(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-14
(54)【発明の名称】スキーイング中に装着者に利益をもたらすパワー駆動デバイス
(51)【国際特許分類】
B25J 11/00 20060101AFI20230207BHJP
【FI】
B25J11/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022535872
(86)(22)【出願日】2020-12-11
(85)【翻訳文提出日】2022-08-12
(86)【国際出願番号】 US2020064647
(87)【国際公開番号】W WO2021119512
(87)【国際公開日】2021-06-17
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519282708
【氏名又は名称】ローム ロボティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】ラムソン カイル アレン
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル オースティン
(72)【発明者】
【氏名】スワーツ アシュレー
(72)【発明者】
【氏名】スチュアート ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ケンパー ケヴィン コンラッド
(72)【発明者】
【氏名】ロング フィル
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ ジャレッド
(72)【発明者】
【氏名】ハーレー ギャレット
(72)【発明者】
【氏名】スウィフト ティモシー アラン
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS38
3C707HS14
3C707XK02
3C707XK06
3C707XK13
3C707XK24
3C707XK27
3C707XK74
3C707XK86
(57)【要約】
一態様は、少なくとも1つのユーザの脚部に結合されるように構成されたアクチュエータユニットを有する外骨格システムを含む。アクチュエータユニットは、ユーザの膝においてジョイントを介して回転可能に結合された上部及び下部アームであって、上部及び下部アームは膝の上方及び下方でそれぞれ結合されている上部及び下部アームと、上部及び下部アームの間を延びる流体アクチュエータとを含んでいる。別の態様では、方法は、活動の間に、アクチュエータユニットに対応付けられるセンサからセンサデータの組を取得することと、アクチュエータユニットの構成を第2の構成状態に変えて活動の間にユーザをサポートすると決定することと、アクチュエータユニットの流体アクチュエータに流体を導入して、第2の構成状態を、1つの流体アクチュエータにアクチュエータユニットに力を印加させることによって生成することと、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外骨格システムであって、
ユーザの衣類上で前記ユーザの左及び右脚部にそれぞれ結合された左及び右脚部アクチュエータユニットを含み、前記左及び右脚部アクチュエータユニットはそれぞれ、
回転可能なジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記回転可能なジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合され、
前記上部アームは、前記上脚部の側面上に配置された剛性プレートアセンブリによって結合された第1及び第2のカプラを含む第1の組のカプラを介して前記膝の上方で前記上脚部に結合され、前記第1及び第2のカプラのストラップが前記上脚部の周りに延び、前記上部アームは、前記上脚部の側面上の前記剛性プレートアセンブリに結合されて、前記上部アームによって発生した力を前記上脚部に伝達するように構成され、
前記下部アームは、第3及び第4のカプラを含む第2の組のカプラを介して前記膝の下方で前記下脚部に結合され、カップリング分岐ユニットが前記下部アームの遠位端から延びており、前記カップリング分岐ユニットは、
前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の前方に向かって上向きに湾曲して、前記膝の下方の前記下脚部の前記前方の第1のアタッチメントに至る第1の分岐であって、前記第1のアタッチメントは前記第3のカプラと前記カップリング分岐ユニットの前記第1の分岐とを結合する、前記第1の分岐と、
前記脚部の前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の後方に向かって下向きに湾曲して、前記膝の下方の前記下脚部の前記後方の第2のアタッチメントに至る第2の分岐であって、前記第2のアタッチメントは前記第4のカプラと前記カップリング分岐ユニットの前記第2の分岐とを結合する、前記第2の分岐と、を含む前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びるベローズアクチュエータと、
前記ベローズアクチュエータに結合された空気圧ラインの1つ以上の組であって、前記ベローズアクチュエータに空気圧流体を導入しそこから流体を除去して、前記ベローズアクチュエータを拡張及び収縮させて前記上部アーム及び下部アームを動かす、前記空気圧ラインの1つ以上の組と、を含む外骨格システム。
【請求項2】
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記第4のカプラは、前記ユーザの個々のスキーブーツを囲んでこれと嵌合する請求項1に記載の外骨格システム。
【請求項3】
前記ユーザが装着するように構成されたバックパックをさらに含み、前記バックパックは、
前記ベローズアクチュエータに結合された前記空気圧ラインの1つ以上の組に結合された空気圧流体源と、
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの駆動を制御する制御システムと、
前記制御システムに入力を与えるユーザインターフェースと、
前記制御システムにデータを与える複数のセンサと、
前記制御システム及び前記左及び右脚部アクチュエータユニットに電力を与える電源と、を含む請求項1に記載の外骨格システム。
【請求項4】
外骨格システムであって、
ユーザの左及び右脚部にそれぞれ結合されるように構成された左及び右脚部アクチュエータユニットを含み、前記左及び右脚部アクチュエータユニットはそれぞれ、
ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合されている、前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びるベローズアクチュエータと、
前記ベローズアクチュエータに結合された流体ラインの1つ以上の組であって、前記ベローズアクチュエータに流体を導入して、前記ベローズアクチュエータに前記上部アーム及び下部アームを拡張させて動かす前記流体ラインの1つ以上の組と、を含む前記外骨格システム。
【請求項5】
前記上部アームは、前記上脚部の側面上に配置された剛性プレートアセンブリによって結合された第1及び第2のカプラを含む第1の組のカプラを介して前記膝の上方で前記上脚部に結合され、前記第1及び第2のカプラのストラップが前記上脚部の周りに延び、前記上部アームは、前記上脚部の側面上の前記プレートアセンブリに結合されて、前記上部アームによって発生した力を前記上脚部に伝達するように構成されている請求項4に記載の外骨格システム。
【請求項6】
前記下部アームは、第3及び第4のカプラを含む第2の組のカプラを介して前記膝の下方で前記下脚部に結合され、カップリング分岐ユニットが前記下部アームの遠位端から延びている請求項4に記載の外骨格システム。
【請求項7】
前記カップリング分岐ユニットは、前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の前方に向かって上向きに湾曲して、前記膝の下方の前記下脚部の前記前方の第1のアタッチメントに至る第1の分岐を含み、前記第1のアタッチメントは前記第3のカプラと前記カップリング分岐ユニットの前記第1の分岐とを結合する請求項6に記載の外骨格システム。
【請求項8】
前記カップリング分岐ユニットは、前記脚部の前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の後方に向かって下向きに湾曲して、前記膝の下方の前記下脚部の前記後方の第2のアタッチメントに至る第2の分岐を含み、前記第2のアタッチメントは前記第4のカプラと前記カップリング分岐ユニットの前記第2の分岐とを結合する請求項6に記載の外骨格システム。
【請求項9】
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記下部アームは、前記ユーザの個々のスキーブーツを囲んでこれと嵌合するカプラを含む請求項4に記載の外骨格システム。
【請求項10】
前記ユーザが装着するように構成されたパックをさらに含み、
前記パックは、
前記ベローズアクチュエータに結合された前記流体ラインの1つ以上の組に結合された流体源と、
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの駆動を制御する制御システムと、
前記制御システムに入力を与えるユーザインターフェースと、
前記制御システムにデータを与える複数のセンサと、
前記制御システム及び前記左及び右脚部アクチュエータユニットに電力を与える電源と、を含む請求項4に記載の外骨格システム。
【請求項11】
外骨格システムであって、
ユーザの脚部に結合されるように構成されたアクチュエータユニットを含み、前記アクチュエータユニットは、
ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合されている、前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びる流体アクチュエータと、
前記流体アクチュエータに結合された1つ以上の流体ラインであって、前記流体アクチュエータに流体を導入して、前記上部アーム及び下部アームに力を印加する前記流体ラインと、を含む前記外骨格システム。
【請求項12】
前記上部アームは、前記上脚部上の剛性プレートによって結合された少なくとも1つのカプラを介して前記膝の上方で前記上脚部に結合され、前記少なくとも1つのカプラの1つ以上のストラップが前記上脚部の周りに延びている請求項11に記載の外骨格システム。
【請求項13】
前記下部アームは、少なくとも1つのカプラを介して前記膝の下方で前記下脚部に結合され、カップリング分岐ユニットが前記下部アームの遠位端から延びている請求項11に記載の外骨格システム。
【請求項14】
前記カップリング分岐ユニットは、前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の前方に向かって上向きに湾曲して、第3のカプラに至る第1の分岐を含む請求項13に記載の外骨格システム。
【請求項15】
前記カップリング分岐ユニットは、前記脚部の前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の後方に向かって下向きに湾曲して、第4のカプラに至る第2の分岐を含む請求項13に記載の外骨格システム。
【請求項16】
前記アクチュエータユニットの下部アームが、スキーブーツに結合されたカプラを含む請求項11に記載の外骨格システム。
【請求項17】
前記流体アクチュエータに結合された前記流体ラインに結合された流体源と、
前記アクチュエータユニットの駆動を制御する制御システムと、
前記制御システムに入力を与えるユーザインターフェースと、
前記制御システムにデータを与える1つ以上のセンサと、
前記外骨格システムに電力を与える電源と、をさらに含む請求項11に記載の外骨格システム。
【請求項18】
前記流体源、制御システム、ユーザインターフェース、及び電源のうちの1つ以上は、前記ユーザが装着するように構成されたパック内または上に配置されている請求項17に記載の外骨格システム。
【請求項19】
外骨格システムを動作させる方法であって、
外骨格システムの左及び右脚部アクチュエータユニットを前記ユーザの衣類上でユーザの左及び右脚部にそれぞれ結合することであって、前記左及び右脚部アクチュエータユニットはそれぞれ、
ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合され、またスキーブーツ及びスキーを含むスキーイングアセンブリに結合されている前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びるベローズアクチュエータと、
前記脚部アクチュエータユニット上に位置するセンサの組を含む複数のセンサと、を含み、
前記外骨格システムはさらに、
前記ユーザが装着するバックパック内に少なくとも部分的に配置された流体システムと、
前記ユーザが装着する前記バックパック内に配置された制御システムであって、前記複数のセンサからデータを受け取り、前記流体システムを動作させて、前記バックパック内に配置された流体源から前記ベローズアクチュエータに流体を導入して、前記ベローズアクチュエータに前記上部アーム及び下部アームを拡張させて動かすように構成された前記制御システムと、を含む前記結合することと、
前記ユーザがスキー場でスキーをしている間に、前記制御システムにおいて、前記複数のセンサから第1の組のセンサデータを取得することであって、前記第1の組のセンサデータは、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム、下部アーム、及びベローズアクチュエータの第1の構成状態を示す、前記取得することと、
前記制御システムによって、前記第1の組の取得したセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を第2の構成状態に変えて、前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると決定することと、
前記制御システムによって、前記流体システムに、前記バックパック内に配置された前記流体源から前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記ベローズアクチュエータに流体を導入させて、前記第2の構成状態を、前記ベローズアクチュエータに前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム及び下部アームを拡張させて動かすことによって、生成させることと、を含む前記方法。
【請求項20】
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム及び前記下部アームの決定した物理的構成、たとえば、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム及び下部アームの間の個々の角度、に少なくとも部分的に基づく請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記ベローズアクチュエータ内の決定した流体圧力に少なくとも部分的に基づく請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記ユーザのスキーイング長所及びスキーイング短所を規定するユーザプロファイルに少なくとも部分的に基づく請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記ユーザがスキーをしている間に前記複数のセンサから第2の組のセンサデータを取得することと、
前記ユーザがスキーをしている間に取得した前記複数のセンサからの前記第2の組のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザの1つ以上のスキーイング長所及びスキーイング短所を決定することと、
前記ユーザの前記決定した1つ以上のスキーイング長所及びスキーイング短所を含むように前記ユーザプロファイルを更新することと、をさらに含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記外骨格システムはさらにGPS測位装置を含み、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記GPS測位装置から取得した場所データに少なくとも部分的に基づいて決定した前記スキー場での前記ユーザの場所に少なくとも部分的に基づく請求項19に記載の方法。
【請求項25】
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記ユーザの下肢及び胴体セグメントの基礎的モデルに少なくとも部分的に基づいて、前記脚部アクチュエータユニット上に位置する前記センサの組の間の関係制約を強制する請求項19に記載の方法。
【請求項26】
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記スキー場での前記ユーザの周りのスキーヤーの集団に関して受け取ったデータに少なくとも部分的に基づく請求項19に記載の方法。
【請求項27】
外骨格システムを動作させる方法であって、
外骨格システムの1つ以上の脚部アクチュエータユニットをユーザの1つ以上の脚部にそれぞれ結合することであって、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットは、
ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合されている、前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びる流体アクチュエータと、
1つ以上のセンサと、を含み、
前記外骨格システムはさらに、
流体システムと、
前記1つ以上のセンサからデータを受け取り、前記流体システムを動作させて、前記流体アクチュエータに流体を導入し、前記上部アーム及び下部アームに力を印加するように構成された制御システムと、を含む前記結合することと、
ユーザ活動の間に前記1つ以上のセンサから第1の組のセンサデータを取得することであって、前記第1の組のセンサデータは、前記1つ以上のアクチュエータユニットの第1の構成状態を示す、前記取得することと、
前記第1の組の取得したセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を第2の構成状態に変えて、前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると決定することと、
前記流体システムに、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの1つ以上の流体アクチュエータに流体を導入させて、前記第2の構成状態を、前記1つ以上の流体アクチュエータに前記1つ以上のアクチュエータユニットを拡張させてそこに力を印加させることによって生成させることと、を含む前記方法。
【請求項28】
前記1つ以上のアクチュエータユニットの前記下部アームは、スキーブーツ及びスキーのうちの少なくとも1つを含むスキーイングアセンブリに結合され、前記ユーザ活動はスキー場での前記ユーザのスキーイングである請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記1つ以上のアクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記1つ以上のアクチュエータユニットの決定した物理的構成、たとえば、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム及び下部アームの間の角度、に少なくとも部分的に基づく請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記1つ以上のアクチュエータユニットの前記1つ以上の流体アクチュエータに対応付けられる決定した流体圧力に、少なくとも部分的に基づく請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記ユーザの1つ以上の決定した長所または短所に少なくとも部分的に基づく請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記外骨格システムはさらに測位装置を含み、前記1つ以上のアクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記測位装置から取得した場所データに少なくとも部分的に基づいて決定した前記ユーザの場所に少なくとも部分的に基づく請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記ユーザの胴体セグメントの基礎的モデルに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニット上に位置する複数のセンサ間の関係制約を強制する請求項27に記載の方法。
