(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-10
(54)【発明の名称】ブレード運動装置、ブレード保持交換装置及びミクロトーム
(51)【国際特許分類】
B26D 7/26 20060101AFI20230203BHJP
B26D 3/28 20060101ALI20230203BHJP
G01N 1/06 20060101ALI20230203BHJP
【FI】
B26D7/26
B26D3/28 610T
G01N1/06 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022525645
(86)(22)【出願日】2019-10-30
(85)【翻訳文提出日】2022-06-08
(86)【国際出願番号】 CN2019114294
(87)【国際公開番号】W WO2021081792
(87)【国際公開日】2021-05-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500113648
【氏名又は名称】ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】ファン、ジャグアン
(72)【発明者】
【氏名】タオ、ホンジャン
【テーマコード(参考)】
2G052
3C021
【Fターム(参考)】
2G052AA33
2G052AD32
2G052AD52
2G052EC04
2G052JA07
2G052JA22
3C021JA04
3C021JA10
(57)【要約】
【課題】ブレード交換の安全性及び操作性を改善すること。
【解決手段】支持基部;前記支持基部に配置されたリニアブッシング;前記支持基部に受容されかつ前記リニアブッシングに可動に外嵌された運動ブロック部材;前記運動ブロック部材に結合されかつ前記運動ブロック部材と一緒に運動するよう構成されたタッチコネクタ;及び、前記支持基部に結合されかつその中にブレードを受容するよう構成されたブレードボックスを含むブレード運動装置。前記タッチコネクタは、前記運動ブロック部材と一緒に運動するとき、前記ブレードに接触しかつ前記ブレードを前記ブレードボックスから外に押動するよう、更に構成されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基部;
前記支持基部に配置されたリニアブッシング;
前記支持基部に受容されかつ前記リニアブッシングに可動に外嵌された運動ブロック部材;
前記運動ブロック部材に結合されかつ前記運動ブロック部材と一緒に運動するよう構成されたタッチコネクタ;及び
前記支持基部に結合されかつその中にブレードを受容するよう構成されたブレードボックス
を含む、ブレード運動装置であって、
前記タッチコネクタは、前記運動ブロック部材と一緒に運動するとき、前記ブレードに接触しかつ前記ブレードを前記ブレードボックスから外に押動するよう、更に構成されていること
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項2】
請求項1に記載のブレード運動装置において、
前記支持基部は、
底壁;
前記底壁の2つの端部に夫々配置されかつ前記底壁から上方に夫々延伸する2つの対向側壁;及び
前記2つの対向側壁の間に配置されかつ前記底壁から上方に延伸する後壁
を含むこと
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項3】
請求項2に記載のブレード運動装置において、
前記リニアブッシングの2つの端部は、夫々、前記支持基部の前記2つの対向側壁を貫通しかつ該2つの対向側壁に結合されていること、
前記運動ブロック部材は、その中に無ネジ孔を有し、前記リニアブッシングは該無ネジ孔を貫通して延伸すること
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のブレード運動装置において、
前記ブレードボックスは、前記支持基部の前記後壁に結合されており、かつ、ブレードを受容するための受容溝をその中に画定すること、
前記タッチコネクタは、
前記運動ブロック部材に結合されかつ前記支持基部の前記底壁に対し平行に配置された第1セクション;及び
前記第1セクションから上方に延伸しかつ前記ブレードボックスを指向する第2セクション
を含むこと
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項5】
請求項4に記載のブレード運動装置において、
前記タッチコネクタの前記第2セクションは、前記支持基部の前記後壁に対し傾斜されており、前記タッチコネクタの前記第2セクションを指向する前記ブレードボックスの表面の部分は、前記第2セクションと平行になるよう傾斜されており、及び、前記受容溝は、前記ブレードボックスの前記表面の前記部分に形成されていること
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項6】
請求項5に記載のブレード運動装置において、
前記タッチコネクタは、更に、前記タッチコネクタの前記第2セクションから前記受容溝の方へ突出するタッチ突出部を含み、該タッチ突出部は、前記受容溝内に陥入し、ブレードの一端部に当接し、及び、前記タッチコネクタが前記運動ブロック部材と一緒に運動するときブレードを前記ブレードボックスから押動するよう構成されていること
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項7】
請求項2~6の何れかに記載のブレード運動装置において、
該ブレード運動装置は、更に、
前記支持基部の前記底壁上に配置されかつ前記支持基部の前記2つの対向側壁の一方を貫通通過する駆動シャフトを含むモータ;
前記支持基部に受容され、かつ、前記支持基部の前記2つの対向側壁を夫々貫通通過しかつ前記2つの対向側壁に夫々結合された2つの端部を有するリードスクリュウ;
前記駆動シャフトが貫通通過する前記支持基部の側壁に近接して配置された2つのタイミングベルトプーリ、但し、該2つのタイミングベルトプーリの一方は前記モータの前記駆動シャフトに配置され、該2つのタイミングベルトプーリの他方は前記リードスクリュウに配置されている;及び
前記2つのタイミングベルトプーリに外嵌されたタイミングベルト
を含むこと
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項8】
請求項7に記載のブレード運動装置において、
前記運動ブロック部材は、その中にネジ孔を有し、前記リードスクリュウは、該ネジ孔を貫通して延伸すること
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項9】
請求項8に記載のブレード運動装置において、
前記リードスクリュウは雄ネジを有し、前記ネジ孔は雌ネジを有し、前記リードスクリュウは前記雄ネジ及び前記雌ネジを介して前記ネジ孔に螺合されておりかつ前記運動ブロック部材を駆動して運動させるよう構成されていること
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項10】
請求項1~6の何れかに記載のブレード運動装置において、
前記ブレード運動装置は、更に、前記タッチコネクタに配置されかつ前記タッチコネクタを運動するべく作動されるように構成された操作部材を含むこと
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項11】
請求項10に記載のブレード運動装置において、
前記操作部材は、前記ブレードボックスから離れる側を指向する前記タッチコネクタの表面に配置されていること
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項12】
請求項10又は11に記載のブレード運動装置において、
前記操作部材は、前記タッチコネクタと一体をなすこと
を特徴とする、ブレード運動装置。
【請求項13】
使用済みブレードを締付固定するよう構成されたブレードホルダ;
前記ブレードホルダに結合され、かつ、前記ブレードホルダから除去されるべき使用済みブレードを受容するよう構成された使用済みブレードボックス;及び
請求項1~12の何れかに記載のブレード運動装置
を含む、ブレード保持交換装置であって、
前記使用済みブレードボックスと前記ブレード運動装置は、前記ブレードホルダの2つの対向側部に夫々配置されており、
前記ブレード運動装置は、未使用ブレードをその中に受容し、かつ、使用済みブレードを未使用ブレードに代えるために使用済みブレードを未使用ブレードの方へ運動させるよう構成されていること
を特徴とする、ブレード保持交換装置。
