(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-06
(54)【発明の名称】ドローンベースを伴う点検車両
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20230130BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20230130BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/00 511J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022532774
(86)(22)【出願日】2020-12-01
(85)【翻訳文提出日】2022-07-27
(86)【国際出願番号】 EP2020083998
(87)【国際公開番号】W WO2021110616
(87)【国際公開日】2021-06-10
(32)【優先日】2019-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】315015988
【氏名又は名称】オートストアー テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】アウストルハイム, トロンド
(72)【発明者】
【氏名】ヘルマンセン, ヨン
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022AA15
3F022CC03
3F022EE05
3F022FF00
3F022JJ11
3F022MM01
3F022MM08
3F022MM57
3F022NN38
3F022NN51
3F022NN55
3F022PP04
3F022PP06
(57)【要約】
点検車両と、保管コンテナ(106)を保管するための3次元保管グリッド(104)と、少なくとも第2のセットの軌道と略垂直に延設する少なくとも第1のセットの軌道を伴う保管グリッド上で動作する少なくとも1つのコンテナ荷役車両(201、301、404)とを備える自動保管システムにおいて少なくとも1つのコンテナ荷役車両を点検するための方法とが提供され、該点検車両は、2つのセットの車輪を備え、第1のセットの車輪は、第1のセットの軌道と係合するように配列され、第2のセットの車輪は、第2のセットの軌道と係合するように配列され、プラットフォームが、2つのセットの車輪上に搭載され、該プラットフォームが、包囲され、該エンクロージャが、少なくとも1つのドアを有することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
点検車両(501)であって、前記点検車両(501)は、保管コンテナ(106)を保管するための自動保管システム(1)の3次元保管グリッド(104)のグリッドベースのレールシステム上にある間、コンテナ荷役車両(201、301)を点検するためのプラットフォーム(502)を提供し、
前記点検車両(501)は、2つまたはそれを上回る車輪モジュールを備え、各モジュールは、前記グリッドベースのレールシステムの第1の横方向(X)に沿って前記車両を移動するように構成される第1のセットの車輪と、前記グリッドベースのレールシステムの第2の横方向(Y)に沿って前記車両を移動するように構成される第2のセットの車輪とを有し、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)と垂直であり、
プラットフォーム(502)が、前記2つまたはそれを上回る車輪モジュール上に搭載され、前記プラットフォーム(502)が、障壁(504)によって閉鎖され得る少なくとも1つの開口部を有するエンクロージャ(503)を備えること
を特徴とする、点検車両(501)。
【請求項2】
前記車輪モジュールは、1つのマスタ車輪モジュールおよび1つまたはそれを上回るスレーブ車輪モジュールとして、ともに連動するように構成される、請求項1に記載の点検車両(501)。
【請求項3】
前記点検車両(501)は、コンテナ荷役車両(201、301)が、前記点検車両(501)上のオペレータ(505)によって手動で前記プラットフォーム(502)上に上昇させられ得るように構成されるプラットフォーム(502)を有する、請求項1または2に記載の点検車両(501)。
【請求項4】
前記点検車両(501)は、前記点検車両(501)が、前記グリッド(104)上にある間、コンテナ荷役車両(201、301)を保持し得る隔室(901)を有する、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項5】
前記点検車両(501)の前記プラットフォーム(502)は、少なくとも2つの車輪モジュール(401)、随意に、4つの車輪モジュール(401)上に支持される、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項6】
前記点検車両(501)の前記プラットフォーム(502)は、少なくとも1人のオペレータ(505)を収容するようにサイズ決めされる、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項7】
制御部のセット(902)を備え、前記点検車両(501)上のオペレータ(505)が、前記制御部のセット(902)を使用して、前記点検車両(501)の移動を制御することができる、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項8】
前記点検車両(501)は、中央制御センターによって制御される、請求項1-7のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項9】