【請求項34】
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記ユーザ活動の間の前記ユーザの周りの1人以上のさらなるユーザに関して受け取ったデータに少なくとも部分的に基づく請求項27に記載の方法。
【請求項35】
外骨格システムを動作させる方法であって、
ユーザ活動の間に外骨格システムの1つ以上の脚部アクチュエータユニットに対応付けられる1つ以上のセンサから第1の組のセンサデータを取得することであって、前記第1の組のセンサデータは、前記1つ以上のアクチュエータユニットの第1の構成状態を示す、前記取得することと、
前記第1の組の取得したセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を第2の構成状態に変えて、前記ユーザ活動の間にユーザをサポートすると決定することと、
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの1つ以上の流体アクチュエータに流体を導入して、前記第2の構成状態を、前記1つ以上の流体アクチュエータに前記1つ以上のアクチュエータユニットに力を印加させることによって生成することと、を含む前記方法。
【請求項36】
前記1つ以上のアクチュエータユニットは、スキーブーツを含むスキーイングアセンブリに結合され、前記ユーザ活動は前記ユーザのスキーイングを含む請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットは、ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合されている、前記上部アーム及び下部アームを含む請求項35に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、米国仮出願第62/948,069号(2019年12月13に出願)、発明の名称「POWERED DEVICE TO BENEFIT A WEARER DURING SKIING」(代理人整理番号0110496-007PR0)の通常出願であり、その利益を主張する。この出願は、その全体においてすべての目的に対して参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
また本出願は、米国仮出願第63/030,586号(2020年5月27日に出願)、発明の名称「POWERED DEVICE FOR IMPROVED USER MOBILITY AND MEDICAL TREATMENT」(代理人整理番号0110496-010PR0)の通常出願であり、その利益を主張する。この出願は、その全体においてすべての目的に対して参照により本明細書に組み込まれている。
【0003】
また本出願は、米国仮出願第63/058,825号(2020年7月30に出願)、発明の名称「POWERED DEVICE TO BENEFIT A WEARER DURING TACTICAL APPLICATIONS」(代理人整理番号0110496-011PR0)の通常出願であり、その利益を主張する。この出願は、その全体においてすべての目的に対して参照により本明細書に組み込まれている。
【0004】
また本出願は、米国特許出願第15/082,824号(2016年3月28に出願)発明の名称「LOWER-LEG EXOSKELETON SYSTEM AND METHOD」(代理人整理番号0110496-001US0)に関連している。この出願は、その全体においてすべての目的に対して参照により本明細書に組み込まれている。
【0005】
また本出願は、米国特許出願第15/823,523号(2017年11月27に出願)発明の名称「PNEUMATIC EXOMUSCLE SYSTEM AND METHOD」(代理人整理番号0110496-002US1)に関連している。この出願は、その全体においてすべての目的に対して参照により本明細書に組み込まれている。
【0006】
また本出願は、米国特許出願第15/887,866号、(2018年2月02に出願)発明の名称「SYSTEM AND METHOD FOR USER INTENT RECOGNITION」(代理人整理番号0110496-003US0)に関連している。この出願は、その全体においてすべての目的に対して参照により本明細書に組み込まれている。
【0007】
また本出願は、米国特許出願第15/953,296号(2018年4月13に出願)発明の名称「LEG EXOSKELETON SYSTEM AND METHOD」(代理人整理番号0110496-004US0)に関連している。この出願は、その全体においてすべての目的に対して参照により本明細書に組み込まれている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】スキーの間にユーザが装着している外骨格システムの実施形態の説明例である。
【
図2】スキーの間にユーザが装着している外骨格システムの実施形態の説明例である。
【
図3】ユーザの1つの脚部に結合された脚部駆動ユニットの実施形態の正面図である。
【
図4】ユーザの脚部に結合された
図3の脚部駆動ユニットの側面図である。
【
図5】
図3及び4の脚部駆動ユニットの斜視図である。
【
図6】外骨格システムの実施形態例を例示するブロック図である。
【
図7】一実施形態によるバックパックのストラップ上に配置されたユーザインターフェースを例示する図である。
【
図8a】一実施形態により圧縮構成にある空気圧式アクチュエータの側面図である。
【
図8b】
図8aの空気圧式アクチュエータが拡張構成にある側面図である。
【
図9a】別の実施形態により空気圧式アクチュエータが圧縮構成にある断面側面図である。
【
図9b】
図9aの空気圧式アクチュエータが拡張構成にある断面側面図である。
【
図10a】別の実施形態により空気圧式アクチュエータが圧縮構成にある平面図である。
【
図10b】拡張構成にある
図10aの空気圧式アクチュエータの最上部を例示する図である。
【
図11】実施形態による空気圧式アクチュエータの制約リブの平面図である。
【
図12a】別の実施形態による空気圧式アクチュエータのベローズの断面図である。
【
図12b】
図12aの空気圧式アクチュエータが拡張構成にある側面図であり、
図12aの断面を示す図である。
【
図13】平面材料の1つ以上の平面軸に沿って実質的に非伸展性であるが他の方向には柔軟である平面材料例を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図は一定の比率で描かれてはおらず、図の全体にわたって説明を目的として、同様の構造または機能の要素は全般的に同様の参照符号によって表されていることに注意されたい。また図は、好ましい実施形態の説明を容易にすることのみを意図していることにも注意されたい。図は、説明した実施形態のすべての態様を例示しているわけではなく、本開示の範囲を限定するものでもない。
【0010】
以下の開示には、スキーイング活動の間に用いる新しい外骨格デバイスのデザインの実施形態例が含まれている。種々の応用例に対して外骨格が考えられて評価されているが、スキーイングなどのレクリエーション活動に対して外骨格デバイスを用いることはまだ研究されていない。本開示では、スキーイング活動に対して用いる外骨格の種々の実施形態及びオペレータとともに外骨格を動作させる方法について説明する。
【0011】
一態様では、本開示は、レクリエーションスキーイング中に用いる外骨格の種々の実施形態を開発するための方法を教示する。種々の好ましい実施形態は、統合された駆動と、モバイル電源と、デバイスの出力挙動をリアルタイムで決定する制御ユニットとを伴う脚部装具を含む。
【0012】
種々の実施形態において存在する外骨格システムのコンポーネントは、ユーザにトルクを導入できることを組み込んだ身体装着式の下肢装具である。このコンポーネントの1つの好ましい実施形態は、ユーザの膝をサポートするように構成された脚部装具であって、伸展方向に支援トルクを与えるために膝関節にわたる駆動を含む脚部装具である。この実施形態を、ブーツ上、膝の下方、及びユーザの大腿部に沿ったものを含む一連のアタッチメントを通して、ユーザに接続することができる。この好ましい実施形態は、ユーザの両方の脚部上にこの種類の脚部装具を含むことができる。
【0013】
本開示は、1つ以上の調整可能な流体アクチュエータを含む流体外骨格システムの実施形態例を教示する。いくつかの好ましい実施形態は、人体上のジョイントによって配向できる構成で大きなストローク長を伴って種々の圧力レベルで動作させることができる流体アクチュエータを含む。
【0014】
本明細書で述べるように、外骨格システム100を種々の好適な用途に対して構成することができる。たとえば、
図1及び2に、スキーイング中にユーザ101が用いている外骨格システム100を例示する。
図1及び2に示すように、ユーザ101は、外骨格システム100とスキーイングアセンブリ190(一対のスキーブーツ191及び一対のスキー192を含む)とを装着することができる。
図3及び4に、ユーザ101の脚部102に結合されたアクチュエータユニット110の正面及び側面図を例示する。
図5に、ユーザ101が装着していないアクチュエータユニット110の側面図を例示する。
【0015】
図1及び2の例に示すように、外骨格システム100は、ユーザの左及び右脚部102L、102Rにそれぞれ結合された左及び右脚部アクチュエータユニット110L、110Rを含むことができる。種々の実施形態では、左及び右脚部アクチュエータユニット110L、110Rは、実質的に互いの鏡像とすることができる。
【0016】
図1~5に示すように、脚部アクチュエータユニット110は、ジョイント125を介して回転可能に結合された上部アーム115及び下部アーム120を含むことができる。ベローズアクチュエータ130が、上部アーム115と下部アーム120との間を延びている。空気圧ラインの1つ以上の組145をベローズアクチュエータ130に結合して、ベローズアクチュエータ130に対して流体を導入及び/または除去して、本明細書で述べるように、ベローズアクチュエータ130を拡張及び収縮させ、また硬化及び軟化させることができる。バックパック155は、ユーザ101が装着することができ、外骨格システム100の種々のコンポーネント(たとえば、流体源、制御システム、電源など)を保持することができる。
【0017】
図1~4に示すように、脚部アクチュエータユニット110L、110Rは、ユーザ101の膝103L、103Rに位置するジョイント125によって、ユーザ101の脚部102L、102Rの辺りにそれぞれ結合することができる。脚部アクチュエータユニット110L、110Rの上部アーム115は、1つ以上のカプラ150(たとえば、脚部102を囲むストラップ)を介してユーザ101の上脚部分104L、104Rの辺りに結合されている。脚部アクチュエータユニット110L、110Rの下部アーム120は、1つ以上のカプラ150を介してユーザ101の下脚部105L、105Rの辺りに結合することができる。
【0018】
脚部アクチュエータユニット110の上部及び下部アーム115、120は、種々の好適な方法でユーザ101の脚部102の辺りに結合することができる。たとえば、
図1~4には、脚部アクチュエータユニット110の上部及び下部アーム115、120とジョイント125とが、脚部102の最上部及び最下部104、105の側面(サイド)に沿って結合されている例を例示している。
図1~4の例に示すように、上部アーム115を、2つのカプラ150を介して膝103の上方で脚部102の上脚部104に結合することができ、下部アーム120を、2つのカプラ150を介して膝103の下方で脚部102の下脚部105に結合することができる。
【0019】
具体的には、上部アーム115を、第1及び第2のカプラ150A、150Bを含む第1の組のカプラ250Aを介して、膝103の上方で脚部102の上脚部104に結合することができる。第1及び第2のカプラ150A、150Bを、脚部102の上脚部104の側面上に配置された剛性プレートアセンブリ215によって結合することができ、第1及び第2のカプラ150A、150Bのストラップ151が脚部102の上脚部104の周りに延びている。上部アーム115を、脚部102の上脚部104の側面上のプレートアセンブリ215に結合することができ、その結果、上部アーム115によって発生した力を脚部102の上脚部104に伝達することができる。
【0020】
下部アーム120を、第3及び第4のカプラ150C、150Dを含む第2の組のカプラ250Bを介して、膝103の下方で脚部102の下脚部105に結合することができる。カップリング分岐ユニット220が下部アーム120の遠位端から延びることができるか、またはカップリング分岐ユニット220を下部アーム120の遠位端によって規定することができる。カップリング分岐ユニット220は、脚部102の下脚部105上の横方向の位置から延びて、下脚部105の前方(正面)に向かって上向きに湾曲して、膝103の下方の下脚部105の前方の第1のアタッチメント222に至る第1の分岐221を含むことができ、第1のアタッチメント222は、第3のカプラ150Cとカップリング分岐ユニット220の第1の分岐221とを結合している。カップリング分岐ユニット220は、脚部102の下脚部105上の横方向の位置から延びて、下脚部105の後方(背面)に向かって下向きに湾曲して、膝103の下方の下脚部105の後方の第2のアタッチメント224に至る第2の分岐223を含むことができ、第2のアタッチメント224は、第4のカプラ150Dとカップリング分岐ユニット220の第2の分岐223とを結合している。
【0021】
図1~4の例に示すように、第4のカプラ150Dを、ユーザのスキーブーツ191を囲んでこれと嵌合するように構成することができる。たとえば、第4のカプラ150Dのストラップ151のサイズは、第4のカプラ150Dが、脚部102のみの下部105と比べてスキーブーツ191のより大きい直径を囲めるようなものとすることができる。また、下部アーム120及び/またはカップリング分岐ユニット220の長さは、脚部アクチュエータユニット110をユーザが装着したときに、第4のカプラ150Dがスキーブーツ191の上方で脚部102の下部105の断面を囲むようなもっと短い長さではなく、第4のカプラ150Dをスキーブーツ191上に位置付けるのに十分な長さとすることができる。
【0022】
スキーブーツ191への取り付けは、種々の実施形態の間で変えることができる。一実施形態では、この取り付けは、スキーブーツ191の周囲に沿って巻かれる柔軟なストラップであって、脚部アクチュエータユニット110とストラップとの間の所望の量の相対運動によってスキーブーツ191に脚部アクチュエータユニット110を取り付けるストラップを通して、達成することができる。他の実施形態は、種々の自由度を制限する一方で、他の自由度において脚部アクチュエータユニット110とブーツ191との間の所望の量の相対運動を可能にするように機能することができる。このような実施形態の1つは、スキーブーツ191の背面に接続する機械的クリップ(デバイスとスキーブーツ191との間の特定の機械的接続をもたらすことができる)を用いることを含むことができる。種々の実施形態では以下を含むことができるが、これらに限定されない。これまでに列記したデザイン、機械的にボルト締めされた接続、剛性ストラップ、磁気的結合、電気的磁気的結合、電気機械接続、ユーザのブーツ内へのインサート、剛性もしくは柔軟なケーブル、またはスキー192への直接接続。
【0023】
外骨格システム100の別の態様は、ユーザ101に外骨格システム100を固定するために用いるコンポーネントにフィットすることができる。種々の実施形態における外骨格システム100の機能は、外骨格システム100が身体101上で著しくドリフティングすることも不快感を形成することもなくユーザ101と外骨格システム100との間の力を効率的に伝達する外骨格システム100のフィッティングに大きく基づく可能性があるため、いくつかの実施形態では、ある時間に渡ってユーザに対する外骨格システム100のフィッティングを改善して外骨格システム100のフィッティングをモニタリングすることが、外骨格システム100の全体的な機能にとって望ましい可能性がある。
【0024】
種々の例において、異なるカプラ150を異なる目的に対して構成することができる。一部のカプラ150は主に力の伝達用に、他は外骨格システム100のアタッチメントを身体101に固定するために構成される。単一の膝システムに対して1つの好ましい実施形態では、ユーザ101の下脚105上に位置するカプラ150(たとえば、カプラ150C、150Dの一方または両方)は、身体フィッティングを対象にすることを目的とすることができ、その結果、ユーザ101の身体に適合するように柔軟及び従順のままであることができる。代替的に、この実施形態では、脚部102の上部104でユーザの大腿部の正面に取り付けられるカプラ150(たとえば、カプラ150A、150Bの一方または両方)は、パワー伝達の必要性を対象にすることを目的とすることができ、身体に対して他のカプラ150(たとえば、カプラ150C、150Dの一方または両方)よりも堅いアタッチメントを有することができる。種々の実施形態では、種々のストラッピングまたはカップリング構成を用いることができ、これらの実施形態は、任意の種々の好適なストラップ、カップリングなどを含むように拡張することができる。2組の平行なカップリング構成は、これらの異なる必要性を満たすことが意図されている。
【0025】
場合によっては、ジョイント125のデザインが、ユーザに対する外骨格システム100のフィッティングを向上させることができる。一実施形態では、単一の膝脚部アクチュエータユニット110のジョイント125を、膝関節の生理機能と多少のずれがある単一の旋回接合部を用いるようにデザインすることができる。別の実施形態では、多中心の膝ジョイントを用いてヒトの膝関節の動きにより良好にフィットさせ、いくつかの例では、望ましくは、非常に良好にフィットする脚部アクチュエータユニット110と対にすることができる。ジョイント125の種々の実施形態では、前述で列記した要素例、ボール及びソケットジョイント、4棒リンク機構などを含むことができるが、これらに限定されない。
【0026】
いくつかの実施形態では、下脚105における内反または外反角度の解剖学的変化に対するフィッティング調整を含むことができる。1つの好ましい実施形態では、ユーザ101の膝103の関節に及ぶクロスストラップの形態の脚部アクチュエータユニット110内に組み込まれた調整を含む。これは、公称上の静止角を変える前額面内の膝ジョイントにわたるモーメントを与えるように締め付けることができる。種々の実施形態では以下を含むことができるが、これらに限定されない。ジョイント125の動作角度を変えるようにジョイント125に及ぶストラップ;ジョイント125の角度を変えるように調整することができるネジを含む機械アセンブリ;ユーザ101に対するジョイント125の初期設定角度を慎重に変えるように脚部アクチュエータユニット110に加えることができる機械的インサートなど。
【0027】
種々の実施形態では、脚部アクチュエータユニット110を、脚部102上で垂直方向に吊るされたままとなるように、また膝103のジョイントに対して適切に位置したままとなるように、構成することができる。一実施形態では、スキーブーツ191に対応付けられるカプラ150(たとえば、カプラ150D)が、脚部アクチュエータユニット110に対する垂直方向の保持力を与えることができる。別の実施形態では、ユーザ101のふくらはぎに影響を及ぼすことによって脚部アクチュエータユニット110に鉛直力をかけるユーザ101の下脚105上に位置するカプラ150(たとえば、カプラ150C、150Dの一方または両方)を用いる。種々の実施形態では以下を含むことができるが、これらに限定されない。スキーブーツ上のカプラ150(たとえば、カプラ150D)または前述したスキーブーツアタッチメントの別の実施形態を通して伝達される吊り下げ力;電子及び/または流体ケーブルアセンブリを通して伝達される吊り下げ力;ウエストベルトに対する接続部を通して伝達される吊り下げ力;外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620(
図6を参照)用のバックパック155または他のハウジングに対する機械的接続を通して伝達される吊り下げ力;ユーザ101の肩に対するストラップまたはハーネスを通して伝達される吊り下げ力など。
【0028】
