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特表2023-504457薬送達用の医療装置、及び関連の使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-03
(54)【発明の名称】薬送達用の医療装置、及び関連の使用方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/00 20060101AFI20230127BHJP
【FI】
A61B17/00 400
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022532089
(86)(22)【出願日】2020-12-02
(85)【翻訳文提出日】2022-05-30
(86)【国際出願番号】 US2020062861
(87)【国際公開番号】W WO2021113341
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】62/943,065
(32)【優先日】2019-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】コンドン、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】スミス、アマンダ リン
(72)【発明者】
【氏名】レーティネン、ローリー エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ピック、アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ワイナー、ジェイソン
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC02
4C160MM33
4C160NN01
(57)【要約】
送達装置は、医療装置のチャンネルを通して標的組織へ薬を送達するように構成され得る。送達装置は、本体と、薬源と、加圧流体源とを含み得る。該本体は(a)医療装置のハンドルに取り外し自在に取り付けるように構成された結合領域と、(b)チャンネルのポートと整合するための出口ポートを含む結合器を含み、結合器は、チャンネルのポートと接続されるように構成される。本体、薬源、及び加圧流体源は、チャンネルを通して送達用の出口ポートへ薬と加圧流体とを送達するように配置され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療装置のチャンネルを通して標的組織に薬を送達するように構成された送達装置であって、
本送達装置は本体を備え、該本体は、(a)前記医療装置のハンドルに取り外し自在に取り付けるように構成された結合領域と、(b)前記チャンネルのポートと整合するための出口ポートを含む結合器と、を含み、前記結合器は、前記チャンネルの前記ポートと接続されるように構成されており、
本送達装置は薬源を備え、
本送達装置は加圧流体源を備え、前記本体、前記薬源、及び前記加圧流体源は、前記チャンネルを通して送達用の前記出口ポートへ薬と加圧流体とを送達するように配置される、
送達装置。
【請求項2】
前記結合領域は、前記医療装置のハンドルと接続されるように構成されたU字形状の表面を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記U字形状の表面は、前記U字形状の表面と前記医療装置の前記ハンドルとの間の動きを阻止するための起伏を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記結合領域は、前記医療装置の前記ハンドルにスナップ嵌めするように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記結合領域は、前記医療装置の前記ハンドルの周りに巻き付くように構成されたストラップを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記医療装置の前記ハンドルは第1のハンドルであり、前記本体は第2のハンドルを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記第2のハンドルは、加圧流体容器を受容するように構成された内部を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記送達装置が前記第1のハンドルに結合された場合に、前記第2のハンドルの長手方向軸線は、前記第1のハンドルの長手方向軸線に対して概ね平行に延びる、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記送達装置が前記第1のハンドルに結合された場合に、前記第2のハンドルは前記第1のハンドルから離間される、請求項6に記載の装置。
【請求項10】
前記第2のハンドルは、使用者の手の指に適応するように構成された複数の溝を含み、前記複数の溝を通って延びる軸線は、前記第1のハンドルの軸線に対して概ね平行である、請求項6に記載の装置。
【請求項11】
