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特表2023-505909ネットワークを介してパーソナライズされたビデオコンテンツを配信するための方法
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  • 特表-ネットワークを介してパーソナライズされたビデオコンテンツを配信するための方法 図1
  • 特表-ネットワークを介してパーソナライズされたビデオコンテンツを配信するための方法 図1A
  • 特表-ネットワークを介してパーソナライズされたビデオコンテンツを配信するための方法 図1B
  • 特表-ネットワークを介してパーソナライズされたビデオコンテンツを配信するための方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-13
(54)【発明の名称】ネットワークを介してパーソナライズされたビデオコンテンツを配信するための方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/44 20110101AFI20230206BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20230206BHJP
   H04N 21/435 20110101ALI20230206BHJP
   G06F 16/735 20190101ALI20230206BHJP
【FI】
H04N21/44
H04N21/235
H04N21/435
G06F16/735
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022536654
(86)(22)【出願日】2020-12-09
(85)【翻訳文提出日】2022-07-29
(86)【国際出願番号】 EP2020085335
(87)【国際公開番号】W WO2021116199
(87)【国際公開日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】1918212.0
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】522234954
【氏名又は名称】ブイエムエル ラブズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】レノン,ヘレン
(72)【発明者】
【氏名】パーセル,ダミアン
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ナタラジャン,アルン
(72)【発明者】
【氏名】ロビンソン,フレイザー
【テーマコード(参考)】
5B175
5C164
【Fターム(参考)】
5B175DA04
5C164MB11S
5C164SB08P
5C164SB21S
5C164TB03S
5C164UB04P
5C164UB10P
5C164UD31S
5C164YA07
(57)【要約】
【課題】パーソナライズされたビデオおよび/またはリアルタイム情報を含むビデオを配信すること。
【解決手段】ネットワークを介してビデオコンテンツを配信するための方法であって、方法は、一次データソースにビデオデータを提供することと、制御データをビデオデータに関連付けることと、ネットワークを介して一次データソースから1つ以上のユーザデバイスに、関連する制御データとともにビデオデータをブロードキャストすることと、メディアプレーヤーをそれぞれのユーザデバイス上に提供することであって、メディアプレーヤーは、メディアプレーヤーがビデオデータを再生している間に、制御データを読み取ることに応答して、それぞれのユーザデバイスにローカルに補助データを作成するように動作可能である、提供することと、メディアプレーヤーがそれぞれのユーザデバイスでローカルでビデオデータを再生している間に、それぞれのユーザデバイスでローカルに補助データを作成することと、を含む。制御データは、一次データソースおよび1つ以上の二次データソースから取り出される補助データの要素を含む、メディアプレーヤーによって作成される補助データの1つ以上の要素を定義する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してビデオコンテンツを配信するための方法であって、前記方法が、
一次データソースにビデオデータを提供することと、
制御データを前記ビデオデータに関連付けることと、
前記ネットワークを介して前記一次データソースから1つ以上のユーザデバイスに、関連する制御データとともに前記ビデオデータをブロードキャストすることと、
メディアプレーヤーをそれぞれのユーザデバイス上に提供することであって、前記メディアプレーヤーは、前記メディアプレーヤーが前記ビデオデータを再生している間に、前記制御データを読み取ることに応答して、前記それぞれのユーザデバイスにローカルに補助データを作成するように動作可能である、提供することと、
前記メディアプレーヤーが前記それぞれのユーザデバイスでローカルに前記ビデオデータを再生している間に、前記それぞれのユーザデバイスにローカルに前記補助データを作成することと、を含み、
前記制御データが、前記一次データソースおよび1つ以上の二次データソースから取り出される前記補助データの要素を含む、前記メディアプレーヤーによって作成される前記補助データの1つ以上の要素を定義する、方法。
【請求項2】
前記制御データがメタデータを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記制御データが、データ交換フォーマット/またはデータストレージフォーマットを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記制御データが、前記補助データの前記要素を定義する命令を含み、前記補助データの前記要素が、
前記ビデオデータに対する前記補助データのレイアウト、
前記ビデオデータに関連して提供される1つ以上のタイプの補助データ、
前記一次データソースおよび/もしくは二次データソースから前記補助データが取り出される少なくとも第1の場所、
前記ビデオデータに関連して前記補助データが提供される時間、ならびに/または
ビデオ再生が終了したときに前記補助データに対して実行されるアクション、のうちの1つ以上を含む、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ビデオ再生が終了したときに前記補助データに対して実行される前記アクションが、前記メディアプレーヤーにローカルに前記補助データを作成することを停止することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記制御データは、前記補助データが前記第1の場所で利用可能でない場合に、前記補助データが前記一次データソースおよび/または二次データソースから取り出される第2の場所をさらに定義する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上のタイプの補助データが、前記ビデオデータの再生中の異なる時間に提供される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上のタイプの補助データが、
カスタマイズ可能なテキストオーバーレイ、
グラフィック、
音、
二次ビデオデータ、
特殊効果、および/または
