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特表2023-505949複数の電源を有するエアロゾル発生装置またはケース
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-14
(54)【発明の名称】複数の電源を有するエアロゾル発生装置またはケース
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20230207BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20230207BHJP
   A24F 40/95 20200101ALI20230207BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
A24F40/40
A24F40/95
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022528602
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(85)【翻訳文提出日】2022-05-17
(86)【国際出願番号】 IB2020061850
(87)【国際公開番号】W WO2021117008
(87)【国際公開日】2021-06-17
(31)【優先権主張番号】19215943.2
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【弁理士】
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】カリ リカルド
(72)【発明者】
【氏名】カンティエリ ファビオ
(72)【発明者】
【氏名】プレスティア イヴァン
【テーマコード(参考)】
4B162
5G503
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC32
4B162AC33
4B162AC34
5G503BA01
5G503BB01
5G503BB02
5G503FA03
(57)【要約】
エアロゾル発生装置用の充電ケースであって、外部供与源から電力を受容するためのケースコネクターと、複数のケース空洞と、エアロゾル発生装置を充電ケースに接続するための据え付けセクションと、ケース制御ユニットとを含む、充電ケース。複数のケース空洞の各々は、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される。ケース制御ユニットは、外部電源からの電力を使用してケースコネクターを介して複数の電源のうちの第一の電源を充電し、そして外部電源からの電力を使用して複数の電源のうちの第二の電源を介して、またはケースコネクターを介して、据え付けセクションに接続されたエアロゾル発生装置を充電するように配設される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置のための充電ケースであって、
外部供与源から電力を受容するためのケースコネクターと、
複数のケース空洞であって、その各々が複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される、複数のケース空洞と、
前記エアロゾル発生装置を前記充電ケースへと接続するための据え付けセクションと、
ケース制御ユニットであって、
前記外部電源からの電力を使用して、前記ケースコネクターを介して、前記複数の電源のうちの第一の電源を充電し、かつ
前記複数の電源のうちの第二の電源を介して、前記据え付けセクションに接続された前記エアロゾル発生装置を充電するように配設されたケース制御ユニットと、を含む充電ケース。
【請求項2】
前記ケース制御ユニットが、前記外部電源からの電力を使用して、前記ケースコネクターを介して複数の前記電源を充電するように配設される、請求項1に記載の充電ケース。
【請求項3】
前記電源の一つずつが取り外し可能であり、かつ前記複数のケース空洞のうちのいずれか一つの中へと挿入可能である、請求項1または請求項2に記載の充電ケース。
【請求項4】
前記据え付けセクションが、前記エアロゾル発生装置を前記充電ケースへと連結するための一つ以上の連結器を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の充電ケース。
【請求項5】
前記ケース空洞へのアクセスが、前記据え付けセクションを介して提供される、請求項4に記載の充電ケース。
【請求項6】
前記据え付けセクションの外面の前記形状が、前記エアロゾル発生装置を受容するように形作られる、請求項1~5のいずれか一項に記載の充電ケース。
【請求項7】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターと、
複数の電源空洞を備える装置ハウジングであって、その各々が複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される、複数の電源空洞を備える装置ハウジングと、
セレクターであって、前記複数の電源空洞の中へと挿入された前記複数の電源から第一の電源を選択するように配設され、かつ前記選択された第一の電源から前記ヒーターへと電力を提供するように配設されたセレクターと、を備え
前記複数の電源の一つずつが、前記複数の電源空洞のうちの対応する電源空洞から取り外し可能かつ挿入可能である、エアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記カバー部分が窓部分を備え、前記電源部分が、前記窓部分を通して前記複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを露出するために、前記カバー部分に対して回転可能である、請求項7に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記装置ハウジングが、前記複数の電源空洞のいずれかの中に受容された電源を充電するための充電ポートをさらに備える、請求項7または請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記エアロゾル発生装置が、
前記複数の電源のうちの一つ以上から前記ヒーターへと供給される前記電力を制御し、かつ
前記電源空洞に残っている前記複数の電源のうちのいずれか一つ以上を使用して、前記ヒーターに提供される前記電力を維持するように構成される、請求項7~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記装置ハウジングが、
前記複数の電源空洞を備える電源部分と、
前記電源部分の前記電源空洞を覆い、かつ前記電源部分の前記電源空洞へのアクセスを提供するためのカバー部分と、を備え、かつ
前記電源部分および前記カバー部分が、相互に対して回転するように構成される、請求項7~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記装置が、据え付けピンをさらに備え、かつ前記電源部分および前記カバー部分が前記据え付けピンへと回転可能に連結される、請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記カバー部分が窓部分を備え、前記電源部分が、前記窓部分を通して前記複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを露出するために、前記カバー部分に対して回転可能であり、かつ/または、前記エアロゾル発生装置が、突出部を含む本体部分をさらに備え、前記電源部分が少なくとも一つの係止陥凹部を備え、かつ前記突出部が、前記電源部分の回転可能な位置を維持するために、前記少なくとも一つの係止陥凹部と係合するように構成される、請求項11~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
各電源空洞が、
圧縮されるように構成された付勢要素であって、前記複数の電源のうちの少なくとも一つと係合するように動作可能な付勢要素と、
前記付勢要素が前記複数の電源のうちの少なくとも一つによって圧縮される時、前記複数の電源のうちの少なくとも一つに電気的に連結するように構成された電気接点と、を備える請求項7~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
請求項7~14のいずれか一項に記載の前記エアロゾル発生装置と、請求項1~6のいずれか一項に記載の充電ケースと、を備える、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電源を有するエアロゾル発生装置またはケースに関する。複数の電源の各々は、取り外し可能かつ/または選択可能であってもよい。
【背景技術】
【0002】
一部のシステムでは、エアロゾル発生装置は、たばこの捲縮したシートの集合体などの固体エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を受容するように構成される。これらのシステムでは、装置は典型的にアトマイザーを備え、このアトマイザーは、物品が装置内に受容された時に、エアロゾル形成基体を加熱するように配設される。エアロゾル発生物品はまた、従来の紙巻たばこと同様の、ロッドの形態のエアロゾル形成基体と一緒に巻かれたフィルターも備えてもよい。他のシステムでは、装置は、アトマイザーおよび液体エアロゾル形成基体を備えるカートリッジを受容するように構成される。こうしたカートリッジはしばしば、カトマイザーと呼ばれる。カトマイザーで使用される一般的なタイプのアトマイザーは、液体エアロゾル形成基体で濡れた細長い芯の周りに巻かれたヒーターワイヤのコイルを備える。