前記結合器は、前記チャンネルの前記ポートと流体密封シールを形成して、前記出口ポートが前記チャンネルに流体接続されるように構成される、請求項1~10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記結合器は、前記ポートと流体密封シールを形成するように前記ポートに圧入するように構成された圧入結合器である、請求項1~11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記結合器は第1の結合器であり、前記出口ポートは第1の出口ポートであり、
本送達装置は第1のカテーテルをさらに備え、該第1のカテーテルは、第1の端部において、前記第1の結合器に流体結合されており、
本送達装置はY型コネクタをさらに備え、該Y型コネクタは前記第1のカテーテルの第2の端部に流体結合されており、
本送達装置はシリンジをさらに備え、該シリンジは前記Y型コネクタに流体結合されており、
本送達装置は第2の結合器を備え、該第2の結合器は前記チャネルのポートと整合するための第2の出口ポートを含み、前記第2の出口ポートは前記第1のカテーテル、前記Y型コネクタ、及び前記シリンジに流体接続され、前記第2の結合器は前記チャンネルの前記ポートと接続されるように構成される、
請求項1に記載の装置。
【請求項14】
本送達装置は第2のカテーテルをさらに備え、該第2のカテーテルは第3の結合器を含み、前記第2のカテーテルは、前記Y型コネクタに流体接続され、前記第2の結合器に結合され、前記第3の結合器は前記チャンネルの前記ポートと接続されるように構成される、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記医療装置の前記ハンドルは第1のハンドルであり、前記本体は、第2のハンドルを含む第1の近位部分と、第1の遠位部分と、前記結合領域を含む第2の近位部分とを含み、前記第1の近位部分、前記第2の近位部分、及び前記第1の遠位部分はU字形状を形成している、請求項1~14のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、加圧流体/薬(agents)を送達するための医療システム及び医療装置、より詳細には、医療装置のチャンネルを通して流体/薬を送達するための装置、方法及び器具に関する。
【背景技術】
【0002】
いくつかの医療処置では、体内での出血を止めるか又は最小限にすることが必要とされ得る。例えば、内視鏡的医療処置は、胃腸管内での、例えば食道、胃、又は腸における出血組織の止血を必要とし得る。
【0003】
内視鏡的処置の最中、使用者は、内視鏡のシースを患者の体管腔へ挿入する。使用者は、処置の最中、内視鏡のハンドルを用いて内視鏡を制御する。器具は、例えば、ハンドルにあるポートを経由して、内視鏡の作業チャンネルを通過させられ、内視鏡の遠位端の近くの処置部位において治療を実施する。処置部位は、オペレータから離れている。
【0004】
遠隔部位での止血を達成するために、内視鏡の作業チャンネル内に挿入された装置によって、止血薬が送達され得る。薬送達は、例えば機械的なシステムによって達成され得る。しかしながら、そのようなシステムは、送達を達成するために多数のステップ又は作動を必要としたり、処置時間を長くしたり、薬の所望の送達速度若しくは薬の所望の投与量を達成しなかったり、装置が作業チャンネルを通過できるようにするために内視鏡の位置を再調整するために使用者を必要としたり、送達装置に、薬が詰まる部分を生じたり、薬の投与量を一貫性のないものにしたり、又は薬がGl管の奥深くにある治療部位に到達しなかったりすることもある。本開示は、これらの課題のうちの1つ以上又は当業界における他の課題を解決し得る。
【発明の概要】
【0005】
本開示の例は、特に、薬送達装置に関する。本明細書で開示する例のそれぞれは、開示した例に関連して説明した特徴のうちの1つ以上を含み得る。
送達装置は、医療装置のチャンネルを通して標的組織へ薬を送達するように構成され得る。送達装置は、本体と、薬源と、加圧流体源とを含み得る。該本体は(a)医療装置のハンドルに取り外し自在に取り付けるように構成された結合領域と、(b)チャンネルのポートと整合するための出口ポートを含む結合器とを含み、結合器は、チャンネルのポートとに接続されるように構成される。本体、薬源、及び加圧流体源は、チャンネルを通して送達用の出口ポートへ薬と加圧流体とを送達するように配置され得る。
【0006】
