IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キャプシュゲル・ベルジウム・エヌ・ヴィの特許一覧

<>
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図1
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図2
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図3
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図4
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図5
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図6
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図7
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図8
  • 特表-低減した粉末漏出を有するカプセル 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-07
(54)【発明の名称】低減した粉末漏出を有するカプセル
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/07 20060101AFI20230131BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20230131BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20230131BHJP
   A23L 5/00 20160101ALI20230131BHJP
   A23L 33/00 20160101ALI20230131BHJP
   A23L 33/15 20160101ALI20230131BHJP
   A23L 33/16 20160101ALI20230131BHJP
【FI】
A61J3/07 E
A61K9/48
A61K45/00
A23L5/00 C
A23L33/00
A23L33/15
A23L33/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022533407
(86)(22)【出願日】2020-12-03
(85)【翻訳文提出日】2022-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2020084494
(87)【国際公開番号】W WO2021110849
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】19213991.3
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20154179.4
(32)【優先日】2020-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20157494.4
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】20184127.7
(32)【優先日】2020-07-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512054458
【氏名又は名称】キャプシュゲル・ベルジウム・エヌ・ヴィ
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(72)【発明者】
【氏名】ヒルデ・バイツ
(72)【発明者】
【氏名】クリス・ファン・デン・アベーレ
【テーマコード(参考)】
4B018
4B035
4C047
4C076
4C084
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE02
4B018MD01
4B018MD23
4B018MD33
4B018MD34
4B018MD35
4B018ME14
4B018MF08
4B035LC06
4B035LG01
4B035LG15
4B035LG16
4B035LG20
4B035LG21
4B035LG26
4B035LP31
4C047BB07
4C047BB09
4C047BB11
4C047CC14
4C047CC16
4C047GG40
4C047LL12
4C047LL13
4C076AA53
4C076BB01
4C076FF70
4C084AA17
4C084MA37
4C084MA52
4C084NA20
(57)【要約】
本発明は、2つの部分、キャップおよび本体を有するカプセルシェルに関し、2つの部分は、互いに伸縮的に係合し、カプセルシェルは、粉末状または粒状の固体物質を保管するために使用され、カプセルシェルが粉末状の固体物質で充填され、かつ閉鎖されているときに粉末の最低漏出率を示す。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの別個の部分、キャップ(2)および本体(1)を有するテレスコープ型カプセルシェル、CAPSSHELLであって、前記キャップ(2)および前記本体(1)が、CAPSSHELLを閉鎖するために互いに伸縮的に係合し、
前記キャップ(2)が、閉鎖端部、CEC(20)、および開放端部を有し、
前記本体(1)が、閉鎖端部、CEB(10)、および開放端部を有し、
前記キャップ(2)が、x方向に、4つの連続したセグメントSC0、SC1、SC2、およびSC3を備え、
SC0が、CEC(20)を備え、
SC1が、前記キャップ(2)の全周にわたって延在する突起の形態で、前記キャップ(2)の閉鎖環、CRC(21)を備え、
SC2が、前記キャップ(2)の突起の領域、RPC(22)を備え、
SC3が、前記キャップ(2)の前記開放端部のリム、RIC(23)を備え、
前記本体(1)が、前記x方向に、4つの連続したセグメントSB0、SB1、SB2、およびSB3を備え、
SB0が、CEB(10)を備え、
SB1が、前記本体(1)の中空円筒形セグメント、CSB(11)を備え、
SB2が、前記本体(1)の全周にわたって延在する突起の形態で、前記本体(1)の閉鎖環、CRB(12)を備え、
SB3が、前記本体(1)の前記開放端部のリム、RIB(13)を備え、
前記RPC(22)には、RPC(22)の部分によって前記キャップ(2)の円周方向に互いに分離されている、少なくとも2つの突起、PRPC(24)が存在し、
閉位置が、CASPSHELLが閉鎖されるように、前記キャップ(2)が前記本体(1)と完全に係合する位置であり、
前記閉位置において、CRC(21)が、CRB(12)と係合し、
CAPSSHELLの任意の突起がそれぞれ、前記キャップ(2)または前記本体(1)の空洞に内向きに延在し、
前記キャップ(2)が、その長さの方向で前記本体(1)と伸縮的に係合されるとき、前記CAPSSHELLの延長が、x方向として指定され、
前記RIB(13)には、互いに分離され、かつ前記本体(1)の前記開放端部の縁部、EB(15)から前記CRB(12)に延在するが、前記CRBの前記CSBへの全長にわたって延在しない、突起の形態で少なくとも2つの空気孔、AV(14)が存在することを特徴とし、
かつ
前記RPC(22)が、前記キャップ(2)の前記全周にわたって延在する、テレスコープ型カプセルシェル、CAPSSHELL。
【請求項2】
前記キャップ(2)の最大の内径、MDC(26)が、前記RIC(23)の最大内径である、請求項1に記載のCAPSSHELL。
【請求項3】
前記本体(1)の最大の外径、MDB(16)が、前記RIB(13)の最大外径である、請求項1または2に記載のCAPSSHELL。
【請求項4】
PRPC(24)が、予め閉鎖された位置でCSB(11)と係合する、請求項1~3のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項5】
前記予め閉鎖された位置において、CRC(21)が、CRB(12)に対してRIB(13)の他の側にある、請求項1~4のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項6】
前記PRPC(24)が、前記EB(15)と前記CSB(11)に隣接する前記CRB(12)の端部との間のx方向の距離よりも大きい、前記CRC(21)の最小直径の位置からx方向の距離で前記RPC(22)に配設される、請求項1~5のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項7】
PRPC(24)が、前記予め閉鎖された位置でCRB(12)と係合する、請求項1~3のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項8】
前記予め閉鎖された位置において、CRC(21)が、CRB(12)に対してRIB(13)の他の側にある、請求項1~3または7のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項9】
前記PRPC(24)が、前記EB(15)と前記CRB(12)の最小直径の位置との間のx方向の距離に等しい、前記CRC(21)の最小直径の位置からx方向の距離で前記RPC(22)に配設される、請求項1~3または7または8のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項10】
前記RPC(22)が形成する前記くぼみのx方向の長手方向切断の形状が、湾曲形状である、請求項1~9のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項11】
前記PRPC(24)によって形成された任意の面積を除き、前記RPC(22)と、MDB(16)を有する前記本体(1)の前記円周との間に、前記キャップ(2)の前記本体(1)との伸縮係合中に干渉が生じず、
干渉が、前記キャップ(2)の内面の2つの直径方向に反対側の点の間の直径が前記MDB(16)よりも小さいことを意味し、前記MDB(16)が、前記RIB(13)の前記最大外径であり得る、請求項1~10のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項12】
前記PRPC(24)と、MDB(16)を有する前記本体(1)の前記円周との間に、前記キャップ(2)の前記本体(1)との前記伸縮係合中に干渉が生じ、
