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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(54)【発明の名称】自己発電型電力供給装置
(51)【国際特許分類】
   H02N 11/00 20060101AFI20230201BHJP
【FI】
H02N11/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534245
(86)(22)【出願日】2020-02-03
(85)【翻訳文提出日】2022-06-16
(86)【国際出願番号】 CN2020074233
(87)【国際公開番号】W WO2021109335
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】201922172388.4
(32)【優先日】2019-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522221301
【氏名又は名称】王▲ジュエ▼
(71)【出願人】
【識別番号】522222526
【氏名又は名称】嘉興▲ジュエ▼創科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】522222537
【氏名又は名称】長三角(嘉興)納米応用技術研究院
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】曹霞
(72)【発明者】
【氏名】王▲ジュエ▼
(57)【要約】
本発明は、自己発電型電力供給装置を提供し、新エネルギー技術分野に関する。該自己発電型電力供給装置は、発電体と、エネルギー収集体と、電気用品とを備え、発電体に力が作用すると電磁場が発生し、電磁場のエネルギーがエネルギー収集体に介して電気用品に伝送され、又は、単独にエネルギー収集体を設置せずに直接エネルギー収集体により電磁場のエネルギーを受信して利用する。電磁場のエネルギーがエネルギー収集体と発電体との接触又は非接触により収集されて電気エネルギーに変換され、電気エネルギーが、エネルギー収集体から有線伝送方式又は無線伝送方式により、電気用品に伝送されて、それにより、自己発電給電を実現する。本発明はウェアラブル機器、小型移動通信機器、及びIoT等の分野の発展に大きな影響を与える。本発明は、新エネルギー分野の最近の発見に属し、熟練した研究や既存の理論では理解が困難であり、当初のファラデーが電磁感応を発見することと同様に実現できないと考えられるが、エネルギーの発展の歴史上の大きな進歩となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己発電型電力供給装置であって、
発電体(3)と、エネルギー収集体(1)と、電気用品(4)とを備え、
前記発電体(3)に力が作用すると電磁場が発生し、
前記電磁場のエネルギーが前記エネルギー収集体(1)と前記発電体(3)との接触又は非接触により収集されて電気エネルギーに変換され、
前記電気エネルギーが、前記エネルギー収集体から有線伝送方式又は無線伝送方式により、前記電気用品(4)に伝送されることを特徴とする自己発電型電力供給装置。
【請求項2】
前記電磁場のエネルギーが直接に前記電気用品(4)と前記発電体(3)との接触又は非接触、有線伝送方式又は無線伝送方式で収集され、
収集された前記電磁場エネルギーを前記自己発電型電力供給装置自体に供給して利用することを特徴とする請求項1に記載の自己発電型電力供給装置。
【請求項3】
前記力の発生要因は、接触、衝突、たたき、叩き、足踏み、押し付け、摩擦を含むことを特徴とする請求項1に記載の自己発電型電力供給装置。
【請求項4】
前記エネルギー収集体(1)は、前記発電体(3)との接触又は非接触により、前記電磁場のエネルギーを収集し、有線伝送方式又は無線伝送方式で電気エネルギーを前記電気用品(4)に伝送することを特徴とする請求項1に記載の自己発電型電力供給装置。
【請求項5】
前記発電体(3)は、有機材料、無機材料及び複合材料のうちのいずれか1種類以上の材料で作られ、
前記発電体(3)は、一次元構造、二次元構造又は三次元構造であり、
前記発電体(3)は、剛体構造又は可撓性構造であることを特徴とする請求項1に記載の自己発電型電力供給装置。
【請求項6】
前記エネルギー収集体(1)は、有機材料、無機材料及び複合材料のうちのいずれか1種類以上の材料で作られ、
前記エネルギー収集体(1)は、人工材料で作られたもの又は自然存在するものであり、
前記エネルギー収集体(1)は、一次元構造又は二次元構造又は三次元構造であり、
前記エネルギー収集体(1)は、剛性構造又は可撓性構造であることを特徴とする請求項1に記載の自己発電型電力供給装置。