本明細書で開示するシステム及び装置のいずれかは、以下の特徴のうちのいずれかを有し得る。結合領域はU字形状の表面を含み得、該U字形状の表面は、医療装置のハンドルと接続されるように構成される。U字形状の表面は、U字形状の表面と医療装置のハンドルとの間の動きを阻止するための起伏を含み得る。結合領域は、医療装置のハンドルにスナップ嵌めするように構成され得る。結合領域は、医療装置のハンドルの周りに巻き付くように構成されたストラップを含み得る。医療装置のハンドルは第1のハンドルとし得るとともに、本体は第2のハンドルを含み得る。第2のハンドルは、加圧流体容器を受容するように構成された内部を含み得る。送達装置が第1のハンドルに結合された場合に、第2のハンドルの長手方向軸線は、第1のハンドルの長手方向軸線に対して概ね平行に延び得る。送達装置が第1のハンドルに結合された場合に、第2のハンドルは第1のハンドルから離間され得る。第2のハンドルは、複数の溝を含み得る。該複数の溝は、使用者の手の指に適応するように構成されるとともに、複数の溝を通って延びる軸線は、第1のハンドルの軸線に対して概ね平行とし得る。結合器は、出口ポートがチャンネルに流体接続されるように、チャンネルのポートと流体密封シールを形成するように構成され得る。結合器は、ポートと流体密封シールを形成するようにポートに圧入するように構成された圧入結合器とし得る。結合器は第1の結合器とし得るとともに、出口ポートは第1の出口ポートとし得る。それとともに、装置は、第1の端部において第1の結合器に流体結合された第1のカテーテルと、第1のカテーテルの第2の端部に流体結合されたY型コネクタと、Y型コネクタに流体結合されたシリンジと、チャンネルのポートと整合するための第2の出口ポートを含む第2の結合器と、をさらに含み得る。第2の出口ポートは、第1のカテーテル、Y型コネクタ、及びシリンジに流体接続され得る。第2の結合器は、チャンネルのポートと接続されるように構成され得る。装置は第2のカテーテルをさらに含み得、該第2のカテーテルは第3の結合器を含む。第2のカテーテルは、Y型コネクタに流体接続され、第2の結合器に結合される。第3の結合器は、チャンネルのポートと接続されるように構成される。医療装置のハンドルは第1のハンドルとし得るとともに、本体は、第2のハンドルを含む第1の近位部分、第1の遠位部分、及び結合領域を含む第2の近位部分を含み得る。第1の近位部分、第2の近位部分、及び第1の遠位部分は、U字形状を形成し得る。
【0007】
送達装置は、医療装置のチャンネルを通して標的組織へ薬を送達するように構成され得る。送達装置は、1)本体を含み得る。該本体は(a)医療装置のハンドルに取り外し自在に取り付けるように構成された結合領域と(b)チャンネルのポートと整合するための出口ポートを含む結合器とを含み、結合器は、チャンネルのポートと接続されるように構成され得る。送達装置は、2)本体内にあるエンクロージャを含み得る。該エンクロージャは、薬を保管し、加圧流体を受け入れ、且つ加圧流体と薬との組み合わせを、出口ポートを通して放出するように構成される。送達装置は、3)本体内にあり、且つエンクロージャへの加圧流体の送達を制御するように構成された調整器を含み得る。該調整器は流体入力ポートを含み、加圧流体容器を流体入力ポートに結合すると、加圧流体及び薬は、エンクロージャから出口ポートまで流れる。
【0008】
本明細書で開示するシステム及び装置のいずれかは、加圧流体容器内に全体積の加圧流体を有し得、予め設定された量の薬を、チャンネルを通して送る(deploy)ように構成される。
【0009】
他の例において、システムは、医療装置のチャンネルを通して標的組織へ薬を送達するように構成される。同システムは、ハンドル、チャンネル、及びチャンネルの端部にポートを含む医療装置と、送達装置と、を含み得る。送達装置は、本体と、薬源と、加圧流体源とを含み得る。該本体は、(a)ハンドルに取り外し自在に取り付けるように構成された結合領域と、(b)ポートと整合するための出口ポートを含む結合器とを含む。該結合器は、ポートと接続されるように構成される。本体、薬源、及び加圧流体源は、標的組織へ送達するための出口ポート及びチャンネルへ薬と加圧流体とを送達するように配置され得る。
【0010】
本明細書で開示するシステム及び装置のいずれかは、以下の特徴のうちのいずれかを有し得る。送達装置は、薬と加圧流体とを、チャンネルを通して送達して、薬がチャンネルの内面に接触するように構成され得る。システム又は装置は、医療装置の外面及びチャンネルの内面を覆うライナーを含み得る。
【0011】
上記の概要及び以下の詳細な説明は双方共、例示及び説明にすぎず、特許請求されるような本発明を限定するものではないことが理解され得る。本明細書では、用語「備える/からなる(comprises)」、「備えている/からなる(comprising)」、又はそれらの任意の他の変形例は、非排他的な包括を網羅するものとし、あるリストの要素を含むプロセス、方法、物品、又は装置は、それらの要素のみを含むのではなく、明白にリストされていないか、又はそのようなプロセス、方法、物品、若しくは装置に固有の、他の要素を含み得る。用語「例示的な」は、「理想的」ではなく、「例」の意味で使用される。用語「およそ」又は同様の用語(例えば、「概ね」)は、述べた値の±10%の値を含む。用語「遠位」は、装置を患者の体内に導入するときに、使用者から最も遠い部分を指す。対照的に、用語「近位」は、装置を患者の体内に配置するときに、使用者に最も近い部分を指す。近位方向及び遠位方向は、図面を通して、それぞれ「P」及び「D」が付された矢印でラベル付けされ得る。
【0012】
本明細書に援用され且つその一部を構成する添付図面は、様々な例示的な実施形態を示しており、且つ記載と共に、開示の実施形態の原理を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】例示的な実施形態による送達システムの側面図。
