(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-03
(54)【発明の名称】グルカゴン様ペプチド1を含む安定な液体製剤及びその使用
(51)【国際特許分類】
A61K 38/26 20060101AFI20230127BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20230127BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20230127BHJP
A61K 47/22 20060101ALI20230127BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20230127BHJP
A61K 47/18 20170101ALI20230127BHJP
C07K 14/575 20060101ALI20230127BHJP
C07K 14/605 20060101ALI20230127BHJP
C12N 15/16 20060101ALN20230127BHJP
【FI】
A61K38/26 ZNA
A61P1/00
A61K9/08
A61K47/22
A61K47/26
A61K47/18
C07K14/575
C07K14/605
C12N15/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022532720
(86)(22)【出願日】2020-12-02
(85)【翻訳文提出日】2022-07-27
(86)【国際出願番号】 US2020062785
(87)【国際公開番号】W WO2021113286
(87)【国際公開日】2021-06-10
(32)【優先日】2019-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】522215838
【氏名又は名称】ローズ ファーマ リミティド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【氏名又は名称】池田 達則
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア ハーベ
(72)【発明者】
【氏名】エーファ カイルハウアー
(72)【発明者】
【氏名】オリンピア ポペク
(72)【発明者】
【氏名】エンダ ケニー
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ワーブルク
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4H045
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076BB16
4C076CC16
4C076DD09F
4C076DD38D
4C076DD51Q
4C076DD60Q
4C076DD60Z
4C076DD67D
4C076EE23F
4C076FF14
4C076FF16
4C076FF36
4C076FF43
4C076FF61
4C076FF65
4C084AA02
4C084AA03
4C084BA01
4C084BA08
4C084BA19
4C084BA23
4C084CA59
4C084DB35
4C084MA05
4C084MA17
4C084MA66
4C084NA03
4C084ZA661
4C084ZA662
4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045BA18
4H045DA30
4H045EA25
4H045EA27
4H045EA30
(57)【要約】
GLP-1及びGLP-1アナログの安定な液体製剤並びにこの種の製剤の障害又は状態の治療における使用方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号:3に示されるアミノ酸配列を有するGLP-1アナログを含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤のpHは6.5±0.5~7.5±0.5の間にあり、かつa)約10mM±10%の濃度のヒスチジンHCl、b)100mM~450mMの濃度の糖系等張化剤、c)0.005~0.05%の濃度のポリソルベート20、及びd)5mM~75mM濃度の医薬品添加物であるアミノ酸、を含む、液体医薬製剤。
【請求項2】
前記糖系等張化剤は、150mM~350mMの濃度のマンニトールである、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項3】
前記糖系等張化剤は、145mM~440mMの濃度のスクロースである、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項4】
前記医薬品添加物であるアミノ酸は、5mM~25mMの濃度のメチオニンである、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項5】
前記医薬品添加物であるアミノ酸は、25mM~75mMの濃度のプロリンである、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項6】
前記GLP-1アナログの濃度は50μg/ml~2mg/mlである、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項7】
前記GLP-1アナログの濃度は100μg/ml~1mg/mlである、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項8】
前記GLP-1アナログの濃度は100μg/ml~500μg/mlである、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項9】
前記GLP-1アナログの濃度は300μg/ml±20%である、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項10】
前記界面活性剤は、ポリソルベート20である、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項11】
前記液体医薬製剤のpHは7.0±0.5である、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項12】
前記GLP-1アナログは、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含み、濃度は50μg/ml~2mg/mlであり、前記液体医薬製剤は、約10mMの濃度のヒスチジン-HCl、約275mMの濃度のマンニトール、約10mMの濃度のメチオニン、及び約0.02%の濃度のポリソルベート20を含む、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項13】
前記GLP-1アナログは、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含み、濃度は50μg/ml~2mg/mlであり、前記液体医薬製剤は、約10mMの濃度のヒスチジン-HCl、約235mMの濃度のスクロース、約10mMの濃度のメチオニン、及び約0.02%の濃度のポリソルベート20を含む、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項14】
前記液体医薬製剤は:
a.配列番号:3に示されるアミノ酸配列を有するGLP-1アナログを含む液体医薬製剤であって、前記GLP-1アナログの濃度は100μg/ml~1mg/mlであり、かつ前記液体医薬製剤は、10mMの濃度ヒスチジン-HCl、275mMの濃度のマンニトール、10mMの濃度のメチオニン、及び0.02%の濃度のポリソルベート20を含む、液体医薬製剤;並びに
b.配列番号:3に示されるアミノ酸配列を有するGLP-1アナログを含む液体医薬製剤であって、前記GLP-1アナログの濃度は100μg/ml~1mg/mlであり、かつ前記液体医薬製剤は、10mMの濃度のヒスチジン-HCl、233mM(8%)の濃度のスクロース、10mMの濃度のメチオニン、0.02%の濃度のポリソルベート20を含む、液体医薬製剤;
からなる群から選択される、請求項1に記載の液体医薬製剤。
【請求項15】
前記液体医薬製剤のpHは7.0±0.5である、請求項14に記載の液体医薬製剤。
【請求項16】
請求項14に記載の液体医薬製剤を含む、単回用量又は複数回用量容器。
【請求項17】
GLP-1又はGLP-1アナログの投与が適応される障害又は状態の治療方法であって、請求項14に記載の液体医薬製剤を投与することを含む、方法。
【請求項18】
前記障害は、過敏性腸症候群(IBS)、便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)、下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)、又は下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記医薬製剤は、皮下投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記医薬製剤は、IBS、IBS-C、IBS-D、又はIBS-Mに伴う急性疼痛時に投与される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記障害は、糖尿病、虚血、再灌流による組織傷害、脂質異常症、糖尿病性心筋症、心筋梗塞、急性冠症候群、肥満症、術後の異化の変化、高血糖症、脳卒中、神経変性障害、記憶及び学習障害、膵島移植、機能性ディスペプシア並びに/又は再生療法を必要とする障害である、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記GLP-1アナログは、50μg~150μgの用量で投与される、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
GLP-1又はGLP-1アナログの投与が適応される障害又は状態の治療方法であって、請求項1に記載の液体医薬製剤を投与することを含む、方法。
【請求項24】
前記障害は、過敏性腸症候群(IBS)、便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)、下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)、又は下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記医薬製剤は、皮下投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記医薬製剤は、IBS、IBS-C、IBS-D、又はIBS-Mに伴う急性疼痛時に投与される、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記障害は、糖尿病、虚血、再灌流による組織傷害、脂質異常症、糖尿病性心筋症、心筋梗塞、急性冠症候群、肥満症、術後の異化の変化、高血糖症、脳卒中、神経変性障害、記憶及び学習障害、膵島移植、機能性ディスペプシア、並びに/又は再生療法を必要とする障害である、請求項23に記載の方法。
【請求項28】
前記GLP-1アナログは、50μg~150μgの用量で投与される、請求項23に記載の方法。
【請求項29】
配列番号:3に示されるアミノ酸配列を有するGLP-1アナログを含む液体医薬製剤であって、前記GLP-1アナログの濃度は50μg/ml~2mg/mlであり、かつ前記液体医薬製剤のpHは6.5±0.5~7.5±0.5の間にあり:
a.約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、100mM~350mMの濃度のマンニトール、及び0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20;
b.約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、165mM±10%の濃度のマンニトール、及び0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20;
c.10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、275mM±10%の濃度のマンニトール、及び0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20;
d.10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、275mM±10%の濃度のマンニトール、0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20、及び5mM~25mMの濃度のメチオニン;
e.10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、165mM±10%の濃度のマンニトール、0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20、及び5mM~25mMの濃度のメチオニン;
f.10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、275mM±10%の濃度のマンニトール、0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20、及び25mM~75mMの濃度のプロリン;
g.10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、165mM±10%の濃度のマンニトール、0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20、及び25mM~75mMの濃度のプロリン;
h.10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、145mM~450mMの濃度のスクロース、及び0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20;
i.約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、約235mM±10%の濃度のスクロース、及び0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20;
j.約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、約290mM±10%の濃度のスクロース、及び0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20;
k.約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、約235mM±10%の濃度のスクロース、0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20、及び5mM~25mMの濃度のメチオニン;
l.約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、約290mM±10%の濃度のスクロース、0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20、及び5mM~25mMの濃度のメチオニン;
m.約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、約235mM±10%の濃度のスクロース、0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20、及び25mM~75mMの濃度のプロリン;又は
n.約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HCl、約290mM±10%の濃度のスクロース、0.01~0.03%(w/v)の濃度のポリソルベート20、及び25mM~75mMの濃度のプロリン;
を含む、液体医薬製剤。
【請求項30】
配列番号:3に示されるアミノ酸配列を有するGLP-1アナログを含む液体医薬製剤であって、前記液体医薬製剤のpHは6.5±0.5~7.5±0.5の間にあり、緩衝剤としてのヒスチジン-HCl、等張化剤としてのスクロース又はマンニトール、医薬品添加物及び界面活性剤としてのメチオニン又はプロリンを含む、液体医薬製剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月4日に出願された英国特許第1917723.7号明細書の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、GLP-1及びそのGLP-1アナログの製剤並びにこの種の製剤の使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
天然のグルカゴン様ペプチド1(天然GLP-1)は、摂食に応答して腸のL細胞から分泌される37個のアミノ酸からなるペプチドである。インスリンの分泌が刺激されると、インスリンは細胞にグルコースを取り込ませ、血中グルコース濃度を低下させることが分かっている(Mojsov,S.,1992)。天然GLP-1はタンパク質切断を受けやすく、それにより2種の生物学的に活性なペプチドであるGLP-1(7-37)及びGLP-1(7-36)NH2が生成する。
【0004】
しかし、これらの生物学的に活性なペプチドは、広範に存在するペプチジルジペプチダーゼ-4(DPP-4)によって速やかに代謝分解されるため、半減期が非常に短い(<2分)。
【0005】
ROSE-010(Val8-GLP-1)は、8位のアラニン残基をバリンに置換することによって、DPP-4媒介切断に対する抵抗性を持たせたGLP-1アナログである。ROSE-010は、天然GLP-1(7-37)ペプチドとの配列相同性が非常に高い、強力な受容体アゴニストである。
【0006】
臨床試験では、ROSE-010が過敏性腸症候群(IBS)の急性増悪を軽減することが示されている(Hellstroem PM,et al.,2009)。便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)においては、ROSE-010により、固形物の胃内容排出が遅延し、また、30及び100μgのROSE-010によって48時間後の大腸通過が促進されたことは、IBS-Cにおける便秘が緩和される可能性を示唆している(Camilleri,M et al.,2012)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、ROSE-010は溶液中で非共有結合性の凝集体を形成する(Doyle,B.D.et al,2005)ため、液体製剤の開発が困難である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書においては、GLP-1及びROSE-010等のGLP-1アナログの安定な液体製剤について記載する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
概要
本明細書においては、グルカゴン様ペプチド-1又はGLP-1アナログの液体製剤について記載する。
【0010】
本明細書に記載する特定の態様及び実施形態において、本開示の液体医薬製剤は、GLP-1受容体のアゴニストであるGLP-1又はGLP-1アナログを含むことができる。グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1(7-37))又はROSE-010等のそのGLP-1アナログの医薬製剤が提供される。
【0011】
本明細書に記載する他の態様及び実施形態において、医薬製剤は水性とすることができ、溶液中にROSE-010を含むことができる。本開示の医薬製剤は、有利には、長期間の保存に耐えることができる。例えば、本開示の医薬製剤は、有利には、安定な保存期間が最短で少なくとも3ヵ月以上となり得る。
【0012】
本開示の医薬製剤は、有利には、凍結融解、機械的応力、及び/又は高温等の物理的ストレスに耐えることができる。本開示の医薬製剤は、注射に適したものとなり得る。本明細書に記載する特定の態様及び実施形態において、医薬製剤は、プレフィルドシリンジで提供することができる。本明細書に記載する他の態様及び実施形態において、医薬製剤は、単回用量又は複数回用量容器で提供することができる。
【0013】
本明細書に記載する態様及び実施形態において、医薬製剤は水性とすることができ、GLP-1又はGLP-1アナログを、溶液中に、GLP-1又はGLP-1アナログの液体医薬製剤が得られるように含むことができる。
【0014】
本開示のGLP-1又はGLP-1アナログは、例えば、これらに限定されるものではないが、配列番号:1に示されるアミノ酸配列を有する。
【0015】
GLP-1又はGLP-1アナログの好ましい実施形態として、配列番号:2(H-HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRG-OH)に示されるアミノ酸配列を含む、生物学的に活性なペプチドGLP-1(7-37)が挙げられる。本開示のGLP-1アナログは、野生型GLP-1ペプチドと比較して、1又は複数のアミノ酸置換を有することができる。アミノ酸置換としては、保存的アミノ酸置換を挙げることができる。アミノ酸置換としては、例えば、アミノ酸残基1の修飾、アミノ酸残基2の修飾、アミノ酸残基15の修飾、アミノ酸残基21の修飾、アミノ酸残基31の修飾、及びこれらの組合せを挙げることができる。
【0016】
本開示のGLP-1アナログの好ましい実施形態としては、例えば、これらに限定されるものではないが、C末端のグリシン残基が存在しないGLP-1アナログ(H-HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR-NH2(GLP-1(7-36)NH2;配列番号:4))を挙げることができる。
【0017】
本明細書に記載するアナログの更なる好ましい実施形態としては、例えば、最初のアミノ酸残基が、修飾されたヒスチジン残基、例えば、これらに限定されるものではないが、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノヒスチジン(desaminohistidine)、2-アミノヒスチジン、β-ヒドロキシヒスチジン、ホモヒスチジン、α-フルオロメチルヒスチジン、又はα-メチルヒスチジン等であるものを挙げることができる。
【0018】
