(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(54)【発明の名称】永続的固定のためのセメント保持インプラントステム
(51)【国際特許分類】
A61F 2/28 20060101AFI20230201BHJP
【FI】
A61F2/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534470
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-07-13
(86)【国際出願番号】 EP2020086186
(87)【国際公開番号】W WO2021122573
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514048224
【氏名又は名称】ワルデマール リンク ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】リンク,ヘルムート デー.
(72)【発明者】
【氏名】カパンナ,ロドルフォ
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA01
4C097BB01
4C097CC03
4C097CC06
4C097SC01
(57)【要約】
本発明は、長手軸(1)と、髄腔(6)及び/又は長骨の手術で生成されたキャビティ(6)内へセメント移植されるように適合された少なくとも1つの窪み(12)と、を有するインプラント(2)のための、又は、インプラント(2)のステム(4)であって、窪みは、障壁(14)によって妨害されるステム(4)に関する。さらに、本発明は、移植のために、先行する請求項のいずれか一項に記載のインプラント(2)のステム(4)を用意する方法であって、障壁(14)の両側の窪み(12)内にセメント(16)を載置するステップを備える方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプラント(2)のための、又は、インプラント(2)のステム(4)であって、前記ステムは、長骨(8)の空洞(6)内への移植のために適合され、前記ステムは、長手軸(10)と、少なくとも1つの窪み(12)と、を有し、前記少なくとも1つの窪みは、少なくとも1つの障壁(14)によって妨害される、ステム(4)。
【請求項2】
前記窪み(12)は、溝、好ましくは、長手方向溝として形成される、請求項1に記載のステム(4)。
【請求項3】
前記障壁(14)は、前記ステム(4)の形状及び材料に堅固に一体化される、請求項1又は2に記載のステム(4)。
【請求項4】
前記窪み(12)は、1mm、2mm、3mm、4mm、又は5mmの最小幅と、6mm、7mm、8mm、又は10mmの最大幅を有する、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のステム(4)。
【請求項5】
前記窪み(12)は、0.5mm、1mm、2mm、3mm、又は4mmの深さを有する、請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載のステム(4)。
【請求項6】
前記障壁(14)における前記ステム(4)の外側輪郭(20)は、連続的である、請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載のステム(4)。
【請求項7】
前記障壁(14)における前記ステム(4)の外側輪郭(20)は、円形である、請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載のステム(4)。
【請求項8】
前記障壁(14)の前外面(20)は、円筒形である、請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載のステム(4)。
【請求項9】
前記障壁(14)の前記外面(20)の少なくともセグメントは、前記窪み(12)の外側の前記ステム(4)の外面(22)の連続部分を形成する、請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載のステム(4)。
【請求項10】
前記障壁(14)の前記外面(20)の少なくとも1つのセグメントと、前記窪み(12)の外側の前記ステム(4)の前記外面(22)とは、円筒形である、請求項7に記載のステム(4)。
【請求項11】
前記ステム(4)のジオメトリは、上腕骨(8)の髄腔(6)内に少なくとも部分的移植されるように適合される、請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載のステム(4)。
【請求項12】
前記ステム(4)は、種々の組み合わせでともに搭載されて、各々異なるインプラントを形成するように適合された、異なる要素(4、26)の系の要素である、請求項1乃至11のうちのいずれか一項に記載のステム(4)。
【請求項13】
インプラント(2)であって、請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載のステム(4)を備えるインプラント(2)。
【請求項14】
移植のために、先行する請求項のいずれか一項に記載のインプラント(2)のステム(4)を用意する方法であって、
