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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(54)【発明の名称】眼科用医薬組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/53 20060101AFI20230201BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20230201BHJP
   A61K 47/14 20170101ALI20230201BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20230201BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20230201BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20230201BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20230201BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20230201BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20230201BHJP
   A61K 47/36 20060101ALI20230201BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20230201BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230201BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20230201BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20230201BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20230201BHJP
   A61J 1/05 20060101ALI20230201BHJP
【FI】
A61K31/53
A61P27/02
A61K47/14
A61K47/44
A61K47/10
A61K47/32
A61K47/26
A61K47/02
A61K47/12
A61K47/36
A61K47/38
A61P43/00 111
A61K47/22
A61K47/18
A61K9/08
A61J1/05 311
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022533510
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(85)【翻訳文提出日】2022-08-01
(86)【国際出願番号】 US2020063218
(87)【国際公開番号】W WO2021113580
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】62/944,074
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/077,196
(32)【優先日】2020-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】313006588
【氏名又は名称】バンダ・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】VANDA PHARMACEUTICALS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】コトレカ,ウダヤ
(72)【発明者】
【氏名】パドケ,ディーパク
【テーマコード(参考)】
4C047
4C076
4C086
【Fターム(参考)】
4C047AA05
4C047BB01
4C047BB14
4C047CC04
4C047DD03
4C076AA11
4C076BB24
4C076CC10
4C076DD22Z
4C076DD23D
4C076DD24S
4C076DD26Z
4C076DD37E
4C076DD38D
4C076DD38E
4C076DD41Z
4C076DD43S
4C076DD45E
4C076DD49S
4C076DD59S
4C076EE06G
4C076EE09G
4C076EE16E
4C076EE16G
4C076EE23E
4C076EE30G
4C076EE32G
4C076EE38D
4C076FF14
4C076FF15
4C076FF17
4C076FF51
4C076FF61
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC64
4C086GA13
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA17
4C086MA58
4C086NA03
4C086ZA33
4C086ZC02
(57)【要約】
本発明は、式I
の化合物の眼科用医薬組成物を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)眼疾患または状態の処置に有効な濃度の、式I
【化1】
の化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩、
(b)水、
(c)可溶化剤、
(d)共溶媒および
(e)抗酸化系
を含む、眼科用医薬組成物。
【請求項2】
該組成物が式Iの化合物を含む、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項3】
該組成物が式Iの化合物の薬学的に許容される酸付加塩を含む、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項4】
可溶化剤が界面活性剤である、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項5】
可溶化剤が非イオン性界面活性剤である、請求項4の眼科医薬用組成物。
【請求項6】
可溶化剤がポリオキシエチレン脂肪エステル、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシルステアレート、ポリオキシルヒドロキシステアレート、ポロキサマー、ポビドンまたはそれらの組み合わせである、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項7】
可溶化剤がポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノオレアート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノステアレート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノパルミテート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウレート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタントリオレアート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油10、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油35(すなわち、ポリオキシル35ヒマシ油)、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(42)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコール、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコール、ポリオキシル40ステアレート、ポリオキシル15ヒドロキシステアレート、ポビドンK30、ポビドンK90、ポロキサマー407、ポロキサマー188またはそれらの組み合わせである、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項8】
可溶化剤がポリオキシル35ヒマシ油、ポリオキシル40ステアレートまたはそれらの組み合わせである、請求項7の眼科用医薬組成物。
【請求項9】
可溶化剤がポリオキシル35ヒマシ油である、請求項8の眼科用医薬組成物。
【請求項10】
可溶化剤がポリオキシル40ステアレートである、請求項8の眼科用医薬組成物。
【請求項11】
共溶媒が水可溶性有機溶媒である、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項12】
共溶媒がプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、エタノールまたはベンジルアルコールの1以上である、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項13】
ポリエチレングリコールがPEG-400、PEG-300、PEG-4000またはPEG-8000の1以上である、請求項12の眼科用医薬組成物。
【請求項14】
共溶媒がプロピレングリコールまたはPEG-400の1以上である、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項15】
共溶媒がプロピレングリコールである、請求項14の眼科用医薬組成物。
【請求項16】
共溶媒がPEG-400である、請求項14の眼科用医薬組成物。
【請求項17】
抗酸化系が亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムまたはその水和物、亜硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩、クエン酸またはその塩またはアスコルボトル酸またはその塩の1以上を含む、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項18】
抗酸化系がEDTAを含む、請求項17の眼科用医薬組成物。
【請求項19】
抗酸化系がチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む、請求項17の眼科用医薬組成物。
【請求項20】
抗酸化系がパルミチン酸アスコルビルを含む、請求項17の眼科用医薬組成物。
【請求項21】
抗酸化系がパルミチン酸アスコルビルおよびEDTA二ナトリウム塩またはその水和物を含む、請求項17の眼科用医薬組成物。
【請求項22】
抗酸化系がチオ硫酸ナトリウム五水和物およびEDTA二ナトリウム塩またはその水和物を含む、請求項17の眼科用医薬組成物。
【請求項23】
等張化剤をさらに含む、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項24】
等張化剤が塩化ナトリウム、塩化カリウム、デキストロース、マンニトールまたはグリセリンである、請求項23の眼科用組成物。
【請求項25】
等張化剤が塩化ナトリウムである、請求項24の眼科用医薬組成物。
【請求項26】
増粘剤をさらに含む、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項27】
増粘剤がヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(5cps、4000cps、15000cps);ヒプロメロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム(すなわち、ナトリウムCMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリジオン(PVP;またはポビドン)、ポビドンK30、ポビドンK90、カルボマー940、カルボマー974P、カルボマー980、ポビドンK30、ポビドンK90、ゲランガムまたはキサンタンガムである、請求項26の眼科用医薬組成物。
【請求項28】
増粘剤がカルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウムである、請求項27の眼科用医薬組成物。
【請求項29】
緩衝剤をさらに含む、請求項1の眼科用医薬組成物。
【請求項30】
緩衝剤がリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液またはホウ酸緩衝液である、請求項29の眼科用医薬組成物。
【請求項31】
緩衝剤がリン酸緩衝液である、請求項30の眼科用医薬組成物。
【請求項32】
リン酸緩衝液がリン酸二水素ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムを含む、請求項31の眼科用医薬組成物。
【請求項33】
該組成物が4.0~8.0の範囲のpHを有する、請求項1~32の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項34】
該組成物が6.5~7.5の範囲のpHを有する、請求項33の眼科用医薬組成物。
【請求項35】
該組成物が200~600(mOsm/kg)の範囲の浸透圧を有する、請求項1~32の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項36】
該組成物が250~350(mOsm/kg)の範囲の浸透圧を有する、請求項35の眼科用医薬組成物。
【請求項37】
式(I)の化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩が、式Iの化合物基準で0.005~0.1%(w/v)の濃度で存在する、請求項1~32の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項38】
抗酸化系が0.01~0.6%(w/v)の濃度で存在する請求項1~32の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項39】
該組成物が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.2%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む、請求項1~32の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項40】
該組成物が密閉コンテナで該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.2%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む、請求項39の眼科用医薬組成物。
【請求項41】
密閉コンテナで保存が約20~75℃の範囲の温度である、請求項40の眼科用医薬組成物。
【請求項42】
密閉コンテナで保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項40または請求項41の眼科用医薬組成物。
【請求項43】
密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項40または41の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項44】