本明細書に記載するアナログの他の好ましい実施形態としては、2番目のアミノ酸が、アラニン、バリン、グリシン、スレオニン、イソロイシン、又はα-メチル-Alaであるものを挙げることができる。本開示には、2番目に位置するアラニンの代わりにバリン残基を含むROSE-010ペプチド(H-HVEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRG-OH(配列番号:3))が包含される。より短いペプチドを形成するように、配列番号:3のC末端グリシン残基が欠失していてもよい(H-HVEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR-NH2(配列番号:5))。
【0019】
本開示の更なるGLP-1アナログとして、例えば、第15位のアミノ酸残基(配列番号:2に関する)が、グルタミン酸、グルタミン、アラニン、スレオニン、セリン、又はグリシンであるものを挙げることができる。
【0020】
本開示の更なるGLP-1アナログとして、例えば、第21位のアミノ酸残基(配列番号:2に関する)が、グルタミン酸、グルタミン、アラニン、スレオニン、セリン、又はグリシンであるものを挙げることができる。
【0021】
本開示の他のGLP-1アナログとして、例えば、第31位のアミノ酸残基(配列番号:2に関する)が欠失していてもよく、又はGly-NH2若しくはGly-OHであるものを挙げることができる。
【0022】
本開示のGLP-1アナログとして、例えば、本明細書又は配列番号:3の様々な置換基に例示したアミノ酸置換の1又は複数を有するものも挙げることができる。
【0023】
本開示のGLP-1及びGLP-1アナログは、安定な液体製剤として又は安定な液体医薬製剤として製剤化することができる。液体医薬製剤は、水系(water-based)(即ち、水性製剤)とすることができる。
【0024】
一実施形態において、本開示の医薬製剤は、例えば、GLP-1(7-37)ペプチド(配列番号:2)又はGLP-1(7-36)NH2ペプチド(配列番号:4)を含むことができる。
【0025】
他の実施形態において、本開示の液体医薬製剤は、例えば、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなる(consist in)GLP-1アナログを含むことができる。
【0026】
他の好ましい実施形態において、GLP-1アナログは、第2位のアミノ酸がバリンである配列番号:3と、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む。
【0027】
他のGLP-1アナログが、米国特許第6583111号明細書、米国特許第8642548号明細書、国際公開第2007/028394号、及び国際公開第91/11457号に記載されており、当該明細書の全内容を参照により本明細書に援用する。
【0028】
本開示の液体医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、GLP-1又はGLP-1アナログを、約10μg/ml~約1mg/mlの範囲の濃度、約50μg/ml~約750μg/mlの範囲の濃度、約100μg/ml~約500μg/mlの範囲の濃度、約200μg/ml~約500μg/mlの範囲の濃度、少なくとも300μg/ml±20%の濃度、300μg/ml±20%の濃度、300μg/ml±10%の濃度等で含むことができる。
【0029】
提供される医薬製剤の好ましい実施形態は、ROSE-010ペプチド(配列番号:3)を、例えば、約10μg/ml~約1mg/ml、約50μg/ml~約750μg/ml、約100μg/ml~約500μg/ml、約200μg/ml~約500μg/mlの濃度、少なくとも300μg/ml±10%の濃度、300μg/ml±10%の濃度、少なくとも300μg/ml±20%の濃度、300μg/ml±20%の濃度等で含むものである。
【0030】
本明細書において、所与の製剤中のペプチド濃度は、それが曝されるストレス条件に応じて経時的に変化し得ることを理解すべきである。初期ペプチド濃度が0.300mg/mlである場合、±0.05mg/ml(即ち、約±17%)の変動は、品質管理上の目標範囲内と見なすことができる。特定の条件に応じて、それよりも大きな変動も許容され得る。ペプチド濃度の0.300±0.05mg/mlは、例えば、0.250mg/ml~0.350mg/mlの範囲を表す。
【0031】
本明細書における「約10μg/ml~約1mg/ml」という表現には、10μg/ml~1mg/mlの内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の値(分数を含む)、例えば、10μg/ml、15μg/ml、20μg/ml、30μg/ml、40μg/ml、50μg/ml、60μg/ml、70μg/ml、80μg/ml、90μg/ml、100μg/ml、125μg/ml、150μg/ml、175μg/ml、200μg/ml、225μg/ml、250μg/ml、275μg/ml、300μg/ml、325μg/ml、350μg/ml、375μg/ml、400μg/ml、425μg/ml、450μg/ml、475μg/ml、500μg/ml、525μg/ml、550μg/ml、575μg/ml、600μg/ml、625μg/ml、650μg/ml、675μg/ml、700μg/ml、725μg/ml、750μg/ml、775μg/ml、800μg/ml、825μg/ml、850μg/ml、875μg/ml、900μg/ml、925μg/ml、950μg/ml、975μg/ml、及び1mg/ml等が含まれると理解すべきである。
【0032】
本明細書における「約10μg/ml~約1mg/ml」という表現にはまた、約10μg/ml~約1mg/mlの内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の部分範囲(分数を含む)、例えば、「約110μg/ml~約490μg/ml」、「約205μg/ml~約999μg/ml」、「約225μg/ml~約875μg/ml」、「約200μg/ml~約750μg/ml」、及び同種の範囲等も含まれると理解すべきである。
【0033】
同様の表現、例えば、これらに限定されるものではないが、「約200μg/ml~約500μg/ml」、「約100μg/ml~約500μg/ml」、及び「約50μg/ml~約750μg/ml」、並びに同種の表現に関しても同じことが当てはまり、これらはそのような値の内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の値(及び分数)及びそのような範囲の内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の部分範囲(及び分数)を含む。
【0034】
本開示の一態様によれば、原液及び製剤は水を含む。原液及び製剤の調製に使用される水の種類は、欧州薬局方(第8版、2014年)の指針を満たすものとすることができ、例えば、高度精製水(highly purified water)、超純水(ultrapure water)、及び同種のものを含むことができる。本開示の一実施形態によれば、製剤は、注射用水を使用して調製することができる。
【0035】
第1の態様においては、GLP-1又はGLP-1アナログ及び緩衝剤を含む液体医薬製剤が提供される。
【0036】
本明細書に記載する緩衝剤は、単一種の緩衝剤とすることができる。本明細書に記載する緩衝剤は、哺乳動物の注射(例えば、皮下、静脈、皮内、筋肉内)に適したものとすることができる。本開示の緩衝剤は水性系(aqueous-based)とすることができ、例えば、有効成分と不都合な相互作用をしないように選択することができる。本開示の緩衝剤は、製剤に、安定なpH、特に6.0~8.0のpH範囲、例えば、6.0~7.5±0.15のpH範囲、より具体的には6.5~7.0±0.15のpH範囲等を維持させることを可能にするものとすることができる。好ましい実施形態において、pH範囲は6.5±0.5~7.0±0.5の間にある。
【0037】
本明細書において、所与の製剤のpHは、許容範囲を維持しつつ経時的に変化する可能性があることを理解すべきである。例えば、製剤バッチのpHは、初期pHを7.0に設定され得るが、1ヵ月間、3ヵ月間、6ヵ月間保存した後に測定されたpHは、6.0~8.0で変化し得る。
【0038】
更に、製剤バッチの目標pHは7.0±0.5に設定され得るが、本明細書においては、6.5±0.5~7.5±0.5のpH範囲は仕様範囲内と理解される。
【0039】
特段の指定がない限り、概して、pH測定は、室温(例えば、概ね20~25℃、より具体的には22~24℃)で実施される。本明細書に記載する緩衝剤としては、例えば、これらに限定されるものではないが、酢酸塩(acetate)、炭酸塩(carbonate)、クエン酸塩(citrate)、ヒスチジン、マレイン酸塩(maleate)、リン酸塩(phosphate)、コハク酸塩(succinate)、酒石酸塩(tartrate)、トロメタミン、及び同種のもの並びにこれらの組合せを挙げることができる。他の緩衝剤も好適となり得る。
【0040】
本開示の幾つかの実施形態において、医薬製剤は、緩衝剤として、例えば、酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム)を含むことができる。
【0041】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、緩衝剤として、例えば、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)を含むことができる。
【0042】
本開示の更なる実施形態において、医薬製剤は、緩衝剤として、例えば、ヒスチジン(例えば、ヒスチジン-HCl)を含むことができる。
【0043】
本開示の更なる実施形態において、医薬製剤は、緩衝剤として、例えば、マレイン酸塩(例えば、マレイン酸ナトリウム)を含むことができる。
【0044】
本明細書に記載する更なる実施形態において、医薬製剤は、緩衝剤として、例えば、リン酸塩を含むことができる。リン酸塩緩衝剤の好ましい実施形態としては、これらに限定されるものではないが、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)が挙げられる。
【0045】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤としては、緩衝剤として、例えば、コハク酸塩を含む。
【0046】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、緩衝剤として、例えば、酒石酸塩(例えば、酒石酸ナトリウムカリウム)を含む。
【0047】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、緩衝剤として、例えば、トロメタミンを含む。
【0048】
本開示の幾つかの実施形態において、緩衝剤の濃度は、約1mM~約50mMの範囲;約2mM~約20mMの範囲;約5mM~約20mMの範囲;約5mM~約15mMの範囲;約7.5mM~約12.5mMの範囲とすることができる。緩衝剤の濃度は、例えば、5mM、6mM、7mM、8mM、9mM、10mM、11mM、12mM、13mM、14mM、15mMとすることができる。しかしながら、緩衝剤の濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。
【0049】
本明細書における、「約1mM~約50mM」という表現は、1mM~50mMの内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の値(分数を含む)を含み、例えば、「約1mM~約50mM」は、2mM、3mM、4mM、5mM、6mM、7mM、8mM、9mM、10mM、11mM、12mM、13mM、14mM、15mM、16mM、17mM、18mM、19mM、20mM、21mM、22mM、23mM、24mM、25mM、26mM、27mM、28mM、29mM、30mM、31mM、32mM、33mM、34mM、35mM、36mM、37mM、38mM、39mM、40mM、41mM、42mM、43mM、44mM、45mM、46mM、47mM、48mM、49mM、及び50mMを含むと理解すべきである。
【0050】
本明細書における、「約1mM~約50mM」という表現はまた、「約1mM~約50mM」の内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の部分範囲(分数を含む)、例えば、「約2mM~約50mM」、「約2mM~約49mM」、「約5mM~約50mM」、「約15mM~約40mM」、「約15mM~約20mM」、「約15mM~約30mM」、「約26mM~約30mM」、「約32mM~約49mM」、及び同種の範囲等も含むと理解すべきである。
【0051】
あらゆる同様の表現、例えば、これらに限定されるものではないが、「約0.5mM~約250mM」、「約5mM~約15mM」、「約7.5mM~約12.5mM」、「約25mM~約75mM」、「約50mM~約150mM」、「約165mM~約275mM」、「約150mM~約300mM」等にも同じことが当てはまり、これらは、そのような値の内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の値(及び分数)及びそのような範囲の内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の部分範囲(及び分数)を含む。
【0052】
本明細書に記載する医薬製剤の好ましい実施形態は、例えば、これらに限定されるものではないが、緩衝剤を約10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0053】
本明細書に記載する幾つかの実施形態において、医薬製剤は、酢酸塩緩衝剤(例えば、酢酸ナトリウム)を10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0054】
本明細書に記載する他の実施形態において、医薬製剤は、クエン酸塩緩衝剤(例えば、クエン酸ナトリウム)を10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0055】
本開示の幾つかの実施形態において、医薬製剤は、ヒスチジン緩衝剤(例えば、ヒスチジン-HCl)を10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0056】
本明細書に記載する更なる実施形態において、医薬製剤は、マレイン酸塩緩衝剤(例えば、マレイン酸ナトリウム)を10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0057】
本明細書に記載する他の実施形態において、医薬製剤は、リン酸塩緩衝剤(例えば、リン酸ナトリウム)を10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0058】
本明細書に記載する更なる実施形態において、医薬製剤は、コハク酸塩緩衝剤を10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0059】
本明細書に記載する更なる実施形態において、医薬製剤は、酒石酸塩緩衝剤(例えば、酒石酸ナトリウムカリウム)を10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0060】
本明細書に記載する他の実施形態において、医薬製剤は、トロメタミン緩衝剤を10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0061】
他の態様においては、GLP-1又はGLP-1アナログ、緩衝剤、及び等張化剤を含む液体医薬製剤が提供される。
【0062】
等張化剤は、溶液の重量オスモル濃度に寄与することができる。本明細書に記載する医薬製剤の重量オスモル濃度は、有効成分が最大限に安定化するように、及び/又は投与時の患者の不快感を最小限にするように調整することができる。本明細書に記載する等張化剤は、製剤を血液及び/又は血清と等張にすることができる。
【0063】
本開示の医薬製剤の重量オスモル濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、250~400mOsmol/kg;約275~375mOsmol/kg;約276~369mOsmol/kg;約290~370mOsmol/kgの間で変化させることができる。本明細書に記載する液体医薬製剤の重量オスモル濃度は、約275~299mOsmol/kg(血液の重量オスモル濃度)の範囲で変化させることができる。しかしながら、重量オスモル濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。
【0064】
幾つかの実施形態において、等張化剤は、糖系等張化剤、例えば、糖及びポリオールを含むことができる。系等張化剤(based tonicity agent)の好ましい実施形態としては、例えば、これらに限定されるものではないが、マンニトール、スクロース、グルコース、デキストロース、トレハロース、及び同種のものが挙げられる。
【0065】
本開示の等張化剤の好ましい実施形態としては、例えば、これらに限定されるものではないが、デキストロース、グルコース、グリセリン、グリセロール、マンニトール、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ソルビトール、スクロース、トレハロース、及び同種のもの、並びにこれらの組合せを挙げることができる。他の等張化剤も好適となり得る。
【0066】
幾つかの実施形態において、製剤は、グリセロールを含むことができる。グリセロールの濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、約0.5%(v/v)~約5%(v/v);約1%(v/v)~約5%(v/v);約1.5%(v/v)~約4.5%(v/v);約1%(v/v)~約5%(v/v);約2%(v/v)~約4%(v/v);約1.5%(v/v)~約4.5%(v/v);約1%(v/v)~約5%(v/v)等の範囲で変化させることができる。幾つかの実施形態において、グリセロールの濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、約2.5%(v/v)~約3.5%(v/v)の範囲で変化させることができる。他の実施形態において、グリセロールの濃度は、例えば、2.5%±10%(又は275mM±10%)とすることができる。しかしながら、グリセロールの濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。
【0067】
本開示の更なる実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、グリセロールを約165mM±10%の濃度で含むことができる。
【0068】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、グリセロールを約275mM±10%の濃度で含むことができる。
【0069】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、マンニトールを含むことができる。製剤中のマンニトールの濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、約10mM~約500mM、約50mM~約400mM、約100mM~約400mM;約150mM~約350mM、約150mM~約300mM等の範囲とすることができる。幾つかの実施形態において、マンニトールの濃度は、約165mM±10%~約275mM±10%の範囲とすることができる。しかしながら、マンニトールの濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。マンニトールの濃度は、本明細書において、体積当たりの重量(w/v)百分率で表すこともできる。
【0070】
本開示の更なる実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、マンニトールを約165mM±10%の濃度で含むことができる。マンニトール濃度の165mMはまた、約3%に相当する。
【0071】
本開示の更なる実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、マンニトールを約275mM±10%の濃度で含むことができる。マンニトール濃度の275mMはまた、約5%に相当する。
【0072】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、塩化ナトリウム(NaCl)を含むことができる。製剤中に使用される塩化ナトリウムの濃度は、例えば、所望の投与方法に基づき決定することができる。幾つかの実施形態において、塩化ナトリウムの濃度は、例えば、血液と等張となるように、0.9%(w/v)±10%とすることができる。他の実施形態において、塩化ナトリウムの濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、約1mM~約250mM;約10mM~約200mM;約25mM~約200mM;約40mM~約175mM;約50mM±10%~約150mM±10%等の範囲で変化させることができる。塩化ナトリウムの濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、50mM±10%、130mM±10%、150mM±10%等とすることができる。しかしながら、塩化ナトリウムの濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。塩化ナトリウムの濃度は、本明細書において、体積当たりの重量(w/v)百分率で表すこともできる。
【0073】
本開示の幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、塩化ナトリウムを約50mM±10%の濃度で含むことができる。NaCl濃度の50mMはまた、約0.3%に相当する。
【0074】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、塩化ナトリウムを約130mM±10%の濃度で含むことができる。NaCl濃度の130mMはまた、約0.7%に相当する。
【0075】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、塩化ナトリウムを約150mM±10%の濃度で含むことができる。NaCl濃度の150mMはまた、約0.9%に相当する。
【0076】
本開示の更なる実施形態において、医薬製剤は、例えば、スクロースを含むことができる。製剤中のスクロースの濃度は、重量/体積(w/v)%で表され、約1%(w/v)~20%(w/v);約2%~18%;約3%~15%;約5%~15%等の範囲とすることができる。製剤中のスクロースの濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%等とすることができる。幾つかの実施形態において、スクロースの濃度は、例えば、約8%±10%~約10%±10%の範囲とすることができる。しかしながら、スクロースの濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。
