(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-20
(54)【発明の名称】腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の産生のためのプロセス及びそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
C12N 5/0783 20100101AFI20230213BHJP
【FI】
C12N5/0783 ZNA
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022535062
(86)(22)【出願日】2020-12-08
(85)【翻訳文提出日】2022-08-04
(86)【国際出願番号】 US2020063767
(87)【国際公開番号】W WO2021118990
(87)【国際公開日】2021-06-17
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519006377
【氏名又は名称】アイオバンス バイオセラピューティクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】シャルティエ-クルト,セシル
(72)【発明者】
【氏名】ワーデル,セス
(72)【発明者】
【氏名】モレーノ,マリッツァ リーンラフ
【テーマコード(参考)】
4B065
【Fターム(参考)】
4B065AA94X
4B065BC01
4B065CA44
(57)【要約】
本発明は、長い第1の拡大培養プロセスと、より短い第2の拡大培養プロセスとを使用して、腫瘍組織からTILを拡大培養する方法に関する。TILを拡大培養する方法は、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を得ること、4-1BBアゴニスト、IL-2及びOKT-3を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養することにより、約21日間~約35日間の期間にわたって第1の拡大培養を実施して、第2のTIL集団を産生すること、及び第2のTIL集団の細胞培養培地に抗原提示細胞(APC)並びに追加の4-1BBアゴニスト、IL-2及びOKT-3を補充し、及び培養することにより、約7日間~約10日間の期間にわたって第2の拡大培養を実施して、第3のTIL集団を産生することであって、第3のTIL集団は、治療用TIL集団である、産生することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療用TIL集団に拡大培養する方法であって、
(a)対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を得ること;
(b)4-1BBアゴニスト、IL-2及びOKT-3を含む細胞培養培地中で前記第1のTIL集団を培養することにより、約21日間~約35日間の期間にわたって第1の拡大培養を実施して、第2のTIL集団を産生すること;及び
(c)前記第2のTIL集団の前記細胞培養培地に抗原提示細胞(APC)並びに追加の4-1BBアゴニスト、IL-2及びOKT-3を補充し、及び培養することにより、約7日間~約10日間の期間にわたって第2の拡大培養を実施して、治療用TIL集団である第3のTIL集団を産生すること、
を含む方法。
【請求項2】
(d)ステップ(c)から得られた前記治療用TIL集団を回収すること;及び
(e)ステップ(d)からの前記回収されたTIL集団を輸注バッグに移すこと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
抗原提示細胞(APC)の存在下で前記培養ステップ(b)を実施することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記APCが、末梢血単核球(PBMC)である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の拡大培養におけるAPCの数と、前記第1の拡大培養におけるAPCの数との比が、約1.5:1~約20:1の範囲である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記比が、約2:1である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のTIL集団が、凍結保存される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の拡大培養が、約21~28日間の期間にわたって実施され、及び前記第2の拡大培養は、約7日間~9日間の期間にわたって実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の拡大培養が、約28日間~35日間の期間にわたって実施され、及び前記第2の拡大培養は、約7日間~9日間の期間にわたって実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の拡大培養が、約21日間の期間にわたって実施され、及び前記第2の拡大培養は、約7日間~9日間の期間にわたって実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記第2又は第3のTIL集団の一方又は両方が、前記第1又は第2のTIL集団に対して、エフェクターT細胞及び/又はセントラルメモリーT細胞の増加したサブ集団を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第2又は第3のTIL集団の一方又は両方が、BTLA、Ki67、LAG3、TIGIT及びTIM3の1つ以上を発現する細胞の増加したサブ集団を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第2又は第3のTIL集団の一方又は両方が、CTLA-4、ICOS、PD-1、CD103+CD69+及びCD103+CD69-の1つ以上を発現する細胞の減少したサブ集団を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第2又は第3のTIL集団の一方又は両方が、CD45+細胞の増加したサブ集団を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第2又は第3のTIL集団の一方又は両方が、CD45+CD3+細胞の増加したサブ集団を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第2又は第3のTIL集団の一方又は両方が、CD8+細胞の増加したサブ集団を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第2又は第3のTIL集団の一方又は両方が、CD4+細胞の減少したサブ集団を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記腫瘍は、甲状腺癌、黒色腫、子宮頸癌、子宮内膜癌、結腸癌及び結腸直腸癌からなる群から選択される癌タイプのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記第2のTIL集団が、前記第1のTIL集団よりも数において少なくとも50倍大きい、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のTIL集団が、少なくとも4×10
7細胞である、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記4-1BBアゴニストが、ウトミルマブ又はウレルマブである、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[001] 本願は、2019年12月11日に出願された米国仮特許出願第62/946,620号に対する優先権及びその利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の分野
[002] 本発明は、腫瘍から腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を産生する方法及び癌の処置においてそのようなTILを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
[003] 急速拡大培養プロトコル(REP)によってエキソビボで培養したTILを利用する養子細胞療法は、黒色腫患者において宿主免疫抑制後の養子細胞療法の成功をもたらしている。現行の注入適合パラメータは、TILの組成(例えば、CD28、CD8又はCD4陽性)の読み取り並びにREP産物の拡大倍率及び生存率の数値に依存している。
【0004】
[004] 現行のREPプロトコルは、患者に注入されることになるTILの健康に関して見識をほとんど与えない。T細胞は、ナイーブT細胞からエフェクターT細胞へのその成熟の過程で顕著な代謝シフトを起こす(Chang, et al., Nat. Immunol. 2016, 17, 364(全体として本明細書に明示的に組み込まれる)並びに特に嫌気的及び好気的代謝の考察及びマーカーについて参照されたい)。例えば、ナイーブT細胞は、ATPの産生をミトコンドリア呼吸に依存する一方、TILなどの成熟した健康なエフェクターT細胞は、高度に解糖性であり、それが増殖、遊走、活性化及び抗腫瘍有効性に必要とするバイオエナジェティクス基質の供給を好気的解糖に依存している。
【0005】
[005] 先行論文の報告によれば、重度に解糖に依存する細胞は、養子移入時に栄養枯渇を被り、その結果、移入細胞の大部分が死滅することになるため、移入前にTILの解糖を制限し、ミトコンドリア代謝を促進することが望ましい。従って、当技術分野では、ミトコンドリア代謝を促進することでインビボ寿命が促進される可能性があることが教示されており、実際、免疫応答の誘導前に解糖の阻害薬を使用することが提案されている。Chang et al.(Chang, et al., Nat. Immunol. 2016, 17(364), 574-582)を参照されたい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[006] 本発明は、好ましい態様において、新鮮に採取したTIL又は再刺激TIL(本明細書において「reTIL」と称される場合もある)のための解凍した凍結保存TILと比較したとき、驚くべきことに、セントラルメモリー(CD45RA-CCR7+)又はエフェクターメモリー(CD45RA-CCR7-)表現型を含むメモリーT細胞サブセットの拡大につながり、及び/又は解糖系呼吸の著しい亢進につながる、本明細書において「再刺激急速拡大培養プロトコル」又は「reREP」と称されることもある追加的な再刺激プロトコルでREPを増強する新規な方法に関する。即ち、凍結保存TILに対してreREP手順(即ち第1の拡大培養及び第2の拡大培養を含む手順)を用いることにより、患者は、高度に代謝的に活性で健康なTILを受け取ることができ、より良好な転帰につながり得る。
【0007】
[007] 本発明は、一部の実施形態において、この代謝的健康の増加を判定及び定量化する方法に更に関する。従って、本発明は、限定されないが、解糖の速度及び量、酸化的リン酸化、予備呼吸能(SRC)並びに解糖予備能を含む1つ以上の一般的な代謝判定を用いて、TIL集団の相対的健康をアッセイする方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図の簡単な説明
【
図1】[008]本発明による拡大培養方法のフローチャートを示す。
【
図2】[009]子宮内膜癌及び甲状腺癌サンプルのTIL細胞増殖の成功を示す。
【
図3A】[0010]子宮内膜癌腫瘍サンプルにおける正常、腫瘍及び凍結プレREP TILにおけるCD45+細胞の割合を示す。CD45+細胞の割合は、正常組織及び腫瘍組織と比較して、プレREP TILで増加する。
【
図3B】[0010]子宮内膜癌腫瘍サンプルにおける正常、腫瘍及び凍結プレREP TILにおけるCD45+CD3+細胞の割合を示す。CD45+CD3+細胞の割合は、正常組織及び腫瘍組織と比較して、プレREPのTILで増加する。
【
図4A】[0011]正常な子宮内膜組織及び子宮内膜癌腫瘍サンプルからのCD4+及びCD8+細胞におけるCD45+CD3+の割合を示す。正常サンプルと腫瘍サンプルとは、同様の結果を示す。
【
図4B】[0011]子宮内膜癌腫瘍サンプル及び凍結サンプルでのプレREP TILからのCD4+及びCD8+細胞におけるCD45+CD3+の割合を示す。CD45+CD3+の割合は、腫瘍組織と比較して、プレREP TILのCD4+細胞で減少し、CD8+細胞で増加する。
【
図5A】[0012]子宮内膜癌サンプルにおけるCD3+CD8+TILサブセット表現型を示す。以下のマーカーについて、正常(左)及び腫瘍(右)組織におけるCD3+CD8+TILの割合を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、CD103+CD69+、CD103+CD69-、TIGIT及びTIM3。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで正常、腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図5B】[0012]子宮内膜癌サンプルにおけるCD3+CD8+TILサブセット表現型を示す。同じマーカーについて腫瘍におけるCD3+CD8+TIL(左)及び凍結プレREP TIL(右)の割合を示す。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで正常、腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図6】[0013]以下のマーカーの正常(左)及び腫瘍(右)子宮内膜組織サンプルにおけるCD3+CD8+CD103+CD69+サブセット表現型決定を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、TIGIT及びTIM3。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図7A】[0014]子宮内膜癌サンプルにおけるCD3+CD4+TILサブセット表現型を示す。以下のマーカーについて、正常(左)及び腫瘍(右)組織におけるCD3+CD4+TILの割合を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、CD103+CD69+、CD103+CD69-、TIGIT、TIM3及びT
reg。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで正常、腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図7B】[0014]子宮内膜癌サンプルにおけるCD3+CD4+TILサブセット表現型を示す。同じマーカーについて腫瘍におけるCD3+CD4+TIL(左)及び凍結プレREP TIL(右)の割合を示す。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで正常、腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図8】[0015]以下のマーカーの正常(左)及び腫瘍(右)子宮内膜組織サンプルにおけるCD3+CD4+CD103+CD69+サブセット表現型決定を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、TIGIT及びTIM3。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図9A】[0016]未分化甲状腺癌サンプルにおける正常、腫瘍及び凍結プレREP TILにおけるCD45+細胞の割合を示す。CD45+細胞の割合は、正常組織及び腫瘍組織と比較して、プレREPのTILで増加する。
【
図9B】[0016]未分化甲状腺癌サンプルにおける正常、腫瘍及び凍結プレREP TILにおけるCD45+CD3+細胞の割合を示す。CD45+CD3+細胞の割合は、正常組織及び腫瘍組織と比較して、プレREPのTILで増加する。
【
図10A】[0017]正常な子宮内膜組織及び未分化甲状腺癌サンプルからのCD4+及びCD8+細胞におけるCD45+CD3+の割合を示す。正常サンプルと腫瘍サンプルとは、同様の結果を示す。
【
図10B】[0017]未分化甲状腺癌サンプル及び凍結サンプルでのプレREP TILからのCD4+及びCD8+細胞におけるCD45+CD3+の割合を示す。CD45+CD3+の割合は、腫瘍及びプレREP TILのCD4+サブセットとCD8+サブセットとの両方で類似しているようである。
【
図11A】[0018]未分化甲状腺癌サンプルにおけるCD3+CD8+TILサブセット表現型を示す。以下のマーカーについて、正常(左)及び腫瘍(右)組織におけるCD3+CD8+TILの割合を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、CD103+CD69+、CD103+CD69-、TIGIT及びTIM3。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで正常、腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図11B】[0018]未分化甲状腺癌サンプルにおけるCD3+CD8+TILサブセット表現型を示す。同じマーカーについて腫瘍におけるCD3+CD8+TIL(左)及び凍結プレREP TIL(右)の割合を示す。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで正常、腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図12】[0019]以下のマーカーの正常(左)及び腫瘍(右)子宮内膜組織サンプルにおけるCD3+CD8+CD103+CD69+サブセット表現型決定を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、TIGIT及びTIM3。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図13A】[0020]未分化甲状腺癌サンプルにおけるCD3+CD4+TILサブセット表現型を示す。以下のマーカーについて、正常(左)及び腫瘍(右)組織におけるCD3+CD4+TILの割合を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、CD103+CD69+、CD103+CD69-、TIGIT、TIM3及びT
reg。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで正常、腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図13B】[0020]未分化甲状腺癌サンプルにおけるCD3+CD4+TILサブセット表現型を示す。同じマーカーについて腫瘍におけるCD3+CD4+TIL(左)及び凍結プレREP TIL(右)の割合を示す。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで正常、腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図14】[0021]以下のマーカーの正常(左)及び腫瘍(右)子宮内膜組織サンプルにおけるCD3+CD4+CD103+CD69+サブセット表現型決定を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、TIGIT及びTIM3。可能な限り、比較サンプルは、同じ患者からのものであり、即ち、各患者は、凍結サンプルで腫瘍及びプレREP TILを提供した。
【
図15】[0022]構造I-A及びI-Bを示し、円柱は、個々のポリペプチド結合ドメインを指す。構造I-A及びI-Bは、例えば、4-1BBL又は4-1BBに結合する抗体に由来する、3つの直鎖状に連結されたTNFRSF結合ドメインを含み、これは、折り畳まれて三価タンパク質を形成し、次いでIgG1-Fc(C
H3及びC
H2ドメインを含む)を介して第2の三価タンパク質に連結され、次いで、これは、ジスルフィド結合(小さい細長い楕円形)を介して2つの三価タンパク質を連結するために使用され、構造を安定化し、6つの受容体の細胞内シグナル伝達ドメイン及びシグナル伝達タンパク質を合わせてシグナル伝達複合体を形成できるアゴニストを提供する。円柱として示されるTNFRSF結合ドメインは、例えば、親水性残基並びに柔軟性のためのGly及びSer配列並びに溶解性のためのGlu及びLysを含み得るリンカーにより接続されたV
H及びV
L鎖を含むscFvドメインであり得る。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明の概要
[0023] 本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療用TIL集団に拡大培養する方法であって、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を得ること;4-1BB、IL-2及びOKT-3を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養することにより、約21日間~約35日間の期間にわたって第1の拡大培養を実施して、第2のTIL集団を産生すること;及び第2のTIL集団の細胞培養培地に抗原提示細胞(APC)並びに追加の4-1BB、IL-2及びOKT-3を補充し、及び培養することにより、約6日間~約12日間の期間にわたって第2の拡大培養を実施して、第3のTIL集団であって、治療用TIL集団である第3のTIL集団を産生することを含む方法を記載する。
【0010】
[0024] 本発明の一実施形態において、方法は、第2の拡大培養ステップから得られた治療用TIL集団を回収すること;及び回収されたTIL集団を輸注バッグに移すことを更に含む。
【0011】
[0025] 一部の実施形態において、方法は、抗原提示細胞(APC)の存在下で第1の拡大培養ステップを実施することを含む。一実施形態において、APCは、末梢血単核球(PBMC)である。一部の実施形態において、第2の拡大培養におけるAPCの数と、第1の拡大培養におけるAPCの数との比は、約1.5:1~約20:1の範囲である。一部の実施形態において、この比は、約2:1である。
【0012】
[0026] 一実施形態において、TILは、第1又は第2の拡大培養プロセス中のある時点で凍結保存され得る。一実施形態において、第2のTIL集団は、凍結保存される。
【0013】
[0027] 本発明の一部の実施形態において、第1の拡大培養は、約21日間の期間にわたって実施され、及び第2の拡大培養は、約6~10日間の期間にわたって実施される。一部の実施形態において、第1の拡大培養は、約35日間の期間にわたって実施され、及び第2の拡大培養は、約6~10日間の期間にわたって実施される。一部の実施形態において、第1の拡大培養は、約28日間の期間にわたって実施され、及び第2の拡大培養は、約7~10日間の期間にわたって実施される。
【0014】
[0028] 一部の実施形態において、第2又は第3のTIL集団は、T細胞機能を示す特定のマーカーの発現が増加し、特定の枯渇マーカーの発現が減少した細胞のサブ集団を含む。一実施形態において、第2又は第3のTIL集団の一方又は両方は、第1又は第2のTIL集団に対して、エフェクターT細胞及び/又はセントラルメモリーT細胞の増加したサブ集団を含む。別の実施形態において、第2又は第3のTIL集団の一方又は両方は、BTLA、Ki67、LAG3、TIGIT及びTIM3の1つ以上を発現する細胞の増加したサブ集団を含む。別の実施形態において、第2又は第3のTIL集団の一方又は両方は、CTLA-4、ICOS、PD-1、CD103+CD69+及びCD103+CD69-の1つ以上を発現する細胞の減少したサブ集団を含む。一実施形態において、第2又は第3のTIL集団の一方又は両方は、CD45+細胞の増加したサブ集団を含む。一実施形態において、第2又は第3のTIL集団の一方又は両方は、CD45+CD3+細胞の増加したサブ集団を含む。一実施形態において、第2又は第3のTIL集団の一方又は両方は、CD8+細胞の増加したサブ集団を含む。一実施形態において、第2又は第3のTIL集団の一方又は両方は、CD4+細胞の減少したサブ集団を含む。
【0015】
[0029] 一部の実施形態において、腫瘍は、甲状腺癌、黒色腫(ブドウ膜黒色腫及び皮膚黒色腫を含む)、子宮頸癌、子宮内膜癌、結腸癌及び結腸直腸癌からなる群から選択される癌タイプのものである。
【0016】
[0030] 一部の実施形態において、第2のTIL集団は、第1のTIL集団よりも数において少なくとも50倍大きい。一部の実施形態において、第2のTIL集団は、少なくとも4×107細胞である。
【0017】
詳細な説明
定義
[0031] 他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する当技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で言及される全ての特許及び刊行物は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0018】
[0032] 用語「インビトロ」は、対象の体外で起こる事象を指す。
【0019】
[0033] 用語「インビトロ」は、対象の体外で起こる事象を指す。インビトロアッセイは、生細胞又は死細胞を利用した細胞ベースのアッセイを包含し、インタクトな細胞を利用しない無細胞アッセイも包含し得る。
【0020】
[0034] 用語「エキソビボ」は、対象の体から摘出された細胞、組織及び/又は臓器の処置又は処置の実施を含む事象を指す。適切には、細胞、組織及び/又は臓器は、手術又は処置の方法で対象の体に戻され得る。
【0021】
[0035] 用語「第2の拡大培養」は、1週間の期間にわたって少なくとも約3倍(又は4倍、5倍、6倍、7倍、8倍若しくは9倍)、より好ましくは1週間の期間にわたって少なくとも約10倍(又は20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍若しくは90倍)又は最も好ましくは1週間の期間にわたって少なくとも約100倍の抗原特異的TILの数の増加を意味する。複数の第2の拡大培養プロトコルを以下に概説する。
【0022】
[0036] 本明細書において、「腫瘍浸潤リンパ球」又は「TIL」とは、対象の血流を離れて腫瘍中に遊走した、当初白血球細胞として得られた細胞の集団を意味する。TILとしては、限定されないが、CD8+細胞傷害性T細胞(リンパ球)、Th1及びTh17 CD4+ T細胞、ナチュラルキラー細胞、樹状細胞及びM1マクロファージが挙げられる。TILは、初代及び二次TILの両方を含む。「初代TIL」は、本明細書に概説される通り患者組織サンプルから得られるものであり(「新鮮に回収された」と称されることもある)、及び「二次TIL」は、限定されないが、本明細書で考察するバルクTIL、拡大培養TIL(「REP TIL」)及び「reREP TIL」を含めて、本明細書で考察する通り拡大培養された又は成長した任意のTIL細胞集団である。TIL細胞集団は、遺伝子修飾TILを含み得る。
【0023】
[0037] TILは、一般的に、細胞表面マーカーを使用して生化学的に、又は腫瘍に浸潤し、処置に影響を及ぼすそれらの能力によって機能的に定義することができる。TILは、一般に、以下のバイオマーカーの1つ以上を発現することによって分類することができる。CD4、CD8、TCRαβ、CD27、CD28、CD56、CCR7、CD45Ra、CD95、PD-1及びCD25。加えて及び代わりに、TILは、患者への再導入時に固形腫瘍に浸潤するその能力によって機能的に定義することができる。TILは、効力によって特徴付けられ更に得る - 例えば、TILは、例えば、インターフェロン(IFN)遊離が約50pg/mLより高い、約100pg/mLより高い、約150pg/mLより高い又は約200pg/mLより高い場合に効力があると見なすことができる。インターフェロンは、インターフェロンガンマ(IFNγ)を含み得る。
【0024】
[0038] 本明細書において、「凍結保存TIL」とは、初代、バルク又は拡大培養(REP TIL)のいずれかのTILが約-150℃~-60℃の範囲で処理及び保存されることを意味する。一般的な凍結保存方法は、実施例を含めて本明細書の他の部分にも記載される。明確にするために言えば、「凍結保存TIL」は、初代TILの供給源として用いられ得る凍結組織サンプルと区別可能なものである。
【0025】
[0039] 本明細書において、「解凍した凍結保存TIL」とは、かつて凍結保存されていたが、次に処理により、限定されないが、細胞培養温度又はTILを患者に投与し得る温度を含めて、室温以上に戻されたTIL集団を意味する。
【0026】
[0040] 本明細書において、「細胞集団」(TILを含む)は、共通の形質を共有する多数の細胞を意味する。一般に、集団は、概して、数が1×106~1×1010個の範囲であり、異なるTIL集団は、異なる数を含む。例えば、IL-2の存在下での初代TILの初期成長は、およそ1×108個の細胞のバルクTIL集団をもたらす。REP拡大培養は、概して、1.5×109~1.5×1010個の注入のための細胞集団が提供されるように行われる。
【0027】
[0041] 一般に、TILは、最初に患者腫瘍サンプルから得られ(「初代TIL」)、次に本明細書に記載される通りの更なる操作のためより大きい集団に拡大培養され、任意選択で凍結保存され、本明細書に概説される通り再刺激され、及び任意選択でTILの健康の指標として表現型及び代謝パラメータが判定される。
【0028】
[0042] 一般に、回収された細胞懸濁液は、「初代細胞集団」又は「新鮮に回収した」細胞集団と呼ばれる。
【0029】
[0043] 一般に、本明細書で考察する通り、TILは、最初に、本明細書で考察する通り患者から切除された腫瘍から初代TIL集団を得ることにより調製される(「初代細胞集団」又は「第1の細胞集団」)。これに続き、細胞をIL-2と培養することを利用した初期バルク拡大培養が行われ、第2の細胞集団が形成される(本明細書において「バルクTIL集団」又は「第2の集団」と称されることもある)。
【0030】
[0044] 用語「細胞傷害性リンパ球」には、細胞傷害性T(CTL)細胞(CD8+細胞傷害性Tリンパ球及びCD4+T-ヘルパーリンパ球を含む)、ナチュラルキラーT(NKT)細胞及びナチュラルキラー(NK)細胞が含まれる。細胞傷害性リンパ球には、例えば、末梢血由来α/βTCR陽性T細胞又は腫瘍関連抗原によって活性化され、及び/又は腫瘍特異的キメラ抗原受容体又はT細胞受容体で形質導入されたα/βTCR陽性T細胞及び腫瘍浸潤リンパ球(TIL)が含まれ得る。
【0031】
[0045] 用語「セントラルメモリーT細胞」は、ヒトではCD45RO+であり、CCR7(CCR7hi)及びCD62L(CD62hi)を構成的に発現するT細胞のサブセットを指す。セントラルメモリーT細胞の表面表現型には、TCR、CD3、CD127(IL-7R)及びIL-15Rも含まれる。セントラルメモリーT細胞の転写因子には、BCL-6、BCL-6B、MBD2及びBMIIが含まれる。セントラルメモリーT細胞はTCR惹起後にエフェクター分子としてIL-2及びCD40Lを主に分泌する。セントラルメモリーT細胞は、血中のCD4区画において優勢であり、ヒトではリンパ節及び扁桃腺において比例的に濃縮されている。
【0032】
[0046] 用語「エフェクターメモリーT細胞」は、セントラルメモリーT細胞と同様にCD45R0+であるが、CCR7の構成的発現が欠損しており(CCR7lo)、及びCD62L発現が不均一であるか又は低い(CD62Llo)、ヒト又は哺乳類T細胞のサブセットを指す。セントラルメモリーT細胞の表面表現型には、TCR、CD3、CD127(IL-7R)及びIL-15Rも含まれる。セントラルメモリーT細胞の転写因子には、BLIMP1が含まれる。エフェクターメモリーT細胞は、抗原刺激後、インターフェロン-γ、IL-4及びIL-5を含む、高レベルの炎症性サイトカインを急速に分泌する。エフェクターメモリーT細胞は、血中のCD8区画において優勢であり、ヒトでは肺、肝臓及び腸において比例的に濃縮されている。CD8+エフェクターメモリーT細胞は多量のパーフォリンを有する。用語「閉鎖系」は、外部環境に対して閉鎖されている系を指す。本発明の方法では、細胞培養方法に適切な任意の閉鎖系を用いることができる。閉鎖系としては、例えば、限定されないが、閉鎖型Gコンテナが挙げられる。閉鎖系に腫瘍セグメントが加えられた後、TILの患者への投与直前までこの系は外部環境に対して開放されない。
【0033】
[0047] 用語「末梢血単核球」及び「PBMC」は、リンパ球(T細胞、B細胞、NK細胞)及び単球を含む、円形の核を有する末梢血細胞を指す。好ましくは、末梢血単核球は、照射された同種異系末梢血単核球である。
【0034】
[0048] 「急速拡大培養」という用語は、1週間の期間にわたって少なくとも約3倍(又は4倍、5倍、6倍、7倍、8倍若しくは9倍)、より好ましくは1週間の期間にわたって少なくとも約10倍(又は20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍若しくは90倍)又は最も好ましくは1週間の期間にわたって少なくとも約100倍の抗原特異的TILの数の増加を意味する。いくつかの急速拡大培養プロトコルが本明細書に記載されている。
【0035】
[0049] 一部の実施形態において、本開示の方法は、腫瘍組織又は腫瘍組織からの細胞を標準的な実験用培地(限定なしに、RPMIを含む)で成長させて、照射フィーダー細胞及び抗CD3抗体などの試薬で処理することにより、TIL数の増加及び/又は所望の細胞表面マーカー又は他の構造的、生化学的若しくは機能的特徴を含む細胞に関する集団のエンリッチメントなど、所望の効果を実現する「プレREP」段階を更に含む。プレREP段階は、TIL産生を改善するための代替戦略を取り入れ易くなるように、実験グレードの試薬を(実験グレードの試薬が後のREP段階中に希釈されるという仮定の下で)利用し得る。従って、一部の実施形態において、プレREP段階中、培養培地中には、開示されるTLRアゴニスト及び/又はペプチド又はペプチドミメティクスが含まれ得る。プレREP培養は、一部の実施形態において、IL-2を含み得る。
【0036】
[0050] 本発明は、好ましい態様において、新鮮に採取したTIL又は再刺激TIL(本明細書において「reTIL」と称される場合もある)のための解凍した凍結保存TILと比較したとき意外にもメモリーエフェクターT細胞サブセットを含むメモリーT細胞サブセットの拡大につながり、及び/又は解糖系呼吸の著しい亢進につながる、本明細書において「再刺激急速拡大培養プロトコル」又は「reREP」と称されることもある追加的な再刺激プロトコルでREPを増強する新規な方法に関する。即ち、凍結保存TILに対してreREP手順を用いることにより、患者は高度に代謝的に活性で健康なTILを受け取ることができ、より良好な転帰につながり得る。本明細書で細胞集団の更なる「拡大培養」とも称されるそのような再刺激プロトコルは、本明細書で更に詳細に説明される。
【0037】
[0051] 腫瘍を破砕するプロセスを説明するために本明細書で使用される「断片化」、「断片」及び「断片化された」という用語には、腫瘍組織の破砕、スライス、分割及び細切並びに腫瘍組織の物理的構造を破砕する他の方法などの機械的断片化方法が含まれる。用語「インビボ」は、対象の体内で起こる事象を指す。
【0038】
[0052] 用語「インビトロ」は、対象の体外で起こる事象を指す。インビトロアッセイは、生細胞又は死細胞を利用した細胞ベースのアッセイを包含し、インタクトな細胞を利用しない無細胞アッセイも包含し得る。
【0039】
[0053] 用語「抗CD3抗体」は、抗体又はその変異体、例えばモノクローナル抗体であって、成熟T細胞のT細胞抗原受容体におけるCD3受容体に対して指向されたヒト、ヒト化、キメラ又はマウス抗体を含むものを指す。抗CD3抗体には、ムロモナブとしても知られるOKT-3及びUHCT-1が含まれる。他の抗CD3抗体には、例えば、オテリキシズマブ、テプリズマブ及びビジリズマブが含まれる。
【0040】
[0054] 用語「OKT-3」(本明細書では「OKT3」とも称される)は、成熟T細胞のT細胞抗原受容体中のCD3受容体に対して指向されたヒト、ヒト化、キメラ又はマウス抗体を含む、モノクローナル抗体若しくはバイオシミラー又はその変異体を指し、OKT-3(30ng/mL、MACS GMP CD3 pure、Miltenyi Biotech, Inc., San Diego, CA, USA)及びムロモナブ又はそれらの変異体、保存的アミノ酸置換、グリコフォーム若しくはバイオシミラーなどの市販の形態を含む。ムロモナブの重鎖及び軽鎖のアミノ酸配列を表1に示す(配列番号1及び配列番号2)。OKT-3を産生することができるハイブリドーマは、American Type Culture Collectionに寄託されており、ATCC受託番号CRL 8001が割り当てられている。OKT-3を産生することができるハイブリドーマもEuropean Collection of Authenticated Cell Cultures(ECACC)に寄託されており、カタログ番号86022706が割り当てられている。
【0041】
【0042】
[0055] 用語「IL-2」(本明細書では「IL2」とも称される)は、インターロイキン-2として知られるT細胞成長因子を指し、ヒト及び哺乳動物の形態、保存的アミノ酸置換、グリコフォーム、バイオシミラー及びそれらの変異体を含む全ての形態のIL-2を含む。IL-2は、例えば、Nelson, J. Immunol. 2004, 172, 3983-88及びMalek, Annu. Rev. Immunol. 2008, 26, 453-79に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明における使用に適した組換えヒトIL-2のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号3)。例えば、IL-2という用語は、アルデスロイキン(PROLEUKIN、1つの単回使用バイアルあたり2200万IUで複数の供給元から市販されている)並びにCellGenix, Inc., Portsmouth, NH, USA(CELLGRO GMP)又はProSpec-Tany TechnoGene Ltd., East Brunswick, NJ, USA(カタログ番号CYT-209-b)から市販で供給される組換えIL-2の形態及び他の販売業者からの他の市販の同等物などのIL-2のヒト組換え型を包含する。アルデスロイキン(デス-アラニル-1、セリン-125ヒトIL-2)は、分子量およそ15kDaの非グリコシル化ヒト組換え型IL-2である。本発明における使用に適したアルデスロイキンのアミノ酸配列を表2に示す(配列番号4)。IL-2という用語は、本明細書に記載されているように、Nektar Therapeutics, South San Francisco, CA, USAから入手可能なペグ化IL2プロドラッグNKTR-214を含む、ペグ化形態のIL-2も包含する。本発明での使用に好適なNKTR-214及びペグ化IL-2が米国特許出願公開第2014/0328791 A1号及び国際公開第2012/065086 A1号(これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。本発明での使用に適したコンジュゲートIL-2の代替形態は、米国特許第4,766,106号、同第5,206,344号、同第5,089,261号及び同第4902,502号に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明における使用に適したIL-2の製剤は、米国特許第6,706,289号に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0043】
【0044】
[0056] 用語「IL-4」(本明細書では「IL4」とも称される)は、インターロイキン4として知られるサイトカインを指し、これは、Th2 T細胞により、及び好酸球、好塩基球及び肥満細胞により産生される。IL-4は、ナイーブヘルパーT細胞(Th0細胞)からTh2 T細胞への分化を調節する。Steinke and Borish, Respir. Res. 2001, 2, 66-70。IL-4によって活性化されると、Th2 T細胞は続いてポジティブフィードバックループにおいて、更なるIL-4を産生する。IL-4はまた、B細胞拡大培養及びクラスII MHC発現を刺激し、B細胞からのIgE及びIgG1発現へのクラス切り替えを誘導する。本発明における使用に適した組換えヒトIL-4は、ProSpec-Tany TechnoGene Ltd., East Brunswick, NJ, USA(カタログ番号CYT-211)及びThermoFisher Scientific, Inc., Waltham, MA, USA(ヒトIL-15組換えタンパク質、カタログ番号Gibco CTP0043)を含む複数の供給元から市販されている。本発明における使用に適した組換えヒトIL-4のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号5)。
【0045】
[0057] 用語「IL-7」(本明細書では「IL7」とも称される)は、インターロイキン7として知られるグリコシル化組織由来サイトカインを指し、これは間質及び上皮細胞並びに樹状細胞から入手し得る。Fry and Mackall, Blood 2002, 99, 3892-904。IL-7は、T細胞の発生を刺激することができる。IL-7は、胸腺内のT細胞発生及び末梢内での生存に重要な一連のシグナルにおいて、IL-7受容体アルファ及び一般的なガンマ鎖受容体からなるヘテロ二量体であるIL-7受容体に結合する。本発明における使用に適した組換えヒトIL-4は、ProSpec-Tany TechnoGene Ltd., East Brunswick, NJ, USA(カタログ番号CYT-254)及びThermoFisher Scientific, Inc., Waltham, MA, USA(ヒトIL-15組換えタンパク質、カタログ番号Gibco PHC0071)を含む複数の供給元から市販されている。本発明における使用に適した組換えヒトIL-7のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号6)。
【0046】
[0058] 用語「IL-15」(本明細書では「IL15」とも称される)は、インターロイキン-15として知られるT細胞成長因子を指し、ヒト及び哺乳動物の形態、保存的アミノ酸置換、グリコフォーム、バイオシミラー及びそれらの変異体を含む全ての形態のIL-2を含む。IL-15は、例えば、Fehniger and Caligiuri, Blood 2001, 97, 14-32に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。IL-15は、β及びγシグナル伝達受容体サブユニットをIL-2と共有する。組換えヒトIL-15は、分子量12.8kDaの114個のアミノ酸(及びN末端メチオニン)を含有する単一の非グリコシル化ポリペプチド鎖である。組換えヒトIL-15は、ProSpec-Tany TechnoGene Ltd., East Brunswick, NJ, USA(カタログ番号CYT-230-b)及びThermoFisher Scientific, Inc., Waltham, MA, USA(ヒトIL-15組換えタンパク質、カタログ番号34-8159-82)を含む複数の供給元から市販されている。本発明における使用に適した組換えヒトIL-15のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号7)。
【0047】
[0059] 用語「IL-21」(本明細書では「IL21」とも称される)は、インターロイキン-21として知られる多面発現性サイトカインタンパク質を指し、ヒト及び哺乳動物の形態、保存的アミノ酸置換、グリコフォーム、バイオシミラー及びそれらの変異体を含む全ての形態のIL-21を含む。IL-21は、例えば、Spolski and Leonard, Nat. Rev. Drug. Disc. 2014, 13, 379-95に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。IL-21は、主にナチュラルキラーT細胞及び活性化ヒトCD4+ T細胞によって産生される。組換えヒトIL-21は、分子量15.4kDaの132個のアミノ酸を含有する単一の非グリコシル化ポリペプチド鎖である。組換えヒトIL-21は、ProSpec-Tany TechnoGene Ltd., East Brunswick, NJ, USA(カタログ番号CYT-408-b)及びThermoFisher Scientific, Inc., Waltham, MA, USA(ヒトIL-21組換えタンパク質、カタログ番号14-8219-80)を含む複数の供給元から市販されている。本発明における使用に適した組換えヒトIL-21のアミノ酸配列を表2に示す(配列番号8)。
【0048】
[0060] 「抗腫瘍有効量」、「腫瘍阻害有効量」又は「治療量」が指示されるとき、本発明の組成物の正確な投与量は、体重、腫瘍サイズ、感染又は転移の程度及び患者(対象)の状態の個体差を考慮して医師が決定することができる。一般的に、本明細書に記載される遺伝子修飾された細胞傷害性リンパ球を含む医薬組成物は104~1011細胞/kg体重(例えば、105~106、105~1010、105~1011、106~1010、106~1011,107~1011、107~1010、108~1011、108~1010、109~1011又は109~1010細胞/kg体重)(これらの範囲内にある全ての整数値を含む)の投薬量で投与され得ると言うことができる。遺伝子修飾された細胞傷害性リンパ球組成物は、これらの投薬量で複数回でも投与され得る。遺伝子改変された細胞傷害性リンパ球は、免疫療法で一般に公知の注入技法を用いることにより投与し得る(例えば、Rosenberg et al., New Eng.J.of Med.319: 1676, 1988を参照されたい)。特定の患者に対する最適な投与量及び処置レジメンは、疾患の徴候について患者をモニターし、それに応じて処置を調整することにより、医学の当業者によって容易に決定され得る。
【0049】
[0061] 「血液悪性腫瘍」という用語は、血液、骨髄、リンパ節及びリンパ系の組織を含むがこれらに限定されない、哺乳動物の癌及び造血系及びリンパ系組織の腫瘍を指す。血液悪性腫瘍は、「液性腫瘍」とも称される。血液悪性腫瘍には、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、慢性リンパ性リンパ腫(CLL)、小リンパ性リンパ腫(SLL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMoL)、ホジキンリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫が含まれるが、これらに限定されない。「B細胞血液悪性腫瘍」という用語は、B細胞に影響を及ぼす血液悪性腫瘍を指す。
【0050】
[0062] 「固形腫瘍」という用語は、嚢胞又は液体領域を通常含まない異常な組織塊を指す。固形腫瘍は、良性又は悪性であり得る。「固形腫瘍癌」という用語は、悪性、新生物性又は癌性の固形腫瘍を指す。固形腫瘍癌としては、肺癌、乳癌、前立腺癌、結腸癌、直腸癌及び膀胱癌などの肉腫、癌腫及びリンパ腫が挙げられるが、これらに限定されない。固形腫瘍の組織構造は、柔組織(癌細胞)を含む相互依存的組織コンパートメント及び癌細胞が分散し支持微小環境を提供し得る支持間質細胞を含む。
【0051】
[0063] 「液性腫瘍」という用語は、本来流動性である異常な細胞塊を指す。液性腫瘍癌としては、白血病、骨髄腫及びリンパ腫並びに他の血液悪性腫瘍が挙げられるが、これらに限定されない。液性腫瘍から得られたTILは、本明細書では骨髄浸潤リンパ球(MIL)とも称される。
【0052】
[0064] 本明細書で使用される「微小環境」という用語は、全体としての固形又は血液腫瘍微小環境又は微小環境内の細胞の個々のサブセットを指し得る。本明細書で使用される腫瘍微小環境は、Swartz, et al., Cancer Res., 2012, 72, 2473に記載されているように、「新生物性形質転換を促進し、腫瘍の成長及び浸潤をサポートし、腫瘍を宿主の免疫から保護し、治療抵抗性を培い、優勢な転移を成功させるニッチを提供する、細胞、可溶性因子、シグナル伝達分子、細胞外マトリックス及び機械的手がかり」の複合的な混合物を指す。腫瘍はT細胞によって認識されるべき抗原を発現するが、免疫系による腫瘍の排除は、微小環境による免疫抑制のため、希少である。
【0053】
[0065] ある実施形態において、本発明は、rTIL集団で癌を処置する方法を含み、患者は、本発明によるrTILの注入前に骨髄非破壊的化学療法で前処置される。一部の実施形態において、rTIL集団は、eTiL集団と共に提供され得、患者は、本発明に係るrTIL及びeTilの注入前に骨髄非破壊的化学療法で前処置される。一実施形態において、骨髄非破壊的化学療法は、2日間(rTIL注入の27日前及び26日前)のシクロホスファミド60mg/kg/日及び5日間(rTIL注入の27~23日前)のフルダラビン25mg/m2/日である。一実施形態において、骨髄非破壊的化学療法及び本発明に係るrTIL注入(0日目)後、患者は、生理学的忍容量まで8時間毎に静脈内に720,000IU/kgのIL-2の静脈内注入を受ける。
【0054】
[0066] 実験的知見は、腫瘍特異的Tリンパ球の養子移入前のリンパ球枯渇が、調節性T細胞及び免疫系の競合要素(「サイトカインシンク」)を排除することによって処置効果を高めるのに重要な役割を果たすことを示す。従って、本発明の一部の実施形態は、本発明のrTILを導入する前に患者に対してリンパ球枯渇ステップ(「免疫抑制コンディショニング」とも称される)を利用する。
【0055】
[0067] 本明細書で使用される「共投与」、「共投与すること」、「~と組み合わせて投与される」、「~と組み合わせて投与すること」、「同時(simultaneous)」及び「同時(concurrent)」という用語は、両方の活性医薬成分及び/又はそれらの代謝産物が同時に対象内に存在するための、2つ以上の活性医薬成分(本発明の好ましい実施形態において、例えば、複数のTILと組み合わせた少なくとも1つのカリウムチャネルアゴニスト)の対象への投与を包含する。共投与には、別々の組成物中での同時投与、別々の組成物中での異なる時点における投与又は2つ以上の活性医薬成分が存在する組成物での投与が含まれる。別々の組成物での同時投与及び両方の薬剤が存在する組成物での投与が好ましい。
【0056】
[0068] 用語「有効量」又は「治療有効量」は、疾患処置を含むがこれに限定されない、意図された用途を達成するのに十分な、本明細書に記載の化合物又は化合物の組み合わせの量を指す。治療有効量は、意図される用途(インビトロ若しくはインビボ)又は処置されている対象及び疾患状態(例えば、対象の体重、年齢及び性別)、疾患状態の重症度又は投与方法によって変動し得る。この用語は、標的細胞において特定の応答(例えば、血小板接着及び/又は細胞遊走の減少)を誘発する用量にも適用される。特定の用量は、選択された特定の化合物、従うべき投与レジメン、化合物が他の化合物と組み合わせて投与されるかどうか、投与のタイミング、それが投与される組織及び化合物が運ばれる物理的送達システムによって変動する。
【0057】
[0069] 用語「治療」、「治療している」、「治療する」などは、所望の薬理学的及び/又は生理学的効果を達成することを指す。効果は、疾患又はその症状を完全に又は部分的に防ぐという意味で予防的であり得、及び/又は疾患及び/又は疾患に起因する有害作用を部分的に又は完全に治癒するという意味で治療的であり得る。「処置」は、本明細書で使用されるとき、哺乳類、特にヒトにおける疾患の任意の処置を包含し、(a)疾患の素因があり得るが、依然としてそれを有すると診断されてない対象において疾患の発生を防ぐこと;(b)疾患を阻害すること、即ちその発症又は進行を止めること;及び(c)疾患を軽減すること、即ち疾患の退縮を生じさせること及び/又は1つ以上の疾患症状を軽減することが含まれる。「治療」は、疾患又は病態がない場合でも、薬理学的効果を提供するための薬剤の送達を包含することも意図される。例えば、「治療」は、例えば、ワクチンの場合、疾患状態がない中で免疫応答を誘発するか又は免疫を付与することができる組成物の送達を包含する。
【0058】
[0070] 核酸又はタンパク質の部分に関して使用される場合の「異種」という用語は、その核酸又はタンパク質が、天然に互いに同じ関係で見出されない2つ以上の部分配列を含むことを示す。例えば、核酸は、典型的には組換え的に産生され、新しい機能性核酸を作成するように配置された無関係の遺伝子由来の2つ以上の配列、例えば、1つの供給源からのプロモーター及び別の供給源からのコーディング領域又は異なる供給源からのコーディング領域を有する。同様に、異種タンパク質は、そのタンパク質が、天然に互いに同じ関係で見出されない2つ以上の部分配列を含むことを示す(例えば、融合タンパク質)。
【0059】
[0071] 2つ以上の核酸又はポリペプチドに関連して、「配列同一性」、「パーセント同一性」及び「配列パーセント同一性」という用語(又はその類似語、例えば「99%同一の」)は、配列同一性の一部として保存的アミノ酸置換を考慮せずに、最大限の対応について比較し、整合させた場合に(必要であればギャップを導入する)、同じであるか、同じヌクレオチド又はアミノ酸残基の特定のパーセンテージを有する、2つ以上の配列又は部分配列を指す。同一性パーセントは、配列比較ソフトウェア若しくはアルゴリズムを使用するか、又は目視検査によって測定することができる。アミノ酸又はヌクレオチド配列のアラインメントを得るために使用することができる様々なアルゴリズム及びソフトウェアが当技術分野で公知である。パーセント配列同一性を決定するための適切なプログラムには、例えば、米国政府の国立バイオテクノロジー情報センターのBLASTウェブサイトから入手可能なBLASTプログラム一式が含まれる。2つの配列間の比較は、BLASTN又はBLASTPアルゴリズムのいずれかを使用して実施することができる。BLASTNは核酸配列を比較するために使用される一方、BLASTPはアミノ酸配列を比較するために使用される。ALIGN、ALIGN-2(Genentech, South San Francisco, California)又はDNASTARから入手可能なMegAlignは、配列を整合するために使用することができる、公に入手可能な更なるソフトウェアプログラムである。当業者は、特定のアラインメントソフトウェアによって最大アラインメントのための適切なパラメータを決定することができる。特定の実施形態において、アラインメントソフトウェアのデフォルトパラメータが使用される。
【0060】
[0072] 本明細書で使用される「変異体」という用語は、参照抗体のアミノ酸配列内又はそれに隣接する特定の位置での1つ以上の置換、欠失及び/又は付加により、参照抗体のアミノ酸配列と異なる、アミノ酸配列を含む抗体又は融合タンパク質を包含するが、これに限定されない。変異体は、参照抗体のアミノ酸配列と比較して、そのアミノ酸配列中に1つ以上の保存的置換を含み得る。保存的置換は、例えば、同様に荷電又は非荷電であるアミノ酸の置換を含み得る。変異体は、参照抗体の抗原に特異的に結合する能力を保持している。変異体という用語は、ペグ化抗体又はタンパク質も含む。
【0061】
[0073] 用語「インビボ」は、対象の体内で起こる事象を指す。
【0062】
[0074] 用語「インビトロ」は、対象の体外で起こる事象を指す。インビトロアッセイは、生細胞又は死細胞を利用した細胞ベースのアッセイを包含し、インタクトな細胞を利用しない無細胞アッセイも包含し得る。
【0063】
[0075] 「急速拡大培養」という用語は、1週間の期間にわたって少なくとも約3倍(又は4倍、5倍、6倍、7倍、8倍若しくは9倍)、より好ましくは1週間の期間にわたって少なくとも約10倍(又は20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍若しくは90倍)又は最も好ましくは1週間の期間にわたって少なくとも約100倍の抗原特異的TILの数の増加を意味する。いくつかの急速拡大培養プロトコルを以下に概説する。
【0064】
[0076] TIL製造プロセスの実施形態
【0065】
[0077] 以下の「ステップ」の名称A、B、C等は、例示であり、ステップの任意の組み合わせ又は順序並びに追加的なステップ、ステップの繰り返し及び/又はステップの省略は、本願及び本明細書に開示される方法によって企図される。
【0066】
ステップA:患者の腫瘍サンプルを入手
[0078] 一般に、TILは、最初に患者腫瘍サンプルから得られ(「初代TIL」)、次に本明細書に記載される通りの更なる操作のためより大きい集団に拡大培養され、任意選択で凍結保存され、本明細書に概説される通り再刺激され、及び任意選択でTILの健康の指標として表現型及び代謝パラメータが判定される。
【0067】
[0079] 患者腫瘍サンプルは、当技術分野で公知の方法を用いて、概して外科的切除、針生検又はその他の、腫瘍とTIL細胞との混合物を含むサンプルを得るための手段によって得られ得る。一般に、腫瘍サンプルは、原発腫瘍、浸潤性腫瘍又は転移性腫瘍を含む任意の固形腫瘍からであり得る。腫瘍サンプルは、血液悪性腫瘍から得られた腫瘍など、液性腫瘍でもあり得る。固形腫瘍は、限定されないが、乳癌、膵癌、前立腺癌、結腸直腸癌、肺癌、脳癌、腎癌、胃癌及び皮膚癌(限定されないが、扁平上皮癌、基底細胞癌及び黒色腫を含む)を含む任意の癌型のものであり得る。一部の実施形態において、有用なTILは、特に高レベルのTILを有すると報告されていることに伴い悪性黒色腫腫瘍から得られる。
【0068】
[0080] 入手後、腫瘍サンプルは、一般的に、鋭的な切離を用いて1~約8mm3の小片に断片化され、約2~3mm3が特に有用である。TILは酵素的腫瘍消化物を使用してこれらの断片から培養される。そのような腫瘍消化物は、酵素培地(例えば、Roswell Park Memorial Institute(RPMI)1640緩衝液、2mMグルタメート、10mcg/mLゲンタマイシン、30単位/mLのDNアーゼ及び1.0mg/mLのコラゲナーゼ)中でのインキュベーション、続いて機械的分離(例えば、組織分離剤を使用)によって産生され得る。腫瘍消化物は、腫瘍を酵素培地中に置き、腫瘍を約1分間機械的に分離した後、続いて5%CO2下37℃で30分間インキュベートし、続いてごく小さい組織片のみが存在するまで前述の条件下で機械的分離及びインキュベーションのサイクルを繰り返すことにより作製され得る。このプロセスの終わりに、細胞懸濁液が多数の赤血球又は死細胞を含有する場合、これらの細胞を除去するためにFICOLL分岐親水性多糖を用いた密度勾配分離を行うことができる。米国特許出願公開第2012/0244133A1号に記載されているものなど、当技術分野で公知の代替的方法を使用し得、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。前述の任意の方法は、TILを拡大培養する方法又は癌を処置する方法のために、本明細書に記載の任意の実施形態において使用され得る。
【0069】
[0081] 一部の実施形態において、断片化は、例えば、切離並びに消化を含む物理的断片化を含む。一部の実施形態において、断片化は物理的断片化である。一部の実施形態において、断片化は切離である。一部の実施形態において、断片化は消化による。一部の実施形態において、TILは初めに、患者から得られた酵素的腫瘍消化物及び腫瘍断片から培養することができる。
【0070】
[0082] 一部の実施形態において、腫瘍が固形腫瘍である場合、腫瘍サンプルの入手後、腫瘍は、物理的断片化を受ける。一部の実施形態において、断片化は凍結保存前に行われる。一部の実施形態において、断片化は凍結保存後に行われる。一部の実施形態において、断片化は、腫瘍の入手後、いかなる凍結保存もなしに行われる。一部の実施形態において、腫瘍は断片化され、第1の拡大培養のための各容器に2、3又は4個の断片又は小片が置かれる。一部の実施形態において、腫瘍は断片化され、第1の拡大培養のための各容器に3又は4個の断片又は小片が置かれる。一部の実施形態において、腫瘍は断片化され、第1の拡大培養のための各容器に4個の断片又は小片が置かれる。
【0071】
[0083] 一部の実施形態において、TILは腫瘍断片から得られる。一部の実施形態において、腫瘍断片は鋭的な切離によって得られる。一部の実施形態において、腫瘍断片は約1mm3~10mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約1mm3~8mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約1mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約2mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約3mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約4mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約5mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約6mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約7mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約8mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約9mm3である。一部の実施形態において、腫瘍断片は約10mm3である。
【0072】
1.コア/小生検由来のTIL
[0084] 一部の実施形態において、TILは、最初にコア生検又は類似の手順で得られた患者腫瘍サンプルから得られ(「初代TIL」)、次に本明細書に記載される通りの更なる操作のためより大きい集団に拡大培養され、任意選択で凍結保存され、及び任意選択で表現型及び代謝パラメータについて評価される。
【0073】
[0085] 一部の実施形態において、患者腫瘍サンプルは、当技術分野で公知の方法を用いて、一般的に小生検、コア生検、針生検又はその他の、腫瘍とTIL細胞との混合物を含むサンプルを得るための手段によって得られ得る。一般に、腫瘍サンプルは、原発腫瘍、浸潤性腫瘍又は転移性腫瘍を含む任意の固形腫瘍からのものであり得る。腫瘍サンプルは、血液悪性腫瘍から得られた腫瘍など、液性腫瘍でもあり得る。一部の実施形態において、サンプルは、複数の小さい腫瘍サンプル又は生検からのものであり得る。一部の実施形態において、サンプルは、同じ患者からの単一の腫瘍からの複数の腫瘍サンプルを含み得る。一部の実施形態において、サンプルは、同じ患者からの複数の腫瘍からの1つ、2つ、3つ又は4つの腫瘍サンプルを含み得る。一部の実施形態において、サンプルは、同じ患者からの複数の腫瘍からの複数の腫瘍サンプルを含み得る。固形腫瘍は、限定されないが、乳癌、膵癌、前立腺癌、結腸直腸癌、肺癌、脳癌、腎癌、胃癌及び皮膚癌(限定されないが、扁平上皮癌、基底細胞癌及び黒色腫を含む)を含む任意の癌型のものであり得る。一部の実施形態において、癌は、子宮頸癌、頭頸部癌(例えば、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、膠芽腫(GBM)、胃腸癌、卵巣癌、肉腫、膵癌、膀胱癌、乳癌、トリプルネガティブ乳癌及び非小細胞肺癌(NSCLC)から選択される。一部の実施形態において、有用なTILは、特に高レベルのTILを有すると報告されていることに伴って悪性黒色腫腫瘍から得られる。
【0074】
[0086] 一般に、腫瘍コア又は断片から得られた細胞懸濁液は、「初代細胞集団」又は「新鮮に入手した」若しくは「新鮮に分離した」細胞集団と呼ばれる。特定の実施形態において、新鮮に入手したTILの細胞集団は、抗原提示細胞、IL-2及びOKT-3を含む細胞培養培地に曝露される。
【0075】
[0087] 一部の実施形態において、腫瘍が転移性であり、過去に原発病変が効率的に処置/除去されている場合、転移性病変の1つの除去が必要になり得る。一部の実施形態において、最も侵襲性の低いアプローチは、利用可能な場合、皮膚病変又は首若しくは腋窩領域のリンパ節を除去することである。一部の実施形態において、皮膚病変が除去されるか又はその小生検が除去される。一部の実施形態において、リンパ節又はその小生検が除去される。一部の実施形態において、肺若しくは肝臓の転移性病変又は腹腔内若しくは胸部リンパ節又はその小生検を利用することができる。
【0076】
[0088] 一部の実施形態において、腫瘍は黒色腫である。一部の実施形態において、黒色腫の小生検は、黒子又はその一部を含む。
【0077】
[0089] 一部の実施形態において、小生検は、パンチ生検である。一部の実施形態において、パンチ生検は、皮膚に押し込まれた円形ブレードを用いて取得される。一部の実施形態において、パンチ生検は、疑わしい黒子の周りの皮膚に押し込まれた円形ブレードを用いて取得される。一部の実施形態において、パンチ生検は、疑わしい黒子の周りの皮膚に押し込まれた円形ブレードを用いて取得され、皮膚の円形片が除去される。一部の実施形態において、小生検は、パンチ生検であり、腫瘍の丸い部分が除去される。
【0078】
[0090] 一部の実施形態において、小生検は、切除生検である。一部の実施形態において、小生検は切除生検であり、黒子又は腫瘍全体が除去される。一部の実施形態において、小生検は切除生検であり、正常な外観を有する小さい辺縁と共に、黒子又は腫瘍全体が除去される。
【0079】
[0091] 一部の実施形態において、小生検は、切開生検である。一部の実施形態において、小生検は切開生検であり、黒子又は腫瘍の最も不規則な部分のみが採取される。一部の実施形態において、小生検は切開生検であり、切開生検は、疑わしい黒子が非常に大きい場合など、他の技法を完了できない場合に使用される。
【0080】
[0092] 一部の実施形態において、小生検は、肺生検である。一部の実施形態において、小生検は、気管支鏡により取得される。一般に、気管支鏡では、患者は麻酔下に置かれ、小さい道具が鼻又は口を通り、喉を下って気管支に進み、ここで、いくつかの組織を除去するために小さい道具が使用される。一部の実施形態において、気管支鏡を介して腫瘍又は増殖物に到達できない場合、経胸腔針生検を利用することができる。一般に、経胸腔針生検では、患者も麻酔下にあり、針を皮膚から直接疑わしい箇所に挿入して、組織の小さいサンプルを除去する。一部の実施形態において、経胸腔針生検は、介入的画像診断(例えば、針を誘導するためのX線又はCTスキャンの使用)を必要とする場合がある。一部の実施形態において、小生検は、針生検により取得される。一部の実施形態において、小生検は、超音波内視鏡(例えば、ライトを備えた内視鏡であり、口を通して食道内に配置される)で取得される。一部の実施形態において、小生検は、外科的に取得される。
【0081】
[0093] 一部の実施形態において、小生検は、頭頸部生検である。一部の実施形態において、小生検は、切開生検である。一部の実施形態において、小生検は切開生検であり、組織の小片が異常に見える領域から切り取られる。一部の実施形態において、異常な領域が容易にアクセスされる場合、入院することなくサンプルが採取され得る。一部の実施形態において、腫瘍が口又は喉の内部のより深い位置にある場合、生検は、全身麻酔を伴い、手術室で行われる必要がある場合がある。一部の実施形態において、小生検は、切除生検である。一部の実施形態において、小生検は切除生検であり、領域全体が除去される。一部の実施形態において、小生検は、細針吸引(FNA)である。一部の実施形態において、小生検は、細針吸引(FNA)であり、腫瘍又はしこりから細胞を抽出(吸引)するために、シリンジに取り付けられた非常に細い針が使用される。一部の実施形態において、小生検は、パンチ生検である。一部の実施形態において、小生検はパンチ生検であり、疑わしい領域の一片を除去するために、パンチ鉗子が使用される。
【0082】
[0094] 一部の実施形態において、小生検は、子宮頸部生検である。一部の実施形態において、小生検は、コルポスコピーにより取得される。一般に、コルポスコピー法では、拡大双眼鏡に取り付けられた照明付き拡大鏡(コルポスコープ)の使用が採用され、子宮頸部の表面の小さい部分の生検に使用される。一部の実施形態において、小生検は、円錐切除/錐体生検である。一部の実施形態において、小生検は円錐切除/錐体生検であり、子宮頸部からより大きい組織片を除去するために外来手術が必要になる場合がある。一部の実施形態において、コーン生検は、診断の確認を助けることに加えて、コーン生検が初期処置として役立ち得る。
【0083】
[0095] 一部の実施形態において、腫瘍からのサンプルは、細針吸引(FNA)、コア生検、小生検(例えば、パンチ生検を含む)として取得される。一部の実施形態において、サンプルは最初にG-Rex 10に入れられる。一部の実施形態において、1つ又は2つのコア生検及び/又は小生検サンプルがある場合、サンプルは最初にG-Rex 10に入れられる。一部の実施形態において、3つ、4つ、5つ、6つ、8つ、9つ又は10個のコア生検及び/又は小生検サンプルがある場合、サンプルは最初にG-Rex 100に入れられる。一部の実施形態において、3つ、4つ、5つ、6つ、8つ、9つ又は10個のコア生検及び/又は小生検サンプルがある場合、サンプルは最初にG-Rex 500に入れられる。
【0084】
[0096] FNAは、肺、黒色腫、頭頸部、子宮頸部、卵巣、膵臓、神経膠芽腫、結腸直腸及び肉腫からなる群から選択される腫瘍から取得され得る。一部の実施形態において、FNAは、非小細胞肺癌(NSCLC)を有する患者からの肺腫瘍などの肺腫瘍から取得される。一部の場合、NSCLCを有する患者は、以前に外科的処置を受けたことがある。
【0085】
[0097] 本明細書に記載されるTILは、FNAサンプルから得ることができる。一部の場合、FNAサンプルは、18ゲージ針~25ゲージ針の範囲のハイゲージの針を使用して患者から取得又は分離される。ハイゲージの針は、18ゲージ、19ゲージ、20ゲージ、21ゲージ、22ゲージ、23ゲージ、24ゲージ又は25ゲージとすることができる。一部の実施形態において、患者からのFNAサンプルは、少なくとも400,000個のTIL、例えば、400,000個のTIL、450,000個のTIL、500,000個のTIL、550,000個のTIL、600,000個のTIL、650,000個のTIL、700,000個のTIL、750,000個のTIL、800,000個のTIL、850,000個のTIL、900,000個のTIL、950,000個のTIL又はそれを超える数のTILを含み得る。
【0086】
[0098] 一部の場合、本明細書に記載されるTILは、コア生検サンプルから得られる。一部の場合、コア生検サンプルは、11ゲージ針~16ゲージ針の範囲の外科用又は医療用の針を使用して患者から取得又は分離される。針は、11ゲージ、12ゲージ、13ゲージ、14ゲージ、15ゲージ又は16ゲージとすることができる。一部の実施形態において、患者からのコア生検サンプルは、少なくとも400,000個のTIL、例えば、400,000個のTIL、450,000個のTIL、500,000個のTIL、550,000個のTIL、600,000個のTIL、650,000個のTIL、700,000個のTIL、750,000個のTIL、800,000個のTIL、850,000個のTIL、900,000個のTIL、950,000個のTIL又はそれを超える数のTILを含み得る。
【0087】
[0099] 一部の実施形態において、TILは腫瘍消化物から得られる。一部の実施形態において、腫瘍消化物は、酵素培地中、例えば、限定されないが、RPMI1640、2mM GlutaMAX、10mg/mLゲンタマイシン、30U/mL DNアーゼ及び1.0mg/mLコラゲナーゼ中におけるインキュベーションと、それに続く機械的解離(GentleMACS、Miltenyi Biotec、Auburn, CA)によって作成した。腫瘍を酵素培地に置いた後、腫瘍を約1分間機械的に分離し得る。次に溶液を5%CO2下37℃で30分間インキュベートし、次にそれを再び約1分間機械的に破壊し得る。再び5%CO2下37℃で30分間インキュベートした後、腫瘍を3度目に約1分間機械的に破壊し得る。一部の実施形態において、3度目の機械的破壊後に大型の組織片が存在した場合、5%CO2下37℃での更に30分間のインキュベーションを伴う又は伴わない1回又は2回の更なる機械的分離をサンプルに適用した。一部の実施形態において、最終回のインキュベーションの終了時に細胞懸濁液が多数の赤血球又は死細胞を含有した場合、フィコールを使用した密度勾配分離を実施して、そうした細胞を除去し得る。
【0088】
[00100] 一部の実施形態において、第1の拡大培養ステップ前の回収された細胞懸濁液は、「初代細胞集団」又は「新鮮に回収した」細胞集団と呼ばれる。
【0089】
[00101] 一部の実施形態において、細胞は、以下に更に詳細に記載するステップBに進む前に任意選択でサンプル回収後に凍結され、凍結貯蔵され得る。
【0090】
B.ステップB:第1の拡大培養
[00102] 一部の実施形態において、TILの第1の拡大培養(第1の拡大培養又は第1のTIL拡大培養とも称される)は、下記及び本明細書に記載される初期バルクTIL拡大培養ステップ(例えば、第1の拡大培養ステップ;これは、プレREPと称される拡大培養ステップを含み得る)、続いて、下記及び本明細書に記載される第2の拡大培養ステップ(例えば、急速拡大培養プロトコル(REP)ステップと称されるもの)、続いて、任意選択の凍結保存、続いて、下記及び本明細書に記載される更なる第2の拡大培養(例えば、再刺激REPステップと称されることがあるもの)を使用して実施され得る。このプロセスによって入手したTILは、任意選択で、本明細書に記載される通り表現型特徴及び代謝パラメータが特徴付けられ得る。一部の実施形態において、TILは、第1の拡大培養後に凍結(即ち凍結保存)され、選択のために表現型決定されるまで保存され、次いで解凍された後、1回以上の第2の拡大培養ステップに進む。
【0091】
[00103] 腫瘍サンプルから入手した後に細胞が凍結される一部の実施形態において、細胞は、第1の拡大培養前に解凍される。
【0092】
[00104] 実施形態において、TIL培養が24ウェルプレートで、例えばCostar24ウェル細胞培養クラスター、平底(Corning Incorporated、Corning, NYを使用して開始される場合、各ウェルには、IL-2(6000IU/mL;Chiron Corp.、Emeryville, CA)を含む2mLの完全培地(CM)中、1×106個の腫瘍消化物細胞又は1個の腫瘍断片を播種することができる。一部の実施形態において、腫瘍断片は約1mm3~10mm3である。
【0093】