情報のライブフィードもしくは表示、のうちの1つ以上を含む、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記補助データがユーザ固有のデータを含み、前記ユーザ固有のデータが前記ユーザデバイスのユーザに関するデータを含む、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザ固有のデータが、ユーザの場所、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの興味もしくは趣味、ユーザ言語、ユーザ検索履歴、ユーザのウェブ履歴、および/または任意の他の好適なユーザ固有の情報のうちの1つ以上を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザ固有のデータが、前記二次データソースおよび/もしくは一次データソース、ならびに/またはユーザデバイスおよび/もしくはメディアプレーヤーのうちの1つ以上に格納される、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記メディアプレーヤーが、前記メディアプレーヤーによって作成される前記補助データの前記1つ以上の要素を取り出すように構成されている前記二次データソースが、前記ユーザ固有のデータの1つ以上の要素に基づいて決定される、請求項9~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記メディアプレーヤーが前記それぞれのユーザデバイスでローカルで前記ビデオデータを再生している間に、前記それぞれのユーザデバイスでローカルに前記補助データを作成する前に、前記方法が、前記メディアプレーヤーを前記二次データソースで認証して、前記メディアプレーヤーが前記二次データソースから前記補助データを取り出すことができるようにすることをさらに含む、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記二次データソースで前記メディアプレーヤーを認証することは、前記メディアプレーヤーが前記二次データソースのうちの1つ以上から前記補助データの1つ以上の要素を取り出すことについての同意を提供することを前記ユーザに要求することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記二次データソースで前記メディアプレーヤーを認証することは、前記メディアプレーヤーが前記二次データソースのうちの1つ以上から前記補助データの1つ以上の要素を取り出すことに前記ユーザが以前に同意を提供したことを確認することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記制御データが、前記ユーザの同意が得られないかまたは確認されない場合に実行されるアクションを定義する命令を含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記制御データが、前記ユーザデバイスでの前記ビデオ再生が前記メディアプレーヤーで行われないこと、または事前定義された補助データが前記メディアプレーヤーでの前記ビデオの再生中に作成されることを示す、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
作成される事前定義された補助データのタイプが前記制御データで定義される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記事前定義された補助データが前記一次データソースから取り出される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記一次データソースおよび/または二次データソースが、クラウドおよび/もしくはローカルサーバアーキテクチャ、ならびに/またはAPIサービス、ならびに/または任意のデータストレージフォーマットファイルおよび/またはJSONファイル、ならびに/またはコンピューティングデバイスおよび/もしくは任意のデータストレージフォーマット、あるいは他の好適なデータソースを含む、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記メディアプレーヤーは、前記ビデオデータが前記ユーザデバイス上で再生されている間に、前記補助データをリアルタイムで作成し、前記ビデオデータと同期させるように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記ユーザデバイスが、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイスを含む、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
ネットワークを介してビデオコンテンツを配信するためのシステムであって、前記システムが、
一次データソース、
1つ以上のユーザデバイス、
1つ以上の二次データソース、を含み、
前記一次データソースが、前記一次データソースに提供されるビデオデータに制御データを関連付けるように構成されており、
前記一次データソースが、前記1つ以上のユーザデバイスによる受信のために前記ビデオデータおよび関連する制御データをブロードキャストするように構成されており、
前記ユーザデバイスが、前記ユーザデバイスに提供されたメディアプレーヤーを含み、前記メディアプレーヤーが、前記ビデオが前記ユーザデバイス上で再生されるときに、前記制御データを読み取ることに応答して、それぞれのユーザデバイスにローカルに補助データを作成するように構成されており、
前記制御データが、前記一次データソースおよび前記1つ以上の二次データソースから取り出される前記補助データの要素を含む、前記ユーザデバイスにローカルに前記メディアプレーヤーによって作成される前記補助データの1つ以上の要素を定義する、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特にネットワークを介してビデオコンテンツを配信するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
過去数年にわたって、パーソナライズされ、コンテキスト化されたビデオの成長は急速に成長した。多くの組織が、パーソナライズされたビデオの作成および配信を専門としている。これらの組織には、世界最大のソーシャルメディア企業のいくつかも含まれている。パーソナライズされたコンテキストビデオは、ユーザの個人情報をビデオに含めることで、ユーザにパーソナライズされたビデオ体験を提供するために作成される。
【0003】
パーソナライズされたビデオに対する大きな需要に対応するために、企業は、テンプレート化されたビデオをデータと組み合わせて、制御されたサーバ内でレンダリングし、その後ユーザに配信できるようにするシステムを作成した。パーソナライズされたビデオを作成するこの方法は、スケーリングが難しく、非常に非効率的であり、配信前に各パーソナライズされたビデオをレンダリングして企業のサーバに格納する必要があるため、ボリュームが増加するにつれて、レンダリングにかかるコストおよび時間が指数関数的に増加する。コンテキストとして、世界最大のソーシャルメディアサイトのユーザごとに1つのビデオを作成するには、企業は16億の固有のビデオファイルを作成して格納する必要がある。この需要を満たすために必要なコスト、エネルギー、時間、およびストレージのサイズは非常に大きい。このため、世界最大の企業以外の企業が、あらゆる規模でパーソナライズされたビデオを作成することを可能にすることは、不可能ではないにしても非常に困難である。例えば、ユーザ数が増えると、パーソナライズされたビデオを作成するために必要な時間、コスト、エネルギーは、例えば、図1Aに見られるように、概して参照番号10Aで示されるように、需要を満たすために増加する。パーソナライズされたビデオの量、規模、および需要が増えるにつれて、これらの問題は増大する。したがって、これらの問題のために、あらゆる規模で、迅速に、はるかに効率的でエネルギーを節約する方法で、パーソナライズされたビデオを作成する能力に対するニーズがますます高まっている。
【0004】
作成されたすべてのビデオについて、ビデオ内にある必要があるすべての情報をすべてビデオレンダリングサーバに取り込む必要がある。これには、安全な情報または個人情報が含まれる場合がある。コンテキストとして、最大のソーシャルメディアネットワークの16億人のユーザ全員のためにパーソナライズされたビデオを作成するには、16億人の個人データを取り出し、ビデオレンダリングサーバに格納し、パーソナライズされたビデオを作成できるようにする必要がある。これに関連する技術的な困難の他に、特に、2018年に欧州連合で導入された一般データ保護規則(GDPR)規制などの最近のデータプライバシー法の変更によって証明されるように、最近のメディア、政府がデータプライバシーに注力していることに照らして、データのプライバシーおよびセキュリティに関して潜在的に重大な懸念もある。
【0005】
このような最近のプライバシー法により、パーソナライズされた情報を含むビデオを配信したいファーストパーティサービスにとって、リアルタイムで紹介されるユーザに関するパーソナライズされた情報でさらにこれを行うことはますます困難になり、同時にGPDRに準拠することは不可能ではないにしても非常に困難である。これを達成するために、ファーストパーティサービスは、1つ以上の異なるサードパーティおよび/またはファーストパーティサービスからデータを取り出す必要があるためである。
