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  • 特表-圧力鍋とバヨネット式閉鎖器の使用 図1A
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  • 特表-圧力鍋とバヨネット式閉鎖器の使用 図2A
  • 特表-圧力鍋とバヨネット式閉鎖器の使用 図2B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(54)【発明の名称】圧力鍋とバヨネット式閉鎖器の使用
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/08 20060101AFI20230201BHJP
【FI】
A47J27/08 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022531357
(86)(22)【出願日】2020-11-13
(85)【翻訳文提出日】2022-05-27
(86)【国際出願番号】 EP2020082021
(87)【国際公開番号】W WO2021115725
(87)【国際公開日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】102019219249.1
(32)【優先日】2019-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】502241800
【氏名又は名称】ヴェーエムエフ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァレンティン ビーゲルト
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA08
4B055BA03
4B055CA46
4B055CB02
(57)【要約】
本発明は、鍋ハンドル(2)を有する鍋(1)と蓋ハンドル(6)を有する蓋(5)を含むバヨネット式閉鎖器(9)を有する圧力鍋に関する。バヨネット式閉鎖器(9)は、バヨネット式閉鎖器の開位置において、蓋(5)が鍋ハンドル(2)の締結領域(3)と反対側に配置された領域内の鍋(1)から持ち上げられるように鍋ハンドルの締結領域内の蓋(5)を傾斜させることができるが、鍋ハンドルの締結領域(3)内の鍋からは蓋(5)が持ち上げられることができないように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力鍋であって、
a)鍋の側壁の締結領域内で前記鍋に固定される鍋ハンドルを有する鍋であって、前記鍋ハンドルが、実質的に半径方向に前記鍋から離れて延在する鍋ハンドル軸に少なくとも局所的に沿って延在する、前記鍋と、
b)蓋の上側で前記蓋に固定される蓋ハンドルを有する蓋であって、前記蓋ハンドルが、実質的に半径方向に前記蓋から離れて延在する蓋ハンドル軸に少なくとも局所的に沿って延在する、前記蓋と、を含み、
前記鍋及び前記蓋は共にバヨネット式閉鎖器を有し、
前記バヨネット式閉鎖器は、前記鍋ハンドル軸及び前記蓋ハンドル軸が実質的に同じ方向に延在する閉位置で前記鍋ハンドルを前記蓋ハンドルに固定し、前記鍋ハンドル軸及び前記蓋ハンドル軸がもう一方に対して特定の角度で配置される開位置で前記鍋ハンドルを前記蓋ハンドルから解放するのに好適であり、
前記バヨネット式閉鎖器が、前記バヨネット式閉鎖器の前記開位置において、前記鍋ハンドルの前記締結領域内の前記蓋の傾斜が、前記鍋ハンドルの前記締結領域と反対側に配置された領域内の前記鍋から前記蓋を上げることができるが、前記鍋ハンドルの前記締結領域内の前記鍋からは上げることができないように構成されることを特徴とする圧力鍋。
【請求項2】
前記バヨネット式閉鎖器は、連続的なバヨネット突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の圧力鍋。
【請求項3】