【請求項7】
前記発電体(3)、前記エネルギー収集体(1)、及び、前記電気用品(4)の結合方式は、簡単な積層構造、噛合構造、融合一体型構造、モザイク構造、島状分布構造、アレイ構造、ランダム分散構造を含むことを特徴とする請求項1に記載の自己発電型電力供給装置。
【請求項8】
前記自己発電型電力供給装置の応用環境は、液体環境、気体環境、高温環境を含むことを特徴とする請求項1に記載の自己発電型電力供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新エネルギー技術分野に関し、特に、自己発電型電力供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展と生活レベルの向上に伴い、ウェアラブル機器や小型移動通信機器などのニーズが急増され、携帯電話やパソコンなどが日常生活の必需品となっている。現在、これらの機器のエネルギー源としては、充電可能なバッテリーが主流であり、充電するとき外部のバッテリーが必要となるが、野外や複雑な条件下ではその外部のバッテリーの使用が困難であるため、これらの機器の使用が制限されてしまう。また、現在の電気エネルギーの発生は、主に化石燃料燃焼、水力発電などに依存しており、エネルギー変換効率が低く、環境に対する汚染が問題となっている。従って、クリーンで安全なエネルギーを利用し、且つ、これらのウェアラブル機器と小型移動通信機器のリアルタイム充電を可能にする装置が必要であり、それにより、前記の装置を利用することで前記の機器の適用範囲を拡張し、より広い範囲の情報通信ネットワークを構築することが必要とする。
【0003】
本開示は、従来の設備の欠点を克服し、有線伝送方式又は無線伝送方式により直接機械エネルギーを電気エネルギーに変換し、外部のバッテリーを必要とせず、直接小型電気器具のリアルタイム充電を実現することを目的とする。本開示は、ウェアラブル機器、小型移動通信機器の技術の大幅な発展を促進するだけでなく、IoT(Internet of Things)やセンシングなどの分野に大きな影響を生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、自己発電型電力供給装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
自己発電型電力供給装置は、発電体と、エネルギー収集体と、電気用品とを備え、発電体に力が作用すると電磁場が発生し、電磁場のエネルギーがエネルギー収集体によって収集されてから、電気用品に伝送される。
【0006】
ここで、電磁場のエネルギーが直接電気用品で受信して利用され、電気用品と発電体との接触又は非接触で、有線伝送又は無線伝送方式により電磁場のエネルギーを収集する。
【0007】
力の発生要因は、接触、衝突、たたき、叩き、足踏み、押し付け、摩擦などの発生要因を含む。
【0008】
エネルギー収集体と発電体との接触又は非接触、有線伝送方式又は無線伝送方式により、発電体に力が作用した際に発生する電磁場のエネルギーを収集し、電磁場のエネルギーを電気エネルギーに変換して、その電気エネルギーを電気用品に供給して利用する。接触又は非接触とは、エネルギー収集体と発電体との間の電磁場のエネルギーの受信態様を意味し、有線伝送方式又は無線伝送方式とは、エネルギー収集体と電気用品との間の電気エネルギーの変換態様を意味し、二つの意味は直接的に繋がっていない。エネルギー収集体が発電体と接触して電磁場のエネルギーを受信する場合、有線伝送方式で電気エネルギーを電気用品に伝送してもよく、無線伝送方式で電気エネルギーを電気用品に伝送してもよい。同様に、エネルギー収集体が発電体と接触せずに電磁場のエネルギーを受信する場合、有線伝送方式で電気エネルギーを電気用品に伝送してもよく、無線伝送方式で電気エネルギーを電気用品に伝送してもよい。
【0009】
発電体は、有機材料と無機材料と複合材料とのうちのいずれか1種類以上の材料で作られてもよい。発電体は、一次元構造又は二次元構造又は三次元構造であってもよい。発電体は、剛体構造又は可撓性構造であってもよい。
【0010】
自己発電型電力供給装置において、発電体と、エネルギー収集体と、電気用品との結合方式は、簡単積層構造、噛合構造、融合一体型構造、モザイク構造、島状分布構造、アレイ構造、ランダム分散構造を含む。
【0011】
自己発電型電力供給装置の応用環境は、液体環境、気体環境、高温環境などの複雑な環境を含む。
【発明の効果】
【0012】