干渉が、請求項7に定義される通りである、請求項1~11のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項13】
前記RPC(22)が、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のPRPC(24)を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項14】
前記PRPC(24)が、RPC(22)の円周にわたって互いに等しい距離で配置される、請求項1~13のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項15】
すべての前記PRPC(24)が、形状および深さにおいて同一である、請求項1~14のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項16】
前記PRPC(24)が、RPC(22)の一部によりRPC(22)の始まりおよび端部からx方向に分離される、請求項1~15のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項17】
すべての前記PRPC(24)が、RIC(23)からx方向に同じ距離を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項18】
前記CRC(21)のx方向の長手方向切断の形状が、U形状またはV形状を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項19】
前記キャップ(2)の前記本体(1)との前記伸縮係合中、CRC(21)とRIB(13)との間で、前記キャップ(2)の前記本体(1)との前記伸縮係合中に、干渉、ICRCが生じる、請求項1~18のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項20】
前記閉位置において、CRC(21)が、干渉を伴ってCRB(12)と係合する、請求項1~19のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項21】
前記閉位置において、前記PRPC(24)が、CSB(11)と係合する、請求項1~20のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項22】
前記RIB(13)が、その長さにわたって2つの隣接するセグメント、前記本体(1)の前記開放端部に向かう1つのセグメント、RIBO(130)、および前記本体(1)の前記閉鎖端部に向かう1つのセグメント、RIBC(131)を有し、RIBO(130)が、RIB(13)の直径が、前記RIBO(130)の長さにわたってEB(15)に向かって減少する、テーパーを有する、請求項1~21のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項23】
前記RIB(13)が、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個のAV(14)を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項24】
前記AV(14)が、前記RIB(13)の前記周囲にわたって互いに等しい距離で配置される、請求項1~23のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項25】
前記AV(14)のすべての形状および深さが、同一である、請求項1~24のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項26】
前記CRB(12)のx方向の長手方向切断の前記形状が、U形状またはV形状を有する、請求項1~25のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項27】
CAPSSHELLの前記キャップ(2)および前記本体(1)が各々、弾性壁によって形成される、請求項1~26のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項28】
CASPHELLが、通常、セルロース誘導体、ゼラチン、プルラン、および可溶性デンプンまたは可溶性デンプン誘導体などのカプセルフィルムに使用される、フィルム形成ポリマー、FILMPOLYMを含む組成物、FILMCOMPを有する、カプセルフィルムで作製される、請求項1~27のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項29】
CAPSSHELLが、ハードカプセルシェルである、請求項1~28のいずれか一項に記載のCAPSSHELL。
【請求項30】
プロセス、PROCFORMCAPSによってCASPSHELLを調製するための方法であって、
PROCFORMCAPSにおいて、カプセルシェルが、溶液、DIPSOLから形成され、DIPSOLが、FILMPOLYMの水溶液であり、
CAPSSHELLが請求項1に定義される通りであり、FILMPOLYMが請求項28に定義される通りである、方法。
【請求項31】
成分、INGRを含む製剤、FILLFORMULで充填されたCAPSSHELLであって、INGRが、活性医薬品成分、API、医薬品、栄養補助食品、栄養補給食品、ビタミン、ミネラル、化粧品、健康食品、またはそれらの混合物であり得、
CAPSSHELLが請求項1に定義される通りである、CAPSSHELL。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの部分、キャップおよび本体を有するカプセルシェルに関し、2つの部分は、互いに伸縮的に係合し、カプセルシェルは、粉末状または粒状の固体物質を保管するために使用され、カプセルシェルが粉末状の固体物質で充填され、かつ閉鎖されているときに粉末の最小漏出率を示す。
【背景技術】
【0002】
固体形態の医薬品または他の物質のための標準的な容器は、2つの部分、キャップとも呼ばれるキャップ部分および本体とも呼ばれる本体部分を有する、カプセルシェルであり得る。キャップおよび本体は、カプセルシェルを閉鎖するために互いに伸縮的に係合する。
【0003】
特許文献1は、図1において、これらの2つの伸縮的に係合する部分、キャップおよび本体を有するそのようなテレスコープ型カプセルシェルを開示している。カプセルの本体は、空気孔を有する。さらに、本体は、本体の周囲に円周方向に延在する環閉鎖突起を有する。環閉鎖突起を有する区間に隣接して、本体は、中空円筒形状のその閉鎖端部に向かって延在する。空気孔は、環閉鎖突起を有する本体の区間の全長にわたって本体の開放端部の縁部から延在し、中空円筒形状を有する区間に延在する。キャップは、本質的に、ドーム形状の閉鎖端部に対して要求される中空円筒形状を有する。キャップは、中空円筒形状のキャップの区間において、円周の周囲に楕円形状の個々の突起を有する。これらの突起は、予め閉鎖された位置で、本体の環閉鎖突起と相互作用する。これらの楕円形状の突起を担持する区間自体は、さらなるくぼみを示さないため、突起間の面積は、キャップの中空円筒形区間の残りの部分と同じ直径を有する。
【0004】
開示されたカプセルシェルの欠点は、粉末の形態の固体物質で充填された場合の一定の漏出率である。
【0005】
漏出率を低減する、これらの伸縮的に係合する2つの部分、キャップおよび本体を有するテレスコープ型カプセルシェルが必要であった。
【0006】
本発明は、カプセルシェル内に含有される粉末物質の漏出率を低減するための、キャップおよび本体の特定の設計に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO97/17049A1
【発明の概要】
【0008】
本発明の対象は、2つの別個の部分、キャップおよび本体を有する、テレスコープ型カプセルシェル、CAPSSHELLであり、キャップおよび本体は、CAPSSHELLを閉鎖ために互いに伸縮的に係合し、
キャップは、閉鎖端部、CEC(20)、および開放端部を有し、
本体は、閉鎖端部、CEB(10)、および開放端部を有し、
キャップは、4つの連続したセグメントSC0、SC1、SC2、およびSC3を備え、
SC0は、CEC(20)を備え、
SC1は、キャップの全周にわたって延在する突起の形態で、キャップの閉鎖環、CRCを備え、
SC2は、キャップの突起の領域、RPCを備え、
SC3は、キャップの開放端部のリム、RICを備え、
本体は、4つの連続したセグメントSB0、SB1、SB2、およびSB3を備え、
SB0は、CEB(10)を備え、
SB1は、本体の中空円筒形セグメン、トCSBを備え、
SB2は、本体の全周にわたって延在する突起の形態で、本体の閉鎖環、CRBを備え、
SB3は、本体の開放端部のリム、RIBを備え、
RPCには、RPCの部分によってキャップの円周方向に互いに分離される、少なくとも2つの突起、PRPCが存在し、
閉位置は、CASPSHELLが閉鎖されるように、キャップが本体と完全に係合される位置であり、
閉位置において、CRCは、CRBと係合し、
CAPSSHELLの任意の突起はそれぞれ、キャップまたは本体の空洞に内向きに延在し、
キャップが、その長さの方向で本体と伸縮的に係合されるとき、CAPSSHELLの延長が、x方向と指定され、

RIBには、互いに分離され、かつ本体の開放端部の縁部、EBからCRBに延在する、突起の形態の少なくとも2つの空気孔、AVが存在することを特徴とし、
かつ
RPCが、キャップの全周にわたって延在する。
【0009】
略語
本明細書では、以下の略語が使用される。
【表1-1】
【表1-2】
【発明を実施するための形態】
【0010】
EBからCRBに延在するが、CRBのCSBへの全長にわたって延在しない、RIB中の該少なくとも2つのAVを提供すること、およびキャップの全周にわたって延在するRPCを提供すること、およびRPC中にPRPCを提供することによって、漏出率が低減される。
【0011】
RIB中の任意のAVは、EBからCRBまで延在するが、CRBのCSBへの全長にわたって延在しない。いずれのAVもCRBまたはCRB中で終了する。CSBは、AVまたはAVのいずれの部分も含有しない。AVがCSB中に突出する場合、これは閉位置における開口部をもたらし、粉末漏出をもたらす場合がある。
【0012】
本発明の意味での伸縮係合は、キャップの内壁と本体の外壁との少なくとも部分的な接触を意味する。それはまた、キャップおよび本体が閉位置で重なり合うところで、それらの形態の少なくとも部分的な嵌合を示すことを意味する。キャップと本体との伸縮係合は、本体上でキャップをスライドさせることによって、換言すれば、本体をキャップの空洞に挿入することによって実現され得る。本体は、開放端部が最初にキャップの空洞にスライドされる。それによって、キャップおよび本体は、少なくとも部分的な形態で、嵌合的に接続または係合される。したがって、伸縮係合は、キャップの本体との少なくとも部分的な形態嵌合係合を意味する。