【0006】
上記のように、大規模にパーソナライズされたビデオを作成するための現在の慣行には、通常、配信前にパーソナライズされたビデオファイルの各々をレンダリング/作成することが含まれる。したがって、100個のパーソナライズされたビデオを作成するには、100個のビデオファイルを作成してサーバに格納し、ユーザデバイスにブロードキャストして、ユーザデバイスの物理メモリに格納する。パーソナライズされたビデオコンテンツを配信するための時間、労力、およびコストを削減する手段を提供する必要がある。
【0007】
現在の慣行の問題は、実際のアプリケーションを検討する際の最良の証拠である。例えば、ある企業が、ラグビーまたはサッカーの試合中に特定のブランドのビールを提供した地元のパブの名前を表示するロケーションベースのビデオを作成したい状況を考える。このため、場所とパブの名前を含むすべてのサードパーティデータを収集する必要がある。ここから、パブごとにパーソナライズされた個別のビデオをレンダリングする必要があり、これは、特に場所がロンドン、ニューヨーク、またはダブリンなどの主要都市である場合、非常に重要な作業になる可能性がある。ベースビデオのバリエーションごとに、サードパーティのデータを含む新しいビデオを作成する必要がある。現在利用可能な技術では、ユーザがサーバ内でビデオを視聴する前に、すべてのビデオをレンダリングする必要がある。このビデオ配信方法は、データのスケーラビリティ、時間、関連性を妨げる。つまり、最終的に、既存の方法では、真にパーソナライズされたビデオおよび/またはリアルタイム情報を含むビデオを配信する能力が制限される。
【0008】
上記で強調した欠点を克服することが本発明の要望である。
【発明の概要】
【0009】
したがって、本発明の第1の態様は、ネットワークを介してビデオコンテンツを配信するための方法を提供し、方法は、一次データソースにビデオデータを提供することと、制御データをビデオデータに関連付けることと、ネットワークを介して一次データソースから1つ以上のユーザデバイスに、関連する制御データとともにビデオデータをブロードキャストすることと、メディアプレーヤーをそれぞれのユーザデバイス上に提供することであって、メディアプレーヤーは、メディアプレーヤーがビデオデータを再生している間に、制御データを読み取ることに応答して、それぞれのユーザデバイスにローカルに補助データを作成するように動作可能である、提供することと、メディアプレーヤーがそれぞれのユーザデバイスでローカルでビデオデータを再生している間に、それぞれのユーザデバイスでローカルに補助データを作成することと、を含み、制御データが、一次データソースと二次データソースとの間で直接データ交換がないように一次データソースおよび1つ以上の二次データソースから取り出される補助データの要素を含む、メディアプレーヤーによって作成される補助データの1つ以上の要素を定義する。したがって、有利には、本発明は、ユーザデバイス上でローカルに作成されるビデオデータの上にオーバーレイされる補助データを作成するための方法を提供し、作成される補助データは、一次データソースと二次データソースの間で直接データ交換が行われることなく、一次データソースおよび/または二次データソースのいずれかから取り出される情報に基づき得、したがって、ビデオが再生され、補助データがリアルタイムでローカルに作成されるユーザデバイスのユーザに関する情報は、一次データソースまたは二次データソースのいずれかの個人情報のプロバイダーは、メディアプレーヤーに提供したコンテンツのみを認識し、プライベートに保たれることを確実にする。
【0010】
本発明の第2の態様は、ネットワークを介してビデオコンテンツを配信するためのシステムを提供し、システムは、一次データソース、1つ以上のユーザデバイス、1つ以上の二次データソース、を含み、一次データソースが、一次データソースに提供されるビデオデータに制御データを関連付けるように構成されており、一次データソースが、1つ以上のユーザデバイスによる受信のためにビデオデータおよび関連する制御データをブロードキャストするように構成されており、ユーザデバイスが、ビデオがユーザデバイス上で再生されるときに制御データを読み取ることに応答して、それぞれのユーザデバイス上でローカルに補助データを作成するように構成されたメディアプレーヤーをその上に提供し、制御データが、一次データソースおよび1つ以上の二次データソースから取り出される補助データの要素を含む、ユーザデバイス上でローカルにメディアプレーヤーによって作成される補助データの1つ以上の要素を定義する。
【0011】
好ましくは、制御データは、例えば、データ交換フォーマットまたはデータストレージフォーマットなどのメタデータを含む。
【0012】
理想的には、制御データは、機械可読マークアップ言語を含む。
【0013】
好ましくは、制御データは、補助データの要素を定義する命令を含み、補助データの要素は、ビデオデータに対する補助データのレイアウト、ビデオデータに関連して提供されるあるタイプの補助データ、一次データソースおよび/もしくは二次データソースから補助データが取り出される第1の場所、ビデオデータに関連して補助データが提供される時間、ならびに/またはビデオ再生が終了したときに補助データに対して実行されるアクション、のうちの1つ以上を含む。
【0014】
理想的には、ビデオ再生が終了したときに補助データに対して実行されるアクションは、メディアプレーヤー上での補助データのレンダリングを停止することを含む。
【0015】
好ましくは、制御データは、補助データが第1の場所で利用可能でない場合に、補助データが一次データソースおよび/または二次データソースから取り出される第2の場所をさらに定義する。
【0016】
理想的には、ビデオデータの再生中の異なる時間に、典型的には制御データによって指示されるように、異なるタイプの補助データが提供される。
【0017】
好ましくは、異なるタイプの補助データは、カスタマイズ可能なテキストオーバーレイ、またはグラフィックス、または音、または二次ビデオデータ、または特殊効果、または情報のライブフィードもしくは表示、またはそれらの任意の組み合わせを含む。
【0018】
理想的には、補助データはユーザ固有のデータを含み、ユーザ固有のデータはユーザデバイスのユーザに関するデータを含む。
【0019】
好ましくは、ユーザ固有のデータは、ユーザの場所、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの興味もしくは趣味、ユーザ言語、ユーザ検索履歴、ユーザのウェブ履歴、および/または任意の他の好適なユーザ固有の情報のうちの1つ以上を含む。
【0020】
理想的には、ユーザ固有のデータは、二次データソースおよび/または一次データソースおよび/またはユーザデバイスおよび/またはメディアプレーヤーのうちの1つ以上に格納される。
【0021】
任意選択的に、メディアプレーヤーが、メディアプレーヤーによって作成される補助データの1つ以上の要素を取り出すように構成されている二次データソースが、ユーザ固有のデータの1つ以上の要素に基づいて決定される。
【0022】
好ましくは、メディアプレーヤーがそれぞれのユーザデバイスでローカルでビデオデータを再生している間に、それぞれのユーザデバイスでローカルに補助データを作成する前に、方法が、メディアプレーヤーを二次データソースで認証して、メディアプレーヤーが二次データソースから補助データ、好ましくはユーザ固有のデータを取り出すことができるようにすることをさらに含む。
【0023】
理想的には、二次データソースでメディアプレーヤーを認証することは、メディアプレーヤーが1つ以上の二次データソースから補助データの1つ以上の要素を取り出すことについての同意を提供することをユーザに要求することを含む。
【0024】
好ましくは、二次データソースでメディアプレーヤーを認証することは、メディアプレーヤーが二次データソースの1つ以上から補助データの1つ以上の要素を取り出すことにユーザが以前に同意を提供したことを確認することを含む。
【0025】
理想的には、制御データは、ユーザの同意が得られないかまたは確認されない場合に実行されるアクションを定義する命令を含む。
【0026】
好ましくは、制御データは、ユーザデバイスでのビデオ再生がメディアプレーヤーで行われないこと、または事前定義された補助データがメディアプレーヤーでのビデオの再生中に作成されることを示す。
【0027】
理想的には、作成される事前定義された補助データのタイプは、制御データで定義される。
【0028】
