(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-03
(54)【発明の名称】ユーザバインド関係に基づくデータ処理方法とそのシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/40 20120101AFI20230127BHJP
【FI】
G06Q20/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022532105
(86)(22)【出願日】2021-01-26
(85)【翻訳文提出日】2022-05-30
(86)【国際出願番号】 CN2021073792
(87)【国際公開番号】W WO2022027939
(87)【国際公開日】2022-02-10
(31)【優先権主張番号】202010783009.X
(32)【優先日】2020-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513278998
【氏名又は名称】中国▲銀▼▲聯▼股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】才 ▲華▼
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA72
(57)【要約】
本発明は、ユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びシステムに関する。この方法は、マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付け、両者のユーザ関連関係を格納するステップと、前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するステップと、取引発生対象の生物特徴情報を取得するステップと、取引関連データを取得するステップと、前記取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合には、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するステップと、を含む。本願発明によれば、ユーザバインド関係に基づき、サブユーザのためのマスターユーザの代払い機能を実現できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付け、両者のユーザ関連関係を格納するバインドステップと、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するプリオーソライゼーションステップと、
取引発生対象の生物特徴情報を取得する生物特徴取得ステップと、
取引関連データを取得する取引データ取得ステップと、
前記生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合には、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するデータ処理ステップと、を含むことを特徴とするユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項2】
前記プリオーソライゼーションステップにおいて、前記プリオーソライゼーション取引権限の追加条件がさらに設定され、前記追加条件は、プリオーソライゼーション期間、プリオーソライゼーション額、プリオーソライゼーションシーンの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項1に記載のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項3】
前記マスターユーザ識別は、移動端末識別、アプリケーション識別、及び、支払アカウントの何れかの一種であることを特徴とする請求項1に記載のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項4】
移動端末と、業界端末と、業界バックグラウンドと、バックグラウンドシステムと、によって実現されるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法であって、
当該方法は、
前記移動端末がサブユーザの生体特徴情報を取得し、かつ、マスターユーザ識別及び前記サブユーザの生体特徴情報をバックグラウンドシステムに送信するステップと、
前記バックグラウンドシステムが前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するステップと、
前記業界端末が取引発生対象の生物特徴情報を取得し、取引関連データをバックグラウンドシステムに送信するステップと、
前記バックグラウンドシステムが取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合に、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーション取引を行うステップと、を含むことを特徴とするユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項5】
サブユーザの生体特徴情報を取得する取得ステップと、
マスターユーザのマスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報に基づいて外部にバインド請求を送信することにより、前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けてユーザ関連関係を構成し、前記サブユーザに対してプリオーソライゼーション取引の権限を設定するようにする請求ステップと、
前記ユーザ関連関係に基づいて、取得した生体特徴情報に対して、対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、存在すると判断した場合に、取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了した結果を示すプリオーソライゼーション取引結果情報を外部から受信する受信ステップと、を含むことを特徴とするユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項6】
マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報を受信するデータ受信ステップと、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、かつ、前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するプリオーソライゼーションステップと、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づいてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するデータ処理ステップと、を含むことを特徴とするユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項7】
前記データ処理ステップは、
取引発生対象の第1の生体特徴情報及び第1の取引関連データを受信することと、
前記取引発生対象の第1の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、前記第1の取引関連データを記録し、第1の動作指令を発行することと、
取引発生対象の第2の生体特徴情報及び第2の取引関連データを受信することと、
前記取引発生対象の第2の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、前記第2の取引関連データを記録し、第2の動作指令を発行することと、
前記第1の取引関連データ、前記第2の取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了することと、を含むことを特徴とする請求項6に記載のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項8】
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報を受信するデータ受信ステップと、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するプリオーソライゼーションステップと、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合に、動作指令を発行し、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づいて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了するデータ処理ステップと、を含むことを特徴とするユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項9】
