(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-08
(54)【発明の名称】関節プロテーゼ
(51)【国際特許分類】
A61F 2/38 20060101AFI20230201BHJP
【FI】
A61F2/38
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022534471
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-07-13
(86)【国際出願番号】 EP2020086182
(87)【国際公開番号】W WO2021122569
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514048224
【氏名又は名称】ワルデマール リンク ゲーエムベーハー ウント ツェーオー.カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】ダラ プリア,パオロ
(72)【発明者】
【氏名】シュルツ,トーマス
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA13
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC16
4C097SC08
(57)【要約】
関節プロテーゼ(1)は、球関節を介して接続されている、第1のコンポーネント(12)と、第2のコンポーネント(10)と、を備え、第1のコンポーネントは、2つの外側球状セクション(42)を備え、外側球状セクションのうちの少なくとも一方は、突起(44)を有し、球関節は、各々、内側球状セクション(52)を有した2つの滑りブロック(16)を備え、滑りブロックのうちの少なくとも一方は、穴(50)を備え、滑りブロックは、第2のコンポーネントに取り付けられ、外側球状セクションは、滑りブロックの内側球状セクションに滑り係合しており、第1のコンポーネントが、第2のコンポーネントに対して移動可能に取り付けられるようにし、突起は、滑りブロックのうちの一方の穴に挿入され、球関節の可動性を限定するようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
関節プロテーゼ(1)であって、
球関節を介して接続されている、第1のコンポーネント(12)と、第2のコンポーネント(10)と、
を備え、
前記第1のコンポーネントは、2つの外側球状セクション(42)を備え、前記外側球状セクションのうちの少なくとも一方は、突起(44)を有し、
前記球関節は、各々、内側球状セクション(52)を有した2つの滑りブロック(16)を備え、前記滑りブロックのうちの少なくとも一方は、穴(50)を備え、前記滑りブロックは、前記第2のコンポーネントに取り付けられ、前記外側球状セクションは、前記滑りブロックの前記内側球状セクションに滑り係合しており、前記第1のコンポーネントが、前記第2のコンポーネントに対して移動可能に取り付けられるようにし、
前記突起は、前記滑りブロックのうちの一方の前記穴に挿入され、前記球関節の可動性を限定するようにする、関節プロテーゼ(1)。
【請求項2】
前記突起(44)は、前記球状セクションから離間した円錐突起の端部が前記球状セクションにおける前記円錐突起の前記端部より周方向に小さい円錐形状を有する、請求項1に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項3】
前記2つの外側球状セクション(42)のうちの2つ目は、第2の突起(44)を有し、前記2つの滑りブロック(16)のうちの2つ目もまた、前記第2の突起が挿入される穴(50)を備え、好ましくは、前記第2の突起は、前記球状セクションから離間する円錐突起の端部が前記球状セクションにおける前記円錐突起の前記端部より周方向に小さい円錐形状である、請求項1又は2に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項4】
前記第2のコンポーネント(10)は、前記滑りブロック(16)が挿入及び取付られる2つの搭載窪み(30)を備える、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項5】
前記滑りブロック(16)は、前記搭載窪み(30)にネジでネジ止めされる、請求項4に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項6】
前記搭載窪み(30)は、前記滑りブロック(16)の回転動作を妨げる突起を備える、請求項4又は5に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項7】
