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特表2023-505007データ管理システムにおける自動データ同期化のためのコード生成及び追跡
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  • 特表-データ管理システムにおける自動データ同期化のためのコード生成及び追跡 図1
  • 特表-データ管理システムにおける自動データ同期化のためのコード生成及び追跡 図2A
  • 特表-データ管理システムにおける自動データ同期化のためのコード生成及び追跡 図2B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(54)【発明の名称】データ管理システムにおける自動データ同期化のためのコード生成及び追跡
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20230201BHJP
【FI】
G06Q40/00 420
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022524600
(86)(22)【出願日】2020-10-23
(85)【翻訳文提出日】2022-06-07
(86)【国際出願番号】 US2020057168
(87)【国際公開番号】W WO2021081408
(87)【国際公開日】2021-04-29
(31)【優先権主張番号】16/664,592
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/664,694
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
2.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】522167010
【氏名又は名称】ブレックス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】フランチェスキ,ペドロ
(72)【発明者】
【氏名】コルデリ,イグナチオ
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB64
(57)【要約】
データ管理システムにおける自動データ同期化のためのコード生成及び追跡のためのシステム及び方法が提供される。組織の従業員など、実体に関連付けられたユーザは、組織によって提供された支払手段又はペイメントカードを利用して物品を購入し得る。適切な経費割り振りを提供するために、組織は、支払手段の使用ごとにレシートのマッチング及び保存を必要とし得る。経費管理システムは、レシートが経費管理システムに提供されるとき、コードが、システムによって保存されたバックエンドデータにマッチングされ得るように、デジタルコードの生成及び対応する物理的又はデジタルレシート上への出力を提供することができる。レシートは、コードを決定するために、レシートの画像からテキストデータを抽出することによって処理され得る。コードは、その後、デジタル取引データにマッチするコードのデータベースを検索するために使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
命令を保存する非一時的メモリと、
前記非一時的メモリに結合された1つ又は複数のハードウェアプロセッサであって、
前記システムに関連付けられた資金源を用いて行われたマーチャントとの電子取引を検出することと、
前記電子取引に関連付けられた少なくとも1つの英数字コードを生成することと、
前記少なくとも1つの英数字コードを前記マーチャントからの取引記録上に提示させることと、
前記取引記録のデジタル表現を受信することと、
画像処理動作を用いて前記デジタル表現を解析することと、
前記解析に基づいて前記少なくとも1つの英数字コードを決定することと、
前記取引記録を、前記電子取引に関する保存された取引データとマッチングすることと
を含む動作を前記システムに実施させるために、前記非一時的メモリから前記命令を読み出すように構成された1つ又は複数のハードウェアプロセッサと
を含むシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの英数字コードは、前記電子取引の処理に関連付けられた認可コード及び前記システムで前記電子取引を識別する取引識別子を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記デジタル表現は、前記取引履歴を含む物理的レシートの画像を含み、前記画像処理動作は、光学式文字認識プロセスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記デジタル表現は、前記取引履歴の電子メッセージを含み、前記画像処理動作は、テキスト認識プロセスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記動作は、前記資金源に関連付けられた企業体の経費管理システムにおいて、前記保存された取引データと共に、前記取引履歴に関連付けられた前記デジタル表現を保存することをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの英数字コードを前記マーチャントからの前記取引履歴上に前記提示させることは、前記取引履歴に関するレシートのために、前記少なくとも1つの英数字コードを前記マーチャントに送信すること、前記少なくとも1つの英数字コードを前記レシート上に印刷させること又は前記取引履歴を有する電子メッセージに前記少なくとも1つの英数字コードを追加することの1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの英数字コードを生成する前に、前記動作は、
前記電子取引が、前記資金源に関連付けられた実体の経費方針に従うことを決定することと、
前記実体の代理として、前記マーチャントとの前記電子取引を処理することであって、前記取引履歴は、前記電子取引の前記処理に基づいて生成される、処理することと
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記電子取引を検出する前に、前記動作は、
前記資金源に関する識別子を生成することであって、前記識別子は、前記資金源を有する前記実体に提供される、生成することと、
前記実体と共に前記経費方針を生成することであって、前記経費方針は、前記資金源に関する取引履歴に関連付けられたレシートマッチングプロセスからのデータを含む、生成することと
をさらに含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記動作は、前記取引履歴を、前記保存された取引データとマッチングすることに応答して、少なくとも前記取引履歴に基づいて、前記電子取引を経費管理カテゴリに割り振ることをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの英数字コードは、前記取引履歴を有するレシート上に印刷することを意図された複数のコードのうちの1つのコードを含み、前記動作は、前記レシート上のマーチャント識別子、日付又は金額の少なくとも1つを決定することをさらに含み、
前記マッチングは、前記マーチャント識別子、前記日付又は前記金額の前記少なくとも1つに基づいてさらに実施される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記画像処理動作は、光学式文字認識動作を含み、前記光学式文字認識動作は、前記デジタル表現において前記少なくとも1つの英数字コードを検出するために、前記デジタル表現を通して記された少なくとも1つの行を利用する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記デジタル表現を前記受信する前に、前記動作は、
前記マーチャントとの前記電子取引を処理することと、
前記資金源に関連付けられたユーザのモバイルデバイスに電子メッセージを送信することであって、前記電子メッセージは、前記デジタル表現の要求を含む、送信することと
をさらに含み、
前記デジタル表現は、前記電子メッセージに基づいて受信される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
方法であって、
サービスプロバイダによって実体に提供されたペイメントカードを使用して処理された取引に関連付けられたレシートのデジタル画像を受信することであって、前記デジタル画像は、前記デジタル画像を提供するユーザに関する識別子と共にさらに受信される、受信することと、
前記デジタル画像に対してテキスト認識プロセスを実施することと、
前記実施に基づいて、前記レシート上に表示された第1のコードを識別することと、
前記第1のコードに基づいて、前記サービスプロバイダとの前記取引に関する取引データを決定することと、
前記実体に関連付けられた経費管理システムのために前記取引データと共に前記デジタル画像を保存することと
を含む方法。
【請求項14】
前記取引データと共に前記デジタル画像を前記保存することは、
前記レシートから前記取引に関するさらなる取引データを決定することと、
前記さらなる取引データを前記実体の前記経費管理システムにおける前記取引データに追加することと
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記取引データを前記決定することは、
前記第1のコードに基づいて、前記サービスプロバイダによって処理された複数の取引を識別することと、
前記複数の取引の各々の取引日、マーチャント又は金額の少なくとも1つに基づいて、前記複数の取引の前記各々に関するスコアを決定することであって、前記複数の取引の前記各々に関する前記スコアは、前記複数の取引の前記各々が前記レシートにマッチする可能性を識別する、決定することと、
前記複数の取引の前記各々に関する前記スコアに基づいて、前記取引に関する前記取引データを決定することと
を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のコードを前記識別する前に、複数のマーチャントレシートのフィンガープリンティングを実施することであって、前記フィンガープリンティングは、前記複数のマーチャントレシートの少なくとも1つ上の少なくとも前記第1のコードの位置を識別する、実施することをさらに含み、
前記第1のコードは、前記複数のマーチャントレシートの前記フィンガープリンティングを用いてさらに識別される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記取引データと共に前記デジタル画像を前記保存することは、前記デジタル画像を前記サービスプロバイダに提示する前記ユーザを識別するユーザデータ、前記取引に関する取引カテゴリ又は前記レシート上のレシートデータの少なくとも1つを前記取引データに追加することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記レシート上のレシートデータに基づいて、前記実体のクライアントに前記取引に関する経費を割り振ることをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
非一時的機械可読媒体であって、
サービスプロバイダによって提供された支払手段を用いてマーチャントと開始された取引に関連付けられた取引データを受信することと、
前記取引データと、前記支払手段に関連付けられ、及び前記サービスプロバイダによって管理される経費管理方針とに基づいて、前記取引が承認されることを決定することと、
前記サービスプロバイダにより、前記取引に関する認可コード及び取引識別子を生成することであって、前記認可コード及び前記取引識別子は、前記サービスプロバイダのために生成された他のコード及び他の識別子との衝突を防止するように生成される、生成することと、
前記取引について前記マーチャントによって生成される物理的レシート上に前記認可コード及び前記取引識別子を表示させることと
を含む動作を機械に行わせるために実行可能な機械可読命令をその上に保存した非一時的機械可読媒体。
【請求項20】
前記動作は、
ユーザのデバイスから前記物理的レシートの画像を受信することと、
前記画像中の前記認可コード及び前記取引識別子を決定することと、
前記認可コード及び前記取引識別子を使用して前記取引データを識別することと、
前記画像を前記取引データに追加することと
をさらに含む、請求項19に記載の非一時的機械可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、参照により全体として本明細書に援用される、2019年10月25日に出願された米国特許出願公開第16/664,592号及び2019年10月25日の米国特許出願公開第16,664,694号の継続出願である。
【0002】
技術分野
