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特表2023-507046マイクロナノ粒子の測定装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-20
(54)【発明の名称】マイクロナノ粒子の測定装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/12 20060101AFI20230213BHJP
【FI】
G01N15/12 A
G01N15/12 B
G01N15/12 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022561218
(86)(22)【出願日】2020-11-13
(85)【翻訳文提出日】2022-06-14
(86)【国際出願番号】 CN2020128740
(87)【国際公開番号】W WO2021120939
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】201911326511.1
(32)【優先日】2019-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522237818
【氏名又は名称】瑞芯智造(深セン)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 哲
(72)【発明者】
【氏名】柳 可
(72)【発明者】
【氏名】熊 貴
(57)【要約】
マイクロナノ粒子の測定装置及び方法であって、装置はサンプルチャンバー(101)と少なくとも2つの測定チャンバー(102)とを含み、各測定チャンバー(102)とサンプルチャンバー(101)との間に少なくとも1つの貫通孔が開設され、各測定チャンバー(102)は貫通孔のみを介してサンプルチャンバー(101)に連通し、サンプルチャンバー(101)には共通電極(G)が設けられ、各測定チャンバー(102)にはそれぞれ測定電極(A~F)が設けられ、サンプルチャンバー(101)の第1端部には第1液体駆動装置(M)が設けられ、共通電極(G)が接地される。該測定装置は複数の測定チャンバ(102)を設置し、かつ各測定チャンバ(102)とサンプルチャンバ(101)の間に貫通孔を開設することによって、貫通孔を通過するマイクロナノ粒子の直径と濃度の検出を実現し、広い粒径分布を測定できないサンプル溶液中のマイクロナノ粒子の粒径分布の問題を効果的に解決し、マイクロナノ粒子の測定分野に広く応用することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルチャンバーと少なくとも2つの測定チャンバーとを含み、各前記測定チャンバーと前記サンプルチャンバーとの間に少なくとも1つの貫通孔が開設され、各前記測定チャンバーは貫通孔を通じてのみサンプルチャンバーと連通し、前記サンプルチャンバーには共通電極が設けられ、各前記測定チャンバーにはそれぞれ測定電極が設けられ、前記サンプルチャンバーの第1端部には第1液体駆動装置が設けられ、前記共通電極は接地されることを特徴とするマイクロナノ粒子の測定装置。
【請求項2】
前記サンプルチャンバーの第1端部に近い箇所に試料管が設けられ、前記試料管の第1端部に第2液体駆動装置が設けられ、前記試料管の第2端部はサンプルチャンバーにおける第1端部の中央に設けられることを特徴とする請求項1に記載のマイクロナノ粒子の測定装置。
【請求項3】
前記貫通孔の直径範囲は10nm~10umであることを特徴とする請求項1に記載のマイクロナノ粒子の測定装置。
【請求項4】
同じ測定チャンバーに対応する貫通孔の直径はすべて同じであり、異なる測定チャンバーに対応する貫通孔の直径はすべて異なることを特徴とする請求項1に記載のマイクロナノ粒子の測定装置。
【請求項5】
各前記貫通孔の直径サイズは、液体の流れる方向に沿って小さいものから大きくなるように設けられることを特徴とする請求項4に記載のマイクロナノ粒子の測定装置。
【請求項6】
各前記貫通孔の直径サイズは勾配的に変化するように設けられることを特徴とする請求項5に記載のマイクロナノ粒子の測定装置。