【0077】
本開示の幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、スクロースを約5%±10%の濃度で含むことができる。
【0078】
本開示の幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、スクロースを約8%±10%の濃度で含むことができる。
【0079】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、スクロースを約10%±10%の濃度で含むことができる。
【0080】
他の実施形態において、製剤は、トレハロースを含むことができる。トレハロースの濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、約5%(w/v)~約25%(w/v);約7.5%(w/v)~約15%(w/v);約7.5%(w/v)~約10%(w/v)の範囲で変化させることができる。幾つかの実施形態において、トレハロースの濃度は、約10%(w/v)±10%とすることができる。しかしながら、トレハロースの濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。
【0081】
本開示の幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、トレハロースを約5%±10%の濃度で含むことができる。
【0082】
本開示の幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、トレハロースを約8%±10%の濃度で含むことができる。
【0083】
本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、例えば、これらに限定されるものではないが、トレハロースを約10%±10%の濃度で含むことができる。
【0084】
本明細書における「約5%~約15%(from about 5% to about 15%)」という表現は、5.0%~15.0%の内側(境界値を含む)(within and including 5.0% and 15.0%)に含まれるあらゆる個々の値(分数を含む)、例えば、5%、5.25%、5.5%、6.0%、6.25%、6.5%、6.75%、7.0%、7.25%、7.5%、7.75%、8%、8.25%、8.5%、8.75%、9.0%、9.25%、9.5%、9.75%、9.8%、9.9%、10%、10.25%、10.5%、10.75%、11.0%、11.25%、11.5%、11.75%、12.0%、12.25%、12.5%、12.75%、13.0%、13.25%、13.5%、13.75%、14.0%、4.25%、14.5%、14.75%、14.8%、15.0%等を含むと理解すべきである。
【0085】
本明細書における「約5%~約15%」という表現はまた、その内側(境界値を含む)に含まれる、「約5.0%~約15.0%」、「約5.0%~約10.0%」、「約5.0%~約8.0%」、「約8.0%~約10.0%」、「約6.0%~約7.5%」、及び同種の範囲等のあらゆる個々の部分範囲(分数を含む)も含むと理解すべきである。
【0086】
あらゆる同様の表現、例えば、これらに限定されるものではないが、「約8%~約10%」又は「約0.01~約0.03%」等にも同じことが当てはまり、これらは、そのような値の内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の値(及び分数)及びそのような範囲の内側(境界値を含む)に含まれるあらゆる個々の部分範囲(及び分数)を含む。本明細書における所与の数値に関する「±10%」という表現は、+0%、+1%、+2%、+3%、+4%、+5%、+6%、+7%、+8%、+9%、+10%、-1%、-2%、-3%、-4%、-5%、-6%、-7%、-8%、-9%、-10%等のあらゆる個々の値を包含すると理解すべきである。例えば、「0.3mg/ml±10%」という表現は、0.27mg/ml及び0.33mg/mlの内側に含まれるあらゆる個々の値(分数及び範囲を含む)を含む。
【0087】
あらゆる同様の表現、例えば、これらに限定されるものではないが、「10%(v/v)±10%」にも同じことが当てはまり、これは、9%、10%、及び11%等の値並びにその間のあらゆる分数又は範囲、例えば、9.2%、9.5%、10.5%等を含む。
【0088】
提供される他の態様及び実施形態において、医薬製剤は更に医薬品添加物(excipient)を含むことができる。
【0089】
本明細書に記載する医薬品添加物としては、例えば、安定剤、界面活性剤、及びこれらの組合せが挙げられる。しかしながら、他の医薬品添加物も使用可能であることを理解されたい。
【0090】
安定剤の好ましい実施形態としては、例えば、これらに限定されるものではないが、アミノ酸(例えば、L-アミノ酸又はD-アミノ酸)が挙げられる。アミノ酸安定剤としては、例えば、これらに限定されるものではないが、アラニン、アルギニン、グルタミン酸(glutamate)、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、プロリン、及び同種のもの、並びにこれらの組合せが挙げられる。アミノ酸安定剤の好ましい実施形態としては、例えば、L-アラニン、L-アルギニン、L-グルタミン酸、L-グリシン、L-イソロイシン、L-ロイシン、L-メチオニン、L-プロリン等が挙げられる。
【0091】
本明細書に開示する医薬製剤中のアミノ酸は、約0.5mM~約300mM;約1mM~約200mM;約5mM~約150mM;約5mM~約100mM;約7.5mM~約100mM;約7.5mM~約75mM;約7.5mM~約50mM;約10mM~約50mM等の範囲で変化することができる。本明細書に開示する医薬製剤中のアミノ酸の濃度は、例えば、これらに限定されるものではないが、0.5mM±10%、1mM±10%、2mM±10%、3mM±10%、4mM±10%、5mM±10%、10mM±10%、15mM±10%、20mM±10%、25mM±10%、30mM±10%、35mM±10%、40mM±10%、45mM±10%、又は50mM±10%とすることができる。しかしながら、アミノ酸の濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。
【0092】
本開示の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、アラニン(例えば、L-アラニン)を約1mM~約250mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の幾つかの実施形態において、医薬製剤は、アラニンを約5mM~約15mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の他の実施形態において、医薬製剤は、アラニンを約10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0093】
本開示の他の実施形態において、液体医薬製剤は、アルギニン(例えば、L-アルギニン)を約1mM~約250mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、アルギニンを約100mM±10%の濃度又は150mM±10%の濃度で含むことができる。
【0094】
本開示の他の実施形態において、液体医薬製剤は、グリシン(例えば、L-グリシン)を約1mM~約250mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、グリシンを約50mM±10%の濃度又は150mM±10%の濃度で含むことができる。
【0095】
本開示の他の実施形態において、液体医薬製剤は、イソロイシン(例えば、L-イソロイシン)を約1mM~約250mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、イソロイシンを約100mM±10%の濃度又は150mM±10%の濃度で含むことができる。
【0096】
本開示の他の実施形態において、液体医薬製剤は、ロイシン(例えば、L-ロイシン)を約1mM~約250mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、ロイシンを約100mM±10%の濃度又は150mM±10%の濃度で含むことができる。
【0097】
本開示の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、メチオニン(例えば、L-メチオニン)を約1mM~約100mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、メチオニンを約5mM~約15mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の他の実施形態において、液体医薬製剤は、メチオニンを約10mM±10%の濃度で含むことができる。
【0098】
本開示の特定の実施形態において、液体医薬製剤は、プロリン(例えば、L-プロリン)を約5mM~約300mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の他の実施形態において、液体医薬製剤は、プロリンを約25mM~約75mM±10%の濃度で含むことができる。本開示の他の実施形態において、液体医薬製剤は、プロリンを約50mM±10%の濃度で含むことができる。
【0099】
提供される更なる態様において、医薬製剤は、界面活性剤を更に含むことができる。
【0100】
界面活性剤の好ましい実施形態として、例えば、これらに限定されるものではないが、非イオン性界面活性剤が挙げられる。本明細書に記載する界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート20(PS-20)、ポリソルベート40(PS-40)、ポリソルベート60(PS-60)、ポリソルベート65(PS-65)、ポリソルベート80(PS-80)、トリトン(Triton)X-100、ポロキサマー、プルロニック(登録商標)(Pluronic)F-68、及び同種のものが挙げられ、これらの組合せも含まれる。
【0101】
界面活性剤の濃度は、約0.001~約0.1%;約0.005~約0.05%;約0.01~約0.05%;約0.01~約0.04%;約0.01~約0.03%;約0.015~約0.025%等とすることができる。界面活性剤の濃度は、例えば、約0.02%±10%とすることができる。しかしながら、界面活性剤の濃度は、特定の条件に応じて、それよりも高くも低くもなり得ることを理解すべきである。界面活性剤の濃度は、一般に、重量/体積(w/v)で表される。しかしながら、場合によっては、界面活性剤の濃度は、体積/体積(v/v)で表される。
【0102】
本明細書に記載する幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、ポリソルベート20を、約0.001~約0.1%(w/v)、約0.005~約0.05%、(w/v)約0.01~約0.05%、約0.01~約0.03%(w/v)等の範囲の濃度で含むことができる。好ましい実施形態において、ポリソルベート20の濃度は、約0.02(w/v)±10%とすることができる。
【0103】
本明細書に記載する幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、ポリソルベート40を、約0.001~約0.1%(w/v)、約0.005~約0.05%(w/v)、約0.01~約0.05%(w/v)、約0.01~約0.03%(w/v)等の範囲の濃度で含むことができる。好ましい実施形態において、ポリソルベート40の濃度は、約0.02(w/v)±10%とすることができる。
【0104】
本明細書に記載する幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、ポリソルベート60を、約0.001~約0.1%(w/v)、約0.005~約0.05%(w/v)、約0.01~約0.05%(w/v)、約0.01~約0.03%(w/v)等の範囲の濃度で含むことができる。好ましい実施形態において、ポリソルベート60の濃度は、約0.02(w/v)±10%とすることができる。
【0105】
本明細書に記載する幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、ポリソルベート80を、約0.001~約0.1%(w/v)、約0.005~約0.05%(w/v)、約0.01~約0.05%(w/v)、約0.01~約0.03%(w/v)等の範囲の濃度で含むことができる。好ましい実施形態において、ポリソルベート80の濃度は、約0.02(w/v)±10%とすることができる。
【0106】
本明細書に記載する幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、トリトンX-100を、約0.001~約0.1%、約0.005~約0.05%、約0.01~約0.05%、約0.01~約0.03%等の範囲の濃度で含むことができる。好ましい実施形態において、トリトンX-100の濃度は、約0.02(v/v)±10%とすることができる。
【0107】
本明細書に記載する幾つかの実施形態において、医薬製剤は、例えば、プルロニック(登録商標)F-68を、約0.001~約0.1%、約0.005~約0.05%、約0.01~約0.05%、約0.01~約0.03%等の範囲の濃度で含むことができる。好ましい実施形態において、プルロニック(登録商標)F-68は、約0.02(v/v)±10%の濃度とすることができる。
【0108】
本開示の特定の態様及び実施形態において、本明細書に記載する医薬製剤は、約5.0~約8.0、約5.0~約7.5;約5.5~約7.5;約6.0~約8.0;約6.0~約7.5;約6.0~約7.0;約6.5~約7.5;約7.0~約7.5等の範囲のpHを有することができる。医薬製剤のpHは、例えば、約6.0±0.15、6.1±0.15、6.2±0.15、6.3±0.15、6.4±0.15、6.5±0.15、6.6±0.15、6.7±0.15、6.8±0.15、6.9±0.15、7.0±0.15、7.1±0.15、7.2±0.15、7.3±0.15、7.4±0.15、又は7.5±0.15とすることができる。
【0109】
好ましい実施形態において、医薬製剤のpHは、例えば、約6.5±0.5とすることができる。
【0110】
好ましい実施形態において、医薬製剤のpHは、例えば、約7.0±0.5とすることができる。
【0111】
好ましい実施形態において、医薬製剤のpHは、例えば、約7.5±0.5とすることができる。
【0112】
本開示の医薬製剤のpHは、6.0±0.15~7.5±0.15の間とすることができる。或いは、本開示の医薬製剤のpHは、6.5±0.15~7.0±0.15の間とすることができる。本明細書に開示する好ましい実施形態は、pHが6.0±0.15の間にある医薬製剤を含む。本明細書に開示する他の好ましい実施形態は、pHが6.5±0.15である医薬製剤を含む。本明細書に開示する更に好ましい実施形態は、pHが7.0±0.15である医薬製剤を含む。本明細書に開示する更に好ましい実施形態は、pHが7.5±0.15である医薬製剤を含む。
【0113】
好ましい実施形態において、本明細書に記載する医薬製剤は、室温(例えば、約23℃)で約6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、又は8.0のpHを有することができる。
【0114】
他の好ましい実施形態において、本明細書に記載する医薬製剤は、室温(例えば、約23℃)で約6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7のpHを有することができる。
【0115】
更なる他の好ましい実施形態において、本明細書に記載する医薬製剤は、室温(例えば、約23℃)で約6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5のpHを有することができる。
【0116】
本開示の液体医薬製剤は、ストレス条件下で安定であることができる。例えば、液体製剤は、機械的応力下及び/又は凍結融解条件下で安定であることができる。
【0117】
本開示の好ましい実施形態及び態様は、冷蔵条件下(例えば、2~8℃、3℃、4℃、5℃、6℃、7℃を含む)で少なくとも1ヵ月間安定であることができる医薬製剤に関する。本開示の好ましい態様は、冷蔵条件下で少なくとも2ヵ月間;少なくとも3ヵ月間、又は少なくとも6ヵ月間安定であることができる医薬製剤に関する。本開示の好ましい態様は、冷蔵条件下で少なくとも12ヵ月間安定であることができる医薬製剤にも関する。本開示の好ましい態様は、冷蔵条件下で少なくとも18ヵ月間安定であることができる医薬製剤にも関する。
【0118】
本開示の更に好ましい実施形態及び態様は、室温(例えば、25℃を含む、15℃~30℃)下で少なくとも1ヵ月間、少なくとも2ヵ月間、少なくとも3ヵ月間安定であることができる医薬製剤に関する。本開示の更なる好ましい実施形態及び態様は、室温下で少なくとも6ヵ月間安定であることができる医薬製剤に関する。本開示の他の好ましい実施形態及び態様は、室温下で少なくとも12ヵ月間安定であることができる医薬製剤に関する。
【0119】
更に、本開示の更なる好ましい実施形態及び態様は、高温(少なくとも40℃)下で少なくとも1ヵ月間、少なくとも2ヵ月間、又は少なくとも3ヵ月間安定であることができる医薬製剤に関する。
【0120】
更なる態様においては、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)又はGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、並びに任意選択的な医薬品添加物及び/又は界面活性剤を含む液体医薬製剤が提供される。
【0121】
更なる他の態様においては、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)又はGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、医薬品添加物、及び任意選択的な界面活性剤を含む液体医薬製剤が提供される。
【0122】
更なる他の態様においては、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)又はGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、界面活性剤、及び任意選択的な医薬品添加物を含む液体医薬製剤が提供される。
【0123】
更なる他の態様において、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)又はGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、医薬品添加物、及び界面活性剤を含む、液体医薬製剤が提供される。
【0124】
本開示の医薬製剤の多数の非限定的な実施形態を以下に示す。
【0125】
幾つかの実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.0±0.5~7.5±0.5であり、GLP-1又はGLP-1アナログ、緩衝剤、並びに血液及び/又は血清と等張にするのに充分な濃度の等張化剤を含む。
【0126】
幾つかの実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.0±0.15~7.5±0.15であり、GLP-1又はGLP-1アナログ、緩衝剤、並びに血液及び/又は血清と等張にするのに充分な濃度の等張化剤を含む。
【0127】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.0±0.5~7.5±0.5であり、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログ;緩衝剤、並びに血液及び/又は血清と等張にするのに充分な濃度の等張化剤を含む。
【0128】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.0±0.15~7.5±0.15であり、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログ;緩衝剤、並びに血液及び/又は血清と等張にするのに充分な濃度の等張化剤を含む。
【0129】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.0±0.15~7.5±0.5であり、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログ;緩衝剤、並びに血液及び/又は血清と等張にするのに充分な濃度の等張化剤を含む。
【0130】
更なる実施形態において、医薬製剤のpHは約6.5±0.15~7.0±0.15であり、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログ、緩衝剤、並びに血液及び/又は血清と等張にするのに充分な濃度の等張化剤を含む。
【0131】
更なる実施形態において、医薬製剤のpHは約6.5±0.5~7.0±0.5であり、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログ、緩衝剤、並びに血液及び/又は血清と等張にするのに充分な濃度の等張化剤を含む。
【0132】
医薬製剤は、医薬品添加物及び/又は界面活性剤を更に含むことができる。界面活性剤は、非イオン性とすることができ、例えば、ポリソルベート(例えば、PS-20、PS-40、PS-60、PS-80、及び同種のもの)を含むことができる。医薬品添加物は、医薬品添加物であるアミノ酸(amino acid excipient)とすることができる。
【0133】
本明細書に記載する態様及び実施形態において、医薬製剤は、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を有するGLP-1アナログを含み、液体医薬製剤のpHは6.5±0.15~7.0±0.15の間にあり、緩衝剤としてのヒスチジン-HCl、等張化剤としてスクロース又はマンニトール、医薬品添加物としてのメチオニン又はプロリン、及び界面活性剤を含む。
【0134】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、GLP-1アナログを約50μg/ml~約2mg/mlの濃度で含む。
【0135】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、GLP-1アナログを約50μg/ml~約1mg/mlの濃度で含む。
【0136】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、GLP-1アナログを約100μg/ml~約1mg/mlの濃度で含む。