[0002] 本出願は、概して、ネットワーク化された制御システムを通したデータ追跡に関し、より詳細には、取引データベース内の保存データに対するレシートデータの自動割り振りのための英数字コードの生成及び画像処理に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 企業及び会社などの組織は、経費管理ソフトウェア、ハードウェア並びに経費の管理及びユーザ取引の規制を行うための他のインフラのユーザなどにより、様々なタイプのデータが追跡されることを必要とする。これは、支払手段の確立及び発行、経費及び他の会計要件の追跡、経費方針の施行並びにレシート及び他の取引履歴データを含む会計監査情報の収集に関する問題を含む。しかしながら、現在のネットワーク化システム及び利用可能な会社のインフラは、会計監査情報を収集し、特定のカテゴリ、クライアント及び他の分類に経費を割り振ることに加えて、支払いの審査及び承認を手作業で行うことを要求される数人の特定の管理者を提供するのみである。次に、これらの会計チーム又は会社役員は、自ら経費を審査し、会計監査データ、経費をカテゴリ分類に割り当てることを要求される。これは、限られた従業員及びオフィスを有し得る小さい会社並びにデータを追跡すること及び適切にデータを受け取ることが難しい幅広い従業員によって経費がもたらされ得る大きい会社にとって負荷が大きい。しかしながら、会計監査データ及び経費割り振り情報を受け取らなければ、会社は、詐欺又は法的問題のリスクがあり得る。
【0004】
[0004] 会社内で取引の追跡及び管理を行うために使用される現在のシステムは、返還要求の提出又は会社支払手段の使用を必要とし得る。返還要求は、大量のマンパワーを必要とし、従業員のシステムの悪用及び従業員による不適合の経費カテゴリ分類に関する問題を提示し得る。しかしながら、会社支払手段の使用は、適切な会計監査及び経費カテゴリ分類手続きが実施されなければ、会社を詐欺のリスクにさらし得る。しかしながら、レシート、従業員の活動及び仕事並びに他の情報などのこのデータの収集は、難しく、及び従業員の積極的な参加を必要とする。したがって、これらの現在のシステムは、取引処理中にユーザ及び会社属性を識別すること、経費を特定の経費カテゴリに割り振ること及び従業員の入力を必要とせずに会計監査データを収集することができず、それにより困難さ及び必要な会計データの潜在的欠如が提示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[0005] したがって、入ってきたデータを処理のために特定のデータカテゴリ分類及び分類子により良好に割り振るために、会社が使用する従来のシステムの欠陥に対処する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図面の簡単な説明
図1】[0006]ある実施形態による、本明細書に記載されるプロセスを実装するのに適したネットワーク化システムのブロック図である。
図2A】[0007]ある実施形態による、レシート捕捉及び経費管理システムを用いたデータ追跡に使用される認可コード及び取引識別子を含む例示的レシートである。
図2B】[0008]ある実施形態による、レシートデータを取引データベース内の経費データにマッチングするための例示的システム環境である。
図3】[0009]ある実施形態による、アプリケーションスケジューリングデータを取引データベース内の経費データと同期させるための例示的システム環境である。
図4】[00010]ある実施形態による、経費管理システムにおけるレシートデータ同期化のためにレシートコード生成及び画像処理による追跡を行うための例示的フローチャートである。
図5】[00011]ある実施形態による、経費データを自動的にカテゴリ分類するためのアプリケーション統合に基づいてアプリケーションデータ同期化を行うための例示的フローチャートである。
図6】[00012]ある実施形態による、図1の1つ又は複数のコンポーネントを実装するのに適したコンピュータシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[00013] 本開示の実施形態及びそれらの利点は、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解される。同様の参照符号は、図の1つ又は複数に示される同様の要素を識別するために使用され、図では、本開示の実施形態を限定する目的ではなく、それらを説明する目的で図示されることが理解されるものとする。
【0008】
詳細な説明
[00014] データ管理システムにおける自動データ同期化のためのコード生成及び追跡のための方法が提供される。本開示の方法を実施するのに適したシステムも提供される。
【0009】
[00015] オンライン経費管理システムは、データ集約及び経費データのカテゴリ分類を行うために、組織の銀行口座及び他の金融口座を監視するデータアグリゲータを提供することができる。この経費データは、レシートデータ追跡及び組織、会社又は従業員のクライアント、経費カテゴリなどへの経費の割り当てなどの会計監査及び経費管理サービスに必要とされ得る。金融口座には、1つ又は複数のクレジット口座、デビットカード、自動決済機関(ACH)による口座引き落とし/クレジットカード引き落とし、電信送金、ギフト券並びにオンライン経費管理システム及び/又は他の金融サービスプロバイダによって組織に発行され得る他のタイプの資金源が含まれ得る。したがって、ネットワーク化経費管理システム及びプロバイダは、支払ゲートウェイ、請求書作成発送プラットフォーム、電子商取引プラットフォーム、インボイス作成及びさらなるサービスを提供するためのフレームワーク及びアーキテクチャを含み得る。例えば、サービスプロバイダは、組織(例えば、企業又は会社)の経費、仕入れ及び他の金融取引を管理するために使用されるサービス、ソフトウェア、オンラインリソース及びポータル並びにインフラを提供し得る。システムは、会計監査及び経費管理サービスのためのデータの自動カテゴリ分類及びマッチングを可能にする時点で支払ネットワーク及び会社のコンピューティングインフラに統合される電子フレームワークを提供し得る。例えば、発行銀行と取得銀行との間の時点でのフレームワークの統合は、取引データがリアルタイムで受信され得ることを可能にすることができ、したがって、フレームワークは、データマッチング及びカテゴリ分類のリアルタイムプロセスを行うことができる。これは、レシート会計監査に必要なリアルタイムデータ処理を可能にする。加えて、システムのフレームワークは、経費データカテゴリ分類と共に使用するためのスケジューリング、カレンダー及び/又は他の時間分配システムを受信するために、1つ又は複数のクライアントデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ、モバイルデバイスなど)、オンラインスケジューリングリソース、個人管理システム及び/又は企業ビジネスソフトウェアと統合され得る。
【0010】
[00016] 例えば、経費管理システムは、可変ユーザ設定、クラス指定及び組織の経費カテゴリ(例えば、出張、事業活動費(給与、事務用品及びテクノロジーなどを含む)、クライアント経費(出張、食べ物、飲み物、贈り物、ミーティングなどを含む)、情報技術並びに他の経費)に対する経費カテゴリ分類を含む経費方針を提供し得る。ユーザクラスは、販売、経営、会社役員、情報技術など、組織のグループ内の1人又は複数のユーザに対応し得る。肩書き、チーム、役割、場所又は別の属性などによるクラス内のサブ指定が存在し得る。組織は、経費方針をさらに生成し得、経費方針には、全体的な制限、承認制限、限定/禁止されたマーチャント又は購入品の種類、期間特定制限、承認された取引の種類及び他の制限、許可又は規則などの経費属性が含まれ得る。経費方針は、上述の経費カテゴリのより広いカテゴリに対応し得、及び組織全体に関するものであり得るか、又はユーザクラス別のものであり得る。経費方針は、例えば、経費の種類別、クライアント別など、上述の経費のサブカテゴリも含み得る。最後に、組織は、ペイメントカード、自動引き落とし、電信支払い又は他の種類の資金源を含み得る支払手段の発行及び取引処理に利用される支払ネットワークを選択するように求められ得る。支払ネットワークは、電子及び対面取引処理中に口座識別子、ペイメントカードなどを使用して購入した経費の支払処理のための決議ネットワークに対応し得る。支払ネットワーク及び経費管理の幾つかの実施形態は、本明細書に援用される、「Electronic Framework and Networked System for Variable Class Designations and Policies」という名称の2019年1月2日に出願された米国特許出願公開第16/238,498号及び「Intelligent Recommendations for Dynamic Policies Used in Real-Time Transactions」という名称の2019年1月2日に出願された米国特許出願公開第16/238,503号にさらに詳細に記載されている。
【0011】
[00017] 1つ又は複数の支払手段は、販売、経営、情報技術又は他の従業員を含む、組織のユーザ又は従業員に発行され得る。支払手段は、経費管理システム又は関連の提携企業(例えば、クレジットカード若しくは別の金融手段を提供する発行銀行)によって発行され得る様々な種類のペイメントカード及び/又は口座識別子に対応し得る。ビジネスの過程において、従業員は、マーチャントから対面(例えば、マーチャントの位置若しくは店舗で)又はオンライン購入を行うことなどにより、支払手段を使用して、1人又は複数のマーチャントとの商取引に携わり得る。したがって、ユーザは、ユーザに提供された口座番号又は1つ若しくは複数の支払手段識別子によって電子取引処理を要求し得る。マーチャント(例えば、企業、資金調達者、医療サービス提供者、地主などの販売者又は支払受取人)は、品物及び/又はサービス(本明細書では1つ又は複数の「物品」と呼ばれる)を会社の従業員に販売する人又は実体に対応し得る。組織の企業資源計画(ERP)ソフトウェア及びインフラ、組織によって使用される銀行、組織の個々のカード保有者並びにイシュアー(例えば、支払ネットワーク上の提供された支払手段の財源)の統合により、経費管理システムのフレームワークは、例えば、取引が承認され、及びそのような実体を通して決議される前に、取引のリアルタイムデータを受信することができる。したがって、経費管理システムは、経費方針及びカテゴリ分類に基づいて、取引の承認又は拒否をリアルタイムで行うことができる。
【0012】
[00018] 加えて、経費管理システムは、取引とリアルタイムで会計監査データの生成、受信及び/又は要求を行うことができる。会計監査データは、英数字又は他のコード生成を含み得、データをレシート又は他の取引履歴若しくは記録に入力し、及びレシートデータを取引又は経費管理データとマッチングすることができる。レシートマッチングは、取引処理要求時に決定された取引データと共に保存されたコードと、物理的レシートの画像又は電子レシートのコピーなどの取引を要求した組織及び/又はユーザから後に受け取ったデータとの間のコードマッチングにより行われ得る。これにより、支払いが要求及び処理されるとき、システムが迅速にネットワーク上でデータを受信し、データマッチングを行い、マーチャントに対する経費に関する会計監査データを保存することが可能となり得る。
【0013】
[00019] 支払いを処理するために、経費管理システムは、例えば、アクワイアラー(例えば、ユーザによって提供される支払手段を処理するマーチャントの取得銀行)が、イシュアー(例えば、組織の発行銀行及び支払手段を発行する経費管理システム)に対する処理を要求したとき、支払ネットワークから支払要求に関する取引データを受信し得る。これは、ユーザが取引を生じさせたときに起こり、マーチャントは、取引要求に関する合計を生成し、ユーザは、支払手段をマーチャントに提供することにより、その合計の代金を支払うことができる。支払手段を受け取った後、マーチャントは、取引の支払いに関する支払要求を生じさせることができる。様々な実施形態では、ユーザは、氏名、配送地又は取引に関する取引データに含まれ得る他の個人若しくは金融情報などのさらなるチェックアウト情報を入力するように求められ得る。幾つかの実施形態では、支払手段は、詐欺からさらに守るために、経費管理システムによって事前にトークン化され得、デジタルトークンは、支払資格情報をさらすことなく、イシュアー及び/又は経費管理システムに対する支払手段のバックエンド識別を可能にする。
【0014】
[00020] 経費管理システムは、電子取引の取引データの受信又は検出を行うことができる。取引データの受信又は検出に応答して、システムは、英数字コード、バーコード、クイックレスポンス(QR)コードなどの1つ又は複数のコードを生成させることができる。幾つかの実施形態では、コードは、例えば、取引が承認される際の取引の第1の認可コード及び取引自体を一意的に識別する取引識別子コードに対応し得る。コードは、6個の数字若しくは文字コードに対応し得るか、又はそれより短いか、長いか若しくは異なり得る。幾つかの実施形態では、コードの長さ及び/又は種類は、組織の経費内での衝突及び/又は他の組織との衝突(例えば、2つ以上の異なる取引、特に取引データが類似した取引のコードマッチング)を防止するように生成することができ、これは、後に会計監査目的でのコードマッチングを容易にする。コードは、システムによって検出及び/又は受信された取引データと共に保存され得る。その後、これらのコードは、取引データを処理するマーチャントのデバイス又はサーバに送信され得る。さらに、システムは、物理的レシート又はデバイス若しくは口座に電子的に送信されたデジタルレシート(例えば、ユーザの電子メール、テキストメッセージなど)などの取引に関する取引履歴又は記録を用いて、マーチャントのデバイス又はサーバにコードを出力させることができる。コードは、レシートの特定のエリアに配置され得、これは、レシート上のコードの識別のための画像処理に役立ち得る。例えば、認可コード及び/又は取引識別子は、経費管理システムがレシートにおいてより簡単にコードを識別し得るように、「合計」の行、「署名」の行、取引時刻の行、マーチャントの識別子若しくは住所又はレシート上の他の行と揃えて配置され得る。
【0015】