いくつかの実施形態では、ユーザ101の脚部102上での脚部アクチュエータユニット110のフィッティングが、外骨格システム100の理想的な動作及び性能を可能にする好適な動作パラメータの範囲内であることを検証することが望ましい可能性がある。一実施形態では、脚部アクチュエータユニット110のフィッティングが許容範囲の外である場所を決定するために脚部アクチュエータユニット110を着用し、ユーザ101の脚部102まで保持することができる外部フィッティング治具を用いることを含むことができる。いくつかの例では、このような機械治具を、1つ以上の脚部アクチュエータユニット110を最初に着用したときに、または1つ以上の脚部アクチュエータユニット110を使用する間ずっと周期的に用いて、脚部アクチュエータユニット110のフィッティングが許容範囲の外であるか否かを判定することができる。種々の実施形態では以下を含むことができるが、これらに限定されない。外部機械治具;適切または不適切なフィッティングを特定するための外骨格システム100の外骨格デバイス610追跡性能;ユーザ101上の外骨格システム100の1つ以上の画像を解析する目視検査ツール(たとえば、スマートフォン上での応用例);レーザガイドフィットシステムなど。
【0029】
種々の実施形態では、脚部102に対する限定された数のアタッチメントを用いて、脚部アクチュエータユニット110をユーザの脚部102から離間に配置することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110は、ユーザ101の脚部102に対する3つのアタッチメントからなるかまたは本質的にそれらからなることが、すなわち、第1及び第2のアタッチメント222、224、及び215を介して可能である。種々の実施形態では、下脚部105に対する脚部アクチュエータユニット110のカップリングは、下脚部105の前方及び後方の第1及び第2のアタッチメントからなるかまたは本質的にそれらからなることができる。種々の実施形態では、上脚部104に対する脚部アクチュエータユニット110のカップリングは、1つ以上のカプラ150(たとえば、
図1~5に示すような2つのカプラ150A、150B)に対応付けることができる単一の横方向のカップリングからなるかまたは本質的にそれからなることができる。種々の実施形態では、このような構成は、スキーイング中に用いる具体的な力伝達に基づくことが望ましい可能性がある。したがって、種々の実施形態でのユーザ101の脚部102に対するアタッチメントまたはカップリングの数及び位置は、単純なデザイン上の選択ではなく、スキーイングの用途に対して具体的に選択される。
【0030】
本明細書ではカプラ150の特定の実施形態を例示しているが、さらなる実施形態では、本明細書で説明したこのようなコンポーネントを、同じ機能を発揮する代替的な構造によって動作可能に交換することができる。たとえば、種々の例においてストラップ、バックル、パディングなどを示しているが、さらなる実施形態では、種々の好適な種類及び種々の好適な要素を伴うカプラ150を含むことができる。たとえば、いくつかの実施形態では、ベルクロフックアンドループストラップなどを含むことができる。
【0031】
さらに、種々の実施形態では、外骨格システム100を、スキーイングアセンブリ190に対する(たとえば、スキーブーツ191に対する)変更もハードウェアの付加も伴うことなく、ユーザ101の衣類上で結合するように構成することが望ましい可能性がある。たとえば、
図1~5の実施形態に示すように、第4のカプラを、スキーブーツ191の変更もスキーブーツ191に対するハードウェアの付加も伴うことなく、ユーザ101のスキーブーツ191に結合するように構成することができる。言い換えれば、ユーザは、通常するように衣類及びスキーギアを着用した後に、その通常の衣類及びスキーギアの上に外骨格システム100を着用することができる。このような構成は、ユーザ101が、外骨格システム100を用いるためにスキーギア上のハードウェアを変更することも変えることも必要とせずに、迅速かつ容易にスキーギアを切り替えるかまたは異なるスキーギアを使用できるため、望ましい可能性がある。さらに、このような構成によって、複数のユーザ101が同じ外骨格システム100を交換可能に容易に使用できる可能性がある。
【0032】
図1~4に、ジョイント125が横方向に膝103に隣接して配置され、ジョイント125の回転軸が膝103の回転軸に平行に配置されている外骨格システム100の別の例を例示する。いくつかの実施形態では、ジョイント125の回転軸は膝103の回転軸と一致することができる。いくつかの実施形態では、ジョイントを膝103の前方、膝103の後方、膝103の内部などに配置することができる。
【0033】
種々の実施形態では、ジョイント構造125は、ベローズアクチュエータ130内のアクチュエータ流体圧力によって形成された力を、瞬間中心(スペース内で固定されていてもよいしそうでなくてもよい)の周りに方向付けることができるように、ベローズアクチュエータ130を制約することができる。回転もしくはロータリジョイントの場合または身体が湾曲面上でスライドする場合には、この瞬間中心はジョイント125の回転の瞬間中心または湾曲面と一致することができる。回転ジョイント125の周りで脚部アクチュエータユニット110によって形成された力を、瞬間中心の周りにモーメントを印加するために用いることができ、ならびに方向付けた力を印加するために依然として用いることができる。直進または直線ジョイント(たとえば、レール上のスライドなど)の場合には、瞬間中心は無限大に配置されていると運動学的に考えることができる。この場合、この無限の瞬間中心の周りに向けられた力を、直進ジョイントの動きの軸に沿って向けられた力と考えることができる。種々の実施形態では、回転ジョイント125を機械的旋回メカニズムから構成することで十分である可能性がある。このような実施形態では、ジョイント125は、容易に規定することができる固定された回転中心を有することができ、ベローズアクチュエータ130はジョイント125に対して動くことができる。さらなる実施形態では、ジョイント125が、単一の固定された回転中心を有していない複雑なリンク機構を含むことが有用である可能性がある。さらに他の実施形態では、ジョイント125は、固定されたジョイント旋回を有さない湾曲デザインを含むことができる。さらに他の実施形態では、ジョイント125は、ヒトの関節、ロボットのジョイントなどの構造を含むことができる。
【0034】
種々の実施形態では、脚部アクチュエータユニット110(たとえば、ベローズアクチュエータ130、ジョイント構造125などを含む)をシステムに組み込んで、脚部アクチュエータユニット110の生成された向けられた力を用いて種々の作業を遂行することができる。いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110は、脚部アクチュエータユニット110が人体を支援するように構成されているかまたはパワー駆動外骨格システム100内に含まれているときに、1つ以上の一意の効果を有することができる。実施形態例では、脚部アクチュエータユニット110を、ユーザの膝関節103の周りの人間ユーザの動きを支援するように構成することができる。そうするために、いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110の瞬間中心を、ユーザ101の膝103の回転の瞬間中心と一致するかまたはほぼ一致するようにデザインすることができる。一構成例では、脚部アクチュエータユニット110を、
図1~4に示すように、膝関節103の横方向に位置させることができる。種々の例において、ヒトの膝関節103は、脚部アクチュエータユニット110のジョイント125として(たとえば、それに加えてまたはその代わりに)機能することができる。
【0035】
明瞭にするために、本明細書で説明した実施形態例を、本開示内で説明した脚部アクチュエータユニット110の潜在的応用の限定と見なしてはならない。脚部アクチュエータユニット110を、身体の他の関節(たとえば、限定することなく1つ以上の肘、1つ以上の臀部、1つ以上の指、1つ以上の足首、背骨、または頸部)上で用いることができる。いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110を、人体上ではない(たとえば、ロボット内の)応用例で、多目的駆動、動物の外骨格などに対して用いることができる。
【0036】
また、本明細書の実施形態例はスキーイングに関連することができるが、さらなる実施形態を、他の種々の好適な応用例(たとえば、戦術用、医療用、または労働用応用例など)に対して用いるかまたは適応させることができる。このような応用例の例を以下に見出すことができる。米国特許出願第15/823,523号(2017年11月27に出願)、発明の名称「PNEUMATIC EXOMUSCLE SYSTEM AND METHOD」(代理人整理番号0110496-002US1)、及び米国特許出願第15/953,296号(2018年4月13に出願)、発明の名称「LEG EXOSKELETON SYSTEM AND METHOD」(代理人整理番号0110496-004US0)。これらは参照により本明細書に組み込まれている。
【0037】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明した脚部アクチュエータユニット110の構成を、直線駆動応用例に対して適用することができる。実施形態例では、ベローズ130は2層の不透過性/非伸展性構成を含むことができ、1つ以上の制約リブの1つの端部をベローズ130の所定の位置に固定することができる。種々の実施形態におけるジョイント構造125を、一対の直線ガイドレール上の一連のスライドとして構成することができ、1つ以上の制約リブの残りの端部をスライドに接続する。したがって、流体アクチュエータの動き及び力を、直線レールに沿って制約して向けることができる。
【0038】
図6は、空気圧システム620に動作可能に接続された外骨格デバイス610を含む外骨格システム100の実施形態例のブロック図である。
図6の例では空気圧システム620を用いているが、さらなる実施形態では任意の好適な流体システムを含むことができ、またはいくつかの実施形態では、たとえば外骨格システム100が電動モータによって駆動される場合などには、空気圧システム620は無しとすることができる。
【0039】
この例の外骨格デバイス610は、プロセッサ611、メモリ612、1つ以上のセンサ613、通信ユニット614、ユーザインターフェース615、及び電源616を含んでいる。複数のアクチュエータ130が空気圧システム620に、対応する空気圧ライン145を介して動作可能に結合されている。複数のアクチュエータ130は、身体100の右及び左側に位置する一対の膝アクチュエータ130L、130Rを含んでいる。たとえば、前述したように、
図6に示す外骨格システム例100は、
図1及び2に示すように、左及び右脚部アクチュエータユニット110L、110Rを、身体101の対応する側に含むことができる。外骨格デバイス610及び空気圧システム620の一方もしくは両方、またはその1つ以上のコンポーネントは、バックパック155(
図1及び2を参照)内にまたはその周りに格納されるか、またはそうでなければ、ユーザ101にマウントされるか、装着されるか、または保持される。
【0040】
したがって、種々の実施形態では、外骨格システム100は、たとえば、スキーイングセッション、登山などの間に外部電源を伴わずに長時間パワー駆動されて動作するように構成された完全に可動式の内蔵型システムとすることができる。したがって、アクチュエータユニット(複数可)110、外骨格デバイス610、及び空気圧システム620のサイズ、重量、及び構成は、種々の実施形態においてこのようなモバイル及び内蔵型動作に対して構成することができる。
【0041】
種々の実施形態では、システム例100は、外骨格システム100を装着するユーザ101を動かし及び/またはその動きを高めるように構成することができる。たとえば、外骨格デバイス610は空気圧システム620に命令を与えることができる。命令によって、空気圧ライン145を介してベローズアクチュエータ130を選択的に膨張及び/または収縮させることができる。ベローズアクチュエータ130のこのような選択的膨張及び/または収縮によって、身体の動き(たとえば、歩く、走る、ジャンプする、登る、持ち上げる、投げる、しゃがむ、スキーする等)を生成し及び/または増大させるように、一方または両方の脚部102を動かし及び/またはサポートすることができる。
【0042】
場合によっては、システム100はモジュール構成における複数の構成をサポートするようにデザインすることができる。たとえば、一実施形態は、アクチュエータユニット110のうちいくつをユーザ101が着用しているかの関数として単一膝構成または二重膝構成で動作するようにデザインされたモジュール構成である。たとえば、外骨格デバイス610は、いくつのアクチュエータユニット110が空気圧システム620及び/または外骨格デバイス610に結合されているか(たとえば、1または2つのアクチュエータユニット110)を決定することができ、外骨格デバイス610は、検出したアクチュエータユニット110の数に基づいて動作能力を変えることができる。
【0043】
さらなる実施形態では、空気圧システム620は、手動で制御することができるか、一定圧力を印加するように構成することができるか、または他の任意の好適な方法で動作させることができる。いくつかの実施形態では、このような動きを、外骨格システム100を装着しているユーザ101または別の人が制御及び/またはプログラムすることができる。いくつかの実施形態では、外骨格システム100をユーザ101の動きによって制御することができる。たとえば、外骨格デバイス610は、ユーザが歩行して荷重を運んでいることを検知することができ、またアクチュエータ130を介してユーザにパワー駆動アシストを与えて、荷重及び歩行に付随する力の行使を減らすことができる。同様に、ユーザ101がスキーイング中に外骨格システム100を装着する場合、外骨格システム100はユーザ101の動き(たとえば、地形に応じてユーザ101によって形成される動き等)を検知することができ、またアクチュエータ130を介してユーザにパワー駆動アシストを与えて、スキーイング中のユーザを強化するかまたはユーザに支援を与えることができる。
【0044】
したがって、種々の実施形態では、外骨格システム130は、ユーザとの直接のやり取りなしで自動的に対応することができる。さらなる実施形態では、動きを、ユーザインターフェース615(たとえば、コントローラ、ジョイスティック、音声制御、または思考制御)によってリアルタイムで制御することができる。さらに、いくつかの動きを、完全に制御するのではなく、予めプログラムして選択的に引き起こす(たとえば、前へ歩く、座る、かがむ)ことができる。いくつかの実施形態では、動きを、一般化された命令(たとえば、点Aから点Bまで歩く、棚Aから箱を持ち上げて棚Bまで移動する)によって制御することができる。
【0045】
ユーザインターフェース615によって、ユーザ101が外骨格システム100の種々の態様を制御できる可能性がある。たとえば、外骨格システム100をパワーオン及びオフする;外骨格システム100の動きを制御する;外骨格システム100のセッティングを構成する等である。ユーザインターフェース615は、種々の好適な入力要素(たとえば、タッチスクリーン、1つ以上のボタン、音声入力など)を含むことができる。ユーザインターフェース615は、外骨格システム100の周りの種々の好適な場所に配置することができる。たとえば、一実施形態では、ユーザインターフェース615を、
図7に示すように、バックパック155のストラップ上に配置することができる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースをユーザデバイス(たとえば、スマートフォン、スマートウォッチ、ウェラブルデバイスなど)によって規定することができる。
【0046】
種々の実施形態では、電源616は、外骨格システム100に対する動作電力を与えるモバイル電源とすることができる。1つの好ましい実施形態では、電力パックユニットは、脚部アクチュエータユニット110の空気圧駆動の継続動作にとって必要な空気圧システム620(たとえば、圧縮機)及び/または電源(たとえば、バッテリ)の一部または全部を含んでいる。このような電力パックユニットの中身を、特定の実施形態において用いるように構成された特定の駆動アプローチに関連づけることができる。いくつかの実施形態では、電力パックユニットはバッテリのみを含んでいる。これは、電気機械的に駆動されたシステムまたは空気圧システム620及び電源616が別個であるシステムの場合とすることができる。電力パックユニットの種々の実施形態では、以下の物品のうちの1つ以上の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。空気圧縮機、バッテリ、格納された高圧力空気圧室、油圧ポンプ、空気圧安全コンポーネント、電動モータ、電動モータドライバ、マイクロプロセッサなど。したがって、電力パックユニットの種々の実施形態は、外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620の要素のうちの1つ以上を含むことができる。
【0047】
このようなコンポーネントは、ユーザ101の身体上で種々の方法で構成することができる。1つの好ましい実施形態は、脚部アクチュエータユニット110に機械的な力を伝達するどんな方法によっても脚部アクチュエータユニット110に動作可能に結合されていない胴体装着パック内に、電力パックユニットを含めることである。別の実施形態には、電力パックユニット、またはそのコンポーネントを、脚部アクチュエータユニット110自体に組み込むことが含まれる。種々の実施形態では以下の構成を含むことができるが、これらに限定されない。バックパック内で胴体マウントされる、メッセンジャーバッグ内で胴体マウントされる、臀部マウントされたバッグ、脚部にマウントされる、装具コンポーネント内に組み込まれる等。さらなる実施形態は、電力パックユニットのコンポーネントを分離して、ユーザ101上で種々の構成に分散させることができる。このような実施形態は、ユーザ101の胴体上で空気圧縮機を構成し、そして、外骨格システム100の脚部アクチュエータユニット110にバッテリを組み込んでもよい。
【0048】
種々の実施形態における電源616の一態様は、動作可能なシステム電力を動作用に装具に送るように電源616を装具コンポーネントに接続しなければいけないことである。1つの好ましい実施形態は、電気ケーブルを用いて電源616と脚部アクチュエータユニット110とを接続することである。他の実施形態では、電気ケーブル及び空気圧ライン145を用いて、脚部アクチュエータユニット110に電力及び空気圧力を送出することができる。種々の実施形態では、以下の接続部の任意の構成を含むことができるが、これらに限定されない。空気圧ホーシング、油圧ホーシング、電気ケーブル、無線通信、無線電力伝達など。
【0049】
いくつかの実施形態では、脚部アクチュエータユニット110と電源616及び/または空気圧システム620との間のケーブル接続部(たとえば、空気圧ライン145及び/または電力線)の能力を拡張する二次的な特徴を含むことが望ましい可能性がある。1つの好ましい実施形態では、ユーザに対してしっかりと引っ張られたケーブルを維持してケーブル内に残るたるみを減らす小さい機械的保持力を有するように構成された格納式ケーブルが含まれる。種々の実施形態では、以下の二次的な特徴の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。格納式ケーブル、流体及び電力の両方を含む単一ケーブル、磁気的に接続された電気ケーブル、機械的クィックリリース、指定された引張力において解放するようにデザインされた離脱接続部、ユーザ衣類上の機械的保持特徴への組み込み等。さらに別の実施形態には、ユーザ101とケーブル長との間の幾何学的差を最小限にするようにケーブルを引き回すことを含めることができる。胴体電源を伴う二重膝構成におけるこのような実施形態の1つは、ユーザの胴体下部に沿ってケーブルを引き回して、電源バッグの右側をユーザの左膝と接続することとすることができる。このような引き回しによって、ユーザの通常の可動域の全体にわたって長さの幾何学的差を可能にすることができる。
【0050】
いくつかの実施形態において懸念となる可能性がある1つの具体的なさらなる特徴は、外骨格システム100の適切な熱管理を必要とすることである。その結果、熱を制御する効果を得るために具体的に統合することができる種々の特徴がある。1つの好ましい実施形態では、外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620の要素が、周囲の空気流を用いた非強制冷却を通して環境に直接熱を消散させることができる環境に、露出したヒートシンクを統合する。別の実施形態では、バックパック155または他のハウジングの内部の空気通路を通して周囲空気を送って、内部冷却を可能にする。さらに別の実施形態では、内部通路を通る空気流を可能にするために、バックパック155または他のハウジング上に取り入れ口を導入することによって、この能力を拡張することができる。種々の実施形態では以下を含むことができるが、これらに限定されない。高熱コンポーネントに直接接続された露出したヒートシンク;水冷式または流体冷却式の熱管理システム;パワー駆動ファンまたはブロワの導入による強制空気冷却;ユーザによる直接接触から保護するための外部のシールドされたヒートシンクなど。
