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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-09
(54)【発明の名称】一体式耐圧凝縮ボイラー
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/20 20220101AFI20230202BHJP
   F24H 1/44 20220101ALI20230202BHJP
   F24H 9/00 20220101ALI20230202BHJP
   F24H 8/00 20220101ALN20230202BHJP
【FI】
F24H1/20 L
F24H1/44 A
F24H9/00 A
F24H8/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022540982
(86)(22)【出願日】2021-08-13
(85)【翻訳文提出日】2022-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2021112442
(87)【国際公開番号】W WO2022160663
(87)【国際公開日】2022-08-04
(31)【優先権主張番号】202110809174.2
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522264157
【氏名又は名称】廊坊勁華鍋炉有限公司
【氏名又は名称原語表記】LANGFANG JINHUA BOILER CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】South of Haihe Bridge,Shigezhuang Town,Wen’an County Langfang,Hebei 065800,China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】叶国領
(72)【発明者】
【氏名】張希軍
(72)【発明者】
【氏名】叶輝
(72)【発明者】
【氏名】叶青
(72)【発明者】
【氏名】張兵
(72)【発明者】
【氏名】趙欣
(72)【発明者】
【氏名】王国磊
(72)【発明者】
【氏名】姚衛東
(72)【発明者】
【氏名】武建中
(72)【発明者】
【氏名】武怡旻
(72)【発明者】
【氏名】杜亮
【テーマコード(参考)】
3L034
3L036
3L122
【Fターム(参考)】
3L034BA23
3L036AA03
3L122AA02
3L122AA34
3L122AB30
3L122AB66
3L122GA01
(57)【要約】
本発明は、一体式耐圧凝縮ボイラーに関し、ボイラー技術分野に関し、耐圧筐体と、前記耐圧筐体内に設けられた熱交換炉釜と、前記熱交換炉釜と連通する燃焼室と、前記熱交換炉釜内に固定された冷却管群とを含み、耐圧筐体には前記熱交換炉釜と連通する煙排出管、熱交換媒体入口及び熱交換媒体出口が設けられ、熱交換媒体は前記耐圧筐体内及び冷却管群内に下から上へ流通し、炉釜内に上から下への煙道ガスと向流熱交換し、前記熱交換炉釜は多段の円筒状の熱交換室を含み、隣接する熱交換室は転換煙道を介して連通し、ここで、多段熱交換室同士は高温煙道ガスが中央部から周囲に拡散し、さらに周囲から中央部に集まる拡散形態で上から下へ順次繰り返して設けられ、耐圧筐体、熱交換炉釜、燃焼室及び冷却管群の組み合わせにより、熱交換効率を向上させることができ、構造が簡単で、製造、取り付け及び利用のコストが低い。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐圧筐体(10)と、前記耐圧筐体(10)内に設けられた熱交換炉釜(20)と、前記熱交換炉釜(20)と連通する燃焼室(30)と、前記熱交換炉釜(20)内に固定された冷却管群とを含み、
前記耐圧筐体(10)には前記熱交換炉釜(20)と連通する煙排出管(32)、熱交換媒体入口(11)及び熱交換媒体出口(12)が設けられ、熱交換媒体は前記耐圧筐体(10)内及び冷却管群内に下から上へ流通し、前記熱交換炉釜(20)内に上から下へ流れる高温煙道ガスと向流熱交換し、
前記熱交換炉釜(20)は多段の円筒状の熱交換室を含み、隣接する前記熱交換室は転換煙道を介して連通し、ここで、多段の前記熱交換室同士は高温煙道ガスが中央部から周囲に拡散し、さらに周囲から中央部に集まる拡散形態で上から下へ順次繰り返して設けられる、
ことを特徴とする一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項2】
多段の前記熱交換室のうち、前記燃焼室(30)と連通するのは第1の熱交換室(21)であり、前記第1の熱交換室(21)と連通するのは第2の熱交換室(22)であり、