前記搭載窪み(30)は、前記搭載窪み内への前記滑りブロック(16)の挿入を限定する手段(34)を備え、前記手段は、段差又はピンであることが好ましい、請求項4乃至6のいずれか一項に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項8】
前記第1のコンポーネント(12)は、前記外側球状セクション(42)と前記少なくとも1つの突起(44)とを備える骨部材(12A)と関節部材(12B)とを備える、請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項9】
前記2つの外側球状セクション(42)は、球状凸状関節面を形成するように配される、請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項10】
前記第2のコンポーネント(10)は、前記第1のコンポーネント(12)の前記少なくとも1つの突起(44)が組み付け時に挿入可能となる1つ又は2つの切り出し部(38)を備える、請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項11】
前記外側球状セクション(42)の曲率直径と、前記内側球状セクション(52)の曲率直径とは、略等しい、請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項12】
前記関節部材(12B)、前記外側球状セクション(42)、及び前記少なくとも1つの突起(44)は、1つの部材として一体形成される、請求項8に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項13】
前記関節プロテーゼは、肘関節プロテーゼであり、特に、前記第1のコンポーネント(12)が尺骨コンポーネントであり、第2のコンポーネント(10)が上腕骨コンポーネントである、請求項1乃至12のうちのいずれか一項に記載の関節プロテーゼ(1)。
【請求項14】
請求項1乃至13のうちのいずれか一項に記載の関節プロテーゼ(1)の組み付け方法であって、前記第1のコンポーネント(12)を前記第2のコンポーネント(10)内に導入することと、次いで、前記滑りブロック(16)を挿入することにより、前記第1のコンポーネントを移動可能に堅持することと、を備える、関節プロテーゼ(1)の組み付け方法。
【請求項15】
前記滑りブロック(16)の挿入後、前記滑りブロックは、ネジを介して第2のコンポーネント(10)に固定される、請求項14に記載の関節プロテーゼ(1)の組み付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関節プロテーゼと組み付け方法に関し、特に、プロテーゼ等の事前組み付けに関する。
【背景技術】
【0002】
骨格の動きを可能にする関節の一種に、線維関節カプセルによって包囲された滑膜腔において互いから離間する関節面を備えた滑膜関節がある。これらの滑膜関節の一部は、肘関節、膝関節、足首関節(距腿関節)、及び手首関節等、軟組織構造によって特に安定化される。膝関節を例外として、関節置換術によるこれらの関節の置換は、最も古い種別の人工関節置換術、すなわち、人工股関節の置換よりも一般的でない手術手順である。この理由の1つとして、これらの関節は、かなり複雑な構成を有しており、人工関節置換の設計と、このような置換のインプラントを行う手術手順をより難しいものにするということがあり得る。
【0003】
例えば、肘関節は、基本的に蝶番関節であり、3つの長骨、すなわち、上腕骨、橈骨、及び尺骨を含む。これらの骨は各々、滑膜関節を介して、他の2つの骨と相互作用する。上腕尺骨関節と上腕橈骨関節とがともに肘関節を形成する。
【0004】
また第3の関節としての近位橈骨関節により、手の回内及び回外を可能にする。これらは、橈骨の先端が尺骨の先端を超えて移動するとき、すなわち、前腕がその長手軸周りに回転するときに発生する回転動作である。近位橈骨関節は、解剖学的な意味では肘関節の一部とは見なされないものの、関節置換術のインプラント中に潜在的に影響を及ぼされる肘関節に十分に近い。
【0005】
肘関節又は以上に挙げた他の関節のいずれかの置換術は、例えば、深刻な関節炎のケースであると見なされる。これらの関節で関節炎のために感じられる痛みは、結果として、患者の生活に甚大な影響を及ぼすが、これらは、頻繁に発生する腕の動作や、日常生活におけるこれらの動作の必要性によって説明され得る。ここで、患部関節の置換術により、通常、術後に痛みのない生活を見込める。
【0006】
表面置換術又は関節全置換術等、生来の関節を置換するのに利用可能ないくつかの技術がある。前者の場合、損傷を受けた軟骨表面が人工表面で置換される。この技術によると、関節表面が分離されたままとなり、部分的に置換された関節が術後に不安定になるのを防ぐため、関節を包囲及び支持する間膜を可能な限り無傷となるように保つ必要がある。それにも拘らず、実際のところは、間膜をこのような程度に保つことはかなり困難であり、この種の置換術の一般的な問題として、術後の関節の脱臼が生じることがわかった。
