(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(54)【発明の名称】靴下類等のための円形編機から管状のニット製品を取り出すための取り出し装置
(51)【国際特許分類】
D04B 9/40 20060101AFI20230201BHJP
D04B 15/02 20060101ALI20230201BHJP
【FI】
D04B9/40
D04B15/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022507545
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(85)【翻訳文提出日】2022-03-23
(86)【国際出願番号】 EP2020084638
(87)【国際公開番号】W WO2021115953
(87)【国際公開日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】102019000023577
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597009471
【氏名又は名称】ロナティ エッセ.ピ.ア.
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ロナティ,エットーレ
(72)【発明者】
【氏名】ロナティ,ファウスト
(72)【発明者】
【氏名】ロナティ,フランチェスコ
【テーマコード(参考)】
4L054
【Fターム(参考)】
4L054AA01
4L054AB04
4L054BA01
4L054BD02
4L054KA17
(57)【要約】
【解決手段】靴下類等のための円形編機から管状のニット製品(50)を取り出すための取り出し装置(1) を提供する。取り出し装置は環状の取り出し体(2) を備えており、取り出し体は、取り出し体(2) の軸芯(2a)の周りに配置された複数の取り出し部材(3) を支持している。取り出し体(2) は、靴下類等のための円形編機の夫々の針(44)と対応するように配置された取り出し部材(3) の各々と共に円形編機の針シリンダ(42)の周りに同軸に配置可能である。取り出し部材(3) は、第1及び第2の環状部分(2b, 2c)によって支持されており、第1及び第2の環状部分(2b, 2c)が取り出し装置の軸芯(2a)と同軸な円周を形成するように配置される取り出し状態と第1及び第2の環状部分(2b, 2c)が互いに対向するように配置されるソーイング状態との間を往復すべく、第1及び第2の環状部分(2b, 2c)は、取り出し装置の軸芯(2a)に実質的に垂直な揺動軸芯(100) を中心とした互いに対する回転により移動可能である。取り出し部材(3) は取り出しヘッド(20)を夫々形成している。取り出しヘッドは、取り出し体(2) の軸芯(2a)に平行な部分及び軸芯(2a)から離れる少なくとも1つの径方向の部分を有する取り出し軌道に沿って指令で移動可能であり、取り出しヘッド(20)は、夫々の編成ループ内に入り込むように構成された幅広部分(21)を有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴下類等のための円形編機から管状のニット製品(50)を取り出すための取り出し装置(1) であって、
環状の取り出し体(2) を備えており、前記取り出し体は、前記取り出し体(2) の軸芯(2a)の周りに配置された複数の取り出し部材(3) を支持しており、前記取り出し体(2) は、靴下類等のための円形編機の夫々の針(44)と対応するように配置された前記取り出し部材(3) の各々と共に前記円形編機の針シリンダ(42)の周りに同軸に配置可能であり、
前記取り出し部材(3) は、第1及び第2の環状部分(2b, 2c)によって支持されており、
前記第1及び第2の環状部分(2b, 2c)が前記取り出し装置の軸芯(2a)と同軸な円周を形成するように配置される取り出し状態と前記第1及び第2の環状部分(2b, 2c)が互いに対向するように配置されるソーイング状態との間を往復すべく、前記第1及び第2の環状部分(2b, 2c)は、前記取り出し装置の軸芯(2a)に実質的に垂直な揺動軸芯(100) を中心とした互いに対する回転により移動可能であり、
前記取り出し部材(3) は取り出しヘッド(20)を夫々形成しており、前記取り出しヘッドは、前記取り出し体(2) の軸芯(2a)に平行な部分及び前記軸芯(2a)から離れる少なくとも1つの径方向の部分を有する取り出し軌道に沿って指令で移動可能であり、
