(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-16
(54)【発明の名称】バイポーラプレート
(51)【国際特許分類】
H01M 8/0258 20160101AFI20230209BHJP
H01M 8/10 20160101ALN20230209BHJP
【FI】
H01M8/0258
H01M8/10 101
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022535054
(86)(22)【出願日】2021-04-27
(85)【翻訳文提出日】2022-06-09
(86)【国際出願番号】 EP2021060927
(87)【国際公開番号】W WO2021233647
(87)【国際公開日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】102020113353.7
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591006586
【氏名又は名称】アウディ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】AUDI AG
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】カイチュ,オリバー
(72)【発明者】
【氏名】リップル,ファビアン
【テーマコード(参考)】
5H126
【Fターム(参考)】
5H126AA08
5H126BB06
5H126EE11
(57)【要約】
本発明は、第1反応物のために、第1入口ポート(13)と、該第1入口ポート(13)を第1出口ポート(14)に接続する複数のチャネル(11)を有してなる流れ場(12)とを備えるとともに、第2反応物のために、第2入口ポート(15)と、該第2入口ポート(15)を第2出口ポート(16)に接続する複数のチャネル(11)を有してなる流れ場(12)とを備え、少なくとも1つのバイパスチャネル(25)が少なくとも1つの流れ場(12)の縁部にあるバイポーラプレート(10)に関する。少なくとも1つの流れ接続部(26)がバイパスチャネル(25)に割り当てられ、流れ接続部は、バイパスチャネル(25)から流れ場(12)の隣接した縁部チャネル(27)へと分岐する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1反応物のために、第1入口ポート(13)と、該第1入口ポート(13)を第1出口ポート(14)に接続する複数のチャネル(11)を有してなる流れ場(12)とを備えるとともに、第2反応物のために、第2入口ポート(15)と、該第2入口ポート(15)を第2出口ポート(16)に接続する複数のチャネル(11)を有してなる流れ場(12)とを備えたバイポーラプレート(10)であって、少なくとも1つのバイパスチャネル(25)が少なくとも1つの前記流れ場(12)の縁部にあり、少なくとも1つの流れ接続部(26)が前記バイパスチャネル(25)に割り当てられ、前記流れ接続部は、前記バイパスチャネル(25)から前記流れ場(12)の隣接した縁部チャネル(27)へと分岐することを特徴とするバイポーラプレート(10)。
【請求項2】
各バイパスチャネル(25)が両流れ場(12)の両側にあり、前記少なくとも1つの流れ接続部(26)は、前記バイパスチャネル(25)の各々から前記隣接した縁部チャネル(27)へと分岐することを特徴とする請求項1に記載のバイポーラプレート(10)。
【請求項3】
前記流れ接続部(26)は、前記出口ポート(14)に面する前記流れ場(12)の半部で形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のバイポーラプレート(10)。
【請求項4】
前記バイパスチャネル(25)は、割り当てられたいくつかの流れ接続部(26)であり、前記流れ接続部(26)は、流れの方向に互いに分離されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のバイポーラプレート(10)。
【請求項5】
バイパス閉塞部(20)が、前記出口ポート(14)の上流において、前記バイパスチャネル(25)に配置されることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のバイポーラプレート(10)。