前記障壁(504)は、前記点検車両(501)が、運転中の間、前記障壁(504)が開放されることを防止する自動化機構を含む、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項10】
前記点検車両(501)は、コンテナ荷役車両(201、301)の通信デバイスと通信し得る通信デバイスを具備する、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項11】
前記コンテナ荷役車両(201、301)の通信デバイスは、無線通信デバイスである、請求項10に記載の点検車両(501)。
【請求項12】
前記点検車両(501)は、電力をコンテナ荷役車両(201、301)に提供するように構成される電力コネクタを有する、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項13】
車輪基部(401)に搭載される前記プラットフォーム(502)は、垂直軸の周囲および車輪モジュール(401)に対してのいずれかの方向に360°転回され得るように構成される、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項14】
旋回軸受が、前記点検プラットフォームと前記車輪モジュールとの間に設置され、前記車輪モジュールに対していずれかの方向に、前記点検プラットフォームが自由に回転することを可能にするために使用される、請求項13に記載の点検車両(501)。
【請求項15】
電気モータが、垂直軸の周囲および前記車輪モジュールに対してのいずれかの方向に、前記プラットフォームの回転を制御する、請求項13または14に記載の点検プラットフォーム。
【請求項16】
前記プラットフォーム(502)の区分が、前記グリッド(104)のレールの上に前記区分を降下させるために、車高調整装置を備える、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項17】
前記車高調整装置は、ラックアンドピニオン式のシステムまたは電子アクチュエータのセットのいずれかである、請求項16に記載の点検車両(501)。
【請求項18】
前記プラットフォーム(502)は、前記グリッド(104)上の軌道の幅に合致する軌道(801)のセットを有する、前記請求項のいずれかに記載の点検車両(501)。
【請求項19】
前記請求項のいずれかに記載のコンテナ荷役車両と、前記点検車両(501)とを備えるシステムであって、前記コンテナ荷役車両は、受信機を備え、前記点検車両(501)は、送信機を備え、前記コンテナ荷役車両は、前記送信機から遠隔制御信号を受信し、それらの遠隔制御信号に応答して、前記コンテナ荷役車両を操縦するように構成される、システム。
【請求項20】
保管コンテナ(106)を保管するためのグリッドベースのレールシステムを伴う3次元保管グリッド(104)を備える自動保管システム(1)において、点検車両(501)を使用してコンテナ荷役車両(201、301)を点検するための方法であって、前記点検車両(501)は、2つまたはそれを上回る車輪モジュールを備え、各モジュールは、前記グリッドレールシステムの第1の横方向(X)に沿って前記車両を移動するように構成される第1のセットの車輪と、前記グリッドベースのレールシステムの第2の横方向(Y)に沿って前記車両を移動するように構成される第2のセットの車輪とを有し、前記第2の方向(Y)は、前記第1の方向(X)と垂直であり、点検車両は、前記2つまたはそれを上回る車輪モジュール上に搭載されるプラットフォームを備え、前記プラットフォームは、障壁によって閉鎖され得る少なくとも1つの開口部を有するエンクロージャを備え、前記方法は、
a.そこに前記エンクロージャへの開口部が前記コンテナ荷役車両の隣に位置付けられる場所に、前記グリッドに沿って、前記点検車両(501)を操作するステップと、
b.前記点検車両(501)の障壁(504)を開放するステップと、
c.前記コンテナ荷役車両が、前記点検車両(501)上で受容されるように、前記コンテナ荷役車両を前記プラットフォーム(502)上に手動で上昇させるステップ、または前記点検車両(501)のプラットフォーム(502)上に前記コンテナ荷役車両を駆動させるステップのいずれかと、
d.前記点検車両(501)の障壁(504)を閉鎖するステップと
を含む、方法。
【請求項21】
前記点検車両(501)上に据え付けられるオペレータ(505)が、前記点検車両(501)を操作する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
制御センターが、前記点検車両(501)を操作する、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記ドア(504)は、前記点検車両(501)が、運転中の間、開放されることができない、請求項20、21、または22に記載の方法。
【請求項24】
前記コンテナ荷役車両(201、301)の通信デバイスの通信は、無線通信デバイスである、請求項20-23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記コンテナ荷役車両(201、301)は、前記点検車両(501)の前記プラットフォーム(502)上にあるとき、電力を前記点検車両(501)から受容する、請求項20-24のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動保管システムの3次元保管グリッドのグリッドベースのレールシステム上のコンテナ荷役車両を点検するためのシステムおよび方法に関し、より具体的には、自動倉庫システムの3次元保管グリッドのグリッドベースのレールシステム上にある間、その上のコンテナ荷役車両を点検するためのプラットフォームを提供する、点検車両と、それを動作させるための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
