(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-20
(54)【発明の名称】ポリ尿素コポリマー
(51)【国際特許分類】
C08G 18/50 20060101AFI20230213BHJP
C08G 18/32 20060101ALI20230213BHJP
C08G 18/72 20060101ALI20230213BHJP
【FI】
C08G18/50 021
C08G18/32 050
C08G18/72
C08G18/32 071
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022537189
(86)(22)【出願日】2020-12-14
(85)【翻訳文提出日】2022-06-23
(86)【国際出願番号】 EP2020086033
(87)【国際公開番号】W WO2021122480
(87)【国際公開日】2021-06-24
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521037411
【氏名又は名称】ベーアーエスエフ・エスエー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100133086
【氏名又は名称】堀江 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】サンドラ・グロリア・ケーニッヒ
(72)【発明者】
【氏名】ズザンネ・カリーナ・エンゲルト
(72)【発明者】
【氏名】アゲリキ・クウェル
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー・ミヒャエル・ハイドル
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル・ツァイリンガー
(72)【発明者】
【氏名】ダグ・ヴィーベルハウス
【テーマコード(参考)】
4J034
【Fターム(参考)】
4J034CA04
4J034CA05
4J034CA15
4J034CA16
4J034CB05
4J034CB07
4J034CB08
4J034DA01
4J034DA03
4J034DB03
4J034DB07
4J034DB08
4J034DG03
4J034DG04
4J034HA01
4J034HA02
4J034HA06
4J034HA07
4J034HA08
4J034HB03
4J034HB05
4J034HB07
4J034HB08
4J034HB11
4J034HB15
4J034HB16
4J034HC03
4J034HC12
4J034HC17
4J034HC22
4J034HC24
4J034HC33
4J034HC34
4J034HC35
4J034HC37
4J034HC46
4J034HC52
4J034HC53
4J034HC61
4J034HC64
4J034HC67
4J034HC70
4J034HC71
4J034HC73
4J034JA30
4J034JA42
4J034QA01
4J034QA02
4J034QA03
4J034QA05
4J034QB14
4J034QC01
4J034QC05
4J034QC08
4J034RA07
4J034RA08
4J034RA10
4J034RA12
(57)【要約】
ここで特許請求される発明は、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)及び少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を反応させることにより得られるポリ尿素-ポリエーテルアミンコポリマーであって、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有し;且つ少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンである、ポリ尿素-ポリエーテルアミンコポリマーを対象とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.少なくとも1種のポリイソシアネート(A);及び
b.少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有し;且つ
少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【化1】
(式中、
R
a、R
b、R
c、R
g、R
m及びR
eは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
1~C
30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
2~C
30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルキル、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C
6~C
30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
5~C
30シクロアルキル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
5~C
30シクロアルケニル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
6~C
30アリール及び置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
R
dは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
1~C
30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
2~C
30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルキル、置換又は非置換C
5~C
30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C
6~C
30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
5~C
30シクロアルキル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
5~C
30シクロアルケニル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C
1~C
10アルキレンC
6~C
30アリール、置換又は非置換C
1~C
10アルキレン5~30員ヘテロアリール及び-(CH
2)
w-(OCH(R
7)-CH(R
8))
t-NHR
eからなる群から選択され;
R
f、R
h、R
j及びR
kは互いに独立して、水素及び-(CH
2)
w-(OCH(R
7)-CH(R
8))
t-NHR
eからなる群から選択され;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7及びR
8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~1000の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~3000の範囲内であるという条件で、0~1000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される、ポリ尿素コポリマー。
【請求項2】
少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、2.0個以上~6.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有する、請求項1に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項3】
少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、イソホロンジイソシアネート、プロピレン-1,2-ジイソシアネート、プロピレン-1,3-ジイソシアネート、ブチレン-1,2-ジイソシアネート、ブチレン-1,3-ジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、デカメチレン-1,10-ジイソシアネート、2,11-ジイソシアナト-ドデカン、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、メチルプロピルベンゼンジイソシアネート、メチルエチルベンゼンジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、エチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、イソプロピリデン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、ブチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-オキシジフェニルジイソシアネート、3,3'-オキシジフェニルジイソシアネート、4,4'-オキシジフェニルジイソシアネート、2,2'-ケトジフェニルジイソシアネート、3,3'-ケトジフェニルジイソシアネート、4,4'-ケトジフェニルジイソシアネート、2,2'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、3,3'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、4,4'-チオジフェニルジイソシアネート、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-エチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-プロピレン-ビス-(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)スルフィド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)スルホン、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジエチルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジフェニルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)エチルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-フェニルアミン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-メチルアミン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、2,2-ジメチルプロピレンジイソシアネート、3-メトキシヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,5-ジメチルヘプタメチレンジイソシアネート、5-メチルノナメチレン-1,9-ジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH
2)
3O(CH
2)
2O(CH
2)
3NCO、OCH(CH
2)
3N(CH
3)(CH
2)
3NCO、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される、請求項1に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項4】
少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、ウレタン基、イソシアヌレート基、ビウレット基、ウレトジオン基、アロファネート基及び/又はイミノオキサジアジンジオン基を含むダイマー、トリマー及びオリゴマーの形態で存在する、請求項1から3のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項5】
少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項6】
R
a、R
b、R
c、R
g、R
m及びR
eが互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
1~C
30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
2~C
30アルケニル、置換又は非置換C
5~C
20シクロアルキル、置換又は非置換C
5~C
20シクロアルケニル、置換又は非置換アリール及び置換又は非置換アラルキルからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
R
dが、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
1~C
30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C
2~C
30アルケニル、置換又は非置換C
5~C
20シクロアルキル、置換又は非置換C
5~C
20シクロアルケニル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換アラルキル及び-(CH
2)
w-(OCH(R
7)-CH(R
8))
t-NHR
eからなる群から選択され;
R
f、R
h、R
j及びR
kが互いに独立して、水素及び-(CH
2)
w-(OCH(R
7)-CH(R
8))
t-NHR
eからなる群から選択され;
R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7及びR
8が互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nが、1~300の範囲内の整数であり;
wが、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzが、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~900の範囲内であるという条件で、0~300の範囲内の整数である、請求項1に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項7】
式(B1)の化合物が、式(B1a)及び(B1b)
【化2】
(式中、nは、1~1000の範囲内の整数である);及び
【化3】
(式中、nは、1~1000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項8】
式(B2)の化合物が、式(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)及び(B2f)
【化4】
(式中、x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である)
【化5】
(式中、x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である);
【化6】
(式中、t+x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である);及び
【化7】
(式中、t+x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である);
【化8】
(式中、x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である);
【化9】
(式中、x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項9】
式(B3)の化合物が、式(B3a)及び(B3b)
【化10】
の化合物からなる群から選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項10】
a.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択され;
b.少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)が、式(B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)の化合物からなる群から選択され、
式(B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)の化合物は、請求項7から9に定義された通りである、請求項1から9のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項11】
DIN 55672に従って決定される500g/mol~5,00,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量がMALDI-TOF質量分析法に従って決定される、請求項1から10のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項12】
本説明に記載されるような方法に従って決定される5000g/mol~50,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有する、請求項12に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項13】
5K/分の加熱速度でASTM D 3418に従って決定される-40℃以上~250℃以下の範囲内のガラス転移温度を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー。
【請求項14】
少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンである、請求項1から13のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマーを調製するための方法。
【請求項15】
少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比が、1.0:10以上~10:1.0以下の範囲内である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比が、1.0:2.0以上~2.0:1.0以下の範囲内である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比が、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
工程iii)が、-50℃以上~250℃以下の範囲内の温度で行われる、請求項14から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