前記第1の熱交換室(21)の上端面の中央部に第1の煙吸込口(212)が設けられ、前記第1の熱交換室(21)の下端面に第1の煙排出口(213)が周壁に沿って設けられ、第2の熱交換室(22)の上端面に前記第1の煙排出口(213)に対応する第2の煙吸込口が設けられ、第2の熱交換室(22)の下端面の中央部に第2の煙排出口(222)が設けられ、前記第2の煙排出口(222)は第3の熱交換室(23)と連通し又は前記耐圧筐体(10)に設けられた煙排出管(32)と連通するために用いられ、
ここで、高温煙道ガスは前記第1の熱交換室(21)に中央部から入って周囲に放射し、高温煙道ガスは前記第2の熱交換室(22)に周囲から入って中央部の前記第2の煙排出口(222)に集まり、対応する冷却管群に対する横方向フラッシングを形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項3】
前記熱交換炉釜(20)に4段の熱交換室が設けられ、前記第2の熱交換室(22)に第3の熱交換室(23)が接続され、前記第3の熱交換室(23)に第4の熱交換室(24)が接続され、前記第3の熱交換室(23)の上端面の中央部に第2の煙排出口(222)に合わせる第3の煙吸込口が設けられ、前記第3の熱交換室(23)の下端面に第3の煙排出口(232)が周壁に沿って設けられ、前記第4の熱交換室(24)の上端面に前記第3の煙排出口(232)に対応する第4の煙吸込口(243)が設けられ、前記第4の熱交換室(24)の側壁に前記煙排出管(32)と連通する第4の煙排出口(242)が設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項4】
各前記熱交換室内の前記冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って周方向に配列される、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項5】
前記冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って周方向に2~4周配列される、
ことを特徴とする請求項4に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項6】
各前記熱交換室の中央部に設けられた煙吸込口又は煙排出口は円形であり、各前記熱交換室の周壁に沿って設けられた煙吸込口又は煙排出口は円弧状であり、又は、各前記熱交換室の周壁に沿って設けられた煙吸込口又は煙排出口は複数の円形の開口ユニットを含み、複数の前記開口ユニットは前記熱交換室の周壁に沿って円弧状に配列される、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項7】
最終段の前記熱交換室の煙吸込口は円弧状であり、又は複数の円弧状に配列された前記開口ユニットを含む場合、最終段の前記熱交換室の煙吸込口の形状又は複数の前記開口ユニットの配列軌跡は半円弧又は劣弧状であり、前記煙排出管(32)は最終段の前記熱交換室の煙吸込口から離れて設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項8】
前記耐圧筐体(10)と前記熱交換炉釜(20)との間に1つ以上の仕切り板(13)が前記熱交換炉釜(20)を回って設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項9】
各段の前記熱交換室に1つの前記仕切り板(13)が対応して設けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項10】
煙道ガスが拡散する方向に沿って、各段の前記熱交換室の高さが順次減少する、
ことを特徴とする請求項4に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2021年07月16日に提出された、出願番号「CN202110809174.2」の中国特許の優先権を主張する。先行出願の開示内容のすべては参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ボイラー技術分野に関し、特に一体式耐圧凝縮ボイラーに関する。
【背景技術】
【0003】
凝縮ボイラーは高温煙道ガス中の顕熱と蒸気凝結により放出された潜熱を吸収することで、ボイラー熱効率を向上させるという目的を達成し、その最大熱効率は109%に達することができ、一般的なガス炉の熱効率よりも15~17%高い。一方、凝縮ボイラーの排煙温度が大幅に低下し、煙道ガス中の窒素酸化物(NOx)の排出量が非常に少ない。
【0004】