前記障壁(14)の両側の少なくとも1つの窪み(12)に骨セメントを充填するステップと、
前記窪み(12)に隣接した前記ステム(4)の前記外面に骨セメントを載置するステップと、
を備える、インプラント(2)のステム(14)を用意する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、障壁で妨害された窪みを含むインプラントステムと、移植のためにこのようなインプラントステムを用意する方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
整形外科手術の重要な目的の1つに、骨内へのインプラントの確実なアンカリングが挙げられる。長骨への移植には、種々のインプラントにおける骨アンカリングのための主要設計要素として、インプラントステムが幅広く使用される。これらのインプラントステムに関し、セメントを使用して、長骨の髄腔内にインプラントステムをアンカリングするのは一般的な技術である。代替技術として、まず手術中に、圧入でアンカリングし、骨組織がステムの表面構造内に成長可能なように構成され、結果として、骨の内殖によるステムの二次固定を生じる、セメント固定されていないインプラントステムを使用することが挙げられる。しかしながら、本発明は、セメント固定移植のためのステムに関する。
【0003】
特に、ハイリスクの患者、例えば、糖尿病、肥満、及び/又は、癌を患った患者には、追加的且つ即時的な固定が必要となる場合が多い。さらに、このような患者の無菌性ゆるみの現象は、より一般的にみられる。このような場合、セメント固定されたインプラントステムの技術であっても、多くの場合は、所望するほど信頼性が高く、安定的でないことがわかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、迅速で信頼性が高く、持続的な安定性に対して永続的な固定をもたらし、無菌性ゆるみを防ぐインプラント用のステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、髄腔及び/又は長骨、好ましくは、ヒトの上腕骨の手術後に作成されたキャビティ(の一部)内への少なくとも部分的なセメント固定移植に適合されることが好ましいインプラントのステム(と、このようなステムを含むインプラントと)に関する。このステムは、骨内殖にも適合されてよい。
【0006】
このステムは、長手軸を有してもよく、少なくとも1つの窪みを備える。好ましくは、窪みは、溝として形成され、さらに好ましくは、長手方向溝、すなわち、ステムの長手軸の方向、又は、ステムの長手軸に沿った方向に延設される溝として形成される。それにも拘らず、窪みは、穴としても形成されてよく、セメントの組み込みを可能にする他の任意の形状を有してもよい。
【0007】
好ましくは、ステムは、1つを超える数の窪み、特に、2つ、3つ、4つ、5つ、又は6つの窪みを備える。複数の窪みは、ステムの長手軸周りに、周方向に間隔を空けて配置または分布される。好ましくは、これらは、互いに平行に配置される。
【0008】
本開示によると、この窪み、好ましくは各窪みは、少なくとも1つの障壁によって妨害される。障壁は、ステムの長手軸を横切る向きに向けられ、窪みの底部から径方向外側に突出する。結果として、障壁は、ステムに沿って窪みを下位の窪みに細分化する。障壁は、ステムの形状及び材料の一部を形成するように堅固に一体化されることが好ましく、すなわち、障壁又は突起がステムの一部を形成することが好ましい。
【0009】
これにより、好都合なことに、障壁又は突起の両側のセメントがステムの長手軸方向の両方と、長骨と、特に髄管とにおける固定をサポートすることができるようにする。より具体的には、障壁は、障壁と、障壁の両側の窪み内の骨セメントとの間と、移植部位を包囲する骨組織、特に、海綿骨組織と、インプラントステムとの間に、骨セメントによる形状適合を構築する手段を提供する。長尺形状を有する場合、窪みは、形状適合を提供し、骨内でのアンカリングを向上し、同時に、再置換術中の除去を促進する。
【0010】
例えば、本開示の実施形態の1つによって構成されるようなステムは、例えば、癌治療における切除の後に、骨幹セグメントプロテーゼのアンカリングに好都合に使用可能である。骨幹セグメントプロテーゼの場合、プロテーゼの置換の必要性は、人工関節等、他のプロテーゼに比して高くないため、永続的な固定に好都合である。後者では、特に、摩擦及び摩耗が問題となり、この理由のため、患者の寿命が続く間に置換が必要となることがある。
【0011】
好ましくは、窪みは、1mm、2mm、3mm、4mm、又は5mm、の最小幅を有し、6mm、7mm、8mm、又は10mmの最大幅を有する。さらに、窪みは、0.5mm、1mm、2mm、3mm、又は4mmまでの深さを有することが好ましい。窪みが長尺形状を有する場合、少なくとも2cmの長さを有することが好ましい。さらに、窪みは、ステムの基端又は先端で開放されていないことが好ましい。
【0012】
これらの窪みの好適な特性により、移植の結果として生じる前述の形状適合を改善する。一般的に、くぼみが大きいほど、形状適合がより良好になる。しかしながら、アンカリング強度における最大のゲインは、上述の値のより低い範囲にある。
【0013】