反応が、少なくとも1種の溶媒の存在下で行われる、請求項14から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1種の溶媒が、ケトン、エステル、芳香族溶媒、脂肪族溶媒、エーテル、ラクトン、カーボネート、スルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N-メチル-ピロリドン及びN-エチル-ピロリドンからなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項1から13のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー又は請求項14から20のいずれか一項に従って得られるポリ尿素コポリマーを含む物品。
【請求項22】
請求項1から13のいずれか一項に記載のポリ尿素コポリマー又は請求項14から20のいずれか一項に従って得られるポリ尿素コポリマー又は請求項21に記載の物品を再成形するための方法であって、少なくとも:
a)ポリ尿素コポリマーに圧力及び熱を加えて、加熱されたポリ尿素コポリマーを得る工程;及び
b)工程a)のポリ尿素コポリマーを再成形する工程
を含む、方法。
【請求項23】
圧力が、5×10
3Pa以上~10
7Pa以下の範囲である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
温度が、60℃以上~300℃以下の範囲である、請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで特許請求される発明は、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)及び少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を反応させることにより得られるポリ尿素-ポリエーテルアミンコポリマーであって、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有し;且つ少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンである、ポリ尿素-ポリエーテルアミンコポリマーを対象とする。
【背景技術】
【0002】
材料及びポリマー科学において、柔軟、修復可能、且つ形状再プログラム可能でもある、所望の使用中性能特性を有するポリマー材料を開発することが必要とされている。分解又は可逆的に解重合され得るようなポリマーを開発することも必要とされている。形状記憶及び自己治癒ポリマーは公知であるが、これらのポリマーの多くは、所望の性能及び動的特性の両方を有さない。例えば、共有結合架橋の形成に依存する多くの形状記憶ポリマーは、永久的な形状が共有結合架橋によりセットされた後、加工、再プログラム、又はリサイクルすることができない。分解可能な又は可逆的に解重合可能なポリマーに関して、これらのポリマーはしばしば、必要とされる使用中性能特性を欠き、あまりにも容易に分解されたり、他方で所望の通り簡単に又は急速に分解されなかったりする。
【0003】
強く不可逆的な共有結合及び安定なバルク特性により形成されるポリマーと異なり、可逆的な非共有結合性相互作用又は共有結合を通じて調製されるポリマーは、様々な動的特性を示す。可逆的なポリマーの動的特徴は、自己治癒、形状記憶、及び環境適応材料の設計において使用されてきた。しかし、非共有結合性相互作用は、四重水素結合、高原子価金属キレート化、及びホスト-ゲスト分子相互作用等のほんの少数の例外を除いて比較的弱い。一方、動的共有結合は通常、より高い強度及びより制御可能な可逆性を有する。
【0004】
嵩高い置換基の導入は、立体障害を引き起こして、アミド結合の軌道の共平面性を乱し、これは、共役効果を減少させ、したがってカルボニル-アミン相互作用を弱めると理論付けられている。しかし、アミドリシスによる解離した中間体はケテンであろうし、形成された場合、一般に反応性が高すぎてアミド結合の動的可逆的形成をもたらさないであろう。カルボニル-アミン構造を可逆的にするために、解離したカルボニル構造が周囲条件下で安定しているが依然としてアミンに対して反応性が非常に高いことが必要とされる。これらの要件を満たす1種のそのような官能基はイソシアネート基であり、これは、尿素結合を形成するために使用することができる。イソシアネートは、周囲条件下で一般に十分に安定しており、且つアミンと速やかに反応して、尿素結合を形成することができ、ポリ尿素及びポリ(ウレタン-尿素)の合成において広く使用されてきた。したがって、ポリマー材料においてこれらの尿素結合の可逆性及び速度論を制御することが非常に望ましいであろう。
【0005】
ポリマーは、1種又は複数種のイソシアネートの1種又は複数種のアミンとの反応により形成することができる。このポリマーは、静的混合装置、高圧衝突混合装置、低圧混合装置、混合アタッチメントを備えたローラー及び単純な手混合技法を使用してイソシアネートをアミンと接触させることにより形成することができる。このポリマーは、コーキング材、接着剤、シーラント、コーティング、フォーム、及び多くの他の用途において有用である。具体例としては、トラックベッドライナー、コンクリートコーティング、及び成形物品が挙げられるが、これらに限定されない。
【0006】
米国特許出願公開第2007/0208156 A1号には、イソシアネート、二級ポリエーテルアミン、第2のアミン、及び任意選択でポリオールから調製されるポリ尿素、ポリウレタン、及びポリ尿素-ポリウレタンハイブリッドが開示されている。二級ポリエーテルアミンを第2のアミンと組み合わせて使用して、その硬化時間及びコストを含む、ポリマーの他の特性を改変することができる。二級ポリエーテルアミンは二級ポリオキシアルキレンアミンを含む。
【0007】
米国特許出願公開第2016/0030254 A1号には、窒素原子を立体障害置換基で修飾することによりポリ尿素から形成される可逆的なポリマーが開示されている。立体障害尿素結合の可逆性は、置換基の嵩高性を変化させることにより制御される。その高い結合定数及び短い寿命を有する立体障害尿素ポリマーの選択は、外部刺激のない温和な温度で可逆的及び自己治癒ポリマー材料を設計することを可能にする。
【0008】
米国特許出願公開第2017/327627(A1)号には、立体障害尿素結合を有する柔軟、修復可能、且つ再プログラム可能な形状記憶ポリマーが開示されている。
【0009】
上記の先行技術には、直鎖状ポリ尿素ポリマーの形成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0208156 A1号
【特許文献2】米国特許出願公開第2016/0030254 A1号
【特許文献3】米国特許出願公開第2017/327627 A1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ここで特許請求される発明の目的は、三次元網状構造を有するポリ尿素ポリマーを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、リサイクル可能な三次元網状ポリ尿素コポリマーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
目的は、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)及び少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を反応させることにより達成され;ここで、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有し;且つ少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンである。
【0014】
したがって、第1の態様において、ここで特許請求される発明は:
a.少なくとも1種のポリイソシアネート(A);及び
b.少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有し;且つ少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【0015】
【0016】
(式中、
Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール並びに-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~1000の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~3000の範囲内であるという条件で、0~1000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される、ポリ尿素コポリマーを対象とする。
【0017】
第2の態様において、ここで特許請求される発明は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンである、本明細書に記載されるようなポリ尿素コポリマーを調製するための方法を対象とする。
【0018】
第3の態様において、ここで特許請求される発明は、本明細書に記載されるようなポリ尿素コポリマーを含む物品を対象とする。
【0019】
第4の態様において、ここで特許請求される発明は、ポリ尿素コポリマーを再成形するための方法であって、少なくとも:
a)本明細書に記載されるようなポリ尿素コポリマーに圧力及び熱を加えて、加熱されたポリ尿素コポリマーを得る工程;及び
b)工程a)のポリ尿素コポリマーを再成形する工程
を含む、方法を対象とする。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここで特許請求される発明の本組成物及び製剤が記載される前に、そのような組成物及び製剤は、もちろん、様々であり得るため、本発明は、記載される特定の組成物及び製剤に限定されないことが理解されるべきである。ここで特許請求される発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書において使用される用語は、限定するためのものではないことも理解されるべきである。
【0021】
以下で、群が少なくとも特定の数の実施形態を含むと定義される場合、これは、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群を包含することも意図される。更に、本説明及び特許請求の範囲における「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「a」、「b」、「c」等は、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも順番又は時系列順を説明するために使用されない。そのように使用される用語は、適切な状況下で互換的であること、及び本明細書に記載される、ここで特許請求される発明の実施形態は、本明細書において説明又は例示される順序ではない他の順序で機能することができることが理解されるべきである。「第1の」、「第2の」、「第3の」又は「(A)」、「(B)」及び「(C)」又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等の用語が、方法の工程又は使用又はアッセイに関する場合において、本明細書で前述及び後述されるような用途において別段の記載がない限り、工程間に時間又は時間間隔の統一性は存在せず、すなわち、工程は同時に行われてよく、又はそのような工程間に数秒、数分、数時間、数日、数週間、数カ月若しくは更に数年の時間間隔が存在してよい。
【0022】
更に、本明細書全体を通じて定義される範囲は端値も含み、すなわち1~10の範囲は、1及び10の両方が範囲内に含まれることを意味する。誤解を避けるために、出願人は、適用可能な法に従って任意の均等物に対する権原を有するものとする。
【0023】
以下の節において、ここで特許請求される発明の異なる態様がより詳細に定義される。そのように定義される各態様は、そうではないことが明確に示されていない限り、他の任意の態様と組み合わせてもよい。特に、好ましい又は有利であると示される任意の特徴は、好ましい又は有利であると示される他の任意の特徴と組み合わせてもよい。
【0024】
本明細書全体を通じて「1つの実施形態」又は「ある実施形態」への言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造又は特性が、ここで特許請求される発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体を通じて様々な場所における「1つの実施形態において」又は「ある実施形態において」という語句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を参照していないが、同じ実施形態を参照し得る。
【0025】
更に、特定の特徴、構造又は特性は、1つ又は複数の実施形態において、本開示から当業者には明らかであろうように、任意の適した方法で組み合わせてよい。更に、本明細書に記載されるいくつかの実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが、他の特徴を含まない一方、異なる実施形態の特徴の組合せは、当業者により理解されるであろうように、ここで特許請求される発明の範囲内であり、且つ異なる実施形態を形成することが意図される。例えば、添付の特許請求の範囲において、特許請求される実施形態のいずれかを任意の組合せで使用することができる。
【0026】
第1の実施形態において、ここで特許請求される発明は:
a.少なくとも1種のポリイソシアネート(A);及び
b.少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有し;且つ少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【0027】
【0028】
(式中、
Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール並びに-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~1000の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~3000の範囲内であるという条件で、0~1000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される、ポリ尿素コポリマーを対象とし、より好ましくはポリ尿素コポリマーは:
a.少なくとも1種のポリイソシアネート(A);及び
b.少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られ、ここで、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有し;且つ少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【0029】
【0030】
(式中、
Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール並びに-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~1000の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~3000の範囲内であるという条件で、0~1000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される。
【0031】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、2.0個以上~6.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有し;より好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、2.0個以上~5.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有し;更により好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、2.0個以上~4.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有し;最も好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、2.0個以上~3.5個以下の範囲内の平均NCO官能基を有し;特に少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、2.0個以上~3.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有する。