【0013】
閉位置において、CAPSSHELLは、本質的に中空円筒形状を有し得る。
【0014】
閉位置において、キャップの本体との伸縮係合は、キャップのSC1にわたって、SC2にわたって、およびSC3にわたって、ならびに本体のSB3にわたって、SB2にわたって、およびSB1にわたって、またはSB1の少なくとも一部にわたって延在し得る。
【0015】
CAPSSHELLの予め閉鎖された位置は、キャップが伸縮的に、本体と部分的にのみ係合される位置である。CASPSHELLは、予め閉鎖された位置ではまだ閉鎖されていない。
【0016】
キャップが、例えば、その長さの方向で、閉位置または予め閉鎖された位置で、本体と伸縮的に係合されるときにCAPSSHELLの延長は、x方向または長手方向として指定され得る。同様に、キャップの長さおよび本体の長さは、x方向のそれらの長さを指す。したがって、長さという用語は、x方向の長さを指定するために使用されるキャップの長さは、キャップの開放端部ECの縁部からCECの端部までx方向に延在し得る。本体の長さは、EBからCEBの端部までx方向に延在する。
【0017】
本発明の意味での幅は、それぞれ、キャップまたは本体の円周に沿った方向を表す。
【0018】
本発明の意味での任意の突起は、その形状にかかわらず、それぞれ、キャップまたは本体の空洞の方向に内向きに延在する、任意の種類のくぼみまたはへこみである。内向きの方向は、壁の表面に垂直であり得る。突起によって、それぞれ、キャップまたは本体の壁のくぼみまたはへこみは、それぞれ、キャップまたは本体の外側から突起が見えるときに形成される。
【0019】
本発明の意味での深さは、外面からキャップまたは本体の空洞への方向を表す。深さの方向は、キャップまたは本体の表面に垂直であり得る。
【0020】
キャップの最大の内径、MDCは、RICの最大内径であり得る。
【0021】
本体の最大の外径、MDBは、RIBの最大外径であり得る。
【0022】
本発明の意味において、キャップの任意の直径は、別途明示的に記載されていない場合、内径、すなわち、キャップの内面の2つの直径方向に反対側の点の直径を指す。
【0023】
本発明の意味において、本体の任意の直径は、別途明示的に記載されていない場合、外径、すなわち、本体の外面の2つの直径方向に反対側の点の直径を指す。
【0024】
本体とキャップとの伸縮係合中またはその後、本体とキャップとの間に干渉が生じる。
【0025】
本発明の意味での干渉は、キャップの内面の2つの直径方向に反対側の点の直径が、CAPSSHELLが閉鎖されているとき、または予め閉鎖されているとき、すなわち、キャップおよび本体が閉位置または予め閉鎖された位置にあるとき、本体の外面の対応する直径方向に反対側の点のそれぞれの直径よりも小さいことを意味する。
【0026】
干渉は、キャップの本体との伸縮係合中にも生じ得、それは、キャップの内面の2つの直径方向に反対側の点の間の直径がMDBよりも小さいことを意味し、MDBは、RIBの最大外径であり得る。キャップが本体と伸縮的に係合されるとき、この干渉は、半径方向の張力を生成し、それによって本体上でのキャップのスライド中に力を加える必要がある。
【0027】
干渉は、干渉が生じる点でキャップおよび/または本体の変形を引き起こす。
【0028】
力は、キャップと本体との伸縮係合中、すなわち、本体上でのキャップのスライド中に干渉が生じる点および/または経路上で、キャップおよび/または本体の壁を変形させるために必要とされる。
【0029】
閉位置または予め閉鎖された位置における干渉は、キャップの本体との係合が力嵌合係合であることを意味する。
【0030】
CAPSSHELLの開位置は、キャップと本体とが互いに分離され、キャップの本体とのいかなる伸縮係合もまだ開始されていない、そのキャップおよび本体の任意の位置である。キャップの本体との伸縮係合は、キャップが開位置からx方向に本体に近づき、キャップの開放端部の縁部ECが、本体の開放端部の縁部EBとx方向に位置合わせされるときに開始する。
【0031】
予め閉鎖された位置において、キャップの本体との伸縮係合は、キャップのSC1の一部にわたって、SC2にわたって、およびSC3にわたって、ならびに本体のSB3にわたって、SB2にわたって、およびSB1の一部にわたって延在し得る。
【0032】
CAPSSHELLの一実施形態Aでは、PRPCは、CSBと予め閉鎖された位置で係合する。予め閉鎖された位置CRCでは、CRCは、CRBに対してRIBの他の側にあり、すなわち、CRCは、RIBの開放端部側にある。PRPCは、EBと距離がCSBに隣接するCRBの端部との間のx方向の距離よりも大きい、CRCの最小直径の位置からx方向の距離でRPCに配設される。
【0033】
CAPSSHELLの別の実施形態Bでは、PRPCは、CRBと予め閉鎖された位置で係合する。予め閉鎖された位置CRCでは、CRCは、CRBに対してRIBの他の側にあり、すなわち、CRCは、RIBの開放端部側にある。PRPCは、EBとCRBの最小直径の位置との間のx方向の距離が等しい、CRCの最小直径の位置からx方向の距離でRPCに配設される。
【0034】
キャップの本体との伸縮係合中、特に、本体およびキャップを予め閉鎖された位置から開位置にするとき、プレロック力PLFを適用する必要がある。PLFは、キャップを予め閉鎖された位置から開位置に移動させるために必要な力であり、好ましくは、キャップの予め閉鎖された位置から開位置への移動中に生じる最大の力である。
【0035】
スナップフィット力SFFは、キャップを閉位置から開位置に移動させるために必要な力であり、好ましくは、キャップの閉位置から開位置への移動中に生じる最大の力である。
【0036】
PLFは、好ましくはSFFよりも小さい。PLFは、0.1~0.2Nであり得る。SFFは、3~6Nであり得る。
【0037】
PLFは、キャップの本体との伸縮係合中に生じる干渉によって引き起こされ得る。
【0038】
SFFは、キャップの本体との伸縮係合中に生じる干渉によって引き起こされ得る。
【0039】
キャップの主要部は、中空円筒形状を有し得、これは、本質的にSC3、SC2、およびSC1に関連している。
【0040】
RICは、キャップの長さの0~20%、好ましくは5~15%の長さを有し得る。RICがキャップの長さの0%の長さを有する場合、RICは、実際にはECである。RICがキャップの長さの0%を超える長さを有する場合、その表面は、平坦であってもよく、キャップの中空円筒形状の一部であってよく、またはそれに寄与してもよい。
【0041】
RPCは、キャップによって形成された空洞に延在する、キャップの壁にくぼみを形成する。このくぼみは、キャップの全周にわたって延在する。RPCは、キャップの長さの30~40%、好ましくは33~40%の長さを有し得る。RPCが形成するくぼみのx方向の長手方向切断の形状は、湾曲形状、好ましくは凹んだ湾曲形状、特に楕円形の一部を形成する凹状、または平坦な底部および丸い斜面を有する浴槽の形状であり得る。RPCが形成するくぼみのx方向の長手方向切断の形状は、例えば、U形状またはV形状、好ましくはU形状を有し得る。
【0042】
RPCは、MDCよりも小さい内径を有し、RPCによって形成されたくぼみの最大深さの点、すなわち、PRPCによって形成された任意の面積を除いて、RPCのx方向の内面の最低点における、RPCの内面上の2つの直径方向に反対側の点の間の直径は、MDCの0.5~2%であってもよく、したがって、RPCによって形成されたくぼみの最大深さの点、すなわち、PRPCによって形成された任意の面積を除いて、RPCのx方向の内面の最低点における、RPCの内面上の2つの直径方向に反対側の点の間の直径DRPCは、MDCの98~99.5%であってもよい。好ましくは、RPCの内面の該最低点は、RPCの全周にわたって延在し、それによって、該最低点は、実際には直線であり、好ましくは、該最低点は、実際には、環を形成する直線であり、これは、RPCのx方向の長手方向切断の形状が、U形状またはV形状、好ましくはU形状を有し得る場合に好ましい。RPCによって形成されたくぼみの最大深さは、10~40マイクロメートルであり得る。
【0043】
PRPCによって形成された任意の面積を除いて、RPCと、MDBを有する本体の円周との間で、キャップの本体との伸縮係合中、すなわち本体上でのキャップのスライド中に干渉は生じない。これは、DRPCがMDBと等しいか、またはそれよりも大きいことを意味する。RPCと、本体とMDBとの点との間に形成された隙間の深さは、クリアランスと呼ばれ、(DRPC-MDB)/2で表され得る。クリアランスの範囲は、0~50マイクロメートル、好ましくは0~20マイクロメートルであり得、このクリアランスは、RPCの長さの最大80%、好ましくは最大70%まで連続して延在し得る。したがって、RPCは、例えば、その長さにわたって凹状のくぼみの形態で成形され得、この場合、クリアランスは、凹状のRPCの最大のくぼみの点にのみ存在し、またはRPCは、3つの連続したセグメントである、くぼみを生成する傾斜を有する第1のセグメント、平坦な底部を生成する傾斜なしの中間セグメントである第2のセグメント、およびくぼみを再び取り除くための傾斜を有する第3のセグメントでその長さにわたって成形され得る。この場合、クリアランスは、第2のセグメントの長さにわたって延在する。
【0044】
RPC、クリアランス、ならびにその定義されたサイズおよび形状、例えば、その長さは、漏出率の低減に貢献する。特に、キャップと本体との間のクリアランスが大きすぎる場合、キャップが本体上をスライドしている間に粒子がキャップと本体との間に付着する場合があると仮定される。キャップの本体上でのスライド中にクリアランスに付着している粒子によって、キャップと本体との間の隙間が拡大され得、かつ閉鎖状態でも依然として存在し得ることによって、粉末はこの隙間を通って漏出し得る。かなり小さく定義されたクリアランスを有することによって、粒子がキャップと本体との間に付着する可能性が低減する。RPCは、カプセルの充填後の最終的な閉鎖中に、キャップと本体縁部との間に、縮小され、定義された隙間を生成し、これは、例えば、大きい粒子分布を有する粉末の粉末漏出を防止するための重要なパラメータである。このため、RPCは、キャップの全周にわたって延在する必要がある。
【0045】