【請求項7】
各前記測定電極の電圧又は電流は、液体の流れる方向に沿って小さいものから大きくなるように設けられることを特徴とする請求項1に記載のマイクロナノ粒子の測定装置。
【請求項8】
各前記測定電極の電圧又は電流は勾配的に変化するように設けられることを特徴とする請求項7に記載のマイクロナノ粒子の測定装置。
【請求項9】
請求項1~8の何れか一項に記載のマイクロナノ粒子の測定装置に適用される測定方法であって、
測定電極に電圧又は電流を印加するステップと、
第1液体駆動装置によって、測定対象のマイクロナノ粒子液を含む電解液サンプルを送り出すステップと、
測定電極の、マイクロナノ粒子が貫通孔に入る前の電流安定値Hとマイクロナノ粒子が貫通孔に入った後の電流変化の最大値hとを測定するステップと、
電流安定値Hと電流変化の最大値hとに基づいて、前記マイクロナノ粒子の等価体積を求めるステップと、
前記有効体積に基づいて、前記マイクロナノ粒子の等価直径を求めるステップとを含むことを特徴とする測定方法。
【請求項10】
すべての測定チャンバーにおける微小粒子の総数を統計するステップと、
微小粒子の総数と添加された電解液サンプルのサンプル体積に基づいて、測定対象のマイクロナノ粒子液の濃度を求めるステップとをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマイクロナノ粒子測定の技術分野に関し、特にマイクロナノ粒子の測定装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
粒子サイズは重要な物理的パラメータとして、粒子状物質の特殊な特性に基づいて、粒子状物質は医学、化学工業、材料等の分野で広く応用される。粒子状物質の応用において、マイクロナノ粒子物質(粒径が1nm~10um、以下ではマイクロナノ粒子と略称)の粒径分布などの属性の測定は非常に重要である。
【0003】
現在、粒子測定装置は光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡及び透過型電子顕微鏡などが一般的に使用されるが、光学顕微鏡は解像度が低いため、光学顕微鏡ではサイズが300ナノメートル未満の粒子を観測することが難しく、マイクロナノ粒子の測定には適しない。
【0004】
走査型電子顕微鏡と透過型電子顕微鏡は粒子サイズを観察することができるが、限られた視野ではサンプルの粒径サイズの分布を完全且つ正確に表すことはできない。また、生物学的粒子サンプル又は溶液状態で測定する必要のある粒子サンプルの場合、実際の形態学的情報を取得することはできない。
【0005】
マルバーン粒度分析器の動的光散乱法は、大規模な粒子測定を迅速に実行できるが、単一粒子の特性を抽出することができず、混合粒子の見分けと識別を行うことができず、広い粒径分布のサンプルに対して正確な粒径分布を与えることができない。
【0006】
コールター原理は粒子サイズを測定する従来の方法であり、電解液における粒子が電解液とともに小孔管を通過する時、同じ体積の電解液の代わりに、定電流設計の回路で小孔管内外の2電極間の抵抗が瞬時に変化し、電位パルスを発生させて粒子の体積を測定する。しかし、コールター原理は小孔の孔径によって制限され(粒子が大きすぎると小孔が塞がりやすく、粒子が小さすぎると信号があまり弱くて正確に測定できない)、広すぎる粒径分布のサンプルを測定することができない。
従って、従来技術では広い粒径分布を有するサンプル溶液におけるマイクロナノ粒子の粒径分布を測定できないという問題が依然として存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記技術的問題を解決するため、本発明の目的は、マイクロナノ粒子の測定装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様では、本実施例はマイクロナノ粒子の測定装置を提供し、前記測定装置は、サンプルチャンバーと少なくとも2つの測定チャンバーとを含み、各前記測定チャンバーと前記サンプルチャンバーとの間に少なくとも1つの貫通孔が開設され、各前記測定チャンバーは貫通孔を通じてのみサンプルチャンバーと連通し、前記サンプルチャンバーには共通電極が設けられ、各前記測定チャンバーにはそれぞれ測定電極が設けられ、前記サンプルチャンバーの第1端部には第1液体駆動装置が設けられ、前記共通電極は接地される。