図2】例示的な実施形態による送達システムの側面図。
図3】例示的な実施形態による送達システムの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
例示的な実施形態において使用される薬送達装置は、当該送達装置のハウジング内に薬を収納するように構成され得るとともに、薬及び流体が送達装置から出る速度を制御するように構成され得る。送達装置は、単一成分の薬又は多成分の薬を収納するように構成され得る。多成分の薬の場合、送達装置は、装置からの送達前に、複数の成分を混合できるように構成され得る。薬の室を予め加圧し且つ薬を送達するように送達装置を作動させるために、様々な機構が用いられ得る。これらの機構は、空気圧、ワイヤ、チューブ、弁、又はそれらの任意の好適な組み合わせを含み得る。そのような薬送達装置は、主医療装置に結合するように構成され得るとともに、標的組織に薬を送達するために主医療装置と協働し得る。例えば、体管腔内の標的部位に既に位置決めされるものなどの主医療装置と組み合わせられた送達装置のいくつかの実施形態は、医療装置のチャンネルを通して、患者の体内の標的組織への止血薬の送達を容易にし得る。
【0015】
図1を参照すると、実施形態による送達システム100が示される。送達システム100は、医療装置101及び送達装置102を含み得る。医療装置101は主医療装置と考えられ得るとともに、送達装置102は、医療装置101に結合され且つ医療装置101とともに動作するように構成され得る。医療装置101は、内視鏡、尿管鏡、各種子宮鏡(hysteroscope、uteroscope)、気管支鏡、結腸鏡、膀胱鏡、及びチャンネルが貫通している、当業界で公知の任意の他の医療装置とし得る。医療装置101は、ハンドル103、カテーテル107、1つ以上の動作用ノブ119、121、1つ以上の弁/アクチュエータ115、117、及びへその緒状形態部(umbilicus)105を含み得る。チャンネル125は、作業チャンネルであり得、近位ポート123からハンドル103の一部分を通って遠位側に延び得るとともに、カテーテル107を通って、遠位端109にある遠位開口111まで延び得る。チャンネル125は、近位ポート123において若しくはへその緒状形態部105を介してもたらされる、1つ以上の器具、流体、及び/又は吸引力を受け入れるように構成され得る。いくつかの例では、医療装置101は、カテーテル107の遠位端109に位置決めされた撮像部113を含み得る。いくつかの例では、へその緒状形態部105は、制御装置(図示せず)に電子的に接続され得る。これとともに、1つ以上のアクチュエータ115、117は、作動されて、流体ジェットの始動、吸引、又は撮像部113を使用する画像キャプチャ機構の始動など、制御装置によって実行されるコマンドを発生し得る。いくつかの例では、へその緒状形態部105は、1つ以上の流体源を医療装置101に結合し得るとともに/又は1つ以上の真空源を医療装置101に結合し得る。いくつかの例では、1つ以上のノブ119、121は、カテーテル107の遠位端109の動きを制御するように構成され得る。
【0016】
送達装置102は、医療装置101に取り外し自在に結合するように構成され得る。送達装置102は、ハウジング142と、薬135を入れているエンクロージャ134と、流体容器130と、流体源入力ポート150を含む調整器132と、アクチュエータ146と、フィルタ148と、結合器140と、複数のチューブ136、138とを含み得る。いくつかの例では、流体容器130は、調整器132に結合された場合に、加圧流体を調整器132内へ放出し得る。例えば、入力ポート150は、流体容器130が調整器132に結合されたときに流体容器130を穿刺し、加圧流体を流体容器130から調整器132内へ放出するように構成され得る。これらの構成要素及びそれらの機能について下記で説明する。しかしながら、これらの構成要素は例示である。例えば、2019年10月1日出願の米国特許出願第16/589,633号明細書で説明されている装置及び/又はそれらの構成要素のいずれかが、実施形態において使用され得る。その出願の内容全体を本明細書に援用する。
【0017】
図1を参照して説明すると、流体容器130は、流体、例えば気体、例えば、二酸化炭素若しくは任意の他の気体、又は当業界で公知の他の流体を入れるように構成される。流体容器130は、シリンダ状のエンクロージャとして示されているが、任意の形状、例えば魚雷形状、球体、又は当業界で公知であり且つ流体を保管するために使用される任意の他の形状としてもよい。いくつかの例では、流体容器130は、一般に病院などの医療現場で見られる二酸化炭素タンク又はシリンダとし得る。流体容器130は、1つ以上の内室(図示せず)を画成する1つ以上の外壁を含み得、1つ以上の内室は、流体を入れるように構成される。流体容器130の壁は、流体を入れるのに好適な任意の材料、例えば、限定されるものではないが、金属合金、セラミック、又は当業界で公知の他の材料で形成され得る。流体容器130の内室に入れられた流体は、圧力をかけられ得る。従って、壁は、例えば、少なくともおよそ6.89Mpa(1000重量ポンド毎平方インチ(PSI))、又はおよそ5.86Mpa(850PSI)の圧力で、流体を入れるのに好適な材料及び/又は厚さで形成される。例えば、流体容器130に入れられ得る気体は、典型的な装置の温度でおよそ2,000~8,000kPaの蒸気圧を有する二酸化炭素(CO)、又は典型的な装置の温度で40MPa未満の蒸気圧を有する窒素(N)を含み得る。これらの気体は例であり、且つ流体容器130に入れられる気体の種類を限定しないことが理解される。