【0003】
エアロゾル形成基体を加熱することは、エネルギー集約型プロセスであってもよい。エアロゾル発生装置のサイズおよび重量を増加させる大きいエネルギー貯蔵ユニットが必要とされる場合があり、こうした装置の取り扱いに悪影響を与える場合がある。
【0004】
一部のシステムは、充電ステーションまたはより大容量のエネルギー貯蔵を有するケースと併せて、単回使用のために十分なエネルギー貯蔵を有するエアロゾル発生装置を利用する。エアロゾル発生装置は、使用前に充電ステーションまたはケースから取り外され、使用後に充電ステーションへと再挿入されてもよい。充電ステーションまたはケースは、毎回の使用間にエアロゾル発生装置を再充電してもよい。他のシステムは、追加的なエアロゾル発生装置を有する充電ステーションまたはケースを含む。しかしながら、第二のエアロゾル発生装置を含むことは、こうした装置を掃除する必要性も二倍にする場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
途切れることのないエアロゾル発生装置の使用を可能にするための解決策を提供することが望ましいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様によると、エアロゾル発生装置のための充電ケースが提供され、この充電ケースは、ケースコネクターと、複数のケース空洞と、据え付けセクションと、ケース制御ユニットと、を含む。ケースコネクターは、外部供与源から電力を受容するためのものである。複数のケース空洞の各々は、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される。据え付けセクションは、エアロゾル発生装置を充電ケースへと接続するためのものである。ケース制御ユニットは、外部電源からの電力を使用してケースコネクターを介して複数の電源のうちの第一の電源を充電し、そして外部電源からの電力を使用して複数の電源のうちの第二の電源を介して、またはケースコネクターを介して、据え付けセクションに接続されたエアロゾル発生装置を充電するように配設される。
【0007】
有利なことに、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成された複数のケース空洞を組み込むことは、電源冗長性を提供し、かつ複数の電源のうちの一つが故障した場合に、継続的な操作性を確保する場合がある。追加的に、複数の電源のうちの一つを介して、またはケースコネクターを介してエアロゾル発生装置を充電するように配設されたケース制御ユニットを組み込むことは、複数の電源に加えられる負荷を軽減し、それによってそれらの寿命を延ばす場合がある。例えば、複数の電源は、同時に充電および放電されない場合があり、また充電ケースは、外部電力から直接エアロゾル発生装置を充電することができる。さらに、据え付けセクションは、装置が使用される間にエアロゾル発生装置に電力を提供し、かつ充電することができる。
【0008】
本発明の別の態様によれば、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターと、複数の電源空洞を備え、複数の電源空洞の各々が、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される、装置ハウジングと、複数の電源空洞の中へと挿入された複数の電源から第一の電源を選択するように配設され、かつ選択された第一の電源からヒーターへと電力を提供するように配設されたセレクターと、を備えるエアロゾル発生装置が提供される。
【0009】
有利なことに、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成された複数の電源空洞を組み込むことは、電源冗長性を提供し、かつ複数の電源のうちの一つが故障した場合に、継続的な操作性を確保する場合がある。これは、別の異なる電源が後で使用するために充電されている間に、複数の電源のうちの一つを使用してヒーターに電力を供給することも可能にする。
【0010】
本発明の別の態様によると、エアロゾル発生装置および充電ケースを備えるキットが提供される。
【0011】
ケース制御ユニットは、外部電源からの電力を使用して、ケースコネクターを介して複数の電源を充電するように配設されてもよい。複数の電源の一つずつは、複数のケース空洞のうちのいずれか一つから取り外し可能であってもよく、またその中へと挿入可能であってもよい。据え付けセクションを介して、ケース空洞へのアクセスが提供されてもよい。
【0012】
有利なことに、取り外し可能な電源を充電するための複数の装置空洞を有する充電ケースを提供することは、エアロゾル発生装置が使用されている間に消耗した取り外し可能な電源を再充電することを可能にする。欠陥のある電源は、充電ケース全体を交換する必要なく取り外され、かつ交換される場合もある。
【0013】
据え付けセクションの外面の形状は、エアロゾル発生装置を受容するために形作られてもよい。据え付けセクションは、エアロゾル発生装置を充電ケースへと連結するための一つ以上の連結器を備えてもよい。複数の電源の一つずつは、複数の電源空洞のうちのいずれか一つの対応する電源空洞から取り外し可能であってもよく、またそれらへと挿入可能であってもよい。
【0014】
装置ハウジングは、複数の電源空洞のうちのいずれかの中に受容された電源を充電するための充電ポートをさらに備えてもよい。エアロゾル発生装置は、複数の電源のうちの一つ以上からヒーターへと供給される電力を制御し、かつ電源空洞内に残っている複数の電源のうちのいずれか一つ以上を使用して、ヒーターに提供される電力を維持するように構成されてもよい。
【0015】
有利なことに、充電ポートを有するエアロゾル発生装置を提供することは、それらを装置から取り外すことなく、電源を充電することを可能にする。追加的に、電源のうちのいずれか一つから選択的に電力を提供することができるエアロゾル発生装置を提供することは、電池のうちの一つが故障した、消耗した、またはエアロゾル発生装置から取り外された場合でさえも、連続的な使用を可能にする。
【0016】
装置ハウジングは、電源部分およびカバー部分を備えてもよい。電源部分は、複数の電源空洞を備えてもよい。カバー部分は、電源部分の電源空洞を覆い、かつ電源部分の電源空洞へのアクセスを提供するためであってもよい。電源部分およびカバー部分は、相互に対して回転するように構成されてもよい。装置ハウジングは据え付けピンをさらに備えてもよい。電源部分およびカバー部分は、据え付けピンへと回転可能に連結されてもよい。カバー部分は、窓部分を含んでもよい。電源部分は、窓部分を通して複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを露出させるために、カバー部分に対して回転可能であってもよい。
【0017】
有利なことに、本明細書に記述されるように、電源部分およびカバー部分を備える装置ハウジングを提供することは、使用中に用いずに取り外し可能に電源を取り外しかつ交換することを可能にする。
【0018】
エアロゾル発生装置は、突出部を備える本体部分をさらに備えてもよい。電源部分は、少なくとも一つの係止陥凹部を備えてもよい。突出部は、少なくとも一つの係止陥凹部と係合して、電源部分の回転可能な位置を維持するように構成されてもよい。
【0019】
有利なことに、突出部および係止陥凹部を有するエアロゾル発生装置を提供することは、電源部分が自由に回転することを防止しながら、電源または充電ポートのうちの一つを簡単に回転可能に選択することを可能にする。
【0020】
各電源空洞は、付勢要素および電気接点を含んでもよい。付勢要素は、圧縮されるように構成されてもよい。付勢要素は、複数の電源のうちの少なくとも一つと係合するように動作可能であってもよい。電気接点は、付勢要素が複数の電源のうちの少なくとも一つによって圧縮される時、複数の電源のうちの少なくとも一つに電気的に連結するように構成されてもよい。
【0021】
有利なことに、本明細書に記述されるように付勢要素および接点を提供することは、電池をエアロゾル発生装置内に固定し、かつ電気接点の適正な連結を確保することを可能にする。
【0022】
本開示によると、エアロゾル形成基体および装置ハウジングを加熱するためのヒーターを備える、エアロゾル発生装置がさらに提供される。装置ハウジングは、複数の電源空洞を備える。複数の電源空洞の各々は、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される。
【0023】
本開示によると、充電ケースと、エアロゾル発生装置とを備えるエアロゾル発生システムがさらに提供される。充電ケースは、ケース電源と、複数のケース空洞を備えるケースハウジングとを備える。複数のケース空洞の各々は、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される。ケース電源は、複数のケース空洞内に挿入された複数の取り外し可能な電源の各々を充電するように構成される。エアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体および装置ハウジングを加熱するためのヒーターを備える。装置ハウジングは、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成された電源空洞を備える。
【0024】
