(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-09
(54)【発明の名称】洗浄プロセスの有効性の検証
(51)【国際特許分類】
A47L 15/46 20060101AFI20230202BHJP
【FI】
A47L15/46 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022533203
(86)(22)【出願日】2020-12-01
(85)【翻訳文提出日】2022-06-02
(86)【国際出願番号】 US2020062740
(87)【国際公開番号】W WO2021113258
(87)【国際公開日】2021-06-10
(32)【優先日】2019-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】510250467
【氏名又は名称】エコラボ ユーエスエー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【氏名又は名称】河原 肇
(72)【発明者】
【氏名】レイチェル マリー ラーン
(72)【発明者】
【氏名】コナー シルベスター スミス
(72)【発明者】
【氏名】ポール アール.クラウス
(72)【発明者】
【氏名】ポール ドミニク クリスチャン
【テーマコード(参考)】
3B082
【Fターム(参考)】
3B082DB01
3B082DB03
(57)【要約】
複数の洗浄プロセス検証クーポン(100)から取得された実験的な色データを使用して、自動洗浄機(150)における最適化された洗浄プロセスパラメータを決定する。色データはまた、自動洗浄プロセス中の現実世界での洗浄プロセス(430)の有効性が満足のいかない洗浄結果をもたらすことを検証するために、洗浄プロセス検証クーポン(100)から取得されてもよい。最適化されたプロセスパラメータ(412)に基づいて、自動洗浄機は、1つ以上の洗浄プロセスパラメータ(442)を自動的に調整して、洗浄プロセスの実行中に感知された最適化されていないパラメータを修正して、満足のいかない洗浄結果を防ぐのに役立つ。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄プロセスの有効性を、前記洗浄プロセスにさらされた検証クーポンからの色データに基づいて決定するシステムであって、前記色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、システム。
【請求項2】
洗浄プロセスの有効性を、前記洗浄プロセスにさらされた検証クーポンからの色データに基づいて決定するための方法であって、前記色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項3】
洗浄プロセスの有効性を、複数の実験的洗浄プロセスにさらされた複数の検証クーポンからの色データに基づいて決定するようにコンピュータシステムを訓練する方法であって、前記色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項4】
洗浄プロセスの実行中に1つ以上の洗浄プロセスパラメータの感知値を受信し、前記感知値のうちの1つ以上が、それぞれの最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないかどうかを決定し、前記洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整して、後の洗浄プロセスの実行中に満足のいく洗浄結果を保証する、自動洗浄機。
【請求項5】
自動洗浄機であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する情報を感知する少なくとも1つのセンサと、
記憶デバイスであって、
前記洗浄プロセスの実行中に、前記1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する前記感知された情報を受信することと、
前記感知された情報に基づいて、前記洗浄プロセスの実行中に感知された前記洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないことを決定することと、
前記洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行うように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、記憶デバイスと、を備える、自動洗浄機。
【請求項6】
前記洗浄プロセスの実行中に感知される前記1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、洗いサイクル期間、すすぎサイクル期間、洗剤濃度、洗い水温度、およびすすぎ水温度のうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項7】
前記洗浄プロセスの実行中に感知される前記1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、すすぎ補助剤濃度または流入水温度を含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項8】
前記1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、洗い水温度を含み、前記調整された洗浄機設定が、洗いサイクル期間を含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項9】
前記1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、洗剤濃度を含み、前記調整された洗浄機設定が、洗いサイクル期間を含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項10】
前記1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、洗い水温度を含み、前記調整された洗浄機設定が、洗剤濃度を含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項11】
前記記憶デバイスが、汚水放出/充填サイクルを開始することを行うように前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項12】
前記記憶デバイスが、脱灰サイクルを開始することを行うように前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項13】
前記記憶デバイスが、
前記洗浄プロセスの実行中に感知された前記洗浄プロセスパラメータ値のうちの1つ以上が、前記対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさなかったことを示す通知を生成することを行うように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項14】
前記記憶デバイスが、
前記1つ以上の洗浄プロセスパラメータの不良に対処して、前記対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たすために取られ得る1つ以上の是正行為を含む通知を生成することを行うように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、請求項13に記載の自動洗浄機。
【請求項15】
前記記憶デバイスが、
前記洗浄プロセスの実行中に、前記調整された洗浄プロセスパラメータを適用することを行うように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項16】
前記記憶デバイスが、
後の洗浄プロセスの実行中に、前記調整された洗浄プロセスパラメータを適用することを行うように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含む、請求項5に記載の自動洗浄機。
【請求項17】
命令を記憶する不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令が、実行されるときに、1つ以上のプロセッサに、
洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する感知された情報を受信することと、
前記感知された情報に基づいて、前記洗浄プロセスの実行中に感知された前記洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないことを決定することと、
前記洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行わせる、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
システムであって、
自動洗浄機を備え、前記自動洗浄機が、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する情報を感知する少なくとも1つのセンサと、
記憶デバイスであって、前記洗浄プロセスの実行中に、前記1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する前記感知された情報を受信することと、
前記感知された情報に基づいて、前記洗浄プロセスの実行中に感知された前記洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないことを決定することと、
前記洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行うように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、記憶デバイスと、を含む、システム。
【請求項19】
コンピューティングデバイスを更に備え、前記コンピューティングデバイスが、
少なくとも1つのプロセッサと、
記憶デバイスであって、
前記洗浄プロセスにさらされた検証クーポンから色データを取得することであって、前記色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、取得することと、
前記色データに基づいて、前記洗浄プロセスの有効性を決定することと、を行うように、前記コンピューティングデバイスの前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、記憶デバイスと、を更に含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記特徴的な汚れが食品由来の汚れを含む、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記特徴的な汚れが有機質汚れを含む、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2019年12月3日に出願された「VERIFICATION OF CLEANING PROCESS EFFICACY」と題された、米国仮出願第62/942,801号の利益を主張し、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
自動洗浄機は、様々な物品を洗浄、消毒、および/または殺菌するために、レストラン、医療施設、およびその他の場所で使用される。レストランまたは食品加工施設では、食器、ガラス器、鍋、フライパン、調理器具、食品加工機器、およびその他のアイテムなどの食品準備品および食事用物品を洗浄するために、自動洗浄機(例えば、食洗機)が使用され得る。医療施設では、例えば、医療/外科用器具およびその他の医療用アイテムを洗浄および殺菌するために、自動洗い消毒器が使用され得る。
一般に、洗浄される物品はラックに置かれ、自動洗浄機の洗いチャンバに提供される。チャンバ内では、洗浄プロセス中に1つ以上の洗浄剤および/またはすすぎ剤が物品に適用される。洗浄プロセスには、1つ以上の洗浄段階および1つ以上のすすぎ段階が含まれてもよい。洗浄プロセスの最後に、ラックおよびアイテムが洗いチャンバから取り除かれる。水圧、水質、化学洗浄剤の濃度、温度、サイクル期間、および他の要因が、洗浄プロセスの有効性に影響を与えることがある。
【発明の概要】
【0003】
一例では、本開示は、洗浄プロセスにさらされた検証クーポンからの色データに基づいて洗浄プロセスの有効性を決定するシステムであって、色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、システムを対象とする。
【0004】
別の例では、本開示は、洗浄プロセスにさらされた検証クーポンからの色データに基づいて洗浄プロセスの有効性を決定するための方法であって、色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、方法を対象とする。
【0005】
別の例では、本開示は、複数の実験的洗浄プロセスにさらされた複数の検証クーポンからの色データに基づいて洗浄プロセスの有効性を決定するようにコンピュータシステムを訓練する方法であって、色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、方法を対象とする。
【0006】
別の例では、本開示は、洗浄プロセスの実行中に1つ以上の洗浄プロセスパラメータの感知値を受信し、感知値のうちの1つ以上が、それぞれの最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないかどうかを決定し、洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整して、後の洗浄プロセスの実行中に満足のいく洗浄結果を保証する自動洗浄機を対象とする。
【0007】
別の例では、本開示は、自動洗浄機であって、少なくとも1つのプロセッサと、洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する情報を感知する少なくとも1つのセンサと、記憶デバイスであって、洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する感知された情報を受信することと、感知された情報に基づいて、洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないことを決定することと、洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行うように、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、記憶デバイスと、を備える、自動洗浄機を対象とする。
【0008】
洗浄プロセスの実行中に感知される1つ以上の洗浄プロセスパラメータは、洗いサイクル期間、すすぎサイクル期間、洗剤濃度、洗い水温度、およびすすぎ水温度を含んでもよい。洗浄プロセスの実行中に感知される1つ以上の洗浄プロセスパラメータは、すすぎ補助剤濃度または流入水温度を含んでもよい。
【0009】
1つ以上の洗浄プロセスパラメータは、洗い水温度を含んでもよく、調整された洗浄機設定は、洗いサイクル期間を含んでもよい。1つ以上の洗浄プロセスパラメータは、洗剤濃度を含んでもよく、調整された洗浄機設定は、洗いサイクル期間を含んでもよい。1つ以上の洗浄プロセスパラメータは、洗い水温度を含んでもよく、調整された洗浄機設定は、洗剤濃度を含んでもよい。
【0010】
記憶デバイスは、汚水放出/充填サイクルを開始することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令をさらに含んでもよい。記憶デバイスは、脱灰サイクルを開始することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含んでもよい。