PRPCによって形成された任意の面積を除いて、RPCと、MDBを有する本体の円周との間で、キャップの本体との伸縮係合中、すなわち本体上でのキャップのスライド中に干渉が生じる場合、キャップが本体上でスライドする間、空気は防止されるか、または少なくとも逃げることが困難であり、それによって、カプセルの閉鎖がより困難になるか、またはさらに不可能になり、キャップは、もはや本体上の予め閉鎖された位置または閉位置で停止し得ないが、カプセルは、閉鎖中に逃げなかったが、カプセルの閉鎖中に圧縮された、空気によって生成されたカプセル中の上昇した圧力によってカチッと開封し得る。
【0046】
PRPCは、RPC中のくぼみである。PRPCによって形成されたくぼみの内面の最低点と、キャップの壁の内面のその直径方向に反対側の点との間の直径は、略記DPRPCと呼ばれてもよく、キャップの壁の内面の該直径方向に反対側の点は、RPCの内面上の点またはPRPCの内面の点であってもよい。DPRPCは、MDCの96~99%、好ましくは97~99%であり得る。
【0047】
PRPCのくぼみは、キャップによって形成された空洞に遠位に延在し、キャップの本体との伸縮係合中に、干渉IDPRPCが、PRPCによって形成されたくぼみの内面の最低点と本体の外面との間で生じ、本体は、その最大外径、好ましくはRIBであり得るMDBを有する。したがって、キャップの本体との伸縮係合中に、PRPCとRIBとの間に干渉が生じ得る。PRPCと、MDBを有する本体の円周との間には、キャップの本体との伸縮係合中に干渉が生じ得る。
【0048】
好ましくは、PRPCの形状およびPRPCによって形成されたくぼみの深さは、PRPCごとに同じであり、これは、すべてのPRPCは形状および深さが同一であることを意味する。好ましくは、PRPCの面積は、等しい長さおよび幅から幅よりも大きい長さを有する楕円形状を有する。好ましくは、PRPCの長さは、RPCの長さよりも小さい。好ましくは、PRPCの幅は、それらの長さの80~100%、より好ましくは82~90%である。好ましくは、PRPCの長さは、RPCの長さの20~30%、より好ましくは22~27%である。PRPCによって形成されたくぼみの最大深さは、60~80マイクロメートルであり得る。
【0049】
IDPRPCは、(MDB-DPRPC)/2によって発現され得、10~50マイクロメートル、好ましくは20~40マイクロメートルであり得る。IDPRPCは、PLFおよび/またはSFFに寄与し得る。
【0050】
RPCは、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のPRPC、好ましくは、4、5、6、7、または8個、より好ましくは、4、6、または8個、さらにより好ましくは、6個のPRPCを有し得る。好ましくは、PRPCは、RPCの部分によって互いに等幅で分離され、これは、PRPCがRPCの円周にわたって互いに等しい距離で配置されることを意味する。一実施形態では、RPCは、偶数のPRPCを有し得る。PRPCは、常に2つのPRPCがPRCの直径方向の反対側に位置する対を形成するように配置され得る。
【0051】
好ましくは、PRPCは、RPCの部分によって、RPCの始まりおよび終わりからx方向に分離され、これは、PRPCがRPCの始まりにもRPCの終わりにも延在しないことを意味する。好ましくは、すべてのPRPCは、RICからx方向に同じ距離を有する。特定の一実施形態では、PRPCは、RICに最も近いRPCの長さの延長の4分の1に位置する。別の特定の実施形態では、PRPCの中心は、RICの側のRPCの始まりからRPCの長さの35~65%、好ましくはRPCの長さの中央に位置する。
【0052】
PRPCおよびPRPCの幾何学的形状によって引き起こされるIDPRPC、例えば、PRPCの深さおよびさらにそれらのサイズ、すなわち、例えば、RPCの幾何学的形状に関連して、PRPCの長さおよび幅は、キャップを予め閉鎖された位置に保持することを容易にする。PLFは、PRPCの幾何学的形状によって強く影響される。PRPCなしでは、キャップが本体上の予め閉鎖された位置にあるときに、キャップが本体から簡単に落下し、これは、充填機での充填操作中、またはカプセル上の印刷の任意の適用中などの空のカプセルのあらゆる取り扱いで防止される必要があり、これは、キャップが本体上の予め閉鎖された位置にある充填ステップ自体の前に、空のカプセルが取り扱われ、実際の充填および閉鎖の前に、あらゆる取り扱いステップでキャップがこの予め閉鎖された位置に留まる必要があるためである。しかし、他の側では、PLFは、高すぎてはならず、これは、充填機が、一旦予め閉鎖された位置にあるカプセルが充填機に充填されると、最初はキャップを本体から取り外すことによってカプセルを開封し、この取り外しのためにPLFは高すぎてはならず、そうでなければ、充填機は、もはやカプセルを開封する、すなわちキャップを本体から取り外すことができなくなり得、そのような未開封のカプセルは、充填プロセスにおいて無駄なカプセルであるためである。PRPC、その幾何学的形状、およびPRPCの幾何学的形状によって引き起こされるIDPRPC、例えば、PRPCの深さ、およびさらにそれらのサイズ、すなわち、例えば、RPCの幾何学的形状に関連して、PRPCの長さおよび幅は、漏出率を低減するために、または漏出率を低レベルに保持するためにも、必須であり、これは、PRPCによって引き起こされる干渉が、隙間よりも再び大きすぎる場合、すなわち、キャップが本体上でスライドする間、RPCと本体との間のクリアランスが拡大され、大きくなりすぎ、キャップが本体上でスライドする間、キャップと本体との間に粒子が再び付着する場合があり、それによって、説明されるように、RPCの選定された幾何学的形状によるクリアランスの最適化によって引き起こされる所望の漏出率の低減が、オフセットされるからである。このため、実施形態Aでは、予め閉鎖された位置のPRPCが既にCSBと係合し、もはやCRBの領域に位置しないため、実施形態Aは、実施形態Bよりも好ましく、したがって、カプセルが充填され、キャップを予め閉鎖された位置から閉位置に移動させることによって閉鎖されているとき、実施形態AにおけるRPCと本体との間のクリアランスは、実施形態Bにおいて、PRPCと本体とのいかなる干渉により影響を受けることが少ない。
【0053】
CRCは、キャップの長さの13~23%、好ましくは13~20%、より好ましくは13~17%の長さを有し得る。CRCは、キャップによって形成された空洞へのキャップの壁のくぼみを形成する。CRCによって形成されたくぼみの最大深さの点、すなわち、CRCのx方向の内面の最低点におけるCRCの内面上の2つの直径方向に反対側の点の間の直径DCRCは、MDCの95~97.5%である。好ましくは、CRCの内面のこの最低点は、CRCの全周にわたって延在し、それにより、該最低点は、実際には、環を形成する線、好ましくは直線である。
【0054】
DCRCは、DRPCと等しいか、またはDRPCより小さくてもよく、好ましくはより小さい。
【0055】
DCRCは、DPRPCと等しいか、またはDPRPCより小さくてもよく、好ましくはより小さい。
【0056】
CRCのx方向の長手方向切断の形状は、湾曲形状、好ましくは凹んだ湾曲形状を有し得、これは、該最低点が実際に環を形成する直線である場合、U形状またはV形状、好ましくはV形状を有し得る。
【0057】
キャップの本体との伸縮係合中、干渉ICRCは、CRCによって形成されたくぼみの内面の最低点と本体の外面との間で生じ、本体は、その最大外径、好ましくは、RIBであり得るMDBを有する。ICRCは、SFFに寄与する。したがって、ICRCは、キャップの本体との伸縮係合中にCRCとRIBとの間で生じ得る。ICRCは、60~100マイクロメートルであり得る。
【0058】
閉位置において、CRCは、干渉を伴ってCRBと係合してもよく、干渉は、20~40マイクロメートルであり得る。
【0059】
閉位置において、PRPCは、CSBと係合し得る。
【0060】
一実施形態では、キャップは、1つのみの閉鎖環、CRCを有する。
【0061】
一実施形態では、本体は、1つのみの閉鎖環、CRBを有する。
【0062】
キャップが1つのみの閉鎖環、CRCを有し、かつ本体が本体の1つのみの閉鎖環、CRBを有する場合、これらの2つの閉鎖環は、閉位置で互いに相補的である。
【0063】
キャップが1つのみの閉鎖環、CRCを有し、かつ本体が本体の1つのみの閉鎖環CRBを有する場合、キャップのこの1つの閉鎖環、CRCは、本体のこの1つの相補的な閉鎖環、CRBと閉位置で係合する。
【0064】
一実施形態では、本体の領域CSBおよびCEBは、円周環の形態で内向きに延在する突起を有せず、好ましくは、本体の領域CSBおよびCEBは、いかなる内向きに延在する突起も有さず、より好ましくは、本体の領域CSBは、いかなる突起も有さない連続的かつ円周方向に平坦な表面を有する。
【0065】
CECは、キャップの長さの30~45%、好ましくは30~40%の長さを有し得る。CECは、任意の形態を有し得る。一実施形態では、CECは、ドーム形状である。
【0066】
CECとCRCとの間の移行におけるCECおよびCRCの内径は、同一の直径D-CEC-CRCであり得、すなわち、CECおよびCRCは、直径の段階的な変化なしに一方から他方へ移行する。
【0067】
CRCとRPCとの間の移行におけるCRCおよびRPCの内径は、同一の直径D-CRC-RPCであり得、すなわち、CRCおよびRPCは、直径の段階的な変化なしに一方から他方に移行し得る。
【0068】
RPCとRICとの間の移行におけるRPCおよびRICの内径は、同一の直径D-RPC-RICであり得、すなわち、RPCおよびRICは、直径の段階的な変化なしに一方から他方に移行し得る。
【0069】
CRCとRPCとの間の移行と、RPCとRICとの間の移行との間に、RPCによって形成されたくぼみが生じ、すなわち、CRCとRPCとの間の移行と、RPCとRICとの間の移行との間の直径は、直径D-CRC-RPCおよびD-RPC-RICに対して減少する。
【0070】
D-CEC-CRC、D-CRC-RPC、およびD-RPC-RICは、同一であってもよく、それらは、MDCと同一であってもよい。
【0071】
本体の主要部は、中空円筒形状を有し得、これは、本質的にSB1、SB2、およびSB3に関連する。
【0072】
本体の主要部の中空円筒形状は、テーパーを有してもよく、本体の閉鎖端部における本体の主要部の直径は、本体の開放端部における本体の主要部の直径よりも小さい。好ましくは、本体の主要部のテーパーは、少なくともSB1にわたって、より好ましくはCSBにわたって延在する。本体の中空円筒部がテーパーを有する場合、本体の中空円錐部と称される場合もある。したがって、本発明の意味において、中空円筒形はまた、中空円錐形を包含する。
【0073】
好ましくは、本体の中空円筒部のあらゆるテーパーは、閉位置におけるCAPSSHELLの本質的に中空円筒形状の印象が依然として維持されるように、非常に小さい。