【0051】
場合によっては、バックパック155または他のハウジングの構造にさらなる特徴を組み込んで、外骨格システム100にさらなる特徴を与えることが有用であり得る。1つの好ましい実施形態は、機械的なアタッチメントを組み込んで、小さいパッケージ内に外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620と共に脚部アクチュエータユニット110を保管することをサポートすることである。このような実施形態は、バックパック155にアクチュエータユニット110の上部アームまたは下部アーム115、120を保持する機械的留め金と共にバックパック155に対して脚部アクチュエータユニット110を固定することができる配置可能なパウチを含むことができる。別の実施形態は、バックパック155内への保管能力を含めることであり、その結果、ユーザ101はさらなる物品(たとえば、水ボトル、食品、個人のエレクトロニクス、及び他の身の回り品)を保持することができる。種々の実施形態では、以下のような他のさらなる特徴を含むことができるが、これらに限定されない。外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620からの高温空気流によって加熱されるウォーミングポケット;バックパック155内部へのさらなる空気流を促進するための空気取入口;ユーザへのバックパック155のより密接したフィッティング、防水保管、温度調整された保管を与えるためのストラッピングなど。
【0052】
モジュール構成では、外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620を、外骨格システムの種々の潜在的な構成の電力、流体、検知及び制御の要求及び能力をサポートするように構成することが、いくつかの実施形態において必要となり得る。1つの好ましい実施形態には、二重膝構成または単一膝構成(すなわち、ユーザ101上に1つまたは2つの脚部アクチュエータユニット110を伴う)に電力を課すことができる外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620を含むことができる。このようなシステム100は、両方の構成の要求をサポートし、そして、所望の動作構成の決定または表示に基づいて、適切に構成された電力、流体、検知及び制御をサポートすることができる。潜在的なモジュラーシステム構成(たとえば、複数のバッテリなど)の配列をサポートする種々の実施形態が存在する。
【0053】
種々の実施形態では、外骨格デバイス100は、以下でより詳細に説明するかまたは参照により本明細書に組み込まれている関連出願で説明されている方法または方法の部分を行うように動作可能とすることができる。たとえば、メモリ612は、非一時的なコンピュータ可読命令(たとえば、ソフトウェア)を含むことができる。これは、プロセッサ611によって実行されると、外骨格システム100に、本明細書で説明するかまたは参照により本明細書に組み込まれている関連出願で説明されている方法または方法の部分を行わせる。
【0054】
このソフトウェアは、センサ613または他の供給源からの信号を解釈して、ユーザに所望の効果を与えるためにシステム100を最良に動作させる方法を決定する種々の方法を具体化することができる。以下に説明する特定の実施形態は、このようなシステム100に適用することができるセンサ613またはセンサデータの供給源に対する限定を意味するために用いてはならない。いくつかの実施形態例では、決定をガイドするために具体的な情報を必要とする可能性があるが、屋外用途用の外骨格システム100が必要とするセンサの明示的な組613を形成するものではない。
【0055】
制御ソフトウェアの一態様は、所望の応答を与えるための脚部アクチュエータユニット110、外骨格デバイス610、及び空気圧システム620の動作制御とすることができる。動作制御ソフトウェアの種々の好適な応答性が存在することができる。たとえば、以下でより詳細に述べるように、1つは、脚部アクチュエータユニット110、外骨格デバイス610、及び空気圧システム620の動作に対するベースラインフィードバックを作り出すことを担える低レベル制御とすることができる。もう一つは、センサ613からのデータに基づいてユーザ101の意図した操作を特定することと、1つ以上の特定した意図した操作に基づいて外骨格システム100に動作させることと、を担える意図認識とすることができる。さらなる例には参照生成を含むことができる。これには、ユーザ101を最良に支援するためにシステム100が発生させるべき所望のトルクを選択することを含むことができる。動作制御ソフトウェアの応答性の輪郭を描くためのこのアーキテクチャ例は単に便宜的であって、システム100のさらなる実施形態上で展開することができる広範囲のソフトウェアアプローチを決して限定するものではないことに注意されたい。
【0056】
制御ソフトウェアによって実施される1つの方法は、システム100の低レベル制御及び通信に対するものとすることができる。これは、ユーザの具体的な関節及び必要性によって、必要に応じて種々の方法を介して達成することができる。好ましい実施形態では、動作制御は、ユーザの関節において脚部アクチュエータユニット110によって所望のトルクを与えるように構成されている。このような場合、システム100は、システム100のセンサ613からのフィードバックの関数として、脚部アクチュエータユニット110による所望のジョイントトルクを実現するために、低レベルフィードバックを形成することができる。たとえば、このような方法は、1つ以上のセンサ613からセンサデータを取得すること、脚部アクチュエータユニット110によるトルクの変化が必要であるか否かを判定すること、そうである場合には、空気圧システム620に脚部アクチュエータユニット110の流体状態を変えさせて、脚部アクチュエータユニット110による目標ジョイントトルクを実現すること、を含むことができる。種々の実施形態では以下を含むことができるが、これらに限定されない。電流フィードバック;記録された挙動の再生;位置ベースのフィードバック;速度ベースのフィードバック;フィードフォワード応答;アクチュエータ130内に所望の体積の流体を注入するように流体システム620を制御する体積フィードバックなど。
【0057】
動作制御ソフトウェアが実施する別の方法は、ユーザの意図した挙動の意図認識に対するものとすることができる。いくつかの実施形態では、動作制御ソフトウェアのこの部分は、システム100が考慮するように構成されている許容される挙動の任意の配列を示すことができる。1つの好ましい実施形態では、動作制御ソフトウェアは、2つの特定の状態:スキーイング及び非スキーイングを特定するように構成されている。このような実施形態では、意図認識を終了するために、システム100は、ユーザ入力及び/またはセンサ読み取り値を用いて、スキーイングに対する支援動作を与えるのに安全で望ましいまたは適切であるのはいつかを特定することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、意図認識は、ユーザインターフェース615を介して受け取った入力に基づくことができる。これには、スキーイングまたは非スキーイングに対する入力を含むことができる。したがって、いくつかの例では、ユーザインターフェースを、スキーイングまたは非スキーイングからなるバイナリ入力に対して構成することができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、スキーイング意図認識の方法は、外骨格デバイス610が、センサ613からデータを取得し、取得したデータに少なくとも部分的に基づいて、データはスキーイングのユーザ状態に対応するのかまたは非スキーイングのユーザ状態に対応するのかを決定することを含むことができる。状態の変化が特定された場合、システム100を現在の状態で動作するように再構成することができる。たとえば、外骨格デバイス610は、ユーザ101が非スキーイング状態にある(たとえば、歩いている、チェアリフトに乗っている、またはスキーロッジに座っている)と決定することができ、システム100を非スキーイング構成で動作するように構成することができる。たとえば、このような非スキーイング構成は、スキーイング構成と比べて、より広範囲な動きをもたらすこと;脚部アクチュエーションユニット110に無トルクまたは最小トルクを与えること;処理及び流体動作を最小限にすることによって電力及び流体を節約すること;より広範囲の非スキー動作をサポートするためにシステムに警戒させること等を行うことができる。
【0059】
外骨格デバイス610は、ユーザ101の活動をモニタリングすることができ、ユーザがスキーをしているかまたはスキーをしようとしていると決定することができ(たとえば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)、そしてシステム100をスキーイング構成で動作するように構成することができる。たとえば、このようなスキーイング構成は、非スキーイング構成と比べて、スキーイングの間に存在するであろうより限定された動きの範囲を可能にすること(非スキーイングの間の動きとは対照的に);スキーイングをサポートするためのシステム100の処理及び流体応答を増加させることによって高性能または最大性能を与えること等を、行うことができる。ユーザ101がスキー斜面を終了したとき(休息している等と特定されるとき)、システム100は、ユーザがもはやスキーをしていないと決定することができ(たとえば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)、そしてシステム100を非スキーイング構成で動作するように構成することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、システム100が決定することができる複数のスキーイング状態、またはスキーイングサブ状態が存在することができる。たとえば、ハードスキーイング、中程度のスキーイング、軽いスキーイング、ダウンヒル、モーグル、ジャンプ、パウダ、氷、ツリー、オープンスロープ、レーシング、娯楽など(たとえば、センサデータ及び/またはユーザ入力に基づいて)。このような状態は、スキーイングの難易度、ユーザの技量、雪の状態、天候条件、標高、スキー場の角度、所望の性能レベル、省電力などに基づくことができる。したがって、種々の実施形態では、外骨格システム100は、広範囲な要因に基づいてスキーイングの種々の具体的な種類に適応することができる。
【0061】
また、本明細書では種々の例をダウンヒル雪スキーイングに関して説明しているが、このような例は限定と解釈してはならず、他の種々のスポーツまたは活動が本開示の範囲及び趣旨内であることが明らかである。たとえば、スノーボーディング、テレマークスキーイング、モノスキーイング、クロスカントリースキーイング、スキージャンピング、フリースタイルスキーイング、スキー登山、アイススケーティングなど。また本開示は、必ずしも雪または氷上では行われない同様のスポーツまたは活動にも及ぶことが意図されていることが明らかである。たとえば砂、土、または火山スキーイング、スケートボーディング、サーフィン、マウンテンバイキング、BMXバイキング、ローラーブレーディング、ロッククライミングなど。
【0062】
別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、種々の状態及びその安全な移行:スキーイング、立っていること、回転していること、停止していること、チェアリフトなどを特定するように構成することができる。所与のスキーイング状態及び状態からの可能な移行を特定することは、望ましい可能性がある。なぜならば、それによって、システム100が、可能な移行を予測し、予想し、及びそれに備えて、ユーザに対する性能及びサポートを向上できる可能性があるからである。たとえば、ユーザ101がチェアリフト状態にあると決定された場合、チェアリフトを降りることがユーザ101にとって本質的に唯一可能な次の状態であるならば、システム100はユーザ101の次の状態はチェアリフトを降りることであると予測することができる。したがって、システム100は、チェアリフトを降りることを予想してこれに備えることができる。たとえば、システム100は、チェアリフトを降りる状態に対する状態検出をフォーカシングするかまたは重み付けすることができる。なぜならば、他の状態は極めて起こりそうもないかまたは不可能であり得るからである。また、システム100は、チェアリフトを降りる状態をサポートするために空気圧システム620を用意する等によって、チェアリフトを降りる状態をサポートすることに物理的に備えることができる。種々の実施形態では、特定の操作状態の任意の好適な組み合わせを含むことができ、何らかの付加された状態を含めることによって、意図認識を終了するための動作制御ソフトウェアの挙動または応答性が必然的に変更されると想定すべきではない。
【0063】
さらに、システム100は、クラッシュ、危険性、または緊急事態を特定して、相応に応答するように構成することができる。たとえば、センサデータは、ユーザがクラッシュしているかまたはスキーイング中にすでにクラッシュしたかも知れないと示すことができ、相応に脚部駆動ユニット110の構成を変えることができる(たとえば、すべてのトルクを解放する、診断行う等)。たとえば、クラッシュ事象が特定されたら、システムは、クラッシュの全体にわたってユーザ101の膝関節上でゼロトルクを維持するように駆動ユニット110が機能する自由参照を生成することができる。
【0064】
同様に、システム100はユーザの危険性または緊急事態を特定してもよい(たとえば、勢いのよい落下、クラッシュに続いてユーザによる動きが無いこと等)。いくつかの例では、検出された危険性または緊急事態に応じて、システム100は、当局に警報を出す、場所ビーコンを起動する、システム100上に聴覚または視覚警報を起動する等を行うように構成することができる。
【0065】
別の実施形態では、意図認識方法がジャンプ挙動(スキー192の一方または両方の一部がジャンプ中に地面を離れた)を特定することができる。たとえば、システム100がジャンプ状態を特定した場合、システム100は、飛行フェーズ中に脚部にゼロの追加トルクを与えるための参照を生成することができるが、着陸状態が観察されたときに着陸時にユーザ101を支えるためにトルクの大きな衝撃を与える準備をする。いくつかの実施形態では、ユーザ101を支えるための衝撃トルクの量を、要因(たとえば、ジャンプ事象の時間長さ;ユーザのスピード、速度、または加速度;特定された雪の状態;ユーザ101の向き等)に基づいて決定することができる。さらに、システム100を、ジャンプ事象とユーザが単にスキー192を地面から持ち上げているときの事象とを(たとえば、センサ613からのデータに基づいて)区別するように構成することができる。
【0066】
別の実施形態では、意図認識方法は歩行操作を特定することができる。たとえば、歩行操作が特定されたら、外骨格システム100は、支援を与えないだけでなくユーザの邪魔もしないように脚部102を解放するための参照を生成することができる。他の実施形態では、たとえば、スタンス中の支援は与えるがスイングは与えない歩行ゲートのもっと多いフェーズを特定するか、またはシステム100内でハイキング中に実質的な効果を得るために支援を拡張するように構成してもよい。別の実施形態では、ソフトウェアは、持続した立ち挙動を特定し、ユーザの膝103に拡張支援を与えて長時間立っている間の身体をサポートすることができる。種々の実施形態は、これらの操作のいずれか1つを含むか、これらの操作のどれも含まないか、これらの操作をすべて含むか、またはこれらの操作以上を含むことができる。
【0067】
動作制御ソフトウェアが実施する別の方法は、支援をもたらす特定のジョイントに対する所望の参照される挙動を作り出すこととすることができる。制御ソフトウェアのこの部分は、特定された操作をレベル制御と互いに結びつけることができる。たとえば、システム100が意図されるユーザ操作を特定すると、ソフトウェアは、トルクを規定する参照挙動、または脚部駆動ユニット110内のアクチュエータ130が所望する位置を生成することができる。一実施形態では、動作制御ソフトウェアは、脚部駆動ユニット110に構成アクチュエータ130を介して膝103における機械バネをシミュレートさせるための参照を生成する。動作制御ソフトウェアは、膝ジョイント角度の一次関数である膝ジョイントにおけるトルク参照を生成することができる。別の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、空気圧式アクチュエータ130内に一定の標準体積の空気を与えるための体積参照を生成する。この結果、膝角度とは関係なくアクチュエータ130内に一定体積の空気を維持することによって、空気圧式アクチュエータ130が機械バネのように動作できる可能性がある。膝角度は、1つ以上のセンサ613からのフィードバックを通して特定することができる。
【0068】
別の実施形態では、動作制御ソフトウェアが実施する方法は、二重脚部駆動ユニット110構成(たとえば、左及び右脚部駆動ユニット110L、110Rをユーザ1010が装着する場合)内でトルクを生成して、挙動が脚部駆動ユニット110全体または間で調整されるようにすることができる。一実施形態では、動作制御ソフトウェアは、システムトルクを最も湾曲した脚部103から離して向けるように、脚部駆動ユニット110の挙動を調整する。この例の場合、脚部駆動ユニット110は、膝103が湾曲するほど脚部102が受けるトルクが減るバネの反対側で、しかし2つの脚部102L、102Rの2つの膝103L、103Rの相対角度に基づいて、動作することができる。たとえば、脚部102L、102Rの両方が同じ量だけ湾曲した場合、脚部102L、102Rは、左及び右脚駆動ユニット110L、110Rを介して、それぞれ同じトルク参照を受けることができる。しかし1つの脚部102のみが湾曲した場合(たとえば、左の脚部102Lが湾曲した場合)、駆動ユニット110が印加するトルクは、もっとまっすぐな脚部102に向かって(たとえば、左の脚部102Lが湾曲した場合に右脚102Rに)斜めになる可能性がある。
【0069】
したがって、外骨格システムを動作させる方法には、外骨格デバイス610が、センサ610から、左及び右脚部駆動ユニット110L、110Rの構成に基づいてユーザ101の脚部102L、102R内での湾曲量を示すセンサデータを取得することと、ユーザ101の脚部102L、102R内での湾曲量の差を決定することとを、含むことができる。一方の脚部102Lが他方の脚部102Rよりも大きく湾曲した場合、より湾曲した脚部102Lは、より湾曲した脚部102Rよりも小さいトルクを受ける可能性があり、ユーザ101の脚部102L、102R内での湾曲量の差に少なくとも部分的に基づいて、より小さいトルクの量が印加される。
【0070】
別の実施形態では、動作制御ソフトウェアが実施する方法には、スキー中のユーザ101のバランスを評価することと、ユーザの最新のバランスプロファイルの外にある脚部102に膝支援を向けることによって、ユーザ101がバランスを保つことを促すようにトルクを向けることと、を含めることができる。したがって、外骨格システムを動作させる方法には、外骨格デバイス610が、センサ610から、左及び右脚部駆動ユニット110L、110R及び/または環境センサ(たとえば、位置センサ、加速度計など)の構成に基づいて、ユーザ101のバランスプロファイルを示すセンサデータを取得することを含めることができる。本方法はさらに、取得データに基づいてバランスプロファイル(外側及び内側脚部を含む)を決定することと、そして外側脚部と特定された脚部102に対応付けられる駆動ユニット110へのトルクを増加させることと、を含むことができる。
【0071】
種々の実施形態では、姿勢の運動学的推定、ジョイント動力学的プロファイル推定、ならびに身体ポーズの観察推定を用いることができるが、これらに限定されない。2つの脚部102を調整してトルクを生成する方法に対して種々の他の実施形態が存在する。たとえば、限定することなく、最も湾曲した脚部に対してトルクをガイドすること;両方の脚部間の膝角度の平均量に基づいてトルクをガイドすること;速度または加速度の関数としてトルクをスケール変更すること;など。また、さらに別の実施形態には、種々の事柄において種々の別個の参照生成方法の組み合わせ(たとえば、限定することなく、一次結合、操作固有の組み合わせ、または非線形の組み合わせ)を含められることにも注意されたい。