【0007】
安定性に関するこのような問題は、機械的にリンクされていない関節全置換術でも発生する。この種のプロテーゼは、生来の関節が正常に位置する箇所で、互いに対向する骨の端部をインプラントコンポーネントで置換するものである。
【0008】
このような理由で、特に、肘関節は、機械的に接続された肘全置換術で置換されることが多い。このような肘全置換術は、接続蝶番関節の形態を有し、一方側で上腕骨に取り付けられ、他方側で尺骨に取り付けられる。結果として、ほとんどの関節置換術のための肘全置換術の蝶番関節には上腕尺骨関節が含まれるため、上腕骨橈骨関節は、切除されるものの、置換はされない。この設計により、脱臼が生じるのを防ぐが、この種の置換は、著しい量の摩耗に晒されることが示されている。これは、肘全置換術と生来の肘関節との運動学の差と、この差に対する患者の身体の適合が不十分であることと、の結果であると考えられる。
【0009】
肘関節と同様に、他の上述の関節は、動き範囲の大きな優勢な回転自由度を有するものの、内外反動作等、他の方向への回転自由度を低くする。肘置換との関連で上述した理由により、機械的に接続された全置換術でこれらの関節を置換することで、同様に、これらのコンポーネントへの応力と摩耗とを増すと考えられる。
【0010】
この答えとして、可動性により多くの余裕を与える肘全置換術として、厳格度のより低い蝶番関節が開発されてきた。
【0011】
従来技術の文献である特許文献1は、前腕の曲げ動作、すなわち、枢動動作を可能にしつつ、同時に、余裕を与えて内外反動作を行えるようにするヨークと尺骨コンポーネントとを有する上腕コンポーネントを備える肘プロテーゼを開示する。しかしながら、この内外反移動範囲は、開示のプロテーゼの安定性に欠き、摩耗しやすい。より具体的には、内外反動作を含むように関節の動く範囲を増すために、関節表面が、互いに緩く接続され、すなわち、ぐらついた関節を形成する。
【0012】
特許文献2は、枢動をさせつつ、同時に内外反動作をさせる人工肘関節を開示しているが、開示の装置は、尺骨と上腕骨コンポーネントとの間の自由な遊びという欠点がある。この遊びにより、上述の内外反動作が可能になるが、この遊びは、結果として、関節表面同士の部分的接触により、ぐらついた、又はいい加減な蝶番となってしまう。このような関節は、設計された不安定さとを有し、摩耗量の増加を示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第10,195,040B2号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2016/0338839A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、股関節置換に比して、より過度な摩耗と緩みの問題とが依然として観察されている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
従来技術に鑑みて、本発明の目的は、優勢な回転方向に回転させつつ、同時に、不十分な安定性を与え、摩耗及び応力を低減する、特に上述の滑膜関節の置換術のためのシステム又は機構を提供することである。本発明のさらなる目的は、組み付けを容易にする、このような関節の置換術のためのシステム又は機構を提供することである。
【0016】
この課題は、請求項1に記載の関節プロテーゼと、請求項12及び13に記載の関節プロテーゼの組み付け方法と、によって解決される。従属項は、本発明の好都合な実施形態に関連する。
【0017】
本発明に係る関節プロテーゼは、球関節を介して接続されている、第1のコンポーネントと、第2のコンポーネントと、を備え、第1のコンポーネントは、2つの外側(すなわち、凸状)球状セクションを備え、外側球状セクションのうちの少なくとも一方は、突起を有する。球関節は、各々、内側(すなわち、凹状)球状セクションを有した2つの滑りブロックを備え、滑りブロックのうちの少なくとも一方は、穴を備え、滑りブロックは、第2のコンポーネントに取り付けられ、外側球状セクションは、滑りブロックの内側球状セクションに滑り係合しており、第1のコンポーネントが、第2のコンポーネントに対して移動可能に取り付けられるようにし、突起は、滑りブロックのうちの一方の穴に挿入され、球関節の可動性を限定するようにする。
【0018】
この関節プロテーゼにより、曲げ、すなわち、枢動を行えるようにし、同時に、規定の内外反動作を提供するようにする。第1のコンポーネントと滑りブロックの球状セクションにより、内外反動作中に球状セクションで関節のより大きな表面が接触した状態に維持されるため、移動部分の接触面を増加させる。これにより、応力及び摩耗を低減し、安定性を向上させる。
【0019】