【0074】
RIBは、本体の長さの4~8%の長さを有し得る。
【0075】
一実施形態では、RIBの直径は、RIBの長さにわたって同じであり得る。
【0076】
別の実施形態では、RIBは、その長さにわたって2つの隣接するセグメント、本体の開放端部に向かう1つのセグメント、RIBO、および本体の閉鎖端部に向かう1つのセグメント、RIBCを有する。RIBOおよびRIBCが一方から他方へ移行する場合、RIBOおよびRIBCの外径は、同じであってもよく、したがって、RIBOからRIBCへの移行において外径は段階的に変化し得ない。RIBOは、RIBOの長さにわたってRIBの直径がEBに向かって減少するテーパーを有し得、それにより、EBは、RIBCよりも小さい直径を有する。これは、キャップが本体上でスライドするときに、キャップと本体との位置合わせ、およびキャップの本体との伸縮係合の始まりを容易にする。
【0077】
一実施形態では、RIBCは、その長さに対して同じ直径を有し得る。好ましくは、RIBCの直径は、本体の開放端部に向かってその端部におけるCSBの直径と同じ直径である。
【0078】
別の実施形態では、RIBCは、本体の閉鎖端部まで直径を減少するテーパーを有し得る。これは、本体の主要部、特にCSBが、本体の閉鎖端部に対する方向でCSBの直径を減少するそれぞれのテーパーを有する場合にも好ましい。好ましくは、RIBCのテーパーは、本体の主要部、特にCSBが有するのと同じテーパーであり得る。好ましくは、RIBCの直径および本体の開放端部に向かう方向におけるテーパーによるその変化は、本体の開放端部に向かうCSBの直径の延長であり、その変化に対応する。それによって、RIBCのテーパー表面は、CSBのテーパー表面の延長である。
【0079】
RIBは、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12個のAV、好ましくは4、5、6、7、8、9、10、11、または12個のAV、より好ましくは6、7、8、9、10、11、または12個のAV、さらにより好ましくは6、7、8、9、10、または11個のAV、特に6、7、8、9、または10個のAVを有し得る。一実施形態では、RIBは、偶数のAV、好ましくは4、6、8、10、または12個のAV、より好ましくは6、8、または10個のAV、さらにより好ましくは8個のAVを有し得る。
【0080】
好ましくは、AVは、RIBの部分によって、より好ましくは、RIBの部分によって互いに等幅で分離される。これは、より好ましくは、AVがRIBの円周にわたって互いに等しい距離で配置され、RIBのそれぞれの部分が、AVの間にあり、それによって、各AVを隣接するAVから分離することを意味する。AVは、AVのうちの2つが常にRIBの直径方向の反対側に位置する対を形成するように配置され得、好ましくは、AVの数は偶数である。
【0081】
AVは、RIBのくぼみである。AVによって引き起こされるくぼみは、RIBの直径を減少する。AVによって形成されたくぼみの外面の最低点と、RIBの壁の直径方向の反対側の点の外面との間の直径DAVは、MDBの99~99.9%、好ましくは99.2~99.8%、さらにより好ましくは99.3~99.7%、特に99.4~99.7%であり得る。
【0082】
好ましくは、AVの面積の形状およびAVによって形成されたくぼみの深さは、AVごとに同じであり、すべてのAVが同一であることを意味し、これは、AVのすべての形状および深さが同一であることを意味する。
【0083】
RIBがテーパーを有さない場合、AVの長手方向断面は、矩形形状を有し得る。RIBCまたはRIBOがテーパーを有するとき、AVの長手方向断面は、RIBがテーパーを有さない1つまたは複数の領域の長さにわたって矩形形状を有し得、RIBがテーパーを有する1つまたは複数の領域の長さにわたってそれぞれの台形形状を有し得、RIBCおよびRIBOの両方がAVのそれぞれの部分よりもテーパーを有するとき、それぞれの台形形状を有し得る。
【0084】
AVの長さは、RIBの長さと同じである。それによって、AVは、EBからCRBまで延在する。好ましくは、RIBからCRBへの移行におけるCRBの外径は、この移行におけるRIBの外径と同じであり、これは、外径がRIBとCRBとの間の移行時に段階的に変化しないことを意味する。CRBは、RIBに対して本体の空洞への突起であるため、AVは、それらの深さに従ってCRBの始まりに延在する:AVは、AVの突起の深さがCRBの突起の深さに等しい点まで、CRBに延在する。AVは、CSBまで延在しない。
【0085】
好ましくは、AVの最大幅は、AVの長さと同じか、またはそれより小さく、好ましくは、AVの幅は、AVの長さの85~100%、より好ましくは90~100%である。
【0086】
好ましくは、AVの表面の最低点は、AVの全長にわたって延在し、それによって、該最低点は、実際には、x方向に延在する線、好ましくは直線である。
【0087】
好ましくは、AVの面積の表面は、平坦である。
【0088】
漏出率を低減するために、AVは、巨大な深さを有しないが、かなり浅いため、DAVのサイズは、MDBのサイズに閉鎖される。AVがかなり浅い場合、RIBが、市販のカプセルで一般的に直面する通常の2つのAVよりも多くのAVを有することが好ましく、好ましいAVの数は、本明細書で与えられる通りである。AVの数が多いほど、AVの深さがかなり浅くても、カプセルの閉鎖中にキャップが本体上をスライドするときに空気が依然として逃げることが容易になる。さらに、最適なPLFと組み合わせてRIB上に2つを超えるPRPCを有することにより漏出率を低減することが好ましく、好ましいPRPCの数は、本明細書で与えられる通りである。AVの数とは異なり、PRPCおよびAVの等しい円周分布とともに等しい数ではないPRPCの数を有することは、PRPCが、RPC上でAVがRIB上に有するのと同じ円周位置を有することができないことを確実にするのに有益であり、これにより、キャップが本体上をスライドする間、PRPCが実際にAVをスライドすることが可能になり、これは、PLFのより高い変動をもたらす:PRPCがAVをスライドするようにキャップおよび本体が位置合わせされているときは、PLFがより低くなり、PRPCが、AVと円周方向に位置合わせされていないため、キャップが本体上をスライドしている間はAVをスライドしないときは、PLFがより高くなる。充填プロセス中、例えば充填機において、キャップおよび本体を、PRPCおよびAVの円周方向の位置に対して、各々に対して規定された相対位置に位置合わせさせることは、実用的ではないが、むしろ、充填中、例えば充填機において、本体に対するキャップの円周方向の位置合わせは、任意であり、カプセル間で変動し得るため、AVの数とは異なる数のPRPCを有することが望ましく、好ましくは本明細書で言及されるように、AVおよびPRPCは、それぞれ、RIBの部分によって、およびRPCの部分によって、それぞれ等幅で互いに分離される。これは、好ましくは、AVおよびPRPCが、それぞれRIBおよびRPCの円周にわたって互いにそれぞれ等しい距離で配置されることを意味する。それによって、PLFの可能な変動は、この設定では、それぞれ、各AVの間および各RPCの間の等しい距離が低減するが、PRPCとAVとの数が等しくない場合、すべてのPRPCがAVと円周方向に位置合わせすることは不可能であるが、常に少なくとも1つのPRPCが、AVと円周方向に位置合わせせず、キャップが本体上でスライドするときにAVを通ってスライドしない。キャップおよび本体のそのような一実施形態は、8つのAVと6つのPRPCとの組み合わせを有する。
【0089】
CRBは、本体の壁のくぼみを本体によって形成された空洞へ形成する。
【0090】
CRBは、本体の長さの4~8%の長さを有し得る。CRBによって形成されたくぼみの最大深さの点、すなわち、CRBの外面のx方向の最低点におけるCRBの外面の2つの直径方向に反対側の点の間の直径DCRBは、MDBの90~98%、より好ましくは92~98%、さらにより好ましくは94~98%、特に96~98%、より特には97.5~98%である。好ましくは、CRBの外面のこの最低点は、CRBの全周にわたって延在し、それにより、該最低点は、実際には、環を形成する線、好ましくは直線である。
【0091】
好ましくは、CRBの直径およびRIBの直径は、CRBからRIBへの移行において等しい。これは、CRBからRIBへの移行において、直径の段階的な変化がないことを意味する。
【0092】
好ましくは、CSBからCRBへの移行において、CSBの直径およびCRBの直径は等しい。これは、CSBからCRBへの移行において、直径の段階的な変化がないことを意味する。
【0093】
好ましくは、CRBの直径は、CRBによって形成されたくぼみの最大の深さを有する点に到達するまで、CRBのRIBへの移行から本体の端部への方向に段階的に変化することなく減少し、次いで、CRBからCSBへの移行に到達するまで、この最低点から本体の端部への方向で段階的に変化することなく再び増加する。
【0094】
好ましくは、CRBのx方向の長手方向切断の形状は、湾曲形状、好ましくは凹んだ湾曲形状を有し得、これは、該最低点が実際に環を形成する直線である場合、U形状またはV形状、好ましくはU形状を有し得る。
【0095】
CSBおよびCEBを合わせた長さは、本体の長さの85~90%であり得る。
【0096】
任意選択で、CSBは、閉位置でPRPCと係合する、PRPCに対応する1つまたは複数の突起を有し得る。該突起は、本体の全円周にわたって延在するくぼみの形態の環であり得る。好ましくは、該係合は、PRPCとこの任意選択の突起との間に干渉はない。
【0097】
CEBは、任意の形態を有し得る。一実施形態では、CEBは、ドーム形状である。
【0098】
好ましくは、キャップは、4つの連続したセグメントSC0、SC1、SC2、およびSC3を有する。
【0099】
好ましくは、本体は、4つの連続したセグメントSB0、SB1、SB2、およびSB3を有する。
【0100】
好ましくは、
SC0は、CECであり、
SC1は、CRCであり、
SC2は、RPCであり、
SC3は、RICである。
【0101】
好ましくは、
SB0は、CEBであり、
SB1は、CSBであり、
SB2は、CRBであり、
SB3は、RIBである。
【0102】
CAPSSHELLのキャップおよび本体は、各々、弾性壁によって形成され得る。
弾性は、特に干渉が生じたときに、キャップの本体との伸縮係合中のキャップおよび/または本体のあらゆる破断を回避するために提供する。
【0103】
CASPSHELLは、通常、セルロース誘導体、ゼラチン、プルラン、および可溶性デンプンまたは可溶性デンプン誘導体などのカプセルフィルムに使用される、フィルム形成ポリマー、FILMPOLYMを含む組成物、FILMCOMPを有する、カプセルフィルムで作製される。