前記バヨネット突出部は、前記鍋に、特に前記鍋の側壁に、より好ましくは、前記鍋と一体に配置されることを特徴とする請求項2に記載の圧力鍋。
【請求項4】
前記バヨネット突出部は、前記鍋ハンドルの上に、前記鍋の開口の方向に配置されることを特徴とする請求項2または3に記載の圧力鍋。
【請求項5】
前記バヨネット突出部は、前記鍋の側壁に沿って76~225cmの幅を超えて延在する請求項2~4のいずれか一項に記載の圧力鍋。
【請求項6】
前記バヨネット突出部は、前記鍋の側壁に垂直に0.15~0.4cmの長さを超えて延在することを特徴とする請求項2~5のいずれか一項に記載の圧力鍋。
【請求項7】
前記バヨネット突出部は、前記鍋ハンドルから0.7~4.0cmの間隔を有することを特徴とする請求項2~6のいずれか一項に記載の圧力鍋。
【請求項8】
前記蓋は、前記バヨネット突出部を受容するのに好適であり、前記開位置で前記バヨネット突出部を有するヒンジを形成するのに好適な、前記バヨネット突出部に対応するものを有することを特徴とする請求項2~7のいずれか一項に記載の圧力鍋。
【請求項9】
前記バヨネット式閉鎖器は、前記バヨネット式閉鎖器の前記閉位置において、前記鍋ハンドル軸及び前記蓋ハンドル軸がもう一方に対して10°以下、好ましくは8°以下、特に好ましくは6°以下、非常に好ましくは4°以下、特には2°以下の角度で配置されるように構成されることを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載の圧力鍋。
【請求項10】
前記バヨネット式閉鎖器の前記開位置において、前記鍋ハンドル軸及び前記蓋ハンドル軸が、
i)前記鍋ハンドル及び/または前記蓋ハンドルの幅よりも大きい角度でもう一方に対して配置されるように構成され、
ii)もう一方に対して>10°~60°、好ましくは15°~55°、特に好ましくは20°~50°、特に非常に好ましくは25°~45°の角度で配置されるように前記バヨネット式閉鎖器が構成されることを特徴とする請求項1~9のいずれか一項に記載の圧力鍋。
【請求項11】
前記バヨネット式閉鎖器は、前記バヨネット式閉鎖器の前記開位置において、前記蓋ハンドル軸が、前記閉位置にある蓋ハンドルに対して、最大60°、好ましくは最大50°、特に好ましくは最大40°、特に特に好ましくは最大30°の角度で傾斜可能であるように構成されることを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載の圧力鍋。
【請求項12】
前記バヨネット式閉鎖器は、蓋持ち上げ位置を有するように構成され、前記バヨネット式閉鎖器の前記蓋持ち上げ位置において、前記鍋ハンドル軸及び前記蓋ハンドル軸は、前記開位置における前記鍋ハンドル軸と前記蓋ハンドル軸との間の角度よりも大きい角度でもう一方に対して配置されることを特徴とする請求項1~11のいずれか一項に記載の圧力鍋。
【請求項13】
鍋ハンドルを有する鍋と蓋ハンドルを有する蓋とを有する圧力鍋のバヨネット式閉鎖器の使用方法であって、
前記バヨネット式閉鎖器が、前記バヨネット式閉鎖器の開位置において、前記鍋の前記鍋ハンドルの締結領域内の前記蓋の傾斜が、前記鍋ハンドルの前記締結領域と反対側に配置された領域内の前記鍋から前記蓋を上げることができるが、前記鍋ハンドルの前記締結領域内の前記鍋からは上げることができないように構成されることを特徴とする使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
バヨネット式閉鎖具を備えた圧力鍋が提供され、圧力鍋は、鍋ハンドルを有する鍋と、蓋ハンドルを有する蓋とを備える。バヨネット式閉鎖器は、バヨネット式閉鎖器の開口位置において、鍋ハンドルの締結領域内の蓋の傾斜が、鍋ハンドルの締結領域と反対側に配置された領域内の鍋から蓋を上げることができるが、鍋ハンドルの締結領域内の鍋から蓋を上げることができないように構成される。したがって、当該圧力鍋は、従来技術における従来の圧力鍋での「沸騰遅延」及び蒸気放出に起因して生じ得る人身傷害または事故を回避する。