【0072】
方法に種々の脚部102間の制御を調整する動作制御ソフトウェアが含められる場合には、種々の要因(たとえば、自己選択したスキーイングスタイルまたは技量)を考慮するためにユーザ選好を組み込むことが有用である可能性がある。このようなシナリオでは、スキーイング中に外骨格システム100を動作させるためのパラメータを組み合わせるかまたはスケール変更するために用いる要因が存在する可能性がある。一実施形態では、ユーザ101は、所望するトルクの全体量についての入力を(たとえば、ユーザインターフェース615を介して)与えることができる。所望するトルクの全体量は、ユーザ101からの入力に基づいて出力トルク参照を増加または減少させるために動作制御方法において用いることができる。
【0073】
別の実施形態では、動作制御方法は、2つの一次の参照生成技術を混合することができる。1つの参照は静的支援にフォーカスし、1つの参照はユーザ101をその近づきつつある挙動に導くことにフォーカスしている。いくつかの例では、ユーザ101は、外骨格システム100を用いる間にどれくらいの予測支援が望まれるかを選択することができる。たとえば、ユーザ101が大量の予測支援を示すことによって、システム100は、非常に応答性が高いように構成することができ、困難な地形上での熟練スキーヤーに対して良好に構成され得る。またユーザ101は、非常に少量の予測支援に対する要望を示すこともできる。その結果、システム性能が遅くなる可能性があり、学習スキーヤーまたはそれほど困難ではない地形に対しては、より良好に適応され得る。
【0074】
種々の実施形態はユーザ意図を種々の方法で組み込むことができ、前述で示した実施形態例は限定であると決して解釈してはならない。たとえば、外骨格システム100を決定し動作させる方法には、米国特許出願第15/887,866号(2018年2月02に出願)、発明の名称「SYSTEM AND METHOD FOR USER INTENT RECOGNITION」(代理人整理番号0110496-003US0)のシステム及び方法を含むことができる。なおこの文献は参照により本明細書に組み込まれている。また種々の実施形態では、ユーザ意図を種々の方法で用いることができる(たとえば、連続単位として、または少数の値を示しただけの別個のセッティングとして)。
【0075】
時によって、動作制御ソフトウェアが、二次的またはさらなる目的を考慮してデバイス性能またはユーザ経験を最大にするようにその制御を操作することが、有用である可能性がある。一実施形態では、外骨格システム100は、異なる標高での空気の密度変化を考慮するために、空気圧システム620の中心の圧縮機または他のコンポーネントに対して標高を認識した制御を与えることができる。たとえば、動作制御ソフトウェアは、センサ613からのデータに基づいて、システムがより高い標高で動作している等を特定することができ、圧縮機が消費する電力を維持するためにより多くの電流を圧縮機に与えることができる。したがって、空気圧外骨格システム100を動作させる方法には、空気圧外骨格システム100が動作している場所の空気密度を示すデータ(たとえば、標高データ)を取得することと、取得データに基づいて空気圧システム620の最適な動作パラメータを決定することと、決定した最適な動作パラメータに基づいて動作を構成することと、を含むことができる。さらなる実施形態では、空気圧外骨格システム100の動作を環境温度に基づいて調整することができる。環境温度は空気体積に影響し得る。
【0076】
別の実施形態では、システム100は、周囲の可聴ノイズレベルをモニタリングして、システムのノイズプロファイルを減らすようにシステム100の制御挙動を変えることができる。たとえば、ユーザ101が静かな公共の場所にいるかまたは屋外を1人でまたは他の人と静かに楽しんでいるときに、脚部駆動ユニット110の駆動に付随するノイズは望ましくない可能性がある(たとえば、圧縮機を動作させるかまたはアクチュエータ130を膨張もしくは収縮させるノイズ)。したがって、いくつかの実施形態では、センサ613は、周囲騒音レベルを検出するマイクロフォンを含むことができ、外骨格システム100を、周囲騒音ボリュームがある閾値を下回るときの静かなモードで動作するように構成することができる。このような静かなモードは、空気圧システム620またはアクチュエータ130の要素を、より静かに動作するように構成することができるし、またはこのような要素が形成するノイズの周波数を遅らせるかもしくは下げることができる。
【0077】
モジュラーシステムの場合、動作制御ソフトウェアが、外骨格システム100内で動作中の脚部駆動ユニット110の数に基づいて異なる動作をすることが、種々の実施形態において望ましい可能性がある。たとえば、いくつかの実施形態では、モジュール方式の二重膝システム100(たとえば、
図1及び2を参照)は、単一膝構成で動作することもできる。単一膝構成では、2つの脚部駆動ユニット110のうちの1つのみをユーザ101が装着していて(たとえば、
図3及び4を参照)、システム100は、単一脚部構成と比べて2脚部構成であるときに異なる方法で参照を生成することができる。このような実施形態では、調整された制御アプローチを用いて参照を生成することができる。ここでは、システム100が所望の動作を決定するために両方の脚部駆動ユニット110からの入力を用いている。しかし単一脚部構成では、利用可能なセンサ情報は変化している場合があるため、種々の実施形態においてシステム100は異なる制御方法を実施する可能性がある。種々の実施形態において、これを行って、所与の構成に対するシステム100の性能を最大にすることができるか、またはシステム100内で動作する1または2つの脚部駆動ユニット110が存在するということに基づいて、利用可能なセンサ情報の差を考慮することができる。
【0078】
それに応じて、外骨格システムを動作させる方法100は始動シーケンスを含むことができる。ここでは、システム100内で動作している脚部駆動ユニット110が1つか2つかを外骨格デバイス610が判定し;システム100内で動作している駆動ユニット110の数に基づいて制御方法を決定し;選択した制御方法を用いてシステム100を実施して動作させる。外骨格システム100を動作させるさらなる方法は、システム100内で動作している駆動ユニット110の外骨格デバイス610によりモニタリングすることと、システム100内で動作している駆動ユニット110の数の変化を決定することと、そして、システム100内で動作している駆動ユニット110の新しい数に基づいて制御方法を決定して変えることと、を含むことができる。
【0079】
たとえば、システム100は、第1の制御方法を用いて、2つの駆動ユニット110とともに動作することができる。ユーザ101は駆動ユニット110のうちの1つとの嵌合を外すことができ、外骨格デバイス610は、駆動ユニット110のうちの1つを失ったことを特定することができ、そして外骨格デバイス610は、駆動ユニット110のうちの1つを失ったことに適応するために新しい第2の制御方法を決定して実施することができる。いくつかの例では、アクティブな駆動ユニット110の数に適応することは有用である可能性がある。駆動ユニット110のうちの1つが使用中に損傷を受けるかまたは接続が切られると、システム100が自動的に適応することができるため、システム100が単一のアクティブな駆動ユニット110のみを有しているのにもかかわらず、ユーザ101は依然としてスキーイングを途切れずに続けることができる。
【0080】
種々の実施形態では、動作制御ソフトウェアは、別個の駆動ユニット110または脚部102間でユーザ要求が異なる制御方法に適応することができる。このような実施形態では、外骨格システム100が、各駆動ユニット110内で生成されたトルク参照を変えてユーザ101に対する経験に合わせることは、有用である可能性がある。一例は二重膝外骨格システム100(たとえば、
図1及び2を参照)である。ここでは、ユーザ101は、単一の脚部102には重大な弱さの問題を有しているが、他方の脚部102では軽微な弱さの問題のみである。この例では、外骨格システム100を、ユーザ101の必要性を最良に満たすために、それほど影響を受けないリム上での出力トルクをより影響を受けるリムと比べて下げるように構成することができる。
【0081】
リム強度の差に基づくこのような構成は、システム100が自動的に行うことができ、及び/またはユーザインターフェース616を介して構成することなどができる。たとえば、いくつかの実施形態では、ユーザ101は、システム100を用いる間に較正テストを行うことができる。較正テストは、ユーザ101の脚部102における相対強度または弱さをテストして、脚部102における特定した強度または弱さに基づいてシステム100を構成することができる。このようなテストによって、脚部102の概略的な強度もしくは弱さを特定することができるか、または特定の筋肉もしくは筋肉群(たとえば、大腿四頭筋、子牛、大腿屈筋、臀筋、腓腹筋;大腿、縫工筋、ヒラメ筋など)の強度もしくは弱さを特定することができる。
【0082】
外骨格システム100を動作させるための方法の別の態様には、システム100をモニタリングする制御ソフトウェアを含むことができる。いくつかの例では、このようなソフトウェアのモニタリング態様は、システム100に状況認識及びセンサ情報の理解を与えてユーザ理解及びデバイス性能を促進するために、通常動作の全体にわたってシステム100及びユーザ101の状態をモニタリングすることにフォーカスすることができる。このようなモニタリングソフトウェアの一態様は、所望の性能能力を実現するためにデバイスの理解を得るためにシステム100の状態をモニタリングすることであるとすることができる。この一部は、システム身体ポーズ推定の形成とすることができる。一実施形態では、外骨格デバイス610は、搭載センサ613を用いてユーザのポーズのリアルタイムの理解を起こす。言い換えれば、センサ613からのデータを用いて駆動ユニット110の構成を決定することができる。この構成を次に、他のセンサデータとともに用いて、駆動ユニット110を装着しているユーザ101のユーザポーズまたは身体構成推定を推測することができる。
【0083】
時によって、またいくつかの実施形態では、システム100がシステムポーズのすべての重要な側面を直接検知することは、検知様式が存在していないかまたはそれをハードウェアに実際に組み込むことはできないことに起因して、非現実的または不可能である可能性がある。その結果、いくつかの例でのシステム100は、ユーザの身体の基礎的モデルとユーザが装着しているシステム100との周りのセンサ情報の融合された理解に基づく可能性がある。二重脚部膝支援システム100の一実施形態では、外骨格デバイス610は、ユーザの下肢及び胴体セグメントの基礎的モデルを用いて、そうでなければ接続が切られているセンサ613間の関係制約を強制することができる。このようなモデルによって、システム100が2つの脚部102の制約された動きを理解できる可能性があり、それらは、身体が形成するユーザの運動学的チェーンを通して機械的に接続されている。このアプローチを用いて、膝の向きに対する推定が適切に制約されて生体力学的に妥当であることを確実にすることができる。種々の実施形態では、システム100は、システム姿勢のより十分な写真を得るために、外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620内に埋め込まれたセンサ613を含むことができる。さらに他の実施形態では、システム100は、ポーズ推定の動作に対してさらなる制約を与えるために、応用例に固有の論理的制約を含むことができる。いくつかの実施形態において、グラウンドトゥルース情報が利用できない状況(たとえば、非常に動的な動き)、システム100が外部GPS信号を拒否しているかまたは地球の磁界が歪んでいる状況では、これは望ましい可能性がある。
【0084】
外骨格システム100を制御する方法の別の態様では、異なるデバイス挙動に対する位置情報ベースのトリガを特定するように構成されたモニタリングソフトウェアを含むことができる。一実施形態では、システム100は、ユーザ101が降りようとしているスキー斜面を決定し、そして、事前に記録したかまたはこれまでにユーザが規定したかまたはシステムが規定したパラメータセットに切り換えて、特定したスキー斜面に適切にフィットすることができる。たとえば、ユーザ101が、難易度が低いスキー場を降りている場合、ユーザはシステム100に対して少量の予測支援を指定することを選択する場合があり、一方で、ユーザが、難易度が高いスキー斜面を降りる前は、ユーザは通常、予測支援をはるかに高いレベルに切り換える場合がある。難易度の低いスキー斜面を将来訪れたとき、システムは位置情報ベースのモニタリングを用いて、近づきつつある斜面を特定してユーザに示すか、もしくはより低い予測セッティングに自動的に切り換わり、またはユーザ101が難易度の高い領域に入っているとモニタリングソフトウェアが特定したときには、逆のことを行うことができる。種々の実施形態においてこの能力を種々の方法で用いることができる。たとえば、限定することなく、位置情報を基にした特定のインジケータの別個の識別、またはユーザ101がデバイス100を用いているときに性能を操作する能力を備えた位置情報を基にしたトリガの連続モニタリングである。
【0085】
ユーザ101及び/または外骨格システム100の場所の特定は、種々の好適な方法で行うことができる。たとえば、外骨格デバイス610のGPSシステム;ユーザデバイス、たとえばスマートフォンまたはウェラブルデバイス;または場所タグ、たとえばRFID、無線信号などを介して。スキー斜面の始まり、スキー斜面の一部、スキー斜面の終わり、または非スキー斜面場所に対応付けられている所与の場所の特定は、種々の好適な方法で行うことができる。一例では、管理者が、異なるスキー斜面、非スキー斜面場所、スキー斜面始まり及び/または終わり等に対する地理的境界または場所を規定することができ、ユーザ101及び/または外骨格システム100の決定した場所を、これらの規定した境界または場所と比べることができる。さらに、異なる項目の場所または場所の属性を規定することができる。たとえば、地形、障害、対象点、またはルートであり、これらは、オープンスロープ、樹木、岩、ジャンプ、崖、クレバス、雪崩ゾーン、チェアリフト、スロープ角度、モーグル、難易度評価などとして含むことができる。
【0086】
いくつかの実施形態では、ローカルタグ(たとえば、ゲート、ビーコンなど)によって、場所及び/または場所の属性を特定することができる。たとえば、ゲートを通過しているかまたはビーコン(たとえば、RFID、無線信号など)の近くの中を来ているユーザは、場所及び/または場所の属性を特定することができる。これらは、外骨格デバイス100を構成するために用いることができる。いくつかの実施形態では、このようなゲートまたはビーコンは、場所及び/もしくは場所の属性に関する情報を伝達することができるか、またはこのようなゲートもしくはビーコンは識別子を伝達することができる。識別子を外骨格システム100が用いて、場所及び/または場所の属性に対応する情報を検索することができる。
【0087】
たとえば、外骨格システム100を伴うユーザ101は、ビーコンの近くに来るか、ゲートを通過するか、またはユーザ101がブラックダイヤモンドスキー斜面の始まりにいることを表示できる場所に地理的に配置されることができ、それに応じて外骨格システム100を構成することができる。同様に、システム100の構成に対する変化は、チェアリフトの始まりにいること、チェアリフトの終わりにいること、スキー斜面の終わりにいること、異なる難易度のスキー斜面の一部に入ること、スキーロッジに入ること等に基づくことができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、場所及び/または場所属性に基づくシステム100の構成の変更は、自動的に及び/またはユーザ101からの入力によって、行うことができる。たとえば、いくつかの実施形態では、システム100は、場所及び/または場所属性に基づく構成の変更に対する1つ以上の提案を示すことができ、ユーザ101はこのような提案の受け入れを選択することができる。さらなる実施形態では、場所及び/または場所属性に基づくシステム100の一部または全部の構成は、ユーザとのやり取りなしに自動的に生じることができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、場所のタグ付けと場所情報及び属性の記録とをユーザ101が始めることができる。たとえば、新しいスキー斜面を降りる前に、ユーザはユーザの現在位置を、スキー斜面の始まりであるとしてタグ付けすることができる。これには、スキー斜面属性(たとえば、難易度レベルなど)を含んでいてもよいしそうでなくてもよい。さらに、いくつかの例では、ユーザは、スキー斜面の間にシステム100の活動を記録することができる。これはそのスキー斜面に対応付けることができる。したがって、いくつかの実施形態では、ユーザが複数のスキー斜面に対するプロファイルを生成することができる。これを用いて、ユーザが所与のスキー斜面の始まりにいるのはいつか、スキー斜面に対してシステム100をどのように構成するか、スキー斜面の間にシステム100の構成をどのように変えるか等を特定することができる。
【0090】
種々の実施形態では、動作の全体にわたってシステム100からのデータの収集及び記憶を含むことができる。一実施形態では、これには、外骨格デバイス610上に収集されたデータをクラウド記憶場所に、利用可能な無線通信プロトコルを通して通信ユニット(複数可)614を介してライブストリーミングすること、またはこのようなデータを外骨格デバイス610のメモリ612上に記憶すること(そして通信ユニット(複数可)614を介して別の場所にアップロードしてもよい)を含めることができる。たとえば、システム100がネットワーク接続を得たら、記録データをクラウドに、利用可能なデータ接続がサポートする通信速度でアップロードすることができる。種々の実施形態においてこの変形を含むことができるが、モニタリングソフトウェアを用いて、デバイス100についてのデータをローカル及び/またはリモートに収集及び記憶して、このようなデバイスに対する後の検索に備えることを、種々の実施形態において含めることができる。
【0091】
いくつかの実施形態では、このようなデータを記録したら、種々の異なる応用例に対してデータを用いることが望ましい可能性がある。このような応用例の1つは、留意すべきデバイスシステム問題を特定するために、データを用いてデバイス100上にさらなる監督機能を作り出すこととすることができる。一実施形態は、データを用いて、複数の中で特定の外骨格デバイス100または脚部アクチュエータユニット110を特定することとすることができ、その性能は種々の用途に対して著しく変化した。データの別の使用は、それをユーザ101に戻して、どのようにスキーをするのかのより良好な理解を得ることとすることができる。これの一実施形態は、ユーザ101が彼らの日帰りスキーイングをモバイルデバイス上で調べられることを可能にするモバイルアプリケーションを通して、ユーザ101にデータを戻すこととすることができる。このようなデバイスデータのさらに別の使用は、データの再生を外部データストリームと同期させて、さらなる状況を得ることとすることができる。一実施形態は、相手スマートフォンからGPSデータを、デバイス上に自然に記憶されたデータとともに取り込むシステムである。別の実施形態は、記録ビデオとデバイス100から取得した記憶データとの時刻同期を含むことができる。種々の実施形態では、これらの方法を用いて、ユーザがデータを即時に使用してその独自の性能を評価するように、ユーザが後で検索して過去からの挙動を理解するように、ユーザが他のユーザと対面でまたはオンラインプロファイルを通して比較するように、開発者がシステムの開発を促進するように等を行うことができる。
【0092】
外骨格システムを動作させる方法の別の態様では、ユーザ固有の特徴を特定するモニタリングソフトウェアを含むことができる。たとえば、システム100は、特定のスキーヤー101がシステム100内でどのように動作するかの認識を与えることができ、またユーザに対するデバイス性能を最大にするために、ある時間に渡ってそのユーザの特定の特徴のプロファイルを作ることができる。一実施形態では、デバイス100が、特定のユーザのスキーイングスタイルまたはレベルを特定するために、ユーザ固有のスキーイング種類を特定することを含むことができる。スキーイング動作中のスキーヤーのフォーム及び安定性の評価(たとえば、センサ613などから取得したデータの解析を介して)を通して、いくつかの例では、外骨格デバイス610は、スキーヤーが非常な熟練者か、初心者か、または未経験者であるかを特定することができる。技術レベルまたはスタイルをこのように理解することによって、システム100が制御参照を特定のユーザにより良好に適応させられる可能性がある。