【0104】
CAPSSHELLの典型的な壁厚、すなわち、カプセルフィルムの壁厚は、当業者に知られており、典型的な値は、100または105マイクロメートルであり得、典型的な範囲は、90~110マイクロメートルであり得る。
【0105】
CAPSSHELLの典型的なサイズは、当業者に知られており、例えば、Technical Reference File Hard Gelatin Capsules、第2版、Capsugel Library,www.capsugel.comに開示されるサイズで表され得る。サイズの例は、000、00、0、1、2、3、4、または5である。
【0106】
したがって、FILMCOMPは、CASPSHELL、キャップ、本体、すなわち、それぞれ、CAPSSHELL、キャップ、および本体を形成する壁の組成物である。
【0107】
セルロース誘導体は、ヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース、HPMC)であり得る。
HPMCの例としては、約29%のメトキシ基および約10%のヒドロキシプロポキシル基を含有するHPMC2910、約29%のメトキシ基および約6%のヒドロキシプロポキシル基を含有するHPMC2906、ならびに約22%のメトキシ基および約8%のヒドロキシプロポキシル基を含有するHPMC2208が挙げられる。
【0108】
ポリマーは、単独で、または混合物として使用され得る。
【0109】
CAPSSHELLは、ハードまたはソフトカプセルシェル、好ましくはハードカプセルシェルであり得る。
【0110】
CAPSSHELLは、水を含み得る。水は、CAPSSHELLを調製するための水性組成物を使用している製造プロセスに由来するため、CAPSSHELL中の水は、典型的には、乾燥後にCAPSSHELLに残留する残留水である。CAPSSHELL中の水の典型的な含有量は、25重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは0~14重量%、さらにより好ましくは1~14重量%、特に2~14重量%、より好ましくは3~14重量%の水であり、重量%は、CAPSSHELLの重量に基づく。
【0111】
FILMCOMPは、塩、ゲル化剤、ゲル化補助剤、可塑剤、PH調節剤、甘味料、酸味料、防腐剤、香味料、結合剤、増粘剤、着色剤、およびそれらの混合物などの添加剤からなる群から選択されるようなさらなる物質、FURTHERSUBSTを含み得る。
【0112】
FURTHERSUBSTの可能な含有量は、0.025~25重量%、好ましくは0.04~22重量%であり得、重量%は、乾燥CAPSSHELLの総重量に基づく。
【0113】
塩の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、またはマグネシウム塩が挙げられる。ナトリウム塩の例としては、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、コハク酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、および炭酸水素ナトリウムが挙げられる。カリウム塩の例としては、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、酢酸カリウム、および炭酸カリウムが挙げられる。アンモニウム塩の例としては、塩化アンモニウムが挙げられる。マグネシウム塩の例としては、塩化マグネシウムおよび硫酸マグネシウムが挙げられる。
【0114】
これらの塩は、単独で、またはそれらの2つ以上の組み合わせで使用することができる。
【0115】
塩の総量は、乾燥重量に関して、FILMPOLYMの100重量部の総量に対して、0.5~30重量部の範囲であり得る。
【0116】
ゲル化剤の例としては、カラギーナン、ゲランガム、寒天、ペクチン、ゼラチン、キサンタンガム、蝗豆ガム、カルドラン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、グアーガム、アラビアガム、グルコマンナン、タマリンドシードガム、フルセララン、タラガム、およびカラヤガムが挙げられるが、特にこれらに限定されない。
【0117】
使用されるゲル化剤の量は、CASPSSHELLの乾燥重量に基づいて、0~10重量%、好ましくは0~5重量%の範囲内である。
【0118】
可塑剤の例としては、クエン酸トリエチル、グリセリン、Dソルビトール(D-ソルビトール/ソルビタン溶液)、D-マンニトール、トレハロース、植物油(ゴマ油、ヒマシ油)、中鎖トリグリセリド、トリアセチン、フタル酸ジオクチル(フタル酸ジオクチル)、フィトステロール、プロピレングリコール、ポリソルベート、およびポリエチレングリコール(マクロ目標)が挙げられる。
【0119】
PH調節剤の例としては、リン酸、塩酸、クエン酸、グリシン、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、ホウ酸、マレイン酸、硫酸、リンゴ酸、アンモニア、水酸化物、アミン、およびそれらの塩が挙げられる。
【0120】
甘味料の例としては、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アマチャパウダー、液体糖、フルクトース、グルコース、還元マルチトールシロップ、甘草、キシリトール、グリシン、グリセリン、グリチルリチン酸塩、黒糖、サッカリン、スクラロース、ステビア抽出物、精製白糖、精製蜂蜜、D-ソルビトール、マルチトール、マルトース、およびD-マンニトールが挙げられる。
【0121】
酸性剤の例としては、アジピン酸、イタコン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノ-デルタ-ラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、酒石酸、乳酸、乳酸ナトリウム、酢酸、フィチン酸、フマル酸、リンゴ酸、およびリン酸が挙げられる。
【0122】
防腐剤の例としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸P-ヒドロキシ安息香酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム、蘇合香抽出物、毛細血管アルテミシア抽出物、ミルトタンパク質抽出物、ソルビン酸化合物、デヒドロ酢酸ナトリウム、ナイシン、二酸化硫黄、ペクチン分解物、およびイプシロンポリリシンが挙げられる。
【0123】
香味料の例としては、様々なエッセンス、香味料、ペパーミント、メンソール、ペパーミント、シナモン、フェンネル、および樟脳が挙げられる。
【0124】
甘味料、酸味料、および風味は、食用製品にFILMCOMPを使用する場合に好適に使用される。
【0125】
増粘剤の例としては、アルギン酸、アルギン酸塩、アラビアガム、カラヤガム、グアーガム、ゲランガム、タマリンドシードガム、タラガム、トラガントガム、カラギーナン、CMC-Ca、CMC-Na、グルコサミン、プルラン、ペクチン、ポリアクリレートナトリウム、メチルセルロース、クルドラン、および修飾デンプンが挙げられる。
【0126】
カプセルフィルムの強度は、増粘剤および結合剤の使用によって増加させることができる。
【0127】
着色剤は、黒、白、グレー、または任意の発色を有する染料または顔料であり得る。本明細書における色彩という用語は、黒、白、および灰色を除くすべての色を指す。
【0128】
本発明のさらなる対象は、プロセス、PROCFORMCAPSによって、CASPSHELLを調製するための方法であり、

PROCFORMCAPSにおいて、カプセルシェルは、溶液、DIPSOLから形成され、DIPSOLは、FILMPOLYMの水溶液であり、
CAPSSHELLおよびFILMPOLYMは、本明細書で定義される通りであり、すべてのそれらの実施形態も含む。
【0129】
PROCFORMCAPSは、当業者に知られているカプセルシェルを形成するための任意の従来のプロセス、例えば、押出成形、射出成形、鋳造、またはディップ成形、好ましくはディップ成形であり得る。
【0130】
CAPSSHELL、すなわち、キャップおよび本体、すなわち、カプセルフィルムは、DIPSOLを乾燥させることによって形成される。
【0131】
ディップ成形は、ディップコーティングとも呼ばれる。
【0132】
ディップ成形によって作製されたCAPSSHELLのキャップは、キャップの所望の形状に相補的なそれぞれの幾何学形状を有するモールドピンによって形成される。ディップ成形によって作製されたCAPSSHELLの本体は、本体の所望の形状に相補的なそれぞれの幾何学形状を有するモールドピンによって形成される。ディップ成形にそれぞれのモールドピンを使用することによって、キャップまたは本体のいずれかが得られる。
【0133】
ディップ成形は、
1.CAPSSHELLの第1の2つの部分のためのモールドピンをDIPSOLに浸漬するステップと、
2.浸漬後にモールドピン上にフィルムを形成し、モールドピン上にフィルムを提供するステップと、
3.モールドピン上の該フィルムを乾燥させて、CAPSSHELLの該第1の部分を提供するステップと、
4.CAPSSHELLの該第1の部分をモールドピンから取り出すステップと、
5.CAPSSHELLの第2の部分のためにモールドピンでステップ1~4を繰り返すステップと、を含み、
DIPSOLは、本明細書で定義される通りであり、すべてのその実施形態も含む。
【0134】
ステップ2およびステップ3は、同時に行われ得る。
【0135】
CAPSSHELLの両方の部分の調製後、両方の部分は、カプセルを形成するために互いに伸縮的に係合され得る。
【0136】
モールドピンから取り外されるカプセルシェルの部分は、カプセルシェルの所望の部分の目標長さよりもさらに長いサイズを有し得、この場合、モールドピン上およびモールドピンから取り出された後のカプセルシェルの部分は、緑色の本体を表すか、または未加工部分と呼ぶこともでき、所望の長さでカプセルシェルの所望の部分を提供するために所望のサイズに切断される。
【0137】
モールドピンは、ディップ成形のための温度PINTEMPを有し得る。一実施形態では、モールドピンは、それがDIPSOLに浸漬される場合、および浸漬後にフィルムがモールドピン上で乾燥される間、PINTEMPを有する。
【0138】
PINTEMPは、周囲温度~60℃であり得る。
【0139】
モールドピンのDIPSOLへの浸漬中のDIPSOLの温度は、周囲温度~75℃、好ましくは20~75℃、より好ましくは20~70℃、さらにより好ましくは20~65℃であり得る。