【0137】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、GLP-1アナログを約100μg/ml~約500μg/mlの濃度で含む。
【0138】
幾つかの実施形態において、界面活性剤はポリソルベート-20である。
【0139】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤は、GLP-1アナログを約300μg/ml±20%の濃度で含む。
【0140】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤のpHは6.5±0.5である。
【0141】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤のpHは7.0±0.5である。
【0142】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤のpHは7.0±0.15である。
【0143】
幾つかの実施形態において、液体医薬製剤のpHは7.5±0.5である。
【0144】
本明細書に記載する態様及び実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、a)約10μg/ml~約1mg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、b)約1mM~約50mMの濃度のクエン酸緩衝剤と、c)約10mM~約500mMの濃度のグリセロール、約10mM~約500mMの濃度のマンニトール、約1%~約20%の濃度のスクロース、約1%~約20%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、d)任意選択的な、約0.001~約0.1%(w/v)の濃度のポリソルベートと、e)任意選択的な、約0.5mM~約300mMの濃度の医薬品添加物であるアミノ酸と、を含む。
【0145】
本明細書に記載する態様及び実施形態において医薬製剤は、pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、a)約10μg/ml~約1mg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、b)約1mM~約50mMの濃度のヒスチジン緩衝剤と、c)約10mM~約500mMの濃度のグリセロール、約10mM~約500mMの濃度のマンニトール、約1%~約20%の濃度のスクロース、約1%~約20%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、d)任意選択的な、約0.001~約0.1%(w/v)の濃度のポリソルベートと、e)任意選択的な、約0.5mM~約300mMの濃度の医薬品添加物であるアミノ酸と、を含む。
【0146】
本明細書に記載する更なる態様及び実施形態において、医薬製剤のpHは約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、a)約10μg/ml~約1mg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、b)約1mM~約50mMの濃度のリン酸塩緩衝剤と、c)約10mM~約500mMの濃度のグリセロール、約10mM~約500mMの濃度のマンニトール、約1%~約20%の濃度のスクロース、約1%~約20%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、d)任意選択的な、約0.001~約0.1%(w/v)の濃度のポリソルベートと、e)任意選択的な、約0.5mM~約300mMの濃度の医薬品添加物であるアミノ酸と、を含む。
【0147】
本明細書に記載する更なる態様及び実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、a)約10μg/ml~約1mg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、b)約1mM~約50mMの濃度のマレイン酸塩緩衝剤と、c)約10mM~約500mMの濃度のグリセロール、約10mM~約500mMの濃度のマンニトール、約1%~約20%の濃度のスクロース、約1%~約20%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、d)任意選択的な、約0.001~約0.1%(w/v)の濃度のポリソルベートと、e)任意選択的な、約0.5mM~約300mMの濃度の医薬品添加物であるアミノ酸と、を含む。
【0148】
更なる態様及び実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のクエン酸塩と、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む。
【0149】
更なる態様及び実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む。
【0150】
他の態様及び実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む。
【0151】
他の態様及び実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のリン酸カルシウムと、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む。
【0152】
更なる態様及び実施形態において、医薬製剤は、pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のマレイン酸塩と、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約150mM~約300mM±10%の濃度のトレハロースと、を含む。
【0153】
更なる実施形態において、医薬製剤は、界面活性剤及び/又は医薬品添加物であるアミノ酸を更に含む。例えば、医薬製剤は、約0.005~約0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート及び/又は医薬品添加物であるアミノ酸を含む。
【0154】
更なる実施形態において、医薬製剤は、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、約50mM~約150mM±10%の濃度のグリシン、及び/又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンを含む。
【0155】
幾つかの実施形態において、ヒスチジン緩衝剤を含む医薬製剤のpHは、約6.5±0.5~7.5±0.5とすることができる。他の実施形態において、リン酸塩緩衝剤を含む医薬製剤のpHは、約6.5±0.5~7.5±0.5とすることができる。他の実施形態において、医薬製剤のpHは約6.5±0.15~7.0±0.15である。更なる実施形態において、クエン酸塩緩衝剤を含む医薬製剤のpHは約6.5±0.15である。他の実施形態において、ヒスチジン緩衝剤を含む医薬製剤のpHは約7.0±0.15である。更なる実施形態において、マレイン酸塩緩衝剤を含む医薬製剤のpHは約7.0±0.15である。更なる実施形態において、リン酸塩緩衝剤を含む医薬製剤のpHは約6.5±0.15である。
【0156】
更なる実施形態において、配列番号:3に示されるGLP-1アナログの医薬製剤中の濃度は約10μg/ml~約1mg/mlである。更なる実施形態において、配列番号:3に示されるGLP-1アナログの濃度は約100μg/ml~約500μg/mlである。更なる他の実施形態において、配列番号:3に示されるGLP-1アナログの濃度は約0.3mg/ml±20%である。他の実施形態において、配列番号:3に示されるGLP-1アナログの濃度は約0.3mg/ml±10%である。
【0157】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のクエン酸ナトリウムと、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%の濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%濃度のアルギニンと、を含む。
【0158】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジンHClと、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%の濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンと、を含む。
【0159】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/ml濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジンHClと、等張化剤、例えば、約165mM±10%~約275mM±10%の濃度のマンニトール又は約5%±10%~約15%±10%の濃度のスクロースと、界面活性剤、例えば、約0.005±10%~0.05%±10%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM±10%~約25mM±10%の濃度のメチオニン又は約25mM±10%~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0160】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のマレイン酸塩と、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%の濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンと、を含む。
【0161】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%の濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%濃度のアルギニンと、を含む。
【0162】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸カリウムと、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%の濃度のグリセロール、約5%~約15%濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mM濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンと、を含む。
【0163】
例示的な実施形態として、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM~約275mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む、医薬製剤が挙げられる。
【0164】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM~約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0165】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0166】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0167】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0168】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0169】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0170】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM±10%濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0171】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約5%~約15%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0172】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0173】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0174】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0175】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0176】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0177】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0178】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0179】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0180】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0181】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0182】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0183】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0184】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0185】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM~約275mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10の濃度のトレハロースと、を含む。
【0186】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM~約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0187】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0188】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0189】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0190】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0191】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0192】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0193】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約5%~約15%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0194】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0195】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0196】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0197】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0198】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0199】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0200】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0201】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0202】
他の実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む。
【0203】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0204】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む。
【0205】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0206】
更なる実施形態において、医薬製剤は、pHが6.5±0.5~7.5±(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む。
【0207】
本開示の医薬製剤は、過敏性腸症候群(IBS)の治療に使用することができる。好ましい実施形態において、医薬製剤は、IBSの疼痛の緩和及び/又はIBS-Cの便秘の緩和に使用することができる。医薬製剤は、IBS-C、下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)、又は混合型若しくは交代型IBS(IBS-M)の治療に用いることができる。IBS、IBS-C、IBS-D、及び/又はIBS-Mの疼痛の防止も想定されている。
【0208】
或いは、本開示の製剤は、これらに限定されるものではないが、治療を必要とする哺乳動物の糖尿病、虚血、再灌流による組織傷害、脂質異常症、糖尿病性心筋症、心筋梗塞、急性冠症候群、肥満症、術後の異化の変化、高血糖症、過敏性腸症候群、脳卒中、神経変性障害、記憶・学習障害、膵島移植、機能性ディスペプシア、及び/又は再生療法等の他の疾患又は状態の治療に使用することができる。
【0209】
本開示の趣旨に関する「治療(treatment)」という用語は、治療的処置(therapeutic treatment)及び予防的(prophylactic)又は防止的(preventative)処置の両方を指す。治療を必要とする者としては、既に障害を有する者に加えて、障害を発症しやすい者又は障害を防止すべき者が挙げられる。
【0210】
したがって、特定の態様及び実施形態において、本開示は、pHが6.0±0.15~7.5±0.15の間にあり、グルカゴン様ペプチド1(GLP-1)又はそのGLP-1アナログと、緩衝剤と、任意選択的な等張化剤、医薬品添加物、及び/又は界面活性剤とを含む液体製剤であって、安定な医薬製剤の製造に使用するための安定な液体製剤を提供する。例えば、安定な医薬製剤は、本明細書に記載する等張化剤及び/又は本明細書に記載する医薬品添加物をこの種の安定な液体製剤に添加することにより得ることができる。
【0211】
他の態様及び実施形態において、本開示は、安定な製剤に、それを更に安定化するように医薬品添加物及び/又は界面活性剤を添加することを含む、安定な医薬製剤の製造方法を提供する。
【0212】
更なる範囲、適用性、及び利点は以下に示す非限定的な詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、この詳細な説明は、好ましい実施形態又は態様を示唆するものであるが、例示に過ぎないことを理解すべきである。
【0213】
詳細な説明
「a」及び「an」及び「the」という語の使用は、別段の指定がない限り、又は文脈上明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を網羅すると解釈すべきである。
【0214】
特に明記しない限り、又は文脈から明らかでない限り、本明細書において使用される「or」という語は、「又は(若しくは)」及び「及び(並びに)」の両方を包含し網羅すると理解すべきである。
【0215】
本明細書において使用される「及び/又は(and/or)」という語は、他の特徴又は構成要素を伴うか又は伴わない、規定された特徴又は構成要素のそれぞれを具体的に開示していると解釈すべきである。
【0216】
「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、及び「含む(containing)」という語は、別段の指定がない限り、構成要素以外の要素があってもよい(open-ended)(即ち、「含むが、それらに限定されない」ことを意味する)と解釈すべきである。「からなる(consisting of)」という語は、構成要素として記載した要素しか認められない(close-ended)と解釈すべきである。
【0217】
「約(about、approximately)」という語は、概して、所与の値又は範囲の20パーセント以内、10パーセント以内、5、4、3、2、又は1パーセント以内を意味することとする。
【0218】
本明細書において使用される、製剤に関する「液体」という語は、ペプチドが溶液に溶解されており、著しい(significant)析出がないことを意味する。
【0219】
本明細書において使用される、製剤に関する「安定な」という語は、ストレスの不在下又は1若しくは複数のストレス条件下の何れにおいてもGLP-1又はGLP-1アナログの著しい凝集及び/又は分解が起こらない製剤を指す。
【0220】
本明細書において使用される「著しい凝集及び/又は分解が起こらない」という語は、凝集及び/又は分解が20パーセント未満、15パーセント未満、10パーセント未満、5パーセント未満、3パーセント未満、又は2パーセント未満であることを意味する。例えば、5℃で1~3ヵ月間保存した後の分解が5%未満、25℃で3ヵ月間保存した後の分解が10パーセント未満、及び/又は40℃で3ヵ月間保存した後の分解が20パーセント未満であれば、製剤を安定と見なすことができる。凍結融解及び/又は機械的応力を受けた後の分解が10パーセント未満であるか、又はそれどころか5パーセント未満であれば、製剤を安定と見なすことができる。
【0221】
本明細書において使用される「1又は複数のストレス条件」という語は、長期保存(例えば、冷蔵条件下)、加速保存条件(例えば、周囲温度及び/又は高温、例えば、40℃等)、機械的応力、凍結融解、又はこれらの組合せを指す。
【0222】
本明細書において使用される「高濃度のサブビジブル(subvisible)粒子」という語は、例えば、ストレスなし(unstressed)の製剤のT0、T-1m_25℃、及び/又はT-1m_40℃の何れかでマイクロフローイメージングにより測定された累積粒子数(cumulative particle count)において、≧2μmの粒子が1,000個を超え、≧5μmの粒子が500個を超え、≧10μmの粒子が100個を超え、及び/又は≧25μmの粒子が10個を超えることを包含する。
