワーク機器の第2の指示情報に基づいて、PUCCH集合から、該第2の指示情報によって指示された第3のPUCCHを選択する。
【0128】
或いは、端末は、第1のHARQ-ACK codebookのデータ量と第2のHARQ-ACK codebookのデータ量との合計を決定し、該データ量の合計に基づいて、PUCCH集合から、搬送データ量が該データ量の合計以上である第3のPUCCHを選択する。
【0129】
或いは、端末は、ネットワーク機器の第2の指示情報、及び第1のHARQ-ACK codebookのデータ量と第2のHARQ-ACK codebookのデータ量との合計に基づいて、PUCCH集合から、該第2の指示情報によって指示され、かつ搬送データ量が該データ量の合計以上である第3のPUCCHを選択する。
【0130】
第2の指示情報は、第2のDCIメッセージ又はCCE indexであってもよい。第3のPUCCHは、それぞれ第1のPUCCHと第2のPUCCHと異なってもよく、第1のPUCCH又は第2のPUCCHと同じであってもよい。
【0131】
端末は、第1のHARQ-ACK codebookの優先度と第2のHARQ-ACK codebookの優先度に基づいて、第3のPUCCHを選択し、即ち、以下の第1の実現方式で選択してもよい。端末は、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウに基づいて、第3のPUCCHを選択し、即ち、以下の第2の実現方式で選択してもよい。ネットワーク機器が端末に対して、多重伝送専用のPUCCH集合を設定し、端末は、このPUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、即ち、以下の第3の実現方式で選択してもよい。
【0132】
第1の実現方式について、端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、優先度が最高又は最低のアップリンクデータに対して設定された第1のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択することであってもよい。
【0133】
第1のPUCCH集合が、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、優先度が最高のアップリンクデータに対して設定されたPUCCHである場合、第1のHARQ-ACK codebookの優先度が第2のHARQ-ACK codebookの優先度より高ければ、第1のPUCCH集合は、第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたものである。第1のHARQ-ACK codebookの優先度が第2のHARQ-ACK codebookの優先度より低ければ、第1のPUCCH集合は、第2のHARQ-ACK codebookに対して設定されたものである。
【0134】
第1のPUCCH集合が、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、優先度が最低のアップリンクデータに対して設定されたPUCCHである場合、第1のHARQ-ACK codebookの優先度が第2のHARQ-ACK codebookの優先度より高ければ、第1のPUCCH集合は、第2のHARQ-ACK codebookに対して設定されたものである。第1のHARQ-ACK codebookの優先度が第2のHARQ-ACK codebookの優先度より低ければ、第1のPUCCH集合は、第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたものである。
【0135】
例えば、端末は、高優先度のHARQ-ACK codebookに対応するDCI指示、CCE index及び/又は多重後のUCI負荷に基づいて、高優先度のHARQ-ACK codebookに対して設定された第1のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。sub-slot HARQ-ACK codebookが高優先度であることを例とすると、端末は、高優先度のHARQ-ACK codebookに対応するDCI指示、CCE index及び/又は多重後のUCI負荷に基づいて、sub-slot HARQ-ACK codebookに対して設定された第1のPUCCH集合から、第3のPUCCHを決定する。
【0136】
本願の実施形態では、第1のターゲットHARQ-ACK codebookが、優先度が最高のアップリンクデータである場合、高優先度のHARQ-ACKの伝送の信頼性を保証し、かつ遅延時間を低減することができる。
【0137】
第2の実現方式について、端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、占有するPUCCH時間周波数リソースが最も少ない又は最も多いアップリンクデータに対して設定された第2のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択することであってもよい。第1のHARQ-ACK codebookの占有するPUCCH時間周波数リソースは、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウを指す。第2のHARQ-ACK codebookの占有するPUCCH時間周波数リソースは、第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウを指す。即ち、第2のPUCCH集合は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの、多重ウィンドウが最小又は最大のHARQ-ACK codebookに対して設定されたものである。
【0138】
例えば、第1のHARQ-ACK codebookがsub-slot HARQ-ACK codebookであり、第2のHARQ-ACK codebookがslot HARQ-ACK codebookである場合、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウが最小であり、第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウが最大であると決定する。第1のHARQ-ACK codebookがslot HARQ-ACK codebookであり、第2のHARQ-ACK codebookがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウが最小であり、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウが最大であると決定する。
