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  • 特表-炭化シリコンデバイス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(54)【発明の名称】炭化シリコンデバイス
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/78 20060101AFI20230201BHJP
   H01L 29/12 20060101ALI20230201BHJP
【FI】
H01L29/78 652K
H01L29/78 652T
H01L29/78 652J
H01L29/78 652M
H01L29/78 653A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021569955
(86)(22)【出願日】2020-11-20
(85)【翻訳文提出日】2021-11-24
(86)【国際出願番号】 CN2020130599
(87)【国際公開番号】W WO2022099764
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】202011280134.5
(32)【優先日】2020-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519152663
【氏名又は名称】蘇州東微半導体股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲ゴン▼軼
(72)【発明者】
【氏名】劉磊
(72)【発明者】
【氏名】劉偉
(72)【発明者】
【氏名】王睿
(57)【要約】
本出願は、炭化シリコン基板内に位置し、且つ交互に間隔を置いて設置されるゲートトレンチ及びソーストレンチと、ゲートトレンチに位置するゲートであって、ゲートは第1の絶縁層によって第2のn型炭化シリコン層と分離され、ゲートは第2の絶縁層によってp型炭化シリコン層及び第3のn型炭化シリコン層と分離されるゲートと、ソーストレンチに位置するソースであって、ソースはp型炭化シリコン層及び第3のn型炭化シリコン層と接続され、第3の絶縁層によってソーストレンチの側壁の位置にある第2のn型炭化シリコン層と分離されるソースと、第2のn型炭化シリコン層内に位置し、且つソーストレンチの底部の位置にあるp型ウェル領域であって、p型ウェル領域とソースとはソーストレンチの底部の位置で接続されるp型ウェル領域とを含む炭化シリコンデバイスを開示する。本出願は、ゲートが破壊されるリスクを低減し、デバイスの耐圧を向上させることができる。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
順に積層された第1のn型炭化シリコン層、第2のn型炭化シリコン層、p型炭化シリコン層及び第3のn型炭化シリコン層を含む炭化シリコン基板と、
前記炭化シリコン基板内に位置し、且つ交互に間隔を置いて設置されるゲートトレンチ及びソーストレンチであって、前記ゲートトレンチの底部と前記ソーストレンチの底部はいずれも前記第2のn型炭化シリコン層内に位置するゲートトレンチ及びソーストレンチと、
前記ゲートトレンチ内に位置するゲートであって、前記ゲートは第1の絶縁層によって前記第2のn型炭化シリコン層と分離され、前記ゲートは第2の絶縁層によって前記p型半導体層及び前記第3のn型半導体層と分離されるゲートと、
前記ソーストレンチ内に位置するソースであって、前記ソースは前記p型炭化シリコン層及び前記第3のn型炭化シリコン層と接続され、前記ソースは第3の絶縁層によって前記ソーストレンチの側壁の位置にある前記第2のn型炭化シリコン層と分離されるソースと、
前記第2のn型炭化シリコン層内に位置し、且つ前記ソーストレンチの底部の位置にあるp型ウェル領域であって、前記p型ウェル領域と前記ソースとは前記ソーストレンチの底部の位置で接続されるp型ウェル領域とを含む、
炭化シリコンデバイス。
【請求項2】
前記ゲートトレンチの深さは前記ソーストレンチの深さと同じである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項3】
前記ソーストレンチの幅は前記ゲートトレンチの幅より大きい、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項4】
前記第1の絶縁層の厚さは前記第2の絶縁層の厚さより大きい、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項5】
前記第1の絶縁層の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項6】
前記第3の絶縁層の材料が酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項7】
前記第2の絶縁層の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項8】
前記ゲートの材料は導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも一つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項9】
前記ソースの材料は導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2020年11月16日に中国専利局に提出された出願番号が202011280134.5である中国特許出願の優先権を主張するものであり、当該出願の全文を引用により本出願に援用する。