【背景技術】
【0002】
従来技術における従来の圧力鍋では、所望するように、圧力鍋の「蓋開口位置」に到達した後、圧力鍋を上向きに開口することが可能である。これらの圧力鍋はオペレータに向かって「反転開放」する可能性もある。これは、例えば、調理する食品の状態をチェックするときに行われる。そうすることで、蒸気がオペレータの方向に放出されうることとなり、粘り気のある食品が調理されると、沸騰遅延が発生することさえある。その結果、調理される食品は、爆発のように圧力鍋から排出されうる。圧力鍋の蓋がオペレータに向かって開く角度により、オペレータは、調理されるこの非常に熱い食品または熱い蒸気によって打たれることがある。オペレータの体と腕に火傷と熱傷が生じることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこから、従来技術の圧力鍋の欠点を持たない圧力鍋を提供することが本発明の目的であった。特に、バヨネット式閉鎖器を有する圧力鍋は、使用者が圧力鍋を開ける間に、使用者の方向に調理される熱い食品が排出するによって使用者を傷つけることを防止するために提供されるべきである。さらに、これらの有利な特性を可能にするために、圧力鍋におけるバヨネット式閉鎖器の使用が提案されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的は、請求項1に記載の特徴を有する前記圧力鍋によって、及び請求項13に記載の特徴を有する前記使用によって達成される。従属する特許請求の範囲は、有利な実施形態を示す。
【0005】
本発明によれば、圧力鍋であって、
a)鍋の側壁の締結領域内で前記鍋に固定される鍋ハンドルを有する鍋であって、前記鍋ハンドルが、実質的に半径方向に前記鍋から離れて延在する鍋ハンドル軸に少なくとも局所的に沿って延在する、前記鍋と、
b)蓋の上側で前記蓋に固定される蓋ハンドルを有する蓋であって、前記蓋ハンドルが、実質的に半径方向に前記蓋から離れて延在する蓋ハンドル軸に少なくとも局所的に沿って延在する、前記蓋と、を含み、
前記鍋及び前記蓋は共にバヨネット式閉鎖器を有し、前記バヨネット式閉鎖器は、前記鍋ハンドル軸及び前記蓋ハンドル軸が実質的に同じ方向に延在する閉位置で前記鍋ハンドルを前記蓋ハンドルに固定し、前記鍋ハンドル軸及び前記蓋ハンドル軸が互いに特定の角度で配置される開位置で前記鍋ハンドルを前記蓋ハンドルから解放するのに好適である圧力鍋が提供される。
【0006】
当該圧力鍋は、バヨネット式閉鎖器が、バヨネット式閉鎖器の開位置において、鍋ハンドルの締結領域内の蓋の傾斜が、鍋ハンドルの締結領域と反対側に配置された領域内の鍋から蓋を上げることができるが、鍋ハンドルの締結領域内の鍋から蓋を上げることができないように構成されることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A図1Aは、バヨネット式閉鎖器9の一部として連続バヨネットラグを有する圧力鍋の鍋1を示す。
図1B図1Bは、「開位置」に蓋5を配置した鍋1を示す。
図2A】バヨネット式閉鎖器の非傾斜開位置(図2A)における、本発明による圧力鍋の側面図を示す。
図2B】バヨネット式閉鎖器の傾斜開位置(図2B)における、本発明による圧力鍋の側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明による圧力鍋は、圧力鍋の使用中にオペレータに向かって鍋の蓋の「反転開口」が防止されるという利点を有する。その結果、調理される食品は、圧力鍋の使用中に圧力鍋の開口部上で使用者の方向に圧力鍋から排出する可能性がなくなる。したがって、圧力鍋の開口部で調理される排出された熱い食品に起因して生じ得る使用者の火傷または熱傷が防止される。
【0009】