【0140】
モールドピン上のフィルムの乾燥は、空気乾燥によって行われ得る。乾燥は、高温で行われ得る。
【0141】
モールドピン上のフィルムの乾燥のための温度は、周囲温度~60℃、好ましくは20℃~60℃であり得る。
【0142】
両方の部分を接合してカプセルを形成した後、CAPSSHELLをさらに乾燥させてもよく、この乾燥は、周囲温度~60℃の温度で行われ得る。
【0143】
ディップ成形によって作製されたCAPSSHELLの典型的な壁厚は、CAPSSHELL、キャップ、および本体のセグメントまたは部分ごとに本質的に同じである。
【0144】
DIPSOLは、水中のFILMPOLYMの溶解物、DISSOLによって調製され得る。
【0145】
DIPSOLは、FURTHERSUBSTをさらに含んでもよく、これは、水中にFILMPOLYMを溶解させる前に水と混合されてもよく、またはそれは、FILMPOLYMの水溶液と混合されてもよい。
【0146】
DIPSOLは、CAPSSHELLの乾燥重量に基づいて、FILMCOMP、すなわちCAPSSHELL中のFILMPOLYMおよび任意のFURTHERSUBSTの量に等しい、DIPSOLの乾燥重量に基づく量で、FILMPOLYMおよび任意のFURTHERSUBSTを含む。
【0147】
FILMPOLYMおよび任意のFURTHERSUBSTの量は、FILMCOMP、すなわちCAPSSHELL中のFILMPOLYMおよび任意のFURTHERSUBSTの所望の量を提供するために、DIPSOL中のFLIMPOLYMおよび任意のFURTHERSUBSTの所望の量が提供されるように計算および選定される。
【0148】
乾燥DIPSOL中のFLIMPOLYMおよび任意のFURTHERSUBSTの量は、乾燥FILMCOMP、すなわち乾燥CAPSSHELL中のそれぞれの量に等しい。
【0149】
本発明のさらなる対象は、成分、INGRを含む製剤、FILLFORMULを充填されたCAPSSHELLであり、INGRは、活性医薬品成分、API、医薬品、栄養補助食品、栄養補給食品、ビタミン、ミネラル、化粧品、健康食品、またはそれらの混合物であり得、
CAPSSHELLは、本明細書で定義される通りであり、すべてのその実施形態も含む。
【0150】
本発明のさらなる対象は、FILLFORMULで充填するためのCAPSSHELLの使用であり、CAPSSHELLおよびFILLFORMULは、本明細書で定義される通りであり、すべてのその実施形態も含む。
【0151】
FILLFORMULは、0.05~100重量%、好ましくは0.5~90重量%、より好ましくは1~50重量%、さらにより好ましくは5~30重量%の量のINGRを含み得、重量%はFILLFORMULの総乾燥量に基づいている。
【0152】
医薬品またはAPIの例としては、ジヒドロピリジン誘導体(例えば、ニフェジピン)、抗ウイルスHIVプロテアーゼ阻害剤(例えば、リトナビル、サキナビル)、高脂血症の治療剤(例えば、クロフィブラート)、ヨウ素化合物(例えば、イオポダートナトリウム、ヨウ化ナトリウム)、多価不飽和脂肪酸誘導体(例えば、エチルエイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA))、カロテノイド(例えば、リコペン、ビキシン、β-カロテン、キサントフィル、ルテイン)、ユビキノン(コエンザイムQ)(例えば、代謝性心臓刺激剤として使用されるウビデカレノン)、様々なビタミン誘導体、ならびにインドメタシン、コルヒチン、ジアゼパム、シロシンゴピン、ノルエチステロン、ピレタニド、プロペリシアジン、ペルフェナジン、メキタジン、メダゼパム、メナテトレノン、インデノロール塩酸塩、レセルピン、ソファルコン、ブロモクリプチンメシル酸塩、ブフェトロール塩酸塩、およびオクスプレノロール塩酸塩である。ビタミン誘導体のうち、使用には脂溶性のものが好ましい。例としては、ビタミンA誘導体(例えば、トレチノイン、肝油、パルミチン酸レチノール)、ビタミンA類似体(例えば、エトレチナート)、ビタミンD誘導体、ビタミンE誘導体(例えば、ニコチン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウム)、またはビタミンK誘導体(例えば、フィトナジオン(ビタミンK1)、メナキノン(ビタミンK2)、メナジオン(ビタミンK3)、メナテトレノン、フィトナジオン)が挙げられる。
【0153】
INGRとしての医薬品またはAPIは、単独、あるいは任意のベースもしくは担体、添加剤、または賦形剤との組み合わせのいずれかで、CAPSSHELLに充填することができる。脂溶性または水溶性のいずれかの、任意のタイプのベースまたは担体は、医薬品またはAPIの活性を損なわず、強度、ガス透過性、および崩壊または溶解プロファイルなどの、CAPSSHELLの様々な物理的特性に影響を及ぼさない限り、使用することができる。同様に、ベース自体は、他の溶媒などで加熱または希釈することの助けを借りてCAPSSHELLに充填することができる限り、常温では液体または固体の状態であり得る。そのようなベースの例としては、植物油(例えば、大豆油、ゴマ油、綿実油、オリーブ油)、脂肪酸グリセリド(例えば、中鎖トリグリセリド)、プロピレングリコール、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、トリアセチン、液体パラフィン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル、エタノール、および精製水が挙げられ、これらは単独で、または組み合わせて使用され得る。ビタミンA、D、E、およびKなどの脂溶性医薬品またはAPIを溶解するために好ましいベースは、植物油または脂肪酸グリセリドであり、中鎖トリグリセリドが特に好ましい。水溶性ベースを使用する場合、CAPSSHELLへの影響を考慮して、カプセルシェル層と医薬品もしくはAPI層との間の保護層、または結晶化阻害剤を提供することが好ましい。
【0154】
本発明のCAPSSHELLに充填される医薬品またはAPIは、好ましくは、液体形態のもの、または上記に列挙されるようなベースに溶解、懸濁、もしくは乳化されたものによって例示されるが、これらに限定されない。医薬品またはAPIはまた、固体形態(例えば、粉末、顆粒)または半固体形態(例えば、クリームまたはゲル)であり得る。
【0155】
添付の図面を参照して本発明を再度説明する。
【図面の簡単な説明】
【0156】
図1】CAPSSHELLの本体の第1の実施形態の概略断面側面図を示す。
図2】CAPSSHELLの本体の第2の実施形態の概略断面側面図を示す。
図3】CAPSSHELLのキャップの第1の実施形態の概略断面側面図を示す。
図4】CAPSSHELLのキャップの第2の実施形態の概略断面側面図を示す。
図5】閉位置における図4図2に対するオーバーレイのオーバーレイを示す。
図6】予め閉鎖された位置における図4図2に対するオーバーレイのオーバーレイを示す。
図7】閉位置における図3図2に対するオーバーレイのオーバーレイを示す。
図8】予め閉鎖された位置における図3図2に対するオーバーレイのオーバーレイを示す。
図9】EBの上面図を示す。
【0157】
添付の図面を参照して、ここで本発明をより詳細に説明する。同じ構成要素および配置は、図中で同じ参照番号によって示され、冗長性を回避するためにそれぞれの説明は省略され得る。
【0158】
図1は、4つのセグメントCEB10、CSB11、CRB12、およびRIB13を有する本体1の一実施形態を示す。
【0159】
CEB10は、ドーム形状である。CSB11は、テーパーを有する本体の中空円筒形セグメントであり、テーパーは、CSB11の直径を、本体の閉鎖端部CEB10から開放端部に向かって増加させる。CRB12は、本体の全周にわたって延在する。X方向の断面は、U形状を有する。線120は、CRB12の最下位経路、すなわち、CRB12のくぼみが最大深さを有する線を示す。RIB13は、AV14を有する。図1は、3つのAV14を示す。線140は、AV14の最下位経路、すなわち、AV14のくぼみが最大深さを有する線を示す。RIB13は、2つのセグメントRIBO130およびRIBC131を有し、RIBO130は、本体の開放端部に向かうRIB13のセグメントであり、RIBC131は、本体の閉鎖端部に向かうRIB13のセグメントである。RIBO130は、x方向にテーパーを有し、それによって、RIBO130の直径は、本体の開放端部に向かってx方向に減少する。また、RIBC131は、x方向にテーパーを有し、それによって、RIBC131の直径は、本体の閉鎖端部に向かってx方向に減少する。RIBO130がRIBC131に移行する場合、RIBO130およびRIBC131の直径は、同一であるため、RIBO130とRIBC131との間に直径の段差はない。EB15は、本体の開放端部の縁部である。MDB16は、RIBO130とRIBC131とが互いに接続する直径である。RIB13のAV14は、RIB13の完全長にわたってEB15からCRB12の始まりまで延在する。
【0160】
CSB11およびRIBC131のテーパーの傾斜は、同じである。RIBC131の面積は、CSB11の面積の延長である。
【0161】
図2は、4つのセグメントCEB10、CSB11、CRB12、およびRIB13を有する本体1の別の実施形態を示す。
【0162】
CEB10は、ドーム形状である。CSB11は、テーパーを有する本体の中空円筒形セグメントであり、テーパーは、CSB11の直径を、本体の閉鎖端部から開放端部に向かって増加させる。CRB12は、本体の全周にわたって延在する。X方向の断面は、U形状を有する。線120は、CRB12の最下位経路、すなわち、CRB12のくぼみが最大深さを有する線を示す。RIB13は、AV14を有する。図1は、3つのAV14を示す。線140は、AV14の最下位経路、すなわち、AV14のくぼみが最大深さを有する線を示す。RIB13は、2つのセグメントRIBO130およびRIBC131を有し、RIBO130は、本体の開放端部に向かうRIBのセグメントであり、RIBC131は、本体の閉鎖端部に向かうRIB13のセグメントである。RIBO130は、x方向にテーパーを有し、それによって、RIBO130の直径は、本体の開放端部に向かってx方向に減少する。RIBC131は、x方向にテーパーを有せず、したがって、RIBC131の直径は、その全長にわたって同じである。RIBO130およびRIBC131が互いに移行する場合、RIBO130およびRIBC131の直径は、同一であるため、RIBO130とRIBC131との間に直径の段差はない。EB15は、本体の開放端部の縁部である。MDB16は、RIBC131の直径である。
