(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-16
(54)【発明の名称】水中環境内の力に敏感なロボットハンド
(51)【国際特許分類】
B25J 15/08 20060101AFI20230209BHJP
B25J 15/10 20060101ALI20230209BHJP
【FI】
B25J15/08 J
B25J15/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022537451
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 EP2020086291
(87)【国際公開番号】W WO2021122648
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509025832
【氏名又は名称】サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェ シアンティフィク
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE
(71)【出願人】
【識別番号】510256920
【氏名又は名称】ユニヴェルシテ ドゥ ポワティエ
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE DE POITIERS
(74)【代理人】
【識別番号】100139594
【氏名又は名称】山口 健次郎
(72)【発明者】
【氏名】ガゾー,ジャン-ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ラギヨーミ,ピエール
(72)【発明者】
【氏名】ヴリエ,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ミゼラ,カミーユ
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS28
3C707DS01
3C707ES05
3C707ES07
3C707EU11
3C707KS21
3C707KV01
3C707LV06
(57)【要約】
本発明は、-手の平を形成する基部と、-各々がロボットフィンガを形成する少なくとも2つの関節構造であって、各関節構造が少なくとも1つの関節によって基部に接続される、少なくとも2つの関節構造と、-各関節のための少なくとも1つの駆動機構と、-少なくとも1つの駆動機構を接続し駆動する少なくとも1つの可撓性駆動リンクによって少なくとも1つの駆動機構を作動させるように配置された少なくとも1つのアクチュエータと、-少なくとも1つのアクチュエータおよび関節のうちの1つまたは複数の枢動を測定するための手段と、-基部および少なくとも2つの関節構造を覆う手袋(102)であって、手袋が、手袋の内側に、手袋の壁と基部および少なくとも2つの関節構造との間のオイルで満たされた容積を形成するように閉じられている、手袋とを備える、ロボットハンドを形成するデバイスに関する。本発明の分野は、詳細には、かなりの深さの水中環境で使用されるロボットハンドの分野である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットハンドを形成するデバイス(1)であって、
手の平を形成する基部(100)と、
各々がロボットフィンガを形成する少なくとも2つの関節構造(2、3、4、5)であって、各関節構造が前記基部に機能的に接続され、前記基部に対して前記関節構造を動かすように少なくとも1つの関節(2a、2b、2c、2d、3b、3c、3d、4a、4b、4c、4d)を備える、少なくとも2つの関節構造(2、3、4、5)と、
各関節を動かすための少なくとも1つの駆動機構(6)と、
前記少なくとも1つの駆動機構(6)を接続し駆動する少なくとも1つの可撓性駆動リンク(96)によって前記少なくとも1つの駆動機構(6)を作動させるように配置された少なくとも1つのアクチュエータ(M1、M2、M3、MP1、MP2、MP3)と、
前記少なくとも1つのアクチュエータおよび前記関節のうちの1つまたは複数の枢動を測定するための手段と、
前記基部(100)および前記少なくとも2つの関節構造(2、3、4、5)を覆う手袋(102)であって、前記手袋が、前記手袋の内側に、前記手袋の壁と前記基部(100)および前記少なくとも2つの関節構造(2、3、4、5)との間のオイルで満たされた容積を形成するように閉じられている、手袋と
を備えることを特徴とする、デバイス(1)。
【請求項2】
前記測定手段が、各アクチュエータ上に配置されたインクリメンタルエンコーダを備えることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(1)。
【請求項3】
前記測定手段が、関節の各軸に配置されたポテンショメータ(P)を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載のデバイス(1)。
【請求項4】
前記手袋がシリコーンを含有する材料を用いて製造されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項5】
前記手袋の前記壁のための支持体を局所的に生成するように、丸みを帯びた形状を有し、前記少なくとも1つの関節構造の各関節間に配置された少なくとも1つのシェルを備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアクチュエータと前記少なくとも1つの作動駆動機構(6)との間に機能的に配置された、前記少なくとも1つのアクチュエータ(M1、M2、M3)の動きを戻すために少なくとも1つの中間駆動シャフト(8a、8b、8c、8Pa、8Pb、8Pc)を備え、その結果、
前記少なくとも1つの中間駆動シャフト(8a、8b、8c)が、アクチュエータ(M1、M2、M3)によって作動され、
前記少なくとも1つの中間駆動シャフト(8a、8b、8c)が、少なくとも2つの別個の駆動機構(6)に機能的に接続され、各駆動機構が、前少なくとも1つの可撓性駆動リンク(96)によって前記中間駆動シャフト(8a、8b、8c)に機能的に接続される
ことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項7】
少なくとも1つの中間駆動シャフト(8a、8b、8c)が少なくとも2つの駆動機構(6)に機能的に接続され、各機構が別個の関節構造(2、3、4、5)上に機能的に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載のデバイス(1)。
【請求項8】
前記少なくとも2つの関節構造(2、3、4、5)の各々が、少なくとも2つの関節を有するロボットフィンガを形成するために互いに機能的に接続された、少なくとも2つの構造要素(21、22、23、24、31、32、33、34、41、42、43、44、51、52、53、54)と、異なるタイプおよび/または異なる機能を有する少なくとも2つの関節(2a、2b、2c、2d、3b、3c、3d、4a、4b、4c、4d、5a、5b、5c、5d)とを備えること、ならびに