【0018】
引き続き図1を参照して説明すると、流体容器130は、調整器入力ポート150において調整器132に取り付けられる。調整器132は、入力ポート150及び1つ以上の出力ポート151、152を含む。調整器132の入力ポート150は、流体容器130を穿刺するように構成され得る。1つ以上のチューブ136、138が、1つ以上の出力ポート151、152をエンクロージャ134及び/又は結合器140に流体結合し得る。調整器132は、流体がチューブ136、138を通ってエンクロージャ134及び/又は結合器140内へと、選択した流量で流れるように、流体容器130から出る流体の流量を変更するように構成され得る。いくつかの例では、流体は、4標準リットル毎分~12標準リットル毎分の流体の流れの包括的な範囲にある流量でエンクロージャ134及び/又は結合器140に入り得る。いくつかの例では、送達装置102は、5標準リットル毎分~10標準リットル毎分の包括的な範囲にある流量でエンクロージャ134及び/又は結合器140を流れる流体で動作するように構成され得る。
【0019】
流体容器130は、プルコード結合機構又はポンプ機構を介して調整器132に結合され得る。いくつかの例では、プルコード結合機構は、送達装置102に含まれ得るとともに、コードとピンとを含むアクチュエータを含み得る。ピンは、流体カートリッジ(流体容器130など)に係合して、使用者がコードを引くと、カートリッジから流体を放出させ得る。例えば、ピンは、カートリッジを突き刺し、且つ加圧流体が装置102内を流れるようにし得る。他の例では、ポンプ機構は装置102に含まれ得るとともに、例えば装置102内に加圧気体を供給することによって、加圧流体を装置102へ供給するように構成され得る。いくつかの例では、装置102は調整器132を含まなくてもよく、及び容器130は、入力開口150と同様の入力開口を介して1つ以上のチューブ136、138に直接結合されてもよい。
【0020】
チューブ136は、圧力をかけられている流体を流体容器130及び調整器132からエンクロージャ134へ供給し得る。エンクロージャ134は、シリンダ状とし得るとともに、内部空洞137と、エンクロージャ134の端部に漏斗部分139とを含み得る。エンクロージャ134は、粉末状又は液状薬物などの薬135を内部空洞137内に保管するように構成され得るとともに、内部空洞137はチューブ136に流体接続され得る。漏斗部分139は、内部空洞137の一部分を形成するテーパ付き面を含み得、これは、エンクロージャ134の端部にある開口に至る。漏斗部分139は、薬135を、開口を通ってチューブ138(チューブ138の枝管160)及び結合器140内へと向けるように構成され得る。いくつかの例では、エンクロージャ134は、薬135をチューブ138及び結合器140内へ重力送りするように構成され得る。エンクロージャ134は、当業界で公知の任意の好適な材料とし得る。いくつかの例では、エンクロージャ134は透明な材料で作製され得る。
【0021】
チューブ138は、2つの枝管160、161を含み得る。枝管160は、エンクロージャ134と結合器140との間に延びるとともに、それらを流体結合し得る。枝管161は、調整器132と結合器140との間に延びるとともに、それらを流体結合し得る。枝管160及び枝管161は、結合器140で、又はその直前で、合流し得る。いくつかの例では、チューブ138は、チューブ138のルーメン内に位置決めされたフィルタ148を含み得る。フィルタ148は、流体が調整器132から遠位側に、チューブ138のルーメンを通って流れることができるように構成され得るとともに、また、薬135がチューブ138を通って調整器132の方へ向かって近位側へ動くのを防止するように構成され得る。フィルタ148は、薬135がチューブ138を通って調整器132内へと動くのを防止するように構成され得る。いくつかの例では、フィルタ148は、チューブ138の内部ルーメンの直径を狭くすることによって、チューブ138を通る流体の流れを制限するように構成され得る。送達装置102は、医療装置にある既存のチャンネル、例えば医療装置101のチャンネル125を使用することによって、薬135を標的組織へ送達する手段を提供し得、それにより、処置時間を短縮し得るとともに、組織への薬135の送達を要する処置を単純にし得る。
【0022】