密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、請求項43の眼科用医薬組成物。
【請求項45】
密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、請求項43の眼科用医薬組成物。
【請求項46】
該組成物が密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式II
【化2】
の化合物を含む、請求項1~32の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項47】
該組成物が密閉コンテナで該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、請求項46の眼科用医薬組成物。
【請求項48】
密閉コンテナで保存が約20~75℃の範囲の温度である、請求項47の眼科用医薬組成物。
【請求項49】
密閉コンテナで保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項47または請求項48の眼科用医薬組成物。
【請求項50】
密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項47または請求項48の眼科用医薬組成物。
【請求項51】
密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、請求項50の眼科用医薬組成物。
【請求項52】
密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、請求項50の眼科用医薬組成物。
【請求項53】
該組成物が密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、2.0%以下、好ましくは1.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む、請求項1~32の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項54】
該組成物が密閉コンテナで該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、2.0%以下、好ましくは1.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む、請求項53の眼科用医薬組成物。
【請求項55】
密閉コンテナで保存が約20~75℃の範囲の温度である、請求項54の眼科用医薬組成物。
【請求項56】
密閉コンテナで保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項54または請求項55の眼科用医薬組成物。
【請求項57】
密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項54または55の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項58】
密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、請求項57の眼科用医薬組成物。
【請求項59】
密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、請求項57の眼科用医薬組成物。
【請求項60】
密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前までで保存後、式I:
【化3】
の化合物および式Iの化合物に対する相対量で0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式II
【化4】
の化合物を含む、眼科用医薬組成物。
【請求項61】
該組成物が、該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、請求項60の眼科用医薬組成物。
【請求項62】
密閉コンテナで保存が約20~75℃の範囲の温度である、請求項61の眼科用医薬組成物。
【請求項63】
密閉コンテナで保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項61または請求項62の眼科用医薬組成物。
【請求項64】
密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項61または62の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項65】
密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、請求項64の眼科用医薬組成物。
【請求項66】
密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、請求項64の眼科用医薬組成物。
【請求項67】
式I:
【化5】
の化合物および抗酸化系を含む眼科用医薬組成物であって、ここで、該組成物に存在する式II
【化6】
の化合物の量が、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、HPLCにより定量して200%を超えて増加しない、組成物。
【請求項68】
密閉コンテナにおける該組成物の保存が該組成物の商業的に許容される有効期限日前までである、請求項67の眼科用医薬組成物。
【請求項69】
密閉コンテナにおける該組成物の保存が約20~75℃の範囲の温度である、請求項67または請求項68の眼科用医薬組成物。
【請求項70】
密閉コンテナにおける該組成物の保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項67または請求項68の眼科用医薬組成物。
【請求項71】
密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項67または請求項68の眼科用医薬組成物。
【請求項72】
密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、請求項71の眼科用医薬組成物。
【請求項73】
密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、請求項71の眼科用医薬組成物。
【請求項74】
式I:
【化7】
の化合物および抗酸化系を含む眼科用医薬組成物であって、ここで、該抗酸化系が該組成物を密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、該組成物に存在する式II
【化8】
の化合物の量を0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する眼科用医薬組成物。
【請求項75】
密閉コンテナにおける該組成物の保存が該組成物の商業的に許容される有効期限日前までである、請求項74の眼科用医薬組成物。
【請求項76】
密閉コンテナにおける該組成物の保存が約20~75℃の範囲の温度である、請求項74または請求項75の眼科用医薬組成物。
【請求項77】
密閉コンテナにおける該組成物の保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項74または請求項75の眼科用医薬組成物。
【請求項78】
密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、請求項74または請求項75の眼科用医薬組成物。
【請求項79】
密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、請求項78の眼科用医薬組成物。
【請求項80】
密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、請求項78の眼科用医薬組成物。
【請求項81】
HPLCによるものがHPLC面積%によるものである、請求項60、67または74の何れかの眼科用医薬組成物。
【請求項82】
HPLCによるものがHPLC重量%によるものである、請求項60、67または74の何れかの眼科用医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月5日出願の米国仮出願62/944,074および2020年9月11日出願の米国仮出願63/077,196に基づく優先権を主張する。これら出願の何れの開示も、引用により全体として本明細書に包含させる。
【0002】
技術分野
本発明は、眼科用医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
背景
化合物N-メチル-N-フェニル-6-(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(式Iの化合物)は嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)のアクティベーターであり、例えば、WO2017112951に記載されている。また、マウスにおける涙液量の増加のために式Iの化合物の眼投与を記載するS. Lee, et al., J. Med. Chem. 2017; 60, 3, 1210-1218も参照のこと。WO2017112951はまたCFTRアクティベーターの投与を、ドライアイ障害処置に有用として記載する。
【化1】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ドライアイ障害を含む眼疾患または障害の非全身処置のために、嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子を活性化する薬物の適当な製剤の必要性がある。特に、眼投与に適する式Iの化合物およびその酸付加塩の保存安定性眼科用医薬組成物の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
本発明は、その薬学的に許容される酸付加塩の保存安定性眼科用医薬組成物を提供する。
【0006】
ある態様において、本発明は、眼科用医薬組成物であって、
(a)該組成物中に眼疾患または状態の処置に有効な濃度の、式I
【化2】
の化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩、
(b)水、
(c)可溶化剤、
(d)共溶媒および
(e)抗酸化系
を含む、医薬組成物を提供する。
【0007】
他の態様において、本発明は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前までで保存後、式I:
【化3】
の化合物および式Iの化合物に対する相対量で0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式II
【化4】
の化合物を含む、水性眼科用組成物を提供する。
【0008】
他の態様において、本発明は、式I:
【化5】
の化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、該組成物に存在する式II
【化6】
の化合物の量は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで該組成物の保存後、HPLCにより定量して200%を超えて増加しない、組成物を提供する。
【0009】
さらに他の態様において、本発明は、式I:
【化7】
の化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、該抗酸化系は、該組成物を密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、該組成物に存在する式II
【化8】
の化合物の量を0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する、組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
説明的実施態様の記載
本発明は、本開示の一部を形成する次の詳細な記載を参照して、理解され得る。本発明はここに記載するおよび/または示す特定の方法、条件またはパラメータに限定されず、ここで使用する用語は、例として特定の実施態様を記載する目的のみであり、本願発明を限定する事は意図されない。
【0011】
本出願に関連して使用する科学的および技術的用語は、ここで特に定義しない限り、当業者に共通して理解される意味を有する。
【0012】
式Iの化合物は、高度に親油性の化合物であり、難水溶性である(水中<0.01mg/mL)。
【0013】
眼投与のための式Iの化合物の開発に際し、予期されない分解不純物、N-フェニル-6-(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジアミン(式IIの化合物)が産生される:
【化9】
【0014】
驚くべきことに、式IIの化合物は、式Iの化合物の強制分解試験中には形成されない。その代わり、式IIの化合物は、保存中に形成される。式IIの化合物の形成は、ここに記載する新規眼科用液剤組成物において、ここに記載するとおり「抗酸化系」の包含により、遅延および/または排除される。
【0015】
ある態様において、本発明は、式I

【化10】
の化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩を含む、眼科用医薬組成物を提供する。ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、式Iの化合物を含む。他の実施態様において、眼科用医薬組成物は、式Iの化合物の薬学的に許容される酸付加塩を含む。
【0016】
ここで使用する式Iの化合物の薬学的に許容される酸付加塩は、式Iの化合物の酸付加塩をいう。薬学的に許容される酸付加塩は、当業者に知られる。式Iの化合物のこのような塩の例は、WO2017112951に記載される。
【0017】
ある態様において、式Iの化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩は、該組成物中に、眼疾患または状態を処置するのに有効な濃度で存在する。ここで使用する用語「眼疾患または状態」は、眼のあらゆる疾患または状態をいう。
【0018】
本発明の組成物は、眼疾患または状態の処置に有効な濃度で式Iの化合物を含む。この点で有効な式Iの化合物の濃度は、対象の特徴および状態ならびに眼疾患または状態により変わる。
【0019】
ある実施態様において、眼疾患または状態はドライアイ障害である。「ドライアイ障害」(または「ドライアイ」)は、眼表面の炎症に至る涙液量減少および涙液高浸透圧の共通の特性を有する、障害の混成群をいう。ドライアイの症状は、眼不快感および視力障害を含む。眼不快感は、眼のチカチカする、キリキリする、ヒリヒリする感覚;眼の中または周囲の糸を引く粘液;および眼の充血を含み得る。視力障害は、光への感受性;コンタクトレンズ装着困難;および夜間の運転困難を含み得る。ドライアイの徴候は、角膜上皮性細胞の損傷を含む。ある実施態様において、ドライアイ障害は、シェーグレン症候群である。
【0020】
ある実施態様において、眼疾患または状態は、アレルギー性結膜炎である。
【0021】
ある実施態様において、本発明の組成物における式Iの化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩の濃度は、式Iの化合物基準で約0.5%(w/v)~約0.005%(w/v)である。
【0022】
