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特表2023-506876仮想参照デコーダ及び出力レイヤセットのためのビデオデータストリーム、ビデオエンコーダ、装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-20
(54)【発明の名称】仮想参照デコーダ及び出力レイヤセットのためのビデオデータストリーム、ビデオエンコーダ、装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/70 20140101AFI20230213BHJP
【FI】
H04N19/70
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022536871
(86)(22)【出願日】2020-12-18
(85)【翻訳文提出日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 EP2020087023
(87)【国際公開番号】W WO2021123166
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】19219037.9
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Blu-ray
(71)【出願人】
【識別番号】591037214
【氏名又は名称】フラウンホッファー-ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンチェス デ ラ フエンテ ヤゴ
(72)【発明者】
【氏名】ズーリング カルステン
(72)【発明者】
【氏名】ヘルゲ コーネリアス
(72)【発明者】
【氏名】ツェル トーマス
(72)【発明者】
【氏名】スクピン ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ウィーガンド トーマス
【テーマコード(参考)】
5C159
【Fターム(参考)】
5C159MA04
5C159MA05
5C159MA23
5C159MC11
5C159ME01
5C159PP04
5C159RB09
5C159RC12
5C159UA02
5C159UA05
(57)【要約】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供される。ビデオデータストリームは、その中に符号化されるビデオを有し、再生速度変更係数(Nx)の場合、装置は、復号能力要件制限に応じて復号能力要件を決定し、再生速度変更係数(Nx)は、順方向再生速度変更係数である、または逆方向再生速度変更係数である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
再生速度変更係数(Nx)の場合、前記装置は復号能力要件制限に応じて復号能力要件を決定し、
前記再生速度変更係数(Nx)は順方向再生速度変更係数である、または逆方向再生速度変更係数である、前記装置。
【請求項2】
前記復号能力要件は、変更されたサンプルレートであり、
前記復号能力要件制限は、サンプルレート制限である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ビデオデータストリームは、前記サンプルレート制限に関する情報を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記装置は、前記ビデオのピクチャのピクチャサイズに応じて前記変更されたサンプルレートを決定する、請求項2または3に記載の装置。
【請求項5】
前記装置は、さらに、フレームレートに応じて、また前記再生速度変更係数(Nx)に応じて前記変更されたサンプルレートを決定し、
前記ビデオデータストリームは、前記フレームレートに関する情報を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記フレームレートは、1つ以上のサブレイヤのうちの1つのサブレイヤに依存し、
前記ビデオデータストリームは、前記1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有フレームレート情報を含み、
前記装置は、前記1つ以上のサブレイヤのうちの1つについての前記サブレイヤ固有フレームレート情報から前記フレームレートを取得する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記装置は、前記ビデオの複数のピクチャの中で最大ピクチャサイズである、前記ビデオの前記ピクチャの前記ピクチャサイズに応じて、前記変更されたサンプルレートを決定する、請求項4から6の1項に記載の装置。
【請求項8】
前記ビデオデータストリームは、アプリケーション係数を含み、
前記装置は、前記最大レイヤピクチャサイズ及び前記アプリケーション係数を使用して前記変更されたサンプルレートを計算する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記最大ピクチャサイズは、1つ以上のサブレイヤのうちの1つのサブレイヤに依存し、
前記ビデオデータストリームは、前記1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有最大限ピクチャサイズ情報を含み、
前記装置は、前記1つ以上のサブレイヤのうちの1つについての前記サブレイヤ固有最大限ピクチャサイズ情報から前記最大ピクチャサイズを取得する、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
前記ビデオデータストリームは、アプリケーション係数を含み、
前記装置は、前記ビデオのサンプルレートを使用して、また前記アプリケーション係数を使用して前記変更されたサンプルレートを決定する、請求項4から6の1項に記載の装置。
【請求項11】
前記復号能力要件は、変更されたビットレートであり、
前記復号能力要件制限は、ビットレート制限である、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記ビデオデータストリームは、前記ビットレート制限に関する情報を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記装置は、前記ビデオデータストリームの初期ビットレートに応じて、また前記再生速度変更係数(Nx)に応じて前記変更されたビットレートを決定する、請求項11または12に記載の装置。
【請求項14】
前記初期ビットレートは、1つ以上のサブレイヤのうちの1つのサブレイヤに依存し、
前記ビデオデータストリームは、前記1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有初期ビットレート情報を含み、
前記装置は、前記1つ以上のサブレイヤのうちの1つについての前記サブレイヤ固有フレームレート情報から前記初期ビットレートを取得する、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ビデオデータストリームは、初期再生速度が増加するときにIRAPピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示すIRAP専用フラグを含み、
前記IRAP専用フラグに応じて、前記装置は、前記ビデオデータストリームから復号能力要件を読み出す、請求項1から14の1項に記載の装置。
【請求項16】
前記ビデオデータストリームは、初期再生速度が増加するときに参照ピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示す参照ピクチャ専用フラグを含み、
前記参照ピクチャ専用フラグに応じて、前記装置は、前記ビデオデータストリームから復号能力要件を読み出す、請求項1から15の1項に記載の装置。
【請求項17】
その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームは、サンプルレート制限に関する情報を含む、及び/または
前記ビデオデータストリームは、ビットレート制限に関する情報を含む、前記ビデオデータストリーム。
【請求項18】
前記ビデオデータストリームは、フレームレートに関する情報を含む、請求項17に記載のビデオデータストリーム。
【請求項19】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有フレームレート情報を含む、請求項17または18に記載のビデオデータストリーム。
【請求項20】
前記ビデオデータストリームは、変更されたサンプルレートを決定するためのアプリケーション係数を含む、請求項17から19の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項21】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有最大限ピクチャサイズ情報を含む、請求項17から20の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項22】
前記ビデオデータストリームは、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有初期ビットレート情報を含む、請求項17から21の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項23】
前記ビデオデータストリームは、初期再生速度が増加するときにIRAPピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示すIRAP専用フラグを含む、請求項17から22の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項24】
前記ビデオデータストリームは、初期再生速度が増加するときに参照ピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示す参照ピクチャ専用フラグを含む、請求項17から23の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項25】
前記IRAP専用フラグに応じて、前記ビデオデータストリームはレベル情報を含む、及び/または
前記参照ピクチャ専用フラグに応じて、前記ビデオデータストリームはレベル情報を含む、請求項23または24に記載のビデオデータストリーム。
【請求項26】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダであって、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがサンプルレート制限に関する情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、及び/または
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがビットレート制限に関する情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、前記ビデオエンコーダ。
【請求項27】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがフレームレートに関する情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項26に記載のビデオエンコーダ。
【請求項28】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有フレームレート情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項26または27に記載のビデオエンコーダ。
【請求項29】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが変更されたサンプルレートを決定するためのアプリケーション係数を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項26から28の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項30】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有最大限ピクチャサイズ情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項26から29の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項31】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有初期ビットレート情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項26から30の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項32】
前記ビデオエンコーダは、初期再生速度が増加するときにIRAPピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示すIRAP専用フラグを前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項26から31の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項33】
前記ビデオエンコーダは、初期再生速度が増加するときに参照ピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示す参照ピクチャ専用フラグを前記ビデオデータストリームが含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項26から32の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項34】
前記ビデオエンコーダは、前記IRAP専用フラグに応じて、前記ビデオデータストリームがレベル情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、及び/または
前記ビデオエンコーダは、前記参照ピクチャ専用フラグに応じて、前記ビデオデータストリームがレベル情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項32または33に記載のビデオエンコーダ。
【請求項35】
前記装置は、前記入力ビットストリームを復号して、前記ビデオを復号する、請求項1から16の1項に記載の装置。
【請求項36】
ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための、そして前記ビデオを復号するためのシステムであって、
請求項26から34の1項に記載のビデオエンコーダと、
請求項35に記載の装置と、
を含み、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがその中に符号化された前記ビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化し、
前記装置は、前記ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信し、
前記装置は、前記入力ビットストリームを復号して、前記ビデオを復号する、前記システム。
【請求項37】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
再生速度変更係数(Nx)の場合、前記方法は復号能力要件制限に応じて復号能力要件を決定することを含み、
前記再生速度変更係数(Nx)は順方向再生速度変更係数である、または逆方向再生速度変更係数である、前記方法。
【請求項38】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームがサンプルレート制限に関する情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成することを含む、及び/または
前記方法は、前記ビデオデータストリームがビットレート制限に関する情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成することを含む、前記方法。
【請求項39】
コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに請求項37または38の前記方法を実装するためのコンピュータプログラム。
【請求項40】
その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームは複数のアクセスユニットを含み、前記ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、前記複数のアクセスユニットを含み、
前記ビデオデータストリームは、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含み、
前記1サブセットのアクセスユニットは、前記ビデオデータストリームの前記アクセスユニット群の適切な1サブセットである、前記ビデオデータストリーム。
【請求項41】
前記ビデオデータストリームは、複数のテンポラルサブレイヤを含み、
前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在するという前記インジケーションは、前記複数のテンポラルサブレイヤの第一テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットにのみ存在し、
ただし、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在するという前記インジケーションは、前記複数のテンポラルサブレイヤの第二テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットに存在しない、請求項40に記載のビデオデータストリーム。
【請求項42】
前記ビデオデータストリームは、バッファリング期間の付加拡張情報を含み、
前記バッファリング期間の付加拡張情報は、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在する前記複数のアクセスユニットの1サブセットのアクセスユニットを示す、請求項40または41に記載のビデオデータストリーム。
【請求項43】
前記ビデオデータストリームは除数を含み、
遅延値は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットに割り当てられ、
前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在することを示す前記インジケーションは、割り当てられた遅延値を有する前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのそれらのアクセスユニットにのみ存在し、前記割り当てられた遅延値は、前記除数によって除算されると、剰余値に等しい、請求項40から42の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項44】
前記剰余値は0である、請求項43に記載のビデオデータストリーム。
【請求項45】
前記ビデオデータストリームは、前記剰余値を含む、請求項43に記載のビデオデータストリーム。
【請求項46】
前記1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在することを示す前記インジケーションは、フラグである、請求項40から45の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項47】
前記フラグは、delay_for_concatenation_ensured_flagである、請求項46に記載のビデオデータストリーム。
【請求項48】
前記ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが確保されない場合、前記フラグは第一値を示し、
前記ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが確保される場合、前記フラグは、前記第一値とは異なる第二値を示す、請求項46または47に記載のビデオデータストリーム。
【請求項49】
前記ビデオデータストリームを復号することに起因する前記出力ピクチャが等距離の出力時間を有する場合、前記フラグは前記第二値を示す、請求項48に記載のビデオデータストリーム。
【請求項50】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダであって、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含むように前記ビデオデータストリームを生成し、前記ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、前記複数のアクセスユニットを含み、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記1サブセットのアクセスユニットが前記ビデオデータストリームの前記アクセスユニット群の適切な1サブセットであるように、前記ビデオデータストリームを生成する、前記ビデオエンコーダ。
【請求項51】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが複数のテンポラルサブレイヤを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在するという前記インジケーションが、前記複数のテンポラルサブレイヤの第一テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットにのみ存在するように、前記ビデオデータストリームを生成し、
ただし、前記ビデオエンコーダは、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在するという前記インジケーションが、前記複数のテンポラルサブレイヤの第二テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットに存在しないように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項50に記載のビデオエンコーダ。
【請求項52】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがバッファリング期間の付加拡張情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記バッファリング期間の付加拡張情報が、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在する前記複数のアクセスユニットの1サブセットのアクセスユニットを示すように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項50または51に記載のビデオエンコーダ。
【請求項53】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが除数を含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、遅延値が前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットに割り当てられるように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在することを示す前記インジケーションが、割り当てられた遅延値を有する前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのそれらのアクセスユニットにのみ存在し、前記割り当てられた遅延値が、前記除数によって除算されると、剰余値に等しいように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項50から52の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項54】
前記ビデオエンコーダは、前記剰余値が0であるように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項53に記載のビデオエンコーダ。
【請求項55】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが前記剰余値を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項53に記載のビデオエンコーダ。
【請求項56】
前記ビデオエンコーダは、前記1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在することを示す前記インジケーションがフラグであるように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項50から55の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項57】
前記ビデオエンコーダは、前記フラグがdelay_for_concatenation_ensured_flagであるように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項56に記載のビデオエンコーダ。
【請求項58】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが確保されない場合、前記フラグが第一値を示すように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが確保される場合、前記フラグが前記第一値とは異なる第二値を示すように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項56または57に記載のビデオエンコーダ。
【請求項59】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームを復号することに起因する前記出力ピクチャが等距離の出力時間を有する場合、前記フラグが前記第二値を示すように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項58に記載のビデオエンコーダ。
【請求項60】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記装置は、前記ビデオデータストリームを処理し、
前記ビデオデータストリームは複数のアクセスユニットを含み、前記ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、前記複数のアクセスユニットを含み、
前記ビデオデータストリームは、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含み、
前記1サブセットのアクセスユニットは、前記ビデオデータストリームの前記アクセスユニット群の適切な1サブセットであり、
前記装置は前記インジケーションを処理する、前記装置。
【請求項61】
前記ビデオデータストリームは、複数のテンポラルサブレイヤを含み、
前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在するという前記インジケーションは、前記複数のテンポラルサブレイヤの第一テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットにのみ存在し、
ただし、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在するという前記インジケーションは、前記複数のテンポラルサブレイヤの第二テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットに存在しない、請求項60に記載の装置。
【請求項62】
前記ビデオデータストリームは、バッファリング期間の付加拡張情報を含み、
前記バッファリング期間の付加拡張情報は、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在する前記複数のアクセスユニットの1サブセットのアクセスユニットを示し、
前記装置は、前記バッファリング期間の付加拡張情報を処理する、請求項60または61に記載の装置。
【請求項63】
前記ビデオデータストリームは除数を含み、
前記装置は前記除数を受信し、
遅延値は、前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットの各アクセスユニットに割り当てられ、
前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在することを示す前記インジケーションは、割り当てられた遅延値を有する前記ビデオデータストリームの前記複数のアクセスユニットのそれらのアクセスユニットにのみ存在し、前記割り当てられた遅延値は、前記除数によって除算されると、剰余値に等しい、請求項60から62の1項に記載の装置。
【請求項64】
前記剰余値は0である、請求項63に記載の装置。
【請求項65】
前記ビデオデータストリームは、前記剰余値を含み、
前記装置は前記剰余値を受信する、請求項63に記載の装置。
【請求項66】
前記1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットの後に前記シームレスなスプライシング点が存在することを示す前記インジケーションは、フラグであり、