【0011】
記憶デバイスは、プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータ値のうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさなかったことを示す通知を生成することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含んでもよい。記憶デバイスは、1つ以上の洗浄プロセスパラメータの不良に対処して、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たすために取られ得る1つ以上の是正措置を含む通知を生成することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含んでもよい。記憶デバイスは、洗浄プロセスの実行中に、調整された洗浄プロセスパラメータを適用することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含んでもよい。記憶デバイスは、後の洗浄プロセスの実行中に、調整された洗浄プロセスパラメータを適用することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を更に含んでもよい。
【0012】
別の例では、本開示は、命令を記憶する不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、命令が、実行されるときに、1つ以上のプロセッサに、洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する感知された情報を受信することと、感知された情報に基づいて、洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないことを決定することと、洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行わせる、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体を対象とする。
【0013】
別の例では、本開示は、システムであって、自動洗浄機を備え、自動洗浄機が、少なくとも1つのプロセッサと、洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する情報を感知する少なくとも1つのセンサと、記憶デバイスであって、洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する感知された情報を受信することと、感知された情報に基づいて、洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないことを決定すること、及びと、洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行うように、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む記憶デバイスと、を含む、システムを対象とする。
【0014】
システムは、コンピューティングデバイスを更に含んでもよく、コンピューティングデバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、記憶デバイスであって、洗浄プロセスにさらされた検証クーポンから色データを取得することであって、色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、取得することと、色データに基づいて、洗浄プロセスの有効性を決定することと、を行うようにコンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、記憶デバイスを含む。特徴的な汚れには、食品由来の汚れまたは有機質汚れが含まれ得る。
【0015】
1つ以上の例の詳細が、添付の図面および以下の説明に記載される。他の特徴は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】基板の検証領域内に試験汚れを有する例示的な洗浄プロセス検証クーポンを示す。
【0017】
【
図2】試験汚れが完全に取り除かれた
図1の例示的な検証クーポンを示す。
【0018】
【
図3】本開示に従う、1つ以上の検証クーポンが洗浄プロセスを検証するために使用される例示的な自動洗浄機を示す。
【0019】
【
図4A】本開示に従う、洗浄プロセスの有効性を検証するために使用される例示的なコンピューティングシステムを示すブロック図である。
【0020】
【
図4B】例示的な洗浄プロセス検証通知が表示されるコンピューティングシステムの正面図である。
【0021】
【
図5A-5B】訓練データセットの一部として使用されて、コンピューティングシステムを訓練し、自動洗浄機の最適化された洗浄プロセスパラメータを決定し得る、様々なレベルの「洗浄」を有する例示的な実験検証クーポンを示す写真である。
【0022】
【
図6】本開示に従う、コンピューティングデバイスが最適化された洗浄プロセスパラメータを決定し得る例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【0023】
【
図7】本開示に従う、別の洗浄プロセスパラメータの不良を補償して、最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たすための1つ以上の洗浄プロセスパラメータの調整を示す図である。
【0024】
【
図8】本開示に従う、洗浄プロセスを検証し得る例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【0025】
【
図9】本開示に従う、検証クーポンに関連付けられた色センサ読み取り値を分析することによって、コンピューティングデバイスが洗浄プロセスの有効性を検証し得る例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【0026】
【
図10】洗浄プロセスの実行中に1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整するようにプログラムされた例示的な洗浄機コントローラのブロック図である。
【0027】
【
図11】本開示に従う、コンピューティングデバイスが1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整し得る例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【0028】
【
図12】本開示に従う、1つ以上の検証クーポンに関連付けられた色の読み取り値の分析を使用するコンピューティングシステム環境のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示の一態様に従って、複数の洗浄プロセス検証クーポンから取得された実験的色データを使用して、自動洗浄機における最適化された洗浄プロセスパラメータを決定する。色データはまた、自動洗浄機における現実世界での洗浄プロセスの有効性を検証する、および/または洗浄プロセスが満足のいかない洗浄結果をもたらす場合において1つ以上の推奨される是正措置を取得するために、洗浄プロセス検証クーポンから取得されてもよい。本開示の別の態様に従って、最適化された洗浄プロセスパラメータに基づいて、自動洗浄機は、1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整して、洗浄プロセスの実行中に感知された最適化されていないパラメータを是正して、満足のいかない洗浄結果を防ぐのに役立ち得る。
【0030】
実験的最適化段階中、および/または現実世界での検証段階中に、1つ以上の検証クーポンが自動洗浄機の洗いチャンバに置かれる。各検証クーポンは、基板の検証領域内に少なくとも1つの試験インジケータを有する基板を含む。自動洗浄機内の洗浄プロセスにさらされるときに、試験インジケータは、完全な取り除き、部分的な取り除き、または色の変化などの変化を受ける。変化の量または程度は、洗浄プロセスの有効性の関数であり、洗浄プロセスの有効性を定量化するため、および/または満足のいかない洗浄結果を招いた可能性がある1つ以上の洗浄プロセスパラメータの不良を識別するために使用され得る。これは、プロセスが全体的な洗浄プロセスの性能に比例するか、またはそれを示す定量的な値を提供できることを意味する。
【0031】
洗浄プロセスの結果として試験インジケータの変化の量または程度を定量化するため、または洗浄プロセスの完了後にクーポンに残っている試験インジケータの量を定量化するために、色データは検証クーポンの検証領域の読み取り値から取得される。色データは、赤の波長範囲、青の波長範囲、緑の波長範囲、またはグレースケールの波長範囲などの1つ以上の色の強度を含み得る。色データはまた、赤外線(IR)または紫外線(UV)色範囲の波長のうちの1つ以上を含み得る。色データはまた、例えば、検証領域の1つ以上のRGB比を含み得る。RGB比は、例えば、赤/緑比(R/G)、赤/青比(R/B)、青/緑(B/G)比、および/またはC/G色比を含み得る。追加的または代替的に、いくつかの例では、色データは、1つ以上の色比率値を含み得る。色比率値は、例えば、赤比率(%R)、青比率(%B)、および/または緑比率(%G)を含み得る。いくつかの例では、色データはFIJIグレー値をさらに含み得る。
【0032】
分析の結果として、定義された色の変化または定義された色の測定値が検出された場合、洗浄プロセスは満足のいくものであると決定されてもよい。分析の結果として、定義された色の変化または定義された色の測定値が検出されなかった場合、洗浄プロセスの性能は満足のいかないものであると見なされてもよい。最適化段階中の複数の洗浄プロセスからの検証クーポンの分析から取得された結果を使用して、洗浄機に対する満足のいく洗浄結果をもたらす最適化された洗浄プロセスパラメータを決定してもよい。
【0033】
追加的に、最適化段階中の複数の洗浄プロセスからの検証クーポンの分析から取得された結果を使用して、調整され最適化された洗浄プロセスパラメータを決定し、洗浄プロセス中に測定された1つ以上の洗浄パラメータが、最適化されたパラメータ値(または値の範囲)を満たさない現実世界において満足のいく洗浄結果を保証するのに役立ち得る。言い換えると、最適化段階中の分析は、他の洗浄プロセスパラメータの不良を補償して、現実世界での洗浄プロセス中にそれぞれの最適化されたパラメータ値を満たすために1つ以上の最適化された洗浄プロセスパラメータがどのように自動的に調整され得るかを決定してもよい。このように、現実世界での洗浄プロセスの実行中に1つ以上の洗浄プロセスパラメータが「仕様外」であることを検出した場合、洗浄機は現場で自動的に自己調整して、特定の最適化された洗浄プロセスパラメータが満たされないか、または満たすことができないときでも満足のいく洗浄結果が達成されることを保証し得る。洗浄機は、1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整し、洗浄プロセスの実行中にそれらの調整された洗浄プロセスパラメータを適用するか、または洗浄プロセスの完了後に1つ以上のパラメータを自動的に調整し、後の洗浄プロセスの実行中に、調整された洗浄プロセスパラメータを適用してもよい。
【0034】
現実世界での洗浄プロセスの検証のために、洗浄プロセスにかけられた1つ以上の検証クーポンをスキャンして、洗浄プロセスに関連する色データを取得してもよい。システムは、スキャンから取得された色データを分析して、洗浄プロセスが満足のいくものであったかどうかを決定してもよい。システムはさらに、ユーザコンピューティングデバイス上に表示するための表示を生成するか、または分析の結果(例えば、洗浄プロセス検証の結果が「合格」または「不合格」であるかどうか)を示す他のタイプの電子通信を生成してもよい。
【0035】
洗浄プロセスの性能が満足のいかないものである場合に、色データをさらに分析すると、満足のいかない結果につながった可能性のある不良となった1つ以上の洗浄プロセスパラメータを識別してもよい。将来の洗浄プロセスが十分に調査され得るように、洗浄プロセスにおけるそのような可能性のある不良が調査および/または対処されてもよい。いくつかの例では、システムは、ユーザコンピューティングデバイス上に表示するための表示を生成してもよいし、洗浄プロセスの1つ以上の洗浄プロセスパラメータにおける可能性のある不良を示す他のタイプの電子通信を生成してもよい。通信はまた、それらの可能性のある不良がどのように調査されるかを示し、および/または可能性のある不良に対処するために取られ得る是正措置を推奨してもよい。
【0036】
いくつかの例では、洗浄プロセス検証手順は、事業体によって確立された洗浄プロセス検証計画に従って定期的に実行され得る。洗浄プロセスの検証は、洗浄する物品の適切な洗浄、消毒、および/または殺菌を保証するにするのに役立つことができる。
【0037】
いくつかの例では、試験インジケータは、自動洗浄機によって一般に経験され、洗浄プロセスによって満足のいくように除去されることが期待される1つ以上の汚れを含んでもよい。試験インジケータは、用途が典型的に遭遇する汚れを表すように設計されてもよい。ヘルスケア用途では、例えば、試験インジケータは、医療汚れ(医療環境で遭遇するものに典型的に見られる、またはそれらを代表するもの)を含んでもよく、さらに、タンパク質、脂質、炭水化物、骨片などの有機質汚れ、および/または生理食塩水、骨セメント、カルシウムおよび他のミネラル、染料、インクなどの無機汚れを含んでもよい。レストランまたは食品加工用途では、試験インジケータは、油脂、タンパク質、炭水化物、染料、ミネラル、でんぷん、コーヒー、茶の染みなどの任意のタイプの食品由来の汚れ、および/または染料、インク、口紅、ジメチコン、他の化粧品汚れなどの食品施設で一般に遭遇する汚れを含んでもよい。いくつかの例では、特定の用途の洗浄プロセス中に遭遇する汚れのタイプを最も厳密に表すように、試験インジケータがカスタマイズされてもよい。これらおよび他の用途のための他の可能な試験インジケータは、当業者には明らかであり、開示は、この点で限定されない。
【0038】
洗浄プロセスの完了後の検証領域の読み取りから取得された色データは、様々なレベルの洗浄性能を示す1つ以上のしきい値と比較されてもよい。例えば、1つ以上のRGB比、色比率値、FIJIグレー値、またはその他の色データが対応するしきい値と比較されて、洗浄性能のレベルを定量化してもよい。各RGB比、色比率値、FIJIグレー値(または他の色データ)は、1つ以上の対応するしきい値を有してもよく、対応する各しきい値は、洗浄性能のレベルを示す。洗浄性能のレベルは、例えば、きれいである(または「合格」)および汚れている(または「普通」)を含んでもよい。洗浄性能のレベルには、さらに、様々なレベルの「汚れている」を含んでもよい。いくつかの例では、各「汚れている」レベルは、全体的な洗浄プロセスの満足のいかない結果を招いた可能性がある1つ以上の洗浄プロセスパラメータの可能性のある不良の識別を含む。例えば、特定のレベルの「汚れている」は、特定の洗浄プロセスパラメータの可能性のある不良を示してもよいが、他のレベルの「汚れている」は、様々な洗浄プロセスパラメータの可能性のある不良(例えば、温度対洗剤の量)、または同じ洗浄プロセスパラメータの同じタイプの不良(例えば、高すぎる温度対低すぎる温度)を示してもよい。
【0039】
洗浄プロセスのパラメータには、例えば、洗いおよびすすぎの時間および順序、洗いおよびすすぎの水温度、洗いおよびすすぎの水導電率、洗いおよびすすぎの水pH、洗浄剤濃度、すすぎ剤濃度、湿度、水硬度、濁度、ラック温度、洗浄機内の機械的作用、ならびに洗浄プロセスの有効性に影響を与え得る任意の他の洗浄プロセスパラメータを含んでもよい。