【請求項6】
前記流れ場(12)の前記隣接したチャネル(11)への縁部チャネル接続部(28)が、前記流れ接続部(26)の下流において、前記縁部チャネル(27)に形成されることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のバイポーラプレート(10)。
【請求項7】
各隣接したチャネル(11)は、前記縁部チャネル接続部(28)の下流において、前記流れ場(12)のチャネル接続部(29)を有することを特徴とする請求項6に記載のバイポーラプレート(10)。
【請求項8】
前記流れ場(12)の前記チャネル(11)と、前記バイパスチャネル(25)とが、ウェブ(30)によって互いに分離され、前記流れ接続部(26)は、前記ウェブの高さを減少させることによって実施されることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のバイポーラプレート(10)。
【請求項9】
前記縁部チャネル接続部(28)および/または前記チャネル接続部(29)は、前記ウェブの高さを減少させることによって実施されることを特徴とする請求項8に記載のバイポーラプレート(10)。
【請求項10】
前記ウェブの高さは完全に減少されることを特徴とする請求項8または9に記載のバイポーラプレート(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1反応物のために、第1入口ポートと、該第1入口ポートを第1出口ポートに接続する複数のチャネルを有してなる流れ場とを備えるとともに、第2反応物のために、第2入口ポートと、該第2入口ポートを第2出口ポートに接続する複数のチャネルを有してなる流れ場とを備えたバイポーラプレートであって、少なくとも1つのバイパスチャネルが少なくとも1つの流れ場の縁部にあり、少なくとも1つの流れ接続部がバイパスチャネルに割り当てられ、流れ接続部は、バイパスチャネルから流れ場の隣接した縁部チャネルへと分岐するバイポーラプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池は、プロトン透過性膜から形成された膜電極アッセンブリを有し、プロトン透過性膜の一方側にはアノードが形成されており、プロトン透過性膜の他方側にはカソードが形成されている。原則として、燃料電池装置では、十分に大きい電力出力を可能にするために、複数の燃料セルが、燃料セルスタックを形成するように直線的に結合されている。
【0003】
反応物ガスが、バイポーラプレートによって燃料セルの電極に供給され、つまり、アノード側では特に水素であり、カソード側では酸素または酸素含有ガス、特に空気である。燃料セルに反応物を供給するときに、反応物は、チャネルを介してプレートに伝達され、これは、流れ場によって可能な限り均一に電極の面全体に供給するために、チャネルまたは複数のチャネルを用いて活性領域に反応物を分配することを企図する。活性領域の面全体にわたって生じる化学反応のために、新鮮な反応物ガスは、生成ガスの割合が増加しているときに反応物ガスの分圧が入口から出口へと減少するように累進的に消費される。
【0004】
反応物ガスに加えて、冷却媒体も、バイポーラプレートを通して伝達され、このため、3つの異なる媒体が、技術的に緻密に分離された態様で最小の空間において案内されなければならない。従って、2つの金属製で形成された部品がバイポーラプレートを形成するように溶接されることが多く、このバイポーラプレートでは、活性的な流れ場の周囲の設置空間の要求のために、オーバーラップ領域が確保されなければならず、このオーバーラップ領域では、製造および組み立ての許容誤差のために空洞が形成され、この空洞を通して、反応物ガスが流れ場を越えて流れることができ、つまり、閉塞構成要素によって断面が減少される望ましくないバイパスがある。しかし、反応物ガスは、活性領域を迂回して、使用されずに、出口に到達する。独国特許出願公開第10 2017 118 143 A1号明細書では、エンボスが、第1バイポーラプレートのバイパスチャネルの閉塞構成要素として形成されており、このエンボスは、反応物流れの方向と干渉し、乱流および圧力増加を生じさせ、これにより、反応物がバイパスチャネルからガス拡散層へとそらされ、このガス拡散層は、第1バイポーラプレートと第2バイポーラプレートとの間に配置されている。