アクチュエータ146は、調整器132に動作可能に結合され得るとともに、調整器132からチューブ136及び/又はチューブ138内への加圧流体の放出を制御するように構成され得る。アクチュエータ146は、トリガ部、ボタン、圧力センサ、レバー、及び/又は当業界で公知の任意の他の作動機構を含み得る。いくつかの例では、アクチュエータ146は、チューブ136及びエンクロージャ134へもたらされる加圧流体を制限することによって、結合器140内への、及び医療装置101のチャンネル125内への薬135の放出を制御するように構成され得る。アクチュエータ146はハウジング142から外向きに延びて、使用者がアクチュエータ146を作動できるようにし得る。
【0023】
結合器140は、チャンネル125のポート123に解放自在に結合するとともにチューブ138をチャンネル125と流体接続するように構成され得る。いくつかの例では、結合器140は、ポート123と結合器140との間に流体密封シールを形成し得、流体が、医療装置101と送達装置102の外部の領域を流れることなく、チューブ138を通ってチャンネル125内へと通過し得るようにする。結合器140は1つ以上のOリングを含み得、Oリングは、ポリマー、ゴム、金属、又は任意の他の材料とし得る。いくつかの例では、結合器140は、圧入結合器とし得るとともに、ポート123との流体密封シールを形成して、チューブ138をチャンネル125に流体結合し得る。いくつかの例では、結合器140は、急速解除(quick-release)結合器とし得る。結合器140は、ゴムガスケットシールなどのガスケットシール、又はスナップ嵌めとし得る。いくつかの例では、結合器140は、ポート123上に配置され、使用者がつまんで開放し得るとともに使用者が放してポート123上で閉鎖し得る、変形可能なプラスチックキャップとし得る。結合器140は、ねじ締め構成要素(例えば、ねじ山を含み得、結合器140の該ねじ山を介してポート123のねじ山と螺合し、ポート123に結合し得る)を含み得、且つハンドル103の遠位部分における幾何学的形状によって、ポート123への結合器140の結合を容易にし得る。
【0024】
エンクロージャ134、流体容器130、調整器132、アクチュエータ146、フィルタ148、結合器140、及びチューブ136、138のそれぞれは、ハウジング142内に全体的に又は部分的に収容され得る。ハウジング142は、U字形状(図面に示すように上下逆さまの「U」)とし得るとともに、近位部分170、第1の遠位部分171、及び第2の遠位部分172を含み得る。第1の遠位部分171(ハウジング142の右下)は、ハンドルとし得るとともに、使用者が片手を使用して保持するように構成され得る。いくつかの例では、第1の遠位部分171の中心長手方向軸線は、ハンドル103の中心長手方向軸線に対して平行に延びるように構成され得る。いくつかの例では、送達装置102がハンドル103に結合された場合に、近位部分170はハンドル103に接触してそこから半径方向外向きに延び得るとともに、第1の遠位部分171はハンドル103から離間され得る。第1の遠位部分171は、使用者の手の1本以上の指に適応させるために人間工学的な形状にされた外表面を含み得る。例えば、装置101から最も離れている表面にある溝171aのそれぞれは、オペレータの手が装置101のハンドル103を保持している間、オペレータの別の手の4本の指に適応できる。第1の遠位部分171の一部分は、取り外し自在とし得るとともに、調整器132に結合するために流体容器130をハウジング142内に挿入できるように構成され得る。流体容器130の全て又は一部分は、第1の遠位部分171内に位置決めされ得る。いくつかの例では、取り外し自在にしたカバー(図示せず)が、ハウジング142の近位端にあってもよく、且つそれは、使用者がエンクロージャ134にアクセスできるように構成され得る。
【0025】
ハウジング142の結合領域144は、医療装置101のハンドル103に取り外し自在に結合するように構成され得る。いくつかの例では、結合領域144は、ハンドル103にスナップ嵌めするように構成され得る。結合領域144は、結合器140を含み得るとともに、ハンドル103に結合して、結合器140がチャンネル125の近位開口123と整合するように構成され得る。その表面は、装置101のハンドル103を受け入れる。いくつかの例では、結合領域144は、近位-遠位方向に長手方向に延びるU字形状の表面を含み得る。いくつかの例では、結合領域144はストラップ(図示せず)を含み得、ストラップは、ハンドル103に巻き付いて送達装置102をハンドル103に結合するように構成される。いくつかの例では、結合領域144は、送達装置102がハンドル103に固定式に結合されたときに、「カチッ」という音などの可聴音を生成するように構成され得る。他の実施形態では、結合領域144の内側のU字形状の表面は、その表面とハンドル103との間の動きを阻止するために摩擦強化起伏を含み得る。結合領域144は、結合領域144をハンドル103に結合することを容易にするために、変形してもその元の状態に戻り得る変形可能なプラスチック構成要素を含み得る。それとともに、結合領域144は、ハンドル103の形状因子に適合する元の状態を有し得る。いくつかの例では、結合領域144は、ハンドル103にスナップ嵌めし且つハンドル103の周囲に延びるように構成され得るC字形状の表面を含み得る。結合領域144は、ハンドル103を囲み且つひとたびハンドル103の周りに位置決めされたら結合領域144の一部分に結合されるように構成されたヒンジ付き部分(図示せず)を含み得る。