前記取り出しヘッド(20)は、夫々の編成ループ内に入り込むように構成された幅広部分(21)を有している、取り出し装置。
【請求項2】
各取り出し部材(3) が対応する針(44)と係合する工程中、前記取り出し体(2) は、前記針シリンダ(42)の角速度と同一の角速度で軸芯(2a)を中心として指令で回転可能である、請求項1に記載の取り出し装置(1) 。
【請求項3】
前記取り出し部材(3) は固定タブ(15)を有しており、前記固定タブは、前記取り出しヘッド(20)から離隔した位置と、前記取り出しヘッド(20)により近い位置との間で指令で移動可能であり、前記取り出しヘッドにより近い位置で、前記固定タブ(15)は、前記編成ループを安定して固定し続けるように構成されている、請求項1又は2に記載の取り出し装置(1) 。
【請求項4】
前記取り出しヘッド(20)は、前記ソーイング状態で夫々当接して配置されるように構成されている第1の取り出しヘッド(20a) 及び第2の取り出しヘッド(20b) を有しており、
前記第1の取り出しヘッド(20a) は雄端子(22a) を有しており、前記第2の取り出しヘッド(20b) は雌端子(22b) を有しており、対応する第1の取り出しヘッド(20a) の対応する雄端子(22a) は前記雌端子内に係合可能であり、
前記第1の環状部分(2b)は、前記第1の取り出しヘッド(20a) を有する取り出し部材(3) を支持しており、
前記第2の環状部分(2c)は、前記第2の取り出しヘッド(20b) を有する取り出し部材(3) を支持している、請求項1~3のいずれか1つに記載の取り出し装置(1) 。
【請求項5】
前記取り出しヘッド(20)は、夫々の編成ループへの入り込みの結果、ノックオーバー面の下側に移動するように適合されている、請求項1~4のいずれか1つに記載の取り出し装置(1) 。
【請求項6】
前記取り出し軌道は、前記取り出しヘッド(20)が夫々の針(44)に近づく工程中、前記取り出しヘッド(20)を前記針シリンダ(42)に対して外側に移動させるべく前記軸芯(2a)から離れる軌道の部分、及び、前記取り出しヘッド(20)を夫々の針(44)に移動させるべく前記軸芯に近づく部分を有する、請求項1~5のいずれか1つに記載の取り出し装置(1) 。
【請求項7】
前記取り出しヘッドは長手凹部(23)を有している、請求項1~6のいずれか1つに記載の取り出し装置(1) 。
【請求項8】
前記取り出し部材(3) を移動させるための選択的作動手段を備えている、請求項1~7のいずれか1つに記載の取り出し装置(1) 。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴下類等のための円形編機から管状のニット製品を取り出すための取り出し装置に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
靴下類等のための円形編機を用いて管状のニット製品を製造する分野では、場合によっては、編機で行われ得ない又は編機で行うには経済的に好都合ではない、製品に対する更なる作業を行うために、製品を製造すべく使用された前記編機から別の製造ユニットへと製品を移す必要がある。
【0003】
特に、靴下類製品を製造する分野では、近年、靴下類製品のつま先をソーイング又はルーピングによって自動的に閉じるための技術が開発されている。これらの技術の一部は、編機が別の靴下を製造するために使用される一方、靴下類製品のつま先を更なる作業のためのステーションで閉じるように、製品を製造するために使用された編機から製品を取り出して、製造する編機から離れた更なる作業のためのステーションに製品を移すことに基づいている。これらの技術は、製品を製造すべく使用された編機で靴下類製品のつま先を直接閉じることに基づいた他の技術に対して、編機の生産性が過度に損なわれないという利点を有する。
【0004】
靴下類製品、又はより一般的には管状製品を、このような製品を製造するために使用される編機から、製品の軸方向端部の閉じ、又はより一般的には製品に対する更なる作業を行うステーションに移すことは一般に、取り出し部材によって製品の編成ループを編機の針から個々にピックアップして、製品を移している間、これらの編成ループを保持する取り出し装置によって行われる。
【0005】