凝縮ボイラーは、高効率で省エネルギーであるため、高い利用価値を有する。しかしながら、従来の耐圧凝縮ボイラーは熱交換効率が低く、排煙温度が高く、大部分の耐圧凝縮ボイラーは炉体の外側に付帯凝縮熱交換機器が別に設けられるので、耐圧凝縮ボイラーの全体構造が非常に複雑であり、製造、取り付け及び利用のコストが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は一体式耐圧凝縮ボイラーを提供し、それは向流熱交換、煙道ガス側熱交換の補強及び熱伝達係数の補強の原理に基づき、耐圧動作に適する凝縮ボイラーを開発し、その熱効率を100%以上に向上させ、耐圧凝縮ボイラーの製造、取り付け及び利用のコストを大幅に低減させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は一体式耐圧凝縮ボイラーを提供し、それは耐圧筐体と、耐圧筐体内に設けられた熱交換炉釜と、熱交換炉釜と連通する燃焼室と、熱交換炉釜内に固定された冷却管群とを含み、
耐圧筐体には熱交換炉釜と連通する煙排出管、熱交換媒体入口及び熱交換媒体出口が設けられ、熱交換媒体は耐圧筐体内及び冷却管群内を下から上へ流通し、熱交換炉釜内を上から下へ流れる高温煙道ガスと向流熱交換し、
熱交換炉釜は多段の円筒状の熱交換室を含み、隣接する前記熱交換室は転換煙道を介して連通し、ここで、多段の前記熱交換室同士は高温煙道ガスが中央部から周囲に拡散し、さらに周囲から中央部に集まる拡散形態で上から下へ順次繰り返して設けられる。
【0007】
本解決手段において、高温煙道ガスは上から下へまず中央部から周囲に拡散し、続いて周囲から中央部に集まる拡散形態により、下から上への熱交換媒体と向流熱交換を形成し、下部の低温の熱交換媒体により煙道ガスの排出温度が低くなり、上部の高温の煙道ガスにより排出された熱交換媒体の温度が高くなり、耐圧筐体と円筒構造の熱交換炉釜が使用されることで、耐圧動作に適し、本発明の実施例における一体式耐圧凝縮ボイラーから排出された熱交換媒体(通常は水を用いる)は、高温、低温の湯であってもよく、蒸気であってもよい。特に、各段の熱交換室はいずれも相対的に独立した熱交換チャンバーを有し、高温煙道ガスは各段の熱交換室内を強制的に流通させられ、熱交換効率を向上させ、また、熱交換室は円筒状となり、ボイラーの耐圧動作を達成することができる。従来技術において炉体の外側に付帯凝縮熱交換機器を別に設ける必要があることに比べ、本発明の実施例は一体式耐圧凝縮ボイラーを用いることにより、「工業ボイラーのエネルギー効率規制値及びエネルギー効率等級(GB24500-2020)」における凝縮ボイラーに対するエネルギー効率等級1の要件を達成することができるだけでなく、さらに炉体の外側に付帯凝縮熱交換機器を別に設ける必要がなく、構造が簡単で、製造、取り付け及び利用のコストが低い。本解決手段にて提供される熱交換炉釜は、熱交換効率が高いため、炉体の外側に付帯凝縮熱交換機器を別に設ける必要がなく、「一体式」とは本解決手段にて提供される耐圧凝縮ボイラーが全体として直接使用すればよく、従来技術のようにする必要がなく、従来技術はボイラー全体を製造し、取り付ける必要があるだけでなく、さらに付帯凝縮熱交換機器を製造し、取り付ける必要があり、従来技術に比べ、本解決手段にて提供される一体式耐圧凝縮ボイラーはより高い普及と利用の価値を有する。
【0008】
可能な一実現形態において、燃焼室と連通するのは第1の熱交換室であり、第1の熱交換室と連通するのは第2の熱交換室であり、第1の熱交換室の上端面の中央部に第1の煙吸込口が設けられ、下端面に第1の煙排出口が周壁に沿って設けられ、第2の熱交換室の上端面に第1の煙排出口に対応する第2の煙吸込口が設けられ、下端面の中央部に第2の煙排出口が設けられ、第2の煙排出口は第3の熱交換室と連通し又は耐圧筐体に設けられた煙排出管と連通するために用いられ、ここで、高温煙道ガスは第1の熱交換室に中央部から入って周囲に放射し、第2の熱交換室に周囲から入って中央部の第2の煙排出口に集まり、対応する冷却管群に対する横方向フラッシングを形成する。
【0009】
上記解決手段において、高温煙道ガスは中央部の第1の煙吸込口から第1の熱交換室に入り、周囲に拡散すると第1の煙排出口から第2の熱交換室に入り、高温煙道ガスはエッジ位置に設けられた第2の煙吸込口から第2の熱交換室に入り、中央部の第2の煙排出口に集まり、上記形態により、高温煙道ガスによる冷却管群に対する横方向フラッシングを形成させることで、各熱交換室内の冷却管群と十分に熱交換することができ、同様の原理は、第3の熱交換室又は他の熱交換室に適用する。
【0010】
いくつかの実施例において、熱交換炉釜には4段の熱交換室を設けることができ、そのうち第3の熱交換室の上端面の中央部に第2の煙排出口に合わせる第3の煙吸込口が設けられ、下端面に第3の煙排出口が周壁に沿って設けられ、第4の熱交換室の上端面に第3の煙排出口に対応する第4の煙吸込口が設けられ、側壁に煙排出管と連通する第4の煙排出口が設けられる。本発明において熱交換室の数が限定されず、熱交換炉釜は中央部から周囲に拡散し、さらに周囲から中央部に集まるという設計原則に従って5段又はそれ以上の熱交換室を設けることもできる。
【0011】
可能な一実現形態において、各熱交換室内の冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って周方向に配列される。