【0040】
洗浄プロセス検証クーポンは、機械内の代表的な洗浄プロセスを経験するために、洗浄機の洗浄環境内の任意の適切な場所または向きに置いてもよい。例えば、検証クーポンは、洗浄される物品が経験するのと同じ洗浄プロセスの経験にさらされる場所に配置されてもよい。検証クーポンが、洗浄される物品と同じ洗浄サイクル中に洗浄プロセスを経る場合、検証クーポンは、洗浄液、水、蒸気、空気、熱、または他の洗いチャンバ全体を循環する他の洗浄コンポーネントの流れを遮断または阻害せず、洗浄機の動作を阻害しない場所に配置され得る。追加的に、複数の検証クーポンは、同じ洗浄プロセス中に洗浄機内の異なる場所に置かれてもよく、機械内のそれらの異なる場所での洗浄プロセス条件を監視してもよい。
【0041】
最適化または検証手順中に、検証領域内に堆積または印刷された試験インジケータを含む1つ以上の検証クーポンが、ラック上またはラック内、洗浄される物品上または物品内、洗浄機内の側壁にとり付けられるなど、洗浄機の洗いチャンバ内側が置かれ、洗浄機内で洗浄プロセスを受ける。検証クーポンは、洗浄液中の化学的性質(有効な洗浄成分)と、洗浄機内で発生する任意の機械的作用(検証クーポンへの洗浄液の衝突または流れなど)の組み合わせによって洗浄される。洗浄プロセスの有効性に影響を与える可能性のある他の要因は、洗浄プロセス全体の各ステップまたはサイクルの相対的な期間(例えば、洗浄時間およびすすぎ時間)を含む、洗浄プロセスの期間、洗浄プロセス全体の水温度(例えば、汚水温度、洗い水温度および/またはすすぎ水温度)、水の硬度および/または濁度、洗剤濃度、すすぎ剤濃度、洗浄および/またはすすぎ水の導電率、洗浄機の操作に関する定義された手順の順守、洗浄機の適切な機械的操作などを含むが、これらに限定されない。
【0042】
洗浄プロセスの完了後、試験インジケータは、洗浄プロセスの完了後に、定義された変化または定義された色の測定を経験すべきである。定義された変化または色の測定は、検証領域の色の読み取りの分析によって決定された定義された色の変化または色の測定を含んでもよく、これは、洗浄プロセスによる試験インジケータの満足のいく除去、または洗浄プロセスの完了後に残った試験インジケータの満足のいく量を示す。
【0043】
クーポンに残っている汚れの量に関する情報は、洗浄プロセスの完了後に捕捉されてもよい。この情報は、例えば、クーポンの色スキャン測定(比色計を使用するなどにより)、クーポンのデジタル画像、またはクーポンに残っている汚れの量に関するデジタル情報を取得する他の手段から取得されてもよい。情報は、洗浄機の洗いチャンバの内側または洗いチャンバの外側で取得されてもよい。情報は、色センサもしくはデジタルカメラによって自動的に捕捉されてもよく、または情報の捕捉は、ユーザによって手動で開始されてもよい。検証クーポンの検証領域に染料を塗布すること、および/または染色された検証領域の色スキャン測定値またはデジタル画像を取得することなど、1つ以上の中間または追加のステップが含まれてもよい。
【0044】
図1は、例示的な洗浄プロセス検証クーポン100を示す。検証クーポンは、検証領域102内に試験インジケータ104を有する基板106を含む。
図2は、試験インジケータ102が洗浄プロセスによって完全に除去された、
図1の例示的な洗浄プロセス検証クーポン100を示す。
【0045】
基板106は、プラスチック、紙、金属、またはセラミックなどの任意のタイプの温度安定性材料を含んでもよい。好適な基板材料の例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル(ビニール)、高密度ポリエチレン(HOPE)、合成形態の紙、プラスチック、セラミック、ステンレス鋼および他の金属を含むが、これらに限定されない。試験インジケータ104は、印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、スプレーコーティング、ディップコーティング、または他の方法で基板106上に堆積されてもよい。この例では、試験インジケータ104は八角形の形状である。しかしながら、試験インジケータ104は、任意の所望の規則的または不規則な形状をとることができ、本開示はこの点で限定されないと理解されたい。
【0046】
検証クーポン100はまた、ユーザが検証クーポン100に識別情報または他のメモを追加することを可能にする書き込み可能領域108などの1つ以上の他の領域を含んでもよい。識別情報は、例えば、洗浄サイクルの日時、洗浄機の識別、洗浄サイクルおよび/または検証手順を実行している人の識別、「きれいである」または「汚れている」表示、および/または洗浄プロセスの検証手順に関連する他の情報を含んでもよい。検証クーポン100は、クーポンを一意に識別する印刷された識別子110を更に含んでもよい。
図1の例では、識別子110は、人間によって視覚的に読み取り可能である、および/またはコンピューティングデバイスによって電子的に読み取り可能なシリアル番号である。他の例では、識別子110はまた、バーコード、QRコード(登録商標)、または他のタイプの電子的に読み取り可能な識別子またはコードのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0047】
各検証クーポン100および試験インジケータ104は、特定の用途で経験された汚れを表し、それらの用途に適切な洗浄プロセスに応答するように設計されている。例えば、レストランまたは他の食品施設では、自動洗浄機は自動食洗機を含んでもよく、洗浄プロセスは、そのような用途で典型的に遭遇する食品および/または他の汚れを除去することが期待されてもよい。したがって、そのような用途のために設計された試験インジケータは、油脂、タンパク質、炭水化物、食用色素、ミネラル、でんぷん、コーヒーおよび茶の染みなどの食品由来の汚れ、または染料、インク、口紅もしくは他の化粧品汚れなどの食品施設で一般に遭遇する他の汚れを含んでもよい。ヘルスケア用途では、試験インジケータは、医療環境において典型的に見られるか、または遭遇するものを代表するものを含んでもよく、タンパク質、脂質、炭水化物、骨片などの有機質汚れ、ならびに/または生理食塩水、シメチコン、骨セメント、カルシウムおよび他のミネラル、染料、インクなどの無機汚れを更に含んでもよい。他の用途では、試験インジケータは、そのような用途で典型的に見られるか、または遭遇するものを代表する汚れまたは染みを含んでもよいが、開示はこの点で限定されない。したがって、検証クーポン100は、本開示の技法に従って使用され得る検証クーポンの一例であるが、本開示はこの点で限定されないと理解されたい。
【0048】
図3は、1つ以上の洗浄プロセス検証クーポン100A~100D(総称して「検証クーポン100」)を使用して、本開示による洗浄プロセスを検証し得る例示的な自動洗浄機150を示す。この例では、洗浄機150は、鍋およびフライパン、食器、ガラス製品、食事用品および調理用品などのうちの1つ以上を含む、食器および/または食品準備品を洗浄するための食洗機である。しかしながら、洗浄機150は、衣類もしくは繊維洗浄機、医療器具再処理機、自動洗い消毒器、オートクレーブ、殺菌器、または任意の他のタイプの洗浄機などの任意の他のタイプの洗浄機を含んでもよく、本開示はこの点で限定されないと理解されたい。
【0049】
洗浄機150は、1つ以上の洗いチャンバ152を定義し、かつ洗いチャンバ152への出入りを許容する1つ以上のドア160を有するエンクロージャ158を含む。1つ以上の取り外し可能なラック154は、洗いチャンバ152の内側に適合するようなサイズになっている。各ラック154は、その上で直接洗浄される物品を受け入れるように構成され得るか、またはそれらは、洗浄プロセス中に洗浄される物品が保持される1つ以上のトレイまたはホルダーを受け入れるように構成されてもよい。ラック154は、汎用または特殊目的のラックであってもよく、大型および/または小型のアイテム、鍋、フライパン、調理用具などの食品加工/準備機器、および/またはガラス製品、皿、他の食事用品などを保持するように構成されてもよい。病院または医療用途では、ラックは、器具トレイ、ハードグッズ、医療デバイス、チューブ、マスク、洗面器、ボウル、便器、または他の医療アイテムを保持するように構成されてもよい。
図1に関して、および本明細書全体を通して示され、説明されるように、ラック154の構成、およびラック154上またはラック154内に置かれ得るアイテムの説明は、例示的な目的のためのものであり、本開示はこの点で限定されないと理解されたい。
【0050】
洗浄機150などの典型的な洗浄機は、1つ以上の洗浄液164(水と1つ以上の化学洗浄製品との混合物)を、洗いチャンバ152、したがって洗浄される物品に噴霧することによって動作する。洗浄液は、1つ以上のスプレーアーム162にポンプで送られ、スプレーアーム162は、適切な時間に洗浄液164を洗いチャンバ152に噴霧する。洗浄機150には、真水の供給源が設けられており、用途に応じて、次の洗浄サイクルで再利用される使用済みの洗い液および/またはすすぎ液を保持するための1つ以上の汚水を含んでもよい。洗浄機150はまた、洗浄プロセス中の適切な時間に適切な化学洗浄製品を自動的に分配する化学製品ディスペンサー172を含むか、または洗浄機150に、それが設けられてもよい。化学製品は希釈剤と混合され、得られた洗浄液164は、適切な時間にスプレーアーム162を介して洗いチャンバ152にポンプで送られる。機械、洗浄する物品、洗浄される物品、洗浄される物品の汚れの量、および他の要因に依存して、1つ以上の洗いサイクルに1つ以上のすすぎおよび/または殺菌サイクルを散在させて、洗浄機150の1つの完全な洗浄プロセスを形成してもよい。
【0051】
自動洗浄機150はさらに、食洗機コントローラ170を含む。コントローラ170は、自動化化学製品ディスペンサー172と通信するように更に構成されてもよい。コントローラ170は、サイクル回数および長さ、洗浄液濃度、洗い水の導電率、分配される化学製品のタイミングおよび量、洗い水温度、すすぎ水温度、加熱空気温度、洗いチャンバ温度、湿度、水と化学製品の洗いチャンバへの適用のタイミングなど、洗浄機150および/または製品ディスペンサー172の様々な洗浄プロセスパラメータを監視および制御する1つ以上のプロセッサを含む。
【0052】
図3に示されるように、1つ以上の洗浄プロセス検証クーポン、例えば、検証クーポン100A~100Dは、洗浄プロセス中に洗いチャンバ152内の様々な場所に、またはラック154上またはラック内に置かれてもよい。この例では、検証クーポン100A~100Cは、ラック154内またはラック154上に位置する。クーポン100Dは、洗いチャンバ152の側壁157に取り付けブラケットまたはホルダー166内に位置する。
図3に示されるように、複数の検証クーポン、例えば、クーポン100A~100Dを洗いチャンバ152の異なる領域に置くことは、洗いチャンバ152全体にわたる洗浄プロセスの完全性および有効性を検証するのに役立ち得る。他の例では、検証クーポン100のうちのただ1つを各洗浄サイクルに使用してもよい。洗浄サイクルごとに使用される検証クーポンの数は、とりわけ、洗浄される物品のタイプ、洗浄機のタイプ、除去される汚れのタイプ、および/または企業または事業体によって定義された洗浄プロセスと検証手順によって依存してもよい。したがって、各洗浄サイクルで1つ以上の検証クーポンが使用されてもよく、洗浄サイクルごとに使用される検証クーポンの数は、この点で制限されないことを理解されたい。
【0053】
検証クーポン取り付けブラケット、ホルダー、クリップ、またはクーポンホルダー166などの他の留め具は、洗浄プロセス中に検証クーポンを支持または保持するように構成されてもよい。いくつかの例では、ホルダー、クリップまたは他の留め具は、洗浄プロセスの開始前に、ラック154内もしくはラック154上または洗いチャンバ152の1つ以上の壁に手動で取り付けられるか、または置かれてもよい。他の例では、ホルダー、クリップ、または留め具は、洗いチャンバ152の1つ以上の壁に直接成形され得るか、またはラック154上に直接成形されてもよい。その例では、検証クーポンは、洗浄プロセスの開始前に成形ホルダーに置かれるだろう。他の例では、留め具またはホルダーは、ねじ、押し込み式プラスチックロッド、ラックもしくはトレイの穴に適合する円形の突起、ラックもしくはトレイ上の対応するスロット特徴にスナップインするリブ、またはラックの成形中か、もしくはラックが後付けされる必要があり得る修正されたクリップの使用を含んでもよい。クーポンホルダーは任意の好適なタイプであってよく、本開示はこの点で限定されないと理解されたい。
【0054】
いくつかの例では、クーポンホルダーは、洗浄される物品のタイプの洗浄プロセスに対する現実的な挑戦をシミュレートするように設計されている。例えば、特定のタイプの調理機器、用具、医療デバイス、または手術器具などのアイテムには、洗浄プロセス中に完全に洗浄することがより困難な到達することがより難しい領域を含んでもよい。そのために、クーポンホルダーは、洗浄プロセスにより現実的な挑戦を提供するために、検証クーポンの検証領域を少なくとも部分的に覆い隠す1つ以上のスクリーン、開口、またはスロットを有する壁を含んでもよい。クーポンホルダーは任意選択的であり、本開示はこの点で限定されないと理解されたい。
【0055】
1つ以上の検証クーポン100は、洗いチャンバ152内の任意の場所に置かれてもよく、洗浄液の噴霧および/または洗浄機150の機械的動作を妨害しない位置に位置してもよい。検証クーポン100は、洗浄プロセス中に洗浄液の噴霧を遮断するか、または洗浄機150の機械的動作を妨害したりしないように、更に適切なサイズであってもよい。
【0056】
いくつかの例では、検証クーポン100は、形状が長方形であり、好適なサイズの試験インジケータを収容するのに十分なサイズの全体寸法(長さおよび幅)を有する。検証クーポン100は、任意の好適なサイズまたは形状であってもよく、さらに、試験インジケータはまた、少なくとも部分的に洗浄用途、除去される汚れのタイプ、および/または洗浄機に部分的に依存して、形状を変更してもよいと理解されたい。例えば、
図1~3の試験インジケータが、八角形の形状として示されているが、他の規則的または不規則な形状も使用されてもよく、本開示はこの点で限定されない。例えば、試験インジケータは、1つ以上の領域に分割されてもよく、各領域には、同じ試験インジケータまたは異なる試験インジケータを含む。試験インジケータはさらに、円、楕円、正方形、三角形、長方形、五角形、六角形、平行四辺形、星型、スプラッタ型、線もしくは線のシーケンスもしくはパターン、規則的もしくは不規則な多角形、または他の適切もしくは所望の規則的もしくは不規則な形状の形をとってもよい。
【0057】
各洗浄プロセスが完了すると、洗浄プロセスに関連する検証クーポン100が洗浄機150から除去される。色センサ(
図4Aおよび4Bを参照)は、クーポン100の検証領域(例えば、検証領域102)に関連する色読み取りを取得する。色センサは、例えば、サンプル表面から色データを取得するための測色計または他のデバイスを含んでもよい。色の読み取りは、コンピューティングデバイス(
図4Aを参照)との間で送受信され、これは、色の読みを分析して、追加の色データを生成してもよい。色データは、例えば、1つ以上のRGB比を含んでもよい。RGB比は、例えば、赤/緑比(R/G)、赤/青比(R/B)、および/または青/緑(B/G)比を含んでもよい。追加的または代替的に、いくつかの例では、色データは、1つ以上の色比率値を含んでもよい。色比率値は、例えば、赤比率(%R)、青比率(%B)、および/または緑比率(%G)を含んでもよい。いくつかの例では、色データはFIJIグレー値を更に含んでもよい。他の色データも生成されてもよく、本開示はこの点で限定されない。
【0058】