【請求項14】
請求項13に記載のブレード保持交換装置において、
前記ブレードホルダは、
基部;及び
前記基部上に配置されかつ使用済みブレードを締付固定するよう構成されたブレード締付ユニット
を含み、
前記ブレード運動装置、前記ブレード締付ユニット及び前記使用済みブレードボックスは、使用済みブレードが未使用ブレードに整列されるよう、一直線上に配置されていること
を特徴とする、ブレード保持交換装置。
【請求項15】
請求項14に記載のブレード保持交換装置において、
前記ブレード締付ユニットは、
頂面を有する締付座部;
前記締付座部の前記頂面をカバーしかつ回転シャフトを介して前記締付座部に回転可能に結合された締付プレート;
前記締付座部に受容され、前記締付座部の前記頂面から延出し、かつ、前記締付座部の前記頂面に対し実質的に直角をなす方向において運動するよう構成された締付プッシュヘッド;及び
前記締付座部に受容され、前記締付プッシュヘッドに結合され、かつ、前記締付プッシュヘッドを駆動して運動させるよう構成された駆動部材
を含むこと
を特徴とする、ブレード保持交換装置。
【請求項16】
請求項15に記載のブレード保持交換装置において、
前記締付座部の前記頂面は、異なる角度で傾斜された2つの傾斜セグメントを含むこと、
前記締付プレートの一端部は、前記回転シャフトを介して前記締付座部に結合されており、
前記締付プレートの前記一端部は、前記締付座部の前記頂面の前記2つの傾斜セグメントの対応する一方の傾斜セグメントに適合された傾斜面を有し、かくして、該一方の傾斜セグメントと該傾斜面との間にギャップを画定し、
前記ギャップは、その中に使用済みブレード及び/又は未使用ブレードを受容するよう構成されており、
前記2つの傾斜セグメントの前記対応する一方の傾斜セグメントは、前記基部に対し、前記2つの傾斜セグメントの他方の傾斜セグメントよりもより大きい角度をなして傾斜されていること
を特徴とする、ブレード保持交換装置。
【請求項17】
請求項16に記載のブレード保持交換装置において、
前記締付プッシュヘッドは、前記締付座部の前記頂面から離れる方へ前記締付プレートの他方の端部を押圧するよう構成された自由端を有すること
を特徴とする、ブレード保持交換装置。
【請求項18】
請求項13~17の何れかに記載のブレード保持交換装置、但し該ブレード保持交換装置は請求項7~9の何れかに記載のブレード運動装置を含む;
インプットを受信しかつ該インプットに応じた指令を生成するよう構成されたオペレータインタフェイスユニット;及び
前記ブレード保持交換装置及び前記オペレータインタフェイスユニットに接続され、かつ、前記オペレータインタフェイスユニットからの指令を受信し、該指令に応じて前記ブレード保持交換装置を制御するよう構成された制御ユニット
を含む、ミクロトーム。
【請求項19】
請求項18に記載のミクロトームにおいて、
前記制御ユニットは、
未使用ブレードを使用済みブレードの方へ押動するために、前記リニアブッシングに沿って第1方向に運動するように前記運動ブロック部材を駆動し、前記ブレードホルダの方へ運動するよう前記タッチコネクタを駆動するように、前記モータを制御するよう、及び、
前記使用済みブレードが前記未使用ブレードと交換された後、前記タッチコネクタがその初期位置へ復帰するまで、第2方向に運動するよう前記運動ブロック部材を駆動するように、但し前記第2方向は前記第1方向と反対向きである、前記モータを制御するよう、
構成されていること
を特徴とする、ミクロトーム。
【請求項20】
請求項18又は19に記載のミクロトームにおいて、
前記オペレータインタフェイスユニットは、制御機能を有する機械式ボタン又は液晶ディスプレイ又は発光ダイオード又はフレキシブルディスプレイの少なくとも1つを含むこと
を特徴とする、ミクロトーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態(複数)は一般的にマイクロ技術分野に関し、より具体的には、ブレード運動装置、ブレード保持交換装置及びミクロトームに関する。
【背景技術】
【0002】
現在のミクロトームでは、使用済みブレードが交換される必要がある場合、ユーザは、一方の手で新ブレードボックスを保持しつつ新ブレードボックスから1つの新ブレードを押し出すためにその親指を使用しなければならず、次に、通常は、他方の手と一緒にその親指を用いてその新ブレードを摘んで、それをブレードホルダに挿入する。使用済みブレードをブレードホルダから取り出すために、ユーザは、ブレードホルダの締付を解除しなければならず、その後、使用済みブレードをブレードホルダから押し出し、それをブレードホルダから摘まみ出し、最後に、使用済みブレードを必要に応じて使用済みブレードボックス又は他のどこかの中に入れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのため、ブレードを装着又は除去する場合、ユーザは、操作のために頻繁にその手を動かさなければならず、その結果、疲労したり、怪我までしたりする傾向がある。更に、新ブレードをブレードホルダに手で挿入する場合、新ブレードとブレードホルダの整列の操作の正確性は低くなる。
【0005】
本開示の実施形態(複数)は、従来技術に存在する問題点の少なくとも1つを少なくともある程度まで解決すること、従って、ブレード運動装置、ブレード保持交換装置及びミクロトームを提供することを追求する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
【発明を実施するための形態】
【0007】
【0008】
本開示の第1の広い視点の実施形態(複数)により、ブレード運動装置が提供される。ブレード運動装置は、支持基部;前記支持基部に配置されたリニアブッシング;前記支持基部に受容されかつ前記リニアブッシングに可動に外嵌された運動ブロック部材;前記運動ブロック部材に結合されかつ前記運動ブロック部材と一緒に運動するよう構成されたタッチコネクタ;及び、前記支持基部に結合されかつその中にブレードを受容するよう構成されたブレードボックスを含む。前記タッチコネクタは、前記運動ブロック部材と一緒に運動するとき、前記ブレードに接触しかつ前記ブレードを前記ブレードボックスから外に押動するよう、更に構成されている。
【0009】
本開示の実施形態(複数)によるブレード運動装置では、ブレードボックス内のブレードは、ユーザがブレードに接触することなく、ブレードボックスから外に移動されることができ、そのため、ユーザは、ブレードによって怪我をする危険がなくなり、新ブレードを頻繁に操作する必要がなくなり、かくして、ユーザの安全性は改善され、ユーザの操作は簡単化される。
【0010】
幾つかの実施形態では、前記支持基部は、底壁;前記底壁の2つの端部に夫々配置されかつ前記底壁から上方に夫々延伸する2つの対向側壁;及び、前記2つの対向側壁の間に配置されかつ前記底壁から上方に延伸する後壁を含む。
【0011】
幾つかの実施形態では、前記リニアブッシングの2つの端部は、夫々、前記支持基部の前記2つの対向側壁を貫通しかつ該2つの対向側壁に結合されている。前記運動ブロック部材は、その中に無ネジ孔を有し、前記リニアブッシングは、該無ネジ孔を貫通して延伸する。
【0012】
幾つかの実施形態では、前記ブレードボックスは、前記支持基部の前記後壁に結合されており、かつ、ブレードを受容するための受容溝をその中に画定する。前記タッチコネクタは、前記運動ブロック部材に結合されかつ前記支持基部の前記底壁に対し平行に配置された第1セクション;及び、前記第1セクションから上方に延伸しかつ前記ブレードボックスを指向する第2セクションを含む。
【0013】
幾つかの実施形態では、前記タッチコネクタの前記第2セクションは、前記支持基部の前記後壁に対し傾斜されており、前記タッチコネクタの前記第2セクションを指向する前記ブレードボックスの表面の部分は、前記第2セクションと平行になるよう傾斜されており、及び、前記受容溝は、前記ブレードボックスの前記表面の前記部分に形成されている。
【0014】
幾つかの実施形態では、前記タッチコネクタは、更に、前記タッチコネクタの前記第2セクションから前記受容溝の方へ突出するタッチ突出部を含み、該タッチ突出部は、前記受容溝内に陥入(嵌入)し、ブレードの一端部に当接し、及び、前記タッチコネクタが前記運動ブロック部材と一緒に運動するときブレードを前記ブレードボックスから押動するよう構成されている。
【0015】