【0012】
例示的に、冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って周方向に2~4周配列される。当然ながら、冷却管群は5周又はそれ以上に設けられてもよく、本願においてこれについて限定しない。
【0013】
可能な一実現形態において、各熱交換室の中央部に設けられた煙吸込口又は煙排出口は円形であり、各熱交換室の周壁に沿って設けられた煙吸込口又は煙排出口は円弧状であり、又は、各熱交換室の周壁に沿って設けられた煙吸込口又は煙排出口は複数の円形の開口ユニットを含み、複数の前記開口ユニットは熱交換室の周壁に沿って円弧状に配列される。
【0014】
ここで、最終段の熱交換室の煙吸込口は円弧状であり、又は円弧状に配列された複数の前記開口ユニットを含む場合、前記最終段の熱交換室の煙吸込口の形状又は複数の前記開口ユニットの配列軌跡は半円弧又は劣弧状であり、煙排出管は前記最終段の熱交換室の煙吸込口から離れて設けられる。
【0015】
可能な一実現形態において、耐圧筐体と熱交換炉釜との間に1つ以上の仕切り板が熱交換炉釜を回って設けられる。仕切り板の配置は熱交換媒体が抵抗力の原因で冷却管群を流れなく又は少量流れることを防止することができ、一方で熱すぎる熱交換媒体が下部の低温熱交換媒体領域に逆流し、底部熱交換媒体の温度の上昇を引き起こし、さらに煙排出管の排煙温度の上昇を引き起こすことを防止することができる。
【0016】
いくつかの実施例において、各段の熱交換室に1つの仕切り板が対応して設けられる。このように各段の熱交換室内及び熱交換室外のいずれと熱交換媒体との十分な接触を保証することができるだけでなく、さらに比較的低い温度の熱交換媒体領域への比較的高い温度の熱交換媒体の逆流を防止することができる。
【0017】
いくつかの実施例において、煙道ガスが拡散する方向に沿って、各段の熱交換室の高さが順次減少する。
【発明の効果】
【0018】
本発明にて提供される一体式耐圧凝縮ボイラーは、従来技術に比べ、耐圧筐体、熱交換炉釜、燃焼室及び冷却管群の組み合わせにより、熱交換効率を向上させることができ、構造が簡単で、製造、取り付け及び利用のコストが低い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明の実施例に係る一体式耐圧凝縮ボイラーの外観構造概略図である。
図2図2は、図1の断面構造概略図である。
図3図3は、本発明の実施例における熱交換炉釜の分解構造の概略図1である。
図4図4は、本発明の実施例における熱交換炉釜の分解構造の概略図2である、
図5図5は、本発明の実施例に係る熱交換炉釜における熱交換室の周壁に沿って設けられた煙吸込口又は煙排出口が複数の円形の開口ユニットで構成され、複数の開口ユニットが熱交換室の周壁に沿って円弧状に配列された概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明が解決しようとする技術的問題、技術的解決手段及び有益な効果をより明確にするために、以下、図面及び実施例と結び付けて、本発明をさらに詳細に説明する。理解すべきものとして、ここで記述した具体的な実施例は本発明を説明するためのみに用いられ、本発明を限定するものではない。
【0021】
耐圧凝縮ボイラーと常圧凝縮ボイラーはいずれもボイラー製品の一種である。常圧ボイラーの定作動圧力のゲージ圧力は0であり、その出口における媒体温度は90℃を超えない。耐圧ボイラーの作動圧力は≧0.1MPaであり、その出口における媒体温度は100℃よりも高くてもよく、また、耐圧ボイラーは水温の高低調整を行うことができ、耐圧ボイラーは高温、低温の湯を提供することができるだけでなく、さらに高温蒸気を提供することができ、また、耐圧ボイラーはさらに圧力下作動の環境に直接用いることができる。したがって、耐圧ボイラーはより広い適用範囲を有する。
【0022】
出願人は、方形の熱交換炉釜が煙道ガスバッフル板により少なくとも1段の旋回構造を有する連続煙道ガス通路に仕切られる常圧凝縮ボイラーを開発したことがあるが、この構造は、耐圧ボイラーに適用することができない。したがって、本発明の実施例は一体式耐圧凝縮ボイラーを提供し、当該一体式耐圧凝縮ボイラーはより広く適用することができる。
【0023】
以下、図面及び具体的な実施形態を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
【0024】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施例の耐圧凝縮ボイラーは耐圧筐体10と、耐圧筐体10内に設けられた熱交換炉釜20と、熱交換炉釜20と連通する燃焼室30と、熱交換炉釜20内に固定された冷却管群とを含む。図1に示すように、耐圧筐体10はほぼ円筒状であり、上下両端が一体構造の楕円状ヘッドである。耐圧筐体10の上部に燃焼室30に接続される燃焼器継手31が設けられ、耐圧筐体10の下部に熱交換炉釜20と連通する煙排出管32が設けられる。なお、燃焼器継手31という用語は広義に理解すべきであり、燃焼器継手31は燃焼室30と外部部品との接続構造であり、当業者が創造的な労働をせず得た燃焼室30と外部部品との接続構造は、いずれも本願に開示されたものと見なすべきである。