背景および先行技術
図1は、骨格構造100を伴う、典型的先行技術の自動倉庫システム1を開示し、
図2および3は、そのようなシステム1上で動作するために好適な2つの異なる先行技術のコンテナ荷役車両201、301を開示する。
【0003】
骨格構造100は、いくつかの直立部材102と、直立部材102によって支持される、いくつかの水平部材103とを備える。部材102、103は、典型的には、金属、例えば、押出成形されたアルミニウムプロファイルから作製され得る。
【0004】
骨格構造100は、列に配列される、保管カラム105を備える、保管グリッド104を画定し、その保管カラム105内では、容器としても知られる、保管コンテナ106が、相互の上にスタックされ、スタック107を形成する。保管グリッド104は、保管コンテナ106のスタック107の水平移動を妨げ、コンテナ106の垂直移動を誘導するが、通常、そうでなければ、スタックされると、保管コンテナ106を支持しない。
【0005】
自動倉庫システム1は、保管グリッド104の上部を横断して、グリッドパターンに配列される、レールシステム108を備え、そのレールシステム108上で、複数のコンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106をその中に降下させ、保管コンテナ106を保管カラム105の上方に輸送するように動作される。レールシステム108は、フレーム構造100の上部を横断して、第1の方向Xにコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するように配列される、平行レールの第1のセット110と、第1の方向Xと垂直な第2の方向Yにコンテナ荷役車両201、301の移動を誘導するように、レールの第1のセット110に垂直に配列される、平行レールの第2のセット111とを備える。このように、レールシステム108は、グリッド列112を画定し、その上方で、コンテナ荷役車両201、301が、保管カラム105の上方で側方に、すなわち、水平X-Y平面と平行な平面内で移動することができる。
【0006】
各先行技術のコンテナ荷役車両201、301は、車両本体201a、301aと、それぞれ、X方向およびY方向にコンテナ荷役車両201、301の側方移動を可能にする、車輪の第1および第2のセット201b、301b、201c、301cとを備える。
図2および3では、各セット内の2つの車輪は、完全に可視である。車輪の第1のセット201b、301bは、レールの第1のセット110の2つの隣接するレールと係合するように配列され、車輪の第2のセット201c、301cは、レールの第2のセット111の2つの隣接するレールと係合するように配列される。車輪201b、301b、201c、301cの各セットは、車輪の第1のセット201b、301bおよび/または車輪の第2のセット201c、301cが、任意のある時間に、レールの個別のセット110、111と係合され得るように、上昇および降下されることができる。
【0007】
各先行技術のコンテナ荷役車両201、301はまた、保管コンテナ106の垂直輸送、例えば、保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させ、保管コンテナ106をその中に降下させるために、昇降デバイス(図示せず)を備える。昇降デバイスは、保管コンテナ106に係合するように適合される、1つまたはそれを上回る把持/係合デバイス(図示せず)を備え、その把持/係合デバイスは、車両201、301に対する把持/係合デバイスの位置が、第1の方向Xおよび第2の方向Yに直交する、第3の方向Zに調節され得るように、車両201、301から降下されることができる。
【0008】
各先行技術のコンテナ荷役車両201、301は、レールシステム108を横断して保管コンテナ106を輸送するとき、保管コンテナ106を受容および格納するための保管コンパートメントまたは空間を備える。保管空間は、
図2に示されるように、かつ例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、車両本体201a内の中心に配列される、空洞を備えてもよい。
【0009】
図3は、片持ち梁構造物を伴う、コンテナ荷役車両301の代替構成を示す。そのような車両は、例えば、第NO317366号(その内容もまた、参照することによって本明細書に組み込まれる)に詳細に説明される。
【0010】
図2に示される中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、グリッド列112の側方範囲、すなわち、XおよびY方向におけるグリッド列112の範囲に等しい、XおよびY方向における寸法を伴う面積を被覆する、占有面積を有してもよい。本明細書で使用される用語「側方」は、「水平」を意味し得る。
【0011】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されるように、グリッド列112によって画定された側方面積より大きい占有面積を有し得る。
【0012】
XおよびY方向では、近隣グリッドセルは、空間がそれらの間に存在しないように、相互に接触するように配列される。
【0013】