【0223】
本明細書において使用される「低濃度のサブビジブル粒子」という語は、例えば、T-1m_25℃及び/又はT-1m_40℃でマイクロフローイメージングにより測定された累積粒子数において、≧2μmの粒子が1000個以下、≧5μmの粒子が275個以下、≧10μmの粒子が100個以下、及び/又は≧25μmの粒子が30個以下であることを包含する。本明細書において使用される「低濃度のサブビジブル粒子」という語はまた、T-3m_5℃及び/又はT-3m_25℃でマイクロフローイメージングにより測定された累積粒子数において、≧2μmの粒子が500個以下、≧5μmの粒子が200個以下、≧10μmの粒子が50個以下、並びに≧25μmの粒子が10個及び/10個未満であることも包含する。
【0224】
「糖」という語は、単糖類、二糖類、及び多糖類を指す。糖の例として、これらに限定されるものではないが、スクロース、グルコース、デキストロース等が挙げられる。
【0225】
「長期保存(long-term storage、prolonged storage)」という語は、少なくとも1ヵ月間、少なくとも3ヵ月間、少なくとも6ヵ月間、及び/又は少なくとも1年間保存することを意味すると理解される。
【0226】
「哺乳動物」という語は、これらに限定されるものではないが、ヒトを含む。
【0227】
「医薬組成物」及び「医薬製剤」という語は互換的に使用される。
【0228】
GLP-1又はそのGLP-1アナログの液体医薬製剤が提供される。本開示の液体医薬製剤は、凍結融解、機械的応力、高温、及び/又は長期保存等の物理的ストレスに耐える。
【0229】
幾つかの例において、GLP-1又はGLP-1アナログ、緩衝剤、及び等張化剤を含む液体医薬製剤は、医薬品添加物又は界面活性剤を含まなくても安定であることが見出された。したがって、GLP-1又はそのGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、並びに任意選択的な医薬品添加物及び/又は界面活性剤を含む液体医薬製剤が提供される。
【0230】
他の例において、本開示は、GLP-1又はGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、界面活性剤、及び医薬品添加物を含む液体医薬製剤に関する。
【0231】
本明細書に開示する実施形態は、ROSE-010(Val8-GLP-1)を含む液体医薬製剤に関する。本開示の製剤は、ROSE-010ペプチドを、約10μg/ml~約2mg/ml、約50μg/ml~約2mg/ml、約100μg/ml~約2mg/ml、約10μg/ml~約1mg/ml、約100μg/ml~約1mg/ml、約50μg/ml~約750μg/ml、約100μg/ml~約500μg/ml、約200μg/ml~約500μg/ml、少なくとも1mg/ml、少なくとも750μg/ml、少なくとも500μg/ml、少なくとも300μg/ml、及び300μg/ml±20%又は300μg/ml±10%等の濃度で含むことができる。
【0232】
この医薬製剤は、より高いpH(例えば、pH6.5±0.5~7.5±0.5、pH6.0±0.15~7.5±0.15)でも安定なようである。例えば、6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15を含む)のpHは、ペプチドの安定性に有利となり得る。好ましい実施形態において、ヒスチジン緩衝剤により、6.5±0.5、7.0±0.5(例えば、7.0±0.15)、又は7.5±0.5のpHを付与することができる。他の好ましい実施形態において、リン酸ナトリウム緩衝剤又はリン酸カリウム緩衝剤により、6.5±0.5(例えば、6.5±0.15)、7.0±0.5、又は7.5±0.5のpHを付与することができる。
【0233】
製剤の安定性は、等張化剤の影響を受けないようである。しかしながら、等張化剤を含む医薬製剤は本開示に包含される。等張化剤は、糖又はより単純且つより反応性の低い等張化剤とすることができる。しかしながら、他の等張化剤を使用することもできる。界面活性剤及び/若しくは医薬品添加物又は界面活性剤及び医薬品添加物の両方を添加することによって、製剤により高い安定性を付与することができる。
【0234】
このように、界面活性剤は、本明細書に開示する医薬製剤の安定性に有利となり得る。GLP-1又はGLP-1アナログを分解及び/又は凝集から保護するように、ポリソルベート(例えば、PS-20、PS-40、PS-60、PS-65、PS-80等)、トリトンX-100、ポロキサマー、プルロニック(登録商標)F-68、及び同種のもの、並びにこれらの組合せ等の非イオン性界面活性剤を医薬製剤に添加することができる。
【0235】
ポリソルベートを含む医薬製剤は、機械的応力下にあるGLP-1又はGLP-1アナログを保護するようである。したがって、ポリソルベートは、ROSE-010を出荷時及び製品の取扱い時等の機械的応力に対し安定化させるのを助けることができる。
【0236】
少量のアミノ酸を医薬品添加物として含む医薬製剤がより安定なようである。
【0237】
本明細書に開示する医薬製剤の例示的な実施形態は、凍結融解ストレス及び/又は機械的応力等の一般的なストレス条件下で安定である。本明細書に開示する好ましい医薬製剤を25℃で少なくとも3ヵ月間まで保存した後の、RP-UPLCにより判定される純度は、約95%である。本明細書に開示する好ましい医薬製剤は、2~8℃の温度で保存しても(例えば、少なくとも3ヵ月間まで)安定なようである。
【0238】
本開示の液体製剤は注射用として適したものとなり得る。本明細書に記載する特定の態様及び実施形態において、液体製剤はプレフィルドシリンジで提供することができる。本明細書に記載する他の態様及び実施形態において、液体製剤は、単回用量又は複数回用量容器で提供することができる。本明細書に記載する更なる他の態様及び実施形態において、液体製剤は、長期保存に耐えることができる。
【0239】
好ましい実施形態において、単回用量又は複数回用量容器としては、例えば、バイアル(例えば、ガラスバイアル)、シリンジ(例えば、プレフィルドシリンジ)、カートリッジ、注入器(例えば、ペン型又は他の型式の自動注入器)、及び同種のものが挙げられる。
【0240】
製剤はまた、非経口送達に適したものとすることもできる。特定の態様において、製剤は、経口又は経粘膜(例えば、経鼻)送達のためにカプセル化することができる。
【0241】
本開示の製剤は、GLP-1又はGLP-1アナログを、少なくとも20μg、少なくとも30μg、少なくとも50μg、少なくとも75μg、少なくとも100μg、少なくとも150μg、少なくとも200μg、少なくとも300μg、少なくとも500μg、少なくとも1mgの用量で含むことができる。各バイアル又はシリンジに含まれる用量は患者集団の必要に応じて異なることとなる。
【0242】
GLP-1又はGLP-1アナログ、緩衝剤、及び等張化剤を含む液体製剤は、医薬品添加物又は界面活性剤を含まなくても安定であることが判明しているので、これらの構成要素を含む液体製剤(例えば、原液)を調製し、少なくとも1週間(即ち、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヵ月間、少なくとも2ヵ月間、少なくとも3ヵ月間等)保存することができる。次いで医薬組成物は、より長い期間の保存に適したものとなるように、他の構成要素を添加することにより再構成することができる。
【0243】
本開示において記載及び提供する実施形態に加えて、以下に示す非限定的な実施形態が具体的に想定されている。
【0244】
1.GLP-1又はGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、並びに任意選択的な医薬品添加物及び/又は界面活性剤を含む医薬製剤。
【0245】
2.GLP-1又はGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、医薬品添加物及び/又は非イオン性界面活性剤を含む医薬製剤。
【0246】
3.表1Aに個別に又は集合的に記載された、GLP-1又はGLP-1アナログを含む医薬製剤。
【0247】
4.表1Bに個別に又は集合的に記載された、GLP-1又はGLP-1アナログを含む医薬製剤。
【0248】
5.表1Cに個別に又は集合的に記載された、GLP-1又はGLP-1アナログを含む医薬製剤。
【0249】
6.表1Dに個別に又は集合的に記載された、GLP-1又はGLP-1アナログを含む医薬製剤。
【0250】
7.表1Eに個別に又は集合的に記載された、GLP-1又はGLP-1アナログを含む医薬製剤。
【0251】
8.表4に個別に又は集合的に記載された、GLP-1又はGLP-1アナログを含む医薬製剤。
【0252】
9.GLP-1又はそのアナログは、GLP-1(7-37)であり、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0253】
10.GLP-1又はそのアナログは、ROSE-010であり、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0254】
11.GLP-1アナログは、配列番号:3と少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含み、第2位のアミノ酸はバリンである、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0255】
12.GLP-1又はそのアナログは、使用者に約50μgの用量を提供するように製剤化される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0256】
13.GLP-1又はそのアナログは、使用者に約100μgの用量を提供するように製剤化される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0257】
14.GLP-1又はそのアナログは、使用者に約150μgの用量を提供するように製剤化される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0258】
15.GLP-1又はそのアナログは、使用者に約200μgの用量を提供するように製剤化される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0259】
16.GLP-1又はそのアナログは、使用者に約300μgの用量を提供するように製剤化される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0260】
17.GLP-1又はそのアナログは、使用者に約400μgの用量を提供するように製剤化される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0261】
18.GLP-1又はそのアナログは、使用者に約500μgの用量を提供するように製剤化される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0262】
19.GLP-1又はそのアナログの濃度は、10μg/ml~2mg/mlの間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0263】
20.GLP-1又はそのアナログの濃度は、50μg/ml~2mg/mlの間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0264】
21.GLP-1又はそのアナログの濃度は、100μg/ml~1mg/mlの間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0265】
22.GLP-1又はそのアナログの濃度は、10μg/ml~1mg/mlの間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0266】
23.GLP-1又はそのアナログの濃度は、50μg/ml~750μg/mlの間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0267】
24.GLP-1又はそのアナログの濃度は100μg/ml~500μg/mlの間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0268】
25.GLP-1又はそのアナログの濃度は、200μg/ml~500μg/mlの間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0269】
26.GLP-1又はそのアナログの濃度は、300μg/ml±20%である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0270】
27.GLP-1又はそのアナログの濃度は、300μg/ml±10%である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0271】
28.界面活性剤を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0272】
29.非イオン性界面活性剤を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0273】
30.ポリソルベート20を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0274】
31.ポリソルベート40を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0275】
32.ポリソルベート60を含む、先行する何れか一つに記載の医薬製剤。
【0276】
33.ポリソルベート65を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0277】
34.ポリソルベート80を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0278】
35.トリトンX-100を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0279】
36.ポロキサマーを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0280】
37.プルロニック(登録商標)F-68を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0281】
38.緩衝剤は、酢酸塩、クエン酸塩、ヒスチジン、リン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、又はトロメタミンである、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0282】
39.緩衝剤としてクエン酸塩を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0283】
40.緩衝剤としてヒスチジン-HClを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0284】
41.緩衝剤としてリン酸ナトリウムを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0285】
42.緩衝剤としてリン酸カリウムを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0286】
43.緩衝剤としてマレイン酸塩を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0287】
44.緩衝剤としてトロメタミンを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0288】
45.等張化剤は、デキストロース、グルコース、グリセリン、グリセロール、マンニトール、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ソルビトール、スクロース、トレハロース、及び塩化カリウムからなる群から選択される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0289】
46.等張化剤としてグリセロールを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0290】
47.等張化剤としてマンニトールを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0291】
48.等張化剤としてスクロースを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0292】
49.等張化剤としてトレハロースを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0293】
50.医薬品添加物であるアミノ酸を含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0294】
51.医薬品添加物としてアラニンを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0295】
52.医薬品添加物としてアルギニンを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0296】
53.医薬品添加物としてグリシンを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0297】
54.医薬品添加物としてロイシンを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0298】
55.医薬品添加物としてメチオニンを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0299】
56.医薬品添加物としてプロリンを含む、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0300】
57.医薬製剤のpHは、6.5±0.5~7.5±0.5の間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0301】
58.医薬製剤のpHは、6.0±0.15~7.5±0.15の間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0302】
59.医薬製剤のpHは、6.5±0.5~7.0±0.5の間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0303】
60.医薬製剤のpHは、6.5±0.15~7.0±0.15の間にある、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0304】
61.製剤のpHは、6.5±0.5である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0305】
62.製剤のpHは、6.5±0.15である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0306】
63.製剤のpHは、7.0±0.5である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0307】
64.製剤のpHは、7.0±0.15である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0308】
65.製剤のpHは、7.5±0.5である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0309】
66.緩衝剤の濃度は、約1mM~約50mMである、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0310】
67.等張化剤の濃度は、約10mM~約500mMである、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0311】
68.等張化剤の濃度は、約1%~約20%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0312】
69.界面活性剤の濃度は、約0.001~約0.1%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0313】
70.医薬品添加物であるアミノ酸の濃度は、約0.5mM~約300mMである、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0314】
71.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、a)約10μg/ml~約1mg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、b)約1mM~約50mMの濃度のクエン酸塩緩衝剤と、c)約10mM~約500mMの濃度のグリセロール、約10mM~約500mMの濃度のマンニトール、約1%~約20%の濃度のスクロース、約1%~約20%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、d)任意選択的な、約0.001~約0.1%(w/v)の濃度のポリソルベートと、e)任意選択的な、約0.5mM~約300mMの濃度の医薬品添加物であるアミノ酸と、を含む、医薬製剤。
【0315】
72.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、a)約10μg/ml~約1mg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、b)約1mM~約50mMの濃度のヒスチジン緩衝剤と、c)約10mM~約500mMの濃度のグリセロール、約10mM~約500mMの濃度のマンニトール、約1%~約20%の濃度のスクロース、約1%~約20%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、d)任意選択的な、約0.001~約0.1%(w/v)の濃度のポリソルベートと、e)任意選択的な、約0.5mM~約300mMの濃度の医薬品添加物であるアミノ酸と、を含む、医薬製剤。
【0316】
73.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、a)約10μg/ml~約1mg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、b)約1mM~約50mMの濃度のマレイン酸塩緩衝剤と、c)約10mM~約500mMの濃度のグリセロール、約10mM~約500mMの濃度のマンニトール、約1%~約20%の濃度のスクロース、約1%~約20%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、d)任意選択的な、約0.001~約0.1%(w/v)の濃度のポリソルベートと、e)任意選択的な、約0.5mM~約300mMの濃度の医薬品添加物であるアミノ酸と、を含む、医薬製剤。