【0025】
燃焼室30の閉鎖端は円滑な先端であり、燃焼室30の他端は開口端であり、当該開口端は燃焼器継手31と連通し、円滑に遷移接続している。予混合後の可燃性ガスは燃焼室30内で十分に燃焼し、高温煙道ガスは熱交換炉釜20を介して上から下へ煙排出管32に拡散する。また、耐圧筐体10の下部に熱交換媒体と連通する熱交換媒体入口11がさらに設けられ、耐圧筐体10の上部に熱交換媒体出口12が設けられる。温度が低い熱交換媒体は熱交換媒体入口11から入り、続いて耐圧筐体10内及び冷却管群内を下から上へ流通し、熱交換媒体が下から上へ流れる過程において熱交換炉釜20内の高温煙道ガスと向流熱交換を行い、多段の熱交換室同士は高温煙道ガスが中央部から周囲に拡散し、さらに周囲から中央部に集まる拡散形態で上から下へ順次繰り返して設けられる。
【0026】
本実施例において、熱交換炉釜20は多段の円筒状の熱交換室を含み、隣接する熱交換室は転換煙道を介して連通し、煙道ガスが拡散する最終段では、熱交換室は煙排出管32と連通する。円筒状の熱交換室は耐圧に適し、熱交換室と耐圧筐体10との間には熱交換媒体の流通に適する熱交換空間が形成される。各段の熱交換室は相対的に独立した熱交換チャンバーを有し、隣接する熱交換チャンバーは転換煙道を介して連通して連続煙道となることで、煙道ガスの復路を増加させ、十分な熱交換に役立ち、熱交換媒体の出口温度を向上させ、煙道ガスの出口温度を低下させ、それにより熱効率を向上させる。
【0027】
上記解決手段において、多段の熱交換室が設けられ、例えば2段の熱交換室又は3段の熱交換室又は4段の熱交換室が設けられ、2段の熱交換室が設けられることを例として説明すれば、第1段の熱交換室の煙吸込口は第1段の熱交換室の上端面の中央部に位置し、第1段の熱交換室の煙排出口は第1段の熱交換室の下端面に位置し、且つ第1段の熱交換室の周壁に沿って設けられ、したがって、高温煙道ガスは第1段の熱交換室内に中央部から入り、続いて周囲に拡散し、第2段の熱交換室の煙吸込口は第2段の熱交換室の上端面に位置し、第1段の熱交換室の煙排出口の形状及び位置に合わせ、第2段の熱交換室の煙排出口は第2段の熱交換室の下端面の中央部に位置し、煙排出管32と連通し、したがって、高温煙道ガスは第2段の熱交換室内に周囲から入り、続いて中央部に集まる。
【0028】
以上をまとめると、多段の熱交換室同士は高温煙道ガスが中央部から周囲に拡散し、さらに周囲から中央部に集まる形態で設けられ、煙道ガスは各段の熱交換室内で冷却管群を十分にフラッシングし、効果的な熱交換を達成し、熱交換室内の煙道ガス温度は上から下へ、段階的に低下し、最終段の熱交換室の煙道ガス温度は最終段の熱交換室の上方にある各熱交換室内の煙道ガス温度よりも低い。
【0029】
ここで、各段の熱交換室の煙吸込口又は煙排出口は対応する熱交換室上において円滑な遷移構造となり、対応する煙吸込口と煙排出口と連通する転換煙道の側壁も円滑な遷移構造となる。各段の熱交換室は筒状の側壁と、側壁に密閉接続された上管板及び下管板(番号が付けられない)とを含み、上管板に煙吸込口が開設され、下管板に煙排出口が設けられ、上管板及び下管板はさらに溶接などの形態で冷却管群の両端を固定する。冷却管群は熱交換室内に立設され、冷却管群の管孔は耐圧筐体10の内部空間と連通し、熱交換炉釜20の内部空間と連通しない。熱交換媒体(通常は水を用いる)は冷却管群に流れ込んで熱交換室の高温煙道ガスと熱交換し、続いて熱交換媒体は冷却管群から排出されて耐圧筐体10内の熱交換媒体と混合する。煙吸込口と煙排出口は円滑な遷移構造を用い、例えば円形(図3に示す第1の煙吸込口212)、円弧状(図4に示す第1の煙排出口213)が挙げられ、円滑な遷移構造は耐圧に適する。転換煙道の横断面は対応する煙吸込口又は煙排出口の形状に合わせ、耐圧に適する。
【0030】
耐圧凝縮ボイラーの熱交換効率を向上させるために、耐圧筐体10内に1つ以上の仕切り板13が設けられ、図2を参照すると、仕切り板13は熱交換炉釜20を回って設けられ、耐圧筐体10と熱交換炉釜20との間に位置する。最終段の熱交換室の上方に1つの仕切り板13を設けることはでき、高い温度の熱交換媒体の逆流を防止することに目的があり、高い温度の熱交換媒体が逆流すると、耐圧筐体10の下部の熱交換媒体の温度が上昇し、最終段の熱交換室の熱交換効率が低下することとなり、さらに煙排出温度の上昇を引き起こす。
【0031】