[00021] レシートがユーザに提供されると、ユーザは、レシートを撮像し、及びレシートを経費管理システムに提示し得るか、又は別の通信チャネル若しくはデータ提出ポータルを通してデジタルレシートを提示し得る。幾つかの実施形態では、経費管理システムは、ユーザがレシートを撮像してレシートを送り返すこと又は別の方法でデジタルレシートを提示することを要求する電子メッセージ(例えば、電子メール、ショートメッセージサービス(SMS)又はマルチメディアメッセージングサービス(MMS)テキストメッセージ、インスタントメッセージなど)を、取引に関するペイメントカード識別子に関連付けられたユーザのデバイスに送信し得る。しかしながら、他の実施形態では、ユーザは、経費をシステムに提供するときなど、事後にそのようにすることができ、組織は、即時のレシート撮像及び提出を必要としなくてもよい。したがって、経費管理システムは、レシート上の1つ又は複数のコードを識別するために処理され得るレシートのデジタル形態を受信し得る。
【0016】
[00022] 光学式文字認識(OCR)及び/又は他のデータ構文解析及び画像処理を利用して、システムは、レシートのコード及びデータを決定し、支払ネットワーク上で受信された取引データとマッチングすることができる。例えば、1つ又は複数のコードが使用される場合、OCR又は他の画像処理を使用して、レシート上の1つ又は複数のコードの識別及び場所の特定を行うことができる。OCRプロセスは、データ中の1つ又は複数のコードを識別するためにレシートデータをセグメント化することができ、コードは、文字認識及びシステムによる保存コードに対するマッチングにより識別され得る。幾つかの実施形態では、データのセグメント化中、行は、1つ又は複数のコードを識別するために、レシートデータから特定の角度で(レシートの軸に対して平行又は垂直など)トレースされ得る。例えば、1つ又は複数のコードが、取引の「合計」を含む行に出力される場合、レシート上のコードデータを識別するために、行は、識別された「合計」の行又は金額から右又は左にトレースされ得る。OCR又は他の画像処理により、マーチャントの名称/識別子、取引時刻、合計又は他のレシートデータなどのさらなるレシートデータの抽出も行われ得る。レシート上でコードデータが識別されると、コードデータを使用して、経費管理システムの取引データベースを検索し、マッチする取引データを識別することができる。データベース内の取引データを使用してレシートコードを取引コードにマッチングすることは、レシート画像又はデジタルコピーを保存し、及び以前に受信/検出された取引データと共に保存するためにさらなるレシートデータをさらに抽出するために使用され得る。これにより、よりロバストな会計監査、経費データ収集及び管理システムが提供される。
【0017】
[00023] 幾つかの実施形態では、レシート保存並びにさらなる取引データの構文解析及び入力に基づいて会計監査データを提供する、取引データに対するレシートマッチングを行うために、レシート、保存された取引データ及び保存されたコード間のマッチする特性、コード及び/又は取引データをスコアリングするスコアリングシステムも実装され得る。スコアリングシステムは、コード、取引データに関する及びレシート上の時刻並びにさらなる抽出された取引データを利用して、レシート及び取引コードを有する保存された取引データのマッチする特性間の最高スコア又は値に基づいて、最も可能性の高いマッチを決定することができる。幾つかの実施形態では、例えば、マーチャントのハードウェア及び/又はソフトウェアインフラが1つ又は複数のコードをレシートに加えることを許可しない場合、コードの1つ又は複数がレシートから欠けている場合がある。このような実施形態では、識別されたコードは、マーチャント識別子、住所、物品、総額、税、チップ、ユーザ識別子、カード番号などのレシートから抽出された他のデータを用いて、経費管理の取引データベース内のマッチする取引特性、コード及びデータを識別するためにさらに処理され得る。マッチする特性が見つかると、それぞれのマッチする取引は、最も可能性の高いマッチを識別するために、例えば保存された取引データ、コード及び抽出されたレシートデータ間の類似の特徴によってスコアリングされ得る。次に、最も可能性の高いマッチは、以前に取得された取引データと共にレシートを保存するために利用され得る。
【0018】
[00024] 幾つかの実施形態では、物理的又はデジタルレシートに対してコードデータが印刷又は追加され得る場所を決定するために、マーチャントレシートのフィンガープリントデータベースが生成及び利用され得る。例えば、マーチャントの統合中及び/又はマーチャント及び組織が経費管理システムを利用するとき、同じ若しくは類似のマーチャント又は同じ若しくは類似のPOSデバイス、オンライン市場若しくはユーザにレシートを提供するための他のプロセスを利用するマーチャントに関して、マーチャントレシートが受け取られ得る。これらのレシートは、レシート及びレシートフォーマット間の類似点を識別するために、学習アルゴリズムにより処理され得る。加えて、同じ又は類似のレシート上のコードの配置及び使用法を用いて、マーチャントの「フィンガープリンティング」を行い、それらのレシートのタイプ及びフォーマットを識別することができる。したがって、マーチャントがレシートを提示する際、システムは、以前のレシートのフィンガープリントを利用して、レシート上のデータ配置を識別することができ、これは、OCR又は他の画像処理動作を簡略化する。これにより、マーチャントレシートからのデータのより速い抽出が可能となる。
【0019】
[00025] レシートデータは、組織の経費方針を用いた取引のカテゴリ分類に使用される取引特徴を抽出するためにも使用され得る。例えば、レシートを提示するユーザ、レシート物品、レシート時刻、マーチャント及び/又は場所は、それぞれ経費方針の範囲内で取引のカテゴリ分類をさらに行うために使用され得る。このようなカテゴリ分類は、経費カテゴリ又は識別のユーザ選択なしに自動的に行われ得る。また、経費管理システムは、取引のカテゴリ分類に利用されるさらなる取引データをさらに取得するために、スケジューリングシステムとの1つ又は複数のアプリケーション又はプラットフォーム統合を提供し得る。例えば、経費管理システムは、組織のユーザアポイントメント、ミーティング、出張及び他の約束のスケジュールを含む、1つ又は複数のモバイルデバイス又はパーソナルコンピュータのスケジューリング、カレンダー又は他の個人管理アプリケーションと統合され得る。経費管理システムは、ユーザ及び/又は組織のスケジューリングを追跡し、常駐デバイスアプリケーション及び/又はウェブアプリケーションのためにスケジューリングを提供するオンラインプラットフォームなどの1つ又は複数の特定のアプリケーションより高いレベルで統合することもできる。このような統合には、Outlook(登録商標)、Google Calendar(登録商標)などとの統合が含まれ得る。
【0020】
[00026] この点に関して、ある取引に関する取引データが経費管理システムによって検出、受信及び/又は保存/処理されると、経費管理システムは、その取引に関する取引データに対応するデータをアプリケーション、プラットフォーム及び/又はデータベースから引き出すことができる。他の実施形態では、このデータは、取引時若しくは定期的にシステムに転送され得、及び/又は別の方法でシステムによってアクセスされ得る。システムは、さらなる取引データを決定し、及び取引を自動的にカテゴリ分類するために、処理及び/又は経費報告のために取引を提示するユーザに関する取引時のスケジューリング及びカレンダーデータを利用し得る。データは、ユーザの現在の活動若しくは行動、クライアントの名称、電話番号、電子メール、ユーザ/クライアント識別子、電子メールアドレス、1つ若しくは複数の場所、活動/ミーティングのテーマ若しくは名称又は取引時のユーザの活動を定義するために必要な他の情報を含み得る。スケジューリングデータは、スケジューリングデータにおける活動及び取引の時刻並びにさらなる情報に基づいてマッチングされ得る。例えば、取引時のユーザの位置は、取引を行い、及び提示するユーザのユーザデバイスのGPS又は他の位置検出コンポーネントを使用してさらに決定され得、これは、ユーザのスケジュールを決定するためにさらに使用され得る。他のデータ統合を使用して、ユーザ及び/又はクライアント間の電子メール/メッセージングデータ、別のスケジューリングコンポーネントを用いたミーティングルーム予約、出張予約システムを用いた出張計画など、取引のカテゴリ分類を行うためのさらなるデータが収集され得る。
【0021】
[00027] スケジューリングデータを用いて決定された取引に関するさらなるデータは、以前に取得された取引データと共に保存され得る。加えて、経費管理システムは、経費方針及び経費方針の範囲内のサブパラメータへの取引及び経費の自動カテゴリ分類及びサブカテゴリ分類を提供し得る。例えば、ミーティングのテーマ及びクライアントの名称を利用して、取引は、クライアントに割り当てられ、ユーザが所属するユーザクラスに関連付けられたクライアントの経費方針(例えば、販売経費)に加えられ得る。他のスケジューリング情報を使用して、クライアントがランチ若しくはディナーに連れて行かれた場合には「食べ物」、又は「ミーティング準備」、又は「出張」経費カテゴリ分類など、クライアント及び/又はユーザクラスに関するサブカテゴリを選択し得る。カレンダー情報を使用して、取引を内的経費又はクライアント及び/又はユーザに対して請求書の作成発送を行うために組織によって使用され得る外的経費として割り当て得る。例えば、出張中の経費は、通常、必要経費として組織に請求されるが、位置又は他のスケジューリング及び/又は取引データが、ユーザの経費方針の下でそれが受理できないことを示す場合、その経費は、代わりにユーザに請求され得る。経費分類及びカテゴリ分類は、アプリケーション、プラットフォーム及び他のデータ統合を使用して自動的に行われ得、これは、経費カテゴリを選択するために能動的なユーザ入力を必要としない。
【0022】
[00028] 様々な実施形態では、他の種類のカードデータ、取引データ、メッセージ/通信又は他のコンテキストデータを使用して、経費を特定のカテゴリ、クライアント及び/又はシステムユーザに割り当てることができる。さらなるコンテキストデータは、経費管理システムによって検出及び/又は決定され得る取引に関連付けられた任意のデータであり得る。例えば、カードデータの種類には、取引が処理される際にクレジット又はデビットカード取引を伴うレベル2(L2若しくはレベルII)及び/又はレベル3(L3若しくはレベルIII)カード又は取引データが含まれ得る。L2及び/又はL3カードデータは、購入注文番号、配送先住所又は郵便番号、請求書送付先住所又は郵便番号、宛先位置、税標識及び/又は金額、消費者及び/又はマーチャントの名称、物品識別子(SKU、バーコード、QRコードなどを含む)、物品の説明又は名称、価格、物品の数又は量、値引き又は適用された利得、マーチャントの名称及び/又はコード、住所又は場所を含むマーチャントの情報並びに取引をさらに定義し、及びより詳細な取引情報を提供するために使用され得る類似のデータを含み得る。例えば、請求書作成発送コードを使用して、取引情報を決定し、その取引をあるカテゴリに割り当てることができる。同様に、このカードデータを使用して、従業員が取引を行っている場所、購入している場所、出張している場所又は別の方法で特定のカテゴリに必要経費として請求されるべき取引を会社の代理として行っている場所を決定することができる。例えば、飛行機チケットの購入は、カードデータの一部として目的地の都市を含み得、これは、システムにクライアント又は購入されたチケットに関する他の経費カテゴリを知らせ得る。同様に、消費者/クライアント/従業員の識別情報を有する複数の購入を使用して、各購入を特定のカテゴリに割り当てることができる(例えば、1つのチケット上にクライアント/従業員の氏名を有して購入された2つのチケットは、両方のチケットがその特定の実体に対して必要経費として請求されるように指定し得る)。
【0023】
[00029] 取引に関するより詳細な情報を提供するため、カード処理手数料を下げるため及び/又は詐欺に対する解析及び保護のため、よりよい認証及びセキュリティを可能にするために、L2又はL3カードデータが取引中に提供及び処理され得る。したがって、L2又はL3データは、クライアント、従業員及び/又は経費の目的を含む経費カテゴリ分類にマッチングされ得る、より粒度の細かい取引データを提供することができる。したがって、L2又はL3カードデータは、取引を特定のカテゴリに割り当てるために、組織の経費管理システムのためのデータと共に使用され得る。L2又はL3カードデータは、特定の経費カテゴリに取引が割り当てられ得るように、取引処理及び/又は取引の承認中、経費管理システムによって傍受され得る。例えば、経費管理システムに結び付けられた又は経費管理システムによって提供された会社のクレジットカードが使用される際、L2又はL2カードデータが取引処理中に取得され得る。
【0024】