靴下類製品のつま先を閉じるための一部の技術では、取り出し装置が更なる作業の実行中に製品を支持すべく更に使用される一方、他の技術では、取り出し装置が、更なる作業を行うステーションに達すると、針から既に外された編成ループを、更なる作業の実行中に製品を支持する機能を有する別の装置、例えば処理装置に通常再度個別に移すので、取り出し装置は製品を移すためだけに使用される。前記処理装置は、取り出し装置から受けた編成列の半分に属するループが同一の編成列の残り半分に属するループと対向するようにし、互いに対向する対の編成ループを結合するソーイングヘッド又はルーピングヘッドの介入中、編成列の2つの半分を互いに対向する位置で支持する。
【0006】
製品を製造した編機から処理装置に製品を単に移すために使用される公知のタイプの取り出し装置では、編成ループを針から取り出し部材に移すための、取り出し部材と針との結合は通常、針のヘッドを取り出し部材の端部に形成された座部に挿入することにより行われる。このため、取り出し装置は円環状の取り出し体を通常有しており、取り出し体は、針のヘッドが突出する針シリンダの端部と同軸に対向するように構成されており、取り出し体の軸芯と平行に方向付けられている複数の取り出し部材を支持している。
【0007】
このタイプの取り出し装置が、例えば欧州特許第0942086 号明細書に記載されている。
【0008】
本発明の意図は、取り出し部材からの編成ループの偶発的な離脱に対して更に高いレベルの安全性を有する、靴下類等のための円形編機から管状のニット製品を取り出すための取り出し装置を提供することである。
【0009】
この意図の範囲内で、本発明の目的は、どのような場合でも構造の単純性が高く、製品を製造するために使用される編機の針に取り出し部材を結合する際に優れた精度を確保する装置を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、特に小さい径方向の体積を有し得る取り出し装置を提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、製品を製造すべく使用される編機の針の径方向の位置に関する誤差を更に回避し得る取り出し装置を提供することである。
【0012】
本発明の更に別の目的は、使用中における高い信頼性を保証する装置を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、上述した態様の一又は複数の背景技術を改善することができる、靴下類等のための円形編機から管状のニット製品を取り出すための取り出し装置を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、高い信頼性を有して提供が比較的簡単であり、競争力のある価格の、靴下類等のための円形編機から管状のニット製品を取り出すための取り出し装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この意図、並びにこれらの目的及び以下により明らかとなるその他の目的は、任意に従属請求項の特徴の一又は複数を有する、請求項1に係る、靴下類等のための円形編機から管状のニット製品を取り出すための取り出し装置によって達成される。
【0016】
本発明の更なる特徴及び利点は、添付図面の非限定例となる、本発明に係る、靴下類等のための円形編機から管状のニット製品を取り出すための取り出し装置の好ましいが排他的でない実施形態の説明からより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】針シリンダから外された取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図2】針シリンダの針と係合する工程での取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図3】編成ループを取り出し装置に移す工程での取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図4】編成ループを取り出し装置に移す工程での取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図5】編成ループを取り出し装置に移す工程での取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図6】編成ループが完全に移された状態の取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図7】2つの環状部分がソーイング状態の取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図8】ソーイング工程中における2つの環状部分がソーイング状態の取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図9】ソーイング工程の終了の際における2つの環状部分が取り出し状態の取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図10】ソーイング工程の終了の際における2つの環状部分が取り出し状態の取り出し装置を示す直径方向断面図である。