いくつかの実施例において、各段の熱交換室に仕切り板13が対応して設けられる。熱交換媒体入口11から入った熱交換媒体は、冷却管群を介して熱交換炉釜20と耐圧筐体10との間の空間内に流通する。仕切り板13は低い温度の熱交換媒体領域への上段の熱交換媒体の逆流を防止でき、熱交換効率を効果的に向上させる。当然のことながら、仕切り板13は耐圧筐体10と熱交換炉釜20との間の隙間を完全に閉鎖してもよく、耐圧筐体10と熱交換炉釜20との間の隙間を完全に閉鎖しなくてもよく、仕切り板13が前記隙間を完全に閉鎖する場合、前記隙間は仕切り板13により上下に隣接し且つ互いに連通しない空間に仕切られ、このとき熱交換媒体は前記隙間内に流通できず、冷却管群内のみに流通でき、仕切り板13が前記隙間を完全に閉鎖しない場合、前記隙間は仕切り板13により上下に隣接し且つ互いに連通する空間に仕切られ、このとき熱交換媒体は前記隙間と冷却管群内に同時に流通でき、仕切り板13を複数設けることができるが、隣接する仕切り板13の間は、熱交換媒体が流通できない閉鎖空間を形成することができない。
【0032】
各段の熱交換室の高さは同じであってもよく、異なってもよい。いくつかの実施例において、各段の熱交換室の煙道ガスの流速を調整し、煙道ガスの流速を均一にさせるために、煙道ガスが拡散する方向に沿って、各段の熱交換室の高さが順次に減少する。一般的に、煙道ガスが上から下へ流れる場合、上部の熱交換室内の煙道ガス温度が高く、熱交換室の高さが大きく、最終段の熱交換室内の煙道ガス温度が低く、熱交換室の高さが小さい。
【0033】
具体的な実施例として、図2から図5を参照すると、燃焼室30と連通するのは第1の熱交換室21であり、第1の熱交換室21と連通するのは第2の熱交換室22であり、第1の熱交換室21の上端面の中央部に第1の煙吸込口212が設けられ、第1の熱交換室21の下端面に第1の煙排出口213が周壁に沿って設けられ、第2の熱交換室22の上端面に第1の煙排出口213に対応する第2の煙吸込口が設けられ、第2の熱交換室22の下端面の中央部に第2の煙排出口222が設けられ、第2の煙排出口222は第3の熱交換室23と連通し、又は耐圧筐体10に設けられた煙排出管32と連通するために用いられ、ここで、高温煙道ガスは第1の熱交換室21に中央部から入って周囲に拡散し、高温煙道ガスは第2の熱交換室22に周囲から入って中央部の煙排出口に集まり、対応する冷却管群に対する横方向フラッシングを形成する。
【0034】
燃焼室30内から排出された高温煙道ガスは第1の熱交換室21の上端面の中央部から入り、続いて第1の熱交換室21内に周囲に拡散して第1の冷却管群211を横方向にフラッシングし、高温煙道ガスは最終的に第1の熱交換室21の下端面の縁部における第1の煙排出口213から第2の熱交換室22に入り、煙道ガスは第2の熱交換室22内に周囲から中央部に集まって第2の冷却管群221を横方向にフラッシングし、上記煙道ガス流通形態は、煙道ガス拡散の経路を長くすることができ、それにより熱交換効率を向上させる。
【0035】
各熱交換室の中央部に設けられた煙吸込口又は煙排出口は円形であり、各熱交換室の周壁に沿って設けられた煙吸込口又は煙排出口は円弧状であり、又は、各熱交換室の周壁に沿って設けられた前記煙吸込口又は煙排出口は複数の円形の開口ユニットを含み、複数の開口ユニットは熱交換室の周壁に沿って円弧状に配列される(図5に示すように、第4の煙吸込口243は複数の円形の開口ユニットで構成され、複数の開口ユニットは熱交換室の周壁に沿って円弧状に配列され、図5には冷却管群が描かれない)。
【0036】
各熱交換室内の冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って周方向に配列され、冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って周方向に2~4周配列される。なお、本願は冷却管群の巻き数及び設置形式を限定せず、また、「冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って」配列されることは、(第1の熱交換室21及び第2の熱交換室22を例とする)第1の熱交換室21内に、冷却管群が第1の煙吸込口212を回って設けられ、第2の熱交換室22内に、冷却管群が第2の煙排出口222を回って設けられることであり、すなわち、煙排出口又は煙吸込口が熱交換室の上端面又は下端面の中央部に設けられれば、冷却管群は当該煙排出口又は煙吸込口を回って設けることができる。
【0037】
熱交換効率及び排煙温度の要件に応じて、他の実施例において、図2から図5に示すように、熱交換炉釜20は第3の熱交換室23と連通する第4の熱交換室24をさらに含み、第3の熱交換室23の上端面の中央部に第2の煙排出口222に合わせる第3の煙吸込口が設けられ、第3の熱交換室23の下端面に第3の煙排出口232が周壁に沿って設けられ、第4の熱交換室24の上端面に前記第3の煙排出口232に対応する第4の煙吸込口243が設けられ、第4の熱交換室24の側壁に前記煙排出口32と連通する第4の煙排出口242が設けられる。当然のことながら、熱交換効率を向上させるために、熱交換炉釜20は第5の熱交換室及び第6の熱交換室などをさらに含んでもよい。