[00105] 腫瘍断片の調製後、得られた細胞(即ち断片)は、腫瘍及び他の細胞よりもTILの成長に有利な条件下で血清含有IL-2、OKT-3及び4-1BBアゴニストにおいて培養される。一部の実施形態において、腫瘍消化物は、2mLウェルにおいて、不活性化ヒトAB血清を6000IU/mLのIL-2と共に含む培地中で(又はある場合には本明細書に概説される通りaAPC細胞集団の存在下で)インキュベートされる。この初代細胞集団は、数日、概して21~35日の期間にわたって培養され、それにより第2のTIL集団が得られる。一部の実施形態において、第1の拡大培養中の成長培地は、IL-2又はその変異体を含む。一部の実施形態において、IL-2は、組換えヒトIL-2(rhIL-2)である。一部の実施形態において、IL-2ストック溶液は、1mgバイアルについて20~30×106IU/mgの比活性を有する。一部の実施形態においてIL-2ストック溶液は1mgバイアルについて20×106IU/mgの比活性を有する。一部の実施形態においてIL-2ストック溶液は1mgバイアルについて25×106IU/mgの比活性を有する。一部の実施形態においてIL-2ストック溶液は1mgバイアルについて30×106IU/mgの比活性を有する。一部の実施形態において、IL-2ストック溶液は4~8×106IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。一部の実施形態において、IL-2ストック溶液は5~7×106IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。一部の実施形態において、IL-2ストック溶液は6×106IU/mgのIL-2の最終濃度を有する。一部の実施形態において、IL-2ストック溶液は実施例4に記載される通り調製される。一部の実施形態において、第1の拡大培養培地は約10,000IU/mLのIL-2、約9,000IU/mLのIL-2、約8,000IU/mLのIL-2、約7,000IU/mLのIL-2、約6000IU/mLのIL-2又は約5,000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、第1の拡大培養培地は約9,000IU/mLのIL-2~約5,000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、第1の拡大培養培地は約8,000IU/mLのIL-2~約6,000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、第1の拡大培養培地は約7,000IU/mLのIL-2~約6,000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、第1の拡大培養培地は約6,000IU/mLのIL-2を含む。一実施形態において、細胞培養培地はIL-2を更に含む。一部の実施形態において、細胞培養培地は、約3000IU/mLのIL-2を含む。一実施形態において、細胞培養培地は、約1000IU/mL、約1500IU/mL、約2000IU/mL、約2500IU/mL、約3000IU/mL、約3500IU/mL、約4000IU/mL、約4500IU/mL、約5000IU/mL、約5500IU/mL、約6000IU/mL、約6500IU/mL、約7000IU/mL、約7500IU/mL又は約8000IU/mLのIL-2を含む。一実施形態において、細胞培養培地は、1000~2000IU/mL、2000~3000IU/mL、3000~4000IU/mL、4000~5000IU/mL、5000~6000IU/mL、6000~7000IU/mL、7000~8000IU/mL又は8000IU/mL間のIL-2を含む。
【0094】
[00106] 一部の実施形態において、第1の拡大培養の培養培地は、マウスモノクローナル抗CD3抗体(Ortho-McNeil, Raritan, NJ又はMiltenyi Biotech, Auburn, CAから市販)又はUHCT-1(BioLegend, San Diego, CA, USAから市販)である、OKT-3などの抗CD3抗体を含む。一部の実施形態において、抗CD3抗体、例えば、OKT-3は、約20ng/ml~約80ng/mlの量で存在する。一部の実施形態において、抗CD3抗体は、約20ng/ml、25ng/ml、30ng/ml、35ng/ml、40ng/ml、45ng/ml、50ng/ml、55ng/ml、60ng/ml、65ng/ml、70ng/ml、75ng/ml、80ng/ml、85ng/ml又は90ng/mlの量で存在する。一部の実施形態において、抗CD3抗体は、約30ng/mlの量で存在する。一部の実施形態において、抗CD3抗体は、約45ng/mlの量で存在する。一部の実施形態において、抗CD3抗体は、約60ng/mlの量で存在する。
【0095】
[00107] 一部の実施形態において、第1の拡大培養細胞培養培地は、1つ以上の腫瘍壊死因子スーパーファミリー(TNFRSF)アゴニストを含む。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは4-1BBアゴニストを含む。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは4-1BBアゴニストであり、4-1BBアゴニストは、ウレルマブ、ウトミルマブ、EU-101、融合タンパク質及びその断片、誘導体、変異体、バイオシミラー並びに組み合わせからなる群から選択される。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、細胞培養培地中、0.1μg/mL~100μg/mLの濃度を達成するのに十分な量で添加される。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、細胞培養培地中、5μg/mL~40μg/mLの濃度を達成するのに十分な濃度で添加される。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、約5μg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、約10μg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、約15μg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、約20μg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、約25μg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、約30μg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、約35μg/mLの濃度で存在する。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、約40μg/mLの濃度で存在する。
【0096】
[00108] 一部の実施形態において、第1の拡大培養は、抗原提示細胞又はAPCとも呼ばれる、フィーダー細胞の存在下で起こり得る。
【0097】
[00109] 一実施形態において、本明細書に記載の第1の拡大培養手順は、TIL拡大培養の開始時にフィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)を要する。多くの実施形態において、フィーダー細胞は、同種異系健常供血者からの標準的な全血ユニットから得られる末梢血単核球(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準方法を用いて得られる。一部の実施形態において、2.5×108個のフィーダー細胞が第1の拡大培養中に用いられる。一部の実施形態において、1容器あたり2.5×108個のフィーダー細胞が第1の拡大培養中に用いられる。一部の実施形態において、1つのGREX-10あたり2.5×108個のフィーダー細胞が第1の拡大培養中に用いられる。一部の実施形態において、1つのGREX-100あたり2.5×108個のフィーダー細胞が第1の拡大培養中に用いられる。
【0098】
[00110] 一般に、同種異系PBMCは、照射又は熱処理のいずれかにより不活性化され、同種異系PBMCの複製能力を評価するための例示的なプロトコルを提供する実施例に記載されるように、REP手順で使用される。
【0099】
[00111] 一部の実施形態において、14日目の生細胞の総数が、第1の拡大培養の0日目に培養物に入れられた初期生細胞数より少ない場合、PBMCは複製不能と見なされ、本明細書に記載のTIL拡大培養手順での使用が認められる。
【0100】
[00112] 一部の実施形態において、抗原提示フィーダー細胞はPBMCである。一部の実施形態において、抗原提示フィーダー細胞は人工抗原提示フィーダー細胞である。一実施形態において、第1の拡大培養におけるTILと抗原提示フィーダー細胞との比は、約1対25、約1対50、約1対100、約1対125、約1対150、約1対175、約1対200、約1対225、約1対250、約1対275、約1対300、約1対325、約1対350、約1対375、約1対400又は約1対500である。一実施形態において、第1の拡大培養におけるTILと抗原提示フィーダー細胞との比は1対50~1対300である。一実施形態において、第1の拡大培養におけるTILと抗原提示フィーダー細胞との比は1対100~1対200である。
【0101】
[00113] 一実施形態において、本明細書に記載の第1の拡大培養手順は、約2.5×108個のフィーダー細胞と約100×106個のTILの比を必要とする。別の実施形態において、本明細書に記載の第1の拡大培養手順は、約2.5×108個のフィーダー細胞と約50×106個のTILの比を必要とする。更に別の実施形態において、本明細書に記載の第1の拡大培養は、約2.5×108個のフィーダー細胞と約25×106個のTILを必要とする。更に別の実施形態において、本明細書に記載の第1の拡大培養は、約2.5×108個のフィーダー細胞を必要とする。更に別の実施形態において、第1の拡大培養は、第2の拡大培養で使用されるフィーダー細胞の数の4分の1、3分の1、12分の5又は半分を必要とする。
【0102】
[00114] 一実施形態において、本明細書に記載の第1の拡大培養手順は、第1の拡大培養中に、TILに対して過剰量のフィーダー細胞を必要とする。多くの実施形態において、フィーダー細胞は、同種異系健常供血者からの標準的な全血ユニットから得られる末梢血単核球(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準方法を用いて得られる。一実施形態において、PBMCの代わりに人工抗原提示(aAPC)細胞が使用される。
【0103】
[00115] 一般に、同種異系PBMCは、照射又は熱処理のいずれかによって不活性化され、図及び実施例に記載された例示的な手順を含む、本明細書に記載されたTIL拡大培養手順で使用される。
【0104】
[00116] ある実施形態において、人工抗原提示細胞は、PBMCの代替として又はそれと組み合わせて、第1の拡大培養で使用される。
【0105】
[00117] 一部の実施形態において、7又は14日目の生細胞の総数が、第1の拡大培養の0日目(即ち第1の拡大培養の開始日)に培養物に入れられた初期生細胞数より少ない場合、PBMCは、複製不能と見なされ、本明細書に記載のTIL拡大培養手順での使用が認められる。
【0106】
[00118] 一部の実施形態において、OKT3、4-1BBアゴニスト及びIL-2の存在下で培養された生細胞の総数が、7日目及び14日目に、第1の拡大培養の0日目(即ち第1の拡大培養の開始日)に培養に移行した初期生細胞数から増加していない場合、PBMCは、複製不能と見なされ、本明細書に記載のTIL拡大培養手順での使用が認められ得る。一部の実施形態において、PBMCは、30ng/mlのOKT3抗体、10ug/mlの抗4-1BB抗体及び3000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、60ng/mlのOKT3抗体、10ug/mlの抗4-1BB抗体及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、60ng/mlのOKT3抗体、10ug/mlの抗4-1BB抗体及び3000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30ng/mlのOKT3抗体、10ug/mlの抗4-1BB抗体及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。
【0107】
[00119] 一部の実施形態において、OKT3、4-1BBアゴニスト及びIL-2の存在下で培養された生細胞の総数が、7日目及び14日目に、第1の拡大培養の0日目(即ち第1の拡大培養の開始日)に培養に移行した初期生細胞数から増加していない場合、PBMCは、複製不能と見なされ、本明細書に記載のTIL拡大培養手順での使用が認められ得る。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mLの4-1BBアゴニスト及び1000~6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mLの4-1BBアゴニスト及び2000~5000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mLの4-1BBアゴニスト及び2000~4000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mLの4-1BBアゴニスト及び2500~3500IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mLの4-1BBアゴニスト及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。
【0108】
[00120] 一部の実施形態において、第1の拡大培養培地は、培養培地の略称である「CM」と称される。一部の実施形態において、これはCM1(培養培地1)と称される。一部の実施形態において、CMは、10%ヒトAB血清、25mMヘペス及び10mg/mLゲンタマイシンを添加したGlutaMAX含有RPMI 1640からなる。培養が40mL容量及び10cm2ガス透過性シリコン底のガス透過性フラスコ(例えば、G-Rex10;Wilson Wolf Manufacturing、New Brighton, MN)内で開始される実施形態において、各フラスコに、10~40mLのIL-2含有CM中の10~40×106個の腫瘍消化物生細胞又は5~30個の腫瘍断片をロードする。G-Rex10及び24ウェルプレートのいずれも、加湿インキュベーターにおいて5%CO2下37℃でインキュベートし、培養開始から5日後に培地の半分を取り出して、新鮮なCM及びIL-2を補充し、5日目以降は2~3日毎に培地の半分を交換する。一部の実施形態において、第1の拡大培養は初期細胞培養培地又は第1の細胞培養培地中で行われる。一部の実施形態において、初期細胞培養培地又は第1の細胞培養培地はIL-2、OKT-3及び4-1BBアゴニストを含む。
【0109】
[00121] 一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は11日、12日、13日、14日、15日、16日、17日、18日、19日、20日又は21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は11日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は12日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は13日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は14日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は15日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は16日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は17日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は18日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は19日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は20日間~21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は21日間続行され得る。一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養は最大22日間、23日間、24日間、25日間、26日間、27日間、28日間、29日間、30日間、31日間、32日間、33日間、34日間又は35日間続行され得る。
【0110】
[00122] 一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2を補充した追加の培養培地を再供給する。他の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2を補充した等量の新鮮な培養培地と交換する。
【0111】
[00123] 一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した追加の培養培地を再供給する。他の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2を補充した等量の新鮮な培養培地と交換する。他の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した等量の新鮮な培養培地と交換する。
【0112】
[00124] 一部の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給する。他の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2を補充した等量の新鮮な培養培地と交換する。他の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した等量の新鮮な培養培地と交換する。他の実施形態において、第1のTIL拡大培養の開始の4又は5日後、培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した等量の新鮮な培養培地と交換する。
【0113】
C.ステップC:第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行
[00125] 一部の実施形態において、第1の拡大培養から得られたTILは、選択のための表現型決定まで保存される。一部の実施形態において、第1の拡大培養から得られたTILは、第1の拡大培養後、第2の拡大培養前に凍結保存される。一部の実施形態において、TILは、第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行の一部として凍結保存される。例えば、一部の実施形態において、TILは、ステップB後、ステップD前に凍結保存される。一部の実施形態において、TILは、第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行の一部として凍結保存及び解凍される。例えば、一部の実施形態において、TILは、ステップB後に凍結保存され、次いでステップDに進む前に解凍される。一部の実施形態において、第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行は、腫瘍断片化が行われたときから約22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日又は30日の時点で行われる。一部の実施形態において、第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行は、断片化が行われたときから約22日~30日の時点で行われる。一部の実施形態において、第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行は、断片化が行われたときから約24日~30日の時点で行われる。一部の実施形態において、第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行は、断片化が行われたときから約26日~30日の時点で行われる。一部の実施形態において、第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行は、断片化が行われたときから約28日~30日の時点で行われる。一部の実施形態において、第1の拡大培養から第2の拡大培養への移行は、断片化が行われたときから約30日の時点で行われる。
【0114】
D.ステップD:第2の拡大培養
[00126] 一部の実施形態において、TIL細胞集団は、ステップA及びステップB並びにステップCと称される移行後、回収及び第1の拡大培養後、数が更に増加する。この更なる増加は、本明細書では第2の拡大培養と称され、これは、当技術分野で一般に急速拡大培養法と称される拡大培養プロセス(急速拡大培養プロトコル又はREP)を含み得る。第2の拡大培養は、一般に、フィーダー細胞、サイトカイン源、抗CD3抗体及びTNFRSFアゴニストを含むいくつかの成分の1つ以上を含む、ガス透過性容器又は他の閉鎖系内の培養培地を使用して達成することができる。一部の実施形態において、第2の拡大培養の開始後1日、2日、3日又は4日で、TILは、より大きい容量の容器に移される。
【0115】
[00127] 一部の実施形態において、TILの第2の拡大培養(これはREPと称されることもある拡大培養を含み得る)は、当業者に公知の任意のTILフラスコ又は容器を使用して実施することができる。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間又は14日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約1日間~約9日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約2日間~約9日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約3日間~約9日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約4日間~約9日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約5日間~約9日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約6日間~約9日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約7日間~約9日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約1日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約2日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約3日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約4日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約5日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約6日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約7日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約8日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約9日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約10日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約11日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約12日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約13日間続行し得る。一部の実施形態において、第2のTIL拡大培養は、第2の拡大培養の開始後、約14日間続行し得る。
【0116】
[00128] 本発明の一実施形態において、第2の拡大培養ステップは、第1の拡大培養ステップについて上記した濃度のIL-2、OKT-3及び41-BBアゴニストの1つ以上の存在下で実施することができる。一実施形態において、第2の拡大培養ステップの開始時の細胞培養培地は、約30ng/mlのOKT-3、6000IU/mlのIL-2及び10μg/mlの4-1BBアゴニストを含む。
【0117】
[00129] ある実施形態において、第2の拡大培養は、本開示の方法(例えば、REPと称される拡大培養を含む)を使用して、ガス透過性容器内で実施することができる。一部の実施形態において、TILは、フィーダー細胞(本明細書では「抗原提示細胞」とも称される)の存在下において第2の拡大培養で拡大培養される。一部の実施形態において、TILは、フィーダー細胞の存在下において第2の拡大培養で拡大培養され、フィーダー細胞は、第1の拡大培養で存在するフィーダー細胞の濃度の2倍、2.4倍、2.5倍、3倍、3.5倍又は4倍である最終濃度まで添加される。例えば、TILは、インターロイキン-2(IL-2)又はインターロイキン-15(IL-15)の存在下で非特異的T細胞受容体刺激を用いて拡大培養することができる。非特異的T細胞受容体刺激としては、例えば、約30ng/mlのOKT3などの抗CD3抗体、マウスモノクローナル抗CD3抗体(Ortho-McNeil、Raritan, NJ又はMiltenyi Biotech、Auburn, CAから市販されている)又はUHCT-1(BioLegend、San Diego, CA, USAから市販されている)を挙げることができる。TILは、任意選択で300IU/mL IL-2又はIL-15など、T細胞成長因子の存在下において、ヒト白血球抗原A2(HLA-A2)結合ペプチド、例えば0.3μΜ MART-1:26-35(27L)又はgpl 00:209-217(210M)など、任意選択でベクターから発現させることができる、1つ又は複数のエピトープなど、その抗原性部分を含む癌の1つ以上の抗原を第2の拡大培養中に含めることにより、インビトロでのTILの更なる刺激を誘発するように拡大培養することができる。他の好適な抗原としては、例えば、NY-ESO-1、TRP-1、TRP-2、チロシナーゼ癌抗原、MAGE-A3、SSX-2及びVEGFR2又はその抗原性部分を挙げることができる。TILは、HLA-A2発現抗原提示細胞にパルスした癌の同じ1つ又は複数の抗原による再刺激によっても急速に拡大培養し得る。代わりに、TILは、例えば、照射自己リンパ球又は照射HLA-A2+同種異系リンパ球及びIL-2によって更に再刺激することができる。一部の実施形態において、再刺激は、第2の拡大培養の一部として生じる。一部の実施形態において、照射された自己リンパ球の存在下において又は照射されたHLA-A2+同種リンパ球及びIL-2と共に第2の拡大培養が発生する。
【0118】
[00130] 一実施形態において、細胞培養培地はIL-2を更に含む。一部の実施形態において、細胞培養培地は約3000IU/mLのIL-2を含む。一実施形態において、細胞培養培地は、約1000IU/mL、約1500IU/mL、約2000IU/mL、約2500IU/mL、約3000IU/mL、約3500IU/mL、約4000IU/mL、約4500IU/mL、約5000IU/mL、約5500IU/mL、約6000IU/mL、約6500IU/mL、約7000IU/mL、約7500IU/mL又は約8000IU/mLのIL-2を含む。一実施形態において、細胞培養培地は、1000~2000IU/mL、2000~3000IU/mL、3000~4000IU/mL、4000~5000IU/mL、5000~6000IU/mL、6000~7000IU/mL、7000~8000IU/mL又は8000IU/mL間のIL-2を含む。
【0119】
[00131] 一実施形態において、細胞培養培地は、OKT-3抗体を含む。一部の実施形態において、細胞培養培地は約30ng/mLのOKT-3抗体を含む。一実施形態において、細胞培養培地は、約0.1ng/mL、約0.5ng/mL、約1ng/mL、約2.5ng/mL、約5ng/mL、約7.5ng/mL、約10ng/mL、約15ng/mL、約20ng/mL、約25ng/mL、約30ng/mL、約35ng/mL、約40ng/mL、約50ng/mL、約60ng/mL、約70ng/mL、約80ng/mL、約90ng/mL、約100ng/mL、約200ng/mL、約500ng/mL及び約1μg/mLのOKT-3抗体を含む。一実施形態において、細胞培養培地は、0.1ng/mL~1ng/mL、1ng/mL~5ng/mL、5ng/mL~10ng/mL、10ng/mL~20ng/mL、20ng/mL~30ng/mL、30ng/mL~40ng/mL、40ng/mL~50ng/mL及び50ng/mL~100ng/mLのOKT-3抗体を含む。一実施形態において、細胞培養培地は、30ng/ml~60ng/mLのOKT-3抗体を含む。一実施形態において、細胞培養培地は約60ng/mLのOKT-3を含む。一部の実施形態において、OKT-3抗体はムロモナブである。
【0120】
[00132] 一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、IL-2を含む。一部の実施形態において、培地は6000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、抗原提示フィーダー細胞を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、1容器あたり7.5×108個の抗原提示フィーダー細胞を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、OKT-3を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は、1容器あたり500mLの培養培地及び30μgのOKT-3を含む。一部の実施形態において、容器はGREX100 MCSフラスコである。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、6000IU/mLのIL-2、60ng/mLのOKT-3及び7.5×108の抗原提示フィーダー細胞を含む。一部の実施形態において、培地は、1容器あたり、500mLの培養培地及び6000IU/mLのIL-2、30μgのOKT-3及び7.5×108個の抗原提示フィーダー細胞を含む。
【0121】
[00133] 一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、IL-2を含む。一部の実施形態において、培地は6000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、抗原提示フィーダー細胞を含む。一部の実施形態において、培地は、1容器あたり5×108~7.5×108個の抗原提示フィーダー細胞を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、OKT-3を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、1容器あたり500mLの培養培地及び30μgのOKT-3を含む。一部の実施形態において、容器はGREX100 MCSフラスコである。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、6000IU/mLのIL-2、60ng/mLのOKT-3及び5×108~7.5×108個の抗原提示フィーダー細胞を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養における培地は、1容器あたり、500mLの培養培地及び6000IU/mLのIL-2、30μgのOKT-3及び5×108~7.5×108個の抗原提示フィーダー細胞を含む。
【0122】
[00134] 一部の実施形態において、細胞培養培地は、細胞培養培地中に1つ以上のTNFRSFアゴニストを含む。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは4-1BBアゴニストを含む。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは4-1BBアゴニストであり、4-1BBアゴニストは、ウレルマブ、ウトミルマブ、EU-101、融合タンパク質並びにそれらの断片、誘導体、変異体、バイオシミラー及び組み合わせからなる群から選択される。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、細胞培養培地中、0.1μg/mL~100μg/mLの濃度を達成するのに十分な濃度で添加される。一部の実施形態において、TNFRSFアゴニストは、細胞培養培地中、20μg/mL~40μg/mLの濃度を達成するのに十分な濃度で添加される。
【0123】
[00135] 一部の実施形態において、1つ以上のTNFRSFに加えて、細胞培養培地は、初期濃度約3000IU/mLのIL-2及び初期濃度約30ng/mLのOKT-3抗体を更に含み、1つ以上のTNFRSFアゴニストは、4-1BBアゴニストを含む。
【0124】
[00136] 一部の実施形態において、IL-2、IL-7、IL-15及び/又はIL-21の組み合わせが第2の拡大培養中の組み合わせとして用いられる。一部の実施形態において、IL-2、IL-7、IL-15及び/又はIL-21並びにそれらの任意選択の組み合わせは、例えば、本明細書に記載るようなステップDプロセス中を含む、第2の拡大培養中に含められ得る。一部の実施形態において、IL-2、IL-15及びIL-21の組み合わせが第2の拡大培養中の組み合わせとして用いられる。一部の実施形態において、IL-2、IL-15及びIL-21並びにそれらの任意の組み合わせは、本明細書に記載のように、ステップDプロセス中に含められ得る。
【0125】
[00137] 一部の実施形態において、第2の拡大培養は、IL-2、OKT-3、4-1BBアゴニスト又は他のTNFRSFアゴニスト及び任意選択で抗原提示フィーダー細胞を含む添加細胞培養培地で実施され得る。
【0126】
[00138] 一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約500IU/mLのIL-15、約400IU/mLのIL-15、約300IU/mLのIL-15、約200IU/mLのIL-15、約180IU/mLのIL-15、約160IU/mLのIL-15、約140IU/mLのIL-15、約120IU/mLのIL-15又は約100IU/mLのIL-15を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約500IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約400IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約300IU/mLのIL-15~約100IU/mLのIL-15を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約200IU/mLのIL-15を含む。一部の実施形態において、細胞培養培地は約180IU/mLのIL-15を含む。一実施形態において、細胞培養培地はIL-15を更に含む。好ましい一実施形態において、細胞培養培地は約180IU/mLのIL-15を含む。
【0127】
[00139] 一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約20IU/mLのIL-21、約15IU/mLのIL-21、約12IU/mLのIL-21、約10IU/mLのIL-21、約5IU/mLのIL-21、約4IU/mLのIL-21、約3IU/mLのIL-21、約2IU/mLのIL-21、約1IU/mLのIL-21又は約0.5IU/mLのIL-21を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約20IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約15IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約12IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約10IU/mLのIL-21~約0.5IU/mLのIL-21を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約5IU/mLのIL-21~約1IU/mLのIL-21を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地は約2IU/mLのIL-21を含む。一部の実施形態において、細胞培養培地は約1IU/mLのIL-21を含む。一部の実施形態において、細胞培養培地は約0.5IU/mLのIL-21を含む。一実施形態において、細胞培養培地はIL-21を更に含む。好ましい一実施形態において、細胞培養培地は約1IU/mLのIL-21を含む。
【0128】
[00140] 一部の実施形態において、抗原提示フィーダー細胞(APC)はPBMCである。一実施形態において、拡大培養及び/又は第2の拡大培養におけるTILとPBMC及び/又は抗原提示細胞との比は、約1:10、約1:15、約1:20、約1:25、約1:30、約1:35、約1:40、約1:45、約1:50、約1:75、約1:100、約1:125、約1:150、約1:175、約1:200、約1:225、約1:250、約1:275、約1:300、約1:325、約1:350、約1:375、約1:400又は約1:500である。一実施形態において、拡大培養及び/又は第2の拡大培養におけるTILとPBMCとの比は、1:50~1:300である。一実施形態において、拡大培養及び/又は第2の拡大培養におけるTILとPBMCとの比は、1:100~1:200である。
【0129】
[00141] 一実施形態において、第2の拡大培養は、第2のTIL集団を150ml培地中の100倍又は200倍過剰の不活性化フィーダー細胞(ここで、フィーダー細胞の濃度は、第1の拡大培養におけるフィーダー細胞濃度の少なくとも1.1倍(1.1×)、1.2×、1.3×、1.4×、1.5×、1.6×、1.7×、1.8×、1.8×、2×、2.1×、2.2×、2.3×、2.4×、2.5×、2.6×、2.7×、2.8×、2.9×、3.0×、3.1×、3.2×、3.3×、3.4×、3.5×、3.6×、3.7×、3.8×、3.9×又は4.0×)、30mg/mLのOKT3抗CD3抗体、10μg/mLの抗4-1BB抗体アゴニスト及び6000IU/mLのIL-2と混合してフラスコ内で実施される。細胞を別の成長チャンバに移すまで培地補充が行われる(一般的に、使用済み培地の2/3の吸引及び等しい体積の新鮮培地での置換による、2/3の培地補充)。別の成長チャンバには、以下に更に十分に考察する通りのG-REXフラスコ及びガス透過性容器が含まれる。
【0130】
[00142] 一部の実施形態において、第2の拡大培養(REPプロセスと称されるプロセスを含み得る)は、実施例及び図で考察されるように、7~9日間である。一部の実施形態において、第2の拡大培養は7日間である。一部の実施形態において、第2の拡大培養は8日間である。一部の実施形態において、第2の拡大培養は9日間である。
【0131】
[00143] 一実施形態において、第2の拡大培養(これはREPと称される拡大培養;並びにステップDに参照されるものを含み得る)は、100cmガス透過性シリコン底の500mL容量ガス透過性フラスコ(G-Rex 100、Wilson Wolf Manufacturing Corporation、New Brighton, MN, USAから市販されている)において実施され得、5%ヒトAB血清、3000IU/mLのIL-2及び30ng/mLの抗CD3(OKT3)を添加した400mLの50/50培地中で5×106又は10×106個のTILをPBMCと培養し得る。G-Rex 100フラスコは5%CO2下37℃でインキュベートし得る。5日目、250mLの上清を取り出して遠心ボトルに入れ、1500rpm(491×g)で10分間遠心し得る。5%ヒトAB血清、6000IU/mLのIL-2を含む150mLの新鮮培地にTILペレットを再懸濁し、元のGREX-100フラスコに戻し加え得る。GREX-100フラスコでTILを連続的に拡大培養する場合、10又は11日目に、TILは、GREX-500などのより大きいフラスコに移動され得る。細胞は、培養14日目に回収し得る。細胞は、培養15日目に回収し得る。細胞は、培養16日目に回収し得る。一部の実施形態において、細胞が別の成長チャンバに移されるまで培地交換が行われる。一部の実施形態において、培地の2/3は、使用済み培地の吸引及び等しい体積の新鮮培地での置換によって置き換えられる。一部の実施形態において、別の成長チャンバには、以下に更に十分に考察する通りのGREXフラスコ及びガス透過性容器が含まれる。
【0132】
[00144] 一実施形態において、第2の拡大培養(REPと称される拡大培養を含む)が実施され、これは、優れた腫瘍応答性に関してTILを選択するステップを更に含む。
【0133】
[00145] 一部の実施形態において、第2の拡大培養培地(例えば、CM2又は第2の細胞培養培地と称されることもある)は、以下で更に詳細に考察する通り、IL-2、OKT-3、4-1BBアゴニストの1つ以上及び抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地(例えば、CM2又は第2の細胞培養培地と称されることもある)は、以下で更に詳細に考察する通り、6000IU/mLのIL-2、30ug/フラスコのOKT-3、10μg/mLの4-1BBアゴニスト及び7.5×108個の抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地(例えば、CM2又は第2の細胞培養培地と称されることもある)は、以下で更に詳細に考察する通り、IL-2、OKT-3、4-1BBアゴニスト及び抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養培地(例えば、CM2又は第2の細胞培養培地と称されることもある)は、以下で更に詳細に考察する通り、6000IU/mLのIL-2、30ug/フラスコのOKT-3、10μg/mLの4-1BBアゴニスト及び5×108個の抗原提示フィーダー細胞(APC)を含む。
【0134】
[00146] 一部の実施形態において、第2の拡大培養、例えば、ステップDは、閉鎖系バイオリアクターで実施される。一部の実施形態において、本明細書に記載される通り、TIL拡大培養のために閉鎖系が用いられる。一部の実施形態において、バイオリアクターが用いられる。一部の実施形態において、バイオリアクターが容器として用いられる。一部の実施形態において、用いられるバイオリアクターは、例えば、G-REX-100又はG-REX-500である。一部の実施形態において、用いられるバイオリアクターは、G-REX-100である。一部の実施形態において、用いられるバイオリアクターは、G-REX-500である。
【0135】
[00147] 一実施形態において、第2の拡大培養(REPと称される拡大培養を含む)が実施され、これは、優れた腫瘍応答性に関してTILを選択するステップを更に含む。当技術分野で公知の任意の選択方法を用いることができる。例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2016/0010058A1号に記載されている方法は、優れた腫瘍反応性に関するTILの選択に使用され得る。
【0136】
E.ステップE:TILの回収
[00148] 第2の拡大培養ステップ後、細胞は、回収することができる。一部の実施形態において、TILは、1、2、3、4回又はそれ以上の拡大培養ステップ後に回収される。一部の実施形態において、TILは、2回の拡大培養ステップ後に回収される。一部の実施形態において、TILは、2つの拡大培養ステップ、1つの第1の拡大培養及び1つの第2の拡大培養後に回収される。一部の実施形態において、TILは、1つの拡大培養ステップ、第1の拡大培養ステップ後に回収される。
【0137】
[00149] TILは、例えば、遠心によることを含めて、任意の適切な及び無菌の方法で回収することができる。TIL回収方法は、当技術分野で周知であり、本プロセスと共に任意のかかる公知の方法を用いることができる。一部の実施形態において、TILは、自動化系を使用して回収される。
【0138】
[00150] セルハーベスター及び/又は細胞処理系は、例えば、Fresenius Kabi、Tomtec Life Science、Perkin Elmer及びInotech Biosystems International, Inc.を含む様々な供給源から市販されている。任意選択の細胞ベースのハーベスターを本方法で使用することができる。一部の実施形態において、セルハーベスター及び/又は細胞処理系は、膜ベースの細胞ハーベスターである。一部の実施形態において、細胞回収は、LOVO系(Fresenius Kabi製)などの細胞処理系を介して行われる。用語「LOVO細胞処理系」は、滅菌及び/又は閉鎖系環境で、回転膜又は回転フィルターなどの膜又はフィルターを通して細胞を含む溶液を送り出すことができ、ペレット化せず上清又は細胞培養培地を除去する連続フロー及び細胞処理を可能にする、あらゆる販売業者によって製造された機器又は装置も指す。一部の実施形態において、セルハーベスター及び/又は細胞処理系は、閉鎖、無菌系で細胞分離、洗浄、流体交換、濃縮及び/又は他の細胞処理ステップを実施することができる。
【0139】
[00151] 一部の実施形態において、第2の拡大培養、例えば、ステップDは、閉鎖系バイオリアクターで実施される。一部の実施形態において、本明細書に記載される通り、TIL拡大培養のために閉鎖系が用いられる。一部の実施形態において、バイオリアクターが用いられる。一部の実施形態において、バイオリアクターが容器として用いられる。一部の実施形態において、用いられるバイオリアクターは、例えば、G-REX-100又はG-REX-500である。一部の実施形態において、用いられるバイオリアクターは、G-REX-100である。一部の実施形態において、用いられるバイオリアクターは、G-REX-500である。
【0140】
[00152] 一部の実施形態において、ステップEは、本明細書に記載のプロセスに従って実施される。一部の実施形態において、系の無菌性及び閉鎖性を維持するために、閉鎖系は滅菌条件下でシリンジを介してアクセスされる。一部の実施形態において、本明細書に記載されるような閉鎖系が使用される。
【0141】
[00153] 一部の実施形態において、本明細書に記載された方法に従ってTILが回収される。一部の実施形態において、本明細書に記載されるような方法を使用して、14日目~16日目のTILが回収される。一部の実施形態において、本明細書に記載されるような方法を使用して、14日目にTILが回収される。一部の実施形態において、本明細書に記載されるような方法を使用して、15日目にTILが回収される。一部の実施形態において、本明細書に記載されるような方法を使用して、16日目にTILが回収される。
【0142】
F.ステップF:最終的な製剤化/輸注バッグへの移動
[00154] 上記及び本明細書に詳細に概説され、例示的な順序で提供されるステップA~Eが完了した後、細胞は患者への投与における使用のため容器に移される。一部の実施形態において、上記に記載される拡大培養方法を用いて治療上十分な数のTILが得られると、TILは患者への投与における使用のため容器に移される。
【0143】
[00155] 一実施形態において、本開示の方法を使用して拡大培養したTILは医薬組成物として患者に投与される。一実施形態において、医薬組成物は滅菌緩衝液中のTILの懸濁液である。本明細書に開示されるように拡大培養したTILは、当技術分野で公知の通りの任意の好適な経路によって投与され得る。一部の実施形態において、TILは単回動脈内又は静脈内注入として投与され、これは好ましくはおよそ30~60分間継続される。他の好適な投与経路としては、腹腔内、髄腔内及びリンパ内が挙げられる。
【0144】
フィーダー細胞及び抗原提示細胞
[00156] 一実施形態において、本明細書に記載の第2の拡大培養手順(例えば、
図1のステップDに記載された拡大培養及びREPと称される拡大培養を含む)は、REP TIL拡大培養中及び/又は第2の拡大培養中に過剰量のフィーダー細胞が必要である。多くの実施形態において、フィーダー細胞は、健常供血者からの標準的な全血ユニットから得られる末梢血単核球(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準方法を用いて得られる。一実施形態において、PBMCの代わりに人工抗原提示(aAPC)細胞が使用される。
【0145】
[00157] 一般に、同種異系PBMCは、照射又は熱処理のいずれかによって不活性化され、図及び実施例に記載された例示的な手順を含む、本明細書に記載されたTIL拡大培養手順で使用される。
【0146】
[00158] ある実施形態において、人工抗原提示細胞は、PBMCの代替として又はそれと組み合わせて、第2の拡大培養で使用される。
【0147】
[00159] 一部の実施形態において、7又は14日目の生細胞の総数がREPの0日目及び/又は第2の拡大培養の0日目に培養(即ち第2の拡大培養の開始日)に移行した初期生細胞数より少ない場合、PBMCは、複製不能と見なされ、本明細書に記載のTIL拡大培養手順での使用が許容可能である。
【0148】
[00160] 一部の実施形態において、OKT3及びIL-2の存在下で培養された生細胞の総数が、7日目及び14日目に、REPの0日目及び/又は第2の拡大培養の0日目(即ち第2の拡大培養の開始日)に培養に移行した初期生細胞数から増加していない場合、PBMCは、複製不能と見なされ、本明細書に記載のTIL拡大培養手順での使用が認められ得る。一部の実施形態において、PBMCは、30ng/mlのOKT3抗体及び3000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、60ng/mlのOKT3抗体及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、60ng/mlのOKT3抗体及び3000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30ng/mlのOKT3抗体及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。
【0149】
[00161] 一部の実施形態において、OKT3及びIL-2の存在下で培養された生細胞の総数が、7日目及び14日目に、REPの0日目及び/又は第2の拡大培養の0日目(即ち第2の拡大培養の開始日)に培養に移行した初期生細胞数から増加していない場合、PBMCは、複製不能と見なされ、本明細書に記載のTIL拡大培養手順での使用が認められ得る。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体及び1000~6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体及び2000~5000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体及び2000~4000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体及び2500~3500IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30ng/mlのOKT3抗体、10ug/mlの抗4-1BB抗体及び3000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、60ng/mlのOKT3抗体、10ug/mlの抗4-1BB抗体及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、60ng/mlのOKT3抗体、10ug/mlの抗4-1BB抗体及び3000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30ng/mlのOKT3抗体、10ug/mlの抗4-1BB抗体及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。
【0150】
[00162] 一部の実施形態において、OKT3、4-1BBアゴニスト及びIL-2の存在下で培養された生細胞の総数が、7日目及び14日目に、REPの0日目及び/又は第2の拡大培養の0日目(即ち第2の拡大培養の開始日)に培養に移行した初期生細胞数から増加していない場合、PBMCは、複製不能と見なされ、本明細書に記載のTIL拡大培養手順での使用が認められ得る。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mlの4-1BBアゴニスト及び1000~6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mlの4-1BBアゴニスト及び2000~5000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mlの4-1BBアゴニスト及び2000~4000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mlの4-1BBアゴニスト及び2500~3500IU/mlのIL-2の存在下で培養される。一部の実施形態において、PBMCは、30~60ng/mlのOKT3抗体、5~40μg/mlの4-1BBアゴニスト及び6000IU/mlのIL-2の存在下で培養される。
【0151】
[00163] 一部の実施形態において、抗原提示フィーダー細胞はPBMCである。一部の実施形態において、抗原提示フィーダー細胞は人工抗原提示フィーダー細胞である。一実施形態において、第2の拡大培養におけるTILと抗原提示フィーダー細胞との比は、約1対10、約1対25、約1対50、約1対100、約1対125、約1対150、約1対175、約1対200、約1対225、約1対250、約1対275、約1対300、約1対325、約1対350、約1対375、約1対400又は約1対500である。一実施形態において、第2の拡大培養におけるTILと抗原提示フィーダー細胞との比は1対50~1対300である。一実施形態において、第2の拡大培養におけるTILと抗原提示フィーダー細胞との比は1対100~1対200である。
【0152】
[00164] 一実施形態において、本明細書に記載の第2の拡大培養手順は、約5×108個のフィーダー細胞と約100×106個のTILの比を必要とする。一実施形態において、本明細書に記載の第2の拡大培養手順は、約7.5×108個のフィーダー細胞と約100×106個のTILの比を必要とする。別の実施形態において、本明細書に記載の第2の拡大培養手順は、約5×108個のフィーダー細胞と約50×106個のTILの比を必要とする。別の実施形態において、本明細書に記載の第2の拡大培養手順は、約7.5×108個のフィーダー細胞と約50×106個のTILの比を必要とする。更に別の実施形態において、本明細書に記載の第2の拡大培養手順は、約5×108個のフィーダー細胞から約25×106個のTILを必要とする。更に別の実施形態において、本明細書に記載の第2の拡大培養手順は、約7.5×108個のフィーダー細胞と約25×106個のTILを必要とする。更に別の実施形態において、第2の拡大培養は、第1の拡大培養の2倍の数のフィーダー細胞を必要とする。更に別の実施形態において、本明細書に記載の第1の拡大培養が約2.5×108個のフィーダー細胞を必要とする場合、第2の拡大培養は、約5×108個のフィーダー細胞を必要とする。更に別の実施形態において、本明細書に記載の第1の拡大培養が約2.5×108個のフィーダー細胞を必要とする場合、第2の拡大培養は、約7.5×108個のフィーダー細胞を必要とする。更に別の実施形態において、第2の拡大培養は、第1の拡大培養の2倍(2.0×)、2.5×、3.0×、3.5×又は4.0×の数のフィーダー細胞を必要とする。
【0153】
[00165] ある実施形態において、本明細書に記載の第2の拡大培養手順は、第2の拡大培養中に過剰量のフィーダー細胞を必要とする。多くの実施形態において、フィーダー細胞は、同種異系健常供血者からの標準的な全血ユニットから得られる末梢血単核球(PBMC)である。PBMCは、Ficoll-Paque勾配分離などの標準方法を用いて得られる。一実施形態において、PBMCの代わりに人工抗原提示(aAPC)細胞が使用される。一部の実施形態において、PBMCは、第1の拡大培養に添加されたPBMCの濃度の2倍で第2の拡大培養に添加される。
【0154】
[00166] 一般に、同種異系PBMCは、照射又は熱処理のいずれかによって不活性化され、図及び実施例に記載された例示的な手順を含む、本明細書に記載されたTIL拡大培養手順で使用される。
【0155】
[00167] ある実施形態において、人工抗原提示細胞は、PBMCの代替として又はそれと組み合わせて、第2の拡大培養で使用される。
【0156】
PBMCフィーダー細胞比
[00168] 一実施形態において、PBMCフィーダー層の数は、以下のように計算される:
[00169] A.T細胞の容積(直径10μm):V=(4/3)πr3=523.6μm3
[00170] B.高さ40μm(4細胞)のG-Rex 100(M)の円柱フラスコ:V=(4/3)πr3=4×1012μm3
[00171] C.円柱フラスコBを満たすために必要な細胞数:4×1012μm3/523.6μm3=7.6×108μm3*0.64=4.86×108
[00172] D.4D空間で最適に活性化できる細胞数:4.86×108/24=20.25×106
[00173] E.G-Rex 500に外挿されたフィーダー及びTILの数:TIL:100×106及びフィーダー:2.5×109
【0157】
[00174] この計算では、100cm2ベースのシリンダー内でTILを活性化するための正二十面体ジオメトリを提供するために必要な単核細胞の数の概算が使用される。この計算は、NCIの実験データを厳密に反映したT細胞の閾値活性化の約5×108の実験結果を導き出す。(1)(C)乗数(0.64)は、1992年にJaeger及びNagelによって計算された等価球のランダムデータ密度である(2)。(D)除数24は、4次元空間の「ニュートン数」(3)で同様のオブジェクトに接触する可能性のある等価球の数である。
【0158】
[00175] (1) Jin, Jianjian, et.al., Simplified Method of the Growth of Human Tumor Infiltrating Lymphocytes (TIL) in Gas-Permeable Flasks to Numbers Needed for Patient Treatment.J Immunother.2012 Apr; 35(3):283-
292。
【0159】
[00176] (2) Jaeger HM, Nagel SR.Physics of the granular state.Science.1992 Mar 20;255(5051):1523-31。
【0160】
[00177] (3) O. R.Musin (2003).“The problem of the twenty-five spheres”.Russ.Math.Surv.58 (4):794-795。
【0161】
[00178] 一実施形態において、第1の拡大培養中に外因的に供給された抗原提示フィーダー細胞の数は、第2の拡大培養中に外因的に供給された抗原提示フィーダー細胞の数のおよそ半分である。特定の実施形態において、方法は、第2の拡大培養の細胞培養培地と比較して、およそ50%少ない抗原提示細胞を含む細胞培養培地において、第1の拡大培養を実施することを含む。
【0162】
[00179] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給された抗原提示フィーダー細胞(APC)の数は、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数より大きい。
【0163】
[00180] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~20:1又は約20:1の範囲から選択される。
【0164】
[00181] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~10:1又は約10:1の範囲から選択される。
【0165】
[00182] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~9:1又は約9:1の範囲から選択される。
【0166】
[00183] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~8:1又は約8:1の範囲から選択される。
【0167】
[00184] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~7:1又は約7:1の範囲から選択される。
【0168】
[00185] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~6:1又は約6:1の範囲から選択される。
【0169】
[00186] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~5:1又は約5:1の範囲から選択される。
【0170】
[00187] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~4:1又は約4:1の範囲から選択される。
【0171】
[00188] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~3:1又は約3:1の範囲から選択される。
【0172】
[00189] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.9:1又は約2.9:1の範囲から選択される。
【0173】
[00190] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.8:1又は約2.8:1の範囲から選択される。
【0174】
[00191] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.7:1又は約2.7:1の範囲から選択される。
【0175】
[00192] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.6:1又は約2.6:1の範囲から選択される。
【0176】
[00193] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.5:1又は約2.5:1の範囲から選択される。
【0177】
[00194] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.4:1又は約2.4:1の範囲から選択される。
【0178】
[00195] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.3:1又は約2.3:1の範囲から選択される。
【0179】
[00196] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.2:1又は約2.2:1の範囲から選択される。
【0180】
[00197] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.1:1又は約2.1:1の範囲から選択される。
【0181】
[00198] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2:1又は約2:1の範囲から選択される。
【0182】
[00199] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~10:1又は約10:1の範囲から選択される。
【0183】
[00200] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~5:1又は約5:1の範囲から選択される。
【0184】
[00201] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~4:1又は約4:1の範囲から選択される。
【0185】
[00202] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~3:1又は約3:1の範囲から選択される。
【0186】
[00203] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.9:1又は約2.9:1の範囲から選択される。
【0187】
[00204] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.8:1又は約2.8:1の範囲から選択される。
【0188】
[00205] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.7:1又は約2.7:1の範囲から選択される。
【0189】
[00206] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.6:1又は約2.6:1の範囲から選択される。
【0190】
[00207] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.5:1又は約2.5:1の範囲から選択される。
【0191】
[00208] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.4:1又は約2.4:1の範囲から選択される。
【0192】
[00209] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.3:1又は約2.3:1の範囲から選択される。
【0193】
[00210] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.2:1又は約2.2:1の範囲から選択される。
【0194】
[00211] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1~2.1:1又は約2.1:1の範囲から選択される。
【0195】
[00212] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、2:1又は約2:1である。
【0196】
[00213] 別の実施形態において、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数と、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数との比は、1.1:1若しくは約1.1:1、1.2:1若しくは約1.2:1、1.3:1若しくは約1.3:1、1.4:1若しくは約1.4:1、1.5:1若しくは約1.5:1、1.6:1若しくは約1.6:1、1.7:1若しくは約1.7:1、1.8:1若しくは約1.8:1、1.9:1若しくは約1.9:1、2:1若しくは約2:1、2.1:1若しくは約2.1:1、2.2:1若しくは約2.2:1、2.3:1若しくは約2.3:1、2.4:1若しくは約2.4:1、2.5:1若しくは約2.5:1、2.6:1若しくは約2.6:1、2.7:1若しくは約2.7:1、2.8:1若しくは約2.8:1、2.9:1若しくは約2.9:1、3:1若しくは約3:1、3.1:1若しくは約3.1:1、3.2:1若しくは約3.2:1、3.3:1若しくは約3.3:1、3.4:1若しくは約3.4:1、3.5:1若しくは約3.5:1、3.6:1若しくは約3.6:1、3.7:1若しくは約3.7:1、3.8:1若しくは約3.8:1、3.9:1若しくは約3.9:1、4:1若しくは約4:1、4.1:1若しくは約4.1:1、4.2:1若しくは約4.2:1、4.3:1若しくは約4.3:1、4.4:1若しくは約4.4:1、4.5:1若しくは約4.5:1、4.6:1若しくは約4.6:1、4.7:1若しくは約4.7:1、4.8:1若しくは約4.8:1、4.9:1若しくは約4.9:1又は5:1若しくは約5:1である。
【0197】
[00214] 別の実施形態において、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数は、1×108若しくは約1×108、1.1×108若しくは約1.1×108、1.2×108若しくは約1.2×108、1.3×108若しくは約1.3×108、1.4×108若しくは約1.4×108、1.5×108若しくは約1.5×108、1.6×108若しくは約1.6×108、1.7×108若しくは約1.7×108、1.8×108若しくは約1.8×108、1.9×108若しくは約1.9×108、2×108若しくは約2×108、2.1×108若しくは約2.1×108、2.2×108若しくは約2.2×108、2.3×108若しくは約2.3×108、2.4×108若しくは約2.4×108、2.5×108若しくは約2.5×108、2.6×108若しくは約2.6×108、2.7×108若しくは約2.7×108、2.8×108若しくは約2.8×108、2.9×108若しくは約2.9×108、3×108若しくは約3×108、3.1×108若しくは約3.1×108、3.2×108若しくは約3.2×108、3.3×108若しくは約3.3×108、3.4×108若しくは約3.4×108又は3.5×108若しくは約3.5×108APCであり、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数は、3.5×108若しくは約3.5×108、3.6×108若しくは約3.6×108、3.7×108若しくは約3.7×108、3.8×108若しくは約3.8×108、3.9×108若しくは約3.9×108、4×108若しくは約4×108、4.1×108若しくは約4.1×108、4.2×108若しくは約4.2×108、4.3×108若しくは約4.3×108、4.4×108若しくは約4.4×108、4.5×108若しくは約4.5×108、4.6×108若しくは約4.6×108、4.7×108若しくは約4.7×108、4.8×108若しくは約4.8×108、4.9×108若しくは約4.9×108、5×108若しくは約5×108、5.1×108若しくは約5.1×108、5.2×108若しくは約5.2×108、5.3×108若しくは約5.3×108、5.4×108若しくは約5.4×108、5.5×108若しくは約5.5×108、5.6×108若しくは約5.6×108、5.7×108若しくは約5.7×108、5.8×108若しくは約5.8×108、5.9×108若しくは約5.9×108、6×108若しくは約6×108、6.1×108若しくは約6.1×108、6.2×108若しくは約6.2×108、6.3×108若しくは約6.3×108、6.4×108若しくは約6.4×108、6.5×108若しくは約6.5×108、6.6×108若しくは約6.6×108、6.7×108若しくは約6.7×108、6.8×108若しくは約6.8×108、6.9×108若しくは約6.9×108、7×108若しくは約7×108、7.1×108若しくは約7.1×108、7.2×108若しくは約7.2×108、7.3×108若しくは約7.3×108、7.4×108若しくは約7.4×108、7.5×108若しくは約7.5×108、7.6×108若しくは約7.6×108、7.7×108若しくは約7.7×108、7.8×108若しくは約7.8×108、7.9×108若しくは約7.9×108、8×108若しくは約8×108、8.1×108若しくは約8.1×108、8.2×108若しくは約8.2×108、8.3×108若しくは約8.3×108、8.4×108若しくは約8.4×108、8.5×108若しくは約8.5×108、8.6×108若しくは約8.6×108、8.7×108若しくは約8.7×108、8.8×108若しくは約8.8×108、8.9×108若しくは約8.9×108、9×108若しくは約9×108、9.1×108若しくは約9.1×108、9.2×108若しくは約9.2×108、9.3×108若しくは約9.3×108、9.4×108若しくは約9.4×108、9.5×108若しくは約9.5×108、9.6×108若しくは約9.6×108、9.7×108若しくは約9.7×108、9.8×108若しくは約9.8×108、9.9×108若しくは約9.9×108又は1×109若しくは約1×109APCである。
【0198】
[00215] 別の実施形態において、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数は、1.5×108又は約1.5×108APC~3×108又は約3×108APCの範囲から選択され、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数は、4×108又は約4×108APC~7.5×108又は約7.5×108APCの範囲から選択される。
【0199】
[00216] 別の実施形態において、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数は、2×108又は約2×108APC~2.5×108又は約2.5×108APCの範囲から選択され、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数は、4.5×108又は約4.5×108APC~5.5×108又は約5.5×108APCの範囲から選択される。
【0200】
[00217] 別の実施形態において、第1の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数は、2.5×108又は約2.5×108APCであり、第2の拡大培養中に外因的に供給されたAPCの数は、5×108又は約5×108APCである。
【0201】
[00218] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、1.0×106又は約1.0×106APC/cm2~4.5×106又は約4.5×106APC/cm2の範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
【0202】