【技術分野】
【0002】
本出願は、半導体デバイス技術の分野に属し、例えば、炭化シリコンデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
炭化シリコンは従来のシリコン半導体材料とは異なる種々の特徴を有しており、そのバンドギャップはシリコンの2.8倍、絶縁破壊電界強度はシリコンの5.3倍であるため、高圧パワーデバイスの分野において、炭化シリコンデバイスは、シリコン材料に対してより薄いエピタキシャル層を使用することによって、従来のシリコンデバイスと同じ耐圧レベルに達するとともに、オン抵抗もより低い。現在、炭化ケイ素を利用してトレンチパワーデバイスを作る際の主な問題は、デバイスの動作時に、大きな電界がゲートトレンチ内のゲート誘電体層に印加されるため、ゲートが破壊されやすくなりデバイスの耐圧に影響を与えることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、ゲートが破壊されるリスクを低減し、デバイスの耐圧を向上させる炭化シリコンデバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、
順に積層された第1のn型炭化シリコン層、第2のn型炭化シリコン層、p型炭化シリコン層及び第3のn型炭化シリコン層を含む炭化シリコン基板と、
前記炭化シリコン基板内に位置し、且つ交互に間隔を置いて設置されるゲートトレンチ及びソーストレンチであって、前記ゲートトレンチの底部と前記ソーストレンチの底部がいずれも前記第2のn型炭化シリコン層内に位置するゲートトレンチ及びソーストレンチと、
前記ゲートトレンチ内に位置するゲートであって、前記ゲートは第1の絶縁層によって前記第2のn型炭化シリコン層と分離され、前記ゲートは第2の絶縁層によって前記p型半導体層及び前記第3のn型半導体層と分離されるゲートと、
前記ソーストレンチ内に位置するソースであって、前記ソースは前記p型炭化シリコン層及び前記第3のn型炭化シリコン層と接続され、前記ソースは第3の絶縁層によって前記ソーストレンチの側壁の位置にある前記第2のn型炭化シリコン層と分離されるソースと、
前記第2のn型炭化シリコン層内に位置し、且つ前記ソーストレンチの底部の位置にあるp型ウェル領域であって、前記p型ウェル領域と前記ソースは前記ソーストレンチの底部の位置に接続されるp型ウェル領域とを含む、炭化シリコンデバイスを提供する。
【0006】
好ましくは、前記ゲートトレンチの深さは前記ソーストレンチの深さと同じである。
【0007】
好ましくは、前記ソーストレンチの幅は前記ゲートトレンチの幅より大きい。
【0008】
好ましくは、前記第1の絶縁層の厚さは前記第2の絶縁層の厚さより大きい。
【0009】
好ましくは、前記第1の絶縁層は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも一つである。
【0010】
好ましくは、前記第2の絶縁層は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも一つである。
【0011】
好ましくは、前記第3の絶縁層は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも一つである。
【0012】
好ましくは、前記ゲートは導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも一つである。
【0013】
好ましくは、前記ソースは導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも一つである。
【発明の効果】
【0014】
本出願の炭化シリコンデバイスは、まず、ソーストレンチの下方にあるp型ウェル領域が、ソーストレンチの底部の近傍にある電場を増加させ、最高電場をソーストレンチの底部のpn接合に限定し、ゲートトレンチ内のゲートが破壊されにくいように保護し、且つデバイスの耐圧を向上させることができる。次に、ゲートトレンチの下部において、より厚い第1の絶縁層を採用して、さらにゲートが破壊されにくいように保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は本出願に係る炭化シリコンデバイスの一つの実施例の断面構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施例における図面を参照しながら、本出願の技術案について完全に説明する。
【0017】
なお、本出願に使用される「有する」、「含む」及び「備える」等の用語は、一つまたは複数の他の要素またはその組み合わせの存在を除外するものではないことを理解すべきである。同時に、本出願の具体的な実施形態を明確に説明するために、明細書の図面に示される模式図は、本出願に係る層と領域の厚さを拡大しており、且つ示されるパターンのサイズは実際の寸法を示すものではない。
【0018】
図1は本出願に係る炭化シリコンデバイスの一つの実施例の断面構造模式図であり、図1に示すように、本出願の炭化シリコンデバイスは炭化シリコン基板20を含み、炭化シリコン基板20は順に積層された第1のn型炭化シリコン層21、第2のn型炭化シリコン層22、p型炭化シリコン層23及び第3のn型炭化シリコン層24を含み、第1のn型炭化シリコン層21を炭化シリコンデバイスのn型ドレイン領域とする。
【0019】