いくつかの例では、特定の汚れ、例えば、タンパク質(クマシーブルーまたは銀染色法)、炭水化物、脂肪、血液などが残っている場合、試験インジケータを染みまたは染色されて色変化を引き起してもよい。試験インジケータの染みまたは染色することで、試験インジケータにおける特定の変更を特定の条件下でより簡単に検出できるようにするのに役立ち得る。
【0059】
最適化段階中に複数の実験的洗浄プロセスから取得された色データを使用して、洗浄機の1つ以上の最適化された洗浄プロセスパラメータを決定してもよい。追加的に、洗浄プロセスパラメータ間の関係は、最適化されていない洗浄プロセスパラメータを是正する1つ以上の洗浄プロセスパラメータへの調整が識別され得るように決定されてもよい。このように、洗浄機は、1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整して、現実世界での洗浄プロセス中に感知された最適化されていない、いずれの洗浄プロセスパラメータも補償するようにプログラムされてもよい。
【0060】
現実世界での洗浄プロセスを検証するために、コンピューティングデバイスは検証領域に関連する色データを分析する。分析の結果として定義された色の変化が検出された場合、洗浄プロセスは満足のいくものであると決定される。定義された色の変化が検出されない場合、洗浄プロセスの性能は満足のいかないものであったと決定される。洗浄プロセスの性能が満足のいかないものであると決定された場合に、洗浄プロセスに関する色データおよび/または他のデータの更なる分析は、満足のいかない洗浄結果を招いた可能性のある1つ以上の洗浄プロセスパラメータの可能性のある不良を識別してもよく、可能性のある不良に対処するために取られ得る是正措置を推奨してもよい。
【0061】
いくつかの例では、コンピューティングデバイスは、洗浄プロセスが検証されたこと、および/または洗浄プロセスが検証手順に「合格」したことを表示するための通知を生成してもよい。洗浄プロセスが満足のいかないものであると決定された場合、コンピューティングデバイスは、洗浄サイクルが検証されなかったこと、および/または洗浄サイクルが検証手順に「不合格」であることを表示するための通知を生成してもよい。いくつかの例では、洗浄プロセスが満足のいかなかったものであった可能性のある理由を含む不合格通知が生成されて表示されてもよい。通知は、識別された洗浄プロセスパラメータの可能性のある不良に対処するためにユーザによって取られ得る推奨される是正措置も含んでもよい。いくつかの例では、識別された洗浄プロセスパラメータは、識別された不良を是正するために自動的に調整されてもよい。
【0062】
いくつかの例では、食洗機150は、電子的に読み取り可能な識別子を備えたラックを使用して、各ラックを一意に識別し、ラック内の物品のタイプを識別する。
図3の例では、ラック154は、RFIDタグ180を含む。RFIDタグ180に記憶されたラック識別データは、ラックタイプおよび一意のラック識別子を含む。ラックタイプは、ラック上またはラック内で洗われる物品のタイプに対応する。例えば、ラックタイプは、鍋/フライパンラック、ガラス製品ラック、食器ラック、用具ラックなどとして識別されてもよい。ラック識別子は、個々のラックに一意に関連付けられる。ラック識別子により、一意に識別されたラックと関連するラックタイプ、および日付スタンプで、各洗浄サイクルの個別の追跡を可能にする。例示的なラック識別システムは、米国特許第7,437,213号および同第6,463,940号に記載されており、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0063】
食洗機コントローラ170は、RFIDタグ180を読み取り、ラック識別データを取得するように構成されているタグリーダを含む。食洗機コントローラ170(または他のコンピューティングデバイス)は、一意のラック識別子を現在の洗浄プロセスに関連付けてもよい。また、これにより、現在の洗浄サイクル中に洗浄された物品のタイプを識別し、個々のラックおよび物品のタイプを現在の洗浄サイクルに関連する他のデータ(例えば、サイクルタイプ、水の体積および温度、分配された化学製品の量/体積/重量、サイクル時間など)にリンクさせる結果になる。
【0064】
食洗機コントローラ170は、ラックタイプをさらに決定し、したがって、現在の洗浄プロセス中に洗われている物品のタイプを識別する。食洗機コントローラ170は、洗われる物品のタイプおよびそれらの物品を洗浄するときに典型的に遭遇する汚れのタイプに最もよく対処するように、洗浄プロセスを調整してもよい。例えば、上記に論じたように、食洗機で洗浄される様々なタイプの物品は、様々なタイプの汚れを経験してもよい。例えば、鍋およびフライパンは、大量のでんぷん、砂糖、タンパク質、脂肪質の汚れで汚れていてもよい。対照的に、ガラスは典型的には、ひどく汚れていないが、口紅、コーヒー、茶の染みなどの除去しにくい汚れを有する。食洗機コントローラ170は、ラック内の物品のタイプを識別すると、水、エネルギー、または化学洗浄製品の使用を最小限にしながら、最適な洗い/すすぎサイクル時間、温度、および物品を洗浄するために必要とされる化学組成を選択するように食洗機サイクルを修正することができる。例えば、鍋およびフライパンの洗浄に効果的な化学組成で洗いサイクルを実行することは、グラスのラックには多すぎる化学物質となる可能性がある。ラック識別により、食洗機コントローラ170は、洗浄される物品に対して正しいタイプおよび濃度の化学物質を使用することが可能となる。そして、化学物質を使いすぎないことによって、食洗機は、期待される洗浄性能結果を達成しながら、全体的に化学物質の使用を減らすことができる。
【0065】
これらのRFIDタグ、例えば、タグ154は、様々な方法で食洗機ラックに一体化されてもよい。それらは、留め具を使用してラックに物理的に取り付けるか、ラックに直接成形されるか、または成形もしくは機械加工されたクリップもしくはブラケットでラックに取り付けられてもよい。それらは、ラックの任意の場所に位置してもよいが、皿を洗浄する水の噴霧を妨げないように、ラックの外縁に沿って位置することが望ましいだろう。取り付け特徴により、RFIDタグを新しいラックおよび既存のラックの両方に取り付けることが可能となってもよい。これを行う1つの方法は、RFIDタグをラックの特定の位置に保持するように設計された射出成形ブラケットを備えることであり、これは、多くのタイプのラックに挿入され得る。いくつかの例では、タグは各ラックの一貫した場所に置かれ、食洗機のフロア155または側壁157内、上または近くに取り付けられて位置するアンテナを通して読み取ることができる。他の例では、タグリーダは、食洗機の外側または食洗機の外壁に位置してもよい。
【0066】
個々のラックとラックタイプの識別、および食洗機によっても取得され得る洗浄プロセスデータをさらに分析して、指定された期間の洗いプロセスの数とタイプを識別し、洗浄プロセス中に遭遇した問題についての履歴データを表示し、機械の一般的な動作(例えば、1日/週/月当たりのサイクル数、排水の頻度など)、および特定の時間と曜日に洗われた器物のタイプに関するデータを、サイクル回数、温度、分配された化学物質の量に加えて表示してもよく、食洗施設の管理を改善するためのレポートを作成するのに役立つことができる。
【0067】
ラックタイプの識別はまた、検証クーポンに関連する色データがコンピューティングデバイスによって分析される方法を決定してもよい。例えば、洗浄される物品のタイプに依存して、異なるタイプの検証クーポン(したがって、異なる試験インジケータ)が使用されてもよく、異なる各タイプの検証クーポンは、色データの異なる対応する分析に関連付けられてもよい。例えば、特定の試験インジケータは、複数のRGB比および/または色値またはパーセンテージ(例えば、RG、RB、BG、またはCG色比の2つ以上、および/またはFIJIグレー値)を使用して分析されてもよい。他の例では、特定の試験インジケータは、統計的に有意な結果が取得されるように、RGB比の1つ(例えば、RG、RB、BG、またはCGの色比の1つ、および/またはFIJIグレー値)のうちの1つのみを必要としてもよい。色データのタイプおよびその色データに関連付けられたしきい値は、例えば、試験インジケータの色、試験インジケータの配合、および満足のいく洗浄プロセス、満足のいかない洗浄プロセス、またはその両方について、洗浄プロセス全体を通して試験インジケータによって経験される(色および/または量の)変化のタイプに依存してもよい。
【0068】
図4Aは、本開示による、検証クーポンに関連付けられた色データを取得するため、および/または検証クーポンに関連付けられた色データの分析に基づいて洗浄プロセスを検証するために使用され得る例示的なコンピューティングデバイス200のブロック図である。コンピューティングデバイス200は、例えば、モバイルコンピューティングデバイス、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルゲームデバイス、ポータブルメディアプレーヤー、電子書籍リーダ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、スマートウォッチ、テレビプラットフォーム、リモートまたはクラウドベースのコンピューティングデバイス、または他のタイプのコンピューティングデバイスを含んでもよい。
【0069】
コンピューティングデバイス200は、1つ以上のプロセッサ202、1つ以上のユーザインターフェースコンポーネント204、1つ以上の通信インターフェース212、色センサ208、およびデータ記憶媒体214を含む。ユーザインターフェースコンポーネント204は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ、スピーカ、ボタン、キーパッド、スタイラス、マウス、またはユーザがコンピューティングデバイスと対話することを可能にする他のメカニズムを含む、オーディオインターフェース、視覚インターフェース、およびタッチベースのインターフェースコンポーネントのうちの1つ以上を含んでもよい。通信インターフェース212は、コンピューティングデバイス200が、有線および/または無線接続を介して他のリモートまたはローカルコンピューティングデバイスと通信することを可能にする。有線および/または無線通信は、Wi-Fiネットワーク、Bluetooth(登録商標)通信、近距離無線通信、および/またはインターネットを含む、任意のタイプのローカルまたはワイドエリアネットワークなどの1つ以上のネットワークを介した通信を含んでもよい。例えば、コンピューティングデバイス200は、1つ以上のコンピューティングデバイスと通信してもよい。データ記憶媒体214は、洗浄検証モジュール206およびデータ記憶210を含む。洗浄検証モジュール206は、1つ以上のプロセッサ202によって実行されるときに、1つ以上のプロセッサ202に検証クーポンに関連付けられた色データを分析させ、分析に基づいて関連する洗浄プロセスの有効性を決定させるコンピュータ可読命令を含む。
【0070】
色センサ208は、表面から色の読みを取得することが可能な色センサを含んでもよい。例えば、色センサ208は、表面(例えば、検証クーポンの検証領域)に白色光を向ける光源と、表面から反射された色を感知する1つ以上の検出器、例えば、1つ以上のフォトダイオードとを含んでもよい。各検出器は、赤、緑、青、および/または可視スペクトル波長などの反射波長の検出強度を示す対応する色センサを出力する。色センサ208はまた、IRおよび/またはUV波長範囲の反射光を検出してもよい。他の例では、色センサ208は、カメラおよび画像処理技法を使用して、検証領域のRGB画像を捕捉および分析して、検証クーポンに残っている汚れの量を示す色情報を取得するカメラベースのリーダであってもよい。本明細書の目的のために、「色センサ読み取り値」という用語は、検証領域の読み取り、スキャン、または画像分析から取得された生の色情報を説明するために使用され、本開示はこの点で限定されないと理解されたい。
【0071】
コンピューティングデバイス200は、検証クーポン100に関連付けられた色センサ読み取りを色センサ208から受信する。洗浄検証モジュール206は、1つ以上のプロセッサ202上で実行されるときに、1つ以上のプロセッサ202に色センサ読み取り値から色データを生成させるコンピュータ可読命令を含む。洗浄検証モジュール206は、1つ以上のプロセッサ202上で実行されるときに、1つ以上のプロセッサ202に色データを分析させ、色データの分析に基づいて洗浄プロセスの有効性を決定させるコンピュータ可読命令を更に含む。洗浄検証モジュール206は、1つ以上のプロセッサ202上で実行されるときに、1つ以上のプロセッサ202に、色データを分析させ、満足のいかない洗浄結果につながった可能性がある1つ以上の洗浄プロセスパラメータの可能性のある不良を識別させるコンピュータ可読命令を更に含んでもよい。洗浄検証モジュール206は、1つ以上のプロセッサ202上で実行されるときに、1つ以上のプロセッサ202に、満足のいかない洗浄結果につながった可能性がある1つ以上の洗浄プロセスパラメータの可能性のある不良を分析させ、1つ以上の可能性のある不良に対処するために取られ得る是正措置を推奨させるコンピュータ可読命令を更に含んでもよい。
【0072】
洗浄検証モジュール206は、1つ以上のプロセッサ202上で実行されるときに、1つ以上のプロセッサ202に、リモートまたはクラウドベースのコンピューティングデバイスと通信させて、洗浄プロセス検証手順に関連付けられた情報を送受信させるコンピュータ可読命令を更に含んでもよい。コンピューティングデバイス200がリモートまたはクラウドベースのコンピュータであるいくつかの例では、洗浄検証モジュール206は、1つ以上のプロセッサ202上で実行されるときに、1つ以上のプロセッサ202に、洗浄機コントローラ(例えば、食洗機コントローラ170)と自動的に通信させて、分析の結果に基づいて洗浄機の1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整させるコンピュータ可読命令を更に含んでもよい。
【0073】
洗浄検証モジュール206は、1つ以上のプロセッサ202によって実行されるときに、1つ以上のプロセッサ202に、洗浄プロセス検証手順の結果に関して、コンピューティングデバイス200のユーザインターフェース204または別のコンピューティングデバイスのユーザインターフェース、例えば、ユーザコンピューティングデバイス225のユーザインターフェース222に表示するための1つ以上の通知を生成させるコンピュータ可読命令をさらに含んでもよい。例えば、
図4Bは、タッチスクリーンディスプレイ222を有するコンピューティングデバイス225(この例では、スマートフォンまたはタブレットコンピュータ)を示す。通知216および218は、タッチスクリーン222に表示される。通知216は、シリアル番号A10456-52を有する検証クーポンを使用して2018年8月7日に実施された洗浄プロセスが、対応する洗浄プロセスの検証手順に不合格であったことを示す。言い換えると、シリアル番号A10456-52の検証クーポンの検証領域に関連付けられた色データの分析は、試験インジケータが満足のいくように洗浄されなかったことを示す。通知216は、例えば、この特定の洗浄プロセスが不合格であったということ、および洗浄プロセスに伴う1つ以上の問題が対処される必要があり得ることにユーザの注意を引くのに役立てるために、「不合格」という単語および(!)表示または他の注意を引くアイコンを含んでもよい。通知218は、シリアル番号D25432-40の検証クーポンを使用して2018年8月7日に実施された洗浄プロセスが、対応する洗浄プロセス検証手順に合格したことを示す。言い換えると、シリアル番号D25432-40の検証クーポンの検証領域に関連付けられた色データの分析は、試験インジケータは十分に洗浄されたことを示す。したがって、この例では、通知208は、対応する洗浄プロセスが満足のいくものであることが検証されたことを示すために「合格」という単語を含む。
