IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エランコ・ティアゲゾンタイト・アーゲーの特許一覧

<>
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-02-21
(54)【発明の名称】蠕虫治療の相乗作用
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/275 20060101AFI20230214BHJP
   A61K 31/167 20060101ALI20230214BHJP
   A61P 33/10 20060101ALI20230214BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230214BHJP
【FI】
A61K31/275
A61K31/167
A61P33/10
A61P43/00 121
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022536611
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(85)【翻訳文提出日】2022-06-30
(86)【国際出願番号】 US2020065625
(87)【国際公開番号】W WO2021127189
(87)【国際公開日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】62/949,748
(32)【優先日】2019-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521263308
【氏名又は名称】エランコ・ティアゲゾンタイト・アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100172683
【弁理士】
【氏名又は名称】綾 聡平
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ロルフ,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ,サラ
(72)【発明者】
【氏名】タータウィ,シュエブ
【テーマコード(参考)】
4C206
【Fターム(参考)】
4C206AA01
4C206AA02
4C206GA02
4C206GA31
4C206HA11
4C206KA01
4C206MA02
4C206MA04
4C206NA05
4C206ZB39
4C206ZC65
4C206ZC75
(57)【要約】
本発明は、有効量のクロサンテルと併用して有効量のジアンフェネチドを投与することを含む、肝吸虫感染の治療を必要とする哺乳動物において肝吸虫感染を治療する方法を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効量のクロサンテルと併用して有効量のジアンフェネチドを投与することを含む、肝吸虫感染の治療を必要とする哺乳動物において肝吸虫感染を治療する方法。
【請求項2】
前記哺乳動物が、ヒツジおよびウシからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記哺乳動物が、ヒツジである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記哺乳動物が、ウシである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記有効量のジアンフェネチドが、20~80mg/kgである、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記有効量のジアンフェネチドが、20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、または80mg/kgである、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記有効量のクロサンテルが、3~10mg/kgである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記有効量のクロサンテルが、3.5mg/kg、5mg/kg、7mg/kg、または10mg/kgである、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記肝吸虫が、Fasciola giganticaである、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月18日に出願された米国仮出願第62/949,748号に対する優先権を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
肝吸虫は、主にFasciola hepaticaまたはその熱帯性同等物であるFasciola giganticaへの感染によって畜産業界に大きな経済的損失を引き起こす、寄生蠕虫である。F.hepaticaに対して活性であるすべての既知の薬剤は、F.giganticaに対しても活性であるため、以下の考察は、それらを総称してFasciola属と呼ぶ。
【0003】
Fasciola属感染の主な影響は、養殖反芻動物にあるが、それらは、最終宿主に関して選択的ではなく、ヒトを含む広範囲の哺乳動物に感染することに成功している。養殖反芻動物の中で、Fasciola属は、世界中で年間数十億ドルの経済的損失を引き起こし得る。McVeigh et al.,Trends in Parasitology,March,2018,Vol.34,No.3 184-196.
【0004】
肝吸虫は、複雑な生活環を有する。その最終宿主では、Fasciola属は、早期未成熟、未成熟、および成熟(一般的に成虫期と称される)という3つの段階に分類されることができる。ヒツジでは、早期未成熟型は、1~3週齢の吸虫で発生し、未成熟型は、4~7週齢の吸虫で発生し、成熟型は、8週齢以上の吸虫で発生する。ウシでは、早期未成熟型は、1~5週齢の吸虫で発生し、未成熟型は、6~9週齢の吸虫で発生し、成熟型は、10週齢以上の吸虫で発生する。
【0005】
いくつかの駆虫薬は、成虫寄生虫に対してのみ効果的であり、しばしばより頻繁な塗布を必要とするが、多くは、現在、薬剤耐性の発達により、肝蛭症の化学的予防における利点を失っている。
【0006】