前記データ処理ステップは、
取引発生対象の第1の生体特徴情報及び第1の取引関連データを受信し、前記取引発生対象の第1の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、前記第1の取引関連データを記録し、第1の動作指令を発行することと、
取引発生対象の第2の生体特徴情報及び第2の取引関連データを受信し、前記取引発生対象の第2の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、前記第2の取引関連データを記録し、第2の動作指令を発行することと、
前記第1の取引関連データ、前記第2の取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了することと、を含むことを特徴とする請求項8に記載のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法。
【請求項10】
マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付けて両者のユーザ関連関係を格納するためのバインディングモジュールと、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するためのプリオーソライゼーションモジュールと、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを取得するための生体特徴の取得モジュールと、
前記ユーザ関連関係に基づいて前記取引発生対象の生体特徴情報に対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定した場合に、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するデータ処理モジュールと、を含むことを特徴とするユーザバインド関係に基づくデータ処理システム。
【請求項11】
前記プリオーソライゼーションモジュールにおいて、前記プリオーソライゼーション取引権限の追加条件をさらに設定し、
前記追加条件が、プリオーソライゼーション期間、プリオーソライゼーション額、プリオーソライゼーションシーンの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項10に記載のユーザバインド関係に基づくデータ処理システム。
【請求項12】
前記マスターユーザ識別は、移動端末識別、アプリケーション識別、支払アカウントの何れか一種であることを特徴とする請求項10に記載のユーザバインド関係に基づくデータ処理システム。
【請求項13】
サブユーザの生物特徴情報を取得するための取得モジュールと、
マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とに基づいて、前記マスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付けてユーザ関連関係を構成するように外部にバインド請求を送信するための請求モジュールと、
前記ユーザ関連関係に基づいて、取得した生体特徴情報について対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、存在すると判断した場合に、取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いて、プリオーソライゼーションを行って取引を完了した結果を示すプリオーソライゼーション取引結果情報を外部から受信するための結果受信モジュールと、を含むことを特徴とする移動端末。
【請求項14】
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報を受信するためのデータ受信モジュールと、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納するためのデータベースと、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するための設定モジュールと、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記データベースに格納されるユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定した場合、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づいて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了するためのデータ処理モジュールと、を含むことを特徴とするバックグラウンドシステム。
【請求項15】
前記設定モジュールは、前記プリオーソライゼーション取引権限の追加条件をさらに設定し、
前記追加条件が、プリオーソライゼーション期間、プリオーソライゼーション額、プリオーソライゼーションシーンの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項14に記載のバックグラウンドシステム。
【請求項16】
前記データ処理モジュールは、取引発生対象の第1の生体特徴情報及び第1の取引関連データを受信し、前記取引発生対象の第1の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、前記第1の取引関連データを記録し、第1の動作指令を発行し、
取引発生対象の第2の生体特徴情報及び第2の取引関連データを受信し、前記取引発生対象の第2の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、前記第2の取引関連データを記録し、第2の動作指令を発行し、
前記第1の取引関連データ及び前記第2の取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了することを特徴とする請求項14に記載のバックグラウンドシステム。
【請求項17】
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報を受信するためのデータ受信モジュールと、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納するためのデータベースと、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するための設定モジュールと、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記データベースに格納するユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定した場合、受信した取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づきプリオーソライゼーションを行い、取引を完了するためのデータ処理モジュールと、を含むことを特徴とするバックグラウンドシステム。
【請求項18】
前記データ処理モジュールは、
取引発生対象の第1の生体特徴情報を受信し、前記取引発生対象の第1の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、第1の動作指令を発行し、
取引発生対象の第2の生体特徴情報を受信し、前記取引発生対象の第2の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、第2の動作指令を発行し、
取引関連データを受信し、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了することを特徴とする請求項17に記載のバックグラウンドシステム。
【請求項19】
コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時に、請求項1~9の何れか一項に記載のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法を実現することを特徴とする前記コンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
【請求項20】