好ましくは、事前定義された補助データは、一次データソースから取り出される。
【0029】
理想的には、一次データソースおよび/または二次データソースは、クラウドおよび/またはローカルサーバアーキテクチャおよび/またはAPIサービスおよび/または任意のデータストレージフォーマットファイルおよび/またはJSONファイルおよび/またはコンピューティングデバイスおよび/または任意のデータストレージフォーマットもしくは他の好適なデータソースを含む。
【0030】
好ましくは、メディアプレーヤーは、ビデオデータがユーザデバイス上で再生されている間に、補助データをリアルタイムで作成し、ビデオデータと同期させるように構成されている。
【0031】
理想的には、ユーザデバイスは、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイスを含む。
【図面の簡単な説明】
【0032】
次に、本発明を、添付図面を参照して、例として説明する。
【0033】
図1A】先行技術での、パーソナライズされたビデオの生成のための、ユーザ数の増加に伴う時間、コスト、エネルギー使用量を示すグラフである。
図1B】本発明での、パーソナライズされたビデオの生成のための、ユーザ数の増加に伴う時間、コスト、エネルギー使用量を示すグラフである。
図1】ネットワークを介してビデオコンテンツを配信するためのシステムを示す概略図である。
図2】システムの認証プロセスを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
次に、例示的なビデオブロードキャストシステムを参照して、本教示を説明する。例示的なブロードキャストシステムは、本教示の理解を支援するために提供されており、いかなる方法でも限定的であると解釈されるべきではないことが理解されよう。さらに、いずれか1つの図を参照して説明されるモジュールまたは要素は、本開示の趣旨から逸脱することなく、他の図のものまたは他の同等の要素と交換することができる。
【0035】
次に、図面、特にその図1を参照すると、概して参照番号1によって示される、本発明の一態様を具体化するネットワークを介してビデオコンテンツを配信するためのシステムが示されている。システムは、制御データ5が、通常、1つ以上のユーザデバイス7にブロードキャストするための生ビデオデータに関連付けられる一次データソース3を備える。生のビデオデータおよび関連する制御データは、通常、ネットワークを介してブロードキャストされ、ネットワークは、通常、インターネットを含む。一次データソース3は、クラウドおよび/またはローカルサーバアーキテクチャおよび/またはAPIサービスおよび/または任意のデータストレージフォーマットファイルおよび/またはJSONファイルおよび/またはコンピューティングデバイスおよび/または任意のデータストレージフォーマットもしくは他の好適なデータソースを含み得る。好ましくは、一次データソース3は、その上に提供されるか、または別様にそれにアクセス可能な1つ以上のデータベース15を有するサーバ13を含む。ユーザデバイス7は、その上に設けられたメディアプレーヤー11を含み、メディアプレーヤー11は、ビデオを再生している間に、制御データ5を読み取ることに応答して、それぞれのユーザデバイス5にローカルに補助データを作成するように動作可能である。制御データ5は、ビデオがユーザデバイス7で再生されている間にユーザデバイス7上で作成またはレンダリングされる補助データの1つ以上の要素を定義する情報を含む。ユーザデバイス7は、コンピューティングデバイスを含み、より好ましくは、ユーザデバイスは、ハンドヘルドコンピューティングデバイスを含む。この目的のために、ユーザデバイスは、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイスを含み得る。
【0036】
システムは、ユーザデバイス7、特にメディアプレーヤー11が、そこから情報を取り出すために通信するように動作可能である1つ以上の二次データソース9をさらに含む。この目的のために、制御データ5は、通常、一次データソース3および/または二次データソース9の両方からどの情報を取り出すかを定義する。システムにはいくつかの利点があり、その中で最も適切なのは、ユーザの観点から、すなわちユーザデバイス7のユーザの観点から、一次データソース3と二次データソース9との間で直接データ交換または通信がないことであり、一次データソース3が二次データソース9からユーザデバイス7のメディアプレーヤー11に提供されたデータを認識せず、代わりに二次データソース9が一次データソース3からユーザデバイス7のメディアプレーヤー11に提供されたデータを認識しないことを意味する。これは、一次データソース3および二次データソース9のいずれかのセンターによって提供されるデータが、秘密にしておきたいユーザ自身に関する個人データである場合があるため、プライバシーの観点から特に有利である。二次データソース9は、通常、クラウドおよび/またはローカルサーバアーキテクチャおよび/またはAPIサービスおよび/または任意のデータストレージフォーマットファイルおよび/またはJSONファイルおよび/またはコンピューティングデバイスおよび/または任意のデータストレージフォーマットもしくは他の好適なデータソースを含む。
【0037】
本発明のさらなる態様は、ネットワークを介してビデオコンテンツを配信するための方法を提供し、方法は、
一次データソース3にビデオデータを提供することと、
制御データ5をビデオデータに関連付けることと、
ネットワークを介して一次データソース3から1つ以上のユーザデバイス7に関連する制御データ5とともにビデオデータをブロードキャストすることと、
それぞれのユーザデバイス7上に提供することであって、メディアプレーヤー11は、メディアプレーヤー11がビデオデータを再生している間に、制御データ5を読み取ることに応答して、それぞれのユーザデバイス7にローカルに補助データを作成するように動作可能である、提供することと、
メディアプレーヤーがそれぞれのユーザデバイス7でローカルでビデオデータを再生している間に、それぞれのユーザデバイス7でローカルに補助データを作成することと、を含み、
制御データ5が、一次データソース3および1つ以上の二次データソース9から取り出される補助データの要素を含む、メディアプレーヤー11によって作成される補助データの1つ以上の要素を定義する。
【0038】
図1に示すシステム1は、ネットワークを介してビデオコンテンツを配信する方法を実装するように構成されている。さらに、本明細書でさらに説明されるシステム1の特徴は、方法に関して等しく適用可能である。
【0039】
制御データ5は、通常、一次データソース3のビデオデータに関連付けられている。代替の実施形態では、システムは、有線および/または無線伝送手段を介して一次データソース3と通信するように動作可能な第1のデバイス(図示せず)をさらに含み得る。この目的のために、第1のデバイスは、一次データソース3による受信のためにデータをブロードキャストするように動作可能である。制御データは、典型的には第1のデバイスのオペレータによって、第1のデバイス上のビデオデータに関連付けられ得、ビデオデータおよび関連する制御データは、その後、通常、ユーザデバイス7へのその後の配信のために、第1のデバイスから一次データソース3に同時にまたは別々にブロードキャストされ得る。あるいは、ビデオデータがすでに一次データソース3に提供されている場合、すなわち、第1のデバイスが、一次データソース3にすでに利用可能であるビデオデータのコピーを含む場合、関連する制御データのみが、その後の配信のために、一次データソース3にブロードキャストされ得る。第1のデバイスは、コンピューティングデバイスを含み、より好ましくは、第1のデバイスは、ハンドヘルドコンピューティングデバイスを含む。この目的のために、第1のデバイスは、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイスを含み得る。第1のデバイスは、生のビデオデータに特定の補助データを追加するためにユーザによって使用され得る、その上に存在するアプリケーションなどを含み得る。
【0040】