【0093】
さらなる実施形態では、外骨格システム100はまた、所定のユーザについての個別情報を用いて、外骨格システム100に対するユーザの生体機械的応答のプロファイルを構築することができる。一実施形態では、システム100が、スキーイングの全体にわたってユーザが自分の脚部102にかけた負担をユーザが理解することを助けるために、ユーザに関するデータを収集して個々のユーザの膝の緊張を推定することを含むことができる。この結果、システム100は、ユーザが歴史的に著しい量の膝の緊張に達した場合にユーザに注意を出して、潜在的な痛みまたは不快感を免れるために止める必要があり得るとユーザに注意を出すことができる可能性がある。
【0094】
個別化された生体機械的応答の別の実施形態では、システムがユーザに関するデータを収集して、特定のユーザに対する個別化されたシステムモデルを作り上げることを含むことができる。このような実施形態では、個別化モデルは、基礎をなすシステムモデルによりシステム性能を評価するシステムID(識別)方法を通して作り上げることができ、特定のユーザにフィットする最良のモデルパラメータを特定することができる。このような実施形態におけるシステムIDは、(たとえば、脚部102または脚部102の一部の)セグメント長さ及び質量を推定して、動的ユーザモデルをより良好に規定するように動作することができる。別の実施形態では、これらの個別化されたモデルパラメータを用いて、ユーザ固有の制御応答を、ユーザ固有の質量及びセグメント長さの関数として送出することができる。動的モデルのいくつかの例では、これは、非常に困難なスキー活動中の動的な力を考慮するデバイスの能力にかなり役立つ可能性がある。
【0095】
種々の実施形態では、デバイス100は、ユーザ101及びデバイス100の周りのスキーヤーの集団に対して自分自身をモニタリングすることができる。他のスキーヤーは、それら自身の外骨格デバイス100を装着していてもよいしそうでなくてもよい。加えて、いくつかの実施形態は、他のスキーヤーに対するユーザ時間または場所を評価するように構成されており、いくつかの例におけるデバイス100は、ユーザがはるかに多様な情報をユーザの近くにいる友人などと比較して一斉送信できるようにする可能性がある。
【0096】
集団モニタリングの一実施形態には、スキー斜面の間に姿勢データを再生または一斉送信することを含むことができる。この結果、他の人は、別のユーザの身体姿勢をスキー斜面上の特定の箇所に関連づけて観察できる可能性がある。いくつかの実施形態では、この情報を厳密にプライベートモード(ユーザがそれらのデータを、選択した友人と選択的に共有することができる)で表示することができる。他の実施形態では、データを比較または観察のために近くのユーザと一斉送信することができる。いくつかの実施形態では、特定の斜面上でのスキー性能を別の選択したユーザのそれと比べることが有用である可能性がある。これは、特定のユーザを、友人の性能と、または特定の目標ユーザ(たとえば、スキー専門家)の性能と比べることを通して行うことができる。別の実施形態では、集団スキーデータを集約して、斜面の特定の雪の状態を決定することができる。別の実施形態では、システム100は、スキーヤーが深刻なクラッシュに逢って負傷したように見えるときを決定することができる。そしてシステム100はこの情報を用いて、近くのスキーヤーまたは保安職員にユーザのことを調べるように注意を出すことができる。
【0097】
種々の実施形態では、外骨格システム100は種々の種類のユーザとのやり取りを実現することができる。たとえば、このようなやり取りには、システム100内に必要に応じてユーザ101から入力すること、システム100がユーザ101にフィードバックを与えて、システム100の動作、システム100のステータスの変化を示すこと等を含むことができる。本明細書で述べたように、ユーザ入力及び/またはユーザへの出力は、外骨格デバイス610の1つ以上のユーザインターフェース615を介して与えることができるか、または他の種々のインターフェースまたはデバイス(たとえば、スマートフォンユーザデバイス)を含むことができる。このような1つ以上のユーザインターフェース615またはデバイスを、種々の好適な場所(たとえば、バックパック155(たとえば、
図1、2、及び7を参照)、空気圧システム620、脚部駆動ユニット110など)の上に配置することができる。
【0098】
システム100を、ユーザ101から意図を取得するように構成することができる。たとえば、これは、種々の入力デバイスであって、システム100の他のコンポーネント(たとえば、1つ以上のユーザインターフェース615)と直接統合されているか、またはシステム100と動作可能に接続されている外部のもの(たとえば、スマートフォン、ウェラブルデバイス、リモートサーバなど)である入力デバイスを通して達成することができる。一実施形態では、ユーザインターフェース615は、システム100の脚部駆動ユニット110の一方または両方に直接統合されたボタンを含むことができる。この単一ボタンによってユーザ101が種々の入力を示せる可能性がある。別の実施形態では、ユーザインターフェース615を、外骨格システム100の外骨格デバイス610及び/または空気圧システム620と統合された胴体マウントされた折り襟入力デバイスを通して与えられるように構成することができる。一例では、このようなユーザインターフェース615には以下を含むことができる。専用の有効及び無効機能を有するボタン;ユーザの所望の電力レベル(たとえば、脚部アクチュエータユニット100が印加する力の量または範囲)専用の選択インジケータ;システム100の制御に統合するための予測意図の量に専用にすることができるセレクタスイッチ。ユーザインターフェース615のこのような実施形態では、一連の機能的にロックされたボタンを用いて、ユーザ101に、いくつかの例での通常動作にとって必要とされ得る理解されたインジケータの組を与えることができる。さらに別の実施形態では、ブルートゥース接続または他の好適な有線もしくは無線を介して外骨格システム100に接続されたモバイルデバイスを含むことができる。ユーザインターフェース615としてモバイルデバイスまたはスマートフォンを用いると、入力方法の柔軟性により、ユーザがはるかに多くの量の入力をデバイスに対してできる可能性がある。種々の実施形態では、前述で列記したオプションまたはその組み合わせもしくは変形を用いることができるが、入力方法及び物品の明示的に述べた組み合わせに決して限定されない。
【0099】
1つ以上のユーザインターフェース615によってユーザ101に情報を与えて、ユーザがデバイス101を適切に使用して動作させられることが可能になる。このようなフィードバックは、種々の視覚的、触覚的、及び/または聴覚的方法で行うことができる。たとえば、限定することなく、駆動ユニット110の一方または両方に直接統合されたフィードバックメカニズム;駆動ユニット110の動作を通したフィードバック;システム100に統合されていない外部物品(たとえば、モバイルデバイス)を通したフィードバック;など。いくつかの実施形態は、外骨格システム100の駆動ユニット110内にフィードバックライトの組み込むことを含むことができる。このような実施形態の1つでは、5つの多色ライトを膝ジョイント125または他の好適な場所に組み込んでユーザ101がライトを見られるようにする。これらのライトを用いて、システムエラー、デバイス電力、デバイスの成功した動作などのフィードバックを与えることができる。別の実施形態では、システム100は、特定の情報を示すためにユーザに制御されたフィードバックを与えることができる。このような実施形態では、システム100は、脚部駆動ユニット110の一方または両方でのジョイントトルクを最大許容トルクまでパルス化することが、ユーザが最大の許容されるユーザ所望トルクを変えたときに可能となり、トルクセッティングの触覚インジケータを与えることができる。別の実施形態では、外部デバイス(たとえば、モバイルデバイス)を求めることができる。システム100は、デバイス情報に対する警報通知(たとえば、動作エラー、セッティングステータス、電力ステータスなど)を与えることができる。フィードバックの種類には以下を含むことができるが、これらに限定されない、ユーザ101がやり取りすると予想され得る種々の場所(たとえば、駆動ユニット110、空気圧システム620、バックパック155、モバイルデバイス、または他の好適なやり取り方法、たとえば、ウェブインターフェース、SMSテキスト、または電子メール)に組み込まれた光、音、振動、通知、及び動作力。
【0100】
通信ユニット614には、外骨格システム100が他のデバイス(たとえば、ユーザデバイス、分類サーバ、他の外骨格システム100など)と直接またはネットワークを介して通信できるようにするハードウェア及び/またはソフトウェアを含むことができる。たとえば、外骨格システム100は、外骨格システム100を制御する、外骨格システム100から性能データを受け取る、外骨格システムに対する更新を容易にする等のために使用できるユーザデバイスと接続するように構成することができる。このような通信は有線及び/または無線通信とすることができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、センサ613は任意の好適な種類のセンサを含むことができる。センサ613は中心場所に配置することもできるし、または外骨格システム100の周りに分配することもできる。たとえば、いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、複数の加速度計、力センサ、位置センサなどを、種々の好適な位置(たとえば、腕115、120、ジョイント125、アクチュエータ130、または他の任意の場所)に含むことができる。したがって、いくつかの例では、センサデータは、1つ以上のアクチュエータ130の物理的状態、外骨格システム100の一部の物理的状態、外骨格システム100全般の物理的状態などに対応することができる。いくつかの実施形態では、外骨格システム100は、グローバルポジショニングシステム(GPS)、カメラ、範囲検知システム、環境センサ、標高センサ、マイクロフォン、温度計などを含むことができる。いくつかの実施形態では、外骨格システム100はユーザデバイス(たとえば、スマートフォンなど)からセンサデータを取得することができる。
【0102】
空気圧システム620は、アクチュエータ130を別個にまたはグループとして膨張及び/または収縮させるように動作可能な任意の好適なデバイスまたはシステムを含むことができる。たとえば、一実施形態では、空気圧システムは、関連する特許出願第14/577,817号(2014年12月19に出願)に開示されたダイアフラム圧縮機を含むことができる。
【0103】
本明細書で述べたように、種々の好適な外骨格システム100を、種々の好適な応用例に対して種々の好適な方法で用いることができる。しかし、このような例は、本開示の範囲及び趣旨の中にある広範囲の外骨格システム100またはその一部を限定するものと解釈してはならない。したがって、
図1~6の例よりも複雑またはこれらよりも複雑でない外骨格システム100は本開示の範囲内である。
【0104】
さらに、種々の例は、ユーザの脚部または下半身に対応付けられる外骨格システム100に関しているが、さらなる例は、ユーザ身体の任意の好適な部分(たとえば、胴体、腕、頭部、脚部など)に関係づけることができる。また、種々の例は外骨格に関しているが、本開示は他の同様の種類の技術(たとえば、人工装具、ボディインプラント、ロボットなど)に適用できることが明らかである。さらに、いくつかの例は人間ユーザに関することができるが、他の例は動物ユーザ、ロボットユーザ、種々の形態の機械などに関することができる。
【0105】
図8a、8b、9a、及び9bを参照して、脚部アクチュエータユニット110の例は、ジョイント125、ベローズ130、制約リブ135、及びベースプレート140を含むことができる。より具体的には、
図8aに、圧縮構成にある脚部アクチュエータユニット110の側面図を例示し、
図8bに、拡張構成にある
図8aの脚部アクチュエータユニット110の側面図を例示する。
図9aに、圧縮構成にある脚部アクチュエータユニット110の断面側面図を例示し、
図9bに、拡張構成にある
図9aの脚部アクチュエータユニット110の断面側面図を例示する。
【0106】
図8a、8b、9a、及び9bに示すように、ジョイント125は、ジョイント125から延びてそこに結合された複数の制約リブ135を有することができる。制約リブ135はベローズ130の一部を囲むかまたはそこに当接している。たとえば、いくつかの実施形態では、制約リブ135は、ベローズ130の端部132に当接することができ、ベローズ130の端部132が押すことができるベースプレート140の一部または全部を規定することができる。しかし、いくつかの例では、ベースプレート140は制約リブ135とは別個の及び/または異なる要素とすることができる(たとえば、
図1に示すように)。さらに、1つ以上の制約リブ135を、ベローズ130の端部132の間に配置することができる。たとえば、
図8a、8b、9a、及び9bには、ベローズ130の端部132の間に配置された1つの制約リブ135を例示している。しかし、さらなる実施形態では、ベローズ130の端部の間に配置された任意の好適な数(たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、50、100など)の制約リブ135を含むことができる。いくつかの実施形態では、制約リブは不在とすることができる。
【0107】
図9a及び9bの断面に示すように、ベローズ130は空洞131を規定することができる。空洞131に流体(たとえば、空気)を充填してベロー130を拡張することができ、その結果、ベローズは軸Bに沿って伸長することができる(
図8b及び9bに示す)。たとえば、
図8aに示すベローズ130内の流体の圧力及び/または体積を増加させると、ベローズ130は
図8bに示す構成まで拡張することができる。同様に、
図9aに示すベローズ130内の流体の圧力及び/または体積を増加させると、ベローズ130は
図9bに示す構成まで拡張することができる。明瞭にするために、用語「ベローズ」を用いるのは、説明したアクチュエータユニット110内のコンポーネントを説明するためであり、コンポーネントの幾何学的形状を限定することは意図していない。ベローズ130は種々の幾何学的形状によって構成することができる。たとえば、限定することなく、一定の円筒管、断面積が変わる円筒、規定した弧状まで膨張する3Dの織り幾何学的形状などである。用語「ベローズ」は、畳み込みを有する構造を含む必要があると解釈してはならない。
【0108】
代替的に、
図8bに示すベローズ130内の流体の圧力及び/または体積を減少させると、ベローズ130は
図8aに示す構成まで収縮することができる。同様に、
図9bに示すベローズ130内の流体の圧力及び/または体積を減少させると、ベローズ130は
図9aに示す構成まで収縮することができる。ベローズ130内の流体の圧力または体積をこのように増加または減少させることは、外骨格システム100の空気圧システム620及び空気圧ライン145によって行うことができる。これは、外骨格デバイス610によって制御することができる(
図6を参照)。
【0109】
1つの好ましい実施形態では、ベローズ130は空気によって膨張させることができる。しかし、さらなる実施形態では、任意の好適な流体を用いてベローズ130を膨張させることができる。たとえば、ガス(たとえば、酸素、ヘリウム、窒素、及び/またはアルゴンなど)を用いて、ベローズ130を膨張及び/または収縮させることができる。さらなる実施形態では、液体(たとえば、水、オイルなど)を用いて、ベローズ130を膨張させることができる。さらに、本明細書で説明するいくつかの例は、ベローズ130に対して流体を導入及び除去してベローズ130内の圧力を変えることに関しているが、さらなる例では、流体を加熱及び/または冷却してベローズ130内の圧力を変更することを含むことができる。
【0110】
図8a、8b、9a、及び9bに示すように、制約リブ135はベローズ130をサポート及び制約することができる。たとえば、ベローズ130を膨張させると、ベローズ130はベローズ130の長さに沿って拡張し、またベローズ130は半径方向にも拡張する。制約リブ135は、ベローズ130の一部の半径方向の拡張を制約することができる。さらに、本明細書で述べたように、ベローズ130は、1つ以上の方向に柔軟な材料を含み、制約リブ135はベローズ130の線形拡張の方向を制御することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、制約リブ135も他の制約構造もないと、ベローズ130は制御不能にヘルニアになるかまたは軸から外れて湾曲して、好適な力がベースプレート140に印加されず、腕115、120は好適にも制御可能にも駆動されないであろう。したがって、種々の実施形態では、制約リブ135は、ベローズ130が膨張及び/または収縮するときに、ベローズ130に対する拡張Bの一貫して及び制御可能な軸を生成するために望ましい可能性がある。
【0111】
いくつかの例では、収縮構成にあるベローズ130は実質的に制約リブ135の半径方向のエッジを過ぎて延びることができ、膨張中は後退して、制約リブ135の半径方向のエッジを過ぎて延びるのが小さくなり、制約リブ135の半径方向のエッジまで延びるか、または制約リブ135の半径方向のエッジを過ぎて延びないようになることができる。たとえば、
図9aに、ベローズ130が実質的に制約リブ135の半径方向のエッジを過ぎて延びるベローズ130の圧縮構成を例示する。
図9bに、ベローズ130が膨張中に後退して、ベローズ130の膨張構成において制約リブ135の半径方向のエッジを過ぎて延びるのが小さい状態を例示する。
【0112】
同様に、
図10aに、ベローズ130が実質的に制約リブ135の半径方向のエッジを過ぎて延びるベローズ130の圧縮構成の平面図を例示する。
図10bに、ベローズ130が膨張中に後退して、ベローズ130の膨張構成において制約リブ135の半径方向のエッジを過ぎて延びるのが小さい状態の平面図を例示する。
【0113】
制約リブ135は種々の好適な方法で構成することができる。たとえば、
図10a、10b、及び11に、一対のリブアーム136を有する制約リブ135の実施形態例の平面図を例示する。リブアーム136は、ジョイント125から延びて円形のリブリング137と結合する。円形のリブリング137が規定するリブ空洞138を通って、ベローズ130の一部が延びることができる(たとえば、
図9a、9b、10a、及び10bに示すように)。種々の例において、1つ以上の制約リブ135は実質的に平面要素とすることができ、リブアーム136及びリブリング137は共通面内に配置されている。
【0114】
さらなる実施形態では、1つ以上の制約リブ135は任意の他の好適な構成を有することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、任意の好適な数(たとえば、1、2、3、4、5など)のリブアーム136を有することができる。さらに、リブリング137は種々の好適な形状を有することができ、円形である必要はなく、リブリング137の内縁(リブ空洞138を規定する)または外縁の一方または両方を含んでいる。
【0115】
種々の実施形態では、制約リブ135は、いくつかの瞬間中心(スペース内で固定されていてもよいしそうでなくてもよい)の周りの掃引経路を通してベローズ130の動きを導き、及び/または望ましくない方向にベローズ130が動くこと(たとえば面外の折れ曲がり)を防ぐように構成することができる。その結果、いくつかの実施形態に含まれる制約リブ135の数は、特定の幾何学的形状と脚部アクチュエータユニット110の負荷とに応じて変わる可能性がある。例は、1つの制約リブ135から任意の好適な数の制約リブ135までの範囲とすることができる。したがって、制約リブ135の数を本発明の適用性を限定するものと解釈してはならない。さらに、いくつかの実施形態では制約リブ135は不在とすることができる。
【0116】