[00219] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、1.5×106又は約1.5×106APC/cm2~3.5×106又は約3.5×106APC/cm2の範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
【0203】
[00220] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、2×106又は約2×106APC/cm2~3×106又は約3×106APC/cm2の範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
【0204】
[00221] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、2×106又は約2×106APC/cm2の密度で培養フラスコに播種される。
【0205】
[00222] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、1.0×106若しくは約1.0×106、1.1×106若しくは約1.1×106、1.2×106若しくは約1.2×106、1.3×106若しくは約1.3×106、1.4×106若しくは約1.4×106、1.5×106若しくは約1.5×106、1.6×106若しくは約1.6×106、1.7×106若しくは約1.7×106、1.8×106若しくは約1.8×106、1.9×106若しくは約1.9×106、2×106若しくは約2×106、2.1×106若しくは約2.1×106、2.2×106若しくは約2.2×106、2.3×106若しくは約2.3×106、2.4×106若しくは約2.4×106、2.5×106若しくは約2.5×106、2.6×106若しくは約2.6×106、2.7×106若しくは約2.7×106、2.8×106若しくは約2.8×106、2.9×106若しくは約2.9×106、3×106若しくは約3×106、3.1×106若しくは約3.1×106、3.2×106若しくは約3.2×106、3.3×106若しくは約3.3×106、3.4×106若しくは約3.4×106、3.5×106若しくは約3.5×106、3.6×106若しくは約3.6×106、3.7×106若しくは約3.7×106、3.8×106若しくは約3.8×106、3.9×106若しくは約3.9×106、4×106若しくは約4×106、4.1×106若しくは約4.1×106、4.2×106若しくは約4.2×106、4.3×106若しくは約4.3×106、4.4×106若しくは約4.4×106又は4.5×106若しくは約4.5×106APC/cm2の密度で培養フラスコに播種される。
【0206】
[00223] 別の実施形態において、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、2.5×106又は約2.5×106APC/cm2~7.5×106又は約7.5×106APC/cm2の範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
【0207】
[00224] 別の実施形態において、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、3.5×106又は約3.5×106APC/cm2~約6.0×106APC/cm2の範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
【0208】
[00225] 別の実施形態において、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、4.0×106又は約4.0×106APC/cm2~約5.5×106APC/cm2の範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
【0209】
[00226] 別の実施形態において、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、4.0×106又は約4.0×106APC/cm2の範囲から選択される密度で培養フラスコに播種される。
【0210】
[00227] 別の実施形態において、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、2.5×106若しくは約2.5×106APC/cm2、2.6×106若しくは約2.6×106APC/cm2、2.7×106若しくは約2.7×106APC/cm2、2.8×106若しくは約2.8×106、2.9×106若しくは約2.9×106、3×106若しくは約3×106、3.1×106若しくは約3.1×106、3.2×106若しくは約3.2×106、3.3×106若しくは約3.3×106、3.4×106若しくは約3.4×106、3.5×106若しくは約3.5×106、3.6×106若しくは約3.6×106、3.7×106若しくは約3.7×106、3.8×106若しくは約3.8×106、3.9×106若しくは約3.9×106、4×106若しくは約4×106、4.1×106若しくは約4.1×106、4.2×106若しくは約4.2×106、4.3×106若しくは約4.3×106、4.4×106若しくは約4.4×106、4.5×106若しくは約4.5×106、4.6×106若しくは約4.6×106、4.7×106若しくは約4.7×106、4.8×106若しくは約4.8×106、4.9×106若しくは約4.9×106、5×106若しくは約5×106、5.1×106若しくは約5.1×106、5.2×106若しくは約5.2×106、5.3×106若しくは約5.3×106、5.4×106若しくは約5.4×106、5.5×106若しくは約5.5×106、5.6×106若しくは約5.6×106、5.7×106若しくは約5.7×106、5.8×106若しくは約5.8×106、5.9×106若しくは約5.9×106、6×106若しくは約6×106、6.1×106若しくは約6.1×106、6.2×106若しくは約6.2×106、6.3×106若しくは約6.3×106、6.4×106若しくは約6.4×106、6.5×106若しくは約6.5×106、6.6×106若しくは約6.6×106、6.7×106若しくは約6.7×106、6.8×106若しくは約6.8×106、6.9×106若しくは約6.9×106、7×106若しくは約7×106、7.1×106若しくは約7.1×106、7.2×106若しくは約7.2×106、7.3×106若しくは約7.3×106、7.4×106若しくは約7.4×106又は7.5×106若しくは約7.5×106APC/cm2の密度で培養フラスコに播種される。
【0211】
[00228] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、1.0×106若しくは約1.0×106、1.1×106若しくは約1.1×106、1.2×106若しくは約1.2×106、1.3×106若しくは約1.3×106、1.4×106若しくは約1.4×106、1.5×106若しくは約1.5×106、1.6×106若しくは約1.6×106、1.7×106若しくは約1.7×106、1.8×106若しくは約1.8×106、1.9×106若しくは約1.9×106、2×106若しくは約2×106、2.1×106若しくは約2.1×106、2.2×106若しくは約2.2×106、2.3×106若しくは約2.3×106、2.4×106若しくは約2.4×106、2.5×106若しくは約2.5×106、2.6×106若しくは約2.6×106、2.7×106若しくは約2.7×106、2.8×106若しくは約2.8×106、2.9×106若しくは約2.9×106、3×106若しくは約3×106、3.1×106若しくは約3.1×106、3.2×106若しくは約3.2×106、3.3×106若しくは約3.3×106、3.4×106若しくは約3.4×106、3.5×106若しくは約3.5×106、3.6×106若しくは約3.6×106、3.7×106若しくは約3.7×106、3.8×106若しくは約3.8×106、3.9×106若しくは約3.9×106、4×106若しくは約4×106、4.1×106若しくは約4.1×106、4.2×106若しくは約4.2×106、4.3×106若しくは約4.3×106、4.4×106若しくは約4.4×106又は4.5×106若しくは約4.5×106APC/cm2の密度で培養フラスコに播種され、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、2.5×106若しくは約2.5×106APC/cm2、2.6×106若しくは約2.6×106APC/cm2、2.7×106若しくは約2.7×106APC/cm2、2.8×106若しくは約2.8×106、2.9×106若しくは約2.9×106、3×106若しくは約3×106、3.1×106若しくは約3.1×106、3.2×106若しくは約3.2×106、3.3×106若しくは約3.3×106、3.4×106若しくは約3.4×106、3.5×106若しくは約3.5×106、3.6×106若しくは約3.6×106、3.7×106若しくは約3.7×106、3.8×106若しくは約3.8×106、3.9×106若しくは約3.9×106、4×106若しくは約4×106、4.1×106若しくは約4.1×106、4.2×106若しくは約4.2×106、4.3×106若しくは約4.3×106、4.4×106若しくは約4.4×106、4.5×106若しくは約4.5×106、4.6×106若しくは約4.6×106、4.7×106若しくは約4.7×106、4.8×106若しくは約4.8×106、4.9×106若しくは約4.9×106、5×106若しくは約5×106、5.1×106若しくは約5.1×106、5.2×106若しくは約5.2×106、5.3×106若しくは約5.3×106、5.4×106若しくは約5.4×106、5.5×106若しくは約5.5×106、5.6×106若しくは約5.6×106、5.7×106若しくは約5.7×106、5.8×106若しくは約5.8×106、5.9×106若しくは約5.9×106、6×106若しくは約6×106、6.1×106若しくは約6.1×106、6.2×106若しくは約6.2×106、6.3×106若しくは約6.3×106、6.4×106若しくは約6.4×106、6.5×106若しくは約6.5×106、6.6×106若しくは約6.6×106、6.7×106若しくは約6.7×106、6.8×106若しくは約6.8×106、6.9×106若しくは約6.9×106、7×106若しくは約7×106、7.1×106若しくは約7.1×106、7.2×106若しくは約7.2×106、7.3×106若しくは約7.3×106、7.4×106若しくは約7.4×106又は7.5×106若しくは約7.5×106APC/cm2の密度で培養フラスコに播種される。
【0212】
[00229] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、1.0×106又は約1.0×106APC/cm2~4.5×106又は約4.5×106APC/cm2の範囲である密度で培養フラスコに播種され、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、2.5×106又は約2.5×106APC/cm2~7.5×106又は約7.5×106APC/cm2の範囲である密度で培養フラスコに播種される。
【0213】
[00230] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、1.5×106又は約1.5×106APC/cm2~3.5×106又は約3.5×106APC/cm2の範囲である密度で培養フラスコに播種され、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、3.5×106又は約3.5×106APC/cm2~6×106又は約6×106APC/cm2の範囲である密度で培養フラスコに播種される。
【0214】
[00231] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、2×106又は約2×106APC/cm2~3×106又は約3×106APC/cm2の範囲である密度で培養フラスコに播種され、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、4×106又は約4×106APC/cm2~5.5×106又は約5.5×106APC/cm2の範囲である密度で培養フラスコに播種される。
【0215】
[00232] 別の実施形態において、第1の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、2×106又は約2×106APC/cm2の密度で培養フラスコに播種され、第2の拡大培養で外因的に供給されたAPCは、4×106又は約4×106APC/cm2の密度で培養フラスコに播種される。
【0216】
[00233] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたPBMCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~20:1又は約20:1の範囲である。
【0217】
[00234] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたPBMCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~10:1又は約10:1の範囲である。
【0218】
[00235] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたPBMCの数との比は、1.1:1又は約1.1:1~9:1又は約9:1の範囲である。
【0219】
[00236] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~8:1又は約8:1の範囲である。
【0220】
[00237] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~7:1又は約7:1の範囲である。
【0221】
[00238] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~6:1又は約6:1の範囲である。
【0222】
[00239] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~5:1又は約5:1の範囲である。
【0223】
[00240] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~4:1又は約4:1の範囲である。
【0224】
[00241] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~3:1又は約3:1の範囲である。
【0225】
[00242] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.9:1又は約2.9:1の範囲である。
【0226】
[00243] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.8:1又は約2.8:1の範囲である。
【0227】
[00244] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.7:1又は約2.7:1の範囲である。
【0228】
[00245] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.6:1又は約2.6:1の範囲である。
【0229】
[00246] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.5:1又は約2.5:1の範囲である。
【0230】
[00247] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.4:1又は約2.4:1の範囲である。
【0231】
[00248] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.3:1又は約2.3:1の範囲である。
【0232】
[00249] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.2:1又は約2.2:1の範囲である。
【0233】
[00250] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2.1:1又は約2.1:1の範囲である。
【0234】
[00251] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1又は約1.1:1~2:1又は約2:1の範囲である。
【0235】
[00252] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~10:1又は約10:1の範囲である。
【0236】
[00253] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~5:1又は約5:1の範囲である。
【0237】
[00254] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~4:1又は約4:1の範囲である。
【0238】
[00255] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~3:1又は約3:1の範囲である。
【0239】
[00256] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.9:1又は約2.9:1の範囲である。
【0240】
[00257] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.8:1又は約2.8:1の範囲である。
【0241】
[00258] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.7:1又は約2.7:1の範囲である。
【0242】
[00259] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.6:1又は約2.6:1の範囲から選択される。
【0243】
[00260] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.5:1又は約2.5:1の範囲である。
【0244】
[00261] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.4:1又は約2.4:1の範囲である。
【0245】
[00262] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.3:1又は約2.3:1の範囲である。
【0246】
[00263] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.2:1又は約2.2:1の範囲である。
【0247】
[00264] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1~2.1:1又は約2.1:1の範囲である。
【0248】
[00265] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、2:1又は約2:1である。
【0249】
[00266] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数と、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数との比は、1.1:1若しくは約1.1:1、1.2:1若しくは約1.2:1、1.3:1若しくは約1.3:1、1.4:1若しくは約1.4:1、1.5:1若しくは約1.5:1、1.6:1若しくは約1.6:1、1.7:1若しくは約1.7:1、1.8:1若しくは約1.8:1、1.9:1若しくは約1.9:1、2:1若しくは約2:1、2.1:1若しくは約2.1:1、2.2:1若しくは約2.2:1、2.3:1若しくは約2.3:1、2.4:1若しくは約2.4:1、2.5:1若しくは約2.5:1、2.6:1若しくは約2.6:1、2.7:1若しくは約2.7:1、2.8:1若しくは約2.8:1、2.9:1若しくは約2.9:1、3:1若しくは約3:1、3.1:1若しくは約3.1:1、3.2:1若しくは約3.2:1、3.3:1若しくは約3.3:1、3.4:1若しくは約3.4:1、3.5:1若しくは約3.5:1、3.6:1若しくは約3.6:1、3.7:1若しくは約3.7:1、3.8:1若しくは約3.8:1、3.9:1若しくは約3.9:1、4:1若しくは約4:1、4.1:1若しくは約4.1:1、4.2:1若しくは約4.2:1、4.3:1若しくは約4.3:1、4.4:1若しくは約4.4:1、4.5:1若しくは約4.5:1、4.6:1若しくは約4.6:1、4.7:1若しくは約4.7:1、4.8:1若しくは約4.8:1、4.9:1若しくは約4.9:1又は5:1若しくは約5:1である。
【0250】
[00267] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、1×108若しくは約1×108、1.1×108若しくは約1.1×108、1.2×108若しくは約1.2×108、1.3×108若しくは約1.3×108、1.4×108若しくは約1.4×108、1.5×108若しくは約1.5×108、1.6×108若しくは約1.6×108、1.7×108若しくは約1.7×108、1.8×108若しくは約1.8×108、1.9×108若しくは約1.9×108、2×108若しくは約2×108、2.1×108若しくは約2.1×108、2.2×108若しくは約2.2×108、2.3×108若しくは約2.3×108、2.4×108若しくは約2.4×108、2.5×108若しくは約2.5×108、2.6×108若しくは約2.6×108、2.7×108若しくは約2.7×108、2.8×108若しくは約2.8×108、2.9×108若しくは約2.9×108、3×108若しくは約3×108、3.1×108若しくは約3.1×108、3.2×108若しくは約3.2×108、3.3×108若しくは約3.3×108、3.4×108若しくは約3.4×108又は3.5×108若しくは約3.5×108APC(例えば、PBMCを含む)であり、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、3.5×108若しくは約3.5×108、3.6×108若しくは約3.6×108、3.7×108若しくは約3.7×108、3.8×108若しくは約3.8×108、3.9×108若しくは約3.9×108、4×108若しくは約4×108、4.1×108若しくは約4.1×108、4.2×108若しくは約4.2×108、4.3×108若しくは約4.3×108、4.4×108若しくは約4.4×108、4.5×108若しくは約4.5×108、4.6×108若しくは約4.6×108、4.7×108若しくは約4.7×108、4.8×108若しくは約4.8×108、4.9×108若しくは約4.9×108、5×108若しくは約5×108、5.1×108若しくは約5.1×108、5.2×108若しくは約5.2×108、5.3×108若しくは約5.3×108、5.4×108若しくは約5.4×108、5.5×108若しくは約5.5×108、5.6×108若しくは約5.6×108、5.7×108若しくは約5.7×108、5.8×108若しくは約5.8×108、5.9×108若しくは約5.9×108、6×108若しくは約6×108、6.1×108若しくは約6.1×108、6.2×108若しくは約6.2×108、6.3×108若しくは約6.3×108、6.4×108若しくは約6.4×108、6.5×108若しくは約6.5×108、6.6×108若しくは約6.6×108、6.7×108若しくは約6.7×108、6.8×108若しくは約6.8×108、6.9×108若しくは約6.9×108、7×108若しくは約7×108、7.1×108若しくは約7.1×108、7.2×108若しくは約7.2×108、7.3×108若しくは約7.3×108、7.4×108若しくは約7.4×108、7.5×108若しくは約7.5×108、7.6×108若しくは約7.6×108、7.7×108若しくは約7.7×108、7.8×108若しくは約7.8×108、7.9×108若しくは約7.9×108、8×108若しくは約8×108、8.1×108若しくは約8.1×108、8.2×108若しくは約8.2×108、8.3×108若しくは約8.3×108、8.4×108若しくは約8.4×108、8.5×108若しくは約8.5×108、8.6×108若しくは約8.6×108、8.7×108若しくは約8.7×108、8.8×108若しくは約8.8×108、8.9×108若しくは約8.9×108、9×108若しくは約9×108、9.1×108若しくは約9.1×108、9.2×108若しくは約9.2×108、9.3×108若しくは約9.3×108、9.4×108若しくは約9.4×108、9.5×108若しくは約9.5×108、9.6×108若しくは約9.6×108、9.7×108若しくは約9.7×108、9.8×108若しくは約9.8×108、9.9×108若しくは約9.9×108又は1×109若しくは約1×109APC(例えば、PBMCを含む)である。
【0251】
[00268] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、1×108又は約1×108APC(例えば、PBMCを含む)~3.5×108又は約3.5×108APC(例えば、PBMCを含む)の範囲であり、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、3.5×108又は約3.5×108APC(例えば、PBMCを含む)~1×109又は約1×109APC(例えば、PBMCを含む)の範囲である。
【0252】
[00269] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、1.5×108又は約1.5×108APC~3×108又は約3×108APC(例えば、PBMCを含む)の範囲であり、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、4×108又は約4×108APC(例えば、PBMCを含む)~7.5×108又は約7.5×108APC(例えば、PBMCを含む)の範囲である。
【0253】
[00270] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、2×108又は約2×108APC(例えば、PBMCを含む)~2.5×108又は約2.5×108APC(例えば、PBMCを含む)の範囲であり、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、4.5×108又は約4.5×108APC(例えば、PBMCを含む)~5.5×108又は約5.5×108APC(例えば、PBMCを含む)の範囲である。
【0254】
[00271] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、2.5×108又は約2.5×108APC(例えば、PBMCを含む)であり、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の数は、5×108又は約5×108APC(例えば、PBMCを含む)である。
【0255】
[00272] 一実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)に添加されたAPC(例えば、PBMCを含む)の層数は、第2の拡大培養の0日目(開始時)に添加されたAPC(例えば、PBMCを含む)の層数のおよそ半分である。一定の実施形態において、方法は、第1のTIL集団に第1の拡大培養の0日目(開始時)に抗原提示細胞層を追加すること及び第2のTIL集団に第2の拡大培養の0日目(開始時)に抗原提示細胞層を追加することを含み、第1のTIL集団に添加された抗原提示細胞層の数は、第2のTIL集団に添加された抗原提示細胞層の数のおよそ50%である。
【0256】
[00273] 別の実施形態において、第2の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の層の数は、第1の拡大培養の0日目(開始時)に外因的に供給されたAPC(例えば、PBMCを含む)の層の数より大きい。
【0257】
[00274] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、2又は約2細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、4又は約4細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0258】
[00275] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、1又は約1細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、3又は約3細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0259】
[00276] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、1.5又は約1.5細胞層~2.5又は約2.5細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、3又は約3細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0260】
[00277] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、1又は約1細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、2又は約2細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0261】
[00278] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、1若しくは約1、1.1若しくは約1.1、1.2若しくは約1.2、1.3若しくは約1.3、1.4若しくは約1.4、1.5若しくは約1.5、1.6若しくは約1.6、1.7若しくは約1.7、1.8若しくは約1.8、1.9若しくは約1.9、2若しくは約2、2.1若しくは約2.1、2.2若しくは約2.2、2.3若しくは約2.3、2.4若しくは約2.4、2.5若しくは約2.5、2.6若しくは約2.6、2.7若しくは約2.7、2.8若しくは約2.8、2.9若しくは約2.9又は3若しくは約3細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、3.1若しくは約3.1、3.2若しくは約3.2、3.3若しくは約3.3、3.4若しくは約3.4、3.5若しくは約3.5、3.6若しくは約3.6、3.7若しくは約3.7、3.8若しくは約3.8、3.9若しくは約3.9、4若しくは約4、4.1若しくは約4.1、4.2若しくは約4.2、4.3若しくは約4.3、4.4若しくは約4.4、4.5若しくは約4.5、4.6若しくは約4.6、4.7若しくは約4.7、4.8若しくは約4.8、4.9若しくは約4.9、5若しくは約5、5.1若しくは約5.1、5.2若しくは約5.2、5.3若しくは約5.3、5.4若しくは約5.4、5.5若しくは約5.5、5.6若しくは約5.6、5.7若しくは約5.7、5.8若しくは約5.8、5.9若しくは約5.9、6若しくは約6、6.1若しくは約6.1、6.2若しくは約6.2、6.3若しくは約6.3、6.4若しくは約6.4、6.5若しくは約6.5、6.6若しくは約6.6、6.7若しくは約6.7、6.8若しくは約6.8、6.9若しくは約6.9、7若しくは約7、7.1若しくは約7.1、7.2若しくは約7.2、7.3若しくは約7.3、7.4若しくは約7.4、7.5若しくは約7.5、7.6若しくは約7.6、7.7若しくは約7.7、7.8若しくは約7.8、7.9若しくは約7.9又は8若しくは約8細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0262】
[00279] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、1又は約1細胞層~2又は約2細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、3又は約3細胞層~10又は約10細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0263】
[00280] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、2又は約2細胞層~3又は約3細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、4又は約4細胞層~8又は約8細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0264】
[00281] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、2又は約2細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、4又は約4細胞層~8又は約8細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0265】
[00282] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、1若しくは約1、2若しくは約2又は3若しくは約3細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、3若しくは約3、4若しくは約4、5若しくは約5、6若しくは約6、7若しくは約7、8若しくは約8、9若しくは約9又は10若しくは約10細胞層の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われる。
【0266】
[00283] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:10又は約1:10の範囲である。
【0267】
[00284] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:8又は約1:8の範囲である。
【0268】
[00285] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:7又は約1:7の範囲である。
【0269】
[00286] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:6又は約1:6の範囲である。
【0270】
[00287] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:5又は約1:5の範囲である。
【0271】
[00288] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:4又は約1:4の範囲である。
【0272】
[00289] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:3又は約1:3の範囲である。
【0273】
[00290] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:2又は約1:2の範囲である。
【0274】
[00291] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.2又は約1:1.2~1:8又は約1:8の範囲である。
【0275】
[00292] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.3又は約1:1.3~1:7又は約1:7の範囲である。
【0276】
[00293] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の7日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.4又は約1:1.4~1:6又は約1:6の範囲である。
【0277】
[00294] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.5又は約1:1.5~1:5又は約1:5の範囲である。
【0278】
[00295] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.6又は約1:1.6~1:4又は約1:4の範囲である。
【0279】
[00296] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.7又は約1:1.7~1:3.5又は約1:3.5の範囲である。
【0280】
[00297] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.8又は約1:1.8~1:3又は約1:3の範囲である。
【0281】
[00298] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.9又は約1:1.9~1:2.5又は約1:2.5の範囲である。
【0282】
[00299] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:2又は約1:2である。
【0283】
[00300] 別の実施形態において、第1の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と等しい第1の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、第2の拡大培養の0日目(開始時)は、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数と等しい第2の厚さ平均を有する層状APC(例えば、PBMCを含む)の存在下で行われ、APC(例えば、PBMCを含む)の第1の層数と、APC(例えば、PBMCを含む)の第2の層数との比は、1:1.1若しくは約1:1.1、1:1.2若しくは約1:1.2、1:1.3若しくは約1:1.3、1:1.4若しくは約1:1.4、1:1.5若しくは約1:1.5、1:1.6若しくは約1:1.6、1:1.7若しくは約1:1.7、1:1.8若しくは約1:1.8、1:1.9若しくは約1:1.9、1:2若しくは約1:2、1:2.1若しくは約1:2.1、1:2.2若しくは約1:2.2、1:2.3若しくは約1:2.3、1:2.4若しくは約1:2.4、1:2.5若しくは約1:2.5、1:2.6若しくは約1:2.6、1:2.7若しくは約1:2.7、1:2.8若しくは約1:2.8、1:2.9若しくは約1:2.9、1:3若しくは約1:3、1:3.1若しくは約1:3.1、1:3.2若しくは約1:3.2、1:3.3若しくは約1:3.3、1:3.4若しくは約1:3.4、1:3.5若しくは約1:3.5、1:3.6若しくは約1:3.6、1:3.7若しくは約1:3.7、1:3.8若しくは約1:3.8、1:3.9若しくは約1:3.9、1:4若しくは約1:4、1:4.1若しくは約1:4.1、1:4.2若しくは約1:4.2、1:4.3若しくは約1:4.3、1:4.4若しくは約1:4.4、1:4.5若しくは約1:4.5、1:4.6若しくは約1:4.6、1:4.7若しくは約1:4.7、1:4.8若しくは約1:4.8、1:4.9若しくは約1:4.9、1:5若しくは約1:5、1:5.1若しくは約1:5.1、1:5.2若しくは約1:5.2、1:5.3若しくは約1:5.3、1:5.4若しくは約1:5.4、1:5.5若しくは約1:5.5、1:5.6若しくは約1:5.6、1:5.7若しくは約1:5.7、1:5.8若しくは約1:5.8、1:5.9若しくは約1:5.9、1:6若しくは約1:6、1:6.1若しくは約1:6.1、1:6.2若しくは約1:6.2、1:6.3若しくは約1:6.3、1:6.4若しくは約1:6.4、1:6.5若しくは約1:6.5、1:6.6若しくは約1:6.6、1:6.7若しくは約1:6.7、1:6.8若しくは約1:6.8、1:6.9若しくは約1:6.9、1:7若しくは約1:7、1:7.1若しくは約1:7.1、1:7.2若しくは約1:7.2、1:7.3若しくは約1:7.3、1:7.4若しくは約1:7.4、1:7.5若しくは約1:7.5、1:7.6若しくは約1:7.6、1:7.7若しくは約1:7.7、1:7.8若しくは約1:7.8、1:7.9若しくは約1:7.9、1:8若しくは約1:8、1:8.1若しくは約1:8.1、1:8.2若しくは約1:8.2、1:8.3若しくは約1:8.3、1:8.4若しくは約1:8.4、1:8.5若しくは約1:8.5、1:8.6若しくは約1:8.6、1:8.7若しくは約1:8.7、1:8.8若しくは約1:8.8、1:8.9若しくは約1:8.9、1:9若しくは約1:9、1:9.1若しくは約1:9.1、1:9.2若しくは約1:9.2、1:9.3若しくは約1:9.3、1:9.4若しくは約1:9.4、1:9.5若しくは約1:9.5、1:9.6若しくは約1:9.6、1:9.7若しくは約1:9.7、1:9.8若しくは約1:9.8、1:9.9若しくは約1:9.9又は1:10若しくは約1:10から選択される。
【0284】
[00301] 一部の実施形態において、第1の拡大培養におけるAPCの数は、約1.0×106APC/cm2~約4.5×106APC/cm2の範囲であり、第2の拡大培養におけるAPCの数は、約2.5×106APC/cm2~約7.5×106APC/cm2の範囲である。
【0285】
[00302] 一部の実施形態において、第1の拡大培養におけるAPCの数は、約1.5×106APC/cm2~約3.5×106APC/cm2の範囲であり、第2の拡大培養におけるAPCの数は、約3.5×106APC/cm2~約6.0×106APC/cm2の範囲である。
【0286】
[00303] 一部の実施形態において、第1の拡大培養におけるAPCの数は、約2.0×106APC/cm2~約3.0×106APC/cm2の範囲であり、第2の拡大培養におけるAPCの数は、約4.0×106APC/cm2~約5.5×106APC/cm2の範囲である。
【0287】
[00304] 一部の実施形態において、TIL製造プロセスは、少なくとも14日間、15日間、16日間、17日間、18日間、19日間、20日間、21日間、22日間、23日間、24日間、25日間、26日間、27日間、28日間、29日間、30日間、31日間、32日間、33日間、34日間又は35日間の第1の拡大培養ステップ(又はプレREP)及び少なくとも3日間、4日間、5日間、6日間、7日間、8日間、9日間、10日間、11日間、12日間、13日間又は14日間の第2の拡大培養ステップ(又はREP)を含む。
【0288】
[00305] 一部の実施形態において、TIL製造プロセスは、約21~35日間の第1の拡大培養ステップ及び約6~12日間の第2の拡大培養ステップを含む。一部の実施形態において、TIL製造プロセスは、約21~25日間の第1の拡大培養ステップ及び約7~11日間の第2の拡大培養ステップを含む。
【0289】
[00306] 以下のステップは、本明細書に開示される任意のTIL製造実施形態に適用される。
【0290】
G.任意選択の細胞生存率分析
[00307] 任意選択で、第1又は第2の拡大培養後、当技術分野で公知の標準アッセイを用いて細胞生存率アッセイを実施することができる。例えば、TILのサンプルに対してトリパンブルー色素排除アッセイを行うことができ、これは、死細胞を選択的に標識して生存率の評価を可能にするものである。生存率の試験に用いられる他のアッセイとしては、限定されないが、アラマーブルーアッセイ;及びMTTアッセイを挙げることができる。一部の実施形態において、Cellometer K2自動細胞カウンター(Nexcelom Bioscience, Lawrence, MA)を使用してTILサンプルをカウントし、生存率を決定することができる。一部の実施形態において、生存率は、標準的なCellometer K2 Image Cytometer自動細胞カウンタープロトコルに従い決定される。
【0291】
[00308] 一部の実施形態において、細胞数及び/又は生存率が測定される。限定されないが、CD3、CD4、CD8、CD45及びCD56などのマーカー並びに本明細書に開示又は記載される任意の他のものの発現を抗体によるフローサイトメトリー、例えば、限定されないが、FACSCanto(商標)フローサイトメーター(BD Biosciences)を使用してBD Bio-sciences(BD Biosciences、San Jose, CA)から市販されているものによって測定することができる。細胞は、ディスポーザブルc-chip血球計算盤(VWR、Batavia, IL)を使用して手動でカウントすることができ、及び生存率は、限定されないが、トリパンブルー染色を含めて、当技術分野で公知の任意の方法を用いて評価することができる。
【0292】
[00309] 一部の実施形態において、B及びTリンパ球アテニュエーター(BTLA)、細胞傷害性Tリンパ球関連抗原-4(CTLA-4;CD152とも呼ばれる)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、Ki67(MKI67とも呼ばれる)、リンパ球活性化遺伝子3(LAG3;CD223とも呼ばれる)、プログラム細胞死タンパク質1(PD1)、インテグリン、アルファE(ITGAE;CD103としても知られる)、CD69、Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT)並びにT細胞免疫グロブリン及びムチンドメイン含有-3(TIM3;A型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2)としても知られる)が測定される。これらのマーカーの発現は、第1の拡大培養、第2の拡大培養又は第3のTIL集団の回収後を含む、本明細書に開示されるプロセス中の任意の時点で測定され得る。
【0293】
[00310] ある場合には、第2のTIL集団は、以下で考察するプロトコルを用いて直ちに凍結保存することができる。代わりに、第2のTIL集団は、以下で考察する通り、REPに供し、次に凍結保存することができる。同様に、療法において遺伝子修飾TILが使用されることになる場合、第2又は第3のTIL集団を好適な処置のための遺伝子修飾に供し得る。
【0294】
[00311] 当技術分野で公知の任意の選択方法を用いることができる。例えば、その開示が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2016/0010058A1号に記載されている方法は、優れた腫瘍反応性に関するTILの選択に使用され得る。
【0295】
[00312] T及びBリンパ球の多様な抗原受容体は、限られているが、多数の遺伝子セグメントの体細胞組換えによって産生される。これらの遺伝子セグメントV(可変)、D(多様性)、J(結合)及びC(定数)は、免疫グロブリン及びT細胞受容体(TCR)の結合特異性及び下流側での適用を決定する。本発明は、T細胞レパートリーの多様性の増加を示すTILを生成する方法を提供する。一部の実施形態において、本方法により得られたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。一部の実施形態において、第1又は第2の拡大培養で得られたTILは、T細胞レパートリー多様性の増加を示す。一部の実施形態において、多様性の増加は、免疫グロブリンの多様性及び/又はT細胞受容体の多様性の増加である。一部の実施形態において、免疫グロブリンの多様性は、免疫グロブリン重鎖にある。一部の実施形態において、免疫グロブリンの多様性は、免疫グロブリン軽鎖にある。一部の実施形態において、多様性はT細胞受容体にある。一部の実施形態において、多様性は、アルファ、ベータ、ガンマ及びデルタ受容体からなる群から選択されるT細胞受容体の1つにある。一部の実施形態において、T細胞受容体(TCR)アルファ及び/又はベータの発現が増加する。一部の実施形態において、T細胞受容体(TCR)アルファの発現が増加する。一部の実施形態において、T細胞受容体(TCR)ベータの発現が増加する。一部の実施形態において、TCRab(即ちTCRα/β)の発現が増加する。
【0296】
本発明において有用な細胞培養材料及び方法
[00313] 本発明の一実施形態において、TILの拡大培養方法は、約5,000mL~約25,000mLの細胞培地、約5,000mL~約10,000mLの細胞培地又は約5,800mL~約8,700mLの細胞培地を使用することを含み得る。一実施形態において、TIL数の拡大には1種類以下の細胞培養培地が使用される。任意の好適な細胞培養培地、例えば、AIM-V細胞培地(L-グルタミン、50μM硫酸ストレプトマイシン及び10μM硫酸ゲンタマイシン)細胞培養培地(Invitrogen、Carlsbad CA)を使用し得る。この点に関して、本発明の方法では有利には、TIL数の拡大に必要な培地の量及び培地の種類の数が減少する。一実施形態において、TIL数の拡大は、2日又は3日ごとに以下の頻度で細胞に新鮮細胞培養培地を加える(細胞をフィードするとも称される)ことを含み得る。ガス透過性容器内の細胞数を増やすことは、細胞を拡大培養するのに必要なフィード頻度を減らすことによって細胞数を増やすのに必要な手順を単純化する。
【0297】
[00314] 一部の実施形態において、本明細書に開示される拡大培養プロセスで使用される培養培地は、無血清培地又は限定培地である。一部の実施形態において、無血清又は限定培地は、基礎細胞培地及び血清補充物及び/又は血清代替物を含む。一部の実施形態において、無血清又は限定培地は、部分的に血清含有培地のロット間の変動に起因する実験的変動を防止及び/又は減少させるために使用される。
【0298】
[00315] 一部の実施形態において、無血清又は限定培地は、基礎細胞培地及び血清補充物及び/又は血清代替物を含む。いくつかの実施形態において、基礎細胞培地は、これらに限定されないが、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞増殖基礎培地、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞増殖SFM、CTS(商標)AIM-V培地、CST(商標)AIM-V SFM、LymphoONE(商標)T細胞増殖異種フリー培地、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、基礎培地イーグル(BME)、RPMI 1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴーの最小必須培地(G-MEM)、RPMI増殖培地、イスコーブの改良ダルベッコ培地を含む。
【0299】
[00316] 一部の実施形態において、血清補充物又は血清代替物は、これらに限定されないが、1つ以上のCTS(商標)OpTmizerT細胞拡大培養血清補充物、CTS(商標)免疫細胞血清代替物、1つ以上のアルブミン又はアルブミン代替物、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリン又はトランスフェリン代替物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリン又はインスリン代替物、1つ以上のコラーゲン前駆体、1つ以上の抗生物質及び1つ以上の微量元素を含む。いくつかの実施形態において、限定培地は、アルブミンと、グリシン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-ヒドロキシプロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン、チアミン、還元型グルタチオン、L-アスコルビン酸-2-リン酸、鉄飽和トランスフェリン、インスリン並びに微量元素部分Ag+、Al3+、Ba2+、Cd2+、Co2+、Cr3”、Ge4+、Se4+、Br、T、Mn2+、P、Si4+、V5+、Mo6+、Ni2+、Rb+、Sn2+及びZr4+を含む化合物からなる群から選択される1つ以上の成分とを含む。一部の実施形態において、限定培地は、L-グルタミン、重炭酸ナトリウム及び/又は2-メルカプトエタノールを更に含む。
【0300】
[00317] 一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞免疫細胞血清代替物は、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞増殖基礎培地、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞増殖SFM、CTS(商標)AIM-V培地、CST(商標)AIM-V SFM、LymphoONE(商標)T細胞増殖異種フリー培地、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、基礎培地イーグル(BME)、RPMI 1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴーの最小必須培地(G-MEM)、RPMI増殖培地、イスコーブの改良ダルベッコ培地を含むがこれらに限定されない従来の増殖培地と共に使用される。
【0301】
[00318] 一部の実施形態において、無血清又は限定培地中の総血清代替物濃度(体積%)は、無血清又は限定培地全体の体積の約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%又は20%以上である。一部の実施形態において、総血清代替物濃度は、無血清又は限定培地の総体積の約3%である。一部の実施形態において、総血清代替物濃度は、無血清又は限定培地の総体積の約5%である。一部の実施形態において、総血清代替物濃度は、無血清又は限定培地の総体積の約10%である。
【0302】
[00319] 一部の実施形態において、無血清又は限定培地は、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFM(ThermoFisher Scientific)である。CTS(商標)OpTmizer(商標)の任意の製剤は、本発明において有用である。CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、1LのCTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養基礎培地と26mLのCTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養補充剤を組み合わせたものであり、使用前に混合される。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)で補充される。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、55mMの2-メルカプトエタノールと共に、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)で補充される。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)で補充され、培地中の2-メルカプトエタノールの最終濃度は、55μMである。
【0303】
[00320] 一部の実施形態において、限定培地は、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFM(ThermoFisher Scientific)である。CTS(商標)OpTmizer(商標)の任意の製剤は、本発明において有用である。CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、1LのCTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養基礎培地と26mLのCTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養補充剤を組み合わせたものであり、使用前に混合される。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、55mMの2-メルカプトエタノールと共に、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)で補充される。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール及び2mMのL-グルタミンで補充される。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール及び2mMのL-グルタミンで補充され、更に、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール及び2mMのL-グルタミンで補充され、更に、約3000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)、55mMの2-メルカプトエタノール及び2mMのL-グルタミンで補充され、更に、約6000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールで補充され、更に、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールで補充され、更に、約3000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)及び55mMの2-メルカプトエタノールで補充され、更に、約1000IU/mL~約6000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンで補充され、更に、約1000IU/mL~約8000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンで補充され、更に、約3000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)及び約2mMのグルタミンで補充され、更に、約6000IU/mLのIL-2を含む。一部の実施形態において、CTS(商標)OpTmizer(商標)T細胞拡大培養SFMは、約3%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物(SR)(ThermoFisher Scientific)で補充され、培地中の2-メルカプトエタノールの最終濃度は、55μMである。
【0304】
[00321] 一部の実施形態において、無血清培地又は限定培地は、約0.1mM~約10mM、0.5mM~約9mM、1mM~約8mM、2mM~約7mM、3mM~約6mM又は4mM~約5mMの濃度のグルタミン(即ちGlutaMAX(登録商標))が補充される。一部の実施形態において、無血清培地又は限定培地は、約2mMの濃度のグルタミン(即ちGlutaMAX(登録商標))が補充される。
【0305】
[00322] 一部の実施形態において、無血清培地又は限定培地は、約5mM~約150mM、10mM~約140mM、15mM~約130mM、20mM~約120mM、25mM~約110mM、30mM~約100mM、35mM~約95mM、40mM~約90mM、45mM~約85mM、50mM~約80mM、55mM~約75mM、60mM~約70mM又は約65mMの濃度の2-メルカプトエタノールが補充される。一部の実施形態において、無血清培地又は限定培地は、約55mMの濃度の2-メルカプトエタノールが補充される。
【0306】
[00323] 一部の実施形態において、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第1998/030679号に記載されている限定培地は、本発明において有用である。その刊行物には、無血清真核細胞培養培地が記載されている。無血清真核細胞培養培地には、無血清培養での細胞の増殖をサポートすることができる無血清補充物が補充された基礎細胞培養培地が含まれる。無血清真核細胞培養培地補充物は、1つ以上のアルブミン又はアルブミン代替物、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリン又はトランスフェリン代替物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリン又はインスリン代替物、1つ以上のコラーゲン前駆体、1つ以上の微量元素及び1つ以上の抗生物質からなる群から選択される1つ以上の成分を含むか、又はそれらを組み合わせることによって得られる。一部の実施形態において、限定培地は、L-グルタミン、重炭酸ナトリウム及び/又はβ-メルカプトエタノールを更に含む。いくつかの実施形態において、限定培地は、アルブミン又はアルブミン代替物と、1つ以上のアミノ酸、1つ以上のビタミン、1つ以上のトランスフェリン又はトランスフェリン代替物、1つ以上の抗酸化剤、1つ以上のインスリン又はインスリン代替物、1つ以上のコラーゲン前駆体及び1つ以上の微量元素からなる群から選択される1つ以上の成分とを含む。いくつかの実施形態において、限定培地は、アルブミンと、グリシン、L-ヒスチジン、L-イソロイシン、L-メチオニン、L-フェニルアラニン、L-プロリン、L-ヒドロキシプロリン、L-セリン、L-スレオニン、L-トリプトファン、L-チロシン、L-バリン、チアミン、還元型グルタチオン、L-アスコルビン酸-2-リン酸、鉄飽和トランスフェリン、インスリン並びに微量元素部分Ag+、Al3+、Ba2+、Cd2+、Co2+、Cr3”、Ge4+、Se4+、Br、T、Mn2+、P、Si4+、V5+、Mo6+、Ni2+、Rb+、Sn2+及びZr4+を含む化合物からなる群から選択される1つ以上の成分とを含む。一部の実施形態において、基礎細胞培地は、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)、最小必須培地(MEM)、基礎培地イーグル(BME)、RPMI 1640、F-10、F-12、最小必須培地(αMEM)、グラスゴーの最小必須培地(G-MEM)、RPMI増殖培地、イスコーブの改良ダルベッコ培地からなる群から選択される。
【0307】
[00324] 一部の実施形態において、限定培地中のグリシンの濃度は約5~200mg/Lの範囲であり、L-ヒスチジンの濃度は約5~250mg/Lであり、L-イソロイシンの濃度は約5~300mg/Lであり、L-メチオニンの濃度は約5~200mg/Lであり、L-フェニルアラニンの濃度は約5~400mg/Lであり、L-プロリンの濃度は約1~1000mg/Lであり、L-ヒドロキシプロリンの濃度は約1~45mg/Lであり、L-セリンの濃度は約1~250mg/Lであり、L-スレオニンの濃度は約10~500mg/Lであり、L-トリプトファンの濃度は約2~110mg/Lであり、L-チロシンの濃度は約3~175mg/Lであり、L-バリンの濃度は約5~500mg/Lであり、チアミンの濃度は約1~20mg/Lであり、還元型グルタチオンの濃度は約1~20mg/Lであり、L-アスコルビン酸-2-リン酸の濃度は約1~200mg/Lであり、鉄飽和トランスフェリンの濃度は約1~50mg/Lであり、インスリンの濃度は約1~100mg/Lであり、亜セレン酸ナトリウムの濃度は約0.000001~0.0001mg/Lであり、アルブミン(AlbuMAX(登録商標)Iなど)の濃度は約5000~50,000mg/Lである。
【0308】
[00325] 一部の実施形態において、限定培地中の非微量元素部分成分は、以下の表Aの「1×培地における濃度範囲」という見出しの下の欄に列挙された濃度範囲に存在する。他の実施形態において、限定培地中の非微量元素部分成分は、以下の表Aの「1×培地における好ましい実施形態」という見出しの下の欄に列挙された最終濃度に存在する。他の実施形態において、限定培地は、無血清補充物を含む基礎細胞培地である。これらの実施形態の一部において、無血清補充物は、以下の表Aの「補充物の好ましい実施形態」という見出しの下の欄に列挙されたタイプ及び濃度の非微量部分成分を含む。
【0309】
【0310】
[00326] 一部の実施形態において、限定培地の容積オスモル濃度は、約260~350mOsmolである。一部の実施形態において、容積オスモル濃度は、約280~310mOsmolである。一部の実施形態において、限定培地は、最大約3.7g/L又は約2.2g/Lの重炭酸ナトリウムで補充される。限定培地には、L-グルタミン(最終濃度約2mM)、1つ以上の抗生物質、非必須アミノ酸(NEAA;最終濃度約100μM)、2-メルカプトエタノール(最終濃度約100μM)を更に補充できる。
【0311】
[00327] 一部の実施形態において、Smith, et al., “Ex vivo expansion of human T cells for adoptive immunotherapy using the novel Xeno-free CTS Immune Cell Serum Replacement,” Clin Transl Immunology, 4(1) 2015 (doi: 10.1038/cti.2014.31)に記載されている限定培地は、本発明において有用である。簡単に説明すると、RPMI又はCTS(商標)OpTmizer(商標)を基礎細胞培地として使用し、0、2%、5%又は10%のCTS(商標)免疫細胞血清代替物を補充した。
【0312】
[00328] 一実施形態において、第1及び/又は第2のガス透過性容器内の細胞培地は、濾過されていない。濾過されていない細胞培地の使用は、細胞数を拡大培養させるために必要な手順を単純化し得る。一実施形態において、第1及び/又は第2のガス透過性容器内の細胞培地は、ベータ-メルカプトエタノール(BME又はβME;2-メルカプトエタノール、CAS60-24-2としても知られる)を欠いている。
【0313】
[00329] 一実施形態において、細胞培地は、濾過されていない。濾過されていない細胞培地の使用は、細胞数を拡大培養させるために必要な手順を単純化し得る。一実施形態において、細胞培地は、ベータメルカプトエタノール(BME)を欠く。
【0314】
[00330] 一実施形態において、本明細書に記載の方法の期間は、約27~約50日間である。別の実施形態において、期間は約28日~約46日である。別の実施形態において、期間は約30日~約42日である。本発明の一実施形態において、第1の拡大培養の開始から第2の拡大培養の終了までの方法の期間は約31日間である。本発明の一実施形態において、第1の拡大培養の開始から第2の拡大培養の終了までの方法の期間は約35日間である。
【0315】
[00331] 一実施形態において、TILはガス透過性容器内で拡大培養する。ガス透過性容器は、米国特許出願公開第2005/0106717 A1号(この開示は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるものを含めて、当技術分野で公知の方法、組成物及び装置を用いたTILの拡大培養に用いられている。一実施形態において、TILは、ガス透過性バッグ内で拡大培養される。一実施形態において、TILは、Xuri Cell Expansion System W25(GE Healthcare)など、ガス透過性バッグ内でTILを拡大培養する細胞拡大培養システムを使用して拡大培養される。一実施形態において、TILは、Xuri Cell Expansion System W5(GE Healthcare)としても知られるWAVE Bioreactor Systemなど、ガス透過性バッグ内でTILを拡大培養する細胞拡大培養システムを使用して拡大培養される。一実施形態において、細胞拡大培養システムは、約100mL、約200mL、約300mL、約400mL、約500mL、約600mL、約700mL、約800mL、約900mL、約1L、約2L、約3L、約4L、約5L、約6L、約7L、約8L、約9L及び約10Lからなる群から選択される容積を有するガス透過性細胞バッグを含む。一実施形態において、TILはG-Rexフラスコ(Wilson Wolf Manufacturingから市販されている)において拡大培養することができる。かかる実施形態は、細胞集団を約5×105細胞/cm2から10×106~30×106細胞/cm2に拡大培養することを可能にする。一実施形態において、この拡大培養は、細胞に新鮮な細胞培養培地を加える(細胞をフィードするとも称される)ことなく行われる。一実施形態において、これは、GRexフラスコ内に約10cmの高さの培地がある限りフィーディングなしである。一実施形態において、これにフィーディングはないが、1つ以上のサイトカインが加えられる。一実施形態において、サイトカインを培地と混合する必要なく、サイトカインをボーラスとして添加することができる。かかる容器、装置及び方法は、当技術分野で公知であり、TILの拡大培養に用いられており、米国特許出願公開第2014/0377739A1号、国際公開第2014/210036 A1号、米国特許出願公開第2013/0115617 A1号、国際公開第2013/188427 A1号、米国特許出願公開第2011/0136228 A1号、米国特許第8,809,050 B2号、国際公開第2011/072088 A2号、米国特許出願公開第2016/0208216 A1号、米国特許出願公開第2012/0244133 A1号、国際公開第2012/129201 A1号、米国特許出願公開第2013/0102075 A1号、米国特許第8,956,860 B2号、国際公開第2013/173835 A1号、米国特許出願公開第2015/0175966 A1号(これらの開示は参照により本明細書に援用される)に記載されるものが含まれる。かかるプロセスは、Jin et al., J.Immunotherapy, 2012, 35:283-292にも記載されている。
【0316】
a.抗CD3抗体
[00332] 一部の実施形態において、本明細書に記載の拡大培養方法で使用される培養培地は、抗CD3抗体を含む。抗CD3抗体をIL-2と併用すると、TIL集団においてT細胞活性化及び細胞分裂が誘導される。この効果は完全長抗体並びにFab及びF(ab’)2断片で見ることができ、前者が一般的に好ましい;例えば、Tsoukas et al., J.Immunol.1985, 135, 1719(参照により全体として本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0317】
[00333] 当業者は理解するであろう通り、本発明において使用が見出される好適な抗ヒトCD3抗体は、限定されないが、ネズミ科動物、ヒト、霊長類、ラット及びイヌ科動物抗体を含む様々な哺乳類からの抗ヒトCD3ポリクローナル及びモノクローナル抗体を含めて、いくつも存在する。詳細な実施形態において、OKT3抗CD3抗体が使用される(Ortho-McNeil、Raritan, NJ又はMiltenyi Biotech、Auburn, CAから市販されている)。
【0318】
【0319】
b.TNFRSFアゴニスト(4-1BB(CD137))
[00334] 一実施形態において、第1の拡大培養及び/又は第2の拡大培養の細胞培養培地は、TNFRSFアゴニストを含む。一実施形態において、TNFRSFアゴニストは、4-1BB(CD137)アゴニストである。4-1BBアゴニストは、当技術分野で公知の任意の4-1BB結合分子であり得る。4-1BB結合分子は、ヒト又は哺乳類4-1BBに結合できるモノクローナル抗体又は融合タンパク質であり得る。4-1BBアゴニスト又は4-1BB結合分子は、免疫グロブリン分子の任意のアイソタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)又はサブクラスの免疫グロブリン重鎖を含み得る。4-1BBアゴニスト又は4-1BB結合分子は、重鎖及び軽鎖の両方を有し得る。本明細書で使用される場合、結合分子という用語は、抗体(全長抗体を含む)、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、ヒト、ヒト化又はキメラ抗体並びに抗体断片、例えば、Fab断片、F(ab’)断片、Fab発現ライブラリーにより産生される断片、上記のいずれかのエピトープ結合断片及び4-1BBに結合する抗体の操作された形態、例えばscFv分子も含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、完全ヒト抗体である抗原結合タンパク質である。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、ヒト化抗体である抗原結合タンパク質である。一部の実施形態において、本開示の方法及び組成物における使用のための4-1BBアゴニストは、抗4-1BB抗体、ヒト抗4-1BB抗体、マウス抗4-1BB抗体、哺乳動物抗4-1BB抗体、モノクローナル抗4-1BB抗体、ポリクローナル抗4-1BB抗体、キメラ抗4-1BB抗体、抗4-1BBアドネクチン、抗4-1BBドメイン抗体、単鎖抗4-1BB断片、重鎖抗4-1BB断片、軽鎖抗4-1BB断片、抗4-1BB融合タンパク質及びそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、変異体若しくはバイオシミラーを含む。アゴニスト性抗4-1BB抗体は、強い免疫応答を誘導することが知られている。Lee, et al., PLOS One 2013, 8, e69677。好ましい実施形態において、4-1BBアゴニストは、アゴニスト性、抗4-1BBヒト化又は完全ヒトモノクローナル抗体(即ち単一細胞株に由来する抗体)である。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、EU-101(Eutilex Co. Ltd.)、ウトミルマブ若しくはウレルマブ又はそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、変異体若しくはバイオシミラーである。好ましい一実施形態において、4-1BBアゴニストは、ウトミルマブ若しくはウレルマブ又はそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、変異体若しくはバイオシミラーである。
【0320】
[00335] 好ましい実施形態において、4-1BBアゴニスト又は4-1BB結合分子は、融合タンパク質でもあり得る。好ましい実施形態において、三量体又は六量体4-1BBアゴニスト(3つ又は6つのリガンド結合ドメインを有する)などの多量体4-1BBアゴニストは、典型的には2つのリガンド結合ドメインを保有するアゴニスト性モノクローナル抗体と比較して、優れた受容体(4-1BBL)のクラスター化及び内部細胞シグナル伝達複合体形成を誘導し得る。3つのTNFRSF結合ドメイン及びIgG1-Fcを含み、任意選択でこれらの融合タンパク質の2つ以上を更に連結する、三量体(三価)又は六量体(又は六価)又はそれより大きい融合タンパク質は、例えば、Gieffers, et al., Mol.Cancer Therapeutics 2013, 12, 2735-47に記載される。