本開示は、従来の設備の欠点を克服し、有線伝送方式又は無線伝送方式により直接機械エネルギーを電気エネルギーに変換し、外部のバッテリーを必要とせず、直接小型電気用品のリアルタイム充電を実現することを目的とする。本開示は、ウェアラブル機器、小型移動通信機器の技術の大幅な発展を促進するだけでなく、IoTやセンシングなどの分野に大きな影響を生じる。エネルギーの変換と効率的な利用を実現し、社会の健康発展を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示の自己発電型電力供給装置の構造を示す模式図である。
図2】本開示の実施例1のエネルギー収集の模式図である。
図3】本開示の実施例1による電球の点灯動作を示す実物図であり、図3(c)及び図3(d)は力の作用が小さいときの電球の明るさであり、図3(e)及び図3(f)は力の作用が大きいときの電球の明るさであり、図3(g)は電球の実際の配置図である。
図4】本開示の実施例2のエネルギー収集の模式図である。
図5】本開示の実施例3のエネルギー収集の模式図である。
図6】本開示の実施例4のエネルギー収集の模式図である。
図7】本開示の実施例5のエネルギー収集の模式図である。
図8】本開示の実施例6のエネルギー収集の模式図である。
図9】本開示の実施例7のエネルギー収集の模式図である。
図10】本開示の実施例8のエネルギー収集の模式図である。
図11】本開示の実施例9のエネルギー収集の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明が解決しようとする技術的課題、技術手段及び利点をより明確にするために、以下、添付図面及び具体的な実施例を参照して詳細に説明する。本発明が自己発電型電力供給装置を提供する。
【0015】
図1に示すように、自己発電型電力供給装置は、発電体3と、エネルギー収集体1と、電気用品4とを備え、発電体3は、力5により電磁場2を発生させ、電磁場のエネルギーは、エネルギー収集体1により収集されて電気用品4に伝送される。
【0016】
この自己発電型電力供給装置がエネルギー収集体を含まなくてもよい。電気用品によるエネルギーの収集と電気エネルギーの使用とを同時に行うことも可能である。この場合、エネルギー収集体は、電気用品の構成要素としてよい(エネルギー収集体は電気用品の機能構成とするとともに電磁場のエネルギー収集とする)。すなわち、この自己発電型電力供給装置が発電体と電気用品の両方のみを備えていると考えられる。
【0017】
この装置の構成は、単に積み重ねる「サンドイッチ」構造に限定されず、歯車のような発電体とエネルギー収集体とが噛み合う構造であってもよく、発電体とエネルギー収集体とが融合して一体となった構造であってもよく、発電体とエネルギー収集体とが嵌め合わされた構造であってもよく、発電体の閉曲面とエネルギー収集体の閉曲面とが重なった構造であってもよく、その他の発電可能な構造であってもよい。
【0018】
発電体が接触、衝突、たたき、叩き、足踏み、押し付け、摩擦などの力を受けると、電磁場のエネルギーを発生させることができる。同時に、エネルギー収集体又は直接エネルギー収集体である電気用品が、発電体との接触又は非接触、有線伝送方式又は無線伝送方式により、電磁場のエネルギーを収集して電気エネルギー出力を発生させ、自己発電給電を実現することができる。これは、ウェアラブル機器及び小型移動体通信機器等の発展に重大な影響を与え、エネルギーの面で大きな突破であるだけでなく、ウェアラブル機器(携帯電話、電子時計を含む)等の持続的に電力を供給できる充電の問題を解決する。
【0019】
発電体は、1種の材料から構成されてもよく、2種以上の材料を組み合わせたり、複合化したりして構成されてもよい。発電体は、可撓性材料であってもよく、剛性材料であってもよい。発電体は、導体であってもよく、半導体であってもよく、絶縁体であってもよく、その他力が加わったときに電磁場を発生しやすい材料であってもよい。
【0020】
発電体は、二次元の板、フィルム、薄板であってもよく、三次元の立体であってもよく、曲面であってもよい。電磁場のエネルギーを発生できるものは、発電体であってもよく、その形状に限定されない。
【0021】
発電体によって発生されたが電磁場のエネルギーの大きさは、受力面積、受ける力の大きさ、付勢するもの、発電体の量の大きさなどに関係する。発電体によって発生された電磁場が特定の範囲及び方向を有し、その特定の範囲及び方向が、力の方向、付勢する物の材料、発電体の構成材料、力の大きさ、力が加えられる位置などに依存する。
【0022】
力の付勢する物は、生体であってもよく、非生体であってもよい。力の付勢する物は、有機材料、無機材料、又は有機無機複合材料から構築されてもよい。
【0023】
直接エネルギー収集体である電気用品又はエネルギー収集体の大きさは、発電体の大きさと一致してもよく、一致しなくてもよい。例えば、発電体が、島状にエネルギー収集体に配列されてもよく、直接エネルギー収集体である電気用品に配列されてもよく、両者の形状が密着されてもよい。これにより、自己発電型供給装置の使用条件を広げることができるとともに、電磁場エネルギーの有効受信面積を大きくすることができる。