前述のように、制御データ5は、典型的にはユーザデバイス7上で、そこにインストールされているか、または別様にアクセス可能なメディアプレーヤー11を介して、ビデオデータのその後の再生中に生のビデオデータにリアルタイムで作成および適用される補助データの1つ以上の要素を定義する情報を含む。この目的のために、制御データは、メタデータ、例えば、本明細書でビデオマークアップ言語(VML)または他の機械可読マークアップ言語と称されるデータ交換フォーマット/またはデータストレージフォーマットを含むことが好ましい。制御データ5は、ビデオデータに対する補助データのレイアウト、ビデオデータに関連して提供される1つ以上のタイプの補助データ、ビデオデータに対して補助データが提供されるタイミング、ならびに/または一次データソース3および/もしくは1つ以上の二次データソース9などから補助データが取り出される場所、のうちの1つ以上を定義する命令を含む。補助データは、カスタマイズ可能なテキストオーバーレイ、グラフィックス、音、二次ビデオデータ、特殊効果、情報のライブフィードもしくは表示、またはそれらの任意の組み合わせのうちの1つ以上を含み得る。ライブフィードとは、実質的にライブ、つまりリアルタイムを意味することを意図していることを理解されたい。作成された補助データは通常、同期ビデオを表示するためにビデオの上または下に階層化されるが、ビデオブロードキャストシステム1内では、ビデオは生成された補助データから独立した生のビデオ、言い換えれば、添付のグラフィックまたは特殊効果のないビデオデータのままであることを理解されたい。ユーザがユーザデバイス7を使用してビデオを視聴すると、メディアプレーヤー11は、高品質のグラフィックス、テキスト、特殊効果などの正しい補助データを同期的に作成する。次いで、この補助データは、メディアプレーヤー11によってそれぞれのユーザデバイス11上で生のビデオにオーバーレイされ、エンドユーザに単一の高品質ビデオファイルの外観を与える。作成された補助データをビデオデータの上に重ねるために、ビデオデータは、複数の異なる表示セグメントとして定義され得、補助データは、ビデオデータの1つ以上の表示セグメントを含むものとして定義され得る。補助データは、メディアプレーヤー11でビデオ再生が開始されたときにのみ、制御5データによって規定された順序に従ってメディアプレーヤー11上でのみ作成またはレンダリングされ、通常、ビデオ再生がメディアプレーヤー11で停止される時点までのみ作成され続けることを理解されたい。
【0041】
制御データ5は、通常、ビデオデータの上に挿入または階層化されるデータのタイプ、およびこれがいつ発生するかを定義するプレースホルダーまたはテンプレートとして機能し、補助データの異なる要素が特定の時間に挿入および削除される。すべての補助データは、メディアプレーヤー11によるビデオデータに関連して挿入するために、ユーザデバイス7上でローカルに処理および作成またはレンダリングされることを理解されたい。例を挙げると、一次データソース3は、特定の製品またはサービスの広告ビデオを含むビデオデータを提供され得、このビデオデータに関連付けられた制御データ5は、補助データのレイアウト、すなわち、ビデオデータに対して作成した補助データをどこに表示させ、かつこれをいつ表示させるかを定義することができる。これは、xy軸座標データおよびビデオデータの定義されたタイムスロットの形式をとり得る。例えば:

時間xに、テキストオーバーレイ{ユーザの場所}をグリッドの場所x=10、y=20に15秒間の持続時間挿入する;…
【0042】
通常、一次データソースのビデオデータに関連付けられた制御データ5は、二次データソース9および/または一次データソース3から取り出される後続の情報のプレースホルダーを定義する。この目的のために、制御データ5は、プレースホルダーの情報をどこで取得できるかをさらに示すことができる。上記のステートメントで示されているように、例えば{ユーザの場所}のように、作成される補助データはユーザ固有に調整できる。一次データソース3は、ユーザが関連する個人情報を提供することができる二次データソース9を認識してもよく、通常、そのような二次データソース9は、Facebook、Google Plus、Twitter、Instagram、Snapchat、または任意の他の好適なソーシャルメディアプラットフォームもしくはAPIのうちの1つ以上を含む1つ以上のソーシャルメディアプラットフォームを含み得る。したがって、制御データ5は、どの二次データソース9からユーザの場所情報を取得することができるかを定義する。これは、一般的なウェブアドレスなどを提供することによって達成することができ、さらなる情報は、ユーザデバイス7によって、典型的にはその上のメディアプレーヤー11によって提供される。あるいは、制御データ5は、以下のように、一次データソース3にすでに利用可能なユーザデバイスのユーザに関する情報に基づいて情報がどこで取得され得るかに関してより具体的であり得る。

https://facebook.com/usernumber12345/locationdata.htmlから{ユーザの場所}を挿入;
【0043】
次いで、制御データとビデオデータとの関連付けに続いて、ビデオデータおよび制御データ5は、メディアプレーヤー11がインストールされているか、または別様にアクセス可能であるユーザデバイス7による受信のためにブロードキャストされる。制御データ5を読み取る際のメディアプレーヤー11は、1つ以上の二次データソース9からユーザ場所情報を取り出し、これを時間xにグリッド場所x=10、y=20に、上記のように15秒の持続時間挿入するように構成される。これは、例えば、{ユーザの場所}はユーザがロンドンにいることを示し、ロンドンにある製品またはサービスのテキスト広告を表示する場所を含み得る。
【0044】
これに加えて、制御データ5はまた、データが指定された場所で利用可能またはアクセス可能でない場合に実行する操作を定義することができる。例えば、制御データ5が、補助データ要素、例えば、ユーザ場所が二次データソース9の第1の場所から取り出され、メディアプレーヤー11が第1の場所からユーザ場所を取り出そうとするが、エラーが発生し、この場所で情報にアクセスできない場合、制御データは、ユーザの場所を取得できる第2の場所、例えば、Instagramなど、または第2の場所から情報を利用できない場合に提供するストック場所を示す場合があり、代わりに、制御データは、ユーザの場所の代わりに、挿入される代替の補助データ要素、例えばグラフィックを単に示す場合がある。この例は、一次データソース3が実際にはユーザ場所データを提供されず、一次データソースはこのデータが取得され得る場所を認識しているが、場所データは一次データソース3自体から直接アクセスすることはできないという点で、本発明のシステムに対する重要な利点を表す。制御データ5は、どの補助データが提供され、いつ提供され、どこから提供されるかを示すためのポインタまたはプレースホルダーとして機能する。
【0045】
上記のように、ユーザデバイス7によって作成された補助データは、その特定のユーザに合わせて調整することができる。補助データには、場所、年齢、性別、興味、または任意の他の好適なユーザ固有の情報など、ユーザ固有のデータが含まれ得る。このユーザ固有のデータは、一次データソース3および/または二次データソース9のいずれかですでに利用可能であり得、その場合、制御データ5は、ユーザ固有のデータが上記のように取得され得る一次データソース3および/または二次データソース9上の場所を定義し得る。さらに、制御データ5は、メディアプレーヤー11がメディアプレーヤー11によって作成される補助データの1つ以上の要素を取り出すように構成されている二次データソースがこのユーザ固有のデータに基づいて決定されるように、ユーザ固有のデータのある程度の知識をすでに含み得る。例えば、特定のユーザに関連する二次データソースは、ユーザの現在の場所、年齢、または他のユーザ固有のデータに基づいて異なる場合がある。好ましくは、ユーザに関する個人情報は、一次データソース3がアクセスできない二次データソース9に格納される。しかしながら、メディアプレーヤー11がこのユーザ固有のデータを取得できるようにするために、ユーザは、一次データソース3および/または二次データソース9のどちらから情報を取得できるか、およびそこからどの個人情報を取り出すことができるかに関して同意を提供する必要がある場合があり、この目的で、この個人情報を一次3および/または二次9データソースから取得できるようにするために、ユーザ認証が必要になる場合がある。したがって、ユーザは、メディアプレーヤー11が一次データソース3および/または二次データソース9から補助データの1つ以上の要素を取り出すことに同意するように促され得る。有利なことに、これは、補助データの生成のためにどのデータ、特に個人データにアクセスすることができるかについてのより高いレベルの制御をユーザに提供する。
【0046】