[00030] 経費カテゴリ分類を識別し、及び経費をカテゴリに割り当てるために、通信がアクセスされ、及び(例えば、キーワード解析又はテキスト抽出及び処理により)解析され得る。例えば、組織のメンバー又は従業員は、経費の意図を述べたメッセージ(例えば、クライアントに送られた「会議期間中にランチに出席しませんか?」)を送る場合がある。メッセージは、会社のクレジットカード又は口座を使用して取引が処理される際にもメンバー間でやり取りされ得る。これらのメッセージのやり取り(同じジオフェンスエリア内又は近接距離内の場合を含む)は、会議のため又は特定の従業員クラス若しくはグループ内などの経費のカテゴリ分類を示し得る。組織の従業員又はメンバーは、あるイベントにおいて、組織の別のメンバー又はクライアントにメッセージを送る場合があり、これを使用して、そのイベントでの経費が、クライアントに関連付けられた特定の経費口座などの特定のカテゴリ分類に割り当てられるべきであることを決定することもできる。例えば、イベントでのクライアントと従業員との間の共有されたメッセージは、会社のカード/口座を使用したイベントでの取引が、クライアントに対して又はクライアントの代理として、必要経費として請求されるべきであることを示し得る(例えば、イベントに言及し、及び経費の目的を含む電子メールのやり取り)。
【0025】
[00031] 幾つかの実施形態では、取引を処理するユーザに関連付けられたモバイルデバイス上の他のアプリケーションは、データに関してクエリーされ得るか、又はデータは、これらのアプリケーションから引き出され得る。これらの他のアプリケーションには、位置検出及び/又はマッピング、音声通信(例えば、テレコミュニケーション又はVoIP)、テキスト又はインスタントメッセージング、ソーシャルネットワーキング、マイクロブロギング、メディア共有、発券、旅行、食品及び他のモバイルアプリケーションが含まれ得る。アプリケーションからのデータは、類似の過去のデータに基づいて取引に関する経費を推測するために使用され得るか、又は取引データ(例えば、取引場所、従業員及びクライアント間のメッセージなど)をさらに決定するために使用され得る。例えば、クライアントに関連付けられた若しくはクライアントの近くに位置する及び/又はクライアントに関連付けられた人に関連付けられた空港へのチケット購入を用いて、その購入をその特定のクライアントへの出張としてカテゴリ分類することができる。他の例には、クライアントのお気に入りのレストランで入れられた予約、クライアントのすぐ近くで入れられた予約、(クライアントのこれまでの興味若しくは前の類似の購入などの)クライアントに関連付けることができる(スポーツイベント、ショー若しくはコンサートなどの)イベントのチケット購入、クライアントの近くで入れられた宿泊施設の予約及び/又は例えば趣味若しくは目標に関連した、クライアントにとって興味があると分かっている贈り物の購入が含まれる。アプリケーションデータを使用して、経費管理システムは、取引に関する自動経費管理及び割り振りのために、取引に関するより粒度の細かいデータを決定することができ得る。データが、ユーザデバイス上のアプリケーションからのものである必要はなく、旅行フォーラム上など、ユーザ/従業員がクライアントへの今後予定されている出張に言及するチャットボードなどの内容を求めてパブリックサイトを収集することによって取得され得ることに留意されたい。
【0026】
[00032] 経費をカテゴリに割り当てるために、過去のデータも現在のコンテキストデータと共に利用され得る。例えば、組織の2人以上のメンバーが以前に一緒に飛行機チケット又はイベントチケットを購入しており、再度同じ又は類似のチケットを購入する場合、以前の購入に関する以前の経費カテゴリが決定され、現在の経費は、同じ又は類似のカテゴリに割り当てられ得る。加えて、組織の(例えば、同じ部署内の)同じメンバーに関する旅行チケット又はイベントチケットを使用して、ユーザの1人によって入力された経費データ又は類似の経費に関する以前の経費カテゴリ分類に基づいて、経費カテゴリ分類を推測することができる。同様に、従業員がチケットを購入した場合又はクライアントと一緒にイベントに出席した場合(チケットの購入又はクライアントのためのイベントでの経費の支払いを含む)、以前の経費に関してイベント及び/又はクライアントに使用された経費カテゴリ分類は、現在の経費に対して同様に使用され得る。
【0027】
[00033] そのため、詐欺及び従来のシステムで一般的に必要とされるコンピューティング資源を減少させるために、会社が、リアルタイムで、従業員及び契約者からの返還要求又は承認前要求を含む電子取引データをより良好に管理することを可能にするためのシステム及び方法が提供される。さらに、組織がデータの収集及び監視をより良好に行うことができるように、システムは、会計監査目的で使用されるリアルタイムデータ集約を提供する。加えて、本経費管理システムは、アプリケーション統合を利用して、ユーザからの入力を必要とすることなく、及びリアルタイムで取引データを特定のカテゴリ分類に割り当てることができる。
【0028】
[00034] 図1は、ある実施形態による、本明細書に記載されるプロセスを実装するのに適したネットワーク化システム100のブロック図である。図示されるように、システム100は、記載される実施形態に従った様々な手法を行うように動作する複数のデバイス、サーバ及び/又はソフトウェアコンポーネントを含むか又は実装し得る。例示的デバイス及びサーバには、MICROSOFT(登録商標)OS、UNIX(登録商標)OS、LINUX(登録商標)OS若しくは別の適切なデバイスなどのOS及び/又はサーバベースのOSを動作させる、デバイス、スタンドアロン及び企業規模のサーバが含まれ得る。図1に示されるデバイス及び/又はサーバは、他の方法で配置され得ることと、このようなデバイス及び/又はサーバによって行われる動作及び/又は提供されるサービスは、ある実施形態のために組み合わされるか又は分離され得、より多い数又はより少ない数のデバイス及び/又はサーバによって行われ得ることとが理解され得る。1つ又は複数のデバイス及び/又はサーバは、同じ又は異なる実体によって動作及び/又は維持され得る。
【0029】
[00035] システム100は、ネットワーク180上で通信するユーザデバイス110、カード識別子130、経費管理システム140、支払決議ネットワーク160及びマーチャントデバイス170を含む。ユーザ(図示せず)は、会社の資金を使用して支払われるべき物品の購入要求書を提示するためにカード識別子130を利用し得る、ユーザデバイス110に関連付けられた会社の従業員、契約者、株主又は他の適切な人(図示せず、本明細書では一般に「従業員」と呼ばれる)に対応し得る。カード識別子130は、経費管理システム140によって提供及び管理され得る、会社の資金を使用した物品の購入を可能にする支払手段に対応し得る。経費管理システム140は、支払決議ネットワーク160を使用して支払いを処理し得る。さらに、経費管理システム140は、監査データの収集及び経費カテゴリ分類に使用するために、ユーザデバイス110からレシート及びスケジューリングデータを受信し得る。
【0030】
[00036] ユーザデバイス110、経費管理システム140、支払決議ネットワーク160及びマーチャントデバイス170は、1つ又は複数のプロセッサ、メモリ並びに本明細書に記載される様々なアプリケーション、データ及びステップを実装するために1つ又は複数のコンピュータ可読媒体に保存されたプログラムコード及び/又はデータなどの命令を実行するための他の適切なコンポーネントをそれぞれ含み得る。例えば、このような命令は、システム100の様々なコンポーネントに対して内的及び/又は外的であり、及び/又はネットワーク180上でアクセス可能である、メモリ又はデータストレージデバイスなどの1つ又は複数のコンピュータ可読媒体に保存され得る。
【0031】
[00037] ユーザデバイス110は、例えば、経費管理システム140にレシート及びスケジューリングデータを提供するために、1人又は複数のユーザを雇用する組織又は会社の従業員によって利用され得る。例えば、ある実施形態では、ユーザデバイス110は、パーソナルコンピュータ(PC)、電話デバイス、スマートフォン、ラップトップ/タブレットコンピュータ、適切なコンピュータハードウェアリソースを備えた腕時計、適切なコンピュータハードウェアを備えた眼鏡(例えば、GOOGLE GLASS(登録商標))、他のタイプのウェアラブルコンピューティングデバイス、移植可能な通信デバイス及び/又はデータの送信及び/又は受信が可能な他のタイプのコンピューティングデバイスとして実装され得る。この点に関して、ユーザデバイス110は、経費管理システム140によって提供される支払手段を管理し、及び経費管理システム140によって利用されるデータをさらに提供するために、経費管理システム140とインタラクトするように構成され得る1つ又は複数の処理アプリケーションを含む。通信デバイスが1つのみ示されているが、複数の通信デバイスが同様に機能し得る。
【0032】
[00038] 図1のユーザデバイス110は、レシート捕捉コンポーネント120、スケジューリングアプリケーション112、他のアプリケーション114、データベース116及びネットワークインタフェースコンポーネント118を含む。レシート捕捉コンポーネント120、スケジューリングアプリケーション112及び他のアプリケーション114は、関連付けられたハードウェアを有する実行可能プロセス、プロシージャ及び/又はアプリケーションに対応し得る。他の実施形態では、ユーザデバイス110は、必要に応じて専用ハードウェア及び/又はソフトウェアを有する追加のモジュール又は異なるモジュールを含み得る。
【0033】
[00039] レシート捕捉コンポーネント120は、ユーザのレシートを捕捉し、及び処理のためにレシートを経費管理システム140に送信するために、ユーザデバイス110によって利用される専用ハードウェア及び/又はソフトウェアとして実装され得る。例えば、レシート捕捉コンポーネント120は、静止/ビデオ画像捕捉、ズーム、画像調整及び他の画像レンダリングプロセスなどのカメラ機能を含み得る、ユーザデバイス110が物理的レシート又はデジタルレシートの画像を捕捉することを可能にする対応するカメラ122を有するソフトウェアアプリケーションに対応し得る。他の実施形態では、デジタルレシートは、テキストメッセージ、電子メール又は他の通信チャネルなどを使用して、ユーザデバイス110によって受信され得る。レシートのデジタルコピーの受信又は捕捉に応答して、レシート捕捉コンポーネント120は、レシートを経費管理システム140に送信し得る。次に、本明細書で説明されるように、経費管理システム140によってレシート上に入力された1つ又は複数のコードに基づいてレシートが処理され得る。様々な実施形態において、レシート捕捉コンポーネント120は、インターネット(例えば、ワールドワイドウェブ上でリソースを利用する)又はプライベートネットワーク上で情報の取り出し、提示及び通信を行うように構成された一般的なブラウザアプリケーションを含み得る。例えば、レシート捕捉コンポーネント120は、ウェブサイト情報を取り出すこと、ウェブサイト情報をユーザに提示すること及び/又は情報をウェブサイトに通信すること(支払情報を含む)を含む、ネットワーク180上での情報の送信及び受信を行い得るウェブブラウザを提供し得る。しかしながら、他の実施形態では、レシート捕捉コンポーネント120は、ユーザクラス、経費方針及び支払ネットワークの確立及び維持を支援するように構成され得る経費管理システム140又は他の実体の専用アプリケーションを含み得る。
【0034】
[00040] スケジューリングアプリケーション112は、経費を特定のカテゴリ分類に割り当てる際に用いるスケジューリング情報を経費管理システム140に提供するためにユーザデバイス110によって利用される専用ハードウェア及び/又はソフトウェアとして実装され得る。この点に関して、スケジューリングアプリケーション112は、スケジュール、カレンダー又は他の個人管理情報に関連付けられたデータの入力、保存及び処理を行うためにユーザデバイス110に関連付けられたユーザによって利用される個人管理ソフトウェア、ハードウェア及びデータに対応し得る。スケジューリングアプリケーション112は、ユーザに関するアポイントメント、出張、ミーティング、予約及び他のタイプのカレンダー情報を含み得る。スケジューリングアプリケーション112は、例えば、取引時にユーザのスケジューリングデータを提供することにより、取引に関してデータが経費管理システム140と共有され得るように経費管理システム140と統合され得る。幾つかの実施形態では、スケジューリングアプリケーション112は、ユーザデバイス110に直接保存されたスケジューリングデータの保存及び処理を行い得る。しかしながら、他の実施形態では、スケジューリングアプリケーション112は、スケジューリング動作及びデータを提供するオンラインプラットフォーム及びデータベースにアクセスし得る。
【0035】
[00041] 様々な実施形態では、ユーザデバイス110は、ユーザデバイス110に機能を提供するために、特定の実施形態において望まれ得るような他のアプリケーション114を含む。例えば、他のアプリケーション114は、デバイス側のセキュリティ機能を実装するためのセキュリティアプリケーション、ネットワーク180上で適切なアプリケーションプログラミングインタフェース(API)とインタフェースで接続するためのプログラムクライアントアプリケーション又は他のタイプのアプリケーション及びプロセスを含み得る。他のアプリケーション114は、1つ若しくは複数のプロセスにアクセスする際又はユーザデバイス110及び/又は経費管理システム140に関連付けられたデータを受信及び表示する際、インタフェースをユーザに提供するように構成された、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を含むプロセッサによって実行可能なソフトウェアプログラムを含み得る。
【0036】