【0139】
例えば、端末は、多重ウィンドウが最小のHARQ-ACK codebookに対応するDCI指示、CCE index及び/又は多重後のUCI負荷に基づいて、多重ウィンドウが最小のHARQ-ACK codebookに対して設定された第2のPUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。この例では、端末は、sub-slot HARQ-ACK codebookに対応するDCI指示、CCE index及び/又は多重後のUCI負荷に基づいて、sub-slot HARQ-ACK codebookに対して設定された第2のPUCCH集合から第3のPUCCHを決定し、かつ現在のsub-slotにおいて伝送する。
【0140】
本願の実施形態では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウに基づいて、第3のPUCCHを選択する。これにより、HARQ-ACK伝送に用いられるPUCCHリソースの容量を保証することができる。
【0141】
第3の実現方式について、端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、ネットワーク機器が端末に対して設定した、複数のアップリンク情報を同時に伝送する第3のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択することであってもよい。即ち、第3のPUCCH集合は、ネットワーク機器が端末に対して設定した多重伝送専用のものである。
【0142】
本願の実施形態では、ネットワーク機器が端末に対して、多重伝送専用の第3のPUCCH集合を設定し、端末が多重伝送する必要がある場合、該第3のPUCCH集合から第3のPUCCHリソースを直接選択するため、効率を向上させる。
【0143】
なお、本願の実施形態では、端末は、このような3つのルールを設定し、この3つのルールに従って、第3のPUCCHリソースを選択すると、遅延時間を低減し、効率を向上させることができる。
【0144】
なお、1つの実施形態では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、まず、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たすか否かを判断する。第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たす場合にのみ、ステップ303における「端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択する」ことを実行し、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たさなければ、第1のPUCCHと第2のPUCCHのうちの1つを選択して伝送する。
【0145】
別の実施形態では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、多重条件の判断を行うことなく、ステップ303における「端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択する」ことを直接実行してもよい。
【0146】
ステップ304では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを第3のPUCCHにおいて送信する。
【0147】
端末は、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを再エンコードして、第3のHARQ-ACK codebookを取得し、第3のHARQ-ACK codebookを第3のPUCCHにおいて送信する。
【0148】
ステップ305では、端末は、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを伝送する。
【0149】
端末は、第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを伝送し、第1のHARQ-ACK codebookが第1のPUCCHの該サブスロットにおいて送信されている。即ち、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウは、サブスロットであり、即ち、第1のHARQ-ACK codebookは、sub-slot HARQ-ACK codebookであってもよい。
【0150】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを第3のPUCCHにおいて送信し、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookの両方を第3のPUCCHにおいて送信することにより、第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookを多重する。そのため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【0151】
図5は、例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を示すフローチャートであり、該方法は、上記実施環境に適用可能である。本願の実施形態では、第1のアップリンク情報が第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報が第2のHARQ-ACK codebookであり、かつ第1のHARQ-ACK codebookと第2のHARQ-ACK codebookのうちの1つを選択して伝送することを例として説明する。該方法は、以下のステップ501~503の実現ステップを含んでもよい。
【0152】
ステップ501では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHにおいて送信し、第2のHARQ-ACK codebookを第2のPUCCHにおいて送信する。
【0153】
本ステップは、ステップ301と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0154】
ステップ502では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する。
【0155】
