(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-20
(54)【発明の名称】ポリ尿素コポリマー
(51)【国際特許分類】
C08G 18/32 20060101AFI20230213BHJP
C08G 18/72 20060101ALI20230213BHJP
【FI】
C08G18/32 050
C08G18/72
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022537188
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(85)【翻訳文提出日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 EP2020086013
(87)【国際公開番号】W WO2021122472
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521037411
【氏名又は名称】ベーアーエスエフ・エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】サンドラ・グロリア・ケーニッヒ
(72)【発明者】
【氏名】アゲリキ・クウェル
(72)【発明者】
【氏名】ジャン-ピエール・ベルカン・リンドナー
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・ツァイリンガー
(72)【発明者】
【氏名】ダグ・ヴィーベルハウス
【テーマコード(参考)】
4J034
【Fターム(参考)】
4J034BA06
4J034CA15
4J034CA17
4J034CC03
4J034CC23
4J034CC26
4J034CC33
4J034CC35
4J034CC45
4J034CC46
4J034CC52
4J034CC61
4J034CC62
4J034CC65
4J034CC68
4J034HA01
4J034HA02
4J034HA06
4J034HA07
4J034HA08
4J034HB05
4J034HB07
4J034HB08
4J034HB11
4J034HB15
4J034HC03
4J034HC12
4J034HC23
4J034HC26
4J034HC32
4J034HC33
4J034HC34
4J034HC35
4J034HC37
4J034HC46
4J034HC53
4J034HC61
4J034HC64
4J034HC65
4J034HC67
4J034HC70
4J034HC71
4J034HC73
4J034JA30
4J034QA01
4J034QA02
4J034QA03
4J034QA05
4J034QB03
4J034QB16
4J034QC01
4J034QC05
4J034RA07
4J034RA08
4J034RA12
(57)【要約】
特許請求の範囲に記載の本発明は、イソシアネート混合物及び少なくとも2個のアミン官能基を有する少なくとも1種の二級アミンを反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有する、ポリ尿素コポリマーを対象とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.イソシアネート混合物(A);及び
b.式(B)
【化1】
(式中、R
aは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C
1~C
30アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C
2~C
30アルケニレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニレン、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルキレン、
置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルケニレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C
6~C
30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C
1~C
30アルキレンC
5~C
30シクロアルキレン、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルキレンC
1~C
30アルキレンC
5~C
30シクロアルキレン、置換又は非置換C
1~C
30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C
1~C
30アルキレンC
5~C
30シクロアルケニレン、
置換又は非置換C
1~C
30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C
1~C
30アルキレンC
6~C
30アリーレン、置換又は非置換C
6~C
30アリーレンC
1~C
30アルキレンC
6~C
30アリーレン、置換又は非置換C
1~C
30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C
2~C
30アルケニレンC
5~C
30シクロアルキレン、置換又は非置換C
2~C
30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C
2~C
30アルケニレンC
5~C
30シクロアルケニレン、置換又は非置換C
2~C
30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C
2~C
30アルケニレンC
6~C
30アリーレン、及び置換又は非置換C
2~C
30アルケニレン5~30員ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
R
b、R
c、R
d、R
e、R
f及びR
gは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
1~C
30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
2~C
30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルキル、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C
6~C
30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
5~C
30シクロアルキル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
5~C
30シクロアルケニル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
6~C
30アリール及び置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
R
b及びR
eは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
c及びR
fは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
d及びR
gは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
c及びR
dは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
c及びR
bは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
b及びR
dは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
f及びR
eは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
e及びR
gは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
f及びR
gは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミン
を含む反応混合物を反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、前記イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有する、ポリ尿素コポリマー。
【請求項2】
前記イソシアネート混合物(A)が、2.10個以上~6.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有する、請求項1に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項3】
R
aが、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C
1~C
30アルキレン、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルキレン、置換又は非置換C
1~C
30アルキレンC
5~C
30シクロアルキレン及び置換又は非置換C
6~C
30アリーレンC
1~C
30アルキレンC
6~C
30アリーレンからなる群から選択される、請求項1又は2に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項4】
R
b、R
c、R
d、R
e、R
f及びR
gが互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
1~C
30アルキル、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルキル、置換又は非置換C
6~C
30アリール及び置換又は非置換5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
R
b及びR
eが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
c及びR
fが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
d及びR
gが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
c及びR
dが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
c及びR
bが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
b及びR
dが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
f及びR
eが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
e及びR
gが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
R
f及びR
gが、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、又は不飽和の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する、請求項1から3のいずれか一項に記載のポリ尿素。
【請求項5】
R
a、R
b、R
c、R
d、R
e、R
f及びR
gのいずれも-OHで置換されていない、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリ尿素。
【請求項6】
前記式(B)の二級アミンが、N1,N3-ジイソプロピル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、4-メチル-N1,N3-ジsec-ブチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、2-メチル-N1,N3-ジsec-ブチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ジベンジル-2-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ジベンジル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ビス(2-エチルヘキシル)-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N-イソプロピル-3-[(イソプロピルアミノ)メチル]-3,5,5-トリメチル-シクロヘキサンアミン、N-sec-ブチル-4-[[4-(sec-ブチルアミノ)フェニル]メチル]アニリン、N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサン-1,6-ジアミン、N,N'-ジエチル-2-ブテン-1,4-ジアミン、N,N'-ジイソプロピル-1,3-プロパンジアミン、N,N'-ジイソプロピルエチレンジアミン、N,N'-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-5,7-ジオン、1,4-ジアザシクロヘプタン、1,2-ジメチルエチレンジアミン、1,2-ジイソプロピルエチレンジアミン、N-(ピロリジン-2-イルメチル)シクロヘキサンアミン、N-(ピロリジン-2-イルメチル)シクロヘプタンアミン及び2-メチル-N-(ピロリジン-2-イルメチル)プロパン-2-アミンからなる群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載のポリ尿素。
【請求項7】
前記イソシアネート混合物(A)が、3.0個以上のNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項8】
3.0個以上のNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートが、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される、請求項7に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項9】
前記イソシアネート混合物(A)が、2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項10】
2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートが、イソホロンジイソシアネート、プロピレン-1,2-ジイソシアネート、プロピレン-1,3-ジイソシアネート、ブチレン-1,2-ジイソシアネート、ブチレン-1,3-ジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、デカメチレン-1,10-ジイソシアネート、2,11-ジイソシアナト-ドデカン、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、メチルプロピルベンゼンジイソシアネート、メチルエチルベンゼンジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、エチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、イソプロピリデン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、ブチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-オキシジフェニルジイソシアネート、3,3'-オキシジフェニルジイソシアネート、4,4'-オキシジフェニルジイソシアネート、2,2'-ケトジフェニルジイソシアネート、3,3'-ケトジフェニルジイソシアネート、4,4'-ケトジフェニルジイソシアネート、2,2'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、3,3'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、4,4'-チオジフェニルジイソシアネート、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-エチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-プロピレン-ビス-(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パライソシアノ-シクロヘキシル)スルフィド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)スルホン、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジエチルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジフェニルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)エチルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-フェニルアミン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-メチルアミン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、2,2-ジメチルプロピレンジイソシアネート、3-メトキシヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,5-ジメチルヘプタメチレンジイソシアネート、5-メチルノナメチレン-1,9-ジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH
2)
3O(CH
2)
2O(CH
2)
3NCO及びOCN(CH
2)
3N(CH
3)(CH
2)
3NCO並びにジイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される、請求項9に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項11】
少なくとも1種のイソシアネートが、ウレタン基、イソシアヌレート基、ビウレット基、ウレトジオン基、アロファネート基及び/又はイミノオキサジアジンジオン基を含むダイマー、トリマー又はオリゴマーの形態で存在する、請求項1から10のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項12】
前記イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:10以上~10:1.0以下の範囲内である、請求項1から11に記載の生成物。
【請求項13】
前記イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:2.5以上~2.5:1.0以下の範囲内である、請求項12に記載の生成物。
【請求項14】
前記イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:2.0以上~2.0:1.0以下の範囲内である、請求項13に記載の生成物。
【請求項15】
前記ポリ尿素コポリマーが、DIN 55672に従って決定される3000g/mol~80,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量がMALDI-TOF質量分析法に従って決定される、請求項1から14に記載の生成物。
【請求項16】
前記ポリ尿素コポリマーが、DIN 55672に従って決定される3000g/mol~50,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量がMALDI-TOF質量分析法に従って決定される、請求項15に記載の生成物。
【請求項17】
前記ポリ尿素コポリマーが、DIN 55672に従って決定される5000g/mol~20,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量がMALDI-TOF質量分析法に従って決定される、請求項16に記載の生成物。
【請求項18】
少なくとも:
i)2.10個以上の平均NCO官能基を有するイソシアネート混合物(A)を用意する工程;
ii)式(B)
【化2】
(式中、R
a、R
b、R
c、R
d、R
e、R
f及びR
gは、請求項1から10のいずれか一項に定義される)
の少なくとも1種の二級アミンを用意する工程、及び
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含む、請求項1から17のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマーを調製するための方法。
【請求項19】
前記イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:10以上~10:1.0以下の範囲内である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:2.5以上~2.5:1.0以下の範囲内である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
工程iii)が、-50℃以上~250℃以下の範囲内の温度で行われる、請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
工程iii)が、少なくとも1種の溶媒の存在下で行われる、請求項18から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも1種の溶媒が、ケトン、エステル、芳香族溶媒、脂肪族溶媒、エーテル、ラクトン、カーボネート、スルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N-メチル-ピロリドン及びN-エチル-ピロリドンからなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
請求項1から17のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー又は請求項18から21のいずれか一項に従って得られるポリ尿素コポリマーを含む物品。
【請求項26】
請求項1から17のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー又は請求項18から21のいずれか一項に従って得られるポリ尿素コポリマー又は請求項25に記載の物品を再成形するための方法であって、少なくとも:
a)ポリ尿素コポリマーに圧力及び熱を加えて、加熱されたポリ尿素コポリマーを得る工程;及び
b)工程a)の加熱されたポリ尿素コポリマーを成形する工程
を含む、方法。
【請求項27】
前記圧力が、5×10
3Pa以上~10
7Pa以下の範囲である、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記温度が、60℃以上~300℃以下の範囲である、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
特許請求の範囲に記載の本発明は、イソシアネート混合物及び少なくとも2個のアミン官能基を有する少なくとも1種の二級アミンを反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有する、ポリ尿素コポリマーを対象とする。
【背景技術】
【0002】
材料及びポリマー科学において、柔軟(malleable)、修復可能、且つ形状再プログラム可能でもある、所望の使用中性能特性を有するポリマー材料を開発することが必要とされている。分解又は可逆的に解重合され得るようなポリマーを開発することも必要とされている。形状記憶及び自己治癒ポリマーは公知であるが、これらのポリマーの多くは、所望の性能及び動的特性の両方を有さない。例えば、共有結合架橋の形成に依存する多くの形状記憶ポリマーは、永久的な形状が共有結合架橋によりセットされた後、加工、再プログラム、又はリサイクルすることができない。分解可能な又は可逆的に解重合可能なポリマーに関して、これらのポリマーはしばしば、必要とされる使用中性能特性を欠き、あまりにも容易に分解されたり、他方で所望の通り簡単に又は急速に分解されなかったりする。
【0003】
強く不可逆的な共有結合及び安定なバルク特性により形成されるポリマーと異なり、可逆的な非共有結合性相互作用又は共有結合を通じて調製されるポリマーは、様々な動的特性を示す。可逆的なポリマーの動的特徴は、自己治癒、形状記憶、及び環境適応材料の設計において使用されてきた。しかし、非共有結合性相互作用は、四重水素結合、高原子価金属キレート化、及びホスト-ゲスト分子相互作用等のほんの少数の例外を除いて比較的弱い。一方、動的共有結合は通常、より高い強度及びより制御可能な可逆性を有する。
【0004】
嵩高い置換基の導入は、立体障害を引き起こして、アミド結合の軌道の共平面性を乱し、これは、共役効果を減少させ、したがってカルボニル-アミン相互作用を弱めると理論付けられている。しかし、アミド分解により解離した中間体はケテンであろうし、形成された場合、一般に反応性が高すぎてアミド結合の動的可逆的形成をもたらさないであろう。カルボニル-アミン構造を可逆的にするために、解離したカルボニル構造が周囲条件下で安定しているが依然としてアミンに対して反応性が非常に高いことが必要とされる。これらの要件を満たす1種のそのような官能基はイソシアネート基であり、これは、尿素結合を形成するために使用することができる。イソシアネートは、周囲条件下で一般に十分に安定しており、且つアミンと速やかに反応して、尿素結合を形成することができ、ポリ尿素及びポリ(ウレタン-尿素)の合成において広く使用されてきた。したがって、ポリマー材料においてこれらの尿素結合の可逆性及び速度論を制御することが非常に望ましいであろう。
【0005】
ポリマーは、1種又は複数種のイソシアネートの1種又は複数種のアミンとの反応により形成することができる。このポリマーは、静的混合装置、高圧衝突混合装置、低圧混合装置、混合アタッチメントを備えたローラー及び単純な手混合技法を使用してイソシアネートをアミンと接触させることにより形成することができる。このポリマーは、コーキング材、接着剤、シーラント、コーティング、フォーム、及び多くの他の用途において有用である。具体例としては、トラックベッドライナー、コンクリートコーティング、及び成形物品が挙げられるが、これらに限定されない。
【0006】
米国特許出願公開第2007/0208156 A1号には、イソシアネート、二級ポリエーテルアミン、第2のアミン、及び任意選択でポリオールから調製されるポリ尿素、ポリウレタン、及びポリ尿素-ポリウレタンハイブリッドが開示されている。二級ポリエーテルアミンを第2のアミンと組み合わせて使用して、その硬化時間及びコストを含む、ポリマーの他の特性を改変することができる。二級ポリエーテルアミンは二級ポリオキシアルキレンアミンを含む。
【0007】
米国特許出願公開第2016/0030254 A1号には、窒素原子を立体障害置換基で修飾することによりポリ尿素から形成される可逆的なポリマーが開示されている。立体障害尿素結合の可逆性は、置換基の嵩高性を変化させることにより制御される。その高い結合定数及び短い寿命を有する立体障害尿素ポリマーの選択は、外部刺激のない温和な温度で可逆的及び自己治癒ポリマー材料を設計することを可能にする。
【0008】
米国特許出願公開第2017/327627(A1)号には、立体障害尿素結合を有する柔軟、修復可能、且つ再プログラム可能な形状記憶ポリマーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0208156 A1号
【特許文献2】米国特許出願公開第2016/0030254 A1号
【特許文献3】米国特許出願公開第2017/327627 A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の先行技術はすべて、動的結合を有する直鎖状ポリ尿素ポリマーの形成につながる。しかし、構造に均一性を与えない、架橋された三次元ポリマーの形成のためのポリオール等の追加の反応物が必要である。したがって、特許請求の範囲に記載の本発明の目的は、ポリオール等の任意の追加の反応物を使用せずにポリアミン及びポリイソシアネートから調製される、均一な三次元網状構造を有し、しかも動的結合を有するポリ尿素ポリマーを提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、リサイクル可能な三次元網状ポリ尿素コポリマーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
当該目的は、2.10個以上の平均NCO官能基(average NCO functionality)を有するイソシアネート混合物(A)を、少なくとも2個の二級アミン官能基(secondary amine functionalities)を有する少なくとも1種の二級アミン(B)と反応させることにより達成される。
【0013】
したがって、第1の態様において、特許請求の範囲に記載の本発明は:
a.イソシアネート混合物(A);及び
b.式(B)
【0014】
【0015】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレン、及び置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N及びSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環(carbocyclic ring)を形成する)
の少なくとも1種の二級アミン
を含む反応混合物を反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有する、ポリ尿素コポリマーを対象とする。
【0016】
第2の態様において、特許請求の範囲に記載の本発明は、少なくとも:
i)2.10個以上の平均NCO官能基を有するイソシアネート混合物(A)を用意する工程;
ii)式(B)
【0017】
【0018】
(式中、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは、本明細書において以下のように定義される)
の少なくとも1種の二級アミンを用意する工程、及び
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含む、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法を対象とする。
【0019】
第3の態様において、特許請求の範囲に記載の本発明は、ポリ尿素コポリマーを含む物品を対象とする。
【0020】
第4の態様において、特許請求の範囲に記載の本発明は、ポリ尿素コポリマーを再成形するための方法であって、少なくとも:
a)本明細書に記載されるようなポリ尿素コポリマーに圧力及び熱を加えて、加熱されたポリ尿素コポリマーを得る工程;及び
b)工程a)の加熱されたポリ尿素コポリマーを成形する工程
を含む、方法を対象とする。
【発明を実施するための形態】
【0021】
特許請求の範囲に記載の本発明の本組成物及び製剤が記載される前に、そのような組成物及び製剤は、もちろん、様々であり得るため、本発明は、記載される特定の組成物及び製剤に限定されないことが理解されるべきである。特許請求の範囲に記載の本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書において使用される用語は、限定するためのものではないことも理解されるべきである。
【0022】
以下で、群が少なくとも特定の数の実施形態を含むと定義される場合、これは、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群を包含することも意図される。更に、本説明及び特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「a」、「b」、「c」等は、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも順番又は時系列順を説明するために使用されない。そのように使用される用語は、適切な状況下で互換的であること、及び本明細書に記載される、特許請求の範囲に記載の本発明の実施形態は、本明細書において説明又は例示される順序ではない他の順序で機能することができることが理解されるべきである。「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「(A)」、「(B)」及び「(C)」又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等の用語が、方法の工程又は使用又はアッセイに関する場合において、本明細書で前述及び後述されるような用途において別段の記載がない限り、工程間に時間又は時間間隔の統一性は存在せず、すなわち、工程は同時に行われてよく、又はそのような工程間に数秒、数分、数時間、数日、数週間、数カ月若しくは更に数年の時間間隔が存在してよい。
【0023】
更に、本明細書全体を通じて定義される範囲は端値も含み、すなわち1~10の範囲は、1及び10の両方が範囲内に含まれることを意味する。誤解を避けるために、出願人は、適用可能な法に従って任意の均等物に対する権原を有するものとする。
【0024】
以下の節において、特許請求の範囲に記載の本発明の異なる態様がより詳細に定義される。そのように定義される各態様は、そうではないことが明確に示されていない限り、他の任意の態様と組み合わせてもよい。特に、好ましい又は有利であると示される任意の特徴は、好ましい又は有利であると示される他の任意の特徴と組み合わせてもよい。
【0025】
本明細書全体を通じて「1つの実施形態」又は「ある実施形態」への言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造又は特性が、特許請求の範囲に記載の本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通じて様々な場所における「1つの実施形態において」又は「ある実施形態において」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を参照していないが、同じ実施形態を参照し得る。
【0026】
更に、特定の特徴、構造又は特性は、1つ又は複数の実施形態において、本開示から当業者には明らかであろうように、任意の適した方法で組み合わせてよい。更に、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが、他の特徴を含まない一方、異なる実施形態の特徴の組合せは、当業者により理解されるであろうように、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲内であり、且つ異なる実施形態を形成することが意図される。例えば、添付の特許請求の範囲において、特許請求される実施形態のいずれかを任意の組合せで使用することができる。
【0027】
第1の実施形態において、特許請求の範囲に記載の本発明は:
a.イソシアネート混合物(A);及び
b.式(B)
【0028】
【0029】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、
置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルケニレン、
置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレン、及び置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換員~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N及びSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミン
を反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有する、ポリ尿素コポリマーを対象とし;
より好ましくはポリ尿素コポリマーは:
a.イソシアネート混合物(A);及び
b.式(B)
【0030】
【0031】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレン、及び置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N及びSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミン
を反応させることにより得られ、ここで、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有し;
更により好ましくはポリ尿素コポリマーは:
a.イソシアネート混合物(A);及び
b.式(B)
【0032】
【0033】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルケニレン及び置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N及びSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミン
を反応させることにより得られ、ここで、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有し、
イソシアネート混合物(A)中のNCO対少なくとも1種の二級アミン(B)中の-NH-のモル比は、1.0:2.5以上~2.5:1.0以下の範囲内であり;且つ
ポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される3000g/mol~80,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;
最も好ましくはポリ尿素コポリマーは:
a.イソシアネート混合物(A);及び
b.式(B)
【0034】
【0035】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン及び置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N及びSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミン
を反応させることにより得られ、ここで、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有し、
イソシアネート混合物(A)中のNCO対少なくとも1種の二級アミン(B)中の-NH-のモル比は、1.0:2.0以上~2.0:1.0以下の範囲内であり;且つ
ポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される5000g/mol~80,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;
特にポリ尿素コポリマーは:
a.イソシアネート混合物(A);及び
b.式(B)
【0036】
【0037】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン及び置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル及び置換又は非置換C6~C30アリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N及びSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミン
を反応させることにより得られ、ここで、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有し、
イソシアネート混合物(A)中のNCO対少なくとも1種の二級アミン(B)中の-NH-のモル比は、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内であり;且つ
ポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される5000g/mol~50,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定される。
【0038】