【0032】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、イソホロンジイソシアネート、プロピレン-1,2-ジイソシアネート、プロピレン-1,3-ジイソシアネート、ブチレン-1,2-ジイソシアネート、ブチレン-1,3-ジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、デカメチレン-1,10-ジイソシアネート、2,11-ジイソシアナト-ドデカン、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、メチルプロピルベンゼンジイソシアネート、メチルエチルベンゼンジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、エチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、イソプロピリデン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、ブチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-オキシジフェニルジイソシアネート、3,3'-オキシジフェニルジイソシアネート、4,4'-オキシジフェニルジイソシアネート、2,2'-ケトジフェニルジイソシアネート、3,3'-ケトジフェニルジイソシアネート、4,4'-ケトジフェニルジイソシアネート、2,2'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、3,3'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、4,4'-チオジフェニルジイソシアネート、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-エチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-プロピレン-ビス-(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)スルフィド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)スルホン、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジエチルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジフェニルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)エチルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-フェニルアミン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-メチルアミン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、2,2-ジメチルプロピレンジイソシアネート、3-メトキシヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,5-ジメチルヘプタメチレンジイソシアネート、5-メチルノナメチレン-1,9-ジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO、OCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCO、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択され;より好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-オキシジフェニルジイソシアネート、3,3'-オキシジフェニルジイソシアネート、4,4'-オキシジフェニルジイソシアネート、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-エチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-プロピレン-ビス-(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)スルフィド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)スルホン、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO、OCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCO、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択され;更により好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、オクタメチレン1,8-ジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-オキシジフェニルジイソシアネート、3,3'-オキシジフェニルジイソシアネート、4,4'-オキシジフェニルジイソシアネート、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO、OCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCO、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択され;最も好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、オクタメチレン1,8-ジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO、OCN(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCO、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジ
ン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択され;特に少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、オクタメチレン1,8-ジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される。
【0033】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される。
【0034】
別の好ましい実施形態において、ジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態は、ダイマー、トリマー及びオリゴマーの構造体として存在するイソシアネートを表す。
【0035】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、ウレタン基、イソシアヌレート基、ビウレット基、ウレトジオン基、アロファネート基及び/又はイミノオキサジアジンジオン基を含むダイマー、トリマー及びオリゴマーの形態で存在する。
【0036】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【0037】
【0038】
(式中、
Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール並びに-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~1000の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~3000の範囲内であるという条件で、0~1000の範囲内の整数であり;
より好ましくはRa、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、及びプロピルからなる群から選択され;
nは、1~500の範囲内の整数であり;
wは、0~10の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~1500の範囲内であるという条件で、0~500の範囲内の整数であり;
更により好ましくはRa、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C20アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C20アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~20員ヘテロアルキル、置換又は非置換C5~C20シクロアルキル、置換又は非置換C6~C20アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C10シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~10員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~20員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C20アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、及びプロピルからなる群から選択され;
nは、1~300の範囲内の整数であり;
wは、0~5の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~900の範囲内であるという条件で、0~300の範囲内の整数であり;
最も好ましくはRa、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C15アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C15アルケニル、置換又は非置換C5~C15シクロアルキル、置換又は非置換C6~C10アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C15シクロアルキル、及び置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C15アリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、及びプロピルからなる群から選択され;
nは、1~100の範囲内の整数であり;
wは、1~3の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~300の範囲内であるという条件で、0~100の範囲内の整数であり;
特にRa、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C10アルキル、置換又は非置換C5~C10シクロアルキル、置換又は非置換C6~C10アリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rh及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rj及びRfは-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReであり;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、及びメチルからなる群から選択され;
nは、1~100の範囲内の整数であり;
wは、1~3の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~150の範囲内であるという条件で、0~50の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される。
【0039】
別の好ましい実施形態において、Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C20アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C10シクロアルキル、置換又は非置換C5~C10シクロアルケニル、置換又は非置換アリール及び置換又は非置換アラルキルからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C20シクロアルキル、置換又は非置換C5~C20シクロアルケニル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換アラルキル及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~300の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~900の範囲内であるという条件で、0~300の範囲内の整数である。
【0040】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、大部分が二級アミンを含む、一級、二級及び三級アミンの混合物として存在する。同じ分子が、1個の一級以上のアミン官能基を少なくとも1個の二級アミン官能基と共に有してよいことも理解される。同様に、同じ分子が、1個の三級以上のアミン官能基を少なくとも1個の二級アミン官能基と共に有してよい。同様に、同じ分子が、1個の一級以上の及び/又は1個の三級アミン官能基を少なくとも1個の二級アミン官能基と共に有してよい。
【0041】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)中に存在する一級アミンは、イソシアネート反応性成分(B)の全質量に対して0~10wt%の範囲内であり、より好ましくは少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)中に存在する一級アミンは、イソシアネート反応性成分(B)の全質量に対して0~8wt%の範囲内であり、更により好ましくは少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)中に存在する一級アミンは、イソシアネート反応性成分(B)の全質量に対して0.5~5wt%の範囲内であり、最も好ましくは少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)中に存在する一級アミンは、イソシアネート反応性成分(B)の全質量に対して1~4wt%の範囲内であり、特に少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)中に存在する一級アミンは、イソシアネート反応性成分(B)の全質量に対して1~3wt%の範囲内である。
【0042】
ここで特許請求される発明において、「アルキル」という用語は、分岐状又は直鎖状且つ非置換であっても、又はC1~C30アルキルの場合のように、1~30個(すなわち1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個又は30個)のC原子で若しくはC1~C5アルキルの場合のように、1~5個(すなわち1個、2個、3個、4個又は5個)のC原子で少なくとも一置換されていてもよい非環式飽和炭化水素残基を網羅する。置換基のうちの1つ又は複数が、アルキル残基を表す、又は一置換若しくは多置換されているアルキル残基を含む場合、これは、好ましくは、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-OH、-SH、-NH2、-N(C1~5-アルキル)2、-N(C1~5-アルキル)(フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1~5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-)-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、-S(=O)-C1~5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2及び-SO3Hからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個の置換基で置換されてよく、ここで、上述のC1~5-アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状でよく、且つ上述のフェニル残基は、好ましくは、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OH、-NH2、-O-CF3、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個の置換基で置換してもよい。特に好ましい置換基は、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-OH、-SH、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から互いに独立して選択してもよい。
【0043】
別の好ましい実施形態において、非置換直鎖状C1~C30アルキルは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンイコシル、ドコシル、トリコシル及びテトラコシルからなる群から選択され;より好ましくは、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンイコシル、ドコシル、トリコシル及びテトラコシルからなる群から選択され;更により好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル及びペンタデシルからなる群から選択され;最も好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルからなる群から選択され;特に、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル及びデシルからなる群から選択される。
【0044】
別の好ましい実施形態において、非置換分岐状C1~C30アルキルは、好ましくは、イソプロピル、iso-ブチル、neo-ペンチル、2-エチルヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-オクチル、2-ペンチル-ノニル、2-ヘキシル-デシル、iso-ヘキシル、iso-ヘプチル、iso-オクチル、iso-ノニル、iso-デシル、iso-ドデシル、iso-テトラデシル、iso-ヘキサデシル、iso-オクタデシル及びiso-エイコシルからなる群から選択され、より好ましくは、2-エチルヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-オクチル、2-ペンチル-ノニル、2-ヘキシル-デシル、iso-ヘキシル、iso-ヘプチル、iso-オクチル、iso-ノニル、iso-デシル、iso-ドデシル、iso-テトラデシル、iso-ヘキサデシル、iso-オクタデシル、iso-エイコシル、2-メチルトリコシル、2-エチルドコシル、3-エチルヘンイコシル、3-エチルイコシル、4-プロピルヘンイコシル、プロピルノナデシル、6-ブチルドデシル及び5-エチルウンデシルからなる群から選択される。多置換アルキル残基は、異なるC原子上又は同じC原子上のいずれかで、多置換、好ましくは二置換又は三置換されている、例えば-CF3の場合のように同じC原子上で、又は-(CHCl)-(CH2F)の場合のように異なる位置で三置換されているアルキル残基であると理解される。多置換は、同一か又は異なる置換基で行ってよい。言及することができる適した置換アルキル残基としては、-CF3、-CF2H、-CFH2、-(CH2)-0H、-(CH2)-NH2、-(CH2)-CN、-(CH2)-(CF3)、-(CH2)-(CHF2)、-(CH2)-(CH2F)、-(CH2)-(CH2)-OH、-(CH2)-(CH2)-NH2、-(CH2)-(CH2)-CN、-(CF2)-(CF3)、-(CH2)-(CH2)-(CF3)、及び-(CH2)-(CH2)-(CH2)-OHが挙げられる。
【0045】