保管グリッド104では、グリッド列112の大部分は、保管カラム105、すなわち、保管コンテナ106がスタック107内に保管される、グリッド列105である。しかしながら、グリッド104は、通常、保管コンテナ106を保管するために使用されないが、保管コンテナ106が、グリッド104の外側からアクセスされる、またはグリッド104の内外に移送され得る、アクセスステーション(図示せず)に輸送され得るように、コンテナ荷役車両201、301が、保管コンテナ106を積み降しおよび/または積み込み得る、場所を備える、少なくとも1つのグリッド列112を有する。当技術分野内では、そのような場所は、通常、「ポート」と称され、その中にポートが位置する、グリッド列112は、「ポート列」119、120と称され得る。アクセスステーションへの輸送は、水平、斜め、および/または垂直である、任意の方向に行われてもよい。例えば、保管コンテナ106は、保管グリッド104内のランダムまたは専用グリッド列112内に設置され、次いで、任意のコンテナ荷役車両によって積み込まれ、アクセスステーションへのさらなる輸送のために、ポート119、120に輸送されてもよい。用語「斜め」は、水平と垂直との間のある場所に一般的輸送配向を有する、保管コンテナ106の輸送を意味することに留意されたい。
【0014】
図1に開示されるグリッド104内に保管される保管コンテナ106が、アクセスされるべきとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの1つが、標的保管コンテナ106をグリッド104内のその位置から取り出し、それを積降ポート119に輸送するように命令される。本動作は、コンテナ荷役車両201、301を、その中に標的保管コンテナ106が位置付けられる、保管カラム105の上方のグリッド場所に移動させ、コンテナ荷役車両201、301の昇降デバイス(図示せず)を使用して、保管コンテナ106を保管カラム105から取り出し、保管コンテナ106を積降ポート119に輸送することを伴う。標的保管コンテナ106が、スタック107内の奥深くに位置する、すなわち、1つまたは複数の他の保管コンテナ106が、標的保管コンテナ106の上方に位置付けられた状態である場合、動作はまた、標的保管コンテナ106を保管カラム105から上昇させることに先立って、上方に位置付けられる保管コンテナ106を一時的に移動させることを伴う。時として、当技術分野内では「掘出」とも称される、本ステップは、続いて、標的保管コンテナ106を積降ポート119に輸送するために使用される、同一コンテナ荷役車両を用いて、または1つまたは複数の他の協働するコンテナ荷役車両を用いて、実施されてもよい。代替として、または加えて、自動倉庫システム1は、保管コンテナ106を保管カラム105から一時的に除去するタスクに特化したコンテナ荷役車両を有してもよい。いったん標的保管コンテナ106が、保管カラム105から除去されると、一時的に除去された保管コンテナ106は、元の保管カラム105の中に再位置付けされることができる。しかしながら、除去された保管コンテナ106は、代替として、他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0015】
保管コンテナ106が、グリッド104内に保管されるべきとき、コンテナ荷役車両201、301のうちの1つが、保管コンテナ106を積込ポート120から積み込み、それをそれが保管されるべき保管カラム105の上方のグリッド場所に輸送するように命令される。保管カラムスタック107内の標的位置またはその上方に位置付けられる任意の保管コンテナ106が、除去された後、コンテナ荷役車両201、301は、保管コンテナ106を所望の位置に位置付ける。除去された保管コンテナ106は、次いで、保管カラム105の中に戻るように降下される、または他の保管カラムに再配置されてもよい。
【0016】
図4は、運搬車両の車輪を説明する。運搬車両は、コンテナ荷役車両上のものと同一の車輪の設定を伴う基部を備える。車輪基部ユニットは、車輪配列が、レールグリッド(すなわち、上部レールグリッドと、輸送レールグリッドとのいずれか)上の第1の方向における移動のための第1のセットの車輪と、第1の方向と垂直な第2の方向における移動のための第2のセットの車輪とを有することを特徴とする。各セットの車輪は、車輪基部ユニットの反対側上に配列される、2つの対の車輪を備える。その中で車輪基部ユニットがレールグリッド上を進行し得る方向を変更するために、セットの車輪のうちの1つは、車輪変位アセンブリに接続される。車輪変位アセンブリは、所望の方向に進行しているセットの車輪のみが、レールグリッドと接触するように、接続されるセットの車輪を他のセットの車輪に対して上昇および降下させることが可能である。車輪変位アセンブリは、電気モータによって駆動される。さらに、再充電可能バッテリによって電力供給される、2つの電気モータが、車輪基部ユニットを所望の方向に移動させるために、セットの車輪に接続される。車輪基部ユニットの水平周縁は、二輪基部ユニットが、レールグリッドの任意の隣接グリッドセル上を相互に通過し得るように、レールグリッドのグリッドセルによって画定される、水平面積内に嵌合するように寸法を決められる。換言すると、車輪基部ユニットは、占有面積、すなわち、XおよびY方向における範囲を有してもよく、これは、概して、グリッドセルの水平面積に等しい、すなわち、XおよびY方向におけるグリッドセルの範囲、例えば、第WO2015/193278A1号に説明されるようなものであり、その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0017】