オーストラリアでは、F.hepaticaにおけるいくつかの駆虫薬に対する薬剤耐性が、現場および実験室で実証されている((1990)Drug resistance in Fasciola hepatica.In:Boray JC,Martin PJ,Roush RT(eds)Resistance of parasites to antiparasitic drugs MSD AGVET, Rahway,N.J.,pp 51-60、およびD.Boray J.C.,De Bono Drug resistance in Fasciola hepatica,Outteridge PM,Richards RB(eds)Australian advances in veterinary science(1989).The Australian Veterinary Association,pp 166-169)。ヒツジにおけるサリチルアニリド化合物、特に、ラフォキサニドおよびクロサンテルの長期的かつ定期的な使用が、ニューサウスウェールズ州の流行地域内のF.hepaticaの耐性株のために選択されていることが示されている。これらの株は、ウシにおいて、およびヒツジにおいていくつかの継代を通してそれらの耐性状態を保持することが示されている。異なる地理的領域からの17個の分離株のうち、10個(58.8%)は、F.hepaticaにおいて推奨用量でラフォキサニドに対する耐性を示し、クロサンテルに対する副耐性が明白であった。薬剤に対する耐性は、特に未成熟F.hepaticaに現れたが、成虫吸虫にはほとんど現れなかった。改良された有効性を伴う肝吸虫感染の治療が所望される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、有効量のクロサンテルと併用して有効量のジアンフェネチドを投与することを含む、肝吸虫感染の治療を必要とする哺乳動物において肝吸虫感染を治療する方法を提供する。ジアンフェネチドおよびクロサンテルの相乗的併用は、感受性かつ耐性のFasciola属に対する有効性に関して利点を有するであろう。
【0008】
ジアンフェネチドはまた、化学名N-[4-[2-[2-(4-アセトアミドフェノキシ)エトキシ]エトキシ]フェニル]アセトアミドとしても公知である。ジアンフェネチドの調製は、当該技術分野で周知である。例えば、US3896235である。ジアンフェネチドは、肝吸虫に対して使用されており、DAMDとして公知である化合物への脱アシル化によって急速に代謝される。ジアンフェネチドは、6週齢までの早期未成熟吸虫に対して非常に効果的であることが見出されているが、吸虫が成熟に発達するにつれて、吸虫に対して徐々に低い活性を示す。Fairweather et al., The Veterinary Journal 1999,158,81-112。ジアンフェネチドは、ヒツジにおける肝吸虫感染の治療のためにCoriban(登録商標)という商標の下で販売され、1980年代初頭に市場から除去された。ヒツジ用の推奨経口用量は、80~120mg/kgであった。
【0009】
クロサンテルはまた、化学名N-[5-クロロ-4-[(4-クロロフェニル)シアノメチル]-2-メチルフェニル]-2-ヒドロキシ-3,5-ジヨードベンズアミドとしても公知である。クロサンテルの調製は、当該技術分野で周知である。クロサンテルは、Flukiver(登録商標)という商標下を含み、ヒツジおよびウシにおける肝吸虫に対する使用のために販売されている。メベンダゾールと併用したクロサンテルは、ヒツジにおける肝吸虫の治療のためにFlukiver(登録商標)Combiという商標の下で販売されている。
【0010】
「肝吸虫感染」という用語は、Fasciola hepaticaまたはFasciola giganticaによる感染を指す。別段の指示がない限り、この用語は、任意の成熟期および成熟期の混合における吸虫による感染を含む。
【0011】
「哺乳動物」という用語は、毛髪または毛皮を有し、子どもの栄養のために雌によって乳を分泌する温血脊椎動物を指し、ヒトを含む。特定の哺乳動物は、反芻動物、例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、バイソン、アフリカスイギュウ、スイギュウ、レイヨウ、シカ、ヘラジカ、エルク、およびキリンである。また、哺乳動物という用語には、いわゆる偽反芻動物、例えば、ラマおよびアルパカも含まれる。また、哺乳動物という用語には、ウマおよびロバも含まれる。より具体的には、哺乳動物は、ヒツジ、ヤギ、バイソン、アフリカスイギュウ、スイギュウ、およびウシであると理解される。さらにより具体的には、哺乳動物は、ヒツジおよびウシである。
【0012】
熟練した臨床医は、本治療を必要とする哺乳動物を容易に決定することができる。例えば、症状としては、発熱、倦怠感、腹痛、好酸球増加、肝臓肥大、および肝臓検査異常が挙げられる。また、感染は、特に、血液および乳のELISA検査を含む、抗体検査によって検出されることができる。感染はまた、ELISA検査によるものを含む、糞便検体を検査することによって診断されることもできる。さらに、季節、降雨量、温度、および他の局所的条件に基づくモデリングが、肝吸虫感染が起こる可能性が高い時期を予測するために使用されることができる。
【0013】
本明細書で使用される場合の「と併用して」、ならびに「併用」および「相乗的併用」という用語は、ジアンフェネチドが、クロサンテルの投与の前、間、または後に投与されることを意味すると解釈される。すなわち、本併用では、ジアンフェネチドおよびクロサンテルは、哺乳動物に連続的または同時のいずれかで投与される。典型的には、連続投与は、他方の投与の3日以内のジアンフェネチドまたはクロサンテルのいずれかの投与を意味する。より典型的には、ジアンフェネチドおよびクロサンテルは、相互の1日以内に、さらにより典型的には、同じ日に投与される。連続投与はまた、他方の投与の1時間またはさらに数分以内のジアンフェネチドまたはクロサンテルのいずれかの投与も意味する。便宜上、ジアンフェネチドおよびクロサンテルは、同時に投与される。
【0014】
有効量のクロサンテルと併用した有効量のジアンフェネチドが、哺乳動物に経口または非経口で投与される。一実施形態では、有効量のクロサンテルと併用した有効量のジアンフェネチドが、哺乳動物に経口で投与される。一実施形態では、有効量のクロサンテルと併用した有効量のジアンフェネチドが、哺乳動物に非経口で投与される。
【0015】
経口投与は、製剤の技術分野で従来使用されるアジュバントを含むことができ、したがって、例えば、溶液、乳剤、可溶性粉末、粉末混合物、顆粒、または高分子物質中のマイクロカプセル化を得るために既知の方法で処理され得る。別個または一緒のいずれかでジアンフェネチドおよびクロサンテルを含有する、そのような製剤、調製物、または組成物は、任意に、固体または液体アジュバントを含み、例えば、アジュバントとともに、例えば、溶媒、固体担体などとともに、活性成分を密接に混合および/または粉砕することによって、当該技術分野で周知の様式で生産される。経口投与はまた、水薬、強制飼養、錠剤、カプセルによって、または飼料中で達成されることもできる。