1つ以上の制約リブ135を種々の方法で構成することができる。たとえば、1つ以上の制約リブ135は、所与の脚部アクチュエータユニット110上で構造が変わる可能性があり、及び/またはジョイント構造125に対するアタッチメントを必要としてもよいしそうでなくてもよい。種々の実施形態では、制約リブ135は中央の回転ジョイント構造125の一体部品として構成することができる。このような構造の実施形態例として、機械的な回転ピンジョイントを挙げることができる。制約リブ135は、機械的な回転ピンジョイントに接続され、ジョイント125の一端においてジョイント125の周りに旋回することができ、他端においてベローズ130の非伸展性の外層に取り付けられている。実施形態の別の組では、制約リブ135を、脚部アクチュエータユニット110に対する可動域の全体にわたってベローズ130の動きを導く単一の曲げ構造の形態で構成することができる。別の実施形態例では、曲げ制約リブ135を用いる。曲げ制約リブ135は、ジョイント構造125に一体に接続されてはおらず、その代わり、以前に組み立てたジョイント構造125の外部に取り付けられている。別の実施形態例では、制約リブ125を含むことができる。制約リブ125は、ベローズ130の周りに巻き付けられてジョイント構造125に取り付けられた織物片からなり、ベローズ130の動きを制限及び/またはガイドするハンモックのように作用する。さらなる実施形態(たとえば、限定することなく、リンク機構、ジョイント125の周りに接続された回転湾曲部など)において使用できる制約リブ135を構築するために利用できるさらなる方法がある。
【0117】
いくつかの例では、制約リブ135に対する設計留意点は、1つ以上の制約リブ125がどのようにベローズ130と相互作用してベローズ130の経路をガイドするかである可能性がある。種々の実施形態では、制約リブ135を、ベローズ130の長さに沿った所定の場所においてベローズ130に固定することができる。1つ以上の制約リブ135をベローズ130に種々の好適な方法で結合することができる。たとえば、限定することなく、裁縫、機械的クランプ、幾何学的干渉、直接統合などである。他の実施形態では、制約リブ135を、制約リブ135がベローズ130の長さに沿って浮いて、ベローズ130に所定の接続点において固定されることがないように、構成することができる。いくつかの実施形態では、制約リブ135は、ベローズ130の断面積を制限するように構成することができる。実施形態例では、長円形の断面を有する制約リブ135に取り付けられた管状ベローズ130を含むことができる。制約リブ135は、いくつかの例では、ベローズ130が膨張したときにその場所でのベローズ130の幅を狭める構成とすることができる。
【0118】
いくつかの実施形態において、ベローズ130は種々の機能を有することができる。たとえば、脚部アクチュエータユニット110の動作流体を収容すること、脚部アクチュエータユニット110の動作圧力に付随する力に抵抗すること等である。種々の例において、脚部アクチュエータユニット110は、周囲圧力よりも上、周囲圧力よりも下、または周囲圧力の辺りの流体圧力において動作することができる。種々の実施形態では、ベローズ130は、1つ以上の柔軟だが非伸展性または実質的に非伸展性の材料を含んで、周囲圧力を超えて加圧されたときに望ましいものを超えたベローズ130の(たとえば、力の印加または動きの意図した方向以外の方向で望ましいものを超えた)拡張に抵抗することができる。さらに、ベローズ130は、アクチュエータ流体を収容するために不透過性または半不透過性の材料を含むことができる。
【0119】
たとえば、いくつかの実施形態では、ベローズ130は、柔軟なシート材料(たとえば、織りナイロン、ゴム、ポリクロロプレン、プラスチック、ラテックス、織物など)を含むことができる。したがって、いくつかの実施形態では、ベローズ130を、平面材料であって、平面材料の1つ以上の平面軸に沿って実質的に非伸展性であるが他の方向には柔軟である平面材料で形成することができる。たとえば、
図13に、材料1100の平面に一致する軸Xに沿って実質的に非伸展性であるが他の方向には柔軟である平面材料1300(たとえば、織物)の側面図を例示し、軸Zを含んでいる。
図13の例において、材料1100は、軸Zに沿って上方及び下方に湾曲しているが、軸Xに沿っては非伸展性であると示している。種々の実施形態では、材料1300は、軸Y(図示せず)に沿っても非伸展性であるとすることができる。軸Yは、やはり軸Xのように材料1300の平面に一致し、軸Xに垂直である。
【0120】
いくつかの実施形態では、ベローズ130は、材料の1つ以上の軸に沿って非伸展性である非平坦な織布で形成することができる。たとえば、一実施形態ではベローズ130は織物管を含むことができる。織物材料は、ベローズ130の長さに沿って及び周方向に非伸展性を与えることができる。このような実施形態は依然として、身体101上の所望の関節(たとえば、膝103)の軸と合うように、ユーザ101の身体に沿って構成することができる。
【0121】
種々の実施形態では、ベローズ130は、その結果として得られる力を、(たとえば、前述したように非伸展性材料のために)互いから離れて制約された距離である制約された内面長さ及び/または外面長さを用いることによって、発生させることができる。いくつかの例では、このようなデザインによって、アクチュエータがベローズ130上で収縮できる可能性があるが、ある閾値まで加圧されると、ベローズ130は、脚部アクチュエータユニット110のプレート140を押すことによって軸方向に力を向けることができる。なぜならば、ベローズ130は体積をさらに拡張することはできず、そうでなければ、ベローズ130の本体によって規定される最大長さを過ぎてその長さを延ばすことができないからである。
【0122】
言い換えれば、ベローズ130は、チャンバを規定する実質的に非伸展性の布地エンベロープを含むことができる。チャンバは、実質的に非伸展性の布地エンベロープ及び/または実質的に非伸展性の布地エンベロープに組み込まれた流体不透過性の構造に収容された流体不透過性の嚢によって流体不透過性で作られている。実質的に非伸展性の布地エンベロープは、実質的に非伸展性の布地アクチュエータの過剰な変位を防ぐためにチャンバの加圧時に機械的ストップを与える変位において、所定の幾何学的形状及び非線形の平衡状態を有することができる。
【0123】
いくつかの実施形態では、ベローズ130は、本明細書で述べたような種々の好適な動きを規定することができる非伸展性の布地(たとえば、非伸展性ニット、織ったもの、織ってないもの等)からなるかまたは本質的にこれらからなるエンベロープを含むことができる。非伸展性の布地ベローズ130は、特定の平衡状態(たとえば、圧力が増加しているにもかかわらずそれらが安定である最終状態または形状)、圧力/剛性比、及び動き経路によってデザインすることができる。いくつかの例における非伸展性の布地ベローズ130は、正確に強い力を送出するように構成することができる。なぜならば、非伸展性材料によって、力の方向性をより良好に制御できる可能性があるからである。
【0124】
したがって、非伸展性の布地ベローズ130のいくつかの実施形態では、変位を生成する所定の幾何学的形状を有することができる。変位の生成は主に、膨張していない形状と、布地エンベロープの変位に起因するその平衡状態(たとえば、完全に膨張した形状)の所定の幾何学的形状との間の幾何学的形状の変化によるものであり、チャンバ内部の圧力が相対的に増加する間に布地エンベロープが伸びることによるものではない。種々の実施形態では、これは、ベローズ130のエンベロープの構築に非伸展性材料を用いることによって実現することができる。本明細書で述べたように、いくつかの例では、「非伸展性である」または「実質的に非伸展性である」は、1つ以上の方向において10%を超えない、5%を超えない、または1%を超えない拡張として規定することができる。
【0125】
図12aに、別の実施形態によるベローズ130を含む空気圧式アクチュエータユニット110の断面図を例示する。
図12bに、
図12aの断面を示す拡張構成にある
図12aの空気圧式アクチュエータユニット110の側面図を例示する。
図12aに示すように、ベローズ130は、ベローズ空洞131を規定する内側の第1の層132を含むことができ、外側の第2の層133と、第1及び第2の層132、133の間に配置された第3の層134とを含むことができる。この説明の全体を通して、用語「層」を用いてベローズ130の構成を説明することを、デザインを限定するものと見なしてはならない。「層」を用いることは種々のデザインを指すことができる。たとえば、限定することなく、平面材料シート、濡れたフィルム、乾燥フィルム、ゴムで覆われたコーティング、共成形構造などである。
【0126】
いくつかの例では、内側の第1の層132は、アクチュエータ流体(たとえば、空気)に対して不透過性または半透性の材料を含むことができ、外側の第2の層133は、本明細書で述べたように非伸展性の材料を含むことができる。たとえば、本明細書で述べたように、不透過性層は不透過性または半透性層を指すことができ、非伸展性層は非伸展性または実質的に非伸展性の層を指すことができる。
【0127】
2つ以上の層を含むいくつかの実施形態では、内部の層132のサイズを非伸展性の外側の第2の層133と比べてわずかに大きくして、内部の力を高強度の非伸展性の外側の第2の層133に伝達できるようにすることができる。一実施形態では、内側の第1の層132として不透過性のポリウレタンポリマーフィルム及び外側の第2の層133として織りナイロン編組を伴うベローズ130を含む。
【0128】
さらなる実施形態では、ベローズ130を種々の好適な方法で構成することができ、流体不透過性及び十分な非伸展性の両方が得られる材料で構成された単層デザインを挙げることができる。他の例としては、複数の積層された層を互いに固定して単一構造にしたものを含む複雑なベローズアセンブリを挙げることができる。いくつかの例では、脚部アクチュエータユニット110の可動域を最大にするために、ベローズ130の収縮した積層高さを限定する必要がある可能性がある。このような例では、ベローズ130の他の性能要求を満たす低厚さの織物を選択することが望ましい可能性がある。
【0129】
さらに他の実施形態では、ベローズ130の種々の層の間の摩擦を下げることが望ましい可能性がある。一実施形態では、これには、第1及び第2の層132、133の間に耐研磨及び/または低摩擦中間層として働く第3の層134を組み込むことを含めることができる。他の実施形態では、第1及び第2の層132、133の間の摩擦を代替的または付加的な方法で減らすことができる。たとえば、限定することなく、湿式潤滑剤、乾式潤滑剤、または多層の低摩擦材料の使用である。したがって、
図10aの例では、3つの層132、133、134を含むベローズ130の例を例示しているが、さらなる実施形態では、任意の好適な数(たとえば、1、2、3、4、5、10、15、25など)の層を有するベローズ130を含むことができる。このような1つ以上の層を、隣接面に沿って部分的または全体的に互いに結合することができ、いくつかの例では層間の1つ以上の空洞を規定する。このような例において、潤滑剤または他の好適な流体などの材料をこのような空洞内に配置することができるか、またはこのような空洞を効果的に空にすることができる。さらに、本明細書で説明するように、1つ以上の層(たとえば、第3の層134)は、いくつかの例に示すようなシートでも平面材料層でもある必要はなく、その代わりに流体によって規定された層を含むことができる。たとえば、いくつかの実施形態では、第3の層134を湿式潤滑剤、乾式潤滑剤などによって規定することができる。
【0130】
いくつかの実施形態では、ベローズ130の膨張した形状は、ベローズ130及び/または脚部アクチュエータユニット110の動作にとって重要である可能性がある。たとえば、ベローズ130の膨張した形状は、ベローズ130の不透過性及び非伸展性部分の両方(たとえば、第1及び第2の層132、133)のデザインを通して影響される可能性がある。種々の実施形態では、直観的には収縮構成でない場合がある種々の2次元パネルからベローズ130の層132、133、134のうちの1つ以上を構築することが望ましい可能性がある。
【0131】
いくつかの実施形態では、1つ以上の不透過性層をベローズ空洞131内に配置することができ、及び/またはベローズ130は、所望の流体を保持することができる材料を含むことができる(たとえば、本明細書で述べたような流体不透過性の第1の内部層132)。ベローズ130は、本明細書で説明したようにベローズ130が膨張または収縮するときに拡張及び収縮するように動作可能である柔軟か、弾性か、または変形可能な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ベローズ130に弾性があって膨張しないときに収縮構成に戻る傾向があるように、ベローズ130を収縮構成に向けて付勢することができる。さらに、本明細書で示すベローズ130は、流体によって膨張するときに拡張及び/または伸展するように構成されているが、いくつかの実施形態では、ベローズ130は、いくつかの例で流体によって膨張するときに短縮及び/または後退するように構成することができる。また用語「ベローズ」は、本明細書で用いる場合、決して限定であると解釈してはならない。たとえば、用語「ベローズ」は、本明細書で用いる場合、畳み込みまたは他のこのような特徴などの要素を必要とすると解釈してはならない(が、いくつかの実施形態では、畳み込まれたベローズ130は存在することができる)。本明細書で述べたように、ベローズ130は、種々の好適な形状、サイズ、比率などを取ることができる。
【0132】
ベローズ130は種々の実施形態の間で著しく変わる可能性があり、そのため本実施例は限定であると解釈してはならない。ベローズ130の1つの好ましい実施形態には、本明細書で述べたように膝伸展トルクを与えるように構成された織物ベースの空気圧式アクチュエータが含まれる。この実施形態の変形は、均一な断面でないアクチュエータ(たとえば、織物アクチュエータ)の所望の性能特性が得られるようにアクチュエータを適応させるために存在することができる。他の実施形態では、流体ベローズ130の代わりにまたはそれに加えて、膝において屈曲及び伸展トルクを与えるように構成された電気機械的アクチュエータを用いることができる。種々の実施形態には、下肢ジョイントの伸展または屈曲の正パワーまたは負パワー支援に対して電気機械、油圧、空気圧、電磁気、または静電気の組み合わせを組み込むデザインを含むことができるが、これらに限定されない。
【0133】
またアクチュエータベローズ130を、特定のデザインによって必要とされる種々の場所に配置することもできる。一実施形態では、膝ジョイントの軸に沿って配置されてジョイント自体と平行に位置するパワー駆動膝装具コンポーネントのベローズ130を配置する。種々の実施形態には以下を含むが、これらに限定されない。ジョイントと直列に構成されたアクチュエータ、ジョイントの前方に構成されたアクチュエータ、及びジョイントの周りに置かれるように構成されたアクチュエータ。
【0134】
ベローズ130の種々の実施形態には、駆動の動作を増大させる二次的な特徴を含めることができる。このような実施形態の1つは、ベローズ130に対して許容される可動域を限定するためにユーザ調整可能な機械的ハードエンドストップを含めることである。種々の実施形態には以下の拡張特徴を含むことができるが、これらに限定されない。柔軟なエンドストップを含めること、電気機械式ブレーキを含めること、電磁気ブレーキを含めること、磁気ブレーキを含めること、アクチュエータからジョイントを機械的に分離する機械的解除スイッチを含めること、またはアクチュエータコンポーネントの迅速な交換を可能にするクィックリリースを含めること。
【0135】
種々の実施形態では、ベローズ130として以下のベローズ及び/またはベローズシステムを挙げることができる。関連する米国特許出願第14/064,071号(2013年10月25に出願)(特許第9,821,475号として付与)に記載されたもの;米国特許出願第14/064,072号(2013年10月25に出願)に記載されたもの;米国特許出願第15/823,523号(2017年11月27に出願)に記載されたもの;または米国特許出願第15/472,740(2017年3月29に出願)に記載されたもの。
【0136】
用途によっては、流体アクチュエータユニット110のデザインを、その能力を拡張するように調整することができる。このような変更の一例は、トルクがジョイント構造125の角度の関数として変化するように流体アクチュエータユニット110の回転構成のトルクプロファイルを適応させるように、形成することができる。いくつかの例ではこれを達成するために、流体アクチュエータユニット110全体の所望のトルクプロファイルを実現するように、ベローズ130の断面を操作することができる。一実施形態では、ベローズ130の長手方向の中心におけるベローズ130の直径を短くして、ベローズ130が完全に伸展したときの全体的な力能力を減らすことができる。さらに他の実施形態では、ベローズ130が望ましくない構成にならないように、ベローズ130の断面積を変更して所望の折れ曲がり挙動を誘起することができる。実施形態例では、回転構成のベローズ130の最終構成は、端部の面積が公称直径からわずかに小さくて、アクチュエータユニット110が所定のジョイント角度を超えて延びるまで(その時点で、ベローズ130のより小さい直径端部が膨張を始めるであろう)、ベローズ130の端部が負荷の下で折れ曲がるようにすることができる。
【0137】
他の実施形態では、これと同じ能力を、制約リブ135の挙動を変更することによって作り上げることができる。一実施形態例として、以前の実施形態で述べたのと同じベローズ例130を用いて、2つの制約リブ135を、このようなベローズ130に、ベローズ130の長さに沿って均一に分布する場所において固定することができる。いくつかの例では、部分的に膨張した折れ曲がりに抵抗するという目標に対抗することを、アクチュエータユニット110が閉じたときにベローズ130が制御された方法で閉じられるようにすることによって行うことができる。制約リブ135は、ジョイント構造125に近づくようにすることはできるが、それらがジョイント構造125に対して底に達するまで、互いに近づくことはできない。この結果、ベローズ130の中心部分を完全に膨張した状態に保つことができる可能性がある。これは、いくつかの例ではベローズ130の最も強い構成である。
【0138】
さらなる実施形態では、ベローズ130の特定の性能特性を適応させるために、ベローズ130の別個の編組または織りの繊維角度を最適化することが望ましい可能性がある(たとえば、ベローズ130に編組または織物によって与えられる非伸展性が含まれる例において)。他の実施形態では、ロボット外骨格システム100が異なる特性を伴って動作できるように、アクチュエータユニット110のベローズ130の幾何学的形状を操作することができる。このような変更に対する方法例には以下を含むことができるが、これらに限定されない。コマンドでベローズ130の機械的挙動を操作するためにベローズ130上でスマートマテリアルを用いること;またはベローズ130の動作長を短くし及び/または断面積を小さくする等の手段を通して、ベローズ130の幾何学的形状を機械的に変更すること。
【0139】
さらなる例では、流体アクチュエータユニット110は、単一のベローズ130または複数のベローズ130の組み合わせ(それぞれ、その独自の組成、構造、及び幾何学的形状を伴う)を含むことができる。たとえば、いくつかの実施形態では、必要に応じて嵌合することができる同じジョイントアセンブリ125上に並列または同心円状に配置された複数のベローズ130を含むことができる。一実施形態例では、ジョイントアセンブリ125は、互いに直接隣接して並列に配置された2つのベローズ130を有するように構成することができる。システム100は、望ましい機械的構成において同じ流体アクチュエータユニット110が種々の量の力を出力できるように、必要に応じて各ベローズ130と嵌合することを選択的に選ぶことができる。
【0140】
さらなる実施形態では、流体アクチュエータユニット110は、流体アクチュエータユニット110のベローズ130または他の部分の機械的特性を測定するための種々の好適なセンサであって、流体アクチュエータユニット110のベローズ130または他の部分における圧力、力、または歪みを直接または間接的に推定するために用いることができるセンサを、含むことができる。いくつかの例では、流体アクチュエータユニット110に配置されたセンサは、あるセンサを望ましい機械的構成に統合することに関連するいくつかの実施形態において難しさはあるが、他はもっと好適であり得るため、望ましい可能性がある。流体アクチュエータユニット110におけるこのようなセンサを、外骨格デバイス610(
図6を参照)に動作可能に接続することができ、外骨格デバイス610は、流体アクチュエータユニット110におけるこのようなセンサからのデータを用いて、外骨格システム100を制御することができる。
【0141】
本開示の実施形態を以下の条項を考慮して記載することができる。
【0142】
1.外骨格システムであって、
ユーザの衣類上で前記ユーザの左及び右脚部にそれぞれ結合された左及び右脚部アクチュエータユニットを含み、前記左及び右脚部アクチュエータユニットはそれぞれ、
回転可能なジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記回転可能なジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合され、