この文脈において、「外側球状セクション」という用語は、外側球状セクションの取り付けられるコンポーネントから外側に出っ張った球状セクションを意味する。換言すると、このような外側球状セクションは、凸部である。
【0020】
「内側球状セクション」という用語は、外側に出っ張った球状セクションとは対照的に、対応するコンポーネント内の凹み又は陥没として形成される球状セクションに関する。すなわち、このような内側球状セクションは、凹状である。
【0021】
滑りブロックの穴は、完全又は部分的に貫通孔であってもよい。好ましくは、この穴は、円筒形である。
【0022】
滑り係合という用語は、第1のコンポーネントの関節面の、第2のコンポーネントの滑りブロックの対応する関節面への係合に関し、これにより、第1のコンポーネントが第2のコンポーネントに対して移動され、同時に滑りブロックに接触されるようにする。さらに、関節面は、分離しない程度に係合される。換言すると、これらは、第1のコンポーネントと第2のコンポーネントとを機械的に接続する。この機械的接続により、実質的に移動は防ぐものの、これらのコンポーネント間の回転を許容する。
【0023】
この場合の突起による球関節の可動性の限定は、3つの方向における、第1のコンポーネントの第2の枢動軸周りの内外反動作及び回転に関する。これらの突起は、第1の枢動軸周りの関節の優勢又は主要な枢動又は曲げ動作を限定するものでない。
【0024】
内外反動作を許容する従来の関節プロテーゼにおいて、最大内反位置にある第1のコンポーネントが、関節の一方側の関節の枢動軸の前、及び、関節の反対側の回転軸の後ろにあるとき、移動部分の接触面が大幅に低減する。最大外反位置を考えると、この構成は、入れ替わり、第1のコンポーネントの接触部分が関節の一方側の関節の枢動軸の後ろ、関節の反対側の回転軸の前にある。
【0025】
本発明は、球状セクションが滑り係合に維持され、関節プロテーゼの移動部分の接触が、基本的には、内外反動作中に変化しないため、回転軸(関節の第1の枢動軸)周りに第1のコンポーネントの滑り接触を提供することができる。
【0026】
滑りブロックに挿入された少なくとも1つの突起により、内外反動作を規定通りによく限定することができ、ひいては、第1の枢動軸周りの関節の枢動位置とは独立して、第1のコンポーネントの内外反動作の回転を限定する。このような動作を提供することにより、関節の摩耗を低減することができる一方で、係合と内外反動作の限定とにより、ぐらついた関節の不安定な性質を防ぐ。
【0027】
突起は、球状セクションから離間した円錐突起の端部が、球状セクションにおける円錐突起の端部より周方向に小さい円錐形状であることが好ましい。換言すると、突起は、球状セクションからの伸長方向においてテーパ形状を有する。
【0028】
突起を円錐形状に形成することにより、滑りブロック内の接触面は、内外反動作がその最大偏位に近付くにつれて負荷ピークが低減するように改善される。特に、最大偏位における円錐突起は、滑りブロックの穴と線接触する。好ましくは、この穴は、円筒形である。さらに、突起及び穴は、通常、回転対称である。したがって、内外反動作は、肘の曲げとは独立して実施可能である。
【0029】
2つの外側球状セクションのうちの2つ目は、第2の突起を有し、2つの滑りブロックのうちの2つ目もまた、第2の突起が挿入される穴を備えることがさらに好ましい。好ましくは、第2の突起は、球状セクションから離間した円錐突起の端部が球状セクションにおける円錐突起の端部より周方向に小さい円錐形状を有し、すなわち、外側への延設時にテーパ形状を有する。これによっても、プロテーゼがその最大内外反動作に近付くにつれて、負荷ピークを低減する。
【0030】
第2のコンポーネントは、2つの滑りブロックがそれぞれ挿入され、取り付けられる2つの搭載窪みを備えてもよい。滑りブロックを挿入するために2つの搭載窪みを設けることにより、組み付けが簡易化され、必要とするスペースが減り、同時に、滑りブロックは、第1のコンポーネントを規定通りによく支持するように配される。
【0031】
好ましくは、滑りブロックは、搭載窪みにおいてネジで固定される。或いは、滑りブロックは、形状適合、特に、スナップフィットを使用して第2のコンポーネントに固定されてもよい。これらの構成により、簡易に滑りブロックを固定することができるようになり、同時に、プロテーゼの容易な組み付けと分解との双方を可能にする。
【0032】
搭載窪みは、滑りブロックの回転動作を防ぐ突起を備えてもよい。搭載窪み内での滑りブロックの回転動作を防ぐことにより、組み付け時の滑りブロックを配列できるようにし、プロテーゼの組み付けをさらに促進する。同時に、これにより、搭載窪みと滑りブロックとを規定どおりに配列できるようにする。
【0033】