格納モジュールと、プロセッサと、格納モジュールに格納され、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムと、を含むコンピュータデバイスであって、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラムを実行する時に請求項1~9の何れか一項に記載のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法を実現することを特徴とするコンピュータデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ技術に関し、具体的にはユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、バスと地下鉄の改札を通過するシーンにおいて、ユーザがその自分のスマート端末を通じてQRコード(登録商標、下記同様)を取得し、QRコードをスキャンして駅を出入りするとういう通常の方法が利用されている。しかしながら、従来技術では、ユーザがその自分のスマート端末を介してQRコードを取得し、シングルスキャンで地下鉄に乗ることのみをサポートしている。つまり、各ユーザは地下鉄駅に入る際に自分の乗車コードを展示し、識別された後に駅に入ることができ、地下鉄駅を出る際に再び自分の乗車コードを展示し、識別された後に支払いを完了し駅を出ることができる。いくつかの特殊な状況では、便利を図るために、ユーザは自分のスマート端末を使用して複数の同行者のために支払い駅を出入りする需要があり、例えば親戚や友達や同行者(高齢者、130cm以上の子供など)などには支払アカウントを持っていない場合がある。
【発明の概要】
【0003】
上述の問題点に鑑みて、本発明は、移動端末を持たないほかのユーザ(サブユーザ)に対して代払を行うことができるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びそのシステムを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ユーザバインド関係に基づくデータ処理方法であって、
マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付け、両者のユーザ関連関係を格納するバインドステップと、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するプリオーソライゼーションステップと、
取引発生対象の生物特徴情報を取得する生物特徴取得ステップと、
取引関連データを取得する取引データ取得ステップと、
前記生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合には、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するデータ処理ステップと、を含む。
【0005】
本発明の一態様のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法であって、移動端末と、業界端末と、バックグラウンドシステムとによって実現され、当該方法は、
前記移動端末がサブユーザの生体特徴情報を取得し、マスターユーザのマスターユーザ識別及び前記サブユーザの生体特徴情報をバックグラウンドシステムに送信するステップと、
前記バックグラウンドシステムがマスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するステップと、
前記業界端末が取引発生対象の生物特徴情報を取得し、取引関連データをバックグラウンドシステムに送信するステップと、
前記バックグラウンドシステムが、取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するステップと、を含む。
【0006】
本発明の一態様に係るユーザバインド関係に基づくデータ処理方法であって、
サブユーザの生体特徴情報を取得する取得ステップと、
マスターユーザのマスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とに基づいて外部にバインド請求を送信することにより、前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けてユーザ関連関係を構成し、前記サブユーザに対してプリオーソライゼーション取引の権限を設定するようにする請求ステップと、
前記ユーザ関連関係に基づいて取得した生体特徴情報に対して対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、また存在すると判断した場合に、取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了した結果を示すプリオーソライゼーション取引結果情報を外部から受信する受信ステップと、を含む。
【0007】
本発明の一態様に係るユーザバインド関係に基づくデータ処理方法であって、
マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報を受信するデータ受信ステップと、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、かつ、前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するプリオーソライゼーションステップと、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づいてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するデータ処理ステップと、を含む。
【0008】
好ましく、前記プリオーソライゼーションステップにおいて、前記プリオーソライゼーション取引権限の追加条件がさらに設定され、前記追加条件は、プリオーソライゼーション期間、プリオーソライゼーション額、プリオーソライゼーションシーンの1つまたは複数を含む。
【0009】
好ましく、前記マスターユーザ識別は、移動端末識別、アプリケーション識別、及び、支払アカウントの何れかの一種である。
【0010】
本発明の一態様のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法であって、移動端末と、業界端末と、業界バックグラウンドと、バックグラウンドシステムと、によって実現され、当該方法は、
前記移動端末がサブユーザの生体特徴情報を取得し、かつ、マスターユーザ識別及び前記サブユーザの生体特徴情報をバックグラウンドシステムに送信するステップと、
前記バックグラウンドシステムが、前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放すると、
前記業界端末が取引発生対象の生物特徴情報を取得し、バックグラウンドシステムに送信するステップと、
前記バックグラウンドシステムが取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、判断結果を業界バックグラウンドに送信するステップと、
前記業界バックグラウンドが前記判定結果が前記ユーザ関連関係に対応するマスターユーザ識別が存在する場合に、取引関連データを記録して動作指令を発行し、前記取引関連データをバックグラウンドシステムに送信するステップと、
前記バックグラウンドシステムが前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーション取引を行うと、を含む。
【0011】
本発明の一態様に係るユーザバインド関係に基づくデータ処理方法であって、
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報を受信するデータ受信ステップと、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するプリオーソライゼーションステップと、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合に、動作指令を発行し、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づいて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了するデータ処理ステップと、を含む。
【0012】
本発明の一態様に係るユーザバインド関係に基づくデータ処理システムであって、
マスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付け、両者のユーザ関連関係を格納するためのバインディングモジュールと、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するためのプリオーソライゼーションモジュールと、
取引発生対象の生物特徴情報及び取引関連データを取得するための生物特徴取得モジュールと、
前記ユーザ関連関係に基づいて前記取引発生対象の生体特徴情報に対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定した場合に、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するデータ処理モジュールと、を含む。
【0013】
本発明の一態様に係る移動端末であって、
サブユーザの生物特徴情報を取得する取得モジュールためのと、
マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とに基づいて、前記マスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付けてユーザ関連関係を構成するように外部に外部にバインド請求を送信するための請求モジュールと、
前記ユーザ関連関係に基づいて、取得した生体特徴情報について対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、存在すると判断した場合に、取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いて、プリオーソライゼーションを行って取引を完了した結果を示すプリオーソライゼーション取引結果情報を外部から受信するための結果受信モジュールと、を含む。
【0014】
本発明の一態様のバックグラウンドシステムであって、
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報を受信するためのデータ受信モジュールと、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納するためのデータベースと、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するための設定モジュールと、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記データベースに格納されるユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定した場合、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づいて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了するためのデータ処理モジュールと、を含む。
【0015】
本発明の一態様のバックグラウンドシステムは、
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報を受信するためのデータ受信モジュールと、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納するためのデータベースと、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するための設定モジュールと、
取引発生対象の生体特徴情報を受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記データベースに格納されるユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定した場合、受信された取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づいて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了するためのデータ処理モジュールと、を含む。
【0016】
以上のように、本発明のユー ザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムにより、マスターユーザとサブユーザとのユーザバインド関係を利用してマスターユーザがサブユーザに対して代払いを行うことができ、サブユーザは支払アカウントや移動端末等の機器を備える必要がなく、生体特徴情報(例えば、顔、指紋、虹彩など)だけでマスターユーザの代払い機能を実現できる。また、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムは、例えば、同行者が支払アカウントを持ち、同行者がスマート端末を操作しなくてもよく、使用シーンが広く、許容度が高く、特にサブユーザが高齢者、子供などに適用される。
【0017】
また、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムによれば、バインド時にマスターアカウントまたはサブアカウントの各種個人情報を入力したり、公安システムの身分情報(例えば、同行者の氏名、身分証明書番号等)を利用したりすることなく、サブアカウントの生体特徴情報とマスターユーザのアカウントを簡単にバインドしてプリオーソライゼーション取引機能を開放するだけで、「プリオーソライゼーション取引+生体識別技術」のような組み合わせにより、マスターユーザによるサブユーザへの代行支払いを実現することができる。
【0018】
さらに、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムによれば、サブユーザは、関連消費が発生した場合、例えば地下鉄に乗ったり、会場に入ったりする場合には、マスターユーザの付き添いを必要とせず、生体特性情報(例えば、顔、指紋、虹彩など)だけでマスターユーザの代払い機能を実現することができる。
【0019】
さらに、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムによれば、ユーザバインド関係を確立する際に、支払いパスワード検証の必要があり、また、認証機能を1回限り有効であり、使用後ユーザ関連関係を即座に解除するように設置することで、セキュリティ上の危険性を効果的に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一態様を示すユーザバインド関係に基づくデータ処理方法の概要を示すフローチャート。
【
図2】本発明の一態様を示すユーザバインド関係に基づくデータ処理システムの概略ブロック図。
【
図3】第1の実施形態におけるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法の具体的なフローを示す模式図。
【
図4】第1の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理システムを示すブロック図。
【
図5】第2の実施形態におけるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法の具体的なフローを示す模式図。
【
図6】第2の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理システムを示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の複数の実施形態のうちの何れかについて説明するが、本発明の重要な要素または決定的な要素を確認したり、保護すべき範囲を限定したりするのではなく、本発明の基本的な理解を提供することを目的とする。
【0022】
本明細書では、簡潔かつ例示的な目的のために、主にその例示的な実施形態を参照して本発明の原理を説明する。しかしながら、当業者であれば、同一の原理を全ての種類のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムに等価に適用することができ、これらの同一の原理を実施することができ、そのような変化が本特許出願の真の精神及び範囲から逸脱しないことを容易に認識するであろう。
【0023】
さらに、以下の説明では、特定の例示的な実施形態を示す図面が参照される。これらの実施形態は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、電気的、機械的、論理的及び構造的に変更することができる。さらに、本発明の特徴は、いくつかの実施/実施形態のうちの1つのみを組み合わせて開示されているが、任意の所与または識別可能な機能について所望及び/または有利である場合、この特徴は、他の実施/実施形態の1つまたは複数の他の特徴と組み合わせてもよい。従って、以下の説明は、限定的な意味ではなく、本発明の範囲は、添付される特許請求の範囲及びその均等物によって定義されるべきである。
【0024】
「備える」及び「含む」のような用語は、明細書及び特許請求の範囲において直接的かつ明確に記載されたユニット(モジュール)及びモジュールを有することを意味するが、本発明の技術案は、直接的または明確に記載されていない他のユニット(モジュール)及びモジュールを有することも排除しない。
【0025】
まず、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムの概要について説明する。
【0026】
以下の説明において、ユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムについて、主に地下鉄シーンへの適用を例として説明するが、本発明は地下鉄シーンに限定するものではなく、バス、船舶、リニアモーターカーの有料シーン等、ユーザが施設への入場や、ユーザ使用設備の有料シーン等他の各種シーンにも適用可能である。ここで、いちいち挙げない。ユーザバインド関係により代払いを実現する技術案は何れも本発明出願におけるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムの範囲に属するものである。