端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、後にスケジューリングされるPUCCHを選択し、即ち、以下の第1の実現方式で選択してもよい。端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、HARQ-ACK codebookのウィンドウが小さいPUCCHを選択し、即ち、以下の第2の実現方式で選択してもよい。端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、終了時間が早いPUCCHを選択し、即ち、以下の第3の実現方式で選択してもよい。端末は、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウに基づいて、多重ウィンドウの中の一つのPUCCHを選択し、即ち、以下の第4の実現方式で選択してもよい。
【0156】
第1の実現方式について、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のPUCCHのスケジューリング時間と第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHからスケジューリング時間が遅いPUCCHを選択することであってもよい。
【0157】
例えば、第1のPUCCHのスケジューリング時間が第2のPUCCHのスケジューリング時間より遅ければ、端末は第1のPUCCHを選択する。第2のPUCCHのスケジューリング時間が第1のPUCCHのスケジューリング時間より遅ければ、端末は第2のPUCCHを選択する。
【0158】
本願の実施形態では、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから、後にスケジューリングされるPUCCHを選択することにより、端末は、グローバルドメインに基づいて優先度を決定し、かつスケジューリングの順序により実現することができる。
【0159】
第2の実現方式について、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、端末が、時間周波数における第1のPUCCHの長さと時間周波数における第2のPUCCHの長さに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから長さが最も短いPUCCHを選択することであってもよい。
【0160】
例えば、第1のPUCCHがsub-slot HARQ-ACK codebookを送信し、第2のPUCCHがslot HARQ-ACK codebookを送信する場合、端末は、第1のPUCCHを選択する。第1のPUCCHがslot HARQ-ACK codebookを送信し、第2のPUCCHがsub-slot HARQ-ACK codebookを送信する場合、端末は、第2のPUCCHを選択する。
【0161】
本願の実施形態では、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから、HARQ-ACK codebookウィンドウが小さいPUCCHを選択することにより、遅延時間が短いHARQ-ACKを優先的に伝送することを保証する。
【0162】
第3の実現方式について、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、端末が、時間領域における第1のPUCCHの終了時間と時間領域における第2のPUCCHの終了時間に基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから終了時間が早いPUCCHを選択することであってもよい。
【0163】
例えば、時間領域における第1のPUCCHの終了時間が時間領域における第2のPUCCHの終了時間より遅ければ、端末は、第1のPUCCHを選択する。時間領域における第2のPUCCHの終了時間が時間領域における第1のPUCCHの終了時間より遅ければ、端末は、第2のPUCCHを選択する。
【0164】
本願の実施形態では、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから、終了時間が早いPUCCHを選択する。これにより、遅延時間が短いHARQ-ACKを優先的に伝送することを保証することができ、データ伝送効率を向上させる。
【0165】
第4の実現方式について、端末が第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択することであってもよい。第1のPUCCHの占有する時間周波数リソースは、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウを指し、第2のPUCCHの占有する時間周波数リソースは、第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウを指す。それに応じて、端末が、第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択することは、端末が、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウに基づいて、第1のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウと第2のHARQ-ACK codebookの多重ウィンドウから多重ウィンドウが最小のPUCCHを選択することであってもよい。
【0166】
ステップ503では、端末は、選択されたPUCCHによってネットワーク機器に、選択されたPUCCHにおけるHARQ-ACK codebookを伝送する。
【0167】
例えば、選択されたPUCCHが第1のPUCCHであれば、端末は、第1のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報を伝送し、選択されたPUCCHが第2のPUCCHであれば、端末は、第2のPUCCHによってネットワーク機器に第2のアップリンク情報を伝送する。
【0168】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、1つのPUCCHを選択して伝送するため、リソースを節約する。そして、端末は、1つのPUCCHを選択するときに、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、後にスケジューリングされるPUCCHを選択することにより、グローバルドメインに基づいて優先度を決定し、かつスケジューリングの順序により実現することができる。端末は、1つのPUCCHを選択して伝送するときに、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、HARQ-ACK codebookウィンドウが小さいPUCCH、又は終了時間が早いPUCCH、又は多重ウィンドウが小さいPUCCHを選択する。これにより、遅延時間が短いHARQ-ACKを優先的に伝送することを保証する。