前記装置は前記フラグを処理する、請求項60から65の1項に記載の装置。
【請求項67】
前記フラグは、delay_for_concatenation_ensured_flagである、請求項66に記載の装置。
【請求項68】
前記ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが確保されない場合、前記フラグは第一値を示し、
前記ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが確保される場合、前記フラグは、前記第一値とは異なる第二値を示す、請求項66または67に記載の装置。
【請求項69】
前記ビデオデータストリームを復号することに起因する前記出力ピクチャが等距離の出力時間を有する場合、前記フラグは前記第二値を示す、請求項68に記載の装置。
【請求項70】
前記装置は、前記入力ビットストリームを復号して、前記ビデオを復号する、請求項60から69の1項に記載の装置。
【請求項71】
ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための、そして前記ビデオを復号するためのシステムであって、
請求項50から59の1項に記載のビデオエンコーダと、
請求項70に記載の装置と、
を含み、
前記ビデオデータストリームがその中に符号化された前記ビデオを有するように、前記ビデオエンコーダは前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化し、
前記装置は、前記ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信し、
前記装置は、前記入力ビットストリームを復号して、前記ビデオを復号する、前記システム。
【請求項72】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含むように、前記ビデオデータストリームを生成することを含み、前記ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、前記複数のアクセスユニットを含み、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含むように、前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記方法は、前記1サブセットのアクセスユニットが前記ビデオデータストリームの前記アクセスユニット群の適切な1サブセットであるように、前記ビデオデータストリームを生成することを含む、前記方法。
【請求項73】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記方法は、前記ビデオデータストリームを処理することを含み、
前記ビデオデータストリームは複数のアクセスユニットを含み、前記ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、前記複数のアクセスユニットを含み、
前記ビデオデータストリームは、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、前記アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含み、
前記1サブセットのアクセスユニットは、前記ビデオデータストリームの前記アクセスユニット群の適切な1サブセットであり、
前記方法は、前記インジケーションを処理することを含む、前記方法。
【請求項74】
コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに請求項72または73の前記方法を実装するためのコンピュータプログラム。
【請求項75】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記装置は、サブビットストリームを取得するために出力レイヤセットに応じて、前記入力ビットストリームを処理し、
前記出力レイヤセットが前記ビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤの所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含まない場合、前記装置は、前記所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられる、少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを除去し、
前記出力レイヤセットが前記所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含む場合、前記装置は、前記所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられるいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも除去しないように構成される、前記装置。
【請求項76】
前記ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項75に記載の装置。
【請求項77】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロード及び前記ピクチャタイミングペイロード及び前記復号ユニット情報ペイロード及びサブピクチャレベル情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項76に記載の装置。
【請求項78】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロードを示す第一値に等しい、または前記ピクチャタイミングペイロードを示す第二値に等しい、または前記復号ユニット情報ペイロードを示す第三値に等しい、または前記サブピクチャレベル情報ペイロードを示す第四値に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項77に記載の装置。
【請求項79】
前記第一値に等しい、または前記第二値に等しい、または前記第三値に等しい、または前記第四値に等しい前記ペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、前記非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の前記現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての前記出力レイヤセットに、存在する場合、適用される、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロードを示す0に等しい、または前記ピクチャタイミングペイロードを示す1に等しい、または前記復号ユニットペイロードを示す130に等しい、または前記サブピクチャレベル情報ペイロードを示す203に等しい、前記ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項78または79に記載の装置。
【請求項81】
0に等しい、または1に等しい、または130に等しい、または203に等しい前記ペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、前記非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の前記現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての前記出力レイヤセットに、存在する場合、適用される、請求項80に記載の装置。
【請求項82】
前記出力レイヤセットが前記所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含まない場合、前記装置は、前記所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられるすべてのネステッド付加拡張情報メッセージを除去する、請求項75から81の1項に記載の装置。
【請求項83】
その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームは、ビデオパラメータセットを含み、
前記ビデオパラメータセットは、複数の出力レイヤセットを含み、
いずれの前記複数の出力レイヤセットも前記ビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含まない場合、前記ビデオデータストリームは、仮想参照デコーダについてのいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも含まない、前記ビデオデータストリーム。
【請求項84】
前記ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項83に記載のビデオデータストリーム。
【請求項85】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロード及び前記ピクチャタイミングペイロード及び前記復号ユニット情報ペイロード及びサブピクチャレベル情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項84に記載のビデオデータストリーム。
【請求項86】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロードを示す第一値に等しい、または前記ピクチャタイミングペイロードを示す第二値に等しい、または前記復号ユニット情報ペイロードを示す第三値に等しい、または前記サブピクチャレベル情報ペイロードを示す第四値に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項85に記載のビデオデータストリーム。
【請求項87】
前記第一値に等しい、または前記第二値に等しい、または前記第三値に等しい、または前記第四値に等しい前記ペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、前記非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の前記現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての前記出力レイヤセットに、存在する場合、適用される、請求項86に記載のビデオデータストリーム。
【請求項88】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロードを示す0に等しい、または前記ピクチャタイミングペイロードを示す1に等しい、または前記復号ユニットペイロードを示す130に等しい、または前記サブピクチャレベル情報ペイロードを示す203に等しい、前記ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項86または87に記載のビデオデータストリーム。
【請求項89】
0に等しい、または1に等しい、または130に等しい、または203に等しい前記ペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、前記非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の前記現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての前記出力レイヤセットに、存在する場合、適用される、請求項88に記載のビデオデータストリーム。
【請求項90】
前記ビデオデータストリームが前記仮想参照デコーダの少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを含む場合、前記複数の出力レイヤセットのうちの少なくとも1つは、前記ビデオデータストリーム内に存在する前記複数のレイヤのすべてのレイヤを含む、請求項83から89の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項91】
前記仮想参照デコーダのすべての付加拡張情報メッセージは、前記ビデオデータストリーム内に存在する前記複数のレイヤのすべてのレイヤを含む前記複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに関連付けられていないので、スケーラブルネスティング付加拡張情報メッセージである、請求項83から90の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項92】
前記仮想参照デコーダのすべての非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、前記ビデオデータストリーム内に存在する前記複数のレイヤのすべてのレイヤを含む前記複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに関連付けられる、請求項83から91の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項93】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダであって、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがビデオパラメータセットを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオパラメータセットが複数の出力レイヤセットを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
いずれの前記複数の出力レイヤセットも前記ビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含まない場合、前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが仮想参照デコーダについてのいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも含まないように、前記ビデオデータストリームを生成する、前記ビデオエンコーダ。
【請求項94】
前記ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項93に記載のビデオエンコーダ。
【請求項95】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロード及び前記ピクチャタイミングペイロード及び前記復号ユニット情報ペイロード及びサブピクチャレベル情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項94に記載のビデオエンコーダ。
【請求項96】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロードを示す第一値に等しい、または前記ピクチャタイミングペイロードを示す第二値に等しい、または前記復号ユニット情報ペイロードを示す第三値に等しい、または前記サブピクチャレベル情報ペイロードを示す第四値に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項95に記載のビデオエンコーダ。
【請求項97】
前記第一値に等しい、または前記第二値に等しい、または前記第三値に等しい、または前記第四値に等しい前記ペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、前記非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の前記現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての前記出力レイヤセットに、存在する場合、適用される、請求項96に記載のビデオエンコーダ。
【請求項98】
前記ビデオデータストリームの前記現在符号化されているビデオシーケンス内に前記複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、前記バッファリング期間ペイロードを示す0に等しい、または前記ピクチャタイミングペイロードを示す1に等しい、または前記復号ユニットペイロードを示す130に等しい、または前記サブピクチャレベル情報ペイロードを示す203に等しい、前記ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない、請求項96または97に記載のビデオエンコーダ。
【請求項99】
0に等しい、または1に等しい、または130に等しい、または203に等しい前記ペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、前記非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の前記現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての前記出力レイヤセットに、存在する場合、適用される、請求項98に記載のビデオエンコーダ。
【請求項100】
前記ビデオデータストリームが前記仮想参照デコーダの少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを含む場合、前記ビデオエンコーダは、前記複数の出力レイヤセットのうちの少なくとも1つが前記ビデオデータストリーム内に存在する前記複数のレイヤのすべてのレイヤを含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項93から99の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項101】
前記ビデオエンコーダは、前記仮想参照デコーダのすべての付加拡張情報メッセージが、前記ビデオデータストリーム内に存在する前記複数のレイヤのすべてのレイヤを含む前記複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに関連付けられていないので、スケーラブルネスティング付加拡張情報メッセージであるように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項93から100の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項102】
前記ビデオエンコーダは、前記仮想参照デコーダのすべての非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージが、前記ビデオデータストリーム内に存在する前記複数のレイヤのすべてのレイヤを含む前記複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに関連付けられるように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項93から101の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項103】
前記装置は、前記入力ビットストリームを復号して、前記ビデオを復号する、請求項75から82の1項に記載の装置。
【請求項104】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記方法は、サブビットストリームを取得するために出力レイヤセットに応じて、前記入力ビットストリームを処理することを含み、
前記出力レイヤセットが前記ビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤの所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含まない場合、前記方法は、前記所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられる、少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを除去することを含み、
前記出力レイヤセットが前記所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含む場合、前記方法は、前記所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられるいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも除去しないことを含む、前記方法。
【請求項105】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームがビデオパラメータセットを含むように、前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記方法は、前記ビデオパラメータセットが複数の出力レイヤセットを含むように、前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
いずれの前記複数の出力レイヤセットも前記ビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含まない場合、前記方法は、前記ビデオデータストリームが仮想参照デコーダについてのいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも含まないように、前記ビデオデータストリームを生成することを含む、前記方法。
【請求項106】
コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに請求項104または105の前記方法を実装するためのコンピュータプログラム。
【請求項107】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記ビデオデータストリームは、初期プロファイルティアレベル情報を含み、
前記ビデオデータストリームは、2つ以上のレイヤの第一群を含み、
前記装置は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて前記入力ビットストリームを処理し、前記2つ以上のレイヤの第一群から少なくとも1つのレイヤを除去して1つ以上のレイヤの第二群を取得することによって出力ビットストリームを生成することで、前記出力ビットストリームは、前記1つ以上のレイヤの第二群を含むが、前記第一群から除去された前記少なくとも1つのレイヤを含まず、
前記装置は、前記1つ以上のレイヤの第二群のうちの少なくとも1つのレイヤに関連付けられていない、前記初期プロファイルティアレベル情報のそれらの部分を前記初期プロファイルティアレベル情報から除去する、前記装置。
【請求項108】
前記ビデオデータストリームは、初期復号パラメータセットのプロファイルティアレベル情報を前記初期プロファイルティアレベル情報として含み、
前記装置は、前記1つ以上のレイヤの第二群のうちの前記少なくとも1つのレイヤに関連付けられていない、前記初期復号パラメータセットのプロファイルティアレベル情報のそれらの部分を前記初期復号パラメータセットのプロファイルティアレベル情報から除去する、請求項107に記載の装置。
【請求項109】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含み、
前記装置は、前記複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて前記入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを取得することで、前記出力ビットストリームは、前記出力レイヤセットの前記復号パラメータセット情報を含み、前記出力ビットストリームは、前記複数の出力レイヤセットの任意の他の出力レイヤセットの前記復号パラメータセット情報を含まない、前記装置。
【請求項110】
前記ビデオデータストリームは、未加工のバイトシーケンスペイロードを含み、
前記未加工のバイトシーケンスペイロードは、前記複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに前記復号パラメータセット情報を含む、請求項109に記載の装置。
【請求項111】
前記ビデオデータストリームは、前記複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに前記復号パラメータセット情報を有する、前記スケーラブルネスティング付加拡張情報を含む、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージを含む、請求項109または110に記載の装置。
【請求項112】
前記ビデオデータストリームは、1ビット以上を有するネスティングタイプフラグ(nesting_type)を含む、請求項111に記載の装置。
【請求項113】
前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第一値を示す場合、これは、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが前記復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含むこと、及びそれ以上付加拡張メッセージが前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされないことを示す、請求項112に記載の装置。
【請求項114】
前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第二値を示す場合、これは、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが出力レイヤセットに適用されることを示す、請求項112または113に記載の装置。
【請求項115】
前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第三値を示す場合、これは、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが1サブセットの出力レイヤセットに適用されることを示す、請求項112から114の1項に記載の装置。
【請求項116】
前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第四値を示す場合、これは、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが前記復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含むことを示す、請求項112から115の1項に記載の装置。
【請求項117】
その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含む、前記ビデオデータストリーム。
【請求項118】
前記ビデオデータストリームは、未加工のバイトシーケンスペイロードを含み、
前記未加工のバイトシーケンスペイロードは、前記複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに前記復号パラメータセット情報を含む、請求項117に記載のビデオデータストリーム。
【請求項119】
前記ビデオデータストリームは、前記複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに前記復号パラメータセット情報を有する、前記スケーラブルネスティング付加拡張情報を有する、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージを含む、請求項117または118に記載のビデオデータストリーム。
【請求項120】
前記ビデオデータストリームは、1ビット以上を有するネスティングタイプフラグ(nesting_type)を含む、請求項119に記載のビデオデータストリーム。
【請求項121】
前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第一値を示す場合、これは、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが前記復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含むこと、及びそれ以上付加拡張メッセージが前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされないことを示す、請求項120に記載のビデオデータストリーム。
【請求項122】
前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第二値を示す場合、これは、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが出力レイヤセットに適用されることを示す、請求項120または121に記載のビデオデータストリーム。
【請求項123】
前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第三値を示す場合、これは、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが1サブセットの出力レイヤセットに適用されることを示し、例えば、1つ以上のサブピクチャは前記サブセットに割り当てられる、請求項120から122の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項124】