別の好ましい実施形態において、置換の直鎖状又は分岐状のC1~C30アルキルは、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-OH、-SH、-NH2、-N(C1~5-アルキル)2、-N(C1~5-アルキル)(フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1~5-アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1~5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-)-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、-S(=O)-C1~5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2及び-SO3Hからなる群から選択される官能基で置換されたC1~C30炭素原子を有する分岐状又は直鎖状飽和炭化水素基を指し、ここで、上述のC1~5-アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状でよく、且つ上述のフェニル残基は、好ましくは、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OH、-NH2、-O-CF3、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個の置換基で置換してもよい。特に好ましい置換基は、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-OH、-SH、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から互いに独立して選択してもよい。
【0046】
別の好ましい実施形態において、置換の直鎖状又は分岐状のC1~C30アルキルは、ヒドロキシ、アルコキシ、C(=O)R、CN及びSRからなる群から選択される、好ましくは、1-ヒドロキシメチル、1-メトキシメチル、1-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、1-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシペンチル、1-ヒドロキシヘキシル、1-ヒドロキシヘプチル、1-ヒドロキシオクチル、1-ヒドロキシノニル、デシル、1-ヒドロキシウンデシル、1-ヒドロキシドデシル、1-ヒドロキシトリデシル、1-ヒドロキシテトラデシル、1-ヒドロキシペンタデシル、1-ヒドロキシヘキサデシル、1-ヒドロキシヘプタデシル、1-ヒドロキシオクタデシル、1-ヒドロキシノナデシル、1-ヒドロキシエイコシル、1-ヒドロキシヘンイコシル、1-ヒドロキシドコシル、1-ヒドロキシトリコシル、1-ヒドロキシテトラコシル、1-メトキシメチル、1-メトキシエチル、1-メトキシプロピル、1-メトキシブチル、1-メトキシペンチル、1-メトキシヘキシル、1-メトキシヘプチル、1-メトキシオクチル、1-メトキシノニル、デシル、1-メトキシウンデシル、1-メトキシドデシル、1-メトキシトリデシル、1-メトキシテトラデシル、1-メトキシペンタデシル、1-メトキシヘキサデシル、1-メトキシヘプタデシル、1-メトキシオクタデシル、1-メトキシノナデシル、1-メトキシエイコシル、1-メトキシヘンイコシル、1-メトキシドコシル、1-メトキシトリコシル、1-メトキシテトラコシル、2-メトキシプロピル、2-メトキシブチル、2-メトキシペンチル、2-メトキシヘキシル、2-メトキシヘプチル、2-メトキシオクチル、2-メトキシノニル、デシル、2-メトキシウンデシル、2-メトキシドデシル、2-メトキシトリデシル、2-メトキシテトラデシル、2-メトキシペンタデシル、2-メトキシヘキサデシル、2-メトキシヘプタデシル、2-メトキシオクタデシル、2-メトキシノナデシル、2-メトキシエイコシル、2-メトキシヘンイコシル、2-メトキシドコシル、2-メトキシトリコシル、2-メトキシテトラコシル、1-アセトキシメチル、1-アセトキシエチル、1-アセトキシプロピル、1-アセトキシブチル、1-アセトキシペンチル、1-アセトキシヘキシル、1-アセトキシヘプチル、1-アセトキシオクチル、1-アセトキシノニル、デシル、1-アセトキシウンデシル、1-アセトキシドデシル、1-アセトキシトリデシル、1-アセトキシテトラデシル、1-アセトキシペンタデシル、1-アセトキシヘキサデシル、1-アセトキシヘプタデシル、1-アセトキシオクタデシル、1-アセトキシノナデシル、1-アセトキシエイコシル、1-アセトキシヘンイコシル、1-アセトキシドコシル、1-アセトキシトリコシル、1-アセトキシテトラコシル、1-シアノメチル、1-シアノエチル、1-シアノプロピル、1-シアノブチル、1-シアノペンチル、1-シアノヘキシル、1-シアノヘプチル、1-シアノオクチル、1-シアノノニル、デシル、1-シアノウンデシル、1-シアノドデシル、1-シアノトリデシル、1-シアノテトラデシル、1-シアノペンタデシル、1-シアノヘキサデシル、1-シアノヘプタデシル、1-シアノオクタデシル、1-シアノノナデシル、1-シアノエイコシル、1-シアノヘンイコシル、1-シアノドコシル、1-シアノトリコシル、1-シアノテトラコシル、2-シアノプロピル、2-シアノブチル、2-シアノペンチル、2-シアノヘキシル、2-シアノヘプチル、2-シアノオクチル、2-シアノノニル、デシル、2-シアノウンデシル、2-シアノドデシル、2-シアノトリデシル、2-シアノテトラデシル、2-シアノペンタデシル、2-シアノヘキサデシル、2-シアノヘプタデシル、2-シアノオクタデシル、2-シアノノナデシル、2-シアノエイコシル、2-シアノヘンイコシル、2-シアノドコシル、2-シアノトリコシル、2-シアノテトラコシル、1-チオイルメチル、1-チオイルエチル、1-チオイルプロピル、1-チオイルブチル、1-チオイルペンチル、1-チオイルヘキシル、1-チオイルヘプチル、1-チオイルオクチル、1-チオイルノニル、デシル、1-チオイルウンデシル、1-チオイルドデシル、1-チオイルトリデシル、1-チオイルテトラデシル、1-チオイルペンタデシル、1-チオイルヘキサデシル、1-チオイルヘプタデシル、1-チオイルオクタデシル、1-チオイルノナデシル、1-チオイルエイコシル、1-チオイルヘンイコシル、1-チオイルドコシル、1-チオイルトリコシル及び1-チオイルテトラコシルからなる群から選択される官能基で置換されたC1~C30炭素原子を有する分岐状又は直鎖状飽和炭化水素基を指す。
【0047】
別の好ましい実施形態において、アルケニルという用語は、好ましくは、1-プロペニル、1-ブテニル、1-ペンテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、1-デセニル、2-デセニル、1-ウンデセニル、2-ウンデセニル、1-ドデセニル、2-ドデセニル、1-トリデセニル、2-トリデセニル、1-テトラデセニル、2-テトラデセニル、1-ペンタデセニル、2-ペンタデセニル、1-ヘキサデセニル、2-ヘキサデセニル、1-ヘプタデセニル、2-ヘプタデセニル、1-オクタデセニル、2-オクタデセニル、1-ノナデセニル、2-ノナデセニル、1-エイコセニル及び2-エイコセニルからなる群から選択される、より好ましくは、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、1-ヘプテニル、2-ヘプテニル、1-オクテニル、2-オクテニル、1-ノネニル、2-ノネニル、1-デセニル、2-デセニル、1-ウンデセニル、2-ウンデセニル、1-ドデセニル、2-ドデセニル、1-トリデセニル、2-トリデセニル、1-テトラデセニル、2-テトラデセニル、1-ペンタデセニル、2-ペンタデセニル、1-ヘキサデセニル、2-ヘキサデセニル、1-ヘプタデセニル、2-ヘプタデセニル、1-オクタデセニル、2-オクタデセニル、1-ノナデセニル、2-ノナデセニル、1-エイコセニル及び2-エイコセニル、20-ヘンイコセニル、2-ドコセニル、6-トリコセニル及び2-テトラコセニルから選択される非置換の直鎖状C2~C30アルケニルを表す。
【0048】
別の好ましい実施形態において、非置換分岐状C2~C30アルケニルは、イソプロペニル、iso-ブテニル、neo-ペンテニル、2-エチル-ヘキセニル、2-プロピル-ヘプテニル、2-ブチル-オクテニル、2-ペンチル-ノネニル、2-ヘキシル-デセニル、iso-ヘキセニル、iso-ヘプテニル、iso-オクテニル、iso-ノネニル、iso-デセニル、iso-ドデセニル、iso-テトラデセニル、iso-ヘキサデセニル、iso-オクタデセニル、iso-エイコセニル、2-メチルトリコセニル、2-エチルドコセニル、3-エチルヘンイコセニル、3-エチルイコセニル、4-プロピルヘンイコセニル、4-プロピルノナデセニル、6-ブチルドデセニル、5-エチルウンデセニル、1,4-ヘキサジエニル、1,3-ヘキサジエニル、2,5-ヘキサジエニル、3,5-ヘキサジエニル、2,4-ヘキサジエニル、1,3,5-ヘキサトリエニル、1,3,6-ヘプタトリエニル、1,4,7-オクタトリエニル又は2-メチル-1,3,5ヘキサトリエニル、1,3,5,7-オクタテトラエニル、1,3,5,8-ノナテトラエニル、1,4,7,10-ウンデカテトラエニル、2-エチル-1,3,6,8-ノナテトラエニル、2-エテニル-1,3,5,8-ノナテトラエニル、1,3,5,7,9-デカペンタエニル、1,4,6,8,10-ウンデカペンタエニル、及び1,4,6,9,11-ドデカペンタエニルからなる群から選択される。
【0049】
別の好ましい実施形態において、置換の直鎖状又は分岐状のC2~C30アルケニルは、ヒドロキシ、アルコキシ、C(=O)R、CN及びSRから選択される官能基で置換されたC2~C30炭素原子を有する分岐状又は直鎖状不飽和炭化水素基を指し;ここで、Rは、水素、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C1~C30アルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換C7~C30アリールアルキルである。
【0050】
別の好ましい実施形態において、「アルケニル」という用語は、ヒドロキシ、アルコキシ、C(=O)R、CN及びSRから選択される官能基で置換されたC2~C30炭素原子を有する;好ましくは、2-ヒドロキシプロペニル、3-ヒドロキシブテニル、3-ヒドロキシペンテニル、5-ヒドロキシヘキセニル、7-ヒドロキシヘプテニル、3-ヒドロキシオクテニル、5-ヒドロキシノネニル、デシル、11-ヒドロキシウンデセニル、9-ヒドロキシドデセニル、6-ヒドロキシトリデセニル、4-ヒドロキシテトラデセニル、6-ヒドロキシペンタデセニル、3-ヒドロキシヘキサデセニル、2-ヒドロキシヘプタデセニル、7-ヒドロキシオクタデセニル、6-ヒドロキシノナデセニル、4-ヒドロキシエイコセニル、2-ヒドロキシヘンイコセニル、3-ヒドロキシドコセニル、2-ヒドロキシトリコセニル、23-ヒドロキシテトラコセニル、1-メトキシエテニル、2-メトキシプロペニル、4-メトキシブテニル、3-メトキシペンテニル、5-メトキシヘキセニル、2-メトキシヘプテニル、5-メトキシオクテニル、3-メトキシノネニル、6-メトキシウンデセニル、1-メトキシドデカ-2-エニル、1-メトキシトリデカ-5-エニル、3-メトキシテトラデカ-5-エニル、3-メトキシペンタデ-12-エンシル(3-methoxy pentade-12-encyl)、10-メトキシヘキサデカ-15-エニル、12-メトキシヘプタデカ-16-エニル、1-メトキシオクタデカ-3-エニル、1-メトキシノナデカ-2-エニル、1-メトキシエイコサ-20-エニル、1-メトキシヘンイコサ-2-エニル、1-メトキシドコサ-4-エニル、1-メトキシトリコサ-22-エニル、1-メトキシテトラコサ-23-エニル、2-メトキシプロパ-1-エニル、2-メトキシブタ-1-エニル、2-メトキシペンタ-4-エニル、2-メトキシヘキサ-2-エニル、2-メトキシヘプタ-3-エニル、2-メトキシオクタ-7-エニル、2-メトキシノナ-5-エニル、2-メトキシウンデカ-10-エニル、2-メトキシドデカ-4-エニル、2-メトキシトリデカ-12-エニル、2-メトキシテトラデカ-10-エニル、2-メトキシペンタデカ-14-エニル、2-メトキシヘキサデカ-1-エニル、2-メトキシヘプタデカ-1-エニル、2-メトキシオクタデカ-12-エニル、2-メトキシノナデカ-10-エニル、2-メトキシエイコサ-18-エニル、2-メトキシヘンイコサ-2-エニル、2-メトキシドコサ-3-エニル、20-メトキシトリコサ-2-エニル、21-メトキシテトラコサ-4-エニル、1-アセトキシエテニル、1-アセトキシプロパ-1-エニル、1-アセトキシブタ-2-エニル、1-アセトキシペンタ-4-エニル、1-アセトキシヘキサ-2-エニル、1-アセトキシヘプタ-1-エニル、1-アセトキシオクタ-7-エニル、1-アセトキシノナ-2-エニル、5-アセトキシデカ-3-エニル、1-アセトキシウンデカ-10-エニル、1-アセトキシドデカ-2-エニル、1-アセトキシトリデカ-12-エニル、10-アセトキシテトラデカ-2-エニル、15-アセトキシペンタデカ-2-エニル、10-アセトキシヘキサデカ-2-エニル、11-アセトキシヘプタデカ-1-エニル、13-アセトキシオクタデカ-2-エニル、1-アセトキシノナデカ-14-エニル、20-アセトキシエイコサ-19-エニル、1-アセトキシヘンイコサ-2-エニル、1-アセトキシドコサ-10-エニル、1-アセトキシトリコサ-22-エニル、1-アセトキシテトラコサ-23-エニル、1-シアノエタ-1-エニル、1-シアノプロパ-2-エニル、1-シアノブタ-2-エニル、1-シアノペンタ-3-エニル、1-シアノヘキサ-5-エニル、1-シアノヘプタ-6-エニル、1-シアノオクタ-2-エニル、1-シアノノナ-3-エニル、11-シアノウンデカ-2-エニル、10-シアノドデカ-2-エニル、10-シアノトリデカ-12-エニル、1-シアノテトラデカ-3-エニル、1-シアノペンタデカ-14-エニル、1-シアノヘキサデカ-15-エニル、1-シアノヘプタデカ-2-エニル、1-シアノオクタデカ-3-エニル、1-シアノノナデカ-18-エニル、1-シアノエイコサ-10-エニル、1-シアノヘンイコサ-20-エニル、15-シアノドコサ-3-エニル、1-シアノトリコサ-20-エニル、1-シアノテトラコサ-2-エニル、2-シアノプロパ-2-エニル、2-シアノブタ-1-エニル、2-シアノペンタ-1-エニル、2-シアノヘキサ-3-エニル、2-シアノヘプタ-6-エニル、2-シアノオクタ-1-エニル、2-シアノノナ-8-エニル、2-シアノウンデカ-10-エニル、2-シアノドデカ-1-エニル、2-シアノトリデカ-12-エニル、2-シアノテトラデカ-10-エニル、2-シアノペンタデカ-3-エニル、2-シアノヘキサデカ-2-エニル、2-シアノヘプタデカ-1-エニル、2-シアノオクタデカ-12-エニル、2-シアノノナデカ-15-エニル、2-シアノエイコサ-1-エニル、2-シアノヘンイコサ-5-エニル、2-シアノドコサ-20-エニル、2-シアノトリコサ-22-エニル、2-シアノテトラコサ-20-エニル、1-チオニルエタ-1-エニル、1-チオニルプロパ-2-エニル、1-チオニルブタ-2-エニル、1-チオニルペンタ-4-エニル、1-チオニルヘキサ-2-エニル、1-チオニルヘプタ-5-エニル、1-チオニルオクタ-3-エニル、1-チオニルノナ-5-エニル、1-チオニルウンデカ-10-エニル、1-チオニルドデカ-11-エニル、1-チオニルトリデカ-2-エニル、1-チオニルテトラデカ-4-エニル、1-チオニルペンタデカ-5-エニル、1-チオニルヘキサデカ-3-エニル、1-チオニルヘプタデカ-2-エニル、1-チオニルオクタデカ-3-エニル、1-チオニルノナデカ-15-エニル、1-チオニルエイコサ-18-エニル、1-チオニルヘンイコサ-20-エニル、1-チオニルドコサ-21-エニル、1-チオニルトリコサ-20-エニル及び1-チオニルテトラコサ-22-エニルからなる群から選択される分岐状又は直鎖状不飽和炭化水素基を指す。
【0051】
好ましい実施形態において、「ヘテロアルキル」という用語は、1個又は複数の炭素原子が、それぞれの場合において、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択されるヘテロ原子により置き換えられたアルキル基を指す。ヘテロアルキル残基は好ましくは、鎖結合として酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む。ヘテロアルキル残基は、好ましくは、2~12員、特に好ましくは2~6員でよい。ヘテロアルキル基としては、アルコキシ、ポリ(エチレングリコール)置換及びアルキル置換アミノが挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
別の好ましい実施形態において、「ヘテロアルケニル」という用語は、少なくとも1個の原子が、酸素、窒素又は硫黄から選択されるヘテロ原子であるアルケニル基を指す。ヘテロアルケニル残基は好ましくは、鎖結合として酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を含む。ヘテロアルケニル残基は、好ましくは、3~12員、特に好ましくは3~6員でよい。ヘテロアルケニル基の例としては、-CH2-O-CH=CH2、-CH=CH-O-CH=CH-CH3、-CH2-CH2-O-CH=CH2、-CH2-S-CH=CH2、-CH=CH-S-CH=CH-CH3、-CH2-CH2-S-CH=CH2、-CH2-NH-CH=CH2、-CH=CH-NH-CH=CH-CH3及び-CH2-CH2-NH-CH=CH2からなる群から選択される;より好ましくは-CH2-O-CH=CH-(CH2)-OH、-CH2-S-CH=CH-(CH2)-NH2及び-CH2-NH-CH=CH-CNからなる群から選択されるヘテロアルケニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
好ましい実施形態において、「シクロアルキル」という用語は、単環式及び二環式5~30員飽和脂環式基を指す。非置換又は分岐状C5~C30単環式及び二環式シクロアルキルの代表例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、(1,2,3,4)-テトラヒドロキノリニル、(1,2,3,4)-テトラヒドロイソキノリニル、(2,3)-ジヒドロ-1H-イソインドリル、(1,2,3,4)-テトラヒドロナフチル、(2,3)-ジヒドロベンゾ[1.4]ジオキシニル、ベンゾ[1.3]ジオキソリル、(3,4)-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1.4]オキサジニル及びオクタヒドロ-ピロロ[3,4-c]ピロリル及びビシクロ[3.1.1]ヘプチルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】
別の好ましい実施形態において、C5~C30単環式及び二環式シクロアルキルは、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、n-ペンチル、iso-ペンチル、neo-ペンチル等のような1個又は複数の等しい又は異なるアルキル基で更に分岐され得る。分岐状C3~C10単環式及び二環式シクロアルキルの代表例としては、メチルシクロヘキシル及びジメチルシクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
別の好ましい実施形態において、「シクロアルケニル」という用語は、1個又は複数の二重結合を含む単環式及び二環式5~30員不飽和脂環式基を指す。C5~C30シクロアルケニルの代表例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、シクロノネニル又はシクロデセニルが挙げられるが、これらに限定されない。これらの基は、1個又は複数の等しい又は異なるアルキル基で、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル又はiso-プロピルで分岐され得る。分岐状C5~C30単環式及び二環式シクロアルケニルの代表例としては、メチルシクロヘキセニル及びジメチルシクロヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0056】
