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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-20
(54)【発明の名称】電気スイッチ
(51)【国際特許分類】
   H01H 50/02 20060101AFI20230213BHJP
   H01H 50/54 20060101ALI20230213BHJP
   H01H 50/18 20060101ALI20230213BHJP
【FI】
H01H50/02 K
H01H50/54 R
H01H50/18 Y
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022535866
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(85)【翻訳文提出日】2022-06-22
(86)【国際出願番号】 EP2020086241
(87)【国際公開番号】W WO2021122609
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】19216438.2
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】501218751
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス オーストリア ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハウツンク
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】グートマン,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ハラー,フィーリップ
(57)【要約】
コンタクトのセット(10)と、コンタクトのセット(10)を開閉するための駆動機構(50)とを備え、駆動機構(50)は、コンタクト(11、12)が開動作および閉動作のうちの少なくとも一方のために移動可能である方向(O)に垂直な方向(W)において、コンタクトのセット(10)の側方に位置している、電気スイッチ(100)が示されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトのセット(10)と、前記コンタクトのセット(10)を開閉するための駆動機構(50)とを備え、
前記駆動機構(50)は、前記コンタクト(11、12)が開動作および閉動作のうちの少なくとも一方のために移動可能である方向(O)に垂直な方向(W)において、前記コンタクトのセット(10)の側方に位置している、
電気スイッチ(100)。
【請求項2】
前記スイッチ(100)は、コンタクトのさらなるセット(20)を備え、
前記駆動機構(50)は、前記コンタクトのセット(10)と前記コンタクトのさらなるセット(20)との間に位置している、
請求項1に記載のスイッチ(100)。
【請求項3】
前記スイッチ(100)は、前記駆動機構(50)のアーマチュア(54)をコンタクト(12、22)に結合させる作動要素(60)を備える、
請求項1または2に記載のスイッチ(100)。
【請求項4】
前記スイッチ(100)の支持構造体(40)が、前記駆動機構(50)のためのチャネル状受け部(45)を備える、
請求項1から3のいずれか一項に記載のスイッチ(100)。
【請求項5】
前記支持構造体(40)は、前記駆動機構(50)を前記コンタクトのセット(10)から電気的に絶縁する絶縁壁(48)を備える、
請求項1から4のいずれか一項に記載のスイッチ(100)。
【請求項6】
前記絶縁壁(48)は、前記コンタクト(10)に沿って延びる、
請求項5に記載のスイッチ(100)。
【請求項7】
前記絶縁壁(48)は、前記チャネル状受け部の一部である、
請求項4および5に記載のスイッチ(100)。
【請求項8】
前記セット(10)および前記さらなるセット(20)の前記コンタクト(11、12、21、22)は、互いに平行に延びる細長要素(31)である、
請求項1から7のいずれか一項に記載のスイッチ(100)。
【請求項9】
前記細長要素(31)の延在方向(E)が、開方向(O)に垂直である、
請求項8に記載のスイッチ(100)。
【請求項10】
延在方向(E)における前記コンタクト(11、12、21、22)の長さ(29)が、コイル(51)の長さ(59)よりも大きい、
請求項8または9に記載のスイッチ(100)。
【請求項11】
前記コンタクト(11、12、21、22)は、コイル(51)の延在方向(C)に沿って延びる、
請求項8から10のいずれか一項に記載のスイッチ(100)。
【請求項12】
前記コンタクト(11、12、21、22)は、アーマチュア(54)の隣に位置している、
請求項1から11のいずれか一項に記載のスイッチ(100)。
【請求項13】
前記スイッチ(100)は、平坦な構成を有する、
請求項1から12のいずれか一項に記載のスイッチ(100)。
【請求項14】
前記コンタクト(11、12、21、22)の開方向(O)における前記スイッチの厚さ(101)が、前記コンタクト(11、12、21、22)の延在方向(E)に測定した高さ(102)および/または前記開方向(O)および高さ方向(H)に垂直に測定した幅(103)の30%未満である、
請求項1から13のいずれか一項に記載のスイッチ(100)。
【請求項15】
前記コンタクト(11、12、21、22)、コイル(51)およびアーマチュア(54)の装着方向(M)が、互いに平行である、