記述されるように複数の電源空洞を提供することは、各複数の電源空洞が取り外し可能な電源を収容することができるため、エアロゾル発生装置の改善された機能性を提供する。例えば、複数の電源空洞の各々は、取り外し可能な電源を収容することができ、これによって、エアロゾル発生装置が少なくとも二つの取り外し可能な電源を収容することを可能にする。これは、エアロゾル発生装置が、消耗した取り外し可能な電源が充電された取り外し可能な電源と交換される間、ヒーターに電力を提供し続けることを可能にする場合がある。加えて、エアロゾル発生装置は、残量が少ない、または消耗した取り外し可能な電源から、充電された取り外し可能な電源へと電力消費を切り替えてもよい。こうした機能性は、単回使用より長く装置を使用することを所望する複数のユーザーまたは単一のユーザーによる継続的な使用に適した、エアロゾル発生装置を提供する場合がある。追加的に、取り外し可能な電源は、取り外し可能な電源が摩耗した、またはもはや適切な充電を保持しない時に交換されてもよい。
【0025】
装置ハウジングは、複数の電源空洞のうちのいずれかの中に受容される取り外し可能な電源を充電するための充電ポートをさらに備えることが好ましい。
【0026】
エアロゾル発生装置は、複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上からヒーターに供給される電力を制御し、かつ電源空洞内に残っている複数の取り外し可能な電源のうちの任意の一つ以上を使用してヒーターへと提供される電力を維持するように構成されることが好ましい。
【0027】
装置ハウジングは、複数の電源空洞と、電源部分の電源空洞を覆い、かつアクセスを提供するためのカバー部分とを備える、電源部分を備えることが好ましい。電源部分およびカバー部分は、相互に対して回転するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置は、据え付けピンをさらに備えてもよい。電源部分およびカバー部分は、据え付けピンへと回転可能に連結されてもよい。カバー部分は、窓部分を含むことが好ましい。電源部分は、窓部分を通して複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを露出させるために、カバー部分に対して回転可能であってもよい。カバー部分は、窓部分を通して複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを露出させるために、回転可能であってもよい。
【0028】
エアロゾル発生装置は、突出部を備える本体部分をさらに備え、かつ電源部分は少なくとも一つの係止陥凹部を備えることが好ましい。突出部は、少なくとも一つの係止陥凹部と係合して、電源部分の回転可能な位置を維持するように構成されてもよい。
【0029】
装置空洞は、付勢要素および電気接点を備えることが好ましい。付勢要素は、圧縮されるように構成されてもよい。付勢要素は、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つと係合するように動作可能であってもよい。電気接点は、付勢要素が複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つによって圧縮される時、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つに電気的に連結するように構成されてもよい。
【0030】
複数の電源空洞は各々、六角形状の断面を備えることが好ましい。
【0031】
充電ケースは、ケース電源の電流供給能力に基づいて、複数の電源のうちの一つ以上を充電するように構成された電子機器をさらに備えることが好ましい。
【0032】
充電ケースは、ケース電源、複数の電源のうちの一つ以上、またはケース電源と複数の電源のうちの一つ以上との両方を充電するための充電器ポートをさらに備えることが好ましい。
【0033】
充電ケースは、エアロゾル発生装置を受容するように構成された据え付けセクションをさらに含むことが好ましい。据え付けセクションは、エアロゾル発生装置へと連結するための一つ以上の連結器を備えてもよい。据え付けセクションを介して、ケース空洞へのアクセスが提供されてもよい。据え付けセクションの外面の形状は、エアロゾル発生装置を受容するように形作られてもよい。
【0034】
一つ以上の連結器は、一つ以上の磁石を備えることが好ましい。
【0035】
有利なことに、本明細書に記述されるような複数の電源空洞を含むエアロゾル発生装置は、装置のサイズおよび重量を著しく増加させる必要なしに、連続的な使用時間を延ばすための単純なやり方を提供しうる。結果として、単一のエアロゾル発生装置は、充電された電源が使用可能である限り、使用されてもよい。さらに、取り外し可能な電源は、取り外し可能な電源が摩耗すると、またはエアロゾル発生装置に電力を供給するために十分な充電をもはや保持しなくなると、交換可能である。なおさらに、取り外し可能な電源を充電するための複数の装置空洞を有する充電ケースを提供することは、エアロゾル発生装置が使用されている間に消耗した取り外し可能な電源を再充電することを可能にする。
【0036】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生物品」という用語は、本明細書で、エアロゾル発生基体が加熱されて、吸入可能なエアロゾルを生成し、かつ消費者に送達する物品を意味するために使用される。本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生基体」という用語は、加熱に伴い揮発性化合物を放出してエアロゾルを生成する能力を有する基体を意味する。
【0037】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル発生物品のエアロゾル発生基体と相互作用してエアロゾルを発生するヒーター要素を備える装置を指す。
【0038】
本明細書で使用される場合、「充電ケース」という用語は、複数のケース空洞の各々の中に少なくとも一つの電源を受容し、かつ受容した電源を充電する能力を有するケースを指す。充電ケースは、ハウジングおよび据え付けセクションを含んでもよい。ハウジングは概して、充電ケースの形状を形成してもよい。据え付けセクションは、エアロゾル発生装置を受容するように構成されてもよい。充電ケースは、エアロゾル発生装置が据え付けセクション内に受容された時に、エアロゾル発生装置の電源を充電するように構成されてもよい。充電ケースは、受容した電源を充電するように構成されたケース電源を含んでもよい。充電ケースは、ケース電源の電流供給能力に基づいて、一つ以上の電源を充電するように構成された電子機器を含んでもよい。
【0039】
本明細書で使用される場合、「空洞」という用語は、開放端と閉じた端との間に延びてもよい物体またはハウジング内に画定される体積空間を指す。両端の間に延びる空洞の側面は、物体またはハウジングによって囲まれてもよい。
【0040】
本明細書で使用される場合、「電源」という用語は、エネルギー貯蔵装置を指す。エネルギー貯蔵装置は、例えば、電池、リチウムイオン電池、再充電可能電池、燃料電池、またはその他の形態のエネルギー貯蔵を含んでもよい。取り外し可能な電源は、本体と、頭部と、電気接点とを含んでもよい。本体は、エネルギーを貯蔵するように構成されてもよい。貯蔵されたエネルギーは、電気エネルギー、化学エネルギー、または他の形態のエネルギー貯蔵であってもよい。電源は、約250mAh~約600mAhの範囲内のエネルギー容量を有してもよい。電気接点は、エアロゾル発生装置または充電器ケースの電気接点と電気的に連結するように構成されてもよい。
【0041】
取り外し可能な電源は、六角形状の断面積を有してもよい。別の方法として、電源は、正方形もしくは円形の断面積、または任意の他の適切な断面積を有してもよい。頭部は、本体より大きい断面積を有してもよい。本体より大きい断面積を有する頭部を提供することは、ユーザーに対してより簡単な取り扱いを提供する場合がある。本体は、頭部と電気接点との間の長さまたは軸に沿って延びてもよい。言い換えれば、頭部は、取り外し可能な電源の遠位端に位置してもよく、また電気接点は、取り外し可能な電源の近位端に位置してもよい。電気接点は、取り外し可能な電源内に貯蔵されたエネルギーを、エアロゾル発生装置、充電ケース、電源、またはエネルギー供与源へと電気的に連結してもよい。電気接点は、任意の適切な導電性材料を含んでもよい。
【0042】
エアロゾル発生システムは、充電ケースおよびエアロゾル発生装置を含んでもよい。エアロゾル発生装置は、ヒーターおよび装置ハウジングを含んでもよい。装置ハウジングは、ヒーター部分と、カバー部分と、電源部分と、電源空洞と、を含んでもよい。装置ハウジングは、遠位端と近位端との間の軸に沿って延びる長さを有してもよい。装置ハウジングは、約200mm~約120mmの範囲内の長さを有してもよい。好ましくは、装置ハウジングは約140mm~約160mmの長さを有してもよい。装置ハウジングは、約150mm~約155mmの長さを有してもよい。装置ハウジングは約153mmの長さを有してもよい。装置ハウジングは、約25mm~約35mmの範囲内の直径または幅を有してもよい。装置ハウジングは、約30mmの直径または幅を有することが好ましい。
【0043】
ヒーター部分は、エアロゾル発生装置の遠位端から軸に沿って延びる長さを有してもよい。ヒーター部分は、ヒーター空洞を含んでもよく、または画定してもよい。ヒーターは、ヒーター空洞内に位置してもよい。ヒーター空洞は、エアロゾル発生物品を受容するように構成されてもよい。ヒーター空洞は、約6mm~約10mmの範囲内の直径を有してもよい。好ましくは、ヒーター空洞は、約8mmの直径を有してもよい。ヒーターは、ヒーター空洞内に受容されるエアロゾル発生物品を貫通するように構成されてもよい。追加的に、ヒーターは、受容されるエアロゾル発生物品を加熱するように構成されてもよい。
【0044】