【0016】
「有効量のジアンフェネチド」および「有効量のクロサンテル」という用語は、本併用で投与されたときに、肝吸虫感染の進行を排除するか、ほぼ排除するか、減速するか、または阻止するかのいずれかのために必要なジアンフェネチドおよびクロサンテルの量を意味すると解釈される。
【0017】
ある特定の実施形態では、本併用における有効量のジアンフェネチドは、20~120mg/kg(例えば、20mg/kg、25mg/kg、30mg/kg、35mg/kg、40mg/kg、45mg/kg、50mg/kg、55mg/kg、60mg/kg、65mg/kg、70mg/kg、75mg/kg、80mg/kg、85mg/kg、90mg/kg、95mg/kg、100mg/kg、105mg/kg、110mg/kg、115mg/kg、または120mg/kg)であり、本併用における有効量のクロサンテルは、1~10mg/kg(例えば、1mg/kg、1.5mg/kg、2mg/kg、2.5mg/kg、3mg/kg、3.5mg/kg、4mg/kg、4.5mg/kg、5mg/kg、5.5mg/kg、6mg/kg、6.5mg/kg、7mg/kg、7.5mg/kg、8mg/kg、8.5mg/kg、9mg/kg、9.5mg/kg、または10mg/kg)である。ある特定の実施形態では、本併用における有効量のジアンフェネチドは、20~80mg/kg(例えば、20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、または80mg/kg)であり、本併用における有効量のクロサンテルは、1~10mg/kg(例えば、1.5mg/kg、3.5mg/kg、5mg/kg、7mg/kg、または10mg/kg)である。ある特定の実施形態では、本併用物における有効量のジアンフェネチドは、30~80mg/kg、40~80mg/kg、50~80mg/kg、60~80mg/kg、または70~80mg/kgである。ある特定の実施形態では、本併用における有効量のクロサンテルは、1.5~10mg/kg、3~10mg/kg、5~10mg/kg、または7~10mg/kgである。ある特定の実施形態では、本併用における有効量のジアンフェネチドは、30~60mg/kg、40~60mg/kg、または40~50mg/kgである。ある特定の実施形態では、本併用における有効量のクロサンテルは、3~10mg/kg、5~10mg/kg、6~10mg/kg、または7~10mg/kgである。
【0018】
ある特定の実施形態では、ヒツジの治療については、本併用における有効量のジアンフェネチドは、20~80mg/kgであり、本併用における有効量のクロサンテルは、3.5~10mg/kgである。ある特定の実施形態では、ヒツジの治療については、本併用における有効量のジアンフェネチドは、20~60mg/kgであり、本併用における有効量のクロサンテルは、5~10mg/kgである。ある特定の実施形態では、ヒツジの治療については、本併用における有効量のジアンフェネチドは、35mg/kgであり、本併用における有効量のクロサンテルは、5mg/kgである。
【0019】
ある特定の実施形態では、ウシの治療については、本併用における有効量のジアンフェネチドは、40~120mg/kgであり、本併用における有効量のクロサンテルは、3.5~10mg/kgである。ある特定の実施形態では、ウシの治療については、本併用における有効量のジアンフェネチドは、40~80mg/kgであり、本併用における有効量のクロサンテルは、5~10mg/kgである。ある特定の実施形態では、ウシの治療については、本併用における有効量のジアンフェネチドは、70mg/kgであり、本併用における有効量のクロサンテルは、10mg/kgである。
【0020】
本発明は、有効量のクロサンテルと併用して有効量のジアンフェネチドを投与することを含む、肝吸虫感染の治療を必要とする哺乳動物において肝吸虫感染を治療する方法を提供する。別の実施形態では、哺乳動物は、反芻動物である。別の実施形態では、哺乳動物は、ヒツジおよびウシからなる群から選択される。別の実施形態では、哺乳動物は、ヒツジである。別の実施形態では、哺乳動物は、ウシである。別の実施形態では、併用における有効量のジアンフェネチドは、20~80mg/kg(例えば、20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、または80mg/kg)である。別の実施形態では、併用における有効量のクロサンテルは、1~10mg/kg(例えば、1.5mg/kg、3.5mg/kg、5mg/kg、7mg/kg、または10mg/kg)である。ある特定の実施形態では、有効量のジアンフェネチドは、30~80mg/kg、40~80mg/kg、50~80mg/kg、60~80mg/kg、または70~80mg/kgである。ある特定の実施形態では、有効量のクロサンテルは、1.5~10mg/kg、3~10mg/kg、5~10mg/kg、または7~10mg/kgである。
【0021】
本発明はまた、肝吸虫感染の治療のための医薬品の製造におけるジアンフェネチドおよびクロサンテルの併用の使用に関する。別の実施形態では、併用におけるジアンフェネチドの使用は、20~80mg/kg(例えば、20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、または80mg/kg)である。別の実施形態では、併用におけるクロサンテルの使用は、1~10mg/kg(例えば、1.5mg/kg、3.5mg/kg、5mg/kg、7mg/kg、または10mg/kg)である。ある特定の実施形態では、有効量のジアンフェネチドは、30~80mg/kg、40~80mg/kg、50~80mg/kg、60~80mg/kg、または70~80mg/kgである。ある特定の実施形態では、有効量のクロサンテルは、1.5~10mg/kg、3~10mg/kg、5~10mg/kg、または7~10mg/kgである。
【0022】
本開示の様々な態様が、以下の番号付き条項に記載される。
条項1.有効量のクロサンテルと併用して有効量のジアンフェネチドを投与することを含む、肝吸虫感染の治療を必要とする哺乳動物において肝吸虫感染を治療する方法。
【0023】
条項2.哺乳動物が、ヒツジおよびウシからなる群から選択される、条項1に記載の方法。
【0024】
条項3.哺乳動物が、ヒツジである、条項1に記載の方法。
【0025】
条項4.哺乳動物が、ウシである、条項1に記載の方法。
【0026】