前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第四値を示す場合、これは、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが前記復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含むことを示す、請求項120から123の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項125】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダであって、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、前記ビデオエンコーダ。
【請求項126】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが未加工のバイトシーケンスペイロードを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記未加工のバイトシーケンスペイロードが、前記複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに前記復号パラメータセット情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項125に記載のビデオエンコーダ。
【請求項127】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが、前記複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに前記復号パラメータセット情報を有する、前記スケーラブルネスティング付加拡張情報を有する、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージを含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項125または126に記載のビデオエンコーダ。
【請求項128】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが1ビット以上を有するネスティングタイプフラグ(nesting_type)を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項127に記載のビデオエンコーダ。
【請求項129】
前記ビデオエンコーダは、前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第一値を示す場合、これが、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが前記復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含むこと、及びそれ以上付加拡張メッセージが前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされないことを示すように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項128に記載のビデオエンコーダ。
【請求項130】
前記ビデオエンコーダは、前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第二値を示す場合、これが、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが出力レイヤセットに適用されることを示すように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項128または129に記載のビデオエンコーダ。
【請求項131】
前記ビデオエンコーダは、前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第三値を示す場合、これが、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが1サブセットの出力レイヤセットに適用されることを示すように前記ビデオデータストリームを生成し、例えば、1つ以上のサブピクチャは前記サブセットに割り当てられる、請求項128から130の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項132】
前記ビデオエンコーダは、前記ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第四値を示す場合、これが、前記スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが前記復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含むことを示すように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項128から131の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項133】
その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームは、複数の操作点のインジケーションを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含み、前記第一マッピングは、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを前記操作点に割り当て、
前記ビデオデータストリームは、複数の第二マッピングを含み、前記複数のマッピングのそれぞれは、前記複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットに割り当てる、前記ビデオデータストリーム。
【請求項134】
前記ビデオデータストリームは、復号パラメータセットを含み、
前記復号パラメータセットは、前記複数の操作点の前記インジケーションを含む、請求項133に記載のビデオデータストリーム。
【請求項135】
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームのレイヤの数を示すレイヤ数インジケーションを含む、及び/または
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームのサブレイヤの数を示すサブレイヤ数インジケーションを含む、請求項133または134に記載のビデオデータストリーム。
【請求項136】
前記ビデオデータストリームのレイヤ数は定数である、及び/または
前記ビデオデータストリームのサブレイヤ数は定数である、請求項133または134に記載のビデオデータストリーム。
【請求項137】
前記ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含む、請求項133から136の1項に記載のビデオデータストリーム。
【請求項138】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダであって、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが複数の操作点のインジケーションを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが前記複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含むように前記ビデオデータストリームを生成し、前記第一マッピングは複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを前記操作点に割り当て、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが複数の第二マッピングを含むように前記ビデオデータストリームを生成し、前記複数のマッピングのそれぞれは、前記複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットに割り当てる、前記ビデオエンコーダ。
【請求項139】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが復号パラメータセットを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記復号パラメータセットが前記複数の操作点の前記インジケーションを含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項138に記載のビデオエンコーダ。
【請求項140】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが前記ビデオデータストリームのレイヤの数を示すレイヤ数インジケーションを含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、及び/または
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが前記ビデオデータストリームのサブレイヤの数を示すサブレイヤ数インジケーションを含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項138または139に記載のビデオエンコーダ。
【請求項141】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームのレイヤの数が定数であるように前記ビデオデータストリームを生成する、及び/または
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームのサブレイヤの数が定数であるように前記ビデオデータストリームを生成する、請求項138または139に記載のビデオエンコーダ。
【請求項142】
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームが、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項138から141の1項に記載のビデオエンコーダ。
【請求項143】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記ビデオデータストリームは、複数の操作点のインジケーションを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含み、前記第一マッピングは、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを前記操作点にマッピングし、
前記ビデオデータストリームは、複数の第二マッピングを含み、前記複数のマッピングのそれぞれは、前記複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットにマッピングし、
前記装置は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて、また前記第二マッピングのうちの少なくとも1つに応じて前記入力ビットストリームを処理し、前記複数の操作点のうちの1つを前記出力レベルセットにマッピングし、出力ビットストリームを生成する、前記装置。
【請求項144】
前記ビデオデータストリームは、復号パラメータセットを含み、
前記復号パラメータセットは、前記複数の操作点の前記インジケーションを含み、
前記装置は前記復号パラメータセットを処理する、請求項143に記載の装置。
【請求項145】
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームのレイヤの数を示すレイヤ数インジケーションを含む、及び/または
前記ビデオデータストリームは、前記ビデオデータストリームのサブレイヤの数を示すサブレイヤ数インジケーションを含む、請求項143または144に記載の装置。
【請求項146】
前記ビデオデータストリームのレイヤ数は定数である、及び/または
前記ビデオデータストリームのサブレイヤ数は定数である、請求項143または144に記載の装置。
【請求項147】
前記ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含み、
前記装置は、前記スケーラブルネスティング付加拡張情報を処理する、請求項143から146の1項に記載の装置。
【請求項148】
前記装置は、前記入力ビットストリームを復号して、前記ビデオを復号する、請求項107から116の1項に記載の、または請求項143から147の1項に記載の装置。
【請求項149】
ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための、そして前記ビデオを復号するためのシステムであって、
請求項125から132の1項に記載の、または請求項138から142の1項に記載のビデオエンコーダ、及び
請求項148に記載の装置、
を含み、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがその中に符号化された前記ビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化し、
前記装置は、前記ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信し、
前記装置は、前記入力ビットストリームを復号して、前記ビデオを復号する、前記システム。
【請求項150】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記ビデオデータストリームは、初期プロファイルティアレベル情報を含み、
前記ビデオデータストリームは、2つ以上のレイヤの第一群を含み、
前記方法は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて前記入力ビットストリームを処理し、前記2つ以上のレイヤの第一群から少なくとも1つのレイヤを除去して1つ以上のレイヤの第二群を取得することによって出力ビットストリームを生成することを含むことで、前記出力ビットストリームは、前記1つ以上のレイヤの第二群を含むが、前記第一群から除去された前記少なくとも1つのレイヤを含まず、
前記方法は、前記1つ以上のレイヤの第二群のうちの少なくとも1つのレイヤに関連付けられていない、前記初期プロファイルティアレベル情報のそれらの部分を前記初期プロファイルティアレベル情報から除去することを含む、前記方法。
【請求項151】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含み、
前記方法は、前記複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて前記入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを取得することを含むことで、前記出力ビットストリームは、前記出力レイヤセットの前記復号パラメータセット情報を含み、前記出力ビットストリームは、前記複数の出力レイヤセットの任意の他の出力レイヤセットの前記復号パラメータセット情報を含まない、前記方法。
【請求項152】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含むように、前記ビデオデータストリームを生成することを含む、前記方法。
【請求項153】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが複数の操作点のインジケーションを含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが前記複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、前記第一マッピングは複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを前記操作点に割り当て、
前記方法は、前記ビデオデータストリームが複数の第二マッピングを含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、前記複数のマッピングのそれぞれは、前記複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットに割り当てる、前記方法。
【請求項154】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記ビデオデータストリームは、複数の操作点のインジケーションを含み、
前記ビデオデータストリームは、前記複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含み、
前記第一マッピングは、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを前記操作点にマッピングし、
前記ビデオデータストリームは、複数の第二マッピングを含み、前記複数のマッピングのそれぞれは、前記複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットにマッピングし、
前記方法は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて、また前記第二マッピングのうちの少なくとも1つに応じて前記入力ビットストリームを処理し、前記複数の操作点のうちの1つを前記出力レベルセットにマッピングし、出力ビットストリームを生成することを含む、前記方法。
【請求項155】
コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに請求項150から154の1項の前記方法を実装するためのコンピュータプログラム。
【請求項156】
その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含み、
前記シーケンスパラメータセットは、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含み、
前記復号パラメータセットは、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値を示す第二インジケーション値を含み、
前記第一インジケーション値は前記第二インジケーション値以下である、前記ビデオデータストリーム。
【請求項157】
その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームであって、
前記ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含み、
前記シーケンスパラメータセットは、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含み、
前記復号パラメータセットは、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値を示す第二インジケーション値を含み、
前記復号パラメータセットの前記第二インジケーション値は、前記シーケンスパラメータセットの前記第一インジケーション値よりも優先される上界である、前記ビデオデータストリーム。
【請求項158】
前記定数値は1である、請求項156または157に記載のビデオデータストリーム。
【請求項159】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダであって、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記シーケンスパラメータセットが、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記復号パラメータセットが、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値を示す第二インジケーション値を含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記第一インジケーション値が前記第二インジケーション値以下であるように、前記ビデオデータストリームを生成する、前記ビデオエンコーダ。
【請求項160】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダであって、
前記ビデオエンコーダは、前記ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記シーケンスパラメータセットが、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記復号パラメータセットが、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値を示す第二インジケーション値を含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記復号パラメータセットの前記第二インジケーション値は、前記シーケンスパラメータセットの前記第一インジケーション値よりも優先される上界である、前記ビデオエンコーダ。
【請求項161】
前記定数値は1であり、
前記ビデオエンコーダは、前記シーケンスパラメータセットが、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く1を示す前記第一インジケーション値を含むように、前記ビデオデータストリームを生成し、
前記ビデオエンコーダは、前記復号パラメータセットが、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く1を示す前記第二インジケーション値を含むように、前記ビデオデータストリームを生成する、請求項159または160に記載のビデオエンコーダ。
【請求項162】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含み、
前記シーケンスパラメータセットは、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含み、
前記復号パラメータセットは、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値を示す第二インジケーション値を含み、
前記第一インジケーション値が前記第二インジケーション値より大きい場合、前記装置は、出力ビットストリームが前記第二インジケーション値を、サブレイヤの最大限数に関する、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値に関するインジケーションとして含むように、前記入力ビットストリームを処理して前記出力ビットストリームを生成する、前記装置。
【請求項163】
前記定数値は1であり、
前記シーケンスパラメータセットは、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く1を示す前記第一インジケーション値を含み、
前記復号パラメータセットは、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く1を示す前記第二インジケーション値を含み、
前記第一インジケーション値が前記第二インジケーション値より大きい場合、前記装置は、出力ビットストリームが前記第二インジケーション値を、サブレイヤの最大限数引く1に関するインジケーションとして含むように、前記入力ビットストリームを処理して前記出力ビットストリームを生成する、請求項162に記載の装置。
【請求項164】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記方法は、前記シーケンスパラメータセットが、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記方法は、前記復号パラメータセットが、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値を示す第二インジケーション値を含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記方法は、前記第一インジケーション値が前記第二インジケーション値以下であるように前記ビデオデータストリームを生成することを含む、前記方法。
【請求項165】
ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、前記ビデオを前記ビデオデータストリーム中に符号化するための方法であって、
前記方法は、前記ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記方法は、前記シーケンスパラメータセットが、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記方法は、前記復号パラメータセットが、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値を示す第二インジケーション値を含むように前記ビデオデータストリームを生成することを含み、
前記復号パラメータセットの前記第二インジケーション値は、前記シーケンスパラメータセットの前記第一インジケーション値よりも優先される上界である、前記方法。
【請求項166】
ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法であって、
前記ビデオデータストリームはその中に符号化されるビデオを有し、
前記ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含み、
前記シーケンスパラメータセットは、前記シーケンスパラメータセットに格納される前記情報に従って、サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含み、
前記復号パラメータセットは、前記復号パラメータセットに格納される前記情報に従って、前記サブレイヤの最大限数、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値を示す第二インジケーション値を含み、
前記第一インジケーション値が前記第二インジケーション値より大きい場合、前記方法は、出力ビットストリームが前記第二インジケーション値を、サブレイヤの最大限数に関する、または前記サブレイヤの最大限数引く前記定数値に関するインジケーションとして含むように、前記入力ビットストリームを処理して前記出力ビットストリームを生成する、前記方法。
【請求項167】
コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに請求項164から166の1項の前記方法を実装するためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオ符号化及びビデオ復号に関し、特に、ビデオエンコーダ、ビデオデコーダ、符号化及び復号方法、ならびに高度ビデオ符号化概念を実現するためのビデオデータストリームに関する。
【0002】
H.265/HEVC(HEVC=High Efficiency Video Coding(高効率ビデオ符号化))は、エンコーダ及び/またはデコーダでの並列処理を向上させるか、さらに有効にするためのツールをすでに提供するビデオコーデックである。例えば、HEVCは、互いから独立して符号化されるタイルアレイへのピクチャの細分化をサポートする。HEVCによってサポートされる別の概念は、WPPに関係しており、これによれば、ピクチャのCTUロウまたはCTUラインは、並列に左から右に処理され得、例えば、ある最小のCTUオフセットが連続したCTUラインの処理中に従う場合、ストライプで処理され得る(CTU=coding tree unit(符号化ツリーユニット))。ただし、ビデオエンコーダ及び/またはビデオデコーダの並列処理能力をさらに効率的にサポートするビデオコーデックを有することが望ましい。
【0003】
通常、ビデオ符号化では、ピクチャサンプルの符号化プロセスは、サンプルが予測符号化または変換符号化などの結合処理のためにいくつかの矩形領域に分割される、より小さいパーティションを必要とする。したがって、ピクチャは、ビデオシーケンスの符号化中に一定である特定のサイズのブロックにパーティション化される。H.264/AVC規格では、16×16サンプルの固定サイズのブロック、いわゆるマクロブロックが使用されている(AVC=Advanced Video Coding(高度ビデオ符号化))。
【0004】
最新のHEVC規格([1]を参照)では、64×64サンプルの最大サイズの符号化ツリーブロック(CTB)または符号化ツリーユニット(CTU)がある。HEVCのさらなる説明では、そのような種類のブロックについて、より一般的な用語のCTUが使用されている。
【0005】
CTUは、左上のCTUから開始し、ピクチャライン毎に右下のCTUまで下ってCTUを処理するというラスタスキャン順序で処理される。
【0006】
符号化されたCTUデータは、スライスと呼ばれるコンテナの一種に編成される。元来、以前のビデオ符号化規格では、スライスは、ピクチャの1つ以上の連続したCTUを含むセグメントを意味する。スライスは、符号化されたデータのセグメント化に用いられる。別の視点から、完全なピクチャもまた1つの大きいセグメントとして定義され得るため、歴史的に、スライスという用語が引き続き適用されている。符号化されたピクチャのサンプルに加えて、スライスもまた、いわゆるスライスヘッダ内に置かれているスライス自体の符号化プロセスに関連する追加情報を含む。
【0007】
最先端の技術によれば、VCL(ビデオ符号化レイヤ)は、フラグメンテーション及び空間パーティション化のための技術も含む。そのようなパーティション化は、例えば、並列化での負荷分散処理、ネットワーク伝送でのCTUサイズのマッチング、エラーの軽減など、さまざまな理由でビデオ符号化に適用され得る。
【0008】