幾つかの実施形態では、該ブレード運動装置は、更に、前記支持基部の前記底壁上に配置されかつ前記支持基部の前記2つの対向側壁の一方を貫通通過する駆動シャフトを含むモータ;前記支持基部に受容され、かつ、前記支持基部の前記2つの対向側壁を夫々貫通通過しかつ前記2つの対向側壁に夫々結合された2つの端部を有するリードスクリュウ;前記駆動シャフトが貫通通過する前記支持基部の側壁に近接して配置された2つのタイミングベルトプーリ、但し、該2つのタイミングベルトプーリの一方は前記モータの前記駆動シャフトに配置され、該2つのタイミングベルトプーリの他方は前記リードスクリュウに配置されている;及び、前記2つのタイミングベルトプーリに外嵌されたタイミングベルトを含む。
【0016】
幾つかの実施形態では、前記運動ブロック部材は、その中にネジ孔を有し、前記リードスクリュウは、該ネジ孔を貫通して延伸する。
【0017】
幾つかの実施形態では、前記リードスクリュウは雄ネジを有し、前記ネジ孔は雌ネジを有し、前記リードスクリュウは前記雄ネジ及び前記雌ネジを介して前記ネジ孔に螺合されておりかつ前記運動ブロック部材を駆動して運動させるよう構成されている。
【0018】
幾つかの実施形態では、前記ブレード運動装置は、更に、前記タッチコネクタに配置されかつ前記タッチコネクタを運動するべく作動されるように構成された操作部材を含む。
【0019】
幾つかの実施形態では、前記操作部材は、前記ブレードボックスから離れる側を指向する前記タッチコネクタの表面に配置されている。
【0020】
幾つかの実施形態では、前記操作部材は、前記タッチコネクタと一体をなす(一体的に構成されている)。
【0021】
本開示の第2の広い視点の実施形態(複数)により、ブレード保持交換装置が提供される。該ブレード保持交換装置は、使用済みブレードを締付固定するよう構成されたブレードホルダ;前記ブレードホルダに結合され、かつ、前記ブレードホルダから除去されるべき使用済みブレードを受容するよう構成された使用済みブレードボックス;及び、本開示の上記実施形態によるブレード運動装置を含み、前記使用済みブレードボックスと前記ブレード運動装置は、前記ブレードホルダの2つの対向側部に夫々配置されており、前記ブレード運動装置は、未使用ブレードをその中に受容し、かつ、使用済みブレードを未使用ブレードに代えるために使用済みブレードを未使用ブレードの方へ運動させるよう構成されている。
【0022】
本開示の実施形態(複数)によるブレード保持交換装置では、ブレード締付ユニットにある使用済みブレードは、ユーザが使用済みブレード及び新ブレードに接触することなく、ブレード運動装置にある新ブレードと正確かつスムーズに交換されることができ、そのため、使用済みブレードの交換は便利になり、ユーザは使用済みブレード及び新ブレードによって怪我をする危険がなくなる。従って、使用済みブレードの交換の効率及び正確性は向上され、ユーザの安全性は改善される。
【0023】
幾つかの実施形態では、前記ブレードホルダは、基部;及び、前記基部上に配置されかつ使用済みブレードを締付固定するよう構成されたブレード締付ユニットを含む。前記ブレード運動装置、前記ブレード締付ユニット及び前記使用済みブレードボックスは、使用済みブレードが未使用ブレードに整列されるよう、一直線上に配置されている。
【0024】
幾つかの実施形態では、前記ブレード締付ユニットは、頂面を有する締付座部;前記締付座部の前記頂面をカバーしかつ回転シャフトを介して前記締付座部に回転可能に結合された締付プレート;前記締付座部に受容され、前記締付座部の前記頂面から延出し、かつ、前記締付座部の前記頂面に対し実質的に直角をなす方向において運動するよう構成された締付プッシュヘッド;及び、前記締付座部に受容され、前記締付プッシュヘッドに結合され、かつ、前記締付プッシュヘッドを駆動して運動させるよう構成された駆動部材を含む。
【0025】
幾つかの実施形態では、前記締付座部の前記頂面は、異なる角度で傾斜された2つの傾斜セグメントを含む。前記締付プレートの一端部は、前記回転シャフトを介して前記締付座部に結合されており、前記締付プレートの前記一端部は、前記締付座部の前記頂面の前記2つの傾斜セグメントの対応する一方の傾斜セグメントに適合された傾斜面を有し、かくして、該一方の傾斜セグメントと該傾斜面との間にギャップを画定し、前記ギャップは、その中に使用済みブレード及び/又は未使用ブレードを受容するよう構成されている。前記2つの傾斜セグメントの前記対応する一方の傾斜セグメントは、前記基部に対し、前記2つの傾斜セグメントの他方の傾斜セグメントよりもより大きい角度をなして傾斜されている。
【0026】
幾つかの実施形態では、前記締付プッシュヘッドは、前記締付座部の前記頂面から離れる方へ前記締付プレートの他方の端部を押圧するよう構成された自由端を有する。
【0027】
本開示の第3の広い視点の実施形態(複数)により、ミクロトームが提供される。該ミクロトームは、本開示の上記実施形態によるブレード保持交換装置、但し該ブレード保持交換装置は本開示の上記実施形態の部分によるブレード運動装置を含む;インプットを受信しかつ該インプットに応じた指令を生成するよう構成されたオペレータインタフェイスユニット;及び、前記ブレード保持交換装置及び前記オペレータインタフェイスユニットに接続され、かつ、前記オペレータインタフェイスユニットからの指令を受信し、該指令に応じて前記ブレード保持交換装置を制御するよう構成された制御ユニットを含む。
【0028】
幾つかの実施形態では、前記制御ユニットは、未使用ブレードを使用済みブレードの方へ押動するために、前記リニアブッシングに沿って第1方向に運動するように前記運動ブロック部材を駆動し、前記ブレードホルダの方へ運動するよう前記タッチコネクタを駆動するように、前記モータを制御するよう、及び、前記使用済みブレードが前記未使用ブレードと交換された後、前記タッチコネクタがその初期位置へ復帰するまで、第2方向に運動するよう前記運動ブロック部材を駆動するように、但し前記第2方向は前記第1方向と反対向きである、前記モータを制御するよう、構成されている。
【0029】
幾つかの実施形態では、前記オペレータインタフェイスユニットは、制御機能を有する機械式ボタン又は液晶ディスプレイ又は発光ダイオード又はフレキシブルディスプレイの少なくとも1つを含む。
【0030】
本開示の実施形態(複数)によるミクロトームについては、ユーザは、使用済みブレードと新ブレードを直接的に接触・操作する代わりに、オペレータインタフェイスユニットを介してインプットすることにより、ブレード保持交換装置を制御して使用済みブレードの交換を達成することができ、そのため、使用済みブレードの交換は便利になり、ユーザは使用済みブレード及び新ブレードによって怪我をする危険がなくなる。かくして、使用済みブレードの交換の効率及び正確性は大きくなり、ユーザの安全性は改善される。
【0031】
本開示の実施形態(複数)の更なる視点及び利点は、部分的に以下の説明において与えられ、部分的に以下の説明から明らかとなり、又は、本開示の実施形態(複数)の具現化から習得される。
【0032】
本開示の実施形態(複数)のこれらの及び他の視点及び利点は、添付の図面を参照してなされる以下の説明から明らかとなりかつより容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本開示の一実施形態によるブレード保持交換装置の一例の模式図。
【
図2】本開示の一実施形態によるブレード運動装置の一例の模式図。
【
図5】本開示の他の一実施形態によるブレード運動装置の一例の模式図。
【
図6】
図1に示したブレード保持交換装置の部分的模式図。この場合、使用済みブレードは新ブレードによって交換されつつある。
【
図7】本開示の一実施形態によるブレード締付ユニットの一例の斜視図。
【
図9】
図7のブレード締付ユニットの模式図。この場合、締付プレートは除去されている。
【
図10】
図7のブレード締付ユニットの駆動部材の一例と締付プッシュヘッドの一例の模式図。
【
図11】本開示の一実施形態によるミクロトームの一例の斜視図。
【
図12】本開示の一実施形態によるミクロトームの一例のブロック図。
【実施例】
【0034】
本開示の実施形態(複数)について詳細に説明する。図面を参照してここに説明される実施形態(複数)は説明的、例証的なものであり、本開示を全般的に理解するために使用される。実施形態(複数)は本開示を限定するものと理解されるべきではない。同一又は類似の要素及び同一又は類似の機能を有する要素は本書全体において同じ(類似の)図面参照符号によって表される。
【0035】
本願において、別段の定めないしは限定がない限り、「中央」、「縦」、「横」、「前」、「後」、「右」、「左」、「内部」、「外部」、「下側」、「上側」、「水平」、「垂直」、「上」、「下」、「上方」、「頂部」、「底部」及びこれらの派生語(例えば「水平へ」、「下方へ」、「上方へ」等)のような相対的な用語は、次に説明されるようなないしは議論される図面に示されているような方向に関するものと理解されるべきものである。これらの相対的な用語は、説明の便宜のためのものであり、本開示が特定の方向で構築され又は作動されることを要求していない。