別の好ましい実施形態において、「ヘテロシクロアルキル」という用語は、5~30個の炭素原子並びにO、S、及びNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む非芳香族単環式環又は多環式環を意味する。好ましくは、例としては、アジリジニル、ピロリジニル、ピロリジノ、ピペリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピペラジノ、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフラニル、テトラヒドロピラニル、ピラニル、イミダゾリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、オキセタニル、アゼパニル、アゾカニル、ジアゼパニル、ジチオラニル、(1,3)-ジオキソラン-2-イル、イソオキサゾリジニル、イソチオアゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、(1,2,4)-オキサジアゾリジニル、(1,2,4)-チアジアゾリジニル、(1,2,4)-トリアゾリジン-3-イル、(1,3,4)-チアジアゾリジン-2-イル、(1,3,4)-トリアゾリジン-1-イル、(1,3,4)-トリアゾリジン-2-イル、テトラヒドロピリダジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロピラジニル、(1,3,5)-テトラヒドロトリアジニル、(1,2,4)-テトラヒドロトリアジン-1-イル、(1,3)-ジチアン-2-イル及び(1,3)-チアゾリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0057】
別の好ましい実施形態において、「ヘテロシクロアルケニル」という用語は、5~30個の炭素原子をO、S、及びNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子と共に含み、且つ少なくとも1個の二重結合を有する非芳香族単環式環又は多環式環を意味する。例としては、(2,3)-ジヒドロフラニル、(2,3)-ジヒドロチエニル、(2,3)-ジヒドロピロリル、(2,5)-ジヒドロピロリル、(2,5)-ジヒドロピロリル、(2,3)-ジヒドロイソオキサゾリル、(1,4)-ジヒドロピリジン-1-イル、ジ-ヒドロピラニル、2,3-ジヒドロピラゾール-1-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-2-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-3-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-4-イル、2,3-ジヒドロピラゾール-5-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-1-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-3-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-4-イル、3,4-ジヒドロピラゾール-5-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-1-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-2-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-3-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-4-イル、2,3-ジヒドロオキサゾール-5-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-2-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-3-イル、3,4-ジヒドロオキサゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-2-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-3-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-4-イル、4,5-ジヒドロピラゾール-5-イル、2,5-ジヒドロチエニル及び(1,2,3,4)-テトラヒドロピリジン-1-イルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
別の好ましい実施形態において、「ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル及びヘテロシクロアルケニル」という用語は、F、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-OH、-SH、-NH2、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、-C(=O)-OH、C1~5アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2、-S-CH2F、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)-C1~5-アルキル、-NH-C1~5-アルキル、N(C1~5アルキル)(C1~5-アルキル)、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-H、-C(=O)-C1~5-アルキル、-CH2-O-C(=O)-フェニル、-O-C(=O)-フェニル、-NH-S(=O)2-C1~5-アルキル、-NH-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、ピラゾリル、フェニル、フリル(フラニル)、チアジアゾリル、チオフェニル(チエニル)及びベンジルからなる群から互いに独立して選択してもよい1個、2個、3個、4個又は5個、より好ましくは1個、2個又は3個の置換基で一置換又は多置換されたものも指し、ここで、上述のC1~5アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状でよく、且つ環式置換基又はこの置換基自体の環式残基は、それぞれの場合において、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OH、-NH2、-O-CF3、-SH、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-C1~5アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-C(=O)-O-C1~5-アルキル及び-C(=O)-CF3からなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で置換してもよい。
【0059】
好ましい実施形態において、「アリール」という用語は、1個を超える芳香族環を有してよい芳香族化合物を指す。置換及び非置換C6~C30アリールの代表例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、テトラフェニル、フェナレニル及びフェナントレニルが挙げられる。
【0060】
別の好ましい実施形態において、「アリールアルキル」は、アルキル鎖に結合されたアリール環を指す。アリールアルキルの代表例としては、1-フェニルメチル、1-フェニルエチル、1-フェニルプロピル、1-フェニルブチル、1-メチル-1-フェニル-プロピル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、3-フェニルブチル及び2-メチル-3-フェニル-プロピルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0061】
別の好ましい実施形態において、「ヘテロアリール」という用語は、1個又は複数の炭素原子が、酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群からそれぞれ独立して選択されるヘテロ原子で置き換えられた、好ましくは5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個又は30個のC原子を有する、特に好ましくは5個、6個、9個、10個、13個又は14個のC原子を有する、特に非常に好ましくは5個又は6個のC原子を有する単環式又は多環式、好ましくは単環式、二環式又は三環式芳香族炭化水素残基を意味する。ヘテロアリール残基は、好ましくは、環員として酸素、硫黄及び窒素(NH)からなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個のヘテロ原子を含んでよい。ヘテロアリール残基は、非置換であっても、又は一置換されていても、又は同一に若しくは異なって多置換されていてもよい。言及することのできる、適したヘテロアリール残基の例としては、チエニル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、ピラニル、トリアゾリル、ピリジニル、イミダゾリル、インドリル、イソインドリル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンゾ[d]チアゾリル、ベンゾジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、インダゾリル、キノキサリニル、キナゾリニル、キノリニル、ナフトリジニル及びイソキノリニルが挙げられる。
【0062】
ここで特許請求される発明においてアリール残基又はヘテロアリール残基は、単環系又は二環系と縮合(アネレート(anellated))してもよい。単環系又は二環系と縮合されている言及することができるアリール残基の例としては、(1,2,3,4)-テトラヒドロキノリニル、(1,2,3,4)-テトラヒドロイソキノリニル、(2,3)-ジヒドロ-1H-イソインドリル、(1,2,3,4)-テトラヒドロナフチル、(2,3)-ジヒドロベンゾ[1.4]ジオキシニル、ベンゾ[1.3]ジオキソリル及び(3,4)-ジヒドロ-2H-ベンゾ[1.4]オキサジニルが挙げられる。
【0063】
別の好ましい実施形態において、置換基のうちの1つ又は複数が、アリール残基、ヘテロアリール残基又はアリールアルキル残基を表す、又は一置換若しくは多置換されているアリール残基又はヘテロアリール残基を含む場合、これは、好ましくは、F、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-C1~5アルキル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2、-S-CH2F、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-C1~5-アルキル、-S(=O)-C1~5-アルキル、-NH-C1~5-アルキル、N(C1~5アルキル)2、-C(=O)-O-C1~5-アルキル、-C(=O)-H;-C(=O)-C1~5-アルキル、-CH2-O-C(=O)-フェニル、-O-C(=O)-フェニル、-NH-S(=O)2-C1~5-アルキル、-NH-C(=O)-C1~5-アルキル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1~5-アルキル、-C(=O)-N(C1~5-アルキル)2、ピラゾリル、フェニル、フリル(フラニル)、チアゾリル、チアジアゾリル、チオフェニル(チエニル)、ベンジル及びフェネチルからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、特に好ましくは1個、2個又は3個の置換基で置換されてよく、ここで、上述のC1~5アルキル残基は、それぞれの場合において、直鎖状又は分岐状でよく、且つ環式置換基又はこの置換基自体の環式残基は、F、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-C1~5アルキル、-(CH2)-O-C1~5-アルキル、-C2~5アルケニル、-C2~5アルキニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-S-C1~5-アルキル、-S-フェニル、-S-CH2-フェニル、-O-C1~5-アルキル、-O-フェニル、-O-CH2-フェニル、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2及び-S-CH2Fからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で;最も好ましくは、F、Cl、Br、I、-CN、-NO2、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、2-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチル、エテニル、アリル、エチニル、プロピニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-CH2-O-CH3、-CH2-O-C2H5、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、-S-CH3、-S-C2H5、-S(=O)-CH3、-S(=O)2-CH3、-S(=O)-C2H5、-S(=O)2-C2H5、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、-O-C(CH3)3、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2、-S-CH2F、-S(=O)2-フェニル、ピラゾリル、フェニル、-N(CH3)2、-N(C2H5)2、-NH-CH3、-NH-C2H5、-CH2-O-C(=O)-フェニル、-NH-S(=O)2-CH3、-C(=O)-O-CH3、-C(=O)-O-C2H5、-C(=O)-O-C(CH3)3、-C(=O)-H、-C(=O)-CH3、-C(=O)-C2H5、-NH-C(=O)-CH3、-NH-C(=O)-C2H5、-O-C(=O)-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-CH3、-C(=O)-N(CH3)2、フェニル、フリル(フラニル)、チアジアゾリル、チオフェニル(チエニル)及びベンジルからなる群からそれぞれの場合において互いに独立して選択される置換基で置換されてよく、ここで、環式置換基又はこの置換基自体の環式残基は、それぞれの場合において、F、Cl、Br、I、-CN、-NO2、-SH、-NH2、-C(=O)-OH、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、2-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチル、エテニル、アリル、エチニル、プロピニル、-C≡C-Si(CH3)3、-C≡C-Si(C2H5)3、-CH2-O-CH3、-CH2-O-C2H5、-S-CH3、-S-C2H5、-S(=O)-CH3、-S(=O)2-CH3、-S(=O)-C2H5、-S(=O)2-C2H5、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、-O-C(CH3)3、-CF3、-CHF2、-CH2F、-O-CF3、-O-CHF2、-O-CH2F、-C(=O)-CF3、-S-CF3、-S-CHF2及び-S-CH2Fからなる群から互いに独立して選択される1個、2個、3個、4個、又は5個、好ましくは1個、2個、3個又は4個の置換基で置換してもよい。
【0064】