【0074】
タッチスクリーン222に表示され、「次のクーポンをスキャンする」または同様のものがラベル付けられたボタン220をタップして、ユーザが色センサ208を使用して別の検証クーポンから色データを取得することを可能にしてもよい。いくつかの例では、色センサ208は、コンピューティングデバイス200またはコンピューティングデバイス225のいずれか一方に一体化されてもよい。他の例では、色センサ208は外部デバイスであってもよい。
【0075】
いくつかの例では、タッチスクリーン222上の通知216および/または218を作動させて(例えば、選択、タッチ、またはタップ)、コンピューティングデバイス225に、その特定の洗浄プロセス検証手順に関する追加情報を表示させてもよい。例えば、タッチスクリーン222上で通知216をタップすると、シリアル番号A10456-52を有する検証クーポンを使用し、タッチスクリーン222上に表示される不合格を受信した、2018年8月7日に実行された洗浄プロセスに関して1つ以上の詳細なレポートを生じさせる。より詳細な報告には、例えば、洗浄サイクルの日時、洗浄機の一意の識別、洗浄プロセスおよび/または洗浄検証手順を実行している人の一意の識別、洗浄プロセス中に洗浄された物品のタイプ、洗浄プロセス中に使用されたラックまたはトレイのタイプ、洗浄プロセス中に洗浄されている物品のタイプ、洗浄プロセスの各サイクル中に分配された化学製品のタイプおよび量、洗浄プロセスの各サイクル中に分配された水の体積、洗浄プロセスの「合格」または「不合格」の表示、洗浄プロセスまたは洗浄プロセス検証手順に関連する任意の他の情報などの情報を含んでもよい。より詳細なレポートは、さらに、色データ、色データの分析、および/または色データの分析の結果に関する情報を含んでもよい。レポートは、さらに、洗浄プロセスの満足のいかない結果を招いた可能性のある1つ以上の洗浄プロセスパラメータの不良の識別、および/または不良に対処するための推奨される是正措置を含んでもよい。タッチスクリーン222上で通知218をタップまたはタッチすると、プロセッサ202に、シリアル番号D25432-40を有する検証クーポンを使用し、合格を受信した、2018年8月7日に実行された洗浄プロセスに関する1つ以上の同様の詳細レポートを表示のために生成させてもよい。より詳細なレポートは、ユーザが、分析および/または結果に関する任意のレベルの詳細にドリルダウンすること、および/または分析に対する1つ以上の設定を調整すること、および/または所望される場合、色データの更なる分析を実行することを可能にするタッチスクリーンディスプレイ上の対話領域を、更に含んでもよい。
【0076】
コンピューティングデバイス200の記憶媒体214は、洗浄検証モジュールまたはコンピューティングデバイス200の他の任意の機能の実行中にコンピューティングデバイス200によって使用または生成されるデータ210を含む。例えば、記憶媒体214は、色センサ208から受信した色センサ読み取り値および他の情報、ユーザインターフェースコンポーネント204を介してユーザによって入力されたデータ、および/または洗浄プロセス検証手順の実行中に洗浄検証モジュール206によって使用または生成された色データおよび他のデータを含んでもよい。
【0077】
図5Aは、異なる洗浄プロセスパラメータを有する12の実験的食洗機洗浄サイクルに対応する例示的な検証クーポン499~502および527~534を示す写真である。この例では、クーポン499~502および527~534は同じ特性、赤色の食品由来の汚れを有する同じタイプの検証クーポンである。
図5Aのクーポン499~502および527~534は、対応する実験的洗浄サイクルの完了後に各クーポンに残っている汚れの量を示す。
図5Bは、
図5Aと同じ検証クーポン499~502および527~534を示すが、残りの汚れをクマシーブルー染料で染みにして、残留タンパク質を視覚的に示す。
【0078】
表1(下)は、
図5Aのクーポンに対応する12の食洗機サイクルに対してRGB色センサ値から計算された相対的な汚れ除去比率を示す。汚れ除去比率は、クーポンから取得されたRGB色比、ならびに「きれいである」クーポンおよび未使用の「汚れた」クーポン(例えば、洗浄プロセスにさらされていない検証クーポン)から取得されたRGB色比に基づいて決定された。
【0079】
表1の例では、「RGB色比値」というラベルの付いた列は、検証クーポンに関連付けられた色センサ読み取り値から計算された計算赤/緑(RG)比である。いくつかの例では、赤色の特徴的な食品の染みを含む検証クーポンに対して、赤/緑比は、例えば、赤/青比または青/緑比よりも、残っている/除去された汚れ比率を比較的多く示してもよい。しかしながら、本明細書で説明されるように、色データはまた、赤/緑比(R/G)、赤/青比(R/B)、青/緑(B/G)比、および/またはC/G色比などの1つ以上のRGB比を含んでもよい。追加的または代替的に、色データは、1つ以上の色比率値を含んでもよい。色比率値は、例えば、赤比率(%R)、青比率(%B)、および/または緑比率(%G)を含んでもよい。色データは、FIJIグレー値、または検証クーポンに残っている汚れの量を示す任意の他の色データを更に含んでもよい。一般に、汚れ除去比率を比較的よく示す色データのタイプは、検証クーポンの汚れのタイプ、検証クーポン上の汚れの色、および他の要因に依存して変更されてもよく、したがって、本開示は、表1に示される特定の色データの使用に限定されないことを理解されたい。
【0080】
表1のデータの場合、「きれいである」洗浄予測に対応する汚れ除去比率は、95.5%を超える汚れ除去として定義した。この例における一部のクーポン(例えば、表1のクーポン530)の場合、洗浄プロセスが特徴的な汚れの下にある小さな赤い停止標識の一部も除去したため、汚れ除去比率が100%より大きく(汚れの一部ではないため、常に除去されるわけではない)、きれいであるベースラインの読み取りよりも「白」であった。
【表1】
【0081】
この例では、洗剤濃度を変更し、RG色データに基づいて汚れ除去比率が決定された。同様の実験は、洗い時間、すすぎ時間、洗剤のタイプ、水の硬度、汚水pH、洗い温度、すすぎ温度、および任意の他の洗浄サイクルパラメータのうちの1つ以上を変更することによって、最適化段階中に行われてもよい。数値の色データおよび対応する汚れ除去比率は、検証クーポンからの色データの分析によって洗浄プロセスの有効性を決定する際に使用するための予測モデルを生成するための訓練データとして記憶されてもよい。検証クーポンの色分析に基づいて一貫して「きれいである」結果をもたらす洗浄プロセスパラメータは、最適化された洗浄プロセスパラメータとして定義されてもよい。これらの最適化された洗浄プロセスパラメータ値(または値の範囲)は、最適化段階中に経験的に決定された最適化された洗浄プロセスパラメータが導出された同じタイプの自動洗浄機で使用するための洗浄プロセスパラメータとして記憶されてもよい。このように、洗浄機のための最適化された洗浄プロセスパラメータを使用した洗浄プロセスを受けた物品は、最適化された洗浄プロセスパラメータが満たされている限り、「きれいである」結果を達成するはずである。
【0082】
図6は、コンピューティングデバイスが、最適化段階中の複数の洗浄プロセスに対応する検証クーポンからの色の読み取りに基づいて最適化された洗浄プロセスパラメータを決定し得る、例示的なプロセス(250)を示すフローチャートである。最適化段階は、1つ以上の洗浄プロセスの実行と1つ以上の洗浄プロセスパラメータの変更とを含む実験段階または構成段階であってもよい。変更され得る洗浄プロセスパラメータは、洗い時間、すすぎ時間、洗剤のタイプ、水の硬度、汚水pH、洗い温度、すすぎ温度、および/または他の洗浄サイクルパラメータを含んでもよい。色の読み取り値、色データ、および対応する洗浄結果(汚れ除去比率、または「きれいである」または「汚れている」ことの他の測定値など)は、洗浄機または洗浄機のタイプに対する最適化された洗浄プロセスパラメータの決定のための予測モデルを生成する訓練データとして記憶されてもよい。検証クーポンの色分析に基づいて一貫して「きれいである」結果をもたらす洗浄プロセスパラメータは、最適化された洗浄プロセスパラメータとして定義されてもよい。これらの最適化された洗浄プロセスパラメータ値(または値の範囲)は、最適化段階中に経験的に決定された最適化された洗浄プロセスパラメータが識別された同じタイプの自動洗浄機で使用するための最適化された洗浄プロセスパラメータとして記憶されてもよい。このように、洗浄機のための最適化された洗浄プロセスパラメータを使用した洗浄プロセスを受けた物品は、最適化された洗浄プロセスパラメータが満たされている限り、「きれいである」結果を達成するはずである。
【0083】
コンピューティングデバイスは、モバイルコンピューティングデバイス、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルゲームデバイス、ポータブルメディアプレーヤー、電子書籍リーダ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、スマートウォッチ、テレビプラットフォーム、任意の他のタイプのコンピューティングデバイスなどのローカルコンピューティングデバイスを含んでもよい。コンピューティングデバイスはまた、1つ以上のサーバコンピューティングデバイス、クラウドベースのコンピューティングシステムなどのリモートに位置するコンピューティングデバイスを含んでもよい。
【0084】
図6の例では、コンピューティングデバイスは、複数の実験的に設計された洗浄プロセスに対応する1つ以上の検証クーポンから色センサ読み取り値を受信または取得する(252)。コンピューティングデバイスはまた、複数の洗浄プロセスの各々に対応する洗浄プロセスパラメータを受信する(254)。洗浄プロセスパラメータは、各洗浄プロセスパラメータと洗浄プロセス結果(例えば、きれいである、汚れている、汚れ除去/残留比率など)との関係が、各検証クーポンからの色センサ読み取り値の分析によって決定されてもよい。各色センサの読み取り値に対応する分類データも取得される(256)。言い換えると、各色センサ読み取り値と対応する色データは、最適化または訓練段階中に、結果が「きれいである」、「汚れている」、汚れ除去比率、もしくは汚れ残留比率に対応するかどうかについて分類されてもよいし、または洗浄結果の1つ以上の他の測定値について分類されてもよい。
【0085】
コンピューティングデバイスは、色の読み取り値、洗浄プロセスパラメータ、および各洗浄プロセスに対応する分類データに基づいて、最適化された洗浄プロセスパラメータを識別する(258)。最適化された洗浄プロセスパラメータは、洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上に対する最小しきい値、洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上に対する最大しきい値、または洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上に対するしきい値範囲を含んでもよい。
【0086】
コンピューティングデバイスはまた、色の読み取り値、洗浄プロセスパラメータ、および各洗浄プロセスに対応する分類データに基づいて、最適でないまたは仕様外の洗浄プロセスパラメータを補償するために、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに対する調整を識別してもよい(260)。言い換えると、コンピューティングデバイスは、特定の洗浄プロセスパラメータがその特定の洗浄プロセスパラメータの最適化された値を満たさない場合に、洗浄プロセスパラメータのうちの特定のものがどのように調整され得るか識別してもよい。例えば、コンピューティングデバイスは、感知された洗剤濃度が最適化された洗剤濃度範囲内にない場合に、洗いサイクルの期間を所定の期間延長すべきであり、洗剤濃度の不良を補償して、その最適化された値を満たし、したがって満足のいく洗浄結果を保証するのに役立つ。このように、自動洗浄機は、現実世界の洗浄プロセスの実行中に自己調整するように洗浄プロセスパラメータ調整をプログラムしてもよく、洗剤濃度(または他の洗浄プロセスパラメータ)がその最適化された値を満たさなくても満足のいく洗浄結果が達成されることを保証するのに役立つ。
【0087】
図7は、別の洗浄プロセスパラメータの不良を補償して、最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たすための1つ以上の洗浄プロセスパラメータの調整を示す図である。ドメイン280は、自動洗浄機での洗浄プロセスによって満足のいくまたは「きれいである」結果を達成し得る最適化された洗浄プロセスパラメータのセット全体を表す。機械は、ドメイン280内のこれらの最適化された洗浄プロセスパラメータで洗浄プロセスを実行するようにプログラムされてもよい。サブドメイン282は、洗浄機による第1の洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータの特定のセットを表す。サブドメイン284は、洗浄機による第2の洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータの特定のセットを表し、サブドメイン286は、洗浄機による第3の洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータの特定のセットを表す。サブドメイン282および284の場合、感知された洗浄プロセスパラメータはドメイン280内にあり、したがって、洗浄プロセスパラメータは各々、最適化された洗浄プロセスパラメータに対するしきい値を満たし、したがって「きれいである」結果が達成されるべきである。第3の洗浄プロセスに関連付けられたサブドメイン286Aの場合、洗浄プロセスパラメータxと指定された少なくとも1つの洗浄プロセスパラメータが、関連する最適化された洗浄プロセスパラメータを満たしていない。したがって、サブドメイン286Aによって表される第3の洗浄プロセスは、最適化されたドメイン280の外側である。このことは、サブドメイン286Aで表される第3の洗浄プロセス中に感知された洗浄プロセスパラメータでは、「きれいである」結果が達成されないことを意味する。訓練または最適化段階中に決定された、洗浄プロセスパラメータyと指定された異なる洗浄プロセスパラメータを調整することにより、第3の洗浄プロセスは、サブドメイン286Bによって表されるように、ドメイン280に戻すことができる。このように、洗浄機は、洗浄プロセスの実行中に自己調整するようにプログラムされて、洗浄プロセスパラメータのうちの特定のものがその最適化されたしきい値を満たさないときでも、満足のいく洗浄結果が達成されることを保証するのに役立つ。
【0088】
図8は、本開示により、検証クーポンに関連付けられた色データの分析によって自動洗浄機における洗浄プロセスの有効性を検証するために使用され得る例示的な検証手順(350)を示すフローチャートである。
【0089】
洗浄プロセス検証手順(350)を始めるために、ユーザは、自動洗浄機の洗いチャンバ内に、1つ以上の洗浄プロセス検証クーポン、例えば、
図1に示されるクーポン100を置く(352)。いくつかの例では、検証手順は、洗浄機が空のときに実行される。;言い換えると、検証手順は、洗浄機の洗いチャンバ内で洗浄される物品がないときに行われる。他の例では、検証手順は、検証手順中に洗いチャンバ内に洗浄される物品が存在するときに行われる。いくつかの例では、エンティティによって確立された洗浄プロセス検証プロトコルは、洗浄される物品が洗浄プロセス検証手順中に存在するべきか存在すべきでないかを指定してもよい。
【0090】