RIBC131の縁部の直径は、x方向においてCSB11の成長する直径の外挿である。したがって、RIBC131の縁部の直径は、本体の開放端部に向かうCSB11の縁部の直径と同じである。
【0163】
図3は、4つのセグメントCEC20、CRC21、RPC22、およびRIC23を有するキャップ2の一実施形態を示す。
【0164】
CEC20は、ドーム形状である。CRC21は、キャップ2の全周にわたって延在するキャップの閉鎖環である。CRC21のx方向の断面は、V形状である。線210は、CRCの最下位経路、すなわち、CRC21のくぼみが最大深さを有する線を示す。RPC22のx方向の断面は、U形状である。RPC22は、突起PRPC24を有する。図1は、4つのPRPC24を示し、中央の2つ(PRPC242およびPRPC243)は、側面図に示され、上のもの(PRPC241)および下のもの(PRPC244)は、x方向に断面として示される。PRPC241およびPRPC242は、互いに対してキャップの直径方向の反対側上にある。それぞれPRPC242およびPRPC243に対して直径方向の反対側にある2つのさらなるPRPCは示されない。したがって、図3に示されるキャップ2の合計は、6つのPRPC24を有する。PRPC24の面積は、長さが幅よりも大きい楕円形である。PRPC24のx方向の断面は、U形状である。PRPC24は、キャップ2の円周にわたって位置し、それらは、RPC22の一部によって分離され、互いに等しい距離を有する。PRPC24は、すべて、EC25からの同じ距離を有する。PRPC24は、x方向に対してRPC22の中央に位置する。RIC23はテーパーを有しないため、RIC23の直径は、RIC23の長さにわたって同じである。
【0165】
D-CEC-CRC2021、CEC20からCRC21への移行におけるCEC20およびCRC21の直径、
D-CRC-RPC2122、CRC21からRPC22への移行におけるCRC21およびRPC22の直径、
D-RPC-RIC2223、RPC22からRIC23への移行におけるRPC22およびRIC23の直径、
は、それぞれ同一であるので、CEC20とCRC21との間、CRC21とRPC22との間、およびRPC22とRIC23との間には、直径の段階的な変化はなく、それらは、MDC26である。
【0166】
図4は、キャップ2の別の実施形態を示し、この実施形態は、PRPC24が、EC25からのx方向に対してRPC22の長さの3分の1に位置することを除いて、図3に示される実施形態と同一である。
【0167】
図5は、閉位置における図4図2に対するオーバーレイのオーバーレイを示す図である。キャップ20は、本体10と伸縮的に係合される。CAPSSHELLは、閉位置にある。PRPC24は、CSB11と係合する。CRC21は、CRB12と係合する。
【0168】
図6は、予め閉鎖された位置における図4図2に対するオーバーレイのオーバーレイを示す。キャップ20は、本体10と伸縮的に係合される。CAPSSHELLは、予め閉鎖された位置にある。PRPC24は、CSB11と係合する。CRC21は、CRB12に対してRIB13の他の側にあり、すなわち、CRC21は、RIB13の開放端部側にある。
【0169】
図7は、閉位置における図3図2に対するオーバーレイのオーバーレイを示す。キャップ20は、本体10と伸縮的に係合される。CAPSSHELLは、閉位置にある。PRPC24は、CSB11と係合する。CRC21は、CRB12と係合する。
【0170】
図8は、予め閉鎖された位置における図3図2に対するオーバーレイのオーバーレイを示す。キャップ20は、本体10と伸縮的に係合される。CAPSSHELLは、予め閉鎖された位置にある。PRPC24は、CRB12と係合する。CRC21は、CRB12に対してRIB13の他の側にあり、すなわち、CRC21は、RIB13の開放端部側にある。
【0171】
図9は、6つのAV14を有するEB15の上面図を示す。EB15は、RIB13の先頭である。AV14によって形成されたへこみは、平坦な底部を有する。6つのAV14は、3対のAV14であり、各対のAV14は、EB15上で互いに直径方向に反対側に位置する。AV14のサイズおよび形状は、同一である。すべての6つのAV14は、RIB13の部分によって等幅で分離され、それによって、AV14は、RIB13の円周にわたって互いに等しい距離で配置される。
【実施例
【0172】
2つの設計D1およびD2は、以下の寸法および特性で例示される。
・D1およびD2の壁厚、すなわち、カプセルフィルムの壁厚は、約105マイクロメートルである。
・D1およびD2のカプセルサイズは、the Technical Reference File Hard Gelatin Capsules、第2版、Capsugel Library,www.capsugel.comに開示されているように、サイズ0である。
・閉位置において、D1およびD2は、ドーム形状であるCECおよびCEBを除いて、本質的に中空円筒形状を有する。
・D1およびD2のPLFは、平均で0.15Nであった。
・D1およびD2のSFFは、平均で5Nであった。
【0173】
キャップの寸法:
・キャップの内側の長さ、すなわち、CECの内面からRICの先頭までの長さは、D1およびD2では10’600マイクロメートルであった。
・D1およびD2のMDCは、7’440マイクロメートルであった。
【0174】
表1は、セグメントの長さをキャップの長さのパーセンテージで示し、パーセンテージの合計は、100%になる。
【表2】
【0175】
キャップのさらなる寸法:
・DCRC:D1およびD2のMDCの96.3%
・DRPC:D1およびD2のMDCの0.66%
・DPRPC:D1ではMDCの98.2%、D2ではMDCの98.3%
・PRPCの長さ:D1ではRPCの長さの25%、D2ではRPCの長さの23%
・それらの長さに対するPRPCの幅:D1では86%、D2では87%
【0176】
RPCにおけるPRPCの位置:
・D1:RICに最も近いRPCの長さの延長の4分の1
・D2:PRPCの中心は、RPCの長さの中央に位置する
【0177】
PRPCによって形成されたくぼみの最大深さ:D1では70マイクロメートル、D2では65マイクロメートル
【0178】
D1およびD2:
・RPCは、6つのPRPCを有する。
・すべてのPRPCは、形状および深さが同一である。
・PRPCは、RPCの円周にわたって互いに等しい距離で配置される。PRPCは、常に2つのPRPCがPRCの直径方向の反対側に位置する対を形成するように配置される。
・D-CEC-CRC、D-CRC-RPC、およびD-RPC-RICは、MDCと同一である。
・RPCは、キャップの全周にわたって延在する。
【0179】
本体の寸法:
・本体の外側の長さ、すなわち、CEBの外面からRIBの先頭までの長さは、D1およびD2では18’440マイクロメートルであった。
・MDBは、D1およびD2では7’325マイクロメートルであった。
【0180】
表2は、セグメントの長さを本体の長さのパーセンテージで示し、パーセンテージの合計は、100%になる。
【表3】
【0181】
本体のさらなる寸法:
・DCRB:D1およびD2のMDBの97.9%
【0182】
AV:
・DAV:D1およびD2のMDBの99.6%
・D1およびD2:RIBは、常にAVのうちの2つがRIBの直径方向の反対側に位置する対を形成するように、RIBの円周にわたって互いに等しい距離で配置された8つのAVを有する。
・AVの面積の形状およびAVによって形成されたくぼみの深さは、AVごとに同じであり、すべてのAVが同一であることを意味し、これは、AVのすべての形状および深さが同一であることを意味する。
・AVの長さは、RIBの長さと同じであり、それによって、AVは、EBからCRBまで延在する。
・RIBからCRBへの移行におけるCRBの外径は、この移行時のRIBの外径と同じであり、これは、外径がRIBとCRBとの間の移行において段階的に変化しないことを意味する。
・AVは、AVの突起の深さがCRBの突起の深さに等しい点まで、CRB中に延在する。
・AVの幅は、AVの長さの90%である。
【0183】
D1およびD2:
・RIBは、長さ450マイクロメートルのRIBOと長さ600マイクロメートルのRIBCとに分かれ、RIBOは、23°の傾斜を有するテーパーを有し、それによって直径を36マイクロメートル減少させる。
・CRBの直径およびRIBの直径は、CRBからRIBへの移行において等しい。
・CSBからCRBへの移行において、CSBの直径およびCRBの直径は等しい。
【0184】
キャップと本体との干渉
・その長さにわたるRPCの形状は、D1およびD2では凹状である。
・クリアランスと呼ばれる、RPCと、本体とMDBとの点との間に形成された隙間の深さは、D1およびD2では10マイクロメートルである。
・IDPRPC:D1では22マイクロメートル、D2では27マイクロメートル
【0185】
相対位置:
D1:PRPCは、CSBと予め閉鎖された位置で係合する。予め閉鎖された位置において、CRCは、CRBに対してRIBの他の側にあり、すなわち、CRCは、RIBの開放端部側にある。PRPCは、EBと距離がCSBに隣接するCRBの端部との間のx方向の距離よりも大きい、CRCの最小直径の位置からx方向の距離でRPCに配設される。
【0186】
D2:PRPCは、CRBと予め閉鎖された位置で係合する。予め閉鎖された位置において、CRCは、CRBに対してRIBの他の側にあり、すなわち、CRCは、RIBの開放端部側にある。PRPCは、EBとCRBの最小直径の位置との間のx方向の距離が等しい、CRCの最小直径の位置からx方向の距離でRPCに配設される。
【0187】
D1は、図5および図6に概略的に示され、D1のキャップは、図4に概略的に示され、D1の本体は、図2に概略的に示される。
【0188】
D2は、図7および図8に概略的に示され、D2のキャップは、図3に概略的に示され、D2の本体は、図2に概略的に示される。
【0189】
D1およびD2:
・閉位置において、PRPCは、CSBと係合する。
・閉位置において、CRCは、CRBと係合する。
【0190】
符号の説明
1 本体
10 CEB
11 CSB
12 CRB
120 CRBの最下位経路を示す線
13 RIB
130 RIBO
131 RIBC
14 AV
140 AVの最下位経路を示す線
15 EB
16 MDB
2 キャップ
20 CEC
2021 D-CEC-CRC
21 CRC
210 CRCの最下位経路を示す線
2122 D-CRC-RPC
22 RPC
2223 D-RPC-RIC
23 RIC
24、241、242、243、244 PRPC
25 EC
26 MDC
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】