請求項1から14のいずれか一項に記載のスイッチ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトのセットと、コンタクトのセットを開閉するための駆動機構とを備える電気スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従前の電気スイッチには、かさばるという難点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、より小型の解決策を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
駆動機構が、コンタクトが開動作および閉動作のうちの少なくとも一方のために移動可能である方向に垂直な方向において、コンタクトのセットの側方に位置する場合に、この目的が実現される。
【0005】
本発明に係る解決策は、互いに独立であり必要に応じて任意に組み合わせることができる以下のさらなる発展形および有利な実施形態により、さらに改善することができる。
【0006】
駆動機構は、コイル、ボビン、ヨークおよびアーマチュアのうちの少なくとも1つを備えてよい。
【0007】
スイッチは、コンタクトのさらなるセットを備えてよく、駆動機構は、コンタクトのセットとコンタクトのさらなるセットとの間に位置していてよい。そのような解決策は、非常に小型な方式で2つの回路をスイッチングすることができる。
【0008】
小型な構成を保つために、駆動機構は、コンタクトが開動作のために移動可能である方向に垂直な方向において、コンタクトのさらなるセットの側方に位置していてよい。
【0009】
動作を簡単に保つために、コンタクトの第1セットの開方向は、コンタクトの第2セットの開方向に平行であってよい。
【0010】
このセットおよびさらなるセットは、例えば強制ガイド式結合(force guided coupling)により、互いに機械的に結合されてよい。これにより、2つの回路を一度で簡単にスイッチングすることが可能となる。
【0011】
コンタクトのセットは、第1回路を開閉するためのものであってよい。コンタクトのさらなるセットは、第2回路を開閉するためのものであってよい。これらのコンタクトのセットのうちの一方が通常時に開いていて(normally open; NO)よく、他方のセットが通常時に閉じていて(normally closed; NC)よい。
【0012】
一実施形態において、第1回路は、負荷回路であり、第2回路は、第1回路の状態を確認するために用いられる安全回路または検査回路である。これは例えば、第1回路が正常に動作しているか否か、またはコンタクトの溶着などの欠陥が存在するかを示してよい。
【0013】
有利な実施形態において、スイッチは、駆動機構のアーマチュアをコンタクトに結合させる作動要素を備えてよい。
【0014】
作動要素は、アーマチュアのための固定部材を備えてよい。
【0015】
動作を容易にするために、コンタクトの第1セットは、固定コンタクトとスプリングにおける可動コンタクトとを備えてよく、コンタクトの第2セットは、固定コンタクトとスプリングにおける可動コンタクトとを備えてよい。固定コンタクトは、支持構造体に装着されてよく、可動コンタクトは、支持構造体に対して移動可能な作動要素に装着されてよい。
【0016】
電気スイッチの支持構造体が、駆動機構のためのチャネル状受け部を備えてよい。これにより、小型な構成および良好な絶縁を可能とすることができる。
【0017】
有利には、支持構造体は、駆動機構をコンタクトのセットから電気的に絶縁する絶縁壁を備えてよい。
【0018】
特に、スペースを節約し良好な絶縁効果を実現するために、絶縁壁は、コンタクトに沿って延びていてよい。
【0019】
システムを小さく保つために、絶縁壁は、チャネル状受け部の一部であってよい。
【0020】
製造を簡単にするために、支持構造体は、一体部品であってよい。同様に、作動要素も一体部品であってよい。
【0021】
動作を容易にするために、セットおよびさらなるセットのコンタクトは、互いに平行に延びる細長要素であってよい。
【0022】
さらに、容易な動作を可能とするために、細長要素の延在方向が、開方向に垂直であってよい。
【0023】
小さな力で安全な開閉性能を実現するために、延在方向におけるコンタクトの長さが、コイルの長さよりも大きくてよい。
【0024】
コンタクトがコイルの延在方向に沿って延びる場合に、スイッチを小型化することができる。延在方向は、コイルの軸に沿った方向として定義されてよい。
【0025】
小型な構成を実現するために、コンタクトは、アーマチュアの隣に位置していてよい。
【0026】
有利には、スイッチは、平坦な構成を有する。よって、利用可能なスペースが小さい場合に、これを用いることができる。
【0027】
特に、コンタクトの開方向におけるスイッチの厚さが、コンタクトの延在方向に測定した高さおよび/または開方向および高さ方向に垂直に測定した幅の30%未満であってよい。好ましくは、この厚さは、高さおよび/または幅の20%未満である。
【0028】
スイッチは、6mm以下の厚さを有していてよい。
【0029】
容易な装着を可能とするために、コンタクト、コイルおよびアーマチュアの装着方向は、互いに平行であってよい。
【0030】
生産を簡単にするために、装着方向は、コンタクトの延在方向に平行であってよい。
【0031】
スイッチは、直方体形状を有していてよい。これにより、複数のスイッチを互いに前後に装着することを容易にすることができる。
【0032】
ここで、有利な実施形態を用いて、また図面を参照して、本発明をより詳細にかつ例示的に説明する。説明されている実施形態は、単に可能な構成であるが、上記で説明されている個々の特徴が、互いに独立して提供されてもよく、または省略されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】スイッチの実施形態の模式的な正面図である。
図2】スイッチの実施形態の模式的な背面図である。
図3】スイッチの実施形態の模式的な斜視図である。
図4】異なる角度から見たスイッチの実施形態の模式的な斜視図である。
図5】スイッチの実施形態の模式的な断面上面図である。