他の実施態様において、本発明の組成物における式Iの化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩の濃度は、式Iの化合物基準で約0.2%(w/v)~約0.01%(w/v)である。
【0023】
他の実施態様において、本発明の組成物における式Iの化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩の濃度は、式Iの化合物基準で約0.1%(w/v)~約0.005%(w/v)である。
【0024】
ある実施態様において、本発明の組成物における式Iの化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩の濃度は、式Iの化合物基準で約0.034%(w/v)である。
【0025】
他の実施態様において、本発明の組成物における式Iの化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩の濃度は、式Iの化合物基準で0.034%(w/v)である。
【0026】
ある実施態様において、本発明の組成物における式Iの化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩の濃度は、式Iの化合物基準で約0.01%(w/v)である。
【0027】
他の実施態様において、本発明の組成物における式Iの化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩の濃度は、式Iの化合物基準で0.01%(w/v)である。
【0028】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、水を含む。ある実施態様において、水は無菌水である。
【0029】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、可溶化剤を含む。可溶化剤は、式Iの化合物の溶解を助ける添加物である。
【0030】
ある実施態様において、可溶化剤は、界面活性剤である。
【0031】
ある実施態様において、可溶化剤は、アニオン性界面活性剤である。
【0032】
他の実施態様において、可溶化剤は、カチオン性界面活性剤である。
【0033】
さらに他の実施態様において、可溶化剤は、非イオン性界面活性剤である。
【0034】
ある実施態様において、可溶化剤は、ポリオキシエチレン脂肪エステル、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシルステアレート、ポリオキシルヒドロキシステアレート、ポロキサマーまたはポビドンである。
【0035】
ある実施態様において、可溶化剤は、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノオレアート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノステアレート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノパルミテート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウレート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタントリオレアートまたはポリ(オキシエチレン)ソルビタントリステアレートである。
【0036】
ある実施態様において、可溶化剤は、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油10、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油35(すなわち、ポリオキシル35ヒマシ油)、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油50またはポリオキシエチレン水素化ヒマシ油60である。
【0037】
ある実施態様において、可溶化剤は、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(42)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコール、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコールまたはポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコールである。
【0038】
ある実施態様において、可溶化剤は、ポリオキシル40ステアレート、ポリオキシル15ヒドロキシステアレート、ポビドンK30、ポビドンK90、ポロキサマー407またはポロキサマー188である。
【0039】
ある実施態様において、可溶化剤は、ポリオキシル40ステアレートである。
【0040】
他の実施態様において、可溶化剤は、ポリオキシル35ヒマシ油である。
【0041】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における可溶化剤の量は、約1%(w/v)~約15%(w/v)の範囲である。
【0042】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における可溶化剤の量は、約4%(w/v)~約8%(w/v)の範囲である。
【0043】
ある態様において、眼科用医薬組成物は、ポリオキシル40ステアレートを含む。ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、約5%(w/v)のポリオキシル40ステアレートを含む。ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、5%(w/v)のポリオキシル40ステアレートを含む。
【0044】
ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、約7%(w/v)のポリオキシル40ステアレートを含む。ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、7%(w/v)のポリオキシル40ステアレートを含む。
【0045】
ある態様において、眼科用医薬組成物は、ポリオキシル35ヒマシ油を含む。ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、約5%(w/v)のポリオキシル35ヒマシ油を含む。ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、5%(w/v)のポリオキシル35ヒマシ油を含む。
【0046】
ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、約7%(w/v)のポリオキシル35ヒマシ油を含む。ある実施態様において、眼科用医薬組成物は、7%(w/v)のポリオキシル35ヒマシ油を含む。
【0047】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、共溶媒を含む。共溶媒は、眼科用組成物での使用に適する、水以外の溶媒である。
【0048】
ある実施態様において、共溶媒は、水可溶性有機溶媒である。
【0049】
他の実施態様において、共溶媒は、水混和性有機溶媒である。
【0050】
他の実施態様において、共溶媒は、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、エタノール、ベンジルアルコールまたはそれらの混合物である。
【0051】
ある実施態様において、共溶媒は、PEG-300、PEG-400、PEG-4000、PEG-8000またはそれらの混合物である。
【0052】
ある実施態様において、共溶媒は、PEG-400である。
【0053】
他の実施態様において、共溶媒は、プロピレングリコールである。
【0054】
ある実施態様において、共溶媒は、PEG-400およびプロピレングリコールの混合物である。
【0055】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における共溶媒の量は、約0.5%(w/v)~約10%(w/v)の範囲である。
【0056】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における共溶媒の量は、約1%(w/v)~約3%(w/v)の範囲である。
【0057】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、PEG、例えば、PEG-400を含む。ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、約1%(w/v)のPEG-400を含む。他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、1%(w/v)のPEG-400を含む。
【0058】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、プロピレングリコールを含む。ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、約1%(w/v)のプロピレングリコールを含む。他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、1%(w/v)のプロピレングリコールを含む。
【0059】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、約1%(w/v)のPEG-400および約1%(w/v)のプロピレングリコールを含む。他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、1%(w/v)のPEG-400および1%(w/v)のプロピレングリコールを含む。
【0060】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、「抗酸化系」を含む。抗酸化系は、保存による本発明の眼科用組成物における式Iの化合物の分解産物の形成を減少および/または排除する添加物または添加物の組み合わせである。何らかの特定の機構的理論に拘束されることを願わないが、本発明の抗酸化系は、本発明の眼科用組成物における式Iの化合物の酸化的分解産物の軽視絵を減少および/または排除する。N-脱メチル化は、酸化的分解過程の一例である。
【0061】
ある実施態様において、抗酸化系は、亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムまたはその水和物、亜硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩またはクエン酸またはその塩、アスコルビン酸またはその塩またはこれら化合物の組み合わせを含む。
【0062】
ある実施態様において、抗酸化系は、EDTA二ナトリウム塩または例えば、EDTA二ナトリウム塩二水和物などのその水和物を含む。
【0063】
他の実施態様において、抗酸化系は、チオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0064】
他の実施態様において、抗酸化系は、パルミチン酸アスコルビルを含む。
【0065】
ある実施態様において、抗酸化系は、EDTA二ナトリウム塩またはその水和物およびチオ硫酸ナトリウム五水和物の組み合わせを含む。
【0066】
他の実施態様において、抗酸化系は、EDTA二ナトリウム塩またはその水和物およびパルミチン酸アスコルビルの組み合わせを含む。
【0067】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系の量は、約0.01%(w/v)~約0.6%(w/v)の範囲である。
【0068】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系の量は、約0.05%(w/v)~約0.5%(w/v)の範囲である。
【0069】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.01%(w/v)~約0.40%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物を含む。
【0070】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.05%(w/v)~約0.20%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物を含む。
【0071】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.10%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物を含む。
【0072】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、0.10%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物を含む。
【0073】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.01%(w/v)~約0.40%(w/v)のチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0074】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.05%(w/v)~約0.25%(w/v)のチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0075】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.20%(w/v)のチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0076】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、0.20%(w/v)のチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0077】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.01%(w/v)~約0.10%(w/v)のパルミチン酸アスコルビルを含む。
【0078】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.01%(w/v)~約0.04%(w/v)のパルミチン酸アスコルビルを含む。
【0079】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.02%(w/v)のパルミチン酸アスコルビルを含む。
【0080】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、0.02%(w/v)のパルミチン酸アスコルビルを含む。