【0027】
まず、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びユーザバインド関係のデータ処理システムの技術構想について説明する。本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びユーザバインド関係のデータ処理システムは、サブユーザとマスターユーザとをバインドすることにより、サブユーザによる関連取引データをマスターユーザ対応の支払アカウントで決済することを目的とする。
【0028】
図1は、本発明の一態様を示すユーザバインド関係に基づくデータ処理方法の概要を示すフローチャートである。
【0029】
図1に示すように、本発明の一態様に係るユーザバインド関係に基づくデータ処理方法は、
マスターユーザ識別と、バインドしようとするサブユーザの生体特徴情報とを関連付けて両者のユーザ関連関係を格納するバインディングステップS100(顔、指紋、虹彩などの生体特徴情報とし、説明を簡略化するために、以下の主に顔を例に説明する)と、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するプリオーソライゼーションステップS200と、
取引発生対象(例えば、関連取引データを生成しようとするサブユーザ)の生体特徴情報を取得する生体特徴取得ステップS300と、
取引関連データを取得する取引データ取得ステップS400と、
前記ユーザ関連関係に基づいて、前記取引発生対象の生体特徴情報に対応するマスターユーザ識別があるか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別があると判定した場合には、前記マスターユーザ識別及び前記取引関連データに基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するデータ処理ステップS500と、を含む。
【0030】
ここで、前記プリオーソライゼーションステップS200において、前記プリオーソライゼーション取引権限の追加条件をさらに設定する。例えば、追加条件は、プリオーソライゼーション期間、プリオーソライゼーション額、プリオーソライゼーションシーン等を含む。例えば、プリオーソライゼーションを1回限り有効に設定したり、プリオーソライゼーションの有効期間を1日または1週間に設定したり、プリオーソライゼーションの最高額を設定したり、プリオーソライゼーションがどのシーンでのみ有効になるかを設定したりできる。
【0031】
ここで、前記マスターユーザ識別は、移動端末識別、アプリケーション識別、または、支払アカウント等であってもよく、マスターユーザを一意に識別することができ、マスターユーザアカウントに対応可能な任意の識別は、マスターユーザ識別とすることができる。例えば、前記マスターユーザが移動端末識別であると場合、前記データ処理ステップにおいて、前記移動端末識別に対応する支払アカウントに基づいてプリオーソライゼーションを行って取引を完了する。前記アプリケーション識別がである場合、前記データ処理ステップでは、前記アプリケーション識別に対応する支払アカウントに基づいてプリオーソライゼーションを行って取引を完了する。
【0032】
ここで、生体特徴取得ステップS300と取引データ取得ステップS400は、ここでは2つのステップに分けて説明するが、バリエーションとして同じステップで実現してもよいので、本発明では、同じステップで取得するか否かを区別する必要はなく、生体特徴情報と取引関連データを取得できればよい。
【0033】
図2は、本発明の一態様を示すユーザバインド関係に基づくデータ処理システムの概略ブロック図である。
【0034】
図2に示すように、本発明の一態様に係るユーザバインド関係に基づくデータ処理システム10は、
マスターユーザのマスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付けて両者のユーザ関連関係を格納するためのバインディングモジュール11と、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するためのプリオーソライゼーションモジュール12と、
取引発生対象の生体特徴情報を取得するための生体特徴の取得モジュール13と、
ユーザが取引関連データを取得するための取引データ取得モジュール14と、
前記ユーザ関連関係に基づいて前記取引発生対象の生体特徴情報に対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定した場合に、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了するためのデータ処理モジュール15と、を含む。
【0035】
ここで、前記プリオーソライゼーションモジュール12において、前記プリオーソライゼーション取引権限の追加条件をさらに設定する。前記追加条件は、プリオーソライゼーション期間、プリオーソライゼーション額、プリオーソライゼーションシーンの1つまたは複数を含む。
【0036】
ここで、前記マスターユーザ識別は、移動端末識別、アプリケーション識別、支払アカウント等の何れか一種であってもよい。
【0037】
このように、本発明の一態様に係るユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びそのシステムにより、サブユーザの生体特徴情報(例えば、顔、指紋、虹彩等)をマスターユーザ識別にバインドすることにより、サブユーザに対してプリオーソライゼーション権限を付与し、サブユーザに取引関連費用が発生する場合、マスターユーザ識別対応の支払アカウントにより、サブユーザに生成した取引関連データを決済することができる。
【0038】
アプリケーションシーンとして、例えば、本発明の一態様のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法を地下鉄の駅に入るシーンに適用することにより、プリオーソライゼーション取引と生体特徴認識(例えば、顔認識)とを組み合わせることにより、サブユーザ(例えば、同行者)による地下鉄チケットの代理購入をサポートすることができ、マスターユーザが自分のスマート端末を使って支払アカウントを持っていないサブユーザ(例えば、同行者)のために代払いを行う機能を実現し、全体の過程でサブユーザ(例えば、同行者)がスマート端末を使って参加する必要がなく、乗車時にサブユーザ(例えば、同行者)を正確に識別し、相応のプリオーソライゼーションを行って取引を完了し、乗車者の身分対応を効果的に保障することができる。
【0039】
次に、本発明を適用したユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びユーザバインド関係に基づくデータ処理システムの具体的な地下鉄チケット購入に適用する場合を例に挙げて説明する。
【0040】
第1の実施形態
【0041】
第1の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法は、マスターユーザの移動端末と、地下鉄の改札(特許請求の範囲における「業界端末」に相当)と、地下鉄バックグラウンド(特許請求の範囲における「業界バックグラウンド」に相当)と、バックグラウンドシステムと、によって実現される。
【0042】
第1の実施形態におけるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法は、概ね次のような処理を含んでもよい:
マスターユーザがサブユーザのためにチケットの代払いを行う時、アカウントを検証するために、マスターユーザの移動端末がマスターユーザに支払いパスワードの入力を提示し、マスターユーザが移動端末で支払いパスワードを入力した後、アカウント情報と支払いパスワードをバックグラウンドシステムに送信し、バックグラウンドシステムが、受信したアカウント情報及び支払いパスワードを検証する(このステップは、マスターユーザのアイデンティティを確認するためのステップであり、セキュリティを向上させるため、勿論このステップを省略してもよい)。
【0043】
バックグラウンドシステムの検証を通過した後、マスターユーザは、自分の移動端末を介して、サブユーザ(例えば、同行者、チケットの代払いを行う人)の顔の生体特徴情報を採集し、移動端末は、当該マスターユーザのユーザ識別(例えば、乗車アプリアカウント情報)とサブユーザに取得した顔の生体特徴情報を一緒にバックグラウンドシステムに送信する。バックグラウンドシステムは、マスターユーザ識別とサブユーザの顔の生体特徴情報とを関連付け、両者のユーザ関連関係を格納し、ユーザ関連関係と顔の生体特徴情報をデータベースに格納する。
【0044】
バックグラウンドシステムは、ユーザの関連関係とサブユーザの顔の生物特徴情報を記録した後、サブユーザに対してプリオーソライゼーション取引を開放し、リオーソライゼーション取引の最大金額を設定する。