炭化シリコン基板20内に位置し、且つ交互に間隔を置いて設置されるゲートトレンチ41及びソーストレンチ42は、ゲートトレンチ41の底部とソーストレンチ42の底部がいずれも第2のn型炭化シリコン層22内に位置する。ゲートトレンチ41及びソーストレンチ42の数は設計される炭化シリコンデバイスの仕様によって決まり、本出願の実施例においては、1つのゲートトレンチ41及び2つのソーストレンチ42のみが模式的に示される。ゲートトレンチ41の深さとソーストレンチ42の深さは同じにすることができ、これにより、ゲートトレンチ41とソーストレンチ42は同じステップとなるエッチング工程で同時に形成されることができる。
【0020】
ゲートトレンチ41とソーストレンチ42との間に位置するp型炭化シリコン層23は炭化シリコンデバイスのp型ボディ領域とし、ゲートトレンチ41とソーストレンチ42との間に位置する第3のn型炭化シリコン層24は炭化シリコンデバイスのn型ソース領域とすることができる。
【0021】
ゲートトレンチ41内に位置するゲート27であって、ゲート27が第1の絶縁層26と第2のn型炭化シリコン層22によって分離され、第1の絶縁層26の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも一つであってもよく、ゲート27の材料は導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも1つであっても良い。ゲート27は第2の絶縁層28によってp型炭化シリコン層23と、第3のn型炭化シリコン層24と分離され、第2の絶縁層28の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つであってもよく、他の高誘電率の絶縁誘電体であっても良い。第1の絶縁層26の厚さは第2の絶縁層28の厚さと同じにすることができ、且つ第1の絶縁層26の材料と第2の絶縁層28の材料を同じにすることができ、これにより、第1の絶縁層26と第2の絶縁層28は同じ製造工程のステップにおいて形成されることができる。第1の絶縁層26の厚さは第2の絶縁層28の厚さより大きくてもよく、これにより、ゲートトレンチ41内のゲート27を破壊されにくいように保護することができる。
【0022】
ソーストレンチ42内に位置するソース29であって、ソース29はp型炭化シリコン層及び第3のn型炭化シリコン層と接続され、ソース29は第3の絶縁層30によってソーストレンチ42の側壁位置にある第2のn型炭化シリコン層22と分離される。第3の絶縁層30の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも一つであってもよく、ソース29の材料は導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも一つであっても良い。第3の絶縁層30の材料と第1の絶縁層26の材料を同じにすることができ、これにより、第3の絶縁層30と第1の絶縁層26とは同じ製造工程のステップにおいて形成されることができ、炭化シリコンデバイスの製造工程を簡略化する。
【0023】
ソーストレンチ42の幅はゲートトレンチ41の幅より大きくてもよく、これにより、ゲートトレンチ41内の第1の絶縁層26を形成しやすく、本出願の炭化シリコンデバイスの製造工程を簡略化する。
【0024】
第2のn型炭化シリコン層22内に位置し、且つソーストレンチ42の底部の位置にあるp型ウェル領域31であって、p型ウェル領域31とソース29とはソーストレンチ42の底部の位で接続される。p型ウェル領域31が第2のn型炭化シリコン層22とpn接合構造を形成し、ソーストレンチの底部の近傍にある電場を増加させ、炭化シリコンデバイスにおいて最高電場をソーストレンチ42の下方のpn接合に限定して、ゲートトレンチ41内のゲート27を破壊しにくいように保護し、且つデバイスの耐圧を向上させる。
図1
【手続補正書】
【提出日】2021-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
順に積層された第1のn型炭化シリコン層、第2のn型炭化シリコン層、p型炭化シリコン層及び第3のn型炭化シリコン層を含む炭化シリコン基板と、
前記炭化シリコン基板内に位置し、且つ交互に間隔を置いて設置されるゲートトレンチ及びソーストレンチであって、前記ゲートトレンチの底部と前記ソーストレンチの底部はいずれも前記第2のn型炭化シリコン層内に位置するゲートトレンチ及びソーストレンチと、
前記ゲートトレンチ内に位置するゲートであって、前記ゲートは第1の絶縁層によって前記第2のn型炭化シリコン層と分離され、前記ゲートは第2の絶縁層によって前記p型炭化シリコン層及び前記第3のn型炭化シリコン層と分離されるゲートと、
前記ソーストレンチ内に位置するソースであって、前記ソースは前記p型炭化シリコン層及び前記第3のn型炭化シリコン層と接続され、前記ソースは第3の絶縁層によって前記ソーストレンチの側壁の位置にある前記第2のn型炭化シリコン層と分離されるソースと、
前記第2のn型炭化シリコン層内に位置し、且つ前記ソーストレンチの底部の位置にあるp型ウェル領域であって、前記p型ウェル領域と前記ソースとは前記ソーストレンチの底部の位置で接続されるp型ウェル領域とを含む、
炭化シリコンデバイス。
【請求項2】
前記ゲートトレンチの深さは前記ソーストレンチの深さと同じである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項3】
前記ソーストレンチの幅は前記ゲートトレンチの幅より大きい、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項4】
前記第1の絶縁層の厚さは前記第2の絶縁層の厚さより大きい、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項5】
前記第1の絶縁層の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項6】