【0081】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.01%(w/v)~約0.40%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物および約0.01%(w/v)~約0.40%(w/v)のチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0082】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.05%(w/v)~約0.20%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物および約0.05%(w/v)~約0.25%(w/v)のチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0083】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.10%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物および約0.20%(w/v)のチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0084】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、0.10%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物および0.20%(w/v)のチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む。
【0085】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.01%(w/v)~約0.40%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物および約0.01%(w/v)~約0.10%(w/v)のパルミチン酸アスコルビルを含む。
【0086】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.05%(w/v)~約0.20%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物および約0.01%(w/v)~約0.04%(w/v)のパルミチン酸アスコルビルを含む。
【0087】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、約0.10%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物および約0.02%(w/v)のパルミチン酸アスコルビルを含む。
【0088】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物における抗酸化系は、0.10%(w/v)のEDTA二ナトリウム塩またはその水和物および0.02%(w/v)のパルミチン酸アスコルビルを含む。
【0089】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、さらに等張化剤を含む。等張化剤は、眼科用組成物における浸透圧を調節する添加物である。
【0090】
ある実施態様において、等張化剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、デキストロース、マンニトールまたはグリセリンである。
【0091】
ある実施態様において、等張化剤は、塩化ナトリウムである。
【0092】
本発明の眼科用組成物における等張化剤の量は、組成物の浸透圧を約200mOsm/kg~約600mOsm/kgの範囲の浸透圧に調節するのに十分な量である。浸透圧は、米国薬局方(USP)<785>に従い測定される。
【0093】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物における等張化剤の量は、組成物の浸透圧が約250mOsm/kg~約350mOsm/kgの範囲に入るのに十分である量である。
【0094】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物における等張化剤の量は、組成物の浸透圧を約280mOsm/kg~約320mOsm/kgに調節するのに十分な量である。
【0095】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物に存在する等張化剤の量は、約0.01%(w/v)~約0.5%(w/v)の量である。
【0096】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、さらに増粘剤を含む。増粘剤は、組成物の粘性を増加させる添加物である。
【0097】
ある実施態様において、増粘剤は、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(5cps、4000cps、15000cps);ヒプロメロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム(すなわち、ナトリウムCMC;例えば、Cekol 150)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP;またはポビドン)、ポビドンK30、ポビドンK90、カルボマー940、カルボマー974P、カルボマー980、ポビドンK30、ポビドンK90、ゲランガムまたはキサンタンガムである。
【0098】
ある実施態様において、増粘剤は、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウムである。
【0099】
ある実施態様において、増粘剤の量は、組成物の粘性を約2cP~約60cPに調節するのに十分な量で本発明の眼科用組成物に存在する。粘性は、回転式レオメータ/粘度計(例えば、Brookfield粘度計、モデル:紡錘を伴うLVDV-Eおよび水ジャケットを伴う拡張ULアダプタ)を使用して測定する;サンプル温度は、測定中25.0±0.1℃に維持。
【0100】
他の実施態様において、増粘剤は、本発明の眼科用組成物に、約0.05%(w/v)~約0.5%(w/v)の量で存在する。
【0101】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、さらに緩衝系を含む。緩衝系は、組成物のpHを緩衝化する添加物または添加物の組み合わせである。緩衝液系は、酸およびその共役塩基を含む。
【0102】
ある実施態様において、緩衝液系は、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液またはホウ酸緩衝液である。
【0103】
ある実施態様において、緩衝液系は、リン酸緩衝液である。
【0104】
緩衝液系がリン酸緩衝液である、ある実施態様において、緩衝液系は、リン酸二水素ナトリウム(別名リン酸一ナトリウムまたは一塩基リン酸ナトリウム)およびリン酸二ナトリウム(別名リン酸水素二ナトリウムまたは二塩基性リン酸ナトリウム)を含む。
【0105】
ある実施態様において、緩衝液系は、クエン酸緩衝液である。
【0106】
緩衝液系がクエン酸緩衝液である、ある実施態様において、緩衝液系は、ナトリウムシトレートおよびクエン酸を含む。
【0107】
ある実施態様において、緩衝液系は酢酸緩衝液である。
【0108】
緩衝液系が酢酸緩衝液である、ある実施態様において、緩衝液系は、酢酸ナトリウムおよび酢酸を含む。
【0109】
他の実施態様において、緩衝液系は、ホウ酸緩衝液である。
【0110】
緩衝液系がホウ酸緩衝液である、ある実施態様において、緩衝液系は、ホウ酸ナトリウムおよびホウ酸を含む。
【0111】
ある実施態様において、緩衝液系は、本発明の眼科用組成物中に、約0.01%(w/v)~約0.5%(w/v)の量で存在する。
【0112】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物のpHは、約4.0~約8.0の範囲内である。pHは、米国薬局方(USP)<791>に従い測定される。測定は、25±2℃で実施する。
【0113】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物のpHは、約6.0~約8.0の範囲内である。
【0114】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物のpHは、約6.5~約7.5の範囲内である。
【0115】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物のpHは、約6.8~約7.4の範囲内である。
【0116】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、さらに抗微生物剤を含み得る。抗微生物は、眼科用医薬組成物における微生物の増殖を阻害する添加物である。
【0117】
ある実施態様において、抗微生物剤は、塩化ベンザルコニウム(BAK)、クロロブタノール、塩化ベンゼトニウム、硝酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀またはチメロサールである。
【0118】
ある態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0119】
ここで使用する用語「HPLCによる」は、示された量が高速液体クロマトグラフィーを使用して決定されたことを意味する。
【0120】
ある実施態様において、「HPLCによる」は、「HPLC面積%による」を意味する。これらの実施態様において、HPLCクロマトグラム(ここで、HPLCクロマトグラムは、波長264nmをモニタリングするUV検出器を使用して作成する)における問題の検体に対応する応答曲線下面積を、式Iの化合物に対応する応答曲線下面積と比較する。これらの実施態様において、HPLCクロマトグラムは、目的の検体に対する検出器応答が、サンプル中の検体濃度により直線的に変化する条件下で得る。さらに、HPLCクロマトグラムを、不純物のピークが互いにおよび式Iの化合物のピークから分解される条件下で得る。
【0121】
例えば、組成物は、上記のとおりHPLCによりサンプルを分析して、何らかの単一不純物のピーク下面積が式Iの化合物のピーク下面積の0.2%を超えないとき、式Iの化合物に対して、HPLC面積%により、0.2%以下の何らかの単一不純物を含む。
【0122】
他の実施態様において、「HPLCによる」は、「HPLC重量%による」を意味する。これらの実施態様において、HPLCクロマトグラムにおける問題の検体に対応する応答曲線下面積を、既知重量の式Iの化合物を含む標品から作成したHPLCクロマトグラムにおける式Iの化合物の応答曲線下面積と比較する。検体サンプルおよび標品サンプルのHPLCクロマトグラムは、同じ条件下で作成する(例えば、HPLCクロマトグラムは、波長264nmをモニタリングするUV検出器を使用して作成する)。さらに、これら実施態様において、HPLCクロマトグラムは、目的の検体に対する検出器応答がサンプル中の検体濃度により直線的に変化する条件下で得る。さらに、HPLCクロマトグラムは、不純物のピークが互いにおよび式Iの化合物のピークから分解される条件下で得る。
【0123】
例えば、組成物、上記のとおりHPLCによりサンプルを分析して、何らかの単一不純物の重量が式Iの化合物の量の0.2%を超えないとき、0.2%以下(HPLC重量%による)の何らかの単一不純物を含む。
【0124】
ここで使用する用語「不純物」は、組成物に存在し、式Iの化合物の分解産物である(またはその可能性がある)化合物をいう。
【0125】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0126】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.4%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0127】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.3%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0128】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.2%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0129】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0130】
他の態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.5%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0131】
他の態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.4%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0132】
他の態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.3%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0133】
他の態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.2%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0134】
他の態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0135】
ここに記載する本発明のある実施態様において、「密閉コンテナで保存」は、蓋つきガラスバイアルでの保存をいう。ここに記載する本発明の他の実施態様において、「密閉コンテナで保存」は、Flurotecコートブチルゴムストッパーおよびアルミニウムシールを伴うUSPタイプ1ガラスバイアルでの保存をいう。
【0136】
ここに記載する本発明のある実施態様において、「密閉コンテナで保存」は、蓋つき低密度ポリエチレン(LDPE)ボトルでの保存をいう。ここに記載する本発明の他の実施態様において、「密閉コンテナで保存」は、HDPEキャップを伴うLDPEボトルでの保存をいう。
【0137】
ここで使用する完成した医薬品の剤形の製造ロットの「有効期限日」なる用語は、規制当局が、有効期限日が製造からの製品流通と共に明示され得るように、そのロットからの製品流通が、一定の保存条件下で、処方されるのに十分に安定なままである(すなわち、十分な強度、品質および純度を保持する)ことが期待できると納得している期間の終点をいう。
【0138】
ここで使用する用語「商業的に許容される有効期限日」は、医薬製品の効率的な流通の促進に十分である期間、概して6~12カ月以上の期間、より好ましくは18~24カ月の期間である有効期限をいう。安定性を決定し、その完成した医薬製剤品が有効期限日まで十分に安定なままであることを規制当局に納得させる方法は、当分野で知られる。
【0139】
ある実施態様において、密閉コンテナにおける該組成物の保存は、約20~75℃の範囲の温度である。
【0140】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約2~8℃の範囲の温度である。
【0141】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約5~50℃の範囲の温度である。
【0142】
さらに他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約15~50℃の範囲の温度である。
【0143】