本発明において、「アルキレン」という用語は、C1~C30アルキレンの場合のように1~30個(すなわち1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個又は30個)のC原子を有する、又はC1~C5アルキレンの場合のように、1~5個(すなわち1個、2個、3個、4個又は5個)のC原子を有する異なる部分を組み合わせる、非環式飽和炭化水素鎖でよい、非環式飽和炭化水素残基を網羅する。アルキレン基の代表例としては、-CH2-CH2-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2CH3)-、-CH2-CH(n-C3H7)-、-CH2-CH(n-C4H9)-、-CH2-CH(n-C5H11)-、-CH2-CH(n-C6H13)-、-CH2-CH(n-C7H15)-、-CH2-CH(n-C8H17)-、-CH(CH3)-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、-CH2-C(CH3)2-CH2-、及び-CH2-[C(CH3)2]2-CH2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-(CH2)5-、-(CH2)6-、-(CH2)8-、-(CH2)10-、-(CH2)7-、-(CH2)9-、-(CH2)11-、-(CH2)12-、-(CH2)13-、-(CH2)14-、-(CH2)15-、-(CH2)16-、-(CH2)17-、-(CH2)18-、-(CH2)19-、-(CH2)20-、-(CH2)21-、-(CH2)22-、-(CH2)23-、-(CH2)24-、-(CH2)25-、-(CH2)26-、-(CH2)27-、-(CH2)28-、-(CH2)28-、-(CH2)29-及び-(CH2)30-が挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
本発明において、「ヘテロアルキレン」という用語は、1個又は複数の炭素原子が、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群からそれぞれ独立して選択されるヘテロ原子で置き換えられた、上記のようなアルキレン鎖を指す。ヘテロアルキレン基は、好ましくは、鎖結合として酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子、特に好ましくは1個のヘテロ原子を有することができる。ヘテロアルキレン基は、好ましくは、2~30員、特に好ましくは2~12員、特に非常に好ましくは2員又は6員であり得る。より好ましくは、「O」が、「ヘテロアルキレン」中の最も好ましいヘテロ原子である。ヘテロアルキレン基の代表例としては、(-CH2-O-CH2-)1~500、(-CH2-O-CH(CH3)-)1~500、-CH2-O-CH(CH3)-、-CH2-O-CH(CH2CH3)-、-CH2-O-CH(n-C3H7)-、-CH2-O-CH(n-C4H9)-、-CH2-O-CH(n-C5H11)-、-CH2-O-CH(n-C6H13)-、-CH2-O-CH(n-C7H15)-、-CH2-O-CH(n-C8H17)-、-CHO-(CH3)-CHO-(CH3)-、-CO-(CH3)2-、-CH2-O-C(CH3)2-CH2-、-CH2-[O-C(CH3)2]2-CH2-、-(CH2)3-O-CH2、-(CH2)4-O-CH2、-(CH2)5-O-CH2、-(CH2)6-O-CH2、-(CH2)8-OCH2-、-(CH2)10-O-CH2、-(CH2)7-O-CH2、-(CH2)9-O-CH2、-(CH2)11-O-CH2、-(CH2)12-O-CH2、-(CH2)13-O-CH2、-(CH2)14-O-CH2、-(CH2)15-O-CH2、-(CH2)16-O-CH2、-(CH2)17-O-CH2、-(CH2)18-O-CH2、-(CH2)19-O-CH2、-(CH2)20-O-CH2、-(CH2)21-OCH2、-(CH2)22-OCH2、-(CH2)23-O-CH2、-(CH2)24-OCH2、-(CH2)25-OCH2、-(CH2)26-OCH2、-(CH2)27-O-CH2、-(CH2)28-O-CH2、-(CH2)29-O-CH2-及び-(CH2)30-O-CH2、-CH2-S-CH2
-、-CH2-NH-CH2-、-CH2-NH-及び-CH2-CH2-NH-CH2-CH2-が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
「アルケニレン」という用語は、本発明の意味において、少なくとも1個の二重結合、好ましくは1個、2個又は3個の二重結合を有する非環式不飽和炭化水素鎖を含み、並びに分岐状若しくは直鎖状且つ非置換であっても、又はC2~C30アルケニレンの場合のように2~30個(すなわち2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個又は30個)のC原子、より好ましくはC2~C20アルケニレン、最も好ましくはC2~C10アルケニレン、特にC2~C6アルケニレンで少なくとも一置換されていてもよい。代表例としては、-CH=CH-及び-CH2-CH=CH-が挙げられる。
【0041】
「ヘテロアルケニレン」という用語は、1個又は複数の炭素原子が、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群からそれぞれ独立して選択されるヘテロ原子で置き換えられた、上記のようなアルケニレン鎖を指す。ヘテロアルケニレン基は、好ましくは、鎖結合として酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子、特に好ましくは1個のヘテロ原子を有することができる。ヘテロアルケニレン基は、好ましくは、3~30員、特に好ましくは3~12員、特に非常に好ましくは3員又は6員であり得る。ヘテロアルケニレン基の例は、-CH=CH-NH-、-CH=CH-O-、-CH=CH-CH2-O-及び-CH=CH-S-である。
【0042】
別の好ましい実施形態において、置換基のうちの1つ又は複数が、アルキレン基、アルケニレン基、ヘテロアルキレン基及びヘテロアルケニレン基を表す、又は一置換若しくは多置換されているそのような基を含む場合、この基は、好ましくは、フェニル、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-SH、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-NH2、-N(C1~5-アルキル)2、-NH-フェニル、-N(C1~5-アルキル)(フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1~5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-O-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、-S(=O)-C1~5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2及び-SO3Hからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個の置換基で置換されており、ここで、上述の-C1~5アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状であり、且つ上述のフェニル残基は、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-C1~5アルキル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2及び-S-CH2Fからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で置換されている。最も好ましくはアルキレン基、アルケニレン基、ヘテロアルキレン基及びヘテロアルケニレン基は、非置換であるか、又はフェニル、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-O-フェニル、-SH、-S-フェニル、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個又は3個の置換基で置換されており、ここで、フェニル残基は、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-OH、-SH、-NO2、-CN、-O-CH3、-O-CF3、及び-O-C2H5からなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個の置換基で置換されている。
【0043】
別の好ましい実施形態において、「シクロアルキレン」という用語は、飽和環式炭化水素残基を網羅する。C5~C30シクロアルキレン基の代表例としては、シクロペンチレン基(例えば、シクロペンタ-1,3-イレン、シクロペンタ-1,2-イレン)、シクロヘキシレン基(例えば、シクロヘキサ-1,4-イレン、シクロヘキサ-1,3-イレン及びシクロヘキサ-1,2-イレン)、シクロヘプチレン基、シクロオクチレン基(例えば1,5-シクロオクチレン)が挙げられるが、これらに限定されない。「シクロアルキレン」という用語は、ノルボルニレン基(例えば1,4-ノルボルニレン基及び2,5-ノルボルニレン基)、及びアダマンチレン基(例えば1,5-アダマンチレン基及び2,6-アダマンチレン基)を含むが、これらに限定されない、5~30個の炭素原子を有する2~4個の環を有する環式炭化水素基等の架橋環式炭化水素基も網羅する。
【0044】
別の好ましい実施形態において、「ヘテロシクロアルキレン」という用語は、本出願において、炭素原子が、N、O及びSからなる群から選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子で置き換えられている5~30個の環員を有する環式又は多環式の飽和二価基を指す。この用語は、1,5-ジオキサオクチレン、4,8-ジオキサビシクロ[3.3.0]オクチレン及び同種のもののような基により更に例示される。
【0045】
別の好ましい実施形態において、「シクロアルケニレン」という用語は、二価のシクロアルケニル環構造、すなわち、他の基への結合点として2個の単結合を有する、本明細書に定義されるようなシクロアルケニル基を網羅する。例えば、「シクロアルケニレン」には、シクロペンタ-1,2-エン-3,5-イレン、3-シクロヘキセン-1,2-イレン、2,5-シクロヘキサジエン-1,4-イレン、シクロヘキサ-1,2-エン-3,5-イレン、2,5-シクロヘキサジエン-1,4-イレン及びシクロヘプタ-1,2-エン-3,5-イレンが含まれるが、これらに限定されない。
【0046】
別の好ましい実施形態において、「ヘテロシクロアルケニレン」という用語は、本出願において、炭素原子が、N、O及びSヘテロ原子から選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子で置き換えられている5~30個の炭素原子を有し、且つ1個、2個又は3個の二重結合を有する環式又は多環式の非芳香族不飽和二価基を指す。
【0047】
別の好ましい実施形態において、置換基のうちの1つ又は複数が、一置換又は多置換されているシクロアルキレン、シクロアルケニレン、ヘテロシクロアルキレン、及びヘテロシクロアルケニレンを表す場合、この基は、好ましくは、フェニル、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-SH、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-NH2、-N(C1~5-アルキル)2、-NH-フェニル、-N(C1~5-アルキル)(フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1~5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-O-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、-S(=O)-C1~5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2及び-SO3Hからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個の置換基で置換されており、ここで、上述の-C1~5アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状であり、且つ上述のフェニル残基は、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-C1~5アルキル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2及び-S-CH2Fからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で置換されている。最も好ましくはアルキレン基、アルケニレン基、ヘテロアルキレン基及びヘテロアルケニレン基は、非置換であるか、又はフェニル、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-O-フェニル、-SH、-S-フェニル、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個又は3個の置換基で置換されており、ここで、フェニル残基は、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-SH、-NO2、-CN、-O-CH3、-O-CF3、及び-O-C2H5からなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個の置換基で置換されている。
【0048】
別の好ましい実施形態において、「アリーレン」という用語は、フェニレン、ナフチレン、ビフェニレン、フルオレニレン、及びインデニル等の閉じた芳香族の二価の環又は環系を指す。
【0049】
別の好ましい実施形態において、「ヘテロアリーレン」という用語は、窒素、酸素及び硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する閉じた芳香族の二価の環又は環系を指す。適したヘテロアリーレン基には、フリレン、チエニレン、ピリジレン、キノリニレン、イソキノリニレン、インドリレン、イソインドリレン、トリアゾリレン、ピロリレン、テトラゾリレン、イミダゾリレン、ピラゾリレン、オキサゾリレン、チアゾリレン、ベンゾフラニレン、ベンゾチオフェニレン、カルバゾリレン、ベンゾオキサゾリレン、ピリミジニレン、ベンゾイミダゾリレン、キノキサリレン、ベンゾチアゾリレン、ナフチリジニレン、イソオキサゾリレン、イソチアゾリレン、プリニレン、キナゾリニレン、ピラジニレン、1-オキシドピリジレン、ピリダジニレン、トリアジニレン、テトラジニレン、オキサジアゾリレン及びチアジアゾリレンが含まれる。
【0050】
別の好ましい実施形態において、置換基のうちの1つ又は複数が、一置換又は多置換されているアリーレン及びヘテロアリーレンを表す場合、これは、好ましくは、フェニル、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-SH、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-NH2、-N(C1~5-アルキル)2、-NH-フェニル、-N(C1~5-アルキル)(フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1~5~アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1~5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-O-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、-S(=O)-C1~5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2及び-SO3Hからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個又は4個、特に好ましくは1個、2個又は3個の置換基で置換されており、ここで、上述の-C1~5アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状であり、且つ上述のフェニル残基は、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-C1~5アルキル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2及び-S-CH2Fからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で置換されている。最も好ましくはアルキレン基、アルケニレン基、ヘテロアルキレン基及びヘテロアルケニレン基は、非置換であるか、又はフェニル、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-O-フェニル、-SH、-S-フェニル、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個又は3個の置換基で置換されており、ここで、フェニル残基は、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-SH、-NO2、-CN、-O-CH3、-O-CF3、及び-O-C2H5からなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個の置換基で置換されている。
【0051】
本発明において、「アルキル」という用語は、分岐状又は直鎖状且つ非置換であっても、又はC1~C30アルキルの場合のように、1~30個(すなわち1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個又は30個)のC原子で若しくはC1~C5アルキルの場合のように、1~5個(すなわち1個、2個、3個、4個又は5個)のC原子で少なくとも一置換されていてもよい非環式飽和炭化水素残基を網羅する。置換基のうちの1つ又は複数が、アルキル残基を表す、又は一置換若しくは多置換されているアルキル残基を含む場合、これは、好ましくは、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SH、-NH2、-N(C1~5-アルキル)2、-N(C1~5-アルキル)(フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1~5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-)-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、-S(=O)-C1~5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2及び-SO3Hからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個の置換基で置換されて、ここで、上述のC1~5-アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状であり、且つ上述のフェニル残基は、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-NH2、-O-CF3、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個の置換基で置換されている。特に好ましい置換基は、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SH、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から互いに独立して選択してもよい。
【0052】
好ましい実施形態において、非置換直鎖状C1~C30アルキルは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンイコシル、ドコシル、トリコシル及びテトラコシルからなる群から選択され;より好ましくは、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンイコシル、ドコシル、トリコシル及びテトラコシルからなる群から選択され;更により好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル及びペンタデシルからなる群から選択され;最も好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルからなる群から選択され;特に、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル及びデシルからなる群から選択される。