前記第3の絶縁層の材料が酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項7】
前記第2の絶縁層の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項8】
前記ゲートの材料は導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも一つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【請求項9】
前記ソースの材料は導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の炭化シリコンデバイス。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本出願は、
順に積層された第1のn型炭化シリコン層、第2のn型炭化シリコン層、p型炭化シリコン層及び第3のn型炭化シリコン層を含む炭化シリコン基板と、
前記炭化シリコン基板内に位置し、且つ交互に間隔を置いて設置されるゲートトレンチ及びソーストレンチであって、前記ゲートトレンチの底部と前記ソーストレンチの底部がいずれも前記第2のn型炭化シリコン層内に位置するゲートトレンチ及びソーストレンチと、
前記ゲートトレンチ内に位置するゲートであって、前記ゲートは第1の絶縁層によって前記第2のn型炭化シリコン層と分離され、前記ゲートは第2の絶縁層によって前記p型炭化シリコン層及び前記第3のn型炭化シリコン層と分離されるゲートと、
前記ソーストレンチ内に位置するソースであって、前記ソースは前記p型炭化シリコン層及び前記第3のn型炭化シリコン層と接続され、前記ソースは第3の絶縁層によって前記ソーストレンチの側壁の位置にある前記第2のn型炭化シリコン層と分離されるソースと、
前記第2のn型炭化シリコン層内に位置し、且つ前記ソーストレンチの底部の位置にあるp型ウェル領域であって、前記p型ウェル領域と前記ソースは前記ソーストレンチの底部の位置に接続されるp型ウェル領域とを含む、炭化シリコンデバイスを提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
第2のn型炭化シリコン層22内に位置し、且つソーストレンチ42の底部の位置にあるp型ウェル領域31であって、p型ウェル領域31とソース29とはソーストレンチ42の底部の位で接続される。p型ウェル領域31が第2のn型炭化シリコン層22とpn接合構造を形成し、ソーストレンチ42の底部の近傍にある電場を増加させ、炭化シリコンデバイスにおいて最高電場をソーストレンチ42の下方のpn接合に限定して、ゲートトレンチ41内のゲート27を破壊しにくいように保護し、且つデバイスの耐圧を向上させる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
順に積層された第1のn型炭化シリコン層、第2のn型炭化シリコン層、p型炭化シリコン層及び第3のn型炭化シリコン層を含む炭化シリコン基板と、
前記炭化シリコン基板内に位置し、且つ交互に間隔を置いて設置されるゲートトレンチ及びソーストレンチであって、前記ゲートトレンチの底部と前記ソーストレンチの底部はいずれも前記第2のn型炭化シリコン層内に位置するゲートトレンチ及びソーストレンチと、
前記ゲートトレンチ内に位置するゲートであって、前記ゲートは第1の絶縁層によって前記第2のn型炭化シリコン層と分離され、前記ゲートは第2の絶縁層によって前記p型半導体層及び前記第3のn型半導体層と分離されるゲートと、
前記ソーストレンチ内に位置するソースであって、前記ソースは前記p型炭化シリコン層及び前記第3のn型炭化シリコン層と接続され、前記ソースは第3の絶縁層によって前記ソーストレンチの側壁の位置にある前記第2のn型炭化シリコン層と分離されるソースと、
前記第2のn型炭化シリコン層内に位置し、且つ前記ソーストレンチの底部の位置にあるp型ウェル領域であって、前記p型ウェル領域と前記ソースとは前記ソーストレンチの底部の位置で接続されるp型ウェル領域とを含む、
炭化シリコンデバイス。
[2]
前記ゲートトレンチの深さは前記ソーストレンチの深さと同じである、[1]の炭化シリコンデバイス。
[3]
前記ソーストレンチの幅は前記ゲートトレンチの幅より大きい、[1]の炭化シリコンデバイス。
[4]
前記第1の絶縁層の厚さは前記第2の絶縁層の厚さより大きい、[1]の炭化シリコンデバイス。
[5]
前記第1の絶縁層の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、[1]の炭化シリコンデバイス。
[6]
前記第3の絶縁層の材料が酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、[1]の炭化シリコンデバイス。
[7]
前記第2の絶縁層の材料は酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、酸化アルミニウム及び酸化ハフニウムのうちの少なくとも1つである、[1]の炭化シリコンデバイス。
[8]
前記ゲートの材料は導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも一つである、[1]の炭化シリコンデバイス。
[9]
前記ソースの材料は導電性ポリシリコン、チタン、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、金、窒化チタン及びタングステンのうちの少なくとも1つである、[1]の炭化シリコンデバイス。
【国際調査報告】