【0321】
[00336] アゴニスト性4-1BB抗体及び融合タンパク質は、強い免疫応答を誘導することが知られている。好ましい実施形態において、4-1BBアゴニストは、毒性を低減するのに十分な方法で4-1BB抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体又は融合タンパク質である。一部の実施形態において、4-1BBアゴニストは、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)、例えばNK細胞の細胞傷害性を抑制する、アゴニスト性4-1BBモノクローナル抗体又は融合タンパク質である。一部の実施形態において、4-1BBアゴニストは、抗体依存性細胞食作用(ADCP)を抑制する、アゴニスト性4-1BBモノクローナル抗体又は融合タンパク質である。一部の実施形態において、4-1BBアゴニストは、補体依存性細胞毒性(CDC)を抑制する、アゴニスト性4-1BBモノクローナル抗体又は融合タンパク質である。一部の実施形態において、4-1BBアゴニストは、Fc領域機能性を抑制する、アゴニスト性4-1BBモノクローナル抗体又は融合タンパク質である。
【0322】
[00337] 一部の実施形態において、4-1BBアゴニストは、高い親和性及びアゴニスト活性でヒト4-1BB(配列番号9)に結合することを特徴とする。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、ヒト4-1BB(配列番号9)に結合する結合分子である。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、マウス4-1BB(配列番号10)に結合する結合分子である。4-1BBアゴニスト又は結合分子が結合する4-1BB抗原のアミノ酸配列を表6に概括する。
【0323】
【0324】
[00338] 一部の実施形態において、記載される組成物、プロセス及び方法は、約100pM以下のKDでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約90pM以下のKDでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約80pM以下のKDでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約70pM以下のKDでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約60pM以下のKDでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約50pM以下のKDでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約40pM以下のKDでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、又は約30pM以下のKDでヒト又はマウス4-1BBに結合する、4-1BBアゴニストを含む。
【0325】
[00339] 一部の実施形態において、記載される組成物、プロセス及び方法は、約7.5×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約7.5×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約8×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約8.5×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約9×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約9.5×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、又は約1×106 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウス4-1BBに結合する、4-1BBアゴニストを含む。
【0326】
[00340] 一部の実施形態において、記載される組成物、プロセス及び方法は、約2×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2.1×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2.2×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2.3×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2.4×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2.5×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2.6×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、又は約2.7×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2.8×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2.9×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合するか、又は約3×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウス4-1BBに結合する、4-1BBアゴニストを含む。
【0327】
[00341] 一部の実施形態において、記載される組成物、プロセス及び方法は、約10nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約9nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約8nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約7nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約6nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約5nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約4nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約3nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、約2nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合するか、又は約1nM以下のIC50でヒト又はマウス4-1BBに結合する、4-1BBアゴニストを含む。
【0328】
[00342] 好ましい実施形態において、4-1BBアゴニストは、PF-05082566又はMOR-7480としても知られるウトミルマブ又はその断片、誘導体、変異体若しくはバイオシミラーである。ウトミルマブはPfizer, Inc.から入手できる。ウトミルマブは、免疫グロブリンG2-ラムダ、抗[ヒト(Homo sapiens)TNFRSF9(腫瘍壊死因子受容体(TNFR)スーパーファミリーメンバー9、4-1BB、T細胞抗原ILA、CD137)]、ヒト(Homo sapiens)(完全ヒト)モノクローナル抗体である。ウトミルマブのアミノ酸配列を表7に示す。ウトミルマブは、Asn59及びAsn292のグリコシル化部位;位置22-96(VH-VL)、143-199(CH1-CL)、256-316(CH2)及び362-420(CH3)の重鎖内ジスルフィド架橋;位置22’-87’(VH-VL)及び136’-195’(CH1-CL)の軽鎖内ジスルフィド架橋;IgG2Aアイソフォーム位置218-218、219-219、222-222及び225-225、IgG2A/Bアイソフォーム位置218-130、219-219、222-222及び225-225並びにIgG2Bアイソフォーム位置219-130(2)、222-222及び225-225の鎖内重鎖-重鎖ジスルフィド架橋;IgG2Aアイソフォーム位置130-213’(2)、IgG2A/Bアイソフォーム位置218-213’及び130-213’並びにIgG2Bアイソフォーム位置218-213’(2)の鎖内重鎖-軽鎖ジスルフィド架橋を含む。ウトミルマブ並びにその変異体及び断片の調製並びに特性は、米国特許第8,821,867号;同第8,337,850号;及び同第9,468,678号並びに国際公開第2012/032433 A1号に記載され、これらのそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。ウトミルマブの前臨床的特徴は、Fisher, et al., Cancer Immunolog. & Immunother. 2012, 61, 1721-33に記載される。様々な血液学的及び固形腫瘍の適応症におけるウトミルマブの現在の臨床試験には、米国国立衛生研究所Clinicaltrials.gov識別子NCT02444793、NCT01307267、NCT02315066及びNCT02554812が含まれる。
【0329】
[00343] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、配列番号11で示される重鎖及び配列番号12で示される軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号11及び配列番号12に示される配列を有する重鎖及び軽鎖又は抗原結合断片、Fab断片、単鎖可変断片(scFv)、それらの変異体若しくはコンジュゲートを含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号11及び配列番号12に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号11及び配列番号12に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号11及び配列番号12に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号11及び配列番号12に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号11及び配列番号12に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
【0330】
[00344] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、ウトミルマブの重鎖及び軽鎖CDR又は可変領域(VR)を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニスト重鎖可変領域(VH)は配列番号13に示される配列を含み、4-1BBアゴニスト軽鎖可変領域(VL)は配列番号14に示される配列及びその保存的アミノ酸置換を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号13及び配列番号14に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号13及び配列番号14に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号13及び配列番号14に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号13及び配列番号14に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号13及び配列番号14に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、配列番号13及び配列番号14に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含むscFv抗体を含む。
【0331】
[00345] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号15、配列番号16及び配列番号17に記載の配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換と、それぞれ配列番号18、配列番号19及び配列番号20に記載の配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにそれらの保存的アミノ酸置換とを含む。
【0332】
[00346] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、ウトミルマブに関して薬物規制当局によって承認された4-1BBアゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。一実施形態において、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有し、参照医薬品又は参照生物学的製剤と比較して1つ以上の翻訳後改変を含む、アミノ酸配列を含む4-1BB抗体を含み、参照医薬品又は参照生物学的製剤はウトミルマブである。一部の実施形態において、1つ以上の翻訳後改変は、グリコシル化、酸化、脱アミド化及び切断の1つ以上から選択される。一部の実施形態において、バイオシミラーは、認可された又は認可のために提出された4-1BBアゴニスト抗体であり、4-1BBアゴニスト抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤の製剤と異なる製剤で提供され、参照医薬品又は参照生物学的製剤はウトミルマブである。4-1BBアゴニスト抗体は、米国FDA及び/又は欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はウトミルマブである。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はウトミルマブである。
【0333】
【0334】
【0335】
【0336】
[00348] 好ましい実施形態において、4-1BBアゴニストは、BMS-663513及び20H4.9.h4aとしても知られるモノクローナル抗体ウレルマブ又はその断片、誘導体、変異体若しくはバイオシミラーである。ウレルマブは、Bristol-Myers Squibb, Inc.及びCreative Biolabs, Inc.から入手できる。ウレルマブは、免疫グロブリンG4-カッパ、抗[ヒト(Homo sapiens)TNFRSF9(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー9、4-1BB、T細胞抗原ILA、CD137)]、ヒト(Homo sapiens)(完全ヒト)モノクローナル抗体である。ウレルマブのアミノ酸配列を表EEに示す。ウレルマブは、位置298(及び298’’)のN-グリコシル化部位;位置22-95(VH-VL)、148-204(CH1-CL)、262-322(CH2)及び368-426(CH3)(並びに位置22’’-95’’、148’’-204’’、262’’-322’’及び368’’-426’’)の重鎖内ジスルフィド架橋;位置23’-88’(VH-VL)及び136’-196’(CH1-CL)(並びに位置23’’’-88’’’及び136’’’-196’’’)の軽鎖内ジスルフィド架橋;位置227-227’’及び230-230’’の鎖内重鎖-重鎖ジスルフィド架橋;並びに位置135-216’及び135’’-216’’’の鎖内重鎖-軽鎖ジスルフィド架橋を含む。ウレルマブ並びにその変異体及び断片の調製及び特性は、米国特許第7,288,638号及び同第8,962,804号に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。ウレルマブの前臨床的及び臨床的特徴は、http:/dx.doi.org/ 10.1158/1078-0432.CCR-16-1272で入手可能なSegal, et al., Clin.Cancer Res. 2016に記載される。様々な血液学的及び固形腫瘍の適応症におけるウレルマブの現在の臨床試験には、米国国立衛生研究所Clinicaltrials.gov識別子NCT01775631、NCT02110082、NCT02253992及びNCT01471210が含まれる。
【0337】
[00349] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、配列番号21で示される重鎖及び配列番号22で示される軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号21及び配列番号22に示される配列を有する重鎖及び軽鎖又は抗原結合断片、Fab断片、単鎖可変断片(scFv)、それらの変異体若しくはコンジュゲートを含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号21及び配列番号22に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号21及び配列番号22に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号21及び配列番号22に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号21及び配列番号22に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号21及び配列番号22に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
【0338】
[00350] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、ウレルマブの重鎖及び軽鎖CDR又は可変領域(VR)を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニスト重鎖可変領域(VH)は配列番号23に示される配列を含み、4-1BBアゴニスト軽鎖可変領域(VL)は配列番号24に示される配列及びその保存的アミノ酸置換を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号23及び配列番号24に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号23及び配列番号24に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号23及び配列番号24に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号23及び配列番号24に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号23及び配列番号24に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、配列番号23及び配列番号24に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含むscFv抗体を含む。
【0339】
[00351] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、それぞれ配列番号25、配列番号26及び配列番号27に記載の配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換と、それぞれ配列番号28、配列番号29及び配列番号30に記載の配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換とを含む。
【0340】
[00352] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、ウレルマブに関して薬物規制当局によって承認された4-1BBアゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。一実施形態において、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有し、参照医薬品又は参照生物学的製剤と比較して1つ以上の翻訳後改変を含む、アミノ酸配列を含む4-1BB抗体を含み、参照医薬品又は参照生物学的製剤はウレルマブである。一部の実施形態において、1つ以上の翻訳後改変は、グリコシル化、酸化、脱アミド化及び切断の1つ以上から選択される。一部の実施形態において、バイオシミラーは、認可された又は認可のために提出された4-1BBアゴニスト抗体であり、4-1BBアゴニスト抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤の製剤と異なる製剤で提供され、参照医薬品又は参照生物学的製剤はウレルマブである。4-1BBアゴニスト抗体は、米国FDA及び/又は欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はウレルマブである。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はウレルマブである。
【0341】
【0342】
【0343】
[00354] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、1D8、3Elor、4B4(BioLegend 309809)、H4-1BB-M127(BD Pharmingen 552532)、BBK2(Thermo Fisher MS621PABX)、145501(Leinco Technologies B591)、ATCC番号HB-11248として寄託され、米国特許第6,974,863号に開示されている細胞株によって産生される抗体、5F4(BioLegend 31 1503)、C65-485(BD Pharmingen 559446)、米国特許出願公開第2005/0095244号に開示されている抗体、米国特許第7,288,638号に開示されている抗体(20H4.9-IgGl(BMS-663031)など)、同第6,887,673号に開示されている抗体(4E9又はBMS-554271など)、同第7,214,493号に開示されている抗体、同第6,303,121号に開示されている抗体、同第6,569,997号に開示されている抗体、同第6,905,685号に開示されている抗体(4E9又はBMS-554271など)、同第6,362,325号に開示されている抗体(1D8又はBMS-469492;3H3又はBMS-469497;又は3Elなど)、同第6,974,863号に開示されている抗体(53A2など);同第6,210,669号に開示されている抗体(1D8、3B8又は3E1など)、同第5,928,893号に記載されている抗体、同第6,303,121号に開示されている抗体、同第6,569,997号に開示されている抗体、国際公開第2012/177788号、同第2015/119923号及び同第2010/042433号に開示されている抗体並びにそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、変異体又はバイオシミラーからなる群から選択され、前述の特許又は特許出願公開のそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0344】
[00355] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、国際公開第2008/025516 A1号、同第2009/007120 A1号、同第2010/003766 A1号、同第2010/010051 A1号及び同第2010/078966 A1号;米国特許出願公開第2011/0027218 A1号、同第2015/0126709 A1号、同第2011/0111494 A1号、同第2015/0110734 A1号及び同第2015/0126710 A1号;並びに米国特許第9,359,420号、同第9,340,599号、同第8,921,519号及び同第8,450,460号に記載されている4-1BBアゴニスト性融合タンパク質であり、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0345】
[00356] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、
図15の構造I-A(C末端Fc抗体断片融合タンパク質)又は構造I-B(N末端Fc抗体断片融合タンパク質)に示される4-1BBアゴニスト性融合タンパク質又はその断片、誘導体、コンジュゲート、変異体若しくはバイオシミラーである。
【0346】
[00357] 構造I-A及びI-Bにおいて、円柱は個々のポリペプチド結合ドメインを指す。構造I-A及びI-Bは、例えば、4-1BBL又は4-1BBに結合する抗体に由来する、3つの直鎖状に連結されたTNFRSF結合ドメインを含み、これは折り畳まれて三価タンパク質を形成し、次いでIgG1-Fc(CH3及びCH2ドメインを含む)を介して第2の三価タンパク質に連結され、次いで、これは、ジスルフィド結合(小さい細長い楕円形)を介して2つの三価タンパク質を連結するために使用され、構造を安定化し、6つの受容体の細胞内シグナル伝達ドメイン及びシグナル伝達タンパク質を合わせてシグナル伝達複合体を形成できるアゴニストを提供する。円柱として示されるTNFRSF結合ドメインは、例えば、親水性残基並びに柔軟性のためのGly及びSer配列並びに溶解性のためのGlu及びLysを含み得るリンカーにより接続されたVH及びVL鎖を含むscFvドメインであり得る。de Marco, Microbial Cell Factories, 2011, 10, 44;Ahmad, et al., Clin. & Dev.Immunol. 2012, 980250;Monnier, et al., Antibodies, 2013, 2, 193-208;又は本明細書の別の箇所に組み込まれた参考文献に記載されているものなどの任意のscFvドメイン設計が使用され得る。この形態の融合タンパク質構造は、米国特許第9,359,420号、同第9,340,599号、同第8,921,519号及び同第8,450,460号に記載されており、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0347】
[00358] 構造I-Aの他のポリペプチドドメインのアミノ酸配列を表9に示す。Fcドメインは、好ましくは、完全定常ドメイン(配列番号31のアミノ酸17~230)、完全ヒンジドメイン(配列番号31のアミノ酸1~16)又はヒンジドメインの一部(例えば、配列番号31のアミノ酸4~16)を含む。C末端Fc抗体を接続するための好ましいリンカーは、追加的ポリペプチドの融合に適したリンカーを含む、配列番号32~配列番号41に示される実施形態から選択され得る。
【0348】
【0349】
[00360] 構造I-Bの他のポリペプチドドメインのアミノ酸配列を表10に示す。構造I-BのようにFc抗体断片がTNRFSF融合タンパク質のN末端に融合される場合、Fcモジュールの配列は、好ましくは、配列番号42に示されるものであり、リンカー配列は、好ましくは、配列番号43~配列番号45に示される実施形態から選択される。
【0350】
【0351】
[00362] 一実施形態において、構造I-A又はI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、ウトミルマブの可変重鎖及び可変軽鎖、ウレルマブの可変重鎖及び可変軽鎖、ウトミルマブの可変重鎖及び可変軽鎖、表10に記載されている可変重鎖及び可変軽鎖から選択される可変重鎖及び可変軽鎖、上記の可変重鎖及び可変軽鎖の任意の組み合わせ並びにそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、変異体及びバイオシミラーからなる群から選択される1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。
【0352】
[00363] 一実施形態において、構造I-A又はI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、4-1BBL配列を含む1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。一実施形態において、構造I-A又はI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、配列番号46による配列を含む1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。一実施形態において、構造I-A又はI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、可溶性4-1BBL配列を含む1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。一実施形態において、構造I-A又はI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、配列番号47による配列を含む1つ以上の4-1BB結合ドメインを含む。
【0353】
[00364] 一実施形態において、構造I-A又はI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、それぞれ配列番号13及び配列番号14に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上の4-1BB結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。一実施形態において、構造I-A又はI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、それぞれ配列番号23及び配列番号24に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上の4-1BB結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。一実施形態において、構造I-A又はI-Bによる4-1BBアゴニスト融合タンパク質は、表11に示されるVH及びVL配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上の4-1BB結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。
【0354】
【0355】
【0356】
[00366] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、(i)第1の可溶性4-1BB結合ドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性4-1BB結合ドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性4-1BB結合ドメインを含む4-1BBアゴニスト性単鎖融合ポリペプチドであり、N末端及び/又はC末端に追加のドメインを更に含み、追加のドメインは、Fab又はFc断片ドメインである。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、(i)第1の可溶性4-1BB結合ドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性4-1BB結合ドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性4-1BB結合ドメインを含む4-1BBアゴニスト性単鎖融合ポリペプチドであり、N末端及び/又はC末端に追加のドメインを更に含み、追加のドメインは、Fab又はFc断片ドメインであり、可溶性4-1BBドメインのそれぞれは、ストーク領域(三量体化に寄与し、細胞膜まで一定の距離を提供するが、4-1BB結合ドメインの一部ではない)を欠き、第1及び第2のペプチドリンカーは、独立して3~8アミノ酸長を有する。
【0357】
[00367] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、(i)第1の可溶性腫瘍壊死因子(TNF)スーパーファミリーサイトカインドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメインを含む4-1BBアゴニスト性単鎖融合ポリペプチドであり、可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメインのそれぞれは、ストーク領域を欠き、第1及び第2のペプチドリンカーは、独立して3~8アミノ酸長を有し、各TNFスーパーファミリーサイトカインドメインは4-1BB結合ドメインである。
【0358】
[00368] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、前述のVLドメインのいずれかに連結された前述のVHドメインのいずれかを含む4-1BBアゴニスト性scFv抗体である。
【0359】
[00369] 一実施形態において、4-1BBアゴニストは、BPS Bioscience4-1BBアゴニスト抗体カタログ番号79097-2であり、これはBPS Bioscience, San Diego, CA, USAから市販されている。一実施形態において、4-1BBアゴニストは、Creative Biolabs4-1BBアゴニスト抗体カタログ番号MOM-18179であり、これはCreative Biolabs, Shirley, NY, USAから市販されている。
【0360】
c.OX40(CD134)アゴニスト
[00370] 一実施形態において、TNFRSFアゴニストは、OX40(CD134)アゴニストである。OX40アゴニストは、当技術分野で公知の任意のOX40結合分子であり得る。OX40結合分子は、ヒト又は哺乳類OX40に結合できるモノクローナル抗体又は融合タンパク質であり得る。OX40アゴニスト又はOX40結合分子は、免疫グロブリン分子の任意のアイソタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)又はサブクラスの免疫グロブリン重鎖を含み得る。OX40アゴニスト又はOX40結合分子は、重鎖及び軽鎖の両方を有し得る。本明細書で使用される場合、結合分子という用語は、抗体(全長抗体を含む)、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、ヒト、ヒト化又はキメラ抗体並びに抗体断片、例えば、Fab断片、F(ab’)断片、Fab発現ライブラリーにより産生される断片、上記のいずれかのエピトープ結合断片及びOX40に結合する抗体の操作された形態、例えばscFv分子も含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、完全ヒト抗体である抗原結合タンパク質である。一実施形態において、OX40アゴニストは、ヒト化抗体である抗原結合タンパク質である。一部の実施形態において、本開示の方法及び組成物における使用のためのOX40アゴニストは、抗OX40抗体、ヒト抗OX40抗体、マウス抗OX40抗体、哺乳動物抗OX40抗体、モノクローナル抗OX40抗体、ポリクローナル抗OX40抗体、キメラ抗OX40抗体、抗OX40アドネクチン、抗OX40ドメイン抗体、単鎖抗OX40断片、重鎖抗OX40断片、軽鎖抗OX40断片、抗OX40融合タンパク質及びそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、変異体若しくはバイオシミラーを含む。好ましい実施形態において、OX40アゴニストは、アゴニスト性、抗OX40ヒト化又は完全ヒトモノクローナル抗体(即ち単一細胞株に由来する抗体)である。
【0361】
[00371] 好ましい実施形態において、OX40アゴニスト又はOX40結合分子は、融合タンパク質でもあり得る。OX40Lに融合したFcドメインを含むOX40融合タンパク質は、例えば、Sadun, et al., J. Immunother. 2009, 182, 1481-89に記載されている。好ましい実施形態において、三量体又は六量体OX40アゴニスト(3つ又は6つのリガンド結合ドメインを有する)などの多量体OX40アゴニストは、典型的には2つのリガンド結合ドメインを保有するアゴニスト性モノクローナル抗体と比較して、優れた受容体(OX40L)のクラスター化及び内部細胞シグナル伝達複合体形成を誘導し得る。3つのTNFRSF結合ドメイン及びIgG1-Fcを含み、任意選択でこれらの融合タンパク質の2つ以上を更に連結する、三量体(三価)又は六量体(又は六価)又はそれより大きい融合タンパク質は、例えば、Gieffers, et al., Mol.Cancer Therapeutics 2013, 12, 2735-47に記載される。
【0362】
[00372] アゴニスト性OX40抗体及び融合タンパク質は、強い免疫応答を誘発することが知られている。Curti, et al., Cancer Res. 2013, 73, 7189-98。好ましい実施形態において、OX40アゴニストは、毒性を低減するのに十分な方法でOX40抗原に特異的に結合するモノクローナル抗体又は融合タンパク質である。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)、例えばNK細胞の細胞傷害性を抑制する、アゴニスト性OX40モノクローナル抗体又は融合タンパク質である。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、抗体依存性細胞食作用(ADCP)を抑制する、アゴニスト性OX40モノクローナル抗体又は融合タンパク質である。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、補体依存性細胞毒性(CDC)を抑制する、アゴニスト性OX40モノクローナル抗体又は融合タンパク質である。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、Fc領域機能性を抑制する、アゴニスト性OX40モノクローナル抗体又は融合タンパク質である。
【0363】
[00373] 一部の実施形態において、OX40アゴニストは、高い親和性及びアゴニスト活性でヒトOX40(配列番号54)に結合することを特徴とする。一実施形態において、OX40アゴニストは、ヒトOX40(配列番号54)に結合する結合分子である。一実施形態において、OX40アゴニストは、マウスOX40(配列番号55)に結合する結合分子である。OX40アゴニスト又は結合分子が結合するOX40抗原のアミノ酸配列を表12に概括する。
【0364】
【0365】
[00375] 一部の実施形態において、記載される組成物、プロセス及び方法は、約100pM以下のKDでヒト又はマウスOX40に結合するか、約90pM以下のKDでヒト又はマウスOX40に結合するか、約80pM以下のKDでヒト又はマウスOX40に結合するか、約70pM以下のKDでヒト又はマウスOX40に結合するか、約60pM以下のKDでヒト又はマウスOX40に結合するか、約50pM以下のKDでヒト又はマウスOX40に結合するか、約40pM以下のKDでヒト又はマウスOX40に結合するか、又は約30pM以下のKDでヒト又はマウスOX40に結合する、OX40アゴニストを含む。
【0366】
[00376] 一部の実施形態において、記載される組成物、プロセス及び方法は、約7.5×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約7.5×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約8×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約8.5×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約9×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約9.5×105 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウスOX40に結合するか、又は約1×106 1/M・s以上のkassocでヒト又はマウスOX40に結合する、OX40アゴニストを含む。
【0367】
[00377] 一部の実施形態において、記載される組成物、プロセス及び方法は、約2×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約2.1×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約2.2×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約2.3×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約2.4×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約2.5×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約2.6×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、又は約2.7×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約2.8×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、約2.9×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合するか、又は約3×10-5 1/s以下のkdissocでヒト又はマウスOX40に結合する、OX40アゴニストを含む。
【0368】
[00378] 一部の実施形態において、記載される組成物、プロセス及び方法は、約10nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、約9nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、約8nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、約7nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、約6nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、約5nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、約4nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、約3nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、約2nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合するか、又は約1nM以下のIC50でヒト又はマウスOX40に結合する、OX40アゴニストを含む。
【0369】
[00379] 一部の実施形態において、OX40アゴニストは、MEDI0562又はMEDI-0562としても知られるタボリキシズマブである。タボリキシズマブは、AstraZeneca, Incの子会社MedImmuneから入手できる。タボリキシズマブは、免疫グロブリンG1-カッパ、抗[ヒト(Homo sapiens)TNFRSF4(腫瘍壊死因子受容体(TNFR)スーパーファミリーメンバー4、OX40、CD134)]、ヒト化及びキメラモノクローナル抗体である。タボリキシズマブのアミノ酸配列を表13に示す。タボリキシズマブは、フコシル化複合二分岐CHO型グリカンを伴い位置301及び301’’のN-グリコシル化部位;位置22-95(VH-VL)、148-204(CH1-CL)、265-325(CH2)及び371-429(CH3)(並びに位置22’’-95’’、148’’-204’’、265’’-325’’及び371’’-429’’)の重鎖内ジスルフィド架橋;位置23’-88’(VH-VL)及び134’-194’(CH1-CL)(並びに位置23’’’-88’’’及び134’’’-194’’’)の軽鎖内ジスルフィド架橋;位置230-230’’及び233-233’’の鎖内重鎖-重鎖ジスルフィド架橋;並びに位置224-214’及び224’’-214’’’の鎖内重鎖-軽鎖ジスルフィド架橋を含む。様々な固形腫瘍の適応症におけるタボリキシズマブの現在の臨床試験には、米国国立衛生研究所Clinicaltrials.gov識別子NCT02318394及びNCT02705482が含まれる。
【0370】
[00380] 一実施形態において、OX40アゴニストは、配列番号56で示される重鎖及び配列番号57で示される軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号56及び配列番号57に示される配列を有する重鎖及び軽鎖又は抗原結合断片、Fab断片、単鎖可変断片(scFv)、それらの変異体若しくはコンジュゲートを含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号56及び配列番号57に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号56及び配列番号57に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号56及び配列番号57に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号56及び配列番号57に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号56及び配列番号57に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
【0371】
[00381] 一実施形態において、OX40アゴニストは、タボリキシズマブの重鎖及び軽鎖CDR又は可変領域(VR)を含む。一実施形態において、OX40アゴニスト重鎖可変領域(VH)は配列番号58に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(VL)は配列番号59に示される配列及びその保存的アミノ酸置換を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号58及び配列番号59に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号58及び配列番号59に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号58及び配列番号59に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号58及び配列番号59に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号58及び配列番号59に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、配列番号58及び配列番号59に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含むscFv抗体を含む。
【0372】
[00382] 一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号60、配列番号61及び配列番号62に記載の配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換と、それぞれ配列番号63、配列番号64及び配列番号65に記載の配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換とを含む。
【0373】
[00383] 一実施形態において、OX40アゴニストは、タボリキシズマブに関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。一実施形態において、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有し、参照医薬品又は参照生物学的製剤と比較して1つ以上の翻訳後改変を含む、アミノ酸配列を含むOX40抗体を含み、参照医薬品又は参照生物学的製剤はタボリキシズマブである。一部の実施形態において、1つ以上の翻訳後改変は、グリコシル化、酸化、脱アミド化及び切断の1つ以上から選択される。一部の実施形態において、バイオシミラーは、認可された又は認可のために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤の製剤と異なる製剤で提供され、参照医薬品又は参照生物学的製剤はタボリキシズマブである。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/又は欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はタボリキシズマブである。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はタボリキシズマブである。
【0374】
【0375】
【0376】
【0377】
[00385] 一部の実施形態において、OX40アゴニストは11D4であり、これはPfizer, Inc.から入手可能な完全ヒト抗体である。11D4の調製及び特性は、米国特許第7,960,515号;同第8,236,930号;及び同第9,028,824号に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。11D4のアミノ酸配列を表14に示す。
【0378】
[00386] 一実施形態において、OX40アゴニストは、配列番号66で示される重鎖及び配列番号67で示される軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号66及び配列番号67に示される配列を有する重鎖及び軽鎖又は抗原結合断片、Fab断片、単鎖可変断片(scFv)、それらの変異体若しくはコンジュゲートを含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号66及び配列番号67に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号66及び配列番号67に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号66及び配列番号67に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号66及び配列番号67に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号66及び配列番号67に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
【0379】
[00387] 一実施形態において、OX40アゴニストは、11D4の重鎖及び軽鎖CDR又は可変領域(VR)を含む。一実施形態において、OX40アゴニスト重鎖可変領域(VH)は配列番号68に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(VL)は配列番号69に示される配列及びその保存的アミノ酸置換を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号68及び配列番号69に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号68及び配列番号69に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号68及び配列番号69に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号68及び配列番号69に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号68及び配列番号69に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
【0380】
[00388] 一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号70、配列番号71及び配列番号72に記載の配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換並びにそれぞれ配列番号73、配列番号74及び配列番号75に記載の配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換を含む。
【0381】
[00389] 一実施形態において、OX40アゴニストは、11D4に関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。一実施形態において、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有し、参照医薬品又は参照生物学的製剤と比較して1つ以上の翻訳後改変を含む、アミノ酸配列を含むOX40抗体を含み、参照医薬品又は参照生物学的製剤は11D4である。一部の実施形態において、1つ以上の翻訳後改変は、グリコシル化、酸化、脱アミド化及び切断の1つ以上から選択される。一部の実施形態において、バイオシミラーは、認可された又は認可のために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤の製剤と異なる製剤で提供され、参照医薬品又は参照生物学的製剤は11D4である。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/又は欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤は11D4である。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤は11D4である。
【0382】
【0383】
【0384】
【0385】
[00391] 一部の実施形態において、OX40アゴニストは18D8であり、これはPfizer, Inc.から入手可能な完全ヒト抗体である。18D8の調製及び特性は、米国特許第7,960,515号;同第8,236,930号;及び同第9,028,824号に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。18D8のアミノ酸配列を表15に示す。
【0386】
[00392] 一実施形態において、OX40アゴニストは、配列番号76で示される重鎖及び配列番号77で示される軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号76及び配列番号77に示される配列を有する重鎖及び軽鎖又は抗原結合断片、Fab断片、単鎖可変断片(scFv)、それらの変異体若しくはコンジュゲートを含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号76及び配列番号77に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号76及び配列番号77に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号76及び配列番号77に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号76及び配列番号77に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一である重鎖及び軽鎖を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号76及び配列番号77に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一である重鎖及び軽鎖を含む。
【0387】
[00393] 一実施形態において、OX40アゴニストは、18D8の重鎖及び軽鎖CDR又は可変領域(VR)を含む。一実施形態において、OX40アゴニスト重鎖可変領域(VH)は配列番号78に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(VL)は配列番号79に示される配列及びその保存的アミノ酸置換を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号78及び配列番号79に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号78及び配列番号79に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号78及び配列番号79に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号78及び配列番号79に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号78及び配列番号79に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
【0388】
[00394] 一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号80、配列番号81及び配列番号82に記載の配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換と、それぞれ配列番号83、配列番号84及び配列番号85に記載の配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換とを含む。
【0389】
[00395] 一実施形態において、OX40アゴニストは、18D8に関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。一実施形態において、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有し、参照医薬品又は参照生物学的製剤と比較して1つ以上の翻訳後改変を含む、アミノ酸配列を含むOX40抗体を含み、参照医薬品又は参照生物学的製剤は18D8である。一部の実施形態において、1つ以上の翻訳後改変は、グリコシル化、酸化、脱アミド化及び切断の1つ以上から選択される。一部の実施形態において、バイオシミラーは、認可された又は認可のために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤の製剤と異なる製剤で提供され、参照医薬品又は参照生物学的製剤は18D8である。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/又は欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤は18D8である。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤は18D8である。
【0390】
【0391】
【0392】
[00397] 一部の実施形態において、OX40アゴニストはHu119-122であり、これはGlaxoSmithKline plc.から入手可能なヒト化抗体である。Hu119-122の調製及び特性は、米国特許第9,006,399号及び同第9,163,085号並びに国際公開第2012/027328号に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。Hu119-122のアミノ酸配列を表16に示す。
【0393】
[00398] 一実施形態において、OX40アゴニストは、Hu119-122の重鎖及び軽鎖CDR又は可変領域(VR)を含む。一実施形態において、OX40アゴニスト重鎖可変領域(VH)は配列番号86に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(VL)は配列番号87に示される配列及びその保存的アミノ酸置換を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号86及び配列番号87に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号86及び配列番号87に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号86及び配列番号87に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号86及び配列番号87に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号86及び配列番号87に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
【0394】
[00399] 一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号88、配列番号89及び配列番号90に記載の配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換と、それぞれ配列番号91、配列番号92及び配列番号93に記載の配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換とを含む。
【0395】
[00400] 一実施形態において、OX40アゴニストは、Hu119-122に関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。一実施形態において、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有し、参照医薬品又は参照生物学的製剤と比較して1つ以上の翻訳後改変を含む、アミノ酸配列を含むOX40抗体を含み、参照医薬品又は参照生物学的製剤はHu119-122である。一部の実施形態において、1つ以上の翻訳後改変は、グリコシル化、酸化、脱アミド化及び切断の1つ以上から選択される。一部の実施形態において、バイオシミラーは、認可された又は認可のために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤の製剤と異なる製剤で提供され、参照医薬品又は参照生物学的製剤はHu119-122である。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/又は欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はHu119-122である。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はHu119-122である。
【0396】
【0397】
[00402] 一部の実施形態において、OX40アゴニストはHu106-222であり、これはGlaxoSmithKline plc.から入手可能なヒト化抗体である。Hu106-222の調製及び特性は、米国特許第9,006,399号及び同第9,163,085号並びに国際公開第2012/027328号に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。Hu106-222のアミノ酸配列を表17に示す。
【0398】
[00403] 一実施形態において、OX40アゴニストは、Hu106-222の重鎖及び軽鎖CDR又は可変領域(VR)を含む。一実施形態において、OX40アゴニスト重鎖可変領域(VH)は配列番号94に示される配列を含み、OX40アゴニスト軽鎖可変領域(VL)は配列番号95に示される配列及びその保存的アミノ酸置換を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号94及び配列番号95に示される配列とそれぞれ少なくとも99%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号94及び配列番号95に示される配列とそれぞれ少なくとも98%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号94及び配列番号95に示される配列とそれぞれ少なくとも97%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号94及び配列番号95に示される配列とそれぞれ少なくとも96%同一であるVH及びVL領域を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号94及び配列番号95に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含む。
【0399】
[00404] 一実施形態において、OX40アゴニストは、それぞれ配列番号96、配列番号97及び配列番号98に記載の配列を有する重鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換と、それぞれ配列番号99、配列番号100及び配列番号101に記載の配列を有する軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3ドメイン並びにその保存的アミノ酸置換とを含む。
【0400】
[00405] 一実施形態において、OX40アゴニストは、Hu106-222に関して薬物規制当局によって承認されたOX40アゴニストバイオシミラーモノクローナル抗体である。一実施形態において、バイオシミラーモノクローナル抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤のアミノ酸配列に対して少なくとも97%の配列同一性、例えば97%、98%、99%又は100%の配列同一性を有し、参照医薬品又は参照生物学的製剤と比較して1つ以上の翻訳後改変を含む、アミノ酸配列を含むOX40抗体を含み、参照医薬品又は参照生物学的製剤はHu106-222である。一部の実施形態において、1つ以上の翻訳後改変は、グリコシル化、酸化、脱アミド化及び切断の1つ以上から選択される。一部の実施形態において、バイオシミラーは、認可された又は認可のために提出されたOX40アゴニスト抗体であり、OX40アゴニスト抗体は、参照医薬品又は参照生物学的製剤の製剤と異なる製剤で提供され、参照医薬品又は参照生物学的製剤はHu106-222である。OX40アゴニスト抗体は、米国FDA及び/又は欧州連合のEMAなどの薬物規制当局によって認可され得る。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はHu106-222である。一部の実施形態において、バイオシミラーは、1つ以上の賦形剤を更に含む組成物として提供され、1つ以上の賦形剤は、参照医薬品又は参照生物学的製剤に含まれる賦形剤と同じであるか又は異なり、参照医薬品又は参照生物学的製剤はHu106-222である。
【0401】
【0402】
【0403】
[00407] 一部の実施形態において、OX40アゴニスト抗体はMEDI6469(9B12とも称される)である。MEDI6469はマウスモノクローナル抗体である。Weinberg, et al., J. Immunother. 2006, 29, 575-585。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、Weinberg, et al., J. Immunother. 2006, 29, 575-585に記載されているように、Biovest Inc.(Malvern, MA, USA)に寄託された、9B12ハイブリドーマによって産生される抗体であり、その開示は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。一部の実施形態において、抗体は、MEDI6469のCDR配列を含む。一部の実施形態において、抗体は、MEDI6469の重鎖可変領域配列及び/又は軽鎖可変領域配列を含む。
【0404】
[00408] 一実施形態において、OX40アゴニストは、L106 BD(Pharmingen製品番号340420)である。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、抗体L106(BD Pharmingen製品番号340420)のCDRを含む。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、抗体L106(BD Pharmingen製品番号340420)の重鎖可変領域配列及び/又は軽鎖可変領域配列を含む。一実施形態において、OX40アゴニストはACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)である。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、抗体ACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)のCDRを含む。一部の実施形態において、OX40アゴニストは、抗体ACT35(Santa Cruz Biotechnology、カタログ番号20073)の重鎖可変領域配列及び/又は軽鎖可変領域配列を含む。一実施形態において、OX40アゴニストは、マウスモノクローナル抗体抗mCD134/mOX40(クローンOX86)であり、InVivoMAb, BioXcell Inc, West Lebanon, NHから市販されている。
【0405】
[00409] 一実施形態において、OX40アゴニストは、国際公開第95/12673号、同第95/21925号、同第2006/121810号、同第2012/027328号、同第2013/028231号、同第2013/038191号及び同第2014/148895号;欧州特許第0672141号;米国特許出願公開第2010/136030号、同第2014/377284号、同第2015/190506号及び同第2015/132288号;並びに米国特許第7,504,101号、同第7,550,140号、同第7,622,444号、同第7,696,175号、同第7,960,515号、同第7,961,515号、同第8,133,983号、同第9,006,399号及び同第9,163,085号(20E5及び12H3を含む)に記載されるOX40アゴニストから選択され、それぞれの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0406】
[00410] 一実施形態において、OX40アゴニストは、構造I-A(C末端Fc抗体断片融合タンパク質)又は構造I-B(N末端Fc抗体断片融合タンパク質)に示されるOX40アゴニスト性融合タンパク質又はその断片、誘導体、コンジュゲート、変異体若しくはバイオシミラーである。構造I-A及びI-Bの特性は、上記並びに米国特許第9,359,420号、同第9,340,599号、同第8,921,519号及び同第8,450,460号に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。構造I-Aのポリペプチドドメインのアミノ酸配列を表9に示す。Fcドメインは、好ましくは、完全定常ドメイン(配列番号31のアミノ酸17~230)、完全ヒンジドメイン(配列番号31のアミノ酸1~16)又はヒンジドメインの一部(例えば、配列番号31のアミノ酸4~16)を含む。C末端Fc抗体を接続するための好ましいリンカーは、追加的ポリペプチドの融合に適したリンカーを含む、配列番号32~配列番号41に示される実施形態から選択され得る。同様に、構造I-Bのポリペプチドドメインのアミノ酸配列を表10に示す。構造I-BのようにFc抗体断片がTNRFSF融合タンパク質のN末端に融合される場合、Fcモジュールの配列は、好ましくは、配列番号42に示されるものであり、リンカー配列は、好ましくは、配列番号43~配列番号45に示される実施形態から選択される。
【0407】
[00411] 一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、タボリキシズマブの可変重鎖及び可変軽鎖、11D4の可変重鎖及び可変軽鎖、18D8の可変重鎖及び可変軽鎖、Hu119-122の可変重鎖及び可変軽鎖、Hu106-222の可変重鎖及び可変軽鎖、表17に記載されている可変重鎖及び可変軽鎖から選択される可変重鎖及び可変軽鎖、上記の可変重鎖及び可変軽鎖の任意の組み合わせ並びにそれらの断片、誘導体、コンジュゲート、変異体及びバイオシミラーからなる群から選択される1つ以上のOX40結合ドメインを含む。
【0408】
[00412] 一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、OX40L配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、配列番号102による配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、可溶性OX40L配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、配列番号103による配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、配列番号104による配列を含む1つ以上のOX40結合ドメインを含む。
【0409】
[00413] 一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、それぞれ配列番号58及び配列番号59に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、それぞれ配列番号68及び配列番号69に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、それぞれ配列番号78及び配列番号79に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、それぞれ配列番号86及び配列番号87に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、それぞれ配列番号94及び配列番号95に示される配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。一実施形態において、構造I-A又はI-BによるOX40アゴニスト融合タンパク質は、表14に示されるVH及びVL配列とそれぞれ少なくとも95%同一であるVH及びVL領域を含むscFvドメインである1つ以上のOX40結合ドメインを含み、VH及びVLドメインはリンカーによって接続されている。
【0410】
【0411】
【0412】
【0413】
【0414】