例えば、結合領域144はヒンジ付き部分を含み得、ヒンジ付き部分は、ヒンジが開いており且つ結合領域144がハンドルの周りに位置決めされ得る第1の状態と、ヒンジ付き部分がハンドル103の一部分の周りに延び且つ結合領域144の一部分が結合領域144の別の異なる部分に結合する(これにより、ハンドル103の周囲に延びる部分を形成し得る)ときの第2の状態とを有する。結合領域144のヒンジ付き部分は、ハンドル103の中心長手方向軸線の周りに延びる半径方向外表面を完全に取り囲み得る。いくつかの例では、結合領域144のヒンジ付き部分は、結合領域144がハンドル103に結合された場合に、ハンドル103の中心長手方向軸線の周りに延びるハンドル103の半径方向外表面を部分的に取り囲み得る。
【0026】
動作中、送達装置がまだエンクロージャ134に薬135が装入されていないならば、使用者は、最初に、送達装置102のエンクロージャ134内に薬135を挿入する。その後、いくつかの例では、使用者は、流体容器130を調整器132に結合し得る。次に、いくつかの例では、使用者は、結合領域144をハンドル103の方へ向かって押すことによって、又は上述の任意の他の方法によって、送達装置102を医療装置101に結合し得る。それから、いくつかの例では、使用者は、上述の方法のいずれかにおいて、結合器140がチャンネル125のポート123に流体結合するまで、送達装置102を近位側に及び/又は遠位側に動かし得る。装置101がまだ、遠位開口が標的組織のすぐ近くにある状態にして患者に挿入されていない場合、使用者は、チャンネル125の遠位開口111を患者の標的組織、例えば患者の体管腔内の標的組織のすぐ近くに位置決めし得る。ひとたび遠位開口111が標的組織のすぐ近くに又は標的組織に位置決めされたら、使用者はアクチュエータ146を作動させ得る。アクチュエータ146を作動させることによって、調整器132は、流体容器130から調整器132を通ってチューブ136内へ流体を流し始め得る。その後、流体は、チューブ136からエンクロージャ134を通って流れ得る。流体がエンクロージャ134内へ流れるとき、薬135は、流体の流れの方向に動かされて、チューブ138及び結合器140を通って、ポート123及びチャンネル125内へと運ばれ得る。次に、薬135が、チャンネル125を通って送られ、且つ流体の流れによって遠位開口111から標的組織の方へ向かって押し出され得る。いくつかの例では、薬135を標的組織へ送達した後、使用者は、送達装置102をハンドル101から切り離し、且つチャンネル125内を通ってワイヤブラシ若しくは他の掃除用ブラシを延ばすことによって、又はチャンネル125に潅注用流体を供給することによって、チャンネル125をきれいにし得る。その後、使用者は、送達装置102をハンドル103に再び結合し、且つチャンネル125内を通して薬135を標的組織へ送達し続け得る。
【0027】
いくつかの例では、医療装置101は、例えば、近位開口123と同様の近位ポートを含むか、又はへその緒状形態部105を通って吸引エンクロージャまで延びる吸引チャンネルを含み得る。送達装置102をそのような吸引チャンネルで動作させるために、使用者は、最初に、アクチュエータ115、117を押して、吸引チャンネルを通る吸引を防止する。次に、使用者は、上述のように、薬135の送達のために、送達装置102を作業チャンネルの近位ポートに結合する。最初に吸引チャンネルに吸引を行うのを止め、それにより、チャンネル125を通した吸引を防ぐことによって、使用者は、薬135が体液と接触しないようにし、且つチャンネル125内を通して薬135を送達している間にチャンネル125が詰まるのを回避し得る。
【0028】
他の例では、使用者は、流体容器130が調整器132に結合されたときに、送達装置102内を通るように流体を流し始めてもよく、及び使用者は、アクチュエータ146を作動させたり、又は流体容器130からの流体の流れによってチャンネル125内を通る薬135の送りを他の方法で調整したりする必要がない。流体容器130を調整器132に結合する(例えば、調整器132に結合することによって二酸化炭素容器を穿刺する)ことによる送達装置102の作動は、アクチュエータ146を必要とせずに標的組織へ薬135を送達する手段を提供し、且つ標的組織への単一ショットの薬135を生じ得る。いくつかの例では、送達装置102は、調整器107を含まなくてもよく、且つアクチュエータ146を含まなくてもよい。いくつかの例では、薬135の全て又は大部分は、流体容器130が調整器132に結合されたときに、エンクロージャ134から出され得る。流体容器130の容積は、送達装置102を使用して、選択した量の薬135を送るように構成され得る。
【0029】
図2は、送達システム100と同様の送達システム200の代替的な実施形態を示す。送達システム200は、医療装置201及び送達装置202を含み得る。医療装置201は、装置101のように、ハンドル203と、カテーテル207と、近位開口223を含むチャンネル225とを含み得る。送達装置202は、装置102のように、流体容器230、調整器232、及びエンクロージャ234を含み得る。送達システム100、医療装置101、及び送達装置102に関して本明細書で上述した特徴のいずれも、送達システム200、医療装置201、及び送達装置202に含まれ得る。