【0036】
「結合される(connected)」や「相互結合される(interconnected)」のような取付け、連結等に関する用語は、別段の明示の説明がない限り、複数の構造体が直接的に又は介在構造体を介して間接的に、及び、可動的に又は固定的取付けないし関係で、相互に結合又は取付けされる関係を指す。
【0037】
別段の定めないしは限定がない限り、用語「取り付けられる(mounted)」、「結合される(connected)」、「支持される(supported)」及び「連結される(coupled)」及びこれらの変化形は広義に使用されており、直接的又は間接的な取り付け、結合、支持及び連結を含む。更に、「結合される(connected)」及び「連結される(coupled)」は、物理的又は機械的結合又は連結に限定されない。
【0038】
更に、(例えば、「中央」、「上側」、「下側」、「前」、「後」等のような語句のような)装置又は要素方向を参照して本書で使用される表現及び用語は、本開示の説明を簡単化するためにのみ使用されており、参照される装置ないし要素が特定の方向を有しなければならないことを指示も示唆もしていないと理解されるべきである。
【0039】
更に、「第1」や「第2」のような語句は、本書では説明の目的のために使用されており、相対的な重要性ないし有意性を指示又は示差することを意図していない。
【0040】
本開示の実施形態(複数)はブレード運動装置1を提供する。
図2~
図4に示されているように、本開示の実施形態(複数)によるブレード運動装置1は、支持基部11、モータ12、タイミングベルト13、タイミングベルトプーリ14、リードスクリュウ15、リニアブッシング16、運動ブロック部材17、タッチコネクタ18及びブレードボックス19を含む。
【0041】
本開示の幾つかの実施形態では、支持基部11は、底壁111と、底壁から上方に延伸する2つの側壁112を有する。2つの側壁112は、底壁111の2つの端部に夫々配置されており、互いに対し対向している。支持基部11は、更に、底壁111から上方に延伸する後壁113を含み、後壁113は、2つの側壁112の間に配置されており、2つの側壁112の夫々に結合している。
【0042】
更に、2つの側壁112は、夫々、底壁111から離れる側を指向する頂面を有し、頂面は、底壁111に対し平行な第1セグメント1122と、第1セグメント1122に接続しかつ第1セグメント1122から底壁111へ向かって傾斜している第2セグメント1121を含む。
【0043】
図2に示されているように、モータ12は、支持基部11の底壁111上に配置されており、支持基部11の側壁112を貫通通過する駆動シャフトを含む。例えば、側壁112は、モータ12の駆動シャフトに整列された穴を有し、モータ12の駆動シャフトは、側壁112の該穴を貫通して延伸する。本開示の幾つかの実施形態では、モータ12は、回転モータ又はリニアモータであり得る。
【0044】
更に、リードスクリュウ15の2つの端部は、支持基部11の2つの側壁112を貫通し、該側壁に結合される。
図2に示した実施形態では、2つのタイミングベルトプーリ14は、支持基部11の同じ側に、即ち駆動シャフトが貫通通過する支持基部11の側壁112に近接して、設けられかつ配置されている。2つのタイミングベルトプーリ14の一方は、モータ12の駆動シャフトに配置され、2つのタイミングベルトプーリ14の他方は、リードスクリュウ15に配置されている。更に、タイミングベルト13は、2つのタイミングベルトプーリ14に外側から装着され、2つのタイミングベルトプーリ14によって担持されている。
【0045】
更に、リニアブッシング16の2つの端部も、支持基部11の2つの側壁112を貫通し、夫々側壁に結合されている。リードスクリュウ15とリニアブッシング16は何れも運動ブロック部材17を貫通通過する。換言すれば、運動ブロック部材17は、リードスクリュウ15とリニアブッシング16に外嵌され、リードスクリュウ15とリニアブッシング16に沿って可動に構成されている。
【0046】
とりわけ、運動ブロック部材17は、その内部にネジ孔と無ネジ孔を有し、リニアブッシング16は無ネジ孔を貫通して延在し、リードスクリュウ15はネジ孔を貫通して延在する。更に、リードスクリュウ15は雄ネジを有しかつネジ孔は雌ネジを有し、そのため、リードスクリュウ15は、該雄ネジと該雌ネジを介してネジ孔に螺合可能であり、更に、運動ブロック部材17を回転によって運動させる、即ち、リードスクリュウ15の回転を運動ブロック部材17の並進運動へ変換する。本開示の幾つかの実施形態では、リニアブッシング16は、ボールないしローラ式ガイダ(案内器:guider)であり得る。更に、リードスクリュウ15は、運動ブロック部材17が正確に運動可能であるよう高精度に構成されている。
【0047】
この場合、モータ12が駆動シャフトを駆動して回転させるよう作動するとき、駆動シャフトも当該駆動シャフトに配置されたタイミングベルトプーリ14を駆動して回転させ、そのため、タイミングベルトプーリ14に装着された(掛けられた)タイミングベルト13は駆動されて運動し、従って、他方のタイミングベルトプーリ14を駆動して回転させる。従って、他方のタイミングベルトプーリ14は、次いで、リードスクリュウ15を駆動して回転させる。リードスクリュウ15の回転は、リードスクリュウ15と運動ブロック部材17の間のネジ結合(螺合)によって運動ブロック部材17の並進運動へ変換され、その結果、運動ブロック部材17は、リードスクリュウ15の駆動下でリニアブッシング16に沿って運動する。
【0048】
本開示の幾つかの実施形態では、上記のタイミングベルト式駆動システムは、ギア式駆動システム又はボールネジがモータに直接的に駆動されるシステムであり得る。
【0049】
更に
図2、
図3に示されているように、タッチコネクタ18は、例えばネジ又はボルトによって、運動ブロック部材17に結合されており、そのため、運動ブロック部材17は、タッチコネクタ18を駆動して運動させることができる。本開示の他の実施形態(複数)では、タッチコネクタ18は、運動ブロック部材17と一体的に構成され得る。更に、ブレードボックス19は、支持基部11の後壁113に結合されており、ブレードボックス19は、新ブレード4即ち未使用ブレードをその中に受容するよう構成されている。タッチコネクタ18は、新ブレード4に接触・駆動して運動させるよう構成されており、そのため、ブレードボックス19内に受容された新ブレード4は、運動ブロック部材17が駆動されてリニアブッシング16に沿って運動するとき、並進運動することができる。
【0050】
図4に示されているように、ブレードボックス19は、その中に受容溝191を規定(画定)し、新ブレード4は受容溝191に受容される。これに応じて、タッチコネクタ18は、ブレードボックス19の方を指向するタッチコネクタ18の表面から突出するタッチ突出部181を含む。タッチ突出部181は、受容溝191内に陥入(突入)し、新ブレード4の一端部に当接(係合)する。とりわけ、タッチ突出部181の自由端が新ブレード4の一側部に配置され、受容溝191の底部に関して新ブレード4の頂面と底面との間に位置付けられ、そのため、タッチ突出部181は、タッチコネクタ18が運動ブロック部材17によって駆動されて運動するとき、新ブレード4を押動するよう構成されている。
【0051】
本開示の幾つかの実施形態では、
図4に示されているように、複数の新ブレード4が受容溝191に提供され得る。複数の新ブレード4は受容溝191に上下に重ねられて配置され得るが、タッチ突出部181は、一度に1つの新ブレード4を受容溝191から外に押動するよう構成されている。1つの新ブレード4が受容溝191から排出された後、タッチコネクタ18は、その初期位置へ復帰し、タッチ突出部181は、より深く受容溝191内に陥入して、他の新ブレード4の運動のために当該他の新ブレード4の一端部に当接(係合)する。例えば、タッチ突出部181は、調節可能な長さを有し、従って、受容溝191内の別の新ブレード(複数)4の一端部(複数)に当接(係合)するよう、実際の要求に応じてその長さを調節することができる。
【0052】
他の実施形態(複数)では、タッチコネクタ18は、受容溝191内により深く陥入するよう構成されないことがあり得るが、複数の新ブレード4は、1つの新ブレード4が受容溝191から排出され、タッチコネクタ18がその初期位置へ復帰した後に、タッチコネクタ18へ向かって運動するよう構成され得る。例えば、複数の新ブレード4は、弾性部材上に配置され得るが、該弾性部材は、複数の新ブレード4をタッチコネクタ18へ向かって押圧するよう構成される。