ビデオ符号化規格で指定されているビットストリームは、HRD適合性関連情報を有する。この適合性は、バッファモデルを含む仮想参照デコーダ(Hypothetical Reference Decoder:HRD)からなり、このバッファモデルは、NALユニットが、デコーダの前に符号化ピクチャバッファ(CPB)に入り、そこから、CPBサイズを超えること(バッファオーバーラン)がないこと、またはNALユニットが除去される必要があるときよりも遅く到着すること(バッファアンダーラン)がないことを確保する特定の時間に除去されると想定するものである。さらに、このモデルは、復号ピクチャバッファ(DPB)からなり、このDPBから、復号されたピクチャは予測に不要になると出力され、そのサイズは、多くの実装では同様に制約される。HRDのタイミング情報は、いわゆるSEIメッセージ、特に、バッファリング期間(BP)(複数のアクセスユニットまたはAU)の特定のタイミング情報を定義するバッファリング期間SEIメッセージ、単一の関連したAUのタイミング情報を伝達するピクチャタイミング(PT)SEIメッセージ、及び関連したAUサブセット、すなわち復号ユニットまたはDUのタイミング情報を伝達する復号ユニット情報(DUI)SEIメッセージによってビットストリームに伝達される。
【0009】
本発明の目的は、改善されたビデオ符号化及びビデオ復号概念を提供することである。
【0010】
本発明の目的は、独立項の発明の主題によって解決される。
【0011】
好ましい実施形態が、従属項に提供される。
【0012】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。再生速度変更係数(Nx)の場合、装置は、復号能力要件制限に応じて復号能力要件を決定する。再生速度変更係数(Nx)は、順方向再生速度変更係数である、または逆方向再生速度変更係数である。
【0013】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームはサンプルレート制限に関する情報を含む、及び/またはビデオデータストリームはビットレート制限に関する情報を含む。
【0014】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがサンプルレート制限に関する情報を含むようにビデオデータストリームを生成する、及び/またはビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがビットレート制限に関する情報を含むようにビデオデータストリームを生成する。
【0015】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。再生速度変更係数(Nx)の場合、方法は、復号能力要件制限に応じて復号能力要件を決定することを含む。再生速度変更係数(Nx)は、順方向再生速度変更係数である、または逆方向再生速度変更係数である。
【0016】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための方法が提供される。方法は、ビデオデータストリームがサンプルレート制限に関する情報を含むようにビデオデータストリームを生成することを含む、及び/または方法は、ビデオデータストリームがビットレート制限に関する情報を含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。
【0017】
さらに、コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに上記の方法のうちの1つを実装するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0018】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは複数のアクセスユニットを含み、ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、複数のアクセスユニットを含む。さらに、ビデオデータストリームは、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含む。1サブセットのアクセスユニットは、ビデオデータストリームの適切な1サブセットのアクセスユニット群である。
【0019】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含むようにビデオデータストリームを生成し、ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、複数のアクセスユニットを含む。さらに、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、1サブセットのアクセスユニットがビデオデータストリームの適切な1サブセットのアクセスユニット群であるようにビデオデータストリームを生成する。
【0020】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。装置は、ビデオデータストリームを処理する。ビデオデータストリームは複数のアクセスユニットを含み、ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、複数のアクセスユニットを含む。さらに、ビデオデータストリームは、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含む。1サブセットのアクセスユニットは、ビデオデータストリームの適切な1サブセットのアクセスユニット群である。装置はインジケーションを処理する。
【0021】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための方法が提供される。方法は、ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含むようにビデオデータストリームを生成することを含み、ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、複数のアクセスユニットを含む。さらに、方法は、ビデオデータストリームが1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。さらに、方法は、1サブセットのアクセスユニットがビデオデータストリームの適切な1サブセットのアクセスユニット群であるようにビデオデータストリームを生成することを含む。
【0022】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。方法は、ビデオデータストリームを処理することを含む。ビデオデータストリームは複数のアクセスユニットを含み、ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、複数のアクセスユニットを含む。さらに、ビデオデータストリームは、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含む。1サブセットのアクセスユニットは、ビデオデータストリームの適切な1サブセットのアクセスユニット群である。方法は、インジケーションを処理することを含む。
【0023】
さらに、コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに上記の方法のうちの1つを実装するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0024】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。装置は、サブビットストリームを取得するために出力レイヤセットに応じて、入力ビットストリームを処理する。出力レイヤセットがビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤの所定のレイヤを含まない場合、装置は、所定のレイヤを割り当てられる、少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを除去する。出力レイヤセットが所定のレイヤを含む場合、装置は、所定のレイヤを割り当てられるいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも除去しないように構成される。
【0025】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、ビデオパラメータセットを含む。ビデオパラメータセットは、複数の出力レイヤセットを含む。いずれの複数の出力レイヤセットもビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含まない場合、ビデオデータストリームは、仮想参照デコーダについてのいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも含まない。
【0026】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがビデオパラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、ビデオパラメータセットが複数の出力レイヤセットを含むようにビデオデータストリームを生成する。いずれの複数の出力レイヤセットもビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含まない場合、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが仮想参照デコーダについてのいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも含まないようにビデオデータストリームを生成する。
【0027】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。方法は、サブビットストリームを取得するために出力レイヤセットに応じて、入力ビットストリームを処理することを含む。出力レイヤセットがビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤの所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含まない場合、方法は、所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられる、少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを除去することを含む。出力レイヤセットが所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含む場合、方法は、所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられるいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも除去しないことを含む。
【0028】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための方法が提供される。方法は、ビデオデータストリームがビデオパラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。さらに、方法は、ビデオパラメータセットが複数の出力レイヤセットを含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。いずれの複数の出力レイヤセットもビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含まない場合、方法は、ビデオデータストリームが仮想参照デコーダについてのいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも含まないようにビデオデータストリームを生成することを含む。
【0029】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、初期プロファイルティアレベル情報を含む。さらに、ビデオデータストリームは、2つ以上のレイヤの第一群を含む。装置は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて入力ビットストリームを処理し、2つ以上のレイヤの第一群から少なくとも1つのレイヤを除去して1つ以上のレイヤの第二群を取得することによって出力ビットストリームを生成することで、出力ビットストリームは、1つ以上のレイヤの第二群を含むが、第一群から除去された少なくとも1つのレイヤを含まない。さらに、装置は、1つ以上のレイヤの第二群のうちの少なくとも1つのレイヤに関連付けられていない初期プロファイルティアレベル情報のそれらの部分を、初期プロファイルティアレベル情報から除去する。
【0030】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含む。装置は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを取得することで、出力ビットストリームは、出力レイヤセットの復号パラメータセット情報を含み、出力ビットストリームは、複数の出力レイヤセットの任意の他の出力レイヤセットの復号パラメータセット情報を含まない。
【0031】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含む。
【0032】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含むようにビデオデータストリームを生成する。
【0033】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、複数の操作点のインジケーションを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを操作点に割り当てる、複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数の第二マッピングを含み、複数のマッピングのそれぞれは、複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットに割り当てる。
【0034】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが複数の操作点のインジケーションを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを操作点に割り当てる、複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが複数の第二マッピングを含むようにビデオデータストリームを生成し、複数のマッピングのそれぞれは、複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットに割り当てる。
【0035】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、複数の操作点のインジケーションを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを操作点にマッピングする、複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数の第二マッピングを含み、複数のマッピングのそれぞれは、複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットにマッピングする。装置は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて、また第二マッピングのうちの少なくとも1つに応じて入力ビットストリームを処理し、複数の操作点のうちの1つを1つの出力レベルセットにマッピングし、出力ビットストリームを生成する。
【0036】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、初期プロファイルティアレベル情報を含む。さらに、ビデオデータストリームは、2つ以上のレイヤの第一群を含む。方法は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて入力ビットストリームを処理し、2つ以上のレイヤの第一群から少なくとも1つのレイヤを除去して1つ以上のレイヤの第二群を取得することによって出力ビットストリームを生成することを含むことで、出力ビットストリームは、1つ以上のレイヤの第二群を含むが、第一群から除去された少なくとも1つのレイヤを含まない。さらに、方法は、1つ以上のレイヤの第二群のうちの少なくとも1つのレイヤに関連付けられていない、初期プロファイルティアレベル情報のそれらの部分を初期プロファイルティアレベル情報から除去することを含む。
【0037】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含む。方法は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを取得することを含むことで、出力ビットストリームは、出力レイヤセットの復号パラメータセット情報を含み、出力ビットストリームは、複数の出力レイヤセットの任意の他の出力レイヤセットの復号パラメータセット情報を含まない。
【0038】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための方法が提供される。方法は、ビデオデータストリームが、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。
【0039】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための方法が提供される。方法は、ビデオデータストリームが複数の操作点のインジケーションを含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。さらに、方法は、ビデオデータストリームが、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを操作点に割り当てる、複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。さらに、方法は、ビデオデータストリームが、複数の第二マッピングを含むようにビデオデータストリームを生成することを含み、複数のマッピングのそれぞれは、複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットに割り当てる。
【0040】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、複数の操作点のインジケーションを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを操作点にマッピングする、複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数の第二マッピングを含み、複数のマッピングのそれぞれは、複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットにマッピングする。方法は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて、また第二マッピングのうちの少なくとも1つに応じて入力ビットストリームを処理し、複数の操作点のうちの1つを1つの出力レベルセットにマッピングし、出力ビットストリームを生成することを含む。
【0041】
さらに、コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに上記の方法のうちの1つを実装するためのコンピュータプログラムが提供される。
【0042】
一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含む。シーケンスパラメータセットは、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含む。復号パラメータセットは、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含む。第一インジケーション値は第二インジケーション値以下である。
【0043】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成する。ビデオエンコーダは、シーケンスパラメータセットが、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、復号パラメータセットが、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、第一インジケーション値が第二インジケーション値以下であるようにビデオデータストリームを生成する。
【0044】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、シーケンスパラメータセットが、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、復号パラメータセットが、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成する。復号パラメータセットの第二インジケーション値は、シーケンスパラメータセットの第一インジケーション値よりも優先される上界である。
【0045】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含む。シーケンスパラメータセットは、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含む。復号パラメータセットは、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含む。第一インジケーション値が第二インジケーション値より大きい場合、装置は、出力ビットストリームが第二インジケーション値を、サブレイヤの最大限数に関する、またはサブレイヤの最大限数引く定数値に関するインジケーションとして含むように入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを生成する。
【0046】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための方法が提供される。方法は、ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。さらに、方法は、シーケンスパラメータセットが、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。さらに、方法は、復号パラメータセットが、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。方法は、第一インジケーション値が第二インジケーション値以下であるようにビデオデータストリームを生成することを含む。
【0047】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための方法が提供される。方法は、ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。さらに、方法は、シーケンスパラメータセットが、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。さらに、方法は、復号パラメータセットが、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成することを含む。復号パラメータセットの第二インジケーション値は、シーケンスパラメータセットの第一インジケーション値よりも優先される上界である。
【0048】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための方法が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含む。シーケンスパラメータセットは、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含む。復号パラメータセットは、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含み、第一インジケーション値が第二インジケーション値より大きい場合、方法は、出力ビットストリームが第二インジケーション値を、サブレイヤの最大限数に関する、またはサブレイヤの最大限数引く定数値に関するインジケーションとして含むように、入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを生成することを含む。
【0049】
さらに、コンピュータまたはシグナルプロセッサ上で実行されるときに上記の方法のうちの1つを実装するためのコンピュータプログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】一実施形態による、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダを示す。
図2】一実施形態による、入力ビデオデータストリームを受信するための装置を示す。
図3】一実施形態による、その中に格納されるビデオを有するビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダを示す。
図4】テンポラルスケーラビリティに加えて参照ピクチャリサンプリングを使用する一例を示す。
図5】2つのスプライシング点のオプションを示し、オプションI(上)は例全体を通してフレームレートを維持し、オプションII(下)はビットストリームの最後のピクチャ群内にフレームレートドロップを有する。
図6】ビデオエンコーダを示す。
図7】ビデオデコーダを示す。
図8】一方では再構築された信号、例えば、再構築されたピクチャと、他方では、データストリーム内でシグナリングされた予測残差信号、及び予測信号の組み合わせとの間の関係を示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下の図面の説明は、本発明の実施形態が組み込まれ得る符号化フレームワークの一例を形成するために、ビデオのピクチャを符号化するためのブロックベースの予測コーデックのエンコーダ及びデコーダの説明の提示から開始する。それぞれのエンコーダ及びデコーダは、図6から図8に関して説明される。以下に、本発明の概念の実施形態の説明は、それらのような概念がどのように図6及び図7のそれぞれのエンコーダ及びデコーダに組み込まれ得るかに関する説明と共に提示されるが、図1から図3及びそれ以降に説明される実施形態もまた、図6及び図7のエンコーダ及びデコーダの基礎となる符号化フレームワークに従って動作しないエンコーダ及びデコーダを形成するために使用され得る。
【0052】
図6は、ビデオエンコーダ、例示的に変換ベースの残差符号化を使用して、ピクチャ12をデータストリーム14中に予測符号化するための装置を示す。装置、またはエンコーダは、参照記号10を使用して示される。図7は、対応するビデオデコーダ20、例えば、装置20を示し、この装置もまた、変換ベースの残差復号を使用して、ピクチャ12’をデータストリーム14から予測復号するように構成され、アポストロフィは、デコーダ20によって再構築されたピクチャ12’が予測残差信号の量子化によって導入された符号化損失の観点から装置10によって最初に符号化されたピクチャ12から逸脱することを示すために使用されている。図6及び図7は、変換ベースの予測残差符号化を例示的に使用するが、本出願の実施形態は、この種の予測残差符号化に限定されない。これは、以降に概説されるように、図6及び図7に関して説明される他の詳細にも当てはまる。
【0053】
エンコーダ10は、予測残差信号を空間からスペクトルへの変換にかけ、この予測残差信号をデータストリーム14中に符号化することで、その中でこの予測残差信号が取得されるように構成される。同様に、デコーダ20は、予測残差信号をデータストリーム14から復号し、この予測残差信号をスペクトルから空間への変換にかけることで、この予測残差信号が取得されるように構成される。
【0054】
内部では、エンコーダ10は、予測残差信号形成器22を含み得、この予測残差信号形成器は、元の信号、例えばピクチャ12から予測信号26の偏差を測定するために予測残差24を生成する。予測残差信号形成器22は、例えば、減算器であってもよく、この減算器は、元の信号、例えばピクチャ12から予測信号を減算する。つぎに、エンコーダ10は、変換器28をさらに含み、この変換器が予測残差信号24を空間からスペクトルへの変換にかけることで、スペクトル領域予測残差信号24’を取得する。つぎに、このスペクトル領域予測残差信号は、量子化器32による量子化にかけられたうえ、エンコーダ10によって含まれる。したがって、量子化された予測残差信号24”は、ビットストリーム14中に符号化される。この目的を達成するために、エンコーダ10は、エントロピーコーダ34を任意選択で含み得、このエントロピーコーダは、変換され量子化された予測残差信号をデータストリーム14中にエントロピー符号化する。予測信号26は、データストリーム14中に符号化され、そこから復号可能である予測残差信号24”に基づいて、エンコーダ10の予測ステージ36によって発生する。この目的を達成するためには、予測ステージ36は、内部に、図6に示されるように、予測残差信号24”を逆量子化し、量子化損失を除き信号24’に対応するスペクトル領域予測残差信号24’’’を得る逆量子化器38と、その後に、後者の予測残差信号24’’’を逆変換、例えばスペクトルから空間への変換にかけ、量子化損失を除き元の予測残差信号24に対応する予測残差信号24’’’’を得る逆変換器40とを含み得る。つぎに、予測ステージ36の合成器42は、加算などによって、予測信号26及び予測残差信号24’’’’を再合成し、再構築された信号46、例えば元の信号12の再構築を得る。再構築された信号46は、信号12’に対応し得る。つぎに、予測ステージ36の予測モジュール44は、例えば、空間予測(イントラピクチャ予測など)及び/またはテンポラル予測(インターピクチャ予測など)を使用することによって信号46に基づいて、予測信号26を発生する。