[00042] ユーザデバイス110は、様々なアプリケーション及びデータを保存することができ、ユーザデバイス110の様々なモジュールの実行中に利用され得る、ユーザデバイス110の一時的及び/又は非一時的メモリに保存されたデータベース116をさらに含み得る。したがって、データベース116は、例えば、オペレーティングシステムレジストリ入力などの識別子、レシート捕捉コンポーネント120、スケジューリングアプリケーション112及び/又は他のアプリケーション114に関連付けられたクッキー、ユーザデバイス110のハードウェアに関連付けられた識別子又は支払/ユーザ/デバイスの認証又は識別に使用される識別子などの他の適切な識別子を含み得る。データベース116は、支払要求データ、カード保有者明細書、承認申請などの経費管理システム140から受信されたデータ並びに経費管理システム140に送信されたデータ(例えば、レシート捕捉コンポーネント120及び/又はスケジューリングアプリケーション112からのデータ)を含み得る。
【0037】
[00043] ユーザデバイス110は、経費管理システム140、支払決議ネットワーク160及び/又はマーチャントデバイス170との通信に適合した少なくとも1つのネットワークインタフェースコンポーネント118を含む。様々な実施形態において、ネットワークインタフェースコンポーネント118は、DSL(例えば、デジタル加入者線)モデム、PSTN(公衆電話交換網)モデム、イーサネットデバイス、ブロードバンドデバイス、サテライトデバイス及び/又は様々な他のタイプの有線及び/又は無線ネットワーク通信デバイスを含み得る。
【0038】
[00044] 経費管理システム140は、例えば、会社及び他の組織に支払手段及び経費管理サービスを提供し得るオンラインサービスプロバイダによって維持され得る。この点に関して、経費管理システム140は、支払いの処理及びカード識別子130に関連付けられた支払手段などの支払手段に関する経費方針の施行を容易にするために、ユーザデバイス110、支払決議ネットワーク160及びマーチャントデバイス170とインタラクトするように構成され得る1つ又は複数の処理アプリケーションを含む。一例では、経費管理システム140は、米国カリフォルニア州サンフランシスコのBREX(登録商標), Inc.によって提供され得る。しかしながら、他の実施形態では、経費管理システム140は、経費管理サービスを会社に提供し得る他のタイプのクレジットプロバイダ、金融サービスプロバイダ及び/又は他のサービスプロバイダによって維持されるか又はそれらを含み得る。
【0039】
[00045] 図1の経費管理システム140は、経費管理アプリケーション150、他のアプリケーション142、データベース144及びネットワークインタフェースコンポーネント146を含む。経費管理アプリケーション150及び他のアプリケーション142は、関連付けられたハードウェアを有する実行可能プロセス、プロシージャ及び/又はアプリケーションに対応し得る。他の実施形態では、経費管理システム140は、必要に応じて専用ハードウェア及び/又はソフトウェアを有する追加のモジュール又は異なるモジュールを含み得る。
【0040】
[00046] 経費管理アプリケーション150は、会社が、1つ又は複数の会社のクレジットカードなどの会社の銀行口座及び資金に関連付けられた支払手段を受け取り、これらの発行された支払手段及び会社のさらなる資金/口座に関する経費管理を提供することを可能にするための専用ハードウェア及び/又はソフトウェアに対応し得る。この点に関して、会社は、まず、会社のデータを提供することにより、及び経費管理アプリケーション150によってオンボードで経費管理システムとの口座を開設し得る。このような情報は、投資家からの確認済み資金、口座で直接利用可能な資金及びある期間にわたる会社資金のバーンレートなどの銀行口座及び資金の情報を含み得る。資格要件を満たせば、経費管理システム140及び/又は別の発行体は、経費管理アプリケーション150によって管理される支払手段を提供し得る。例えば、経費管理システム140は、実際のクレジットカード若しくはバーチャルクレジットカードのカード識別子130を発行し得るか、又は会社の支払いに使用され得る他のタイプの支払手段及び手段識別子を発行し得る。
【0041】
[00047] 経費管理アプリケーション150は、カード識別子130などの発行された支払手段を使用した経費方針の施行及び支払要求の承認/拒否に必要な設定及び好みを定めるために組織の管理人によってアクセス可能な1つ又は複数のプロセスを提供し得る。この点に関して、管理人は、ユーザクラスを定めること及び経費方針を選択することができ、経費方針は、最大購入金額、ある期間にわたる最大支払金額、マーチャント/物品タイプ、場所、購入の時間帯などのその方針の下で許容可能な支払金額に関する属性に対応する。経費管理アプリケーション150は、レシートマッチング動作152及びスケジュール割り振り動作154などの組織の経費管理方針と共に使用するためのさらなるプロセスをさらに提供し得る。経費管理アプリケーション150によって提供されるさらなる機能性及びプロセスは、図2A図2B図3図4及び図5などのアプリケーションのさらなる図に関してより詳細に説明される。
【0042】
[00048] レシートマッチング動作152は、後にレシートマッチングに使用され得るコードが取引に関するレシート上に出力するために生成され得るプロセスに対応し得る。レシートマッチング動作152は、例えば、経費管理アプリケーション150が組織の経費方針に基づく処理を行うための取引データを受信することにより、マーチャントデバイス170に対してカード識別子130を使用して生じている取引を検出し得る。1つ又は複数のコードは、処理を行うための取引の認可に基づく認可コード及び取引を識別する取引識別子を含み得る。レシートマッチング動作152は、例えば、レシート上での印刷及び/又はデジタルレシート上での入力のために、1つ又は複数のコードをマーチャントデバイス170に伝達することにより、1つ又は複数のコードをレシート上に出力又は表示させることができる。その後、レシートのデジタルコピーが経費管理システム140によって受信され得、レシート上のコードを決定するためにレシートマッチング動作152が使用され得る。コードは、OCR若しくは他の画像処理、デジタルレシート上のテキストデータのテキスト処理又は他のプロセスにより識別され得る。コードが識別されると、コードを使用して、レシートのデジタルコピーを取引処理からの保存取引データとマッチングすることができる。レシートマッチング動作152は、コード、取引データ及びレシートのデジタルコピーから抽出されたさらなるデータ(これは、受信されたレシートデータ上で1つ又は複数のコードが識別されない場合に生じ得る)間のマッチをスコアリングするプロセスをさらに提供し得る。
【0043】
[00049] スケジュール割り振り動作154は、経費管理アプリケーション150が取引時のユーザに関するデータに基づいて自動的に経費のカテゴリ分類を行うプロセスをさらに提供することができる。スケジュール割り振り動作154が、ユーザ及びスケジュールに関連付けられた取引が生じる時点に関するスケジュールデータを受信することができるように、スケジュール割り振り動作154は、スケジューリングアプリケーション112又は他のスケジューリングプラットフォームとのアプリケーションデータ統合を提供し得る。他の実施形態では、スケジュール割り振り動作154は、さらなるコンテキストデータを検出するために、異なるアプリケーション、プロセス又はデバイスと統合され得る。コンテキストデータは、マーチャントによる入力に基づいて取引中に検出されたL2若しくはL3カードデータなどのカードデータ又は他の取引データを含み得る。さらなるコンテキストデータは、組織の従業員及び/又はクライアントなどの関係者間の通信を含み得る。幾つかの実施形態では、モバイルデバイス上のアプリケーション又はパブリックサイトからの内容を使用して、経費カテゴリ分類に使用される取引データをさらに決定することができる。また、ユーザが経費カテゴリ分類選択肢の選択又は入力を再び行う必要なしに経費割り振りが行われ得るように、現在の取引データが過去の取引データ及びカテゴリ分類にマッチングされ得る。
【0044】
[00050] スケジュール割り振り動作154は、取引に関するスケジュール及び/又はコンテキスト情報を取り出すことができ、その情報を処理して、取引を経費タイプ又はカテゴリにカテゴリ分類することができる。例えば、場所、クライアントの名称、ユーザ識別子又は他の情報を使用して、経費のタイプ、経費に関連付けられたクライアント又は経費に関する他の情報を決定することができる。関係者間の通信を使用して、メッセージの内容又はメッセージをやり取りする関係者の識別情報に基づいて経費を決定することができる。また、他のタイプのカードデータ、アプリケーションデータ及び/又は他のコンテキストデータをさらに使用して、経費を特定のカテゴリに割り当てることができる。ユーザに関して取引を組織の経費方針(方針の下で許容される金額及び取引がその経費方針の下で認可されるか否かなど)に割り当てるために、スケジュール割り振り動作154がさらに使用され得る。
【0045】
[00051] 様々な実施形態では、経費管理システム140は、経費管理システム140に機能を提供するために、特定の実施形態において望まれ得るような他のアプリケーション142を含む。例えば、他のアプリケーション142は、サーバ側のセキュリティ機能を実装するためのセキュリティアプリケーション、ネットワーク180上で適切なアプリケーションプログラミングインタフェース(API)とインタフェースで接続するためのプログラムクライアントアプリケーション又は他のタイプのアプリケーションを含み得る。他のアプリケーション142は、経費管理システム140にアクセスする際、インタフェースをユーザに提供するように構成された、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を含むプロセッサによって実行可能なソフトウェアプログラムを含み得る。
【0046】
[00052] さらに、経費管理システム140は、データベース144を含む。先述の通り、ユーザデバイス110に対応するユーザ、実体及び/又は組織は、カード識別子130を発行するために使用され得る、経費管理システム140との1つ又は複数の口座を開設し得る。データベース144における支払口座は、名前、住所、支払/資金情報、さらなるユーザ金融情報及び/又は他の所望のユーザデータなどの実体情報を含み得る。実体は、データベース144に保存され得るその会社に関する経費規制及び方針を確立し得る。データベース144は、取引データ並びに会社に対して発行された支払手段及びそれらの手段を使用して処理された取引に関する情報(スケジューリング情報に基づいて取引及びカテゴリ分類又は取引にマッチングされたレシートを含む)を保存するためにも使用され得る。
【0047】
[00053] 様々な実施形態において、経費管理システム140は、ネットワーク180上でのユーザデバイス110、支払決議ネットワーク160及び/又はマーチャントデバイス170との通信に適合した少なくとも1つのネットワークインタフェースコンポーネント146を含む。様々な実施形態において、ネットワークインタフェースコンポーネント146は、DSL(例えば、デジタル加入者線)モデム、PSTN(公衆電話交換網)モデム、イーサネットデバイス、ブロードバンドデバイス、サテライトデバイス及び/又は様々な他のタイプの有線及び/又は無線ネットワーク通信デバイスを含み得る。
【0048】
[00054] 支払決議ネットワーク160は、経費管理システム140による取引処理に対する支払要求の許可(例えば、承諾及び拒否)によって支配され得る、支払要求の決議及び電子取引処理に利用されるネットワークに対応し得る。この点に関して、支払決議ネットワーク160は、カード識別子130を使用した支払いの決議のために、取得銀行又は取得体が発行銀行又は発行体とインタラクトし得るクレジットカード又はデビットカードネットワークに対応し得る。しかしながら、他の実施形態では、支払決議ネットワークは、他のタイプの支払ネットワーク及び口座引き落とし支払い(ACH支払い)、電信為替若しくは支払い、プリペイドカード支払い又は地域/会社独自の支払いなどの支払いのタイプに対応し得る。支払決議ネットワーク160は、ユーザデバイス110による要求に応じて、経費管理システム140によって実装され得、認可されたユーザ(例えば、ユーザ及びユーザクラス)が支払いを提示し、及び取引を処理するためにネットワークとインタラクトすることを可能にし、第三者(例えば、銀行若しくは他の金融サービス仲介機関)がユーザの代理としてネットワーク上でインタラクトすることを可能にし、及び/又は取引の通知及び取引の認可若しくは拒否を可能にする詳細などの支払ネットワークに提供された若しくは支払ネットワークから提供されたデータにアクセスするか若しくはそのようなデータを使用することができる。したがって、経費管理システム140は、カード識別子130などの支払決議ネットワーク160に関連付けられた会社発行支払手段を使用する支払要求に関連付けられた管理、承認、拒否及びデータ収集(これは、経費管理システム140によって検査され、及び経費カテゴリ分類に追加される取引データを含み得る)において支払決議ネットワーク160を利用し得る。幾つかの実施形態では、支払決議ネットワーク160は、経費管理システムによって処理される手数料及び支払いを決議するために経費管理システム140によって利用される銀行のオンライン銀行リソースを含むか又はそれに接続され得る。
【0049】