【0053】
更に、タッチコネクタ18は、新ブレード4とコンタクト(接触)する端部を有し、タッチコネクタ18の該端部は、新ブレード4を指向するそのエッジに段差部を有し、新ブレード4の一部分は、該段差部に受容され、そのため、タッチコネクタ18は、新ブレード4を使用済みブレード5の方へ運動させることができ、この新ブレード4が弾性部材の作用下でタッチコネクタ18の方へ運動することを阻止することもできる。
【0054】
その初期位置へと戻るタッチコネクタ18の運動中、タッチコネクタ18の端部は、タッチコネクタ18を指向する次の新ブレード4の表面に当接(係合)し、そのため、該次の新ブレード4は、タッチコネクタ18がその初期位置に到達するまで、使用済みブレード5と整列される位置へ移動しない。そして(初期位置において)、タッチコネクタ18の端部が、次の新ブレード4がタッチコネクタ18の方へ運動することを妨げないと、次の新ブレード4の一部分は、丁度従前の新ブレード4の場合と同様に、段差部に受容される。かくして、次のブレード交換の準備が完了する。
【0055】
更に、
図3に示されているように、タッチコネクタ18は、第1セクション182と第2セクション183を含み、第1セクション182は、運動ブロック部材17に結合されかつ支持基部11の底壁111に対し平行に配置されており、第2セクション183は、第1セクション182から上方に延伸しかつ支持基部11の後壁113に対し傾斜されている。
【0056】
これに応じて、第2セクション183を指向するブレードボックス19の表面の一部分は、第2セクション183と平行になるよう傾斜されており、受容溝191は、ブレードボックス19の該表面の該一部分に形成され、タッチ突出部181は、第2セクション183から受容溝191へ向かって突出し、そのため、タッチコネクタ18の第2セクション183は、ブレードボックス19の表面により良好にフィットすることができ、かくして、タッチ突出部181は新ブレード4をスムーズに押動することができる。
【0057】
本開示の別の実施形態では、
図5に示されているように、ブレード運動装置1は、モータ12、タイミングベルト13、タイミングベルトプーリ14及びリードスクリュウ15を含まない。その代わりに、ブレード運動装置1は、タッチコネクタ18に配置された操作部材184を含む。とりわけ、操作部材184は、ブレードボックス19から離れる側を指向するタッチコネクタ18の表面に配置されている。更に、操作部材184の縦セクションは、タッチコネクタ18の縦セクションの形状に対応する形状を有し、そのため、操作部材184は、タッチコネクタ18に安定的に取り付けられることができる。
【0058】
本開示の幾つかの実施形態では、操作部材184は、タッチコネクタ18と一体的に構成され、かつ、ブレードボックス19から離れる側を指向するタッチコネクタ18の表面から延伸することができる。
【0059】
図5に示されている実施形態では、操作部材184は、新ブレード4をブレードボックス19から押し出すためにタッチコネクタ18と運動ブロック部材17をリニアブッシング16に沿って運動させるよう、ユーザによって操作されるように構成されている。
【0060】
更に、
図5に示されているブレード運動装置1の他の部分(複数)は、
図2~
図4に示されているブレード運動装置1の対応部分と同じであり、従って、ここでは再度の説明はしない。
【0061】
本開示の実施形態(複数)に応じたブレード運動装置では、ブレードボックス19内の新ブレード4は、ユーザが新ブレード4に接触することなくブレードボックス19の中から外に移動されることができ、そのため、ユーザは、新ブレード4によって怪我をする危険はなく、新ブレード4を頻繁に操作する必要もないため、ユーザの安全性は改善され、ユーザの操作は簡単化される。
【0062】
本開示の実施形態(複数)は、
図1に示されているようなブレード保持交換装置100も提供する。本開示の実施形態(複数)によるブレード保持交換装置100は、ブレードホルダ3、使用済みブレードボックス2及び本開示の上記実施形態(複数)によるブレード運動装置1を含む。
【0063】
ブレードホルダ3は、ブレード締付ユニット31と基部32を含み、ブレード締付ユニット31は、基部32上に配置されている。ブレード締付ユニット31は、(1つの)ブレードを締め付けるよう構成されており、基部32は、その上にブレード締付ユニット31を支持する。更に、ブレード運動装置1と使用済みブレードボックス2は、ブレードホルダ3の2つの対向側部に夫々結合されている。
【0064】
本開示の幾つかの実施形態では、ブレード運動装置1と使用済みブレードボックス2は、夫々、基部32上に配置されてもよい。
【0065】
図1に更に示されているように、ブレード運動装置1、ブレード締付ユニット31及び使用済みブレードボックス2は、ブレードボックス19に受容された新ブレード4の運動方向のような、一直線上に配置されている。更に、新ブレード4は、ブレード締付ユニット31に締め付けられているブレード即ち使用済みブレード5と整列されており、そのため、新ブレード4は、該新ブレード4がブレードボックス19の中から外に移動されると、使用済みブレード5をブレード締付ユニット31の中から使用済みブレードボックス2内へと押し出すことができる。かくして、ブレード締付ユニット31にある使用済みブレード5は、新ブレード4と交換される。
【0066】
とりわけ、
図6に示されているように、モータ12が運動ブロック部材17を駆動してリニアブッシング16に沿って方向Bへ運動させると、タッチコネクタ18も運動ブロック部材17によって駆動されてブレードホルダ3の方へ運動し、そのため、タッチコネクタ18は、使用済みブレード5へ向かって新ブレード4を押動する。その結果、新ブレード4は、使用済みブレード5に当接(係合)し、新ブレード4全体がブレード締付ユニット31に受容され、使用済みブレード5全体がブレード締付ユニット31から除去され、使用済みブレードボックス2内へ落下するまで、ブレード締付ユニット31の中から外へと使用済みブレード5を押動する。
【0067】
次いで、モータ12は、運動ブロック部材17を駆動して反対方向へ運動させ、そのため、タッチコネクタ18は、その初期位置へと復帰し、次のブレード交換の準備が完了する。
【0068】
本開示の幾つかの実施形態では、
図7~
図10に示されているように、ブレード締付ユニット31は、締付プレート311と、締付座部312と、回転シャフト313と、締付プッシュヘッド314と、駆動部材315を含む。
【0069】
締付座部312は、異なる角度で傾斜された2つの傾斜セグメントを含む頂面を有する。締付プレート311は、締付座部312の頂面をカバーし、回転シャフト313を介して締付座部312に回転可能に結合されている。即ち、締付プレート311は、締付座部312に結合(連結)されており、回転シャフト313を介して締付座部312に対して回転することができる。
【0070】
とりわけ、締付プレート311の一方の端部は、回転シャフト313を介して締付座部312に結合されている。締付プレート311の該一方の端部は、締付座部312の頂面の2つの傾斜セグメントの対応する一方のセグメント(例えば
図8における上側のセグメント)に整合(適合)された傾斜面も有し、これらの(該一方のセグメントと該傾斜面の)間にはギャップが規定(画定)され、かくして、使用済みブレード5又は新ブレード4は該ギャップ内で締め付けられ得る。2つの傾斜セグメントの対応する一方のセグメントは、基部32に対し、2つの傾斜セグメントの対応する他方のセグメントよりもより大きい角度をなして傾斜されている。
【0071】
更に、締付プッシュヘッド314と駆動部材315は、締付座部312に受容され、締付プッシュヘッド314は、駆動部材315に結合(駆動連結)されている。駆動部材315は、締付プッシュヘッド314を駆動して運動させるよう構成されている。締付プッシュヘッド314は、締付座部312の頂面から延出(突出)し、駆動部材315の作用下で締付座部312の頂面に対し実質的に直角をなす方向へ運動するよう構成されている。
【0072】
例えば、締付プッシュヘッド314は、ギアを介して駆動部材315に結合され得る。とりわけ、
図10に示されているように、駆動部材315は、第1ギア316に結合されており、第1ギア316を駆動して回転させるよう構成されている。第1ギア316は、第2ギア317と噛合する。第2ギア317は、偏心シャフト318に結合され、偏心シャフト318を駆動して回転させるよう構成されている。
【0073】