他の実施態様において、密閉コンテナにおける該組成物の保存は、約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0144】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0145】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、約20~75℃の範囲の温度で、密閉コンテナでの保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0146】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、約20~75℃の範囲の温度で約25~80%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナでの保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以
下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0147】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナでの保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0148】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉ガラスバイアルに保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0149】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0150】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉ガラスバイアルに保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0151】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0152】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉LDPEボトルに保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0153】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0154】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉LDPEボトルに保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む。
【0155】
ある態様において、本発明の眼科用組成物、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下(HPLCによる)の式II
【化11】
の化合物を含む。
【0156】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.4%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0157】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.3%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0158】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.2%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0159】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0160】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.5%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0161】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.4%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0162】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.3%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0163】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.2%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0164】
ある実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0165】
ある実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約20~75℃の範囲の温度である。
【0166】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約15~50℃の範囲の温度である。
【0167】
さらに他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約5~50℃の範囲の温度である。
【0168】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0169】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0170】
ある実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきガラスバイアルである。
【0171】
他の実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきLDPEボトルである。
【0172】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、約20~75℃の範囲の温度で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0173】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、約20~75℃の範囲の温度で約25~80%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0174】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0175】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉ガラスバイアルに保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0176】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0177】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉ガラスバイアルに保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0178】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0179】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉LDPEボトルに保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0180】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0181】
他の実施態様において、本発明の眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉LDPEボトルに保存後、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0182】
他の態様において、本発明の眼科用組成物は、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。組成物は、先に記載のとおりHPLCによるサンプル分析により、不純物のピーク下面積が式Iの化合物のピーク下面積の2.0%を超えないとき、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0183】
他の態様において、本発明の眼科用組成物は、式Iの化合物の量に対して、1.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0184】
他の態様において、本発明の眼科用組成物は、式Iの化合物の量に対して、1.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0185】
他の態様において、本発明の眼科用組成物は、式Iの化合物の量に対して、0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0186】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、2.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0187】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、1.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0188】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、1.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0189】
ある実施態様において、本発明の眼科用組成物は、密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0190】
ある実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約20~75℃の範囲の温度である。
【0191】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約2~8℃の範囲の温度である。
【0192】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約5~50℃の範囲の温度である。
【0193】
さらに他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約15~50℃の範囲の温度である。
【0194】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0195】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0196】
ある実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきガラスバイアルである。
【0197】
他の実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきLDPEボトルである。
【0198】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、約20~75℃の範囲の温度で保存された密閉コンテナで、少なく2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0199】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、約20~75℃の範囲の温度で約25~80%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0200】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉コンテナで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0201】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で、密閉ガラスバイアルで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0202】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉コンテナで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0203】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉ガラスバイアルで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0204】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉コンテナで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0205】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉LDPEボトルで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0206】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉コンテナで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0207】
他の実施態様において、本発明の眼科用組成物は、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉LDPEボトルで、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、2.0%以下、1.5%以下、1.0%以下または0.5%以下(HPLCによる)の総不純物を含む。
【0208】
ある態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、式I:
【化12】
の化合物および式Iの化合物に対する相対量で0.5%以下(HPLCによる)の式II
【化13】
の化合物を含む、組成物に関する。
【0209】
ある実施態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、式Iの化合物および式Iの化合物の量に対して0.4%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、組成物に関する。
【0210】
ある実施態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、式Iの化合物および式Iの化合物の量に対して0.3%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、組成物に関する。