【0317】
74.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、a)約10μg/ml~約1mg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、b)約1mM~約50mMの濃度のリン酸塩緩衝剤と、c)約10mM~約500mMの濃度のグリセロール、約10mM~約500mMの濃度のマンニトール、約1%~約20%の濃度のスクロース、約1%~約20%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、d)任意選択的な、約0.001~約0.1%(w/v)の濃度のポリソルベートと、e)任意選択的な、約0.5mM~約300mMの濃度の医薬品添加物であるアミノ酸と、を含む、医薬製剤。
【0318】
75.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のクエン酸塩と、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む、医薬製剤。
【0319】
76.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む、医薬製剤。
【0320】
77.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログ、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む、医薬製剤。
【0321】
78.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のリン酸カリウムと、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む、医薬製剤。
【0322】
79.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5又は6.0±0.15~7.5±0.15であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1又はGLP-1アナログと、約7.5mM~約12.5mM±10%の濃度のマレイン酸塩と、約150mM~約300mM±10%の濃度のグリセロール、約150mM~約300mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む、医薬製剤。
【0323】
80.pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%濃度のクエン酸ナトリウムと、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%の濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンと、を含む、医薬製剤。
【0324】
81.pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジンHClと、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンと、を含む、医薬製剤。
【0325】
82.pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%濃度のマレイン酸塩と、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%の濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンと、を含む、医薬製剤。
【0326】
83.pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンと、を含む、医薬製剤。
【0327】
84.pHが6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、6.5±0.15~7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸カリウムと、等張化剤、例えば、約165mM~約275mM±10%の濃度のグリセロール、約5%~約15%の濃度のスクロース、約5%~約15%の濃度のトレハロース、又は約50mM~約150mMの濃度のNaClと、界面活性剤、例えば、約0.005~0.05%(w/v)±10%の濃度のポリソルベートと、医薬品添加物であるアミノ酸、例えば、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニン、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリン、又は約50mM~約150mM±10%の濃度のアルギニンと、を含む、医薬製剤。
【0328】
85.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM~約275mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む、医薬製剤。
【0329】
86.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM~約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0330】
87.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0331】
88.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0332】
89.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0333】
90.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0334】
91.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0335】
92.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0336】
93.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15、等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約5%~約15%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0337】
94.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0338】
95.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0339】
96.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0340】
97.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%、の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0341】
98.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0342】
99.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0343】
100.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0344】
101.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0345】
102.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0346】
103.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0347】
104.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0348】
105.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0349】
106.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、7.0±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のヒスチジン-HClと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0350】
107.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15、等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM~約275mM±10%の濃度のマンニトール、約5%~約15%±10%の濃度のスクロース、又は約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、を含む、医薬製剤。
【0351】
108.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM~約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0352】
109.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0353】
110.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0354】
111.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0355】
112.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0356】
113.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約275mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0357】
114.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約165mM±10%の濃度のマンニトールと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0358】
115.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約5%~約15%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0359】
116.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0360】
117.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0361】
118.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0362】
119.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0363】
120.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0364】
121.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約10%±10%の濃度のスクロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0365】
122.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約5%~約15%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0366】
123.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0367】
124.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、を含む、医薬製剤。
【0368】
125.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0369】
126.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約5mM~約25mM±10%の濃度のメチオニンと、を含む、医薬製剤。
【0370】
127.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約8%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0371】
128.pHが約6.5±0.5~7.5±0.5(例えば、7.0±0.5、6.5±0.15等)であり、約100μg/ml~約500μg/mlの濃度の配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなるGLP-1アナログと、約10mM±10%の濃度のリン酸ナトリウムと、約10%±10%の濃度のトレハロースと、約0.01~0.03%(w/v)±10%の濃度のポリソルベート-20と、約25mM~約75mM±10%の濃度のプロリンと、を含む、医薬製剤。
【0372】
129.製剤は、血液及び/又は血清と等張である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0373】
130.1又は複数のストレス条件に曝された後のペプチド濃度は、初期濃度(調製時)±20%である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0374】
131.製剤のサブビジブル粒子は低濃度である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0375】
132.マイクロフローイメージングにより測定されたT-1m_25℃及び/又はT-1m_40℃におけるサブビジブル粒子の濃度(累積粒子数)は、≧2μmの粒子が1000個以下、≧5μmの粒子が275個以下、≧10μmの粒子が100個以下、及び/又は≧25μmの粒子が30個以下である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0376】
133.マイクロフローイメージングにより測定されたT-3m_5℃及び/又はT-3m_25℃におけるサブビジブル粒子の濃度(累積粒子数)は、≧2μmの粒子が500個以下、≧5μmの粒子が200個以下、≧10μmの粒子が50個以下、及び/又は≧25μmの粒子が10個以下である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0377】
134.HP-SECにより測定された単量体含有量は、T-1m_5℃で95%以上、T-1m_25℃で95%以上、T-1m_40℃で92%以上、T-3m_5℃で95%以上、T-3m_25℃で95%以上、及び/又はT-3m_40℃で92%以上である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0378】
135.1又は複数のストレス条件下でHP-SECにより測定された単量体含有量は、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、又は少なくとも95%以上である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0379】
136.HP-SECにより測定された凝集体含有量は、T-1m_5℃、T-1m_25℃、T-3m_5℃、及び/又はT-3m_25℃で、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0380】
137.1又は複数のストレス条件下でHP-SECにより測定された凝集体含有量は、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0381】
138.単回用量又は複数回用量容器で提供される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0382】
139.単回量バイアル、複数回量バイアル、カートリッジ、又はプレフィルドシリンジ内の、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0383】
140.例えば、約20μg~約1mgのGLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010を含む、単回量バイアル、複数回量バイアル、カートリッジ、又はプレフィルドシリンジ内の、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0384】
141.例えば、少なくとも150μgの用量のGLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010を含む、単回量バイアル、複数回量バイアル、カートリッジ、又はプレフィルドシリンジ内の、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0385】
142.酢酸ナトリウムが10mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0386】
143.クエン酸ナトリウムが10mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0387】
144.ヒスチジン-HClが10mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0388】
145.マレイン酸ナトリウムが10mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0389】
146.リン酸ナトリウムが10mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0390】
147.グリセロールが165mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0391】
148.グリセロールが275mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0392】
149.マンニトールが3%の濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0393】
150.マンニトールが5%の濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0394】
151.NaClが50mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0395】
152.NaClが130mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0396】
153.NaClが150mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0397】
154.スクロースが5%の濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0398】
155.スクロースが8%の濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0399】
156.スクロースが10%の濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0400】
157.トレハロースが5%の濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0401】
158.トレハロースが8%の濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0402】
159.トレハロースが10%の濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0403】
160.アルギニン-HClが、50mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0404】
161.アルギニン-HClが、100mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0405】
162.メチオニンが5mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0406】
163.メチオニンが10mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0407】
164.メチオニンが15mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0408】
165.プロリンが25mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0409】
166.プロリンが50mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0410】
167.プロリンが75mMの濃度で使用される、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0411】
168.ポリソルベートは、ポリソルベート-20であり、濃度は0.005%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0412】
169.ポリソルベートは、ポリソルベート-20であり、濃度は0.02%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0413】
170.ポリソルベートは、ポリソルベート-20であり、濃度は0.05%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0414】