【0053】
好ましい実施形態において、非置換分岐状C1~C30アルキルは、好ましくは、イソプロピル、iso-ブチル、neo-ペンチル、2-エチルヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-オクチル、2-ペンチル-ノニル、2-ヘキシル-デシル、iso-ヘキシル、iso-ヘプチル、iso-オクチル、iso-ノニル、iso-デシル、iso-ドデシル、iso-テトラデシル、iso-ヘキサデシル、iso-オクタデシル及びiso-エイコシルからなる群から選択され、より好ましくは、2-エチルヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-オクチル、2-ペンチル-ノニル、2-ヘキシル-デシル、iso-ヘキシル、iso-ヘプチル、iso-オクチル、iso-ノニル、iso-デシル、iso-ドデシル、iso-テトラデシル、iso-ヘキサデシル、iso-オクタデシル、iso-エイコシル、2-メチルトリコシル、2-エチルドコシル、3-エチルヘンイコシル、3-エチルイコシル、4-プロピルヘンイコシル、プロピルノナデシル、6-ブチルドデシル及び5-エチルウンデシルからなる群から選択される。多置換アルキル残基は、異なるC原子上又は同じC原子上のいずれかで、多置換、好ましくは二置換又は三置換されている、例えば-CF3の場合のように同じC原子上で、又は-(CHCl)-(CH2F)の場合のように異なる位置で三置換されているアルキル残基であると理解される。多置換は、同一か又は異なる置換基で行ってよい。言及することができる適した置換アルキル残基の例としては、-CF3、-CF2H、-CFH2、-(CH2)-OH、-(CH2)-NH2、-(CH2)-CN、-(CH2)-(CF3)、-(CH2)-(CHF2)、-(CH2)-(CH2F)、-(CH2)-(CH2)-O-CH3、-(CH2)-(CH2)-NH2、-(CH2)-(CH2)-CN、-(CF2)-(CF3)、-(CH2)-(CH2)-(CF3)、及び-(CH2)-(CH2)-(CH2)-O-CH3が挙げられる。
【0054】
別の好ましい実施形態において、置換の直鎖状又は分岐状のC1~C30アルキルは、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SH、-NH2、-N(C1~5-アルキル)2、-N(C1~5-アルキル)(フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1~5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-)-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、-S(=O)-C1~5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2及び-SO3Hからなる群から選択される官能基で置換されたC1~C30炭素原子を有する分岐状又は直鎖状飽和炭化水素基を指し、ここで、上述のC1~5-アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状であり、且つ上述のフェニル残基は、好ましくは、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-NH2、-O-CF3、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個の置換基で置換されている。特に好ましい置換基は、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-SH、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から互いに独立して選択してもよい。
【0055】
別の好ましい実施形態において、置換の直鎖状又は分岐状のC1~C30アルキルは、アルコキシ、C(=O)R、CN及びSRからなる群から選択される、好ましくは、1-メトキシメチル、1-メトキシメチル、1-メトキシエチル、1-メトキシプロピル、1-メトキシブチル、1-メトキシペンチル、1-メトキシヘキシル、1-メトキシヘプチル、1-メトキシオクチル、1-メトキシノニル、デシル、1-メトキシウンデシル、1-メトキシドデシル、1-メトキシトリデシル、1-メトキシテトラデシル、1-メトキシペンタデシル、1-メトキシヘキサデシル、1-メトキシヘプタデシル、1-メトキシオクタデシル、1-メトキシノナデシル、1-メトキシエイコシル、1-メトキシヘンイコシル、1-メトキシドコシル、1-メトキシトリコシル、1-メトキシテトラコシル、2-メトキシプロピル、2-メトキシブチル、2-メトキシペンチル、2-メトキシヘキシル、2-メトキシヘプチル、2-メトキシオクチル、2-メトキシノニル、デシル、2-メトキシウンデシル、2-メトキシドデシル、2-メトキシトリデシル、2-メトキシテトラデシル、2-メトキシペンタデシル、2-メトキシヘキサデシル、2-メトキシヘプタデシル、2-メトキシオクタデシル、2-メトキシノナデシル、2-メトキシエイコシル、2-メトキシヘンイコシル、2-メトキシドコシル、2-メトキシトリコシル、2-メトキシテトラコシル、1-アセトキシメチル、1-アセトキシエチル、1-アセトキシプロピル、1-アセトキシブチル、1-アセトキシペンチル、1-アセトキシヘキシル、1-アセトキシヘプチル、1-アセトキシオクチル、1-アセトキシノニル、デシル、1-アセトキシウンデシル、1-アセトキシドデシル、1-アセトキシトリデシル、1-アセトキシテトラデシル、1-アセトキシペンタデシル、1-アセトキシヘキサデシル、1-アセトキシヘプタデシル、1-アセトキシオクタデシル、1-アセトキシノナデシル、1-アセトキシエイコシル、1-アセトキシヘンイコシル、1-アセトキシドコシル、1-アセトキシトリコシル、1-アセトキシテトラコシル、1-シアノメチル、1-シアノエチル、1-シアノプロピル、1-シアノブチル、1-シアノペンチル、1-シアノヘキシル、1-シアノヘプチル、1-シアノオクチル、1-シアノノニル、デシル、1-シアノウンデシル、1-シアノドデシル、1-シアノトリデシル、1-シアノテトラデシル、1-シアノペンタデシル、1-シアノヘキサデシル、1-シアノヘプタデシル、1-シアノオクタデシル、1-シアノノナデシル、1-シアノエイコシル、1-シアノヘンイコシル、1-シアノドコシル、1-シアノトリコシル、1-シアノテトラコシル、2-シアノプロピル、2-シアノブチル、2-シアノペンチル、2-シアノヘキシル、2-シアノヘプチル、2-シアノオクチル、2-シアノノニル、デシル、2-シアノウンデシル、2-シアノドデシル、2-シアノトリデシル、2-シアノテトラデシル、2-シアノペンタデシル、2-シアノヘキサデシル、2-シアノヘプタデシル、2-シアノオクタデシル、2-シアノノナデシル、2-シアノエイコシル、2-シアノヘンイコシル、2-シアノドコシル、2-シアノトリコシル、2-シアノテトラコシル、1-チオイルメチル、1-チオイルエチル、1-チオイルプロピル、1-チオイルブチル、1-チオイルペンチル、1-チオイルヘキシル、1-チオイルヘプチル、1-チオイルオクチル、1-チオイルノニル、デシル、1-チオイルウンデシル、1-チオイルドデシル、1-チオイルトリデシル、1-チオイルテトラデシル、1-チオイルペンタデシル、1-チオイルヘキサデシル、1-チオイルヘプタデシル、1-チオイルオクタデシル、1-チオイルノナデシル、1-チオイルエイコシル、1-チオイルヘンイコシル、1-チオイルドコシル、1-チオイルトリコシル及び1-チオイルテトラコシルからなる群から選択される官能基で置換されたC1~C30炭素原子を有する分岐状又は直鎖状飽和炭化水素基を指す。
【0056】
好ましい実施形態において、アルケニルという用語は、好ましくは、1-プロペニル、1-ブテニル、1-ペンテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、1-デセニル、2-デセニル、1-ウンデセニル、2-ウンデセニル、1-ドデセニル、2-ドデセニル、1-トリデセニル、2-トリデセニル、1-テトラデセニル、2-テトラデセニル、1-ペンタデセニル、2-ペンタデセニル、1-ヘキサデセニル、2-ヘキサデセニル、1-ヘプタデセニル、2-ヘプタデセニル、1-オクタデセニル、2-オクタデセニル、1-ノナデセニル、2-ノナデセニル、1-エイコセニル及び2-エイコセニルからなる群から選択される、より好ましくは、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、1-デセニル、2-デセニル、1-ウンデセニル、2-ウンデセニル、1-ドデセニル、2-ドデセニル、1-トリデセニル、2-トリデセニル、1-テトラデセニル、2-テトラデセニル、1-ペンタデセニル、2-ペンタデセニル、1-ヘキサデセニル、2-ヘキサデセニル、1-ヘプタデセニル、2-ヘプタデセニル、1-オクタデセニル、2-オクタデセニル、1-ノナデセニル、2-ノナデセニル、1-エイコセニル及び2-エイコセニル、20-ヘンイコセニル、2-ドコセニル、6-トリコセニル及び2-テトラコセニルから選択される非置換の直鎖状C2~C30アルケニルを表す。
【0057】
好ましい実施形態において、非置換分岐状C2~C30アルケニルは、イソプロペニル、iso-ブテニル、neo-ペンテニル、2-エチル-ヘキセニル、2-プロピル-ヘプテニル、2-ブチル-オクテニル、2-ペンチル-ノネニル、2-ヘキシル-デセニル、iso-ヘキセニル、iso-ヘプテニル、iso-オクテニル、iso-ノネニル、iso-デセニル、iso-ドデセニル、iso-テトラデセニル、iso-ヘキサデセニル、iso-オクタデセニル、iso-エイコセニル、2-メチルトリコセニル、2-エチルドコセニル、3-エチルヘンイコセニル、3-エチルイコセニル、4-プロピルヘンイコセニル、4-プロピルノナデセニル、6-ブチルドデセニル、5-エチルウンデセニル、1,4-ヘキサジエニル、1,3-ヘキサジエニル、2,5-ヘキサジエニル、3,5-ヘキサジエニル、2,4-ヘキサジエニル、1,3,5-ヘキサトリエニル、1,3,6-ヘプタトリエニル、1,4,7-オクタトリエニル又は2-メチル-1,3,5ヘキサトリエニル、1,3,5,7-オクタテトラエニル、1,3,5,8-ノナテトラエニル、1,4,7,10-ウンデカテトラエニル、2-エチル-1,3,6,8-ノナテトラエニル、2-エテニル-1,3,5,8-ノナテトラエニル、1,3,5,7,9-デカペンタエニル、1,4,6,8,10-ウンデカペンタエニル、及び1,4,6,9,11-ドデカペンタエニルからなる群から選択される。
【0058】
好ましい実施形態において、置換の直鎖状又は分岐状のC2~C30アルケニルは、アルコキシ、C(=O)R、CN及びSRから選択される官能基で置換されたC2~C30炭素原子を有する分岐状又は直鎖状不飽和炭化水素基を指し;ここで、Rは、水素、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換C7~C30アリールアルキルである。
【0059】
好ましい実施形態において、アルケニルという用語は、アルコキシ、C(=O)R、CN及びSRから選択される官能基で置換されたC2~C30炭素原子を有する;好ましくは、1-メトキシエテニル、2-メトキシプロペニル、4-メトキシブテニル、3-メトキシペンテニル、5-メトキシヘキセニル、2-メトキシヘプテニル、5-メトキシオクテニル、3-メトキシノネニル、6-メトキシウンデセニル、1-メトキシドデカ-2-エニル、1-メトキシトリデカ-5-エニル、3-メトキシテトラデカ-5-エニル、3-メトキシペンタデ-12-エンシル(3-methoxy pentade-12-encyl)、10-メトキシヘキサデカ-15-エニル、12-メトキシヘプタデカ-16-エニル、1-メトキシオクタデカ-3-エニル、1-メトキシノナデカ-2-エニル、1-メトキシエイコサ-20-エニル、1-メトキシヘンイコサ-2-エニル、1-メトキシドコサ-4-エニル、1-メトキシトリコサ-22-エニル、1-メトキシテトラコサ-23-エニル、2-メトキシプロパ-1-エニル、2-メトキシブタ-1-エニル、2-メトキシペンタ-4-エニル、2-メトキシヘキサ-2-エニル、2-メトキシヘプタ-3-エニル、2-メトキシオクタ-7-エニル、2-メトキシノナ-5-エニル、2-メトキシウンデカ-10-エニル、2-メトキシドデカ-4-エニル、2-メトキシトリデカ-12-エニル、2-メトキシテトラデカ-10-エニル、2-メトキシペンタデカ-14-エニル、2-メトキシヘキサデカ-1-エニル、2-メトキシヘプタデカ-1-エニル、2-メトキシオクタデカ-12-エニル、2-メトキシノナデカ-10-エニル、2-メトキシエイコサ-18-エニル、2-メトキシヘンイコサ-2-エニル、2-メトキシドコサ-3-エニル、20-メトキシトリコサ-2-エニル、21-メトキシテトラコサ-4-エニル、1-アセトキシエテニル、1-アセトキシプロパ-1-エニル、1-アセトキシブタ-2-エニル、1-アセトキシペンタ-4-エニル、1-アセトキシヘキサ-2-エニル、1-アセトキシヘプタ-1-エニル、1-アセトキシオクタ-7-エニル、1-アセトキシノナ-2-エニル、5-アセトキシデカ-3-エニル、1-アセトキシウンデカ-10-エニル、1-アセトキシドデカ-2-エニル、1-アセトキシトリデカ-12-エニル、10-アセトキシテトラデカ-2-エニル、15-アセトキシペンタデカ-2-エニル、10-アセトキシヘキサデカ-2-エニル、11-アセトキシヘプタデカ-1-エニル、13-アセトキシオクタデカ-2-エニル、1-アセトキシノナデカ-14-エニル、20-アセトキシエイコサ-19-エニル、1-アセトキシヘンイコサ-2-エニル、1-アセトキシドコサ-10-エニル、1-アセトキシトリコサ-22-エニル、1-アセトキシテトラコサ-23-エニル、1-シアノエタ-1-エニル、1-シアノプロパ-2-エニル、1-シアノブタ-2-エニル、1-シアノペンタ-3-エニル、1-シアノヘキサ-5-エニル、1-シアノヘプタ-6-エニル、1-シアノオクタ-2-エニル、1-シアノノナ-3-エニル、11-シアノウンデカ-2-エニル、10-シアノドデカ-2-エニル、10-シアノトリデカ-12-エニル、1-シアノテトラデカ-3-エニル、1-シアノペンタデカ-14-エニル、1-シアノヘキサデカ-15-エニル、1-シアノヘプタデカ-2-エニル、1-シアノオクタデカ-3-エニル、1-シアノノナデカ-18-エニル、1-シアノエイコサ-10-エニル、1-シアノヘンイコサ-20-エニル、15-シアノドコサ-3-エニル、1-シアノトリコサ-20-エニル、1-シアノテトラコサ-2-エニル、2-シアノプロパ-2-エニル、2-シアノブタ-1-エニル、2-シアノペンタ-1-エニル、2-シアノヘキサ-3-エニル、2-シアノヘプタ-6-エニル、2-シアノオクタ-1-エニル、2-シアノノナ-8-エニル、2-シアノウンデカ-10-エニル、2-シアノドデカ-1-エニル、2-シアノトリデカ-12-エニル、2-シアノテトラデカ-10-エニル、2-シアノペンタデカ-3-エニル、2-シアノヘキサデカ-2-エニル、2-シアノヘプタデカ-1-エニル、2-シアノオクタデカ-12-エニル、2-シアノノナデカ-15-エニル、2-シアノエイコサ-1-エニル、2-シアノヘンイコサ-5-エニル、2-シアノドコサ-20-エニル、2-シアノトリコサ-22-エニル、2-シアノテトラコサ-20-エニル、1-チオニルエタ-1-エニル、1-チオニルプロパ-2-エニル、1-チオニルブタ-2-エニル、1-チオニルペンタ-4-エニル、1-チオニルヘキサ-2-エニル、1-チオニルヘプタ-5-エニル、1-チオニルオクタ-3-エニル、1-チオニルノナ-5-エニル、1-チオニルウンデカ-10-エニル、1-チオニルドデカ-11-エニル、1-チオニルトリデカ-2-エニル、1-チオニルテトラデカ-4-エニル、1-チオニルペンタデカ-5-エニル、1-チオニルヘキサデカ-3-エニル、1-チオニルヘプタデカ-2-エニル、1-チオニルオクタデカ-3-エニル、1-チオニルノナデカ-15-エニル、1-チオニルエイコサ-18-エニル、1-チオニルヘンイコサ-20-エニル、1-チオニルドコサ-21-エニル、1-チオニルトリコサ-20-エニル及び1-チオニルテトラコサ-22-エニルからなる群から選択される分岐状又は直鎖状不飽和炭化水素基を指す。
【0060】
好ましい実施形態において、「ヘテロアルキル」という用語は、1個又は複数の炭素原子が、それぞれの場合において、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択されるヘテロ原子により置き換えられたアルキル基を指す。ヘテロアルキル残基は好ましくは、鎖結合として酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む。ヘテロアルキル残基は、好ましくは、2~12員、特に好ましくは2~6員でよい。
【0061】
好ましい実施形態において、「ヘテロアルケニル」という用語は、1個又は複数の炭素原子が、それぞれの場合において、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択されるヘテロ原子により置き換えられたアルケニル基を指す。ヘテロアルケニル残基は好ましくは、鎖結合として酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む。ヘテロアルケニル残基は、好ましくは、3~12員、特に好ましくは3~6員でよい。
【0062】
好ましい実施形態において、「シクロアルキル」という用語は、5~30個の炭素原子を有する単環式及び二環式飽和脂環式基を指す。非置換又は分岐状C5~C30単環式及び二環式シクロアルキルの代表例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、及びビシクロ[3.1.1]ヘプチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
別の好ましい実施形態において、C5~C30単環式及び二環式シクロアルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、n-ペンチル、iso-ペンチル、neo-ペンチル等のような1個又は複数の等しい又は異なるアルキル基で更に分岐され得る。分岐状C3~C10単環式及び二環式シクロアルキルの代表例としては、メチルシクロヘキシル及びジメチルシクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0064】
好ましい実施形態において、「シクロアルケニル」という用語は、1個又は複数の二重結合を含む、5~30個の炭素原子を有する単環式及び二環式不飽和脂環式基を指す。C5~C30シクロアルケニルの代表例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル又はシクロデセニルが挙げられるが、これらに限定されない。これらの基は、1個又は複数の等しい又は異なるアルキル基で、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル又はiso-プロピルで分岐され得る。分岐状C5~C30単環式及び二環式シクロアルケニルの代表例としては、メチルシクロヘキセニル及びジメチルシクロヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0065】
好ましい実施形態において、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、環員としての少なくとも1個の炭素原子が、O、S、及びNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子で置き換えられている5~30個の環員を含む非芳香族単環式環又は多環式環を意味する。ヘテロシクロアルキル基の例としては、アジリジニル、ピロリジニル、ピロリジノ、ピペリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピペラジノ、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニル及びピラニルが挙げられる。
【0066】