【0024】
発電体及びエネルギー収集体は、日常的な大気環境、異なる気体環境、異なる液体環境、真空環境のような様々な複雑な環境で使用されてもよい。これにより、従来の電源の使用環境の唯一の欠点を克服することができる。その欠点とは、湿り環境下での使用による故障、化学バッテリーが高温環境下での悪い化学反応による悪影響などである。
【0025】
本発明の発電体及びエネルギー収集体は、高価な機器を用いて精密に製造する必要がない。本発明の自己発電型電力供給装置には、構造が簡単で、製造が便利で、安価で、且つ該自己発電型電力供給装置のエネルギー源が再生可能である。
【0026】
エネルギー収集体は、発電体の上方又は下方に設けられてもよく、電磁場のエネルギーを収集可能な範囲内の何れかの箇所で設けられてもよい。エネルギー収集体は、発電体との接触又は非接触によりエネルギーを収集し、有線伝送方式又は無線伝送方式により電気用品に給電することができる。同様に、電気用品を直接エネルギー収集体とする場合には、電気用品が、電磁場のエネルギーを収集できる範囲内の任意の位置に設置してもよい。電気用品は、発電体に接触してもよく、接触しなくてもよく、有線伝送方式又は無線伝送方式によりエネルギーを収集して、自身の使用に供することができる。
【0027】
エネルギー収集体を構成する材料は、導体であってもよく、半導体であってもよく、絶縁層でコーティングされたリード線であってもよい。エネルギー収集体を構成する材料は、1つの材料であってもよく、2つ以上の材料であってもよい。エネルギー収集体を構成する材料は、有機材料であってもよく、無機材料であってもよく、複合材料であってもよい。エネルギー収集体を構成する材料は、剛性材料であってもよく、可撓性材料であってもよい。異なる材料において異なるタイプのエネルギー収集体の収集能力は異なる。
【0028】
エネルギー収集体の形状等は限定されないが、異なる形状によって収集効率が影響を受ける場合がある。エネルギー収集体のエネルギー収集効率は、収集体の材料、収集体の数量、発電体からのエネルギー収集体の距離、有効受信面積などに依存する。
【0029】
直接エネルギー収集体である電気用品又はエネルギー収集体と前記発電体とは、相対的に運動可能であってもよく、相対的に静止可能であってもよい。例えば、特種材料でテーブルを形成し、充電式マウスをテーブル上でスライドさせて使用することで自力充電が可能となり、この場合、テーブルが発電体として機能し、充電式マウスが直接エネルギー収集体として機能し、両者が相対的に運動可能である。携帯電話のケースを特定の材料で形成し、携帯電話のケースを手で擦ったり、軽く叩いたりにすることによって、携帯電話を充電することができ、この場合、携帯電話のケースは発電体として機能し、携帯電話は直接エネルギー収集体として機能し、両者は相対的に静止可能である。
【0030】
電気用品は、電球、電子時計、携帯電話などの日常生活における電気用品であってもよい。直接エネルギー収集体とする電気用品とは、エネルギー収集体のある構造や材料を有し、発電体が発生する電磁場のエネルギーを直接収集できるものであり、例えばLEDランプ、無線充電可能な携帯電話などが挙げられる。直接エネルギー収集を行うことができる電気用品と、エネルギー収集体に接続して電力を消費することができる電気用品との両方は、発電体及びエネルギー収集体とともに、自己発電型電力供給装置として組み立てもよい。
【0031】
この装置では、発電体が力(接触、衝突、たたき、叩き、踏み込み、押し付け、摩擦などを含む)を受けると、電磁場のエネルギーを発生させることができる。同時に、エネルギー収集体である電気用品又はエネルギー収集体は、発電体との接触の様態又は非接触との様態で電磁場のエネルギーを収集し、電気エネルギーに変換することができる。有線伝送方式又は無線伝送方式により、電気エネルギーを電気用品に給電する。
【0032】
図1に示すように、発電体3に手6が叩かれたとき、発電体3に力(接触、衝突、たたき、叩き、踏み込み、押し付け、擦りなどを含む)が作用すると、電磁場が発生する。直接エネルギー収集体である電気用品又はエネルギー収集体は、発電体との接触又は非接触、有線伝送方式又は無線伝送方式により、電磁場のエネルギーを収集し、その電磁場のエネルギーを電気エネルギーに変換し、それにより、自己発電給電を実現する。以下、具体的な実施例を示して説明する。
【実施例1】
【0033】
図2に示すように、絶縁層を覆ったリード線8からなるコイルを発電体3に固定し、コイルと大LEDランプ7とを接続して回路を形成した。手6が発電体に付勢して(接触、衝突、たたき、叩き、足踏み、押し付け、摩擦等)、大LEDランプ7を点灯させることができる(図3参照)。この場合、コイルをエネルギー収集体として機能し、大LEDランプ7を電気用品として機能する。