[00415] 一実施形態において、OX40アゴニストは、(i)第1の可溶性OX40結合ドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性OX40結合ドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性OX40結合ドメインを含むOX40アゴニスト性単鎖融合ポリペプチドであり、N末端及び/又はC末端に追加のドメインを更に含み、追加のドメインは、Fab又はFc断片ドメインである。一実施形態において、OX40アゴニストは、(i)第1の可溶性OX40結合ドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性OX40結合ドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性OX40結合ドメインを含むOX40アゴニスト性単鎖融合ポリペプチドであり、N末端及び/又はC末端に追加のドメインを更に含み、追加のドメインは、Fab又はFc断片ドメインであり、可溶性OX40結合ドメインのそれぞれは、ストーク領域(三量体化に寄与し、細胞膜まで一定の距離を提供するが、OX40結合ドメインの一部ではない)を欠き、第1及び第2のペプチドリンカーは、独立して3~8アミノ酸長を有する。
【0415】
[00416] 一実施形態において、OX40アゴニストは、(i)第1の可溶性腫瘍壊死因子(TNF)スーパーファミリーサイトカインドメイン、(ii)第1のペプチドリンカー、(iii)第2の可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメイン、(iv)第2のペプチドリンカー、及び(v)第3の可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメインを含むOX40アゴニスト性単鎖融合ポリペプチドであり、可溶性TNFスーパーファミリーサイトカインドメインのそれぞれは、ストーク領域を欠き、第1及び第2のペプチドリンカーは、独立して3~8アミノ酸長を有し、TNFスーパーファミリーサイトカインドメインはOX40結合ドメインである。
【0416】
[00417] 一部の実施形態において、OX40アゴニストはMEDI6383である。MEDI6383はOX40アゴニスト性融合タンパク質であり、米国特許第6,312,700号に記載されているように調製することができ、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0417】
[00418] 一実施形態において、OX40アゴニストは、前述のVLドメインのいずれかに連結された前述のVHドメインのいずれかを含むOX40アゴニスト性scFv抗体である。
【0418】
[00419] 一実施形態において、OX40アゴニストは、Creative BiolabsOX40アゴニストモノクローナル抗体MOM-18455であり、これはCreative Biolabs, Inc., Shirley, NY, USAから市販されている。
【0419】
[00420] 一実施形態において、OX40アゴニストは、BioLegend, Inc., San Diego, CA, USAから市販されているOX40アゴニスト性抗体クローンBer-ACT35である。
【0420】
d.サイトカイン
[00421] 本明細書に記載の第1及び第2の拡大培養方法は、一般に、当技術分野で公知の通り、高用量のサイトカイン、特にIL-2を含む培養培地を使用する。
【0421】
[00422] 代わりに、TILの第2の拡大培養にサイトカインの組み合わせを使用することが更に可能であり、IL-2、IL-15及びIL-21の2つ以上の組み合わせについては、一般的に国際公開第2015/189356号及び国際公開第2015/189357号(参照により全体として明示的に本明細書に組み込まれる)に概説される通りである。従って、可能な組み合わせとしては、IL-2とIL-15、IL-2とIL-21、IL-15とIL-21及びIL-2とIL-15とIL-21が挙げられ、後者には多くの実施形態において特定の使用が見出される。これらの明細書に記載される通り、サイトカインの組み合わせを使用することは、特にリンパ球、詳細にはT細胞の生成に有利である。
【0422】
拡大培養したTILの表現型特徴
[00423] 一部の実施形態において、TILは拡大培養後、本明細書及び実施例に記載されるものを含む多数の表現型マーカーの発現に関して分析される。一実施形態において、1つ以上の表現型マーカーの発現が調べられる。一部の実施形態において、TILの表現型特徴は、ステップBの第1の拡大培養後に分析される。一部の実施形態において、TILの表現型特徴は、ステップCの移行中に分析される。一部の実施形態において、TILの表現型特徴は、ステップCに係る移行中及び凍結保存後に分析される。一部の実施形態において、TILの表現型特徴は、ステップDに係る第2の拡大培養後に分析される。一部の実施形態において、TILの表現型特徴は、ステップDに係る2回以上の拡大培養後に分析される。一部の実施形態において、マーカーは、TCRab、CD57、CD28、CD4、CD27、CD56、CD8a、CD45RA、CD8a、CCR7、CD4、CD3、CD38及びHLA-DRからなる群から選択される。一部の実施形態において、マーカーは、TCRab、CD57、CD28、CD4、CD27、CD56及びCD8aからなる群から選択される。ある実施形態において、マーカーは、CD45RA、CD8a、CCR7、CD4、CD3、CD38及びHLA-DRからなる群から選択される。一部の実施形態では、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14個のマーカーの発現が調べられる。一部の実施形態では、各群からの1つ以上のマーカーからの発現が調べられる。一部の実施形態では、解凍TILと比較したとき新鮮TILにおいてHLA-DR、CD38及びCD69発現の1つ以上が維持される(即ち統計的に有意な差を呈しない)。一部の実施形態では、解凍TILにおいてTILの活性化状態が維持される。
【0423】
[00424] 一実施形態において、1つ以上の調節マーカーの発現が測定される。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD137、CD8a、LAG3、CD4、CD3、PD1、TIM-3、CD69、CD8a、TIGIT、CD4、CD3、KLRG1及びCD154からなる群から選択される。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD137、CD8a、LAG3、CD4、CD3、PD1及びTIM-3からなる群から選択される。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD69、CD8a、TIGIT、CD4、CD3、KLRG1及びCD154からなる群から選択される。一部の実施形態において、調節分子発現は新鮮TILと比較したとき解凍TILにおいて低下する。一部の実施形態において、調節分子LAG-3及びTIM-3の発現は新鮮TILと比較したとき解凍TILにおいて低下する。一部の実施形態において、CD4、CD8、NK、TCRαβ発現に有意な差はない。一部の実施形態において、解凍TILと比較したとき新鮮TILにおいてCD4、CD8、NK、TCRαβ発現及び/又はメモリーマーカーに有意な差はない。
【0424】
[00425] 一部の実施形態において、メモリーマーカーは、CCR7及びCD62Lからなる群から選択される。
【0425】
[00426] 一部の実施形態において、解凍TILと比較したときの新鮮TILの生存率は、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも98%である。一部の実施形態において、新鮮TIL及び解凍TILの両方の生存率が70%超、75%超、80%超、85%超、90%超、95%超又は98%超である。一部の実施形態において、新鮮産物及び解凍産物の両方の生存率が80%超、81%超、82%超、83%超、84%超、85%超、86%超、87%超、88%超、89%超又は90%超である。一部の実施形態において、新鮮産物及び解凍産物の両方の生存率が86%超である。
【0426】
[00427] 一実施形態において、再刺激TILは、サイトカイン遊離アッセイを用いてサイトカイン遊離に関して判定することもできる。一部の実施形態において、TILは、OKT3か又は自己腫瘍消化物との共培養かのいずれかによる刺激に応答したインターフェロン-7(IFN-7)分泌に関して判定することができる。例えば、OKT3刺激を用いる実施形態では、TILを広範に洗浄し、リン酸緩衝生理食塩水で希釈した0.1又は1.0μg/mLのOKT3をプレコートした96ウェル平底プレートに0.2mL CM中1×105細胞でデュプリケートウェルを調製する。一晩インキュベートした後、上清を回収し、上清中のIFN-ガンマをELISA(Pierce/Endogen、Woburn, MA)によって測定する。共培養アッセイについては、1×105個のTIL細胞を96ウェルプレートに自己腫瘍細胞と共に置く。(1:1の比率)。24時間のインキュベーション後、上清を回収し、IFN-ガンマ遊離を例えばELISAによって定量化することができる。
【0427】
[00428] 細胞表面バイオマーカーのフローサイトメトリー分析:細胞表面マーカーのフローサイトメトリー分析のために、TILサンプルを分注した。
【0428】
[00429] 一部の実施形態において、TILは、様々な調節マーカーについて評価されている。一部の実施形態において、調節マーカーは、TCRα/β、CD56、CD27、CD28、CD57、CD45RA、CD45RO、CD25、CD127、CD95、IL-2R、CCR7、CD62L、KLRG1及びCD122からなる群から選択される。一部の実施形態において、調節マーカーは、TCRα/βである。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD56である。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD27である。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD28である。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD57である。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD45RAである。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD45ROである。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD25である。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD127である。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD95である。一部の実施形態において、調節マーカーは、IL-2Rである。一部の実施形態において、調節マーカーは、CCR7である。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD62Lである。一部の実施形態において、調節マーカーは、KLRG1である。一部の実施形態において、調節マーカーは、CD122である。
【0429】
[00430] 追加のプロセスの実施形態
[00431] 一部の実施形態において、本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療用TIL集団に拡大培養する方法も提供し、この方法は、(a)対象から得られた腫瘍サンプルを複数の腫瘍断片に処理することにより、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を得ること;(b)IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養することにより第1の拡大培養を実施することであって、第1の拡大培養は、第2のTIL集団を得るために、約21~35日間にわたって実施され、TILの第2の集団は、TILの第1の集団よりも数において大きいこと;(c)第2のTIL集団をIL-2、4-1BBアゴニスト、OKT-3及び外因性抗原提示細胞(APC)を含む細胞培養培地と接触させることにより第2の拡大培養を実施して、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡大培養は、第3のTIL集団を得るために約6日間~10日間にわたり実施され、第3のTIL集団は、治療用TIL集団である、産生すること;及び(d)ステップ(c)から得られた治療用TIL集団を回収することを含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ内の小スケール培養物中で約2~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第2のTIL集団を小スケール培養物から第1の容器よりも大きい第2の容器、例えばG-REX 500MCSコンテナに移すことにより、培養物のスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、第2の容器において、小スケール培養物からの第2のTIL集団は、より大きいスケールの培養物中で、約4~8日間の期間にわたり培養される。一部の実施形態において、拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、第1の小スケール培養物中で約2~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器と同じである、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウトを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、そのような第2の容器に移された第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団の一部は、約4~8日間の期間にわたり、第2の小スケール培養物中で培養される。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、小スケール培養物中で約2~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器(例えば、G-REX 500MCSコンテナ)よりも大きい、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウト及びスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、小スケール培養物からそのような第2の容器へ移された第2のTIL集団の一部は、約4~8日間の期間にわたり、より大きいスケールの培養物中で培養される。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、小スケール培養物中で約3~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器(例えば、G-REX 500MCSコンテナ)よりも大きい2、3又は4個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウト及びスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、小スケール培養物からそのような第2の容器へ移された第2のTIL集団の一部は、約5~7日間の期間にわたり、より大きいスケールの培養物中で培養される。
【0430】
[00432] 一部の実施形態において、本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療用TIL集団に拡大培養する方法も提供し、この方法は、(a)対象から得られた腫瘍サンプルを複数の腫瘍断片に処理することにより、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を得ること;(b)IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養することにより第1の拡大培養を実施することであって、第1の拡大培養は、第2のTIL集団を得るために、約21~35日間にわたって実施され、TILの第2の集団は、TILの第1の集団よりも数において大きいこと;(c)第2のTIL集団をIL-2、4-1BBアゴニスト、OKT-3及び外因性抗原提示細胞(APC)を含む細胞培養培地と接触させることにより第2の拡大培養を実施して、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡大培養は、第3のTIL集団を得るために約7日間~12日間にわたり実施され、第3のTIL集団は、治療用TIL集団である、産生すること;及び(d)ステップ(c)から得られた治療用TIL集団を回収することを含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ内の小スケール培養物中で約2~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第2のTIL集団を小スケール培養物から第1の容器よりも大きい第2の容器、例えばG-REX 500MCSコンテナに移すことにより、培養物のスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、第2の容器において、小スケール培養物からの第2のTIL集団は、より大きいスケールの培養物中で、約4~8日間の期間にわたり培養される。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、第1の小スケール培養物中で約2~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器と同じである、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウトを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、そのような第2の容器に移された第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団の一部は、約4~8日間の期間にわたり、第2の小スケール培養物中で培養される。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、小スケール培養物中で約2~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器(例えば、G-REX 500MCSコンテナ)よりも大きい、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウト及びスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、小スケール培養物からそのような第2の容器へ移された第2のTIL集団の一部は、約4~8日間の期間にわたり、より大きいスケールの培養物中で培養される。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、小スケール培養物中で約3~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器(例えば、G-REX 500MCSコンテナ)よりも大きい2、3又は4個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウト及びスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、小スケール培養物からそのような第2の容器へ移された第2のTIL集団の一部は、約4~8日間の期間にわたり、より大きいスケールの培養物中で培養される。
【0431】
[00433] 一部の実施形態において、本発明は、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を治療用TIL集団に拡大培養する方法も提供し、この方法は、(a)対象から得られた腫瘍サンプルを複数の腫瘍断片に処理することにより、対象から切除された腫瘍から第1のTIL集団を得ること;(b)IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養することにより第1の拡大培養を実施することであって、第1の拡大培養は、第2のTIL集団を得るために、約21~35日間にわたって実施され、TILの第2の集団は、TILの第1の集団よりも数において大きいこと;(c)第2のTIL集団をIL-2、4-1BBアゴニスト、OKT-3及び外因性抗原提示細胞(APC)を含む細胞培養培地と接触させることにより第2の拡大培養を実施して、第3のTIL集団を産生することであって、第2の拡大培養は、第3のTIL集団を得るために約1日間~11日間にわたり実施され、第3のTIL集団は、治療用TIL集団である、産生すること;及び(d)ステップ(c)から得られた治療用TIL集団を回収することを含む。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ内の小スケール培養物中で約3~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第2のTIL集団を小スケール培養物から第1の容器よりも大きい第2の容器、例えばG-REX 500MCSコンテナに移すことにより、培養物のスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、第2の容器において、小スケール培養物からの第2のTIL集団は、より大きいスケールの培養物中で、約4~7日間の期間にわたり培養される。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、第1の小スケール培養物中で約3~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器と同じである、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウトを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、そのような第2の容器に移された第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団の一部は、約4~7日間の期間にわたり、第2の小スケール培養物中で培養される。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、小スケール培養物中で約3~4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器(例えば、G-REX 500MCSコンテナ)よりも大きい、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウト及びスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、小スケール培養物からそのような第2の容器へ移された第2のTIL集団の一部は、約4~7日間の期間にわたり、より大きいスケールの培養物中で培養される。一部の実施形態において、第2の拡大培養のステップは、(1)第2のTIL集団を第1の容器、例えばG-REX 100MCSコンテナ中、小スケール培養物中で約4日間の期間にわたり培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、次いで(2)第1の小スケール培養物からの第2のTIL集団を、サイズが第1の容器(例えば、G-REX 500MCSコンテナ)よりも大きい2、3又は4個の第2の容器に移し、配分することにより、培養物のスケールアウト及びスケールアップを達成するために複数のステップに分割され、各第2の容器において、小スケール培養物からそのような第2の容器へ移された第2のTIL集団の一部は、約5日間の期間にわたり、より大きいスケールの培養物中で培養される。
【0432】
[00434] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に追加の培養培地を再供給するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0433】
[00435] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0434】
[00436] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2を補充した追加の培養培地を再供給するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0435】
[00437] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0436】
[00438] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2を補充した等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0437】
[00439] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した追加の培養培地を再供給するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0438】
[00440] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0439】
[00441] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2を補充した等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0440】
[00442] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半量を、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0441】
[00443] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0442】
[00444] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半分を等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0443】
[00445] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半分を、IL-2を補充した等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0444】
[00446] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半分を、IL-2及び4-1BBアゴニストを補充した等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0445】
[00447] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の開始の4又は5日後、第1のTIL集団の培養物に、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した追加の培養培地を再供給し、その後、第1の拡大培養が終了するまで3日又は4日ごとに、培養培地の半分を、IL-2、4-1BBアゴニスト及びOKT-3を補充した等量の新鮮な培養培地と置換するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0446】
[00448] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養の4又は5日目に追加の培養培地を再供給して、再供給直前の培養物中の培養培地の量より少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%又は200%多い、培養物中の培養培地の総量を得るように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0447】
[00449] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が、第1のTIL集団を、外因性の抗原提示細胞(APC)を更に含む培養培地に接触させることにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)の培養培地中のAPCの数は、ステップ(b)の培養培地中のAPCの数よりも大きい。
【0448】
[00450] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において培養培地に追加の外因性のAPCが補充されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0449】
[00451] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~20:1又は約20:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0450】
[00452] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~10:1又は約10:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0451】
[00453] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~9:1又は約9:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0452】
[00454] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~8:1又は約8:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0453】
[00455] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~7:1又は約7:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0454】
[00456] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~6:1又は約6:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0455】
[00457] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~5:1又は約5:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0456】
[00458] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~4:1又は約4:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0457】
[00459] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~3:1又は約3:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0458】
[00460] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.9:1又は約2.9:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0459】
[00461] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.8:1又は約2.8:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0460】
[00462] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.7:1又は約2.7:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0461】
[00463] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.6:1又は約2.6:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0462】
[00464] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.5:1又は約2.5:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0463】
[00465] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.4:1又は約2.4:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0464】
[00466] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.3:1又は約2.3:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0465】
[00467] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.2:1又は約2.2:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0466】
[00468] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2.1:1又は約2.1:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0467】
[00469] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1又は約1.1:1~2:1又は約2:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0468】
[00470] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~10:1又は約10:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0469】
[00471] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~5:1又は約5:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0470】
[00472] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~4:1又は約4:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0471】
[00473] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~3:1又は約3:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0472】
[00474] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.9:1又は約2.9:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0473】
[00475] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.8:1又は約2.8:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0474】
[00476] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.7:1又は約2.7:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0475】
[00477] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.6:1又は約2.6:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0476】
[00478] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.5:1又は約2.5:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0477】
[00479] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.4:1又は約2.4:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0478】
[00480] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.3:1又は約2.3:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0479】
[00481] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.2:1又は約2.2:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0480】
[00482] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1~2.1:1又は約2.1:1の範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0481】
[00483] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が2:1又は約2:1であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0482】
[00484] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップで添加されたAPCの数と、ステップ(b)で添加されたAPCの数との比が1.1:1若しくは約1.1:1、1.2:1若しくは約1.2:1、1.3:1若しくは約1.3:1、1.4:1若しくは約1.4:1、1.5:1若しくは約1.5:1、1.6:1若しくは約1.6:1、1.7:1若しくは約1.7:1、1.8:1若しくは約1.8:1、1.9:1若しくは約1.9:1、2:1若しくは約2:1、2.1:1若しくは約2.1:1、2.2:1若しくは約2.2:1、2.3:1若しくは約2.3:1、2.4:1若しくは約2.4:1、2.5:1若しくは約2.5:1、2.6:1若しくは約2.6:1、2.7:1若しくは約2.7:1、2.8:1若しくは約2.8:1、2.9:1若しくは約2.9:1、3:1若しくは約3:1、3.1:1若しくは約3.1:1、3.2:1若しくは約3.2:1、3.3:1若しくは約3.3:1、3.4:1若しくは約3.4:1、3.5:1若しくは約3.5:1、3.6:1若しくは約3.6:1、3.7:1若しくは約3.7:1、3.8:1若しくは約3.8:1、3.9:1若しくは約3.9:1、4:1若しくは約4:1、4.1:1若しくは約4.1:1、4.2:1若しくは約4.2:1、4.3:1若しくは約4.3:1、4.4:1若しくは約4.4:1、4.5:1若しくは約4.5:1、4.6:1若しくは約4.6:1、4.7:1若しくは約4.7:1、4.8:1若しくは約4.8:1、4.9:1若しくは約4.9:1又は5:1若しくは5:1であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0483】
[00485] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養で添加されたAPCの数が1×108若しくは約1×108、1.1×108若しくは約1.1×108、1.2×108若しくは約1.2×108、1.3×108若しくは約1.3×108、1.4×108若しくは約1.4×108、1.5×108若しくは約1.5×108、1.6×108若しくは約1.6×108、1.7×108若しくは約1.7×108、1.8×108若しくは約1.8×108、1.9×108若しくは約1.9×108、2×108若しくは約2×108、2.1×108若しくは約2.1×108、2.2×108若しくは約2.2×108、2.3×108若しくは約2.3×108、2.4×108若しくは約2.4×108、2.5×108若しくは約2.5×108、2.6×108若しくは約2.6×108、2.7×108若しくは約2.7×108、2.8×108若しくは約2.8×108、2.9×108若しくは約2.9×108、3×108若しくは約3×108、3.1×108若しくは約3.1×108、3.2×108若しくは約3.2×108、3.3×108若しくは約3.3×108、3.4×108若しくは約3.4×108又は3.5×108若しくは約3.5×108APCであり、第2の拡大培養で添加されたAPCの数が3.5×108若しくは約3.5×108、3.6×108若しくは約3.6×108、3.7×108若しくは約3.7×108、3.8×108若しくは約3.8×108、3.9×108若しくは約3.9×108、4×108若しくは約4×108、4.1×108若しくは約4.1×108、4.2×108若しくは約4.2×108、4.3×108若しくは約4.3×108、4.4×108若しくは約4.4×108、4.5×108若しくは約4.5×108、4.6×108若しくは約4.6×108、4.7×108若しくは約4.7×108、4.8×108若しくは約4.8×108、4.9×108若しくは約4.9×108、5×108若しくは約5×108、5.1×108若しくは約5.1×108、5.2×108若しくは約5.2×108、5.3×108若しくは約5.3×108、5.4×108若しくは約5.4×108、5.5×108若しくは約5.5×108、5.6×108若しくは約5.6×108、5.7×108若しくは約5.7×108、5.8×108若しくは約5.8×108、5.9×108若しくは約5.9×108、6×108若しくは約6×108、6.1×108若しくは約6.1×108、6.2×108若しくは約6.2×108、6.3×108若しくは約6.3×108、6.4×108若しくは約6.4×108、6.5×108若しくは約6.5×108、6.6×108若しくは約6.6×108、6.7×108若しくは約6.7×108、6.8×108若しくは約6.8×108、6.9×108若しくは約6.9×108、7×108若しくは約7×108、7.1×108若しくは約7.1×108、7.2×108若しくは約7.2×108、7.3×108若しくは約7.3×108、7.4×108若しくは約7.4×108、7.5×108若しくは約7.5×108、7.6×108若しくは約7.6×108、7.7×108若しくは約7.7×108、7.8×108若しくは約7.8×108、7.9×108若しくは約7.9×108、8×108若しくは約8×108、8.1×108若しくは約8.1×108、8.2×108若しくは約8.2×108、8.3×108若しくは約8.3×108、8.4×108若しくは約8.4×108、8.5×108若しくは約8.5×108、8.6×108若しくは約8.6×108、8.7×108若しくは約8.7×108、8.8×108若しくは約8.8×108、8.9×108若しくは約8.9×108、9×108若しくは約9×108、9.1×108若しくは約9.1×108、9.2×108若しくは約9.2×108、9.3×108若しくは約9.3×108、9.4×108若しくは約9.4×108、9.5×108若しくは約9.5×108、9.6×108若しくは約9.6×108、9.7×108若しくは約9.7×108、9.8×108若しくは約9.8×108、9.9×108若しくは約9.9×108又は1×109若しくは約1×109APCであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0484】
[00486] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養で添加されたAPCの数が1×108又は約1×108APC~3.5×108又は約3.5×108APCの範囲であり、第2の拡大培養で添加されたAPCの数が3.5×108又は約3.5×108APC~1×109又は約1×109APCの範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0485】
[00487] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養で添加されたAPCの数が1.5×108又は約1.5×108APC~3×108又は約3×108APCの範囲であり、第2の拡大培養で添加されたAPCの数が4×108又は約4×108APC~7.5×108又は約7.5×108APCの範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0486】
[00488] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養で添加されたAPCの数が2×108又は約2×108APC~2.5×108又は約2.5×108APCの範囲であり、第2の拡大培養で添加されたAPCの数が4.5×108又は約4.5×108APC~5.5×108又は約5.5×108APCの範囲であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0487】
[00489] 別の実施形態において、本発明は、2.5×108又は約2.5×108個のAPCが第1の拡大培養に添加され、5×108又は約5×108個のAPCが第2の拡大培養に添加されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0488】
[00490] 別の実施形態において、本発明は、抗原提示細胞が末梢血単核球(PBMC)であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0489】
[00491] 別の実施形態において、本発明は、複数の腫瘍断片が複数の別個の容器に分配され、そのそれぞれの別個の容器において第1のTIL集団がステップ(a)で得られ、第1のTIL集団がステップ(a)で得られ、第2のTIL集団がステップ(b)で得られ、第3のTIL集団がステップ(c)で得られ、ステップ(c)の複数の容器からの治療用TIL集団を併せて、ステップ(d)から回収されるTIL集団が得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0490】
[00492] 別の実施形態において、本発明は、複数の腫瘍が複数の別個の容器に均一に分配されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0491】
[00493] 別の実施形態において、本発明は、複数の別個の容器が少なくとも2個の別個の容器を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0492】
[00494] 別の実施形態において、本発明は、複数の別個の容器が2~20個の別個の容器を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0493】
[00495] 別の実施形態において、本発明は、複数の別個の容器が2~15個の別個の容器を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0494】
[00496] 別の実施形態において、本発明は、複数の別個の容器が2~10個の別個の容器を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0495】
[00497] 別の実施形態において、本発明は、複数の別個の容器が2~5個の別個の容器を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0496】
[00498] 別の実施形態において、本発明は、複数の別個の容器が2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個又は20個の別個の容器を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0497】
[00499] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)で第1のTIL集団に対して第1の拡大培養が実施される各容器について、ステップ(c)の第2の拡大培養が、そのような第1のTIL集団から産生された第2のTIL集団に対して同じ容器で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0498】
[00500] 別の実施形態において、本発明は、別個の容器がそれぞれ第1のガス透過性表面積を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0499】
[00501] 別の実施形態において、本発明は、複数の腫瘍断片が単一の容器に分配されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0500】
[00502] 別の実施形態において、本発明は、単一の容器が第1のガス透過性表面積を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0501】
[00503] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)において、APCは、第1のガス透過性表面積上に、1又は約1の細胞層~3又は約3の細胞層の厚さ平均で積層される。
【0502】
[00504] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に1.5又は約1.5の細胞層~2.5又は約2.5の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0503】
[00505] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に2又は約2の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0504】
[00506] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に1若しくは約1、1.1若しくは約1.1、1.2若しくは約1.2、1.3若しくは約1.3、1.4若しくは約1.4、1.5若しくは約1.5、1.6若しくは約1.6、1.7若しくは約1.7、1.8若しくは約1.8、1.9若しくは約1.9、2若しくは約2、2.1若しくは約2.1、2.2若しくは約2.2、2.3若しくは約2.3、2.4若しくは約2.4、2.5若しくは約2.5、2.6若しくは約2.6、2.7若しくは約2.7、2.8若しくは約2.8、2.9若しくは約2.9又は3若しくは約3の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0505】
[00507] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第1のガス透過性表面積上に3又は約3の細胞層~10又は約10の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0506】
[00508] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第1のガス透過性表面積上に4又は約4の細胞層~8又は約8の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0507】
[00509] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第1のガス透過性表面積上に3若しくは約3、4若しくは約4、5若しくは約5、6若しくは約6、7若しくは約7、8若しくは約8、9若しくは約9又は10若しくは約10の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0508】
[00510] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第1のガス透過性表面積上に4若しくは約4、4.1若しくは約4.1、4.2若しくは約4.2、4.3若しくは約4.3、4.4若しくは約4.4、4.5若しくは約4.5、4.6若しくは約4.6、4.7若しくは約4.7、4.8若しくは約4.8、4.9若しくは約4.9、5若しくは約5、5.1若しくは約5.1、5.2若しくは約5.2、5.3若しくは約5.3、5.4若しくは約5.4、5.5若しくは約5.5、5.6若しくは約5.6、5.7若しくは約5.7、5.8若しくは約5.8、5.9若しくは約5.9、6若しくは約6、6.1若しくは約6.1、6.2若しくは約6.2、6.3若しくは約6.3、6.4若しくは約6.4、6.5若しくは約6.5、6.6若しくは約6.6、6.7若しくは約6.7、6.8若しくは約6.8、6.9若しくは約6.9、7若しくは約7、7.1若しくは約7.1、7.2若しくは約7.2、7.3若しくは約7.3、7.4若しくは約7.4、7.5若しくは約7.5、7.6若しくは約7.6、7.7若しくは約7.7、7.8若しくは約7.8、7.9若しくは約7.9又は8若しくは約8の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0509】
[00511] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が、第1のガス透過性表面積を含む第1の容器内で実施され、ステップ(c)において、第2の拡大培養が、第2のガス透過性表面積を含む第2の容器内で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0510】
[00512] 別の実施形態において、本発明は、第2の容器が第1の容器よりも大きくなるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0511】
[00513] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)において、APCは、第1のガス透過性表面積上に、1又は約1の細胞層~3又は約3の細胞層の厚さ平均で積層される。
【0512】
[00514] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に1.5又は約1.5の細胞層~2.5又は約2.5の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0513】
[00515] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に2又は約2の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0514】
[00516] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に1若しくは約1、1.1若しくは約1.1、1.2若しくは約1.2、1.3若しくは約1.3、1.4若しくは約1.4、1.5若しくは約1.5、1.6若しくは約1.6、1.7若しくは約1.7、1.8若しくは約1.8、1.9若しくは約1.9、2若しくは約2、2.1若しくは約2.1、2.2若しくは約2.2、2.3若しくは約2.3、2.4若しくは約2.4、2.5若しくは約2.5、2.6若しくは約2.6、2.7若しくは約2.7、2.8若しくは約2.8、2.9若しくは約2.9又は3若しくは約3の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0515】
[00517] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第2のガス透過性表面積上に3又は約3の細胞層~10又は約10の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0516】
[00518] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第2のガス透過性表面積上に4又は約4の細胞層~8又は約8の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0517】
[00519] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第2のガス透過性表面積上に3若しくは約3、4若しくは約4、5若しくは約5、6若しくは約6、7若しくは約7、8若しくは約8、9若しくは約9又は10若しくは約10の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0518】
[00520] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第2のガス透過性表面積上に4若しくは約4、4.1若しくは約4.1、4.2若しくは約4.2、4.3若しくは約4.3、4.4若しくは約4.4、4.5若しくは約4.5、4.6若しくは約4.6、4.7若しくは約4.7、4.8若しくは約4.8、4.9若しくは約4.9、5若しくは約5、5.1若しくは約5.1、5.2若しくは約5.2、5.3若しくは約5.3、5.4若しくは約5.4、5.5若しくは約5.5、5.6若しくは約5.6、5.7若しくは約5.7、5.8若しくは約5.8、5.9若しくは約5.9、6若しくは約6、6.1若しくは約6.1、6.2若しくは約6.2、6.3若しくは約6.3、6.4若しくは約6.4、6.5若しくは約6.5、6.6若しくは約6.6、6.7若しくは約6.7、6.8若しくは約6.8、6.9若しくは約6.9、7若しくは約7、7.1若しくは約7.1、7.2若しくは約7.2、7.3若しくは約7.3、7.4若しくは約7.4、7.5若しくは約7.5、7.6若しくは約7.6、7.7若しくは約7.7、7.8若しくは約7.8、7.9若しくは約7.9又は8若しくは約8の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0519】
[00521] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が、第1のガス透過性表面積を含む第1の容器内で実施され、ステップ(c)において、第2の拡大培養が第1の容器内で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0520】
[00522] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)において、APCは、第1のガス透過性表面積上に、1又は約1の細胞層~3又は約3の細胞層の厚さ平均で積層される。
【0521】
[00523] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に1.5又は約1.5の細胞層~2.5又は約2.5の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0522】
[00524] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に2又は約2の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0523】
[00525] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、APCが第1のガス透過性表面積上に1若しくは約1、1.1若しくは約1.1、1.2若しくは約1.2、1.3若しくは約1.3、1.4若しくは約1.4、1.5若しくは約1.5、1.6若しくは約1.6、1.7若しくは約1.7、1.8若しくは約1.8、1.9若しくは約1.9、2若しくは約2、2.1若しくは約2.1、2.2若しくは約2.2、2.3若しくは約2.3、2.4若しくは約2.4、2.5若しくは約2.5、2.6若しくは約2.6、2.7若しくは約2.7、2.8若しくは約2.8、2.9若しくは約2.9又は3若しくは約3の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0524】
[00526] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第1のガス透過性表面積上に3又は約3の細胞層~10又は約10の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0525】
[00527] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第1のガス透過性表面積上に4又は約4の細胞層~8又は約8の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0526】
[00528] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第1のガス透過性表面積上に3若しくは約3、4若しくは約4、5若しくは約5、6若しくは約6、7若しくは約7、8若しくは約8、9若しくは約9又は10若しくは約10の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0527】
[00529] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)において、APCが第1のガス透過性表面積上に4若しくは約4、4.1若しくは約4.1、4.2若しくは約4.2、4.3若しくは約4.3、4.4若しくは約4.4、4.5若しくは約4.5、4.6若しくは約4.6、4.7若しくは約4.7、4.8若しくは約4.8、4.9若しくは約4.9、5若しくは約5、5.1若しくは約5.1、5.2若しくは約5.2、5.3若しくは約5.3、5.4若しくは約5.4、5.5若しくは約5.5、5.6若しくは約5.6、5.7若しくは約5.7、5.8若しくは約5.8、5.9若しくは約5.9、6若しくは約6、6.1若しくは約6.1、6.2若しくは約6.2、6.3若しくは約6.3、6.4若しくは約6.4、6.5若しくは約6.5、6.6若しくは約6.6、6.7若しくは約6.7、6.8若しくは約6.8、6.9若しくは約6.9、7若しくは約7、7.1若しくは約7.1、7.2若しくは約7.2、7.3若しくは約7.3、7.4若しくは約7.4、7.5若しくは約7.5、7.6若しくは約7.6、7.7若しくは約7.7、7.8若しくは約7.8、7.9若しくは約7.9又は8若しくは約8の細胞層の厚さ平均で積層されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0528】
[00530] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:10又は約1:10の範囲である。
【0529】
[00531] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:9又は約1:9の範囲である。
【0530】
[00532] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:8又は約1:8の範囲である。
【0531】
[00533] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:7又は約1:7の範囲である。
【0532】
[00534] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:6又は約1:6の範囲である。
【0533】
[00535] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:5又は約1:5の範囲である。
【0534】
[00536] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:4又は約1:4の範囲である。
【0535】
[00537] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:3又は約1:3の範囲である。
【0536】
[00538] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1又は約1:1.1~1:2又は約1:2の範囲である。
【0537】
[00539] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.2又は約1:1.2~1:8又は約1:8の範囲である。
【0538】
[00540] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.3又は約1:1.3~1:7又は約1:7の範囲である。
【0539】
[00541] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.4又は約1:1.4~1:6又は約1:6の範囲である。
【0540】
[00542] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.5又は約1:1.5~1:5又は約1:5の範囲である。
【0541】
[00543] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.6又は約1:1.6~1:4又は約1:4の範囲である。
【0542】
[00544] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.7又は約1:1.7~1:3.5又は約1:3.5の範囲である。
【0543】
[00545] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.8又は約1:1.8~1:3又は約1:3の範囲である。
【0544】
[00546] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.9又は約1:1.9~1:2.5又は約1:2.5の範囲である。
【0545】
[00547] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:2又は約1:2の範囲である。
【0546】
[00548] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、第1の拡大培養が第1のTIL集団の細胞培養培地に追加の抗原提示細胞(APC)を補充することにより実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供し、ステップ(c)で添加されたAPCの数は、ステップ(b)で追加されたAPCの数よりも大きく、ステップ(b)で積層されたAPCの平均層数と、ステップ(c)で積層されたAPCの平均層数との比は、1:1.1若しくは約1:1.1、1:1.2若しくは約1:1.2、1:1.3若しくは約1:1.3、1:1.4若しくは約1:1.4、1:1.5若しくは約1:1.5、1:1.6若しくは約1:1.6、1:1.7若しくは約1:1.7、1:1.8若しくは約1:1.8、1:1.9若しくは約1:1.9、1:2若しくは約1:2、1:2.1若しくは約1:2.1、1:2.2若しくは約1:2.2、1:2.3若しくは約1:2.3、1:2.4若しくは約1:2.4、1:2.5若しくは約1:2.5、1:2.6若しくは約1:2.6、1:2.7若しくは約1:2.7、1:2.8若しくは約1:2.8、1:2.9若しくは約1:2.9、1:3若しくは約1:3、1:3.1若しくは約1:3.1、1:3.2若しくは約1:3.2、1:3.3若しくは約1:3.3、1:3.4若しくは約1:3.4、1:3.5若しくは約1:3.5、1:3.6若しくは約1:3.6、1:3.7若しくは約1:3.7、1:3.8若しくは約1:3.8、1:3.9若しくは約1:3.9、1:4若しくは約1:4、1:4.1若しくは約1:4.1、1:4.2若しくは約1:4.2、1:4.3若しくは約1:4.3、1:4.4若しくは約1:4.4、1:4.5若しくは約1:4.5、1:4.6若しくは約1:4.6、1:4.7若しくは約1:4.7、1:4.8若しくは約1:4.8、1:4.9若しくは約1:4.9、1:5若しくは約1:5、1:5.1若しくは約1:5.1、1:5.2若しくは約1:5.2、1:5.3若しくは約1:5.3、1:5.4若しくは約1:5.4、1:5.5若しくは約1:5.5、1:5.6若しくは約1:5.6、1:5.7若しくは約1:5.7、1:5.8若しくは約1:5.8、1:5.9若しくは約1:5.9、1:6若しくは約1:6、1:6.1若しくは約1:6.1、1:6.2若しくは約1:6.2、1:6.3若しくは約1:6.3、1:6.4若しくは約1:6.4、1:6.5若しくは約1:6.5、1:6.6若しくは約1:6.6、1:6.7若しくは約1:6.7、1:6.8若しくは約1:6.8、1:6.9若しくは約1:6.9、1:7若しくは約1:7、1:7.1若しくは約1:7.1、1:7.2若しくは約1:7.2、1:7.3若しくは約1:7.3、1:7.4若しくは約1:7.4、1:7.5若しくは約1:7.5、1:7.6若しくは約1:7.6、1:7.7若しくは約1:7.7、1:7.8若しくは約1:7.8、1:7.9若しくは約1:7.9、1:8若しくは約1:8、1:8.1若しくは約1:8.1、1:8.2若しくは約1:8.2、1:8.3若しくは約1:8.3、1:8.4若しくは約1:8.4、1:8.5若しくは約1:8.5、1:8.6若しくは約1:8.6、1:8.7若しくは約1:8.7、1:8.8若しくは約1:8.8、1:8.9若しくは約1:8.9、1:9若しくは約1:9、1:9.1若しくは約1:9.1、1:9.2若しくは約1:9.2、1:9.3若しくは約1:9.3、1:9.4若しくは約1:9.4、1:9.5若しくは約1:9.5、1:9.6若しくは約1:9.6、1:9.7若しくは約1:9.7、1:9.8若しくは約1:9.8、1:9.9若しくは約1:9.9又は1:10若しくは約1:10から選択される。
【0547】
[00549] 別の実施形態において、本発明は、第2のTIL集団中のTIL数と第1のTIL集団のTIL数との比が1.5:1又は約1.5:1~100:1又は約100:1であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0548】
[00550] 別の実施形態において、本発明は、第2のTIL集団中のTIL数と第1のTIL集団のTIL数との比が50:1又は約50:1であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0549】
[00551] 別の実施形態において、本発明は、第2のTIL集団中のTIL数と第1のTIL集団のTIL数との比が25:1又は約25:1であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0550】
[00552] 別の実施形態において、本発明は、第2のTIL集団中のTIL数と第1のTIL集団のTIL数との比が20:1又は約20:1であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0551】
[00553] 別の実施形態において、本発明は、第2のTIL集団中のTIL数と第1のTIL集団のTIL数との比が10:1又は約10:1であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0552】
[00554] 別の実施形態において、本発明は、第2のTIL集団が第1のTIL集団よりも数において少なくとも50倍又は約50倍大きくなるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0553】
[00555] 別の実施形態において、本発明は、第2のTIL集団が第1のTIL集団よりも数において少なくとも1倍若しくは約1倍、2倍若しくは約2倍、3倍若しくは約3倍、4倍若しくは約4倍、5倍若しくは約5倍、6倍若しくは約6倍、7倍若しくは約7倍、8倍若しくは約8倍、9倍若しくは約9倍、10倍若しくは約10倍、11倍若しくは約11倍、12倍若しくは約12倍、13倍若しくは約13倍、14倍若しくは約14倍、15倍若しくは約15倍、16倍若しくは約16倍、17倍若しくは約17倍、18倍若しくは約18倍、19倍若しくは約19倍、20倍若しくは約20倍、21倍若しくは約21倍、22倍若しくは約22倍、23倍若しくは約23倍、24倍若しくは約24倍、25倍若しくは約25倍、26倍若しくは約26倍、27倍若しくは約27倍、28倍若しくは約28倍、29倍若しくは約29倍、30倍若しくは約30倍、31倍若しくは約31倍、32倍若しくは約32倍、33倍若しくは約33倍、34倍若しくは約34倍、35倍若しくは約35倍、36倍若しくは約36倍、37倍若しくは約37倍、38倍若しくは約38倍、39倍若しくは約39倍、40倍若しくは約40倍、41倍若しくは約41倍、42倍若しくは約42倍、43倍若しくは約43倍、44倍若しくは約44倍、45倍若しくは約45倍、46倍若しくは約46倍、47倍若しくは約47倍、48倍若しくは約48倍、49倍若しくは約49倍又は50倍若しくは約50倍大きくなるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0554】
[00556] 別の実施形態において、本発明は、凍結保存プロセスを使用して、ステップ(d)の回収されたTIL集団を凍結保存するステップを更に含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0555】
[00557] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(d)後に追加のステップ、(e)ステップ(d)からの回収されたTIL集団を輸注バッグ(任意選択でHypothermosolを含有する)に移すことを実施することを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0556】
[00558] 別の実施形態において、本発明は、凍結保存プロセスを使用して、ステップ(e)の回収されたTIL集団を含む輸液バッグを凍結保存するステップを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0557】