例えば、ユーザ固有のデータが場所データを含む場合、制御データ5は、この情報が、二次データソースアルファ17または二次データソースベータ18または二次データソースガンマ19などの二次データソース9の1つから取り出すことができることを示し得る。メディアプレーヤー11にアクセスすると、ユーザデバイス7でビデオを再生する前に、ユーザは、メディアプレーヤー11が個人データ、この場合は場所データを二次データソースアルファ17から通信し、取り出すことに同意するように要求され得、ユーザが同意する場合、この場所データは、二次データソースアルファ17から取り出され得、場所依存補助データは、ユーザデバイス7上で直接ビデオデータに関して階層化するためにメディアプレーヤーによって作成され得る。ユーザが、自分の場所情報がメディアプレーヤー11によって取り出されることに同意しないことを示す場合、制御データは、作成および提示されるストック場所または代替の補助データを示し得る。
【0047】
次に図2を参照すると、認証プロセス100を示すフロー図が示され、ユーザ101は、メディアプレーヤー11にアクセスして、ユーザデバイス7上で関連する制御データ5を有するビデオデータを視聴するように促され得る。ユーザ101は、ユーザデバイス7にアクセスすると、ユーザデバイス103でメディアプレーヤーを開始または他の方法で開始し、初期化時に、または特定のビデオにアクセスしようとすると、ユーザは認証105を提供するように促される。ユーザ101は、通常、メディアプレーヤー11が1つ以上の二次データソース9および/または一次データソース3からユーザに関するPPIを取り出すことに同意を提供するように促され、これは単一のクエリの形式であってもよく、または代替的に、ユーザ101は、二次データソース9、または年齢、性別、場所、趣味、ブランドの好みなど異なるタイプの個人情報のリストを提示され得、これらを個別に選択して、1つ以上の二次データソース9および1つ以上のタイプの個人情報から情報を取得できるようにする。ユーザ101が、メディアプレーヤー11が任意の二次データソース9および/または任意のタイプの個人情報にアクセスすることに同意を提供しない場合、メディアプレーヤー11は、失敗を示し、その結果、ユーザ101によって要求されたビデオを再生しない場合がある。続いて、ユーザ101は、メディアプレーヤー11が二次データソース9から情報を取り出すことに同意を提供するように再度促され得る。追加的または代替的に、ユーザ101が二次データソース9および/または異なるタイプの個人情報の選択を提示され、メディアプレーヤー11が情報を取り出すことに同意を提供しない場合、同意を再度促されたとき、ユーザ101は、二次データソース9の異なる選択および/またはそれらが取り出されることに同意を提供するための異なるタイプの個人情報を提供され得る。
【0048】
ここで、ユーザ101が、メディアプレーヤー11が1つ以上の二次データソース9および/または一次データソース3からユーザに関するPPIを取り出すことに同意する場合、メディアプレーヤー11は、制御データ107を読み取り、一次データソース109および二次データソース111から作成される補助データの要素を取り出すように構成される。これらの受信に続いて、ビデオ再生がユーザデバイス7上で開始され、113で、補助データがユーザデバイス7上でローカルにリアルタイムで作成される。前述のことから、作成される補助データの要素は、一次データソース109および二次データソース111から「取り出される」または「フェッチされる」と言及される場合、この補助データは通常、メディアプレーヤー11がユーザデバイス7上でローカルに補助データをレンダリングおよび作成するために使用するメタデータ形式であることを理解されたい。
【0049】
さらに、制御データ5は、通常、ビデオの再生が終了したときに生成された補助データに何が起こるかを示し、特に、制御データ5は、通常、ビデオが終了すると、ユーザデバイス7上でもはや視聴可能でないように、生成された補助データおよび/または生のビデオデータがユーザデバイス7のメディアプレーヤー11上でレンダリングまたは作成されるのを停止することを示している。これは、生成された補助データがユーザデバイス7の後続のユーザに視聴可能でなく、ユーザの個人情報に基づいて作成された補助データがユーザデバイス7に格納されないため、ユーザにさらなるプライバシーを提供するのに有利に機能する。これは、データストレージの観点からも非常に有利であり、補助データはビデオデータの再生中にのみローカルで作成され、ビデオデータの再生が停止すると、レンダリングが停止されるため、ユーザデバイス7上のローカルメモリはかなり制限され、したがって慎重に保存され、補助データの作成に利用されるメモリは最小限に抑えられ、通常は、例えば、キャッシュメモリなどのユーザデバイス7の一時メモリのみであり、したがって、ローカルデータストレージを他のタスクのために解放するからである。
【0050】
有利なことに、開示された取り決め、特に一次データソース3と二次データソース9との間のデータ交換の独立性は、個人識別情報(PII)およびサードパーティのデータを含む大量の個人化されたビデオの作成を提供しながら、データコンプライアンス法が支持されることを保証する。サーバでそれぞれを個別にレンダリングせずに大量のビデオを作成でき、これにより、ユーザが認証した二次データソース9からのPIIの処理または保存が回避される。制御データ11は、メディアプレーヤー11に、一次データソース3および/または二次データソース9からデータを取得し、それらをユーザデバイス7上でローカルにリアルタイムでビデオとともにレンダリングする方法および場所を指示する。制御データ5はさらに、典型的には、一次データソース3および/または二次データソース9からデータを取り出すまたはフェッチするように構成され、フェッチされたデータをシームレスにビデオに追加するようにメディアプレーヤー11に指示する1つ以上のアルゴリズムまたは他の好適な命令手段を含む命令ファイルを含む。制御データ5は、メディアプレーヤー11によってのみ読み取ることができ、メディアプレーヤー11の外部で使用することはできない。ユーザがデバイス7において、通常は、限定はしないが、FacebookやLinkedInなどのサードパーティAPIサービスを含む二次データソース9へのアクセスを認証すると、二次データソース9から取得したデータが一次データソース3に送信されることはない。メディアプレーヤー11は、ユーザがビデオを見始めたときに開始される。異なるソース、一次データソース3および/または二次データソース9から受信されたデータは、単一のビデオとして動的にレンダリングされる。動的データレンダリングは、メディアプレーヤー11内のユーザデバイス7で行われ、PIIまたはサードパーティソースからのデータは、メディアプレーヤー11の外部で共有されない。さらに、メディアプレーヤー11内のコンテンツは、ユーザがビデオを見ているときにのみ存在する。メディアプレーヤー11およびそのコンテンツは、ユーザがデバイスでビデオの視聴を終了してプレーヤーを閉じると破棄される。
【0051】
ユーザの個人データに関連して作成された補助データは、単に個人データの視覚的表現であるだけでなく、より関連性があり、ターゲットとなる補助データの構築ブロックとしてこのデータをさらに利用することができることを理解されたい。例えば、個人データが場所データを含む場合、この場所データに基づいて作成された補助データは、様々な形式をとることができる。まず、場所がフランスにあるとユーザデータが示している場合、テキストオーバーレイはすべてフランス語で表示され、さらに、場所データがフランスのストラスブールにあると示されている場合、補助データは、その地域、すなわちストラスブールで利用可能なサービスおよび製品に関する広告を含むグラフィックおよび/またはテキストを含み得る。さらに、場所データがユーザがフランスにいることを示している場合、補助データは、天気、ニュース、スポーツ、株式市場情報などの情報のライブフィードを含み得るが、これらに限定されない。情報のこのライブフィーは、生のビデオデータの上または下にオーバーレイされるティッカーまたは他の好適な表示手段の形式であってもよい。
【0052】
有利には、これは、データプライバシーの懸念に対処するだけでなく、商業的観点から、システムおよび方法が、一次データソース3、二次データソース9と、それらが実際のアプリケーションで表す企業に非常に有利になるターゲットとなる関連情報をユーザに提供するように動作可能であるという点で、開示された発明の多様性を示す。
【0053】