【0045】
乗車者のサブユーザとして駅を出入りする時、地下鉄の改札に設けられた顔認識装置(地下鉄の改札と一体的に構成されてもよいし、顔認識装置を別途設けてもよい)は、乗車者の顔の生物的特徴を収集し、取得した顔の生物的特徴情報をバックグラウンドシステムに送信する。
【0046】
バックグラウンドシステムは、地下鉄の改札が認識する取得した顔の生体特徴情報を受信した後、データベース内の顔の生体特徴情報と比較することにより、バインドアカウントの有無、つまり、前記ユーザ関連関係において取得した顔の生体特徴情報に対応する関連ユーザが存在するか否かを検索し、存在する場合、当該関連ユーザのアカウントに対して取引情報を記録し、入駅/出駅の情報を記録した後、地下鉄バックグラウンドを通じて地下鉄の改札を開放ように通知する。
【0047】
地下鉄の改札はゲート開放情報を受信してゲートを開放し、サブユーザがゲートを通って出た後、バックグラウンドシステムは記録された入駅/出駅情報に基づいて区間費用を計算すると同時に、取得した顔の生物特徴情報に基づいて関連するマスターユーザアカウントに対してプリオーソライゼーションを行って取引を完了し、相応の費用を差し引くする。
【0048】
図3は、第1の実施形態におけるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法の具体的なフローを示す模式図である。
【0049】
第1の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法の具体的なフローは、申請段階と、使用段階と、課金段階という3つの段階に分かれている。以下、この3つの段階について説明する。
【0050】
1.申請段階:
【0051】
ステップS1:マスターユーザは、移動端末における乗車アプリを開き、他人のためのチケット購入機能をクリックする。
【0052】
ステップS2:乗車アプリは、支払いパスワードを入力してアカウントを検証するようにユーザに提示し、マスターユーザは、移動端末に支払いパスワードを入力し、乗車アプリは、マスターユーザのアカウント情報及び支払いパスワードをバックグラウンドシステム(つまり、移動端末の乗車アプリのバックグラウンド)に送信して検証する。
【0053】
ステップS3:バックグラウンドシステムは、支払いパスワードを検証する。
【0054】
ステップS4:バックグラウンドシステムによる検証が通過した後、移動端末である携帯電話のカメラが、同行者であるチケットの代払いの対象に向けられ、同行者の顔の生体特徴情報を取得する。この場合、乗車アプリは同行者の顔の生体特徴情報を識別する(勿論、乗車アプリは伝達機能のみを実現しかつバックグラウンドシステムで顔の生体特徴情報を識別することでもよい)。乗車アプリが同行者の顔の生物特徴情報を取得して認識した後、同行者の顔の生物特徴情報を乗車アプリアカウント情報とともにバックグラウンドシステムに送信する。ここでは「同行者」と呼ぶが、実際には後続の「使用段階」では「同行」は不要であり、地下鉄の改札に単独で出入りすることができ、マスターユーザの同行は不要であるため、後文では直接的に「乗車者」または「サブユーザ」とも呼ばれる。
【0055】
ステップS5:バックグラウンドシステムは、サブユーザの顔の生体特徴情報を取得した後、マスターユーザのアカウント情報とサブユーザの顔の生体特徴情報とを関連付け、両者の間のユーザ関連関係をデータベースに格納する。
【0056】
ステップS6:バックグラウンドシステムは、マスターユーザのアカウント情報と、サブユーザの顔の生体特徴情報とを関連付けた後、サブユーザに対してプリオーソライゼーション取引権限を開放し、プリオーソライゼーション取引の最大金額を設定する。
【0057】
2.使用段階:
【0058】
ステップS7:同行者が駅に入って乗車する場合、地下鉄の改札における顔認識装置に面する(顔認識装置は、地下鉄の改札の一部として設けてもよいし、別途設けてもよい)。
【0059】
ステップS8:顔認識装置は、乗車者の顔を認識し、その顔の生体特徴情報を取得し、顔認識装置は、認識した顔の生体特徴をバックグラウンドシステムに送信する。
【0060】
ステップS9:バックグラウンドシステムは、顔の生体特徴情報を受信した後、データベースに格納された顔の生体特徴情報と比較することにより、当該顔の生体特徴情報に対応するマスターユーザのアカウント情報がユーザ関連関係に存在するか否かを確認し、存在しない場合、ステップS10に進み、存在する場合、ステップS11に進む。
【0061】
ステップS10:ユーザにエラーの認識を提示する。
【0062】
ステップS11:入駅の駅情報を記録し、地下鉄バックグラウンドを通じて地下鉄の改札が開くことを通知する。
【0063】
ステップS12:地下鉄の改札は、通知に従ってゲートを開く。
【0064】
ステップS13:サブユーザが乗車する。
【0065】
ステップS14:サブユーザが乗車して駅を出る(ゲートを出る)時、地下鉄の改札の顔認識装置に面する。
【0066】
ステップS15:顔認識装置は、サブユーザの顔を認識し、その顔の生体特徴情報を取得してバックグラウンドシステムにアップロードする。
【0067】
ステップS16:バックグラウンドシステムは、識別により取得した顔の生体特徴情報を受信した後、データベース内の顔の生体特徴情報と比較することにより、顔の生体特徴を識別し、当該顔の生体特徴情報に対応するマスターユーザのアカウント情報がユーザ関連関係に存在するか否かを確認し、存在しない場合は、ステップS17に進み、そうでなければ、ステップS18に進む。
【0068】
ステップS17:認識エラーをユーザに提示する。
【0069】
ステップS18:当該アカウントについて出る駅の情報を記録し、地下鉄バックグラウンドを通じて改札のゲットを開けるように通知する。
【0070】
ステップS19:地下鉄の改札は、通知に基いてゲートを開く。
【0071】
ステップS20:乗車者は、ゲートを通過して離れる。
【0072】
3.課金段階:
【0073】
S21:乗車者が地下鉄の改札を通過した後、バックグラウンドシステムは区間費用を計算する。
【0074】
S22:取得した顔の生体特徴情報に基づいて関連するアカウントに対しプリオーソライゼーションを行って取引を完了し、それに応じた費用を差し引いて残りの費用を返還し、プリオーソライゼーションが一回限り有効に設定されている場合、課金の終了後にマスターアカウントと顔の生体特徴情報との間のバインド関係を自動的に解除する。
【0075】
S23:取引が完了した後、メッセージでマスターユーザに通知し、例えば、ユーザがXX月XX日XX時間内に他人のために代払い、合計XX元であるように提示する。
【0076】
次に、第1の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理システムについて説明する。
【0077】
図4は、第1の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理システムを示す構造ブロック図である。
【0078】
図4に示すように、第1の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理システムは、移動端末100と、地下鉄の改札200と、地下鉄バックグラウンド300と、バックグラウンドシステム400と、を含む。
【0079】
移動端末100は、サブユーザの生体認証情報を取得し、マスターユーザ識別及びサブユーザの生体認証情報をバックグラウンドシステム400に送信し、バックグラウンドシステム400からプリオーソライゼーション取引結果情報を受信するためのものである。
【0080】
バックグラウンドシステム400は、マスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放する一方、取引発生対象(サブユーザ)の駅の出入りの時に、バックグラウンドシステム400は、取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合には、取引発生対象(サブユーザ)の駅の出入りのサイト情報を記録し、かつ、取引発生対象(サブユーザ)の駅の出入り動作後に、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行って取引を完了する。
【0081】
地下鉄の改札200は、地下鉄バックグラウンド300を介してバックグラウンドシステム400から送信される動作指令に基いてゲートを開閉するためのものである。また、地下鉄の改札200は、取引発生対象の生体特徴情報及び駅の出入り情報(特許請求の範囲の「取引関連データ」に対応)を取得し、地下鉄バックグラウンド300を介してバックグラウンドシステム400に送信するように構成されている。
【0082】
ここで、移動端末100は、
サブユーザの生体特徴情報を取得する取得モジュール110と、