条項5.有効量のジアンフェネチドが、20~80mg/kg、30~80mg/kg、40~80mg/kg、50~80mg/kg、60~80mg/kg、または70~80mg/kgである、条項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【0027】
条項6.有効量のジアンフェネチドが、20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、または80mg/kgである、条項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【0028】
条項7.有効量のクロサンテルが、1~10mg/kg、1.5~10mg/kg、3~10mg/kg、5~10mg/kg、または7~10mg/kgである、条項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【0029】
条項8.有効量のクロサンテルが、1.5mg/kg、3.5mg/kg、5mg/kg、7mg/kg、または10mg/kgである、条項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【0030】
条項9.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【0031】
条項10.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【0032】
条項11.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【0033】
条項12.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【0034】
条項13.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【0035】
条項14.肝吸虫感染の治療を必要とする哺乳動物における肝吸虫感染の治療のための有効量のジアンフェネチドおよび有効量のクロサンテルの併用の使用。
【0036】
条項15.哺乳動物が、ヒツジおよびウシからなる群から選択される、条項14に記載の使用。
【0037】
条項16.哺乳動物が、ヒツジである、条項14に記載の使用。
【0038】
条項17.哺乳動物が、ウシである、条項14に記載の使用。
【0039】
条項18.有効量のジアンフェネチドが、20~80mg/kg、30~80mg/kg、40~80mg/kg、50~80mg/kg、60~80mg/kg、または70~80mg/kgである、条項14~17のいずれか一項に記載の使用。
【0040】
条項19.有効量のジアンフェネチドが、20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、または80mg/kgである、条項14~18のいずれか一項に記載の使用。
【0041】
条項20.有効量のクロサンテルが、1~10mg/kg、1.5~10mg/kg、3~10mg/kg、5~10mg/kg、または7~10mg/kgである、条項14~19のいずれか一項に記載の使用。
【0042】
条項21.有効量のクロサンテルが、1.5mg/kg、3.5mg/kg、5mg/kg、7mg/kg、または10mg/kgである、条項14~20のいずれか一項に記載の使用。
【0043】
条項22.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項14~21のいずれか一項に記載の使用。
【0044】
条項23.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項14~21のいずれか一項に記載の使用。
【0045】
条項24.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項14~23のいずれか一項に記載の使用。
【0046】
条項25.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項14~23のいずれか一項に記載の使用。
【0047】
条項26.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項14~23のいずれか一項に記載の使用。
【0048】
条項27.肝吸虫感染の治療を必要とする哺乳動物における肝吸虫感染の治療のための薬剤の製造における有効量のジアンフェネチドおよび有効量のクロサンテルの併用の使用。
【0049】
条項28.哺乳動物が、ヒツジおよびウシからなる群から選択される、条項27に記載の使用。
【0050】
条項29.哺乳動物が、ヒツジである、条項27に記載の使用。
【0051】
条項30.哺乳動物が、ウシである、条項27に記載の使用。
【0052】
条項31.有効量のジアンフェネチドが、20~80mg/kg、30~80mg/kg、40~80mg/kg、50~80mg/kg、60~80mg/kg、または70~80mg/kgである、条項27~30のいずれか一項に記載の使用。
【0053】
条項32.有効量のジアンフェネチドが、20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、または80mg/kgである、条項27~31のいずれか一項に記載の使用。
【0054】
条項33.有効量のクロサンテルが、1~10mg/kg、1.5~10mg/kg、3~10mg/kg、5~10mg/kg、または7~10mg/kgである、条項27~32のいずれか一項に記載の使用。
【0055】
条項34.有効量のクロサンテルが、1.5mg/kg、3.5mg/kg、5mg/kg、7mg/kg、または10mg/kgである、条項27~33のいずれか一項に記載の使用。
【0056】
条項35.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項27~34のいずれか一項に記載の使用。
【0057】
条項36.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項27~34のいずれか一項に記載の使用。
【0058】
条項37.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項27~36のいずれか一項に記載の使用。
【0059】
条項38.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項27~36のいずれか一項に記載の使用。
【0060】
条項39.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項27~36のいずれか一項に記載の使用。
【0061】