【
図11】取り出し部材を構成する様々な要素を示す斜視図である。
【
図12】取り出し部材を構成する様々な要素を示す斜視図である。
【
図13】取り出し部材を構成する様々な要素を示す斜視図である。
【
図14】編成ループを外すための、夫々の針との取り出し部材の係合順序を示す拡大図である。
【
図15】編成ループを移すための順序を示す拡大図である。
【
図16】編成ループが外された際の、夫々の針からの取り出し部材の離脱順序を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図面を参照すると、一般に参照番号1 で示されている本発明に係る取り出し装置は、靴下類等のための円形編機から管状のニット製品を取り出すように適合されている。
【0019】
取り出し装置1 は環状の取り出し体2 を備えており、取り出し体2 は、取り出し体2 の軸芯2aの周りに配置された複数の取り出し部材3 を支持している。
【0020】
取り出し体2 は、靴下類等のための円形編機の夫々の針44と対応するように配置された取り出し部材3 の各々と共に円形編機の針シリンダ42の周りに同軸に配置可能である。
【0021】
取り出し部材3 は、第1及び第2の環状部分(2b, 2c)によって支持されている。
【0022】
第1及び第2の環状部分(2b, 2c)が取り出し装置の軸芯(2a)と同軸な円周を形成するように配置される取り出し状態と第1及び第2の環状部分(2b, 2c)が互いに対向するように配置されるソーイング状態との間を往復すべく、第1及び第2の環状部分(2b, 2c)は、取り出し装置の軸芯(2a)に実質的に垂直な揺動軸芯(100) を中心とした互いに対する回転により移動可能である。
【0023】
第1及び第2の環状部分2b, 2cは、複数の取り出し部材3 を支持している。
【0024】
取り出し部材3 は取り出しヘッド20を夫々形成しており、取り出しヘッドは、取り出し体2 の軸芯2aに平行な部分及び前記軸芯2aに対して径方向の部分を有する取り出し軌道に沿って指令で移動可能である。
【0025】
特に、取り出し軌道は、前記軸芯2aから離れる少なくとも1つの径方向の部分を有する。
【0026】
取り出しヘッド20は、夫々の編成ループ内に入り込むように構成された幅広部分21を更に有している。
【0027】
取り出しヘッド20は、夫々の編成ループへの入り込みの結果、ノックオーバー面の下側に移動するように更に適合されている。
【0028】
更に、各環状部分2b, 2cが、外された編成ループをソーイング工程中に相互に隣り合うように配置すべく取り出しヘッド20に対して移動可能な少なくとも1つの編目押出装置14と確実に関連付けられることが可能である。
【0029】
有利には、各取り出し部材3 が対応する針44と係合する工程中、取り出し体2 は、針シリンダ42の角速度と同一の角速度で軸芯2aを中心として指令で回転可能である。
【0030】
取り出し部材3 は、取り出しヘッド20から離隔した位置と取り出しヘッド20により近い位置との間で指令で移動可能な固定タブ15を有していることが好ましい。
【0031】
特に、取り出しヘッドにより近い位置では、固定タブ15は、取り出し部材3 によって外された編成ループを安定して固定し続けるように構成されている。
【0032】
好都合なことに、取り出し部材3 は、長手延長部分の主方向に沿って延びている。
【0033】
前記長手延長部分の主方向は、取り出し部材3 が針シリンダ42から外されているときに軸芯2aと実質的に平行である。
【0034】
好都合なことに、固定タブ15は、取り出しヘッド20に対して、夫々の取り出し部材3 の延長部分の主方向に実質的に平行な方向に沿って移動可能である。
【0035】
好ましい実施形態によれば、取り出しヘッド20は、
図11に示されている第1の取り出しヘッド20a 及び
図12に示されている第2の取り出しヘッド20b を有している。
【0036】