【0038】
以下、4段の熱交換室を例に熱交換室の設置について説明する。
【0039】
図3に示すように、第1の煙吸込口212は円形であり、第1の冷却管群211の両端は第1の熱交換室21の上管板と下管板をそれぞれ貫通し、第1の冷却管群211は第1の煙吸込口212を回って周方向に配列され、且つ3周配列され、隣接する周の冷却管は周方向にずれて設けられる。第1の煙排出口213は全体的に円弧状を呈し、第1の熱交換室21の外壁に合わせ、第1の煙排出口213は円滑な遷移構造である。高温煙道ガスは第1の煙吸込口212から第1の熱交換室21に入り、周囲に拡散する形態で第1の煙吸込口212の周囲に設けられた第1の冷却管群211をフラッシングし、十分に熱交換を行う。
【0040】
なお、第1の冷却管群211は2周又は4周設けられてもよい。
【0041】
第2の煙吸込口は第1の煙排出口213の形状に合わせ、第1の転換煙道201の横断面形状は第1の煙排出口213の形状に合わせ、各接続面は円滑に遷移する。第2の煙排出口222は円形で、第2の熱交換室22の下端面の中央部に設けられ、第2の転換煙道202は第2の煙排出口222と第3の煙吸込口と連通し、第2の熱交換室22内の第2の冷却管群221の配列形態は第1の熱交換室21内の第1の冷却管群211の配列形態と同様である。
【0042】
第3の煙吸込口の形状は第2の煙排出口222の形状に合わせ、第3の煙排出口232は半円弧又は劣弧状であり、第3の転換煙道203は第3の煙排出口232及び第4の煙吸込口243と連通し、第3の熱交換室23内の第3の冷却管群231の配列形態は第1の熱交換室21内の第1の冷却管群211の配列形態と同様である。
【0043】
第4の煙吸込口243の形状と第3の煙排出口232の形状に合わせる。第4の熱交換室24内の第4の冷却管群241の配列形態は第1の熱交換室21内の第1の冷却管群211の配列形態と同様であり、第4の熱交換室24の側壁に第4の煙排出口242が開設され、第4の煙排出口242は煙排出管32と連通する。第4の煙排出口242及び煙排出管32はいずれも第4の煙吸込口243から離れて設けられる。
【0044】
図1及び図2に示すように、耐圧筐体10の外部に位置する一部の煙排出管32の底部に、凝縮水排出管204が接続され、凝縮水排出管204は、凝縮水を排出するために用いられる。
【0045】
熱交換面積を増やすために、冷却管群の外壁に熱交換フィン(図に描かれない)を設けることができる。熱交換フィンは冷却管の軸方向に沿って螺旋状に分布する。
【0046】
本願にて提供される一体式耐圧凝縮ボイラーについて、GB/T10180-2017「工業ボイラー熱加工性試験規程」に従って試験を行う。一体式耐圧凝縮ボイラーは全負荷で動作し、還水温度が60℃である場合、煙道ガス出口温度が61℃であり、熱効率(低位発熱量基準)が100%であり、一体式耐圧凝縮ボイラーは全負荷で動作し、還水温度が30℃である場合、煙道ガス出口温度が41℃であり、熱効率(低位発熱量基準)が105%であり、一体式耐圧凝縮ボイラーは30%の負荷で動作し、還水温度が30℃である場合、煙道ガス出口温度が35℃であり、熱効率(低位発熱量基準)が108%であり、一体式耐圧凝縮ボイラーは全負荷で動作して蒸気を排出する場合、煙道ガス出口温度が52℃であり、熱効率(低位発熱量基準)が103%である。
【0047】
以上、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の精神及び原則内で行われるあらゆる修正、同等の置換及び改善などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0048】
10...耐圧筐体、11...熱交換媒体入口、12...熱交換媒体出口、13...仕切り板、20...熱交換炉釜、201...第1の転換煙道、202...第2の転換煙道、203...第3の転換煙道、204...凝縮水排出管、21...第1の熱交換室、211...第1の冷却管群、212...第1の煙吸込口、213...第1の煙排出口、22...第2の熱交換室、221...第2の冷却管群、222...第2の煙排出口、23...第3の熱交換室、231...第3の冷却管群、232...第3の煙排出口、24...第4の熱交換室、241...第4の冷却管群、242...第4の煙排出口、243...第4の煙吸込口、30...燃焼室、31...燃焼器継手、32...煙排出管。
図1
図2
図3
図4
【図
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-06-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐圧筐体(10)と、前記耐圧筐体(10)内に設けられた熱交換炉釜(20)と、前記耐圧筐体(10)内に設けられ且つ前記熱交換炉釜(20)と連通する燃焼室(30)と、前記熱交換炉釜(20)内に固定された冷却管群とを含み、