搭載窪みは、搭載窪み内への滑りブロックの挿入を限定する挿入止めを備え、この手段は段差又はピンであることがさらに好ましい。搭載窪み内への滑りブロックの挿入を限定するこのような挿入止めを設けることにより、組み付けがさらに簡易化される。さらに、滑りブロックの挿入深さを調整することにより、外側球状セクションの内側球状セクションとの係合程度が、事前に精密に設定できる。これにより、滑りブロックによって第1のコンポーネントに付与される力が調整可能である。
【0034】
好ましくは、第1のコンポーネントは、第1のコンポーネントが患者の骨のサイズに合わせて調整可能となるように、骨部材及び関節部材を備えることにより、調整と、隣接する骨に対するプロテーゼのアンカリングとをより良好にする。
【0035】
好ましくは、第1のコンポーネントの2つの外側球状セクションは、球状凸状関節面を形成するように配される。同様に、第2のコンポーネントの滑りブロックの2つの内側球状セクションは、球状凹状関節面を形成するように配されるのが好ましい。球状凸状関節面と、球状凹状関節面とは、球関節を形成するために互いに対応する。これにより、プロテーゼの安定性と耐性とを向上し、同時に摩耗を低減する。
【0036】
好ましくは、第2のコンポーネントは、第1のコンポーネントの少なくとも1つの突起が組み付け時に挿入可能な1つ又は2つの切り出し部を備える。切り出し部を備えることにより、第1のコンポーネントは、傾斜動作を必要とすることなく、第2のコンポーネント内へと挿入可能であるため、関節プロテーゼの組み付けを促進する。
【0037】
外側球状セクションの曲率直径と、内側球状セクションの曲率直径とは、略等しいことが好ましくなり得る。これにより、第1のコンポーネントと滑りブロックとの間の接触を向上させる。
【0038】
好ましくは、関節プロテーゼの第1のコンポーネントの関節部材が、外側球状セクションと少なくとも1つの突起とを備えた1つの部材として形成され、1つの単体部品を形成するようにしてもよい。これにより、関節プロテーゼの組み付けを促進し、これに強度を与える。
【0039】
関節プロテーゼは、特に、第1のコンポーネントが尺骨コンポーネントであり、第2のコンポーネントが上腕骨コンポーネントである、肘関節プロテーゼであることが好ましい。
【0040】
本発明の別の態様によると、関節プロテーゼの組み付け方法は、第1のコンポーネントを第2のコンポーネント内に導入することと、次いで、滑りブロックを挿入することにより、第1のコンポーネントを移動可能に堅持することと、を備える。滑りブロックの挿入後、第1のコンポーネント及び第2のコンポーネントは、基本的に、移動を防ぐものの、両者間の回転を許容する。
【0041】
好ましくは、この組み付け方法は、1つ以上のネジを介して第2のコンポーネント内に滑りブロックを固定することをさらに備える。
【0042】
本発明のさらなる特徴及び効果を、以下の好適な実施形態の説明において説明し、図面中に示す。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】
図1は、本開示に係る関節プロテーゼの例としての実施形態として、肘関節プロテーゼの上面図を示している。
【
図2】
図2は、本開示に係る関節プロテーゼの第2のコンポーネントとして作用する上腕骨コンポーネントの斜視図である。
【
図3A】
図3Aは、本開示に係る関節プロテーゼの第1のコンポーネントとして作用する尺骨コンポーネントの斜視図である。
【
図3B】
図3Bは、尺骨コンポーネントの関節部材を描いている。
【
図5】
図5は、尺骨の関節部材と係合した滑りブロックを示す斜視図である。
【
図6】
図6は、滑りブロックを保持する上腕骨コンポーネントとともに
図5の構成を示している。
【
図7A】
図7Aは、上腕骨コンポーネントの動き範囲が突起によってどのように限定されているかを概略的に示している。
【
図7B】
図7Bは、上腕骨コンポーネントの内外反動作を示している。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下図面は、本発明の好適な実施形態を示している。実施形態は、限定として解釈されるものでなく、以下の説明の文脈における本発明の理解を単に促進するためのものである。
【0045】
添付の図面において、同様又は同一の要素には同一の参照符号を使用する。これらの要素の繰り返しの説明は省略する。したがって、要素の説明は、特定の図面のみのものでなく、いくつか又はすべての図面について言及したものであり得る。
【0046】
図1は、第1のコンポーネント12と、第2のコンポーネント10と、球関節14と、を備えた関節プロテーゼ1を示している。図面に示し、以下に説明する例としての関節プロテーゼは、肘関節プロテーゼと見なされる。関節プロテーゼの第1のコンポーネント12と第2のコンポーネント10とは、隣接する骨へのアンカリングを行うように構成される。
【0047】