好ましい実施形態において、「ヘテロシクロアルケニル」という用語は、少なくとも環員としての炭素原子が、O、S、及びNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子で置き換えられている5~30個の環員を含み、且つ少なくとも1個の二重結合を有する非芳香族不飽和単環式環又は多環式環を意味する。例としては、(2,3)-ジヒドロフラニル、(2,3)-ジヒドロチエニル、(2,3)-ジヒドロピロリル、(2,5)-ジヒドロピロリル、(2,5)-ジヒドロピロリル、(2,3)-ジヒドロイソオキサゾリル、(1,4)-ジヒドロピリジン-1-イル、ジ-ヒドロピラニル、2,3-ジヒドロピラゾール-1-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-2-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-3-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-4-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-5-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-1-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-3-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-4-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-5-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-2-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-3-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-2-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-2-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,5-ジヒドロチエニル及び(1,2,3,4)-テトラヒドロピリジン-1-イルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
別の好ましい実施形態において、置換基のうちの1つ又は複数が、一置換又は多置換されているヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル及びヘテロシクロアルケニルを表す場合、この基は、好ましくは、F、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-OH、-SH、-NH2、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、-C(=O)-OH、C1-5アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2、-S-CH2F、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)-C1~5-アルキル、-NH-C1~5-アルキル、N(C1~5アルキル)(C1~5-アルキル)、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-CH2-O-C(=O)-フェニル、-O-C(=O)-フェニル、-NH-S(=O)2-C1~5-アルキル、-NH-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、ピラゾリル、フェニル、フリル(フラニル)、チアジアゾリル、チオフェニル(チエニル)及びベンジルからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個の置換基で置換されており、ここで、上述のC1~5アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状であり、且つ環式置換基又はこの置換基自体の環式残基は、それぞれの場合において、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OH、-NH2、-O-CF3、-SH、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-S-C-1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-C1~5アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-C(=O)-O-C1~5-アルキル及び-C(=O)-CF3からなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で置換されている。
【0068】
好ましい実施形態において、「アリール」という用語は、1個を超える芳香族環を有してよい芳香族化合物を指す。置換及び非置換C6~C30アリールの代表例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、テトラフェニル、フェナレニル及びフェナントレニルが挙げられる。
【0069】
好ましい実施形態において、「ヘテロアリール」という用語は、環員としての1個又は複数の炭素原子が、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群からそれぞれ独立して選択されるヘテロ原子で置き換えられた、好ましくは5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個又は30個の環員を有する、特に好ましくは5個、6個、9個、10個、13個又は14個の環原子を有する、特に非常に好ましくは5個又は6個の環員を有する単環式又は多環式、好ましくは単環式、二環式又は三環式芳香族炭化水素残基を意味する。ヘテロアリール残基は、好ましくは、環員として酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個のヘテロ原子を含んでよい。ヘテロアリール残基は、非置換であるか、又は一置換されているか、又は同一に若しくは異なって多置換されている。言及することのできる、適したヘテロアリール残基の例としては、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピラニル、トリアゾリル、ピリジニル、イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]チアゾリル、ベンゾジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、インダゾリル、キノキサリニル、キナゾリニル、キノリニル、ナフトリジニル及びイソキノリニルが挙げられる。
【0070】
本発明の目的のために、アリール残基又はヘテロアリール残基は、単環系又は二環系と縮合(アネレート(anellated))してもよい。単環系又は二環系と縮合されている言及することができるアリール残基の例としては、(1,2,3,4)-テトラヒドロキノリニル、(1,2,3,4)-テトラヒドロイソキノリニル、(2,3)-ジヒドロ-1H-イソインドリル、(1,2,3,4)-テトラヒドロナフチル、(2,3)-ジヒドロベンゾ[1.4]ジオキシニル、ベンゾ[1.3]ジオキソリル及び(3,4)-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1.4]オキサジニルが挙げられる。
【0071】
別の好ましい実施形態において、「アリールアルキル」は、アルキル鎖に結合されたアリール環を指す。アリールアルキルの代表例としては、1-フェニルメチル、1-フェニルエチル、1-フェニルプロピル、1-フェニルブチル、1-メチル-1-フェニル-プロピル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、3-フェニルブチル及び2-メチル-3-フェニル-プロピルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
別の好ましい実施形態において、置換基のうちの1つ又は複数が、アリール残基、ヘテロアリール残基又はアリールアルキル残基を表す、又は一置換若しくは多置換されているアリール残基又はヘテロアリール残基を含む場合、これは、好ましくは、F、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-C1~5アルキル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2、-S-CH2F、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)-C1~5-アルキル、-NH-C1~5-アルキル、N(C1~5アルキル)2、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-H;-C(=O)-C1~5-アルキル、-CH2-O-C(=O)-フェニル、-O-C(=O)-フェニル、-NH-S(=O)2-C1~5-アルキル、-NH-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、ピラゾリル、フェニル、フリル(フラニル)、チアゾリル、チアジアゾリル、チオフェニル(チエニル)、ベンジル及びフェネチルからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個の置換基で置換されてよく、ここで、上述のC1~5アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状であり、且つ環式置換基又はこの置換基自体の環式残基は、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-C1~5アルキル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2及び-S-CH2Fからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で置換されており;最も好ましくは、置換基は、それぞれの場合において、F、Cl、Br、I、-CN、-NO2、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、2-ブチル、tert.-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチル、エテニル、アリル、エチニル、プロピニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-CH2-O-CH3、-CH2-O-C2H5、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-S-CH3、-S-C2H5、-S(=O)-CH3、-S(=O)2-CH3、-S(=O)-C2H5、-S(=O)2-C2H5、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、-O-C(CH3)3、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2、-S-CH2F、-S(=O)2-フェニル、ピラゾリル、フェニル、-N(CH3)2、-N(C2H5)2、-NH-CH3、-NH-C2H5、-CH2-O-C(=O)-フェニル、-NH-S(=O)2-CH3、-C(=O)-O-CH3、-C(=O)-O-C2H5、-C(=O)-O-C(CH3)3、-C(=O)-H、-C(=O)-CH3、-C(=O)-C2H5、-NH-C(=O)-CH3、-NH-C(=O)-C2H5、-O-C(=O)-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-CH3、-C(=O)-N(CH3)2、フェニル、フリル(フラニル)、チアジアゾリル、チオフェニル(チエニル)及びベンジルからなる群から互いに独立して選択され、ここで、環式置換基又はこの置換基自体の環式残基は、それぞれの場合において、非置換であるか、又はF、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、2-ブチル、tert.-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチル、エテニル、アリル、エチニル、プロピニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-CH2-O-CH3、-CH2-O-C2H5、-S-CH3、-S-C2H5、-S(=O)-CH3、-S(=O)2-CH3、-S(=O)-C2H5、-S(=O)2-C2H5、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、-O-C(CH3)3、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2及び-S-CH2Fからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個、又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で置換されている。
【0073】
別の好ましい実施形態において、置換アリール残基は、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2-シアノフェニル、3-シアノフェニル、4-シアノフェニル、2-アミノフェニル、3-アミノフェニル、4-アミノフェニル、2-ジメチルアミノフェニル、3-ジメチルアミノフェニル、4-ジメチルアミノフェニル、2-メチルアミノフェニル、3-メチルアミノフェニル、4-メチルアミノフェニル、2-アセチルフェニル、3-アセチルフェニル、4-アセチルフェニル、2-メチルスルフィニルフェニル、3-メチルスルフィニルフェニル、4-メチルスルフィニルフェニル、2-メチルスルホニルフェニル、3-メチルスルホニルフェニル、4-メチルスルホニルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、2-ジフルオロメチルフェニル、3-ジフルオロメチルフェニル、4-ジフルオロメチルフェニル、2-フルオロメチルフェニル、3-フルオロメチルフェニル、4-フルオロメチルフェニル、2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、4-ニトロフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-プロピルフェニル、3-プロピルフェニル、4-プロピルフェニル、2-イソプロピルフェニル、3-イソプロピルフェニル、4-イソプロピルフェニル、2-tert.-ブチルフェニル、3-tert.-ブチルフェニル、4-tert.-ブチルフェニル、2-カルボキシフェニル、3-カルボキシフェニル、4-カルボキシフェニル、2-エテニルフェニル、3-エテニルフェニル、4-エテニルフェニル、2-エチニルフェニル、3-エチニルフェニル、4-エチニルフェニル、2-アリルフェニル、3-アリルフェニル、4-アリルフェニル、2-トリメチルシラニルエチニルフェニル、3-トリメチルシラニルエチニルフェニル、4-トリメチルシラニルエチニルフェニル、2-ホルミルフェニル、3-ホルミルフェニル、4-ホルミルフェニル、2-アセトアミノフェニル、3-アセトアミノフェニル、4-アセトアミノフェニル、2-ジメチルアミノカルボニルフェニル、3-ジメチルアミノカルボニルフェニル、4-ジメチルアミノカルボニルフェニル、2-メトキシメチルフェニル、3-メトキシメチルフェニル、4-メトキシメチルフェニル、2-エトキシメチルフェニル、3-エトキシメチルフェニル、4-エトキシメチルフェニル、2-アミノカルボニルフェニル、3-アミノカルボニルフェニル、4-アミノカルボニルフェニル、2-メチルアミノカルボニルフェニル、3-メチルアミノカルボニルフェニル、4-メチルアミノカルボニルフェニル、2-カルボキシメチルエステルフェニル、3-カルボキシメチルエステルフェニル、4-カルボキシメチルエステルフェニル、2-カルボキシエチルエステルフェニル、3-カルボキシエチルエステルフェニル、4-カルボキシエチルエステルフェニル、2-カルボキシ-tert.-ブチルエステルフェニル、3-カルボキシ-tert.-ブチルエステルフェニル、4-カルボキシ-tert.-ブチルエステルフェニル、2-メチルメルカプトフェニル、3-メチルメルカプトフェニル、4-メチルメルカプトフェニル、2-エチルメルカプトフェニル、3-エチルメルカプトフェニル、4-エチルメルカプトフェニル、2-ビフェニル、3-ビフェニル、4-ビフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-ヨードフェニル、3-ヨードフェニル、4-ヨードフェニル、2-トリフルオロメトキシフェニル、3-トリフルオロメトキシフェニル、4-トリフルオロ-メトキシフェニル、2-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル、2-フルオロ-4-メチルフェニル、(2,3)-ジフルオロフェニル、(2,3)-ジメチルフェニル、(2,3)-ジクロロフェニル、3-フルオロ-2-トリフルオロ-メチルフェニル、(2,4)-ジクロロフェニル、(2,4)-ジフルオロフェニル、4-フルオロ-2-トリフルオロメチルフェニル、(2,4)-ジメトキシフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、2-クロロ-4-ニトロフェニル、2-クロロ-4-メチルフェニル、2-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル、2-クロロ-5-メトキシフェニル、2-ブロモ-5-トリフルオロメチルフェニル、2-ブロモ-5-メトキシフェニル、(2,4)-ジブロモフェニル、(2,4)-ジメチルフェニル、2-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニル、(2,5)-ジフルオロフェニル、2-フルオロ-5-トリフルオロ-メチルフェニル、5-フルオロ-2-トリフルオロメチルフェニル、5-クロロ-2-トリフルオロメチルフェニル、5-ブロモ-2-トリフルオロメチルフェニル、(2,5)-ジメトキシフェニル、(2,5)-ビス-トリフルオロメチルフェニル、(2,5)-ジクロロフェニル、(2,5)-ジブロモフェニル、2-メトキシ-5-ニトロフェニル、2-フルオロ-6-トリフルオロ-メチルフェニル、(2,6)-ジメトキシフェニル、(2,6)-ジメチルフェニル、(2,6)-ジクロロフェニル、2-クロロ-6-フルオロフェニル、2-ブロモ-6-クロロフェニル、2-ブロモ-6-フルオロフェニル、(2,6)-ジフルオロフェニル、(2,6)-ジフルオロ-3-メチルフェニル、(2,6)-ジブロモフェニル、(2,6)-ジクロロフェニル、3-クロロ-2-フルオロフェニル、3-クロロ-5-メチルフェニル、(3,4)-ジクロロフェニル、(3,4)-ジメチルフェニル、3-メチル-4-メトキシフェニル、4-クロロ-3-ニトロフェニル、(3,4)-ジメトキシフェニル、4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル、3-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニル、(3,4)-ジフルオロフェニル、3-シアノ-4-フルオロフェニル、3-シアノ-4-メチルフェニル、3-シアノ-4-メトキシフェニル、3-ブロモ-4-フルオロフェニル、3-ブロモ-4-メチルフェニル、3-ブロモ-4-メトキシフェニル、4-クロロ-2-フルオロフェニル、4-クロロ-3-トリフルオロメチル、4-ブロモ-3-メチルフェニル、4-ブロモ-5-メチルフェニル、3-クロロ-4-フルオロフェニル、4-フルオロ-3-ニトロフェニル、4-ブロモ-3-ニトロフェニル、(3,4)-ジブロモフェニル、4-クロロ-3-メチルフェニル、4-ブロモ-3-メチルフェニル、4-フルオロ-3-メチルフェニル、3-フルオロ-4-メチルフェニル、3-フルオロ-5-メチルフェニル、2-フルオロ-3-メチルフェニル、4-メチル-3-ニトロフェニル、(3,5)-ジメトキシフェニル、(3,5)-ジメチルフェニル、(3,5)-ビス-トリフルオロメチルフェニル、(3,5)-ジフルオロフェニル、(3,5)-ジニトロフェニル、(3,5)-ジクロロフェニル、3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニル、5-フルオロ-3-トリフルオロ-メチルフェニル、(3,5)-ジブロモフェニル、5-クロロ-4-フルオロフェニル、5-クロロ-4-フルオロフェニル、5-ブロモ-4-メチルフェニル、(2,3,4)-トリフルオロフェニル、(2,3,4)-トリクロロフェニル、(2,3,6)-トリフルオロフェニル、5-クロロ-2-メトキシフェニル、(2,3)-ジフルオロ-4-メチル、(2,4,5)-トリフルオロフェニル、(2,4,5)-トリクロロフェニル、(2,4)-ジクロロ-5-フルオロフェニル、(2,4,6)-トリクロロフェニル、(2,4,6)-トリメチルフェニル、(2,4,6)-トリフルオロフェニル、(2,4,6)-トリメトキシフェニル、(3,4,5)-トリメトキシフェニル、(2,3,4,5)-テトラフルオロフェニル、4-メトキシ-(2,3,6)-トリメチルフェニル、4-メトキシ-(2,3,6)-トリメチルフェニル、4-クロロ-2,5-ジメチルフェニル、2-クロロ-6-フルオロ-3-メチルフェニル、6-クロロ-2-フルオロ-3-メチル、(2,4,6)-トリメチルフェニル及び(2,3,4,5,6)-ペンタフルオロフェニルからなる群から選択してもよい。