[00559] 別の実施形態において、本発明は、凍結保存プロセスが、回収したTIL集団と凍結保存培地との比は、比率1:1を使用して実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0558】
[00560] 別の実施形態において、本発明は、抗原提示細胞が末梢血単核球(PBMC)であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0559】
[00561] 別の実施形態において、本発明は、PBMCが照射され、及び同種異系であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0560】
[00562] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)で細胞培養物に添加されるAPCの総数が2.5×108であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0561】
[00563] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)で細胞培養物に添加されるAPCの総数が5×108であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0562】
[00564] 別の実施形態において、本発明は、APCがPBMCであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0563】
[00565] 別の実施形態において、本発明は、PBMCが照射され、及び同種異系であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0564】
[00566] 別の実施形態において、本発明は、抗原提示細胞が人工抗原提示細胞であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0565】
[00567] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(d)の回収が膜ベースの細胞プロセスシステムを使用して実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0566】
[00568] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(d)の回収がLOVO細胞プロセスシステムを使用して実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0567】
[00569] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり5又は約5~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0568】
[00570] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり10又は約10~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0569】
[00571] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり15又は約15~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0570】
[00572] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり20又は約20~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0571】
[00573] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり25又は約25~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0572】
[00574] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり30又は約30~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0573】
[00575] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり35又は約35~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0574】
[00576] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり40又は約40~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0575】
[00577] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり45又は約45~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0576】
[00578] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり50又は約50~60又は約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0577】
[00579] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)において、複数の断片が1容器あたり2若しくは約2、3若しくは約3、4若しくは約4、5若しくは約5、6若しくは約6、7若しくは約7、8若しくは約8、9若しくは約9、10若しくは約10、11若しくは約11、12若しくは約12、13若しくは約13、14若しくは約14、15若しくは約15、16若しくは約16、17若しくは約17、18若しくは約18、19若しくは約19、20若しくは約20、21若しくは約21、22若しくは約22、23若しくは約23、24若しくは約24、25若しくは約25、26若しくは約26、27若しくは約27、28若しくは約28、29若しくは約29、30若しくは約30、31若しくは約31、32若しくは約32、33若しくは約33、34若しくは約34、35若しくは約35、36若しくは約36、37若しくは約37、38若しくは約38、39若しくは約39、40若しくは約40、41若しくは約41、42若しくは約42、43若しくは約43、44若しくは約44、45若しくは約45、46若しくは約46、47若しくは約47、48若しくは約48、49若しくは約49、50若しくは約50、51若しくは約51、52若しくは約52、53若しくは約53、54若しくは約54、55若しくは約55、56若しくは約56、57若しくは約57、58若しくは約58、59若しくは約59又は60若しくは約60の断片を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0578】
[00580] 別の実施形態において、本発明は、各断片が27mm3又は約27mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0579】
[00581] 別の実施形態において、本発明は、各断片が20mm3又は約20mm3~50mm3又は約50mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0580】
[00582] 別の実施形態において、本発明は、各断片が21mm3又は約21mm3~30mm3又は約30mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0581】
[00583] 別の実施形態において、本発明は、各断片が22mm3又は約22mm3~29.5mm3又は約29.5mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0582】
[00584] 別の実施形態において、本発明は、各断片が23mm3又は約23mm3~29mm3又は約29mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0583】
[00585] 別の実施形態において、本発明は、各断片が24mm3又は約24mm3~28.5mm3又は約28.5mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0584】
[00586] 別の実施形態において、本発明は、各断片が25mm3又は約25mm3~28mm3又は約28mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0585】
[00587] 別の実施形態において、本発明は、各断片が26.5mm3又は約26.5mm3~27.5mm3又は約27.5mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0586】
[00588] 別の実施形態において、本発明は、各断片が21mm3若しくは約21mm3、22mm3若しくは約22mm3、23mm3若しくは約23mm3、24mm3若しくは約24mm3、25mm3若しくは約25mm3、26mm3若しくは約26mm3、27mm3若しくは約27mm3、28mm3若しくは約28mm3、29mm3若しくは約29mm3、30mm3若しくは約30mm3、31mm3若しくは約31mm3、32mm3若しくは約32mm3、33mm3若しくは約33mm3、34mm3若しくは約34mm3、35mm3若しくは約35mm3、36mm3若しくは約36mm3、37mm3若しくは約37mm3、38mm3若しくは約38mm3、39mm3若しくは約39mm3、40mm3若しくは約40mm3、41mm3若しくは約41mm3、42mm3若しくは約42mm3、43mm3若しくは約43mm3、44mm3若しくは約44mm3、45mm3若しくは約45mm3、46mm3若しくは約46mm3、47mm3若しくは約47mm3、48mm3若しくは約48mm3、49mm3若しくは約49mm3又は50mm3若しくは約50mm3の体積を有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0587】
[00589] 別の実施形態において、本発明は、複数の断片が30又は約30~60又は約60の断片を含み、総体積が1300mm3又は約1300mm3~1500mm3又は約1500mm3であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0588】
[00590] 別の実施形態において、本発明は、複数の断片が1容器あたり50又は約50の断片を含み、総体積が1350mm3又は約1350mm3であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0589】
[00591] 別の実施形態において、本発明は、複数の断片が1容器あたり50又は約50の断片を含み、総重量が1g又は約1g~1.5g又は約1.5gであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0590】
[00592] 別の実施形態において、本発明は、腫瘍断片が小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検又は細針吸引物であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0591】
[00593] 別の実施形態において、本発明は、腫瘍断片がコア生検であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0592】
[00594] 別の実施形態において、本発明は、腫瘍断片が細針吸引物であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0593】
[00595] 別の実施形態において、本発明は、腫瘍断片が小生検(例えば、パンチ生検を含む)であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0594】
[00596] 別の実施形態において、本発明は、腫瘍断片がコア針生検であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0595】
[00597] 別の実施形態において、本発明は、(i)方法が、対象からの腫瘍組織の1つ以上の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検又は細針吸引物から第1のTIL集団を得ることを含み、(ii)方法が、第1の拡大培養のステップを実施する前の約3日間にわたってIL-2を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養するステップを実施することを含み、(iii)方法が、約21~35日間にわたって第1の拡大培養を実施することを含み、(iv)方法が、約6~12日間にわたって第2の拡大培養を実施することを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。前述の実施形態の一部において、方法のステップは、約30~50日で完了する。
【0596】
[00598] 別の実施形態において、本発明は、(i)方法が、対象からの腫瘍組織の1つ以上の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検又は細針吸引物から第1のTIL集団を得ることを含み、(ii)方法が、第1の拡大培養のステップを実施する前の約3日間にわたってIL-2を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養するステップを実施することを含み、(iii)方法が、約21~35日間にわたって第1の拡大培養を実施することを含み、(iv)方法が、約5日間にわたって第2のTIL集団の培養物を培養することによって第2の拡大培養を実施すること、培養物を最大5つの継代培養物に分割すること及び継代培養物を約6日間にわたって培養することを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。前述の実施形態の一部において、最大5つの継代培養物は、それぞれ、第2の拡大培養で第2のTIL集団の培養が開始される容器と同じかそれよりも大きい容器で培養される。前述の実施形態の一部において、第2のTIL集団の培養物は、最大で5つの継代培養物間で均等に分割される。前述の実施形態の一部において、方法のステップは、約35~50日で完了する。
【0597】
[00599] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検又は細針吸引物から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0598】
[00600] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検又は細針吸引物から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0599】
[00601] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検又は細針吸引物から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0600】
[00602] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)、コア生検、コア針生検又は細針吸引物から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0601】
[00603] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約20個のコア生検から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0602】
[00604] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約10個のコア生検から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0603】
[00605] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のコア生検から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0604】
[00606] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個のコア生検から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0605】
[00607] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約20個の細針吸引物から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0606】
[00608] 第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約10個の細針吸引物から得られるように変更された、上記の該当する段落である。
【0607】
[00609] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の細針吸引物から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0608】
[00610] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の細針吸引物から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0609】
[00611] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約20個のコア針生検から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0610】
[00612] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約10個のコア針生検から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0611】
[00613] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個のコア針生検から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0612】
[00614] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個のコア針生検から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0613】
[00615] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0614】
[00616] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1~約10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0615】
[00617] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0616】
[00618] 別の実施形態において、本発明は、第1のTIL集団が対象からの腫瘍組織の1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の小生検(例えば、パンチ生検を含む)から得られるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0617】
[00619] 別の実施形態において、本発明は、(i)方法が、対象からの腫瘍組織の1~約10個のコア生検から第1のTIL集団を得ることを含み、(ii)方法が、第1の拡大培養のステップを実施する前の約3日間にわたってIL-2を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養するステップを実施することを含み、(iii)方法が、IL-2、4-1BBアゴニスト、OKT-3及び抗原提示細胞(APC)を含む培養培地中で第1のTIL集団を約21~35日間にわたって培養することにより、第1の拡大培養ステップを実施して、第2のTIL集団を得ることを含み、(iv)方法が、IL-2、4-1BBアゴニスト、OKT-3及びAPCを含む培養培地中で第2のTIL集団を約11日間にわたって培養することにより、第2の拡大培養ステップを実施することを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。前述の実施形態の一部において、方法のステップは、約35~50日で完了する。
【0618】
[00620] 別の実施形態において、本発明は、(i)方法が、対象からの腫瘍組織の1~約10個のコア生検から第1のTIL集団を得ることを含み、(ii)方法が、第1の拡大培養のステップを実施する前の約3日間にわたってIL-2を含む細胞培養培地中で第1のTIL集団を培養するステップを実施することを含み、(iii)方法が、IL-2、4-1BBアゴニスト、OKT-3及び抗原提示細胞(APC)を含む培養培地中で第1のTIL集団を約21~35日間にわたって培養することにより、第1の拡大培養ステップを実施して、第2のTIL集団を得ることを含み、(iv)方法が、IL-2、4-1BBアゴニスト、OKT-3及びAPCを含む培養培地中で第2のTIL集団の培養物を約5日間にわたって培養することにより、第2の拡大培養を実施すること、培養物を最大5つの継代培養物に分割すること及びIL-2を含む培養培地中で各継代培養物を約6日間にわたって培養することを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。前述の実施形態の一部において、最大5つの継代培養物は、それぞれ、第2の拡大培養で第2のTIL集団の培養が開始される容器と同じかそれよりも大きい容器で培養される。前述の実施形態の一部において、第2のTIL集団の培養物は、最大で5つの継代培養物間で均等に分割される。前述の実施形態の一部において、方法のステップは、約35~50日で完了する。
【0619】
[00621] 別の実施形態において、本発明は、(i)方法が、対象からの腫瘍組織の1~約10個のコア生検から第1のTIL集団を得ることを含み、(ii)方法が、第1の拡大培養のステップを実施する前の約3日間にわたってG-Rex 100Mフラスコ中の6000IU/mlのIL-2を含む細胞培養培地中及び0.5LのCM1培養培地中で第1のTIL集団を培養するステップを実施することを含み、(iii)方法が、6000IU/mlのIL-2、10μg/mLの抗4-1BB抗体アゴニスト、30ng/mlのOKT-3及び約108個のフィーダー細胞を含有する0.5LのCM1培養培地の添加により第1の拡大培養を実施すること及び約21~35日間にわたって培養することを含み、(iv)方法が、(a)第2のTIL集団を3000IU/mlのIL-2、10μg/mLの抗4-1BB抗体アゴニスト、30ng/mlのOKT-3及び5×109個のフィーダー細胞を含む5LのCM2培養培地を含有するG-Rex 500MCSフラスコに移すこと及び約5日間にわたって培養すること、(b)109個のTILを、それぞれ3000IU/mlのIL-2を含む5LのAIM-V培地を含む最大5個のG-Rex 500MCSフラスコに移すことにより、培養物を最大5つの継代培養物に分割すること及び継代培養物を約6日間にわたって培養することにより、第2の拡大培養を実施することを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。前述の実施形態の一部において、方法のステップは、約35~50日で完了する。
【0620】
[00622] 別の実施形態において、本発明は、細胞培養培地が、Gコンテナ又はXuri細胞培養バッグである容器内に提供されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0621】
[00623] 別の実施形態において、本発明は、細胞培養培地中のIL-2濃度が約10,000IU/mL~約5,000IU/mLであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0622】
[00624] 別の実施形態において、本発明は、細胞培養培地中のIL-2濃度が約6,000IU/mLであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0623】
[00625] 別の実施形態において、本発明は、凍結保存培地がジメチルスルホキシド(DMSO)を含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0624】
[00626] 別の実施形態において、本発明は、凍結保存培地が7%~10%のDMSOを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0625】
[00627] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(b)の第1の拡大培養が21日間若しくは約21日間、22日間若しくは約22日間、23日間若しくは約23日間、24日間若しくは約24日間、25日間若しくは約25日間、26日間若しくは約26日間、27日間若しくは約27日間、28日間若しくは約28日間、29日間若しくは約29日間、30日間若しくは約30日間、31日間若しくは約31日間、32日間若しくは約32日間、33日間若しくは約33日間、34日間若しくは約34日間又は35日間若しくは約35日間の期間内で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0626】
[00628] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)の第2の拡大培養が1日間若しくは約1日間、2日間若しくは約2日間、3日間若しくは約3日間、4日間若しくは約4日間、5日間若しくは約5日間、6日間若しくは約6日間、7日間若しくは約7日間、8日間若しくは約8日間、9日間若しくは約9日間、10日間若しくは約10日間、11日間若しくは約11日間又は12日間若しくは約12日間の期間内で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0627】
[00629] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計27日又は約27日~47日又は約47日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0628】
[00630] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計28日又は約28日~46日又は約46日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0629】
[00631] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計29日又は約29日~45日又は約45日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0630】
[00632] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計30日又は約30日~44日又は約44日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0631】
[00633] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計31日又は約31日~43日又は約43日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0632】
[00634] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計32日又は約32日~42日又は約42日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0633】
[00635] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計33日又は約33日~41日又は約41日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0634】
[00636] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計34日又は約34日~40日又は約40日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0635】
[00637] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計35日又は約35日~39日又は約39日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0636】
[00638] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計36日又は約36日~38日又は約38日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0637】
[00639] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計27日若しくは約27日、28日若しくは約28日、29日若しくは約29日、30日若しくは約30日、31日若しくは約31日、32日若しくは約32日、33日若しくは約33日、34日若しくは約34日、35日若しくは約35日、36日若しくは約36日、37日若しくは約37日、38日若しくは約38日、39日若しくは約39日、40日若しくは約40日、41日若しくは約41日、42日若しくは約42日、43日若しくは約43日、44日若しくは約44日、45日若しくは約45日、46日若しくは約46日又は47日若しくは約47日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0638】
[00640] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計27日又は約27日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0639】
[00641] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計28日又は約28日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0640】
[00642] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計29日又は約29日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0641】
[00643] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計30日又は約30日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0642】
[00644] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計31日又は約31日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0643】
[00645] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計32日又は約32日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0644】
[00646] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計33日又は約33日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0645】
[00647] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計34日又は約34日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0646】
[00648] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計35日又は約35日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0647】
[00649] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計36日又は約36日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0648】
[00650] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計37日又は約37日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0649】
[00651] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計38日又は約38日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0650】
[00652] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計39日又は約39日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0651】
[00653] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計40日又は約40日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0652】
[00654] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計41日又は約41日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0653】
[00655] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計42日又は約42日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0654】
[00656] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計43日又は約43日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0655】
[00657] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計44日又は約44日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0656】
[00658] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計45日又は約45日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0657】
[00659] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計46日又は約46日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0658】
[00660] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計47日又は約47日で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0659】
[00661] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計27日又は約27日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0660】
[00662] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計28日又は約28日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0661】
[00663] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計29日又は約29日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0662】
[00664] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計30日又は約30日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0663】
[00665] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計31日又は約31日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0664】
[00666] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計32日又は約32日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0665】
[00667] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計33日又は約33日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0666】
[00668] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計34日又は約34日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0667】
[00669] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計35日又は約35日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0668】
[00670] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計36日又は約36日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0669】
[00671] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計37日又は約37日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0670】
[00672] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計38日又は約38日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0671】
[00673] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計39日又は約39日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0672】
[00674] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計40日又は約40日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0673】
[00675] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計41日又は約41日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0674】
[00676] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計42日又は約42日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0675】
[00677] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計43日又は約43日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0676】
[00678] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計44日又は約44日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0677】
[00679] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計45日又は約45日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0678】
[00680] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計46日又は約46日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0679】
[00681] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(a)~(d)が合計47日又は約47日以下で実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0680】
[00682] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップが最大8日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0681】
[00683] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップが最大9日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0682】
[00684] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップが最大10日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0683】
[00685] 別の実施形態において、本発明は、第2の拡大培養ステップが最大11日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0684】
[00686] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養ステップが21~35日間の期間中に実施され、及び第2の拡大培養ステップが最大9日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0685】
[00687] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養ステップが21~35日間の期間中に実施され、及び第2の拡大培養ステップが最大10日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0686】
[00688] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養ステップが25~31日間の期間中に実施され、及び第2の拡大培養ステップが最大9日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0687】
[00689] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養ステップが25~31日間の期間中に実施され、及び第2の拡大培養ステップが最大10日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0688】
[00690] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養ステップが28日間の期間中に実施され、及び第2の拡大培養ステップが最大9日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0689】
[00691] 別の実施形態において、本発明は、第1の拡大培養ステップが28日間の期間中に実施され、及び第2の拡大培養ステップが最大8日間の期間中に実施されるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0690】
[00692] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(d)からの回収された治療用TIL集団中が、治療有効投与量のTILとなるのに十分なTILを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0691】
[00693] 別の実施形態において、本発明は、治療有効投与量となるのに十分なTILの数が2.3×1010又は約2.3×1010~13.7×1010又は約13.7×1010個であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0692】
[00694] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)の第3のTIL集団が有効性の増加、インターフェロンガンマ産生の増加及び/又はポリクローナル性の増加を提供するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0693】
[00695] 別の実施形態において、本発明は、ステップ(c)の第3のTIL集団から得られたエフェクターT細胞及び/又はセントラルメモリーT細胞が、ステップ(b)の第2の細胞集団から得られるエフェクターT細胞及び/又はセントラルメモリーT細胞と比べて、CD8及びCD28発現の増加を呈するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0694】
[00696] 別の実施形態において、本発明は、本方法で列挙される各容器が閉鎖容器であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0695】
[00697] 別の実施形態において、本発明は、本方法で列挙される各容器がG-コンテナであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0696】
[00698] 別の実施形態において、本発明は、本方法で列挙される各容器がGREX-10であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0697】
[00699] 別の実施形態において、本発明は、本方法で列挙される各容器がGREX-100であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0698】
[00700] 別の実施形態において、本発明は、本方法で列挙される各容器がGREX-500であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法を提供する。
【0699】
[00701] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された方法によって作製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療用集団を提供する。
【0700】
[00702] 別の実施形態において、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療用集団を提供し、治療用TIL集団は、抗原提示細胞(APC)又はOKT3を添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、有効性の増加、インターフェロンガンマ産生の増加及び/又はポリクローナル性の増加を提供する。
【0701】
[00703] 別の実施形態において、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療用集団を提供し、治療用TIL集団は、抗原提示細胞(APC)を添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、有効性の増加、インターフェロンガンマ産生の増加及び/又はポリクローナル性の増加を提供する。
【0702】
[00704] 別の実施形態において、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療用集団を提供し、治療用TIL集団は、OKT3を添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、有効性の増加、インターフェロンガンマ産生の増加及び/又はポリクローナル性の増加を提供する。
【0703】
[00705] 別の実施形態において、本発明は、患者の腫瘍組織から調製された腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療用集団を提供し、治療用TIL集団は、抗原提示細胞(APC)を添加せず、及びOKT3を添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、有効性の増加、インターフェロンガンマ産生の増加及び/又はポリクローナル性の増加を提供する。
【0704】
[00706] 別の実施形態において、本発明は、インターフェロンガンマ産生の増加を提供する、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団を提供する。
【0705】
[00707] 別の実施形態において、本発明は、ポリクローナル性の増加を提供する、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団を提供する。
【0706】
[00708] 別の実施形態において、本発明は、有効性の増加を提供する、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団を提供する。
【0707】
[00709] 別の実施形態において、本発明は、抗原提示細胞(APC)を添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療用集団を提供する。いくつかの実施形態において、TILは、本明細書に記載される、例えば、該当する先の段落のいずれかに記載された方法のステップ(a)~(d)に記載されるか、又は
図1に示されるステップA~Fに従う、拡大培養プロセスにより、少なくとも1倍多くのインターフェロンガンマ産生が可能となる。
【0708】
[00710] 別の実施形態において、本発明は、OKT3を添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、少なくとも1倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)の治療用集団を提供する。いくつかの実施形態において、TILは、本明細書に記載される、例えば、該当する先の段落のいずれかに記載された方法のステップ(a)~(d)に記載されるか、又は
図1に示されるステップA~Fに従う、拡大培養プロセスにより、少なくとも1倍多くのインターフェロンガンマ産生が可能となる。
【0709】
[00711] 別の実施形態において、本発明は、APCを添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である、治療用TIL集団を提供する。いくつかの実施形態において、TILは、本明細書に記載される、例えば、該当する先の段落のいずれかに記載された方法のステップ(a)~(d)に記載されるか、又は
図1に示されるステップA~Fに従う、拡大培養プロセスにより、少なくとも2倍多くのインターフェロンガンマ産生が可能となる。
【0710】
[00712] 別の実施形態において、本発明は、OKT3を添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、少なくとも2倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である、治療用TIL集団を提供する。いくつかの実施形態において、TILは、本明細書に記載される、例えば、該当する先の段落のいずれかに記載された方法のステップ(a)~(d)に記載されるか、又は
図1に示されるステップA~Fに従う、拡大培養プロセスにより、少なくとも2倍多くのインターフェロンガンマ産生が可能となる。
【0711】
[00713] 別の実施形態において、本発明は、APCを添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である、治療用TIL集団を提供する。いくつかの実施形態において、TILは、本明細書に記載される、例えば、該当する先の段落のいずれかに記載された方法のステップ(a)~(d)に記載されるか、又は
図1に示されるステップA~Fに従う、拡大培養プロセスにより、少なくとも1倍多くのインターフェロンガンマ産生が可能となる。
【0712】
[00714] 別の実施形態において、本発明は、OKT3を添加せずにTILの第1の拡大培養を実施するプロセスにより調製されたTILと比較して、少なくとも3倍多いインターフェロンガンマ産生が可能である、治療用TIL集団を提供する。いくつかの実施形態において、TILは、本明細書に記載される、例えば、該当する先の段落のいずれかに記載された方法のステップ(a)~(d)に記載されるか、又は
図1に示されるステップA~Fに従う、拡大培養プロセスにより、少なくとも3倍多くのインターフェロンガンマ産生が可能となる。
【0713】
医薬組成物、投薬量及び投与レジメン
[00715] 一実施形態において、本開示のAPCを使用して拡大培養したTILは、医薬組成物として患者に投与される。一実施形態において、医薬組成物は滅菌緩衝液中のTILの懸濁液である。本開示のPBMCを使用して拡大培養したTILは、当技術分野で公知の通りの任意の好適な経路によって投与され得る。一部の実施形態において、T細胞は、単回動脈内又は静脈内注入として投与され、これは、好ましくは、およそ30~60分間継続される。他の適切な投与経路には、腹腔内投与、髄腔内投与及びリンパ管内投与が含まれる。
【0714】
[00716] 任意の適切な用量のTILを投与することができる。一部の実施形態において、好適な投薬量には、治療上十分な数のTILが必要である。一部の実施形態において、特に癌が黒色腫である場合、平均が約7.8×1010TILである約2.3×1010~約13.7×1010TILが投与される。一実施形態において、約1.2×1010~約4.3×1010のTILが投与される。一部の実施形態において、約3×1010~約12×1010のTILが投与される。一部の実施形態において、約4×1010~約10×1010のTILが投与される。一部の実施形態において、約5×1010~約8×1010のTILが投与される。一部の実施形態において、約6×1010~約8×1010のTILが投与される。一部の実施形態において、約7×1010~約8×1010のTILが投与される。一部の実施形態において、治療有効投与量は、約2.3×1010~約13.7×1010個である。一部の実施形態において、特に、癌が黒色腫である場合、治療有効投与量は約7.8×1010個のTILである。一部の実施形態において、治療有効投与量は、約1.2×1010~約4.3×1010個のTILである。一部の実施形態において、治療有効投与量は、約3×1010~約12×1010個のTILである。一部の実施形態において、治療有効投与量は、約4×1010~約10×1010個のTILである。一部の実施形態において、治療有効投与量は、約5×1010~約8×1010個のTILである。一部の実施形態において、治療有効投与量は、約6×1010~約8×1010個のTILである。一部の実施形態において、治療有効投与量は、約7×1010~約8×1010個のTILである。
【0715】
[00717] 一部の実施形態において、本発明の医薬組成物中に提供されるTILの数は、約1×106、2×106、3×106、4×106、5×106、6×106、7×106、8×106、9×106、1×107、2×107、3×107、4×107、5×107、6×107、7×107、8×107、9×107、1×108、2×108、3×108、4×108、5×108、6×108、7×108、8×108、9×108、1×109、2×109、3×109、4×109、5×109、6×109、7×109、8×109、9×109、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013及び9×1013個である。一実施形態において、本発明の医薬組成物中に提供されるTILの数は、1×106~5×106、5×106~1×107、1×107~5×107、5×107~1×108、1×108~5×108、5×108~1×109、1×109~5×109、5×109~1×1010、1×1010~5×1010、5×1010~1×1011、5×1011~1×1012、1×1012~5×1012及び5×1012~1×1013の範囲内である。一部の実施形態において、治療有効投与量は、約1×106、2×106、3×106、4×106、5×106、6×106、7×106、8×106、9×106、1×107、2×107、3×107、4×107、5×107、6×107、7×107、8×107、9×107、1×108、2×108、3×108、4×108、5×108、6×108、7×108、8×108、9×108、1×109、2×109、3×109、4×109、5×109、6×109、7×109、8×109、9×109、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013及び9×1013個である。
【0716】
[00718] 一部の実施形態において、本発明の医薬組成物中に提供されるTILの濃度は、例えば、医薬組成物の100%、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19%、18%、17%、16%、15%、14%、13%、12%、11%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%又は0.0001%w/w、w/v又はv/vより低い。
【0717】
[00719] 一部の実施形態において、本発明の医薬組成物中に提供されるTILの濃度は、医薬組成物の90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、19.75%、19.50%、19.25%、19%、18.75%、18.50%、18.25%、18%、17.75%、17.50%、17.25%、17%、16.75%、16.50%、16.25%、16%、15.75%、15.50%、15.25%、15%、14.75%、14.50%、14.25%、14%、13.75%、13.50%、13.25%、13%、12.75%、12.50%、12.25%、12%、11.75%、11.50%、11.25%、11%、10.75%、10.50%、10.25%、10%、9.75%、9.50%、9.25%、9%、8.75%、8.50%、8.25%、8%、7.75%、7.50%、7.25%、7%、6.75%、6.50%、6.25%、6%、5.75%、5.50%、5.25%、5%、4.75%、4.50%、4.25%、4%、3.75%、3.50%、3.25%、3%、2.75%、2.50%、2.25%、2%、1.75%、1.50%、125%、1%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0009%、0.0008%、0.0007%、0.0006%、0.0005%、0.0004%、0.0003%、0.0002%又は0.0001%w/w、w/v又はv/vより高い。
【0718】
[00720] 一部の実施形態において、本発明の医薬組成物中に提供されるTILの濃度は、医薬組成物の約0.0001%~約50%、約0.001%~約40%、約0.01%~約30%、約0.02%~約29%、約0.03%~約28%、約0.04%~約27%、約0.05%~約26%、約0.06%~約25%、約0.07%~約24%、約0.08%~約23%、約0.09%~約22%、約0.1%~約21%、約0.2%~約20%、約0.3%~約19%、約0.4%~約18%、約0.5%~約17%、約0.6%~約16%、約0.7%~約15%、約0.8%~約14%、約0.9%~約12%又は約1%~約10%w/w、w/v又はv/vの範囲内である。
【0719】
[00721] 一部の実施形態において、本発明の医薬組成物中に提供されるTILの濃度は、医薬組成物の約0.001%~約10%、約0.01%~約5%、約0.02%~約4.5%、約0.03%~約4%、約0.04%~約3.5%、約0.05%~約3%、約0.06%~約2.5%、約0.07%~約2%、約0.08%~約1.5%、約0.09%~約1%、約0.1%~約0.9%w/w、w/v又はv/vの範囲内である。
【0720】
[00722] 一部の実施形態において、本発明の医薬組成物中に提供されるTILの量は、10g、9.5g、9.0g、8.5g、8.0g、7.5g、7.0g、6.5g、6.0g、5.5g、5.0g、4.5g、4.0g、3.5g、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002g又は0.0001g以下である。
【0721】
[00723] 一部の実施形態において、本発明の医薬組成物中に提供されるTILの量は、0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5、3g、3.5、4g、4.5g、5g、5.5g、6g、6.5g、7g、7.5g、8g、8.5g、9g、9.5g又は10g超である。
【0722】
[00724] 本発明の医薬組成物において提供されるTILは、広い投与量範囲にわたって有効である。正確な投与量は、投与経路、化合物が投与される形態、処置されるべき対象の性別及び年齢、処置されるべき対象の体重並びに担当医の選好及び経験に依存するであろう。臨床的に確立されたTILの投与量も適切な場合に使用され得る。TILの投与量など、本明細書の方法を使用して投与される医薬組成物の量は、処置されるヒト又は哺乳動物、疾患又は状態の重症度、投与速度、活性医薬成分の性質及び処方医の裁量に依存するであろう。
【0723】
[00725] 一部の実施形態において、TILは、単回投与で投与され得る。そのような投与は、注射、例えば静脈内注射によるものであり得る。一部の実施形態において、TILは、複数回投与で投与され得る。投与は、1年に1回、2回、3回、4回、5回、6回又は6回を超え得る。投与は、月に1回、2週間に1回、週に1回又は隔日に1回であり得る。TILの投与は、必要な限り継続され得る。
【0724】
[00726] 一部の実施形態において、TILの有効投与量は、約1×106、2×106、3×106、4×106、5×106、6×106、7×106、8×106、9×106、1×107、2×107、3×107、4×107、5×107、6×107、7×107、8×107、9×107、1×108、2×108、3×108、4×108、5×108、6×108、7×108、8×108、9×108、1×109、2×109、3×109、4×109、5×109、6×109、7×109、8×109、9×109、1×1010、2×1010、3×1010、4×1010、5×1010、6×1010、7×1010、8×1010、9×1010、1×1011、2×1011、3×1011、4×1011、5×1011、6×1011、7×1011、8×1011、9×1011、1×1012、2×1012、3×1012、4×1012、5×1012、6×1012、7×1012、8×1012、9×1012、1×1013、2×1013、3×1013、4×1013、5×1013、6×1013、7×1013、8×1013及び9×1013個である。一部の実施形態において、TILの有効投与量は、1×106~5×106、5×106~1×107、1×107~5×107、5×107~1×108、1×108~5×108、5×108~1×109、1×109~5×109、5×109~1×1010、1×1010~5×1010、5×1010~1×1011、5×1011~1×1012、1×1012~5×1012及び5×1012~1×1013の範囲内である。
【0725】
[00727] 一部の実施形態において、TILの有効投与量は、約0.01mg/kg~約4.3mg/kg、約0.15mg/kg~約3.6mg/kg、約0.3mg/kg~約3.2mg/kg、約0.35mg/kg~約2.85mg/kg、約0.15mg/kg~約2.85mg/kg、約0.3mg~約2.15mg/kg、約0.45mg/kg~約1.7mg/kg、約0.15mg/kg~約1.3mg/kg、約0.3mg/kg~約1.15mg/kg、約0.45mg/kg~約1mg/kg、約0.55mg/kg~約0.85mg/kg、約0.65mg/kg~約0.8mg/kg、約0.7mg/kg~約0.75mg/kg、約0.7mg/kg~約2.15mg/kg、約0.85mg/kg~約2mg/kg、約1mg/kg~約1.85mg/kg、約1.15mg/kg~約1.7mg/kg、約1.3mg/kgmg~約1.6mg/kg、約1.35mg/kg~約1.5mg/kg、約2.15mg/kg~約3.6mg/kg、約2.3mg/kg~約3.4mg/kg、約2.4mg/kg~約3.3mg/kg、約2.6mg/kg~約3.15mg/kg、約2.7mg/kg~約3mg/kg、約2.8mg/kg~約3mg/kg又は約2.85mg/kg~約2.95mg/kgの範囲内である。
【0726】
[00728] 一部の実施形態において、TILの有効投与量は、約1mg~約500mg、約10mg~約300mg、約20mg~約250mg、約25mg~約200mg、約1mg~約50mg、約5mg~約45mg、約10mg~約40mg、約15mg~約35mg、約20mg~約30mg、約23mg~約28mg、約50mg~約150mg、約60mg~約140mg、約70mg~約130mg、約80mg~約120mg、約90mg~約110mg又は約95mg~約105mg、約98mg~約102mg、約150mg~約250mg、約160mg~約240mg、約170mg~約230mg、約180mg~約220mg、約190mg~約210mg、約195mg~約205mg又は約198~約207mgの範囲内である。
【0727】
[00729] 有効量のTILは、鼻腔内及び経皮経路、動脈内注射によること、静脈内、腹腔内、非経口的、筋肉内、皮下、局所、移植によること又は吸入によることを含めて、同様の有用性を有する薬剤について一般に認められている任意の投与方式により、単回用量又は複数回用量のいずれでも投与され得る。
【0728】
[00730] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団を含む輸液バッグを提供する。
【0729】
[00731] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載される治療用TIL集団及び薬学的に許容される担体を含む、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)組成物を提供する。
【0730】
[00732] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を含む輸液バッグを提供する。
【0731】
[00733] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団の凍結保存調製物を提供する。
【0732】
[00734] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載される治療用TIL集団及び凍結保存培地を含む、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)組成物を提供する。
【0733】
[00735] 別の実施形態において、本発明は、凍結保存培地がDMSOを含有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0734】
[00736] 別の実施形態において、本発明は、凍結保存培地が7~10%のDMSOを含有するように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0735】
[00737] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物の凍結保存調製物を提供する。
【0736】
[00738] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載される治療用TIL集団及び上記の該当する先の段落のいずれかに記載される任意の限定培地又は無血清培地を含む、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)組成物を提供する。
【0737】
患者の処置方法
[00739] 処置方法は、最初のTIL収集及びTILの培養から始まる。そのような方法は、両方とも当技術分野において例えばJin et al.(J.Immunotherapy, 2012, 35(3):283-292)(全体として参照により本明細書に援用される)により記載されている。
【0738】
[00740] 本発明は、以前に記載されていないTIL生成のための新規な方法を提供する。上記のステップA~Fに従って産生されたか、又は本明細書に記載されるように他の方法で産生された、拡大培養TILは、癌を有する患者の処置において特定の用途が見出される。癌の処置にTILを使用する一般的な方法は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、Goff, et al., J. Clinical Oncology, 2016, 34(20):2389-239及びその補足内容に記載されている。同様に、本発明に従って産生されたTILは、癌の処置に使用することもできる。一部の実施形態では、TILは、先述の通り、転移性黒色腫の寄託切除物から成長させた(Dudley, et al., J Immunother., 2003, 26:332-342を参照されたい;全体として参照により本明細書に援用される)。新鮮腫瘍は無菌条件下で剥離し得る。正式な病理解析のため、代表試料を収集し得る。2mm3~3mm3の単一の断片。一部の実施形態において、患者1人あたり5、10、15、20、25又は30の試料が得られる。一部の実施形態において、患者1人あたり20、25又は30の試料が得られる。一部の実施形態において、患者1人あたり20、22、24、26又は28の試料が得られる。一部の実施形態において、患者1人あたり24の試料が得られる。試料を24ウェルプレートの個々のウェルに置き、高用量IL-2(6,000IU/mL)を含む成長培地中に維持し、腫瘍の破壊及び/又はTILの増殖に関してモニタリングし得る。処理後に生細胞が残っている任意の腫瘍を酵素消化して単一細胞懸濁液にし、本明細書に記載される通り凍結保存し得る。
【0739】
[00741] 一部の実施形態において、表現型分析(CD3、CD4、CD8及びCD56)のため、拡大培養したTILをサンプリングし、利用可能な場合には自己腫瘍に対して試験し得る。TILは、一晩の共培養によりインターフェロンガンマ(IFN-γ)レベル>200pg/mL及びバックグラウンドの2倍となった場合に応答性であると見なすことができる。(Goff, et al., J Immunother., 2010, 33:840-847;全体として参照により本明細書に組み込まれる)。一部の実施形態において、自己応答性又は十分な成長パターンのエビデンスを有する培養物が、急速拡大培養(REP)と称されることもある第2の拡大培養を含む第2の拡大培養(例えば、ステップDに従って提供されるような第2の拡大培養)に選択され得る。一部の実施形態において、高い自己応答性(例えば、第2の拡大培養中の高い増殖)を有する拡大培養TILが追加の第2の拡大培養に選択される。一部の実施形態において、自己応答性(例えば、ステップDに提供されるような第2の拡大培養中の高い増殖)を有するTILがステップDによる追加の第2の拡大培養に選択される。
【0740】
[00742] 一部の実施形態において、患者はACT(養子細胞移入)に直接移されず、例えば、一部の実施形態において、腫瘍採取後及び/又は第1の拡大培養後、細胞はすぐには利用されない。そのような実施形態において、TILを凍結保存し、第2の拡大培養ステップの2日前(例えば、一部の実施形態において、REPステップと称されるステップの2日前)に解凍することができる。そのような実施形態において、TILを凍結保存し、第2の拡大培養ステップの2日前(例えば、一部の実施形態において、ステップDの2日前)に解凍することができる。本願を通して様々な実施形態で説明されるように、第2の拡大培養(REPと称されるプロセスを含む)では、照射フィーダー細胞(可能な場合には自己)の存在下、100:1の比率で、OKT3(抗CD3)抗体(Miltenyi Biotech, San Diego, CA)及びIL-2(3,000IU/mL;Prometheus, San Diego, CA)を使用した(Dudley, et al., J Immunother., 2003, 26:332-342を参照;その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。一部の実施形態において、TILは凍結保存し、第2の拡大培養ステップの5日前に解凍することができる。一部の実施形態において、TILは凍結保存し、第2の拡大培養ステップの4日前に解凍することができる。一部の実施形態において、TILは凍結保存し、第2の拡大培養ステップの3日前に解凍することができる。一部の実施形態において、TILは凍結保存し、第2の拡大培養ステップの2日前に解凍することができる。一部の実施形態において、TILは凍結保存し、第2の拡大培養ステップの1日前に解凍することができる。一部の実施形態において、TILは凍結保存し、第2の拡大培養ステップの直前に解凍することができる。