条項40.肝吸虫感染の治療を必要とする哺乳動物における肝吸虫感染の治療のためのジアンフェネチドおよびクロサンテルの相乗的併用。
【0062】
条項41.哺乳動物が、ヒツジおよびウシからなる群から選択される、条項40に記載の併用。
【0063】
条項42.哺乳動物が、ヒツジである、条項40に記載の併用。
【0064】
条項43.哺乳動物が、ウシである、条項40に記載の併用。
【0065】
条項44.20~80mg/kg、30~80mg/kg、40~80mg/kg、50~80mg/kg、60~80mg/kg、または70~80mg/kgのジアンフェネチドを含む、条項40~43のいずれか一項に記載の併用。
【0066】
条項45.20mg/kg、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、60mg/kg、70mg/kg、または80mg/kgのジアンフェネチドを含む、条項40~44のいずれか一項に記載の併用。
【0067】
条項46.1~10mg/kg、1.5~10mg/kg、3~10mg/kg、5~10mg/kg、または7~10mg/kgのクロサンテルを含む、条項40~45のいずれか一項に記載の併用。
【0068】
条項47.1.5mg/kg、3.5mg/kg、5mg/kg、7mg/kg、または10mg/kgのクロサンテルを含む、条項40~46のいずれか一項に記載の併用。
【0069】
条項48.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項40~47のいずれか一項に記載の併用。
【0070】
条項49.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項40~47のいずれか一項に記載の併用。
【0071】
条項50.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項40~49のいずれか一項に記載の併用。
【0072】
条項51.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項40~49のいずれか一項に記載の併用。
【0073】
条項52.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項40~49のいずれか一項に記載の併用。
【0074】
条項53.ジアンフェネチドおよびクロサンテルが、連続的に投与される、条項1~13のいずれか一項に記載の方法、条項14~39のいずれか一項に記載の使用、または条項40~52のいずれか一項に記載の併用。
【0075】
条項54.ジアンフェネチドおよびクロサンテルが、同時に投与される、条項1~13のいずれか一項に記載の方法、条項14~39のいずれか一項に記載の使用、または条項40~52のいずれか一項に記載の併用。
【0076】
条項55.有効量のジアンフェネチドが、30~60mg/kg、40~60mg/kg、または40~50mg/kgである、条項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【0077】
条項56.有効量のジアンフェネチドが、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、または60mg/kgである、条項55に記載の方法。
【0078】
条項57.有効量のクロサンテルが、3~10mg/kg、5~10mg/kg、6~10mg/kg、または7~10mg/kgである、条項55または56に記載の方法。
【0079】
条項58.有効量のクロサンテルが、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、または10mg/kgである、条項55~57のいずれか一項に記載の方法。
【0080】
条項59.有効量のジアンフェネチドが、20~60mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、5~10mg/kgである、条項3に記載の方法。
【0081】
条項60.有効量のジアンフェネチドが、40~80mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、5~10mg/kgである、条項4に記載の方法。
【0082】
条項61.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項55~60のいずれか一項に記載の方法。
【0083】
条項62.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項55~60のいずれか一項に記載の方法。
【0084】
条項63.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項55~60のいずれか一項に記載の方法。
【0085】
条項64.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項55~60のいずれか一項に記載の方法。
【0086】
条項65.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項55~60のいずれか一項に記載の方法。
【0087】
条項66.有効量のジアンフェネチドが、30~60mg/kg、40~60mg/kg、または40~50mg/kgである、条項14~17のいずれか一項に記載の使用。
【0088】
条項67.有効量のジアンフェネチドが、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、または60mg/kgである、条項66に記載の使用。
【0089】
条項68.有効量のクロサンテルが、3~10mg/kg、5~10mg/kg、6~10mg/kg、または7~10mg/kgである、条項66または67に記載の使用。
【0090】
条項69.有効量のクロサンテルが、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、または10mg/kgである、条項66~68のいずれか一項に記載の使用。
【0091】
条項70.有効量のジアンフェネチドが、20~60mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、5~10mg/kgである、条項16に記載の使用。
【0092】
条項71.有効量のジアンフェネチドが、40~80mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、5~10mg/kgである、条項17に記載の使用。
【0093】
条項72.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項66~71のいずれか一項に記載の使用。