電源部分は、ヒーター部分と当接してもよい。電源部分は、ヒーター部分に回転可能に取り付けられてもよく、または連結されてもよい。例えば、電源部分は、ヒーター部分へと回転可能に連結された据え付けピンを含んでもよい。電源部分は、エアロゾル発生装置および装置ハウジングの長さに沿って延びる軸を中心として回転可能であってもよい。言い換えれば、電源部分は、ヒーター部分またはカバー部分に対して回転可能であってもよい。電源部分は、一つ以上の係止陥凹部を含んでもよい。本明細書で使用される場合、「陥凹部」という用語は、へこみ、ディンプル、またはノッチを指す。一つ以上の係止陥凹部は、一つ以上の突出部と相互作用して、電源部分またはカバー部分の回転位置を維持するように構成されてもよい。電源部分またはカバー部分は、数多くの回転位置または係止位置を含んでもよい。ヒーター部分またはカバー部分は、一つ以上の係止陥凹部と係合するように構成された一つ以上の突出部を含んでもよい。
【0045】
電源部分は、約24mm~約34mmの範囲内の直径を有してもよい。好ましくは、電源部分は、約29mmの直径を有してもよい。電源部分は、ヒーター部分からエアロゾル発生装置の近位端に向かって軸に沿って延びる長さを有してもよい。
【0046】
カバー部分は、電源部分の少なくとも一部分を覆ってもよい。カバー部分は、ヒーター部分からエアロゾル発生装置の近位端へと軸に沿って延びる長さを有してもよい。カバー部分は、電源部分の長さに沿って電源部分の表面を露出させる、カバー部分の長さに沿った間隙を含んでもよい。カバー部分の間隙は、約10mm~約20mmの範囲内の長さを有してもよい。カバー部分内の間隙は、約15mmの長さを有することが好ましい。カバー部分内の間隙は、電源部分がヒーター部分またはカバー部分に対して回転することを可能にする場合がある。言い換えれば、ユーザーは、ヒーター部分またはカバー部分を把持し、そしてカバー部分の間隙によって露出した電源部分上に圧力を加えることによって、電源部分を回すまたは回転させることによって、電源部分を回転させることができる場合がある。カバー部分は、ヒーター部分に対して固定されてもよい。別の方法として、カバー部分は、ヒーター部分に対して回転可能であってもよく、また電源部分は、ヒーター部分に対して固定されてもよい。
【0047】
電源部分は、複数の電源空洞を含んでも、または画定してもよい。電源空洞は、エアロゾル発生装置の近位端へと向かう開放端、およびヒーター部分へと向かう閉じた端を有してもよい。電源空洞の各々は、圧縮されるように構成された付勢要素を有してもよい。付勢要素は、電源空洞の閉じた端に位置してもよい。付勢要素は、電源空洞内に受容された取り外し可能な電源と係合するように動作可能であってもよい。付勢要素は、弾性突出部、ばね、または取り外し可能な電源を係合するための他の適切な装置を含んでもよい。付勢要素は、こうした取り外し可能な電源が電源空洞内に固定されていない時に、取り外し可能な電源の簡単な取り外しを可能にする場合がある。取り外し可能な電源は、カバー部分が取り外し可能な電源を露出する時、電力空洞内に固定されなくてもよい。
【0048】
電源空洞は、電気接点を含んでもよい。電気接点は、電源空洞の閉じた端の近位に位置してもよい。電気接点は、回路によってヒーターへと動作可能に連結されてもよい。エアロゾル発生装置は、電源空洞内に受容された複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上からヒーターへと供給される電力を制御するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置は、電源空洞内に残っている複数の取り外し可能な電源のうちの任意の一つ以上を使用して、ヒーターへと提供される電力を維持するようにさらに構成されてもよい。回路は、ヒーターに提供される電力を制御するための任意の適切な電子機器または装置を含んでもよい。例えば、回路は、ヒーターへと、電源空洞の各々を動作可能に連結してもよく、または取り外し可能な電源を並列で受容してもよい。こうした構成は、エアロゾル発生装置が、取り外し可能な電源の最大電圧以下の電圧で電力を提供することを可能にすることになる。別の実施例では、回路は、ヒーターへと提供される電力を制御するためのコントローラを含んでもよい。コントローラは、エアロゾル発生装置の電力制御を提供するために、一つ以上のプロセッサ、メモリー、論理ユニット、またはその他の電子機器を含んでもよい。
【0049】
本明細書に記述されるように、一つ以上の電源から動的に電力を提供することは、消耗した電源が取り外され、充電された電源と交換される間、ヒーターへと電力を提供することを可能にする。これは、電源のうちの一つが消耗している場合でさえも、エアロゾル発生装置の持続的かつ途切れることのない使用を可能にする。その結果、本明細書に記述されるようなエアロゾル発生装置は、毎回の単回使用間に、または単一のユーザーによる使用後に電池が再充電されるのを待つ必要なく、複数のセッションまたは複数の人物に対して使用されてもよい。
【0050】
電源部分は、充電器ポートを含んでもよい。充電器ポートは、電源部分の近位端に位置してもよい。充電器ポートは、電源空洞の開放端に隣接して、または電源空洞の開放端の近位に位置してもよい。充電器ポートは、充電ケーブルへと連結するように構成されてもよい。充電器ポートは、電気接点へと電気的に連結されて、取り外し可能な電源を充電するための電力を提供してもよい。充電器ポートは、エアロゾル発生装置の回路へと動作可能に連結されてもよい。エアロゾル発生装置の回路はコントローラを含んでもよい。コントローラは、充電ポートを通した取り外し可能な電源の充電を制御するように構成されてもよい。
【0051】
カバー部分は、窓部分を含んでもよい。窓部分は、エアロゾル発生装置の近位端に位置してもよい。窓部分は、充電ポートまたは複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを露出させるように構成されてもよい。窓部分は、一つ以上の係止陥凹部によって提供される各回転位置において、こうした特徴のうちの一つを露出するように構成されてもよい。
【0052】
カバー部分は、取り外し可能な電源を電源空洞内に保持してもよい。カバー部分は、カバー部分が取り外し可能な電源を覆う時に付勢要素が圧縮されるように、付勢要素に対して取り外し可能な電源を押してもよい。カバー部分は、電源部分またはカバー部分の回転の間に、カバー部分が取り外し可能な電源を電源空洞の中へと滑らかに押すことを可能にするために、窓部分の縁に沿って角度付き縁を含んでもよい。取り外し可能な電源が窓部分によって露出される時、付勢要素は、取り外し可能な電源の頭部を電源空洞の外へと押して、取り外し可能な電源の簡単な取り外しを可能にする場合がある。
【0053】
別の方法として、電源空洞の各々は、空洞開口部において保持要素を含んでもよい。保持要素は、電源空洞内に取り外し可能な電源を保持するための弾性突出部、解放可能なタブ、または他の装置を含んでもよい。保持要素は、エアロゾル発生装置がカバー部分を有しない時に使用されてもよい。保持要素が解放または取り外されると、付勢要素は、取り外し可能な電源の頭部を電源空洞の外へ出るように押して、取り外し可能な電源の簡単な取り外しを可能にする場合がある。
【0054】
充電ケースは、ケース電源およびケースハウジングを含んでもよい。充電ケースで使用されるように構成されたエアロゾル発生装置の長さと充電ケースの長さとは、実質的に同じであることが好ましい。充電ケースで使用されるように構成されたエアロゾル発生装置の長さと充電ケースの長さとは、相互に異なってもよい。一実施例では、充電ケースは、複数の電源を含んでもよい。
【0055】
ケースハウジングは、約130mm~約180mmの範囲内の長さを有してもよい。ケースハウジングは、約140mm~約160mmの範囲内の長さを有してもよい。ケースハウジングは、約150mm~約155mmの範囲内の長さを有することが好ましい。ケースハウジングは約153mmの長さを有することが好ましい。ケースハウジングは、約30mm~約50mmの範囲内の幅を有してもよい。ケースハウジングは約40mmの幅を有することが好ましい。ケースハウジングは、約40mm~約75mmの範囲内の高さを有してもよい。ケースハウジングは約57mmの高さを有することが好ましい。
【0056】
充電ケースは、エアロゾル発生装置を受容するように構成された据え付けセクションを含んでもよい。据え付けセクションは、充電ケースの側面の長さに沿って延びてもよい。据え付けセクションは、エアロゾル発生装置を受容するように形作られてもよい。例えば、据え付けセクションは、充電ケースの側面の長さに沿って延びる半円状の押圧部または溝を含んでもよい。据え付けセクションは、エアロゾル発生装置を据え付けセクションに解放可能に保持するために、一つ以上の連結器を含んでもよい。一つ以上の連結器は、一つ以上の磁石または磁性材料を含んでもよい。
【0057】
別の実施例では、据え付けセクションは、充電ケースの表面の中へと延びる装置空洞を含んでもよい。装置空洞は、エアロゾル発生装置の端の少なくとも一部分を受容するように形作られてもよい。装置空洞は、エアロゾル発生装置の充電器ポートに動作可能に連結するように構成された据え付けセクションの充電器ポートを含んでもよい。装置空洞は、エアロゾル発生装置を据え付けセクションへと解放可能に保持するために、一つ以上の連結器を含んでもよい。一つ以上の連結器は、一つ以上の磁石または磁性材料を含んでもよい。
【0058】
ケースハウジングは、複数のケース空洞を含んでもよい。ケース空洞の各々は、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成されてもよい。充電ケースは、複数のケース空洞内に受容された時に、複数の電源のうちの一つ以上を充電するように構成されてもよい。ケース空洞の各々は、ケース空洞の閉じた端において付勢要素を含み、その中に受容される電源と係合してもよい。付勢要素は、圧縮されるように構成されてもよい。ケース空洞の各々は、あらゆる受容した電源を充電ケースへと電気的に連結するために、一つ以上の電気接点を含んでもよい。電気接点は、ケース空洞の閉じた端の近位に位置してもよい。電気接点は、任意の適切な導電性材料を含んでもよい。ケース空洞へのアクセスは、据え付けセクション内に位置してもよい。言い換えれば、ケース空洞の開放端は、据え付けセクション内に位置してもよい。ケース空洞の開放端は、エアロゾル発生装置の据え付けセクションからの取り外しに伴い露出されてもよい。こうしたエアロゾル発生装置の据え付けセクションからの取り外しに伴い、ケース空洞内に位置する電源は、付勢要素によってケース空洞の外へと押されてもよい。据え付けセクション内のエアロゾル発生要素の存在は、電源をケース空洞内に保持するように構成されてもよい。