燃料および酸化剤用の入口チャネルから流れ場への均一な供給が、米国特許出願公開第2012/0129071 A1に記載されており、入口バッファが、流れ場の幅全体にわたる向上した均一な分配のために、入口の下流に形成されている。独国特許出願公開第10 2016 225 651 A1が端部セルヒータアッセンブリを記載しており、このアッセンブリでは、入口マニホールドと出口マニホールドとを接続するバイパス流れ通路が、燃料セルスタックへと流れる液滴をそらすようにハウジングに設けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、少なくとも1つの反応物の利用が向上したバイポーラプレートを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1の特徴部を有したバイポーラプレートによって達成される。本発明の便宜の改良を有した有利な実施例は、従属請求項に規定される。
【0007】
最初に述べられるバイポーラプレートは、より少ない反応物が、入口ポートからバイパスチャネルを通して出口チャネルに直接に送られ、従って、反応にとって利用可能でない。むしろ、最初の濃度での新鮮な反応物が流れ場に戻されるので、バイパス流れを通した損失が減少され、同時に、反応物の消費に起因して流れ場で生じる濃度の低下が軽減される。バイパスチャネル自体がプレートの領域へと延び、この領域は、電子反応が生じる活性領域の外部にある。
【0008】
利点は、バイパスチャネルが第1流れ場の両側および第2流れ場の両側にあるとき、および、少なくとも1つの流れ接続部がバイパスチャネルの各々から隣接した縁部チャネルに分岐するときに特に明らかである。これは、反応物流れが各個々の流れ場の両側に一般に存在し、このため、各反応物がより良く利用され、より少ない反応物が出口ポートへと直接に送られる。また、反応物の濃度の増加が、各流れ場の両縁部にある。
【0009】
流れ接続部が出口ポートに面する流れ場の半部で形成される場合に特に好ましい。この半部では、反応物の濃度または反応物の分圧の著しい減少が既にあり、このため、バイパスチャネルからの反応物の供給が、向上した濃度または向上した分圧を再び導き、従って、望ましい反応がより良く進行する。供給不足が防止される。
【0010】
また、いくつかの流れ接続部がバイパスチャネルに割り当てられ、この流れ接続部が流れの方向に互いに分離される場合に有利であり、これは、バイパスチャネルにおける反応物の流れがこのようにより良く利用され、第1流れ接続部を通した不完全な分流が後続の流れ接続部によって修正されることができるからである。
【0011】
また、バイパス閉塞部が、出口ポートの上流において、バイパスチャネルに配置され、このため、流れ接続部がバイパス閉塞部のためにそらされる。従って、流れ接続部を通して反応物流れを強化し、最小の抵抗を有した経路を得るために、バイパス閉塞部は、著しく増加した流れ抵抗、もしくはシールまたはシール構造によって形成されることができる。
【0012】
流れ場の隣接したチャネルへの縁部チャネル接続部が、流れ接続部の下流において、縁部チャネルに形成される場合に、および、流れ場の縁部チャネル接続部の下流における各隣接したチャネルがチャネル接続部を有する場合に、次に反応物の新鮮なガスが、いくつかのチャネル用の流れ場の流れ方向を横切って準備されることができ、このため、単に流れ場の最外のチャネル、つまり縁部チャネルがバイパス流れから恩恵を受けるだけではない。
【0013】
バイポーラプレートの製造が金属プレートの形成を含むことが多く、このため、流れ場のチャネルと、バイパスチャネルとが、ウェブによって互いに分離される。そして、流れ接続部が、ウェブの高さを減少させることによって簡潔な態様で実施されることができる。また、この利点は、縁部チャネル接続部および/またはチャネル接続部がウェブの高さを減少させることによって実施される場合に、比較可能な態様で適用される。この場合には、ウェブの高さが完全に減少される、つまりゼロのウェブの高さに低下されることもでき、これは、形成プロセスが簡素化されるからである。
【0014】
説明で上述された特徴部および特徴部の組み合わせ、並びに図面の説明で以下に説明される、および/または図面に単に示される特徴部および特徴部の組み合わせは、本発明の範囲を逸脱することなく、規定されたそれぞれの組み合わせにおいてのみでなく、他の組み合わせまたは単独でも用いられても良い。従って、設計は、図面で明確に示されていないまたは説明されていない本発明によって構成され、開示されるものとみなされるが、特徴部の個別の組み合わせによって、説明された設計から生じ、形成可能である。