前記少なくとも1つの中間駆動シャフト(8a、8b、8c)が、同じタイプおよび/または同じ機能を有する関節に関連付けられた少なくとも2つの駆動機構(6)に機能的に接続され、各機構が別個の関節構造に配置されていること
を特徴とする、請求項6に記載のデバイス(1)。
【請求項9】
前記少なくとも1つのアクチュエータ(M1、M2、M3、MP1、MP2、MP3)が、前記少なくとも1つの中間駆動シャフト(8a、8b、8c、8Pa、8Pb、8Pc)の軸と平行かつ非同軸である回転軸を備え、その結果、各中間駆動シャフトが、少なくとも1つの可撓性作動リンク(98)によりアクチュエータ(M1、M2、M3、MP1、MP2、MP3)によって作動されることを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの中間駆動シャフト(8a、8b、8c、8Pa、8Pb、8Pc)が少なくとも1つの駆動プーリ(81)を備え、前記少なくとも1つの駆動機構(6)が少なくとも1つの受けプーリ(61)を備え、その結果、前記少なくとも1つの可撓性駆動リンク(96)が前記プーリ(61、81)に接続されることを特徴とする、請求項6から9のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項11】
前記少なくとも1つのアクチュエータ(M1、M2、M3、MP1、MP2、MP3)および前記少なくとも1つの中間駆動シャフト(8a、8b、8c、8Pa、8Pb、8Pc)が固定される支持体(101)を備え、前記支持体が、前記基部(100)に機能的に接続されることを特徴とする、請求項6から10のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載のロボットハンドを形成する少なくとも1つのデバイス(1)を備える少なくとも1つの関節アームを備える、ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中環境内で、特に非常な深さで、壊れやすい物体を把持するために使用されるロボットハンドの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットの指または手の製造は、多くの分野において重要な問題である。
仏国特許出願公開第3027246号明細書から、親指を含む4本のロボットフィンガを備えるロボットハンドが知られており、各指はいくつかの関節を有し、各間接はケーブルおよびプーリのシステムならびに電気アクチュエータによって作動される。このように開発されたロボットハンドは、1本の指につき4つのアクチュエータを有する。従来技術の状態に関して、この配置は、指を動かすために必要なアクチュエータの数を減らし、したがってロボットハンドの重量およびサイズを減らすことを可能にする。
【0003】
このタイプのデバイスは、大気環境または地上環境のみで使用可能である。
海洋環境では、様々なタイプのマニピュレータが知られており、例えば、
-2つのシリンダ作動顎部によって形成されたグリッパを備えるタイプのマニピュレータであり、このマニピュレータは300メートルの深さで使用することができる。
-空気圧で作動させることができる柔軟で中空の材料から、または油圧で作動させることができる繊維で補強された可撓性材料から製造された顎部を有するグリッパを備えるタイプのマニピュレータであり、このタイプのマニピュレータは100メートルの深さで使用することができる。
-クランプ力を直接推定するために、指の指骨、特に指の端部に配置された歪みゲージを備える、3つの油圧作動顎部によって形成されたグリッパを備えるタイプのマニピュレータであり、このタイプのマニピュレータは関節の位置を測定しない。
-各々がアームを介してフレームに接続された2つの顎部によって形成されたグリッパを備えるタイプのマニピュレータであり、各アームは、枢動することおよびフレームに固定されたロッドに沿って移動することの両方ができるように第1のモータによって作動され、各顎部は、前記アームの端部に対して枢動するように前記アームによって支持された第2のモータによって作動され、各顎部は、通常の圧縮力を測定するために前記顎部の表面上に位置合わせされた3つの光電子センサを備え、各顎部は、オイルが顎部と膜との間に封入されるように膜によって覆われ、このマニピュレータは100メートルの深さで使用することができる。
【0004】
しかしながら、これらのタイプのマニピュレータは、あまり深くないところでしか使用できず、カメラによる視覚フィードバックを介してオペレータによって適切な位置に操縦される。変形センサまたは変形ゲージがない場合、オペレータはクランプ力を制御することができない。マニピュレータに変形センサまたは変形ゲージが装備されている場合、これらは、特に圧力が増大したときに、かなりの深さの外部環境によって加えられた圧力のために、クランプ力の信頼できる測定を実行することを可能にしない。
【0005】
海洋環境では、特にかなりの深さで、2つの顎部によって形成されたグリッパがその端部に位置する関節アームを備えるタイプのマニピュレータが知られており、アセンブリは油圧で作動され、ポテンショメータはそれらの位置を取得するために関節の近くに配置される。このタイプのマニピュレータは、最大6000メートルの深さに設けられる。同様に、このマニピュレータはカメラによる視覚フィードバックを介して操作され、その結果、クランプ力を制御することが可能でない。
【0006】
それにもかかわらず、物体に対するクランプ力を制御することは、特に、遺跡の発掘中は不可欠である。
【0007】
したがって、水中環境、特にかなりの深さで壊れやすい物体を把持することを可能にするロボットハンド装置を製造することが望ましい。
詳細には、本発明の目的は、水中環境におけるロボットハンドによるクランプ力の測定の信頼度を制御し、かつ/または高めることである。
【0008】
本発明の別の目的は、ロボットハンドの重量およびサイズを低減すること、および前記ハンドのサイズを抑制することの両方であり、その結果、それは可能な限り人間の手に似ており、人間が使用することが容易である。本発明の別の目的は、ロボットハンドの作動を簡略化することである。
【発明の開示】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、上述された目的のうちの少なくとも1つは、
-手の平を形成する基部と、
-各々がロボットフィンガを形成する少なくとも2つの関節構造であって、各関節構造が基部に機能的に接続され、基部に対して前記関節構造を動かすように少なくとも1つの関節を備える、少なくとも2つの関節構造と、
-各関節を動かすための少なくとも1つの駆動機構と、
-少なくとも1つの駆動機構を接続し駆動する少なくとも1つの可撓性駆動リンクによって少なくとも1つの駆動機構を作動させるように配置された少なくとも1つのアクチュエータと、
-少なくとも1つのアクチュエータおよび前記関節のうちの1つまたは複数の枢動を測定するための手段と、
-基部および少なくとも2つの関節構造を覆う手袋であって、手袋が、前記手袋の内側に、手袋の壁と基部および少なくとも2つの関節構造との間のオイルで満たされた容積を形成するように閉じられている、手袋と
を備える、ロボットハンドを形成するデバイスで達成される。
【0010】