【0169】
図6は、例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を示すフローチャートであり、該方法は、上記実施環境に適用可能である。本願の実施形態では、第1のアップリンク情報が第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報が端末のUCIであり、かつ第1のHARQ-ACK codebookと端末のUCIを多重伝送することを例として説明する。該方法は、以下のステップ601~605の実現ステップを含んでもよい。
【0170】
ステップ601では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHにおいて送信し、端末のUCIを第2のPUCCHにおいて送信する。
【0171】
端末は、UCIをエンコードし、エンコードされたUCIを第2のPUCCHにおいて送信する。
【0172】
なお、端末が第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHにおいて送信するステップは、ステップ301における、端末が第1のHARQ-ACK codebookを第1のPUCCHにおいて送信するステップと同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0173】
ステップ602では、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たすか否かを判断する。
【0174】
本ステップは、ステップ302と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0175】
ステップ603では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが多重条件を満たす場合、端末は、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0176】
端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、ステップ303における、端末がPUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップと同じであるため、ここでは説明を省略する。第3のPUCCHは、それぞれ第1のPUCCHと第2のPUCCHと異なってもよく、第1のPUCCH又は第2のPUCCHと同じであってもよい。
【0177】
該PUCCH集合は、第1のPUCCHが存在するPUCCH集合であってもよく、第2のPUCCHが存在するPUCCH集合であってもよい。本願の実施形態では、該PUCCH集合が第1のPUCCHが存在するPUCCH集合であることを例として説明する。それに応じて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、第1のHARQ-ACK codebookに対して設定された第4のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択することであってもよい。
【0178】
1つの実施形態では、第1のHARQ-ACK codebookのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、第1のPUCCHは、複数のsub-slotウィンドウを含む。第4のPUCCH集合は、第1のHARQ-ACK codebookが最初に伝送されるsub-slotウィンドウに対して設定されたものである。
【0179】
別の実施形態では、第1のHARQ-ACK codebookのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、第1のPUCCHは、複数のsub-slotウィンドウを含む。第4のPUCCH集合は、第1のPUCCHの、時間領域において第2のPUCCHと部分的に重複するsub-slotウィンドウに対して設定されたものである。
【0180】
別の実施形態では、第1のHARQ-ACK codebookのエンコードフォーマットがsub-slot HARQ-ACK codebookである場合、第1のPUCCHは、複数のsub-slotウィンドウを含む。第4のPUCCH集合は、第1のPUCCHにおける多重されたsub-slotウィンドウが存在するPUCCH集合である。多重されたsub-slotウィンドウは、第1のPUCCH、第2のPUCCH、又は第2のPUCCHにおける、UCIを搬送するsub-slotウィンドウが存在するPUCCH集合である。
【0181】
本願の実施形態では、該PUCCH集合がUCIに対して設定されたPUCCH集合であることを例として説明する。それに応じて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、UCIに対して設定されたPUCCH集合から第3のPUCCHを選択することであってもよい。
【0182】
本願の実施形態では、ネットワーク機器は、端末に対して、多重伝送用のPUCCH集合を特別に(具体的に)設定してもよい。それに応じて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択するステップは、端末が、ネットワーク機器によって設定された、複数の情報を同時に伝送するPUCCH集合から第3のPUCCHを選択することであってもよい。即ち、第6のPUCCH集合は、ネットワーク機器によって設定された多重伝送専用のものである。
【0183】
なお、本願の実施形態では、端末は、このような3つのルールを設定し、この3つのルールに従って、第3のPUCCHリソースを選択すると、遅延時間を低減し、効率を向上させることができる。
【0184】
ステップ604では、端末は、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを第3のPUCCHにおいて送信する。
【0185】
本ステップは、ステップ302と類似するため、ここでは説明を省略する。
【0186】
ステップ605では、端末は、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のHARQ-ACK codebookとUCIを伝送する。
【0187】