更に、締付プッシュヘッド314は、自由端3141と楔形ブロック3142を含む。自由端3141は、楔形ブロック3142上に配置され、締付プレート311の他方の端部(領域)に当接(係合)するよう構成されている。楔形ブロック3142は偏心シャフト318上に配置され、偏心シャフト318と接触している。また、ブレード締付ユニット31は、更に、収容部(receptacle)319を含み、偏心シャフト318は、収容部319内に回転可能に収容され、第2ギア317に結合するよう収容部319から延出する。収容部319は、締付プレート311へ向かって開放された受容溝3191を有し、楔形ブロック3142は、受容溝3191に嵌め込まれ、受容溝3191に沿って締付座部312の頂面に対し実質的に直角をなす方向へ運動し、それによって、自由端3141が上下に運動するよう支持するよう構成されている。
【0074】
この場合、駆動部材315が作動するとき、偏心シャフト318は回転され、第2ギア317の軸に対し異なる半径方向距離を有する偏心シャフト318の周の異なる部分(複数)が締付プッシュヘッド314に接触かつ当接(係合)し、そのため、締付プッシュヘッド314は、偏心シャフト318の回転中、締付座部312の頂面に対し実質的に直角をなす方向において上下に運動する。
【0075】
例えば、第2ギア317の軸に対し大きな半径方向距離を有する偏心シャフト318の周の部分が締付プッシュヘッド314に接触かつ当接(係合)するとき、締付プッシュヘッド314は、締付プレート311の方へ押し出される。或いは、第2ギア317の軸に対し小さな半径方向距離を有する偏心シャフト318の周の他の部分が締付プッシュヘッド314に接触かつ当接(係合)するとき、締付プッシュヘッド314は重力の作用下収容部319内へ引き込まれる。
【0076】
図7~
図10に示された実施形態では、ブレード締付ユニット31がブレードをしっかりと締め付ける必要がある場合、駆動部材315は締付プッシュヘッド314を駆動して外部へ突出させ、そのため、締付プッシュヘッド314の自由端は、締付座部312の頂面から離れるよう締付プレート311の他方の端部を押圧し、かくして、締付プレート311は、締付座部312に対して時計回りに回転シャフト313の周りで回転する。このようにして、締付座部312[締付プレート311]の一方の端部の表面と締付座部312の頂面の上側セグメントの間のギャップは小さくなり(狭くなり)、そのため、ブレードはしっかりと締め付けられることができる。
【0077】
ブレード締付ユニット31がブレードを解放する必要がある場合、例えば使用済みブレード5が新ブレード4と交換される必要がある場合、駆動部材315は、締付プッシュヘッド314を駆動して内部へ引き込まらせ、そのため、締付プレート311の他方の端部が重力の作用により締付座部312の頂面の方へと運動し、かくして、締付プレート311は、締付座部312に対し反時計回りに回転シャフト313の周りで回転する。このようにして、締付座部312[締付プレート311]の一方の端部の表面と締付座部312の頂面の上側セグメントの間のギャップは大きくなり(広くなり)、そのため、ブレードは動くことができるようになる。
【0078】
この場合、ブレードボックス19内の新ブレード4がブレード締付ユニット31において締め付けられている使用済みブレード5へ向かって動かされると、使用済みブレード5はブレード締付ユニット31から外に押し出され、最終的に、使用済みブレードボックス2内へ落下することができ、そのため、使用済みブレード5は、上述したように、新ブレード4と交換されることができる。
【0079】
本開示の実施形態(複数)によるブレード保持交換装置100では、ブレード締付ユニット31にある使用済みブレード5は、ユーザが使用済みブレード5及び新ブレード4に接触することなく、ブレード運動装置1にある新ブレード4と正確かつ円滑に交換されることができ、そのため、使用済みブレード5の交換が便利になり、ユーザは使用済みブレード5及び新ブレード4によって怪我をする危険がなくなる。かくして、使用済みブレード5の交換の効率及び正確性は大きくなり、ユーザの安全性は改善される。
【0080】
本開示の実施形態(複数)は、更に、
図11及び
図12に示したような、ミクロトーム1000を提供する。ミクロトーム1000は、
図1~
図4、
図6~
図10に示した上記の実施形態によるブレード保持交換装置100と、制御ユニット200と、オペレータインタフェイスユニット300を含む。
【0081】
制御ユニット200はブレード保持交換装置100に接続され、オペレータインタフェイスユニット300は制御ユニット200に接続されている。オペレータインタフェイスユニット300は、ユーザからのインプットを受信し(受け取り)、ユーザのインプットに応じた指令を生成し、更に、該指令を制御ユニット200へ送信するよう構成されている。制御ユニット200は、指令を受信し、ブレードを装着又は排出するように、ブレード保持交換装置100を制御するよう構成されている。
【0082】
例えば、ユーザがブレードの交換をインプットすると、オペレータインタフェイスユニット300はこのインプットを受信し、該インプットに応じた交換指令を生成し、該交換指令を制御ユニット200へ送信する。制御ユニット200は、交換指令を受信し、該交換指令に応じて作動するようブレード保持交換装置100を制御し、かくして、
図1~
図4及び
図6~
図10に示した上記実施形態に従って説明したように、使用済みブレード5を新ブレード4に代える。
【0083】
とりわけ、制御ユニット200は、リニアブッシング16に沿って方向Bにおいて運動するよう運動ブロック部材17を駆動するようにモータ12を制御し、タッチコネクタ18は、ブレードホルダ3の方へ運動するよう運動ブロック部材17によって駆動され、そのため、タッチコネクタ18は、新ブレード4を使用済みブレード5へ向かって押動する。その結果、新ブレード4は使用済みブレード5に当接(係合)し、そして、新ブレード4全体がブレード締付ユニット31に受容され、使用済みブレード5全体がブレード締付ユニット31から除去されて使用済みブレードボックス2内へ落下するまで、使用済みブレード5をブレード締付ユニット31から外に押動する。
【0084】
更に、制御ユニット200は、反対方向に運動するよう運動ブロック部材17を駆動するようにモータ12を制御するよう更に構成されており、これにより、タッチコネクタ18は、その初期位置へと復帰し、他の(次の)ブレード交換の準備が整う。
【0085】
本開示の幾つかの実施形態では、オペレータインタフェイスユニットは、夫々制御機能を有する機械式ボタン又は液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)又はフレキシブルディスプレイであり得る。
【0086】
本開示の実施形態(複数)によるミクロトーム1000については、ユーザは、使用済みブレード5と新ブレード4を直接的に接触・操作する代わりに、オペレータインタフェイスユニット300を介して入力することにより、ブレード保持交換装置100を制御して使用済みブレード5の交換を達成することができ、そのため、使用済みブレード5の交換は便利になり、ユーザは使用済みブレード5及び新ブレード4によって怪我をする危険がなくなる。かくして、使用済みブレード5の交換の効率及び正確性は大きくなり、ユーザの安全性は改善される。
【0087】
本書全体を通しての「実施形態」、「幾つかの実施形態」、「一実施形態」、「他の(実施)例」、「一(実施)例」、「一特定(実施)例」又は「幾つかの(実施)例」への参照は、実施形態又は(実施)例に関連して説明される(1つの)特定の特徴、構造、材料又は性質が、本開示の少なくとも1つの実施形態又は(実施)例に含まれることを意味する。従って、本書全体を通して幾つかの箇所における現れる「幾つかの実施形態では」、「一実施形態では」、「実施形態では」、「他の(実施)例では」、「一(実施)例では」、「一特定(実施)例では」又は「幾つかの(実施)例では」のような語句は、必ずしも本開示の同じ実施形態又は(実施)例を指すものではない。更に、特定の特徴(複数)、構造(複数)、材料(複数)又は性質(複数)は、任意の適切な方法で、1つ以上の実施形態又は(実施)例において組み合わせられることが可能である。
【0088】
例示的実施形態を示しかつ説明したが、上記の実施形態は本開示を限定するものと理解されてはならないこと、及び、本開示の精神、原理及び範囲から逸脱しないで実施形態(複数)に対してなされる変更、置換及び修正が可能であることは、当業者であれば分かるはずである。
【0089】
【手続補正書】
【提出日】2022-10-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0003】
【特許文献1】US 2006/0272467 A1