当該圧力鍋の利点は、圧力鍋の開口位置に到達した後、圧力鍋の蓋は、蓋ハンドルの締結領域と反対側に配置された側でのみ反転開放することができるという方法で達成される。したがって、蓋ハンドルの「下方」傾斜のみが最初に可能であり、それにより、蓋は「保護シールド」として機能し、調理される食品の飛沫及び蒸気が使用者の方向に鍋から排出されることを防止する。その後のステップ(バヨネット式閉鎖器の持ち上げ位置)の前に、圧力鍋の蓋を「バヨネット重なり部分」から引き出し、鍋から取り外すことができる。したがって、使用者が蒸気または調理される食品を排出した場合に反対に配置された方向に反応し、圧力鍋の蓋を(迅速に)再び閉じることも可能である。この過程で、調理される蒸気や食品は、使用者の方向に流れ出てしまうことはない。
【0010】
圧力鍋は、好ましくは、バヨネット式閉鎖器が連続バヨネット突出部(ラグ)を有することを特徴とする。バヨネット突出部のこの実施形態は、本発明による効果を達成するための好ましい実施形態である。連続バヨネット突出部は、特に、蓋ハンドルの領域にいかなる隙間を有さないことを特徴とする。鍋蓋は、それによって鍋に保持され、この位置で上方に開くことができない、すなわち、鍋から上方に持ち上げることができない。
【0011】
バヨネット突出部は、鍋、特に好ましくは鍋の側壁に配置することができ、特に好ましくは鍋と一体に配置することができる。
【0012】
バヨネット突出部は、鍋ハンドルの上に、鍋の開口部の方向に配置することができる。
【0013】
さらに、1つのバヨネット突出部を鍋に配置することができ、さらなるバヨネット突出部を鍋ハンドルに配置することができる。
【0014】
好ましい実施形態では、バヨネット突出部は、鍋の側壁に沿って76~225cmの幅にわたって延在する。
【0015】
さらに、バヨネット突出部は、側壁に垂直に0.15~0.4cmの長さにわたって延在することが好ましい。
【0016】
バヨネット突出部は、鍋ハンドルから0.7~4.0cmの間隔を有してもよい。
【0017】
好ましい実施形態では、蓋は、バヨネット突出部を受容するのに好適であり、開位置でバヨネット突出部を有するヒンジを形成するのに好適な、バヨネット突出部に対応するものを有する。
【0018】
圧力鍋のバヨネット式閉鎖器は、バヨネット式閉鎖器の閉位置において、鍋ハンドル軸及び蓋ハンドル軸が互いに(鍋の側壁に沿って)10°以下、好ましくは8°以下、特に好ましくは6°以下、非常に好ましくは4°以下、特には2°以下の角度で配置されるように構成することができる。
【0019】
さらに、バヨネット式閉鎖器は、バヨネット式閉鎖器の開位置において、鍋ハンドル軸及び蓋ハンドル軸が、鍋ハンドル及び/または蓋ハンドルの幅よりも大きい角度(鍋の側壁に沿って)で互いに配置されるように構成することができる。これとは別に、バヨネット式閉鎖器は、バヨネット式閉鎖器の開位置において、鍋ハンドル軸及び蓋ハンドル軸が、互いに>10°~60°、好ましくは15°~55°、特に好ましくは20°~50°、特に非常に好ましくは25°~45°の角度(鍋の側壁に沿って)で配置されるように構成することができる。
【0020】
好ましい実施形態では、バヨネット式閉鎖器は、バヨネット式閉鎖器の開位置において、蓋ハンドル軸(または蓋)が、閉位置にある蓋ハンドル軸(及び鍋の側壁に向かって)に対して、最大60°、好ましくは最大50°、特に好ましくは最大40°、特に特に好ましくは最大30°の角度で傾斜可能であるように構成される。
【0021】
バヨネット式閉鎖器は、好ましくは、蓋持ち上げ位置を有するように構成され、バヨネット式閉鎖器の蓋持ち上げ位置において、鍋ハンドル軸及び蓋ハンドル軸は、開位置における鍋ハンドル軸と蓋ハンドル軸との間の角度よりも大きい角度で互いに配置される。バヨネット式閉鎖器の蓋持ち上げ位置では、蓋は、鍋から完全に持ち上げることができる(例えば、バヨネット式閉鎖器の反対側に配置されたバヨネットから持ち上げることができる)。これは、蓋ハンドル軸(または蓋の)をバヨネット式閉鎖器の開位置を超えて回転させること、すなわち、閉位置から開位置に到達するために必要なものよりも大きい角度の蓋ハンドル軸の(または蓋の)回転によって行われる。