【0055】
同様に、デコーダ20は、図7に示されるように、予測ステージ36に対応し、予測ステージに対応する方法で相互接続される、コンポーネントから内部に構成され得る。特に、デコーダ20のエントロピーデコーダ50は、量子化されたスペクトル領域予測残差信号24’’をデータストリームからエントロピー復号し得、そこで逆量子化器52、逆変換器54、合成器56及び予測モジュール58は、相互接続され、予測ステージ36のモジュールに関して上記の方法で協働することで、予測残差信号24’’に基づいて再構築された信号を回復することで、図7に示されるように、合成器56の出力は、再構築された信号、すなわちピクチャ12’をもたらす。
【0056】
具体的に上述されていないが、エンコーダ10が、例えば、符号化コストなどのいくつかのレート及び歪み関連基準を最適化する方法など、いくつかの最適化スキームに従って、例えば、予測モード、動きパラメータなどを含むいくつかの符号化パラメータを設定し得ることが容易に明らかになる。たとえば、エンコーダ10及びデコーダ20ならびに対応するモジュール44、58は、それぞれ異なる予測モード、例えばイントラ符号化モード及びインター符号化モードをサポートし得る。エンコーダ及びデコーダがそれらの予測モードタイプ間で切り替える粒度は、それぞれピクチャ12及び12’の符号化セグメントまたは符号化ブロックへの細分化に対応し得る。これらの符号化セグメントのユニットでは、例えば、ピクチャは、イントラ符号化されたブロック、及びインター符号化されたブロックに細分化され得る。イントラ符号化されたブロックは、以下により詳細に概説されるように、それぞれのブロックの空間の、既に符号化された/復号された近傍に基づいて予測される。いくつかのイントラ符号化モードは、それぞれのイントラ符号化されたセグメントに対して、存在し得、選択され得、指向性または角度イントラ符号化モードを含み得、これらのモードに従って、それぞれのセグメントは、それぞれの指向性イントラ符号化モードに特異的な特定の方向に沿った近傍のサンプル値を、それぞれのイントラ符号化されたセグメント中に外挿することによって埋められる。これらのイントラ符号化モードは、例えば、DC符号化モードであって、このモードに従ってそれぞれのイントラ符号化されたブロックの予測がDC値を、それぞれのイントラ符号化されたセグメント内のすべてのサンプルに割り当てるDC符号化モード、及び/または平面イントラ符号化モードであって、このモードに従ってそれぞれのブロックの予測が、近傍サンプルに基づいた二次元線形関数によって定義される平面の傾き及びオフセットにするにつれて、それぞれのイントラ符号化されたブロックのサンプル位置にわたる二次元線形関数によって記述されるサンプル値の空間分布であるように近似され、その空間分布であると決定される、平面イントラ符号化モードなどの1つ以上のさらなるモードも含み得る。それらと比較して、インター符号化されたブロックは、例えばテンポラルに、予測され得る。インター符号化されたブロックの場合、動きベクトルは、データストリーム内にシグナリングされ得、動きベクトルは、ピクチャ12が属するビデオの以前に符号化されたピクチャの部分の空間変位を示し、そこでは、以前に符号化された/復号されたピクチャは、それぞれのインター符号化されたブロックの予測信号を取得するためにサンプリングされる。これは、量子化されたスペクトル領域予測残差信号24’’を表すエントロピー符号化された変換係数レベルなど、データストリーム14が含む残差信号の符号化に加えて、データストリーム14が、その中に符号化された、符号化モードをさまざまなブロックに割り当てるための符号化モードパラメータと、インター符号化されたセグメントの動きパラメータなど、ブロックの一部の予測パラメータと、ピクチャ12及び12’のそれぞれのセグメントへの細分化を制御してシグナリングするためのパラメータなどの任意選択のさらなるパラメータとを含み得ることを意味する。デコーダ20は、これらのパラメータを使用して、エンコーダが行ったものと同じ方法でピクチャを細分化し、同じ予測モードをセグメントに割り当て、同じ予測を実行した結果、同じ予測信号になる。
【0057】
図8は、一方では再構築された信号、例えば、再構築されたピクチャ12’と、他方では、データストリーム14内でシグナリングされた予測残差信号24’’’’、及び予測信号26の組み合わせとの間の関係を示す。既に上記に示されるように、この組み合わせは、加算であり得る。予測信号26は、図8では、ハッチングを使用して例示的に示されるイントラ符号化されたブロック、及びハッチングされていない例示的に示されるインター符号化されたブロックへのピクチャ領域の細分化として示される。この細分化は、正方形ブロックまたは非正方形ブロックのロウ及びカラムへのピクチャ領域の通常の細分化、またはツリールートブロックからさまざまなサイズの複数のリーフブロックへのピクチャ12のマルチツリー細分化(例えば、クワッドツリー細分化など)のような任意の細分化であり得、それらの組み合わせは、図8に示され、図中、ピクチャ領域は、ツリールートブロックのロウ及びカラムに最初に細分化されてから、再帰的マルチツリー細分化に従って1つ以上のリーフブロックにさらに細分化される。
【0058】
この場合も、データストリーム14は、イントラ符号化されたブロック80のためにその中に符号化されたイントラ符号化モードを有し得ることで、いくつかのサポートされたイントラ符号化モードのうちの1つは、それぞれのイントラ符号化されたブロック80に割り当てられる。インター符号化されたブロック82の場合、データストリーム14は、その中に符号化された1つ以上の動きパラメータを有し得る。概して、インター符号化されたブロック82は、テンポラルに符号化されるように制限されない。代わりに、インター符号化されたブロック82は、現在のピクチャ12自体を超えて以前に符号化された部分から、例えば、ピクチャ12が属するビデオの以前に符号化されたピクチャ、またはエンコーダ及びデコーダがそれぞれスケーラブルなエンコーダ及びデコーダである場合には別のビューのピクチャもしくは階層的に下位のレイヤから、予測される任意のブロックであり得る。
【0059】
図8では、予測残差信号24’’’’もまた、ピクチャ領域のブロック84への細分化として示される。これらのブロックは、同じものを符号化ブロック80及び82から区別するために変換ブロックと称されてもよい。実際には、図8は、エンコーダ10及びデコーダ20がピクチャ12及びピクチャ12’のそれぞれのブロックへの2つの異なる細分化、すなわち1つがそれぞれの符号化ブロック80及び82への細分化、及びもう1つが変換ブロック84への細分化を使用し得ることを示す。両方の細分化は、同じもの、例えばそれぞれ符号化ブロック80及び82でもよく、同時に変換ブロック84を形成し得るが、図8は、例えば、変換ブロック84への細分化が符号化ブロック80、82への細分化の拡張を形成する場合を示すため、ブロック80及び82の2つのブロック間の任意の境界が2つのブロック84間の境界に重なる、または別の言い方をすれば、各ブロック80、82のいずれかが変換ブロック84のうちの1つと合致する、もしくは変換ブロック84のクラスタと合致する。ただし、これらの細分化もまた、変換ブロック84がブロック80とブロック82との間のブロック境界を交互に交差し得るように互いから独立して決定され得る、または選択され得る。したがって、変換ブロック84への細分化が関係する限り、ブロック80、82への細分化に関してあげられたものと同様のステートメントは、真であり、例えば、ブロック84は、ピクチャ領域のブロックへの通常の細分化の結果(ロウ及びカラムへの配置の有無にかかわらず)、ピクチャ領域の再帰的マルチツリー細分化の結果、またはそれらの組み合わせもしくは任意の他の種類のブロック結果であり得る。余談であるが、ブロック80、82及び84が四角形、矩形または任意の他の形状のものであることに限定されないことに留意する。
【0060】
さらに、図8は、予測信号26及び予測残差信号24’’’’の組み合わせが再構築された信号12’を直接もたらすことを示す。ただし、代替の実施形態による、1つより多い予測信号26が予測残差信号24’’’’と組み合わせられ得ることで、ピクチャ12’になり得ることに留意されたい。
【0061】
図8では、変換ブロック84は、以下の有意性を有するものとする。変換器28及び逆変換器54は、それらの変換をそれらの変換ブロック84の単位で実行する。例えば、多くのコーデックは、すべての変換ブロック84のある種のDSTまたはDCTを使用する。いくつかのコーデックは、変換をスキップすることを可能にするため、いくつかの変換ブロック84には、予測残差信号は、空間領域で直接符号化される。ただし、下記の実施形態によれば、エンコーダ10及びデコーダ20は、いくつかの変換をサポートするような方法で構成される。例えば、エンコーダ10及びデコーダ20によってサポートされる変換は、
・DCT-II(またはDCT-III)(DCTは離散コサイン変換を表す)、
・DST-IV(DSTは離散サイン変換を表す)、
・DCT-IV、
・DST-VII、
・恒等変換(IT)、
を含み得る。
【0062】
当然、変換器28は、それらの変換の順方向変換バージョンのすべてをサポートするが、デコーダ20または逆変換器54は、それらの対応する逆方向または逆バージョン、
・逆DCT-II(または逆DCT-III)、
・逆DST-IV、
・逆DCT-IV、
・逆DST-VII、
・恒等変換(IT)、
をサポートする。
【0063】
その後の説明では、変換がエンコーダ10及びデコーダ20によってサポートされ得る、さらなる詳細が提供される。いずれの場合も、1つのスペクトルから空間への、または空間からスペクトルへの変換など、1つの変換のみを、サポートされた変換セットが含み得ることに留意されたい。
【0064】
既に上記で概説されるように、図6から図8は、以下にさらに説明される本発明の概念が本出願によるエンコーダ及びデコーダの具体的な例を形成するために実装され得る、一例として提示されている。これまでのところ、図6及び図7のそれぞれのエンコーダ及びデコーダは、本明細書では下記のエンコーダ及びデコーダの可能な実装を表し得る。ただし、図6及び図7は、例に過ぎない。ただし、本出願の実施形態によるエンコーダは、以下により詳細に概説される概念を使用して、例えば、同じものがビデオエンコーダではないがそれでもピクチャエンコーダであるという点、同じものがインター予測をサポートしないという点、またはブロック80への細分化が図8に例示されている方法とは異なる方法で実行されるという点などで、図6のエンコーダとは異なる、ピクチャ12のブロックベースの符号化を実行し得る。同様に、本出願の実施形態によるデコーダは、データストリーム14からのピクチャ12’のブロックベースの復号を、以下でさらに概説される符号化概念を使用して実行し得るが、例えば、同じものがビデオデコーダではないがそれでもピクチャデコーダであるという点、同じものがイントラ予測をサポートしないという点、または図8に関して説明される方法とは異なる方法で同じものがピクチャ12’をブロックに細分化するという点、及び/または同じものが例えば変換領域ではなく空間領域でデータストリーム14から予測残差を導出するという点で図7のデコーダ20とは異なり得る。
【0065】
図1は、一実施形態による、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダ100を示す。ビデオエンコーダ100は、ビデオデータストリームを生成するように構成される。
【0066】
図2は、一実施形態による、入力ビデオデータストリームを受信するための装置200を示す。入力ビデオデータストリームは、その中に符号化されたビデオを有する。装置200は、出力ビデオデータストリームを入力ビデオデータストリームから生成するように構成される。
【0067】
図3は、一実施形態による、その中に格納されるビデオを有するビデオデータストリームを受信するためのビデオデコーダ300を示す。ビデオデコーダ300は、ビデオをビデオデータストリームから復号するように構成される。
【0068】
さらに、一実施形態によるシステムが提供される。このシステムは、図2の装置、及び図3のビデオデコーダを含む。図3のビデオデコーダ(300)は、図2の装置(200)の出力ビデオデータストリームを受信するように構成される。図3のビデオデコーダ300は、図2の装置200の出力ビデオデータストリームからビデオを復号するように構成される。
【0069】
一実施形態では、システムは、例えば、図1のビデオエンコーダ100をさらに含み得る。図2の装置200は、例えば、図1のビデオエンコーダ100からのビデオデータストリームを入力ビデオデータストリームとして受信するように構成され得る。
【0070】
装置200の中間デバイス210(任意選択の)は、例えば、ビデオエンコーダ100からのビデオデータストリームを入力ビデオデータストリームとして受信し、出力ビデオデータストリームを入力ビデオデータストリームから生成するように構成され得る。例えば、中間デバイスは、例えば、入力ビデオデータストリームの情報(ヘッダ/メタデータ情報)を変更するように構成され得る、及び/または例えば、入力ビデオデータストリームからピクチャを削除するように構成され得る、及び/または入力ビデオデータストリームを、その中に符号化された第二ビデオを有する追加の第二ビットストリームと混合する/スプライシングするように構成され得る。
【0071】
ビデオデコーダ221(任意選択の)は、例えば、ビデオを出力ビデオデータストリームから復号するように構成され得る。
【0072】
仮想参照デコーダ222(任意選択の)は、例えば、出力ビデオデータストリームに応じてビデオのタイミング情報を決定するように構成され得る、または例えば、ビデオもしくはビデオの一部分が格納されるバッファのバッファ情報を決定するように構成され得る。
【0073】
このシステムは、図1のビデオエンコーダ101及び図2のビデオデコーダ151を含む。
【0074】
ビデオエンコーダ101は、符号化されたビデオ信号を発生するように構成される。ビデオデコーダ151は、符号化されたビデオ信号を復号してビデオのピクチャを再構築するように構成される。
【0075】
下記では、トリックモード及び高速再生が説明される。
【0076】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。再生速度変更係数(Nx)の場合、装置は、復号能力要件制限に応じて復号能力要件を決定する。再生速度変更係数(Nx)は、順方向再生速度変更係数である、または逆方向再生速度変更係数である。
【0077】
一実施形態では、復号能力要件は、例えば、変更されたサンプルレートであり得る。復号能力要件制限は、例えば、サンプルレート制限であり得る。
【0078】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、サンプルレート制限に関する情報を含み得る。
【0079】
一実施形態では、装置は、例えば、ビデオのピクチャのピクチャサイズに応じて、変更されたサンプルレートを決定するように構成され得る。
【0080】
一実施形態によれば、装置は、例えば、さらにフレームレートに応じて、また再生速度変更係数(Nx)に応じて、変更されたサンプルレートを決定するように構成され得る。ビデオデータストリームは、例えば、フレームレートに関する情報を含み得る。
【0081】
一実施形態では、フレームレートは、1つ以上のサブレイヤのうちの1つのサブレイヤに依存する。ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有フレームレート情報を含み得る。装置は、例えば、1つ以上のサブレイヤのうちの1つについてのサブレイヤ固有フレームレート情報からフレームレートを取得するように構成され得る。
【0082】
一実施形態によれば、装置は、例えば、ビデオの複数のピクチャの中で最大ピクチャサイズである、ビデオのピクチャのピクチャサイズに応じて、変更されたサンプルレートを決定するように構成され得る。
【0083】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、アプリケーション係数を含み得る。装置は、例えば、最大レイヤピクチャサイズ及びアプリケーション係数を使用して、変更されたサンプルレートを計算するように構成され得る。
【0084】
一実施形態によれば、最大ピクチャサイズは、1つ以上のサブレイヤのうちの1つのサブレイヤに依存する。ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有最大限ピクチャサイズ情報を含み得る。装置は、例えば、1つ以上のサブレイヤのうちの1つについてのサブレイヤ固有最大限ピクチャサイズ情報から最大ピクチャサイズを取得するように構成され得る。
【0085】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、アプリケーション係数を含み得る。装置は、例えば、ビデオのサンプルレートを使用して、またアプリケーション係数を使用して、変更されたサンプルレートを決定するように構成され得る。
【0086】
一実施形態によれば、復号能力要件は、例えば、変更されたビットレートであり得る。復号能力要件制限は、例えば、ビットレート制限であり得る。
【0087】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、ビットレート制限に関する情報を含み得る。
【0088】
一実施形態によれば、装置は、例えば、ビデオデータストリームの初期ビットレートに応じて、また再生速度変更係数(Nx)に応じて、変更されたビットレートを決定するように構成され得る。
【0089】
一実施形態では、初期ビットレートは、1つ以上のサブレイヤのうちの1つのサブレイヤに依存する。ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有初期ビットレート情報を含み得る。装置は、例えば、1つ以上のサブレイヤのうちの1つについてのサブレイヤ固有フレームレート情報から初期ビットレートを取得するように構成され得る。
【0090】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、初期再生速度が例えば増加し得るときにIRAP(IRAP=Intra random access point(イントラランダムアクセスポイント))ピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示すIRAP専用フラグを含み得る。IRAP専用フラグに応じて、装置は、例えば、ビデオデータストリームから復号能力要件を読み出すように構成され得る。
【0091】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、初期再生速度が例えば増加し得るときに参照ピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示す参照ピクチャ専用フラグを含み得る。参照ピクチャ専用フラグに応じて、装置は、例えば、ビデオデータストリームから復号能力要件を読み出すように構成され得る。
【0092】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、例えば、サンプルレート制限に関する情報を含み得る、及び/またはビデオデータストリームは、例えば、ビットレート制限に関する情報を含み得る。
【0093】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、フレームレートに関する情報を含み得る。
【0094】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有フレームレート情報を含み得る。
【0095】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、変更されたサンプルレートを決定するためのアプリケーション係数を含み得る。
【0096】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有最大限ピクチャサイズ情報を含み得る。
【0097】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有初期ビットレート情報を含み得る。
【0098】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、初期再生速度が例えば増加し得るときにIRAPピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示すIRAP専用フラグを含み得る。
【0099】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、初期再生速度が例えば増加し得るときに参照ピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示す参照ピクチャ専用フラグを含み得る。
【0100】
一実施形態では、IRAP専用フラグに応じて、ビデオデータストリームは、例えば、レベル情報を含み得る、及び/または参照ピクチャ専用フラグに応じて、ビデオデータストリームは、例えば、レベル情報を含み得る。
【0101】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがサンプルレート制限に関する情報を含むようにビデオデータストリームを生成する、及び/またはビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがビットレート制限に関する情報を含むようにビデオデータストリームを生成する。
【0102】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えばフレームレートに関する情報を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0103】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えば1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有フレームレート情報を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0104】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えば変更されたサンプルレートを決定するためのアプリケーション係数を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0105】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えば1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有最大限ピクチャサイズ情報を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0106】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えば1つ以上のサブレイヤのそれぞれについてのサブレイヤ固有初期ビットレート情報を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0107】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、初期再生速度が例えば増加し得るときにIRAPピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示すIRAP専用フラグをビデオデータストリームが例えば含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0108】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、初期再生速度が例えば増加し得るときに参照ピクチャのみの復号が行われ得るかどうかを示す参照ピクチャ専用フラグをビデオデータストリームが例えば含み得るようにビデオデータストリームを生成するするように構成され得る。
【0109】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、IRAP専用フラグに応じて、ビデオデータストリームが例えばレベル情報を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る、及び/またはビデオエンコーダは、例えば、参照ピクチャ専用フラグに応じて、ビデオデータストリームが例えばレベル情報を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0110】
一実施形態では、装置は、例えば、入力ビットストリームを復号してビデオを復号するように構成され得る。
【0111】
さらに、一実施形態によれば、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための、そしてビデオを復号するためのシステムが提供される。システムは、上記のようなビデオエンコーダ、上記のような装置を含む。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化する。装置は、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信する。さらに、装置は、入力ビットストリームを復号して、ビデオを復号する。
【0112】
高速順方向操作または逆操作(逆方向高速再生)は、ビデオアプリケーションで実行される一般的な操作である。通常、これらの操作は、1サブセットのビットストリームのみを復号することからなることで、それが復号されると、ビットストリームで示された速度、例えばフレームレートよりも高速になる。また、非トリックモード操作の場合でも、ビデオを再生する速度が高速になることは、一部のシナリオでは重要であり得る。高速順方向での大きな差異がないが、この説明で検討されている高速再生での差異は、第二標的が連続した滑らかな再生であるが(オーディオ再生及び同期を用いる可能性もある)、第一標的がそうではないこと、例えば、高速順方向がコンテンツ内に「ジャンプ」の多い不連続な再生である可能性があることであり得る。いずれの場合も、結果は、コンテンツがNx速度で再生されることである。
【0113】
明らかに、コンテンツを再生する速度が高速であるほど、ビットストリームを復号する速度も高速である必要があることで、HRDパラメータで示されるようにサンプルレートが高くなりビットレートが高くなった結果、復号能力要件が高くなる、すなわち、レベルが高くなる。
【0114】
参照ピクチャリサンプリング(RPR)が使用されない場合、すなわち、CVSまたはビットストリーム内のすべてのピクチャが同じサイズを有する場合、サンプルレートは、フレームレートで除算された、またスピードアップ係数Nxで乗算された、サンプル内のピクチャサイズとして容易に計算され得る。同様に、ビットレートは、スピードアップ係数Nxで乗算される。
【0115】
第一実施形態では、記載されている、上記で議論される通りに導出された2つの値は、VVCでのレベル制限に対してチェックされ、Nxのスピードアップが属するレベルは、導出された値がレベル制限より小さい最小値として計算される。
【0116】
フレームレートまたはビットレートがサブレイヤ固有であることで、再生されるサブレイヤが何であれ(例えば、高速順方向がテンポラルレベル0を復号することでのみ実行される)、対応する値がサブレイヤ固有のシグナリングされたフレームレートまたはビットレートを使用して計算されるという意味があることに留意されたい。
【0117】
ただし、参照ピクチャリサンプリング(RPR)が使用される場合、サンプルレートは、簡単に導出されることができない、すなわち、最大ピクチャサイズにワーストケースのみが使用されることができるため、ワーストケースのサンプルレートが導出される。RPRがテンポラルスケーラビリティに加えて使用され得る方法の一例は、図4に示される。
【0118】
図4は、テンポラルスケーラビリティに加えて参照ピクチャリサンプリングを使用する一例を示す。
【0119】
この例では、最下位のサブレイヤが1920×1080のピクチャサイズを有し、最上位のサブレイヤが960×540のピクチャサイズを有することができる。最大限ピクチャサイズを使用して、60fpsのビットストリームを想定するだけで、1秒あたり約12410のサンプルのサンプルレートが導出され、実際の値は、約7810である。すなわち、ワーストケースは実際の値より1.6倍高い。
【0120】
一実施形態では、ビットストリームは、ワーストケース値で導出されたサンプルレートに適用される必要がある係数についてのインジケーションを含む。シグナリングされた係数の場合、ワーストケースのサンプルレートは、導出され、シグナリングされた係数で除算され、速度復号係数で乗算され得ることで、スピードアップ復号操作によって実際のサンプルレートが計算され得る。
【0121】
別の実施形態では、最大限ピクチャサイズの値がサブレイヤごとに示されることで、ピクチャサイズがサブレイヤ内で変化しない場合、より良い近似値または正しい値さえ導出される。
【0122】
加えて、サブレイヤが完全に使用されていない場合がある。ときとして、高速順方向は、IRAPピクチャ(例えば、IDR)か非参照ピクチャではないピクチャかいずれかを復号して再生するだけで、実行される。ただし、Nx速度での復号時にそのようなサブビットストリームを復号するために必要なレベルは明らかではない。さらなる一実施形態では、追加のレベルシグナリングは、