【0059】
充電ケースは、ケース電源の電流供給能力に基づいて、充電ケース内に受容された一つ以上の電源を充電するように構成された電子機器を含んでもよい。電子機器は、複数の電源の各々の電圧に基づいて、複数の電源を充電するようにさらに構成されてもよい。電子機器は、電源の充電を制御するために、一つ以上のプロセッサ、メモリー、論理ユニット、またはその他の回路を含んでもよい。
【0060】
充電ケースは、ケース電源、複数の電源のうちの一つ以上、またはケース電源と複数の電源のうちの一つ以上との両方を充電するための充電器ポートをさらに含んでもよい。充電器ポートは、電子機器、ケース電源、または電気接点に動作可能に連結されてもよい。充電器ポートは、任意の適切な入力または充電ケーブルに連結するためのインターフェースを含んでもよい。
【0061】
別の実施形態では、充電器ポートは、ケース制御ユニットへと動作可能に連結される。ケース制御ユニットは、据え付けセクションの充電器ポートおよび複数の電源の各々へと動作可能に連結されてもよい。ケース制御ユニットは、充電器ポートからの外部電力を介して、複数の電源のうちの一つ以上を充電するように配設されてもよい。ケース制御ユニットは、さらに、充電器ポートからの外部電力を使用して、または複数の電源のうちの一つ以上からの電力を使用して、エアロゾル発生装置を充電するように構成されてもよい。制御ユニットは、エアロゾル発生装置が据え付けセクション内に受容された時を検出するように構成されてもよい。制御ユニットは、複数の電源またはエアロゾル発生装置の充電レベルを決定するように構成されてもよい。制御ユニットは、検出された充電レベルに基づいて、複数の電源またはエアロゾル発生装置を充電するように構成されてもよい。
【0062】
充電ケースは、貯蔵部分を含んでもよい。貯蔵部分は、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生装置付属品を受容するように構成されてもよい。
【0063】
本明細書で使用されるすべての科学的用語および技術的用語は、別途指定のない限り、当該技術分野で一般的に使用される意味を有する。本明細書で提供される定義は、本明細書で頻繁に使用されるある特定の用語の理解を容易にするためのものである。
【0064】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0065】
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される場合、「または」という用語は一般的に、「および/または」を含む意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0066】
本明細書で使用される場合、「有する(have)」、「有する(having)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」、またはこれに類するものは、その制約のない意味で使用され、一般的に「含むが、これに限定されない」を意味する。当然のことながら、「から本質的に成る(consisting essentially of)」、「から成る(consisting of)」、およびこれに類するものは、「備える(comprising)」およびこれに類するものに包摂される。
【0067】
「好ましい」および「好ましくは」という語は、ある特定の状況下で、ある特定の利点をもたらす場合がある本発明の実施形態を指す。しかしながら、同じ状況下または他の状況下で、他の実施形態もまた好ましいものである場合がある。さらに、一つ以上の好ましい実施形態の列挙は、その他の実施形態が有用ではないことを暗示するものではなく、また特許請求の範囲を含む本開示の範囲からその他の実施形態を除外することを意図しない。
【0068】
下記に非限定的な実施例の非網羅的な番号付きリストを提供する。これらの実施例の特徴のうちの任意の一つ以上は、本明細書に記述される別の実施例、実施形態、または態様の任意の他の一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0069】
1: エアロゾル発生装置用の充電ケースであって、充電ケースが、外部供与源から電力を受容するためのケースコネクターと、複数のケース空洞の各々が複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される、複数のケース空洞と、エアロゾル発生装置を充電ケースへと接続するための据え付けセクションと、外部電源からの電力を使用してケースコネクターを介して複数の電源のうちの第一の電源を充電するように、かつ複数の電源のうちの第二の電源を介して、または外部電源からの電力を使用してケースコネクターを介して、据え付けセクションへと接続されたエアロゾル発生装置を充電するように配設されたケース制御ユニットと、を備える、充電ケース。
【0070】
2: ケース制御ユニットが、外部電源からの電力を使用して、ケースコネクターを介して複数の電源を充電するように配設される、実施例1に記載の充電ケース。
【0071】
3: 電源の一つずつが取り外し可能であり、かつ複数のケース空洞のうちのいずれか一つの中へと挿入可能である、実施例1または実施例2に記載の充電ケース。
【0072】
4: 据え付けセクションが、エアロゾル発生装置を充電ケースへと連結するための一つ以上の連結器を備える、先行する実施例のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0073】
5: ケース空洞へのアクセスが、据え付けセクションを介して提供される、実施例4に記載のエアロゾル発生システム。
【0074】
6: 据え付けセクションの外面の形状が、エアロゾル発生装置を受容するように形作られる、先行する実施例のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0075】
7: エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターと、複数の電源空洞を備え、複数の電源空洞の各々が、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される、装置ハウジングと、複数の電源空洞の中へと挿入された複数の電源から第一の電源を選択するように配設され、かつ選択された第一の電源からヒーターへと電力を提供するように配設されたセレクターと、を備えるエアロゾル発生装置。
【0076】
8: 複数の電源の一つずつが、複数の電源空洞のうちの対応する電源空洞から取り外し可能であり、かつそれらへと挿入可能である、実施例7に記載のエアロゾル発生装置。
【0077】
9: 装置ハウジングが、複数の電源空洞のうちのいずれかの中に受容された取り外し可能な電源を充電するための充電ポートをさらに備える、実施例7または実施例8に記載のエアロゾル発生装置。
【0078】
10: エアロゾル発生装置が、複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上からヒーターに供給される電力を制御し、かつ電源空洞内に残っている複数の取り外し可能な電源のうちの任意の一つ以上を使用してヒーターへと提供される電力を維持するように構成される、実施例7~9のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0079】
11: 装置ハウジングが、複数の電源空洞を備える電源部分と、電源部分の電源空洞を覆い、かつこれらにアクセスを提供するためのカバー部分とを備え、電源部分およびカバー部分が、相互に対して回転するように構成される、実施例7~10のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0080】
12: 装置が、据え付けピンをさらに備え、かつ電源部分およびカバー部分が据え付けピンへと回転可能に連結される、実施例7~11のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0081】
13: カバー部分が窓部分を備え、電源部分が、窓部分を通して複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを露出するために、カバー部分に対して回転可能である、実施例7~12の一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0082】
14: エアロゾル発生装置が、突出部を備える本体部分をさらに備え、また電源部分が、少なくとも一つの係止陥凹部を備え、突出部が、少なくとも一つの係止陥凹部と係合して、電源部分の回転可能な位置を維持するように構成される、実施例7~13のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0083】