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報に基づいてバックグラウンドシステム400にバインディング請求を送信し、前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けるようにする請求モジュール120と、
バックグラウンドシステム400からプリオーソライゼーション取引結果情報を受信する結果受信モジュール130と、を含む。
【0083】
ここで、前記バックグラウンドシステム400は、
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報を受信するデータ受信モジュール410と、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納するためのデータベースであるデータベース420と、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するためのものである設定モジュール430と、
取引発生対象の生体特徴情報及び取引関連データを受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記データベース420に格納するユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定した場合、取引関連データ(例えば、取引発生対象であるサブユーザの駅の出入りの駅情報)を記録し、取引発生対象が駅を出る動作を完了した後に、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基いてプリオーソライゼーションを行い、取引を完了するデータ処理モジュール440と、を含む。
【0084】
前記データ処理モジュール440は、
取引発生対象の第1の生体特徴情報(例えば、駅を出る時のサブユーザの生体特徴情報)及び第1の取引関連データ(例えば、駅入りの情報)を受信し、前記取引発生対象の第1の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、前記第1の取引関連データを記録し、第1の動作指令(例えば、地下鉄バックグラウンド300に地下鉄の改札200を開く動作指令)を発行することと、
取引発生対象の第2の生体特徴情報(駅を出る時のサブユーザの生体特徴情報)及び第2の取引関連データ(例えば、出る駅の情報)を受信し、前記取引発生対象の第2の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、前記第2の取引関連データを記録し、第2の動作指令(例えば、地下鉄バックグラウンド300に地下鉄の改札200を開く動作指令)を発行することと、
前記第1の取引関連データ及び前記第2の取引関連データ(例えば、駅入りの駅の情報及び出る駅の情報)及び前記マスターユーザ識別に基いて、プリオーソライゼーションを行い、取引を完了することとをを実行する。
【0085】
第2の実施形態
【0086】
第2の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法は、マスターユーザの移動端末と、地下鉄の改札(特許請求の範囲における「業界端末」に相当)と、地下鉄バックグラウンド(特許請求の範囲における「業界バックグラウンド」に相当)と、バックグラウンドシステムとによって実現される。第2の実施形態と第1の実施形態との相違点は、駅の出入り情報を記録することはバックグラウンドシステムではなく、地下鉄バックグラウンドによって実行されることである。
【0087】
図5は、第2の実施形態におけるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法の具体的なフローを示す模式図である。
【0088】
第2の実施形態におけるユーザバインド関係に基づくデータ処理方法の具体的なフローも、申請段階と、使用段階と、課金段階という3つの段階に分かれている。以下、この3つの段階について説明する。
【0089】
1.申請段階:
【0090】
ステップS51:マスターユーザは、移動端末における乗車アプリを開き、他人のためのチケット購入機能をクリックする。
【0091】
ステップS52:乗車アプリは、ユーザに支払いパスワードを入力してアカウントを検証するように指示し、マスターユーザは、移動端末に支払いパスワードを入力し、乗車アプリは、マスターユーザのアカウント情報及び支払いパスワードをバックグラウンドシステム(つまり、移動端末における乗車アプリのバックグラウンド)に送信して検証する。
【0092】
ステップS53:バックグラウンドシステムは、支払いパスワードを検証する。
【0093】
ステップS54:バックグラウンドシステムが検証を通過した後、移動端末のカメラが同行者(つまり、チケットを代払いする必要のあるもの)に向けて、同行者の顔の生体特徴情報を取得する。この場合、乗車アプリは、同行者の顔の生体特徴情報を識別する(勿論、バックグラウンドシステムが顔の生体特徴情報を識別し、乗車アプリが伝達機能のみを実現してもよい)。乗車アプリは同行者の顔の生物特徴情報を認識し取得した後、同行者の顔の生物特徴情報を乗車アプリアカウント情報と一緒にバックグラウンドシステムに送信する。
【0094】
ステップS55:バックグラウンドシステムは、サブユーザの顔の生体特徴情報を取得した後、マスターユーザのアカウント情報とサブユーザの顔の生体特徴情報とを関連付け、両者の間のユーザ関連関係をデータベースに格納する。
【0095】
ステップS56:バックグラウンドシステムは、マスターユーザのアカウント情報と、サブユーザの顔の生体特徴情報とを関連付けた後、サブユーザに対してプリオーソライゼーション取引権限を開放し、プリオーソライゼーション取引の最大金額を設定する。
【0096】
2.使用段階:
【0097】
ステップS57:サブユーザが駅に入って乗車する場合、サブユーザが地下鉄の改札における顔認識装置に面する(顔認識装置は、地下鉄の改札の一部として設けてもよいし、別途設けてもよい)。
【0098】
ステップS58:顔認識装置は、乗車者の顔を認識し、その顔の生体特徴情報を取得し、認識した顔の生体特徴をバックグラウンドシステムに送信する。
【0099】
ステップS59:バックグラウンドシステムは、顔の生体特徴情報を受信した後、データベースに格納されている顔の生体特徴情報と比較することにより、当該顔の生体特徴情報に対応するマスターユーザのアカウント情報がユーザ関連関係にあるか否かを確認し、存在しなければ、ステップS60に進み、存在すれば、ステップS61に進む。
【0100】
ステップS60:認識エラーをユーザに提示する。
【0101】
ステップS61:バックグラウンドシステムは、地下鉄バックグラウンドに駅入りの情報を記録することを通知し、地下鉄バックグラウンドは、ゲットを開くことを地下鉄の改札に通知する。
【0102】
ステップS62:地下鉄の改札は、通知に従ってゲートを開く。
【0103】
ステップS63:サブユーザが乗車する。
【0104】
ステップS64:サブユーザが乗車終了後に駅を出る(ゲートを出る)時、地下鉄の改札における顔認識装置に面する。
【0105】
ステップS65:顔認識装置は、サブユーザの顔を認識し、その顔の生体特徴情報を取得してバックグラウンドシステムにアップロードする。
【0106】
ステップS66:バックグラウンドシステムは、識別取得した顔の生体特徴情報を受信した後、データベース内の顔の生体特徴情報と比較することにより、顔の生体特徴を識別し、その顔の生体特徴情報に対応するマスターユーザのアカウント情報がユーザ関連関係に存在するか否かを確認し、存在しない場合はステップS67に進み、そうでなければ、ステップS68に進む。
【0107】
ステップS67:認識エラーをユーザに提示する。
【0108】
ステップS68:バックグラウンドシステムは、当該アカウントについて出る駅の情報を記録することを地下鉄バックグラウンドに通知し、地下鉄バックグラウンドは、ゲートを開くことを地下鉄の改札に通知する。
【0109】
ステップS69:地下鉄の改札は、通知に基いてゲートを開く。
【0110】
ステップS70:乗車者は、ゲートを通過して離れる。
【0111】
3.課金段階:
【0112】
S71:乗車者が地下鉄の改札を通過した後、地下鉄システムは、区間費用を計算し、バックグラウンドシステムに送信する。
【0113】
S72:算出された区間費用に基づき、バックグラウンドシステムは、関連アカウントに対してプリオーソライゼーションを行って取引を完了し、相応の費用を差し引いて残りの費用を返還し、プリオーソライゼーションが一回限り有効に設定されている場合、課金の終了後に主アカウントと顔の生物特徴情報との間のバインド関係を自動的に解除する。
【0114】
S73:取引が完了した後、メッセージでマスターユーザに通知し、例えばXX月XX日XX時間内に他人のために他人のために代払い、合計XX元であるように提示する。
【0115】
次に、第2の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理システムについて説明する。
【0116】