・IRAP専用:IRAPのみが復号される場合、
・参照ピクチャ専用:非参照ピクチャが破棄され、その残りが復号される場合、
という2つの場合のうちのいずれか1つに示される。
【0123】
そのような一実施形態のシンタックスは以下のようになり得る。
profile_tier_levelの場合:
【表1】
【0124】
irap専用の場合と同様に、参照ピクチャ専用は、シンタックスに追加され得る。
【0125】
ビットレート及びCPBサイズは、同様に、次のようにシグナリングされ得る。
【表2】
【0126】
以下では、delay_for_concatenation_ensured_flagをガードすることが説明される。
【0127】
一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは複数のアクセスユニットを含み、ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、複数のアクセスユニットを含む。さらに、ビデオデータストリームは、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含む。1サブセットのアクセスユニットは、ビデオデータストリームの適切な1サブセットのアクセスユニット群である。
【0128】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、複数のテンポラルサブレイヤを含み得る。アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在するというインジケーションは、複数のテンポラルサブレイヤの第一テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットにのみ存在するが、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在するというインジケーションは、複数のテンポラルサブレイヤの第二テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットに存在しない。
【0129】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、バッファリング期間の付加拡張情報を含み得る。バッファリング期間の付加拡張情報は、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在する、複数のアクセスユニットの1サブセットのアクセスユニットを示す。
【0130】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、除数を含み得る。遅延値は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットに割り当てられ得る。アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションは、割り当てられた遅延値を有するビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれらのアクセスユニットにのみ存在し、割り当てられた遅延値は、除数によって除算されると、例えば、剰余値に等しくなり得る。
【0131】
一実施形態によれば、剰余値は、例えば、0であってもよい。
【0132】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、剰余値を含み得る。
【0133】
一実施形態によれば、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示す、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとのインジケーションは、例えば、フラグであり得る。
【0134】
一実施形態では、フラグは、例えば、delay_for_concatenation_ensured_flagであってもよい。
【0135】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが例えば確保され得ない場合、フラグは第一値を示す。ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが例えば確保され得る場合、フラグは、例えば、第一値とは異なる第二値を示し得る。
【0136】
一実施形態では、ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャが等距離の出力時間を有する場合、フラグは第二値を示す。
【0137】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが複数のアクセスユニットを含むようにビデオデータストリームを生成し、ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、複数のアクセスユニットを含む。さらに、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、1サブセットのアクセスユニットがビデオデータストリームの適切な1サブセットのアクセスユニット群であるようにビデオデータストリームを生成する。
【0138】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えば複数のテンポラルサブレイヤを含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダは、例えば、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在するというインジケーションが、複数のテンポラルサブレイヤの第一テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットにのみ存在するようにビデオデータストリームを生成するように構成され得るが、ビデオエンコーダは、例えば、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在するというインジケーションが、複数のテンポラルサブレイヤの第二テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットに存在しないようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0139】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えばバッファリング期間の付加拡張情報を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダは、例えば、バッファリング期間の付加拡張情報が、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在する複数のアクセスユニットの1サブセットのアクセスユニットを示すようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0140】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えば除数を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダは、例えば、遅延値が例えばビデオデータストリームの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットに割り当てられ得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダは、例えば、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションが、割り当てられた遅延値を有するビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれらのアクセスユニットにのみ存在し、割り当てられた遅延値が、除数によって除算されると、例えば、剰余値に等しくなり得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0141】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、剰余値が例えば0であり得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0142】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えば剰余値を含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0143】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示す、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとのインジケーションが例えばフラグであり得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0144】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、フラグが例えばdelay_for_concatenation_ensured_flagであり得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0145】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが例えば確保され得ない場合、フラグが第一値を示すようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが例えば確保され得る場合、フラグが第一値とは異なる第二値を示すようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0146】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャが等距離の出力時間を有する場合、フラグが第二値を示すようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0147】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。装置は、ビデオデータストリームを処理する。ビデオデータストリームは複数のアクセスユニットを含み、ビデオデータストリームのアクセスユニット群は、複数のアクセスユニットを含む。さらに、ビデオデータストリームは、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとに、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションを含む。1サブセットのアクセスユニットは、ビデオデータストリームの適切な1サブセットのアクセスユニット群である。装置はインジケーションを処理する。
【0148】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、複数のテンポラルサブレイヤを含み得る。アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在するというインジケーションは、複数のテンポラルサブレイヤの第一テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットにのみ存在するが、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在するというインジケーションは、複数のテンポラルサブレイヤの第二テンポラルサブレイヤ群のアクセスユニットに存在しない。
【0149】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、バッファリング期間の付加拡張情報を含み得る。バッファリング期間の付加拡張情報は、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在する、複数のアクセスユニットの1サブセットのアクセスユニットを示す。装置は、例えば、バッファリング期間の付加拡張情報を処理するように構成され得る。
【0150】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、除数を含み得る。装置は、例えば、除数を受信するように構成され得る。遅延値は、例えば、ビデオデータストリームの複数のアクセスユニットの各アクセスユニットに割り当てられ得る。アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示すインジケーションは、割り当てられた遅延値を有するビデオデータストリームの複数のアクセスユニットのそれらのアクセスユニットにのみ存在し、割り当てられた遅延値は、除数によって除算されると、例えば、剰余値に等しくなり得る。
【0151】
一実施形態によれば、剰余値は、例えば、0であってもよい。
【0152】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、剰余値を含み得る。装置は、例えば、剰余値を受信するように構成され得る。
【0153】
一実施形態によれば、アクセスユニットの後にシームレスなスプライシング点が存在することを示す、1サブセットのアクセスユニットのアクセスユニットごとのインジケーションは、例えば、フラグであり得る。装置は、例えば、フラグを処理するように構成され得る。
【0154】
一実施形態では、フラグは、例えば、delay_for_concatenation_ensured_flagであってもよい。
【0155】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが例えば確保され得ない場合、フラグは第一値を示す。ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャに一定のフレームレートが例えば確保され得る場合、フラグは、第一値とは異なる第二値を示す。
【0156】
一実施形態では、ビデオデータストリームを復号することに起因する出力ピクチャが等距離の出力時間を有する場合、フラグは第二値を示す。
【0157】
一実施形態によれば、装置は、例えば、入力ビットストリームを復号してビデオを復号するように構成され得る。
【0158】
さらに、一実施形態によれば、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための、そしてビデオを復号するためのシステムが提供される。システムは、上記のようなビデオエンコーダ、及び上記のような装置を含む。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化する。装置は、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信する。さらに、装置は、入力ビットストリームを復号して、ビデオを復号する。
【0159】
現在のVVCドラフト仕様では、スプライシングデバイス、すなわち、ビットストリームA及びビットストリームBの一部を連結するデバイスが、AUをビットストリームA内で見いだすことを可能にすることで、ビットストリームBのシームレスなスプライシングができるというインジケーションが存在する。シームレスなスプライシングは、ビットストリームAの最後のAUとビットストリームBの最初のAUとの間のCPB除去時間の距離が、ビットストリームAの2つの連続したAUのCPB除去時間と同じであるという事実を指す。むしろ、シームレスでないスプライシングは、ビットストリームBの最初のAUが適切な時間にデコーダのCPBに送信されることができない(すなわち、ビットストリームAの最後のAUが送信されることが望ましい時間よりも長い時間を必要とする)ことが原因で、ビットストリームBの最初のAUの復号(CPB除去)は遅延する必要があるため、望ましいほど早くAUを復号することが達成されないことを意味する。VVCドラフト仕様内の現在のピクチャタイミングSEIメッセージは、delay_for_concatenation_ensured_flagと称されるフラグを含み、このフラグは、1に設定されると、その次のAU(すなわち、ビットストリームBの先頭)が、concatenation_flagが1に等しく、選択されたInitCpbRemovalDelayがビットストリームAに示されるmax_initial_removal_delay_for_concatinationの値以下であるというBP SEIメッセージを有する限り、このビットストリーム位置でのスプライシングがシームレスであることを特定の関連AUに示す。これにより、ビットストリームAのこれらのAUのすべてについて、delay_for_concatenation_ensured_flagは、シームレスなスプライシングに実現可能なオプション表す。
【0160】
この問題は、上記の特性が与えられる、それらのアクセスユニットのすべてもまた、意味のあるスプライシング点を表すとは限らないこと、そして意味のないスプライシング点にさえもdelay_for_concatenation_ensured_flagがシグナリングされることで、そのような最適でない位置であまりうまく実装されていないスプライシングデバイスがスプライシングすることになる可能性があることである。それとは別に、すべてのアクセスユニットのdelay_for_concatenation_ensured_flagのインジケーションには、意味のあるスプライシング点ではないものでも、スプライシングデバイスに使用できない場合でもフラグ値を正しく設定するために、エンコーダ側でビットレートオーバーヘッド及び処理オーバーヘッドが発生する。この文脈での意味のないスプライシング点は、実際のスプライシング点でのフレームレートが維持されていても、これらのスプライシング点の一部がビットストリームAの一部を省略することで、スプライシング点の前のビットストリームAの不連続なプレイアウトになること、例えば、階層GOPの途中でスプライシングすることが省かれる可能性があることを意味する。一例は、図5に示され、図中、2つのビットストリーム(A及びB)は、2つの位置(I及びII)でスプライシングされ、第一オプション(上)は、例全体を通して一定のフレームレートになるが、第二オプション(下)は、選択されたスプライシング点が誤っていたためフレームレートが低下する。
【0161】
図5は、2つのスプライシング点のオプションを示し、オプションI(上)は例全体を通してフレームレートを維持し、オプションII(下)はビットストリームAの最後のGOPでのフレームレートの低下を有する。
【0162】
したがって、本発明は、1サブセットのアクセスユニットにdelay_for_concatenation_ensured_flagを選択的にシグナリングすることで、シグナリングオーバーヘッドを削減させ、スプライシングデバイスのミスリードを回避する。
【0163】
delay_for_concatenation_ensured_flagが特定のテンポラルサブレイヤのAUにのみシグナリングされる一実施形態では、特定のテンポラルサブレイヤは、関連BP SEIメッセージに示される。
【0164】
delay_for_concatenation_ensured_flagがバッファリング期間中に1サブセットのすべてのAUにのみシグナリングされる別の実施形態では、AUサブセットは、関連BP SEIメッセージからの情報を用いて識別される。
【0165】
一実施形態では、AUサブセットは、除数、及び任意選択では剰余値をシグナリングすることによって示される。バッファリング期間のPT SEIメッセージ内のdelay_for_concatenation_ensured_flagは、除数で除算される関連したAUの値(例えば、PT SEIメッセージ内のcpb_removal_delay_minus1またはdpb_output_delay)が任意選択の剰余に等しい、またはそれが存在しない際には、ゼロに等しい場合にのみシグナリングされる。
【0166】
さらに一実施形態では、出力ピクチャが図中に示される一定のフレームレートを確保しない場合、delay_for_concatenation_ensured_flagの値は0に設定される。現在の仕様が、復号時間にのみ現在焦点を当てていることと、最後の到達時間(AUが完全にCPBまで到達した)とCPB除去遅延との間の差が条件を満たす(すなわち、>閾値)ことをフラグが1に設定されたAUが満たすことを確保することとに留意されたい。したがって、連続したAUの復号時間では、等距離が達成される。ここでの本発明は、このフラグが1に設定される場合、ビットストリームAでの連続したAUの出力時間も等距離の出力時間を有することを追加する。
【0167】
以下では、出力レイヤセット固有HRDが説明される。
【0168】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。装置は、サブビットストリームを取得するために出力レイヤセットに応じて、入力ビットストリームを処理する。出力レイヤセットがビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤの所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含まない場合、装置は、所定のレイヤ(c])を割り当てられる、少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを除去する。出力レイヤセットが所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含む場合、装置は、所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられるいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも除去しないように構成される。
【0169】
一実施形態では、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0170】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロード及びサブピクチャレベル情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0171】
一実施形態では、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロードを示す第一値に等しい、及びまたはピクチャタイミングペイロードを示す第二値に等しい、または復号ユニット情報ペイロードを示す第三値に等しい、またはサブピクチャレベル情報ペイロードを示す第四値に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0172】
一実施形態によれば、第一値に等しい、または第二値に等しい、または第三値に等しい、または第四値に等しいペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、例えば、ビットストリーム全体内の現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての出力レイヤセットに、存在する場合、適用されてよい。
【0173】
一実施形態では、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロードを示す0に等しい、またはピクチャタイミングペイロードを示す1に等しい、または復号ユニットペイロードを示す130に等しい、またはサブピクチャレベル情報ペイロードを示す203に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0174】
一実施形態によれば、0に等しい、または1に等しい、または130に等しい、または203に等しいペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての出力レイヤセットに、存在する場合、適用される。
【0175】
一実施形態では、出力レイヤセットが所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を含まない場合、装置は、例えば、所定のレイヤ(vps_layer_id[0])を割り当てられるすべてのネステッド付加拡張情報メッセージを除去するように構成され得る。
【0176】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、ビデオパラメータセットを含む。ビデオパラメータセットは、複数の出力レイヤセットを含む。いずれの複数の出力レイヤセットもビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含まない場合、ビデオデータストリームは、仮想参照デコーダについてのいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも含まない。
【0177】
一実施形態では、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0178】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロード及びサブピクチャレベル情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0179】
一実施形態では、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロードを示す第一値に等しい、またはピクチャタイミングペイロードを示す第二値に等しい、または復号ユニット情報ペイロードを示す第三値に等しい、またはサブピクチャレベル情報ペイロードを示す第四値に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0180】
一実施形態によれば、第一値に等しい、または第二値に等しい、または第三値に等しい、または第四値に等しいペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、例えば、ビットストリーム全体内の現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての出力レイヤセットに、存在する場合、適用されてよい。
【0181】
一実施形態では、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロードを示す0に等しい、またはピクチャタイミングペイロードを示す1に等しい、または復号ユニットペイロードを示す130に等しい、またはサブピクチャレベル情報ペイロードを示す203に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0182】
一実施形態によれば、0に等しい、または1に等しい、または130に等しい、または203に等しいペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての出力レイヤセットに、存在する場合、適用される。
【0183】
一実施形態では、ビデオデータストリームが仮想参照デコーダの少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを含む場合、複数の出力レイヤセットのうちの少なくとも1つは、例えば、ビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含み得る。
【0184】
一実施形態によれば、仮想参照デコーダのすべての付加拡張情報メッセージは、例えばビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含み得る、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに関連付けられていないので、スケーラブルネスティング付加拡張情報メッセージである。
【0185】
一実施形態では、仮想参照デコーダのすべての非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、例えばビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含み得る、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに関連付けられる。
【0186】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがビデオパラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、ビデオパラメータセットが複数の出力レイヤセットを含むようにビデオデータストリームを生成する。いずれの複数の出力レイヤセットもビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含まない場合、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが仮想参照デコーダについてのいかなる非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージも含まないようにビデオデータストリームを生成する。
【0187】
一実施形態では、例えばビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがなくてよい場合、例えば、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0188】