15: 各電源空洞が、圧縮されるように構成された付勢要素であって、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つと係合するように動作可能な付勢要素と、付勢要素が複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つによって圧縮される時、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つに電気的に連結するよう構成される電気接点と、を備える、実施例7~14のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0084】
16: 実施例7~15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置と、実施例1~6のいずれか一つに記載の充電ケースと、を備える、キット。
【0085】
17: エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターと、複数の電源空洞を備える装置ハウジングであって、その各々が複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される、複数の電源空洞を備える装置ハウジングと、を備えるエアロゾル発生装置。
【0086】
18: 装置ハウジングが、複数の電源空洞のうちのいずれかの中に受容された取り外し可能な電源を充電するための充電ポートをさらに備える、実施例17に記載のエアロゾル発生装置。
【0087】
19: エアロゾル発生装置が、複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上からヒーターに供給される電力を制御し、かつ電源空洞内に残っている複数の取り外し可能な電源のうちの任意の一つ以上を使用してヒーターへと提供される電力を維持するように構成される、実施例17~18のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0088】
20: 装置ハウジングが、複数の電源空洞を備える電源部分と、電源部分の電源空洞を覆い、かつこれらにアクセスを提供するためのカバー部分とを備え、電源部分およびカバー部分が、相互に対して回転するように構成される、実施例17~19のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0089】
21: 装置が、据え付けピンをさらに備え、かつ電源部分およびカバー部分が据え付けピンへと回転可能に連結される、実施例17~20のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0090】
22: カバー部分が窓部分を備え、電源部分が、窓部分を通して複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを露出するために、カバー部分に対して回転可能である、実施例17~21のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0091】
23: 複数の電源空洞のうちの少なくとも一つを窓部分を通して露出するために、カバー部分が回転可能である、実施例17~22のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0092】
24: エアロゾル発生装置が、突出部を備える本体部分をさらに備え、また電源部分が、少なくとも一つの係止陥凹部を備え、突出部が、少なくとも一つの係止陥凹部と係合して、電源部分の回転可能な位置を維持するように構成される、実施例20~23のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0093】
25: 電源空洞が、圧縮されるように構成された付勢要素であって、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つと係合するように動作可能な付勢要素と、付勢要素が複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つによって圧縮される時、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つに電気的に連結するよう構成される電気接点と、を備える、実施例17~24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
【0094】
26: ケース電源を備える充電ケースと、複数のケース空洞を備えるケースハウジングであって、複数のケース空洞の各々が、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成され、ケース電源が、複数のケース空洞内に挿入された複数の取り外し可能な電源の各々を充電するように構成される、ケースハウジングと、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターを備えるエアロゾル発生装置と、複数の取り外し可能な電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成された電源空洞を備える装置ハウジングと、を備えるエアロゾル発生システム。
【0095】
27: 充電ケースが、ケース電源の電流供給能力に基づいて、複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上を充電するように構成された電子機器をさらに備える、実施例26に記載のエアロゾル発生システム。
【0096】
28: 充電ケースが、ケース電源、複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上、またはケース電源と複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上との両方を充電するための充電器ポートをさらに備える、実施例26~27のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0097】
29: 充電ケースが、エアロゾル発生装置を受容するように構成された据え付けセクションをさらに備え、また据え付けセクションが、エアロゾル発生装置へと連結するための一つ以上の連結器を備える、実施例26~28のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【0098】
30: ケース空洞へのアクセスが、据え付けセクションを介して提供される、実施例29に記載のエアロゾル発生システム。
【0099】
31: 据え付けセクションの外面の形状が、エアロゾル発生装置を受容するように形作られる、実施例29~30のいずれか一つに記載のエアロゾル発生システム。
【図面の簡単な説明】
【0100】
図1A図1Aは、エアロゾル発生装置の概略図である。
図1B図1Bは、充電ケースの概略図である。
図2図2は、充電ケースおよびエアロゾル発生装置の概略図である。
図3A-3D】図3A図3Dは、エアロゾル発生装置の概略図である。
図4A-4C】図4A図4Cは、エアロゾル発生装置の電源部分の概略図である。
図5A-5D】図5A図5Dは、電源部分の電源空洞を覆い、かつアクセスを提供するための、カバー部分に対する電源部分の位置の概略図である。
図6A-6C】図6A図6Cは、取り外し可能な電源の概略図である。
図7図7は、カバー部分と取り外し可能な電源との相互作用の断面図の概略図である。
図8A-8D】図8A図8Dは、複数のケース空洞を有する充電ケースの概略図である。
【0101】
図1図8に示すエアロゾル発生装置およびシステムは、上述のエアロゾル発生装置、充電ケース、およびエアロゾル発生システムの一つ以上の実施形態を例示する。概略図は必ずしも実寸に比例しておらず、また例示の目的で提示されるものであり、限定するものではない。図面は本開示で記述される一つ以上の態様を図示する。しかし当然のことながら、図面に図示されていない他の態様も、本開示の範囲および趣旨に収まる。
【0102】
図1Aに図示するエアロゾル発生装置は、エアロゾル形成基体を加熱するための装置ハウジング11およびヒーター12を含む、エアロゾル発生装置10を例示する。装置ハウジング11は、複数の電源空洞18を含む。複数の電源空洞18の各々は、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される。
【0103】
複数の電源の一つずつは、エアロゾル発生装置10から取り外し可能であってもよく、またエアロゾル発生装置10の中へと挿入されてもよい。例えば、複数の電源の一つずつは、電源をユーザーの手のみを使用して取り外すことができるように、工具の使用を必要とすることなく、エアロゾル発生装置10から取り外し可能であってもよい。別の方法として、複数の電源は、エアロゾル発生装置10内に恒久的に固定されてもよい。例えば、ユーザーの手だけで電源を取り外すことができないように、複数の電源の一つずつをエアロゾル発生装置10から取り外すために、工具(ドライバーなど)の使用が必要とされてもよい。
【0104】
エアロゾル発生装置10は、複数の電源空洞18の中へと挿入された複数の電源から電源を選択し、選択された取り外し可能な電源からヒーター12へと電力を提供するように配設されたセレクターを含む。セレクターは、取り外し可能な電源を選択し、かつこうした取り外し可能な電源からヒーター12へと電力を提供するための回路14などの任意の適切な回路または電子機器を含んでもよい。セレクターは、電源を選択するためのスイッチまたは回転可能な電池チャンバーを含む、任意の適切な設備を含んでもよい。セレクターは、図3A図3D図4A図4C、および図5A図5Dに示す電源部分などの回転可能な電源部分を含んでもよい。
【0105】