【0074】
別の好ましい実施形態において、置換ヘテロアリール残基は、3-メチルピリド-2-イル、4-メチルピリド-2-イル、5-メチルピリド-2-イル、6-メチルピリド-2-イル、2-メチルピリド-3-イル、4-メチルピリド-3-イル、5-メチルピリド-3-イル、6-メチルピリド-3-イル、2-メチルピリド-4-イル、3-メチルピリド-4-イル、3-フルオロピリド-2-イル、4-フルオロピリド-2-イル、5-フルオロピリド-2-イル、6-フルオロピリド-2-イル、3-クロロピリド-2-イル、4-クロロピリド-2-イル、5-クロロピリド-2-イル、6-クロロピリド-2-イル、3-トリフルオロメチルピリド-2-イル、4-トリフルオロメチルピリド-2-イル、5-トリフルオロメチルピリド-2-イル、6-トリフルオロメチルピリド-2-イル、3-メトキシピリド-2-イル、4-メトキシピリド-2-イル、5-メトキシピリド-2-イル、6-メトキシピリド-2-イル、4-メチルチアゾール-2-イル、5-メチルチアゾール-2-イル、4-トリフルオロメチルチアゾール-2-イル、5-トリフルオロメチルチアゾール-2-イル、4-クロロチアゾール-2-イル、5-クロロチアゾール-2-イル、4-ブロモチアゾール-2-イル、5-ブロモチアゾール-2-イル、4-フルオロチアゾール-2-イル、5-フルオロチアゾール-2-イル、4-シアノチアゾール-2-イル、5-シアノチアゾール-2-イル、4-メトキシチアゾール-2-イル、5-メトキシチアゾール-2-イル、4-メチルオキサゾール-2-イル、5-メチルオキサゾール-2-イル、4-トリフルオロメチルオキサゾール-2-イル、5-トリフルオロメチルオキサゾール-2-イル、4-クロロオキサゾール-2-イル、5-クロロオキサゾール-2-イル、4-ブロモオキサゾール-2-イル、5-ブロモオキサゾール-2-イル、4-フルオロオキサゾール-2-イル、5-フルオロオキサゾール-2-イル、4-シアノオキサゾール-2-イル、5-シアノオキサゾール-2-イル、4-メトキシオキサゾール-2-イル、5-メトキシオキサゾール-2-イル、2-メチル-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-トリフルオロメチル-(1,2,4)-チアジアゾリル-5-イル、2-クロロ-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-フルオロ-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-メトキシ-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-シアノ-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-メチル-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル、2-トリフルオロメチル-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル、2-クロロ-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル、2-フルオロ-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル、2-メトキシ-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル及び2-シアノ-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イルからなる群から選択してもよい。
【0075】
別の好ましい実施形態において、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上~6.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有し;より好ましくはイソシアネート混合物(A)は、2.10個以上~5.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有し;更により好ましくはイソシアネート混合物(A)は、2.10個以上~4.5個以下の範囲内の平均NCO官能基を有し;最も好ましくはイソシアネート混合物(A)は、2.10個以上~4.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有し;特にイソシアネート混合物(A)は、2.10個以上~3.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有する。
【0076】
別の好ましい実施形態において、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン及び置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレンからなる群から選択され;より好ましくはRaは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C20アルキレン、置換又は非置換C5~C20シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C20アルキレンC5~C20シクロアルキレン及び置換又は非置換C6~C20アリーレンC1~C20アルキレンC6~C20アリーレンからなる群から選択され;更により好ましくはRaは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C10アルキレン、置換又は非置換C5~C10シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C10シクロアルキレン及び置換又は非置換C6~C10アリーレンC1~C10アルキレンC6~C10アリーレンからなる群から選択され;最も好ましくはRaは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C10アルキレン、置換又は非置換C5~C8シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C8アルキレンC5~C8シクロアルキレン及び置換又は非置換C6~C8アリーレンC1~C8アルキレンC6~C8アリーレンからなる群から選択され;特にRaは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C10アルキレン、置換又は非置換C5~C7シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C8アルキレンC5~C7シクロアルキレン及び置換又は非置換C6~C7アリーレンC1~C6アルキレンC6~C7アリーレンからなる群から選択される。
【0077】
別の好ましい実施形態において、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール及び置換又は非置換5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、又は不飽和の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成し;
より好ましくはRb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C20アルキル、置換又は非置換C5~C20シクロアルキル、置換又は非置換C6~C20アリール及び置換又は非置換5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、又は不飽和の非置換又は置換5~20員炭素環式環を形成し;
更により好ましくはRb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C10アルキル、置換又は非置換C5~C10シクロアルキル、置換又は非置換C6~C10アリール及び置換又は非置換5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、又は不飽和の非置換又は置換5~10員炭素環式環を形成し;最も好ましくはRb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C10アルキル、置換又は非置換C5~C7シクロアルキル、置換又は非置換C6~C7アリール、及び置換又は非置換5~7員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、又は不飽和の非置換又は置換5~10員炭素環式環を形成し;特にRb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C10アルキル、置換又は非置換C5~C7シクロアルキル、置換又は非置換C6~C7アリール、及び置換又は非置換5~7員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO又はNから選択される0個、1個又は2個のヘテロ原子を含む飽和、又は不飽和の非置換又は置換5~10員炭素環式環を形成する。
【0078】
別の好ましい実施形態において、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル及び置換又は非置換C6~C30アリールからなる群から選択され;
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する。
【0079】
別の好ましい実施形態において、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C10アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニレン、置換又は非置換C5~C10シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C8シクロアルケニレン、置換又は非置換C6~C10アリーレン、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C8シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~10員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C10アリーレン、C5~C10シクロアルキレン及び置換又は非置換C2~C10アルケニレン5~10員ヘテロシクロアルキレンからなる群から選択される。
【0080】
別の好ましい実施形態において、式(B)の二級アミンは、N1,N3-ジイソプロピル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、4-メチル-N1,N3-ジsec-ブチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、2-メチル-N1,N3-ジsec-ブチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ジベンジル-2-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ジベンジル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ビス(2-エチルヘキシル)-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N-イソプロピル-3-[(イソプロピルアミノ)メチル]-3,5,5-トリメチル-シクロヘキサンアミン、N-sec-ブチル-4-[[4-(sec-ブチルアミノ)フェニル]メチル]アニリン、N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサン-1,6-ジアミン、N,N'-ジエチル-2-ブテン-1,4-ジアミン、N,N'-ジイソプロピル-1,3-プロパンジアミン、N,N'-ジイソプロピルエチレンジアミン、N,N'-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-5,7-ジオン、1,4-ジアザシクロヘプタン、1,2-ジメチルエチレンジアミン、1,2-ジイソプロピルエチレンジアミン、N-(ピロリジン-2-イルメチル)シクロヘキサンアミン、N-(ピロリジン-2-イルメチル)シクロヘプタンアミン及び2-メチル-N-(ピロリジン-2-イルメチル)プロパン-2-アミンからなる群から選択される。
【0081】
別の好ましい実施形態において、式(B)の二級アミンは一級アミンを含む。
【0082】
別の好ましい実施形態において、一級アミンは、式(B)の二級アミンの全質量に対して0~10wt.%の範囲内の量で式(B)の二級アミン中に存在し、より好ましくは一級アミンは、式(B)の二級アミンの全質量に対して0~8wt.%の範囲内の量で式(B)の二級アミン中に存在し、更により好ましくは一級アミンは、式(B)の二級アミンの全質量に対して0.5~5wt.%の範囲内の量で式(B)の二級アミン中に存在し、最も好ましくは一級アミンは、式(B)の二級アミンの全質量に対して1~4wt.%の範囲内の量で式(B)の二級アミン中に存在し、特に一級アミンは、式(B)の二級アミンの全質量に対して1~3wt.%の範囲内の量で式(B)の二級アミン中に存在する。
【0083】
別の好ましい実施形態において、イソシアネート混合物(A)は、3.0個以上のNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートを含む。
【0084】
別の好ましい実施形態において、3.0個以上のNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートは、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される。
【0085】
「ポリマー性」という用語により、それは、互いに独立して、異なるオリゴマー及び同族体を含む脂肪族ポリイソシアネート及び/又は芳香族ポリイソシアネートのポリマー性グレードを指す。
【0086】
別の好ましい実施形態において、ジイソシアネートのポリマー形態はポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネートである。
【0087】
別の好ましい実施形態において、ジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態は、ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート及びトルエンジイソシアネートを含む。
【0088】
別の好ましい実施形態において、ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネートは、オリゴマー種及びメチレンジフェニルジイソシアネート異性体を含む。したがって、ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネートは、単一のメチレンジフェニルジイソシアネート異性体又は2種若しくは3種のメチレンジフェニルジイソシアネート異性体の異性体混合物を含んでよく、残部はオリゴマー種である。ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネートは、2.10個以上、好ましくは3.0個以上のイソシアネート官能基を有する傾向がある。異性体比並びにオリゴマー種の量は、これらの生成物中で広い範囲で変化し得る。例えば、ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネートは、典型的には、約30~80wt.%のメチレンジフェニルジイソシアネート異性体を含んでよく、残部は前記オリゴマー種である。メチレンジフェニルジイソシアネート異性体は、しばしば、4,4'-メチレンジフェニルジイソシアネート、2,4'-メチレンジフェニルジイソシアネート及び非常に低いレベルの2,2'-メチレンジフェニルジイソシアネートの混合物である。
【0089】
別の好ましい実施形態において、イソシアネート混合物(A)は、2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートを含む。
【0090】
別の好ましい実施形態において、2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートは、イソホロンジイソシアネート、プロピレン-1,2-ジイソシアネート、プロピレン-1,3-ジイソシアネート、ブチレン-1,2-ジイソシアネート、ブチレン-1,3-ジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、デカメチレン-1,10-ジイソシアネート、2,11-ジイソシアナト-ドデカン、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、メチルプロピルベンゼンジイソシアネート、メチルエチルベンゼンジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、エチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、イソプロピリデン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、ブチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-オキシジフェニルジイソシアネート、3,3'-オキシジフェニルジイソシアネート、4,4'-オキシジフェニルジイソシアネート、2,2'-ケトジフェニルジイソシアネート、3,3'-ケトジフェニルジイソシアネート、4,4'-ケトジフェニルジイソシアネート、2,2'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、3,3'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、4,4'-チオジフェニルジイソシアネート、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-エチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-プロピレン-ビス-(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パライソシアノ-シクロヘキシル)スルフィド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)スルホン、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジエチルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジフェニルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)エチルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-フェニルアミン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-メチルアミン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、2,2-ジメチルプロピレンジイソシアネート、3-メトキシヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,5-ジメチルヘプタメチレンジイソシアネート、5-メチルノナメチレン-1,9-ジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO及びOCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCOからなる群から選択され;より好ましくは2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートは、イソホロンジイソシアネート、プロピレン-1,3-ジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-エチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-プロピレン-ビス-(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パライソシアノ-シクロヘキシル)スルフィド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)スルホン、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジエチルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジフェニルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)エチルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-フェニルアミン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-メチルアミン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、2,2-ジメチルプロピレンジイソシアネート、3-メトキシヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,5-ジメチルヘプタメチレンジイソシアネート、5-メチルノナメチレン-1,9-ジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO及びOCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCOからなる群から選択され;更により好ましくは2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートは、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、2,2-ジメチルプロピレンジイソシアネート、3-メトキシヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,5-ジメチルヘプタメチレンジイソシアネート、5-メチルノナメチレン-1,9-ジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO及びOCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCOからなる群から選択され;最も好ましくは2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートは、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO及びOCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCOからなる群から選択され;特に2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートは、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、及び1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン並びにジイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される。
【0091】
別の好ましい実施形態において、ジイソシアネートのポリマー形態は、ポリマー性メチレンジフェニルジイソシアネート及びトルエンジイソシアネートを含む。
【0092】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のイソシアネートは、ウレタン基、イソシアヌレート基、ビウレット基、ウレトジオン基、アロファネート基及び/又はイミノオキサジアジンジオン基を含むダイマー、トリマー又はオリゴマーの形態で存在する。
【0093】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される500g/mol~5,00,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;より好ましくはポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される1000g/mol~2,00,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;更により好ましくはポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される2000g/mol~1,00,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;最も好ましくはポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される3000g/mol~80,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;特に好ましくはポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される5000g/mol~80,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され、更にとりわけ好ましくはポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される5000g/mol~50,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定される。
【0094】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは、1.0:3.0以上~3.0:1.0以下の範囲内のイソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比を有し;より好ましくはポリ尿素コポリマーは、1.0:2.5以上~2.5:1.0以下の範囲内のイソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比を有し;更により好ましくはポリ尿素コポリマーは、1.0:2.0以上~2.0:1.0以下の範囲内のイソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比を有し;最も好ましくはポリ尿素コポリマーは、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内のイソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比を有する。
【0095】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度を使用してASTM D 3418に従って決定される-20℃以上~250℃以下の範囲内のガラス転移温度を有し;より好ましくはポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度を使用してASTM D 3418に従って決定される0℃以上~200℃以下の範囲内のガラス転移温度を有し;更により好ましくはポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度を使用してASTM D 3418に従って決定される0℃以上~180℃以下の範囲内のガラス転移温度を有し;最も好ましくはポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度を使用してASTM D 3418に従って決定される20℃以上~160℃以下の範囲内のガラス転移温度を有し;特にポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度を使用してASTM D 3418に従って決定される40℃以上~150℃以下の範囲内のガラス転移温度を有する。
【0096】
別の好ましい実施形態において、特許請求の範囲に記載の本発明は、少なくとも:
i)2.10個以上の平均NCO官能基を有するイソシアネート混合物(A)を用意する工程;
ii)式(B)
【0097】
【0098】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニレン、
置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレン、及び置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミンを用意する工程、及び
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含む、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法;
より好ましくは、少なくとも:
i)2.10個以上の平均NCO官能基を有するイソシアネート混合物(A)を用意する工程;
ii)式(B)
【0099】
【0100】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニレン、
置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルケニレン及び置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミンを用意する工程;及び
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含む、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法;
最も好ましくは、少なくとも:
i)2.10個以上の平均NCO官能基を有するイソシアネート混合物(A)を用意する工程;
ii)式(B)
【0101】
【0102】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン及び置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミンを用意する工程;及び
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含む、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法;並びに
特に、少なくとも:
i)2.10個以上の平均NCO官能基を有するイソシアネート混合物(A)を用意する工程;
ii)式(B)
【0103】
【0104】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン及び置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル及び置換又は非置換C6~C30アリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミンを用意する工程;
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含む、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法を対象とする。
【0105】
別の好ましい実施形態において、イソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比は、1.0:3以上~3:1.0以下の範囲内であり;より好ましくはポリ尿素コポリマーは、1.0:2.5以上~2.5:1.0以下の範囲内のイソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比を有し;更により好ましくはイソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比は、1.0:2.0以上~2.0:1.0以下の範囲内であり;最も好ましくはイソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比は、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内である。
【0106】
別の好ましい実施形態において、イソシアネート混合物(A)中のNCO対式(B)の少なくとも1種の二級アミン中の-NH-のモル比は、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内である。
【0107】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法において工程iii)は、-50℃以上~250℃以下の範囲内の温度で行われ;より好ましくは工程iii)は、0℃以上~200℃以下の範囲内の温度で行われ;更により好ましくは工程iii)は、20℃以上~180℃以下の範囲内の温度で行われ;最も好ましくは工程iii)は、40℃以上~160℃以下の範囲内の温度で行われ;特に工程iii)は、60℃以上~140℃以下の範囲内の温度で行われる。
【0108】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも1種の溶媒の存在下で行われる。
【0109】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種の溶媒は、ケトン、エステル、芳香族溶媒、脂肪族溶媒、エーテル、ラクトン、カーボネート、スルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N-メチル-ピロリドン及びN-エチル-ピロリドンからなる群から選択される。
【0110】
別の好ましい実施形態において、特許請求の範囲に記載の本発明は、ポリ尿素コポリマーを含む物品を対象とする。
【0111】
別の好ましい実施形態において物品には、コーティング、治癒可能なコーティング、リサイクル可能な硬質フォーム、リサイクル可能な軟質フォーム、自動車産業用部品、リサイクル可能な硬質フォーム、硬質フォーム絶縁材、耐久性弾性ホイール及びタイヤ、接着剤、表面コーティング及び表面シーラント、合成繊維、カーペットアンダーレイ、硬質プラスチック部品が含まれる
【0112】
別の好ましい実施形態において、特許請求の範囲に記載の本発明は、ポリ尿素コポリマーを再成形するための方法であって、少なくとも:
a)ポリ尿素コポリマーに圧力及び熱を加えて、加熱されたポリ尿素コポリマーを得る工程;及び
b)工程a)の加熱されたポリ尿素コポリマーを成形する工程
を含む、方法を対象とする。
【0113】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを再成形する方法は、5×103Pa以上~107Pa以下の範囲内の圧力で実施される。
【0114】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを再成形する方法は、60℃以上~300℃以下の範囲内の温度で実施される。
【0115】
特許請求の範囲に記載の本発明は、以下の利点のうちの少なくとも1つに関連する:
(i)動的結合を有する新しいクラスのポリ尿素コポリマーが開発された。
(ii)リサイクル性を有する新しいクラスのポリ尿素コポリマーが開発された。
(iii)追加の架橋剤を使用しないポリイソシアネート及びポリアミンのみの反応に基づいて三次元網状構造を有する新しいクラスのポリ尿素コポリマーが開発された。
【0116】
実施形態:
1. a.イソシアネート混合物(A);及び
b.式(B)
【0117】
【0118】
(式中、Raは、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニレン、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、
置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C6~C30アリーレン、置換又は非置換5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレンC1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルケニレン、
置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレン、置換又は非置換C1~C30アルキレン5~30員ヘテロアリーレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルキレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC5~C30シクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロシクロアルケニレン、置換又は非置換C2~C30アルケニレンC6~C30アリーレン、及び置換又は非置換C2~C30アルケニレン5~30員ヘテロアリーレンからなる群から選択され、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは互いに独立して、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgは、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、不飽和又は芳香族の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する)
の少なくとも1種の二級アミン
を含む反応混合物を反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、イソシアネート混合物(A)は、2.10個以上の平均NCO官能基を有する、ポリ尿素コポリマー。
【0119】
2. イソシアネート混合物(A)が、2.10個以上~6.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有する、実施形態1に記載のポリ尿素コポリマー。
【0120】
3. Raが、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキレン、置換又は非置換C5~C30シクロアルキレン、置換又は非置換C1~C30アルキレンC5~C30シクロアルキレン及び置換又は非置換C6~C30アリーレンC1~C30アルキレンC6~C30アリーレンからなる群から選択される、実施形態1又は2に記載のポリ尿素コポリマー。
【0121】
4. Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgが互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール及び置換又は非置換5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され、
Rb及びReが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRfが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rd及びRgが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRdが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rc及びRbが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rb及びRdが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びReが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Re及びRgが、それらが結合している炭素原子と一緒に、又は