[00055] マーチャントデバイス170は、例えば、マーチャント又は1つ若しくは複数の物品をユーザ(単一のユーザ若しくは独立したユーザのグループを含み得る)並びに小規模及び大規模マーチャントに販売する他の実体によって維持され得る。マーチャントデバイス170は、広告、販売及び支払処理のための様々なソフトウェア、インフラ、ウェブサイト、アプリケーション及び/又は他のプラットフォームの使用などにより、販売用物品を提供することができる。この点に関して、マーチャントデバイス170は、カード識別子130を使用して取引を行うために、ユーザデバイス110、経費管理システム140及び/又は支払決議ネットワーク160とインタラクトするように構成され得る処理アプリケーションを有するデバイスを含み得る。幾つかの実施形態では、マーチャントデバイス170は、単一の又はネットワーク化されたパーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス及び/又は他のタイプのコンピューティングデバイスとして実装され得る。マーチャントデバイスが1つのみ示されているが、複数のマーチャントデバイスが同様に機能し得る。
【0050】
[00056] マーチャントデバイス170は、カード識別子に関連付けられたユーザに販売用物品を提示するためにコンピューティングデバイスによってアクセスされ得る販売用物品を提供するアプリケーションを実装され得る。特定の実施形態では、アプリケーションは、インターネット上で利用可能なウェブサイト、及び/又はオンラインコンテンツ、及び/又は専用アプリケーションによりアクセス可能なデータベース情報を提供し得る。したがって、アプリケーションは、マーチャントのウェブサイトを使用してオンライン市場で物品販売を提供し得る。アプリケーションは、物理的位置で販売を提供するために使用される販売時点情報管理(POS)デバイスの1つ又は複数のアプリケーションなどの物理的マーチャント位置におけるチェックアウトアプリケーションにも対応し得る。ユーザデバイス110に関連付けられたユーザ/従業員が購入するために1つ又は複数の物品を選択すると、マーチャントデバイス170を使用して取引を確立することができる。ユーザによって購入される1つ又は複数の物品に関する支払金額が決定されると、マーチャントデバイス170は、カード識別子130を使用して支払いを要求し得る。入力後、マーチャントデバイス170は、次に、カード識別子130及び支払決議ネットワーク160を使用して、マーチャントデバイス170に関連付けられたマーチャントに対する支払いを処理し得る。経費管理システム140は、カード識別子130に関連付けられた組織の経費方針を管理するために支払決議ネットワーク160とのネットワーク統合を利用し得る。したがって、経費管理システム140は、ユーザデバイス110に関連付けられた会社の方針に基づいて支払要求の承認又は拒否を行い得る。また、取引データは、ユーザのカレンダーを使用した自動経費カテゴリ分類のために経費管理システムに提供され得る。次に、支払要求が処理され、支払いがマーチャント口座に提供され、及び支払いの通知(又は例えば支払要求が会社の方針に従わない場合には不履行)がマーチャントデバイス170に送られ得る。次に、マーチャントデバイス170は、取引処理の結果を受信し、経費追跡及び会計監査目的でレシートに入力された1つ又は複数のコードを有するレシートを生成し得る。
【0051】
[00057] ネットワーク180は、単一のネットワーク又は複数のネットワークの組み合わせとして実装され得る。例えば、様々な実施形態では、ネットワーク180は、インターネット又は1つ若しくは複数のイントラネット、固定電話回線網、無線ネットワーク及び/又は他の適切なタイプのネットワークを含み得る。したがって、ネットワーク180は、システム100の様々なコンポーネントによってアクセス可能なプライベート若しくはローカルエリアネットワークなどの小規模通信ネットワーク又は広域ネットワーク若しくはインターネットなどの大規模ネットワークに対応し得る。
【0052】
[00058] 図2Aは、ある実施形態による、レシート捕捉及び経費管理システムを用いたデータ追跡に使用される認可コード及び取引識別子を含む例示的レシートである。図2Aは、レシート及び経費管理システムによる取引データ追跡に使用されるデータを含むレシート200aを含む。
【0053】
[00059] この点に関して、レシート200aは、経費管理システムによるレシートマッチング及び組織の方針に使用され得る1つ又は複数のコードを含む。レシート200aは、取引データも含み、取引データは、レシートマッチング及び/又はさらなる取引データの抽出に使用され得る。例えば、レシート200aは、ユーザによる取引要求に基づいて取引を生じさせたマーチャントAのマーチャント識別子1000を含む。レシート2000aは、取引及び取引を生じさせたマーチャントに関するさらなる情報のためにレシート200a上に含まれ得るレジ係識別子1002、店舗識別子1004及びマーチャント住所1006をさらに含む。さらに、購入物品1008、税1010、チップ1012、合計1014及び署名行1020を含む取引データがレシート200aに追加され得る。レシート追跡を提供するために、取引識別子1016及び認可コード1018がレシート200aに追加され得る。
【0054】
[00060] レシート200aの画像又は他のデジタルコピーが経費管理システムに提供されると、システムは、画像処理を利用して、取引識別子1016及び認可コード1018を識別し得る。取引識別子1016及び認可コード1018は、OCR又は他の画像処理プロセスによって識別され得、レシート200aのフィンガープリント及び/又はマーチャント識別子1000のレシートフィンガープリントに基づいて識別され得る。取引識別子1016及び認可コード1018は、追加的又は代替的に、特定のデータに関するレシート200a上の行及びそれらの行によるレシート200aのセグメント化の利用により識別され得る。例えば、コード「A12345」が合計1014と同じ行にある場合、そのコードが取引識別子1016として読み取られ得るように、取引識別子1016が、合計1014を有する行に存在することを知ることができる。レシート200a及び/又はマーチャント識別子1000に関連付けられたフィンガープリントは、コード「B67890」を認可コード1018として抽出するためにも使用され得る。
【0055】
[00061] 取引識別子1016及び認可コード1018に関してコードが抽出されると、コードは、レシート200aに関連付けられた取引に関する保存取引データとマッチングされ得る。マッチングされると、レシート200aは、取引データと共に保存され得る。しかしながら、取引データをマッチングすることができない場合及び/又はコードがレシート200aから抽出及び決定されない場合、マーチャント識別子1000、合計1014及び/又はレシート200a上の他のデータなどのさらなるレシートデータがレシート200aから抽出され得る。スコアリングプロセスを使用して、経費管理システムのデータベース内において、レシート200aに関する最も可能性の高い取引を決定し得る。レシート200aが、カード識別子を示す場合又は特定のカード識別子に関連付けられたユーザから受け取られた場合、スコアリングシステムは、カード識別子に関して生じた類似の取引を調べることができる。したがって、レシートを取引データに関連付け、及び会計監査又は他の管理目的でレシートを保存するために、レシート200aからの他のデータも使用することができる。
【0056】
[00062] 図2Bは、ある実施形態による、レシートデータを取引データベース内の経費データにマッチングするための例示的システム環境である。環境200bは、経費管理システムの取引データベースなどのレシートデータベース1110内のデータとマッチングされたレシート1100を含む。レシートデータベース1110は、レシート追跡及び会計監査目的でデータをレシートのデジタルコピーにマッチングするために使用される、取引処理から生成されたデータを含み得る。
【0057】
[00063] 例えば、レシート1100は、少なくとも取引データ1102、取引識別子1104及び認可コード1106を含む。取引データ1102は、取引の処理が要求された際(これは、レシートマッチングを行う経費管理システムに関連付けられたカード識別子を提供することを含み得る)、マーチャントデバイスによって生成され得る。取引データ1102は、マーチャント識別子、物品及び値段、合計並びに他の情報を含み得る。レシート1100が生成される際、レシート1100がレシートデータベース1110内の取引データとマッチングされ得るように、取引識別子1104は、経費管理システムによって認可コード1106と共にレシートに追加され得る。レシートデータベース1110は、レシート画像1112、処理済み取引データ1114、取引識別子1118及び認可コード1120を含む。レシート画像1112は、レシート1100などのレシートのデジタルコピーを含み得る。したがって、ユーザは、レシート1100を撮像し、その画像を、レシートを保存することができ、及びレシートを処理済み取引データ1114内の特定の取引に関連付けた経費管理システムに提供し得る。
【0058】
[00064] 取引識別子1104及び認可コード1106は、OCR又は他の画像処理(マーチャント又はレシート1100のレシートフィンガープリントに基づくことを含む)を用いて、レシート1100のデジタルコピーから抽出され得る。抽出されると、経費管理システムは、経費管理システムによってサービスが提供されるカード識別子を使用してユーザによって要求された取引に関する電子取引処理に基づいて以前に生成された処理済み取引データ1114の取引識別子1118及び認可コード1120を使用してデータマッチングを行い得る。マッチングされると、レシート1100のデジタルコピーは、処理済み取引データ1114からのその特定の取引と共に保存され得る。また、取引データ1102は、レシート1100から抽出され、及び処理済み取引データ1114に追加され得る。例えば、マーチャント情報、税、チップ又は他のデータは、レシート1100に関する取引データに追加され得る。これにより、経費管理システムによるさらなる会計監査及び経費管理又はカテゴリ分類が可能となり得る。別の実施形態では、捕捉前又は捕捉後のレシート1100は、ユーザが、コード又は金額の管理若しくはカテゴリ分類のためにさらなる情報を提供することができるメモなどのデータを入力することを可能にし得る。レシートは、データを入力することができる、右上隅などの特定の位置を有し得、これは、システムがレシート全体をスキャンする必要性をなくすことにより、データのより効率的な捕捉を可能にする。この特定の位置は、最も使用されていない空間が存在する場所などに基づいて、レシートの異なるタイプ又はフォーマット間で異なり得る。データは、経費の目的、個人及び1つ又は複数の関連する会社の名称並びに特定の経費管理システムに要求され得るか、又は特定の経費管理システムにとって有用な他のデータを識別し得る。
【0059】
[00065] 図3は、ある実施形態による、アプリケーションスケジューリングデータを取引データベース内の経費データと同期させるための例示的システム環境である。図3のシステム環境300は、図1のシステム100を参照して述べたユーザデバイス110及び経費管理システム140を含む。この点に関して、カレンダー又はスケジュール情報が、取引データに追加され、経費管理システムにおいて及び経費方針に従ってデータの分類又はカテゴリ分類を行うために使用され得るように、データ交換チャネル2100上でデータを交換するために、ユーザデバイス110及び経費管理システム140の統合を用い得る。
【0060】
[00066] システム環境300では、ユーザデバイス110は、アポイントメント、ミーティング、出張及びユーザの他の義務又は時間分配を有するカレンダーなどのユーザに関するスケジュールA2002を含むスケジューリングアプリケーションインタフェース2000を含む。スケジュールA2002は、示された月曜日、火曜日、水曜日カレンダーなどの平日のカレンダー又はスケジューリング情報を含む。スケジュールA2002に示されるように、ユーザは、月曜日の午前10時にスタッフオフィスミーティング2004があり、火曜日の午後12時にAliceとのランチアポイントメント2006があり、及び水曜日の午前9時から午後6時までA市への出張2008がある。これらのアポイントメントのそれぞれは、時間、場所、クライアント若しくは他のユーザ(例えば、会社の従業員、同僚又は友人若しくは家族を含む他の知人)、アポイントメントの主題若しくはタイプ又はユーザの特定のアポイントメントに関する他の情報を含み得る。スケジュールA2002のカレンダー情報は、データ交換チャネル2100を通して経費管理システム140に送信され得る。例えば、スケジュールA2002は、受信された取引データに基づいて、スケジュールA2002の全てを要求し得るか、又は取引に関する時間又は他の取引データにマッチするスケジュールA2002の特定の部分のみを要求し得る経費管理システム140によって要求され得る。他の実施形態では、スケジュールA2002は、処理済み取引に基づいて、経費管理システム140に転送され得るか、又は別の方法で経費管理システム140に送信され得る。
【0061】
[00067] 経費管理システム140は、経費管理システム140の1つ又は複数のデータ構造(例えば、システム100のデータベース144)に保存され得る経費管理データベース2200を含む。経費管理データベース2200は、(例えば、組織に発行された支払手段、口座又はカード識別子を使用して)組織の処理済み取引から生成された取引データに関する取引データベースに対応し得る。経費管理データベース2200は、取引データを保存することができ、経費管理システム140は、事業費用を必要経費として請求するため、会計目的及び会計監査目的で経費カテゴリ分類及び経費方針への割り当てを要求又は提供し得る。したがって、経費管理データベース2200は、取引データ並びに物品及びサービスを購入する会社Aの対応する経費に関する会社A経費2202を含む。例えば、会社A経費2202は、支払口座A2206を含む1つ又は複数の支払口座2204によって整理され得る。支払口座A2206は、ユーザデバイス110及びその結果スケジュールA2002に関連付けられたユーザに提供された支払手段のカード又は口座識別子に対応し得る。したがって、経費管理システム140は、支払口座A2206に関する会社A経費2202の取引データ及びスケジュールA2002からのデータを使用して、ユーザの経費のカテゴリ分類を行い得る。
【0062】
[00068] 例えば、経費A2208は、月曜日の午前10時の時刻2210を含み得る。データ交換チャネル2100を通して受信されたスケジュールA2002を使用して、経費管理システム2002は、ユーザがスタッフオフィスミーティング2004に出席していたことを決定し得る。取引詳細2212は、購入された物品、値段、場所などの取引の詳細を含み得る。また、経費A2208は、例えば、本明細書で述べた表示可能コードによるレシートデータ追跡及びマッチングを使用して取引詳細にマッチングされたレシート2214に関連付けられ得る。しかしながら、経費カテゴリの選択がなければ、経費A2208は、会社Aの経費方針及び/又はカテゴリに割り当てられない場合がある。代わりに、スケジューリングアプリケーション及び/又はプラットフォーム統合により、ユーザがスタッフオフィスミーティング2004に出席していたことを決定することにより、経費A2208は、特にスタッフオフィスミーティング及び/又は仕事上のミーティングのために行われる購入に関連付けられたカテゴリ又は方針などの経費カテゴリA2216に割り当てられ得る。
【0063】
[00069] 同様に、経費B2218は、火曜日午後12時の時刻2220、取引詳細2222、レシート2224及び経費カテゴリB2226を含む。スケジュールA2002に示されるように、ユーザは、ユーザ及び組織のクライアントであるAliceとのランチアポイントメント2006に出席していた。Aliceは、クライアントであるため、及びユーザのスケジュールA2002のスケジューリングデータに基づいて、経費B2218は、ランチアポイントメント2006又はクライアントA2228(例えば、Aliceの組織又はAliceに直接)の費用を必要経費として請求するために経費カテゴリB2226に割り当てられ得る。経費C2230は、水曜日の午後1時の時刻2232、取引詳細2234、レシート2236及び経費カテゴリC2238と共に示されている。ユーザは、スケジュールA2002において、水曜日の午前9時から午後6時までA市に出張2008があることが示されている。したがって、ユーザは、出張のための経費カテゴリC2238に対するこの期間中の全ての費用を必要経費として請求し、出張2008中に生じた時刻2232により、経費C2230は、経費カテゴリC2238に割り当てられる。
【0064】
[00070] 図4は、ある実施形態による、経費管理システムにおけるレシートデータ同期化のためにレシートコード生成及び画像処理による追跡を行うための例示的フローチャート400である。本明細書に記載されるフローチャート400の1つ又は複数のステップ、プロセス及び方法は、省略されるか、異なる順序で行われるか、又は必要に応じて若しくは適宜組み合わされ得ることに留意されたい。
【0065】
[00071] フローチャート400のステップ402では、支払決議ネットワークに対する、及び経費管理システムによって管理される会社に発行された支払手段を使用した取引に対する取引処理要求を受信又は検出することなど、マーチャントとの取引データが検出される。取引データは、経費方針下での決議のため及び取引に関する後の経費カテゴリ分類のため、経費管理システムによって保存され得る。その後、経費管理システムは、ステップ404において、取引データに関するレシートマッチングコードを生成し、これは、特定の取引データに関する少なくとも1つの英数字コード、バーコード又はQRコードに対応し得る。例えば、認可コード及び取引識別子が生成され得る。次に、ステップ406において、これらのコードは、マーチャントからのレシート上に出力させられる。これらのコードは、物理的レシート上に印刷され得るか、又は取引処理を要求するユーザ若しくはユーザの組織のデバイスに送信されるデジタルレシートに追加され得る。
【0066】
[00072] ステップ408では、レシート画像又はレシートの他のデジタルコピーは、経費方針の施行のために経費管理システムを利用する実体又は組織を有するユーザから受信される。レシートは、モバイルデバイスなどのデバイスのカメラを使用して捕捉された画像に対応し得るか、又は通信チャネル上で経費管理システムに転送されたデジタルレシートに対応し得る。レシートのデジタルコピーは、経費管理システムが取引処理の検出後にレシートを要求したことに応答して送られ得るか、又はユーザが取引を必要経費として請求すること及び取引を組織若しくは経費管理システムに報告することを完了する後の時点でユーザによって送られ得る。次に、ステップ410において、レシート画像又は他のデジタルコピー上のコードを識別するために、レシート画像に対して画像処理が行われる。例えば、コードは、OCR又は他の画像処理及びコード長又はコードコンテンツの知識を用いて識別され得る。コードは、バーコード又はQRコードなどの印刷されたコード画像からも読み取られ得る。レシート上のいずれの箇所にコードが配置されているかを識別し、次にOCR又は他の画像処理を利用してコードを抽出するために、特定の画像セグメント化又はレシートフィンガープリント若しくはモデルに対する比較が用いられ得る。コードが、レシート上で他のデータと揃えて又はレシートの特定の位置に印刷されていることを決定するために、コードフィンガープリントが使用され得る。
【0067】
[00073] レシートからコードが抽出されない場合又はレシートがコードを欠いていると思われる場合、ステップ412において、マーチャント情報及び識別子、取引データ(例えば、物品、値段、税、チップなど)並びにレシートから抽出できる他の情報などのレシートデータがレシート画像から決定される。ステップ414において、レシートデータは、経費管理システムを使用して保存された取引データにマッチングされ、経費管理システムは、データベース情報のマッチング及びクエリーを組織の代理として処理又は管理された取引に限定し得る。ステップ414において、保存取引データに対するレシートデータマッチングは、スコアリングもされ、これは、データ間の最高又は最も可能性の高いマッチを決定し得る。最も可能性の高いマッチが決定されると、ステップ416において、抽出データ及び/又はレシート画像若しくはデジタルコピーを含むレシートデータが保存取引データに追加される。ある実施形態では、データは、最高又は最も可能性の高いマッチが所定の閾値を超えた場合のみ保存される。
【0068】
[00074] 逆に、ステップ410において画像中にコードが検出された場合、ステップ418において、コードを使用して、レシートが保存取引データにマッチングされる。さらに、コード(及び画像処理を使用して抽出されたさらなるレシートデータ)間の最も可能性の高いマッチを決定するために、保存取引データに対するコードのマッチングがスコアリングされる。レシートと保存取引データの最も可能性の高いマッチが決定され、ステップ420において、レシートデータ(例えば、抽出されたレシートデータ及びレシート画像又はデジタルコピー)が保存取引データに追加される。上記と同様に、データは、最高又は最も可能性の高いマッチが所定の閾値を超えた場合のみ保存され、これは、信頼できないデータが保存及び/又は使用されることを阻止する。
【0069】
[00075] 図5は、ある実施形態による、経費データを自動的にカテゴリ分類するためのアプリケーション統合に基づいてアプリケーションデータ同期化を行うための例示的フローチャートである。本明細書に記載されるフローチャート500の1つ又は複数のステップ、プロセス及び方法は、省略されるか、異なる順序で行われるか、又は必要に応じて若しくは適宜組み合わされ得ることに留意されたい。
【0070】
[00076] フローチャート500のステップ502では、マーチャントとの取引に関する取引データが受信及び/又は検出される。例えば、支払決議ネットワークに対する、及び経費管理システムによって管理される会社に発行された支払手段を使用した取引に対する取引処理要求が検出され得る。取引データは、取引を生じさせているユーザのカレンダー又はスケジューリング情報を使用した取引に関する経費のカテゴリ分類のために経費管理システムによって保存され得る。したがって、ステップ504において、取引を提示したユーザが決定される。例えば、ユーザが識別されるように、取引を処理するために使用されたカード識別子が特定のユーザに結び付けられ得る。モバイルデバイスのGPSユニット又は他の位置検出コンポーネントを使用して、マーチャントの位置に対して組織のユーザのモバイルデバイスが同一の場所に存在することによってもユーザが識別され得る。取引時の又は取引処理を示すモバイル通信などの他のデータマッチングも使用され得る。
【0071】
[00077] ステップ506では、取引時刻におけるユーザのスケジューリングデータがアクセスされる。スケジューリングデータは、ユーザのデジタルカレンダーなどのユーザのスケジューリングアプリケーション及びプロセスとのアプリケーション又はオンラインプラットフォーム統合によってアクセスされ得る。次に、ステップ508において、スケジューリングデータに基づいて、さらなる経費詳細が決定される。ミーティングの名称、クライアントの名称、ミーティング若しくはアポイントメントにおけるユーザ識別子、出張の詳細、アポイントメント若しくは出張の場所、アポイントメントの内容若しくは理由の識別又は他の情報など、その時点でのスケジューリングデータの情報及び詳細に基づいて、さらなる経費詳細が決定され得る。例えば、スケジューリングデータは、取引に経費詳細を追加するため並びに経費が経費制限、クライアント返還又は他の経費管理に加えられ得るように、経費方針下で取引のカテゴリ分類をさらに行うために使用され得る、ミーティングに出席したユーザの名前、電話番号若しくは電子メール、ミーティングに関するクライアントの名称又はアポイントメントの場所を示し得る。幾つかの実施形態では、ステップ508は、経費管理システムがカレンダーデータに基づいて取引を処理するかどうかをさらに決定し得るサブステップ508aを含み得る。例えば、出張中、経費は、ユーザへの返還のために、組織に対して必要経費として請求され得る。しかしながら、友人又は家族への個人的な贈り物などの特定の経費は、ユーザクラスに従った出張に関する経費方針の下でカバーされない場合がある。したがって、ユーザが現在働いていないこと又は組織の出張に関する物品を購入していないことをカレンダー情報が示す場合、経費は、処理を拒否される場合があるか、又はユーザに支払責任がある非認可購入としてカテゴリ分類され得る。
【0072】
[00078] ステップ510では、取引処理に基づいて、さらなる経費詳細がシステムによって保存された取引データに追加される。さらなる経費詳細は、取引を経費方針の特定のカテゴリにマッチングすることにより、経費方針下で取引を定義することができる。これは、経費管理システムが取引をよりよく定義し、及びユーザ入力を必要とすることなく経費のカテゴリ分類を自動化することを可能にし得る。次に、ステップ512において、取引が特定の経費方針及びカテゴリの下で必要経費として請求されるように、取引データ及びさらなる経費詳細に基づいて取引がカテゴリ分類される。
【0073】
[00079] したがって、本明細書に述べた様々な実施形態を使用して、会社は、会社の資金源又は口座に関連付けられたユーザによって行われた金融取引の追跡、承認及び別の方法での管理を行うためにデータベース内のデータとマッチするレシート又は取引記録に含まれるデータを使用することにより、そのようなユーザによって負った経費をよりよく(例えば、より効率的及びより正確に)追跡及び管理することができる。
【0074】
[00080] 図6は、ある実施形態による、図1の1つ又は複数のコンポーネントを実装するのに適したコンピュータシステムのブロック図である。様々な実施形態において、通信デバイスは、ネットワークとの通信が可能なパーソナルコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、コンピューティングタブレット、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、眼鏡又は時計などのウェアラブルコンピューティングデバイス、ブルートゥースデバイス、キーフォブ、IDカードなど)を含み得る。サービスプロバイダは、ネットワークとの通信が可能なネットワークコンピューティングデバイス(例えば、ネットワークサーバ)を利用し得る。ユーザ及びサービスプロバイダによって利用される各デバイスは、以下の方法でコンピュータシステム600として実装され得ることが理解されるものとする。
【0075】