171.ポリソルベートは、ポリソルベート-60であり、濃度は0.005%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0415】
172.ポリソルベートは、ポリソルベート-60であり、濃度は0.02%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0416】
173.ポリソルベートは、ポリソルベート-60であり、濃度は0.05%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0417】
174.ポリソルベートは、ポリソルベート-80であり、濃度は0.005%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0418】
175.ポリソルベートは、ポリソルベート-80であり、濃度は0.02%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0419】
176.ポリソルベートは、ポリソルベート-80であり、濃度は0.05%(w/v)である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0420】
177.製剤のpHは6.5である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0421】
178.製剤のpHは6.6である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0422】
179.製剤のpHは6.7である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0423】
180.製剤のpHは6.8である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0424】
181.製剤のpHは6.9である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0425】
182.製剤のpHは7.0である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0426】
183.GLP-1又はそのアナログは、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなり、濃度は300μg/ml±20%である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0427】
184.GLP-1又はそのアナログは、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含むか又はこれらからなり、濃度は300μg/ml±10%である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0428】
185.医薬製剤は液体である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0429】
186.医薬製剤は安定である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0430】
187.先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を含むプレフィルドシリンジ。
【0431】
188.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010を約20μg~約1mg含む先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を含む、プレフィルドシリンジ。
【0432】
189.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010を少なくとも150μgの用量で含む先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を含む、プレフィルドシリンジ。
【0433】
190.GLP-1又はGLP-1アナログ又はそのROSE-010の濃度は300μg/ml±10%である、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を含む、プレフィルドシリンジ
【0434】
191.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010の投与が適応される障害又は状態の治療方法であって、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を、それを必要とする個体に投与することを含む、方法。
【0435】
192.過敏性腸症候群(IBS)の治療方法であって、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を、それを必要とする個体に投与することを含む、方法。
【0436】
193.便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)の治療方法であって、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を、それを必要とする個体に投与することを含む、方法。
【0437】
194.下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)の治療方法であって、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を、それを必要とする個体に投与することを含む、方法。
【0438】
195.混合型又は交代型IBS(IBS-M)の治療方法であって、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を、それを必要とする個体に投与することを含む、方法。
【0439】
196.先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤を、それを必要とする個体に投与することを含む、糖尿病、虚血、再灌流による組織傷害、脂質異常症、糖尿病性心筋症、心筋梗塞、急性冠症候群、肥満症、術後の異化の変化、高血糖症、過敏性腸症候群、脳卒中、神経変性障害、記憶・学習障害、膵島移植、機能性ディスペプシア、及び/又は再生療法の治療方法。
【0440】
197.医薬製剤は皮下投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0441】
198.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約20μg~約1mgの用量で投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0442】
199.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約30μg~約300μgの用量で毎日投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0443】
200.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約50μgの用量で投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0444】
201.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約100μgの用量で投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0445】
202.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約150μgの用量で投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0446】
203.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約200μgの用量で投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0447】
204.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約300μgの用量で投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0448】
205.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約400μgの用量で投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0449】
206.GLP-1又はGLP-1アナログ又はROSE-010が、約500μgの用量で投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0450】
207.医薬製剤は、IBSに伴う急性疼痛時に投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0451】
208.医薬製剤は、IBS-C、IBS-D、又はIBS-Mに伴う急性疼痛時に投与される、先行する実施形態の何れか一つに記載の方法。
【0452】
209.先行する実施形態の何れか一つに記載の治療方法に使用するための、先行する実施形態の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0453】
以下に示す実施例を、本開示の態様及び実施形態を更に例示するために提供する。これらの実施例は非限定的なものであり、本開示の態様及び実施形態を限定すると解釈すべきではない。
【実施例】
【0454】
実施例1:ペプチド材料、製剤、及び方法
固体のROSE-010酢酸塩(正味のペプチド含有量88.12%;純度(HPLC)96.1%)を200mgの分量で分取し、-20℃で保存する。実験に使用する分量を室温で再解凍する。
【0455】
各成分(緩衝剤、等張化剤、医薬品添加物、及び/又は界面活性剤等)の原液を調製し、濾過し、即座に使用するか又は室温若しくは2~8℃で保存する。
【0456】
高濃度ペプチド溶液を使用し、水に添加するか又は緩衝剤、医薬品添加物、及び/又は等張化剤の原液に添加して水でフィルアップすることにより、1mg/mlの製剤原液(stock formulation)を調製する。必要に応じてHCl等の酸を添加することにより、ROSE-010(酢酸塩)の溶解性を高める。必要に応じて試料のpHを調整する。
【0457】
ペプチド濃度をUV分光法(λ=280nm)により確認する。被験製剤の最終ペプチド濃度を300μg/mlに設定する(表4)。同じ緩衝剤、医薬品添加物、及び/又は等張化剤を用いて対応するプラセボ製剤(ペプチドなし)を作製する。
【0458】
試料を0.22μmのPVDFシリンジフィルターユニットを用いて層流状態の空気流(LAF)下で濾過する。次いで、濾過した製剤1.5mlを洗浄及び滅菌された2Rガラスバイアルに充填する。
【0459】
以下に示す試薬(米国薬局方又は欧州薬局方グレード)を使用する:
【表1】
【0460】
pH、緩衝剤、等張化剤、医薬品添加物、及び界面活性剤がROSE-010ペプチドの安定性に与える影響を確認するために、幾つかの製剤について試験を行う。代表的な製剤を表1A~1E及び表4に示す。本明細書における表1A~1D及び表4のpHは例示のみを目的として示すものであり、これは製剤の安定性に影響することなく変化し得ることを理解すべきである。例えば、ヒスチジン-HCl又はリン酸ナトリウムを含む製剤のpHは、6.5±0.5~7.5±0.5の範囲、例えば、6.5±0.5~7.0±0.5の範囲のpH、pH6.5±0.5、pH7.0±0.5、pH7.5±0.5等となり得る。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【表3-6】
【表4-1】
【表4-2】
【表4-3】
【表4-4】
【表4-5】
【表4-6】
【表5-1】
【表5-2】
【表5-3】
【表5-4】
【表5-5】
【表5-6】
【表6】
【0461】
次いで様々な製剤候補を物理化学的特性をストレス条件下で試験するために、分析方法を開発し、検証した。使用した分析方法の概要を表2に示す。
【表7】
【0462】
様々な製剤に与えたストレス条件を表3に示す。一部の製剤は25℃及び40℃で4週間の加速保存を行い、他は5℃、25℃、及び40℃で少なくとも3ヵ月間の加速保存を行った。
【表8】
【0463】
表3に概説した様々な時間点におけるそれぞれの条件をストレス条件と見なすことができる(ストレスなしを除く)。
【0464】
実施例2:安定性試験
表4に示す製剤を調製し、以下に示す一連の実験の1又は複数による試験を行った。
【0465】
目視検査
欧州薬局方(第8版;モノグラフ2.9.20)に準拠し、バイアルを白色背景の手前で5秒間及び黒色背景の手前で5秒間、穏やかに、手作業で、半径方向に撹拌し、可視粒子の有無を検査する。
【0466】
上記に基づき、T0において確認したところ、10mMのクエン酸ナトリウム及び10%のトレハロースを含むpH5.0±0.15の1種の製剤並びに10mMのヒスチジン-HCl及び10%のトレハロースを含むpH5.5±0.15の他の製剤でかなりの量の可視粒子が形成(析出)した。残りの26種の被験製剤は、T0において可視粒子が全く見られないか又はごく少量の可視粒子が見られた。
【0467】
5℃で1ヵ月間保存しても、このような条件で試験した製剤の可視粒子含有量に実質的な影響は認められなかった。
【0468】
25℃で1ヵ月間及び/又は40℃で1ヵ月間保存すると、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、又はヒスチジン-HClを含む低pH(5.5±0.15)の製剤中、並びにヒスチジン-HCl及び10%のトレハロース又はスクロースを含む(医薬品添加物又は界面活性剤を含まない)、pHが6.0±0.15~7.0±0.15の間にある一部の製剤中に、多量の可視粒子が見られた。
【0469】
ヒスチジン又はリン酸塩緩衝剤及び糖を含む他の製剤は、界面活性剤が存在しないにも拘わらず、25℃及び40℃で1ヵ月間保存した後も、測定された可視粒子含有量に関する性能は充分であった。
【0470】
ヒスチジン-HCl、等張化剤、界面活性剤を含み、医薬品添加物であるアミノ酸を含む若しくは含まないpH7.0±0.15の被験製剤、又はリン酸ナトリウム、等張化剤を含み、界面活性剤を含む若しくは含まないpH6.5±0.15の被験製剤は、5℃、25℃、及び/又は40℃で3ヵ月間保存すると、ごく少量の可視粒子が認められた。
【0471】
凍結融解ストレスの場合は、アルギニンを含むヒスチジンベースの2種の製剤(それぞれ、10mMのヒスチジン-HCl、50mMのアルギニン-HCl、3%のマンニトール、及び0.02%(w/v)のPS20又は10mMのヒスチジン-HCl、150mMのアルギニン-HCl、及び0.02%(w/v)のPS20の何れかを含むpH7.0±0.15の製剤)にのみ、かなりの量の可視粒子が形成された。更に、殆どの被験製剤に相分離が認められたが、これは試料を穏やかに均質化すると消失した。
【0472】
機械的応力を与えた場合は、ポリソルベートを含まない一部の被験製剤において可視粒子含有量が大幅に増加した。
【0473】
pH
pHは、較正されたpHメーターで測定した。
【0474】
様々な製剤のpHを室温(例えば、概ね20~25℃の間、より詳細には22~24℃の間)で測定した。被験製剤のpH値は、安定性試験を通して比較的一定のままであった。概して、ヒスチジンベースの製剤はリン酸塩ベースの製剤よりも変動が大きかった。
【0475】
重量オスモル濃度
T0において、対象のペプチド、緩衝剤、及び等張化剤を含む製剤の重量オスモル濃度の値は、299~369mOsmol/kg範囲にあった。医薬品添加物及び/又は界面活性剤を含む製剤の値は276~313の間にあった。プロリンを含む製剤の1種で、235mOsmol/kgという、より低い重量オスモル濃度値が測定された。必要に応じて、糖含有量を増加することによって、そのような製剤の重量オスモル濃度を上昇させることも可能であった。
【0476】
UV分光法
96ウェルプレートを用いてUV測定を実施する。吸光度(A)を280nm(A280nm)及び320nm(A320nm)で測定する。
【0477】
T0及び/又は25℃で1ヵ月後のペプチド濃度は、可視析出物が見られた一部のクエン酸塩ベースの製剤及び/又はpH5.5±0.01以下の製剤を除く全ての製剤で目標範囲内(0.3±0.05mg/ml)に収まっていた。40℃で1ヵ月間保存してもペプチド含有量に影響はなく、析出物が生成した1種の製剤を除いて、ペプチド濃度は変化しなかったか又は目標範囲内に充分収まっていた。
【0478】
ポリソルベート非含有の被験製剤の一部は機械的応力により悪影響が見られた。
【0479】
凍結融解ストレス及び5℃で1ヵ月間の保存は、被験製剤のペプチド含有量に影響を与えなかった。ペプチド含有量は、5℃及び25℃で3ヵ月間保存した製剤においても安定なままであった。
【0480】
40℃で3ヵ月間保存すると、被験製剤のペプチド濃度が僅かに低下したことが認められた。しかしながら、これらは全て目標範囲内に充分収まったままであった。
【0481】
濁度
350nm(OD350nm)及び550nm(OD550nm)又は580nm(OD580nm)の何れかで測定した光学濃度(OD)の値を試料の濁度の評価に用いる。
【0482】
T0における濁度(OD350nm及びOD550nm)は、調製時に析出が見られた1種の製剤を除く全ての製剤で非常に低かった。
【0483】
濁度の値は、被験製剤に凍結融解ストレス及び機械的応力を与えた後、並びに1ヵ月間保存(全温度)した後も非常に低かった。但し、ポリソルベート非含有の被験製剤は、機械的応力を与えた後の濁度が非常に高くなった(OD350nm±0.10)。25℃で1ヵ月間保存した後も、濁度の値は低いままであった。40℃で1ヵ月間保存した後、T0で析出が見られた製剤を含む一部の製剤で濁度(OD350nm)が僅かに上昇した。OD550nmの値は、25℃及び40℃で保存した後も実質的に変化しなかった。
【0484】
3ヵ月間保存すると、40℃で保存した一部の製剤にも濁度の僅かな上昇が見られた。しかしながら、OD350nmの値は0.03及び0.02であり、概してこれらの試料の濁度は依然として低かった。
【0485】
マイクロフローイメージング(商標)(MFI)
フローイメージング顕微鏡を用いることにより、試料中に存在するサブビジブル粒子を並べて可視化することができる。
【0486】
この技法は、顕微鏡システムの視野内に配置されたフローセルの中を試料の連続した流れが通過する際に、明視野像を連続するフレームに撮像するものである。試料中に存在する粒子のデジタル画像を、その大きさ及び数を定量化する画像形態解析ソフトウェアで処理する(Zoells,S et al.,The AAPS Journal.Vol 15(4),p.1200,2013)。
【0487】
マイクロフローイメージング測定は5200粒子解析システムを用いて行う。
【0488】
測定を実施する際はMFI View System Software(MVSS)バージョン2-R2-6.1.20.1915を使用し、試料の解析にはMFI View Analysis Suite(MVAS)ソフトウェアバージョン1.3.0.1007を使用する。
【0489】
T0においては、析出が認められた(即ち、高濃度のサブビジブル粒子が測定された)製剤を除く全ての製剤で、サブビジブル粒子が低濃度であったことがMFIにより判明した。
【0490】
5℃で1ヵ月間保存した後も、どの被験製剤のサブビジブル粒子濃度にも影響が見られなかった。
【0491】
25℃又は40℃で1ヵ月間保存すると、殆どの製剤でサブビジブル粒子数にごく僅かな増加が認められたものの、サブビジブル粒子の濃度は依然として低いままであったため、安定性が良好であることが判明した。
【0492】
また、T-1m_25℃及び/又はT-1m_40℃においては、ポリソルベート非含有の1種の製剤で高濃度のサブビジブル粒子が認められた。
【0493】
T-1m_25℃及び/又はT-1m_40℃においては、T0で析出物が見られた製剤、pHが5.5±0.01以下の製剤等の他の製剤にも高濃度のサブビジブル粒子が認められ、10mMのヒスチジン-HCl及び10%のトレハロースを含むpH6.0±0.01の1種の製剤では、サブビジブル粒子の含有量がかなり変化した。
【0494】
5℃、25℃、及び40℃で3ヵ月間保存した後の被験製剤のサブビジブル粒子濃度は低く、安定性が非常に良好であることが認められた。
【0495】
凍結融解ストレスは、これらの条件下で試験した殆どの製剤の粒子数に影響を及ぼさなかった。アルギニンを含むヒスチジンベースの2種の製剤のみ、これらの条件下でサブビジブル粒子が明らかに増加し、目視検査と一致した。
【0496】
殆どの製剤は、機械的応力に対し非常に良好な安定性を示した。ポリソルベート非含有の2種の被験製剤のみ、サブビジブル粒子が著しく増加し、目視検査と一致した。
【0497】
概して、クエン酸塩製剤及び/又はpHが5.0~5.5の製剤はサブビジブル粒子の数が最も多くなるようであり、一方、ヒスチジン又はリン酸塩を含む製剤は、サブビジブル粒子の数がより少ないようである。
【0498】
高速サイズ排除クロマトグラフィー(HP-SEC)
ストレスなしのROSE-010試料においては、明確な単量体ピークに加えて、高分子量種(HMWS)及び低分子量種(LMWS)に対応するピークも280nmで認められた。HP-SEC法が単量体、HMWS、及びLMWSの含有量の変化を検出する能力を、ストレスを与えた試料を用いて調査した。40℃で1週間保存した後にHMWS含有量が僅かに増加したことによって示されるように、この方法は分解物を検出することが可能であった。複数回の凍結融解サイクルはSECプロファイルに影響しなかった。機械的応力により全体のシグナル強度が実質的に低下した。
【0499】
相対的単量体含有量
T0において、幾つかの被験製剤の単量体含有量は約96%であった。
【0500】
但し、T0において、クエン酸塩製剤の単量体含有量はそれよりも低く、約80%であった。等張化剤としてNaClを含む製剤の単量体含有量も低かった(67.6%~81.9%の範囲)。アルギニンを含む2種のヒスチジンベースの製剤の単量体含有量もT0において非常に低かった(64.9%)。これらの製剤では、25℃で1ヵ月間保存した後の単量体含有量は一層低下した(単量体含有量は、クエン酸塩ベースの製剤で63.2~70.7%の範囲、NaClベースの製剤で44.4~59.6%の範囲となった)。概して、単量体含有量は、製剤を40℃で1ヵ月間保存すると一層低下した(特に、NaClを含む製剤)。NaClを含む被験製剤の単量体含有量は、5℃で1ヵ月間保存した場合も、T0と比較して低下した。
【0501】
残りの被験製剤の、5℃で1ヵ月間又は25℃で1ヵ月間保存した後の単量体含有量は、アルギニンを含む2種のヒスチジンベースの製剤(5℃で66.5%、25℃で78.3%)を除いて、比較的変化しなかった。これらの製剤の単量体含有量は、40℃で1ヵ月間保存すると僅かに低下した。