一実施形態によれば、例えばビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがなくてよい場合、例えば、バッファリング期間ペイロード及びピクチャタイミングペイロード及び復号ユニット情報ペイロード及びサブピクチャレベル情報ペイロードのうちの少なくとも1つに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0189】
一実施形態では、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、例えば、バッファリング期間ペイロードを示す第一値に等しい、またはピクチャタイミングペイロードを示す第二値に等しい、または復号ユニット情報ペイロードを示す第三値に等しい、またはサブピクチャレベル情報ペイロードを示す第四値に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがなくてよい。
【0190】
一実施形態によれば、第一値に等しい、または第二値に等しい、または第三値に等しい、または第四値に等しいペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、例えば、ビットストリーム全体内の現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての出力レイヤセットに、存在する場合、適用されてよい。
【0191】
一実施形態では、ビデオデータストリームの現在符号化されているビデオシーケンス内の複数のレイヤのすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、バッファリング期間ペイロードを示す0に等しい、またはピクチャタイミングペイロードを示す1に等しい、または復号ユニットペイロードを示す130に等しい、またはサブピクチャレベル情報ペイロードを示す203に等しい、ペイロードタイプに関する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージがない。
【0192】
一実施形態によれば、0に等しい、または1に等しい、または130に等しい、または203に等しいペイロードタイプを有する非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての出力レイヤセットに、存在する場合、適用される。
【0193】
一実施形態では、ビデオデータストリームが例えば仮想参照デコーダの少なくとも1つの非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージを含み得る場合、ビデオエンコーダは、例えば、複数の出力レイヤセットのうちの少なくとも1つが例えばビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0194】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、仮想参照デコーダのすべての付加拡張情報メッセージが、例えばビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含み得る、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに関連付けられていないので、スケーラブルネスティング付加拡張情報メッセージであるようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0195】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、仮想参照デコーダのすべての非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージが、例えばビデオデータストリーム内に存在する複数のレイヤのすべてのレイヤを含み得る、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに関連付けられるようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0196】
一実施形態によれば、装置は、例えば、入力ビットストリームを復号してビデオを復号するように構成され得る。
【0197】
現在のVVCドラフト仕様は、サブビットストリーム、すなわちOLSにのみ適用されるHRDタイミング情報(BP SEIメッセージ、PT SEIメッセージ、DUI SEIメッセージ)をビットストリーム内に、それぞれのOLSを示したスケーラブルネスティングSEIメッセージを使用するネステッド形式で搬送する手段を提供する。他のHRD SEIメッセージは、ビットストリーム内に直接搬送されるので(非スケーラブルネステッドSEIメッセージとして)、シンタックス要素vps_layer_id[0]によってVPS内に示されるように単一レイヤサブビットストリームである第0のOLSに適用される必要がある。ただし、レイヤード符号化に一般的なように、このレイヤまたは任意の他のレイヤのビットストリームからの除去は、VPSのリライトを必要としないので、nuh_layer_idがvps_layer_id[0]に等しいレイヤでさえ存在し得ない。
【0198】
この要件は、第0のOLS以外のOLSが抽出されると、nuh_layer_idがvps_layer_id[0]に等しいレイヤを、抽出されたOLSが含む場合でさえ、非スケーラブルネステッドSEIメッセージが許可されないという問題をもたらす。VPS(vps_layer_id[0])及びそれぞれの値をそれぞれのレイヤのNALユニットヘッダ内にリライトした後にのみ、それらのような非スケーラブルネステッドメッセージがビットストリーム内に残ることができる。
【0199】
以下で、その問題を解決する本発明の2つの態様が次のように導入される。
1)第一解決策として、上記の複雑さはそのままにされているが、抽出プロセスは、抽出されたOLSがnuh_layer_idがvps_layer_id[0]に等しいレイヤを含まない場合、nuh_layer_idがvps_layer_id[0]に等しいレイヤに適用する非スケーラブルネステッドSEIメッセージのみを除去するという方法で調整される。これにより、非スケーラブルネステッドSEIメッセージは、不必要に除去されない(または換言すれば、nuh_layer_idがvps_layer_id[0]に等しいレイヤを含むOLSごとに不必要に複製されるために必要とされない)。
2)第二解決策として、完全なビットストリーム(すなわち、その中のすべてのレイヤ)に対応するVPS内に定義されたOLSがない場合、非スケーラブルネステッドSEIメッセージ(BP、PT、DUI)はビットストリーム内に存在することができない。それ以外の場合、ビットストリーム内のすべての存在するレイヤに対応するOLSが存在する場合、それぞれのHRD SEIメッセージは、非スケーラブルネステッド方法でビットストリーム内にあることができる。すべての他のHRD SEIメッセージ(別のOLSに適用する)は、スケーラブルネスティングSEIメッセージ内にある必要がある。逆に、すべての非スケーラブルネステッドSEIメッセージは、存在するビットストリーム全体に対応する。
【0200】
非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージの場合、payloadTypeが0(バッファリング期間、BP、コンテンツを示す)、1(ピクチャタイミング、PT、コンテンツを示す)、130(復号ユニット情報、DUI、コンテンツを示す)、または203(サブピクチャレベル情報、SLI、コンテンツを示す)に等しい場合、非スケーラブルネステッド付加拡張情報メッセージは、ビットストリーム全体内の現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなるすべての出力レイヤセットに、存在する場合、適用される。
【0201】
ビットストリーム全体の現在符号化されているビデオシーケンス内のすべてのレイヤからなる出力レイヤセットがない場合、payloadTypeが0(BP)、1(PT)、130(DUI)、または203(SLI)に等しい、非スケーラブルネステッド付加拡張メッセージがないものとする。
【0202】
以下では、サブレイヤPTLをDPS内にリライトすることが説明される。
【0203】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、初期プロファイルティアレベル情報を含む。さらに、ビデオデータストリームは、2つ以上のレイヤの第一群を含む。装置は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて入力ビットストリームを処理し、2つ以上のレイヤの第一群から少なくとも1つのレイヤを除去して1つ以上のレイヤの第二群を取得することによって出力ビットストリームを生成することで、出力ビットストリームは、1つ以上のレイヤの第二群を含むが、第一群から除去された少なくとも1つのレイヤを含まない。さらに、装置は、1つ以上のレイヤの第二群のうちの少なくとも1つのレイヤに関連付けられていない初期プロファイルティアレベル情報のそれらの部分を、初期プロファイルティアレベル情報から除去する。
【0204】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、初期復号パラメータセットのプロファイルティアレベル情報を初期プロファイルティアレベル情報として含み得る。装置は、例えば、1つ以上のレイヤの第二群のうちの少なくとも1つのレイヤに関連付けられていない初期復号パラメータセットのプロファイルティアレベル情報のそれらの部分を、初期復号パラメータセットのプロファイルティアレベル情報から除去するように構成され得る。
【0205】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含む。装置は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを取得することで、出力ビットストリームは、出力レイヤセットの復号パラメータセット情報を含み、出力ビットストリームは、複数の出力レイヤセットの任意の他の出力レイヤセットの復号パラメータセット情報を含まない。
【0206】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、未加工のバイトシーケンスペイロードを含み得る。未加工のバイトシーケンスペイロードは、例えば、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を含み得る。
【0207】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有し得る、例えばスケーラブルネスティング付加拡張情報を有し得る、例えばスケーラブルネスティング付加拡張メッセージを含み得る。
【0208】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、1ビット以上を有するネスティングタイプフラグ(nesting_type)を含み得る。
【0209】
一実施形態によれば、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第一値を示す場合、これは、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが例えば復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含み得ること、及びそれ以上付加拡張メッセージがスケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされないことを示す。
【0210】
一実施形態では、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第二値を示す場合、これは、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが出力レイヤセットに適用されることを示す。
【0211】
一実施形態によれば、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第三値を示す場合、これは、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが1サブセットの出力レイヤセットに適用されることを示す。
【0212】
一実施形態では、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第四値を示す場合、これは、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが例えば、復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含み得ることを示す。
【0213】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、例えば、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含み得る。
【0214】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、未加工のバイトシーケンスペイロードを含み得る。未加工のバイトシーケンスペイロードは、例えば、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を含み得る。
【0215】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有し得る、例えばスケーラブルネスティング付加拡張情報を有し得る、例えばスケーラブルネスティング付加拡張メッセージを含み得る。
【0216】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、1ビット以上を有するネスティングタイプフラグ(nesting_type)を含み得る。
【0217】
一実施形態によれば、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第一値を示す場合、これは、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが例えば復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含み得ること、及びそれ以上付加拡張メッセージがスケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされないことを示す。
【0218】
一実施形態では、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第二値を示す場合、これは、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが出力レイヤセットに適用されることを示す。
【0219】
一実施形態によれば、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第三値を示す場合、これは、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが1サブセットの出力レイヤセットに適用されることを示し、例えば、1つ以上のサブピクチャはサブセットに割り当てられる。
【0220】
一実施形態では、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第四値を示す場合、これは、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが例えば、復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含み得ることを示す。
【0221】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含むようにビデオデータストリームを生成する。
【0222】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが例えば未加工のバイトシーケンスペイロードを含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダは、未加工のバイトシーケンスペイロードが例えば複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0223】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが例えば複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有し得る、例えばスケーラブルネスティング付加拡張情報を有し得る、例えばスケーラブルネスティング付加拡張メッセージを含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0224】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが例えば1ビット以上を有するネスティングタイプフラグ(nesting_type)を含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0225】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第一値を示す場合、これが、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが例えば復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含み得ること、及びそれ以上付加拡張メッセージがスケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされないことを示すようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0226】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第二値を示す場合、これが、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが出力レイヤセットに適用されることを示すようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0227】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、例えば、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第三値を示す場合、これが、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージ内にネストされる1つ以上の付加拡張メッセージが1サブセットの出力レイヤセットに適用されることを示すようにビデオデータストリームを生成するように構成され得、例えば、1つ以上のサブピクチャはサブセットに割り当てられる。
【0228】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ネスティングタイプフラグ(nesting_type)が第四値を示す場合、これが、スケーラブルネスティング付加拡張メッセージが例えば復号パラメータセット情報を有する1つ以上の復号パラメータセットを含み得ることを示すようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0229】
さらに、一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、複数の操作点のインジケーションを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを操作点に割り当てる、複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数の第二マッピングを含み、複数のマッピングのそれぞれは、複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットに割り当てる。
【0230】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、復号パラメータセットを含み得る。復号パラメータセットは、例えば、複数の操作点のインジケーションを含み得る。
【0231】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、ビデオデータストリームのレイヤ数を示すレイヤ数インジケーションを含み得る、及び/またはビデオデータストリームは、例えば、ビデオデータストリームのサブレイヤ数を示すサブレイヤ数インジケーションを含み得る。
【0232】
一実施形態では、ビデオデータストリームのレイヤ数は、例えば、一定であり得る、及び/またはビデオデータストリームのサブレイヤ数は、例えば、一定であり得る。
【0233】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含み得る。
【0234】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが複数の操作点のインジケーションを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを操作点に割り当てる、複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが複数の第二マッピングを含むようにビデオデータストリームを生成し、複数のマッピングのそれぞれは、複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットに割り当てる。
【0235】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、例えば、ビデオデータストリームが例えば復号パラメータセットを含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダは、例えば、復号パラメータセットが例えば複数の操作点のインジケーションを含み得るようにビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0236】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが例えばビデオデータストリームのレイヤ数を示すレイヤ数インジケーションを含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る、及び/またはビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが例えばビデオデータストリームのサブレイヤ数を示すサブレイヤ数インジケーションを含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0237】
一実施形態では、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームのレイヤ数が例えば一定であり得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る、及び/またはビデオエンコーダは、ビデオデータストリームのサブレイヤ数が例えば一定であり得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0238】
一実施形態によれば、ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームが例えば複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0239】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、複数の操作点のインジケーションを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数のプロファイルティアレベルの1つ以上のプロファイルティアレベルを操作点にマッピングする、複数の操作点の操作点ごとの第一マッピングを含む。さらに、ビデオデータストリームは、複数の第二マッピングを含み、複数のマッピングのそれぞれは、複数の操作点のうちの1つを複数の出力レベルセットのうちの1つの出力レベルセットにマッピングする。装置は、複数の出力レイヤセットのうちの1つの出力レイヤセットに応じて、また第二マッピングのうちの少なくとも1つに応じて入力ビットストリームを処理し、複数の操作点のうちの1つを1つの出力レベルセットにマッピングし、出力ビットストリームを生成する。
【0240】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、復号パラメータセットを含み得る。復号パラメータセットは、例えば、複数の操作点のインジケーションを含み得る。装置は、復号パラメータセットを処理する。
【0241】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、ビデオデータストリームのレイヤ数を示すレイヤ数インジケーションを含み得る、及び/またはビデオデータストリームは、例えば、ビデオデータストリームのサブレイヤ数を示すサブレイヤ数インジケーションを含み得る。
【0242】
一実施形態では、ビデオデータストリームのレイヤ数は、例えば、一定であり得る、及び/またはビデオデータストリームのサブレイヤ数は、例えば、一定であり得る。
【0243】
一実施形態によれば、ビデオデータストリームは、例えば、複数の出力レイヤセットの出力レイヤセットごとに復号パラメータセット情報を有するスケーラブルネスティング付加拡張情報を含み得る。装置は、例えば、スケーラブルネスティング付加拡張情報を処理するように構成され得る。
【0244】
一実施形態によれば、装置は、例えば、入力ビットストリームを復号してビデオを復号するように構成され得る。
【0245】
さらに、一実施形態によれば、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するための、そしてビデオを復号するためのシステムが提供される。システムは、上記のようなビデオエンコーダ、及び上記のような請求項371に記載の装置を含む。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化する。装置は、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信する。さらに、装置は、入力ビットストリームを復号して、ビデオを復号する。
【0246】
VVCドラフト仕様は、ビットストリームの制約(PTL)を記述する復号パラメータセット(DPS)を含む。RTSP/SIP内のSDPなどの能力交換及びネゴシエーションで使用されることが、または適応的ストリーミングシナリオでのストリーム選択に使用されることがサポートされる。そのため、その目的は、所与のビットストリームに必要な最大限能力を示すことであることにより、その範囲は、符号化されたビデオシーケンス(CVS)の範囲のみを有したそれぞれの先行するコーデック世代(HEVC及びAVC)に定義されるすべてのパラメータセットより大きい。ここで、VVCドラフト仕様は、CVC、すなわち、ビットストリームの連結制約を記述する。DPSは、ビットストリーム内で使用されたすべてのPTLを含むいくつかのプロファイルティアレベル情報(PTL)を主に搬送する、すなわち、このリスト内のすべてのPTLは、対応するビットストリームを正常に復号するためにサポートされる必要がある。
【表3】
【0247】
問題は、ビットストリーム抽出またはプルーニングが実行されることでいくつかのレイヤが除去されるときに起こる。そのような処理後、結果として得られるビットストリームは、レイヤのフルセットをそれ以上搬送しない。例えば、3レイヤを含むバージョン(それぞれのOLS)は6レイヤビットストリームから抽出される。したがって、それらのような場合には、DPSは、プルーニング後の結果として得られるビットストリームのコンテンツのPTLを正確に記述しないため、能力ネゴシエーションのその目的をそれ以上果たすことができない。
【0248】
したがって、本発明の一部として、この問題を軽減して能力ネゴシエーションにDPSを使用することを可能にする方法についての3つのオプションが説明される。
【0249】
以下では、抽出プロセス中のDPSリライトが説明される。
【0250】
DPSでのPTL情報は、抽出後の残りのレイヤに対応するPTL情報のみがDPS内に残るが、その他のPTL情報が除去されるという点で抽出中に調整される。
【0251】
以下では、サブビットストリーム固有DPSネスティングが説明される。
【0252】
OLS固有DPS RBSTを搬送したスケーラブルネスティングSEIメッセージが定義され、ビットストリーム抽出プロセスを通じた抽出により、それぞれのDPS RBSPが抽出され、それが出力ビットストリーム内の新しいDPS中に書き込まれる。
【0253】
一実施形態では、パラメータセットを搬送する、新しいネスティングSEIメッセージが使用される。
【0254】
別の実施形態では、単一のスケーラブルネスティングSEIメッセージは、パラメータセット、または他のSEIメッセージを搬送するために使用される。この場合、内部で何が実行されているかを示す、シンタックス要素はスケーラブルネスティングSEIメッセージに追加される。
【表4】
【0255】
上記のシンタックスでは、パラメータセットが含まれる場合(nesting_type ==1)、他のSEIがないことが想定される。別の実施形態では、パラメータセット及び他のSEIは、両方とも同時にネスティングSEIメッセージに含まれることができる。