【0094】
条項73.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項66~71のいずれか一項に記載の使用。
【0095】
条項74.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項66~71のいずれか一項に記載の使用。
【0096】
条項75.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項66~71のいずれか一項に記載の使用。
【0097】
条項76.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項66~71のいずれか一項に記載の使用。
【0098】
条項77.有効量のジアンフェネチドが、30~60mg/kg、40~60mg/kg、または40~50mg/kgである、条項27~30のいずれか一項に記載の使用。
【0099】
条項78.有効量のジアンフェネチドが、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、または60mg/kgである、条項77に記載の使用。
【0100】
条項79.有効量のクロサンテルが、3~10mg/kg、5~10mg/kg、6~10mg/kg、または7~10mg/kgである、条項77または78に記載の使用。
【0101】
条項80.有効量のクロサンテルが、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、または10mg/kgである、条項77~79のいずれか一項に記載の使用。
【0102】
条項81.有効量のジアンフェネチドが、20~60mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、5~10mg/kgである、条項29に記載の使用。
【0103】
条項82.有効量のジアンフェネチドが、40~80mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、5~10mg/kgである、条項30に記載の使用。
【0104】
条項83.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項77~82のいずれか一項に記載の使用。
【0105】
条項84.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項77~82のいずれか一項に記載の使用。
【0106】
条項85.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項77~82のいずれか一項に記載の使用。
【0107】
条項86.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項77~82のいずれか一項に記載の使用。
【0108】
条項87.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項77~82のいずれか一項に記載の使用。
【0109】
条項88.有効量のジアンフェネチドが、30~60mg/kg、40~60mg/kg、または40~50mg/kgである、条項40~43のいずれか一項に記載の併用。
【0110】
条項89.有効量のジアンフェネチドが、30mg/kg、40mg/kg、50mg/kg、または60mg/kgである、条項88に記載の併用。
【0111】
条項90.有効量のクロサンテルが、3~10mg/kg、5~10mg/kg、6~10mg/kg、または7~10mg/kgである、条項88または89に記載の併用。
【0112】
条項91.有効量のクロサンテルが、3mg/kg、4mg/kg、5mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、8mg/kg、9mg/kg、または10mg/kgである、条項88~90のいずれか一項に記載の併用。
【0113】
条項92.有効量のジアンフェネチドが、20~60mg/kg(例えば、35mg/kg)であり、有効量のクロサンテルが、5~10mg/kg(例えば、5mg/kg)である、条項42に記載の併用。
【0114】
条項93.有効量のジアンフェネチドが、40~80mg/kg(例えば、70mg/kg)であり、有効量のクロサンテルが、5~10mg/kg(例えば、10mg/kg)である、条項43に記載の併用。
【0115】
条項94.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項88~93のいずれか一項に記載の併用。
【0116】
条項95.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項88~93のいずれか一項に記載の併用。
【0117】
条項96.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項88~93のいずれか一項に記載の併用。
【0118】
条項97.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項88~93のいずれか一項に記載の併用。
【0119】
条項98.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項88~93のいずれか一項に記載の併用。
【0120】
条項99.ジアンフェネチドおよびクロサンテルが、連続的に投与される、条項55~60のいずれか一項に記載の方法、条項66~71もしくは77~82のいずれか一項に記載の使用、または条項88~93のいずれか一項に記載の併用。
【0121】
条項100.ジアンフェネチドおよびクロサンテルが、同時に投与される、条項55~60のいずれか一項に記載の方法、条項14~39のいずれか一項に記載の使用、または条項88~93のいずれか一項に記載の併用。
【0122】
条項101.有効量のジアンフェネチドが、20mg/kg以上、30mg/kg以上、40mg/kg以上、50mg/kg以上、60mg/kg以上、70mg/kg以上、80mg/kg以上、90mg/kg以上、100mg/kg以上、110mg/kg以上、または120mg/kg以上である、条項1に記載の方法、条項14もしくは27に記載の使用、または条項40に記載の併用。
【0123】
条項102.有効量のジアンフェネチドが、120mg/kg以下、110mg/kg以下、90mg/kg以下、80mg/kg以下、70mg/kg以下、60mg/kg以下、50mg/kg以下、40mg/kg以下、30mg/kg以下、20mg/kg以下である、条項1に記載の方法、条項14もしくは27に記載の使用、または条項40に記載の併用。