エアロゾル発生装置10は、回路14を含む。回路14は、ヒーター12に提供される電力を制御するための任意の適切な電子機器または装置を含んでもよい。例えば、回路14は、ヒーター12へと、電源空洞18の各々を動作可能に連結してもよく、または取り外し可能な電源を並列で受容してもよい。こうした構成は、エアロゾル発生装置が、取り外し可能な電源の最大電圧以下の電圧で電力を提供することを可能にすることになる。別の実施例では、回路14は、ヒーター12へと提供される電力を制御するためのコントローラを含んでもよい。コントローラは、電力制御を提供するために、一つ以上のプロセッサ、メモリー、論理ユニット、またはその他の電子機器を含んでもよい。
【0106】
エアロゾル発生装置10は、回路16および充電ポート17を含む。回路16は、充電ポート17から受容される電力を制御するための任意の適切な電子機器または装置を含んでもよい。充電ポート17は、充電ケースなどの外部電源に連結されてもよく、またはアダプターを使用してコンセントに連結されてもよい。回路16は、電源空洞18の各々または受容した電源を並列で動作可能に外部電源へと連結し、かつ受容した電源の充電を制御してもよい。一実施例では、回路16は、受容された電源へと提供される電力を制御するためのコントローラを含んでもよい。コントローラは、電力制御を提供するために、一つ以上のプロセッサ、メモリー、論理ユニット、またはその他の電子機器を含んでもよい。別の実施例では、回路14および回路16は、電源の充電を制御し、かつヒーター12に電力を提供するように構成された単一のコントローラである。
【0107】
図1Bは、ケースハウジング21と、ケースコネクター28と、複数のケース空洞22と、据え付けセクション24と、ケース制御ユニット26とを含む充電ケース20を例示する。ケースコネクター28は、外部供与源から電力を受容するように配設される。複数のケース空洞22の各々は、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成される。据え付けセクション24は、図1Aのエアロゾル発生装置10などのエアロゾル発生装置へと接続することができる。
【0108】
ケース制御ユニット26は、複数のケース空洞22内の複数の電源、および据え付けセクション24内に受容されるエアロゾル発生装置の充電を制御するように配設される。ケース制御ユニット26は、ケースコネクター28を介して電力を受容し、かつ複数の電源およびエアロゾル発生装置に電力を提供する。ケース制御ユニット26はまた、複数の電源のうちの一つ以上の電源から電力を受容し、かつこうした電力をエアロゾル発生装置に提供してもよい。ケース制御ユニット26は、複数の電源およびエアロゾル発生装置の充電に基づいて電力を提供してもよい。一実施例では、ケース制御ユニット26は、外部電源からの電力を使用して、ケースコネクター28を介して複数の電源のうちの第一の電源を充電し、また複数の電源のうちの第二の電源を介して、または外部電源からの電力を使用してケースコネクターを介して、据え付けセクション24に接続されたエアロゾル発生装置を充電するように配設される。ケース制御ユニット26は、電力制御を提供するために、一つ以上のプロセッサ、メモリー、論理ユニット、またはその他の電子機器を含んでもよい。
【0109】
ケース制御ユニット26は、外部電源から直接(すなわち、別の電源を介さないで、または通らないで)、ケース空洞22内の電源のうちの少なくとも一つに電力を提供してもよい。ケース制御ユニット26は、ケース空洞22内の電源のうちの少なくとも一つから直接(すなわち、別の電源を介さないで、または通らないで)、エアロゾル発生装置10に電力を提供してもよい。
【0110】
図2に図示するエアロゾル発生システムは、充電ケース32と、エアロゾル発生装置34と、エアロゾル発生物品36と、を含む、エアロゾル発生システム30を例示する。充電ケース32は、ケース電源およびケースハウジングを含んでもよい。ケースハウジングは、複数のケース空洞を含んでもよい。複数のケース空洞の各々は、複数の電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成されてもよい。
【0111】
複数の電源の一つずつは、充電ケース32から取り外し可能であってもよく、また充電ケース32の中へと挿入可能であってもよい。例えば、複数の電源の一つずつは、電源をユーザーの手のみを使用して取り外すことができるように、工具の使用を必要とすることなく、充電ケース32から取り外し可能であってもよい。別の方法として、複数の電源は、充電ケース32内に恒久的に固定されてもよい。例えば、ユーザーの手だけで電源を取り外すことができないように、複数の電源の一つずつを充電ケース32から取り外すために、工具(ドライバーなど)の使用が必要とされる場合がある。
【0112】
ケース電源は、複数のケース空洞内に挿入された複数の取り外し可能な電源の各々を充電するように構成されてもよい。充電ケース32は、据え付けセクション38の中にエアロゾル発生装置34を受容してもよい。充電ケース32は、エアロゾル発生装置34を据え付けセクション38に解放可能に保持するよう構成された一つ以上の連結器を含んでもよい。
【0113】
エアロゾル発生装置34は、エアロゾル形成基体を加熱するためのヒーターと、複数の電源空洞を含んでもよい装置ハウジングとを含んでもよい。複数の電源空洞の各々は、複数の取り外し可能電源のうちの少なくとも一つを受容するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置34は、物品36などのエアロゾル発生物品を受容するように構成されてもよい。エアロゾル発生物品34は、エアロゾル発生装置36を加熱するように構成されてもよい。
【0114】
図3A図3Dに図示するエアロゾル発生装置は、ハウジング41を含むエアロゾル発生装置40を例示する。図3Aは、エアロゾル発生装置40の遠位端図を図示する。図3Bは、エアロゾル発生装置40の側面図を図示する。図3Cは、エアロゾル発生装置40の近位端図を図示する。図3Dは、エアロゾル発生装置40の断面側面図を図示する。ハウジング41は、加熱部分42と、カバー部分44と、電源部分46とを含んでもよい。加熱部分42は、図3Aに図示するように、エアロゾル発生装置40の遠位端においてヒーター空洞48を含んでもよい。ヒーター空洞48は、エアロゾル発生物品を受容するように構成されてもよい。ヒーター空洞48は、ヒーター空洞内に受容されたエアロゾル発生物品を加熱するためのヒーター56を含んでもよい。
【0115】
電源部分46は、電源空洞50を含んでもよい。電源空洞への開口部は、図3Cに図示するように、エアロゾル発生装置40の近位端にあってもよい。電源空洞50は、各々少なくとも一つの取り外し可能電源を受容するように構成されてもよい。カバー部分44は、電源空洞50を覆い、かつ電源空洞50へのアクセスを提供するように構成されてもよい。電源部分46およびカバー部分44は、相互に対して回転するように構成されてもよい。カバー部分は、窓部分52を含んでもよい。電源部分46は、窓部分52を通して電源空洞50のうちの少なくとも一つを露出させるために、カバー部分44に対して回転可能であってもよい。言い換えれば、カバー部分44は、電源部分46を回転させて電源空洞のうちの一つを露出させない限り、電源空洞50を覆うように構成されてもよい。エアロゾル発生装置40は、据え付けピン54をさらに含んでもよい。電源部分46およびカバー部分44は、据え付けピン54へと回転可能に連結されてもよい。電源部分46またはカバー部分44のうちの一方は、据え付けピン54を中心としてもう一方に対して回転可能であってもよい。
【0116】
電源空洞50は、電気接点58を含んでもよい。電気接点58は、電源空洞50の閉じた端の近位に位置してもよい。電気接点58は、回路60によってヒーター56へと動作可能に連結されてもよい。エアロゾル発生装置40は、電源空洞50内に受容された複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上からヒーター56へと供給される電力を制御するように構成されてもよい。エアロゾル発生装置は、電源空洞50内に残っている複数の取り外し可能な電源のうちの任意の一つ以上を使用して、ヒーター56へと提供される電力を維持するようにさらに構成されてもよい。回路60は、ヒーター56へと提供される電力を制御するための任意の適切な電子機器または装置を含んでもよい。例えば、回路60は、ヒーター56へと、電源空洞50の各々を動作可能に連結してもよく、または取り外し可能な電源を並列で受容してもよい。こうした構成は、エアロゾル発生装置が、取り外し可能な電源の最大電圧以下の電圧で電力を提供することを可能にすることになる。別の実施例では、回路60は、ヒーター56へと提供される電力を制御するためのコントローラを含んでもよい。コントローラは、電力制御を提供するために、一つ以上のプロセッサ、メモリー、論理ユニット、またはその他の電子機器を含んでもよい。
【0117】
図4A図4Cに図示する電源部分は、据え付けピン72と、電源空洞74と、空洞開口部75と、充電器ポート76と、係止陥凹部78とを含む、電源部分70を例示する。図4Aは、電源部分70の近位端図を図示する。図4Bは、電源部分70の断面側面図を図示する。図4Cは、電源部分70の遠位端図を図示する。
【0118】
電源部分70は、円筒形状を有してもよい。据え付けピン72は、電源部分70の中心からの突出部を画定してもよい。据え付けピン72は、電源部分70をカバー部分と回転可能に連結し、かつ電源部分を回転させることができるように使用されてもよい。電源部分70は、図4Aに図示するように遠位端において係止陥凹部78を有してもよい。係止陥凹部78は、電源部分70の位置を維持することを可能にする場合がある。係止陥凹部78は、ケース部分の弾性突出部と係合するように構成されてもよい。言い換えれば、カバー部分の弾性突出部(図示せず)は、係止陥凹部78と相互作用し、かつ電源部分を回転させるためにユーザーが力を加えるまで、電源部分70を指定位置に係止してもよい。