【0030】
送達システム200はまた、出力ポート280から延びるカテーテル256(例えばチューブ)を含み得、これは、結合器138と同様の結合器を含んでも又は含まなくてもよい。カテーテル256は出力ポート280からY型コネクタ250まで延び得るとともに、カテーテル256の端部はY型コネクタ250と流体結合し得る。Y型コネクタ250はまた、Y型コネクタ250からシリンジ260まで延びる第2のカテーテル254(例えばチューブ)に流体結合され得る。Y型コネクタ250はまた、Y型コネクタ250からチャンネル225のポート223まで延びる第3のカテーテル252(例えばチューブ)に流体結合され得る。いくつかの例では、第3のカテーテル252の端部は、本明細書で上述した結合器138と同様の結合器を含み得るとともに、チャンネル225のポート223に流体結合するように構成され得る。送達システム200の他の例では、Y型コネクタ250は、チャンネル225のポート223に直接結合されてもよく、第3のカテーテル252を含まなくてもよい。
【0031】
シリンジ260は、流体を、第2のカテーテル254、Y型コネクタ250、第3のカテーテル252を通過し、且つポート223を通ってチャンネル225内へ押し出すように構成され得る。シリンジ260は、チャンネル225を洗浄するために流体を供給するように構成され得る。いくつかの例では、使用者は、送達装置202からチャンネル225を通して薬を送達した後、シリンジ260を介してチャンネル225内に流体を送り得る。シリンジ260は、使用者に、送達装置202からチャンネル225を通って患者の標的組織へ薬を送達した直後にチャンネル225を洗浄する手段を提供し得る。いくつかの例では、シリンジ260は、チャンネル225内に形成された詰り、例えばチャンネル225内に溜まった薬135の除去を容易にするように構成され得る。
【0032】
図3は、送達システム300の代替的な実施形態を示す。送達システム300は、医療装置301、送達装置302、及びシリンジ360を含み得る。医療装置301は、ハンドル303と、カテーテル307と、近位開口323を含むチャンネル325とを含み得る。送達装置302は、流体容器330、調整器332、及びエンクロージャ334を含み得る。送達システム100、200、医療装置101、201、及び送達装置102、202に関して本明細書で上述した特徴のいずれも、送達システム300、医療装置301、及び送達装置302に含まれ得る。
【0033】
送達システム300はまた、カテーテル307と、ポート323を含むハンドル303の遠位部分との周りに長手方向に延びる医療装置ライナー370を含み得る。医療装置ライナー370はまた、ライナー370の複数の部分がチャンネル325の内面に隣接するように、チャンネル325内を通って延び得る。医療装置ライナー370は、カテーテル307の全てを含む医療装置301の一部分を包み得るとともに、医療装置301のその部分の外面を覆い得る。いくつかの例では、医療装置ライナー370は、2つのシリンダ状のスリーブ様部分を含み得、第1の部分は、カテーテル307の外面部分とハンドル303とを覆うように構成され、及び第2の部分は、チャンネル325の内面を覆うか、又は他の方法で裏打ちするように構成される。装置ライナー370の第1及び第2の部分は、遠位チップ309を覆うように構成された遠位端部分で接続され得る。装置ライナー370の第2の部分(チャンネル325内にある部分)は、チャンネル325を通して遠位端309から逆送り(back-fed)されるように構成され得る。装置ライナー370の一部分は、ポート323に取り外し自在に結合するように構成され得る。医療装置ライナー370は、医療装置301の外面部分を保護し、且つチャンネル325内を通って薬が動くことに起因し得る摩耗から、チャンネル325の内面も保護するように構成され得る。医療装置ライナー370は廃棄可能としてもよく、及び当業界で公知の任意の好適な軟質材料で作製され得る。いくつかの例では、医療装置ライナー370は、プラスチック、ポリマー、及びペバックス(pebax)のうちの1種以上で作製され得る。ライナー370は、熱収縮、プラスチック構成要素のリフロー、又はバーブフィッティング(barb fitting)によって、近位開口323に締結され得る。
【0034】
特異に記載のない限り、医療装置101、201、301及び送達装置102、202、302の構造要素は、限定されるものではないが、金属合金、セラミック、及び/又は樹脂を含む、当業界で公知の任意の材料とし得る。
【0035】
当業者には、本開示の範囲から逸脱することなく、開示の装置に様々な修正例及び変形例がなされ得ることが認識される。本開示の他の実施形態は、本明細書及び本明細書で開示した本発明の実施を考慮することから、当業者には明らかである。本明細書及び例は、例示とみなされるにすぎないものとし、本発明の真の範囲及び趣旨は以下の特許請求の範囲によって示される。
図1
図2
図3
【国際調査報告】