Rf及びRgが、それらが結合している炭素原子と一緒に、環員としてO、N又はSから選択される0個、1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む飽和、又は不飽和の非置換又は置換5~30員炭素環式環を形成する、実施形態1から3のいずれか1つに記載のポリ尿素。
【0122】
5. Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgのいずれも-OHで置換されていない、実施形態1から4のいずれか1つに記載のポリ尿素。
【0123】
6. 式(B)の二級アミンが、N1,N3-ジイソプロピル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、4-メチル-N1,N3-ジsec-ブチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、2-メチル-N1,N3-ジsec-ブチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ジベンジル-2-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ジベンジル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N1,N3-ビス(2-エチルヘキシル)-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン、N-イソプロピル-3-[(イソプロピルアミノ)メチル]-3,5,5-トリメチル-シクロヘキサンアミン、N-sec-ブチル-4-[[4-(sec-ブチルアミノ)フェニル]メチル]アニリン、N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサン-1,6-ジアミン、N,N'-ジエチル-2-ブテン-1,4-ジアミン、N,N'-ジイソプロピル-1,3-プロパンジアミン、N,N'-ジイソプロピルエチレンジアミン、N,N'-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、1,4,8,11-テトラアザシクロテトラデカン-5,7-ジオン、1,4-ジアザシクロヘプタン、1,2-ジメチルエチレンジアミン、1,2-ジイソプロピルエチレンジアミン、N-(ピロリジン-2-イルメチル)シクロヘキサンアミン、N-(ピロリジン-2-イルメチル)シクロヘプタンアミン及び2-メチル-N-(ピロリジン-2-イルメチル)プロパン-2-アミンからなる群から選択される、実施形態1から5のいずれか1つに記載のポリ尿素。
【0124】
7. イソシアネート混合物(A)が、3.0個以上のNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートを含む、実施形態1から6のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0125】
8. 3.0個以上のNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートが、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される、実施形態7に記載のポリ尿素コポリマー。
【0126】
9. イソシアネート混合物(A)が、2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートを含む、実施形態1から8のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0127】
10. 2.0個と等しいNCO官能基を有する少なくとも1種のイソシアネートが、イソホロンジイソシアネート、プロピレン-1,2-ジイソシアネート、プロピレン-1,3-ジイソシアネート、ブチレン-1,2-ジイソシアネート、ブチレン-1,3-ジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、デカメチレン-1,10-ジイソシアネート、2,11-ジイソシアナト-ドデカン、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、メチルプロピルベンゼンジイソシアネート、メチルエチルベンゼンジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、エチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、イソプロピリデン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、ブチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-オキシジフェニルジイソシアネート、3,3'-オキシジフェニルジイソシアネート、4,4'-オキシジフェニルジイソシアネート、2,2'-ケトジフェニルジイソシアネート、3,3'-ケトジフェニルジイソシアネート、4,4'-ケトジフェニルジイソシアネート、2,2'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、3,3'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、4,4'-チオジフェニルジイソシアネート、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-エチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-プロピレン-ビス-(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パライソシアノ-シクロヘキシル)スルフィド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)スルホン、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジエチルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジフェニルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)エチルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-フェニルアミン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-メチルアミン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、2,2-ジメチルプロピレンジイソシアネート、3-メトキシヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,5-ジメチルヘプタメチレンジイソシアネート、5-メチルノナメチレン-1,9-ジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO及びOCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCO並びにジイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される、実施形態9に記載のポリ尿素コポリマー。
【0128】
11. 少なくとも1種のイソシアネートが、ウレタン基、イソシアヌレート基、ビウレット基、ウレトジオン基、アロファネート基及び/又はイミノオキサジアジンジオン基を含むダイマー、トリマー又はオリゴマーの形態で存在する、実施形態1から10のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0129】
12. イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:10以上~10:1.0以下の範囲内である、実施形態1から11に記載の生成物。
【0130】
13. イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:2.5以上~2.5:1.0以下の範囲内である、実施形態12に記載の生成物。
【0131】
14. イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:2.0以上~2.0:1.0以下の範囲内である、実施形態13に記載の生成物。
【0132】
15. ポリ尿素コポリマーが、DIN 55672に従って決定される3000g/mol~80,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有する、実施形態1から14に記載の生成物。
【0133】
16. ポリ尿素コポリマーが、DIN 55672に従って決定される3000g/mol~50,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量がMALDI-TOF質量分析法に従って決定される、実施形態15に記載の生成物。
【0134】
17. ポリ尿素コポリマーが、DIN 55672に従って決定される5000g/mol~20,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量がMALDI-TOF質量分析法に従って決定される、実施形態16に記載の生成物。
【0135】
18. 少なくとも:
i)2.10個以上の平均NCO官能基を有するイソシアネート混合物(A)を用意する工程;
ii)式(B)
【0136】
【0137】
(式中、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは、実施形態1から10のいずれか1つに定義される)
の少なくとも1種の二級アミンを用意する工程、及び
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含む、実施形態1から17のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマーを調製するための方法。
【0138】
19. イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:10以上~10:1.0以下の範囲内である、実施形態18に記載の方法。
【0139】
20. イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:2.5以上~2.5:1.0以下の範囲内である、実施形態19に記載の方法。
【0140】
21. イソシアネート混合物(A)中のNCO対二級アミン(B)のモル比が、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内である、実施形態20に記載の方法。
【0141】
22. 工程iii)が、-50℃以上~250℃以下の範囲内の温度で行われる、実施形態18から21のいずれか1つに記載の方法。
【0142】
23. 工程iii)が、少なくとも1種の溶媒の存在下で行われる、実施形態18から22のいずれか1つに記載の方法。
【0143】
24. 少なくとも1種の溶媒が、ケトン、エステル、芳香族溶媒、脂肪族溶媒、エーテル、ラクトン、カーボネート、スルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N-メチル-ピロリドン及びN-エチル-ピロリドンからなる群から選択される、実施形態23に記載の方法。
【0144】
25. 実施形態1から17のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー又は実施形態18から21のいずれか1つに従って得られるポリ尿素コポリマーを含む物品。
【0145】
26. 実施形態1から17のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー又は実施形態18から21のいずれか1つに従って得られるポリ尿素コポリマー又は実施形態25に記載の物品を再成形するための方法であって、少なくとも:
a)ポリ尿素コポリマーに圧力及び熱を加えて、加熱されたポリ尿素コポリマーを得る工程;及び
b)工程a)の加熱されたポリ尿素コポリマーを成形する工程
を含む、方法。
【0146】
27. 圧力が、5×103Pa以上~107Pa以下の範囲である、実施形態26に記載の方法。
【0147】
28. 温度が、60℃以上~300℃以下の範囲である、実施形態27に記載の方法。
【0148】
特許請求の範囲に記載の本発明が、その特定の実施形態に関して記載されてきたが、特定の変形及び均等物は、当業者には明らかになるであろうし、且つ特許請求の範囲に記載の本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【実施例】
【0149】
材料
PMDI(Lupranat M20 FB)をBASF社から入手し;4,4'-メチレンビス(N-sec-ブチルアニリン)(「DIB-MDA」)をABCR社から購入した。MCDA及びT5アミンをBASF社から入手した。すべての他の化学薬品をSigma Aldrich社(ドイツ)から入手し、別段の指定がない限り受け入れたまま使用した。修飾MCDA-アミン並びにDIP-IPDAをすべて本発明者らの実験室で還元的アミノ化(手順下記参照)により合成した。THFを、モレキュラーシーブ(4A)を使用して乾燥した。
【0150】
PMDI:ポリマー性ジフェニルメタンジイソシアネート。
MCDA:4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン及び2-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン並びに可能性のあるすべての立体異性体の混合物。
DIP-MCDA:N1,N3-ジイソプロピル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン及びN1,N3-ジイソプロピル-2-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン並びに可能性のあるすべての立体異性体の混合物。
Bbz-MCDA:N1,N3-ジベンジル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン及びN1,N3-ジベンジル-2-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン並びに可能性のあるすべての立体異性体の混合物。
EtHex-MCDA:N1,N3-ビス(2-エチルヘキシル)-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン及びN1,N3-ビス(2-エチルヘキシル)-2-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン並びに可能性のあるすべての立体異性体の混合物。
DIP-IPDA:N-イソプロピル-3-[(イソプロピルアミノ)メチル]-3,5,5-トリメチル-シクロヘキサンアミン。
DIB-MCDA:N1,N3-ジsec-ブチル-4-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン及びN1,N3-ジsec-ブチル-2-メチル-シクロヘキサン-1,3-ジアミン並びに可能性のあるすべての立体異性体の混合物。
DIB-MDA:N-sec-ブチル-4-[[4-(sec-ブチルアミノ)フェニル]メチル]アニリン。
T5-アミン:N,N-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサン-1,6-ジアミン。
【0151】
方法
DSCを使用して、5K/分の加熱速度を使用してASTM D 3418に従って反応エンタルピー及びガラス転移温度を決定した。
残留NCO含有量をIR分光法により決定した。
【0152】
金るつぼ中N2雰囲気下でASTM E1131、ISO 11358に従ってTGAスペクトルを得た。
【0153】
熱再成形するための方法
試験法:
例に従って得られたポリマー粉末/粒状物をホットプレスに移した。20kNの圧力及び160~180℃を少なくとも5分間加えると、ポリマー粉末は、固体のクッキー状プレートに再成形された。
【0154】
本発明に従って得られたポリマー粉末をクッキー/プレートに再成形した。対照的に、比較例に従って得られたポリマー粉末を使用すると、固体のクッキー/プレートは得られなかった。その代わり、比較材料は柔軟ではないため、白色の不透明な固体なままであり、容易に崩れた。
【0155】
MCDAベースの二級アミンの合成:
N1,N3-ジイソプロピル-4-メチルシクロヘキサン-1,3-ジアミン(DiP-MCDA)
【0156】
【0157】
3.5L鋼製圧力オートクレーブにTiO2(75g、10wt.-%)を入れ、窒素雰囲気下でMCDA(730g、5.70mol、1.0当量)と共に懸濁させた。次に、アセトン(1322g、1674mL、22.8mol、4.0当量)を100℃で滴加し、8時間撹拌した後、濾過した。残留する黄色の粗製ジイミンを3.5L鋼製圧力オートクレーブに移し、Al2O3担持[Pd]触媒(75g、10wt.-%)と共に懸濁させた後、系を100barのH2雰囲気に導入し、8時間撹拌した。GCにより監視された完全な変換の後、系を室温まで冷却し、窒素で排出した。次いで、揮発物を減圧下で除去し、粗化合物を減圧下蒸留(b.p.126℃;20mbar)により精製して、所望の目標化合物の無色油を得た(1170g、収率84%、純度>99.5%)。
【0158】
分析:
GC(DB1カラム、30m;100℃(12分)、10℃/分、250℃(8分):tR=19.79分
【0159】
(実施例4)
ポリマー性メチレンジフェニルイソシアネート(pMDI)(16.52g、f=2.53)及びTHF(250g)をフラスコに入れ、氷浴を使用して冷却した。50gのTHF中の立体障害二級ジアミン、DIP-MCDA(13g)をゆっくり加えて、ポリ尿素を形成した。1時間撹拌後、反応混合物を室温まで加温した。重合が完了するまで撹拌を続け、これは、IRにおけるNCOバンドの消失により確認した。THFを減圧下で蒸発させた。得られた材料を粉砕し、減圧下で乾燥して、残留する微量のTHFを除去した。生成物を定量的収率でわずかに黄色がかった固体として得た。
【0160】
(実施例12)
ポリマー性メチレンジフェニルイソシアネート(pMDI)(16.52g、f=2.53)及びTHF(250g)をフラスコに入れ、氷浴を使用して冷却した。50gのTHF中の立体障害二級ジアミン、N-sec-ブチル-4-[[4-(sec-ブチルアミノ)フェニル]メチル]アニリン(19.02g)をゆっくり加えて、ポリ尿素を形成した。1時間撹拌後、反応混合物を室温まで加温した。重合が完了するまで撹拌を続け、これは、IRにおけるNCOバンドの消失により確認した。THFを減圧下で蒸発させた。得られた材料を粉砕し、減圧下で乾燥して、残留する微量のTHFを除去した。生成物を定量的収率でわずかに黄色がかった固体として得た。
【0161】
結果
【0162】
【0163】
【0164】
比較実験:
【0165】
【0166】
熱硬化性樹脂(thermosets)は、それをなす永久的に架橋された分子ネットワークに起因する特性-その安定性、機械的特性、及び耐薬品特性のために、多くの用途のために選択される材料である。しかし、熱可塑性プラスチックとは対照的に、熱硬化性樹脂は熱的に再成形することができず、したがって容易にリサイクルすることができない。
【0167】
本発明は、リサイクルすることができる新しいクラスのポリ尿素コポリマーを提供する。ポリマー性ジイソシアネートの使用が、動的尿素結合を有する三次元網状構造を有するリサイクル可能なポリ尿素コポリマーの形成につながることが上記の例から明らかである。交換可能な化学結合のこの導入は、熱硬化性樹脂の安定性を熱可塑性プラスチックの加工性と組み合わせる魅力的な化学的戦略である。
【0168】
先行技術とは対照的に、材料は、三官能性アルコール/アミン/等のような追加の架橋剤を必要としない。その代わり、架橋は、2.0個超(2.1個以上)の官能基を有するイソシアネートを使用することにより達成される。
【国際調査報告】