【0015】
本発明の他の利点、特徴部および詳細部は、特許請求の範囲および以下の好ましい実施例から、並びに図面を基準として生じる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】複数の燃料セルを有した燃料セルスタックを備え、このスタックの燃料セルがバイポーラプレートを有する、燃料電池装置の概略図である。
【
図2】従来技術から周知のバイポーラプレートの概略的な平面図である。
【
図3】流れ場における反応ガスの濃度の概略的な低下と、示されたバイパス流れとを有する、従来技術から周知のバイポーラプレートの概略的な平面図である。
【
図4】流れ場のチャネル方向における、従来技術から周知のバイポーラプレートを通した断面図である。
【
図5】
図3に対応する向上したバイポーラプレートの図である。
【
図7】流れ場の縁部チャネルへのバイパス流れの導入のための
図4に対応する簡略化された概略図である。
【
図10】流れ場のいくつかのチャネルでバイパス流れを用いるための概略図である。
【
図15】流れ場へのバイパス流れの複数の導入のための
図10に対応した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、燃料電池装置1の概略図を示しており、この燃料電池装置1は、燃料セルスタック2を形成するように組み合わされた燃料セルまたは複数の燃料セルを有している。
【0018】
燃料セルスタック2は、直列に接続された複数の燃料セルから構成されている。燃料セルの各々は、アノードと、カソードと、該カソードからアノードを分離するプロトン透過性膜と、を備えている。膜は、イオノマから形成され、好ましくは、スルホン化テトラフルオロエチレンポリマ(PTFE)またはパーフルオロ化スルホン酸(PFSA)から形成される。代替的に、膜は、スルホン化炭化水素膜として形成されることができる。
【0019】
また、触媒が、アノードおよび/またはカソードに付加されることができ、膜は、その第1側および/または第2側に触媒層でコーティングされることが好ましく、この触媒層は、各燃料セルの反応中に反応促進剤として機能する、白金、パラジウム、ルテニウム等の貴金属または貴金属を有する混合物から形成される。
【0020】
燃料(例えば水素)が、燃料セルスタック2内のアノードチャンバを経由してアノードに供給される。高分子電解質膜燃料電池(PEM燃料電池)では、燃料または燃料分子が、アノードでプロトンと電子とに分離される。膜は、プロトン(例えばH+)を通過させるが、電子(e-)を透過させない。アノードでは、以下の反応が生じる。2H2→4H++4e-(酸化/電子提供)。プロトンがカソードへと膜を通過しているときには、電子は、外部回路を経由してカソードまたはエネルギ貯蔵装置に送られる。カソードガス(例えば酸素または酸素含有空気)が、燃料セルスタック2内のカソードチャンバを経由してカソードに供給されることができ、このため、カソード側で以下の反応が生じる。O2+4H++4e-→2H2O(還元/電子授受)。
【0021】
圧縮機4によって圧縮された空気が、カソード新鮮ガスライン3を経由して燃料セルスタック2に供給される。さらに、燃料セルが、カソード排気ガスライン6に接続されている。燃料セルでの電気化学反応に必要な反応物を提供するために、アノード側では、水素タンク5で準備の整った状態が維持された水素が、アノード新鮮ガスライン8を経由して燃料セルスタック2に供給される。これらのガスは、バイポーラプレート10に輸送され、このバイポーラプレート10では、チャネル11が形成され、膜へのガスの分配のために流れ場12に結合されている。さらに、バイポーラプレート10は、冷却媒体を通過させるために設けられており、このため、3つの異なる媒体が、最小の空間において案内されることができる。従来技術から周知のバイポーラプレート10が
図2~
図4に示されており、
図2は、流れ場12への輸送および第1出口ポート14を通した排出と共に、第1入口ポート13を通した媒体の導入を示している。第2反応物のために、バイポーラプレート10の背面が、第2入口ポート15および第2出口ポート16と比較可能な態様で利用可能である。第1入口ポート13および第2入口ポート15は、冷媒用の媒体ポート17と一緒に、入口ヘッダー18で結合されることができる。同様に、出口ヘッダー19が利用可能である。