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の第1の視点により、ブレード運動装置が提供される。
該ブレード運動装置は、
支持基部;
前記支持基部に配置されたリニアブッシング;
前記支持基部に受容されかつ前記リニアブッシングに可動に外嵌された運動ブロック部材;
前記運動ブロック部材に結合されかつ前記運動ブロック部材と一緒に運動するよう構成されたタッチコネクタ;及び
前記支持基部に結合されかつその中にブレードを受容するよう構成されたブレードボックス
を含み、
前記タッチコネクタは、前記運動ブロック部材と一緒に運動するとき、前記ブレードに接触しかつ前記ブレードを前記ブレードボックスから外に押動するよう、更に構成されていること
を特徴とする(形態1)。
本発明の第2の視点により、ブレード保持交換装置が提供される。
該ブレード保持交換装置は、
使用済みブレードを締付固定するよう構成されたブレードホルダ;
前記ブレードホルダに結合され、かつ、前記ブレードホルダから除去されるべき使用済みブレードを受容するよう構成された使用済みブレードボックス;及び
本発明のブレード運動装置
を含み、
前記使用済みブレードボックスと前記ブレード運動装置は、前記ブレードホルダの2つの対向側部に夫々配置されており、
前記ブレード運動装置は、未使用ブレードをその中に受容し、かつ、使用済みブレードを未使用ブレードに代えるために使用済みブレードを未使用ブレードの方へ運動させるよう構成されていること
を特徴とする(形態13)。
本発明の第3の視点により、ミクロトームが提供される。
該ミクロトームは、
本発明のブレード保持交換装置、但し該ブレード保持交換装置は本発明のブレード運動装置を含む;
インプットを受信しかつ該インプットに応じた指令を生成するよう構成されたオペレータインタフェイスユニット;及び
前記ブレード保持交換装置及び前記オペレータインタフェイスユニットに接続され、かつ、前記オペレータインタフェイスユニットからの指令を受信し、該指令に応じて前記ブレード保持交換装置を制御するよう構成された制御ユニット
を含む(形態18)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
ここに、本発明の好ましい形態を示す。
(形態1)上記本発明の第1の視点参照。
(形態2)形態1のブレード運動装置において、
前記支持基部は、
底壁;
前記底壁の2つの端部に夫々配置されかつ前記底壁から上方に夫々延伸する2つの対向側壁;及び
前記2つの対向側壁の間に配置されかつ前記底壁から上方に延伸する後壁
を含むことが好ましい。
(形態3)形態2のブレード運動装置において、
前記リニアブッシングの2つの端部は、夫々、前記支持基部の前記2つの対向側壁を貫通しかつ該2つの対向側壁に結合されていること、
前記運動ブロック部材は、その中に無ネジ孔を有し、前記リニアブッシングは該無ネジ孔を貫通して延伸することが好ましい。
(形態4)形態2又は3のブレード運動装置において、
前記ブレードボックスは、前記支持基部の前記後壁に結合されており、かつ、ブレードを受容するための受容溝をその中に画定すること、
前記タッチコネクタは、
前記運動ブロック部材に結合されかつ前記支持基部の前記底壁に対し平行に配置された第1セクション;及び
前記第1セクションから上方に延伸しかつ前記ブレードボックスを指向する第2セクション
を含むことが好ましい。
(形態5)形態4のブレード運動装置において、
前記タッチコネクタの前記第2セクションは、前記支持基部の前記後壁に対し傾斜されており、前記タッチコネクタの前記第2セクションを指向する前記ブレードボックスの表面の部分は、前記第2セクションと平行になるよう傾斜されており、及び、前記受容溝は、前記ブレードボックスの前記表面の前記部分に形成されていることが好ましい。
(形態6)形態5のブレード運動装置において、
前記タッチコネクタは、更に、前記タッチコネクタの前記第2セクションから前記受容溝の方へ突出するタッチ突出部を含み、該タッチ突出部は、前記受容溝内に陥入し、ブレードの一端部に当接し、及び、前記タッチコネクタが前記運動ブロック部材と一緒に運動するときブレードを前記ブレードボックスから押動するよう構成されていることが好ましい。
(形態7)形態2~6の何れかのブレード運動装置において、
該ブレード運動装置は、更に、
前記支持基部の前記底壁上に配置されかつ前記支持基部の前記2つの対向側壁の一方を貫通通過する駆動シャフトを含むモータ;
前記支持基部に受容され、かつ、前記支持基部の前記2つの対向側壁を夫々貫通通過しかつ前記2つの対向側壁に夫々結合された2つの端部を有するリードスクリュウ;
前記駆動シャフトが貫通通過する前記支持基部の側壁に近接して配置された2つのタイミングベルトプーリ、但し、該2つのタイミングベルトプーリの一方は前記モータの前記駆動シャフトに配置され、該2つのタイミングベルトプーリの他方は前記リードスクリュウに配置されている;及び
前記2つのタイミングベルトプーリに外嵌されたタイミングベルト
を含むことが好ましい。
(形態8)形態7のブレード運動装置において、
前記運動ブロック部材は、その中にネジ孔を有し、前記リードスクリュウは、該ネジ孔を貫通して延伸することが好ましい。
(形態9)形態8のブレード運動装置において、
前記リードスクリュウは雄ネジを有し、前記ネジ孔は雌ネジを有し、前記リードスクリュウは前記雄ネジ及び前記雌ネジを介して前記ネジ孔に螺合されておりかつ前記運動ブロック部材を駆動して運動させるよう構成されていることが好ましい。
(形態10)形態1~6の何れかのブレード運動装置において、
前記ブレード運動装置は、更に、前記タッチコネクタに配置されかつ前記タッチコネクタを運動するべく作動されるように構成された操作部材を含むことが好ましい。
(形態11)形態10ブレード運動装置において、
前記操作部材は、前記ブレードボックスから離れる側を指向する前記タッチコネクタの表面に配置されていることが好ましい。
(形態12)形態10又は11のブレード運動装置において、
前記操作部材は、前記タッチコネクタと一体をなすことが好ましい。
(形態13)上記本発明の第2の視点参照。
(形態14)形態13のブレード保持交換装置において、
前記ブレードホルダは、
基部;及び
前記基部上に配置されかつ使用済みブレードを締付固定するよう構成されたブレード締付ユニット
を含み、
前記ブレード運動装置、前記ブレード締付ユニット及び前記使用済みブレードボックスは、使用済みブレードが未使用ブレードに整列されるよう、一直線上に配置されていることが好ましい。
(形態15)形態14のブレード保持交換装置において、
前記ブレード締付ユニットは、
頂面を有する締付座部;
前記締付座部の前記頂面をカバーしかつ回転シャフトを介して前記締付座部に回転可能に結合された締付プレート;
前記締付座部に受容され、前記締付座部の前記頂面から延出し、かつ、前記締付座部の前記頂面に対し実質的に直角をなす方向において運動するよう構成された締付プッシュヘッド;及び
前記締付座部に受容され、前記締付プッシュヘッドに結合され、かつ、前記締付プッシュヘッドを駆動して運動させるよう構成された駆動部材
を含むことが好ましい。
(形態16)形態15のブレード保持交換装置において、
前記締付座部の前記頂面は、異なる角度で傾斜された2つの傾斜セグメントを含むこと、
前記締付プレートの一端部は、前記回転シャフトを介して前記締付座部に結合されており、
前記締付プレートの前記一端部は、前記締付座部の前記頂面の前記2つの傾斜セグメントの対応する一方の傾斜セグメントに適合された傾斜面を有し、かくして、該一方の傾斜セグメントと該傾斜面との間にギャップを画定し、
前記ギャップは、その中に使用済みブレード及び/又は未使用ブレードを受容するよう構成されており、
前記2つの傾斜セグメントの前記対応する一方の傾斜セグメントは、前記基部に対し、前記2つの傾斜セグメントの他方の傾斜セグメントよりもより大きい角度をなして傾斜されていることが好ましい。
(形態17)形態16のブレード保持交換装置において、
前記締付プッシュヘッドは、前記締付座部の前記頂面から離れる方へ前記締付プレートの他方の端部を押圧するよう構成された自由端を有することが好ましい。
(形態18)上記本発明の第3の視点参照。
(形態19)形態18のミクロトームにおいて、
前記制御ユニットは、
未使用ブレードを使用済みブレードの方へ押動するために、前記リニアブッシングに沿って第1方向に運動するように前記運動ブロック部材を駆動し、前記ブレードホルダの方へ運動するよう前記タッチコネクタを駆動するように、前記モータを制御するよう、及び、
前記使用済みブレードが前記未使用ブレードと交換された後、前記タッチコネクタがその初期位置へ復帰するまで、第2方向に運動するよう前記運動ブロック部材を駆動するように、但し前記第2方向は前記第1方向と反対向きである、前記モータを制御するよう、