【0119】
電源部分70は、図4Cに図示するように、近位端において電源空洞74への空洞開口部75を含んでもよい。電源空洞74は、空洞開口部、および電源が受容するように構成される取り外し可能な電源の断面積よりわずかに大きい断面積を有してもよい。電源空洞74は、六角形状の断面積を有してもよい。電源空洞74の各々は、圧縮されるように構成された付勢要素80を有してもよい。付勢要素80は、電源空洞74の閉じた端に位置してもよい。付勢要素80は、電源空洞内に受容された取り外し可能な電源と係合するように動作可能であってもよい。付勢要素80は、弾性突出部、ばね、またはその他の付勢装置を含んでもよい。付勢要素80は、こうした取り外し可能な電源が電源空洞74内に固定されていない時に、取り外し可能な電源の簡単な取り外しを可能にする場合がある。電源空洞74は、電気接点82をさらに含んでもよい。電気接点82は、付勢要素80が電源によって圧縮された時に、電源空洞74内に受容される電源に電気的に連結するように構成されてもよい。電気接点82は、電源をコントローラ、発熱体、または充電器ポート76に電気的に連結してもよい。
【0120】
電源部分70は、充電器ポート76を含んでもよい。充電器ポート76は、図4Cに図示するように、電源部分の近位端に位置してもよい。充電器ポート76は、電源空洞74の空洞開口部75に隣接して、または近位に位置してもよい。充電器ポート76は、充電ケーブルへと連結するように構成されてもよい。充電器ポート76は、電気接点82へと電気的に連結されて、取り外し可能な電源を充電するための電力を提供してもよい。充電器ポート76は、エアロゾル発生装置のコントローラに動作可能に連結されてもよい。
【0121】
電源空洞74の各々は、空洞開口部75において保持要素を含んでもよい。保持要素は、電源空洞74内に取り外し可能な電源を保持するための弾性突出部、解放可能なタブ、または他の装置を含んでもよい。保持要素は、エアロゾル発生装置がカバー部分を有しない時に使用されてもよい。保持要素が解放または取り外されると、付勢要素80は、取り外し可能な電源の頭部を電源空洞74の外へ出るように押して、取り外し可能な電源の簡単な取り外しを可能にする場合がある。
【0122】
図5A~5Dに図示するエアロゾル発生装置は、カバー部分104に対して様々な位置において電源部分102を有するエアロゾル発生装置100を例示する。カバー部分は、図5A図5Dに図示するように、電源部分102の近位端の一部分を露出するように構成される窓部分106を含んでもよい。電源部分102およびカバー部分104は、据え付けピン108によって回転可能に連結されてもよい。電源部分102は、据え付けピン108を中心として回転可能であってもよい。あるいは、カバー部分104が、据え付けピン108を中心として回転可能であってもよい。
【0123】
電源部分102またはカバー部分104のいずれかの様々な係止位置への回転は、充電器ポート110のうちの一つ、およびその中に受容される取り外し可能な電源114を有してもよく、または有しなくてもよい、複数の電源空洞112A~112Cのうちの一つを露出する場合がある。図5A図5Dは、四つの異なる係止位置を図示する。一つの係止位置では、図5Aに図示するように、窓部分106によって充電器ポート110が露出されてもよい。この係止位置では、電源空洞112A~112Cは覆われ、これによって、その中に受容される任意の取り外し可能な電源を固定する。他の係止位置では、電源空洞112A~112Cのうちの一つが露出しており、取り外し可能な電源114を露出した電源空洞内に受容する、または露出した電源空洞から取り外すことを可能にする。
【0124】
図6A図6Cに図示する電源装置は、図1図5に図示するようなエアロゾル発生装置用の取り外し可能な電源120を例示する。取り外し可能な電源120は、本体122と、電気接点124と、頭部126とを含んでもよい。
【0125】
取り外し可能な電源120は、エネルギー貯蔵装置であってもよい。エネルギー貯蔵装置は、例えば、電池、リチウムイオン電池、再充電可能電池、燃料電池、またはその他の形態のエネルギー貯蔵を含んでもよい。本体122は、エネルギーを貯蔵するように構成されてもよい。貯蔵されたエネルギーは、電気エネルギー、化学エネルギー、または他の形態のエネルギー貯蔵であってもよい。一実施形態では、取り外し可能な電源は、例えば、Trustfire 10440、600mAh 3.7V再充電可能Liイオン電池である。取り外し可能な電源120は、約250mAh~約600mAhの範囲内のエネルギー容量を有してもよい。電気接点124は、エアロゾル発生装置または充電器ケースの電気接点と電気的に連結するように構成されてもよい。
【0126】
取り外し可能な電源120は、六角形状の断面積を有してもよい。頭部126は、本体122より大きい断面積を有してもよい。本体122より大きい断面積を有する頭部126は、ユーザーに対してより簡単な取り扱いを提供する場合がある。本体122は、頭部126と電気接点124との間の長さまたは軸に沿って延びてもよい。言い換えれば、頭部126は、取り外し可能な電源の遠位端に位置してもよく、また電気接点は、取り外し可能な電源の近位端に位置してもよい。電気接点124は、取り外し可能な電源120内に貯蔵されたエネルギーを、エアロゾル発生装置、充電ケース、電源、またはエネルギー供与源へと電気的に連結してもよい。電気接点124は、任意の適切な導電性材料を含んでもよい。
【0127】
図7に図示するエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置150のカバー部分152と取り外し可能な電源154との間の相互作用を例示する。エアロゾル発生装置はまた、電源空洞156および電源部分158を含んでもよい。カバー部分152は、窓部分を含んでもよい。取り外し可能な電源154は、窓部分を通して電源空洞156内に受容または挿入されてもよい。電源部分158が回転する時、カバー部分152は、取り外し可能な電源154と係合して、取り外し可能な電源をさらに電源空洞156の中へと、かつ付勢要素に対して押してもよい。カバー部分152は、カバー部分が取り外し可能な電源154を電源空洞156の中へと滑らかに押し、かつ電源空洞の外側に移動することを可能にする角度付き縁164を含んでもよい。取り外し可能な電源154を付勢要素に対して押すことは、取り外し可能な電源154の電気接点と、エアロゾル発生装置150の電気接点とを電気的に連結しうる。
【0128】
図8A図8Dで図示する充電ケースは、ケース電源172およびケースハウジング174を含んでもよい充電ケース170を例示する。ケースハウジング174は、複数のケース空洞176を含んでもよい。ケース空洞176の各々は、複数の取り外し可能な電源178のうちの少なくとも一つを受容するように構成されてもよい。図8Aは、充電ケース170の長さ方向の断面図である。図8Bは、充電ケース170のケース空洞176側の断面図である。図8Cは、充電ケース170の据え付けセクション188側の俯瞰図である。図8Dは、充電ケース170のケース電源172側の断面図である。
【0129】
充電ケース170は、複数のケース空洞176内に受容された時に、複数の取り外し可能な電源178のうちの一つ以上を充電するように構成されてもよい。ケース空洞176の各々は、空洞の閉じた端において付勢要素180を含み、その中に受容される取り外し可能な電源178と係合してもよい。ケース空洞176の各々は、受容した電源178を充電ケース170へと電気的に連結するために、一つ以上の電気接点182を含んでもよい。電気接点182は、ケース空洞176の閉じた端に位置してもよい。電気接点182は、任意の適切な導電性材料を含んでもよい。
【0130】
充電ケース170は、ケース電源172の電流供給能力に基づいて、複数の取り外し可能な電源176のうちの一つ以上を充電するように構成された電子機器184をさらに含んでもよい。電子機器184は、複数の取り外し可能な電源176の各々の電圧に基づいて、複数の取り外し可能な電源176を充電するようにさらに構成されてもよい。電子機器184は、電源の充電を制御するために、一つ以上のプロセッサ、メモリー、論理ユニット、またはその他の回路を含んでもよい。
【0131】
充電ケースは、ケース電源172、複数の取り外し可能な電源172のうちの一つ以上、またはケース電源と複数の取り外し可能な電源のうちの一つ以上との両方を充電するための充電器ポート186をさらに含んでもよい。充電器ポート186は、電子機器184、ケース電源172、または電気接点182に動作可能に連結されてもよい。充電器ポート186は、任意の適切な入力または充電ケーブルに連結するためのインターフェースを含んでもよい。
【0132】
充電ケース170は、エアロゾル発生装置を受容するように構成された据え付けセクション188をさらに含んでもよい。据え付けセクションは、エアロゾル発生装置を据え付けセクションに解放可能に保持するために、一つ以上の連結器190を含んでもよい。一つ以上の連結器190は、一つ以上の磁石または磁性材料を含んでもよい。据え付けセクション188を介して、ケース空洞174へのアクセスが提供されてもよい。据え付けセクション188の外面の形状は、エアロゾル発生装置を受容するように形作られてもよい。据え付けセクション188は、エアロゾル発生装置を充電するための無線充電装置を含んでもよい。
【0133】
充電ケース170は、貯蔵部分192を含んでもよい。貯蔵部分192は、エアロゾル発生物品またはエアロゾル発生装置付属品を受容するように構成されてもよい。
【0134】
上述の例示的な実施形態は限定するものではない。上述の例示的な実施形態と一貫性のある他の実施形態が、当業者に明らかであろう。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
【国際調査報告】