【0009】
可能な実施形態では、前記サンプルチャンバーの第1端部に近い箇所に試料管が設けられ、前記試料管の第1端部に第2液体駆動装置が設けられ、前記試料管の第2端部はサンプルチャンバーにおける第1端部の中央に設けられる。
【0010】
可能な実施形態では、前記貫通孔の直径範囲は10nm~10umである。
【0011】
可能な実施形態では、同じ測定チャンバーに対応する貫通孔の直径はすべて同じであり、異なる測定チャンバーに対応する貫通孔の直径はすべて異なる。
【0012】
可能な実施形態では、各前記貫通孔の直径サイズは、液体の流れる方向に沿って小さいものから大きくなるように設けられる。
【0013】
可能な実施形態では、各前記貫通孔の直径サイズは勾配的に変化するように設けられる。
【0014】
可能な実施形態では、各前記測定電極の電圧又は電流は、液体の流れる方向に沿って小さいものから大きくなるように設けられる。
【0015】
可能な実施形態では、各前記測定電極の電圧又は電流は勾配的に変化するように設けられる。
【0016】
第2の態様では、本実施例は前記マイクロナノ粒子測定装置に適用される測定方法を提供し、前記測定方法は、
測定電極に電圧又は電流を印加するステップと、
第1液体駆動装置によって、測定対象のマイクロナノ粒子液を含む電解液サンプルを送り出すステップと、
測定電極の、マイクロナノ粒子が貫通孔に入る前の電流安定値Hとマイクロナノ粒子が貫通孔に入った後の電流変化の最大値hとを測定するステップと、
電流安定値Hと電流変化の最大値hとに基づいて、前記マイクロナノ粒子の等価体積を求めるステップと、
前記有効体積に基づいて、前記マイクロナノ粒子の等価直径を求めるステップとを含む。
【0017】
可能な実施形態では、前記測定方法は、
すべての測定チャンバーにおける微小粒子の総数を統計するステップと、
微小粒子の総数と添加された電解液サンプルのサンプル体積に基づいて、測定対象のマイクロナノ粒子液の濃度を求めるステップとをさらに含む。
【0018】
本発明の有益な効果は、
本発明のマイクロナノ粒子の測定装置及び方法によれば、複数の測定チャンバーが設けられて且つ各前記測定チャンバーと前記サンプルチャンバーとの間に貫通孔が開設され、それによって貫通孔を通過したマイクロナノ粒子に直径と濃度の測定を実現し、広い粒径分布を測定できないサンプル溶液中のマイクロナノ粒子の粒径分布の課題を効果的に解決する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明のマイクロナノ粒子測定装置の一実施例の構成の模式図である。
図2】本発明のマイクロナノ粒子測定装置の他の実施例の構成の模式図である。
図3】本発明のマイクロナノ粒子測定装置の一実施例における電界の模式図である。
図4】本発明の測定方法のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下では、図面を参照して本発明の具体的な実施形態をさらに説明する。
【0021】
図1を参照し、本実施例はマイクロナノ粒子の測定装置を提供し、前記測定装置は、サンプルチャンバー101及び少なくとも2つの測定チャンバー102を含み、各前記測定チャンバー102と前記サンプルチャンバー101との間に少なくとも1つの貫通孔が開設され、各前記測定チャンバー102は貫通孔のみを介してサンプルチャンバー101に連通し、前記サンプルチャンバー101には共通電極Gが設けられ、各前記測定チャンバー102にはそれぞれ測定電極103が設けられ、前記サンプルチャンバー101の第1端部には第1液体駆動装置が設けられ、前記共通電極Gが接地される。
【0022】
本実施例では、測定を行う時、各測定電極103に電圧又は電流を印加し、続いて、第1液体駆動装置によってサンプルチャンバー101と測定チャンバー102に電解液サンプルを充填し、前記電解液サンプルに測定対象のマイクロナノ粒子が含まれ、且つ電解液サンプルが第1液体駆動装置の作用でサンプルチャンバー101の第1端部から他端部へ流れる。測定対象のマイクロナノ粒子が貫通孔を通過し、サンプルチャンバー101から測定チャンバー102に入ると、測定電極103の電圧又は電流の変化を測定することにより、単一のマイクロナノ粒子のサイズ情報が得られ、それによりサンプルの濃度、粒径分布が得られる。