本ステップは、ステップ303と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0188】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを第3のPUCCHにおいて送信し、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のHARQ-ACK codebookとUCIを伝送する。第1のHARQ-ACK codebookとUCIの両方を第3のPUCCHにおいて送信することにより、第1のHARQ-ACK codebookとUCIを多重するため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【0189】
図7は、例示的な実施形態に係るアップリンクデータ伝送装置を示す概略構成図である。該装置は、第1の選択モジュール701と、
送信モジュール702と、第1の伝送モジュール703とを含む。
【0190】
上記第1の選択モジュール701は、伝送される第1の物理アップリンク制御チャネルPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0191】
上記送信モジュール702は、第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を、第3のPUCCHにおいて送信する。
【0192】
上記第1の伝送モジュール703は、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。
【0193】
1つの実施形態では、第1のアップリンク情報は、第1のハイブリッド自動再送要求フィードバックコードブック(HARQ-ACK codebook)であり、第2のアップリンク情報は、第2のHARQ-ACK codebookである。
【0194】
上記第1の選択モジュール701は、更に、第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報のうちのアップリンク情報であって、優先度が最高又は最低のアップリンク情報に対して設定された第1のPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0195】
上記第1の選択モジュール701は、更に、第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報のうちのアップリンク情報であって、占有するPUCCH時間領域リソースが最も少ない又は最も多いアップリンク情報に対して設定されたPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0196】
上記第1の選択モジュール701は、更に、ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0197】
別の実施形態では、上記第1の選択モジュール701は、更に、以下の情報のうちの少なくとも1つに基づいて、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択する。
【0198】
以下の情報は、ネットワーク機器の指示情報と、データ量の合計とを含み、データ量の合計は、第1のアップリンク情報のデータ量と第2のアップリンク情報のデータ量との合計である。
【0199】
別の実施形態では、第1のアップリンク情報は、第1のHARQ-ACK codebookであり、第2のアップリンク情報は、HARQ-ACK以外のUCIである。HARQ-ACKは、少なくとも第1のHARQ-ACKを含み、第1のHARQ-ACKは、第1のHARQ-ACK codebookにエンコードされたHARQ-ACKである。
【0200】
上記第1の選択モジュール701は、更に、第1のHARQ-ACK codebookに対して設定されたPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0201】
或いは、上記第1の選択モジュール701は、更に、UCIに対して設定されたPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0202】
或いは、上記第1の選択モジュール701は、更に、ネットワーク機器によって設定された、複数のアップリンク情報を同時に伝送するPUCCH集合から、第3のPUCCHを選択する。
【0203】
別の実施形態では、上記第1の伝送モジュール703は、更に、第1のPUCCHが配置されるサブスロットにおいて、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。第1のHARQ-ACK codebookが第1のPUCCHのサブスロットにおいて送信されている。
【0204】
別の実施形態では、上記送信モジュール702は、更に、第1のアップリンク情報の優先度と第2のアップリンク情報の優先度が同じであれば、第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を、第3のPUCCHにおいて送信する。
【0205】
或いは、上記送信モジュール702は、更に、第1のアップリンク情報の優先度と第2のアップリンク情報の優先度が異なれば、第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を、第3のPUCCHにおいて送信する。
【0206】
別の実施形態では、上記送信モジュール702は、更に、時間領域における第1のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たし、かつ時間領域における第2のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たす場合、第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を、第3のPUCCHにおいて送信する。
【0207】
別の実施形態では、上記送信モジュール702は、更に、時間領域における第3のPUCCHとダウンリンクチャネルとの距離が端末の処理時間要求を満たす場合、第1のPUCCHにおける第1のアップリンク情報と第2のPUCCHにおける第2のアップリンク情報を、第3のPUCCHにおいて送信する。
【0208】
なお、上記第1の選択モジュール701と送信モジュール702は、プロセッサによって実現されてもよい。第1の伝送モジュール703は、トランシーバによって実現されてもよく、即ち、受信機及び送信機によって実現されてもよい。