【0022】
バヨネット式閉鎖器の蓋持ち上げ位置に到達すると、蓋は、バヨネット式閉鎖器の設計により、鍋から(例えば、鍋ハンドル軸の方向に)引き出すことができる。バヨネット式閉鎖器の蓋持ち上げ位置の設計により、蓋は、鍋に対して蓋の特定の「回転角度」が事前に到達したときにのみ、鍋から持ち上げられ及び取り外すことができる。したがって、蓋が使用者によって鍋から完全に持ち上げ及び取り外される前に、蓋をある程度傾けて、そして、最初に使用者から離れた方向で蓋の開口が行われることができることが保証され得る。したがって、調理されるホットフードの流出の可能性は、必ず、鍋ハンドルの締結領域の反対側に配置された領域、すなわち、ユーザから離れるように向けられた領域で最初に発生する。その後、蓋を鍋から完全に上げて取り外すことは、圧力が圧力鍋からすでに逃がされているため、圧力鍋の使用者にとっていかなる危険ももはやもたらさない。
【0023】
鍋ハンドルを有する鍋及び蓋を有する蓋を有する圧力鍋におけるバヨネット式閉鎖器の使用がさらに提案され、バヨネット式閉鎖器は、バヨネット式閉鎖器の開位置において、鍋ハンドルの締結領域内の蓋の傾斜が、鍋ハンドルの締結領域と反対側に配置された領域内の鍋から蓋を持ち上げることができるが、鍋ハンドルの締結領域内の鍋からは持ち上げることができないように構成されることを特徴とする。
【0024】
本発明による主題は、本明細書に示される特定の実施形態に限定することを意図することなく、以下の図面を参照してより詳細に説明される。
【0025】
図1は、鍋ハンドル6が位置する圧力鍋の側面からの、本発明による圧力鍋の図を示す。蓋ハンドルは、蓋の上側7で蓋5に固定され、鍋ハンドル2は、鍋ハンドル2の締結領域3で鍋1に固定される。図1Aは、バヨネット式閉鎖器9の一部として連続バヨネットラグを有する圧力鍋の鍋1を示す。図1Bは、「開位置」に蓋5を配置した鍋1を示す。鍋ハンドル軸4および蓋ハンドル軸8は、鍋1の周囲の方向、すなわち、鍋1の開口部によって横断される表面と平行で、互いに約35 °の角度でここにある。開位置では、蓋ハンドル軸8は、鍋ハンドル軸4に向かって特定の傾斜角度10によってさらに下方に傾斜することができ、すなわち、この傾斜角度10は、鍋の開口部によって横断される表面に垂直に延びる。この開位置では、蓋5は、鍋ハンドル2の締結領域3の反対側に配置された領域(図1Bの左上の領域)の鍋1から持ち上げることができるが、鍋ハンドル2の締結領域3(図1Bの右下の領域)の鍋1から持ち上げることはできない。鍋ハンドル軸から離れた蓋ハンドル6のより大きな回転(ここでは:右)の後にのみ、バヨネット式閉鎖器9の蓋持ち上げ位置に到達し、蓋5はまた、鍋ハンドル2の締結領域3内の鍋1から持ち上げ、鍋1から取り外すことができる。
【0026】
図2は、バヨネット式閉鎖器の非傾斜開位置(図2A)及びバヨネット式閉鎖器の傾斜開位置(図2B)における、本発明による圧力鍋の側面図を示す。開位置では、蓋5は、蓋ハンドル6の下向きの動きによってバヨネット式閉鎖器9の上に傾斜させることができ、それにより、蓋5は、使用者に反対側に配置された側面上で傾斜角10によって鍋1から持ち上げることができる(図2Bを参照)。バヨネット式閉鎖器9のこの開位置では、鍋1の完全な持ち上げ、すなわち、鍋1における鍋ハンドル2の締結領域3における鍋1の持ち上げは不可能である。蓋5が特定の角度を超えて鍋ハンドル軸から離れて回転する場合(ここでは:右側)のみ、バヨネット式閉鎖器9は蓋持ち上げ位置に移動し、蓋5はまた、鍋1から持ち上げられ、鍋ハンドル2の締結領域3内の鍋1から取り外すことができる。
【符号の説明】
【0027】
1: 鍋
2: 鍋ハンドル
3: 鍋での鍋ハンドルの締結領域
4: 鍋ハンドル軸
5: 蓋
6: 蓋ハンドル
7: 蓋の上側
8: 蓋ハンドル軸
9: バヨネット式閉鎖器
10: 蓋が傾けられたときの傾斜角
図1A
図1B
図2A
図2B
【国際調査報告】