別の好ましい実施形態において、置換アリール残基は、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2-シアノフェニル、3-シアノフェニル、4-シアノフェニル、2-アミノフェニル、3-アミノフェニル、4-アミノフェニル、2-ジメチルアミノフェニル、3-ジメチルアミノフェニル、4-ジメチルアミノフェニル、2-メチルアミノフェニル、3-メチルアミノフェニル、4-メチルアミノフェニル、2-アセチルフェニル、3-アセチルフェニル、4-アセチルフェニル、2-メチルスルフィニルフェニル、3-メチルスルフィニルフェニル、4-メチルスルフィニルフェニル、2-メチルスルホニルフェニル、3-メチルスルホニルフェニル、4-メチルスルホニルフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-エトキシフェニル、3-エトキシフェニル、4-エトキシフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、2-ジフルオロメチルフェニル、3-ジフルオロメチルフェニル、4-ジフルオロメチルフェニル、2-フルオロメチルフェニル、3-フルオロメチルフェニル、4-フルオロメチルフェニル、2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、4-ニトロフェニル、2-エチルフェニル、3-エチルフェニル、4-エチルフェニル、2-プロピルフェニル、3-プロピルフェニル、4-プロピルフェニル、2-イソプロピルフェニル、3-イソプロピルフェニル、4-イソプロピルフェニル、2-tert.-ブチルフェニル、3-tert.-ブチルフェニル、4-tert.-ブチルフェニル、2-カルボキシフェニル、3-カルボキシフェニル、4-カルボキシフェニル、2-エテニルフェニル、3-エテニルフェニル、4-エテニルフェニル、2-エチニルフェニル、3-エチニルフェニル、4-エチニルフェニル、2-アリルフェニル、3-アリルフェニル、4-アリルフェニル、2-トリメチルシラニルエチニルフェニル、3-トリメチルシラニルエチニルフェニル、4-トリメチルシラニルエチニルフェニル、2-ホルミルフェニル、3-ホルミルフェニル、4-ホルミルフェニル、2-アセトアミノフェニル、3-アセトアミノフェニル、4-アセトアミノフェニル、2-ジメチルアミノカルボニルフェニル、3-ジメチルアミノカルボニルフェニル、4-ジメチルアミノカルボニルフェニル、2-メトキシメチルフェニル、3-メトキシメチルフェニル、4-メトキシメチルフェニル、2-エトキシメチルフェニル、3-エトキシメチルフェニル、4-エトキシメチルフェニル、2-アミノカルボニルフェニル、3-アミノカルボニルフェニル、4-アミノカルボニルフェニル、2-メチルアミノカルボニルフェニル、3-メチルアミノカルボニルフェニル、4-メチルアミノカルボニルフェニル、2-カルボキシメチルエステルフェニル、3-カルボキシメチルエステルフェニル、4-カルボキシメチルエステルフェニル、2-カルボキシエチルエステルフェニル、3-カルボキシエチルエステルフェニル、4-カルボキシエチルエステルフェニル、2-カルボキシ-tert.-ブチルエステルフェニル、3-カルボキシ-tert.-ブチルエステルフェニル、4-カルボキシ-tert.-ブチルエステルフェニル、2-メチルメルカプトフェニル、3-メチルメルカプトフェニル、4-メチルメルカプトフェニル、2-エチルメルカプトフェニル、3-エチルメルカプトフェニル、4-エチルメルカプトフェニル、2-ビフェニル、3-ビフェニル、4-ビフェニル、2-ブロモフェニル、3-ブロモフェニル、4-ブロモフェニル、2-ヨードフェニル、3-ヨードフェニル、4-ヨードフェニル、2-トリフルオロメトキシフェニル、3-トリフルオロメトキシフェニル、4-トリフルオロ-メトキシフェニル、2-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル、2-フルオロ-4-メチルフェニル、(2,3)-ジフルオロフェニル、(2,3)-ジメチルフェニル、(2,3)-ジクロロフェニル、3-フルオロ-2-トリフルオロ-メチルフェニル、(2,4)-ジクロロフェニル、(2,4)-ジフルオロフェニル、4-フルオロ-2-トリフルオロメチルフェニル、(2,4)-ジメトキシフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、2-クロロ-4-ニトロフェニル、2-クロロ-4-メチルフェニル、2-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル、2-クロロ-5-メトキシフェニル、2-ブロモ-5-トリフルオロメチルフェニル、2-ブロモ-5-メトキシフェニル、(2,4)-ジブロモフェニル、(2,4)-ジメチルフェニル、2-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニル、(2,5)-ジフルオロフェニル、2-フルオロ-5-トリフルオロ-メチルフェニル、5-フルオロ-2-トリフルオロメチルフェニル、5-クロロ-2-トリフルオロメチルフェニル、5-ブロモ-2-トリフルオロメチルフェニル、(2,5)-ジメトキシフェニル、(2,5)-ビス-トリフルオロメチルフェニル、(2,5)-ジクロロフェニル、(2,5)-ジブロモフェニル、2-メトキシ-5-ニトロフェニル、2-フルオロ-6-トリフルオロ-メチルフェニル、(2,6)-ジメトキシフェニル、(2,6)-ジメチルフェニル、(2,6)-ジクロロフェニル、2-クロロ-6-フルオロフェニル、2-ブロモ-6-クロロフェニル、2-ブロモ-6-フルオロフェニル、(2,6)-ジフルオロフェニル、(2,6)-ジフルオロ-3-メチルフェニル、(2,6)-ジブロモフェニル、(2,6)-ジクロロフェニル、3-クロロ-2-フルオロフェニル、3-クロロ-5-メチルフェニル、(3,4)-ジクロロフェニル、(3,4)-ジメチルフェニル、3-メチル-4-メトキシフェニル、4-クロロ-3-ニトロフェニル、(3,4)-ジメトキシフェニル、4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェニル、3-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニル、(3,4)-ジフルオロフェニル、3-シアノ-4-フルオロフェニル、3-シアノ-4-メチルフェニル、3-シアノ-4-メトキシフェニル、3-ブロモ-4-フルオロフェニル、3-ブロモ-4-メチルフェニル、3-ブロモ-4-メトキシフェニル、4-クロロ-2-フルオロフェニル、4-クロロ-3-トリフルオロメチル、4-ブロモ-3-メチルフェニル、4-ブロモ-5-メチルフェニル、3-クロロ-4-フルオロフェニル、4-フルオロ-3-ニトロフェニル、4-ブロモ-3-ニトロフェニル、(3,4)-ジブロモフェニル、4-クロロ-3-メチルフェニル、4-ブロモ-3-メチルフェニル、4-フルオロ-3-メチルフェニル、3-フルオロ-4-メチルフェニル、3-フルオロ-5-メチルフェニル、2-フルオロ-3-メチルフェニル、4-メチル-3-ニトロフェニル、(3,5)-ジメトキシフェニル、(3,5)-ジメチルフェニル、(3,5)-ビス-トリフルオロメチルフェニル、(3,5)-ジフルオロフェニル、(3,5)-ジニトロフェニル、(3,5)-ジクロロフェニル、3-フルオロ-5-トリフルオロメチルフェニル、5-フルオロ-3-トリフルオロ-メチルフェニル、(3,5)-ジブロモフェニル、5-クロロ-4-フルオロフェニル、5-クロロ-4-フルオロフェニル、5-ブロモ-4-メチルフェニル、(2,3,4)-トリフルオロフェニル、(2,3,4)-トリクロロフェニル、(2,3,6)-トリフルオロフェニル、5-クロロ-2-メトキシフェニル、(2,3)-ジフルオロ-4-メチル、(2,4,5)-トリフルオロフェニル、(2,4,5)-トリクロロフェニル、(2,4)-ジクロロ-5-フルオロフェニル、(2,4,6)-トリクロロフェニル、(2,4,6)-トリメチルフェニル、(2,4,6)-トリフルオロフェニル、(2,4,6)-トリメトキシフェニル、(3,4,5)-トリメトキシフェニル、(2,3,4,5)-テトラフルオロフェニル、4-メトキシ-(2,3,6)-トリメチルフェニル、4-メトキシ-(2,3,6)-トリメチルフェニル、4-クロロ-2,5-ジメチルフェニル、2-クロロ-6-フルオロ-3-メチルフェニル、6-クロロ-2-フルオロ-3-メチル、(2,4,6)-トリメチルフェニル及び(2,3,4,5,6)-ペンタフルオロフェニルからなる群から選択してもよい。
【0065】
別の好ましい実施形態において、置換ヘテロアリール残基は、3-メチルピリド-2-イル、4-メチルピリド-2-イル、5-メチルピリド-2-イル、6-メチルピリド-2-イル、2-メチルピリド-3-イル、4-メチルピリド-3-イル、5-メチルピリド-3-イル、6-メチルピリド-3-イル、2-メチルピリド-4-イル、3-メチルピリド-4-イル、3-フルオロピリド-2-イル、4-フルオロピリド-2-イル、5-フルオロピリド-2-イル、6-フルオロピリド-2-イル、3-クロロピリド-2-イル、4-クロロピリド-2-イル、5-クロロピリド-2-イル、6-クロロピリド-2-イル、3-トリフルオロメチルピリド-2-イル、4-トリフルオロメチルピリド-2-イル、5-トリフルオロメチルピリド-2-イル、6-トリフルオロメチルピリド-2-イル、3-メトキシピリド-2-イル、4-メトキシピリド-2-イル、5-メトキシピリド-2-イル、6-メトキシピリド-2-イル、4-メチルチアゾール-2-イル、5-メチルチアゾール-2-イル、4-トリフルオロメチルチアゾール-2-イル、5-トリフルオロメチルチアゾール-2-イル、4-クロロチアゾール-2-イル、5-クロロチアゾール-2-イル、4-ブロモチアゾール-2-イル、5-ブロモチアゾール-2-イル、4-フルオロチアゾール-2-イル、5-フルオロチアゾール-2-イル、4-シアノチアゾール-2-イル、5-シアノチアゾール-2-イル、4-メトキシチアゾール-2-イル、5-メトキシチアゾール-2-イル、4-メチルオキサゾール-2-イル、5-メチルオキサゾール-2-イル、4-トリフルオロメチルオキサゾール-2-イル、5-トリフルオロメチルオキサゾール-2-イル、4-クロロオキサゾール-2-イル、5-クロロオキサゾール-2-イル、4-ブロモオキサゾール-2-イル、5-ブロモオキサゾール-2-イル、4-フルオロオキサゾール-2-イル、5-フルオロオキサゾール-2-イル、4-シアノオキサゾール-2-イル、5-シアノオキサゾール-2-イル、4-メトキシオキサゾール-2-イル、5-メトキシオキサゾール-2-イル、2-メチル-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-トリフルオロメチル-(1,2,4)-チアジアゾリル-5-イル、2-クロロ-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-フルオロ-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-メトキシ-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-シアノ-(1,2,4)-チアジアゾール-5-イル、2-メチル-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル、2-トリフルオロメチル-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル、2-クロロ-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル、2-フルオロ-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル、2-メトキシ-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イル及び2-シアノ-(1,2,4)-オキサジアゾール-5-イルからなる群から選択してもよい。
【0066】
ここで特許請求される発明において、「アルキレン」という用語は、異なる部分を、C1~C30アルキレンの場合のように、1~30個(すなわち1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個又は30個)のC原子又はC1~C5アルキレンの場合のように、1~5個(すなわち1個、2個、3個、4個又は5個)のC原子と組み合わせる、非環式飽和炭化水素鎖でよい、非環式飽和炭化水素残基を網羅する。アルキレン基の代表例としては、-CH2-CH2-、-CH2-CH(CH3)-、-CH2-CH(CH2CH3)-、-CH2-CH(n-C3H7)-、-CH2-CH(n-C4H9)-、-CH2-CH(n-C5H11)-、-CH2-CH(n-C6H13)-、-CH2-CH(n-C7H15)-、-CH2-CH(n-C8H17)-、-CH(CH3)-CH(CH3)-、-C(CH3)2-、-CH2-C(CH3)2-CH2-、及び-CH2-[C(CH3)2]2-CH2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-(CH2)5-、-(CH2)6-、-(CH2)8-、-(CH2)10-、-(CH2)7-、-(CH2)9-、-(CH2)11-、-(CH2)12-、-(CH2)13-、-(CH2)14-、-(CH2)15-、-(CH2)16-、-(CH2)17-、-(CH2)18-、-(CH2)19-、-(CH2)20-、-(CH2)21-、-(CH2)22-、-(CH2)23-、-(CH2)24-、-(CH2)25-、-(CH2)26-、-(CH2)27-、-(CH2)28-、-(CH2)29-及び-(CH2)30-が挙げられるが、これらに限定されない。
【0067】
別の好ましい実施形態において、式(B1)の化合物は、式(B1a)及び(B1b)、
【0068】
【0069】
(式中、nは、1~1000、より好ましくは1~500、更により好ましくは1~100、最も好ましくは1~70、特に1~50の範囲内の整数である);及び
【0070】
【0071】
(式中、nは、1~1000、より好ましくは1~500、更により好ましくは1~100、最も好ましくは1~70、特に1~50の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される。
【0072】
別の好ましい実施形態において、式(B2)の化合物は、式(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、及び(B2f)、
【0073】
【0074】
(式中、x+y+zは、1~3000、好ましくは1~1000、より好ましくは1~500、最も好ましくは1~100、特に1~50の範囲内の整数である)、
【0075】
【0076】
(式中、x+y+zは、1~3000、好ましくは1~1000、より好ましくは1~500、最も好ましくは1~100、特に1~50の範囲内の整数である);
【0077】
【0078】
(式中、t+x+y+zは、1~3000、好ましくは1~1000、より好ましくは1~500、最も好ましくは1~100、特に4~50の範囲内の整数である);及び式(B2d)の化合物は、
【0079】
【0080】
(式中、t+x+y+zは、1~3000、好ましくは1~1000、より好ましくは1~500、最も好ましくは1~100、特に4~50の範囲内の整数である)であり;
【0081】
【0082】
(式中、x+y+zは、1~3000、好ましくは1~1000、より好ましくは1~500、最も好ましくは1~100、特に1~50の範囲内の整数である)、
【0083】
【0084】
(式中、x+y+zは、1~3000、好ましくは1~1000、より好ましくは1~500、最も好ましくは1~100、特に1~50の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される。
【0085】
別の好ましい実施形態において、式(B3)の化合物は、式(B3a)及び(B3b)
【0086】
【0087】
の化合物からなる群から選択される。
【0088】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは:
a.イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される少なくとも1種のポリイソシアネート(A);並びに
b.式(B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)及び(B2d)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)であって、B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)は、上記のように定義された通りである、イソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られ、より好ましくはポリ尿素コポリマーは:
a.イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される少なくとも1種のポリイソシアネート(A);並びに
b.式(B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)であって、B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)は、上記のように定義された通りである、イソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られ、最も好ましくはポリ尿素コポリマーは:
a.トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される少なくとも1種のポリイソシアネート(A);並びに
b.式(B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)であって、B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)は、上記のように定義された通りである、イソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られる。
【0089】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは:
a.少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有するポリマー性ジフェニルメタンジイソシアネート(A);及び
b.式(B1)の化合物、式(B2)の化合物、式(B3)の化合物及び式(B4)の化合物
【0090】
【0091】
(式中、Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~1000の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~3000の範囲内であるという条件で、0~1000の範囲内の整数である)
からなる群から選択される少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られる。
【0092】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは:
a.少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有するポリマー性ジフェニルメタンジイソシアネート(A);及び
b.式(B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)及び(B2d)の化合物からなる群から選択される少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)であって、B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)及び(B2d)は、上記のように定義された通りである、イソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られる。
【0093】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される500g/mol~5,00,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;より好ましくはポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される1000g/mol~2,00,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;更により好ましくはポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される2000g/mol~1,00,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;最も好ましくはポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される3000g/mol~80,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定され;特にポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される5000g/mol~50,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定される。
【0094】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは、DIN 55672に従って決定される5000g/mol~50,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定される。