本発明によるデバイスは、かなりの深さ(2000メートル)でクランプ力を制御することができ、したがって非常に壊れやすい物体を把持することができるという利点を有する。さらに、ロボットハンドのサイズおよび重量を大幅に低減すると同時に、人間の手に似ているようにロボットハンドの審美性を改善することを可能にする。このように提案されたロボットハンドは、従来技術のロボットハンドよりも効率的である。
【0011】
明細書内の上記および/または下記について、
-関節構造とは、関節によって基部に接続された構造要素、または関節によって端から端まで接続された構造要素のアセンブリを意味し、構造要素のアセンブリの1つの構造要素は、関節によって基部に接続され、各要素は、ロボットフィンガの指骨を形成するように配置および構成され、関節構造はロボットフィンガを形成し、以下では、関節構造または指が同様に使用されてもよく、
-構造要素とは、その2つの対向する端部によって2つの関節を接続する部分、またはその2つの対向する端部のうちの1つによって1つの関節を接続する部分を意味し、構造要素は、ロボットフィンガの指骨を生成するように細長い形状を有することができ、
-関節とは、2つの構造要素間または基部と1つの構造要素との間に少なくとも1つの相対回転運動を生成する機械的接続を意味し、
-異なるタイプおよび/または異なる機能を有する2つの関節とは、各々が2つの構造要素間または基部と1つの構造要素との間に少なくとも1つの相対回転運動を生成する、2つの別個の機械的接続、第1の機械的接続および第2の機械的接続を意味し、
-異なるタイプの関節とは、違いとして、異なる回転軸、例えば、互いに平行でない回転軸、または互いに直交する回転軸を有する関節を意味し、
-異なる関節機能とは、2つの関節の文脈において、第1の関節が第1の曲げ機能と呼ばれる第1の機能を果たし、第2の関節が第2の曲げ機能と呼ばれる第2の機能を果たすように、互いに離間した、例えば構造要素によって分離された位置によって画定される関節を意味し、
-可撓性リンクとは、ケーブルまたはストラップの形態を有する構造リンクを意味し、
-可撓性作動リンクとは、ストラップの形態を有し、弾性ではない構造リンクを意味し、
-可撓性駆動リンクとは、ケーブルの形態を有し、弾性である構造リンクを意味する。
【0012】
好ましくは、測定手段は、各アクチュエータ上に配置されたインクリメンタルエンコーダまたは光学センサを備える。各センサは、アクチュエータの回転軸の角度位置を測定することを可能にする。測定手段は、関節の各軸に配置されたポテンショメータを備える。各ポテンショメータは、2つの指骨の間または基部と第1の指骨との間の角度位置を測定することを可能にする。ポテンショメータは、前記関節の位置に応じて電気信号を戻すように配置されたタイプのポテンショメータである。ポテンショメータによる測定とインクリメンタルエンコーダ(または光学センサ)による測定との間の差は、可撓性リンク(例えばケーブル)の伸展を得ることを可能にする。各可撓性リンクをばねと関連付け、前記可撓性リンクの弾性定数(または弾性率)を知ることにより、以下の式:F=k・xを使用して各可撓性リンクが負担する力を計算することが可能であり、Fは可撓性リンクによって負担される力であり、kは弾性定数であり、xは可撓性リンクの伸展である。
クランプ力の計算は以下でさらに記載される。
これらの測定手段は、簡単で信頼性が高いという利点を有する。さらに、水中環境の圧力を補償することを可能にする、指およびポテンショメータが油に浸漬されるにつれて、指のクランプの測定値が等しく信頼できるように内圧および外圧が同一であるため、指の指骨にさらなる圧力は加えられない。
【0013】
一実施形態によれば、手袋は、シリコーンを含有する材料を用いて製造される。手袋は、大部分または全体がシリコーンエラストマによって構成され得る。シリコーンは、指の先端と物体との間の粘着性を高めることを可能にする。好ましくは、手袋の壁は2ミリメートルの厚さを有する。好ましくは、手袋の壁は、10と40との間に含まれる、好ましくは20のショアA硬度を有する。この選択は、邪魔されずに指を動かすことを可能にするように、水密性と可撓性との間の妥協点を提供する。
【0014】
好ましくは、デバイスは、手袋の壁のための支持体を局所的に生成するように、丸みを帯びた形状を有し、少なくとも1つの関節構造の各関節間に配置された少なくとも1つのシェルを備える。一実施形態によれば、各指骨に1つのシェルが配置される。好ましくは、少なくとも1つのシェルは剛性である。それは、例えば、ねじ止めまたは互いに嵌合することによって、指骨の周りに組み立てることができる少なくとも2つの部品から製造することができる。
【0015】
本発明の任意選択の改善によれば、
-少なくとも1つのアクチュエータと少なくとも1つの作動駆動機構との間に機能的に配置された、少なくとも1つのアクチュエータの動きを戻すための少なくとも1つの中間駆動シャフトを備え、その結果、
-少なくとも1つの中間駆動シャフトは、アクチュエータによって作動され、
-少なくとも1つの中間駆動シャフトは、少なくとも2つの別個の駆動機構に機能的に接続され、各駆動機構は、少なくとも1つの可撓性駆動リンクによって前記中間駆動シャフトに機能的に接続され、
-少なくとも1つの中間駆動シャフトは、少なくとも2つの駆動機構に機能的に接続され、各機構は、別個の関節構造上に機能的に配置され、この特徴は、2つの別個の関節構造の2つの関節を同期させることを可能にし、
-少なくとも2つの関節構造は、各々が、少なくとも2つの関節を有するロボットフィンガを形成するために互いに機能的に接続された、少なくとも2つの構造要素と、異なるタイプおよび/または異なる機能を有する少なくとも2つの関節とを備え、少なくとも1つの中間駆動シャフトは、同じタイプおよび/または同じ機能を有する関節に関連付けられた少なくとも2つの駆動機構に機能的に接続され、各機構は別個の関節構造上に配置され、この特徴は、同じタイプの少なくとも2つの別個の関節構造の2つの関節を同期させることを可能にし、
-少なくとも2つの関節構造は実質的に同一であり、各々が、少なくとも2つの関節を有するロボットフィンガを形成するために互いに機能的に接続された、少なくとも2つの構造要素と、異なるタイプおよび/または異なる機能を有する少なくとも2つの関節とを備え、少なくとも2つの関節構造のアセンブリは、同じタイプおよび/または同じ機能を有する関節の少なくとも2つの列を画定し、少なくとも1つの中間駆動シャフトは、同じ列の関節に関連付けられた少なくとも2つの駆動機構に機能的に接続され、各機構は別個の関節構造上に配置され、この特徴は、少なくとも2つの別個の関節構造の同じ列の2つの関節を同期させることを可能にし、
-少なくとも2つの関節構造は、各々が、少なくとも2つの関節を有するロボットフィンガを形成するために互いに機能的に接続された、少なくとも2つの構造要素と、異なるタイプおよび/または異なる機能を有する少なくとも2つの関節とを備え、少なくとも2つの関節は、可撓性接続リンクによって互いに結合され、好ましくは、少なくとも2つの関節は連続しており、この特徴は、関節の駆動を簡略化することを可能にし、
-少なくとも1つのアクチュエータは、単一の中間駆動シャフトに関連付けられ、
-少なくとも1つのアクチュエータは、各中間駆動シャフトが少なくとも1つの可撓性作動リンクによりアクチュエータによって作動されるように、少なくとも1つの中間駆動シャフトの軸と平行かつ非同軸である回転軸を備え、