【0256】
別の実施形態では、nesting_typeは以下のいくつかの目的に使用され得る。
・ネスティングSEI内にネストされたSEIメッセージはOLSに適用されること、
・ネスティングSEI内にネストされたSEIメッセージはOLSのサブセット、例えば、OLS内のサブピクチャに適用されること、
・ネスティングSEI内にネストされたパラメータセットがあること、
を示す。
【0257】
以下では、DPS内の操作点が説明される。
【0258】
抽出プロセス中のDPSリライト、及びサブビットストリーム固有DPSネスティングは、制約されたビットストリームなど、ある状況下で機能してもよい。例えば、抽出プロセス中のDPSリライトは、ビットストリームのすべてのVPSが事前に知られており、レイヤ/サブレイヤの数がCVSごとに変化しない場合にのみ機能してもよい。サブビットストリーム固有DPSネスティングの場合、原理上、OLS(例えば、それら及びIDの数)がCVSごとに変化する可能性があるため、似たようなことが起こる。
【0259】
さらなる実施形態では、操作点が定義される。それらは、DPS内で定義され得、それぞれに対してPTLリストが提示される。操作点インデックスが入力として、OLSインデックスに加えて復号プロセスに追加されることで、適切な操作点が記述され、選択される。次に、操作点のOLSへのある関連付けは、VPSにシグナリングされる。
【0260】
DPSのシンタックス要素は、サブレイヤ数がCVSごとに変化する可能性があり、操作点が含まれる場合、サブレイヤ数が除去されることで、以下のように変化する。
【表5】
【0261】
さらなる実施形態では、num_sub_layers及びレイヤ数はビットストリーム内で一定に保たれる。そのインジケーションがビットストリームに追加され、操作点及び1つまたは複数のサブレイヤの間のマッピングが示される。
【0262】
別の実施形態では、4.2で定義されたスケーラブルネスティングSEIメッセージは、操作点に適用され、OLSへのマッピングもまた、ビットストリーム内に提供される。
【0263】
以下では、Paramセット内のMaxSubLayersが記述される。
【0264】
一実施形態によれば、その中に符号化されたビデオを有するビデオデータストリームが提供される。ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含む。シーケンスパラメータセットは、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含む。復号パラメータセットは、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含む。第一インジケーション値は第二インジケーション値以下である。
【0265】
一実施形態では、ビデオデータストリームは、例えば、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含み得る。シーケンスパラメータセットは、例えば、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含み得る。復号パラメータセットは、例えば、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含み得る。復号パラメータセットの第二インジケーション値は、シーケンスパラメータセットの第一インジケーション値よりも優先される上界である。
【0266】
一実施形態によれば、定数値は、例えば、1であってもよい。
【0267】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成する。ビデオエンコーダは、シーケンスパラメータセットが、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、復号パラメータセットが、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、第一インジケーション値が第二インジケーション値以下であるようにビデオデータストリームを生成する。
【0268】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームがその中に符号化されたビデオを有するように、ビデオをビデオデータストリーム中に符号化するためのビデオエンコーダが提供される。ビデオエンコーダは、ビデオデータストリームがシーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、シーケンスパラメータセットが、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成する。さらに、ビデオエンコーダは、復号パラメータセットが、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含むようにビデオデータストリームを生成する。復号パラメータセットの第二インジケーション値は、シーケンスパラメータセットの第一インジケーション値よりも優先される上界である。
【0269】
一実施形態では、定数値は、例えば、1であり得る。ビデオエンコーダは、シーケンスパラメータセットが例えば、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く1を示す第一インジケーション値を含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。ビデオエンコーダは、復号パラメータセットが例えば、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く1を示す第二インジケーション値を含み得るように、例えばビデオデータストリームを生成するように構成され得る。
【0270】
さらに、一実施形態によれば、ビデオデータストリームを入力ビットストリームとして受信するための装置が提供され、ビデオデータストリームがその中に符号化されるビデオを有する。ビデオデータストリームは、シーケンスパラメータセット及び復号パラメータセットを含む。シーケンスパラメータセットは、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第一インジケーション値を含む。復号パラメータセットは、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く定数値を示す第二インジケーション値を含む。第一インジケーション値が第二インジケーション値より大きい場合、装置は、出力ビットストリームが第二インジケーション値を、サブレイヤの最大限数に関する、またはサブレイヤの最大限数引く定数値に関するインジケーションとして含むように入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを生成する。
【0271】
一実施形態では、定数値は、例えば、1であり得る。シーケンスパラメータセットは、例えば、シーケンスパラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く1を示す第一インジケーション値を含み得る。復号パラメータセットは、例えば、復号パラメータセットに格納される情報に従って、サブレイヤの最大限数、またはサブレイヤの最大限数引く1を示す第二インジケーション値を含み得る。第一インジケーション値が例えば第二インジケーション値より大きい場合、装置は、出力ビットストリームが例えば第二インジケーション値をサブレイヤの最大限数引く1に関するインジケーションとして含み得るように、例えば入力ビットストリームを処理して出力ビットストリームを生成するように構成され得る。
【0272】
サブレイヤ抽出とも称される、ビットストリームプルーニングが実行され、ある特定のTemporal IDに属するNALユニットがビットストリームからドロップされる場合、通常、パラメータセットは変更されないが、DPSなどの一部の高レベルパラメータセットはリライトされ得る。
【0273】
これは、ビットストリーム内に一貫性がないことにつながり、復号プロセスが不明瞭になる、またはより複雑になる。例えば、DPSが前節で説明されるようにリライトされ、サブレイヤの実際の数が、dps_max_sublayers_minus1(ドロップされたTemporal IDを除く)として示されるが、SPSでのこれらの値が変更されない(これは想定されていない)場合、sps_max_sublayers_minus1は、DPSに関するものよりも高い値を有する。デコーダは、どの値を信頼すべきかを、実はわからない。
【0274】
一実施形態では、ビットストリーム制約は、sps_max_sublayers_minus1が<=dps_max_sublayers_minus1である必要があることである。したがって、ある種のエラーレジリエンスは、そのような「問題」に直面した場合に構築され得る。そのような制約の場合、この条件に違反する「ビットストリーム」をパースすると、より高い値を有するSPSが新しいビットストリーム(例えば、ビットストリーム終端(EOB)のNALユニットの損失のため見いだされない)に単純に対応することが明らかであろう。これは、ビットストリームプルーニングが実行されると、dps_max_sublayers_minus1が、sps_max_sublayers_minus1も変化するまで、変化することができないことを意味する。
【0275】
別の実施形態では、制約は必要とされず、DPSシグナリングは、デコーダに送信されるビットストリームの操作点または出力レイヤセットを設定するために使用される。すなわち、dps_max_sublayers_minus1がsps_max_sublayers_minus1より小さい場合、DPSでシグナリングされた値は、デコーダに送信されたビットストリームがdps_max_sublayers_minus1まで有することを示すSPSでのものより優先される。
【0276】
1つより多いレイヤが存在する場合、レイヤごとにサブレイヤ数が異なり得ることから、dps_max_sublayers_minus1はすべての出力レイヤに適用され、すべての非出力レイヤは、dps_max_sublayers_minus1か、それらの対応するsps_max_sublayers_minus1(後者がdps_max_sublayers_minus1より小さい場合)かいずれかを有する。
【0277】
いくつかの態様が装置の観点で説明されているが、これらの態様が対応する方法の説明も表すことが明らかであり、ブロックまたはデバイスは方法ステップ、または方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法ステップの観点で説明された態様もまた、対応するブロックもしくは項目、または対応する装置の特徴の説明を表す。いくつかの、またはすべての方法ステップは、例えば、マイクロプロセッサ、プログラマブルコンピュータまたは電子回路などのハードウェア装置によって(またはそれを使用して)実行され得る。いくつかの実施形態では、最も重要な方法ステップのうちの1つ以上はそのような装置によって実行され得る。
【0278】
ある特定の実装要件に応じて、本発明の実施形態は、ハードウェアまたはソフトウェアまたは少なくとも部分的にハードウェアまたは少なくとも部分的にソフトウェアに実装され得る。この実装は、電子的に可読な制御信号を有する、フロッピーディスク、DVD、Blu-Ray、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROMまたはFLASH(登録商標)メモリなどのデジタル記憶媒体を使用して実行され得、これらの制御信号は、その上に格納され得、プログラム可能なコンピュータシステムと協働する(または協働することができる)ことで、それぞれの方法が実行される。したがって、デジタル記憶媒体は、コンピュータ可読であり得る。
【0279】
本発明による、いくつかの実施形態は、電子的に可読な制御信号を有するデータキャリアを含み、これらの制御信号がプログラム可能なコンピュータシステムと協働することができることで、本明細書に記載の方法のうちの1つが実行される。
【0280】
概して、本発明の実施形態は、プログラムコードを有するコンピュータプログラム製品として実装され得、このプログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行するときに方法のうちの1つを実行するように動作可能である。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに格納され得る。
【0281】
他の実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行し、機械可読キャリアに格納される、コンピュータプログラムを含む。
【0282】
換言すれば、本発明の方法の一実施形態は、したがって、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行するときに、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0283】
本発明の方法のさらなる実施形態は、したがって、データキャリア(またはデジタル記憶媒体、またはコンピュータ可読媒体)であり、このデータキャリアは、その上に記録される、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを含む。データキャリア、デジタル記憶媒体、または記録された媒体は、通常、有形及び/または非一時的である。
【0284】
本発明の方法のさらなる実施形態は、したがって、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを表す、データストリームまたは信号シーケンスである。データストリームまたは信号シーケンスは、例えば、インターネットを介してなど、データ通信接続を介して転送されるように構成され得る。
【0285】
さらなる実施形態は、例えば、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するように構成される、または適合されるコンピュータ、またはプログラマブルロジックデバイスなどの処理手段を含む。
【0286】
さらなる実施形態は、コンピュータを含み、その上には、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムがインストールされている。
【0287】
本発明による、さらなる実施形態は、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためのコンピュータプログラムを受信器に転送する(例えば、電子的に、または光学的に)ように構成される、装置またはシステムを含む。受信器は、例えば、コンピュータ、モバイルデバイス、メモリデバイスなどであってよい。装置またはシステムは、例えば、コンピュータプログラムを受信器に転送するためのファイルサーバを含み得る。
【0288】
いくつかの実施形態では、プログラマブルロジックデバイス(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)は、本明細書に記載の方法の機能の一部またはすべてを実行するために使用され得る。いくつかの実施形態では、フィールドプログラマブルゲートアレイは、本明細書に記載の方法のうちの1つを実行するためにマイクロプロセッサと協働し得る。概して、方法は、いずれかのハードウェア装置によって好ましくは実行される。
【0289】
本明細書に記載の装置は、ハードウェア装置を使用して、またはコンピュータを使用して、またはハードウェア装置及びコンピュータの組み合わせを使用して実装され得る。
【0290】
本明細書に記載の方法は、ハードウェア装置を使用して、またはコンピュータを使用して、またはハードウェア装置及びコンピュータの組み合わせを使用して実行され得る。
【0291】
上記の実施形態は、本発明の原理の例示に過ぎない。本明細書に記載の構成及び詳細の修正形態及び変形形態が当業者には明らかであろうことが理解される。したがって、本明細書の実施形態の記述及び説明として提示された具体的な詳細によってではなく、差し迫る特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。
参考文献
【0292】
ISO/IEC,ITU-T.High efficiency video coding.ITU-T Recommendation H.265|ISO/IEC23008 10(HEVC),edition1,2013;edition2,2014.
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2022-08-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアクセスユニットを、フレームレートを有する第1のアクセスユニットのサブセットと、前記フレームレートを有する第2のアクセスユニットのサブセットとを含むビデオデータストリームに符号化し、
前記第1のアクセスユニットのサブセットの各アクセスユニットが、関連するdelay_for_concatenation_ensured_flagを有するように、複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagを符号化するよう構成され、
1の値を有するdelay_for_concatenation_ensured_flagは、前記delay_for_concatenation_ensured_flagが関連付けされるアクセスユニットが、スプライシングが前記フレームレートを保持し、前記第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスが、1に等しいconcatenation_flagと、max_initial_removal_delay_for_concatenationの値以下の選択されたinitCpbRemovalDelayとを備えるBP SEIメッセージを有するとき、前記第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスユニットとシームレスである前記ビデオビットストリームにおけるポジションにあることを示す、ビデオエンコーダ。
【請求項2】
シームレスは、1の値を有するdelay_for_concatenation_ensured_flagに関連するアクセスユニットと、第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスユニットとの間のCPB削除時間距離が、前記第1のアクセスユニットのサブセットにおける連続するアクセスユニットと同じであることを意味する、請求項1に記載のビデオエンコーダ。
【請求項3】
時間サブレイヤを指定するBP SEIメッセージを前記ビデオビットストリームに符号化するよう構成され、前記複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagの符号化は、前記時間サブレイヤに関連するアクセスユニットに対してのみ実行される、請求項1に記載のビデオエンコーダ。
【請求項4】
前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージを前記ビデオビットストリームに符号化するよう構成され、
前記複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagの符号化は、前記第1のアクセスユニットのサブセットにおけるアクセスユニットに対してのみ実行される、請求項1に記載のビデオエンコーダ。
【請求項5】
前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージは、通知された除数を含み、前記第1のアクセスユニットのサブセットは、前記通知された除数によって除算されると、ゼロの剰余を有するか、又は前記通知された除数によって除算されると、ゼロの剰余を有するdpb_output_delayを有する前記アクセスユニットの全てを含む、請求項4に記載のビデオエンコーダ。
【請求項6】
前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージは、通知された除数と通知された剰余とを含み、前記第1のアクセスユニットのサブセットは、前記通知された除数によって除算されると、前記通知された剰余に等しい剰余を有するcpb_removal_delay_minus1を有するか、又は前記除数によって除算されると、前記通知された剰余に等しい剰余を有するdpb_output_delayを有する前記アクセスユニットの全てを含む、請求項4に記載のビデオエンコーダ。
【請求項7】
ビデオデータストリームから、フレームレートを有する第1のアクセスユニットのサブセットと、前記フレームレートを有する第2のアクセスユニットのサブセットとを含む複数のアクセスユニットを復号化し、
前記ビデオデータストリームから、前記第1のアクセスユニットのサブセットの各アクセスユニットが、関連するdelay_for_concatenation_ensured_flagを有するように、複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagを復号化するよう構成され、
1の値を有するdelay_for_concatenation_ensured_flagは、前記delay_for_concatenation_ensured_flagが関連付けされるアクセスユニットが、スプライシングが前記フレームレートを保持し、前記第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスが、1に等しいconcatenation_flagと、max_initial_removal_delay_for_concatenationの値以下の選択されたinitCpbRemovalDelayとを備えるBP SEIメッセージを有するとき、前記第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスユニットとシームレスである前記ビデオビットストリームにおけるポジションにあることを示す、ビデオデコーダ。
【請求項8】
シームレスは、1の値を有するdelay_for_concatenation_ensured_flagに関連するアクセスユニットと、第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスユニットとの間のCPB削除時間距離が、前記第1のアクセスユニットのサブセットにおける連続するアクセスユニットと同じであることを意味する、請求項7に記載のビデオデコーダ。
【請求項9】
前記ビデオビットストリームから時間サブレイヤを指定するBP SEIメッセージを復号化するよう構成され、前記複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagの符号化は、前記時間サブレイヤに関連するアクセスユニットに対してのみ実行される、請求項7に記載のビデオデコーダ。
【請求項10】
前記ビデオビットストリームから前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージを復号化するよう構成され、
前記複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagの符号化は、前記第1のアクセスユニットのサブセットにおけるアクセスユニットに対してのみ実行される、請求項7に記載のビデオデコーダ。
【請求項11】
前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージは、通知された除数を含み、前記第1のアクセスユニットのサブセットは、前記通知された除数によって除算されると、ゼロの剰余を有するか、又は前記通知された除数によって除算されると、ゼロの剰余を有するdpb_output_delayを有する前記アクセスユニットの全てを含む、請求項10に記載のビデオデコーダ。
【請求項12】
前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージは、通知された除数と通知された剰余とを含み、前記第1のアクセスユニットのサブセットは、前記通知された除数によって除算されると、前記通知された剰余に等しい剰余を有するcpb_removal_delay_minus1を有するか、又は前記除数によって除算されると、前記通知された剰余に等しい剰余を有するdpb_output_delayを有する前記アクセスユニットの全てを含む、請求項10に記載のビデオデコーダ。
【請求項13】
ビデオデータストリームから、フレームレートを有する第1のアクセスユニットのサブセットと、前記フレームレートを有する第2のアクセスユニットのサブセットとを含む複数のアクセスユニットを復号化することと、
前記ビデオデータストリームから、前記第1のアクセスユニットのサブセットの各アクセスユニットが、関連するdelay_for_concatenation_ensured_flagを有するように、複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagを復号化することと、
を有し、
1の値を有するdelay_for_concatenation_ensured_flagは、前記delay_for_concatenation_ensured_flagが関連付けされるアクセスユニットが、スプライシングが前記フレームレートを保持し、前記第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスが、1に等しいconcatenation_flagと、max_initial_removal_delay_for_concatenationの値以下の選択されたinitCpbRemovalDelayとを備えるBP SEIメッセージを有するとき、前記第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスユニットとシームレスである前記ビデオビットストリームにおけるポジションにあることを示す、ビデオ復号化方法。
【請求項14】
シームレスは、1の値を有するdelay_for_concatenation_ensured_flagに関連するアクセスユニットと、第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスユニットとの間のCPB削除時間距離が、前記第1のアクセスユニットのサブセットにおける連続するアクセスユニットと同じであることを意味する、請求項13に記載のビデオ復号化方法。
【請求項15】
前記ビデオビットストリームから時間サブレイヤを指定するBP SEIメッセージを復号化することを更に有し、前記複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagの符号化は、前記時間サブレイヤに関連するアクセスユニットに対してのみ実行される、請求項13に記載のビデオ復号化方法。
【請求項16】
前記ビデオビットストリームから前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージを復号化することを更に有し、
前記複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagの符号化は、前記第1のアクセスユニットのサブセットにおけるアクセスユニットに対してのみ実行される、請求項13に記載のビデオ復号化方法。
【請求項17】
前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージは、通知された除数を含み、前記第1のアクセスユニットのサブセットは、前記通知された除数によって除算されると、ゼロの剰余を有するか、又は前記通知された除数によって除算されると、ゼロの剰余を有するdpb_output_delayを有する前記アクセスユニットの全てを含む、請求項16に記載のビデオ復号化方法。
【請求項18】
前記第1のアクセスユニットのサブセットを指定するBP SEIメッセージは、通知された除数と通知された剰余とを含み、前記第1のアクセスユニットのサブセットは、前記通知された除数によって除算されると、前記通知された剰余に等しい剰余を有するcpb_removal_delay_minus1を有するか、又は前記除数によって除算されると、前記通知された剰余に等しい剰余を有するdpb_output_delayを有する前記アクセスユニットの全てを含む、請求項16に記載のビデオ復号化方法。
【請求項19】
複数のアクセスユニットを、フレームレートを有する第1のアクセスユニットのサブセットと、前記フレームレートを有する第2のアクセスユニットのサブセットとを含むビデオデータストリームに符号化することと、
前記第1のアクセスユニットのサブセットの各アクセスユニットが、関連するdelay_for_concatenation_ensured_flagを有するように、複数のdelay_for_concatenation_ensured_flagを符号化することと、
を有し、
1の値を有するdelay_for_concatenation_ensured_flagは、前記delay_for_concatenation_ensured_flagが関連付けされるアクセスユニットが、スプライシングが前記フレームレートを保持し、前記第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスが、1に等しいconcatenation_flagと、max_initial_removal_delay_for_concatenationの値以下の選択されたinitCpbRemovalDelayとを備えるBP SEIメッセージを有するとき、前記第2のアクセスユニットのサブセットのアクセスユニットとシームレスである前記ビデオビットストリームにおけるポジションにあることを示す、ビデオ符号化方法。
【国際調査報告】