【0741】
[00743] 輸注バッグTILの凍結保存サンプルの細胞表現型は、表面マーカーCD3、CD4、CD8、CCR7及びCD45RA(BD BioSciences)に関するフローサイトメトリー(FlowJo)並びに本明細書に記載される方法のいずれかによって分析することができる。血清サイトカインは標準的な酵素結合免疫吸着アッセイ法を用いることにより測定した。血清IFN-gの上昇は、100pg/mL超であり、血清IFN-gのベースラインレベルの4倍超又は少なくとも3倍又は少なくとも2倍又は少なくとも1倍大きいと定義された。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、1000pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、200pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、250pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、300pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、350pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、400pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、450pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、500pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、550pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、600pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、650pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、700pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、750pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、800pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、850pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、900pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、950pg/mL超として定義される。一部の実施形態において、血清IFN-gの上昇は、1000pg/mL超として定義される。
【0742】
[00744] 有効性の尺度は、当技術分野で公知であり、本明細書に記載されるように、疾患制御率(DCR)及び全奏効率(ORR)を含み得る。
【0743】
1.癌及び他の疾患の処置方法
[00745] 本明細書に記載の組成物及び方法は、疾患の処置方法で使用することができる。一実施形態において、それらは過剰成長性障害の処置に使用するためのものである。それらは、本明細書及び以下の段落に記載されている通り、他の障害の処置にも使用され得る。
【0744】
[00746] 一部の実施形態において、過剰成長性障害は癌である。一部の実施形態において、過剰成長性障害は固形腫瘍癌である。一部の実施形態において、固形腫瘍癌は、神経膠芽腫(GBM)、胃腸癌、黒色腫、卵巣癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる癌、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、腎癌及び腎細胞癌からなる群から選択される。一部の実施形態において、過剰成長性障害は血液学的悪性腫瘍である。一部の実施形態において、固形腫瘍癌は、慢性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫及びマントル細胞リンパ腫からなる群から選択される。
【0745】
[00747] 一部の実施形態において、癌は、高頻度変異癌表現型である。高頻度変異癌は、Campbell, et al.に広く記載されている(Cell, 171:1042-1056 (2017);全ての目的のために全体として参照により本明細書に組み込まれる)。一部の実施形態において、高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり9~10個の変異を含む。一部の実施形態において、小児の高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり9.91個の変異を含む。一部の実施形態において、成人の高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり9個の変異を含む。一部の実施形態において、増強された高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり10~100個の変異を含む。一部の実施形態において、増強された小児の高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり10~100個の変異を含む。一部の実施形態において、増強された成人の高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり10~100個の変異を含む。一部の実施形態において、超高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり100個を超える変異を含む。一部の実施形態において、小児の超高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり100個を超える変異を含む。一部の実施形態において、成人の超高頻度変異腫瘍は、1メガベース(Mb)あたり100個を超える変異を含む。
【0746】
[00748] 一部の実施形態において、高頻度変異腫瘍は、複製修復経路に変異を有する。一部の実施形態において、高頻度変異腫瘍は、複製修復関連DNAポリメラーゼに変異を有する。一部の実施形態において、高頻度変異腫瘍はマイクロサテライト不安定性を有する。一部の実施形態において、超高頻度変異腫瘍は、複製修復関連DNAポリメラーゼに変異を有し、マイクロサテライト不安定性を有する。一部の実施形態において、腫瘍の高頻度変異は、免疫チェックポイント阻害剤に対する応答と相関している。一部の実施形態において、高頻度変異腫瘍は、免疫チェックポイント阻害剤による処置に耐性である。一部の実施形態において、高頻度変異腫瘍は、本発明のTILを使用して処置することができる。一部の実施形態において、腫瘍の高頻度変異は、環境要因(外因性曝露)によって引き起こされる。例えば、UV光線は、悪性黒色腫における多数の変異の主な原因であり得る(例えば、Pfeifer, G.P., You, Y.H., and Besaratinia, A.(2005).Mutat.Res.571, 19-31.;Sage, E.(1993).Photochem.Photobiol.57, 163-174を参照されたい)。一部の実施形態において、腫瘍の高頻度変異は、直接の変異誘発物質への曝露により、肺及び喉頭の腫瘍並びに他の腫瘍について、タバコ煙中の60を超える発癌物質によって引き起こされ得る(例えば、Pleasance, E.D., Stephens, P.J., O’Meara, S., McBride, D.J., Meynert, A., Jones, D., Lin, M.L., Beare, D., Lau, K.W., Greenman, C., et al.(2010).Nature 463, 184-190を参照されたい)。一部の実施形態において、腫瘍における高頻度変異は、アポリポタンパク質B mRNA編集酵素、触媒ポリペプチド様(APOBEC)ファミリーメンバーの調節不全によって引き起こされ、これは、広範な癌においてCからTへの移行のレベルの増加をもたらすことが示されている(例えば、Roberts, S.A., Lawrence, M.S., Klimczak, L.J., Grimm, S.A., Fargo, D., Stojanov, P., Kiezun, A., Kryukov, G.V., Carter, S.L., Saksena, G., et al.(2013).Nat.Genet.45, 970-976を参照されたい)。一部の実施形態において、腫瘍の高頻度変異は、主要な複製酵素であるPol3及びPold1によって実行される、プルーフリーディングを損なう変異による欠陥のあるDNA複製修復によって引き起こされる。一部の実施形態において、腫瘍の高頻度変異は、結腸直腸癌、子宮内膜癌及び他の癌の高頻度変異に関連するDNAミスマッチ修復の欠陥によって引き起こされる(例えば、Kandoth, C., Schultz, N., Cherniack, A.D., Akbani, R., Liu, Y., Shen, H., Robertson, A.G., Pashtan, I., Shen, R., Benz, C.C., et al.; (2013).Nature 497, 67-73.;Muzny, D.M., Bainbridge, M.N., Chang, K., Dinh, H.H., Drummond, J.A., Fowler, G., Kovar, C.L., Lewis, L.R., Morgan, M.B., Newsham, I.F., et al.; (2012).Nature 487, 330-337を参照されたい)。一部の実施形態において、DNA複製修復変異は、体質性又は両アレル性のミスマッチ修復欠損症(CMMRD)、リンチ症候群及びポリメラーゼプルーフリーディング関連ポリポーシス(PPAP)などの癌素因症候群にも見られる。
【0747】
[00749] 一実施形態において、本発明は、TIL集団を用いて癌を処置する方法を含み、癌は、高頻度変異癌である。一実施形態において、本発明は、TIL集団を用いて癌を処置する方法を含み、癌は、増強された高頻度変異癌である。一実施形態において、本発明は、TIL集団を用いて癌を処置する方法を含み、癌は、超高頻度変異癌である。
【0748】
[00750] ある実施形態において、本発明は、TIL集団で癌を処置する方法を含み、患者は、本開示によるTILの注入前に骨髄非破壊的化学療法で前処置される。ある実施形態において、骨髄非破壊的化学療法は、2日間(TIL注入前27日目及び26日目)のシクロホスファミド60mg/kg/日及び5日間(TIL注入前27~23日目)のフルダラビン25mg/m2/日である。一実施形態において、本開示による骨髄非破壊的化学療法及びTIL注入(0日目)後、患者は、生理学的許容量まで8時間ごとに720,000IU/kgでIL-2の静脈内注入を受ける。
【0749】
[00751] 示された疾患又は障害の処置、予防及び/又は管理における本明細書に記載の化合物及び化合物の組み合わせの有効性は、ヒト疾患の処置のためのガイダンスを提供する、当技術分野で公知の様々なモデルを使用して試験することができる。例えば、卵巣癌の処置の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Mullany, et al., Endocrinology 2012, 153, 1585-92;及びFong, et al., J. Ovarian Res. 2009, 2, 12に記載がある。膵臓癌の処置の有効性を決定するためのモデルは、Herreros-Villanueva, et al., World J. Gastroenterol. 2012, 18, 1286-1294に記載がある。乳癌の処置の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Fantozzi, Breast Cancer Res. 2006, 8, 212に記載がある。黒色腫の処置の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Damsky, et al., Pigment Cell & Melanoma Res.2010, 23, 853-859に記載がある。肺癌の処置の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Meuwissen, et al., Genes & Development, 2005, 19, 643-664に記載がある。肺癌処置の有効性を決定するためのモデルは、例えば、Kim, Clin.Exp.Otorhinolaryngol. 2009, 2, 55-60;及びSano, Head Neck Oncol. 2009, 1, 32に記載がある。
【0750】
2.任意選択での患者のリンパ球枯渇プレコンディショニング
[00752] ある実施形態において、本発明は、TIL集団で癌を処置する方法を含み、患者は、本開示によるTILの注入前に骨髄非破壊的化学療法で前処置される。ある実施形態において、本発明は、骨髄非破壊的化学療法で前処置された患者の癌処置に使用するためのTILの集団を含む。ある実施形態において、TILの集団は注入による投与用である。ある実施形態において、骨髄非破壊的化学療法は、2日間(TIL注入前27日目及び26日目)のシクロホスファミド60mg/kg/日及び5日間(TIL注入前27~23日目)のフルダラビン25mg/m2/日である。ある実施形態において、骨髄非破壊的化学療法及び本開示によるTIL注入(0日目)後、患者は、生理学的忍容量まで8時間毎に静脈内に720,000IU/kgのIL-2(アルデスロイキン、PROLEUKINとして市販)の静脈内注入を受ける。特定の実施形態では、TILの集団は、IL-2と組み合わせて癌を処置するのに使用され、IL-2はTILの集団の後に投与される。
【0751】
[00753] 実験的知見から、腫瘍特異的Tリンパ球の養子移入前のリンパ球枯渇が、調節性T細胞及び免疫系の競合エレメント(「サイトカインシンク」)の除去により、処置有効性の増強において重要な役割を果たすことが指摘される。従って、本発明の一部の実施形態は、本発明の第2の拡大培養TIL又は第2の追加の拡大培養TIL(例えば、reREP TILと称されるTILを含めて、ステップDに記載されるものなど)を導入する前に患者に対してリンパ枯渇ステップ(「免疫抑制コンディショニング」とも称される)を利用する。
【0752】
[00754] 一般的に、リンパ球枯渇はフルダラビン及び/又はシクロホスファミド(活性型はマホスファミドと称される)及びその組み合わせを使用して行われる。そのような方法については、Gassner, et al.(Cancer Immunol Immunother.2011, 60(1):75-85、Muranski, et al., Nat Clin Pract Oncol., 2006 3(12):668-681、Dudley, et al., J Clin Oncol 2008, 26:5233-5239及びDudley, et al., J Clin Oncol.2005, 23(10):2346-2357(これらは全て、参照により全体として本明細書に組み込まれる)に記載されている。
【0753】
[00755] 一部の実施形態において、フルダラビンは、0.5μg/ml~10μg/mlフルダラビン(Sigma-Aldrich, MO, USA)の濃度である。一部の実施形態において、フルダラビンは、1μg/mlフルダラビン(Sigma-Aldrich, MO, USA)の濃度である。一部の実施形態において、フルダラビン処置は1日、2日、3日、4日、5日、6日又は7日間又はそれ以上にわたる。一部の実施形態において、フルダラビンは、10mg/kg/日、15mg/kg/日、20mg/kg/日、25mg/kg/日、30mg/kg/日、35mg/kg/日、40mg/kg/日又は45mg/kg/日の投薬量で投与される。一部の実施形態において、フルダラビン処置は、35mg/kg/日で2~7日間にわたる。一部の実施形態において、フルダラビン処置は、35mg/kg/日で4~5日間にわたる。一部の実施形態において、フルダラビン処置は、25mg/kg/日で4~5日間にわたる。
【0754】
[00756] 一部の実施形態において、シクロホスファミドの活性型であるマホスファミドは、0.5μg/ml~10μg/mlの濃度である。一部の実施形態において、シクロホスファミドの活性型であるマホスファミドは、1μg/mlの濃度である。一部の実施形態において、シクロホスファミド処置は、1日、2日、3日、4日、5日、6日又は7日以上にわたって行われる。一部の実施形態において、シクロホスファミドは、100mg/m2/日、150mg/m2/日、175mg/m2/日、200mg/m2/日、225mg/m2/日、250mg/m2/日、275mg/m2/日又は300mg/m2/日の投薬量で投与される。一部の実施形態において、シクロホスファミドは静脈内(即ちi.v.)投与される。一部の実施形態において、シクロホスファミド処置は、35mg/kg/日で2~7日間にわたる。一部の実施形態において、シクロホスファミド処置は、250mg/m2/日 i.v.で4~5日間にわたる。一部の実施形態において、シクロホスファミド処置は、250mg/m2/日 i.v.で4日間にわたる。
【0755】
[00757] 一部の実施形態において、フルダラビン及びシクロホスファミドは、一緒に患者に投与される。一部の実施形態において、4日間にわたってフルダラビンは25mg/m2/日、i.v.で投与され、シクロホスファミドは250mg/m2/日、i.v.で投与される。
【0756】
[00758] このプロトコルには、フルダラビン(25mg/m2/日 i.v.)及びシクロホスファミド(250mg/m2/日 i.v.)の4日間にわたる投与が含まれる。
【0757】
3.共投与方法
[00759] 一部の実施形態において、本明細書のステップAからF記載されるように作製されるTILは、以下に記載する抗体など、1つ以上の免疫チェックポイント調節因子と併用して投与することができる。例えば、PD-1を標的とし、及び本発明のTILと共投与し得る抗体としては、例えば、限定されないが、ニボルマブ(BMS-936558、Bristol-Myers Squibb;Opdivo(登録商標))、ペンブロリズマブ(ランブロリズマブ、MK03475又はMK-3475、Merck;Keytruda(登録商標))、ヒト化抗PD-1抗体JS001(ShangHai JunShi)、モノクローナル抗PD-1抗体TSR-042(Tesaro, Inc.)、ピジリズマブ(抗PD-1 mAb CT-011、Medivation)、抗PD-1モノクローナル抗体BGB-A317(BeiGene)及び/又は抗PD-1抗体SHR-1210(ShangHai HengRui)、ヒトモノクローナル抗体REGN2810(Regeneron)、ヒトモノクローナル抗体MDX-1106(Bristol-Myers Squibb)及び/又はヒト化抗PD1 IgG4抗体PDR001(Novartis)が挙げられる。一部の実施形態において、PD-1抗体は、クローン:RMP1-14(ラットIgG)-BioXcellカタログ番号BP0146からのものである。本明細書に記載される通りのステップA~Fにより作製されるTILとの共投与方法における使用に好適な他の好適な抗体は、米国特許第8,008,449号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示される抗PD-1抗体である。一部の実施形態において、抗体又はその抗原結合部分はPD-L1に特異的に結合し、PD-1とのその相互作用を阻害し、それにより免疫活性を増加させる。PD-L1に結合してPD-1とPD-L1との間の相互作用を破壊し、及び抗腫瘍免疫応答を刺激する、当技術分野で公知の任意の抗体は、本明細書に記載される通りのステップA~Fにより作製されるTILとの共投与方法における使用に好適である。例えば、PD-L1を標的とする臨床試験中の抗体としては、BMS-936559(Bristol-Myers Squibb)及びMPDL3280A(Genentech)が挙げられる。PD-L1を標的とする他の好適な抗体は、米国特許第7,943,743号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示される。当業者は、PD-1又はPD-L1に結合し、PD-1/PD-L1相互作用を破壊し、及び抗腫瘍免疫応答を刺激する任意の抗体が、本明細書に記載される通りのステップA~Fにより作製されるTILとの共投与方法における使用に好適であることを理解するであろう。一部の実施形態において、ステップA~Fにより作製されるTILの組み合わせを投与される対象は、患者が抗PD-1抗体単独の投与に抵抗性の癌型を有するとき抗PD-1抗体と共投与される。一部の実施形態において、患者が抵抗性黒色腫を有するとき、患者はTILを抗PD-1と併用して投与される。一部の実施形態において、患者が非小細胞肺癌(NSCLC)を有するとき、患者はTILを抗PD-1と併用して投与される。
【0758】
4.IL-2レジメン
[00760] 一実施形態において、IL-2レジメンは、治療有効部分の投与の翌日から静脈内投与される高用量IL-2レジメンを含み、治療用TIL集団の治療有効部分を投与した1日後から静脈に内投与され始め、高用量IL-2レジメンはアルデスロイキン又はそのバイオシミラー若しくはそれらの変異体を含み、アルデスロイキン又はそのバイオシミラー若しくは変異体が忍容量まで8時間毎に15分ボーラス静脈内注入を使用して、最大14用量で、0.037mg/kg又は0.044mg/kg IU/kg(患者の体重)の用量で投与される。9日間の休息後、このスケジュールを更に14回、合計で最大28回まで繰り返し得る。
【0759】
[00761] 一実施形態において、IL-2レジメンは、漸減性IL-2レジメンを含む。漸減性IL-2レジメンは、O’Day, et al., J. Clin.Oncol. 1999, 17, 2752-61及びEton, et al., Cancer 2000, 88, 1703-9に記載されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態において、漸減性IL-2レジメンは、18×106 IU/m2の6時間にわたる静脈内投、それに続く18×106 IU/m2の12時間にわたる静脈内投与、その後、18×106 IU/m2の24時間にわたる静脈内投与、その後、4.5×106 IU/m2の72時間にわたる静脈内投与を含む。この処置サイクルは、最大4サイクル、28日毎に繰り返され得る。一実施形態において、漸減性IL-2レジメンは、1日目の18,000,000IU/m2、2日目の9,000,000IU/m2、3日目及び4日目の4,500,000IU/m2を含む。
【0760】
[00762] 一実施形態において、IL-2レジメンは、0.10mg/日~50mg/日の用量で、1、2、4、6、7、14又は21日毎にペグ化IL-2を投与することを含む。
【0761】
5.養子細胞移入
[00763] 養子細胞移入(ACT)は、非常に有効な形態の免疫療法であり、抗腫瘍活性を有する免疫細胞を癌患者に移入することを含む。ACTは、抗腫瘍活性を有するリンパ球のインビトロ同定、それらの細胞の数を増やすインビトロ拡大培養及び癌担持宿主へのその注入を伴う治療手法である。養子移入に使用されるリンパ球は、切除された腫瘍の間質に由来し得る(腫瘍浸潤リンパ球又はTIL)。ACTのためのTILは、本明細書に記載される通り調製することができる。一部の実施形態において、TILは、例えば、図面に記載される通りの方法により調製される。TILはまた、抗腫瘍T細胞受容体(TCR)又はキメラ抗原受容体(CAR)を発現するように遺伝子改変されている場合、血液から誘導され得るか、混合リンパ球腫瘍細胞培養物(MLTC)でエンリッチされ得るか、又は自己抗原提示細胞及び腫瘍由来ペプチドを使用してクローニングされ得る。注入しようとする癌担持宿主にリンパ球が由来するACTは、自己ACTと称される。米国特許出願公開第2011/0052530号は、主に転移性黒色腫に罹患している患者の治療に向けた、癌退縮を促進するため養子細胞療法を実施する方法に関する(これらの方法に関して全体として参照により組み込まれる)。
【0762】
[00764] 一部の実施形態において、TILは、本明細書に記載される通り投与することができる。一部の実施形態において、TILは単回用量で投与することができる。そのような投与は、注射、例えば静脈内注射によるものであり得る。一部の実施形態において、TIL及び/又は細胞傷害性リンパ球は、複数回用量で投与され得る。投与は、1年に1回、2回、3回、4回、5回、6回又は6回を超え得る。投与は、月に1回、2週間に1回、週に1回又は隔日に1回であり得る。TIL及び/又は細胞傷害性リンパ球の投与は、必要な限り継続され得る。
【0763】
6.更なる処置方法
[00765] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれか1つに記載された治療有効投与量の治療用TIL集団を対象に投与することを含む、癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0764】
[00766] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療有効投与量のTIL組成物を対象に投与することを含む、癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0765】
[00767] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団の治療有効投与量又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物の治療有効投与量を投与する前に、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが対象に投与されているように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0766】
[00768] 別の実施形態において、本発明は、非骨髄破壊的リンパ球枯渇レジメンが、60mg/m2/日の用量で2日間シクロホスファミドを投与し、続いて25mg/m2/日の用量で5日間フルダラビンを投与するステップを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0767】
[00769] 別の実施形態において、本発明は、対象にTIL細胞を投与した翌日に始まる高用量IL-2レジメンで対象を処置するステップを更に含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0768】
[00770] 別の実施形態において、本発明は、高用量IL-2レジメンが、忍容量まで8時間毎に15分ボーラス静脈内注入として投与される600,000又は720,000IU/kgを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0769】
[00771] 別の実施形態において、本発明は、癌が固形腫瘍であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0770】
[00772] 別の実施形態において、本発明は、癌が、ブドウ膜黒色腫及び皮膚黒色腫を含む黒色腫、甲状腺癌、子宮内膜癌、結腸直腸癌、結腸癌、卵巣癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる癌、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、神経膠芽腫(GBMを含む)、胃腸癌、腎癌又は腎細胞癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0771】
[00773] 別の実施形態において、本発明は、癌が黒色腫、HNSCC、子宮頸癌、NSCLC、神経膠芽腫(GBMを含む)及び胃腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0772】
[00774] 別の実施形態において、本発明は、癌が黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0773】
[00775] 別の実施形態において、本発明は、癌が甲状腺癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0774】
[00776] 別の実施形態において、本発明は、癌が子宮内膜癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0775】
[00777] 別の実施形態において、本発明は、癌が結腸直腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0776】
[00778] 別の実施形態において、本発明は、癌が結腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0777】
[00779] 別の実施形態において、本発明は、癌がブドウ膜黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0778】
[00780] 別の実施形態において、本発明は、癌が皮膚黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0779】
[00781] 別の実施形態において、本発明は、癌がHNSCCであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0780】
[00782] 別の実施形態において、本発明は、癌が子宮頸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0781】
[00783] 別の実施形態において、本発明は、癌がNSCLCであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0782】
[00784] 別の実施形態において、本発明は、癌が神経膠芽腫(GBMを含む)であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0783】
[00785] 別の実施形態において、本発明は、癌が胃腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0784】
[00786] 別の実施形態において、本発明は、癌が高頻度変異癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0785】
[00787] 別の実施形態において、本発明は、癌が小児高頻度変異癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された癌を有する対象を処置する方法を提供する。
【0786】
[00788] 別の実施形態において、本発明は、治療有効投与量の治療用TIL集団を対象に投与することを含む、癌を有する対象を処置する方法における使用のための、上記の該当する先の段落のいずれか1つに記載された治療用TIL集団を提供する。
【0787】
[00789] 別の実施形態において、本発明は、治療有効投与量のTIL組成物を対象に投与することを含む、癌を有する対象を処置する方法における使用のための、上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0788】
[00790] 別の実施形態において、本発明は、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物の治療有効投与量を対象に投与する前に、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが対象に投与されているように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0789】
[00791] 別の実施形態において、本発明は、非骨髄破壊的リンパ球枯渇レジメンが、60mg/m2/日の用量で2日間シクロホスファミドを投与し、続いて25mg/m2/日の用量で5日間フルダラビンを投与するステップを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0790】
[00792] 別の実施形態において、本発明は、患者にTIL細胞を投与した翌日に始まる高用量IL-2レジメンで患者を処置するステップを更に含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0791】
[00793] 別の実施形態において、本発明は、高用量IL-2レジメンが、忍容量まで8時間毎に15分ボーラス静脈内注入として投与される600,000又は720,000IU/kgを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0792】
[00794] 別の実施形態において、本発明は、癌が固形腫瘍であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0793】
[00795] 別の実施形態において、本発明は、癌が黒色腫、卵巣癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる癌、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、神経膠芽腫(GBMを含む)、胃腸癌、腎癌又は腎細胞癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0794】
[00796] 別の実施形態において、本発明は、癌が黒色腫、HNSCC、子宮頸癌、NSCLC、神経膠芽腫(GBMを含む)及び胃腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0795】
[00797] 別の実施形態において、本発明は、癌が黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0796】
[00798] 別の実施形態において、本発明は、癌が甲状腺癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0797】
[00799] 別の実施形態において、本発明は、癌が子宮内膜癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0798】
[00800] 別の実施形態において、本発明は、癌が結腸直腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0799】
[00801] 別の実施形態において、本発明は、癌が結腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0800】
[00802] 別の実施形態において、本発明は、癌がブドウ膜黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0801】
[00803] 別の実施形態において、本発明は、癌が皮膚黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物を提供する。
【0802】
[00804] 別の実施形態において、本発明は、癌がHNSCCであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0803】
[00805] 別の実施形態において、本発明は、癌が子宮頸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0804】
[00806] 別の実施形態において、本発明は、癌がNSCLCであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0805】
[00807] 別の実施形態において、本発明は、癌が神経膠芽腫(GBMを含む)であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0806】
[00808] 別の実施形態において、本発明は、癌が胃腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0807】
[00809] 別の実施形態において、本発明は、癌が高頻度変異癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0808】
[00810] 別の実施形態において、本発明は、癌が小児高頻度変異癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物を提供する。
【0809】
[00811] 別の実施形態において、本発明は、治療有効投与量の治療用TIL集団を対象に投与することを含む、対象における癌を処置する方法における、上記の該当する先の段落のいずれか1つに記載された治療用TIL集団の使用を提供する。
【0810】
[00812] 別の実施形態において、本発明は、治療有効投与量のTIL組成物を対象に投与することを含む、対象における癌を処置する方法における、上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物の使用を提供する。
【0811】
[00813] 別の実施形態において、本発明は、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンを対象に投与すること、次いで上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団の治療有効投与量又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物の治療有効投与量を対象に投与することを含む、対象における癌を処置する方法における、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物の使用を提供する。
【0812】
[00814] 別の実施形態において、本発明は、治療有効投与量の治療用TIL集団又は治療有効投与量のTIL組成物の治療有効量を対象に投与する前に、骨髄非破壊的リンパ球枯渇レジメンが対象に投与されているように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0813】
[00815] 別の実施形態において、本発明は、非骨髄破壊的リンパ球枯渇レジメンが、60mg/m2/日の用量で2日間シクロホスファミドを投与し、続いて25mg/m2/日の用量で5日間フルダラビンを投与するステップを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0814】
[00816] 別の実施形態において、本発明は、患者にTIL細胞を投与した翌日に始まる高用量IL-2レジメンで患者を処置するステップを更に含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団の使用又は上記の該当する先の段落のいずれかに記載されたTIL組成物の使用を提供する。
【0815】
[00817] 別の実施形態において、本発明は、高用量IL-2レジメンが、忍容量まで8時間毎に15分ボーラス静脈内注入として投与される600,000又は720,000IU/kgを含むように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0816】
[00818] 別の実施形態において、本発明は、癌が固形腫瘍であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0817】
[00819] 別の実施形態において、本発明は、癌が黒色腫、卵巣癌、子宮内膜癌、甲状腺癌、結腸直腸癌、子宮頸癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺癌、膀胱癌、乳癌、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる癌、頭頸部癌(頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)を含む)、神経膠芽腫(GBMを含む)、胃腸癌、腎癌又は腎細胞癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0818】
[00820] 別の実施形態において、本発明は、癌が黒色腫、HNSCC、子宮頸癌、NSCLC、神経膠芽腫(GBMを含む)及び胃腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0819】
[00821] 別の実施形態において、本発明は、癌が黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0820】
[00822] 別の実施形態において、本発明は、癌が甲状腺癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0821】
[00823] 別の実施形態において、本発明は、癌が子宮内膜癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0822】
[00824] 別の実施形態において、本発明は、癌が結腸直腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0823】
[00825] 別の実施形態において、本発明は、癌が結腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0824】
[00826] 別の実施形態において、本発明は、癌がブドウ膜黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0825】
[00827] 別の実施形態において、本発明は、癌が皮膚黒色腫であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0826】
[00828] 別の実施形態において、本発明は、癌がHNSCCであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0827】
[00829] 別の実施形態において、本発明は、癌が子宮頸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0828】
[00830] 別の実施形態において、本発明は、癌がNSCLCであるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0829】
[00831] 別の実施形態において、本発明は、癌が神経膠芽腫(GBMを含む)であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0830】
[00832] 別の実施形態において、本発明は、癌が胃腸癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0831】
[00833] 別の実施形態において、本発明は、癌が高頻度変異癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0832】
[00834] 別の実施形態において、本発明は、癌が小児高頻度変異癌であるように変更された、上記の該当する先の段落のいずれかに記載された治療用TIL集団又はTIL組成物の使用を提供する。
【0833】
任意選択のTIL遺伝子改変
[00835] 一部の実施形態において、以下により完全に記載されるように、TILは、任意選択で、限定されないが、高親和性T細胞受容体(TCR)、例えば、MAGE-1、HER2若しくはNY-ESO-1などの腫瘍関連抗原を標的とするTCR又は腫瘍関連細胞表面分子(例えばメソテリン)若しくは系統限定的細胞表面分子(例えばCD19)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含めて、追加的な機能性を含むように遺伝子改変される。
【0834】
[00836] 一部の実施形態において、本発明の拡大培養されたTILは、拡大培養ステップ前、その間又はその後に更に操作され、これは、一過性の態様でタンパク質発現を変化させるために、それぞれが本明細書で提供される、閉鎖滅菌製造プロセス中を含む。一部の実施形態において、一過性に変化したタンパク質発現は、一過性の遺伝子編集によるものである。一部の実施形態において、本発明の拡大培養されたTILは、転写因子(TF)及び/又はTILにおけるタンパク質発現を一過性に変化させることができる他の分子で処置される。一部の実施形態において、TF及び/又はタンパク質発現を一過性に変化させることができる他の分子は、腫瘍抗原の発現の変化及び/又はTIL集団における腫瘍抗原特異的T細胞の数の変化を提供する。
【0835】
[00837] 特定の実施形態において、方法は、TIL集団を遺伝的に編集することを含む。特定の実施形態において、方法は、第1のTIL集団、第2のTIL集団及び/又は第3のTIL集団を遺伝子編集することを含む。
【0836】
[00838] 一部の実施形態において、本発明は、1つ以上のタンパク質の発現の促進又は1つ以上のタンパク質の発現の阻害及び1セットのタンパク質の促進と、別のセットのタンパク質の阻害との両方の同時の組み合わせのための、TIL集団への、メッセンジャーRNA(mRNA)又は小分子(短鎖)干渉RNA(siRNA)の挿入を含む、リボ核酸(RNA)挿入などのヌクレオチド挿入による遺伝子編集を含む。
【0837】
[00839] 一部の実施形態において、本発明の拡大培養されたTILは、タンパク質発現の一過性の変化を受ける。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、第1の拡大培養前に、例えば、例えばステップAから得られる、TIL集団におけるものを含む、バルクTIL集団で発生する。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、例えばステップBで拡大培養されるTIL集団におけるものを含む、第1の拡大培養中に発生する。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、第1及び第2の拡大培養間の移行中のTIL集団(例えば、本明細書に記載の第2のTIL集団)、例えばステップBから取得され、ステップCに含まれるTIL集団におけるものを含む、第1の拡大培養後に発生する。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、例えばステップCから得られる、TIL集団におけるものを含む、第2の拡大培養前及びステップDにおけるその拡大培養前にバルクTIL集団で発生する。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、例えばステップDで、拡大培養されるTIL集団(例えば、第3のTIL集団)におけるものを含む、第2の拡大培養中に発生する。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、例えばステップDにおける、拡大培養から得られるTIL集団におけるものを含む、第2の拡大培養後に発生する。
【0838】
[00840] 一実施形態において、TIL集団におけるタンパク質発現を一過性に変化させる方法は、エレクトロポレーションのステップを含む。エレクトロポレーション法は、当技術分野で公知であり、例えば、Tsong, Biophys.J.1991, 60, 297-306及び米国特許出願公開第2014/0227237 A1号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態において、TIL集団におけるタンパク質発現を一過性に変化させる方法は、リン酸カルシウムトランスフェクションのステップを含む。リン酸カルシウムトランスフェクション法(リン酸カルシウムDNA沈殿、細胞表面コーティング及びエンドサイトーシス)は、当技術分野で公知であり、例えば、Graham and van der Eb, Virology 1973, 52, 456-467;Wigler, et al., Proc.Natl.Acad.Sci.1979, 76, 1373-1376;並びにChen及びOkayarea, Mol.Cell.Biol.1987, 7, 2745-2752;並びに米国特許第5,593,875号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態において、TIL集団におけるタンパク質発現を一過性に変化させる方法は、リポソームトランスフェクションのステップを含む。濾過水中のカチオン性脂質N-[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-n,n,n-トリメチルアンモニウムクロライド(DOTMA)及びジオレオイルホスフォチジルエタノールアミン(DOPE)の1:1(w/w)リポソーム製剤を使用する方法などのリポソームトランスフェクション法は、当技術分野で公知であり、例えば、Rose, et al., Biotechniques 1991, 10, 520-525及びFelgner, et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 1987, 84, 7413-7417並びに米国特許第5,279,833号;同第5,908,635号;同第6,056,938号;同第6,110,490号;同第6,534,484号;及び同第7,687,070号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態において、TIL集団におけるタンパク質発現を一過性に変化させる方法は、米国特許第5,766,902号;同第6,025,337号;同第6,410,517号;同第6,475,994号;及び同第7,189,705号(そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる)に記載される方法を使用したトランスフェクションのステップを含む。
【0839】
[00841] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、幹細胞様メモリーT細胞の増加をもたらす(TSCM)。TSCMは、抗原を経験したセントラルメモリーT細胞の初期前駆細胞である。TSCMは、一般的に、幹細胞を定義する長期生存、自己再生及び多分化能を示し、効果的なTIL産物の生成について一般的に望ましい。TSCMは、養子細胞移植のマウスモデルにおいて、他のT細胞サブセットと比較して抗腫瘍活性の増強を示している(Gattinoni et al.Nat Med 2009, 2011;Gattinoni, Nature Rev. Cancer, 2012;Cieri et al.Blood 2013)。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、高い割合のTSCMを含む組成物を伴うTIL集団をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%のTSCMの割合の増加をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TIL集団において、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍又は10倍のTSCMの増加をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、少なくとも、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%のTSCMを伴うTIL集団をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、少なくとも、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%のTSCMを伴う治療的TIL集団をもたらす。
【0840】
[00842] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、抗原を経験したT細胞の幼若化をもたらす。一部の実施形態において、幼若化には、例えば、増殖の増加、T細胞活性化の増加及び/又は抗原認識の増加が含まれる。
【0841】
[00843] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、腫瘍由来のTCRレパートリーを保存するために、T細胞の大部分における発現を変化させる。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、腫瘍由来のTCRレパートリーを変化させない。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、腫瘍由来のTCRレパートリーを維持する。
【0842】
[00844] 一部の実施形態において、タンパク質の一過性の変化は、特定の遺伝子の変化した発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1(PDCD1又はCC279とも称される)、TGFBR2、CCR4/5、CBLB(CBL-B)、CISH、CCR(キメラ共刺激受容体)、IL-2、IL-12、IL-15、IL-21、NOTCH 1/2 ICD、TIM3、LAG3、TIGIT、TGFβ、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR1、CXCR2、CSCR3、CCL2(MCP-1)、CCL3(MIP-1α)、CCL4(MIP1-β)、CCL5(RANTES)、CXCL1/CXCL8、CCL22、CCL17、CXCL1/CXCL8、VHL、CD44、PIK3CD、SOCS1及び/又はcAMPプロテインキナーゼA(PKA)を含むがこれらに限定されない遺伝子を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、TGFBR2、CCR4/5、CBLB(CBL-B)、CISH、CCR(キメラ共刺激受容体)、IL-2、IL-12、IL-15、IL-21、NOTCH 1/2 ICD、TIM3、LAG3、TIGIT、TGFβ、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR1、CXCR2、CSCR3、CCL2(MCP-1)、CCL3(MIP-1α)、CCL4(MIP1-β)、CCL5(RANTES)、CXCL1/CXCL8、CCL22、CCL17、CXCL1/CXCL8、VHL、CD44、PIK3CD、SOCS1及び/又はcAMPプロテインキナーゼA(PKA)からなる群から選択される遺伝子を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TGFBR2を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR4/5を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CBLBを標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CISHを標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR(キメラ共刺激受容体)を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-2を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-12を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-15を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-21を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、NOTCH 1/2 ICDを標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、LAG3を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TIGITを標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TGFβを標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR1を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR2を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR4を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR5を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CXCR1を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CXCR2を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CSCR3を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL2(MCP-1)を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL3(MIP-1α)を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL4(MIP1-β)を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL5(RANTES)を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CXCL1を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CXCL8を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL22を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCL17を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、VHLを標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CD44を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PIK3CDを標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、SOCS1を標的とする。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、cAMPプロテインキナーゼA(PKA)を標的とする。
【0843】
[00845] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、ケモカイン受容体の増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、一過性のタンパク質発現によって過剰発現されるケモカイン受容体は、CCL2(MCP-1)、CCL3(MIP-1α)、CCL4(MIP1-β)、CCL5(RANTES)、CXCL1、CXCL8、CCL22及び/又はCCL17を含むがこれに限定されないリガンドを有する受容体を含む。
【0844】
[00846] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、CTLA-4、TIM-3、LAG-3、TIGIT、TGFβR2及び/又はTGFβの減少及び/又は発現低下をもたらす(例えば、TGFβ経路の遮断をもたらすことを含む)。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CBLB(CBL-B)の減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CISHの減少及び/又は発現低下をもたらす。
【0845】
[00847] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、例えば、腫瘍部位へのTILの輸送又は移動を改善するために、ケモカイン受容体の増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR(キメラ共刺激受容体)の増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CCR1、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR1、CXCR2及び/又はCSCR3からなる群から選択されるケモカイン受容体の増加及び/又は過剰発現をもたらす。
【0846】
[00848] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、インターロイキンの増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、IL-2、IL-12、IL-15及び/又はIL-21からなる群から選択されるインターロイキンの増加及び/又は過剰発現をもたらす。
【0847】
[00849] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、NOTCH 1/2 ICDの増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、VHLの増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CD44の増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PIK3CDの増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、SOCS1の増加及び/又は過剰発現をもたらす。
【0848】
[00850] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、cAMPプロテインキナーゼA(PKA)の減少及び/又は発現低下をもたらす。
【0849】
[00851] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)及びその組み合わせからなる群から選択される1つの分子の減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性変化は、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)からなる群から選択される2つの分子及びそれらの組み合わせの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性変化は、PD-1と、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)からなる群から選択される1つの分子及びそれらの組み合わせとの、減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性変化は、PD-1、LAG-3、CISH、CBLB、TIM3及びそれらの組み合わせの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1と、LAG-3、CISH、CBLB、TIM3及びその組み合わせの1つとの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1及びLAG3の減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1及びCISHの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1及びCBLBの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、LAG3及びCISHの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、LAG3及びCBLBの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、CISH及びCBLBの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3及びPD-1の減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3及びLAG3の減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3及びCISHの減少及び/又は発現低下をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、TIM3及びCBLBの減少及び/又は発現低下をもたらす。
【0850】
[00852] 一部の実施形態において、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1及びそれらの組み合わせからなる群から選択される接着分子は、ガンマレトロウイルス又はレンチウイルス法により、第1のTIL集団、第2のTIL集団又は回収されたTIL集団に挿入される(例えば、接着分子の発現が増加する)。
【0851】
[00853] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)及びその組み合わせからなる群から選択される1つの分子の減少及び/又は発現低下並びにCCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1及びその組み合わせの増加及び/又は過剰発現をもたらす。一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、PD-1、LAG3、TIM3、CISH、CBLB及びその組み合わせからなる群から選択される1つの分子の減少及び/又は発現低下並びにCCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1及びその組み合わせの増加及び/又は過剰発現をもたらす。
【0852】
[00854] 一部の実施形態において、約5%、約10%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約80%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約85%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約90%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約99%の発現の低下が存在する。
【0853】
[00855] 一部の実施形態において、約5%、約10%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約85%、約90%又は約95%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約80%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約85%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約90%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約95%の発現の増加が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約99%の発現の増加が存在する。
【0854】
[00856] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、転写因子(TF)及び/又はTILにおけるタンパク質発現を一過性に変化させることができる他の分子でのTILの処置によって誘導される。一部の実施形態において、SQZベクターフリーのマイクロ流体プラットフォームは、転写因子(TF)及び/又はタンパク質発現を一過性に変化させることができる他の分子の細胞内送達のために利用される。転写因子を含むタンパク質を、T細胞を含む様々な初代ヒト細胞に送達する能力を実証するそのような方法(Sharei et al.PNAS 2013並びにSharei et al., PLOS ONE 2015及びGreisbeck et al., J. Immunology vol. 195, 2015)が説明されている。例えば、国際公開第2013/059343A1号、国際公開第2017/008063A1号及び国際公開第2017/123663A1号(これらは全て、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。国際公開第2013/059343A1号、国際公開第2017/008063A1号及び国際公開第2017/123663A1号に記載されるそのような方法は、転写因子(TF)及び/又は一過性のタンパク質発現を誘導することができる他の分子にTIL集団を曝露するために、本発明と共に使用することができ、前記TF及び/又は一過性のタンパク質発現を誘導することができる他の分子は、腫瘍抗原の発現の増加及び/又はTIL集団における腫瘍抗原特異的T細胞の数の増加を提供し、従って、TIL集団の再プログラミング及び再プログラミングされたTIL集団の治療効果の再プログラミングされていないTIL集団と比較した増加をもたらす。一部の実施形態において、再プログラミングは、本明細書に記載されるように、TILの開始集団又は前の(即ち再プログラミング前の)集団と比較して、エフェクターT細胞及び/又はセントラルメモリーT細胞の増加したサブ集団をもたらす。
【0855】
[00857] 一部の実施形態において、転写因子(TF)は、TCF-1、NOTCH 1/2 ICD及び/又はMYBを含むが、これらに限定されない。一部の実施形態において、転写因子(TF)は、TCF-1である。一部の実施形態において、転写因子(TF)はNOTCH 1/2 ICDである。一部の実施形態において、転写因子(TF)はMYBである。一部の実施形態において、転写因子(TF)は、追加のTIL初期化を誘導するために、市販のKNOCKOUT Serum Replacement(Gibco/ThermoFisher)などの人工多能性幹細胞培養物(iPSC)と共に投与される。一部の実施形態において、転写因子(TF)は、追加のTIL初期化を誘導するためにiPSCカクテルと共に投与される。一部の実施形態において、転写因子(TF)は、iPSCカクテルなしで投与される。一部の実施形態において、初期化は、TSCMの割合の増加をもたらす。一部の実施形態において、初期化により、TSCMの割合において、約5%、約10%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%のTSCM増加が生じる。
【0856】
[00858] 一部の実施形態において、上記のように一過性に変化するタンパク質発現の方法は、TIL集団を遺伝子改変する方法と組み合わせ得、1つ以上のタンパク質の産生のための遺伝子の安定した組み込みのステップを含む。特定の実施形態において、方法は、TIL集団を遺伝子改変するステップを含む。特定の実施形態において、方法は、第1のTIL集団、第2のTIL集団及び/又は第3のTIL集団を遺伝子改変することを含む。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、レトロウイルス形質導入のステップを含む。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、レンチウイルス形質導入のステップを含む。レンチウイルス形質導入システムは、当技術分野で公知であり、例えば、Levine, et al., Proc.Nat’l Acad.Sci.2006, 103, 17372-77;Zufferey, et al., Nat.Biotechnol.1997, 15, 871-75;Dull, et al., J. Virology 1998, 72, 8463-71及び米国特許第6,627,442号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、ガンマレトロウイルス形質導入のステップを含む。ガンマレトロウイルス形質導入システムは、当技術分野で公知であり、例えば、Cepko and Pear, Cur.Prot.Mol.Biol.1996, 9.9.1-9.9.16に記載され、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、トランスポゾン媒介遺伝子導入のステップを含む。トランスポゾン媒介遺伝子導入システムは、当技術分野で公知であり、トランスポサーゼの長期発現がトランスジェニック細胞では発生しないように、トランスポサーゼがDNA発現ベクターとして又は発現可能なRNA若しくはタンパク質として提供されるシステム、例えば、mRNA(例えば、キャップとポリAテールを含むmRNA)として提供されるトランスポサーゼを含む。SB10、SB11、SB100xなどのサケ科のTel様トランスポサーゼ(SB又はSleeping Beautyトランスポサーゼ)を含む適切なトランスポゾン媒介遺伝子導入システム及び酵素活性が向上した人工酵素は、例えば、Hackett, et al., Mol.Therapy 2010, 18, 674-83及び米国特許第6,489,458号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に援用される。
【0857】