【0095】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度でASTM D 3418に従って決定される-40℃以上~250℃以下の範囲内のガラス転移温度を有する。好ましくはポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度でASTM D 3418に従って決定される-20℃以上~250℃以下の範囲内のガラス転移温度を有し;より好ましくはポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度でASTM D 3418に従って決定される0℃以上~200℃以下の範囲内のガラス転移温度を有し;更により好ましくはポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度でASTM D 3418に従って決定される20℃以上~180℃以下の範囲内のガラス転移温度を有し;最も好ましくはポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度でASTM D 3418に従って決定される40℃以上~160℃以下の範囲内のガラス転移温度を有し;特にポリ尿素コポリマーは、5K/分の加熱速度でASTM D 3418に従って決定される40℃以上~150℃以下の範囲内のガラス転移温度を有する。
【0096】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンであり;
より好ましくはポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンであり;
更により好ましくはポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンであり;
最も好ましくはポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンである。
【0097】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)、及び式(B4)、
【0098】
【0099】
(式中、
Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~1000の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~3000の範囲内であるという条件で、0~1000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択され、より好ましくはポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【0100】
【0101】
の化合物からなる群から選択され、
Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、及びプロピルからなる群から選択され;
nは、1~500の範囲内の整数であり;
wは、0~10の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~1500の範囲内であるという条件で、0~500の範囲内の整数であり;
更により好ましくはポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【0102】
【0103】
の化合物からなる群から選択され、
更により好ましくはRa、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C20アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C20アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~20員ヘテロアルキル、置換又は非置換C5~C20シクロアルキル、置換又は非置換C6~C20アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C10シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~10員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~20員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C20アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~20員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、及びプロピルからなる群から選択され;
nは、1~300の範囲内の整数であり;
wは、0~5の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~900の範囲内であるという条件で、0~300の範囲内の整数であり;最も好ましくはポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【0104】
【0105】
の化合物からなる群から選択され、
最も好ましくはRa、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C15アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C15アルケニル、置換又は非置換C5~C15シクロアルキル、置換又は非置換C6~C10アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C15シクロアルキル、及び置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C15アリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、及びプロピルからなる群から選択され;
nは、1~100の範囲内の整数であり;
wは、1~3の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~300の範囲内であるという条件で、0~100の範囲内の整数であり;
特にポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)及び式(B3)
【0106】
【0107】
の化合物からなる群から選択され、
特にRa、Rb、Rc、Rg、及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C10アルキル、置換又は非置換C5~C10シクロアルキル、置換又は非置換C6~C10アリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C6~C30アリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rg及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rj及びRfは-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReであり;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、及びメチルからなる群から選択され;
nは、1~100の範囲内の整数であり;
wは、1~3の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~150の範囲内であるという条件で、0~50の範囲内の整数である。
【0108】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比は、1.0:10以上~10:1.0以下の範囲内であり;より好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比は、1.0:6以上~6:1.0以下の範囲内であり;更により好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比は、1.0:5以上~5:1.0以下の範囲内であり;最も好ましくは少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比は、1.0:3以上~3:1.0以下の範囲内であり;特に少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比は、1.0:2.0以上~2.0:1.0以下の範囲内である。
【0109】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比は、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内である。
【0110】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法において工程iii)は、-50℃以上~250℃以下の範囲内の温度で行われ;より好ましくは工程iii)は、-30℃以上~200℃以下の範囲内の温度で行われ;更により好ましくは工程iii)は、-4℃以上~160℃以下の範囲内の温度で行われ;最も好ましくは工程iii)は、0℃以上~160℃以下の範囲内の温度で行われ;特に工程iii)は、20℃以上~140℃以下の範囲内の温度で行われる。
【0111】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを調製するための方法は、少なくとも1種の溶媒の存在下で行われる。
【0112】
別の好ましい実施形態において、少なくとも1種の溶媒は、ケトン、エステル、芳香族溶媒、脂肪族溶媒、エーテル、ラクトン、カーボネート、スルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N-メチル-ピロリドン及びN-エチル-ピロリドンからなる群から選択される。
【0113】
別の好ましい実施形態において、ここで特許請求される発明は、本明細書に記載されるようなポリ尿素コポリマーを含む物品を対象とする。
【0114】
別の好ましい実施形態において、ここで特許請求される発明は、ポリ尿素コポリマーを再成形するための方法であって、少なくとも:
a)本明細書に記載されるようなポリ尿素コポリマーに圧力及び熱を加えて、加熱されたポリ尿素コポリマーを得る工程;及び
b)工程a)のポリ尿素コポリマーを再成形する工程
を含む、方法を対象とする。
【0115】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを再成形する工程は、5×103Pa以上~107Pa以下の範囲内の圧力で実施される。
【0116】
別の好ましい実施形態において、ポリ尿素コポリマーを再成形する工程は、60℃以上~300℃以下の範囲内の温度で実施される。
【0117】
ここで特許請求される発明は、以下の利点のうちの少なくとも1つに関連する:
(i)動的結合を有する新しいクラスのポリ尿素コポリマーが開発された。
(ii)リサイクル性を有する新しいクラスのポリ尿素コポリマーが開発された。
(iii)追加の架橋剤を使用しないポリイソシアネート及びポリアミンのみの反応に基づいて三次元網状構造を有する新しいクラスのポリ尿素コポリマーが開発された。
【0118】
実施形態:
1.a.少なくとも1種のポリイソシアネート(A);及び
b.少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)
を反応させることにより得られるポリ尿素コポリマーであって、少なくとも1種のポリイソシアネート(A)は、少なくとも2.0個以上のNCO官能基を有し;且つ
少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、式(B1)、式(B2)、式(B3)及び式(B4)
【0119】
【0120】
(式中、
Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReは互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール及び置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリールからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdは、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状2~30員ヘテロアルキル、置換又は非置換の直鎖状又は分岐状3~30員ヘテロアルケニル、置換又は非置換C5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C6~C30アリール、置換又は非置換5~30員ヘテロアリール、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC5~C30シクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルキル、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロシクロアルケニル、置換又は非置換C1~C10アルキレンC6~C30アリール、置換又は非置換C1~C10アルキレン5~30員ヘテロアリール及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkは互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8は互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nは、1~1000の範囲内の整数であり;
wは、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzは、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~3000の範囲内であるという条件で、0~1000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される、ポリ尿素コポリマー。
【0121】
2.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、2.0個以上~6.0個以下の範囲内の平均NCO官能基を有する、実施形態1に記載のポリ尿素コポリマー。
【0122】
3.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、イソホロンジイソシアネート、プロピレン-1,2-ジイソシアネート、プロピレン-1,3-ジイソシアネート、ブチレン-1,2-ジイソシアネート、ブチレン-1,3-ジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2-メチルペンタメチレン-1,5-ジイソシアネート、2-エチルブチレン-1,4-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メチル-2,6-ジイソシアネートカプロエート、オクタメチレン-1,8-ジイソシアネート、2,4,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、デカメチレン-1,10-ジイソシアネート、2,11-ジイソシアナト-ドデカン、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、メチルプロピルベンゼンジイソシアネート、メチルエチルベンゼンジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、エチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、イソプロピリデン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、ブチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2'-オキシジフェニルジイソシアネート、3,3'-オキシジフェニルジイソシアネート、4,4'-オキシジフェニルジイソシアネート、2,2'-ケトジフェニルジイソシアネート、3,3'-ケトジフェニルジイソシアネート、4,4'-ケトジフェニルジイソシアネート、2,2'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、3,3'-メルカプトジフェニルジイソシアネート、4,4'-チオジフェニルジイソシアネート、2,2'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、3,3'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルスルホンジイソシアネート、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-エチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-プロピレン-ビス-(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)スルフィド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)スルホン、ビス(パラ-イソシアノ-シクロヘキシル)エーテル、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジエチルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)ジフェニルシラン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)エチルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-フェニルアミン、ビス(パラ-イソシアナト-シクロヘキシル)N-メチルアミン、3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアノビフェニル、3,3'-ジメトキシ-ビフェニレンジイソシアネート、2,4-ビス(b-イソシアナト-t-ブチル)トルエン、ビス(パラ-b-イソシアナト-t-ブチル-フェニル)エーテル、パラ-ビス(2-メチル-4-イソシアナトフェニル)ベンゼン、3,3-ジイソシアナトアダマンタン、3,3-ジイソシアノビアダマンタン、3,3-ジイソ-シアナトエチル-1'-ビアダマンタン、1,2-ビス(3-イソシアナト-プロポキシ)エタン、2,2-ジメチルプロピレンジイソシアネート、3-メトキシヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、2,5-ジメチルヘプタメチレンジイソシアネート、5-メチルノナメチレン-1,9-ジイソシアネート、1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,2-ジイソシアナトオクタデカン、2,5-ジイソシアナト-1,3,4-オキサジアゾール、OCN(CH2)3O(CH2)2O(CH2)3NCO、OCH(CH2)3N(CH3)(CH2)3NCO、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、エチルエステルl-リジントリイソシアネート、1,6,11-トリイソシアナトウンデカン、2,2-ビス[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]ブチルn-[[4-(イソシアナトメチル)フェニル]メチル]カルバメート、(2,4,6-トリオキソトリアジン-1,3,5(2h,4h,6h)-トリイル)トリス(ヘキサメチレン)イソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン、トリス(イソシアナトヘキシル)ビウレット、3,3',3''-[(1h,3h,5h)-2,4,6-トリオキソ-1,3,5-トリアジン-1,3,5-トリイルトリス(メチレン)]トリス[3,5,5-トリメチルシクロヘキシル]トリイソシアネート、1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイソシアネート、2,4,4'-トリイソシアナト-ジシクロヘキシルメタン、トリイソシアネートトリフェニルチオホスフェート、2,4,4'-ジフェニルエーテルトリイソシアネート並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される、実施形態1に記載のポリ尿素コポリマー。