-デバイスは、平行に配置され、一方が他方の隣に配置された少なくとも2つのアクチュエータ、第1のアクチュエータおよび第2のアクチュエータを備え、そのうちの第2のアクチュエータは、第1のアクチュエータの反対側から出現する回転シャフトを有し、この特徴は、ロボットハンドを形成するデバイスのサイズを一層制限することを可能にし、
-ロボットハンドを形成するデバイスは、4つのロボットフィンガ、特に基部に対して配置された4つのロボットフィンガを形成する4つの関節構造を備え、その結果、3つのロボットフィンガは互いに実質的に位置合わせされ、基部を通る幾何学的平面に平行であり、好ましくは、4つのロボットフィンガのうちの1つは親指を形成し、
-ロボットハンドを形成するデバイスは、それぞれ2列の関節、好ましくは1つの親指を含む少なくとも3つの関節構造の2列の関節を駆動するように、それぞれ2つの中間駆動シャフトを作動させるための正確に2つのアクチュエータを備え、この特徴は、例えば円筒形部品を把持するために、すべての関節構造の動きを同期させることを可能にし、
-ロボットハンドを形成するデバイスは、親指を除く少なくとも3つのロボットフィンガを形成する少なくとも3つの関節構造の3列の関節、およびロボットの親指を形成する関節構造の3つの関節をそれぞれ駆動するように、それぞれ6つの中間駆動シャフトを作動させるための正確に6つのアクチュエータを備え、
-測定手段は、6つのインクリメンタルエンコーダを備え、
-少なくとも1つの関節は、基部に対する曲げ軸を中心とするピボット接続部を生成するタイプの間接であり、少なくとも1つの中間シャフトの軸は、少なくとも1つの関節の曲げ軸に実質的に平行であり、
-少なくとも1つの中間駆動シャフトは、少なくとも1つの駆動プーリを備え、少なくとも1つの駆動機構は、少なくとも1つの受けプーリを備え、その結果、少なくとも1つの可撓性駆動リンクが前記プーリに接続され、
-少なくとも1つの中間駆動シャフトおよび/または少なくとも1つの駆動プーリおよび/または少なくとも1つの受けプーリおよび/または任意の他の回転要素は、摩擦を制限するように軸受に取り付けることができ、
-デバイスは、少なくとも1つのアクチュエータおよび少なくとも1つの中間駆動シャフトが固定される作動支持体を備え、支持体は基部に機能的に接続され、
-少なくとも1つのアクチュエータおよび少なくとも1つの中間駆動シャフトは、基部に挿入および/または固定され、
-少なくとも1つのアクチュエータは電気モータである。
【0016】
本発明の第2の態様によれば、少なくとも1つの関節アームを備えるロボットが提供され、少なくとも1つの関節アームは、本発明の第1の態様の1つまたは複数の特徴によるロボットハンドを形成する少なくとも1つのデバイスを備える。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の他の特徴および利点は、添付図面に照らして、決して限定的ではない実装形態および実施形態の詳細説明を読むと明らかになる。
【
図1】一実施形態による、ロボットハンドを形成するデバイスの基部に接続された、各々がロボットフィンガを形成する4つの関節構造の運動図である。
【
図2】基部、および
図1に従ってロボットハンドを形成するデバイスの基部に接続された、各々がロボットフィンガを形成する4つの関節構造の斜視図である。
【
図3】
図1および
図2に従って基部に接続された、各々がロボットフィンガを形成する4つの関節構造と、アクチュエータおよび中間駆動シャフトを備えるように意図された支持体とを備える、一実施形態によるロボットハンドを形成するデバイスの斜視図であり、支持体は前腕を形成するように基部に接続される。
【
図4】
図3に従ってロボットハンドを形成するデバイスの斜視図であり、支持体は、一実施形態によるアクチュエータ、中間駆動シャフト、前記アクチュエータと前記シャフトとの間の可撓性作動リンク、および前記シャフトと基部との間の可撓性駆動リンクのいくつかを区別するために部分的に表され、それを介して見られる。
【
図5】前後に配置された2つのアクチュエータと、互いに対して平行に配置された4つの中間駆動シャフトとを備える支持体の上方からの図である。
【
図6】
図3~
図5に従ってロボットハンドを形成するデバイスの左側から水平に見た図であり、支持体は、6つのアクチュエータと6つの中間駆動シャフトとを備え、3つのレベル:第1のレベル、第2のレベル、および第3のレベルに重ねられ、それぞれ2つのアクチュエータと2つの中間駆動シャフトとを備える。
【
図7】特に親指の外転および内転、ならびに他の指の屈曲および伸展を制御するように意図された、関節構造の関節に取り付けられた中間駆動シャフトと受けプーリとの間の可撓性駆動リンクの経路を図式的に表す、
図6に従って図式的に表されたロボットハンドを形成するデバイスの左側からの図である。
【
図8】特に親指の屈曲および伸展、ならびに他の指の外転および内転を制御するように意図された、関節構造の関節に取り付けられた中間駆動シャフトと受けプーリとの間の可撓性駆動リンクの経路を図式的に表す、
図6に従って図式的に表されたロボットハンドを形成するデバイスの右側からの図である。
【
図9】
図5および
図6に従ってロボットハンドを形成するデバイスの上方からの図であり、支持体は、アクチュエータおよび中間駆動シャフトの第2のレベルのみを示すように、それを通して見られる。
【
図10】
図5および
図6に従ってロボットハンドを形成するデバイスの上方からの図であり、支持体は、アクチュエータおよび中間駆動シャフトの第1のレベルのみを示すように、それを通して見られる。
【
図11】
図5および
図6に従ってロボットハンドを形成するデバイスの上方からの図であり、支持体は、アクチュエータおよび中間駆動シャフトの第3のレベルのみを示すように、それを通して見られる。
【
図12】2つの関節および2つの関節を接続する構造要素の斜視図であり、2つの関節は、外転-内転軸および屈曲-伸展軸に対応する互いに平行でない回転軸を有する。
【
図13】2つの関節および2つの関節を接続する構造要素の、
図12と対向する観測角度からの斜視図であり、2つの関節は、外転-内転軸および屈曲-伸展軸に対応する互いに平行でない回転軸を有する。
【
図14】4つの関節、すなわち1つの外転-内転関節および3つの屈曲-伸展関節を備えるロボットフィンガを形成する関節構造、特に駆動機構の受けプーリおよびそれらと協働する可撓性リンクの上方からの図である。
【
図15】
図1~
図14に従ってロボットハンドを形成するデバイスを覆うように配置された、一実施形態による手袋の斜視図である。
【
図16】
図15による手袋をさらに備える、
図1~
図14に従ってロボットハンドを形成するデバイスの斜視図である。
【
図17】1つの関節にポテンショメータが装備された2つの関節の斜視図である。
【
図18】可撓性リンクの伸展を測定するための方法を使用して、2本の指で物体を把持しようとする試みを示すために、時間の関数としての第1の指の第1の指骨の角度位置の進行、曲線A、ならびに時間の関数としての第1の指および第2の指の伸展のミリメートル単位の二乗平均平方根、曲線BおよびCを表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に記載される実施形態は、決して限定的なものではなく、特に、この特徴の選択が技術的利点を与えるか、または従来技術の状態に関して本発明を区別するのに十分である場合、記載された他の特徴とは別に、以下に記載される特徴の選択のみを含む本発明の変形形態を実装することが可能である。この選択は、少なくとも1つの、好ましくは機能的な、構造的詳細のない、または構造的詳細の一部のみが技術的利点を与えるか、もしくは従来技術の状態に関して本発明を区別するのに十分である場合、この構造的詳細の一部のみを有する特徴を含む。