より具体的には、例としての実施形態の第1のコンポーネント12は、好ましくは骨部材12Aと関節部材12Bとを備える尺骨コンポーネントとして構成される。骨部材12Aは、プロテーゼのインプラント時、患者の尺骨にアンカリングされる。したがって、第2のコンポーネント10は、上腕骨コンポーネントとして構成され、関節部材と骨部材(図示せず)とを備え、骨部材は、上腕骨に取り付けられるように構成される。当業者は、第1のコンポーネント12及び第2のコンポーネント10が逆に構成されてもよいこと、すなわち、第1のコンポーネント12が上腕骨コンポーネントとして構成されてもよく、第2のコンポーネント10が尺骨コンポーネントとして構成されてもよいことを理解するであろう。
【0048】
それにも拘わらず、肘関節プロテーゼとしての構成は、例としての実施形態である。本開示の関節プロテーゼの構成は、1つの回転方向における広範に亘る動きと、他の回転方向におけるかなり小さな範囲のうごきとの組み合わせを提供する、より一般的な有向の関節である。例えば、関節プロテーゼ1は、代替として、膝関節プロテーゼ、足首関節プロテーゼ、又は手首関節プロテーゼとして構成されてもよい。
【0049】
肘関節プロテーゼと同様に、これらの代替実施形態における第1のコンポーネント12と第2のコンポーネント10とは、関節プロテーゼ1に隣接する骨組織にアンカリングされるようにも適合される。これらの関節プロテーゼ構成のうちのいずれかの骨部材は、骨セメントを介して間接に、又は骨内殖を介して直接にアンカリングされてもよい。
【0050】
図1に示されるとおり、関節部材12Bは、滑りブロック16を介して第2のコンポーネント10に接続される。滑りブロック16は、ネジ18により、第2のコンポーネント10に固定/堅持されることが好ましい。
【0051】
以下の段落において、第2のコンポーネント10、第1のコンポーネント12、及び滑りブロック16は、
図2~4Bを参照して個々に説明する。
【0052】
第2のコンポーネント10は、Y型又はヨーク型であり、互いに対向する2つの搭載窪み30を備える。より具体的には、1つの搭載窪み30は、ヨーク型の第2のコンポーネント10の2つの枝部の各々を通じて形成される。各搭載窪み30は、段差34、又は滑りブロック16の挿入を限定する、以下にさらに説明する他の特徴のうちのいずれか等、挿入止めを備えてもよい。
【0053】
搭載窪み30の横方向において、第2のコンポーネント10は、搭載窪み30内に滑りブロック16を固定するために、組み付け時、ネジ18を挿入可能な貫通孔36を備えてもよい。
【0054】
さらに、搭載窪み30内に配された案内ブロック16の回転を防止する位置合わせ構造。例えば、滑りブロック16の対応する窪み(図示せず)に係合する突起32が、滑りブロック16の回転を妨げるように設けられてもよい。
【0055】
図示の実施形態において、各搭載窪み30は、段差34を備える。この段差は、関節プロテーゼ1の外側から内側へ、各枝部の搭載窪み30内へと一旦挿入されると、滑りブロック16に対する当接面として作用する。換言すると、滑りブロック16は、滑りブロック16が前述の段差34に当接するまで、搭載窪み30内へと押圧可能である。
【0056】
図示の実施形態では、第2のコンポーネント10の搭載窪み30内に段差34を示しているが、滑りブロック16の挿入を限定する代替の手段が考えられる。例えば、段差34の代わりに、滑りブロック16の挿入を限定する突起又はピンが使用されてもよい。
【0057】
さらに他の代替として、滑りブロックは、突起等を備えてもよく、第2のコンポーネント10は、切り口、溝、又は切り出し部を備えて、滑りブロック16の突起が溝、切り出し部、又は切り口の端部に達すると、滑りブロック16の挿入を限定するようにしてもよい。
【0058】
上述のとおり、各搭載窪み30は、滑りブロック16の回転を防ぐための突起32をさらに備えてもよい。したがって、滑りブロック16は、窪み58又は溝を備え、これが、第2のコンポーネント10の搭載窪み30への滑りブロック16の挿入時に、突起32に係合する。しかしながら、本発明は、以上の構成に限定されるものでなく、代替として、滑りブロック16が突起を備えてもよく、第2のコンポーネント10が対応する窪みを備えてもよい。
【0059】
第1のコンポーネント12、具体的には、その関節部材12Bの第2のコンポーネント10への挿入を促進するため、切り出し部38は、搭載窪み30の各々に形成されることが好ましい。切り出し部38は、組付け中、第1のコンポーネント12を回転させたり、捩じったりする必要性を少なくとも低減するため、これにより、第1のコンポーネント12の関節部材12B、特に、以下にさらに詳細に説明するこのコンポーネントの特定の突起44の、第2のコンポーネント10への挿入を促進する。
【0060】
第1のコンポーネント12は、骨部材12Aと、関節部材12Bとを備える。関節部材12Bは、外側球状セクション42を備える。
図3A及び
図3Bは、球状セクション42A及び42Bを示しており、これらの球状セクション42はともに、各々、突起44A及び44Bも備える。突起44は、動きの範囲に関する優勢的な自由度のために、第1のコンポーネント12の第1の枢動軸を規定する。