【0211】
ある実施態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、式Iの化合物および式Iの化合物の量に対して0.2%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、組成物に関する。
【0212】
ある実施態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、式Iの化合物および式Iの化合物の量に対して0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、組成物に関する。
【0213】
ある態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、密閉コンテナにおける該組成物の保存後、式I:
【化14】
の化合物および、式Iの化合物の量に対して式Iの化合物に対する相対量で0.5%以下(HPLCによる)の式II
【化15】
の化合物を含む、組成物に関する。
【0214】
ある実施態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、密閉コンテナにおける該組成物の保存後、式Iの化合物および、式Iの化合物の量に対して0.4%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、組成物に関する。
【0215】
ある実施態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、密閉コンテナにおける該組成物の保存後、式Iの化合物および、式Iの化合物の量に対して0.3%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、組成物に関する。
【0216】
ある実施態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、密閉コンテナにおける該組成物の保存後、式Iの化合物および、式Iの化合物の量に対して0.2%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、組成物に関する。
【0217】
ある実施態様において、本発明は、水性眼科用医薬組成物であって、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、密閉コンテナにおける該組成物の保存の後、式Iの化合物および、式Iの化合物の量に対して0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、組成物に関する。
【0218】
ある実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約20~75℃の範囲の温度である。
【0219】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約2~8℃の範囲の温度である。
【0220】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約5~50℃の範囲の温度である。
【0221】
さらに他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約15~50℃の範囲の温度である。
【0222】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0223】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0224】
ある実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきガラスバイアルである。
【0225】
他の実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきLDPEボトルである。
【0226】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、約20~75℃の範囲の温度で密閉コンテナ中に保存後、式Iの化合物および0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0227】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、約20~75℃の範囲の温度で約25~80%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中に保存後、式Iの化合物および、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0228】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中に保存後、式Iの化合物および、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0229】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で密閉ガラスバイアル中で保存後、式Iの化合物および、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0230】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中で保存後、式Iの化合物および、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0231】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で密閉ガラスバイアル中で保存後、式Iの化合物および、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0232】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中で保存後、式Iの化合物および、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0233】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉LDPEボトル中で保存後、式Iの化合物および、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0234】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中で保存後、式Iの化合物および、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0235】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で密閉LDPEボトル中で保存後、0.5%以下、0.4%以下、0.3%以下、0.2%以下または0.1%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む。
【0236】
他の態様において、本発明は、式Iの化合物:
【化16】
および抗酸化系を含む水性眼科用医薬組成物であって、ここで、該組成物に存在する式II
【化17】
の化合物の量が、該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで密閉コンテナにおける該組成物の保存後、HPLCにより定量して、200%を超えて増加しない、組成物に関する。
【0237】
ここで使用する用語「HPLCにより定量して、200%を超えて増加しない」は、HPLCにより定量して、式Iの化合物の量に対する式IIの化合物が、組成物の保存初期から保存される組成物の商業的に許容される有効期限日の最後まで200%を超えて増加しないことを意味する。式IIの化合物の量が保存により増加するか否かは、保存前に組成物をHPLCにより分析し、保存後に組成物をHPLCにより分析し、保存前の式IIの量と保存後の式IIの量を比較することにより、決定できる。さらに、先に記載したとおり、HPLCクロマトグラムは、波長264nmでモニタリングするUV検出器を使用して作成する。さらに、HPLCクロマトグラムは、目的の検体に対する検出器応答がサンプル中の検体濃度により直線的に変化する条件下で得る。さらに、HPLCクロマトグラムは、不純物のピークが互いにおよび式Iの化合物のピークから分離される条件下で得る。
【0238】
ある実施態様において、本発明は、式Iの化合物および抗酸化系を含む水性眼科用医薬組成物であって、ここで、該組成物に存在する式IIの化合物の量は、該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、密閉コンテナにおける該組成物の保存により、HPLCにより測定して100%を超えない、組成物に関する。
【0239】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、少なくとも6カ月;少なくとも12カ月;少なくとも18カ月;少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、密閉コンテナにおける該組成物の保存により、HPLCにより定量して200%を超えて増加しない。
【0240】
他の実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、少なくとも6カ月;少なくとも12カ月;少なくとも18カ月;少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、密閉コンテナにおける該組成物の保存により、HPLCにより定量して100%を超えて増加しない。
【0241】
ある実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約20~75℃の範囲の温度である。
【0242】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約2~8℃の範囲の温度である。
【0243】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約5~50℃の範囲の温度である。
【0244】
さらに他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約15~50℃の範囲の温度である。
【0245】
他の実施態様において、密閉コンテナでの保存は、約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0246】
他の実施態様において、密閉コンテナで保存は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0247】
ある実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきガラスバイアルである。
【0248】
他の実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきLDPEボトルである。
【0249】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、約20~75℃の範囲の温度で密閉コンテナ中での該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%を超えて増加しないまたは100%を超えて増加しないない。
【0250】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、約20~75℃の範囲の温度で約25~80%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中での該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%を超えて増加しないまたは100%を超えて増加しない。
【0251】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中での該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%を超えて増加しないまたは100%を超えて増加しない。
【0252】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で密閉ガラスバイアル中での該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%を超えて増加しないまたは100%を超えて増加しない。
【0253】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中での組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%を超えて増加しないまたは100%を超えて増加しない。
【0254】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で密閉ガラスバイアル中での該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%を超えて増加しないまたは100%を超えて増加しない。
【0255】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で保存した密閉コンテナにおける該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより測定して200%を超えないまたは100%を超えて増加しない。
【0256】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で密閉ガラスバイアル中での該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%または超えて増加しないまたは100%を超えて増加しない。
【0257】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中での該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%を超えて増加しないまたは100%を超えて増加しない。
【0258】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、組成物に存在する式IIの化合物の量は、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で密閉LDPEボトル中での該組成物の保存により、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、HPLCにより定量して200%を超えて増加しないまたは100%を超えて増加しない。
【0259】
ある態様において、本発明は、式I:
【化18】
の化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、抗酸化系は、密閉コンテナにおける組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物
【化19】
の量を、0.5%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する、組成物に関する。