自動倉庫システムの現代の解決策を伴う問題が、コンテナ荷役車両のうちの1つがグリッド上で故障する場合、それを回収する問題が存在することである。ある使用される解決策は、オペレータがその上に座り、破損したコンテナ荷役車両を手動で操縦する、車輪付きの椅子である。本解決策を使用して、オペレータは、人員を使用して、点検エリアに戻るように故障したコンテナ荷役車両を輸送しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】国際公開第2015/193278号
【特許文献2】国際公開第2014/090684号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、独立請求項に記載され、特徴付けられる一方、従属請求項は、本発明の他の特性を説明する。
【0020】
本発明の好ましい実施形態は、保管コンテナを保管するための自動保管システムの3次元保管グリッドのグリッドベースのレールシステム上にある間、コンテナ荷役車両を点検するためのプラットフォームを提供する、点検車両であって、点検車両は、2つまたはそれを上回る車輪モジュールを備え、各モジュールは、グリッドベースのレールシステムの第1の横方向(X)に沿って、車両を移動するように構成される、第1のセットの車輪と、グリッドベースのレールシステムの第2の横方向(Y)に沿って、車両を移動するように構成される、第2のセットの車輪とを有し、第2の方向(Y)は、第1の方向(X)と垂直であって、プラットフォームが、2つまたはそれを上回る車輪モジュール上に搭載され、該プラットフォームは、障壁によって閉鎖され得る、少なくとも1つの開口部を有する、エンクロージャを備えることによって定義される。
【0021】
さらに、点検車両のプラットフォームは、少なくとも2つの車輪モジュール上に支持される。車輪モジュールは、1つのマスタ車輪モジュールおよび1つまたはそれを上回るスレーブ車輪モジュールとして、ともに連動するように構成されてもよい。
【0022】
点検車両は、コンテナ荷役車両が、手動で、プラットフォーム上に上昇させられ得るように、オペレータによって点検車両上で構成される、プラットフォームを有してもよい。点検車両は、点検車両が、グリッド上にある間、コンテナ荷役車両を保持することができる、隔室を有してもよい。さらに、点検車両のプラットフォームは、制御部のセットを使用して、少なくとも1人のオペレータを収容するようにサイズ決めされてもよく、点検車両上のオペレータは、制御部のセットを使用して、点検車両の移動を制御することができる。代替として、または加えて、点検車両は、中央制御センターによって制御されてもよい。
【0023】
プラットフォームは、例えば、4つの車輪モジュールのそれぞれがプラットフォームの角に位置付けられる、車輪モジュールの上面に搭載され得、車輪モジュールの間に懸架されるコンテナ荷役車両のための隔室を備え得る。点検車両の隔室は、プラットフォームの一部、例えば、位置付けられる部品を備え得る、またはプラットフォームの残りより低く位置付けられ得る。隔室は、車輪モジュールの基部のものに実質的に対応する、作業レベルにあってもよい。このように、隔室を形成するパネルが、レールシステムの上面と可能な限り近い、下面に位置付けられ得る一方、依然として、パネルの厚さに応じて、数ミリメートルのみより高い、隙間および上面を確実にする。隔室はまた、コンテナ荷役車両の隣に位置付けられると、レールシステム上に静置するように降下されることを可能にするために、搭載されてもよい。
【0024】
他の実施形態では、点検車両は、コンテナ荷役車両の周囲に嵌合するようにサイズ決めされる、プラットフォーム内に提供される陥凹の形態で、隔室を備えてもよい。陥凹は、1つまたは2つのグリッドセルに対応するサイズの長方形切欠を備えてもよい。
【0025】
点検車両の車輪モジュールは、全て同一のタイプであってもよい。それらはそれぞれ、下層グリッドレールシステムのグリッドセルのものに実質的に一致する、周を有してもよい。各車輪モジュールは、全てが1つのグリッドセルの周内に配列される、本体の4つの側上に対で位置付けられる、8つの車輪を具備する長方形本体を備えてもよい。1つの車輪モジュールの車輪は、二重軌道レールの第1の軌道内に乗設され、隙間を伴って、同一二重軌道レールの第2の軌道内に車輪を有する、隣接グリッドセル内の車輪モジュールを通過するように、位置付けられてもよい。各車輪モジュールは、車輪のものよりもわずかだけより高い、高さであってもよい。例えば、各車輪モジュールは、点検することが意図されている、コンテナ荷役車両の半分未満の高さのものであってもよい。
【0026】
障壁は、点検車両が、運転中である間、障壁を開放することを防止する、自動化機構を含んでもよい。
【0027】
点検車両は、コンテナ荷役車両の通信デバイスと通信し得る、通信デバイスを具備し得、コンテナ荷役車両の通信デバイスは、無線通信デバイスであり得る。点検車両はさらに、電力をコンテナ荷役車両に提供するように構成される、電力コネクタを有してもよい。
【0028】
本発明のさらなる実施形態が、コンテナ荷役車両および前述の記述のいずれかの点検車両を備える、システムにおいて構成され得、コンテナ荷役車両は、受信機を備え、点検車両は、送信機を備え得る。コンテナ荷役車両は、送信機から遠隔制御信号を受信し、それらの遠隔制御信号に応答して、コンテナ荷役車両を操縦するように構成されてもよい。
【0029】
点検車両は、車輪モジュールに搭載されるプラットフォームが、垂直軸の周囲および車輪モジュールに対してのいずれかの方向に360°転回され得るように、構成されてもよい。旋回軸受が、点検プラットフォームと車輪モジュールとの間に設置され、車輪モジュールに対していずれかの方向に、点検プラットフォームが自由に回転することを可能にするために使用されてもよい。電気モータが、プラットフォームの回転を制御してもよい。
【0030】