【0061】
図示の実施形態において、2つの突起44A及び44Bは、突起が球状セクション42から離間するほど、突起44の周が低減される円錐形状を有する。しかしながら、本発明は、円錐形状の突起に限定されるものでなく、
図7Aを参照してさらに説明されるとおり、突起が関節の動きの範囲を限定できる限り、任意の形状の突起が考えられる。
【0062】
第1のコンポーネント12の関節部材12Bは、骨部材12Aに係合するための境界部分を備える。図示の実施形態において、この境界は、骨部材12Aの対応する境界部分を挿入するための穴40として構成され、骨部材12Aの境界部分は、突起として形成されることが好ましい。接合部材12Aと関節部材12Bとの間の境界は、円錐接続として構成されることが好ましい。既に上述したとおり、関節プロテーゼ1の骨部材の構成は、骨部材がアンカリングされる骨組織に応じて決まる。例えば、隣接する長骨には、骨部材は、図示の骨部材12Aのインプラントステムのようなインプラントステムを使用してアンカリングされることが好ましい。より小さな骨には、フィン、ピン、又はネジなど、他の構成が使用されてもよい。
【0063】
図3Bに描かれるとおり、外側(すなわち、凸状)球状セクション42A及び42Bは、反対方向に延設され、面Cに関して対称で、凸球状関節面を形成するようにされる。この関節面は、面接触を介して、滑りブロックの内側球状セクション52によって形成される凹状球状関節面と相互作用するように構成される。これらは、関節部材12Bの境界部分として形成されることが好ましい。外側球状セクション42の球状関節面により、面接触領域を実質的に保ちつつ、関節の第2の枢動軸周りの内外反動作を可能にするため、安定性を向上し、関節プロテーゼ1の摩耗を低減する。換言すると、この構成により、面接触領域のサイズを実質的に変化させることなく、第1及び第2の枢動軸周りの回転を可能にする。第1のコンポーネント12の第1の枢動軸周りの回転により、曲げ伸長における関節の動きの範囲(例えば、肘関節については、0°~160°の範囲)を可能にする。第1のコンポーネント12の第2の枢動軸周りの回転により、より小さな範囲(例えば、約±5°)の内外反の動きを可能にする。
【0064】
図4A及び
図4Bは、滑りブロック16の3次元図を示している。滑りブロック16は、内側(すなわち、凹状)球状セクション52と、内側球状セクション52の中心に形成された穴50と、を備える。組み付け時、突起44は、穴50に挿入される。本実施形態は、滑りブロックの穴50に各々挿入される2つの突起44を備えるが、本発明は、これに限定されるものでなく、動きの範囲を限定する1つのみの突起が存在しても十分であり得る。関節部材12Bへの搭載時、滑りブロックの内側球状セクション52は、凹状球状関節面を形成する。
【0065】
滑りブロック16は、第2のコンポーネント10内への挿入時、搭載窪み30の段差34に係合する段差55をさらに備える。滑りブロック16は、第2のコンポーネント10の搭載窪み30内に滑りブロック16を固定するようにネジ18を挿入可能な貫通孔5をさらに備える。滑りブロック16は、第2のコンポーネント10の搭載窪み30内での滑りブロック16の回転を防止し、組み付け中に案内を行う搭載窪み30の突起32と連携する窪み58も備える。滑りブロック16の挿入は、窪み58の開口が面取りされることにより、促進されることが好ましい。滑りブロック16の回転を防ぐことで、第2のコンポーネント10の関節部材の穴36を通じた、ネジ山付き穴56へのネジ18の挿入も促進する。より具体的には、図示の構成は、窪み58と突起32との連携により、滑りブロック16の搭載窪み30への挿入時、穴36及び56を配列させる支援を行う。
【0066】
図5は、関節部材12Bの外側球状セクション42A及び42Bの凸状関節面に接触した2つの滑りブロック16の内側球状セクション52の凹状関節面を示す斜視図である。同様の構成が
図7Aに示されており、図中、滑りブロック16は、以下に
図7Aの詳細な説明のための透かし構成中に描かれている。
【0067】
図6もまた、第1のコンポーネント12の関節部材12Bと係合している2つの滑りブロック16の斜視図である。
図5に加え、第2のコンポーネント10が示されており、滑りブロック16は、このコンポーネントの搭載窪み30内に位置する。滑りブロック16のうちの一方は、第2のコンポーネント10に対してネジ18を介して既に固定されている。
【0068】
以下では、
図5、
図7A、及び
図7Bを参照して、第1のコンポーネント12の内外反動作をさらに詳細に説明する。上述のとおり、第1のコンポーネント12の外側球状セクション42は、滑りブロック16の内側球状セクション52と係合する(すなわち、接触する)ように構成される。2つの突起44は、各々、滑りブロック16の2つの穴50内に挿入される。