ユーザは、洗浄機が位置する施設の従業員、サービス技術者、営業担当者、または洗浄プロセスの検証手順を実行する責任を負う任意の他の人のうちの1人以上を含んでもよい。洗浄プロセス検証手順(350)を定期的に実行して、自動洗浄機内の洗浄プロセスを受ける物品が十分に洗浄されていることを確認してもよい。一般に、検証クーポンが「きれいである」結果を示さない場合、機械は1つ以上の最適化された機械設定(そうでなければ、本明細書では最適化された洗浄プロセスパラメータまたは最適化された洗いサイクルパラメータと称される)に達していない可能性があり、是正措置が必要になることがある。
【0091】
自動洗浄機は、市販の食洗機、器洗機、殺菌器、高温または低温機、コンベヤー食洗機、ドア型食洗機、カウンター下食洗機、ガラス洗い機、鍋/フライパン/用具洗い機などを含む、任意のタイプの食洗機または器洗機を含んでもよい。自動洗浄機はまた、洗い機/殺菌器、蒸気殺菌器、オートクレーブ、超音波洗い機、トンネル洗浄機、カート洗い機などを含む、任意のタイプの医療用洗浄機器を含んでもよい。自動洗浄機はまた、洗濯機または任意の他のタイプ洗浄機を含んでもよい。したがって、本開示は、自動洗浄機のタイプまたは洗浄される物品に関して限定されないと理解されたい。
【0092】
検証クーポンが洗浄機の洗いチャンバ内に置かれると(352)、洗浄機は、選択された洗浄プロセスを実行する(354)。洗浄プロセスが完了するときに、ユーザは、洗浄機の洗いチャンバから洗浄プロセス検証クーポンを除去する(356)。洗浄プロセスの結果として、各洗浄プロセス検証クーポンの試験インジケータは、洗浄プロセスの有効性の関数である何らかの方法で除去されるか、または変化する。
【0093】
洗浄プロセスを検証するために(すなわち、洗浄プロセスの有効性を試験または確認するために)、色センサ(例えば、
図4Aの色センサ208)を使用して、検証クーポンの検証領域(例えば、
図1および
図2の検証領域102)をスキャンして、検証領域に関連付けられた色センサ読み取り値を取得してもよい。色センサ読み取り値は、洗浄プロセスの完了後に検証領域に残っている試験インジケータ(汚れ)の量を示す(358)。
【0094】
例えば、色センサは、光源および1つ以上の光検出器を含んでもよい。各光検出器は、検証領域から反射された赤、緑、青、および/または可視スペクトルの波長の量を検出し、反射された波長の検出された強度を示す対応する色センサ読み取り値を出力する。色センサはまた、IRおよび/またはUV波長範囲の反射光を検出してもよい。
【0095】
色スキャンデータはコンピューティングデバイスにアップロードされ(360)、コンピューティングデバイス上の洗浄検証用途(例えば、コンピューティングデバイス200の洗浄検証モジュール206)は、検証領域に関連付けられた受信された色センサ読み取り値を分析する。分析の一部として、コンピューティングデバイス200は、赤/緑比、青/緑比、赤/青比、赤比率、緑比率、青比率、FIJIグレー値、または検証領域に存在する色の量を特徴付けまたは定量化するために使用され得る任意の他の色データのうちの1つ以上を含む色センサ読み取り値から色データを生成してもよい。分析の結果、および任意の関連する洗浄スコア(「合格」、「不合格」、またはきれいであるか、もしくは汚れているかの他の決定されたレベルなど)は、(
図4Bに示されるような)ユーザコンピューティングデバイスに表示されてよく、これらの結果は、ユーザによって視認されてもよい(362)。色データの分析が、試験インジケータが満足のいくようにきれいであることを示す場合(362の「はい」分岐)、洗浄検証用途は洗浄プロセスを検証し、例えば、表示のために「合格」表示を生成してもよい。洗浄プロセスが満足のいくものであると検証されたときに、是正措置は不要であり、検証プロセスは、必要に応じて、または洗浄検証プロトコルで指定されるように繰り返されてもよい(363)。
【0096】
色データの分析が、試験インジケータが満足のいくようにはきれいではないことを示す場合(362の「いいえ」分岐)、洗浄検証用途は、例えば、表示用に「不合格」表示を生成してもよい。表示は、1つ以上の洗浄プロセス変数に関して識別された任意の可能性のある問題に対処するために取られ得る1つ以上の推奨される是正措置を更に含んでもよい(366)。推奨される是正措置は、不良の1つ以上の可能性のある理由(例えば、機械的不良、化学的不良、ユーザエラー、またはこれらの組み合わせ)、および/または不良の原因に対処し得る是正措置を含んでもよく、洗浄機が適切に動作していることを保証するか、または後続のサイクルでの十分な洗浄を保証するのに役立つ。例えば、洗浄サイクル中の不良は、不適切な化学洗浄剤、不適切な化学洗浄剤濃度、不十分な水圧、不十分な水質(硬度または濁度)、間違った洗いまたはすすぎ水温度、間違った洗いまたはすすぎサイクル期間、オペレーターのエラー、機械的不良、および/または他の要因を含む、1つ以上の洗浄プロセスパラメータの不良の結果とすることができる。検証手順は、必要に応じて、または所望される場合、繰り返されてもよい(368)。
【0097】
図8に示される例示的なプロセス(350)は、ユーザが検証クーポンを洗濯機の洗いチャンバに置き、検証クーポンを洗浄機から除去し、検証クーポンをスキャンして、クーポンに残っている汚れの量に関連付けられた色センサ読み取り値を取得するという意味で少なくとも部分的に手動プロセスとして説明されているが、そのようなプロセスの一部またはすべてが自動化されてもよく、開示がこの点で限定されないと理解されたい。例えば、自動検証クーポン供給装置は、検証クーポンを洗いチャンバに進めることができ、色センサが、洗浄プロセスの完了時に、検証クーポンの検証領域に関連付けられた色センサ読み取り値を自動的に捕捉してもよい。例えば、
図3の食洗機コントローラ170は、洗浄プロセスの完了時に検証クーポンの検証領域に関連付けられた色データを自動的に捕捉する色センサを含むか、またはそれにインターフェースで接続してもよい。
【0098】
図9は、本開示により、検証クーポンに関連付けられた色センサ読み取り値を分析することによって、コンピューティングデバイス(例えば、
図4Aおよび/または
図4Bに示されるようなコンピューティングデバイス200)が洗浄プロセスの有効性を検証し得る例示的なプロセス(370)を示すフローチャートである。コンピューティングデバイスは、1つ以上の自動洗浄機によって実行される洗浄プロセスを監視/または管理するクラウドベースのコンピューティングサービスを提供する、サーバコンピュータまたはコンピュータのグループなどの1つ以上のリモートに位置するコンピューティングデバイスを含んでもよい。例えば、コンピューティングデバイスは、1つ以上の検証クーポンに関連付けられた色センサ読み取り値を分析し、最適化された洗浄プロセスパラメータを決定し、最適化されたパラメータへの準拠について現実世界での洗浄プロセスを監視し、調整された洗浄プロセスパラメータを決定し、洗浄プロセスのパラメータが仕様外であるときか、または検証クーポンの色センサ読み取り値の分析が満足のいかない洗浄結果を示すときに、是正措置を推奨し、洗浄プロセス中または洗浄プロセスに関して収集されたデータに関する1つ以上のレポートを生成し、および/または他の洗浄プロセスの監視または管理タスクを実行してもよい。コンピューティングデバイスはまた、モバイルコンピューティングデバイス、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルゲームデバイス、ポータブルメディアプレーヤー、電子書籍リーダ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、スマートウォッチ、テレビプラットフォーム、または任意の他のタイプのコンピューティングデバイスなどのローカルコンピューティングデバイスを含んでもよい。
【0099】
図9の例では、コンピューティングデバイスは、洗浄プロセス検証要求を受信する(371)。検証プロセスの一部として、コンピューティングデバイスは、洗浄プロセスの完了後に残っている試験インジケータ(汚れ)の量に対応する、洗浄プロセス検証クーポンの検証領域に関連付けられた色センサ読み取り値を受信する(372)。コンピューティングデバイスは、色センサ読み取り値を分析して、検証クーポンに関連付けられた色データを計算する(374)。色データは、1つ以上のRGB比、1つ以上の色比率値、FIJIグレー値、強度、不透明度、または任意の他のタイプの色データのうちの1つ以上を含んでもよい。色データの各コンポーネントまたはタイプ(例えば、RGB比、FIJIグレー値、色比率値、強度、不透明度など)は、洗浄プロセスの満足のいく結果を示す1つ以上の対応するしきい値と比較される(376)。しきい値は、最小しきい値、最大しきい値、しきい値の範囲などのうちの1つ以上を含んでもよい。しきい値のタイプは、色データの各成分に対して異なり得る。
【0100】
例えば、色データは、赤緑(RG)色比、赤青(RB)色比、緑青(GB)色比、および/またはCG色比のうちの1つ以上を含み得る。色データは、色比率値(%R、%B、および/または%G)および/またはFIJIグレー値も含み得る。各色比は、1つ以上の対応するしきい値と比較されてもよい。したがって、この例では、RG色比は、1つ以上の対応するRGしきい値と比較され、RB色比は、1つ以上の対応するRBしきい値と比較され、GB色比は、1つ以上の対応するGBしきい値と比較され、CG色比は、1つ以上の対応するCG色比と比較される。同様に、FIJIグレー値は、1つ以上の対応するFIJIグレーしきい値と比較されてもよい。同様に、1つ以上の色比率値が分析で使用される場合、%Rは、対応する%Rしきい値と比較され、%Gは、対応する%Gしきい値と比較され、%Bは、対応する%Bしきい値と比較される。他のタイプの色データ計算または組み合わせも、試験インジケータの特定のタイプおよび色に対する洗浄プロセスの有効性を評価する際にどのタイプの色データが統計的に有意であるかに依存して、1つ以上の対応する色データしきい値と比較されてもよい。
【0101】
色データの分析が対応するしきい値を満たす場合(378の「はい」分岐)、これは、試験インジケータが洗浄プロセスによって適切に除去されたことを意味し、コンピューティングデバイスは洗浄プロセスが検証手順に「合格」したことを検証してもよい(380)。コンピューティングデバイスは、例えば、
図4Bに示されるように、コンピューティングデバイス(382)のユーザインターフェース上に表示のために「合格」表示を生成してもよい。
【0102】
色データの分析が関連するしきい値を満たさない場合(378の「いいえ」分岐)、試験インジケータが洗浄プロセスによって基板から十分に除去されなかったため、洗浄プロセスは検証手順に「不合格」となる(384)。コンピューティングデバイスは、例えば、
図4Bに示されるような、コンピューティングデバイスのユーザインターフェース上に表示のために「不合格」表示を生成してもよい(388)。
【0103】
さらに、満足のいかない洗浄結果の場合に、コンピューティングデバイスは、洗浄プロセスパラメータに関して色データをさらに分析して、洗浄プロセスの結果が満足のいかないものであったことの可能性のある理由を識別してもよい(386)。例えば、色データのうちの特定のものが1つ以上のパラメータ固有のしきい値を満たさないことは、洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上に問題がある可能性を示してもよい。不合格の表示(388)は、洗浄プロセスにおける可能性のある不良の識別、および可能性のある不良に対処するために取られ得る推奨される是正措置を更に含んでもよい。
【0104】
図10は、洗浄プロセスの実行中に1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整し、感知された洗浄プロセスパラメータの不良を補償して、その関連する最適化されたパラメータ値を満たすためにプログラムされた例示的な洗浄機コントローラ400のブロック図である。コントローラ400は、1つ以上のプロセッサ402、1つ以上のユーザインターフェースコンポーネント406、1つ以上の通信インターフェース404、およびデータ記憶媒体408を含む。ユーザインターフェースコンポーネント406は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ、ボタン、キーパッド、またはユーザが洗浄機と対話することを可能にする他のメカニズムを含む、1つ以上のオーディオまたは視覚インジケータおよび/またはタッチベースのインターフェースコンポーネントを含んでもよい。通信インターフェース404は、コントローラ400が有線および/または無線接続を介して他のリモートまたはローカルコンピューティングデバイスと通信することを可能にする。有線および/または無線通信は、WiFiネットワーク、Bluetooth(登録商標)通信、近距離無線通信、および/またはインターネットを含む、任意のタイプのローカルまたはワイドエリアネットワークなどの1つ以上のネットワークを介した通信を含んでもよい。データ記憶媒体408は、洗浄プロセス制御モジュール410、最適化された洗浄プロセスパラメータ記憶412、およびデータ記憶414を含む。洗浄プロセス制御モジュール410は、1つ以上のプロセッサ402によって実行されるときに、1つ以上のプロセッサ402に、洗浄プロセスの動作を制御することと、洗浄プロセス中に受信されたセンサデータを分析して、洗浄プロセスパラメータのうちのいずれかが互いに対して仕様外であるかどうかを決定することと、洗浄プロセスパラメータのうちのいずれかが仕様外であると決定された(例えば、最適化されたパラメータ値を満たさない)場合に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整することと、を行わせるコンピュータ可読命令を含む。
【0105】
洗浄機コントローラ400は、現実世界の洗浄プロセス中に洗浄プロセスパラメータの実際の値を感知する1つ以上のセンサ420からの入力を受信してもよい。センサ420は、例えば、1つ以上の温度センサ、汚水濁度センサ、導電率センサ、pHセンサ、流量センサ、圧力センサ、または洗浄プロセス中または洗浄プロセスに関連付けられた1つ以上の洗浄プロセスパラメータの実際の値を感知することができる任意の他のセンサを含んでもよい。洗浄プロセス制御モジュール410に含まれる指示に従って、感知された洗浄プロセスパラメータは、最適化された洗浄プロセスパラメータ412と比較されてもよい。コントローラ400が、最適化された洗浄プロセスパラメータと任意の(実際の)洗浄プロセスパラメータとの間の差異を感知する場合、洗浄プロセス制御モジュール410は、1つ以上のプロセッサ402によって実行されるときに、コントローラ400に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整させて、洗浄プロセス中に感知された任意の最適化されていない洗浄プロセスパラメータを補正してもよい。このように、自動洗浄機は、任意の最適化されていない洗浄プロセスパラメータを補正するように自己調整して、洗浄結果が満足のいかないものになる可能性を回避するのに役立ち得る。
【0106】
図11は、コンピューティングデバイス(例えば、
図10に示されるような洗浄機コントローラ400)が1つ以上の洗浄プロセスパラメータを自動的に調整して、1つ以上の洗浄プロセスパラメータの不良を補償して、それらのそれぞれのターゲットパラメータ値を満足し得る例示的なプロセス(420)を示すフローチャートである。コンピューティングデバイスは、洗浄プロセスを開始し(422)、洗浄機に関連付けられた1つ以上のセンサから洗浄プロセスパラメータデータを受信する。感知された洗浄プロセスパラメータデータの少なくとも一部は、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を有し、洗浄機がそれらの洗浄プロセスパラメータに対して事前定義された最適化された範囲内にある限り、満足のいく洗浄結果が達成されるべきである。満足のいく洗浄結果を保証するのに役立つために、コンピューティングデバイスは、感知された洗浄プロセスのパラメータ値を、対応する記憶された最適化されたパラメータ値と比較する(426)。感知された洗浄プロセスパラメータのうちのいずれかが仕様外である場合(例えば、それらがターゲットまたはしきい値の範囲内にないか、対応する洗浄プロセスパラメータに対するターゲットまたはしきい値を満たしていない場合)(428の「はい」分岐)、コンピューティングデバイスは、1つ以上の異なる洗浄プロセスパラメータを調整して、最適化されたパラメータ値を満たさなかった洗浄プロセスパラメータを補償してもよい(440)。