さらに、点検車両は、グリッドのレール上に区分を降下させるために、車高調整装置を伴うプラットフォームの区分を備えてもよい。車高調整装置は、ラックアンドピニオン式のシステムまたは油圧昇降機のセットのいずれかであってもよい。プラットフォームは、グリッド上の軌道の幅に合致する、軌道のセットを有してもよい。
【0031】
保管コンテナを保管するためのグリッドベースのレールシステムを伴う3次元保管グリッドを備える、自動保管システムにおいて、点検車両を使用して点検車両コンテナ荷役車両を点検するための方法であって、点検車両は、2つまたはそれを上回る車輪モジュールを備え、各モジュールは、グリッドレールシステムの第1の横方向(X)に沿って、車両を移動するように構成される、第1のセットの車輪と、グリッドベースのレールシステムの第2の横方向(Y)に沿って、車両を移動するように構成される、第2のセットの車輪とを有し、第2の方向(Y)は、第1の方向(X)と垂直であって、点検車両は、2つまたはそれを上回る車輪モジュール上に搭載されるプラットフォームを備え、プラットフォームは、障壁によって閉鎖され得る、少なくとも1つの開口部を有する、エンクロージャを備え、そこにエンクロージャの開口部が、コンテナ荷役車両の隣に位置付けられる場所に、グリッドに沿って、点検車両を操作するステップと、点検車両の障壁を開放するステップと、コンテナ荷役車両が、点検車両上で受容されるように、コンテナ荷役車両をプラットフォーム上に手動で上昇させるステップ、または点検車両のプラットフォーム上にコンテナ荷役車両を駆動させるステップのいずれかと、点検車両の障壁を閉鎖するステップとを含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0032】
以下の図面は、本発明の理解を促進するために添付される。図面は、ここで実施例のみとして説明されるであろう、本発明の実施形態を示す。
【0033】
【
図1】
図1は、コンテナ荷役車両が上部に延設される、先行技術の保管グリッドの斜視図である。
【
図2】
図2は、保管コンテナをその中に含有するための中心に配列される空洞を有する、先行技術のコンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図3】
図3は、保管コンテナを真下に含有するための片持ち梁を有する、先行技術のコンテナ荷役車両の斜視図である。
【
図4】
図4は、その上に異なる機器が搭載され得る、先行技術車輪モジュールの斜視図である。
【
図5】
図5は、故障したコンテナ荷役車両に向かって、点検車両に乗って操作する、オペレータとともに、グリッド上に設置される車輪モジュール上に搭載されるプラットフォームを備える、例示的点検車両の斜視図である。
【
図6】
図6は、故障したコンテナ荷役車両へのアクセスを得るために、障壁を開放した状態の
図5の点検車両の斜視図である。
【
図7】
図7は、プラットフォームのオペレータが、コンテナ荷役ロボットをプラットフォーム上に輸送する、
図5の点検車両の斜視図である。
【
図8】
図8は、コンテナ荷役車両が、プラットフォームに乗り、プラットフォームが、プラットフォームへのコンテナ荷役車両のアクセスを容易にするように誘導レールを装備する、
図5の点検車両の斜視図である。
【
図9】
図9は、プラットフォームが、車輪モジュール上に設置されるが、プラットフォームが、その中にコンテナ荷役車両が嵌合する、陥凹の形態で隔室を有する、別の例示的点検車両の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
詳細な説明
以下では、本発明が、添付の図面を参照して、さらに詳細に議論されるであろう。しかしながら、図面が、本発明を描写される主題に限定することを意図していないことを理解されたい。
【0035】
骨格構造100を伴う、典型的先行技術の自動倉庫システム10が、上記の背景の節で説明された。
【0036】
コンテナ荷役車両レールシステム108は、コンテナ荷役車両201が、異なるグリッド場所間で水平に移動することを可能にし、各グリッド場所は、グリッドセル122と関連付けられる。
【0037】
図1では、保管グリッド104は、8つのグリッドセル122の高さを伴って示される。しかしながら、保管グリッド104は、原理上、任意のサイズであることができることを理解されたい。保管グリッド104は、
図1に開示されるものより著しく広いおよび/または長くあることができる。例えば、グリッド104は、700×700の保管カラム105を上回る水平範囲を有してもよい。また、グリッド104は、
図1に開示されるものより著しく深くあることができる。例えば、保管グリッド104は、深さ、すなわち、
図1に示されるZ方向に、12を上回るグリッドセル122があってもよい。
【0038】
図2は、保管コンテナ106をその中に含有するための中心に配列される空洞を有する、先行技術コンテナ荷役車両の斜視図である。
【0039】
中心空洞コンテナ荷役車両201は、例えば、第WO2015/193278A1号(その内容は、その参照することによって本明細書に組み込まれる)に説明されるように、概して、グリッド列112の側方範囲、すなわち、XおよびY方向におけるグリッド列112の範囲に等しい、XおよびY方向に寸法を伴う面積を被覆する、占有面積を有してもよい。
【0040】
代替として、中心空洞コンテナ荷役車両101は、例えば、第WO2014/090684A1号に開示されるように、グリッド列112によって画定された側方面積より大きい、占有面積を有してもよい。
【0041】
図3は、保管コンテナ106を真下に含有するための片持ち梁を有する、先行技術のコンテナ荷役車両の斜視図である。
【0042】
図4は、車輪モジュール401を説明する。車輪モジュール401は、運搬車両の基部として使用し、保管グリッドのレールシステム上に保管コンテナを送達するために好適であり得る。