図6】スイッチの実施形態の模式的な斜視断面図である。
図7】異なる角度から見たスイッチの実施形態の模式的な斜視断面図である。
図8】スイッチの実施形態の支持構造体の模式的な正面図である。
図9】スイッチの実施形態の支持構造体の模式的な背面図である。
図10】スイッチの実施形態の支持構造体の模式的な断面上面図である。
図11】スイッチの実施形態の支持構造体の模式的な斜視図である。
図12】異なる角度から見たスイッチの実施形態の支持構造体の模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図面において、電気スイッチ100が示されている。電気スイッチ100は、コンタクトの第1セット10と、コンタクトの第1セット10を開閉するための駆動機構50とを備える。コンタクトの第1セット10は、第1コンタクト11および第2コンタクト12を含む。
【0035】
駆動機構50は、コンタクト11、12が開動作および閉動作のうちの少なくとも一方のために移動可能である方向、すなわち開方向Oに垂直な方向Wにおいて、コンタクトのセット10の側方に位置する。
【0036】
駆動機構50は、コイル51、ボビン52、ヨーク53およびアーマチュア54を備える。
【0037】
スイッチ100は、さらなるコンタクトの第2セット20を備える。コンタクトの第2セット20は、コンタクト21および22を有する。駆動機構50は、コンタクトの第1セット10とコンタクトの第2セット20との間に位置する。
【0038】
駆動機構50は、コンタクト21、22が開動作のために移動可能である第2セット20の開方向Oに垂直な方向Wにおいて、コンタクトの第2セット20の側方に位置する。
【0039】
コンタクトの第1セット10の開方向Oは、コンタクトの第2セット20の開方向Oに平行である。
【0040】
コンタクトの第1セット10は、通常時に開いており駆動機構50の作動時に閉じる第1回路を開閉するためのものである。コンタクトの第2セット20は、通常時に閉じており駆動機構50の作動時に開く第2回路を開閉するためのものである。これらの回路のうちの一方が、他方の回路の状態を検査するための安全対策として用いられてよい。コンタクト11、12、21、22は、底部側のコンタクトピン80において電気的に接続されてよい。
【0041】
第1セット10および第2セット20は、強制ガイド式結合により互いに機械的に結合される。スイッチ100は、駆動機構50のアーマチュア54を各コンタクトのセット10、20の一方のコンタクト12、22に結合させる作動要素60を備える。他方のコンタクト11、21は、固定的であり、スイッチ100の支持構造体40に装着または保持される。可動コンタクト12、22は、支持構造体40に対して移動可能な作動要素60に装着される。コンタクト11、12、21、22は、細長要素31、特にリーフスプリング30として具現される。
【0042】
電気スイッチ100の支持構造体40は、駆動機構50のためのチャネル状受け部45を備える。
【0043】
さらに、支持構造体40は、駆動機構50をコンタクトのセット10、20から電気的に絶縁する絶縁壁48を備える。絶縁壁48は、コンタクト11、12、21、22に沿って延びる。絶縁壁48は、チャネル状受け部45の一部である。
【0044】
支持構造体40は、一体部品である。これは、より小さいサブユニットから組み立てられていない単一体であることを意味する。作動要素60もまた、一体部品である。
【0045】
作動要素60は、アーマチュア54のための固定部材64およびコンタクト11、12、21、22のための固定部材61を備える。
【0046】
第1セット10および第2セット20のコンタクト11、12、21、22は、互いに平行に延びる細長要素31である。
【0047】
細長要素31の延在方向Eは、開方向Oに垂直である。さらに、延在方向Eは、高さ方向Hに平行である。
【0048】
延在方向Eにおけるコンタクト11、12、21、22の長さ29は、コイル51の長さ59よりも大きい。
【0049】
コンタクト11、12、21、22は、コイル51の延在方向Cに沿って延びる。コイル51の延在方向Cは、コイル51の軸に沿って延びていてよい。
【0050】
コンタクト11、12、21、22は、アーマチュア54の隣に位置する。
【0051】
スイッチ100は、平坦な構成を有する。高さ方向に平行なコンタクト11、12、21、22の開方向Oにおけるスイッチ100の厚さ101は、コンタクト11、12、21、22の延在方向Eに測定した高さ102の30%未満であり、かつ開方向Oおよび高さ方向Hに垂直な幅方向Wに測定した幅103の30%未満である。ここではリレーとして具現されるスイッチ100は、6mm以下の厚さを有する。
【0052】
コンタクト11、12、21、22、コイル51およびアーマチュア54の装着方向Mは、互いに平行である。装着方向Mは、コンタクト11、12、21、22の延在方向Eに平行である。リレーまたはスイッチ100は、直方体形状を有する。
【0053】
スイッチ100は、電気的および機械的な保護のためのハウジングをさらに備えてよい。
【符号の説明】
【0054】
10 コンタクトの第1セット
11 第1コンタクト
12 第2コンタクト
20 コンタクトの第2セット
21 第1コンタクト
22 第2コンタクト
29 コンタクトの長さ
30 スプリング
31 細長要素
40 支持構造体
45 受け部
48 絶縁壁
50 駆動機構
51 コイル
52 ボビン
53 ヨーク
54 アーマチュア
59 コイルの長さ
60 作動要素
61 コンタクト用の固定部材
64 アーマチュア用の固定部材
80 コンタクトピン
100 スイッチ
101 スイッチの厚さ
102 スイッチの高さ
103 スイッチの幅
E コンタクトの延在方向
C コイルの延在方向
H 高さ方向
W 幅方向
T 厚さ方向
O 開方向
M 装着方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】