前記上部アームは、前記上脚部の側面上に配置された剛性プレートアセンブリによって結合された第1及び第2のカプラを含む第1の組のカプラを介して前記膝の上方で前記上脚部に結合され、前記第1及び第2のカプラのストラップが前記上脚部の周りに延び、前記上部アームは、前記上脚部の側面上の前記剛性プレートアセンブリに結合されて、前記上部アームによって発生した力を前記上脚部に伝達するように構成され、
前記下部アームは、第3及び第4のカプラを含む第2の組のカプラを介して前記膝の下方で前記下脚部に結合され、カップリング分岐ユニットが前記下部アームの遠位端から延びており、前記カップリング分岐ユニットは、
前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の前方に向かって上向きに湾曲して、前記膝の下方の前記下脚部の前記前方の第1のアタッチメントに至る第1の分岐であって、前記第1のアタッチメントは前記第3のカプラと前記カップリング分岐ユニットの前記第1の分岐とを結合する、前記第1の分岐と、
前記脚部の前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の後方に向かって下向きに湾曲して、前記膝の下方の前記下脚部の前記後方の第2のアタッチメントに至る第2の分岐であって、前記第2のアタッチメントは前記第4のカプラと前記カップリング分岐ユニットの前記第2の分岐とを結合する、前記第2の分岐と、を含む前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びるベローズアクチュエータと、
前記ベローズアクチュエータに結合された空気圧ラインの1つ以上の組であって、前記ベローズアクチュエータに空気圧流体を導入しそこから流体を除去して、前記ベローズアクチュエータを拡張及び収縮させて前記上部アーム及び下部アームを動かす、前記空気圧ラインの1つ以上の組と、を含む外骨格システム。
【0143】
2.前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記第4のカプラは、前記ユーザの個々のスキーブーツを囲んでこれと嵌合する条項1に記載の外骨格システム。
【0144】
3.前記ユーザが装着するように構成されたバックパックをさらに含み、前記バックパックは、
前記ベローズアクチュエータに結合された前記空気圧ラインの1つ以上の組に結合された空気圧流体源と、
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの駆動を制御する制御システムと、
前記制御システムに入力を与えるユーザインターフェースと、
前記制御システムにデータを与える複数のセンサと、
前記制御システム及び前記左及び右脚部アクチュエータユニットに電力を与える電源と、を含む条項1または2に記載の外骨格システム。
【0145】
4.外骨格システムであって、
ユーザの左及び右脚部にそれぞれ結合されるように構成された左及び右脚部アクチュエータユニットを含み、前記左及び右脚部アクチュエータユニットはそれぞれ、
ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合されている、前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びるベローズアクチュエータと、
前記ベローズアクチュエータに結合された流体ラインの1つ以上の組であって、前記ベローズアクチュエータに流体を導入して、前記ベローズアクチュエータに前記上部アーム及び下部アームを拡張させて動かす前記流体ラインの1つ以上の組と、を含む前記外骨格システム。
【0146】
5.前記上部アームは、前記上脚部の側面上に配置された剛性プレートアセンブリによって結合された第1及び第2のカプラを含む第1の組のカプラを介して前記膝の上方で前記上脚部に結合され、前記第1及び第2のカプラのストラップが前記上脚部の周りに延び、前記上部アームは、前記上脚部の側面上の前記プレートアセンブリに結合されて、前記上部アームによって発生した力を前記上脚部に伝達するように構成されている条項4に記載の外骨格システム。
【0147】
6.前記下部アームは、第3及び第4のカプラを含む第2の組のカプラを介して前記膝の下方で前記下脚部に結合され、カップリング分岐ユニットが前記下部アームの遠位端から延びている条項4または5に記載の外骨格システム。
【0148】
7.前記カップリング分岐ユニットは、前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の前方に向かって上向きに湾曲して、前記膝の下方の前記下脚部の前記前方の第1のアタッチメントに至る第1の分岐を含み、前記第1のアタッチメントは前記第3のカプラと前記カップリング分岐ユニットの前記第1の分岐とを結合する条項6に記載の外骨格システム。
【0149】
8.前記カップリング分岐ユニットは、前記脚部の前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の後方に向かって下向きに湾曲して、前記膝の下方の前記下脚部の前記後方の第2のアタッチメントに至る第2の分岐を含み、前記第2のアタッチメントは前記第4のカプラと前記カップリング分岐ユニットの前記第2の分岐とを結合する条項6または7に記載の外骨格システム。
【0150】
9.前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記下部アームは、前記ユーザの個々のスキーブーツを囲んでこれと嵌合するカプラを含む条項4~8のいずれかに記載の外骨格システム。
【0151】
10.前記ユーザが装着するように構成されたパックをさらに含み、前記パックは、
前記ベローズアクチュエータに結合された前記流体ラインの1つ以上の組に結合された流体源と、
前記左及び右脚部アクチュエータユニットの駆動を制御する制御システムと、
前記制御システムに入力を与えるユーザインターフェースと、
前記制御システムにデータを与える複数のセンサと、
前記制御システム及び前記左及び右脚部アクチュエータユニットに電力を与える電源と、を含む条項4~9のいずれかに記載の外骨格システム。
【0152】
11.外骨格システムであって、
ユーザの脚部に結合されるように構成されたアクチュエータユニットを含み、前記アクチュエータユニットは、
ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合されている、前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びる流体アクチュエータと、
前記流体アクチュエータに結合された1つ以上の流体ラインであって、前記流体アクチュエータに流体を導入して、前記上部アーム及び下部アームに力を印加する前記流体ラインと、を含む前記外骨格システム。
【0153】
12.前記上部アームは、前記上脚部上の剛性プレートによって結合された少なくとも1つのカプラを介して前記膝の上方で前記上脚部に結合された、前記少なくとも1つのカプラの1つ以上のストラップが前記上脚部の周りに延びている条項11に記載の外骨格システム。
【0154】
13.前記下部アームは、少なくとも1つのカプラを介して前記膝の下方で前記下脚部に結合され、カップリング分岐ユニットが前記下部アームの遠位端から延びている条項11または12に記載の外骨格システム。
【0155】
14.前記カップリング分岐ユニットは、前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の前方に向かって上向きに湾曲して、第3のカプラに至る第1の分岐を含む条項13に記載の外骨格システム。
【0156】
15.前記カップリング分岐ユニットは、前記脚部の前記下脚部上の横方向の位置から延びて、前記下脚部の後方に向かって下向きに湾曲して、第4のカプラに至る第2の分岐を含む条項13または14に記載の外骨格システム。
【0157】
16.前記アクチュエータユニットの下部アームが、スキーブーツに結合されたカプラを含む条項11~15のいずれかに記載の外骨格システム。
【0158】
17.前記流体アクチュエータに
結合された前記流体ラインに結合された流体源と、
前記アクチュエータユニットの駆動を制御する制御システムと、
前記制御システムに入力を与えるユーザインターフェースと、
前記制御システムにデータを与える1つ以上のセンサと、
前記外骨格システムに電力を与える電源と、をさらに含む条項11~16のいずれかに記載の外骨格システム。
【0159】
18.前記流体源、制御システム、ユーザインターフェース、及び電源のうちの1つ以上は、前記ユーザが装着するように構成されたパック内または上に配置されている条項17に記載の外骨格システム。
【0160】
19.外骨格システムを動作させる方法であって、
外骨格システムの左及び右脚部アクチュエータユニットを前記ユーザの衣類上でユーザの左及び右脚部にそれぞれ結合することであって、前記左及び右脚部アクチュエータユニットはそれぞれ、
ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合され、またスキーブーツ及びスキーを含むスキーイングアセンブリに結合されている前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びるベローズアクチュエータと、
前記脚部アクチュエータユニット上に位置するセンサの組を含む複数のセンサと、を含み、
前記外骨格システムはさらに、
前記ユーザが装着するバックパック内に少なくとも部分的に配置された流体システムと、
前記ユーザが装着する前記バックパック内に配置された制御システムであって、前記複数のセンサからデータを受け取り、前記流体システムを動作させて、前記バックパック内に配置された流体源から前記ベローズアクチュエータに流体を導入して、前記ベローズアクチュエータに前記上部アーム及び下部アームを拡張させて動かすように構成された前記制御システムと、を含む前記結合することと、
前記ユーザがスキー場でスキーをしている間に、前記制御システムにおいて、前記複数のセンサから第1の組のセンサデータを取得することであって、前記第1の組のセンサデータは、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム、下部アーム、及びベローズアクチュエータの第1の構成状態を示す、前記取得することと、
前記制御システムによって、前記第1の組の取得したセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を第2の構成状態に変えて、前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると決定することと、
前記制御システムによって、前記流体システムに、前記バックパック内に配置された前記流体源から前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記ベローズアクチュエータに流体を導入させて、前記第2の構成状態を、前記ベローズアクチュエータに前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム及び下部アームを拡張させて動かすことによって、生成させることと、を含む前記方法。
【0161】
20.前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム及び前記下部アームの決定した物理的構成、たとえば、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム及び下部アームの間の個々の角度、に少なくとも部分的に基づく条項19に記載の方法。
【0162】
21.前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの前記ベローズアクチュエータ内の決定した流体圧力に少なくとも部分的に基づく条項19または20に記載の方法。
【0163】
22.前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記ユーザのスキーイング長所及びスキーイング短所を規定するユーザプロファイルに少なくとも部分的に基づく条項19~21のいずれかに記載の方法。
【0164】
23.さらに、
前記ユーザがスキーをしている間に前記複数のセンサから第2の組のセンサデータを取得することと、
前記ユーザがスキーをしている間に取得した前記複数のセンサからの前記第2の組のセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザの1つ以上のスキーイング長所及びスキーイング短所を決定することと、
前記ユーザの前記決定した1つ以上のスキーイング長所及びスキーイング短所を含むように前記ユーザプロファイルを更新することと、を含む条項22に記載の方法。
【0165】
24.前記外骨格システムはさらにGPS測位装置を含み、前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記GPS測位装置から取得した場所データに少なくとも部分的に基づいて決定した前記スキー場での前記ユーザの場所に少なくとも部分的に基づく条項19~23のいずれかに記載の方法。
【0166】
25.前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記ユーザの下肢及び胴体セグメントの基礎的モデルに少なくとも部分的に基づいて、前記脚部アクチュエータユニット上に位置する前記センサの組の間の関係制約を強制する条項19~24のいずれかに記載の方法。
【0167】
26.前記左及び右脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記スキー場での前記ユーザのスキーイングをサポートすると前記決定することは、前記スキー場での前記ユーザの周りのスキーヤーの集団に関して受け取ったデータに少なくとも部分的に基づく条項19~25のいずれかに記載の方法。
【0168】
27.外骨格システムを動作させる方法であって、
外骨格システムの1つ以上の脚部アクチュエータユニットをユーザの1つ以上の脚部にそれぞれ結合することであって、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットは、
ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合されている、前記上部アーム及び下部アームと、
前記上部アーム及び下部アームの間を延びる流体アクチュエータと、
1つ以上のセンサと、を含み、
前記外骨格システムはさらに、
流体システムと、
前記1つ以上のセンサからデータを受け取り、前記流体システムを動作させて、前記流体アクチュエータに流体を導入し、前記上部アーム及び下部アームに力を印加するように構成された制御システム、を含む前記結合することと、
ユーザ活動の間に前記1つ以上のセンサから第1の組のセンサデータを取得することであって、前記第1の組のセンサデータは、前記1つ以上のアクチュエータユニットの第1の構成状態を示す、前記取得することと、
前記第1の組の取得したセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を第2の構成状態に変えて、前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると決定することと、
前記流体システムに、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの1つ以上の流体アクチュエータに流体を導入させて前記第2の構成状態を、前記1つ以上の流体アクチュエータに、前記1つ以上のアクチュエータユニットを拡張させてそこに力を印加させることによって生成させることと、を含む前記方法。
【0169】
28.前記1つ以上のアクチュエータユニットの前記下部アームは、スキーブーツ及びスキーのうちの少なくとも1つを含むスキーイングアセンブリに結合され、前記ユーザ活動はスキー場での前記ユーザのスキーイングである条項27に記載の方法。
【0170】
29.前記1つ以上のアクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記1つ以上のアクチュエータユニットの決定した物理的構成、たとえば、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの前記上部アーム及び下部アームの間の角度、に少なくとも部分的に基づく条項27または28に記載の方法。
【0171】
30.前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記1つ以上のアクチュエータユニットの前記1つ以上の流体アクチュエータに対応付けられる決定した流体圧力に、少なくとも部分的に基づく条項27~29のいずれかに記載の方法。
【0172】
31.前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記ユーザの1つ以上の決定した長所または短所に少なくとも部分的に基づく条項27~30のいずれかに記載の方法。
【0173】
32.前記外骨格システムはさらに測位装置を含み、前記1つ以上のアクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記測位装置から取得した場所データに少なくとも部分的に基づいて決定した前記ユーザの場所に少なくとも部分的に基づく条項27~31のいずれかに記載の方法。
【0174】
33.前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記ユーザの胴体セグメントの基礎的モデルに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニット上に位置する複数のセンサ間の関係制約を強制する条項27~32のいずれかに記載の方法。
【0175】
34.前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を前記第2の構成状態に変えて前記ユーザ活動の間に前記ユーザをサポートすると前記決定することは、前記ユーザ活動の間の前記ユーザの周りの1人以上のさらなるユーザに関して受け取ったデータに少なくとも部分的に基づく条項27~33のいずれかに記載の方法。
【0176】
35.外骨格システムを動作させる方法であって、
ユーザ活動の間に外骨格システムの1つ以上の脚部アクチュエータユニットに対応付けられる1つ以上のセンサから第1の組のセンサデータを取得することであって、前記第1の組のセンサデータは、前記1つ以上のアクチュエータユニットの第1の構成状態を示す、前記取得することと、
前記第1の組の取得したセンサデータに少なくとも部分的に基づいて、前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの構成を第2の構成状態に変えて、前記ユーザ活動の間にユーザをサポートすると決定することと、
前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットの1つ以上の流体アクチュエータに流体を導入して、前記第2の構成状態を、前記1つ以上の流体アクチュエータに前記1つ以上のアクチュエータユニットに力を印加させることによって生成することと、を含む前記方法。
【0177】
36.前記1つ以上のアクチュエータユニットは、スキーブーツを含むスキーイングアセンブリに結合され、前記ユーザ活動は前記ユーザのスキーイングを含む条項35に記載の方法。
【0178】
37.前記1つ以上の脚部アクチュエータユニットは、ジョイントを介して回転可能に結合された上部アーム及び下部アームであって、前記ジョイントは前記ユーザの膝に位置し、前記上部アームは前記膝の上方で前記ユーザの上脚部の辺りに結合され、前記下部アームは前記膝の下方で前記ユーザの下脚部の辺りに結合されている、前記上部アーム及び下部アームを含む条項35または36に記載の方法。
【0179】
説明した実施形態は、種々の変更及び代替的な形態を受け入れる余地があり、それらの特定の例を図面において一例として示し、本明細書で詳細に説明した。しかし当然のことながら、説明した実施形態は開示した特定の形態または方法に限定されるべきではなく、しかし反対に、本開示はすべての変更、均等物、及び代替物に及ぶものである。さらに、所与の実施形態の要素を、その実施形態例にのみ適用可能であると解釈すべきではなく、したがって一実施形態例の要素を他の実施形態に適用可能とすることができる。さらに、実施形態例に具体的に示した要素は、このような要素を含むか、このような要素から本質的になるか、またはこのような要素からなる実施形態に及ぶと解釈すべきであり、またはこのような要素はさらなる実施形態から明示的に不在である可能性がある。したがって、一例に存在する要素の説明は、このような要素が明示的に不在であるいくつかの実施形態をサポートすると解釈すべきである。
【国際調査報告】