【0022】
バイパス流れが流れ場12を越えて流れ、バイパス閉塞構造20によってさえも完全に抑制されることができない。
図3は、反応物の消費のために、反応物の分圧が入口ヘッダー18から出口ヘッダー19へと減少するという基本的な事実を参照している。
図4は、バイポーラプレート10の周知の構造を参照しており、この構造のために、2つの金属製に形成された部品21がシールトラック22を備えており、溶接されている。膜電極アッセンブリMEA23が、バイポーラプレート10の上方および下方に配置されている。燃料および酸化剤用のチャネル11と冷却媒体用のチャネル24を見ることもできる。
【0023】
第1反応物のために、第1入口ポート13と、該第1入口ポート13を第1出口ポート14に接続する複数のチャネル11を有してなる第1流れ場12とを備えるとともに、第2反応物のために、第2入口ポート15と、該第2入口ポート15を第2出口ポート16に接続する複数のチャネル11を有してなる第2流れ場とを備える、例えば
図5に示されるバイポーラプレート10では、少なくとも1つのバイパスチャネル25が少なくとも1つの流れ場12の縁部にあり、少なくとも1つの流れ接続部26がバイパスチャネル25に割り当てられ、この流れ接続部が、バイパスチャネル25から流れ場12の隣接した縁部チャネル27へ分岐するように、設計が実施される。図示した例示的な実施例では、各バイパスチャネル25が第1流れ場12の両側および第2流れ場12の両側にあるが、ここで、少なくとも1つの流れ接続部26がバイパスチャネル25の各々から隣接した縁部チャネル27へと分岐する。これは、1つの反応物用の1つの流れ場12のために
図5に示されており、第2流れ場のための条件が同様に設計される。また、
図5は、反応物の濃度の十分な減少が既にある流れ場12の領域に反応物を導入するために、流れ接続部26が、出口ポート14に面する流れ場12の半部で形成されている。
【0024】
図15は、バイパスチャネル25が、流れの方向に互いに離間される、割り当てられたいくつかの流れ接続部26とすることができる、即ち、新鮮なガスが、異なる点で流れ場12に戻されることができることを示している。
【0025】
図10および
図11は、流れ場12の隣接したチャネル11への縁部チャネル接続部28が、流れ接続部26の下流において、縁部チャネル27に形成されていることを示している。また、それぞれの隣接したチャネル11は、縁部チャネル接続部28の下流において、流れ場12のチャネル接続部29を有している。従って、流れ方向を横切って流れ場12へ新鮮なガスを戻すことが可能であり、このため、単に、流れ場12の縁部チャネル27がバイパス流れを利用することができるだけではない。
【0026】
図4は、流れ場12のチャネル11とバイパスチャネル25とが、ウェブ30によって互いに分離されていることを示している。本発明に属する図示された実施例では、流れ接続部26が、ウェブの高さを減少させることによって実施され、これは、縁部チャネル接続部28およびチャネル接続部29にも実施され、ここで、ウェブの高さの減少が完全とすることができ、つまり、ウェブ30は、
図7および
図12に示されているように、これらの領域で省略される。
【0027】
バイパス閉塞部、つまりバイパス閉塞構造20は、出口ポート14(
図6)の上流において、バイパスチャネル25に配置されており、このバイパス閉塞部により、バイパス流れが最小抵抗の経路に追従し、流れ接続部26を通して流れることが確実となる。
【符号の説明】
【0028】
1 燃料電池装置
2 燃料セルスタック
3 カソード新鮮ガスライン
4 圧縮機
5 水素タンク
6 カソード排気ガスライン
7 アノード再循環ライン
8 アノード新鮮ガスライン
9 アノード排気ガスライン
10 バイポーラプレート
11 チャネル
12 流れ場
13 第1入口ポート
14 第1出口ポート
15 第2入口ポート
16 第2出口ポート
17 媒体ポート
18 入口ヘッダー
19 出口ヘッダー
20 バイパス閉塞構造
21 形成された部品
22 シールトラック
23 膜電極アッセンブリ
24 冷却媒体用のチャネル
25 バイパスチャネル
26 流れ接続部
27 縁部チャネル
28 縁部チャネル接続部
29 チャネル接続部
30 ウェブ
【国際調査報告】