【0107】
例えば、どの洗浄プロセスパラメータがその最適化されたパラメータ値を満たさなかったか、および/または洗浄プロセスパラメータがどのようにその最適化されたパラメータ値を満たさなかったか(例えば、感知された値が高すぎる、感知された値が低すぎるなど)に依存して、コンピューティングデバイスは、以下の任意の1つ以上を行ってもよい。洗いサイクル期間を延長または増加させること、洗いサイクル期間を減少させること、すすぎサイクル期間を延長または増加させること、すすぎサイクル時間を減少させること、洗剤濃度を上げること、洗剤濃度を下げること、すすぎ補助剤濃度を上げること、すすぎ補助剤濃度を下げること、洗い水(汚水)温度を上げること、洗い(汚水)温度を下げること、すすぎ水温度を上げること、すすぎ水温度を下げること、流入水温度を上げること、流入水温度を下げること、汚水放出/充填サイクルを開始すること、脱灰サイクルを開始すること、および/または任意の他の洗浄プロセスパラメータ調整を実行すること(442)。次に、洗浄プロセスは、調整された洗浄プロセスパラメータの使用を継続し(444)、洗浄プロセスパラメータのうちの特定のものがそれらのそれぞれの最適化されたパラメータ値を満たさなかったとしても、満足のいく洗浄結果が達成されることを保証するのに役立つ。
【0108】
感知された洗浄プロセスパラメータがそれらのそれぞれのターゲットまたはしきい値範囲内にあるか、またはそれぞれのターゲットまたはしきい値を満たす場合(428の「いいえ」分岐)、コンピューティングデバイスは、現在の洗浄プロセスパラメータ(430)を使用して洗浄プロセスを継続する。洗浄プロセスが完了するまで(434)、プロセスは継続する(432)。
【0109】
図12は、本開示により、1つ以上の検証クーポンに関連付けられた色の読み取り値の分析を使用するコンピューティングシステム環境601のブロック図である。1つ以上の企業602A~602Nは各々、1つ以上の洗浄機604A~604Nおよび1つ以上のコンピューティングデバイス606A~606Nをそれぞれ含む。コンピューティングデバイス606A~606Nは、それぞれ、色センサ608A~608Nによる検証クーポン100A~100Nの色スキャンから取得された色センサ読み取り値を受信してもよい。色の読み取り値は、分析のためにネットワーク640を介してサーバコンピューティングデバイス650に送信されてもよい。
【0110】
サーバコンピューティングデバイス650は、ローカルのコンピューティングデバイス606A~606Nによって収集された1つ以上の洗浄プロセスに関連付けられた色センサ読み取り値をリモートで受信および分析してもよい。この意味で、サーバコンピューティングデバイス650は、それぞれ、コンピューティングデバイス606A~606Nの各々に関連付けられた1つ以上の場所または企業602A~602Nで生じる洗浄プロセスの検証のために、いわゆるクラウドベースのサービスを提供してもよい。
【0111】
サーバコンピューティングデバイス650、ローカルのコンピューティングデバイス606A~606N、およびリモートのコンピューティングデバイス630は、1つ以上のネットワーク640を使用して通信する。ネットワーク640は、例えば、ダイヤルアップ接続、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、無線またはWi-Fiネットワーク、セル電話ネットワーク、衛星通信ネットワーク、Bluetooth(登録商標)、Zigbee、近距離通信(NFC)、および/または任意の他の短距離または長距離電子通信手段のうちの1つ以上を含んでもよい。ネットワーク640内の通信は、有線もしくは無線、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。リモートのコンピューティングデバイス630は、例えば、サーバコンピューティングデバイス、デスクトップコンピューティングデバイス、ラップトップコンピューティングデバイス、タブレットコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン)、パーソナルデジタルアシスタント、ページャ、または任意の他のタイプのコンピューティングデバイスのうちの1つ以上を含んでもよい。
色センサ608A~608Nを使用して、1つ以上の検証クーポン100A~100Nに関連付けられた色センサ読み取り値を捕捉し、色センサ読み取り値を複数のローカルのコンピューティングデバイス606A~606Nのうちの関連する1つに送信してもよい。いくつかの例では、ローカルコンピューティングデバイス606A~606Nは、単一のユーザ、企業、事業体、または場所に関連付けられてもよい。他の例では、ローカルのコンピューティングデバイス606A~606Nのいくつかは、1つの企業、事業体または場所に関連付けられ、他のローカルのコンピューティングデバイス606A~606Nは、別個の、無関係の企業、事業体または場所に関連付けられる。チェーンレストラン環境では、例えば、ローカルのコンピューティングデバイス606A~606Nのいくつかは、チェーンレストランの異なる場所に関連付けられてもよいが、ローカルのコンピューティングデバイス606A~606Nの各々は、同じ親企業または企業事業に関連付けられる。同時に、ローカルのコンピューティングデバイス606A~606Nのうちの他のものは、完全に別個の無関係な場所または事業体、例えば、1つ以上の異なるレストラン、ホテル、医療施設、または洗浄プロセスが本明細書で説明されるような検証クーポンを使用して検証される他の場所/事業体に関連付けられてもよい。
【0112】
サーバコンピューティングデバイス650は、1つ以上のプロセッサ652および1つ以上のデータ記憶媒体658を含む。サーバコンピューティングデバイス650は、1つ以上のユーザインターフェースコンポーネント654および1つ以上の通信インターフェースコンポーネント656を更に含んでもよい。通信インターフェースコンポーネント656は、サーバコンピューティングデバイス650が、ネットワーク640を介して、コンピューティングデバイス606A~606Nおよびリモート/ローカルのコンピューティングデバイス630のうちの1つ以上と通信することを可能にする。
【0113】
記憶媒体658は、洗浄検証ホスティングモジュール660、洗浄検証分析モジュール662、企業/場所データ664、洗浄検証データ668、最適化されたパラメータ決定モジュール670、最適化されたパラメータデータ672、洗いサイクルデータ674、および1つ以上のレポートに対する記憶676を含んでもよい。
【0114】
洗浄検証ホスティングモジュール660は、1つ以上のプロセッサ652上で実行されるときに、プロセッサ652に、コンピューティングデバイス606A~606Nのうちの1つ以上に対する洗浄プロセス検証サービスをホストさせるコンピュータ可読命令を含む。例えば、洗浄検証ホスティングモジュール660は、サーバコンピューティングデバイス650が1つ以上の洗浄プロセス検証手順を実行し(例えば、洗浄プロセスにさらされた検証クーポンの色スキャンから取得された色読み取り値を分析することによって)、結果を記憶し、結果を適切なユーザのコンピューティングデバイス606A~606Nまたはリモートのコンピューティングデバイス630に通信することを可能にする命令を含んでもよい。
【0115】
洗浄検証分析モジュール662は、1つ以上のプロセッサ652上で実行されるときに、プロセッサに、コンピューティングデバイス606A~606Nから受信された色センサ読み取り値を受信および分析させるコンピュータ可読命令を含む。洗浄検証ホスティングモジュール660は、1つ以上のプロセッサ652によって実行されるときに、1つ以上のプロセッサ652に、例えば、洗浄プロセス検証手順の結果に関して、適切なローカルのコンピューティングデバイス606A~606Nのユーザインターフェース上に表示するために1つ以上の通知を生成させるコンピュータ可読命令をさらに含んでもよい。例えば、
図4Bのタッチスクリーンディスプレイ222上の通知216および218は、ユーザコンピューティングデバイス200によってローカルではなく、クラウドベースの洗浄プロセス検証サービスをホストするサーバコンピューティングデバイス650によってリモートで生成されてもよい。
【0116】
企業/場所データ664は、サーバコンピューティングデバイス650が洗浄プロセス検証サービスを提供するための各企業および/または場所に関するデータを含んでもよい。例えば、企業/場所データ664は、企業または場所に関連する企業データ、場所識別情報、場所タイプ(例えば、レストラン、医療施設など)、各場所における洗浄機のタイプおよび識別子、各場所に関連付けられた洗浄機のラック識別子、従業員リストおよび識別情報、各場所もしくは企業に1つ以上のコンピューティングデバイス(例えば、コンピューティングデバイス606A~606Nのうちの1つ以上)を関連付けるデータ、企業および/または場所の洗浄プロセスターゲットおよび許容範囲、および企業、場所および/または各場所での洗浄プロセスに関連する他のデータを含んでもよい。
【0117】
洗浄検証データ668は、コンピューティングデバイス606A~606Nから受信された色センサ読み取り値、およびスキャンのときにユーザによって入力されたデータなどの任意の関連するデータ、色センサ読み取り値に関連付けられた日時スタンプなどを含んでもよい。洗浄検証データ668は、洗浄プロセス検証手順を実行する過程中に、洗浄検証ホスティングモジュール660または洗浄検証分析モジュール662によって生成されたデータをさらに含んでもよい。洗いサイクルデータ674は、監視された場所または企業602A~602Nの各々で存在する洗浄機604A~604Nによって複数の洗いサイクルについて取得または生成されたデータを含んでもよい。各洗いサイクルの洗いサイクルデータは、例えば、場所識別子、ラック識別子、ラックタイプ、洗浄機識別子、日付/時間スタンプ、サイクル時間および長さ、水温度設定、洗浄機設定、化学洗浄製品ディスペンサー設定、分配された化学洗浄製品の時間と量、および洗いサイクルに関連する任意の他のデータを含んでもよい。洗いサイクルデータ674は、さらに、洗いおよび/またはすすぎサイクルの開始および/または停止時間、洗浄および/またはすすぎ水温度、汚水温度、pH、濁度、導電率、洗剤濃度およびすすぎ補助材濃度に関連する情報、または洗浄プロセス中に感知された任意の他の情報を含む任意の感知された洗浄プロセスパラメータデータを含んでもよい。
【0118】
洗浄検証ホスティングモジュール660はまた、サーバコンピューティングデバイス650が、コンピューティングデバイス606A~606Nおよび/またはリモートのコンピューティングデバイス630のうちの1つとの通信および/またはそれによる表示のために洗浄プロセス検証データ668、企業/場所データ664、および/または洗いサイクルデータ674に関する1つ以上のレポートを生成し得るレポート機能を含んでもよい。例えば、
図4Bのタッチスクリーン222上での通知216の作動は、シリアル番号A10456-52の検証クーポンを使用し、不合格を受信した、2018年8月7日に実行された洗浄プロセスに関するより詳細なレポートが、タッチスクリーン222上での表示のためにサーバコンピューティングデバイス650によって生成されてもよい。
【0119】
以下は、検証クーポンシリアル番号A10456-52に対応する洗浄プロセスに関する例示的な詳細なレポートであり、例示的な洗浄プロセスの検証データと関連する例示的な洗いサイクルデータが含まれる。
【表2】
【表3】
【0120】
この例では、洗いサイクルおよび殺菌すすぎサイクルの両方の水温度が低すぎた(洗浄サイクルに対する洗い水温度が、128°Fであり、ターゲット水温度が、最低155°Fであり、洗浄サイクルに対する殺菌すすぎ水温度が、145°Fであり、ターゲット殺菌すすぎ水温度が、最低180°Fであった)。したがって、洗浄サイクルが検証手順に合格しなかった理由は、洗いサイクルおよび殺菌すすぎ水温度が低すぎたためであってもよい。詳細レポートの最後の列は、不良に対する可能性のある理由/原因、および/または不良に対処する方法を含む。
【0121】
別の例として、1つ以上のリモートコンピューティングデバイス630は、1つ以上の特定の洗浄プロセスに対応するデータ、または1つ以上の特定の場所、洗浄機、日付、時間、従業員、洗浄スコアなどにおいて洗浄プロセスに関するデータを含むレポートを要求してもよい。データは、傾向を識別し、改善のための領域を識別し、そうでなければ、洗浄プロセスの有効性を補償する責任者が洗浄プロセスにおける問題を識別し、対処するために使用されてもよい。
【0122】
レポートは、1つ以上の洗浄プロセス/サイクルの情報を含んでもよく、各洗浄プロセスに対するデータは、洗浄プロセスの日時、洗浄機の一意の識別、洗浄プロセスおよび/または洗浄検証手順を実行している人の一意の識別、洗浄プロセス中に洗浄された物品のタイプ、洗浄プロセス中に使用されたラックまたはトレイのタイプ、洗浄プロセス中に洗浄されている物品のタイプ、洗浄プロセスの各サイクル中に分配された化学製品のタイプおよび量、洗浄プロセスの各サイクル中に分配された水の体積、洗浄プロセスの「合格」または「不合格」の表示、洗浄プロセス検証クーポンの画像、洗浄プロセスまたは洗浄プロセス検証手順に関連する他の情報などの情報を含んでもよい。レポートは、さらに、試験インジケータがどれだけ除去されたか、および/または試験インジケータがどれだけ残っているかに関する情報を含んでもよい。レポートは、検証手順に対応する決定された色データに関する情報を更に含んでもよい。レポートは、なぜ洗浄プロセスが不合格だったかの可能性ある理由(例えば、ハードウェア関連の不良、化学物質関連の不良、または可能性のあるユーザエラー)、および/または不良に対処するための推奨される是正についての情報を更に含んでもよい。レポートはまた、場所、事業体/企業、企業の洗浄検証ターゲットと許容範囲、場所、地域、機械のタイプ、日付/時間、従業員、および/または洗浄化学物質のタイプによる洗浄スコア、エネルギーコスト、化学物質のコスト、および/またはシステムによって収集または生成されたか、またはユーザによって要求された任意の他の洗浄プロセスデータについての情報を含んでもよい。
【0123】
洗浄検証ホスティングモジュール660および洗浄検証分析モジュール662は、プロセッサ652によって実行されるときに、プロセッサ652に、検証クーポン100A~100Nに関連付けられた色データを受信させるコンピュータ可読命令を含む。洗浄検証ホスティングモジュール660は、1つ以上のプロセッサ652上で実行されるときに、プロセッサ652に、洗浄プロセス検証サービスを提供させ、そうすることで、複数の洗浄プロセス検証手順を実行させるコンピュータ可読命令を含む。いくつかの例では、洗浄検証ホスティングモジュール660は、1つ以上のプロセッサ652上で実行されて、
図6に示されるような例示的なプロセス(250)と同様のプロセスを実行するか、
図9に示されるような例示的なプロセス(370)と同様のプロセスを実行するか、または
図11に示されるような例示的なプロセス(420)と同様のプロセスを実行するように構成されているコンピュータ可読命令を含む。
【0124】