【0123】
4.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、ウレタン基、イソシアヌレート基、ビウレット基、ウレトジオン基、アロファネート基及び/又はイミノオキサジアジンジオン基を含むダイマー、トリマー及びオリゴマーの形態で存在する、実施形態1から3のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0124】
5.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択される、実施形態1から4のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0125】
6.Ra、Rb、Rc、Rg、Rm及びReが互いに独立して、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C20シクロアルキル、置換又は非置換C5~C20シクロアルケニル、置換又は非置換アリール及び置換又は非置換アラルキルからなる群から選択され;それぞれの場合において、少なくとも1個のヒドロキシ官能基で置換されており;
Rdが、水素、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C1~C30アルキル、直鎖状又は分岐状の置換又は非置換C2~C30アルケニル、置換又は非置換C5~C20シクロアルキル、置換又は非置換C5~C20シクロアルケニル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換アラルキル及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
Rf、Rh、Rj及びRkが互いに独立して、水素及び-(CH2)w-(OCH(R7)-CH(R8))t-NHReからなる群から選択され;
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8が互いに独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル及びtert-ブチルからなる群から選択され;
nが、1~300の範囲内の整数であり;
wが、0~30の範囲内の整数であり;
t、x、y及びzが、互いに独立しており、且つt+x+y+zの合計が1~900の範囲内であるという条件で、0~300の範囲内の整数である、実施形態1に記載のポリ尿素コポリマー。
【0126】
7.式(B1)の化合物が、式(B1a)及び(B1b)
【0127】
【0128】
(式中、nは、1~1000の範囲内の整数である);及び
【0129】
【0130】
(式中、nは、1~1000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される、実施形態1から6のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0131】
8.式(B2)の化合物が、式(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)及び(B2f)
【0132】
【0133】
(式中、x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である)
【0134】
【0135】
(式中、x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である);
【0136】
【0137】
(式中、t+x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である);及び
【0138】
【0139】
(式中、t+x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である);
【0140】
【0141】
(式中、x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である);
【0142】
【0143】
(式中、x+y+zは、1~3000の範囲内の整数である)
の化合物からなる群から選択される、実施形態1から6のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0144】
9.式(B3)の化合物が、式(B3a)及び(B3b)
【0145】
【0146】
の化合物からなる群から選択される、実施形態1から6のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0147】
10.a.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)が、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート、1,5-ペンタメチレンジイソシアネート、メタ-フェニレンジイソシアネート、パラ-フェニレンジイソシアネート、トルエン-2,4-ジイソシアネート、トルエン-2,6-ジイソシアネート、キシレン-2,4-ジイソシアネート、キシレン-2,6-ジイソシアネート、2,2'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ビフェニレンジイソシアネート、4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート、メチレン-ビス(4-フェニルイソシアネート)、2,2,-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、3,3'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'-メチレン-ビス(シクロヘキシルイソシアネート)、トリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネート、トルエン-2,4,6-トリイルトリイソシアネート、1,3,5-トリイソシアナトベンゼン並びにジイソシアネート及びトリイソシアネートのポリマー形態からなる群から選択され;
b.少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)が、式(B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)の化合物からなる群から選択され、
式(B1a)、(B1b)、(B2a)、(B2b)、(B2c)、(B2d)、(B2e)、(B2f)、(B3a)及び(B3b)の化合物は、実施形態7から9に定義された通りである、実施形態1から9のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0148】
11.DIN 55672に従って決定される500g/mol~5,00,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量がMALDI-TOF質量分析法に従って決定される、実施形態1から10のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0149】
12.本説明に記載されるような方法に従って決定される5000g/mol~50,000g/molの範囲内の重量平均分子量Mwを有し、又はポリマー材料がもはや標準的な有機溶媒に溶けない高分子量の場合において分子量は、MALDI-TOF質量分析法に従って決定される、実施形態12に記載のポリ尿素コポリマー。
【0150】
13.5K/分の加熱速度でASTM D 3418に従って決定される-40℃以上~250℃以下の範囲内のガラス転移温度を有する、実施形態1から12のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー。
【0151】
14.少なくとも:
i)2.0個以上の平均NCO官能基を有する少なくとも1種のポリイソシアネート(A)を用意する工程;
ii)少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)を用意する工程;並びに
iii)(A)及び(B)を接触させる工程
を含み、少なくとも1種のイソシアネート反応性成分(B)は、少なくとも2個の二級アミン官能基及び少なくとも1個のヒドロキシ官能基を有するポリエーテルアミンである、実施形態1から13のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマーを調製するための方法。
【0152】
15.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比が、1.0:10以上~10:1.0以下の範囲内である、実施形態14に記載の方法。
【0153】
16.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比が、1.0:2.0以上~2.0:1.0以下の範囲内である、実施形態15に記載の方法。
【0154】
17.少なくとも1種のポリイソシアネート(A)中のNCO対イソシアネート反応性成分(B)中の-NH-のモル比が、1.0:0.5以上~0.5:1.0以下の範囲内である、実施形態16に記載の方法。
【0155】
18.工程iii)が、-50℃以上~250℃以下の範囲内の温度で行われる、実施形態14から17のいずれか1つに記載の方法。
【0156】
19.反応が、少なくとも1種の溶媒の存在下で行われる、実施形態14から18のいずれか1つに記載の方法。
【0157】
20.少なくとも1種の溶媒が、ケトン、エステル、芳香族溶媒、脂肪族溶媒、エーテル、ラクトン、カーボネート、スルホン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N-メチル-ピロリドン及びN-エチル-ピロリドンからなる群から選択される、実施形態19に記載の方法。
【0158】
21.実施形態1から13のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー又は実施形態14から20のいずれか1つに従って得られるポリ尿素コポリマーを含む物品。
【0159】
22.実施形態1から13のいずれか1つに記載のポリ尿素コポリマー又は実施形態14から20のいずれか1つに従って得られるポリ尿素コポリマー又は実施形態21に記載の物品を再成形するための方法であって、少なくとも:
a)ポリ尿素コポリマーに圧力及び熱を加えて、加熱されたポリ尿素コポリマーを得る工程;及び
b)工程a)のポリ尿素コポリマーを再成形する工程
を含む、方法。
【0160】
23.圧力が、5×103Pa以上~107Pa以下の範囲である、実施形態22に記載の方法。
【0161】
24.温度が、60℃以上~300℃以下の範囲である、実施形態23に記載の方法。
【0162】
ここで特許請求される発明が、その特定の実施形態に関して記載されてきたが、特定の修正及び均等物は、当業者には明らかになるであろうし、且つここで特許請求される発明の範囲内に含まれることが意図される
【実施例】
【0163】
材料
PMDI(Lupranat M20 FB)をBASF社から入手した。TDI T80(80% 2,4-TDI、20% 2,6-TDI)をBASF SE社から入手した。TDI T100(100% 2,4-TDI)をSigma-Aldrich社から入手した。D400(Baxxodur(登録商標)EC302)、T403(Baxxodur(登録商標)EC310)、D2000(Baxxodur(登録商標)EC303)及びT5000をすべてBASF SE社から入手した。これらのポリエーテルアミンを、以下に記載される手順に従ってアルコキシル化した。THFを、モレキュラーシーブ(4A)を使用して乾燥した。
【0164】
【0165】
方法
DSCを使用して、5K/分の加熱速度を使用してASTM D 3418に従って反応エンタルピー及びガラス転移温度を決定した。
残留NCO含有量をIR分光法により決定した。
【0166】
金るつぼ中N2雰囲気下でISO 11358に従ってTGAスペクトルを得た。
【0167】
熱再成形するための方法
試験方法:
例に従って得られたポリマー粉末/粒状物をホットプレスに移した。20kNの圧力及び160~180℃を少なくとも5分間加えると、ポリマー粉末は、固体のクッキー状プレートに再成形された。
【0168】
ここで特許請求される発明に従って得られたポリマー粉末をクッキー/プレートに再成形したが、比較例に従って得られたポリマーから形成されたクッキー/プレートは固体ではなく、容易に崩れる。
【0169】
合成
二級ポリエーテルアミンの合成:
a)ポリエーテルアミンD400(=Baxxodur EC 302) + 0.5 BuO/NH:
ポリエーテルアミンD400(2600g)を水(260g)と混合し、5L鋼製反応器に充填した。窒素を使用した反応器の不活性化後、2barの窒素予圧を加える。混合物を120℃まで加熱し、ブチレンオキシド(50g)を反応器に加えた。別のロットのブチレンオキシド(887g)を12時間にわたり反応器に投入した。反応の完了後、生成物を単離した(3501g)。
【0170】
分析:
OH価(無水フタル酸法、ISO 6796):312mg KOH/g
アミノ価:183mg KOH/g
【0171】
b)ポリエーテルアミンD2000(=Baxxodur EC 303) + 0.5 BuO/NH:
ポリエーテルアミンD2000(3000g)を水(300g)と混合し、5L鋼製反応器に充填した。窒素を使用した反応器の不活性化後、2barの窒素予圧を加える。混合物を100℃まで加熱し、ブチレンオキシド(50g)を反応器に加えた。別のロットのブチレンオキシド(169g)を12時間にわたり反応器に投入した。反応の完了後、生成物を単離した(3210g)。
【0172】
分析:
OH価(無水酢酸法、ASTM E222):86mg KOH/g
アミノ価:53mg KOH/g
【0173】
c)ポリエーテルアミンT5000(=Baxxodur EC 311) + 0.5 BuO/NH:
ポリエーテルアミンT5000(2068g)を水(207g)と混合し、5L鋼製反応器に充填した。窒素を使用した反応器の不活性化後、2barの窒素予圧を加える。混合物を100℃まで加熱し、ブチレンオキシド(50g)を反応器に加えた。別のロットのブチレンオキシド(40g)を12時間にわたり反応器に投入した。反応の完了後、生成物を単離した(2138g)。
【0174】
分析:
OH価(無水酢酸法、ASTM E222):76mg KOH/g
アミノ価:28mg KOH/g
【0175】
d)ポリエーテルアミンT403(=Baxxodur EC 310) + 0.5 BuO/NH:
ポリエーテルアミンT403(2893g)を水(289g)と混合し、5L鋼製反応器に充填した。窒素を使用した反応器の不活性化後、2barの窒素予圧を加える。混合物を120℃まで加熱し、ブチレンオキシド(50g)を反応器に加えた。別のロットのブチレンオキシド(599g)を12時間にわたり反応器に投入した。反応の完了後、生成物を単離した(3508g)。
【0176】
分析:
OH価(無水フタル酸法、ISO 6796):453mg KOH/g
アミノ価:285mg KOH/g
【0177】
(実施例1)
ポリマー性メチレンジフェニルイソシアネート(pMDI)(16.52g、f=2.53)及び無水THF(250g)をN2雰囲気下でフラスコに入れ、氷浴を使用して冷却した。無水THF(50g)中の化合物「a)」(ポリエーテルアミンD400 + 0.5 BuO/NH)(16.65g)をゆっくり加えて、ポリ尿素を形成した。1時間撹拌後、反応混合物を室温まで加温した。重合が完了するまで撹拌を続け、これは、IRにおけるNCOバンドの消失により確認した。THFを減圧下で蒸発させた。得られた材料を粉砕し、減圧下で乾燥して、残留する微量のTHFを除去した。生成物を定量的収率でわずかに黄色がかった固体として得た。
【0178】
(実施例5)
トルエン-2,4-ジイソシアネート(TDI T100)(3.00g、17mmol)及び無水THF(150g)をN2雰囲気下でフラスコに入れた。無水THF(25g)中の化合物「d)」(ポリエーテルアミンT403 + 0.5 BuO/NH)(7.08g)をゆっくり加えて、ポリ尿素を形成した。重合が完了するまで反応混合物を撹拌し、これは、IRにおけるNCOバンドの消失により確認した。THFを減圧下(70℃)で蒸発させた。得られた材料を粉砕し、減圧下で乾燥して、残留する微量のTHFを除去した。生成物を定量的収率で透明な固体として得た。
【0179】
【0180】
【0181】
熱硬化性プラスチックは、それをなす永久的に架橋された分子ネットワークに起因するその安定性、機械的特性、及び耐薬品特性のために、多くの用途のために選択される材料である。しかし、熱可塑性プラスチックとは対照的に、熱硬化性プラスチックは熱再成形することができず、したがって容易にリサイクルすることができない。
【0182】
本発明は、リサイクルすることができる新しいクラスのポリ尿素コポリマーを提供する。ポリマー性ジイソシアネートの使用が、動的尿素結合を有する三次元網状構造を有するリサイクル可能なポリ尿素コポリマーの形成につながることが上記の例から明らかである。交換可能な化学結合のこの導入は、熱硬化性プラスチックの安定性を熱可塑性プラスチックの加工性と組み合わせる魅力的な化学的戦略である。
【国際調査報告】