【0124】
条項103.有効量のクロサンテルが、1mg/kg以上、1.5mg/kg以上、2mg/kg以上、2.5mg/kg以上、3mg/kg以上、3.5mg/kg以上、4mg/kg以上、4.5mg/kg以上、5mg/kg以上、5.5mg/kg以上、6mg/kg以上、6.5mg/kg以上、7mg/kg以上、7.5mg/kg以上、8mg/kg以上、8.5mg/kg以上、9mg/kg以上、9.5mg/kg以上、または10mg/kg以上である、条項1、101、もしくは102に記載の方法、条項14、27、101、もしくは102に記載の使用、または条項40、101、もしくは102に記載の併用。
【0125】
条項104.有効量のクロサンテルが、10mg/kg以下、9.5mg/kg以下、9mg/kg以下、8.5mg/kg以下、8mg/kg以下、7.5mg/kg以下、7mg/kg以下、6.5mg/kg以下、6mg/kg以下、5.5mg/kg以下、5mg/kg以下、4.5mg/kg以下、4mg/kg以下、3.5mg/kg以下、3mg/kg以下、2.5mg/kg以下、2mg/kg以下、1.5mg/kg以下、または1mg/kg以下である、条項1、101、もしくは102に記載の方法、条項14、27、101、もしくは102に記載の使用、または条項40、101、もしくは102に記載の併用。
【0126】
条項105.有効量のジアンフェネチドが、20~80mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、3.5~10mg/kgである、条項1に記載の方法、条項14もしくは27に記載の使用、または条項40に記載の併用。
【0127】
条項106.哺乳動物が、ヒツジである、条項101~105のいずれか一項に記載の方法、条項101~105のいずれか一項に記載の使用、または条項101~105のいずれか一項に記載の併用。
【0128】
条項107.哺乳動物が、ウシである、条項101~105のいずれか一項に記載の方法、条項101~105のいずれか一項に記載の使用、または条項101~105のいずれか一項に記載の併用。
【0129】
条項108.有効量のジアンフェネチドが、35mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、5mg/kgである、条項106に記載の方法、使用、または併用。
【0130】
条項109.有効量のジアンフェネチドが、70mg/kgであり、有効量のクロサンテルが、10mg/kgである、条項107に記載の方法、使用、または併用。
【0131】
条項110.肝吸虫が、Fasciola hepaticaである、条項101~109のいずれか一項に記載の方法、条項101~109のいずれか一項に記載の使用、または条項101~109のいずれか一項に記載の併用。
【0132】
条項111.肝吸虫が、Fasciola giganticaである、条項101~109のいずれか一項に記載の方法、条項101~109のいずれか一項に記載の使用、または条項101~109のいずれか一項に記載の併用。
【0133】
条項112.肝吸虫感染が、早期未成熟期肝吸虫感染である、条項101~111のいずれか一項に記載の方法、条項101~111のいずれか一項に記載の使用、または条項101~111のいずれか一項に記載の併用。
【0134】
条項113.肝吸虫感染が、未成熟期肝吸虫感染である、条項101~111のいずれか一項に記載の方法、条項101~111のいずれか一項に記載の使用、または条項101~111のいずれか一項に記載の併用。
【0135】
条項114.肝吸虫感染が、成熟期肝吸虫感染である、条項101~111のいずれか一項に記載の方法、条項101~111のいずれか一項に記載の使用、または条項101~111のいずれか一項に記載の併用。
【0136】
条項115.方法、使用、または併用が、肝吸虫感染の治療のための80%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、または99%以上の有効性を示す、いずれかの先行条項に記載の方法、使用、または併用。
【0137】
条項116.方法、使用、または併用が、85~99%の有効性を示す、いずれかの先行条項に記載の方法、使用、または併用。
【0138】
条項117.方法、使用、または併用が、85~96%の有効性を示す、いずれかの先行条項に記載の方法、使用、または併用。
【0139】
条項118.有効性の評価が、未治療対照と比較して、哺乳動物の肝臓から除去された生きた肝吸虫の数に基づく、条項115~117のいずれか一項に記載の方法、使用、または併用。
【0140】
条項119.評価が、治療から40~80日後に(例えば、治療から40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、または80日後に)に回収された胆嚢および総胆管が無傷である肝臓で生じる、条項118に記載の方法、使用、または併用。
【0141】
以下の実施例は、ヒツジおよびウシにおけるジアンフェネチドおよびクロサンテルの併用の改良された有効性を例証する。実施例が限定ではなく例証として記載されることを理解されたい。
【0142】
以下の実施例では、すべての動物は、F.hepaticaへの感染がないことが確認され、研究への登録の前に獣医師によって臨床的に健康であることが見出された。用量が、適切なサイズの使い捨て注射器から経口で投与された。
【0143】
吸虫数および体重は、(1の定数を吸虫数のみに加算した後に)対数変換され、変換されたデータの分布は、それらが正規分布の仮定を満たすかどうかを確認するためにチェックされた。正規分布の仮定が、対数変換された吸虫数および対数変換された体重について、ならびに(変換されていない)吸虫測定値について満たされたため、治療群間の差異は、分散分析法(ANOVA)によって分析された。
【0144】
算術平均(Amean)、幾何平均(Gmean)、中央値、および範囲が、吸虫数、吸虫測定値、および体重について要約された。1の定数が、吸虫数の幾何平均の計算のために適用された。
【0145】
各治療群の有効性率が、以下のように計算された。
有効性%=100×(FC-FC)/FC
式中、FCは、対照群の算術平均吸虫数であり、FCは、治療群の算術平均吸虫数である。式はまた、平均幾何学的吸虫数を使用して適用され、これらは、1が各吸虫数に定数として加算され、次いで、変換に続いて減算された、対数変換データを使用して計算された。
【0146】
相乗効果は、以下の場合に結論付けられた:
(1-有効性D+C)<(1-有効性)×(1-有効性
式中、D=ジアンフェネチドおよびC=クロサンテルであり、有効性は、絶対数(%ではない)として測定される。