【0502】
測定された単量体含有量は、殆どの安定な製剤で、T-1m_5℃で96%以上、T-1m_25℃で95.8%以上、及びT-1m_40℃で94.3%以上であった。
【0503】
5℃で3ヵ月間保存した後も、このような条件下では、被験製剤の単量体含有量に影響はなかった(単量体含有量95.9%以上)。25℃で3ヵ月間保存すると、これらの製剤のうち2種の単量体含有量が僅かに低下した(T0と比較してそれぞれ0.7%及び1.6%低下、即ち、単量体含有量95.1又は95.3%以上)。40℃で3ヵ月間保存すると、3種の被験製剤の単量体含有量が僅かに低下し、これらの製剤のうち2種は穏やかな低下であった(T0と比較して7.2%及び8.2%)。3種の製剤のT-3m_40℃の単量体含有量は依然として93.0%以上であった。
【0504】
機械的応力を与えると、ポリソルベート非含有の被験製剤のうちの2種で、単量体含有量が、T0のストレスのない試料と比較してかなり低下した(約54~60%低下)。他の全ての製剤は、機械的応力に対し比較的安定なままであった。
【0505】
凍結融解ストレスは、これらの条件で試験したどの製剤の単量体含有量にも実質的に影響しなかった。
【0506】
HMWSの相対的含有量
T0において、殆どのヒスチジンベースの製剤は、相対的凝集体含有量が約1%であった。クエン酸塩ベースの製剤の凝集体含有量はそれよりも高く、(280nmで)約15~17.7%であった。クエン酸塩ベースの製剤の凝集体含有量は、両方の熱ストレス条件下で更に増加した(T-1m_25℃で約27~33.7%の範囲、T-1m_40℃で約21.7~38.6%の範囲、280nm)。
【0507】
殆どのヒスチジンベースの製剤の相対的凝集体含有量は、T-1m_5℃及び/又はT-1m_25℃では非常に低いままであり(0.8%~1.6%の範囲)、T-1m_40℃では僅かに増加した(1.2%~3.0%の範囲)。アルギニンを含有する2種のヒスチジンベースの製剤の相対的凝集体含有量は、5℃で10.2~19.7%、25℃で10.3~20.0%、40℃で13.1~20.3%の間にあった。ヒスチジン-HCl及びNaClを含むpH7.0±0.15の1種の製剤は、40℃で1ヵ月間保存した後に凝集体含有量がかなり増加した(T-1m_40℃で約30%、280nm)。他の製剤では少量の増加が見られた(T-1m_40℃で約1.2~3.0%の範囲、280nm)。
【0508】
機械的応力を与えた後、ポリソルベート非含有製剤の1種に相対的HMWS含有量のはっきりとした増加が認められた(11.1%に到達)。
【0509】
凍結融解ストレスは、これらの条件で試験した製剤の相対的HMWS含有量に実質的に影響しなかった。
【0510】
一部の製剤、特に緩衝剤としてリン酸ナトリウムを含む製剤では、異なるピーク形状が既にT0で存在しており、これは高分子量種として解釈された。しかしながら、この種の製剤のうちの2種(1種はグリセロール及びポリソルベートを含み、他はスクロース及びポリソルベートを含む)は、T0、T-1m_5℃、及びT-1m_25℃で測定された凝集体含有量が非常に低く(1.6%以下)、T-1m_40℃で僅かに増加した(それぞれ4.9%及び2.6%に到達)。
【0511】
5℃で3ヵ月間保存した後は、どの被験製剤の相対的HMWS含有量にも影響は見られなかった。25℃で3ヵ月間保存すると、これらの製剤の3種でHMWS含有量が僅かに増加した(1.7%、1.9%、及び2.2%に到達)。40℃で3ヵ月間保存すると、全ての被験製剤のHMWS含有量が大幅に増加し(2.2~8.2%)、これらの2種の製剤で最も高くなった(5.7%及び8.2%)。全ての製剤のHMWS含有量は依然として10%未満であった。
【0512】
LMWSの相対的含有量
T0において、全ての被験製剤のLMWSの相対量は280nmで約2~3.3%であった。
【0513】
機械的応力を与えると、LMWSの相対含有量は、特にポリソルベート非含有の2種の製剤でかなり増加した(49.5~50.1%)だけでなく、アルギニンを含む2種のヒスチジンベースの製剤のうちの1種(15.0%)及び等張化剤としてNaClを含む数種の製剤(16.5~22.8%の範囲)でもかなり増加した。これらの製剤はまた、5℃、25℃、及び40℃で1ヵ月間保存することによってもLMWS含有量が高くなった。例えば、アルギニンを含む2種のヒスチジンベースの製剤のLMWS含有量は、5℃で1ヵ月間保存した後、13.7%~34.8%の範囲となった。
【0514】
凍結融解ストレスを与えると、等張化剤としてNaClを含む製剤の相対的LMWS含有量が明らかに増加し(8.9~18.1%)、他の全ての被験製剤のLMWS含有量は変化しないままであった。
【0515】
残りの製剤は、5℃、25℃、及び40℃で1ヵ月間保存した後も、相対的LMWS含有量に実質的な影響は見られなかった(1.6~5.5%に到達)。
【0516】
5℃又は25℃で3ヵ月間保存した後は、どの被験製剤の相対的LMWS含有量にも影響は見られなかった。40℃で3ヵ月間保存すると、全ての被験製剤の相対的LMWS含有量が少し増加し、これらの製剤のうちの2種で4.6~5.1%に達した。
【0517】
全ての時間点及び試料でピーク全体は安定なままであった。唯一の例外は、機械的応力を与えた後のポリソルベート非含有製剤であり、これはシグナルがほぼ完全に消失した。
【0518】
逆相超高速液体クロマトグラフィー(RP-UPLC)
RP-UPLC法を安定性の指標(stability-indicating)として用いることができる可能性を、ストレスを与えた試料を用いて調査した。RP-UPLC法は、40℃で1週間保存した後に生じる新たなピークによって示されるように、分解物を検出することができる。機械的応力を与えた後の試料中に見られる析出物により、RP-UPLCクロマトグラムの総ピーク面積が低下した。
【0519】
RP-UPLCは不純物を検出する感度が高く、製剤の分析に使用することができる。
【0520】
主ピーク含有量
T0において、被験製剤の相対的主ピーク面積は、94.7%~97.1%の範囲にあった。
【0521】
5℃で1ヵ月間保存後のどの被験製剤においても相対的主ピーク面積には影響が見られなかった。
【0522】
25℃で1ヵ月間保存した後の相対的主ピーク面積は、調製時に析出が見られた製剤で僅かに低下した(91.6%及び93.1%)が、全体として、他の製剤では同じ範囲のままであった(93.1~96.3%)。
【0523】
40℃で1ヵ月間保存すると、一部の製剤は、主ピーク含有量が更に低下した(83.3%~89.2%)。例えば、クエン酸ナトリウム及びトレハロースを含むpH5.0の製剤は、主ピーク含有量が83.3%を示し、クエン酸ナトリウム及びトレハロースを含むpH6.0の1種の製剤は、主ピーク含有量が89.2%を示し、ヒスチジン-HCl及びスクロースを含むpH7.0の1種の製剤並びにリン酸ナトリウム及びスクロースを含むpH7.5の1種の製剤(両方共医薬品添加物及び界面活性剤を含まない)は、主ピーク含有量がそれぞれ89.0%及び87.6%を示した。全体として、他の被験製剤に関しては、主ピーク含有量は90.0%~94.5%の範囲のままであった。
【0524】
5℃で3ヵ月間保存後のどの被験製剤においても相対的主ピーク面積に影響は見られなかった。25℃で3ヵ月間保存した後、相対的な主ピーク面積は少し低下し(94.2~94.9%の範囲で変化)、一方、40℃で3ヵ月間保存した後はかなり低下し、観測された最小の相対的主ピーク面積は82.0~83.0%であった)。
【0525】
凍結融解ストレスは、このような条件下で試験したどの製剤の相対的主ピーク面積にも影響を及ぼさなかった。
【0526】
機械的応力は、ポリソルベート非含有製剤(相対的主ピーク面積72.0%及び89.8%)を除いて、殆どの被験製剤に実質的に影響しなかった。
【0527】
総不純物含有量
総不純物含有量に関しては逆の傾向が見られた。T0において、殆どの製剤の総不純物含有量は、2.9~3.9%の範囲で変化した。T0で測定された不純物量が最大であったのは、調製時に析出が見られた1種の製剤であった(5.3%)。
【0528】
ポリソルベート非含有製剤で、機械的応力を与えた後に総不純物の増加が観測された(総不純物10.3%及び28.0%)。凍結融解に付した製剤の総不純物含有量に著しい影響はなかった。
【0529】
不純物の量は、調製時に析出が見られた製剤(6.9%及び8.4%)を除いて、25℃で1ヵ月後に僅かに高くなり、概して4.2%~5.5%の範囲にあった。
【0530】
40℃で1ヵ月間保存した後は、全ての製剤で不純物量が更に増加した。主ピークが低下した4種の製剤(83.3%~89.2%)では、不純物量も増加していた(10.8~16.7%)。しかしながら、ヒスチジンベース又はリン酸ナトリウムベースの被験製剤の殆どは、不純物量が10%未満のままであった。
【0531】
5℃では、3又は6ヵ月間保存してさえも、被験製剤への影響は見られなかった。25及び40℃で3ヵ月間保存した製剤では緩やかな増加が見られた。T3m-5℃の総不純物含有量は3.5%~4.0%の間にあり、T3m-25℃の総不純物含有量は5.1%~5.8%の間にあり、T3m-40℃の総不純物含有量は11.7%~18.0%の間にあった。
【0532】
被験製剤の総ピーク面積は、殆どの時間点で一定のままであった。T-mech試料及びT-1m_40℃試料で、ピーク面積は僅かに高くなった。ポリソルベート非含有製剤では、機械的応力を与えた後に、シグナルがほぼ完全に消失した(データは示さず)。
【0533】
医薬製剤は、より高いpH(例えば、pH6.0±0.15~7.5±0.15)でより安定なようであり、低pH緩衝剤を含むそのような製剤の安定性はより低いようである。6.5±0.15~7.0±0.15の間のpHがペプチドの安定性に有利なようである。界面活性剤及びアミノ酸安定剤は、特にストレス条件に対し、製剤の安定性を保持するのを助けることができる。
【0534】
GLP-1又は他のGLP-1アナログを含む製剤も同様に、本明細書に記載する条件、より具体的には実験項に記載した条件と同じ条件下で安定となることが期待される。
【表9-1】
【表9-2】
【0535】
本明細書に記載する態様、実施形態、及び実施例は例示的なものであり、限定を意味するものではない。上述の実施形態の、代替物、修正物、及び均等物を含む変形は、本開示に包含されることが本発明者らにより意図されている。本出願に記載する引用文献を、本明細書の一部を構成するものとして参照により援用する。
【0536】
配列番号:1
X1X2EGTFTSDVSSYLX3GQAAKX4FIAWLVKGRX5
(式中、X1は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノヒスチジン(desaminohistidine)、2-アミノヒスチジン、β-ヒドロキシヒスチジン、ホモヒスチジン、α-フルオロメチルヒスチジン、又はα-メチルヒスチジンであってもよく、
X2は、V、A、G、T、I、又はα-メチル-Alaでありうる、
X3は、E、Q、A、T、S、又はGでありうる、
X4は、E、Q、A、T、S、又はGでありうる、
X5は、存在しないか、Gly-NH2又はGly-OHでありうる)
配列番号:2(GLP-1(7-37)
H-HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRG-OH
配列番号:3(ROSE-010)
H-HVEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGRG-OH
配列番号:4(末端グリシン残基を有しない配列番号:2)
H-HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR-NH2
配列番号:5(末端グリシン残基を有しないROSE-010)
H-HVEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVKGR-NH2
【0537】
発明の陳述
1.配列番号:1に定義されるグルカゴン様ペプチド1(GLP-1)又はそのGLP-1アナログ、緩衝剤、等張化剤、並びに任意選択的な医薬品添加物及び/又は界面活性剤を含む、液体医薬製剤。
【0538】
2.医薬製剤のpHは、6.5±0.5~7.5±0.5の間にある、陳述1に記載の医薬製剤。
【0539】
3.医薬製剤のpHは、6.0±0.15~7.5±0.15の間にある、陳述1に記載の医薬製剤。
【0540】
4.GLP-1又はそのアナログは、GLP-1(7-37)であり、配列番号:2に示されるアミノ酸配列を含む、陳述1又は2に記載の医薬製剤。
【0541】
5.GLP-1又はそのアナログは、ROSE-010であり、配列番号:3に示されるアミノ酸配列を含む、陳述1~4の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0542】
6.GLP-1又はそのアナログの濃度は、10μg/ml~2mg/mlの間にある、陳述1~5の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0543】
7.GLP-1又はそのアナログの濃度は、50μg/ml~2mg/mlの間にある、陳述1~5の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0544】
8.GLP-1又はそのアナログの濃度は、100μg/ml~1mg/mlの間にある、陳述1~5の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0545】
9.GLP-1又はそのアナログの濃度は、10μg/ml~1mg/mlの間にある、陳述1~5の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0546】
10.GLP-1又はそのアナログの濃度は、50μg/ml~750μg/mlの間にある、陳述1~5の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0547】
11.GLP-1又はそのアナログの濃度は、100μg/ml~500μg/mlの間にある、陳述1~5の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0548】
12.GLP-1又はそのアナログの濃度は、200μg/ml~500μg/mlの間にある、陳述1~5の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0549】
13.医薬製剤のpHは、6.5±0.15~7.0±0.15の間にある、陳述1~12の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0550】
14.医薬製剤は、界面活性剤を含む、陳述1~13の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0551】
15.界面活性剤は、非イオン性界面活性剤である、陳述14に記載の医薬製剤。
【0552】
16.界面活性剤は、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80、トリトンX-100、ポロキサマー、プルロニック(登録商標)F-68、又はこれらの組合せである、陳述14に記載の医薬製剤。
【0553】
17.医薬製剤は、ポリソルベートを含む、陳述1~13の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0554】
18緩衝剤は、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩、ヒスチジン、マレイン酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トロメタミンである、陳述1~17の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0555】
19.等張化剤は、糖である、陳述1~18の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0556】
20.等張化剤は、デキストロース、グルコース、グリセリン、グリセロール、マンニトール、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ソルビトール、スクロース、トレハロース、又はこれらの組合せからなる群から選択される、陳述1~18の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0557】
21.医薬製剤は、医薬品添加物を含む、陳述1~20の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0558】
22.医薬品添加物は、医薬品添加物であるアミノ酸を含む、陳述21に記載の医薬製剤。
【0559】
23.医薬品添加物であるアミノ酸は、アラニン、アルギニン、イソロイシン、グルタミン酸、グリシン、ロイシン、メチオニン、プロリン、及び同種のもの、並びにこれらの組合せである、陳述22に記載の医薬製剤。
【0560】
24.医薬製剤のpHは、6.5±0.5である、陳述1~23の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0561】
25.医薬製剤のpHは、7.0±0.5である、陳述1~23の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0562】
26.医薬製剤のpHは、7.5±0.5である、陳述1~23の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0563】
27.製剤のpHは、7.0±0.15である、陳述1~23の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0564】
28.製剤のpHは、6.5±0.15である、陳述1~23の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0565】
29.GLP-1アナログは、配列番号:3に示される通りであり、濃度は約50μg/ml~約2mg/mlである、陳述1又は28に記載の医薬製剤。
【0566】
30.GLP-1アナログは、配列番号:3に示される通りであり、濃度は約100μg/ml~約1mg/mlである、陳述1又は28に記載の医薬製剤。
【0567】
31.GLP-1アナログは、配列番号:3に示される通りであり、濃度は約100μg/ml~約500μg/mlである、陳述1又は28に記載の医薬製剤。
【0568】
32.GLP-1アナログは、配列番号:3に示される通りであり、濃度は300μg/ml±20%である、陳述1又は31に記載の医薬製剤。
【0569】
33.本開示に記載の医薬製剤。
【0570】
34.表1A、表1B、表1C、表1D、表1E、又は表4に記載の医薬製剤。
【0571】
35.単回量バイアル、複数回量バイアル、カートリッジ、又はプレフィルドシリンジ内の、陳述1~34の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0572】
36.製剤は、カプセル化されている、陳述1~34の何れか一つに記載の医薬製剤。
【0573】
37.陳述1~34の何れか一つに記載の医薬製剤を含む、単回用量又は複数回用量容器。
【0574】
38.陳述1~34の何れか一つに記載の医薬製剤を含む、プレフィルドシリンジ。
【0575】
39.GLP-1又はGLP-1アナログの投与が適応される障害又は状態の治療方法であって、陳述1~36の何れか一つに記載の医薬製剤を、それを必要とする個体に投与することを含む、方法。
【0576】
40.障害は、過敏性腸症候群(IBS)、便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)、下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)、又は下痢型過敏性腸症候群(IBS-D)である、陳述39に記載の方法。
【0577】
41.医薬製剤は、皮下投与される、陳述39又は40に記載の方法。
【0578】
42.医薬製剤は、IBS、IBS-C、IBS-D、又はIBS-Mに伴う急性疼痛時に投与される、陳述39~41の何れか一つに記載の方法。
【0579】
43.障害は、糖尿病、虚血、再灌流による組織傷害、脂質異常症、糖尿病性心筋症、心筋梗塞、急性冠症候群、肥満症、術後の異化の変化、高血糖症、脳卒中、神経変性障害、記憶・学習障害、膵島移植、機能性ディスペプシア、及び/又は再生療法を必要とする障害である、陳述42に記載の方法。
【0580】
44.GLP-1アナログは、50μg~150μgの用量で投与される、陳述39~43の何れか一つに記載の方法。
【0581】
参考文献
本出願全体を通して参照した全ての特許、特許出願、及び刊行物を、参照により本明細書の一部を構成するものとしてここに援用する。
Hellstroem PM, et al., Clinical trial: the GLP-1 analogue ROSE-101 for management of acute pain in patients with irritable bowel syndrome: a randomised, placebo-controlled, double-blind study. Aliment Pharmacol Ther 29: 198 - 206, 2009
Michael Camilleri, et al., Effect of a glucagon-like peptide 1 analog, ROSE-010, on GI motor functions in female patients with constipation-predominant irritable bowel syndrome. Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol 303: G120-G128, 2012
Mojsov, S., Int. J. Peptide Protein Research, 40:333-343 (1992)
Doyle, B.D. et al, Biophysical Signatures of Noncovalent Aggregates Formed by a Glucagonlike Peptide-1 Analog: A Prototypical Example of Biopharmaceutical Aggregation, Journal of Pharmaceutical Sciences, vol. 94(12), p. 2749, 2005
2014年2月4日に登録されたPeter Richardsonらによる米国特許第8,642,548号明細書
米国特許第6583111号明細書
国際公開第2007/028394号
国際公開第91/11457号
Zoells, S et al., The AAPS Journal. Vol 15(4), p.1200, 2013 (MFIの参考文献、78頁)
【配列表】
【国際調査報告】