第1の取り出しヘッド20a 及び第2の取り出しヘッド20b は、取り出し部材がソーイング状態に移動すると、夫々当接して配置されるように構成されている。
【0037】
第1の取り出しヘッド20a は雄端子22a を有する一方、第2の取り出しヘッド20b は雌端子22b を有する。
【0038】
第1の取り出しヘッド20a が夫々の第2の取り出しヘッド20b と当接すると、第1の取り出しヘッド20a の雄端子22a は、対応する第2の取り出しヘッド20b の対応する雌端子22b 内に係合する。
【0039】
1つの実際的な実施形態によれば、第1の環状部分2bは、第1の取り出しヘッド20a を有する取り出し部材3 を支持する一方、第2の環状部分2cは、第2の取り出しヘッド20b を有する取り出し部材3 を支持する。
【0040】
第1の環状部分2bの取り出し部材3 と関連付けられた雄端子22a を有する第1の取り出しヘッド20a 、及び第2の環状部分2cの取り出し部材3 と関連付けられた雌端子22b を有する第2の取り出しヘッド20b を使用することにより、雌端子22b と最初に関連付けられたループを、この移行中にいかなる干渉もなく、対応する雄端子22a に移動させることが可能である。
【0041】
好都合なことに、取り出し軌道は、取り出しヘッド20が夫々の針44に近づく工程中、取り出しヘッド20を針シリンダ42に対して外側に移動させるべく軸芯2aから離れる軌道の部分、続いて、取り出しヘッド20を夫々の針44に移動させるべく軸芯2aに近づく部分を有する。
【0042】
好都合なことに、取り出しヘッド20は長手凹部23を有している。
【0043】
取り出し装置1 は、取り出し部材3 を移動させるための選択的作動手段を更に備えている。
【0044】
前記選択的作動手段は、例えば、取り出し部材3 及び取り出し部材を構成する様々な構成要素、例えば取り出しヘッド20及び固定タブ15を移動させるように構成されているカム装置を有し得る。
【0045】
本発明に係る取り出し装置1 の動作は以下の通りである。
【0046】
取り出し体2 (
図1)は、環状部分(2b, 2c)が取り出し状態にあるときに針シリンダ42と対向して針シリンダ42と軸方向に並んで配置される。
【0047】
取り出し体2 は、針シリンダ42の回転速度と同一の回転速度で自軸2a回りに回転する。
【0048】
針シリンダ42が管状製品50の形成を終了すると、適合したカム装置が、取り出し部材3 を夫々の針44に向かって選択的に下げる。
【0049】
夫々の取り出しヘッド20を下げることにより、夫々の取り出しヘッド20(
図3)は、夫々の針44を越えて移動すべく針シリンダ42の外側に向かって更に移動する。
【0050】
取り出しヘッドの下降を続けることにより(
図4)、取り出しヘッド20の幅広部分21が編成ループ内に入り込むまで、取り出しヘッドを針44に配置する。
【0051】
この移動で、取り出しヘッド20は、夫々の編成ループへの入り込みの結果、ノックオーバー面の下側に移動する。
【0052】
任意に、固定タブ15が、取り出し部材3 に移された編成ループを安定して固定すべく、取り出しヘッド20に更に近づく。
【0053】
このとき(
図4)、針シリンダ42から離れる方向に移動すべく、取り出し部材3 が上昇するか(又は針44が下降し)、管状製品を反転する。
【0054】
環状部分(2b, 2c)は、取り出し状態からソーイング状態に移動すべく、揺動軸芯100 を中心として相対的に回転する。
【0055】
その後、ソーイングユニットが編成ループを縫う。
【0056】
実際、本発明は、対象とする意図及び目的を達成し、非常に実用的で有効な取り出し装置を提供していることが分かっている。
【0057】
このように考案された発明は、その全てが発明概念の範囲内にある多くの修正及び変更を加えることができ、また細部の全ては、更に他の技術的に等価な要素に置き換えられてもよい。
【0058】
実際、用いられる材料が特定の用途に適合する限り、用いられる材料、並びに付随する形状及び寸法は、要件及び現状の技術に応じて如何なるものであってもよい。
【0059】
本出願が優先権を主張するイタリア特許出願第102019000023577 号明細書における開示内容は、参照として本明細書に盛り込まれる。
【0060】
任意の請求項に記載されている技術的特徴の後には参照符号が続いているが、これらの参照符号は、請求項の明瞭性を高めるためだけに含まれているものであり、従って、このような参照符号により一例として特定される各要素の解釈をいかなる形においても限定するものではない。
【国際調査報告】