【0043】
車輪モジュール401は、コンテナ荷役車両上のものと同一の設定の車輪を備えてもよい。車輪モジュール401は、レールグリッド(すなわち、上部レールグリッドおよび輸送レールグリッドのいずれか)上の第1の方向における移動のための第1のセットの車輪402と、第1の方向と垂直な第2の方向における移動のための第2のセットの車輪403とを有する、車輪配列を特徴とする。各セットの車輪は、車輪モジュール401の反対側上に配列される、2つの対の車輪を備える。その中で車輪モジュール401がレールグリッド上を進行し得る方向を変更するために、セットの車輪のうちの1つは、車輪変位アセンブリに接続される。車輪変位アセンブリは、所望の方向に進行するセットの車輪のみが、レールグリッドと接触するように、他のセットの車輪に対して接続されるセットの車輪を上昇および降下させることが可能である。車輪変位アセンブリは、電気モータによって駆動される。
【0044】
実施形態では、再充電可能バッテリによって電力供給される、2つの電気モータが、車輪モジュール401を所望の方向に移動させるために、セットの車輪に接続される。
【0045】
車輪モジュール401の水平周縁は、2つの車輪モジュール401が、レールグリッドの任意の隣接グリッドセル上を相互に通過し得るように、レールグリッドのグリッドセルによって画定された水平面積内に嵌合するように、寸法を決められてもよい。換言すると、車輪モジュール401は、占有面積、すなわち、XおよびY方向における範囲を有してもよく、これは、概して、グリッドセルの水平面積に等しい、すなわち、XおよびY方向におけるグリッドセルの範囲、例えば、第WO2015/193278A1号に説明されるようなものであり、その内容は、参照することによって本明細書に組み込まれる。セットの車輪の各車輪は、グリッドセルの縁に沿って延在する、二重軌道レールの軌道に沿って延設されるように配列されてもよい。レールの第2の軌道は、2つの車両の間に隙間を伴う、近隣グリッドセル内を車両が通過することを可能にし得る。
【0046】
図5は、コンテナ荷役車両201、301に向かって、点検車両501に乗って操作する、オペレータ505とともに、グリッド104上に設置される車輪モジュール401上の例示的点検車両501の斜視図面である。点検車両501は、4つの車輪モジュール401上に搭載される、プラットフォーム502を備える。エンクロージャ503が、プラットフォーム502を囲繞する。本エンクロージャ503は、バーの骨格を備える。さらに、エンクロージャ503は、強化ガラスまたはプレキシガラスのような、透明材料から作製される。エンクロージャ503の主要な目的は、点検プラットフォーム502上に乗っているオペレータ505を保護することである。エンクロージャ503は、コンテナ荷役車両にアクセスすることを可能にする、少なくとも1つの開口部を有する。本開口部は、閉鎖可能な障壁504を有する。閉鎖可能な障壁504は、1つまたはそれを上回るドアのいずれか、例えば、開きドアまたは引きドアのいずれかを備えてもよい。さらに別の実施形態では、障壁504は、ドロップドアの形態にあることができる。本ドロップドアは、グリッド上のレール/軌道の幅および形状に合致する内側上に、レールまたは軌道を有することができる。これらのレール/軌道は、点検車両501に乗るコンテナ荷役車両が転動することを可能にする。例えば、ドアの形態の障壁は、点検車両501が、運転中である間、ドアを開放させることができないことを確実にする、自動係止機構を有する。事象の典型的なシナリオは、点検車両501が、当該コンテナ荷役車両に向かって操縦されることである。ドアが、通常の開きドアまたは引きドアである場合、点検車両501が、コンテナ荷役車両の隣に位置付けられると、ドアは、開放され、コンテナ荷役車両が、点検車両501上に上昇される。点検車両501が、ドロップダウンドアを有する場合、ドアは、グリッド上に落下される。ドアは、それが落下されると、ドアの最上縁が、コンテナ荷役車両の隣にあるように、位置付けられる。車両は、次いで、ドア上に上昇され、点検車両501のプラットフォーム502上に手力を使用して操縦される。点検は、点検プラットフォーム502が、グリッド上にある間、実施されることができ、コンテナ荷役車両は、グリッド上に戻るように設置される。代替として、コンテナ荷役車両は、さらに修理のために、点検ステーションに戻るように輸送されることができる。
【0047】
点検プラットフォーム502が、コンテナ荷役車両と無線で、通信し得るか、またはオペレータ505が、無線で通信することが不可能である場合、直接、点検車両501をコンテナ荷役車両に接続し得るかのいずれかとなる。点検車両501上のオペレータ505は、次いで、コンテナ荷役車両を遠隔制御することができる。
【0048】
プラットフォーム502が、4つの車輪モジュール401上に搭載されることが本明細書に説明されるが、モジュールの数は、変動し得、2つ以上の任意の数モジュールが存在することができる。2つの車輪モジュールが、点検プラットフォームを使用する場合、車輪モジュールは、3つのグリッドセルを占め得る。4つの車輪モジュールが、使用される場合、点検プラットフォームおよび車輪モジュールは、4つのグリッドセル以上からの任意の部分を占め得、正方形または長方形サイズのいずれかを有する。さらなる数の車輪モジュールは、より長いまたはより広い点検車両が、使用される場合、使用されることができる。
【0049】
図6は、コンテナ荷役車両へのアクセスを得るために、障壁504を開放した状態で車輪モジュール401上に支持される、点検プラットフォーム502を備える、