【0023】
図1を参照すると、本実施例におけるサンプルチャンバー101は毛細管で実現され、前記サンプルチャンバー101は1セグメントの直径10umの毛細管であり、サンプルチャンバー101は6つの微小孔を介して6つの測定チャンバー102にそれぞれ連通し、6つの微小孔の直径は順に100nm、200nm、400nm、800nm、1600nm、3200nmであり、孔の深さは500nmである。サンプルチャンバー101には共通電極Gが設けられ、測定チャンバー102の測定電極103は順に電極A、電極B、電極C、電極D、電極E、電極Fである。サンプルチャンバー101及び測定チャンバー102は電解液サンプルで満たされ、ここでは、共通電極Gが接地され、測定電極103A~Fに0.2V、0.4V、0.8V、1.5V、3.3V、6.5Vの電圧が順に印加される。図3に示すように、微小孔と電極との間には電界が形成される。
【0024】
そして、第1液体駆動装置を用いて左に測定対象のポリエチレンマイクロボール粒子を含む電解液を注入し、ポリエチレンマイクロボールの粒径が30nm~1000nmであり、ポリエチレンマイクロボール表面のZeta電位は負である。ポリエチレンマイクロボール粒子は微小孔と共通電極Gとの間の電界領域を通過すると、電界力の作用で偏向し、微小孔方向に移動し、最終的に電界力により微小孔を通過して測定チャンバー102に入る。
【0025】
マイクロボール粒子が微小孔に入っていない時、電流は電流安定値Hである。マイクロナル粒子が微小孔に入ると、電流は大幅に減少する。コールターの原理によって、電流変化の最大値hは、マイクロナノ粒子の等価体積Vに比例する。以下の式により等価体積Vを算出することができる。
V=a*h/H
ここで、aは比例係数であり、マイクロホールのサイズパラメータと相関しており、aの値は実験で確定することができる。
【0026】
そして、等価体積から等価直径を求めることができる。立方体等価をする場合、等価直径の3乗は等価体積であり、体積から等価直径を求めることができる。
測定電極103に印加される電圧が高ければ高いほど、電界強度が大きくなり、電界力が強く作用する。粒径の異なる粒子群が電解液の流れに従ってサンプルチャンバー101の左端から右端に流れると、微小孔付近を通過する時に電界力によってずれてしまう。微小粒子群が1番の微小孔付近を通過する時に、小粒子は電界力の牽引によって1番の微小孔を通過する。この時、電界力が弱いため、大粒子を牽引することができなく、大粒子は電解液の駆動で2番の微小孔に流れる。このように順次類推すると、右端に行くほど、測定チャンバー102の電圧はますます高くなるので、電界力の作用はますます強くなり、牽引できる粒子はますます大きくなり、右端に行くほど微小孔を通過する粒子も大きくなり、最終的には、すべての粒子は異なる微小孔を通過して測定チャンバー102に到達し、異なる粒径の微小粒子の分流を実現すると同時に、異なる粒径の微小孔を使って異なるサイズの粒子の粒径を正確に測定することを実現する。
【0027】
すべての測定チャンバー102で測定した微小粒子の総数Nを統計することにより、サンプルチャンバー101に加えられたサンプル体積VAと合わせて、測定対象のサンプルの濃度p=N/VAを求めることができる。
【0028】
図2を参照し、可能な実施形態では、前記サンプルチャンバー101の第1端部の近い箇所に試料管が設けられ、前記試料管の第1端部に第2液体駆動装置Nが設けられ、前記試料管の第2端部がサンプルチャンバー101の第1端部の中央に設けられる。
【0029】