例えば、サーバコンピューティングデバイス650は、ホスティングモジュール660を実行して、サーバコンピューティングデバイス650と1つ以上のユーザコンピューティングデバイス606A~606Nとの間の通信を管理し、ユーザコンピューティングデバイス606A~606Nとサーバコンピューティングデバイス300との間の洗浄プロセス検証手順を実行してもよい。例えば、サーバコンピューティングデバイス650は、コンピューティングデバイス606A~606Nのうちの1つ以上から、洗浄プロセス検証手順の要求および関連する色データを受信してもよい(371)。各コンピューティングデバイス606A~606Nからの色データは、検証クーポンの検証領域に関連付けられた色センサ読み取り値を含んでもよい。サーバコンピューティングデバイス650は、例えば、洗浄検証分析モジュール662を使用して、色センサ読み取り値を分析してもよい。分析モジュール662は、受信された色センサ読み取り値に基づいて色データを生成してもよい(374)。分析モジュール662は、例えば、色データを1つ以上のしきい値と比較する(376、378)ことによって色データを更に分析し、色データの分析に基づいて洗浄プロセスの有効性を決定または検証してもよい。
【0125】
分析が、色データが1つ以上のしきい値を満たすことを示す場合(378)、洗浄プロセスの有効性が満足のいくように検証され得る(380)。サーバコンピューティングデバイスは、ユーザコンピューティングデバイス606A~606Nのうちの関連する1つによる表示のためにパス表示を生成および記憶および/または送信してもよい。代替的に、分析が、色データが1つ以上のしきい値を満たさないことを示す場合、洗浄プロセスの結果は満足のいかないものである(384)。サーバコンピューティングデバイスは、可能性のある不良、および可能性のある不良に対処するために取られ得る推奨される是正措置をさらに識別してもよい(386)。サーバコンピューティングデバイス650は、ユーザコンピューティングデバイス606A~606Nのうちの関連する1つによる表示のための不合格表示を生成および送信してもよい(388)。
【0126】
本明細書に提示される例は、医療または食品準備/処理用途のための自動洗浄機に関して説明されているが、本明細書で説明される洗浄プロセス検証技術は、様々な他の用途に適用され得ると理解されたい。そのような用途は、例えば、洗濯用途、農業用途、ホスピタリティ用途、および/または物品の洗浄、消毒、または殺菌が有用であり得る任意の他の用途を含んでもよい。
【0127】
1つ以上の例では、本明細書で説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体に記憶または送信され、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行されてもよい。コンピュータ可読媒体は、データ記憶媒体などの有形媒体に対応するコンピュータ可読記憶媒体、または、例えば、通信プロトコルに従って、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体を含んでもよい。このように、コンピュータ可読媒体は、一般に、(1)非一時的である有形のコンピュータ可読記憶媒体、または(2)信号もしくは搬送波などの通信媒体に対応し得る。データ記憶媒体は、本開示に記載した技術の実装のための命令、コード、および/またはデータ構造を取り出すために1つ以上のコンピュータまたは1つ以上のプロセッサによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体を含み得る。
【0128】
限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、または他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気ストレージデバイス、フラッシュメモリ、または命令もしくはデータ構造の形で所望のプログラムコードを記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることができる他の任意の媒体で構成され得る。また、接続はいずれも、厳密には、コンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えば、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレステクノロジを使用して、ウェブサイト、サーバ、またはその他のリモートソースから命令が送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、マイクロ波などの無線技術が媒体の定義に含まれる。しかしながら、コンピュータ可読記憶媒体およびデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、または他の一時的な媒体を含まず、代わりに、非一時的な有形の記憶媒体を対象としていることを理解されたい。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびBlu-ray(登録商標)ディスクを含み、ディスク(disk)は、通常データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを使用して光学的にデータを再生する。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含める必要がある。
【0129】
命令は、1つ以上のプロセッサ、例えば、1つ以上のデジタルシグナルプロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、または他の同等の集積または離散論理回路などによって実行され得る。したがって、本明細書で使用される「プロセッサ」という用語は、前述の構造または説明した技術の実装に好適な任意の他の構造を指すことがある。追加的に、いくつかの例では、説明した機能性は、専用のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュール内で提供され得る。また、これらの技術は、1つ以上の回路または論理要素に完全に実装され得る。
【0130】
本開示の技術は、無線ハンドセット、集積回路(IC)、またはICのセット(例えば、チップセット)を含む、多種多様なデバイスまたは装置で実装されてもよい。開示された技術を実施するように構成されているデバイスの機能的態様を強調するために、本開示では様々な構成要素、モジュール、またはユニットが説明されているが、必ずしも異なるハードウェアユニットによる実現を必要としない。むしろ、上述したように、様々なユニットは、ハードウェアユニットに組み合わされるか、あるいは好適なソフトウェアおよび/またはファームウェアと組み合わせて、上述した1つ以上のプロセッサを含む相互運用ハードウェアユニットの集合によって提供され得る。
【0131】
例に応じて、本明細書で説明された方法のいずれかのうちの特定の行為またはイベントは、異なる順序で行うことができ、追加、併合、または完全に除外され得る(例えば、説明されたすべての行為またはイベントが方法の実施に必要であるわけではない)。さらに、特定の例では、行為またはイベントは、例えば、順次ではなく、マルチスレッド処理、割り込み処理、または複数のプロセッサを介して同時に実行され得る。
【0132】
いくつかの例では、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的な媒体を含み得る。「非一時的」という用語は、記憶媒体が搬送波または伝搬信号で具体化されていないことを示し得る。特定の例では、非一時的な記憶媒体は、時間の経過とともに変化することができるデータを(例えば、RAMまたはキャッシュで)記憶してもよい。
【実施例】
【0133】
実施例1。洗浄プロセスの有効性を、洗浄プロセスにさらされた検証クーポンからの色データに基づいて決定するシステムであって、色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、システム。
【0134】
実施例2。洗浄プロセスの有効性を、洗浄プロセスにさらされた検証クーポンからの色データに基づいて決定するための方法であって、色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【0135】
実施例3。洗浄プロセスの有効性を、複数の実験的洗浄プロセスにさらされた複数の検証クーポンからの色データに基づいて決定するようにコンピュータシステムを訓練する方法であって、色データは、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、方法。
【0136】
実施例4。洗浄プロセスの実行中に1つ以上の洗浄プロセスパラメータを受信し、感知値のうちの1つ以上の検出値が、それぞれの最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないかどうかを決定し、洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整して、後の洗浄プロセスの実行中に満足のいく洗浄結果を保証する、自動洗浄機。
【0137】
実施例5。自動洗浄機であって、少なくとも1つのプロセッサと、洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する情報を感知する少なくとも1つのセンサと、記憶デバイスであって、洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する感知された情報を受信することと、感知された情報に基づいて、洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないかどうかを決定することと、洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行うように、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、記憶デバイスと、を備える、自動洗浄機。
【0138】
実施例6。洗浄プロセスの実行中に感知される1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、洗いサイクル期間、すすぎサイクル期間、洗剤濃度、洗い水温度、およびすすぎ水温度を含む、実施例5のシステム。
【0139】
実施例7。洗浄プロセスの実行中に感知される1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、すすぎ補助剤濃度または流入水温度を含む、実施例5のシステム。
【0140】
実施例8。1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、洗い水温度を含み、調整された洗浄機設定が、洗いサイクル期間を含む、実施例5のシステム。
【0141】
実施例9。1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、洗剤濃度を含み、調整された洗浄機設定が、洗いサイクル期間を含む、実施例5のシステム。
【0142】
実施例10。1つ以上の洗浄プロセスパラメータが、洗い水温度を含み、調整された洗浄機設定が、洗剤濃度を含む、実施例5のシステム。
【0143】
実施例11。記憶デバイスが、汚水放出/充填サイクルを開始することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令をさらに含む、実施例5のシステム。
【0144】
実施例12。記憶デバイスが、脱灰サイクルを開始することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令をさらに含む、実施例5のシステム。
【0145】
実施例13。記憶デバイスが、洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータ値のうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさなかったことを示す通知を生成することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令をさらに含む、実施例5の自動洗浄機。
【0146】
実施例14。記憶デバイスが、1つ以上の洗浄プロセスパラメータの不良に対処して、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たすために取られ得る1つ以上の是正措置を含む通知を生成することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令をさらに含む、実施例13の自動洗浄機。
【0147】
実施例15。記憶デバイスが、洗浄プロセスの実行中に、調整された洗浄プロセスパラメータを適用することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令をさらに含む、実施例5の自動洗浄機。
【0148】
実施例16。記憶デバイスが、後の洗浄プロセスの実行中に、調整された洗浄プロセスパラメータを適用することを行うように少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令をさらに含む、実施例5の自動洗浄機。
【0149】
実施例17。命令を記憶する不揮発性コンピュータ可読記憶媒体であって、命令が、実行されるときに、1つ以上のプロセッサに、洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する感知された情報を受信することと、感知された情報に基づいて、洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないことを決定することと、洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行わせる、不揮発性コンピュータ可読記憶媒体。
【0150】
実施例18。システムであって、自動洗浄機を備え、自動洗浄機が、少なくとも1つのプロセッサと、洗浄機の洗いチャンバにおける洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する情報を感知する少なくとも1つのセンサと、記憶デバイスであって、洗浄プロセスの実行中に、1つ以上の洗浄プロセスパラメータに関する感知された情報を受信することと、感知された情報に基づいて、洗浄プロセスの実行中に感知された洗浄プロセスパラメータのうちの1つ以上が、対応する最適化された洗浄プロセスパラメータ値を満たさないことを決定することと、洗浄プロセスパラメータのうちの異なるものに関連付けられた洗浄機設定を調整することと、を行うように、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、記憶デバイスと、を含む、システム。
【0151】
実施例19。コンピューティングデバイスを更に備え、コンピューティングデバイスが、少なくとも1つのプロセッサと、記憶デバイスであって、洗浄プロセスにさらされた検証クーポンから色データを取得することであって、色データが、赤緑比、青緑比、赤青比、または色比率値のうちの少なくとも1つを含む、取得することと、色データに基づいて、洗浄プロセスの有効性を決定することと、を行うように、コンピューティングデバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を含む、記憶デバイスと、を含む、実施例18のシステム。
【0152】
実施例20。特徴的な汚れが食品由来の汚れを含む、実施例19のシステム。
【0153】
実施例21。特徴的な汚れが有機質汚れを含む、実施例19のシステム。
【0154】
様々な実施例を記載した。これらおよび他の実施例は、以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
【国際調査報告】