特に、長骨の髄腔へのセメント固定移植に適合される場合、障壁におけるステムの断面の外側輪郭は、連続的であることが好ましい。特に、障壁におけるステムの断面の外側輪郭の少なくとも1つのセグメントは、長骨に用意されたキャビティ内への挿入をスムーズにするために、丸く、特に、円形である。
【0014】
同一の理由により、障壁の外面の少なくとも1つのセグメントは、円筒形である(且つ、特に、丸い、又は、円形の断面を有する)ことが好ましく、及び/又は、好ましくは円筒形である(且つ、丸い、又は、円形の断面を有する)ことが好ましい窪みの外側のステムの外面の連続部分を形成する。
【0015】
さらに、少なくとも1つの窪みを除く、ステムの外面全体は、少なくとも1つの窪みに沿って、円筒形である(且つ、特に、円形の断面を有する)ことが特に好ましい。或いは、ステムの外面及び/又は、障壁の外面の少なくとも一部は、10°、8°、又は6°までの範囲の開口でテーパー状であってもよい。
【0016】
これにより、結果として、特に、障壁の円筒形外面が完全に丸い、又は円形となる連続的な外面を形成する。このような構成により、一方で、手術手順中にステムの挿入をスムーズにし、他方で、このような挿入のための長骨へのキャビティの用意を促進することができる。
【0017】
円形断面とその内部に形成された少なくとも1つの窪みとを備える円筒形外面を有するステムにより、ステムの強固な固定にも拘わらず、骨組織を保存しつつ、ステムの再置換を可能にする。特に、コアドリルを使用して、ステムの円形の円筒形外面と骨組織との間の境界を解放してもよい。コアドリルは、ステム周辺の材料を除去しつつ、外側輪郭によって案内されてもよい。
【0018】
さらに、円筒形外面を備えたステムは、窪み、好ましくは、ステムの先端を除いてステムの外断面は一定であるため、ステムと骨組織との間の境界の強度を増す。より具体的には、ステムの長手軸に沿ったステムの移動は、例えば、テーパ状ステムの場合に比して起こりにくい。テーパ状ステムがキャビティ内にステムをアンカリングするための窪みを有していたとしても、キャビティの断面がその開口に向けて大きくなるため、骨キャビティから出てくるテーパ状ステムの移動は生じやすい。
【0019】
ステムはさらに、各々異なるインプラントを形成する種々の組み合わせにおいて、互いに搭載されるように適合された異なる要素の系の要素であってもよい。ステムはまた、インプラントの一部であってもよく、このような場合、インプラントの形状及び材料と一体形成され得る。例えば、ステムは、人工関節のアンカリングを提供してもよく、ステムは、長骨へ移植されるように構成される。特に、ステムは、上腕骨内への移植に合わせて構成されてもよく、人工肩関節の一部を形成してもよい。他の例において、ステムのうちの2つは、骨幹セグメントプロテーゼのためのアンカリングを提供してもよい。ここで、骨幹セグメントプロテーゼは、長骨の切除セグメントを置換し、ステムは、残りの長骨の切除端部に移植されるように適合される。当業者は、これが、例えば、長骨である上腕骨又は大腿骨に適用されてもよいことを理解するであろう。
【0020】
本開示の他の態様によると、上述のようなインプラントのステムを用意する方法であって、障壁の両側の少なくとも1つの窪みに骨セメントを充填するステップと、移植に先立って、窪み(12)に隣接するステム(4)の外面に骨セメントを載置するステップとを備える。結果として、ステム(4)は、長骨のキャビティ内への挿入に先立って、骨セメントで被覆される。患者の長骨内へインプラントを固定するために、この方法でセメントを使用することで、確実に、迅速且つ信頼度の高い固定を行えるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、本開示に係る2つのステムを備えたインプラントの側面図を示している。
【
図2】
図2は、ヒトの上腕骨に移植した
図1のインプラントの斜視図を示している。
【
図3】
図3は、
図1のインプラントの展開斜視図を示している。
【
図4】
図4は、
図1のインプラントのステムのうちの一方を使用して組み付けた代替インプラントの斜視図を示している。
【
図5】
図5は、
図1のインプラントのステムのうちの一方を使用して組み付けた他の代替インプラントの斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の図面は、本発明の好適な実施形態を示している。実施形態は、限定として解釈されるものでなく、以下の説明の文脈における本発明の理解を単に促進するためのものである。これらの図面において、同一の参照符号は、同一又は同等の機能及び/又は構造を備えた、全図面中の特徴を示す。要するに、図面は、以下の内容を示している。
【0023】
図1~3は、長骨、特に、ヒトの上腕骨8の(手術後にキャビティ6を用意した後の)髄腔6へのセメント固定移植のために適合された2つのステム4を備えるインプラント2(すなわち、骨幹セグメントプロテーゼ2)を示している。インプラント2は、長手軸10を有する。
【0024】
この例としての実施形態における各ステム4は、ステム4の周方向に2つの窪み12を備える。それにも拘らず、上述の周方向には、任意の数の窪み12が形成されてもよい。同じことが、窪み12の上述の寸法及び形状についても適用される。
【0025】
この例としての実施形態において、窪みは、溝、すなわち、長尺の窪みとして形成される。図示のとおり、これらは、互いに平行に位置付けられてもよく、ステムの両側にあってもよく、及び/又は、長手軸10の方向、又は長手軸10に沿って延設されてもよい。