詳細には、記載されたすべての変形形態およびすべての実施形態は、技術的観点からこの組合せに異議がない場合、一緒に組み合わせることができる。
【0019】
図3は、手の平を形成する基部100と、指を形成する4つの関節構造2、3、4、および5とを備えるロボットハンドを形成するデバイス1を示し、各関節構造は、人間の手に実質的に似ているロボットハンドを生成するように基部に接続されている。基部100は、実質的に長方形の形状を有し、これは、遠位端に、互いに隣接して配置された3つの指2、3、4を有し、前記指は、
図3に表されたように静止しており、基部によって画定された幾何学的平面内に伸展する。人間の手と比較して、関節構造または指2、3、および4は、それぞれ人差し指、中指、および薬指に対応する。さらに、基部100は、掌面150上に、基部の掌面に対して実質的に垂直に伸展する親指を形成する関節構造5を有する。デバイス1は、以下に記載される作動および移動伝達手段を受け入れ保持する作動支持体101をさらに備える。作動支持体101は、関節によって基部100の近位端に接続される。表された実施形態によれば、基部100と作動支持体101との間の関節は、機械的曲げピボット接続部11である。作動支持体101は、このように前腕を生成する。表されていない他の実施形態によれば、作動および移動伝達手段は、基部に挿入することができる。
【0020】
図1および
図2は、基部100に対する関節構造2、3、4、および5の可動性の程度を示す。各関節構造または指は、基部に対して前記関節構造を動かすように、関節によって互いに接続された構造要素を備える。詳細には、各関節構造は、基部と前記関節構造との間の機械的接続を画定する少なくとも1つの関節を備える。各関節構造は、構造要素および関節の交互の繰り返しを備える。
【0021】
2つのタイプの構造要素が設けられている。デバイスは、一方では、2つの異なるタイプの関節を接合するように接続構造要素21、41、および51を提供し、他方では、指骨を形成するように人間工学的構造要素を提供する。
図1および
図2を参照すると、各指2、3、4、および5は、それぞれ、第1の指骨22、32、42、52、第2の指骨23、33、43、53、および第3の指骨24、34、44、54を備える。
【0022】
デバイスは、2つのタイプの関節:z軸上に少なくとも1回の枢動を生成するための外転-内転タイプの関節(
図1参照)、およびy軸上に少なくとも1回の枢動を生成するための屈曲-伸展タイプの関節(
図1参照)を提供する。表された実施形態によれば、基部に対して関節構造を動かすように15個の関節が設けられている。3つの関節構造:親指5、人差し指2、および薬指4は、4つの関節を有する。中指3は、3つの関節を有する。
【0023】
表された実施形態によれば、親指5、人差し指2、および薬指4は、各々基部100を接続構造要素21、41、51の第1の近位端に接続する外転-内転関節2a、4a、5aを有する。それぞれ、人差し指2および薬指4の外転-内転関節2aおよび4aは、基部100の遠位端の近くに配置される(
図2参照)。2つの外転-内転関節は、外転-内転関節の列を画定する。外転-内転関節5aは、掌面150上に配置される(
図3参照)。中指3は、本実施形態による外転-内転関節を有していない。
【0024】
各指2、4、5は、接続構造要素21、41、51の遠位端を第1の指骨22、42、52の近位端に接続する第1の屈曲-伸展関節2b、4b、5bを備える。中指3も、基部100の遠位端を第1の指骨32の近位端に接続する第1の屈曲-伸展関節3bを備える。第1の屈曲-伸展関節は、中手指節MCP関節の列を画定する。詳細には、中手指節MCP関節の列は、人差し指の第1の屈曲-伸展関節2b、中指の第1の屈曲-伸展関節3b、および薬指の第1の屈曲-伸展関節4bを含む(
図3参照)。
【0025】
次いで、各指2、3、4、および5は、第1の指骨22、32、42、52の遠位端を第2の指骨23、33、43、53の近位端に接続する第2の屈曲-伸展関節2c、3c、4c、5cを備える。第2の屈曲-伸展関節は、近位指節間PIP関節の列を画定する。詳細には、近位指節間関節の列は、人差し指の第2の屈曲-伸展関節2c、中指の第2の屈曲-伸展関節3c、および薬指の第2の屈曲-伸展関節4cを含む(
図3参照)。
【0026】
最後に、各指2、3、4、および5は、第2の指骨23、33、43、53の遠位端を第3の指骨24、34、44、54の近位端に接続する第3の屈曲-伸展関節2d、3d、4d、5dを備える。第3の屈曲-伸展関節は、遠位指節間DIP関節の列を画定する。詳細には、遠位指節間DIP関節の列は、人差し指の第3の屈曲-伸展関節2d、中指の第3の屈曲-伸展関節3d、および薬指の第3の屈曲-伸展関節4dを含む(
図3参照)。
【0027】
図1を参照すると、関節のすべてがピボット接続部である。人差し指2および薬指4に関して、各外転-内転関節2a、4aは、z軸ピボット接続部によって生成される。親指5に関して、外転-内転関節5aは、x軸ピボット接続部によって生成される。指3および5に関して、各屈曲-伸展関節は、y軸ピボット接続部によって生成される。指2および4に関して、各屈曲-伸展関節は、例えば
図11に表されるように、前記指、人差し指2および薬指4が中指3に対して平行であるとき、y軸ピボット接続部によって生成される。
【0028】
デバイスは、可撓性駆動リンクまたはケーブルを介して構造要素を互いに対して枢動するように関節の近くに配置された、駆動受けプーリとも呼ばれる受けプーリを備える(
図12、
図13、および
図14参照)。好ましくは、各受けプーリまたは駆動受けプーリは、螺旋形状を有する溝を有する。この特徴は、可撓性リンクまたはケーブルが、前記可撓性リンクまたは前記ケーブルが重ねられることなく前記プーリを完全に回転させることを可能にし、したがって、前記プーリの周りに一定の巻線の直径を維持することを可能にする。さらに、この特徴は、それ自体および/またはプーリの溝に対する可撓性リンクの摩擦を制限することを可能にする。
【0029】
図12および
図13は、人差し指に設けられたタイプの外転-内転関節2aおよび屈曲-伸展関節2bを支える接続構造要素21を示す。接続構造要素は、薬指の場合と親指の場合で同じである。接続構造要素21は、支持フレーム310の形態であり、その平均平面は、静止時に、すなわち極端な外転および内転の位置に対して中心の位置にあるyz平面内に延在する。支持フレーム310は、それぞれ、yz平均平面の両側のその2つの対向面上で、その回転軸がz軸に沿って延在する外転-内転関節2aと、その回転軸がy軸に沿って伸展する屈曲-伸展関節2bとを支える。
【0030】