制御データ5は通常メタデータを含むので、実際の補助データは一次データソース3または二次データソース9のいずれからもブロードキャストされないので、メタデータは、メディアプレーヤー11によってユーザデバイス7上でローカルに作成される補助データを定義する。これは、データストレージと帯域幅の観点から特に有利であり、通常、補助データをビデオに追加する場合、補助データを含む個別のビデオファイルを単一のファイルにレンダリングし、補助データとしてユーザデバイスにブロードキャストする必要があり、補助データは、かなりの量のグラフィックス、ビデオ、およびその他の形式の補助データが含まれている場合があり、これらのパーソナライズされたビデオファイルは、ユーザデバイスにブロードキャストするにはかなり大きなサイズになり、結果としてかなりの量の帯域幅を消費するからである。これに対して、本発明では、生のビデオデータは、メタデータを含む関連する制御データ5とともにブロードキャストされ、ファイルサイズが比較してはるかに小さく、したがって帯域幅効率が高くなる。さらに、補助データはメタデータによってのみ表されるが、これはユーザデバイス7でローカルに作成するためのポインタとして機能するため、補助データを一次データソース3および/または二次データソース9に格納する必要がないので、データストレージの観点からもはるかに有利である。前述のように、パーソナライズされたデジタルビデオを作成する従来の方法は、大量の計算能力を必要とし、ユーザごとに各ビデオのパーソナライズされた各適応を生成して格納する必要がある。ユーザがビデオを視聴する前に、ビデオのパーソナライズされた要素に必要なデータを取得、処理、および使用してビデオを生成する必要がある。パーソナライズされたビデオを提供するユーザが多いほど、すべてのビデオ適応を生成および保存するためのコスト、必要な時間、およびエネルギー使用量が大きくなる。本発明は、一般に実施される事前配布および記憶アプローチとは対照的に、ビデオが視聴されることのみが望まれる場合に、すべての処理がユーザデバイス7上でローカルに行われるので、この点に関してはるかに有利であり、この利点は、パーソナライズされたビデオを必要とするユーザの数が増加するにつれて、時間、コスト、およびエネルギー使用量が実質的に固定されたままである方法を示すグラフを示す参照番号10Bによって概して示される図面の図1Bにおいて示される。
【0054】
従来、コンピュータプログラムは、ターゲットユーザに関連するデータを使用してパーソナライズされたビデオを生成するために使用される。この生成は通常、1つ以上のサーバで行われ、セットアップ、実行、保守にコストがかかり、生成する必要のあるビデオが多いほど、サーバ上のデータストレージの結果として経済的負担が大きくなる。ユーザ数が多い場合、ユーザごとにビデオを生成する期間が限られている場合、生成作業を分割してタスクを並行して実行するために、このフレーム内で合計ワークロードを実行できるように、より多くのサーバが必要になることがある。これには、さらにコスト、時間、およびエネルギー消費が必要になる。ビデオの生成に必要な時間およびエネルギー使用量は、マスタービデオファイルのファイルサイズ、パーソナライズのために処理するデータの量、ビデオに適用する必要のある効果、およびコンピューティング環境の処理能力と正の相関関係がある。レンダリングされた各ビデオは、サーバからアクセスできるデータストレージに格納して、ユーザがパーソナライズされたビデオをダウンロードまたはストリーミングできるようにする必要があり、これにより、ビデオが生成された後もコストおよびエネルギー使用量が増加し続ける。大量のビデオの格納および配信には、実行と使用の調達に費用がかかり、また大量のエネルギーを必要とするデータセンターの使用が必要になる。
【0055】
通常の状況では、サーバは常に稼働し、電力を消費している。パーソナライズされたビデオを作成する従来の方法では、これにより大量のエネルギーが消費される場合がある。制作されたビデオは、ユーザが視聴できるようになる前に行われるため、ビデオはまったく視聴できず、電力および財源が無駄になる場合がある。省エネがこれまで以上に重要であり、企業が環境慣行について絶えず監視されている時代において、この伝統的な方法は問題となる可能性がある。本発明の提案された方法およびシステムは、ユーザのデバイス7上でローカルにユーザのためにパーソナライズされたビデオをリアルタイムで生成することを可能にするので、現在の慣行のこれらの欠陥に対処する。これは、ユーザが視聴しようとした場合にのみビデオが生成されることを意味する。ビデオはユーザデバイス7のどこにも物理的に格納されず、すべての処理とレンダリングはユーザのデバイス7で実行され、これにより、財源とエネルギーが節約され、事前のレンダリングまたは処理は必要ない。
【0056】
有利には、本明細書で説明する方法およびシステムは、複数のソースから接続されていないデータを取得し、それらを1つのシームレスなビデオにレンダリングすることができるユーザデバイス7上でビデオを構築することができる手段を提供する。ビデオは、ビデオを視聴する時間および視聴する場所、データを含み得るサービスからのデータなど、ユーザに関するあらゆる好みに基づいて、ビデオを視聴するすべてのユーザに対してパーソナライズできる。本発明では、データとビデオが相互接続され、ユーザの消費デバイス上でリアルタイムにレンダリングされる。これにより、リアルタイムの情報がビデオに埋め込まれる可能性のある、無限の量のパーソナライズされたビデオの作成が可能になる。ビデオの利用者は、接続されたサービス間でデータが共有されていないことを認識しながら、どのファーストパーティおよびサードパーティのデータが使用されているかを完全に制御および把握できる。さらに、本発明は、反復ごとにレンダリングされたビデオを作成および格納することなく、無限の量のパーソナライズされたビデオの作成を可能にする。
【0057】
メディアプレーヤー11は、一次データソース3および二次データソース9から収集されたすべての情報を集約し、それを、一次データソース3から最初にブロードキャストされた制御データ5と組み合わせて、生のビデオデータを作成し、これをユーザ向けの「パーソナライズされた」ビデオにレンダリングする。このプロセスは、リアルタイムデータを取得してレンダリングすることで機能し、それが消費される時点で、データが変更されると、ユーザがビデオを視聴しているときに、リアルタイムでビデオが更新されると同時に、制御データ5によって定義されるように、データがユーザに個人用であることを確実にする。
【0058】
すべてのデータの取得と処理は、クライアント側の消費デバイスで行われる。一次データソース3と二次データソース9との間でデータが共有されることは決してない。これにより、集約されたデータを使用して追加のデータが格納または作成されることがないため、データコンプライアンスが可能になる。本発明では、ファーストパーティサービス、すなわち一次データソース3は、消費の時点でユーザが利用できるデータに基づいてパーソナライズされたサービスを提供することができ、これは制御データ5によって知られている。前述の制御データ5は、ビデオ内のデータがどの時点で取り出されるべきかを知っているが、メディアプレーヤー11が所望のデータの取り出し場所にアクセスできない場合、すなわち「負の入力」シナリオに適応することを可能にする手段も提供する。ビデオ内のこの調整は即座に行うことができる。調整は、ビデオ調整、オーディオ調整、データ調整、場所の消費のポイントに限定されない。これは、プレースホルダーとして機能する制御データ5の特徴によって容易になる。要求されているデータがある任意の時点で、取り出され、作成される補助データのすべての要素を定義する制御データ5によってビデオにインターレースされている。
【0059】
この方法では、メディアプレーヤー11が、制御データ5に基づいて一次データソース3および二次データソース9からデータを取得し、ビデオがユーザデバイス7上でローカルに再生されている間に補助データをレンダリングするので、過剰なデータが作成されることはない。このプロセスにより、一次データソース3は、二次データソース9からの情報を処理または格納したり、それらをビデオ自体に格納したりする必要なしに、パーソナライズされたおよび/またはリアルタイムのビデオ体験を提供することができる。消費時にビデオ内に表示されるパーソナライズされたデータは、ユーザが消費のデバイス7でビデオを「視聴」している間のみ存在する。ユーザ側メディアプレーヤー11内では、データはメディアプレーヤー11内でリアルタイムに接続されている。クライアントの消費デバイス7からデータが離れることはないため、ユーザのデバイス7の外部に外部データまたはPIIは存在しない。データ処理は、サーバではなく、特に一次データソース3または二次データソース9ではなく、ユーザデバイス7のクライアント側で行われる。ビデオおよび生成された補助データは接続されていないソースからのものであるため、これにより、サードパーティのサービス、つまり二次データソース9が自分のものではないサービスからのデータを表示または処理できないようにしながら、個人を特定できる情報を含むビデオを配信する能力を可能にする。