構成されていることが好ましい。
(形態20)形態18又は19のミクロトームにおいて、
前記オペレータインタフェイスユニットは、制御機能を有する機械式ボタン又は液晶ディスプレイ又は発光ダイオード又はフレキシブルディスプレイの少なくとも1つを含むことが好ましい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0089】
ここに、本発明の可能な態様を付記する。
[付記1]ブレード運動装置。
ブレード運動装置は、
支持基部;
前記支持基部に配置されたリニアブッシング;
前記支持基部に受容されかつ前記リニアブッシングに可動に外嵌された運動ブロック部材;
前記運動ブロック部材に結合されかつ前記運動ブロック部材と一緒に運動するよう構成されたタッチコネクタ;及び
前記支持基部に結合されかつその中にブレードを受容するよう構成されたブレードボックス
を含む。
前記タッチコネクタは、前記運動ブロック部材と一緒に運動するとき、前記ブレードに接触しかつ前記ブレードを前記ブレードボックスから外に押動するよう、更に構成されている。
[付記2]上記のブレード運動装置において、
前記支持基部は、
底壁;
前記底壁の2つの端部に夫々配置されかつ前記底壁から上方に夫々延伸する2つの対向側壁;及び
前記2つの対向側壁の間に配置されかつ前記底壁から上方に延伸する後壁
を含む。
[付記3]上記のブレード運動装置において、
前記リニアブッシングの2つの端部は、夫々、前記支持基部の前記2つの対向側壁を貫通しかつ該2つの対向側壁に結合されている。
前記運動ブロック部材は、その中に無ネジ孔を有し、前記リニアブッシングは該無ネジ孔を貫通して延伸する。
[付記4]上記のブレード運動装置において、
前記ブレードボックスは、前記支持基部の前記後壁に結合されており、かつ、ブレードを受容するための受容溝をその中に画定する。
前記タッチコネクタは、
前記運動ブロック部材に結合されかつ前記支持基部の前記底壁に対し平行に配置された第1セクション;及び
前記第1セクションから上方に延伸しかつ前記ブレードボックスを指向する第2セクション
を含む。
[付記5]上記のブレード運動装置において、
前記タッチコネクタの前記第2セクションは、前記支持基部の前記後壁に対し傾斜されており、前記タッチコネクタの前記第2セクションを指向する前記ブレードボックスの表面の部分は、前記第2セクションと平行になるよう傾斜されており、及び、前記受容溝は、前記ブレードボックスの前記表面の前記部分に形成されている。
[付記6]上記のブレード運動装置において、
前記タッチコネクタは、更に、前記タッチコネクタの前記第2セクションから前記受容溝の方へ突出するタッチ突出部を含み、該タッチ突出部は、前記受容溝内に陥入し、ブレードの一端部に当接し、及び、前記タッチコネクタが前記運動ブロック部材と一緒に運動するときブレードを前記ブレードボックスから押動するよう構成されている。
[付記7]上記のブレード運動装置において、
該ブレード運動装置は、更に、
前記支持基部の前記底壁上に配置されかつ前記支持基部の前記2つの対向側壁の一方を貫通通過する駆動シャフトを含むモータ;
前記支持基部に受容され、かつ、前記支持基部の前記2つの対向側壁を夫々貫通通過しかつ前記2つの対向側壁に夫々結合された2つの端部を有するリードスクリュウ;
前記駆動シャフトが貫通通過する前記支持基部の側壁に近接して配置された2つのタイミングベルトプーリ、但し、該2つのタイミングベルトプーリの一方は前記モータの前記駆動シャフトに配置され、該2つのタイミングベルトプーリの他方は前記リードスクリュウに配置されている;及び
前記2つのタイミングベルトプーリに外嵌されたタイミングベルト
を含む。
[付記8]上記のブレード運動装置において、
前記運動ブロック部材は、その中にネジ孔を有し、前記リードスクリュウは、該ネジ孔を貫通して延伸する。
[付記9]上記のブレード運動装置において、
前記リードスクリュウは雄ネジを有し、前記ネジ孔は雌ネジを有し、前記リードスクリュウは前記雄ネジ及び前記雌ネジを介して前記ネジ孔に螺合されておりかつ前記運動ブロック部材を駆動して運動させるよう構成されている。
[付記10]上記のブレード運動装置において、
前記ブレード運動装置は、更に、前記タッチコネクタに配置されかつ前記タッチコネクタを運動するべく作動されるように構成された操作部材を含む。
[付記11]上記のブレード運動装置において、
前記操作部材は、前記ブレードボックスから離れる側を指向する前記タッチコネクタの表面に配置されている。
[付記12]上記のブレード運動装置において、
前記操作部材は、前記タッチコネクタと一体をなす。
[付記13]ブレード保持交換装置。
ブレード保持交換装置は、
使用済みブレードを締付固定するよう構成されたブレードホルダ;
前記ブレードホルダに結合され、かつ、前記ブレードホルダから除去されるべき使用済みブレードを受容するよう構成された使用済みブレードボックス;及び
上記の何れかのブレード運動装置
を含む。
前記使用済みブレードボックスと前記ブレード運動装置は、前記ブレードホルダの2つの対向側部に夫々配置されている。
前記ブレード運動装置は、未使用ブレードをその中に受容し、かつ、使用済みブレードを未使用ブレードに代えるために使用済みブレードを未使用ブレードの方へ運動させるよう構成されている。
[付記14]上記のブレード保持交換装置において、
前記ブレードホルダは、
基部;及び
前記基部上に配置されかつ使用済みブレードを締付固定するよう構成されたブレード締付ユニット
を含む。
前記ブレード運動装置、前記ブレード締付ユニット及び前記使用済みブレードボックスは、使用済みブレードが未使用ブレードに整列されるよう、一直線上に配置されている。
[付記15]上記のブレード保持交換装置において、
前記ブレード締付ユニットは、
頂面を有する締付座部;
前記締付座部の前記頂面をカバーしかつ回転シャフトを介して前記締付座部に回転可能に結合された締付プレート;
前記締付座部に受容され、前記締付座部の前記頂面から延出し、かつ、前記締付座部の前記頂面に対し実質的に直角をなす方向において運動するよう構成された締付プッシュヘッド;及び
前記締付座部に受容され、前記締付プッシュヘッドに結合され、かつ、前記締付プッシュヘッドを駆動して運動させるよう構成された駆動部材
を含む。
[付記16]上記のブレード保持交換装置において、
前記締付座部の前記頂面は、異なる角度で傾斜された2つの傾斜セグメントを含む。
前記締付プレートの一端部は、前記回転シャフトを介して前記締付座部に結合されている。
前記締付プレートの前記一端部は、前記締付座部の前記頂面の前記2つの傾斜セグメントの対応する一方の傾斜セグメントに適合された傾斜面を有し、かくして、該一方の傾斜セグメントと該傾斜面との間にギャップを画定する。
前記ギャップは、その中に使用済みブレード及び/又は未使用ブレードを受容するよう構成されている。
前記2つの傾斜セグメントの前記対応する一方の傾斜セグメントは、前記基部に対し、前記2つの傾斜セグメントの他方の傾斜セグメントよりもより大きい角度をなして傾斜されている。
[付記17]上記のブレード保持交換装置において、
前記締付プッシュヘッドは、前記締付座部の前記頂面から離れる方へ前記締付プレートの他方の端部を押圧するよう構成された自由端を有する。
[付記18]ミクロトーム。
ミクロトームは、
上記の何れかのブレード保持交換装置、但し該ブレード保持交換装置は上記の何れかのブレード運動装置を含む;
インプットを受信しかつ該インプットに応じた指令を生成するよう構成されたオペレータインタフェイスユニット;及び
前記ブレード保持交換装置及び前記オペレータインタフェイスユニットに接続され、かつ、前記オペレータインタフェイスユニットからの指令を受信し、該指令に応じて前記ブレード保持交換装置を制御するよう構成された制御ユニット
を含む。
[付記19]上記のミクロトームにおいて、
前記制御ユニットは、
未使用ブレードを使用済みブレードの方へ押動するために、前記リニアブッシングに沿って第1方向に運動するように前記運動ブロック部材を駆動し、前記ブレードホルダの方へ運動するよう前記タッチコネクタを駆動するように、前記モータを制御するよう、及び、
前記使用済みブレードが前記未使用ブレードと交換された後、前記タッチコネクタがその初期位置へ復帰するまで、第2方向に運動するよう前記運動ブロック部材を駆動するように、但し前記第2方向は前記第1方向と反対向きである、前記モータを制御するよう、
構成されている。
[付記20]上記のミクロトームにおいて、
前記オペレータインタフェイスユニットは、制御機能を有する機械式ボタン又は液晶ディスプレイ又は発光ダイオード又はフレキシブルディスプレイの少なくとも1つを含む。
【国際調査報告】