【0147】
期待される相乗効果が以下のように定義されることに留意されたい。
1-有効性(相乗効果を伴わずに期待される)=(1-有効性)×(1有効性)。
【0148】
実施例1
ジアンフェネチドおよびクロサンテルの典型的な製剤が、実施例1で提供される。ジアンフェネチドの懸濁液は、以下のように調製された。プロピレングリコールをガラスビーカーに入れる。両方のパラベンを添加し、溶解するまで攪拌する。ポリソルベート80、消泡乳剤、および水を添加し、均質性に達するまで攪拌する。攪拌しながら、非常にゆっくりとAvicel RC591を添加する。その後、Ultra-Turrax(登録商標)で数分間均質化し、攪拌しながらジアンフェネチドをゆっくりと添加し、Ultra-Turrax(登録商標)で少なくとも10分間再び均質化して、以下の組成を有する懸濁液を得た。
1.ジアンフェネチド15%(w/v)
2.プロピレングリコール5%(w/v)
3.メチルパラベン0.11%(w/v)
4.プロピルパラベン0.04%(w/v)
5.ポリソルベート80 0.5%(w/v)
6.Avicel RC 591 1.2%(w/v)
7.消泡乳剤0.6%(w/v)
8.脱塩水添加100。
【0149】
クロサンテルの懸濁液は、以下のように調製されることができる。水を加熱し、両方のパラベンを添加し、溶解するまで攪拌する。周囲温度まで冷却し、SDSおよび消泡乳剤を添加し、均質性に達するまで攪拌する。攪拌しながら、非常にゆっくりとAvicel RC591を添加する。その後、Ultra-Turrax(登録商標)で数分間均質化する。攪拌しながらクロサンテルをゆっくりと添加し、Ultra-Turrax(登録商標)で少なくとも10分間再び均質化して、以下の組成を有する懸濁液を得た。
1.クロサンテル3.75%(w/v)
2.メチルパラベン0.11%(w/v)
3.プロピルパラベン0.04%(w/v)
4.SDS(ラウリル硫酸ナトリウム)0.1%(w/v)
5.Avicel RC 591 1.2%(w/v)
6.消泡乳剤0.5%(w/v)
7.脱塩水添加100。
【0150】
実施例2
ヒツジにおけるFasciola hepaticaの早期未成熟期に対する経口製剤内のクロサンテルと併用したジアンフェネチドの有効性
【0151】
この研究は、14日目に治療を受けたヒツジにおけるF.hepaticaに対するクロサンテル(10mg/kg)と同時に投与されたジアンフェネチド(60mg/kg)、ジアンフェネチド単独(60mg/kg)、およびクロサンテル単独(10mg/kg)の有効性を評価するものであった。これは、35~6ヶ月齢のメリノ種子ヒツジを使用した対照盲検無作為化研究であった。
【0152】
0日目に、ヒツジは、87匹のOberon分離株(Fashep-65)F.hepatica metacercariaeの標的に実験的に感染させられた。必要数のmetacercariaeが、水および4%カルボキシメチルセルロース溶液中で感染のために調製された。各感染用量に続いて、水が経口で投与された。
【0153】
ヒツジは、11日目の体重に基づいて治療群に無作為化され、表2.1に表されるような群に割り当てられた。
【表1】
【0154】
体重は、11日目に決定され、用量は、体積で測定され、最も近い0.1mLに切り上げられた。14日目に、給餌の前に、個々の動物は、表2.1の治療で1回だけ治療された。動物が治療されると、その檻に戻され、1時間以内に給餌された。未治療対照動物もまた、この時点で給餌された。
【0155】
胆嚢および総胆管が無傷である肝臓が、各動物から91日目または92日目に回収され、F.hepatica数について処理された。有効性の評価は、肝臓から除去された生きた吸虫の数に基づいた。
【0156】
ANOVAモデルが、治療群間の吸虫数を比較するために使用された。このモデルは、対数変換された計数に適用された。1つの固定効果治療群があった。
【0157】
群1内のすべての対照ヒツジは、20の算術平均および16の幾何平均を伴って、Oberon F.hepatica感染に対して陽性であった。治療されたヒツジの有効性率は、以下の表2.2に示されるように、未治療対照群内のヒツジのものと比較された。
【表2】
【0158】
実施例3
ヒツジにおける未成熟期Fasciola hepatica感染に対するクロサンテルと同時投与されたジアンフェネチドの相乗効果の評価
【0159】
この試験は、42日目に治療を受けたヒツジ(3~4ヶ月のメリノ種ヒツジ)におけるF.hepaticaに対するクロサンテル(3.75mg/kg)と同時に投与されたジアンフェネチド(40mg/kg)、ジアンフェネチド単独(40mg/kg)、およびクロサンテル単独(3.75mg/kg)の有効性を評価するものであった。これは、対照盲検無作為化研究であった。
【0160】
0日目に、ヒツジは、約200匹のSunny Corner(Fashep-66)分離株F.hepatica metacercariaeの単一分離株を実験的に感染させられた。必要数のmetacerceriaeが、カルボキシメチルセルロース中で構成された。注射器は、保持された被嚢幼虫について感染後にチェックされた。感染は、経口で投与され、各感染用量に続いて、水が経口で投与された。ヒツジは、41日目の体重に基づいて治療群に無作為化され、表3.1に表されるような群に割り当てられた。
【表3】
【0161】
体重は、治療の1日前に決定された。すべての治療は、体積で測定され、最も近い0.1mLに切り上げられた。42日目に、給餌の前に、個々の動物は、表3.1の治療で1回だけ治療された。動物が治療されると、その檻に戻され、1時間以内に給餌された。未治療対照動物もまた、この時点で給餌された。
【0162】
胆嚢および胆管が無傷である肝臓が、各動物から91日目に回収され、F.hepatica数について処理された。有効性の評価は、肝臓から除去された生きた吸虫の数に基づいた。
【0163】
すべての対照動物は、90.2の算術平均および87.02の幾何平均を伴って、F.hepatica感染に対して陽性であった。治療されたヒツジの有効性率は、以下の表3.2に示されるように、未治療対照群内のヒツジのものと比較された。
【表4】
【0164】
一対比較は、併用治療が未治療および単一製剤治療群よりも有意に少ない吸虫数を有することを実証し、単一活性治療は、表3.3に示されるように、吸虫数に関して相互と有意に異ならなかった。
【表5】
【0165】
併用治療についてのF.hepaticaに対する期待および観察される有効性%が、表3.4に提示される。
【表6】
【0166】
ジアンフェネチドおよびクロサンテルの併用治療の観察される有効性は、期待される相加効果より高く、相乗効果を実証した。
【国際調査報告】