【0260】
ある実施態様において、本発明は、式Iの化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、抗酸化系が、密閉コンテナにおける組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.4%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する、組成物に関する。
【0261】
ある実施態様において、本発明は、式Iの化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、抗酸化系が、密閉コンテナにおける組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.3%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する、組成物に関する。
【0262】
ある実施態様において、本発明は、式Iの化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、抗酸化系が、密閉コンテナにおける組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.2%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する、組成物に関する。
【0263】
ある実施態様において、本発明は、式Iの化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、抗酸化系が、密閉コンテナにおける組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する、組成物に関する。
【0264】
ある実施態様において、保存は、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前である。
【0265】
ある実施態様において、密閉コンテナで保存は、約20~75℃の範囲の温度である。
【0266】
他の実施態様において、密閉コンテナで保存は、約2~8℃の範囲の温度である。
【0267】
他の実施態様において、密閉コンテナで保存は、約5~50℃の範囲の温度である。
【0268】
さらに他の実施態様において、密閉コンテナで保存は、約15~50℃の範囲の温度である。
【0269】
他の実施態様において、密閉コンテナで保存は、約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0270】
他の実施態様において、密閉コンテナで保存は、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である。
【0271】
ある実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきガラスバイアルである。
【0272】
他の実施態様において、密閉コンテナは、蓋つきLDPEボトルである。
【0273】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、約20~75℃の範囲の温度で保存された密閉コンテナにおける組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0274】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、約20~75℃の範囲の温度で約25~80%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中での組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0275】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で密閉コンテナ中での組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0276】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉ガラスバイアル中での組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0277】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉コンテナ中での組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0278】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密封ガラスバイアルにおける組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0279】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉コンテナ中での組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0280】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉LDPEボトル中での組成物の保存により、組成物に存在する式IIの化合物を、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0281】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉コンテナでの組成物の保存により、式Iの化合物の量に対して、組成物に存在する式IIの化合物の量を0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0282】
ある実施態様において、水性眼科用医薬組成物は、式Iの化合物および抗酸化系を含み、ここで、抗酸化系が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで、40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気で保存された密閉LDPEボトルでの組成物の保存により、組成物に存在する式IIの化合物を、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%または0.1%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
【0283】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、滅菌済み、透明、30μL~50μLドロッパー、例えば40μLドロッパーに個々に包装される。
【0284】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、式(I)の化合物の眼科用液剤のバイアルを含む、キットで提供される。ある実施態様において、キットは、2~5mL(例えば、3または4mL)の(I)の化合物を0.03~0.04%(例えば、0.034%)眼科用液剤として含む、3~10バイアル、例えば、4または5バイアル含む。各バイアルを、1日1回の投薬に使用する。
【0285】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物は、15℃~30℃(59°F~86°F)で保存される。
【0286】
ある実施態様において、本発明の水性眼科用医薬組成物の用量は、片眼あたり1日あたり1滴である。
【実施例
【0287】
次の実施例は、ここに記載する主題のより良好な理解を提供するために示す。これらの実施例は、記載された主題を限定すると解釈されてはならない。ここに記載する実施例および実施態様は説明の目的のみであり、それを参考にした種々の修飾または変化が当業者には明らかであり、本発明の範囲内に含まれ、かつそこから逸脱することなくなし得ることは理解される。
【0288】
HPLC方法
HPLC分析を、264nmでモニタリングするUV検出器を備えたAgilent HPLC系で実施する。
【0289】
クロマトグラフ分離を、Welch 4.6mm×50mm ghostbusterカラム、Phenomenex C8、4.0mm×3.0mmプレカラムおよびHalo C8、4.6mm×150mm、2.7μm分析的カラムを使用する系で実施する。カラムヒーターを40℃に維持し、流速は1.0mL/分である。
【0290】
サンプルを、50分間の総ランタイムで、13分間にわたる0~20%溶離剤B、続いて27分間にわたる20~90%溶離剤B、続いて5分間にわたる90~0%溶離剤Bの線形勾配および100%Aに5分間維持を含む勾配を使用して溶出した。
【0291】
溶離剤Aは、脱イオン水中0.05%過塩素酸である。溶離剤Aを、0.5mLの過塩素酸(70%ACS試薬グレート)と1000mLの脱イオン水の混合により調製する。溶液を、使用前脱気する。
【0292】
溶離剤Bはアセトニトリル/メタノール(80/20)であり、800mLのアセトニトリル(HPLCグレート)と200mLのメタノール(HPLCグレート)の混合により調製する。
【0293】
ブランク溶液を、740mLのDI水と260mLのACNの混合により調製する。
【0294】
希釈剤を、900mLの脱イオン水(DI水)および100mLのアセトニトリル(ACN)の混合により調製する。
【0295】
式Iの化合物の標準原液を、式I標準品約34.0±3mgを100mLメスフラスコに正確に測り入れ、約50mLのACNを加えて溶解させ、式(I)の化合物の溶解に必要であれば音波処理し、次いでACNで印まで希釈することにより調製する。
【0296】
式Iの作業用標準溶液を、5.0mLの標準原液を25mLメスフラスコに加え、希釈剤で印まで希釈することにより調製する。この標準は、約68μg/mLの式Iの公称濃度を有する。作業用標準溶液における式Iの濃度またはCstd(マイクログラム/ミリリットル)を、標準原液における式1の濃度(Wstd(mg)/100mL)を、(1)標準原液(純度)の製造に使用した式(I)の化合物標準品の重量%純度、(2)作業用標準溶液の体積で除した標準原液の体積である5mL/25mLの希釈計数および(3)μgからmgへの変換計数1000μg/mgを乗ずることにより計算する。この関係は、次の式により示される。
【数1】
(式中、Wstdは式(I)の化合物標準品の重量(mg)であり、純度は式I標準品の純度である)
【0297】
照合標準溶液を、作業用標準溶液と同じ方法で調製する。
【0298】
定量下限(LOQ)溶液を、2.0mLの作業標準を100mLメスフラスコに加え、ブランク溶液で印まで希釈することにより調製する。2.5mLの得られた混合物を50mLメスフラスコに加え、ブランク溶液で印まで希釈する。
【0299】
サンプル溶液を、4.0mLの本発明の組成物を20mLメスフラスコに加え、4mLのACNを加え、10分間音波処理し、次いで希釈剤で印まで希釈することにより調製する。サンプル溶液は、式(I)の化合物の68μg/mLの公称濃度を有する。
【0300】
サンプル溶液注入を、作業用標準溶液の注入で挟む。
【0301】
ラベル表記(ラベル表記は、式1のラベルにおける濃度である)の%を、次のとおり計算する。
【数2】
(式中、
Aspl=サンプル中の式Iのピーク面積;
Astd=2つの挟む作業用標準溶液注入における式Iの平均ピーク面積;
Cstd=作業用標準溶液の濃度(μg/mL);
DV=サンプル希釈体積;20mL;
Vspl=サンプル体積、4.0mL;
LC=ラベル表記、0.34mg/mL;および
1000=変換μg/mg)。
【0302】
%不純物(重量%)を、次のとおり計算する。
【数3】
(式中、
Aimp=サンプル中の個々の不純物のピーク面積;
Astd=2つの挟む作業用標準溶液注入における式Iの平均ピーク面積;
Cstd=作業用標準溶液の濃度(μg/mL);
DV=サンプル希釈体積;20mL;
Vspl=サンプル体積、4.0mL;
LC=ラベル表記、0.34mg/mL;
1000=変換μg/mg;および
RRF=個々の不純物の相対感度係数(式IIについて=1.00))
【0303】
%総不純物=個々の不純物の%の合計。
【0304】
実施例1
種々の材料中の式Iの化合物の溶解度を決定する。
【0305】
これらの試験は、式Iが難水溶性(水中<0.01mg/mL)であり、試験した溶媒中、溶解度はポリエチレングリコール400で最高であり(14.5mg/mL)、続いてプロピレングリコール(4.96mg/mL)、ヒマシ油(1.09mg/mL)、7%ポリオキシl40ステアレート水溶液(0.62mg/mL)および5%ポリオキシル35ヒマシ油水溶液(0.48mg/mL)が続いた。溶解度結果を下表に示す:
【0306】
【表1】


*ND- 検出されず(UV検出器を備えたHPLC)
【0307】
実施例2
実験を、種々の量のパルミチン酸アスコルビルおよびEDTAを使用して実施する。
【0308】
ポリオキシル40ステアレートを、式Iの可溶化剤としても評価する
【表2】

【0309】
50℃での加速安定性データは、これらの組成物において、パルミチン酸アスコルビルおよびEDTAの組み合わせが組成物の安定性を改善することを示す。
【0310】
組成物中にパルミチン酸アスコルビル(0.02%w/v)およびEDTA二ナトリウム塩二水和物(0.25%w/v)両方を含む組成物は、全保存条件(すなわち、25℃/60%RHおよび40℃/75%RH)およびパッケージング形状[すなわち、ガラスバイアルおよびLDPEコンテナ]で、試験期間の最大3カ月安定であることが判明する。
【0311】
実施例3
チオ硫酸ナトリウム五水和物(STS)(すなわち、0.0%~0.2%w/v)を、製剤中種々のレベルのEDTA二ナトリウム塩二水和物(0.05%~0.20%)と共に評価する。
【表3】

【0312】
チオ硫酸ナトリウム五水和物(0.2%)およびEDTA二ナトリウム塩二水和物(0.1%)を含む組成物は、ガラスバイアル(すなわち、2~8℃、25℃/60%RH、40℃/75%RH)およびLDPE(すなわち、2~8℃、25℃/40%RH、40℃/25%RH)パッケージングコンテナの全保存条件で、試験期間の最大3カ月安定であることが判明する。
【0313】
実施例4
本発明の組成物を、慣用の技術を使用して調製し得る。例えば、PEG-400およびプロピレングリコール中の式Iの化合物の溶液を、PEG-400およびプロピレングリコールの混合物に、撹拌しながら式Iを加えることにより調製する。得られた溶液を、ポリオキシル40ステアレートおよび組成物に使用した水の一部の溶液と混合する。得られた溶液を、水、リン酸二水素ナトリウム一水和物、リン酸二ナトリウム無水、ナトリウムCMC、塩化ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム五水和物およびEDTA二ナトリウム塩二水和物の溶液と混合して、最終溶液を得て、それを濾過(0.2μm PESフィルター)により滅菌する。濾過溶液を、無菌条件下バイアルに充填し、密閉する。組成物を、20mmグレイストッパーおよび20mmフリップオフシールを備えた、5mL、20mm、USPタイプI、透明ガラスバイアル(シリカコーティング)に包装する。
【0314】
組成物は、次の成分を含む。
【表4】

【0315】
この組成物で使用する式Iの化合物は、約2%の式IIの化合物を添加する。
【0316】
組成物は、下表に示すとおり、安定である。
【表5】


【0317】
ある実施態様において、本発明は、次の態様に関する:
態様1.