本実施例では、サンプルチャンバー101は1セグメントの直径10umの毛細管であり、サンプルチャンバー101の一端に第1液体駆動装置Mが設けられる。同一端に1セグメントの直径2umの試料管があり、サンプルの一端に第2液体駆動装置Nがあり、試料管の他端がサンプルチャンバー101の中央に位置する。第1液体駆動装置Mは電解液を送り出し、第2液体駆動装置Nは測定対象のマイクロナノ粒子を含む電解液を送り出す。MとNの輸液速度は(10×10-2×2):(2×2)=24:1であり、それでサンプルチャンバー101に安定したシースフローを形成することができ、これにより、測定対象の粒子がサンプルチャンバー101の中央から右に移働することができ、その利点は、測定対象のマイクロナノ粒子がまた電界力によって偏向すると、異なる大きさの粒子の偏向区分度を増加させることができる。
【0030】
可能な実施形態では、前記貫通孔の直径範囲は10nm~10umである。
【0031】
可能な実施形態では、同じ測定チャンバー102に対応する貫通孔の直径は何れも同じであり、異なる測定チャンバー102に対応する貫通孔の直径は何れも異なる。
【0032】
可能な実施形態では、各前記貫通孔の直径サイズは液体の流れる方向に沿って小さいものから大きくなるように設けられる。ここで、同じ測定チャンバー102における貫通孔の直径サイズは一致であり、ここの小さいものから大きくなるように設けられることは異なる測定チャンバー102に対応する貫通孔を対象とする。
【0033】
可能な実施形態では、各前記貫通孔の直径サイズは勾配的に変化するように設けられ、直径は等差的又は等比的に設けられることができる。
【0034】
可能な実施形態では、各前記測定電極103の電圧又は電流は、液体の流れる方向に沿って小さいものから大きくなるように設けられる。
【0035】
可能な実施形態では、各前記測定電極103の電圧又は電流は勾配的に変化するように設けられ、電圧又は電流は等差的又は等比的に設定されてもよい。
【0036】
図4を参照し、本実施例は前記マイクロナノ粒子の測定装置に適用される測定方法を提供し、前記測定方法は、
測定電極103に電圧又は電流を印加するステップと、
第1液体駆動装置によって、測定対象のマイクロナノ粒子液を含む電解液サンプルを送り出すステップと、
測定電極103の、マイクロナノ粒子が貫通孔に入る前の電流安定値Hとマイクロナノ粒子が貫通孔に入った後の電流変化の最大値hとを測定するステップと、
電流安定値Hと電流変化の最大値hとに基づいて、前記マイクロナノ粒子の等価体積を求めるステップと、
前記有効体積に基づいて、前記マイクロナノ粒子の等価直径を求めるステップとを含む。
【0037】
本実施例では、マイクロボール粒子が微小孔に入っていない時、電流は電流安定値Hである。マイクロナル粒子が微小孔に入ると、電流は大幅に減少する。コールターの原理によって、電流変化の最大値hは、マイクロナノ粒子の等価体積Vに比例する。以下の式により等価体積Vを算出することができる。
V=a*h/H
ここで、aは比例係数であり、マイクロホールのサイズパラメータと相関しており、aの値は実験で確定することができる。
【0038】
そして、等価体積から等価直径を求めることができる。立方体等価をする場合、等価直径の3乗は等価体積であり、体積から等価直径を求めることができる。
【0039】
可能な実施形態では、前記測定方法は、
すべての測定チャンバー102における微小粒子の総数を統計するステップと、
微小粒子の総数と添加された電解液サンプルのサンプル体積に基づいて、測定対象のマイクロナノ粒子液の濃度を求めるステップとをさらに含む。
【0040】
本実施例では、すべての測定チャンバー102で測定した微小粒子の総数Nを統計することにより、サンプルチャンバー101に加えられたサンプル体積VAと合わせて、測定対象のサンプルの濃度p=N/VAを求めることができる。
【0041】
上記の内容から、本発明は複数の測定チャンバー102を設けて各前記測定チャンバー102と前記サンプルチャンバー101との間に貫通孔を開設することにより、貫通孔を通過したマイクロナノ粒子の直径と濃度の測定を実現し、広い粒径分布を測定できないサンプル溶液中のマイクロナノ粒子の粒径分布の問題を効果的に解決する。
【0042】
以上は本発明の好ましい実施例を説明するが、本発明は前述の実施例に限られず、当業者であれば本発明の精神から逸脱することなく、さまざまな等価変形又は置換を行うことができ、これらの等価変形又は置換は、本明細書の請求の範囲によって限定される範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】