【0209】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、PUCCH集合から第3のPUCCHを選択し、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データを第3のPUCCHにおいて送信し、第3のPUCCHによってネットワーク機器に第1のアップリンク情報と第2のアップリンク情報を伝送する。第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データの両方を第3のPUCCHにおいて送信することにより、第1のアップリンク伝送データと第2のアップリンク伝送データを多重する。そのため、データ伝送の信頼性を向上させ、遅延時間を低減し、不要な再送を回避する。
【0210】
図8は、例示的な実施形態に係るデータ伝送装置を示す概略構成図である。該装置は、第2の選択モジュール801と、第2の伝送モジュール802とを含む。
【0211】
上記第2の選択モジュール801は、伝送される第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、第1のPUCCHと第2のPUCCHから1つのPUCCHを選択する。
【0212】
上記第2の伝送モジュール802は、選択されたPUCCHによってネットワーク機器に、選択されたPUCCHにおけるアップリンク情報を伝送する。
【0213】
1つの実施形態では、第2の選択モジュール801は、更に、第1のPUCCHのスケジューリング時間と第2のPUCCHのスケジューリング時間に基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、スケジューリング時間が遅いPUCCHを選択する。
【0214】
第2の選択モジュール801は、更に、時間周波数における第1のPUCCHの長さと時間周波数における第2のPUCCHの長さに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、長さが最も短いPUCCHを選択する。
【0215】
第2の選択モジュール801は、更に、時間領域における第1のPUCCHの終了時間と時間領域における第2のPUCCHの終了時間に基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、終了時間が早いPUCCHを選択する。
【0216】
或いは、第2の選択モジュール801は、更に、第1のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースと第2のアップリンク情報の占有するPUCCHの時間周波数リソースに基づいて、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、占有する時間周波数リソースが最も少ないアップリンク情報が存在するPUCCHを選択する。
【0217】
なお、上記第2の選択モジュール801は、プロセッサによって実現されてもよい。第2の伝送モジュール802は、トランシーバによって実現されてもよく、即ち、受信機及び送信機によって実現されてもよい。
【0218】
本願の実施形態では、第1のPUCCHと第2のPUCCHが時間領域において重複する場合、端末は、1つのPUCCHを選択して伝送するため、リソースを節約する。そして、端末は、1つのPUCCHを選択するときに、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、後にスケジューリングされるPUCCHを選択することにより、グローバルドメインに基づいて優先度を決定し、かつスケジューリングの順序により実現することができる。端末は、1つのPUCCHを選択して伝送するときに、第1のPUCCHと第2のPUCCHから、HARQ-ACK codebookウィンドウが小さいPUCCH、又は終了時間が早いPUCCH、又は、多重ウィンドウが小さいPUCCHを選択することにより、遅延時間が短いHARQ-ACKを優先的に伝送することを保証する。
【0219】
図9は、例示的な実施形態に係る端末の概略構成図である。該端末は、プロセッサ901、受信機902、送信機903、メモリ904及びバス905を含む。
【0220】
プロセッサ901は、1つ又は複数の処理コアを含む。プロセッサ901は、ソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することにより、様々な機能アプリケーション及び情報処理を実行する。
【0221】
受信機902と送信機903は、通信コンポーネントとして実現されてもよい。該通信コンポーネントは、通信チップであってもよい。
【0222】
メモリ904は、バス905によってプロセッサ901に接続される。
【0223】
メモリ904は、少なくとも1つの命令を記憶し、プロセッサ901は、上記各方法の実施形態において端末によって実行される各ステップを実現するために、該少なくとも1つの命令を実行する。
【0224】
また、メモリ904は、任意のタイプの揮発性又は不揮発性記憶装置、又はそれらの組み合わせによって実現されてもよい。揮発性又は不揮発性記憶装置は、磁気ディスク又は光ディスク、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)を含む。ただし、これらに限定されない。
【0225】
本願は、上記プロセッサによってロードされ実行されて、上記各方法の実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を実行する少なくとも1つの命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0226】
本願は、コンピュータで実行されると、コンピュータに上記各方法の実施形態に係るアップリンクデータ伝送方法を実行させるコンピュータプログラム製品を更に提供する。
【0227】
当業者であれば、上記実施形態のステップの全部又は一部の実現が、ハードウェアによって完了されてもよく、プログラムによって関連するハードウェアを命令して完了されてもよく、上記プログラムがコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、上述した記憶媒体が読み取り専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスクなどであってもよいと理解される。
【0228】
以上の記載は、本願の好ましい実施形態に過ぎず、本願を限定するものではなく、本願の趣旨及び原理内で行われるいかなる修正、同等置換、改変などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】