(a)該組成物中に眼疾患または状態の処置に有効な濃度の、式I
【化20】
の化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩、
(b)水、
(c)可溶化剤、
(d)共溶媒および
(e)抗酸化系を含む、眼科用医薬組成物。
態様2. 該組成物が式Iの化合物を含む、態様1の眼科用組成物。
態様3. 該組成物が式Iの化合物の薬学的に許容される酸付加塩を含む、態様1の眼科用組成物。
態様4. 可溶化剤が界面活性剤である、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様5. 可溶化剤が非イオン性界面活性剤である、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様6. 可溶化剤がポリオキシエチレン脂肪エステル、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシルステアレート、ポリオキシルヒドロキシステアレート、ポロキサマー、ポビドンまたはそれらの組み合わせである、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様7. 可溶化剤がポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノオレアート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノステアレート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノパルミテート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタンモノラウレート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタントリオレアート、ポリ(オキシエチレン)ソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油10、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油35(すなわち、ポリオキシル35ヒマシ油)、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン水素化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(42)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコール、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコール、ポリオキシル40ステアレート、ポリオキシル15ヒドロキシステアレート、ポビドンK30、ポビドンK90、ポロキサマー407、ポロキサマー188またはそれらの組み合わせである、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様8. 可溶化剤がポリオキシル35ヒマシ油、ポリオキシル40ステアレートまたはそれらの組み合わせである、態様7の眼科用組成物。
態様9. 可溶化剤がポリオキシル35ヒマシ油である、態様8の眼科用組成物。
態様10. 可溶化剤がポリオキシル40ステアレートである、態様8の眼科用組成物。
態様11. 共溶媒が水可溶性有機溶媒である、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様12. 共溶媒がプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、エタノールまたはベンジルアルコールの1以上である、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様13. ポリエチレングリコールがPEG-400、PEG-300、PEG-4000またはPEG-8000の1以上である、態様12の眼科用組成物。
態様14. 共溶媒がプロピレングリコールまたはPEG-400の1以上である、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様15. 共溶媒がプロピレングリコールである、態様14の眼科用組成物。
態様16. 共溶媒がPEG-400である、態様14の眼科用組成物。
態様17. 抗酸化系が亜硫酸水素ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムまたはその水和物、亜硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩、クエン酸またはその塩またはアスコルビン酸またはその塩の1以上を含む、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様18. 抗酸化系がEDTAを含む、態様17の眼科用組成物。
態様19. 抗酸化系がチオ硫酸ナトリウム五水和物を含む、態様17の眼科用組成物。
態様20. 抗酸化系がパルミチン酸アスコルビルを含む、態様17の眼科用組成物。
態様21. 抗酸化系がパルミチン酸アスコルビルおよびEDTA二ナトリウム塩またはその水和物を含む、態様17の眼科用組成物。
態様22. 抗酸化系がチオ硫酸ナトリウム五水和物およびEDTA二ナトリウム塩またはその水和物を含む、態様17の眼科用組成物。
態様23. 等張化剤をさらに含む、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様24. 等張化剤が塩化ナトリウム、塩化カリウム、デキストロース、マンニトールまたはグリセリンである、態様23の眼科用組成物。
態様25. 等張化剤が塩化ナトリウムである、態様24の眼科用組成物。
態様26. 増粘剤をさらに含む、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様27. 増粘剤がヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(5cps、4000cps、15000cps);ヒプロメロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム(すなわち、ナトリウムCMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリジオン(PVP;またはポビドン)、ポビドンK30、ポビドンK90、カルボマー940、カルボマー974P、カルボマー980、ポビドンK30、ポビドンK90、ゲランガムまたはキサンタンガムである、態様26の眼科用組成物。
態様28. 増粘剤がカルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウムである、態様27の眼科用組成物。
態様29. 緩衝剤をさらに含む、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様30. 緩衝剤がリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液またはホウ酸緩衝液である、態様29の眼科用組成物。
態様31. 緩衝剤がリン酸緩衝液である、態様30の眼科用組成物。
態様32. リン酸緩衝液がリン酸二水素ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムを含む、態様31の眼科用組成物。
態様33. 該組成物が4.0~8.0の範囲のpHを有する、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様34. 該組成物が6.5~7.5の範囲のpHを有する、態様33の眼科用組成物。
態様35. 該組成物が200~600(mOsm/kg)の範囲の浸透圧を有する、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様36. 該組成物が250~350(mOsm/kg)の範囲の浸透圧を有する、態様35の眼科用組成物。
態様37. 式(I)の化合物またはその薬学的に許容される酸付加塩が、式Iの化合物基準で0.005~0.1%(w/v)の濃度で存在する、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様38. 抗酸化系が0.01~0.6%(w/v)の濃度で存在する先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様39. 該組成物が、少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.2%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様40. 該組成物が密閉コンテナで該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.2%以下(HPLCによる)の何らかの単一不純物を含む、態様39の眼科用医薬組成物。
態様41. 密閉コンテナで保存が約20~75℃の範囲の温度である、態様40の眼科用医薬組成物。
態様42. 密閉コンテナで保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、態様40または態様41の眼科用医薬組成物。
態様43. 密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、態様40~42の何れかの眼科用医薬組成物。
態様44. 密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、態様40~43の何れかの眼科用医薬組成物。
態様45. 密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、態様40~43の何れかの眼科用医薬組成物。
態様46. 該組成物が密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式II
【化21】
の化合物を含む、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様47. 該組成物が密閉コンテナで該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、態様46の眼科用医薬組成物。
態様48. 密閉コンテナで保存が約20~75℃の範囲の温度である、態様47の眼科用医薬組成物。
態様49. 密閉コンテナで保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、態様47または態様48の眼科用医薬組成物。
態様50. 密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、態様47~49の何れかの眼科用医薬組成物。
態様51. 密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、態様47~50の何れかの眼科用医薬組成物。
態様52. 密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、態様47~50の何れかの眼科用医薬組成物。
態様53. 該組成物が密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、2.0%以下、好ましくは1.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む、先の態様の何れかの眼科用組成物。
態様54. 該組成物が密閉コンテナで該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物に対して、2.0%以下、好ましくは1.0%以下(HPLCによる)の総不純物を含む、態様53の眼科用医薬組成物。
態様55. 密閉コンテナで保存が約20~75℃の範囲の温度である、態様54の眼科用医薬組成物。
態様56. 密閉コンテナで保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、態様54または態様55の眼科用医薬組成物。
態様57. 密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、態様54~56の何れかの眼科用医薬組成物。
態様58. 密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、態様54~57の何れかの眼科用医薬組成物。
態様59. 密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、態様54~57の何れかの眼科用医薬組成物。
態様60. 密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前までで保存後、式I:
【化22】
の化合物および式Iの化合物に対する相対量で0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式II
【化23】
の化合物を含む、水性眼科用組成物。
態様61. 該組成物が、該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで密閉コンテナで保存後、式Iの化合物の量に対して0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)の式IIの化合物を含む、態様60の水性眼科用組成物。
態様62. 密閉コンテナで保存が約20~75℃の範囲の温度である、態様61の水性眼科用組成物。
態様63. 密閉コンテナで保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、態様61または態様62の水性眼科用組成物。
態様64. 密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、態様61~63の何れかの水性眼科用組成物。
態様65. 密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、態様61~64の何れかの水性眼科用組成物。
態様66. 密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、態様61~64の何れかの水性眼科用組成物。
態様67. 式I:
【化24】
の化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、該組成物に存在する式II
【化25】
の化合物の量が密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで該組成物の保存後、HPLCにより測定して200%を超えて増加しない、組成物。
態様68. 密閉コンテナにおける該組成物の保存が該組成物の商業的に許容される有効期限日前までである、態様67の水性眼科用組成物。
態様69. 密閉コンテナにおける該組成物の保存が約20~75℃の範囲の温度である、態様67または態様68の水性眼科用組成物。
態様70. 密閉コンテナにおける該組成物の保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、態様67~69の何れかの水性眼科用組成物。
態様71. 密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、態様67~70の何れかの水性眼科用組成物。
態様72. 密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、態様67~71の何れかの眼科用医薬組成物。
態様73. 密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、態様67~71の何れかの眼科用医薬組成物。
態様74. 式I:
【化26】
の化合物および抗酸化系を含む水性眼科用組成物であって、ここで、該抗酸化系が該組成物を密閉コンテナで少なくとも6カ月、少なくとも12カ月、少なくとも18カ月、少なくとも24カ月または該組成物の商業的に許容される有効期限日前まで保存後、式Iの化合物の量に対して、該組成物に存在する式II
【化27】
の化合物の量を0.5%以下、好ましくは0.2%以下(HPLCによる)に維持するのに十分な量で存在する。
態様75. 密閉コンテナにおける該組成物の保存が該組成物の商業的に許容される有効期限日前までである、態様74の水性眼科用組成物。
態様76. 密閉コンテナにおける該組成物の保存が約20~75℃の範囲の温度である、態様74または態様75の水性眼科用組成物。
態様77. 密閉コンテナにおける該組成物の保存が約25~80%の相対湿度を有する雰囲気である、態様74~76の何れかの水性眼科用組成物。
態様78. 密閉コンテナで保存が25℃の温度で60%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で75%の相対湿度を有する雰囲気;または25℃の温度で40%の相対湿度を有する雰囲気;または40℃の温度で25%の相対湿度を有する雰囲気である、態様74~77の何れかの水性眼科用組成物。
態様79. 密閉コンテナが蓋つきガラスバイアルである、態様74~78の何れかの眼科用医薬組成物。
態様80. 密閉コンテナが蓋つきLDPEボトルである、態様74~78の何れかの眼科用医薬組成物。
態様81. HPLCによるものがHPLC面積%によるものである、態様39~80の何れかの眼科用医薬組成物。
態様82. HPLCによるものがHPLC重量%によるものである、態様39~80の何れかの眼科用医薬組成物。
【国際調査報告】