[00859] 一部の実施形態において、タンパク質発現の一過性の変化は、自己送達RNA干渉(sdRNA)によって誘導される発現の低下であり、これは、テトラエチレングリコール(TEG)リンカーを使用してその3’末端でコレステロールにコンジュゲートした20ヌクレオチドのアンチセンス(ガイド)鎖及び13~15塩基のセンス(パッセンジャー)鎖を含む、2’-OH置換(典型的にはフッ素又は-OCH3)の高いパーセンテージを有する化学合成された非対称siRNA二重鎖である。一部の実施形態において、方法は、自己送達RNA干渉(sdRNA)の使用を含む、TIL集団におけるタンパク質発現の一過性の変化を含み、これは、テトラエチレングリコール(TEG)リンカーを使用してその3’末端でコレステロールにコンジュゲートした20ヌクレオチドのアンチセンス(ガイド)鎖及び13~15塩基のセンス(パッセンジャー)鎖を含む、2’-OH置換(典型的にはフッ素又は-OCH3)の高いパーセンテージを有する化学合成された非対称siRNA二重鎖である。sdRNAの使用方法は、Khvorova and Watts, Nat.Biotechnol.2017, 35, 238-248;Byrne, et al., J. Ocul.Pharmacol.Ther.2013, 29, 855-864;及びLigtenberg, et al., Mol.Therapy, 2018(近刊)に記載され、その開示は、参照により本明細書に援用される。一実施形態において、TIL集団へのsdRNAの送達は、エレクトロポレーション、SQZ又は他の方法を使用せずに達成され、代わりに、TIL集団が培地中1μM/10,000TILの濃度でsdRNAに曝露される、1~3日の期間を使用する。特定の実施形態において、方法は、TIL集団を、培地中1μM/10,000TILの濃度で、sdRNAに1~3日の期間曝露することを含む、TIL集団へのsdRNAの送達を含む。一実施形態において、TIL集団へのsdRNAの送達は、TIL集団が培地中10μM/10,000TILの濃度でsdRNAに曝露される、1~3日の期間を使用して達成される。一実施形態において、TIL集団へのsdRNAの送達は、TIL集団が培地中50μM/10,000TILの濃度でsdRNAに曝露される、1~3日の期間を使用して達成される。一実施形態において、TIL集団へのsdRNAの送達は、TIL集団が培地中0.1μM/10,000TIL~50μM/10,000TILの濃度でsdRNAに曝露される、1~3日の期間を使用して達成される。一実施形態において、TIL集団へのsdRNAの送達は、TIL集団が培地中0.1μM/10,000TIL~50μM/10,000TILの濃度でsdRNAに曝露される、1~3日の期間を使用して達成され、sdRNAへの曝露は、培地に新鮮なsdRNAを添加することにより、2、3、4又は5回行われる。他の適切なプロセスは、例えば、米国特許出願公開第2011/0039914 A1号、同第2013/0131141 A1号及び同第2013/0131142 A1号並びに米国特許第9,080,171号に記載され、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0858】
[00860] 一部の実施形態において、sdRNAは製造中にTILの集団に挿入される。一部の実施形態において、sdRNAは、NOTCH 1/2 ICD、PD-1、CTLA-4 TIM-3、LAG-3、TIGIT、TGFβ、TGFBR2、cAMPプロテインキナーゼA(PKA)、BAFF BR3、CISH及び/又はCBLBに干渉するRNAをコードする。一部の実施形態において、発現の減少は、例えば、フローサイトメトリー及び/又はqPCRによって評価されるような遺伝子サイレンシングのパーセンテージに基づいて決定される。一部の実施形態において、約5%、約10%、約10%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約80%、約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約85%、約90%又は約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約80%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約85%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約90%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約95%の発現の低下が存在する。一部の実施形態において、少なくとも約99%の発現の低下が存在する。
【0859】
[00861] 本明細書に記載されるように、siRNAの化学修飾に基づく自己送達可能なRNAi技術を本発明の方法と共に使用して、sdRNAを問題なくTILに送達することができる。骨格修飾と非対称siRNA構造及び疎水性リガンドの組み合わせ(例えば、Ligtenberg, et al., Mol.Therapy, 2018及び米国特許出願公開第20160304873号公報を参照されたい)は、sdRNAのヌクレアーゼ安定性を利用して、培養培地に単純に添加することにより、追加の製剤や及び方法なしで、sdRNAを培養した哺乳動物細胞に浸透させることを可能にする。この安定性は、単に培地中のsdRNAの活性濃度を維持することで、RNAiを介した標的遺伝子活性の一定レベルの低下のサポートを可能にする。理論に拘束されるものではないが、sdRNAのバックボーン安定化は、非分裂細胞において数ヶ月間にわたり続き得る遺伝子発現効果の大幅な低下を提供する。
【0860】
[00862] 一部の実施形態において、95%を超えるTILのトランスフェクション効率及び様々な特定のsdRNAによる標的の発現の低下が生じる。一部の実施形態において、いくつかの未修飾リボース残基を含有するsdRNAを完全に修飾された配列で置換して、RNAi効果の効力及び/又は寿命を増加させた。一部の実施形態において、発現効果の低下は、12時間、24時間、36時間、48時間、5日間、6日間、7日間若しくは8日間又はそれを超えて維持される。一部の実施形態において、発現効果の低下は、TILのsdRNA処置後、10日以上で減少する。一部の実施形態において、標的発現の発現において70%を超える低下が維持される。一部の実施形態において、標的発現の発現において70%を超える低下は維持されたTILである。一部の実施形態において、PD-1/PD-L1経路における発現の減少により、TILがより強力なインビボ効果を示すことが可能となり、これは、一部の実施形態において、PD-1/PD-L1経路の抑制効果の回避による。一部の実施形態において、sdRNAによるPD-1の発現の低下は、TIL増殖の増加をもたらす。
【0861】
[00863] 低分子干渉RNA(siRNA)は、短鎖干渉RNA又はサイレンシングRNAとしても知られる場合があり、一般的には長さが19~25塩基対の、二本鎖RNA分子である。siRNAは、RNA干渉(RNAi)で使用され、相補的なヌクレオチド配列を持つ特定の遺伝子の発現に干渉する。
【0862】
[00864] 二本鎖DNA(dsRNA)は、一般的にセンス(パッセンジャー)及びアンチセンス(ガイド)鎖である、RNAの相補鎖の対を含む任意の分子を定義するために一般的に使用することができ、これは一本鎖オーバーハング領域を含み得る。siRNAと対比されるdsRNAという用語は、一般的に、ダイサーを含む切断酵素システムの作用により、より大きいdsRNA分子から放出されるsiRNA分子の配列を含む前駆体分子を指す。
【0863】
[00865] sdRNA(自己送達可能なRNA)は、細胞に侵入するのに送達ビヒクルを必要とせず、従来のsiRNAと比較して向上した薬理を有する、共有結合的に修飾されたRNAi化合物の新しいクラスである。「自己送達可能なRNA」又は「sdRNA」は、疎水性修飾されたRNA干渉アンチセンスハイブリッドであり、初代細胞ではインビトロで、局所投与ではインビボで非常に効果的であることが実証されている。毒性のない強力な取り込み及び/又はサイレンシングが実証されている。sdRNAは、一般的に、最小限の二本鎖領域を有する、化学的に修飾された非対称の核酸分子である。sdRNA分子は、典型的には、一本鎖領域及び二本鎖領域を含有し、分子の一本鎖領域及び二本鎖領域の両方に様々な化学修飾を含有し得る。更に、sdRNA分子は、本明細書に記載されるように、従来の及び先端的なステロール型分子などの疎水性結合に付着させることができる。sdRNA及びそのようなsdRNAを作製するための関連する方法は、例えば、米国特許出願公開第20160304873号、国際公開第2010033246号、国際公開第2017070151号、国際公開第2009102427号、国際公開第2011119887号、国際公開第2010033247A2号、国際公開第2009045457号、国際公開第2011119852号にも記載され、これら全ては、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に援用される。sdRNAの構造、化学、標的位置、配列の優先度などを最適化するために、独自のアルゴリズムが開発され、sdRNAの効力予測に利用されている(例えば、米国特許出願公開第20160304873号を参照されたい)。これらの分析に基づいて、機能的なsdRNA配列は、一般的に、40%を超える確率で、1μMの濃度での発現において70%を超える低下を有するものとして定義されている。
【0864】
[00866] 一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の70%の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の75%の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の80%の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の85%の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の90%の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の95%の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、標的遺伝子の発現の99%の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約0.25μM~約4μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約0.25μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約0.5μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約0.75μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約1.0μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約1.25μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約1.5μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約1.75μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約2.0μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約2.25μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約2.5μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約2.75μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約3.0μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約3.25μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約3.5μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約3.75μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。一部の実施形態において、本発明で使用されるsdRNA配列は、約4.0μMの濃度で送達された場合、標的遺伝子の発現の低下を示す。
【0865】
[00867] 一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド剤は、治療剤の安定性及び/又は有効性を増加させ、処置される細胞又は組織へのオリゴヌクレオチドの効率的な送達を果たすための1つ以上の修飾を含む。そのような修飾には、2’-O-メチル修飾、2’-O-フルオロ修飾、ジホスホロチオエート修飾、2’F修飾ヌクレオチド、2’-O-メチル修飾及び/又は2’デオキシヌクレオチドが含まれ得る。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、例えば、ステロール、コレステロール、ビタミンD、ナフチル、イソブチル、ベンジル、インドール、トリプトファン及び/又はフェニルを含む1つ以上の疎水性修飾を含むように修飾される。更なる特定の実施形態において、化学的に修飾されたヌクレオチドは、ホスホロチオエート、2’-O-メチル、2’デオキシ、疎水性修飾及びホスホロチオエートの組み合わせである。一部の実施形態において、糖は修飾することができ、修飾された糖は、D-リボース、2’-O-アルキル(2’-O-メチル及び2’-O-エチルを含む)、即ち2’-アルコキシ、2’-アミノ、2’-S-アルキル、2’-ハロ(2’-フルオロを含む)、T-メトキシエトキシ、2’-アリルオキシ(-OCH2CH=CH2)、2’-プロパルギル、2’-プロピル、エチニル、エテニル、プロペニル及びシアノなどを含み得るが、これらに限定されない。一実施形態において、糖部分は、ヘキソースであり得、記載されるように、オリゴヌクレオチドに組み込まれ得る(Augustyns, K, et al., Nucl.Acids.Res.18:4711 (1992))。
【0866】
[00868] 一部の実施形態において、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、その全長にわたって二本鎖であり、即ち分子のいずれかの末端に突出する一本鎖配列がない、即ち平滑末端である。一部の実施形態において、個々の核酸分子は、異なる長さであり得る。換言すれば、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、その全長にわたって二本鎖ではない。例えば、2つの別個の核酸分子が使用される場合、分子の1つ、例えば、アンチセンス配列を含む第1の分子は、それにハイブリダイズする第2の分子より長いものであり得る(分子の一部が一本鎖のまま残る)。一部の実施形態において、単一の核酸分子が使用される場合、いずれかの末端の分子の一部は一本鎖のままであり得る。
【0867】
[00869] 一部の実施形態において、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、ミスマッチ及び/又はループ又はバルジを含有するが、オリゴヌクレオチドの長さの少なくとも約70%にわたって二本鎖である。一部の実施形態において、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの長さの少なくとも約80%にわたって二本鎖である。別の実施形態において、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの長さの少なくとも約90%~95%にわたって二本鎖である。一部の実施形態において、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの長さの少なくとも約96%~98%にわたって二本鎖である。一部の実施形態において、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、少なくとも又は最大1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は15のミスマッチを含有する。
【0868】
[00870] 一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、例えば、3’又は5’結合を修飾することにより、ヌクレアーゼから実質的に保護することができる(例えば、米国特許第5,849,902号及び国際公開第98/13526号)。例えば、オリゴヌクレオチドは、「ブロッキング基」を含めることによって耐性とすることができる。本明細書で使用される「ブロッキング基」という用語は、合成のための保護基又はカップリング基のいずれかとして、オリゴヌクレオチド又はヌクレオモノマーに結合することができる置換基(例えば、OH基以外)を指す(例えば、FITC、プロピル(CH2-CH2-CH3)、グリコール(-O-CH2-CH2-O-)リン酸(PO3
2’’)、ホスホン酸水素又はホスホルアミダイト)。「ブロッキング基」は、修飾ヌクレオチド及び非ヌクレオチドエキソヌクレアーゼ耐性構造を含む、オリゴヌクレオチドの5’及び3’末端を保護する「末端ブロッキング基」又は「エキソヌクレアーゼブロッキング基」も含み得る。
【0869】
[00871] 一部の実施形態において、sdRNA内の隣接するポリヌクレオチドの少なくとも一部は、置換結合、例えば、ホスホロチオエート結合によって結合される。
【0870】
[00872] 一部の実施形態において、化学修飾は、少なくとも、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500の細胞取り込みの増強を導く。一部の実施形態において、C又はU残基の少なくとも1つは、疎水性修飾を含む。一部の実施形態において、複数のC及びUが疎水性修飾を含有する。一部の実施形態において、少なくとも10%、15%、20%、30%、40%、50%、55%、60% 65%、70%、75%、80%、85%、90%又は少なくとも95%のC及びUは、疎水性修飾を含有し得る。一部の実施形態において、C及びUの全てが疎水性修飾を含有する。
【0871】
[00873] 一部の実施形態において、sdRNA又はsd-rxRNAは、プロトン化可能なアミンの組み込みにより、sd-rxRNA分子のエンドソーム放出の増強を示す。一部の実施形態において、プロトン化可能なアミンは、センス鎖に組み込まれる(RISCローディング後に切り捨てられる分子の部分において)。一部の実施形態において、本発明のsdRNA化合物は、二重鎖領域(10~15塩基長の効率的なRISCエントリーに必要)及び4~12ヌクレオチド長の一本鎖領域を、13ヌクレオチドの二本鎖と共に含む、非対称化合物を含む。一部の実施形態において、6ヌクレオチドの一本鎖領域が利用される。一部の実施形態において、sdRNAの一本鎖領域は、2~12個のホスホロチオエートヌクレオチド間結合(ホスホロチオエート修飾と称される)を含む。一部の実施形態において、6~8個のホスホロチオエートヌクレオチド間結合が利用される。一部の実施形態において、本発明のsdRNA化合物は、安定性を提供し、RISCエントリーと適合性である特有の化学修飾パターンも含む。
【0872】
[00874] 例えば、ガイド鎖は、RISCエントリーに干渉することなく安定性を確認する任意の化学修飾によっても修飾され得る。一部の実施形態において、ガイド鎖の化学修飾パターンは、C及びUヌクレオチドの大部分が2’F修飾されており、5’末端がリン酸化されていることを含む。
【0873】
[00875] 一部の実施形態において、sdRNA又はsd-rxRNAのヌクレオチドの少なくとも30%が修飾されている。一部の実施形態において、sdRNA又はsd-rxRNAのヌクレオチドの少なくとも30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%が修飾されている。一部の実施形態において、sdRNA又はsd-rxRNAのヌクレオチドの100%が修飾されている。
【0874】
[00876] 一部の実施形態において、sdRNA分子は最小の二本鎖領域を有する。一部の実施形態において、二本鎖である分子の領域は、8~15ヌクレオチド長の範囲である。一部の実施形態において、二本鎖である分子の領域は、8、9、10、11、12、13、14又は15ヌクレオチド長である。一部の実施形態において、二本鎖領域は13ヌクレオチド長である。ガイド鎖とパッセンジャー鎖は100%相補性であり得るか、又はガイド鎖とパッセンジャー鎖との間で1つ以上のミスマッチがあり得る。一部の実施形態において、二本鎖分子の一端で、分子は平滑末端であるか、又は1ヌクレオチドのオーバーハングを有する。分子の一本鎖領域は、一部の実施形態において、4~12ヌクレオチド長である。一部の実施形態において、一本鎖領域は、4、5、6、7、8、9、10、11又は12ヌクレオチド長であり得る。一部の実施形態において、一本鎖領域は、4ヌクレオチド長未満又は12ヌクレオチド長超でもあり得る。特定の実施形態において、一本鎖領域は、6又は7ヌクレオチド長である。
【0875】
[00877] 一部の実施形態において、sdRNA分子は増加した安定性を有する。一部の例において、化学修飾されたsdRNA又はsd-rxRNA分子は、任意の中間値を含み、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24時間より長いか、又は24時間を超える培地中での半減期を有する。一部の実施形態において、sd-rxRNAは、12時間より長い培地中での半減期を有する。
【0876】
[00878] 一部の実施形態において、sdRNAは、効力の増大及び/又は毒性の低下について最適化される。一部の実施形態において、ガイド鎖及び/又はパッセンジャー鎖のヌクレオチド長及び/又はガイド鎖及び/又はパッセンジャー鎖におけるホスホロチオエート修飾の数は、一部の態様においてRNA分子の効力に影響し得、2’-フルオロ(2’F)修飾の2’-O-メチル(2’OMe)修飾での置換は、一部の態様において分子の毒性に影響し得る。一部の実施形態において、分子の2’F含有量の低下は、分子の毒性を低下させると予測される。一部の実施形態において、RNA分子におけるホスホロチオエート修飾の数は、細胞への分子の取り込み、例えば、細胞への分子の受動的取り込みの効率に影響し得る。一部の実施形態において、sdRNAは2’F修飾を有しないが、細胞取り込み及び組織浸透における同等の効力を特徴とする。
【0877】
[00879] 一部の実施形態において、ガイド鎖は、長さがおよそ18~19ヌクレオチドであり、およそ2~14のリン酸修飾を有する。例えば、ガイド鎖は、リン酸修飾された2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14又は14を超えるヌクレオチドを含有し得る。ガイド鎖は、RISCエントリーに干渉することなく安定性の増加を付与する1つ以上の修飾を含有し得る。ホスホロチオエート修飾ヌクレオチドなどのリン酸修飾ヌクレオチドは、3’末端、5’末端にあるか、又はガイド鎖全体に広がっている。一部の実施形態において、ガイド鎖の3’末端の10ヌクレオチドは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10のホスホロチオエート修飾ヌクレオチドを含有する。ガイド鎖は、分子全体に位置し得る、2’F及び/又は2’OMe修飾も含有し得る。一部の実施形態において、ガイド鎖の1位のヌクレオチド(ガイド鎖の最も5’位のヌクレオチド)は、2’OMe修飾及び/又はリン酸化されている。ガイド鎖内のC及びUヌクレオチドは2’F修飾され得る。例えば、19ntのガイド鎖の2~10位(又は異なる長さのガイド鎖の対応する位置)のC及びUヌクレオチドは、2’F修飾され得る。ガイド鎖内のC及びUヌクレオチドはまた、2’OMe修飾され得る。例えば、19ntガイド鎖の11~18位(又は異なる長さのガイド鎖の対応する位置)のC及びUヌクレオチドは、2’OMe修飾され得る。一部の実施形態において、ガイド鎖の最も3’末端のヌクレオチドは修飾されていない。特定の実施形態において、ガイド鎖内のC及びUの大部分は2’F修飾されており、ガイド鎖の5’末端はリン酸化されている。他の実施形態において、1位及び11~18位のC又はUは2’OMe修飾されており、ガイド鎖の5’末端はリン酸化されている。他の実施形態において、1位及び11~18位のC又はUは2’OMe修飾されており、ガイド鎖の5’末端はリン酸化されており、2~10位のC又はUは2’F修飾されている。
【0878】
[00880] 自己送達可能なRNAi技術は、追加の製剤又は技術を必要とすることなく、RNAi剤で細胞を直接トランスフェクトする方法を提供する。トランスフェクションが困難な細胞株をトランスフェクトする能力、高いインビボ活性及び使用の単純さは、従来のsiRNAベースの手法に比べて有意な機能的利点を提供する組成物及び方法の特徴であり、従って、sdRNA法は、本発明のTILにおける標的遺伝子の発現を低下させる方法に関するいくつかの実施形態において使用される。sdRNAi法により、化学合成された化合物を、エクスビボ及びインビボの両方で、広範な初代細胞及び組織に直接送達することが可能となる。本明細書の本発明の一部の実施形態に記載されているsdRNAは、Advirna LLC, Worcester, MA, USAから市販されている。
【0879】
[00881] sdRNAは、疎水的に修飾されたsiRNA-アンチセンスオリゴヌクレオチドハイブリッド構造として形成され、例えば、全体として参照により本明細書に援用されるByrne et al., December 2013, J. Ocular Pharmacology and Therapeutics, 29(10):855-864に開示される。
【0880】
[00882] 一部の実施形態において、sdRNAオリゴヌクレオチドは、無菌エレクトロポレーションを使用して、本明細書に記載されるTILに送達することができる。特定の実施形態において、方法は、sdRNAオリゴヌクレオチドを送達するためのTIL集団の無菌エレクトロポレーションを含む。
【0881】
[00883] 一部の実施形態において、オリゴヌクレオチドは、膜貫通送達システムと組み合わせて細胞に送達することができる。一部の実施形態において、この膜貫通送達システムは、脂質、ウイルスベクターなどを含む。一部の実施形態において、オリゴヌクレオチド剤は、いかなる送達剤も必要としない自己送達RNAi剤である。特定の実施形態において、方法は、sdRNAオリゴヌクレオチドをTIL集団に送達するための膜貫通送達システムの使用を含む。
【0882】
[00884] オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド組成物は、本明細書に記載のTILと接触し(例えば、接触させ、本明細書では投与又は送達とも称される)、TILにより取り込まれる(TILによる受動的取り込みを含む)。sdRNAは、第1の拡大培養中、例えばステップB、第1の拡大培養後、例えば、ステップC中、第2の拡大培養前又はその間、例えばステップD前又はその間、ステップD後及びステップEにおける回収前、ステップFの回収間又はその後、ステップFの最終的な製剤化及び/又は輸注バッグへの移動前又はその間及びステップFのいずれかの任意選択の凍結保存ステップ前に、本明細書に記載されるようにTILに添加することができる。更に、sdRNAは、ステップFでの任意の凍結保存ステップから解凍した後に追加され得る。一実施形態において、PD-1、LAG-3、TIM-3、CISH及びCBLBを含む、本明細書に記載の遺伝子を標的とする1つ以上のsdRNAは、100nM~20mM、200nM~10mM、500nm~1mM、1μM~100μM、1μM~100μMからなる群から選択される濃度で、TIL及び他の薬剤を含む細胞培養培地に添加され得る。一実施形態において、PD-1、LAG-3、TIM-3、CISH及びCBLBを含む、本明細書に記載の遺伝子を標的とする1つ以上のsdRNAは、0.1μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地、0.5μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地、0.75μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地、1μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地、1.25μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地、1.5μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地、2μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地、5μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地又は10μMsdRNA/10,000TILs/100μL培地からなる群から選択される量で、TIL及び他の薬剤を含む細胞培養培地に添加され得る。一実施形態において、PD-1、LAG-3、TIM-3、CISH及びCBLBを含む、本明細書に記載の遺伝子を標的とする1つ以上のsdRNAは、プレREP又はREP段階中、1日2回、1日1回、2日ごと、3日ごと、4日ごと、5日ごと、6日ごと又は7日ごとに、TIL培養物に添加され得る。
【0883】
[00885] sdRNAを含む本発明のオリゴヌクレオチド組成物は、例えば、細胞培養培地中に高濃度でsdRNAを溶解し、受動的取り込みが発生するのに十分な時間を与えることにより、拡大培養プロセス中に本明細書に記載されるようにTILと接触させることができる。特定の実施形態において、本発明の方法は、TIL集団を本明細書に記載されるようなオリゴヌクレオチド組成物と接触させることを含む。特定の実施形態において、方法は、オリゴヌクレオチド、例えば、sdRNAを、細胞培養培地に溶解すること及び細胞培養培地をTIL集団と接触させることを含む。TILは、本明細書に記載されるように、第1の集団、第2の集団及び/又は第3の集団であり得る。
【0884】
[00886] 一部の実施形態において、細胞へのオリゴヌクレオチドの送達は、リン酸カルシウム、DMSO、グリセロール又はデキストラン、エレクトロポレーションを含む、当技術分野で認められた適切な方法により、又はトランスフェクション、例えば当技術分野で公知の方法を使用するカチオン性、アニオン性若しくは中性脂質組成物又はリポソームを使用するトランスフェクションにより増強され得る(例えば、国際公開第90/14074号;国際公開第91/16024号;国際公開第91/17424号;米国特許第4,897,355号;Bergan et a 1993.Nucleic Acids Research.21 :3567を参照されたい)。
【0885】
[00887] 一部の実施形態において、標的遺伝子の発現を低下させるために1つを超えるsdRNAが使用される。一部の実施形態において、PD-1、TIM-3、CBLB、LAG3及び/又はCISH標的化sdRNAの1つ以上が一緒に使用される。一部の実施形態において、PD-1 sdRNAは、1つを超える遺伝子標的の発現を低下させるために、TIM-3、CBLB、LAG3及び/又はCISHの1つ以上と共に使用される。一部の実施形態において、LAG3 sdRNAは、両方の標的の遺伝子発現を減少させるために、CISH標的化sdRNAと組み合わせて使用される。一部の実施形態において、本明細書のPD-1、TIM-3、CBLB、LAG3及び/又はCISHの1つ以上を標的とするsdRNAは、Advirna LLC, Worcester, MA, USAから市販されている。
【0886】
[00888] 一部の実施形態において、sdRNAは、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)及びそれらの組み合わせからなる群から選択される遺伝子を標的とする。一部の実施形態において、sdRNAは、PD-1、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)及びそれらの組み合わせからなる群から選択される遺伝子を標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはPD-1を標的とし、別のsdRNAは、LAG3、TIM3、CTLA-4、TIGIT、CISH、TGFβR2、PKA、CBLB、BAFF(BR3)からなる群から選択される遺伝子及びそれらの組み合わせを標的とする。一部の実施形態において、sdRNAは、PD-1、LAG-3、CISH、CBLB、TIM3及びそれらの組み合わせから選択される遺伝子を標的とする。一部の実施形態において、sdRNAは、PD-1と、LAG3、CISH、CBLB、TIM3及びそれらの組み合わせの1つとから選択される遺伝子を標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはPD-1を標的とし、1つのsdRNAはLAG3を標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはPD-1を標的とし、1つのsdRNAはCISHを標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはPD-1を標的とし、1つのsdRNAはCBLBを標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはLAG3を標的とし、1つのsdRNAはCISHを標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはLAG3を標的とし、1つのsdRNAはCBLBを標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはCISHを標的とし、1つのsdRNAはCBLBを標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはTIM3を標的とし、1つのsdRNAはPD-1を標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはTIM3を標的とし、1つのsdRNAはLAG3を標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはTIM3を標的とし、1つのsdRNAはCISHを標的とする。一部の実施形態において、1つのsdRNAはTIM3を標的とし、1つのsdRNAはCBLBを標的とする。
【0887】
[00889] 上記のように、本発明の実施形態は、それらの治療効果を増強するために遺伝子編集を介して遺伝子改変されている腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を提供する。本発明の実施形態は、1つ以上のタンパク質の発現の促進及び1つ以上のタンパク質の発現の阻害並びにそれらの組み合わせの両方のための、TIL集団へのヌクレオチド挿入(RNA又はDNA)による遺伝子編集を包含する。本発明の実施形態は、TILを治療用集団に拡大培養する方法も提供し、この方法は、TILを遺伝子編集することを含む。本発明に従う使用に適した、TIL集団を遺伝子改変するために使用され得るいくつかの遺伝子編集技術が存在する。
【0888】
[00890] 一部の実施形態において、方法は、1つ以上のタンパク質の産生のための遺伝子の安定した組み込みのステップを含むTIL集団を遺伝子改変する方法を含む。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、レトロウイルス形質導入のステップを含む。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、レンチウイルス形質導入のステップを含む。レンチウイルス形質導入システムは、当技術分野で公知であり、例えば、Levine, et al., Proc.Nat’l Acad.Sci.2006, 103, 17372-77;Zufferey, et al., Nat.Biotechnol.1997, 15, 871-75;Dull, et al., J. Virology 1998, 72, 8463-71及び米国特許第6,627,442号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に援用される。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、ガンマレトロウイルス形質導入のステップを含む。ガンマレトロウイルス形質導入システムは、当技術分野で公知であり、例えば、Cepko and Pear, Cur.Prot.Mol.Biol.1996, 9.9.1-9.9.16に記載され、その開示は、参照により本明細書に援用される。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、トランスポゾン媒介遺伝子導入のステップを含む。トランスポゾン媒介遺伝子導入システムは、当技術分野で公知であり、トランスポサーゼの長期発現がトランスジェニック細胞では発生しないように、トランスポサーゼがDNA発現ベクターとして又は発現可能なRNA若しくはタンパク質として提供されるシステム、例えば、mRNA(例えば、キャップとポリAテールを含むmRNA)として提供されるトランスポサーゼを含む。SB10、SB11、SB100xなどのサケ科のTel様トランスポサーゼ(SB又はSleeping Beautyトランスポサーゼ)を含む適切なトランスポゾン媒介遺伝子導入システム及び酵素活性が向上した人工酵素は、例えば、Hackett, et al., Mol.Therapy 2010, 18, 674-83及び米国特許第6,489,458号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に援用される。
【0889】
[00891] 一実施形態において、方法は、TIL集団、例えば、本明細書に記載されるように、第1の集団、第2の集団及び/又は第3の集団を遺伝子改変する方法を含む。一実施形態において、TIL集団を遺伝子改変する方法は、1つ以上のタンパク質の産生又は阻害(例えば、サイレンシング)のための遺伝子の安定した組み込みのステップを含む。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、エレクトロポレーションのステップを含む。エレクトロポレーション法は、当技術分野で公知であり、例えば、Tsong, Biophys.J.1991, 60, 297-306及び米国特許出願公開第2014/0227237 A1号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に援用される。米国特許第5,019,034号;同第5,128,257号;同第5,137,817号;同第5,173,158号;同第5,232,856号;同第5,273,525号;同第5,304,120号;同第5,318,514号;同第6,010,613号及び同第6,078,490号(これらの開示は、参照により本明細書に援用される)に記載のものなど、他の当技術分野で公知のエレクトロポレーション法を使用し得る。一実施形態において、エレクトロポレーション法は、滅菌エレクトロポレーション法である。一実施形態において、エレクトロポレーション法は、パルスエレクトロポレーション法である。一実施形態において、エレクトロポレーション法は、パルス電場でTILを処置して、TILの定義され、制御された恒久的又は一過性の変化を、変更、操作又は引き起こすステップを含む、パルスエレクトロポレーション法であり、これは、100V/cm以上の電場強度を有する、少なくとも3つの単一のオペレーター制御の独立してプログラムされた一連のDC電気パルスをTILに適用するステップを含み、一連の少なくとも3つのDC電気パルスは、以下の特徴の1つ、2つ又は3つを有する。(1)少なくとも3つのパルスの少なくとも2つは、パルス振幅が互いに異なる;(2)少なくとも3つのパルスの少なくとも2つは、パルス幅が互いに異なる:及び(3)少なくとも3つのパルスの2つの第1のセットの第1のパルス間隔は、少なくとも3つのパルスの2つの第2のセットの第2のパルス間隔と異なる。一実施形態において、エレクトロポレーション法は、パルス電場でTILを処置して、TILの定義され、制御された恒久的又は一過性の変化を、変更、操作又は引き起こすステップを含む、パルスエレクトロポレーション法であり、これは、100V/cm以上の電場強度を有する、少なくとも3つの単一のオペレーター制御の独立してプログラムされた一連のDC電気パルスをTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスの少なくとも2つは、パルス振幅が互いに異なる。一実施形態において、エレクトロポレーション法は、パルス電場でTILを処置して、TILの定義され、制御された恒久的又は一過性の変化を、変更、操作又は引き起こすステップを含む、パルスエレクトロポレーション法であり、これは、100V/cm以上の電場強度を有する、少なくとも3つの単一のオペレーター制御の独立してプログラムされた一連のDC電気パルスをTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスの少なくとも2つは、パルス幅が互いに異なる。一実施形態において、エレクトロポレーション法は、パルス電場でTILを処置して、TILの定義され、制御された恒久的又は一過性の変化を、変更、操作又は引き起こすステップを含む、パルスエレクトロポレーション法であり、これは、100V/cm以上の電場強度を有する、少なくとも3つの単一のオペレーター制御の独立してプログラムされた一連のDC電気パルスをTILに適用するステップを含み、少なくとも3つのパルスの2つの第1のセットの第1のパルス間隔は、少なくとも3つのパルスの2つの第2のセットの第2のパルス間隔と異なる。一実施形態において、エレクトロポレーション法は、パルス電場でTILを処置して、TILにおける孔形成を誘導するステップを含む、パルスエレクトロポレーション法であり、これは、100V/cm以上の電場強度を有する、少なくとも3つの一連のDC電気パルスをTILに適用するステップを含み、一連の少なくとも3つのDC電気パルスは、誘導された細孔が比較的長期間持続するように、及びTILの生存率が維持されるように、以下の特徴の1つ、2つ又は3つを有する。(1)少なくとも3つのパルスの少なくとも2つは、パルス振幅が互いに異なる;(2)少なくとも3つのパルスの少なくとも2つは、パルス幅が互いに異なる:及び(3)少なくとも3つのパルスの2つの第1のセットの第1のパルス間隔は、少なくとも3つのパルスの2つの第2のセットの第2のパルス間隔と異なる。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、リン酸カルシウムトランスフェクションのステップを含む。リン酸カルシウムトランスフェクション法(リン酸カルシウムDNA沈殿、細胞表面コーティング及びエンドサイトーシス)は、当技術分野で公知であり、例えば、Graham and van der Eb, Virology 1973, 52, 456-467;Wigler, et al., Proc.Natl.Acad.Sci.1979, 76, 1373-1376;並びにChen及びOkayarea, Mol.Cell.Biol.1987, 7, 2745-2752;並びに米国特許第5,593,875号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に援用される。一実施形態において、TILの集団を遺伝子改変する方法は、リポソームトランスフェクションのステップを含む。濾過水中のカチオン性脂質N-[1-(2,3-ジオレイルオキシ)プロピル]-n,n,n-トリメチルアンモニウムクロライド(DOTMA)及びジオレオイルホスフォチジルエタノールアミン(DOPE)の1:1(w/w)リポソーム製剤を使用する方法などのリポソームトランスフェクション法は、当技術分野で公知であり、例えば、Rose, et al., Biotechniques 1991, 10, 520-525及びFelgner, et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 1987, 84, 7413-7417並びに米国特許第5,279,833号;同第5,908,635号;同第6,056,938号;同第6,110,490号;同第6,534,484号;及び同第7,687,070号に記載され、そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に援用される。一実施形態において、TIL集団を遺伝子改変する方法は、米国特許第5,766,902号;同第6,025,337号;同第6,410,517号;同第6,475,994号;及び同第7,189,705号(そのそれぞれの開示は、参照により本明細書に援用される)に記載される方法を使用したトランスフェクションのステップを含む。TILは、本明細書に記載されるように、第1のTIL集団、第2のTIL集団及び/又は第3のTIL集団であり得る。
【0890】
[00892] 一実施形態によると、遺伝子編集プロセスは、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子における二本鎖又は一本鎖切断の生成を媒介するプログラム可能なヌクレアーゼの使用を含み得る。このようなプログラム可能なヌクレアーゼは、特定のゲノム遺伝子座に切断を導入することにより、正確なゲノム編集を可能にする。即ち、それらは、ゲノム内の特定のDNA配列の認識に依存して、ヌクレアーゼドメインをこの位置に標的化し、標的配列での二本鎖切断の生成を媒介する。DNAにおける二本鎖切断は、その後、内因性修復機構を切断部位に動員して、非相同末端結合(NHEJ)又は相同性指向修復(HDR)によるゲノム編集を媒介する。従って、切断の修復は、標的遺伝子産物を破壊(例えば、サイレンシング、抑制又は増強)する、挿入/欠失変異の導入をもたらし得る。
【0891】
[00893] 部位特異的なゲノム編集を可能にするために開発されたヌクレアーゼの主要なクラスには、ジンクフィンガーヌクレアーゼ(ZFN)、転写活性化因子様ヌクレアーゼ(TALEN)及びCRISPR関連ヌクレアーゼ(例えば、CRISPR/Cas9)が含まれる。これらのヌクレアーゼシステムは、DNA認識のモードに基づいて、大きく2つのカテゴリに分類できる。ZFN及びTALENはタンパク質-DNA相互作用を介して特定のDNA結合を達成し、その一方で、Cas9などのCRISPRシステムは、標的DNAと直接塩基対を形成する短鎖RNAガイド分子及びタンパク質-DNA相互作用によって特定のDNA配列に標的化される。例えば、Cox et al., Nature Medicine, 2015, Vol. 21, No. 2を参照されたい。
【0892】
[00894] 本発明のTIL拡大培養方法に従って使用され得る遺伝子編集方法の非限定的な例には、CRISPR法、TALE法及びZFN法が含まれ、これらは以下により詳細に記載される。一実施形態によると、TILを治療用集団に拡大培養する方法は、本明細書に記載される方法の任意の実施形態(例えば、GEN3プロセス)に従って又はPCT/米国特許出願公開第2017/058610号、PCT/米国特許出願公開第2018/012605号若しくはPCT/米国特許出願公開第2018/012633号に記載されているように実施され得、方法は、強化された治療効果を提供することができるTILを生成するために、CRISPR法、TALE法又はZFN法の1つ以上によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することを更に含む。一実施形態によると、遺伝子編集されたTILは、それらをインビトロで改変されていないTILと比較することにより、例えば、インビトロエフェクター機能、サイトカインプロファイルなどを未改変のTILと比較して評価することにより、改善された治療効果について評価され得る。特定の実施形態において、方法は、CRISPR、TALE及び/又はZFN法を使用して、TIL集団を遺伝子編集することを含む。
【0893】
[00895] 本発明の一部の実施形態において、エレクトロポレーションは、CRISPR、TALEN及びZFNシステムなどの遺伝子編集システムの送達に使用される。本発明の一部の実施形態において、エレクトロポレーションシステムは、フローエレクトロポレーションシステムである。本発明の一部の実施形態での使用に適した適切なフローエレクトロポレーションシステムの例は、市販のMaxCyte STXシステムである。BTX-Harvard Apparatusから市販のAgilePulseシステム若しくはECM 830、Cellaxess Elektra (Cellectricon)、Nucleofector(Lonza/Amaxa)、GenePulser MXcell(BIORAD)、iPorator-96(Primax)又はsiPORTer96(Ambion)など、本発明での使用に適している可能性のあるいくつかの代替の市販のエレクトロポレーション機器が存在する。本発明の一部の実施形態において、エレクトロポレーションシステムは、TIL拡大培養方法の残部を備えた閉鎖滅菌システムを形成する。本発明の一部の実施形態において、エレクトロポレーションシステムは、本明細書に記載のパルスエレクトロポレーションシステムであり、TIL拡大培養方法の残部を備えた閉鎖滅菌システムを形成する。
【0894】
[00896] TILを治療用集団に拡大培養する方法は、本明細書に記載される方法の任意の実施形態(例えば、プロセスGEN3)に従って又はPCT/米国特許出願公開第2017/058610号、PCT/米国特許出願公開第2018/012605号若しくはPCT/米国特許出願公開第2018/012633号に記載されているように実施され得、方法は、CRISPR法(例えば、CRISPR/Cas9又はCRISPR/Cpf1)によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することを更に含む。特定の実施形態によると、TIL拡大培養プロセス中のCRISPR法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現の、治療用TIL集団の少なくとも一部におけるサイレンシング又は低下を引き起こす。代わりに、TIL拡大培養プロセス中のCRISPR法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現の、治療用TIL集団の少なくとも一部における増強を引き起こす。
【0895】
[00897] CRISPRは、「クラスター化して規則的な配置の短い回文配列リピート」を表す。遺伝子編集のためにCRISPRシステムを使用する方法は、本明細書ではCRISPR法とも称される。RNA及びCasタンパク質を組み込んでおり、本発明に従って使用され得る3つのタイプのCRISPRシステム:タイプI、II及びIIIが存在する。タイプII CRISPR(Cas9により例示される)は、最もよく特徴付けられたシステムの1つである。
【0896】
[00898] CRISPR技術は、細菌及び古細菌(単細胞微生物のドメイン)の天然の防御メカニズムから適応された。これらの生物は、CRISPR由来のRNA及びCas9を含む様々なCasタンパク質を使用して、外来の侵入者のDNAを切り刻んで破壊することにより、ウイルス及び他の異物による攻撃を阻止する。CRISPRは、ヌクレオチド反復及びスペーサーの存在という2つの異なる特徴を持つDNAの特殊な領域である。ヌクレオチドの反復配列はCRISPR領域全体に分布し、外来DNA(スペーサー)の短いセグメントが反復配列間に散在している。タイプII CRISPR/Casシステムでは、スペーサーがCRISPRゲノム遺伝子座内に統合され、転写されて短いCRISPR RNA(crRNA)に処理される。これらのcrRNAは、トランス活性化crRNA(tracrRNA)にアニーリングし、Casタンパク質による病原性DNAの配列特異的な切断及びサイレンシングを指示する。Cas9タンパク質による標的認識には、crRNA内の「シード」配列及びcrRNA結合領域の上流の保存されたジヌクレオチド含有プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)配列を要する。これにより、CRISPR/Casシステムは、crRNAを再設計することにより、実質的にあらゆるDNA配列を切断するために再標的化され得る。天然のシステムにおけるcrRNAとtracrRNAは、遺伝子工学における使用のために、およそ100ヌクレオチドの単一ガイドRNA(sgRNA)に単純化することができる。CRISPR/Casシステムは、Cas9エンドヌクレアーゼと必要なcrRNA成分とを発現するプラスミドの共送達により、ヒト細胞へ直接移植できる。ターゲティングの制限を減少させるために、Casタンパク質の異なるバリアントを使用し得る(例えば、Cpf1などのCas9のオルソログ)。
【0897】
[00899] CRISPR法を介してTILを恒久的に遺伝子編集することによりサイレンシング又は阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2及びGUCY1B3が含まれる。
【0898】
[00900] CRISPR法を介してTILを恒久的に遺伝子編集することにより強化され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL12、IL-15及びIL-21が含まれる。
【0899】
[00901] CRISPR法により標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法及び組成物の例は、参照により本明細書に援用される米国特許第8,697,359号;同第8,993,233号;同第8,795,965号;同第8,771,945号;同第8,889,356号;同第8,865,406号;同第8,999,641号;同第8,945,839号;同第8,932,814号;同第8,871,445号;同第8,906,616号;及び同第8,895,308号に記載される。CRISPR/Cas9及びCRISPR/Cpf1を発現するためのプラスミドなど、CRISPR法を実行するための資源は、GenScriptなどの企業から市販されている。
【0900】
[00902] 一実施形態において、本明細書に記載されているようなTIL集団の遺伝子改変は、その開示が参照により本明細書に援用される米国特許第9790490号に記載されているCRISPR/Cpf1システムを使用して実施され得る。
【0901】
[00903] TILを治療用集団に拡大培養する方法は、本明細書に記載される方法の任意の実施形態(例えば、プロセス2A)に従って又はPCT/米国特許出願公開第2017/058610号、PCT/米国特許出願公開第2018/012605号若しくはPCT/米国特許出願公開第2018/012633号に記載されているように実施され得、方法は、TALE法によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することを更に含む。特定の実施形態によると、TIL拡大培養プロセス中のTALE法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現の、治療用TIL集団の少なくとも一部におけるサイレンシング又は低下を引き起こす。代わりに、TIL拡大培養プロセス中のTALE法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現の、治療用TIL集団の少なくとも一部における増強を引き起こす。
【0902】
[00904] TALEは、TALEN(「転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ」)を含む、「転写活性化因子様エフェクター」タンパク質を表す。遺伝子編集のためにTALEシステムを使用する方法は、本明細書ではTALE法とも称され得る。TALEは、植物病原菌キサントモナス(Xanthomonas)属からの天然に存在するタンパク質であり、それぞれが単一の塩基対を認識する一連の33~35アミノ酸の反復ドメインで構成されるDNA結合ドメインを含有する。TALEの特異性は、反復可変二残基(RVD)として知られる2つの超可変アミノ酸によって決定される。モジュラーTALE反復は、隣接するDNA配列を認識するために連結されている。DNA結合ドメインにおける特定のRVDは、標的遺伝子座の塩基を認識し、予測可能なDNA結合ドメインを組み立てるための構造的特徴を提供する。TALEのDNA結合ドメインは、IIS型FokIエンドヌクレアーゼの触媒ドメインに融合されて、標的化可能なTALEヌクレアーゼが作製される。部位特異的変異を誘導するために、14~20塩基対のスペーサー領域で分離された2つの個別のTALENアームがFokIモノマーを近接させて、二量体化して標的化された二本鎖切断を生成する。
【0903】
[00905] 様々な組み立て方法を利用したいくつかの大規模で体系的な研究により、TALE反復を組み合わせて、事実上あらゆるユーザー定義の配列を認識することができることが示されている。カスタム設計のTALEアレイは、Cellectis Bioresearch(Paris, France)、Transposagen Biopharmaceuticals(Lexington, KY, USA)及びLife Technologies(Grand Island, NY, USA)からも市販されている。本発明における使用に適したTALE及びTALEN法は、米国特許出願公開第2011/0201118 A1号;同第2013/0117869 A1号;同第2013/0315884 A1号;同第2015/0203871 A1号及び同第2016/0120906 A1号に記載されており、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0904】
[00906] TALE法を介してTILを恒久的に遺伝子編集することによりサイレンシング又は阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2及びGUCY1B3が含まれる。
【0905】
[00907] TALE法を介してTILを恒久的に遺伝子編集することにより強化され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL12、IL-15及びIL-21が含まれる。
【0906】
[00908] 本発明の実施形態に従って使用され得る、TALE法による標的遺伝子配列の発現を変化させるためのシステム、方法及び組成物の例は、米国特許第8,586,526号に記載され、これは、参照により本明細書に援用される。
【0907】
[00909] TILを治療用集団に拡大培養する方法は、本明細書に記載される方法の任意の実施形態(例えば、プロセスGEN3)に従って又はPCT/米国特許出願公開第2017/058610号、PCT/米国特許出願公開第2018/012605号若しくはPCT/米国特許出願公開第2018/012633号に記載されているように実施され得、方法は、ジンクフィンガー又はジンクフィンガーヌクレアーゼ法によってTILの少なくとも一部を遺伝子編集することを更に含む。特定の実施形態によると、TIL拡大培養プロセス中のジンクフィンガー法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現の、治療用TIL集団の少なくとも一部におけるサイレンシング又は低下を引き起こす。代わりに、TIL拡大培養プロセス中のジンクフィンガー法の使用は、1つ以上の免疫チェックポイント遺伝子の発現の、治療用TIL集団の少なくとも一部における増強を引き起こす。
【0908】
[00910] 個々のジンクフィンガーには、保存されたββα構成でおよそ30アミノ酸が含有される。α-ヘリックスの表面上のいくつかのアミノ酸は、典型的には、様々な選択性のレベルで、DNAの主要な溝の3bpに接触する。ジンクフィンガーは2つのタンパク質ドメインを有する。第1のドメインは、真核生物の転写因子を含み、ジンクフィンガーを含有するDNA結合ドメインである。第2のドメインは、ヌクレアーゼドメインであり、FokI制限酵素を含み、DNAの触媒的切断の原因である。
【0909】
[00911] 個別のZFNのDNA結合ドメインは、典型的には3~6個のジンクフィンガー反復を含有し、それぞれ9~18塩基対を認識できる。ジンクフィンガードメインが目的の標的部位に特異的である場合、合計18塩基対を認識する1組の3フィンガーZFNでも、理論的には哺乳動物ゲノムの単一の遺伝子座を標的とすることができる。新しいジンクフィンガーアレイを生成する方法の1つは、既知の特異性を有する小さいジンクフィンガー「モジュール」を組み合わせることである。最も一般的なモジュラー組み立てプロセスは、3塩基対のDNA配列をそれぞれ認識できる3つの別個のジンクフィンガーを組み合わせて、9塩基対の標的部位を認識できる3フィンガーアレイを生成することを含む。代わりに、オリゴマー化プールエンジニアリング(OPEN)などの選択ベースのアプローチを使用して、隣接するフィンガー間の状況依存的な相互作用を考慮した無作為化ライブラリーから新しいジンクフィンガーアレイを選択できる。操作されたジンクフィンガーは市販されている。Sangamo Biosciences(Richmond, CA, USA)は、Sigma-Aldrich(St. Louis, MO, USA)と協力して、ジンクフィンガー構築のための適切なプラットフォーム(CompoZr(登録商標))を開発した。
【0910】
[00912] ジンクフィンガー法を介してTILを恒久的に遺伝子編集することによりサイレンシング又は阻害され得る遺伝子の非限定的な例には、PD-1、CTLA-4、LAG-3、HAVCR2(TIM-3)、Cish、TGFβ、PKA、CBL-B、PPP2CA、PPP2CB、PTPN6、PTPN22、PDCD1、BTLA、CD160、TIGIT、CD96、CRTAM、LAIR1、SIGLEC7、SIGLEC9、CD244、TNFRSF10B、TNFRSF10A、CASP8、CASP10、CASP3、CASP6、CASP7、FADD、FAS、SMAD2、SMAD3、SMAD4、SMAD10、SKI、SKIL、TGIF1、IL10RA、IL10RB、HMOX2、IL6R、IL6ST、EIF2AK4、CSK、PAG1、SIT1、FOXP3、PRDM1、BATF、GUCY1A2、GUCY1A3、GUCY1B2及びGUCY1B3が含まれる。
【0911】
[00913] ジンクフィンガー法を介してTILを恒久的に遺伝子編集することにより強化され得る遺伝子の非限定的な例には、CCR2、CCR4、CCR5、CXCR2、CXCR3、CX3CR1、IL-2、IL12、IL-15及びIL-21が含まれる。
【0912】
[00914] 本発明の実施形態に従って使用され得る、ジンクフィンガー法による標的遺伝子配列の発現を変化させるためのシステム、方法及び組成物の例は、米国特許第6,534,261号、同第6,607,882号、同第6,746,838号、同第6,794,136号、同第6,824,978号、同第6,866,997号、同第6,933,113号、同第6,979,539号、同第7,013,219号、同第7,030,215号、同第7,220,719号、同第7,241,573号、同第7,241,574号、同第7,585,849号、同第7,595,376号、同第6,903,185号及び同第6,479,626号に記載され、これらは、参照により本明細書に援用される。
【0913】
[00915] ジンクフィンガー法により標的遺伝子配列の発現を変化させるための、本発明の実施形態に従って使用され得るシステム、方法及び組成物の他の例は、Beane, et al., Mol.Therapy, 2015, 23 1380-1390に記載され、その開示は、参照により本明細書に援用される。
【0914】
[00916] 一部の実施形態において、TILは、任意選択で、限定されないが、高親和性T細胞受容体(TCR)、例えばMAGE-1、HER2若しくはNY-ESO-1などの腫瘍関連抗原を標的とするTCR又は腫瘍関連細胞表面分子(例えば、メソテリン)若しくは系統限定的細胞表面分子(例えば、CD19)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含めて、追加的な機能性を含むように遺伝子改変される。特定の実施形態において、方法は、高親和性T細胞受容体(TCR)、例えばMAGE-1、HER2若しくはNY-ESO-1などの腫瘍関連抗原を標的とするTCR又は腫瘍関連細胞表面分子(例えば、メソテリン)若しくは系統限定的細胞表面分子(例えば、CD19)に結合するキメラ抗原受容体(CAR)を含むTIL集団を遺伝子改変することを含む。適切には、TIL集団は、本明細書に記載されるように、第1の集団、第2の集団及び/又は第3の集団であり得る。
【実施例】
【0915】
実施例
[00917] 実施例1:子宮内膜癌からのTILの拡大培養
[00918] 子宮内膜癌腫瘍サンプルを患者から入手した。TILは、Tavera et al.(J. Immunother., 41(9):399-405, 2018)に記載されている方法を使用して拡大培養した。腫瘍サンプルを1~3mm3の断片に切断し、5つの断片を、30ng/mLのOKT-3、10μg/mLの4-1BB抗体アゴニスト及び6000IU/mLのIL-2を含む、20mLの完全TIL培地(TIL-CM)中、G-Rex 10フラスコに入れた。培養開始から4~5日後、更に20mLのTIL-CM及び6000IU/mLのIL-2を培養フラスコに加えた。培地の半分を交換し、細胞増殖物がフラスコの底を覆うまで、合計培養時間約3~4週間、3~4日ごとに6000IU/mLのIL-2をフラスコに加えた。
【0916】
[00919] 次に、TILは表現型によって特徴付けられた。各患者は、更なる特性評価のために、可能な限り、正常サンプル、腫瘍サンプル及び凍結サンプルでのプレREP TILを提供した。
図3A及び3Bは、凍結プレREP TILが、正常組織又は腫瘍組織のいずれよりもCD45+細胞及びCD3+細胞の割合が高いことを示す。
図4A及び4Bは、正常サンプルと腫瘍サンプルとがCD45+CD3+コンパートメントに類似のCD4+及びCD8+サブ集団を有するのに対し、腫瘍組織と比較して凍結プレREP TILは、CD4+サブ集団の割合が低く、CD8+サブ集団の割合が高いようであることを示す。
【0917】
[00920] 更に、CD8+サブセットの表現型決定も完了した。以下のマーカーのCD3+CD8+TIL陽性率を、正常組織と腫瘍組織で比較した。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、CD103+CD69+、CD103+CD69-、TIGIT及びTIM3。
図5Aは、比較データを示す。CD103+CD69+を除くほとんど全ての場合において、データは、各マーカーの正常サンプル及び腫瘍サンプルで同様のCD3+CD8+TILパーセンテージを示す。
図5Bは、腫瘍と凍結プレREP TILの比較データを示す。これらのデータは、CD3+CD8+TILとKi67マーカー及びCD103+CD69+の違いを示す。
図6は、腫瘍サンプル及び凍結サンプルでのプレREP TILの各マーカーを発現するCD3+CD8+CD103+CD69+TILの割合について収集されたデータを示す。Ki67、LAG3及びTIM3では違いが見られる。
【0918】
[00921] CD4+サブセットの表現型決定も完了した。
図7A及び7Bは、以下の各マーカーを発現するCD3+CD4+TILの割合を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、CD103+CD69+、CD103+CD69-、TIGIT、TIM3及びT
reg。
図7Aは、正常対腫瘍サンプルのデータを示し、
図7Bは、腫瘍と凍結プレREP TILからのデータを示す。正常サンプルと腫瘍サンプルとは、各マーカーで同様のパーセンテージを示す。腫瘍と凍結プレREP TILは、腫瘍サンプルに対し発現の増加を示すKi67と、腫瘍サンプルに対し発現の減少を示すCD69+CD103+を除き、同様の割合を示す。
図8は、CD3+CD4+CD103+CD69+TILの割合を示し、Ki67及びTIM3の凍結サンプルでのプレREP TILの割合の増加を示す。
【0919】
[00922] 実施例2:未分化甲状腺癌からのTILの拡大培養
[00923] TILは上記のプロセスを使用して拡大培養され、得られたTILは上記のように表現型決定された。
【0920】
[00924]
図9A及び9Bは、凍結プレREP TILが、正常組織又は腫瘍組織のいずれよりもCD45+細胞及びCD3+細胞の割合が高いことを示す。
図10A及び10Bは、正常サンプルと腫瘍サンプルとが類似のCD4+及びCD8+サブ集団を有するのに対し、腫瘍組織と比較して凍結プレREP TILは、CD4+サブ集団の割合が低いが、CD8+サブ集団の割合が高いようであることを示す。
【0921】
[00925] CD8+サブセットの表現型決定も完了した。以下のマーカーのCD3+CD8+TIL陽性率を、正常組織と腫瘍組織で比較した。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、CD103+CD69+、CD103+CD69-、TIGIT及びTIM3。
図11Aは、比較データを示す。BTLA及びCD103+CD69+を除くほとんど全ての場合において、データは、各マーカーの正常サンプル及び腫瘍サンプルでCD3+CD8+TILパーセンテージの違いを示す。
図11Bは、腫瘍と凍結プレREP TILの比較データを示す。これらのデータも、CTLA-4、ICOS、LAG3、TIGIT及び程度は少ないが、TIM-3を除いてほとんどのマーカーでCD3+CD8+TILの違いを示す。
図12は、腫瘍サンプル及び凍結サンプルでのプレREP TILの各マーカーを発現するCD3+CD8+CD103+CD69+TILの割合について収集されたデータを示す。CTLA-4、Ki67、TIGIT、TIM3では違いが見られる。
【0922】
[00926] CD4+サブセットの表現型決定も完了した。
図13A及び13Bは、以下の各マーカーを発現するCD3+CD4+TILの割合を示す。BTLA、CTLA-4、ICOS、Ki67、LAG3、PD-1、CD103+CD69+、CD103+CD69-、TIGIT、TIM3及びT
reg。
図13Aは、正常対腫瘍サンプルのデータを示し、
図13Bは、腫瘍と凍結プレREP TILからのデータを示す。正常サンプルと腫瘍サンプルとは、ICOS及びLAG3を除く各マーカーで同様の割合を示す。腫瘍と凍結プレREP TILは、凍結プレREP TILでの発現が腫瘍サンプルに対し増加するKi67と、腫瘍TILと比較してプレREP TILでの発現が減少するPD1を除き、同様の割合を示す。
図14は、CD3+CD4+CD103+CD69+TILの割合を示し、BTLA、CTLA-4、Ki67及びTIM3の腫瘍TILと比較して、凍結サンプルでのプレREP TILの割合の増加を示す。
【0923】
[00927] 実施例1及び2からの結果の考察:
[00928] エクスビボでのプレREP拡大培養産物は、主にCD45+CD3+細胞(即ちT細胞)で構成されていた。拡大培養の方法により、CD4+T細胞に対するCD8+T細胞の歪みが生じた。エクスビボでのプレREP拡大培養によりTILへの高レベルの増殖が回復した。
【0924】
[00929] CD69+CD103+CD8+子宮内膜TILは、おそらく腫瘍組織に組織常在性のメモリーT細胞(TRM)が存在するため、通常及び拡大培養プレREPサンプルと比較して、腫瘍組織に濃縮されていた。驚くべきことに、これは甲状腺TILでは観察されなかった。
【0925】
[00930] 実施例3:REPによるTILの拡大培養
[00931] 腫瘍サンプルは患者から収集される。TILは、上記の実施例1に記載したように平均3~4週間又は以前にTavera et al.に記載されたように3~5週間にわたって拡大培養された、6000IU/mLのIL-2を補充したTIL完全培地(TIL-CM)で1~5mm3の腫瘍断片から拡大培養される。次に、TILは、抗CD3(OKT-3)及びプールされた同種異系照射PBMCフィーダー細胞を、1TIL対200フィーダー細胞の比率でREPによって更に増殖させる。REP全体は、G-Rex 100Mフラスコ(Wilson Wolf Mfg.)で14日間実施される。
【0926】
[00932] 各患者は、TIL注入(0日目に発生)の1週間(7日)前に始まる骨髄非破壊的リンパ球枯渇化学療法のコースで処置される。投与される化学療法剤は、2日間にわたって毎日60mg/kgのシクロホスファミドであり、その後、週の残りは毎日25mg/m2のフルダラビンである。自己TILは0日目に静脈内注入によって投与され、720,000IU/kgのIL-2は、1日目に8時間ごとに許容範囲内まで投与される(最大15回の投与)。21日目に720,000IU/kgのIL-2を再び投与する。
【0927】
[00933] 実施例4:REPによるTILの拡大培養
[00934] 腫瘍サンプルは患者から収集される。TILは、上記の実施例1に記載したように平均3~4週間又は以前にTavera et al.に記載されたように3~5週間にわたって、6000IU/mLのIL-2を補充したTIL完全培地(TIL-CM)で1~5mm3の腫瘍断片から拡大培養される。次に、TILは、更なる抗CD3(OKT-3)、抗4-1BB抗体アゴニスト及びIL-2並びに同種異系照射PBMCフィーダー細胞を1TIL対200フィーダー細胞の比率でREPによって更に増殖させる。REP全体は、G-Rex 100Mフラスコ(Wilson Wolf Mfg.)で7日間実施される。
【0928】
[00935] 各患者は、TIL注入(0日目に発生)の1週間(7日)前に始まる骨髄非破壊的リンパ球枯渇化学療法のコースで処置される。投与される化学療法剤は、2日間にわたって毎日60mg/kgのシクロホスファミドであり、その後、週の残りは毎日25mg/m2のフルダラビンである。自己TILは0日目に静脈内注入によって投与され、720,000IU/kgのIL-2が、1日目に8時間ごとに許容範囲内まで投与される(最大15回の投与)。21日目に720,000IU/kgのIL-2を再び投与する。
【0929】
[00936] 上記に示す例は、本発明の組成物、システム及び方法の実施形態をどのように作成及び使用し得るかについて当業者に詳細な開示及び説明を付与するために提供され、本発明者らがその発明と見なすものの範囲を限定することを意図されない。当業者に明らかな本発明を実施するための上述の態様の変形形態は、以下の特許請求の範囲内にあることが意図される。本明細書において言及される全ての特許及び刊行物は、本発明が関係する技術分野の当業者の技能水準の指標である。
【0930】
[00937] 全ての見出し及びセクション表示は、明確にするために及びあくまでも参考として使用され、決して限定するものと考えられてはならない。例えば、当業者は、異なる見出し及びセクションからの様々な態様を、本明細書に記載される本発明の趣旨及び範囲に従って適宜組み合わせることの有用性を理解するであろう。
【0931】
[00938] 本明細書に引用する全ての参考文献は、それぞれの個別の刊行物、又は特許、又は特許出願があらゆる目的のために全体として参照により援用されると具体的及び個別的に指示されたものと見なすのと同程度に、本明細書によって全体として及びあらゆる目的のために参照により本明細書に援用される。
【0932】
[00939] 当業者に明らかであろう通り、本願の多くの改良形態及び変形態形は、その趣旨及び範囲から逸脱することなくなされ得る。本明細書に記載される具体的な実施形態及び例は、単に例として提供され、本願は、特許請求の範囲に認められる均等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ限定されるべきである。
【配列表】
【国際調査報告】