さらに、接続構造要素は、支持フレーム310の第1の平面上にサドル320を備える。サドル320は、その中央厚さ面がxy平面内に伸展し、同軸に配置された2つの外転-内転ハーフシャフト220、230を回転可能に支持する二面体形状を有し、その枢動軸202はz軸に対して平行に延在する。ハーフシャフト220、230は、サドル320に対して動かないように保たれる。ハーフシャフト220、230は、ベアリングまたはマウント226、236を介して基部100に対して関節接合され、その結果、接続構造要素21は軸202を中心に基部に対して枢動する。接続構造要素21は、各々が可撓性駆動リンク96を受け入れるために配置された、駆動受けプーリ325および326とも呼ばれる受けプーリを備え、その結果、接続構造要素21は、プーリに接着している可撓性リンクによって軸202を中心に枢動して移動する。
【0031】
好ましくは、可撓性リンクは、軸202に対して正反対であるそれぞれの固定点によって受けプーリ325、326に引っ掛けられる。
変形形態として、可撓性駆動リンクは、プーリ325、326の周りに少なくとも部分的に巻き付けることができ、またはこれらのプーリの周りをそれぞれ反対方向に完全に回転させることさえでき、それらの第2の端部はサドル320に固定される。
【0032】
両方の場合において、当業者は、アクチュエータの一方向への回転変位が第1の内転ケーブル114に引っ張り力を加え、プーリ325および/またはサドル320に作用することにより、指の外転-内転方向への変位をもたらすことを理解されよう(
図1の円弧参照)。逆に、同じアクチュエータの反対方向への回転変位は、第2の外転ケーブル112に引っ張り力を加え、プーリ326および/またはサドル320に作用することにより、指の外転-内転方向への変位をもたらす。
【0033】
プーリ325、326と軸受226、236との間で、各ハーフシャフトまたはジャーナル220、230はケージ222、232を支え、各ケージは可撓性駆動リンクまたはケーブル96、特に、下流の関節2bおよび2cに向けられた一対のケーブル122、124;132、134の通過および誘導のための窓を画定する。各ケージ222、232は、各々がボビン223、224および233、234の形状のそれぞれ同軸の溝を有する二連の円筒状回転部を有する。各連のボビン形状部223、224および233、234は、それぞれz軸を中心としている。ケージ222に設けられたボビン部223、224は、軸202に対して対称である。同様に、ケージ232に設けられたボビン部233、234は、軸202に対して対称である。
【0034】
各連のボビン形状部223、224および233、234は、誘導されるケーブル、それぞれ122、132および124、134の数に等しい数のボビン形状部をさらに有する。
【0035】
図12に表された実施形態によれば、各ハーフシャフトまたはジャーナル220、230は、2つの可撓性駆動リンクまたはケーブル122、132および124、134を誘導する。結果として、各連のボビン形状部223、224および233、234は、z軸の方向に積層された少なくとも2つのボビン形状部を有する。したがって、外転-内転運動の軸202上では、少なくとも2つのケーブルを誘導するために軸の上部に配置された少なくとも4つのボビンのセットが設けられ、2つのケーブルを誘導するために軸の下部に4つのボビンのセット(可視部分)が設けられる。
【0036】
したがって、共通のケージ222、232内に位置する二連の部品223、224および233、234に属する2つの隣接するボビンの各対は、受けプーリを動かすように意図された可撓性駆動リンクを受け入れるように意図されたそれぞれの通路を画定する。したがって、各ケーブルは、2つの回転ボビンの間で誘導される。
【0037】
各ボビンは、ケーブルとボビンとの間の摩擦を制限するために、ケージ222または232に連結された中央ヒンジピン上で、その軸を中心に回転することが可能である。
【0038】
それらが外転-内転関節2aを通ると、可撓性駆動リンクまたはケーブルの各々は、したがって、ボビン形状部311、312、313、および314を介して、屈曲-伸展関節2bの軸に向かって誘導される(
図12参照)。
【0039】
図13を参照すると、接続構造要素21は、支持フレーム310の第2の平面上にサドル320を備える。サドル320は、その中央厚さ面がxz平面内に延在し、y軸に平行であり、かつ外転-内転軸202に直交する屈曲-伸展関節2bの屈曲-伸展軸402に沿って伸展する2つの同軸の屈曲-伸展ハーフシャフト420および430を回転可能に支持する、二面体形状を有する。2つの屈曲-伸展ハーフシャフト420、430は、サドル320に対して回転可能に固定されて接続されている。2つのハーフシャフトまたはジャーナル420、430は、それぞれ、サドル320の両側に位置する。
【0040】
ハーフシャフトは、各々、第1の指骨が前記接続構造要素21に対して枢動するように、接続構造要素21に対して第2の構造要素(図示せず)または第1の指骨22の枢動関節を生成するように配置された軸受426、436を支える。軸受426、436は、第1の指骨22の(
図14に表された)U字形金具520のための回転誘導取付部を形成する。
【0041】
ハーフシャフト420は、リターンプーリ422、424とも呼ばれる2つの受けプーリを支え、これらのプーリの一回転移動することによって巻き付けられるために、これらのプーリには、それぞれ、可撓性駆動リンクまたはケーブルが設けられる。他のハーフシャフト430は、2つの他のリターンプーリ432、434を支え、これらのプーリの一回転移動することによって巻き付けられるために、これらのプーリには、それぞれ、可撓性リンクまたはケーブルが設けられる。リターンプーリ422、424および432、434は、軸402を中心にサドル320に対して回転自在である。
【0042】
誘導リターンプーリ422、424および432、434の周りに作られ、それらの軸を中心に回転自在なケーブルのデッドターンは、ケーブルが、指骨の屈曲-伸展運動の関節構成に応じてプーリから出るのを防止することを可能にする。
【0043】
リターンプーリは、ケージ222および/または232から始まる4本のケーブルを、それぞれ、中間指骨23の下流の屈曲-伸展関節に向かって戻すことを可能にする。
【0044】
図14は、関節構造または指の一実施形態を示す。以前に示されたように、ロボットハンドのすべての指は、外転-内転関節を含まない中指3を除いて、機能的に類似している。以下では、繰り返しを避けるために、人差し指2の参照符号を使用して、単一の関節構造が記載される。関節構造2は、4つの構造要素:1つの接続構造要素21と、3つの指骨22、23、および24とを備える。好ましくは、関節構造は、(以下に記載される)3つのアクチュエータのみによって作動される。各構造要素は、受けプーリを備える駆動機構を介して、かついくつかの対の2つの可撓性駆動リンクまたはケーブル112、114;122、124;132、134、および142、144によって動かされる。
【0045】
第1の指骨22のU字形金具520の2つの枝部522、524は、軸402を中心とする受けプーリ525、526を支え、前記プーリは、ケーブル122、124のそれぞれの第2の端部を誘導し、それは、第1の外転-内転関節2bを動かすことを可能にする。
ケーブル122、124の端部がプーリ525、526に固定されている場合、これらのプーリはU字形金具520に回転可能に連結されなければならない。
【0046】
プーリ525および526は、ケーブル122、124の端部が上述されたプーリ上ではなく、U字形金具520上に固定されている場合、軸402を中心にU字形金具520に対して回転自在であり得る。