図6は、第2の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理システムを示すブロック図である。
【0117】
図6に示すように、第2の実施形態のユーザバインド関係に基づくデータ処理システムは、移動端末500と、地下鉄の改札700と、地下鉄バックグラウンド800と、バックグラウンドシステム900と、を含む。
【0118】
移動端末500は、サブユーザの生体認証情報を取得し、マスターユーザ識別及びサブユーザの生体認証情報をバックグラウンドシステム900に送信し、バックグラウンドシステム900からプリオーソライゼーション取引結果情報を受信する。
【0119】
バックグラウンドシステム900は、マスターユーザ識別とサブユーザの生体特徴情報とを関連付けて、両者のユーザ関連関係を格納し、サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するものである一方、バックグラウンドシステム900は、取引発生対象(サブユーザ)の駅の出入りの時に、取引発生対象の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合には、地下鉄バックグラウンド800に動作指令を発行し、前記地下鉄バックグラウンド800からの区間料金に基づいてプリオーソライゼーションを行って取引を完了する。
【0120】
地下鉄の改札700は、地下鉄バックグラウンド800からの動作指令に基いてゲートを開閉するためであり、取引発生対象の生物特徴情報を取得し、地下鉄バックグラウンド800を介してバックグラウンドシステム900に送信するように設けられている。
【0121】
地下鉄バックグラウンド800は、バックグラウンドシステム900からの指示に基いて、駅の出入り情報の記録が完了すると、ゲットを開けることを地下鉄の改札700に通知し、駅入りの情報及び出る駅の情報に基づいて区間料金を計算するためである。
【0122】
ここで、移動端末500は、
サブユーザの生体特徴情報を取得するための取得モジュール510と、
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報に基づいてバインディング請求をバックグラウンドシステム900に送信し、前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けるための請求モジュール520と、
バックグラウンドシステム900からプリオーソライゼーション取引結果情報を受信するための結果受信モジュール530と、を含む。
【0123】
ここで、前記バックグラウンドシステム900は、
マスターユーザ識別及びサブユーザの生体特徴情報を受信するためのデータ受信モジュール910と、
前記マスターユーザ識別と前記サブユーザの生体特徴情報とを関連付けて格納し、両方のユーザ関連関係を格納するためのデータベース920と、
前記サブユーザのためにプリオーソライゼーション取引権限を開放するための設定モジュール930と、
取引発生対象の生体特徴情報を受信し、取引発生対象の生体特徴情報について前記データベース920に格納するユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判定し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判定する場合、地下鉄バックグラウンド800に動作指令を送信し、前記地下鉄バックグラウンド800から受信した区間料金に基づいて前記マスターユーザ識別に対しプリオーソライゼーションを行い取引を完了するためのデータ処理モジュール940と、を含む。
【0124】
データ処理モジュール940は、
取引発生対象の第1の生体特徴情報(例えば、駅に入る時のサブユーザの生体特徴情報)を受信し、前記取引発生対象の第1の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断する場合、第1の動作指令を発行する(例えば、第1の取引関連データを記録し、地下鉄の改札700のゲットを開くように地下鉄バックグラウンド800に通知する)ことと、
取引発生対象の第2の生体特徴情報を受信し、前記取引発生対象の第2の生体特徴情報について前記ユーザ関連関係において対応するマスターユーザ識別が存在するか否かを判断し、対応するマスターユーザ識別が存在すると判断した場合、第2の動作指示(例えば、第2の取引関連データを記録して地下鉄の改札700のゲットを開くように地下鉄バックグラウンド800に通知する)を発行することと、
取引関連データ(例えば、第1の取引関連データ及び第2の取引関連データ、または、それらの差値)を受信し、前記取引関連データ及び前記マスターユーザ識別に基づいてプリオーソライゼーションを行って取引を完了することと、を実行する。
【0125】
なお、以上の説明では、地下鉄バックグラウンドとバックグラウンドシステムとを別々に説明したが、変化例として、地下鉄バックグラウンドとバックグラウンドシステムとを1つのプラットフォームで構成してもよい。
【0126】
以上のように、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムにより、マスターユーザとサブユーザとのユーザバインド関係を利用してマスターユーザがサブユーザに対して代払いを行うことができ、サブユーザが支払アカウントや移動端末等の機器を備える必要がなく、生体特徴情報(例えば、顔、指紋、虹彩など)だけでマスターユーザの代払い機能を実現することができる。また、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムは、使用場面が広く、許容度が高く、例えば、同行者が支払アカウントを有する必要がなく、同行者がスマート端末を操作する必要がなく、特にサブユーザが高齢者、子供などに適用される。
【0127】
また、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムにより、バインド時にマスターアカウント又はサブアカウントの各種個人情報を入力したり、公安システムの身分情報(例えば、歩行者の氏名、身分証明書番号等)を利用したりすることなく、サブアカウントの生体特徴情報とマスターユーザのアカウントとを簡単にバインドしてプリオーソライゼーション取引機能を開放するだけで、「プリオーソライゼーション取引+生体識別技術」のような組み合わせにより、マスターユーザによるサブユーザへの代払いを実現することができる。
【0128】
さらに、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムにより、サブユーザは、関連消費が発生した場合、例えば、地下鉄に乗ったり、会場に入ったりする場合には、マスターユーザの付き添いを必要とせず、生体特徴情報(例えば、顔、指紋、虹彩等)だけでマスターユーザの代払い機能を実現することができる。
【0129】
さらに、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びデータ処理システムにより、ユーザバインド関係を確立する際に、支払いパスワード検証を必要とし、認証機能を一回限り有効に設定し、使用後ユーザ関連関係を即座に解除するように設置することができ、セキュリティ上の危険性を効果的に回避することができる。
【0130】
本発明は、プロセッサによって実行される時に上記のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法を実現するコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体をさらに提供する。
【0131】
本発明は、格納モジュールと、前記コンピュータプログラムを実行する時に上記のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法を実行するプロセッサと、格納モジュールに格納され、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含むコンピュータデバイスをさらに提供する。
【0132】
以上の例では、本発明のユーザバインド関係に基づくデータ処理方法及びユーザバインド関係に基づくデータ処理システムについて主に説明した。本発明のいくつかの特定の実施形態のみが記載されているが、本発明では、その要旨及び範囲から逸脱することなく、多くの他の形態で実施できることは当業者には理解されるであろう。従って、図示された例及び実施形態は、限定的ではなく概略的であり、添付される請求項に定義された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明は、様々な修正及び入れ替えをカバーすることができる。
【符号の説明】
【0133】
10 データ処理システム
11 バインディングモジュール
12 プリオーソライゼーションモジュール
13 生体特徴取得モジュール
14 取引データ取得モジュール
15 データ処理モジュール
【国際調査報告】