[00081] コンピュータシステム600は、バス602又はコンピュータシステム600の様々なコンポーネント間で情報データ、信号及び情報を通信するための他の通信機構を含む。コンポーネントには、キーパッド/キーボードからキーを選択すること、1つ若しくは複数のボタン、画像若しくはリンクを選択すること及び/又は1つ若しくは複数の画像などを移動させることなどのユーザアクションを処理し、対応する信号をバス602に送る入出力(I/O)コンポーネント604が含まれる。I/Oコンポーネント604は、ディスプレイ611及びカーソル制御装置613(キーボード、キーパッド、マウスなど)などの出力コンポーネントも含み得る。音声信号を変換することによって情報を入力するためにユーザが声を使用することを可能にするために、オプションの音声入出力コンポーネント605も含まれ得る。音声I/Oコンポーネント605は、ユーザが音声を聞くことを可能にし得る。トランシーバ又はネットワークインタフェース606は、コンピュータシステム600と、別の通信デバイス、サービスデバイス又はサービスプロバイダサーバなどの他のデバイスとの間においてネットワーク180上で信号の送信及び受信を行う。ある実施形態では、他の伝送媒体及び方法も適し得るが、送信は、無線である。マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)又は他の処理コンポーネントであり得る1つ又は複数のプロセッサ612は、コンピュータシステム600上での表示又は通信リンク618を介した他のデバイスへの送信などのために、これらの様々な信号を処理する。1つ又は複数のプロセッサ612は、他のデバイスへのクッキー又はIPアドレスなどの情報の送信も制御し得る。
【0076】
[00082] コンピュータシステム600のコンポーネントには、システムメモリコンポーネント614(例えば、RAM)、静的ストレージコンポーネント616(例えば、ROM)及び/又はディスクドライブ617も含まれる。コンピュータシステム600は、システムメモリコンポーネント614に含まれる命令の1つ又は複数のシーケンスを実行することにより、1つ又は複数のプロセッサ612及び他のコンポーネントによって特定の動作を行う。コンピュータ可読媒体において、論理が符号化され得、コンピュータ可読媒体とは、実行のために命令を1つ又は複数のプロセッサ612に提供することに関与する媒体を指し得る。このような媒体は、限定されないが、不揮発性媒体、揮発性媒体及び伝送媒体を含む多くの形態を取り得る。様々な実施形態において、不揮発性媒体は、光ディスク又は磁気ディスクを含み、揮発性媒体は、システムメモリコンポーネント614などの動的メモリを含み、伝送媒体は、バス602を含むワイヤを含む同軸ケーブル、銅線及び光ファイバを含む。ある実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体において、論理が符号化される。ある例では、伝送媒体は、電波、光及び赤外線データ通信中に生成されるものなどの音波又は光波の形態を取り得る。
【0077】
[00083] コンピュータ可読媒体の幾つかの一般的な形態には、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、他の磁気媒体、CD-ROM、他の光学式媒体、パンチカード、紙テープ、孔のパターンを有した他の物理的媒体、RAM、PROM、EEPROM、フラッシュEEPROM、他のメモリチップ若しくはカートリッジ又はコンピュータの読み出しに適応した他の媒体が含まれる。
【0078】
[00084] 本開示の様々な実施形態において、本開示を実施するための命令シーケンスの実行は、コンピュータシステム600によって行われ得る。本開示の様々な他の実施形態において、通信リンク618によってネットワーク(例えば、LAN、WLAN、PTSN及び/又は様々な他の有線若しくは無線ネットワーク(通信ネットワーク、モバイルネットワーク及び携帯電話ネットワークを含む)など)に結合された複数のコンピュータシステム600は、互いに協働して本開示を実施するための命令シーケンスを行い得る。
【0079】
[00085] 本開示の様々な実施形態は、以下の条項の観点から説明することができる。しかしながら、本開示のさらなる又は他の実施形態が本明細書に記載され得る。
【0080】
[00086] 1.システムであって、命令を保存する非一時的メモリと、非一時的メモリに結合された1つ又は複数のハードウェアプロセッサであって、システムに関連付けられたペイメントカードの使用時、ユーザとマーチャントとの間の電子取引を検出することであって、電子取引は、システムによる電子取引の処理中に生成された取引データを含む、検出することと、カレンダーアプリケーションからその時点でのユーザに関するカレンダー情報を決定することであって、カレンダーアプリケーションは、ユーザのデバイスを用いてアクセス可能である、決定することと、カレンダー情報を用いて電子取引に関するさらなる取引データを決定することと、電子取引に関するシステムによって生成された取引データと共に、さらなる取引データを保存することとを含む動作をシステムに行わせるために、非一時的メモリから命令を読み出すように構成された1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを含むシステム。
【0081】
[00087] 2.カレンダー情報は、ペイメントカードの使用時におけるアポイントメント又はミーティングを含み、カレンダー情報は、場所、クライアントの名称、ミーティングの名称又はミーティングの長さの少なくとも1つをさらに含み、さらなる取引データは、電子取引に関する経費カテゴリ分類を含む、条項1に記載のシステム。
【0082】
[00088] 3.カレンダーアプリケーションは、ユーザの出張の詳細を含み、カレンダー情報は、その時点でのユーザの出張データを含み、さらなる取引データは、電子取引に関する出張経費カテゴリ分類を含む、条項1に記載のシステム。
【0083】
[00089] 4.動作は、クライアント口座又はペイメントカードをユーザに提供する企業体に関連付けられた出張口座の少なくとも一方に電子取引を割り当てることをさらに含む、条項3に記載のシステム。
【0084】
[00090] 5.動作は、さらなる取引データに基づいて、電子取引に関する経費返還支払いをユーザのクライアントに割り振ることをさらに含む、条項1に記載のシステム。
【0085】
[00091] 6.経費返還支払いをクライアントに割り振ることは、クライアントを識別するためのユーザ入力なしに行われる、条項5に記載のシステム。
【0086】
[00092] 7.動作は、ユーザのモバイルデバイスの位置検出コンポーネントを使用して、ペイメントカードの使用時のユーザの位置を決定することであって、さらなる取引データは、ペイメントカードの使用時の位置に基づいてさらに決定される、決定することをさらに含む、条項1に記載のシステム。
【0087】
[00093] 8.動作は、カレンダー情報に基づいて、ペイメントカードの使用時のユーザのユーザ活動を決定することであって、さらなる取引データは、ペイメントカードの使用時のユーザ活動に基づいてさらに決定される、決定することをさらに含む、条項1に記載のシステム。
【0088】
[00094] 9.動作は、レベル2カードデータ、レベル3カードデータ、メッセージングデータ、モバイルアプリケーションデータ又は過去の経費カテゴリ分類データの少なくとも1つに基づいて、電子取引に関するコンテキストデータを決定することと、取引データ、さらなる取引データ及びコンテキストデータに基づいて、電子取引を経費管理カテゴリに割り当てることとをさらに含む、条項1に記載のシステム。
【0089】
[00095] 10.動作は、取引データに基づいて、電子取引のマーチャント識別子、日付又は金額の少なくとも1つを決定することと、さらなる取引データ及びマーチャント識別子、日付又は金額の少なくとも1つに基づいて、電子取引を経費方針カテゴリに割り当てることとをさらに含む、条項1に記載のシステム。
【0090】
[00096] 11.カレンダー情報を決定する前に、動作は、ペイメントカードに関連付けられた経費管理方針に基づいて、マーチャントとの電子取引を処理することであって、カレンダー情報は、電子取引の処理に応答して決定される、処理することをさらに含む、条項1に記載のシステム。
【0091】
[00097] 12.方法であって、ユーザの代理としてサービスプロバイダによる処理を要求されたマーチャントとの取引に関する取引データを受信することであって、ユーザは、実体の経費管理システムに関する口座識別子をユーザに提供する実体に関連付けられる、受信することと、口座識別子に基づいて、マーチャントとの取引を処理することであって、取引の処理は、サービスプロバイダとの取引データを生成する、処理することと、ユーザが利用するデジタルアプリケーションから、取引データに基づいて、取引時のユーザ又は取引の一方のコンテキストデータを決定することと、コンテキストデータ及び取引データに基づいて、取引を経費管理カテゴリに割り振ることとを含む方法。
【0092】
[00098] 13.コンテキストデータは、取引時のアポイントメント、ミーティング又は出張の1つを含む、条項12に記載の方法。
【0093】
[00099] 14.コンテキストデータに基づいて、取引に関するさらなる取引データを決定することであって、コンテキストデータは、経費カードデータ、マーチャント入力データ、通信データ又は過去の経費データの1つを含み、取引を割り振ることは、さらなる取引データにさらに基づく、決定することをさらに含む、条項12に記載の方法。
【0094】
[000100] 15.取引を経費管理カテゴリに割り振ることは、実体の複数の経費管理カテゴリを識別することであって、複数の経費管理カテゴリの各々は、経費管理システムに関する口座識別子を使用して、購入に関する経費カテゴリ分類を提供する、識別することと、コンテキストデータ、取引データ及び複数の経費管理カテゴリに基づいて、取引に関する経費管理カテゴリを決定することとを含む、条項12に記載の方法。
【0095】
[000101] 16.コンテキストデータ及び経費管理カテゴリに基づいて、実体の特定のクライアントに取引を割り振ることをさらに含む、条項12に記載の方法。
【0096】
[000102] 17.ユーザのユーザデバイスから取引に関するレシートを受信することと、画像認識プロセスを用いてレシート上のレシートデータを決定することと、レシートデータに基づいて、取引を経費管理カテゴリのサブカテゴリにさらに割り振ることとをさらに含む、条項12に記載の方法。
【0097】
[000103] 18.サブカテゴリは、食べ物、飲み物、出張又は贈り物の1つ又は複数を含み、サブカテゴリは、電話番号、電子メールアドレス、メッセンジャーの名称又はクライアントの名称の1つに基づいて、クライアントにさらに割り当てられる、条項17に記載の方法。
【0098】
[000104] 19.非一時的機械可読媒体であって、ユーザの会社に関連付けられた支払手段を用いて、ユーザとマーチャントとの間の取引に関する取引要求を受信することであって、支払手段は、サービスプロバイダによって会社に提供される経費管理システムに関連付けられる、受信することと、取引要求に応答して、支払手段及び経費管理システムに基づいてマーチャントとの取引を処理することと、ユーザの個人情報管理アプリケーションから、取引時にユーザの現在の行動を決定することと、現在の行動に基づいて、取引に関する経費管理情報を決定することと、取引に関する取引データと共に経費管理情報を保存することとを含む動作を機械に行わせるために実行可能な機械可読命令をその上に保存した非一時的機械可読媒体。
【0099】
[000105] 20.ユーザの現在の行動を決定することは、取引に関するレシートの画像を受信することと、レシートから取引データを決定することであって、経費管理情報は、取引データに基づいてさらに決定される、決定することとをさらに含む、条項19に記載の非一時的機械可読媒体。
【0100】
[000106] 適用可能であれば、本開示によって提供される様々な実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせを用いて実装され得る。また、適用可能であれば、本明細書に記載される様々なハードウェアコンポーネント及び/又はソフトウェアコンポーネントは、本開示の趣旨から逸脱することなく、ソフトウェア、ハードウェア及び/又はその両方を含む複合コンポーネントに統合され得る。適用可能であれば、本明細書に記載される様々なハードウェアコンポーネント及び/又はソフトウェアコンポーネントは、本開示の範囲から逸脱することなく、ソフトウェア、ハードウェア又はその両方を含むサブコンポーネントに分離され得る。さらに、適用可能であれば、ソフトウェアコンポーネントがハードウェアコンポーネントとして実装され得ること(その逆の場合も同じ)が考えられる。
【0101】
[000107] プログラムコード及び/又はデータなどの本開示に従ったソフトウェアは、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体に保存され得る。ネットワーク化された及び/又は別様の1つ又は複数の汎用又は特定目的のコンピュータ及び/又はコンピュータシステムを使用して、本明細書で識別されたソフトウェアが実装され得ることも考えられる。適用可能であれば、本明細書に記載される様々なステップの順序付けは、本明細書に記載される特徴を提供するために変更され得、複合ステップに統合され得、及び/又はサブステップに分離され得る。
【0102】
[000108] 上記の本開示は、開示された正確な形態又は特定の使用分野に本開示を限定することを意図していない。そのため、本明細書に明示的に記載されていようと又は暗示されていようと、本開示に対する様々な代替実施形態及び/又は変更形態が本開示に鑑みて可能であることが考えられる。本開示の上記のように記載された実施形態を有することにより、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細における変更形態がなされ得ることを認識するであろう。したがって、本開示は、特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】