【実施例2】
【0034】
図4に示すように、付勢されること(接触、衝突、たたき、叩き、足踏み、押し付け、摩擦等)により電磁場のエネルギーを発生させることができるシート10を、ノートパソコン9の底部に固定する。人がシートに力を加えてノートパソコン9の充電を行うことができる。この場合、ノートパソコン9の底部のシートを発電体として機能し、ノートパソコン9を直接エネルギー収集体として電磁場のエネルギーを収集して自身の使用に供することができる。
【実施例3】
【0035】
図5に示すように、直列された小LEDランプ11を発電体3に一体に設け、人が発電体3に力を加える(接触、衝突、たたき、叩き、足踏み、押し付け、摩擦等を含む)と、小LEDランプ11が点灯できる。この場合、小LEDランプ11は、エネルギー収集体として機能し、電気用品としても機能する。
【実施例4】
【0036】
図6に示すように、金属コイル13を発電体3に固定し、無線充電可能な携帯電話12を金属コイル13の両端に接続して回路を構成し、人が発電体3に力をかけて、それにより、携帯電話12を充電することができる。この場合、金属コイル13がエネルギー収集体として機能し、携帯電話12が電気用品として機能し、電気エネルギーが有線伝送方式で出力される。
【実施例5】
【0037】
図7に示すように、力を受けて電磁場を発生する材料を、無線充電可能な携帯電話ケースとして製造し、その力を携帯電話ケースに手で叩いたり、擦ったりすることで、無線充電機能を備えた携帯電話12を充電することができる。この場合、携帯電話ケースを発電体とし、無線充電可能な携帯電話12を直接エネルギー収集体とし、電磁場のエネルギーを収集して自身の使用に供する。
【実施例6】
【0038】
図8に示すように、発電体14は、無線充電可能な携帯電話のケースの背面において、島状にアレイ状に分布する。携帯電話のケース背面における島状に分布する発電体14に対して、手で擦ったり、叩いたりにするように、発電体14に力をかけると、それぞれの小さい発電体が電磁場のエネルギーを発生し、それにより無線充電機能を有する携帯電話12を充電することができる。この場合、携帯電話は直接エネルギー収集体として機能し、電磁場のエネルギーを収集して自身の使用に供する。不規則な形状又は複雑な形状のエネルギー収集体又は直接エネルギー収集体としての電気用品と組み合わせて使用する場合には、以上の技術案を利用して、発電体を島状に分布させて、電磁場のエネルギーの収集及び変換効率を高める。
【実施例7】
【0039】
図9に示すように、スマートウォッチ15のケースの底部には、ある材料のシート又はフィルム16が固定されており、人の手6でシート又はフィルム16をこすったり叩いたりしてその力をかけることにより、スマートウォッチ15は充電される。この場合、シート又はフィルムを発電体として機能し、スマートウォッチ15のケースを直接エネルギー収集体として機能し、電磁場のエネルギーを収集して電気エネルギーに変換して自身の使用に供する。
【実施例8】
【0040】
図10に示すように、電気用品には、発電体が埋め込まれたエネルギー収集体18が固定されて、それにより、エネルギー収集体18が、エネルギー収集体18に埋め込まれた発電体17と係合して固定される。人間が発電体に対して付勢することにより、エネルギー収集体18が収集した電磁場のエネルギーが電気エネルギーに変換されて電気用品に供給される。
【実施例9】
【0041】
図11に示すように、タブレット19の背面に、エネルギー収集体と発電体とを編み込んでなる可撓性の布地を固定し、布地に手で力を加えることにより、布地のエネルギー収集体と編み込んでなる発電体20に力が加えられるとともに、布地の発電体と編み込んでなるエネルギー収集体21が、発電体から発生する電磁場のエネルギーを収集し、無線伝送方式により、タブレット19の使用に供する。
【0042】
以上は本発明の好ましい実施形態であり、当業者にとって、本発明の原理から逸脱しない条件下で、さらに若干の改良と修正をすることができ、これらの改良と修正も本発明の保護範囲と見做すべきである。
【符号の説明】
【0043】
1エネルギー収集体
2電磁場
3発電体
4電気用品
5力
6手
7大LEDランプ
8絶縁層を覆うリード線
9ノートパソコン
10シート
11直列された小LEDランプ
12無線充電可能な携帯電話
13金属コイル
14携帯電話のケースの背面に島状に分布された発電体
15スマートウォッチ
16フィルム
17エネルギー収集体に埋め込まれた発電体
18発電体が埋め込まれたエネルギー収集体
19タブレット
20エネルギー収集体と編み合わされた発電体
21発電体と編み合わされたエネルギー収集体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】