図5の点検車両501の斜視図である。本図では、点検車両501は、故障したコンテナ荷役車両に到達している。オペレータ505は、コンテナ荷役車両へのアクセスを得るために、エンクロージャ503の障壁504を開放している。オペレータ505は、点検車両501の点検プラットフォーム502に乗って、コンテナ荷役車両を上昇させることができる。オペレータ505は、コンテナ荷役車両をグリッド上に固定するか、または点検ステーションに戻るように輸送するかのいずれかを行うことができる。コンテナ荷役車両をグリッド上に固定するための利点が存在する。利点は、コンテナ荷役車両が、固定された後、それが停止した場所で動作を開始することができることである。
【0050】
図7は、プラットフォーム502のオペレータ505が、コンテナ荷役ロボットをプラットフォーム502上に輸送する、車輪モジュール401上に点検プラットフォーム502を備える、
図5の点検車両501の斜視図である。オペレータ505が、コンテナ荷役車両をプラットフォーム502上に上昇させ得るか、またはオペレータ505が、有線または無線でのいずれかでコンテナ荷役車両に接続し、コンテナ荷役車両をプラットフォーム502上で遠隔で制御し得るかのいずれかとなる。
【0051】
図8は、コンテナ荷役車両が、プラットフォーム502に乗っている、
図5の点検車両501の斜視図である。プラットフォーム502は、プラットフォーム502上へのコンテナ荷役車両のアクセスを容易にするために、誘導軌道/レール801を装備してもよい。コンテナ荷役車両の第1のセットの車輪が、プラットフォーム502の軌道/レール上に上昇した後、容易にそこまで押動されることができる。
【0052】
本実施形態で分かり得るように、点検車両501は、オペレータをグリッド上に輸送するための4つの車輪モジュール401を備える。これらの車輪モジュール401のために、プラットフォーム502が搭載される。プラットフォーム502は、オペレータ505が、据え付けられる、2つのゾーンを有し、2人のオペレータのために好適である。2つのゾーンの間に、オペレータ505が着座する、コンテナ荷役車両のための空間または隔室が存在する。コンテナ荷役車両のための空間または隔室は、プラットフォーム502の残りよりも下に降下させて、位置付けられる。これは、コンテナ荷役車両をプラットフォーム502上により容易に辿り着かせるためである。本発明の好ましい実施形態では、コンテナ荷役車両のための空間または隔室は、コンテナ荷役車両を収容するために、降下されることができる。進行の間、かつオペレータ505がコンテナ荷役車両上で点検するとき、コンテナ荷役車両を収容するための空間は、上昇されることができる。これは、その上で作業しているとき、オペレータ505がコンテナ荷役車両により容易にアクセスすることを可能にする。また、進行の間、コンテナ荷役車両のための空間を上昇させることは、プラットフォームの底部がグリッドの上部を叩打するリスクを伴わずに、点検車両501を操作することをより容易にする。プラットフォーム502の上昇および降下は、例えば、ラックアンドピニオン式のシステム、油圧、または電気アクチュエータによって、行われることができる。
【0053】
図9は、プラットフォーム502が、車輪モジュール401上に設置され、その中にコンテナ荷役車両が嵌合する、陥凹の形態で隔室901を有する、点検車両の別の実施形態の斜視図である。点検車両501の隔室901は、コンテナ荷役車両が、障壁が閉鎖された状態の隔室901に嵌合するサイズのようなものである。陥凹の形態で隔室901を使用することの利点は、それを修理する前に、コンテナ荷役車両の上昇および移動が存在しないことであり、コンテナ荷役車両は、停止後と正確に同一の場所からその動作を持続することができる。さらに、陥凹の形態の隔室901は、オペレータ505がコンテナ荷役車両を安全に修理することを可能にしながら、グリッドの残りが、依然として、動作しているため、有益である。
【0054】
本実施形態では、プラットフォーム502は、垂直軸の周囲および車輪モジュール401に対してのいずれかの方向に360°転回されることができる。プラットフォーム502は、車輪モジュール401とプラットフォーム502との間で搭載される旋回軸受を使用して、車輪モジュール401に対して転回されることができる。軸受は、電気モータによって転回されることができる。プラットフォーム502を車輪モジュール401に対して転回する電気モータは、点検車両501上に搭載される再充電可能電源のセットからその電力を取得することができる。
【0055】
車輪モジュール401は、マスタおよびスレーブ解決策を使用して、接続されることができる。本文脈では、マスタ/スレーブ構成は、2つの異なる駆動部に接続される2つの同じモータが、共通負荷に結合されると、負荷を共有する目的のために使用される。1つの駆動部は、マスタとして定義され、速度制御モードで起動するために構成される一方、スレーブとして定義される他のものは、トルク制御モードで起動するために構成される。
【0056】
参照番号の一覧
1 自動倉庫システム
100 骨格構造
102 直立部材
103 水平部材
104 保管グリッド
105 保管カラム
106 保管コンテナ
106’ 保管コンテナ
107 スタック
108 レールシステム
110 平行レールの第1のセット
111 平行レールの第2のセット
115 グリッド列
119 ポート列
120 ポート列
122 グリッドセル
250 コンテナ荷役車両
201 コンテナ荷役車両
301 コンテナ荷役車両
401 車輪モジュール
402 コンテナ荷役車両のための車輪
403 コンテナ荷役車両のための車輪
501 点検車両
502 点検車両上のプラットフォーム
503 エンクロージャ
504 障壁
505 オペレータ
801 点検車両プラットフォーム上の軌道
901 点検車両隔室
902 点検車両制御部
【国際調査報告】