【0060】
本発明のリアルタイムの性質により、これにより、コンテンツの取り出しと無効化の両方が可能になる。これは、制御データ5から、ストリームを「完了」したときに何が起こるか、および何を完了と定義するか、つまり通常はビデオ再生の終了を示すことができることを意味する。前述のように、これは、ビデオの完了後に、生成されたすべての補助データを無効にできることも意味する。例えば、これは、ビデオが一度視聴された場合、ビデオの終わりに達した後、補助データおよび/またはビデオデータがユーザデバイス7から削除された、または代替的にメディアプレーヤー11がウェブページ内に組み込まれた場合、例えば、ウェブページが閉じられているなど、ユーザとメディアプレーヤー11との間の確立されたセッションが終了するときはいつでも、を含み得る。これは、二次データソース9がアクセスすることができるデータに対して、セキュリティおよび制御の追加の層を有利に追加する。
【0061】
本明細書で説明されているのは、ビデオコンテンツを配信するための例示的なシステムであることが理解されよう。本教示は例示的な配置を参照して説明されてきたが、本教示の趣旨および範囲から逸脱することなく修正を行うことができるので、本教示をそのような配置を限定することを意図するものではないことが理解される。
【0062】
本教示による分散型ネットワークシステムの例示的な特徴が説明されてきたが、そのような配置は、本発明をそのような特徴に限定すると解釈されるべきではないことが理解されよう。本教示の方法は、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせで実施することができる。1つのモードでは、方法は実行可能なプログラムとしてソフトウェアに実装され、パーソナルコンピュータ(PC、IBM互換、Apple互換、またはそれ以外の場合)、パーソナルデジタルアシスタント、ワークステーション、ミニコンピュータ、またはメインフレームコンピュータのような1つ以上の特別または汎用のデジタルコンピュータによって実行される。この方法の複数ステップは、ソフトウェアモジュールが存在するかまたは部分的に存在するサーバまたはコンピュータによって実装され得る。一般に、ハードウェアアーキテクチャの観点から、そのようなコンピュータは、当業者によってよく理解されるように、プロセッサ、メモリ、およびローカルインターフェースを介して通信可能に結合される1つ以上の入力および/または出力(I/O)デバイス(または周辺機器)を含む。ローカルインターフェースは、例えば、当技術分野において知られているような、1つ以上のバスまたは他の有線もしくは無線接続とすることができるが、これらに限定されるわけではない。ローカルインターフェースは、通信を可能にするために、コントローラ、バッファ(キャッシュ)、ドライバ、リピータ、および受信機などの付加的な要素を備え得る。さらに、ローカルインターフェースは、上述の構成要素間の適切な通信を可能にするために、アドレス、コントロール、および/またはデータ接続を含み得る。プロセッサは、上記のように、第1、第2、第3および第4のモジュールの機能を実行するようにプログラムすることができる。プロセッサは、ソフトウェア、特にメモリに格納されているソフトウェアを実行するためのハードウェアデバイスである。プロセッサは、カスタムメイドまたは市販のプロセッサ、中央処理装置(CPU)、コンピュータに関連するいくつかのプロセッサ間の補助プロセッサ、半導体ベースのマイクロプロセッサ(マイクロチップもしくはチップセットの形態)、マクロプロセッサ、または一般的には、ソフトウェア命令を実行するための任意のデバイスとすることができる。
【0063】
メモリは、プロセッサに関連付けられ、揮発性メモリ素子(例えば、ランダムアクセスメモリ(DRAM、SRAM、SDRAMなどのようなRAM))、および不揮発性メモリ素子(例えば、ROM、ハードドライブ、テープ、CDROMなど)のうちのいずれか1つまたは組み合わせを含み得る。また、メモリは、電子、磁気、光、および/または他のタイプの記憶媒体を組み込み得る。メモリは、様々なコンポーネントが互いに離れた場所にある分散アーキテクチャを有することができるが、それでもプロセッサによってアクセスされる。
【0064】
メモリ内のソフトウェアには、1つ以上の個別のプログラムが含まれ得る。個別のプログラムは、モジュールの機能を実装するために論理機能を実装するための実行可能命令の順序付きリストを含む。これまでに説明した例では、メモリ内のソフトウェアは、方法の1つ以上のコンポーネントを含み、好適なオペレーティングシステム(O/S)で実行可能である。
【0065】
本開示は、ソースプログラム、実行可能プログラム(オブジェクトコード)、スクリプト、または実行される一連の命令を含む任意の他のエンティティとして提供されるコンポーネントを含み得る。ソースプログラムの場合、O/Sに関連して適切に動作するように、プログラムは、メモリに含まれる場合と含まれない場合がある、コンパイラ、アセンブラ、インタプリタなどを介して変換する必要がある。
【0066】
さらに、教示に従って実装された方法論は、(a)データおよび方法のクラスを有するオブジェクト指向プログラミング言語、または(b)ルーチン、サブルーチン、および/もしくは、関数を有する手続き型プログラミング言語、例えば、限定はしないが、C、C++、Pascal、Basic、Fortran、Cobol、Perl、Java、およびAdaとして表現され得る。
【0067】
方法がソフトウェアで実装される場合、そのようなソフトウェアは、コンピュータ関連のシステムまたは方法によって、またはそれらに関連して使用するために、任意のコンピュータ可読媒体に格納できることに留意されたい。この教示のコンテキストにおいて、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ関連のシステム、または方法によって、またはそれらに関連して用いられる、コンピュータプログラムを含むかまたは格納することができる電子、磁気、光、または他の物理的デバイスもしくは手段である。そのような構成は、命令実行システム、装置、またはデバイスから命令をフェッチ処理し、命令を実行することができるコンピュータベースのシステム、プロセッサを含むシステム、または他のシステムなど、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するための任意のコンピュータ可読媒体において具体化することができる。本明細書の中では、「コンピュータ可読媒体」は、命令実行システム、装置、またはデバイスによって、またはそれらに関連して使用するためのプログラムを格納する、伝える、伝播する、または運ぶことができる任意の手段とすることができる。このようなコンピュータ可読媒体は、例えば、電子、磁気、光、電磁、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、デバイス、または伝播媒体とすることができるが、それらに限定されるわけではない。図中の任意のプロセスの説明またはブロックは、当業者が理解するように、プロセス内の特定の論理機能またはステップを実装するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表すものとして理解される必要がある。
【0068】
本教示の上述の実施形態、特に、任意の「好ましい」実施形態は、可能な実施例であり、単に原理を明確に理解するために記載されていることを強調する必要がある。本開示の趣旨および原理から実質的に逸脱することなく、上述の実施形態に対して、多くの変形および修正を行うことができる。そのようなすべての修正は、本開示および本発明の範囲内に含まれ、以下の請求項によって保護されることが意図される。
【0069】
発明は、本明細書に記載の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲から逸脱することなく補正または改変することができる。
図1
図1A
図1B
図2
【国際調査報告】