【0026】
各窪み12は、ステム4の長手軸方向において障壁14によって妨害されるが、これは、好ましくは、各ステムの形状及び材料の、特に、各ステムの長さに沿った約半分のところに、堅固に一体化されることが好ましい。2つ、3つ、4つ、又は5つの障壁等、窪み12に沿った1つを超える数の障壁を提供することもできる。それにも拘わらず、1つ又は2つのみの障壁のみが好適である。
【0027】
少なくとも1つの障壁により、好都合なことに、障壁14の両側のセメント16に形状適合を構築することにより、(上腕骨8における引張力及び王圧力に対向して)長手軸の両方における固定をサポートさせる。これはまた、骨内殖に適合された外面を有するステム4を使用した無セメント固定の場合の窪み12内に成長する骨組織にも適用される。
【0028】
骨セメントによる固定の場合、形状適合は、障壁14と、障壁14の両側の窪み12内のセメント16との間、及び、ステム4の移植部位周辺の骨組織、好ましくは、海綿骨組織18と各ステムとの間に構築される。海綿骨組織の場合、形状適合は、骨セメントを海綿骨の表面18に侵入させることにより、改善されてもよく、結果として、ステムと骨組織との間の相互係止をより良好にしてもよい。骨の内殖による固定の場合、形状適合は、骨組織とステム4との間で直接達成される。
【0029】
特に、プロテーゼの置換は、人工関節に比して生じにくいため、(例えば、癌治療における切除後の)骨幹セグメントプロテーゼ2のアンカリングには、特に、骨セメントを使用した永続的な固定が好都合である。骨幹セグメントプロテーゼと比較すると、人工関節は、日常の使用において摩擦及び摩耗に晒されるため、患者の寿命の間に置換を必要とされることがある。
【0030】
長骨の髄腔へのセメント固定移植に適合される場合、障壁14におけるステム4の断面の外側輪郭は、連続的であることが好ましい。これは、好ましくはスムーズな表面を有し、さらに好ましくは研磨された表面を有する。さらに、窪み12及び障壁14に沿った、且つ、これらを除いた断面におけるステムの外側輪郭は、特に、丸く、又は円形である(好ましくは、完全な円を形成する)。同様に、障壁14の外面20は、特に、丸く、又は、円形である(好ましくは、完全な円を形成する)。上述のとおり、ステム4及び/又は障壁14の外側輪郭は、円筒形、又はテーパ状であってもよい。
【0031】
障壁14の外面20は、その窪み12の外側のステム4の外面22の連続部分を形成することが好ましい。外面22は、図面の例としての実施形態に示される通り、円形の円筒形であってもよい。換言すると、窪み12の外側、且つ、窪み12に沿った各ステム4の外面22全体は、障壁14の一体形成された円形の円筒形義面20を備えた1つの連続外面を形成する円形の円筒形であることが好ましい。テーパ状と比較すると、円筒形状は、窪みの深さに影響しない。
【0032】
以上に検討したとおり、ステム14の円形の円筒形面は、一方では、(セメント固定移植又は骨の内殖により)骨組織内に強固なアンカリングを提供し、他方では、特に、コアドリルを使用して、骨組織を保存しつつ、ステムの再置換ができるようにするため、特に好適である。このようなコアドリルは、ステムを包囲し、これに接触する材料(骨組織及び/又はセメント)を除去しつつ、ステム14の周面によって案内されてもよい。結果として、骨のキャビティ内でステム14をアンカリングする材料は、妨害され、ステム14は、キャビティの外に容易に引き出され得る。上述のとおり、これらの効果は、ステム14の形状がテーパ状の代わりに略円筒形にされることにより提供される。
【0033】
結果として、ステム14の基本的な形状は、円筒形であることが好ましくは、円形の円筒形であることがさらに好ましい。基本的な形状は、少なくとも1つの窪み12、先端28、及び連結端24を除く、ステムの外面の形状によって規定される。
【0034】
各ステム4は、骨幹セグメントボディ26に搭載されるように適合される1つの連結端24と、1つの連続的に一体化される、好ましくは丸い、特に半球状である先端28と、を備える。後者により、挿入中の骨組織への損傷を防止する。
【0035】
図面の例としての実施形態に示されるとおり、ステム4は、骨幹セグメントボディ26、アダプタ30、又は連結ねじ32(
図3を参照のこと)のような異なる要素の系の部材である。これらの要素は、異なるインプラント2、2’、2”を各々形成する種々の組み合わせで互いに搭載されるように適合される。
【0036】
例えば、
図4及び
図5は、各々、インプラント2’及び2”を示しており、ステム4が搭載されて、人工肘関節のアンカリングを行う。インプラント2’及び2”は、
図3にも示されるステム4、アダプタ30、及び連結ねじ32、さらには、長骨の部分を置換する肘関節置換34及びセグメント36のような種々の要素の組み合わせとして搭載される。
【符号の説明】
【0037】
2、2’、2” インプラント
4 ステム
6 髄腔
8 ヒトの上腕骨
10 長手軸
12 窪み
14 障壁
16 セメント
18 海綿骨
20 障壁14の外面
22 窪み12の外側のステム4の外面
24 連結端
26 骨幹セグメントボディ
28 先端
30 アダプタ
32 連結ねじ
34 肩関節群
36 関節隣接セグメント
【国際調査報告】