【0047】
第2の指骨23の2つの枝部626、636は、軸602を中心とする受けプーリ725、726を支え、前記プーリは、ケーブル132、134のそれぞれの第2の端部を誘導し、それは、第2の外転-内転関節2cを動かすことを可能にする。
【0048】
第3の指骨24の2つの枝部826、836は、軸802を中心とする受けプーリ925、926を支え、前記プーリは、ケーブル142、144のそれぞれの第2の端部を誘導し、それは、第3の外転-内転関節2dを動かすことを可能にする。
【0049】
一実施形態によれば、ケーブル142、144の第1の端部は、関節2cの上流で第1の指骨22に固定される。次いで、ケーブル142、144は、それぞれ、軸602を中心とするプーリ622、632の周りに巻き付けられる。受けプーリ622、632は、軸602を中心に回転自在である。プーリ632の周りのケーブル144の巻き掛け方向は、プーリ622の周りのケーブル142の巻き掛け方向と反対方向に行われる。さらに、ケーブル142および144は、プーリ925、926に到達する前に互いに交差し、ケーブル142および144の交差は、
図7では見えるが、
図14では見えない。関節2cの駆動(または、指骨22に対する指骨23の枢動)中、かつケーブル142または144の一方または他方によって加えられる引っ張りのために、プーリ925、926は、関節2dを駆動して動かすために枢動するように駆動される。この実施形態は、2つの関節に単一のアクチュエータを使用することにより、アクチュエータの使用を回避することを可能にする。
【0050】
ここで、ロボットハンドの関節構造を動かすことを可能にする作動および駆動または移動伝達手段が記載される。
【0051】
図6、
図7、および
図8を参照すると、ロボットハンドを形成するデバイスは、関節のすべてを作動させるための6つのアクチュエータM1、M2、M3、MP1、MP2、およびMP3を備える。6つのアクチュエータは、電気モータ、好ましくはギアモータを備える。アクチュエータM1は、外転-内転関節の列の関節を作動させるように配置される。アクチュエータM2は、中手指節関節の列の関節を作動させるように配置される。アクチュエータM3は、近位指節間関節の列の関節を作動させるように配置される。アクチュエータMP1は、親指5の外転-内転関節を作動させるように配置される。アクチュエータMP2は、親指5の第1の屈曲-伸展関節を作動させるように配置される。アクチュエータMP3は、親指5の第2の屈曲-伸展関節を作動させるように配置される。6つのアクチュエータは水平に延在し、3つの重ねられたアクチュエータの2つの列の中で互いに重ねられる。この特徴は、ロボットハンドを形成するデバイスのコンパクトさを改善することを可能にする。
【0052】
ロボットハンドを形成するデバイス1は、6つの中間駆動シャフト8a、8b、8c、8Pa、8Pb、8Pcをさらに備える。中間駆動シャフトは、駆動プーリを備える。可撓性駆動リンクでは、それらは、ロボットハンドを動かすために、アクチュエータの回転運動を関節の受けプーリに伝達することに寄与する。詳細には、各中間駆動シャフト8a、8b、8c、8Pa、8Pb、8Pcは、単一のアクチュエータによって作動される。
図6、
図7、および
図8を参照すると、
アクチュエータM1は、中間駆動シャフト8aに関連付けられ、
アクチュエータM2は、中間駆動シャフト8bに関連付けられ、
アクチュエータM3は、中間駆動シャフト8cに関連付けられ、
アクチュエータMP1は、中間駆動シャフト8Paに関連付けられ、
アクチュエータMP2は、中間駆動シャフト8Pbに関連付けられ、
アクチュエータMP3は、中間駆動シャフト8Pcに関連付けられる。
【0053】
各アクチュエータは、可撓性作動リンク98、例えばストラップによってその中間駆動シャフトに接続される。例えば、各アクチュエータおよび各中間駆動シャフトは、可撓性作動リンクと協働し、したがってアクチュエータの回転運動を中間駆動シャフトに伝達するために、それぞれ、1つのプーリまたは1つの歯車を支える。中間駆動シャフトは、互いに対して実質的に平行に、かつアクチュエータに対して平行に延在する。それらは、横方向に見たそれらの位置決めが三角形または菱形を形成し、高さに関してより小さいサイズを可能にするように、互いに隣接して配置される。この特徴は、人間の前腕に似ている一般的なサイズの作動支持体を与えることを可能にする。上から見ると、6つの中間駆動シャフトは、4つの列または4つの行:R1、R2、R3、およびR4を形成するように配置される(
図5参照)。列R1は、中間駆動シャフト8aを備える。列R2は、重ねられた中間駆動シャフト8bおよび8cを備える。列R3は、重ねられた中間駆動シャフト8Pbおよび8Pcを備える。列R4は、中間駆動シャフト8Paを備える。
【0054】
図4、
図5、
図6、
図7、
図8を参照すると、アクチュエータおよび中間駆動シャフトは、前後に配置されている。作動支持体101の各側面に沿って、3つのアクチュエータが可撓性作動リンク98によって3つのそれぞれの中間シャフトに接続されている(
図7および
図8参照)。
中間駆動シャフトは、すでに記載された可撓性駆動リンクまたはケーブル96を介して関節構造の関節に接続される。
【0055】
各中間駆動シャフト8a、8b、8cは、1列の関節に接続され、他の中間駆動シャフト8Pa、8Pb、8Pcは、各々、単一の関節に接続される。
図9を参照すると、中間駆動シャフト8aは、指骨22および42の関節2aおよび4aを備える外転-内転AA関節の列に接続されている。中間駆動シャフト8aは、各々が2つの可撓性駆動リンクのための2つの固定点を有する2つの駆動プーリを支え、前記2つの可撓性リンクは、前述された受けプーリ325、326に接合されている。人差し指および薬指を互いに向かって動かすか、または同期して離れるようにするために、シャフト8aに接合された可撓性駆動リンクは、xz平面に平行な中央長手方向の幾何学的平面に対して対称に配置されなければならない。
図9にも見られるように、中間駆動シャフト8Paは、親指の外転-内転関節5aに接続されている。シャフト8Paは、前述された受けプーリ325、326に接合された2つの可撓性駆動リンクのための2つの固定点を有する駆動プーリを支える。
【0056】
図10を参照すると、中間駆動シャフト8bは、指骨22、32、および42の中手指節MCP関節2b、3b、および4bの列に接続されている。シャフト8bは、各々が2つの可撓性駆動リンクのための2つの固定点を有する3つの駆動プーリを支え、前記2つの可撓性リンクは、前述された受けプーリ525、526に接合されている。
図10にも見られるように、中間駆動シャフト8Pbは、親指の屈曲-伸展関節5bに接続されている。シャフト8Pbは、前述された受けプーリ525、526に接合された2つの可撓性駆動リンクのための2つの固定点を有する駆動プーリを支える。
【0057】
図11を参照すると、中間駆動シャフト8cは、指骨23、33、および43の関節2c、3c、4cを備える近位指節間PIP関節の列に接続されている。シャフト8cは、各々が2つの可撓性駆動リンクのための2つの固定点を有する3つの駆動プーリを支え、前記2つの可撓性リンクは、前述された受けプーリ725、726に接合されている。