図7Aに示されるとおり、穴50は、円筒形であることが好ましい。
【0069】
滑りブロック16の穴50と、第1のコンポーネント12の外側球状セクション42から中央に延設された突起44とは、中立位置との間で接触せず(すなわち、突起44の長手軸が穴50の長手軸に配列される)、内外反動作の最大偏位までのみ延設されるように形成される。
図7Aが示すように、最大偏位において、突起44の外面は、穴50の内面に接触する(当接する)。換言すると、突起44と穴50との間の相互作用は、関節プロテーゼ1の内外反動作を限定する段差として作用する。
【0070】
図7Bは、第2の枢動軸周りの第1のコンポーネント12の内外反動作を示しており、図中、
図7Bの中心構成は、第1のコンポーネント12をニュートラル位置で示している。好ましくは、突起44は、上述の中立位置において、滑りブロックの穴50内で略中心に位置合わせされている。
図7Bの左側及び右側の構成は、関節の内外反動作の限界を示している。
【0071】
以上に説明したとおり、突起44は、第1のコンポーネント12の内外反動作を限定するように機能する。関節の動きの範囲のこの限定は、突起44の直径に対する、滑りブロック16の穴50の直径の比率を調整することにより、調整可能である。突起の直径が穴50の直径に比して小さいほど、第1のコンポーネント12には、より多くの動作、すなわち、内外反の方向における移動及び回転の範囲が可能となる。対照的に、滑りブロック16の穴50の直径と突起44とは、ほぼ同一である(すなわち、これらは、第1の枢動軸周りの回転を依然として許容する)とき、ほとんどいずれの動作も可能でなくなる。
【0072】
より具体的には、円錐突起44の基部は、円形であり、円筒形穴50の直径より小さな直径を有することが好ましい。これにより、外側球状セクション42の中心周りの回転、すなわち、内外反動作を可能にする。
【0073】
突起44と穴50とを介して動きの範囲を限定することは、内外反動作の限定を規定し、当接力をより均一に分配するため、好都合である。さらに、規定量の内外反動作を許容することにより、患者の身体の運動学により良好に適合することができるようにし、ひいては、関節の摩耗を低減し、同時に、予測可能な関節の挙動を提供する(すなわち、関節のたるみを防ぐ)。
【0074】
UHMWPE、特に、架橋PE及び/又はビタミンE架橋PEから滑りブロック16を形成することが有利である。これらの材料は、(例えば、内外反動作の限界に達するとき)吸収ピーク力について優れた特性を有し、好都合な摩耗性質を有する。これらの材料はまた、人工関節に必要な滑り性能を有することも証明されている。
【0075】
円錐形状を備える突起44を形成して、穴50の内面と突起44の外面との間の接触面が基本的に線接触でなされるようにすることが特に好ましい。
【0076】
円錐突起44が円筒形穴50と相互作用することが特に好ましいが、内外反動作の最大偏位における線接触をなすのに、他の構成が実装されてもよい。例えば、穴50は、円錐形であってもよく、突起44は、円筒形であってもよい。穴50と突起44とはともに、円錐形状を有することもできる。
【0077】
突起44と穴50とは、外側球状セクション42の中心周りの回転を可能にして、関節プロテーゼ1の内外反動作を可能にするように構成される。これは(例えば、互いとの関係で中立位置にある)穴50の内周と突起44の外周との間の間隔が増えるため、可能であり、この場合、間隔は、外側球状セクション42の中心から離間する方向に増加する(
図7Aを参照のこと)。
【0078】
ここで
図8A~
図8Cを参照して、関節プロテーゼ1の組み付けについて説明する。骨部材12Aと関節部材12Bとを備える第1のコンポーネント12は、第2のコンポーネント10内、すなわち、第2のコンポーネント10のヨーク内へ挿入される。図示の実施形態において、外側球状セクション42を備える関節部材12Bの突起44は、第2のコンポーネント10の2つの枝部の間に第1のコンポーネント12を配するための切り出し部38を通じて挿入される。
【0079】
第1のコンポーネント12を第2のコンポーネント10内に挿入した後、滑りブロック16は、第2のコンポーネント10の搭載窪み30内に挿入されて、上述のとおり、外側球状セクション42A及び42Bと係合するようにする。滑りブロック16が搭載窪み30内に一旦完全に挿入されると、滑りブロックは、ネジ18で第2のコンポーネント10に固定される。
【符号の説明】
【0080】
1 関節プロテーゼ
10 第2のコンポーネント
12 第1のコンポーネント
12A 骨部材
12B 関節部材
14 球関節
16 滑りブロック
18 ネジ
30 搭載窪み
32 突起防止回転
34 段差
36 ネジ用穴
38 切り出し部
40 骨部材用穴
42 外側球状セクション
44 突起
50 穴
52 内側球状セクション
54 段差
56 ネジ山付き穴
58 窪み
【国際調査報告】