前記耐圧筐体(10)には前記熱交換炉釜(20)と連通する煙排出管(32)、熱交換媒体入口(11)及び熱交換媒体出口(12)が設けられ、熱交換媒体は前記耐圧筐体(10)内及び冷却管群内に下から上へ流通し、前記熱交換炉釜(20)内に上から下へ流れる高温煙道ガスと向流熱交換し、
前記熱交換炉釜(20)は多段の円筒状の熱交換室を含み、隣接する前記熱交換室は転換煙道を介して連通し、ここで、多段の前記熱交換室同士は高温煙道ガスが中央部から周囲に拡散し、さらに周囲から中央部に集まる拡散形態で上から下へ順次繰り返して設けられ、煙道ガスは各段の熱交換室内に冷却管群を十分にフラッシングし、前記冷却管群は前記熱交換室内に立設され、熱交換媒体は前記冷却管群に流れ込んで前記熱交換室内の高温煙道ガスと熱交換し、続いて冷却管群から排出されて耐圧筐体(10)内の熱交換媒体と混合する
ことを特徴とする一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項2】
多段の前記熱交換室のうち、前記燃焼室(30)と連通するのは第1の熱交換室(21)であり、前記第1の熱交換室(21)と連通するのは第2の熱交換室(22)であり、
前記第1の熱交換室(21)の上端面の中央部に第1の煙吸込口(212)が設けられ、前記第1の熱交換室(21)の下端面に第1の煙排出口(213)が周壁に沿って設けられ、第2の熱交換室(22)の上端面に前記第1の煙排出口(213)に対応する第2の煙吸込口が設けられ、第2の熱交換室(22)の下端面の中央部に第2の煙排出口(222)が設けられ、前記第2の煙排出口(222)は第3の熱交換室(23)と連通し又は前記耐圧筐体(10)に設けられた煙排出管(32)と連通するために用いられ、
ここで、高温煙道ガスは前記第1の熱交換室(21)に中央部から入って周囲に放射し、高温煙道ガスは前記第2の熱交換室(22)に周囲から入って中央部の前記第2の煙排出口(222)に集まり、対応する冷却管群に対する横方向フラッシングを形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項3】
前記熱交換炉釜(20)に4段の熱交換室が設けられ、前記第2の熱交換室(22)に第3の熱交換室(23)が接続され、前記第3の熱交換室(23)に第4の熱交換室(24)が接続され、前記第3の熱交換室(23)の上端面の中央部に第2の煙排出口(222)に合わせる第3の煙吸込口が設けられ、前記第3の熱交換室(23)の下端面に第3の煙排出口(232)が周壁に沿って設けられ、前記第4の熱交換室(24)の上端面に前記第3の煙排出口(232)に対応する第4の煙吸込口(243)が設けられ、前記第4の熱交換室(24)の側壁に前記煙排出管(32)と連通する第4の煙排出口(242)が設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項4】
各前記熱交換室内の前記冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って周方向に配列される、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項5】
前記冷却管群は対応する煙吸込口又は煙排出口を回って周方向に2~4周配列される、
ことを特徴とする請求項4に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項6】
各前記熱交換室の中央部に設けられた煙吸込口又は煙排出口は円形であり、各前記熱交換室の周壁に沿って設けられた煙吸込口又は煙排出口は円弧状であり、又は、各前記熱交換室の周壁に沿って設けられた煙吸込口又は煙排出口は複数の円形の開口ユニットを含み、複数の前記開口ユニットは前記熱交換室の周壁に沿って円弧状に配列される、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項7】
最終段の前記熱交換室の煙吸込口は円弧状であり、又は複数の円弧状に配列された前記開口ユニットを含む場合、最終段の前記熱交換室の煙吸込口の形状又は複数の前記開口ユニットの配列軌跡は半円弧又は劣弧状であり、前記煙排出管(32)は最終段の前記熱交換室の煙吸込口から離れて設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項8】
前記耐圧筐体(10)と前記熱交換炉釜(20)との間に1つ以上の仕切り板(13)が前記熱交換炉釜(20)を回って設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項9】
各段の前記熱交換室に1つの前記仕切り板(13)が対応して設けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【請求項10】
煙道ガスが拡散する方向に沿って、各段の前記熱交換室の高さが順次減少する、
ことを特徴とする請求項4に記載の一体式耐圧凝縮ボイラー。
【国際調査報告】