図11にも見られるように、中間駆動シャフト8Pcは、親指の屈曲-伸展関節5cに接続されている。シャフト8Pcは、前述された受けプーリ725、726に接合された2つの可撓性駆動リンクのための2つの固定点を有する駆動プーリを支える。
【0058】
最後に、中間駆動シャフト8cの作動はさらに、前述された可撓性接合リンクまたはケーブル142、144を介して関節2d、3d、4dを備える遠位指節間DIP関節の列を作動させることを可能にする。同様に、中間駆動シャフト8Pcは、前述された可撓性接合リンク142、144を介して関節5dを作動させることを可能にする。この特徴は、関節2d、3d、4d、5dの角運動を関節2c、3c、4c、5cの角運動と同期させることを可能にする。
【0059】
かなりの深さの水中環境での使用の枠組み内で、ロボットハンドを形成するデバイス1は、指2、3、4、および5のすべてと基部100とを覆うように意図された手袋102を備える(
図15参照)。
図16を参照すると、手袋102がデバイス上に配置されるとき、手袋を閉じ、手袋によって囲まれた容積と外部環境との間の水密性を得るために、前記手袋の近位端が作動支持体101の遠位端に当てられる。好ましくは、手袋は、クランプカラー103によって作動支持体101に固定される。基部および指と手袋の内壁との間に含まれる容積は、非圧縮性流体、好ましくは絶縁油で満たされる。この特徴は、手袋の内側と外側との間の均等な圧力下にデバイス1を置くことを可能にする。加えて、手袋は、軽量であり、指の動きを制限しないという利点を有する。一実施形態によれば、手袋は、関節のレベルで指の背面にベローズを有することができる。
【0060】
さらに、中間シャフトを保持する作動支持体101の部分も閉じられ、絶縁油で満たされている。さらに、オイルは、可撓性駆動リンクまたはケーブルとプーリとの間の摩擦を制限することを可能にし、その結果、測定された伸展は、把持力のみ、または主に把持力から得られる。一実施形態によれば、作動支持体101は、互いに対して水密であり、かつ外部環境に対して水密である中間シャフトの一部分およびアクチュエータの一部分の2つの部分を備える。作動支持体のアクチュエータの一部分は、電気モータおよび可撓性作動リンク98またはストラップを保持し、空気で満たされている。作動支持体を形成するケースは、当業者に知られている、かなりの深さの水中環境内の浸水用に配置および構成されたタイプの材料および部品によって構成される。同様に、水密手段、例えば継ぎ手は、当業者に知られている、かなりの深さの水中環境内の浸水用に配置および構成されたタイプの材料および部品によって構成される。
【0061】
好ましくは、かつ
図3および
図4を参照すると、ロボットハンドを形成するデバイスは、手袋の壁のための支持体を局所的に生成するように、指および基部を取り囲むいくつかのシェルまたはカバーを備える。シェルは、例えばプラスチック材料から作られた剛性部品である。
図3を参照すると、各指は、3つの指シェル104またはカバーを有し、各シェル104は指骨を取り囲む。好ましくは、指シェルは丸みを帯びた形状を有する。第1の指骨および第2の指骨の指シェル104は、これらの指骨のあらゆる関節の間に配置され、指骨が動くことを可能にするように前記関節を完全に覆わない。第3の指骨はまた、それぞれ、第2の指骨との共通の関節を覆わない指シェル104を備える。
図4を参照すると、基部は、外転-内転関節を覆うことなく、掌面150および掌面の反対側の面を覆う基部シェル105を備える。一実施形態によれば、指シェル104および基部シェル105は、ねじ止めまたは互いに嵌合することによって組み立てることができる2つの部品で製造することができる。
【0062】
ここで、クランプ力の計算が記載される。
ロボットハンドを形成するデバイス1は、可撓性駆動リンクまたはケーブルの伸展を特定するために測定手段を備える。測定手段は、アクチュエータの軸および関節の軸の角度変位を測定する。記載された実施形態によれば、測定手段は、各々がモータ軸(図示せず)上に配置されている6つのインクリメンタルエンコーダまたは光学センサと、2つの指骨間の角度変位を測定するために各々が関節上に配置された15個のポテンショメータPとを備える(
図17参照)。
【0063】
1つの関節について、エンコーダの測定値と前記関節に関連付けられたポテンショメータの測定値との間の角度差は、ケーブルの伸展を推論することを可能にする。例えば、
図14を参照すると、ケーブル132、134は、中手指節関節2bの軸402のレベルに位置する中間プーリとそれぞれ協働する近位指節間関節2cを作動させ、それはこれらの2つの関節間の結合を駆動する。この結合を考慮に入れ、中間プーリ(駆動部)とそれが駆動する受けプーリとの間の直径の可能な差も考慮に入れるために、プーリの直径を考慮に入れて結合行列を決定する必要がある。
【0064】
各ケーブルが線形ばねのように挙動し、ケーブルの弾性定数(kと表記された剛性定数または係数)を知ることを考慮すると、式:F=k・xを使用してケーブルが受ける(Fと表記された)引張力を計算することが可能であり、xは計算された伸展である。対の行列、異なる関節、およびプーリの直径を考慮に入れると、デバイス1によって生成されるクランプ力を計算することが可能である。伸展および力の計算は、表されていない制御手段によって実行される。
【0065】
好ましくは、可撓性駆動リンクまたはケーブルは、例えばポリマー材料を含む熱可塑性ワイヤであり、その伸展は再現可能である。例えば、可撓性駆動リンクまたはケーブルは、材料「ベクトラン」によって構成され、0.7ミリメートルの直径を有する。剛性係数は、例えば15,000N/mである。
【0066】
図18は、物体を把持しようとする試みを記載し、把持は4つの段階に分解され、3つの曲線を提示する:曲線Bは、人差し指2の4つのケーブルの伸展の二次和の進行を示し、曲線Cは、親指5の4つのケーブルの伸展の二次和の進行を示し、曲線Aは、人差し指のMCP関節(屈曲-伸展2b)の角度位置の進行を示す。この試みの間、この関節は動く唯一のものであった。
【0067】
一緒に動く段階P1と呼ばれる第1の段階の間、第1の指骨は枢動し、伸展は、人差し指が物体と接触するまでゼロまたは無視できる。接触段階P2と呼ばれる第2の段階の間、第1の指骨は線形速度で枢動し続け、人差し指の伸展の二次和は、前記物体への増大する押圧に起因して物体との接触が持続するために増大する。この第2の段階は、親指の物体との接触に対応する、親指の伸展の二次和がほぼ0の値から増加することで終了する。次いで、クランプ段階P3と呼ばれる第3の段階の間、第1の指骨は依然として線形速度で枢動し続け、人差し指および親指の伸展の二次和がそれぞれ増加し、その結果、2本の指が前記物体を押圧し、それに対して増加する力を加える。この第3の段階は、第1の指骨の変位が停止すると終了する。最後に、把持段階P4と呼ばれる第4の段階の間、第1の指骨は不動のままであり、人差し指および親指の伸展の二次和は、それぞれ一定のままである。
【0068】
ケーブルの伸展の測定のおかげで、1つまたは複数の指による物体の接触を連続的または同時に検出し、前記物体に対するクランプ力を評価することが可能である。このクランプ段階中のケーブルの伸展の二次和の値、および弾性(または引張)定数を知ることにより、考慮中の物体に各指によって加えられる力を特定することが可能になる。
この方法は、圧力に耐性がないセンサを省き、浸水深さによって制限されないという利点を有する。
【国際調査報告】